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フリーなカメラマン 生本番 ~ネトラレナ~の続き もうすっかり茫然自失していたのに、俺は奴の声でふたたび覚醒する。……してしまった。 奴のきもちよさそうな声を羨ましくおもいながら、もうドタンバタンと床の上を暴れまわる。 といっても身動きを取れないのはあいかわらず、ただイモ虫みたいに這いずり回るだけだ。せめて……せめて手さえ自由になっていれば、このズボンの中で破裂しそうになっているものをシゴけるのに。 いくら興奮しようと、ペニスに触れず射精などできない……。 この溜まったもの……ドロドロに蠢いているものを……誰かなんとかしてくれええぇぇ!!! 俺が暴れまわってる最中でも、当然のように富竹とレナは激しいセックスを続けていく。 富竹が腰を激しく打ち付けると、奴の腹とレナの股間がぶつかり合う。 その連続した動きがなんともいえない乾いた音を耳に響かせていく……いくんだよおお! パンパンパンパンパンパン!!!!!スパンスパンスパンスパン!!!!!! 「ふあぁぁぁ富竹さん激しいぃぃぃぃ!!!レナそんなに突かれたらもう身体おかしくなっちゃうなっちゃうなっちゃうなっちゃうよぉぉぉよおおおおダメダメらめぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 「いいよもっとおかしくなりな!レナちゃんは激しくされるのが好きみたいだからもっと奥まで突き刺してあげるよほらほらほらこうペニスを叩きつけられるのが好きなんだろう!!!」 「あはぁぁぁあ!!!ややぁぁだめだめそれだめだめそれダメダメダメあぁぁぁ許して許してゆるしてゆるしてごめんなさいごめんなさいごめんなさいひいひいああぁぁぁぁ!!!!!」 富竹はレナにペニスを突き刺す!突き刺す!突き刺す! ズブズブ!ズブズブ! その激しさにレナはおもちゃみたいに揺らされる! ガクンガクン!ガクンガクン! 口から出たよだれがそこらじゅうに飛び散る! ピチャピチャ!ビチャビチャ! 二人の乗るベッドが音を立てる! ギシ!ギシ!ギッシ!ギッシ! ああそれがたまらなくいやらしい!いやらしすぎる!!! 割れ目がピストンさておまんこ液が噴き出る! ブビュブビュ!ビュルルル!!! 真新しいシーツがもう汚れる! 汚れる! 汚れまくる!!! 奴のペニスとレナのおまんこが絡み合う音が聞こえてああぁぁぁもうやめてくれぇぇ!!! あぁぁでもすげえ・……す、すげえ丸見えで……レナの処女まんこにもうあんなズッポズッポ富竹のが……うまそうに……きもちよさそうに……あぁぁぁあぁすげええええぇぇぇぇぇ!!! パンパンパンパンパンパン!!!グッチュグッチュグッチュ!!!ブビュッブビュゥゥ!!! 「あひぃぃ!あぁレナだめだめこんなのダメぇぇぇ感じすぎちゃうよぉぉぉぉあ、あ、あぁぁぁ!富竹さ!お、おねが!も、もう少しゆっくりあぁぁ、あんあんあんあん、あんあはぁそこダメぇぇそんなに奥擦っちゃダメだよぉぉぉあ、ああ、あ、き、きもちい、い、ひああぁぁぁぁ!!!」 あぁ……あぁ……ふ、普段あんなにかぁいらしく……はぅ~♪だとかお持ち帰りぃ~♪だとか言ってるレナでも……あ、あんなふうになるんだ? あんなエロビデオみたいな喘ぎ声……あ、あげるんだ? あぁ……な、なぁレナ、そんなにきもちいい? そんなおかしくなっちまうほどにセックスっていいもの? そ、そりゃあ俺はまだ童貞で、おまけに男だから女の快楽なんてわかんねぇけど……そ、そんなよがり狂っちまうほどいいものなの?……あぁ……このレナの顔……舌をだらしなく出して……ハヘハヘ息をして……よだれをピチャピチャ垂らして……こういうのなんていうんだっけ?……ああ……さっき奴がちょこっと言ってたような……ああそうだ……ア、アヘ顔だっけ?……白目まで剥いて……きもちよさそ……に………くぅおあああ俺もやりたいレナと犯りたいヤリたいレナとヤリテぇよぉぉぉぉ!!! 『そ、そうだろう圭一くん!君ももうたまらないだろうけどごめんごめん今レナちゃんのまんこはズッポリ埋まってるんだごめんねあははごめんごめん!!!なにせほんとにすごいんだこのレナちゃんおまんこ僕ももうガマンできそうにないんだよぉぉぉもうこれ以上お腹に力を入れるのも限界なんだぁ!!!ほんとはもっと楽しみたかったけどこのままレナちゃんの中に出していいかいこのまま中出ししちゃってもいいかないいよねぇ!! いちおうレナちゃんの大好きな君にこれだけは聞いたおかないといけないとって思っ……くぅぅぅぅぅあぁぁダメだダメだダメだぁぁぁぁぁ!!!君がダメって言ってもこのキツキツに締め付けてくるレナちゃん処女まんこには抵抗できそうもないよぉぉ!!!で、でもしょうがないよね?これはレナちゃんが悪いんだ君のことが大好きなレナちゃんがこんなに僕のペニスをグイグイ締め付けるからヌルヌルきもちよくするから悪いんだよあぁほらほらほらまたそんなにほんとスケベな女だなあぁぁ出る出る中に射精するよ圭一くんごめんごめんよごめんねぇぇぇあぁぁ!!!』 !?や、やめろやめろやめろそれだけはやめろやっちゃいけねえだろうがぁぁぁやめろ絶対やめろやめろやめろああ羨ましいうらやましいうらやまちがうちがうそうじゃねぇぇぇぇそんなことしたらできちまうだろうがなんだっけアレだよアレとにかく『出来ちまう』だろうがやめろやめろやめてくれぇぇぇ富竹さぁぁぁぁんやめろこのド鬼畜野郎おおおおおおぉぉぉぉ!!! ドビュルルルゥゥゥゥ!!!ドビュドビュ!!!ドビュビュビュビュウウウゥゥゥゥ!!!!! 「!? ふ、ふああぁぁぁレナのお腹が!お腹が熱いよぉぉぉ何これぁぁああぁぁぁでもきもちいい、ひい!なにか来てるきてる!レナのお腹のなかにピュッピュッしてるよぉぉぉ!!!」 あぁ……あぁぁぁ……あああああ……だ……出しやがったぁぁぁ……。 俺の……俺の必死の叫びも空しく……富竹は……奴は……レナの中に……まだ誰の子種も受け入れたことのない……膣に……子宮に射精していった……しちまった……。 左のモニター……レナの割れ目に突き刺さっている奴のペニスが……ビクンビクン脈をうっているのが見える……射精の動きだ……あれはまちがいない……だって俺もしたことあるんだから……男にとって最高に……きもちいい瞬間だ……。 しかも、あ、あの野郎……出してる最中も……今射精しているこの瞬間にも……ああそんなのありかよ……う、動いてやがる……腰をガンガンブチ込んでやがる……レナのまんこに……ドクドク流し込みながら……中で精液を……グチャグチャに掻き混ぜてやがる……。 ドビュビュビュ!!!ドビュゥゥゥゥ!!!ビュビュビュ!!!ビュウゥゥゥゥ!!!!! 「う、うおおう……レ、レナちゃんどうだ……い、最高だろ!ぼ、僕もいい……くぅぅ!!!」 「あひ!あひぃ!こ、こわれちゃ!レ、レナの中、身体、こ、壊れちゃ!う!あ、あ、あ!う、嘘!嘘だっ!こ、こんなのこんな!のぉうそぉ!あ、あぁぁ!き、きもひい!いいひぃ!!!け、けいいひくふぅぅんレナきもひい!これいいいい!!!あひゃぁああぁぁあぁあ!!!」 『あぁぁぁさ最高だあぁぁぁぁこの女の膣はほんとに最高だよ圭一くん!!!ず、ずっとこのおまんこに射精するのを狙ってたんだ!あのゴミ山で!初めてレナちゃんをカメラに収めた時から!ずっとずっとこのかわいやらしい身体に中出しするのを狙ってたんだよぉはあはあはあはぁぁぁぁ!!!だからね圭一くん君のような男の子が傍にいると知った時は少し残念だった!なんせもう君が先に処女をもらっているだろうなと思ったからね!でもすぐにそれは杞憂だとわかったんだよ!だって彼女と話してみればわかる君と話してみればわかるああこの初々しさは間違いなく『まだ』だなってねえええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!あぁありがとう圭一くん!君がモタモタしていてくれたおかげで僕はこんなにもくおおおおおこんなにもきもちいい処女まんこを味わうことができたよおおぉぉうううううう出る出るデルまだ射精するよこれはすごいすごい袋の中のものが全部吸い出されそうだああぁぁぁぁぁ!!!見てみなよこの顔!僕に中出しされて馬鹿みたいによがり狂ったレナちゃんのアヘ顔! まったくほんとスケベな女の子だ!ドスケベな淫乱な女だったね!清純そうなふりしてとんだド変態女だったってわけだぁぁこれならこれから毎日毎日毎日楽しめそうだねぇぇぇぇははははははあああこの雛見沢に来てほんとによかったぁぁぁ仕事とはいえこれは東京の方々にも感謝しないとねぇぇぇこんな田舎娘が極上のまんこと身体を持ってたんだからぁ!!!ああ出る出るでるまだ出てるよなんで止まらないんだろうねもう頭がおかしくなりそうだあああアアアアアアアレナちゃんのレナのこの女のこのメスのまんこは最高だああぁぁぁぁ!!!』 ドビュブブブビュウゥゥゥゥ!!!ドビュドビュドビュドビュビュウウウゥゥゥッゥウ!!!!! 「ふあぁぁぁ!あぁまだ出ちゃってるレナの中に出てるよぉぉぉ!!!こ、これ……!?はぅぅダメダメダメぇぇぇレナ赤ちゃんああでもきもひいい!!もっと欲しいのぉあぁでも赤ちゃん赤ちゃんだよぅレナ拒否してぇああでもらめらめらめぇえお腹きもちいひいいぃぃ!!!」 あぁ……あのやろう……レナに……俺のレナに射精しながら……つ、ついに……ついに本音を言いやがった……このだとか……色々……ひどいこと……言いやがった……。 ああでも……レナは気づかない……気がつくわけない……そりゃそうだ……だってあんなによがってるんだから……アヘ狂ってるんだから……こ、子供ができるとか……ちゃんと理解したふうなこと言ったのに……そんなことより……中に出されるのを……膣にドプドプされるのを……中出しの快楽を……たまらない悦楽を……優先しちまってるんだからぁ……。 ビュウ……ビュ、ビュ!!!ビブビュゥゥ……ビュウゥゥ……ビュー……。 「あ、ああぁぁ!!は、はん!はぁぁぁ……あ、ああ、あぁん……ああ……♪」 「う……レナちゃ……そろそろ……終わ、る……よ、よく受け止めたね、え、偉いよ……」 「は、はひぃ♪……す、すご……と、富竹さ…のが……レナお腹いっぱい……はぁ……♪」 …………く………そ………終わっていく……『レナが富竹に中出しされ終わっちまった』。 ようやく……ようやく富竹のペニスが……ピクピクと脈を止めて……おさまる……。 お、おまえさ……さっきあれだけ俺に……エロマンガの見すぎとか言っといて……その射精の長さは……なんだよ?……それはないだろ……馬鹿か……アホかよって……。 レナの割れ目……奴のペニスがしっかり咥え込まれてるせいか……まったく精液が溢れ出てこない……あれだけ大量に出されただろうに……つまりそれだけレナの膣は……とても狭くてよく締まる……最高の名器だってことか……よかったなレナぁぁぁ……。 『はぁ……はぁぁよかった……すごくよかったよ圭一くん。 最高だ……こんなにきもちいい射精、そうそうないよ。 レナちゃんの身体ほんとによかった……まあ鷹野さんの次くらいにイイかな……あはははは、まあこれはお約束だから。 ……あぁそれにしても、全然流れ出してこないね僕の精液。 あれだけ長かった射精だ、たぶん今レナちゃんの膣には僕の精液がタプンタプンに溜まってると思うよ。 もちろん子宮にも届いちゃってるだろうね……。 あ~まずいな、安全日かどうか聞くの忘れてたよごめんごめん。 まあ……別にいいよね?ほら、想像してごらん。 今君の大好きなレナちゃんのおまんこの中で、僕の……他の男の精子が何千万という数泳いでいるんだ。 そしてレナちゃんの子宮、卵子に向かって受精しようと続々とひしめきあっている……。 今後の生活で、君の前ではぅ~だとかお持ち帰りぃ~だとか言うかぁいいレナちゃん……そのお腹の中では僕の子供がすくすくと成長しているかもしれないねぇ?あははははははは!!! …………おっと忘れるとこだった。 カメラを持ってることすっかり忘れてたよははは、これだけはやっておかないとねぇかならず……。さあこれで最後だよ圭一くん、じっくりと見せてあげるからね……』 ……………これ以上……これ以上何を見せるってんだよ……もう何もないだろうが……。 俺は呆然としながら……目の前のモニターを見つけていった……。 左のモニター……富竹のペニスがレナの割れ目からジュポリっと引き抜かれた……。 右のモニター……奴が手に持ってるカメラの映像が……めまぐるしく下に移動していく。 どうやらペニスを抜いてすぐ……レナの割れ目にカメラをもっていったらしい……。 ペニスが抜けた直後の膣口……中出し直後の割れ目がどアップで撮影される……。 …………ゴポリ……ゴポ…ゴポ…ゴポ……ゴプゴプゴプ………。 「あふ……あ、あ、あ……で、でて……るぅ……レナのおなか、から……あ、あ、あ……」 割れ目の周りの肉が……ヒクヒク痙攣している……そして中から……奴の精液がドロリドロリと吐き出してくる……出る出るでる……まだ出る……こんなに出したのかよ……ありえねぇ。 「あ、あ、あ……♪ レ、レナぴくぴくしちゃ……腰が動いちゃ……よ……ぉ……♪」 「たくさん出たね。 レナちゃんのおまんこからどんどん溢れ出てきて……でもまだまだだよ。ほらレナちゃん、ちょっとお腹をグってしてごらん? ゆっくり力を入れていくんだ……」 「は……はひ♪……ん……ん……んぅぅ~……♪」 もうレナは富竹の言いなりなのか……声には人形のようなものしか……感じられない……。 奴に言われたとおり……おなかをグっとすると……いやらしく開ききった割れ目から……ドロリドロリドロリ……ドロドロドロ……粒のようになっている濃い精液が……あまりに濃すぎる白濁液が……あぁ……ちょっと濃い目に作ったカルピスみてぇだなぁ……まぁ……それがドロドロと……出てきた……溢れ出てきた……まだ中に……あんなに溜まってたんだ……。 『うわぁ……これはすごいね。我ながらこんな出るとは思わなかったよ、ごめんね圭一くん。どうだい、この映像はすごいだろう? おまんこからどんどん溢れてくる……まだ中にこんなに溜まってたんだねぇすごいすごい。 レナちゃんのおまんこの締まりの良さの証明だよ。いやぁおかげでいい映像が撮れたよ。 カメラマンとしてはこれだけの処女喪失物が撮れればもう大満足だよ。 まあちょっと女優がドスケベすぎて処女に見えないのがアレだけどねぇ、あははははは。 あー、もうバッテリーがないね、じゃあここまでにしようか?よくがんばったね圭一くん。 途中で発症してもおかしくなかったというのに、君はほんとによくがんばった。 これも愛の為せる技かな?あはははは。 ん? ああ、わかったよ。前原くんありがとう、ほんとにいいデータが取れたわ……そう、彼女が伝えてくれってさ。とっても嬉しそうに喜んでいるよ、もう子供みたいにハシャイでるなぁ、あははははは。 こんな方法を取るなんて、まったく人が悪いよね彼女も。 まあ、僕もだけどね。 ああそうそう、そんなに悲観することはないよ。 この出来事はどうせ君の頭から』 …………そこまででモニターの映像は途切れた。 ふたたび真っ暗な闇が襲ってくる……。 ああ……ちょうどいい……このまま眠ってしまおう……どうせ夢だ……これは夢だったんだ。 ……夢だなんてダメか……ああダメだ……レナはどうする……たとえ夢の中のレナでも……俺は好きなんだっつーの……『なかった』ことになんて……できるかよ……何逃げようとしてんだよ……前原圭一……最低野郎が……ズボンの中……パンツがもうビチャビチャじゃねえか……しかもまだ硬い……若すぎ……童貞すぎだろ俺……ああもういいやもうい。 その後もレナは富竹さんとセックスしていきました。 二回、三回、四回……。 さっきまで処女だったレナの中に、おちんちんが何度も何度も入りました。 すごくきもちいいです。 とってもきもちいいの。 もうたまらないの……。 最初は普通の格好でした。 レナがベッドに寝転がって、そこに富竹さんが覆いかぶさってくれました。 とってもあたたかかったな。 全然痛くなかったし。 ほんときもちいいだけだった。 その後は色々な格好でしました。 レナはそういうのよくわからないから、全部富竹さんにお願いしたの。 身をまかせたの。 富竹さんがあお向けになりました。 そしてここに乗ってごらんって、おちんちんを差したの。 もうビンビンだったの……。 ちょっと恥ずかしかったけど、レナはがんばってそこに乗りました。 あれ、でも……。 おちんちんがうまくいれられないよぅ。 まだ入り口が狭いのかな? はぅぅぅ。 だから富竹さんが突き上げてくれました。 そうしたらズブってレナの中に入ったの……。 すごい。 やっぱりこれすごい。 おまんこがすごく熱い。 ジュクジュクするよぅ……。 レナはただ富竹さんに乗っているだけ。 ちょっと楽しすぎかな? でも動けないの……。 富竹さんがどんどん突き上げてくるから、それだけでレナは何もできなくなっちゃうの。 きもちよすぎてたまらなくて。 おなかが上に突き上げられて、中身が口から出ちゃいそう。 この格好は、騎乗位っていうんだそうです。 そうなんだ……。 はぅ、たしかにお馬さんみたい。 レナの身体が揺らされちゃう。 きもちいいよぅ……。 富竹さんはしてる間、レナに恥ずかしいことを聞いてくるのが好きみたいです。 レナは嘘が嫌いなので、それに正直に答えていきました。 「ほらほらほら、どうだいレナちゃんこの格好は? 下から突きあげられるのがたまらなくイイだろう? しかも繋がっているところも僕から丸見えなんだよほらどうだい答えるんだ!!」 「あふ! こ、これすごい、すごいです富竹さん! お、奥まで、レナのおまんこの奥まで入っちゃうよぉお腹にズンズンきちゃうぅぅぅあぁぁ全部見えちゃってる恥ずかしいよぉ……」 「この格好だとね、おもしろいことができるんだ! 女の子が自分で腰を動かしたりもできるんだよすごいだろう!レナちゃんみたいにスケベな女の子が大好きな体位だよ!!!」 「はぅ、や、やだ♪ レナはそんなエッチな子じゃないです!こ、腰なんてふらないで……あ、あ、あ!でも動かすとほんとにきもちいひ♪あ!あ!あん!あん!あん!」 ほんとはすっごく恥ずかしかったけど、レナはきもちいいのが好き。 大好きになってます。 だからちょっとだけ、ほんとにちょっとだけ動かしてみました。 がんばって腰を動かしたの。 そしたらほんとにきもちよかったです。 もうさっきよりもぜんぜんよかったの……。 富竹さんが突き上げて、レナはそれにあわせて上下に動く。おちんちんを受け止めます。 どこでって……はぅ、そんなこといえないよぅ。 き、きもちいいところで、です……。 もうたまらなくてたまらなくて、レナは腰を振ります。 富竹さんの腰の上で振っていきます。 そしたら……いつのまにかレナ一人でした。 富竹さんはもうまったく動いてませんでした。 レナだけが動いていたの。 きもちよくなってたの。 おちんちんを食べていたの。 はぅぅ、恥ずかしいよぅ……。 でも止めません。 だってきもちいいんだもん……。 そしてドピュってされちゃいました。 おなかにさっきの生温かいのがまた入ってきました。 これ、この奥に当たるやつ、好き。 すごく好き。 大好きです。 ……圭一くんと同じくらい。 二回目が終わったら、次は三回目です。 富竹さんはぜんぜん休ませてくれないの。 今度のはレナもびっくりしました。 だって、立ったままするんだもん……。 レナは富竹さんに言われます。 僕の首に掴まってねって。 だから両手を絡ませました。 そして富竹さんはレナの片足を持ち上げます。 恥ずかしいとこが丸見えです……。 横からズブズブって、おちんちんが入れられました。 一気に根元までです。 ねじ込まれるように、おちんちんがきます。 あ、こ、これすごい。 すごくいいかも……。 さっきとちがうところに当たる。 レナの中に当たってます。 き、きもちいい……。 レナは富竹さんの首に掴まりながら、いっぱい喘いじゃいます。 抱っこされてるみたい。 耳元で声をかけられます。 また恥ずかしかったけど、正直に答えていきます。 「ほらほらほら、立ったままするのはどうだい! おまんこの色んなところに当たるだろうね!横からねじ込むように入れるのはどんな気分だいほらほらほらぁぁ!!!」 「あぁぁす、すごい!すごいですきもちいい!な、何これぇなにこれぇぇ、さ、さっきとちがうところに当たってぇぇ、お、おちんちんがレナの中の壁にあたってきてぇぇぇあぁぁぁ!!!」 「ペニスのスジがさっきときもちいいところにあたるよね! ここが女性にとってはたまらないらしい! 男が腰の角度を変えていくだけでちがったきもちよさが膣に走るんだよ!!」 「あ、あ、はい、はい! グ、グリグリあたってます!色んなきもちいいとこにグッグッって擦られちゃってるよぉぉぉ! あ、で、でも立ったままするなんてやっぱり恥ずかしいはぅぅぅ」 レナは足を大きく上げて、新体操みたいにしながらたくさん突かれます。 恥ずかしい…。 でもほんとに富竹さんのいうとおり、おちんちんの裏のとこ。 管みたいのが付いてるところ。 そこで擦られると、ほんとにすっごくきもちいいの。 おなかにグリグリきちゃうの……。 ココ、好き。 おちんちんのココ、すごく好き。 大好き。 圭一くんももちろん、大好き……。 また中に出されちゃいます。 どぴゅどぴゅどぴゅ~。 どくんどくんどくん……。 三回目も量が変わりません。 レナの中でいっぱい赤ちゃんが泳いでいます。 さっきまでは平気だったけど、さすがにこの格好だとダメ。 たくさん漏れちゃいました。 とろとろとろ。 どろりどろりどろり。 レナの恥ずかしいところからいっぱい出てきます。 ふとももにも伝ってきて、床をびちゃびちゃにしちゃいます。 あとで綺麗にしなきゃ……。 三回目が終わったら、次は四回目。だと思ったんだけど、富竹さんはちがうことをさせます。 レナにお膝をつかせます。 そしておちんちんを。 ドロドロになったのを咥えさせました。 富竹さんのはとってもおっきいです。 レナはできるだけあ~んとお口を開きました。 ちゃんと入るかな? と思ったら、急に頭を掴まれました。 そしていきなりジュポリッ!!! むりやり咥えさせられました。 はぅ、苦しいよぅ。 でもレナは頑張り屋さんなの……。 がんばって富竹さんのをしゃぶります。 大好きなおちんちんを口で愛していきました。 もちろんこんなことするの初めて。 うまくできるかどうかわからないけど、がんばるの。 そんなレナに、また富竹さんは教えてくれました。 どうすればいいか教えてくれます。 「ほらレナちゃん。 まず口をできるだけすぼめて、僕のペニスを締め付けるんだ。 さっきおまんこでやったみたいなことを、今度は口でしていくんだよ。 