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09月 2011年 アトリエかぐや ピロ水 七央結日 公式 → http //www.a-kaguya.com/products_low/anekano.html 原画 ピロ水 シナリオ 七央結日 785 :名無したちの午後 [sage] :2011/10/05(水) 00 05 01.90 ID okgiTNRu0 姉はカノジョで専属メイド終了。 低価格かつ抜きゲーなのでエロがメインだがいちゃラブ作品でもある。 姉ものだが姉要素はあまりないので姉好きには不満が残るかも。 ヒロインの両親の会社が倒産して借金が! →「まぁなんとかなるんじゃない?でもお家なくなっちゃうから居候させて?お姉ちゃんお世話するよ!」 →ずっと好きだった! →いちゃエロ →両親「借金返せたよ!え、もう付き合いだしたの?結婚しちゃえばいいじゃない!」 →ED という悩みとかシリアスとか一切なくサクサク進んでいくw あとお姉ちゃんパワーで母乳がでるようになる。お姉ちゃんパワーすげぇ。 あくまでメインは抜きゲーだが安いし絵が気に入ったのなら買いだと思います。 いちゃラブランク・・・C 786 :名無したちの午後 [sage] :2011/10/05(水) 00 08 39.06 ID JKzvVY8O0 うん、まぁかぐやだしね。 前回の姉妹もののバットエンドという名の妹エンドみたいな展開がないだけいいよ。 「借金のかたに連れ去られエンド」という、最悪な展開も想像しないじゃなかったから。
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2005年07月24日(日) 23時07分-月組 翌朝、リオは真っ先に目を覚ました。外を見ることが出来ないので本当に朝なのかは分からないのだが、リオの中ではぐっすり眠った後起きる時間は朝であると決まっている。その証拠にメイズもビスもすぐ近くで寝息を立てている。 とりあえず二人を起こそうとリオはまずビスのほうに近づいていった。いつものように飛びついて起こそうとすると 「……メイズぅー」 ビスの口からなんだか腑抜けた声が聞こえてきた。顔のほうもだらしなく緩んでいる。状況を大体理解したリオはゆっくりとビスから離れていった。 二人はいつもリオよりも遅くまで起きていて、そのくせリオよりも起床するのが早い。だったら今日はゆっくりと寝てもらうのがいいんじゃないかとリオは思ったのだ。誰だっていっぱい寝たほうがいいに決まっている、少なくともリオの中ではそうである。 だが起こさないとなると、これから二人が起きるまでどうしようかという問題がリオに降りかかってきた。このままでは退屈だ。とりあえずいくつか考えてみる。 解決法その1 自分も寝る ――却下。特に眠くもないし、もう一度眠るのはなんだかもったいない気がする。 解決法その2 周りを観察する ――外は見えないし、部屋の中には何一つ無い。ビスの部屋にだってベッドぐらいあるのに、この部屋にはそれすらも無い。ビスの部屋よりも物が無い部屋なんて絶対に無いと信じていたリオはちょっとだけショックを受けたが、だからといって面白くもなんとも無いのに変わりはない。よって却下。 解決法その3 旅での出来事を思い出してみる ――これは良さそうな感じだ。記憶力には自信があるのだ。 最初に思い浮かんだのは喋る白馬――訂正、喋って空を飛んでさらに強い白馬だった。フラ――正確にはフラスクエアーだったと思う――と名乗った馬はリオたちのピンチを助けてくれた。しかもあっという間に。ひょっとしたらビスよりも強いのかもしれない。そういえば自分のことをハグレリュウとかいっていた気がするが、どうして馬なのに竜なのだろう。それともそういう名前の馬なのだろうか。 考えても仕方が無いので次。タントリスという楽士さんと空港のクロウの女の人。この二人もリオたちを助けてくれた。楽士さんの曲はとっても素敵だったし、クロウの女の人はメイズとは違った意味でとってもきれいな人だった。 他には……黒い服の人たち。リオたちを捕まえようとしていたようだったが、どうしてだろう。何か悪いことをしてしまったのだろうか。もしそうなら謝らなければ。謝れば許してくれるかも知れないし。でもフードの三人組はすごく怖かったし、謝っても許してくれなさそうだった。出来ればあの三人組にだけは二度と会いたくない。 まだまだいろいろなことがあった。エル・ドレイクでは光を放つ柱を見たし、今こうして羽の生えた大きなクジラのお腹の中にいる。変な霧のせいで道に迷ったりもした。メイズが前に世界というのは広くて不思議なことがたくさんあると言っていた。そのときは半信半疑だったが、いまならその通りだと肯ける。そういえば途中で食べたタコとか言う妖精は今まで食べたことが無い味でとってもおいしかったが、同じくらい、いや、もっとおいしいものも世界にはたくさんあるのだろうか。そして、それはどんな味なのだろうか。 ぐぅ、とリオのお腹がかわいらしい音を立てた。昨日は大変だったからいつもよりもお腹がすいているのかもしれない。二人もきっとお腹がすいているはずだ。 リオは再びビスのもとへと向かう。二人を起こして食事をするために。お腹がすいているよりもお腹いっぱいのほうが言いに決まっている。少なくともリオの中では。 18 皆既日食 いろいろあったが、なんとか3つの異大陸のひとつ「迷い剣」に着いた。 そして今、目の前に広がるのは――――― 「ささ、好きなだけ食べるよろし。全部ワタシのおごりあるよ。」 というかリオはもう既にわき目も振らず必死に三界の珍味を口に詰め込んでいる。テーブルにずらりと並んでいるのは、ふかひれ入り特選春巻きに大海老のチリソース、ショウロンポウにたらば蟹の蛎油炒め。その他多数。いずれも「迷い剣」の名物料理として知られるメニューばかりだ。 いったいなぜこの少女に贅を尽くした歓待を受けているのか。それを説明するためには、記憶を少しさかのぼらなくてはならない。 「やっと着いたねー」 長旅に疲れたリオがやたらと感慨ぶかそうに歓声をあげる。 「ここが迷い剣の首都リビングテイルなのね・・・」 つぶやいてメイズは周囲を見渡す。 銀帽子の首都エル・ドレイクも華やかだったが、その意味ではリブングテイルも負けてはいない。道の両脇には店舗、露店を問わずあらゆる店が居を構え、まるで祭りさながらの情景だ。あたりを見渡せば人、人、人。だれもが忙しそうに、そしてまた楽しそうに道を歩んでいく。 そんなとき、 「なにするか!ここはワタシの店あるよ!お前らなんかに渡さないね!!」 立派な建物の前に仁王立ちした少女が、大柄な男たちに取り囲まれていた。 ◆藤枝(19) 「よぉよぉ、嬢ちゃん。こっちも仕事なんだ。渡さないではいそうですかと引き下がるわけにはいかねぇのよ」 言って男の一人が店の前に会った壺を蹴り飛ばして壁に当てる。ガシャーンと派手な音を立て、濁った水が壁にぶちまけられた。 「!・・・」 少女がクッと唇を噛み締める。 「嬢ちゃん、俺たちぁ別にこんな店なんざどーだっていいんだ。わかるな? 先祖代々の土地だか店だかは知らんが、え? そいつを売っ払っちまったのは誰だか、忘れたとは言わせねぇ」 「金は返したあるよ! なのにまだ足りないとはどういう了見か!」 少女は大男を睨みつけたまま、一歩も譲らない。リーダーらしき大男が、わざとらしくため息をつきながら、ぶるぶると頭を振った。 「嬢ちゃん、あんたの親父さんが借りた金にはな、利子、ってもんが付くんだ。わかるか? 優しい俺らはな、その利子の分をこの土地でチャラにしてやろうって思ってんだぜ? ありがたい話じゃねぇか、なぁ!?」 ずかずかと少女に歩み寄り、ドンと肩を突き飛ばす。少女はよろめいて戸口にぶつかり、それでもまだ男らを睨んでいた。 「嬢ちゃん、あんたが首を縦に振りゃあそれで万事解決なんだよ。こちとらあんまり手荒い仕事はしたくないんでねぇ」 少女は少し迷っていたが、意を決してこう叫んだ。 「・・・金ならあるね! それ持って帰るよろし!」 「うるせぇ!」 男は少女の肩を掴むと、乱暴に投げ飛ばした。 「さっきからこっちが黙って聞いてりゃよぉ、調子に乗ってんじゃねぇか? ああ!?」 野次馬の中心に、屈強な男らが肩や指を鳴らして集まって来る。 「おう、テメーら構うこたねぇ、やっちまいな!!」 「な、やめるあるよ!!」 まさしく絶体絶命の大ピンチだった。 と、その時。 「あぁっと、スミマセンねぇ」 少女と大男との間に、これまた頑強な獣人が割り込んだ。正確に言うと、突き飛ばされた少女を庇うように立っている金髪の少女リオの前に、このファングの青年ビスが進み出たのだ。 「あんだテメーは」 ギロリ、と男がビスを睨みつける。だが彼は愛想笑いを浮かべたまま、 「子供相手に大の大人数人がかり、ってのはどうもいただけなくって・・・ハハ」 と頭を掻く。それに続いて、メイズの声がした。 「それに、先程からお話を伺っていましたが、利子は返すとおっしゃっているではありませんか?」 「そんなもんただの言い訳――」 「違うね! 払えるある!!」 少女が男の言葉を遮った。チッと男が舌打ちする。 「返せるわけねぇんだよ、こんな額はよ!」 言って、懐から一枚の契約書を出した。鬼の首をとったように胸を張る男の耳に、「あら?」またメイズの声が飛び込んでくる。 「ですが、借りたお金に対して利子が高すぎませんか?」 「いいんだよ!」 男がイライラして大声を上げる。それにつられるように、子分の一人が言葉を続ける。 「そーそー、こんな額払えねぇって土地を巻き上げるための高利なんだからよぉ!」 すかさず、リーダーの男の鉄建が炸裂した。だがそれを聞き逃す者などいるはずもなく。 驚いて目を丸くしてから、少女は睨みつける目に力を込めた。 「騙してたあるね!?」 「これを証拠に役所に提出すれば、決着はつくでしょうね」 いつの間に奪い取ったのか、メイズの手には契約書が握られていた。 「むぐ、うぐぅ・・・」 男は苦虫を噛み潰したような顔を真っ赤にしていたが、 「だったら力づくでわからせてやる!」 言うが早いか、男らが少女とメイズに向かって突進した。野次馬が悲鳴を上げ、このあと起こるであろう惨事に身を固くした。 だが。 「大丈夫かいメイズ? リオも」 彼女達の前に盾のように立ちはだかっているビスの前で、男は動かなくなっていた。 相変わらず笑顔のまま、ビスが最初に突撃した男の腹に拳をめり込ませていたのだ。 「まぁ、そっちがその気なら、正当防衛ってことで」 「そうね」 「ビス、やっちゃえ!」 「やっちまうかー?」 リオの声援にハッハッハと軽く笑いながら、ビスは男を突き帰した。ドサッという音を立て、男が地面に倒れる。それに怖気づいたように、残りの子分がじりっと下がった。 ビスはそれを見届けてから、表情を一変させて、叫んだ。 「これ以上怪我したくなかったら、とっとと消えやがれ!」 普段はへらへらしているビスだが、伊達に猟師として生計を立てていたわけではない。時として凶暴極まりない動物と戦ってきた彼の一喝は、獣のみならず人間を怯えさせるには十分すぎる威力を持っていた。 男らは「畜生、覚えてやがれ!」というお決まりの捨て台詞を残しながら、一目散に走り去っていった。 「ホント、助かたある」 それから野次馬の誰かが呼んだ役人が来て、事情を説明して、法外な利子を払う必要は無いだとか今後のことだとかをいろいろ相談した後、ようやく彼らは解放されたのだった。 「けど、レイリンすごいね」 レイリン、というのはこの店の少女のことだ。リオは口の中に、小麦粉で作った皮に肉を包んだ餃子とかいう料理を頬張りながら言う。 「レイリン、このお店のマスターなんでしょ?」 「ますたぁ? 店主のことあるか? だとしたら、そうあるよ」 ドン、と菜っ葉の肉包みをテーブルに乗せながら、レイリンは笑った。 「店やるのとても大変、でもやりがいある仕事ね」 リオとビスは一心不乱に、炒飯と呼ばれる米を炒めた料理や、これもまた米を煮込んだ熱々のお粥と格闘していた。 「ちょっと、ビスもリオも食べすぎよ」 烏龍茶と呼ばれる茶色い飲み物に口をつけながら、メイズがあきれたように注意する。その前に、シュウマイだの饅頭だのが入った蒸篭(セイロ)がやってくる。 「気にするなあるよ、これワタシにできる精一杯の感謝ある」 メイズは食べられる分を小皿に取って慎ましく食べていたが、レイリンに言われるまでもなく、ビスとリオはすでに大食い大会の様相を呈していた。 