約 4,411,964 件
https://w.atwiki.jp/83452/pages/7987.html
「おきてー、お姉ちゃん」 「んぅ…後少しー」 「ほーら、今日は出かけるんでしょ?」 「はっ!……おはようございます…」 私はまだ眠い目をこすりながら憂に反応します 時は早く、既に3月、春もすぐそこです 「ふふっ、ご飯できてるからね?」 「はぁーい、着替えたらいくよぉー」 トントントン 憂が階段を降りる音が響きます 最近は自分で起きるように努力してるんですが…えへへ また憂に起こされちゃいました、失敗失敗 …さて、着替えるとしますか … 昨日、憂をお出掛けに誘いました 最近は大学の準備や引越しで忙しかったから。 それに、憂の事。 ううん、本当は私自身の事かもしれません ガチャ 「ふぁー」 思わず欠伸が出てしまいます 「はい、朝ご飯だよ」 そう言って朝ご飯を並べる妹の憂、大切な家族 憂のご飯はとってもおいしくて 憂の顔をみるだけで元気が出ます 「おぉ、ありがと憂~、いただきます!」 「私も、いただきます」 でも、それも今週で最後。 来週には私はこの家を出て行きます。 それは悲しいことではありません …わかっていても、憂を見ると胸が苦しくなります 私は憂が大好きです、憂の笑顔が大好きです 憂の悲しい顔は見たくありません … 「よし、じゃあそろそろ行こうか!」 朝ご飯を食べ終わった私はそう言って立ち上がります 「そうだね、じゃあ少し支度してくるね」 「りょーかいです!」 憂は笑いかけると自室に向かいました 私は気づいています、憂の些細な変化。 憂の笑顔がいつもと違うことに。 … 「おまたせ、お姉ちゃん」 「よし、じゃ行こうか!」 私は勢い良く外へ飛び出しました。 まだ肌寒さが残る3月。 でもその空はとても晴れていて … その日差しの中、私と憂は歩き出しました 「そういえばお姉ちゃん、どこに行くの?」 歩きながら憂が私にそうたずねます 「んー……それが、実は決めてないんだよね…でへへ」 私は申し訳ない、と呟いて苦笑いしました 実は全く決めていません、 でも、憂には全部わかっているようでし 「ふふふ…やっぱり」 憂はまったく、と言う風に笑います。 いつもと同じ笑顔、それを見るだけで私の胸が温かくなるのを感じました 「えへへ、じゃあまずは買い物でも行こうか!シッピングショッピング!」 私は元気よくそう言いました 「憂は何かほしい物あるー?」 「んー、やっぱり服とかかな?」 「おっ、いいねいいね、じゃあまずは服屋に直行だぁ!」 私は意気揚々と前を歩きます 憂は少し後ろを歩いています おっと、忘れていました 「あっ………憂!」 私は振り返り憂いに向き直ります これがなきゃ始まりせん 「ん?なぁに、お姉ちゃん」 「ふふっ…はい!」 私は憂に向かって手を差し出します 「手、繋ごうよ!」 「………うん!」 憂は私の手をしっかりと握りました 「ふふっ……温かいね、お姉ちゃん」 そう笑いながら言います その笑顔が嬉しくて、 わたしもつい上機嫌になります 「そうだね、あったかあったか!」 ふふ、私たちは笑いながら目的地に向かいました。 洋服屋 「お姉ちゃん、なんかいいのある?」 「んーそうだなぁー」 私はあっちを見たりこっちを見たり、中々決まりません そこで憂にも聞いてみました 「憂はー?なんかあるー?」 「えっと………どうだろ」 そう言って困った表情になりました まだ決まってないようです…ふふふ。 それなら、と私は声をあげました 「じゃあ、私が選んであげるよ!!」 「え?お姉ちゃんが…?」 憂が少しびっくりしながら言います 「うん!私にまっかせなさい!」 「…うん、わかった、お姉ちゃんに任せるよ」 「ふふふ、憂にピッタリ似合う服、探してあげるからね!」 そう言って私は服選びに戻ります 憂に似合う服、どれにしようか迷います 一つ取っては憂を思い浮かべる。 その動作が何か楽しくて。夢中になって店内を回ります 私は立ち止まると、一枚のTシャツを手に取りました 可愛い楽器のキャラクターがプリントされたTシャツ。 「…ふふ、ギー太そっくり」 そう笑っていると横のシャツにも目がとまりました 「あっ…色違い」 色違いの同じTシャツ。 まるで…それ私と憂のような 「…うん、これにしよう!」 これは中々良い選択です、憂の笑顔が浮かんで頬が自然と緩みます 私はTシャツを手に取ると、憂の元に向かいました 「ふふ………じゃーん!」 しばらくして戻った私は憂にTシャツを見せました 憂はシャツをじーっと見た後、顔を上げて微笑みました 「…ふふふ、可愛いね、ギー太かな?」 「ちっちっち、わかってないな憂、これはギー汰だよ!似てるけど違うよ!」 そう言っておどけて笑う私、それを見て憂もクスクスと笑います 「それにね、これ見て」 「…?」 そう言って私が取り出した、色違いのTシャツ おそろいのTシャツ…。 「私と憂、二人でおそろいだよ~」 「…お姉ちゃん」 私が出したおそろいのTシャツ 私と、憂 同じように、どこか違っても、一番近い存在… なんてね! 「…素敵だね、お姉ちゃん」 「えへへ~、気に入ってもらえてよかったよ!」 憂に気に入ってもらえてとっても嬉しいです。選んだ甲斐があります! 憂ははしゃぐ私を見てニコニコしてる…… 私にはわかります、そのどこか悲しげな笑みに。 … 「よし、じゃあそろそろいい時間だし、ご飯食べに行こうか!」 「おっ、いいねいいね、何食べようか~」 服の勘定を済まし、私たちはまた歩き出します 「さて、どこで食べようか」 「ん~そうだなぁ~、あっ、見てみて憂!!、春のスイーツ追加だって!」 そう言って私が指さした先には「春のスイーツメニュー追加」 と垂れ幕が下がったファミレスだった 甘いものに目の無い私は、正直ワクワクが止まりません 「ふふ、じゃあそこに行こうか」 「うん!レッツゴー!」 そう言ってはしゃぎながら憂の手を引いて歩きます 「んー」 「どうしたの?お姉ちゃん」 憂がメニューを凝視している私に問いかけます 「んー?、いやこのスパゲッティ食べたいけど、こっちのハンバーグも捨てがたい…」 そう、私は今迷っています このシーフードスパゲッティ それともこの特製デミグラスハンバーグ……おっと涎が 「じゃあさ、わたしが一つ頼むから、半分こしようか」 それを見かねたのか、憂いが笑いながらそう言います 流石私の妹です、感激です 「えっ!いいの?、ありがと憂~」ガバッ 「わっ、もう…お姉ちゃんったら」クスッ 抱きつかれた憂は周りの視線が恥ずかしいのか頬をすこし紅色させながら微笑みます そんな憂の反応を見るのは楽しいです。 あ、わざとやってるわけじゃないよ? … 「ふー、満腹じゃ」 うー、思ったよりボリュームがあったな… ちょっと苦しいや 「もう…だらしないよ?」 「えへへ、面目ない…」テレテレ 憂に叱られました、 えへへ、きをつけましょう 「あっ、お姉ちゃん、デザート来たみたいだよ」 その直後、頼んでおいたデザートが運ばれてくる 「むほぉ、待ってました!!」 子供のようにとびつきます これが無くては来た意味がないというものです! 「いただきます!」 「ふふっ…いただきます」 私は早速パフェを食べ始めます 一方憂はケーキを………ケーキを……ゴクリ 「…」ジー 「クスッ、一口食べる?お姉ちゃん」 いつの間にか憂のケーキに意識がいっていたようです ……お恥ずかしい 「えっ!?いいのぉ?」パァッ ですが私の思いが通じるとは流石憂! それではケーキをいただきましょうか…でへへ 「じゃあいただきます!、憂!、あーん」 「…え……」 憂が戸惑っています 憂が恥ずかしがるのはわかっていました これでも憂のお姉ちゃんです、憂の事はわかります 「ほら、はやくはやく~」 「もうっ、しょうがないなぁ…はい、あ~ん」 「パクッ………うん、んまい!!」 それでも私の言うことは聞いてくれるのが憂です 「良かったね、お姉ちゃん」 そう言って憂ははにかみます 「じゃあ、はい、憂、あーん」 「えぇ、いいよ私はぁ」 今度は私の番です、私はスプーンを憂に向けました えへへ、照れてる照れてる 「いいからいいから!、あ~ん」 「え…えと…あっ、あーん」パク 「えへへ…おいしい?」 「…うん!、冷たくて、すごくおいしいよ、お姉ちゃん」 「よかったよかった、えへへ」 「ふふふ…」 本当に楽しいな いつもと変わらない日常 でもやっぱり…どこかで不安になります 幸せなら、幸せなだけ。 2
https://w.atwiki.jp/astonishingscience/pages/222.html
4 :名無しより愛をこめて:2012/03/25(日) 21 01 41.59 ID wO6uvdho0 八代将軍吉宗以降、幕末の時代に至るまで剣客系時代劇ヒーローが ほとんど出てこなくなる。 これは吉宗の時代前後に出現した正体不明の妖怪、それと敵対した 若者が変身する超人の存在を知った吉宗がシンケンジャーの結成を 命じ、その後の幕閣も腕の立つ人間を積極的にシンケンジャーの一族と 婚姻させるなどしたからだろう。 5 :名無しより愛をこめて:2012/03/25(日) 22 22 14.27 ID FKSOGMGY0 4 闇に悪を切る仕事人の存在を忘れてもらっては困ります。 スカイライダーの先祖もいました。 前スレッドで思ったのだが、ゴーカイVSギャバンでコンバットスーツの戦闘力が 戦隊以上なのは解った。 そう考えるとマドーは物凄い強敵だっただな。 コミカルなイメージを持つガイラー将軍もシャリバンと互角だったし、 何より戦隊以上の力を持ったギャバン、シャリバンが二人で戦って、戦闘力では 完全に圧倒していたサイコ=サイコラーだと、普通の戦隊では勝てなかった。 6 :名無しより愛をこめて:2012/03/25(日) 22 36 35.66 ID Hi8Hzb100 4 吉宗といえば御庭番。御庭番と言えば忍者。 忍者でメダルといえばハリケンジャー。 (ドロンチェンジャーにもメダルはありましたが) このとき忍者がオーメダルの情報を手に入れたことによって、 後の時代にカラクリボールとカンドロイドという 似たコンセプトの装備が開発されることとなるのです。 7 :名無しより愛をこめて:2012/03/25(日) 23 49 33.57 ID rulGZ3ZA0 ・戦国時代…快傑ライオン丸、風雲ライオン丸、仮面の忍者赤影 ・江戸初期…魔人ハンターミツルギ ・江戸中期…白獅子仮面、暴れん坊将軍 ・江戸(具体的な時期は不明)…変身忍者嵐 特撮と時代劇の両方に該当する作品ではこのあたりが大体の分布だね。 特撮のくくりを外せば江戸後期~幕末以前に活躍した剣豪ヒーローはいるけど、 そこまでいくとこのスレで扱う範疇を越えるからパスした方が無難かなぁ。 8 :名無しより愛をこめて:2012/03/26(月) 00 37 45.68 ID Ahj2NOC80 必殺シリーズは特撮の範疇でいいよね(棒 9 :名無しより愛をこめて:2012/03/26(月) 02 02 07.33 ID +mHodpZ50 「変身忍者嵐」は西洋妖怪編で 堺の町に西洋人が往来しているという描写があったので だいたい1601年から1612年の間の出来事かと
https://w.atwiki.jp/box_circle/pages/60.html
この一言で貴方も人気者! 間違えてロスプラというと叩かれます たまに某お母さンがWAWの召集を掛けるが大体はスルーされる
https://w.atwiki.jp/astonishingscience/pages/5.html
まとめサイト作成支援ツールについて @wikiにはまとめサイト作成を支援するツールがあります。 また、 #matome_list と入力することで、注目の掲示板が一覧表示されます。 利用例)#matome_listと入力すると下記のように表示されます #matome_list
https://w.atwiki.jp/astonishingscience/pages/61.html
422 :腐れSS書き:02/07/21 15 45 ID YBL1PXJq 遅いけど、PAの話で考えたことを。 PAって気伝獣なんじゃないか? 一発成型で作られるダイレンジャーのものではなくて、動物達の思念、気が長い間に固まって生まれた天然物。 でも、地上ではその思念が固まる場所が無いから、誰かが天空島を作ったんではないか? 423 :名無しより愛をこめて:02/07/21 17 17 ID jRxRBZJ6 でもガオキングと大連王では重量が一ケタ以上違うというのがネックやね。 気伝獣の反則的な軽さに比肩できるのは守護獣くらいか。 PAは天空島でイイモノ食ってるから重くなっちまうんかな? 424 :名無しより愛をこめて:02/07/22 20 09 ID d4B5b+uh 423 気伝獣・守護獣は精霊で、PAは肉体を持った精霊ってことでどうです? PAは天空島でイイモノ食ってるから重くなっちまうんかな? とも絡めて。
https://w.atwiki.jp/hanatoma95/pages/53.html
ハチミツとクローバー なんだか観てからだいぶ時間が経ったような気がします。忘れないうちに。 私の大好きな大好きな漫画を原作にした映画です。原作は現時点では漫画9冊。ま、それをね、二時間にしようってんだからしょうがないんだけどね。原作に思い入れのある場合は実写化に満足できることは少ないっていうのもわかってますしね、過剰な期待をしていくとだいたい痛い目見るっていうマーフィーの法則とかね、うん色々あるんだけどね。なんだかネガティブな感想しか書けそうになくて、ちょっと躊躇していました。 ストーリーは美大に通う5人の男女が織り成す、全員の片思い模様。そして学生の青春を描いたものでした。芸術系分野に全く縁の無かった私にとっては、美大ってこんなんなんや!とか、全てがおしゃれちっくに見える!とか絵や彫刻ってこんな風に創るんだ!そういう楽しみ方ができました。 頑張って頭を映画モードにしたいのですが、どうしても漫画よりになってしまい、「映画として面白かったのかどうか」っていう判断ができません。何も予備知識なかったらどう思っていたんだろう。ただ原作を知らずに見た友人は「面白かった」と言っていました。もちろんあまりお金もかかっていませんし、大事件が起こる訳でも、号泣する目的に作成された訳ではありません。邦画っぽい雰囲気が好きな人にはお勧めなのかな、とは思います。あと蒼井優や伊勢谷友介が好きな人にはお勧めかも。はぐちゃんは絶品です。彼女にしかできないと思いました。 結局私は原作と比べてしまうのですが、以下思ったこと。 ・森田さんはそんな薄情じゃないやい ・真山は行動はストーカーだけど、気持ち悪さはそんなに無い、むしろ男前なのになにあの挙動不審男 ・稚内まで行けとは言わんけどさぁ…、旅のスケール(目的や理由含めて)ちっさ! ・藤原兄弟もっとアップで映してよ! ・そんな無理やりセリフやエピソード詰め込まなくてもいいよ ・山田は綺麗でもてるけど真山一筋ってわかんないよ ・はぐすごい。まさか実写化して彼女が一番しっくりくるとは思わなかった つらつらと並べましたが、森田さんは原作とは全然違うけどいいキャラでした。かっこよくて不思議な魅力に溢れていました。はぐとの絵画コラボレーションも面白かったです。あればっかりは実写化して見た方がいいなぁと思いました。 唯一つ、「そこはちがーう!」と心の中で叫んだとこがありました。森田さんが醤油で龍を書くとこ。そこはねぇ、そこは、片膝を立てて背筋は伸ばさなきゃ駄目!森田さんはそのシーンが一番かっこいいの!せっかく伊勢谷友介みたいな足長そうな男前つかってるのに…(泣) (2006/09/01) 名前 コメント [カウンタ: - ]
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/22202.html
【検索用 うちのかっこうにきませんかなんとしさつのれんしゅうつきてす 登録タグ 2012年 VOCALOID picopico う 初音ミク 曲 曲あ】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:picopico 作曲:picopico 編曲:picopico 唄:初音ミク 曲紹介 とあるところにそれはすばらしい学校があると聞いて、思わず曲にしていまいました。こんな学校に通ってみたいものですね^^ 曲名:『うちの学校に来ませんか?なんと自殺の練習付きです^ ^』(うちのがっこうにきませんかなんとじさつのれんしゅうつきです^ ^) 大津いじめ殺人事件を元にした楽曲。 別歌詞、一部別メロver.のじゃれあいだったのにマジで自殺しやがった(笑)も合わせて聴くべきである。 歌詞 うちの学校に来ませんか? いじめの名門校です なんと自殺の練習を 毎日体験できます うちの学校に来ませんか? お友達を殴り蹴って 脱がすところを先生も 笑顔で見守ります 大きな湖もあって 大きなこころが育つ 教育委員会も公認 すばらしい学校なんです うちの学校に来ませんか? お小遣いの保障付きです お友達の親の財布 自由に使えます 豊かな自然もあって 豊かな食事付きです 頑張ったお友達に 雀の死骸をあげましょう 明日ぼくが 死んだら 怒りますか 神様? だってぼくはもう疲れた 少しだけ休んでいいですか? 海外進出さえも 力を入れております 自殺の練習風景 全米が見守ります 〝じゃれあい〟でもし死んでも 警察は目をつむります 写真に落書きして お悔み申し上げましょう コメント 調教うまいよねこの曲。こうゆう曲も好きだよ -- 名無しさん (2012-07-11 00 38 20) タイトル見たとき、ほぼ日Pかと思った。こんな学校絶対行くもんか! -- 竜奇 (2012-07-11 05 51 42) ほぼ日Pかと思った。仕事が速い -- ぬーん (2012-07-11 14 18 04) ボカロはこういう曲作っても何にもいわれないからいいよな プロだと絶対だめだから -- 鳴夜 (2012-07-11 14 46 42) 何かすごい。。。 -- かっ平 (2012-07-11 15 25 23) ほぼ日Pじゃなかった…w 自殺の練習付きって嬉しくないわっw!! -- 林檎* (2012-07-11 16 13 47) 自殺の練習とか無駄なだけじゃないか? こう言う曲好きだw -- れのん (2012-07-11 17 54 53) 調教上手いからなぁ…批判が増えそうで勿体ない気が -- 名無しさん (2012-07-11 18 22 46) え?これってニュースで最近話題になってるいじめの話だよね?え、法的に許されんの?いいの? -- 名無し (2012-07-11 18 28 40) この事件で日本終わってるって改めて思った -- 名無しさん (2012-07-11 18 50 03) いきたいと思ったこの人がすごい。後本当にほぼ日P田と思いましたよ、題名てきに -- ミカンマン (2012-07-11 19 46 13) これ大津市の中学生の話だよね?? この曲作ったヤツ何考えてんの?笑 -- 草野郎 (2012-07-11 21 25 39) これ、曲にしてどうするの?大問題なのに、曲にして晒してるの? -- あかん。 (2012-07-11 21 49 34) うおっ、まじか… -- 名無しさん (2012-07-11 22 00 54) ほぼ日Pかと思った! -- 七氏 (2012-07-11 22 24 32) マジ、ボカロ曲にすんなや。 -- Nyx (2012-07-11 23 09 53) 関係のないP名をだすのは避けましょう。その方が迷惑です。 -- A (2012-07-12 00 31 33) 何で大津の奴だけ特別扱い?たまたま隠蔽バレて晒し上げられてるけどこんな学校普通にあるよね -- 名無しさん (2012-07-12 00 49 32) ↑大津の事件から他の学校の『普通』にある事件も晒されるといいよ。 -- 名無しさん (2012-07-12 00 54 48) 動画荒れてるなあ…(´・ω・`) -- 名無しさん (2012-07-12 14 52 29) こういう風刺家は本当に現代では貴重な存在。良くも悪くもボカロっていうジャンルの新しい側面だと思う。 -- 名無しさん (2012-07-12 14 57 34) ええええ -- 名無しさん (2012-07-12 21 44 32) tk大津のことかな?と思っても言わないでおきましょう。亡くなった大津市の中学生が悲しみます。 -- 名無しさん (2012-07-12 22 13 23) ほんと日本イかれてるよ!!! まあいじめがなくなることはないんだろうけどな・・・・・ -- 巡 (2012-07-12 22 20 39) これ大丈夫なの? -- 名無しさん (2012-07-12 23 14 13) ネタにして煽ってるわけじゃなくて -- 名無しさん (2012-07-12 23 22 15) この事件は本当に許せないけど、ボカロに歌わせて欲しくなかったな... -- うーん (2012-07-13 01 06 37) これがダメなら加害者実名写真付きで叩くのも駄目だろ。晒しは抑止力にならないといい加減気づいて欲しい -- 名無しさん (2012-07-13 01 45 02) 市が和解持ちかけて遺族が金目当てで被害届を出したと印象操作始めた事は流石に歌詞にないのね -- 名無しさん (2012-07-13 02 50 48) いじめた奴らは、一生この重い罪を誰にも言えないまま一人で背負ってかなきゃならないんだな。いじめは生半可な覚悟じゃ出来ないね。日本どうしようもないな -- 名無しさん (2012-07-13 16 49 25) 「じゃれあいだったのにマジで自殺しやがった(笑)」はめっちゃ荒れてたけど、それに比べたらこっち全然荒れてないね。 -- 沙姫 (2012-07-13 17 26 05) この事件マジで酷いと思う。 -- 名無しの案山子 (2012-07-13 18 17 51) こういうのは逆にいいと思う。いじめはよくないが -- 名無しの名無しの名無し (2012-07-13 18 55 47) なんでボカロ使うの?クズ曲だわ。 -- 名無しさん (2012-07-13 19 55 53) ↑人が歌ってもダメだと思いますがね -- ちーかま (2012-07-13 22 26 34) 流石にどうかと思う。アレに関わった人達がこれを見たら何て思うか… -- 名無し (2012-07-13 23 01 50) 曲にされるようなことをやったんだから自業自得でしょう。 -- 名無しさん (2012-07-13 23 31 52) いじめの名門校って・・・悪いのはいじめた人や先生であって、在校生をバカにするような書き方は良くない。 -- 名無しさん (2012-07-14 04 45 18) タイトルのセンスの無さ -- 名無しさん (2012-07-14 08 16 00) ↑2いじめを見て見ぬふりしてたほうも悪いから、在校生も同罪なのでは? -- 名無し (2012-07-14 11 09 07) ↑被害者がいじめられてると訴えてた子も多くいた。学校側がその声を黙殺したらしい -- 名無しさん (2012-07-14 11 28 29) picopicoさんなりにこんな事があってはならないという気持ちを伝えたかったのだと思います。 -- 結木ハル (2012-07-14 11 44 50) この人なりの伝え方だったんだと思う。結局ボカロでも人間でも歌っても批判は消えない。でもこんなはっきりとした社会批判とか風刺出来る人は貴重だと思うよ。 -- 名無しさん (2012-07-14 13 51 01) haba -- 名無しさん (2012-07-14 13 58 20) やっぱりみんなほぼ日Pだと思ったよね -- 名無しさん (2012-07-14 13 59 12) ボカロにこんな曲歌わせんなよ! -- 名無しさん (2012-07-14 14 52 49) 歌わせんなとかお前のボカロ観なんて誰も求めてねーよ。たまたま上がってきた曲叩くな。 -- 名無しさん (2012-07-14 19 36 58) なにこれw -- 名無しさん (2012-07-14 20 48 44) 歌を歌わせるためのボカロだろ。 ボカ厨もこの事件知るべき、そしていじめについて考えるべき -- 名無しさん (2012-07-14 21 16 37) ↑共感 確かに歌を歌わせるためのボカロです。 歌詞は少し酷いかも知れないけど短い歌詞の中でいじめの事についてまとめたpicopicoさんは凄いと思います。 皆さんもいじめの事について考えてみたらどうですか? -- ∞∞∞ (2012-07-14 21 30 05) 歌わせちゃいけない理由が分からない。聞かなきゃいいじゃん。曲作った人の苦労も少しは考えろよ -- DTMは10秒で出来る訳じゃないんだよ^^ (2012-07-14 21 36 32) ↑同感 -- 1-kn (2012-07-14 22 33 10) 一回聞いてみたくなるな -- 今から行ってきます (2012-07-14 22 59 03) 中学生一人助けられない日本に未来は無いな -- にんじん (2012-07-14 23 12 31) これってマジな話名誉毀損じゃね?高校とかに訴えられたら負けるっしょ? -- 名無しさん (2012-07-14 23 25 56) ↑中學だった -- 名無しさん (2012-07-14 23 27 04) うわぁ・・・ 痛烈・・・ -- 名無しさん (2012-07-15 00 36 33) 同じく中学生ですが、私の学校では皆が皆仲が良い訳ではないんですけど、身体に直接傷付けるなんて同じ人間とは思えません。例え気に入らなかったとしても、それはお互いに自重すれば良いだけであって、しかも学校の一生徒がイジメにあっているのに黙認する学校側は裁判に掛けられるべきだと思います。中学生の浅はかな考えですが、この曲で今の日本の愚かな教育委員会は深く反省すべきだと思います。長々とすみませんでした。 -- 名無しのひよこ (2012-07-15 00 57 43) ↑厨房はすっこんでなw -- 名無しさん (2012-07-15 01 07 56) ↑別に誰かの意見を求めはありませんが?? 確かに私は幼い中学生ですが、自分の考えを主張するのは誰にでもある権利です。 法律や憲法にも記載されていますが、 知らないんですか?大昔に習って忘れちゃったとかww? -- 名無しのひよこ (2012-07-15 01 17 49) ↑ややこしくなるからこういうのはスルーした方がいい。 -- 名無しさん (2012-07-15 01 43 26) いろいろ考えさせられる曲だな -- 名無しさん (2012-07-15 02 31 16) 晒して世間にわからせた方がいい! -- 名無しさん (2012-07-15 02 52 07) うpされた以上はボカロ曲の一つなのである!以上。 -- 名無しさん (2012-07-15 03 25 34) 長文は日記に書け。口論は2ちゃんでしろ。 -- 名無しさん (2012-07-15 08 12 05) なんかややこしくなってるけどとりま見殺しした先公は刑務所行きで -- 名無っしー (2012-07-15 08 18 44) 何か…すごい歌詞だな… -- 名無しさん (2012-07-15 12 47 29) この曲はまあ、被害者側の気持ちも多少ですが入ってるんで、通報はしませんでしたが・・・「じゃれあいだったのにマジで自殺しやがった(笑)」の曲は、通報させていただきました。あまり通報とかはしたくないのですが・・・ひどいコメ、動画を見つけたら、遠慮なく、通報させていただくことにします。お気を付けくださいね。 -- (7w7)v (2012-07-15 13 43 22) 気持ち悪い…!歌詞がダメ メロディは良いのに… -- 名無しさん (2012-07-15 14 13 13) (7w7)vさん>通報は構いませんが、この曲やもう一つの「じゃれあいだったのにマジで自殺しやがった(笑)」を作ったpicopicoさんは、この事件を風化させないために作ったのだと私は思っています。そんなpicopicoさんの思いまでも風化させてしまっては意味がありません。あなたの言い分は分かります。最初この動画を見たときはこれは駄目なのではないかと思いましたが、picopicoさんにも考えはあります。長文失礼しました。 -- 長文失礼 (2012-07-15 15 19 33) こんな曲さっさと削除すべき -- 名無しさん (2012-07-15 17 10 27) 日本の皆クズって事でおk -- 名無しさん (2012-07-15 17 18 19) ↑ちょっwwwやめろwww -- あやパン (2012-07-15 17 25 26) これって、ニュースのやつを元にしてますけど、これが新聞記者等の目に入ったら大事ですよ(;´Д`) -- あすか (2012-07-15 18 23 31) ↑同感w -- 名無しさん (2012-07-15 21 22 03) ↑↑×2 もう知ってるんじゃないかな? ニュースに値しない曲ということか(`・ω・´) -- 名無しさん (2012-07-15 22 22 53) まあ、このPにはボカロの印象下げない程度に社会批判していって欲しいですねー いい歌だと思いますよ。 -- 名無しさん (2012-07-15 22 36 16) 絶対ボカロファンじゃない奴混じってる・・・この手の曲のコメ欄はいつも荒れる・・・ -- 名無しさん (2012-07-16 00 03 08) 皮肉った曲も嫌いじゃないけど、ここまで来るとなぁ...もう一曲はもっとひどいけど -- 名無しさん (2012-07-16 13 55 14) まぁいい曲なんじゃないかな♪調教最高だしネ♪こんないじめられっ子がクラスにいても助ける気さらさらないケド♪ -- アユュ (2012-07-16 14 04 06) ボカロファンだっていろいろいるだろうに、表現の自由もあったもんじゃないな。ボカロのイメージにとって都合の良い曲以外は削除しろなんて、都合の悪いアンケートを隠ぺいした某学校と思考回路が一緒だよ。 -- 名無しさん (2012-07-16 14 25 36) これを被害者の家族が見たら、一体どう思うのだろう。 -- 名無しさん (2012-07-16 20 50 06) コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/bluewolf/pages/31.html
「まだですか、まだなんですか!一体いつになったら出来るんです!」 「しばらく、もうしばらくお待ちください!」 「9年です!」 「は?」 「私はその言葉だけで9年待ちました。昔、溺れる者は藁をつかんだと言います。今、溺れる者は幻想をつかむようですね」 「幻想ではありません!」 「元はといえば、企画課長のあなたがですね・・・」 「私は、企画課長として出来る限りのことをしてきたつもりです。お言葉を返して申し訳ありませんが、それ以上のことは」 「するとなんですか、この9年、すべての企画の失敗もあなたには責任が無いとでも言うのですか!」 「いえ、それは・・・」 「我らがコーエー(株)が自信を持ってお送りする究極の歴史SLG!」 「13世紀ユーラシア大陸を舞台に、青き狼の末裔たちが女を求めて駆け回る歴史三部作の最高傑作!」 「その名も、」 「チンギスハーン~蒼き狼と白き牝鹿Ⅳ!」 「誰です、当たると言ったのは!」 「いえ、あの・・・」 「PK版のバグ修正パッチは大量の在庫となって、我が歴史三部作部門は完全に傾きましたよ!」 「最近はオンラインゲームもありますし、ゲーム一本分の開発費も高騰していますから、コアゲーマーに売り込むだけではなかなか採算が合いません。ここはもう、ライトユーザーを開拓するために、腐女子受けを狙うしか無いんじゃないかと」 「なんですって!?」 「だから、腐女s」 「お黙りーっ!その悪魔の名前を私の前でもう一度使ってごらんなさい。プーチン大統領に頼んで、ポロニウムを注射してもらいますよ!」 あとがき まずはお礼から。 このような下らぬAARにお付き合いいただき、真にありがとうございました。私は今、感謝の念と羞恥心で胸がいっぱいです。 カウンターも結構回っているようで、最初チン4のWikiを作ったと聞いた時は、10年近くも前のゲームのWikiなんて大変な暴挙だと思ったものですが、これもチン太氏の人徳のたまものですね。 コメントでタイトルが「収容所群島」のパロディであることに気づいてくれた方、ありがとうございました。 このままでは自分で説明する破目になるのかと暗澹たる気持ちでしたが、救われました。 たった一行の引用を第三舞台と見破った方、お見事でした。正直言って驚きました。HoI2Wikiでもコメントしてくれた方でしょうか? ご期待に応えて、少し長めにパロって見ました・・・ 上のパロディを書いていて思ったんですが、今の日本は、つくづく、PCゲームを作るのに向かない環境ですよね。 市場が小さすぎる。コンシューマーが強いのはいいんですが、その分PCゲーが割りを食っているわけです。 みんなコーエーの悪口を楽しそうに言ってますけども、もし日本にPCゲームキチガイが50万人もいれば、 コーエーだってもっとゲームに予算をかけられるはずなんですが、現実には、信長や三國志のような大作でもそこまでは売れませんからね。 だから、利益を上げるためには工期を短くして新作をどんどん出さざるを得ないし、PK商法もせざるを得ないし、垣根を低くするために難易度を下げざるを得ないし、武将の顔を美形にせざるを得ない。 私は、コーエーが堕落した責任の一端は、ランペルールや蒼き狼シリーズを大ヒットに導かなかった我々ユーザーにもあると思っています。 以前に、どこのHPで見たかは忘れましたが、海外の大作SLGの販売権をライブドアが取得し、しかもライブドアは一向にそのゲームを発売しない。 これは洋ゲーを日本人の目に触れさせんとする日本の業界の愚民化政策である!と怒っている記事がありました。 多分それは、陰謀でもなんでもなく、ただ単に売り上げが見込めないから発売を断念したんだと思いました。 そんな中で、海外の優良SLGを翻訳、販売しているサイバーフロント社は業界の救世主です。 2chのParadx系スレでは、「英語版が数百円で手に入るのに、わざわざ数千円も出して日本語版を買うやつは馬鹿」的な書き込みが定期的にありますが、 そんなことを言っているからいつまでたっても日本のPCゲーム市場が成長しないんだ。 大体、欧米と日本じゃ市場規模自体が違うのに、ゲームの値段が同じになるわけないじゃん。 アメリカでゲームを10万本売って達成する利益に、サイバーフロントは数千本の売り上げで到達しなけりゃならないんだから。 これはどんな産業でも言えることだ。例えば、アメリカでは英訳された日本のマンガの単行本が1冊1500円ぐらいで売っている。 つまり、アメリカの日本マンガ市場は日本のPCゲーム市場と同じくらいニッチだt 「お――――い!いつまでAARと関係ない話してんだ!他人様のページで長々と無駄話してんじゃねぇよ!!」 「そんなの関係ねぇ!そんなの関係ねぇ!」 あとがき 統一まで生き延びていたしぶとい2人。 「いやー、長い戦いだったな、ブーリエンヌよ」 「俺はブリ(ry」 「こんな(ry」 作者「(ry があああ(ry あとがき ずっとパリにいたおかげで武闘派になったブリエンヌ氏。 多分保安元帥。 「今度こそ真面目にやるぞ!」 「AARを終えたご感想は?」 「疲れた」 「ありがとうございました。フィリップ先生の次回作にご期待ください」 「バンザーイバンザーイ! って違うだろ!」 「それでは、AAR内でオルドにまったく触れられていない点についてどうぞ」 「あー、オルドね。蒼き狼シリーズ最大の目玉にして呪縛であるオルド。よその国から嫁さんをかっぱらってきて、自分のオルドに入れる。そして子供を作る。親族以外は危なくて領主にできないというシステムだから子供を増やすのはゲーム上でも理にかなった行為だ。ゲームコンセプト、世界観、ユーザーのニーズ、全てに合致した究極のシステム。だが・・・」 「チン4のオルドは、ほとんど意味が無い!」 「ほほう、それでそれで?」 「お前なんかむかつくな・・・まあいいや。だからな、今までのシリーズでは子供を作らざるを得ないバランスだったからこそ、オルドはゲームの華だったわけよ。それが本作はどうだ。子供がいなくともまったく困らんでは無いか!領主は狙ってやらなきゃ裏切ることも無いから、王子には戦闘ユニットとしての価値しかない。しかしどうせ後半には強力な架空武将がいくらでも現われるのだ。まるで意味無し夫ちゃんではないか。まあ、本作がこんなゲームバランスなのも日本のゲームシーンの影響なんだろうけど」 「それはどちらかというと、架空武将がいくらでも登用できることのほうが問題なのではないかと」 「そうかもしれん。戦闘ユニットにできるのは王子+婿にした史実武将だけという縛りなら結構面白いプレイができるかもな」 「だがな、俺がオルドをせんのにはまだ理由があるのじゃ。つまり、」 「チン4のオルドは、つまらない!」 「適当にクリックしてるだけじゃないか。大体、旦那が殺された次のターンでもちょっと贈り物されたら喜んで股を開くなんてとんだアバズレじゃん。ヤる気が萎えるわ」 「私は一向に構わんっっ!!」 「お前の判断基準は顔と年齢だけだろ、このロリコンどもめ!俺はその辺を気にしたいんだよ、カトリック的に」 「カトリック的に?」 「うむ。そこで今回、カトリック的に正しいオルドを考えてみた」 「思えば、世界中どこの国もモンゴル式のオルドだった今までがおかしかったのだ。次回作からは文化別のオルドを実現すべく、ここで一石を投じたい!」 「はいはい。で、どんなオルドなんです」 「敵国の姫を保護したら、まず修道院に入ってもらう。どうだ、カトリック的に正しいだろう」 「はあ」 「もちろん、ただ遊ばせておくわけじゃない。修道院では神の祝福を受けた一般労働に毎日励んでもらう。ちなみに一般労働というのは、専門用語で『それを続けた者の9割以上が1年以内に衰弱死するような作業』のことをいう。石切り場とか、鉱山の石運びだな」 「おいおい」 「そんで1ヶ月ほどして、国王が面会に行ってやると、見る影も無く痩せ細った姫様が『どうか私をあなた様のお側に置いてくださいまし』と言ってその場に泣き崩れるわけだ!これぞ燃えるシチュエーション!きっとブームになるだろう!」 「長い間お世話になりました。あなたは悪い病気です」 脳髄が二つ在つたらばと思ふ 考へてはならぬ 事を考へるため ―――夢野久作「猟奇歌」
https://w.atwiki.jp/sousaku-mite/pages/536.html
276 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 19 39 54 ID xHf3+MT7 ___ / \ / ⌒ ⌒\ / ,(⌒) (⌒)、\ ついにお嫁さんがやる夫の家にきたお! | /// (__人__)/// | \ ` ヽ_ノ / ヽ , __ , イ / |_"____ | l.. /l konozama`l ヽ 丶-.,/ |_________| /`ー、_ノ / / _____ / ─三三─\ / ( ○)三(○)\ | (__人__) | \ |r┬-| / ノ `ー'´ \ ?id=559.jpg 277 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 19 40 45 ID xHf3+MT7 ガバッ ! ! ______ / υ ─ニjjニ─ヾ / li|. ( ○)三 ( ○)\ ( ||!. υ (__人__)) i| やな夢みたお! 〃 ) . |r┬-| li / / l\`ー '/j ヽ \ヽ ヽ 7ヽ / r \ ( ̄ ⌒⌒⌒⌒ ̄⌒ ⌒ ⌒ヽ ヽ ,.-―- 、 \ ヽ / ヽ \ \ \ ヽ\、 ^\ \ .\\ヽ、 ^\、 \ .\\ヽ \ |\ \. \ \ \ λ\、 \ \ \ \ \、 \. \ \ \ ^ー)\ \ \. ´⌒ヽ,⌒ヽ,_ ^)\、 \ \. 人 λ\ ____ ^)\λ \. 「\ 、 ヽ./ _ノ ヽ、\ | \ \ \ ヽ./ ( ○)}liil{( ○) て おっとこうしちゃいられないお! \ \ .\ ./ (__人__) .\ ( \ \ ^| |!!il|!|!l| | r'" バイトの時間に遅れてしまうお! Z_ . ヽ、_\ |ェェェェ| / て Z_ .\______/ ( Z_ r'" Z、、 ( ⌒ゝ人/^ゝ人/^ゝ人/^ 278 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 19 41 39 ID xHf3+MT7 / / / | | ̄ (^^)山崎商店 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.| | | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | . ヤ マ ザ キ 2ch町支店 | | | | B O O K 魔の巣 | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | | | || ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄| /////////// | | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | || / . || || | | | |ミ ニ ロ ト| | | | | .|| ̄ ̄ ̄||. | | ̄ ̄ ̄ | || // || // || | | | ||  ̄ ̄ ̄.| | | | | .||___||. | | | || || ̄ ̄ ̄ ̄||/.. || [|] | | ||/二二二| | | | | | | | || ||激安家電|| || | | || ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | | ___________ | | | || ||____|| || ∧_∧ | | ||....スクラッチ | | | | | |_|_|_|_|_| | | | || ..| |゙... ||..| |゙... ||(*´∀`). | | || クジ. | | | | | /_____/| | |  ̄ ̄ . |_| ̄ ̄|_| ̄ ̄( ) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |______|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 人 Y し(_) 279 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 19 42 22 ID xHf3+MT7 |┃ ガラッ ____ |┃ 三 /u \ |┃ / \, 、/ \ |┃ . / ( ●) (● ) \ |┃ 三 | '" (__人__)"' u | おはようございますお! |┃ \ ` ⌒ ´ / |┃ /ゝ "` ィ `ヽ. |┃ 三 / \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄" y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´| | l" | |┠ ' | l/'⌒ヾ |┃三 | |ヾ___ソ _,,、--――-- 、, /´ `', / _;;、--――-- 、;;; l /゙´,,. --―――-- 、,,`゙ヽ! ; ´---;=t;;ァ┬┬t;;ォ、、,_`ヽ| ハ,゙´ ノ,、 l, ヽ,゙l 〉‐、 おはようございますやる夫くん ヽ、... 'r'゙ ヽヽ、.... -' Y 〈 l''ー;=、;_―゙ニ゙-----__,ニ'' | ヽ ト-!、__| ̄Τ ̄「 ̄|__,/ j ノ' ;ト 、,.二,^,二,二´,./ /-ヘ \、L.,,__|__,,.」