簡単だろう?」 「ん……ふぁ、ふぁい。 がんばりまふ……ん、んぅぅ……ん、ん」 「そうそう……う、おおう……なかなかいいよ。 そしたら舌もちゃんと使うんだ。 こう、ねぶるように僕のペニスに巻き付けていくんだよ……お、お、おおおおうまいねぇレナちゃん」 「そ、そうれふか? んぅ、れ、れなうれひいれす……ん、ん、ん」 富竹さんに言われたとおり、レナはお口を締め付けます。 おもいっきり啜ります。 おちんちんが口の中で、ぴくぴく。 あ、きもちよくなってくれてる。 もっとしよう。 だってレナの初めてを奪ったものだもん。 かぁいいおちんちん……愛してあげたいの。 舌も使います。 先っぽのとこに巻き付けて、ぴちゃぴちゃぴちゃ。 ぴくぴくぴく。 穴みたいになってるとこも舐めるの。 舌でほじほじしてあげます。 富竹さんが呻く。 弱点なんだなってわかりました。 だってレナはカンが良い女の子だもん。 隠してもダメ。 ん、何か苦いのが出てきたよぅ。 舌で舐め取ったらすごく苦い。 苦いよぅなにこれ……。 それも教えられました。 カウパーなんとかっていうんだそうです。 むずかしい名前……。 飲めと言われました。 だからがんばって飲みます。 はぅぅぅほんとに苦い……。 舌で舐めとっても舐めとっても出てきます。 どんどん出てきます……。 ようやく出てこなくなりました。 と思ったら、どぴゅどぴゅどぴゅ!!! お口にきます。 苦しい。 レナは本能的に飲み込みました。 だって死んじゃうもん……。 富竹さんも飲めと言っていました。 頑張ってごくごくします。 はぅぅこれも苦い……。 そ、それにすごく生臭い。 なにこれこんなの今まで味わったことないよぅ……。 なるべく味がわからないように、すぐ喉に流し込みます。 ごくごくごっくん……。 濃いので喉にひっかかります。 あ、でもだんだんサラサラしてきた、これなら飲みやすい。 うぅでも、でもでもでもやっぱり苦い。 まずいよぅ。 コレはあんまり飲みたくないな……。 コレ、嫌い。 コレは大嫌い。 だってまずいもん苦いもん。 圭一くんの方が断然、大好き。 飲み終わりました。 富竹さんが教えてくれます。 今のは『口まんこ』っていうんだそうです。 これからはするとき、『レナに口まんこさせてください』。 と言って咥えろと言われました。 ……嘘だッ。 レナにはすぐにわかります。 きっとそんな名前じゃないよね今の。 でも富竹さんはレナにそう言わせたいらしいです。 だから嘘だけどそういうことにしました。 そして次は……何回目だったかな。 とにかくまたレナは富竹さんとセックスをしました。 床に四つん這いになれと言われます。 犬みたいにお尻を突き出せと言われました。 はぅ、この格好も恥ずかしい。 わんわんだよぅ。 梨花ちゃんが見たら何て言うだろう。 富竹さんのお顔が見えない。 だからいつ入ってくるかドキドキしちゃう。 ワクワク、かな。 レナのお尻が開かれちゃいます。 左右に広げられます。 はぅぅ、どこ見てるの? 富竹さんはレナのお尻の穴を見ていました。 おもいっきり広げて丸見えにしてます……。 女の子のお尻の穴は、覗いちゃダメ。 ダメだよね? でも男の人は大好きみたい……。 富竹さんはじっくり見てきます。 レナは恥ずかしくてたまりません。 お顔が真っ赤です。 そして入れてきました。 おちんちんを。 不意打ちすぎるよぅ、心の準備できてない……。 あ、あ、あ、またきもちいい。 すごくきもちいい、イイ。 後ろから突かれてるよぅ……。 ぱんぱんぱん。 レナのお尻のエッチな音。 この音すごくやらしいと思う……。 なんかこの格好、変な気分だよぅ。 まるで知らない人に犯されてるみたい……。 相手が見えないから、ほんと不安になる。 でも何をされるかわからないから、それも変。 きもちいいのが急に来る。 いきなりお尻を叩かれた。 そして言われます。 「いやらしいなぁレナああぁぁぁ! なに尻をふりふりしてんだよそんなに俺のペニスがいいのかこのスケベが! さっきまで処女だったのに俺に悪いと思わないのか!!!」 「あ、あんあんあん! お、お尻なんて振ってないよぉぉ! レ、レナはスケベなんかじゃないもん!あんあんあああぁぁぁ! け、圭一くん言わないでようぅぅぅああぁぁぁ!!!」 「ほんとにスケベな奴だ!ド変態だな!頭のいいレナは乱れやすいと思ってたぜええぇほらほらほらお尻がタプタプ揺れてるでっかいケツが揺れちまってるぜレナああぁぁぁ!!!」 「あぁぁぁち、ちがう!ちがうよおぉぉぉ!!!レナ変態じゃないもんレナお尻おっきくないもんタプタプしてないもんああぁぁぁぁぁ圭一くぅんもう許してええぇぇぇぇぇぇ!!!!!」 この時レナは少し変でした。 相手が見えない格好のせいか、あの人に……。 圭一くんとしてるような気になってました。 圭一くんにおちんちんを入れられてました。 ……最低かな。 レナは最低? 愛し合ってる最中に、他の人の名前を呼んじゃった? ううんちがうよ。 だってこれは圭一くんだもん。 またそんなふうにレナをイジメるんだから。 圭一くん、レナすっごくきもちいい。 もう身体中が震えてるよ。 すごいよね、これ? もちろん中もそうだと思う。 だからかな、圭一くんのおちんちんすごくきもちよさそうだよ。 レナもきもちいい。 もう頭が真っ白になるほどきもちいいよ。 お揃いだね圭一くん……。 レナは何度も何度も圭一くんの名前を呼ぶよ。 抱かれるの。 ……愛されてる? だから圭一くんも呼んでいいよ。 圭一くんだけしていいよ。 レナをいくらでも抱いて? 圭一くんのすごくきもちいい。 レナも圭一くんをきもちよくしてあげる。 いいよいくらでも。 あ……も、もうまた中に出しちゃったの? ぷ~、ダメだよぅ、レナ赤ちゃんできちゃうよぉ。 えへへ、でも圭一くんのならべつに……いいかな? かな? はぅ~、恥ずかしい……♪ 大好き、圭一くん。 すきスキ好き。 もうたまらないくらい、大好き。 ……愛してる。 レナを圭一くんのものにしてください。 レナの身体にあなたの匂いを染みつけてください。 どこででもあなたを癒します。どこででもあなたに抱かれます。いつまでも……愛してます♪ -
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ガシャン! …俺の手が廃車の扉を荒々しく閉めた。 その内装は廃車にしては可愛らしく飾られており、タオルケットや懐中電灯、非常食が置いてある。 ここらへんに用意周到なレナの性格が滲み出ていて、俺は思わず苦笑した。 「…な、何…?ここはレナの秘密基地なんだよ…。いきなり連れ込んでどうするつもり? また昔みたいな事をするのかな?私をモデルガンで撃つ?あはっあははははは!」 去勢を張るようにレナが大口を開けて笑うが、その声にはイマイチ凄みが無い。そりゃそうだ、今のレナは丸腰だからな。 …隙をついて襲いかかれば、腕力のある俺が圧倒的有利。レナから鉈を奪うのなんて簡単だった。 あとはこの廃車に引っ張り込んで、今に至る。…ああ、俺は今までレナのどこを怖がってたんだ?こんな細腕、ねじ伏せてしまえば良かったんじゃないか。 「な、に………ち、近寄らないで!圭一くん、まさかもう…宇宙人に…!?」 ………そうかもしれないな。だって今の俺はまるで別人だ。頭が冴えてる。身体だって軽い。…レナの言う宇宙人ってヤツに支配されちまったのか? いや、さすがにそれは、でも…………っと、もうそんな事どうでもいいや。もう全て宇宙人のせいにしてしまおう。 だから、頭の中で響くこの声もきっと宇宙人の仕業なんだ。 「……っくっくっく……はは…ははははははッ!!!」 突如笑い出した俺にレナがびくんと震える。…レナぁ…、ダメじゃないか…。そんな顔してたら襲われたって文句は言えないぜ…? 「…………………」 続く長い長い沈黙。先に動いたのはレナだった。 俺がひるんだ一瞬の隙を見て、レナが容赦なくタックルをかます。不意をつかれた体は弾かれてよろめいた。 レナは先に逃げる事を優先したのか、俺にはかまう事なく扉に手をかける。………甘い。 「っ?!」 がちゃりと音を立てて開くはずの扉は、開かなかった。レナは扉を開けようと躍起になる。鍵がかかっているのだと気づき開けようとするが、その時にはもう遅い。 俺に後ろから羽交い締めにされ、壁に押しつけられた状態になっていた。レナの華奢な両腕はやすやすと片手に納まり、まだ指が余るほどだ。うっすらと汗をかいていたせいで薄桃色の下着が透けて見えた。 「ひ、卑怯者…!」 「お前が内側にカギをつけたんだろ?…自業自得だよ」 レナは“ヤツら”、…もとい『宇宙人』の襲来を恐れ、廃車の内側に鍵を付けていたのだ。実のところ、レナが冷静ささえ保てていれば落ち着いて鍵を開けて逃げることも可能だった。 けれど肉体的にも精神的に追いやられていたレナにそんな余裕はなく、今はもう以前のような判断力や圧倒されそうなオーラは感じられない。 今のレナは、例えるなら小生意気な猫と言ったところか。…油断するとひっかかれる。 「…この偽物め、よくも鷹野さんを…!本物の圭一くんと梨花ちゃんを返せ!! バケモノ!!寄生虫!!圭一くんを返してよっ!!」 レナがぎゃんぎゃんと喚きながら暴れだした。壁に押しつけられているにも関わらず、どんどんと廃車を揺らしながら騒ぎ立てている。 返してと言われても俺は俺だ。どうする事も出来ない。あんまりうるさく言うもんだから、俺は少しイラついていた。 「………レナ、少し黙れ」 「私はみすみすお前らなんかに殺されたりしない!!お前らなんかに負けるものか、1人でも戦ってやる!!!」 忠告しても尚も叫ぶレナ。…これは俺に対するせめてもの反抗なのだろうか。言葉こそ強気なものの、肩は微かに震え、声もどこか怯えが混じっている。それが余計に俺の加虐心をそそった。 「黙れって…言ってるだろ」 「離せっ、この――――――んぅっ!?」 レナの顎を掴み、無理矢理こちらに向かせて唇を奪う。 ばたばたとレナがもがくが、両手を押さえ込まれているため俺を振り払うことは出来ない。 噛みつくようにキスをして、舌を差し入れる。―――と、一瞬の痛みが俺を襲った。 「……ってェ……」 「ぷはっ!!…っは、はぁっ、は…っ!」 唇の端からつぅっと赤い雫が垂れる。…噛まれた。 その血を乱暴に拭い、レナの髪を力任せに引っ張る。トレードマークの白い帽子がはらりと床に落ちた。 「きゃ、…っ?!」 「…ほんと、用意周到だな。おかげで助かったよ」 ―――いくら俺の方が腕力が上だとしても、いつまでも片手でレナの両腕を塞いでいるのは無理がある。今みたいに暴れられたらたまらない。そこで目についたのは、無造作に置かれていた荒縄だった。 …やはりこれも“ヤツら”との戦いのために備えておいたものだろうか。それでレナの手をきつく縛り、自由を奪う。 「どうだ、気分は?」 「………最低だよ…!」 吐き捨てるようにレナが言う。―――ああ、その瞳だよレナ、俺が見たかったのはその瞳だ。こちらを挑発しているような、心の底の一切の怯えを振り払うかのような強気な瞳。 その瞳を見るとゾクゾクする、無理矢理にでも屈服させたくなる…! 俺が恍惚の表情を浮かべている隙にレナは唯一自由な足で反撃してきた。みぞおちを狙って膝蹴りをかまそうとするが、それは俺のもう一つの手でやすやすと阻止される。 受け止めた膝から太ももへとするすると手を忍ばせると、レナの顔がみるみる赤く染まった。 やがてその手はスリットの中へ侵入し、下着へと到達する。 「なっ、何…するの……」 レナの顔がさっと青ざめ、恐怖を露わにする。――――分かってんだろ? 「…気持ち良いコト、だよ」 俺はレナの下着をずり下ろし、ロクに濡れてもいないソコに指を突き挿れた。 「―――――ひッ!!!!」 レナの体が大きく跳ねた。酸素を求めるように口をパクパクとする。痛みで声も出ないようだった。 ああ、良イヨそノ顔スげーソソルヨ…モッと、モット良い顔見セテクレ…!! 「うぐっ、……ぃ、痛ぃい…」 指で中をかき回すが、濡れていないせいで滑りが悪い。仕方なく指を引き抜き、レナを仰向けに押し倒した。 「悪ィな、ちょっと味見させてもらうぜ」 「…ぇ、…や、やだっ、あっ、やめてぇえッ!!!!」 俺は嫌がるレナの両脚を掴んで大きく開かせた。レナの大事な部分が露わになる。そこはひくひくといやらしく動き、俺を誘っていた。 「いや、いや、いやあ…………ひ、あぁああっ!!!!」 ちゅ、とそこに口をつける。レナの嬌声が響いた。 「ふ、くぅ…ん…!や…っ」 舌でその形をなぞり、時に優しく撫で、時に激しく吸う。舌を出し入れする度に、レナはびくびくと震えた。 最初こそ強張っていたレナの身体も徐々にほぐれ、その秘部からは甘い蜜が溢れ出してくる。 とろりとした液が俺の顔を汚す。――――そろそろ良いだろう。俺は、レナの秘部から顔を離し、その細い腰に手をかけた。 「あ…っ、」 「…よし、ちゃんと濡れてるみたいだな。ぐしょぐしょじゃねぇか」 くちゃ。入り口に己のモノを宛がう。すりすりと擦りつけ、焦らしながら先っぽだけを挿入していく。 レナの顔が悲痛なものに変わった。 「や…やめ、お願い…それだけは……」 レナが訴える。…おいおい、そこでやめるほど俺は優しい男じゃないぜ? 俺はその言葉を聞き終わる前に、レナのソコを一気に貫いた。 「あぁぁあぁあああああっ!や、ひどい、抜いてぇ…っ!」 「何言ってるんだよレナぁあ!これからが面白くなってくるとこじゃねぇかぁああっ!!!」 パンパンと乱暴に腰を打ち付ける。くちゅくちゅといやらしい水音が響き、レナのソコは吸い付くように俺のモノを包み込んだ。 レナが痛みか屈辱かどちらとも取れない涙を流す。…さっきまでの威勢はどうしたものやら。 俺は征服感で満ち足りた気分になり、調子に乗って打ち付ける速度を速める。 「あ、あ、あうぅ…!…く、ふっ、、んんん…!」 レナが押し殺したような声で喘いだ。感じてる事を悟られたくないのだろう。 「…淫乱。それ、なんだよ?」 「ひぅっ!?」 服の上からでも分かるぐらいに勃ったレナの乳首をきゅっと摘む。くりくりと捻り、服越しに擦ってやる。一層嬌声が響いた。 「そろそろラストスパート………行くぜぇ!」 「きゃっ…」 仰向けに寝転ばしていたレナを反転させる。バックだ。 「あっ、んぅううっ、あぁああぁッ!!」 先程より数段激しく突き入れる。 この体位だと表情が見えないのが悔やまれるが、きっと快感と恥辱の入り混じった顔をしているだろう。 「出すっ、イくぜぇえええっ!」 「あぁああああぁああぁっ!!!」 どくん。 レナの身体が弓なりに大きく跳ねた。…イったのだろう。 俺はレナから自分のモノを引き抜く。白いねばっこい液体が糸を引き、未だそれはびくびくと脈打っていた。 「う、…うっ… ッく、 …」 レナが俯いて震え、ぎゅううと肩を抱きながら涙を流す。 ―――まだだ。まだだぜ、俺はこんなもんで終わらせるつもりなんかない。 俺はにやりといやらしく笑って、震えるレナの身体に手を掛けた―――――――。
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血を噴出して崩れる男を前にして、知恵はじっと佇んでいる。その手に血塗れのナイフを握りしめ、まるで凶行の余韻を楽しむかのように、かすかに震えている。 はぁっ、と恍惚の吐息を漏らす彼女は、今しがた自らの取った凶行を思い起こして凄惨な笑みを浮かべるのだった。 時は数刻ほど前に遡る……。 「こんにちはぁ……北条さん、いらっしゃいませんか……!」 「なんじゃいね、おどれは。やかましか、とっとと失せぇ!!」 豪邸とは言えないまでも、そこそこの大きさをもった古風な造りの家の玄関で押し問答をする影が二つ。その片方は、雛見沢分校の教師である知恵留美子と、もう片方はつい最近雛見沢へ帰ってきたという、北条沙都子の親権者を名乗る北条鉄平。 知恵がこの日、北条家自宅に訪問していたのは、大事な生徒である沙都子が、この鉄平に虐待を受けているという情報を確かめるため、北条家へ向かった。 確かめるといっても知恵も実際のところは、鉄平の帰宅と時を同じくして沙都子は不登校気味になったし、特に親しい友人たちが、沙都子を救うために鉄平を殺害するなどと物騒な事を騒ぎ立てていたぐらいだから、間違いないであろうという予測は十分にたてていた。 しかし、日本は法治国家である。確たる証拠なしに闇雲な訴えを起こすわけには行かないのだ……そういう信念の元に、知恵は勇気を持って北条家へと向かった……はずだった。 しかし。 目の前に出てきた男、北条鉄平は、知恵の想像を超えて嫌な印象を与えてきた。それどころか、彼女がこの世で最も嫌悪する条件をいくつも兼ね備えているような人物であった。 知恵は、その姿を見て震えた……それは、柄の悪い男に大声でまくし立てられる事に対する恐怖からではなく、彼女の価値観ではとても認める事のできない、醜悪な物体に対する憎悪の念が起こす震えである。 知恵は鉄平と相対するまでは、一個の良識ある大人として、そして生徒を導くべき教師としての使命感から、あくまで法治国家である日本の憲法と法律のルールに乗っ取って、この問題を解決するつもりでいた。 だが、鉄平と一つ言葉を交わすごとに、ぷつり、ぷつり、と張り詰めていた良識の袋を締める緒が千切れていく。 そもそも、沙都子の問題は雛見沢分校赴任当初からの課題だった。どうも沙都子は鉄平に限らず実の母親も含めて親類と徹底的にソリが合わないかったらしく、常に知恵を悩ませてきた最も大きな問題だったのだ。 それでも沙都子は唯一慕った兄の失踪をきっかけに、人としての回復と成長を迎えていたはずだった。 だから、時が和らげてくれた傷を、今更に蒸し返してくれた存在……つまり鉄平には、圭一たちよりも遥かに恨みの感情を持っていたのだ。 知恵はあくまで、良識ある大人として感情的な振る舞いしまいとしていただけで、もし自制心がなければ真っ先に自身で鉄平を殺害しに行っていただろう。 だが、鉄平と一つ言葉を交わすごとに、ぷつり、ぷつり、とその良識の袋を締める緒が千切れていく……。それでも知恵は良識を止めようと抵抗を試みる。 「私、雛見沢分校教論の知恵と申します……沙都子さんはいらっしゃいますか。今日、彼女が学校をお休みしましたけれど、連絡がなかったもので何かあったのかと思いお伺いさせていただきました。プリントとかをお渡ししたいので、少しだけ、お話をさせていただけませんか?」 「あぁん、ガッコのセンセぇ……?」 いかにも、気に食わないといった風に語尾を上げて威嚇するような声を出す鉄平。知恵は食い下がるが、その反抗に激昂した鉄平は口汚い罵りを次々と知恵に浴びせていく。 「すったらん……沙都子のやつは風邪で熱ぅ出しとるん! それくらい知っとけアホが!」 (嘘だ) 「……うんうん唸っとるんね! それを会わせられるかいボケ!」 (なら、朝に連絡を入れればいいでしょう) 「それにわしは忙しいんよ、木っ端役人の相手しとる暇はないんね!」 (忙しい? 仕事もロクにできない男のくせに) 「ったく、こんダラズが! つまらん事に手間ぁかけさせよって……!」 (つまらない、ですって?) 「おぉ! ぼさっとしてぇ聞いとんのかぁ、おぁぁ!?」 (…………) そして鉄平の口から再びダラズの言葉が飛び出た時、最後の緒がプツン、と途切れる音が聞こえた気がした。それまで押し止めていた良識はざらざらと溢れ出、代わりに悪意が彼女の意識を支配していく。 知恵は連日の沙都子の問題で緊張状態に陥っていた精神が、逆に異様なまでにおだやかなものへと転じていくのを感じながら、しかし、ふつふつと黒い欲望の火が爆ぜていく感覚を覚える。 殺してしまえ、それが一番の望みだろう? と、悪意がささやく。 普段の知恵なら何を恐ろしい事を、と一蹴するはず思考が、今は不思議と心地がよい……それどころか、汚いごみを掃除するのと同じように、鉄平というごみを血みどろにしてゆく想像上の自分がとても魅力的に見える。 (ああ、そうか。簡単な事……コレは人間じゃない……。そうだ、そうだ。北条家というのは、ごみ扱いだったじゃないか……村人だけじゃなくて、私の理想も邪魔してくれる、粗大ごみ。 ……何を今まで遠慮していのだろう。ごみなんだから、どのようにしても構わない。目障りなら、殺してしまうのが良い) 歪む思考が知恵の精神を掌握する。とどまっていた良識は全て押し流され、それを抱えていた部分すらも総動員して鉄平を殺害するための手段が計算されて、次々と浮かんでは消えていく。 だが、どうやっても体力で勝る男を力ずくで殺すには無理がある……油断を誘わないとならない。なぜか、いらいらして妙な痒みが走る首筋を掻き毟ると、ふと一つのアイデアが頭に浮かびあがる。 (そうだ、このスケベそうな男なら) 色仕掛けがいい。電球がついたという表現が一番合うであろう、彼女のひらめきだった。 それは間違いない選択といえた。基本的に男は色魔であり美しい女の誘惑には弱いものだ。そして幸い、というべきかどうかは解らないが、知恵は容姿については自信があった。 うまく迫れば、この程度の男なら簡単に落ちてくれるだろう……気があるそぶりを見せて、寝技でも使えば隙が生まれるはずだ、と彼女は企む。 そうと決まれば話は早い……知恵は瞳の奥に黒い火を宿すと、わずかに頭を下げて表情を作って、再び鉄平の視線へと顔をさらす。それでも他人の心の機敏など髪の毛一本ほどにも介さない、この男にはまったく感づかれなかったようだ。 知恵は純白のワンピースのネックに手を掛けて、ぐいっとずり下げると、あいも変わらずわめき散らす鉄平に向かって、 「もちろん……タダで上がらせろ、なんて言いませんよ」 と、豊かな胸の谷間を見せて鉄平ににじり寄る。 「わからんダラズやなぁ……! ん……ほ、ほぉぉ?」 するとやはり、下半身と脳が直結している様な男なのだろう。色のある仕草を見せた途端、その態度が豹変する。知恵はしてやったりとばかりに微笑むと鉄平に、どうですか? と問う。 「ん……まぁ、センセがそこまで言うんなら、しゃあないわなぁ……せやけど、実は沙都子の奴は今、いないんね。買いも……ちゃう、診療所や。さっき診療所へ連れてったん。藪医者めが時間かかる抜かしよってん、一回帰ってきたんね」 さきほどまであんなに拒絶していたくせに、若いオンナを家にあげるなら悪くないとばかりに、見え見えどころか先ほどの証言と矛盾している嘘をつらつらと並べ立てる鉄平を見て知恵は、なおさらにこの男は消すべきだ、と黒い火をまた燃え上がらせる。 しかしここで感情的になってはならない。目的は一刻も早く鉄平をこの世から消し去る事なのだから。ゆえに彼女はそんな事を考える表情などは一切現さず、それどころか微笑すら浮かべて鉄平に擦り寄っていくと、その論調に合わせてしらっと言いはなつ。 