約 1,216,844 件
https://w.atwiki.jp/when_they_cry/pages/376.html
2007/12/22(土) 「先生、さよなら~!!」 「はい、さようなら。みなさん帰り道には十分気を付けるんですよ」 からりと晴れ上がった初夏の土曜日。私の生徒たちと帰りの挨拶を終える。授業は昼で終わるということもあり、子供たちは目をらんらんと輝かせて各々帰路について行く。 「ふふふ……昔を思い出すわね……」 授業が午前中で終わる土曜日に、何年か前の私も同じように目を光らせて過ごしていたことを思い出す。 平日の下校の雰囲気とは違うさんさんとした太陽を感じながら、お昼のカレーを自宅で食べて友達のところに遊びに行く…… そんな良き土曜の一日の思い出が私の中で反芻されていった。 職員室に戻った私は残りの業務に励む。その途中、日直の子から日誌を受け取りそれに判を押す。日直の子は早く帰路に着きたいのだろうかそわそわしながら私の返事を待っていた。 「はい、確かに受け取りました。気をつけて帰ってくださいね」 元気の良い日直の子の挨拶を受けて、私の顔が思わず綻んでいく。 午前中で終わった土曜日も相まって、一時間も経たないうちに私は今日の全ての業務を終えた。 「知恵先生。お疲れ様です」 「お疲れ様です。校長先生」 分校のもう一人の教師もある校長が私に声を掛けた。 「どうやら、業務は全て終えられたようですな。帰宅されてもよろしいですぞ。 学校に残っている生徒たちは私が見送りますからな」 「そうですか……じゃあお言葉に甘えさせてもらって……」 デスクの上の書類を片した後、教室の様子を伺いに戻る。『部活』に精を出していた 委員長たちに一声掛けて私は分校を後にする。私の中の土曜日もまた始まろうとしていた。 自宅のキッチンに足を運ぶ。芳しいカレーの匂いがほのかに香っていた。今日の朝、私は早起きして既にカレーを作り上げていたのだ。もちろん、今日はいつもより早く帰ることができると見越していたから。久しぶりにカレーで自宅の昼を過ごすことができる。幼少の頃の土曜のお昼が思い返されて、私の心がいやおうにも高揚していくのが分かる。 朝作り上げた時間から数えて数時間、熟成させていたカレーを弱火にかけて温めていく。その間に私は炊き上がった私の米飯の様子を見に行く。もちろん、これも洗米を済ませて私が帰ってくる時間に合わせてキッチンタイマーを仕掛けていたものだ。 「……うん、ご飯、いい感じに炊き上がってますね……」 ふっくらとやや硬めに炊き上がったそれを見て、次第に私の胸か高鳴っていくのを感じた。炊飯器でできた米飯にしてはなかなかの出来に仕上げることができた。私が炊くお米も吟味を重ねて選択したものだ。粘りが少なくお米同士のくっつくことの無い、それでいてルーの染み込みやすいお米……長年の研鑽を重ねて発見した業とお米の集大成が目の前で煌々とした湯気を放っている。 「んんん……はぁ……いい匂い……」 目を瞑り、私の米飯の匂いに酔う。十二分にそれを堪能した後にカレーの様子を見に行くことにする。 「ごめんなさいね……すぐ戻ってくるから……」 名残惜しそうな私の米飯にしばしの別れを告げて炊飯器から離れた。 後ろ髪を引かれつつカレーの鍋を覗き込む。ふつふつと静かに煮立っているそれは、私の特製のスパイスの香りを放っている。控えめにその匂いを主張していた先ほどの米飯とは違い、私の煮立っているカレーはその存在をダイレクトに私の鼻腔と視覚に訴えかけてくる。わずかに照りの乗っていてとろとろとしたルーの中にジャガイモの白色と人参の赤色が見え隠れしていた。そしてそれを取り巻くように繊維ほどの細さになるほど煮込まれた鶏肉が周りに点在している。 「ふふふ……我ながら良い出来ですね……」 私の得意カレーの一つであるチキンカレーが出来上がった。この出来なら一流のレストランのカレーにも遜色の無いものだと私は思う。しかし私の作ったカレーを売るような真似だけは出来ない。心を込めて作った私のカレーをどうして売るような ことが出来ようか…… 私はお鍋にかかっていた火を止めた。そして、カレー皿を棚から取り、炊飯器の所へ足を運ぶ。 「待たせてしまってごめんなさいね……」 私のことを待っていた私の米飯に声をかける。しゃもじを持ち余計な圧力をかけないように注意を払いながら形良く米飯を皿に盛っていく。残りのご飯を米びつに移した後、炊飯器のふたを閉める。そのままカレー鍋のもとに行き、お玉でルーをかける。多すぎず少なすぎず……細心の注意を払いながらルーを落としていった。この作業を怠ってしまうとルーとカレーのバランスが崩壊してしまう。 「ルーだけがいたずらに残るというような、致命の痛手は何としても避けないと……」 うまくいったようだ。バランス的に完璧なカレーライスを見て思わず自分の口角が釣り上がってしまうのがわかる。 「もうすぐ……もうすぐですからね……」 テーブルの中心に私のカレーが鎮座している。そのちょうど右側にスプーン、やや左上方にお冷を置く。後は食べるだけ。 「いたただきましょう。……!!」 スプーンで切ったご飯に断面にはルーが十二分染込んでおり、私の目が釘付けになる。私のカレーを口に運んだ瞬間、芳しい香りと舌を突付くようなスパイシーな味が口内に広がった。あまりの美味しさの衝撃に私の背中がぞわっと総毛立っていくのがわかる。 「はぁぁ……なんて美味しいの……」 私のカレーがもたらしてくれた何にも代えがたい喜びに体が震えていく。十分に一口目を堪能した後に二口目を頬張る。今度はカレーのもたらしてくれる喉越しを楽しむ。こくりと喉を震わせると、熱いカレーとご飯の塊が私の体の底に降り立っていく。体の奥から感じる熱さに悶えながらスプーンを進めていく。 「はぁ……はぁ、ん、んく……か、カレー……私の……んん」 私はスプーンでルーとご飯をきれいに形作り、口に運び続けていく。かちゃりとスプーンとお皿が立てる音にもまた小気味良さを感じてしまう。自分の口内と耳腔を楽しませてくれる私のカレーに、何か言い表せない崇高さのようなものを覚える。無意識に感じてしまうカレーへの想いに自分の心臓が高鳴っていく。 「はぁ……はぁ……はあ……んっん……熱いぃ」 息が続かなくなるほど夢中で貪り続けていたために自然と呼吸が荒くなっていく。私の熱くなった口内に冷たい空気が入り込んでいく。心地よいその感触にしばらく身を晒す。 「ふう……まだいっぱい残ってますね……」 半分ほど残ったカレーを一瞥し、私はまだしばらく続くであろう享楽に身を委ねる。その思いが私のお腹の奥をさらに刺激していく。 「さぁ、行きましょう。一緒に」 私はスプーンの動きを再開させご飯の一角に向かっていく。次はルーを多めに取り口に入れた。中にいた小さな私のジャガイモの塊をころころと舌を使って転がしていく。糸切り歯を使って半分に割り、その断面の感触を味わう。ジャガイモ特有の素材の甘味が染み出て私の舌を染め上げていく。さらなる唾液の分泌が促されていくのがわかる。 「……やっぱり良いですね。私のジャガイモも…………んんっ!!」 私はジャガイモに気を取られすぎていた。並々にスプーンに盛られたルーから一滴がこぼれてしまったのだ。私の胸元へとしずくが落ちていく。スローモーションのようにゆっくりと落下する私のカレー。胸元に達する直前に空いていた方の手の平を咄嗟に出した。ぎりぎりのところで手に平に収まりほっと胸を撫で下ろす。 「はあ、はあ。危なかった……」 今着ている白のワンピースが汚れなかったというよりも貴重なカレーを犠牲にせずに済んだという思いのほうが強かった。しかし、これからは着ている服にこぼさない様に食べなければならないという邪念が取り巻いてくるだろう。カレーの時間を 邪魔されるのはなんとしても避けないと…… 意を決した私は着ているワンピースを脱いだ。私としては他人より少し大きいほうではないかと思う、ブラに包まれた双丘が顔を出す。脱ぎ終えた白色のブラとパンティだけを身に付けている状態になる。衣服に篭っていた体熱が開放されて私の気分が爽快に一心された。もうこれで私とカレーの邪魔をするものはいない。 カレーを次々に口に運ぶ。ご飯多め、ルー多め、50:50、にんじん盛り、ジャガイモ盛り、ダブル盛り……スプーンという小さなステージを彩り、時には形を変え繊細さと大胆さを味わわせてくる私のカレー。そのギャップに翻弄され、私はカレーを食べているのではなくて、食べられているのではないかと錯覚する。カレーから受けるその多彩な責めを受け、私のむき出しになったからだが汗ばんでいく。 「あぁぁ、駄目……私のお腹の底に……カレーが、染み込んで……」 「んん!駄目、スプーンが止まら……」 もはや、私のカレーはスプーンを止めてくれようとはしない。残ったカレーを貪りつく様に食べていく。口の周りにルーがまとわり付こうが、カレーのしずくが落ちようがカレーに魅入られた私にとっては、もはや関係がなかった。 気付いたときにはカレー皿は空になっていた。名残惜しくなった私はスプーンを使ってさらに残ったルーを掬い上げていく。そして唇に付いたわずかに付いたルーを舌を使って舐め取る。その傍から見れば卑しい行為を終えた私はお冷を手に取る。内側から火照っていた私の体がすっと冷やされていくのを感じた。 私の胸元に違和感を感じ視線を下ろす。先ほどこぼれてしまったカレーの一しずくが私の双丘の間に吸い込まれつつあった。 「まだ……いたんですね……」 汗ばんだ谷間にいた最後のルーを指を差し入れ掬い取る。我慢できずにそのままルーに包まれた指にしゃぶりついた。私の指から未だ火照りの取れない唇とぬらぬらとした舌の熱さが感じられる。最後のぬくもりを味わいきり、私はちゅぷりと口から指を抜いた。 「ふふふ…………ご馳走様……」 Fin
https://w.atwiki.jp/when_they_cry/pages/436.html
「悟史くんが目を覚ましましたっ!」 監督の、そんな嬉しそうな報告を聞いてから約一週間が経った日。その日も、私は悟史くんの病室へ看病に来ていた。 「悪いね、詩音。毎日わざわざ来て貰って」 ベッドに寝ている悟史くんが言う。 「良いんです! 病人は余計な事を言わない!」 私はベッドの傍らの椅子に座り、リンゴの皮を剥いていた。 「でも、詩音も学校とかあるんだろ? そっちの方は大丈夫なのかい?」 「大丈夫です! 病人は余計な心配をしない!」 学校は、このところずっと休んでいる。しかし、今の私にとって、悟史くんの看病以外に重要な事など、この世界にありはしない。 朝自分の家で起きて、診療所へ看病に行き、そしてまた自分の家へ戻って休む。単調な生活だが、私はそれが出来る事をこれまでずっと待っていた。だから、今の生活に何の不満も持っていない。むしろ、幸福を感じているくらいだ。 「不良だなぁ、詩音は」 「ん~? 私が不良なら、何年も学校を無断欠席していた悟史くんはどうなるんです? さしずめ、番長ですかぁ?」 「む、むぅ」 彼は、困ったようにお決まりの台詞を呟いた。この可愛らしい彼に、番長なんて肩書きは似合わなすぎるな、と自分で言って思った。 「さ、リンゴが剥けましたよ。悟史くん、口を開けてください」 一欠片のリンゴをフォークに刺し、私はそれを悟史くんの前に差し出す。 「い、いいよ。それくらい、自分で食べられるから」 そう言って、彼はフォークを自分で掴もうとする。私はそれを避けるように持っているフォークを動かす。そして、二人で揉み合う形になった。 「強情ですね悟史くんは。昨日もそう言って夕食全部自分で食べちゃったじゃないですか」 「あ、当たり前だろ。手が使えない訳じゃないんだから」 「悟史くんの都合なんて関係ないです。私が悟史くんに食べさせてあげたいんですから」 「な、なんだよそれ」 このようなやり取りもまた、私にとって嬉しい事だった。いや、悟史くんと会話できている事、悟史くんとふれ合っている事自体が今の私にとって嬉しい事なのだ。 一週間前までは、そんなことすら出来なかった。私には、ただ悟史くんを見ている事しかできなかった。その悲しい過去が、今この瞬間の幸福を更に大きく私に感じさせるのだ。 「さぁ、そろそろ観念してください、悟史くん」 そう言って私は片手で悟史くんの両手を押さえつける。 「くっくっく。これでもう、無駄な抵抗は出来まい!」 「む、むぅ!」 尚も抵抗する悟史くんの口に向け、私はゆっくりとフォークを近づけた。 「あっ」 私と悟史くんは同時に声を上げる。悟史くんの抵抗が予想以上に大きかったため、フォークをベッドの上に落としてしまったのだ。フォークは、私が座っている場所の反対側へ転がる。 「あちゃ~。ごめんね、悟史くん。今取りますから」 そう言って、私は椅子から立ち上がり、フォークを取りに体を伸ばした。と、その時私の足に何かが引っかかった。そして、それによりバランスを崩し、私は悟史くんに向かって思いっきり倒れかかってしまった。 「ご、ごめん。大丈夫、悟史くん?」 「へ、平気だよ」 悟史くんはそう言ったが、何処か様子がおかしかった。目を明後日の方向へ向け、顔を少し紅潮させている。 「どうしました、悟史くん?」 私が聞くが、悟史くんは何も言おうとしない。ただ、何かに対して慌てた様子だった。 不思議に思い、私は周囲に目を回す。すると、その原因はすぐに見つかった。 胸だ。私の胸が、悟史くんの膝に当たり、つぶれているのだ。だから、悟史くんは恥ずかしそうに顔を赤らめているのだろう。 私は、悟史くんが急に愛おしくなった。彼が、私を女の子として見てくれている事が改めてわかり、嬉しかったからかもしれない。もしくは、女性の胸が触れたくらいで大慌てになる彼の可愛らしい様子に、私の中の何処かが引っか かったからかもしれない。 私は、悟史くんの目の前まで顔を近づけた。悟史くんが、驚いたような表情をする。 「詩音……?」 「ごめんなさい悟史くん。私もう……」 言って、私はベッドの上の彼に体全体を預けるように倒れかかる。そして彼の口元へ向かって、私の唇を徐々に近づけていった。 「ん……」 二つの唇がふれ合う。最初、悟史くんは驚いたように全身を強ばらせた。しかし時間が流れるにつれ、力が抜けてゆく。そして、最後には私の背中に手を回し、優しく抱いてくれた。 それはつまり、悟史くんが私を受け入れてくれたという事。それを理解し、私の心の中は幸せで満たされ、彼と唇で繋がっているこの一秒一秒を、私は深く噛みしめた。 しばらく経って、私たちの唇が一旦離れる。私も悟史くんも、顔を真っ赤にしていた。私の心臓がドキドキと鳴る。そして、悟史くんの心臓の鼓動も、抱き合っている私の体に激しく伝わってきた。 「私……悟史くんが好きです」 胸に詰まったこの思いを、私はそっと彼に向かって言った。 悟史くんはにっこりと笑う。 「僕も……君の事が好きだよ、詩音」 そう言って、いつかのように私の頭を優しく撫でてくれた。 ――思いが伝わった。ずっとずっと伝えたくて、ずっとずっとその瞬間を待っていたこの思いが、悟史くんに伝わった。 私の中に幸せが巡る。もう、絶対に悟史くんを手放さない。もう、絶対にあんな悲しい思いはしない。そう思いながら、私はその幸せを全身で感じていた。 いつの間にか、瞳から涙がこぼれた。でも、私はそれを拭おうとはしなかった。だって、これは幸福の涙だから。あの時流した悲しい涙とは違う、永遠に流す日は無いと思っていた涙だから。だから、それを拭うと目の前の幸せが壊れてしまうように感じて、私はただポロポロと大粒の涙をこぼし、悟史くんの胸を濡らした。 悟史くんが心配そうにこちらを見つめる。だけど、少ししてすぐにそれは優しい笑顔に変わった。そして、再び私の頭を、そっとあやすように撫でてくれた。伝わったのだ。この涙が、悲しみにあふれた涙でない事を。拭う必要の無 い涙である事を。 しばらくして、涙が止まる。そして、再び私は悟史くんが愛おしくなった。 もっと、悟史くんとふれ合いたい。もっと、悟史くんを感じたい――。そんな思いが、涙の代わりに私の中でいっぱいになった。 「ん……」 自然と私たちは再び唇を重ねていた。でも今度はさっきと少し違う。ちょっと大人な、深い口づけ。 「くちゅ……ん」 ベッドの上でお互いに強く体を抱きしめながら、獰猛な獣のように私たちは互いの唇を求めた。私と彼の口の間では二人の唾液が混ざり合い、そして小さく水音をたてる。私たちは、その音を欲しているかのように、執拗に互いの舌と唇を舐め合った。私は、その中で確かに悟史くんの味を感じたような気がした。 どれくらい時間が経ったのだろう。いつしか、私たちは塗れた唇を離し、恍惚とした表情で見つめ合っていた。長い長いキスだったからだろうか、私たちの呼吸は少し荒い。 と、その時、私の内股に何か硬いモノが当たった。何だろうと目を落とすと、ソレは悟史くんの股間部にあった。 「……悟史くん。雰囲気ぶちこわし過ぎですよ」 「ご、ごめん……」 本当に悪い事をしたかのように悟史くんは謝罪した。しかし、私は悪い気分ではなかった。悟史くんが、私の体で快感を得てくれた事が嬉しかったのだ。 そして同時に、もっと悟史くんに快感を与えてあげたいという感情が、私の中に芽生えてきた。 「悟史くんって、もうどれだけオナニーしてないんですか?」 私の直球的な質問に、悟史くんは狼狽える。 「……え? ……ぇと、ここに来てから、ずっとかな……」 耳を澄まさなければ聞き漏らしそうな声で、悟史くんは言った。 「へぇ、そうなんですか」 つまり、それだけの精子が悟史くんのここには溜まっているのか。まぁ、それも当然だろう。寝たきりで自慰行為をしていたなら、さすがに驚く。 「じゃあ、今日は私が出させてあげますっ☆」 「えっ!? で、でもこんな所で……」 「安心してください。今日は休日だから、この診療所には私と悟史くん以外誰もいません。監督も、悟史くんの事は全面的に私を信頼してくれていますしっ」 「でも、だからって……」 この期に及んで尚も渋る悟史くんに対して、私は実力行使を行った。 「うっ……!」 「言っておきますけど、悟史くんの本心はバレバレですよ? さっきキスしたとき、やけに強く私の体を抱きしめてきましたよねぇ?」 言いながら、私は彼の股間部をゆっくり、しかし激しくパジャマの上から手の平でなで回した。それに反応して、悟史くんのアレがビクビクと痙攣するのが、直に手に伝わってくる。撫でるだけでこんなにも反応するとは、やはり相当溜まっているらしい。 「出したいんですよねぇ?」 上目遣いで、悟史くんの目を見つめた。彼は苦悶の表情を見せている。だが、その更に奥にある、快感への悦びの表情を、私は見逃さなかった。 もう抵抗するのは無駄と思ったのか、悟史くんは目を背けながら小さく頷く。それを境に、私は手の動きを止め、彼のズボンとパンツを脱がしにかかった。 そうして、私の前に彼の陰部が露出される。少し小さめながらも硬く反り返っているソレは、皮に包まれた先端から粘り気のある液体が流れており、更に全体からむせ返るような男の子の臭いを出していた。さきほどの刺激がまだ残っているのか、時折ビクビクとその身を跳ね上がらせる。 「凄いですね、これ……」 実際に見るのは初めてというのもあるが、ソレの凄まじい様子に、私は少し驚いた。 「……は、はは」 悟史くんは苦笑いをする。恐らく、悟史くんもこういった形で他人に見られるのは初めてなのだろう。どう反応すれば良いのかといった感じだ。私も、これをどう処理すればいいのかわからないでいた。 「悟史くん、どうして欲しいですか?」 わからないので、聞いてみた。 「さ、さぁ……」 そして、沈黙が訪れる。どうしよう。このままでは埒があかない。 「ん~……、えぃっ☆」 なんとなく、指で先端を弾いてみた。 「痛っ! い、痛いよ詩音……!」 悟史くんが苦しそうに言う。どうやら、本気で痛いらしい。 「ご、ごめんなさい」 予想以上に痛そうだったので、私は慌てて謝った。そこまで敏感なのかコレは。どうも、扱いづらいなぁ……。さっき撫でたときは気持ち良さそうだったのに。 「じゃあ、これはどうですか?」 そう言って、私は悟史くんのソレを右手で包み込むように握った。硬い感触が手のひらに伝わった。 「あ、あぁ、うん、今度は大丈夫……」 悟史くんは、少し顔を赤らめながら言う。 しかし、まだ快感はほとんど得ていないようだ。このまま握っていても、射精に至る事は難しいだろう。……確か、こういう時は上下に動かせばいいはずだ。 私はいつか興味本位で見たビデオを頭の中で再生させながら、その通りに手を動かした。先端の辺りを包む皮が、上下にスライドする。 「うっ……」 悟史くんがうめき声を上げる。しかし、嫌がっている様子はない。多分、これで正解なのだろう。 「き、気持ちいいですか悟史くん?」 恐る恐る私は訊いた。 「……はぁ、……っ……ぁ、う、うん」 悟史くんは顔を真っ赤にし、更にかなり呼吸が乱れている。苦悶と悦びに満ちたその表情からは、これがかなり気持ちいいのだという事が、考えないでも伝わってくる。 その反応が面白かったので、私は上下する手に更なる力を加えた。グチャグチャと悟史くんのソレの先端から溢れる汁が音を鳴らし始めた。その汁の量に比例するかのように、悟史くんの呼吸が更に乱れてゆく。 「はぁっ……ぁあ、……ぅっ、……し、詩音……で、出ちゃう……」 しばらくして、悟史くんが必死の形相で何かを訴えてきた。 「へ、何です?」 私はそれがよく聞き取れず、悟史くんに聞き返す。が、悟史くんからの返事は、乱れた呼吸と喘ぐような声が混じったもの以外、何も無かった。私は不思議に思いつつも、右手を更に強く動かす。 「……うっ!!」 そんな声が聞こえ、悟史くんの体が大きく揺り動いたと思った瞬間、私の持っているソレがビクビクと痙攣し、そして先端から何かが吹き出した。 「ひゃっ!」 私は思わず悲鳴を上げる。吹き出した何かは、凄まじい勢いで辺りに散らばり、ベッドの上のシーツ、そして私の顔や服に降りかかった。 「こ、これが、精子ですか……?」 頬についたその液体を指で拭いながら、私は呆然と呟いた。指に、ヌルヌルとした感触が伝わる。それは白い色をしていて、指で弄んでいると、糸が引くほどの粘着性を持つ液体だった。 辺りを見回す。シーツや布団は悟史くんの出した精子に濡れ、グチャグチャになっていた。よく洗濯しないと、もう使えそうにない。私自身も、顔だけでなく髪にも大量にかかっており、また、服は胸の辺りを中心に濡れ、薄い生地だったため、液体の冷たい感触が地肌にまで伝わってきた。 