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478 名前:NPCさん[] 投稿日:2012/05/02(水) 23 16 55.59 ID LAJBWHBx なんとなく、国王が敵国のスパイだと背景表で振ったからと、妨害プレイしだしたキチガイを思い出した。 「ダイスで決まったことは絶対!」と自分が何で責められているかも理解できて無そうだった。 480 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2012/05/02(水) 23 21 38.98 ID ??? 478 他キャラの背景表を勝手に振らないでください>< 494 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2012/05/03(木) 00 54 24.34 ID ??? 本来の推奨プレイはどういうものなんだろうな >国王が敵国のスパイ 495 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2012/05/03(木) 00 57 49.11 ID ??? 破壊工作をしようとするも、大臣に諌められ、なんだかんだで善政を敷いている 498 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2012/05/03(木) 01 09 56.62 ID ??? 本来の推奨プレイは、使命の「宮廷のキャラとライバルになる」だろ フレーバーを生かすなら 人質にとられてる家族の救出作戦シナリオとか 関係改善の努力で過去の因縁を調べて解消するシナリオとか 499 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2012/05/03(木) 01 28 44.09 ID ??? それを「民」や「民の声」を浪費して、 他人の行動には(ルールではそれぞれのクラスの権限が規定されてるが、それを逸脱したフレーバーの国王権限で) ケチつけてセッション失敗するために全力でとりかかり 最初は面白がってた他の宮廷メンバー全員と対立して PCとPLの区別をつけろと言われても聞く耳持たず ロールプレイで「暗君には退場してもらおうか」となったら 「俺は、ちゃんとルール通りプレイしてるのに何故受け入れない!」とPL発言で返すとか 疲れたというか、憑かれているとしか 迷宮キングダムみたいな、ルール通りに遊べばある程度の楽しみは保障されてるシステムでも 困は、問題を起こせるんだなと。 スレ324
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書いた人 ヤリまむあき 書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 703 ゆー具 ふたば系ゆっくりいじめ 708 売ゆん婦 ふたば系ゆっくりいじめ 717 売ゆん婦2 ふたば系ゆっくりいじめ 723 売ゆん婦3 ふたば系ゆっくりいじめ 730 ゆー具 鬼畜眼鏡編 ふたば系ゆっくりいじめ 772 情けはゆっくりの為ならず ふたば系ゆっくりいじめ 798 売ゆん婦4 ふたば系ゆっくりいじめ 867 Can ゆー defend? 前編 ふたば系ゆっくりいじめ 960 Can ゆー defend? 中編 ふたば系ゆっくりいじめ 962 他ゆん事 『Can ゆー defend? 後編』 一、 地面に染み付いた黒い餡子となった子れいむ。 生前の愛らしい姿は土と混ざり、何処がどの部位だったか、最早皮以外区別がつかない。 まりさの耳には、子れいむのゆっくりできたおうた、そして死ぬ寸前の濁った声が残っていた。 (なんで? おちびちゃんのおうたはとってもかんどうできたのに、なんでにんげんさんはおちびちゃんをあんなひどいめにあわせたの? どうしておちびちゃんがころされなきゃいけないの?) どうしてあのおうたが少年達の心を揺さぶらなかったのか。 まりさなりに考えた結果、結論を出した。 「わかったよ……」 「分かった? 何が?」 顔を上げたまりさの顔は、理不尽に心優しい我が子を奪われた憎しみに染まっていた。 憎しみで相手が殺せたら、と思っているであろう。 「……にんげんさんたちは、どうしようもないげすなんだね!!」 「ゲス?」 「にんげんさんは、あんなにゆっくりしてたかわいいおちびちゃんがうたったとってもじょうずなおうたをきいたのに、もうひとりのおちびちゃんをはなしてくれなかったよ!! ありすにあやまらなかったよ!! それどころかおちびちゃんのおくちをちぎって、おちびちゃんがおうたをうたえないようにして、こ、ころしちゃったんだよ!! これがげすじゃなかったらいったいなんなのぉおおおおお!? どうみたってげすでしょぉおおおおおお!!!」 興奮しているせいで大変聞き取りにくい話だったが、内容を整理するとこういうことだ。 良心の呵責があるならば、あんなに感動的な歌を聴いておいて悔い改めない筈が無い。 すぐさま子れいむの要求を呑み、これまで一家や群れの仲間達に対しての罪を謝罪するのが当然だ。 それなのに少年達は、寛大にも彼等を許そうとした子れいむを惨殺した。 これが鬼畜の所業でなかったら一体なんだと言うのか。 一応、話の筋が通っていないというわけではない。 「ふうん、そんなこと考えてたんだ」 「わかったらおちびちゃんをかえしてよぉおおおおお!! できないでしょ!? ゆっくりはね、しんじゃったらずっとゆっくりしたままなんだよ!? おちびちゃんでもそんなことしってるのに、にんげんさんはわからなかったのぉおおお!?」 