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2007/12/17(月)投稿 「わかりました・・・・・・私もレナさんたちと一緒に沙都子を救います」 あの日、綿流しの祭の数日前、私はあの二人と結託した。沙都子を救うために、あの男─北条鉄平を三人で殺害する。 夕暮れのゴミ山で、レナさんと圭ちゃんは私に鉄平の殺害計画を打ち明けた。村の大人たちは沙都子を助けようとはしないらしい。村の筆頭頭首の代行である園崎魅音はあからさまな諦念を携えている。頭首がその気になれば造作もないことであろうこと。しかしながら、その力を使おうとはしない。北条家との確執やダム戦争の過去が関係しているからだ。 下手に動けば村の信頼を失墜させてしまう。そういう類の考えがお姉にそうさせているのだろう。 やはりあいつは自分の仲間より村の目を優先させる卑しい人間なのだ。 そんな中、レナさんと圭ちゃんの計画を聞かされた。八方塞りに陥ったレナさんと圭ちゃんは恐らく最後の手段としてそれに行き着いたのだろう。その計画を頭の中で色々と算段した。 あらゆる可能性を脳内で分析していく。しばしの逡巡の後、私はレナさんたちの計画に同意した。 『詩音、以前、お前は悟史の妹の沙都子を気に留めているって言ってくれたよな。それは俺とレナも同じことだ。だからお前にこのことを話した。色々沙都子を救うために手を尽くしてきたけど、もうこれしかないんだ。詩音、俺たちと一緒に沙都子を救おう』 沙都子のために今まで奔走してきた圭ちゃんの目には悲壮な決意に満ちていたような気がする。 でも、その後ろでたたずんでいたレナさんは静かにじっと私を見つめていた。感情の読めない目で。 私は一旦、本家に戻った。色々と着替えや支度をするためだ。 その日の夜、私は前原屋敷に足を運んだ。聞くと、鉄平を殺すための計画を圭ちゃんの家で練るらしい。 様々な意見と知恵を出し合う。そのほとんどが二人から出されたものだったのだが。 数時間後、私たちは計画の概要を練り終え見直しの作業に入った。 『よし、まず先立って鉄平の行動確認から入っていく。事前に・・・・・・』 私は圭ちゃんの部屋にあった時計を見る。そして圭ちゃんが説明を開始した時だった。 ジリリリリと電子音が階下から鳴り響いた。電話の着信だ。 『悪い、ちょっとでて来る。少し待っといてくれ』 話を中断した圭ちゃんが部屋を離れ、私はレナさんと二人きりになった。 少しの静寂の後にレナさんが口を開いた。 「ねえ詩ぃちゃん・・・・・・圭一くん、誰と話してるんだろうね・・・・・・」 「えっ・・・・・・誰って、今の電話ですか?」 いきなり電話のことを切り出されて私は困惑した。 「そう・・・・・・今の電話」 ただの電話のはずだ・・・・・・なのに何を? 「今の時間ですからね・・・・・・そうですね・・・・・・きっと外出してる圭ちゃんの親御さんからじゃないですか。かわいい息子が一人で留守番してるんですから」 私は気にもかけずにそう答えた。 「そう・・・・・・だったらいいね・・・・・・」 レナさんはうつむき加減で答え、さらに付け加えた。 「レナはね、圭一くんがね、今誰かと繋がってこの計画を暴露しているんじゃないかって思ったの・・・・・・もしかしたらとは思うけど、レナたちを裏切ろうとして・・・・・・」 そんなバカな・・・・・・裏切りだと? 一瞬心臓が大きく高鳴る。 「レナさんそんなの考えすぎですよ。いきなりかかってきた電話でそこまで飛躍した話にまで発展しないですって」 とりあえず計画を立てた本人が裏切ることなどありえない話だ。それ以前に圭ちゃんは沙都子を救おうために私たち以上に尽力していたではないか。 「でもね詩ぃちゃん、埋伏の毒って言葉があるんだよ・・・・・圭一くんがそれを考えていたとしても・・・・・・不思議じゃないんじゃないかな・・・・・・」 「でも・・・・・・」 胸の鼓動がさらに高鳴っていくのを私は感じた。 そのときだった。階下から足音が聞こえ部屋のドアが開いた。 「圭ちゃん・・・・・・」 圭ちゃんはすぐに戻ってきた。こんなにも短い時間の電話ならレナさんは圭ちゃんを疑うことは無いはずだ。安堵感が私を包んだ。 圭ちゃんはそんなこと考える人じゃない・・・・・・ 『詩音、魅音からだ。代わってくれだってさ』 ・・・・・・お姉から・・・・・・? 私は部屋を後にし、受話器を取った。 「・・・・・・もしもし、お姉?」 私のお姉からの電話の内容はこうだった。二人は何か隠し事をしてないか、圭ちゃんのうちでこんな時間まで何をしているのか・・・・・・私たちの最近の動向を事細かに聞いてきた。 長々と話していると上にいる二人に怪しまれてしまうかもしれない。 適当な返事で姉をあしらった後に電話を切った。結構時間を食ってしまったようだ。 急ぎ足で二階へ上がった。 部屋のドアの前で立ち止まり、私は深く息を吸った後ドアを開いた。 「ごめんなさい、レナさんに圭ちゃん。お待たせしま・・・・・・」 部屋の空気が私の言葉を止めた。刺されるような空気が私を支配する。部屋を出るときに感じていた雰囲気は跡形も無く消え去っていた。 「ねえ詩ぃちゃん・・・・・・魅ぃちゃんから何の電話だったの?」 そんな不穏な空気の中、レナさんが私に問いかけてきた。 「べっ、別に大それたことじゃないですよ。私が今どこでほっつき歩いているのか、聞いてきただけです。遅くなるんなら連絡ぐらいしろって」 私はかぶりを被った。まさかあいつからの電話程度でこの計画が滞るなんてことは無い。 そんな安易な考えが私にそうさせたのだろう。 「・・・・・・そう。ただの所在確認だったんだね・・・・・・」 レナさんは何か私を試すような口調で静かに言った。 「でも、どうして詩ぃちゃんが圭一くんの家にいるなんてわかったのかな・・・・・・詩ぃちゃんめったに圭一くんの家になんか行かないのに」 私はレナさんから何か禍々しい物を突きつけられているような気がした。 それがただの杞憂であることを望みながら答えた。 「お姉はまず私のアパートに電話を掛けたんですよ。留守だと分かってそれから色々私がいそうな場所を探っていったんですよ。まったくお節介なおね・・・・・・」 『嘘だろ』 圭ちゃんの抑揚の無い声が響いた。突然の圭ちゃんの発言に私は身をこわばらせた。 圭ちゃん、それは一体どういうこと・・・・・・? 『・・・・・・あのな、詩音。魅音はお前が俺の家にいることを一発で感付いていたぜ。何でそれを魅音が知ってたかわからねえが・・・・・・さっき魅音から聞いたから間違いない。詩音・・・・・・なんでお前、今嘘付いたんだよ・・・・・・』 墓穴を掘っていた。レナさんと圭ちゃんを心配させまいと思ってやった行為が裏目に出たのだ。 まさかあいつ・・・・・・圭ちゃんに既に私の行動を話していたのか? 出過ぎた真似をした自分の姉といまさらになって気がついた鈍い自分を恨む。 「ねえ詩ちゃん・・・・・・どうして嘘つくのかな・・・・・・もしかして、魅ぃちゃんと組んでレナ達を裏切ろうとしてたの?」 キッとした鋭い表情が私を襲った。その時のレナさんの目は恐ろしかった。頭首の目、あの鷹のような鋭い突くような目とは種類が根本的に違う・・・・・・レナさんのはそんな目じゃなかった。 冷凍庫でできた氷のようにくぐもった目。冷たくて、もっとおぞましい何かが取り憑いていた。 「・・・・・・っ!・・・・・・っは・・・・・・・・・・・・」 声など出なかった。レナさんの目に魅入られてしまったのだろうか、私の声帯は固まってしまっていた。 瞳を動かして圭ちゃんに助けを求める。でも無駄だった。 圭ちゃんも強い疑心暗鬼の目で私を見つめていたから。 「ねえ詩ぃちゃん、どうして答えないの? 質問は沈黙で返せって学校で習っちゃったのかな?・・・・・・ねえ答えなよ。詩ぃちゃん・・・・・・」 「そ、そんな、違う・・・・・・私は・・・・・・ただ心配・・・・・・かけないように、レナ・・・・・・さんと圭ちゃんに・・・・・・」 私は絞り出すように弁解した。裏切ろうだなんて気持ちを表に出したわけではない。 ただ理解してもらおうと必死になったが、私から出てきた言葉はそれだけだった。 「白々しいんだよ!! 園崎詩音!」 「・・・・・・!!!!」 激しい言葉を突きつけられて、頭を殴られたような感じを覚えた。初め、圭ちゃんから発せられた罵声だと思った。 違っていた。目の前にいる激昂したレナさんから発せられたものだった。 それに気づくのに少し時間がかかった。 恐い・・・・・・体の震えがさっきから止まらない。ここから逃げたい・・・・・・逃げないと私の身が・・・・・・ 私は自然と後ずさりをしていた。蛇に睨まれた蛙はこんな心境なのだろうか。自分の本能が逃げることを優先させている。 「・・・・・・え!?」 私の背中が何かにぶつかった。直後、私は自分の後ろにいる何かに拘束された。 背中にぬくもりを感じる。見ると私の両脇からぬっと筋骨の深い腕が出てきていた。圭ちゃんだ。 圭ちゃんが私を捕まえている・・・・・・? 「ちょ、ちょっと圭ちゃん?!な、何を? 離してください!!」 必死になって振りほどこうとしたが相手は男だ。羽交い絞めにされた私は圭ちゃんによって完全に動きを封じられた。 『詩音どうして逃げるんだよ・・・・・・やっぱりお前、俺たちを売ろうとしてたのか? レナの言うとおりに』 「そうだよ圭一くん。その女はレナ達を謀って裏切ろうとしたんだよ。沙都子ちゃんなんてどうでもいいんだよ・・・・・・村の汚い大人たちとおんなじ・・・・・・」 沙都子のことを引き合いに出され、私は必死になって答えを探した。 「そんな・・・・・・!違います!私は本気で沙都子を救おうと・・・・・・」 「詩ぃちゃん・・・・・・いまさらだよ、そんなの・・・・・・」 沙都子が心配なのは紛れも無い私の本心の一つ。 「沙都子を救えるなら命だって惜しくない!沙都子は私の大切な・・・・・・仲間だから!・・・・・・だから私を信じてください。レナさんを裏切るなんて毛頭無い・・・・・・!」 沙都子の笑顔が脳裏に浮かんだ。体の震えが止まっていく。 そうだ。これは沙都子のためでもあるのだ・・・・・・ しばしの逡巡の後にレナさんは答えた。 「そう・・・・・・でも言葉だけじゃ何とでも言える」 レナさんはゆっくりと私に近づきながら続けた。 「だからね、詩ぃちゃん。あなたが本当にレナたちを裏切らないか・・・・・・」 目の前に来た。 「詩ぃちゃんを・・・・・・尋問させてもらうよ」 あのおぞましい目が私の数センチ前まで近づいていた。私はまたもやレナさんの目に魅入られた。 覚悟を決めて私はゆっくりとうなずいた。 「大丈夫・・・・・・痛くなんかしないから・・・・・圭一くん。圭一くんも手伝って・・・・・・」 痛くなんかしない・・・・・・ その言葉が脳裏にこびりついた。私の体の自由を奪ったまま圭ちゃんは言った。 『詩音、お前の疑いを晴らすための尋問だ・・・・・・悪く思うなよ』 えっ?何なの・・・・・・尋問?尋問て何を私に・・・・・・? 私の頭の中で様々な事が渦巻いていく・・・・・・でもみんなを救うためだ。どんな尋問でも今、私にかけられた疑いの念を晴らす・・・・・・最初はそんな気持ちが私の中にあった。 いったん圭ちゃんが私から離れた。圭ちゃんは部屋に備え付けられた棚の中から何かを 探しているようだった。 ガチャガチャと棚を引っ掻き回す圭ちゃん。 『確かこの辺に・・・・・・あった』 圭ちゃんが取り出したものは二組のはちまきのような細長い布だった。 「圭ちゃん・・・・・・それで何を?」 圭ちゃんではなくて、レナさんが横から答えた。 「今から詩ぃちゃんに目隠しと両手の拘束をさせてもらう・・・・・・尋問をしやすくするためにね」 目隠し・・・・・・?拘束? そんなものが今から必要なのか? ・・・・・・私は今から何をされるのだ? そう考えている間に私の視界は奪われた。直後に後ろ手を縛られていく。暗闇に晒されて、私の息遣いや鼓動がはっきりと聞こえてくるようになった。視覚が奪われた分、他の感覚が鋭利になったのだろう。 レナさんの声がふいに目の前から聞こえた。 「いい? じゃあ、始めるよ」 目の前にレナさんの気配。恐らく私と向かい合う形になったのだろう。 息を呑んでレナさんの言う『尋問』に備えた。 「まず、詩ぃちゃんは魅ぃちゃんと繫っているの?」 「・・・・・・いいえ。そんなことは絶対ありません」 視界を奪われつつも、レナさんの質問に私は潔白を持って素直に答えた。質問の内容の大半は私が裏切り工作を行っていないかについてだった。しかしながら・・・・・・今までのレナさんからの問いかけはただの質問だ。【尋問】と聞かされていたので私は少し拍子抜けしてしまっていた。 「そう・・・・・・詩ぃちゃん。レナたちを裏切ったりはしてないんだね」 「当たり前です。そんなバカげたことをするわけないじゃないですか」 良かった・・・・・・この調子なら身の潔白はすぐに証明できそう・・・・・・こんなのなら目隠しも拘束も必要なかったのに・・・・・・ 私が胸を撫で下ろした、その瞬間だった。 「んん!!? ちょっと・・・・・・レ、レナ・・・・・・さん! な、何を・・・・・・」 私の胸がいきなりぎゅうっと鷲摑みにされていた。視界を奪われていたので、完全に虚を突かれた。 レナさんに届いたのではないか思うほど心臓が高鳴った。まるで心臓を直に掴まれたのではないかと感じたぐらいだ。 「ねえ詩ぃちゃん・・・・・・詩ぃちゃんおっぱい大きいよね・・・・・・魅ぃちゃんとどっちがおっぱい大きいの?」 「んくっ・・・・・・!レ、ナさん? ・・・・・・いきなり何を・・・・・・?」 レナさんの急な行為に思わずたじろぐ。自分の胸の形が変わるほど掴んでいるだろうレナさんの手を振りほどこうと試みるが、両手が使えずただ弱々しく体を揺り動かすことしかできない。 「どっちがおっぱい大きいの?」 「うぅぅ・・・・・・そ、そんなのわかりっこないです・・・・・・は、離して・・・・・・」 掴む力を強めたレナさんに言う。掴まれた私の胸から痛痒いような感覚が全身に送られてきた。 『ちぇ、分からないのかよ。どっちがでかいか、知りたかったんだけどな・・・・・・』 私の側面の方向から圭ちゃんの声が聞こえた。 そんな・・・・・・圭ちゃんがそんなデリカシーのないことを言うなんて・・・・・・ 確かに私は胸が他人よりも大きいという自負はあった。やはり私たち姉妹は巨乳であると見られていたのか・・・・・・改めてそういう目で他人から見られていたことを私は認識した。 「ふーん、分かんないんだ・・・・・・二人の胸のサイズが分かれば、もし詩ぃちゃんと魅ぃちゃんが入れ替わっても見抜けると思ったんだけどなあ・・・・・・」 入れ替わる・・・・・・まさか・・・・・・? 「詩ぃちゃんたち双子が入れ替わってレナたちに近づいて来たとしたら、正直区別付かないしね・・・・・・詩ぃちゃんが魅ぃちゃんと組んでたら絶対入れ替わりを使ってレナたちに近づいてくるはずだもの」 まさか、レナさんは既に私が組んでいると考えているのか・・・・・・? 違う!そんなこと考えるはずは無い! 私たち姉妹はそもそも、それほど仲は良くなかった。以前の私の言動からレナさんたちだってその事を知っているはずだ。心の通じないような姉妹が入れ替わり起こそうなんて普通の人なら考えない。 「だからね詩ぃちゃん、もし詩ぃちゃんが入れ替わったとしてもそれが見抜けるようにする。詩ぃちゃんの体を今から覚えさせてもらうからね・・・・・・」 目隠しを隔てた向こう側でレナさんが厭らしく笑ったような気がした。 「おっぱいのサイズは判らないって言ったから・・・・・・どうしようかなあ」 「・・・・・・んんぁ!!」 今度は逆のほうの胸を掴まれ思わず声が漏れる。視界を奪われているため、レナさんの行動が全く予測できない。心臓が激しく脈打ち、とどまろうとしない。 「ふふっ、どうしたの・・・・・・?・・・・・・じゃあ、まず、においからいこうかな・・・・・・」 えっ・・・・・・今なんて・・・・・・? 「んっ?!な、何してるんですか!レナさん!?」 私の二の腕と体の間に何かバレーボール大の何かがぞわっと入り込んできた。さらさらっとした髪の毛の感触とわずかな頭髪のにおいを覚え、それがレナさんの頭だとわかった。 「わからない?今から・・・・・・詩ぃちゃんのにおいを覚えるの・・・・・・詩ぃちゃんの腋のね」 嘘でしょ・・・・・・私の・・・・・・腋の? 信じられないレナさんの行動に思考が止まりそうになる。 「あれ・・・・・・詩ぃちゃん、セーターのところに染みが出来てるよ・・・・・・どうしたの・・・・・・そんなに緊張しなくてもいいのに」 着ていたサマーセーターの裾にできた汗染みを指摘され、私の頬がみるみる上気していくのがわかる。極度の緊張がそれを形作ったのだろう。 「レ、レナさん! ・・・・・・そんなところを・・・・・・やめてくださ、んんくぅっ!!」 「はぁ・・・・・・すごい、誌ぃちゃんの・・・・・・はあぁ・・・・・・においがする・・・・・・くぅぅん」 躊躇無くレナさんは私の・・・・・・腋を嗅ぎだした。何度もくんくんと鼻を鳴らすような声が聞こえてくる。こんな姿をそばにいる圭ちゃんはどう思ってるんだろう。その行為に私の耳が真っ赤になっていくのが分かる。 「んん!!・・・・・・レナさん、そんなの・・・・・・駄目だから・・・・・・ぅううん!!!」 信じられないことだったが、さらにレナさんはついに私の腋に顔を押し付けて直接嗅ぎ始めた。 同時にそこからじわっとした感じがあった。レナさんは私の汗染みのところを直接、唇と舌で舐め取り始めていたからだ。まるで発情した犬のような荒い息遣いとレナさんの生暖かい唾液が私の腋から感じられた。目隠しをされているためその息遣いがより鮮明に聞こえてくる。 「い、いやぁぁあ・・・・・・もう・・・・・・あう・・・止め・・・て・・・・・・っくうう!!」 自分の腋という部分が自分とそう年端の変わらない少女に責められている。非現実的でインモラルな光景が私の脳裏で再生されていった。 『なんかすげえことになってんな・・・・・・どうだよレナ、詩音のにおいと味とやらは?』 事を静観していた圭ちゃんは私が知りたくも無い様なことをレナさんに聞いてきた・・・・・・ その言葉に触発されたのか、レナさんは私への責め苦をようやく止めて圭ちゃんの問いかけに答えた。 「詩ぃちゃんのはね・・・・・・なんか少しだけ濃い気がする。私たちよりも。でも、ちょっとだけ香水っぽい香りがした。・・・・・・そうだね・・・・・・これは多分、ウッディ系の香木の香り。詩ぃちゃんは都会の興宮に住んでるからちょっと意識してるのかも」 当たりだった。このとき私は香水を付けていた。種類まで当てられるとは・・・・・・ このレナという少女はいったい何なのだ? 初めて出会った頃は純情そうな少女としか認識していなかった。しかし時間が経つにつれ、ときおり見せる何者も圧倒するような冷たい瞳と年下とは思えないほどの鋭い観察力は形容しがたいほどの強列な印象を刻み付けてくる。 やっと解放された私は鼓動を抑えようと深呼吸を繰り返す。 これで・・・・・・終わるのか・・・・・・? 「まだだよ。詩ぃちゃん」 私の考えを見透かしたようにレナさんの声が飛んできた。 「こんなんで終わるなんて虫が良すぎるよ、詩ぃちゃん。もっと覚えさせてもらうよ・・・・・・詩ぃちゃんの体」 まだ足りないの? 次はどこを・・・・・・責められるの? 「つ、次は何を・・・・・・ひゃあん!?」 「あはは、どうしたの詩ぃちゃん? ちょっと詩ぃちゃんの膝を触っただけなのに・・・・・・」 今度は頬を触られた。目隠しをされているためどこを触られようとしているのかまったくわからない。そのため急に体を触れられてしまうと、その度に体がぴくりと反応してしまうのだ。さらに先の責めで敏感になった私の触覚がそれに拍車を掛けていた。 「すっごーい! 詩ぃちゃん触られただけでお魚さんみたいにビクンビクンしてるよ。圭一くんも触ってみてごらん」 『本当だ・・・・・・なんか全身性感帯て感じだな』 まるで新しいおもちゃに戯れるかのように二人は私の体をもてあそんだ。 「ちょっ、ちょっと、やだ! ふ、ふざけないでください」 着ている服から柔肌が露出した部分。太ももを肘を手の甲をうなじを唇を触られる。 目隠しというものはこうも体を敏感にしてしまうものなのか。触れられるたびに私は無様に体をくねらせた。 「ふふふ・・・・・・じゃあおふざけもこれくらいにしといて・・・・・・」 「・・・・・・!?駄目です!!そ、そこは・・・・・・!!」 ついにというか予想通りというか・・・・・・レナさんはスカートの中に探りを入れてきた。 