「ささ、遠慮せずにどんどん食べるよろし」 レイリンが言い終わる前に、「おかわり!」とリオの皿が差し出される。 「もぉ、お腹壊すわよ!」 「いいもん、明日の分も食べるから」 ぷりぷりの海老を炒めた料理をよそってもらって、リオは満面の笑顔で再び料理に取り掛かる。 「ホントにもう・・・」 「俺もおかわり!」 「・・・はぁ」 「え? メイズ、俺の心配は・・・」 「あなたの胃腸は鋼鉄並みだから」 ガックリ、と肩を落としながら、ビスは器のスープを飲み干した。 「おいひい! れいひん、すごひへ、こんなおりょうりへきふはんへ!」 「リオ、食べるか喋るか、どっちかにしなさい」 「それにしてもいい食べっぷりあるね! 料理人レイリンの血が騒ぐあるよ!」 よぉし、と気合一発レイリンは立ち上がると、高らかにこう宣言した。 「食材が尽きるかはたまた食べきれずに降参するか、勝負ね!」 「えぇ? ちょっとレイリンさん」 「とめないでほしいある! これは料理人としての誇りとお客さんの意地との戦いよ!」 言うが早いか、レイリンの姿が厨房に消える。ジュワァア、という音が響き、「お待たせよ!」と、両手に皿を乗せてレイリンが再び部屋に飛び込んできた。 「まってました!」 「わぁ、おいしそぉ!!」 そこからは、まさしく戦いだった。 ビスとリオは、見た目にも美しい細工が施された大皿料理に箸をつけ、様々な具が入ったスープやラーメンを飲みながら、揚げたての団子にほかほかの蒸し物を冷ましながら口にして、海産物をふんだんに使った炒め物やピリ辛の肉味噌で豆腐やナスをあえた料理に汗をかき、特産物の米料理を口に詰めた。 皿が空になるや否やレイリンがそれを厨房へ持って行き、別の皿に新しい料理を山盛りにして持って来る。 それを何十回と繰り返し、もうそろそろ二人とも限界だろうとメイズが思うと、彼らはサッパリしたお茶で喉を潤し、顔をしかめるほど強烈な味の果物を平らげ、デザートに出てきた杏仁豆腐や餡団子に舌鼓を打っていた。 「ごちそーさま!」 「ふぃ~、食った食った」 明らかにお腹がぽっこり出るほどに料理を食べた二人に、レイリンは大笑いしながら言った。 「アイヤー、すごいあるね! まさか全部食べれる思わなかたよ!!」 食後の細工茶を飲みながら、メイズはため息をついた。彼らの底無しの食欲は、いったいどこから来るのだろうか、と。 それから、少しレイリンと話をした。 話の流れから、いくらお礼とはいえお金はいいのかという話になり、レイリンがこう言った。 「お金平気よ。利子払わずに済んだ分、今日の食材よりずっとずっといっぱいね」 「でも――」 「そう思うくれるなら、今日はウチに泊まるよろし。安くするあるよ」 「うわぁ、レイリン商売上手~」 「ますたぁ、あるからな」 無論、メイズ達一行は喜んで提案を受け入れた。日も暮れていたし、何よりもビスもリオももうほとんど動けない状態だったので。 「・・・なるほど、リオさんたち、旅してるあるか」 「うん!」 ぐったりしているビスとは対照的に、リオは嬉々としてお茶を飲んでいた。夜におねしょなんてならなければいいけど、というメイズの心配をよそに、お喋りに花を咲かせている。 「えっとね、竜を探してるの!」 「リュウあるか!?」 レイリンがびっくりしたように言う。ちらり、と見やった視線の先に、キラキラした鱗が飾られていた。 「? どうしたの?」 「ふぅむ・・・リュウあるか・・・」 「これが、そうなの?」 メイズが鱗を示すと、レイリンは硬い顔つきでこっくりとうなずいた。 「・・・リュウ、見たいあるか?」 しばらく彼女は黙っていたが、そう切り出した。 「うん、見てみたい! ね、メイズ!」 「え、えぇ・・・」 レイリンは、「そうあるか・・・」と呟くと、腕組みをしてしばらく考えていたが、気を決してこう言った。 「絶対、誰にも言わないあるか?」 「うん」 「何を、ですか?」 無邪気に即答するリオを抑えて、メイズが尋ねた。 「ワタシの家、裕福違うね。でも、母様の病気の薬、欲しいね。だから父様、高利貸し金借りたよ。でもお金返さなきゃいけないある。だから、お店以外にもお金儲けしてるある」 ぽつぽつ、とレイリンが口を開いた。うんうん、とリオがうなずく。 「それで、これ出番よ」 レイリンは例の鱗を示すと、こう言った。 「役所持ってくと、この鱗買ってくれるあるね。割といいお値段、だからお金返せたね」 「政府が・・・?」 レイリンがうなずく。 「何でか知らないあるよ。けど、みんなリュウの鱗、狙てるあるね」 それからもう一度、レイリンはまっすぐな瞳でリオを見た。 「ワタシ、リュウたくさんいる場所知ってるあるね。でも、誰かに知られたら困るある」 「うん」 リオも真面目な顔つきでうなずき返す。 「誰にも言わない、約束するか?」 「うん、約束する」 ニッコリと、レイリンの顔が和らいだ。 「わかたよ。ワタシ、リュウの居場所教えるよ。その代わり、リオさんたちは鱗見付けたら私に教えて欲しいある」 「そのつもりです」 メイズがそう言い切った。 「私達は、竜を見たいだけですから」 「うん、そうそう!」 「謝々。取引成立ね」 レイリンはとても嬉しそうな顔で、リオの手を取ってぶんぶんと振った。 「じゃ、明日の朝早くに出掛けるあるね。大丈夫、きっと『地這竜』会えるよ」 「ちはいりゅう?」 「みんなそう呼んでるあるよ。見たらきっとびっくりするあるね」 「楽しみある」 「リオ、言葉遣いがうつってるわよ」 わあ、という風にリオは口に手を当てると、笑った。 「うつちゃたある」 「アイヤー、重症ね」 笑い声は夜を暖かく包み、明日へと続く。 リュウに会えるかもしれない――喜びと不安の入り混じった思いを胸に、三人は眠りについた。 果たしてその『地這竜』が、己をここまで突き動かした原因なのか、それはまだ、わからなかった。 ◆穂永(20) 不規則なエンジン音をたてながらも、航空機はなんとか迷い剣へ辿り着こうとしていた。大陸の姿がはっきり見えてくる。土の鼓動が伝わってくるのを、アーダは感じた。 「そういえば」と楽師が話し掛ける。「『迷い剣』にも、竜はいたな」 アーダは振り向いて、怪訝な顔つきを見せる。 「地這竜」と楽師が言う。 「悪いけど、現地での呼び名じゃなくて、共通語で言ってくんないかな?」 「スケイルド・ワーム」 アーダは大げさに肩をすくめる。 「あー、あれか。あんなもんを見て、どうしようってんだい」 風が吹く。楽師は帽子を抑える。 「あんなもんと言うが……あれも希少種だぞ」 「希少種ね、そうなったのは、つい最近なんだけどねえ」 一際強い風が吹いて、がたんと飛行機が揺れる。 「ダクスは、食ったことがあると言っていたな」 「あたしもあるよ。まあ、別に美味いってほどのもんじゃない。結構硬いしね。保存が利いて栄養価の高い、携帯向きの肉さ」 「あなたの時代には、雑穀と同じ価格で買えたそうだな」 「人を年寄りみたいに言うんじゃないよ。あれの肉や鱗の薬用効果については、そのころから指摘されていたしね。――雲の中に入るよ、気をつけな」 言葉が終わらないうちに、飛行機は灰色の雲の中に入った。楽師にはアーダの背中すらはっきり見えない。だがアーダには、雲の広がりも、その先に何があるかも見えていた。 「大陸間条約で売買が禁止されたのは、四年前だったか」 「ああ、でも逆効果だったね。禁止されれば価値は上がる、その辺のことを、役人どもは分かっちゃいないのさ」 「確かに、貿易商の間では、今でも密かに高値で取引されていると聞くが」 遠雷が聞こえた。 「心配しなくても、かなり遠いよ。――あの鱗ね、『迷い剣』の政府が横流ししてるって噂もあるよ」 「……まさか」 「さて、真偽は知らない。……『銀帽子』でも、鱗や肉はけっこう見かけるよ。裏通りの店じゃなく、公認の薬局とかで、堂々と売ってるのをね」 「禁止以前に仕入れたものかもしれない」 「そうかもしれないし、そうじゃないかもね。ただ楽師さん、あんたが思ってる以上に、世界ってやつは腐ってるのさ。その腐った部分が、目に触れにくいだけでね」 「しかし……政府が関わってるとなれば」 「うん、あの子たち、もしあのワームに関わると面倒な目に遭うかもね」 飛行機は雲を抜けた。奇岩の聳え立つ大陸『迷い剣』の姿が大きく迫っていた。 「さあ、『迷い剣』は近いよ。料金だけは、何があっても徴収しないとね!」 さて一方、メイズ一行は朝早くにレイリンのもとを発ち、『地這竜』が出ると教えてもらった場所へ向かっていた。首都からさして遠くないその場所は、びっしりと苔におおわれた岩が複雑に入り組み、あちこちに緑色の泉が湧いている、奇観の高原であった。 「そろそろ、見えてもいいはずだけど」とメイズがつぶやいた。 リオがふいと、足を止める。ビスが「どうした?」と声をかけ、その目線の先を追う。リオが見ていたのは苔におおわれていない、つるつるした灰色の岩で、小指ほどの大きさの緑色の虫がそこを這い登っていた。ところが岩には取っ掛かりがないため、虫はすぐにずり落ちてしまう。虫の姿はグロテスクだが、その動きはなんともなしに滑稽だ。 メイズも近寄ってきて、虫を見た。虫はなんとか、岩の上に這い上がったところだった。メイズは虫をつまんでみる。虫は身をよじって逃げようとする。 一見したところ、昆虫の幼虫のような形だが、緑色の鱗にびっしりと覆われている様は、爬虫類のようでもある。頭には――といっても、ここではしっぽの反対側、というくらいの意味だが――眼や触角の類は一切なく、ただ大きく丸い口があるばかりだ。口の端には小さな牙が二本生えている。 「珍しい虫だな」とビスが言う。 右手で虫をつまみ、左手を顎にやって、メイズは言う。「これ、スケイルド・ワームじゃないかな」 「私にも見せて~」とリオ。メイズは虫をリオに渡してやる。 「スケイルド・ワームっていうとアレか、食うと寿命が三十年延びるとかいう」 「うん、前にエル・ドレイクの怪しいお店で食べたことがあるわ」 「それ軽く違法じゃないか?」 「そうね、バレたら服役」 眺めるのに飽きたのか、リオは虫をメイズに返す。 「スケイルド・ワームは育つと大鰐ほども大きくなるらしいけど、これはまだ幼生みたいね。――もういいの、リオ?」 リオがうなずくと、メイズはその虫を、自分の口の中に放り込んでしまった。 「おいおい、生で食べて大丈夫なのか?」 「スケイルド・ワームは踊り食いが一番美味しいそうよ。身体の構造が単純で頑強だから、寄生虫もつかないし。――うん、あんまり美味しくないわね」 「美味くないのか」 「薬みたいなものだから」 雲はほとんど出ていないのに暗くなった。リオはふと振り向いて、硬直した。 「そうそう、スケイルド・ワームって親子の情が強くて、子供が殺されると親は地の果てまでも追ってくるとか聞くわね。まあ、こんな頭の悪そうな虫が、そういう行動をするわけないから、ただの伝説でしょうけど」 「あー、そうだろうなあ」 太くて長い影が、後ろの岩から三人の頭上に伸びていることに、メイズとビスは気づかない。 21(バーネット) 「リオ? どうしたの、変な顔して。あ、もしかしてあなたも食べてみたかったの?」 「だったらもう少し探してみようぜ。俺も食ってみたいし」 「そうね。メイリンの話によればそれなりの数はいるようだし、一、二匹ぐらいなんとかなるんじゃないかしら」 的外れな会話を続ける二人の後ろでそれは鎌首をもたげ、そして―― ギシャァァァァァァァァァァァァァァァッ!! 突然の轟音に二人は心の中で『もしかして……』と思いながらゆっくりと首を後ろに――音の発信源と思われる方向に向ける。そこには緑色の鱗に覆われた巨大な影が――つまるところ先ほどのスケイルド・ワームを数十倍の大きさにした生き物が聳え立っていた。 「えーと、もしかしなくてもお父さん……?」 「案外、お母さんかもね……」 二人の言葉など完全に無視して雄か雌かの判別などまったく付かない――ひょっとするとその区分すらないかもしれないその生き物はあるかどうかすら怪しい発声器官を全力で震わせ、再び咆哮した。 料亭兼宿屋「海雲亭」は本日もまあそこそこは盛況だった。 それほど大きいとは言い難い店ではあるが、昼時にもなれば店の大きさなどとは無関係に何人かの客が店の中に現れる。そこいらの大きな店と比べれば明らかに少ない人数ではあるが、店主であるレイリン一人で捌くには少々苦しいものがある。が、泣き言を言ってもどうにかなるわけもなく。