.../ ,イ ヽ、.`''ー---‐''゙´ _,,/ ``ヽ、_,,. -'´l 280 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 19 43 05 ID xHf3+MT7 _ /ヽ/ `ー、_ / _ __〈 | _,──' ̄ _ 、_ |一' ̄ _,一─'二ニ二' ̄ ノ-─' ̄ r‐、リ ̄ /ヾ'´入 さてやる夫くんですが、前に言っていた通り ='-l ) -l ゝ─'さ_つ バックヤードで作業をしてもらいます | /y ' }ヽ-,___> ,-、 |-' ̄ ゝ-' {\/ / / r‐ヽ/ ) /\ミ=、 ゝ \/`゙7ー/ ) / ∠、 / `‐≡ミゞ-、_ `ー-っ ( } . / ヾ=ゝ二ィ´ ,-─tゝ ノ / `‐┴'  ̄ ∧V ノ . / 〉〉 '´ /.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ / \ / \ / \ .._ _ \ ´⌒\,, ;、、、/⌒` l ;;( ● ) ノヽ ( ● );; | わかりましたお! ´"''", "''"´ l . . ( j )/ / \ .`ー-‐'´`ー-‐'′ / /ヽ イ\ .``ー- -‐'"´ \ . . . \ 281 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 19 43 47 ID xHf3+MT7 ___________ /´ , -‐- 、. / . i / `''‐ 、..__,. ‐'´ヽ. / . ! ,' 、 ∨ | i 、 、`''ー---‐''´ ヽ |. l /へ.\` ー---‐ ´/,.ヘ │ \ _\\, /∠_ | |. /"ヽヽ ==。=`,, /=。==│ ククク……君が新しく入ったバイトかね | { i⌒| | ` ー-‐' . .\-‐ ´│ 私は利根川という、これからよろしく頼むよ /|. l ト、|.| ー-‐ ' l -‐'.| / | ヽ.._|| r' ; -‐‐' r __ l ー、| _/ | /l! / ー----------ー'--.| .! .| ./ | | | │./ | ===== |\ | |/ | ... ,.イ .!` | |\ `'' ‐- 、 _ ....... ,. ‐'´/| │ | │ \ `~`''" / .| | ____ / \ /= = \ / (●) (<) \ ミ☆ | (__人__) | / ∩ノ ⊃ / ( \ / _ノ | | 創発出 やる夫です! .\ “ /__| | よろしくお願いしますお! \ /___ / 282 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 19 44 38 ID xHf3+MT7 _ /ヽ/ `ー、_ / _ __〈 | _,──' ̄ _ 、_ |一' ̄ _,一─'二ニ二' ̄ ノ-─' ̄ r‐、リ ̄ /ヾ'´入 もう一人いるんですが。その方は遅番でして、 ='-l ) -l ゝ─'さ_つ 午後になってから顔を合わせる事になるでしょう | /y ' }ヽ-,___> ,-、 利根川さん、やる夫君に仕事を教えてください |-' ̄ ゝ-' {\/ / / r‐ヽ/ ) 私は表に出ていますので何かあったらお願いします /\ミ=、 ゝ \/`゙7ー/ ) / ∠、 / `‐≡ミゞ-、_ `ー-っ ( } . / ヾ=ゝ二ィ´ ,-─tゝ ノ / `‐┴'  ̄ ∧V ノ . / 〉〉 '´ ___________ /´ , -‐- 、. / . i / `''‐ 、..__,. ‐'´ヽ. / . ! ,' 、 ∨ | i 、 、`''ー---‐''´ ヽ |. l /へ.\` ー---‐ ´/,.ヘ │ \ _\\, /∠_ | |. /"ヽヽ ==。=`,, /=。==│ | { i⌒| | ` ー-‐' . .\-‐ ´│ 承知しました /|. l ト、|.| ー-‐ ' l -‐'.| / | ヽ.._|| r' ; -‐‐' r __ l ー、| _/ | /l! / ー----------ー'--.| .! .| ./ | | | │./ | ===== |\ | |/ | ... ,.イ .!` | |\ `'' ‐- 、 _ ....... ,. ‐'´/| │ | │ \ `~`''" / .| | 283 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 19 45 37 ID xHf3+MT7 ___________ /´ , -‐- 、. / . i / `''‐ 、..__,. ‐'´ヽ. / . ! ,' 、 ∨ | i 、 、`''ー---‐''´ ヽ |. l /へ.\` ー---‐ ´/,.ヘ │ \ _\\, /∠_ | |. /"ヽヽ ==。=`,, /=。==│ | { i⌒| | ` ー-‐' . .\-‐ ´│ ……さて、やる夫君と言ったかね /|. l ト、|.| ー-‐ ' l -‐'.| / | ヽ.._|| r' ; -‐‐' r __ l ー、| _/ | /l! / ー----------ー'--.| .! .| ./ | | | │./ | ===== |\ | |/ | ... ,.イ .!` | |\ `'' ‐- 、 _ ....... ,. ‐'´/| │ | │ \ `~`''" / .| | ____ /_ノ ' ヽ_\ /(≡) (≡)\ ハイですお! / ⌒(__人__)⌒ \ これから頑張りますお! | |r┬-| | 何でも言ってくださいお! \ `ー'´ / 284 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 19 46 18 ID xHf3+MT7 _,,. -‐-,、 Iエ¨-‐< 彡"'ヘ. ,∠ __ \彡"ヘ. . /__/゙べ /=彡"ヘ. \`"テ''ラ , 〈ハ'ニヽ彡'ヘ / 二.´ V〉ソノ 彡'ヘ クク……これは頼もしい、それでは早速だが . / __┐ _\ Vく=三彡ヘ. 君の仕事は――― . ‘ー ∠、-‐''´ | \ニ彡;へ、 └┐ │ // 人 | _,,. ‐''´/./ / \  ̄ > '´ / / ヽ ∧ / / │ /.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ / \ / \ / \ .._ _ \ ´⌒\,, ;、、、/⌒` l ;;( ● ) ノヽ ( ● );; | ´"''", "''"´ l . . ( j )/ / \ .`ー-‐'´`ー-‐'′ / /ヽ イ\ .``ー- -‐'"´ \ . . . \ 285 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 19 47 08 ID xHf3+MT7 ____________ ヾミ || || || || || || || ,l,,l,,l 川〃彡| V~~''-山┴''''""~ ヾニニ彡| / 二ー―''二 ヾニニ┤ '-.,  ̄ ̄ _,,,..-‐、 〉ニニ| /"''-ニ,‐l l`__ニ-‐'''""` /ニ二| | ===、! `=====、 l =lべ=| . | `ー゚‐'/ `ー‐゚―' l.=lへ|~| ここにある大量の本…… |`ー‐/ `ー―― H ,〉|=| それらを返品する事だ……! | / 、 l|__ノー| . | /`ー ~ ′ \ .|ヾ.ニ|ヽ |l 下王l王l王l王lヲ| | ヾ_,| \ . | ≡ | `l \__ !、 _,,..-'′ /l | ~''' ‐''" ̄| `iー-..,,,_,,,,,....-‐'''" / | | -―| |\ / | | | | \ / | | ___ / \ /ノ \ u. \ !? / (●) (●) \ | (__人__) u. | \ u.` ⌒´ / ノ \ /´ ヽ 286 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 20 04 20 ID xHf3+MT7 ____ / \ / u ノ \ / u (●) \ ちょ、ちょっといいですかお? | (__人__)| \ u .` ⌒/ ノ \ /´ ヽ ____________ ヾミ || || || || || || || ,l,,l,,l 川〃彡| V~~''-山┴''''""~ ヾニニ彡| / 二ー―''二 ヾニニ┤ '-.,  ̄ ̄ _,,,..-‐、 〉ニニ| /"''-ニ,‐l l`__ニ-‐'''""` /ニ二| | ===、! `=====、 l =lべ=| . | `ー゚‐'/ `ー‐゚―' l.=lへ|~| |`ー‐/ `ー―― H ,〉|=| どうしたかね? | / 、 l|__ノー| . | /`ー ~ ′ \ .|ヾ.ニ|ヽ |l 下王l王l王l王lヲ| | ヾ_,| \ . | ≡ | `l \__ !、 _,,..-'′ /l | ~''' ‐''" ̄| `iー-..,,,_,,,,,....-‐'''" / | | -―| |\ / | | | | \ / | | 287 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 20 05 03 ID xHf3+MT7 ____ / \ / \ ,_\ / (●)゛ (●) \ 本屋ってのは本を売るんですお? | ∪ (__人__) | それが何で返本なんかするんですお? / ∩ノ ⊃ / ( \ / _ノ | | .\ “ /__| | \ /___ / . l~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄l l , '⌒゙'''ー-----‐ ''⌒ヽ、 | | / ` ー--‐ '´ ヽ、 | | ./ ` ー----‐ ''´ ヽ│ | レー- 、.._ _,,. -‐.、.| | | | ̄``''‐ .二ll ll二 -‐''" ̄| | r‐、| ===。=~ l=。=== | r‐、 . |l^|.| ` ー--‐1 l ー--‐ ´ |.|、l l !l._|| ` ー-‐l lー-‐ ' ||ノ,リ ………… ヽ.|! / , 一' l l ー 、ヽ. |!ノ / | / └‐^ー^‐┘ .ヽ. | ヽ. / │.!  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | ヽ. ‐'''~|. | | ー─‐ | |~`ー- . ! ト 、 ,.. -─rr─‐rr‐┬- 、, イ. | |. |r''´ __  ̄,ノ /| | | l '' ,r=ニ二「~|  ̄./ .|. | |. | ⌒ " | !~`'''‐-,、 .| | 288 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 20 06 08 ID xHf3+MT7. l~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄l l , '⌒゙'''ー-----‐ ''⌒ヽ、 | | / ` ー--‐ '´ ヽ、 | | ./ ` ー----‐ ''´ ヽ│ | レー- 、.._ _,,. -‐.、.| | | | ̄``''‐ .二ll ll二 -‐''" ̄| | r‐、| ===。=~ l=。=== | r‐、 . |l^|.| ` ー--‐1 l ー--‐ ´ |.|、l l 質問には一切お答えできません……! !l._|| ` ー-‐l lー-‐ ' ||ノ,リ ヽ.|! / , 一' l l ー 、ヽ. |!ノ クク……そう言いたい所だが、疑問を持ったままでは能率も上がるまい / | / └‐^ー^‐┘ .ヽ. | ヽ. 返品伝票を切りながら、私の話を聞いていたまえ / │.!  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | ヽ. ‐'''~|. | | ー─‐ | |~`ー- . ! ト 、 ,.. -─rr─‐rr‐┬- 、, イ. | |. |r''´ __  ̄,ノ /| | | l '' ,r=ニ二「~|  ̄./ .|. | |. | ⌒ " | !~`'''‐-,、 .| | 289 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 20 07 52 ID xHf3+MT7 ___________ /´ , -‐- 、. / . i / `''‐ 、..__,. ‐'´ヽ. / 本屋は本を売る . ! ,' 、 ∨ それが基本だ | i 、 、`''ー---‐''´ ヽ |. l /へ.\` ー---‐ ´/,.ヘ そりゃあ……かまわない │ \ _\\, /∠_ | 本を販売する事 |. /"ヽヽ ==。=`,, /=。==│ それ自体は容易い 簡単だ | { i⌒| | ` ー-‐' . .\-‐ ´│ /|. l ト、|.| ー-‐ ' l -‐'.| 仕入れはこれこれこう / | ヽ.._|| r' ; -‐‐' r __ l ー、| 新刊を入荷し それを捌き利益を稼ぐ _/ | /l! / ー----------ー'--.| 雑費は……? 荒利は? 純利益は……? .! .| ./ | | そんな話はいくらでもできる | │./ | ===== |\ | |/ | ... ,.イ .!` しかしいかに本を捌き | |\ `'' ‐- 、 _ ....... ,. ‐'´/| │ 売り上げを伸ばしたとしても | │ \ `~`''" / .| | その在庫はどうする……? 過剰在庫などどうでもいいから 経営を続けたいというのか……? ククク…… すでに日が経ってしまった週刊誌や月刊誌に価値は無い 私がいかに店頭に並べようともと次週の発行誌が手に取られるだろう やる夫君、それでも店頭に並べ続けるというのかい? 売れない物に意味があると思うかい……? 290 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 20 08 53 ID xHf3+MT7 /ミミ、 ̄「「「¨リリ゙777 . / ==≡ジ ̄ ̄ ̄"\ . i 三三三/ ,.、_ `ニニゝ、 l===シ '^'''‐-゙ニ7' / . !三三ニ└- 、 ===t ,,/ . l===r'ニヾミ| `ニニ \ 100冊仕入れた、50冊売れた、在庫が50冊 l 三三三| {こ|ミ|. __,ノ r __ ヽ 50冊売れても仕入れ請求は100冊…… . |=== | に|ミ|. /r'ニ.‐- 、.__ラ´ │三三三 ヽニlシ / に二二ニZ だが……その在庫の50冊が消えたらどうなる? |===シ´ | __ノ __/|三三/ | | / !ニ/ `ー- 、..____,ノ`ー- K ,イ | ____ / \ / ─ ─\ / (●) (●) \ 50冊仕入れて、50冊売れましたお | (__人__) | / ∩ノ ⊃ / ( \ / _ノ | | .\ “ /__| | \ /___ / 291 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 20 10 02 ID xHf3+MT7 __________ .!ミミミ;;;;;,,..))))))))))))フ7 .!三ミ ""''==''"\ノ 50の利益を上げようとも |三=- "'ー-ー'" \ 50の損失があれば帳消し…… |/rヽi,,-ー-ー'" ,i_,-=''| |/|ニ|| ===。=;; =。==.| 損失が出る前に /|/.| r|| ` ー ' `〒'"| その元を断つ…… / |/'ヽリ ,._ニニ | -'.| / |//,`| r'",_ i~- ._| .| --ー''"""| .|/,` | `-二二二二フ|、 r-=,, | |,` | .|.|`ー=;,,_ `ー、`, .,-''つ | |,` `ー-;; =≡ ../ | ~''-=_ (こ''ー、.丶 "/ | .|\ "''-;;_/ノ| .| r-、 ヽ,.ヽ ) 簡単な事だろう……? /__,,--、 | | .\ / .| | ( ̄~"''-,, ヽ,! ''" ,,--' | .| \ / .| | | ~|~"ヽ, .ヽ ,! 理解したかな…………? r',,-ーつ .| \, ,/ .| .| | ⊂''ー、, ,! ''",,-''"┴--ー'"| /ヽ, .ト---┴''/ .| |,~''、 ,! r" _,,-っ | ,,,-へ /`-, | / | ( / / ____ / \ / ─ ─\ / (●) (●) \ よくわかりませんけど返品すればいいんですね? | (__人__) | / ∩ノ ⊃ / ( \ / _ノ | | .\ “ /__| | \ /___ / 292 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 20 10 58 ID xHf3+MT7. l~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄l l , '⌒゙'''ー-----‐ ''⌒ヽ、 | | / ` ー--‐ '´ ヽ、 | | ./ ` ー----‐ ''´ ヽ│ | レー- 、.._ _,,. -‐.、.| | | | ̄``''‐ .二ll ll二 -‐''" ̄| | r‐、| ===。=~ l=。=== | r‐、 . |l^|.| ` ー--‐1 l ー--‐ ´ |.|、l l クク……実際にはそう単純ではないがな…… !l._|| ` ー-‐l lー-‐ ' ||ノ,リ ヽ.|! / , 一' l l ー 、ヽ. |!ノ 頑張りたまえ新人バイト君 / | / └‐^ー^‐┘ .ヽ. | ヽ. 君が頑張るほど、この店は利益が出るのだ…… / │.!  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | ヽ. ‐'''~|. | | ー─‐ | |~`ー- クククク…… . ! ト 、 ,.. -─rr─‐rr‐┬- 、, イ. | |. |r''´ __  ̄,ノ /| | | l '' ,r=ニ二「~|  ̄./ .|. | |. | ⌒ " | !~`'''‐-,、 .| | /.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ / \ / \ / \ .._ _ \ ´⌒\,, ;、、、/⌒` l ;;( ● ) ノヽ ( ● );; | ´"''", "''"´ l ハイですお! . . ( j )/ / \ .`ー-‐'´`ー-‐'′ / /ヽ イ\ .``ー- -‐'"´ \ . . . \ 293 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 20 11 43 ID xHf3+MT7――2時間後 , -─‐──‐-、 / ゚ \ 腕が痛いお…… / ; ゜ ° \ l U ; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; l⌒ '"⌒ ヽ、 |;;;;;;;;;;;;;;;;;; u. ; |ー \ . ! u. _ノ′ヽ、__ ∪ ,; \ ,rー、 ゝ。((-‐) ;;;;;;;;;;;) 。 i'′⌒ ̄ ̄` ̄ ̄ ̄ヾ`ヽ ヽ ( ヽ'"(__人___)"'__ ,ノ ヽ、____"___,、___ソノ__ノ ´ ´ `゚~゜´^" ´~`゚゜`⌒ ´"´´゚^゚^ ~゜゚`´^゙^ ^´'゜´^゚´ '゚^´゙ ^ ゚゜ __________ .!ミミミ;;;;;,,..))))))))))))フ7 .!三ミ ""''==''"\ノ どうした? |三=- "'ー-ー'" \ まだ昼になったばかりだぞ……? |/rヽi,,-ー-ー'" ,i_,-=''| |/|ニ|| ===。=;; =。==.| ほんのちょっとの時間 /|/.| r|| ` ー ' `〒'"| がんばったぐらいで / |/'ヽリ ,._ニニ | -'.| もう降参かバイトくん……? / |//,`| r'",_ i~- ._| .| あ~~~~ん……? --ー''"""| .|/,` | `-二二二二フ|、 r-=,, | |,` | .|.|`ー=;,,_ `ー、`, .,-''つ | |,` `ー-;; =≡ ../ | ~''-=_ (こ''ー、.丶 "/ | .|\ "''-;;_/ノ| .| r-、 ヽ,.ヽ ) /__,,--、 | | .\ / .| | ( ̄~"''-,, ヽ,! ''" ,,--' | .| \ / .| | | ~|~"ヽ, .ヽ ,! r',,-ーつ .| \, ,/ .| .| | ⊂''ー、, ,! ''",,-''"┴--ー'"| /ヽ, .ト---┴''/ .| |,~''、 ,! r" _,,-っ | ,,,-へ /`-, | / | ( / / 294 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 20 12 38 ID xHf3+MT7 / / / / ' ヽ / , , ./ / | ' ハ , l l / /j .l! ' ハ , .l l , , ´/ ./ l l .l l l l l , / / / l i l | l l | l / / ./ / l l! l l l l | | l _ ィ二\ / /_.. l ト. l l ! l | l!