そして、悟史くんの問題のソレは、射精を終えて満足したのか、先端から少しの液体を流しつつ、勃起していたさっきとは見違えるほど小さく萎み、腿の辺りに倒れ込んでいた。 「悟史くん、出し過ぎですよ……」 少なくとも、私が以前に見たビデオの男優より、二、三倍は出している。 「ご、ごめん、つい……」 心底申し訳なさそうに悟史くんが言った。かなり疲れた表情をしている。男性にとって、射精とは結構エネルギーを使う行為らしい。 周囲には、精子独特の生臭い空気が漂っていた。さっき悟史くんのアレから出ていたのと似たような濃い匂い。これが、男の子の匂いというもの何だろう。 トクン、と心臓が高鳴った。その臭いの発生源が自分の体にべったり付着している事を意識すると、体の奥底から燃えるような何かが込み上げてくるのを感じる。これは、いったい何なんだろう……? 「もぅ、服がべちゃべちゃじゃないですか」 そう言いながら、私は着ている服を脱いだ。精子で濡れてしまったからというのは勿論だが、脱がなければ体が火照って仕方が無いという理由もあった。 あの燃えるような何かが、私の体を熱くさせるのだ。それはまるで、あの何かに服を脱がされたような気分だった。 上半身に纏っている物はブラだけとなった。しかし、さきほどの暴発はよほど凄まじかったようで、悟史くんの精子はブラにも染みこんでおり、更に少し露出している私の乳房の谷間も濡らしていた。だというのに、まだ体は熱い。 本当に、何なんだろう……。 ふと、悟史くんの視線を感じた。不思議に思い、こちらから目を合わせようとすると、彼は目を明後日の方向へ動かす。 「どうしたんです、悟史くん?」 「い、いや……」 彼は気まずそうに何かを誤魔化した。しかし、彼のある部分の変化から、彼が何を見ていたのか見当は付いた。 「悟史くん、私の胸、気になりますか?」 悟史くんは顔を真っ赤にして、何も答えない。私にはその様子が滑稽で仕方がなかった。なぜなら、彼は必死に自分の本音を隠そうとしているが、彼の股間部は元気そうに堂々と勃起しているのだから。 「くすくす。悟史くん、おっぱい好きなんですね」 私は笑いを堪える事が出来なかった。 もう、隠すのは無理と観念したのか、悟史くんは頭から湯気が出そうな程顔を赤くしつつ、ゆっくりと頷く。そんな彼の様子を見て、私は自分の体が更に熱くなるのを感じた。 「じゃあ、良いことしてあげます」 そう言って、私はブラを取り去った。これでもう、私の上半身を隠す物は何もない。二つの乳房が――自分でも大きさと形に自身を持っている――、悟史くんの前にさらけ出された。 悟史くんが生唾を飲んだのが、私からもわかった。私は、その様子に笑みをこぼしながら、体を悟史くんの股間部の前、足の間に挟まれているような形に移動する。そして、ゆっくりと体を下げ、二つの乳房を悟史くんのアレの目の前まで持っていった。悟史くんは、何処か期待に満ちた表情でその様子を見つめていた。 「ぇっと、確かこうだったかな」 そう言って、私は二つの乳房を両手で持ち上げる。そして、悟史くんのアレをその中心で挟むように飲む込んだ。これも、ビデオから得た知識である。 「……う」 瞬間、悟史くんが声を上げる。射精したばかりで、まだ彼のソレはこの程度の刺激にも敏感なようだ。悶える彼の様子は、少し可愛らしかった。 「ふふふ、動かしますね?」 言って、私は悟史くんのソレを更に強く挟み込む。そして、上下に擦りつけるように動かした。私の胸の中心で、悟史くんの勃起したソレがビクビクと反応するのを感じた。 「うっ……ぁ」 悟史くんが、熱い吐息を漏らす。私は上目遣いでその様子を見ながら、手と乳房を動かした。 しかし、少し思うようにいかない。何というか、所々で引っかかってしまい、うまく悟史くんのソレを擦る事が出来ないのだ。どうやら、乳房にかかった精子と私の汗だけでは、潤滑油としてはまだ足りないらしい。 「……ん」 そこで、私は唾液をたっぷりと口の中に溜め、それを悟史くんのソレの先端部分にかけた。唾液は私の口から糸を引いて落ち、狙い通りに悟史くんの尿道口の辺りを濡らす。 「……し、詩音?」 ビクッと悟史くんの体が反応した。男性器の先端は、特に敏感だという事をどこかで聞いた事がある。大きな塊となって落ちた私の唾液は、悟史くんのソレに結構な刺激を与えたようだ。 私は、先端から竿の部分に垂れ落ちた唾液を、自分の乳房で全体に馴染むように伸ばした。ネチャっと音を立て、途端に私の乳房と悟史くんのソレの間の滑りが良くなる。これなら、もう少し強めに擦っても大丈夫そうだ。 グチャグチャと、卑猥な音が室内に響いた。私の乳房は、悟史くんの精子や先走り汁、そして吹き出た私の汗や、唾液に塗れ、艶やかな光を発した。その中で、悟史くんのソレは嬉しそうに溺れている。 ――悟史くんと私の出した体液が、混ざり合っている。そう考えると、自分の中の熱い何かが、更に熱を帯びた気がした。 「はぁ……、どうですか悟史くん。ん……気持ちいいですか?」 いつの間にか、私も息を乱していた。体が、熱く上気して仕方がないのだ。 「ん……あっ……ぁあ、……はぁあ、……う、うん……、良いよ、詩音……はぁ」 そして、私以上に悟史くんは荒い息を吐き乱す。それに呼応するかのように、私の胸の中で彼のソレは、狂ったようにビクビクとはね回る。 「……ん、はぁ……じゃあ、これはどうです?」 言って、私は既に硬くなっている自分の乳首で、彼のソレの先端部分を小突いた。 「うぁあっ……!」 それがあまりに新鮮な刺激だったのか、悲鳴のような声を上げながら悟史くんは急に体を反らす。私はそれを押さえつけるように、更に両手に力を込めた。 「……あぁっ! う、……し、詩音。もうだめ、……また、出る……よ……あぁっ!」 「はぁ……、良いですよ。……思いっきり、出してください……!」 私は、上下させる乳房に限界まで力を込める。いち早く、悟史くんを射精に導きたかった。それは、もはや悟史くんへの奉仕心からではない。悟史くんの出す精子を、彼の欲望が詰まった液体を、一秒も早く私の熱を帯びた体が欲し ていたのだ。 「ぁ……っ! 出る……っ!」 瞬間、これまでになく悟史くんのソレがビクビクと痙攣するのを感じた。そして、彼の体が私を跳ね飛ばしそうなくらい反り上がったかと思うと、ソレの先端部分から再び白い液体が、火山が噴火するときのように吹き出した。 その量は、さきほどの比ではなく、私の顔や髪や乳房、もはや全身に近い部分が彼の熱い精子によって汚された。 「はぁっ……! はぁっ……!」 悟史くんは、呼吸困難に陥ったかのように必死に酸素を求めて喘いでいた。 対称的に、彼のソレは、役目を終えたかのように静かに萎れ、動くとすればたまにビクリと痙攣して、先端からまだ残っている精子を吹き出すくらいだった。 指に付着した彼の精子を、舌で舐める。それは、全くの無意識的行動だった。自然に、私の体が彼の精液を得る事を欲したのだ。 味は、苦いような甘いような、よくわからない味だった。だけど、その奥底から確かに悟史くんの味を感じる。これは、私の好きな人の精子。私の好きな人が、快感の果てに出した体液――。 もっと欲しい。彼の体液を、もっと感じたい。こんな風に体にかけるだけじゃない。私の中に、直接入れて欲しい。そんな考えが、私の中をいつの間にか熱く支配していた。 「悟史くん、……まだいけますよね?」 私は訊いた。しかし、悟史くんは自分の呼吸を落ち着けるのに精一杯で、私が何を言っているのかも理解できていないようだった。 ……だけど、それでも構わない。例え悟史くんの返事がノーだったとしても、私の体に湧き上がる欲求は、既に抑えられそうにないほど膨れあがっていたからだ。 私は精液がべったりと付着した自分のスカートを脱ぎ、更にその下に履いていた下着も脱ぎ去った。つまり、全裸となった。悟史くんは、そんな私の姿をボーッと見つめている。思考も呼吸も、まだ落ち着かないらしい。 私は、そんな悟史くんの股間部に手を伸ばす。手に取ったソレは、さっきまで私の胸で溺れていたモノと同じモノだとは思えないほど小さく、そして柔らかい。 私は立ち上がって悟史くんに跨るような格好となり、だらしなく萎んでいるソレを無理矢理自分の股間部へとあてがった。私の股間部は、既に自らの出す液体でグチャグチャに濡れていた。 「え……、詩音……?」 そこでようやく目の前の状況が理解できたらしい。悟史くんは、慌てたように声を上げる。 「……ごめん悟史くん、私もう我慢できません」 言って、私はまだ柔らかい悟史くんのソレを、自らの中へ一気に挿入した。 その瞬間、鋭い痛みが私の体を貫く。 「し、詩音……大丈夫かいっ?」 結合部から流れる鮮血を見て驚いたのだろう。悟史くんは、心配そうに言ってくれた。 「だ、大丈夫です……」 破瓜の痛み。でも、私はそれに怯まなかった。そんな傷みより、悟史くんと繋がったという悦びの方が、遙かに大きかったからだ。 私は、ゆっくりと体を上下させ、いわゆる騎乗位の形で行為を開始した。 「……う」 悟史くんが呻く。行為を開始して数秒も経たないうちに、悟史くんのソレが私の中で硬さと大きさを取り戻しているのを感じた。それにつれて、膣を通じて私に伝わる快感も大きくなってゆく。 「はぁっ……さと……し、くん……ぁっ」 「し、……しおん……はぁっ……あぁ……」 息を乱しながら、私たちはお互いの名前を呼び合った。病室内には、私たちの声と、結合部の粘着音以外、何も聞こえない。そんな卑猥な空間が、私の体を大きく燃えたぎらせる。そして今頃に、その熱い何かの正体に気付く。そう、それは悟史くんの体を求める、私の興奮の炎だった。 「んあぁっ……はぁっ……」 膣内で、悟史くんのソレが激しく擦りつけられる。そして、擦りつけられるごとに大きな快感と悦びがせり上がってくる。私はそれらの刺激を病的に欲し、体を動かすスピードと力を更に強めた。 奥底から上り詰める興奮と快感、そして悟史くんと繋がっている事への悦び。それらが私の中で混じり合い、これまで体験した事のない高揚感を発生させた。 「……ぁあ、も、もう出る……!し、詩音……、もう、出ちゃう……よ!」 息を詰まらせながら悟史くんが叫ぶ。そして、中へ出す事への遠慮だろう、彼は両手で私の体を持ち上げ、繋がりを断とうとした。しかし、私は体に力を込め、それを拒否する。 「……はぁ、……ぁん……。さ、悟史くん……良いです、……中に出してください」 驚く悟史くんに私は言った。それは、悟史くんへの許可と言うより、私自身がそれを望んだ、悟史くんへの願望であった。最後の瞬間まで、悟史くんと繋がっていたかったのだ。 それで悟史くんは覚悟を決めたのか、両手を私の体から離した。そして、悟史くんのソレが私の中で一層反応したのがわかる。もうすぐ私の体に彼の精液が注がれる。そう思うと、私の体の高揚感は限界まで高ぶった。そして私の感じている性的快感もまた、あと少しで限界という状態だった。 「……悟史く、ん……はぁ、……一緒に、……イキましょう……ぁん」 「う……うん」 私の提案に、彼は息を乱しながら頷いてくれた。 ――そして、私たちの体が大きく震える。 「ぁあぁあああああ……っ!」 私の体を、電撃が通ったかのように快感の波が貫いた。股間部の辺りが、激しく痙攣を起こす。同時に、私の中へ熱いモノが注がれるのを感じた。 悟史くんの出した精液が、私の中に……。体は、自然とそれを理解し、それまでの高揚感の代わりに、満足感のような物が全身を支配した。それはまるで、海の上に浮かんでいるような、静かな感情だった。 行為が終わった後、私たちはベッドの上で余韻を楽しんでいた。私は悟史くんの胸に寄り添うようにし、悟史くんはそんな私の肩を抱いてくれている。さっきまでの激しい行為など無かったかのように、この場にはゆったりとした時間が流れていた。 「……詩音」 ふいに、悟史くんが呟いた。 「なんですか?」 私は、彼の胸の中で聞き返す。 「何というか……ありがとう」 「それは、さっきの事に対してですか?」 私は、いじわるに聞く。すると、悟史くんの頬が少し赤色に染まった。当たりのようだ。普通、ああいう事に対してお礼は言わないと思うのだが、その不器用さが私には逆に悟史くんらしく思えた。 「別に、構わないです。……私も、悟史くんと一緒になれて、嬉しかったですから」 言いながら、私も顔が熱くなるのを感じた。あれだけの行為をした後だというのに、こんな些細な事で恥ずかしく感じるというのは、妙に滑稽だ。 「……それだけじゃないよ」 「え?」 私は顔を上げる。 「さっきだけじゃない。僕は色々な事で君にお礼を言わなきゃいけない」 私は、黙ってそれを聞いていた。なぜなら、悟史くんの顔がいつの間にか真面目な物へと変わっていたからだ。 「僕が眠っている間、君は沙都子の面倒を見ていてくれた。そして僕が目覚めてからも、君はこうやって看病してくれている。それに対して、改めてお礼を言いたい。――ありがとう、詩音」 そう、悟史くんは笑顔で言った。ずっと言いたかった事なのだろう、悟史くんの笑顔からは、何か晴れ晴れしさのような物が感じられた。 「……別に、感謝の言葉なんていりません」 私がそう言うと、悟史くんの表情は、不思議そうなものへと変わった。 「どうしてだい?」 「それは……、悟史くんがこうして元気になってくれたからです」 そう、今日まで私は元気な彼の姿を見るために頑張ってきた。悟史くんと笑いながら会話する事。悟史くんと一緒に楽しく過ごす事。それらの日常を取り戻すために、私はずっと一生懸命でいた。 その、悟史くんが目覚めてくれたのだ。それは、私にとって感謝の言葉を言われるよりも、遙かに嬉しい幸福。 だから、私は悟史くんの目を見つめて言った。あの時からずっとずっと言いたかった事を。あの時からずっとずっと想い続けていた事を。 「――悟史くん、目を覚ましてくれて、本当にありがとう」 <了> -
https://w.atwiki.jp/when_they_cry/pages/401.html
前回 Miwotsukushi2 理性を糸に例える描写を圭一は知っていた。そして本当に切れたら音がするのだ、と実感した。 体勢を背を向けていた格好から、向き合う形へと移す。 暗闇の中で大きな瞳、端正な顔立ち、深緑に映る長髪が視界に入った。 詩音は未だ圭一を抱く状態。圭一も詩音の肩に手を置き、一層鼓動が大きくなる。 本当に良いんだな、など確認の言葉をかけるのも圭一は考えた。 だがすぐに本能が優先され、目の前にいる少女との行為が脳に上書きされる。 背に回した手で、詩音をより自分へと近づける。 正対しての密着。初体験の感覚に、圭一は血流の加速を悟った。 足を動かして圭一に絡むように詩音は動く。素足と素足が触れ合い、腿と腿が摩擦する。 上半身を少し起こし、再び圭一は視界に詩音を捉えた。 少し乱れた髪と息に喉を鳴らし、自ら唇を触れさせる。 上唇、下唇それぞれ味わうように吸い、顔を傾けて唇だけの接吻を行った。 最後に舌で唇全体を舐めてから、口を離した。 詩音は笑っていた。意中の男性とキスが出来たと言うのは、やはり彼女にとって悦びを感じる経験なのだろう。 お互いに無言のまま体を起こし、ソファ本来の使い方である着座の姿となった。 圭一から詩音の手に自分の手を添え、詩音も下から強く握り返してきた。 同時に立ち上がる二人。詩音の口から漏れた小さな笑い声に、圭一も少しだけ微笑ましい気持ちになる。 何となく当たりをつけた部屋が丁度詩音の寝室で、『ふいんき』を壊さずに済んだ。 「脱いだ方がいいのかな」 詩音の甘い囁き。最初から裸で行為をしている大人の本とは違う。 リアル。確かに今自分が、視覚、聴覚だけでなく、体との触覚も密着する時の嗅覚も接吻の際の味覚も体感している。 お都合で進む話じゃない。ステップを一回一回踏んでやる必要を圭一は再認識した。 「上だけ……脱ぐかな」 ピンキーでファンシーなパジャマに目を落として圭一は言う。 第二ボタンに手を掛けた所で詩音が呟いた。 「私がしますよ」 圭一の手を払って詩音の指がボタンに触れた。 意外と他人のボタンを外す、と言うのは慣れない行為で手こずるのだが、詩音は器用に片手で開ける。 男子としては些か頼りない胸板。皮の下から浮かぶ肋(あばら)。締まった腹筋。 ボタンを一つ外すことに、男としての前原圭一が露わになる。 「シャツ……渡しませんでした?」 「うぅ……、着れなかったんだよ」 どうだろう。と詩音は笑いながら考えた。 詩音は自分の体にある程度の自負があった。 姉の魅音同様太りにくい体質以上に、二人が常に入れ替わりを行うには体型も重要なポイントであった。 あの転婆姉貴が部活で体を動かして、勝手に不要物が落ちていくのに対し、詩音は自ら体をシェイプさせる必要がある。 数少ない生活資金を切りつめて、園崎情報網をフル活用し効果的な健康グッズも購入したものだ。 だからと言って、圭ちゃんの体も自分のものと大差はないように感じる。 骨格の違いから肩幅は当然違う。 抱きしめた時、どこか男子を感じたのは恐らくそのせいだ。 だが筋肉隆々の野球部よりも、裁縫をする女子の方がよっぽど圭ちゃんぽかった。 ならば何故嘘を付いてまで着ることを拒んだのか。 「くくく……」 「……なんだよ」 「ウブだなって」 ボンと効果音がするような圭一の反応。顔だけが見事に赤く染まり、詩音のウブという表現を改めて体現した。 「確かに女の子の鉛筆とか借りるのも恥ずかしがる人も居ますけどねぇ。圭ちゃんはそんな感じですか」 完全に優劣の立場が明確になってしまった二人。ベッドの上で話す甘い囁きでもなく、ごく普通の日常会話が繰り広げられる。 「……でも、今からそれ以上のことするんだろ?」 圭一が急に動く。 唇を重ね、自らの体重を完全に詩音に預けてそのまま押し倒した。 挨拶程度でも外国ではするようなキスではなく、自ら舌を押し込み詩音の中をかき回す。 詩音は抵抗もできないまま、混乱状態で圭一を受ける他なかった。 いつもは嘗められぱなっしであったものの、さすがにこの時ばかりは圭一がリードする。 胸のふくらみに手をかけ、手の平で覆うように力を入れる。 「っ」 詩音の呻きも唾液が絡まる音に消え、圭一は詩音の胸を堪能した。 左手だけで行っていた行為を、右手も加えて詩音をより追いつめる。 右手は依然詩音の胸に刺激を与えつつ、左手は次のステップを踏んだ。 手探りで詩音の着衣を繋ぐ部分に手を掛ける。 詩音の時とは違いスムーズに開けられない圭一は、若干強引にボタンを開け、いや剥いだ。 外気にあてられ詩音の躰が萎縮する。 右手を一度離し、パジャマの下ブラジャの上に手を添え、再び数秒前の行為を続けた。 ブラの生地はざらっとしていたが、より詩音の乳房を感じることが出来る。 半分忘れかけていたディープキスに意識を戻す。何分不慣れなため、息が上手く吸えず苦しさがあった。 舌を抜き、唇も遠ざける。詩音も息が乱れている。熱い官能的な吐息が、圭一の顔にかかる。 詩音が息を吸うのとは違う、なにか喋るために口を開ける。 圭一は反射的にそれを再び己の唇で塞ぎ、二人の唾液が絡み合った舌をまた差し入れた。 数分同じ行為を続けた所で、詩音にも変化が表れた。 圭一の腕を掴んでいた手を、圭一の後頭部に移動させ、より激しい接吻を求める。 顔を動かし、また違った角度の舌を味わう。 圭一もただ揉んでいただけの両手を、くびれや腰、背中を撫でることも追加する。 軽く汗ばんだ詩音の躰を圭一は舐めるように撫でた。 圭一の本能が、今度はブラを外すことを指示する。 どこかの知識で、ブラを外す時にはそれなりのテクがいるとかなんとか聞いていたが、ボタンとは違い簡単にブラは胸から落ちた。 未だキスのため圭一の視界は塞がれているので、生の乳房を見ることは出来ない。 見るよりも先に、右手の親指が桃色の突起にかかった。 びくん、と明らかに今までと違う反応が詩音に起こった。 それを面白く感じた圭一は、親指で何度も乳首を弾く。 詩音の躰がよじれ、何か逃げるように動き出す。 「はぁっはぁっ」 ここで圭一は完全に顔を詩音から離した。視界に飛び込んできた生の上半身。 月光だけの乏しい明かりに映る詩音の乳房。 鼓動がまた一つ大きく鳴る。血流がまた一つある箇所に集まる。 「なかなか……激しいですね」 息が絶え絶えになっているのを落ち着けつつ、詩音が呟いた。 乳を弄られたことより、大人のキスの方が詩音にとってはセックスを感じていた。 「ガマン出来そうにねぇな、俺」 酸素の欠乏とは違う理由で、圭一は激しい呼吸をしている。 既に圭一の一部分は剛直と化していた。 「ガマンしなくていいですよ。滅茶苦茶に私を愉しんでください」 すっと閉じる詩音の瞼。自分のモノと疑似する詩音の態度に、圭一は雄となった。 まず自分を邪魔する衣服を取り払う。悪魔が与えた恥辱を隠す布を外し、アダムとなった。 青い血管が浮き出、他の箇所の肌よりも少し黒ずんだ皮、そして赤々と膨らんだ亀頭。 思春期の中学生に、前戯は十分な勃起の栄養だったらしく、ぴくぴくと震えて準備万端となっていた。 乱暴に掴んだのは詩音の下のパジャマ。ヒップのラインに沿いはだけるズボンを、片手で足から引き抜いた。 純白のパンティを直視し、円形のシミが出来ていることを中指で確認した。 指でそのシミを弄る圭一。いよいよ声を抑えにくい箇所に刺激が起き、力を入れる詩音。 時折起こるぐちょ、と言う音がより大胆に圭一を動かす。 パンティ越しに溝をゆっくり下から上、上から下となぞる。詩音の手が声を漏らさないため口へと動いた。 それより早く圭一の指が詩音の口腔に入る。 これは知識として存在していた作業で、圭一自身どう意味をなすのかが分からなかった。 とりあえず中指に次いで人差し指も口へ入れ、舌をぐにぐにと弄った。 すると詩音は手首の当たりを両手で掴み、固定し、口腔内の圭一の指をしゃぶり始めた。 自分の意志ではない舌が、こんなに快感を生み出すのかと圭一は思う。 指先に性感帯など無いのだが、ぞくぞくとする小さな刺激に圭一はより鼻息を荒げる。 「んっ……ん……」 懸命に指をしゃぶる詩音を見ながら圭一はパンティにも手を掛けた。腿まで下げて圭一はパンティを下げるのを中断する。 もう邪魔するものなど何もない詩音の恥部。これ以上待つ理由など圭一にはなかったからだ。 左手の指が詩音の指に触れる。溝に沿って再び擦り始める。大陰唇を親指でこする。 途中クリトリスを発見し、乳首にしたように軽く弾いた。 「ああっ!」 一番大きな声が圭一の指の間から漏れた。 弾く。声が漏れる。弾く。声が漏れる。 指をしゃぶることなど忘れ、詩音はされるがままに声を押し殺す。 その必死に耐える表情をする顔に、圭一は数センチの所まで自らを近づけた。 