「れいむがぽんぽんをいためてうんだのにぃいいいい!!」 「れいみゅのおうたはすごかったんだよ!! あのおうたがもうきけにゃいなんて、しぇかいのそんしつだよ!!」 「ゆぇえええええええええん! おにぇーちゃぁああああん!!」 まりさ一家が拙いながらも死んだ子れいむの命の尊さを少年達に訴えかける。 人間にとってまりさ達ゆっくりの命など、羽のように軽いということにまだ気がついていないのだろうか。 「いや、俺達だって知ってたけど」 「しってておちびちゃんをころしたの!? だったら、にんげんさんはくずだよ!! あくまだよ!! ゆっくりでなしだよ!!」 「当然だ、ゆっくりじゃないからな」 少年達は、命が一度失われたら二度と戻らないことを理解していた。 理解してやったというなら、彼等は救いようの無い極悪人だ。 許してはおけない、しかし、先程自分の攻撃がまったく少年達に通用しなかった事を考えると、どうしても彼等に制裁を加えることに対し二の足を踏んでしまう。 そうなっては無駄死にだ。 (ごめんね、おちびちゃん。まもるっていったのに……。おちびちゃんのかたきもとれないまりさは、だめなおとうさんだよ……) こうなっては、できるだけ下手に出て残りの家族だけでも守るしかない。 腹に据えかねても、まりさは彼等に勝てないのだから。 「に、にんげんさん。まりさたちのだいじなかわいいかわいいおちびちゃんをころしたことは、ゆるしたくないけどゆるしてあげるよ」 「まりさ!?」 れいむがまりさの言葉に驚き声を荒げる。 「れいむはだまっててね! ……まりさだって、ほんとはこんなげすゆるしたくないけど、みんなをまもるためなんだよ!!」 「ゆぅ……」 全身の震えからまりさの苦渋が見て取れる。 屈辱や憎悪を押さえ込み、奥歯を噛み締めていた。 「だから、だからもうまりさたちにかまわないでほしいよ!! まりさたちは、ここでゆっくりしてただけなんだよ!! むしさんやおはなさんをたべて、しずかにくらしてただけだったんだよ!! にんげんさんにめいわくなんてかけてなかったよ!!」 事実上の敗北宣言だった。 「おとーしゃん、こんなのってないよ……」 子まりさは少年の掌の中で悔し涙を流す。 その感触は握っていた少年を不快にさせ、ほんの少しまた力が込められた。 「ゆぎいいいいいい!!」 「おちびちゃん!! まりさは、まりさたちにひどいことしないでっていったよ!! ゆるしたくないけどゆるしてあげるっていったよ!! だからさっさとおちびちゃんをはなしてね!!」 まりさ達からすれば認め難い条件を呑んでやるというのに、なぜこの人間達はまだおちびちゃんを解放しないのだろう。 そういう肝心な所で上から目線な態度が更に状況を悪化させているのに、それを止めようとしない。 「クロボウシ、お前の話には間違いがある。一つは、あのチビ赤リボンのおうたとやらが騒音だということを理解していないことだ」 別の少年が赤ゆ達に近づき、傍にいたれいむが反応できないほどの速度で彼女達を奪い去る。 気がついた時には、赤ちゃん達は少年の手の中にいた。 「「おしょりゃをとんでりゅみちゃい!!」」 「「おしょりゃをとんでりゅみちゃい!! ……ここきょわいよぉおおお!! おろしちぇええええ!!」」 急に高所に持ち上げられて視線の高さ驚き、状況も理解できず暢気に喜んでいる赤れいむ二匹に怯える赤まりさ二匹、危機感は赤まりさの方が強いようだ。 「あかちゃぁああああん!!」 「れいむのあかちゃんかえせぇえええええ!!」 これで子供達全員がゆん質にされてしまった。 それより、子れいむのおうたが雑音だというのはどういうことか。 ゆっくりしていない人間は芸術に対する感覚すら狂ってしまっているのかもしれない。 「あんなものが歌なら、それこそ鳥の鳴き声の方がましだぜ」 「にんげんさんのおみみはくさってるの!?」 まりさは子れいむの名誉のために少年に反論する。 あれは、確かにゆっくりできたおうただったのだから。 「じゃあ、お前等が言う上手な歌の基準はなんだ?」 「かわいいおちびちゃんがうたったおうたがへたなはずないでしょ!! とりさんなんかといっしょにしないでね!!!」 それはまりさ達にとっての確定事項。 多少親馬鹿の贔屓目もあるが、ゆっくりにとって自分達がゆっくりした生活をしているということは存在意義にも関わることで、おうたはいわば“文化”なのだから。 時々聞こえる鳥さんのおうたは、五月蝿いだけでちっともゆっくりできない。 「おもいっきり身内贔屓じゃん。それを言うなら、お前等ナマクビマンジュウごときが出す雑音と歌を混同するなよ」 少年は赤れいむの一匹の左右のもみあげをつまみ、振り子のように揺らし始める。 前後への運動を加えらることで赤れいむのもみあげには自身の全体重が掛かるが、双方のもみあげを掴んでいるので負荷は分散されすぐに千切れるほどではなく、長く悲鳴と痛みに耐える表情を楽しめる。 主にれいむ種とぱちゅりー種に使われる緩めの虐待方法だ。 「いぢゃいいいいいいっ!! れーみ゛ゅのもみあげしゃんちぎれちゃぅううううう!!! おにぇがいだからはにゃしちぇえええええ!!!」 「手、離してやってもいいけどさ。そしたらお前落ちるぞ? 痛いぞ? それでもいいって言うんなら離してやるけど」 赤れいむは尻をぷりんぷりんと振って痛がる。 自慢のゆっくりしたもみあげは、今や己を苦しめる枷となっているのだ。 そして、言われたように少年の手から落ちたらどうなるだろうか? (ちにちゃくにゃい!! れーみゅはおにぇーちゃんみちゃいにちにちゃくにゃいよ!!) 姉のように、ぐしゃぐしゃに潰れてしまうのだろう。 赤れいむも己の危機に気がつき、少年に命乞いをする。 