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ソニック シャッフル 【そにっく しゃっふる】 ジャンル パーティゲーム 対応機種 ドリームキャスト 発売元 セガ 開発元 セガハドソン 発売日 2000年12月21日 定価 5,800円(税別) プレイ人数 1~4人 判定 なし ポイント ソニック版マリオパーティミニゲームの質は高いロードの長さ&多さがネック川田妙子じゃないエミーはレア ソニックシリーズ ソニック シャッフル 概要 システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 ドリームキャストで発売された、ソニックシリーズではとても珍しいパーティゲーム。これより前に『ソニックアドベンチャー』が発売されたので、本作はモダンソニックとしては2作品目である。 『マリオパーティ』と同様、ハドソンが開発に関わっている。おそらくマリオパーティのノウハウで作られているためか、マリオパーティのソニック版と言うべきゲームに仕上がっている。 本作は、モダンソニック(3Dのソニックシリーズ)の方向性が定まっていなかった時代に発売されたゲームである。当時の3Dソニックは、今ほどスピード特化のシリーズではなく、それこそブーストのブの字もなかった時代の作品であることには留意されたい。 システム ストーリーモードとバーサスモードの2種類のモードがある。 ストーリーモードは全5マップを順番にプレイする。1位にならないと次のマップに進めない。1人専用。 バーサスモードは5マップのうち1マップのみプレイする。1-4人用。 すごろく上のマップを移動し、プレシャストーンを集めるのがゲームの目的。 必ず4人のキャラクターで競い合うため、プレイヤーが操作するキャラクター以外はCPUが操作する。 移動はカードを用いて行う。使ったカードの数字の数だけ進める。サイコロやルーレットで進む形式ではない。 マップにはリングマス、バトルマス、イベントマスなどの様々なマス(数が多いのでここでは割愛)が存在し、これらに止まることでリングを稼いだり、ミニゲームを楽しんだりしながらプレシャストーンを目指すことになる。 プレシャストーンは一つ入手するたびに次のプレシャストーンが出現する形式。プレシャストーン入手時に、一番プレシャストーンから離れた位置にいたプレイヤーは、エッグマンから『お仕置き』としてリングを半分に減らされてしまう。そのため、今出現しているプレシャストーンを諦めて次に出現するプレシャストーンに向けて先読みして動くのはリスクが高い。 プレシャストーンはマップに7個存在する。誰かが7個目のプレシャストーンを入手すると最後のミニゲーム(マップクリアゲーム。後述)が始まる。これが終わると結果発表として各キャラクターにエンブレムが配られ、順位が決まる。 キャラクターは、ソニック、テイルス、ナックルズ、エミーの4人。 ただし隠しキャラ(*1)として、ビッグ、ガンマ、チャオ、スーパーソニックが存在する。この4人は、バーサスモードでのみ使える。 キャラクターにより、性能差が存在する。 マップ上では、ソニックは前のターンと同じ数字を出すと、出た目の2倍進める「スピンダッシュ」が使える。テイルス、ナックルズ、エミーは対応するマスに止まるとショートカットができる。バトルでは、スペシャルカードを使った際にそれぞれ違った効果が発動する。隠しキャラは後述。 ストーリーモードでは、マップクリア時にヴォイド、ルミナ、イルミナによる寸劇が見られる。寸劇にはプレイヤーが選択したキャラクターも参加し、固有の台詞を喋る。 バトルについて バトルマスorプレシャストーンマスに止まるとバトルが開始する。 プレイヤーがカードを選択するとカードルーレットが発生する。モンスターが出したカードと同じか大きな数字を出せば勝ち。負けるとモンスターが出したカードの分だけリングが減る。 スペシャルカードを出せば特殊能力を使用できる(キャラにより違う) カードについて 数字カード(1-6が4枚ずつ)、スペシャルカード(3枚)、Dr.エッグマンカード(1枚)の3種類、全部で28枚のカードがある。 各キャラクターに7枚ずつ配られるが、他のキャラクターのカードを使うこともできる。ただし、プレイヤー以外のカードは裏返しになっている。 数字カードは、マップではその数だけ進める。バトルではカードルーレットが始まり、敵にダメージを与えられる。 スペシャルカードは、マップでは『1-7のルーレットが開始し、出た数だけ進むことができる』、『手持ちのカードを他のキャラクターと交換する』、『手持ちのカードが7枚になるまで奪える』のいずれかを選べる。バトルではキャラクターの特殊能力が使える。 エッグマンカードは、マップではエッグマンの悪さを始める。バトルで使用すると強制的に敗北になる。使ってはいけないカードである。 フォースジュエルについて マップやバトルで使用することができるお助けアイテム。 バトルマスで勝利したり、ジュエルショップマスで購入することで入手できる。これも数が多いので割愛。 ミニゲームについて 本作の醍醐味。全部で49種類存在する。6種類のジャンルに分かれている vs4 ゲーム(21種類) イベントマスに止まると発生。個人戦であり、4人で競う。 2vs2 ゲーム(4種類) イベントマスに止まると発生。2人一組に分かれて競うミニゲーム。2人で役割分担をするものが多く、上手く力を合わせなくてはならない。 1vs3 ゲーム(7種類) イベントマスに止まると発生。1人側と3人側に分かれて競うミニゲームだが、3人側に役割分担はないので、協力し合わなければならないわけではない。 順番決め ゲーム(3種類) バーサスモードの最初に行う。これの結果により、バーサスモードでの行動順が決まる。基本的にアクション性や技術的介入要素は低く、運で結果が決まる。 マップ専用 ゲーム(9種類) マップ上で誰かが行動終了した際にランダムで(条件は不明)発生する。ハプニングイベント。ゲームによってどのマップで発生するのか決まっている。vs4 ゲームと同様、個人戦である。ハプニングという設定上、ミニゲーム前の操作説明がなく、画面下に操作方法が表示される。アクション性の高いものが多い。 マップクリア ゲーム(5種類) 7個目のプレシャストーン入手後に発生する。各マップのクライマックスのシチュエーションに関連したものになっている。vs4 ゲームと同様、個人戦である。マップ専用ゲームと同様、ミニゲーム前の操作説明がなく、画面下に操作方法が表示される。