‐ ´__/─- / , ' , _` \ l l l l l | l | _ィ三三≠ヽ // ,ィ≠三、 ヽヽ.l l .l l l r l/ 7ィ ト7 / l _ィ ト}\ヽY , l l l ` ト -弋二シ'" 戈ニ シ_ / X / l l l 、 / У ! 利根川さん l l l i ,イ / l あまり新人さんを苛める物じゃないわよ l l l } ハ / l . l ハ l ____ / l' | l l l l ト _ ゝ─ ′ / | l! | l l l 、 - _ _ ´ | |l | l ! l l - _ ‐ ´ ! l l ! | l l l‐- _  ̄1- 、 | l l l | | l l ` -,、 j「¨´l /| .l l l l ! _ム l ムl--{l '、、 l .l l .| l | | / ハ . l / 「 lヽ ヽ `丶l | l .| ! 295 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 20 13 27 ID xHf3+MT7 ___________ /´ , -‐- 、. / . i / `''‐ 、..__,. ‐'´ヽ. / . ! ,' 、 ∨ | i 、 、`''ー---‐''´ ヽ |. l /へ.\` ー---‐ ´/,.ヘ おお、田無くんおはよう │ \ _\\, /∠_ | |. /"ヽヽ ==。=`,, /=。==│ やる夫君、彼女は田無 美代子君 | { i⌒| | ` ー-‐' . .\-‐ ´│ この店の店員だよ /|. l ト、|.| ー-‐ ' l -‐'.| / | ヽ.._|| r' ; -‐‐' r __ l ー、| _/ | /l! / ー----------ー'--.| .! .| ./ | | | │./ | ===== |\ | |/ | ... ,.イ .!` | |\ `'' ‐- 、 _ ....... ,. ‐'´/| │ | │ \ `~`''" / .| | / / / / ' ヽ / , , ./ / | ' ハ , l l / /j .l! ' ハ , .l l , , ´/ ./ l l .l l l l l , / / / l i l | l l | l / / ./ / l l! l l l l | | l _ ィ二\ / /_.. l ト. l l ! l | l!‐ ´__/─- / , ' , _` \ l l l l l | l | _ィ三三≠ヽ // ,ィ≠三、 ヽヽ.l l .l l l r l/ 7ィ ト7 / l _ィ ト}\ヽY , l l l ` ト -弋二シ'" 戈ニ シ_ / X / l l l 、 / У ! 田無 美代子よ l l l i ,イ / l 初めましてやる夫くん l l l } ハ / l . l ハ l ____ / l' | l l l l ト _ ゝ─ ′ / | l! | l l l 、 - _ _ ´ | |l | l ! l l - _ ‐ ´ ! l l ! | l l l‐- _  ̄1- 、 | l l l | | l l ` -,、 j「¨´l /| .l l l l ! _ム l ムl--{l '、、 l .l l .| l | | / ハ . l / 「 lヽ ヽ `丶l | l .| ! 320 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 20 32 42 ID xHf3+MT7 ____ /_ノ ' ヽ_\ /(≡) (≡)\ 美人さんだお! ナース服が似合いそうだお! / ⌒(__人__)⌒ \ おっぱいたまらんお! | |r┬-| | (やる夫です! これからよろしくおねがいします!) \ `ー'´ / / ̄ ̄ ̄\ / ─ ─ \ / (●) (●) \. | (__人__) | \ ` ⌒´ / 322 名前: ◆69qW4CN98k [sage] 投稿日: 2009/11/15(日) 20 33 27 ID xHf3+MT7 〆 ̄TTTTTTTTTTTTTTT7 | =|  ̄ ̄ ̄┴┴┴ ̄ ̄ ∨ |=|  ̄ ̄――― ̄ | | =| 巛lllllllllllllllii ̄ ̄iillllllllllllll| | =| ___llll lll___| |=\人 o / o フ |i⌒i| へ ̄ ̄, \ ̄ ̄ , .| || |.|  ̄ \ ̄ | || ∥ // ( | ヽ | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | \| イ_ ^  ̄ ̄ | / Fuck You | ≡ ./| \王I王I王I王I王フ| < ぶち殺すぞ・・・・・ /| =/ | | \ ゴミめ・・・・! / |/ 人 =≡≡= ノ \_________ ― ̄| \ へ _ イ | \  ̄ ̄ ̄ . . . . . ./ l | / / / / | l | | |. .|. . . . . . . . . .! ! ! ,' / / / ヽ\ .! | |. .|. . . . . . . . l l l / _,/-ー / /ー─-弋\ | | |. .|. . . . . . . .| l !,.lィ'゙/ __,. - / / -- 、,__ ヽ | ! !. . !. . . . . . . l l | /二ェ=ー、 // ィ==ミ、 \! l .l. . |. . . くすくす…… . . . . | | |メ イ r ' ノ iノ/ 、f Y ハ ` | | | !. .|. . . . . . | i ! ! ` ̄´ ,  ̄´ | | ! |. . |. . 元気があって大変よろしいこと…… . . . . | | ', ト, ! | | ! |. . .|. . . . . . | | ', ト、 l l l イ. . .|. . . . . . | |ヽ i ゞヽ ー── ァ ,イ l ! |. . . !. . . . . . | | | ', | \ // l / |. . . |. . . . . . ', l l ヽ ヽ ヽ、 /! ! / / |. . . .!. . . . . .ハ',| ', ', !ヽ、 ,_,. ィ '´ | | ! / |. . . .|. . . . /. . ヾ ヽ ヽ r=ニ! ル、l // !. . . |. 5年間夫婦しませんか その5
https://w.atwiki.jp/naianakikaku/pages/876.html
企画されたキャラを小説化してみませんか? 1 :サイコロ:2008/04/19(土) 08 47 37 男擬人ムリ香さんが立ち上げた「キャラ企画つれっど」で企画されたキャラを ショートショートストーリー化(短編のアナザーストーリー化)してみませんか? age sage構いません。 それと、できるだけ自分の企画したキャラを搭乗させましょう。 ナイアナのキャラは、性格を変えないように。 気に入らなければ消してください、(有)さん… 601 :大黒屋:2011/02/28(月) 16 34 39 599 いやどっちでもよくないでしょ! あってこそ世界が広がりますねこれは…! チェシャの不敵加減とか、二人の戸惑う姿の描写がすごくうまいと思いました! こちらも見習わなくては…。 602 :大黒屋:2011/02/28(月) 17 19 09 これで本当に店長兄弟編がひと段落です。 本家様より「アキヒロ」をお借りしました。 店の中で直接その姿を見た彼女は、その驚きを隠せなかった。 当然だ。予測はしていたが、まさか直接赴いてくるとは思わなかったのだから。 「アキヒロさん…。」 「久しぶりだな、亜音。」 「KEAから全部聞いたんですね。」 「報告が義務だからな。いくら縁が強くとも、仕方のないことだろう。」 「…。」 誰もいない店内には、二人の声だけが響く。 湯気の立つコーヒーに二人とも手をつけず、互いの顔をじっと見つめていた。 「今回暴れたことは大目に見よう。自己防衛だった上に周りに被害は出してないからな。」 「…別にその件に関しては、責任をとる気満々でしたよ、私は。」 心理戦であるかのように、慎重に言葉を紡いでいく。 しかし、焦らす気はアキヒロにはなかったようだった。 「しかし、能力者を今まで内緒でかくまっていたらしいじゃないか。」 「…できれば、そちらを見逃してほしかったんですけどね…。」 平日の午前中。由衣たちは高校、奏は中学だ。 今この場に乗り込んで来られても、能力者は自分しかいない。 それが救いだと、彼女は心底ほっとしていた。 「能力者は発見次第報告、保護。ケイイチが決めたしきたりを、破るというのか?」 「破るとまではいきませんよ。現にそう、「保護」はしてるんですから。」 「報告もなしにか?お前みたいなやつが?」 「ええ。」 張りつめた空気は一向に崩れることがなく、外のものを寄せ付けないほどである。 「…とにかく、これ以上報告がなければ、強制的に乗り込んでもいいんだからな。」 アキヒロはそう言い、立ち上がろうとした。 しかし。 「…貴方、由衣たちをその辺の能力者と同じにしてませんか?」 その一言に、アキヒロの足が止まった。 怯むことなく、亜音は威圧するように言っていく。 「乃亜と乃流は私の弟です。由衣も奏も、血こそつながってませんが私は兄弟のように接しています。その縁を、貴方は断ち切ろうというのですか?」 「…。」 「私はこの出会いも、そしてあの「別れ」さえも、運命だと感じています。その運命に、私は従いたいのです。」 「…運命とはいえ規則h」 「貴方、そんなに融通ききませんでしたっけ?」 振り向かないアキヒロの背を、亜音は睨みつけた。 「報告ならして差し上げますよ。ただ、あの子たちを保護するのは私です。あの子たちの「平凡」を保証するのは、私です。異論があるのなら、例え貴方が相手でも、私は相手しますよ。」 心からの思いを、彼女はその背にぶつけた。 いや、逆に、信頼できるアキヒロだから、彼女はぶつけられたのかもしれない。 アキヒロはため息をついて振り返った。 その眼には、先程の真剣な色味はなかった。 「…明日、週末だろう?その間に報告と登録に来い。そこで正式に、保護の指令を下そう。」 「!」 亜音は立ち上がった。アキヒロはふっと笑う。 「明日中だ。必ず連れてこい。いいな?」 「…はい!」 一般人の平凡を守るウスワイヤ。 能力者の平凡を願った店長。 相容れない二つが同じ世界に入れるのは。 人としての感情のおかげかもしれない。 603 :砂糖人形:2011/02/28(月) 19 58 22 エンの過去の話ですよ」 「エンー!」 「あ、メイちゃーん!」 「今日も一緒に遊ばないか?」 「うん!もちろん」 僕の近所に住んでたメイちゃんは僕より一つ年上のお姉さんだった。とっても面倒みが良くて優しかった。 お姉ちゃんのいない僕にとっては憧れのお姉ちゃんだった 「わあ、もうこんな時間だ!帰らなくちゃ!ごめんね、ホウ・・・お父さんが心配するから、じゃ、またね!」 「うん!またね!」 僕のうちはお父さんもお母さんもお仕事に行ってるから帰ってくるのが遅くて、うちに一人でいるのがほとんど。 この時間が一番退屈だった 「・・・ちょっと散歩に行こうかな」 この日はとても退屈に思えたので、近くに散歩をしに行くことにした。5歳だったから一人だと少し危ないんだけどね。 暫く歩いていると、視界にふと植物園が目に入った。 「わあ、凄いいっぱい植物がある・・・。こんな所あったっけ・・・?」 植物を見たくて近くに寄ってみた。 すると、いきなり僕に何かが飛びかかってきた。 「!」 それは植物の蔓だった。 「あ・・・く、苦し・・・い」 蔓が僕の首に巻き付いてきた。僕を殺す気だ。この植物は。 「エン・・・」 どこからか、聞き覚えのある声が聞こえた。 「ごめん、エン・・・」 それは眼鏡を掛けた、ツインテールの少女だった。 「だ、大丈夫?!ちょっと、しっかりして!」 「・・・」 「ちょ、ちょっと!生きてる?!死んでる?!」 「う・・・」 「あ、良かった生きてた・・・」 「死んでたら、返事が・・・出来ませんよ・・・」 どうやら、僕は植物園のそばで眠っていたらしい。さっきのは夢だったのかな? 「ちょっと坊や、首に何かの後みたいなモノがついてるよ。 服にも葉っぱがたくさんついてるし・・・」 「!」 首には、まだ痛みが残っていた 夢じゃ、なかった・・・ 「キャアアアア!」 「嘘だ・・・今のは夢・・・」 僕は目の前の人の首を蔓で絞めた 「やめ・・・誰かっ!助けて!!」 「これは夢なんだあああああああああああああ!」 604 :砂糖人形:2011/02/28(月) 19 59 06 気がつくと、僕はどこかのベッドに横たわっていた 「無理です・・・!あんなのうちの子じゃありません!」 「しかしですね・・・困るんですよ・・・あんな化け物をうちに置くわけには・・・」 「そういうのを引き取るのがこの施設の役目でしょ?!」 「ですが・・・」 部屋の外で、お母さんと知らない人の口論が聞こえる 僕はベッドから起き上がって、部屋から出た 「お母さん!」 「ひっ!寄るなこの化け物!」 「え、お母さ・・・」 「あんたなんかうちの子じゃないわ!」 絶望した 唯一の親にあんな事言われてしまった 『この化け物!』 お母さんの声がこだました 「う、うぅ・・・」 泣きそうになった、その時 「うちで預かります」 「「えっ?!」」 突然、後ろから女の子の声が聞こえた その女の子は僕より年上で髪が長かった 「うちで預かりますと言ってるんです。そんなにうちの子じゃないと主張するんなら、私がもらっても良いですよね?」 「え、ああ、まあ・・・」 「解りました。じゃあ、行こう。えっと・・・、名前は?」 「エンです・・・。」 「解ったエン帰ろう・・・?」 「・・・うん」 605 :砂糖人形:2011/02/28(月) 20 10 33 「あ、あの」 「ん?何?」 「貴方はいったい・・・」 「あ、ごめんね急に連れ出しちゃって、私の名前はネイロって言うのよろしくね」 「あ、よろしくお願いします・・・」 「私ね、あの施設に入れられてたの」 「え・・・」 「突然両親が事故で亡くなっちゃってね、それからあの施設に入れられたの」 「・・・」 「でも、今日はその施設から出られる日だったの。 だから久々に家に帰れるんだ。」 「そうなんですか・・・」 「その時たまたまエン君がいてね、居ても立ってもいられなくなっちゃたから、つい・・・ごめんね。嫌だった?」 「いえ、全然、そんなこと・・・」 「ふふ、ありがとう」 しばらくの沈黙があった。少し立つとその沈黙は破られた 「あ、そうだ」 「はい・・・?」 「これから敬語無しね、姉弟なんだし」 「きょう・・・だい・・・?」 「ええ、姉弟よ!」 「・・・はい」 「あ、敬語」 「あ!」 「じゃあ、罰として・・・」 「わっ!」 ふにっと、僕はネイロさんにほっぺを掴まれた 「ああ、ふにふにだー」 「いひゃい、いひゃい」 「ぐいーっと」 「いひゃひゃひゃひゃ!」 「・・・変な顔」 「えっ!ひどい!」 「ふふふ」 「あはは」 笑っていると、ネイロさんと目があった 「あ、初めてお互いの笑顔見れたね」 「そうだね」 「これからよろしくね、エン」 「こちらこそ!」 606 :(六x・):2011/02/28(月) 21 20 25 感想とお返事です 大黒屋さん (六x;)イイハナシダナー 家族が増えるよ!やったね店長!(ハッピーエンド的な意味で) そのうち、うちの子達もレストラン行きますね。ちなみにメニューとかは決まってるんでしょうか・・・? しらにゅいさん 凪姉は正義感強い子です。もともとの性格もありますが、クソ教師の影響も大きいですね。何気に凪さんの成長に貢献している件wwいい仕事したんだろうか? 砂糖人形さん ネイロちゃん優しいなあ。ぷにぷにするとこ想像して萌えた(六x`*) エン君もよかったね! 607 :大黒屋:2011/02/28(月) 21 24 02 >>(六x・)さん いえ、決まっておりません(笑) 今まで出てきたので言えば、紅茶やコーヒーがメインで、オムライス、カレーライス、クリームソーダが今までにでているはずです。 というかもうカフェでも通用しそうな気がしてならないこの頃ですorz ぜひぜひご来店お待ちしておりますw 608 :大黒屋:2011/03/01(火) 12 22 59 そういえばメニューにアイスもありましたね^q^ 新章突入です。今回は自キャラオンリーです。 「これが、幼いころの僕たちの写真ですか?」 「ノアとそっくりだな、お前!」 「というか、姉さんもそっくりだw髪染めたんだなw」 「皆かわいいw」 「幼いころの写真しか持ち合わせてなかったんだ。当然と言えば当然だけどね;」 客が少ない午前中。ノルンの要望で店長が取り出したアルバムを、皆は眺めていた。 何でも「自分の本当の姿が知りたかった」そうで。 そのとき、ドアのベルがなった。 入口を見ると、二人の人影。皆の姿をみとめると、手前の女が笑顔で手を振った。 その顔を見、店長も笑顔で出迎えた。 「よっ!久しぶり、姉さん!」 「星ちゃん!それに月光君!」 甘党のくせにブラックコーヒー。一口飲んで苦みを知って、あとから多量の砂糖を追加する。それがこの女浪人:天河 星のコーヒーの飲み方(?)だ。 気取っていた幼少期から、それは全く変わらない。 「よかったじゃねぇか。乃流も乃亜も帰ってきてよw」 「後から聞いたんだけど、由衣があんたに依頼したって?それで二人が兄弟じゃないかとにらんだらしいじゃない。」 「あ、ちょ!由衣!それは内緒にしとけっていったろーが!」 「悪い悪いw」 静かなはずの店内が、星たちがきてから騒がしくなった。 昔から暗いのは嫌いな性分だ。どんな時でも明るくふるまっている。それにつられて皆は笑う。 そう。この忌まわしき「左目」さえなければ。 「…その眼、まだ見つからないの?」 「ああ。なんかずっと「怪盗狩り」続けてるけど、骨折り損な気がしてさ。」 「怪しいとこはみんなあたったはずなんじゃけどねぇ…。」 横で月光が呟いた。 明るさゆえに暴走する星を引きとめる月光。 このバランスがなければ、二人は連れ添ってこなかったし、二人ともろくな人生を歩めていないんじゃないだろうかと店長は思うわけである。 「ねぇ、その「怪盗狩り」って、なんですか?」 「昔、本当に怪盗狩ってたんだけどよ、大分世の中に出てこなくなったから、今は夜な夜な悪さする能力者を成敗してるんだよ。」 「本当に怪盗っていたんですか?」 「あくまで私たちが思ってる中ではな。怪盗の友達もいるんだぜw」 明るくふるまっていたが、「怪盗」という言葉に微妙に表情が変化するのを、ノルンは見逃さなかった。 「…どうして怪盗を狩ってたんですか?」 「それは秘密ーw」 「えぇ;そこまで言っておいてなんで焦らすんですか;」 「まだ早いんだよ、おまえらにはなw」 「…それで、そっちは二人が戻ってから何事もないのか?」 話を無理やり切り替えるように、星が言った。 「ええ、今のとこはね。でも、ただで放っておくホウオウでもないから、しばらくは警戒しておかないと…。」 「…そうか。」 「それじゃあ、私たちはこれで。」 「あれ?なにも頼まなくていいんですか?」 「いいんだよ。久々に姉さんの様子見に来ただけだし。これからもちょくちょく遊びに来るさw」 星は立ち上がり、月光を率いて出ていった。 「…姉さん、星さん、昔何があったんですか?」 立ち去ったのを確認し、ノルンが口を開いたが、店長の答えは 「まだ語るには早すぎるのよ。」 というものだった。 609 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 18 20 今回はお出かけです。正念場です。揃って壊れるんですが、ご容赦を。 旅行と鴉と青い鳥と 「……旅行?」 ゲンブが久々にストラウル跡地に呼び出した。何かと思って向かった僕を待っていたのは、ゲンブの「旅行に行くぞ」という言葉だった。 「そうだ。ちょうど、手配が取れたのでな。激戦の慰安をかねて、温泉宿にでも行こうかと思っている」 「僕らはそれでよくても、アースセイバー組の任務はどうするんだ。パニッシャーやバードウオッチャーの警戒もあるし、ホウオウグループがいつまた動くかもわからないんだぞ」 ここでは言わないが、実はこの間、店長のレストランでトキコと会った際、彼女があの日休んだわけと、ジングウについて聞いている。生きていたあの男が、このまま大人しくしているとは思えない。 しかし、ゲンブは言う。 「それについては心配はいらん。行くのは学生組で都合のつく奴と、引率役の俺、そしてシノだ」 「警戒要員は残すってことか。許可は?」 「既に降りている。万が一に備え、啓介のテレポートも視野に入れている」 それなら心配はないだろう。ただ、それだと懸念事項が一つ。 「真衣ちゃんはどうするんだ? ウスワイヤもどうするか決めかねてるみたいだけど」 「う、うむ……それはだな……」 蒼崎 真衣。啓介の妹である彼女は、「流れる」ものを操る能力者だ。ただし、その力は発現しておらず、調査では中途半端に発動したことで電気や水道が止まる、という事例があったらしい。当初は確証がなかったために遠巻きに監視していたのだが、聞き付けた聖さんが独自行動で真衣ちゃんを脅迫、連れて行こうとした。 だが、彼女は恐怖から能力を暴走させ、自分の時間を止めてしまった。以来ずっと眠ったままだったのだが、最近になって時間停止が解け、目を覚ましたという。 「聖さんを物凄く怖がって、ウスワイヤの電気系統が何度もストップしたって聞くぞ」 「……あれは酷いありさまだった……」 そう言って、ゲンブはため息をついた。 610 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 18 52 ―――ため息とともに、今でも思い出す。 目覚めた真衣にとって、ウスワイヤは恐ろしい場所でしかなかった。何しろ、聖は自分に銃を突き付けた張本人だし、更に悪い事に、目を覚ました時たまたま目の前にいたらしい。 それでパニックを起こし、ウスワイヤの電気系統が暴走。ケーブルが焼き切れて全てのシステムがストップし、データがいくつかトンだ。おまけに聖はその場で真衣を撃とうとしてKEAに殴り飛ばされ、その場で大喧嘩に。まったく、大騒ぎだった。 