「はにゃさにゃいでぇえええええ!! おちたりゃれーみゅちんじゃうよぉおおお!!」 「ほほう、ならばもっと強く、落ちないように引っ張ってやろう」 ぐいっ、とさらにもみあげが引っ張られる。 髪の根元が何本か抜ける感触がした。 「ゆびぃいいいいい!!」 「おお、いい声だ。お前、お姉ちゃんなんかよりよっぽど歌上手いんじゃね? 俺等はこっちの方が好みだぞ」 赤れいむの悲鳴は、少年達にとっての音楽。 少なくともおうたのような雑音より楽しめることは間違いない。 「いたがってるよ!! やめてあげてね!!!」 「あかちゃんがないてるでしょぉおおおおお!! それのどこがおうたなのぉおおおおお!?」 まりさとれいむの訴えは通じない。 やがて、耐久力の限界に達したもみあげが遂に音を立てて両方とも千切れた。 「ゆ゛ぅううっ!!!」 赤れいむは宙を舞う感覚を一瞬味わい、柔らかい背中から地面に落ちた。 ぺしゃっ、という軽い音だが、赤れいむにとっては体内の餡子が全て吐き出されそうなほどの衝撃である。 その口の端からは黒い餡子が流れ始めた。 子れいむのもみあげを持った少年は、まるでゴミのようにそれらを放り捨てる。 「あかちゃぁああああんっ!!! なおってね!! ゆっくりしないでなおってね!!」 まだ赤れいむには息がある、手遅れではない。 今度こそ可愛い子供を死なせるものか。 「れいむはあかちゃんをぺーろぺーろしてなおしてあげてね!! まりさはそっとあかちゃんをひっくりかえすよ!!」 「わかったよ!!」 少年達はまりさ達の行動を阻みはしない。 無力なゆっくりがどこまで希望を捨てずにいられるか楽しんでいるのだ。 それゆえまりさとれいむだけはあえて捕獲しておらず、自由に動けるようにしている。 一応ゆん質がいるのだから無謀な行動はしないだろうし、逃げたら逃げたで楽しめるのだ。 「まりさのあかちゃん!!! まりさがたすけてあげるからね!!!」 まりさ達には家族愛という概念があるのか、子供を見捨てるようなことはせずひたすら傷ついた赤ちゃんを助けようとしている。 親としてはそれでいいのかもしれないが、さっさと見捨てて逃げ出して、また新しい子供を作った方が生存率が高い。 どうしようもなく貧弱なナマモノとしては、自分達の能力を弁えていない間違った生き方だ。 「おちょー、しゃ、れーみゅ、いちゃい……」 「あかちゃん!! いたいのいたいのとんでけー、だよ!!!」 「ぺーろぺーろ!!! あかちゃんのせなかさんはゆっくりしてね!!!」 もみあげを失い、すっかりゆっくりできない風貌になった赤れいむ。 そんな子にも変わらぬ愛情を示すまりさ達。 「間違い二つ目。お前等ちっとも可愛くないから」 「ふざけたこといわないでね!! まりさとれいむのおちびちゃんたちはみんなかわいいんだよ!!!」 「ふーん。なら、今そこに転がってる汚いのは本当に可愛いのか?」 「「ゆっ!?」」 少年の問いに即答できなかったまりさとれいむ。 確かに、今の赤れいむはぼろぼろでとても可愛いとは言えない。 もみあげはなく、飾りも汚れてしまっている。 だがここで即座に否定しないということは、少年の言葉を認めてしまっているのと同義。 「……れーみゅ、きゃわいくにゃいにょ? ……れーみゅ、いらにゃいこにゃにょ?」 赤れいむは何も言わない両親に縋るような瞳を向ける。 ここで自分の存在を認められなかったらどうしようと、その瞳は不安で涙に濡れていた。 「そ、そんなことないよ!! ま、まりさのあかちゃんがかわいくないなんてことないよ!!」 「も、もみあげさんがなくてゆっくりできなくなっちゃったけど、それでもれいむのあかちゃんなんだよ!!」 「俺は、こいつが可愛いかどうかを聞いたんだ。もう一回聞くぞ、本当に可愛いのか?」 両親は必死に少ない語彙の中から言葉を捜し、場を取り繕おうとする。 だが、少年は灰色の回答を許さなかった。 あくまでも今の赤れいむが可愛いかそうでないかということだけを尋ねる。 「ゆぅ……」 「可愛くないとは言いたくない、けど、どう見ても可愛いとは言えないんだな。 よかったな、ちび赤リボン。お前が可愛くないことはお前のお父さん達のお墨付きだぞ。自分が可愛くない事が分かっただろ? そんなお前は、生きる価値が無いんだよ。りきゃいできりゅ?」 ストレートな悪意はそのまま赤れいむへの害となり、未熟な精神を傷つけた。 大好きな両親に自分の存在を肯定してもらえず、瞳からは生気が失われる。 生きようとする意志が感じられなくなり、 「あかちゃぁあああん!! おねんねしちゃだめだよ!! いまおねんねすると、ずっとゆっくりしちゃうんだよぉおおお!?」 赤れいむはゆっくりと瞼を閉じていく。 眠くてしょうがないのだ。 それに、さっきから背中から熱い何かが漏れ出していた。 「まりさ!!! おちびちゃんのあんこさんがとまってくれないよおおお!!!」 たたでさえ薄い赤ゆの皮は、衝撃ですっかり脆くなっていた。 そんな部分を懸命に舐めたらどうなるか、れいむは我が子を救おうと必死だったのだろうが、それは赤れいむの命を縮めるだけだった。 唾液が皮をふやけさせ、舌は皮を破ってしまったのである。 「れーみゅ、おねんね、しゅるにぇ……」 少しの間寝息を立てた後、赤れいむは静かに逝った。 その死に顔は、本来自分を優しく包み込んでくれる筈の両親から否定されたことによる諦観がはっきりと現れていた。 二、 赤れいむが死んだことを認められないまりさとれいむは、その亡骸の前で呆然としていた。 「こいつ等自分で子供に止め刺してやんの!」 「可哀想だねー」 何を言う、赤ちゃんに大怪我をさせたのはお前達じゃないか。 あんなに痛そうに泣いて、もみあげだってお前達が奪ったんじゃないか。 