これもアクション性の高いものが多い。 評価点 ミニゲームのクオリティが高い ミニゲームは全部で49種類(*2)。数としては十分そろっており、内容の被りもほぼない。 ミニゲームの内容は、ソニックファンが求める『アクション性』に溢れたものが多く、存外白熱する。「所詮ミニゲームだろ」と侮れない。 『コーラ爆発!』(*3)のようにアクション性どころかテクニックも求められないようなものもあるが、これにしてもたまにプレイするくらいだったら悪くはない。 ミニゲームはリングを大量に稼げるため、戦略にも一役買っている。 ミニゲームによっては、ダメージを受けるとリングを一定数ばら撒いてしまう。ソニックファンにとっては「そんなの当たり前じゃん」と思うことだが、パーティゲームとしてはこれも重要な要素である。勿論、他プレイヤーがばら撒いたリングは奪えるので、ミニゲームの面白さにも一役買っている。 また、前述したマップクリアゲームはマップクリア時の緊急事態に対処するシチュエーションになっており、アクションの質が高いこともあって出来が良い(その分アクションが苦手だとキツイが)。 流石にスピード感に溢れたミニゲームは少ないが、全くないわけではない。マップクリアゲームのうち、「ソニックサーフィン」「割れる大地」の二つは今のソニックシリーズファンでも納得いく内容となっている。 ソニックシリーズらしいマップ 全部で5マップある。「海岸」「飛行船」「密林」「列車」「異次元」をモチーフにしており、いずれもソニックシリーズの世界観に似合っており、違和感は存在しない(*4)。 このうち、海岸ステージは「エメラルドコースト」という名称になっており、理由は不明だが『ソニックアドベンチャー』の海岸ステージと名前が被っている。 エミーの代役起用 当時は川田妙子が産休でエミーの声を演じることができなかったため、本作のみ本井えみが代役を務めている。 エミーの声を聞けば、『ソニックアドベンチャーのときと声が違う(*5)』ことは即気付くレベルである。 しかし、本井えみと川田妙子は声質が似ているため『エミーの声』としては違和感はなく、代役起用は十分評価できる。 エミーをプレイヤーに選択した場合の寸劇はレアなエミーの声を聞けるので、聞く価値はある(かもしれない)。ヴォイドに対して啖呵を切るときの声は、本井えみのほうが似合うと言えなくもない(*6)。 ただ、ルミナの声(大谷育江)も本井演じるエミーと声質が似ているため、「ルミナがエミーの声になってる?」と感じる場合もある。 エミーが初心者向け テイルス、ナックルズ、エミーの3人はマップ上では専用のマスを通過できるため、実質的に同じ性能である。 バトル中のエミーの能力(*7)は、ソニックの能力(*8)より弱いが、クセがなく初心者向け。 移動とバトルの両面での総合能力としては4人の中で一番使いやすい。女の子向けキャラとしては妥当な調整である。当時のエミーはトリッキーな能力になりやすかったため、使いやすい能力になっているのは案外珍しい。 賛否両論点 ストーリーとゲーム内容がイマイチかみ合ってない 『ヴォイドによって夢の世界マージナリワールが危機に陥ったので、ルミナがソニック達に助けを求めた』というストーリーなのだが、それならソニック達4人がボードゲーム風のマップで競い合うのは不自然である(*9)。 また、エッグマンはプレシャストーンを狙ってマージナリワールへやってきたという設定なのだが、ミニゲームやエッグマンカードで悪さをするだけであり、ストーリーには関わってこない。 とはいえ、ソニックシリーズのボードゲームというコンセプトを考えれば、ヴォイドという悪役を登場させたり、エッグマンを邪魔役として登場させたりするのは無難な落としどころと言える。 また、各マップの最後にプレイするマップクリアゲームは、本作のストーリーと上手くかみ合っており、ミニゲームのクオリティの高さも相まって盛り上がる。 ヴォイドは、最終マップのマップクリアゲーム「ヴォイドバトル」でソニック達の前に立ちはだかる。ラスボス戦がミニゲームで行われるというのは斬新である。 ソニックの性能 『前のターンと同じ数字を出すとスピンダッシュが使える』という強力な能力だが、条件を満たすと 嫌でもスピンダッシュが発動してしまう のが問題(*10)。 また、前のターンに出した数字が表示されるわけでもないので、スピンダッシュが発動するかどうかは自分で数字を覚えておかないといけない。 「ソニックは主人公だから扱いやすいバランス型だろう」などと思って選択すると痛い目を見る。 勿論、上手く発動できれば他のキャラを大きく突き放せるので、玄人向きのキャラクターとなっている。 バトル中の特殊能力は他の3人よりも強力なので、バトルでは有利である。 スペシャルカードの性能 前述したとおり、移動中に使うと3種類の効果のうちいずれかを選べるのだが、『1-7のルーレットが開始し、出た数だけ進むことができる』以外の2つは使う価値がない。 使う価値がないなら使わなければ良いだけなので問題点ではない。 『他のキャラクターを動かす』ことができても良かったのではないか。 プラスリングマスの効果 プラスリングマスに乗るとリングを貰うことができる。連続で乗るとコンボが発生し、貰えるリングの個数が増えていくのだが、数ターンかけてコンボを狙うくらいだったらミニゲームでリングを稼いだほうが早い。 とはいえ、アクションが苦手なプレイヤーにとってはリングマスでリングを稼ぐという戦略を取れるため、救済措置ともいえる。 問題点 ロードが(発生頻度のわりに)長い バトルやミニゲームが発生すると、長いロードが発生する。バトルもミニゲームも本作では頻繁にやらされるので、そのたびにロードで待たされるのは問題がある。 ミニゲームは面白いのでロードで待たされても許せるが、バトルはカードを選択するだけなのでもっとロードを短くしてもらいたいものである。 ロードが問題にされる作品と言えば、後に発売された新ソニが有名だが、本作は新ソニのような「無意味に思えるロード」がないのが救いである。 CPUはプレイヤーが持っているカードが透けて見えているとしか思えない 前述したとおり、本作は自分以外のカードも使うことができる(画面では裏返しになっている)が、CPUはカードの引きがやたらと良く、プレイヤーが持っているスペシャルカードも的確に引いてくる。 そのため、スペシャルカードは温存せず、さっさと使ってしまったほうが良い。 海外のSonicWikiによると、本作のCPUは『カードがどこにあるのか全部知っている。自分が4以上のカードを持っていない時、他プレイヤーのカードを使う。