「んんん!!そんなとこ・・・・・・触っちゃ・・・・・・だめ・・・・・・」 私は自由の利く両足に力を込めレナさんの侵入を防ごうとした。 「ちょっと詩ぃちゃん、力抜いて・・・・・・そう・・・・・・どうしても嫌なんだ・・・・・・圭一くん!」 レナさんが圭ちゃんを呼んだ。 「詩ぃちゃんの足、開かせて」 『ああ、わかった』 圭ちゃんの気配が私の後ろに感じられた。回り込まれたようだ。 「!?圭ちゃん!!!嫌だ!離してください!!」 両足の膝のところに圭ちゃんの腕が回され、そのまま両足を担ぎ上げられた。もちろんそれに抗おうとしたが、所詮、男と女、そして私の両手は縛られている。敵うはずも無かった。 そのまま秘所を晒された。私の中で羞恥心が波となって押し寄せてきた。頭のてっぺんから足の指先までジンジンするような熱い血の流れを感じる。無意識に私の体が熱くそして息も荒くなっていく。 「くすくす、いい格好だね、詩ぃちゃん。丸見えだよ・・・・・・緑色のパンツかあ、ちょっと予想外だったな」 視界の無い私に教えるようにレナさんは私に言った。自分の下着の色まで暴露されるという恥辱が私の心を襲う。 後ろにいる圭ちゃんにも聞こえたはずだ。私の動きを封じている圭ちゃんから少し荒くてぬるい吐息を感じる。首筋にわずかにかかりくすぐったい。 そしてまたレナさんの責めが始まった。 「ぅぅうん!!レ・・・・・・ナ、ん、んん!そんな・・・・・・汚い・・・・・・ところ」 「すううう・・・・・・はあぁ・・・・・・いいよ、詩ぃちゃん。一層においが濃くなって・・・・・・すううう」 私のパンツ越しに大きな温かい塊が押し付けられている。レナさんの顔だというのは言うまでも無い。レナさんはさらに私のにおいを覚えようと秘所に顔をうずめているのだ。 レナさんの息と押し付けている鼻の感触が感じられてじわじわと下半身が熱く湿っていく。 「あれ・・・・・・詩ぃちゃん。なんかこっちも染みが出てきたよ・・・・・・これはなんなのかな?」 ・・・・・嘘! 染みが出来るまで感じちゃっていたのか・・・・・・? こんな状況で? 「そんな・・・・・・じょ、冗談・・・・・・そ、れはレナ・・・・・・さんの、唾じゃあ・・・・・・?」 「違うよ。レナの唾じゃない。詩ぃちゃんから出てきたんだよ・・・・・・確かめてみる?」 確かめるという真意を読み取れずに困惑していた私に、さらなる辱めが襲う。 自分の腰にレナさんの両手がかかるとそのまま私のパンツを脱がしにかかったからだ。 「だ、だめ!!レ、レナさん・・・・・・!!」 抵抗しようとするも両手は縛られ、足の自由は利かない。するりとパンツを抜かれ直接秘所を晒されてしまう。 さらなる責めが行われると予感し、目隠しをされているにも関わらずぎゅっと目をつむる。 「・・・・・・・・・・・・・・・」 しかし、誰の声もしなかった。ただ鼻で必死に何かをすんっと吸っているような音だけが私の暗闇の中で聞こえていた。 何をしているのだろう・・・・・・? 「詩ぃちゃんのパンツ・・・・・・すごい、いいにおい・・・・・・特に染みの部分から強くにおってきて・・・・・・」 ま・・・・・・さか・・・・・・ 「レ・・・・・・ナさん?何をいったい・・・・・・?」 「うふふ・・・・・・詩ぃちゃんの生パンのにおい嗅いでるんだよ・・・・・・はぁぁ・・・・・・いい・・・・・・」 「嘘、でしょ・・・・・・なんて・・・・・・・・・・・・」 自分の履いていたパンツを嗅がれるという変態的な行為を私の目の前でやられた。しかも女の子に・・・・・・ 「ほら・・・・・・これが詩ぃちゃんの出した染みだよ・・・・・・て言っても見えないか・・・・・・圭一くん見えるでしょ?」 「ああ。本当だな・・・・・・薄緑のパンツが染みの部分だけ濃くなってるぜ・・・・・・詩音」 ・・・・・・私はこんな異常な下で感じてしまっていたのか・・・・・・? 「ほら詩ぃちゃん。これだけ近づければわかる? 見える? ・・・・・・ねえ詩ぃちゃん!」 そう言うとレナさんは私の顔に私の脱いだパンツを押し付けてきた。 「んんん! やだ! やめてください!!」 無理やり押し付けられる生暖かいそれに対して、私は顔を捻って遠ざけることしかできない。 レナさんは私の唇や鼻腔の中にそれを無理に押し込もうとする。私への行為に満足したのか、レナさんが笑いながらつぶやいた。 「ふふふふ・・・・・・これで詩ぃちゃんにも分かってもらえたよね・・・・・・じゃあ今度は・・・・・・」 私の秘所にレナさんの指が触れた。慣れることができず、また体を震わせてしまう。そんなことに構うことなくレナさんの指に力が入り、私の秘所をぐっと押し広げてきた。 「びしょびしょだよ・・・・・・詩ぃちゃん。ただ尋問してるだけなのに感じちゃったのかな・・・・・・」 レナさんの嘲笑めいた声が聞こえてきた。 「ここの味も確かめないとね・・・・・・最後に」 「はぁ・・・・・・はぁ、レナ・・・・・・さん・・・・・・やめ・・・・・・!!んはぁぁああぁん!!」 押し広げられた秘所にレナさんの下が躊躇無く進入してきた。生温く蠢くような舌使いに私の秘所はアイスのようにとろけていく。 「んはぁ・・・・・・すごい・・・・・・もっと味が濃いのが出てきてる・・・・・・ん、ん、ん!」 「いや!! 止めて・・・・・・動かしちゃ・・・・・・ぁぁあん・・・・・・レナ・・・・・・さ・・・・・・!!」 私と変わらないぐらい息の荒いレナさんは首を上下させている。ピストン運動のようにして舌を私の膣内に押し込んできた。まだ十代半ばの少女から受ける信じられないような激しい愛撫に私の脳は霞掛かったように麻痺していく。 「もっと・・・・・・もっとだよ詩ぃちゃん・・・・・・!もっと詩ぃちゃんを・・・・・・覚えるから・・・・・・!」 私の様子など歯牙にも掛けずに私を犯していく。暗闇と拘束に縛られた世界でぬらぬらした舌肉と膣内がこすれ合う音が濃密に耳を犯してくる。 ・・・・・・あ、熱い。体の奥底から何もかも溶けてしまいそう・・・・・・ 「・・・・・・ふう・・・・・・はぁ・・・・・・そうだ・・・・・・圭一くん」 レナさんが圭ちゃんを呼んだ。悪魔がささやく様な声で。 何かされるんだ・・・・・・圭ちゃんからも・・・・・・ 「この際、圭一くんも・・・・・・何か詩ぃちゃんの身体を覚えなよ・・・・・・」 一瞬、圭ちゃんが考え込んだ後、 『・・・・・・そうだな・・・・・・悪いが詩音、そうさせてもらうぜ・・・・・・お前のためだからな・・・・・・』 でも、これ以上何を・・・・・・もやのかかった頭でそう思ったときだった。 「はぁん!! 圭・・・・・・ちゃん・・・・・まで、そんな・・・・・・んんん!!」 圭ちゃんは私を後ろから拘束したまま・・・・・・私の後頭部に顔を押し付けてきた・・・・・・ 私の耳から荒い圭ちゃんの呼吸音が聞こえる。 『すうん・・・・・・はああ・・・・・・詩音の・・・・・・髪の毛、いいにおいするんだな・・・・・・はあ、はぁ』 圭ちゃんまでにおいを・・・・・・しかも私の頭と髪の・・・・・・ 私の出した汗と脂の入り混じった髪のにおいを必死になって圭ちゃんは貪っていた。好意を持った異性からの異常な行為に晒さたのだ。私のうなじから背中にかけてぞわっと総毛立って行くのがわかる。 「んはぁぁぁああ!! 圭ちゃ・・・・・・くふぅぅうん!・・・・・・レ・・・・・・ナ、さん・・・・・・あぁあ!」 「すごい・・・・・・また詩ぃちゃんの味とにおいが濃くなったよ・・・・・・ん、ん、ん、ん!」 レナさんのピストン運動が一層激しさを増した。圭ちゃんの熱い息遣いが私にうなじ付近にかかる。 自分の仲間に陵辱され、私の中に凝り固まった快楽の奔流が飢えた獣のように一気に襲ってきた。 「いやぁああぁああぁ!! とめて!!!!もうだめぇえええぇえええぇぇ!!」 そのまま絶頂を向かえた私は、体を震わせながら横ばいに倒れていった・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・気を失っていたのか。 横になった体を起こそうとするがうまくいかない。まだ私の目隠しと手枷は解かれていないようだ。そう遠くは無い距離で二人の話し声が聞こえてきた。 『レナ・・・・・・詩音は、お前の言ったとおり俺たちのことを・・・・・・裏切っていると思うか・・・・・?』 「うん・・・・・・やっぱりその可能性は・・・・・・」 レナさんが口ごもったのがわかる。私の覚醒に気が付いたのだろうか。 「でもね・・・・・・圭一くん、大丈夫だよ・・・・・・だって・・・・・・」 レナさんの言葉が私に向けられていくのがわかる。 「もう詩ぃちゃんの身体、全部覚えたから・・・・・・」 部屋の雰囲気がまたもや徐々に凍っていくのを肌で感じた。 「もし私たちを裏切ろうとしても無駄だからね」 氷のような冷たさを含んだレナさんの声は明らかに私に対して放たれたものだった。 真っ暗な闇に包まれて虫たちのざわめきも聞こえなくなったその日の深夜、ようやく園崎本家に帰って来た。 「それで・・・・・・どうでしたか・・・・・・お姉」 私の貸したサマーセーターとスカートに身を包んでいる、私と瓜二つの存在に声を掛けた。 まるで私が二人になったような奇妙な感覚に陥る。 「・・・・・・やっぱり圭ちゃんたち本気だった・・・・・・詩音の言うとおり・・・・・・」 頭を垂れてうなだれたお姉がそこにはいた。私は前原屋敷であった一部始終を聞く。 計画の実行日、場所、方法、アリバイ工作、そしてお姉が受けた【尋問】とやら・・・・・・ 「尋問ですか・・・・・・お姉だったってことはバレてませんよね・・・・・・」 「・・・・・・それは多分大丈夫だと、思う・・・・・・でも」 初夏だというのに、自分の肩を寒そうに抱きながらお姉は続けた。 「まさか、レナが・・・・・・あんな事を・・・・・・私に・・・・・・しかも入れ替わりのことを真っ先に疑ってきたし・・・・・・」 どうやら、私が考える以上の辱めをお姉はレナさんから受けたのだろう。 それにしても、あのレナという少女・・・・・・さほど面識はなかったが初っ端からこれほどまで疑ってくるとは・・・・・・ 「でも、これであの二人の動きがはっきり判明しますね・・・・・・」 私は今日の夕方、あの二人の計画を聞かされ承諾した。その後、本家に帰りお姉に打ち明けた。 お姉は愕然として固まっていた。それもそうだろう、自分の仲間が殺人の計画を立てているなんて想像も付かなかったのだろう。そして、私の思惑通り、お姉は私との入れ替わりを求めてきた。 「圭ちゃんとレナが本気なのか・・・・・・私が行って確かめてくる・・・・・・詩音はここで私の振りをして待ってて。あと、今から○時間後に前原屋敷に電話を・・・・・・うん、私と連絡するために・・・・・・」 その後、私はお姉の私服を着込み魅音として本家で一時を過ごした。それからお姉に指示された時間通りに圭ちゃんの家に電話をかけて・・・・・・ そう、私は既にレナさんが疑う前からお姉と入れ替わっていた。 お姉としては仲間が殺人者などになって欲しくない一心でこれからあの二人の計画を防ぎにかかるだろう。 私としては・・・・・・ ・・・・・・ククク・・・・・・くけけけけけ レナさんたちの計画通りに進めば、悟史君を追い詰めたあの腐り切った夫婦の片割れをレナさんたちが殺してくれる。私の手を汚すことなく・・・・・・ もし魅音が二人を止めたとしても、沙都子が鉄平に晒され苦しみ続けることになる・・・・・・ 悟史君に寄生してボロボロにしたあの憎い沙都子が・・・・・・あんな愚かしい奴など救う気にもならない。 レナさんたちはどうして沙都子のために自ら捨て身になるような馬鹿な真似ができるのだろうか・・・・・・ あんな奴は一生苦しみ続ければいい。 そして、魅音だ。レナさんたちの計画を防ぐためあいつは動く。その過程で、もしヘマを働けばたちまち二人から返り討ちに合うはずだ・・・・・・悟史君を救う力を持ちながらそれをしなかった魅音。その報いを・・・・・・自分の信じた仲間から受けることになる。 つまり、ことがどう転ぼうが私の良いようにしかならないということだ・・・・・・ 「詩音・・・・・・?」 少し体を震わせていたお姉はちょっとばかり考え込んでいた私を不安げな目をして見つめている。 さっき受けた尋問とやらの余韻が残っているのか、お姉の頬は少しばかり紅潮していた。 私の術中にいることに気が付かない、私の姿をした愚かで可愛い可愛いお姉をにっこりと見つめ返す。 「心配しないで、お姉。私が一緒についてるから・・・・・・ね・・・・・・お姉・・・・・・」 Fin
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「なぁ、そろそろ帰ってもいいか?」 魅音……じゃなくて詩音に誘われてデザートフェスタに訪れたのが運の尽き。 人形を買わされた挙句、強制連行されて延々と詩音の話し相手にされていた。 時計の針は既に十時を回っている。 いくら自宅へ連絡済とはいえ、これ以上遅くなれば親も心配するだろう。 ……しかし、詩音が実在するとはな。 確かに今までの詩音とは、雰囲気が微妙に違う気がする。 「えぇーー!? まだ十時ですよ? 話したいことはまだまだたくさんあるのに」 「もう飽きるほど話しただろ……それにさっきの。魅音と詩音のどっちを助けるかって、昨日も聞いただろ? なんで同じことを何度も聞くんだよ」 「えっ!? ……そ、そうでしたっけ? あは、あはははは……」 憶えてない、というより知らないらしい。 ……ってことは昨日のアレは、やはり魅音か。 姉妹揃って同じことばかり聞いてくるとは、なんというか。 「と、とにかく! 葛西が戻ってくるまで、ここに居てください。こんな遅くに自転車で帰ったら危ないですよ……?」 葛西ってさっき俺たちをここまで運んでくれた人か。 すぐ戻ると言い残してしばらく経つが、まだ帰ってこない。 「そろそろ帰ってくると思いますから、それまでいいじゃないですか。……いいですよね?」 詩音が俺を上目遣いに見つめてくる……。 あーあー、そんな目で見るな。 「ハァ……わぁーったよ。でもしばらくして来なかったら、自転車で帰るからな」 「本当ですかっ!? はいっ!! 葛西が来なかったら、どんどん帰っちゃってください!」 ……ったく、調子のいい奴だな。 「それで、まだ話すような事なんてあるのか?」 「はい。……えぇっと、学校の友達の話なんですけど……」 詩音はそう前置きすると、ポツリポツリと話し始めた。 「その子はですね、好きな人がいたんです。片想いでした。……でも、ある日突然に彼は居なくなってしまった」 「……いきなり重い話だな。いなくなったって、行方不明になったってことか?」 「はい。何の前触れもなく、消えてしまったんです……」 「何かの事件に巻き込まれたとか……?」 「それは分かりません。……その子は彼を必死に探したり、居なくなった原因を調べたりしました」 「そりゃ好きな奴の為だもんな。それくらいはするだろうな」 「……でも見つからなかった。原因も分からなかった。……そして、何の手がかりも無いまま、一年が過ぎました」 どんな理由があって居なくなったのかは分からない。 だが一年も探し続けて貰えたのなら、そいつは果報者と言えるだろう。 「その子は一年経っても、まだ彼の事が好きでした。……でも、他の人を好きになってしまったんです。一目惚れでした」 「それはまた、なんというか」 人間の感情ってのはロジックじゃない。 誰かを好きだったとしても、他の誰かを好きになるなんてことがあってもおかしくはない。 「その子は一目惚れした相手のことは、知人から聞いて知っていました。そして、実際に会って話をしているうちに、どんどん好きになってしまったんです」 「……それで?」 「でも、その子はまだ行方不明になった彼を好きなんです」 「なるほど。まだ行方不明になった奴を好きだから、一目惚れした相手にどう接したらいいか分からない、ってとこか」 「はい。その子はどうすればいいんでしょうか……?」 「……ふぅ~む」 確かに難しい問題のように思える。 でも、これってそんなに悩むようなことか……? 「簡単だな。その一目惚れした奴に好きだって伝えればいい」 「えぇッ??! そ、それじゃ行方不明になった彼はどうするんですッ!?」 詩音が素っ頓狂な声を上げて身を乗り出してくるので、思わず仰け反ってしまった。 「ど、どうするって……居なくなったんだろ? いつ戻ってくるかも、そもそも戻ってくるかも分からない」 「だって……だって一年も想い続けた相手なんですよッ?! その人を忘れろって言うんですかッッ!!?」 「……なんでそうなるんだよ。忘れる必要はないし、ましてや嫌いになる必要だってない」 「なら……行方不明になった彼を好きなまま、一目惚れした相手と、その……お付き合いとかしてもいいんですか……?」 「なにか問題でもあるのか?」 「だ、だって……そういうのって、軽薄というか……」 「そうかぁ? 俺は逆に、一年も好きだった奴を簡単に忘れる方が薄情だと思うけどな」 「でも、相手は嫌がるんじゃ……」 「なんでだよ? それだけ想った相手がいるのに、それでも自分を選んでもらえたのなら普通は嬉しいんじゃないか?」 「……でも……」 「それに一年も想い続けたのなら……既にその子にとって心の一部みたいなもんだろ。それを否定して付き合っていくってのは、ちょっと考えられないんじゃないか?」 「………………」 詩音が黙り込んでしまったので、ぬるくなったコーヒーを口にする。 ……それにしても詩音が友達の事でここまで真剣になれるとは、ちょっと意外だったな。 ……まぁ、悪い奴だとは思ってなかったけど。 「……それで……」 「ん?」 「それで、ですよ。もし一目惚れした相手とお付き合いしたとして……行方不明になった彼が帰ってきたら、どうするんです?」 「……随分と都合よく帰ってくるんだな」 「でも、ありえないとは言い切れないじゃないですか」 「……それはそいつが帰ってきてから考えればいいさ」 「……帰ってきたら……ですか……」 「ああ。……そんな事より、そいつはさっさと一目惚れした奴に気持ちを伝えた方がいい」 「ど、どうしてですか……?」 「だって前の奴には片想いだった。つまり気持ちを伝える前に行方不明になったんだろ? ……なら、今回の奴もそうならないとは限らないじゃないか」 「えっ!!?」 詩音の顔から血の気が引く。 「……い、居なくなっちゃうんですか? 一目惚れした彼も……」 「いや、例えばの話だ。でも、気持ちを伝える前に居なくなれば、そいつはきっと後悔する」 「……はい……絶対に後悔すると思います……」 「なら、迷う必要はないはずだろ?」 「………………」 詩音は視線を落とし、またしても押し黙ってしまった。 何度か口を開きかけるが、そのたびに言葉を飲み込んでしまう。 一体どうしたんだ……? 「……圭ちゃん……」 「なんだ?」 「黙ってたんですけど……実は、その子には双子の姉がいるんです」 「へぇ~……」 ………………双子……? 「双子の姉は、一目惚れした彼とはとても仲がいいんですね。男女の関係を超えた仲なんだと思います」 「そ、それで……?」 「でも、姉は彼を好きになってしまったんです。そして、彼のことを楽しそうに話す姉を見て、その子は彼に興味を持った」 ……お、おい……これって……。 「その子は彼に会ってみたくなった。そして、実際に会ったら……好きになってしまった」 「そ、そうなんだ。詩音、話の途中で悪いんだけどさ。葛西さんも戻ってこないし、俺そろそろ帰るからっ!!」 俺は早口でまくしたて、席を立つ。 そのまま玄関へ向かい、ドアノブに手を掛けようとし…………後ろから抱きつかれた。 「し、詩音……? は、放してくれないか……?」 「……いやです……。……私の話を最後まで聞いてくれるまで、放しません……」 詩音は俺の身体を、その細い腕で締め付ける……。 あぁもぅ、バカバカバカ、俺のバカ! なんでもっと早く気付かないんだよっ!! こんな事なら余計なアドバイスなんかするんじゃなかった。 他人事だと思って無責任なことを話している数分前の自分を殴ってやりたい……。 「……話を続けますね。その子は思い切って相談してみたんです。……一目惚れした相手に」 「け、結構大胆なことするんだな、そいつ……」 「……その子はきっと、行方不明になった人の事は忘れたほうがいい、って言われると思ったんですよね。……でも、彼の答えは違った。忘れる必要なんてない、って言ってくれた」 「…………ぅぅ……」 「……嬉しかったんですよね、その子は。