「そうですか……お迎えにいくまで、中で待たせてもらってもよろしいでしょうか?」 勘の良い……いや、勘が良くなくとも常識的な人間なら、知恵の言う事に矛盾を感じるはずだろう。沙都子に用事があるなら、直接診療所へ出向けば良い話なのだから。 だが、知恵に擦り寄られて鼻の下を伸ばしている鉄平は、そんな破綻した論理すらも欲望を満たしたいがため、自分の有利な様に解釈していく。 「おぉおぉ、わしも今帰ったばかりなんね、まぁだ時間もかかりよるわなぁ……そいで良ければ待っとれ」 「では、お言葉に甘えて……」 にやにやとしている鉄平を連れ立って、知恵は北条家へと足を踏み入れた。広い家ではあるが、どうやら沙都子が居ないのは事実の様だった……といっても、診療所へ連れて行ったというのは嘘だろう。さきほど言いかけた通り、幼い彼女を使い走りにしているに違いなかった。 そして鉄平に誘われて居間へ案内される間、知恵は後の展開をだいたい、あらすじ立てていた。内容としては、こうだ。 鉄平の目的は、あわよくばうまい事して知恵の肢体を貪ってやろう、という事に違いない。そうであるなら、こちらがその企みに乗じてやればいい……とはいえ、あまりに明け透けでは、さしもの鉄平にも怪しまれる恐れがある。 そこでまずは、適当に沙都子の事を気にかけるふりをして、会話を成り立たせていく……そうこうしている内に、会話のベクトルを自分の方に向けさせて旦那なり、彼氏なりと死別したとか、失恋したとかで傷心している最中だと伝えるのだ。 もちろんハッタリに過ぎないが、そう言う事で鉄平の「あわよくば」という目論見を加速させてやるのだ。雛見沢唯一の教師として、それなりに名前が知られてしまっているので、旦那よりは彼氏の方が信憑性があっていいだろう。 ここまで行ったら後は、実は男日照りしている……とでも言えば、獣欲を最大に刺激できるはずだった。まるで四流、五流のピンク映画じみたお粗末な筋立てだが、この男相手のお膳立てとしては、それでも十分だ。話が佳境に入る頃には沙都子の事などはすっかり忘れて、自分に掛かりきりになっているはずだ。 しかし後はこちらも多少の損害を被らねばならない。この醜悪な生き物と同じ空間にいるだけでも吐き気がするのに、それに抱かれようとするのは相当に勇気のいる事だった……しかし、そうすれば最大の油断を生み出す事ができる。どんな生き物も情事の最中ほど無防備になる時間は無いのだから。 そして、頃合を見計らって…… 殺す。 「んっんんっんぅっ……」 汚く散らかされた居間に、これまた掃除もせずに敷かれたままの布団の上で知恵は産まれたままの姿となり、同じく裸一貫になった鉄平の上に乗った形で、そのやや肥えた体に赤い舌をつつつ、と走らせる。下腹部から胸にかけて丁寧に舐め回しながら、空いた手は大きく反り返ったペニスの根元にぶら下がる睾丸をやわやわと揉みしだいていた。 対する鉄平はあまり経験豊富では無い知恵の初々しさが新鮮なのか、女教師と寝るというシチュエーションに燃えるのか、はたまたその両方か……ともかく女を抱く事だけは慣れきった彼にしては、いつになく興奮した様子だった。 結局、鉄平は知恵の怪しげな誘いにまんまと乗ってくれた。ちょっと頬を紅潮させて、しな垂れかかってやっただけで、もうその気なのだ。知恵はなるほど、男を手玉に取りたがる女の気持ちも解らなくもないな、と思ったが、相手が鉄平ではその楽しみも激減だ。 そして切なげな目で鉄平を見つめるふりをしながら、さきほど目をつけておいた凶器になりそうな物をちらりと見やる。 (果物ナイフ……か。ふ、ふ、ふ……) 恐らくは、リンゴでも沙都子に剥かせたのだろう、赤い皮がそこかしこに散らばっていた。 ともかくは、殺傷能力に秀でた凶器が手の届く範囲に置いてあったわけだ。まさしくおあつらえ向きだと言える。後は、なんとかして鉄平の油断を誘って、これで首を掻き切ってやればいいだけだ。 (それまでは、かりそめの馴れ合いを演じるのも悪くはないわ) 知恵は心でほくそ笑むと、改めて鉄平に媚びを売るかのような表情を浮かべて甘い声をあげる。 「んんぅ……鉄平さん、逞しいんですね。特に、ココとかぁ」 「おおぅ。わしのソレに満足せん女はおらんねぇ。えっへっへ……」 「私も、満足させてくださるのかしら。ふふふ……サービスしますね」 ちゅぷっと舌を放して上体を反らすと、そのまま鉄平の下半身へと頭をスライドさせる。すると目の前に、確かに逞しいといえるペニスが激しい自己主張をしながら知恵を挑発していた。洗っていないのか、異様な臭いが鼻につく。 知恵は、これをナイフで切断したらどうなるだろう……とおぞましい妄想をしながら生ぬるい息を吐きかけて、亀頭をぬちゃぬちゃとねぶりまわすと適当に、唾液に塗れたところで口を大きく開いて、いきり立つペニスを飲み込んでいく。 「うぅん……あむ、むむ、むう」 「うぉ……おぉぅ……せ、センセ、清純そうな顔して激しいねぇ……前の彼氏にもこんな事しとったんね?」 ムードもへったくれもない鉄平の言葉に、知恵は内心で毒づきながらストロークを加速させる。そもそも鉄平が雛見沢にやってきたということは、噂の愛人に捨てられでもしたのだろう。それならどうせ、溜まっているのだろうから、さっさと一発出させて大人しくさせてやろう、と目論む。 案の定、鉄平は知恵が少し激しく愛してやると、あっけなく精をその口の中へ放った。断りなしにいきなりだったので、少しむせたが吐き出さずに全て飲み込んでやる。 (どうせあと少しで消える命だから、せめてもの情けにくだらない征服欲を満たしてあげる。ふふふ……) 鉄平も若くはないので、さすがに一発放った直後に再び襲いかかってくる様な事はなかった。こうなれば、若い知恵の方にイニシアチブがあった。鉄平を休ませるつもりもない彼女は、今度はその大きな乳房で萎えた鉄平のペニスを挟み込むと、無理やり奮い立たせようと擦り上げる。 「まだ休むには早いですよ……ほぉら、勃たせてください。私、もう濡れちゃってるんですからぁ……」 にゅるにゅると胸を臭い液まみれにして、鉄平のペニスをマッサージし続ける。それは効を成して、誘惑の言葉と共に若い肌で優しく愛撫されるたびに、ペニスは硬度を取り戻していく。胸の中で再び熱をもっていくのを確認すると、知恵はわざといやらしい笑みを浮かべて鉄平に口付けするとペニスを数度しごくと、 「素敵……ふふ、もう我慢できません。入れさせてもらいますね」 と、赤くした顔で言いながら腰をペニスの上に持ってくると、ゆっくりと高度を下げていく……。やがて、知恵の秘裂にあてがわれたペニスが、ずぶりとその中へと飲み込まれていった。 先ほどまでの威勢はどこへやら、鉄平はうぅ、と呻くと与えられる快楽に身を任せて腰を振り始める。それに気をよくした知恵は、鉄平の上で激しく上下しながら言葉で彼を責めていく。 「うふうふ、意外に可愛いんですね鉄平さん」 「こ、こんダラズが……ガキでないんじゃ、猿みたいにすりゃええってもんじゃ、ないんね」 「私、鉄平さんみたいに経験豊富じゃ無いんです。全部吸い取とるまで、止めませんよ……ふふふ」 「かーっ……しばらく来ない内に、とんだ淫乱教師がおったもんね」 「うふふふふ……」 部屋にまとわりつく六月らしい湿気った空気をさらにじめじめとさせて、知恵は組み敷いた鉄平を思うがままに貪っていく。 知恵は鉄平という、ろくでなしのごみを弄ぶ感覚が楽しくて仕方が無かった……こんなに浅ましい欲望が自身の内に潜んでいたのか、と驚きながらも、後に待つ血の祭りに胸を高鳴らせ、あられもない声をあげてよがり狂う。 「あんっ、あひっ、ひいっ、うぅっ」 「くっウウ……センセ、ちょい待っ」 「ンンっ……! うふうふふ……だぁめ。止めてあげないあげません。さぁ出しなさい、欲にまみれた汚い液をいっぱい……」 「だ、だめじゃ……うぐっ、出る」 何かに憑かれたかのように、ひたすら腰を振りたくる知恵に、いよいよ根を上げ始めた鉄平が二回目の射精感を覚える。さすがに子供はまずいと思って知恵を除けようとするが、しかし彼女の細い体からは想像もできない怪力で押さえつけられてしまう。その間もなお知恵は尻を何度も鉄平に押し付けて、彼の体液を貪ろうとする。 この時、知恵の脳裏には恐ろしい想像が映写されていた。 (この男の子供を引裂いてやるのも面白い) そんな知恵の黒い欲望などつゆ知らず、ついに堪え切れなくなった鉄平は知恵の中に勢い良く子種を噴出し始めた。知恵は熱いモノが下腹部に流れ込んでくるのを感じて、大嫌いな汚物にまみれる妙なおぞましさから来る恍惚感を味わいながら絶頂を迎える。 「あ、あぁ、あぅぅぅぅっ……!」 そして知恵はびくんと震えて鉄平の上で仰け反ると、そのままの姿勢でわずかの硬直の後、鉄平の胸へと倒れ伏せる。はぁはぁと荒い息をして獣の様な結合の余韻に浸る……。 だが、意識をやってしまっている訳ではない。この後に、最高のメインディッシュが待っているのだから……知恵は同じように荒く息をしている鉄平の首に左腕を絡ませて、ひそかに頭を動かせない様にすると、さっと残った腕を翻して、目をつけておいた果物ナイフを手に取る。 その間も鉄平が目を逸らさない様に、妖しく微笑みながらキスをねだると、激しく舌を絡ませてその意識をかく乱する。鉄平は自分に危機が迫っている事など、一辺のかけらほどにも想像していないことだろう。 知恵はそして、音も無しにナイフを鉄平の首筋へと近づけていく……。そしてちゅぷんと唇を離すと、別れの言葉を口にする。 「ンっ……うふ、とっても……気持ちよかったですよ」 「そ、そうじゃろう……」 「えぇ…………ゴミにしては」 その呟きと共に、右腕がぐわっと動いてナイフが鉄平の首へと突き刺さった。 突然の知恵の豹変に何が起こったのかも解らずに、遅れて走る首への激痛に鉄平は鶏をシメたかの様な、奇怪な絶叫をあげて暴れようとするが、知恵は落ち着いて刺さったナイフをそのままぐるりとねじ回すと、力ずくで真横に引裂いていく。 手の平に硬い肉を調理する時の様な、ぐりぐりとした感触がはしる。 鉄平の絶叫は、すぐに動脈が切断された喉からごぼごぼと吐き出される真っ赤な血へと変わり、布団の上を鮮血に染めていく。むわっと吐き気を催す鉄分の悪臭が辺りに広がり、知恵もまたその返り血を裸身に浴びるが、それでも臆すること無く念入りに首を切断していく……。 「ひゅひゅ、ひゅひひ、ひひ……」 知恵はしかし、やはり大量の血を浴びて錯乱したのか、空気が漏れる音のような、奇妙な笑い方をする。もしもその表情を普段の知恵を知る他人が見れば悪鬼の様なそれに恐れおののいた事だろう。 血走った眼つきでナイフをかき回す。結局、血と油に邪魔をされてナイフが完全に首を切断するまではいかなかったが、彼女の満足のいくまで首の肉が裂かれていく頃には、鉄平は痙攣するだけの肉塊と化していた。 ひとしきり首を切り開くと、知恵は鉄平の死亡を確認する。そして、生暖かい血でぬるぬるになった手で、先ほどからずうっと痒みの走る自身の首筋を掻きながら、おもむろに立ち上がって鉄平の骸を見下ろす。すると、 「これも、もう要りませんね」 そういって、足で先ほどまで自分を貫いていた鉄平のペニスを踏み下ろしてしまう。ペニスが破裂して潰れる、ぐちゃりとした嫌な感触を確かめると満足げに頷いて、数歩引き下がった。 血を噴出して崩れる鉄平を前にして、知恵はじっと佇んでいる。その手に血塗れのナイフを握りしめ、まるで凶行の余韻を楽しむかのように、かすかに震えている。 はぁっ、と恍惚の吐息を漏らす彼女は、今しがた自らの取った凶行を思い起こして凄惨な笑みを浮かべるのだった。 しかし…… その後ろから、がしゃがしゃと騒々しい音が知恵の耳に入った。はっと振り向いた先には、 「ぃぃぃ……ひぃぃぃい……!!」 「あぁら、北条さん……」 いつの間にか、腰を抜かしたのかその場にへたり込んで動けない沙都子が居た。見れば、左右に大きなスーパーのビニール袋から、様々な商品がぶちまけられていた。先ほどの音の正体は、これだろう。 恐怖に失禁している沙都子を見つめる知恵の思考がぐるぐると渦巻く。 (鉄平は殺したけど、この子は殺していない。この子は北条さんで、北条さんは鉄平。北条さんは村の仇で、ごみみたいなもの。だから殺しちゃって構わないし、むしろ殺してしまうべきなのに、そういえばまだこの子は生きている……何故? だめだ、早く殺してしまわなければ。早く。早く。早く……) すでに思考回路の論理がおかしくなっている知恵が、殺害の現場を見られた事よりも新たな標的を見つけた事に気が猛り、そのまま猛禽類の様な目で沙都子を捕らえて、しかし口だけは笑ったまま彼女へ近づいていく。 沙都子が恐怖のあまりに泣き叫ぶが、知恵は無言でその細い首にゆっくりと血塗れの手をかけていった……。 END
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SIDE レナ 眠れない…。 「はあ…」 私は枕元に置いた目覚まし時計を見て溜息を吐く。 午前一時を回っても睡魔が襲ってこないのだ。 いっその事、ずっと起きておこうか?学校が辛いだろうけど、今から寝れたとしても五時間寝れるかどうか。最低でも六時には起きて朝食とお弁当の準備をしないといけないから。 寝過ごして遅刻なんかしたら圭一くんや魅ぃちゃんに迷惑を掛けてしまうだろう。 うん。やっぱり起きておこう。 そう決めた私は頭の中で圭一くんの事を夢想する。 圭一くん…。私の大好きな人。 いつから彼に恋してしまったのだろう。気が付いたら目で圭一くんの事を追ってしまっている自分が居た。 ちょっと意地悪で鈍感。けど、優しくて面白い事を言って皆を笑顔にしてくれる。だから私は毎日が楽しい、圭一くんが転校してくる前よりも楽しいかもしれない。 日に日に私の中で圭一くんへの想いが大きくなっていき、彼の事を想って眠れない日もある。そして…圭一くんに抱かれる妄想をして、火照った身体を自分で慰めてしまう事も多くなってしまうのは自然の流れだった。 初めは些細な切っ掛けだった。 その日、眠れず圭一くんの事ばかり考えて悶々としていた私は、熱くなった身体を冷やそうと、ベッドの脇に置いてあった抱き枕に足を絡ませて強く抱き締めた。 その瞬間身体に電気が走った様な気持ち良さが全身を駆け巡った。 その頃の私は自慰の事なんて、やり方すら知らなかった。 何が起こったか分からなくて頭が混乱したけど、とても気持ちの良い事だというのは解った。 怖い物見たさ的な感じで恐る恐る、また抱き枕を抱き締めると甘く痺れる刺激が襲ってきた。 そして夢中になって抱き枕を抱き締め股を圧迫して擦り付ける。盛りの付いた犬の様に…。 その日から寝る時に自慰をする事が多くなった。 次第に股を圧迫するより手でした方が気持ち良い事に気付き、何度も何度も慰めた。 妄想の中の圭一くんは優しく、時に荒々しく私を求めて来た。 この指は圭一くんの指なんだと思って興奮しつつ、声を押し殺して彼の名を呼びながら果てる。 そして事が済み冷静になってくると、自己嫌悪が私を襲うのが常だった。 大事な仲間を妄想の中でとはいえ慰み者にして彼を侮辱してしまった自分に、又、はしたない事をしてしまった事に。 そんな自分が嫌で何回も、こんな事は止めようと思った。 でも、これで最後だからと言い聞かせながら、また自慰に耽る私が居た。そう自慰する癖が付いてしまったのだ。 絶頂を迎えた時の目の前がフェイドアウトしてフワフワ飛んでいる様な感覚。その心地よい甘さに酔って、忘れる事が出来なくなったのである。 そして今日も…。 いけない事。しては駄目と自分の中の小さな良心が忠告してくる。 でも欲望と欲求に、そのちっぽけな良心は勝てず、ベッドの台に置いてある電気スタンドの電源を付けて、その横に飾っている写真立てを見える位置に持ってくる。 先月の…仲間達で鷹野さんの雛見沢を絶滅させる、おぞましい計画を阻止した後の、綿流しの祭で撮って貰った圭一くんとのツーショット写真。 『二人共、御似合いだねぇ』と揶揄しながらも魅ぃちゃんが撮ってくれた大事な私の宝物。 そんな大事な物を自分の欲望を満たす為に使っても良いのかと残った理性が警告する。 だが今の私には、その背徳感すら興奮材料、つまり『オカズ』になってしまうのだった。 寝間着のボタンを外して胸元から手を差し入れる。 「ん…」 こうして胸を揉んでいると、圭一くんに後ろから悪戯されている気分になる。 「んん…はあ…ん」 そうする内に乳首が熱を帯びた様に熱くてなり硬くなってきた。 自己主張する様にツンと立っているソレを人差し指と親指で摘んで、優しく揉む様にして刺激すると少し痛いけど気持ち良い。 「はぁ…んぅ…ん…ん」 まだ発育途中の身体が成長痛を伴うという事を保健体育の授業で習った。もちろん胸も例外じゃない。私も近頃では、乳首がちょっとした刺激にも敏感に反応してしまうのだ。 身体が大人になっていく過程なのだから仕方無い事だけど…。 もっと刺激が欲しい。そう思った私は寝間着のボタンを全て外して胸をさらけ出す。 少し汗ばんだ肌が夜の涼しい外気に触れ、私は軽く身震いした。両手で胸を揉みながら、先程と同じ様に乳首を刺激してやる。 チクチクとした軽い痛みと共にピリピリとした気持ち良さに脳天が蕩けてしまいそう…。 「ふぅ…ふぁ…あ…けぇ、い…ちくぅん…ふぁ」 ちょっと鼻息荒く、声を押し殺して彼の名を呼ぶ。 脳内の圭一くんが私の乳首を指で弾く。何度も何度も…。 「はっ…はっ…はぅ…」 指で乳首を弾く度に私の身体がピクピクと跳ねる様に反応する。そして私の大事な所も一緒にジンジンと熱っぽくなって刺激を求める。 「はあはあ…はぁん…」 それを内股を擦り合わせモジモジさせて耐える。限界まで我慢してから触った方が気持ち良いと経験で知っているからだ。 「はぅ…あ…あ…んん」 しばらく胸だけを愛撫していたが、そろそろ限界だ。 寝間着のズボンの中へ手を滑り入れて、下着の上から触ってみると微かに水音が聞こえる。 「はぅ…ふ…ひゃっ!」 下着の脇から指を入れて割れ目に沿って触っていたら、指が滑って一番気持ち良い所に…クリトリスに触れてしまい大きな声が出てしまった。 部屋の外に聞こえて無いかな…。 一、二分程待って私は自慰を再開する。 「あっ…う…ん…ん」 下着の上部から右手を入れてクリトリスを中指の腹で転がし、左手で胸を揉みしだく。 蕩けてしまいそうな気持ち良さで頭がボンヤリしながら、顔を横に向けて写真を見ながら呟く 「は、あ…んくっ!…ん!け、圭っ!…一くん…レナは…レナは、とっても悪い子っ!なんだよ…んん」 写真の中で照れくさそうだけど、とびっきりの笑顔で笑う圭一くん。その無邪気な笑顔を私はオカズにしている。 そう思うとゾクゾクとした震えが止まらない。 「はっ…!あっ!ああ…!」 段々声が抑えきれなくなり、そろそろ限界が近いと悟った。 秘部を縦に中指と薬指を使って刺激しながら、親指の腹で素早く上下に擦る。 気持ち良過ぎて、全身が強張る。圭一くんの顔が私の頭の中でチラつく。 まるで圭一くんに私の恥ずかしい姿を見られているみたいだ。 「んぅ~っ!んっ!んっ!!!」 寝間着の端を口に含み思い切り噛みながら私は果てた。 「ふぅ…ふぅ…ん…はぁ…ふぅ」 さっきからヒクヒクと身体が痙攣し続けている。私は口から寝間着を離して呼吸を整えた。 そして下着から手を引き抜き顔の上まで持って行き電気スタンドの灯で照らす。 愛液でびしょ濡れになった手を見たら気分が冷めた。 「はあ…」 私は何をやってるんだろう…。 今晩二度目の溜息を吐き、ティッシュ箱を手繰り寄せる。 身体を起こして、ティッシュを引き出し手を拭く。その後、寝間着と下着を脱いで秘部周辺を綺麗にする。 生え揃ってきた陰毛に付いた愛液を拭き取って、お尻まで垂れた愛液も同じく拭き取る。 何も考えずに淡々と事後の処理を行ない、新しい下着と寝間着をタンスから出して着替える。汗も拭いておけば良かったかな? まあ良いや…学校に行く前にシャワーを浴びよう。 ベッドに寝転がり、写真立てを元の位置に戻す。申し訳無くて写真なんか見れない。 時計を見たら、一時三十分。 あと四時間以上も眠ずに過ごすのかと思うとウンザリする。 電気スタンドの電源を切り、虫の鳴き声に耳を傾ける。 早く朝にならないかな。皆と授業を受けて、お昼ご飯を食べて、部活をして楽しもう。それかダム現場にかぁぃぃ物を探しに行くのも良いかもしれない、そうだ圭一くんも誘ってみようか。 楽しみだな…。 「礼奈。お父さんはもう行くよ。行ってきます」 「お父さん。行ってらっしゃい!お仕事頑張ってね!」 仕事に出かけるお父さんにお弁当を持たせて玄関先まで見送る。 それは、いつもと変わらない朝の光景。 私は再就職したてのお父さんの後ろ姿にエールを送って家の中に入った。 あの後、結局私は寝てしまい、早朝六時に目覚ましの音で起こされた。 二時間寝たかどうか。ふらつく身体を引きずってシャワーを浴び、朝食とお弁当を作って、お父さんと一緒に朝食を食べ、今に至る。 制服の上に掛けていたエプロンを外してテーブルに置く。 「ふわぁ~~」 大きく欠伸をして壁掛時計を見上げる。 そろそろ行くか…私は鞄を持って玄関に向かう。ちょっと足取りがおぼつかないけど大丈夫。 「レナは元気なんだよ。だよ」 声にも覇気が無いかな?でも圭一くんや魅ぃちゃんと合流したらテンションが上がって元気になるはず。 靴を履いて外に出て鍵を閉める。夏の朝独特の涼しさが私を包んだ。 夏の雛見沢は過ごしやすい。日差しは強いけど蒸し蒸ししていないからクーラーも要らない程だ。 「おはようございます!」 「おお!おはよう!レナちゃんは今日も元気だねぇ、気をつけて行くんだよ!」 「はい!行ってきます!」 野良仕事をしているおじさんに挨拶をして、私は先を急ぐ。待ち合わせ場所にある木の下で涼みたいのだ。 寝不足の身体には、この日差しは辛い。徹夜明けならともかく、中途半端に寝てしまったので倦怠感が酷い・・・。 待ち合わせ場所に着いて、私は木の幹に身体を預けて圭一くんが来るのを待つ。 「はぅ…」 空を見上げて、太陽を見たら頭がクラッとした。疲れている時に太陽を直視したら黄色く見えるってのは本当なんだな。 気が滅入ってしまいそうなので、私は腰を屈めて道端の花を見て魔法の言葉を呟く。 「かぁぃぃよう~。白いお花さんが、すっごくかぁぃぃよう~!!」 うん。ちょっと元気になった気がする。 この白い花をお持ち帰りしたいけど草花にだって命があるのだ、惜しいけど諦めよう。 私は腰を上げて、圭一くんの家の方角に目をやる。 まだ来る気配は無い。 再び木にもたれ掛かって夜中の秘め事を思い出す。確かに気持ちは良いんだけど、そろそろ止めよう。あんな事は圭一くんに対して失礼だ。 とは言っても、またしてしまうだろう。