ただしスペシャルカードとエッグマンカードは見分けられない』とのこと。 Xボタンを押すとカードをシャッフルできるので、これでCPUに対抗できる。だとしても思考パターンとしては問題があるだろう。 隠しキャラについて 4人とも、性能に問題がある ビッグ、ガンマ、チャオの3人は、ソニックのような高速移動手段があるわけでも、テイルス、ナックルズ、エミーのようなショートカットができるわけでもない。 ビッグとガンマはマップ上の特殊能力はあるものの、あからさまに弱い(*11)。高速移動もショートカットもできないなら、『入手できるリングの枚数が倍になる』『フォースジュエルを安く買える』『バトルでクリティカルを出すとフォースジュエルを1個多く貰える』などの補正はあっても良いのではないか。 チャオはマップ上の特殊能力が ない 上にバトル中の特殊能力も弱い(*12)など、何故ここまで弱くしたのかわからないキャラになっている。これも(守備重視のキャラにしたいなら)『エッグマンカードを引いても悪さが発生しない』『エッグマンのお仕置きを受けない』など、やりようはあったと思われる。 スーパーソニックは弱いわけではないが、通常のソニックとあまり性能は変わらない。キャラ設定上、通常のソニックの上位互換(あるいは最強のキャラ)にしても良いはずである。例えば、通常のソニックの能力に加えて『テイルスマス、ナックルズマス、エミージャンプマスをすべて利用できる』という風にしても(スーパーソニックとしては)良いのではないか。 人選にも問題がある ビッグとガンマは妥当だが、チャオとスーパーソニックは隠しキャラとしては妥当とは言えない。 チャオは、乗り物にも乗らずにソニック達と同列に戦う(*13)ようなキャラではない。 スーパーソニックは、通常のソニックとは別キャラ扱いなので、 ソニックが二人いる という変な状況になっている。 当時は今よりもソニックシリーズのキャラクターが圧倒的に少なかった時代だが、それでもティカルとカオスという打って付けのキャラがいるというのに。(*14) テイルスとナックルズの性能が被っている 移動中は、通過できる専用マスの配置場所が違っているだけである。 バトル中は2人とも全く同じ性能(*15)である。そもそも、追加で2枚のカードを使う時点で、スペシャルカードを消費する割には使いにくい能力である。 どんなマスも、ピッタリ停止しなければ意味がない ジュエルショップマスや息継ぎマスは、通過するだけで立ち寄れる(or 効果がある)ようにしても良かったのではないか。 ストーリーモードで、キャラ変更ができない ステージ1から5まで、ずっと同じキャラで攻略しなくてはならない。 本作はキャラクターに性能差があるため、『選択したキャラクターが途中で使いにくい』と感じたり、『マップごとに攻略するキャラを変えたい』と考えるのは十分考えられることなので、キャラ変更ができないのはキツイだろう。 対人戦に費用がかかる 各自が持っているカードの内容は、コントローラーに刺さっているビジュアルメモリの窓に表示されるようになっている。 コントローラーにビジュアルメモリが刺さっていない場合、画面にカードが表示されてしまう。 そのため、きちんとした4人対戦がしたいなら、コントローラー4つ+ビジュアルメモリ4つが必要であり、財布に厳しい。 総評 「ソニックでボードゲーム?」と言われそうなゲームだが、今ほどスピード特化ではなかった時代としてはそれほどおかしなゲームではない。ソニックアドベンチャー(3Dソニック1作目)の後なので、「ソニックでパーティゲームを作ろう」という発想は別に間違っていない。(*16) ミニゲームのアクション性、クオリティの高さはソニックらしさを十分に引き出せている。ロードに目をつぶれば十分に良いゲームである。 とは言え、当時としてもプレイした人が少なかったと思われ、今だとプレイすること自体が難しい上にプレイしたとしても当時の感覚での評価が難しい。 ロードを短縮した上でCPUの思考パターンを修正してリメイクすれば良作になるかもしれないが、今から発売したら「シリーズファンから不評」の判定になる可能性が高い。そう考えると惜しいゲームと言える。 余談 本作はソニックシリーズの中でもマイナーな印象がある。 本作発売当時、すでに『ソニックアドベンチャー2』の情報が公開されており、世間はそちらに注目していたため、本作はあまり話題にならなかった(と思われる)。 公式でも扱いが良くない。 ソニックシリーズ公式サイトである『ソニックチャンネル』のソニックシリーズタイトル一覧では、ソニックシャッフルも記載されているのだが、リンクはソニックシャッフルの公式サイト(*17)ではなく、セガ公式サイトのソニックシャッフル製品紹介ページになっている(*18)。ソニックシャッフルより前に発売された『ソニック ジャム』や『ソニックR』などはきちんとリンクが貼られているのに、ソニックシャッフルだけこんな扱いである。 過去にソニックチャンネルにおいてソニックシリーズのキャラクター人気投票が行われたことがあった。しかし、本作のルミナ、ヴォイド、イルミナの3人はエントリーされなかった(勿論理由は不明)。ファングやレイ、マイティ―などと言った過去のキャラクター(*19)すらエントリーされていたのに、本作の3人はこんな扱いである。 公式とは少し逸れるが、アニメ『ソニックX』でも『ソニアド1』や『2』のエピソードは放送され、放送中に発売された『ソニックバトル』ですら(販促のためには当然とはいえ)番外編なのに大幅にストーリーをアレンジして放送されたのに、ソニックシャッフルは触れてすら貰えなかった。クリス(*20)がソニック達と肩を並べて戦っても違和感のない(*21)作品なのに惜しい話である。 しかし、割と最近(2023年6月)だが、ソニック・ザ・ヘッジホッグ公式アカウントにて、本作をプレイしたことがツイートされた。 ドリームキャストで発売された他2作は、他機種に移植/配信がされているが、本作は一切の移植がされていない。 今からプレイしたければ実機を使うしかなく、プレイが難しい状況である。 ソニックには「DJが好き」という公式 に近い (*22)設定がある。そして、本作は「ソニックDJ」というミニゲームが存在するため、意外にもソニックのDJ趣味の設定がゲーム中で拾われた作品となっている。
