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晩年の夫婦 4KB 晩年の夫婦 「ゆっくりしていたねぇ……」 「むきゅう、ゆっくりしていたわ」 森の奥にある大木の根。 ここに二匹のゆっくりが住んでいた。 帽子はガサガサ、髪は所々が痛んでおり、美ゆっくりとは対極のまりさ。 飾りの取れた帽子、片側の髪を結んでいた紐もなくなり、歩行もしなくなったためにあんよは乾燥してひび割れたぱちゅりー。 二匹は最後の巣立ちを見送り、ゆっくりしているところだった。 「最後のまりさはずっとぱちゅりーから離れないから、もうおうちを出て行かないかと思ったよ」 「むきゅ、甘えん坊なだけよ、本気になればまりさにも劣らない立派なゆっくりになるわ」 「ゆゆっ!まりさはまだまだ現役だよ!」 「むきゅきゅ、ごめんなさいね」 ぷくーっをしながらもその目に怒りは微塵もなかった。 むしろ本当に仲の良いゆっくりのじゃれ合い。 「さて、そろそろ狩りに行って来るよ」 「むきゅ!?そんな身体じゃ無茶よ!」 ぱちゅりーの静止も虚しく、いつも通りに身支度をする。 「ぱちゅりー、おちびちゃん……もうおちびちゃんじゃないね、まりさやぱちゅりーが出て行ったからってずっとゆっくりするのは良くないよ」 「むきゅう……」 「まりさ達はもう赤ちゃんを作れないだろうけど、生きている間はゆん生を謳歌するんだよ、その為には今日のごはんさんを採りに行かないとね!」 「むきゅ、わかったわ!じゃあお弁当を持ってくるわね」 洞窟の奥から葉っぱに包まれた荷物をまりさに手渡す。 「今日のお弁当はいもむしさんと苦い野草、デザートは野苺よ」 「ゆゆっ、野苺さんはゆっくりできるね、ありがとう!いってくるね」 辛うじて跳ねはするものの、もはやぽいんぽいんと言った軽快な音はなく、空気の抜けかけたボールが跳ねるような音だった。 広場 そこにはバッタと格闘するまりさの姿があった。 「ゆふぅ、バッタさんはゆっくりしていないね」 昔はバッタなど容易に狩る事ができ、長からはバッタ絶滅保護法が施行された程の腕前だったのだが…… 「ぱちゅりーがお腹を空かせているから、バッタさんはゆっくり捕まってね!! ゆびっ!」 顔面からのナイスランディング。 まりさの腕も落ち、周囲にはまたバッタの群れがやってくる程になっていた。 「くささんにどんぐりさんしかとれなかったよ、ぱちゅりーとの約束だったのに……」 帰宅の足取りは重かった。 「むきゅ、お帰りなさい!」 「ただいま……」 帽子を反転し、ボトボトと今日の成果を降ろす。 「ごめんね、これだけしか取れなかったよ」 「むっきゅん、もうぱちゅりーもそんなに食べないし大丈夫よ!」 今にも泣き出しそうなまりさを、ぱちゅりーは優しく諭した。 備蓄はまだあるし、質こそイマイチだがまりさの採って来るごはんの量も思っていたより十分だ。 ぱちゅりーは落ち込むまりさを勇気付けるように、寄り添いあってすーやすーやを始めた。 季節は白い雨の降る冬になった。 おちびちゃんは元気にしているかな。 まりさったら、もうおちびちゃんじゃないのよ。 そうだったね、でもまりさとぱちゅりーにとってはずっとおちびちゃんだよ。 そう言われてみればそうね、むきゅきゅ。 どんぐりさんとコオロギさん、余っちゃったね。 まりさが頑張りすぎるからよ。 ぱちゅりーがもっと食べるかと思ってたよ。 むきゅ、ぱっちぇは小食よ、失礼しちゃうわ。 春になったらおちび……まりさとぱちゅりーに会いに行こうか。 そうね、あのぱちゅりーは森の賢者になれているかしら? ゆふふ、まだおうちを出てから半年も経ってないよ、でももしかすると狩りの得意なぱちゅりーになってるかも。 あらあらぱちゅりーなのに?じゃあまりさが森の賢者になっているかもしれないわね。 ゆふぅ、おはようをしたばかりなのに眠いよ…… むきゅっ、無理は良くないわ、ゆっくりおやすみなさい。 うん、ごめんねぱちゅりーだけ寂しい想いをさせて。 ううん、ぱっちぇも少し眠いの、一緒にすーやすーやしましょう。 ……ぱちゅり、そろそろすーやすーやしよう。 そうね……ねぇまりさ。 ゆん? ぱっちぇは凄く幸せだわ。 ゆふぅ、ゆっくりおはよう。 ………… ぱちゅりー? ………… いつもまりさの事をあわてんぼうって言ってたのに、最後の最後でぱちゅりーの方があわてんぼうだったね。 ………… まりさの我侭に付き合ってくれてありがとうね、ゆっくりしていってね! ………… あっ、おちびちゃんにスズムシさんの採り方を教えてないや…… ………… おちびちゃんがバッタさんばかり採ったら、また長に怒られちゃうね。 ………… ぱちゅりー、次も一緒にゆっくりしようね。 ………… ゆっくり……していって……ね…… ………… ゆっくり達にある噂が広まっていた。 ドスをも思わせる強大な体のぱちゅりー、豊富な知識と発想を持つまりさ。 この姉妹が管理する伝説のゆっくりぷれいすがあると言う。 ただそのゆっくりぷれいすは極端にバッタが少ないとか。 あとがき 作風検討のための試作品です。 空気を読めなくてごめんねー 今までの作品 おやさいやるよ 書いた人 MFYP(Most favorite yukkuri is Patchouli) おまけーね む、むきゅ……ねぇまりさ? ゆ? ぱ、ぱ、ぱっちぇをおよめさんにしてほしいの! ゆゆゆゆゆ!? ………だめかしら? ゆ!そ、そんなことないよ!まりさもぱちゅりーがだいすきだよ! むきゅ!まりさ……ありがとう! まりさはぱちゅりーのためにまいにちばったさんをいっぱい、いーっぱいとってくるよ! やくそくするよ! トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 「生活しているだけで何で愛で?」←本ゆんがゆっくりしていると思ってるだけで「愛で」なのだよ! 確かにイイハナシだが冷静に考えると、バッタ以外の生態系も破壊している奴等を 更に増殖させたに過ぎない、最悪の話やないか! ↓×6 サイトのタイトルの意味www -- 2018-03-20 16 48 44 イイハナシダナーと思ったら…… ばったさんにげてーww -- 2013-01-17 16 05 23 イイハナシダナー -- 2012-06-28 12 07 18 イイハナシダナー -- 2011-07-23 20 13 27 珍しくムカつかないゆっくりだったな -- 2011-03-23 01 42 35 イイハナシダナー。 本当にゆっくりした夫婦だ…。 -- 2011-01-22 14 44 12 ↓↓↓このスレはいじめSSに限らずなんでもありだし、別にこれもいじめSSではないよ。 -- 2011-01-09 03 40 34 勧善懲悪! -- 2010-10-24 10 53 53 う~む、まりさと言えども流石に年老いて 大往生しようとしているゆっくりを虐待する気にはならんな ただ甘えん坊まりさと豊富な知識と発想を持つまりさという 虐待したくなる良い素材を出したんだからこちらは虐待してほしかったな バッタに挑んで返り討ちあって短いゆん生を終えたとかさ -- 2010-09-30 06 53 54 またバッタ絶滅保護法が施行されそうだなw 良い話だけど、 これのどこがゆっくりいじめSSなんだ? -- 2010-09-26 11 27 08 普通に生活してるだけで愛でになるのかw -- 2010-09-20 21 18 54 別に愛でてないだろ -- 2010-09-20 16 07 55 愛でなら愛でって書いて欲しいな。 -- 2010-08-09 05 11 17 ダメだなぁ… これがゆっくりの話だと思っただけでこの後に続く凄惨な展開が欲しくなる… -- 2010-07-28 00 45 07 やべ!目から・・・ -- 2010-07-27 08 20 38 しかし地獄へ落ちる -- 2010-06-30 21 59 25 お疲れさん -- 2010-05-24 20 50 12 乙 ほっこりしたよ! -- 2010-04-03 17 06 28 泣けるいい話や・・・ バッタの話が適度に笑えてかなり良い -- 2010-03-03 13 48 39
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一方その頃 万能お兄さんの村の近くの山から、ゆっくり一家が山を下りてきた。 れいむとまりさ、そして子れいむ3匹、子まりさ4匹といった割合の家族である。 この一家は冬にすっきりして、子供が出来たせいで越冬の食料が足りなくなったために下りてきたのだ。幸いに今日は冬でも比較的暖かったおかげで、外へ出ることが出来る。 一家は、山の近くの万能お兄さんの家に近づいていった。彼の家は山に近い上に、村でもかなりの敷地量を誇るため、無能なゆっくりでも大きい家と一目見てわかる。 そして畑へと近づき 「今からここのおやさいさんたちをたべるんだぜ!!」 と親まりさが意気揚々と宣言した。 「ゆー!おやしゃいたべたい!!」 「ゆっくちできるんだにぇ!!」 と、喜びの声をあげる一家。一家は畑を隅々まで調べ、目当ての野菜を食べようとした。が 「どぼじでおやざいがないのおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」 すぐに悲劇へと変わった。無理もない、今は真冬である。こんな時期に野菜を作っているところなど、滅多にいない。 この一家は野菜は自然に生えるということをかたくなに信じている、まごうことなき野生のゆっくりであった。 だから冬でもあると信じていたが、見つからなかった。 「まりざあああああああ!!!おやさいないじゃないいいいいいいいいいいい!!!!!!」 伴侶のれいむが泣き、まりさを責める。子ゆっくり達も 「おとーしゃんのうしょちゅきーーー!!!」 「ゆっくちできにゃいおとーしゃんはゆっくちしにぇ!!!」 と口々に責め始めた。 「やめるんだぜええええええええ!!!!まりさわるくないんだぜええええええええ!!!!!!!!」 家族に責められまりさも泣く。するとまりさの目に家が入った。万能お兄さんの家だ。 彼女は責任を逃れるために 「こんどはあのいえをゆっくりぷれいすにするんだぜ!!」 と家族に話した。家族はすぐさまそちらのほうに興味が行き 「とてもおおきないえだね!!まりさおてがらだよ!!!」 「ゆーん!!はやくはいってゆっくちちたいよ!!」 「ゆっくちはやくはいりょうにぇ!!」 家族は家へと移動を開始する。玄関の前まで行き、玄関を開けようとしたが、硬く閉ざされている。 家族は 「あけるんだぜ!!はやくあけないとひどいめにあわせるんだぜ!!」 「はやくあけないとゆっくりさせないよ!!」 「ゆっくちはやくあけてにぇ!!」 と要求した。だが、今万能お兄さんの家には誰もいない。留守番のゆっくりさえもいない、子ゆっくりはいるが声はとどいていない。反応があるわけなく、家族は 「「「「どぼじでむじずるのおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」」」」 と泣き始めた。だが、ゆんゆん泣いていつまでたっても一向に反応なし。仕方ないので、畑のほうの縁側へと移動した。 縁側の扉は鍵付き障子だったが、彼は戸締りをしたとき、ここを閉めるのを忘れていたようだ。障子に一生懸命体当たりをして、見事あけさせ、一家は中へと入った。 突然のよそ者に、家子ゆっくり達は無論驚いた。だが、まずは挨拶をしてみた 「そとからはいってきたよそものしゃん、こんにちわ!ゆっくりしていっちぇにぇ!!」 「「ゆっくりしていってね!!」」 挨拶程度なので問題なく挨拶を交わすゆっくり一家と家子ゆっくり。 だが、ゆっくり一家には目的があって来たのだ。 「ゆーん!!すっごくひろいね!!」 「ここはわたしたちのゆっくりぷれいすにするんだぜ!!」 「ゆっくちできるよ!!」 「ゆ!!だめだよ!!ここはおとーしゃんたちのおうちなんだよ!!かってにおうちせんげんしにゃいでにぇ!!」 「うるさいよ!!きょうからここはわたしたちのゆっくりぷれいすだよ!!」 と、家子ゆっくりの注意も聞かず宣言する。 本来なら、野生のゆっくりは人の家のものを際限なく荒らし、壊し、食べるだろう。 だが、事前に片付けていたお陰で、ゆっくり達が遊べそうなものや、食べられるものなどなにもなく、あったとしても到底手の届かない場所においてあったりした。 戸締りは忘れるくせに、こういうところはしっかりとしている。なんとも、彼は間抜けなのか切れ者なのかがわからなくなる。 「どうじでだべものがないんだぜえええええええええええええ!!!!!!!!」 「おにゃかしゅいたあああああああああああ!!!!!!!」 食料がなくなって、それを食べに村に来て、せっかく家に入ったというのに食べ物にありつけず、家族は泣き始めた。 すると、家子ゆっくり達の巨大ゲージが目に入った。透明なので中になにがおいてあるのかもわかる。中にはゆっくりで来そうな寝場所や遊具、さらには食事まであった。 それをほしがらない理由はない。 「ゆっくりごはんをみつけたよ!!」 「わたしたちにたべられてね!!!」 「れーみゅたちのものだよ!!」 とゲージにむかって突進するが、激突して跳ね返った。 「ゆうっ!!なんでたべられないんだぜええええええええええええ!!!!!!!!」 「いだいよおおおおおおおおおおおお!!!!ゆっぐりでぎないよおおおおおおおおおおおお!!!」 野生のゆっくりなので人間が作った透明なゲージなどみたこともなく、なぜぶつかるのかもわかるはずもなかった。 家子ゆっくり達は、急に突進して勝手にぶつかってきた侵略者達を 「だいじょーぶ?ゆっきゅりいたいのとんでいってにぇ!」 「そんにゃにいしょぐと、ゆっくちできにゃくにゃるよ!!」 と心配し、声をかけた。 本来なら、普通のゆっくりであれば 「ゆっゆっゆ!!!とってもばきゃなゆっくりだにぇ!!!はやくここからでていってにぇ!!」 などと調子に乗った事を言うが、そこはやはり万能お兄さんとそのゆっくり達の子。生まれたときから優秀であった。無闇に他人を馬鹿にしようとはしない。 だが、せっかく心配してくれた子ゆっくりの心を踏みにじるかのように 「うるさいんだぜ!!とっととそのごはんをまりさとまりさたちのあかちゃんによこすんだぜ!!!」 「ここはれいむたちのゆっくりぷれいすだからあなたたちははやくここからでていってね!!!」 と暴言を吐いた。ここまで無碍にされると、いかに優秀な子ゆっくりといえどこれ以上は相手にはしたくない。 「ゆぇ〜ん、こわいよ〜」 「ゆぅ……しんぴゃいしたけどゆっくちしてにゃいよ……」 「みゅきゅう、これじゃああいてにしにゃいほうがいいわにぇ」 子ゆっくり達はこの一家に話すのは無駄だと悟り、ゲージのなかの遊具などでゆっくり楽しむことにした。 「ゆっくりするなあああああああああああ!!!!!!でていけえええええええええええ!!!!!!!!!」 「それはまりしゃたちのものだよ!!!あなたたちはゆっくりでていってにぇ!!!」 「れーみゅもあそびたいよ!!!!はやくそれをこっちにちょーらいね!!!」 だが無視された 「むじずるなああああああああああああああ!!!!!はやくここからでていけええええええええええええ!!!!!!!!!」 「ゆえええええええええええええん!!!まりしゃも遊びたいよおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」 「おにゃかしゅいたあああああああ!!!ゆっくちできにゃいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!」 だが、しばらくすると疲れたのか、侵入者達はそれぞれ寝息を立て始めた。同時に、子ゆっくり達も遊びつかれたのか寝始めた。 ゆっくり一家が家に侵入して30分後、万能お兄さん達は帰ってきた。 「……ご主人様、なにかおかしい」 玄関の扉を開けようとしたら、ふらんが話しかけてきた。彼も玄関に手をかけたときに、なにか違和感を感じた。 「んー、もしかしたらゆっくりが家に侵入してるかもね」 彼はのんきにいって、家に入る。すると居間にゆっくり一家が堂々と居座って、寝息を立てていた。 「あっちゃー、やっぱりか」 縁側の障子から入ってきたのか、開いたままの縁側の障子を見て、彼は悟った。 彼の呟きに反応して、一家が目覚め 「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」 「ここはまりさたちのおうちだよ!!」 「にんげんはゆっくりでていってね!!!」 「でていくのにゃら、れーみゅたちにごはんをみってきちぇにぇ!!」 と元気よく定番の台詞を言ってきた。なんともむかつく。家ゆっくり達は、侵入者達に対して臨戦態勢をとったが 「こいつらは無視しろ、それより各自被害の有無を確認。それぞれチェックだ、散れ!」 万能お兄さんの一喝のもと、家ゆっくりたちは侵入者を無視して、家の隅々をチェックした。 「どぼじでむじずるのおおおおおおおおおお!!!!!!」 「むじじないで、ばやぐまりざだぢにごばんをもっでぎでね!!!」 無視されたことに憤り、嘆く家族。それらを無視して彼はゆっくりたちの報告を待った。5分後、ゆっくり達は彼の下に集い、報告する。 「まど、いじょうなし!!」 「台所、異常ありません(ヒュンヒュン)」 「しょくりょうこ、あらされていませんぜ!!」 「むきゅ、こわされたものもないです」 「すべていじょうありませんよー、だいじょうぶですよー」 「よしよし、皆ご苦労」 事前に片付けて置いてよかった、それに子ゆっくりたちをゲージに隔離しておいたこともよかった。だが念のために 「子供達、大丈夫かい?どこにも怪我はないかい?なにかされなかったかい?」 と彼は声を掛けた。その心配する様は親が子を心配する様と同じだ。 「おとーしゃん!!しらにゃいひとがはいってきちゃよ!!」 「ゆっくちしてにゃくてこわきゃったけど、わたしちゃちはだいじょうぶだにょ!!」 「まりしゃたちいいこにしてちゃよ!!ほめて!!ほめて!!」 どうやら無事なようだ。羽付きの子ゆっくりも外にでてないみたいだし、彼は安堵した。 「ご主人様、こいつらどうするんですどぅー」 「侵入者は速やかに排除しなければいけませんね(ヒュンヒュン)」 家ゆっくり達は敵愾心をあらわにして、一家ににじりよる。捕食種もまじったゆっくり達に囲まれ、ゆっくり一家は身の危険を感じてガタガタと震え始めた。 