よって彼女は今日もせっせと料理に励むのである。 額の汗を拭きながら出来上がった料理を皿に盛り付ける。実のところレイリンは忙しいのは嫌いではない。両親から学んだ料理の腕には若輩ながらそれなりに自信を持っているし、それにレイリン自身も料理をするのが好きだからだ。それに、『忙しい』イコール『儲かっている』なのだ。商売人としてこれ以上のことはない。 盛り付けを終えた皿を手に厨房を出る。厨房でも聞こえていた騒音がさらに大きくなる。注文したのは入り口付近に座るクロウの男だったはずだ。リビングテイルでは獣人をあまり見かけないため覚えやすかったのだ。ひょっとしたらその男もあの三人組同様旅人なのかもしれない。確認のために軽く周囲を見渡す。見知った顔もいればそうでないのもいるが、どちらかというと見知った顔のほうが多いようである。高利貸しとのごたごたで以前と比べ幾分か客足が遠のいてしまったが、それでも常連の客は贔屓にしてくれている。レイリンにとって――いや海雲亭の店主にとって本当にありがたいことだった。 注文した客を見つけそちらへ行こうとしたとき、突如、店の扉がやけに大きな音を立てて開かれた。――乱暴な客ある、と思ったことはおくびにも出さずレイリンはいつも通りの営業スマイルを浮かべて対応する。 「いらっしゃいま――」 「レイリンというのは君かな?」 とっておきの笑顔を思いっきり無視して入ってきたのは二人の男だった。両者とも濃い緑を基調としたまったく同じデザインの服を着ている。問いかけられたレイリンだけでなく周囲の客たちまでもがそちらへと目線を向けていた。騒がしかった店内が静まり返る。彼らの着ている服と、それの持つ意味を知らないものは迷い剣の住人には存在しない。 「確かにレイリンは私ね。それで何の用あるか」 「そうか」 平静を装って答えたレイリンに対して、男たちの片方が懐から何かの紙を取り出し突きつけ、言葉を発した。 「君には現在、密漁の疑いが出ている。おとなしく我々に付いてきてもらおう」 ――そのころ。 「ふっ。これくらい俺とメイズのコンビにかかればちょろいもんさ」 「わー!。二人ともかっこいい!」 「ふふ。そうだろそうだろー」 「あのねえ……」 ガッツポーズをするビス、ほめるリオ、そして呆れるメイズの前に巨大なスケイルド・ワームが横たわっている。少し前まではぴくぴくと痙攣していたが、それももう止まっているようだ。確かに大きかったがもともと大型動物を襲うことなどない生き物である。まあ、要するに動きが鈍かったのだ。 「ビス、あなた何もしてないでしょう。下手に近づけなかったし、矢も全然効かなかったじゃないの。結局止めを刺したのは私だったし」 「何を言ってるんだい、メイズ。俺が囮になって注意を引き、メイズが魔法で仕留める。完璧なコンビネーションじゃないか」 「……最初に『俺が仕留める』とか言ってたのはどこの誰だったかしら」 そう言いながらメイズは自分の手を見た。特に外傷はないのだが、先ほどから少しピリピリするような気がする。おそらく最後に放った特大の電撃のせいなのだろう。あれだけ強力な魔法を使ったのはいつ以来だろうか。でかいとはいえ所詮虫ではあったが、その単純さゆえの耐久力はたいしたものだった。 「ところでメイズ。こいつどうしようか」 そう言ってビスがスケイルド・ワーム(巨大)を指差して尋ねる。電撃で仕留めたせいか――というか炎や氷が効かなかったのだが――外見はやけにきれいなままで息絶えている。まあ、鱗の幾つかは焼け焦げてはいるようだが。 「そうね……。鱗は剥がして持って帰りましょう。レイリンへのお礼になるかもしれないし、薬にもなるって噂も聞くわ。肉は……一応、持てるだけは持って帰りましょう」 「じゃ、持てない分はここで食べてもいいよな?」 「ええ」 「リオも食べるー!」 「よーし。それじゃまずは鱗を剥がすぞー!」 「おー!」 解体作業に入る二人を尻目にメイズは近くの岩に背を預ける。魔法を使いすぎたのか、体が少し重く感じた。持ち帰った肉はレイリンに干し肉にでもしてもらおう。味はいまいちだが、栄養源としては問題ないだろう。そんなことを考えながらメイズの意識は次第に闇の中へと引き込まれていった。 首都リビングテイルで何が起こっているかなど知る由もなく。 22(日食) 「ただいまー!」 「リオ、まだ町の入り口よ・・・」 リビングテイルに帰ってきた頃になると、もうすっかり日は暮れていた。 リオは元気いっぱいのようだが、メイズは正直疲れてしまった。はやくレイリンの店に帰ってご飯を食べてお風呂に入ってさっさと寝たいというのが本音である。 夜になっても依然として活気を保つ首都リビングテイルの人ごみは、正直疲れた身にはこたえるのだ。 「ねえねえおとーさん、シシカバブだって!おいしいの?」 「まだ食べるのかよ!やめとけほんとに」 ぶーっとふてくされるリオ。この子は明らかに自分の体積以上のものを食べてるんじゃないかというのは気のせいだろうか 「一種の魔法でも使ってるのかしらね・・・」 「ん?どうしたんだメイズ。疲れてるんならこの俺のたくましい上腕二等筋で支えてやろうか?」 「なんでもないわ。って微妙な支え方ねそれも」 ビスの両手はふさがっている。解体した地這竜の鱗や肉の入った袋を持っているからだ。 「はっはっは。遠慮なんかいらないぞメイズ。俺たちの仲じゃないか」 「・・・あれ、なんなのかしら」 ビスの発言を軽くスルーして、メイズは異常に気づく。 なぜか町全体がピリピリしていて、道行く人の大半が小声でしゃべっているのだ。 「・・・特別高等捜査官が・・・・」 「・・・・・・まだ子供だって話だぜ・・・」 「しっ声が大きい!」 耳をすましてみると、やたらと物騒な単語が聞こえてくる。 「・・・なにがあったのかしら」 「心配するな。何があってもメイズは俺が守ってやるからな!」 ビスが意味も無く自慢の筋肉を強調する。もう無視することにしよう。 「あれ?レイリンのお店にまた人だかりができてるよ?」 「何かあったんですか?」 料亭兼宿屋「海雲亭」のまわりに群がる野次馬のひとり―ただし昼間も見かけた常連らしき人物―に問いかける。店が封鎖されていて中にも入れない以上、まずは事情を聞かないと対処のしようがない。 「ああ、嬢ちゃんたちか。いや、その、あんたたちが出かけたあとにね、」 「また借金取りがきたのか!」 ビスが吠える。興奮する親子を手で制して 「それから?」 「特高がこの店に来たんだよ。どうもレイリンちゃんに密猟の疑いがかかってるらしくてね」 「特高?」 「特別高等捜査官の略。重犯罪を専門に扱う連中さ。・・・噂によると、連中に捕まった奴はもう二度と戻ってこれないらしい」 「そんな!ヒドイよ!レイリンがなにしたっていうのさ!?」 「しっ声が大きい―いや、密猟はこの国じゃ大罪なんだ。でも借金もあったし、あの子も魔がさしたんじゃないかな」 そう言って男は深いため息をついた。 「そんな・・・レイリンがそんなことするわけないもん!」 「レイリンは、いったい何を密猟したんですか?」 「地這竜だよ。まったく、これまでほとんど規制されてなかったのに、なんであの役人連中はいきなり血相変えてきやがったのかね」 ◆藤枝(23) 首都リビングテイルの警察所、その取調室の奥の奥の、さらに奥まった地下にて。 「こぉらぁ~ッ!! もぉ!! 出すある!! ワタシが何をした言うあるか!?」 平たく言えば、そこは罪人を逗留する地下牢に近いものなのだが、そこにレイリンは入れられていた。 「そうねそうね! 嬢ちゃん、いいコト言うあるな! もっと言ってやるよろし!」 「・・・落ち着くよ、ど~せこっからじゃ何も聞こえないよ」 一緒にそこに入っていた人々も――どこをどう見ても、レイリンと同じく普通の町人のようにしか見えないのだが――口々にそう喋っていた。 と、ある者がこう呟いた。 「・・・あの、皆サン、少しよろしいアルか?」 何だ何だ、と騒ぎがその男性に集まった。ガヤガヤと少しうるさい中、しかしその男性はニッコリと笑ってこう続けた。 「もしや皆サンは・・・“密猟”の罪で、ここに連れて来られた違うか?」 途端に、人々の顔に驚きと恐怖の表情が浮かんだ。ギョッとしたように、お互いに口を硬く閉ざして男から距離をとる。 「・・・だとしたら、どうあるか?」 肯定はしないで、レイリンは果敢にも男にそう返した。明らかに一般人らしき人々は、レイリンと男のやり取りをはらはらしながら見守っている。男はもう一度、口を開いた。 「隠しても無駄アルよ。ワタクシ、全部知ってるアルね」 水を打ったように、シィンと牢屋が静まり返った。 不気味だ。 そんな恐ろしいことをするような人には見えない彼らは、挙動不審に辺りをきょろきょろと見回している。 だが、男は笑顔の中に真面目そうな筋を見せつつ、こう言い切った。 「警戒する、わかるアル。しかし、今はワタクシのコト、信じてほしいヨ」 「それ、どういう意味あるか?」 「ワタクシ、言ったハズよ。『全部』知ってると。皆サン、何故ここにいるか、その理由チャンと知ってるアルね。そう――」 男は少し深呼吸をしてから、厳しい顔付きになってこう告げた。 「――皆サン、『ワン・ギン』議員、知ってるハズよ」 何人かが頷く。それを確認してから、男は寂しそうにこう続けた。 「知らない人はもっとかわいそうアルね。覚えといてほしいヨ、『ワン・ギン』・・・皆サンを騙した、ヒドイ男」 「それ・・・どういうコトか?」 名前しか聞いたことがないような男で、会ったことすらないワン・ギンとやらに騙されるという意味を図りかねて、レイリンが皆を代表してそう尋ねた。男は言う。 「――皆サン、役所でこういう話、聞いたはずヨ。『合法的にお金稼ぐ方法、ある』と。血這竜の鱗や牙、爪なんかを見付けて、役所の『ある窓口』に持って来れば、換金する、と」 皆の表情から、それは聞いたということを確認すると、男はより一層つらそうに言葉を続けた。 「・・・血這竜の血や肉、高級ね。他の国に高く売れるヨ。もちろん、鱗や牙、爪なんかも、そこそこいい値つく。けど皆サン、血這竜、殺したアルか?」 「・・・そんなの無理ある。凶暴すぎて、手に負えないあるよ」 「そりゃそうだわ。なぁ?」 「確かに・・・怖くて近付いたことすらないね・・・」 「そうね、殺されてしまうよ!」 ようやく、口々にそう言葉が飛び交う。 「・・・そこネ」 男がそう呟くと、それが合図のようにまた静寂が戻った。 「――そう、血這竜、トテモ貴重。けど、肉を取るには殺さねばならないネ・・・とはいえ、強くて普通には無理ヨ。だから・・・専門家雇うアル」 ええ!?、とお互いに顔を見合わせる人々を笑顔で制しながら、彼は続けた。 「違う違う。ここにいる人はみんな普通の人。ただ単に、“密猟”が発覚した場合の・・・身代わりにされただけの人ヨ」 「身代わり・・・あるか!?」 「・・・そう。だから言った、ワン・ギンは・・・ヒドイ奴、と」 どよめく人々を笑顔でたしなめながら、彼は立ち上がった。 「皆サン・・・信じてほしいアル、ワタクシのこと。ここから出て、あの男・・・ワン・ギンの目論見、叩き潰し、皆サンの無実を証明するためにも・・・どうか、お願いアル」 深々と頭を下げる彼に、「やめな、兄ちゃん」と声がかかった。 「悪いのはワン・ギンある。兄ちゃんが頭を下げる筋合いは無いね。なぁ?」 「そうよそうよ!」 「そうと決まれば脱出――出来ないあるな。それができないから、困ってるよ」 勢いづいた人々だったが、そこに思い当たって、皆、思案顔になった。 そこへ、もう一度彼が声をかける。 「方法なら・・・あるネ」 賑やかな屋台が連なる大通りで、男が一人、はした金を手に店のおっちゃんと交渉を続けていた。 「だからぁ、もう少し安くしてくださいよぉ、この色男♪」 「兄ちゃん・・・兄ちゃんの辞書に、『諦める』ってぇ言葉は無いあるか?」 「ええ、ありませんとも!」 はぁ~、と溜息をつく店のおっちゃんに、まだまだ青年は食い下がった。その光景に、周囲には野次馬ばかりだ。「値切り大歓迎」の札を指差しながら、旅人風の青年と、ほとんどオマケをしたことの無い頑固なおっちゃんのどちらに軍配が上がるかを、面白そうに眺めている。 「7個で50! それ以上まかならんね!」 「これとこれ、2種類8個で53!」 そんな様子を、リビングテイルに着いたばかりの楽師タントリスとアーダが、これまた見物客に混じって見ていた。 「はぁ~、やるじゃないのさ、あの兄ちゃん。懐かしいねぇ・・・あたしもよくやったもんさ」 アーダに値切られた方はたまったものではなかったろうと思いながら、タントリスはその青年を眺め続けていた。 