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ふたばゆっくりいじめSS一覧 1101~1200 anko1222ふたば系ゆっくりいじめ 1101 老夫婦とまりさ1 anko1223ふたば系ゆっくりいじめ 1102 ゆっくりサスペンス劇場 anko1224ふたば系ゆっくりいじめ 1103 あるちるのの一生 ずっと続いていく物語 絵×2 anko1225ふたば系ゆっくりいじめ 1104 森から群れが消えた日(前編) 絵 anko1226ふたば系ゆっくりいじめ 1105 森から群れが消えた日(後編) 絵 anko1227ふたば系ゆっくりいじめ 1106 ふらまりんぐないと anko1228ふたば系ゆっくりいじめ 1107 老夫婦とまりさ2 anko1229ふたば系ゆっくりいじめ 1108 きめぇ丸?いいえしゃめい丸です anko1230ふたば系ゆっくりいじめ 1109 ノリノリまりさ anko1231ふたば系ゆっくりいじめ 1110 いほうありす anko1232ふたば系ゆっくりいじめ 1111 ゆ虐ツアー お宅訪問編 anko1233ふたば系ゆっくりいじめ 1112 スポーツでゆっくりを虐待!!in魔界 anko1234ふたば系ゆっくりいじめ 1113 少女とまりさ後編 01_02 anko1235ふたば系ゆっくりいじめ 1114 老夫婦とまりさ3 anko1236ふたば系ゆっくりいじめ 1115 ある中華料理人の3倍返し anko1237ふたば系ゆっくりいじめ 1116 雪原のまりさ 絵 anko1238ふたば系ゆっくりいじめ 1117 ゆっくり漂流記 漂う命 anko1239ふたば系ゆっくりいじめ 1118 ゆっくりのおもちゃ anko1240ふたば系ゆっくりいじめ 1119 本当ですよ anko1241ふたば系ゆっくりいじめ 1120 ゆっくり教材Vol.1『野良に憧れるれいむ』 絵×3 anko1242ふたば系ゆっくりいじめ 1121 職業見学 加工所のふらんちゃん 後編 anko1243ふたば系ゆっくりいじめ 1122 ゆヤンワーク anko1244ふたば系ゆっくりいじめ 1123 いまじん anko1245ふたば系ゆっくりいじめ 1124 おひさまさんをつかんでしまった 絵 anko1246ふたば系ゆっくりいじめ 1125 特集『ゆっくりに脅かされる農家』 anko1247ふたば系ゆっくりいじめ 1126 老夫婦とまりさ4 anko1248ふたば系ゆっくりいじめ 1127 天井に近い所 絵 anko1249ふたば系ゆっくりいじめ 1128 おそらをとんでるみたい! anko1250ふたば系ゆっくりいじめ 1129 まりさの思い出 絵 anko1251ふたば系ゆっくりいじめ 1130 世界一頭のいいれいむと、それを生んだれいむの話 anko1252ふたば系ゆっくりいじめ 1131 あまあまプレイス anko1253ふたば系ゆっくりいじめ 1132 ゆっくりと毛皮のフード anko1254ふたば系ゆっくりいじめ 1133 タラ○「ゆっくりはいきてるかちがないでーす」 anko1255ふたば系ゆっくりいじめ 1134 いつもの風景 anko1256ふたば系ゆっくりいじめ 1135 ユグソウ 前半 anko1257ふたば系ゆっくりいじめ 1136 ゆっくり教材Vol.2『大人になれないまりさ』 anko1258ふたば系ゆっくりいじめ 1137 農家の悩み anko1259ふたば系ゆっくりいじめ 1138 ゆっくり漂流記 抗う命 anko1260ふたば系ゆっくりいじめ 1139 ゆっくり実験するよ!! anko1261ふたば系ゆっくりいじめ 1140 夕暮れ 絵×2 anko1262ふたば系ゆっくりいじめ 1141 ゆっくりってなんだ? anko1263ふたば系ゆっくりいじめ 1142 スポイラー anko1264ふたば系ゆっくりいじめ 1143 電球 絵 anko1265ふたば系ゆっくりいじめ 1144 別れと出会い まりさのトラウマ編 anko1266ふたば系ゆっくりいじめ 1145 のるま 01_02 絵 anko1267ふたば系ゆっくりいじめ 1146 ゆっくりしていただけの群れ anko1268ふたば系ゆっくりいじめ 1147 虐待鬼意山の流儀 anko1269ふたば系ゆっくりいじめ 1148 愛でたいお姉さん 絵 anko1271ふたば系ゆっくりいじめ 1149 ゆっくりシャンティー anko1272ふたば系ゆっくりいじめ 1150 ゆっくり教材Vol.3『ゆっくりありすの注意点』 anko1273ふたば系ゆっくりいじめ 1151 ゆっくり漂流記 漂流の果てに anko1274ふたば系ゆっくりいじめ 1152 まりさとつむり anko1275ふたば系ゆっくりいじめ 1153 自慢のゆっくり anko1276ふたば系ゆっくりいじめ 1154 ゆっくり種 anko1277ふたば系ゆっくりいじめ 1155 ゆっくりスクール 絵 anko1278ふたば系ゆっくりいじめ 1156 ゆっくり種2 anko1279ふたば系ゆっくりいじめ 1157 学校:春 絵 anko1280ふたば系ゆっくりいじめ 1158 新製品・慢慢地醤 anko1281ふたば系ゆっくりいじめ 1159 ゆっくりの寿命 anko1282ふたば系ゆっくりいじめ 1160 まりさとおにいさん anko1283ふたば系ゆっくりいじめ 1161 ありすの婚活 絵 anko1284ふたば系ゆっくりいじめ 1162 臭いつき anko1285ふたば系ゆっくりいじめ 1163 ラブドール anko1286ふたば系ゆっくりいじめ 1164 ゆっくりをハサミで切るだけの話 anko1287ふたば系ゆっくりいじめ 1165 ゆっくりクラブ anko1288ふたば系ゆっくりいじめ 1166 罠 anko1289ふたば系ゆっくりいじめ 1167 春きたるらし anko1290ふたば系ゆっくりいじめ 1168 癒しを求めて anko1291ふたば系ゆっくりいじめ 1169 ゆっくり種3 anko1292ふたば系ゆっくりいじめ 1170 感性の違い anko1293ふたば系ゆっくりいじめ 1171 微笑みの代償 前編 anko1294ふたば系ゆっくりいじめ 1172 益虫? 害虫? 絵 anko1295ふたば系ゆっくりいじめ 1173 縁日に行こう anko1296ふたば系ゆっくりいじめ 1174 まりさとまま anko1297ふたば系ゆっくりいじめ 1175 微笑みの代償 後編 anko1298ふたば系ゆっくりいじめ 1176 ゆっくりにかけるかね anko1299ふたば系ゆっくりいじめ 1177 僕はゲスが嫌いだ anko1300ふたば系ゆっくりいじめ 1178 まりさひどい目に遭う anko1301ふたば系ゆっくりいじめ 1179 飼いゆ無双 絵×2 anko1302ふたば系ゆっくりいじめ 1180 自動販売機(ゆっくり) anko1303ふたば系ゆっくりいじめ 1181 巨餡族のお兄さん anko1304ふたば系ゆっくりいじめ 1182 れいむと・・・ anko1305ふたば系ゆっくりいじめ 1183 はじめてのぎゃくたい 絵 anko1306ふたば系ゆっくりいじめ 1184 オレンジジュースを買いに anko1307ふたば系ゆっくりいじめ 1185 ぷちぷち 絵 anko1308ふたば系ゆっくりいじめ 1186 すろーりぃな計画 anko1309ふたば系ゆっくりいじめ 1187 あなたの町のお医者さん anko1310ふたば系ゆっくりいじめ 1188 ゆっくり種4 anko1311ふたば系ゆっくりいじめ 1189 スィークリング anko1312ふたば系ゆっくりいじめ 1190 銀の翼は呪いの翼 anko1313ふたば系ゆっくりいじめ 1191 まりしゃ脱出行 絵 anko1314ふたば系ゆっくりいじめ 1192 まりさとおちびちゃん anko1315ふたば系ゆっくりいじめ 1193 老夫婦とまりさ5 anko1316ふたば系ゆっくりいじめ 1194 ゆっくり亡き改革 anko1317ふたば系ゆっくりいじめ 1195 売れるゆっくりを開発せよ!! まりさつむり量産計画Ⅰ 絵 anko1318ふたば系ゆっくりいじめ 1196 必然の死 anko1319ふたば系ゆっくりいじめ 1197 漁夫の利 anko1320ふたば系ゆっくりいじめ 1198 プレミアムゆン ~餡子~ anko1321ふたば系ゆっくりいじめ 1199 爆竹でどーん anko1322ふたば系ゆっくりいじめ 1200 雑な飼い方 いじめSS 一覧 1001~1100 いじめSS 一覧 1201~1300 トップページに戻る
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このページには、ゆっくりいじめ系2001~2250までの一覧となっています。 作品の後ろにある文字の説明はジャンルマークについてに纏めてあります。 2000以前および2251以降につきましては下記から。 ゆっくりいじめ.250 ゆっくりいじめ.500 ゆっくりいじめ.750 ゆっくりいじめ.1000 ゆっくりいじめ.1250 ゆっくりいじめ.1500 ゆっくりいじめ.1750 ゆっくりいじめ.2000 ゆっくりいじめ.2500 ゆっくりいじめ.2750 ゆっくりいじめ.3000 ゆっくりいじめ.3250 ゆっくりいじめ.3500 ゆっくりいじめ系2001 ゆっくり訪問制滅家無外 ゆっくりいじめ系2002 新物質虐実外 ゆっくりいじめ系2003 ありすを暴行して殺しただけの話虐制性無外 作者さんの要望により削除しました。by管理人 ゆっくりいじめ系2005 胎ゆ虐実無外 ゆっくりいじめ系2006 ぱちゅりーと鉄塔虐滅巨外 ゆっくりいじめ系2007 れいぱーをぶちのめす虐制性無外 ゆっくりいじめ系2008 偉大な鬼異山虐巨無外 ゆっくりいじめ系2009 虐待理由虐制無外 ゆっくりいじめ系2010 クイーンありすの生態制巨 ゆっくりいじめ系2011 満月の夜とひとりぼっち 「ゆっくりいじめ系2012 ドッペルゲンガーは作者の要請により削除されました。」作者さんの要望により削除しました。by管理人 ゆっくりいじめ系2014 楽園~まりさの場合(5) ゆっくりいじめ系2016 げっぺるどんがァーッ! ゆっくりいじめ系2017 合ゆ虐無外 ゆっくりいじめ系2018 夏の庭先制家無現 ゆっくりいじめ系2019 ゆっくりの名前緩汚外 ゆっくりいじめ系2020 一緒にゆっくり遊ぼうね虐無外 ゆっくりいじめ系2021 育児放棄?そんなもんじゃないんだぜ!! 中編 ゆっくりいじめ系2022 ゆっくりになった男1 作者さんの要望により削除しました ゆっくりいじめ系2024 都会派ありすの驚愕 ゆっくりいじめ系2025 都会派ありす トゥルーエンド ゆっくりいじめ系2026 都会派ありす ノーマルエンド ゆっくりいじめ系2027 やさいさんの反逆虐制家無外 ゆっくりいじめ系2028 二人の賭け他希無外 ゆっくりいじめ系2029 羽饅制滅強外 ゆっくりいじめ系2030 きれいなゆっくりの作り方虐制無外 ゆっくりいじめ系2031 ゆかりんとゆゆこ ゆっくりいじめ系2032 座敷ゆっくり虐無外 ゆっくりいじめ系2033 ゆっくり学部虐待科 ゆっくりいじめ系2034 紙のさくやさくや制環原幻 ゆっくりいじめ系2035 赤ゆっくり虐家無外 ゆっくりいじめ系2036 あるてぃめっとれいぱーありす3 前編虐性巨強外 ゆっくりいじめ系2037 あるてぃめっとれいぱーありす3 後編制性巨強無外 ゆっくりいじめ系2038 ゆっくり存在否定虐制実無外 ゆっくりいじめ系2039 大蛇 ゆっくりいじめ系2040 うー競争虐改外 ゆっくりいじめ系2041 パチンパチン制家無外 ゆっくりいじめ系2042 ゆID ゆっくりいじめ系2043 ネコ×ちぇん ゆっくりいじめ系2044 かくれんぼ ゆっくりいじめ系2045 馬鹿なの?寝るの?虐緩無外 作者さんの要望により削除しました。 作者により削除されました ゆっくりいじめ系2048 ゆー往生虐滅家外 ゆっくりいじめ系2049 ぱちゅりーとおにーさん緩汚無外 ゆっくりいじめ系2050 捕食起源 「ゆっくりいじめ系2051 みんなの幸福まりさの不幸は作者さんの要請で削除されました。」 ゆっくりいじめ系2052 ○ぶ虐無現 ゆっくりいじめ系2053 まりさがなにかにむしゃぶりつく話制環改汚家無 ゆっくりいじめ系2054 石蹴り ゆっくりいじめ系2055 銭湯とゆっくり制滅家無外 ゆっくりいじめ系2056 よくわかるグレムリン制無外 ゆっくりいじめ系2057 あるレイパーの更正虐性無外 ゆっくりいじめ系2058 都会派の暮らす都会緩強無外 ゆっくりいじめ系2059 ゆっくりになりたい虐家無外 ゆっくりいじめ系2060 お野菜が勝手に生えてくるゆっくりぷれいす制環家無外 ゆっくりいじめ系2061 緑色虐料無外 ゆっくりいじめ系2062 無意味 作者さんの要望により削除しました ゆっくりいじめ系2064 冬篭りの、ほんの少し前の出来事虐家無外 ゆっくりいじめ系2065 ゆっくり風船虐改無外 ゆっくりいじめ系2066 ゆっくりを虐待するよ虐家無外 ゆっくりいじめ系2067 僕はこうして渡米しました 前半 ゆっくりいじめ系2068 僕はこうして渡米しました 後半 ゆっくりいじめ系2069 僕らはこうして知り合いました 「ゆっくりいじめ系2070 ウツ病のゆっくりは作者さんの要請で削除されました。」 ゆっくりいじめ系2071 侵略者 「ゆっくりいじめ系2072 麻雀は作者の要請により削除されました。」 「ゆっくりいじめ系2073 消しゴムゆっくりは作者の要請により削除されました。」 ゆっくりいじめ系2074 母ぱちゅりーの受難 ゆっくりいじめ系2075 楽園~まりさの場合(6) ゆっくりいじめ系2076 飽きた 作者さんの要望により削除しました 作者さんの要望により削除しました。 ゆっくりいじめ系2079 虐待に飽きたから虐殺してみた ゆっくりいじめ系2080 食べ物の恨みは・・・制無外 ゆっくりいじめ系2081 現代 本屋虐無外 ゆっくりいじめ系2082 ゆっくり達のバザール ゆっくりいじめ系2083 ゆっくりシェイキ虐共料無外 ゆっくりいじめ系2084 めくられないカレンダー緩無外 ゆっくりいじめ系2085 ゆっくり練習虐家無外 ゆっくりいじめ系2086 ゆっくりのしつけ方と餡子の話制無外 作者さんの要望により削除しました ゆっくりいじめ系2088 力虐制実家強希無外 ゆっくりいじめ系2089 スッキリ制限の話緩無外 ゆっくりいじめ系2090 Y作戦 メカドス編制実巨外 ゆっくりいじめ系2091 赤ゆっくりを持ち帰る虐制家共無外 ゆっくりいじめ系2092 はじめてのチュウ虐緩無 ゆっくりいじめ系2093 HENTAIお姉さんと接着剤 作者さんの要望により削除しました。by管理人 ゆっくりいじめ系2095 キリン(笑)緩実無現 ゆっくりいじめ系2096 ゆっクエ虐環無 ゆっくりいじめ系2097 2人と2匹の関係(前編)虐無外 ゆっくりいじめ系2098 2人と2匹の関係(中編)虐無外 ゆっくりいじめ系2099 2人と2匹の関係(後編)虐無外 ゆっくりいじめ系2100 メタな人たち 前編 ゆっくりいじめ系2101 メタな人たち 後編 ゆっくりいじめ系2102 それでも、ゆっくりは要求る。(前篇) ゆっくりいじめ系2103 いつもより長い冬虐緩希原幻 ゆっくりいじめ系2104 ゆっくり2匹目虐緩性外 ゆっくりいじめ系2105 ありすを洗浄してみた。ぷろろぎゅー ゆっくりいじめ系2106 ありすを洗浄してみた。1 ゆっくりいじめ系2107 ありすを洗浄してみた。2 ゆっくりいじめ系2108 ありすを洗浄してみた。3 ゆっくりいじめ系2109 ありすを洗浄してみた。えぴろぎゅー ゆっくりいじめ系2110 加工場産の赤ゆっくりを育てる 後編1虐家共希外 ゆっくりいじめ系2111 ゆっくり二世帯住宅虐制汚家共無外 ゆっくりいじめ系2112 畑荒らしゆっくり制無幻 ゆっくりいじめ系2113 べじたりあん虐制無外 ゆっくりいじめ系2114 れいむの子はれいむ虐制家ゆ外 ゆっくりいじめ系2115 ゆっくりと眼鏡虐性外 ゆっくりいじめ系2116 慰み物虐性外 ゆっくりいじめ系2117 都会派きめぇ丸虐実外 ゆっくりいじめ系2118 裏・都会派てんこ ゆっくりいじめ系2119 みょんとの遭遇 ゆっくりいじめ系2120 ゆっくり生存競争虐実家共外 ゆっくりいじめ系2121 農家の為のゆっくり駆除装置制外 ゆっくりいじめ系2122 夢 ゆっくりいじめ系2123 育児放棄? そんな程度じゃないんだぜ!! 後編その1 ゆっくりいじめ系2124 お帽子虐実無外 ゆっくりいじめ系2125 大往生虐制家希ゆ外 ゆっくりいじめ系2126 せつゆん ゆっくりいじめ系2127 せつゆんとぺにこぷたー ゆっくりいじめ系2128 虐待商品があるお店制希無外 「ゆっくりいじめ系2129 ドeraいレイパーは作者さんの要請で削除されました。」 ゆっくりいじめ系2130 飼いゆっくりが捨てられた_中篇虐性ゆ外 ゆっくりいじめ系2131 ゆっくりはつらいよ 花粉篇 ゆっくりいじめ系2132 うちのありすのばあい虐緩性無外 ゆっくりいじめ系2133 制限虐緩外 ゆっくりいじめ系2134 ありすのいどうへるす ゆっくりいじめ系2135 パラシュート ゆっくりいじめ系2136 イジメられたれいむ ゆっくりいじめ系2137 朝の光景 ゆっくりいじめ系2138 ゆっくり飾り2 Part.2 ゆっくりいじめ系2139 未熟児制家ゆ外 削除しました ゆっくりいじめ系2141 ゆンプリンティング虐制家ゆ外 ゆっくりいじめ系2142 ドスモス ゆっくりいじめ系2143 いっしょうのおねがい制家共無外 ゆっくりいじめ系2144 俺とゆっくり3(前編)虐制性無幻 ゆっくりいじめ系2145 ゆっくり7虐緩環希無外 ゆっくりいじめ系2146 裁き(前編)虐制外 ゆっくりいじめ系2147 裁き(後編)制滅無外 ゆっくりいじめ系2148 ありす、捨てられる虐制性無外 ゆっくりいじめ系2149 ゆっくりあんこくしんわ ゆっくりいじめ系2150 とかいの、じけん ゆっくりいじめ系2151 孫も一緒に ゆっくりいじめ系2152 悲劇がとまらない! (前編) ゆっくりいじめ系2153 悲劇がとまらない! (後編) ゆっくりいじめ系2154 町内の動物 ゆっくりいじめ系2155 あるゆっくり達の冬篭りと甘い罠 ゆっくりいじめ系2156 現代のゆっくり「公園のゆっくりアリス」 ゆっくりいじめ系2157 野良ゆっくり根絶計画 ゆっくりいじめ系2158 非血縁まりさ一家 ゆっくりいじめ系2159 ゆっくりの逃避行 丁 ゆっくりいじめ系2160 れみりゃ調教日記 ゆっくりいじめ系2161 まんじゅうべんき れいむ ゆっくりいじめ系2162 保護策 「ゆっくりいじめ系2163 ルーミアと緑は作者の要請により削除されました。」 ゆっくりいじめ系2164 巨大ゆっくりの饗宴(前編) ゆっくりいじめ系2165 巨大ゆっくりの饗宴(中編) ゆっくりいじめ系2166 巨大ゆっくりの饗宴(後編) ゆっくりいじめ系2167 ありすとまりさの仲直り ゆっくりいじめ系2168 僕はこうして巻き込まれました ゆっくりいじめ系2169 僕はこうして~番外 ゆっくりいじめ系2170 ゆれんたいん ゆっくりいじめ系2171 ゆっくりは死なん ゆっくりいじめ系2172 孫も一緒に 後日談 ゆっくりいじめ系2173 ゆっくりになったお兄さん ゆっくりいじめ系2174 新たなる?ゆっくり ゆっくりいじめ系2175 ゆっくりぴこぴこ ゆっくりいじめ系2176 まりさのキャベツ ゆっくりいじめ系2177 子れいむたちの挑戦 ゆっくりいじめ系2178 妖虐兄の日々の実験 その1 ゆっくりいじめ系2179 妖虐兄の日々の実験 その2 ゆっくりいじめ系2181 ゆっくり森の妖精3 ゆっくりいじめ系2182 野良ゆっくり根絶計画 2 ゆっくりいじめ系2183 野良ゆっくり根絶計画 3-1 ゆっくりいじめ系2184 野良ゆっくり根絶計画 3-2 ゆっくりいじめ系2185 携帯れいむ ゆっくりいじめ系2186 なめくじれいむの逆襲 「ゆっくりいじめ系2187 ストライクは作者の要請により削除されました。」 ゆっくりいじめ系2188 本能 ゆっくりいじめ系2189 ぽーにょぽーにょぽーにょ ゆっくりいじめ系2190 さくや 作者さんの要望により削除しました 「ゆっくりいじめ系2192 れいむはおうたがじょうずだよ!は作者の要請により削除されました。」 「ゆっくりいじめ系2193 まりさはかわさんをわたれるんだぜ!は作者の要請により削除されました。」 ゆっくりいじめ系2194 野良ゆっくり根絶計画 後日談 ゆっくりいじめ系2195 真冬のゆっくり対策 ゆっくりいじめ系2196 レイパーありすの群れの敗北 ゆっくりいじめ系2197 レイパーありす因果応報? ゆっくりいじめ系2198 とあるHumyonの憂鬱 ゆっくりいじめ系2199 ゆっくりの世界 ゆっくりいじめ系2200 街はゆっくりできない ゆっくりいじめ系2201 短い話しを一つだけ ゆっくりいじめ系2202 おにいさんのこども ゆっくりいじめ系2203 れいむだって生きてるんだよ。 ゆっくりいじめ系2204 ゆっくりということば ゆっくりいじめ系2205 笛吹き男とゆっくり ゆっくりいじめ系2206 なめくじれいむの最期 ゆっくりいじめ系2207 崩壊教育 ゆっくりいじめ系2208 お目覚めはゆっくりと 作者さんの要望により削除しました ゆっくりいじめ系2210 ずっと実ゆっくりしていってね!(前編) ゆっくりいじめ系2211 ずっと実ゆっくりしていってね!(後編) ゆっくりいじめ系2212 ギネゆ・ワールド・レコーズ2010-1 ゆっくりいじめ系2213 ある可能性の否定 ゆっくりいじめ系2214 ゆっくり8 夢見るれいむ ゆっくりいじめ系2215 真冬のゆっくり対策 2 ゆっくりいじめ系2216 「さあ、おたべなさい!」のこと(上) ゆっくりいじめ系2217 「さあ、おたべなさい!」のこと(中) ゆっくりいじめ系2218 「さあ、おたべなさい!」のこと(下) ゆっくりいじめ系2219 ある中学校の一日 「ゆっくりいじめ系2220 14ッ! それは死の数ッ!!!は作者さんの要請で削除されました。」 ゆっくりいじめ系2221 立てこもってみた。 ゆっくりいじめ系2222 7本の稲荷寿司を捜し求める虐待お兄さんと愛と勇気のヌビビビンビドゥ ゆっくりいじめ系2223 悪意 ゆっくりいじめ系2224 僕はこうして振り回されました ゆっくりいじめ系2225 ゆっくりれいむをブン殴ろう! ゆっくりいじめ系2226 真冬のゆっくり対策 3 ゆっくりいじめ系2227 ゆっくりマラソン!? ゆっくりいじめ系2228 ゆータン ゆっくりいじめ系2229 真冬のゆっくり対策 4 ゆっくりいじめ系2230 れいぱー王ボロありす~第一章~ ゆっくりいじめ系2231 れいぱー王ボロありす~第二章~ ゆっくりいじめ系2232 れいぱー王ボロありす~第三章~(前編) ゆっくりいじめ系2233 れいぱー王ボロありす~第三章~(後編) ゆっくりいじめ系2234 れいぱー王ボロありす~第四章~ ゆっくりいじめ系2235 れいぱー王ボロありす~第五章~ ゆっくりいじめ系2236 れいぱー王ボロありす~終章~ ゆっくりいじめ系2237 まりさとありすの新婚旅行 ゆっくりいじめ系2238 真冬のゆっくり対策 5 ゆっくりいじめ系2240 死後のゆっくり ゆっくりいじめ系2241 おかーさんと一緒 ゆっくりいじめ系2242 俺のちぇんに手を出すとは良い度胸だ改 ゆっくりいじめ系2243 北斗と南 ゆっくりいじめ系2245 ゆっくり餡子かぶり ゆっくりいじめ系2246 れいむのおるすばん ゆっくりいじめ系2247 真冬のゆっくり対策 7 ゆっくりいじめ系2248 魔理沙とドスまりさと弾幕ごっこ ゆっくりいじめ系2249 真冬のゆっくり対策 8 ゆっくりいじめ系2250 ゆっくり働くよ!