だが、万能お兄さんは家ゆっくりを制して、一家に向かってやさしく説いた 「君達、人の家に侵入したことはゆるせないが、今は気分がいい。はやく山に帰りなさい」 だが、一家は 「ここはれいむたちがみつけたおうちなんだよ!!」 「でていくのはおまえたちのほうなんだぜ!!」 「そんにゃこともわからにゃいの?ばきゃなの?しにゅの?」 「でていくにゃら、まりしゃにごはんをもってきてにぇ!!」 と堂々と言い放った。目の前に捕食種もいるというのに、なんとも堂々としたものである。 勇気があるのか、バカなのか。おそらく後者だろう。むしろ人間に対してはなめた態度をとるのが理由かもしれないが。 せっかくご主人様が見逃すというのに、あろうことかお家宣言をし、図々しくも食べ物を要求するこの家族に激怒し、ふらんは、 「うー!!ゆっくりしね!!!!」 と殴りかかった。だが、その渾身のパンチを主人が手で受け止める。 「ご、ご主人様!?」 「やめなさい、ふらん。君はかしこい子だろう。君が怒っているのもわかるし、うれしいけど、僕はこいつらを殺せとは一言も言っていないよ?」 「で、ですが」 「いいから、ね?」 と笑顔を向けられ、ふらんは赤くなりながらしぶしぶ下がった。 彼はもう一度家族に向かって 「ここは僕の家なんだけど……、出て行こうとしないのかい?逃げるなら今のうちだよ?」 「ゆっ!!でていくのはそっちだよ!!さっきのはなしをきいていなかったの?ばかなの?しぬの?」 「ついでに、まりささまにごはんをもってくるんだぜ!!」 同じような台詞をだしたので、彼はやれやれといって首をすくめた。そして家ゆっくり達に向かって 「みんな、この聞き分けのない家族には完全無視の罰を与える。こいつらに構っちゃダメだよ?そして決してこの居間からださないこと。でも自己防衛なら許す。 ただし、殺してはダメだ。OK?」 「「「「ゆっくりりかいしました!!!」」」」 「ちなみに、僕はレポート目的と子供達への教育のためにやっているんだからね。間違ってもこいつらに慈悲なんかでていないから安心してね」 「「「「ゆっくりあんしんしました!!!!」」」」 そういうと、彼は2階の自分の部屋へと上がり、ゆっくり達は段ボール箱のジョロキアなどのトウガラシを協力して倉庫へと運んだ。 やることのないほかのゆっくり達は居間に入って、ゆっくり休む。 一家が 「とてもきれいなれいむね!!わたしたちとゆっくりしようね!!」 「ありすはとてもきれいだから、とくべつにわたしたちの家でゆっくりさせてやるんだぜ!!」 「ゆっくちしていっちぇにぇ!!」 と話しかけるが、皆無視する。 「どぼじでむじずるのおおおおおおおおおおお!!!!!!!」 そして、家ゆっくりはお兄さんが片付けておいたゆっくり専用トランポリンや、トランプなどの遊具をひっぱり出して遊び始めた。 「ゆっ!!わたしたちのおうちにあるものだから、それはわたしたちのものだよ!!」 「ゆっくりかわってね!!」 「れーみゅにあそばせてにぇ!!」 「はやくまりしゃにかわってね!!!」 だが無視する。 「どぼじでむじずるのおおおおおおおおおおお!!!!!!!」 「れーみゅにかわってよおおおおおおおお!!!!!!!」 「まりしゃもあしょびたいよおおおおおおおおおお!!!!!!!!」 せっかくはなしかけたのに、なんで無視するんだろう。ここは私達の家なのに。 私達がここに特別にゆっくりさせてあげてるのに、なぜ無視するのだろう。 そのトランポリンも、トランプも、私達の家にあったから私達のものだ。それを独り占めするなんてゆるせない。 私達より美人だからって、ゆるせない。 「わたしたちをむしするゆっくりはゆっくりしね!!」 とれいむは家れいむに体当たりをした。だが、家ゆっくりは野生のゆっくりより1回りか2回りほど大きい。それに彼のゆっくりたちはプラチナバッジを持つほど鍛えられている 野生のゆっくりの体当たりごときで怪我などしないのだ。それほどまでに頑丈である。 蚊に刺されたかのような感じで、家れいむはれいむを一瞥するとまたも無視した。 「むじずるなああああああああああああああああああああああ!!!!!!!じねえええええええええええええええ!!!!!!!!!」 さらに何回も体当たりをする。が、まったく効かない。だが何回もやられれば鬱陶しい。家れいむは体当たりをしたれいむを軽く突き飛ばした。 「ゆげっ!!」 家れいむにとっては「軽く」であるが、大きさも力も上なのである。軽くのつもりでも、れいむからすればものすごく痛い。 壁に激突して、れいむは痙攣したあと気絶した。 「おがあああああああしゃああああああああああん!!!!!」 「どぼじでごんなごどずるのおおおおおおおおおお!!!!!」 「おかーしゃんをいじめるやつはゆっくちちねええええええええ!!!!!」 「ゆっ!!おちびちゃんたちだめだよ!!このれいむはつよいからかてないよ!!!」 親まりさが子をとめる。先ほどのれいむの体当たりをなんとも思わず、一撃でれいむを気絶させた。それをみて、まりさはこのれいむは相当に強い。 私達が叶う相手ではないと悟った。 そして、この家のゆっくり達が私達を無視していることが怖かった。無視されるのは嫌だ、だがしつこく言えば痛い目にあう。先ほどのれいむがいい例だ。 ゆっくり一家はおびえながら、居間の隅のほうで固まっていた。 夕方、居間の隅で固まったままの一家を一瞥した。皆おびえている。一家はお兄さんをみると、希望を見出したのか 「おにいさん!!わたしたちをたすけてね!!」 と助けを求めた、だが彼は無視して台所へと向かい、夕食を作り始めた。 居間のほうから悲鳴が聞こえたが、彼は無視して、野菜を切りはじめた。生ゴミはゆゆこが自ら進んで残さず食べてくれるので、ゴミ問題に貢献している。 「みんな、今日は鍋だよー!!」 居間のコタツの上にカセットコンロをおき、その上に鍋を置いた。グツグツに煮え、美味しい香りが居間を瞬く間に包む。 ゆっくりたちは、コタツのまわりに綺麗に並び、彼と胴付き4匹は手がないゆっくり達の分を注ぎ分けていた。 ちなみに、育ち盛りの子ゆっくり達は親より多めである。 一家はおいしそうなにおいに反応して、辺りを見回した。コタツのところからにおいがする。 まりさとれいむは 「おいしそうなにおいがするよ!!」 「ぜんぶまりさたちのものなんだぜ!!」 「まりしゃたちにちょーらいね!!」 と、お兄さんに近づいて要求した。だが反応はない。 「どぼじでむじずるのおおおおおおおおお!!!!!!!わたしたちがたべたいっていっているでしょおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」 れいむが怒りに任せて体当たりした。 「うわっ!!」 鍋をお椀に注いでいる状態で、いきなり衝撃が加われば危険である。おわんに注がれた熱いお汁が波打ち、彼の指を襲った。 「熱っ!」 思わず悲鳴を漏らす。だがお椀は消して手放さない。はなせば、周りの子ゆっくり達に熱い鍋汁が襲い掛かり、もっと酷いことが起きるからだ。 彼は我慢して、おわんをもちつづけた。れいむが、先ほどの攻撃が彼に効いているということがわかると 「ゆっゆっゆ!!ばかなおにいさんだね!!!わたしたちのいうことをきかないからだよ!!これにこりたらはやくごはんをよういしてね!!!」 と勝ち誇った表情で見下す。だが、彼は無視しておわんに注ぎ始めた。 「むしするなあああああああああ!!!!!!しねええええええええええええええええ!!!!!!!!」 またもや体当たりをかまそうとするれいむを、ふらんが立ちはだかり、彼を守る。 「うあああああ!!!!!ころすぞゆっくりぃぃぃいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!」 ふらんは大声をあげ一家を威嚇し、主人に攻撃したれいむにパンチを繰り出した。れいむはそのまま吹き飛ばされ、壁へと激突する。 ふらんのパンチがあまりにも強かったせいか、壁に餡子を撒き散らしてしまった。だが、まだ生きており「ゆ゛っゆ゛っ…」とうめき声を上げている。 彼の言ったことはきちんと守っているようだ。蛇ににらまれた蛙のように、捕食種ににらまれた他の一家は動けなくなる。今攻撃すれば、確実に死ぬ。本能で理解する。 万能お兄さんは、家子ゆっくり達から 「おとーしゃんらいじょーぶ!!」 「れーみゅがゆっきゅりなみぇるからゆっきゅりなおしちぇにぇ!!」 と火傷を負った手をたくさんの子ゆっくり達から舐められていた。 「ああ、子供達ありがとう。心配かけてごめんね」 「みゅきゅう、はやくよくなってにぇ」 「みんにゃでおとーしゃんをなみぇればなおるよー」 「うんうん、子供達ありがとうね。お父さんうれしいよ」 彼は子ゆっくり達に感謝しつつ、オレンジジュースをふらんに渡して、れいむにかけさせた。 まだうなっているが、しばらくすれば回復するだろう。 「ゆ゛っ……ゆ゛っ……ゆ゛っ……ゆ゛っ……ゆ゛っ……」 「うう……でいぶぅ………でいぶぅ………」 「おにゃかしゅいたよぅ……」 「ゆっくちできにゃいよう……」 結局、一家はなにもできず、その場で固まったままだった。ごはんにもありつけなかった。攻撃しようとすれば、さきほどのれいむのように死の淵をさまよう。 一家は瀕死のれいむのそばに寄り添って、ただただそこで惨めに固まっているだけだった。 全員につぎあてたのを確認すると、彼は挨拶をした。 「ではみなさん、ご一緒に」 「「「「「いただきます!!」」」」」 熱々の鍋を火傷しないように、ふーふーしながら食べる。野菜は家ゆっくり達が丹精込めて作ったものだ。 皆静かに食べて、ゆっくり味わった後、万能お兄さんを含めた全員が 「「「「「しあわせー♪」」」」」 と喜びの声をあげた。 彼等の周りで雑音が聞こえるが、皆食べることに夢中で聞こえない。 「それはまりさたちのものなんだぜ!!!ゆっくりたべないではやくよこすんだぜ!!!!」 「れいむたちにもちょうだいね!!!かぞくがいるんだよ!!!」 「おにゃかしゅいたよ!!ゆっくちたべていにゃいで、わたしたちにもちょーらいね!!!」 れいむが回復したせいか、一家は図々しくも言い放つ。先ほど酷い目にあったというのに(主にれいむが)すぐ忘れるところは定番の餡子脳である。 だが、それらを無視して、万能お兄さん一家は黙々と食べ始めた。 全員が食べ終わった後、 「「「「ごちそうさま!!」」」」 と挨拶をした。 「どぼじでごはんくれないのおおおおおおおおおお!!!!!!!!」 「それはまりさたちのものなんだぜええええええええええええ!!!!!!!!!」 「おにゃかしゅいたああああああああ!!!!ゆっくちできにゃいいいいいいいいい!!!!!!!!」 そんな悲鳴を聞きながら、彼は家ゆっくり達に感謝した。 「今年も、君達が作ってくれた野菜のお陰でゆっくりすごせるよ。皆有難う。今日僕が生活できるのも、ひとえに君達のお陰だよ」 家ゆっくり達も主人に感謝する。 「ごしゅじんさまがわたしたちをそだててくれなかったら」 「いまごろ、こんなこぎたないいっかみたいになっていたんですぜ!!」 と、一家を一瞥してまりさが言う。 「むきゅ、ご主人様がわたしたちを家族として迎え入れたことは、今までのどんなことよりもうれしいですわ」 「おやさいさんをそだてるというとかいはなことを、ご主人様はおしえてくれたわ!」 「ゆっくりしないではたらけば、いままでいじょうにゆっくりできることをおしえたのもおにいさんだよー。」 「ご主人様の恩恵は山よりも高く(ヒュンヒュン)」 「海よりも深いのです(ヒュンヒュン)」 「うー☆ご主人様のおかげでいつもたのしくすごせるんですどぅー☆」 「うー!ご主人様大好き!!」 「「「「ご主人様大好き!!!!」」」」 「「「「おとーしゃん大好き!!!!」」」」 「ありがとう、僕も君達が大好きだよ」 彼らは非常にゆっくり過ごしていた。侵入者を除いて 次の日。 「……ご主人様、きてください」 「どうしたんだい、ゆうか?」 「……チューリップの花が咲きます」 「なんだって!やったなゆうか!!」 彼は喜んで居間へと向かった。すでにほかのゆっくり達が、コタツの上に置かれたチューリップをわくわくして見ている。 ゆっくり達が主人が来たのを確認し、座布団を用意して彼はそこに座り、花が咲くのを待った。 「ゆっへっへ!うまそうなはながさくんだぜ!!」 「おいしそうだね!!さいたられいむにちょうだいね!!」 「そのはなはまりさたちのものなんだぜ!!」 無論無視される。 しばらく待つと、花がどんどん開いていった。時間はすごくかかるが、ゆっくりにとっては苦痛にはならない。そして見事満開となり、一同 「「「「「おおおおおおおおおおお〜〜〜〜〜」」」」」 と感動の声をあげる。花が咲いたのを狙って、まりさとれいむが飛び掛ってきた。 「まりささまにたべられるんだぜ!!!」 「れいむたちのごはんだよ!!ゆっくりたべられてね!!」 だが、その願いは家ゆっくりによって阻まれ叶わず、床に叩きつけられて「ゆべえっ!!」と悲鳴を上げる。 それでもまりさはめげずに、あきらめようとしなかった 「そのはなをひとりじめするんじゃないんだぜ!!ひとりじめはずるいんだぜ!!」 「……ひとりじめなんかしてないわ」 ゆうかが答える。 「ゆうかはそれをたべるつもりなんだぜ!!みんなだまされちゃいけないんだぜ!!」 まりさは家ゆっくりを扇動する、だが面白い物を見ているかのような目で家ゆっくり達はまりさを見ていた。 「……わたしはこれをたべたりなんかしないわ。見るのをたのしむのよ」 「う……うそなんだぜ!!はなをたべないゆっくりなんていないんだぜ!!!」 「……ここに住んでるゆっくり達は花をたべるなんてやばんなことはしないわ」 「うそをいうなああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」 信じられなくてさけぶまりさ。だが、花が咲いたチューリップを家ゆっくり達は食べようともしない、それぞれ 「きれいなはなをみると、とってもゆっくりできるね!!」 「こころがやすらぐようなんだぜ!!」 「このおはなしゃんはゆっくちできるにぇ!!」 「とってもきれいね!すっごくとかいはだわ!!」 「むきゅん!!きぶんがおちつくわー」 「とってもゆっくりさいているんだねーわかるよー」 「おお、美しい美しい」 「なんでたべないんだぜぇぇぇぇぇえええええええええ!!!!!!!??????」 全くもって理解できない。花はえさだ。草と同じくゆっくりにとって基本ともいえる食事だ。だがこの家のゆっくり達は花を愛でている。 理由は、飼いゆっくりは野生と違い、食事に困らないからだ。困らない分、花を愛でるという、心にゆっくりと余裕を持つことが出来る。 この家のゆっくりは、最初花を愛でるということがわからなかったが、彼に教えてもらうにつれ、心をゆっくりさせることができると理解したときには自然と涙が出ていた。 普段そういうことを考えたことなどなかったからだ。それに気づいたときの感動はいかばかりか。ゆっくりにも心に余裕を持たせることが出来るのである。 しかし、野生のゆっくりなどにわかるはずもなく、頭が痛くなって、まりさは気絶してしまった。 また次の日。 彼は居間でゆっくり達を膝の上に乗せ、身だしなみを綺麗にしていた。 一匹一匹丁寧に櫛で髪をとき、飾りをはずして綺麗にし、終わったゆっくりにはクッキーを上げていた。 彼の横には、家ゆっくりたちがきちんと整列して待っていた。飼いゆっくりならではの礼儀正しさである。 だが野生にはそんの関係ない。身だしなみが綺麗になる上、お菓子も食べることができる。列を無視して割り込み、彼に向かって元気よく言い放った。 「ゆ!わたしたちもきれいにしてね!!」 「「きれいにしちぇね!!」」 「そしてさっさとクッキーをよこすんだぜ!!」 「「よこしちぇね!!」」 無論、無視。 家ゆっくりも無視。彼は一家を無視して、ならんでいたぱちゅりーを拾って櫛で髪をとき始めた。 「むじずるなああああああああ!!!!!くぞじじいいいいいいいいいいいい!!!!!」 まりさが泣き始めたのを皮切りに、一家も泣き始める。 「どぼじでむじずるのおおおおおおおお!!!!!!!!」 「れーみゅたちをむちちないでにぇ!!!」 「まりしゃおにゃかしゅいたああああああああ!!!!!!!」 「ゆっくちできにゃいいいいいいいいいい!!!!!!!」 彼の周りをピョンピョンとびはね訴える。体当たりもする。だがことごとく無視される。 すると彼の横においてあった、ジッパーで留められたクッキーの袋をまりさは見つけ、はしゃぎはじめた。昨日から何も食べていないのでいつもより喜ぶ 「ゆっ!!おいしそうなクッキーだよ!!まりさにたべられてね!!!」 「まりさずるいよ!!わたしたちにもわけてね!!!!」 「うるさいよ!!きのうからなにもたべてないんだよ!!これはまりさのものだよ!!!」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおおおおおおお!!!!!」 「おとーしゃんひとりじめちないでね!!!!」 まりさは家族の訴えを無視して袋を破ろうとした。だが口しかつかえないゆっくりに袋が破けるわけもなく 「どぼじでだべられないのおおおおおおおおおおお!!!!!!」 「ひとりじめしたまりさにばつがあたったんだよ!!!!」 「おとーしゃんのしぇいだ!!!」 「ひとりじめするおとーしゃんはゆっくちちね!!!」 「そんなこといわないでえええええええええええええ!!!!!!!!」 家族で喧嘩を始めた。なんともやかましいものである。だがその喧嘩を彼は無視して、袋を取り上げた。 「ばかなじじいだぜ!!そのふくろはあけられないんだぜ!!!」 まりさがバカにする。が、ジッパーの袋を悠々と開け、綺麗にしたぱちゅりーにクッキーを上げた。 「むきゅん!ご主人様、綺麗にしてくれて、おやつもくれて、いつもありがとうございます!!」 「うん、僕のほうこそいつもありがとね」 なんとも礼儀正しいものだ、周りを飛び跳ねている野蛮なゆっくりとは天と地ほどの差がある。 「なんでたべれるのおおおおおおおおおおおお!!!!!」 そりゃジッパーでしっかり閉じているんだから、あけれるのは当たり前だ。まりさが泣いているのを尻目に次のゆっくりの髪をとこうとした。 「もういやだ!!おうちかえる!!!」 「こんなところはゆっくりできないよ!!!ぱちゅりーはもらっていくからね!!!」 親れいむとまりさはそういうと、ぱちゅりーを連れ出そうとした。ぱちぇりーの高い頭脳は野生でも役に立つ。その知識を利用しようとした2匹だが 「ぱちゅりー!!