……だって他の人を好きだって気持ちも、全て受け入れてもらえるなんて思ってなかったから……だから、ますます好きになった。どうしようもないほど好きになった」 「で、でもさ! そいつは、その子のカラダが目当てでいい加減なことを言ったんじゃないかっ?! だ、だからあんまり真に受けない方がいいような……」 「……そんなことないですよ……」 詩音は、俺の背中でじゃれるように頬をすり寄せる……。 「……だって、その人は自分のことだって気づいてませんでしたから」 ああぁーーーーーーーーッ!! バレてる、気づいてなかったってバレてるぅぅうぅううッッ!!? 「……でも、そんなに好きなのに……その子は彼に気持ちを伝えられないんです……」 ……へっ……? 「……ど、どうして?」 「だって、彼は双子の姉を好きになるから……」 「で、でも! そいつは、双子の姉には男友達みたいな感覚で接してる……と思うぞ……?」 「今はそうかもしれません。……でも、いずれ好きになる。絶対に好きになる。……事実、姉は彼を好きになってしまったんですから」 ……お、俺が……魅音を……? 「そうなったら、勝てない。……だって、姉の存在は彼にとって大きすぎるから。……その子の入る隙間なんてないんです」 「……詩音……」 「……だから、その子は思うんです。私を好きになってくれなくてもいい。でも、せめて一度でいいから……肌を重ねたい。一つになりたい、って……」 「………………」 「……だからその子は、嫌われるかもしれない、軽蔑されるかもしれない、って思いながら、勇気を振り絞って言うんです」 俺を締め付ける腕の力がより一層強くなった……。 「今日だけでいいんです。私を好きになってください、私を抱いてください、って……」 ……詩音の、恐れから来る震えが嫌でも伝わってくる……。 「……圭ちゃん。彼は、その子の想いを受け止めてくれるんでしょうか……?」 「………………。……多分さ、そいつは……そういうその場だけの関係を求められたって、素直に喜んだりはしないと思う……」 ……背中から息を呑む音が聞こえた。 だから俺は、安心させてやるために詩音の手をぎゅっと握ってやる。 「……でも、その子が本当に勇気を出して言ったのなら……そいつは決して拒んだりなんかしない……絶対に」 ……コツンと、背中に額が当たる感触。 「ありがとう、圭ちゃん……。圭ちゃんに……私の一番大切なものをあげますね」 詩音の手が俺の背後から伸びてきて……ドアの鍵をかちゃり、と掛けてしまった。 その音で混乱しかかっていた思考が平静を取り戻す。 同時に……これから誰にも見られたくない行為をするということを再認識し、今更ながらに迷いが生まれる。 ……本当にいいのかよ、圭一。 詩音は今……ちょっと感情的になってて、こんなことを言い出したんじゃないのか……? それに大切なものをあげる、って……詩音も初めてってことだろ……? 「ん~……しょ、っと」 だとしたら……詩音の望みを叶えてやることが、結果的に詩音の純潔を穢し、傷つけてしまうことになるんじゃないのか……? やっぱり、お互いがもう少し冷静になってから決めたほうがいいよな……? 「なぁ、詩音。やっぱりさ、もう少し冷静に…………」 振り向いた瞬間、眼が点になった。 そこには……し、しし、下着姿の詩音が……。 「おまえ、何いきなり脱いでんだぁあぁああああああッッッ!!?」 「……なにって。私たち、これからエッチするんですよね?」 「えっ!? ……あ……う……?」 「エッチするんだから、服くらい脱ぎますよ。……私はエッチするつもりだったんですけど、圭ちゃんは違ったんですか? 抱く、ってことがエッチする、って意味だってことくらい知ってると思ったんですけど」 「だぁあぁああっっ!! 何度もエッチエッチって言うなぁッッ!!」 「まぁまぁ、いいじゃないですか。誰かに聞かれるわけでもありませんし」 「え、ちょ、おまえ……何する気だ……?」 詩音の手が俺の股間へ伸びる。 それを避けるように後ずさり……玄関のドアに背中をぶつけた。 「とりあえず、圭ちゃんには一回すっきりしてもらおうと思います」 「う、うそ……ちょ……っと、やめ……ろよ……!」 俺はなんとか詩音の手から逃れようと腰を落とす。 ……それでも詩音は諦めるつもりなどないようだ。 「……ねえ、圭ちゃん。圭ちゃんは今、私のこと……好きなんですよね?」 「えっ?! いや、そ、そうだけど……」 「その好きな女の子が、自分の為にご奉仕したい、って言ってるんですよ? それを拒むつもりですか?」 「そ、そんな言い方はずるいだろっっ??!」 「……ずるくてもいいんです。初めてのときは、相手を先に気持ちよくさせてあげよう、って決めてましたから……」 詩音は俺の股を強引に開き、ジッパーを一気に下ろした。 そして、そのままパンツも下ろし……ビン、っと弾き出されるように怒張したソレが頭を覗かせる。 「……へぇ……想像してたのと全然違いますね。……こんなの入るかなぁ……?」 「……ぅ……うっ……」 「……それじゃ、始めますね」 詩音は小指を立てつつ、右手で俺のモノを握る。 そして、シュッ…シュッ…シュッ……と小気味よく擦り上げ始めた。 「ねぇ、どうです? 気持ちいいですか?」 「……ぇ……あ…………」 「いつもはエッチな本とか見ながらだったりするんですか? それとも誰かを想像しながらとか?」 「……ぁ……そ、それは……」 「……でも、今日は目の前に私が居ますから。……私の下着姿で興奮しちゃってください。それに……なんなら胸を触ってもいいですよ? ほら、結構大きいですよね……?」 そう言って、胸を俺の顔へ近づけてくる……。 ……そ、そんなことしなくても、もう充分だから……! ……ほ、本当に出るから……もうやめてくれ……ッ! そう言おうとしたが、唇が震えるだけで言葉にならない。 そして俺は…………詩音の腹部へ……びゅっびゅっ! と、汚いモノを吐き出した。 「…………えっ? ……け、圭ちゃん!??」 詩音は俺が汚した自分の腹部と、どんどん萎えていく俺のモノを交互に見つめている。 「……あは、あははは……圭ちゃん、意外と早くないですか? ……それに、出すなら先に言って欲しかったなー……」 ……詩音は粘り気のある汚らしいそれを、ねちねちと指で弄ぶ。 「……いくら私が圭ちゃんを好きでも、いきなりこんな所に出されたら、さすがにショックですよ……?」 俺は詩音の不満げな表情を見て……不意に涙がこみ上げてきた……。 「ご、ごめん……。お、俺、こんな事されるの初めてだから、わけわかんなくて……それで……」 ……ああ、くそ、なに泣きそうになってんだよ……! ……情けねぇ……。 「……そっか。……圭ちゃん、緊張しちゃったんですね……」 そう言うと、詩音は俺の頭を優しく抱きしめる。 「……でもね、圭ちゃん。私だって緊張してるんですよ……?」 「……えっ?」 「……ほら、聴こえますよね? ……私の心臓の音」 押し付けられた胸から……バクンッバクンッ……という俺なんかよりも、もっと大きい心音が聴こえる……。 「……聴こえる」 「……ね? だから圭ちゃんも頑張ってください。私も頑張りますから……」 「……うん。……ごめん」 「……よし! それじゃ、ちょっと待っててください」 詩音はパタパタとベッドまで行き、ティッシュペーパーを手に戻ってきた。 「はい、どうぞ。圭ちゃんが汚したんだから、圭ちゃんが綺麗にしてください」 「……うん、分かった」 ティッシュを受け取り、詩音のおなかに付いた汚いものを丹念に拭き取る。 「……圭ちゃんって、自分が悪いと思ってるときは素直なんですね」 「そ、そんなことないと思うけど……」 「…………圭ちゃんみたいな弟が欲しかったなぁ…………」 「……え……?」 「……なんでもないです……」 「………………。……綺麗になったぞ……」 「はい、お疲れ様です。ご褒美に、これを好きにしていいですよ」 「えっ?」 目線を上げると……そこには下着を外した詩音の胸があった。 初めて目の当たりにする、同年代の女の子の乳房。 衣服の上からでも分かっていたことだが、やはり大きい。 そのくせ、先端部分は申し訳程度しかなく……周辺は幼ささえ感じさせる淡いピンクで彩られている。 あまりに扇情的なそれに、思わず生唾を飲み込んでしまった。 ……これは……やばいだろ。 不本意だが、一度吐き出しておいて正解だったかもしれない。 何もせずにこんな物を見せられていたら、詩音を無理やり犯していた可能性だってある……。 「……し、詩音。これ、本当に……」 と、そこまで言って詩音の目線がおかしな位置へ向いていることに気づく。 その視線を追ってみると……再び膨張しつつある自分の股間に行き着いた……。 「おわぁあぁああぁあああぁああッッッ!!?!?」 さ、さすがに大きくなる過程は見せたくないぞッ!? あわててそれを手で隠そうとしたが……詩音に手首をつかまれ、止められた。 「詩音……!??」 「……隠さないでください。どういう風におっきくなるか、興味あるんです」 詩音に手首をつかまれたまま、ふたりで息子の成長を見守る。 すくすくと育った息子は、先ほどよりも猛々しくそそり立った。 「……なんかさっきより大きいですね。ちょっと動いてますし……」 「………………」 「……胸でこれなら……その……アソコを見せちゃったら、もっと……? だ、だとしたら、本当に入らないかもしれませんね……はは、あははは……」 「……………………帰る」 「へっ?」 「もういいッ! もう帰るっ!!」 立ち上がり、ドアノブに手を掛ける。 「……あんなの見られたら、もうお嫁に行けないだろ……ッ!」 ガチャガチャと必死にドアノブを回すが……。 「あ、あれ? 」 ひ、開かない……なんで? 「もぅ、さっき鍵を掛けたじゃないですか」 あぁ、そうだったっけ……。 詩音に引きずり倒されながら、思い出した。 ……俺はすぐに身を起こし、あぐらをかきダンマリを決めこむ。 「ねぇ、圭ちゃん。機嫌直してください」 「………………」 「私はぷりぷりしてる圭ちゃんより、にこにこしてる圭ちゃんが好きだなぁ」 「………………」 「こんな所じゃなくて、やわらかいベッドの上で楽しいことしましょうよ~」 「………………」 詩音に肩を揺さぶられるが、断固無視。 ……我ながら幼稚な抵抗だとは思うが、これ以外に方法を思いつかないのだから仕方ない。 「そうだ、これならどうです? えぇい☆」 詩音は俺の背中に抱きつき、胸をむにー、っと押し付けてくる。 その感触に、下半身は素直に反応するが……。 ……ふん、だが心までは堕とせると思うなよ……? 「ふぅ……しょうがないですねぇ」 背中の感触が無くなった……と思う間もなく浮遊感。 「……えっ、ちょ、うそっ??!」 お、俺は、その……詩音に……いわゆる、お、お姫様抱っこをされている……。 「圭ちゃんって男の子の割りには軽いですね。私やお姉よりも、少し重いくらいです」 「……だ、だからって……こんな軽々と……」 「私はこれでもお姉くらいなら簡単に投げ飛ばせますよ?」 ……それにしたってなぁ……。 詩音はそのまま俺をベッドに運ぶ。 この格好は恥ずかしいが、抵抗しても無駄っぽいのでやめることにした。 「圭ちゃん。誰にもお婿に貰われなかったら、私が貰ってあげますよ」 「……そんときゃ俺が結婚式でウェディングドレスを着て、こうやって抱っこされるわけか。……最悪だな」 「でも意外と似合うんじゃないですか? そうなったら私はタキシードですね」 「あぁ、そっちは似合うかもな……」 ふたりして下らない話で盛り上がる。 ……うん、やっぱりこいつは悪い奴じゃない。 魅音とはタイプが違うけど……話してて楽しいし、会話の相性も悪くないと思う。 「ほいっと」 「おわっ!??」 ベッドに放り投げられた……。 さ、最後はぞんざいな扱いだったな。 「まったく……って、お前なにしてんだぁーーーッッ!!?」 詩音が俺のズボンを脱がそうとしている。 「え? だって私だけ脱いでるなんて不公平じゃないですか。それに圭ちゃんが私の服を脱がせたわけですし」 「んなことはしてねぇッ! お前が自分で脱いだんだろっ!?」 「そうでしたっけ? それなら圭ちゃんも自分で脱いでください」 「…………は?」 詩音はニィ……と笑いながらこちらを見つめている。 し、しまった……ハメられたッ!!? 「さぁ、早く脱いでください。一番恥かしい部分は見られてるわけですし、そんなに抵抗はありませんよね?」 「……分かったよ。脱げばいいんだろ、脱げば……う……うぅ……」 まさか女の子に鑑賞されながら、自ら服を脱ぐはめになるとは思ってなかった……。 自分の衣擦れ音なんぞ聴いても全然嬉しくねぇ……。 「……綺麗な肌ですね。お姉がメイド服やスク水を着せたがるのも解ります」 「いやぁぁあああ!! そんなこと言わないでくれぇ!!」 これ以上の辱めは精神衛生上よろしくないので、さっさと脱いでしまおう。 さて、残るはパンツだけだが……。 「あの……さ。パンツは」 「全部です」 「………………はい」 俺はやけくそ気味にパンツを脱ぎ捨てる。 さぁ、これで全裸だ。 もうなんでも来いってんだ、ちくしょうっ!! 「全部脱ぎましたね。それじゃ、これ着けてください」 「……なにこれ?」 えぇっと、コンドーム? ……着け方がよく分からんが……被せりゃいいのかな? 「あ、説明書に正しい着用方法が書いてありますよ」 「本当か? 見せてくれ」 「ちょっと待ってください。私が着けてあげますから」 「は? え、ちょ……」 詩音はコンドームを包みから取り出すと、俺の股間をいじり始めた。 「ちょっと待て、なにをそんなに触ってるんだよっ!?」 「だって、ちゃんと勃起してないとダメって書いてありますよ?」 「いや、ここまで大きくなってりゃ充分だろ」 「そうなんですか? えぇ~っと、それじゃあ次は……」 詩音は真面目な表情で説明書を読みながら、俺にコンドームを着けている。 その姿があまりに真剣なので、不意に苦笑してしまった。 「……何がおかしいんですか?」 「いや、別に。……真剣だな、と思ってさ」 「当たり前じゃないですか。ちゃんと着けなきゃ危ないんですから。……はい、これで大丈夫です」 そう言うと、詩音はベッドへ仰向けに寝込む。 「それでは。改めまして、どうぞ」 「……む」 自分の胸を両腕で持ち上げている。 「さぁ、好きにしていいんですよ」 好きにしろって言われても……どうすりゃいいんだ。 も、揉めばいいのかな……? 詩音の胸を掴み、少し強めに揉んでみる。 ……や、やわらかいな……。 よく見ると肌は白く、透き通るようで……食い込んだ俺の指が不釣合いだった。 「あっ!? ……け、圭ちゃん……その……い、痛い……です……」 「え……うそっ?!!」 とっさに胸から手を離す。 い、今のでも痛いのか……? 「ご、ごめんッ!! その……わざとじゃないんだっ!」 「………………」 詩音は困ったような表情で俺を見つめている。 お、怒らせた……かな? 「圭ちゃん……ごめんなさい。……私、嘘をつきました」 「え? な、なんのことだ……?」 「……さっきは好きにしていいって言いましたけど……本当は……やさしく……して欲しいです……」 詩音の遠慮がちな……恥じらうような表情に、後頭部をガツンと殴られたような衝撃を受ける。 ……あぁ、やさしくするよ、やさしくするさ、やさしくするに決まってるだろッ!!? 「……分かった。やさしくする。……だから、どういう風にしたらいいか……教えてくれ」 「……はい。……えぇっと……もっとこう、下から……」 「……こう……か?」 詩音の胸を下から持ち上げるように……やさしく揉みしだく。 詩音がほんの少しだけ身をよじらせた。 「……痛いか?」 「……え……っと……その……逆です……」 「………………気持ちいい?」 「………………はい。……気持ちいいです……」 「……それなら、このまま続けるぞ」 「……はい」 丁寧に丁寧に。 大切な物を傷つけないように。 詩音の胸を愛撫し続ける。 「……う……ん……ふぅ……ふっ……」 詩音の呼吸が少しだけ荒くなってきた。 ……目を閉じているってことは、少しは信頼してもらえてるってことかな……。 ……なら…………そろそろいいかな……? 「……詩音。その……さ」 「……?」 「……その……舐めてもいいか……?」 「……む、胸をですか……?」 「ああ。……絶対に……絶対に痛くしないから、さ……」 「………………」 「い、いや……なのか……?」 詩音はふるふると首を横へ振った。 「じゃ、じゃあ……いいんだよな……?」 今度はこくりと縦に振る。 「それじゃ……痛かったら言ってくれよ」 俺は詩音の右胸の乳首をはむ、と丸ごと口に含む。 そして、舌先でちろちろと舐めてみた。 「んんっ……!」 詩音がシーツをきゅ、っと掴む。 ……痛いわけじゃないよな……? 悪い反応ではないと断定し、色々と試してみる。 乳首の周りを、円を描くように舐めてみたり。 ちゅっ、ちゅっ、と軽く吸ってみたり。 舌の先でピン、ピン、と弾いてみたり。 「……んん、はぁっ……あ……んんっ……!」 そのたびに、詩音は素直に反応してくれた。 ……詩音の身体が火照ってきたように感じる。 「……け、圭ちゃん……。……は、反対側も……」 ……こっちは……少し強めに吸ってみるか。 ちゅちゅー……と、わざとらしく音を立てながら吸い上げる。 最後にちゅっ、と口を離すと……胸がぷるん、と波打った。 ………………。 ……も、もう一回やってみよう……。 適当に舌で転がし、最後に吸いながら口を離すと……さっきと同じように揺れる。 ……これはいい……。 なんというか……これを見られるのは一種の特権だよな。 俺はこの芸術的とさえ言える現象を見るために、何度も何度も詩音の胸を吸った。 左右の胸を平等に。 もちろん、吸っていない側の揉む手も休めない。 「はぁっ……はっ……あ、あの、圭ちゃん……」 「……ん?」 「その……そろそろ……」 そう言いながら、股をもじもじさせている。 つまり……その……。 「……圭ちゃんが脱がせてください……」 そういうことらしい。 詩音の恥部に視線を向けると……下着がぐしょぐしょに濡れていた。 「それじゃ、脱がすぞ……」 「……はい。あ、で、でも……いきなり挿れたりしないでくださいね……?」 「し、しねぇよ、そんなことっ!!」 詩音の下着に手を掛け、するすると下ろしていく……。 その途中で、まだ靴下を履いていることに気づいた。 もちろん、それを脱がすような無粋なマネはしないが。 そのまま下着を取り去り、詩音のソコへと目を向けた。 産毛と見まがうほど薄い陰毛は愛液でぬらぬらと湿っている……。 「……詩音……広げてもいいか……?」 詩音はどこからか取り出したクッションを抱きしめていた。 「……は、はい。でも、恥かしいんですから、あんまりジロジロ見ないでください……」 そう言ってクッションで顔を隠した。 ……かわいい奴め。 俺は両の親指で詩音のソレを押し広げる。 ……そこは赤く充血し、つやつやと濡れていた。 「……指、入れてみてください」 「……え……っと、ここだよな?」 「……そこです」 そこへ中指をつぷ、と入れてみる。 充分に濡れていたので抵抗はほとんど無かった。 そして、少しずつ指を動かす。 にちり、にちり、といやらしい音を立てながら。 「……どうだ?」 「……その……くすぐったいです」 「へっ!? うそぉ……」 俺のやりかたって間違ってるのか……? 「あ、いや、その……気持ちはいいんですけど……やっぱり他人の指だと、違和感があるというか……」 「つまり自分の指なら違和感はないわけだ。……詩音もオナニーするんだな」 「えッ!!?」 詩音はクッションから半分だけ見せていた顔を、再び引っ込める。 「そんな事はどうでもいいじゃないですかっ! 馬鹿っ!!」 悪いが、こんな状況で馬鹿と言われても興奮するだけだ。 俺は詩音の中を適度に引っかきまわし、淫らな糸を引かせながら指を抜いた。 「これだけ濡れてれば、もう挿れても大丈夫だよな?」 詩音はクッションをぎゅっと抱きしめ、うなずく。 俺は詩音の腰を引き寄せ、脚を抱え上げた。 ……そして、お互いの性器を密着させる。 「……念のために聞いておくけど、本当に俺でいいんだな……?」 「……はい。圭ちゃんじゃなきゃ嫌です……」 そこまで言われて躊躇う必要はない。 っと、その前に聞いておくことがあったな。 「その……詩音も初めてなんだろ? ちょっとずつ挿れた方がいいか、それとも……」 「……一気に挿れちゃってください。痛いのは一瞬の方が気楽ですから」 「……分かった」 俺は詩音の入り口に亀頭をつぷり、と差し込んだ。 あとはこのまま一気に奥まで挿れるだけなのだが……。 「詩音。