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【種別】 宝具 【初出】 外伝『リシャッフル』(いとうのいぢ画集『紅蓮』に掲載) 【解説】 ”狩人”フリアグネが所有していた宝具の一つ。形状は、両端にレンズを嵌めた黒い筒型。 依田デパートのフリアグネのアジトに溜め込まれていた玩具の山から坂井悠二が見つけ出した。 覗いた者と覗かれた者の意思総体を交換する宝具で、再び覗くことで元に戻ることができた。ただし、互いの心の間に壁があると効果が発現しない。 互いの境遇を悲観した貴族と“徒”が生み出した珍品である。 悠二とシャナがこの宝具の両端をそれぞれ覗き込んだことで、互いの意思総体が入れ替わってしまい、珍騒動になった。 入れ替わりが戻った後、アラストールに能力の詳細を聞かされ、思わず手に力が篭ったシャナの手で破壊された。 【由来・元ネタ】 英語「reshuffle」から。意味は、カードなどを切り直すこと、人員の配置換えなど。 【コメント】 ☆意思総体に関わる宝具は他に[仮装舞踏会]の『吟詠炉』があった。 ☆ベタベタと言ってしまえばそれまでだが、挿絵の破壊力は凄かった。 ☆フリアグネはやはりマリアンヌとこれを使って遊んだりしたのだろうか…へ、変態め! ☆宝具の機能からすれば、「配置換え」の意味が強いのかな。 ☆↑戦闘用に使うなら、そうだろう。入れ替わっても自分の技能はそのままだから、意表を突ける。仮にソラトとティリエルが使えれば突然、役割が交代する等。 ☆悠二がシャナの体に入ってる時、吉田一美に睨まれてびびっていた。黒吉田だな。 ☆ついに2009年10月23日にOVAとして発売した。 ☆↑アニメ第1期とアニメ第2期の間にこれが入るとすると悠二は腹痛2連発! ☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[宝石の一味]の“瓊樹の万葉”コヨーテやフックスやトンサーイやイナンナがこの宝具に絡んでいたら面白そうだったのにな。
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SHUFFLE JOKER シャッフルジョーカー [部分編集] エキスパンション第6弾 / ベストセレクション第3弾 UNIT 06C/U BN116U 3-茶1 (ダメージ判定ステップ)[2]:このカードは、ターン終了時まで±0/±0/+Xを得る。Xの値は、本来の記述に「特徴:シャッフル同盟」を持つ自軍カードの枚数と同じとする。 シャッフルジョーカー系 MF シャッフル同盟 専用「ブラック・ジョーカー」 茶-武 宇宙 地球 [3][0][4] イラストはシャッフルジョーカー〔U-G40〕のもの。 「特徴:シャッフル同盟」を持つカード一覧(B3現在) シャッフルスペード シャッフルダイヤ シャッフルクラブ シャッフルジョーカー シャイニングガンダム《09》 ガンダムマックスター《09》 ガンダムローズ《09》 ドラゴンガンダム《09》 ボルトガンダム《09》 ゴッドガンダム《10》 シャイニングガンダム(スーパーモード)《10》 ゴッドガンダム&マスターガンダム ガンダムマックスター(ボクサーモード)《B3》 ドラゴンガンダム(フェイロン・フラッグ) ガンダムローズ(ローゼス・スクリーマー) ボルトガンダム(グラビトン・ハンマー) シャッフルハート《B3》 チボデー・クロケット《09》 ジョルジュ・ド・サンド《09》 サイ・サイシー《09》 アルゴ・ガルスキー《09》
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生徒達が妙に騒がしい事に、氷室は妙な胸騒ぎを感じていた。どこか不吉な予感がするのだ。言葉に言いしれない、ぼんやりとした物が。 何か騒動があったなら、野次馬が何処かで沸く。しかしその野次馬はいなく、何故だか皆して宙を見上げているのだ。 さっきから鈴木とメルフィーも、そして木原の姿も見えない。気付けば氷室は学校を出て校庭へと来ていた。 「何……あれ……」 氷室に目に映るのは、校門を破壊しながら巨大な何か――――デストラウが学校に悠然と歩いてくる光景だった。 甲虫を思わせるような頭に巨大な両肩。その両方に反するような細身の体型に禍々しさと威圧感を思わせる黒色――――全ての要素が不気味でかつ、異端。 デストラウの目は真紅の様に光り輝いており、絶え間無く左右に動いている。と、目の動きと同時に、歩くのをピタリと止める。その目の先には……。 氷室は何故皆の動きが止まっているのかが分かった。デストラウに気圧され、あるいはデストラウの醸しだつ非現実さに呆然としているのだ。 自分自身、デストラウの存在について信じられない。何かのアニメやゲームでもない限り、こんな非現実な事が――――だが、氷室は分かっている。 これが、非現実ではなく、現実である事に。そして直感的に悟る。デストラウが――――学校を狙っている事に。氷室は学校へと、いや、学校に居る生徒へと叫ぶ。 「皆、逃げて!」 瞬間、眩い光が学校を包み――――。 『ヴィルティック・シャッフル』 第5話 シャッフル 「各部チェック了解、可動部及び関節部に異常無し」 『シャッフルシステム良好、TIコンバータ起動。動力部への接続開始』 「制御システム展開。頭部、腕部、脚部、共に正常」 『全システムオールグリ―ン。ヴィルティック起動までカウントダウン。10……9……8……』 「ヴィルティック、起動」 んっ……あれ、俺は……。てかどこだ……ここ。変に息苦しいというか、ガチガチに固まらされてるというか。 って、何だよこれ!? 気付けば俺はやけに仰々しい椅子……いや、シートって言った方がいいのかな。シートに座っていて、二本のベルトで固定されていた。 しかもシートベルトよりも凄く太いベルトに。遊園地とかのアトラクションとかで座る椅子があるだろ? 何かあ―いう感じだ。ただ座ってるだけでも緊張するというか。 体を動かしてみる。結構動かせるけど、あくまで椅子の上だけだ。ベルトが上から下に伸びていて、俺自身の力で外す事は出来なそう。それにしてもこの圧迫感は何とかなんないかな……。 そうそう……確か俺、学校に来たオルトロックとかいう奴を倒したいってメルフィーに言ったんだ。そしたらメルフィーに拳銃を渡されて……。 あぁ、そうだ! メルフィー、メルフィーは何処に居るんだ! 「目を覚ましたみたいですね、隆昭」 メルフィーの声が聞こえ、俺はその方向に顔を向けた。前から聞こえたけど真っ暗だ……と、俺の目の高さに青く光る線が走った。 その線は四角形を作るとA4サイズくらいのモニター……いや、ブラウザ? 良いや、ブラウザになった。ブラウザには、狐耳になったメルフィーが映った。 「メルフィー、これは……」 「対アストライル・ギア用汎用型戦闘機体――――ヴィルティックです」 これが……今俺が座っているここが、ヴィルティックのコックピットなのか。