「ゆがぁあああああああああっ!! あかちゃんがしんだのはにんげんさんたちのせいでしょぉおおお!? まりさとれいむは、あかちゃんをたすけようとしただけだったのに!!」 肉体的な死因は主に少年達によるものだが、赤れいむが真に絶望したのは両親からの否定だったことをあくまでも理解しようとしない。 もう少し思い知らせてやる前に希望を与えてやろうと、少年達は子まりさを解放することにした。 「ほれ」 「ゆ? おとーしゃぁああああん! おかあしゃぁああああん! まりしゃこわかったよぉおおお!!」 そっと地面に降ろされた子まりさは、振り返ると両親の元に跳ねていった。 よほど怖かったのだろう。 「おちびちゃん! よしよし、よくがまんしたね!」 「おとーしゃん、れいみゅが、まりしゃのいもうとがぁああああ!!」 子れいむと赤れいむの死を悼む子まりさは、れいむのもみあげに撫でられながら嗚咽を漏らす。 自慢の俊足が敗れ、二人の妹達は殺されてしまった。 でも、絶対に人間には敵わないのだ。 純粋なスピードだけなら負けないのに。 「おい、小さいクロボウシ。ゲームをしよう」 「ま、まりしゃになんのようなにょ?」 「お前、俊足が自慢なんだってなぁ? だったらご自慢のスピードでこいつを助けてみろよ」 少年達の一人が子まりさを指名する。 その指先には、一緒に追いかけっこをして遊んだ妹の赤まりさが握られていた。 「おにぇーちゃぁあああん!! まりちゃをたちゅけちぇにぇえええええええ!!!」 「いもうとをいじめないでにぇ!! まりしゃにできることならするから、はやくたすけてあげてにぇ!!」 「まあまあ、話を聞けよ。ルールは簡単だ、こいつを落とす。それをお前が受け止めればこいつは返してやる。 でも、落ちる前にお前が受け止められなかったらそのまま地面に激突。単純だろ?」 子まりさは今度こそ自分の土俵で勝負できると思った。 なるほど、これなら勝敗を決めるのは純粋にスピードのみでそこに何らかの不正が介入する余地は無い。 人間の恐ろしいほどの力だって関係ないのだ、勝つ可能性は充分にある。 でも、もし間に合わなかったら妹は死んでしまうのではないか? 「ちなみに、勝負から逃げたらこいつはすぐ潰す。ゆっくりと、じわじわ苦しめて潰す」 「ゆぴぃ!?」 子まりさの逡巡を見抜いたかのようなタイミングで少年が話を続ける。 赤まりさは明確な処刑宣告に悲鳴を上げ、それが子まりさに決断をさせた。 「わかったよ! まりしゃ、やるよ!! にんげんしゃんにかっていもうとをとりもどすよ!!」 「そうこなっくっちゃ」 「おちびちゃん! まりさがかわるよ!!」 「駄目駄目、親の介入は禁止」 見かねたまりさが代わりに勝負を受けようとするが、それは不可能である。 これは、子まりさ自身が持つ“俊足”に対する自信をぶち壊すための遊び(ゲーム)なのだから。 「いいか、この線の後ろからスタートしろ」 「わかったよ!」 少年は地面にバットで一本の線を引き、スタートラインを作る。 そこと赤まりさの落下点と思われる場所はそう距離があるわけではなく、そんなに無茶な条件ではないと感じられた。 「俺が腕を振り上げたらスタートしていいぞ」 「かんたんだにぇ! にんげんしゃんに、こんどこそまりしゃのしゅんそくのしんかをみせてあげるよ!!」 子まりさは自信満々で、赤まりさにも笑顔を振り撒く。 「もうちょっとまっててにぇ! おねーちゃんのおぼうしさんでやさしくうけとめてあげりゅよ!!」 「ゆゆーん! おにぇーちゃんありがちょー!!」 赤まりさは大好きな姉に全幅の信頼を向け、自分が助かると疑ってすらいない。 「おちびちゃんならできるよ!」 「がんばってね! れいむたちがついてるよ!!」 まりさとれいむも、ゲームの条件が酷い物ではないと思ったのか、子まりさに全て任せる事にしたらしい。 自分達がしゃしゃり出て人間の機嫌を損ねたらいけないと判断したようだ。 「それじゃ、いくぞ」 少年が腕をゆっくりと振り被って赤まりさを自分の頭上まで持ち上げようとする。 赤まりさは先程よりさらに高くなった視界から見える世界に驚くが、これも姉が自分を助けてくれるまでの辛抱だと思って楽しむことにしたようだ。 (しゅっごくたかいにぇ!!) またスタートでの加速のために身体を曲げていた子まりさも、妹達をこ全ての方法で助け出してみせる、と考えていた。 自分が勝ったら人間さんは悔しがる筈、その後に挑発すれば、自分に有利なこのゲームを継続させる事ができる、と。 「ゆぅっ……!」 遂に少年の腕が頂上に達する。 それがスタートの合図となり、ほぼ同時に子まりさは走り出した。 フライングではなく、ほぼ完璧なスタート。 このまま順調に行けば、赤まりさが落ちてくる前に落下予測地点へと先回りできて悠々と妹を受け止められる。 だが、 「大地にっ、還れぇえええええええっ!!!」 「おしょりゃびゅっ!?」 少年は全力で赤まりさを握った腕を振り下ろし、彼女を落下予測地点へと寸分の狂いもなく投げた。 それは、もう投げるどころか叩きつけると言った方が正しかっただろう。 ゆっくり程度の反応速度では追いつくことすら許されず、赤まりさは地面に餡子色の花を咲かせ、数テンポ遅れてそこに到達した姉の顔にべったりと中身を付着させた。 風圧で、赤まりさのものだった帽子がやや離れた場所に落ちる。 「綺麗に弾けたな」 「ゆ? ま、まりしゃのいもうとは……?」 確かに妹は少年の手から離れた、それは分かっている。 なら、ここにいなくてはいけない赤まりさは一体何処に消えてしまったのか。 子まりさはきょろきょろと前後左右にせわしなく顔を向ける。 それは、赤まりさが潰れた瞬間を視認してしまったことを誤魔化す為の虚しい行為であった。 「あ、あかぢゃんがぁあああああ!?」 