そんなに力むと余計に痛いんじゃないか? もう少し力を抜いた方が……」 「だ……大丈夫ですよ」 いや、身体をそんなに強張らせてたら絶対に痛いって。 単純に緊張もあるのだろうが、それ以上に破瓜の痛みへの抵抗が強そうだ。 ……しょうがない。 「詩音、やっぱりやめようぜ」 「……えっ!? な、何でですかっ??!」 詩音が緊張を解いた瞬間を見逃さずに……一気に奥まで貫いた。 「ひぐぅッ!!? ……ぅ……い、痛い……痛いです……」 詩音は表情を歪め、目には涙を浮かべている……。 「詩音、大丈夫か……?」 「大丈夫じゃないですよッ! なんでこんな事するんですか!? 痛くしないって……やさしくしてくれるって言ったのに……!」 「ごめん……でも、あのままだとこれより痛かったはずだし……」 「……ひっく……ひっ……わあぁあぁぁんっ……!」 結合部に目をやると、純潔を失ったことを知らせる血が流れ出していた。 俺は泣き出した詩音を慰めるために、その身体を抱きしめてやる。 「俺が悪かったよ。謝るから、泣かないでくれ……」 「……うっく……うっ……」 「……お詫びにさ。今日だけは詩音の言うことをなんでも聞くから」 そこでぴたりと泣きやんでくれた。 ……少し甘いかもしれないが本当に悪いと思ってるんだから、これくらいはしてやりたい。 「…………なんでも?」 「あ、いや、俺に可能な範囲で」 「……じゃあ……私が痛くなくなるまで抱きしめててください」 「……そんなのでいいのか?」 「はい。私が痛くなくなるまで、ずっとですよ?」 「……分かったよ」 この程度でいいのならお安い御用だ。 もともと痛くなくなるまで動かすつもりはなかったわけだし。 ……詩音の顔を見やると瞳を閉じ、満足そうに微笑んでいた。 機嫌も直ってくれたようで一安心だ。 「…………ん?」 ……あれ? 詩音って、その……こんなにかわいかったっけ……? いや、美人だとは思ってたけど、なんで急に……こんな……。 「……圭ちゃん? どうかしましたか?」 「え!? いや、別に。なんでもない……」 「…………?」 詩音は怪訝な表情で俺を見つめている。 ……目を合わせると……その……息が詰まるというか……。 ……俺って……もしかして詩音を……? 「圭ちゃん。そろそろ大丈夫みたいです」 「そろそろって……? あ、ああ。分かった……」 俺はゆっくりと腰を動かし始める。 そして、そこから得られる快感に身震いした。 (これは……オナニーとは全然違うな) 己の肉欲を満たすために何度も何度も腰を振る。 そのたびにお互いの粘膜が薄いゴムを隔てて擦れあう。 にちゃ、にちゃ、と淫らな音を立てながら。 抱きしめた詩音の身体が火照っている。 そして、お互いの体温を感じることが、さらに情欲を深めていく。 ……もう……そろそろか……。 「詩音。そろそろ……」 詩音が頷いたことを確認すると、今までより深めに突き挿れる。 詩音を強く抱きしめ、何度も何度も突く。 そして最後に奥まで突いた瞬間にびゅる、びゅる!と白濁液を吐き出した。 「…………っはぁ……はぁ……ッ!」 詩音の中からずるりと引きずり出し、コンドームの先に溜まった精液の量に驚く。 これ……さっきより多くないか……? 二度目の射精なんだから、さっきより少なくて当然なんだが……。 「圭ちゃん……もう…………………よね……?」 「え、悪い。なんだって?」 意識が逸れていて、詩音の発言を聞き逃してしまった。 「もう一回くらい、できますよね?」 「なっ!? ちょ、待て。さすがに三度は……」 「そんなに出せるんだから大丈夫ですよ。いやだなんて言わせませんよ? さっきの約束があるんですから」 「馬鹿、ちょ、やめろ、そんなとこをさわ……いやぁあぁぁああぁああああああ!!!!!!!!!!!!」 続く Hold me tight2
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「さあ沙都子、こっちの布団の上に仰向けになるんだ。」 「あ、あの・・・どうしてもやらなくちゃ駄目なんですの圭一さん?」 ここは前原屋敷の圭一の部屋。圭一は沙都子を連れ込んで、布団に寝るように促していた。 「なに言ってるんだよ。沙都子は俺のことが好きなんだろ?そう言ったよな?」 「そ、それはそうですけど・・・」 「だったら言うこと聞いてくれよ。な?」 「うう・・・分かりましたわ・・・」 沙都子は観念したかのようにおとなしく布団の上に仰向けになった。 圭一が園崎本家や村を説得して、沙都子を鉄平の元から救出してから数日後。 沙都子は以前から好意を寄せていた圭一に告白した。圭一はそれを快く受け入れた。 そして今日。圭一は二人になりたいと言って、沙都子を自分の部屋に連れ込んだ。 そして沙都子に身体を触らせてくれと頼み込んだのだ。 圭一は仰向けになった沙都子の足を開くと、スカートの中に頭を突っ込んだ。 「きゃっ!け、圭一さん・・・あの、せめてお風呂に入ってから・・・」 沙都子はそう懇願するが圭一は聞く耳を持たない。タイツを脱がすと、下着の上から ゆっくりと秘所を撫で回し始めた。 「やっ、ああ・・・くふぅ・・・く、くすぐったいですわ。」 沙都子は甘い声を漏らす。圭一はひとしきり撫で回した後、臭いを嗅ぎ始めた。 「け、圭一さん、何をしてるんですの?臭いなんか嗅がないでくださいまし!」 「沙都子。お前のここ臭いがきついぞ。トイレの時、よく拭いてないいんじゃないか?」 「なっ!そんなことありませんわ。今日は体育が有ったから、汗をかいてしまったんです のよ。圭一さんもご存知でしょう?」 「それにしちゃあ臭いがきつすぎるぞ?こうなったら直接確かめてみるか。」 圭一はそう言うと沙都子の下着に手をかけた。沙都子の秘所があらわになる。 まだ恥毛が生えておらず、無防備な割れ目が晒されていた。 「あ、あんまり見ないでくださいまし・・・恥ずかしいですわ・・・」 「沙都子、お前やっぱりよく拭いてないだろ?パンツに染みが残ってるぞ。」 そう言って圭一は下着を広げて沙都子の前にかざしてみせた。それを見た沙都子は真っ赤に なって怒鳴った。 「ば、バカ!圭一さんのバカ!ヘンタイですわ。女の子の下着をそんな目で見るなんて!」 「なんとでも言えよ。俺はこういうのが好きなんだ。」 変態呼ばわりされても圭一は全く動じず、下着から手を離すと再び沙都子の股間に顔を埋めた。 「へへっ。じゃあメインディッシュといくかな。」 そう言って圭一はゆっくりと割れ目に下を這わせ始めた。 「ふっ、きゃはっ、ああ・・・駄目ですの・・・そんな所を舐めるなんて・・・汚いですわ・・・」 下着の上から撫で回されるのとは刺激も恥ずかしさも段違いだった。圭一はひとしきり舐めると、 割れ目を親指でゆっくりと開いた。小陰茎や尿道や膣口、クリトリスがあらわになる。自分でも 広げて見るなんて事をしない所を見られて沙都子は抗議の声を上げた。 「嫌あっ!ダメですの・・・広げないで・・・」 「何言ってるんだよ。俺達は恋人同士なんだろ。恋人どうしならこれが普通なんだよ。」 「そ、それはそうかもしれませんけど・・・や、やっぱり恥ずかしいですわ・・・」 「まあ我慢してろよ。そのうち気持ちよくなって、恥ずかしくなくなるからさ。っとこれが小陰茎だな。」 そう言って圭一は小陰茎を引っ張った。その途端、沙都子は悲鳴を上げた。 「い、痛い!ひ、引っ張らないで!痛いんですのぉ・・・」 「ああ、ワリィワリィ。じゃあこっちを触ってみるかな。」 「きゃっ!そ、そんなとこもっとダメですわ!不潔ですのよ!」 小陰茎から手を離して、圭一はアヌスを指でいじり始めた。 「沙都子。お前のケツ穴、シワが多いな。」 「な、何言ってますの圭一さんは?普通の人はそんな事気にしたりはしませんわ!圭一さんはやっぱりヘンタイですわ!」 「なんども言わせるなよ。俺はこういうのが好きなんだ。どれ、ちょっとシワの数を数えてみるかな。」 「やあっ、何考えてますの!圭一さんは。やめてくださいまし!」 圭一は沙都子の抗議を無視し、シワを数え始めた。 「じゅうろく、じゅうなな、じゅうはちっと・・・沙都子のケツ穴のシワは十八本だ!」 「そ、そんなコト聞いても嬉しくないですわ・・・」 「そんな事言って。沙都子、お前濡れてるぞ。」 「え?まさか・・・」 「まさかなもんか。ほら。」 圭一はそう言って沙都子の割れ目を人差し指で撫でた。その刺激に沙都子は甘い声を上げる。 「きゃふうっ、ああん・・・」 「ほら見ろよ。沙都子のマン汁だ。」 圭一は親指と人差し指で愛液を広げて見せた。愛液は糸を引いていた。 「シワを数えられて感じたのか?人を散々変態呼ばわりしといて、沙都子も立派な変態じゃないか。」 「ち、違いますわ。圭一さんが色々いじくるから・・・」 「まあいいや。さて、沙都子のマン汁はどんな味かなっと。」 圭一は再び沙都子の秘所に舌を這わせ始めた。なんだかんだ言って圭一との行為に高ぶっていた沙都子はそれまでより 激しい嬌声を上げはじめた。 「ふうっ、きゃはっ・・・ムズムズしますわ・・・ああっ、圭一さん今の所もっと舐めてくださいですの・・・」 「おっ、だんだん乗って来たな。ようし。ここだな?ここがいいんだろ?」 「あっ、そ、そこですの。そこを舐められるとピリピリしてとっても気持ちいいですわ・・・」 「へえっ、沙都子はクリトリスが感じるんだな。よし!もっと責めてやるぜ。」 圭一はクリトリスへの責めをさらに激しくする。舌を尖らせ、執拗に突き舐めまわす。それに呼応して沙都子の喘ぎ声も 激しさをましていった。 「ああっ!いいですの・・・あんっ!やっ!・・・ああ、いいっ・・・凄いですわ・・・きゃっ!圭一さん何を?」 沙都子が驚いた刺激は、圭一がクリトリスの皮を剥いたものだった。普段から外気に晒されないそれが、丸見えになり、 ぷっくりとふくらんでいた。 「凄いぞ沙都子。充血して大きくなってる。知ってるか?皮を剥いたクリトリスの刺激は凄いんだぞ。」 「け、圭一さん、は、早くしてくださいまし。もう我慢できないんですのぉ!」 「分かってるって。さあ、行くぞ!」 沙都子の懇願する声を聞いた圭一は皮を剥かれたクリトリスにを舌で弾いた。その瞬間、沙都子が喘ぎ声を上げる。 「ふわぁっ!あああ・・・圭一さん・・・もっと、もっとぉ・・・もっと舐めてぇ・・・」 圭一は沙都子の懇願する声に応えて、執拗にクリトリスを責める。ぴちゃぴちゃという水音と、沙都子の喘ぎ声がより一層 圭一の加虐心を加速させた。 「どうだ沙都子?いきそうか?」 「ふぇっ?わ、わかりませんわ・・・わたくしまだイッた事ないんですの・・・けどなんだかお大事が熱くなってますわ。 こんな事今までありませんでしたの・・・」 「じゃあこれでどうだ?」 圭一はそう言うとクリトリスを歯で噛んだ。途端に沙都子がそれまでにない嬌声を上げた。 「きゃあぁっ!ああっ・・・やあぁ・・・ああっ・・・な、何かくるぅっ!やああっ・・・」 沙都子はそう叫びながらビクンビクンと身体を痙攣させた。そして次の瞬間、沙都子の秘所から小水がほとばしった。 「だ、だめぇっ!圭一さん、見ちゃダメですのぉ・・・いやぁぁっ・・・」 嫌がる沙都子の声とは正反対に勢いよくほとばしった小水は止まる気配を見せなかった。その間沙都子は頬を染めて身体を 震わせていた。 「ふうっ・・・見ないでって言ったのに・・・うう・・・圭一さんのヘンタイ・・・ふわあああああん・・・」 絶頂に達して興奮が冷めると同時に、羞恥心が目覚めたのか沙都子は泣き出してしまった。 圭一はそんな沙都子を生唾をのんで見つめていた。その視線は愛液と小水で濡れた沙都子の秘所に注がれていた。 「な、なあ沙都子・・・」 「うう・・・ぐすっ・・・なんですの圭一さん・・・」 「俺・・・もう我慢できないんだ・・・いいよな?このまま最後まで・・・」 「な、何を言ってますの・・・圭一さん?」 沙都子の声を無視すると、圭一はズボンに手をかけ一気に下着ごと降ろした。圭一の限界まで膨張した性器が沙都子の目の前 に現れた。それを見た沙都子はヒッっと短い悲鳴を上げた。」 「け、圭一さん!今日は触るだけっていう約束でしたのよ?」 「沙都子のお漏らし姿がエロ過ぎるんだよ・・・大丈夫、こんだけ濡れてれば入るよ・・・」 そう言って圭一は沙都子の膝を掴んで、股を開かせると沙都子の性器に自分のを押し当てた。沙都子は堪らずに悲鳴を上げる。 「痛い!痛いですわ圭一さん・・・止めてくださいまし!そんな大きいの入りませ・・・きゃあっ!」 「よし。先っぽが入った。この調子だ沙都子。おとなしくしてろよ。」 沙都子の秘所に、亀頭の先端が少し入っていた。沙都子を激痛が襲う。遂に沙都子は耐え切れなくなった。 「ううう・・・痛い・・・痛いよぉ・・・もうやだあぁ・・・うわぁぁぁぁぁん・・・」 「こら、泣くな沙都子。もう少しで入るから大人しくしてろ!」 「うわぁぁぁぁん・・・にーにー、助けてよぉ・・・にーにー・・・痛いよぉぉぉ・・・」 泣きながら兄に助けを求める沙都子を尻目に、圭一は挿入しようとやっきになっていた。 「もう少し、もう少しで・・・ぐはっ・・・」 突然圭一は声を上げてそのまま、どさっと倒れこんだ。沙都子はそれに気づかず、しばらく泣きじゃくっていた。 「ううっ・・・ぐすっ・・・・?・・・圭一さん?・・・ああっ!」 泣き止んだ沙都子の目に飛び込んだのは、気絶した圭一と・・・・・ 「ううん・・・」 圭一は目を覚ました。まだぼんやりとした頭で何がどうしたのかを考えた。 (確か・・・沙都子に入れようとしたんだよな・・・それで・・・何か強い衝撃が・・・) そう考えながら辺りを見回す。自分の部屋ではない。薄暗くジメジメしたところだ。そこで鉄の台の様な物の上に寝かされていた。 身体を起こそうとするが、出来ないそこで圭一は自分の身体が拘束具で固定されてることに気づいた。 「な、何だよこれ!?何で俺縛られてるんだ?」 「あらぁ。お目覚めですかぁ?圭ちゃあん。」 聞き覚えのある声が聞こえる。声の主は詩音だった。 「なっ!?詩音、お前の仕業か?どういうことだ説明しろ!!」 「説明して欲しいのはこっちですよ。沙都子にスペシャルメニューを食べさせようと思って梨花ちゃまの所に行ったら、沙都子 は圭ちゃんの家に行ったっていうじゃないですか。で、行ってみたら沙都子の泣き声が聞こえるもんだから、慌てて圭ちゃん の部屋に行ったら・・・」 詩音はそこで区切ると圭一の前髪をぐぃっと掴んで、ドスの効いた声で圭一に話しかけた。 「驚きましたよ・・・圭ちゃんが沙都子をレイプしてたんですから。で、咄嗟にスタンガンをお見舞いしたわけです。」 「ち、違うんだ詩音!誤解なんだ!沙都子とは・・・そう!合意なんだ。レイプじゃないんだよ!」 「はぁ?圭ちゃぁん・・・世の中舐めてますぅ?」 詩音はさらにキツイ声で圭一を攻め立てた。 「どこの世に泣いてる女の子を無理やり襲っておいて、合意だなんて言う人がいるんですか?」 「そ、それは・・・沙都子が始めてだったから泣き出し・・・」 「言い訳は結構。沙都子から全部聞きました。」 圭一はそれを聞くと観念したかの様に黙りこんだ。 「詩音・・・ここは一体何処なんだよ?それに・・・なんで俺は裸なんだ?」 「ここは園崎本家の地下壕ですよ。大変だったんですよぉ。お姉に見つからないように圭ちゃんを運び込むの。」 「で、裸の理由は?・・・」 「決まってるじゃないですか。お仕置きする為ですよ。」 圭一はそれを聞いて辺りを見回す。薄暗い明かりに照らされた地下壕は不気味な器具で埋め尽くされていた。それに気づくと、 圭一は大声で詩音に懇願した。 「し、詩音!俺が悪かった!もう沙都子にあんな事はしない。だから・・・」 「圭ちゃぁん・・・ほんっとに人生舐めてますね・・・私、沙都子から聞いてるんですよ。」 詩音は冷酷な目で圭一を見つめて喋っている。 「女の子の大事な所の臭いを嗅いで、臭いなんて言って、下着をおもちゃにして、挙句の果てにお尻の穴のシワを数えたぁ? 何考えてるんですか!?恥ずかしくないんですか!?ああもう、沙都子、あなたも何か言ってやりなさい!」 詩音がそう言うと沙都子が暗闇から姿をあらわした。 「うう・・・ぐすっ・・・酷いですわ圭一さん・・・触るだけって言ってたのに、信じてたのに・・・うう・・・うわぁぁぁん」 圭一は泣き出した沙都子の方を見た。沙都子は全裸だった。おそらく、お漏らしで濡れた服で風邪をひいてはいけないと、詩音が 脱がしたのだろう。先ほどの行為では見えなかった胸があらわになっていた。小学生にしては大きめに膨らんだ乳房に、ピンク色 の乳首が二つ並んでいる。当然、性器も露出している。無毛な恥丘と一本のクレバスがそこにはあった。 と、沙都子の股間に目をやった圭一に異変が起こった。性器を目にしたことと、沙都子の泣き声を聞いたことで、さっきの痴態を 思い出したのだ。途端に圭一の性器は充血し、膨張していく。最初に沙都子が異変に気づいた。 「ふぇ?・・・圭一さん・・・なんですの?」 「ちょっと・・・圭ちゃん・・・何してるんです?」 「あ、いや・・・これはその・・・」 圭一は必死で弁解しようとする。だが詩音は聞く耳を持たなかった。 「この期に及んでおちんちんを大きくするなんて・・・反省の色全く無しですね。」 「うう・・・最低ですわ・・・圭一さん・・・」 「だ、だから、違うんだ!男には自然に・・・」 「言い訳をするなあっ!!」 詩音はそう叫ぶと、圭一の股間を思いっきり蹴り上げた。当然、靴を履いたままである。圭一は声にならない悲鳴を上げた。 しかし詩音は蹴りを緩めない。むしろ、威力が増していく。 「このっ!こんな汚い腐れチンポで、沙都子の大事な所を傷つけて!絶対に許さない!よくも私の大事な沙都子をぉぉ!!」 詩音は叫びながら圭一の股間を蹴り続け、しばらくすると疲れてきたのか、ゼイゼイと息をつき圭一から離れた。 「はぁっ、はぁっ・・・ふう、疲れた。沙都子、交代しましょう。今度はあなたが蹴りなさい。」 「へっ?わたくしがですの?・・・でも・・・」 「いいんですよ沙都子。圭ちゃんは沙都子の気持ちを利用して自分のスケベ心を満たそうとしたド変態なんですから。」 躊躇する沙都子を詩音は説得する。沙都子はしばらく戸惑っていたが、ニヤリとした表情を浮かべ喋りだした。 「そうですわね。圭一さんみたいなヘンタイにはこれくらいのお仕置きが必要でしてよ。覚悟なさいませ!圭一さん。」 圭一は沙都子の蹴りに備えて身構えた。だが圭一を襲ったのは痛みではなく、全く別の感覚だった。 (な、なんだコレは?き、気持ちいい・・・俺、沙都子にチンポ踏まれて感じてるのか?) 詩音と違い沙都子は裸足であった。当然、圭一の性器には沙都子の足裏のぷにぷにとした感触が直に加わってくる。 それに加え、沙都子が性器を踏みつける力は詩音と比べて微弱であった。足裏の感触と、適度な踏みつけ具合が圭一に 絶妙の快楽を与えていた。 (イカン!このままでは出てしまう。こんな変態的な行為で射精してしまったら、今度は何をやられるか・・・ クールになれ・・・クールになるんだ前原圭一。そう、これはお仕置きなんだ。決して気持ちいい行為じゃないんだ。) 「をーっほっほっほっ。乙女の純情を踏みにじった罰ですわ!!えいっ、えいっ!」 沙都子の声で思考が中断された圭一は思わず沙都子を見た。すると足を上げた沙都子の姿が目に入った。当然沙都子の性器は 丸見えである。沙都子も男性器を踏みつけるという行為に興奮してるのか、クレバスはうっすらと愛液が糸を引いていた。 その光景と、沙都子の足踏みによる性器への快楽で、遂に圭一は絶頂に達した。 「う、うぉっ!で、出るっ!」 「きゃっ!な、なんですの?詩音さん、圭一さんのおちんちんから何か出てますのよ!」 「ええっ!?圭ちゃん・・・沙都子におちんちん踏まれて射精しちゃったんですか?」 詩音は信じられないといった顔で圭一を見た。 「うう・・・ち、違うんだ・・・これは不可抗力で・・・」 「圭ちゃん・・・本当に変態なんですね・・・」 詩音は心底呆れたといった表情で圭一を見つめた。そんな詩音に沙都子が訪ねる。 「ねえ詩音さん。この白いのなんでございますの?なんだか臭いし、足の裏がベトベトして気持ち悪いですわ・・・」 「ああ、これはですね、精液ですよ。これが赤ちゃんの素になるんです。」 「ええっ!?これが赤ちゃんの素になるんですの?こんな変な臭いなのに・・・」 沙都子は信じられないといった表情で足の裏に付いた精液をまじまじと見ていた。そして、沙都子は思い出したような顔で 詩音に再び問いかけた。 「あの、詩音さん。お手洗いは何処ですの?わたくし、おしっこがしたいんですの・・・」 「えっと。お手洗いは上の本宅にしかないんですよね。