乗り心地……悪いな。まぁそんな事はどうでも良い。 それよりも目の前が真っ暗なんだがどういう事なんだ? それにコックピットと言うけど、計器や操縦桿はおろか外の様子を見る為のモニターさえ見えない。 まさかあの時……間違えて天国に来たんじゃないんだろうな……。俺は異常に不安になり、メルフィーに聞いた。 「メ、メルフィー、あのさ、これってその、夢、とかじゃないよな? その、何だ、何かまっ暗闇で何も見えないというか」 「目の前に掌を置いて下さい」 俺はメルフィーの言う通り、恐る恐る目の前に掌を置いてみる。何にも見えないけど、確かに触感がある。冷たいな……。 冷たいというか、金属を触っている様な感覚だ。掌を左右に動かす。つるつるしている。球体……なのかな。軽く叩いてみると、聞いた事のない変な音が響いた。 しばらく球体を触ってみるけど何も起こらない。まさかホントに俺、天国に来ちゃったんじゃ……。情けないものの、怖くなって俺はメルフィーに声を掛けた。 「メ、メルフィー!」 「アルフレッド」 『申し訳無い。少しばかり心が落ち着いた方がいいと思ってな』 どこからか、渋くて含蓄ありそうなオジサンの声が聞こえた。だけどメルフィーさえ見えないのに……。 すると目の前で、上下左右に渡って青色の光が走った。その光は一つや二つじゃなくて10本や20本と増えながら走りながら集まり、やがて大きな丸……? いや、円を成型した。その円はぐるぐると回りだすとスピードを増して――――目の前が急に明るくなった。俺はその眩しさから両腕で目を覆った。 ……何秒くらいだろう。両腕を離して、目の前を見据える。思わず、息を飲んだ。 俺の街がパノラマみたいに広がっている。俺が住んでるマンションよりもずっとずっと高い高さで。流石に飛行機とまではいかないが。 しかしこんな光景を俺は一人で見てるのか……凄く贅沢な気がする。ってか待てよ……。 「……飛んでるのか、これ」 「はい。ウイングのカードを使用しました。戦闘不能、または戦闘終了時まで持続します」 ちょ、ちょっと待て! 飛んでるって何だよ! こんな良く分からない中で空を飛んでるとか訳分かんねーよ! 気付けば俺の脚がガタガタ震えていて、椅子を揺らしながら俺はどこかに逃げたい衝動にかられた。 「や、やばいって、これ! メルフィー、下ろして、下ろしてくれぇ!」 「落ちついて下さい。アルフレッド、隆昭に説明を」 『了解だ。取りあえず落ち着いて、私の話を聞いてくれ。鈴木隆昭君』 またあの渋いおじさんの声が聞こえ、俺は震えていた足をどうにか落ち着かせて、荒いでいた息を少しづつ抑える。 冷静に再び前を見据えると、次第に高度が降りている事に気付く。色々聞きたい事はあるが、取りあえず……。 「……俺に声を掛けてきたあんたは、誰なんだ?」 『紹介が遅れてすまない。私はこのヴィルティック、及びシャッフルシステムの制御と補佐を担当している』 すると目の前に、さっきの青色の光が走ると何か文字を作った。し……システム? 『Combat assistance system、略してCasのアルフレッドだ。これから君に戦い方を教える。と言っても身構える必要は無い。私とメルフィーの言う事をしっかり聞いてくれ』 アルフレッド……? よく分からないが、このヴィルティックを動かしているコンピュータみたいなもんだと解釈しておく。 聞きたい事が山ほどあるけど、オルトロックが何をしているかが気になる。何を聞く……。そうだ、聞きたい事は一つだ。 「アルフレッド、メルフィーは何処に?」 俺の疑問にさっき出てきたブラウザが再び出てきて、メルフィーが映った。 「メルフィー!」 「十分な説明もせずにこの様な事態に巻き込んでしまい、申し訳ありません」 そう言って俺に頭を下げるメルフィーは何時ものメルフィーだ。と言っても昨日今日会ったばっかりだけど。 「で、メルフィーは今どこに?」 「私は後方でヴィルティックの火器、及び武器の使用を担当します。隆昭はヴィルティックを動かす事だけに、専念して下さい」 動かす……っておい! 俺そんな事やった事無いし出来ねえよ! 今さっき座ったばっかだぞ! 『だから私が今から君に戦い方、つまり操作方法を教えると言っただろう。心の準備はもう良いかい?』 そんな事言われたって……。何処をどう動かせば良いかホントに何も分かんないって! それに戦闘機はおろか自動車を運転した事も無いぞ! 取りあえず掌を目の前に置いてはいるけど、これだけで……ん、そういや今俺が手を置いているこれって何だ? 俺は視線を下に向けた。 両手を半分埋まっている球体に置いている事に気付く。その球体には……やっぱ青色の光が、手を乗せている俺の5本指からまっすぐと前に伸びている。 『その球体は君の思考、反応に応じ、ヴィルティックに行動を促す、言わば操縦桿だ。君はその球体に手を乗せ、ヴィルティックを自分の思う通りに動かせば良い』 「つまり……俺は念じればいいんだな。こいつを動かしたいって」 『飲み込みが早くて助かる。準備は良いかな?』 俺は球体を強く握った。目指すは――――オルトロックだ。俺がオルトロックがいるであろう学校の居場所を念じる。 するとモニターが右側へと動き出して、ある一か所に向けてズームインした。俺はその箇所に目を向ける。……嘘、だろ? 何だよ……何だよ、これ! こんな事……こんな事……畜生! 俺は身を乗り出して、アルフレッドに向かって叫んだ。 「行くぞアルフレッド!」 『了解した』 ――――意識が朦朧とする。いつの間にか、その場に倒れていたようだ。氷室はジンジンと痺れる頭を押さえながら立ち上がる。 ぼやけている視界が次第に鮮明になっていく。グっと目を閉じ、ゆっくりと開けながら、何が起きたのか氷室は確かめる。そこに広がっているのは――――悪夢、だった。 校舎に穴が開けられていた。それも異常に巨大な穴が。そして穴から一人、二人と――――もはや人の形をしていない生徒達が力無く落ちてくる。 最早校舎は元の形をしておらず、穴の周囲の壁には、地上から見上げている氷室の目からもはっきりと分かるくらい血が飛び散っていた。 「いや……いやぁぁぁぁぁぁ!」 女子生徒の一人が、この惨状に叫び声をあげた。次第に校庭で活動していた生徒達がざわめきだす。やがてそのざわめきは、阿鼻叫喚へと変わった。 混乱に陥った生徒達が、学校から離れようと校門に向かって走り出す。だが氷室はそれがいかに危険な事なのかが分かっている。生徒達に叫ぶ。 「駄目! 校門側に向かっちゃ、駄……」 聞きたくない音が、氷室の耳をつんざく。肉が落ちる――――いや、潰れる様な、そんな生理的不快感を催す音が、校庭に響く。 