当然、彼は元々こういった事柄に興味は無い。しかし、何故だろうか――あの青年から目を離せない、妙な気配を感じ取ったのだ。 そしてその青年は、どこにでもいそうな軽快な旅人そのものといった感じで、楽しげにおっちゃんに最後の揺さぶりをかけていた。 「リビングテイルといえば、この『マン』! しかもここは隠れた名店中の名店! かの通にはたまらない『海雲亭』も捨て難いが、『マン』だけで言えばこちらの方がうまいと評判!! そんな、ねぇ、皆様! 食べたいのが人情って奴だよねぇ? しかも、安く!!」 「いや、これ以上はこっちが損するね。うちはもともと安いからね! この値段は譲れないあるな」 「そう来るかぁ・・・ならば3種類9個で60!!」 息の詰まるような暫くの間。そして―― 「負けたよ、兄ちゃん。もってけドロボー!」 おっちゃんがバン、と『肉まん』『桃まん』『辛まん』を袋詰めにして青年に渡した。 「はい、60! 商談成立!!」 ドッと周囲が沸いた。いいぞ兄ちゃん!、の掛け声と拍手、そして指笛が甲高く鳴る。 「いやぁ、どうもどうも」 爽やかに笑いながら去っていく青年を見送ろうとして――ふと、タントリスは目があった。ふわっと笑われて、それから彼は人ごみの中に消え去って行った。 「ふ、まだまだツメが甘いわね。あたしならもう少し安く・・・じゃなかった! そう、ひたってる場合じゃない!! 船代!! ・・・と、どうしたんだい? タントリス。ボーっとして」 「あ、いや・・・」 ――どこかで、会ったことがあるような気配がしたのだが――気のせいか。 「何でもない。しかし、迷い剣は広いぞ。どうやって捜すつもりだ?」 「そりゃああんた・・・カンよ! 何よその顔は。あのね、あたしのカンは昔っから中るのよ!?」 「・・・」 周囲を念のためもう一度だけ見渡してみる。もうあの青年はどこにもいない。 気のせいならばいい――タントリスは、「さあ、捜すわよ!」と鼻息も荒く歩き始めたアーダの後を追った。 青年は――アックスは――戦利品の『まん』を頬張りながら、雑踏から少し離れた通りに入った。裏道は薄暗く、喧騒が遠くに聞こえるだけでまるで別の場所のように静かだった。 と、そこに連絡が入る。 「ふぁい、もひもひ? はれ?」 「――ア・ッ・ク・ス・ゥ~!?」 イライラした女の声が、彼の耳にだけ響いた。 「はあ、はくひぇは。はんほひょう?」 「何やってんのよこの馬鹿! どうせあんたのことだから早速名物でも口にして上機嫌ってとこかしら!?」 「ひんほ!」 ビンゴ、とアックスは一人でポーズをとった。それから、これ以上相手を怒らせると後が怖いので、もったいないが、慌てて齧りかけの肉まんを飲み下した。 「じゃあ改めて。ラクセラ、何の用?」 「何の用、じゃないわよ! あの女は見つかったのかって聞いてんのよ!!」 言ってなかったよ、というセリフは自分の中で消化する。 「ほぼ、って答えじゃぁ、満足してもらえないかな~?」 「はぁ? どぉいう意味よ、アックス!」 「だぁからぁ~、先輩を呼び捨てにしちゃダメっぽくない?」 「うっせぇ!!」 本格的にラクセラがキレそうだと悟ったアックスは、咳払いをしてから話し始める。 「ラクセラちゃ~ん、美人が台無しだよ? ・・・つまりねぇ、もう『ワン・シャング』が手を打ったみたい・ってこと」 「あ~、あのワン・ギンとかいうエロ親父の息子の正義馬鹿ね?」 「そそ」 そして、今までにシャングから入った連絡をざっと彼女に説明する。 要約すると、彼の父が罪の無い一般人を密猟者に仕立て上げようとしており、そのリストの中に偶然、つい先日この迷い剣にやってきた『例の女』――メイズのことだ――と懇意になった少女がおり、その彼女をうまく利用して、誘い出そうとしているということだ。 「・・・で? 今はどの段階?」 「あー、そのレイリンちゃんを自宅に匿って――当然、他の人もいるけど――その証言を元に、父親を弾劾して議員辞めさせるってさ」 「誰がそんな政治的な事情を知りたがってんのよ! 察しなさいよね!!」 「えー、とりあえずレイリンちゃんが捕まった、ってのは周知の事実だから、ひょっとしたら助けに来るんじゃない?」 何その不確定要素、と呟いてラクセラはむっとしていた。そこに、面白いことを告げてやる。 「それよりも・・・あの楽師と空賊が来てる、っていうのはどうよ?」 「・・・まさか。奴らは銀帽子に――」 「それが本当なんだよなぁ~。たった今、すぐそこにいたんだからさ」 何でその場で始末しないのよ、という怒声は飛んでは来ない。今は日の高い、昼間だからだ。 「・・・それじゃ、もうあたしの役目は無いじゃない。馬鹿みたい」 「そう気を落とさない。ともかく、奴らがリビングテイルにいるのは確実・・・今夜あたり仕掛ける」 「獲物はどっちかに絞りなさいよね。早目が望ましいけれど、まだ時間はある・・・見失わなきゃいいのよ。それに、また怪我でもされたら大変だしね」 「心配してくれてんの? 珍しぃ」 「馬~鹿! 駒が減ると労力が増えんのよ! あのクソ馬も逃げやがったし――」 「――『エックス』も、だろ」 一瞬、凍りついたように静まり返る。ややあって、ラクセラが、 「そう・・・そうよ」 呟いた。 「・・・『ゼロ』も、そろそろ裏切りに報復すべきだ。だが・・・かつての親友をまだ、信じてるんだろうなぁ・・・甘いなぁ、あの人は」 「理想の違い・・・それとも方法かしら? ・・・理解しかねるわね。世界を秩序立てるために、多少の犠牲はつきものよ。そうでしょ」 「まあ、だろうなぁ。そうじゃないとここにはいないわけで」 “死装束”などという呼び名が付けられたとしても、それは自身の理念とは全く関係が無いのだ。そんなものは、姿無き彼らを恐れた人々が勝手につけた名に過ぎないのだから。 「それに、『多少』か・・・いいこと言うね、ラクセラ」 光る宮の月、そしてその首都ルリシェイダ。あれも『多少』の犠牲のうちに過ぎない。 “秩序”のための。 「まぁ、そぉいうワケで・・・こっちはこのアックスとシャング、それとサイに任せてもらうよ」 「そうね。こっちもいろいろと忙しくて・・・仮面の方がね。暫くは銀帽子に足止めよ・・・っはぁ、あんたみたいに旅人ならいいんだけどね」 「売れっ子の歌姫も楽じゃないね~?」 “存在しないもの”――それらが世界に関わるために被る仮面。面倒ではあるが、それが無ければ光の中に身を晒すことは出来ない。 しかし、この世界を統括していると思い込んでいる連中が、この世界の秩序を守っているのがこの“存在しないもの”だと知ったら――思わず、笑いがこぼれた。 「・・・何がおかしいのよ」 「いや、こっちの妄想。じゃ、また次回」 「・・・吉報以外は要らないわよ」 ふいに、聞こえてきた時と同じように響きがやんだ。 溜息を一つ。 ――世界のためとはいえ、休日返上も楽じゃない。 アックスは冷めかけて硬くなりかけている桃まんを手に取ると、口の中に入れた。この分では、楽しみにしていた「海雲亭」での食事は期待出来そうにも無い――もっとも、そこのオーナーが捕まってしまった以上、そんな機会はすでに皆無ではあるのだが。 ◆穂永(24) 「皆さん、ここから入るある」 連れてこられたのは、官僚や財閥の邸宅が立ち並ぶ高級住宅街の外れのほう。一際大きく目立つ建物の裏手だった。男が地面をぱんと蹴れば、バネ仕掛けの扉が跳ね上がる。 「えらいところ連れてきたね」 レイリンが思わずつぶやく。脱獄囚たちは今、彼らを捕らえた張本人・ワン・ギン議員邸宅の裏手にいるのだ。 「自分の家にかくまわれてるなんて、アイツだって夢にも思わないあるよ」 脱獄してきた一人がそう言って男を褒める。 「それだけじゃないね」男は言う。「今、アイツのところに客来てる。好都合ね」 脂ぎった顔に冷や汗をたらし、揉み手をしながら、ワン・ギン議員は客たちを眺めた。一人は銀帽子の副相サフィアで、真っ白な毛並みのクロウである。家の富と名声に後押しされ若くしてて副相の座についたとはいえ、本人はいたって清廉な官僚であり、銀帽子では「ホワイト・プリンセス」と呼ばれて人気がある。彼女の護衛についているのはあの金毛のガウルで、かなり長身のサフィアを小柄に見せている。一人は赤鎖群島の盟主セラ・ナズ・ウィワで、迷い剣から西では見ることも珍しい鱗類シー種の獣人である。すでに中年だが、艶っぽい面立ちはなお男どもの心を惑わすに足るものがある。こちらは酸いも甘いも嘗め尽くした熟練の外交官で、ワン・ギンにとっては最も油断ならぬ相手であった。護衛は連れていないが、秘書であり甥でもあるサイ・フェロ・ウィワを同行していた。光沢ある青の鱗が目立つ、たくましい青年である。 四人に囲まれると、ワン・ギンはまるで巨人の国に迷い込んだような気がして、さすがに落ち着かなかった。 「用向きは」とサフィアが口火を切る。「すでにお伝えした通りですが」 一区切りおいて、サフィアは続ける。 「スケイルド・ワームの取引がなおも公然と行われているのは、貿易相たるあなたの責任であると我々は考えます。この上取締りを行わないならば、我々はあなた方を大陸間連合の法廷へお招きすることも予定しています」 「もう一つ、付け加えなければならんことがある」とセラがあとを継ぐ。「私らの島で、最近、スケイルド・ワームの心臓を密輸していた組織を捕えた。彼らはどこの出身やった思います? 迷い剣なんやで」 スケイルド・ワームの心臓には他の部位と違い、麻薬成分が含まれている。これの取引は肉や鱗などの取引とは比較にならぬ重罪である。 「いやいや、はやはや」とワン・ギンは愛想笑いを浮かべながら、二人の詰問に応じた。「なにせ地這竜、もといスケイルド・ワームは高価な薬の原料になりますからなあ。わが国の国民は貧乏でして、はい、あなた方の国に比べれば、はい、貧乏なんでございますよ。はい、貧すれば鈍すで、高値で取引されてると知ると、はい、モラルもリスクもあったもんじゃございませんで」 「それでは答えになっていません!」とサフィアが立ち上がりかけたが、セラが彼女の手を引いて、抑えた。ワン・ギンは続けた。 「もちろんですね、我々が手を打たなかったわけじゃないです、はい。密猟者どもの検挙には全力をあげておりまして、はい、今日も二十人からの密猟者を摘発したところでございますよ」 「そんなら」とサイが進み出た。「その人らと会わせてもらえんやろか。そ、今日捕まえたって密猟者のことや。ホントにモラルもリスクもない連中かどうか、確かめさせてもらいましょ」 ワン・ギンは首を振った。 「そんな、皆様方のお目にかけるわけには参りません。眼の毒ですから、はい」 ところが「もう連れてきてるあるよ」とドアの向こうから大声が聞こえた。続いて使用人たちと争う声が聞こえ、そして――。 言うまでもないことだが、これはワン・シャングが今日の会談の前に、サイ・フェロ・ウィワとしめしあわせてやったことである。しかし、彼らの本当の目当てはまだ来ていない。 そのころ本当の目当てたちは、誰もいなくなった海雲亭でぐったりと倒れていた。 倒れた理由はこうだ。 「ともかく、今日眠るところを探さないと」とまともなことを言い出したビスに、メイズは「ここに泊まればいいのよ」と答えた。 ビスが目を丸くすると、メイズは言った。 「今からじゃどこの宿屋も閉まってるし、なにより今日の分の宿代は払っちゃったもの、泊まらせてもらえないなんて法はないわ。ふん、どうせあの捜査官連中も、夜になれば帰っちゃうでしょ。で、裏口から忍び込んで寝ちゃえばおっけー」 「レイリンのことはどうするの?」とリオ。「助けないわけにはいかないよね?」 「うん、そうね。でも」とメイズ。「無考えに牢屋に突撃するわけにはいかないじゃない。まずはちゃんと作戦を立てないと。それに」と言っておいて、ビスの腹部に視線を送る。 「なるほど、腹が減っては戦はできぬか」とビス。「よし、まずはこのお土産でも食って、夜になってから動こう」 今になって思えば、メイズはワームの幼生を丸ごと――心臓ごと――食べたので、少しおかしくなっていたのだろう。持ち帰ったワームを調理するときも、心臓ごと茹でたので、ほかの部位や付け合せの野菜にまで麻薬成分が移ったのだ。で。 三人はつぶれて、眠ってしまったのである。 リオの影が薄い気がしたので。まあ、中身は空に等しいですが (バ) すいません短すぎでした・・・(日食) 『地這竜』が捜し求めている竜だとは限らない、というかハズレっぽいですな。 変な中国語はお約束と言うことで。(藤枝) 地這竜をめぐる裏の世界に巻き込まれ――るわけではない形でピンチになった主人公たちなのでありました。またゲテモノ食いな話でごめんなさい。穂永。 今度こそ裏の世界の陰謀に巻き込まれてます。はたしてどんな思惑が存在しているのか。えっ? バトル? ……なんですかそれは?(バーネット) 22話のナイスおじさんには名前がありません。どなたか気が向いたらつけてあげてください。死亡フラグ的なヤツでもいいから(日食) お懐かしのメンツとニューフェイス登場。で、結局『死装束』って何?(R) 展開を思いつかないからって、新キャラと麻薬で誤魔化すのは人間としてどうかと思ったりする。穂永。