いっしょにここからでよう!!」 「いやよ」 「ここだとゆっくりできないよ!!」 「むきゅ、それはあなたたちがでしょ」 「外でおいしいものをたべようよ!!」 「ここのほうがとてもおいしいわ、あなた達みたいに汚い連中が私に話しかけないでね!」 「「なんでそんなこというのおおおおおおおおおおおおお!!!!!」」 飼いゆっくりを誘うとは、すばらしく前向きな性格だ。誘うのなら今以上の良い生活ができるなら普通の飼いゆっくりはホイホイついていくだろう。 だが、そんな誘いに乗る飼いゆっくりなどいない。野生に戻っても百害あって一利なし。危険な生活があるだけである。 泣いた2匹は、強硬手段に出た。まりさがぱちゅりーの帽子を取ったのだ。 「ゆっへっへ!!かえしてほしかったらまりさたちのいうことをきくんだぜ!!!」 「ぱちゅりーの帽子をかえしてほしかったら、わたしたちにごはんをもってきてね!!そしてじじいはさっさとでていってね!!!」 「むぎゅうううううう!!!!帽子返してええええええええええええええええ!!!!!!!!!」 と、普通のぱちゅりーならばここで泣くことだろう。だが、彼女は何も言わず、ただ2匹をじっとみつめていた。ぱちゅりーのみならず他のゆっくりも2匹を見つめていた。 珍しい生き物を見るかのような目で。 皆からの視線に違和感を感じるまりさとれいむだが、気にせずに 「ゆっへっへ!!!なにをぐずぐずしているんだぜ!!!はやくごはんをもってくるんだぜ!!!」 「……」 「ゆっくりしないではやくしてね!!!れいむおなかがすいたんだよ!!!」 「……」 「そこのぱちゅりーはわたしたちにごはんをもってきちぇにぇ!!!」 「……むきゅ、言いたいことはすんだかしら?」 「「どぼじでいうごどぎがないのおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!」」 「そこのちぇん!ぱちゅりーはぼうしがないんだぜ!!ゆっくりできないこいつをはやくころすんだぜ!!」 「だからなにー?いいたいことはそれだけなのー?」 「そこのありす!あのぱちゅりーはぼうしがないのよ!!はやくおいださないとゆっくりできなくなるよ!!!」 「いやだいやだ、これだからいなかものは」 親まりさとれいむは家ゆっくり達をこうして扇動した。が、家族という固い絆で結ばれた者が、万能お兄さんという人に育てられたゆっくりが、 飾りがなくなったくらいで、相手を認識できなくなるということはないのだ。 「「どぼじでなにもじないのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!」」 ゆっくりにとって、命と同じくらい大切な飾り。それをとられても、怯えることなく、泣くこともなく、冷ややかな目でみる家ゆっくり達。 野生のルールなど、飼いゆっくりに通用しないのだ。 「「ゆっくりできないぱちゅりーのぼうしなんてこわれてしまえええええええええええええ!!!!!!!」」 まりさとれいむはぱちゅりーの帽子を引きちぎった。ビリビリと音を立てて破れ、崩れるぱちゅりーの帽子。 「ゆ……ゆ……ゆっへっへへっへ!!まりささまのいうことをきかないからこうなるんだぜ!!!」 「れいむたちはわるくないよ!!ぱちゅりーがわるいんだからね!!!」 これでゆっくりできないぱちゅりーは思い知ったことだろう。そして私達に恐れをなして言うことを聞くだろう。 そしてあのじじいは私達の奴隷となるだろう。 ゆっくりらしい短絡的な思考で2匹は考えた、だが万能お兄さんはぱちゅりーの頭に手を置き 「ぱちゅりー」 「むきゅ?」 「帽子なくなっちゃったね?なにかほしい帽子はあるかい?」 「むきゅん!うれしいですわ!でも高いのじゃなくて、安い帽子で結構ですわ。ご主人様に迷惑はあまりかけたくないですわ」 「はっはっは、うれしいことをいってくれるねぱちゅりーは。今度一緒にお買い物に出かけようか」 「そんなことしなくても、加工所で帽子がもらえればそれでいいですわ」 「「なんでほのぼのしてるのおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!そのぱちゅりーはかざりがないんだよおおおおおおお!!!!!!!!」」 「だからどうしたの?うちの優秀なゆっくり達は飾りがなくなったくらいで相手を認識できなくなるということはないよ」 彼の言うとおりだ。目の前で帽子を引きちぎっても、この家のゆっくり達は身じろぎ一つしない。それどころか 「ぼうしがなくなっちゃったねぱちゅりー」 「このぼうしをつかってよー、ぱちゅりーならかぶってもいいよー」 「まりさのぼうしをかぶってもいいんだぜ!!」 「ぼうしがなくなってもぱちゅりーはぱちゅりーだからね!」 と慰めている。まりさやちぇんはぱちゅりーに帽子を貸したりしている。 飾りのみならず、このゆっくり達は頭も良い。 人生ゲームで彼とゆっくり達が遊んでいる所を、まりさが邪魔をして手元においてあった所持金をバラバラにしてしまった 「ゆっへっへ!!そのてもとにあつめたものがバラバラになればわからないんだぜ!!これにこりたら」 「れいむ、覚えているかい?」 「ゆっ!わたしが50万、まりさが20万、ふらんが30万、ぱちゅりーが60万、ちぇんが45万、ありすが32万、そしてご主人様が3000円です!!」 「うん、ありがとう。にしても君達は強いなぁ。3000円の僕はどうやっておいつこうかな…」 「ご主人様!ひとえに運ですぜ!!」 「そうよ、今回は運が悪かっただけですわ」 「ツキがなかったんですねー、わかりますよー」 「なんでおぼえているんだぜえええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」 他にも殺されない程度の邪魔をした、だがそんなものは全く効果がなかった。 なんだこの家は、このゆっくり達は。2匹は恐怖し、混乱した。2日前からまったく理解できないことばかりだ。 この家のじじいはゆっくり達にごはんを作り、身だしなみも整えている。つまり私達より下等の存在だ。 それなのに、この家のゆっくり達はこのじじいに感謝している。決して命令したりしていない、いや、命令しているのはむしろこのじじいだ。 わけがわからない。 それに、飾りをなくせばゆっくりできないはずなのに、このぱちゅりーはゆっくりしている。周りも何とも思っていない。 そのうえ、私達にとっては絶対に行きたくない加工所で帽子を作ってもらえるといっている。 私達以上に頭が良いのに、私達よりたくさん働いてゆっくりできていないのに、なんで私達よりゆっくりしているんだ? なんだなんだなんだなんだ。理解できない理解できない。 本能的に恐怖を感じ逃げようとしても逃げられない、この居間の扉はゆっくり達がしっかりと見張っている。 「ほんと、やせいのゆっくりはいなかものでやばんだわ」 「こんなやつらがいるだけではきけがするよー」 「むきゅ、ごうまんで、むのうで、本当に救いようがないわ」 「うー!さっさと死ねば良いのに!」 「ゲラゲラゲラゲラ」 「おお、おろかおろか」 今や、この一家は見世物小屋の珍妙な生物のごとく見られていた。そして異口同音に一家に向かい 「ゆっくりできていないなんてかわいそうだね」 「ゆっくりできていないなんてかわいそうだぜ」 「ゆっくりできていないなんてかわいそうだわ」 「ゆっくりできていないなんてかわいそうだよー」 「ゆっくりできていないなんてかわいそうだね」 「ゆっくりできていないなんてかわいそうだね」 「ゆっくりできていないなんてかわいそうだね」 「ゆっくりできていないなんてかわいそうだね」 「「「「「ゆっくりできていないなんてかわいそうだね」」」」」 そして、耐え切れなくなったまりさがとうとう発狂してしまった 「ゆゆゆゆゆっくりびっくりいいいいいいいいいいいい亜jbjだじょれにべふじごれこdまお!!」 「まりざあああああああ!!!じっがりじでえええええええええええ!!!!!!!」 「ゆきっ!!!ゆきききききぅっっき!!!!ゆきぇぇぇぇあああああああああああ!!!!!!!!」 まりさに寄り添うれいむ、だがもうまりさ散々飛び跳ねた後、自ら壁に激突し、口から致死量の餡子を吐き出して死んでしまった。 「ばあああああありいいいいいざあああああああああああああ!!!!!!!!!」 「おどおおおおおおおおおおおじゃああああああああああああんんんんんんん!!!!!!!!」 「ゆえええええええええええん!!!!!ゆええええええええええええん!!!!!!!」 ゆんゆんむせび泣く一家。彼はそれを見て。 「えー、プラチナバッジのゆっくりと一緒に一家がいると、3日で発狂……と」 紙とペンを取り出し、メモしはじめた。様子もしかとビデオに収める。 「むきゅ、ご主人様。レポートは完成しましたか?」 「うん、結論を言うと『成体ゆっくりは躾が難しい、ゴールドゆっくりと一緒にいると、飼いゆっくりのルールが野生にわかるはずもなく5日程で発狂するので、 プラチナならなお更である。プラチナだからいいというわけではない。躾けるならやはり赤ゆっくりからに限る』と」 「むきゅん!すばらしいですわ!!これで計画もうまくいきますわね!!」 「うん、ありがとう。いいデータが取れたのも君達のお陰だよ。これでゆっくりんピースへの信頼をまた一つ獲得できるよ」 彼のレポートはゆっくりんピースへのゆっくりの飼い方について、一つの教えとなるだろう。 ゆっくりの飼い方についてはすでに決まったようなものだ。だが時として、その飼い方が当てはまらない場合もあるのである。 なにせ相手はゆっくり。ものすごくいい加減な生物。だから飼い方に不規則要素があってもおかしくはない。 彼は満足し、れいむをみた。伴侶であるまりさの横に親子そろってゆんゆん泣いている。 「もう用済みだから、こいつらは君達の好きにしていいよ。ゆっくり楽しんでね。」 「「「「「ありがとうございます!!ゆっくりたのしむよ!!」」」」」 そう礼を述べた家ゆっくり達は残された一家へとにじり寄る。恐怖に怯えるゆっくり一家。 ゆっくり一家はなすすべもなく、1匹1匹嬲られるように家ゆっくり達に虐待され、殺され、食べられた。 子ゆっくりは、家子ゆっくり達のおもちゃとされ、惨めに死んでいった。 「おがあああああああああじゃあああああああああああん!!!」 「いだいよおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」 「ゆぎぎぎぎいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!」 「もっどゆっぐぢぢだがっだあああああああああああああああああ!!!!!!」 その様子を見た後、彼は 「お家宣言した結果がこれだよ」 と呟いて自分の部屋へと戻った。 ちょっとイレギュラー要素があったが、うまく利用できた。 子ゆっくりへの躾にもなったし、問題はない。計画は順調だ。 ゆっくりいじめ系1832 万能お兄さん5_6に続く
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「ふたば系ゆっくりいじめ 860 ゆっくりすわこ/コメントログ」 つまんね -- 2010-06-14 02 00 12 許早苗ェ… -- 2010-06-17 11 01 31 すわこを虐待するクズは、崇り殺されろ。 -- 2010-07-09 03 31 29 すわこの帽子の目で見えるのか思い込みで目が見えるのかわかんなかったけど すわこいじめとか珍しいし結構設定が面白かったわ 次も独自性のあるSSを期待 -- 2010-07-09 03 40 08 上の目でも見れるって設定は面白いな -- 2010-11-14 21 05 22 希少種についていろいろ工夫するSSはすごく面白いからまた書いてほしい でもふたばは希少種優遇する人間がいっぱいいるから、 一番上にでっかく希少種虐待注意と書いておくといいよ! それでもわざわざ叩きに来る奴はいるだろうがそういうのは無視するに限る -- 2010-11-23 06 40 14 逆に乗っけた時の想像したらなんか和んだ -- 2011-08-13 00 36 45 この鬼意山の両目も謎の奇病で腐り落ちますよ~に -- 2011-11-06 13 34 38 ↓↓↓↓たしかに 俺希少種優遇だからうわあ・・・てなったけど ゆ虐自体は面白かった -- 2011-12-01 05 45 30 さとりさまはやめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! し、しねええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!! きえろ!!!うせろぉっ!! さとりさまのさーどあいをけがすやつ は許さないいいぃぃーッ!!!! -- 2013-04-11 20 44 18 希少種優遇とかほざいてるゴミどもの目の前で希少種潰したい -- 2013-04-22 07 06 19 ↓2はこの後ゆ殺者によってだいじ(大爆笑)なさとりと一緒にブッ殺されましたっ!!! あっこの後すぐ、この糞鬼威惨はゆ殺者によって糞かえる共々ブッ殺されましたっ!!! -- 2013-06-03 16 48 48 鬼意山、すわこをいじめたら呪われる よ! それとお・・・ さとりさまをいじめるなああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!! そんなことしたら絶対にゆるさなえええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!! -- 2013-09-22 00 36 49 まりさが幸せになるとか… -- 2013-10-02 02 03 26 うーむ、やはりこのssは、まさに傑作だY -- 2014-10-23 18 54 53 希少種虐待する奴は死ね -- 2015-12-17 16 52 14 希少種優遇と検索したらこのザマか。ゆっくりできないよ!こんなゲスはせいっさい!するよ! -- 2016-12-25 17 55 54 けろけろぉっ…けろけろっ!!どうしてこんなことするけろっ!!すわこはゆっくり出来ないから、このSSさんを離れるよ…けろけろぉっ… -- 2017-03-11 18 05 33 すわこさまああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ -- 2017-03-16 17 33 44 希少種虐待は‥ゆるさなえええええ! -- 2017-05-14 08 02 48 ゆ虐で一番好き -- 2022-09-14 23 20 20 ↓×9さとりさま虐ると復讐に燃え爆ぜるおくう来るだろうしうつほ虐ると核解放 おくう虐らなくてもおくう自ら核解放でどっちにしろ鬼意山は滅びるね☆ -- 2023-03-04 08 06 51 ↓そんな都合のいい展開がゆっくり共にある訳がない。希少だろうが須らく饅頭よ -- 2023-03-14 18 27 03
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屋上のゆっくり ●寒さとの戦いの続きですが、特に前作を読む必要はありません。 ●現代物です。 お兄さんは悩んでいました。 先日の大型冷蔵庫によるゆっくり軟禁実験は予想外に短期間でゆっくり達が自滅してしまったため、暇が余ってしまったのです。 ゆっくりが自滅する様を見るのは、大変楽しいとはいえ、今少し長く楽しみたい。 与えた環境が過酷過ぎたなら、少々緩和してみようと。 「ゆっくりだすんだぜー!」 「わからないよー。」 「むきゅー。」 やいのやいのと騒ぐゆっくり達。 今回はペットショップで買って来た餌用ゆっくり(三匹セット200円) 小動物用に子ゆっくりサイズで成長が止まる加工がされているものを屋上の高架水槽のフロアに離します。 「さて、君達にはここで暮らしてもらいます。」 周囲はビューという風の音がなり響く、ゆっくり達にとって、過酷な環境です。 強い風はゆっくり出来ない音を出しますし、体を冷やします。 最悪、飾りが飛びかねません。 「むきゅー、かぜさんがつよすぎでゆっくりできないわ。」 ばたばたと三匹の髪飾りが風に揺れています。 「かぜさんはゆっくりできないんだね。わかるよー。」 「じじいははやく、ここからまりさたちをだすんだせ!」 お兄さんは冷笑を浮かべながら、宣言しました。 「断る。お前達は子孫に至るまで、ここで死ぬ。変更はない。」 「「「どぼぢでぞんなごどいうの゛ぉぉ!」」」 嘆き騒ぐゆっくり達を尻目に、お兄さんは雑草だらけとなったプランターをしっかり固定して高架水槽の周りに小さな草原を作ります。 プランターの下の湿った場所にはダンゴムシなどのゆっくりの好物の虫を、高架水槽の隙間には防水加工したゆっくり達の巣箱を三つはめ込みます。 「では、食うものも住み家も用意した。後は達者でくらせ。」 「「ゆべっ!!!」」ゆっくり達はフロアの床に転がされ、プランターにぶつかったところで止まります。 「ゆっゆっゆっ」 「ひどいめにあったんだねー。わかるよー。」 ぴくぴくと痙攣しながら気絶しているゆっくりぱちゅりーを介抱するように、用意された巣箱にちぇんは運んでいきます。 しっかり固定された発泡スチロール製の巣箱はソフトボール程度の大きさしかないこの種のゆっくり達にとってだいぶ大きなおうちでした。 「さむいのぜ;ゆっくりできないんだぜ」 屋上は地上五階部分。普段住んでいる場所と違い、常時強風が吹き荒れます。 「おぼうしさんがとばされないようにしなきゃだぜ」 ソフトボール大のまりさはゆっくりハウスの中で呟きます。 お兄さんが用意した草や虫、ゆっくりフードを一日一定数供給するえさ箱など、食べるには困らない環境です。 しかし、ほぼ観察するのみとはいえ、虐待お兄さんが用意したものです。仕掛けはゆっくりと動いています。 その日の夜 「なんでなのぜー!」 「わからないよぉー!」 寝ているぱちゅりー以外の二匹の叫び声が響きます。 「むきゅ・・・どぼじであがぢゃんできてるのぉぉ」 ちぇんのお腹は二倍程に膨れあがり、中で赤ゆっくりがぴくぴくと動いているのが薄い皮越しに見えます。 お兄さんが残した餌さ箱の餌は低確率でゆっくりをにんしんっさせる効果があるためです。 「ゆっ!うばれるんだねぇ。わがるよぉ!」ぽんぽんぽんっと、ゆっくりちぇんの赤ゆっくりが三匹産まれます。 