どうしよう・・・お姉に見つかっちゃ・・・」 詩音は何かを思いついたのか、途中で言葉を区切った。そして満面の笑みで沙都子に語った。 「沙都子・・・変態の圭ちゃんにとっておきのお仕置き思い付いちゃいました☆」 「うう・・・やっぱり恥ずかしいですわ、詩音さん・・・」 沙都子は圭一の顔面に和式便器で用を足すようにしゃがみこんでいた。 詩音の思いついたお仕置き。それは沙都子が圭一の顔に放尿するというモノだった。それを聞いた沙都子は真っ赤になって叫んだ。 「な、何を言ってますの!?そんな恥ずかしい事できるわけありませんわ!第一、わたくしのおしっこをかけても圭一さんは ヘンタイですから喜ぶだけでしてよ。お仕置きになりませんわ。」 「ちっちっちっ。分かってませんねえ沙都子は。いいですか。確かに圭ちゃんは変態ですから、沙都子のおしっこを浴びて、おち んちんをびんびんに勃起させるでしょうね。だけど・・・」 詩音はニヤリと笑った。沙都子は不思議そうな顔で詩音を見ている。 「いくら興奮しても、手足を縛られてるからおちんちんを触れない。ただ見るだけ。そうやって生殺しにするんです。」 それを聞いた沙都子は納得がいった表情で、笑みを浮かべた。 「すごいですわ詩音さん!こんなお仕置きを思いつくなんて!これなら圭一さんを懲らしめることができましてよ。」 「でしょう?じゃあ沙都子、やっそくやっちゃいなさい。」 そう言われた沙都子は意気揚々と圭一の顔面にしゃがみこんだ。しかし、いざやってみると圭一に性器や肛門を丸見えにしている 状態であり、さらにトイレ以外の場所で放尿するという背徳感と羞恥心で、沙都子はなかなか放尿できなかった。 「・・・ダメですわ・・・おしっこが出ませんわ・・・どうしましょう詩音さん?」 「そうですねえ・・・じゃあそのままオナニーしちゃったらどうです?」 「ふぇっ!?この状態でですの?」 「ええ。イッちゃえばおしっこ出るでしょう?」 「そ、それはそうかもしれませんけど・・・わたくしオナニーでイッたことがありませんのよ・・・」 「あら、そうなんですか?」 詩音は意外そうな表情で呟く。 「さっき圭一さんに舐めてもらって、初めてイッたんですの。とっても気持ち良かったですわ。」 先ほどの快感を思い出したのか、沙都子はウットリとした表情を浮かべていた。それを聞いた圭一はここぞとばかりに叫んだ。 「そ、それなら沙都子、俺がまた舐めてやるよ。だから・・・」 「変態は黙ってなさい。またスタンガン食らわせますよ。今度はその汚い腐れチンポにお見舞いしましょうか?」 詩音のドスの効いた冷酷な声に、圭一は一瞬で大人しくなった。 「初めての絶頂がこんな変態男相手なんてねぇ・・・仕方がないですね。私がオナニーでイクことが出来るように指導しましょう。 沙都子、いつもはどんな風にオナニーしてるんですか?」 詩音の問いに沙都子は恥ずかしそうに答えた。 「えっと・・・中指でお大事の割れ目を・・・こう・・・こするんですの。」 「ふんふん。基本ですねえ。で、他には?」 「それで、片方の手で・・・お、お尻の穴を撫で回すんですの・・・」 「え!?沙都子、オナニーでお尻の穴を触ってるんですかぁ?なんでです?」 「そ、それはあの・・・最初はお大事の中の方を触ろうとしたんですのよ。ですけど、とっても痛くって・・・だから、代わりに お尻の穴をいじってるんですのよ。こっちなら指を入れても痛くないし。」 「ふうん。なんか順番が逆な気が。まあいいです。沙都子、まずいつも通りにやってみてください。」 「わかりましたわ詩音さん。」 沙都子はそう言うと、右手の中指をクレバスに這わせ、上下させ始めた。同時に、左手の中指で肛門を撫で回す。すでに今までの 行為で十分高ぶってるらしく、早くもくちゅくちゅという水音と喘ぎ声が聞こえ始めた。 「ああ・・・うふぅ・・・やあっ・・・いいですわ・・・ふうぅぅ・・・やあんっ・・・」 「ねえ沙都子?何時ぐらいからオナニーし始めたんですか?」 「しょ、小学三年の冬から・・・あんっ・・・やはっ!」 「ええ!?そんな頃から?私よりずっと早いじゃないですか。で、それからずっと?梨花ちゃまの家に来てからも?」 「ええ・・・あっ・・・やっ・・・梨花に見つからないように・・・そっと・・・あんっ!・・・してるんですの・・・」 秘部を弄りながら詩音の質問に答える。そうしてるうちにクレバスは愛液で溢れ、圭一の顔面に滴り落ちていた。 「これだけ濡れれば大丈夫かな?沙都子、割れ目のとこ開いてみなさい。」 「こ、こうですの?」 沙都子は割れ目を中指と人差し指で開く。十分に潤った秘部があらわになる。圭一はごくりと生唾を飲んだ。 「まず穴の回りを触ってみなさい。十分に濡れてるから痛くないはず。」 「うんっ・・・ああ・・・ほんとですわ・・・やっ・・・痛くないですわ・・・」 沙都子は気持ちよさそうに、膣口を撫で回している。それを見た詩音は人差し指をそっと膣口に挿入した。その瞬間、ビクンと 沙都子の身体が痙攣する。 「きゃっ!だ、ダメですわ詩音さん。まだ怖いんですの・・・」 「大丈夫。こんなに濡れてるんですから。ほら。」 そう言って詩音は指をゆっくりと出し入れする。その刺激に沙都子が喘ぎだした。 「ふわぁっ!・・・ああ・・・やはぁっ・・・痛くない・・・ひゃぁっ!・・・ああんっ・・・す、すご・・・い」 「ふふ・・・どうですか沙都子?イッちゃいそうですか?」 「ひゃぁっ・・・そ、それは・・・くふうっ!・・・ま、まだ・・・ひゃぁん!」 「まだこれじゃあイケないか・・・じゃあこれで!」 そう言うと詩音はクリトリスを指で摘んだ。その途端、沙都子は大きな嬌声をあげる。 「ああっ!や、だ、ダメですのぉ・・・やぁぁっ!・・・ひゃっ!ああんっ!」 「ふふふ・・・そろそろですね。えいっ☆」 詩音はトドメとばかりに沙都子のクリトリスを思いっきり捻った。十分に高ぶっていた沙都子は遂に絶頂に達した。 「ひっ!ひゃぁぁぁぁ!・・・ああ、やあっ!くふうっ・・・ふうんん・・・あ、ダメ・・・出ちゃう、出ちゃいますのぉぉぉ!!」 次の瞬間、沙都子の秘所から勢いよく小水がほとばしった。沙都子はウットリしながら放尿を続ける。 「ふうっ、いい・・・おしっこ・・・すごく・・・やはぁっ・・・あふっ・・・いいですの・・・」 放尿はしばらく続き、それを終えると沙都子はくたぁっと倒れこんだ。それを見た詩音はすかさず愛撫を再開する。 「ひゃっ!し、詩音さん、だ、ダメですのぉ・・・わたくし・・・イッたばか・・・ふぁぁぁっ、あんっ、いいっ!」 「ふふ。イッたばかりの時に弄くるとまた格別でしょう?」 「ひゃぃ・・・ひ、ひおんひゃん・・・もっひょぉぉ・・・ひへぇ・・・ひゃぁっ!」 沙都子は呂律が回らない状態になった。それでもなお詩音に求めてくる。詩音はそんな沙都子を愛撫しながら、圭一を見た。 「さあて。変態の圭ちゃんはどうしてますかねえ?」 沙都子の痴態を見た圭一は詩音の目論見どうり性器をパンパンに勃起させていた。冷ややかな目でそれを見る詩音に圭一は懇願する。 「し、詩音・・・後生だ・・・手を自由にしてくれ・・・頼む・・・」 「何言ってるんですか、圭ちゃん。これはお仕置きなんですからね。そのまま我慢してもらいます。」 そう言うと、詩音は絶頂の余韻に浸ってる沙都子の身体を抱えあげた。 「ふぇっ?何をなさいますの詩音さん?」 「沙都子はおとなしくしててくださいね。ほーら圭ちゃん、イッたばかりの沙都子の濡れ濡れおまんこですよー。」 詩音は楽しそうに言うと沙都子の性器を圭一の顔面に密着させる。圭一の鼻がクリトリスに、唇が膣口に当たり、沙都子が甘い声を 上げる。 「きゃふぅっ!や、け、圭一さんの息が・・・・くすぐった・・・ひゃぁっ!」 沙都子の嬌声と、眼前に広がった沙都子の幼い女性器に興奮した圭一は絶叫に近い叫び声を上げた。 「も、もうダメだー!!頼む詩音、ほどいてくれ!!俺を自由にしてくれ!!」 「詩音さん・・・私が圭一さんのお相手をしてさしあげますわ。」 沙都子の提案に詩音は意外そうな顔をした。 「へ?何言ってるんですか沙都子。圭ちゃんはあなたをレイプしようとした変態ですよ?それをなんで・・・」 「確かに圭一さんは私に散々いやらしい事をしましたわ・・・だけど、私は圭一さんの事が大好きなんですの。」 「でも沙都子・・・よりによってこんな変態に・・・」 詩音が抗議の声を上げると、沙都子は頬を赤らめて恥ずかしそうに語った。 「さっき、圭一さんのおちんちんを踏みつけたり、おしっこをかけたりした時・・・とっても気持ちよかったですわ・・・ 私も圭一さんと同じ、ヘンタイさんなんですのよ。お似合いですわ。だから、詩音さん・・・」 「分かりました・・・じゃあ沙都子、ちょっとどいてください。」 詩音はそう言って圭一の上から沙都子をどかすと、圭一の拘束を解いた。 「あ、ありがとう詩音。助かっ・・・」 「お礼なら沙都子に言って下さい。私はまだ許してないんですからね。」 「詩音さん、それぐらいにしてあげてくださいまし。さ、圭一さん。ずっと我慢して苦しかったでしょう・・・」 そう言いながら、沙都子は足を開いた。圭一はすかさず飛びついて挿入しようとする。しかし・・・ 「い、痛いですわ!圭一さん、痛い!」 「くそっ、やっぱり入らないのか・・・」 「ふーん。沙都子はアソコがちっちゃいんですねえ。おっぱいは大きいほうなのに。」 詩音は喋りながら沙都子の胸を揉みしだく。沙都子はたまらず声を上げる。 「ひゃっ!し、詩音さん・・・そんなに触ったら・・・きゃうっ!」 「駄目ですよ。こうして気持ちよくさせてよーく濡らして・・・」 そこまで喋って、詩音は手を止めた。そしてなにか閃いた顔で沙都子に話しかけた。 「そうだ!沙都子、お尻に入れてみましょう。」 「ふぇっ!?お尻にですの?それは・・・」 沙都子は顔を真っ赤にして戸惑った表情を浮かべる。そんな沙都子に詩音は尚も語りかける。 「なに言ってるんですか、沙都子自分でお尻いじってたクセに。それにお尻だったらあんまり痛くないそうですよ。」 「へ?本当ですの詩音さん?」 「私も聞いただけですからね。沙都子も痛くないほうがいいでしょう?」 「まあ、それもそうですわね・・・」 「なら決まりですね。圭ちゃんもそれでいいでしょう?」 「ああ、それでいい。だから早く・・・」 圭一は待ちきれないといった表情で喋った。 「じゃあやっちゃいましょうか。圭ちゃん、まずは圭ちゃんのそれよく濡らさないと。」 「ああ。でもどうやって?」 「沙都子のココがいっぱい濡れてるじゃないですか。ここに擦りつけるんですよ。」 「わかった。よーし行くぞ沙都子。」 圭一は沙都子の両足を開いて、性器を擦り付ける。たまらず沙都子が甘い嬌声をあげ始めた。 「ふひゃぁっ、や、いい・・・圭一さんのが・・・ひゃぁっ、当たってますわ・・・」 「ふふ。沙都子、可愛い・・・」 「し、詩音さん!何を、ふわぁっ!」 詩音の唇が沙都子の唇を塞ぐ。沙都子は驚いた表情だったが、しだいにうっとりとした表情になり、詩音にされるがままになって いた。くちゅくちゅとした音が沙都子の唇と性器から響き、祭具殿は卑猥な空気に包まれていった。しばらくキスを続けていた詩 音と沙都子だったが、ちゅぽっという音を立てると詩音から唇を離した。 「やぁっ、詩音さん・・・もっとぉ・・・」 「ふふ、あんなに嫌がってたクセに。もうおねだり?沙都子ったら嫌らしいですねぇ。」 「やだっ、そんな事いわないでぇ・・・」 「圭ちゃん、そっちはどうですか?」 「ああ、いい感じだぜ。詩音がキスしてからどんどん濡れてきてる・・・」 「ふうん。じゃあもうそろそろですね。圭ちゃん、沙都子から離れてください。」 詩音に言われたとうり、圭一は沙都子から離れた。圭一の性器は沙都子の愛液で十分に濡れており、沙都子の肛門は性器から愛液が 滴り落ちて濡れぼそっていた。それを確認した圭一は沙都子の肛門に性器を当てると、一気に突き入れた。 「ひっ、やぁっ!だ、だめですのぉ・・・」 「沙都子、力を抜いて。ケガしちゃいますよ。」 「わ、わかりましたわ・・・うーん・・・」 沙都子は力を抜こうとするが、自分の身体に異物を挿入するという恐怖心が身体を硬直させていた。それを見た詩音は意外な行動に出た。 「きゃっ、し、詩音さん、何をなさいますの?ひゃはっ、く、くすぐったいですわ。」 詩音は沙都子の脇をくすぐり始めた。沙都子はたまらず笑い声を上げ、徐々に身体の緊張が解け始めた。それが詩音の狙いだった。 「圭ちゃん、今ですよ。一気に入れちゃってください。」 「よーし。行くぞ沙都子。」 「え?や、やだ、ちょっと待って・・・ふひゃぁっ!!」 十分に濡れていた為、圭一が一気に挿入すると、性器は沙都子の肛門に根元まで入った。急激な挿入がショックだったのか、沙都子は 目を大きく見開いて、口をパクパクと動かしていた。 「か・・・かはっ・・・やぁぁぁぁ・・・」 「沙都子?大丈夫ですか?お尻どんな感じですか?痛くない?」 「い、痛くないですわ・・・けど・・・お尻が・・・一杯広がってて・・・圭一さんのが熱くって・・・怖い・・・詩音さん・・・」 不安そうな沙都子の手を握り、頭を撫でると、詩音は圭一に問いかけた。 「どうですか、圭ちゃん?沙都子のお尻の穴は?」 「凄い狭いよ・・・それに熱くって・・・ギュウギュウに締め付けてくる・・・なあ動いてもいいか?」 「そうですねえ。ゆっくりとならいいんじゃないですか?ね、沙都子。」 「ええ・・・だんだん慣れてきましたわ・・・さ、圭一さん、どうぞ動いてくださいませ・・・」 沙都子の答えを聞くと、圭一は腰を前後に動かし始めた。すると沙都子が大きな嬌声を上げた。 「ひゃぁぁぁっ!ああっ、だめ、だめですのぉ。お、お尻が擦れて・・・むずむずして・・・ひゃぁっ!いい、いいですわ・・・」 「沙都子のケツ穴すごいぜ・・・暖かくてぬるぬるして・・・凄く締め付ける・・・」 「ふふ沙都子ったらお尻で感じちゃって。エッチですねぇ。こんな沙都子を梨花ちゃまが見たらなんて言いいますかねぇ?」 「やぁっ、そんな・・・イジワル言わないでくだ・・・ひゃふっ!ああ・・・ひゃぁっ!」 「ふふふ・・・沙都子があんまり可愛いから・・・それじゃぁこうしたらどうかな?」 詩音は物欲しそうに濡れぼそっている沙都子の性器に指を出し入れした。 「ああっ!ひゃめぇっ!ひ、ひおんしゃん・・・やぁっ!そこいじっちゃ・・・ひゃっ!らめえぇっ!」 「そんな事言って、沙都子のここ凄くぬれてますよ?ほらほら、もっと激しくしますよ?」 「ひゃぁぁぁぁぁぁっ・・・ひゃはっ!やぁぁぁぁっ・・・ああああっっ!」 「うっ、沙都子のケツ凄く締まってきてる・・・もう駄目だ・・・出すぞ!!」 圭一は絶頂を迎え、沙都子の直腸に射精した。途端に沙都子は絶叫する。 「ふひゃぁっ!あ、あひゅい・・・ひゃぁぁぁっっ!熱いんですのぉ・・・熱いのが・・・」 「そろそろですね・・・ほら、沙都子、イッちゃいなさい!」 詩音は精液の熱さに悶える沙都子を絶頂に導く為、指の出し入れを激しくし、性器に顔を近づけると、クリトリスを甘がみした。 「ひゃぁぁぁぁぁっ!ら、らめれすのぉぉぉ・・・・ふひゃぁぁっ!やぁぁぁっ!!」 沙都子は大きく身体を痙攣させ、うつろな目で何かを呟いていた。圭一は放出が終わると、ゆっくりと性器を引き抜いた。 沙都子の肛門は大きく広がって、精液が流れ出していた。 「沙都子、どうでした?気持ちよかった?」 詩音は絶頂に達したばかりの沙都子の性器を愛撫しながら尋ねた。沙都子は頬を赤くしてそれに答える。 「すごく・・・ひゃはっ!・・・よかっ、ひゃぁぁっ、良かったですわ・・・」 「ああ、沙都子のケツ最高だったぜ。」 沙都子に続いて、圭一も感想を漏らす。沙都子はしばらく絶頂に浸っていたが、おもむろに四つん這いになると、両手で尻を開き 肛門を露出させ、艶っぽい声で圭一に語りかけた。 「圭一さん・・・今度はこの格好でして欲しいんですの・・・さ、早く。」 「ええ!?沙都子まだする気なんですか?」 「ええ・・・とっても気持ちよかったから。ちょっと恥ずかしいですけど・・・」 「き、気持ちは嬉しいんだが・・・もう限界なんだ・・・」 そう言った圭一の性器はぐにゃりと垂れ下がっていた。沙都子のいやらしい格好を目にしてるというのに、勃起する気配を見せない。 そんな圭一に、沙都子は不満そうな顔を見せた。 「自分が満足したからって・・・なんだかズルいですわ・・・」 「確かに。元々圭ちゃんのお仕置きだったのに、これじゃあ圭ちゃんがいい目を見すぎですよねぇ。あ、そうだ!」 詩音は何かを閃いたといった表情で、懐からスタンガンを取り出した。それを見た圭一は驚愕の表情を浮かべた。 「な、し、詩音、何をする気だ?」 「ああ、これで圭ちゃんの腐れチンポを勃起させるんですよ。大丈夫。ギリギリの出力にしてありますから☆」 「凄いですわ、詩音さん!こんな方法を思いつくなんて。そうだ!わたくし、圭一さんで色々試してみたい事が沢山ありましてよ。」 「ほーう?それはおもしろそうですねぇ。この際、圭ちゃんには色々と実験台になってもらいましょう。」 「ちょっ、ま、待てよ二人とも・・・や、止めてくれぇぇぇぇぇ!!」 圭一の絶叫も空しく、沙都子と詩音は不敵な笑みを浮かべてにじり寄って来る。こうして圭一は精魂尽き果てるまで二人のおもちゃに されるのであった・・・・・・ 終わり
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体が、重い。 腕も動かなくて少し痛い。 何かが、胸の辺りを這い回る。 時に強く時に弱く、それでも決して単調ではない刺激に自然と、息が上がる。 身体に熱が篭り始め、身を捩ろうにも動かせず、ただ、熱い息を吐く。 ……体が、重い。 再び巡ろうとした、モヤの掛かった思考は、唐突に降って来たその声で中断させられた。 「お~ね~え~。そろそろ起きませんかぁ~?」 あまりにも聞きなれた声に、意識がゆっくりと覚醒する……なんて、悠長な事を言っている暇もなく。 「むぅ。可愛い妹の声にも起きないとはいい度胸ですね。では、お望み通りにご開帳~☆」 ……望んでない。望んでないってば。 魅音はぼんやりとしたまま、心の中でツッコミを入れる。 正気であれば、なんとも恐ろしいと分かる言葉と同時に襲う肌寒さに、急に体温が奪われた気がして身を震わせた。 「ふぇ、ぇ、ぇええっ?」 夏も間近なこの時期に、寒いわけではないが。肌が晒され、外気に触れたような感じ。 っていうか、……脱がされてる!? 「ふゃ…っな、なに~~!?」 寝ぼけまなこで、魅音が叫んだ。そして自分の上に跨る双子の片割れの姿を認め。 視線が合うと、こちらを見下ろす自分と同じ顔が、にっこりと笑った。 「おはようございます、魅音姉様。正月ぶりですね」 ぞわり。 その表情の奥の何かを感じ取り、まどろみに堕ちていた意識が一気に引き上げられた。 「ま、毎日会ってるっつーの!!あんた、一体なにを……っ!?」 魅音は嫌な予感に身を起こす。 ぎし。 いや、起こそうとしたが。 「げ」 背後で一つに縛られた動かない腕。既に剥かれた上半身。 驚きと羞恥に顔を真っ赤にし、動揺に身を捩ると、それに併せてたゆんたゆんと揺れる豊かな胸。 「あ、あ、ああああああ!」 あんたは一体何やってんだぁあああああ!! そんな魅音の言葉にならない心の叫びを双子ゆえか容易く理解して、詩音が神妙な顔をする。 「それがですね。私としても非常に不本意なんですが」 とつとつと、詩音が語り始める。 つい数日前。親族の会合が開かれた。 「え~!?、おじさんそんなの知らないよー!?」 と、早速空気を読まず体の下でじたばた暴れて話の腰を折る魅音を無視して、詩音は話を続ける。 なんでも園崎家現頭首が、跡取りを非常に心配していると。 だがそんな頭首の悩みも他所に、次期頭首は年頃といわれる年齢になっても一向に、色気付いては来ない。 未だに子供の頃と変わらず、まるで男の子のように外を走り回っては、暴れまわっているらしい。 先日など、親しい友人と遊びまわった挙句、この歳になってもドロだらけで帰ってくる始末。 その体たらくに流石の頭首も頭を抱えた。どこでどう、教育を間違ったのだろうか。 そもそも夜の作法、子供の作り方など、きちんと理解しているのだろうか?このままでは、園崎の血筋が絶えてしまう。 憂慮した頭首に、気を利かせるべく親族一同が白羽の矢を立てたのが、双子の妹である詩音という事だ。 だから、正月ぶり。 普段の個人的な姉妹としての付き合いはともかく、正式に、親族として会いに来るのは半年振りなのである。 女子高に通い、真っ当に女の子として育った詩音に、女の子としての知識が著しく欠如している魅音の性教育を任せるという、 当人達にとってはこれ以上ない程にありがた迷惑な方針を打ち立てて。