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呼称 りっちゃん、お姉ちゃん、姉さん 主な活動 使用キャラ カリン 転職へ向けLv上げ・ギルメンのクエスト手伝い など 所有 NPC フリード Lv62 アンジェラ Lv70 コピュア Lv50 シャルロット Lv1 アイリーン Lv50 レイチェル Lv42 加奈子 Lv37 サシャ Lv1 ナキラー Lv1 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (.jpg) 星にした NPC リン ニース クリフ #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (.jpg) その他CG
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《ビザール・サクリファイス》 通常魔法 ①:自分フィールドのモンスターをすべて破壊する。
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資料一覧 有志のGoogle Drive(外部サイト) 上記Google Driveを基に自動生成した一覧(外部サイト、リダイレクトあり) 資料別・登場人物一覧 各表は横にスクロールできる。 #1 深煙を目指して 資料 作成者 執筆者 登場人物・団体 深煙を目指して_1 Tangency Clairvoyance Cooperation ヨサイン 高槻千弦, 神納川華 調査報告書_1_1 メイフレア・カッサンドラ 同左 株式会社 Cigar Brandy, 中山みどり 事情聴取報告_1_2 Tuna 同左 Tuna, 神納川華 通信記録_1_3 メイフレア・カッサンドラ メイフレア・カッサンドラ, プロローバー・“レンレン”・ハーバーソン メイフレア・カッサンドラ, プロローバー・“レンレン”・ハーバーソン, UNNUMBERED 診察記録_1_4 不明 同左 仲里邦可 証拠物転写_1_5 メイフレア・カッサンドラ Tuna※1 神納川華 契約書謄本_1_6 高槻甲紀 不明 高槻甲紀 1_7(公開見送り) TBA 同左 - 証拠物転写_1_8 高槻甲紀 不明 高槻甲紀?, 高槻千弦? 通信記録_1_9 メイフレア・カッサンドラ 佐光未蘭 佐光未蘭 調査報告書_1_10 高槻甲紀 高槻甲紀, メイフレア・カッサンドラ 高槻千弦, 高槻聡香, 岡崎文次, 株式会社 次元上昇 調査報告書_1_11 高槻甲紀 高槻甲紀, メイフレア・カッサンドラ 高槻千弦 調査報告書_1_12 高槻甲紀 高槻甲紀, メイフレア・カッサンドラ 高槻千弦 調査報告書_1_13 高槻甲紀 高槻甲紀, メイフレア・カッサンドラ 高槻千弦 証拠物転写_1_14 MSJ 同左 高槻千弦, 神納川華, @RBC, クリフ 診察記録_1_15 不明 同左 俳田沙巳士 事情聴取報告_1_16 Tuna 同左 Tuna, 白羽御子 証拠物転写_1_17 メイフレア・カッサンドラ 神納川華 神納川華 委員長手記_1_18 メイフレア・カッサンドラ 同左※2 株式会社 Cigar Brandy, グロ・ハーレム・ブルントランド博士 調査報告書_1_19 メイフレア・カッサンドラ 同左 高槻千弦, 神納川華 委員長手記_1_20 メイフレア・カッサンドラ 同左 -※3 広告情報_1_1_K off the hook association a.k.a. KARABINER 不明 株式会社 Cigar Brandy 報告書_1_2_K off the hook association a.k.a. KARABINER 伊坂京子 神納川華 委託報告書_1_3_K off the hook association a.k.a. KARABINER 佐光未蘭 高槻千弦, 神納川華, 株式会社 Cigar Brandy 委託報告書_1_4_K off the hook association a.k.a. KARABINER 船越駆 高槻千弦 ※1 「神納川華の手記を入手した」という報告書で、内容はほぼ神納川華が執筆したものと思われる ※2 「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約の歴史」より、グロ・ハーレム・ブルントランド博士執筆の「たばこは最大の殺人者である」を引用している ※3 「51攻撃」について言及している #2 エリコのラッパは黄昏に 資料 作成者 執筆者 登場人物・団体 エリコのラッパは黄昏に_2 Tangency Clairvoyance Cooperation ヨサイン - 事情聴取報告_2_1 Crab 同左 プロローバー・“レンレン”・ハーバーソン, Crab 委員長手記_2_2 メイフレア・カッサンドラ 同左 -※1 調査報告書_2_3 Crab 同左 利兵叉太郎,滝廉太郎 証拠物転写_2_4 Crab 同左 - 調査報告書_2_5 Crab 同左 利兵叉太郎 証拠物転写_2_6 構図之外 利兵叉太郎 ”南君”※2 調査報告書_2_7 構図之外 同左 利兵叉太郎,南省太郎 通信記録_2_8 メイフレア・カッサンドラ メイフレア・カッサンドラ,伊坂京子 メイフレア・カッサンドラ,伊坂京子,ドクソン唯華 委員長手記_2_9 メイフレア・カッサンドラ 同左 -※3 証拠物転写_2_10 メイフレア・カッサンドラ 不明 ドクソン・セキュリティ・カンパニー(DSC) 証拠物転写_2_11 伊萊連史 利兵叉太郎 利兵叉太郎,南省太郎,滝廉太郎※4 調査報告書_2_12 冷泉暮枯(Classicalive) 同左 ドクソン・セキュリティ・カンパニー(DSC) 証拠物転写_2_13 伊莢連史 不明 利兵絵里子※5 事情聴取報告_2_14 Crab 同左 プロローバー・“レンレン”・ハーバーソン, Crab 事情聴取報告_2_15 Crab 同左 プロローバー・“レンレン”・ハーバーソン, Crab 委員長手記_2_16 