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ユクミン 後 57KB パロディ 自業自得 差別・格差 れいぱー 希少種 自然界 独自設定 虐待が見たい方は回れ右 すごく長いです れいむしね ・この作品は「ふたば系ゆっくりいじめ 790 ユクミン 前」の続きです。既読推奨です。 ・幸せなまま終わるゆっくりが沢山います。注意してください。 ・虐待や虐めはほとんどないです。気をつけてください。 ・一定の種類のゆっくりが著しく虐められています。れいむしね。 ・あと最後に、もう○クミン関係ないです。ごめんなさい。 あとまとめきれなかったせいですごく長いです。ごめんなさい。とにかくごめんなさい。 では、ゆっくりしていってもらえればいいなぁ! ~脱出計画十四日目~ 思えば随分と時が経ったように感じる。 れいむが大量に焼け死んだり、まりさが集団で滝壺に落ちたりしていた頃が随分昔に思えた。 まあ実際は十日かそこらほどしか経っていないのだが。 現在回収が終わった部品の数は20個。大体三分の二が回収されたことになる。 だか油断はできない。回収が進むにつれ、どんどん過酷で難解な場所に行かなければならない。 それはこれからも変わらず、おそらくこの先もどんどん難しくなっていくだろう。 が、今の私はそれほど心配していない。 あの頃と違って、私には心強い沢山の仲間がいるのだから。 さあ、今日来たのは拠点から見てちょうど星の裏側にある森の中。 反応はあれど、当の部品はまだまだ先。現在では陰も形も見えない。 そして目の前では巨大な岩が道を塞いでいた。 岩は優に私の身長の三倍はある。防護スーツで身が重い私では到底乗り越えられそうにない。 そして、だからと言ってどう足掻いても到底取り除くこともできない。・・・普通ならば。 「「「「「じゃおぉぉ~ん!!!」」」」」 だが、彼らがいれば心配する事もないだろう。 「じゃおっじゃおっ!」 「じゃおぉん。じゃおぉ~ん!」 「じゃおじゃお?じゃぉぉん!!」 緑の帽子に星型の飾りをつけたこのゆっくりは、めーりんというらしい。 らしい、というのも、そもそもこのめーりん。見てのとおり言葉が話せない。 他のゆっくりから名前は教えてもらったのだが、どうやら言葉が通じないというわけではなさそうだ。 むしろとても人懐っこく気がいい。助けを請うた所、快く私に協力してくれた。 そして、何よりの特徴として・・・やってくれ、めーりん! 「「「「「じゃ・・じゃ・・・じゃ・・・じゃおぉぉぉぉぉん!!!」」」」」 私の掛け声と共に一斉に十匹程度のめーりんが岩に近寄り、力を入れる。 するとなんという事か。あんなにも巨大な岩が持ち上がったではないか! 岩の下に潜り込んだめーりんたちは、力をあわせてゆっくりと岩を運び込んでいく。 そして 「「「「「じゃお・・じゃお・・・じゃおん!!!」」」」」 ドズンという重い音と共に、しばらく戻った所にある脇の溝に岩を転がした。 「「「「「じゃっ、じゃっ、じゃおぉぉぉん!!!」」」」」 一斉に勝ち鬨を上げるかのように、誇らしげに叫ぶめーりんたち。 そう、実はめーりんたち。ゆっくりの見た目からは想像できないほどの怪力の持ち主だったのだ。 最初に見たときは驚いたものだ。 なにせれいむなら数十匹は必要になるほど巨大な部品をわずか数匹であっさりと運んでしまうのだから。 その上ほとんど疲れることを知らず、不満げな素振りすら見せずにニコニコついてくる。 その代わり、臆病でのんびり屋なのが玉に傷だが・・・それを差し引いても余裕でお釣りが返ってくるだろう。 お疲れ様、と労いの言葉をかけると嬉しそうに笑うめーりんたち。可愛いものだ。 そして他のゆっくりたちとわいわい騒ぎながら更に先へと進む。 しばらくは一本道が続くようだ。早く先を―――「まっておにいさん!」っと。 先ほどから反応が無かったので放っておいたが、私の頭の上でまったりしていたゆっくりが突如声を上げた。 「そこまでよ、おにいさん!!ここをすすんじゃいけないわ!!」 このナイトキャップをかぶったゆっくりの名は、ぱちゅりー。 めーりんとの意思疎通に困っていたときに現れ色々と教えてくれた恩人(?)だ。 他にもこの星について、わからない事を沢山教えてくれた。 しかも私が困っていることを知るとそのまま手助けを申し出て、一緒に来てくれたのだ。 どうやら知識量と反比例するように身体は弱いらしく、普段では長時間跳ねることもままならない。 だから移動時は私の防護メットの上で身体を休めているのだ。 まあ私としても、別段邪魔にはならないので全くもってかまわないのだが。 しかし進んではいけないとはどういうことか。ここを通らねば・・・ 「あそこにおおきなおはなさんがあるでしょ?あれはゆっくりをたべちゃうおはなさんなのよ。 このままこのみちをとおると、たくさんのゆっくりがたべられちゃうわ!」 ぱちゅりーの視線を追ってみると、確かに毒々しい色の花・・・に見える食虫植物のようなものがあった。 危ない危ない・・・このまま行くと大損害を被るところだった。 しかし見た所、道はここしかないようだしどうしたものか。このままボーっとしてるわけにもいくまい。 「だいじょうぶよ。そこにくささんがたくさんはえてるところがあるでしょ? そこにみちがかくされてるんだとおもうわ。たぶんまちがいないとおもうの」 確かによく見ると、一部だけ不自然なほどに草が生い茂って密集している。 試しに掻き分けてみると・・・本当に道があった!すごいぞぱちゅりー!! 「むきゅん!このくささんはあのゆっくりできないおはなさんのいちぶなのよ! なにもしらないゆっくりをたべるために、あのおはなさんがよくつかうわななの。 ゆっくりにはわからないようにしてあるけど、おべんきょうしたぱちぇにはつうじないわ!!」 ぱちゅりーのおかげで一切の被害を出さず先に進めた私達は、とうとうシャーク号の部品を見つけた。 しかし、部品はかなり高めの絶壁のてっぺんに鎮座している。崖の高さは私の身長の十倍程度か。 ところどころに足場のような部分があるが私では到底届きそうもない。が、しかし・・・ 「ちぇんのでばんなんだね!わかるよー」 まあそれに関しても彼らがいれば心配ない。 「あれくらいのがけさんならちぇんたちがちからをあわせればらくしょうだよ。まかせてねー!」 猫のような耳と尻尾を生やしたこのゆっくりの名は、ちぇん。 見た目どおり、とても身軽ですばやいゆっくりだ。 彼らならば軽いので私もより遠くに投げ飛ばせるし、身軽なので着地も問題ない。 今回のような高い崖でも、中継地点さえあれば数を頼りに仲間を踏み台にして登ることができるのだ。 その代わりに頑丈さに欠けるのだが、そこはご愛嬌というものだろう。 「それじゃしばらくじかんがかかるけど、こればっかりはしかたないんだよ。わかってねー」 流石にこれだけの作業を簡単には終わらせられない。 しばらく必死に頑張るちぇん達に指示を出しながら見守っていると・・・ 「んほぉぉぉ!!!たくさんゆっくりがいるわぁぁぁ!!」 「よりどりみどりよぉぉぉ!!ありすいますぐすっきりーっしちゃいそう!!」 「「「「「れ、れ、れいぱーだぁぁぁぁ!!!」」」」」 金髪のカチューシャをつけたゆっくりが大量に茂みから出て来た。 体中を汁まみれにして、アゴのあたりにある突起を更に尖らせている。 ゆっくりを無差別に襲う、ゆっくりありすの亜種。“れいぱー”だ。 奴らが何をどうやって襲うのかは名前で大体察して欲しい。 「ゆわぁぁ!!たすけてぇぇぇ!!」 「すっきりーっされたくないよぉぉぉ!!」 一部のゆっくりが我を忘れて騒ぎ立て、逃げようとする。 が、その他のゆっくりは落ち着いたものだ。悲鳴すら上げない。 「れいぱーなんかに、みんなはぺにぺにいっぽんふれさせないみょん!!」 なぜならば、心強い用心棒がいるからだ。 「いまはちぇんたちもがんばってるみょん!ここはししゅするみょん!!」 「かずではこっちがかってるみょん!ふたりひとくみでかかるみょん!! だれかがれいぽぅされそうになったら、そのすきをついておそいかかってやるんだみょん!!」 れいぱーの前に勇ましく躍り出た、黒くて細いリボンをつけたゆっくり。 みょんという名の彼らは運搬などもそつなくこなすが、真の実力は戦いでこそ発揮される。 瞬時にその場に適した作戦を立て、統率された動きで鋭くとがった木の棒を武器に戦う、 義侠心に厚くて仲間を決して見捨てない漢気溢れるゆっくりだ。 「それじゃ、ひとりもとおしちゃいけないみょん!・・・とつげきーっだみょん!」 「「「「「ちーんぽ!!!」」」」」 ・・・問題があるとすれば、たまに出てくる卑猥な単語くらいだろうか。 まあ本人達は意識して言っているわけではないので、もう触れないことにしているが。 「うわぁぁ゛ぁ゛!やべでぇぇぇ!!」 「ずっぎりじないでぇぇ!や゛だああぁぁぁ゛ぁ゛!!!」 「んほぉぉぉ!!れいむがいれぐいじょうたいだわぁぁ!!すっきりー!!!」 「あんまりきもちよくないけどとかいはなありすならどんとこいよぉ!!すっきりー!!」 「がばがばないなかもののまむまむでもがまんしてあげるわぁ!すっきりー!!」 「「「「「やべでぇぇぇぇ!!!」」」」」 「くらうんだみょん!!」 「しゅーれんをつんでるみょんたちがれいぱーなんかにまけるとおもうなみょん!!」 「すっき、うぎっ!?いだいぃぃぃ゛ぃ゛!!あでぃずのべにべにがぁぁぁ!!」 「あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛!!あでぃずのどがいばなべにべにぢぎれぢゃっだぁぁぁ!!」 見る見るうちにレイパーの叫び声が多くなっていく。 仲間を庇いつつ的確に、獲物でれいぱーにとっての急所をズタズタにしているのだ。 以前、止めは刺さないのかと聞いてみたところ 「ゆっくりごろしはいけないんだみょん。 ちゃんとやりなおすちゃんすをあたえてやるんだみょん」 と言うことで被害が出ないように、罰として股間部だけを狙うらしい。ある意味一番惨い。 さて、こうしてはいられない。みょん達を手助けに行こう。 ゆっくり退治ならば私でも十分手伝える。ちぇんたちへの指示は頼んだぞ、ぱちゅりー。 「まかせて、おにいさん。いってらっしゃい!」 まあ別に気合を入れなくても、やる事といえば股間のアレを引き千切るだけなのだが・・・ ・ ・ ・ 「う・・うぅ゛・・・あでぃずのりっばなべにべに・・・」 「ぼうずっぎりでぎないわぁ・・・」 「べにべにがない゛いながものになっぢゃっだぁ・・・」 しばらくして、一匹残らず股間に穴が開いてしまったれいぱー達が泣きながら地面を転がっていた。 もう何度も見慣れた光景だ。以前は本当に大丈夫なのかと思ったが、みょんが言うには 「これくらいじゃしなないからそのうちたちなおるみょん。 ぺにぺにがなくなればふつうのゆっくりありすにもどるはずだみょん」との事。 まあそういうことなら、と割り切ることにした。正直私にはどうしようもないことではあるし。 そんなこんなでれいぱー退治が終わる頃には、ちぇんたちの作業も終わっていたようだ。 「おにいさん!ちゃんととってこれたよ!」 「じかんはかかったけど、これくらいちぇんたちならかんたんなんだよー」 シャーク号までの運搬はめーりんたちに任せて、一息ついたちぇんたちが 私の足元まで一斉に駆け寄ってきた。まだまだ元気なようで何よりだ。 「まだまだだいじょうぶなんだよ!わかってるよねー」 「ぱちゅりーのしじもとってもうごきやすくてよかったよ!またうでをあげたねー?」 「むきゅ、わかるの?いちおうおにいさんをみておべんきょうしてるんだけど」 一匹ずつ私に頭を撫でられながら、私の頭の上に戻ってきたぱちゅりーと楽しげに話していた。 おおむねいつも通りの光景だ。ちぇんたちは気持ち良さそうに喉(?)をゴロゴロ鳴らしている。 先にシャーク号へ部品を運んでいためーりんたちがもう帰ってきた。相変わらず仕事が速い。 こちらも一息ついたし今日はこれくらいにして、さあ帰ろうかとしたその時 「きょうもこれでおわりだね!たいへんだったよ!!」 「みんなもなかなかよくがんばったとおもうよ!まあれいむたちにはまけるけどね!!」 少し離れたところで、大声で話すゆっくりがいた。 私と共にいるゆっくりの中でも一番付き合いが長い、れいむたちだ。 少し離れた所にいるのは、れいぱー騒ぎの際に逃げたためだ。 先ほど言った“一部のゆっくり”は全てれいむ種のことである。 しかもその場にいておけばみょん達がきっちり守ってくれたというのに、 下手に逃げるから何匹かが犠牲になってしまっていた。その証拠に逃げなかった他のゆっくりは誰一人死んでいない。 「みんなごくろうだったね!!でももっとはやくすませようね!!」 「れいむたちがてつだえないからっていうのはわかるけどもうすこしがんばらないとね!!」 「かわいいれいむたちにはにんげんさんをゆっくりさせるしごとがあるからね!!」 「れいぱーのせいでれいむたちのなかまがすっきりーっされてしんじゃったよ!! みょんたちもがんばってくれないとこまるよ!!おわびとしてれいむたちをもっとゆっくりさせてね!!」 「「「「「ゆっゆっゆっゆっ!!!」」」」」 当の彼らはと言うと私達の冷たい視線も全く意に介さずに、好き放題言って体を揺らしていた。 しかし実際の所、彼らが言っていることはデタラメ以外の何物でもない。 ここに来て、私のれいむへの評価は『あまり役に立たない』から『全く役に立たない。むしろ邪魔』になっていた。 それならば何故ここにいるのかと言うと、 他のゆっくりを引っこ抜く際に、一緒に付いて来るから。 私とて、何もれいむが憎いわけではない。 死なせたくないなら、最初から引き抜かなければいい話だ。 その証拠にまりさ種の帽子が埋まっていた場合は無視しているので、まりさ種は今この場に一匹も居ない。 が、れいむは少し事情が違った。 集団を一気に引き抜く際に他のゆっくりの中に上手く紛れ込んで、必ず数匹ほどついてくるのだ。 いくら他の、いない集団を探せども探せども必ず紛れ込んでいる。これではまるでペナルティだ。 しかも 「おそいよくずめーりん!!ぴかぴかさんはこぶだけなのにどれだけかかってるの!!」 「まったくやくにたたないねくずめーりんは!!のろま!ぐず!!のんびりしてるとかばかなの?しぬの?」 「どうせあやまることもできないんだもんね!おぉおろかおろか!!」 「「「「「じゃ、じゃおぉぉん・・・・・・」」」」」 めーりんを目の敵にして、やたらといじめる。 どうやらめーりんが言葉を話せないことを理由に見下しているらしい。 いくら私や他のゆっくりが叱っても 「めーりんがぐずだからわるいんだよ!!」 「どぼじであんなくずかばうの!?かわいいれいむがかわいそうじゃないの!?」 などと言ってまったく反省しない有様だ。 言うまでもなく他のゆっくりはめーりんを差別などしない。 しかもめーりんは役立たずなどではない。むしろれいむの十倍は(腕力的に)役に立つ。 だがめーりんは気が弱いので、やたらとヘコんでその後の作業効率がガタ落ちしてしまう。 おまけに大所帯になってきた最近では号令の意味もよく理解せずに、勝手な行動を繰り返すのも珍しいことではない。 一方的な差別意識で協調の和を乱す。 雑音を振りまいて人の神経を逆なでする。 作業を一切手伝わずに自分の好き勝手に振舞う。 行進を乱すことで作業効率、活動時間を削る。 しかし絶対に別れようとせず、もし少しでも邪険に扱おうとすれば非難してくる。 ここまでくれば流石に、害悪と判断されるのも致し方ない事だろうと思ってしまう。 だがそれでも見捨てないのは、ひとえに最初の恩があるからだ。 この星に来て不安だった私を支えてくれたれいむ達。 今だって問題はあるが、あくまでもれいむ達自身には悪意はないのだ。・・・多分。 そして望む望まざるに関わらず、命を預かってしまった以上私には守る義務と責任がある。 なのでいとも簡単に、邪魔だからさようなら。などと言えるほど薄情にはなれないのだ。 ・・・とは言うが、最近は流石に度が過ぎている。 他のゆっくりからも苦情がちらほら出てきてるのだ。 流石にあからさまには表に出さないが、なんとなく全体の雰囲気から伝わってくる物がある。 このままではいけない。れいむに態度を正す気がないのなら、こちらも対策を考えなければ・・・ れいむ達をめーりん達から少し離しながら、私は深刻な問題として、考え込んでいた。 現在のゆっくり ちぇん、30匹。ぱちゅりー、1匹。みょん、30匹。めーりん、15匹。そして、れいむが20匹。 ~脱出計画20日目~ 「きょうはこれくらいだね。ちょっとつかれたよ~」 「みょんたちはもうすこしだいじょうぶそうだみょん」 「ぱちぇはこういうところ、くらくておちつくわ~」 あれからも回収は進み、とうとう残すところ、あと五つとなった。 今日は洞窟に来ている。 薄暗く足元に不安があったものの大した仕掛けや障害は無く、おおむね順調に調査、回収が終わった。 そして・・・ 「ぐずめーりんのせいでれいむがおみずさんにおっこちちゃったよ!」 「はやくしんじゃったれいむにあやまってね!!あやまれないならどれいになってね!!」 「じゃおぉぉん・・・・・」 れいむも相変わらずだ。今日もめーりんいじめに精を出している。 ちなみについ先程小さな池に落ちて死んでしまったのもめーりんに一切責任は無く、単なるれいむの不注意だ。 そりゃそこら辺を考え無しに跳ね回っていれば池にも落ちるだろう。 勿論自分から助けようとして死にに行く無謀なゆっくりはいない。 が、れいむ達はそうは思っていない。 むしろ最近は悪い事は全部めーりんのせいと思い始めている節がある。 本来ならば早く止めなければならないのだが 「おやめなさい。死んでしまったのはあのれいむのふちゅういでしょうに」 それは私の仕事ではなさそうだ。 「なに?さとりも「べつにだれかの味方というわけではありませんが、今回はれいむに非があります」ゆっ!?」 「どぼじで「むしろいわれもない罪でせめたてるあなたたちの方がよっぽどひどいと思いますが」ゆがあぁ゛ぁ゛!」 次々とれいむ達の言うことを先読みして、的確な意見を出すあのゆっくりは、さとりと言う。 目の様なアクセサリーをつけていて、死んだ魚のような目をしている彼女は礼儀正しく、そして少しばかり毒を吐く。 どうやら人、ゆっくりに関わらず心を読むことができるらしい、恐るべきゆっくりだ。 「めーりんたちも、もう心配はいりませんよ。え?いえいえ、おれいなどいりません」 「じゃおおん。じゃおぉぉん」 心を読むためにめーりんの言うこともわかるらしく、とても気に入られているようだ。 他のゆっくり達の心に隠された不安を取り除く、カウンセラーのようなことをやっている。 流暢に話せて頭もいいので、ぱちゅりーや私の話し相手にももってこいだ。 つい二日ほど前。倒れていたところを偶然発見して、救出したのが出会いだった。 話を聞いてみると、どうやら姉妹を探して各地を回っているそうな。 私達がこの星を飛び回っていることを知ると、連れていってくれと頼んできた。 理由は言わずもがな、姉妹の探索である。 こちらもまだ搭乗数に余裕はあるし、本人も何かしらの役には立つと言っているので迎えたのだ。 実際は上記のとおりに活躍してくれている。特にめーりんのことに関しては本当にありがたい。 余談ではあるが、“姉妹”と言う事は、ゆっくりにも性別があるのだろうか?と、ふと思った。 思えばれいぱーも性器のような物を持っていたし、それなら一括りに“彼ら”で纏めるのは失礼ではないのか? 以上の疑問をぱちゅりーにぶつけたところ、 「ゆっくりにそういうのはないわ。 あとすっきりーっにも、えっと・・・あかちゃん? とにかくそんなものきいたこともないわ。ゆっくりはあいさつされるとじめんからでてきて、 すっきりーっはきもちいいけどやりすぎるとしんじゃうもの。っていうことしかしらないの」 と言うことらしい。博識なぱちゅりーが知らないということは、本当に無いのだろう。 しかし、それなのに姉妹という概念はあるのは不自然だと思うが・・・まあ気にしないでおこう。 ともあれさとりは非常に抑止力、またはカウンセラーとして役立ってくれている。 ただ・・・ 「さとりはだまっててね!