「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ!!!」 「ちぇんの赤ちゃんとってもゆっくりしてるよー。わかるよぉぉ。」 「むきゅ、このこたちのえさはどうするの?」 「ゆっ!」 ぱちゅりーの言う通りこの屋上にある餌は三匹のゆっくりが暮らす分には不足ありません。 逆に言えば、増えたゆっくりに回せる余裕はないのです。 しかも、餌さ箱の餌はにんしんっを促進させるもの・・・ 記憶力がいいぱちゅりーはお兄さんが言った言葉を思い出しました 「子孫に至るまでここから出れない。」 「むきゅっ!ぱたっ。」 ゆっくり出来ない想像をして、ぱちゅりーは失神しました。 「意外に頭がいいぱちゅりーだな。餌さ用にもたまには当たりがあるのかね?」 次の朝、様子を見にきたお兄さんは、ぱちゅりーとちぇんの会話を聴きながら、そう評します。 「どぼじて、ぞんなごというのぉ!」 「わきゃらにゃぃよぉー!!!」 「むきゅ!これいじょう、あかちゃんがふえたら、みんなゆっくりできなくなるわ!」 「あかちゃんはゆっくりできるでしょー!わからないよー。」 早くもプランターの下の虫は全滅状態のようです。 赤ゆは只でさえ燃費が悪いのに、ゆっくり的には美味しい虫を食べさせ続けた結果がこれです。 餌箱も一週間もしたら餌が尽きます。 「そうしたら、こいつらはどうなるか・・・今から楽しみだ。」 そして一週間後。 お仕事が終わったお兄さんは、ゆっくり達を確認に屋上に上ります。 ここ一週間、納品続きでさっぱり確認できなかったからです。 「「「ゆぎゃー!」」」 「お、やってる。やってる。」 そこには、殆んどの草が食い尽されたプランター。 あちこちがかじられた巣箱、そして、共食いしはじめた赤ゆっくり達。 「やっぱり、うまれたてはさいこうなのぜ。」 自分の赤ゆを食べるまりさ、どうやら初期のゆっくりはこれしか生き残っていないようです。 他は 赤まりさ×20 赤ちぇん×10 赤ぱちゅりー×8 ちぇんやぱちゅりーの姿がないところを見ると、二匹とも巣箱の中でおたべなさいしたらしく、二つに割れたまんじゅうが入っていました。 赤ゆっくり達を生き残らせるために、自らを犠牲にしたのでしょう。 「ここにはぜったいいれにゃいわ!」 「たてきょもりだょー」 雑草の茎で入り口は塞がれています。ゆっくりのやることなので、隙間は空いていますが、外で共食いを始めたまりさが入れない程度の強度はあるようです。 「むーちゃ、むーちゃ、・・・ゆげぇ!!!」 巣箱の発泡スチロールの欠片を食べてあんこを吐いて死ぬもの。 そのあんこを美味しそうに食べる親まりさ。 最早、まとまった餌はぱちゅりー達の巣箱だった中にある親ゆっくり二匹の残骸くらいのものです。 「ゆっ!もう、あんこはたべあきたのぜ。」ぎろりと封鎖された巣箱を見る親まりさ。中には、生クリームの詰まった子パチュリー達と チョコクリームの詰まった子ちぇんがいます。 「む~しゃ、む~しゃ 、それなりー。」 「ゆが~ん!!まりしゃはゆっくちできないよ!!」 「むきゅ!みんなでたたかえばかてるわ!」「わきゃるよー!とちゅげきにゃんだにぇー」 わらわらと出てくる赤ゆっくり達。普通なら成体ゆっくりと赤ゆっくりでは勝負になりません。 ですが、子ゆっくりサイズまでにしかならない品種改良を受けたまりさには、意外に多数の赤ゆっくりが突っ込んで来るのは効果がありました。 「ゆ!こなまいきなあかちゃんはしんでね!まりさのでぃなーに、ゆべべっ!!」 「ゆ!まじゅいおめめだにぇ!!」 「ゆべっ!わきゃらにゃいよー。ちぇんのあんよがー。」 「むきゃっ!ふまにゃいでー。ゆ゛っゆ゛っゅ゛ゅ゛ゅ゛っっ。」 次々に飛びかかる赤ちぇんや噛みつこうとして 赤ぱちゅりー。体のあちこちをえぐられ、噛み千切られながらも、赤ゆを食い殺し続ける親まりさ。 遂には親まりさの皮がずるりと千切れ、断末魔の悲鳴もあげることが出来ずに一塊のあんことなります。 「あーあ、遂に死んだか。追い詰められた結果は人もゆっくりも変わらんね。」 ぱちゅりー達の巣箱付近では、殆んどの赤ゆが死に絶え、後に残ったのは、赤ぱちゅりーと赤ちぇんが各1匹、赤まりさが三匹だけ。 大量の赤ゆと親まりさが永遠にゆっくりしてしまった結果、破滅的に悪化した食糧事情は回復しました。 「むーちゃ、むーちゃちあわちぇぇ!!!」「こにょあまあまさんはみんかまりさのものだぢぇ!」 「ちらにゃいじぇ、みんなまりしゃがたべるにょじぇ!!」 危機が去ったにも関わらず、醜い言い争いを続ける赤まりさ達。 対照的に仲間の過半を失った赤ぱちゅりー達はゆ~ゆ~と嘆きながら、巣箱に仲間の残骸を運び始めます。 かーかーかー。 「ゆっ!真っ黒さんがやってきたよ!!」 外にいて、あんこを食べ続けた赤まりさ達は飛んできたカラスを見ました。 「ゆっ!ゆっきゅりし、ゆぴっ!!」 「まりしゃのいもうとがー。 赤まりさの目を手早くカラスはえぐり、他の赤まりさの底部をつついて動けなくします。 「ゆっゆ゛っゆ゛っ」「いちゃいよぉ!おうちかえる!!」 「にゃんで、こんにゃ、ゆきゃー!!」 ぶちぶちと音を立てて赤まりさの体は縦に引き裂かれ、カラスはゆっくりと食べていきます。 害鳥扱いされているカラスも、ゆっくりを喰らう時だけは人間に邪魔されません。 動きがとれなくなった赤まりさ達は、時間をかけてついばまれ、生きながらにして原形を失なっていきます。 「もっぢょ・・・ゆっくち・・・」 ぐしゃりと舌を潰され最後に残った赤まりさはクチバシにくわえられ、カラスによってさらわれていきます。 「むきゅっ・・・おそとはゆっくりできないわ。」 「きょわいんだにぇ・・・わきゃったよー」二匹の赤ゆっくりは、小刻に震えながら、巣箱の中で赤まりさがばらばらにされる様を見ていました。 「ゆっくり出来ない環境にさらされ続けたゆっくりは餌があっても成長できないか。試して見るのも楽しそうだな。」 お兄さんはゆっくり屋上を後にします。 食べられ尽くされていたプランターには、ゆっくりと雑草が再び生え始めていました。 ~~~~一ヶ月後~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ようやく仕事を一段落させたお兄さんは、屋上のゆっくり達を思いだし、貯水タンクの辺りをみてみました。 ゆっくりしていってね!」 「ここはみんなのゆっくりぷれいすだよ。おにいさんもゆっくりしようね!!」 小さな赤ちぇんと赤ぱちゅりー二匹の他に、ねずみに相討ちになった状態で永遠にゆっくりしてしまっているちぇんと、食い殺されたぱちゅりーの残骸がありました。 「お前達はゆっくり出来ているのか?」 「むきゅ!!ゆっくりしているわ。おかあさんたちがえいえんにゆっくりしてもまもってくれたんだもの。」 「そのぶんまでゆっくりするんだよー。」 三世代目に入ったゆっくり達には既にこの小さな屋上以外の知識は消えているのでしょう。 「そんなお前達にあまあまをやろう。」 「むきゅ!おにいさんからものをもらうとゆっくりできないって、おかあさんにいわれたわ。」 「わかるよー。たべちゃいけないんだね。」 多少は教育を受けたのか、賢い個体になっているようです。 「まぁ、いい。食べたければ食べるがいいさ」 そっと、10円チョコを二つ置き、お兄さんはその場を後にしました。 その次の週、お菓子の甘味に負けた赤ゆっくり達が飢えて死んだのが、それとも耐えてゆっくりしてるのか・・・ 箱の中の猫の生死を確認するように、屋上までやってきたお兄さん。 そこには少し予想と違った光景がありました。 「むきゅ・・・ゆっくりできないわ。」 「わかるよー・・・」げっそりしながら、ソフトボール程度の大きさになったゆっくりが二匹。 「何がそんなにゆっくり出来てないんだ?」足元には、先日おいた10円チョコが二つ。 「むきゅ!いいにおいがするのに、たべられないのはゆっくりできないわ!!」 「でも、いいにおいはゆっくりできるよー。それはわかるよー。」 二匹はゆっくりらしからぬ忍耐で食べるのを我慢している。食べたらゆっくり出来なくなるのが分かるのか、涙を流しながら見ているだけ。 「いいことを教えてやろう。そのあまあまは食べるとしあわせーになる代わり、他の食べ物は二度と食べられなくなるぞ。」 「「ゆ゛っ!!!。」」 ぱたっと二匹のゆっくりは巣箱の中で気絶したようです。 屋上のゆっくり達はようやく、餌が自給出来るようになったのに、今度はパンドラの箱を渡されたようなものでした。 いつまで我慢できるでしょうか? 続く? 後書き 屋上の貯水タンクのあるスペースは6畳くらいのサイズで、屋上の他のスペースとは一段高い位置にあります。 続きを書くとすれば、その後お菓子を巡るゆっくり達の対立物にするような感じですね。 本編は携帯で書いているので変な部分がありますが見逃してください。 orz 著:moltoke これまで書いたの ゆっくりいじめ系2263 ゆしるだー ゆっくりいじめ系2357 寒さとの戦い このSSに感想をつける
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過去に書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 775 ゆっくりと黒豆 ふたば系ゆっくりいじめ 911 ゆっくりとお預かり ふたば系ゆっくりいじめ 930 ゆっくりとバレンタイン ふたば系ゆっくりいじめ 1031 ゆっくりと津波 ふたば系ゆっくりいじめ 1132 ゆっくりと毛皮のフード 作:しがないあき 『ゆっくりと寒の戻り』 私はしがない虐待お兄さん。 現在は冬物のコートをクローゼットから引っ張り出し、愛犬・ミニチュアダックスのポチと夜の散歩中である。 ここ数日は寒の戻りだと天気予報が言っていた通り、四月だというのに寒い日が続いている。 だが、寒いからといって散歩はお休みにはならない。 犬は喜び庭駆け回りとは雪の事だが、この程度の寒さでもやはりポチは元気一杯なのである。 「ゆゆっ! じじい、れいむはしんぐる(ry」 ……ゲスが沸く事に定評がある近所の公園付近を散歩コースから外すべきか本気で迷う。 何せ、最近は今のように野良のゆっくりから絡まれる事が少なくないのである。 私一人なら即ヒャッハータイムに突入なのだが、如何せん私の隣には尻尾を振ってれいむを歓迎モードのポチがいる。 お陰で私は攻撃出来ないのだが……むしろ最近は、ポチを連れている時を狙ってきているのではないかとすら思う始末である。 「じじい、むししないでね! れいむはしんぐる(ry あまあまを(ry」 それにしても、相も変わらず脳内お花畑な饅頭である。 ここ数日は冬に逆戻りしたみたいな気候だというのに、頭の中が春真っ盛りとは羨ましい事この上ない。 「……テンプレ台詞はもう聞き飽きたぞ。ていうか寒いのによくそんなに動けるな、お前」 「ゆっ? なにいってるの? いまははるさんなんだよ? ふゆさんはもうおわったんだよ? じじいはばかなの? しぬの?」 今の台詞もそうだが、こいつの声のトーンからさり気ない嘲笑を含めた表情まで、もう全てがムカついて仕方がない。 ポチがいなければ即刻ミンチにしてやりたいくらいである。 ……それはともかく、こいつはまさか寒さを感じていないのだろうか? 「はるさんはとてもゆっくりしているんだよ! ぽかぽかしてあったかくてしあわせーなんだよ!」 「いや、確かに今は春だが、ここ数日は普通に寒いだろ。天気予報でも気温が五℃とか言っていたし……」 「ゆゆっ? ……いわれてみれば、なんだかさむくなってきたよ……」 ……まさかこいつ、春が来たと思い込んでいる為にここ数日の寒さに気付いてなかったのだろうか? 「……ゆわわわわ! さっさささ……さぶいいいいいいいいいいい!」 「こいつ、本当に寒さに気付いてなかったのか……」 恐らくは、ゆっくり特有の"思い込み"の作用だろう。 ゆっくりは人間に比べても凄まじく思い込みが激しく、それがモロに自身に影響するものである。 ご飯を十分に食べていても餓えを感じれば途端に餓死するし、逆に明らかに致命傷を負っていてもそれに気付かず生きている事もある。 まあ、要するにいい加減な生物なのである。 だから、即凍死するような氷点下という訳でもない現在の寒さ程度なら、素で気付いてなくても不思議ではないのだろう。 何せこいつは今の今まで、"もう春が来ているのだから寒い筈がない"と思い込んでいたのだから。 「どっどぼじで!? れいむはさくらさんをむーしゃむーしゃしたよ!? たんぽぽさんだってむーしゃむーしゃしたんだよ!?」 「春は来てるけど寒さが戻ったって事だろ……冬が戻ってきたと言うべきか? まあ、今まで気付かなかったのがすごいな」 「さ、さむいよぉ……どうしてふゆさんかえってきたの……? れいむ、もうおうちかえる……」 ガチガチと歯を鳴らし、れいむは近所の公園の中へ撤収していく。 いつもながらの饅頭のアホさを楽しんだ私は、ポチを連れて帰路に着いた。 ※ ※ ※ 亡きまりさの忘れ形見である子れいむと子まりさのご飯を探しに出たれいむは、結局何も手に入れる事なく公園の住処へと帰ってきた。 しかも、まるで真冬のようにガタガタと体を震わせながらである。 「ゆ、ゆっくりただいま……」 「「ゆっくりおかえりなさい、おかあさん!」」 「お、おちびちゃん……きょうはごはんはないけど、おかあさんとすーりすーりしようね……」 ダンボールを横倒しにしただけの簡素極まりない自宅に入り、両脇に子れいむと子まりさを侍らせるれいむ。 「すーり、すーり……おかあさん、あったかいね!」 「すーり、すーり……ゆゆーん! ごはんがなくても、まりさとってもしあわせーだよ!」 二匹の子ゆっくりは、最愛の母とのスキンシップに幸せ全開である。 ……が、二匹の真ん中に陣取るれいむの方はというと―― 「お、おちびちゃん! もっとおかあさんにくっついてね! もっとすーりすーりしてね!」 「「ゆっ……ゆゆっ?」」 と、更なるすりすりを要求する始末。 「お、おかあさんどうしたの?」 「おかあさん、なにかゆっくりできないの?」 明らかに通常に比べて過剰な……まるで、真冬の一番寒い頃のようなその要求は、二匹の子ゆっくりを困惑させ始めていた。 二匹がスキンシップの為でなく、むしろ摩擦熱を生じさせんが為にすりすりを繰り返し始める中で、歯をカチカチと鳴らすれいむ。 なにか、ゆっくりできない――その思いは、確実に伝染していく。 「すーり、すーり……さっささままままままま……」 「すーり、すーり! おかあさん、そんなにふるえてだいじょうぶ!?」 「すーり、すーり! おかあさん、ゆっくりしてね!?」 目を見開き、歯茎を剥き出しにして強張るれいむの両脇で、二匹の子ゆっくりの懸命のすりすりは続いていた。 だが、家がフタもしていないダンボール箱では、隙間風どころか冷たい風がもろに直撃する。 たかが子ゆっくりのすりすり程度でれいむの体温が上昇する筈も無く、むしろ益々下がっていくばかりなのである。 「さ、さむいよぉ……」 「おかあさん、ゆっくりしてね!? いまはもうはるさんだよ! さむいさむいふゆさんはもうおわったんだよ!?」 「おかあさん、きのういっしょにさくらさんをむーしゃむーしゃしたよね! ゆっくりしてね!?」 「お、おちびちゃん……いまはね、またさむくなってるんだよ……ふゆさんがかえってきちゃったんだよ……」 「「……ゆ?」」 れいむの告げた衝撃の一言に、ただでさえ絶望的に動作不良の餡子脳が完全に停止する子れいむと子まりさ。 だが、目の前のれいむの震え方は……今にして思えば、寒がっているのか……は、やがて今の一言と結ばれていく。 「……そういえば、なんだかれいむもさむいきがしてきたよ……」 「ま、まりさも……さむいよ……」 冬型の気圧配置に逆戻りしてから二日目を迎え、ようやくれいむ一家は世間の反応に追い付いた。 ……勿論、それは破滅の始まりを意味するのであるが。 ヒュオオオオオ…… 「さっさっさっさまままままままままあ!?」 「さむいよおおおおおおおおおおおおお!?」 「さむいいいいいいいいいいいいいいい!?」 今までに無い強く冷たい風が公園を吹き付け、ダンボールの家の中で飛び上がるれいむと子ゆっくり二匹。 "春だから寒くない"という思い込み……言わば彼らの最初で最後の盾が粉砕した今、もはやこの場は地獄と化した。 「お、おちびちゃん! すりすりしてね! おかあさんをすりすりしてね!」 「おかあさん、まりさ! れいむのよこですりすりしてね! れいむさむくてしにそうだよ!」 「まりさをすりすりしてね!? まりささむいのいやだよ!」 狭苦しいダンボールの中で彼らが取った行動は、傍から見れば押し競饅頭。 ……よく見てみれば、三匹の真ん中を陣取り、風除け確保&両脇ですりすりさせての体温確保を狙って押し合っているだけなのだが。 「おちびちゃん、おかあさんはさむいさむいでつらいんだよ! ゆっくりりかいしてすりすりしてね!」 「なにいってるの!? れいむはさむいんだよ! かわいそうなんだよ! だかられいむをすりすりしてね!」 「まりさはさむくておなかまですいてるよ! おかあさんはごはんをもってきてね! れいむはまりさをいっぱいすりすりしてね!」 「ゆゆっごはん! おかあさん、れいむにきょうのごはんをはやくもってきてね! たくさんでいいよ!」 「こんなにさむいのにごはんなんてさがせるわけないでしょおおおおおおおお!? ゆっくりりかいしてねええええええ!?」 「「ごはんもさがせないなんておかあさんはげすだね! こどもがかわいくないの!?」」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおおおおおおおお!?」 ヒュオオオオオ…… 「「「さっさっさっ……さむいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」」」 互いに温めあう事すら忘れて罵り合う親子には、なおも冷たい風が吹き付ける。 風は喧嘩を一時仲裁し、そしてその直後に再び争いを生み出すのだが……幸いな事に、この風はこの晩、休む事無く吹き荒ぶ事になる。 ※ ※ ※ 私はしがない虐待お兄さん。 先日の寒い一日から一夜明け、早速今朝もポチとの散歩中である。 出勤前のこの散歩にもすっかり慣れた物だ。朝早くに散歩とは少々年寄り臭い気もするが、今や私の生活の一部になっている。 ――おっと、近所の公園の入口に行き倒れゆっくりを発見。 ポチが近寄らないようにリードを短く持ってゆっくりに近付いていく……成体のれいむと、子ゆっくりのれいむとまりさのようだ。 