メイフレア・カッサンドラ 同左 -※6 事情聴取報告_2_17 新城白 同左 メイフレア・カッサンドラ,新城白 証拠物転写_2_18 伊莢連史 利兵叉太郎 利兵叉太郎,南省太郎 調査報告書_2_19 伊莢連史 同左 利兵叉太郎 通信記録_2_20 メイフレア・カッサンドラ メイフレア・カッサンドラ,プロローバー・“レンレン”・ハーバーソン メイフレア・カッサンドラ,プロローバー・“レンレン”・ハーバーソン,Tuna,Crab 調査報告書_2_21 Crab,プロローバー・”レンレン”・ハーバーソン Crab 利兵叉太郎 調査報告書_2_22 Crab,プロローバー・”レンレン”・ハーバーソン Crab 利兵絵里子,ドクソン・セキュリティ・カンパニー(DSC) 調査報告書_2_23 Crab,プロローバー・”レンレン”・ハーバーソン Crab メイフレア・カッサンドラ 調査報告書_2_24 DaI 同左 - 報告書_2_1_K off the hook association a.k.a. KARABINER 伊坂京子 ドクソン・セキュリティ・カンパニー(DSC) 資料情報_2_2K off the hook association a.k.a. KARABINER 高廉ことり※7 ドクソン・セキュリティ・カンパニー(DSC) 委託報告書_2_3K off the hook association a.k.a. KARABINER 哀之路水 等号派,桐宮賢一 報告書_2_4K off the hook association a.k.a. KARABINER 高廉ことり ドクソン・セキュリティ・カンパニー(DSC),ドクソン唯華 ※1 古典的思考ゲーム「帽子の色を当てよ」について言及している ※2 証拠物の書かれた年代を踏まえると、南省太郎とは別の人物を指していると思われる ※3「2-4-6課題」「確証バイアス」「『事実は小説より奇なり』」について言及している ※4 資料中には「瀧君」とある ※5 資料中には「利兵さんのところの娘さん」とある ※6 「矛盾」「Papillon」について言及している ※7 エンライト・ドクソン4世が残したメモを転写・和訳した資料で、内容はほぼエンライト・ドクソン4世が執筆したものと思われる #3 ジュリアス証明書 資料 作成者 執筆者 登場人物・団体 委員長手記_3_1 メイフレア・カッサンドラ 同左 DaI,佐光未蘭 調査報告書_3_2 冷泉暮枯(Classicalive) 同左 プロローバー・“レンレン”・ハーバーソン,トゥーダリー・デイヴィス 委員長手記_3_3 メイフレア・カッサンドラ 同左 DaI 通信記録_3_4 メイフレア・カッサンドラ 同左 佐光未蘭 調査報告書_3_5 Tuna 同左 神納川華 委員長手記_3_6 メイフレア・カッサンドラ 同左 -※1 調査報告書_3_7 Crab 同左 桐宮賢一 事情聴取報告_3_8 メイフレア・カッサンドラ 同左 佐光未蘭 調査報告書_3_9 Crab 同左 哀之路水,等号派 事情聴取報告_3_10 メイフレア・カッサンドラ 佐光未蘭 トゥールーズ・カウルべ 委員長手記_3_11 メイフレア・カッサンドラ 同左 佐光未蘭,DaI 事情聴取報告_3_12 メイフレア・カッサンドラ 同左 佐光未蘭,off the hook association a.k.a. KARABINER,クオート・インコーポレーテッド 調査報告書_3_13 新城白 同左 伊坂京子,トゥーダリー・デイヴィス,メイフレア・カッサンドラ 事情聴取報告_3_14 メイフレア・カッサンドラ 同左 佐光未蘭 委員長手記_3_15 メイフレア・カッサンドラ 同左 トゥーダリー・デイヴィス,DaI 委託報告書_3_1_K off the hook association a.k.a. KARABINER 佐光未蘭 加瀬真七人,クオート・インコーポレーテッド 報告書_3_2_K off the hook association a.k.a. KARABINER クリフ トゥーダリー・デイヴィス インタビュー_3_1_RBC @RBC 須沢友皆 新城白 インタビュー_3_2_RBC @RBC 須沢友皆 Club sashimimori,Tuner Sashimimori ※1「フレーム問題」について言及している #4 Straight Forward 資料 作成者 執筆者 登場人物・団体 All_in_Vain_4 Tangency Clairvoyance Cooperation ヨサイン - 事情聴取報告_4_1 メイフレア・カッサンドラ 同左※1 トゥーダリー・デイヴィス,メイフレア・カッサンドラ 事情聴取報告_4_2 メイフレア・カッサンドラ 同左※1 トゥーダリー・デイヴィス 事情聴取報告_4_3 メイフレア・カッサンドラ 同左※1 トゥーダリー・デイヴィス 事情聴取報告_4_4 メイフレア・カッサンドラ 同左※1 トゥーダリー・デイヴィス,メイフレア・カッサンドラ 事情聴取報告_4_5 メイフレア・カッサンドラ 同左※1 トゥーダリー・デイヴィス 事情聴取報告_4_6 メイフレア・カッサンドラ 同左※1 トゥーダリー・デイヴィス,ヨサイン,メイフレア・カッサンドラ 緊急資料配備_4_7 タタラミ財団,off the hook association a.k.a. KARABINER - トゥーダリー・デイヴィス※2,ヨサイン,DaI 緊急資料配備_4_8 タタラミ財団,off the hook association a.k.a. KARABINER - トゥーダリー・デイヴィス※2,ヨサイン,DaI 緊急資料配備_4_9 タタラミ財団,off the hook association a.k.a. KARABINER - 冷泉暮枯(Classicalive) 緊急資料配備_4_10 タタラミ財団,off the hook association a.k.a. KARABINER - ? 