「ただ、幸いというか、暴走の反動で能力がなりを潜めた。現状の彼女は、ランカと同じく一般人と変わらん」 それがせめてもの救いか。真衣の能力は「死に対する恐怖」をトリガーにして暴走するらしく、逆に言えばそれがなければ何も起こらない。 「暴走のリスクはつきまとうが、常態だとそれ自体が使えん。制御を教えようにもこれではどうにもならん」 「だからと言って、閉じ込めたり試験に使ったりしたら啓介が黙ってないぞ」 「……殺されるな。俺達全員」 啓介の真衣への溺愛ぶりは、奴を知る者なら皆知っている。敵に回すのは、現状もっとも愚かな行動だ。スザクを看過しているのも似たような理由だ。 「そこで、景山に協力してもらった」 「浩美?」 「ああ。奴の能力で、真衣の能力そのものを限界まで『下げて』もらった。そしてその上で、七篠教官の能力で、深層記憶にある『能力の発動の仕方』の部分を封じてもらった」 「なんだその裏技」 「仕方がないだろう。今のウスワイヤはあらたな能力者が入る一方でスタッフの手が圧倒的に足りん。一部の連中は『都合のいい飼い殺し』だと反発しているというし、とにかく頭が痛い。メンタル面でのケアに結果報告のまとめ、能力の指導にアースセイバーへの勧誘、暴走者の処理、ホウオウグループへの対処、新たな能力者の保護、パニッシャーの警戒にストラウル跡地の調査……仕事は山積みだ。この状況で啓介まで敵に回しては、それを引き金に組織が瓦解しかねん。避けられるリスクは出来る限り避けたい」 重々しいため息が出る。特殊能力者の存在が秘密である以上、ウスワイヤの活動も必然的に隠密的になる。表だってスタッフを集めるわけにもいかないのに、『保護』すべき対象はどこかに必ずいる。手が足りないのも当然だ。 「む……そうだ。いっそのこと、件のレストランの連中でも引っ張るか……――――ッ!?」 思わず口走って顔を上げると、そこには髪を真っ赤に染めたスザクの姿があった。能力発現ではないのなら、原因は一つ。能面のような無表情の奥に、阿修羅のごとき怒りが滲んでいる。 「……ゲンブ」 炎の様な気配とは裏腹に、氷の様な声が零れる。 「僕を本気で怒らせたらどうなるのか、お前が知らないはずはないだろう」 「……ウスワイヤを敵に回す気か。スザク」 「必要とあればな」 ……こいつの場合、本気でやりかねん。しかもそれだけの力は備えている。全く、ホウオウグループの連中もとんだ爆弾を残してくれたものだ。 「わかった、わかった。それは見送ろう。現状で敵が増えてはかなわん」 「…………」 返事は無言。真紅を白く冷やし、スザクが再び口を開く。 「なら、言う事はない」 (ふう……) 内心で安堵の息をつく。やれやれ、助かった。 611 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 20 18 どこか安心したような表情で、ゲンブが言う。 「お前を引っ張れれば実際ありがたいのだが……それは出来んからな」 「……それはもういい、ゲンブ。それで、旅行の話はどうしたんだ。結局真衣ちゃんはどうするんだ」 「! おっと、そうだったな。彼女については、今回の旅行に連れて行くことになった。以後は監視をつけつつ、日常生活を送ってもらう。能力発現の兆候が見えた場合は、啓介に対処させる」 なるほど、妥当な線だ。というか、アキヒロさんの影が最近見えないけど、大丈夫なのだろうか? 「心配はいらん。この件については、俺が直接話をつけた」 「モノローグに返事するなよっ!?」 一体どういう「交渉」をしたのか……考えると恐ろしいからやめておこう。 「旅行についてだが、一泊二日で出発は来週の今日、午前8時。祝日の関係で3連休になっている日だな。面子は今の所こうだ。俺とシノが引率で、シスイ、ハヤト、啓介、真衣、アラタ、ユウイ、奈桜、光一、お前。他に誘いたい奴がいたら呼べ」 「待った。なんでユウイが?」 「能力者だという情報は入っていないが、関連する知識を持っているとシスイから聞いた。現状把握を兼ねて、ということだ」 「……手を出してみろ。斬るぞ」 「落ちつけ、落ちつけ。そこまで警戒するな」 しないはずがないだろう。断わっておくが、僕はウスワイヤをあまり信用していない。シスイやハヤトとか、個人はともかくとして、組織そのものの在り方に、どうも拒否反応が出る。 その点だけにおいては、ホウオウグループの「合理化」もわからなくはない。 「……まあ、いい」 その日はそれで終わった。翌日僕は、学校に着くなり温泉旅行へと誘いをかけて回った。 ――――とは言いつつも、実は僕が誘えるのは全員能力者だったりする。 まず、真っ先にトキコを誘った。 「温泉行くの!? わーい、私も行く―っ!!」 ……そこまで喜んでくれれば、誘った甲斐もある。 次にリオト。 「温泉? 別に興味……な、ユウイが行く!? それを先に言え―――ッ!!」 現金な奴だ。続けて浩美&正輝。 「温泉かー。遠ちゃん、どうする?」 「当然行くさ。なんたって温泉だぞ、温泉」 最後にスイネ。 「温泉ですか? わかりました、お邪魔します」 汰狩や由衣、ネイロにも声をかけてみたけど、都合がつかなくて来られなかった。うーむ、残念。ま、トキコは来るらしいし、それでいいか。 さて、出発まであと5日。それまでワクワクしておきますか。 612 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 21 09 当日。参加者は、僕を含め総勢16人。結構な人数だ。 移動手段はバス。一体どうやって手配したのかと不思議に思ったが、シノさんの話で謎が解けた。 ――――ボルカノン・プロトタイプを回収・改造して使ったものらしい。おいおい……。 一番の懸念事項だったユウイについては、幸いと言うか誰も「能力」関連の話を振らなかった。隣に陣取るリオトが凄い目で回りを警戒していたし、他の面子もそれぞれに会話していたし。 とある席では、 「遠ちゃん、お茶飲む?」 「いや、今はいいよ。……おーっ、海だー」 「ちょ、そこにいられたら外見えない……」 とある席では、 「啓兄ちゃん、船だよ船! タンカー走ってる!」 「落ちつけ、真衣。そんなに乗り出したら危ないぞ」 「あっ、モーターボート……あうっ、転覆したーっ!?」 「待てーっ!? 116、いや118番ーっ!!」 とある席では、 「あーあーあー、何で旅行に来てまで男と相席ー? 何でだー、シスイー」 「諦めろよ、ハヤト。ゲンブさんとシノさんが決めたんだから」 「だからってここまで女子と離さなくてもいいだろ!? 一体俺はどういう印象なんだよ!?」 「察しろよ。騒ぐと余計悪化するぞ」 「光一の言うとおりだな。あと、うるさい」 「っ!(慌てて口を押さえて座る)」 とある席では、 「………(話す事がなくて困っている)」 「………(共通の話題がなくて困っている)」 とある席では、 「ユウイ、大丈夫か? 酔ってないか?」 「……リオト」 「おうっ、何だ?」 「そのセリフ、そっくりそのままアンタに返したいんだけど」 「へ……(顔面蒼白のまま固まる)」 そして、僕ら。 「相席相席ー、鳥さんと相席ー」 「楽しそうだな、トキコ」 後ろの方の席で、トキコと隣合わせに座る僕。彼女の事は、「店長」関連だ、ということで説明したら通った。素性を明かすとえらい事になるから、無論そこは隠匿。 窓際ではしゃぐトキコを見て、しばし幸せにひたる。 ―――あぁ、可愛いなぁ。 見る人が見れば末期症状だろうが、これが僕の素だ、文句あるか。しょうがないだろう、実際可愛いんだから。だからって手出すなよ? 手出すなよ? 斬るぞ? 斬るからな? っと、忘れるところだった。先に言っておかないと。 「トキコ、ちょっといいか?」 「んー、なーに?」 ん? と振り返るトキコに、僕は言う。 「『約束』の話、なんだけど」 「あれの事? ……何か深刻みたいだし、着いたら聞くから」 この察しの良さはありがたい。そうするよ、と頷き、僕らは再びそれぞれの時間に戻る。 ――――あー、幸せだ。 613 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 21 54 『それで、おめおめと戻って来たわけですか』 「そうなるな。俺の『イントルーダー』は奴の『エバーチェンジ』と相性が悪すぎる。まして、耐久力では折り紙つきのノアが一緒だ。分が悪すぎる」 某所。ノルン・ノアの離反について、俺はゼアに連絡を取っていた。 具体的には、戦わず見逃したと言うことについて。 『確かにそうですがね。あの2人、ことにノルンの方は、その身に我々のデータを取り込んでいます。その離反が何を意味するか、いかな暇人といえどもわかるでしょう』 「嫌味かそれは。まあ、分かると言えば分かる」 『その程度の認識では困ります。もし奴らがアースセイバーに与する事にでもなってみなさい、我々にとって著しく不利益です。それは、ホウオウ様の偉業に対する大きな障害となりかねません』 「総帥か……確かにな。だが、奴らは総帥を裏切るわけではないと言った。宙ぶらりんの状態で、道を探すと言っていたが」 『信用に値しませんね、裏切り者の言葉など』 ばっさり切り捨てられた。ゼアにとっては、既に「ノルン・ノア離反→アースセイバーに与する」という図式が確定しているようだ。全く頭の固い奴だ。アイやトキコとは別の意味で手に負えん。その点、バツやセキ辺りは扱いやすかったのだが。 『ともかく、クロウ。せっかくその町にいるのです、任務を一つ受けて頂きたい』 「お前個人の依頼ならばお断りだ。俺は組織の一員だ、個人の思惑では動かん」 『そう言わずに。組織の障害を取り除くのも仕事です。それに、言うでしょう。「疑わしきは罰せよ」と』 「逆だ。『疑わしきは罰せず』だ」 『…………ともかく、です。不確定要素は取り除かねばなりません。クロウ、これは任務です』 『ノルン、ノア……本名、「楠原 乃流」及び「楠原 乃亜」の抹殺をお願いします』 それは、開かれようとしている道に再び闇を落とせ、という指示に他ならなかった。 614 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 23 55 到着した宿は日本風の瓦葺で、それなりに大きいところだった。着くなり部屋割を発表されたのだが、内訳は次の通り。 男子組は、ハヤト・シスイ・光一、リオト・啓介・正輝、ゲンブ・アラタ。 女子組は、ユウイ・真衣ちゃん・奈桜、スイネ・浩美・シノさん、僕・トキコ。 ……狙った様な組み合わせに感謝している間に、荷物を置いて後は自由行動と言う事になった。その場で解散し、荷物を置きに向かう。といっても、大体軽装で、荷物と呼べるのは手提げ鞄が一つくらいだった。 「よい、っとー」 妙な掛け声とともに鞄を放り、割り当てられた部屋にトキコが寝転ぶ。すっかりリラックスしているが、当人にとっては敵地に等しいと言う事をわかっているだろうか。いや、それを言ったら潜入メンバーは全員そうだけども。 「よーやっと着いたのだーっ」 「キャラが変わってるぞ?」 苦笑しつつ、僕も鞄を隅の方に置く。自由行動とは言いつつも、ここは広い。まだ昼過ぎだし、温泉もちょっと早い。さて、どうしようか。 壁に背を預けて座り、考えていると、 「鳥さん」 妙に真剣な声が思考を遮った。見ると、目の前にトキコがいた。なぜか正座で。 「……あの話か?」 「うん」 移動中に言った「約束」の話だろう。僕らにとっては、これからを決める大事な事だ。それだけに、純粋さと狂気を併せ持つトキコの目にも、真剣さが宿っている。 「今になって持ち出すってことは、鳥さん何かあったでしょ。多分、続けられなくなるようなこと」 「……さすがだな。そこまでわかるのか」 もっとも、これくらいの洞察力がないと潜入は出来ないだろうし、な。 「お前の言うとおりだ。僕は、あの約束を実行できる状態ではなくなった」 「どうして? 言いだしたのは鳥さんだよ」 「そうだな。けど、冷静になって考えたら、到底無理だってわかったんだ」 だって、そうだろう? 「――――好きになった人を殺すなんてことは、今の『私』には出来ない」 偽らざる、本音。そこだけは、本当の「自分」として言う。隠し事も、嘘も、トキコの前ではしたくないから。 「……私は、出来るよ」 「そうだな。お前なら、そうだろう」 瞳に宿る光はそのままに、四つん這いになったトキコが顔を寄せ、至近距離で囁く。それもまた、本音だろう。 「でも、僕は無理だ。だから、僕は約束を果たせない」 「……約束って、相手がいるから成り立つんだよ。鳥さんがそんなんじゃ、私はどうすればいいの?」 あくまでも真摯に、問いかけて来る。わかってる。だから、僕は。 「……だから、トキコ。もう一度、約束をしよう」 「……勝手だね、鳥さん」 耳が痛いな。……ああ、そうだな。何とも勝手な女だよ、僕は。なまじ自由に飛べるからって、何て勝手な奴なんだろう。 ふと見ると、トキコの顔にくすり、と笑みが浮かび。 「でも、いいよ。もう一回だけ、鳥さんの勝手に付き合ったげる」 「……ありがとう」 釣られたように、思わず笑ってしまった。ふふっ、と笑い返したトキコが、しばらく僕の目を見つめた後で言った。 「それで、中身は?」 「敵同士になって戦って、その後……までは同じ」 「……ってことは、変わったのはその後? 鳥さんが勝ったらどうするの?」 「僕が勝ったら――――」 「勝ったら?」 「――――その時考える」 どてっ、と効果音がしそうな勢いでトキコがズッコケた。本当にこういうひっくり返り方を見られる日が来るとは思わなかったなぁ、うん。 「て、適当だね」 「今は思いつかないから、これでヨシにしてくれ。それで、トキコが勝った時はどうする?」 そうなったら十中八九僕の命はない。ま、他の奴にやられる気はないけど、トキコにだったら殺されてもいいかな。そこはそれでもいい気がするし。おい、そこ、壊れてるとかいうな。言われなくてもわかってる。 「…………」 考えた挙句にトキコが出した結論は、 「……ん、決めた」 「決まった? それで、その時僕はどうなるのかな?」 「うん。あのね、もし私が勝ったら――――」 身を離して、顔だけで振り返り、 「鳥さんの全部を、私にちょうだい?」 笑顔で、そう言ってのけた。僕の答えは、 「――――いいとも。僕を倒せたら、火波 スザクの全て、お前にくれてやる」 そんなもの、肯定以外にあり得ないだろ? 615 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 24 32 将来設計(違)の相談を終え、僕達は部屋を出た。改めて見ると旅館の中は案外広くて、ちょっと迷いそうになった。 とりあえず、浴場が開くまでは自由行動ってことにして、途中でトキコと別れて一人で廊下を歩く。 「んー……」 しばらく歩いていると、浴場近くの卓球台の部屋に行きついた。意外と歩いたな。 「ん?」 ふと見ると、その近くのベンチに誰か座っている。長くて綺麗な黒髪、夜空の様な青色の浴衣を着こなしている。 誰だろう? 近づいて横に腰を下ろすと、向こうも気がついて会釈して来た。 「ああ、こんにちは」 「こ、こんにちは」 綺麗な声だった。そして礼儀正しい。ランカを大人っぽくしたらこんな感じかな、と思えるような人だった。 「ご旅行ですか?」 「え、ええ、そんな感じです」 何とも含んだ言いまわしになってしまった。これじゃ別に事情があると言ってるようなものじゃないか。 幸い向こうはそこには頓着せず、さらりと話を変えて来た。 「楽しそうですね。ところで不躾ですけど、お名前を聞かせてもらえますか?」 「名前ですか?」 「ええ。よろしければ、ぜひ」 ちょっと迷ったが、別に断る理由はなかった。ここで名乗らないのも変だし。 「僕は、火波 スザク……と、言います」 「スザク……変わったお名前ですね」 「それは、まあ、自分でも思いますけど」 ま、ある種の仮面だからな、この名前。 「あ、申し遅れました」 少し置いて、その人も名乗った。 「私は、『シスイ』と申します」 友達と同じ、その名前を。 「……残念だが断る。今の状態で奴らを相手にするのは分が悪すぎる」 『それでは困ります。迅速に処理して頂かなければ』 「こちらの事情も考えず、勝手な事を言うな。とにかくそれは降りる」 『……仕方がありませんね。ではまた』 苛立ったような声を残し、通話が切れた。まったく、いざとなるといつもああだ。 とにかく、俺はこれ以上奴らに干渉する気はない。俺がやらずとも、いずれ誰かがやるだろう。……実際に俺ではどうしようもない、という物理的事情もある。 奴の「エバーチェンジ」にはアイの能力が含まれている。任意の座標を起爆させる「イザボーワイズ」……ウスワイヤに似たような能力持ちがいたが、奴と同じだ。「軌道」を操る俺の能力とは相性が悪すぎる。そして生憎、俺自身はさほど身体能力が高くない。真っ向からやりあうのは無謀に過ぎた。 「……とはいえ、これでまた暇な生活か」 任務で俺が招集されることは、実はめったにない。能力が限定的に過ぎるため、後処理や証拠隠滅(しかも半分以上は自主行動)くらいにしか使われない。 「グループ一の暇人」と呼ばれているらしいが、事実だけに反論が出来ん。 「あー……暇だ、暇だ」 「――――そんなに暇か、クロウ」 「ッ!!??」 突然後ろから声をかけられて飛び上がった。こ、この声はまさか……ッ!? 恐る恐る振り返ると、そこに立っていたのは、ダークスーツをさらりと着こなし、両の目に闇を湛えた年齢不詳の青年。 「総、帥……!!」 ――――絶対者・ホウオウが、そこにいた。 616 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 26 13 「な、なぜこんな所に……」 「私がいつ、どこにいようと、貴様には関係あるまい」 確かにそうだ。しかもこの人、以前堂々といかせのごれ高校(それも文化祭の真っ最中)に現れたというから驚きだ。これも絶対者ゆえなのか。だが、それはそれとして、だ。 「……俺に何か?」 「何も。歩いていたら貴様と出くわした。それだけの話だ」 どうやら本当に偶然カチ合ったらしい。それにしても、何て巡り合わせだ。離反の話をした直後に総帥本人の登場とは。 「!」 思い出した。いくつか確認したい事があったのだ。具体的には3つ。 「総帥、せっかくの機会なので、お伺いしたい事がいくつか」 「……言ってみろ。何だ」 「まず一つ……ジングウについてですが」 一度は我々を裏切り、総帥を超えるとまで宣言した男。ホウオウグループにとって、獅子身中の虫に他ならない出戻り。ゼアの判断で組織に戻されてはいるが、総帥は実際のところどう考えているのか? それを知りたかった。 「奴か。私を超えるなどと言ったそうだな」 「報告では、そうだと」 「言わせておけ。奴如きに何が出来るか、見せてもらうとしよう」 恐ろしいほどに平静、かつ余裕だ。何が在ろうと関係ない、とでも言いたげに。 「私に牙を剥くのであれば、そのような考えに至った事を後悔させてやるまで」 まあ、そうなるだろう。 「次に……都シスイ捕縛の件についてですが」 麒麟の力を持つ男の名を出した途端、総帥の眉間に微妙だが皺が一本寄った。気に入らないらしい。 「ゼアから進言があった件か。提案したのはジングウらしいがな」 「……どうされますか」 その問いを、下らん、と総帥は一蹴する。 「麒麟は天帝の証、神に選ばれた印と言う事だったが……全く下らん。絶対たる私が、神の決定を仰ぐ必要がどこにある」 「……それに関しては、全く同意します」 実際、この人物の上に何か、誰かがいるという事自体想像がつかん。と思っていると、総帥はこうも言った。 「しかし奴のことだ。いずれ、独自に捕獲を実行するだろうな」 「……あり得ますね」 都シスイのパーソナリティを考えると、ジングウの興味の対象になる可能性は十分あり得る。ましてや、奴がグループのために動くなど考えられん。 おっと、確定している話よりも、今は次だ。 「3つ目……あの、トキコの件なのですが」 いかせのごれ高校に潜入している彼女についての懸念だった。狂信者と言っても過言ではないが、なぜだか総帥からは放任状態だ。以前の調査員の件は俺の方で止めているが、件の命令はそれ以前に出されたものだ。ここで本心が聞ければ、とも思ったが、 「縛れば害となる。成すがままに任せよ」 何とも簡潔な物言いだ。しかも以前と同じ内容。ただ、具体的にどうせよと言わない辺りは、まだ切り捨てる気はないのだろう。 「……扱いかねている、のですか?」 617 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 26 49 返事は無言。しばしの沈黙を置いて、 「話はそれで終わりか」 「は……」 「ならば、ここまでだ。私は行くぞ」 そう言って、総帥は俺の横を通り過ぎて言った。足音を高く響かせ、まるで「ここにいる」ことを喧伝するかのように。だが、 「……クロウ」 ふと足を止め、そう言った。 「何でしょうか、総帥」 「……離反者が出たらしいな。ファスネイ・アイズとは違うケースらしいが」 ノルンとノア……どうやら既にご存じだったらしい。さすがに絶対者を名乗るだけある。 「……はい。彼らへの対処はどうしますか」 「貴様に一任する。私はこう見えて、なかなかに不自由な身なのでな」 総帥の能力「ダークムーヴ」は、あらゆるものを存在ごと消し去るという凄まじい能力だ。だがその分リスクが大きく、種々雑多な事情が複雑に絡み、自由に使う事が出来ない。完璧と言っていい総帥の、これが唯一の泣き所だ。――――どこかで聞いた「ダークムーヴの悪夢」持ちの子供は自由に使えるらしいが。ええい、なぜだ。 ともあれ、任命されたのならば受けないわけにはいかない。 「了解しました」 その返事が聞こえたのか、どうか。しばらく総帥はこちらを見つめた後、ふと口を開いた。 「クロウ。一つ、忠告をしてやろう」 「は?」 「何かを追う時は、決して目を離さんことだ。見失ったが最後、再び見つけることは困難を極める。思っている以上にな」 言って、すっ、と手を伸ばし。 「目を離し、見失うと」 俺の背後を、指差した。 「見るがいい。このようなことになる」 釣られて振り向く。人が行き交い、車が走り、喧騒に包まれる。そんな、何でもない日常の風景が、そこにあった。それだけ、だった。何も、何も、なかった。 総帥は一体何が言いたいのか? 「総帥、それはどう言――――……」 顔を戻して聞こうとして―――絶句した。