三匹とも見るからに色が白くなっている……間違っても美白ではなく、顔面蒼白という意味で。 恐らくはここ数日の寒さにやられ、公園から逃げ出そうとして力尽きたと言った所か。 「……たす、け……」 おお、成体のれいむはまだ息があるらしい。とは言っても虫の息だが。 「……きのうの、じじい……さむいよ……」 ……何だ、こいつはどうやら昨夜の散歩で出会ったれいむらしい。 この分だとあの後、たっぷりと寒の戻りを満喫出来たようだ。 「じ、じい……れいむのさむさをなんとかしてね……あまあまもだよ……そこのげすにはなにもあげなくていいから……」 ……昨日れいむはシングルマザーだよ(キリッっとか言っていたのを見るに、横の子ゆっくり二匹はこいつの子供なのだろう。 母性溢れるれいむ種らしいほのぼのとしたお願いである。 ここはれいむの目の前で子ゆっくりをたっぷり厚遇してやるのが適切なのだが…… 「まあ、お前の子供には何もやらんよ。そいつらもう死んでるし……」 「ゆ? ……ゆへへ……げすはしんだんだね……れいむをゆっくりさせなかったけっかがこれだよ……」 うーむ、台詞を聞くだけで昨晩の一家の奮闘ぶりが目に浮かぶようである。 それによく見ると三匹とも体のあちこちに傷がある。 わざわざリスクの高い寒い時に親子で血みどろの喧嘩をするとは、さすがはゆっくりだ。 「……じじい……あまあまを……れいむ、さむいよ……」 それにしても余程寒いのだろうか? 何でまだ生きているのか不思議な位に色が白い。 饅頭である事を考えれば皮膚の色として適切な気もするが、それでも欠片も食欲が沸かないのが不思議である。 「……フーッ」 「ゆっぴぉおおおおおおおおお!?」 れいむの前に屈み込んで、口から思いっきり息を吹きかけてみたのだが……凄い悲鳴である。 ポチが怖がらないかと慌てて振り返ったが、ポチは頭上のモンシロチョウを尻尾を振って見つめていたのでセーフだった。 しかし、寒がっているので嫌がらせのつもりで息を吹きかけてやったのに、下手な虐待より凄い悲鳴を聞けるとは予想外である。 「さ、さむさむさむさむさむ……」 「フーッ!」 「ゆっぴっぷっ!?」 もう一度、さっきより強く息を吹きかけてやると、今までに聞いた事がないような悲鳴を上げて硬直するれいむ。 ……そのまま全然動かなくなってしまった……まさかとは思うが……やはり、死んでいた。 氷漬けにされたような白さ、顔のあらゆる場所を刻み込んだ深い皺、見開かれた両の眼……れいむの最期は、あまりに壮絶な物だった。 単に冬場に凍死したゆっくりに比べても、実に無残なその姿。 春を謳歌している最中に真冬同然の寒さに晒されたという落差の結果なのか……これは、今後の虐待で試してみたいと思う。 何にせよ、息を吹きかけただけでゆっくりが死んだというのは、虐待お兄さんとして箔が付くのではないだろうか。 私がれいむ親子に別れを告げた時、ポチもまた、頭上のモンシロチョウとお別れの時間を迎えていた。 ヒラヒラと去っていく蝶を少し寂しそうに見ているが、私が歩くのを再開すれば、途端に走って横をぴたりと行進する。 ポチの姿を見ていると、今日もまた、夜の散歩まで一生懸命働こうと思えるものだ。 それにしても、ゆっくりの思い込みがこれ程の面白い事態を引き起こすとは……私は内心声を出して笑いたいのだが、必死に堪えていた。 子ゆっくりがいつ死んだのかは定かではないが、少なくとも今この場で死んだれいむはもうアホとしか言いようがないのである。 ゆっくりの"春なのに寒くなった"という思い込みの酷さは……本当に笑うしかない。 ちなみに、現在の気温は十五度。凍死するには程遠い、実に穏やかな晴れの天気だった。 【完】 このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! ◆SS感想掲示板 10作品未満作者用感想スレへ ※書き込む時はSSのタイトルを書いて下さい。 コレをコピーしてから飛びましょう→『ふたば系ゆっくりいじめ 1319 ゆっくりと寒の戻り』 トップページに戻る
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久城学園の番人 10KB ※前作三部を読んでないと分からないネタがあるかもしれません。 今回、ほとんどいじめはありません。 キーンコーンカーンコーン チャイムのおとがひびきわたり、しずかだったたてものにひとのこえがはいりはじめる。 いまのチャイムは、もんをあけるあいず。 そうして、このおととともにわたしのしごとがはじまるのだ。 ・・・もうしおくれました、わたしはめーりん。 おにいさんにかわれてやってきた、くじよーがくえんのもんです! 「じゃおっじゃおっじゃおおおおおーん!!」 「さっきから何言っているか分かりませんよ・・・めーりんさん」 ※分かりづらいので漢字を使います。 この人は、えらい人です。 私を買って行ったお兄さんよりもえらい人らしいです。 この『こーまかん』はこの人の家なんだって。 私は今、この人のお部屋に住んでいるので、この人のお家を守るのがお仕事です! 「じゃおっじゃおおーっ!」 「おやおや、もうお出かけですかぁ? 朝ご飯くらいは食べないとダメですよ。」 お仕事に行こうとした私に、いつもお弁当を出してくれます。 この赤い実は私の大好きなお野菜です。 よく歯形が付いてるけどなんでかなあ? 「じゃじゃじゃおん!」 もちろん、お礼を言うのは忘れません。 たとえ他ゆの食べ残しでも食べ物を貰えるのは良いことです。 試験できちんと教えてもらいました。 「はいはい。行ってらっしゃいね。」 「じゃおじゃおじゃお!」 赤い実を帽子に入れて、門の前に出かけます。 今日もお仕事を頑張るのです! 「じゃおっ!じゃおっ!じゃおっ!」 人間さんが通るたびに、きちんと挨拶をします。 門を守るのが私の仕事だからです。 何でか分からないけどそうなんです。 「めーりんちゃんおはよーっ」 「じゃおっ」 「きゃーっ!挨拶したっ可愛いーっ」 時々、頭を撫でていってくれる人間さんも居ます。 「じゃおっ!!」 「お前もすっきりがしたいかあぁぁぁぁ!!!」 「ちょっ・・・明日香ダメだって!」 「じゃじゃじゃおーーー!!!」 この人間さんは怖いお姉さんでした! 病気が治ったのに、別の病気になったらしいです。 はやく治ったらいいと思います。 きっと、お手々からクリームが出ているのが、病気なんでしょう。 中身が出てしまう大変な病気だと思います。 「もう・・・明日香、何でそんなにゆっくりが嫌いになっちゃったかな・・・。」 「私は生まれ変わったの、もう前の明日香じゃない。 そう・・・今の私は、生まれ変わった新・明日香なのよっ!」 「はあ・・・まあ、ゆっくりさえ居なければ今まで通りだし、良いけどね・・・」 「じゃお?」 「まだいたかあぁぁぁぁ!」 「だから止めなさいって!」 別のお姉さんが怖いお姉さんを引っ張っていきました。 これで安心です。 「ゆっ!!このおうちをまりさたちのおうきゅうにするんだぜ!」 「でも、にんげんさんがいっぱいいるよ?」 「まかせるんだぜ!まりささまのますたーすぱーくにかかれば、にんげんなんていちころなんだぜ!」 「ゆゆゆーっ!さすがまりさだね!」 「まりさがおうさまで、れいむはじょおうさまなんだぜーっ!」 「ゆーっ!ゆっくりできるね!」 侵入者が来ました。 本気で人間さんにかなうと思ってるの?馬鹿だね?死ぬよ? 人間さんのお家に侵入者がないように見張るのが私のお仕事です。 「じゃおっ!!!」 まずは、おとなしく帰るように促します。 「ゆっ、ぐずのめーりんがいるよ!?」 「ゆゆっほんとなんだぜ。」 大人しく帰るつもりはないようです。 毎日、こんな侵入者がやってきます。 きちんと追い返せなければ、門番の名折れです! 頑張ります! 「じゃおぉぉぉぉぉぉっ!!!」 「おそいんだぜっ!」 「ゆーっ、すてきっまりさーっ」 「ゆっ!あたりまえなんだぜ、まりささまはむてきなんだぜ!」 「じゃおぉ・・・」 また攻撃をかわされてしまいました・・・。 バッチを取るお勉強を教えてくれたお兄さんは、門の守り方は教えてくれませんでした。 まだまだ修行がたりません。 「こんどはこっちのばんなんだぜっ!」 「じゃおっ!」 侵入者に突き飛ばされてしまいました。 結構痛い・・・ 「ゆゆっ、このめーりんぐずのくせにおいしそうなみをもってるよっ!」 「じゃお!?」 攻撃したときに、お弁当の木の実を落としてしまったみたいです。 「ゆっ、ぐずめーりんにはもったいないんだぜっ。 まりささまたちがむーしゃむーしゃしてあげるからかんしゃするんだぜっ!」 「じゃおじゃおじゃおっ!!!」 慌てて、止めますが、侵入者は話を聞いてくれません。 「ゆっ、ぐずがなんかさけんでるよ」 「おお、あわれあわれ。」 「まりさ、ゆっくりたべようね!」 「「むーしゃむーしゃ、しあわ・・・ゆげえぇぇぇぇぇぇぇ!!」」 餡子を吐いて死んでしまいました・・・。 今日も朝ご飯抜きです。 どうして、食べられる物がわからないんでしょうか? 「門閉めるぞ~。お前ら早く入れよーっ」 「じゃお?」 見たら、私を買ってくれたお兄さんです。 お兄さんが来たら、私の仕事は終わりなのです。 「よう、めーりん、今日もお疲れさん」 「じゃおーっ」 元気よく挨拶します。 ちょっぴり体は痛いけど、今日も頑張りました。 「おっ、今日も侵入者撃退か。 いやー、やっぱり回収しといてよかったわ」 「じゃおーん」 抱っこして、なでなでしてもらいました。 しあわせーっです。 「じゃおっ!」 「おやおや、お帰りなさい」 この後は、お部屋に帰って仕事の後のしぇすたをします。 この時間も、しあわせーっです。 キーンコーンカーンコーン 「じゃおっ!」 目がさめました! もうちょっとでお昼です。 お昼の前に、今度は別のお仕事に行きます。 今度のお仕事は、お家の見回りです。 「じゃおーん」 「はいはい、行ってらっしゃい」 きちんと挨拶して、お部屋を出ます。 お家には、私が入れる入り口があるので、出るのも簡単です。 「じゃおっ、じゃおっ」 今度は、少し遠いところにある畑さんの近くに来ました。 ここが、一番侵入者が多いのです! 「じゃおっ!じゃおっ!」 大好きな赤い実さんもここに植えてあるので、頑張ります。 「ゆっ?ぐずめーりんがいるんだぜ!」 「むきゅっ、ほんとうだわ・・・」 「ゆっきっと、めーりんがこのはたけさんをひとりじめしてるんだぜっ」 「むきゅきゅっ!きっとそうにちがいないわ!」 「じゃおっ!」 すぐに侵入者が来ました! でも、さっき朝ご飯さんを取られたので、お腹が空いて力が出ません。 「げすのめーりんはしねぇーっ!!!」 「じゃおっ」 痛いです。 「むきゅーっ!」 こっちはあんまり痛くないです。 「はあはあ、これにこりたら、おやさいさんをわたしてさっさとしぬんだぜ!」 「むっきゅっきゅ」 「じゃおぉ」 このままではやられてしまいます。 仕方がないので、えらいお兄さんが、 「やられそうになったらここに入りなさい」 と言って作ってくれた入り口に向かいます。 「むきゅ?くずめーりんがにげるわっ」 「ゆっ!きっとあまあまがあるところにいくんだぜっ!」 「むきゅうっ、じゃあ、ころすのはあとにして、あとをつけましょう!?」 「ゆゆっ、さすがぱちゅりーは、まちのけんじゃなんだぜっ」 「むきゅーっきゅっきゅっ、それほどでもあるわねっ」 「じゃおぉ・・・」 好きなことを言われてますが、門番が門を捨てて逃げたので仕方ありません。 何とかお兄さんが作ってくれた入り口に逃げ込みます。 「ゆっ、あそこにはいったんだぜっ!」 「むきゅっ、あのなかにあまあまがあるのね!?」 「ぱちゅりー、まつんだぜ、なにかかいてあるんだぜ。あと、おいしそうなたべもののえがかいてあるんだぜ!」 「むきゅ・・・ゆっ・・・く・・・り・・・ゆっくりってかいてあるわ!」 「ゆっ、きっとにんげんがまりささまたちにおそれをなしてかんげいかいをひらいたにちがいないのぜ!」 「むきゅーっ、さすがまりさねっ。たたかうまえからにんげんをどれいにするなんて」 「ゆゆゆっ、てれるのぜーっ」 そんな訳ありません。 でも、実は私もなんて書いてあるか知らないのです。 「おい、またゆっくりが入って行ったぞ」 「へえ、めーりんは仕事するなあ。」 「だな。あと理事長は悪趣味、と」 「甘味処。ゆっくり軒・・・だもんなあ・・・」 「じゃおっ!!」 侵入者を中に入れてしまいました。 でも、今見つかったらやられてしまいます。 あわてて奥に逃げ込むと、お兄さんが抱き上げてくれました。 「やあ、めーりん。ここに来たってことは、またゆっくりですか。 学習能力が無いんでしょうかねぇ・・・?」 「じゃお?」 難しい言葉はよくわかりません。 「ゆっ・・・またなにかかいてあるんだぜ」 「むきゅ・・・むずかしくてよめないわ。これはこうどなまほうもじなのね!」 「ゆぅ・・・どうするんだぜ?」 「むきゅ・・・いくにきまってるでしょ。 ぱちゅりーのために、こうどなまどうしょまでよういしてくれていますってことよっ!」 「ゆっ!なるほどなんだぜっ!」 「理事長・・・せめて、内戸の張り紙だけでもはがしませんかあ?」 「良いじゃないですか、皮肉が効いてて。」 「じゃお?」 「ああ、めーりん、あれにはこう書いてあるんだよ。 いろいろ人間が多くてうるさかったでしょう。お気の毒でした。もうこれだけです。 ってね。性格悪いだろ?この人。」 「聞こえてますよ。」 「げっ」 よく分かりませんが、性格が悪いことらしいです。 優しいお兄さんだと思うんだけどなあ? 「ゆっ!まりささまがきてやったんだぜっ!」 「むきゅっ」 「こんなへんぴなところにまりささまをよびだしたからには、ごちそうをよういしてあるんだろうなだぜ!」 「むきゅきゅーっ!!」 「ほう、まりさと・・・ぱちゅりーですか。 ご馳走ですねえ」 「むきゅっ、やっぱりごちそうがあるのよ、まりさっ!」 「だぜっ!ゆっくりしないで、はやくだすんだぜっ! ゆっくりしてたらまりささまがゆっくりできなくするんだぜっ!」 「はいはい、手早くやっちゃいましょうね~。 まずはお風呂ですよー」 「ゆゆーっ、ゆっくりできるんだぜーっ!」 「じゃお・・・」 侵入者はお兄さんに連れて行かれてしまいました。 中に入れてしまったら、お客さんだから追い返さないらしいです。 これも、私の修行が足りないからです。 「ほら、めーりん、お昼ご飯だぞ」 白い服を着たお兄さんが、お昼ご飯をくれました。 ここに入ったら、ご飯をくれるお兄さんです。 「じゃおっ!」 お礼を忘れてはいけません、バッチを取られてしまうそうです。 ご飯を食べ終わったら、お部屋に帰ります。 お兄さんも、帰っている頃でしょう。 「ふっふーん、今日のデザートはクリームあんみつらららー」 部屋に帰ったら、お兄さんが歌っていました。 私は疲れたので、午後のしぇすたです。 キーンコーンカーンコーン またチャイムがなりました。 今度は、また、門の前でお出かけする人間さんの見送りです。 「じゃおっ!じゃおっ!」 「めーりん、また明日ねーっ」 「じゃおーん!」 「あーあ、明日はゴミ拾いの日かよ、面倒くせえなあ・・・」 「だめよ、面倒なんていっちゃ。町が綺麗になるなら良いじゃない?」 「理事長の話なげーんだもん」 「いえてるーっ」 「じゃおーっ!」 こちらを見ない人間さんにも、きちんと挨拶します。 お仕事ですから。 「あら、めーりん、ごくろうさま。 後は、お姉さんたちがやるからいいわよ。」 「じゃおっ」 ふらん様を連れたお姉さんです。 夜の門は、ふらん様がご自分でお守りしています。 「じゃおーっ」 「しねっ!しねっ!」 ふらん様にも挨拶して、私はお部屋に帰りました。 外は、すっかり赤くなっていて、寝る時間です。 「じゃおーっ!」 それじゃ、おやすみなさい。 やれやれ・・・寝ましたか。 鬼居先生は減給しちゃいましたけど、意外に良い買い物だったかもしれませんね。 どうなんでしょう・・・ねぇ? あとがき 運動会で、人の方が存在感が有ると言われました。 →なら、ゆっくり主人公にすればいいんじゃね? >それだーっ! というわけで、こうなったわけで。 ほら・・・愛でSSも投下して良いみたいですし・・・ねっねっ? 書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 349 久城学園のボランティア ふたば系ゆっくりいじめ 351 久城学園の飼育 ふたば系ゆっくりいじめ 354 久城学園の運動会~うえ~ ふたば系ゆっくりいじめ 355 久城学園の運動会~した~ これ トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る めーりんはかわいいなあ -- 2013-02-04 02 53 45 めーりんはゲスになかなかならないからいいですね^^ -- 2012-01-02 18 21 03 実にいいぞー!! -- 2010-11-14 14 38 40