緊急資料配備_4_11 タタラミ財団,off the hook association a.k.a. KARABINER 神納川華 白羽御子,トゥールーズ・カウルべ 緊急資料配備_4_12 タタラミ財団,off the hook association a.k.a. KARABINER Tuna トゥールーズ・カウルべ 緊急資料配備_4_13 タタラミ財団,off the hook association a.k.a. KARABINER off the hook association a.k.a. KARABINER クリフ,佐光未蘭,加瀬真七人 緊急資料配備_4_14 タタラミ財団,off the hook association a.k.a. KARABINER 桐宮賢一 トゥーダリー・デイヴィス,ヨサイン,DaI,加瀬真七人 緊急資料配備_4_1_K off the hook association a.k.a. KARABINER クリフ 佐光未蘭 緊急資料配備_4_2_K off the hook association a.k.a. KARABINER クリフ 夜之月※3 緊急資料配備_4_3_K off the hook association a.k.a. KARABINER クリフ 佐光未蘭 緊急資料配備_4_4_K off the hook association a.k.a. KARABINER クリフ トゥーダリー・デイヴィス ※1 本文冒頭に「特記のない限り、発言は須くトゥーダリー・デイヴィス氏のものです。」と記述されている ※2 発言内容や他の資料との関連から、この場で発言している人物(のひとり)と考えられる。 ※3 フルネームが不明のため、記事の作成を見合わせている。詳しくはタタラミ財団を参照のこと。 参考 これまでに出ている資料で、どの資料に誰が登場しているかを書き出しました。悪筆ですが参考までに。 略称は右端の一覧参照。名前が出ているだけ等その資料での重要度が低そうな人物は()で書きました。 今後資料が揃い次第、現在未出の分も書き足そうと思います。#真価手帳pic.twitter.com/xWTVNAr39x — May (@Wadahara_May)April 1, 2021 ♯2の既出資料表、増補版です。 現在、2_4のみ未出。略称の凡例もつけましたが、全てではないので詳しくは各自資料をご確認ください。#真価手帳pic.twitter.com/SJFP8C7Rqy — May (@Wadahara_May)June 20, 2021
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クリフトとアリーナの想いはPart8 415 :ガーデンブルグ 1/12 ◆e.sLpeggy2 :2008/01/26(土) 17 43 42 ID QelAnpVz0 ガーデンブルグで泥棒に間違われた勇者一行。 真犯人を探し出す間、人質を差し出せという女王に、当初はアリーナが人質を買って出た。 他の者なら知らず、アリーナだったら、無体な扱いはできないだろうと考えたのだ。 しかし、姫様バカの過保護神官がそれを許すわけもなく、 さんざん揉めた後、結局クリフトが人質として残ることになったのだった。 心配するアリーナに、 「神はいつでも我らを見ておいでです。 我々への疑いが早く晴れることを祈りつつ、ここで待っていますよ」 クリフトは、笑顔で一同を送り出した。 「クリフトってば、今ひとつ危機感てものが欠けてるのよねー。 それとも、意外と肝が据わってるってことかしら?そんな風には見えないけど…。」 南の洞窟で、アリーナが首をかしげてつぶやいた。 「クリフトさんは、アリーナさんに心配かけまいとしてるのよ、きっと。」 ミネアは微笑んだが、マーニャは、ふんと鼻を鳴らした。 「単に鈍いだけじゃないの?あーあ、それにしても洞窟は気が滅入るわ。」 洞窟嫌いのマーニャはさっきから機嫌が悪い。 そのとき、先頭を歩いていた勇者が叫んだ。 「敵だ!逃げるぞ!回り込め!」 3人はいっせいに戦闘体制を取った。 「ああっ、もう何よ! こいつ、完全にクリフト向きの敵じゃないの!」 盗賊バコタと闘いながら、マーニャは切れかけていた。 確かに、スクルト、ヒャダルコを扱い、力溜めで攻撃してくるバコタ相手に、 クリフトのマホトーンとスクルトがないのは少々厄介だった。 「クリフトのヤツ、人がこんな目に合ってるって言うのに自分はのうのうと昼寝して、 絶対許さないんだから!」 「…姉さん、それは、八つ当たりというのよ…。」 ミネアがバギを唱えながら呟くが、マーニャには聞こえていない。 「あのアホ神官、今頃は、シスター達に囲まれてデレデレしてるに決まってるわよ!」 「姉さん、なんてこというの!クリフトさんに限ってそんなことあるわけないじゃない!」 「わっからないわよ~。残るとき、やけにニコニコしてたのも、そのせいじゃないの? クリフトって、シスター達にはやたら親切だし。」 その言葉に、バコタに蹴りを入れていたアリーナが反応した。 「ええ?そ、そうなの!?」 「姉さんったら!クリフトさんは誰にでも優しいじゃない!」 「いやいや。あいつ『シスターに疑われるのは心苦しい』なんて言ってたし。怪しいわよね~。」 「そ、そうなんだ…。」 「…おーい、お前ら、戦闘に集中してくれー…。」 勇者が小さい声で呼びかけるが、もはや女性陣は誰も聞いていない。 勇者は、無理矢理にでもクリフトを連れてくるんだったと心から後悔しながら、 とっとと決着をつけるべくライデインの詠唱を始めた。 その頃クリフトは、牢屋の小さい窓に向かい、姫と一行の安全を一心に祈っていた。 牢屋は、狭くはあったが衛生状況は悪くなく、小さな窓も、石造りのむきだしの壁も、 教会の横の小部屋で過ごしてきたクリフトにはそれほど苦にはならなかった。 「神官様、お食事です。」 祈るクリフトのもとに、若いシスターが食事を持って来た。 「いつもどうもありがとうございます、シスター。」 食事を受け取りながら微笑むクリフトに、シスターは赤くなった。 「私のせいで、却ってシスターのお仕事を増やしてしまって、申し訳ありませんね。」 「いえ、そんなことは…。」 赤くなってもじもじしているシスターに、見張りの女戦士がからかい顔に声をかけた。 