あとちかよらないでね!!!」 「こころをよむなんてきもちわるいよ!かわいいれいむのかんがえてることよまないでね!!」 「ろこつにちかよってくるなんていやらしいよ!くずめーりんとおにあいだね!!」 「どぼじでぞんなひどいごど言うんでずがああぁぁ゛ぁ゛!!?」 問題は、彼女自身が打たれ弱いことか。 淡々と毒を吐いたりするのでてっきり神経が図太いと思っていたが、 意外にさとりはガラスのハートの持ち主だった。 嫌味や遠まわしな悪口であればあるほど的確に倍返ししてくるのだが、 率直且つ単純な拒絶の言葉をぶつけられると簡単に傷ついてしまう。 よって語彙も遠慮もなく、ズケズケと自分の意見を通してくるれいむはさとりにとって天敵だったようだ。 「わだじだっでずぎでこころをよんでるわげじゃないでず・・・ も゛ういっぞあのこのように目をとじでじまいだい・・・・・・」 あぁ。またなにやら失意のあまりえらい事になりそうになっている。 止めなければ。ぱちゅりー!! 「わかってるわ!!えーっと、さとり!れいむのいうことをまにうけちゃだめよ!! ことばがたりないせいでああいうしかなかったの!わるぎはないのよ!!」 ああ。悪気がないのは本当だ。・・・だからなお悪いのだが。 最近思えてきたのだが、悪気もなくあそこまで自分勝手にボロクソ言えるのも一種の才能ではないだろうか。 羨ましいとは全く思わないが。 「・・・そうですね、ありがとうございます。もう少しがんばってみようとおもいます」 「むきゅん、それがいいわ。くじけちゃだめよ!!」 考えているうちに説得が完了したようだ。毎度の事ながらぱちゅりーも頑張るな。 「むきゅ~、さとりはかしこいからことばにきをつけないといけないの。・・・つかれるわ」 確かに大変だろう。説得役は私と交代でやっているのだが、だからこそぱちゅりーの苦労はわかる。 まあ、おかげでさとりも大丈夫だろう。それにしても・・・ 「さとりをやっつけてやったよ!やっぱりれいむがいちばんだね!!」 (なんでほかのゆっくりをいじめてよろこんでるの?わからないよ~・・・) 「いちばんゆっくりできるのはれいむなのになんでにんげんさんはやさしくしてくれないんだろうね!!」 (めーりんにはくずくずいってやさしくしないくせに、よくいうみょん・・・) 「きっとにんげんさんのめがふしあななんだよ!あんなよわいぱちゅりーといっしょにいるんだもん!!」 (ぱちぇはたしかにからだがよわいけどあなたたちとくらべても、そうちがいはないはずだわ・・・) ・・・どうしたものか。もう他のゆっくりも敵意を隠しきれていない。 れいむ達は鈍いから気付いていないが、このままではそう遠くないうちに不満が爆発する。 できればやりたくはなかったが、このまま和が壊れる前にれいむを捨てるしかないのか・・・ 頭を抱えて私はれいむをじっと見つめた。 「ゆっ?どうしたのにんげんさん。・・・れいむにみとれてるの?」 「やっとれいむのみりょくにきづいたんだね!!かわいくてごめんね!!!」 暢気なものだ。どういう扱いになるかもわからないのに、それも知らずにこんな事を本気で言っているのだから。 もはや救えないか。 仕方ないと、溜息をついて裁決を下そうとした瞬間、洞窟の奥から声が聞こえた。 「・・ぅー・・・」 声はどんどん大きくなっていき、やがて何者かの姿が見える。 「うっうー☆こっちからおおきなこえがしたどぉ~」 「う~♪あまあまがいっぱいあるどぉ~!!いただきま~すだどぉ~!!」 「えらびほうだいたべほうだいだどぉ!きっとかわいいれみぃへのごほうびねぇ~ん☆」 声の主は膨れた顔と体の・・・女の子!?馬鹿な!この星に、しかもこんな洞窟にどうして人間が!! なにやら少し、こう、ズレたセンスの帽子と服を着ていた。 計十人ほどいる女の子はゆっくり達を見ながら、笑いながら頭の悪そうな話し方で物騒なことを言っている。 これはどういう事なのか、ぱちゅりーに聞こうとすると・・・ぱちゅりーは震えて、固まっていた。 他のゆっくりも同じだ。あのみょんまでもが女の子を睨みつけたまま動かない。 そして「「「「「れ、れみりゃだぁぁぁ!!」」」」」れいむの一言が合図になった。 れいむは真っ先に逃げ、それに反応したようにれみりゃと呼ばれた女の子が一人襲い掛かった。 「ゆ、ゆっ!?やめてね!はなしてね!!あ゛っあ゛っ!あんごずわな・・い・・・で・・・」 そして逃げ惑うれいむの内、一匹に噛み付くと見る見るうちにれいむと中身を吸い尽くす。 「ぼ・・っど・・・ゆっぐ・・り・・・・・・」 「うー☆でりぃしゃすなんだどぉ!まだまだたりないからおなかいっぱいたべるんだどぉ!!」 ペラペラのカラカラになって、苦悶の表情を貼り付けたまま絶命するれいむ。 女の子はれいむのミイラを放り捨て、すぐに別のれいむを捕まえて、また躊躇なく中身を吸い始めた。 このままではれいむが全滅してしまうぞ! そうしてるうちに、女の子は手当たり次第にゆっくりを襲い始めた。 「うっう~♪はやくつかまるんだどぉ~」 「ちぇんはそうかんたんにつかまらないんだよ!あきらめてねー!!・・・に゛ゃ!!?」 ちぇんは必死に紙一重で逃げ回っている。が、そのうちに捕まり、中身を吸われ始めた。 「・・・れみりゃあいてじゃさくせんはむだだみょん! とにかくたくさんでおそいかかってだれかがつかまったらかまわずそのすきをつくんだみょん!!」 「「「「「ちーんぽ!!」」」」」 「うぅ゛~っ。いだいんだどぉ!なまいきなんだどぉ!! れみぃのすぴあ☆ざ☆ぐんぐにるをくらうんだどぉ!!」 「ぢ、ぢーんぼぉ!!」 「み゛ょん゛!!」 「さとりたちはさがってるみょん!!」 「大丈夫ですか!?」「じゃ、じゃお!?じゃおぉん!!」 みょんたちもさとりとめーりんたちを守りながら必死に応戦しているが、 女の子が持っている木の棒で払われて潰されていく。 そしてこっちにも一人、ゆっくりとやってきた。 ぱちゅりーも固まってる場合ではないぞ!一体あの子達はなんなんだ!! 「・・はっ!ごめんなさい、おにいさん!! あれはにんげんさんじゃないわ!ゆっくりよ!」 あれがゆっくり!?しかし体が・・・ 「れみりゃは“どうつき”のゆっくりなのよ! しかも“ほしょくしゅ”だから、なんとかしないとみんなたべられちゃうわ!!」 ほしゅくしゅ?・・・捕食種か!!よく見れば背中からコウモリの羽のような物が生えている。人間ではない様だ。 確かに、今の状況を見ていると他のゆっくりに比べて圧倒的だ。動きは遅いのに、手足があるだけでこうも違うのか。 今は数でなんとか押せているけど、そのうちどんどん不利になっていく。何とかせねば・・・しかしどうやって!? 「う~☆やっとあまあまたべれるどぉ♪いただきますだどぉ!」 「う゛ぎゅっ!?ぢ、ぢ、ぢーんぼぉ・・・!」 「みょん!・・・いまのうちにかかるみょん!みょんのぎせいをむだにするなみょん!」 「ぶぎぃっ!?いだいぃぃ!!でびぃのぷりちーなおかおがあ゛ぁぁ゛ぁ゛!!!」 「ぜーっ、ぜーっ・・・もう、うごけない・・・に゛ゃ!?」 「つかまえたどぉ♪れみぃのかりしゅまがあればこんなもんだどぉ☆」 「ちぇーん!!・・・ちぇんをはなすんだよ!わかってに゛ゃん!!」 「うるさいんだどぉ!かわいいれみぃにたべられるのをこーえーにおもうんだどぉ☆」 「に゛ゃ・・・に゛ゃ・・・わが・・・ら・・・な゛・・い・・・」 「「「「「ちぇぇぇーん!!!」」」」」 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ・・・がわいいでいぶ・・・ゆ・・っぐり・・・」 「ここはほかとちがってかんたんにたべられるんだどぉ♪ ・・・でもちょっとまじゅいんだどぉ」 「あ゛あ゛あ゛!!でいぶぅ!ゆっぐりじでよぉぉ!!!」 「や、やめてね!たべるなられいむを・・・ゆ゛あぁぁ゛ぁ゛!!やっばりやべでぇぇぇ!!!」 「うっう~☆うあ☆うあ☆」 やはり押されてきたか・・・! 「ぶぎゃ!?・・・どぼじで・・でびぃ・・が・・・・」 私の頭の上のぱちゅりーを狙った奴を潰して、予想どおりの展開に思わず舌打ちした。 奴らは私が相手なら、そうたいしたものでもない。が、ゆっくりが相手ではそれどころではない。 私がカバーに入っても、とても全部は無理だ。どうする?いっそ何も考えずに片っ端から・・・ 「「「「「じゃぉぉぉぉん!!じゃおおぉぉぉぉん!!!」」」」」 とうとうみょん達に守られていためーりんたちが泣き叫び始めた。 当たり前だ。元々臆病なめーりんたちがこの状況に耐え切れるわけがない。 だが、それが災いしたのか――― 「うぅ~?あそこにもないてるゆっくりがいるどぉ!あれならかんたんにたべれるどぉ!!」 「ほんとだどぉ!しゃしゅがれみぃはいいことかんがえつくんだどぉ!!てんさいなんだどぉ!!」 痺れを切らした二匹のれみりゃが、泣き声に気付いてめーりん達に一斉に群がった。 「「いっただっきまーすだどぉ!!」」 二匹は口を広げてめーりんに噛み付く。駄目だ、間に合わない! 「「「「うー!!ゆっくりしね!!!」」」」 「「うっう~?なんなん、ぶぼぉ!!?」」 しかし突如横から、というかどこからともなくやってきた赤い物体が、高速でれみりゃを弾き飛ばした。 「じゃお、じゃおぉぉん!!」 「めーりんをいじめるやつはどいつもこいつもみんなゆっくりしね!!」 謎の物体の正体は四人の、赤い服を着た金髪の女の子。 体型とかがれみりゃに似ているところを見ると、おそらくゆっくりだろう。 「「「「「ふ、ふりゃんだぁぁぁ!!」」」」」 「「「「「うわぁぁぁぁ!!ふらんだぁぁぁぁ!!!」」」」」 今度はれいむだけでなく、れみりゃまでが慌てて逃げ出した。 ふらんと呼ばれたゆっくりはれいむやちぇんたちには目もくれず、れみりゃにだけ襲い掛かる。 「ぶえぇぇぇ!!いだい!だずげでざぐやぁぁぁ!!」 「うー!!くらえ、れーばていん!!」 「でびぃはこーまかんのおじょーざまなんだどぉ!いうごどぎがないどざぐやが・・・ぶぎぃ!!」 「うるさい!ゆっくりせずにしね!!」 のそのそと逃げるれみりゃたちとは対象的に、ふらんたちは非常に俊敏だ。 いとも簡単に追いついて持っている木の棒で頭を刺したり、徹底的に顔を殴りつけて潰したりしている。 「ど、どういうことだみょん?なんでふらんが・・・」 「こんなみょんなことはみたこともないみょん!」 「とにかくたすけてくれるんだね!ありがたいよー!!」 「・・・あとでたべられたりしないよねー?」 「たすけてね!れいむはおいしくないよ!!」 一部を除いて、今の状況に困惑気味だ。どうやらこれは異常な光景らしい。 「じゃおん!じゃおおぉん!!」 「なるほど・・・少し前におともだちになったゆっくりだったんですね」 「むきゅ!?そういえばまえにといってもつよいおともだちがいるっていってたわね。 まさかふらんのことだっただなんておもわなかったわ」 どうやらあのふらんはめーりんの友達のようだ。ならば味方ということでかまわないのだろうか。 「たしかにふらんとめーりんはなかがいいこともあるらしいけど・・・」 今や戦況は一変していた。 あれだけ好き放題やっていたれみりゃは数で勝っているにもかかわらず、 戦う気も起こさずに逃げ回り、ふらんに狩られてどんどんその数を減らしてゆく。 「う゛・・・う゛っうぅ・・・なんででびぃがこんなべに・・・」 「だまってゆっくりしね!!」グシャ そうしてる内に、とうとう最後のれみりゃを潰し終えた。 私とみょんたちが潰した数を差し引いても、実に八匹ものれみりゃを片付けたことになる。 そして、れみりゃの死骸を蹴り飛ばしたふらんたちはこちらに向かって歩いてきた。 一瞬身を固くする、めーりん以外のゆっくりたち。 それもそのはず。ぱちゅりーが言うにはふらんも捕食種らしいのだ。 あの速さが相手となれば、脅威は先ほどのれみりゃの比ではない。一応気は引き締めておかないと・・・ 「じゃおおぉぉぉん!!」 「うー、だいじょうぶ?だれかゆっくりしちゃってない?」 「じゃおん!!」 が、一向にこちらを襲う素振りは見せない。どうやら大丈夫そうだが・・・? 「う~?これがめーりんのいってたにんげんさん?」 「ゆっくりもたくさんいる!ゆっくりし・・・なせちゃだめなんだよね」 「じゃお!?じゃおおぉぉん!!」 「うー。わかってる・・・めーりんのおともだちならふらんにとってもおともだちだもんね」 反応を見る限りこちらに対しても敵意はないようだ。 その事に少し安心すると、ふらんたちは一斉にこちらに振り向いた。 「めーりんがぶじでよかったね。ついでにほかのゆっくりも」 ・・・あぁ、ぱちゅりーではなく私に言っているのか。 いや、確かに助かった。しかし何故急にこんな所に? 「うー・・・ふらんたち、れみりゃいじめてあそんでたの。そういえばここどこだろ?」 「そしたらめーりんのゆっくりできないこえがきこえたからたすけにきたの」 なるほど。遊んでたら遠くまで・・・ と言うか、知らないところまで来てしまうほど熱中していたのか。 「それじゃそろそろかえろっか・・・うー、ここどこなの?」 「さあ?どこかわかんないけどきっとなんとかなるよ」 「うぅ~・・・・・・」 用は済んだとばかりに引き返そうとしたふらんたちだが、 一匹だけがめーりんたちを見たまま動かない。 「うー、どうしたの?」 「じゃお?」 「・・・・・・やっぱりふらん、めーりんたちについてく!!」 「「「うー!?なにいってるの!!?」」」 突然の提案に他のふらんは驚いている。 それはふらんだけではない、私達もだ。 「このままじゃしんぱいだよ!またれみりゃがきちゃうかも!!」 まあ確かにこれから先、奴らに遭う可能性は決して低くないだろうが。 「ふらんがひとりでもいればあいつらみんなにげてくよ!だから・・・」 言いたい事はわかる。しかしふらんは捕食種だ。 他のゆっくりがなんと言うか・・・めーりんはどうして欲しいのだろう。 「じゃぉ・・・じゃおぉぉん!!」 「他のゆっくりをいじめないならついてきてくれるとうれしい、だそうです」 当たり前というか、最低限の条件だな。ふらんは守れるのだろうか? 「うー・・・でもおなかすいちゃうし、ゆっくりたべないとふらんがしんじゃうよ!」 困ったものだ。まさか饅頭であるゆっくりにも、食欲がある者がいるとは・・・ 正直、私としては居てもらえると非常に助かる。しかし他のゆっくりを死なせるわけにもいかない。 生贄に捧げるようで気が進まないのだ。当然だろう。 頭を悩ませる私を不安げに見上げるめーりんたち。ふらんもじっと見つめている。 「むきゅ・・・どうしましょう、おにーさん」 「みかただとこころづよいけど、さすがに吸われちゃうのはゆっくりできないですね・・・」 「ちぇんもこのふらんはこわくないけど、しんじゃうのはやだよー」 「たたかいのなかでしぬことこそぶしのほんかいだみょん!そんなしにかたはいやだみょん!」 「う~、どうするの?ふらん。はやくきめてよ」 「うぅ~・・・・・・」 皆、ふらん自体が嫌なわけではないが、食われるのは御免のようだ。 「ふらんもれいむをゆっくりさせてくれるの?れいむはだいにんきだね!!」 「ついでにじゃまなくずめーりんたちもたべちゃってね!」 「さっさとしてね!ふらんだからってぐずはきらいだよ!!」 「ほしょくしゅもとりこにしちゃうれいむのみりょくはすごいね!」 「「「「「ゆっゆ~ん、かわいくてごめーんね!!!」」」」 ただ一種族を除いて。 れいむ達は、ふらんが敵ではない事を確認すると逃げ惑うことをパッタリとやめてしまった。 それどころか他のゆっくりのように自分のために働いてくれると思い込んでしまったようだ。 実際はまだ味方になったわけではないのに、のんきなものである。 味方どころかふらんは友達のめーりんを馬鹿にされたことでイラッとしているというのに。 「・・・ごはん、ねぇ」 「じゃまなゆっくり・・・だみょん」 「ゆっくりごろしはゆっくりできないけど・・・」 「・・・めーりんばかにしたな・・・!!」 いや、ふらんだけではない。他のゆっくりの目までが妖しく輝いている。まさか・・・ 「ええ、そのまさかでしょう。 “殺さなければいい”だそうですよ。・・・私もどういけんですが」 やっぱり。だめだ!れいむを生贄にするなんて・・・ 「じゃあほかにほうほうがあるのかみょん!?もうみょんはげんかいだみょん!」 私の制止の声を聴いて、みょんが怒りをあらわにした。ここまで怒ったところは見たことがない。 そしてそれに続いて堰を切ったように他のゆっくりも不満をぶちまけ始めた。 「そうだよ!なんでれいむだけいっつもなんにもしないのに、あんなにえらそうなの!?」 「めーりんやさとりをいじめてよろこぶなんてゆっくりできないよー!!」 「おうたかなにかしらないけどうるさくてしゅうちゅうできないみょん!!」 「じゃ・・・じゃお?じゃお?」 あまりの勢いに、唯一この場で悪意を持たないめーりんは混乱している。 「だいじょうぶよ。ちゃんとすいきらなきゃしなないわ」 「しばらくほうっておけばなおるよ。わかってねー」 「いままですきかってやってきたぶんのつけをはらうんだみょん。とうぜんだみょん」 いや、しかし殺さないからと言って・・・ 「どうするおつもりですか?もうみんなこれいじょうはがまんはできませんよ。 折角のふらんのもうしでをことわれるほどの余裕もありません。 それになによりもみんなが怒っているのは、あなたの事です」 私の・・・?どういうことだ。 「あいつのせいでおにいさんはちっともゆっくりできてないみょん!」 「ゆっくりさせるなんていいながらじゃまばっかりしてるよ!!わかれよー!!」 「いくらわるぎがなくても、おにいさんがもうそろそろげんかいだってことぐらいきづくべきだわ! それができないなら・・・せめてできるはんいでやくにたつべきよ」 なんという事だ。私の悩みは、みんなにバレていたのか。 「まああれだけれいむのほうを見ながらため息ばかりついてれば、だれだってわかりますよ」 自分ではそこそこ隠し事ができるほうだと思っていたのに・・・ 「それはもういいわ、おにいさん。それよりもれいむのことよ」 「おにいさんもあまり時間がないんでしょう?このさいぜいたくは言ってられないと思いますが」 確かにさとりの言う通りだ。これから更に困難になっていくと思われる以上、もう時間に余裕はない。 ・・・・・・本当に殺したりはしないんだな?食べても死なないんだな? 「うー。がまんするからたぶんだいじょうぶ・・・だとおもう」 「じゃお!?じゃ、じゃおぉん!!」 「やさしいのですね・・・でもいけませんよ、めーりん。もう決まったことなのです」 「・・・ほんとはだれもすきでこんなことはしたくないみょん」 「でもれいむのせいでゆっくりできないのはもういやなんだよ。わかってね・・・」 「じゃあ、ふらん。たべてもいいわよ。・・・ぜったいにぜんぶすっちゃだめだからね」 「うー、わかってる」 ついて来ると言ったふらん以外は、話がまとまると別れの言葉を残して去っていった。 そして早速、ふらんは離れた所で騒いでいるれいむ達の元にゆっくりと歩み寄る。 「ゆ?なんなの?ようがないならあっちいってね!」 「あんまりふらんがちかくにいるとゆっくりできないよ!どっかいっててね!」 「でもぐずのめーりんよりかわいいれいむのそばにいたいっていうきもちはよくわかるよ!」 「・・・まためーりんばかにした!」 れいむの言葉で、とうとうふらんの堪忍袋の緒が切れたようだ。 ふらんはれいむを一匹だけ持ち上げて 「ゆっ!?おそらをとんでる―――」 「ゆっくりいただきます!!!」 「―――ゆぎぇっ!!」 噛み付いた。 「「「「「で、で、でいぶぅぅぅぅ!!!」」」」」 「どぼじでいぎなりだべぢゃうのぉぉぉ!!?」 「ふらんはでいぶたちのどれいじゃなかったのぉぉぉ!!?」 「うわ゛ぁぁぁ゛ぁ゛!!!でいぶがぁぁぁ゛ぁ゛!!ゆっぐりじでぇぇぇ゛ぇ゛!!!」 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ・・・あ゛っやべでっ、ずわないっでっ!!」 「うー。うー。ごちそうさまでした。・・・あんまりおいしくなかった」 「じっんじゃうっ。でいっぶ、じっんじゃっう」 ふらんの食事が終わった頃には、れいむはげっそりした痛々しい姿になっていた。 