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※注 意※ 設定的にはfuku3442と同じです。 飼いゆっくり 無事なゆっくり 頭のいいゆっくり ハートマン軍曹に負けず劣らずな量の暴言 原作キャラと交流のある鬼井山 ほかの漫画や小説のパロネタ 軍人鬼井山 虐待分激薄 があります それが許せるならどうぞ。ごゆっくりと・・・・ あ、いや間違えたごゆっくりせず。 短編1 自業自得と無視 深夜~ 「「「ゆっ!そろーり、そろーり」」」 「おちょーちゃん!りぇいむはみょうおねみゅにゃのにどーちてこんなちょころきゅるの?」 「ゆゆっ!ここににんげんのはたけがあるんだぜ!ゆっくりたちもいるんだぜ! だからここのゆっくりにかわってまりささまたちがおやさいをたべるんだぜ! まりささまにたべられるならおやさいもよろこぶんだぜ!ゆっへっへっへ!」 「で、でもそこのゆっくりのものじゃないの?」 「いいんだぜ!まりささまがなかにはいってかざりをうばってでてくればそのうちけんかでぜんめつしてるぜ! ゆっへっへっへ!さすがまりささまだぜ!」 「「すごーい!」」 「にんげんはつよいっていわれてるけど、まりささまはたいあたりだけでふらんをたおしたことがあるんだぜ? それぐらいつよいまりさにかてるわけないんだぜ!ゆーっへっへっへ!!」 「おちょーちゃん、はたけぎゃみえちゃよ!ゆっくちちないでいしょごうよ!!!」 「ゆっへっへ!にんげんやほかのゆっくりにはあげないんだぜ!あれはまりささまのゆっくりぷれいすにするんだぜ!」 ぼよんぼよんぼよガシャーン!!! 「ゆぅうううう!?なんなんだぜ!これ!」 「いぢゃいぃいいいいい!!おどーぢゃぁあああん!!ぢょっでぇえええええ!!」 「ゆぅうううううう!!!どれだいよぉおおおお!!」 「ゆ、ゆっへっへ!こんなのまりささまにかかれば・・・はずれないんだぜぇええええ!?」 「なんではずぜないどぉおおおお!?やぐにだだだいばでぃざはぢゅっぐぢぢでぇえええええええ!!」 「だまれだぜ!おまえなんかつれてきたからひっかかったんだぜ!」 「ぼっど・・・でゅっぐぢ・・・ぢだがっだ・・・」 「おぢびじゃぁああああああん!!!」 「ゆへっ!そんなごくつぶしいてもいみなかったんだぜ!すっきりしたんだぜ!」 「どぼじでどんなどごいうどぉおおおお!?」 早朝~ 鬼井山宅 「はぁー。なんか早起きしちまった」 無駄な早起きほど暇なものはない・・・・ 「・・散歩でも行きますか! 飯でも手に入れたらラッキーだ。」 早朝~ 鬼井山宅前 俺が扉をあけてみたのは 「ゆっぐじじでぇええええ!!!」 「だばれだぜぇえええええ!!!」 畑へ侵入しようとして罠に引っかかったお馬鹿さんだった あ、こっちに気づいた 「そこのじじい!さっさとまりささまをだせだぜ!」 うっわゲスかよ・・・ 「なにぼーっとしてるんだぜ!あっちのれいむならどうしてもいいからさっさとだせだぜぇえええ!!」 放置してみよう 「ゆ?もしかしてすっきりしたいのかだぜ?ゆっふっふ!あのれいむですっきりしてもいいんだぜ!」 「どぼじでぞんなごどいうどぉおおおお?!」 無視。 「さっさとこれをどかせだぜ!!!!」 あ、この野菜なかなかいいなぁ・・・・ 昨日とりきれなかった野菜がまだけっこうあるな。 とっとこう。虫がついても困るし・・・ 「ゆっ!それはまりささまのやさいなんだぜ! ・・・もってくなぁあああああ!!!」 とりあえずまとめとけばいいか。 ん~・・・どしよ。暇だ 「むじじだいでぇええええええ!!」 とりま、かえって寝るか・・・・ 「おでがいでずぅううううう!!!」 朝~ 鬼井山宅 「おにーさん。おきてー。いえのまえにばかなゆっくりがいたよわかるー?」 「おにーさーん?」 ガバァッ!!!!! 「わからないよー!?」 「Niceday!」 「び、びっくりしたー」 家の前に馬鹿なゆっくり・・・? あぁ、あのゲスと馬鹿か。 「家の前の饅頭はどうした?」 「ほうちちゅうだよー」 「具体的には?」 「さわらず、きかず、みず。」 ふー・・・ん 「よしよし。野菜は収穫したか?」 「しておいたよー。だれがまとめたのかなー?」 あー、流石に其処まで頭が回らないか。 「うん。まぁいいや糞真面目に物事をやるこたぁねぇ。 適度に真面目にがんばってりゃ、ケツに神様が奇跡ぶち込んでくれるよ。」 「けつにきせきぶちこまれたらさけるんだねわかるよー」 「その発想はなかったわ・・・・」 朝~ 朝食後、鬼井山宅 「ごっそさん。」 「「「「「ごちそーさまでした!!!」」」」」 「あー、あのゆっくりどんな感じ?」 「なき疲れるほどに泣いてたよ。田舎者ねぇ・・・」 「むきゅっ みられないように締め付けを少し強くしておいたわ 両方泣いてて面白かったわ」 うーん・・・俺のサドっ気が移ってきたなぁ・・・・ 「いいみょん? なきさけぶゆっくりはふつうのゆっくりみょん。 わめくゆっくりはよくくんれんされたげすなゆっくりみょん! ほんとおにいさんのいえはじごくみょん!ちー「ブ チ 殺 す ぞ 饅 頭」みょん・・・」 久々だなこのやり取り・・・・ 「ドスはどんなかんじー?」 「涙流しながらゆっくりしてたわ。キモちわるかった」 ふーむ。お金はある。依頼はない。 「ん~・・・喜べ饅頭! 今 日 は 休 暇 だ !!!!」 「「「「「やったーーーーーー!!!」」」」」 ここまで喜んでくれるとうれしいな。 今日は何しよう・・ 「おにいさん!おにいさん!」 「ん~?どうしたー?」 「きょうはおにーさんとつりにいきたいよ!!」 おぉ、なかなかいい案だな・・・ 「ん~、魚釣り行きてぇ奴手ぇあげろぉ!手がねぇやつは舌あげろぉ!」 「「「「「はーーーーい!!!!」」」」」 「お前らは何を望むか!?魚を釣り上げる釣りを望むか!?」 「「「「「つーり!つーり!つーり!」」」」」 「声が小さい!タマ落としたか!?」 「「「「「つーーーーり!!!!つーーーーり!!!!つーーーーり!!!!」」」」」 「よろしい!ならばつりだ!」 外から「むじずるだぁああああああ!!」とか聞こえるのは気のせいだ!!! 昼~ 紅魔湖 水中奥深くまで見えるすんだ湖! 周りの木々から聞こえる鳥達のせせらぎ! そして・・・ 「あたいったらさいきょうね!!!!!」 噂の氷精!!!! 「あー、あんたチルノっつったか?」 「そうよ!そのゆっくりをよこしなさい!」 「いや、俺のペット」 「あら?そうなの?」 「そうなの。」 「ならしょうがないわね。何しにここにきたの?」 「ん~・・・魚釣り」 「あ、そうなの?」 「そうなの。」 「まぁ、私は向こうであそんでるね。」 「あ?うん。お友達でもいるん?」 「大ちゃんがいるよ! ・・・・いまなんかゆっくりつぶすのが趣味みたいだけど・・・」 「あー・・・・そーなんかー・・・」 「うん・・・・」 「・・・がんばれ」 「うん・・・・」 「・・・魚釣れたら数匹やるよ・・・」 「ありがとう・・・」 「元気出せ!な?」 「うん!」 「俺らここで釣りしてるからな。暇だったら来いよ。」 「うん!そうする!」 「じゃな!」 「じゃぁね!」 楽しい子だ・・ 「さて。釣り始めるか?」 「「「「「釣りだー!」」」」」 ~~~~中略~~~~ 夕方~ 鬼井山宅 「あー・・たのしかったなー!」 「そうね。むっきゅん。」 「凍ったカエルがつれるとは思わなかったわ・・・」 「あれな、あれは俺も笑った」 「「「ゆっくりできたね!!」」」 いやー、疲れた疲れた、けど楽しかったなぁ。 「ぎゅじじじゃいでぇええええええ!!!」 うっわ声ガラガラ 「いやー。今日の夕飯なににするー?」 「魚の塩焼きとかどうかしら。野菜とかもつかって。」 「それはなかなかいいとおもうぜ!だけどそれだけだと少なくないかだぜ?」 「ん~・・・蒸し焼きはどうかしら?」 ~~中略~~ 夜~ 食後、鬼井山宅 「ごちそさん、俺はへやもどってるよ。」 「「「「ごちそうさま!!!」」」」 あれ? 「なんか忘れてる気がする・・・・」 「ぶじ・・・・じだい・・・・で・・・」 END 短編2 おにいさん、銃を持つ 朝~ 「おにーさーん。朝だぜー?おきないと朝飯先に食べるぜー?」 むくっ 「それはこまる 一人だけのむなしい食事は考えたくないね。」 「ゆっへっへ。たしかに。だぜ」 「はっはっは。さぁ飯だ。飯に行こう」 「だぜ!」 朝~ 食事後、鬼井山宅 「ん~・・・今日はみんなに任せたい仕事があるんだがいいか?」 「むきゅ?どうしたの?あらたまって」 ん~、まっさきに反応すんのはぱちぇだよなぁ・・・ 「いや、ドスをなるべくひどくお前らだけで虐待してくれるか?」 「何で私達だけで?・・・あぁ。そういうことね。まったく・・・」 お、ゆうかはわかったみたいだな。 「ということでおねがい。俺は香霖堂いったり人里いったりするよ。」 「はいはい。田舎的労働は私達の仕事ね。わかりましたよー、だ」 「悪いね、これはゆっくりだけでやったほうが効率がいいんだ。」 ふぅ。ほんとなんか申し訳ないな。 「そのかわりお前らの昼飯は用意しといてやるよ。作りおきでよければ。」 「むきゅ。さめても味が変わらないものにしてね。」 はいはい。わかってますよ。 昼~ 魔法の森 あいもかわらずうっすぐらい森だな。 霖之助さんはどうしてこんなところに住んでるんだろうなぁ・・・ しかも茸の胞子がすげぇ。 つもって地面がうっすらとしか見えない。 マスクもってきてよかった。 ~~~中略~~~ よし、香霖堂到着。 相変わらず掃除ってモンをしねぇ人だなぁ・・・ 「うぃーっす。霖之助さん。」 「いらっしゃ・・・なんだ、君か」 あー、やっぱ反応が薄いのねー・・・ 「今日は依頼は暇つぶしじゃないですよ。買い物です。」 「ん? 何を買いにきたんだい?」 あー、あるかなぁ・・・ 「外の世界から流れてきた「銃」っつのをさがしてるんですけど。あります?」 「あぁ、ちょうどあるよ。その銃の弾もたくさんある。とある外来人がいらない。ってくれたものだ。」 ほほぉ!?そんな奴がいるのね。会ってみたいものだ 「ふーん。じゃぁどんなもんか見せてもらえません?」 「あぁ、いいよ こっちへおいで」 ~~移動~~ 「ふむ?大量にありますね」 「だろう?誰か買ってくれる人を探してたところだよ」 俺も数個しか買わんがな 「えーっと、拳銃っつのと突撃銃?っつのをさがしてるんですが」 「・・・ここにあるよ。それでなんで君はこんなものを?」 あー、やっぱきかれるか。そうだよなー・・ 「ひとつはVSゆっくりの大群用。もうひとつはVS妖怪用」 「ふむ・・・でも弾が少ないのがおおいよ?」 「そうなんですか? どんなものがあります?」 「えーっとだなぁ・・・ えーけー、っていうのと、まかろふ?っていったかな?」 ふーん。 「それは弾がいっぱいあるんですか?」 「マガジン?っていうのが100はあった。たくさん外から流れてくるんだよこれは。」 ほーへーふーん 「よくわかんないけどじゃぁそれ全部ください。いくら?」 「全部!?・・・うー・・・ん そうだな。今度、保存の聞く洋菓子をたくさん持ってきておくれよ。それでいい。」 おぉう!?そんなんでいいの!? 「ふーむ、問題ないですけど、そんなのでいいんですか? つか霖之助さん甘党でしたっけ?」 「いや、僕がじゃないけど、ここにくる仲のいい押し入り強盗がね・・・・」 ん~・・・?あぁ。 「まりささん、と巫女さんでしたっけ?」 「そうそう。彼女達が「甘いもの甘いもの」って呪詛のようにいうもんで・・・」 「ふーむ、じゃぁたくさんもってきますよ」 「うん。じゃぁこれね。」 がしゃっ ちょっ、重ッ!!!!! 「まいどありー」 「ど、どもー」 ~~移動~~ 一方、ゆっくりたちは 『ぼうやべでぇええええええ!!!どうじでぇえええええ!?』 「ゆっへっへ!まじたゆんたゆんしててキモいぜ!ドス(笑)」 「まったく、そんな鼻水、涙たらしてあんた本当にドス?キモチわるいわね。むっきゅん」 「そんなのだから私達に虐められるのよ 田舎者通り過ぎて生まれる時代まちがえてんじゃないの?」 虐待の限りを尽くしてた 夜~ 鬼井山宅 「ただいまー」 「「「「「おかえりー・・・」」」」」 うぉっ!すげぇ疲労してる! 「どうしたよ?がんばりすぎたとかいうなよ?」 「むきゅん・・・みょんがね・・・おなべ取るときにね・・・ ドスの声でびっくりしてね・・・なべ落としちゃってね・・・」 あー・・・ 「それで、みょんはぶじか?」 「ぶじよ。ドスも生きてる・・・」 これは悲惨・・・ 「ドスは明日から又ゆっくりさせろ。後、 今すぐ飯つくってやるから、待ってろ。 あとみょんは悪くないからな。虐めんなよ? 悪意のある行動ならすぐさまドスと一緒にしてるが。誠意を持って失敗したならしょうがない。 ゆうか。ふらん。飯終わったら銃と弾を倉庫にしまえ。俺も手伝うが。 これでお前ら、家の防衛が楽になるぞ。よろこべ」 「「「「「ゆっくりわかったよ・・・・」」」」」 まぁ、飯つくらにゃな。 腹ペコEND マジ連投すみませんOTZ 暇なうちに作品作っとこう。って思った結果がこれだよ いっぺん首吊ってきます。 半年ROM このSSに感想を付ける
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(深夜 裏路地 看板の無い店) 「イヒヒ!これはこれは、初めていらっしゃるお客様でございますな。ようこそいらっしゃいました。 当店に辿り着いたという事は、お客様もそうとうな・・・好きものでございますな。ヒヒヒ! 当店では普通の虐待に飽いたお客様の為、他ではマネできない特別なものを用意してございますよ。 無論、それに見合った対価はいただきますがね。ヒヒヒ!」 「ここに辿り着くまでに散々警告は受けた事と存じますが、一応お聞きいたしますよ。 それが当店のルールでございますからな。ええ、ルールでございます。ヒヒヒ!」 「イヒヒ!当店はお客様の様な特殊な趣味をお持ちの方が最後に流れ着く場所でございます。 お解りですかな。『最後』という所が肝でございますよ。人によっては二度と現世に戻れなくなる場所でございます。 覚悟はよろしいですかな?よろしいですね?ヒヒヒ!」 「イヒヒ!結構、結構、大変結構でございますよ。それでは奥の部屋へお進み下さい。 当店はお客様を歓迎いたしますよ。ええ、歓迎いたしますとも。ヒヒヒ!」 「それでは当店が用意いたします『サービス』について説明いたしますよ。 私共がお客様に提供しますのは『ゆっくりの記憶』でございます。 ゆっくりの餡子には先祖代々の『ゆっくりの記憶』が詰まっている事、 お客様はご存じですかな?ヒヒヒ!」 「ゆっくりがうまれてすぐに言葉を話すのも、親から受け継いだ餡子のお陰でございます。 しかし記憶を継ぐという事は良い事ばかりではございません。 中には『恐怖』といった負の記憶も当然含まれる訳でございますからな。ヒヒヒ!」 「イヒヒ!お客様ほどの方なら既にやった事がおありでしょうな。親に子を喰わせる虐待を。 親子まとめて皆殺しにされるか、それとも一家の助命と引き換えに我が子を一匹喰らうか。 運命の選択を迫られた親の表情。最高でございますな。ええ、最高でございます。ヒヒヒ!」 「ほとんどの親は子を一匹喰らう方を選びますな。素晴らしい。ええ、実に素晴らしい。 一見計算高く見えるその選択。家族の不幸を最小限に留めようとの苦渋の決断。 その判断がよもや我々を喜ばすとは、饅頭共には想像もできぬでしょうな。ヒヒヒ!」 「苦しむ様を見ぬ皆殺しなど下も下。生を諦めたものを殺す事に何の喜びがありましょうか。 一家そろって殺される事を望めば、あるいは見逃して貰える事も万に一つくらいはあったかもしれないのに。 哀れ無垢なるゆっくりの親は、人の悪意を理解できず、 我が子を想いて我が子を選び、許しを請いつつ子を喰らう。ヒヒヒ!」 「イヒヒ!愉快。ええ、本当に愉快でございますな。親に選ばれた子の、絶望浮かぶ表情。最高の愉悦でございます。 親を罵る子もおりましょう。考え直す様にと訴える子もおりましょう。 選ばれた子の反応は様々ですが、親がとる行動はたった一つ。他の子を護る為と自らに言い聞かせながら子を飲み込む。」 「嗚呼、愛する母の口の中で、咀嚼され嚥下され、母の餡子と混ざり合いながら、子は一体何を思うのでしょうな。 親に吸収された子の餡子。子の記憶は親に継がれ、その記憶が映し出す画は子が最期に見た光景。 大口を開けて近づく自分の姿。そして感じる子の思い。絶望、恐怖、憎悪。 自ら喰らった子の記憶に触れ、気も狂わんばかりに泣き叫ぶ親。イヒヒ!まったく最高でございます。」 「イヒヒ!恐怖の記憶は時に、内に封印されていた更なる恐怖の記憶を呼び覚ます。 それまでは『ゆっくり』する事によって封じ込めていた先祖代々の負の記憶。 それが一気に外に出てくる訳でございます。何百、何千の今際の映像。その苦痛たるや如何ばかりでしょうか。 子を喰わせられた親が狂い死んでしまう事があるのは、こういった訳でございます。」 「イヒヒ!話が長くなってしまいましたな。では本題に移りましょう。 お客様、この餡子に封じられた負の記憶。それに触れたゆっくりは皆死んでしまう程の恐怖の記憶。 ゆっくりが見た凄惨なゆっくりの死の映像。『見てみたい』とは思いませんか?ヒヒヒ!」 「こちらに用意いたしましたゆっくりの餡子。この紅い液体をかけて召し上がっていただくと ゆっくりの記憶を取り込む事ができます。ただし、注意が一つございます。 この餡子に刻まれたのは歴代のゆっくりの記憶、ゆっくりの歴史そのものでございます。 その量は膨大。とても人間の脳で処理しきれるものではございません。 我々は奴等と違い『ゆっくり』して不要な記憶を抑え込む、封印する事はできませんのでな。ヒヒヒ!」 「イヒヒ!先ほど申しました『戻れなくなる』というのはこの事でございます。 ゆっくりの記憶の海に溺れ、永遠に彷徨い続ける方がおられるのですよ。 取り込む記憶の量は紅い液体の量で調節できますが・・・稀に自制のできない方がおられましてね。ヒヒヒ!」 「イヒヒ!さあさあ、それでは早速召し上がっていただきましょう。 最初は一滴、一滴だけでございます。お試し、といったところでしょうか。ものの数分で終わりでございます。 それで満足いただけないなら・・・次からはご自分で量を調節なさってください。 あとは自己責任。ええ、自己責任でございますよ。たとえ何が起ころうとも・・・ヒヒヒ!」 明るい・・・眩しい・・・何も見えない・・・ 白一色、いや、銀と言うべきだろうか。目に映るのは眩しく光る白銀の砂嵐のみ。 焦点が定まらない。一向に開けぬ視界に加え、まったくの無音の世界。落ち着かない。 ああ、段々見えてきた。砂嵐に陰影が映る。前方に見える影。五つ。 ぼんやりと見えてきたシルエット。その中の一つ。特徴的な形。見間違える筈も無い。まりさだ。 もう大丈夫だ。はっきりと見える。あの影はやはりまりさだった。 五つの影の正体は子ゆっくり。まりさが一匹、れいむが四匹か。 走っている。親は?子ゆっくりなら近くに必ず親がいる筈だが。どこにいる? む・・・横を向けない。というか、動けない。声も・・・出せないな。何故だ? ああ、そうだった。これはゆっくりの記憶だった。私はゆっくりが過去に見た映像を覗いているのだったな。 私が食べた餡子。その餡子の系譜に連なるゆっくりのいずれかが見た画、という訳か。 ゆっくりの視点にしては妙に高い。それに酷く揺れる。上下だけでなく左右にも。 ああ、そうか、解った。これは親の蔓にぶら下がっている赤ゆっくりの視点だろう。 それなら親が見えないのも納得できる。視点を動かす事ができないから確認はできないが。 子ゆっくり達。怯えているな。時々こちらを向く。後ろを確認するとすぐにまた走り出す。 逃げているな。何者かに追われている。一々止まって振り向きなどせずに、真っ直ぐ逃げればよいものを。 お、私も止まった。いや、止まったのは親か。後ろを見るが・・・何もいないぞ?巻いたのか? それでも歩みを止めない。一目散に逃げ続けている。向かう先は・・・まあ、想像できるな。 恐ろしい目にあった後にゆっくりが向かう場所。自分の巣、もしくは仲間が集まっているゆっくりプレイスか。 