総帥の姿は、まるで夢だったかのようにその場から消えてしまっていた。 ―――見るがいい。このようなことになる。 頭の中では、総帥の残した言葉だけが、残響のようにこだましていた。 618 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 27 20 「シスイ?」 「はい」 そう言って、シスイと名乗った女性はころころと笑った。 「あの、何か」 「い、いや……僕の友達と、同じ名前だったもんで」 「あら、そうなのですか? 不思議な御縁ですね」 あいつとは違う、礼儀正しくて、丁寧な言葉遣い。だけど、この人に接する態度の根底は、僕の知る「都シスイ」と似通っている。親近感を覚えるのはそのせいだろう。 「世の中には、同じ名前の方が3人はいらっしゃると言いますから」 それは「似た人が3人」じゃないのか? と喉元まで出かかったが、こらえた。あながち間違ってもいないし。 「それで、そのシスイさんと言う方は、どんな方なので?」 「……一言で言うなら、正義の味方です。他人のために一生懸命で、そのくせ自分の事はほとんど考えない。身を擲つ事も辞さない、弱者の味方。僕とは反対の男です」 「…………」 なぜか、それを聞いて「シスイ」さんが黙った。どうしたのかな、と見守っていると、 「……その方は、危ういですね」 不意に、そんな事を言った。 「危うい?」 「ええ。自分の事を考えず、他人のために……それは、己の存在を保つよすがを一つしか持たない、非常に強く、脆い生き方です」 「脆い……」 確かにそうかも知れない。シスイの行動は、自分が犠牲になって他人を助けようとするものだ。確かにそれは、あいつ自身の命を縮めているのかもしれない。 「支えが、必要ですね。その方には」 「支え、ですか?」 「そう、支え。心を支えてくれる、誰か。それとも、あなたがそうなのですか?」 先ほどとは一転、ちょっと悪戯っぽい笑みを浮かべて、「シスイ」さんが言う。だけど、 「残念ですけど、違います。僕じゃあいつの支えにはなれない。それに」 「それに?」 「……僕には、好きな人がいますから」 ちょっと変わってるけど、恋は恋だからな。 「あら、それは良い事ですね。誰か好きな人がいると、人生にハリが出ますよ」 「ハリって……」 どう考えても僕と同じか、少し上くらいだろうに。そんな事を思っていると、「シスイ」さんは人差し指を口にあて、 「あっ、年は秘密ですからね」 そう言って、笑った。何だかおかしくなって、僕も笑いが零れた。 「……ふ、ふっ」 「ふふふ……」 しばらく二人で笑い合っていると、 「シスイー、そろそろ行くよー?」 「あ、はい。ただいま参ります、ルナ」 廊下の向こうから誰かが「シスイ」さんを呼んだ。動きやすそうな格好をした、クールな印象の少女だ。 「それではスザクさん、これで失礼します。どうか、ご息災で」 「はい。お元気で」 最後に一礼して、その人は去って行った。それは、まるで舞い散る桜のように、呆気なく、綺麗に。 残された僕は、ひとり呟く。 「……不思議な人だったな」 619 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 27 50 自由時間が終わり、本日のメインイベント、温泉タイムだ。ちょっと順序が違う気がするが。ことに女子のテンションが高いのなんの、僕も知らず高揚していた。 何せ、時間帯の関係で貸し切り同然の状態だからな。 「温泉温泉ーっ! このために来たんだからーっ!」 「奈桜、はしゃがないの」 「そう言う浩美さんも、何か楽しそうですね。ふふ……」 スイネや奈桜が特にテンションが高い。何だろう、この空間。 シノさんは後でゆっくりするってことで、後に回ってる。ユウイも嬉しそうだが、真衣ちゃんだけちょっと所在なげにしている。無理もないか、今までが今までだし。 とりあえず声をかけようとして、 「真衣ちゃん、一緒に行こう?」 奈桜に先を越された。考えてみたら年が近いんだし、親近感は持ちやすい……のか? 「え、でも」 「遠慮しないの、ほら」 言って手を差し出す奈桜に、おずおずと手を伸ばす真衣ちゃん。手が触れた瞬間、奈桜ががっしと掴んだ。 「ひゃっ」 「じゃ、私達先に行くから!」 言うが早いか、奈桜は真衣ちゃんを引っ張って走って行ってしまった。何なんだ、あの行動力。ブラストルの一件じゃかなり善戦したらしいけど、何があったのやら。 「鳥さん、私達も行こう?」 「そうだな……」 ――――女子がみんなで風呂に入れば、これはもはやお約束と言ってもいいだろう。 「………(羨望の視線)」 「………(嫉妬の視線)」 「………(対抗心の視線)」 「………あ、の……」 3人に凝視されて、スイネが狼狽えている。そりゃ、あれだけギラギラした目で見つめられれば、ああもなる。 しかし、僕にはよくわからないな。胸の大きさ比べなんて。 (何の意味があるんだ……?) 実を言うとわからないわけじゃないんだけど、まるで興味がない。むしろ、今より大きいと戦うのに邪魔だ。その点、接近戦特化のトキコは恵まれている、と僕は思うんだけど、本人にしてみればコンプレックスらしい。あのままでいいのに。 露天風呂に浸かったまま視線を巡らせると、ガールズトークに花を咲かせている奈桜と真衣ちゃんの姿があった。ちょっと遠くて聞きとりづらいけど、楽しそうで何よりだ。 (ま、僕も堪能しますか) 程良く冷えた夜の空気と、満点の星空が実によく合っている。鼻歌でも歌いたい気分だけど、あいにくレパートリーがない。校歌もほとんど覚えてないし。 そんな益体もない事を考えていると、何らかの決着はついたのか、トキコが寄って来た。見れば、残る3人はそれぞれに反応を見せている。スイネは安堵、ユウイは「やるな」的な表情、浩美はなぜか元気がない。 「?」 「鳥さ~ん……」 さっきまでの元気はどこに行ったのか、すっかり沈んだ様子のトキコが呟く。 「ど、どうした?」 「世の中って不公平だよ~……むむっ」 ふと、その視線が僕をしっかりと捉える。な、なんだ? 「……(じーっ)」 「トキコ? おい、どうした?」 「……(じーっ)」 「……もしもーし? 聞ーてますかー?」 「………(獲物を捉えたタカの目)」 「おーい、聞いて……ふわっ!?」 突然トキコが胸を鷲掴みにして来た。ちょ、やめ……っ!? 「鳥さんも大きい……スイネ程じゃないけど大きい……なーんでー!?」 「いや僕に言われても、って揉むなぁぁぁあ!?」 ちょ、いや、これは本気でヤバイって!! 「むー……」 「やーめーろって、この……う、あっ」 頭に電流、背筋に冷感。ヤバい、ヤバい、これはヤバいって!! 「スイネも鳥さんもずるいよーっ!!」 「それは、僕の、せいじゃ……あ、う、やめ、ろって……ふあっ!」 620 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 29 07 「……シスイ」 「言うな。言うんじゃない、アラタ」 一方、竹の壁一枚隔てた反対側の男湯。こちらは妙に静まり返っていた。理由は簡単。隣の女湯から聞こえて来る声だ。具体的にはスザクの。 『…………』 所在なげな7人。無論俺もなのだが、それより真衣がどうしているかが気になる。孤立していないだろうか? ちょっと心配だ。 迂闊に喋って空気を壊すわけにもいかず、全員揃って黙ってしまっている。だがそれだけに、隣からの声がより響く。 『スイネも鳥さんもずるいよーっ!!』 『それは、僕の、せいじゃ……あ、う、やめ、ろって……ふあっ!』 『……………………』 一体何が起こっている。「鳥さん」ってことは相手はトキコか? ――――よからぬ方向に思考が行ったのは、俺だけではないと信じている。 「…………」 さっきからハヤトが妙に落ち着きがない。何を考えている、何をするつもりだ。 す、と体を動かそうとして、 「やめておけ」 ゲンブさんが機先を制した。さすがだ。 「お前の望む結果は得られん。待っているのは地獄だ。落ちる覚悟がなければやめろ」 「う……」 ハヤトが元の位置に戻る。おい、やっぱりその気だったのか? 「賢明な判断だ。………ところで全く関係ないが」 『?』 唐突な話題転換に、全員で首を傾げる。と、続いた言葉は、 「そこの竹が、少しずれているな」 「なるほど!」 「おぉいっ!?」 思わずツッコんでしまったのは勘弁してほしい。いや、そりゃそうだろう? 「何堂々と宣言してるんだ、あんたわっ!!」 「何の話だ、啓介。俺はただ、そこの竹がずれていると言っただけだ」 こ、この出歯亀野郎が……!! そしてハヤト、何、顔を輝かせている。 「早速直さねばならんな。ハヤト、手伝え」 「了解ーっ!」 何の躊躇もなく湯から上がり、竹に近づく二人。――――その目の前で、ずれていた竹がすっ、と元の位置に戻った。 「……」 「……」 しばらくの沈黙の後、二つの視線が俺を捉える。 「何ですか? ただ、少しばかり念力を使ったんですがね」 「なぜ、こんな所で能力を使う」 「公序良俗保全のためですよ。ここにいるのは全員アースセイバーだ、問題はないと思いますがね」 どれほど詭弁を並べようが無駄だ。向こうには真衣がいる。その肌、この俺が他の男に晒すと思うか。いや、俺も見たことはないから何とも言えんが。 憮然とした顔で戻るゲンブさんと、がっかりしたような、安心したような顔のハヤト。良心は完全に負けてはいなかったか、大したものだ。 ところで、突然だが光一。 「鼻血が出てるぞ、お前。のぼせたな」 「う……」 621 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 29 39 浴衣に着替えての宴席となった夕食の席は、なんというか、「大惨事」だった。ことの発端は、ゲンブとシノさんだけが頼んでたあるものが、手違いでハヤト達の方にも配られてしまっていたことだ。――――そう、酒だ。 当然の如く結果は、 「うーっ……シスイーッ、俺は、俺は泣きたいぜー! なんでアースセイバーには女子が少ないんだーっ!!」 「俺に言うなよ!? ていうか、酔ってるだろお前!?」 「バカヤロー、酔ってねーよっ、うい」 「思いっきり酔っぱらってるんじゃないかっ!? 人を馬鹿にすると承知しねぇのですよ!?」 斯く言うシスイも若干壊れ気味だ。雰囲気に酔ったか? さらに視線を移せば、 「………………」 「啓兄ちゃん、啓兄ちゃん? 起きてるーっ?」 啓介がひたすら無言。下手をすると死んでいるのかと思うくらい、動かず、喋らず、びくともしない。 向こうでは、 「ふふ、うふふふふふふ…………」 「はーっはは、ははははは………」 スイネとユウイが揃って壊れていた。ていうか怖い。延々と笑ってる。リオトがドン引きしていると言えば、わかるかな。 飲み始めた当人たるゲンブとシノさんはどうも揃ってウワバミらしく、まったく平然としている。――――ていうか、見てないで止めろよ!? 「賑やかっすねー、ゲンブ」 「そうだな。たまにはこういうのも、悪くはない」 落ちついてる場合じゃないだろーっ!! ああもう、このままじゃラチが開かない。素面なのは僕とトキコ、あとはアラタか。光一は早々にぶっ倒れてしまっている。正輝と浩美は二人して突っ伏して夢の中。うう、このままだと僕まで巻き込まれるか……? 「トキコ、戻ろう。このままだとエラいことになる」 「賛成、賛成! 戻ろう、早く、早く!」 トキコはトキコで危機感を覚えていたのか、僕と連れだって逃げるようにその場を後にした。 622 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 30 33 「あー、危なかった……」 「ほんとだよー……ていうか、スイネもユーイちゃんも一角君もあんなに壊れるなんて思わなかった」 それは僕も思った。手違いというか、何で大人二人が止めなかったのかが不思議だ。ただゲンブの方からすると、どうも面白がっていた節があるけど。 事と次第によっては川に投げ捨ててやる。亀だけに。 「アースセイバーってみんなああなの?」 「よく知らないけど……今回は箍が外れたんじゃないかな。あの様子だと、潰れて寝るぞ、ほとんど」 「……やるなら、今かな?」 布団を敷いていると、突然トキコが空気を変えた。纏うものは、狂気と狂信。 「どういうことだ?」 「アースセイバーの主力は戦闘不能状態。襲撃かければ全滅は出来る。……またとない機会じゃない?」 まさに悪魔の様な笑みを、トキコは浮かべる。ああ、いい表情だ。だけどな、ここに一人いることを忘れてないか? いや、わかっていて言ったのだろう。それに、多分。 「へぇ……意外と早く『その時』が来たな、トキコ?」 ニヤリ、と笑って言うと、 「……ふふっ、さすがに冗談だよ。この間の今日だし、今度こそ鴉さんに雷落とされるから」 緊迫した空気が霧散する。やっぱりそうだったか。ほとんど潰れそうとはいえ、ゲンブとシスイ、アラタは恐らく戦える。そして、ゲンブは何か武器を持てば、トキコに対して絶対的なアドバンテージを獲得する。今かけるのは無謀と言うものだろう。。 「それに、ここでやったら言い逃れが効かないしね」 「廃墟の一件とは違うからな。場所は選べ、トキコ」 「……それって、場所が違ったらやってもいいってこと? 鳥さんの友達でしょ?」 心底意外そうに問いかけて来る。そういうわけじゃないけど、無用のリスクでトキコがマークされるのは、僕としては非常に不愉快だ。ろくに話も出来なくなるじゃないか。 「そうじゃない。それに、その時は僕が止めるさ。全力でな」 「そう? 鳥さん、出来る?」 「出来るさ。そのために『約束』したんだからな」 「……そ、だね」 互いにこの話は終わり、と暗黙に理解し、打ち切る。が、その前に言っておくことがあった。 「そうだ、トキコ」 「んー?」 「もし、また苛々して当たりたくなったら、僕の所に来いよ。愚痴くらいなら聞いてやれるし、場合によっては相手もしてやる」 「ホント? じゃあ、その時はお願いね」 考えて見れば、トキコの「事情」を聞いてやれるのって僕くらいしかいない気がする。ゲンブは全く不向きだし、マナは神出鬼没だし。あいつと話したら何でも解決するような気がするけど。 他に潜入メンバーがいたとしても、多分そんな余裕はないだろう。 さて、改めて話題を変えよう。 「……トキコ、もう寝るか?」 「寝なーい。まだ眠くないし」 「確かに……あれだけ騒げばな」 僕らが騒いだわけじゃないけど、あんな中にいれば神経が昂る。これじゃ眠れない。 「……ん?」 どうするかな、と視線を巡らせていると、外に階段を見つけた。上に上がるためのもののようだ。ただ、遠目でよく見えないが「立入禁止」の札がかかっている。 恐らく作業用だろう。だが、 「………トキコ、上に上がらないか?」 「え?」 「あそこに階段がある。あれで屋根の上に上がろう」 言われたトキコも外を見て、階段に気付いたようだ。 「あれのこと? 立入禁止じゃない?」 「ふっ、何を子供みたいなことを言ってるんだ。禁止と言われればその向こうに行く、それが男のロマンって奴だろう」 「男のロマンって……鳥さん、女の子でしょ?」 「そうだけど、そこは勢いだ。さあ、行くぞ」 623 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 31 29 屋根の上に上がって見ると、空は月が煌々と輝いていた。かき消されて星が見えない。まるで、月が、ここは自分の領域だと主張しているかのように。 「綺麗だねー……」 「そうだな……」 屋根の頂点に立つ僕の横で、腰を下ろしたトキコが足をぶらつかせながら空を見上げている。それにしても、綺麗な空だ。 群青色の天蓋に、月がひとつ。まるで、夜の王であるかのように。 「明日も、きっといい天気だね」 「ああ、きっとそうさ」 「そうですわね。古来より、月の夜は晴れの証と言いますし」 『!?』 突然声がした。驚いてそちらを振り返り―――――凍りついた。 鏡が、あった。いや、違う。 「こんばんは、お二方」 僕と、そっくり同じ姿をした少女が、屋根の上に立っていた。 「とても、いい夜ですわね」 「あ、ああ……」 「と、鳥さんそっくり……誰なの?」 トキコの呟きを聞きつけたのか、その少女が微笑む。その答えは、 「さあ、誰でしょうか」 人を食った様な、そんなものだった。答えを得られなかったトキコが「むー」と膨れているが、僕はそれどころじゃなかった。 「お前は、誰だ? どうして、僕と同じ姿を」 「ふふ……それは、いずれわかりますわ」 言葉遣いだけが、決定的に異なる。違うのはもう一つ、その瞳。 よく「炎の様な」と評される僕のものとは違い、その少女の瞳は……青。それは、言うなれば―――水。それも、静かな湖面を思わせる、とても穏やかなものだった。 「あなた方も、夕涼みにいらっしゃったのですか?」 「……そんなところだ」 「それはそれは、わたくしと同じですわね」 両手を胸の前で合わせ、嬉しそうに微笑む。得体がしれない。まるで、掴みどころのない影を相手にしているような、妙な感覚があった。それでいて不安感を覚えないのは、どうしてだろう。 それっきり会話が途絶え、3人とも何となく空を見上げる。さっきまで僅かにあった雲も今は消え、月だけが輝きを放っている。とても明るい。本が読めそうなほどだ。 しばらくそうしていると、少女がふと、口を開いた。 「……それでは、この辺で失礼いたします」 「行くのか?」 ええ、と少女は頷く。 「さすがにそろそろ、お休みさせていただきます。それではお二方、御縁あらば、またお会いいたしましょう」 そう言い残して深くお辞儀をし、少女は踵を返す。そして、まるて夜を纏うかのように、すーっ、と歩いて行ってしまった。 「……僕らもそろそろ寝ようか、トキコ」 「……うん」 624 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 32 05 翌朝、起き出して来た面子はほとんど頭を抱えていた。シノさんは平然としていたし、シスイやアラタは飲んでいないから大丈夫のようだ。だが、他の面子はそうはいかなかったようだ。 「うぐぅ……頭痛ぇ……」 「喋ると頭に響く……」 「あぅぅ……」 そりゃ、あれだけ呑めばそうもなる。完璧に二日酔いだ。 (あーあ……) バスに乗ると全員ダウンしかねなかったため、結局帰りには電車を使う事になった。一回乗り換えればなんとかなるだろう。 「よーし、全員揃ったっすね? さあ、帰るっすよー」 「は、はい……」 弱弱しく返事が返る。事故とはいえ、自業自得だ。特に、ゲンブ。 「………………………………………………(青白い顔で俯いている)」 シノさんに付き合って呑んだ結果があれだ。完全にダウンして、アラタに引きずられている。いい大人が、情けない。 「まったく……ランカに言いつけてやる」 あいつの説教は、意外と効くからな。フフフ、覚悟した方がいいぞ、ゲンブ? ああ、そうだ。知っているぞ。 「トキコ」 「んー?」 「今度からあいつのこと、『出歯亀』って呼んでやれ」 「……そうなの?」 タタン、タタン、と規則正しい音と共に、列車が遠ざかっていく。それを、駅のホームで静かに見送る少女は、ぽつり、呟いた。 「ようやく、お会いできましたわね」 その顔には、微笑み。 「居場所があったようで、ほっとしましたわ」 その眼には、親愛。 「ですけれど、今はここまでですわね。こんなに遠いなんて思いませんでしたもの」 その声音には、寂寥。 「でも、すぐに追いかけますわ。だから――――」 「少しだけ、待っていて下さいませ――――綾音姉様」 ―――呟きは、誰にも届かず、風に消えた。 余談。 「……あら? そういえば、あの場で名乗ればよかったのでは? あぁ、またやってしまいましたわ」 というわけで、今回は旅行のお話でした。お借りしたキャラクターはちょい役含め、 akiyakanさん「都シスイ」、しらにゅいさん「トキコ」、十字メシアさん「シノ」、鶯色さん「ハヤト」、紅麗さん「榛名 有依」「高嶺 利央兎」、想像者さん「闇野 光一」「ルナ・ブルーフィールド」、白銀天使さん「シスイ」、サトさん「スイネ(ファスネイ・アイズ)」、遊び盛りの学生 LV15さん「ゼア」、youさん「藤岡奈桜」、くわいさん「アラタ」、you-403さん「遠藤 正輝」「景山 浩美」、本家の有さんから「ホウオウ」です。自分キャラは「火波 スザク」「水波 ゲンブ」「クロウ」「蒼崎 啓介」「蒼崎 真衣」「???」です。 そして皆さん。キャラ崩壊の件、すいませんでした。一度、どうしてもやってみたかったんです……。 625 :スゴロク:2011/03/01(火) 21 33 14 うおおっ、16レス……使い過ぎましたかね。 626 :びすた:2011/03/01(火) 21 50 22 リアルタイムで読みました。まさかの旅行編っ ギャグと思いきやシリアスもあってなかなか面白かったです! みんな活き活きしてていいなぁw 627 :大黒屋:2011/03/02(水) 20 53 05 ノア&ノルンの行方もすこし含めて。 自キャラオンリーです 「…もっしもーし、クランケ?」 『…誰かと思ったら星か。こんな遅くにどうした?』 「いつものことだろうが。お前も夜の人間のくせに。」 暗い森の奥にひっそりと佇む家。 家というより小屋の方がふさわしいほどボロボロの家には、「天河探偵事務所」という同じく古ぼけた看板が吊り下げられていた。 といっても、開店休業も同然なので、こうやって星も月光も浪人をしているのだ。 しかしそれは表向き。 夜の世界では、能力を悪用する能力者を成敗している「怪盗狩り」。 かつて本当に怪盗を狩っていたというのは事実である。 そして今電話してるのは、以前「狩った」怪盗の一人。 ホウオウグループに所属しているのだが、星とは身分関係なく仲良くしている。 互いに互いの素性は話さないが、表向きの情報交換程度は行っているのだ。 「…で、結局ノア&ノルンの処分はどうなったわけ?」 『殺処分の命令が上から下されたらしい。』 「やっぱりな。まためんどくさくなりそうだ。」 『君は関与するつもりか?』 「いんや?もう依頼はこなしたから、あとは向こうの責任下っていうの?」 『案外冷たい奴なんだね。』 「…ああ。」 「星殿?またクランケ殿がか?」 電話を切ると同時に、月光が入って来た。 「ああ。」 「相変わらず仲がいいんじゃねぇ。本来敵対してないといけないとに。」 「「怪盗狩り」が幾分きいたんだよ、多分。向こうも私を利用して情報取っていってるかもしれないけど。」 