けたたましい叫びと、それを押しつぶす様な衝撃音。激しく舞う砂ぼこりの中で、あまりにも残酷な行為が行われている。命を直接踏み躙る、そんな行為が。 氷室は自分の体が動かない事を感じた。その場にしゃがみこみ、耳を防ぐ。どうして……どうして、こんな事に? 私達が……何をしたというの? 誰か――――誰か、助けて。このどうしようもない悪夢から――――。 「退屈だな……。潰しがいが無い」 コックピットの中で足を伸ばしながら、オルトロックはあくび交じりにそう呟いた。そこには罪悪感など微塵も見えない。 氷室の考え通り、オルトロックは自動操作で、デストラウに目に付いた生徒を直接潰すように命令した。あの旅客船の時と同じように。 デストラウは機械的に、通りすがる生徒を掌で押し潰す。マニュピレーターは生徒達の血でべったりと真紅に塗れている。 「それにしても遅いな……。一体後何人殺せば出てくるのかな? ヴィルティックは」 髪の毛を指に絡ませ、目下で死んでいく生徒達を見下げてオルトロックは嘲笑を浮かべた。その時だ。 オルトロックは一転、鋭い目つきになると操縦桿を握り、デストラウを振り向かせた。そして頭部を守るように両腕を合わせた。。 オルト……ロック! 俺は目下に見える黒い何か――――多分、いや、間違いなくオルトロックが乗っているであろうロボットに、ヴィルティックを飛ばす。 しっかし何だあれ……。上手く言えないけど、凄く禍々しい。何か如何にも異形って感じがする。人っぽいけど人じゃないというか……。 って冷静に観察してる場合じゃない! 早くオルトロックを止めないと……。俺はアルフレッドに周辺の被害を聞く。 「アルフレッド、何が起こってるか教えてくれ!」 『……辛いぞ。それでも見るか?』 「頼む!」 次の瞬間、幾つものブラウザが出てきた。俺はそのブラウザに映った光景に、自分の思考が停止しかける。 学生服や運動服を着た……同級生や下級生が、酷い姿で校庭に横たわっていた。多分皆……死んでる。何で……何でこんな事が……。 何でこんな事が出来るんだよ! こんな残酷な事……何の呵責も起こさないのかよ! 『さっき教えた事、出来るな?』 「あぁ、分かってる!」 俺はアルフレッドに返事をして、さっきメルフィーとアルフレッドに教えられた事を思い出す。 オルトロックの所へと向かう間際、アルフレッドとメルフィーが俺に話しかけてきた。 「シャッフルシステム?」 『そうだ。このアストライル・ギアに搭載された特殊なシステムにして、オルトロックに勝つための重要な切り札。それがシャッフルシステムだ』 するとモニターに大きなブラウザが出てきた。ブラウザには白色に蒼いラインが入った偉くカッコいいオブジェ……いや、ロボットが映っている。 『このロボットはヴィルティックだ。この状態では戦闘能力が皆無でかつ機体能力も低い』 「そこで、ヴィルティックを強化する為に、その強化を図る必要があります。その為にはまずこう言います。シャッフル」 メルフィーがそう言うと、ヴィルティックの周りにカードが出てきた。そのカードは輪になってグルグルと回りだす。 よく見ると、カードの縁がそれぞれ赤、青、黄色になっている事に気付く。これは……? 『この回っているカードにそれぞれ特性がある。赤は武器、青は機体性能の強化、黄色は敵機に対する特殊効果の発動だ』 回っているカードが一つに纏まり、赤い縁のカードが上へと消えていく。するとロボットの手に、大きなライフルが握られている。 次にその後ろの、青の縁のカードが消えると、ロボットの腕部や脚部に鎧みたいなのが合体する。 そして最後に黄色の縁のカードが消えると同時に、真っ黒いシルエットがヴィルティックに向き合う。 『見てたまえ』 そのシルエットがヴィルティックに拳を振り上げようとした途端、黒いシルエットの動きが止まった。いや、止まったというより動きを封じられてるみたいだ。 『これはバインドといって、敵のアストライル・ギアの動きを一時的に封じるカードだ。生憎、ヴィルティックには搭載されてないがね』 『分かったかな? 君にはシャッフルシステムを使って、その都度に応じた戦い方をしてほしい。いや、戦うのはメルフィーが行うから、君はカードを選んでくれ』 「シャッフルする前に、私とアルフレッドが指示を出します。隆昭はヴィルティックの操作と、シャッフルシステムをお願いします」 「分かった。上手く出来るか分からないけど……やってみる!」 『有効距離に入った。3……2……1……』 「シャッフル!」 俺がそう叫ぶと、モニターから輪になったカードがクルクルと回りながら浮き出てきて、次第に実体化した。慣れ切ったせいかあんま驚かない。 この中でどれを選べばいいんだろう……。一先ず奴を攻撃する為に、赤いカードを選ぶべきか。 「隆昭、遠距離攻撃を仕掛けます。銃が描かれたカードを取って、モニターに投げて下さい」 メルフィーの言葉に頷き、俺は回転するカードの中から、赤い縁で銃のシルエットが抱えたカードを取って、モニターに向けて……。 「メルフィー、これって普通に投げていいのかな?」 「そのまま投げて下さい」 俺は言われたとおり、カードを渾身の力でモニターにぶん投げる。デストラウがヴィルティックに気付いたのか、両腕を合わせている。 頼む、メルフィー。あいつに何としてでも一撃を与えたい。……あいつに殺された、皆の無念を晴らす為にも。 『トランスインポート・ヴィルティックライフル』 ヴィルティックの胸部、隆昭がいる第一コックピットの後方、うなじ部分の第二コックピットで、メルフィーのヘッドギアからデストラウに向かってヴィルティックライフルの標準を定める。 彼女の瞳の奥では二つのロックオンサイト――――赤と青の円が、デストラウに重なる。ヴィルティックライフルの弾数は15発。無駄撃ちは出来ない。 デストラウの能力値の高さは、あちら側の世界に居た時に嫌と言うほど味わっている。決着を着けるなら、早めに着けなければならない、さもないと――――。 ――――上手くなったな、メルフィー。 その時、メルフィーの頭にかつての記憶が去来する。メルフィーはグッと目を閉じ、キッと目を開いてデストラウに標準を合わせる。 僅かにズレていた円が、再びデストラウに重なり――――オレンジ色へと変化する。メルフィーはその瞬間を見計らい、操縦桿のトリガーを引いた。 「正確だな……流石私の教え子だ!」 メルフィーによって放たれたヴィルティックライフルの銃口から、電撃を纏う黄色のビームが高速でデストラウの両腕を直撃する。 激しい轟音が響き、一見デストラウの両腕にダメージが与えられたかと思った、が、違う。デストラウの両腕に、ダメージなど無い。 