「可愛いよ、詩音。ガマンすんなよ」 銃のジェスチャのような形の人差し指と中指を、圭一は詩音のナカに挿れた。 ぐっと詩音が硬直する。怯えるような表情に変わった顔。 紅潮した頬を一度舐めてから、圭一は三度目のディープキスをする。 今までで一番激しさのこもったキス。詩音は逃れるように、紛らわすように舌を貪る。 ナカにある人差し指と中指を交互に暴れさせる。 ぐちゅっ。びちゃ。淫らな音。キスで漏れる音と同様、圭一の一つのガマンが崩れかける。 早く挿れてしまいたい。果てたい。 だが思い留まり、二本の指に加え親指が陰核を遊ぶ。 後頭部に再び回っていた詩音の手に力が入る。キスの度合いがまた一つヒートアップする。 三本の指が疲労を感じ始めていた。手の筋肉など本当に些細なモノ。数分続ける慣れない運動にも限界が来る。 しかし圭一は詩音がイきそうなのを感じ取っていた。詩音から舌が動かなくなり、されるがままの状態になっているからだ。 もうちょい……、もうちょい。 「へひちゃ、……ひちゃ、ああ、ああ、ああああああっ!」 弓のように詩音がしなる。異常が起こり、圭一の後頭部をあらん限りの力で締める形となった。 イったのか……。妙な達成感と、詩音に対する征服感が起こり、圭一は唇を乳房へ移動させた。 「待って……圭ちゃん……っ。きゅーけぃ……」 「待ってられっかよ……」 乳首をくわえ、挿れたままの指を再び始動させる。 転がすように丹念に乳首を舐め回し、指はナカの横ではなく上の方に立てる。 小さなグラインドで擦り始めると、先ほどより大きな刺激が詩音に伝わった。 「はっ、はっ、いやぁ……圭ちゃん……」 圭一は第二関節までしか挿れていなかった指を、根本まで沈める。 詩音がまた一つ鳴き、圭一は指の出し入れする距離を一層長くした。 数分している内に、一部分を通過する時だけ、詩音が必ず声を漏らすことを圭一は知った。 Gスポットであったのだが、圭一はそんな知識を知ることもなく、ただ面白半分にそこを重点的に責める。 「うああっ、そこ……だめぇっ」 聞き入れるはずもなく、むしろ弄る指を更に激しくこすり上げる。 詩音の躰が左右に揺れ、圭一は右手を背に回して、詩音を固定した。 「よし……」 圭一はある程度見切りをつけ、口から指を離す。 詩音は荒い息を抑えるのに必死で、天井を見つめながら呼吸している。 圭一は視線を詩音から離し、自らの剛直へと向ける。 先走り液は既に亀頭全体を濡らし、今にもフライングしそうなほど万端のようであった。 「いいな……詩音」 詩音にまたがり、ペニスの先端を入り口にあてがいながら圭一は尋ねた。 ここで拒絶されても、圭一は抑制しきれないだろうが、彼の最低限のマナーであった。 無言で頷いた詩音をしっかり確認し、圭一は腰に力を入れた。 「ゆっくりだと逆に痛いって言うからさ」 「……はい」 緊張が走る。どのタイミングでやろうとも結果は同じだろうが、太股を持つ手が汗ばむのを感じた。 「力抜いてな……いくぞ」 亀頭がナカへと侵入する。そこで一度躊躇に似た停止があった後、宣言通り一気に挿し込んだ。 破瓜を迎えた詩音に初めて痛みが伝播する。自らの処女が失われた瞬間。さすがにこればかりは愛情でガマンできるものではない。 圭一は動かずに詩音の表情が緩むのを待った。 息を整えようとしているが、やはり痛みは相当らしく眉間の皺が走っている。 一方圭一は詩音へと入り、今までで一番の快楽を得ていた。 前戯は女性へのある意味での奉仕であり、直接圭一が快感を覚えるモノではない。 初めて圭一は自慰とは違う、女性の膣を感じ取っていた。 詩音が大きく息を吐く。表情も未だ口元が歪んでいたが、さっきよりは収まった。 半分ほどまで入ったペニスを更に奥へと挿れる。また詩音の息が漏れる。小さな悲鳴があがる。 ここで圭一の理性が完全に切れた。 「詩音っ!」 太股を持ち上げていた両手を、詩音の腰へ持ちかえる。しっかりと詩音を固定させ、一層ペニスを詩音の奥へと挿し入れた。 「いやああああぁぁっ、痛い……」 躊躇ってしまいそうな詩音の嘆きにも、圭一は腰を止めなかった。 亀頭の先端がなにかに当たる。詩音の子宮口へと到達したのだ。だがそれでも根本まで入ってはいない。 ぐっと更に圭一の持つ手に力が入る。あと数センチ。根本まで挿れることに、圭一は妙な執着心を抱いていた。 「無理……圭ちゃん、もう入らないよ……っ!」 「あと少し……後少しだからガマン……してっ!」 語尾を言い終えると同時に圭一は根本まで自らを沈めた。 詩音が嬌声をあげ、ベットのシーツを握りながら痛みに耐える。 根本まで入りきった所で、圭一はピストンを始めた。 狭い膣の壁を圭一のカリ首が引っ掻き、苦痛なのか悦楽なのか分からないモノが詩音を襲う。 「けいちゃ……、もうちょっとゆっくり……」 「ごめん、乱暴すぎたか?」 腰の動きをよりスローモーションに変える。それでも詩音の顔から苦悶の表情は剥がれない。 いきなり巨大な異物を飲み込んだ詩音の膣は悲鳴を上げ、両者が快感を覚えれるセックスとは一線を画していた。 経験の無さや、性器同士の相性もある。今は何とか圭一への愛情で保っている状態だ。 破瓜の際流れ出た血液が、より乏しい知識のセックスが危険であることを物語る。 尚、圭一はピストンを止めることはしなかった。 性欲に負け自我に支配されているわけではない。知識として痛みを和らげるには、ピストンを続けるしかない、と知っていたからだ。 堪える声が、痛みではなく悦びを抑えるものになるまで、この速度で続けることを決心していた。 やろうと思えば、犯してしまうこともできる。 詩音を道具が何かのように、性欲のはけ口として壊すことも出来る。 だが詩音の喘ぎが、僅かであるが圭一の理性を取り戻した。 自分を好いてくれ、躰を差し出したこの女性を、壊すことなど圭一には意識の片隅にもなかった。 「うっ……うぅん……」 表情が崩れないまま、また幾重の時を重ねた。だが確実に詩音の反応が、痛みから離脱しかけているのが分かる。 ぐちゅ、とピストンする度に鳴る音も大きくなってきた。愛液の量が増えている証拠だ。 シーツを握っていた力が段々入らなくなり、浮揚でもするような感覚が起き始める。 コンスタントで一定のリズムのピストンを、圭一は次第に変え始めた。 出すかと思えばまた少し突き、逆に奥深くまで突かず大きく出す。 ペニスが膣から抜けるのだけは注意しつつ、不定期の刺激を送り続ける。 漏れる声が内緒で観たビデオのものと似てくる。 だがどの女優よりも遙かに綺麗で、心地よく、嬉しい声が目の前で起こっている。 自分のペニスで悦びを感じてくれることに、圭一は病みつきになった。 詩音が異変を感じたのは、掴まれていた腰から感触が消えた時だった。 次いで太股から間接の裏あたりの触覚が反応し、足が圭一の脇の下で挟まれる感覚。 その一連の動作で膣の壁が大きくペニスを擦る。詩音の躰が横になり、俗の交差位の体位。 ただでさえ大きかった摩擦が、躰が横になったことで更なる刺激となる。 セックスを思い浮かべると正上位が一番に来る詩音には、まるで犯されているような感覚さえある。 だが繋がっている相手は圭一であり、彼が夢中になっているような錯覚がより詩音を酔わせる。 乳房に手がかかる。挟んである脚に負荷がかかり少し痛い。圭一の顔は到底可愛らしいものではなかった。 それでもどんな負の状況が出来ていても、詩音は起こっている快感で全てかき消すことが出来た。 実際しないと分からない感覚。睡魔に似た抑制の出来ない虜の世界。 そして確実に近づく終わり。オーガズムと言う名称の頂が、詩音の奥からこみ上げてくる。 圭一は気付いていない。必死にただ腰を動かしているだけのように見える。 果てそうなことを伝えたい。しかし響く悦楽が、発する快感が、伝う快感がそれを妨げる。 確実に終わりは近いのに、ただ漏れるのは喘ぐ鳴き声。 言葉にならない、平仮名でもアルファベットでも表現できない音だけが口をつく。 「ううっ……!?」 波。駆け上がるなにか、いや分かっている。 これが絶頂前の筋肉の弛緩。 恐怖感にも似た冷たさと快感の塊がこみ上げる。 来る来る来る来る……! 「っつああああああぁぁ!」 圭一は詩音の反応に目を丸くする。 頭の先から足の指まで伸びきって、口をだらしなく開け、数秒間硬直した。 同時にナカが急激に締まり、堪えていた射精感にまた刺激が加わる。 痙攣したように横たわる詩音を見て、やっと圭一は彼女がイったことを理解した。 「イったのか……? 詩音」 一応聞いてみるものの、大きく呼吸する詩音からは何も返ってこない。 かちん、と子供らしい感情を圭一は抱く。 幼稚園児なら親が勝手にデパートへ行き、自分は知らず友達の家に居たら怒りを覚えるだろう。 そんなガキくさい、セックスとは対象年齢の違う気持ちで、圭一は腰を大きく動かす。 「っ。圭ちゃん!?」 絶頂を迎えて間もない詩音には、余りにも慈悲のない刺激。 容赦なく擦りつけられる膣壁は、水音で悲鳴をあげていた。 声を出そうにもピストン運動が強すぎる。 グラインドする量も、速度も、方向も乱暴で耐え難い感覚だ。 肌と肌を打ち合う音が、またスピードアップする。 愉しむためではなく射精するための運動。ペニスは最高の環境で脳からの指令を待っている。 「ぐ……うっ」 「ぃちゃん、ナカはやばひっ……!」 圭一は耐えに耐えた液体を撃ち放つ。 一度情け程度の放出の後、二度目三度目の大きな流出。 自慰ではなかなか起きない四度目五度目六度目。雄の象徴が詩音のナカで大きく爆ぜた。 射精で起こった寂寥感に包まれながらペニスを抜く。 生殖としての役目を終えた圭一の陰茎は、だらしなく垂れ限界をアピールしていた。 疲労がどっと全身に押し寄せ、詩音の横に倒れ込む。 目の前には緑色の髪をした少女。 「めっちゃ良かった……」 「……最後のなければ、私は最高だったんですけどね」 こうやって一々毒づくのが好きな、だけど暖かい女の子。 どうしよう。俺はこの娘(こ)が好きなのだろうか。 それよりも今は眠い。大変なことは……明日……考えよう。 圭一は瞳を閉じて眠りに入った。 その様子を詩音は微笑みながら見つめる。 腹の中にある温かい液体の感触。圭一の象徴。 今日は一応安全日だから大丈夫だろうか。 いやいや明日学校に私が登校する確率よりは高いはずだ。 まぁ、その時はその時だ。 その時が来るまで……、今は私も眠らせて貰おう。 瞼が支えを失って落ちる。全身から力が抜ける。脱力と言う妙な心地よさ。 圭一の額に口づけをし、詩音も深い闇の中へと巻かれ始めた。 Miwotsukushi4へ続く
https://w.atwiki.jp/when_they_cry/pages/498.html
笑顔の仮面をかぶって、私は魅音を部屋に招いた。 魅音は脳天気に、私のことをまるで疑いもせずに部屋にあがってくる。 「落ち着いた雰囲気の部屋だね」 そう言って微笑む魅音の表情が、私の手によってこれからどんな風に崩れていくのか今から楽しみで仕方ない。 魅音をテーブルに着くように促す。 「学校はどう?」 「新しいガッコはやっぱりつまらないです。一応通ってはいますけど、気分が乗らないときはサボらせてもらっています。全寮制だとなかなかそうはいかないですからね」 「あはははは。やっぱり聖ルチは辛かったか」 「ちぇー、お姉も一度閉じこめられてみろってんです」 「あはは、ごめんごめん。ケーキ買ってきたからさ。一緒に食べよ?」 魅音が持ってきた箱を開けると、チーズケーキが2つ入っていた。 私達はそれを食べながら、しばしの間たわいもない話を交わした。学校のこととか、そんなことを色々と。 でも楽しげに話を合わせながらも、そんなもの今の私にとってはどうでもよかった。 考えてみればこんな感じで魅音と話すのは久しぶりだ。けれど、やはりもう私達は……戻れない。 「ああ、そうそう。私、この前ちょっと面白いもの手に入れたんですよ」 「へぇー? 何々? どんなもの?」 「ええ、今持ってきますね」 和んだ頃合いを見計らって、私はテーブルから離れ、居間のタンスへと向かっていく。 引き出しを開けて、目的の得物を取り出す。 以前、不良に絡まれたときに葛西に頼んで調達したスタンガンだ。その固い手触りに、にんまりとした笑みがこぼれる。 あくまでも魅音には見えないように……表向きはただ勿体ぶるように、私は背中に隠した形で魅音の元へと戻っていく。 にこにこと笑顔を浮かべる魅音へ、一歩一歩近付いていく度に、私の中のどす黒いものがにじみ出てくる。早くこの感情を解放しろ、ぶちまけろと私を急き立てる。 あは……あははは……あはあははは……もうダメだ。もう我慢出来ないや。くっくっ……くっくっくっくっ……。 込み上げてくる笑いを押さえきれず、私の口元が歪む。 けれど、それを見てもまだ魅音は私が上機嫌で笑っているのだと、無防備に気を許している。本当に馬鹿な奴だ。つくづく救いようがない。 私は魅音の隣にまで近付いた。 「ねえ詩音。面白いものってどんなの? 早く見せてよ」 瞳を輝かせてそんなことを言ってくる魅音。 そして、そこで私は笑顔を消した。 冷淡な視線で魅音を見下ろす。 「……え? 詩音……?」 それはほんの数秒の出来事だったけれど、魅音の表情を凍り付かせるのには十分だった。そう、そんな感じに……束の間に手に入れた希望を失ったときの表情を見たかった。 「ええ。今、見せてあげますよっ!!」 私は最大出力に設定したスタンガンを魅音に押しつける。ろくに悲鳴を言う事も出来ず、魅音は気を失った。 居間へと魅音を引きずってから、私は手早く服を脱がした。 身に着けていたものすべてを剥ぎ取り、猿ぐつわも噛ませておく。そして、万歳させた格好で両手をガムテープで傘に括り付け、そして両足も同様に大股開きの格好で箒にガムテープで括り付ける。 よし、これで準備完了。 さて、これからどうやっていたぶろうか? 屈辱的でインパクトが強く、それでしかも体にはダメージが少なくて済む方法。そもそも、陵辱なんてものがそんな類をまとめたものだけど……。 魅音の白い裸体を見下ろしながら、私はしばし黙考する。たわわに実り、整った双丘にくびれた腰。バランスよく肉が付いたその体は、双子の私が見ても男なら放ってはおかないだろうと感じた。 (……なんだ、あるじゃない。典型的なのが) 唇を歪め、私は非常時用に用意していたロウソクとライターを持ってくる。場合によってはクリスマスとかにも使えるかもしれない、カラフルなロウソク。 魅音の右隣に座り、ロウソクに火を点けて腹の上に掲げる。 ロウは瞬く間に溶け、ロウソクを伝って流れた。 そして……最初の一滴が魅音の腹に落ちる。 途端、魅音の体がびくりと蠢く。目を瞑ったまま、悶えた表情を浮かべ小さく呻く。 ぽた ぽた ぽた……と続いてロウが魅音の腹に落ちる。 「…………っ!? ……んん~っ!!」 魅音が目を覚まし、体をよじらせた。自分が全裸であるということに気付き、顔を赤くする。 「あは。……起きた?」 「んん~っ!? んっ、ん~っ!」 けれど、魅音には首を振って悶えることしか出来ない。あはは、いい気味だ。 一滴、一滴ロウが魅音の腹に垂れるたび、体をくねらせる。 「んんん~~っ! んん~~っ!」 必死に魅音が抗議の呻き声を上げるが、私にはむしろそれが心地いい。 「くっくっくっ。どうやらお腹はやめて欲しいみたいだねえ。それじゃあお姉はどこがいいのかなあ?」 優しく魅音に訊いてみる。勿論、魅音に答えられるはずがないし、仮に答えられたとしても私に応じるつもりは無いけれど。 「んんっ! んぐんんんんぐっ、んぐぅううううぅっ!」 私は空いた左手を魅音の右乳房に置く。むっちりとした弾力と滑らかな肌触り、そして温もりが私の手のひらから十二分に存在感を訴えてくる。 私は魅音の乳房を自分好みの力加減で撫で回し、揉みしだき、そしてときには乳首を摘んで愛撫する。 「んんっ!? んっ……んふぅ~~っ!」 私の手のひらで魅音の乳首がはしたなく勃起する。 こりこりとした感触が実に嗜虐心をそそる。 「へぇ~、お姉は胸も弱いんですねえ。じゃあ、こうしたらどうですかねえ……。くっくっ」 「んっ!? んむぅうううぅっ!!」 必死の形相で首を横に振る魅音を見ながら、私はロウソクを魅音の胸の上へと……ゆっくりと移動していく。 ロウソクの先でじわじわと大きくなる滴を私は愉悦の視線で……そして魅音は怯えた視線で見詰める。 ポタリ 「んむううううぅぅぅぅ~~~~っ!?」 固く勃起し、敏感になった乳首に滴が落ちた途端、魅音は背中をのけぞらせた。 ポタポタと熱いロウが魅音の胸に落ちるたび、魅音が身悶えする。 あははは、こりゃあ面白いや☆ 「よしよし、胸でこれなら……あっちの方はどうかなあ?」 そう言って、私はにたりとした笑みを魅音に見せつける。 魅音はロウが落ちたわけでもないのに、びくりと震えた。 「んむぅっ! んむんむうぅ、むううぅぅっ!!」 暴れる魅音をよそに、私はロウソクを魅音の秘部へと持っていく。 固く閉じた蕾がどんな刺激を魅音に与えるのか、想像しただけで楽しい。 「止めて欲しい?」 戯れにそう聞いてみた途端、魅音は何度も頷いてくる。 「そう。止めて欲しいんだ。……そうだよね。全裸にされてその上ロウソクをあちこちに垂らされるのって、恥ずかしいし熱くて嫌だよねえ」 私の台詞を慈悲だと思ったのか、媚びた視線を魅音が私に向ける。 それに対して、私はもう一度優しく微笑み返す。 「でも駄目」 「んん~~~~~~~っ!!」 私は微笑んだまま魅音の秘部にロウを垂らす。 再び絶望の色に瞳が染まる様が、また愉しくて仕方ない。 「あはははははははは。あの園崎魅音が……園崎家次期頭首様ともあろうお人が、全裸でロウソクを垂らされて悶えて……くっくっくっ。ざまあありませんね。この前見せた姿はどこに行ってしまったんです? あはははははっ!!」 「んん~~っ!! んむうううぅぅ~~っ!!」 そう、ここにいるのはただの玩具。この私、園崎詩音という鬼の生け贄。 「でもお姉? まさかこのまま終わるなんて思っちゃいないですよね? どうせこんなのは過ぎてしまえば何の傷もあんたに残さないんだから」 そうだ。こんなもので済ますつもりはない。 私が受けた屈辱、恥辱……あのときに失ったものはこんなものじゃない。 「んんっ! ふうっ……んっ……むううぅっ!」 あのとき私が魅音にされたように、私もまた魅音の秘部を愛撫していく。秘唇を中指と人差し指でなぞり、そして秘芯を転がして弄ぶ。 「あははは。何? お姉……感じてるんだ。全裸にされて両手両足を拘束されてロウソク垂らされた挙げ句、こんな風にされて感じてしまうんですねお姉は。あはは……園崎家時期頭首様はとんだ変態女ですねえ。こんな姿、他の人が見たら何て思う事やら」 「ん~~~~っ! んんむぅ~~~~っ!」 「言い訳なんてしても無駄ですよ。ぱっくりと恥ずかしい部分を開いて……しかもその上クリトリスをこんなにも大きくして、感じてないなんて言ったところで説得力ないです」 そう言いながら、私はぬちゃぬちゃと淫靡な水音を魅音に聞かせる。私の手の中で魅音の秘部は熱く高ぶっていた。 「じゃあ……もうこれで準備は良さそうですね。お姉」 私はロウソクに舌を這わせ、唾液をまとわりつかせていく。 そして、それを魅音に見せつける。 「ふふ……お姉? 今からこれがお姉の中に入るんですよ? 気分はどうですか? こんなものがお姉の初めての相手なんですよ。これでお姉の純潔が失われるわけです。うふふふふ……」 「ん~~っ! ん~~~~~~っ!」 それは嫌だと魅音が喚き立てる。 ああ、実にいい気分だ。 この背徳感……堪らない。背筋がぞくぞくして、思わずこっちまでイってしまいそうなくらいだ。 私は興奮に浸りながら、魅音の入り口にロウソクをあてがう。 「ん~~~~~~~~~~~~っ!!」 そして、魅音の悲鳴を聞きながら、一気にロウソクを魅音の膣内へと挿入した。 魅音は背中を大きく仰け反らせ、そしてぽろぽろと涙を流した。いい……実にいい。その顔をもっと見せろ。もっともっと苦痛と絶望に歪ませるがいい。 遠慮なんかするものか、このまま奧まで犯して、子宮が壊れるくらいに突きまくってやるよ。 「んんっ! んっ……んんっ……んっ……」 ロウソクを出し入れする度、魅音の口から喘ぎ声が漏れる。くっくっくっ……さあ、いつまで耐えられる? これから先、嫌って言うほどイかせてやるよ。あははははははは。 “……あれ?” 激しく魅音を犯しながら、妙な違和感に私は眉根を寄せる。 何かがおかしい。 魅音は初めてのはずだ。初めてのはずなのに……。 「んっ……んむぅっ! んん~~っ!!」 どうして、全然……破瓜の血が流れないんだ? それは、ときには激しい運動とかで処女膜が破れることがあるということくらいは私だって知っているけど……。 けれど、これはそうじゃない。 予感めいた何かが頭をよぎって、私は魅音の口から猿ぐつわを外した。 「はぁっ……あっ……くっ……んっ」 荒く熱い……そして甘いものが混じった吐息が魅音の口から漏れる。 「…………どういうことですか? お姉……まさか、初めてじゃない何てこと……あります?」 でもそんなはずはない。だって魅音が誰かと付き合っていたとか、そういうことをしていたとか……そんな話は聞いたことがない。 でもそれならどうして? 涙を流しながら、魅音が私を見詰め返す。 「……詩音だけが……あんな風にケジメを取らされるなんて……ひっく……あんまり……なんだもの。……だから……私も……あのときの人達に頼んで……」 “……え?” 魅音の嗚咽を聞きながら、私は意識が遠くなるのを自覚した。 「あの人達だってね。……ひっく……詩音のことをただの慰み者にしようとかは……思ってなかった。なるべくなら……っく……詩音に負担が掛からないように……すぐに終わるようにって、気を遣ってた。命令だから仕方なく……って……ひっく……」 ちょっと待てちょっと待てちょっと待て……。それじゃあ何? それじゃあ、私が魅音にしたことって結局……何なの? ついさっきまで感じていた興奮なんて、どこかに消し飛んでいた。魅音の涙から目を離すことが出来ない。 「詩音がね、悟史の好きだって分かって……私、詩音と悟史に幸せになって欲しかったんだよ。……っく……えっく……だって……いつも詩音ばっかり……可愛そうで、私達は同じ双子なのに……何でいつも詩音ばっかり……こんな……こんな……」 嗚咽混じりの魅音の言葉が、私の頭の中で何度も繰り返される。 私が悟史君を好きになったように、魅音だって悟史君を好きだったとしても何の不思議も無い。……私達は同じものを好み、そして愛すのだから。