そもそも止めれたら悩んではいない。止めれる方法があるなら教えて欲しいくらいだ。 私ってこんなに意思が弱かったかな? そういえば圭一くんも私や魅ぃちゃんをオカズにして、一人でする事もあるのだろうか? 体育の時間に魅ぃちゃんが胸を揺らしながら動く姿とか、私のブルマ姿を目に焼き付けて、お家に帰って自分の部屋でオットセイをシコシコして…。 あ、あはは!圭一くんだって男の子なんだからしてるに違い無いよね? でも、それって私に対して欲情しているって事…なのだろうか。 いつもの悪い私みたいに仲間をオカズにして猿みたいに……止めよう。 私は朝から何を考えているんだ…まるで淫乱みたいじゃないか。 私だって若い女なのだから欲求不満になる事だってあるけど、年中発情期の兎じゃあるまいし、近頃の私はやっぱり変だ。 「…ナ…あ…ってば!」 五月蠅いなあ…今、私は考え事をしているんだ静かにしていてくれないだろうか。 「お~い。レナ~起きてるか~?」 「っ!あ…け、圭一くんお、おはよう!」 「ったく!呼んでも気付かねぇし、何かブツブツ言ってるし。」 「あ、あはは!ご、ごめんね圭一くん。ちょっとボーッとしてたんだよ。だよ!」 気付かなかった。その前にブツブツ言ってたって…まさか聞かれた? 「あ、あのね!ち、違うんだよ!レナは…レナはそんな事考えて無いんだよっ。だよっ!」 「はあ?俺には何の事だか解らないけど・・・ってレナ!顔が赤いぞ!熱でもあるのか!?」 圭一くんが私の額に手を伸ばす。私はそれを避けて言った。 「ううん!レナ寝不足なの!夜中に…んんっ!目が覚めちゃって寝れなかっただけ!」 「あ、ああ。そりゃ大変だったな。大丈夫か?」 「うん。大丈夫だよ。それより行こう?魅ぃちゃんを待たせちゃうよ」 私は圭一くんと並んで歩きだす。 今日の部活は何をするのか、沙都子ちゃんのトラップが段々凶悪になっている事とか、二人で話していると魅ぃちゃんが手を振っているのが見えた。 「圭ちゃんにレナおはよう!」 「おう!おはよう魅音」 「おはよう魅ぃちゃん」 「あれぇ?レナ元気無いねぇ。どしたの?」 「ああ、何でも寝不足らしいぜ。俺は逆に元気が有り余ってるけどな」 「そうなんだ。まあ無理せずに体調が悪くなったら保健室で休みなよ?」 「うん。ありがとう」 「ところで圭ちゃん。朝っぱらから、元気が有り余ってるなんて話をされてもなあ…おじさん困っちゃうよ。くっくっく」 「おお。俺も思春期の少年だから毎朝大変なんだよ」 「はぅ…何が大変なんだろ。だろ?」 わかってる。下ネタに違いない。 「レナ。ほらアレだよ。圭ちゃんのオットセイが毎朝元気一杯になってね…」 「は、はぅ…圭一くんのオットセイが元気一杯…か、かぁぃぃよう」 「くっくっく!よっしゃ。お前ら、とくと見ておけ。圭一様のオットセイの晴れ姿をな!」 と言って圭一くんがズボンのチャックを降ろし始める。 私も悪ノリし過ぎた、そろそろ止めないと。 私と圭一くんとの距離は2メートル程開いている。私は右足を一歩踏み出して… ガクッ 急に右足の膝から力が抜けて私はバランスを崩し、れなぱんを放ちながら圭一くんの方に倒れ込んだ。 「ぐあっっ!?」 拳に何か柔らかい物を捕らえた気がする。そしてそのまま私は地面に倒れ込む。 「ちょっ!?ふ、二人とも大丈夫!?」 魅ぃちゃんが焦った声を出しながら、私達の所に駆け寄って来る。 「け、圭一くん!大丈夫…っ!?」 「…ぐっ!ああ…!うぐっ!」 起き上がった私の目に飛び込んで来たのは、脂汗を大量に流しながら苦悶の表情を浮かべ、股間を押さえて地面でのたうち回る圭一くんの姿だった。 魅ぃちゃんと一緒に圭一くんを急いで診療所に連れて行った。 あの状態はただごとでは無かった。 「ええ…はい。そうです。はい」 魅ぃちゃんは何処かに電話している。圭一くんは今診察中だ。 対して私は待合室のソファーで自分を責めていた。 あの時私が圭一くんを殴ろうとしていなかったら…もっと早く止めていたら…私のせいだ、全部私が悪い。 そのせいで圭一くんの大事な所を駄目にしてしまったかもしれない。と。 「レナ…知恵先生に連絡しておいたよ。今日は遅刻するって」 「…うん」 「あのさ、自分を責めちゃ駄目だよ。わざとした訳じゃないんだし。それにまだ、どうなってんのか分かんないじゃん?」 「ううん。魅ぃちゃん。全部レナが悪いんだよ…レナが圭一くんを傷付けちゃったんだよ。レナが殴っちゃったから」 「…」 沈黙。 重い空気が私達にのしかかる。ただ私は自分を責め、圭一くんが無事な事を祈るしかなかった。 診療室のドアが開き、監督がこちらに向かって来る。 「監督っ!圭ちゃんは大丈夫なの!?」 魅ぃちゃんが監督に詰め寄る。 「ええ。幸い損傷等はありません。少し腫れているだけです。後遺症も無い筈ですから、大丈夫ですよ」 「はあ…良かったぁ」 魅ぃちゃんが溜息を吐いて安堵するのを横目で見た。 そして監督が私の横に座って話し始める。 「竜宮さん。性器はとてもデリケートな部分です。大事には到らなかったので安心してください」 「痛みや腫れは、二、三日で引くでしょう。故意で無かったとはいえ、もう少し考えて行動するべきでしたね。」 「はい…。すみません」 静かな声で監督が私を叱咤する。私は無事で良かったと安心すると同時に圭一くんに申し訳無くて、顔を伏せてポツリポツリとしか話せない。 「強打して痛みの余りショック死する事だってあるんです。今後は気をつけてください」 私はうなづいて肯定し、立ち上がる。圭一くんに謝るのが先決だ。 殴られて罵倒されても仕方無い、私がした事はそれ位されて当たり前なのだ。診察室の前まで行き圭一くんが出て来るのを待つ。 ガチャ 「圭一くん…」 「…よう」 顔色の悪い圭一くんが一言そう言って私を見る。 「圭一くん。ごめんなさい。酷い事しちゃってごめんなさい!」 深々と頭を下げ謝罪する。 すると頭に手が乗せられ優しく撫でられる。 「気にすんな。レナが悪い訳じゃねぇよ。俺が調子に乗り過ぎたのも悪いんだ。顔上げてくれよ、心苦しいからさ」 「でもっ!凄く痛かったよね!ごめんなさい!」 「そりゃそうだけど、もう良いじゃねぇか。何事も無く無事だったんだ。レナも反省して謝ってくれてるし、俺は気にしてないから」 私は恐る恐る顔を上げて圭一くんを見る。まだ痛いだろうに微笑んでくれている。 でも、これでは私の気が済まない。何かしてお詫びするべきだ。 「とりあえず俺は今日学校休むから、二人は学校に行けよ」 決めた。お詫びに看病しよう。押し付けがましいけど、そうでもしないと私の気が済まない。 圭一くんが待合室の魅ぃちゃんの所に行って何か話している。私は遅れて二人の所に行き、こう言った。 「魅ぃちゃん。レナも今日休むよ、先生には適当に言っておいてくれるかな。かな?」 魅ぃちゃんに目配せして伝えると理解したのか 「へ?…ああ~なるほどね。うん、分ったよ。頭が痛いとでも伝えておくよ」 と言ってくれた。 「うん、お願いなんだよ。じゃあ圭一くん行こう」 「ちょっと待て、俺には状況が掴め無いんだけど…」 「レナに圭一くんの看病させて欲しいな…駄目かな?」 腕を組んで圭一くんが考えている。しばらくして圭一くんが口を開く。 「じゃあお願いしようかな。魅音。そういや知恵先生には何て伝えたんだ?」 「圭ちゃんの具合が悪いから診療所に連れて行った。って伝えてあるよ。とりあえず、この事は伏せとく?」 「ああ。騒ぎになると面倒くさいから、腹痛って言っておいてくれ」 「了解!学校が終わったら皆でお見舞いに行くよ!じゃあ、おじさん行くね!」 魅ぃちゃんが、そう言って学校に行き、私達は圭一くんの家に向かった。 ちなみに診察料は要らないらしい、手当てに必要な物まで分けて貰えた。監督ありがとう。 「今日は圭一くんの御両親は居ないの?」 圭一くんの部屋に上がらせて貰い、少し早いけど一緒にお弁当を食べながら聞いてみた。 「ん。何でも親父の師匠って人が倒れたらしくてな。二人して東京に行っちまったよ」 「そ、そっか…」 圭一くんと二人きり…不謹慎だけど胸がドキドキする。 「だから、悪いんだけど晩飯とか作って貰っても良いか?材料は冷蔵庫にあるからさ」 「う、うん!勿論だよ!」 少し声が裏返ってしまった。凄く緊張する。 私が…看病すると言ったんだ。私が今からする事は間違っているかもしれない。でも私の誠意を圭一くんに解って欲しい。 昼食が終り、私は決意を胸に話を切り出した。 「あ、あのね。圭一くん。お願いがあるの…聞いて貰っても良いかな。かな?」 食後のお茶で痛み止めの薬飲んで、圭一くんが聞いてくる。 「何だよ?言ってみ」 心臓がバクバクと音を立てている。顔が熱い。手の平も汗をかいている。緊張して震えも止まらない。 「レナ?」 「圭一くんの…オ、オオオットセイにレ、レナにお薬…ぬ、塗らせて欲しいな!」 「…え?」 ミーンミーンミーン!! 面食らった顔で固まる圭一くんと顔を真っ赤にした私。どちらも口を開かず、部屋の中には蝉の鳴き声だけが響き渡る。 「き、気持ちは有り難いんだけど、流石に恥ずかしいからさ!それにレナだって、こんな汚い物触りたく無いだろ?」 両手をブンブンと振って断る圭一くんに私は四つん這いになって近付いていく。圭一くんはジリジリと後退りし、やがて壁まで追い詰める。 「け、圭一くんのオットセイは汚くなんかないんだよ。だよ。レナに原因があるんだからレナに手当てさせて欲しいな!」 「あ、う…で、でもあれだぞ!昨日の晩寝る前に色々と恥ずかしい事したから匂いとかするぞ絶対!烏賊だぞ!烏賊の匂いがすんだぞ!なっ?汚いだろ?だから…」 「レ、レナだって!そういう事…一人Hするんだよ!今日寝不足なのだって!そういう事してたからなの!だから大丈夫!恥ずかしくないから!」 思わず勢いで言ってしまった。自分でも何故言ったのか解らない。しかし、これで引くも地獄進むも地獄であるという事はハッキリした。 二人して恥ずかしい事をカミングアウトしてしまった事実はどちらにせよ残ってしまうのだから。 再び固まる圭一くんを前にして、後は私の口がマシンガンの様に勝手に言葉を紡いでいく。 「圭一くんの事が大好きで、気になって気になって!我慢できなくって何回も何回も一人でしてしまうの!レナはそういう悪い子なんだよ!だよ!」 もはや関係無い事まで言ってしまう。それも出来れば圭一くんには隠しておきたい自分の想いや恥部まで・・・。恥も外聞も無い。好きな異性に自分の女の部分まで言ってしまい、開き直ってしまったのか寝不足のせいで頭が上手く働かないのか定かでは無い。 ただ解っているのは興奮しながら圭一くんを捲し立てている自分が居るという事だけだ。 「それにっ!それにっ…!」 「解った!解ったから皆まで言うな!落ち着け!深呼吸しろ!」 圭一くんに抱き締められて私は我に帰った。そして自分がしでかしてしまった事を思い返して、血の気が引いていくのを感じる。 「あ…う…」 何か言わなくてはと口を開くが言葉にならない。圭一くんに抱き締められている事と先程の事で混乱しているのは明白である。 「レナ…俺のオットセイに塗ってくれないか?薬を。コイツもレナに塗って欲しくて我慢出来ないんだとよ」 圭一くんが私の手を取って下半身にあてがう。 「ん…圭一くんのオ、オオオットセイが…レナに…?」 生唾を飲み込んで圭一くんの言った事を反復して言う。まだ痛いだろうから軽く触れるだけ、でも布越しでも熱く、硬くなってるのを感じる。 「ああ。それにコイツもレナにイジメられて泣いてるんだよ。だから仲直りしないと駄目だろ?」 「う、うん。そうだよね。オットセイと仲直りしなきゃ…うん」 「それにレナから薬を塗ってゴメンナサイしたい言ったんだから、俺も恥ずかしいけど…レナとコイツの為に一肌脱ぐよ」 「は、はぅ…レナの為…」 「そうだよ。正確にはレナと俺の為だけど、比率的には九割はレナの為だ。だから…なっ?」 「う、うん」 端から見たら、圭一くんが私を言いくるめている様に見えるだろう。けど実際は私が圭一くんに迫って、彼が許可をくれただけ。それに圭一くんが言った 『レナの為に』 という、まるで恋人に対して紡ぐ様な言葉に気分が高揚している。それにさっきから、子供をあやすみたいに背中を擦られながら耳元で囁かれ甘く酔っていた。 私は診療所から貰った紙袋の中から軟膏を取り出して、圭一くんを万年床になっている布団の方に手招きする。 「け、けけ圭一くん!ここに来るんだよ!だよ!は、早く!」 二人共、顔を真っ赤にして布団の上で向き合って正座する。 「じゃ、じゃあ!お願いします!」 「こ、こちらこそ!レナの我儘を聞いてくれてありがとうなんだよ!だよ!」 圭一くんがペコリと頭を下げ、私も同じ様に頭を下げる。さぞ滑稽な光景に違いない。 圭一くんが足を崩したのを見て、震える手で圭一くんの学生ズボンのベルトとボタンを外し、チャックを下げる。 「あ、あは…寝て貰った方がやりやすいかな。かな」 圭一くんが寝転がり、私は横に移動した。 下着をオットセイに引っ掛からない様にしてずらしズボンと一緒に膝まで下げる。 「…はぅ」 ちょっと竿…いやオットセイの胴体が赤く腫れていて痛々しい。 そして、お父さん以外の初めて見るオットセイは凄く大きくて元気一杯に上を向いてヒクヒクと動いていた。 「かぁぃぃよう~。オットセイが元気一杯でかぁぃぃよう。…お、お薬塗る前に綺麗に…消毒しておかなきゃ駄目なんだよ。だよ」 それは、ちょっとした好奇心。魅ぃちゃんから借りたHな少女漫画で知った行為を消毒と称して自分を納得させ、してしまう私。 「消毒って…あ!ああ…」 むせ返る様な匂いのするオットセイをゆっくりと口の中へと含んでいく。大きくて全部は入らないけど、顎が外れるんじゃないかってくらい口を開けて、何とかオットセイの頭だけは含む事は出来た。 「ふ…う…じゅる…は…」 初めてだから要領が分らないので、舌で舐めるだけ。圭一くんも、こういう事をされるのは初めてなのだろう。単調に舌を動かしているだけでも身体を震わせてオットセイをヒクヒクさせている。 「レ…レナぁ…!気持ち良い…はぁ…」 オットセイの頭の下は汚れが溜まりやすいらしい、普段は皮が被っているからだとか。そう詩ぃちゃんが言ってた。 詩ぃちゃんの事だから、入院中の悟史くんに同じ事をしてあげているのだろう。私はそこを舌で少し強めの力で擦る、口の中でオットセイがまた大きくなった。 「も…もういいよ!綺麗になっただろう!」 圭一くんが上体を起こし、私の肩を持ってオットセイから離させられた。 「あ…圭一くんに怒られちゃったんだよ。だよ。痛かったのかな?」 涎の垂れた口元を隠す様にして言うと、圭一くんが真っ赤な顔をさらに赤くして言った。 「い、いや!怒った訳じゃねぇし、痛くも無かったぞ!む、むしろ気持ち良かった…ぜ」 「そ、そっか…えへへ。そろそろお薬塗ろっか?」 「お、おう!頼むぜ!」 缶の蓋を開けて指で軟膏を多めに掬って手のひらに馴染ませる。両手がベタベタになっちゃったけど、後で拭くなり洗うなりすれば良い。 両手でオットセイを包み込み優しく揉む様にして軟膏を擦込んでいく。別にやらしい事をしている訳では無いのに、クチュクチュとした音と圭一くんが洩らす吐息が部屋の中に響く。 それだけで私もHな気分になってくる。さっきからアソコが切ない、太股をモジモジさせて我慢するだけで精一杯だ。流石にここでしちゃう訳にはいかないから。 「ん…圭一くん終わったよ」 「はあはあ…う、うん」 目をトロンとさせて返事をする圭一くん。なんだか女の子みたいだ。 軟膏を塗り終わっても私はオットセイから手を離せないでいた。ある事を言おうか迷っている。 このままだと先に進まないし、多分圭一くんも望んでいる事だから言ってしまおう。 上目遣いで圭一くんを見つめる。圭一くんが気付くまで。 私が見ている事に圭一くんが気付いたのを確認して口を開く。 「圭一くんのオットセイ…まだ元気一杯なんだよ。これだと服着れないし…スッキリさせちゃおうか?」 「でも…」 「大丈夫。誰にも言わないレナと圭一くんだけの秘密なんだよ。圭一くんは気持ち良くなりたくない?」 「…なりたい。して欲しい」 かぁぃぃ…。 私はクスッと笑って、またオットセイを揉み始める。本当はシコシコしてあげたいけど、それは痛いだろう。 だからオットセイの頭と、その少し下の辺りを両手で持って愛撫してあげる。 軟膏でヌルヌルしているから、凄く気持ち良いはず…ううん。気持ち良過ぎるのかな? 圭一くんが身体をビクビクさせて声をだしている。 「うあっ!…あうっ!」 「気持ち良い?」 「すげぇ気持ち良い!はあ…う!」 揉む動きから擦る動きに変えると、身を捩らせる。勿論オットセイの先だけ擦ってあげてる。自分でするのとは違う気持ち良さなんだろう。 私が一人でする時と同じ要領で弾き、指を絡めて刺激していると圭一くんの顔が見たくなる。 私も横に寝転がり、圭一くんにすり寄る。身体に胸を押し付けて甘えた声で 「レナに圭一くんの顔見せて?こっちを向いて欲しいな」 と言った。 「うあっ…こ、こうで良いか?」 「うん。ありがとうなんだよ。だよ」 「レナ…!俺そろそろ…」 私は何も言わず、手を素早く動かしてやる。 「う…は、ああ!あ…」 手の平に熱い液体が勢い良く出てくる。オットセイがビクンビクンと脈打って何度も精液を吐き出す。私は全部出しきるまで手を休めない。 吐き出す物が無くなっても脈打っているオットセイから手を離して見てみると、両手共、軟膏と精液でドロドロになっていた。 「凄い出たんだよ。いつもこのくらい出るのかな。かな?」 「はあ…ふ…いや、いつもより多いな。レナがしてくれたからだな」 と言って圭一くんが頭を撫でてくれる。 「はぅ…そうなのかな。かな?」 「ああ。レナがしてくれたから気持ち良かったんだよ」 「うん。分ったよ。あ、圭一くんちょっと水道貸してくれないかな。手を洗いたいから」 「おう。下に降りたら分ると思うから、洗って来いよ」 「うん。ちょっと待っててね」 私は部屋から出て一階へと降りながら考える。 私は越えてはいけない一線を越えてしまったのでは無いかと。もしかしたら、この後部屋に戻ったらお互い気まずくなって関係がギクシャクしてしまうんじゃないか。 私は手を洗って部屋に戻る。階段を上がり終わった所で深呼吸した。 あと数歩歩いて襖を開けたら嫌でも結果が解る。そう思うと足が竦む。 けど勇気を振り絞って足を進めるて襖を開く。 「レナ。さっきはありがとうな。その…気持ち良かったぜ」 私服に着替えた圭一くんが照れくさそうに言った。 「はぅ…御礼を言われる様な事はしてないよ」 「いや嬉しかったぜ。レナがこんなに大胆だとは思わなかったから驚いたけどな」 私は圭一くんの横に座る。 「圭一くん。こんな事をしたレナの事嫌ったりしない?」 私にとって一番の恐怖は日常が壊れてしまう事。引き金を弾いてしまったのは私だが。 でも今の圭一くんを見る限りは大丈夫だろうと漠然に思う。だからこそ確証が欲しかったのだ。 「まさか!そんな事ある訳無いじゃねぇか!むしろ…ん!何でも無い!ともかく俺はレナを嫌ったりしないからさ!」 「…ありがとう。レナは今ホッとしているよ」 ともかく私の心配は杞憂で終わった訳だ。 「ふわぁ…」 気が抜けたら、なんだが眠くなってきた。 「なんだよ。レナも眠たいのか?俺も眠たくてな」 さっき飲んだ痛み止めが効いて来たのだろう。布団に圭一くんが横になった。 「レナも来いよ。一緒に昼寝でもしようぜ。あぁ~。別に何もしないから安心しろ」 布団をポンポン叩いて私に来る様促す。 「何か緊張しちゃうよ」 私は大人しく横になり、圭一くんがしてくれた腕枕に頭を乗せて言った。その優しさが嬉しい。恥ずかしいけど折角の好意を無駄にしたくない。 「俺も同じく。あ、扇風機掛けて良いか?」 私は軽くうなずいた。 扇風機の涼しい風が心地良い。 おやすみ圭一くん…。 <続く> れなぱん!(2)