寧ろデストラウは放たれたビームを、両腕で受け止めていた。受け止められたそれは球体となり高速回転しながら、デストラウの両腕で留まっている。 「さぁ、その進化を見せてくれ、ヴィルティック」 オルトロックはそう言いながらシャッフルシステムを発動し、一枚のカードを引き、モニターに投げる。 『トランスインポート・カウンター』 そして留まっていた球体は、ヴィルティックに向かって放たれた。拡散しながら。 な……何だよこれ! 何で撃った筈のビームが、こっちに向かってくるんだ! しかも何本も! まさかオルトロックの奴はあのビームを吸収して撃ち返して来たってのか!? ど、どうすればいいんだ!? 『落ちつくんだ。ちゃんとビームの軌道を見ろ。避けられない事は無い』 「そ、そんな事言われたって、あんな数のビーム、避けられないよ!」 「隆昭!」 メルフィーがキョドる俺に対し、大声を上げた。ブラウザに映る表情は何時にも増して真剣な表情だ。 「しっかりと目を見張って避けて下さい! 避けきれなかった分は私がフォローします、だから!」 「わ、分かったよ!」 俺はアルフレッドのアドバイス通り、向かってくるビームの束の軌道を読む。意外とイケ……いや、イケる! 数は多いが一直線に飛んでくるだけだ! 曲がって来たりするなら厄介だが、左右上下にヴィルティックを動かせば、安易に回避できる。 ビームはヴィルティックのスレスレを掠っていき、その度に心臓が止まりそうになる。しかし感覚が慣れればどうにか避けられるみたいだ。 最後のビームを避け、再びオルトロックの元に向かう為にヴィルティックを地上へと傾ける。 「隆昭! 後ろです!」 え……? 瞬間、鈍い痛みが俺の腹を抉った。気が遠くなるが、ベルトに体を引きつけられて我に返る。ヴィルティックが一回転して視界が逆さまになった。 そんな、何時の間に背後に……。俺達を見下げるように、オルトロックが腕を組んでいる。畜生……畜生! 「メルフィー! 早く撃つんだ!」 「おっと、私はそこまで甘くないぞ」 オルトロックはさぞ楽しそうなサディスティックな笑みを浮かべると、再びシャッフルシステムを発動した。そして一枚を取り出し、モニターへと叩き投げる 次の瞬間、ヴィルティックの手からヴィルティックライフルが煙の様に消え――――デストラウの手元に渡った。目標は無論、ヴィルティックだ。 「さぁて、どうなるかなー?」 おい、アルフレッド! 何で……何であいつがライフル持ってんだよ! あれはヴィルティック専用の銃じゃないのかよ! 『くっ……奪取を使われるとはな……』 「ごめんなさい、私が油断していたばかりに……」 いや、俺もまさか奴が接近戦を仕掛けてくるなんて思わなかったんだ。あいつが後ろから蹴って来たのに、全く対応できなかった……。 とはいえこのままじゃ、あいつに蜂の巣にされちまう。あれだけ強力なビームが撃たれたら……。俺は二人に聞いた。 「どんなカードを選べばいい!? 避けられる気がしない!」 『確かにこの距離では避けるのは間に合わないな。ならば……』 「分かった! 一か八か……シャッフル!」 予 告 デストラウによって攻撃手段を奪われながら、機転を利かす窮地を脱する隆昭。だが オルトロックの攻撃は留まる事を知らない。 次第に擦り減らされていく装甲と精神。その折、アルフレッドは隆昭に戦況を覆す為の切り札を教える。果たしてその切り札とは。 そして本性を露わにしたオルトロックが、遂にその毒牙でヴィルティックを――――隆昭を喰らう。 次回、『ヴィルティック・シャッフル』 ヴァイタル その「カード」を引く時、「未来」は訪れる ↓ 感想をどうぞ(クリックすると開きます) +... 名前
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ジャッジキル>手札シャッフル 手札シャッフルについて 代表的なジャッジキルのひとつ。 プレイヤー間で流行している「手札パチパチ」「シャカパチ」と呼ばれる手札シャッフルを逆手に取ったジャッジキル。 主に《強烈な叩き落とし》や《強制脱出装置》と《神の宣告》のコンボがよくみられる。 手順 PHASE1.メインフェイズ、相手がモンスターをセットしたことを確認。 PHASE2.セットした相手モンスターを対象に《強制脱出装置》を発動。相手のチェーンの有無を確認。 PHASE3.相手がモンスターを手札に戻しシャッフルしたことを確認。 PHASE4.このタイミングで自分の《強制脱出装置》に《神の宣告》を発動。 PHASE5.相手に「今セットした(手札に戻した)カードを証明できますか?」と尋ねる。 PHASE6.相手は証明できないのでジャッジキルが可能。 対策 相手が優先権を破棄するまで手札を混ぜない。 手札をシャッフルする癖がある人は特に注意する事。 《強制脱出装置》と《神の宣告》のような場合は、《強制脱出装置》の効果処理をして良いのか(=相手がチェーンするかどうか)を確認する。 また、手札にモンスターカードが一枚しかない場合でも魔法やトラップを伏せていた可能性があるとジャッジが判断することもある。 油断してはいけない。 代表的なカード 《強烈な叩き落とし》 《強制脱出装置》と《神の宣告》 コメント欄 これって相手にチェーンの有無を確認した時点でターンプレイヤーは優先権放棄してるんじゃないの? (2013-03-22 14 58 50) 効果を発動する場合はいったん優先権を破棄する必要があるから間違ってないと思う。 (2013-03-23 12 53 51) 強制脱出(優先権は自分)→発動とおれば優先権は相手→相手がチェーンしない(優先権は自分に) (2013-03-30 02 26 05) 手札に戻した時点で効果解決してるからチェーンできなくね (2013-07-26 18 25 34) そこまでして勝ちたくないわ。っていうかこれで勝っても嬉しくない。 (2013-07-27 22 56 50) リアルファイトに発展しそうな (2013-09-03 02 46 54) やられた事あるけど、カードショップの外で待ち伏せして凹ったわ。デュエルが終わった後も安全だと思うなよ(笑) (2013-10-05 15 15 54) シャカパチウザいからこれでジャッジキルしまくってるわ(笑) (2014-06-11 00 06 10) ↑↑キティちゃんが自分の罪自慢しちゃってるよ…… (2014-07-19 19 58 38) シャカパチを禁止にすれば良いんだよ (2015-10-19 22 34 10) 迷惑行為だからよ (2015-10-19 22 39 25) シャカパチと勝手に手札に戻すクソ野郎を殺すためのもの (2016-07-05 20 43 04) まずジャッジキルするためのプレイングだし、普通に戦う気は無いんだなとは思うよね。 (2016-07-07 09 26 35) シャカパチするガイジが悪い (2016-08-05 14 08 18) 身内なら良いけど初対面 (2016-08-14 22 30 48) の相手にはやってはいけない。 (2016-08-14 22 32 07) 身内でやってもキチガイだろwww (2018-05-15 00 27 46) まあでも普通に対戦してる相手の心証悪くしたからジャッジキルは納得いかんよな (2019-04-13 22 55 58) そもそも効果解決してないのに手札に戻した時点でアウト (2019-04-20 17 20 16) コメント