それを……それなのに、この馬鹿は私にくだらない義理立てをして……自ら……。本当に馬鹿。 この馬鹿は人を騙すために涙を流すことなんて出来ない。 そんな涙だから、私の中に宿った乱暴な感情……復讐心だとか嫉妬だとか……そんなものが、まるで水に溶けるように消えていく。 私の目からも…………涙が溢れた。 自分が情けなくて……魅音にあまりにも申し訳なくて……。こんなことしても、何にもならないって分かっていたはずなのに……。 「ごめん。……魅音。本当に……ごめん。私……私……」 涙で視界がにじんで、魅音の顔がよく見えない。私の顔がくしゃくしゃに歪む。 泣きながら私は魅音の秘部からロウソクを抜き、そして拘束を解いた。 「ううん。……だって私は……それでも私の意志だったけど。でも詩音は本当に……無理矢理……だから、もっともっと、辛かったんだよね。……っく」 そして私達は泣きながら互いを抱きしめ合う。今までため込んでいたものを涙と一緒に洗い流していく。 腕の中から伝わってくる魅音の温もりが、今となっては愛おしかった。 そしてそれは魅音も同様なのか、ぎゅうっと私の体を抱きしめてくる。 男女の愛じゃない。けれど、愛おしい相手の体温を感じる幸福感が私を包む。 ああ、好きな相手と肌を重ねるってこういう感じなのか……。我ながら場違いだと思いながら、ふとそんなことを考える。いや……考えてしまう。 だって私達はまだ、愛し合う形でそういうことをしたことは無いから。初めてがそんなのじゃなかったから……。 小さく、心臓が震える。 「……ねえ……魅音」 「うん……詩音」 一旦上半身を離し、視線を交錯させる。 それだけで私達に言葉はいらなかった。だって、私達は同じだから。 ゆっくりと顔を近づけ、目を閉じる。 そして……魅音と唇を重ねた。柔らかくて優しい感触が伝わってくる。 すぐ目の前から伝わってくる魅音の吐息。魅音の存在がこれ以上なく近くに感じられる。 『……んっ』 私たちは同時に唇を離した。 私はその場に座りながら、無言で上着を脱いでいく。 薄い布地を床に置き、ブラを外す。 そして……魅音が私に覆い被さってきた。 魅音の柔らかい温もりが私の上半身に絡み合い、そして細い指が私の肌を優しく愛撫する。くすぐったいような……それでいてどこかほっとするような不思議な感じ。 「あっ……ん」 魅音が私の左胸に口を寄せる。 乳首を舌で転がし、ちゅうちゅうと吸い付く。 その刺激に、私の乳首は堅く尖っていく。 私の胸を吸う魅音の頭に、私は腕を回す。何だか、魅音が赤ちゃんみたいに思えて可愛かった。 私はそのまま魅音の頭を撫でていく。魅音の柔らかくて滑らかな髪が、愛おしい。 「ふぁっ……あっ……ん……」 ぬらりとした魅音の舌。そしてむっちりとした唇。肉感的な刺激が気持ちよくて、私は自然と声を漏らしてしまう。 もっとして欲しい……と、私は魅音を抱きかかえる腕に力を込めた。 魅音の左手が私の上半身を撫でて、そして下半身へと移動していく。私のスカートをまくり上げていって、その中へと入り込んでくる。 「んんっ……ふぁっ……あっ」 下着の中にまで入り込んできた魅音の指が、私の敏感な部分を刺激する。熱を帯びた私の秘部は、既にとろとろに潤っていた。 「あっ……ああっ……んんっ」 魅音の指が細やかに蠢くたび、私は甘い喘ぎ声を漏らし、ぞくりとした快感に浸る。 でも……魅音はどうなんだろう? 薄ぼんやりとした頭でそんなことを考える。 私は左脚の膝を立てて、魅音の秘部へとあてがった。 その途端、一瞬びくりと魅音の体が震えた。 私の太股から生暖かく粘っこい感触が伝わってくる。どうやら魅音も感じていたらしい。露出した秘部を私の太股にこすりつけてくる。 花開いた魅音の秘部が、私の脚の上で切なく踊る。まるで花を握り潰そうとでもいうように、強く押しつけられる。 「…………んっ」 私は魅音の頭を私の胸から離させた。 理由は簡単。魅音をもっと近くに感じたかったから……魅音をこれ以上我慢させたくなかったから。 私は上半身を起こし、右脚も曲げ、捲り上がったスカートの中から、びしょびしょに濡れた下着を脱いでいった。 「魅音……来て」 「……うん」 私達は互いに互いの太股を交差させ、秘部を密着させた。 「下の口はそうは言ってないみたいだなあ」なんて馬鹿でステレオタイプな台詞があったりするけど、私達はそれこそ秘部でキスをするかのように互いを求め合う。 何度も秘唇を重ね合わせ、秘芯を擦り寄せ、蜜を絡めていく。 果てを知ることなく性感が高まっていく。自分が溶けていくようで、それでいて満たされていくような不思議な錯覚。 もう、この行為を止めることは出来なかった。ブレーキの壊れた機関車のように、どこまでも突き進んでいく。 魅音の悦びを感じる。詩音の悦びを伝える。 『はぁっ……あぁっん……んんっ……くぅん』 熱い喘ぎ声が重なる。 体が……心が重なる。 そう……今このとき、私は魅音でありそして詩音だった。 涙が流れる。 それはようやく一つに戻れたという嬉しさであり、そしてこんな形でなければ戻れなかったという切なさの涙だった。 『ああぁっ。……はぁっ……あぁんっ……んんっ……んああああっ……はぁっ……』 互いの嬌声がどんどん高くなる。 体が熱くて堪らない。 全身が悦びに包まれる。 一瞬……ふわりとした感覚に我を失って……。 『あっ……ふぁああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっん!!』 私達は……ううん、「私」は果てた。 一つになったまま、まどろみへと落ちていく。 今のこの気持ちを絶対に忘れないと誓いながら。 魅音とか……詩音とか、悟史君……鬼……人間。そんなものすべてを抱きしめたまま……。来年の綿流しの頃、自分がどうなっているかなんてまるで知らないまま……。 ―END― -
https://w.atwiki.jp/when_they_cry/pages/225.html
こんにちは、圭一くん♪ どうしたの? こんな人気の無いとこに一人で……。 いったい何してたのかなぁ? ここ、学校の校舎裏だよ? はぅ……レナ? うん、レナはね。 圭一くんのことが心配だったから、探しにきたんだよぉ♪ 午前の授業が終わって、これからみんなでお昼食べよ~ってときに、圭一くんどこにもいないんだもん。 レナすっごく探しちゃったよ? ああ、うんうん知ってるよ。 気分が悪いから、保健室に行ったっていうのは魅ぃちゃんから聞いたの。 お弁当も食べられないくらい、つらそうにしてたって言ってた。 でもね? レナ、圭一くん簡単なサンドイッチくらいなら食べられるかな~と思って、保健室に持って行ってあげたの。 具合が悪いんだったら、レナがあ~んして食べさせてあげようかなぁなんて思っ……あ、は、はぅ~、な、なんでもない♪ …………でもね。 圭一くん、いなかった。 保健室のドアをいくらコンコンってしても、誰も出てくれなかったの。 お返事もなかったんだよ? それでレナね。 はぅ~おかしいなぁ。 圭一くん、ベッドで寝ちゃったのかな? かな?と思って中も覗いてみたんだけど、やっぱりだぁ~れもいないの。 その時……レナ、すごくドキッとした。 だってもしかしたら圭一くん、具合悪くなりすぎてどこかに倒れてるんじゃないかって……。 そう、思ったから……。 圭一くんが……? レナの大好きな圭一くんが!? 圭一くん圭一くん圭一くん!?!? どこにいるの圭一くん!?!?!? って、レナその時すごく取り乱しちゃってね。 すぐにあちこち探しまわったの。 おトイレとか、職員室とか、校庭とか……一生懸命探したんだよ? もう、息が切れちゃいそうなくらい走って走って走って……。 そしたらね……聞こえてきたの。 校庭を走り回ってる最中、なんだか校舎裏の方から……ハァハァハァって。 まるで獣みたいな声が、聞こえてきたの。 はぅ……どこかの変態さんでも入ってきてるのかな? 怖い、怖いよ~って思いながら、レナその声のするところを覗いてみたの。 そうしたら、そこに圭一くんが立ってるんだもん。 レナびっくりしちゃったよぉ♪ はぅ~♪ もう、おどかさないでね? ……うん、でもよかった♪ 圭一くん顔色も良さそうだし、もうお昼も食べられるよね? ね? レナももうおなかペコペコだし、圭一くんもおなかすいてるよね? じゃあ、みんなのところに戻ろっか♪ …………………あ、そうだ。 教室にもどる前に、ちょっと圭一くんに聞いておきたいことがあるんだけど……いい? そんなに大したことじゃないの。 圭一くんはきっと無関係だと思うんだけど、いちおう、ね? 『梨花ちゃんの体操着とブルマーが無くなっちゃったんだけど、どこかで見なかった』? …………………見てない? ……うん。 そっか、ならいいんだ。 見てないんだね? ごめんね、変なこと聞いちゃって。 …………………『また』なんだよね。 三日前にも、たしか沙都子ちゃんのがどこかいっちゃったよね? それとおんなじ人がやったんだと思うの。 今日、四時間目に体育があったじゃない? その時はもちろん、まだ梨花ちゃんが着ていたんだけど、その体育が終わってすぐあと。 みんなで教室で着替え終わった後に、ちょっと目をはなした隙に無くなっちゃったみたいなの。 梨花ちゃんの体操着とブルマーだけが。 うん、梨花ちゃんはちゃんとロッカーにしまったって言ってたよ? つまり、そのあと『誰か』がロッカーから持っていったってことになっちゃうんだよね……。 『誰』だろうね? そんなひどいことするの。 レナは案外、身近な人だと思うんだけどな……。 うん……ひどいよね、女の子の着ていたものを盗むなんて。 一体取った人は、何に使うつもりなんだろ。 なんだろ。 梨花ちゃん、みぃ~みぃ~泣いてた……。 すっごくかわいそうだった……。 沙都子ちゃんに梨花ちゃん。 そんなちっちゃな女の子の体操着ばかり狙って……どうせならレナか魅ぃちゃんのを取ればいいのにね? 圭一くんも、許せないよね? …………そうかな。 ちょっとした出来心でも、こんなことする人はどうかと思うよ? 圭一くんは心が広いんだね。 レナは絶対に許せない。 こんなことした奴を、絶対に許さないよ。 ………………ところでさ、圭一くん。 さっきからずぅ~~~~~~っと、レナ気になってることがあるんだけど、いいかな? その後ろに持ってる、『布』みたいなもの……なに? 最初から気になってたんだ。 レナがここに来たときから、ずっとそうして『隠してる』よね? 手、疲れない? ちょっと『それ』……レナに見せて欲しいな……欲しいな。 ん、ん。 どうしてダメなの? はぅー、レナに見られたくないものなのかな、かな。 そう思うとますます見たくなっちゃうよぉ♪ ね、ね、見せて? イジワルしないで見せてよぉ♪ なんだかかぁいい匂いがするよ? レナのかぁいいレーダーがそこにビンビン反応してるよ? はぅ~んはぅ~んって。 ………………どうしてそんなに見せたくないのかなかな。 レナに見られると、困るものなの? ねぇ、圭一くん。 ……………………はぁ…………。 圭一くん……レナね……。 ほんとは『全部見てたの』。 この校舎裏に来て、圭一くんに話しかける前から、ずっと……。 圭一くんのこと、見てたんだよ。 ハァハァって声がしたから、それが聞こえてくるところをこっそり覗いたの。 そこの物陰から。 そしたらね? 圭一くんが、『体操着』を顔に押し当ててた。 その『体操着』のニオイを嗅いでた。 ハァハァハァって。 変態さんみたいな声を出しながら、レナの大好きな女の子の名前を何度もつぶやいてたよ? 梨花ちゃん、梨花ちゃんって。 おまけに、もう片方の手でなにか下の方をゴソゴソしてて……あれは一体ナニをしてたのかな。 かな。 …………うん。 もう、いいよね? じゃあレナにその体操着、見せてくれる? ………………『古手』って書いてある。 やっぱり犯人は圭一くんだったんだ……? 沙都子ちゃんのも、圭一くんがやったの? ………………ふ~ん、そう。 そうなんだ。 圭一くんがやったんだー。 へぇ~……。 …………レナ、梨花ちゃんに返してくるね。 これ圭一くんが持ってたよーって。 こんな汚いことに使われたんじゃ、もうこの体操着着れないけどね。 梨花ちゃんかわいそう……あーあ……。 ん……や……ちょ、や、やだ、何するの? レナの脚にしがみついてこないでよ! きもち悪いなぁ! 変なとこ触った汚い手で、レナの体に触んないでよ。汚らわしい! 触んないでつってんでしょ! このロリペドの変態! …………あ、ごめん。 ……ごめんね? レナつい本音が出ちゃった。 圭一くんは大事な大事な仲間だもんね、こんな言い方ってないよね? うん、勘違いしないでね? 汚らわしいって言っても、レナはべつに圭一くんがここでオナ…………ん。 ……いやらしいことしてたことが、汚いって言ってるじゃないんだよ? 男の子のそういう、性のこともわからなくないし。 レナはそのことでは圭一くんを軽蔑したりしないから、安心して? ただ、ね。 やっぱり『こういうこと』に使うんなら、ちゃんと持ち主の許可をもらわないとって、レナ思うんだ? 勝手に使ったりするのはイケナイことだよね? だからお願いしてきてあげる。 梨花ちゃんに。 圭一くんが、どうしても梨花ちゃんの体操着で自慰をしたいみたいだから、ちょっとだけ貸してあげてくれないかなー? って。 みんないまちょうどお昼で教室にいると思うから、魅ぃちゃんや沙都子ちゃんはもちろん。 クラス全員に聞かれちゃうかもしれないけど……いいよね? ね? だって圭一くんはガマンできなかったんだもん。 どうしても、シタかったんでしょ? しょうがないことだもん。 レナは圭一くんの味方だよ? はぅ~♪ あ、そうだ。 知恵先生や校長先生にも知らせた方がいいよね? 生徒の大事な性の問題だもん。 ちゃーんと先生も知っといたほうがいいよね? はぅ~♪ レナかしこぉ~い♪ ……………………え、なになぁに? やめてくれ? 今、やめてくれって言ったの? レナに? ……圭一くんさ。 レナに何かお願いがある時は、もっとちゃんとした言い方があったと思うんだけどな……。 このこと、みんなに言って欲しくないんでしょ? 知られたくないんだよね? だったらレナ、もっとちゃんとお願いしてもらいたいな。 …………ほら、はやく言いなよ。 梨花ちゃんの体操着とブルマーでオナニーしてた、前原圭一の恥ずかしい自慰行為を、どうかみんなに言わないで下さい、『レナ様』って。 ほら、言ってごらん? ……言えないの? 圭一くんのお得意の『ごめんなさい』をするんだよ、ほら。 ………………うん。 ま、とりあえず許してあげようかな。 レナだってみんなに、大好きな圭一くんがじつは変態さんでしたぁなんて知られたくないしね。 うん……でも良かったね圭一くん♪ これで何もかも元通りだよ? いつもどうり、またみんなの前で何事もなく過ごせるね。 レナいつも言ってるでしょ? 当たり前の日常なんて、簡単に壊れちゃうんだって……。 あやうく圭一くんのせいで、壊れちゃうところだったけど。 レナが黙っててあげるから平気だよ? うんうん♪ だから……ね? レナの前で、オナニーして見せて。 ………え?じゃないよ。 何おかしな顔してるの? まさかなんの『お仕置き』もなしに、このこと秘密にしてもらえるとでも思ったのかな。 かなかな。 甘すぎるよ。 レナ言ったよね、こんなことした人を絶対に許さないって。 さっきの『ごめんなさい』は、みんなに言わないであげるってだけだよ。 だからほら……して? して見せて? レナの前で。 オナニー。 ほんとは梨花ちゃんと沙都子ちゃんの前でさせてやりたいけど、あの二人にはまだ早すぎるからね。 かわりにレナが見ててあげるの。 イジメてあげる。 罵ってあげるの。 目で犯してあげるよ。 圭一くんのみっともな~い姿を、ね。 それに……それにさぁ、圭一くん。 さっきからズボンの前、パンパンになっちゃってるんだけど……『それ』はどうするの? そのままじゃ、教室戻れないでしょ? ごめんね。 レナがさっき途中で話しかけちゃったから、中途半端なとこで終わっちゃったんだもんね? もうジャマしないから、いいよ続きして。 レナもう邪魔しないから。 圭一くんがオナニーするとこ、レナが全部見ててあげるから。 ほら、はやくみせて? シて見せて? ついさっきまでここでやってたよね。 それをもういちどレナの前でやるだけだよ。 はぅ~簡単だよ~。 うん……そう、そこね? そうやってズボンのチャックから、おちんちんだけ出してやってたよね? ほら、全部レナに見せてよう。 圭一くんのおちんちん見せてー? ………………ふ~ん。 それが圭一くんの、なんだ。 …………恥ずかしい? レナに大事なとこ見られて、恥ずかしい? おちんちん恥ずかしいんだ? あははははは♪ いまさらそんなこと言われたって、全然説得力ないよ。 さっきはあんなにハァハァ言いながらシテたくせに。 それにレナ、知ってるんだよ? だよ? ふふふ……♪ 何をって、とぼけないで欲しいな。 圭一くんが、『ドM』だってことだよ。 できないです、恥ずかしい、とか言って。 圭一くん、いますっごく興奮してるよね? レナの前でオナニーできるって思って、おちんちんビクンビクンしてるよ? そんなに顔を真っ赤にしてるくせに、手でもうおちんちんしっかり握っちゃって……。 レナ、まだ触っていいなんて一言も言ってないんだけどな~? あ……あ、あ、ほらほら♪ いまおちんちんピクンってしたでしょ? やっぱり興奮してるんだ? レナにからかわれてきもち良くなっちゃった~?圭一くぅん? クスクス……♪ どうしよっかな。 かなかな。 もうちょっと焦らしてあげようかと思ったんだけど……。 なんか圭一くん、もうガマンできなさそうだね。 そんなにシタい? そんなにレナの前で、シコシコしたいの? あはははは♪ そんな必死にうなずいちゃって、まるでおあずけくらってる犬みたいだね。 ……うん。 じゃあいいよ。 そのままレナによく見えるように、おちんちんシゴいてみて? いいよ、シコシコして♪ …………って、あ、あ、あ。 ダメ、ダメだよ。 そんないきなり激しくシちゃダメだよ? そんなに早くしたら、圭一くんすぐイっちゃうでしょ? レナはできるだけ圭一くんの恥ずかしいところを見てたいんだから、もっとゆっくりやって見せて? ……うん。 そうそう、それぐらいゆっくり……だよ。 まだ早くシちゃだめだよ? いつもシテる時よりも優しく、丁寧にやるんだよ~。 ナデナデ~って。 …………え? こんなゆっくりじゃ、あんまりきもち良くない? あはは……『だからイイ』んだよ♪ レナは、圭一くんがそんなもどかしくしてる仕草を見たいんだから……。 レナの目の前で激しくシゴきたい。 レナに視姦されながら、おもいっきりシゴきあげたい。 したいのにシたいのにシタいのに。 でも、そうさせてもらえない。 きもち良くさせてもらえない。 それがもどかしくてイジらしくて、つい腰をモジモジさせながら悶える圭一くん……♪ そんなたまらなくかぁいい圭一くんが、レナの大好物なんだから……♪ だから、ダメ。 そのままレナの言うとおり、ちょっとずつやりなさい。 わかった? …………はぅ、そんな泣きそうな顔しないでよ~。 それじゃまるで、レナが悪い子さんみたいだよ……? もう、しょうがないなぁ圭一くんは……。 はいはい、レナの負けでいいですよー。 はぅ~。 うん。 じゃあ、ちょっとだけね? ほんのちょっぴりだけ、早くシテもいいよ? …………クスクス。 かぁいいね……そんなに嬉しそうにシコシコしだしちゃって……♪ ねぇ、きもちいい? レナに見られながらのオナニーはきもちいいですかー?圭一くん? あはは、答えなくったってわかるよ。 そんなに手を必死に動かして、お口をポッカリ開けちゃって……。 よだれまで垂れてるよ? なんか、今の圭一くんの顔ほんっとだらしない。 すっごくみじめで情けなくて、これがレナが大好きな圭一くんなの? そこまでいくと、なんかもうただのオスって感じだね。 オナニーしたいだけの、ただのスケベなブタさんだよー。 ねぇねぇ、レナにこんなとこ見られて恥ずかしくないの? ブタだなんて言われて悔しくないの? ねぇ、ねぇねぇ圭一くん? ……あ。 いまピュッピュッって、おちんちんの先から何か出てきたね。 なぁにこの透明なの。 なんなのかなぁ~? ……ダメだねぇ圭一くんは。 レナがいくらバカにしても、罵倒しても、み~んなきもち良くなっちゃうんだ……。 それにさっきから……レナ思ってたんだけどさ。 レナのこと、オカズにしてない? おちんちんシゴきながら、レナのカラダ、チラチラ見てるよね? さっきからず~~~~~っと。 レナの顔とか手とか、胸元とか……。 脚なんてまるで舐め回すようなイヤラシイ目で、ジロジロジロジロ。 梨花ちゃんの体操着がないからって、今度は目の前にいるレナのカラダまで使うんだ? ほんっと見境無いね、圭一くんは。 ……あのさ圭一くん。 どうせなら、ちょっとだけサービスしてあげようか? そんなにレナのカラダをオカズにしたいなら、こうやって……ん……。 こうやって、レナが自分でスカートをめくり上げていったら……どうかな? ……興奮する? ほらほら、ちょっとずつちょっとずつ……。 レナのセーラー服のスカートがめくれていくよ? いっちゃうよ~? 見てる~? あ……ほら、ふとももが全部見えちゃった……。 さっき圭一くんがイヤラシイ目で見てたとこだよ? どお? 嬉しい……かな? かな? このままもっともっとめくり上げていったら、今度は何が見えちゃうのかな……? 圭一くん見たい? これよりももっと先まで……レナのこと、見たい? はぅ……そんなおちんちんシゴきながら、女の子のスカートの中を見たい!だなんて……。 ほんとデリカシーがないなぁもう。 …………うん。 じゃあ、見せちゃう。 圭一くんがおちんちんシコシコしてるとこ見てたら、なんだかレナもちょっぴり変な気分になってきちゃった……。 だから、特別だよ? ん…………ほ、ほら、見える? レナの下着……大事なとこを隠しちゃってるパンティ……全部見える? ね、見える? あ、あ、あ……すごい、すごいね……圭一くんの手の動きがどんどん早くなっちゃう……。 おちんちんの先っぽから、ピュッピュッピュッてお汁が止まらないよ……すっごくいやらしいね……。 ん……ね、ねぇ、もう出ちゃう……? 出ちゃいそうなの? レナの生パンティに興奮して、そのままドピュドピュッてしちゃう? 圭一くんのおちんちん、もうビクンビクンって跳ねて……今にも射精しちゃいそうだよ……うん……すごい……。 これでさ……もしこうやってレナが……今度はこのパンティまで降ろしていっちゃったりしたら……おちんちん、どうなっちゃうのかな……? ん……大サービス、だよ? レナの一番大事なとこ、このまま見せてあげる……大好きな圭一くんに……。 あ……ほら見える……見えちゃう見えちゃう……。 女の子の一番大事なところが見えちゃうよぉ……。 圭一くんに見られちゃう……。 レナのお○んこが……もうちょっと、もうちょっとで……ほらほら……見え……。 …………………きゃっ!? え、え……? あ、あ、あー……すごい……すごくいっぱい……たくさん……。 おちんちんの先っぽから、びゅるびゅる~って……白いのがいっぱい出ちゃってる……すごいよ……。 あぅ……圭一くんが射精しちゃってる……レナの目の前で出しちゃってるよぉ……はぅぅ……。 み、見てるから……レナちゃんと見てるから、ね? い、いっぱいいっぱい出していいよ……そのまま……。 は、はぅ。 こんなにドバドバ出して……すっごくきもちよさそう……女の子に見られながら射精するの、きもちいい? そんなにいっぱい飛ばしちゃって……もしかして、レナにかけたいの? レナの体にビチャビチャって、かけたいの……? …………ん……あ、あん……今の、ちょっぴり脚にかかっちゃった……はぅ……すごくドロっとしてるよ……。 ………………全部……出た? うん……よかったね。 射精してるときの圭一くんの顔、すっごくかぁいかったよ? レナもちょっぴり興奮しちゃった……。 でも、もったいなかったね。 もうちょっとガマンすれば、レナの生のお○んこ見られたのに……。 はぅ~、圭一くん残念……。 う~ん……でもなんか、アレだね……。 せっかくのお仕置きだったのに、ただレナが圭一くんのオカズになっただけみたい……。 やだな。 圭一くんには一切触られてないのに、レナのカラダ、汚された気分だよ……はぅ。 これじゃあまた、別のお仕置きを考えないとダメだよね? これじゃあ圭一くんのためにならないもん。 う~んう~ん。 何がいいかな、いいかな。 圭一くんにとっての罰ゲーム罰ゲーム……。 …………あ、そうだ。 レナ良いこと思いついちゃったよ♪ あのね圭一くん? レナ、今ちょっと体が興奮しちゃってて……ちょっと、アレなの。 わからない? も、もう、ここだよ……こ・こ。 お腹のあたりがちょっと……あ、熱くなっちゃってるの……♪ おかげでね……溜まってたお水が、いまにも漏れちゃいそう……。 レナ、すっごくおトイレに行きたいよう……。 だから……ね? も、もうわかったよね? レナが何を言いたいか、ドMの圭一くんならもうわかってくれたよね? うん♪ じゃあそこにあお向けになってくれる? レナがまたがってシテあげるから……。 …………はぅ、さすがのレナもこの体勢はちょっと恥ずかしいな……圭一くんに丸見えになっちゃう……。 ん……準備はいい? ちゃんとお口開けた? うん……♪ それじゃあ、飲ませてあげる……♪ 終