「だったらネリー、あなた、神官様に、洗濯物干しでも手伝ってもらったら?」 そしてクリフトに意味ありげに笑いかける。 「ねえ、神官さん。この子、お城の洗濯物、ほとんど一人で引き受けてるのよ。」 「え、それは大変。しかし、私は人質なので、外に出ることは…。」 「大丈夫よ、私達が見張ってるから。それとも、あなた、私たちを倒して逃げてみる?」 女戦士は、薄笑いを浮かべてクリフトをじろじろと眺めた。 牢に入れられても文句一つ言わず、暇さえあれば神に祈っている優しげな雰囲気の神官に、 見張りの女戦士達はすっかり警戒を解いているようだ。 随分と見くびられたものだ、とクリフトは苦笑したが、ここで張り合う気もなかった。 それに、何より外に出られるのは嬉しい。 そこで、シスターに向き直ると丁寧にお辞儀をした。 「それではシスター、及ばずながら、お洗濯の手伝いをさせていただきます。」 こちらは、勇者一行。 結局ほとんど勇者一人でバコタを倒し、洞窟を出た後も、女3人の会話は続いていた。 「だいたいね、クリフトって女に免疫ないくせに、シスター連中は全然平気じゃない。 そこが、そもそも怪しいと思わない?」 「…でも、クリフトは、ミネアとも仲良いけど…。」 「アリーナさん…まさかと思うけど、まだ、私とクリフトさんとのこと、誤解してるの?」 「…分からない…。」 むー、と口を結ぶアリーナに、まったくこの子は、とミネアは上を向いてため息をついた。 その横で、マーニャが口の端に笑いを浮かべてアリーナを覗き込む。 「そうよね~オトコとオンナの間のことなんて、予測できないことばっかりよ。 クリフトも、ガーデンブルグで、運命的な出会いをしちゃうかもしれないわよ~。」 もはや、勇者は我関せずとばかりに黙々と先を歩いていた。 ミネアがマーニャの袖を引いて小さい声でささやいた。 「ちょっと、姉さん、一体何を考えてるの?」 「いや、あんたが先日言ってた、『アリーナの自覚』とやらに、手を貸そうかと思って。」 マーニャが指差す先には、考え込んだ表情で立ちすくむアリーナがいた。 「姉さん…。本当は、単に面白がってるだけでしょ。」 呆れ顔のミネアに、マーニャはにやりと笑うと言った。 「さ~て、捕まってるカワイソ~な人のためにも、とっととお城に帰りましょ!」 ガーデンブルグの中庭にある物干し場には、大量のシーツがはためいていた。 背が高いクリフトがいるおかげで、洗濯物干しはあっという間に片付いた。 久しぶりに当たる太陽の日ざしは、やはり気持ちが良い。 クリフトは最後のシーツを洗濯ばさみでとめると、うーんと伸びをした。 「すいません、何だか面倒なことを…。」 小さくなって詫びるシスターに、クリフトはとんでもない、と手を振った。 「こちらこそ、シスターのおかげで外に出られて、むしろ感謝してますよ。」 「…私、ネリーと申します。神官様。」 シスターの言葉に、クリフトは慌ててシスターに向き直った。 「これは失礼しました、シスターネリー。遅ればせながら、私の名はクリフトと申します。」 笑みを浮かべ優雅に胸に手を当てるクリフトに、シスターはのぼせたような表情になった。 「あの、クリフト様、私…。」 シスターは、震える体を支えるかのように、干してあった大きなシーツをつかんだ。 しかし、いくら大きくても所詮はシーツ、体は支えられない。 シスターに引っ張られたシーツは物干しロープから外れ、ばさっと2人の上に落ちてきた。 「うわっ。」「きゃっ。」 慌てるシスターとクリフトだが、城で使う重くて大きいシーツからは、なかなか抜け出せない。 と、そのとき。 魔法の気配が近づいたかと思うと、 ドシーン! 地響きを立てて、勇者一行が中庭に着地した。 「いたた、マーニャ殿、もうちょっと年寄りを労わってくだされ…。」 「うっさいわね~文句あるなら自分がルーラすりゃいいでしょ!…ってクリフト!? こんなところで何やってんのよ、あんた達!!」 一行の目の前にいたのは、地下の牢屋に捕まっているはずのクリフト。 しかも、あろうことか、うら若いシスターと2人、シーツにまみれていた。 「あ、姫様!」 しかしクリフトは、マーニャの叫びに頓着する様子もなく、アリーナの姿を見て顔を輝かせた。 そして、慌ててシーツの海からシスターを救い出すと、その顔を覗き込んだ。 「シスターネリー、お怪我はありませんか?」 「は、はい、クリフト様…。」 シスターは真っ赤な顔をして消え入りそうな声で答えた。 「ちょっと何よ、あの妖しげな雰囲気は…。今あのコ、『クリフト様』って、言ってたわよ…。」 マーニャの呟きに、呆然とクリフト達を見つめていたアリーナの肩が、ピクリと動く。 クリフトは、シスターに怪我がないことを確かめると、嬉しそうにアリーナに駆け寄った。 「姫様!良くぞご無事で…!」 ここで、いつもなら満面の笑みであれやこれやと戦果を報告するはずのアリーナであったが、 今日はうつむいたまま、クリフトと目を合わせようとしない。 「…姫様?」 心配そうに身をかがめたクリフトに、アリーナはキッと顔を上げた。 次の瞬間。 「クリフトの、馬鹿ーーーーーー!!」 クリフトの体は中庭の壁を越え、彼方に飛んでいった。 「…ですから、誤解です…。私は、シスターネリーの洗濯物を干すのを手伝っていただけで…。」 「そもそも、そこがおかしいわよね、何で人質が洗濯物なんか干してんのよ。」 ベッドに力なく横たわるクリフトに、さっきからマーニャがしつこく食い下がっている。 「だから、それは、見張りの女戦士さんが私に手伝えと…。」 繰り返すクリフトに、マーニャが声を荒げた。 「ほんっとに、あんたも鈍いわね!なんで見張りがあんたに手伝えって言ったか、分かってんの?」 「…は?シスターネリーが1人で大変だから…ではないんですか?」 「あー…。」 マーニャは口を開きかけたが、何も言わずに口を閉じ、頭をかきむしった。 「…もういいわ。何だか疲れてきた。あとはまかせたわ、ミネア。」 マーニャは肩をすくめると、やれやれと部屋を出て行った。 部屋に1人残ったミネアに、クリフトは、ため息をつきながら呟いた。 「なぜ、姫様はあんなにお怒りになられたのか…。