「ゆぁぁぁ・・・どぼじででいぶが・・・」 「ごんなのゆっぐりでぎないよぉぉ!」 「にんげんざん、どういうごどなのぉ!!?なんででいぶだちをゆっぐりさせでぐれないのぉ!!?」 私に向かって、何故、どうして、と口々に訴えかけるれいむたち。 それに答える言葉を私は持ち合わせていない。せめて好きなだけ言わせてやろう・・・と思ったのだが。 「れいむがはたらかないからわるいんだよ」ボソッ 「・・・ちぇん?いまなんていったの?」 「れいむがなんにもしないからわるいんだよ!」 れいむたちの声に答えたのは、ちぇんの怒りの声だった。 それを皮切りにして、みょんたちも次々と今まで溜めていたものをれいむにぶつけ始める。 「いっつもへんなおうたばっかりうたってなんにもしなかったよ!!」 「それどころかおにいさんのいうこときかないし、なんでもほかのだれかのせいにするし!!」 「れ、れいむはにんげんさんをゆっくり」 「おにいさんはぜんぜんゆっくりできてなかったよ!そんなことにもきづかなかったの?ばかなの?しぬの!?」 「ちがうよ!れいむはほかのゆっくりよりも!」 「なんだみょん!?れいむがほかのゆっくりよりもすごいところといったら、 ほかのゆっくりのわるぐちいってゆっくりできなくすることだけだったみょん!!」 「おまけにどれだけおこってもじぶんはわるくないってぜんぜんはんせいしなかったみょん! そんなれいむのどこがゆっくりできるんだみょん?ゆっくりできるのはれいむたちだけだみょん!」 「めーりんのほうがよっぽどゆっくりできるみょん! きがよわいめーりんのやさしさにつけこんですきほうだいいうれいむよりはみょん!!」 「「「「「う・・・うぅ・・・」」」」」 全員から責められて何も言えなくなったれいむたちの前に、さとりとぱちゅりーが出てきた。 「かわいそうだとは思います。あなたたちには心から悪気がないことも私にはわかっています。 でも、あなたたちはやりすぎました。もう少しはやくきづくべきでした」 「はたらくきがないいじょうここでおわかれするか、なにかやくにたってもらうしかないわ。 ・・・いまのあなたたちにできることはふらんをゆっくりさせることだけよ。 ときどきなかみをすわれるいがいはなにもしなくていいの。それくらいはがまんしてちょうだい」 「い、いやだぁ・・・」 「ゆっぐりさせでよぉ・・・」 「でいぶたべられたくないよぉ。にんげんさん・・・」 無情に告げられたれいむ達は、今度は助けを求めるかのようにこちらを見た。 しかし、それに答えるための言葉も私は持ち合わせていなかった。思わずれいむたちから目を逸らす。 ・・・行こう。 「いつまたれみりゃがくるかわからないみょん。さっさとかえるみょん」 「ふらんもこれからよろしくねー!!」 「うー、よろしくね」 「じゃおぉん・・・」 「行きましょう、めーりん。もう決まったことですから」 「ごほっごほっ。ひさしぶりにたくさんはなしたからつかれちゃったわ」 れいむたちを放っておいて、私たちはシャーク号まで帰ることにした。 誰一人としてれいむたちがいる方には目を向けない。 そしてれいむたちはと言うと、しばらく静かに泣いていたが だれもかまってくれないことがわかると急いで後をついて来た。 本当にこれでよかったのだろうか・・・? 現在のゆっくり ちぇん、20匹。みょん、15匹。めーりん、15匹。ぱちゅりー、さとり、ふらん、1匹。ふらんのお弁当、4匹。 ~脱出計画25日目~ ようやく・・・ようやくここまで来た。 目の前には(だれが作ったのかは知らないが)何故か大きな橋と、その先には最後となる部品が転がっている。 とうとう最後となったこの地域にはそれこそこれまでとは比べ物にならないほどに苛酷な環境が待っていた。 尺の都合上詳細は省くことにするが、とにかくみんなの力を合わせてここまで来たのだ。 「これでさいごかみょん・・・」 流石に疲れた様子でみょんが呟く。 彼らに限らず、私も含めた皆が満身創痍だ。 巧妙な罠や仕掛け。そして相次ぐゲスゆっくりやれいぱーたちとの連戦で随分数も減ってしまった。 ここまで残ったのは、ほとんどが出会った当時からずっと一緒にいるゆっくりばかりだ。 経験がモノを言ったのだろうと思う。 「けほっ。あとは、はこぶだけね。めーりん。つかれてるでしょうけど・・・」 「じゃおぉぉぉん!!」 「ここまでみんなのおかげで休めたからだいじょうぶ、だそうです」 「がんばろうね、めーりん!」 「「「「「・・・・・・」」」」」 皆が楽しそうに話す中、れいむたちだけが少し離れたところで黙り込んでいる。 この前までの、あの騒ぎようが嘘のようだ。 れいむがふらんの食糧となってから数日間。 皮肉にも皆の言う通りにしてれいむが大人しくなってから、私達の作業効率は大幅に上がってしまった。 今までのように迂闊にめーりんたちを馬鹿にすれば、機嫌が悪くなったふらんに食べられる。 言うことをきかずに好き勝手すれば、作業が長引いた分だけ空腹になったふらんに食べられる。 他にも、生意気を言えば食べられる。目が合うと食べられる。おやつ代わりに食べられる。 暇潰しに食べられる。地面から出た瞬間に食べられる。とにかく食べられるなど、数え上げればきりがない。 しかも確かに死ぬまで吸われることはないのだが、基本的に吸われた後はほったらかしである。 元々他のゆっくりとは基礎能力に差がある上に、体力が風前の灯となったれいむが進行について来れるだろうか? そんなわけがない。吸われたれいむのほとんどが、体力が戻る前に息絶えてしまっていた。 いくられいむでも吸われる事が間接的な死因となってしまうことは流石に理解している。 よってふらんに目をつけられないように、自分に出来る限り空気を読むことにしたようだ。 私もできれば助けてやりたいのだが、それは他のゆっくりに止められてしまった。 あれから以来、れいむに対するみんなの風当たりがとても強くなっていたのだ。 “れいむはあれがお仕事。あれだけしかできないんだから気を使ってあげる必要はない。” “皆だってお仕事中に死んじゃうことがあるのに、なんでれいむだけ助けるの?” などと、そんなことまで言われてしまっては流石に手を貸すわけにはいかなかった。 だがそのおかげで効率がグンと上がり、ふらんの助けもあってとうとうここまで来ることができた。 目の前ではめーりんたちが懸命に部品を持ち上げている。 最後だけあってかなり大きいのだが、彼らならきっと問題ないだろう。 さあ、帰ろう。そして・・・ ・ ・ ・ 帰り道。ほとんどのゆっくりが運搬に数を割かれている中、残った数少ないゆっくりと私は話していた。 残ったゆっくりは皆、始めてその種族にあった当初からついてきてくれている数少ない生き残り。 言わば最古参とも言うべき存在である。 ゆっくりは引き抜いた直後にある程度情報をリンクさせるらしいので 皆それなりに私に友好的なのだが、やはりこうも付き合いが長いと特別というか、愛着が湧く。 右手に絶壁、左手に少し底が深めの溝がある道を通っていたところで、皆が唐突に口を開き始めた。 「よかったね、おにーさん!これでやっとゆっくりできるね!!」 「みょんたちもがんばったかいがあったみょん!」 「これまでいろいろあったわね。・・・でも、もうおしまいね」 「じゃぉん・・・」 ぱちゅりーの一言で、場の空気が沈む。 そう。これで最後ということは、後は私が脱出するだけ。そして彼らとは・・・ わかっていたことだが、やはり少し気分が落ち込む。想像以上に、私は彼らが気に入っていたらしい。 だが、こうして沈んでいても仕方ない。 幸いリミットまでにはまだ時間がある。一日くらい時間をとってゆっくりしてもいいだろう。 この星に来て、初めての休暇だ。せめて思いっきり楽しい時間を・・・ 「そこまでよ!!」 「ここでとまってね!!」 またか!今度はなんだ?考え事をするといつも邪魔が入る!少しは場の・・・でかいな、オィ。 「どすにむかってえらそうだよ!にんげんのくせに!!」 「さっさとはなしをききなさい!むきゃきゃきゃきゃ!!」 声のした方をみると、そこには二匹のゆっくりが目の前に立ち塞がって大声を出していた。 なんだか気持ち悪い笑い方のぱちゅりーと、とんでもなく大きいまりさだ。 まりさの帽子の上に、ぱちゅりーが乗っている。 ぱちゅりーの方は単にゲスっぽいで済ませられるのだが、まりさの方は・・・色々と規格外だ。 とにかくでかい。私の身長の約三倍はある。道を埋め尽くすほどの大きさだ。 それにしても何の用だろうか?生憎と、もう助けは必要ないのだが・・・ 「なにいってるの!なんでゆっくりをいじめるにんげんをたすけなきゃいけないの?」 「むきゃ!どすがにんげんのいいなりになるとおもったらおおまちがいよ!」 虐める・・・?どういう事だ。 「とぼけてもだめだよ!みんなにぴかぴかさんをはこばせたり、れいぱーとたたかわせたり、 ふらんにれいむをたべさせたりしてたでしょ!どすはぜんぶみてたんだよ!!」 ああ、そういうことか。れいむはともかく、他の子はみんな善意で・・・ 「だまってね!もうにんげんなんかにすきかってさせないよ!! どすがみんなをつれてくからね!それでとってもゆっくりしたむれをつくるからね!!」 怒っているのはわかるが、いまいち話の要領がつかめない。 連れて行く?群れ?なにがなんだかサッパリだ。 「むきゅ!まさかどすがいるなんておもわなかったわ! どすはゆっくりのむれのおさになるべきゆっくりなのよ。 ゆっくりをゆっくりさせるのがおしごとなんだって。ぱちぇもみたのははじめてだけど」 なるほど。リーダー種か。名前はドスまりさとでもしておこう。 しかし、これは調度よかったのではないか? 私がいなくなった後の引き取り手が見つかってよかったとも言える。 ぱちゅりーの言う通りならきっと悪いようにはしないだろうし・・・ まあ最後の部品を運び終わったら、引き取ってもらってもかまわない。 「なにいってるの?どすはいまほしいからいまからつれてくよ! ついでにそのぴかぴかさんもどすのたからものとしてもらっていくよ!!」 なんだと?それは困る! 「しらないよ!げすにんげんはかってにひとりでのたれじんでね! さあみんなそのぴかぴかさんもってついてきてね! そこのげすにんげんなんかよりもたくさんどすがゆっくりさせてあげるよ!」 ドスは自信満々に呼びかける。私の言葉など全く聞いていない。どうしたものか・・・ 「やったー!!どすがきてくれたよ!!」 「これでやっとゆっくりできるよ!!」 私が頭を捻っていると、一部のゆっくりが飛び出して、ドスの下へと駆け寄った。 ・・・れいむだ。 「よろしくね!どす!!れいむたちをゆっくりさせてね!!」 「やっとこれからゆっくりできるよ!!もうあんなところにいたくないよ!!」 「ゆゆ~ん♪やっぱりかわいいれいむがさいごにはかつんだね!!」 「・・・よろしくね。れいむ」 私の下にいたれいむが軒並みあちらに移ったようだ。 理由は聞かなくてもわかるが・・・ドスがあまり嬉しそうじゃないのは何故だろう。 「あのにんげんぜんぜんれいむたちにやさしくしてくれなかったよ!」 「せっかくゆっくりさせてあげたのにおれいもいわなかったよ!」 「ゆっくりさせてあげたんだからゆっくりさせてくれるのがあたりまえなのにね!」 「そうだね!おまけにふらんにかわいいれいむたちをたべさせるなんてさいてーのげすにんげんだよ!!」 次々と出てくるれいむたちの不満。まさかここまで恨まれていたとは・・・身に覚えがないのがほとんどだが。 それにしてもれいむがみんな行ってしまったという事は、 「さあ、ほかのゆっくりもみんなこっちにきてね!! どすがしあわせーっ!!にしてあげるよ!!さっさとこっちきてね!!」 他の皆も行ってしまうかもしれないという事だ。 ふと様子を見ると、皆はうつむいて考え込んでるようだった。 「そんなげすにんげんなんかほっといてはやくこっちきてね! むれをつくってどすがだいすきなゆっくりぷれいすにしようね!!」 ・・・正直、ここまで来て諦めきれないというのが本音だ。 しかし、もうここらへんで終わりかもしれないな。 ゆっくりの長と、偉そうに命令するだけの人間じゃ差は歴然だ。だれだって前者について行きたくなる。 「さっさとしてね!かんがえなくてもわかるでしょ? そんなえらそうなだけのやくたたずよりもどすのほうがえらいんだよ!!」 「むきゃ!しかもこっちにはそんなのうなしぱちゅりーじゃなくて このもりのけんじゃのぱちゅりーさまがいるのよ!こっちにきたほうがいいにきまってるわ!!」 ・・・奴らの言っていることは非常に腹が立つが、私にはどうしようもない。 あんなに大きなゆっくりを倒す方法も思いつかないし、せっかく彼らが平和に暮らせるチャンスを・・・ 「おことわりだよー」 ・・・なんだって? 「どすのところにはいかないよ!ちぇんたちはおにいさんといっしょにいるよ!」 「みょんたちもどすのところにはいかないみょん!ゆっくりぷれいすなんかいらないみょん!!」 「ぱちぇもやめておくわ。のうなしっていわれたのもきにいらないし」 「じゃおおぉぉん!!」 「行かない、だそうですよ。私もけっこうです。だって、あなたたち・・・」 「うー!めーりんたちがいかないならふらんもいかない!!」 私のそばにいるゆっくり達が、一斉にドスに向かってお断りの返事を言い始めた。 いや、そばにいる者だけではない。運搬中の者達も、荷物を下ろして一斉に騒いでいる。 「ど、どぼじでぇぇぇ!!?どずがゆっぐりさせであげるっていっでるのにぃぃぃ!!」 その通りだ。このままついて行けば仲良く、平穏に暮らせるというのに。 「それでもおことわりだみょん!」 「おにいさんのこともよくしらないのにわるくいうどすなんかといっしょにいきたくないみょん!!」 「どすなんかいなくてもちぇんたちはゆっくりできてるんだよ!わかるねー?」 「じゃぉぉぉん!!じゃおおぉぉぉん!!!」 「そうですね。めーりんのいうとおりです。 いきなり出てきてすきほうだい言っているあなたたちよりも、 私たちはおにいさんをえらびます。そもそもいじめられてなどいませんしね」 「つまりあなたたちよりもおにいさんといっしょにいたいのよ。 いっしょにいれるじかんがあとちょっとしかなくてもぱちぇたちはおにいさんといっしょにいるわ!」 まさかここまで慕われていたとは。不覚にも少し感動してしまった。 しかしそれではドスたちは・・・ 「ゆぐっぐぐぐぐ・・・・!!どういうことなのぱちゅりー! いってたこととぜんぜんちがうよ!!」 「むきゃ!?そ、そんなことないわ!!かしこいぱちぇのかんぺきなさくせんが・・・ぱちぇのせいじゃないわ!!」 「なにいってるの!ぜんぶぱちゅりーがいいだしたんでしょ!? どすがでてきてにんげんさんをばかにすればみんなあきれてついてくるっていったじゃない!! にんげんさんがそだてたゆうしゅうなゆっくりでどすのかんっぺきっなむれをつくろうとしたのにぃ・・・」 なるほど、そういうことか・・・ それにしても随分と勝手にペラペラとばらすものだ。これでは語るに落ちるとも言えない。 「・・・まあそういうことです。あのドスたち、ずっとそのことばかり考えてましたよ」 しかもモロバレだったらしい。そりゃついて行かないか。 「いえ。それはあくまでも私だからわかったことです。 みんなは本当に心からドスよりもあなたをえらんだのですよ。にんきものですね。 ああ。もちろん私だってしらなくてもあなたをえらんでましたので。かんちがいしないでくださいね?」 そう言われるとどうにもむず痒くなる。だが、悪い気はしない。 「ど、どうしたの?どす。ゆっくりできてないよ?」 「あんなゆっくりがいなくてもかわいいれいむたちがいるよ!!しんぱいしないでね!!」 「ぐぞぉぉぉ!!こんなやくたたずでもなにかのやくにたつとおもったのにぃぃぃ!! おまえたちなんかいらないよ!ドスがほしいのはゆーのーなゆっくりだよ!!さっさとどっかいってね!」 「「「「「ゆがーん!!!」」」」」 れいむはおまけ扱いか。流石にここまで来ると可哀想だな・・・ それにしても、結局奴らはどうするのだろう。 あそこを退いてもらわないと帰るに帰れないのだが。 「う゛う゛う゛う゛・・・もうゆるさないよ! こんなどすのすごさがわからないゆっくりなんていらないよ!! にんげんといっしょにどすすぱーくでころしてやる!!」 「むきゃ!!やっちゃえ、どす!ぱちぇのおもいどおりにならないゆっくりなんていらないわ!!」 「いくよ!むーしゃむーしゃ・・・」 とうとうドスが逆上した。言ってる事はまるで子供の我侭だが、あのサイズでは暢気にしていられない。 そしてドスが何かを食べるような動作をすると、徐々にドスの口内が光りだす。なんだ、あれは! 「むきゅっ!?いけないわ。あれはどすすぱーくよ!!」 どすすぱーく!?・・・なにやらまずそうな雰囲気がプンプンするが、やっぱり危険なのか? 「とってもあついひかりをだす、どすのゆっさつわざよ! おおきないわもこわせるくらいにすごいの!こんなせまいみちじゃにげられないわ!」 熱光線!?そんな馬鹿な!!熱光線が出せる生物なんか・・・いや、もう気にするのはやめよう。それこそ今更だ。 それよりもどうする。ぱちゅりーの言うことを信じるならば、到底防ぎきれる物ではない。 当然逃げ場もないし、このままでは全滅してしまう。 右の崖はとても登れそうにない。左の溝は・・・駄目だ、深すぎる。一度入ると這い上がる方法がない。 しかも溝の底には、少しだけだが水が流れている。それだけでも時間がかかればゆっくりにとっては致命的になる。 ふらん!ドスを何とかできないか! 「うー・・・たぶんむり。かてないわけじゃないけどじかんかかる」 ですよね!なら説得は・・・ 「ほうふぐうへるひょ!ひんあひはごおひはよ!!ひゅっひゅっひゅっひゅ!!!」 「むきゃきゃきゃきゃ!!おばかなぱちゅりーといっしょにゆっくりできなくなっちゃいなさい!!」 ああ、なんだか駄目っぽい。口が開いて何を言っているのかは解らないが、絶対ろくな事じゃない。 ならこの際部品を盾に・・・だめだ。とても全員は隠れられない! まったくいい案が思いつかない。この星に来てからずっとこうだ! 「やべでぇぇぇ!でいぶなんにもしでないよぉぉぉ!!」 「どすはゆっくりさせてくれるんじゃなかったの!?しにたくないぃぃぃ!!」 「たすけてね!!たすけてよぉ!!にんげんさんでもいいからかわいいでいぶをたすけてぇぇぇ!!」 そうしてるうちにどんどん光は強くなっていく。 「ひふひょ!ほふふはーく!!!」 くそっ、こうなったら一か八か溝に飛び込んで――― 「そんなことしちゃだめだよ!!ゆっくりやめてね!!」 「ぎゅっ!!?」 『ボン!!!!』 「むぎゃっ!!」 全員に飛び込むように告げるために振り返った矢先に、ドスの方から巨大な爆発音が聞こえた。 「ゆ゛っ・・・ぎゅ・・・どぼ・・じ・・・でぇ・・・」 「な゛に゛が・・・がじごいばぢぇ・・・ゆっ・・ぐり・・・」 何事かと見てみると、ドスは口の中が爆発したようにえぐれて片目が飛び出ている。 頭上のゲスぱちゅりーも何かに潰されたようにへこんで、クリームを吐いていた。何が起きたのだ? 「あ゛っあ゛っ・・・おぢるぅぅぅ!!」 「むぎゃあ゛っ!!?」 そしてバランスを崩して溝に落ちた。あ、ついでにぱちゅりーが下敷きになって死んだ。 ・・・よく分からないが、これは助かったのか。 状況がつかめないのでイマイチ実感が湧かない。一体あれからどうやって? 「おねえちゃーん!!」 「こいし・・・こんなところにいたんですね!」 急に聞き覚えが無い声が聞こえたのでそちらに向くと、 見知らぬゆっくりがさとりと体をくっつけている所だった。いつの間に!? ・・・よく見ると身に着けているものや雰囲気がどことなくさとりに似ているが、まさか・・・ 「はい。この子がさがしていた、いもうとのこいしです」 「おにーさん!あぶないところだったね!!」 彼女が例の・・・さとりと比べると随分快活な印象を受けるな。 ん?今の物言いだとまるで君が助けてくれたように聞こえるのだが・・・ 「そうだよ!かべのうえからあのあやしいどすをみてたんだけど、 おねえちゃんがあぶないところだったから、かべからとびおりてどすのあたまにぶつかったの!」 