https://w.atwiki.jp/when_they_cry/pages/133.html
「夏は水面の乱反射!」 頭にシュノーケル、足に水かきとフル装備状態の圭一が、ポーズをキメながら叫ぶ。 「たまに思い出が始まったりもするいい季節!」 ビシシィッ! と背後に稲妻が出そうな程に勢いをつけてポーズをキメるのは、園崎魅音であった。その燃え具合たるや、そのまま「とうっ」とジャンプしてバッタ人間に変身しそうな程である。 と、二人はそこでポーズを解くと、感じ入ったようにうむうむと頷いた。 「地球が傾いてて本ッ当によかった……」 事の初めは夏休みも佳境に入った八月の半ば、部長園崎魅音の鶴の一声で、部活メンバー総出で海へと繰り出したのだった。……魅音本人は、煩わしい受験勉強を一時忘れたかったという思惑もあったのだが、それは魅音の胸の中で封印中である。 とまれ、その海は雛見沢からは電車をいくつか乗り継いで行く程遠くにあるため、旅の疲れにまみれていてもおかしくはないのだが、部活メンバーのバイタリティの前にはそんなものなどは無縁のもののようだ。 「よぉーし! みんな水着には着替えた? 準備体操はOK?」 一人ルパン水着着用の(背中が隠れるものがこれしかなかったらしい)魅音が、背後にいる着替えて整列した部活メンバーに告げる。 「と言うか、圭ちゃんとお姉が変なネタやってる間にみんな準備できてるんですよ?」 苦笑気味に告げる緑のビキニの詩音に、出鼻を挫かれたように、うっ、とのけぞる魅音。 閑話休題。 気を取り直すように咳払いすると、 「それじゃみんな、泳ぐよーっ!」 号令一下、わーっと思い思いの場所に駆けていく部活メンバー。 「はぅぅ~~っ!! カニさんもヤドカリさんも、みぃんなレナがお持ち帰りするんだよぅ!」 と、黄色い声を上げながら傍目にも凄まじい勢いで砂を掘るレナ。ちなみに水着は橙のパレオである。 「んー、いい風ですねえ。あ、葛西。日焼け止め塗ってもらえます?」 と、持参のパラソル&敷物を展開しながら、詩音。 一方、沙都子(白いワンピース)と圭一(茶色の海パン)は――。 「圭一さん、自由形200メートルで勝負ですわ! 私の勝ちなら沙都子のトラップ講座in海水浴を余すことなく受けてもらいますのよー!」 「面白え。手加減はしないぜ、沙都子。ちなみに俺が勝ったらK特製のカボチャ弁当をプレゼントフォーユーだ」 「な、なんで圭一さんそんなの用意してますのーっ!?」 「ふっふっふ、俺はお前のにーにーだからな。こんな事もあろうかと料理スキルを習得したのだ。バッチリ詩音のお墨付きももらってるぜ」 「くっ……ま、まあいいですわ。勝負はあそこに浮かんでるブイまで。いいですの!?」 「おっしゃ!」 「では、よーいどん!」 ふう、と荷物を置いて、悟史(Tシャツにホットパンツ+麦わら帽子)は、うおお、と凱の声を上げながら海へ突撃していく二人を遠目に眺めて苦笑した。 1年以上も眠り続けていた自分。 目覚めた当初は、その間に沙都子を置き去りにしてしまった事を悔やんだりもしたが、あそこまで生き生きとしている沙都子を見ると、そんなものは杞憂であったようだ。 そこは、やはり沙都子の傍らに自分の代わりとして居続けてくれた圭一の存在が大きいのだろう。 ……でも、交際宣言までするのはどうかと思うけどなぁ…… 主に年齢差とか。 むぅ、と唸って再び苦笑した悟史は、ふと脳裏に引っ掛かった疑問に首を傾げた。 (あれ? でも沙都子って確か……) 何だろう。何か重要なことを忘れてる気がするんだけど。 むぅ、と腕を組む悟史だったが、その答えはあっさりと示された。 うおおおという凱の声が聞こえてきそうな勢いで海に飛び込んでいった、沙都子と圭一の姿が突然波間に消える。 え、と驚く間もなく二人の姿は再び海面へと浮かび上がった。両手を振り回し、悲鳴をあげながらではあったが。 「「た、たすけてー」」 「ちょっ!? どうしたんだ、沙都子っ! 圭一!?」 慌てて海に向かって駆ける悟史と詩音。 「「溺れるぅぅ!」」 ずっこける二人。 悟史はそのままヘッドスライディングしていったが、詩音は顔から砂に突っ込みかけたところをギリギリ持ちこたえた。 「お、泳げないくせに飛び込むなー!」 尤もであった。 「けほっ、けほっ。そ、そういえば私、泳げないんでしたわ」 「げほっ、げほっ。そういや俺、泳げないんだった」 砂浜にぺちゃりと大の字で横たわる二人。 つーか、飛び込む前に気づけ、二人とも。 「ど、どこまでバカなんですか。あんたらは」 こめかみを揉みながら、怒り半分呆れ半分で呟く詩音。ちなみに、悟史は全身砂まみれでぜいぜいと息をついていた。 「にーにー、ありがとうですわ。死ぬかと思いましたわ……」 「うう、悟史は俺たちの命の恩人だぜ」 「……誉められてもあんまり嬉しくないことってあるんだね」 幸いにして、二人が溺れた場所は砂浜から十歩と離れておらず、悟史が浮き輪を投げることによって事なきを得たのだった。 そんな所で溺れる二人もどうかしているが。 そんなわけで、圭一と沙都子は膝程度の水位の潮溜まりでぱちゃぱちゃやるに留まっていた。 「そういえば、圭一さんって泳げなかったんですの?」 「ああ、まったくダメなんだよな。ビート板でバタ足やってても何故か身体が沈むし」 そうなんですの、と沙都子は頷きかけて、 「って、それならやる前にしっかり言ってくださいまし!」 「いやー、沙都子の勝負に気が行ってて、すっかり忘れてたぜ。ははは」 「忘れるなあー!」 へらへらと笑う圭一に、むきーと沙都子が怒鳴る。そもそも自分が持ちかけた勝負だということは彼女も忘れてるわけなのだが。 一方その頃。 「あぅ~……」 「みぃ~……」 ゴムボートを波間にぷかぷか浮かべて、そこでお昼寝できたらどんなにか気持いいだろうか、という羽入の提案に乗った羽入(白いビキニ)と梨花(黒いワンピース)。 そんな二人は今、ゴムボートの上でうつらうつらと微睡んでいた。ちなみに、梨花は寝酒にとワインを持参したがったのだが、そこは羽入がやめてくれと泣きながら土下座して頼むので渋々それはとりやめた。 閑話休題。 「……あら?」 何気なくぱちゃぱちゃと水のかけ合いをしたり、水底のカニを探してみたりしていた二人だったが、ふと、沙都子が手を止めた。 「どうしたんだ? 沙都子」 「いえ……今何か聞こえませんでした?」 言われて、圭一は目を閉じて耳を澄ませてみた。しかし、聞こえてくるのはただ波のせせらぎだけである。 「……何も聞こえんぞ」 「うーん、なんだかあっちの方向から聞こえた気がしたのですけど……」 言って、人気のない岩場を指差す沙都子に、ふむ、と圭一は腕を組んだ。 沙都子の五感の良さは圭一も承知している。優れたトラップ技術には、見て聞いて触って状況を正しく認識する力が不可欠のものであるからだ。 「……うし。じゃあ行ってみっか」 泳げる範囲ではやや手狭でも、人が入れる範囲となると、浜辺はだいぶ広くなる。 沙都子の案内で、岩場の方まで歩きながら、圭一はそんなことを考えていた。 後ろの方では、レナが 「はぅ~っ、おっきくてかぁいい貝さんみつけたんだよーっ!」 などと歓声を上げている。魅音はと言えば、最近とったダイバーセットを試したくてしょうがないらしく、ダイバースーツにいそいそと着替えて、ボートで沖に出ていた。 梨花や羽入、悟史や詩音の姿が見えないが、おそらくはどこかで遊んでいるのだろう。 と、そんな益体もないことをつらつらと考えているうちに先導して歩く沙都子が立ち止まった。 「この辺だったと思うのですけど……」 「ふむ、この辺か……」 辺りをきょろきょろと見回して、圭一は―― げ、と顔を強張らせた。 「どうしたんですの?」 「あ……い、いやなんでもない。ま、まぁ何もなかったわけだしさっさと戻るか」 な? とこちらに顔を向ける圭一に不審なものを感じて、沙都子は眉根にしわを寄せる。 「……圭一さん、なにか隠してませんこと?」 「い、いいいいやまさかあ。そんなことあるわけねえだろ」 大人はみんな嘘つきだ、と沙都子は心に刻んだ。 「じゃあ、なんでそっちの方を私に見えないように遮ってるんですの?」 「あ、馬鹿! そっち見るな!」 言って、圭一の脇に首を巡らせて、 びし、と沙都子は石化した。 圭一の向こうの岩場の陰で、にーにー&ねーねーこと悟史と詩音が、溶け合っていたというかおしべとめしべというか、まあぶっちゃけて言えば、まぐわい合っていた。 「さ、とし、くん、ふぇぁ、あぅ、熱、い……」 「し、詩音、詩音っ」 お互いに愛しそうに名を呼び合いながら、何度も何度も下半身を押し付けあう。 休む間も、息継ぎの間さえ惜しむかのように互いを求めあう。 貫きながらも、手で、舌で、身体を撫でる。 つーかご丁寧にも下側をこっちに向けているおかげでいろいろと丸見えである。 思わずまじまじと衝撃現場を見つめた沙都子は、ふと視線を横に移す。視線の先には、顔を真っ赤にした、おそらくは自分と同じ表情をしているのであろう圭一の顔があった。 その黒く濡れた瞳の中が垣間見えた気がして、沙都子はぼそりとつぶやく。 「……うわきもの……」 「なっ!?」 思わず硬直する圭一。 「い、いいいや沙都子、そうじゃなくてだな! えーと……」 照れ隠しに頭をかき、必死に返す言葉を探すその様はまさしく年頃の少年そのものである。さすがに駆け引きもヘッタクレもなしに全開キャーでナマ本番を見せ付けられると、さしもの口先も振るわないようだ。 しかし、沙都子はそんなところなど見ていない。つ、と圭一から視線を逸らし、雲ひとつない晴天を見上げると、 「ああ、あの夜は『お前だけのにーにーになってやる!』とか言って下さってたのに……」 「違うって! あん時のは嘘じゃねえ……って、沙都子も見てたじゃねえか!」 「そんなところを勃てながら言っても、説得力ありませんわよ」 なおもあたふたと言い訳する圭一を、ぴしゃりと沙都子が黙らせる。 口の中でもごもご言いながらも、押し黙る圭一の前で満足したように頷くと、沙都子はしゃがみこんだ。 「お、おい、沙都子?」 「私というものがありながら、詩音さんなんかで勃つなんて……本当にしょうがないひと」 ですから、 「私が抜いて差し上げても、文句なんかございませんわよね……?」 妙に慣れた手つきで圭一の海パンを下げると、沙都子は出てきた男性器を優しく手で撫でて、握った。指に返ってくる弾力と硬さが絶妙に入り混じった感触が愛おしく感じる。 「ん……」 か細く声を漏らしながら口を開けると、沙都子は顔を圭一の肉棒に近づけた。舌とペニスが肉薄するにつれ、だんだんと強くなってくる沙都子の吐息に、思わず圭一は声を漏らした。 「んふ……ちゅ」 それに沙都子はくすりと笑うと、そのまま先端を口に含み、ちろちろと舐め回した。 ねっとりとした温かい口内に包まれる。沙都子の小さな唇が自分のものを頬張っているその光景、加えてれろれろと舌で弄られ、圭一の頭の中にだんだんと靄がかかっていく。 アイスキャンディーのように舐め回した後、沙都子は口から圭一のものをちゅぽんと引き抜いた。そのまま舌を出すと、裏の筋に舌を這わせて刺激する。 あむ、と睾丸を口に含まれてちゅうちゅうと吸われた辺りで、たまらずに圭一は悲鳴を上げた。 「さ、沙都子っ。ヤバい、出る、出る」 言葉と共にぴくぴくと痙攣するペニスを感じ取ると、沙都子は再び、しかし今度は勢いよく自分の口内に圭一のものを滑り込ませた。 先端がずるりと口蓋を通り抜け、喉の奥にこつんと当たる。極まる寸前だった圭一がその攻撃に耐えられようはずもなく、一気に爆発する。 「ぐっ……出すぞ、沙都子っ!」 「んんんー!」 勢いよく喉にぶちまける感触に、反射的に圭一は男根を引き抜こうとした。しかし、圭一の尻に絡みついた沙都子の指が、退こうとするのを妨げる。 休みなしにびゅくびゅくと打ち出されるのを喉の奥で感じる。数秒後にそれがだんだんと弱まって、やっと沙都子は圭一を口から引き抜いた。 そのまま口に残った精液をごくりと飲み干そうとし――しかし飲み干せずにんべっと白濁液を吐き出して、沙都子は口を開いた。 「うう、やっぱりこれを飲むのは無理なのですわー」 ぺっぺっと不味そうに口に残る精液を吐き出す沙都子に、呆れたように圭一がつぶやく。 「いや、だから無理に飲もうとせんでもいいんだが」 「……でも、男の人ってこういうのは飲んでくれる方が好きなんでしょう?」 「そりゃもう」 思わず素で答えてしまい、やべ、と圭一は口の端を引きつらせる。 がっくりと肩を落とし、加えて体操座りで落ち込む沙都子に、慌てて圭一はフォローに入った。 「い、いやでも沙都子のフェラはすんごい気持ちよかったぞ!」 「……ほんとですの?」 「ああ、沙都子に比べれば詩音なんて目じゃねえぜ!」 たぶん。 「それならいいのですけど……」 言って、もじもじと身体を揺らす沙都子。その様子に圭一は訝しげに眉を寄せると、 「ど、どうしたんだ? 沙都子」 「あの、その、な、なんだか私まで、ヘンな気分になってきましたから……」 びぎり。 自分の自制心に亀裂が入る音を聞きながら、圭一は。 いそいそと沙都子が水着の股部分をずらすのを、他人事のように見ていた。 「ですから……」 荒く息をつきながら手を伸ばし、圭一のものを掴む。たったそれだけで、圭一の男根は力を取り戻していった。 「――圭一さんのを、くださいませんこと?」 とりあえず、波打ち際では具合が悪いからと、圭一は沙都子を抱えて日陰まで移動する。普段は焼けた鉄板のような砂浜も、日陰に入ると石のようにひんやりと冷たい。 圭一は、沙都子を抱えたまま座りこんで、仰向けに寝そべった体勢に移行する。すると自然と、騎乗位のような形となった。 「……沙都子」 「なんですの?」 「お前って、生えてないんだなあ」 「ま、前にも一度見ているじゃありませんの!」 「いや、あの時は暗くてよく見えなかったし」 言って、目を弓にして笑う圭一を見下ろし、まったくもう、と沙都子は息をついた。 「んじゃ、沙都子。自分で入れてみな」 「け、圭一さんが入れればいいじゃありませんのっ」 「いやまあ、確かにとっとと入れたいのは山々なんだが」 一息。 「沙都子に、入れてほしいからな」 にっこりと微笑む圭一に、思わずどきりとする。ぷいと沙都子は圭一の顔から視線を逸らし――何とはなしに、自分の股下を覗き込んだ。 自分の股の直前から、圭一の男根がにょっきりと顔を出している。びくびくと脈動する圭一のもので自分の陰核が刺激され、甘い痺れをもたらしていた。 (あ、改めて見るとほんとに大きいのですわね) ごくり、と生唾を飲む。 これが自分の中に入るのかと思うと、不安と期待がない混ぜになってぞくぞくと沙都子の背筋を昇った。 「……んっ」 沙都子は腰を上げて圭一のものを掴むと、自分の膣口にそれをあてがおうとした。しかし、自分の膣口がまだ小さいのと、秘唇が大量に吐き出す愛液とで、ぬるぬると滑ってうまくいかない。 ぬるん、ぬるん、と圭一の先端が沙都子の秘唇を撫でるたびに沙都子の顔は上気する。しかしそのたびに当てがう精度はだんだんと劣化していき、結果お互いに生殺し状態が形成されることとなった。 「さ、沙都子。まだ入らねえか?」 「ん……やぁ。入らな……」 しかし、そんな状況でも終焉は訪れる。 前に後ろに、右に左とゆらゆら揺れる沙都子の腰が、二人の汗と愛液とでずるりと滑って落ちた。 「……へ?」 ――ずぶり。 「――――――――ッ!!!!」 「お、おい、沙都子! 大丈夫か!?」 深々と子宮口まで貫かれてびくびくと痙攣する沙都子に、慌てて圭一は声をかけた。 沙都子はそれに答えずに、声にならない絶叫を上げながらがくがくと身体を震わす。 しばらくそれを見つめて、圭一はぼそりとつぶやく。 「あのさ、沙都子。もしかして……」 きょと、と首を傾げ、 「……イッた?」 その言葉に、きっ、と沙都子は向き直ると、 ぽかっ! 「いてっ!」 「そ、そんなわけないじゃありませんの! た、たた確かにちょっとは気持ちよかったですけどただそれだけのことであって単にちょっとびっくりしただけですわよ!」 「いてっ! いててっ! こ、こらやめろ沙都子!」 涙目になりながらも、ぽかぽかとこちらの顔を叩き続ける沙都子に理不尽なものを感じつつも、慌てて圭一は叫んだ。 ……俺、なんかマズいこと言ったっけ? 「だ、だいたい圭一さんに見せようと思ってこんなエッチそうな水着を選んだのに、圭一さんてばレナさんや詩音さんにばっかり鼻の下なんか伸ばして! 私がこんなの着るのにどれだけ躊躇したと思ってるんですのーっ!」 ぽかぽかぽかぽかぽか。 なおも叩くのをやめない沙都子に、さすがにカチンときて圭一は声を低くする。 「おい、沙都子……」 「そもそも圭一さんなんてにーにーと違って優しくないし服の趣味悪いし――」 「………………」 無言のまま、圭一は沙都子の腰を掴むと、気づかれない程度にこっそりと自分の身体を引いて沙都子との間に空間を作り。 そのまま、ずんっ、と腰を叩きつけた。 「やることなすこといやらしいなにより剥けてないし……きゃぅう!?」 突如爆発した快楽に、たまらず悲鳴を上げる沙都子。 「で、何だって? 沙都子」 「い、いきなりするなんて卑怯ですわよ圭一さ、あんっ!」 再び打ちつけられる腰に、またもや嬌声を上げる沙都子。その様をにやにやと眺める圭一に、ぐぐ、と拳を震わせると、 「あ、後で覚えているがいいのですわ……」 ぼそりと恨みがましげにつぶやいて、全身から力を抜いた。 こちらにしなだれかかってくる沙都子の身体を愛おしそうに優しく撫でると、圭一は抽送を開始する。 沙都子の中は、潤っていた。狭い膣をかき分けて進むたびに、それを助けるようにとろとろと後から後から、それこそこの小さな体躯のどこにそれだけの量があるのかと思うほどに、愛液が溢れ出してぬるぬると滑る。 にちゃにちゃと淫卑な音を響かせながら、沙都子を一番奥まで貫き、蹂躙し、愛撫する。 圭一は上体を起こして座位になると、お互いに動くたびにぷるぷると震える乳房に舌を這わせた。そのまま先端を口に含んで吸いながらこりこりと歯で転がし、もう一方の乳首を指できゅっとつまむ。 とどめとばかりに、圭一が沙都子のアナルに指を挿入して、今度こそ沙都子は悲鳴をあげた。 同時に、沙都子の膣内もきゅっと締まり、圭一は己の限界が近いのを自覚する。 「さ、沙都子っ。出すぞ、膣内に出すぞっ」 「け、圭一さんっ。あっあっあっあっ、けい、けいいち、さん、あっあっ」 沙都子の肢体が縦横無尽に跳ね、二人の感覚が頂点に達する。 「んあっ、ああああああああああああ――――ッ!!!」 「さ、沙都子、沙都――――」 「へっくし!」 …………………………。 ざ・わーるど。 突如聞こえた聞こえるはずのない声に、圭一と沙都子の周囲からすべての音が掻き消える。 否、ひとつだけあった。 びくびくと沙都子の中で無責任にぶちまけ続ける自分の分身だけが。 ぴったりとシンクロした動きで、圭一と沙都子はこれまたそっくりの無表情を横に向ける。 そこには――――岩場の陰に隠れながら、こちらをじっと見つめる悟史と、引きつりながらも愛想笑いを浮かべる詩音の姿があった。 というか、なぜ君は遠い目をしながら涙ぐんでいるんだ、悟史。 「あ、あはははは……お、おかまいなくー」 乾いた笑い声をあげながら、そそくさと後ずさろうとする詩音。 それを見ながらも圭一と沙都子は特に何をするでもなく、ぼそりとつぶやいた。 「ねえ圭一さん」 「なんですか沙都子さん」 「ヤッちゃいましょうか」 「ヤッちゃいましょう」 言って、にっこりと極上の笑みを浮かべると、ちゅぷ、と結合を解いて二人は立ち上がった。 「い、いや! 勝手に見てたのは悪いと思ってますし沙都子意外と大きいなとか圭ちゃんまだ剥けてないんですかウフフとか思いもしましたけど! 別に他意があって見ていたわけじゃないというか、そもそもあんたらだって私たちの見てたじゃないですかーっ!」 べらべらと弁解を並べ立てる詩音はどこ吹く風で、じりじりと悟史と詩音ににじり寄る裸族二名。 にっこりと笑いながらも、わきわきとした手つきで、しかも股間から精液を垂れ流すのを隠しもせずに近づいてくる男と少女というのは、とにかく全力で逃げ出したいものがあったが、しかし蛇に睨まれた蛙とでもいうのか、それを許さない異様な威圧感が二人にはあった。 そんな事を思ってるうちに、圭一は詩音の、沙都子は悟史の肩を、がっちりと掴む。 「つ・か・ま・え・た」 「ひ、ひゃあああああああーーーーーーーーーーーーっ……………………あんっ」 いつの間にか消えた他の面々に、陸に上がった魅音はうーむと腕を組んだ。どこ行っちゃったんだろう? 「あ、魅ぃちゃん!」 ざばーっと海面を掻き分けて浮上すると、レナはシュノーケルを外して馬鹿でかい巻貝を掲げた。 「見て見てー、こんなに大きい貝さんをお持ち帰りしたんだよっ」 「あー、うん」 うじゅるうじゅると殻の端から謎の触手を出してくる貝から視線を逸らして、魅音はばりばりと頭を掻いた。 「しっかしどこ行っちゃったんだろうねぇみんなは。ちょっと心配になってきたよ」 「あ、そういえば詩ぃちゃんと悟史くんがあっちの岩場に入ってくのを見たよ」 「あ、ほんと? じゃあ呼んでこようか」 言って、二人はあの岩場に足を向けた。 一方その頃。 「……空がきれいなのですね、梨花」 「そうね」 「……海もきれいなのですね」 「そうね」 「……岸が見えないくらいに」 「そうね」 「……ねえ、梨花」 「なによ」 「ここ、どこなのでしょう」 「私が知るわけないでしょ」 ぎゃふん。