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この病院には通い慣れていた。 俺は健康そのものだ。A型肝炎にかかった訳でもない。 俺は今、病室の前にいる。ドアの横にあるネームプレートには【如月 メイ】と書かれている。 ドアを開けると、少女がいる。 こいつが、俺の幼馴染みの如月メイ。 数年前から、体の末端から触覚が無くなっていく病気にかかって、病院での生活を送っている。 彼女は、俺が来たのに気がついたらしく、微笑んで迎えてくれた 「やっと来やがったか。糸篠廉人(れんと)君」 俺は、この名字が少し嫌いだ。 何故なら、フルネームで呼ばれると【愛しの廉人】って聞こえてしまうからだ。 でも、メイにならそう呼ばれても構わない。 メイと話をしていると、あっという間に夜になる。だけど、それでも構わない。 なぜなら、両親は出張で、二人とも明日の夜まで帰ってこないから。 「なあ、廉人。聴いてほしい願いがあるんだ」 メイの一言で、部屋を包む空気が変わった。 メイの顔も、深刻な表情を浮かべている。 「どういう、願いなんだ?それ、俺の力でも、叶えられるか?」 「ああ。廉人しか、アタシの願いを叶えられる人はいないよ」 メイの瞳が、妖しく輝いた。 「どんどん感覚が……無くなっていくんだ」 メイは、俺に目を向ける。 「足と、手の指先から……痛みや温もりが消えていくんだ。そして、何も感じなくなる。無痛症に……なっちまう」 メイは、俺の目の前で、服を脱ぎ始めた。 まだ19歳の俺の目に、メイの裸身が突き刺さる。 「アタシ、廉人と結婚したい。でも……その時になって何も感じられないのは凄く辛い。だから、今すぐに……」 一瞬だけ、俺は何も聞こえなくなった。 でも、メイの唇の動きから、俺はメイが何をしたいのかが理解できた。 服を脱いで、メイを抱きしめた。 「お、お前が望んだ事なんだからな!ど、どうなっても……知らないからな!」 そのまま、抱きしめたメイを、ベッドに押し倒した。 その先は、あんまり覚えてはいない。 ただ、覚えていたことは、お互いの体をなめまわしあったり、4回入れて4回中出ししたり、尻にも入れたり。 互いに動けば、互いに喘ぎ、泣いた。 幸福な時間だった。あんなに激しい初体験したのは、世界を探しても少ないだろう。 朝の5時に家に着いた。 今日も、メイの所に行こう。 たとえ、体が温もりを忘れても、心は決して温もりを忘れないから
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メイドイン俺 【めいどいんおれ】 ジャンル つくってあそぶ瞬間アクション 対応機種 ニンテンドーDS メディア 256MbitDSカード 発売元 任天堂 開発元 インテリジェントシステムズ 発売日 2009年4月29日 定価 4,800円 判定 良作 ポイント (プチゲームなら)どんなゲームでも作れるぞ。オブジェクト指向を理解できるゲーム製作入門にオススメ ワリオシリーズ 概要 スーパーツクリエイター21(ゲーム制作) 作り方教室(充実したチュートリアル) くみたて道場(プログラミング思考の指導) 俺たちの声 評価点 問題点 総評 その他 作品例 余談 概要 5秒または10秒で終わるプチゲームが豊富に盛り込まれているのが特徴の『メイド イン ワリオシリーズ』。 そのプチゲームをプレイヤー自身の手で作って遊ぶ…というコンセプトで生まれたコンストラクション系ツール。 パッケージのキャッチコピーの通り、自分で作って自分で遊ぶのはもちろん、ソフトを所持しているプレイヤーに配布して遊んでもらう事も自分がプチゲームをもらって遊ぶ事も可能。 2014年5月20日に任天堂がWi-Fiコネクションを終了したため、Wi-Fi機能は現在使用不可能。 スーパーツクリエイター21(ゲーム制作) プレイヤー側が行える操作方法は全てペンタッチのみ。作るのも遊ぶのもペン1本で賄える。(*1) ゲームツクリエイターでは「おえかき」「おとづくり」「くみたて」「せってい」の4つの工程を経た上でゲームが作ることが出来る。 「おえかき」でゲームに登場させるキャラや背景を作って、「くみたて」でゲーム中に登場するぶったい(キャラクター)の動きを「○○した時○○」の形で命令したりゲームの成功・失敗条件等を決めていく。 現在で言うところのビジュアルプログラミング(*2)であり、専門知識が無くても作ることができる。 「おとづくり」でゲームのイメージに合った音楽を作り、「せってい」でゲームの名前などを決めれば無事出荷される。 ツクリエイターではゲーム制作の他にもレコードツクリエイターで音楽を作ったり、マンガツクリエイターで4コマ漫画を作ることが出来る。 マンガツクリエイターではトーンやふきだし等が用意されており、レコードツクリエイターではゲーム作りで使いたくなった音楽を流用させることも可能。 ゲーム・レコード・マンガにそれぞれサンプルが用意されている。レコードのサンプルはクラシックや任天堂ゲームのBGMのアレンジ。 マンガのサンプルはしりあがり寿・中川いさみを始めとする漫画家によるもの。そしてその全てが超シュール。 作り方教室(充実したチュートリアル) 簡単にプチゲームが作れる! とは言ったものの、初見でツクリエイターを使いこなすのはほぼ不可能。そこでまず「作り方教室」という場所で講義を受ける事になる。 これがかなり丁寧で、簡単なゲームを実際に制作しながら、ゲーム制作が始めての人(ほとんどがそうだろうが)でもイラストの制作からAIの設定までを理解できる様になっている。 講義はワリオとペニーの対話形式であり、テキストもらしいネタを交えつつ未経験者がすんなり入り込めるよう工夫されている。 この講義を受けないとツクリエイターが起動しないようになっており、ろくに説明を読まずに勢いだけでゲーム作りを始めた結果、挫折……というありがちなパターンに陥らないよう配慮されている。 くみたて道場(プログラミング思考の指導) 作り方教室をクリアすると登場。 クイズ形式で「くみたて」の段階において、どのように組み立てれば正解へと導き出せるかといった問題が出題される。 押すとしばらく反応しないボタンや複数のアニメーションを連続再生させるといったゲーム制作で役立つことがある問題が中心となっている。 上記の作り方教室と違いこちらはやらなくてもゲーム作りが出来るが、遊び感覚で高度なテクニックが学べるため、やっておいて損はしない。 俺たちの声 ゲーム内に登場する掲示板。ネット上にあるような匿名の掲示板を模したものを覗く形になっており、会話の流れからツクリエイターの隠し機能や、ゲームを作る上でのアドバイスがわかるようになっている。 住人のキャラ付けがしっかりされており、実際のコミュニティを覗く気分にもなれる。ふけぇな… 評価点 ゲーム作りの体験が出来る 実際のゲーム作りにおける「プランナー」「プログラマー」「デザイナー」「コンポーザー」の仕事を擬似的に体感出来る。 プログラミング言語の知識が無くても作れる上にオブジェクト指向の勉強にも役立つので、ゲームクリエイターを目指す人には是非一度遊んでもらいたい。 プログラミングは従来のと異なり、ビジュアルプログラミングに近い仕様のため、専門知識が無くても組むことが出来る。 フラグ管理も実装されており、最初のうちはややこしいが上手く使えば面倒な処理を一括して賄えたりと便利。 近年では近い仕様のツールやアプリも普及されており、比較すると本作は出来ることが限られている。一方で、その分考える手間や工数が省ける上に作り方教室や組み立て道場で面白わかりやすく教えてくれるため、お手頃価格での制作ツールとして今もオススメ出来る。 素材を一から作ったり集めなくてもゲームを完成させることが出来る 「ゲーム作るには1から絵を描いたりプログラム考えたり音楽作らないといけない」という不安も心配無い。 メイドイン俺内にあるサンプルや、Wi-Fiで配信されているゲームのキャラクターをそのまま製作中のゲームに登場させることが出来る。 最初のうちはサンプルのゲームのグラフィック違いや、サンプルの素材を使って別のプチゲームを作ってみると良いだろう。それだけでも一つのゲームとして成り立つ。 さらに、動きや結果が一緒でいいのであれば、プログラムも流用させることが出来る。ゲーム画面にボタン操作を実装する場合、この機能を使えば作業の短縮化に繋がる。 音楽も流用だけでなく、イメージに合った音楽を制作してくれる機能「マエストロ」により、ゲームのイメージを伝えるだけで自動的に、数種類の音楽を作曲してくれる。 他にも自作のドット絵をスタンプとして保存することで背景一面に塗ったり出来る。サンプルのスタンプにはこれだけでマリオのゲームを作ることが出来るほど豊富。 それもめんどくさいという人はワリオカンパニーにてキャラクターの絵を書くだけでゲームが出来るアルバイトをすることも可能。但し一定のパターンのゲームしか出来ない問題点はある。 制作のハードルが低い 極端な話、プレイヤーにわかりやすく、かつ成功条件さえ成立すれば1つのゲームとして成り立つ。制作のコツさえつかんでしまえば短期間でたくさんのゲームを作り上げることができるようになり、制作のモチベーションも保ちやすい。 他のクリエイションツールソフトの場合、たとえ初心者向けであっても制作の手順とコツを理解してからひとつのゲームを作り上げるまでには多大な時間と手間を必要とする。更に初心者ユーザーは初めから市販ゲームのような大作を作ることに意識が向きがちであるため、いきなり規模の大きい作品を作ろうとハリキッてしまい結果、手間と苦労が大きすぎて挫折という顛末になりがちである。その点、作るものが規模の小さいプチゲームと予め決められている本作は、ゲーム制作の初心者にとって、ゲーム作りのプロセスを程よい規模で体験できるツールであるとも言え、非常に理に適っている。 プレイヤーの腕次第で様々なゲームを作り出せる 販売されている実際のゲームをメイドイン俺で再現するといった芸当も可能。 制限は厳しいのだが、中には本当にお金を払ってプレーしてもいいようなハイクオリティなものから、任天堂的・著作権的・公序良俗的にもギリ~アウトな代物、キワモノ、果ては定義を完全に無視した運ゲーまで有志によって多数のゲームが作られている。 組み立ての面で参考に出来る事はたくさんあるため、ツクリエイターで呼び出して中身を覗くと勉強になる。 説明書にある「どんなゲームでも作れるぞ。」という謳い文句に偽りは無いと言える。 作ったゲームを他の人に配布したり貰うことが出来る 「たくはいセンター」でWi-Fi経由で自分の作ったゲームを他のフレンドに配信したり、フレンドのゲームを一度に二つまで貰って遊ぶことが出来る。 更に貰ったゲーム素材は自身のゲーム作成に流用することが出来る。ドット絵が精巧で複雑な物を簡単に自分のゲームに使わせてもらう…といった芸当も可能。当たり前だが、もらった素材を使った作品は製作者の許可を得た上で配信するように。 そういうことをされるのが嫌な人は、素材が悪用されないようにロックをかけてゲームだけ遊ばせることもできる。 また配信したゲームは出荷本数という形でダウンロード数が表記される。これも製作者のモチベーション向上に繋がった。 現在は終了したが、定期的にテーマを決めたオリジナルゲームのコンテストも開かれていた。入賞者の作ったゲームを期間限定で配信されていた。 ゲーム以外にもマンガや音楽を作ることが出来る メインはゲーム制作ではあるが、レコード機能を用いて作曲が可能で、白黒で4コママンガの制作も可能。専用のスタンプやトーンも用意されている。