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大きな雨粒か激しい音で車の天井を叩き、激しい風が容赦なく車を揺らす。 何も見えない闇が不安を掻き立てる。いつ果てる事もなく続く嵐。圭一と レナは小さな車の中で震えていた。 そもそものきっかけはいつものようにレナの宝探しに付き合ったことから 始まった。 「今日は一日中、宝探しするのー」 満面な笑みでレナは言った。お弁当、おやつ、お茶。それに鉈や斧、準備は 万端だった。圭一もやれやれと思いながらも付き合った。 午前中は晴れていた。お昼はレナの手作り弁当を堪能した。 「うーん、あまりいいものがないなー」 しかしながら、肝心の宝探しは不調だった。午前中はめぼしいものが一つも 見つからない。あっちへうろうろ。こっちへうろうろ。だけど、お気に入りの ものは見つからない。午前中は一つも見つからなかった。午後もだ。 「なあ、そろそろ帰ろうぜ」 「もう少しー」 そろそろ暗くなってきた。星が見えない。午前中は晴れていたが午後から 雲が多く出てきた。空を見上げても、星は見えず、かわりに黒い雲が見える。 かなり濃い。空気もなんだか湿ってる。 圭一はため息を吐く。レナはかなり遠くまで出かけてしまった。近くの粗大 ゴミに体を傾ける。結構疲れた。 ぽつり。 ひたいに冷たいものを感じた。 雨だ。空を見上げると、ポツリポツリと振ってくる。 だが、程なく雨は強くなってる。 「おーい、レナ」 圭一がレナと合流した頃には雨はかなり強い勢いになっていた。 風も吹き荒れ始めてきた。 「くそっ、このままじゃあ、きついぜ」 もう夜だ。道はかなり暗く、雨も風も激しい。無理を押しても帰れるだろうか。 「圭一くん、こっち」 レナは圭一の手を引っぱる。この雨では帰るのは困難だ。だから、案内する。 「──ここは」 レナが案内したのは廃車だった。何とかもぐりこむ。 「えへへ。ここはレナの隠れ家なの」 タイヤの無いワゴン車。助手席から何とかもぐりこむ。すでに全身びしょぬれだ。 「ふー、やれやれ、何とか一息つけたな」 外を見ると青白い稲光が見えた。 「にしてもすごいなー」 圭一は改めて、レナの秘密基地を見る。外から見れば、ただのさび付いた廃車だが 中はきれいに整えられている。ブランケット、懐中電灯、文庫本、電気スタンドなど が常備されており、下はシーツも引いて過ごしやすく工夫されている。 「えへへ、ちょっと、一人になりたいときのために作ったの」 小さく舌を出して、レナは笑う。少し前、色々と辛いことがありレナは悩んだ。 その時に作ったのだ。悩み事はみんなの力を借りて解決した。それ以来、あまり ここにはこなくなった。でも、定期的に手入れはしている。この辺りはレナの 性格がにじみ出ているだろう。 「ふーん」 圭一は興味深そうにまた、周りを見る。男の子としてこういう秘密基地は憧れる。 小さい頃は勉強勉強だったため、作って遊んだ事が無い。 くしゅん。 レナがくしゃみをした。 「おい、大丈夫か?」 慌てて、圭一はレナの方を見る。 「うん、大丈夫。ちょっと、体が冷えたのかな」 考えてみれば二人とも雨でびしょぬれだ。服はべったり濡れてと体に張り付いている。 確かにこのままでいたら風邪を引きそうだ。しかし、さすがにレナの秘密基地にも 着替えは用意してない。ブランケットが二枚ほどあるだけだ。 へっくしょん! 圭一も大きなくしゃみをした。同時に震えが来る。 「さみー」 さすがに暖房はない。中の温度は外と変わらない。風が無いだけましという 程度。 「……圭一くん、服──脱ごうよ」 レナがとんでもない事を言ってきた。うつむき、上目遣いに圭一を見る。 ブランケットを引き寄せて胸の辺りで掻き抱く。圭一は「えっ?」と、驚く。 「濡れた服のままだと──風邪引いちゃうよ。だから……」 そういって、レナは顔を伏せる。はらりと髪が舞う。かすかに見えるうなじが 赤い。ブランケットを纏い、服を脱ぐ。しろい肩が見えた。慌てて、圭一は目をそらす。 「そっ、そうだな。そうするか」 顔の奥が熱い。ふわふわとする。服を脱ぐ。すでにシャツまでべっとりだ。 上半身は裸になる。下もぐっしょりと濡れた長ズボンを脱ぐ。ブランケットを きつく体に巻く。見るとレナも同じだった。互いに下着1枚の姿になっている。 かっと熱くなる。体の奥が。 「──ごめんね、レナの所為で」 少しの間、沈黙が続いた。破ったのはレナだ。 「レナが早く宝探しをやめていれば、こんな事にならなかったのにね。 ごめんね、圭一くん」 ブランケットを纏い、顔だけを向けてくる。眼が潤んでいる。 「いっ、いや、そんなこと無いぞ。むしろ、途中でこんな大雨に打たれたかも しれないしな。ははっ」 いつもの口調が鈍くなる。早鐘のように心臓が鳴る。どうしてだ? 言うまでも無い。視線の先に写るのは濡れたレナの服。意識したくなくても 意識してしまう。沸いては消える妄想。顔を振る。 くしゅん。 レナがまた、くしゃみをした。ブランケットから素足が見えた。白い。 「寒くない、圭一くん」 鼻をすすってレナが聞いてくる。 「いや、大丈夫だぞ」 ほんとは少し寒い。薄いブランケットでは外気を抑えられない。ましてや 濡れた体では余計に。けど、男だから。 くしゅん。 レナはまた、くしゃみをした。 「おっ、おい、大丈夫か。なんだったら──」 このブランケットを使うかと言おうとして沈黙する。 晒すのか? 自分の裸を。いや、そうではない。 「ううん、いいよ、圭一くんが風邪引いちゃうよ。それより──」 また、遠くでカミナリが光る。レナの顔が見えた。静かに小さな口を開く。 「二人で暖まろうよ。ほら、何かで聞いたことあるの。冬山で遭難したときは お互いの体温で温めあうって」 息を呑む。レナの提案は確かに聞いたことある。効率もいいだろう。理性と しては理解できる。けど、感情としては── 「いや、だめだ、それは!」 圭一は慌てて言うが。 「どうして? レナ、もう寒いもん」 にじり寄ってくる。レナはブランケットを纏いつつ四つん這いで圭一に近づく。 逃げ場は無い。吐息が感じた。体温が感じた。レナが感じた……。 気がつくと圭一とレナは二つのブランケットを重ねて包まっていた。 圭一の胸にレナがいる。互いに抱き合っている。暖かい。そして柔らかい。 女の子のにおいがする。レナも感じている。圭一の体臭。自覚してしまう。 男の子だという事を。都会育ちで普段はだらしないところも見せたりはする。 だけど、意外な胸板に、その肩幅に、掻き抱かれる手の強さに、男を意識して しまう。その小さな肩を掻き抱く。丁寧に。はじめは力を入れすぎだ。「痛いよ、 圭一くん」だから、そっと抱く。何も言葉は交わさない。ただ、互いの体温を感じるだけ。 熱くなる。ひたすら。手に汗がにじむ。今、圭一はレナの素肌に触れている。 暖かくて柔らかくて何もいえない。 外の風は激しくなる。雨もさらに酷くなる。車は揺れる。雷の音も光も聞こえる。 だけど、気にならない。互いに外の事は目に入らない。二人きりの世界。ただ。 お互いを思う。 「暖かいね」 沈黙に耐えられなくなった。レナはポツリと呟いた。 「……ああ」 圭一はかすかに頷いた。 「でも、まだ、少し寒いかも」 また、レナは呟く。互いの鼓動が聞こえる。 「──知ってる? もっと、暖かくなる方法があるんだよ。互いに熱くなるの」 潤んだ瞳でレナは圭一を見つめてる。圭一はごくりとツバを飲み込む。否、 飲み込もうとした。けれど、口の中は乾いている。手が少し震える。レナは 待っている。圭一は答えなければならない。 ゆっくりとレナを見つめる。肩を掴む。少し震えてる。そうだ。怖いのだ。 覚悟を決めていても怖い。圭一も怖い。レナも怖い。理解できる。一線を越える。 この意味をどう取るか。明日からの自分たちはどうなるか。分からない。 だから、怖い。 だけど、進む。圭一はレナを求める。レナも圭一を求める。互いに二人は欲し 求め合う。きっかけは些細な事だ。けれど意識している。二人の心に互いの存在が 大きく占めている。 圭一の頭はゆっくりと下がる。レナは待ち受ける。二つの影は一つになる。 初めてのレナとのキスは唇同士が触れ合うものだった。感じたのは柔らかさ。 感じたのは吐息の熱さ。感じたのは互いの匂い。゜胸がどきどきする。 「──キス……しちゃったね」 少しだけ顔を離れさせてレナは言う。 「──そうだな」 圭一も一言だけ呟く。 「もう一回……キスしよ」 小さな声でささやくようにレナはねだる。圭一は何もいわずにキスをした。 「熱い──」 レナは息を漏らす。初めてのキスが甘く柔らかなものなら、今度のキスは熱く 激しいものだ。ただ、むさぼりあう。 ひちゃり。 音がした。誰からとも泣く二人は舌を絡めあう。熱く蠢く舌は互いの口の中を 舐めあう。くちゅり。レナの唇から唾液が洩れた。圭一の口から唾液が洩れてレナの 口の中へと移動する。何度もむさぼりすする。何度も感じる。頭の奥が激しく熱い。 なんも感じない。雨の音も風の泣き声も。ここが車の中ということさえ忘れる。 夜だということさえ忘れる。感じるのは互いのこと。考えられるのは互いのことだけ。 唇は離れる。二人の口元からこぼれる唾液は繋がり橋を作る。白いひと筋の橋は長く 続き途切れる。 「胸がどきどきして熱いの。圭一くんは?」 頬を赤く染めてレナは聞いた。 「俺もどきどきしてるよ」 ゆっくりと息を吐く。けれど、落ち着かない。 胸の熱さは収まらない。もう一度キスをした。さらに圭一の手はゆっくりと レナの胸に触れる。 「……あっ」 かすかにレナは声を上げる。だけど拒まない。圭一の手はレナの下着の上から 胸に触れる。柔らかな感触を感じた。何にもたとえようのない柔らかさ。トクン トクンと生命の鼓動も感じる。 はじめはゆっくりと後からだんだん早く揉む。レナは熱いと息を漏らし懇願する。 「ね、──圭一くん、もっと優しくして」 レナは戸惑う。胸の奥から生まれたものに。もっと味わいたい。だけど怖い。 だから優しくゆっくりと触ってもらいたい。本当は激しくして欲しいのに。 「わるいっ」 圭一の手の動きは遅くなる。軽く円を描く。大きくはない。小ぶりだがしっかりと 自己主張している胸。いつまでも触っていたい。 「んぅっ」 レナはかすかに漏らす。 「痛いのか」 圭一が慌てて聞く。 「……痛くないよ。むしろ──」 気持ちいい。という言葉は飲み込む。とても恥ずかしくていえない。 圭一の手がレナの胸から離れる。 「……あっ」 かすかにさびしげにレナは呟いた。 「なんか、苦しそうだからさ」 苦笑いする圭一にレナは手を伸ばす。圭一の熱い部分。もうすでに硬く そり立つ男の印に。 「えっ、おっ、おい、レナ……」 圭一は戸惑う。レナの行動に。圭一は戸惑う。柔らかくて細いレナの指の 蠢きに。己の手淫では消して得られぬ快楽が生み出される。自分の手では触って 欲しいところ。強弱がうまくコントロールできる。だけど、レナの指はそれがない。 痒い所に手が届かぬもどかしさ。予期せぬ快感が呼び起こされる。 圭一は顔をゆがめる。激しすぎる快楽は腰を引かせる。 「圭一くん、もっと触って。もっと、レナにも触って」 耳元でレナがささやく。ついでに圭一の首筋と耳たぶに下を這わせた。 圭一の体はビクンと揺れた。 手がレナの胸に向かう。もどかしげにブラを剥ぎ取ろうとする。レナは片手を 後ろに回してホックを外す。はらりと落ちる。夜気にさらされる。初めて異性の 目にさらされる。すでに乳首は固くそそり立つ。圭一は息を呑んで見つめる。 「きれいだな」 それだけ言うと屈んで圭一はレナの乳首を口に含んだ。 「あんっ」 胸の奥の何かははっきりとした快楽を伝える。唇だけではさみ、舌で舐めて 吸い付く。レナもまた、己の自慰行為では得られない快楽に翻弄される。飴の ように舐めてむさぼる。頭を振って、肩を震わせて耐える。甲高く泣く。ただ、 酔いしれて耐える。快楽の並にレナは溶けていく。 それでもレナの手は圭一を求める。布の上からさする怒張を直接さすろうとする。 下着に手をかける。脱がす。驚くほど熱く固いものが手に触れる。 「……熱い」 「──ああ」 二人はゆっくりと服を脱ぐ。残った下着は全部外す。生まれたまんまの姿になる。 「圭一くん」 「レナ」 互いの裸身を見つめあい、もう一度キスを交わす。もはや考えられるのは互いの ことだけ。圭一がレナの胸を掴めば、レナも圭一の胸の乳首を指で引っかく。 圭一がレナの首筋をキスすれば、レナも圭一の首筋を舐める。互いに互いの体を 確かめるかのようにとろけあう。 レナの乳首を舐めていた圭一はだんだんと頭が下に向かう。胸の谷間やわき腹、 腹やへそにも手や舌が這う。そのたびに声を漏らし、体をビクンと震わせた。 そして、ついにレナの秘所へと向かう。 「……圭一くん」 不安げにレナは圭一を見る。眼で圭一は問いかける。こくんとレナはうなずく。 そのまま圭一は顔をうずめた。 「あっ、あぁ、あぁっー」 ひときわ甲高くレナは泣いた。圭一の舌は若草の奥にあるレナの秘裂を這う。 すでに熱く蜜はとろとろに洩れている。舌と指を這わせる。なんともいえない 匂いがした。指がふやけるほどの熱さを感じた。小さな若芽にキスをした。 それだけでレナは今まで以上に体を震わせ、うねった。 「圭一くん」 愛しげにレナは圭一を見る。 「……レナも」 レナはゆっくりと圭一から離れて、改めてその胸にキスをする。チロチロと舌は 圭一の体を這い、うめき声を漏らす。ついにはそそり立つ怒張に口をつける。 「うっ」 それは初めての感覚だ。レナの口が圭一に吸い付く。想像できないほど。なんとも 形容しがたいほど。ただ、翻弄される圧倒的な快感が襲う。はじめは唇で吸い付く だけだった。竿の脇をキスして吸う。それだけで翻弄される。玉袋に手が這う。 背筋から快楽が走る。あまりの快楽に腰が引ける。舌も這う。竿に袋に。激しく うねる。圭一は翻弄される。息を漏らし、耐える。ついにレナは先端部を口に含んだ。 その熱さと柔らかさに圭一は息を吐いた。すぼりずぼりとはしたない音がした。 舌で先端の穴を突付かれたときには震えた。耐えられない。だから、 「なあ、レナ。俺も──」 ゆっくりと懇願する。レナはこくりとうなずいて、自分の体を圭一に重ねた。 レナの目の前には圭一の怒張が。圭一の目の前にはレナの蜜壷が。互いにさらし あった。互いに舌を這わせ、指を使った。いつ果てぬ饗宴の声を奏であう。 いつまで続いたか分からない。けど、もうたまらない。二人は再び向き合う。 「──いいのか?」 圭一の問いにレナはかすかに頷く。 「……来て、圭一くん」 二人の体は重なる。ゆっくりと。一つになろうとする。絆も。心も。体も。愛も。 一つとなって結ばれようとしていた。 「……あれ」 なろうとしていたのだが。 「……あれれ」 なろうとしてるのに。 「あれれれっ」 ならなかったのであった。 「──圭一くん。ここだよ」 クスリとレナは笑って圭一を導く。自ら手で握って、 自分のところへと誘導する。 「……じゃあ、あらためて」 少し恥ずかしそうに圭一は息を吐く。レナも緊張がとれた声で笑い、 うなずく。 ゆっくりと圭一は進む。レナは「うっ」と、呻く。とろけるような享楽の 中で突き刺す痛みを感じる。 「いっ、痛い」 思わず洩れる。圭一の動きが止まる。だから肩を掴む。 「そのまま進んで。……レナを──圭一くんのものにして」 なみだ目で訴える。痛い。だけど、このまま終わるのはもっといやだ。 だから、望む。証を。 「──わかった」 そのまま突き進む。レナは涙を漏らす。苦痛のうめきをもたらす。圭一の背中に しがみつく。爪を立てて引っかく。だけど、耐える。痛みの果てに喜びを感じるから。 涙を流しながら呟く。 「圭一くん圭一くん圭一くん……」 一突きごとに呟く、叫ぶ。二人の体は溶け合う。レナは圭一の中に。 圭一はレナの中に。ただ突き進む。ただ思う。互いの事を。いつしか 全てが白く染まり消え去った。 圭一はレナの中で解き放った。 二人は再びブランケットに包みあう。何もいわない。何もいえない。 心の奥に満足感と罪悪感が交じり合う。手が握り合う。今でも二人は一つに 繋がっている。 「なあ、レナ──」 圭一が声をかけた。その続きを言う前に、 「謝らないでね」 レナは圭一を見つめて言った。 「レナは望んでこうなったの。圭一くんが欲しくてたまらなくて。私、 圭一くんとこうなって幸せだよ。だから──謝らないで欲しいな」 レナの言葉に圭一は息を吐いて、 「そうだな。そうかもな」 と、呟く。いつだろう。決してやった事のないはずの記憶。学校の屋根での誓い。 自分の部屋でのレナの血まみれの笑顔。沸いては消えるかすかな残照。 でも、二人は一つになった。握り締めあう手が実感する。レナの体の中で実感する。 圭一の証。 二人は空を見る。星の瞬きが見えた。いつしか嵐は過ぎ去り満天の星空となった。 ゴミ捨て場で二人は一つになった。もう一度、キスを交わした。 終わり。
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「悟史くんの病気が治りました!」 その知らせを監督から教えてもらったのは今日の朝だった。 私はいても経ってもいられず、寝ぼけていた頭を活性化させすぐに着替える。 学校なんてどうでもいい。私は診療所に向け走り出した。 入り口ではすでに監督が待っていた。 「詩音さん!待っていましたよ。早くこちらに!」 監督に言われるまでもなく、私は彼の病室まで走った。 部屋は朝日に包まれていた。その朝日の下に…彼は起きていた。 その姿を見たとたん、私の涙腺は弱くなり彼の胸の中で泣いた。 「悟史くん…!悟史くぅん…!ずっと…ずっと待ってたんだよ! 私ね、ちゃんと約束を守ったんだよ…!本当だよ! 沙都子はね、私のことねーねーって呼んでくれる。それにね、それにね…うわぁあぁぁん!」 私は一人でずっと泣き続けていた…。ただ…ただ…嬉しかった。 それから一ヶ月。 私は毎日診療所に通った。その度に悟史くんに今までの一年間何があったかを話し、 悟史くんも日に日に元気になっていって、ついに退院できる日が来た。 もう私は我慢できなかった。この想いを早く聞いて欲しくて…。 その退院の日、私は彼に告白した。 だけれども…返ってきた言葉はあまりにも無惨だった。 「ごめん、詩音…。僕は君の事を仲間だと思ってるけど、恋愛感情としての「好き」 という感情までは持っていないんだ。だから、今まで通り「仲間」として 付き合わせてくれないかな?」 私は夜一人でずっと泣いていた。そんなのって…ないよ。 1年間ずっと待ってたのに、そんなのって…。 一度は、圭ちゃんに揺らぎかけたこともあった。 一度は、死んでしまったんじゃないだろうかと考えたこともあった。 一度は、もう病気が治らないのではないかと恐れたこともあった。 でも…そんな感情すべてを押さえつけ今まで信じて生きてきた。 あの日の約束を果たし、いつ帰ってきてもいいように待っていた。 その結末がこれだなんて…。あまりに惨たらしい…。 「うわぁぁあああああああああぁ!」 私の叫びにも似た泣き声は夜空に吸い込まれていった…。 朝日がまぶしい。どうやら、そのまま寝てしまっていたようだ。 眠たい…。けれども学校には行かなくてはならない。 私は重たい体を無理やり起こし、学校に向かった。 そこに広がるのはいつもの風景。楽しそうに皆笑ってて、 楽しそうに遊んでる。不幸など感じさせない夏の風景。 でも、そんな中で私一人だけが不幸なのだ。私は妙な疎外感を感じるとともに、 妙な嫉妬を持っている自分に苦笑した。 少し驚いたことがある。それは悟史くんの復帰だった。 退院したのだから、学校に行くのは当たり前なのだが それにしても早いと思った。まぁ、監督から色々お世話になってるんだろう。 でも、もう私には関係の無いことだった。 「好き」ではないと言われた瞬間からもう私の中で「仲間」でもなくなった。 そばに居ても居づらいだけだし、悟史くんもそう思うだろう。 休み時間になると、皆が悟史くんに集まる。 どうせ質問攻めに遭ってるんだろう。それは容易く想像ができた。 沙都子は昨日の夜には悟史にあったらしい。 だから今では元の北条家の家で生活している。 もちろん、他の部活メンバーには寝耳に水のことだったらしく…。 クラスのみんなと同じように質問していた。 質問の中身は分かりきっていることで…。 「今までどこにいたのか?」とか「何故いなくなったのか?」といったことだった。 いずれにしても私は全てを知ってるからどうでもいい。 そんな私の様子をあの部活メンバーが気付かないわけがない。 特に圭一は私の変化に敏感に気付いているようだった。 昼休みになると、私は居づらい空気を感じて外で昼ご飯を食べていた。 寂しい…。どうして悟史くんは私を受け入れてくれなかったのだろう、 と今更ながら悲しくなる。 でもよく考えるとそれは分かりやすいものだった。 それは…なにより私との付き合いの短さだった。 私は悟史くんと出会ってからは、魅音のふりをしてちょくちょく悟史くんに会っていた。 だけど、悟史くんにとってはそれはほとんど魅音だったわけで…。 私という存在がいることを知ったのは、私がおもちゃ屋でアリバイ作りのために 詩音だと明かしたときだけ…。 だから私がいきなり好きだと言っても、素直には受け取ってくれないのだろう。 沙都子のことを頼まれたのも。 もしかして「魅音」だったのでは…? そんなはずはない!そんなはずはない!そんなはずは…!そんな…はずは…。 「うぐっ…、悟史くん…私、頼まれたんだよね?頼んだよね?……うぁ…ぁ…!」 そのとき…。誰かがこっちに来るのを感じて、私は涙がでている目をぬぐう。 一体誰だろう。今の時間はみんな揃ってまだ昼食を食べているはずだ。 それを抜かしてきたんだ。きっと私に用なのだろう。 「詩音~、いるのかそこに?」 圭一だった。圭一は私を見つけると私のところにやってきた。 「詩音、そんなところで何やってんだ。みんな心配してたんだぞ。」 「あ…ごめんなさい。そうですよね。すいません。」 私は素直に謝ってその場を抜け出そうとした。だけど、圭一は私の手を掴む。 「あのさ…、頼ってくれていいんだぜ?」 「……………。」 「俺たちは仲間だろ。仲間ってのは無条件で相手のことを信じられるんだぜ。 だから詩音が無理な話をしてもちゃんと信じてやれる。詩音…。俺たちには話せないのか?」 詩音は何か大きな悩みを持っているようだった。そのことには部活メンバー全員が気付いていた。 恐らく悟史の事なんだろうな、と直感的に分かってしまった。 突然の悟史の復帰。そしてそれを一番に喜ぶべき詩音が悲しんでいる。 多分…詩音は悟史に…。 そのとき詩音が重い口を開いて言った。 「振られたんです…。悟史君に…。」 やっぱりか…。予感が的中する。 ポツリ…ポツリ…と詩音の目から大粒の涙がこぼれる。 それから詩音は今までのことを全て話してくれた…。 悟史に惚れた日のことから昨日のことまで…。 全てを話した詩音は俺の足元でうずくまって泣いていた…。 「ありがとうございます…。すべて話したら…ちょっとすっきりしました。」 私は涙をぬぐって、今の自分ができる最高の笑顔で圭一に笑う。 すると…圭一が私にこう言った。 「あのさ・・・振られたのは仕方ないんじゃないか?」 私は自分が責められてるように思えて腹が立った。 「どうしてですか!?私が何かしましたか!?」 「だって、悟史が詩音と「会った」回数が少ないから告白を断られたんだろ? ならさ…」 圭一は一呼吸置いて言った。 今から悟史にアピールすればいいじゃねえか! 「えっ…!?」 「難しいことじゃない。悟史がお前をよく知らなかったから断っただけのこと。 だからお前がもっと「詩音」を見せ付ければいいんだよ!」 「でも!一度断られてるんですよ!そんなのどうせ上手くいくわけが…!」 そういうと圭一は私に怒った。 「どうせなんて言葉を使うんじゃねぇ!どうせって言葉はな…やる前に全ての可能性 を潰してしまう言葉なんだ!だから二度と使うな!それに悟史は詩音のことを 嫌いだって言ったわけじゃねえだろ。だからまだ可能性はあるんだ! その可能性を信じろ!もしもそれが信じられないなら、俺を信じろ!この前原圭一をな!」 その言葉に胸が熱くなる…。 ああ、これが圭一なんだ。この馬鹿で直情的で…信じられないくらいお人よしな男が…。 これこそが…魅音が心奪われた前原圭一なんだ…! 圭一ならどんな問題でも簡単にぶち破ってくれる。そう感じた。 だから…私は圭一の言葉を信じることにした。 ______________________________________ 僕は…詩音とどう接したらいいんだろう? 昨日、詩音の告白を断ってからそのことばかりが頭をよぎる。 詩音は確かに可愛い女の子だ。だけど、よく分からない相手と付き合うなんてできない…。 あれから詩音は僕を意図的に避けているようだった。 理由なんて聞かなくても分かる。 さっき詩音が教室から出て行くときにちらっと見えた泣き顔が頭に浮かぶ…。 「悟史?どうしたのですか?」 梨花ちゃんだった。気付けば、僕はご飯を食べる手を止めてボーっとしていたようだ。 「ごめんごめん、なんでもないよ。」 「詩ぃのことなのですか?」 いきなり核心を突かれ、ギクリとする。その反応でばれたようだった。 「詩ぃと何があったのか教えてはくれないでしょうか?」 そこで気付く。心配していたのは梨花ちゃんだけではなかった。 沙都子にレナ、魅音も身を乗り出して聞いていた。 「悟史?なにがあったのか教えてよ」 「私たちが力になれるのなら話して?」 「詩音さんがおとなしいのはいいことなんですけど…あれはどういうことなんですの?」 