一刻も早く安全なところでゆっくりしたいと考える筈だ。 ビンゴ。ゆっくり達が集まってゆっくりしている。結構な規模のゆっくりプレイスだな。 仲間達がこちらに気付いたようだが・・・様子がおかしい。こちらを見て固まっている。 親が後ろを向いた。ははぁ、こいつが追跡者だったのか。道理で姿が見えなかった訳だ。犬だったとは。 十分に距離を置いて匂いを辿って追いかけていたのか。逃げたゆっくりに仲間のいる所まで案内させる為に。 野犬の癖になかなか賢いものだ。ゆっくりの習性を利用するとは。 周りはすっかり囲まれているようだな。どのゆっくりも逃げようともしない。 それにしても音が聞こえないのが悔やまれるな。これだけの数のゆっくりの悲鳴。中々聞く機会は無いのに。 さあ、始まった。集まったゆっくり達に飛び込んでくる野犬の群れ。 しかし、たかが犬とはいえ、ゆっくりから見たらこんなにも恐ろしいものなのか。 鋭く尖った牙。大口を開け恐るべきスピードで襲いかかってくる。 母ゆっくりに咬み付いた、様だが・・・見えない。視点が変えられないのがもどかしい。 お、蔓から落ちた。これはいい。うまい具合に親ゆっくりが視界に入っている。 あああ・・・、いい、いいぞ。頭を前足で抑えられ、後頭部を噛み切られながらも何か叫んでいる。 「逃げろ」とでも言っているのだろうか。こちらを向いて泣き叫んでいる。 おお、これは・・・この表情は素晴らしい。両目を大きく見開き、涙を流し、涎をたらし、 犬が餡子に食らいつくたびにビクンビクンと痙攣している。 その半開きになった口からは悲鳴か嗚咽が漏れているのだろうか。 それにしても・・・クソッ!やっぱり音が聞こえないのは・・・ これだけの物を見ながら、そこにある筈の断末魔を聞く事ができないだなんて・・・ ん?視界がぼやけてきた。段々白く・・・ まさか、まさかこれで終わりか?まってくれ!まだこれからじゃないか! あああ、畜生!段々見えなくなってきた。こんなんじゃ全然足りない! 「イヒヒ!如何でしたかお客様。どの様なものをご覧になったのです? ほぉ・・・野犬の群れに襲われるゆっくり達ですか。野犬の襲撃から運良く逃れたものの記憶ですな。 え?音が聞こえなかった?成程、確かにゆっくりの悲鳴無しでは、どんな虐待も魅力半減でございますな。ヒヒヒ!」 「ええ、それは仕方の無い事でございます。薬品の量が少なかったのですね。稀にある事でございます。 普通のお客様なら一滴だけでも十分なのですが・・・ 服用する方の体質の問題なのでございます。こればっかりは仕方の無い事でございます。」 「え?ええ、そのとおりでございます。薬液の量を増やせば大丈夫でございますよ。 音もちゃんと聞こえる様になりますし、見られる記憶の量も増えますよ。 ただし、少々問題がありましてな。この薬品、依存性があるのです。多量の服用はおすすめできません。」 「イヒヒ!これはこれは失礼いたしました。それほどの覚悟がおありとは。 お客様のなさる事、我々は止めはいたしません。しかし・・・どうなっても知りませんよ?ヒヒヒ!」 「それではまた後日お越しください。お客様の様な覚悟をお持ちの方は何時でも大歓迎でございますよ。 え?今すぐに、ですか?それはできません。薬の在庫にも限りがありますのでな。 お一人様に付き、一日一回までと制限させていただいております。そこはどうかご理解ください。」 「イヒヒ!それでは、またのご来店を。ヒヒヒ!」 (虐待中毒者 更なる深みへ) 「イヒヒ!これはこれは、ようこそお越し下さいました。お客様は二回目ですから、説明は不要ですな。 奥に用意ができております。それではごゆっくりお楽しみください。ヒヒヒ!」 さて、今回はどんな物が見られるのだろうか。おお、音だ。ちゃんと音が聞こえる。 ぼやけていた視界が鮮明になるのに合わせ、ゆっくり達の歌声が聞こえてきた。 枯草の草原を歌いながらゆっくり行進している。 「ゆ~♪ゆ~♪ゆ~♪ゆっくり~♪ゆっくりするよ~♪」 「みんなおうたがじょうずになったね!とってもゆっくりできるよ!」 見上げるほどの大きさのまりさが、こちらを振り返り話しかけてきた。 今回は子ゆっくりか。赤ゆっくりとは違い活発に動き回る事ができる。 きっと前回よりも多くの物を見せてくれるに違いない。 「ゆ!まりさ、にんげんさんがいるよ!」 「ほんとだ。れいむ、しんぱいしないで。まりさがいってくるよ。こどもたちのこと、おねがいね。」 「きをつけてね。」 子ゆっくり達は母れいむの背に隠れ、母まりさが人間達にぴょこぴょこ近付いていく。 母れいむの後ろに隠れながらもこっそりまりさの姿を覗いている。いい子だ。お陰で良く見えるよ。 さあて、一体君はどんな物を見たんだい? 「にんげんさん、ゆっくりしていってね!!!」 「でもここはまりさたちがみつけたゆっくりぷれいすなんだよ。 だからにんげんさんも、べつのばしょをみつけてゆっくりしてね!」 人間達の反応は・・・無視か。まあ、当然だな。私の様にゆっくりを見つけたら嬉々として虐待する者の方が珍しいだろう。 ん?何をするつもりだ?道具を出して何かの準備を始めた。熊手の様な・・・どこかで見た事があるな。 次に取り出したのは・・・火を点けた。たいまつ?竹でできたたいまつだ。 一体何を・・・あっ!解かった。ははは、これはいい。いい画が見られそうだ。 「ねえ、おねがい!にんげんさん!まりさのゆうことをきいてね! ここはまりさたちのゆっくりぷれいすなんだよ!まりさたちがゆっくりするの!じゃましないでね!」 ククク。さあ、早く!早く火を点けてくれ!まさか野焼きに巻き込まれるゆっくりを拝めるとは。 高い金を払った甲斐があった。こんなもの、見ようと思っても見られるもんじゃない。 炎と煙に巻かれ死んでいくゆっくりを見られるんだ!それも目の前で! ん?まてよ?これじゃあこの一家は全滅じゃないのか?ならこの記憶はどうやって・・・ ま、いいか。そんな細かい事は。実際こうやって見る事ができているんだ。何とか生き残って子孫を残したんだろう。 「ゆうう・・・どうしてまりさのおはなしきいてくれないの・・・ しかたないよ。にんげんさん、にんげんさんたちもここでゆっくりしていいよ。 だけどまりさたちがゆっくりするのをじゃましないでね!まりさとのおやくそくだよ!」 何を言っているんだこの阿呆饅頭は。お前の戯言なんか誰も聞いていないよ。 さあ、こんな奴ほっといてさっさと火を点けてくれ!早く!早く!早く!早く! 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!!!な゛に゛し゛て゛る゛の゛お゛お゛お゛!!!!!」 遂にきた!ははははは!おお、いいぞ!良く燃える良く燃える! 「れいむたちのゆっくりぷれいすがあああああああああ!!!!!」 「まっててねれいむ!いままりさがひをけすよ!すぐにけすよ!まっててね!」 消す?どうやって?煙草の火を踏み潰して消すのとは訳が違うんだぜ。 まして靴も履いていないお前のその『あんよ』で火を消すってか?ははは!やれるもんならやってみろ! 「ゆぎゃああああああああああああ!!!あじゅい!あじゅいよおおおおおおお!!!!!」 「ああああああ!!!まりさ!まりさああああああ!!!!!」 あっはっはっはっは!!!帽子に火が燃え移った!こりゃ傑作だ! 急いで帽子を脱いだがもう遅い。ククク、まりさの、自慢の、金髪が、アハハハハハハハハ!!! れいむも子供等も泣いている。だが、いいのか?さっさと逃げないと、次はお前達がああなるんだぜ。 「みんな!おうちににげるよ!いそいで!」 ほお、意外と立ち直りが早かったな。まりさを見捨ててさっさと逃げ出すとは。賢明な判断だ。 ククク。家族に見捨てられ、炎に巻かれ全身を焼かれながら、まりさは一体何を思うんだろうなあ。 今どんな気持ちだ?どんな顔してるんだ?ああ、見られないのが残念だよ。 ゆっくりの記憶をトレースしてるだけだからなあ。視点を変えたりできたらいいんだが・・・ 「あああああ!!!れいむ!!!れいむうううううううう!!!!!ああああああああああ!!!!!!」 まりさの最期の悲鳴を背に逃げるゆっくり一家。どこに逃げようというのかね。 おや?足を止めた。ちょっと待て。200mも逃げてないじゃないか。これで逃げ切ったつもりなのか? 「みんな、はやくおうちにはいってね!おうちのなかはあんぜんだよ!」 母れいむの声に促され、次々と巣穴に潜り込む子ゆっくり達。安全?どこが?正気の沙汰とは思えないな。 しかし、ゆっくり達の『おうち』に対するある種信仰にも似た思い込みは一体何なのだろう。 どいつもこいつも巣に逃げ込めば安全だと信じ切っている。まったくお笑い草だ。 まあ、そのお陰で我々は手軽に虐待を楽しめるのだから、変に賢くなられても困る訳だが。 絶対安全だと確信している『おうち』に逃げ込み、安心しきっているゆっくりを巣から引きずり出す。 巣穴の入り口に施されたバレバレのカムフラージュを暴いた時の奴等の顔といったら・・・ 天国から地獄へと突き落とされた絶望。あの時の表情に勝るものはそうは無いな。 ゆっくりの巣穴については実はよく解ってはいない。そもそも誰もゆっくりが巣を掘っているところを見た事が無いのだ。 手も足も持たず、使えそうなものといったら口くらい。それであれだけの穴を掘るんだから、流石は不思議饅頭といったところか。 それに、巣穴の中に必ずあるあの光る石。あれのお陰で例え入口を塞いでいても、巣穴の中はお互いの顔が解るくらいに明るい。 しかもその石、巣から外に出すとまったく光らなくなるのだ。どうやって巣を掘るのかと同じく、ゆっくりが持つ謎の一つだ。 やはりゆっくりの巣には奴等が「絶対に安全だ」と盲信するに足る何か不思議な力が働いているんじゃないだろうか。 ゆっくりの記憶を覗けばひょっとしたらその謎もいつか解けるかもしれないが、まあ無理だろうな。 ゆっくりの研究をしている学者連中は頭の固い真面目な連中ばかり。こんな店に来る事など無いだろう。 私も自分で調べようなどとは思わない。あくまでもゆっくりは虐待の対象。それ以外の事に興味など無い。 下らない事を考えている間にも、草原の火はどんどん燃え広がっている。 どうやら巣の近くまで炎の壁が迫って来た様だ。巣の中に煙が入って来た。 子供達が「目が痛い」「苦しい」と騒ぎだし、母親が慌てて自らの体で巣穴に蓋をする。 「まりさ。まりさ。だいじょうぶだよ。しんぱいしないでね。こどもたちはれいむがかならずまもるよ。 れいむとまりさのこどもたち。かわいいかわいいこどもたち。かならずまもるよ。かならずまもるよ!」 背を外に向け、子供達ににっこりとほほ笑みかける母親。子供達を安心させようとの心遣いだろうが・・・ ククク。いつまで持つかな。段々と余裕が無くなってきた。顔は引き攣り、額に脂汗が滲む。 草原のすべてを焼き尽くす紅蓮の炎。その熱風が容赦無くれいむの背を襲う。 「ゆぐぐぐぐぐぐ・・・まけないよ!まけないよ!まりさとやくそくしたんだ!こどもたちはぜったいしなせないよ!」 れいむの悲壮な覚悟。しかし、炎に慈悲などある筈も無く、遂にれいむも炎の餌食に。 れいむの表情がそれまでとは明らかに変わり、泣きながら最愛のゆっくりの名を叫ぶ。 「まりさああああああ!まりさああああああ!たすけて!たすけて!あついよおおおおおおおお!!!!!」 「いやだああああああああああああ!!!!!じにだぐないいいいいいいいいい!!!!!!」 あはははははははは!どうした?どうした?熱いのか?逃げたいのか?いいんだぜ、逃げても。 お前がそこから一歩でも動いたが最後、中の子供達も炎に巻かれるだろうがな。あはははははははははは! 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!!」 ん?喚かなくなった。死んだか?チッ、つまらん。もっと苦しんでくれたら良かったものを。 その替わり巣の中は大変楽しい事になっている。母が死んだ事で子供等の混乱は今や絶頂だ。 泣きながら母の亡骸にすがるもの。一歩でも入口から遠ざかろうと、巣の奥の壁に体を押し付けるもの。 「これは夢だこれは夢だ」とうわ言を繰り返すもの。頭がおかしくなったのか、クルクル回りながら歌いだすもの。 しかし、私が記憶を覗いているこのゆっくり、随分と落ち着いているものだ。 姉妹達の狂乱には加わらず、辺りをきょろきょろ眺めている。お陰で巣の中の様子がよく解かるが。 あっ!急に視界がブラックアウトした。こいつ、気絶しやがったか。 あああ、これで終わりか。足りない。これじゃ足りない。次はもっと・・・ 「イヒヒ!如何でしたかお客様。今回はちゃんと音が聞こえましたか? ほうほう、それはようございました。では、次からは今回と同じ分量で・・・え?まだ足りない?」 「お客様も相当な虐待好きでございますなあ。いえいえ、止めているのではございませんよ。 最初に申しました通り、すべては自己責任でございますからな。ええ、自己責任でございます。ヒヒヒ!」 「イヒヒ!それでは勇敢なるお客様、またのご来店を。ヒヒヒ!」 (夢の世界 もう二度と戻れない場所) 「イヒヒ!これはこれは、ようこそお越し下さいました。ささ、早速奥へ・・・ え?質問ですか。ええ、何なりとどうぞ。私が答えられる物でしたら、何でもお答えいたしますよ。」 「ふむ・・・記憶をただ見るだけで無く、介入したいと・・・難しいですな。難しいですが・・・ 端的に申しますと『可能』です。お客様の望む通り、別視点から覗く事もできます。」 「お客様、例えばこんな経験はございませんか?自分が体験した過去のできごとについて、 後から『ああ、あの時こんな風にすれば良かった』などと考えた事。そして、それについて脳内でシミュレートした事。 そう、『妄想』でございます。妄想とは便利な物ですな。その中では自分は何にでもなれるし、何でもできる。」 「それと同じ事をする訳でございます。ゆっくりの記憶の中で妄想をするのです。 過去の記憶を自分好みに改編する。好きな視点から眺める事もできますし、結末すら変える事ができる。 必要なのは自身の妄想力、そしてゆっくりの記憶の世界に完全に入り込む事。」 「イヒヒ!もう気付かれたのではないですかな。その為に何が必要なのかを。 ええ、その通りでございます。どうするかはお客様次第。あくまで自己責任でございますよ、自己責任。ヒヒヒ!」 「イヒヒ!流石に迷っておいでの様ですね。ええ、良く考えた方がよろしゅうございますよ。 過去に何人もおりますからな。こちら側に戻ってこられなくなった方が。 戻ってこられるかどうかはお客様の意志の力次第でございます。 自信はおありですかな?快楽を振り切り、現実世界へ戻る事ができるとの自信は。」 「マイナスの面を話しましたので、プラスの面についても話しましょうか。 実はこの方法、リスクを冒すに足るリターンもあるのですよ。」 「普通、妄想とは自分の知識や経験を元にするものです。ですから自ずと限界がございます。 それを超越してまったく新しい物を生みだす事ができるのは『天才』と呼ばれる者だけです。 失礼ですがお客様はそういった特別な人種では無く、ごくごく『普通の人』でございましょう?」 「それゆえ、ゆっくりの虐待方法についても目新しさが無くなり、いずれマンネリ化してしまう。 それでも満足できるのなら良いのですが、そうで無い方も極少数ですがおられるのです。」 「ですが、もし、ゆっくり達のあらゆる『ゆっくりできない記憶』を収めたデータベースがあったとしたら? そこには今までゆっくりが味わった様々な苦痛があります。当然、今まで見た事も無い様な物もです。 更にそのデータベース、ただ見るだけではございません。それを参考に新たに創り出す事もできるのです。 そこに納められた様々なパーツを組み合わせたら、それこそ星の数程の虐待方法を試す事もできるでしょう。」 「しかも、すべては脳内のできごと。いかなる事でも、どんな突拍子も無い事でもできます。 現実世界では決して起こり得ない事も。お客様は世界のすべてを変える事ができる『神』になれるのですよ。」 「イヒヒ!どうです?危険を冒す価値、あるとは思いませんか? もちろん、危険を冒さず今まで通りただ眺めるだけ、という選択もありでございますよ。 すべてはお客様次第。ええ、お客様次第でございます。ヒヒヒ!」 やってしまった・・・私は戻る事ができるのだろうか・・・現実世界に・・・ まあ、今更後悔しても仕方が無い。今はこれから起こる筈のゆっくりの悲劇を楽しむ事に集中しよう。 大丈夫。きっとどうにかなるだろう。大丈夫。 大量の薬を服用しただけあって、ゆっくりの記憶とのシンクロはバッチリだ。 映像、音の鮮明さは言うまでも無く、肌を撫でる風や花の香りまで感じる事ができる。 自由に動く事もできる。周りには複数のゆっくりの一家。小さなゆっくりぷれいすだな。 ははは。皆楽しそうだな。見ているこっちまで何だかゆっくりとした気分に・・・おっとこれはまずい。 ゆっくりと同化しすぎた。五感や感情まで共有していたら、肝心の時に私まで苦痛を味わう事になってしまう。 意識をゆっくりから切り離そう。そうだな、少し上から俯瞰で眺める事にしようか。どうだ?いけるか? 成功。なんだ、案外簡単じゃないか。さて、何かが起こるのをただ待つのも暇だな。 折角何でもできるんだから、何かしようか。ゆっくり日向ぼっこをしてる奴等の上にゲリラ豪雨でも降らせてやるか? まあ、慌てる事はないか。時間はたっぷりある。お楽しみは後に取っておくとして、ちょっとゆっくりが足りないな。 ゆっくりの数を増やそうか。悲鳴は多ければ多いほど良い。 ははは。しかし素晴らしい気分だな。本当に神にでもなったようだ。 何でもできる。真っ白なキャンバスに絵を描く様に。まっさらな原稿用紙に物語を紡ぐ様に。 あの男、見た目も仕草も話し方も、すべてが胡散臭い奴だったが、嘘は吐いていなかった様だな。 おや、下界に変化が・・・あれは・・・ククク、これは面白くなってきた。さあ、下に降りて近くで楽しもう。 「イヒヒ!これはこれは旦那様。ようこそお越し下さいました。 ええ、こちらが先程連絡差し上げた、新しく夢の世界へ旅立たれたお客様でございます。ヒヒヒ!」 「早速楽しんでおいでの様で。自分の見ている夢の内容を、ぶつぶつ呟いておいでですよ。 これで旦那様も暫くはネタに困る事もございませんなあ。ヒヒヒ!」 「おや、また誰か新しいお客様がいらした様です。申し訳ありませんが接客に戻らせていただきます。 ええ、分かっております。いつもの通り、このお客様の呟きは仔細漏らさず、すべて録音して旦那様にお届けいたしますよ。」 「イヒヒ!これはこれは、初めていらっしゃるお客様でございますな。ようこそいらっしゃいました。 当店に辿り着いたという事は、お客様もそうとうな・・・好きものでございますな。ヒヒヒ! 当店では普通の虐待に飽いたお客様の為、他ではマネできない特別なものを用意してございますよ。 無論、それに見合った『対価』はいただきますがね。ヒヒヒ!」 end 作者名 ツェ 今まで書いたもの 「ゆっくりTVショッピング」 「消えたゆっくり」 「飛蝗」 「街」 「童謡」 「ある研究者の日記」 「短編集」 「嘘」 「こんな台詞を聞くと・・・」 「七匹のゆっくり」 「はじめてのひとりぐらし」 「狂気」 「ヤブ」 「ゆ狩りー1」 「ゆ狩りー2」 「母をたずねて三里」 「水夫と学者とゆっくりと」 「泣きゆっくり」 「ふゅーじょんしましょっ♪」 「ゆっくり理髪店」 「ずっと・・・(前)」 「ずっと・・・(後)」 「シャッターチャンス」 「座敷ゆっくり」 「○ぶ」 「夢」 「悪食の姫」 「中学生のゆっくりいじめ(前編)」 「中学生のゆっくりいじめ(後編)」 「ゆっくりできないあいつ」 「とかいはルール」 「まりさまりさまりさ・・・」