マンガは最初と最後に簡単なSEをランダムで再生してくれる。 同じようにこちらもローカル・Wi-Fiを介してフレンドとの共有が可能だった。 サンプルゲームのコンプリートが従来作より楽 従来は一定ノルマのプチゲームをこなし、ボスゲームをクリアしないと次のステージへは行けなかったが、本作ではボスゲームをクリアせずとも1日おきにモナ→ジミー→アシュリー→オービュロン→ナインボルトと新しいステージが出現するようになった。作り方教室を全部見るとスタッフクレジットが解禁されるので、それがストーリーモードの役割を担っているためと思われる。 ただし「ごちゃまぜ」などのエンドレスタワーにあたるステージはサンプルゲームを全て出現させないと解禁されない。 セーブ・ロードにかかる時間が非常に短い DS用ソフトとしては初の試みとして、メディア媒体にNAND型フラッシュメモリを用いている。 お陰でツールソフトに付き物のデータ保存をかなりの高速で行なうことが可能となっていて、快適なプレイを実現している。そこそこ大容量のゲームでもセーブ・ロードに5秒以上かかる事は無いと言っていい。 これによりこまめなセーブも可能となり、制作のモチベーションも保ちやすいため制作によるストレスが大幅に緩和される。 ツクリエイターもセーブデータが2つあるため、1つ目の完成系を2つ目にコピーして手直しも出来る。これなら完成系のデータを滅茶苦茶にせず、取り返しがつくため、安心して改良作業に打ち込める。 問題点 ゲーム作成に飽きやすい ゲーム作り全てに言えることだが、動きが違ったりクオリティが劣ったり、思ったより面白くなかったりと、完成する前に心が折れてしまうことが多い。 初めからゲーム作りへの強い関心と制作にかけられる時間と根気のあるプレイヤーはともかく、特にゲーム制作に関心があるわけでもなく興味本位で手に取った若年層のプレイヤーなどは少し作ったらすぐ投げてしまうことが多く、中古に出回る原因にもなった。 本作は製作に重点を置いたソフトであるため、従来のメイドインワリオシリーズの遊んで楽しむイメージで購入したプレイヤーも多かったため、上記の結果になったと思われる。 使える機能や容量が少ない 使えるのは背景の1枚とオブジェクト(くみたて)の15個まで。容量や大小問わずに15個の個数制限があるため容量の節約を考えながら作る必要がある。 特に「おえかき」の場合、使える色が少ないため、色不足で表現に制限が出来てしまう等、表現するのに色々制約がある。 黄色、オレンジ。水色、青。と明るい色と濃い色といった感じで基本的な色は揃ってはいる。しかしピンク系がピンクと紫の中間のような色しか無かったり、こげ茶等のかなり濃い色は無いため、表現に苦労する。 複数の色を市松模様のように組み合わせて色を作るテクニックもある(最初から用意されているカラーにも含まれている)。しかしこれだと主線の色と被って混ざってしまう等の問題もある。 効果音も予め用意されたものしか使えず、自作することも出来ない。それなり種類はあるが、動物の鳴き声といった限定的なものもあり、人によって実用的なものは限られてしまう。 拡大、縮小、回転、点滅、変形、一時透明、等の便利機能は無い。これらのことをやりたい場合、イラストを増やしアニメーションするしかなく、簡単なことでもかなりの容量を食ってしまう。 こする、なぞるといったDSらしい動作は作れない。これらを作るとなると難しいと思われるため仕方がないが、十字ボタンやボタンを使用したギミックも作成不可。そのため作れるゲームは結局「どこかにタッチする」か「タッチで連打する」の二種くらいしか無い。 テスト中に物体のスイッチの有無の確認が出来るが、画面外に置いた物体は確認出来ない。 作成中、十字ボタンは場面によって対応してたりしてなかったりちぐはぐ。細かい操作が必要な場面では十字ボタンを使いたいものなのだが……。 これらの不満はこの手のコンストラクト系ツールの常としてつきまとう制約でもある。制限された環境の中で工夫を重ね試行錯誤を続ける根気と、そしてどんな作品を作りたいのかその明確なビジョンが必要なのだ。 そんな不満があるなかでも、紫と他の色を組み合わせてピンク色に見せるように作ったり、4コマ漫画を用いて説明書を用意したりとツクリエイター精神を発揮させたプレイヤーもいる。 難易度調整はゲームスピードが上がるだけ 過去作のメイドインワリオシリーズでは数が増えたりクリア条件が増えたりして難易度調整をしていたが、メイドイン俺ではゲームスピードが上がる以外に難易度を上げる方法が無い。 仕掛けをアトランダムに複数用意することで変化を持たせることは出来るが、あくまでランダムなので最初から難しい条件でゲームが始まることもある。 従来のメイドインワリオシリーズと比べるとゲームの質は低め ゲーム制作を重点に置いてるせいかサンプルゲームは過去作より少ない。画質も使える色の制限で見劣りがち。前作が同じDSの『さわるメイドインワリオ』だったため、比較すると見た目や操作性に劣っている。あちらは3Dも用いられたが本作は数色程度のドット絵しか使えない。 プチゲームの処理はタッチ操作にのみ対応で、「さわる」にあったスライドなどの様々な操作をさせることが出来ないのも製作の幅を狭めている。 十字ボタン操作も非対応なため、ゲーム上にコントローラを作ることは出来るが言うまでもなく非常に操作が不便。 現在ではWi-Fiコネクションサービスが終了してしまったため、ゲームを自由に集めづらくなっている。 他に過去作では定番だったミニゲームやおもちゃ要素が廃された。強いて言うならマンガやレコードがその立ち位置か。 しかしレコードを集めるにはミッションを達成する必要があり、現在は不可能なWi-Fiコネクションサービスを使用するミッションも多数あるため、収集は難しい。(貰えるレコードはある程度種別等は決まっているがランダムで、同じものを獲得する場合もあるが、全ミッションコンプすれば全レコードを獲得出来るようになっている。Wi-Fiコネクションサービス無しでコンプ可能かは不明) ボスゲームの練習が不可能 従来の「ずかん」に当たる「俺ショップ」にボスゲームは無く、ゲームコーナーでのぶっつけ本番しかプレイできない。 にもかかわらず本作はやたら難易度の高いボスゲームが多い。 ジミーステージの「ビリヤード」は球の動きがリアルであり、闇雲にショットするだけではファウルとなってしまう。 オービュロンステージの「すうじならべ」は3×3の8ピースに簡略化された所謂15パズルだが、15パズルというものは、「やり方を知っていれば1~2分でできるが、逆にやり方を知らなければ時間をかけても完成は困難」という二面性を持つパズルである。このゲームの対象世代である子供に自力で15パズルの解法を見つけさせるのはかなり厳しいものがある。だのにタイムオーバーになると「解けなかったんだから仕方ないよね」とばかりに容赦なくライフが減ってしまう。 ナインボルトステージの「ゲッソー」はマリオを操作し、不規則に動き回るゲッソーから逃げ回りながらコインを集める。だが操作はマリオの左右の矢印をタッチして行うため、スピードが上がるとタッチが追いつかずゲッソーに激突したり画面外に出てしまいミスとなってしまいやすい。 一方でモナステージの「ちゃくち」(3人の棒人間の体にくくりつけられた風船を割って陸に着地させる)とアシュリーステージの「スピードサンド」(食べられる具材だけをパンに挟んでサンドイッチを作る)は比較的簡単。 CERO(年齢制限)をすり抜けたゲームを作れてしまう 本作の対象年齢は全年齢対象(CERO A)である。が、年齢制限(CERO B~Z相当(*3))がつけられるような内容のプチゲームも作成できてしまう。そういったプチゲームもワイヤレス通信やWi-Fi通信で交換・配信できたため、対象年齢未満のプレイヤーも入手が可能であった。現に動画投稿サイトでは年齢制限がかけられる要素(セクシャルなど)を含んだプチゲームのプレイ動画が多数アップロードされている。 プチゲームのコンテスト開催時は利用規約に著作権・誹謗中傷・CEROに関わるゲームは審査対象外であったため公式経由のプチゲームは問題なかった。フレンド経由で手に入るプチゲームに制限の類が存在しなかったから発生した問題であった。 現在はWi-Fiサービスが既に終了しているため、こういったゲームが若年層のプレイヤーに流通する可能性は低い。 自由度が高いあまりの惨状なため、これらの事態を想定されても制限の類を設けなかったのはプレイヤーのモラルを信じ、自由に作れることにあえて制限をかけなかったものと思われる。 残念なことに今でも一部のプレイヤーにより如何わしい内容のプチゲームは公開されている。 この惨状が直接の原因かは不明だが、以後の任天堂の発売ソフトはツール機能が未実装だったり表現力が低い傾向にあった。 近年は再びツール機能が実装されつつあるが、ネットに投稿しても通報されて問題があれば削除されたりと厳しい制度となっている。 モナ達社員はワリオカンパニーを離れダイヤモンドソフトという会社に移籍しているがその理由は一切明らかにならない。 「俺たちの声」で「ワリオが怠けていたので愛想を尽かしたのではないか」と推測されている程度で本人達からの回答はない。わざわざ移籍させる必要性もあまりないはずである。 次回作『ゲーム ワリオ』では皆しれっとワリオカンパニーに戻っているのでモヤモヤが残るばかり。 総評 ゲーム制作を実際に体験し、その実力をコンテストという形式で発表して色々な人に作ったゲームを公開させたり出来たため、将来ゲームクリエイターを目指すプレイヤーの入門ソフトになったり、「○○のゲームをメイドインワリオで遊べたら」という想像を実現させてくれた。 公式配信サービスが終わってからも、動画サイト等で作品を公開したり配布したりするなど、ゲーム制作をするプレイヤーは数多くおり人気の根強さを物語っている。 Wi-Fiコネクションサービス自体が終了しユーザー間のやりとりが困難になった今、機能を強化した新作に期待する声も大きい。 近年はプログラミング学習環境も相まって構造の仕組みや理解を求められるため、身近で親しみやすい意味でも本作は先見の明を行ってたことに違いない。 その他 あそぶメイドイン俺(2009年、Wiiウェア) 自作したゲーム等を持っていく事ができる。DS版とは異なるサンプルゲームが72種類用意されており、これらもDSへの送信が可能。 リモコンを動かすことでペンを動かしAボタンを押すとタッチする判定が出る。お世辞にも操作性は優れていないので遊ぶ目的であればDSの方が優れている。 しかし画質は良く、取り込みも容易であるため動画投稿サイトでは本作を用いて動画投稿されていることが多い。 DS版と違いWiiウェア単体でゲーム制作は不可能。その代わり保存出来る容量が多いため保管庫として使用することが出来る。 他にもマンガツクリエイターの4コマも載せられているが、DS版同様シュールな内容に何も言え出せないものがある。 作ったプチゲームをSDカードに保存することが可能。これによりニンテンドーDSにもプチゲームを保存することが可能。 非公式な方法ではあるが、WiiのSDカードをPC等に移し、インターネットを通してプチゲームを他のユーザーとやり取りが可能。Wi-Fiサービスが終了した現在では唯一のプチゲームの共有手段である。 作品例 + ... 余談 Wi-Fiサービスの一つ「なんとアノ人がソフト」では実在する著名人やゲーム関連誌・業界関係者などが作成した俺ゲームが随時配信された。 有名どころでは『星のカービィ』や『大乱闘スマッシュブラザーズ』を生み出したゲームディレクターの桜井政博氏や、月刊コロコロコミックで長期連載中の『絶体絶命でんぢゃらすじーさんシリーズ』の作者である曽山一寿氏を始め、「週刊ファミ通」元編集長のバカタール加藤氏、ボタンを1秒間16連射で人気者の元ハドソン社員の『高橋名人』や人気声優の喜多村英梨氏らが制作したミニゲームが配信された。 なおこの企画に参加した最初の人物は、「3の倍数と3が付く数字のときだけアホになる」ネタでブームをおこした世界のナベアツ(現:桂三度)氏。本作発売前にCMで制作過程の様子が流されていた。 「さわる」でパーフェクトな身体を手に入れ、「おどる」でマッチョに変貌したDrクライゴアであるが、今作では「まわる」以前のデザインに戻ってしまった。 「スーパーツクリエイター21」は彼が発明したという設定になっている。 