話すべきだろうか?よく考えてみる。 相手は自分とは違う女の子たちだ。それならば男の自分が一人で悩むよりも 詩音のことをわかってくれるだろうか? とりあえず話してみよう。話せば楽になるかもしれないし。 だから昨日のことを話した。 その間みんなは真剣に茶化すことなく聞いていた。 僕が話し終えると、まず最初に魅音が口を開いた。 「ひとつ、聞いていい?悟史が居なくなる前にさ、電話くれたよね。 あれって「私」に頼みたかったの?それとも詩音?」 「あれは…。僕もたまに魅音が二人居るんじゃないかと思ってたよ。 だから僕と喧嘩した「魅音」に頼みたかったんだ。」 「そう…。なら詩音のほうなんだね、頼んだのは。ならさ…どうして詩音の告白を断ったの? 真剣な表情で魅音は僕に問いかける。 「どうしてって…、僕はまだ詩音のことをよく知らないから…。」 「嘘だよ」 レナに即答され、ビクっとする。 「知らないはずはないよ。だって悟史くんは詩ぃちゃんから聞いたんだよね? この一年なにがあったのか。聞いてるよね、病室で。」 そういえばそうだ。詩音から色んな話を聞いたっけ。 「その話のなかには、詩ぃちゃんのことも含まれているはずだよ。 なのに悟史くんは嘘をついた。」 それはね…悟史くんが心のどこかで、園崎家をいまだに怖がっているからなんだよ。 「僕が…園崎家を…?」 そんな馬鹿な…とすぐに自分で否定できない…。 「そうだよ。悟史くんは園崎家を怖がっている。だから詩ぃちゃんの告白を断ったんだよね? 園崎家の詩ぃちゃんと付き合えば、何か自分の身に起きるんじゃないかって 思ってるんじゃないかな。」 魅音は苦笑いしつつも、僕に言う。 「もしもそうじゃなくてもさ、詩音はあんたの約束を守ったんだよ!一年も! 退院したばっかりの悟史には分からないかもしれないけど、 信じて待つことがどんなに辛いか知ってる!?分からないでしょ! 詩音はね、ずっと待ってた。沙都子を本当の妹みたいに可愛がって。」 「詩音さんは、私にとっての本当のねーねーでしたわ。 いつもなにかと家に寄ってくれて、病気のときは一晩中そばにいてくださいましたし。 にーにーに頼まれただけなんですのよ!それなのに、詩音さんはいつも可愛がってくれた。 にーにーはあんなに純粋で強い人の告白を断るんですの? …まあ性格はひねくれていますけどね。」 沙都子が笑いながら言う。 「もう、園崎家は怖くなんか無いのですよ。その問題はもう水に流れたのです。 でも悟史が詩ぃのことをどう思おうが悟史の勝手なのです。 あとは悟史の問題。でも…」 梨花ちゃんの雰囲気が変わった気がした。 「梨花…ちゃん…?」 「もしあなたが詩ぃの想いを考えずに自分のことだけを考えて いるのならば…私はあなたを軽蔑する。 だって詩ぃがあなたに恋するのは、いつの世界でも変わらなかったこと。 どの世界でも必ずあなたに恋をし、どの世界でもあなたはいなくなった。 その度に詩ぃは傷つき、時にはその想いが間違った方向に進むこともあった。 でもあなたへの想いが変わることは無かった。 いままでの100年以上、詩ぃはあなたを想っていた。 それなのにあなたはその100年の想いを蔑ろにするというのか! もしそうならば私はあなたを許さない!どうなんだ、答えてみろ北条悟史!!」 涙が、頬を伝う…。 …僕はなんてことを…してしまったんだろう。こんなにまで僕を想ってくれている詩音の 告白を断り、傷つけ、泣かせてしまった。 もう詩音は僕を嫌いになっているかもしれない。 あの時「好きだ」と素直に一言、言えていれば…! 「悟史…。まだ遅くはないのです。今ならまだ間に合いますです。」 「そう……思うかい?」 「そうなのですよ、にぱー☆」 僕は決意を胸に教室を出た。昨日言えなかった言葉を言うために…。 ______________________________________ 「もう大丈夫か、詩音?」 「ええ、ありがとうございました、圭ちゃん☆」 スカートの砂を手で払い落とし、教室に戻ろうとしたとき…。 悟史くんが私のところに走って来た。もう想いは固まっている。 「圭ちゃん……先に戻っておいてくれませんか。」 「そうしたほうがいいみたいだな、がんばれよ詩音!」 圭一は私の肩を軽くたたいて、教室に戻っていった。 ありがとう圭ちゃん……。 私は悟史くんをいつもの教室とは離れた空き部屋につれてきた。 「詩音…昨日はごめん……。」 「もういいんです。そのことは。」 「そうじゃないんだ、僕が謝りたいのは…!」 「えっ……?」 悟史くんの目にはすでに涙が溜まっていた。 あの告白を断ったこと以外に、悟史くんが謝ることがあっただろうか? いくら考えても分からない。 「僕は……嫌な男だよ。詩音のことを考えずに自分のことを優先した。 君と付き合ったら園崎家から何かされるんじゃないかって……恐れてたんだ。」 「どういうことですか…それ。意味がよくわから…。」 「分からなくてもいいんだ!分からなくても……! 君は僕のために爪まで剥いでくれたのに……臆病な僕は自分の身が傷つくのを恐れた。」 恐らく爪のことは魅音から聞いたんだろう。でもそんなことはどうでもよかった。 「昨日言えなかった言葉を……今、ここで言わせてもらえるかな。」 「詩音、君の事が大好きだ。」 視界が急にぼやけてくる。 それは嘘じゃないよね? これは夢じゃないよね? 私の聞き違いとかじゃ……ないんだよね? 「君とつき合わせて欲しい。」 「う…くっ……あ…ひっく…さとしくん…!さとしくぅん…!」 涙がこぼれる。その涙を悟史くんが手でぬぐってくれた。 「返事を聞かせてもらっても……いいかな?」 私は返事の代わりに彼の唇にキスをする。 「これが……私の返事です。」 どちらともなくもう一度キスをする。 くちゅ…くちゅ… 悟史くんの舌が私の口の中を侵す。それに答えようと私も悟史くんの口を舐め回す。 「んちゅ…ん…はぁ…」 私はそのまま机の上に押し倒された。 「いいですよ…。悟史くんが自由にしても…。」 「詩音……。」 悟史くんが私の服のボタンをひとつずつ取っていく。 恥ずかしい。今、私の顔はどんな風にしてるんだろう? 悟史くんが私が身に着けていたものを全て外し終わる。 「すごく綺麗だよ、詩音。」 「や…、あんまり言わないでください…。」 悟史くんの片手が私の胸を揉み、あいている方の胸の乳首をしゃぶる。 「ふあ…あ…ああっ!」 胸を重点的に責められ、敏感に反応するようになっていく。 舌で舐められ、しゃぶられ、噛まれる。 私の身体はすでに快感に支配され、他のなにも考えられなかった。 「あん、あ!…い、いいです!もっと…強くしてください!」 悟史くんは口で乳首を吸いながら、手を下にもっていく。 すでにぐちょぐちょに湿った私の秘部に指が侵入してきて中を掻き回す。 くちゅくちゅくちゅ! 「ああああん!あっ、あっ、あぁん!」 私の身体はそのいやらしい音に反応するように跳ねる。 「ひぃ!あぁっ!あっ!あぁっ!」 そこに追い討ちをかけるように、悟史くんが口で秘部を強く吸い出した。 「ひぅあぁぁあ!ひゃあん!ふああああぁっ!」 頭が真っ白になっていく。限界のようだ。 「だめぇ、イクっ!イっちゃいます!悟史くん!あっ!!あああっ!!!!」 意識が飛びかける。気持ちいい。私の身体は弓なりになって痙攣していた。 「大丈夫かい、詩音?」 こくん、と頷いて悟史くんに返事をする。 「悟史くん、私の処女をもらって……ください。」 悟史くんはチャックをおろして自分のいきり立ったオットセイを取り出す。 あれが…私の中に入るのだろうか?とても入りそうには思えない。 「いいかい、入れるよ?」 「お願いします……。あ、でも最初は痛いらしいので一気にいってください。」 悟史くんが自分のオットセイを私の秘部にあてがう……。 そして、一気に貫いた。 「うああぁぁあああっ!!!」 痛い。とても痛くて、私はしばらく呻いた。 その間悟史くんは私の頭を昔みたいに撫でて、優しく待っていてくれた。 「もう……大丈夫です。もっと突いていいですよ。」 「痛かったらちゃんと言ってね。」 その優しい心遣いが嬉しかった。昨日拒絶されたときは、もう私に優しくは してくれないだろうと思っていた。 「動くよ……。」 悟史くんが腰を振り出す。動きは遅く、私に気遣ってくれてるのが分かった。 「ん…っ!…ぁ!んん!」 少し痛いけどこれぐらい我慢できる。あのガラス越しに会う日々の寂しさと比べれば こんなもの…耐えられる! そうしてるうちに痛みが快感に押しつぶされていった。 ぐちゃ…ぐちゃ…! 「あっ!あっ!!ああっ!!!」 悟史くんも我慢出来なくなってきているのか腰を振るスピードがだんだん早くなる。 「詩音の中、気持ちいいよ。僕のを締め付けてくる…!」 「ああっ!!はあっ!!ひぅ!!あんっ!」 声をうまく聞き取れない。また絶頂が近づいてきているようだ。 悟史くんが突然私の両胸の乳首を引っ張る。 「!!!ひあぁああぁん!!はあぁん!!!」 腰を打ち付けられるたびに反動で乳首も引っ張られ その二重の感覚に壊れそうになる。 「だめです!!ああっ!!!またイきますぅ!!!うあぁあ!!!」 「詩音……!一緒にイクよ……!」 「あっ!!!ああっ!!!ひゃあ!!!あっ!!!んうううう!!!!」 私がイった瞬間、悟史くんも私の膣内で欲望を放つ。 頭が白くなっていく……。 あの時出会わなければ、と思う日もあった。 もう会えないと思う日もあった。 病気が治らないと思う日もあった。 だけど、今の私なら悟史くんに出会えて本当に幸せだと言える。 そういえばオヤシロさまは元は縁結びの神様だったじゃないか。 ありがとう、オヤシロさま。私の夢をかなえてくれて。 そしてありがとう。悟史くん。私と出会ってくれて。 これからもよろしくね、悟史くん。
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鷹野×富竹。 軽い拘束+滅菌前提世界+馬。 すがるものが欲しかった。 誰かの肌に触れて、冷え切った心を温めて欲しかった。 「た、鷹野さん?」 「なあに?」 診療所での会議の後、暗くて危ないからと理由をつけてジロウさんを興宮まで送った。 「な、なにって…、あの、当たって。」 彼が今回泊まっている部屋は以前よりも安っぽい感じだった。 少しでも予算を節約しようという、涙ぐましい妥協の結果だろうか? 研究は今年で終わるのに。私が、終わらせるのに。 「当たってる、ってなにが?」 向かい合わせに抱きついて、乳房を擦りつけるように体を動かす。 ああ、ジロウさんの体はとても温かい。 「こ、こういう冗談は駄目だよ。僕だからよかったけど、他の男だったら…!」 うるさい口は黙らせる。唇で塞いで黙らせる。 さすがに開いて受け入れてはくれなかった。唇を甘噛みして、舌で輪郭をなぞる。 「…ジロウさん? 息はしてもいいのよ?」 言われたから、というわけではないのだろうけど、唇を解放してあげるとせっぱ詰まった 呼吸をしていた。 「冗談なんかじゃないわ。大丈夫、村の人は皆、私たちはこういう関係だって思ってるから。」 「それはそうだけど。実際には僕たちは、そういう関係じゃない。」 「じゃあ、今からそういう関係になればいいじゃない。」 体を少しずらして、ジロウさんの足の間に太ももを割り込ませる。固い感触。 「ジロウさんの体は、私が欲しいって言ってるわよ?」 太ももを動かして刺激すると、布越しにもそれを分かるほど彼の分身は硬度を増した。 「ジロウさんの心は、私が欲しくないの?」 「そんなこと、ない、よ。……でも、どうして急に。」 「急に欲しくなったの。それと、ご褒美。」 「ごほうび?」 来週、私のために*んでくれるから、そのご褒美。 「頑張って予算、とってきてくれたから。」 「いや、結局は削られてるし…鷹野さんはこんなことしなくてもいいんだよ。」 「……私とするのは、そんなに嫌?」 体を引く。 どちらかといえば気温は高い夜なのに、彼から離れたとたんに寒いと感じた。 「じゃあいいわ。狗の誰かに慰めてもらうから。」 この寒さを紛らわせてくれるのなら、相手は人食い鬼だって構わなかった。 「鷹野さん!」 部屋を出て行こうとすると、強く腕を引っ張られた。 「……東京で、何があったんだい?」 「…秘密よ。抱くなら、黙って抱いて。抱かないなら、帰して。」 ジロウさんは何も言わずに私を抱きしめてくれた。苦しいぐらいにきつく。 「鷹野さん……鷹野さん…鷹野さん、鷹野さん!」 「…美代、よ?」 「みよ、さん。」 ぎこちなく呼ぶ名前は「三四」なのか「美代」なのかは分からない。 どちらでもいい。今この場にいる私は「ジロウさんのみよ」には違いないのだから。 リボンを引っ張ろうとする手を押しとどめる。 「ほどけないわ。これ、ボタンなの。」 スナップ式のそれを外して見せると、ジロウさんは少し恥ずかしそうにしていた。 「シャワー、借りるわね。」 ▼ タオルを体に巻き付けたて浴室から戻る。 ベッドに座っていたジロウさんは一瞬こちらを見て、あわてて顔を伏せた。 「あ、じゃあ僕も。」 立ち上がろうとするの彼に抱きついて押し倒す。 「いいわよ、そのままで。」 あまり猶予を与えたくない。浴室で考え直しをして、やっぱり中止、なんて嫌だ。 …変な私。断られたら、宣言したように別の男のところに行けばいいだけなのに。 他の男よりもジロウさんがいいと感じるのは、彼に恋をしているということだろうか? 違う、と思う。 私は恋をしたことはないけれど、愛がどんなものなのかは知っている。 それはとても尊い物だ。 相手の為になら、人生をまるごと投げ出してもかまわないと思えるほどのものだ。 私はどんな状況に陥っても祖父を*したりはしなかっただろう。 だけどジロウさんは*す。それがずっと昔から決まっていたことのように。 …だから、私はきっとジロウさんのことを好きじゃない。 体はお湯で温まっているのに、触れるとやっぱり、ジロウさんは温かい。 くっついていると気持ちがいい。 「鷹…みよさんは、どうして欲しい?」 「キス。」 ねだると即座に与えられた。 「ん…。」 触れて、甘噛みされて、舐められて。…ああ、私がしたのをそっくり返してくれてるのね。 積極的に舌を差し入れる。彼は一瞬とまどったようだったけど、すぐに応えてくれた。 「んんっ、くちゅ、ふぁ、ん…。」 十分に堪能してから口を離した。 ……唇にジロウさんの視線を感じる。 「まだしたい?」 上目遣いで様子をうかがいながら、挑発するように、指先で唇をなでてみせた。 「えっと…みよさんがいいなら。」 「くすくす。」 ジロウさんは犬に似ている。躾の行き届いた、大人しい大型犬。 主人さえ噛み殺しそうな雰囲気を持つ狗たちに囲まれていると、ジロウさんと過ごす 時間は唯一リラックスしていられたときだったのかもしれない。 …ああ、二人の思い出は、もう過去形なのね。 「ちゅ、ぴちゃ…。」 部屋が狭いせいか、唾液のたてる音が淫猥に響く。 ベッドの上を探り、大人しく伏せをしている手を探り当てた。捕まえて、私の胸へ誘導する。 うっすらと目を開いてみた。 ジロウさんは目を固く閉じていて、緊張している表情だ。 胸に当てた彼の手は、指先一つ動かない。…だめなら、触らせたりしないのに。 ジロウさんの手を乳房に当てた上から揉んで、彼の手のひらに感触を伝える。 彼は、綿毛のタンポポに触れるように、遠慮がちに手を動かし始めた。 可愛い。 男性に対してそんな感情を抱いたのは初めてだった。 私のおなかの下で自己主張している彼まで愛しく思える。 すっかりお留守になっていた口から顔を離す。 「タオル、外して。」 「うん。」 直に触れる段階になると、彼はますます気弱で、なんだか焦らされているみたいだった。 「ジロウさん、そんなんじゃくすぐったいわ。もっと強くお願い。」 「ご、ごめん。…これで大丈夫?」 「ん…もっと強くしても平気。」 ジロウさんのシャツをたくし上げる。 ちゃりちゃりというドッグタグの音が、彼と私の任務を思い出させた。 …忘れよう、今だけは。 「ジロウさんのおなか、ぷにぷにね。」 なで回す。うめき声が返ってきた。 「…こんなことになるなら、減量しとくんだったよ。」 「適正範囲内だから、医者としてはおすすめしないわね。下手に減らすと体力も落ちるし。」 ベルトを外し、ジッパーを下ろす。下着の中に手を差し入れて…。 「…みよさん?」 ………。 オーケー、クールになるのよ鷹野三四。 「脱がせるから、腰、上げてくれる?」 「あ、うん。」 ………。 正直なところ、私は周囲が思っているほど男性経験が豊富なわけではない。 なので、平均的な男性サイズというものは明言できない。 だが、これは、あまりにも。 (これはなに? こんなの想定外よ! ジロウさんの前世は馬? 馬なのねっ?) 「落ち着くのよ、ジロウさん。」 「え?」 「少し確認したいことがあるんだけど、いいかしら?」 「いい、けど…。」 ジロウさんは不安そうにしている。大丈夫、私も不安よ。 …っていうか、こんなの入るの? 「ジロウさんは、体力や持久力に自信があるほうかしら?」 「あ、ああ。東京では毎日5キロは走ってるし。」 照れたように笑うジロウさん。 「生徒からは、機関車なんてあだ名されてるよ。」 世 界 ガ 反 転 ス ル 。 駄目。駄目駄目駄目駄目! このままいったら、明日は絶対、腰が立たない。 終末作戦に向けて忙しいっていうのに、一日つぶすなんてできない! 考えるのよ、考えなさい、鷹野三四! 「…あの、ジロウさんには言ってなかったけど、私、じつはSなの。」 とりあえず拘束プレイに持ち込めば勝算はある。 「あ、それは知ってた。」 「なんで!」 無駄にブラフはってるけど、私は全くノーマルよ? どうして簡単に納得するのよ! 「な、なんでって言われても…。」 い、いや、これはむしろ好都合。…心外だけど。 「…まあ、いいわ。縛らせてもらってもいいかしら?」 彼は素直に両手を差し出した。 当然ながら、一般宿泊施設のベッドに拘束具などついているはずがない。 タオルとベルトで手首を縛ったけど、頼りない印象はぬぐいきれなかった。 …なんだか、ごそごそしてたらゆるんで外れてしまいそう。 「診療所のベッドなら、しっかりした手錠がついてるんだけど…。」 地下室には、L5患者に対応できるパーフェクトな物がある。 「えっと…そ、それは、本格的だね。」 私の趣味だと思って合わせてくれようとしているのか、ジロウさんは前向きだった。 「くすくす。そんなに恐がらなくても、痛くはしないわよ?」 ジロウさんの顔の上に胸がくるように覆い被さる。 「口でして。…そう、そんな風に。」 舌と唇とでむにむにと刺激される。歯が当たらないように気遣ってくれているあたり、 彼にとって私は壊れ物らしい。 頭を抱くように腕を回して、ジロウさんの髪の毛に指を絡めた。 腰を浮かせて、開いている方の手を私自身に沿わせる。 「んっ…あ。」 思ったよりも濡れていたそこを指でかき回す。 ぐちゅぐちゅといういやらしい音に、ジロウさんがとまどった目で私を見上げた。 「…みよさん? 今、自分で…?」 「あら、言葉責め?」 「そ、そんなつもりじゃないよ。」 情けない顔が可愛くて、私は彼の額にキスを落とした。 「ただ、これ、解いてくれたらなって…。」 「駄目。」 即答する。 「みよさーん。」 「くすくす。」 エサの入ったお皿の前でお預けをさせられている犬みたい。 顔中にキスを落とした。 「解くのは駄目だけど、私だけ気持ちいいのも不公平よね。」 四つんばいで後ずさりして、私をジロウさんに押し当てる。 「うっ。」 「ん…。」 腰を上下させて、彼の側面を私でぬるぬるにする。 「…ジロウさんの熱い。」 「君のせいだよ。」 「光栄ね。」 腰を離すと、彼は名残惜しそうな声を上げた。 「待ってて、バッグに入れてあるの。」 化粧ポーチに入れてあったそれを手に、ベッドに戻る。 (ゴム製だから、多少は伸びると思うけど…) 開封し、ジロウさんの先端にあてがう。 記憶を頼りに……下まで引っぱって被せて…。 「ジロウさん? 大丈夫?」 「……あ? う、うん。大丈夫だよ、ちょっときついけど…。」 口ではそう言っていたが、眼鏡の奥で彼の目はこう言っていた。 『そういうプレイなんだね? 僕、頑張るよ』 (ち、違うのーーー!!) そういうプレイじゃないから! 頑張らなくていいから! 「ふー……。」 ジロウさんから外し、それはゴミ箱に投げ捨てた。 「みよさん?」 「あー…思ったより痛そうだから、やめておくわ。」 どうして避妊具にあんなに豊富なサイズ展開があるのかを、初めて理解した。 LとかLLって、見栄やネタで買うものじゃなくて実用品だったのね…。 私はジロウさんの上にまたがって、手で角度を修正しながら腰を落とした。 「駄目だ!」 予想もしなかった激しい制止の声がかかる。 「…どうしたの? 私もあなたも予防接種済みだから、感染の心配はないわよ?」 半分は嘘で、半分は本当。 予防注射は偽物だった。だけど、既に空気感染したジロウさんと、研究過程で感染済みの 私との間では、もう感染は起こらない。 「そうじゃなくて、中に出してしまったら…。」 ああ。 「大丈夫、今日は安全日。…動かないでね。」 ゆっくりと腰を沈めていく。 途中までしか入らないのではないかと危惧したが、なんとか根本まで受け入れることができた。 「…みよさんの中、すごく狭い。」 「普通よ。規格外はジロウさんの方。」 円を描くように小さく腰を回してなじませる。 と、軽く突き上げられた。 「ひゃっ…ジロウさん?」 にらみつける。 「動かないで、って言ったのに…。」 「ご、ごめん。わざとじゃないんだ。」 「…いいわ、信じてあげる。」 ジロウさんの胸に手をついて、体を上下に動かし始めた。 「ん、はぁ、私の中、ジロウさんでいっぱい。」 「みよさん…っ。」 私の下で、ジロウさんが身じろぎする程度のささやかさで腰を動かしていた。 それはたぶん本能的なものだったから、責めないでおこう。 「みよさん…手、解いて。」 「…駄目、んっ。」 「くっ……君のこと、抱きしめたい。」 「……。」 それはとても魅惑的な申し出だった。 ジロウさんを受け入れながら、その温かな腕に抱かれるのは、とても気持ちいいだろう。 「……駄目。」 締め付けて、搾り取るように腰を引き上げた。 私の中でジロウさんがどくりと爆ぜる。 「う…あ……。」 固さが失われないうちに、再び根本まで飲み込む。 「は、ふぅ。……良かった? 今の。」 うっすらと汗の浮いた額をなでて、そのまま指で髪をすいた。 「ん…。……分かってるんだろ? 聞かないでくれよ。」 少しふてくされた様子で答えた。 「くすくす。ジロウさんの口から聞いてみたかったの。」 私の中のジロウさんは力が抜けてすっかり大人しくなっていた。 