https://w.atwiki.jp/d3chm/pages/205.html
戦況変革 114 リ・シャッフル カード レア1 ☆Spd使用不可 「カード魔法」 手札を山札に戻しシャッフルして引き直す 消費ストーン数 1コ 効果は1ターン 効果は1度だけ 手札がひどい時に使うのが基本。だが、このカードは「相手にも使える」のだ…そのことを忘れてはならない。それができたなら上級バトラーと言えよう。ちなみにカードの数は変わらないので要注意。
https://w.atwiki.jp/dq_dictionary_2han/pages/8772.html
テリワン3D テリワン3Dに登場する特技。 敵味方の行動順がランダムになる効果がある。 相手にとってももちろん嫌な効果なのだが、使用側も上手く使いこなすのは難しい特技。 地形に効果があるため、【黒い霧】など霧の効果はこれで上書きできるほか、【ゼロのしょうげき】の発動中にこれを使うと死ぬ。 また、「いきなりシャッフル」、「ときどきシャッフル」の特性も登場している。
https://w.atwiki.jp/gundamwarnexa/pages/2715.html
シャッフル同盟 [部分編集] プロモーションカード COMMAND 00/C BN008P 4-茶1 ユニーク (自軍配備フェイズ):自軍本国の上のカード1~3枚を見て、その中にあるこのカードと同じ属性のGサインを持つカード1~2枚を、ロール状態で自軍Gにできる。 展開 茶-武 「カードダスダイレクト」の「ネグザポイント交換所」第8弾の限定カード。 イラストはシャッフル同盟〔SPC-20〕のもの。
https://w.atwiki.jp/japan_dorama/pages/1004.html
#ラブシャッフル ,#TBS,#金10,#玉木宏,#野島伸司,#NETFLIX,#Hulu,#Amazonプライム,#dTV,#視聴率,#無料ドラマ amazonで探す @楽天で #ラブシャッフル を探す! 金22TBS 2009.01.16~2009.03.20 8.8% 公式HP wikipedia 前 流星の絆 次 スマイル 公式無料見逃しサービス http //www.tbs.co.jp/minogashi09/ Hulu NETFLIX dTV PrimeVide U-NEXT TVer Paravi GYAO youtube検索 / Pandora検索 / dailymotion検索 / bilibili検索 1 恋人交換する? 2009/01/16 10.0% 2 運命の人は一人だけですか? 2009/01/23 10.7% 3 愛情なのか友情なのか 2009/01/30 8.2% 4 君を守るのは僕だ 2009/02/06 9.6% 5 僕の就職とプールの告白 2009/02/13 8.9% 6 元カノに似てるのは君なんだ 2009/02/20 8.3% 7 満月の夜の告白 2009/02/27 7.6% 8 キスは突然炎のごとく 2009/03/06 7.5% 9 愛の裏返しは孤独だった 2009/03/13 7.0% 10 運命の人にめぐり逢うために 2009/03/20 10.1%
https://w.atwiki.jp/www-iris/pages/846.html
【システム名】 サーチシャッフル 【読み方】 さーちしゃっふる 【分類】 プログラムパーツ 【登場作品】 『6』 【詳細】 『6』に登場したナビカスタマイザーに組み込むプログラムパーツ。 これを組み込むことにより、カスタム画面で表示されたバトルチップを1回だけシャッフルすることができる。 残念なことにタッグチップシステムはシャッフルすると解除されてしまう。 開幕1ターン目には効果があるので、一応 設定しておこう。 強力な効果を持つため、ナンバーオープン程ではないがサイズが非常に大きい(17マス。圧縮しても14マス)。 そのうえ、非常に鬱陶しい形状となっている。 『4』と『5』に登場したサーチソウルの能力を再現するプログラム。 選択済みのチップを除いてシャッフルができるため、プログラムアドバンスやチップコンボが行い易くなる。 「各ターン1回のみ」とはいうものの、毎ターン使えることを考えると長期戦ならサーチソウル以上の効果になる…かも知れない。 フォルダ内のチップの枚数が減っていく後半になるにつれ有り難みは減っていくため、序盤に3回使えるサーチソウルには見劣りしてしまう。 しかしサーチソウルはユニゾンの特性上どうしてもすぐ使えるとは限らないため(『4』の改造カードには「いきなりソウルユニゾン」もあるが…)、開幕1ターン目から確定でシャッフルできることを活かしたい。 カスタム8にして最大の効果を狙いたい。 このプログラムの効果である程度チップをサーチできるので、バグストッパーを組み込まずにレギュラーフルカスタムやクイックゲージにし、バグシュウセイやサイトバッチ(チップ)を狙う手もある。 ~サポート系プログラムのバグはサポート系プログラム無効なので注意しよう。 サイトバッチのないグレイガ版はバグストッパーと一緒に使う方がいいだろう。 改造カードが使える環境なら「サーチマン」を読み込むとことでもこのプログラムを装備する事ができ、カスタム+3やほかの有用プログラムと併用も容易になる。 オマケに改造容量も半分程度余るため、ステータスガード等をつける余裕もある。 ただしチャージショットをサークルガンに変える効果と、エアシューズをoffにする効果も着いているので注意。 サークルガンは使いやすく、エアシューズも余った容量で追加できるので特に問題は無いが。 ナンバーオープンと同様に、ダストクロスになると特殊能力が優先されてシャッフルボタンは出現しない。