「…本当に関与しないがか?」 しない、といったら嘘になる。 かといって、全面的に関与もしない。 自分の不利益になると判断したうえで、関与する。 それよりも、自分のことに忙しいのだ。 「左目」を奪った者を探すのに。 嘘はつきたくない。だから、何も返事できないのだ。 「…なぁ、思うんじゃけど、いい加減過去の記憶なしじゃ調査しづらいと思うぜよ。」 「…そうだな。思い出したくもないけど、記憶返してもらいに行くか。」 「明日朝じゃからな!」 「わーってる。早起きは嫌いだけどよ…;」 ずれた包帯を留め直し、星は椅子にもたれかかった。 「…何時振りだろう、アースセイバーなんて…。」 628 :(六x・):2011/03/03(木) 01 03 29 スゴロクさん これまた素敵な長編!いろいろと伏線が見えてきましたぞ。続きが楽しみです(六x^) 女湯でのやりとりに盛大に吹いたww男共の反応も予想通りでした。 360度広範囲見える冬也をなぜ連れていかなかったし。まあ、見たところで刺激強すぎて気絶確定ですがw トキコとスザク・・・お客様の中に薄い本が出せる方はいらっしゃいませんかー!?(落ち着こうな >大黒屋さん 凪と冬也がレストランに来たようです^^由衣ちゃんと奏ちゃんをお借りしました。 「好きなもの頼んでいいぞ。」 「いいの?」 「お前いつもバイトがんばってるみたいだからな。」 「じゃあ、ハンバーグのライスセットとチョコレートパフェ。」 「子供ね~ww」 「な・・・好きなもの頼んでいいって言ったじゃん!どっちもおいしいんだよ!」 「言ったよ。かわいいから許す。」 「やったぁ Wリ・∀・)」 「凪、きてくれたんだな!っと、そこの男子は?」 「舎弟だよ。」 「あ、ボク冬也っていいます、よろしくお願いします。」 「私は由衣。よろしくな。」 「で、注文いいか?」 「どうぞ。」 「こいつがハンバーグのライスセットとチョコレートパフェ、私はオムライスとアイスクリームをもらおうか。」 「了解~。あんたのことだから『生き血ください』とか言うと思ったら、いたって普通だった。」 「どいつもこいつも私をどういうキャラだと思っているんだ…ちょっと悲しいぞ。 爪ス´◇`ス」 「妖怪ドS姫が落ち込んでるΣ」 「由衣先輩、それはあんまりだと思います。」 629 :(六x・):2011/03/03(木) 01 13 58 「わあ、いただきまーす!」 「いただきます・・・・・おいしい(ニコ」 「私、凪が笑ってるの初めてみた気がする。結構可愛いじゃん。」 「…///(食べるスピードが上がる」 「あれ?怒らせちゃった?」 「照れてるだけですよー。」 「へえ…デザートをお持ちしました。」 「ほんとに早いですねー。最新鋭の機械とか使ってるんですか?」 「企業秘密^^」 「そうですかー。あ、このパフェもおいしい!」 「よかったな冬也。」 「凪姉が復活したー。うあ、チョコミントアイス…」 「歯磨き粉食ってるみたいでいやとか言ってたなwおいしいのに。」 「うん。でも似てると思うんだ。クールだけど時々甘くて優しいのとか。あと溶けそうなくらいシャイなとこ」 「シャイなのは認めるけどさすがにとけないよ。」 「ふーん、凪のことよく見てるんだね。」 「だってボク…や、やっぱりなんでもないです///」 「なんだよ顔真っ赤にして。私のアイスちょっとやるから頭冷やせ。」 「(間接キスになって恥ずかしいから)やです…///」 「やっぱ子供だw」 「凪さん、鈍感だなあ^^」 レジでは奏がニヨニヨしていた。 というわけで冬コンビ(凪は氷属性→氷、雪→冬、「冬也」)来店編でした。 奏ちゃんは冬也の恋に気づいたようですが、由衣ちゃんの方はどうなんでしょうか? 630 :しらにゅい:2011/03/03(木) 12 02 27 602 いかせのごれの平和を願うからこそのアキヒロの態度と、 能力者以前に一般市民である彼らの平穏を願う亜音の言葉・・・ いつぞやのウスワイヤの光景を思い出しますなー・・・ 亜音さんもアキヒロもかっこいいぜ! 608 女浪人さんが星さんだったのかΣ(;´Д`)迂闊・・・! しかし相変わらず賑やかですね、これこそ本来のこの レストランなわけで・・・ 左目・・・そして怪盗狩りのわけ・・・うーん、なんだかまた 一波乱ありそうですね・・・! 627 ほおほお、こうして情報を得ているわけですね・・・なるほど。 「左目」を奪った犯人が見つかることを、切に願ってます・・・! 603 お前の仕業だったのかメイ・・・!! 能力の暴発による拒絶・・・うーん、受け入れ難いのは 分かるけど、エンくんが可哀想だ(´・ω・`) 颯爽と登場したネイロちゃんかっけーね! なるほど、こうしてエンくんとネイロちゃんは 姉弟となったわけなんですね・・・ 609-624 急激にレスが増えて何事!?かと思いましたが、 16レスの大作お疲れ様でしたー!w 相変わらずシリアスとギャグの兼用に定評のある スゴロクさんクオリティぱないです・・・! 姐さんがマジで恋する乙女のようでニヤニヤが 止まりませんでした、サーセン!そういえば気になっていた あの「約束」の件でしたが・・・なるほど、嘘もつかない火波 スザクの答えですね。「約束」の内容は多少の変更はありながらも 完全撤回はないようで、トキコも満足です。うわーい! というか、まさかのホウオウご本人の登場だと!? そういえばサイコロさんのいかせのごれ文化祭に出てましたね、 われらがホウオウさま!トキコのことに触れてガクブルしていた私が ここにいます。← しかしホウオウ様マジホウオウ様すぎる・・・(ぇ ベタな展開キター!!いや温泉話ならこれは王道ですよね!!ww そして被害者はやはり姐さんだったか!よくやったトキコ!! 個人的にはスザクはCかちょい上な気がするんですけどどうでsあれ姐さんなんで剣持っtギャアアア!!! そしてこんな時でも妹を心配する啓介くんマジお兄ちゃん。 そしてゲンブさん、今度から出歯亀と呼ばせて貰いますね(ニヤニヤ ハヤト→泣き上戸 シスイ→場酔い 啓介→無我の境地 スイネ、ユウイ→笑い上戸(若干怖い) 光一、正輝、治美→お酒弱い>< ということが今回発覚しました。 シスイがまさしくそれっぽいなー!wお酒は未成年だから、って 呑まないと思うけど、結構酔いやすい性質ではないかとwww そしてトキコの挑発・・・まぁ流石に1と大勢は無理だよねトキコ! スザク姐さんもトキコの扱い方が上手くなってきましたねぇ、 正直になったのもあるし、やっぱり結構長い(?)付き合いでも ありますからね・・・ありがたいです。 やった姐さんと月光デートだ!← と思っていたら・・・姐さんとそっくりな人!?しかもなんだか正反対!? そして、姉妹のような雰囲気が・・・?うおおお誰だ!姐さんのような 美しい貴方は誰なんですか!?是非絡ませt(ry 良い思い出が作れてよかったです、ありがとうございました! 628-629 私も薄い本を激しく希望しまs(ry 可愛いは正義!くそー、冬也くんマジプリティボーイすぎる・・・! 妖怪ドS姫ってwwwそれでも姫なとこがまだ愛嬌ありますねww 冬也くん、やはりそうだったか!私は全力で応援するぞ!!w そしてあわよくば二人お持ち帰りしtゲフンゲフン 631 :びすた:2011/03/03(木) 12 42 18 627 おぉ・・星さんかっこいいですなぁっ 何やらシリアスな展開に・・左目奪ったの誰だっ 続きが気になって仕方ないですっこれは今後に期待! 629 薄い本・・だと!?支援しますっ スンマロと聞いて(ガタッっっ これはいい青い春の到来っ 応援したくなるくらい初々しいなぁw 頑張れ冬也くんっ 632 :akiyakan:2011/03/03(木) 17 42 51 >スゴロクさん ついに来ましたか、旅行の話! 前にちらっと見たので、いつ挙がるのか待っていました! 何て言うか、「何時も通り」ですね(笑) みんな平常運転。むしろ、スザクのトキコへの反応が、初期と比べてかなり変化してきているような・・・・・・ 場に酔うってw でもまぁ、確かにそんな感じですかねぇ、あいつは。「土」属性なので、「水」である酒には強いっていう、どうでもいい設定があったりしますが。 そして何やら、スザク血縁らしきキャラクターが……彼女がどう今後係わってくるところなのか、気になるところですね。 633 :akiyakan:2011/03/03(木) 17 44 15 ※スゴロクさんの「蒼井 聖」、「水波 ゲンブ」、遊び盛りの学生LV15さんから「ゼア」、プランクトンさんの「七谷 狂夜」をお借りしました! リンカーネーション 雨が降りしきる中、一人の少年が路地裏で倒れていた。 否、それは少女だったかもしれない。見る者次第で印象を変える、その人物は正しく「中性」と呼ぶに相応しい容姿をしていた。 「……な……」 雨音に混じって、その者の声が聞こえた。か細く弱々しい声であり、ともすればその他の物音に掻き消されてしまいそうだ。 「み……な……て……ないで……」 さっきから、同じ言葉ばかりを繰り返している。 「み……んな……捨て……ないで……」 それは哀願だった。 それは懇願だった。 「みんな……捨てないで……」 心からの、切なる願い。それだけを、その者は求めていた。 「ミツは……失敗作なんかじゃ……ない……」 虚ろな瞳には、何も映っていない。ただ、その身体の上を流れていく雨が、まるでその者の涙であるかのようだった。 「だから……捨て……ない、で……」 壊れたレコーダーのように、同じ言葉ばかりを繰り返していた。 ただそれだけを、求めていた。 「やれやれ、まさかこんなものを見つける事になるとは」 培養槽の中に浮かんでいるその人物を見て、私は思わず呟いた。 手足を折り曲げ、まるで胎児のような状態でその人物はいた。私の主観では少年に見えるが、正直のところどちらなのかは判断がつかない。呼び辛いので便器上「彼」と呼称させてもらうが、「彼」におそらく性別と言う区別の手段は無用なのだろう。一体何を思ってこんな風にデザインしたのか、私には理解しかねる。 「ジングウさん、その子の具合はどうですか?」 扉が開き、サヨリさんとレリックがやって来ました。レリックは余程培養槽の中の人物に興味があるらしく、部屋に入ってくるなり一目散に水槽の中を覗き込もうとしています。 「ぐー、このこ、ねてる」 「そりゃそうですよ。無理矢理起こしては可哀想ですから、そっとしておきなさい」 「はーい」 「……しかしジングウさん、なんだってこの子を連れてきたんです?」 そう言って、サヨリさんは苦い表情を浮かべる。まぁ例のごとく、無茶を押してラボを再び機能させた事を気にしているのでしょう。そんな些細な事を気にしていたら、大物にはなれませんよ。 「何で連れて来たのか……当てて御覧なさい」 「……暇潰し……ですか?」 「イエス、オフコース」 私がそう答えると、がっくり、とサヨリさんは肩を落とした。はっはっは、私とサヨリさんの信頼関係も、ついに阿吽の呼吸の域にまで達した、と言う事ですねぇ。 「……ジングウさんって、頭が良い割にワンパターンですよね……」 「どう言う意味ですか、それ?」 「分かってる癖に……」 はっはっは……ま、冗談はこれ位にして。 「私の感情は別にして、「彼」を見殺しにするのはグループにとっては紛れも無い不利益ですよ。ただでさえ現状は、ノルンにノアと言う、二人も優秀な構成員を失っているのですからね……それに、「彼」は廃棄処分されたとはいえ、グループの所有物です。その所有物を回収したのですから、別に私は何も悪い事はしちゃいませんよ」 「はぁ……」 「あ」 その時、レリックが突然声を上げました。一体何だろうと思い、そちらへ振り返ると―― 「あ……」 「どうやら、眠り姫がお目覚めのようですね」 培養槽の中に浮かんでいた「彼」が、目を開けてこちらの方を見ていました。その表情には、状況が理解出来ずに怯えている色が見えます。 「心配なさらずとも、結構ですよ。DS-X001……おっと、貴方はBD-32の呼称の方が好みだったですかね、「ミツ」さん」 「!」 ゴボリ、とミツさんの口から空気の泡が出る。驚く事も無いでしょうに、貴方の基礎設計を行ったのは私なのですから。 「お帰りなさいミツさん。そしてようこそ、ホウオウグループへ」 634 :akiyakan:2011/03/03(木) 17 44 58 「どうぞ」 サヨリさんがお茶を差し出すと、ミツさんは軽く会釈を返した……ふむ。一般的な教養は身に着いているようですね。 「……あの、貴方達は一体……?」 「これはこれは、自己紹介が遅れました……私はジングウ。このグループに寄生虫している身です」 「……ジングウさん?」 「ぐー、きせいちゅー、ってなに?」 「上京している人間が、故郷に帰っている時の事です」 「いやいや、今イントネーションが明らかにおかしかったですよね?」 「いやだなぁ、ただのジョークではありませんか」 そんな風に何時も通りの漫才をやっていたのですが、私は見逃しませんでした。ミツさんは私の名前を聞いた途端、表情が変わったのです。 「ジン……グウ……ミツを作った人間の一人……」 「え? この子、ジングウさんが作ったんですか?」 「基礎設計だけですよ。それをゼアに渡した直後で、「前の私」は死んでいますからね。完成体としての「彼」を見るのはこれが初めてです」 「……じゃない」 「はい?」 何やら、ミツさんが言ったように聞こえた。ただ、か細く小さな声だったのでよく聞こえませんでした。 「何です?」 「完成体……じゃない。博士がちゃんと作ってくれなかったから……」 「……聞き捨てなりませんねぇ、それ。私がヘマをやったとでも言うのですか?」 「……博士がちゃんと作ってくれていれば、ミツはみんなに捨てられる事も無かった……」 ……なるほど、それが貴方の言い分ですか。 まぁ、それはある意味一つの真理です。先天性の身体障害者の中には、「なぜ自分をこんな身体に産んだのだ」と思う人が少なからず存在します。ミツさんが言っている事は、正しくそういう事だ。「なぜ欠陥品として自分を創ったのだ」。「彼」はそう言いたいのです。 確かに、そう言いたくなるのも無理はありませんね。創られる側には自分の意志を反映させる事が出来ない。ただ、創造者が創りたいように創られるしかありません。そして欠陥品として産み落とされたなら……なるほど、創造者に対して恨み言を言いたくなるのも分からなくは無い。 ただ――それは「半分」正解に過ぎない。 「……やはり貴方は、欠陥品ですね」 「……え?」 私が言った言葉に驚いたのか、サヨリさんが固まった。そしてミツさんはと言えば、それに反応するようにピクン、と肩を震わせた。 「じ、ジングウさん、突然何を……」 「分からないのですか、サヨリさん? まぁ、実質ロールアウトし立てである貴方なら分からなくても当然でしょうが――ミツさんは欠陥品ですよ、能力以前の問題で」 その瞬間、ミツさんがガタンと椅子を倒しながら立ち上がった。サヨリさんが止める間も無く、「彼」は私の胸倉に掴みかかってきた。 「ミツは……ミツは何も悪くない……!」 「…………」 「ちょっと! ミツさん、落ち着いて!」 「博士が……博士達がミツを完璧に作ってくれていれば、ミツは捨てられたりなんかしなかった……!」 「ミツが完璧だったら、みんなに捨てられる事なんか無かった!」 ――ああ、なるほど。 ミツさんは自分が不完全な者に生み出された事に憤ってんじゃない。不完全だったが為に捨てられてしまった、その事が許せないのか。 「……その言葉、「彼ら」に面と向かって言えますか?」 「……え?」 「「彼ら」は妥協や手抜きを一切しない人達でしたよ。やるからには、その時出せるすべての力を注ぎ込み、その時作れる最高のモノを作る人間達でした……まさか貴方、それを知らなかった訳じゃないですよね?」 「……それは」 「確かに、職人が生み出した物が欠陥品であったなら、それは職人に責任がある……ですが、貴方の言い分は何ですか? 貴方を傑作品として生み出そうと努力したにも関わらず、その努力を無視して「ちゃんと創れなかったお前達が悪い」と?」 「あ……う……」 「甘ったれるのもいい加減にしなさい」 私がそう言うと、ミツさんの手から力が抜けた。「彼」は崩れ落ちるように床に膝をつき、俯いたまま動かない。やがてその身体が震えだし、啜り泣き声が聞こえ始め、ついには慟哭へと変わった。 635 :akiyakan:2011/03/03(木) 17 45 29 「ちょ、ちょっと、ジングウさん……」 その時、サヨリさんが遠慮がちに話しかけてきました。 「サヨリさん、私が言った言葉に何か間違った事でも?」 「そりゃ、ジングウさんの言い分は正しいですけど……」 「ならば、良いではありませんか」 「いや、もう少し空気を読んだ方が――って、わー!!」 すると、突然サヨリさんが声を上げてミツさんに駆け寄った。何事かと思えば、青白い光の剣を顕現したミツさんが自分の首を切ろうとしており、サヨリさんはそれを必死になって止めようとしていたのです。 「は、離してください……! ミツは、ミツは……!」 「命を粗末にしないでください! とにかく、その剣引っ込めてー!」 「ミツは欠陥品です! いても意味は無いんです! だから、だから……!」 ……やれやれ。自分が欠陥品である事を認めた途端、今度は存在意義を失って自己破壊へと走りましたか。 それもある意味正解……ですが、やはり「半分」間違いです。 「だから甘ったれだと言うんですよ」 「う……?」 「私は、「貴方が欠陥品である原因を生みの親に押し付けるな」とは言いましたけれどもね……「自分が欠陥品である事を認めろ」とは、一言も言ってないですよ」 「い……一体、何を……」 「確かに、道具としての欠陥品に用は無い。創造者が求めた役割に応じた働きを示してこその道具ですからね。目覚まし時計として作ったのに、その働きをしない目覚まし時計に意味は無い……ミツさんの場合は、龍儀真精を完全に再現した能力を必要とされたが、貴方に宿ったのは外見を真似ただけの粗悪な贋作でした。だから、廃棄処分にされた。それは不良品の目覚まし時計を捨てる事と同じです」 「…………」 「……ですが、貴方と目覚まし時計とでは決定的に違う事があります」 「え……?」 「道具は、自分の在り方を選ぶ事が出来ない。それはなぜか――彼らには選択肢が無いからです。自分で考え、自分で行動する事が出来ない。だから選択肢が無い……だけど、人間はそうじゃない。この世に在って唯一人間だけが、自分の生き方を選ぶ事が出来、自分が何者であるかを決定する事が出来るのです」 様々な要素によって人は自分が何者であるかを決定付けていますが、最終的に自分が何なのか、それを決定するのは自分自身の意志に他ならない。それは決して他人などではないのです。 「ミツさん……貴方は、不良品になりたいのですか? 不良品でありたいのですか?」 「み、ミツ、は……」 ミツさんはしばらく黙っていましたが、やがて口を動かしました。 「……ミ……ツは……」 「はい?」 「ミツは……不良品なんかじゃ、ない……! ミツは、ミツだ……!」 それはか細く小さな声でしたが、私には魂の叫びであるように聞こえました。 (そう……それでいいのです) その叫びは誰にも間違いであるとは言う事は出来ない。例え神であれ、ホウオウであれ、そして私であれ、その言葉を否定する権利は誰にも持ち得ないのです。 「……さて、ミツさんの本音が聞こえたところで、行きましょうか」 「え。行くって、どこへです?」 私の言葉に、サヨリさんが首を傾げた。 「口にして言うだけなら誰にでも出来る事ですよ。「言うだけならタダ」。ならば、言葉をどうやって本物にするのか、それは行動によってです」 「で、ですからどうやって……」 「おそらく、今頃ストラウル跡地でアースセイバーとの戦闘が始まっている頃でしょう」 「え゛。な、何でアースセイバーと戦闘なんか……」 「まぁ、行って見れば分かる事です」 私はミツさんの方へと振り返った。 「行きましょう、ミツさん。そして証明するんです。自分が欠陥品などではないと言う事を」 636 :akiyakan:2011/03/03(木) 17 45 59 「――くそ、まさか罠だったとはな!」 物陰に身を潜めながら、ゼアは攻撃をかわしていた。 敵は二人。だがそれは、アースセイバーでも屈指の戦闘能力を持つ蒼井聖と水波ゲンブの二人だった。龍儀真精と全く同じ能力である「龍の悪夢」を持つとは言え、ゼアでも苦戦を強いられていた。 「狂夜、そちらは無事ですか!?」 「ああ、大丈夫だ!」 ゼアがいる場所のほぼ反対側には、狼人間の能力を持つ七谷狂夜がいた。身体強化系の能力を持つ彼は比較的高い戦闘能力の持ち主であったが、距離を離しながら豊富な火器によって相手を圧倒する戦闘を行う聖が相手では、相性が悪かった。距離を詰めようにも、雨のように降り注ぐ銃弾が相手では分が悪い。 二人がなぜこんな所にいるのかと言えば、ノルンとノアの抹殺の為だ。数時間前、この場所で二人の姿が見られたという情報が入り、場所としても暗殺には丁度良いという判断からゼア達はストラウル跡地へと赴いた。 しかし、実際はアースセイバーが仕掛けた罠だった。ノルンとノアを消しにかかるであろうと判断し、偽の情報を流す事でホウオウグループのメンバーを誘き出す事にしたのだ。 結果はご覧の有様。我が事ながら軽率であったと、ゼアは内心で毒づいていた。 「何とか、隙を見てこの場から撤退しなければ……!」 しかし、状況は劣勢。アースセイバーは、何が何でもこの二人を捕らえるつもりでいた。 「ほ、本当に戦闘が起きてるー!?」 「あらら、やっぱり罠でしたか」 ゼア達が窮地に陥っている中、私達はその戦闘風景を一望出来る廃ビルの中にいました。廃墟街を揺るがす、凄まじいまでの爆音が聞こえます。な戦闘手段を武器に大きく依存する反面、無尽蔵に武器を呼び出す事が出来る……なるほど、蒼井聖の能力は実に厄介だ。 「水波ゲンブもいる辺り、聖の火線を突破してきたところを、彼が捕縛すると言った感じでしょうか。遠距離・近接双方対応。うまい布陣ですね」 「何冷静に言ってるんですか! このままだと、ゼアさん達やられちゃいますよ~!!」 明らかにピンチであるゼア達の様子に、サヨリさんはあわあわと取り乱している。レリックはむしろ楽しげに戦場を見つめているし、ミツさんはと言えば、どことなく困惑した様子を見せていた。 「ぐー、すごいすごい! した、どかんどかん、いってる!」 