「ひどいぃいいいいい!! またしんじゃったよぉおおおおお!!!」 後ろから見守っていたまりさとれいむは、三匹めの我が子が殺されたことを嘆く。 両親の言葉を聞いた子まりさも、赤まりさが死んだことをようやく認めた。 「まりしゃは、しゅんそくで……。はやくて……。いもうともたすけて……」 自分の俊足は、肝心な時に何の役にも立たなかった。 なら、こんなあんよに何の意味があるのだろう。 妹一人すら救えない、こんなあんよに。 「何が俊足だよ。全然駄目じゃん」 「……ゆぐっ」 「そんなスピードでよく助けるだとか守るとか言えたもんだ、笑わせる」 「ゆぇええええええん!!!」 恥も外聞もなく、子まりさは泣き叫んだ。 信じていたものが、誇りが、思い上がりが打ち砕かれ、後には何も残らない。 「そんな役立たずな足は……」 「ゆえっ?」 少年の一人が子まりさを摘み上げると、そのあんよと顔の境目にハサミの刃を滑らせる。 「ゆひぃっ!!」 冷たい金属の感触は無機質な恐怖感を与えるものだった。 その刃にはクリームがついていてべとべとしており、子まりさの前にも誰かゆっくりがゆっくりできない目に遭わされたのだろうと分かってしまった。 そして、勢い良く刃は子まりさのあんよを切断する。 「ゆ゛ぎゃぁああああああっ!!!」 ざくっ、と小気味良い音がした後には、子まりさのあんよは体から離れていた。 「まりじゃの、まりじゃのがもじかのようなびぎゃぐがぁあああああ!!!」 己の命とお飾りと、同じくらい大切なあんよ。 それは永遠に子まりさから奪われた。 「いらないよなぁ?」 あんよは地面に投げ捨てられると、少年に踏まれ執拗なまでに磨り潰される。 よほどゆっくり風情に速さが足りないと侮辱されたことが頭にきたのだろう。 「まりざゆずりではんざむなおちびぢゃんの、ずまーどなあんよぐぅぁあああああ!!!」 「どぼじでごんなごどずるのぉおおおおお!?」 「勝負に負けたから罰ゲーム」 「そんなごどぎいでないよぉおおお!?」 「そりゃそうだ、今初めて言ったんだから」 両親の相手はほどほどに切り上げ、子まりさの餡子が零れ落ちないように地面に降ろす。 その際に、中身が直に地面と接触するような置き方をし、子まりさに苦痛を与える。 「い゛っ! い゛っ!!」 人間で言うなら、腰から下を切り落とされて臓器が露出したものを何の手当ても受けず、雑菌だらけの地面に置かれると言った方がその痛みの程度が伝わりやすいだろうか。 気が狂いそうな痛みが断続的に続き、今にも体を揺すって暴れたくなる衝動を必死に抑える子まりさ。 中身が失われたら、それは己の死に繋がることを本能的に分かっているのだろうか。 「でかいのに忠告するぞ。そいつ、下手に動かすと死ぬから」 「「ゆ゛うっ!?」」 まさに子まりさへと駆け出す寸前だった両親は、少年の忠告を聞いて思い止まる。 さっき赤れいむを過失によって死なせてしまったばかりなのだ。 「じゃあどうすれば……」 「放っておけば?」 自分がしておいて実に無責任なことを言う。 しかし、子まりさを少しでも長く現世に留めておきたいならば放っておく事が一番だった。 ゆっくりの治療などではかえってずっとゆっくりさせてしまうことになりかねないからだ。 ただ、それが本当に子まりさへの愛情になるかは疑問が残る。 一刻も早く楽にしてあげたほうが良いのかもしれない。 「そうそう、間違い三つ目。お前等、俺達に迷惑掛けてないって言ったな?」 「そ、そうだよ!! なのにどうしてこんな」 「生きてるだけで迷惑なんだよ。俺達だけじゃなくて、この地球上の生き物皆にとって」 「「ゆゆゆっ!?」」 それを言うなら人間もある意味ゆっくりと同じ部類に分類されるかもしれない。 だが幼い少年達は、まるで何処かの国のように彼等だけの理屈を強引にまりさ達へと押し付ける。 「そうだ、今俺達地球防衛軍ごっこやってるんだよな」 「うん。やっぱりこいつ等駆除するのって、地球の為になるんだね」 「善は急げだ、他のも手っ取り早く始末しよう」 のた打ち回って苦しむ子まりさを尻目に、少年達は淡々と“遊び”の続きの為の準備を始めた。 三、 五体満足な子供達は、赤れいむと赤まりさが一匹ずつ。 少年達は二匹を見比べると、赤れいむをチョイスした。 「赤リボンにしよう。さっきの奴の雑音がまだ耳に残っててすっげーむかつくから」 「どうちてぇえええええ!?」 子れいむの渾身のおうたは、赤れいむに八つ当たりの矛先を向けさせてしまった。 とんでもないとばっちりである。 「きゃわいいれーみゅがこまってりゅんだよぉおおお!!! おちょーしゃんもおかーしゃんもどーちてたちゅけてくれにゃいにょぉおおお!?」 他力本願だが、無力な赤ゆにとって両親はこの場で唯一頼れる存在なのだ。 姉達の内一人は死に、もう一人はかろうじて生きてはいるが動けない状態とどうしようもない。 「おねがいです!! れいむににたおちびちゃんはもう、そのあかちゃんしかいないんですぅううう!!! だからころさないでくださいぃいいい!!!」 自分に似た可愛い娘はもう赤れいむしかいない。 必死で何度も土下座をするれいむ。 上から目線だった言葉遣いも敬語になり、今までとは違う。 「分かったよ。殺さなきゃいいんだな?」 「はい! ありがどうございまずぅううう!!!」 「何勘違いしてやがる」 「ゆ?」 少年は正義の味方というより悪人らしい笑顔を浮かべると、赤れいむを持って近くに生えている木まで近付く。 「にゃにしゅるにょ!?」 「お前のお母さんが泣いて頼むもんだから、死刑だけは勘弁してやるよ」 丁度良い細さの枝を探し当てると、 「奥義、百舌鳥の早贄!!!」 「えげぇえええええっ!!!」 赤れいむの口を枝が貫く。 少年が強引に赤れいむを枝に突き通したのだ。 