https://w.atwiki.jp/when_they_cry/pages/68.html
鈍い痛みと共に、目が覚めた。どうやら手足は拘束されているようで、俺は膝をついて車の天井あたりに手を吊り下げられているらしい。 革と金属で出来たその手製の手錠は、俺の力では到底千切れそうにない。しばらくもがいていると、人の気配が動いた。 真っ暗で周りがどうなっているのか確認できなかったが、俺が来ようとしていた目的地であることは想像できた。 人の気配はレナだ。 「目が覚めたのかな? 圭一くん?」 突然、電気ランタンの光が俺の目に飛び込んで、 俺は目をかばおうとしたが、手が拘束されているからもがくことしか出来なかった。 強く閉じていた目から、次第に光が遠ざかっていくのを感じる。 「まぶしかったかな? かな?」 俺が何とか目を開けると、すぐ前にレナが居た。 そう、俺はレナを説得しに、レナが別荘のようにしているこの車を探していたのだ。 「う、レ、レナ? レナ!」 「こんなところに何しに来たの?」 「お前を助けに来たんだ、レナ……ところで、何で俺縛られてんだ?」 「ああ、ごめんごめん。突然暴れられると困るから。少し緩めるね」 「解いて……くれないのか?」 俺は薄々感じていたのに、わざわざそれを確認する。 「解いたら、何されるかわからないじゃない? 圭一くんだって……もしかしたら、”敵”なのかもしれないし」 「なんだよ? ”敵”って?」 そう言うレナは、首筋を引っ掻いていた。その首筋からは赤いしずくが流れ落ちて、一筋の線を作り、服に赤い模様を作っていた。 「お前、その首……」 手を出そうとして、じゃら、と鎖が邪魔をするのに気付く。 「ごめんね、圭一君が味方かどうかわかるまで、私はその鎖を外せないから」 「……そうか」 レナは今、心に風邪を引いている。短期間に人を二人も殺して、バラバラにして…… 「大石さんから聞いたんだ」 血が流れているというのに、まだレナはかきむしっていた。 「圭一くん、転校前に色々してきたんだって? オモチャの銃で……」 「レ……レナ?」 俺は……確かにした。いろいろ、なんてもんじゃない。子供の目を撃って、失明させかけた。 「全部言わなくてもわかるよね? そんな人、信じれると思う? この犯罪者!」 「レナだって」 俺は、一瞬で失言だと思った。俺は説得をしに来たというのに、 レナが知っていたという事実を遠ざけるために、とんでもないことを言おうとしたと。いや、もう言ったも同じだ。 「うん、そうだね。レナは人を殺した。ううん、置いてきた。 礼奈と一緒にあそこにおいてきたの。皆と一緒にね。 それなのに、魅ぃちゃん、動かしたんだよねぇ?」 「ち、違う!」 「違うもんか! 確かに埋めた場所に、死体は無かったんだから!」 「だから、違うんだって、それは魅音がレナをかばうために……営林署があそこら一体を掘り返すっていう話があって」 「嘘だッ!」 レナは、いつのまにか手に持っていた鉈を振り回した。乱暴な音が車内に響き渡り、窓ガラスを破壊した。 「それで、圭一くん……いや、前原、お前は何をしに来たんだ?」 レナのその言葉は、今までのどんな暴言より暴力的に聞こえた。 お前、前原……レナが俺の名前を呼んでくれない。 「”礼奈”を、助けに来た」 「その名前で呼んで良いって誰が言ったぁぁあぁぁああ!!!」 今度は二度、鉈を振り回した。割れるべき窓ガラスはもう無く、 天井やら内壁やらにぶつかり、その反動で俺の鼻先を掠れたが、俺は”礼奈”を見つめていた。 「なぁ、俺は、悪いことをしたさ。でもな、圭一っていう名前は、捨てなかったぜ?」 「うるさいよ、前原」 突然、レナが俺の股間を握ってきた。 「所詮、お前だってここで動く人間なんだ。男なんて皆一緒、一時的に快感さえ得られれば、それでいいんだ」 「な、レ……礼奈!」 「何? それ? 私を挑発してるつもり? 自分の立場が分かってる? 私、人を二人も殺してるんだよ? もう何だって出来るよ。今、この場でお前の首を飛ばすことも出来るんだ……あれあれ? ここが硬くなってるよ?」 喋ってる間も俺の股間を触っていた礼奈は、俺の体の異変を感じ取っていた。 「それは……礼奈が、触ってるからだよ」 「ふーん、それって、愛の告白のつもりなのかなぁ? 私、そういうの嫌いだな。気持ちよくなったら、ハイさよならーでしょ?」 「違う……俺のは……礼奈だから、硬くなったんだよ」 礼奈はそんなことを気にもかけず、ジッパーに手をかけた。 俺の股間が露にされるのは、それほど時間の掛からないことだった。なぜなら、俺のものが限界まで張り詰めていたからだ。 「こんな状態でも勃っちゃうんだ。あはははは、しかも、皮かむってるんだね?」 「……くっ」 礼奈は、硬くなった俺のものを軽くつついた。それだけで、何ともいえない感覚が俺の脊髄まで駆け抜けた。 「ほら、やっぱり。こんな状況でも反応するなんて、変態だなぁ……」 「なぁ、礼奈」 「後ろを向け、前原」 「礼」 「向けッ!」 首筋に、鉈を当てて、礼奈は俺を脅迫した。ここで逆らったところで、 何ら解決の方向には向かない。俺は仕方なく、後ろを向くことにした。 どうやら、回転はできるらしく、俺は膝をついたまま礼奈に背中を見せる。 「これが見えるかな? いや、見なくてもいいよ」 スイッチを切り替えるような音がして、続いて何かが振動するような、くぐもった音が聞こえた。 少ししてから、俺のズボンのベルトが外され、ズボンをずり下げられる。 その間ものたうつ何かの音を、俺は聞いていた。 まだいいね、という礼奈の声と共に、その振動音は無くなる。 続いて、何か液体のようなものが、俺の尻に塗りたくられた。ひんやりとしたそれは、同時にぬるぬるとしている。 礼奈の手は、俺の尻の穴にまで及んだ。 「あ、あう……」 普段触られないようなところを触られ、俺は思わず前かがみになってしまう。 結果、尻を礼奈のほうに突き出す形になった。 「あははははは、変態だ、変態だ」 完全に、面白がっている。 「入れるよ?」 何、何を入れるんだ? 「ゴミ置き場で拾ってきたものだけど、ちゃんと洗ってるから大丈夫だよ」 俺は、座薬を入れられたときのような感覚を、尻に感じた。 すぐにそれを排出しようとする力が掛かる。 「ガムテープでとめちゃえ」 「ああ、う……」 びりびりという音と、俺の尻に感じた礼奈の手の感触と、粘着質のテープが貼られる感触が、俺の前の敏感な部分に届いた。 「これでも感じるんだね、ぴくぴくしてるよ……レナなら、かぁいいなって言ってたかもね。私は礼奈だもんね?」 「そ、そうだよ、礼奈……」 「まだ言うの?」 ごとり、という重いものを動かす音がした。 ぺち、ぺち、と、金属のひやりとしたものが俺の後ろに何度もうちつけられる。 「分からない子には、お尻ぺんぺんだよ?」 べちっ、べちっ、だんだん強くなってきた。 「あははははははは、こんな状況でも、キモチ良くなりたいんだねぇ? やっぱり、お前も醜い男の一人だったんだ。レナはそこに居てろ。礼奈がやるよ」 礼奈のほうが見えない俺には、本当にその場にレナと礼奈という二人の人物がいるかのような錯覚があった。 「礼奈、もう、やめてくれ……」 「何言ってんの? 尻叩かれて感じてる変態さん?」 そういって、礼奈は俺の腰に手を回してきた。片方の手は、俺の左腿を掴んでいる。 そして、もう片方の手は、俺の前へと回ってきた。その手はべとべとした液体で包まれている。 「これね、ローションっていうんだよ? お前の尻が気持ちよくなるように、さっき塗りたくったのもそう。 ああそうだ、電源を入れるのを忘れてた」 かち、という音と共に、例の振動音が……俺の中から聞こえてくる。 それと同時に、俺が今まで感じたことの無い種類の快感が、体を駆け巡った、 拘束されているから、俺はひざをついたまま、のた打ち回る。 「ああ、あううあああ、や、やめ、やめてくれ、れ、礼奈、礼奈!」 「これからだよ、圭一」 礼奈が、圭一と呼んでくれた。そのことで、一瞬意識がそっちに向かったが、 それが飛ぶぐらいの快感が、また、俺の体を駆け巡った。 「あぁあううあ……」 礼奈の手が、俺のものに触れたからだ。 「へぇ、触っただけでこうなるんだ。じゃあ、握ってしごいたらどうなるかな?」 礼奈は俺のものを強く握り締め、ゆっくりとしごきはじめた。 「はぁっ、はぁっ、れ、礼奈、止めて、止めてくれ、その、振動を!」 「あはははは、圭一くんのここ、すごいよ。何か溢れ出てるよ? それ、剥いちゃえ!」 一気に礼奈は俺の包皮を剥いた。赤い色の先っぽが露出した瞬間、俺は体をのけぞらせた。 「あぁぁあがっあああぁあ!」 何度も何度も、体ごと波打たせて、俺は白い液体を飛ばす。 「あ……ああ……あ、あ」 やがてそれも収束するが、まだまだ俺のものは硬いままだった。さらに、振動も止まらないままだ。 「あーあ、手が汚れちゃった。そうだ、いいものをあげよう」 「もう、もう終わりにしてくれよ……」 「でも、圭一くんのここ、まだ収まってないよ? 出したいんなら出したいだけ出したらいい。それが、最後の手向けだから」 圭一、くん……そうか、俺を、殺すんだな。そうは思っても、まだ俺の尻の中で暴れる振動に、俺は流されてしまった。 「ほら、これを使うんだ。」 礼奈が手にしたそれは、ゴムのかたまりのようなものだった。 その管状のゴムには穴が開いていて、そこからは先ほどの透明の液体があふれ出ている。 「これが、圭一くんの始めての相手だよ、あははは、惨めだねぇ、変態は」 そっと、その塊を、俺のいきり立ったものに近づける。 「ほら、腰は動かせるでしょう? 自分で動いてみたらどう?」 刺激するように、礼奈はそれを俺の先端に近づけては放した、 俺はそのたび、その管の方向へと腰を動かしてしまう。そのうち、礼奈は動きを止めた。 俺は、そのままの勢いで、その穴へと挿入してしまう。 「はああぁうあ、礼奈、礼奈ぁぁ、礼奈、礼奈……」 「まだ言うの? それとも気がおかしくなっちゃったのかな? あはははは、もうそろそろ死んどく?」 礼奈は、左手に鉈を持った。音で分かる。先ほどと同じ音だから。 「礼奈、礼奈礼奈……」 俺の腰の動きは、止まらなくなっていた。壊れた再生機のように、何度も何度も礼奈と言い続けた。 何度か突いたあと、俺はまた絶頂を迎える。もう手がだらんとしてきて、足も震えてきている。 腰がパンパンでも、まだ、その管はおれのものについたままだった。 もう礼奈は手を放しているのに。つるんと、それが抜け落ちて、また、俺は体を震わせた。 「すごいね、四回も出したのに、まだ硬いよ?」 「れ、礼奈……礼奈……」 まだ俺は、うわごとのように繰り返す。それは、気付いて欲しかったから。 信じてた。いや、信じてる。今この瞬間も信じてる。信じてるのは、認めたくないから? いや、違う。認めたいから。俺は悪いことをした。礼奈も悪いことをした。それを、認めてほしかった。 でも、それは、俺の独りよがりな発想だった。なんせ、俺はこうやってもてあそばれている。 認めてほしいなんて、罪を押し付けている。 「解いてあげるよ、圭一くん。もう、襲い掛かってくるような力も無いようだしね」 振動が止まり、俺は完全に自由な状態になった。それにもかかわらず、俺はその場にへたりこんでしまう。 叫ばなければならないのに。 「あはははははは、無様なもんだね、もう黙った。ねぇ? 圭一くん?」 圭一くん。そうだ、俺を圭一くんと呼んでくれる奴が居た。名前はレナ。 いや、礼奈。竜宮礼奈。ずっとレナって名乗ってた子。本当の名前を捨てて、ずっとずっと。 「なぁ、”レナ”なんで、”い”を捨てたんだ?」 壊れたように笑っていた礼奈の動きが止まった。 「レナ? 礼奈だよ。こんな汚れた仕事をするのはね。”い”やなことを捨てて、私はレナになったっていうのに、 圭一くんは悪い子。礼奈を思い出させた。こんな暴力的で最低で、そのくせ大事なものも守れない、弱い女をね」 「そうだったのか……あはは、俺さ、”い”を取ったら、ケチな男になっちまうんだよ。 わかるか? けいいちから、いを取るんだ」 「そうだね、ケチな圭一くん。だって、レナのこと、礼奈って呼ぶんだもん」 「だって、礼奈って……綺麗な名前じゃないか。 それを名乗らない……レナのほうが、ケチだぜ……でも、レナって呼ぶよ。 レナは、そっちのほうがいいんだろ?」 「……礼奈って、呼んで」 「え?」 俺が、振り向いた瞬間、レナ、いや、礼奈は俺に唇を重ねた。 「ほら、礼奈の、ここ触ってみて?」 レナが俺の手をひっぱり、自分の股間に手を当てさせた。 「湿ってるでしょう? 私、圭一くんの姿見てて、こんなになっちゃったの。 変態、圭一くんだけじゃないよ、私も変態。人を傷つけて、こんなになってるんだから」 「レ……礼奈?」 「ねぇ、圭一くん、私、帰る場所が無いの。家に帰れない。圭一くんの家にも、魅ぃちゃんの家にも行けない……私、自首するよ。 間違ってたの、私、礼奈なんだって。汚い汚い、礼奈なんだって」 「間違ってたのは……俺だよ。礼奈を、嫌なことから無理やり遠ざけてた。それが解決になるわけ、無いのに」 レナは、ぎゅっと俺の手を握り締めた。 「卑怯だよね、知ってた? 魅ぃちゃんも、圭一くんのこと好きなの。でも、私はもっと好きなんだ! もっともっと! 何で、何で、こんなことになっちゃったんだろう! 礼奈の馬鹿、礼奈の馬鹿!」 「礼奈! 礼奈はお前だ、礼奈! その名前を捨てないでくれ! 犯した罪を捨てないでくれ! 俺たちを……捨てないでくれ……俺は、レナとしてお前と会ったから忘れてた。 ずっとずっと生まれてから死ぬまで礼奈だってこと、礼奈は、礼奈だってこと!」 「うっぅ、うう、つらいよ、圭一くん、胸が痛いの!」 「俺が、抱きしめててやるから、泣いてくれ。ずっと、頑張ってたんだな、礼奈。ずっとレナを押し付けて悪かった」 「圭一くん……あのね……やっぱり、ダメ。犯罪者の娘や息子なんて、迫害されるだけだもんね……」 「ああ、そうか、俺が言うべきだな。俺、礼奈の子供が欲しい。俺と、礼奈の子供が欲しい」 「……ありがと」 俺と礼奈は、激しく交じり合った。お互いのだいじな名前を呼び合いながら。 「ねえ、圭一くん、痛かったよ」 「え、あ、ご、ごめん……」 「でも、うれしかった。あのね、その、また出てこられたら……」 「ずっと待ってる。何年でも、俺は待ってるから。だから……その時は、結婚しよう、礼奈。前原礼奈に、なってくれ」 「ふふ、子供が生まれたら、礼一くんかな?それとも圭奈ちゃん? どっちも素敵な名前だね。私と、圭一くんの名前が入っているんだから」 「そうだな、二人目が生まれたらどうする?」 「あはは、圭一くん、気が早いよ」 礼奈は、大粒の涙を流した。俺も、きっと流していた。これで、お別れなんだ。 いや、お別れはもっと先かもしれないけど、いつもの日々とは、これで。 「みっ、みぃーー……レ、レナがボクの注射を拒否したのに、圭一にお注射されたのです……」 「り、梨花ちゃん?」 俺は動揺した。まさか、こんなところで会うとは思わなかったから。礼奈との関係を知られたからじゃない。 「あはは、梨花ちゃん、聞いてた? 私、もう自首するから……お別れだね?」 「それでいいのですか?」 「……うん」 「レナが……いや、礼奈がそれでいいというのなら、ボクは何も言わないのです。 惨劇がはじめから無かったなんて、ボクは思っていません。 起きた後に、それを受け止めなければいけない人たちのことを、ボクは考えたことが無いのですよ」 俺には、梨花ちゃんの言っている意味が、少しわからなかった。 でも、梨花ちゃんが礼奈を認めてくれたことは、俺にも分かった。 翌日、礼奈は警察に出頭した。 なぜか大石という刑事は、礼奈を見て驚いてはいたが、すぐに礼奈に色々な質問をはじめた 。死体はどこにあるのかだとか、凶器はなんであるか……証拠が無い限りは、それが事実であったとしても、 警察は捕まえられない。確かに、リナと鉄平という人物が行方不明になっているが、もともとよく行方不明になりそうな人間だったから、 捜査は最小の人員で行われていた。誰も、居なくなったことを気にかける様子が無かったからだ。 調査の結果、礼奈の証言は、嘘の証言であることを認定された。大石はひどく落胆し、 何か色々とつぶやいていたが、もうこんなところに来ることは無いようにと、俺たちに念を押していた。 「ねぇ、圭一くん?」 「なんだ? 礼奈?」 そう言うと、礼奈はうれしそうに言った。 「すてきな、なまえだね」 ―END―
https://w.atwiki.jp/higurasi/pages/11.html
ここは雛見沢に住んでいるキャラクターの内容です レギュラーメンバー 前原圭一 竜宮レナ 園崎魅音 古手梨花 北条沙都子 羽入 園崎詩音
https://w.atwiki.jp/when_they_cry/pages/260.html
男とは一体、どういう風にあるべきだろうか。 男に生まれたからには一度はやってみたい夢がある。 人によって些細な部分は違うかもしれないが、男なら誰もが皆同じくやってみたい夢がある。 例えばだ、正義のヒーローになりたいとか熱い夢もあるだろう。 ロボットを操縦してみたいとかいう、熱い夢もあるだろう。 宇宙最強の強さを手にして、空を飛んだりとかいう熱い夢もあるだろう。 だが、それ以上に熱い夢を、男なら誰しも持っているはずだ。 それは女の子を自分専属のメイドに仕立ててご奉仕三昧とか! とてつもなく恥ずかしい格好をさせて、ご飯を食べさせてもらうとか! ……とにかく! まあ色々あるだろう。 しかし、しかしだ。もしそんな夢を本当に叶えることが出来るとき、男はどうするべきだろう? 俺の手の中には、二枚の可愛らしい手書きのチケット。 使用する、しないは俺の自由。 隣を見る。魅音がにやにやしながらこっちを見ている。 反対側を向く。レナが顔を真っ赤にしながら、心配そうな目つきでこっちを見ている。 ――正面を向く。 そこには沙都子と梨花ちゃんが、心持ち青ざめた表情で俺のことをじっと見つめていた。 事の顛末は、数十分前に遡る。 俺たち五人は、いつものように部活をしていた。 ちなみに今回はダウトだった。あのトランプゲームのアレだ。 やったことがある人ならわかるかもしれないが、このゲームは残りが二人になると決着がつかない。 自分が持ってないカードが、相手のカードとなるからだ。 つまり、今回は敗者が二人という過酷なものだった。 罰ゲームはスタンダードに、勝者が敗者に一個命令。 一見、いつもの部活だ。 それがあんな展開になるなんて、誰が予想できただろうか? 最初の内は、まだ普通だった。 沙都子のトラップにハメられて、俺が断トツのビリだった辺りも認めたくはないが普通だろう。 さらに梨花ちゃんから追撃されたのはちょっと予想外だったが、これもまあ普通だ。 その時点では珍しく沙都子と梨花ちゃんが手札が残り4、5枚とトップを争っていた。 続く魅音、レナが10枚程度。俺がさっきのトラップとかのせいで20枚程。 圧倒的不利に追いやった沙都子に対して俺が噛み付くのも、まあいつものことだった。 「沙都子! てんめぇぇぇっっ! やりやがったなぁっ!!」 「をーっほっほっほ! これくらいで引っかかる圭一さんが悪いのでございますわー!」 「圭一、手札が一杯でかわいそかわいそなのですよ☆」 「くぅぅぅぅっっっ! 見てろよ! ここからひっくり返してやらぁぁっっっ!!」 「ここからひっくり返すなんて無理にも程がありますわ! 諦めた方がよろしいんじゃなくて?」 「ボクたちがこのまま勝つのですよ。圭一はきっと罰ゲームなのです。にぱー☆」 「そんなのやってみなきゃわからねぇぜ!?」 そう強がってはみたものの、ここからの逆転はかなり厳しそうだった。 それは沙都子や梨花ちゃんも同じだったようで、だからこそあんな事を言ったのだろう。 「をーっほっほっほ! もしひっくり返せたら、恥ずかしい格好でも何でもやってもいい気分ですわね」 「もし圭一が1位を取れて、ボクがビリになったなら猫装備でハイハイでお散歩券をあげてもいいぐらいなのです」 「あら、それなら私は犬装備で同じ事やってもいいですわよ」 絶対勝つと確信があるからこそ、言える言葉だった。 つまりはその場のノリで言った冗談のようなもので、俺もそれがわかってたからこそ反撃した。 「言ったな! 絶対俺が勝って恥ずかしい思いさせてやろうじゃねぇかっ!」 「圭ちゃん言ったね?」 そこに噛み付いてきたのは魅音だった。 魅音も俺が勝てないと見たんだろう。煽るつもりだったのかもしれない。 「じゃあ圭ちゃんが1位になって沙都子と梨花ちゃんがビリになったら罰ゲームはそれで良いのかな?」 