親族の会合(非公開)は幕を下ろした。 「な、なにそれぇえええええ!?」 真っ赤になった魅音の上で、詩音がむくれる。 「だ~から、それは私のセリフですってば。ああもう、なんで私がこんな事を……」 ぶつぶつ言いながらも、詩音の手は話の途中からずっと魅音の胸をぷにぷにと弄っている。 「ちょ、やめてよ詩音っ!そ、そんな事しなくても、ちゃんと分かってるってば!!」 少しずつ熱を持ち始めた身体を冷ますように肺に溜まった熱い息を吐きながら、詩音を押しのける為に身体を起こそうと暴れる。 そんな魅音を見下ろしながら、詩音は指の動きを止めずに問い掛けた。 「そうですか。じゃあ聞きますけど、どうやって子供作るんです?」 「……っ!ぅ、あ、そ、それは、その……っ」 顔を赤らめ言葉に詰まる魅音を見て、詩音はわざとらしく溜息を付いた。 「ほら、やっぱり知らないじゃないですか。しょうがないですね~今日はたっぷりじっくりと、お勉強しましょうね☆」 詩音のどこか楽しげな言葉尻に、魅音は息を呑む。 「……ち、違うッ!しし、知ってるもん!ちゃんと知ってるもん!!あんた絶対分かってて言ってるでしょ~~!?」 唯一自由に動く足をじたばたさせる魅音の腰に座り、詩音はむにむにと、その反動に揺れる胸を揉みしだく。 「しっかし、揉みごたえのある胸ですねー。こう客観的に見ると、同性ながらも確かにすごいわ、こりゃ」 ぐさ。 気にしている事を言われ、魅音は涙目で真上にいる片割れを睨んだ。 「しッしおん~~!あんたって奴はぁあああ!」 魅音の抗議はあっさり無視して、詩音の細い指が、華奢な手が。巧みに魅音の大きな胸を揉み、潰し、撫でる。 少し指先に力を込めれば柔らかく沈み、掌で押し上げると溢れるその膨らみに顔を寄せ。 「ひゃぅ……っ!」 つつつ、とその滑らかな線に沿って唇を滑らせて、そっと、敏感な先端にキスをする。 びく。 その柔らかい刺激に、思わず身体が跳ねる。 「ちょ、っと、待って、待てこら、詩音っ!!」 雰囲気がなんだかそれらしくなって来て、魅音は慌てた。 ちゅ、ちゅ。 手は変わらず胸を弄りながら、唇は何度も先端に軽くキスをして、詩音が片手間に答える。 「まださわり程度なのにそんなキャンキャン吼えないで下さいよ、うるさいですから」 そう言って、震えるそこを口に含む。 「ぃっ、…ん…あ、ああんたがやめれば済む事でしょうが!?離せ~~~!!」 ぴんっ。 詩音の指が、もう一方の魅音の立ち上がり掛けの先端を爪弾く。 「く……、ぅっ」 突然の鋭い痛みに身を竦め言葉を詰まらせる魅音に、詩音が楽しそうに微笑む。 「そうそう。そうやって発情してキューンキューンって可愛く鳴いてれば、優しくしてあげますから☆」 そのあまりにも屈辱感を煽る挑発的な言葉に、視線だけで射殺せそうな鷹の眼で、魅音は詩音を睨む。 「ふざけんなッ!!誰が発情し……ッ!」 きゅうっ。 「っ!」 指先で少し強く摘まれて、魅音の言葉が止まる。そんな視線程度で、臆する詩音ではない。 更にはこの圧倒的有利な体勢。詩音は一抹の快感を覚え、嬉々として手を進める。 「こんなに硬くして、感じてないって言うつもりですか?くっくっく!」 顔を離して、ぐりぐりと詩音の親指が魅音の唾液に濡れて光を反射する先端をなじる。 「ふ、ぅ……っ」 悔しさと恥ずかしさに唇を噛み締める魅音に、詩音は優しく微笑んだ。 一応断っておくが、私は別にナルシストと言う訳ではない。 自分と同じ顔に興奮するなんて、と思われるかもしれないが。 確かに私達は一卵性の双子で魅音は自分と同じ顔、同じ声、同じ素材で出来てるんだけど。 やっぱり二人に分かれてしまったせいで、どこか根本的な部分が足りなかったり多かったりするのか、 どうしようもなく求めたり、どうしようもなく嫌悪したり。その時々の感情の振り幅が激しい。 ……なんて。一体何が言いたいかと言えば。 悪戯心と言えば聞こえはいいが、魅音の姿にどうしても、意地悪がしたくなってしまう時がある。 ……おっと。重ねて一応断っておくが、お姉はMだけど、私は別にSと言う訳でもない。 ………。 ないってば。 思わず脱線しそうなとりとめのない思考を振り払って、詩音が柔らかい声で魅音に囁き掛ける。 「ほら、そんなに構えないで。もっと楽にして下さいよ。私だって、やるからには楽しくしたいですし。ね?」 「たっ楽しくなんか出来るかぁああああ!!」 反射的に出た魅音の叫びに詩音は口を尖らせて、不思議そうに呟く。 「あるぇ~?お姉は楽しくないですか?私はすっごく楽しいですけど」 「楽しくない!あんたさっきは嫌そうに言ってたじゃん!!ね、本当にやめよう!?こんなの、ちゃんと分かってたって伝えるだけで済む話でしょぉお!?」 詩音は胸元をいじる手を静かに降ろして魅音の腰を撫で、下着の端に指を絡めた。 「いや~。実はそこが、私も疑問なんですよね~?本当にお姉、分かってます?どこをどうして、どうすれば、子供が出来るのかを」 その先を連想して、びくりと、魅音が怯える。 「ば、ばかぁあああああ!!いくらなんでも、この歳になって知らないワケないでしょ~~~!?」 そんな一瞬の心情を誤魔化すように、魅音が声を荒げ詩音に食って掛かる。 「それこそどこでそんな勘違いが生まれるか知りたいよッ!!こっちはずっと大人に囲まれてたんだからね!?周りは下世話な話ばっかりだし!」 魅音の言葉を軽く笑い飛ばして、詩音が目を細める。……興奮しているのか、少し頬が赤い。 「くっくっく。自業自得ですよ、お姉。これに懲りて、明日からはちょっとは女らしくなる事ですね」 その表情にいつものような冗談では済まない本気を感じ、魅音は気圧される。 「あ、明日からって……ッ!?」 詩音は身体をずらして下着の中に差し入れた指で、魅音に触れた。 「……ッ!!」 魅音が怯えたように、びくりと身体を跳ねさせる。それを上から愉快そうに眺め。 「私にも都合って物がありますから。今日の所は大人しく、気持ちよく。流されて下さいって事です」 そのままゆっくりと蠢かせて、少し熱を持った身体に、指を擦り付ける。 「ぃ、ぃいやぁぁああああああああああああああああああああ!?」 詩音の妖しげな笑みを前に、たまらず出た魅音の絶叫が、無人の園崎家に響き渡った。 すりすり、しゅる、しゅっ。 指で魅音の形を辿り、擦り、くすぐって。 「ぅ……く、……ん!」 魅音の足が、何かを堪えるように強く閉じられる。 それでも、悪戯を繰り返す詩音のしなやかな指先を妨げる事など、出来はしない。 熱く熱を持っているそこに指を強く弱く押し付けて、反応を見る。 感じてない訳ではなさそうなんだけど。詩音は首を傾げた。 「……んー……なかなか濡れて来ないなぁ。……よし」 詩音は呟くと、魅音に触れていた指を抜いて、口に咥える。 「ゃ、ええ……!?あ、あんた、何……っ!!」 その予想外の行動に、魅音は真っ赤になって言葉を詰まらせる。 汚い、とか言いたいんだろう、どうせ。 魅音の言いたい事を察して尚、詩音は挑発するように口元を持ち上げてにぃっと笑い、 自らの指に唾液をたっぷりと絡め、口から引き抜く。 とろっ。 口から指へと伝う光の筋に、そのいやらしい光景に。魅音はめまいを覚えた。 「ぁ、あ……っちょ、待って……し、おん、詩音……ッ!?」 こちらも詩音の行動に予測が付いて、身を強張らせる。 ぬるっ。 「ふぁ……っ」 予測していたのに、その感触に思わず、声が漏れた。 あらあら。お姉ってば可愛い声出しちゃって。 赤くなって慌てて口を噤む魅音を声に出さずに笑いながら、詩音の指は容赦なく魅音を責める。 「こ、んなの……やだっ……やめ、てよ…ぅ……!」 先程の強気な視線はもう、影も形もない。弾む息を堪えながら、魅音が泣きそうな瞳で詩音を見上げ。 その声と、視線の前に否応なしに嗜虐心を煽られ、内心ぞくぞくしながら、詩音はにっこりと微笑み返した。 「えー?だめですよ。ちゃんと準備しておかないと痛いですって。本番ではここに男の子のが入るんですよ~?しっかり慣らさないと☆」 「……ッ!」 魅音の足が震える。それは詩音の指にか、はたまたその言葉にかは分からない。 先程とは違った濡れた感触が、再び魅音の表面をなぞり、くすぐり。 そのまま、敏感な部分をも掠めるように上下に滑らせて、魅音を煽った。 「ふ……は、ぁ、……んっ」 押し殺した声が、詩音の手の動きに合わせて、魅音の口から零れる。 「へ~…中々感度いいですねぇ?こりゃちょおっと意外」 いやどうして、なかなか。そんな事を心の中で呟きながら、ぬるぬると撫で付け、指を立てて引っかく。 「……な、にを……っんん……っ」 ぬぷ…っ。 魅音が口を開いた隙に指が進み、抵抗を掻き分けながら、中をゆるゆると擦る。 「ふっ、ふー……んー……!」 その圧迫感にたまらず噛み締めた魅音の唇に。詩音は誘われるように顔を寄せ、軽く口付ける。 「!?」 驚いた顔をして目を見開く魅音。 その瞳に自分が映っているのを見ながら、詩音は更に唇を重ねる。 「……っ、……~~~~!!」 その自分の物と瓜二つの唇に軽く何度も触れ、啄ばみながら、中を探って指を蠢かせる。 ぬる、ぬぬ、ぬる。 「ん、はっ、……詩音、止めっんん!?」 本格的に熱が入ってきた詩音の責めに、切迫した魅音の静止の声が上がり。 それを逆手に取って、その開いた口に舌を割りいれた。 ちゅ、る、ちゅっ。 「ん、ぅ……むー……!!」 指は唾液以外のぬめりに助けられ、スムーズに抜き差しを繰り返す。 そして詩音の舌は魅音に絡み、吸い付き。その生々しさにぶるっと、魅音の身体が震えた。 あ、やば……こっちまで、少し……。 魅音の中が自ら詩音を受け入れ始めた事によって、詩音の身体にも熱が篭る。 自分は魅音に引きずられたのか、それとも自分が魅音を引きずったのか。そんな事は詩音には分からないし、大した事でもない。 真っ赤になって、詩音の責めから逃れようとするその表情に、否応なしに詩音の手が速度を上げさせられてゆく。 ちゅ、ちゅうっ、くちゅ。 弄っていた舌を解放して、零れた唾液を舌なめずりして舐め取りながら、詩音が楽しそうに魅音に囁く。 「……あは、お姉ってば。すっごいやらしー顔してますよ」 そう言って、一度顔を離してから互いの額をくっつける。 「ぁ、ああ、ふぁ、……ち、がうぅ~!し、詩音、詩音が…っ」 魅音は上気した顔のままとろんと潤む瞳に詩音だけを映して荒く息を付き、酸素を求め口をパクパクさせた。 ぐちゅ、ちゅ、ぬちゅ。 その言葉に誘われるように、一層指の動きを激しくして、詩音が口元を緩ませる。 「ひぁ……っ、ふ、ぁぅう……っ!」 開いたままの口からは、嬌声が零れる。 「私?私がこうしてお姉の中をぐっちゃぐちゃに掻き回すから、気持ちよくてやらしい顔しちゃったんですか?」 耳を打つ水音に、魅音の乱れた姿に。詩音は興奮し息も荒く、片割れの赤く染まった耳元でそんな事を囁く。 至近距離で現実を突きつけられ、魅音は恥ずかしさのあまり泣きそうな顔をして、肩を竦めて震えた。 その姿がまた、詩音の鼓動と手の動き、そして何より嗜虐心を駆り立てる。 あは。可愛い顔してもう。どうしてこう、お姉ってばいちいち、いじめて下さいって顔するんでしょうねー。 「ああ、そりゃごめんなさい。確かに私のせいですねー?お姉がやらしー顔するのも、エッチな声上げるのも、トロトロになってるのもねえ!」 詩音が愉しくてたまらないと言った感じで笑いながら、言葉で魅音をなじる。 その言葉が鼓膜を揺らし、熱い息が耳に掛かる度に魅音は身体を強張らせて、逐一詩音の指を締め付けた。 詩音は唇で赤く染まった魅音の耳を軽く咥えて軽く噛み、口の中で、その縁に舌を這わせる。 「ひゃ……っし、詩音んんっ!」 魅音の声にはもう、余裕がなくなっている。 「お姉、気持ちいいですか?もう、イキそう?」 ずちゅ、ちゅ、ぐりゅ、ぬちゅっ。 詩音の手が乱暴に、それでも的確に魅音の中を擦りつけてかき回す。 「ひ、ぅあぁ、あぅ、あああ……ッ!」 それに翻弄され、もう声を堪えることすら出来なくなった魅音に、詩音は魅入っていた。 「魅音、可愛いよ。ふふふ。こんな姿見たら、誰も魅音が女の子らしくないなんて言えないのにね。……ねえ。今度は、みんなの前でしようか?」 「!!」 詩音の言葉に怯え、魅音の身体が跳ねる。中が一層、キツくなる。 「皆にね、見てもらおうよ。私の自慢のお姉。見せたいなぁ。可愛くてエッチで」 「や、やだ、いやだ!ぁ、あぅ、そん、な事っ言わないでよぉ……っ」 魅音の太股が震えている。もう、限界かな。 「いやなの?でも、さっきからすごく気持ち良さそうだよ。指をね、きゅうきゅう締め付けて離さないし、ほら。私の手も、あんたのでベタベタ」 わざとぐちゅりと音を立てて、指を突き上げる。 「ー…っ、あ、あああ、や、やあ、も、もう……やぁ……っ嫌い、詩音きらいぃいい!!」 言葉とは逆に、一際強く、魅音の中が締め付ける。 魅音の言葉に満足して詩音は微笑むと、手の動きを止め額に軽くキスをする。 「ふふ。冗談ですよ。こんな可愛いお姉、他の人間には見せたくないですからね。まだまだ、当面は私だけのモノです」 その詩音の表情の優しさにしばし呆けてから、魅音の顔も緩んだ。 よほど怖かったのか、緊張が解けた途端ぼろぼろと涙が零れしゃくりあげる。 「…ひっ、ひっく、…ふ、ぅううっ、し、詩音のいじわるっ、ばかぁ~~~~!!しおんきらい~~~!」 ああ、そうか。私はこの子のこういう顔が見たくて、やっているんだ。泣き出した魅音に、詩音は心が満たされるのを感じていた。 昔はよく見た泣き顔。いっつも私の後をついてきて、泣き虫で、可愛かった……妹。 「やっぱりあんた、可愛いよ、…………詩音」 口の中で魅音には聞こえない程度でぽつりと呟いて、指を再び使い出す。今度はもう、容赦なく。 ぴくん。 「……ひっく……ふぇ……っ……はふ……っ」 詩音の手に、すぐ泣き声は鳴き声に変わり、切羽詰った物になる。 「ひぁあっ、ふ、はふ、ぁ、ああ……ぅぁあああ……!」 中の収縮が激しくなり、指が痛いほどに締め付けられる。 それに併せて、詩音は親指で魅音の敏感な突起を、そして中指で中をぐりっと抉った。 ぶるっ。 「ぁ、ああ……っ!!ゃ、……ぉ、ねえ……ちゃぁ……ん……っ!!」 一際大きく身体を震わせて魅音が最後に、そして無意識に漏らした言葉に、詩音もまた静かに身体を震わせていた。 翌朝。 いつものレナ達との待ち合わせ場所で、魅音は早めに家を出て、一人ぼんやりとしていた。 寝不足だ。抜けきらない疲労感に、身体がだるい。 ……だからただの寝不足だってば。他意はない。断じてない。 はぁ~……。 そんな事を言ってみてもやはり自分は騙しきれず、胸の底から深いふかーい溜息が出た。 「おーねーえっ!」 ぎゅうっ。 聞きなれた声を聞いたと思った途端、背後から抱きつかれ、魅音がびくりと飛び上がる。 こんな事する相手は、何より自分をお姉と呼ぶ人間は一人しかいない。 「な……ッ!?し、詩音ッ!?」 我知らず、魅音の顔が赤くなってゆく。 「もう、今日は早いですね~?待ってくれてもよさそうな物なのにぃ」 やけに甘えた声でそんな事をいいながら、しなだれかかって来る詩音に、魅音は完全に油断していて言葉も出ない。 結局あの後泊り込んだ詩音の寝ている隙に、簀巻きにしてふんじばって置いたのに、一体どうやって。 動揺を隠せない魅音に、詩音は背後でにっこりと笑う。 「お姉はああいうのが好きなんですか?遠慮せずに言ってくれれば良かったのに。ふふふ、次は考慮しますね☆」 ぞわり。 なんともいえない悪寒が魅音の背筋を走る。怒ってる。これはかなり怒っている。 「お姉に似合うのは荒縄かなぁ、それとも鎖かなぁ?首輪も付けて犬っていうのもいいなぁ」 そんなそら恐ろしい事をいいながら、恐怖に硬直した魅音の腰に廻した手を胸に滑らせて、揉む。 びくん。 「あああ、あんた、こんなトコでなにすんのよぉおおおお!?」 それにようやく我に返って腕の中でじたばたと暴れる魅音に、詩音は耳元でそっと囁く。 「何って……そりゃナニですよ。だって私、『次期頭首女の子化計画☆7日間超速成プログラム』で前金貰っちゃってますし?」 しれっとそんな事を言いながら、魅音の耳に軽くキス。 「な!?なにそれえ!?あんた昨日だけって言ったじゃん!!ってか、お金って何!?」 むにむにと、手から溢れる胸を掴んで転がして、押しつぶしては形を変えさせながら。 「えー?バイトですよ、バイト。それに考えてみたら後6日間、何もしないでお母さんを誤魔化せるとは思えないし」 真の黒幕の名が上がり、魅音が表情を強張らせる。 「お姉の反応も面白いから、この際たっぷり遊んでおこうかな~と」 「ひ……ッ!?」 魅音は喉の奥で悲鳴を上げる。 「まあ、とりあえず話はそこの人気のなさそうな雑木林ででも……」 「い、いやああああああっ!?」 ぐりっ。 「……何してるのかな、かな?」 にっこりと笑顔を浮かべたレナは、詩音の背中を、鉈の頭で突く。 「あら、おはようございます、レナさん」 ちっ、早かったな。詩音は心の中で舌打ちをする。レナ達が現れる前に拉致るつもりだったのに。 「おはよう詩ぃちゃん、魅ぃちゃん。……で、二人は何をしてるのかな、かな?」 レナがもう一度同じ事を問いながら、ぐりぐりと、鉈を詩音に押し付ける。 それを軽く笑って。 「仲良し姉妹の朝のご挨拶ですよ。気にしないで下さい。ね、お姉?」 詩音の声に、魅音は弾かれたように叫ぶ。 「レナ!た、たすけてッ!」 詩音は笑顔はそのままに、心の中で呟いた。 ……後でお仕置きですね。このお馬鹿は。 そしてこちら。レナもまた笑顔は、その表情はそのままなのに。先程よりもずっと、かもし出す雰囲気が黒い。 「……魅ぃちゃん、嫌がってるみたいだけど?離してくれないかな、かな?」 「お姉は素直じゃありませんからねー。いやだいやだといいながら感じちゃうんです、ねー?」 「あ、あああああ!?変な事言わないでよ詩音のばかぁああああ!!」 詩音の言葉に顔を真っ赤にして叫ぶ魅音の声も、本物の咆哮の前には、一瞬。 「 嘘 だ ッ ! ! 」 幸か不幸か、寝坊して遅れて来た圭一は、一人隅で恐怖に震える魅音と、2大怪獣大乱闘を目撃することになる。