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売ゆん婦2 12KB 虐待-普通 飼いゆ 野良ゆ 赤子・子供 ペットショップ 虐待人間 ぺにまむ 投稿名、決めました。 書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 703 ゆー具 ふたば系ゆっくりいじめ 708 売ゆん婦 ・『売ゆん婦』の続きです。 『売ゆん婦2』 一、 パソコンのモニターに映されるれいむの艶姿、それは全国にいる視聴者達に見られていた。虐待鬼意惨、HENTAIお兄さんが主な観客層である。動画の評判は上々で、コメント欄も大盛況だ。 今はれいむがまりさのぺにぺにを咥えてふぇらちおっをしている所がアップで画面一杯に広がっている。 「へえ。『赤ゆに見せて、性教育(笑)を施しています。見せ終わった後赤ゆ同士ですっきりーを始めて、黒ずんで死んだので笑えましたw』、 『ぺにぺにを切除したれいぱーの目の前でエンドレスで流し続けて発狂させましたwww』、か。参考になるなー。 『いつもオカズにさせてもらってます!エロくて最高!!』、『れいむタンハアハア』、……これはちょっとどうよ?」 ニヤニヤ動画のコメントには逐一目を通している。新たなゆ虐のヒントになるし、何よりコメントの内容を聞かせた時のれいむの顔が気に入っていた。羞恥、屈辱、青年への怨嗟が入り混じった何とも言えない表情は、青年を興奮させる。 「それにしても、いい貰い物したよな俺」 寝床の中で寝息も立てずに静かに眠るれいむをちらっと見て、笑みを深める。ゲスゆっくりを制裁、虐待するのもそれはそれで楽しいが、善良なゆっくりを汚すのは、それ以上に楽しい。 (親の餡子がよっぽど良かったんだろうか) 少年時代に虫などで遊んだこと、その延長だ。ゆっくりは人間が持つ嗜虐心を満足させてくれる稀有な存在だと青年は感じる。動物などをいじめるのは流石に良心が咎めるが、ゆっくりは違う。 生き物ではなく、ただの動いて話す饅頭。食材をどうしようと自由だ。 「饅頭でも夢を見るのかね」 ニ、 おうちを奪われた後、雨風を凌げる場所を探してれいむ母子は彷徨っていた。野良ゆっくりの住宅事情は人間よりも厳しい。 ゆっくりできるおうちを手に入れたとしても、今度はそれを守ることを考えなくてはならないからだ。数日間は雑草や路上に落ちていた人間の食べ残しを食べていたが、そんな生活のせいで段々と子れいむが弱り始めてきた。 「おちびちゃん! しっかりしてねおちびちゃん!!」 「ゆ……。おかあ、しゃん……」 既に成長しきってある程度の丈夫さを持つ母れいむならともかく、夜の冷え込みや乏しい食料、それらは確実に幼い子れいむの体力を削いでいったのだ。 「さむいの!? おかあさんがすーりすーりしてあげるからね!!」 「ゆっきゅり、できりゅよ……」 「ごはんさんもあるよ! ……あんまりおいしくないからごめんね」 少しでも我が子を暖めようと、母れいむは必死で体を擦り合わせる。摩擦によって生じた熱で僅かではあるが子れいむの顔色が良くなり、母れいむが咀嚼して柔らかくし吐き出した雑草を食べられるほどになった。 食事を終えて、ようやく子れいむは眠りにつく。 (このままじゃ、おちびちゃんはゆっくりできなくなるよ……。そうなるまえにおちびちゃんにあたらしいおうちを見つけて、おいしいごはんさんをたべさせてあげないとといけないよ!!) 翌日まだ日が昇らないうちに、母れいむはまだ自分のあんよで跳ねられるほど回復していない子れいむを口の中に入れてゆっくりショップを目指す。 以前ガラス越しに除いた店の中の様子は、人間さんもゆっくりもとてもゆっくりしていた。 (まっててねおちびちゃん! やさしいにんげんさんにおちびちゃんをたすけてもらうからね!!) 母れいむは、自分にできることとそうでないことを弁えていた。このままでは、いつかそう遠くないうちに確実におちびちゃんが永遠にゆっくりすることになる。 かといって、公園や河原に行けばすぐに人間に駆除される末路が待っている。街の飲食店の裏手にあるゴミ箱を漁っても同じ。人間さんの家に侵入して奪うなどもっての外だ。 (れいむはわるいことはぜったいにしないよ! そんなことをしたられいむもにんげんさんもゆっくりできなくなるよ!!) ゆっくり同士の話で聞いた事がある、人間さんに虐待されたゆっくりは悪い事をしたからだ、悪い事さえしなければ人間さんだって酷い事はしない筈、と母れいむは考えていた。 人間の家に侵入した挙句におうち宣言をかますようなことをすれば虐待のフルコースが待っていただろうから間違った考えではなかったろうが、 人間とはたいした理由もなしに弱者を虐げる事ができる生き物なのだということを、人間との接触がほとんどなかった母れいむは知らなかった。 三、 運良く道中で危険な目に遭わず、母れいむは開店前のゆっくりショップへと辿り着いた。 ゆっくりのあんよではかなり時間がかかり、朝日は既に顔を出している。途中で擦れ違った人間さんの自分を見る目が変に冷たかったのが気になったが、 そんなことより今はおちびちゃんを助けてもらわなくては。子れいむを口から出してそっとアスファルトの上に降ろすと、店内の人間さんに聞こえるように大声を出す。 「にんげんさん!!! にんげんさん!!! ゆっくりあけてね!!!」 母れいむからすれば精一杯のお願いだったのだろうが、騒音以外の何物でもない。店を開ける準備をしていた人間が母れいむの声に気がついたのか、 顔を顰めて店内からガラス越しに外の様子を窺う。やがて母れいむを発見すると、自動ドアのロックを解除して外に出てきた。 「ゆ、おにいさん!! あけてくれてありがとう!!!」 店員は母れいむが野良ゆっくりであることを確認すると、傍に伏せていた子れいむ共々汚いものを掴むように嫌々摘み上げて店の奥へと運んでいった。 「ゆぅううう……。くるちいよ……」 「ゆゆ! おにいさんやめてあげてね!! おちびちゃんがいやがってるよよ!!!」 「黙ってろ。困るんだよな、薄汚い野良がうろついてると」 野良ゆっくりは人間に対して迷惑な行動をする個体が多い。そんなものがゆっくりを扱う店の前にいると、顧客の愛玩用ゆっくりに対する購買意欲が失せる可能性がある。 店員の対応はまっとうな社会人の義務を全うしただけだった。あの場で叩き潰してやりたかったが、汚物を道に撒き散らすわけにもいかなかったので人目につかないような所へこうして持っていくのである。 「れいむたちなにもわるいことしてないよ! おちびちゃんをにんげんさんにたすけてほしかっただけだよ!!」 「助けてほしいだって?」 母れいむは自分が考えていた事をたどたどしい口調で店員に説明した。全て聞き終わると、青年は馬鹿馬鹿しそうに鼻で笑う。母れいむの甘い考えが可笑しかったようだ。 「どうじでわらうのおおおおお!?」 「いや、くだらないから」 くだらない? どうして? 「そんなこといわないでね! どうしておちびちゃんをたすけてくれないの!? れいむたちだれにもめいわくかけてないよ! れいむのおちびちゃんはいいゆっくりなんだよ!!」 「迷惑掛けてない? 現在進行形で、饅頭風情が俺の貴重な時間を浪費させているという多大な迷惑を既に掛けられているんだけどな。ていうかさ、もう面倒臭いからお前もちびも両方潰しちゃっていいよな?」 れいむの懇願も、店員は聞く耳を持たない。ゴミ袋を準備し、後始末がスムーズにいくようにしている。 「おねがいですぅううううう! おちびちゃんを、おちびちゃんをたすけてくださいいいいい!!!」 「だから五月蝿いって。ていうかさ、それ栄養状態が悪いから早くマシなもの食わないとどっちにしろ死ぬよ。今ここで一思いに楽にしてあげた方が慈悲ってもんさ」 ゆっくりを扱うプロだから分かるのか、店員は子れいむの衰弱の原因をぱっと見ただけで言い当てた。その言葉に母れいむは希望をかけて喰らいつく。 「おいしいものをたべさせてあげればおちびちゃんはたすかるの!?」 「ん、まあね。でもこんな汚いのに食わせるような余分な餌なんてここにはないよ」 母れいむは餡子脳を必死に回転させる。この人間さんは自分もおちびちゃんも殺そうとしている。でも、自分は人間さんには敵わない。だから、おちびちゃんが助かるようにするには…… 「おにいさん」 「お、おとなしくなった。覚悟を決めたか? 安心しろ、一瞬だ」 「ちがうよ。おちびちゃんにたべさせるごはんがあれば、おちびちゃんはほんとうにたすかるの?」 「ああ。でも、お前が用意できるわけないしな。だから潰すよ」 「できるよ」 「え?」 「……ゆ?」 店員と、黙ったまま話に耳を傾けていた子れいむの声が重なる。 「れいむが、おちびちゃんのごはんになるよ」 「おかあしゃん……!?」 そう、さあおたべなさいをすればいい。簡単なことだった。 「あ、そっか。それがあったっけ。余計なこと言わなきゃ良かったな」 「れいむがごはんになります! だから、おちびちゃんをここでゆっくりさせてください!!!」 「……おかあしゃん、やめちぇね!? れいみゅは、おかあしゃんがいにゃいとゆっきゅりできにゃいよ……!?」 揉み上げを人間の手のように前方に垂らし、体を限界まで折り曲げて土下座をする。 「お前、ここがどういう場所か分かってんの?」 「にんげんさんとゆっくりがゆっくりできるところだよ」 「間違ってはいないけどさ……」 おちびちゃんを一人にしたくなかった、おちびちゃんともっと一緒にゆっくりしたかった。だから今まで自分を食料にするという答えが出せなかった。後に引けない状況になって、やっと踏ん切りがついたのだ。 「まあ、いっか。別に損はしないし」 店員はれいむの提案を呑んだ。人間がゆっくりとの約束を守ることによるメリットなんて皆無だが、幾らでも利用方法はあったからだ。 「ゆ! それじゃあ……」 「ああ。それでいいぞ」 「ありがとう! おにいさんありがとう!!」 「やるならさっさとしろ。こっちは忙しいんだから」 「ゆん、でもそのまえに、おちびちゃんにおわかれがいいたいよ」 涙を流しながら自分を止めようとする子れいむに、母れいむは優しく、万感の思いを込めてゆっくりにとって最も重要な言葉を言った。 「おちびちゃん!」 「ゆ!?」 「……ゆっくりしていってね!!!」 「ゆ、ゆっくりしていってね!!!」 言えた。満面の笑みで。これでもう思い残す事はない。おちびちゃんはここで人間さんとゆっくりできる。 「さあ、おたべなさい!!!」 母れいむの体が真っ二つに分かれて、物言わぬ饅頭と化す。薄れ行く意識の中で、母れいむが最後に見たものは子れいむの泣き顔だった。 こうして、母れいむは己のゆん生を売ることで子れいむの命という自分にとって一番太切なものを買ったのだ。 「ほら、食え」 「ゆぐっ、ゆぐっ、ゆわああああああん……」 子れいむは泣きながら母れいむだったものを喰らう。さあおたべなさいをされたら、ちゃんと食べなくてはいけないのだ。どんなに嫌でも、例え大好きな母親でも必ず。 「お前の餌、全部それだから」 「ゆっぐ、ゆっぐ……」 店員には母れいむ以外のものを子れいむに食べさせるつもりはなかった。元々野良ゆっくりなど潰されても文句の言える立場ではないのだから、ここまでしてやるだけでもありがたいと思ってもらいたい。 「ほれ、水ぐらいは飲ませてやるよ」 ぼろぼろの皿に水を入れて子れいむの前に置いてやると、凄い勢いで飲み干していく。食事が終わった時に子れいむの顔を見ると、だいぶ餡色が良くなってきたようだ。やはり栄養の問題だったらしい。 「けっこう食ったな。美味かったか?」 「……おいしく、にゃいよ。おかあしゃんにゃんだよぉ……!?」 砂糖水の涙がはらはらと子れいむの目から零れ落ちる。 「不味いか。お前の親、さぞかし幸せなゆん生だったんだろうな。ちびだけ残してくなんて単なる自己満足だろうに」 店員の軽い発言は子れいむに不快感を抱かせた。 「おかあしゃんは、いいおかあしゃんだったんだよ!?」 餡子を食べている時に、舌から餡子脳へと直接伝わってきた母れいむの想い。最後まで子れいむが幸せになれるように願っていた。 ゆっくりのさあおたべなさいは、食べられる側の想いを引き継ぐことでもあるのだ。まあ、人間にとってはどうでもいいことである。 「ああそう。しばらくそこでゆっくりしてな」 子れいむを残し、店員は再び店先に戻る。 (後で虐待用ゆっくりを良く買ってくれるお客さんに、おまけとしてあの子れいむをサービスすればいいか) あっさりと母れいむの想いを無為にするようなことを思いつく店員。所詮ゆっくりとの約束など、彼の中ではその程度の比重しかなかった。 野良ゆっくりを売るような真似をして店の信用を落とすわけにはいかないし、虐待趣味があるお客さんならあの子れいむで最大限楽しんでくれるだろう。店も損をせずお客さんの好感度アップ。皆ハッピー、いいことずくめだ。 その幸せの中に、当然のことながら子れいむの幸せは入っていなかった。 四、 夕陽も沈み、ゆっくりショップに訪れる客層が変わり始めた。主に仕事帰りのサラリーマンや学校帰りの学生である。 彼らは愛玩用ゆっくりのショーケースを素通りして、虐待用ゆっくりや処分品ゆっくりが入ったショーケースを吟味し始める。このストレス社会、ゆっくりは彼らの鬱憤の捌け口となっていた。他には単に虐待が趣味の者も数多い。 「こんばんわー。なんかいいの入ってます?」 また一人の青年が入ってきた。この青年、日頃からの常連である。 「あ、いらっしゃいませ! ゲス、赤ゆ、子ゆ、家族、何でも揃ってますよ」 店員とも顔馴染みで、青年の好みも知られていた。 「とりあえず、冷凍赤ゆを3ダース頼みます」 「毎度ありがとうございます。そうだ、お客様。常日頃から当店をご愛顧してもらっているサービスといってはなんですが、野良の子ゆっくりいりませんか?」 「サービスですか、それって無料?」 「ええ、こんなことがあったんですよ」 店員は子れいむを任せられる適任者が来たと、青年に朝の出来事を説明する。 「へえ、そんなことがあったんですか」 「ええ。このまま置いておくわけにもいきませんし」 青年はしばらく思案に耽る。 (れいむ種かぁ。これといった長所がないからどっちかといえば無能なやつだし、素材としてはありふれてるけど……。そこは料理人の腕の見せ所って所かな) 「分かりました。そういう事情なら遠慮なく頂いていきます」 「本当ですか! いやあよかった、これで面倒事が片付きましたよ!」 善は急げと、店員は急いで店の奥から子れいむを小さなダンボール箱に入れて持ってくる。中からは「ゆ!? ゆゆ!?」と自分の置かれた状況を理解していないであろう子れいむの鳴き声が聞こえていた。 「ビニール袋に入れますんで。それと、こいつの親だったものも持ってきますね。餌として使ってください」 「ご丁寧にどうも」 店から出た青年は新しい玩具を手に入れたことで、機嫌よく家へと帰っていった。 そして、これがれいむと青年の出会い。現在にまで至る青年とのゆっくりできない生活の始まりの日のことだった。 今回は母れいむとの過去話がメインで、本格的なゆ虐は次回からになります。 次回は売ゆん婦れいむの初すっきりーの時のことを書きます。過去と現在の時系列が入り乱れていますが、ご了承ください。 早速二つも名前を考えていただき、このとしあき感謝の極み。ニヤニヤ動画はご存知ニコニコ動画のパロディなので、ここは一番初めに考えてもらった『ヤリまむあき』と今後名乗らせていただきます。 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1138 ゆっくり漂流記 抗う命/コメントログ」 全部書いてから上げりゃいいじゃん。小出しにする意味は何? それとも、大層みやびな考えでもあるんですかね? -- 2010-04-19 05 45 49 ↓小出しはよくあるし、全部短期で完結させてるだけマシというか凄い むしろプロローグとか言って出したあと放置な方が問題だろ 短期完結なら分かれててもいいじゃない ゆっくりできるんだし -- 2010-04-21 18 54 52 一番下のやつ、読ませていただいてゆっくりさせてもらってる分際でずいっぶんと偉そうな口をたたくじゃないか。 お前みたいな身の程わきまえねえ野郎に比べりゃ大概のものはみやびだろうよ。 -- 2010-08-26 23 55 13 遭難してゆっくりに裏切られて不幸な人だなと思ってたら 家族思って泣いてるとこで、この人ゆっくりんピースの高級会員の人間だったの思い出した -- 2010-09-18 23 32 24 所詮はゆっくりか… 脱出ならまだしも、生存確率まで下げる、まりさの極悪さに、反吐が出そうだぜ。 -- 2010-12-22 12 16 56 まりさ自己評価高すぎwwwwお前ごときに追いつけないわけねーだろ! -- 2011-02-24 00 33 01 逃げだすとこすごいドキドキした…… -- 2011-09-25 14 50 15 遭難してる時に精神力や精神構造が幼い奴と一緒には居たくないものだ -- 2011-11-02 17 23 29 ↓1日2日や集団生活の避難所ならともかく、 救いのない漂流ならまともでいられる人のほうが少ない気がする -- 2014-01-05 21 41 26 ↓やっぱこれだよなぁ 実際漂流したら…その上ゴミクズゆっくりに裏切られたら… -- 2016-08-30 14 42 37