開発開始は『おどるメイド イン ワリオ』開発終了後であるが、創案とタイトルの決定は『あつまれ!!メイド イン ワリオ』開発終了後。本作発売よりも約5年半前から存在していた、ゲームボーイアドバンスの次世代機用ソフト企画だったのである。 動画投稿サイトには本作のプレイ動画が多数上がっているのだが、その中には、ゲーム会社に所属するプロの絵師がその会社のキャラクターを使って作成したものも含まれている。本作がプロからも高く評価されていることが窺える。 収録されたプチゲームのサンプルは全てスーパーツクリエイター21を介してスタッフが制作されたものとなっている。 本作の全てのグラフィックとBGMの音源は全てツクリエイターの素材と同じであり、ほとんどを使うことができる。(一部SEなどは収録されていない) ゲームのタイトルを「マリオペイント」にすると、はいけいやぶったい作成時のBGMが『マリオペイント』のものになるという小ワザがある。 「俺たちの声」でヒントを見ることができるが、勿論それ以前でも可能。当時遊んでいた層には感涙モノの仕様と言えよう。 なおマリオペイントもメイドイン俺も同じインテリジェントシステムズ開発である。 本作の「くみたて」は後にビジュアルプログラミング(VPL)として昇華され、本作以外にも似たような製作ツールが普及されている。 現在ではインターネットの普及やPC以外にタブレットも低年齢層にも手が届く環境となり触れる機会が生まれたが2009年当時にVPLを実現させた本作は先見の明を行っていた。 後に発売されたNintendo Switch用ソフト『ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング』はシステムこそ大きく違えど、任天堂発売のプログラミングを学べるソフトとしては後継という事もできるだろう。
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とっても便利なれどみらちゃんを便利に使うためのあれこれ れどみらって何?っておともだちはとりあえずggrks 導入したけどログとってくれないよ! 露店アイテム.csv(item.txt)の更新使い方 CSVファイルの挙動確認をリアルタイムで見たい(Win8以降) キーワード登録基本的な登録方法 ちょっと便利な応用編秘密PTさがすとき 叫び売り探すとき 自分の名前が呼ばれたときに反応するようにしたい! ポタだしの時刻メモりたい アイテムコード的なの おまけ 導入したけどログとってくれないよ! まず以下のことを試しましょう 管理者権限で実行する ファイアウォールを設定しているなられどみらを許可するWindows7 [スタート]→[コントロール パネル]→[Windows ファイアウォール]の[Windows ファイアウォールを介したプログラムまたは機能を許可する]をクリック→[設定の変更]→別のプログラムを追加かられどみらを追加 Windows8 コントロール パネル\すべてのコントロール パネル項目\Windows ファイアウォール から Windows ファイアウォールを介したアプリまたは機能を許可 かられどみらを許可 セキュリティソフトを導入しているならそっちのFWもれどみらを許可する れどみらのフォルダをC \Program FilesではなくC \redmiraなどにする れどみらのショートカットのプロパティを開いて↓のように数字を付けて起動させてみる。数字は5くらいまで試してみて! C \redmira\redmira.exe 1 C \redmira\redmira.exe 2 露店アイテム.csv(item.txt)の更新 露店アイテム_[年月].csvは露店を見た時のデータが記録されますどういうことかというと露店を見たときのデータが記録されるのです CSVファイルはエクセルかメモ帳で開けますメモ帳のほうが気分的にお手軽に開けます そのCSVファイルにある比較的新しいアイテムの名前を [不明アイテム] にしないためのファイルがこれです壺とかメイド獣人装備とかそのへん 使い方 item20160111.zipをダウンロードちゃん 添付ファイルを解凍します item.txtをれどみらログフォルダにいれます れどみらを再起動して露店をうろついてみます メイドや獣人装備の名前やクレストが露店アイテム_[年月].csvにちゃんと出てればおk 参考サイトhttp //yotsubadiary3.blog.fc2.com/ CSVファイルの挙動確認をリアルタイムで見たい(Win8以降) ログ検証用メモですスルーして れどみらログフォルダでファイルメニューからWindows PowerShellを開く Get-Content 露店アイテム_xxxx年xx月.csv -Wait -tail 0 コマンドプロンプトの場合 powershell -command Get-Content 露店アイテム_xxxx年xx月.csv -Wait -tail 0 入力した後に露店を開けば表示される キーワード登録 この機能マジ便利 音も鳴らせばさらに便利 秘密GHとかで呼ばれたときに反応したい!って人とか ボスの確認に使いたいとか 基本的な登録方法 これを登録すると誰かがオゥグンンて言ったときに反応するよ! オゥグンン ギルチャだとログ流れてURLコピペしにくい!ってときはhttpを追加してうまい! http ちょっと便利な応用編 秘密PTさがすとき カニ秘密をさがしたい!なんてときはこんな感じに登録 カニ かに 蟹 3行を1行にしたいならこんなかんじ (カニ|かに|蟹) |はORの意味だよ でもこれじゃ「たしかに」っていっても反応しちゃうからきっとこうやれば「たしかに」は反応しなくなる(1文字目は半角スペースだよ!) (?!.*たし)(カニ|かに|蟹) ポタあり秘密をさがしたいとき (ポタ|ぽた).*コボルト秘密 ついでに募集職もつけたいとき (ポタ|ぽた).*コボルト秘密.*BIS 叫び売り探すとき こんな叫びを拾いたいってとき 買い叫びの場合も同じようにできるます 売)フォムガ 出)フォムガ 求)ひゃくおくまんえん フォムガ売ります フォムガひゃくおくまんえんで売ります (?=.*(出|売))(?=.*(フォムガ|フォムガ)) なんかふざけたような記号がたくさん出てくるけど正規表現てやつらしいよ! 自分の名前が呼ばれたときに反応するようにしたい! 単純に名前登録すると自分が発言したときもひっかかっちゃいます>< こうやるとひっかからないみたいだよ 名前(?!.* ) ポタだしの時刻メモりたい チャットの行末が3桁もしくは4桁の数字の羅列だった場合に拾うよ! 全角でもおk このへんのを拾う 232 2323 2323 おるした2323 [0-90-9]{3,4}$ アイテムコード的なの ([0-9A-Z]{4}-){2} 4桁英数と[-]が2回連続してたら拾う手抜き 23HA-GE23-2323 2323-HAGE- おまけ あめおとこさん自身の発言はひろわずに以下だけ拾うつもり あめ あめお あめさん あめおさん あめお?(?!.*とこ)(さん)?
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☆タイトル 透明ちゃん3 ☆使用ツール RPGツクールVX Ace Lite ニコニコエディション ☆制作者 クリアちゃん ☆ソフト種別 フリーソフト ☆ジャンル RPG ゲーム概要 普通のRPGです。 たまに逃げゲーです。 みみよんの気ままな散歩の物語。 ※ゲーム内付属の取説参照。 舞台 始まりは天空世界。ですが今回は様々な土地を巡るそうです。 クリア ラスボスはいます。ご安心ください。 エンドロールを見ていただけると嬉しいです。 ただし、エンドロール中に画面を切り替えないで下さい。 音楽同期が死にます。
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雪の降る高原に、私は一人ぼっちでいた。一面真っ白で、何も見えない。 不安にかられて歩いていると、遠くの方から楽しそうな笑い声が近づいてきた。 「かまくら作ろう。」 「みんなで座れるソファを作ろう。」 「ソリで遊ぼうよ。」 なぜか懐かしい気持ちになる。キュートの皆だ。私は声のする方に向かって走り出す。 「舞美ちゃん。」 雪玉を栞菜にぶつけようとふざけている舞美ちゃんに声をかける。 振り向かない。 二度、三度と名前をよんでも、私のことなんか気が付かないみたいに誰も反応してくれなかった。 怖くなって舞美ちゃんに飛びつこうとしたけれど、私の体は舞美ちゃんをすり抜けた。雪の中にしりもちを付く。 「栞菜。えりかちゃん。ねえってば!」 とっさに投げた手元の雪さえ、誰にも届かずに地面に落ちた。 「楽しいね。」 「面白いね。」 「あっちでソリ競争やろうよ。」 またみんなが遠ざかっていく。 誰も私に気づいてくれない。私なんかいなくて当たり前のように、世界が循環していく。 嫌だ、舞はここだよ。誰か私を見つけて。ここにいるんだよ。 「舞ちゃん。」 ふりむくと、ベージュのハンチングを被った千聖が立っていた。 「舞ちゃん。遊ぼうよ。」 おそるおそる、差し出された手に触ってみる。 すり抜けない。暖かい千聖の手が、ぎゅっと握り返してくれた。 「舞ちゃん手冷たくなってるー」 千聖はうへへって楽しそうに笑っている。 よかった、千聖元に戻ったんだね。そして、ちゃんと舞のこと見つけてくれた。 誰も気づいてくれなくても、千聖だけは。 「皆のとこ行こう。一緒にソリ乗ろうよ。」 手を引っ張られて、転がりそうになりながら2人で走る。 「千聖。私、千聖にまだ謝ってない」 「なーに?聞こえないよぅ」 「うわっ」 千聖があんまり早く走るから、私はつまずいて転んでしまった。 手が離れる。千聖は気づいていないかのように、笑い声をあげながらみんなの輪の中に入っていく。 待って、やだよ。千聖、千聖!!」 「舞!大丈夫!?」 ? いきなり、舞美ちゃんのドアップが目の前にきた。 「舞、大丈夫?うなされてたけど」 何だ。夢か。千聖の手だと思って握っていたのは、舞美ちゃんの手だったのか。 「あれ、ここ・・・」 「ああ。タクシーの中でぐっすり寝てたから、とりあえず家にお泊りしてもらうことにしたんだ。舞のママには連絡してあるから、大丈夫。」 壁にかかっている時計を見ると、もうすぐ日付が変わるぐらいの時間だった。 よっぽど熟睡していたんだろうな。レッスンスタジオを出てからここにたどり着くまでのことが全く思い出せない。 「なっきーは?」 「家に帰ったよ。舞によろしくって。」 「ふぅん」 目が覚めてくると、今日一日にあったことが次々と頭をよぎっていく。 ダンスレッスン中に栞菜となっきーがケンカして、なっきーが居残り練習をするっていうから、ロビーで待っていた。 約束していたわけじゃないけど、千聖のことを話したかった。 なっきーは千聖のことを話せる、唯一の理解者だったから。ついさっきまでは。 しばらくたってもなっきーが階段を降りてこなかったから、様子を見にロッカーまでいくと、中で「あの千聖」が歌を歌っていた。 なっきーとの約束で、最近は挨拶ぐらいはするようにしてたけれど、やっぱりなるべく係わりを持ちたくなかった。 前の千聖と同じで、自分のパートと愛理のパートだけをずっと練習している。 何だよ。頭打っても愛理のことはちゃんとライバルだって覚えてるんだ。私が千聖にとってどんな存在だったのかも忘れちゃったくせに。 苛立つ気持ちを押さえて、廊下の端まで移動する。ちょうど入れ替わるようなタイミングで、なっきーがロッカーに入っていった。 しょうがない。もし2人が一緒に出てきたら、今日はあきらめて帰ろう。・・・話ぐらいは、聞いてもいいよね。 そう思ってドアの前まで行くと、千聖がなっきーに「私のライバルは愛理です」とかなんとか言っていた。 たよりない変なお嬢様キャラに変わっても、そういうことははっきりした口調で言えるんだね。むかつく。 そして、次になっきーが信じられないことを言った。 「千聖は変わってないね。前の千聖のままだね。」 その後のことは、あんまり覚えていない。 なっきーに文句を言ったような貴がする。 千聖を怒鳴りつけた気もする。 もしかして、暴力を振るったのかもしれない。 