なんとも危ない真似をするものだ。一歩間違えれば地面に激突して死んでいたというのに。 しかしこれで合点がいった。ドスは頭からぶつかられた拍子に口を閉じてしまったんだな。 後は発射口を塞がれたまま暴発して・・・あの様というわけだ。ぱちゅりーはその余波を食らったのだろう。 「こいしは“むいしき”でうごけるからほかのゆっくりにもみつからないんだよ! これからのじだいは“すてるすこいし”だね!!・・・ね?」 無意識で、か・・・まるで武道の達人のようだ。いや、時代かどうかは聞かれても困るが。 「だ・・・だずげ・・・で・・・」 おお、忘れていた。どうやらまだ溝に落ちたドスが生きていたようだ。 「ごべんなざい・・・ばでぃざがわるがっだでず・・・だがら・・だずげで・・・」 うーむ。・・・済まない、無理だ。 「ど・・・どぼ・・じ・・・で・・・」 私達でも引き上げる方法がないと言っているのに、君のような巨体を引き上げる方法などあるはずがない。 それに、流石に殺そうとしてきた相手を助けようとするほど私はお人好しではないのだ。 時が経てば、そのうち水で溶けて死ぬことができるだろう。 まあそれが何日、何ヶ月かかるかは解らないが・・・頑張ってくれ。 「ぞんな・・たすげで・・・いかないでぇ・・・やだ・・・やだぁ・・・・・・」 さあみんな。随分遅くなったけど、シャーク号へ帰ろう。 「どうなることかとおもったけど、みんなぶじでよかったみょん!」 「もうひとがんばりだよ!がんばろうねー!!」 「じゃおぉぉぉん!!」 「うー♪ふらんもてつだう!!」 「むっきゅん・・・ごめんなさい。すこしやすませてもらってもいいかしら?」 「ねえ、おにーさん。こいしもいっていい?」 ああ、もちろんだ。なんと言っても命の恩人だからな! 「やったー!!これでおねえちゃんといっしょにいられるよ!!」 「そうね。・・・どこをむいしきでふらふらしていたのか、ちゃんときかせてもらうわね」 「お、おねえちゃん、こわい・・・」 みんな思い思いに帰ってゆく。もちろん部品は忘れない。 これで本当に終わりなんだな・・・ 「に・・・にんげんさん?」 「れいむたちを・・・わすれないでね?」 そんなとき、れいむたちが恐る恐る話しかけてきた。まだいたのか。 「しょうがないねえ、にんげんさんは・・・」 「ひどいよにんげんさん。れいむをわすれるなんて・・・ふひっ」 れいむたちは仲間にしてほしそうにこちらを見ている。 「にんげんさん。まさかれいむをおいていったりしないよね?」 「かわいいれいむをゆるしてね・・・ごめーんね?」 「すてるわけないよね?つれていってくれるよね?」 なかまにしますか? お断りします! あれだけの事を言ったのだ。当然戻ってこれるわけがない。 今回は流石に私も見過ごせないし、もし私が許しても他の者達が絶対に許さないだろう。 「ぞんなぁ・・・だずげでよぉ・・・」 「こんなところにいちゃゆっくりできないよぉ・・・」 確かにここには草木が一本も生えておらず、すべてが岩肌で殺風景な事この上ない。 こんな所では、基礎能力が底辺のれいむたちではまともに生きていけないだろう。 まあしかし、あそこで罵詈雑言を言ったのが運の尽きだ。 このまま戻って他のゆっくりにフクロにされるか、ここで頑張って生きるかの違いなんだから耐えなさい。 「やだ・・・ゆっくりさせてよぉ・・・」 「おねがいします!れいむがわるかったです!あやまりますから・・・だからぁ・・・」 その言葉を、もっと早くに聞きたかったよ。 ずっと謝り続けるれいむたちに背を向けて、私はみんなの後を追いかけた。 ・・・さよなら、れいむ。 「「「「「い゛やだぁぁ゛ぁ゛ぁ゛!ゆっぐりざぜでよぉぉ゛ぉ゛!!!」」」」」 もう、私は振り返らなかった。 現在のゆっくり もう書く必要はない! ~脱出決行。別れの日~ とうとうこの日がやってきた。 私はいつものように防護スーツに身を包み、皆は見送る為にシャーク号の前に集まっている。 「おわかれだね、にんげんさん。わかりたくないよー・・・」 「いろいろとしゅぎょうになったみょん。ゆんせいいっしょうわすれないみょん!」 「じゃぉぉぉん・・・」 「うー、ないちゃだめっていったでしょ?」 「おにいさんのおかげでこいしも見つかりました。ほんとうにありがとうございます」 「もうどこにもいったりしないからだいじょうぶだよ!おにいさんも・・・またあおうね!」 「むきゅ~。でもおにいさん。ほんとうにぱちぇたちここにすんでいいのかしら?」 そう。ぱちゅりーが言う通り、彼らにかつて拠点であった場所である、ここに住むように私が勧めたのだ。 ここにはれみりゃやれいぱーどころかゆっくり自体がいない。よって敵となる者がいない。 彼らの繁殖方法がなんなのかは知らないけれど、思うがまま繁栄できるはずだ。 そしてふらんの食事なのだが、ここには沢山の果実がなっている事に気付いた。 色々と調べてみると、どうやら様々な果物が季節ごとに生るようだ。 ふらんが言うには、別にゆっくりじゃなくても甘いものなら何でもいいとの事なので、 これは使えないか?と思い提案した。 幸いふらんも気に入ったようだ。これでもうゆっくりを襲う事はないだろう。 仲間に会えなくてもめーりんや他のゆっくりがいるから寂しくもないらしい。 気候も落ち着いているし、近くに洞穴があるので多少雨が降っても大丈夫だ。 まさに“ゆっくりプレイス”だと言えよう。 最後にほんの少しだけど、恩返しができて本当に良かった。 ・・・さて、本当にもう行かないとな。 「おにいさん!たいへんだったけどたのしかったよ!!」 「みょんたちなかよく、げんきでやっていくみょん!しんぱいしないでみょん!!」 「じゃぉぉぉん!!じゃおぉぉぉぉん!!!」 「おともだちたくさんできて、ふらんとってもうれしかった。ありがとう!・・・うぅ~」 「私も、すこしじぶんがすきになれそうです!おせわになりました!」 「こいしはみじかいあいだだったけど、とってもゆっくりできたよ!ありがとね!!」 「おにいさん、ずいぶんあたまがかるくなったでしょ?・・・またのせてね!さようなら!!」 「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」」 皆が口々に別れの言葉を告げてゆく。 が、しかし。これが今生の別れではない。 また会おうと思えばいつだって来れるのだ。・・・この防護スーツを纏って。 だから、きっと彼らにはこう言うべきなのだろう。 また会おう、と。 ~脱出後。シャーク号船内~ さて。救命信号も発信したし、最悪自力でも近くの補給コロニーまで行ける。もう心配する事はない。 帰ったらこの命がけの、それでいて不思議な冒険を話にまとめよう。 そして・・・まあ信頼できる近しい人間にくらいは見せてもいいだろうか。 だが彼らがいた星の場所に関しては、黙っていようと思う。 あそこは無闇に人が立ち入るような場所ではないように思えたからだ。 人々が彼らの存在を知る事で、邪な余計な考えを持つ者が訪れる必要はない。 彼らが望む事は、ただ自分と誰かが仲良く一緒にゆっくりする事だけなんだから。 私がいなくなった約一ヶ月間、随分世間を騒がせたのだと思う。 きっと帰ってから色々と忙しくなる。 だからせめて、彼らが別れ際に言ったとおりに今だけは思う存分ゆっくり休む事にしよう。 私はシートに身を預けて、この一ヶ月で何度も口にしたあの言葉を思い浮かべて目を閉じる。 ゆっくりしていってね、か・・・ なかなかいい言葉じゃないか。 ・あとがき ようやく書き終わりました。 かなりズルズル長引くし、正直放り出したくなった問題作です。 こうやって形にしてもなんだか気に入らないし、正直言って前編あげてなきゃお蔵入りだったでしょう。 それでも一応形にはしてみたので、読んで下さった方の時間が無駄にならない程度には・・・と思いたいです。 ちなみに、最近気づいた事ですが、私は通常種が嫌いなのではありませんでした。 れいむとまりさが嫌いなのです。あとレイパー。 なので今までもこれからも、とことん奴らを重点的に虐めていこうと改めて思いました。 最初はみんな好きだったのに、どこでこうなったんだろう・・・ では、ここまで長い間お付き合い頂いた方々。本当にありがとうございました。 また他の作品で!! 小五ロリあき ・過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 412 僕と『あの子』とゴミ饅頭と ふたば系ゆっくりいじめ 446 俺とゲスと自業自得な餡子脳 ふたば系ゆっくりいじめ 460 弱虫まりさとほんとの勇気 ふたば系ゆっくりいじめ 484 ドスと理想と長の資格 前 ふたば系ゆっくりいじめ 494 ドスと理想と長の資格 後 ふたば系ゆっくりいじめ 514 僕とさくやとおぜうさま ふたば系ゆっくりいじめ 548 てんことれいむとフィーバーナイト 前編 ふたば系ゆっくりいじめ 559 てんことれいむとフィーバーナイト 後編 ふたば系ゆっくりいじめ 583 ゆっくりしたけりゃ余所へ行け ふたば系ゆっくりいじめ 599 はじめてのくじょ~少女奮闘中~ ふたば系ゆっくりいじめ 615 お兄さんは静かに暮らしたい ふたば系ゆっくりいじめ 659 よくあるお話 ふたば系ゆっくりいじめ 674 かわいいゆっくりが欲しいなら ふたば系ゆっくりいじめ 701 おうちは誰の物? ふたば系ゆっくりいじめ 789 ゆめみるれいむときゃっしゅさん ふたば系ゆっくりいじめ 790 ユクミン 前 小五ロリあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る れいむは囮です それだけしか取り柄は無い -- 2014-08-23 02 47 36 さとりとこいしかわいいよー。わかれよー。 -- 2014-08-11 20 44 33 ユクミン 続編お願いします -- 2013-08-12 00 25 35 とてもゆっくりできました。 続編書いてくれたら嬉しいなぁ・・・(チラッ) あとれいむざまぁwww -- 2013-04-03 04 04 59 ↓くいーんちゃっぴーやくはくいーんありすだねー、わかるよー -- 2012-10-01 19 27 14 ↓3 わかるよー くいーんちゃっぴーとかあめぼうずにぎゃくさつされるゆっくりがみたいんだねー -- 2012-08-24 00 36 33 このSSでここまで主人公とシンクロして読んだ作品は始めて。 そもそも自分こう言う話に弱いしw -- 2012-08-18 14 06 00 すばらしい!!!物凄くゆっくりできたよ!! 確かに主人公がほぼ傍観に徹してたのは少しもどかしかったかもしれません。 でも、それをさっ引いても凄くゆっくりできたよ!! -- 2012-03-19 12 52 51 ユクミン2編希望! -- 2011-11-03 12 06 56 ドスもゲスぱちぇもザマァ!wwww -- 2011-10-23 20 38 02 面白い! おにいさんとゆっくり達の友情に感動した。そしてれいむ達とドゲスともりけんざまぁww -- 2011-08-23 07 23 40 面白いなー 俺もやってみたいと思った -- 2011-06-09 13 07 20 やりたいなーこれ。 おにいさんはれいむどもの扱いに苦労してたけど、ゲームだったらむしろ進んで殺しまくりたい。れいむの集団を水に投げ込みまくったり、夜に置き去りにして現地生物に無残に殺されるところが見たい。 -- 2011-02-18 13 16 39 ユクミン2はまだですか? -- 2011-02-18 11 12 07 ↓×5 だってれみりゃとか頭悪すぎて説得理解できねえし、仲間になったとしてもわがままだし馬鹿すぎて味方食うだろうし、れいむ共と同じくクソ邪魔な汚物にしかなりえんよ。 れみりゃは可愛くないし冷遇して当然。と思うよ。 -- 2011-02-09 17 48 26 面白かった!! -- 2011-01-07 19 02 36 良い話だなー! オ●マーと、ゆっくり達(一部を除き)の友情に乾杯! -- 2010-11-14 20 11 28 好きだね -- 2010-10-16 22 09 54 葛藤して、変わって行く、捨てられない主人公がとても良かった。 ゆっくりで心温まる「対等の異種間の交流」が読めると思わなかったよ! ゆっくりに頼りきりの探索行なのに、不安が払拭されて行くのが面白かった。 -- 2010-10-06 20 01 53 主人公があくまで指揮者・傍観者に徹しているのがもどかしかったです。 だが元ネタがアレなので仕方ないのは分かるがむずむずしたよ。でもそれぞれの能力を活かした面白い作品でした。 ……しかし………… れみりゃの扱いがヒドイじゃないか!!! 胴付きれみりゃ10体登場のときは「おぜうさまも仲間に?ヤッター!!!」とか思ったのに、ふらん無双!? ぐがああああああ!!!可愛いれみりゃになんてことするんだ!おぜうさまは優遇して当然でしょうが! 何故れみりゃの扱いがデブ饅頭やゲロ袋と同じなんだよ!!!信じられん!狂気の沙汰だ! れみりゃ虐殺はこのSSの魅力を大きく損ねている!!! -- 2010-08-13 03 52 59
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てゐ! 3KB 小ネタ 自業自得 希少種 人間なし 初投稿です ・嘘です。 ・17回目 ・てゐ! ・フィーリングです。 ・ていうかSSじゃない。 ・ヨロシクオネガイシマス あるところに二つの饅頭がありました。 片方の饅頭はニヤニヤ笑っていて、 片方の饅頭はほがらかに笑っています。 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 ニヤニヤ笑う饅頭は言いました。 「あっちにあまあまがたくさんおちてたウサ」 「ゆっ! ほんとう? れいむがゆっくりいくよ!」 ニヤニヤ饅頭が指した方向へ行くと、ほがらか饅頭は他のゆっくりを食べていたれみりゃに食べられました。 ニヤニヤ饅頭はそれをニヤニヤ見て笑います。 ニヤニヤ ニヤニヤ あるところに二つの饅頭がありました。 片方の饅頭はニヤニヤ笑っていて、 片方の饅頭は、自信ありげに笑っています。 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 ニヤニヤ笑う饅頭は言いました。 「あっちにまりさのことをよわむしゆっくりっていってたゆっくりがいたウサ」 「ゆっ・・・! ほんとうなのぜ? そんなゲスはまりささまがせいっさいっしてやるのぜ」 ニヤニヤ饅頭が指した方向へ行くと、自信ありげの饅頭はおまえが弱虫だと言って体当たりしたらドスまりさに潰されました。 ニヤニヤ饅頭はそれを見てニヤニヤ笑います。 ニヤニヤ ニヤニヤ あるところに二つの饅頭がありました。 片方の饅頭はニヤニヤ笑っていて、 片方の饅頭はおませに笑っています。 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 ニヤニヤ笑う饅頭は言いました。 「あっちでびゆっくりのまりさがありすのことをすきだといってたウサ」 「そうなの・・・・? べ、べつにきょうみなんかないけどとかいはなあいでうけとめてあげてもいいわよ」 ニヤニヤ饅頭が指した方向へ行くと、おませ饅頭は待ち構えていた。 ニヤニヤ饅頭はそれを見てニヤニヤ笑います。 ニヤニヤ ニヤニヤ あるところに二つの饅頭がありました。 片方の饅頭はニヤニヤ笑っていて、 片方の饅頭はほゲラゲラ笑っています。 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 ニヤニヤ笑う饅頭は言いました。 「あっちでえーりんがよんでたウサ」 「ゲラゲラ」 ニヤニヤ饅頭が指した方向へ行くと、ゲラゲラ饅頭はえーりんと仲良く何処かへ行ってしまいました。 ニヤニヤ饅頭はそれを見てニヤニヤ笑えません。 ニヤ・・ ・・ニヤ あるところに一つの饅頭がありませんでした。 片方の饅頭はニヤニヤ笑っていて、 片方に饅頭はいません。 「ゆっくりしていってね!!!」 「・・・」 ニヤニヤ笑う饅頭は言いました。 「てゐはみんなのにんきものウサ」 「・・・」 ニヤニヤ饅頭が周りを見渡しても、自分以外の饅頭はいません。 ニヤニヤ饅頭はシクシク泣きました。 シクシク シクシク アトガキ 考えたら負けです。自分でも良く分かりません。エイプリルフール突入から構想五分、執筆構成三十分の突貫工事です。 ということで、書きました。エイプリルフール。 午前中は嘘ついて、午後からは嘘を白状したお説教状態!!! なイベントなんですってね。 嘘はダメ、絶対。 でも、てゐって影薄いけど野良ゆっくり騙したり、人間に騙されたりするの妄想したりすると楽しいですね。 今日から新しい節目です。 虐待お兄さんも愛でお兄さんも普通お兄さんもHENTAIお兄さんも虐待お姉さんも愛でお姉さんも普通お姉さんもHENTAIお姉さんもその他いろいろな人達も、ゆっくりできるといいですね。 ご読了ありがとうございました。 やまめあき(仮) 【妄想で書いたもの】 かり ・ふたば系ゆっくりいじめ 963 ト● ・ふたば系ゆっくりいじめ 990 くちばしにチェリー ・ふたば系ゆっくりいじめ 1000 デスクトップガジェット ・ふたば系ゆっくりいじめ 1018 ゆっくりつくーる ・ふたば系ゆっくりいじめ 1054 夢想天生 ・ふたば系ゆっくりいじめ 1064 スペクタクルスパイダーウーマン ・ふたば系ゆっくりいじめ 1091 つるべおとし ・ふたば系ゆっくりいじめ 1118 ゆっくりのおもちゃ ・ふたば系ゆっくりいじめ 1123 いまじん ・ふたば系ゆっくりいじめ 1142 スポイラー ・ふたば系ゆっくりいじめ 1163 ラブドール ・ふたば系ゆっくりいじめ 1172 益虫? 害虫? ・ふたば系ゆっくりいじめ 1189 スィークリング ・ふたば系ゆっくりいじめ 1214 てゐ! どろわ ・つんつんつんつくつんつくつんつん ぬえ ・山女って可愛いよね ・女はつらいよ トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る てい…飼いたいって思った私がいた…。 -- 2016-05-20 07 29 51 てゐ -- 2010-10-28 12 56 17 てゐぇ・・・ -- 2010-06-17 16 47 32 てゐ、素直に…なれるわけないか。 -- 2010-06-16 03 28 27
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730 名前:名前が無い程度の能力 投稿日:2007/02/26(月) 23 18 28 [ w/hufhuc ] そういえばルナチャイルドのいじめはあったっけ? つかそもそも三月精のいじめ自体が無いか。 ルナチャイルドいじめたいよルナチャイルド 731 名前:名前が無い程度の能力 投稿日:2007/02/26(月) 23 38 10 [ AR0GJESU ] 悪戯好きな妖精には、キツーイお仕置きが必要ですな 732 名前:名前が無い程度の能力 投稿日:2007/02/26(月) 23 54 34 [ UhViqmX. ] ドリル伸ばして遊びたい 733 名前:名前が無い程度の能力 投稿日:2007/02/27(火) 01 21 19 [ mJ3zDU.k ] 光を屈折させる能力で姿を消して、そのまま元に戻らなくなって狼狽するとか。 734 名前:名前が無い程度の能力 投稿日:2007/02/27(火) 03 48 25 [ wRmYtgyo ] 733 ちょっと表出ろ 736 名前:名前が無い程度の能力 投稿日:2007/02/27(火) 08 38 16 [ TJhX1Ixc ] あールナチャイルドをとっ捕まえて頭ぐりぐりしていじめてー これが月の食べ物なんだよ、と宇宙食をルナチャイルドに 食わせて凄く微妙そうな表情にしてぇなぁ 先生!イチゴのドライはとてもじゃないけど食えないです! バッサバサ感がヤバイです!