「当たり前だっ! なんなら逆に俺が負けたら、スク水で村一周にしていいぜ!」 「をーほっほっほ! 上等ですわー!」 さて、ここで冒頭に戻る。 俺の手には二枚の手書きチケット。 一枚は沙都子の手書き。もう一枚は梨花ちゃんの手書き。 そしてこれが書かれたのはほんの一分前のこと。 もう流石にわかるだろう。何が起こってしまったか! 「圭ちゃ~ん? それ、使わないの~?」 魅音がにやにやと嫌らしい笑みを浮かべて詰め寄ってくる。 そう、まさかのまさかだった。 あの後俺は奇跡的な大逆転をし、そしてあろう事にビリになったのは沙都子と梨花ちゃんだったのだ! 神様は何をとち狂ってしまったのか、やや心配になってしまう。 しかし男の夢を叶えるチャンスをくれたことに対しては、ありがとう! 神様最高だぜ! 今日から俺、ちゃんと貴方を崇めることにします。本当にありがとう! ……と逃避する余裕など、あまり無いようだ。 「……なあ、魅音。やっぱりこれは流石にマズいんじゃ……」 確かに女の子を獣装備でお散歩させるなんて、男にとっては大きな夢だ! だが夢は夢であって、実際するとなれば周りの目とか、倫理とか大きな問題がある。 もし、これをやってしまったならば、俺は人間として大切な何かを失う。しかも必ずだ。 それどころか、村中から変態呼ばわりされてもおかしくない。 「変態ぃ~? 圭ちゃん何度も罰ゲームでとんでもない格好して帰ってるけど、あれはなんて言うのかねぇ?」 「ぐあぁぁぁぁっっっ!! 言うなぁぁぁぁっっ!!」 「み、魅ぃちゃん……レナもこの罰ゲームはちょっとダメだと思うかな? かな?」 「ちっちっち! どんな罰ゲームであっても問答無用! それが部活のルールだからね」 「でも……」 「それに、これはもともと沙都子や梨花ちゃんが勝手に自分から言い出したことだしね」 それを言われると、レナも何も言い返せないらしい。 どうしよう? とでも言いたげな視線をこっちに送ってくる。 むしろ俺がどうしよう? とでも言いたい気分だってーの! 沙都子と梨花ちゃんも、期待を込めたような視線を送ってくる。 ……うぅ。俺、どうする!? たしかにこれは夢のチケットだ、だけどやっぱり…… 「やっぱ俺、これは使えな……」 「ねえ圭ちゃ~ん、……もしかしてビビってんの?」 「なっ!? んなわけねぇだろっ!」 「なら出来るよね? それとも圭ちゃん、自分が恥ずかしい格好するほうが好き……」 「だーっっ!! それは絶対無い! くそっ、こんなおいしい券使うに決まってるだろっ!」 ――言った、俺。言っちまった。 魅音は面白そうだとばかりににやにやしてるし、レナは溜息をついてる。 そして沙都子と梨花ちゃんはがっくしと肩を落としながら、諦めた表情。 ……はぁ。どうして俺って、こんなに挑発に乗りやすいんだ。 せめてもの情け、ということでお散歩は暗くなってからすることになった。 どうせ今日は親父もお袋も出張でいない。 あわよくば沙都子か梨花ちゃんの手料理でもわけてもらえたらなーという下心もあった。 大体六時半辺りだろうか、俺は二人の家をノックした。 「おーい、沙都子ー! 梨花ちゃーん! 来たぞー」 たんたん、と階段を下りる音が聞こえ、そして…… 「……っ!!」 ――なんというか、神様。素晴らしすぎます。 俺、今日死んでも良いかもしれない。と本気で思えるほどの何かがそこにはあった。 「みぃ……」 「圭一さんっ! ……は、早く行くなら行きますわよっ!」 騒ぐ沙都子に合わせてぴこぴこと動く犬耳と尻尾。 赤い首輪に繋がれた赤いリードを振り回している様子は、さながら散歩に早く行きたがっている子犬のようだ。 その破壊力はいわずもがな! ああ、想像してみろ! マジですげぇから! 黄色い髪と相まって、ふわふわとした子犬のような可愛さがある。 梨花ちゃんは猫耳、尻尾、そして沙都子と色違いの青い首輪とリード。 もちろん想像違わず、とても似合っている。 沙都子とは反対に落ち着いている梨花ちゃんは、それこそマイペースな猫のようで。 でも頬を赤らめて「みぃ」とでも鳴けば、一転甘えん坊の子猫と化すのだ! ああ! こんな素晴らしい格好の彼女たちを四つん這いで散歩させることが出来るとは! やべ、考えただけでも鼻血が出そう…… レナじゃなくても、この二人をお持ち帰りしたくなる。 「……よ、よし。じゃあ行くか!」 赤のリードを右手に、青のリードを左手にしっかり握る。 二人はと言うと、恥ずかしさにふるふると震えながら地面に四つん這いとなった。 く、くぅぅぅぅ!! ヤバい、これは病み付きになりそうだ。 ルートは彼女たちに任せるとする。これも、せめてもの情けだ。 だがハイハイのためか、なかなか前に進まない。 二人は必死で少しでも早く前に進もうとしているが、俺にとってはゆっくり歩く程度だ。 「うぅぅぅぅ……こんな恥ずかしいことをさせられるなんて、屈辱ですわ……」 「みぃ……圭一は酷いのです。ボクたちはきっとこのまま圭一ににゃーにゃーされてしまうのです」 「さ、さすがにそこまでは……しない、かな? かな?」 とっさにレナのまねで誤魔化すが、正直理性が保つかわからない。 二人が進む度にふりふりと尻尾とお尻が揺れるし、スカートがはためいて見えそうで見えないチラリズムとか。 何よりも、その恥ずかしそうな表情! 屈服させることにより沸き上がる嗜虐心と達成感! それらが俺をもっと、もっとと先へ駆り立てるのだ! だけどここでそれを許してしまったら、それこそ人間を捨てることになる。 なんだけど、なんだけど! その……はぅ…… 「きゃー! 圭一さんのケダモノー!!」 「圭一のオットセイが、とても元気なのです」 「こ、こらー! 見るなーッ!!」 怒鳴りながら慌てて両手で隠すも、前屈みの体勢じゃイマイチ迫力がない。 それを形勢逆転と取ったのか、はたまた興味があっただけなのか、二人がじわじわと近づいてくる。 四つん這いで詰め寄ってくる二人の姿はこんな状況のせいか、幼いながらもちょっとした色気があって…… 動揺したまま後ろに足を踏み出したら、何かに躓いて尻餅をついてしまった。 マズい。これは非常にマズい。 「ちょ、待て。マジで待て。冗談でもやめろ! 近づくなっ!」 「あらあら圭一さぁん? さっきまでの威勢はどこへ行きまして?」 「みぃ、圭一は大変なのです。もう歩けないかもなのですよ?」 座り込んだことによって、視線がさっきよりも下へと移る。 四つん這いのせいで胸元が緩んでいて、そこからちらちらと下着が見えそうで見えない…… もう、限界だった。 「……マ、ジで……ヤバいから、もう、近づか……」 「何を言ってますの? 圭一さぁん? 降参ですの~?」 ふわふわとした耳が揺れる。俺を誘う。 「……みぃ!? 沙都子っ! それ以上圭一に近づいちゃダメっ!」 俺の異変にいち早く気付いたか、梨花ちゃんが沙都子を制止する。 「何言ってるんですの、梨花ぁ! これは大チャンスですのよ!」 だが、『そういうこと』に疎い沙都子は気がつかない。 無謀なことにも、狼と変わりつつある俺に無邪気に近寄ってくる。 「ダ……メ、だ……沙都、離れ……ッ!!」 「沙都子ッ! ダメ、圭一っ! ダメぇっ!!」 ぷつん。 ――俺の中で、何かが切れる音がした。 「……圭一、さん?」 俺の変化にようやく気がついたのか、そいつは不安げな声を出す。 その姿は、まさに震える子犬にそっくりだった。 俺という狼に、今まさに食われようとしている子犬。 ガシッと両肩をしっかり捕まえる。逃れられないように。 「……え? ちょっと、圭一さ――」 有無を言わさず、仰向けに押し倒す。 そのまま服を脱がせにかかる。 「ちょ、嫌、やめっ……やめてっ!!」 「圭一ッ! 止めるのです! 沙都子を離すのです!」 もう一匹の獲物が俺に向かって飛びかかってくる。 子猫は片手で捕まえ、同じように地面に押し倒しておく。 「や、嫌っ!! 梨花ぁっ! 嫌ぁぁぁっっ!!」 「沙都子ッ! ……離して、離してよッ! このぉっ!!」 二匹ともじたばたと暴れるが、体格差もあって俺には全く敵わない。 どれだけ叫ぼうとも、ここは人気のない山道。 見られるのを恥ずかしがって、人が通らない場所を選んだのが裏目に出たようだ。 仮に俺の腕から離れられたところで、リードで繋がれている以上助けを呼びにもいけない。 考えれば簡単なことだった。ここで食い散らかしたところで誰にもバレやしないのだ。 左手で押さえた子猫は後にして、先に捕まえた子犬から剥くことにする。 両足で押さえているため、全くもって抜けようがない。 右手で器用に服をずらし、暴れる子犬から服を剥ぎ取る。 この頃には恐怖の方が勝っていたのか、泣きながら弱々しい抵抗を続けるだけだった。 一方の子猫は、諦めが悪いのか未だじたばたと藻掻いている。 「……っく、嫌、……ひっく……止めて……」 「ホントに離しなさいよぉッ!! 離せって言ってんでしょっ!!」 ……みゃーみゃーと、うるせぇな。 ちょっとばかり子猫が耳障りだったので、子犬の下着をずらしたところで子猫も剥いておくことにする。 半脱げで、胸あたりまで露出させた子犬の首輪をしっかり掴み、地面に押さえておく。 中腰になって移動し、今度は子猫を両足で押さえつける。 空いた左手で、同じように子猫の服を剥ぎ取る。 「離してッ! 圭一! 目を覚ましなさいよ、このっ……! 止めてっ!」 子猫の方が、ボタンタイプで脱がしやすかった。 前を開き、下着をたくし上げると、子犬より小さな膨らみが露出する。 「止めっ……見ないでっ! ねぇ、圭一っ!!」 小さいとはいえ、実に美味しそうな色合いの蕾がそこにはあった。 邪魔な腕を二つまとめて拘束して、思いっきり貪りついた。 「……っ! や……けい…いち……」 「嫌ぁ……止めて、っく……くださいまし……圭一、さ……ひっく……」 じゅるじゅると音を立てて、吸い付く。 「ふぁっ! 圭一……止めて……っ」 「うわぁぁぁぁぁん!! 止めてぇ……っ!! 梨花を、離してぇぇっっ!!」 子猫の方が静かになったと思ったら、今度は子犬の方がきゃんきゃん鳴き出しやがった。 せっかく俺が、美味しく戴いているというのに。 この獣たちは躾がなってないらしい。食事中に騒ぐなどもってのほか。 だから、ちょっとした躾の意味も込めて子犬の方も構ってやろうと思った。 しかし二匹も押さえておかなきゃならないなんて、少し面倒だな。 その時、未だ手首に巻かれてる二本の「それ」に気がついた。 そうか、そういう手があったか。俺、頭良いな。 左手にある青いリードを取り外す。 子猫を器用にひっくり返し、後ろ手でリードを使って縛り上げた。 当然、子犬は一旦放してしまうことになるのだが、俺には確信があった。 子猫と違いややパニックに陥った子犬が、俺から逃げられるはずがない、と。 縛り上げるまでに30秒。 その間、子犬は必死に自身の首輪からリードを外そうとしていたが、手元が狂って上手く外せない。 そして俺は赤いリードを強く引っ張る。 かくんっと一瞬の抵抗の後、子犬が俺の眼前に引き倒された。 「や、嫌……わ、私に何を……?」 怯えたその瞳が堪らない。 首輪をぐっと掴み、子猫と背中合わせになるように引き寄せる。 さらに、青いリードの余った部分で子犬の両手も後ろで拘束した。 これで赤いリード一本で二匹を繋いでおけるし、邪魔な腕も動かせない。 片方を貪っている間に、もう片方に邪魔されることもない。 たった一つのことで、ここまで俺にとって食べやすくなるのだ。 やはり料理の技術は大切だなぁ、と微かに思った。 さて、思いっきり堪能するとしようか。 舐めるような視線で品定めをすると、二匹の瞳が恐怖に歪む。 さっきまで貪っていた、線の細い子猫も美味そうだが…… ここはやはり、柔らかそうな子犬から戴くべきか? うーん、でも生意気に抵抗する子猫を屈服されるのも良いかもしれない。 いやいや、怯えた子犬をきゃんきゃん喚かせるのも良いよなぁ。 ――よし、まずは子犬から戴こうか。 ぺたんと背中合わせに座り込ませた、子犬の正面側に回る。 「圭一っ! 沙都子は、沙都子はダメっ! 止めてっ!」 「あ……ぁ……」 子猫はみゃーみゃー喚き、子犬は恐怖のあまり言葉が出ない。 安心しろ、お前も後でじっくり味わってやる。 子犬のずらされた服の隙間から、柔らかそうな双球が顔を覗かせている。 小さな体つきの割には、意外と良い物を持っているじゃねぇか。 手を差し入れ、力を込める。 思っていたとおりの柔らかさと弾力が、俺の指を楽しませた。 「や……嫌、触らないでくださいましっ! 嫌ぁぁぁっっっ!!」 「圭一、沙都子に何をしてるのっ!? 今すぐ止めなさい!」 じたばたと藻掻き喚いているが、放っておくことにしよう。 いつまでも食べずにいるのも、もったいない気もするし。 ふにふにと揉み、麓から頂上まで絞り上げる。 薄桃色の先端に到達する度に、抵抗が一瞬弱まる。 小さいのに一丁前に感じてやがるらしい。いや、小さいからこそ感度が良いのか? 「や、止めてくださ……ふっ! ……ぁ、ダメ、ふぁ……」 ならば、こうしたらどうなるかな? きゅっと蕾を摘み、指の腹でころころと転がす。 段々と硬く、大きくなっていく。比例するように、吐息が漏れる。 「やっ…ふぁっ……ぁ、止め……んぅっ!」 「沙都子、屈してはダメなのです! ……ねぇ、沙都子! しっかりしてッ!」 子猫の声はもう届かない。 弱まっていく抵抗は、もはや意味を成さない程まで無くなっていく。 とろんと惚けていく瞳、桃色に上気した頬、時折ぴくんと跳ねる身体。 口先の抵抗は、今では小さな喘ぎを恥ずかしそうに漏らすだけ。 「……ぁっ、ん、やぁ……っ……ふあぁぁっ!」 もう辛抱堪らんとばかりに、一気に貪りついた。 夢中で舐め、吸い、甘噛みする。 「やっ……やあぁぁぁぁぁっっっ!!!」 「止めて圭一ッ!! お願いだから止めてぇぇぇっっっ!!!」 舌先で唾液を馴染ませるようにして、吸い上げる。 奥歯で軽く噛むと、コリコリとした触感が堪らない。 そしてそれよりも、耳に伝わる嬌声と悲鳴が心地よかった。 「――っあ! や、あぁ……んんっ!! きゃうっ!!」 「……止めて、お願い…っく……沙都子、沙都子だけは見逃して……うぅっ」 もちろん、お願いを聞いてやるつもりはない。 口を下にずらしていく。やや湿った布にぶつかった。 この下にこそ、最高の食材が待っている! 邪魔な布を取り去ろうと、ゴムに手を掛けた。 さっきまでボーッとしていた子犬が、危険を察知したのか、ハッとなり叫ぶ。 「や、止めてくださいましッ! 圭一さんッ!!」 悲痛な声もなんのその。破り捨てるような勢いで、それは取り除かれた。 毛も全く生えてない、幼い秘所が露わになる。 「嫌あぁぁっ! 見ないでっ!!」 「圭一ッ!!」 足を閉じて必死に見せまいとしているが、俺に力で敵うわけもなく。 ぴったり閉じた両足をこじ開け、濡れたそこにしゃぶりついた。 「ひゃうぅっ! や、そこ、きたな……ぁっ! ひぅっ!」 ぴちゃぴちゃと、下劣な音を立てながら。 ひたすら啜り、舌で狭い肉壁を掻き分け奥まで伸ばす。 後から後から溢れ出す蜜を、ズズズと飲み干していく。 真っ赤な顔をいやいやと振り、瞳からぽろぽろと涙がこぼれ落ちる。 ビクビクと跳ねる身体の感覚は、後ろに繋がれた子猫にも充分伝わっているだろう。 それを狙っていた。 「……止めて…うぅっ……わ、私、なんでもするから……お願い、沙都子を…っく……」 涙混じりの小さな呟きを、俺が聞き逃すはずもなかった。 「……ふぅん? 何でもするんだな? 今、そう言ったよな?」 見せつけるように、子犬の愛液で濡れた口元をぺろっと舌で拭う。 子犬はと言うと、荒い息をついて放心している。 さあ、これで決意は固まったよなぁ? こいつのこと大切なんだもんなぁ? 「……ひっく……します。しますのです……ボクが言うこと聞きますから、沙都子を……」 「よし、それじゃあまず、コイツをどうにかしてもらおうか?」 ズボンのチャックを開けると、既にカチカチになった肉棒が飛び出す。 ビクッビクッと、脈打ってるのがよくわかるぐらいだ。 「な……!? ど、どうすればいいのですか……?」 不安そうな顔で、俺を見上げる。 「とぼけんのは無しだぜ? ホントはわかってるんじゃねぇのか?」 蔑むような視線で見下ろしてやる。 「――ッ!? ……みぃ。わ、わかったのです……」 諦めたような表情で、小さな口を命一杯開く。 「小さいクセに、よく知ってるよなぁ? こんな卑猥なコトをさ」 罵ったときの、羞恥に歪む表情が堪らなく快感だ。 「……うぅ、この鬼畜……変態……恥知らずッ……」 悔しげに小さく呟かれる呪詛も、敗者の戯れ言と思えば実に愉快だ。 さて、満足させてもらいますか。 「――むふっ!? ふっ、ぐぅ!」 小さな口に無遠慮に肉棒を突っ込む。 苦しそうに咽せるが、気にしない。 「おいおい、満足させてくれよ? 歯を立てたりしたらこいつがどうなるかわかってるよな?」 「……むぅ、ごほっ! ……っく、む、ちゅ……」 後ろの子犬のことを口にすると、咽せつつも必死に舌を絡めたりしてくる。たいしたものだ。 技巧も何もないが、小さな舌にぺろぺろと舐められるだけで充分だ。 頭をグッと押さえ、遠慮のカケラもなく腰を前後に動かす。 生暖かく、湿った口腔の感触が心地よい。 「んーっ! ふ、ふっ……ちゅ、むふっ! ぐ……んぅっ!」 続けていくうちに苦しそうだった鼻息が、段々熱を帯び始めているのは気のせいだろうか? だとしたら、こいつ相当のマゾだぜ。 「ホントはこいつを助けたかったんじゃなくて、自分がシてもらいたかっただけじゃねぇのかぁ?」 「ち、ちが……げほっ! っふ、う、んぅーっ!!」 「ほら、欲しいんだったらやるぜ! 思いっきり出してやらぁっ!!」 「――――っ!?」 喉の最奥まで突き立て、豪快にぶちまける。 さっきまで随分溜まっていたせいか、結構な量が出た気がした。 「げほっ! ごほっ……! ぐぇぇ……っ」 口からぼたぼたと、白い液体がこぼれ落ちる。 「んだよ、飲んじゃあくれねぇのかよ」 まあいいや。これで随分大人しくなるだろう。 早くも硬さを取り戻したそれを、眼前に突きつける。 「……ひうっ!」 恐怖に彩られた声が漏れた。 「なあ? 次はどうするかわかるか?」 「……け……いち?」 俺が今いった言葉。 どうすればいい? ではなく、どうするか? と俺は聞いた。 その違いに、子猫はまだ気付いていない。 いや、頭がボーッとしていて気付けない、と言った方が正しいか? 青いリードを外す。後ろ手に繋がれた二匹が解放される。 それを子猫の首に繋ぎなおし、しっかりと手首に巻き付けておく。 さらに子犬の首に繋がれた赤いリードを手首から外し、近くの木に括り付けた。 余った部分で両手を拘束することも忘れない。外されて逃げられたら困る。 そして子猫のリードをぐいっと引っ張り、子犬を指差して宣言する。 「お前の願い通り、こいつにはまだ手を出さないでおいてやる」 「……まだ?」 「そうだ、状況によっちゃあ保証は出来ねぇからな」 「っ卑怯者!」 「じゃ、もう一度聞くぜ? 『次はどうするかわかるか?』」 「……まさか!?」 さっと、子猫の顔に絶望の影が差す。 正しい想像に行き着いたことを確認して、俺は子猫をうつぶせに転がした。 暴れているのを上手く取り押さえ、下着を取り去り、スカートを捲りあげた。 「や……それだけは止めッ…!?……ふみゃあぁっ!」 両足を鷲づかみにし、舌で蜜壷を掻き回す。 よし、充分濡れている。それじゃ行くぜ……ッ! 「――っあ! ぐぅ……痛い、止めて圭一! ホントに痛……ああぁぁぁっっ!!」 ギチギチと狭い中が、必死に俺を侵入させまいと抵抗する。 それを無視し、一気に奥まで貫いた。 「――――――っぅぅぅぅぅ!!!!」 ブチリ、と途中で何かが裂ける音と、俺のを伝わって滴り落ちる赤。 痛さのあまりか、声にならない悲鳴が空気を震わせるのみ。 だが、俺にとっては血でさえもただの潤滑油でしかない。 腰を持ち上げ、後ろから俺は躊躇せず犯し始めた。 「っあ! や、っつぅ……あ、あ、ぁっ……はぁっ……んんぅっ!」 リズミカルな肉と肉のぶつかる音の合間に、吐息が漏れる。 もう壊れてしまったのか、よだれの垂れた小さな口は甘い喘ぎしか紡がない。 狭い中が俺のモノに絡みついて、きゅうと締め上げる。 「んっ……やぁ、う……あっ、あっ、あぅっ!」 その時だった。大きな悲鳴が上がったのは。 そちらを見る。子犬が目を見開いて、口をパクパクさせていた。 「ちっ、思ったより早く目が覚めたな」 「嫌ああああぁぁぁぁっっ!! 圭一さん、梨花に、梨花に何てことを――ッ!!」 「あ、あ……沙都子、やだ……見ないで……ふああああぁぁぁぁっっっ!!!!」 自分の恥ずかしい姿を見られた羞恥心からか、子猫の中がより一層締まる。 どうやら達したらしかった。 俺はまだイってないのでそのまま続けようとしたが…… 「止めて! 梨花に手を出さないでくださいましッ! このケダモノぉっ!!」 「ほぉう。あれだけさっきまで泣き叫んでたクセに、まだ生意気なこと言えるんだな」 動けなくなった子猫を地面に横たえ、子犬の眼前に詰め寄る。 「私に近寄るなぁッ、このケダモノ! 梨花と私のそれを外せッ!」 俺の手に未だ握られた青いリードを、キッと睨み付ける。 「俺がケダモノなら、さしずめお前は雌犬ってところだろうが。それと――」 木に括り付けたリードを上にずらしつつ、子犬を抱え上げていく。 「お願いするときは、それ相応の頼み方があるってモンだぜ?」 「触るなぁッ! わ、私に何をするつもりなんですの……!?」 「躾だよ。駄目な犬は、ちゃあんと躾けてやらねぇとなぁ……?」 俺の剛直をあてがった先目がけて、一気に下ろす! 「ひぎぃっ!? ――――やあああああああっっっっっ!!!」 俺のモノが深々と突き刺さっても、俺と子犬とじゃあ身長差がありすぎる。 もちろん、その分子犬の足が地面を踏みしめることは出来ない。 結果、最奥まで突き刺さっていても、重力によってさらに無理矢理俺が押し込まれていく。 「痛……嫌ぁ、うぅっ……助けて、にーにー……痛いの、嫌……」 限界以上に圧迫され、よく見れば下腹部がほんの少し盛り上がっている。 それでも俺は遠慮しない。 軽く腰を引き、抉るように一気に貫く。 「ひぐぁあっ! ぐ……ああぁっ! うああっ!」 苦しげな悲鳴と、接合部からぼたぼたと地面に落ちるピンク色の液体。 それは地面が吸収しきれず、小さな水たまりを作るほどだ。 「ああっ! やっ! ひぅっ! ……ふああっ!!」 ある地点を越えたときから、声に甘さが含まれていく。 よく見れば俺の動きに合わせて、かくんと腰が動いている。 