傷ついたのは口と、貫通した背中の傷だけなので餡子は漏れず、すぐに死に至ることはない。 モズは獲物を食べもせず木の枝に突き刺したままにすることがあるという。 この光景はまさしくそれに近いものがあるだろう。 もっとも、残酷さはそれを軽く上回っているが。 「一瞬で殺してやることもできたんだけどな、お前のお母さんが余計なこと言うから」 「れ、れいむのせいなの!?」 「ああ、可哀想に」 棒読みで少年がれいむを非難する。 「れ、れいむはあかちゃんを……」 「次はクロボウシな」 悲嘆に暮れるれいむを無視し、最後の赤ちゃんが標的にされた。 「もう、やめでぇえええ!!!」 「嫌だね」 もう何度懇願しただろう、まりさの願いはまたも黙殺される。 赤まりさは、夫婦にとっての最後の希望なのだ。 唯一五体満足で、少年達が思い止まればこれからもゆっくりできる可能性がある。 子まりさはあんよをうしなってもう動けないし、木の枝に縫いとめられて奇妙なオブジェと化した赤れいむはもう助からない。 だから、この赤ちゃんだけは……! 「痛いことはしない、でも、じわじわ苦しめてやる」 「ひゃみぇひぇひぇ! ひゃいひゃひょおひゅひ!!」 (やめちぇにぇ! まりちゃのおくち!!) チューブのようなものを咥えさせられ喚く赤まりさ。 抵抗していると、チューブの中から苦い液体が放出された。 形容し難い味が口内いっぱいに広がっていく。 (にぎゃいぃいいい!!! まじゅいぃいいい!!! こりぇどくはいっちぇりゅ!!!) 甘味を好むゆっくりの味覚にとって絶対に受け付けない味。 いや、およそ生きとし生けるものにとって、その味を好む物は存在しないだろう。 (こんにゃまじゅいもにょまりちゃにのましゃりゅなんちぇ!!) 文句を言ってやろうと口を開けようとすると、違和感を感じる。 (ゆ!? ゆゆ? ゆゆゆ!?) どうやっても口が開かないのだ。 「成功したか」 赤まりさが口に入れられたもの、それは瞬間接着剤。 口が小さい赤ゆに対してならそんなに多くの量を消費せず、容易に口腔を接着できるのだ。 これで、赤まりさは一生口を開く事ができなくなった。 それは、食事もできないということであり、死を意味する。 「ほれ」 「あかちゃん!!」 まりさの目の前に赤まりさが返還されるがうんともすんとも言わず、ただ涙を流し続けるだけだった。 「あかちゃん! しゃべれないの!?」 こくり、と体を前に倒す赤まりさ。 我が子達に待ち受ける暗い運命に、まりさは呻いた。 四、 これで、今生きているまりさの子供達の中で無事な者は誰一人いなくなった。 「よくも……」 落ち込んでいるまりさの耳に、これまでに一度も聞いた事が無い程低いれいむの声が聞こえた。 「よくも、れいむのかわいいかわいいおちびちゃんたちをぉおおおおおおっ!!!」 れいむが少年達に向けて特攻していたのだ。 人間に勝てないことはこれまでのことで分かっている、しかし理性を感情が上回ったのだ。 憎しみが導くままに、歯を剥き出しにして少しでも彼等に手傷を負わせてやろうとしたのだ。 おちびちゃん達の苦しみを、少しでも! こんなゲスにおちびちゃん達は理不尽に殺されて、傷つけられたんだ! 「だめだよ……」 まりさは、この次に起こる事を半ば予想していた。 「まって……」 少年がバットを流れるような動作で構えて、れいむが地面を蹴って飛び上がった。 「おねがいだから……」 少年の上半身が捻られ、バットがれいむ目掛けて襲い掛かる。 「やめてぇえええっ!!!」 それは、どちらに向かっての言葉だったのだろうか。 愛するれいむか、はたまた憎き少年か。 いずれにせよ手遅れだった。 「げべぇええええええっ!!!」 吸い込まれるように、れいむの体に少年のバットが直撃した。 上顎から上は衝撃で吹き飛び、後方にいたまりさと赤まりさに餡子や皮がまるでシャワーのように降りかかる。 勢いを失って落ちた下顎はしばらく舌をびくびくと痙攣させていたが、やがてその動きも止まった。 「れいむぅうううううううううううっ!!!」 たった今れいむを撲殺した少年は額を拭う仕草をして、 「正当防衛だからな」 と言った。 まりさは、結局家族を誰一人守れなかったのだ。 「あ……。ゆぁあっ……!」 呆然としている間に帽子が奪われ、ハサミで切り刻まれる。 「これで、お前はもうゆっくりできない」 「……して」 「え?」 「まりさを、まりさたちをころしてください……」 家族を誰一人守れない父親は、存在価値が無いのだ。 子まりさ、赤まりさ、赤れいむも長くはあるまい。 寧ろ、もう生きていたくないのだ。 早くあの世に行ってまた家族で皆仲良く暮らしたい。 今のまりさの願いはそれだけだった。 「どうする?」 「ん~」 少年達は考えながら時計を見て、 「却下」 それだけを告げた。 「……なんで? にんげんさんなら、まりさたちをころすなんてかんたんでしょ!?」 頼みもしないのに散々まりさ達を傷つけて殺したくせに! 「もう疲れた」 「それに、自分から殺してって言われたから萎えた」 「ていうか、飽きた」 「腹減ったし」 子供は飽きっぽいのだ。 勝手な理由で行動し、勝手な理由でそれを止める、自由気儘な存在。 その行動の対象が、今回偶々まりさ達一家やその所属していた群れだっただけの話。 ゆっくりにはどうしようもない、天災みたいなものだ。 「じゃーな」 「生きてたらまた会おうぜ」 「元気でなー」 「楽しかったぜ」 遊ぶだけ遊ぶと、少年達は足早に立ち去って行った。 彼らは家に戻り、暖かい夕食を食べて心地良い疲れと共に熟睡することだろう。 「……ゆ、ゆがぁああああああああああああああああああああああああっ!!!」 後には、ほんの少し前までとてもゆっくりしていたまりさ一家の成れの果てが残された。 五、 緩慢な動作でまりさは動き始めた。 