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白線でたら死ぬよな普通 ※CUBE外伝終わんないんだけど・・・ ここは幻想郷、の里、の端っこにある住居。 丁度里の出口に一番近いこの家に住んでいる男、彼は畑仕事もしなければ狩りにも出かけない。 しかし、生活はできている。その理由は毎日やってくるあいつらのお陰だった。 「ゆっ! きょうはここでごはんをたべるよ!」 「だめだよまりさ! ここはにんげんのいるところだよ!」 「だいじょうぶだよ! なにかあったらまりさがやっつけるよ!」 二匹のゆっくりれいむとまりさが森から顔を出し、里へ侵入しようとする。 男は棒を一本持って外へ出た。 「あー、ここゆっくりは立ち入り禁止だよ」 「ゆっ! なにいってるの!? いじわるしないでとーしてね!」 「いじわるなんてしてないよ、ほら、ここを見てよ」 棒で地面をこんこんと叩く。 見てみればそこには一本の白線があった。それは男の住居の淵から村を囲っている柵の淵まで引いてある。 「ちょっと前にドスまりさとかなんとかが人間の住むところとゆっくりの住むところを分けたんだよ、知らなかった?」 「そんなのしらないよ! うそつくおじさんはゆっくりしんでね!」 ゆっくりまりさはジャンプして白線を越えた。 と思った瞬間先程やってきた木々の中に吹っ飛んだ。 「ゆぎいいいいいいいいいい!! いだいよおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 「条約違反だから罰を与えただけだぞ、お前らがここにこなければ痛い思いをしないですんだのに」 男は家の前に置いておいた椅子を引っ張ってそこに座る。ゆっくりが来ない日もあるからいつも椅子は家の前においてあるのだ。 「ゆぎぃ! しね! ゆっくりできないおじさんはゆっくりしね!」 「まりさ! だめだよ! どすまりさのいうことだからしかたないよ!」 れいむがやめるように言うがまりさは男に対しての復讐心しかないようだ。 「まりさをおこらせたばつだよ! ゆっくりしねえええええええええええ!!」 歯を剥き出しにして目は血走っている。どういう構造なんだろうか。 丁度すねの辺りにまりさがぶつかる。痛くないというのは皆も分かるだろう。 「あ、足が線から出てた」 体当たりをされた足は線からはみ出ている。男は反撃しようとするのを止めて足を引っ込めた。 「ゆゆ! にげるなんてひきょうだよ! ゆっくりしねぇ!」 少しだけ顔をほころばせるまりさ。 ダメージに耐え切れず逃げたとでも思ってるのだろうか。 「はい条約違反二回目」 男は棒をまりさの顔面につきたてた。 「いぎあああああああああああああああ!!! あがっ! ゆっぎゅうう!!」 「まりさあああああああああああ!!」 れいむの悲鳴とまりさの絶叫、男は騒音の苦情が出ないかちょっと不安になった。 棒を抜いて線の外に蹴りだす。 「ほら、もう痛い目見たくなかったら来るなよ」 「いっぐ、ゆっぐ、おぼ、えでろおおおお」 まりさはれいむに舐めて貰いながら巣へと帰っていった。 あれだけ悲鳴をあげればびびって他のゆっくりも来ないと思い、男は家に入って寝た。 ■■■ 「ゆっぐぅ、あのおじさんはいじわるだよ! どうしてまりさたちにごはんをくれないの!」 「まりさ……しょうがないよ、どすまりさがきめたことだもん。 ほら、ぺーろぺーろ」 舐めてもらい、傷を癒しながらもまりさは男への復讐を考える。 今回は勝てなかったが、あの男にはダメージを与える事はできたはずだ。 足を引っ込めたのもまりさの攻撃が強烈だったからに違いない。 「ゆっ、れいむもういいよ、まりさはだいじょうぶだよ」 「ゆっ! よかった!」 安堵の表情を浮かべるれいむに対し、まりさは復讐にたぎった目を光らせ、外に出た。 「みんな! ゆっくりきいてね! まりさたちはにんげんにいじめられたんだよ!」 群れのゆっくり達は一斉にまりさを見た。 「どういうこと? とかいはのありすにわかりやすいようにせつめいしてね!」 「わかんないよー、どういうことー?」 「ゆっ! まりさたちがごはんをたべにいこうとしたらおじさんがでてきてうそをついてまりさをいじめたんだよ!」 それを聞いて群れはざわめき始めた。 ゆっくりを苛める人間は許さない、ましてや嘘をつくなんて。 「そんなにんげんゆるせないねー」 「いなかもののにんげんがちょうしにのってるのね! ゆるせないわ!」 人間が聞いたら笑い転げるような光景だろう、ゆっくりだって嘘をつくし弱いものいじめだってするのに。 しかもその大半を行っているのはまりさ種だというのに。 やっぱりゆっくりって単純だ。 「あしたまたあのおじさんのところにいくよ! みんなついてきてね!」 「ゆっゆっおー!」 ■■■ 「眠い……」 男が椅子を反対向きにさせ、背もたれの部分に顎を乗せてうとうとしかけた時、森がざわめき始めた。 またゆっくりだと思って棒を握る。 しかし出てきたゆっくりの数に思わず声を漏らした。 「多すぎだろ」 50匹はいるであろうサッカーボールほどのゆっくり達が一斉に線の前に集まった。 「おじさん! ゆっくりをいじめるのはやめてね!」 「いなかもののおじさんはゆっくりしんでね!」 皆口々に男を罵倒する。 「苛めた覚えはございませんが」 「とぼけないでね! きのうまりさをいじめたでしょ!?」 一匹のれいむが男に向かって叫ぶ。 「何言ってるんだ、言ったろうよドスまりさとの約束だって」 「ゆ!?」 群れはまたざわめいた。 「いいか、この白線のことはドスまりさと寺子屋の人が決めたんだ。俺は門番としてここで働いてるんだよ、ゆっくりが人のところに来ないように、人がゆっくりのところに行かないように」 男は群れの中から一番傷の新しいまりさを見つけてそいつを呼ぶ。 「おい、お前昨日のだよな? 話聞いてなかった?」 「聞いてたよ! でもあれはうそでしょ!?」 「嘘なもんか、ドスまりさは人間より強いらしいんだぞ? 嘘ついたら俺がどうなるかわからん」 それには群れも納得せざるを得ない。 聞くところによればドスまりさは人をも倒せるほどの力があるらしく、それに逆らうことは危険ということだ。 幸いこの群れにドスまりさはいない。 「ってことはさ」 男は続ける。 「嘘ついてたのはお前じゃない」 「ゆっ!?」 他のゆっくり達もそのまりさを見つめる。 「だましたんだねー、わかるよー」 「こんなあぶないところにつれてくるなんてとんだいなかものね!」 まりさは群れのゆっくりたちから体当たりを食らう。 傷の性かすぐにぐちゃぐちゃになっていった。 「どおじべべああえええええええええええええええええええ!!!」 「だからお前のせいだっての」 はぁ、とため息をついて男はゆっくりに言う。 「それにしてもお前らはゆっくりできてないな」 「ゆぅ!?」 その言葉に一斉に振り返って驚きの表情を浮かべる。 怒ったり悲鳴上げたり驚いたり忙しい奴等だ。 「他人の嘘を鵜呑みにしてさ、こんな危険なところに来るなんて。ゆっくりしてないゆっくりだよな」 「そんなことないよ! ゆっくりしてるよ!」 文句を言ってれいむはこっちにやってくる。 「条約違反」 「ぶぎぇえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!」 思い切り突き立てたのでたぶんれいむは死んでいるだろう。 それを無視して話を続ける。 「こうやってわざわざ危険に首突っ込むしさ」 「どうじでごんなごどずるのおおおおおおおおおお!!」 「わがらないよおおおおおおおおおおおおお」 「だからさ、約束だって言ってるだろ? お前らほんと大丈夫か?」 ゆっくりは悲鳴を上げたりがたがた震えたりするばかりである。 埒があかんと男は首を振った。 「じゃあよ、お前らのゆっくりってなんだ」 「ゆっ! あかちゃんといっしょにいることだよ!」 「しょうだよ! おかーしゃんといっしょにいるとゆっきゅりできりゅよ!」 答えたれいむの隣からちいさなまりさとれいむが出てくる。 「ほら! こんなにゆっくりしてるでしょ!?」 「ゆっゆ~♪」 赤れいむを見て皆の顔がほころぶ。 だが。 「条約違反、ラインでてるぞ」 「ぴゅぎゅううううううううう!!」 一匹の赤れいむが踏み潰された。 「でいぶのあがぢゃんがあああああああああああああああああああああああ!!!」 「保護者責任です、お前の責任です」 親れいむを指差すとまた群れがそれに体当たりする。 「ゆっくりごろしのれいむはしね!」 「ごべんだざいいいいいいいいいいいびぇがえ!」 またれいむがぐちゃぐちゃに踏み潰された。 男はまた深くため息をつく。 「なにも殺せとは言ってないだろう……ほんとゆっくりしてないな、おまえらって」 「ゆっ! ゆっくりをころしたゆっくりはしななくちゃいけないんだよ!」 「どうして?」 「おなじいたみをわからせてやるんだよ!」 随分といい頭をしているゆっくりがいるもんだ、と男は思った。 まるで被害者の遺族だな。 「同じ痛み……じゃあお前らが殺したれいむと同じ痛みを味わなくちゃいけないよな? 同族殺しだもの」 男は一匹のちぇんを捕まえて思い切り投げ飛ばす。 「わがんないよおおおおおおおおおおおおおぎぇっ!」 「ぎゅげえええええええええええええ!!」 群れの一匹のまりさに当たって二匹とも絶命する。 「ゆうぅ!! まりざをごろじだちぇんはどごだああああああああああああああ!!」 「わかんないよー! なにするのおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 「おい、ちぇんを殺してもいいがその家族のれいむも殺さないと。同じ痛みを味わせるんだろ?」 「でいぶもじねええええええええええええええええ!!」 「どおじでぞんあごどいうのおおおおおおおおおおおおおお!!」 火に灯油をぶっ掛けたように燃え広がる殺戮の輪。 どこぞのエスパーみたいだ。 「れいむ、憎くないのか? お前の家族を、皆奪っていったまりさを」 「ゆぐぐぐぐぐ! まりざなんがじねええええええええええ!!」 「でいぶがじねえええええええええええええええ!!」 それから30分くらいたった頃。 結局、最後に生き残ったのはれいむだった。 「珍しい、れいむ種が生き残るなんて」 「ごろ……じて……もうゆっぐりできないよ……」 「殺さないよ、線越えてないもの」 疲れ果てたれいむは線に向かおうとナメクジのように這う。 「ゆっ……みんな、いまいくよ……」 線を越えようとしたその時、一匹のまりさが森から出てきた。 「ゆっゆー、まりささまがたべものをいただいちゃうぜ! ゆっ!?」 「……まり、ざ」 まりさはれいむを見つけて心配そうに駆け寄る。 「どうしちゃったんだぜ!? あのおじさんにやられたんだぜ!?」 「ちが、う……れいむが……いけなかったの」 「いまたすけてあげるぜ! かえってぺろぺろしてあげるぜ!」 まりさはれいむのリボンを引っ張り、森の中へ入っていく。 れいむは皆のところにいけなかった絶望と悲しみに打ちひしがれたような顔をしていた。 「さーて、今日のお仕事終わりー」 男は首を鳴らして家の中に入った。 あとがき やめさせろ! ジーン! CUBE外伝書きおわんねーから暇つぶしで書いたよ わぁ、台詞多すぎー こいつが書いた作品 このアフォが書いた作品。 霊夢の怒らせ方 ゆっくりデッドライジング1~3 霊夢のバイト 慧音先生とゆっくり ゆっくりCUBE1~2 ゆっくりと男 虐待おねーさん 紫饅頭にクイズ出せば自滅してくれる 昔の遊び ゆっくり戦争 ドスまりさの真実 妹紅と 雨の日 書いたゲノム兵、神社バイト このSSに感想を付ける
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いつもの風景 3KB 虐待-いじめ 野良ゆ 現代 他愛もない話 『いつもの風景』 D.O 「ゆぴゃぁぁああ!!れいみゅのあんよがぁぁあ!?」 「おちびちゃん、ゆっくりしてね!ぺーろぺーろ、ぺーろぺーろ!」 とある町の歩道で、母れいむと赤れいむの親子が泣き叫んでいた。 鋭い小石で赤れいむがあんよを怪我してしまったのだ。 怪我はかなり重症で、あんよは半分ほど裂けてしまっており、 餡子もトロリと流れ出している。 こうなってしまうと、母れいむのぺーろぺーろ程度ではもはや手に負えない。 母れいむは最後の希望、ゆっくりには不可能な事を可能にする、人間さんの手を借りるしかないと考えた。 「おねーさん!」 「ん、なぁに?あら、おちびちゃん、酷い怪我。大丈夫?」 運よく、ゆっくりしたお姉さんに声をかけることができたようだった。 「おねーさん、だいじょうぶじゃないよ!おちびちゃん、このままじゃえいえんにゆっくりしちゃうよ!」 「あら。大変だわ。早く手当てしないと。」 「おねーさん、はやくてあてしてあげてね!」 「・・・ん?なんで?」 「ゆ・・・おちびちゃんがけがしてるんだよ!?かわいそうなんだよ!」 「そうね。とっても痛そう。」 「かわいそうならゆっぐぢぢないでだずげでぇえええ!!」 お姉さんもその整った顔立ちに憐れみを浮かべ、赤れいむのもみあげをそっとなでる。 「ゆ・・・ゆぴぇ、ゆっくちさせちぇ・・・。」 「れいむちゃん。がんばってね。痛いだろうけど、がんばって!」 「ゆぴぅぅ・・・」 そしてお姉さんはすっと立ち上がると、去っていこうとした。 「お、おねえざぁぁあああん!!どうぢでいっぢゃうのぉぉぉおお!?」 「ごめん私、もう行かないと・・・。」 「ゆぁああああぁぁぁぁ!?」 「辛い事もあると思うけど、れいむもがんばってね!」 お姉さんはギュッと握りこぶしを作りれいむの顔の前に掲げると、 『がんばれ!』というようにこぶしを2~3回揺らし、そしてそのまま去っていった。 「ゆ、どうぢで・・・」 「ゆぴ・・・ゆ・・・」 「おぢびぢゃぁぁああん!!」 だが、ここで諦めてはおちびちゃんは助からない。 母れいむは気を取り直して、おちびちゃんの方を向いて辛そうな顔をしている、 ゆっくりできそうなお兄さんに声をかけた。 「おにーざん!!おぢびぢゃんをだずげでぐだざい!!」 「うぅん、これは痛そうだな。かわいそうに・・・。」 「おぢびぢゃんは、とっでもゆっぐぢした、かわいいおぢびぢゃんなんでず!だずげでぐだざい!」 お兄さんは、赤れいむの苦しそうに汗ばんだ額をなでてやりながら、 ゆっくりとした声で語りかける。 「なあ、チビれいむ・・・」 「ゆぴぅ・・・ゆぴゅぅ・・・?・・・」 「痛みなんかに、負けるなよ。」 「・・・ゆ?・・・」 「精一杯ゆっくりするんだ。お前ならできる!がんばれ!」 そういって、とてもゆっくりしたお兄さんは去っていった。 「どうぢで・・・どうぢで、だれもだずげでぐれないのぉぉおお!?」 答えは返ってこなかった。そして・・・ 「も・・・ぢょ・・ゆっくち・・・しちゃ・・かっちゃ・・・」 「ゆぁああああ!おぢびぢゃん!おぢびぢゃぁぁあああん!?」 赤れいむは、出餡多量で、誰からも治療を受けることなく、その短い生涯を終えたのであった。 「ゆぁぁあああ!?なんでぇええ!?ゆっぐぢぢでだのに!ゆっぐぢぃぃいいいああああ!?」 母れいむの慟哭は、町中にいつまでも響き続けた。 そして、通行人の中にその声を騒音、迷惑だなどと思った者は一人としていなかった。 通行人たちは一様に、おちびちゃんの遺体の前で泣き叫び続ける母れいむの背後で、 手を合わせたり、十字を切ったり、それぞれの形ではあったが、 全員が、赤れいむの短い生涯をあわれみ、その冥福を祈ったのであった。 D.Oの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る イイハナシダナ~~!!! -- 2013-06-15 20 16 42 死亡フラグが立ちまくり、、、、、、、わからないよーーーー -- 2013-05-25 20 37 43 偽善とか言っちゃうと他人を煽ってるように見えるんだよね。 -- 2013-03-19 10 37 52 イイハナシダナー -- 2013-01-23 15 51 21 害獣であろうゆっくりを助けないという社会のルールを守りながら、ゆっくりの事を思ってあげるこの街の人たちは良い人たちだ。 -- 2011-10-29 08 34 26 野良相手に治療はいらんだろ? 歩く死亡フラグだし -- 2011-10-17 02 22 11 いいはなしだな -- 2011-07-08 17 46 18 お話と現実を混同しちゃいけないってのが大前提ではあるけど、 自動車による事故や密猟者の罠でならともかく、 怪我をした野生生物を安易に保護すべきでないって意見もあるしね。 自然淘汰や諸々を歪めてしまう危険があるってね。 -- 2011-06-27 08 08 33 まぁまぁ。これは二次元の話だぜ -- 2011-04-18 19 19 40 ↓×8 そんなことが言えるのはあくまで対象が人間ならだけどな 飼いゆでもないゆっくりの命を救うとかどう考えても過干渉だろ むしろこの場合助けるほうが間違い。 違う生物から援助を受けたいならそれなりのリターンがないと これが虐待なんていうんなら野良犬や野良猫が怪我してても動物病院に連れていかなっかたら動物虐待とかむちゃくちゃな理論がまかり通る ゆっくりが死にかけてるとか対岸の火事以外のなんでもない -- 2011-01-23 02 12 23 間接的な虐待とも取れるなコレ。 -- 2010-12-23 02 07 38 良い話だなー;; 優しい人達だw -- 2010-12-21 20 42 47 そもそも他の種族に治療を頼むのが間違い ゆっくりは全く何の能力も価値も無いんだから素直に死を受け入れるべき -- 2010-10-23 04 55 45 色んなSSや絵でも思うんだが なんで1頭身で目線が低いくせに、足元見ずに石で足切るんだろうなw そんな人間に関係無い事でいちいちケガしても助けてられん -- 2010-09-20 03 18 14 ゆっくりに冥福を祈る人間さん・・・そんなの優しすぎる・・・ -- 2010-09-02 18 35 17 救いの手を差しのべると、とことん増長するかひたすら感謝するかの両極端だから困る 大抵の野良ゆっくりの場合恩を仇で返すというのが一般市民の共通認識なんだろうね -- 2010-08-05 12 26 02 助ける価値あるのかよゆっっくりに。 -- 2010-08-02 01 11 25 潰さずに優しく『声だけ』かけるのが残酷だなあ、精神にくるいじめだな 助けないけど冥福は祈るとか、自分の心を慰めるオナニー的行為でなんの意味がない いじめを見ても見て見ぬ振りするけどいざ当事者が自殺したらかわいそうとか助けてあげたかったとか 泣き出す糞偽善者を思い出して嫌になるわ 助けられたのに助けなかったやつが冥福を祈ったり悲しんだりする振りをするのは卑怯だ -- 2010-07-23 23 35 40 踏み潰さないない所か声をかけるなんて優しすぎだろ~ ここはいじめじゃないのwwwww -- 2010-07-23 15 56 36 助けはしないが、その死を悼む。良い人たちだね。 彼らはゆっくりにも魂があると信じる人たちなんだね。ゆっくりできるよ。 -- 2010-07-15 05 24 21
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よくあるお話 12KB 虐待-普通 制裁 自業自得 野良ゆ ゲス 現代 軽め ゆっくりが死にません ・ササッと読める話を目指しました。よって盛り上がりどころはないです。 では、ゆっくりしていってね!!! とある昼間の住宅街。 学校帰りと思われる三人の小学生が歩いています。 「今日は何して遊ぼっか?」 「ん~…久しぶりに高鬼やりてえ!」 「えー?やだ!絶対ケンちゃんが勝っちゃうんだもん」 「それじゃ何すんだよ。まさかおままごと(笑)とか?」 「ち、違うもん。でももっとおとなしい遊びがいいの!」 上から、小柄な男の子。大柄で気の強そうな男の子。そして髪を小さくまとめた女の子。 歩きながら、ああでもないこうでもないと言い合っています。 そんな彼らのところに――― 「おいちび!」 「へ?」 急に呼びかけられ、その方向へ視線を向けてもそこには誰も居ません。 おかしいな、と思い更に視線を下に向けると・・・ 「まりささまがよんだんだからさっさとへんじをするのぜ!!」 「ばかがきはこれだからいやだね!かわいいれいむをみならってほしいよ!」 「しかたないわよ。どこからどうみてもこのちびたちいなかものだもの!!」 上から、ゆっくりまりさ、ゆっくりれいむ、ゆっくりありすと呼ばれる不思議饅頭がそこには居ました。 汚れた身なりや下卑た言動から察するに、どうやら野良のようです。 「あ、ゆっくりだね」 「ああ、これが。教科書くらいでしか見た事ないから知らねえや」 「うわー、汚くて気持ち悪い……」 何でもないといった素振りの者。 物珍しそうな目で見る者。 泥やゴミにまみれて汚いゆっくりに、眉を顰める者。 ゆっくりの言う事には耳を貸さずに、三者三様の反応を見せています。 そしてそれからまもなく、小柄な少年が言い出しました。 「じゃ、さっさと行こうよ。遊ぶ時間無くなっちゃうよ」 「え?こいつら放っといていいのかよ。ウチの母さんがゆっくりは害獣だって言ってたぜ。駆除しねーと」 「やめてよ。こんな汚くて気持ち悪いのに触りたくないわ」 「え~、なんだよそれ。お前だってゆっくり飼ってるんだろ?おんなじじゃん」 「ちょっと!こんなのとウチのさなえを一緒にしないでよ!!」 「ご、ごめん・・・」 「まあまあ。それはともかく、 先生が言ってた事聞かなかったの?野良ゆっくりとは関わっちゃ駄目だって」 「あー、言ってたっけそんなこと。そういえば言ってたような気もするな」 「いっつも寝ようとばっかりするからそうなのよ。ちょっとは真面目に聞きなさいよ」 「そういうこと。じゃ、いこっか。その内こいつらは誰かが潰してくれるよ」 「おー」 何も見ませんでした、といった様子で去ろうとする少年達。 しかし、当然ゆっくりがそれを見過ごすわけがありません。 「おいちびども!にげるんじゃないんだぜ!!」 「いくられいむたちがこわいからってにげれるとおもってるの?ばかなの?しぬの?」 「れいぎもしらないなんて、さすがはいなかもののこどもだわ」 その物言いに、今度はカチンときた大柄な少年。 「はあ?誰が逃げるって?」 「や、やめなよ!ついさっき納得したばかりじゃん!」 「おまえは腹立たないのかよ!」 「立たないよ。だってこいつら、これが鳴き声なんだから」 「え、そうなのか?」 「うん。こいつらはその時の気分や状況に合わせて幾つかのパターンで話すだけなんだって」 「でも私の家のさなえはちゃんと話せるよ?とってもいい子だもん」 「ちゃんとしつけられたゆっくりは知能が伸びるから話せるようになるんだってさ。 だからそういうのは教養が無い野良だけなんだって」 「そーなのかー」 「じゃ、いこうよ。