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人混みの隅で、梨花の演舞を終始虚ろな目で見届けた後、圭一は観客の拍手と歓声に背を向けて歩き出した。何処へ行くともなくふらふらと彷徨っていた彼は、文字通り天から振ってきた言葉にハッと我にかえる。 「どうしたのですか、圭一?」 「――――羽入か」 気が付けば、夜の闇に沈んだ祭具殿の前に立っていた。たまたま辿り着いたのか、それとも無意識の内に足を向けていたのか、自分でもよくわからなかった。 「すごく、苦しそうな、切なそうな顔をしているのです。何かあったのですか?」 祭具殿の扉の前に、すうっと微かに光が灯り、闇の中で人の姿を形作る。頭の左右から下向きに一本ずつツノが生えているのを除けば、それは確かに人の姿であった。光は弱々しく、透き通ったその姿は今にも掻き消えそうだ。 声の主であるそれと、圭一は視線を合わせることなく、不貞腐れたように言葉を吐く。 「なんでもねぇよ」 「嘘だ」 羽入と呼ばれた声の主――古式ゆかしい巫女衣装を身に纏った少女は、両目を見開き、 「……ならば、早く梨花のもとへいけばいいのです。何故、こんなところで煩悶としているのですか?」 直立不動のまま、羽入はひたすら、じっと射抜くような視線を圭一に向け続ける。 それに対して圭一は、疑問……或いはやり場のない憤りのようなものを滲ませた顔を向けて、羽入の問いには答えないまま、 「―――梨花を幸せにする。俺は、お前にそう託された。でもそれは、本当に俺でなければいけなかったのか?」 「…………」 「何故、あんな夢を俺に見せたんだ?」 昭和63年6月―――実は昭和最後の綿流しであることは無論誰も知る由もない――に入ってから三週間余り、圭一は何度となく不思議な夢を見ていた。 いつの頃の情景かは、正確には分からない。雛見沢分校に通っていたあの頃なのは確かだったが。 その夢の中の前原圭一は、今ここにこうしている圭一の過去の姿とさして変わりはなかった。 もっとも、単純に過去の記憶とは思えない、違和感を抱いた箇所は幾つもあった。 最初に首をかしげたのは、羽入と思しき少女がごく普通にクラスメートとしていたこと。現実には巫女装束しか見たことがないのに、夢の中の羽入は洋服を着て、クラスで馴染んでいた。 まさに昭和58年6月のあの日、消えゆく間際の羽入が、梨花や圭一の前でうわ言のように話した内容そのままの情景であった。 更に奇妙なことに、その夢には「圭一」が映っていた。まるで映画のスクリーンかテレビの画面で見ているかのように、いや正確に言えば、幽体離脱して自分を見下ろしている――そんな感覚だった。 そのため、本来圭一が知覚できるはずのない光景――その場に圭一が居ない場面を、彼は夢の中で目の当たりにすることとなった。 まず印象に残ったのは、レナや魅音や沙都子が、おまけに羽入が何やら圭一を巡って、鍔迫り合いを演じているらしい、彼にとっては舞台裏じみた衝撃的な情景であった。 現実には、レナは近所のとても親切なクラスメートの女の子、沙都子は過酷な生い立ちを乗り越えつつも兄に近いものを感じる自分にまだまだ甘えたいところを残した女の子、魅音に至っては男友達のような親友、などと卒業まで半ば思いこんでいた始末だった――正確には、気付いてあげられない理由もあった――が。 勿論羽入はクラスメートとして対等に接した覚えなどない。 こうして第三者視点のごとくまざまざと見せ付けられると、今更ながら、俺はこんなにも女の子の気持ちに疎かったのかなどと、圭一は自分自身のことなのに見ていてもどかしくなったくらいだった。まるで暢気に他人を見ているかのようだ。 情けない話だが、それ自体はハッキリ言って彼の歩んできた過去とさして変わりはない。ただ、自らの過去とは決定的に異なる部分があった。 レナと魅音と沙都子と、そして羽入。そう、圭一を巡る鍔迫り合いの中に、梨花――今の圭一が早くも将来の伴侶と定めている女の子は含まれて居なかったのだ。 圭一が居る時は作り笑い――最近は人前ですら見せない、自分と二人っきりの時に戯れでだけ見せるようになっている表情と口調を、圭一が居ない時には三人……いや四人が四者四様に圭一への好意を垣間見せる中、さも他人事であるかのようにどこか冷めた様子だった。 端的に言って、夢の中の梨花は圭一が全く眼中にない様子だったのである。 今の彼にとって、あんまりといえばあんまりな話ではある。昭和58年6月以降の圭一は、古手梨花のことを誰よりも気に掛けるようになっていたのだ。それは幾つかの必然と偶然が重なり合い、きっかけと過程を紡いだ結果であった。 だが夢の中では、それが重なった様子は片鱗も見えなかった。 圭一が梨花を気に掛けている様子はこれといって無かったし、梨花もそれをどうとも思っていないようだったのだ。 どうやら夢の中の梨花が想いを寄せるのは―――圭一があの昭和58年6月の戦いで知り合った、赤坂らしい。 まめに手紙を書いたり、或いは偶に彼が来訪した時には、実に親しげたっぷりに接していたりした。羽入に恋心を弄られてムキになったらしい光景もみられた。 それは、自分に向けて見せていた、いや今も見せてくれているはずの顔だった。想い人を見つめる少女の顔。 夢から目覚めたとき、ここ四年近く惜しみない愛情を注いでいる「はず」の女の子のそんな姿に、圭一は薄ら寒いものすら感じた。堪えきれなくなって、「声が聞きたくなった」などと適当な理由をでっち上げて何度も電話を掛けたほどだ。 「……あれは、もう一つの可能性。ありえたかもしれない未来なのです。梨花が、そして僕が選んだかもしれない“選択肢”」 「梨花は兎も角、羽入がって……? 俺じゃなくて、か?」 羽入は深く頷いた。祈るように両手を胸の前で重ねて、 「僕が選んだのです。梨花の想いを託す人を誰にすべきか、を」 「想い……誰が梨花を守り、支えるかってことか」 「圭一が見たその夢は、決して絵空事ではない。その世界の僕は、間違いなく赤坂を梨花の想い人に選んだのです。世界を、そういう風に紡いだ。でも――」 羽入は右手を、すうっと圭一の方へと伸ばす。指差すのではなく、掌を差し伸べるような仕草だった。 「僕が選んだのは、圭一、あなたなのです」 「そいつは、光栄だな。オヤシロさまのお墨付きってか」 慰めるような言葉を掛けられても、圭一の投げやりな口調は変わらない。 人ごみの中で、梨花が赤坂の腕にしっかり抱きついていたあんな光景を見せ付けられては、今まで築き上げてきた自信も揺らぎ、悶々としてしまう。 声を掛けることすら出来ずに、圭一はその場を離れてしまったのだ。相次ぐ不運で帰省が遅れて、やっと梨花を見つけたらこの始末だ。お陰で今日はまだ一度も、梨花と直に顔を合わせてはいない。奉納演舞も遠巻きに見ていただけだった。 「幾らあなたが鈍感でも、今更……自分が梨花に愛されてるのか、などとのたまうつもりではないでしょう?」 「正直自信が無いぜ」 それまでほとんど無表情だった羽入は、突然頭を抱え、首を横にぶんぶんと振りながら、心底呆れたような声を上げた。 「あぅあぅあぅ! なんて情けない! 僕の選択は間違っていたですよ! こんなへたれた男に梨花は到底任せられないのです!」 「ま、待てよ。俺だって、今更後には引けねえぞ。そ、その……ずっと梨花を大切に思ってる。それだけは誰にも負けねえぞ」 「はいなのです。圭一がこの五年間、梨花のためにどれほど尽力したかは、僕もよく知っているのです。これでもし圭一を裏切るような真似をしたら、僕はオヤシロさまとして梨花に天罰を下してやりたいくらいなのですよ」 「お、おい……」 両手の拳を握り締め、オヤシロさまにしては妙に俗っぽく気合の入ったポーズと表情に、圭一は圧倒されてしまう。 梨花のために尽力、というのは手前味噌だが決して嘘ではない、という自負は今の圭一にはある。 そもそもの切っ掛けは、悟史の回復と北条家バッシングの終焉だった。 園崎家の後見と援助のもと、沙都子は悟史のリハビリのために北条家本宅へと戻ったのである。梨花の家で悟史まで一緒に暮らすのは厳しかったのだ。広さだけではなく、元来が防災倉庫である梨花の家は、21世紀の時代でいうところのバリアフリーの面で、かなりの難があった。 梨花が北条家へ居候する、という選択肢もあったはずだったのだが、彼女はそれを選ばなかった。沙都子は何度も勧めたのだが、梨花は頑なに首を縦には振らず、一人で暮らす道を選んだのだ。 学校でこれが話題になった時、看過できなかったのが圭一であった。彼は、“あえて”両親が“いる”日ばかりを見繕って、梨花に前原家へ泊まりにくるように誘ったのだ。両親が居ない日によその家の女の子を泊めるのは甚だ外聞が悪いものだったし、何より圭一をその行動に突き動かした「ある動機」は、周囲に隠れて邪な劣情を抱きかねないがごとき行為を是としなかった。少なくとも、梨花の方から求めるまでは。 そう、この時点での圭一は、梨花に異性としての何らかの感情を抱いていたわけでは全く無かったのである。この流れだけでは年齢からいって、恋愛感情を抱くのは余りにも無理があった。何より彼は、色恋には全く疎い類の男であったから。 お呼ばれされた梨花の方も、最初から圭一に明確な好意を抱いていたわけではなかった。 だが圭一の、前原家両親をも巻き込んでの行動は、次第に彼女の心を変化させていく。 両親を、羽入を失った後の深い心の空洞が、いつしか圭一の――何故か熱心極まりないお節介を止め処もなく渇望し始めたのだ。 圭一が一向に邪な意志を―――鈍感故のものでもあったが――見せない事も相まって心を許したのか、梨花は徐々に圭一に寄りかかるようになってゆく。そして同時に、圭一を“失う”ことをひどく恐れるようになっていった。 皮肉にも、そんな節々の行動が圭一に一大決心をさせることになった。 昭和60年3月。圭一は古手神社の石段で――― 「圭一をここまでキツく束縛しておいて、浮気など許さないのですよ。あぅあぅ…………圭一」 「ん?」 「……ごめんなさい、ごめんなさいなのです」 何の脈絡もなく、羽入がぺこりと頭を垂れたので、圭一はもうわけがわからなくなった。 「どうして羽入が謝るんだよ?」 「僕の勝手な願いを、貴方に押し付けてしまったのです。梨花のことが、気がかりでならなかったばっかりに…………貴方にだって、未来の選択肢は、無数にあったというのに……それを僕が奪って、狭めてしまった。僕が圭一の人生を穢し――」 「やめろ!」 「あぅ……」 周囲に憚ることなく、圭一はピシャリと羽入の言葉を遮った。そして先ほどの些細な嫉妬など児戯に見えるくらいの、激しい怒りを露にした。 「俺は、選んだんだ。選ばされたわけじゃねえ! あの時、梨花に手を差し伸べない選択肢だってあった。でも俺は自分の意志で梨花と支えあう道を選んだ! 羽入、お前に強制されたなんてこれっぽっちも思ってねえぞ! だから二度とそんな事を言うな!」 圭一を突き動かした「動機」の一つに、羽入の存在があったこと自体は事実だった。 一つ前の世界で、他でもない己のエゴが梨花を時の迷宮に閉じ込めていた罪を、梨花を歪な魔女にしてしまっていた事実を突きつけられ、耐えられなくなった羽入は、新たな世界へと赴くにあたって決心した。 ―――決別を。 予定とはいささか違う顛末ではあったが、羽入は梨花の眼前で「消滅」した。 それこそが、梨花を気の長くなるほどの間己が箱庭に囲ったことへの贖罪であり、自らへの罰であり、梨花を解き放つための布石でもあった。 あえて冷酷なことをいえば、羽入が「消滅」する原因となった行動は、鷹野を庇ったわけではない。その後の彼女には彼女なりに、死ぬよりも辛いかもしれない人生が待ち構えているであろうからだ。罪人に安易な死を許さず、生きてその咎を背負う事を強制したのだ。 そして鷹野に対して強要したことを、羽入は自らに対しても課した。その身を古手神社へと封じたのである。 今の羽入は、もう実体化はおろか、気ままに人の前で姿を見せることも足音を鳴らすことすらもままならない。古手神社の本殿や祭具殿の周辺から離れる事もできない。 羽入が顕現できるのは、一年でただ一日―――綿流しの日だけであった。 梨花を迷宮に追い込んだのと同じだけの時間を、この世界で残留思念だけの状態で過ごす――それこそが、羽入が自らに課した罰だった。この事実を知るのは、圭一ただ一人。 昭和59年の綿流しの前夜、一年の時を経て力を徐々に回復させつつあった羽入は、蟄居していた祭具殿へ圭一を密かに呼び出して、全てを明かし――そして託した。 開口一番「僕に代わって、梨花を導いてやってほしい」と頭を下げて懇願したのだ。唐突な申し出に圭一がひどく困惑し、簡単に首を縦に振らなかったのは言うまでもない。最後の最後まで、梨花のもとに帰ってくるべきだと譲らなかったが、羽入のこの言葉で遂に圭一は折れた。 ――共に己が罪を、最後まで背負おうぞ。この思い、罪人たるそなたにならわかるはず。わからなければ、即刻梨花から離れよ。 梨花に対して親身な行動をとるようになっていた、その真の「動機」を突かれた圭一は、この瞬間、覚悟を決めたのだった。 ただ、羽入の意を汲んで、という意識はない。あくまで覚悟を補強し、後押ししてくれた力に過ぎない、と今もずっと圭一は思い続けている。 「俺は断る事だって出来た。でも俺は逃げねえって決めたんだ。それが重荷だと思ったことなんか一度もねえぞ! 梨花の笑顔は、俺にそんな思いをさせなかったからな!!」 両手の拳を握り締め、羽入を見上げる圭一の両目には、いつしか消えかけた赤き炎が再び点っている。そう、彼は見失いかけた本来の姿を取り戻していた。 羽入は微笑を浮かべると、透き通るような、それでいて響き渡るような不思議な声音で言い放った。 「全く揺らいでなどいないではないか。そこまで強固な意志ならば、何を今更不安に駆られることがあろうか。さあ、早く胸を張って梨花のもとに行くがよい。…………きっと今頃、梨花は待ち焦がれてるのですよ、あぅあぅ」 「っ!!」 急に口調をがらりと変えられて、圭一は頭を掻きながら苦笑した。まったく、梨花は本当にこの「オヤシロさま」の血筋なのだな、とつくづく思う。口調や態度を巧みに変化させて、煽ったり翻弄したりするのは、三年前のあの日以降、梨花が圭一に晒すようになった性癖であった。 偶に圭一が躓きそうになったり、気弱な顔や隙をみせたりすると、梨花は巧みに突いて煽ってくる。 つまりは、まんまと羽入にまで同じように尻を叩かれたのであった。 「これでは、まだまだ古手家の将来は安泰――とはいえないのです。早く立派になって僕を安心させて欲しいのですよ。あぅあぅ」 「なぁ……羽入は、本当にもう―――会ってやらないのか?」 「そのことについては、もう何度も言っているのです。圭一もそれを納得してくれたからこそ、僕の願いを受け入れてくれたのではないのですか?」 「…………わかってる。けど、納得はしてねえよ。あの日以来、梨花がどんなに寂しがっているか、知らないわけはないだろ? それでも平気なのか?」 「平気なわけがないのです。でも、それでもこれが僕の選んだ道なのです。梨花を大事だと、愛しい我が末裔だと想うからこそ――」 声は震えていたが、涙は零さなかった。彼女は、とある日まで泣かないと決めたから。 「辛そうな顔をしてるじゃねえか。意地張るなよ」 「そ、それこそ、今更……どの面下げて梨花の前に出ろというのですか?」 「どの面も何も、素直に謝って、また一緒に暮らせばいい。少なくとも百年一緒にいたんだろ? 今の俺なんか足元にも及ばないほど、深い絆があるんじゃないか?」 「あぅ、当然なのです。まだ圭一は僕の足元にも…………いいえ、もう負けたのです」 自嘲とも見える笑みを浮かべる。かつて、梨花に幾度となく見せた諦観の表情――ではなかった。そこにあったのは、喜びと羨望、微かな嫉妬。 「もう、僕は梨花の顔を、奉納演舞の時にしか見る事が出来ませんですが、この三年間、見る度に顔つきが見違えるように変わってきているのです。女の子から女の顔になってきているのです。やっぱり、圭一には人の運命を捻じ曲げてしまう何かがあるのです」 「……買いかぶり過ぎだぜ」 「僕にはわかるのです。こう見えても、僕はかつて娘の母親だったのですよ」 「…………母親」 「親の真似事をしてしまった以上、せめて我が娘同然に思ったあの子を――桜花の面影を持つあの子を、ただの人として幸せに人生を全うさせたい、それが僕の最後の願い――いえ、わがままなのです。僕が傍に居ては、あの子は人ではなくなってしまう……魔女になってしまうのです」 時を巻き戻す長き旅がすり減らした心の傷は、深い。 そして、梨花に残された時間は、それまで費やした年月に比べれば、あまりにも短い。 だから魔女根性を叩きなおすには荒療治も必要なのだと、四年前に羽入はそう説いたのだ。「いっそ、梨花を交通事故にでも遭わせますか?」などと言われては、圭一も閉口せざるを得ない。梨花が後ろ向きで意志が弱くなってしまった、どこか捨て鉢な部分があるのは、圭一も薄々憂慮してはいたから。 ただ、羽入も少し自分を咎めすぎではないのか、という思いは捨てきれないでいたのだが。 「……決心は、変わらないんだな?」 尚も未練を残す圭一の問いに、羽入は両目を瞑って静かに頷いた。「そうか……」と肩をすくめて溜息をつく圭一に、すうっと薄く両目を開いた羽入は神様というよりは悪魔に近い類の笑みをにたりと浮かべて、 「それに、僕との今までのことが梨花に知られたら、圭一とてタダではすまないのです。きつーいお仕置きなのですよ。或いは破局で一巻の終わりかもしれないのです、あぅあぅ」 さも他人事であるかのように、そっぽを向いてふふんと勝ち誇ったかのようなそぶりをみせた。 「おい、人聞きの悪いこと言うな! つーかそれ、マジでシャレになんねえぞ!」 「あぅ、あの日の僕の実技指導を随分と熱心にまじまじと聞いていたのです。一歩間違えたら僕が手篭めにされてたのです」 「実体もないのに、どうやって一線を越えるんだよ?」 梨花と初めて身体を重ねる十ヶ月前、つまり丁度一年前の綿流しの日未明のことを思い出して、圭一は顔を紅潮させて慌てふためいた。 羽入と会えるのは一年に一度きり。 昭和59年の綿流しの日以来、圭一は羽入に祭具殿の中へ――屋根裏から侵入するルートで――呼び出されては、決して長いとはいえない時間、言葉を交わしていた。羽入が直接見聞きできなくなってしまった、主に梨花にまつわるよもやま話に花を咲かせるのだ。 羽入は行動が制限されるだけでなく、梨花との感覚共有も失われた――羽入の意志で一方的に遮断したようだ。 際どい事件があったのは一年前のこと。 祭具殿の中で自らの裸身を晒して、「本番では、優しく“してあげる”のですよ」などと言って、来るべき夜に向けて際どい指南をしたのである。 まるで、娘の婿を寝取らんと欲する義母みたいだ、などと、梨花にエロ本を禁じられるまでのごく短い期間に得た乏しい知識を引っ張りながら、圭一は思ったものだ。 舌を噛み、腕や腿をつねりながら、圭一は辛うじて暴発を堪えた。梨花以外をオカズにして果てない、という約束があったからだ。 端的に言えば、羽入は実体ではなく、肌を直に接したわけではない。だから一線を越えたわけではないと必死に言い聞かせながら、圭一はその夜の事を胸の内にしまいこんだ。 「圭一の話を聞く限り、今の梨花は最早独占欲の塊なのです。僕と逢引をしてたなんて知られたら、魔女どころではないほどに怒り狂うこと必至なのですよ、あぅあぅあぅ」 「だから逢引ってなぁ……疚しいことは、まぁ全くないとは言えねえか、くそっ」 今の梨花に対して、言い訳など恐らく通用しない。言ってしまえば因果応報ではある。馬鹿で不器用で真っ直ぐで熱い圭一の愛情が、梨花をそういう風にしてしまったのだから。 「あぅ、そろそろ時間なのです。圭一も早く梨花のもとへ行かないと怪しまれるのです」 「そうか。じゃあ、行くぜ」 「あうっ、圭一!」 背を向けようとする圭一に、消え行く間際の羽入は問うた。 「僕は正直、圭一がここまでやるとは思わなかったのです。もっと尻を叩く必要もあるかと思っていたのですよ。――何故、梨花のためにそこまで頑張れるのですか?」 「“オヤシロさま”なら、どうせお見通しなんだろ?」 背を向けたまま、圭一はぶっきらぼうに答えた。この世界では、梨花と羽入しかそれは知らないはずだった。 圭一が梨花のために尽力するもう一つの「動機」――それは。 「屑だった俺にだって、女の子一人を幸せに、笑顔にすることぐらいは出来るんだぜ。贖罪だの罪滅ぼしだのとはいわねえよ。ただ、十字架を背負う……重みに耐える支えが少しだけ欲しかったんだ」 険しい顔でそう言った圭一はしかし、直後に顔だけを羽入に向けて、こう言葉をつけ加えた。 「…………そして、俺は何よりご褒美に弱い男だからな。へへっ、アレには参っちまった。可愛くてしょうがねえぜ」 走り去る圭一の後姿を見つめながら、羽入は最後にポツリとこう呟いて、消えていった。 「…………きっと今宵は、暑くて熱い一夜になるのです。あぅあぅ……」