深くつながったまま、体内のジロウさんを締め付ける。 「っ! ……みよさん…このまま、続ける気かい?」 「それは、ジロウさん次第ね。」 体は動かさずに、ジロウさんを包んでいる場所だけに力を入れる。 「……くすくす。コレは、続けてもいいっていうお返事?」 私の中で、それは存在感を取り戻しつつあった。 「…さあね。」 彼を納めた下腹部をなでる。 「あら? こっちのジロウさんはとっても素直なのに。」 「外してくれたら、僕も素直になるかもしれないよ?」 ジロウさんが拘束された手を振ってアピールした。 「駄目。」 「抱きしめさせては、くれないのかい?」 「……駄目。」 抱きしめられたら流されてしまいそうだから、駄目。 二回目はねっとりと腰を使う。 「ん…。」 快楽に耐えている表情は苦痛に耐えているようにも見えて、私は少し気が引けた。 「出したかったら、我慢しなくていいのよ?」 首筋に顔を埋め、頸動脈のラインを舐め上げる。 シャツの下に手を入れて乳首を探す。 「無理はよくないわ。」 耳元にささやきかける。 「別に、無理なんて、してないさ…。」 「…意地っ張り。」 拒まれるのではないかと思いながら唇にキスする。ジロウさんに舌ごと食べられた。 「んっ? あ…。」 正直それは不意打ちで、少しだけ…。 「…良かった? 今の。」 からかうように言われて、ほほが熱くなった。 「う……ジ、ジロウさんのくせに生意気よ。」 思わずムキになってしまう。 そうしたら、ジロウさんは少し笑って、それから泣きそうな目になった。 「君のこと、抱きしめたいのに…。」 ……ジロウさんは本当に生意気だ。 ▼ 行為は私主導で進み、最終的にジロウさんをダウンさせることに成功した。 「お疲れ様。」 ぐったりとした彼の両手を拘束から解放する。 ジロウさんはふらふらと両腕を上げて、私の背中に回した。 「え、ちょっ、重っ…。」 耐えきれずに、ジロウさんの胸の上に落下する。 ジロウさんが苦しそうにうめいた。 「大丈夫?」 そんなに体重はないつもりだけど、勢いがついていたし、彼も疲れてるし…。 「大丈夫。…ずっとこうしたかったんだ。」 ぎゅっと抱きしめられている。 「うん…。」 直に触れる肌が温かい。急にまぶたが重くなる。 「…あの、みよさん。」 「…ん?」 …だめ、明日は野村さんから電話があるかもしれないし、雛見沢に帰らないと…。 「今更なんだけど…安全日って、生理周期が乱れたらずれるんじゃなかったっけ?」 「大丈夫。前から不順だったから、ピル飲んでるの。」 「そうなんだ…。」 なんだかがっかりしたような声だった。 「残念そうね、孕ませたかった?」 「…うん。」 「くすくす。責任取らせるわよ?」 「とりたい。」 「……え?」 顔を上げようとしたけど、ジロウさんはますます強く抱きしめてきて、身動きがとれない。 「君がいて、僕がいて。富竹みよでも鷹野ジロウでも、そこが東京でも雛見沢でも、 生まれるのが息子でも娘でも、どんな未来でも僕は幸せになれる。君も幸せにしてみせる。」 「……嬉しい、わ。でも。」 声が詰まった。 「私たちに未来はないの。ごめんなさい。」 涙がこぼれる。壊れたように涙が止まらない。 ぽたぽた落ちて、ジロウさんの胸を濡らしていく。 「み…鷹野さん、鷹野さんは泣かなくていいよ。ごめん、僕が悪い。」 「いいえ、っく、ジロウさんは、何も悪くない。好きよ? ジロウさんのこと好き。」 嘘つき。*すくせに。 ……。 殺したくない! 頭の中で、全力で可能性を探す。 富竹二尉を生き残せることができないか、脳が焼き切れそうな切実さで思考する。 ……無理だ。 鷹野三佐と富竹二尉の死亡は決定している。 滅菌作戦が実行されたあと、おそらく私は殺されるだろう。自分の命も守れない私が、 ジロウさんの命を守ることなんてできない。 唯一の抜け道は、終末作戦を中止することだけだ。 …それはできない。 おじいちゃんの研究をゼロに戻してしまった私は、せめてこの手で雛見沢を滅ぼして 症候群を永遠の存在に昇格させなければならない。償わなければならない。 「鷹野さん、泣かないで。」 ジロウさんが途方に暮れた声で、ごめん、と繰り返す。 「違うの、違うのよ。ジロウさんは、何も…。」 ゆるんだ腕から抜け出して、上体を起こした。 ジロウさんの温かい首に両手を添える。 彼の未来は、5年目の祟りの生贄として私に殺されるか、雛見沢を裏切って私と一緒に 暗殺されるか、そのどちらかしかない。 誰かに殺させるくらいなら、私は…。 「…ごめんなさい。私はたぶん、あなたのことを愛してないの。」 そうやって傷つけた私を、彼はそれでも抱きしめてくれた。 彼の腕は変わらず優しく温かで、私は子供のように激しく泣きじゃくった。 「鷹野さんは悪くない、悪くないから。」 この期に及んで、彼の言葉に幸福を見いだしている。 悪くないと言ってくれることに、苦しくなるほどの安らぎを感じている。 彼が許してくれているのは、私が彼を愛さなかったことだ。 私が彼を殺すことじゃない。 真実を知れば、いくらジロウさんだって許してはくれないだろう。 「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……。」 誰にも届かない謝罪を繰り返す。 私は誰からも許されない。 …6月19日が永遠に来なければいい。 生きていても死んでいても、綿流しの夜に私の世界は終わるのだ。 <終>
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「こっちだぁああぁぁぁぁ~~!!」 半ば開き直りながら魅音からトランプを一枚引き抜く! そこには俺の求めていた一枚がッ! 「あっ!?あるぇ~?ななな、なんでわかったの?圭ちゃんなら絶対にこっち選ぶと思ったのにぃ~~!」 魅音が顔を真っ赤にして地団太を踏む。絶対に負けはないと思っていたらしい。 「私も圭一さんなら絶対に左のカードを選ぶと思いましたのに、右を選んだのはどうしてですの?」 「まぁ俺も雛見沢に来て長いんだ。魅音の考えてることくらいわかるようになってきたぜ」 「なんか嘘っぽい~」 あぁ嘘だぜ。だが俺が勝ったことには間違いないッ! 「まぁまぁ魅ぃちゃん!今回の勝負は魅ぃちゃんの負けだから、おとなしく罰ゲーム引いて!」 「はいよぉ~」 ふてぶてしく魅音は箱の中から罰ゲームの書かれた紙を取り出す。 「なんて書いてあるのですか、み~?」 「っーーーーーー!?」 魅音の顔が音を立てて赤くなった。 「な、なんて書いてあるの魅ぃちゃん?レナたちにも見せてよ」 「いや、なんでもない!コレは駄目!次のに行こうッ!次ッ!次ッ!」 真っ赤になった魅音は両手をブンブンと振って罰ゲームの内容を見せまいとしている。 魅音が慌てるくらいなのだから、それはとんでもない内容なのだろう。 「内容くらい教えてくださらないと、そんなの納得できませんわ。それに少なくとも敗者にはそのような選択はございませんことよ~?」 そのとき!俺の膝くらいの高さを何かが通り抜けて行った。 それは梨花ちゃんだった。梨花ちゃんが魅音の右手の用紙めがけて飛んでいくッ! CS板でゲイボルグの一枚絵があったからって、今度はサイコクラッシャーか…。 やっぱオヤシロさまの巫女は違ぇなあと感心していると。 「勝者に34回胸を揉まれる」 梨花ちゃんは、その場にいた者の心に直接届くような優しさに満ち溢れてた声で、そう告げた。 教室には二人、なにをするでもなく椅子に座って互いの出方を伺っていた。 (ちょっと~どうしたらいいのよぉ~?圭ちゃんに胸揉まれるって…一体誰が書いたのよ~?) 魅音はなんとなく書いたのは梨花ちゃんじゃないのかと思っていたが、確証がなく悶々としていた。 レナが気を利かせて(?)二人だけにしてくれたのだが、今思うとみんながいてくれたときにしてもらった方がよかったのではないかとも思えてくる。 (あぁ~!!こんなの圭ちゃん以外が勝てば、まったくどうでもいい罰ゲームなのになんでこういうときだけ圭ちゃんは勝つのかなぁ~。絶対おかしな運もってるよぉ~~) (どうしたらいいんだろっ、こういうとき? 1『いいよ、圭ちゃんなら…』 2『胸なんて、なかった』 3『圭ちゃん、気にしないで!おじさんを男だと思って、ドーンと来い!』 …あぁ~!どれも違う気がする!!本当にどうしよう?しかも実際に圭ちゃんに触られたりなんてしたら…ッ!!) 「なぁ、魅音?もうそろそろ帰らないか?」 「ふぇ?でも罰ゲーム…」 「まぁ、あいつらもココを監視してる訳じゃないんだし大丈夫だろ。なんか適当に感想言えばなんとかなるって!」 「でもレナがもし、ちゃんと罰ゲームしなかったら『リアルオヤシロ様ごっこの刑』に処するって…」 「まぁその刑がどんなものかわからないのが怖いが、大丈夫だろ。それとも魅音は俺に胸をこれでもかってほど揉まれたいのかぁ~?」 圭一はわざと手をワキワキと動かして魅音に詰め寄る。 「いやっ!それは…でもいいのかな…?委員長としてちゃんと罰ゲームしないと…会則第…何条だっけ?」 「俺も魅音のそのけしからん乳には前々から興味を持っていたんだが…」 「け、圭ちゃんッ!そんな目でおじさんを見てたのッ!?」 「いや、待てッ、魅音!その嘘…ではないが、違うんだ…」 「圭ちゃんのエッチ…」 「っーーーーー!?だから魅音!今日のところは何もせず帰るって言ってんだから別にエッチとか…」 「今日じゃなかったらするんだ…」 「そ、そんなつもりは…あぁ~わかったよッ!じゃあお望みの通り、今ッ!ココでッ!揉み倒してやるッ!!!」 「ちょ…じょじょじょ、冗談でしょ!?け、圭ちゃぁん!?」 「ぷぷぷ…ははははは!! あぁ冗談だから帰ろうぜ。もう遅いしな」 (えっ!?本当に何もしないんだ…そ、そうなんだ…なんか残念…じゃなくて…よかったなぁ…?) いつもの帰り道。圭ちゃんは普段となんら変わらない会話を続けてる…。 罰ゲームのことは、本当になかったことになっていて…。 「じゃ、また明日な。数学の宿題忘れずにやっとけよ!」 圭ちゃんはそう言って、手を振りながら背中を向けた。 (このままじゃ、本当に何もなかったことになっちゃう!いくら圭ちゃんでも急に胸を触られるのはイヤだけど…でも!) 「な、おい魅音!?な、何してんだよ!?えっ、ちょっ、お、おい!?」 私は圭ちゃんを後ろから抱きしめていた。 (あぁ~~っ!?ななな、何やってんの、私?うぅ~、恥ずかしいけど…でも、この体勢じゃ顔は見られないし…) 「み、魅音…まさかここからバックドロップに発展するんじゃないよな?」 「し~な~いぃ!!!そのぉ…そう! 明日みんなから罰ゲームの感想聞かれたときに『魅音の胸は筋肉ばかりで硬かった~』なんていわれないように…、ね?」 「あっはははっ…。そうだな…はははは…」 「どうしたの?圭ちゃん?前かがみになって?」 「いや…ははは…気にするな…。魅音に投げられないように踏ん張ってるだけだ…ははは…」 「だから投げないってばぁ!」 「そ、そうだよな…っていつまでこうしてるつもりだ?」 「う~ん…もうちょっとこうしてよっかな?圭ちゃん、少し困ってるみたいだしぃ~?」 「あっ!魅音、お前なんかずるいぞ!」 「幸いなことに誰もみてないしね~、もうちょっと圭ちゃんを困らせてみよっかな~?」 「…好きにしろっ!」 「♪」 もっとこうしていたかったけど、遠くで車のエンジン音が聞こえて、どっちからともなく二人は離れた。 (離れようと思ったら、自分でも離れたのに…うふふ♪) 「じゃ、もういいよな?それじゃあな!魅音!」 圭ちゃんは少し前かがみになりながら小走りで帰っていった。なんかカワイイ♪ …。 翌日の放課後。 「圭一くんに魅ぃちゃん!昨日の罰ゲームちゃんとやってくれなかったんだよね?だから二人とも罰ゲームなんだよ、だよ?」 「な、レナ!?なんでそんなことわかるんだよ、オイ!?」 「わっ!バカ、圭ちゃっ…」 「やっぱりちゃんと罰ゲームを履行してなかったのです。オヤシロ様ごっこのコスチュームを公由に用意させた甲斐があったのです。にぱー☆」 「な、なにぃ…!?」 「では、舞台を祭具殿前へと移すのでしてよ~!」 そこで俺と魅音は巫女さんの衣装に変えられて…。魅音はともかく、俺がこの衣装を着るのは神への冒涜なのではないのか? 「大丈夫なのですよ、圭一。オヤシロ様も大爆笑なのです、あぅあぅ」 うぅ…あんな初歩的なミスをこの俺が犯すとは…。悔やんでも悔やみきれねぇぜ…。 それにしてもこの衣装、脇のあたりが開いてて…魅音を横から見ると…よ、横乳が…。脇に絶対領域…。た、たまらん…。 魅音の高校生とは思えない二つのでカメロンの付け根が、今惜しげもなくッ!あぁそれってどんな横乳だよ…。 「け、圭一さんの魅音さんを見る目がいやらしくてよ~」 沙都子が蹴りを入れる。 「け、圭ちゃん!?な、ぁあ?!」 魅音もドコを見られてたか気づいた様で、腕を組んで絶対領域を死守する…。ちぇ。とりあえぜ沙都子を全力で投げ飛ばしておく。 「それじゃあ『リアルオヤシロ様ごっこ』開始なんだよ、だよ?」 俺はレナの説明を聞いて、その通りにセリフをしゃべる。 圭一「かかってこい!!このバケモノがぁああぁあああぁぁ!!!」 魅音「ぎゃあぁああぁぁああぁあぁっぁぁぁ!!!!」 ………。 「なんか全然おもしろくないね?どうしてだろ?どうしてだろ?」 「でも魅ぃは胸を隠して、相当堪えてるようです」 「じゃあこう変更しよっか!」 圭一「かかってこい!!このおっぱいオバケがぁあぁぁああぁぁ!!!」 魅音「うわぁああぁあぁぁぁぁあああぁん!!!!!」 「み、魅音さん、泣いてますわよ?いいんですの?」 沙都子は見てはいけないものを見てしまったような顔で怯えている。 「レナが満足するまでやらせるといいのです。レナはこの前魅ぃに『レナは肩凝らなさそうでいいなぁ…』っていわれたのを相当根にもっていますです」 ……。 雛見沢は今日も平和のようです。 「かかってこい!!この乳だけ女がぁああぁあああぁぁぁああ!!!」 「うっく…うぅ…け、圭ちゃぁああぁあぁあん!!」 終 1『いいよ、圭ちゃんなら…』 「いいよ、圭ちゃんなら…」 (あぁ~!何言ってんの、私ぃ~~!?そんなこと言ったら!言っちゃったらぁ~!) 「はぁっ?お前本気で言ってんのか?魅音!やっぱ嘘~とか言うなら今のうちだぞ!」 「圭ちゃんなら…少しくらいいいから…ね?早く終わらせちゃお?」 魅音は椅子に背をもたれて圭一を上目遣いで眺めている。 そのしぐさがいつもの魅音とは違う、とても艶かしいものに見えた。 「あぁ、わ、わかった…」 圭一は少しためらったあと、魅音の胸に手をのせた。 「ほ、本当にいいのか…?ってここまできといてなんだが…」 「う…うん、早く34回揉んじゃってよ…」 「さ、34回ってのは両手なら17回ずつなのか?それとも両手でも34回なのか?なぁ、そこんとこのルールはどうなってんだよ?」 「別にどっちでもいいから…早くしちゃってよ…」 圭一の思い切りのなさに魅音は少し呆れていた。 でもそれが圭一の良さなんだと嬉しく思う、矛盾する考えも同時に持っていた。 「じゃあ、失礼して…」 「うん…」 圭一は恐る恐る魅音の胸を弄(まさぐ)る。 魅音にはそれがくすぐったいものでしかなかった。 「あっひゃひゃ!く、くすぐったいよ…圭ちゃん!?」 「いや、そう言われたって…」 圭一は律儀にも1、2、3と回数を数えながら胸を揉み続ける。そしてその数が17となった。 「これで両手合わせたら34回だ。文句あるまい!って、なんか俺への罰ゲームみたいにも思えたが…」 「おじさんだって圭ちゃんにこんなにくすぐられるとは思わなかったよ!なはは…」 「別にくすぐったわけじゃないけどな…」 圭一は揉み終わるとすぐに自分の席について、魅音に背を向けた。 「圭ちゃ~ん?なんでおじさんに背を向けるのかな?なんか隠してない?」 「な、なにも隠し事なんてしてなぇよ!俺たち仲間だろッ!?仲間は隠し事なんてッ!?」 「じゃあこの固くなったオットセイ☆さんはなんなのかなぁ~?おじさんにはよくわかんないけどぉ~?」 「はっ!魅音!?お前…ちょっと待て!自分が何握ってるのか…」 圭一は魅音の目を見て椅子から転げ落ちる。 その目は、見るもの全てを射抜いてしまう鷹の目そのものだった…。 「うっ…うわぁあああぁあぁ…!!!」 パコン! 気づけば圭一はとっさに握った分厚い古語辞典で魅音の頭を力いっぱいに殴っていた。 まずい…。これはまずい…。 いきなりのことでびびってしまったとは言え、思いっきり殴ってしまったのはとてもまずい…。 たぶん脳震盪で気絶しているだけだろうが、魅音のことだ…仕返しが怖い。 とりあえず、気が付いたときの最初の一撃が怖い…。 俺はロッカーの中から縄跳びを出して、それで魅音を後ろ手に縛り上げた。 「なんか、さらに怒りそうだが…」 魅音は健やかに寝息を立てている。それと同調するように、その大きな胸が上下に動くッ…。 「っーーーーー!」 どうしてもさっき揉んだ魅音の胸の感触が甦る。 表面的には何も考えてないように振舞っていたが、初めての行為に心臓が口から出てくるのではないかというほどに興奮していた。 もう一度、魅音に触れてみたい…。今なら眠っている…大丈夫だッ! それにまだ17回しか揉んでない。あと17回だけ…。 再び魅音の胸に触れる…。柔らかい…。 ずっとこうしていたい気持ちに駆られる、そんな感触。 そしてもっともっと感じたい…そんな欲望がこみ上げてきて、圭一は魅音のシャツのボタンをパチン、パチンと外し始めた。 シャツの中にはかわいい柄のブラジャーとそこからはみ出さんばかりのものがあった。 「うっ…!」 圭一にも少し罪悪感が現れてきて、本当に触っていいのかという疑問が生じ始めた。 だが、ここで後戻りできるほど圭一は大人ではなかった。 ブラのはずし方はわからないので、ブラの下に手を滑り込ませて魅音の乳房に直に触れるッ! 服の上とは全く違う感触に自制心というものが崩れ落ちる。 そして圭一は17回という免罪符を忘れて、何度も何度も魅音の胸を揉み続けていた。 「んん~~~っ!?け、けけけ圭ちゃん!?ちょっと、あんた何してんの~~~?」 「何って…その…」 魅音が起きることを全く想定してなかった圭一はただただ狼狽する。 「け、圭ちゃんが…こ、こんなこと…し、しかも腕まで縛って…へ、変態ッ!」 「み、魅音…ちょっと待ってくれ…その少し説明が難しいんだが…」 「この状況で何が言えるってぇの!?もぅ、最低ッ!」 「あ、あの魅音…その…こんなときにこういうこと言うのはおかしい気がするけど…でも本当なんだ…俺…」 「今日はもう圭ちゃんの話なんて聞きたくない!」 「俺…こっちにきてから、まだ日が浅いけど、その…魅音のこと、たぶん、ずっと前から好きだったんだ…と思う」 「っーーーーー!?」 「だから…こんなことしちまった…ていうのはズルイってのはわかるんだけど、ただ興味本位でしたとかじゃなくて、魅音が好きで好きでしょうがないからこんなことしちゃったっていうか…」 「わかったから、早くこの縛ってるのほどいてよ」 「あぁ!すまなかった。今ほどくからッ!」 縄跳びをほどき魅音の腕を自由にする。 「ほら、コレで…ッ!?」 ブンっ!! 一瞬何があったのかわからなかった…。急に視界が90°回転したかと思うと頬に少しの痛みが走った。 「圭ちゃん!最低ッ!大ッ嫌い!」 魅音は目に涙を溜めていた。そしてそれが流れだすのを必死に堪えていたようだった。 (最低?大嫌い?俺、ふられたのか?) まさか…?魅音は俺のこと好きだったんじゃないのか? むしろレナも沙都子も梨花ちゃんも…。みんな俺のことを好きだと思っていた。 少なくとも魅音だけには好かれてるって自負があっただけに…なんて情けない…。 俺は大馬鹿野郎だッ!こっちでは女の子にモテモテであわよくばハーレムなんて…考えてた自分が、ものすごく情けない…ッ! いや、そんなことより…大好きだってやっと気づけた魅音にこんなこと言われるなんて…。 俺は泣いていた。嗚咽をもらし、肩を震わせながら…。我慢できなかった…。 …。 何分くらい、そうしていたんだろう? 「あのさ…圭ちゃん?」 「ほっといてくれ…」 「いや、そのさ…泣いてるの?」 「見りゃわかるだろッ!」 「あのさ…なんでまた泣いてるの?」 「好きな子にふられたら、男でもこうなるって俺も初めて知ったよ…」 「あはは…圭ちゃん本気だったの?」 「本気も本気だッ!」 「じゃあ…その…」 「へっ!?」 「許してあげる…私も圭ちゃんのこと大好きだから…」 「へっ!?お前さっき、大嫌いって?」 「それはッ!人が寝てるときにあんなことするからだよ!あんなこといくら好きな人でもされたら恐いんだから!」 そう言って魅音は俺の頬を舐める。 「あは、しょっぱい♪」 その魅音の笑顔を見て、全てがふっとんだ。魅音の意外と華奢な体を思いっきり抱きしめるッ。 …。 「圭ちゃん、さっきからおっぱいばっか触ってる…」 さっきから俺の右手は魅音の左胸にそわせている。なんか落ち着くし…。 「魅音…あのな…」 「何?圭ちゃん?」 「魅音が気を失う前な…お前俺の大事なオットセイ☆にいたずらしただろ?」 「あっ!?あっでもあれは…」 「よく考えたら魅音もチェリーの俺にひどいことをしたと言えないか?よってお仕置きだッ!」 「えっ?でもあれはノーカンでしょお…ってダメ?」 「ダメっ!」 俺は魅音の上着を全て脱がし、ロングスカートも剥いてやった。魅音は下着一枚だけになり、必死に胸と下を隠している。 「圭ちゃんも脱がないと不公平だよぉ…」 「それもそうだな…」 俺もトランクス一枚を残し服を脱ぎ捨てる。 「圭ちゃんは男の子なんだから全部先に脱いでよ…」 「却下だッ!」 俺は魅音を押し倒し、胸に顔を埋める。 暗くてよくわからないが、魅音の大きな胸はとてもいいさわり心地でずっとこうしていたい。 「んもぅ~圭ちゃん。赤ちゃんみたいぃ~!」 確かにこう胸ばかり弄ってると、子供っぽいな…。今度は左手でお尻に触れてみる。 「ひゃっ!?」 「なんだ…魅音!?胸よりお尻の方がいいのかぁ?とんだ変態さんだなぁ~?」 「し、知らないよぉ~。そんなの!」 魅音のお尻に対する反応がいいので、楽しくなって魅音のお尻を楽しむ。 となると、魅音のバックを取りたくなるもんだ。 魅音の体を力ずくで回転させて、その背中を抱きしめるッ! 「あっ…っ!!」 「ふぇ…?っーーーーーー!?」 ずっと失念していたが魅音の体には刺青が彫られているといつか聞いたことがある。 そして俺の目の前には立派な鬼の刺青が確かに…あったッ! 「圭ちゃん…見ちゃった…よね?」 「あ、あぁ…本当にあったんだな?」 「う、うん…。こんなの見たら引いちゃうよね…。私の背中…変だよね…」 …。 重い空気が流れる。