「ジングウ博士……貴方は、これから一体何を……」 「何って、仲間を助けるに決まっているじゃないですか」 「ジ、ジングウさん! 貴方、ようやく組織の一員としての自覚を……!」 「ただし、ミツさんが、です」 「……はい?」 サヨリさんは固まり、レリックはこちらを振り返って不思議そうな表情を浮かべ、そしてミツさんは驚いたような表情を見せていた。三者三様の反応が、そこにはありました。 「仲間がピンチ、敵は強敵……貴方の能力を発揮するには、お誂え向きではありませんか?」 「無理ですよ、ジングウさん! 敵は「サモンアームズ」蒼井聖に、「羅刹行」水波ゲンブですよ!? それをたった一人でだなんて……相手が悪過ぎます!」 敵の戦力を前に、サヨリさんはそう言って止めに入る。 確かに、敵は強敵だ。聖の能力はご覧の通りですし、ゲンブの能力も厄介です。 「……ですが、勝てない敵ではありません」 そう言った瞬間、サヨリさんが目を見張ったのが分かった……貴方は一体、私の何を見てきたと言うのです? 私が勝てない戦を仕掛ける人間に見えますか? 私は、ミツさんへと向き直った。 「行ってきなさい、ミツさん。そして証明しなさい。自分が不良品などではないという事を」 「……はい」 大きくは無いが、明確な意志を備えた声。うん、いい返事です。 「それでは、始めますよ」 そう言うと、私は右手を空高く掲げた。 637 :akiyakan:2011/03/03(木) 17 46 30 「いい加減に降伏しろ!」 絶えず重火器を放ちながら、聖は相手に向かって降伏を呼びかけていた。 状況は明らかな優勢。敵は聖の攻撃によって手も足も出せない状態だ。この様子なら、ゲンブの出番もいらない。そう、彼は思っていた。 だがその時、空に何かが現れた。 「ん? 何だ、あれは?」 自分達がいる戦場の上空。そこに、密教に出てくる曼荼羅の様な図形が浮かび上がったのだ。 「あれは……まさか!?」 その時、聖の隣にいたゲンブは、それが一体何なのか気付いたようだった。 そしてその直後―― 「う――わっ!?」 光の雨が、二人に向かって降り注いだ。それは強力なレーザーの嵐だった。射線上にあるものを貫き薙ぎ払う。二人は咄嗟に回避行動を取り、突然飛んできた光の雨を避ける。 「ゲホッ、ゴホッ……なんなんだ、一体!?」 舞い上がった砂煙に咳き込みながら、聖は一体何が起きたのかを確認しようとしていた。だが、舞い上がった砂埃のせいで視界が遮られ、周囲の景色すら見る事が出来ない。 と、その時だった。ビシュン、と言う聞き覚えのある音が、聖の耳に聞こえてきた。それは、龍儀真精の技の一つ、幻龍剣が現れた時の音だった。 「まずい、ゼアか!?」 咄嗟に機関銃を呼び寄せ、聖は音の聞こえた方へと向けた。 すると砂埃の向こうから、何者かが近付いて来るのが分かった。青白い光が、ゆっくりと聖の方へと近付いて来る。 「な……」 そして近付いて来た人物がはっきりと見える位置にまで来たところで、聖は驚いた。それはゼアではない、全く別の人物であったからだ。 「お前は……ミツ!? 一体、何でこんなところに――」 聖の質問に、ミツは答えなかった。代わりに、「彼」は一瞬の内に聖の下へと踏み込んできていた。 「な――!?」 引き金を引く暇など無かった。ミツの振る蒼い光の刃、「スキル:ソード」が聖の持つ機関銃を切り捨てていた。 「くそっ!」 ガラクタと化した銃を投げ捨て、聖は新たな銃を虚空から呼び寄せる。だが構えた瞬間には、ミツは彼の眼前に姿を現していた。 「ちっ!?」 一閃。再び、銃は両断されてしまった。 638 :akiyakan:2011/03/03(木) 17 47 12 (――行ける!?) 聖と相対するミツは、確かな手応えを感じ取っていた。 事前に、ジングウから聞かされていた通りだった。自分が戦っているこの相手は、武器さえ使わせなければ決して強い相手ではない。 聖が機銃を構えた――それを切り捨てる。 聖が剣を呼び寄せた――「スキル:ソード」の方が切れ味はある。 聖の手にグレネードランチャーが姿を現した――誘爆覚悟でそれを破壊する。 この男にとって、武器とは即ち牙だった。どんなに恐ろしい猛獣でも、牙と爪を封じてしまえば決して恐ろしい相手ではない。聖の牙を、ミツの爪が次から次へとそれを封じていく。状況は優勢だった。 ――しかし、敵は一人ではない。 「う!?」 突然右から飛んできた拳を、咄嗟にミツは防御して受け止めた。顔を向けると、そこにいたのはもう一人の敵、ゲンブだった。 「聖、大丈夫か?」 「ああ……こいつ、俺の弱点に気付いてやがった」 ゲンブの助けが入った事で、聖は破壊される事無く武器の召還に成功する。自分に銃口が向けられ、その射線上から逃げるようにしてミツは走った。 「逃がさん!」 ミツの動きを遮るようにして、ゲンブが回り込んできた。「ソード」を振るミツであるが、その攻撃は悉くかわされる。 (格闘戦能力が高いと聞いてはいたけど……確かにこの男、強い!) 幻龍剣を模し、鉄板すら容易に切り裂く「スキル:ソード」。しかしその一撃も、当たらなければ意味が無い。ゲンブの動体視力は高く、ミツの攻撃を紙一重の距離で次から次へとかわしていく。またそれだけでなく、隙を見つけては重たい一撃が飛んでくる。全く油断なら無い相手だった。 「!」 ゲンブが距離を離したのを見て、慌ててミツはその場から離れた。そして次の瞬間、それまで自分がいた場所へと無数の弾丸が突き刺さった。 前衛をゲンブ、後衛を聖が勤めるこの組み合わせは、ミツにとってかなり厄介な相手だった。お互いがお互いの弱点をカバーし合っていると言える。リーチの短さを聖が、フィジカルの弱さをゲンブが補っていた。 (強い、けど……ミツは負けるわけにはいかない! ミツがミツである事を証明する為にも!) 意を決し、ミツがゲンブへと迫る。そうはさせまいと聖の銃撃が襲い掛かってくるが、ミツはそれでも止まらなかった。 ゲンブに向けて横一閃。しかし彼はそれをやはり紙一重の距離でかわし、それどころかミツの懐に潜り込んでいた。 (!? しまった――) そう思った次の瞬間、ミツの胸を衝撃が襲っていた。「彼」の身体は吹っ飛び、その先にあったビルの外壁へと叩きつけられる。 「う……ぐ……」 胸を押さえ、何とか立ち上がるミツだったが、体勢を立て直しきれていない「彼」に向けて容赦無く引き金が引かれた。体中に、無数の鉛玉が突き刺さっていく。 「が――!?」 奇跡的にも、頭や心臓にはほとんど当たらずに済んだが、それでもミツは満身創痍だった。全身に出来た銃創から、だらだらと血が流れていく。自己修復機能が働いていたが、それでも処理が追いついていない。 (そんな……ここまでなのか……?) 抵抗力を失ったと判断したのか、ゲンブと聖が近付いて来る。それがまるで、ミツにとって死神の足跡のように聞こえた。 639 :akiyakan:2011/03/03(木) 17 47 48 (嫌だ……嫌だ! まだミツは証明出来てない! ミツは不良品なんかじゃないって、まだ!) 全身にまるで焼きゴテが押し付けられているようだった。しかし激痛を抑えながら、何とかミツは立ち上がる。 「ふ……ん……!」 両手を合わせ、そこに全身のエネルギーを掻き集める。「彼」の合わせた手の間に、青白い光の塊が現れた。 「こいつ、まだ!?」 聖が機関銃を向け、引き金を引く。新たな傷がミツの身体に出来るが、「彼」はその痛みを無視する。ただひたすらにエネルギーを送り込み、光の塊をより強くしていく。 「ミツは――不良品なんかじゃない!」 光球の光が一層強くなったところで、ミツは二人に向かって手を伸ばした。太い光の帯が、射線上にあるあらゆる物をなぎ倒していく。 「ちっ!」 咄嗟に回避し、二人は迫ってくる光を避けた。それによって直撃こそなかったが、「スキル:バスター」の余波が周囲の建物を破壊していく。再び周囲が、砂埃によって包まれていく。 「く――しまった!?」 慌ててゲンブがミツのいる方へと向かおうとするが、倒壊していく建物の破片や瓦礫に遮られてしまう。周囲の変化が収まるまで、二人はその場から動く事が出来なかった。 「……くそっ」 倒壊が収まり、聖は思わず悪態をつく。 ミツの姿はどこにも無かった。負傷によって出来た血の跡が点々と残されていたが、それもなぜか途中から無くなっていた。おそらくは、先程まで彼らが戦っていたゼア達も既に逃げてしまっているのだろう。 結果はどちらも倒れていないので引き分け――だが、実質的には敗北と言わざるえなかった。 640 :akiyakan:2011/03/03(木) 17 49 16 「は……ははは……」 ふらふらと、ミツは路地裏を歩いていた。 全身傷だらけの血塗れ。微動だするだけで、灼熱のような痛みが全身を駆け抜ける。エネルギーを使い果たしてしまったので、自己修復も満足に行えていない。 しかし、ミツの表情には笑みが浮かんでいた。 「や……た……」 アースセイバーの強敵二人を相手に、見事時間を稼いだ。目的を達成し、ホウオウグループに貢献する事が出来た。この結果を前にして、一体誰が「彼」を不良品と言う事が出来るだろうか。 「あは……あははは……」 ついに力尽き、その場にミツは倒れてしまう。しかし「彼」は、今まで生きてきて最高の気分に浸っていた。 五年前破棄処分にされてから、ミツにとってはただ絶望の日々だった。 望まれて生み出されたにも関わらず、自分は捨てられた。必要とされなかった。その事実が、「彼」の心を常に苛み続けていた。「彼」の心に、希望など一切ありはしなかった。 それでも生き続けようとしたのは、自分が不良品でないと言う事、心のどこかに抱き続けていたからだ。その想いが、「彼」を生かし続けていた。 そして今日、「彼」は自分の願いを見事に達成する事が出来た。自分が不良品などではないと言う事を、見せ付ける事が出来たのだ。 「や……ったよ……みん……な……」 やったよ、みんな。みんなが創ってくれたミツは不良品じゃなかったって、証明出来たよ。 そうミツは言いたかったが、「彼」の口はそのすべてを紡ぐ事は出来なかった。 意識が遠ざかっていく。ミツの視界は暗転していった。 「やれやれ、世話をかかせますねぇ……」 培養槽の中で眠っているミツさんを眺めながら、私はポツリと呟いた。 あの後、私はストラウル跡地近くの路地裏で倒れているミツさんを発見し、回収しました。スリープモードに入っていたのが幸いしたのでしょう。重症でしたが、復旧出来ない状態ではありませんでした。 「まったく……貴方の一体どこが不良品なんだか……」 出来損ないに死を与える廃棄施設から生き延び、その上メンテナンスも無しに五年間稼動し続けた……恐るべき耐久性の持ち主です。この事実からも、ミツさんを生み出す為に我々のスタッフがどれだけ力を注ぎ込んだか分かるというものです。 そして今日、「彼」は蒼井聖、水波ゲンブと言う強敵二人を相手にしながら、時間稼ぎという目的を見事に達成し、そして生き延びた。 「私の睨んだ通りですね」 「彼」は言わば、ダイヤの原石だ。もっと磨けば、より素晴らしい戦士へと生まれ変わる事でしょう。 「ハッピバースデー、ミツさん」 お誕生日おめでとう。今日は不良品だった貴方が死に、戦士:ミツとして生まれ変わった日です。貴方のリンカーネーションを、私は祝いましょう。 「ゆっくり休みなさい……傷が治れば、新しい生活の始まりですよ」 聞こえている筈が無い。しかし、ミツさんが笑ったような……そんな風に私には見えました。 ※スゴロクさん、すいません。聖とゲンブには、ちょっと損な役回りに使わせていただきました。 641 :スゴロク:2011/03/03(木) 17 57 25 >akiyakanさん いやいや、この2人はこのくらいでちょうどいいんですよ。 しかし、ミツってこういうキャラだったんですか……以前スザクと戦わせた時は台詞が出せなかったんですよ。 642 :しらにゅい:2011/03/03(木) 18 31 43 「で、でもやっぱり迷惑じゃ・・・」 「大丈夫だよ!胸を張って、頑張ってこーい!」 「わっ・・・!!!」 「(・・・ん?あの後姿は・・・)トキコ、」 「あ、鳥さん。」 「・・・何を見てるんだ?」 「んとねー、あれあれ。」 「ん?・・・タカさんとスイネじゃないか。」 「鳥さん、今日が3月3日って知ってるよね?」 「あぁ。」 「3月3日は、タカさんの誕生日なんだよ!」 「え?・・・あ、そうなのか?」 「そうだよ!だからスイネちゃんがねー、プレゼント渡したいんだけど、 いまいち決心がつかないーって言ってたからー」 「うんうん。」 「背中を押してあげたの!物理的に!」 「ぶ・・・物理的に?」 「物理的に!」 「・・・それは少し酷だったんじゃないか?トキコ。ほら、スイネが渡そうにも心の準備が出来てなくて、 真っ赤な顔して戸惑っているぞ。タカさんは相変わらずの貫禄で切り出してくるのを待ってるけど。」 「あ!スイネちゃんがプレゼント渡したよ!すっごく噛み噛みだし、俯いてるし! こういうのカタナシっていうんだっけ?」 「おい、タカさん受け取ったぞ!しかもニヒルに笑ってスイネちゃんの頭を撫でた!」 「・・・!スイネちゃんがすっごく良い笑顔してる!!ウスワイヤでも見たことないぐらい良い笑顔!!」 「あ、おもむろにプレゼント開け始めた。・・・シルバーネックレスだと!?いいなぁ、 俺もスイネちゃんからプレゼント貰いたい・・・。」 「コウスケは人から貰ったものだってすぐ壊すか無くしちゃうじゃない。・・・あ、タカさんが付けた。」 「スイネちゃん、すっごく褒めてる。・・・なんだか微笑ましいなぁ。」 「あの、ちょっと・・・」 「私もああやってプレゼントあげてみたいなー!」 「俺様のこと呼んだ?」 「ジンギスカンはお呼びじゃないよ!」 「まだそれ言ってんのか!?」 「なぁ、みんな・・・」 「コウスケは貰えればそれでいいって感じだしなぁー」 「何をう!?ハヤトだって同じだろ!?」 「は!?俺のほうが物も女も大切にするし!!」 「確かに言われてみれば、ハヤトのほうが大切にしそうなイメージが・・・」 「酷ぇ!!」 「あれ、タカさんとスイネちゃん、こっち見てない?」 「「「「「「「あ・・・」」」」」」」 「っな・・・何見てるのよみんなぁぁ!!?」 みんなでウォッチングin廊下 「タカユキくんの誕生日」 「こういうのを、でばがめって言うんだよねー?タカさん。」 「・・・ああ。」 643 :しらにゅい:2011/03/03(木) 18 35 36 「・・・あ、コノカさ」 「っ・・・!!」 「あ、・・・・・・・・・」 「へ?コノカちゃんに受け入れて貰うにはどうしたらいいかって?」 「はい・・・」 「・・・いやぁ、タマちゃんは流石に難しいかと思うっすけどねぇ・・・」 「ですよねぇ・・・」 「タマちゃんは能力のせいなのかどうかは分かりませんけど、 何もしなくても動物が集まってくるからなぁ・・・」 「よりによって、この前は野良犬が来ましたしね・・・コノカさんのトラウマを刺激してしまって、 申し訳ないことをしてしまいました。」 「まぁ、コノカちゃんはコノカちゃんなりにトラウマを克服しようと、必ず一回はユウト君に話しかけているみたいっすけど、 タマちゃんの場合は現物が来るから、段階が早いというか・・・階段をすっ飛ばし過ぎというか。」 「・・・今彼女は学校に入ろうと勉強しているんですよね?・・・もし近い内に学校に入ることになったら、 必ず顔を合わせることになるでしょうし、僕がいる保健室にはマサムネがいますし・・・」 「あ、そーいえば・・・なんでタマちゃん、学校に犬連れてきてるっすか?ふつー駄目じゃ・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・え、あ、はい、すいませんでした。そんな眼でこっちを見ないでください・・・」 「とにかく、こっちにいる内になんとか彼女と仲良くなりたいんですけどね・・・うーん・・・」 「・・・そーっすねぇ・・・あ、タマちゃんの能力を使ってみたらどうっすか?」 「え、嫌ですよそんなの!!」 「タマちゃんは自分の能力にだいぶ手慣れてるっすよね?コノカちゃんと話しながら能力を発動させることだって容易いはず・・・」 「無理です!!」 「どうしてっすか?」 「僕の心が持ちません!」 「・・・メンタル的な問題?」 「メンタル的な問題です!」 「でも、コノカちゃんと仲良くなりたいって言ったのタマちゃんっすよ。言い出しっぺっすから多少の我慢をしないと! それに、事の次第によってはこれからセラピストとして出入り出来なくなるっすよー?」 「う・・・」 「さぁ、どうするっすか?」 「・・・・・・はぁ、分かりました、努力してみます。」 シノに相談中 「野原コノカ」 「動物を拒否する、動物を拒否する、動物をきょ・・・がふっ!!」 「え、吐血するほど深刻だったんすか!?」 644 :しらにゅい:2011/03/03(木) 18 43 45 akiyakanさんの素晴らしい小説の後にギャグ話をシュゥゥゥゥ!!!← お借りしたキャラは次の通りっす! 642 スイネ(サト様)、火波スザク(スゴロクさん)、ハヤト(鶯色さん) 景山浩美(想像者さん)、風子(砂糖人形さん)タカユキ、コウスケ、コヨリ(本家様) 都シスイ(akiyakanさん) 643 野原コノカ(びすたさん)、シノ(十字メシアさん) 642 まずスイネちゃんに全力土下座ですいませんでしたァァァ!!! でもタカさんの誕生日でプレゼントをあげるとしたら適役かなぁ、と思いまして・・・ 憧れの人にプレゼントをあげるとか慣れてないと思うんだ!だからこんな仕様に なったんだ!キャラ崩壊文句は全力で受け付けます^q^ そしていかせのごれ生徒の皆さん、出歯亀協力ありがとうございましたwww こういう賑やかなクラスっていいよね! 643 ホントはコノカちゃんと交流しようと思ったんですが、設定を見てたら動物系が アウトのようで・・・あれ、動物ってタマキの生き甲斐にして人生のパートナーだったよね・・・? と思い、交流する前の一コマとさせて頂きました。コノカちゃんが先生から逃げるのは、 先生が嫌じゃなくて、先生と一緒にいると野良犬が寄ってくるからだと思うんだ! 相談役にシノ先生を使わせて頂きました、あざーっす! 感想はまた後程書かせて頂きますっ 645 :大黒屋:2011/03/03(木) 19 11 56 ちょっと目を離すとすぐに小説が増えるから(いい意味で)困るなここww >>(六x・)さん ご来店ありがとうございます!最近奏の空気が薄くて心配してました(自業自得 由衣、多分気付いてません。ていうか乙女心とか知る由もありません、あの不良には^q 646 :大黒屋:2011/03/03(木) 20 36 30 星の過去をちょっとだけ ネモさんの「七篠 獏也」をお借りしました。 地下の白い床を踏むのは何時振りだろうか。 所属してはいたが、もうそれだけここには来ていない。 チサトに先に連絡をつけてもらい、更に階下に降りていく。 目当てはもちろん、「過去の記憶」だった。 「…あ、いた!」 「お、来たね、星ちゃん。」 「お久しぶりです、獏也さん!」 「今日、月光君は?」 「亜音さんのとこにいってくるといってました。今回は別行動です。」 笑顔で星は言った。が。 「…私の苦しむ姿、見てほしくないですし。」 と付け加えた。 その心情を察したように、獏也は問う。 「本当にいいのか?記憶が戻ってこれば、君は毎日苦しむことになるだろうに。」 「…それでも、この「左目」を奪った張本人に会って、どれだけ苦しんだか教えてやりたいんです。」 「でもその「左目」があるから…いや、「ないから」、君は能力を使えるんだろう?」 「かまいやしませんよ。私の能力が二つあるの、知ってるでしょう?「重力操作」がなくなっても、やっていけます。」 「ならいいんだけど…。」 獏也は星を個室に連れて行った。 「…本当にいいんだね?」 「…はい。」 「君からは二回、記憶を預かってるわけだけど…。」 「先に預けた方を返してほしいです。完全じゃなくてもかまわないので。」 「…分かった。そこに寝て。」 星がソファに寝転がると、その額に獏也が手を置いた。 「…いくよ。」 獏也が目を閉じる。掌に集中された精神は、空気伝いに星の脳へと移って行った。 と、その直後だ。 「っ!!」 星がかっと眼を開き、起き上がった。 「うあぁ!うっ…う、いやあああ!!」 そのまま左目を包帯越しに抑えて悶えだす。 獏也は慌ててもう一度手を伸ばすが、それを星は制した。 「ば…獏也さんっ…うっ;わ、私は…大丈、夫ですかr…うあっ!」 「何処が大丈夫だ!待ってろ、直ぐに記憶を…。」 「これで…いいんですっ;こ…れでっ…手掛かりが…っ!ああああっ!;」 断りながらももがく星を、獏也は見守るしかなかった。 89%でこの様だ。もし100%記憶が戻ってきていたら、どうなっていたかわからない。 しかし、これも星の強い意志。 自分には何もできないと、獏也は自覚していた。 結局、星が落ちつくまで30分そこらはかかったらしい。 何事もなかったように笑顔を見せて帰ったが、獏也は正直心配していた。 これから毎日、彼女に「悪夢」が付きまとうことになったから…。 647 :スゴロク:2011/03/03(木) 20 56 11 >しらにゅいさん あの、失礼ですが、「景山 浩美」は「想像者」さんではなく「you-403」さんのキャラではなかったでしょうか……。 648 :しらにゅい:2011/03/03(木) 21 04 03 >スゴロクさん (; Д ) 誤爆ったァァァァァァ!!! うわぁぁぁ本当だ!!ごめんなさい、脳内保管お願いします!! そしてyou-403さん、すいませんでした!! これは誠意をこめて半年ROMるしかない・・・(´;ω;`) 649 :akiyakan:2011/03/03(木) 21 16 30 しらにゅいさん〉 気持ちは分かりますが、しらにゅいさんの作品読めなくなるのは…… 650 :スゴロク:2011/03/03(木) 21 32 03 >しらにゅいさん akiyakanさんに賛成です。ミスは誰にでもあります。気に病み過ぎてフェードアウトしてしまったら、それこそ誠意にかけるってものです。 ここじゃないですけど私も結構な誤爆しましたし。つまり何が言いたいかと言うと、 遠ざかるのはやめてくださぁぁぁい!! そうなったら私どうすりゃいいんですかぁぁぁぁっ!? ってことです。暴走しました、すみません。とにかく、元気出して下さい。トキコのこの後も気になりますし。