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小鳥のさえずりが聞こえる。 目を覚ましてみると、もう夜は明け、清々しいような日光が部屋に差し込んでいる。 キッチンからは包丁がまな板を叩く音がする。 朝の空気を存分に味わってから北条悟史は体を起こした。 そして、まるで忍者のように足音を消しキッチンに向かう。 そこにはエプロンを着た詩音の姿が。彼女は僕の言うことをよく聞いているようだ。 しかし、その光景に普通なら驚くだろう。 エプロンの下からはみ出ているべきである詩音の服はどこにもなく、素肌が晒されている。 背中はもはや裸と言ってもいい。いわゆる「裸エプロン」である。 彼女のたわわに実った果実はエプロンの横から覗くことができ、彼女がトントンと包丁で野菜をリズミカルに切ると同時に、その果実はもぎ取ってくれと言わんばかりにわずかに揺れてその存在を主張する。 そしてお尻も同じように主張が激しい。まるでこちらを誘っているかのような気さえもする。 だから、僕は朝のフルーツとして彼女をいただく。鼻歌を歌って上機嫌に料理をしている詩音にこっそり忍び寄るとまずは後ろから彼女の上半身についていたメロンに手をだした。 両手で彼女のメロンを鷲掴みにしてほぐすように揉む。 「あっ。悟史くん……やめてください……んっ」 否定の言葉を口にしながらも身体はまったく抵抗しない詩音。 その様子を見た悟史は彼女のナカに中指を入れる。 「してほしかったんだろ、詩音。だってほら……こんなに濡れてるなんて」 言いながらも悟史は責める手を休めない。それどころか責める手は荒々しくなっていく。 「悟史くぅん、あぁっ……気持ちいいです、ひゃふ!」 「欲しいのなら最初から言えばよかったのに……」 胸を片手で弄びながら、片手で自分のモノをズボンから出し詩音のナカに突き刺す。 「んあぁぁ!!」 胸を再び両手で鷲掴みにした悟史は、まるで獣のように詩音を貫く。 詩音は自分の体勢を保つために必死にキッチンにしがみ付いていた。 「あっ、はぁん、もっと突いてください!悟史君の精液を、あんっ!この私にぶちまけてください!」 あられもない言葉を発しながら乱れる詩音。 すぐに限界は近づいきた。己の限界を感じ取った悟史は詩音に精液を注いでやる。 「ふあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 悟史が手を離すと詩音は床に倒れ、ビクビクと痙攣した。 口からはだらしなく涎が垂れ、詩音のナカからは精液がはみ出している。 悟史は詩音が気絶しているのを確認すると不敵に嘲笑い始める。 「ククク……アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ! まずは一人墜とした。この手で実行した。この計画の第一歩は切って落とされた。 次の段階に移ろうじゃないか……クックククク!」 どうか嘆かないで 世界があなたを許さなくても私はあなたを許します。 どうか嘆かないで あなたが世界を許さなくても私はあなたを許します。 だから教えてください あなたはどうしたら私を許してくれますか? Frederica Bernkastel ひ ぐ ら し のなく 頃 に ~ 鬼 畜悟史 ~ 第一話 ~ハジマリ~ 昭和57年6月。 叔母を撲殺する前の悟史のストレスは極限まで高まっていた。 周りには仲間がいるのにも関わらずその誰もが助けてくれない。 レナは仕方がないだろう。転校してきたばかりの彼女にそこまで求めすぎてはいけない。 しかしだ……。魅音なんてどうだろうか。村にいては、お魎を除けば一番の発言力を持ちながら部活と呼ばれる遊戯をやってくれるだけでその実、根本的な解決は何もしてくれなかった。 梨花もそうだ。御三家の一角である古手家の娘でありオヤシロ様の生まれ変わりと称された神社の巫女も発言権はあるのに、やはり何もやってくれない。ただ何かわからない幼児言葉のようなことを言って、頭を撫でるだけ。 そして何よりストレスを溜める要因となったのは実の妹、沙都子の存在だった。 ──何故、自分はこんな妹の世話をしなければならないのだろうか? 悟史は思う。 こんな妹が居なければ僕はもっと幸せになれた。こんな妹がいるから僕が殴られる。そもそも何故僕はこんな妹を庇っている。 コイツコソガ全テノ元凶デハナイノカ? 悟史は沙都子を撫でている手に力が入るのを感じた。 この耐え難い凶暴的な衝動にその身を任せてこいつの首をへし折ってやろうか……。 そうすればこの先どんなに楽なことか。 こいつさえ居なければ円満でなくても最低限の幸せを体験することができる。 自然と拳を握る手に力が入っていく。 ふと沙都子を見た。 沙都子はそんな僕の心の奥底に住まう獣のような感情に気づきもしない。 たった一人の肉親である僕を頼りきっている。そこにはぼろ人形のように変わり果てて、死者のような瞳をした妹の姿。 その顔を見ていると、何故だが沙都子を恨むのはひどいことのように思え、後で沙都子を恨んだことを恥じた。 しかし、溜まったストレスは一向に減りはしない。 そのストレスは悟史を狂気に駆り立て、叔母の殺害を実行させた。 バットで執拗に叔母を殴りつけ、自分の顔を叔母から出たとは思えないほどの鮮やかな赤で彩る。 叔母の死はバットで殴って数回で訪れたが、悟史の気はそれで治まらなかった。 叔母に対する積年の恨みと、仲間に対する絶望、自己のストレスを叩き付けるように。 その数日後。 今まで押さえつけていた精神的疲労がピークになり雛見沢症候群の末期を迎えてしまい、入江診療所に隔離された。 悟史が目を冷ました時、悟史は何かがはじけるような気がした。 様々なストレスによって追い詰められた悟史は、女を征服したいという変な方向性をたどってしまい、今に至る。 もちろん女というのは部活メンバー全員のことだった。 そして、その最初の犠牲者となったのが詩音だったのだ。 目を冷ましてから毎日、入院中の僕の元に詩音という魅音の双子の妹がお見舞いに来た。 見た目はそっくりだったが、性格はまったく違う。男勝りな魅音と比べていかにも女の子らしい詩音。 さっきから小悪魔的な笑みを浮かべたり、突然顔を赤くしたりと扱いが難しい。 犯したい。その大きな胸を存分に弄び、むっちりした肢体に舌を這わせたい。 詩音だけではなく部活メンバー全員にもこの欲望を突きつけたい。 レナの可愛らしい小さな口でこの肉棒を処理してほしい。 魅音のアナルを開発して堕としてやりたい。 沙都子の未開発の性感帯に僕の味を染みつけたい。 梨花の鉄板のような胸についた乳首を舐め回したい。 診療所ではいつも自慰をしていたが、そろそろ限界だ。 女にこの息子をぶち込んでやりたい。女がよがり狂うところがみたい。 だが、僕にも一応常識という半ばありがた迷惑なものは備わっている。 無理矢理犯そうとすれば今度こそ永久隔離かもしれない。 クールになれ、北条悟史……。この女の股を開かせるためにはどうしたらいい……? ちらりと詩音を見る。今は疲れて眠っているようだ。隙だらけで無用心。それほど僕は信頼されているということだ。 そうさ、僕は北条悟史。部活メンバーには優しくて気の弱い友達程度にしか認識されていないだろう。 その隙こそが僕の攻め入るポイント。 だが流石に僕一人ではやりづらいだろう。レナと梨花の鋭い観察眼に驚かされたこともある。 だからこそ共犯者の存在は必要不可欠。部活メンバーとも仲がよく且つ僕の言うことなら従いそうな人物。 ──すぐ隣にいるじゃないか。園崎詩音。まずはこいつを墜とすことが最重要課題だ。 どうするべきか……。などと考えていると眠っていた詩音の身体が動いた。 起きるのかと思って見ていたが、まだ眠っているようだ。 しかしその手は僕の手に絡み付いてくる。そしてその口からはとんでもない言葉が飛び出してきたのだ。 「好きだよ……悟史君………悟史君………大好き………」 瞬間、時が止まる。風で揺れ動いていたカーテンも静止したように見え、自分だけが生きている世界みたいに感じられた。 心臓が止まるかと思った。まさか寝言でそんなことを言われるなんて思ってもみなかった。完全な不意打ち。 しばらく一人で慌てふためいていたがクールになって考えて見ると、これは奇跡と言えるぐらいの幸運だった。 詩音は自分のその口で自分の弱点を教えてくれたのだ。 よくよく考えて見ると今までのお見舞いは僕を好きだから来てくれていたのか。 なぜ今までこれに気づかなかった!? ……まぁいいさ。その失態は今からでも取り戻せる。 今までは詩音が僕をなんとも思っていないという算段で計画していたが、詩音が僕を好きだと言うなら話は別だ。 もちろん嫌われているよりも好かれている方が遥かにやりやすい。 だが好かれるだけでは駄目なのだ。僕無しには生きられないようにする。 そして今、その計画も練られた! 今すぐ襲おうという魂胆ではない。 目を冷ました詩音を出口まで見送りながら、心の中では舌なめずりをする。 じっくりじっくり……まるで料理をこの手で盛り付けるように……詩音を墜とすのだ。 そして一週間後。診療所を退院した僕は自分の家に帰ってきた。 沙都子がこの家に居ると思っていたのだが、沙都子は梨花と一緒に暮らしているようだ。 しかも家は誰が掃除しているのかは知らないがかなり片付いている。 好 都 合 ! この家はしばらく計画の拠点となるだろう。 家の周りには結構離れたところに2、3軒の家があるだけでほかは何も無い。 つまり。 この家からたとえ「どんな声」が上がろうとそれに気づける者はおそらく居ないということだ。 この家で「どんなこと」が行われても誰も分からないのだ。 僕はこれから行う計画に思いを馳せながら準備に取り掛かるのだった……。 雛見沢分校。そこは学年と性別がバラバラで少人数の特異な学校だった。 何よりも奇妙だったのはそんな学校なのに、その中には美少女と呼ぶことのできる少女が5人もいることだ。 復学してその奇妙さを改めて実感した。一年前よりも成長した部活メンバー。 沙都子にいたってはすでに胸のふくらみができている。まあ、対照的に平らな少女もいるが……。 しかし、その少女たち全員を僕がいただく。 策はすでに練ってある。とりあえず、一人ずつ……ね。クククククッ……! 放課後部活をするべく集まった部活メンバー達だったが、僕と詩音は抜けさせてもらった。 これからの生活の準備をしたいといったら、詩音も魅音も簡単に聞き入れてくれた。 沙都子は今日も梨花の家に泊まるそうだ。邪魔者は誰もいない。 そうして詩音を北条家に連れてきたのだった。 「えーと、悟史君?私はどうしたらいいんですか?」 部屋の中を見て回った詩音が訪ねてきた。きょとんとした様子で右手の人差し指を自分の顔につける仕草が可愛らしい。 それはそうだろう。 僕に必要な生活用品などは全て監督に買ってきてもらっていて、実際に詩音に買ってきてもらったり手伝ってもらうことは無い。 「そうだね。大体僕に必要なものは揃っている。買ってきてもらう物はないよ」 「……? じゃあなんで私を呼んだんですか?意味が無いような気がしますけど……?」 「実はね、まだ僕には足りないモノがあるんだよ。なんだか分かる?」 詩音は首を傾げながら、 真剣な表情になってぶつぶつとつぶやき始める 「……冷蔵庫はあるし、テレビもあるし、食べ物だってありますよね……。足りない物……?」 「違うんだよ詩音。今の僕に足りない物……それはね」 いったん区切ってはっきりと言う。 「詩音、君が欲しいんだ」 「へっ……?」 目を大きく見開かせた後、僕の視線から逃れるように顔を俯かせる詩音。 顔は見えないが詩音の耳が真っ赤になっていく。今の頭の中はさぞや混乱していることだろう。 「冗談なんかじゃないよ詩音。僕は本気で言ってるんだよ」 「ぁぅぁぅぁぅ……。そんな急に……言われても……」 普段のクールな雰囲気はどこへやら。すっかり落ち着きをなくして慌てる詩音。 詩音はストレートな言葉に弱い。 「僕は……怖いんだ。あの日以降足音は聞こえないけどいつ聞こえてくるか分からない。その時に自分を保っていられるか凄く不安なんだ。もし自分を抑えられなくなったときに還るべき場所が無かったら、きっと僕はそのまま自分を取り戻せないと思う。だからこそ僕が真に還って来るべき場所が欲しいんだ。そして僕の今までの傷も埋めて欲しい。君なら僕の居場所になれると信じている。だからお願いしてもいいかな……?僕をこれからも支えていてくれないか、僕の『彼女』として」 心の裏側のドロドロした気持ちとは裏腹にいたって冷静な表情で詩音にお願いする。 もともと好きだった僕にこんなお願いをされた詩音の心はもはや陥没寸前だ。 「良いんですか……?こんな私で?逆に迷惑をかけるかもしれませんよ……? 」 最終関門だ。ここさえ開ければ詩音は墜としたも同然だろう。 だから、最後の言葉は優しくストレートに。 「うん。月並みな言葉だけど、君の事を愛してる。だから付き合って欲しい」 壁を突き抜けた気がした。 「こんな私でいいのなら……。どうかよろしくお願いします」 全ては 計 画 通 り 。 「じゃあ、まずは君を僕が抱いてもいいかな?僕がどれくらい君のことが好きなのか見せてあげたいんだ」 「抱くって……要するに……ぇえと……その……アレですよね?」 「セックスだね」 平然と言ってしまった僕を尻目に詩音はさっき以上に顔を赤くして俯いている。 「大丈夫だよ。全て僕に任せてくれればいい。詩音は何も心配することなんてないよ」 「はぃ……じゃあお願いします……」 全権を僕に委ね、ベッドの上に寝転がる詩音。 もう服は脱いでおり、残るは白のブラジャーとこれまた白の下着のみ。 気づけば外も暗くなっており、月明かりが部屋に差し込む。 月明かりに晒された詩音の身体はとても扇情的に見えた。 ドクン……!今すぐにでも詩音を犯したい衝動に駆られる。 だが、まだだ……。『まだ』その時ではない。 あくまで『詩音の中での北条悟史像』を壊さないように。 僕は詩音に優しくキスをした。最初はゆっくり、丁寧に。 しかし徐々に激しく詩音の咥内を蹂躙する。 だんだん我慢できなくなってきてる。詩音の快楽に染まる顔が早くみたい。 突然のスピードアップについていけなくなった詩音は僕に成されるがまま。 息も絶え絶えになった詩音をなおも蹂躙しつつ 片手で太ももを撫で回しながら残った手でブラ越しに詩音の胸を揉みしだく。 ブラ越しでも十分に伝わるその質量はさることながら、マシュマロのように柔らかい。 「ふっ……んぁ、あっ……ハァ…ハァ……」 呼吸をするのが困難なほどに僕に責められた詩音の口から時折甘い媚声があがる。 揉むことだけに飽きてきた僕は本格的に詩音を責めた。 ブラを外すとそこにはちょこんと大きな胸に釣り合わないほど可愛らしい乳首が姿をあらわす。 しかし、その乳首は痛々しいほどに尖っておりその存在感は強烈だった。 その乳首の周囲をなぞるように舌で弧を描き、詩音の身悶えた表情を見て取ると もっと表情を見たくて乳首を舌で愛撫する。 「あっ!悟史君……それっ、駄目ぇ……!」 舌で乳首を突付いたり転がしたりしたあと、母乳がでてるかと思わせるくらいに強く乳首を吸う。 「あぁんっ!」 僕の行為一つ一つに反応する詩音の様子を見るのが楽しい。 詩音は左手の中指を咥えて必死に快楽に耐えようとしていた。 「我慢しなくていいんだよ詩音。ここには僕と詩音の二人しかいないんだから声も抑える必要も無いし」 「分かってるんですけど……どうしても恥ずかしいんですよ……」 この恥じらいの表情がいい。 だがそんな感情は全く感じさせないように極めてクールに詩音を責める。 「乳首駄目なんです……!なんかこう体中が熱くなってどうしようもなくなるんです」 「いいじゃないか。もっと見せてよ。いろんな詩音がみたいんだよ僕は」 それは心からの本心。まあ実際にはもっとよがり狂った姿が見たいんだけどね。 「ふぁあ!駄目です駄目駄目!乳首吸っちゃダメェ!ああんっ!」 胸だけでここまで感じる詩音の下半身を責めたら詩音はどうなるのだろうか……? 考えただけでもゾクゾクする。 やがて僕は自分の手を詩音のショーツの位置まで持ってくる。そしてショーツを脱がせてから 指を一本詩音のナカに入れて刺激する。 「ひあぁぁ!気持ち良いです!さ、悟史君!おかしくなりそうです!」 「いいよ。僕の前で全て晒して。そしておかしくなって」 すでにグチョグチョに濡れていたそこは僕の指をすんなり受け入れ、締め付ける。 2本目を入れた僕はその二本の指の自由を解くことを許可し、暴れさせる。 「んんあぁ!!ひぐっ!あぁぁぁ!!」 最後にトドメをさすように、詩音のクリトリスに口を近づけ、甘噛みした。 「ふあぁぁぁぁ!!!」 四肢が一瞬伸びきったかと思うとすぐに戻り、詩音がイッたと知る。 そのときの顔が忘れられない。 詩音の恥ずかしいもの全てを開放するような、それでいて至福の瞬間のようなイキ顔。 その顔が見たかったんだよ僕は。 「はぁ……はぁ……悟史君……ちょっとキューケイ……疲れたよ」 「まだだよ詩音。まだ僕がイッてない」 そう言いながら、僕はそそりたつ自分のモノをズボンから出した。 無慈悲にそそり立つ僕の息子、別名オットセイ☆はビクンビクンとそれはもう躍動感あふれた動きを詩音に見せ付ける。 「ぇえと……大きいですね……。それが私のナカに……」 詩音が喉を鳴らす音が聞こえた気がする。 今の状況は最高。詩音は僕を疑おうなんて微塵も思ってないようだしこのままなら確実に詩音を堕とせるだろう。 あとは詩音にこのオットセイの味を叩き込むだけだ。 僕は心の奥底での笑みをなんとか抑えながら詩音のソコにオットセイをあてがう。 あくまで優しく、かつての『北条悟史』らしく。 「じゃあ……挿入するよ?痛かったら遠慮なく言ってね」 「分かり、ました……。……なるべく優しくしてくださいね」 許可を得たので、ゆっくり慎重に挿入していくが想像以上に狭い。 そして……僕は詩音の処女膜をついに破り捨てた。 「つああっ!」 苦悶の表情を浮かべ痛みに耐える詩音。もう二度と見れないだろうこの顔を僕は眼に焼き付けた。 「無理しなくていいんだよ、詩音。君が痛くなくなるまで僕は待ってる」 本当はもっと苦痛に歪む顔も見たいのだが、今のキャラがキャラだけにそんなことはできない。 しばらく様子を見ていると詩音の表情がだいぶやわらかくなっていくのがわかった。 「ありがとうございます、悟史君。やっぱり悟史君は……優しいですね。でも、少しずつくらいなら動いてもいいですよ」 今の僕は優しいのか。そろそろ笑いが止まらなくなるんですが。 とりあえず少しずつ出し入れを開始する。 最初こそ完全に取れていない痛みに耐えている様子だったが徐々にその中に官能の色が織り交ざっていく。 「さ、悟史君……!気持ち、良いです!もっと激しくしても……、いい……ですよ」 「詩音がそういうんだったら激しくするよ?いいね?」 僕は今までより一層深く腰を引くと、そのまま一気に腰を沈める。 僕の巨大なオットセイは詩音の奥底に強くノックしてはまた出て行く。そのたびに卑猥な音が鳴り響くのがたまらなくよかった。 「ひゃあん!あっ!ひぅ!悟史君のが私の!中で!あっ!動いてます!」 「ねぇ詩音。僕のモノは気持ち良いかい?」 言いながらも僕の手は乳房に向かい鷲掴みにする。そして強いピストン運動もやめない。 「はい! 悟史君のペニスはぁ! あぁんっ! 大きくて太くて! 気持ちよすぎです!ひゃん!」 「僕もね。詩音のナカは狭くて、気持ち良いよ!でも、もっと気持ちよくなれる方法があるから試してあげるね」 そういって腰を動かしながらも近くにあるテーブルの上に置いてあった紙袋の中から「それ」を取り出す。 それは遠隔操作できるローターだった。そのローターを2つ、詩音を連れ込む前にあらかじめ用意していたのだ。 全ては計画的犯行。その二つのローターをテープで両乳首に貼り付ける。 「悟史君!? それは、んあぁ! なにぃ、あ!あっ!あっ!激しすぎ……!くひぃ!」 詩音には思考する隙を与えない。強烈な快感で全てを吹き飛ばしてやる。 そして僕はリモコンの出力を両方とも最大にする!! 「ああぁぁぁぁ! そんな! こんなのって!強すぎますぅ!ダメえぇぇ!」 このローターは興宮の親戚に頼み込んで買ってきてもらった特注品だ。 振動機能にかけてはかなりの強さを誇る高性能なもの。 この為に最初は準備したのさ。最初で手抜きして墜とせなかったらオシマイだからね。 そしてそのローターにあわせるかのように僕の腰の動きも最大にする。 「ひゃあぁぁぁぁ!ああぁん!こ、壊れます!こんなの、あんっ!!気持ちよすぎます!!」 「気持ち良いかい詩音!もっと続けて欲しいなら『これから園崎詩音は北条悟史の命令に従います』って言うんだね!」 「いいます!言いますから!私をもっと気持ちよくしてください!あっ!!私、園崎詩音は! 北条悟史くんの命令、にい!!従います、ああっ!」 「さらにこう言うんだ!『園崎詩音は初めてなのに淫乱で、もうイきそうな雌豚です』ってね!」 もはや誘導尋問のようなやり取りだが、頭が正常に働けない詩音は僕の命令に従う。 もう完全に園崎詩音は僕に墜とされたのさ。 もはや呼吸をするのもままならない詩音にキスをして息を吸う事さえ許さない。 「ん!?んんっ!!んんんん!!ああっ!!ふぐうううう!!」 そして最後のイク間際になってようやく口を離す。詩音は快楽に操られるマリオネットのようだ。 完璧に身体が快楽に溺れてしまっている。シーツを握る手がさらに強くなっている。 「あっ! あっ! あっ! あっ! あっ! あっ! ああっ!! イク! イっちゃいますうううう!!」 こっちも既に限界だったので今まで溜めてきた性欲を詩音の中にぶちまける! 「おおおおお!出る!詩音!もう出る!受け止めろおおおおお!」 「ダメ! 中は! ダメダメ! 今日は! 危な、あうあぁぁぁぁぁぁぁ!!」 いまさら遅い。僕の性欲が詩音にほとばしる。 一度ではおさまらず、3度、4度。5度目は無いと思って引き抜いたら勢いよく精液が放出され 詩音の顔を穢す。そして、今にも失神しそうな詩音の耳元にささやく。 「今日は良かったよ、詩音。また今度も楽しませてね。あと、明日の朝は裸エプロンで待ってるように。 命令に従わないと、ひどいことするかも知れないよ」 聞こえていたのか聞こえていなかったのか。詩音は顔にべとべとした液体をつけたまま疲れからか眠ってしまった。 あはははははははははははははははははははは!! まずは一人。次は誰にしようかな? そして、園崎詩音は次の日、裸エプロンで料理を作っていた。 <続く> 鬼畜悟史~オンナノコ~
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