俺は魅音がこの刺青を背負わされて、今までにどれくらい辛い思いをしてきたかわからない。 だから、俺には魅音にかけてやる言葉が見つからない…。でもッ! 「ひゃっ!?ちょ!け、けけ、圭ちゃあん!?」 俺は魅音の背中を舐めた。この刺青が俺の舌で消えるなら…そう思って舐め続けた。 「んっ!くぅ!ちょ!圭ちゃん!?それ…ちょっと…マジでやばい…あふぅん…」 「どうしたんだ魅音?情けない声出して?」 「べ、別に何でもないよ!?圭ちゃんこそ!急に背中なんか舐めて変態さんだよぉ!…ひゃう!」 「じゃあ背中舐められてこんなに感じてる魅音はもっと変態さんだなぁ…。」 「圭ちゃんの、ばかぁ…くふんっ!」 魅音の背中を舐め続ける。魅音の性感帯はお尻かと思っていたが背中だったとは…。このエロ頭首様め…。 「圭ちゃぁん…あの…あのさ…」 トロンとした目で魅音が俺を見つめる。 「どうした、魅音…そんな背中舐められるのいいか?」 「!? そ、それはまぁ、…いいって白状するけど…さ。そのね?なんか忘れてないかなって…?」 忘れた?確かにゴムは持ってないけど…畜生、こんなことなら先物取引しておくべきだったぜッ! 「そうじゃなくて、き、……とか」 顔を真っ赤にして魅音が何か言っている。小さい声で聞き取れない。 「だからぁあッ!」 意を決したかのように魅音が顔を近づけて、唇と唇が触れ合った…。 「うむっ!?」 ファーストキスはいちご味なんて言うけど、あれは嘘だ…。現実は、なんというか生々しい。 初めての味覚にポーっとしていると魅音の舌が俺の口の中に入ってきた。 「んっ~?ぅうっ~ん!?」 なんで初めてのキスでこんなことを?いろんなことを考えていると魅音の方から唇を離した。 「はぁ…はぁっ、圭ちゃんのファーストキスげっと~♪」 「おっ!おまっ!お前なんでこんなに上手いんだよ?」 「えっ?だってたくさん練習してきたんだもん…。圭ちゃんとする日に備えて…」 「ってそれで他の男と練習してたら本末転倒だろぉ~?俺はなんなんだよぉ~?」 「えっ?別に男の人と練習したわけじゃなくって…レディコミを参考にしてさ…」 「参考にして?」 「まえ圭ちゃんにもらったお人形で練習してた…」 顔を真っ赤にさせながら、それでも恥ずかしいことを素直にしゃべったコイツが本当にかわいくてしょうがない。 俺は魅音が(俺が?)心行くまでお互いの唇を求め合った。 「ねぇ圭ちゃん…さっきから固~くなったオチンチンがおじさんの太ももに当たってるんだけどぉ~?」 「な、そりゃ。固くもなるわ!てか魅音、お前、オチンチンって…」 「へっ?圭ちゃん、なに恥ずかしがってんの~?もっと言ってみよっか?おじさん、圭ちゃんのオチンチン見てみたいな~♪」 「ば、バカ!見ても何も喜ばしいことなんてないぞ!ってウワっ!」 魅音が俺のトランクスを勢い良く脱がす。マイオットセイはそれにあわせて行儀良くコンニチワをした。 「あはは、圭ちゃんのオチンチン、なんだかカワイイ♪」 「魅音、それけなしてるのか?本気で悔しいぞ…」 「別にただの感想だって!気にしない気にしない!よっと!」 押し倒されて、魅音にのっかかられる。魅音は背を向けているが何かヤバイ気がする…。 「男の子はこういうことすると気持ちいいんでしょ~?」 魅音がペロペロと俺の温室育ちのオットセイを舐め上げるッ!これは…イイ! 「あっ、魅音んっ!これもレディコミの知識なのか? んっ!」 「へぇ~ちはぅよぉ~?コレは…ふぅ…詩音が教えてくれたの!」 「詩音?」 「悟史、だいぶ良くなったけどまだ退院してないでしょ?で、詩音が毎日お見舞いに言ってるのは知ってるよね?」 「あ、あぁ…」 「それでベッドの上の悟史に詩音はいつもこんなことしてるんだって~」 「それって色々問題ないか…なぁ魅音?」 悟史とはまだ一度しか会ったことないからどんな奴かよく知らないけど、あの詩音に言い寄られたら何も言えなさそうな奴だったよなぁ…。 「あとこんなこともするんだってさ~!」 魅音はチロチロとカリを舐めながら、その大きな胸でマイサンを圧死させようとしてきたッ! 「んっ!ちょ…魅音!!」 「圭ちゃんはおっぱい大好きだからこんなのもどぅ~?」 魅音は裏スジのあたりを周りの柔らかさと比べると少しだけ固い乳首で擦りあげてきたッ! 「うわっ、ちょ、魅音…それヤバイ!マジでヤバイ!略してマジヤバっ!!」 大きな快感が脊髄を通り抜けて、俺のオットセイが渾身のエネルギー弾を魅音の口の中に放つッ! 「うぇ…こほっ、んふっ…オホンっ!け、圭ちゃん早い!早すぎるよぉ~?」 「悲しいけど俺、童貞なのよね…」 「そんなこと知ってる~。でもこれって、こんな苦いなんて~。うわ~ん、圭ちゃん、えんがちょ~」 「な…なんてことを…」 「ウソ、ウソ!ちゃんと綺麗にしてあげるよ!」 自分でもびっくりするくらい出していた…。それを健気に舐めている魅音がすごくカワイイ…。 「ねぇ圭ちゃん?なんでこの子もう大きくなってんの~?」 それは魅音が回復系魔法を唱えたからだと思うが…。 それにしても男である俺がこうも、魅音に主導権をとられているのはまずいッ! ここらで一矢報いねばッ! 俺は我慢できずに後ろから魅音を抱きしめた。 「ちょっと~?まだ終わってないよぉ~!そんなに慌てなくても…」 「いや、俺はもう我慢できない!それにこんなにカワイイ魅音が悪いんだぁ~ッ!」 「ケダモノ~!しかも後ろからなんて…」 「魅音も初めてなんだろ?」 「えっ!?う、うん…そりゃもちろんそうだけど…」 「バックはあまり痛くないって言うしさ…」 「えっそ、そうなの…?」 「俺もよく知らんが何かで見たことがある…大丈夫だッ!」 「で、でも…きゃふッ!」 魅音を黙らせるには背中の性感帯を刺激してやればいい。そう、後ろをとった俺は魅音に負けない! さっきはいい様にやられたが、今度は俺の番だッ!そう、これからはずっと俺のターンっ!! 「入れるぞ、魅音っ!」 「ふっーーーーー!?」 俺は勢いよく魅音の中にオットセイをぶち込むッ!熱いッ!なんて熱いんだっ! コレが俺たちの友情の答えか…!なんてよく分からないことを考えながら、俺は腰を上下に動かし続けるッ! 「あ、ちょ、ちょっと待って、け、圭ちゃん!?うん、ほんのちょっと!」 「うるさいっ!」 背中を舐めて、片手で乳首を摘みあげて魅音を黙らせるッ! 「んふっーーーーー!?」 すごい…好きな女とつながっていることがこんなに気持ちいいなんて…。 俺は何ともいえない達成感とともに、魅音の中に思いの丈をぶちまけた…。 …。 「くくっ…ぷぷぷぷ…あははは…」 突然、魅音が笑い始める…。そんなに嬉しかったのだろうか? 「あはっ…くくく…はぁはぁ…もうダメだ…あひゃひゃ!あっははは!あっあひゃひゃひゃひゃ!」 「な、なんだよ魅音!?気持ち悪い笑い声出して…お前にはムードってもんがないのか?」 「へぇ!?だってさ…圭ちゃん。あひゃひゃひゃ、コレ見てみ?」 魅音が指差した先には俺が出したらしい飛沫があった。 「えっ、コレが…?」 「だからね、圭ちゃん?圭ちゃんが私の中に出したと思ったものがここに飛んでるってことは…最初っから入ってなんかなかったんだよ!」 「はっ?」 「おめでとうッ!圭ちゃんはまだ立派な童貞だッ!ぶっひゃひゃひゃッ!!あ~お腹痛い~!!」 「え、あの?…魅音?」 「どうしましたか!前原童貞兵ッ!あっひゃひゃひゃひゃひゃ!」 「っーー!」 「圭ちゃん、今晩のおかず、なんだろね?酢マタ!?ふふふっ…あはは、あひゃひゃひゃひゃひゃ!はぁ~もうダメ!死にそう…」 「俺如キニ…」 「へっ?何、圭ちゃん?」 「祟リ犯サレルナヨ!?」 「っーーーーーーーーーー!!!???」 俺は魅音を再び押し倒す。あぁーもう知らねぇ!もぅ俺キレた!もーぅ、何するかワカンネぇ! 「ちょ…圭ちゃん…冗談だって冗談ッ!あのあの、い、言い過ぎたよ、ゴメン!ねっ!」 俺は何も言わずにそそり立つ肉棒を魅音の秘部にあてがうッ!今度こそは逃さないッ! 「えっ!?圭ちゃん!?マジ…ちょ…タンマタンマ…うぅんーーーー!?」 今度はしっかりと入ったはずだ。魅音の顔が少し歪んだ。 と同時に強引にことに及んだことに対する罪悪感。 「み、魅音…大丈夫か…?」 「大丈夫かって…圭ちゃんがやっといて、そんな言い方ないよ…」 「あっ…ゴメンな…。その…頭に血が上っちゃって…」 「いいよ…。圭ちゃん、そんくらいじゃないといつまでたってもしてくれそうにないし…」 「な、なんだよ、それ?」 「圭ちゃんは、こういうことすごく優柔不断だもん。だからわざと圭ちゃんを怒らせたり、主導権とってみたの…」 「う…」 「私たち、しばらくこういう関係が続きそうだね…。顔色一つ変えずにエッチなことしてくるような圭ちゃんはまだ想像できないな…」 「あはは、俺そんな風に思われてたのか…。でも俺、そんな風に人の顔色伺って、自分のしたいようにしない魅音も好きだぜ…!」 「っーーーー!?」 「うん、カワイイ、カワイイ」 「ちょっとぉ~、圭ちゃんバカにしてるでしょぉ~!って、あふぅん!?」 動くのをやめていた腰をまた動かし始める。だがすぐに絶頂を迎えてしまうッ! 「魅音、出すぞ、んっ~~!」 「ふぇ…?も、もう?」 俺のオットセイは空中で火を吹き、それは魅音の背中にかかった。 「でも、圭ちゃん…ちょっと早すぎ~!」 「う…すまん。それはこれから特訓していくということで…」 「しょうがないなぁ!めでたく童貞を卒業した前原圭一に私、園崎魅音が一生、訓練に付き合ってあげよぅ!」 「ははは…なんだよそれ…。」 そのときした、魅音とのキスはとても甘かった。 …。 「ねぇ圭ちゃん…何か足音聞こえない…?」 ことも終わり、服を着ているときだった。俺たちは着替えを止め、音の出所を伺う。 「や、やばくねぇか…こんなとこ見つかったりなんかしたら…。 「しっ!」 カッカッカッ…ガララッ! 「WAWAWA、忘れ物~♪レナは~豪快にぃ~鞄ごと忘れ物しちゃったんだよぉ~、だょ?」 レナだ!あのバカ!なんでこんなときにッ! 「うぅん?誰かいるのおッ?」 レナの声は確実に俺たちのいるあたりに投げかけられていた。 「にゃ、ニャ~~~♪」 「ば、バカっ!」 よせばいいのに魅音が猫の声まねで答える。しかも全然似ていないッ!こいつは真性のアホだ! なんでこんなやつ、好きになっちゃったんだろう…。 「なぁんだネコさんかぁ~、ビックリした~」 ちょ、バカはあっちにもいた!なんなんだ、ココは? 「そうです。ネコさんです~」 魅音が鼻をつまんで応える…。オイオイッ…。 「ここのネコさんはお話もできるんだねぇ~」 カチャっという音に一瞬遅れて、パッと教室に明かりが灯った。 「って騙されるとでも思ってんのか、このお子ちゃまカップルがぁ~!!」 ビビクゥ! レナさんの怒鳴り声は半端じゃなかった…。 「ねぇ、魅ぃちゃん…さっきおばあちゃんから電話があったよ…?そちらのおうちにうちの魅音はいませんですか~って。早く帰った方がいいと思うな」 「えぇっ!?ま、マジ?じゃっ、じゃあね、圭ちゃんにレナ!また明日~!」 魅音がものすごい勢いで教室を出て行った。 「さぁて圭一くん?何があったか教えてもらおうかな、かな?」 レナさんが…俺に近づいて…来るッ!!! …。 帰り道。とっぷりと夜は更け、かえるの声がうるさい。 その帰り道で俺は罰ゲームからレナが来るまでのことを詳細にゲロっていた。 そのたびにレナは楽しそうに相槌を打っていた。 なんとか友情関係が崩れることはなさそうだ。 「で、結局。圭一君は3回もイっちゃったんだ!?」 「はい、その通りでございます、レナ様」 「しかも一分で…へぇ~すごいね、あはははは」 こうなったらもう笑うしかない。俺とレナは雛見沢の夜道で気持ち悪いくらいに大声で笑いあっていた。 「あっはははははは!ぶわっははははは!」 「ねぇ、圭一君?」 レナの歩みが止まる。 「ん、何だ?」 「早すぎ」 喉が、痒い… 終
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羽入(はにゅう) 色々な話が出ている。 すいませんが真実は管理者も知りません。 オヤシロ様、梨花の親、梨花の先祖などなど色々な逸話が出ている。 嫌いな食べ物はキムチとワインで、 その二つが好きな梨花に飲まれ喰われ気持ち悪くなることも少々。 口癖は「あぅあぅ」。 祭囃し編では見事実体化。 圭一たち部活メンバーと共に暮らしている。
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あれ? あれれ? 何かおかしいな、おかしいな。 レナどうしちゃったのかな、かな? 「あんっ、あっ、け、圭ちゃんっ! 気持ち、いい、よっ!」 「俺もだっ! 魅音! くっ」 教室から変な声が聞こえてる。誰の声? 人間? 獣みたい。あはっ。 誰もいないはずなんだよ、だよ。だってもうほら、こんなにお外は暗いもの。 先生たちもいないから、本当はレナもいちゃいけなかったはずなんだよ。 でもしょうがなかったの。忘れ物しちゃったんだもん。だからしょうがないよね、よね。 「はっ、あっ、ふぅんっ」 ああ、頭が痛い。首が痒い。なんなんだろう、これ。手がぬっとりしてる。 今まで宝の山に居たから虫にでも刺されちゃったのかな、かな。 「み、魅音っ!」 痛いな痛いな。苦しいな苦しいな。 でも、気持ちいいな。気持ちいいな。 気持ちいいって? ああ、何だか変な気持ち。何かが昇ってくる。股の間から、得体の知れない何かが。 目の前で刃先が揺れてる。暗闇の中で歪んでる。ああ、勝手に教室の中にいこうとしないで。 痛い、痛い。気持ちいい、気持ちいい。 「い、イクっ! 圭ちゃんっ」 「お、俺もだっ! 魅音っ」 あ、あ、手が震える。中が震える。わかる。 圭一くんと魅ぃちゃんの声に呼応するように、堪えきれない何かがレナの中で弾けた。 空気が足りない。肺が酸素を求めてる。荒々しい呼吸が真っ暗な廊下に響いている。 あれ? あれれ? 今、圭一くんって……、魅ぃちゃんって……、レナ言ったよね、よね? どうしてかな、どうしてかな? 二人がこんなところにいるわけもないのに。 「魅音……」 「圭ちゃん……」 でも声は聞こえる。耳がずきずき痛む。胸がずきずき痛む。 レナの中心が、なぜか痛む。 なに、これ? 目の前にかざした鉈。柄の部分に血が付着していた。ぽたり、ぽたりと滴が落ちていく。 ショーツも同じ色で滲んでいた。透明な液が見えづらくても、その周りに飛び散っていた。 あ、レナ……どうし、て? 汚れちゃったのかな、かな……? でも、誰に? 「セックスってこんなに気持ちいいんだな……」 「うん、そうだね……」 え? 今なんて? セック……ス? 誰と誰が? 教室の中には声の主しかいないんだよ、だよ。 でもレナはここにいるよ。 あはは。つまりはそういうこと。 どういうこと? ……。 ドアの隙間から、二人が重なりあっているのが見える。結合したままの状態で。 冷たい月の光が、レナに見えるようにそこを照らして、同じように血が出ているのが見えた。レナと同じように。 ああ。なんだ、そうだったんだ。 レナの処女を奪ったのは圭一くんだよ、だよ。 だって私の大事なところからも血が出てるもの。 あれ? でもなんで魅ぃちゃんと……。 そっか、そっか。レナと魅ぃちゃんは一心同体だったんだよ、だよ。 そういえば前にそんなことを笑いながら言ってたような気がするかな、かな。 もう、魅ぃちゃん、駄目だよ、だよ。勝手に入れ替わるなんて。 急だったからレナ困っちゃったんだよ、だよ。後でお仕置きだね、だね。 あれ? でもどうやったら入れ替わるんだろう。 ……漫画みたいに、頭をぶつけ合えばいいのかな、かな? ああでも、痛いのはレナやだよ、嫌いだよ。 さっきとっても痛かったもの。どこが? どこだっけ? まぁいいや。 だったら今度は魅ぃちゃんの番かな、かな。 魅ぃちゃんが痛い思いすれば、入れ替われるよね、きっと。絶対。 峰ならそんなに痛くもないだろうし。 あれ? さっきより柄に血がたくさんついちゃってるよ? 手にもにじんでる。皮膚が裂けてる。何気なく手をやった首もぼろぼろだ。 まぁいいか。今はこの扉を開けることから始めよう。 レナは、真っ黒な扉に手をかけた。 扉が開いて世界が壊れたような音。ひどく耳障り。でもそうしたかったからいいよね。 「れ、レナ……」 圭一くんが凄い顔してる。今まで見たこともない形相。可笑しい。 またレナの知らない圭一くんが知れたと思って嬉しかったから。ふふ。でも、なんでかな。 なんで、射抜くように避けるように窺うように疑うように恐れるように、視線を眼差しを瞳の奥をレナに向けてくるのかな。 なんで脚が震えているのかな後ずさろうとするのかな転んでしまいそうになるのかな。 「こんばんは。圭一くん、魅ぃちゃん」 レナこんな声だったかな? 頭の中でいつもより低く声が響いてる気がするよ。 「お…前、なんだ、その鉈、は……っ」 なにそのかすれ声。なんだかとても情けないよ。圭一くんってこんな人だったかな? なんで鉈がそんなに気になるの? レナいつも鉈持ってたじゃない。今更驚く必要もないと思うのに。 あ。握った柄から血が垂れてる。……誰の血だっけ? 忘れちゃったな。 あ。そっか。圭一くん、これがレナの血だと思って心配してくれてるんだね。 ありがと、圭一くん。レナ嬉しいよ。レナ、一番の笑顔で応えるね。 「ひっ…!」 そうだよね、そうだよね。だからそんなにぶるぶる震えてるんだよね。 レナの血だったら大変だもんね。少ししか垂れてないけど、もしかしたら致命的なものかもしれないし。 だったら圭一くんが青白い顔でレナのことを気にかけてくれるのも納得だな。 でも、どうしてじりじり離れていくのかな? 本当に、レナが死にそうな怪我してたら怖いからかな。 うん、愛してる人が今にもこの世から消えるなんて知ったら、きっとすごく怖いよね。 優しい圭一くん。でもレナ大丈夫だよ。これが何の血かは分からないけど、レナはすっごく元気だよ。 だから、こうして、何のぎこちなさもなくて机に鉈を突き立てることもできるし。 圭一くん、安心して? 「み、魅音……!」 どうしてそこで魅ぃちゃんの名前が出るのかな。 「うわぁ!」 あ~あ。ズボン刷り下げたままで走ろうとしたら、そうなっちゃうよね。 おまけに打ち所が悪かったみたい。受身もとってなかったしね、圭一くん。頭抱えてるけど、平気かな、かな? 介抱してあげないと。レナの圭一くんが傷つくところなんて見たくないもん。 よく見たら、額に血が滲んでる。これは止血したほうがいいよね。あ。どくどく流れ出した。結構深いのかもしれない。 でもどうしよう。一体何で止血したらいいんだろう。 見回しても、それっぽいものが見当たらない。暗いから電気をつけてみようかとも思ったけど、なんとなく嫌だった。 ……机に座った魅ぃちゃんのシルエット。やっぱりいやらしい身体してるね、魅ぃちゃんは。 それ、制服かな。身体を隠してるんだろうけど、横から見たらおっぱいもおま○こも丸見えだよ。 でも綺麗だから許してあげる。すごく綺麗だから許してあげる。すごくすごく綺麗だから。 レナがお持ち帰りしたくなっちゃう。なっちゃうな。 「痛っ」 ……? え? 掌がぐちゃぐちゃに裂けてる……? うう、痛いな痛いよ。どうしてレナの手が怪我してるのかな、かな。レナ何もしていないのに。 鉈の柄にもひびが入ってるみたい。みしみし音を立ててる。血がさっきよりずっと多い。 気になったけど、今はレナより圭一くんのことのほうが心配したほうがいいよね。 ううぅん……。レナのお気に入りの服だけど、しょうがないかな、かな。圭一くんのためだもんね。 びりびりびり。 思ったより簡単に破けちゃったな。何だかバランス悪いから左の裾も破っちゃおう。 びりびりびり。 おかしいな、おかしいな。何でこんなに細くしか切れないんだろう。包帯よりもずっと細くなっちゃった。 これ、二本編んだら縄みたいになっちゃうかな、かな。あ、そんなことはどうでもいいんだった。 「圭一くんっ」 「……っ! うわぁあああっ!」 どうして逃げるの? レナ、圭一くんの怪我の応急処置しようと思ったんだよ、だよ? 少し短いから、額に巻くには力入れないといけないかもしれないけど、止血だからちょうどいいよね。 圭一くんがじっとしさえしていてくれれば、すぐに終わるよ。うん、きっとすぐに終わると思うよ。 だから、レナの近くにきてくれないかな、かな? 圭一くん? 「こっ、こっちに来るんじゃねぇっ!」 ……うん。圭一くんがそういうなら、レナ近づかないよ。 だって、圭一くんがレナの方に来てくれるってことだもんね? どれだけ待てばいいかな、かな。 「……」 「……」 もうレナ待てないよ。 圭一くんの傍に行きたいな。レナの傍にきてほしいな。 「っ! く、来るなよっ!」 大丈夫。少し悲しいけど圭一くんに近づかなければいいんだよね? レナ、ちゃんと約束は守れる女の子だよ? よく見て、圭一くん? レナが行こうとしているのは、圭一くんが背中にかばっている魅ぃちゃんのところだよ? 「ひっ、や、やめろっ……レナぁっ! な、鉈を、下ろせよぉおおおお!」 うん、下ろすよ。振り、下ろすよ。 がきぐがっ。 どすん。 「……」 圭一くん、どかないから。 どいてって思ったんだけど、うまく伝わらなかったみたいだね。 あれ? 鉈の方向がおかしいな。血がついてるのは峰のほうだよ? いつの間にか、持ち替えていたのかな。知らないけど。 でもよかった。大好きな圭一くんが死ななくて。峰ぐらいなら何でもないよね? 圭一くん強いもん。 ひょっとして。 圭一くん、レナに教えてくれたのかな? 刃が逆に向いてるぞって。 レナがそれに気づいてなくて、教えようとしたんだね。そういえば、笑ってたような気がする。 ありがとう、圭一くん。レナ馬鹿だったね。鉈なんてずっと持ちなれていたはずなのに。 心の中で笑ってたよね、圭一くん。何やってんだよ、レナって。ふふ。 次は、間違わないよ。 「魅ぃちゃん」 「……」 さっきから一言も喋らないのはどうして? ねぇ魅ぃちゃん。 「ふ、ふふ」 ? 「ふふ、あは、あーっはっはははははははは!」 ……なにがそんなにおかしいのかな、かな。 大口開けてみっともないったらないよ。魅ぃちゃんに似合わない。 レナが閉じさせてあげるね。 「あ、と。そこまでです」 ばちばちっ。 う……? ……夜なのに、なんで一瞬明るくなったの? ん……今度はさっきよりもずっと暗くなっちゃった。 あれ? 力が……入らない? あ、レナの鉈が……。 がちゃん。 膝が……? …う、机、手…え、支えられない……。 どすっ。 黒板……、天井に、なっちゃっ、た……? どすん。 「今日は私だと分からなかったんですか? ふふ」 詩ぃ…ちゃん……? ああ、また、視界が明るくなっていく……よ。