皆さんが戦っているというのに、 人質である私が、中庭でのんびりしていたのが悪かったのでしょうか…。」 ミネアは、人一倍繊細なくせに肝心なところで鈍感な青年に、哀れみの視線を向けた。 「アリーナさんは、きっと、やきもちを焼かれたんですよ。」 「やきもち!?」 クリフトは思わず起き上がり、背中に走った痛みに声を上げた。 「ああ、ダメですよ、動いては。背骨が、まだ完全じゃないんですから…。」 「しかし、なぜ、やきもちなど、…いや、そもそも姫様が私にやきもちを焼くなんてことは…。」 混乱の坩堝にいるクリフトに、ミネアは優しく笑いかけた。 「時間はありますから、ゆっくりお考えになってくださいな。」 その頃、アリーナは、城壁の上に寝転がって、空を見ていた。 ―――なんであたし、クリフトにあんなことしちゃったのかな。 目を閉じたアリーナの脳裏に、真っ赤な顔でクリフトを見つめていたシスターの顔が浮かぶ。 さすがのアリーナにも、彼女がクリフトに特別な想いを抱いていることは分かった。 ……クリフトも、ガーデンブルグで、運命的な出会いをしちゃうかも……。 マーニャの言葉が脳裏に蘇る。 そして、シスターに怪我がないか案じていたクリフトの様子を思い出した。 ―――もしかして、クリフトも、あのシスターのこと好きなのかな。 その考えが心に浮かんだとたん、急に胸がキュッと締め付けられるような気持ちがした。 ―――まただ。この感じ。 以前の惚れ薬騒動の際、クリフトが本当はミネアを好きなのかもしれない、と思ったときも、 同じような胸の痛みを感じた。 ―――私は、いつでも、姫様のお側にいますから…。 遠い日の、子供の頃の約束。 ミントスで倒れたとき以外に、クリフトがその約束を違えたことは一度もなかった。 それが嬉しくて居心地が良くて、いつの間にか、それが当然のように思ってしまっていた。 クリフトが自分の側から離れると思うだけで、不機嫌に思ってしまう程に。 ―――いつから、私、こんなに我が侭で自己中心的になっちゃったんだろう…。 アリーナは、起き上がると膝を抱えて目を瞑った。 「姫様がお幸せなら、それが、私の幸せです。」 クリフトは、いつも、そう言って優しく微笑んでくれる。 ―――私も、ちゃんと、心から、クリフトの幸せを願えるようにならなきゃね…。 アリーナは、目に決意を宿して立ち上がった。 こんこん。 ノックの音にミネアがドアを開けると、そこにはアリーナが悄然と立っていた。 「姫様!」 起き上がろうとして、クリフトは、再び背中に走った痛みに顔をしかめた。 アリーナは、泣きそうな顔でクリフトに駆け寄った。 「クリフト、ごめん、ごめんね…。」 ミネアが、そっと部屋を出たことに、2人は気がつかなかった。 ミネアが部屋を出ると、シスターネリーを連れた勇者に行き会った。 「なんか、この人がどうしてもクリフトに会わせろって…。」 勇者が困った顔でミネアに言う。シスターは赤い顔をして勇者の後ろに隠れていた。 ミネアは、厳しい顔をシスターに向けた。 「あなたのお気持ちは分かるけど、遠慮してくださいな。」 「え…?」 「彼のことを見ていれば、彼の気持ちが誰に向いているかは、お分かりでしょう?」 「…。」 「あなたが、彼を本当に愛しているのなら、彼の想いを応援してあげて…。」 ミネアは寂しげに微笑んだ。 勇者は、そんなミネアをまじまじと見つめた。 「ミネア、お前…。」 「…さ、行きましょ、ネリーさん、ソロさん。」 ミネアは、2人を促すと、部屋の前を離れた。 部屋の中では、ひとしきり謝った後、黙り込んでしまったアリーナを、 クリフトが気遣わしげに見つめていた。 「姫様、私の体ならたいしたことはありませんから…。」 アリーナは、クリフトの言葉をさえぎって、クリフトに尋ねた。 「クリフト、あのね。あの…。クリフト、あのシスターのこと、好き?」 「…は?」 唐突な質問に、クリフトはとまどった顔をした。 アリーナは、クリフトから目をそらし、窓の外を見ながら、なるべく軽い調子で言った。 「シスターは、クリフトのこと、きっと好きよ。…ねえ、クリフト…。」 アリーナは、少し言い淀むと、思い切って言った。 「クリフトが、あのシスターと一緒にこの国に残りたいなら、遠慮なくそう言って?」 「…!」 クリフトからは何の返事もなかった。 しばらくして、余りの沈黙の長さに不安になったアリーナが振り向くと、 クリフトは怖いくらい真剣な表情でアリーナを見つめていた。 「…姫様。」 クリフトは、低い声でアリーナに呼びかけた。 「もし、私がシスターネリーのことが好きで、この国に残りたいと言ったら…。 姫様は、どうされるのですか。」 アリーナは、深く息を吸い込んだ。 ―――言わなければ。「あの人のことが好きなら、この国に残りなさい。」って。 ―――言わなければ。「子供の頃の約束は、もう終わりにしていいから。」って。 ―――言わなければ、いけないのに…。 アリーナの目から、涙がポロリと落ちた。 「え、姫様!?姫様、どうされたのですか!?」 慌てるクリフトに、アリーナはふるふると首を振った。 「分からない…。もう、何がなんだか、分かんないよぉ…。」 アリーナの頬を、涙が次から次へと零れ落ちる。 「わた…、クリフト、に、残っていいよ、って、い、言わなきゃ、いけないのに、 クリフト、幸せに…だったら、いいよ、って…なの、に…。」 ―――どうしても、その言葉がでてこなかった。 小さくしゃくりあげながら涙を流すアリーナを、クリフトは黙って見ていたが、 「…姫様…。」 アリーナが今まで聞いたことのないような優しい声で、呼びかけた。 「…申し訳ありません。私が、姫様を困らせるようなことを言ったために…。 私の使命は、姫様をお守りすることです…ここに残るなんて持ってのほか。」 クリフトの言葉にアリーナが顔を上げた。 「だって、だって、あのシスターのことは…。」 「私は、シスターネリーのことは、良き信徒であると言う以上に何とも思っておりません。 私を、この国に引き止めるものは何もないのです。」 ですから、どうか、この先も姫様のお側に仕えさせてください、と微笑むクリフトに、 アリーナは顔をくしゃくしゃにゆがめると、思い切り抱き付いた。 クリフトは、抱き付かれた瞬間痛みに顔をしかめたが、優しくアリーナの頭を撫でた。 アリーナは、そのまま、大声を上げて泣き始めた。 「…雨降って地固まる、ですかしら。」 「どうだろう、あいつら一筋縄じゃいかねーからな。あれでも自覚してない可能性大だぜ。」 「心配召されるな。自覚というのは、状況に応じて自ずと身につくものですぞ。」 「……あんた、それ、何の話だか分かってて言ってる…?」 「わしとしては、これ以上の面倒ごとは抱えたくないのじゃがのう…。」 「なーんて言って、顔がうれしそうですよ、ブライさん。いやーいいですねぇ。青春ですねぇ。」 部屋の外では、不器用な2人を心配して集まってきた仲間たちが、ドアにへばりついていた。 このドアが、その重みに耐えかねて、一行が部屋になだれ込むまであと数秒…。