「おちびちゃん……」 子まりさは、蟻に群がられていた。 自慢の俊足もあんよが失われていては逃げられず、餡子が漏れないように体を僅かに揺らすしか抵抗手段はない。 それなのに、蟻は小さい体を生かして地表から直接子まりさの体内に潜り込んで餡子を奪っていくのだ。 「ありざんやめでぇえええ!! まりじゃのあんごもっでがないでぇえええっ!!」 普段は遊び感覚で獲物としていた蟻、そんな矮小な存在に、今自分が捕食されようとしている。 「もうありざんたべまぜん!! だからやめでぇええええ!!!」 内側から侵食される恐怖を味わう子まりさを、まりさは救う事ができない。 子まりさ目当ての夥しい数の蟻から、赤まりさを守ることで手一杯だったのだ。 「おとーじゃんだじゅけでぇえええ!! なんでたじゅげでぐれないのぉおおお!! おがーじゃあああん!! れいみゅぅううう!!」 もう意識が混濁して喚き散らすことしかできず、子まりさは蟻達の栄養となるしかなかった。 真っ黒な塊と化し、声さえ出せなくなりながらも死ぬまでには翌日までかかり、貪られ続けたのである。 「ごめんね……」 赤れいむは、夕暮れ近くになってやってきたカラスにその身を啄ばまれていた。 何でも食べるカラスにとって赤ゆっくりはご馳走である。 「からすさんはおちびちゃんをたべないでね!! ぷくぅううううううっ!!!」 痛む体に鞭打って威嚇をするが、地面から見上げるだけでは当然カラスに太刀打ちできず、赤れいむがカラスの胃に収まるのを黙って見ているだけだった。 「……」 赤まりさを口に入れて巣の中に帰り、眠りにつく。 ご飯を食べる気分ではなかったし、食事ができない赤まりさの前で一人だけ夕食をとるのは憚られたからだ。 そうすれば、今日の事は悪夢で、目が覚めればまたゆっくりした家族の顔があるのだと儚い希望を抱きながら。 六、 目が覚めたまりさはおうちの中を見渡すと、そこには赤まりさしかいなかった。 現実は厳しく、夢ならばどんなによかったか。 「おはようあかちゃん……」 「……」 赤まりさは返事ができなかったが、目線を返す。 やはり食事をしていないから弱っているようだ。 「おとうさんは、だれかいきてるゆっくりがいないかみてくるよ。いいこにしててね」 「……」 外に出ると、昨日の惨劇の爪痕が色濃く残っていた。 れいむと子供達の死体は捕食されて幾らか減ってはいたが、それでも凄惨な光景だった。 「ゆ、ゆげぇえええっ!!!」 まりさはあまりの気分の悪さに餡子を吐き出し、荒い呼吸をする。 ありすの死体も、虫が集って直視できない状態になっていた。 その場から逃げ出すように急いで広場へと向かう。 「みんな、いない……」 そこも似たような有様で、息をしているゆっくりは一匹もいなかった。 比較的まともな形で死んでいるものはまだ良い方だったぐらいだ。 「……」 ありすのおうちだったところにも足を運んでみたが、やはりそこにも絶望しか残っていなかった。 ぱちゅりーは死んでいて、その付近には、彼女とありすの一粒種になる予定だった筈の赤ちゃんらしき死体が転がっているだけ。 これで、まりさの知り合いは皆死んでしまった事になる。 「ただいま……」 とぼとぼとおうちに帰ると、赤まりさは目を閉じていた。 「あかちゃん、おねむなの?」 舌で舐めると、こてん、と転がったまま微動だにしない。 「あかちゃん? おとうさんだよ?」 呼びかけても一向に起きない。 赤まりさは、餓死したのだ。 「みんな、しんじゃったよ……」 おうちは、相変わらず立派だった。 でも、大切な物は。 「れいむも、おちびちゃんたちも、ゆっくりぷれいすもなくなっちゃったよ」 家族や群れのゆっくりした仲間がいてこそのゆっくりプレイス。 「まりさは、なにもまもれなかったよ。やくそくしたのに、まもれなかったよ……。まりさは、まりさは……」 広くなったおうちの中で、まりさの呟きだけが何時までも聞こえていた。 七、 一方、まりさ一家を悲しみが襲った日、家に帰った少年の一人は用意されていた夕食を母親と食べていた。 「今日お父さん遅くなんの?」 「そうみたいね」 「今日はな、俺、地球を守ってたんだぜ」 「この子は訳分からないこと言って……」 溜め息をつく母親に、誤解されないよう分かりやすく説明する。 「えーと、地球防衛軍ごっこだよ。森入ってゆっくり殺して遊んでたんだ」 「何だ、いつもと似たようなことしてただけじゃないの。また大袈裟な」 人間にとって、このようなことは日常茶飯事なのであった。 餡庫始まってもう一年になるんですね。 この道に興味持って半年未満の自分ですが、おめでとう、とだけ言わせて貰います。 ふたば系ゆっくりいじめ保管庫見たら売春婦4に新しい挿絵が! 儚いあき様、有難うございます!! Can ゆー defend? 中編の子れいむのマクロスの奴パクったおうた、あれ自分で口ずさみながらチェックして書いてたんですが、親に聞かれて恥かいたのは黒歴史。 ヤリまむあきでした。