正直僕もあんまり関わりたくないし」 「うーん……」 又もやそっちのけで唸っている子供達に、とうとうゆっくりが痺れを切らしました。 「うがあぁぁ!むじずるなぁぁぁ!!! もういいんだぜ!さっさとあまあまよこすんだぜ!!」 「そうだよ!ちびたちがさからおうとしてもむだだよ! れいむたちつよいんだよ!かてるわけないよ!!ぷくー!!!」 「それともそんなことがわからないほどおろかなのかしら」 「ふん!どっちでもいいんだぜ!さっさとよわむしなくそがきはしーしーもらすまえに『オラァ!』びゅげっ!?」 「やっちゃえま・・・りさ・・・?」 一番前に出て、吠えていたまりさが大柄な少年に蹴飛ばされました。 蹴られたまりさは壁に激突して痙攣しています。 死んではいません。しかし上顎が殆ど無くなって、舌先がえぐれています。 これでは話す事もままならないでしょう。 「ば、ば、ばでぃざぁぁぁぁ!!」 「なんてことするのぉ、ごのいながものぉぉぉ!!」 「ひゅー、ひゅー…はひはひょほふひはぁ……」 まりさはもはや虫の息です。 しかしそんな様子に一番驚いているのは、ゆっくりを蹴った少年でした。 「うわ、弱っ」 「ちょっと、何してるのさ!あれほどやめとこうって言ったのに!!」 「だって鳴き声って言われてもイラッて来たんだからしょうがないじゃん。 それにあんだけ大口叩くんだから、てっきりそれなりに強いのかなって・・・」 「そんなわけ無いじゃん!動く饅頭だよ!?こいつらバカなだけなんだって! あーあ。残骸でグチャグチャじゃない。見つかったら怒られちゃうよ・・・」 その小柄な少年の物言いが、れいむの気に障ったようです。 「ゆがぁぁ!!でいぶばかじゃな゛い!! ばでぃざやでいぶをいじめるくそちびはゆっぐりじねぇ!!」 「って言ってるけどどうする?これじゃきっと追ってくるぜ」 「やだ……やっつけてよ」 「しょうがないなぁ…潰しちゃだめだからね」 「よっしゃ、任せとけって」 「「ゆ゛っ!!?」」 許可を得た少年がゆっくり出来ない笑顔で迫ってきます。 予想外の展開に驚くのはゆっくりたち。 「ど、どおじてこっちくるのぉ!?やめてね、こないでね!! あやばっでよぉ!!でいぶだぢこわいでじょ!?ぷ『うっせーよっと』う゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ”!!!」 顔を膨らませようとしたところで、頬に蹴りを入れられました。 足は頬を突き破り口内に達した拍子に、 思わずバランスを崩して体重が掛かった少年の蹴り足がれいむの下顎を踏み抜きます。 「で、でいぶぅぅぅ!!」 「って、何いきなり約束破ってるのさ!!」 「ごめん!思ったより柔らかかったから勢いつきすぎてバランス崩しちまった! …あー!靴が餡子まみれになっちまった!母さんに叱られる!!」 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ………」 れいむは激痛のショックでピクピクと痙攣していました。 舌は半分千切れて、歯もなく、下顎の一部はあんよまでぺしゃんこに潰れています。 こちらもまりさと同じく生きているというよりも死んでないといったほうが的確な表現でしょう。 「まだ死んでないの?すっごく柔らかいのに」 「うん。饅頭だから脆いけど、餡子が無くならないと死ぬほど痛くても死ねないんだってさ」 「あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛!!ばでぃざもでいぶもゆっぐりじでぇぇ゛ぇ゛!!!」 「くっそー。公園の水道であら・・・えないか。やっぱり」 叫ぶありすを余所に少年達は、頭を抱える大柄な少年を『言わんこっちゃない』と呆れた様子で笑っています。 そののどかな様子が、ありすには不可解でした。 「どおじでこんなことずるのぉぉ!!?」 「は?こっちの台詞だよ。何で俺達に話しかけたわけ?」 「にんげんのおちびはよわよわだから、あまあまさんをうばいとろうってまりさがいったのよぉ!」 「あー。そういうことか。まあたしかに大人にゃ負けるけど、お前らよりは強いみたいだな」 「ご、ごべんなざい!ゆるじでくだざい!!あでぃずがわるがっだでず!!もうじまぜんがら!!」 ありすは必死になって謝ります。他の二匹のようにはされたくないのでしょう。 「・・・なんか拍子抜けしちまったなあ。どうする?」 「許してあげてもいいんじゃないかしら。反省してるみたいだし…」 「まあいいんじゃないかな。反省はしてないみたいだけど」 小柄な少年の言葉に、他の少年や少女は眉を顰め、ありすはギョッとしました。 「どういうことだよ」 「さっきも言ったでしょ?こいつらの言葉は鳴き声だって。謝るのも鳴き声だよ。 何が悪いのかは解ってないけど、とりあえず謝っとけば人間相手なら生存確率は上がるからだって」 「マジかよ・・・」 「じゃあ試してみようか? ねえありす。何が悪かったのか言ってみてよ」 「ゆ゛っ!?あ、ありすは・・・あでぃずは・・・」 「どうしたの?何を許して欲しいの?何が悪かったの?何をもうしないの?」 ありすは口篭りました。少年の言うとおり、なにが悪いのか解っていないのですから当然でしょう。 ただ謝っておけば、と思わず口から出てしまっただけなのです。反省の心など欠片もありません。 それを見た大柄な少年は一歩前へ出ました。先程までとは違って、顔は全く笑っていません。 「気が変わった。やっぱこいつもやっとくわ」 「えぇ!?」 「どうしたの?」 「ゆっ、ゆるじでぐだざい!どがいはなあでぃずをゆるじでくだざい!!」 黙ってありすへ歩み寄る大柄な少年。 ありすは少年の顔を見て危機を感じて、顔をぐしゃぐしゃにしながら必死に命乞いを続けます。 「いながものっていってずびまぜんでじだ!だから「うるせーんだよ!!」・・・ゆがああぁぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」 踵で目を蹴り抜かれたありすは絶叫して転がりまわります。 しかし少年の足に縫いとめられた後、もう片方の目も蹴り抜かれました。もう何も見えません。 「あ゛ぁ゛ぁ゛!!あでぃずのつぶらな゛おめ゛め゛!!どおじで!どぼじでぇぇぇ!!!」 目を潰した少年は冷淡な目で叫ありすを見下します。 「わかってねーな。俺は“悪いと思ってないのに謝った”から怒ってんだっつーの。 『ごめんなさいは気持ちを込めて』 今どき一年生でも知ってるぜ!」 「な゛にがわるがっだの!?あでぃずわがらないわ゛!どうでぼいいがらや゛べでぇぇ゛ぇ゛!!」 「…チッ。もういいや、喋んな。俺は嘘吐きと、口先だけのやつが大ッ嫌いなんだよ!!」 「ぎっ!?ぎぃぃ゛ぃ゛!!いひゃいぃぃ゛ぃ゛!!!」 それだけ言うと少年は真正面からありすの口に足を突っ込んで、そのまま舌ごと踏み潰しました。 「ああ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!い゛びゃい!あひひゅほほはいははへひへひはぁ!!」 おまけに踏み潰されついでにぺにぺにまで潰されてしまったようです。 これではもう、趣味だったそこら辺の野良ちびゆっくりれいぷをする事もできません。 「あー、これでいいや。これ以上靴汚すと本当に母さんに家から閉め出されちゃうし」 図らずもれいぱー魔の凶行を防いだ少年は、最初と違ってどこまでも冷め切った顔です。 「なんか、なんでこいつらに関わるなって先生が言ってたのか分かる気がする」 「情操教育上悪いってPTAからも苦情が来てるみたいだからね。 だからってすぐに何かできるわけじゃないし今は口だけの注意みたいだけど、 その内加工所から大掛かりな駆除チームが組まれるみたいだよ」 「じょうそうきょういく……?で、でもよかったわ。じゃあこれからはもうこんなの見なくて済むのね」 「・・・っていうか何でお前そんなに詳しいんだよ」 「近所に住んでる親戚の兄ちゃんが加工所で働いてるから色々聞けるんだよ。 でも正直言って聞いても難しい言葉だらけなんだよね。 僕もさっきから説明してる事の半分もわからないんだけど」 「なんだよそれー」 「あはははは。 さ!もう行こうよ。ほんとに時間無くなっちゃうし。何しよっか?」 「あ、そういえばミッちゃんが新しいゲーム買ったんだってさ。 みんなでできるやつだから遊びに来いって言ってたぜ!!」 「たまにはゲームも良いかもね。じゃ、行きましょ!」 子供達はもう道端に転がっている饅頭の事など忘れて、元気に駆けていきました。 残ったのは上顎や下顎を仲良く削られ、傷だらけになった野良ゆっくりだけです。 「ふぁひひゃほひゃひゅひぇひぇへ…はへはははいひょうひゃふぁひひゃほ……」 「ばんべがばいぼうばべいぶがごんばべに゛……」 「ふひゃひゃひゃひゃひゃ!ひゅっひひ!ひゅっひひぃぃぃ!!!」 何を言ってるのか、お互いでも理解する事ができないようです。 口が裂け、顎が砕かれ、目も舌もまむまむもぺにぺにもあんよも潰されてしまいました。 もうありすは何も見えません。まりさ以外は跳ねる事もできず、ずりずりと這いずるしかありません。 舌が潰れて何を食べても味がわかりません。そもそも歯が殆どなくなったので咀嚼ができません。 まともに話せもしません。すっきりもできません。ぷくーすらもできません。 ただでさえ弱いというのに、数少ない武器すら失ってしまったゆっくりたちの行く先は目に見えています。 今まで話し声が聞こえるというだけで警戒していた鴉も、もう容赦する事はないでしょう。 ぷくーに驚いて避けていた野良犬や野良猫も、これからは躊躇なく襲い掛かるでしょう。 餡子が少しずつ漏れ出るせいで何時、何処から蟻が這い登ってきて体内を食い荒らすのか、気が気ではありません。 そして何よりも自分達と同じ野良ゆっくりが、自分達が碌に抵抗もできないと知って何もかも奪っていくでしょう。 当然気持ち悪い見た目でボロボロの、汚い野良ゆっくりを助けようなどと思う人間など居る訳がありません。 必死に命乞いをしても、むしろ目障りだということで止めを刺されるであろうことも言うまでもありません。 それでもこの三匹は死んではいません。ろくに動けずとも、生きている以上はどんな苦痛からも逃げられません。 息絶えるその瞬間まで身をよじり、叫び、ただ命を少しずつ削っていくのでしょう。 しかしこれは特別な事ではありません。 身の程を知らずに、勝手に何かに突っかかっては無残で惨めな末路を辿る。 それは街で生きるゆっくりにとってはなんでもないお話。何も珍しい事などない、よくあるお話。 「「「ひゅっひゅひひゃひぇひぇぇぇぇ!!!」」」 ただ、それだけのお話でした。 ・あとがき 最後のとおり、ただそれだけの話です。 鳴き声とは言うけど、思いもしないのに謝るとかゲスのすることじゃね? と思ったので書きました。 でもそれじゃ野良ゆっくりの九割はゲスになっちゃう気がするなぁ。 ではまた近いうちに!! 小五ロリあき ・過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 412 僕と『あの子』とゴミ饅頭と ふたば系ゆっくりいじめ 446 俺とゲスと自業自得な餡子脳 ふたば系ゆっくりいじめ 460 弱虫まりさとほんとの勇気 ふたば系ゆっくりいじめ 484 ドスと理想と長の資格 前 ふたば系ゆっくりいじめ 494 ドスと理想と長の資格 後 ふたば系ゆっくりいじめ 514 僕とさくやとおぜうさま ふたば系ゆっくりいじめ 548 てんことれいむとフィーバーナイト 前編 ふたば系ゆっくりいじめ 559 てんことれいむとフィーバーナイト 後編 ふたば系ゆっくりいじめ 583 ゆっくりしたけりゃ余所へ行け ふたば系ゆっくりいじめ 599 はじめてのくじょ~少女奮闘中~ ふたば系ゆっくりいじめ 615 お兄さんは静かに暮らしたい 小五ロリあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 子供たちは良識があるようだ -- 2014-07-20 10 54 08 出てきた子供が昭和チックに感じた -- 2011-06-08 00 29 48 この子供達がスネ夫、静、ジャイアンに見えちまった ゆっくりのくせに生意気だぞー -- 2010-12-13 10 42 12 偉そうなガキだ -- 2010-07-26 12 14 32 この少年は見所がある きっと立派な鬼、お兄さんになるだろう -- 2010-06-27 00 52 35 大柄な男の子かっけえ。 -- 2010-06-21 15 21 47 子供たち、GJ -- 2010-06-17 06 18 50
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大貫さんからのお題 『制限』 地平線の果てまで緑が続く平原。そこに一人の男が寝ていた。 ただ何をする訳でもなく男は寝ていた。周りに小鳥や鹿などの野生動物が集まろうと、ずっと男は寝ていた。 そこは男が作った世界だった。大地を作り、森を作り、川や野生動物を作った。そして新天地を求めてやってきた 人々には住む場所を与えた。 目的などなかった。しいていえば暇つぶしである。 今までいくつもの世界を作ってきた。長く生きてきた男にとって、こうして自分が作った箱庭を見ていることが 唯一の娯楽であった。 ある日のこと。男はいつも通り寝ていた。 すると、遠くから人の声が聞こえてきた。 ここで聞こえるのは自然の音と野生動物の鳴き声だけである。 人々は男の住む所まで来ることができない。人が男とむやみに接触を持つことは好ましくないからだ。 そして人の声が聞こえたという事は、別な世界から誰かがここへやってきたと言う事である。 男はワクワクしてきた。久しぶりの客人である。 男は声の聞こえる方へ振り向いた。しかし人の姿は見えなかった。 男は怪訝そうな顔で辺りを見回す。やはり人の姿は見えなかった。 ふと視線を下へ向けてみる。 すると、二つのボールがこちらへ向かっていた。 いや、あれはボールなのか? 形はどちらかというと・・・そう、饅頭に近い。 二つ・・・いや二人としておこう。二人がこちらへ近づいてくるにつれて詳しい形状が分かってきた。 左の饅頭は、黒いとんがり帽子を被り、長い金髪を揺らしていた。 右の饅頭は、赤いリボンと耳もとのもみあげ?のようなものをピコピコと動かしていた。 それはこちらへドンドン近づいてくる。 初めて見るよくわからない生物に、周りにいた動物達も驚いて逃げて行った。 とりあえずもてなしの準備をするべきなのだろう。流石に客人を何もない平原に置くわけにはいかない。 手をパチンと叩く。すると目の前に、ブルーシートとお茶とお菓子がセットで現れた。 かなりやっつけである。 男がブルーシートの上に座っていると、その二匹がやってきた。 ずいぶんとゆっくり来たものだと男が考えていると 「「ゆっくりしていってね!!!」」 二匹は大声でそう言った。 「はあ、まあどうぞ。お茶でも。」 男は二匹に茶を勧めた。そしてはたと気づく。 この生首のような生命体。構造的に湯呑を持つ事は不可能ではないかと。 慌てて対策を講じようとしたその刹那 「おお、うまいうまい。」 「どちらかというとコーヒーが飲みたいのだぜ?」 黒い方はコーヒーを飲みたがっていた。 男はまた手を叩くと、お茶がコーヒーに変化していた。 黒い方は嬉しそうにそれを飲む。そうして男は自分がこの二匹の名を聞いていない事に気づいた。 「そうえば、君たち名前は?」 「れいむだよ」 赤いリボンの方が答えた。 「まりさだよ!」 黒い帽子の方が答えた。 「それで、ここに移住しに来たのか?なるべく受け入れる方針だけど。」 男が話を切り出した。二匹は2秒ほど沈黙したが、れいむが口を開いた。 「ゆっくりを広めにきたよ!!!」 「ゆっくりの極意を語りにきたんだぜ。ゆっくりはスローだぜ。」 全く訳のわからない発言である。長年生きてきた男も、流石にこの発言には 頭を悩ませざるえなかった。 『ゆっくり』・・・。彼らの言うゆっくりが何なのか全く予想がつかないのだ。 しかし少なくとも害はないだろう。男は直感でそう判断した。 「ふむ・・・まあいいよ。住む所がないなら作ろうか?」 「すぐにここをたちさるよ!」 思わず首を捻ってしまった。しかしその理由をすぐ知る事になる。 「「たべないと・・・・ふえちゃうぞ!!!」」 そういうやいなや、二匹は急に二つに割れた。そして割れた二匹・・・いや四匹はすぐに元の形に戻る。 そしてその行動が平原を埋め尽くすまでしばらく続いた。 赤と黒が平原を埋め尽くした後、元になった二匹であろうれいむとまりさがこちらに近づいてきた。 正直見分けがつかない。 「あたらしいわたしをおいていくよ!」 「ふたりでゆっくりをひろめるたびをつづけるんだぜ! もしかしたらほかのなかまもくるかもしれないから よろしくおねがいするんだぜ。」 流石に予想外であったが、このくらいがむしろ面白い。男は了承すると 二匹はまたどこかへ旅立った。 俺は頭を抱えていた。 数の多さは正直問題ではない。むしろ問題はこいつらのスペックだ。 ちょっと目を離した隙にドラゴンに変身するわ、高層ビルより大きくなるわ 電車になるわ硬くなるわ覇王翔吼拳を放つわ はっきりいってスペックが高すぎる。 普通に人間と普通の動物しかいないごく普通の世界に、流石にこのようなオーバースペックの生命体は入れられない。 世界が滅びるのだけは困る。これでも結構真面目に管理してきたのだから。 仕方ない・・・あまりこのような手段は取りたくないのだが 「あー諸君!話がある。」 数万を超えるゆっくり達がこちらを一斉に見た。割とキモい。 「実を言うとだ。このままの状態ではこの世界に居るのは不可能です。 君達が不思議すぎるからです。人間のスペックを上げればいいのですが、ここは先人に合わせるべきだと思っております。」 一匹のぱちゅりーが声をあげた。 「つまりどうするの? 「ステータスを弄ります。ていうかもう弄りました。そこら辺の生物以下に落としました。」 ゆっくり達がガヤガヤと騒ご立てはじめた。まあ急に空を飛べなくなったり変身できなくなったりすればそうだろう。 「こちらで制限をかけます。でも大丈夫。自然の中でゆっくりできる様にこちらで配慮しますので! さあ、諸君! この世界でゆっくりしていってね!!!」 ゆっくり達は一斉に森へかけていった。 「とまあ、これがこの世界の初期の頃の話かな。」 ここは平原。あの頃と何一つ変わらない平原に、あの男が何一つ変わらずそこに居た。 「ゆゆ! つまりれいむたちはほんとうはにんげんさんよりつよいんだね!」 れいむは目を輝かせながらそう言った。 「おかしいとおもってたんだぜ! まりささまがにんげんよりよわいはずなんてないんだぜ!」 まりさは頬を膨らませ「ぷんぷん」と言いながら怒っていた。本当にどうやってるんだろう。 「まあ俺が制限をかけてるせいだしね。」 男はコーヒー片手にゆったりと椅子に座っていた。 「知り合いの世界に行ったらさ、どうやらそっちにも来てたらしくてね、今じゃあゆっくりが愛でられてる世界になってたよ。」 「ゆぎいいいいいいいいい!!! ずるいよおおおおおおおお!!!」 「まりさたちはまいにちいじめられてるんだよおおおおおおおおおおお!!!」 野生動物以下に性能を制限されたゆっくり。しかし男の配慮でゆっくりする分には問題ないはずだった。 人間が彼らにドス黒い感情を抱かなければ・・・ 「それじゃあれいむたちのせいげんをなくしてね!」 「さっさとするんだぜ! まりさたちをいじめたにんげんにしかえしするんだぜ!」 二匹は声を荒げていた。 しかし男は努めて冷静に言った。 「無理。だってもうこの世界はそういう所って評判なんだもの。」 「「ゆがあああああああああ!!! どうじでえええええええええ!!!」」 ゆっくりが現れた後、この世界には沢山の人が移住してきた。 しかし彼らの目的は、ゆっくりに対すねじ曲がった愛情表現であった。 その激しさ故に他から追放された彼らが集まる最後の地。それがこの世界だった。 男は彼らを受け入れた。断る理由も特にない。 そうしてこの世界はゆっくりを虐待する世界となり、結果的にゆっくりを取り囲む多数の派閥の一つになった。 難民を受け入れたこの場所の環境を変える訳にはいかない。 なぜならそれは男の恐れる世界のは破滅に繋がるのだ。 「んじゃ、俺はそろそろ友人のとこに遊びに行ってくるから。それじゃあ。」 男はコートを着ると、そのままふうっと消えていった。 後に残ったのはボロボロの姿のれいむとまりさである。 「おねがいじまずうううううううううううう!!!!」 「ばりざだぢをびずでないでがみざま゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「おい、さっきのれいむたちがいたぞ!」 「あーやっと見つけたよ。弱いくせに逃げるんだから。」 「野生で生きられるのが不思議だよなホント。」 【あとがき】 大貫さんへ 遅くなってすみません。 そしてもう一つはもうしばらくお待ちください by バスケの人