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クリフォート・アセンブラ(OCG) ペンデュラム・通常モンスター 星5/地属性/機械族/攻2400/守1000 【Pスケール:青1/赤1】 (1):自分は「クリフォート」モンスターしか特殊召喚できない。 この効果は無効化されない。 (2):自分がアドバンス召喚に成功したターンのエンドフェイズに発動できる。 このターン自分がアドバンス召喚のためにリリースした「クリフォート」モンスターの数だけ、 自分は[[デッキ]]からドローする。 クリフォート クリフォート補助 ペンデュラムモンスター 上級モンスター 地属性 手札増強 機械族
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ゲイリー・J・タニクリフをお気に入りに追加 ゲイリー・J・タニクリフのリンク #blogsearch2 ゲイリー・J・タニクリフとは ゲイリー・J・タニクリフの80%はやさしさで出来ています。ゲイリー・J・タニクリフの16%は世の無常さで出来ています。ゲイリー・J・タニクリフの3%は夢で出来ています。ゲイリー・J・タニクリフの1%は血で出来ています。 ゲイリー・J・タニクリフ@ウィキペディア ゲイリー・J・タニクリフ ゲイリー・J・タニクリフの報道 gnewプラグインエラー「ゲイリー・J・タニクリフ」は見つからないか、接続エラーです。 ゲイリー・J・タニクリフのキャッシュ 使い方 サイト名 URL ゲイリー・J・タニクリフの掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る ページ先頭へ ゲイリー・J・タニクリフ このページについて このページはゲイリー・J・タニクリフのインターネット上の情報を集めたリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新されるゲイリー・J・タニクリフに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
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【クリアリ】クリフトとアリーナの想いは Part13【アリクリ】 97 名前 ヴァルプルギスの夜(後編)1/2 Mail sage 投稿日 2013/05/21(火) 23 54 56.01 ID Jm4JkLt40 「クリフト、あの…… 」 「食べる訳ないでしょう。黄泉の食べ物などを」 (そして貴女を残していけるものですか) 苦笑いを浮かべたクリフトの手から零れ落ち転がったのは、先程持っていたドライフルーツとすり替え食べたと思わせた柘榴だった。 「良かった……、もうダメかと思った」 「申し訳ありません。ご心配をかけまして」 少し鼻声でアリーナはそういうとギュッとクリフトを抱きしめた。そのアリーナをクリフトは微笑みながら愛おしむように抱き締め返した。 「お父さん、お母さん、お迎えが来ましたので、お暇させて頂きます」 「戻っても貴方は、叶うか分からない願いの為に茨の道を突き進まなければならないのですよ。これからも――」 クリフトは母の言葉に頭をゆっくり左右に振った。 「茨の道と言われても選びます。たとえ人から報われていないと言われても……、真っ直ぐその道を歩んで行くそれが私の選んだ道。そしてそれを邪魔する権利は血の繋がっているとは言えども貴方方にありません。そして私には――」 (姫様がいます) 心の中で愛しい人を呼びながら、優しく微笑んだ。 「お前の負けだ。もうクリフトは私達が知っている子供ではない。強く逞しい若者になっている。もう干渉すべきではない」 「貴方」 「最期にクリフト、お前の成長した力を見せておくれ」 青い髪の男女は寂しげにクリフトの方を向いて微笑んだ。 「はい。この世に生を受けさせて頂き感謝しております。思いもよらず逢えて嬉しかったです。そして永遠にさようならです。不出来な息子で心配でしょうが、お還り下さい。私には支えてくれる大切な人がいます」 「クリフト……」 幾分か抱きしめられた腕に力が入った事に気がついたアリーナはクリフト名を小さく呼んだ。 「ザラキ(永遠の住処へお帰り下さい)」 いつもとは違う震えた声で唱えられた呪文はクリフトの心情を表しているかのようだった。 「逝ったの」 「はい」 「そう」 音がない世界に、二人の静かな声だけが響いた。 「クリフトごめんなさい」 「姫様がどうして謝罪されるのですか」 「だって……」 (クリフトにこの道を選ばせたのは私。そしてクリフトのお父様とお母様にこのような事を起こさせてしまったのも、そしてこんな寂しげな表情でお別れをさせたのは私のせい) 全ての言葉は口にせず、アリーナはただクリフトの法衣に顔を埋めた。 「いいんですよ。姫様が御心を痛める事ではありません。これは私が全て選んだ事。姫様と私が、どのような事になっても、どのような形になっても私の心と体は姫様の元に」 クリフトの指がアリーナの髪を優しくゆっくりすいた。その心地良さを無償の愛で与えてくれるクリフトをアリーナは心を痛めながらも手放したくなかった。 「姫様……、戻る方法を考えませんと」 「それは大丈夫よ。貴方が作ったサシャが、ブライを……、みんなを導いてくれるわ。私のように。だから」 「だから? 」 「みんなが来るまで、こうしていてくれる。クリフトがまた闇に消えてしまわないように、そして私が闇の中に迷い込まないように」 「分かりました、姫様」 朝日が二人を照らし出した。 「夜が明ける」 そうしてヴァルプルギスの夜は明けたのだった。