笑うように、微睡むように、その表情は悦びで満たされていた。 ……とんだマゾだな、こいつも。 ぎゅうぎゅうと締め付けてくる中も、複雑な動きで俺を射精へと導いていく。 「あはっ……やぁっ! 圭一、さ……んぅっ! やあぁぁっっ!!」 「……っ!」 搾り取られるかのように、俺は二度目の欲望をぶちまけた。 中に思いっきりドクドクと注ぎ込む。溢れた分が地面へとどろどろ落ちていく。 抱えているのに疲れてきた俺は、それにも構わず地面に子犬を下ろした。 ハァハァと、三者三様の荒い息だけが静かな森にこだまする。 しかし俺の剛直は、まだ疲れを知らないようだ。 二匹のマゾ雌に充てられてか、むしろ元気を増したようにも思える。 さぁて、次はどちらを戴こうか。 二匹とも、もはや衣服とは呼べない布をギリギリのところでまとわりつかせている程度。 そのくせ耳と尻尾はきちんとついたままなのだから、流石と言うべきか。 おかげで全裸より妖しい色っぽさがある。 しかもぐちゃぐちゃの服から覗く肢体は、そんな姿に似合わない幼いものなのだ。 舌なめずりをしつつ、二匹の顔を交互に見やる。どちらからも熱っぽい視線。 「……みぃ、圭一。……沙都子はダメなのです。代わりにボクを……」 「圭一さん……梨花は止めてくださいませ。私には何をしてもいいですから……」 完全にどっちもイカレちまったようだな。 口先じゃもう一方のことを庇うようなこと言って、本当は期待に目が輝いてやがる。 それならまとめて喰らい尽くしてやろう! 木に括り付けた赤いリードを外して手首に巻き、子犬を仰向けに地面に転がす。 続いて腕が疲れてはいたが、それを無視して子猫を抱え上げる。 そして子犬の上にうつぶせに乗せた。 「きゃ!」 「あうっ! さ、沙都子……」 顔をつきあわせる形で、二匹が重なる。 それを上からぎゅっと押さえつけた。 何度も何度もぎゅ、ぎゅ、ぎゅっと。 ここで上がるのは苦悶の声じゃない。同時に奏でられたのは喘ぎ声。 手を離すが、二匹はもぞもぞと動き続けていた。 それもそのはず、さっきから何をしていたかというと…… 「ふあっ! や、ダメですわ、梨花……きゃうっ! 胸は……ッ!!」 「あ、あっ! 沙都……ッ、だ、めぇ……んっ!」 互いの胸を擦り合わせて、感じてるんだぜ? まさに絶景と呼ぶにふさわしい。 二匹の幼い雌獣がまぐわっているところなんて、そうそうお目にはかかれない。 よく見れば、子犬の方なんか腰がカクカク動いてるぜ? 「んっ、やあっ! あ、ダメ、梨花ぁ……も、我慢出来な……ッ!」 「沙都子っ! やっ、それはダメっ! ひゃうぅぅっ!!」 宴はさらにヒートアップしていく。 胸だけでなく、互いの太ももに秘裂を擦りつけ合う。 ぐしゅぐしゅという水音と、荒くなっていく息。 声色はより一層高く響き、互いが互いの痴態に興奮しているようだ。 動きは徐々に激しく、艶めかしいものへと変わっていく。 「あっ、んんぅっ……沙都子、ゴメンっ!」 「はぁッ……え? 梨花? ――ふむっ!? ん…ちゅ……」 子猫が子犬の唇を奪い、熱いキスを俺に見せつけてくる。 舌と舌が入り乱れ、子犬の頬を伝ってよだれがつーっと滴り落ちた。 ……そろそろ、俺も限界かな。 雌獣の宴に俺も混ざるべく、上に乗っている子猫の位置を少し補正する。 肉棒を二匹の間に差し入れると、ビクンッと二匹同時に跳ねる。 そのまま二匹の陰核を擦るようにして、腰を動かす。 「ひゃうっ! ん、やぁっ! 圭一さんっ! んっ! ああぅっ!」 「圭一のがッ! 当たっ……あうっ! くぅんっ!」 上から、下から、小さな突起が擦れる。 同時にぬるぬるとした愛液にまみれ、滑りが良くなっていく。 当然、スピードは増すばかり。 一番敏感なところを責め立てられ、後半は二匹とも声なき声を上げるのみ。 喉を震わせ、肺の空気全てを絞り出すように。 そして、俺は火山が噴火したような勢いで、三度目を思いっきりぶちまけた。 「「ふああああぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!!」」 二匹とも同時に声を上げ、俺の白濁とした液をお腹に浴びながら果てた―― ――目を開けたら、朝だった。 いや、朝なのもかなり疑問だが、それ以上に疑問がある。 何故俺は、外で寝ているんだ!? いきさつを思い出そうとしても、俺の脳が拒否反応を起こして思い出せない。 というか、昨日の記憶がごっそり抜けてるのが、すっげぇ不安なんですが。 しかも体がやけに重い。疲れているというレベルじゃないぞ、これは。 特に腰の辺りがとても痛いんですが……? 昨日、俺の身に何があったんだ!? とりあえず思い出せるところから、徐々に思い出そう。 昨日部活をやったところまでは覚えている。 そう、確か俺が優勝で、誰かがとんでもない罰ゲームだったんだ。 なんだっけかな……? うーん、凄いものを渡された気がする。 とてもペラペラで、軽い。だけどとても重い価値のあるもので…… そうだ、それよりもどうして俺が優勝したんだ? 確か沙都子と梨花ちゃんが、断トツだったはずじゃあ……? ……沙都子と梨花ちゃん? そこまで思い出したら、後は簡単に解けるパズルのようだった。 そうそう。沙都子と梨花ちゃんと、とんでもない賭けをしたんだ! 俺が1位になったら、獣装備でお散歩券。 だから俺は二人をお散歩させてたわけで…… その途中からだ。何かを隠すように思い出すことを拒否しているのは。 ――ちょっと待て。二人をお散歩させてたなら、二人はどこ行ったんだ? その時になってようやく、下半身が何か温かいものに触れられている事に気がついた。 とても怠い体に鞭打って、上半身を起こす。 俺の目が捕らえた光景は…… 「……うわぁぁあぁぁあぁぁああぁぁっっ!!!!」 叫んだ。よくわからないから叫んだ。 俺の脳が目の前の光景を理解することを拒否している。だから叫んだ。 だってさ、信じられないだろ? こんなの。 ほとんど全裸と言っても差し支えがないほど、ぐちゃぐちゃになった服を纏って。 髪や顔、身体にところどころ白い何かがこびり付いていて。 上気した頬は艶めかしくて、とろんとした瞳には既に光は無く。 それぞれの耳を嬉しそうにぴこぴこ動かしながら。 小さな舌をちょこんと出して、チロチロと。 子犬がミルクを舐めるように。子猫がミルクを舐めるように。 ――俺の勃起している『それ』を、沙都子と梨花ちゃんが二人で舐めていた。 脳に記憶が呼び起こされる。 誰だよ!? 誰だよ、二人をこんなにした奴は!? 思い出せ、誰だ? 誰だ? 誰だッ!? ああ、頭が痛い。くそ、くそっ…… わかってるだろ!? 前原圭一ッ!? こんなの、誰だか明白じゃねぇかッ! 俺の両手首に巻かれた『それ』。そう、それだよ! こいつが……リードが俺の手に巻かれている時点で、俺と二人は昨日からずっと一緒にいたんだよ! そうだ……俺が、やったんだ。 何度も何度も陵辱して、食い散らかした。 この白いものだって俺が出したものじゃねぇか! お前、何回出したんだよ? 二、三回ってレベルじゃねぇぞ!? 少なくとも五回以上はぶちまけたはずだ。 そうだよ……泣き叫ぶ彼女たちを押さえて無理矢理『犯した』んだ。 他の誰でもない、この俺が。 「ああぁぁぁああぁぁ!! ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」 怖くなって謝る。誰に? 目の前の二人は俺の言葉なんて、既に届かなくなっているのに? それでもただひたすら謝り続ける。 赦しが欲しいんじゃない。むしろ赦さないでいて欲しい。 だからこそ謝る。この口が、喉が、裂けるまで。 「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」 ――本当に獣となってしまった二人には、永久に届かないかもしれないとわかっていても。
https://w.atwiki.jp/when_they_cry/pages/44.html
今日は綿流しの祭り。 奉納演舞が行われている間、神様である僕は社の中にいないといけない。 もう少し梨花やその仲間達と一緒にいたいけれど仕方がない。 僕はみんなの中には入っていないけれど、それでも彼らと一緒にいるのは楽しい。 正直言って一人で社の中にいるのはほんの少し寂しいのだけれども、それも仕方のないこと。 おや……? 祭具殿の前に人影が見えるのですよ? そのまま僕はその影に近づく。……その人影は富竹と鷹野だった。 富竹がかちゃかちゃと錠前をいじっている。 「……まったく。鷹野さんも好きだね」 「うふふふ。……なんていっても、これは私のライフワークですからね」 あぅあぅ。祭具殿の中を見ようというのですか? 罰当たりな奴らなのです。 でも、僕は別に彼らを罰するつもりはない。見たければ別に見ても構わないと思う。 それにきっと、独りぼっちでいるよりは幾分かましだと思うのです。 かちゃっ 軽快な音を立てて南京錠の留め金が外れる。 「開いたよ。……じゃあ鷹野さん。僕はここで見張っているから、君は中を見てればいい」 「くすくす。あら? ジロウさんは一緒に来てくれないの?」 「……知ってるだろ? 僕はこういうのは苦手なんだ。それに、鷹野さんの邪魔もしたくないしね」 富竹は曖昧に笑った。 「邪魔なんて事ないわよ? 少なくとも、一人でこんな暗いところにいるよりはずっとましよ」 「ちょっ……ちょっと、鷹野さん……」 鷹野は富竹の腕を掴み、強引に祭具殿の中へと引きずり込んでいった。 暗闇の中で独りぼっちよりはましという鷹野の言葉に共感を覚え、僕は少しだけ苦笑した。 彼らの後に続いて、僕も社の中に入っていった。 ランタンの灯りの中、ぱしゃぱしゃとフラッシュをたいて、楽しげに鷹野が写真を撮っている。 その傍らに富竹は立っていて……社の中にある拷問道具や解剖道具に恐々としながらも……楽しげな鷹野を見て笑っていた。 「うふふふふふふ☆ なるほどね。……こんなものが日本にもあったなんて驚きだわ。そしてきっとその意味は……ああ、ひょっとしてこういうこと? じゃあ、人食い鬼伝説の元は……。すごいわ……今までは仮説にすぎなかったけど。これなら……」 見ているものはおどろおどろしいけれど、まるで子供の様に夢中ではしゃぐ鷹野。それは普段の鷹野が見せない鷹野で……僕から見ても、何故か微笑ましいような気がした。 「ほらほら、ジロウさん……これ見て? これどうやって使うか知ってる?」 鷹野が床に落ちていたペンチのような道具を拾い、それを自慢の宝物のように富竹に見せる。 「いや……出来れば聞きたくないかなぁ……。あはは……今夜夢に出てきそうだ」 「んもぅ……ジロウさんの恐がり。……くすくす☆」 心底楽しそうに、鷹野が口に手を当てて笑う。 と、……ふっと鷹野は一瞬、寂しげに微笑んだ。 「……ありがとう。ジロウさん。無理言ってこんな事に付き合わせてしまって……」 「いや、僕の方こそ久しぶりに鷹野さんの笑顔が見られて嬉しいよ」 快活に笑う富竹。 「ねぇ……。ジロウさん?」 鷹野はそれだけを言って、富竹へと近づいていく。 「……?」 そして、富竹の前で一瞬立ち止まり――。 「んっ」 鷹野は富竹の頬に両手を添え、キスをした。 富竹は不意をつかれて驚いたようではあったけれど……すぐに目を閉じて、彼女を優しく抱き寄せた。 鷹野が唇を離す。 「ねぇジロウさん……。ここで、抱いて下さらない?」 「ええっ?」 富竹は今度こそ驚きを隠せなかった。 ……それは僕も同じだった。彼女は祭具殿を何だと思っているのですか。あぅあぅあぅあぅ。 あまりにも突然な展開に、僕も富竹も思わず赤面してしまう。 「ちょっ……ちょっと待ってよ鷹野さん。……こんなところでかい?」 「ええ。そうよ」 「ダメだよ……人が来たら……。それに、実を言うとさっきから誰かに見られている気がして……」 「大丈夫よ。奉納演舞が終わるまでは誰もここには来ないわ。それに、見られているなんて気のせいよ」 「でも。……ほら、僕はゴムを持っていないし……」 「……構わないわ。そんなのいらないもの」 そう言って鷹野は富竹の胸に顔を埋める。 「お願いよ……ジロウさん。貴方が欲しいの」 「…………鷹野さん………………」 富竹はしばらく呆然と鷹野の肩に手を置いていたが……やがて意を決して、彼女を抱き寄せた。 「本当にいいんだね? 鷹野さん」 「ええ……、ジロウさん」 鷹野は頷いた。 んんっ くちゅっ くちゅっ そこにあるのはランタンの光だけ。薄暗がりの中で、彼らはキスをした。 あ……あぅあぅあぅあぅ。彼らは本当にここで始める気なのですか? あぅあぅ。 二人とも目を閉じて……濃厚に舌を絡め合い、唾液を交わす。 「んんっ くふっ ううぅ」 時々漏れる鷹野の声が艶めかしい。 僕は間近で見ながら、息を呑んでいた。 キスを交わしながら、鷹野の右手が富竹の体をなぞって……大きく膨らんだ股間へと移動していく。 富竹もまた、右手で鷹野の豊満な乳房を揉みしだいていた。 二人が唇を離す。 「ふふふっ。ジロウさんのここ……最初は嫌だって言っておきながら、もうこんなに大きくなってるわよ?」 「いや、それは……鷹野さんがあまりにも魅力的だからだよ。……仕方ないじゃないか」 「んふふ。……じゃあ、そういうことにしておいてあげる」 妖艶に微笑んで、鷹野は上着をまくり上げた。 あぅあぅ……前々から思ってはいましたけど、やっぱり鷹野の胸は大きいのですよ。生で見るとまた迫力が違うのです。 僕は富竹と一緒に、鷹野の胸に目を奪われていた。 鷹野はその豊満な乳房に上着を乗せたまま、自分の背中に手を回し、ブラのホックを外した。 ぷちり と音がして、淡いピンク色をしたレースのブラジャーが下に落ちる。 ゆさっ ゆさっ と鷹野の乳房は揺れた。 そして、その場で立て膝を付いて、ベルトを外す。 ジッ……ジジジッ ゆっくりと焦らしながら富竹のジッパーを下ろしていく。 富竹の息が……荒く祭具伝に響く。 鷹野はキャベツの葉を剥くように富竹のズボンを脱がし、そして下着を下ろした。 びんっ とそそり立つ富竹の男性器が露出する。 あ……あぅあぅ☆ 富竹も意外と立派なものを持っているのですよ☆ 圭一のがオットセイ☆なら、富竹のはトド☆なのです。 「んふふっ」 鷹野はその胸で富竹のものを挟み込む。 富竹の亀頭が、その双丘の隙間から顔を出していた。 「ああっ……鷹野さん……」 鷹野が富竹の亀頭をくわえ、富竹は喘いだ。 むにむにと胸で富竹のトド☆を刺激しながら、首を揺すって亀頭に舌を絡めていく。 富竹の尻にきゅっとえくぼが出来る。 「……ふふっ。ジロウさんって本当にこれが好きね? 私の胸の中でますます固くなってきたわよ」 「ああ……最高だよ。鷹野さん」 恍惚の表情を浮かべる富竹。 「んふふふふふふ」 再び富竹のものを口に含み、愛おしげにパイズリを再開する鷹野。 ちゅくっ ふと、僕は股に力が入るのを感じた。 こっそりと袴に右手を入れて確認してみる。……そこは湿っていた。 あ……あぅあぅ。困ったのです。僕も見ているだけじゃ堪らなくなってきたのです。 い……いいですよね? 少しだけなら……。梨花も近くにいませんし、彼らに僕の姿は見えないのですから。 そのまま右手で股間を擦り、左手を巫女装束の中に入れて右の乳房を揉みしだく。 どうやら自分で気付かないうちに火がついていたのか……僕の体は敏感に刺激を伝えてきた。 はぁはぁ と、彼らの声に混じって僕の吐息も祭具伝に響いていく。 「じゃあジロウさん。……今度はあなたが私にしてくれない?」 すっ と突然鷹野は行為をやめ、立ち上がった。 このままパイズリで富竹をイかせるのは、鷹野の本意ではなかった。 「ああ、分かったよ。鷹野さん」 靴と一緒にズボンを完全に脱いで……今度は富竹がその場に座り、鷹野のズボンと下着を下ろしていく。 富竹と同様に、鷹野も靴と床に落ちたズボンを脱いだ。 ランタンの光に、てらてらと鷹野の恥毛が光る。 「鷹野さん。……僕はもう……」 「挿れたいの? ……ええ、いいわよ。私もそうして欲しかったの」 焦点の定まらない目で、鷹野は言った。 富竹が立ち上がると鷹野は富竹の上着をまくり上げ、そして富竹の鍛え上げた体に胸を押し付けた。 そして富竹が鷹野の腰に手をやって彼女を支えると、鷹野は左脚を富竹の右脚に絡めて腰を浮かし……その形で富竹は鷹野の中へと挿入した。 「ん……ふうっ んんっ」 立ち上がったまま、富竹がゆっくりとピストン運動を開始すると、鷹野は富竹の背中に手をまわしてしがみついた。 富竹のものが鷹野の中を出入りするたびに、結合部からぬちゃりと粘り気のある液体が滴り落ちていく。 僕はもう、完全にその光景に目を奪われていた。 「あふん あんっ うんっ んんっ」 鷹野の嬌声に、かつての僕のそれとイメージが重なる。 僕は鷹野の嬌声に導かれるまま、中に男の人のものが入ってきたときの感覚……僕の中をえぐりそして満たした、熱くて固い肉の感触を脳内に再現する。 それは執拗に僕の奥を突き、そして肉壁を……ひだをかさで擦る。 僕もそれを貪欲に締め上げ、もっと奥へ奥へと腰を動かす。 抗うことの出来ない強い力に責められ、自分の自我が壊れていく快感。 今、鷹野が味わっている感覚がまさにそれだった。 「ジロウさん……私……もうっ」 「我慢できないのかい?」 富竹が訊くと、鷹野は目を瞑ったまま頷いた。 「じゃあ、もう少し激しくいくよ?」 そう言って富竹は鷹野のお尻に両手をやり、彼女を抱き上げた。無論、挿入したままで……。 鷹野が両脚を富竹の腰にまわし、抱っこされたまましなだれかかる。 「あふんっ」 富竹が再びピストン運動を開始する。ただし、今度は先ほどよりもスピーディに……。 ぬちゅっ ぬちゅっ ぬちゅっ ぬちゅっ 「あっ あっ ああっ あっ ああああっ」 富竹の腰の動きに合わせて鷹野の喘ぎ声が響く。 富竹もその声に興奮しているのか、ますます腰の動きを激しくしていく。 「鷹野さん。凄いよ……」 夢中で腰を振る富竹。 「あふうんっ あうううぅっ」 鷹野には富竹の言葉に応える余裕がない。 彼女は必死で富竹にしがみつき、ただ喘ぐことしか出来なかった。 僕もまた夢中で、自分で自分を貪っていた。 一旦落ち着いていた指の動きが、もう二度と止まれないスピードで僕をたかめていく。 このまま立っているのが辛いのです。 いつの間にか僕は腰を曲げていて……、小刻みに腰も動かしていた。 舌を出して喘ぎながら、富竹と鷹野の行為を見続ける。 見続けることしか出来ないのが、あまりにも辛い。幻でもいいから、もう一度彼に抱かれたいと願ってしまう。 だから、僕は止まることが出来ない……。切ないほどに、僕の膣は僕の指を締め上げることを止めようとはしない。 「ああっ。鷹野さん。鷹野さん。鷹野さん……」 「ジロウさん。ジロウさん。ジロウさん……」 二人は互いに名前を呼び合い。少しでもお互いを一つにしようと固く抱きしめ合う。 鷹野の喘ぎ声がどんどん高いものになっていく。 肉と肉が打ち合う乾いた音と、粘液が出す粘り気のある音が、より早く、そしてより強くなっていく。 「鷹野さんっ。僕……もうそろそろ……」 「イクの? ジロウさんっ? いいわっ! そのまま出して……私の中に出してっ!!」 鷹野がそう言うと、ラストスパートだと、富竹が機関銃のように腰を振って……。 「あっ あああああああああっ!!」 「んっ くうんんんんんんんんんっ!!」 「あぅあぅあぅあぅあぅあぅあぅっ!!」 僕達は同時に達した。 くたっ と富竹に体を預ける鷹野。 はぁはぁと荒い息を吐きながら、達した余韻に浸る僕。 鷹野の秘部からは富竹が放出した精液がどろどろと流れ落ちている。 鷹野は薄く涙を流していた。 そしてそんな鷹野の頭を、富竹は優しく撫でていた。 そして僕は気付いたのです……彼らは、本当に心の底から互いを愛し合っていたのだと……。 もうすぐ奉納演舞が終わる時間……。 そう……彼らの時間も、もうすぐ終わる。 それを思い出すと、僕の心は少しだけ痛んだ。 私が持っていたポケットティッシュを使って、私達は自分の体についた体液を拭いた。 奉納演舞が終わる頃には私達は着替えも済ませ、祭具殿を出ていた。 綿流しを行っている沢へと向かう。 ふと、ジロウさんは立ち止まった。 「ねぇ鷹野さん……。一つ訊いてもいいかい?」 「なぁに? ジロウさん」 「どうして今日は急に……こんなことを……」 何を今さら……、と言うよりいつも今さらな人なのよね、この人って……。 私は苦笑した。 「保険よ」 彼は首を傾げた。 「ううん。……いいのよジロウさん。今は分からなくて……」 私がそう言うと、彼は分からないながらも納得してくれたようだった。 くすくす。この保険という言葉の意味が分かったとき、あなたはどんな顔をするのかしらね? そう……これはきっと保険。私は今夜貴方を殺すの。 でも、きっと心のどこかで貴方を殺したくないって思ってる。あなたに……これから罪にまみれる私に、どこまでも付いてきて欲しいって願ってる。 正義感の強い貴方のことだから、きっと私には付いてきてくれないんでしょうけど……でもこれでも来てくれないのかしら……? 今日は私の受精しやすい日なのよ? ジロウさん。だからひょっとしたら、貴方と私の子供が出来るかもしれない。 ああ、そうね。もし本当に貴方の子供が出来たなら、貴方を殺して、やがて私が用済みになって、彼女らに命を狙われたとしても……生き抜く強さを得られると思うわ。 私は心の中で呟く。 ジロウさん……ありがとう……そして、ごめんなさい。 私の罪を流す事なんて出来ない無意味な儀式……綿流しが行われている沢までは、あともう少し……。 遠いお囃子に耳を傾けながら、私は笑みを浮かべた。 ―END― ―最多の可能性― ダン、ダン、ダン。 僕は祭具団の中で地団駄を踏んでいた。 あぅあぅ。何でまた今回も圭一と詩音がここに来るのですか? お前達がいると富竹と鷹野が何にもしないのです。最後のときぐらい二人きりにさせてあげるのですよ。 何でこの終わった世界での、数少ない僕の楽しみを邪魔するのですか? ダン、ダン、ダン。 僕は聞こえるはずのない地団駄を続ける。 ただ、まるでその音を聞いているかのように怯える詩音がほんの少しだけ不思議だった。 「…………ね。あなた……悟史君。………………よね?」 あぅあぅ。何を言っているのですか。いいから詩音と圭一はここから出ていくのです。 ダン、ダン、ダン。 やがて、ギイイイィィィィィッと音を立てて富竹が扉を開け、顔をのぞかせた。 あぅあぅ。時間切れなのです。結局、この世界でも鷹野と富竹のえっちはお預けだったのです……。 僕はがっくりと肩を落とした……。