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※ゲスれいむいじめ 母性3 「ゆ~ゆ~ゆゆゆ~ゆゆゆっゆ~ゆ~♪」 今日も、れいむを囲んで赤ゆっくりたちが合唱している。 俺には音程もリズムもなにもないただのうめき声にしか聞こえないが、ゆっくり達は楽しそうだ。 「ゆっぷ……ゆげぇ…………ぺーろ、ぺーろ……」 一方、父親のまりさのほうは妻と子供から離れて辺りのうんうんを掃除している。 母親と子供たちが辺り構わずまき散らす糞尿の掃除に、まりさは日々追われていた。 糞まみれになって這いずる父親に、他の家族は近づこうともしない。 五匹の子供が生まれて七匹家族になったゆっくり達。 その子育ては、明確な役割分担がれいむの独断によって線引きされていた。 母親れいむの仕事は、以下の通り。 子供に歌を歌うこと、子供に歌を教えること、子供にお話を聞かせること、 子供を寝かしつけること、子供と一緒に遊ぶこと、子供にすーりすーりすること、子供をぺーろぺーろすること、 子供が泣いたらあやすこと、子供に挨拶などの知識を教えること、子供を見ていること、子供と一緒にいること、などなど。 父親まりさの仕事は以下の通り。 狩りに行って足りない分の食事を取ってくること、そして家族のうんうんを食べて処理すること。 「れいむはおちびちゃんたちのためにいっぱいいっぱいおしごとをしてるんだよっ!! だからいっぱいいっぱいたべなきゃいけないんだよ!! まりさはかりとおそうじしかできないくせにいちにんまえにごはんさんたべようなんておこがましいとおもわないのおぉぉ!!?」 れいむに言わせればそういう事になるらしい。 そういった理屈のもと、れいむは毎日赤ゆっくり達に囲まれて歌い団欒し笑いさざめき、 まりさの方は日がな一日うんうん掃除に追われ、狩りに行っては全身を痣だらけにしていた。 赤ゆっくりが生まれたのを機に、俺が朝晩与える餌はゆっくりの数に合わせて増やしてあった。 しかしどれだけ餌を与えても、まりさがどれだけ盗んできても、まりさの食事が取り分けられることはなく、 赤ゆっくり達が満腹してからの余剰分はすべて母親れいむの腹に収まった。 一切食事を分けていないはずのまりさが生き続けていることにれいむは疑問さえ抱いていないようで、 「まりさがちゃんとはたらけばいいだけだよっ!!はたらいてからすきなだけたべてね!!」の一点張りだった。 結局まりさの食事は、狩りでゆっくりフードを見つけてから、 俺に見つかるまでに必死にかきこむ形で摂られていた。 さて、子供は残酷である。 最初の頃こそ、赤ゆっくり達は父親が母親に怒鳴られるたびに父親を心配してかばう様子を見せていたが、 毎日痛む体を引きずってベランダを這い回り、掃除で全身をうんうんまみれにして悪臭を放つ父親に対して、 少しずつ敬遠し、距離を置くようになっていった。 それどころか、母親の尻馬に乗って父親を罵倒しはじめた。 「なまけもにょのおちょーしゃんはゆっくちできないにぇっ!!」 「うんうんおちょーしゃん、くちゃいくちゃい~♪」 元来、ゆっくりという生物には弱いもの苛めが大好きという特徴があり、 自分より弱い生き物や飾りを失ったゆっくりに対して強い嗜虐性を見せる。 日々虐げられる、母親より小さな父親の姿が、娯楽の少ないゆっくりの嗜虐性を刺激したのだろう。 とはいえ、個体差は見受けられた。 別に生まれた順番を数えたわけではないから俺には不明瞭だが、 五匹の赤ゆっくりのうち、どうやら長女はれいむ種、末っ子はまりさ種らしい。 父親を罵倒する赤ゆっくり達の中で、長女れいむは父親を罵るのに気乗り薄らしく、 姉妹達が父親を罵るたびに、初めのころは諫めていた。 「おちょーしゃんをばきゃにしちゃだめだよっ!!ゆっくちできにゃいよ!!」 そう言われた姉妹は身をすくませて反省するふうだったが、 そのたびに母親のれいむが強い語調で打ち消すのだった。 「ゆっ、れいむはやさしいね!!でもいいんだよ!! おとうさんがなまけものなのがわるいんだよ!!だめなおとうさんなんかかばわなくてもいいんだからねっ!!」 姉よりも母親の言う事を聞くのは至極当然である。 母親のお墨付きを受けて姉妹たちはますます調子に乗り、父親を言葉を極めて罵った。 長女れいむは母親の機嫌を損ねることを怖れ、今ではそれを止められずにいるようだった。 しかし、自分自身が父親への罵倒に参加することまではしなかった。 末っ子まりさは最初から父親にべったりだった。 どれだけ母親や姉妹たちが罵っても、父親を慕うのをやめようとしなかった。 「おきゃーしゃんもおにぇーちゃんもやめちぇぇぇ!! にゃんでおちょーしゃんをいじめりゅのおぉぉ!!?ゆっくちできにゃいよおおおぉぉ!!」 家族が父親を罵るたびに、末っ子まりさは泣き喚いた。 そのたびに長女れいむ以外の姉たちや母親に説教されるのだが、 長女れいむと違い、どれだけ説得されても父親への罵倒を看過しようとはしなかった。 父親が母親れいむに体当たりされ、罵られるたびに、末っ子まりさはそのへんをぴょんぴょん跳ねまわって泣き喚いたが、 今ではほとんど無視されていた。 しかし、毎日ベランダの隅に追いやられて排泄物を舐めるまりさにとって、 末っ子まりさのその叫びはいかほどの励みだったろう。 これほど虐げられていながら文句ひとつ言わず耐え忍ぶまりさの動機が、俺にはわかるような気がした。 子供が生まれて数日が経ったころ、どうも雲行きが怪しくなってきた。 「なまけもにょのおちょーしゃんをかばうまりしゃはゆっくちできにゃいよっ!!」 「しょんなにおちょーしゃんがしゅきにゃらいっしょにうんうんなめてにぇ!!」 長女れいむ以外の赤ゆっくり達が、末っ子まりさをいじめるようになってきた。 体当たりをしたり、罵ったり、軽く噛みついたり。 餌皿に向かうとき、ケージに向かうとき、移動中に姉が末っ子まりさにわざと強くぶつかって転がす。 そんな嫌がらせが目立ってきた。 「ゆびゃああぁぁ!!おにぇーしゃんがいじわりゅしゅるううぅぅ!!」 「ゆゆぅぅ!!やめちぇね!!いもうちょをいじめちゃだみぇだよおぉ!!」 長女れいむがそのたびに末っ子まりさを庇うのだが、姉妹たちは素知らぬ顔。 問題は、母親であるあのれいむが、同じく素知らぬ顔をしていることだった。 さすがにいじめを推奨するような言動はしないが、 あの末っ子に対する姉妹のいじめを、明らかに見て見ぬふりをしていた。 おかしい。 赤ゆっくり達が、母親と頬をこすり合わせて声をあげている。 「おきゃーしゃん、しゅーりしゅーり♪」 「ゆふふ、れいむのほっぺはゆっくりしてるね!すーり、すーり!!」 「しゅーり、しゅーり、しあわちぇー☆」 「すーり、すーり、しあわせー☆」 「ゆーん!しゅーり、しゅーり、しあわちぇー♪」 「…………」 「ゆぅ…………?」 頬をこすりつけられるたびにれいむは子供たちにすりすりを返していたが、 末っ子まりさのすりすりには返事を返さなかった。 「おきゃーしゃん!!おきゃーしゃん!!しゅーりしゅーりちてねぇぇ!!」 「れいむはかわいいね!すーり、すーり☆」 「まりしゃをむちちにゃいでよおぉぉ!!ゆわああぁぁん!!」 「ゆはぁ…………ゆっ、きづかなかったよ!ごめんね!ほら、すーりすーり!!」 「ゆーん、しゅーり、しゅーり!!」 明らかに溜息をついてから、れいむは申し訳程度のすりすりを末っ子まりさにしてやる。 末っ子まりさは無邪気に喜んでいたが、はたから見ていれば違和感は明らかだった。 「ゆ~ゆ~ゆぅゆ~♪ゆっゆ~……」 「やめてねっ!ぜんぜんゆっくりしてないよ!! なんでこんなかんたんなおうたがうたえないのおぉ!?」 「ゆぅぅぅ………」 れいむが末っ子まりさを怒鳴りつけていた。 毎日の日課、歌唱の時間。 母親のれいむが歌を歌い、子供たちがそれを教わる。 しかし今日、れいむは初めて子供を叱りつけた。 「もういっかいうたってみてねっ!!」 「ゆ……ゆ~ゆ~ゆっゆ~♪ゆゆゆゆゆ~~」 「ゆっくりできないよっ!へたくそ!! こんなにおうたがへたなんて、ほんとうにれいむのこどもなのおおぉ!?」 「ゆぅぅう!!まりしゃはおきゃーしゃんのこどみょだよおぉぉ!!ゆわぁぁ!!」 「なかないでねっ!!うっとうしいよ!! おうたのうたえないまりさはきょうのむーしゃむーしゃはぬきだよっ!!」 「ゆわあああぁぁ!!ゆわああああぁぁん!!!」 そんな光景を、長女以外の姉妹はにやにやと眺めていた。 末っ子まりさが難詰されるのは歌のときだけではなかった。 「そんなところにねてちゃおねえちゃんのじゃまでしょっ!!」 「なにぼーっとしてるのぉ!?おうちにはいるよ!!さっさとうごいてねっ!!」 「ゆっくちじゃないよ!!ゆっくりしていってね!!なんであいさつひとつまんぞくにできないのぉぉぉ!?」 「いいかげんになきやんでねっ!!おかあさんはおまえだけにかまってられないんだよぉ!!」 もはや明確だった。 このれいむは、教育にかこつけて末っ子まりさをいじめている。 何やかやと理由をつけては、末っ子まりさばかりを怒鳴りつけていた。 母親に怒鳴られるたび、甘ったれた末っ子まりさは大声で泣きわめく。 母親がそっぽを向いた後、そんな末っ子まりさを長女れいむだけが慰めていた。 「ゆっくりなきやんでね………こわかったね……ぺーろぺーろ……」 「ゆぐっ、ゆひぃっ………ゆえええぇぇん…………ゆえええええぇぇぇぇぇん………」 長女れいむが新たにいじめの対象になるまでに時間はかからなかった。 「なんでこんなおうたもうたえないのおぉぉ!?いちばんおねえちゃんでしょおおぉ!!」 「さっさとおふとんをひいてねっ!!おねえちゃんがそっせんしてうごくんだよっ!!」 「いつまでねてるのっ!!まりさっ!!おねえちゃんたちのあんよをひっぱらないでねええ!!」 「ほかのこはちゃんとできてるよっ!!おまえたちはなんなのぉ!?おかあさんへのいやがらせなのおおぉ!!?」 長女れいむと末っ子まりさの二匹が、狙い撃ちでいじめられていた。 何かしようとするたびに怒鳴られて邪魔され、結局何もできないという体だ。 そのぶんゆっくりできる他の赤ゆっくり三匹は、呑気ににやにやして母親の蔭から二匹を罵倒している。 二匹の赤ゆっくりは、なにかと難癖をつけられては食事を削られ、寝る場所を制限され、スキンシップを後回しにされ、 何につけても冷遇されるようになっていった。 泣きじゃくる二匹に味方する者は誰もいなかった。 そんな日々が続き、今日も二匹は食事を抜かされていた。 まりさが狩ってきた食事を、家族でむしゃむしゃ食べるれいむ達。 そこからやや離れた地点で、長女れいむと末っ子まりさは身を寄せあっていた。 ゆぐゆぐ泣きじゃくり、お腹が空いたとむずかる末っ子まりさを、 長女れいむが、自分だって泣きたいだろうに笑ってぺろぺろ舐めて慰めていた。 俺はそんな光景を、苦々しい思いで眺めていた。 こうなったか。 やはりこうなってしまうのか。 俺が見たかったものは、もうちょっと面白いものだったのだが。 母親たちから離れて身を寄せ合う二匹の赤ゆっくりの傍に、おずおずと近づく影があった。 「ぺーろぺーろしてあげるよ……ゆっくりしていってね」 父親のまりさだ。 このまりさが喋るのを聞いたのは何日ぶりだろうか。 全身にへばりつくうんうんを苦労して舐め取り、父親は我が子の元に身を擦り寄せていた。 舐め取ったとはいえゆっくりのやることで、汚れた身体の悪臭は隠しようもないだろう。 それでも父親に慰められた二匹の赤ゆっくりの表情はぱあっと明るくなり、一心に父親に頬を擦り寄せた。 「ゆううううう!!おちょーしゃん!!おちょーしゃああああん!!!」 「ゆっくちしちぇいっちぇね!!ゆっくち!!ゆっくちいいいい!!!」 「ゆゆーん……おちびちゃんたちはとってもゆっくりしてるよ……ゆっくりなかないでね」 「ゆわあああああぁん!!きょわかっちゃよ!!おにゃかしゅいちゃよおおおぉぉ!!」 お腹がすいたと泣く末っ子まりさの口に、まりさは自分の口を寄せると小声で囁いた。 「おちびちゃん……ゆっくりむーしゃむーしゃしてね!」 そう言い、まりさは口の隙間からゆっくりフードを押し出して子供の口になすりつけた。 狩りのとき、口の中に隠して取っておいたものだろう。 「ゆっ!!むーちゃ、むーちゃ……ちあわちぇええええ!!!」 「れいむもゆっくりむーしゃむーしゃしようね!」 「おちょーしゃん、ありがちょおおぉぉ!!」 赤ゆっくりの「しあわせー!!」の唱和は抑えられるものではなく、 それらは離れていたれいむの耳にも届いてしまった。 れいむは顔をしかめ、まりさ達の元に駆け寄って怒鳴った。 「なにをむーしゃむーしゃしてるのっ!!おかあさんにみせてね!!!」 「ゆゆゆっ!!」 しかし、まりさも赤ゆっくり達も口にゆっくりフードをこびりつかせながらそっぽを向いてしらを切った。 「まりちゃはにゃにもたべちぇにゃいよっ!!」 「れいみゅもたべちぇにゃいよ!!」 「ゆがあああぁぁ!!!おかあさんにうそをつかないでねえええぇぇ!!!」 れいむはたちまちのうちに癇癪をおこしてぼんぼん跳ね出した。 そうして赤れいむと赤まりさに駆け寄り、子供たちに体当たりをした。 「ゆびゃぁっ!!」 「ゆぎぃ!!」 「おかあさんになんでうそをつくのおおぉぉ!!? なんでおかあさんのいうことがきけないのおぉぉ!!!いうことをきかないとゆっくりできないでしょおぉぉ!!!」 成体でもかなり大きいほうのれいむに体当たりをされた二匹の赤ゆっくりは、 痛みのあまりに床に転がって震え、少量の餡子を吐き出していた。 なおも赤ゆっくりに体当たりをしようとするれいむの前に、まりさが立ちはだかった。 「ゆっ!?どいてねっ!!どけえええぇぇ!!!」 「まりさのおちびちゃんをいじめないでねっ!!!」 いまや自分の倍近くはあろうかという妻に向かって、まりさは健気に声を張り上げていた。 「ゆがぁぁ!!うんうんまみれのやくたたずまりさが、れいむのしつけのじゃまをしないでねぇぇ!!」 「おちびちゃんをいじめるれいむはゆっくりできないよ!! まりさはずっとみてたよっ!!れいむのやってることはしつけじゃないよ!!いじめだよ!!」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおぉぉっ!!? れいむはおちびちゃんのために!!まいにちまいにちがんばってこそだてしてるんだよぉ!! おうたをおしえてあげて!!あいさつもおしえてあげて!!すーりすーりしてあげてええぇ!! れいむだってあそびたいのに、がまんしておちびちゃんたちをずっとかまってるんだよ!! こんないうこともきけないゆっくりできないちびどもだって、がんばってめんどうみてるんだよおぉぉ!!」 「みてないでしょおぉぉ!!? おちびちゃんはたくさんたべなきゃいけないっていったのはれいむだよっ!! それなのに、なんでこのれいむとまりさはおなかをすかせてるのぉ!?」 「おしおきなんだからしょうがないでしょおおぉぉぉ!!?やくたたずのくせにくちをはさむなぁぁ!!」 「もういいよっ!! ゆっくりできないちびどもなんていうなら、このこたちはめんどうみなくていいよ!! このれいむとまりさはまりさがそだてるよっ!!それならいいでしょ!?」 「やくたたずのまりさにこそだてなんてできるわけないでしょおおおぉぉ!!!」 「ゆーん!!まりちゃ、おちょーしゃんがいいよっ!!」 末っ子まりさが伸びをして叫んでいた。 目をきらきらさせながら、痛む体に鞭打って父親のもとに這い寄り、うんうんのこびりついた頬にすーりすーりをする。 「ゆゆぅ~ん☆きゃわいいまりちゃをゆっくちそだててにぇ!!」 長女れいむの方も、母親を気にしてか末っ子まりさのように声をあげることはしなかったが、 父親のまりさの陰に隠れるようにしてすーりすーりをしはじめた。 「まりさのおちびちゃんたち…………!!」 感涙し、二匹の子供たちに舌を伸ばしてぺーろぺーろをするまりさ。 面白くないのはれいむだった。 顔を真赤にして、涎をまき散らしながら地団太を踏んで怒鳴り散らす。 「ゆがああああああぁぁぁーーーーーーーーっ!!!! ぞんなうんうんまみれのぐぞまりざがおがあざんよりいいっでいうのおおおおぉぉお!!? ぞんなにおがあざんがぎらいなのっ!!?おがあざんがわるいのっ!!? おがあざんはごんなにがんばっでるのに!!がまんじでめんどうみでやっでだのに!! おばえだぢなんが!!おばえだぢなんがああああああーーーーっ!!!!」 「ゆぎゃあっ!!!」 激昂したれいむが、まりさを突き飛ばしていた。 激しく床に突き倒されたまりさの下敷きになり、長女れいむと末っ子まりさが悶える。 「ゆぎゅぅぅ!!くるちぃいい!!」 「ゆぶぶぶぶぶぶ!!」 「ゆ、ゆゆっ!!おちびちゃんたちごめんねぇえ!!」 まりさが急いで起き上がり、自分のダメージも顧みずに子供たちの心配をする。 「ゆゆーん、れいみゅはだいじょうびゅだよ!!おちょーしゃんこそだいじょうびゅっ?!」 「おちょーしゃあぁん!!」 「おとうさんはだいじょうぶだよっ!!ゆっくりしていってね!!」 「ゆぅぎいいいいいぃぃぃぃ!!!」 互いにかばい合う三匹を前にして、完全に蚊帳の外になった形のれいむは、 ますます激昂して叫び、子供を狙って飛び上がった。 「おかあさんのいうことをきかないげすはゆっくりしね!!!」 「ゆっぐりやめでねっ!!」 父親まりさが子供をかばい、母親の体当たりを受けた。 口の周りを涎まみれにさせて叫び散らしながら、れいむは夫に向かって気がふれたように体当たりを繰り返す。 「ゆっくりしね!!ゆっくりしね!!ゆっくりしね!!ゆっくりしね!!ゆっくりしね!! なまけもののげすまりさはゆっくりしね!!こそだてをじゃまするくそまりさはゆっくりしね!! れいむをたいせつにしないげすまりさはゆっくりしね!!うんうんくさいくそまりさはゆっくりしね!! みんなみんなおまえのせいだよっ!!おちびちゃんたちはおまえのまねをしてげすになったんだよぉ!!! れいむはわるくないよ!!れいむのせいじゃないよっ!!れいむをいじめるげすまりさはゆっくりしねえぇぇ!!!」 「ゆぐっ!!ゆぎっ!!ゆぶっ!!ぶっ!!ぎゅ!!ゆっ!!ばぁ!!」 ベランダの柵に押し付けられ、自分よりはるかに大きな妻に何度も何度ものしかかられたまりさは、 全身を痣だらけにして間欠的に何度も餡子を吐いていた。 「やべでぇぇぇ!!おちょーしゃんをいじめにゃいでぇぇぇ!!!」 末っ子まりさが泣き叫んで母親にすがりついていた。 「げすちびはゆっくりだまっててねっ!!!」 しかし、れいむが手加減なしの体当たりで末っ子まりさを突き飛ばす。 「これはいじめじゃないよっ!!おしおきだよ!!せいさいなんだよおぉぉ!! なんでぇぇ!?なんでみんなれいむばっかりいじめるのおおおぉぉ!! おまえたちがいうことをきかないのがわるいんでしょおおぉぉ!! おかあさんをゆっくりさせないげすちびはせいさいするよ!! ゆっくりあやまってね!!ゆっくりあやまってね!!あやまれえぇぇ!!!」 怒りの矛先は末っ子まりさに向けられ、いまやれいむはそちらの方へにじり寄っていた。 恐怖のあまりにおそろしーしーを漏らして泣き叫ぶ末っ子まりさ。 「ゆびゃああああぁぁ!!ゆびゃあああああーーーーっ!!!きょわいよおぉぉ!!!おちょーしゃんたしゅけちぇえええ!!!」 「ゆ………ゆ………ばりざ……ばりざの、おぢびぢゃ………やべでね……やべ………」 まりさは必死に立ち上がろうとするが、外傷がひどくて身動きがとれないようだった。 「おちょーしゃああん!!おちょーしゃああああんんんん!!!」 「なまけもののまりさはかんけいないでしょおおおおぉぉ!!? なんでおかあさんじゃないのっ!!おまえがゆっくりしてさえいればいくらでもおかあさんがかわいがるんだよぉ!!!」 「ゆっくちちにぇ!!」 「ゆっ?」 一瞬、世界が止まった。 今しも末っ子まりさを潰すべく飛びかかろうとしていたれいむの頬に、長女れいむが噛みついていた。 赤ゆっくりの咬合力では成体れいむの頬に傷をつけることはかなわなかったが、 それでも懸命に歯を噛み合わせている。 「………なにしてるの?」 「いもーちょをいじめりゅおきゃーしゃんはゆっくちできにゃいよ!! まりちゃ、しんじゃうよっ!!まりちゃをころしゅおきゃーしゃんはゆっくちちにぇえ!!」 その瞬間、長女れいむは壁に叩きつけられていた。 れいむが勢いよく頬をひねり、遠心力ではじき飛ばしたのだった。 餡子を吐いて震える長女れいむに向かって、れいむは般若のような表情でゆっくりとにじり寄った。 「…………おかあさんにむかって、しねなんていうげすちびはゆっくりできないね」 「ゆげっ!!ゆほっ!!げほっ!!」 「せいさいするよっ!!!」 そう叫び、れいむは長女れいむの上にのしかかった。 「ゆぎゅぷううううぅぅぅぅぅ!!!!」 「おかあさんにあやまってね!!ゆっくりあやまってね!!ゆっくりあやまってね!!」 謝罪を要求しながら、れいむは容赦なく長女れいむの後頭部に体重をかけ、押し潰すように身をよじった。 長女れいむの全身の餡子が前面に寄り、顔がぱんぱんに膨れ上がっていく。 眼球が飛び出さんばかりにせり出し、必死にすぼめている口からひっきりなしに餡子を漏らしていた。 「ゆびゅううぅぅ!!ぎゅうううううう!!ぶびゅびゅびゅうううぅ!!」 「やべじぇえええええ!!おにぇーじゃんがゆっぐぢでぎにゃぐなっぢゃうううううぅぅ!! おにぇーじゃん!!おにぇーじゃん!!れいみゅおねーじゃああああんん!!!」 「やべでねっ……!やべで………でいぶ………おでが………!! おぢびじゃっ………ばりざの………でいびゅっ………!!」 末っ子まりさが泣き叫びながら母親に体当たりをし、父親が這いずりながら懇願するが、 れいむは家族の制止も全く耳に入らぬ様子で、ひたすら喉も枯れよと叫び、身をよじり続けていた。 「ゆっくりあやまってね!!ゆっくりあやまってね!!ゆっくりあやまってね!!ゆっくりあやまってね!!」 あやまれ!!あやまれ!!あやまれ!!あやまれえええええぇぇぇぇ!!!!」 長女れいむは死んだ。 断末魔を漏らすこともできぬまま、顔面を破裂させ、全身を母親に押しつぶされて永遠にゆっくりした。 「ゆふー☆つまんないいじをはるからだよっ!! おかあさんはころすつもりなんかなかったけど、れいむがあやまらないのがわるいんだからねっ!! これはじこだよ!!おかあさんをゆっくりさせないげすはゆっくりしんでねっ!!」 全く悪びれずに顎をそらすれいむ。 まりさと末っ子まりさは、地面に這いつくばりながら長女れいむの亡骸にすがりついて悲嘆に呻いた。 「ゆ゛あ゛………あ゛………あ゛…………… おぢびぢゃ………おぢび…………ばりざの、ゆっぐじじだ………おぢびじゃ……ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 「おにぇーじゃん!!おにぇーじゃん!!ゆっぐじ!!ゆっぐじじでぇぇぇ!! ゆわあああああん!!ゆびゃあああああああーーーーーっ!!おにぇーじゃんがずっどゆっぐぢじじゃっだあああぁぁ!!」 「うるさいよっ!!びーびーなかないでねっ!! わるいのはげすちびなんだからね!!こんなげすちびはしんでとうぜんだったんだよっ!!ふかこうりょくだよ!! まりさはないてないでさっさとかりにいってきてねっ!! おちびちゃんはおうちにもどってね!!おしおきはおわりだよっ!! ゆかさんがよごれちゃったから、きょうはとくべつにおかあさんがおそうじをしてあげるよ!!」 そう言いながら、れいむは今しがた潰れた我が子の亡骸をちらちらと横目で見ていた。 食べようとしているのはすぐにわかった。 ゆっくりの甘味を知っているこのれいむは、自ら殺した子に舌鼓を打とうというつもりらしい。 しかし、誰も動かなかった。 まりさと末っ子まりさは長女れいむの亡骸にすがりつき、 遠巻きに眺めていた他の三匹の子供たちも、れいむをじっと見つめて動かなかった。 「ゆゆっ!?なにしてるのぉ!?ちゃっちゃとうごいてねええぇ!!」 口から涎を垂らしながら叫び、ばんばん跳ねるれいむ。しかし誰も答えない。 れいむは再び癇癪を起こした。 「ゆがああああぁぁ!!なんなのそのめはあああああぁぁぁ!!! なにふてくされてるのおおおおぉぉっ!!? れいむはわるくないんだよっ!!わるいのはみんなげすちびだよ!! れいむはゆっくりとしてとうぜんのことをしただけだよっ!! なんでみんなおかあさんをいじめるのおおおおおお!!? めんどうなことはみんなおかあさんにおしつけてっ!!わるいことはみんなおかあさんのせいにしてぇ!! どいつもこいつもゆっくりできないげすだよっ!!!せいさいしてやるよぉぉ!!」 俺は、そこでようやく、遅ればせながら結論を出さざるをえなかった。 冒頭の注意書きをご確認のうえ読み進められてきた読者諸兄には最初から自明であったことと思うが、 一介の登場人物にすぎぬ俺は、これほど明確な証拠を見せつけられてようやく認識を固めるに至った次第だ。 こいつはゲスだ。 後編へ? このSSに感想を付ける