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クリフトとアリーナの想いは Part4.2 244 :1/6:2006/02/15(水) 23 31 04 ID z/EDl3ZT0 「ああーもう嫌あー。休憩しようよー」 「ダメです。まだ先ほどの休憩からそれほど進んでいませんよ」 嫌な嫌なお勉強の時間。分厚い本をめくりながら、あたしは大きなあくび。 「……姫様」 いつもよりずっとずっと低いクリフトの声に、あたしははっとして本に目を落とす。 そこには、サントハイムの地図。 「……あれ?」 その地図の中に、小さな赤い×印。 「なんだろ、これ」 「なんでしょうね」 どうも、印刷じゃないみたい。もしかして……。 「宝の地図じゃない!?」 あたしは興奮して立ち上がる。クリフトは既にあきらめの表情。 ──判ってるじゃない。 「……行かれるんですね、姫様」 ため息が、ひとつ。さすがクリフト、もうあたしの行動はお見通しってわけなのね。 「こっちの方かなー」 古い本の地図は、今とは少し様子が違う。家が建ってたり、木は切り落とされていたり。 「……あっ」 しばらく森の中を進むと、クリフトが小さく声を立てた。 「どうしたの? 何か見つけた?」 「い、いえ」 クリフトは落ち着き無く、きょろきょろとあたりを見回している。 「ふうん」 もう一度地図に目をやって、大きな岩や木を頼りに、印の場所を探して歩き回った。 「姫様、そろそろ戻りましょう」 「何で。まだ見つけてないわよ」 「ほら、もうすぐ陽が暮れますから」 「まだ明るいじゃない」 「お風邪を召されますよ」 「寒くなんてないわよ」 「いえ、ほら天気もあまり良くありませんし」 「ちょっと雲があるだけじゃない」 その後もクリフトはいろいろと理由を探しては、戻りましょう、帰りましょうとしつこい。 あたしはそのたびに、うるさいって言って、森の奥へ進む。 しばらく進んだ先には、小さな泉。その脇には大きな木。 「ここだ!」 あたしは木の根元に向かって走り出す。そしてもう一度地図と見比べてみる。 ……うん、間違いない。 「クリフト、持ってて」 クリフトに本を手渡すと、あたしは木の根元を掘り起こした。 まだクリフトは何か言ってるみたい。何かおろおろとして、落ち着きが無い。 しばらく掘ってみると、小さな箱がひとつ、出てきた。 「……これかな?」 「あああぁああぁっ」 クリフトが本を落として、あたしから箱を奪い取ろうとした。 「何すんのよ、危ないじゃないの!」 「あ、危ないですから、何が入っているのか判りませんから、私が開けますから!」 こんな小さな箱に、そんな危険な物が入ってるわけないじゃないの。 あたしはクリフトの頭を一発ぺちんと叩いて、その隙に箱を開けた。 「……なに、これ」 入っていたのは、折り畳まれた紙切れがひとつと、おもちゃの指輪が、ふたつ……? その紙を、そっと開いてみる。 ひめさまへ おおきくなったら、ぼくのおよめさんになってください。 クリフト 「……申し訳ございません……」 クリフトは顔を真っ赤にして、俯いたまま。 「……どういう、こと……?」 小さな小さなおもちゃの指輪。赤い石と青い石はきらきらと光ったままだった。 「……実は、もっと幼いとき、です。姫様にこの手紙を渡そうとしたのですが……」 相変わらずそわそわとして、クリフトは服をいじくり回す。 「そ、そのままお渡しするのは恥ずかしくて、その、宝探しのようにすれば、 きっと姫様に楽しんでいただけるかと……」 そうか。きっと、そんな想いをこめて、本の中の地図に印をつけて、 この本をあたしに貸してくれたんだ。 あたしは……読まなかったんだね、この本。 「ごめんね……」 あたしは謝りながら、クリフトに赤い石の指輪を渡した。 「……いえ。私こそ……。無礼をお許しください……」 寂しそうな顔をして、クリフトは指輪を握り締めた。 「……戻りましょうか」 「……待って」 あたしは、クリフトの前に、左手の甲を上に向けて、差し出した。 「……姫様?」 「……それ。あたしに、くれたんでしょ?」 クリフトが驚いた顔をして、握り締めた指輪と、あたしの顔を交互に見る。 「あ……」 顔を真っ赤にして、クリフトはあたしの左手を取った。 震える指で指輪を持って、あたしの指にはめようとする。 ぷるぷると小刻みに震えて、なかなか入らない。 「ふふっ」 そんなクリフトの様子が可笑しくて、思わず笑いがこみ上げる。 小さな赤い石の指輪は、あたしの小指にはめられた。 「ふう……」 クリフトが大きく息を吐く。顔は真っ赤で、汗までかいて。 「ありがとう、クリフト」 あたしはクリフトの左手を取って、青い石の指輪を、同じように小指にはめた。 「……」 クリフトは何だか複雑な表情で、手にはめられた指輪を眺めていた。 「ねえ、指輪の交換の後は?」 「……え。あ、はい。……え!?」 クリフトの大きな声。ちょっとびっくりして、身体がぴくっと動いた。 「あの手紙、嘘なの?」 「そそそそそそんなことは……お、幼いときのことですから……」 「じゃあ、今は?」 「…………」 クリフトの顔は真っ赤。目に涙まで浮かんでるみたい。 ……クリフトが、あたしの肩をぐっと掴んだ。 少し、怖くなって、あたしは目を閉じる。 ふっ、と、暖かくて、やわらかい感触。 それは、ほんの一瞬、ほんの少し触れただけ。 「も、もう勘弁してください……」 目を開けると、クリフトはぽろぽろと涙を流していた。 「この手紙に、お返事、書かなきゃねー」 帰り道、あたしはクリフトの手を握りながら、からかうように言った。 「え、あ、いや、ですからそれは……」 「渡さなーい。ふふっ」 クリフトは必死に手紙を取り返そうとする。 返してあげない。あたしの宝物だから。