気がついたら、舞美ちゃんにすがりついて大泣きしていた。 こんなに泣いたのは初めてかもしれない。まだこめかみが痛い。 「舞、熱いココア入れたから、あっちで飲もう。」 こんな真夏に、Tシャツにハーフパンツでホットココアって。 「ありがとう。」 カップを受け取って、口をつける。 熱いけど、おいしかった。舞美ちゃんはかなりの天然だけど人の好みをよく記憶していて、 たまにこういう風にお茶を入れてくれることがあると、いつもそれぞれが一番おいしく飲めるように気を使ってくれる。 「おいしい?」 汗だくだくになりながら、舞美ちゃんが首をかしげる。 「うん。舞は砂糖少な目でミルクが多いのが好き。ちゃんと覚えていてくれたんだ。」 「そりゃあそうだよ、大好きなキュートのことですから。みんな特徴あって面白いから、なんか覚えちゃうんだよね。 愛理は味薄めでしょ、栞菜はココア粉大目にミルクたっぷり。ちっさーなんてココアも砂糖もミルクもがんがん入れて!とか言ってさ。・・・・あ、」 「・・・いいよ、別に。舞の勝手で今の千聖を受け入れられないだけなんだから、そんな風に気使わないで。」 心がかすっかすになっていたけど、まだ笑顔を作ることぐらいはできた。 「ねえ、舞。千聖のことなんだけど」 「今はその人の話したくない。」 「舞。・・・・ううん、そうか、それじゃ仕方ないね。違う話しよっか。あのさ、友達の話なんだけどね、最近。・・・」 舞美ちゃんの顔がちょっとだけ曇ったけれど、それを打ち消すように不自然に明るく振舞ってくれた。 「うそー。ありえないよ。」 「でも本当なんだって、私もびっくりしちゃってさあ」 “・・・バカじゃないの、周りの人傷つけて、あんた何で笑ってんの” 舞美ちゃんに調子を合わせて、楽しげに話す自分を、もう1人の自分が責めている声が聞こえた気がする。 会話が盛り上がれば盛り上がるほど、心には虚しさが降り積もっていった。 戻る TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
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うんこちゃん(本名 加藤純一)とは、ニコニコ動画でゲーム実況プレイ動画を投稿し一世を風靡したゲーム実況者であり、 現在は主にYouTubeLive、Twitchで生放送をしている配信者である。 ニコニコ大百科…大百科も情報満載なのでこちらもどうぞ。 人物 名前:うんこちゃん 本名:加藤純一 Steamのアカウント名:unkochan3 性別:男性 出身地:千葉県館山市 生年月日:1985年8月17日(37歳 ) 身長体重176cm 65kg→80kg 所属事務所:株式会社 MURASH 持病(心臓病):Wenkbach型第2度房室ブロック・発作性上室性頻拍・Mobitz II型房室ブロック 持病(精神疾患):性依存症・過敏性症候群ガス型・境界性パーソナリティ症候群・テクノ依存症・ニコチン依存症 好きな球団:巨人、横浜 名前の由来:まだ動画投稿者名が視聴者に非表示の頃に適当につけた名前であった。後に名前が公開されるようになり、そのまま定着した。 好きなもの:オクレイマン(詳しくは2012年モンスターファーム2配信を参照。) 元医療従事者。病院という名のブラック企業に勤めるソルジャーであったが、気を病み辞職。しばらく医療の場からは離れていたが2015年に多額の借金を負い再び病院勤務に復職。その後、配信に専念するため2016年夏に再び離職。 20代前半の頃は声が枯れると「神取忍」のような声になっていた。そのため、声が枯れると「かんどりじゃありませんようんこちゃんですよ。」と言うのが2010年頃の配信ではお決まりであった。 配信ではいつも元気で声の大きいうんこちゃんだが、リアルでは好青年。3人以上でいると黙ってしまう。 大学生時代はギャル男だった。週2で日焼けサロンに通い、肌は真っ黒だったらしい。渋谷のセンター街に行けばうんこちゃんに会えた時代があった。 吸っていたタバコはマルメンライト。2011年8月11日に禁煙開始。その後は年に数回クラブで飲んだ時のみ吸っていたが、2015年10月頃から喫煙頻度が高くなり、現在は喫煙者へと戻ってしまった。 2020年4月16日午前5 06 「今この時から禁煙を宣言する25で辞めて30から再び吸い始めてしまったが、今回でキッパリやめる」と禁煙を開始した。 2023年2月7日投稿の動画で982日間の禁煙生活が失敗したことを告白し、2023年の目標は「禁煙」と喫煙しながら発表した。 初代ニコ生チャンピオン(自称)。現在はインターネットヒーロー。 動物好き。現在ポメラニアン(ハナちゃん)とチワワ(ソラくん)とスコティッシュフォールド(ぶんたくん)と洋雑種系の猫(メアちゃん/メアリー)を飼っている。イタリアングレーハウンドのアルくんも飼っていたが、元彼女のゴロリと別れた際にゴロリが引き取った。過去にはハムスターやフクロモモンガも飼っていた。 二週間ほど捨て猫のミーちゃん(うんこちゃんはミミちゃんと言っている)を飼っていたが、現在は金持ちのババアに引き取られている プロ野球ファンで生粋の巨人ファンだが、横浜も好きで試合を観戦している。また嫌いな球団は中日(福留の「誠意は金で示してほしい」発言から)。 「Twitter」や「mixi」などのいわゆるSNSを毛嫌いしていたが、時代は移り変わり2015年6月よりTwitterを開始。当初は配信の通知用として使っていたが、現在は普通に呟いている。 実況を始めたきっかけはヒャダインさんのゴルベーザ四天王を見て「俺も面白い動画を投稿したい」とおもったから。 好きな実況者はしんすけ、つわはす、セピア、ペリカンなど。よく実況者をディスるが、ただの嫉妬である。 昔は歌い手を叩くことを職にしていたが、特に深い意味はない。現在Geroや蛇足との交流がある。 2017年末よりレギュラー番組「ニコ生☆音楽王」内の企画でギターを始めた。2018年9月の番組終了後はギターに触れている様子はない。 みくに(視聴者)から3DSをPCでキャプチャするための偽トロキャプチャを借りパクしていたが、2023年7月14日に投稿された動画内にて返却。直後、改めて借り直している。プロダクトキーは「BD2T−T2R6−2LW4−FUEG−JQ5Q」 steamのアカウントは「unkochan3」。ログアウトする度に忘れる。unkochan123456789はaabbccのアカウントなので間違いである。 配信内容 雑談、ゲーム、視聴者参加型の企画など。 大きな声が特徴。昔の家では大家さんによく怒られていたため、夜の時間帯は外部配信サイトでまったり配信することが多かった。現在は楽器OKのマンションに引っ越したので大家の危機からは脱した。 始まりのあいさつは「やあ」、終わりのあいさつは「ひん」。うんこちゃんが2010年頃に多用していたため視聴者に定着しているが、もう本人は使っていない。 息をするように嘘をつくことに定評がある。あまりに嘘をつくので、本当のことを言っても信じてもらえなくなってしまっている。元々は身バレを防ぐ為が一番の理由であったが、名前や素顔を公開して以降、個人情報に関してはガバガバになった。 略歴 2009年7月5日、ニコニコ動画に初めてゲーム実況動画を投稿。 2009年9月、生配信活動開始。 2010年3月30日、彼女に振られたことに心を病み、実況動画をすべて削除し引退。 2010年4月、同じくゲーム実況者であった蛟(か)の放送に出たことがきっかけで、次第に配信活動に復帰。以降、生配信者として活動するようになる。 2010年11月13日、第二次引退。 2011年1月8日、活動再開。 2011年5月15日、第三次引退。 2011年7月25日、活動再開。 2011年11月26日、第四次引退。 2012年2月3日、活動再開。 2012年6月9日、第五次引退。 2012年9月12日、活動再開。 2013年3月9日、第六次引退。 2013年6月28日、活動再開。 2013年11月12日の配信を最後に配信が途絶える。過去のような明確な引退宣言はなく、突如として音信が途絶えた。 2014年1月1日、1か月半ぶりの配信。音信不通に関して語られることはなかった。以降、月数回程度配信するようになる。板橋から新宿へ引っ越し。 2014年3月4日、個人情報を盾に配信を止めろといった主旨の脅迫を受けていたことが明らかにされた。これより配信復帰。 2015年3月、本名公開。 2015年7月、初顔出し。 2015年8月末より、高田健志(同じく配信者)と二人で企業チャンネルを開設し、初の公式の場へ。これを機に、医療従事者を本職としながらも生配信を仕事として生きていくことになる。 高田健志については【登場人物】参照。なお、高田健志とはその後決別しており、かとさんけんさんは解散済み。→3・28事件(仮称) 2015年11月~2017年8月まで、アダルト系チャンネルである『イベルト!チャンネル』のメインMCを担当。配信詳細はこちら →配信履歴(イベルトチャンネル) 2016年3月頃より、本職の病院勤務を辞め、芸能プロダクション「MURASH」に所属。以降、生配信やイベントMC等が本職となった。 2016年10月~2017年10月まで、ニコニコ生放送公式ラジオ番組『ニコラジ』のアシスタントを週2で担当。配信詳細はこちら →配信履歴(ニコラジ2016) 2017年10月~2018年9月まで、ニコニコ生放送公式音楽番組『ニコ生☆音楽王』のMCを音楽クリエイター オーイシマサヨシと2人で担当。配信詳細はこちら →配信履歴(ニコ生☆音楽王) 2018年5月8日、ニコ生+YouTubeLive合わせて同時接続数3万人突破(ニコ生立ち見S、YouTube急上昇4位) 2018年7月~2019年3月まで、AbemaTVにて初の冠番組『加藤純一の世界で一番ゲームを本気でやる男』放送。配信詳細はこちら→配信履歴(加藤純一の世界で一番ゲームを本気でやる男2018) 2018年7月よりゲームプラットフォーム『BlueStacks』の宣伝広報大使に就任。 2018年11月~、YouTubeLiveにて公式ラジオ番組『オーイシ✕加藤のピザラジオ』のMCを担当。ニコ生☆音楽王の後身番組であり、引き続きオーイシマサヨシと2人で担当している。 2018年12月13日、ニコニコ(niconico)賞を受賞 2019年5月5日、ポケモンエメラルド・バトルファクトリー配信にて同時接続数7.8万人突破。 2019年5月、5年間過ごしたレ○ディア西新宿から退去。品川へ移住。 2019年7月5日、実況活動10周年突破。記念放送→http //nico.ms/sm35476306 2020年2月18日、ポケセン封鎖verプラチナ配信にて同時接続数8.7万人突破 2020年3月16日、ポケセン封鎖verプラチナ配信にて自身が目標としていた同時接続数10万人を超え、同時接続数11.9万人を記録
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金ちゃん 金沢知樹(25歳) ホテル勤務 柔道2段 体重102kg 参加地点:お台場 帰国:バンコク(#27) 第一印象:あい 美女と野獣の… 金ちゃんに気持ちが傾くあいに全く気付かない。金ちゃんにとってあいは高嶺の花。自分を好きになってくれているとは夢にも思わない。 そして失恋(#9) 「この日が来るってわかってたのに。言いたい事を言えなかった。」 悔やみきれない想いが金ちゃんを襲う。 結果、あいはホリーとカップルになって帰国。
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メイド 人物一覧へ戻る 暗闇を差す一条の光 黒いドレス メイドさんのレースエプロン ヒールの靴音 洋服の修理 エルザの頭飾り 耳の尖ったコック ピカピカで整理整頓 怯える仔犬 怖がりのメイド エルザのデート 可愛らしいパーティホステス 輝くサマードレス 寝室を探索しましょう 嵐の使者 ハニーパンチ コーヒーの粉占い ほれ薬 毛皮のブーツは緑の手の中に 怖がりエルザ ひどい金切声 不思議な予感 宝石箱を探して ホイール付きのスーツケース 夜の翼 エルザと狼 純金の花 本泥棒 悪い時に転移 ベッドの下から物音が… メイドの悲しい涙 もう一人のジョバンニ