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クリフトとアリーナの想いはPart7 652 :小ネタ 1/3 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/08/23(木) 15 06 50 ID qTz+eA9B0 木陰で読書をしていたクリフトに、アリーナがためらいがちに近づいた。 「ねえ、クリフト…。」 「はい?」 「私…私ね…。」 うつむくアリーナ。 しばらくもじもじしていたが、 「やっぱり、なんでもない!」 クリフトに背を向けて走り去って行った。 しばらく後。アリーナがおずおずと戻ってきた。 「クリフト…。」 「何でしょう、姫様?」 「…だめ、かな。」 アリーナは、クリフトをじっと見つめた。 その目は、心なしか潤んでいるようだ。 クリフトは、ため息をついて読んでいた本を閉じると、立ち上がってアリーナに向き直った。 「姫様…。私とて、姫様のお気持ちは…分かっております。」 「クリフト!それじゃ…!」 嬉しそうに頬を染めて、クリフトを見上げるアリーナ。 「しかし、いけません、姫様。」 「!!」 「この世の中には、越えてはいけない壁というものがあるのですよ…。」 悲しげに言うクリフトに、アリーナはがっくりと肩を落とした。 とぼとぼと歩み去るアリーナを見つめるクリフトの背後から、2つの憤然とした声が上がった。 「おい!クリフト!なんだ今のは!お前って奴は、見損なったぞ!」 「そうよ、クリフト!女性があそこまで勇気出してるっていうのに…! あんたなんて、男の風上にも置けないわ!」 クリフトは、またか、とうつむき片手を眉間に当てると、ゆっくりと振り向いた。 「…ソロさん、マーニャさん。人の話を立ち聞きするのは行儀が悪い、と 何度も申し上げたはずですが…。」 「そんなこと言ってる場合じゃないでしょう!何であんた、あの子にあんなひどいこと言うのよ!」 「そうだよ、お前、いい加減にしろよな。」 食ってかかるマーニャと、その横でうなずく勇者を、クリフトは不思議そうな顔で見返した。 「だって、じゃあ、お2人は、モンスターの子供を飼うことに賛成なんですか?」 「「……モンスター?」」 「私だって、親に置き去りにされたことは可哀想だとは思いますが、いくら子供だといっても、 モンスターはモンスター。人間との間には、越えられない壁があると思いますが。」 そもそも旅の最中だというのに、モンスターなんか飼えると思いますか?と問うクリフトに、 勇者がおそるおそる尋ねた。 「…ちょっと、ごめん、クリフト。さっきのアリーナの話から、どうやったら、 モンスターの子供が出てくるんだ?」 クリフトは呆れたように勇者を見た。 「そんなもの、姫様の様子を見ていれば一目瞭然じゃないですか。」 「…。」 「…あんた、分かった…?」 「いや…マーニャは?」 「分かるわけないじゃない。…でも、アリーナも、話は通じてる前提で話してたわよね…。」 「こいつらの会話って、ほとんど熟年夫婦のノリじゃねーの。」 「…熟年夫婦だって、こうはいかないわよ…。」 ボソボソと囁き合う2人に、クリフトはキッとした目を向けた。 「と・に・か・く!ソロさんもマーニャさんも、今後、人のプライバシーを覗き見 するようなマネは、絶対にやめてくださいね!」 ブツブツいう2人を追い払うと、クリフトは、やれやれと木の下に再び腰を下ろした。 そして、読みかけの本を開いたが、その目は、文字を追わずにいつしか宙をさまよっていた。 ―――越えられない壁…それは、人間とモンスターの間だけではなく…。 「姫様…。」 クリフトは、切なそうにつぶやくと、何かを思い切るように首を振り、 読書に集中すべく、本に目を戻したのだった。
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レッドクリフタイアップ企画 ワールド対抗!10万本の矢 1. 本イベントはワールド対抗戦で、“赤壁の矢”を集めた本数で競います。開催期間中、各フィールド及びダンジョン(プライベートダンジョン含む)にいる敵NPCを倒すと、一定の確率でイベントアイテム《赤壁用矢羽》(せきへきようやばね)、《赤壁用木材》(せきへきようもくざい)、《赤壁用藁》(せきへきようわら)を獲得できます。 ※イベントアイテムを敵NPCから獲得できる確率は毎週アップしていきます。 2. 開催期間中、長安にいる各勢力のNPC“募兵役”の付近に、武将NPC“曹操”、“周瑜”、“諸葛亮”が登場します。所持品にイベントアイテムがある状態で、所属勢力の武将NPCに話し掛けると納品できます(下の表を参考に納品してください)。イベントアイテムを渡すと、まれに武将NPCから映画『レッドクリフ』に関連した特別なアイテムをもらえます。 所属勢力別、納品できるイベントアイテムプレイヤーの所属勢力 魏 曹操 赤壁用矢羽 呉 周瑜 赤壁用木材 蜀 諸葛亮 赤壁用藁 ※ イベントアイテムは全て重複取得可能、取引可能です。 ※ 自分の所属する勢力の武将NPCに対してのみ、その勢力に応じたイベントアイテムを渡せます。 ※ イベントアイテムは4月23日(木)の定期メンテナンスで消滅します。 ※ 本イベントで登場する武将NPCには納入できません。 3. 各国の武将NPCに《赤壁用矢羽》、《赤壁用木材》、《赤壁用藁》が一揃い渡されると、“草船借箭の計”が成功したことになり、そのワールドは“赤壁の矢”を1本獲得できます。詳しくは下の図をご覧ください 自分のワールドが集めた“赤壁の矢”の総数と、各勢力が集めたイベントアイテムの個数は、長安南門付近のNPC 街の守衛 横に登場する、NPC 南斗 に話し掛けると確認できます。 また、各ワールドが集めた“赤壁の矢”の総数とイベントアイテムの個数は、以下よりご確認いただけます。 4. イベント終了時点で集められた“赤壁の矢”の本数で順位が決まります。順位に応じた賞品をご用意していますので、優勝を目指して奮闘してください! イベントの順位、賞品、配布方法などの詳細は、本ページにて追ってご連絡いたします。 各ワールドが獲得した赤壁の矢http //www.gamecity.ne.jp/sol/event/090316_arrows.htm