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「狭間に見た夢」 羽付きあき ・理不尽物です ・第三者視点です ・いくつかの独自設定を盛り込んでありますご注意を ・視点がコロコロ変わります。ご注意を ・・・子れいむの眼下には煌びやかな街の光が映し出されていた。 イルミネーションが星の様にキラキラと輝き、車のライトが流れる光の河を形作っている。 「ゆゆーんちょっちぇもきらきらしちぇきれいぢゃね!」 感嘆の声を上げる子れいむ。 後ろを振り向けば、フカフカの毛布のベッド、より取り見取りのあまあまの数々。 おうたを歌うステージ。底部に履く「おようふくさん」は子れいむのお気に入りばかりを何十着も用意されていた。 そう、自分は金バッジゆっくりなのだ。 子れいむはクッキーやチョコレート、ケーキなどのあまあまを夢中になって食べた。 「む~しゃむ~しゃ!ちあわちぇー!」 口の周りはチョコやクリームだらけ、幸せだった。はじける様な笑顔を浮かべ、次はステージの上で体をくーねくーねと動かして「おうた」を歌う。 「ゆ~ん♪ゆゆ~ん♪ゆっきゅり~♪ゆっきゅりしちぇいっちぇ~ね~♪」 子れいむは今、幸せだった。 快適な「おうち」頬っぺたが落ちるほどの甘い「あまあま」ふわふわの「べっど」 そして飾りに輝く金バッジ。 「ゆふふ!おちびちゃんとってもゆっくりしてるね!」 「ゆゆ!おきゃあしゃん!ゆっくりしちぇいっちぇね!」 「ゆっくりしていってね!」 親れいむが声をかける。モチモチの小麦粉の肌にしっとりとした砂糖細工の髪、そして皺ひとつない飾りに輝く金バッジ。 子れいむ自慢の母親だ。 「おきゃあしゃんしゅーりしゅーり!」 「すーりすーり!おちびちゃんはこれからずっとゆっくりしたまいにちをおくるんだよ!」 「れいみゅちょっちぇもしあわちぇぢゃよ!」 「れいむもとってもしあわせだよ!」 ・・・子れいむはこれから、親れいむに見守られ育ち、同じ金バッジの番いのまりさと「ずっといっしょにゆっくり」して、かわいいかわいい子ゆっくり達を育み、笑顔いっぱいの「家族」と永遠にゆっくりするのだ。ずっと・・・きっとずっと・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ・・・不気味な音を立てた風がビュービューと流れていく。 風はまだあまり強くないが、空は鉛色に染まっており、夏のはずなのに不気味なほどの静寂さを醸し出していた。 そう、台風が近づいてきている。 と言っても、明後日やそこらの話だ。まだ雨も降っていないし、ただ曇っているだけである。 この街には曇り空がお似合いではないかと思う。 そう考えるのは私が街ゆっくりに焦点を当てているからだろうか・・・? いずれにせよ、街は相も変わらず寂しい、荒涼とした感じを醸し出している様に思えた。 羽付きが横を跳ねて追いついてきた。 「羽付き、もうすぐ台風だけど"おうち"に居なくていいのかい?」 「まだほんかくてきになるのはさきのはなしだぜ。それに」 「それに?」 「たいふうやふぶきみたいなひのまえは、まりさのおうちによくくるんだぜ。あぶれたゆっくりが・・・」 「じゃあ尚更戻った方がいいんじゃないか?」 「いまもどってるところなんだぜ」 「え?」 「このさきのろじうらにまりさのおうちがあるんだぜ」 私と羽付きは今にも落ちてきそうな曇天の下を歩く。 風はただ不気味に、そして寂しく音を立てて流れていくだけだった。 ・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・ こじんまりとした路地裏に、ひと際立派なダンボール箱がある。 ビニールシートをかぶせ、大きさがバスケットボールサイズのゆっくりなら3~4体は入れそうな程の大きさだ。 「ここが羽付きの?」 「いつつめのおうちだぜ」 「五つ目?」 「そうだぜ。このきせつとつぜんあめとかがふってきたりとか、いらいをうけたところがとおかったりしたときになんこかおうちをてんざいさせてあるんだぜ」 「でも、勝手に住み着かれたりしないのか?」 「かってにすみついてもらったほうがけっこうなんだぜ。かってにおそうじをしたりしてくれるからわりかしべんりなんだぜ」 ・・・羽付きはどうやら全部で10個近くの「おうち」を持っていると言う。 街の各所に点在しているそれらを使って長丁場の依頼や地域ゆっくりの一時的な避難場所の提供等に羽付きは使っていると言う。 重要な所は普段は地域ゆっくりの住まいとして提供しており、それ以外の所は勝手に街ゆっくりに住み着かせていると言う。 街ゆっくりの最重要物資である食料等はおいていないので勝手に食い荒らされる心配は無いと言う。 また、羽付きがよく使用している「おうち」は食料も相当数貯めているが、南京錠を使った簡易的かつ堅牢な「きんこ」を作っており、破られる心配は無いと言う。 ・・・羽付きの「おうち」の前に二体のゆっくりがいる。 先客だろうか?パッと見た限り地域ゆっくりと言った感じではなさそうだ。 「先客がいるね」 「れいむのおやこかぜ・・・」 羽付きと私は少し近づいて様子を伺う。 バスケットボール大のれいむと、ソフトボールほどの子れいむ。合わせて二体の様だ。 風貌は汚く、ボロボロの飾りと砂糖細工の髪、いくつか擦り切れて駆けているリボンは街ゆっくりと言う事を否応なしに現していた。 煤や泥にまみれた小麦粉の皮は生傷だらけで、底部に近づくにつれ多くなっていく。底部も真っ黒くカチカチになっているようだ。 「ゆゆー!ちょっちぇもすてきなおうちがありゅよ!おきゃあしゃん!ここをおうちにしちゃいよ!」 「・・・ここはほかにすんでるゆっくりがいるよ。でもたいふうさんがどこかへいくまでちょっとだけやすませてもらおうね」 どうやら先ほどここを見つけたようだ。 恐らく食料も住処も持っていないれいむなのだろう。 こんな天気にまで外に出ていると言う事は「おうち」を探しながら食料をあてどなく探して街をふらついていたのだろう。 「じゃあ、なかでゆっくりやすもうね」 「ゆっくりわかっちゃよ!」 親れいむがビニールシートを捲った時に、羽付きが飛び出した。 「かってにはいってもらっちゃこまるんだぜ」 「「ゆゆ!?」」 驚くれいむ親子をしり目に羽付きが意にも介さず淡々としゃべる。 「ここはまりさのおうちなんだぜ。あまやどりならおうちのなかにまではいらなくてもこのろじうらならあめもかぜもはいらないんだぜ」 「ゆ!?れいみゅゆっくりやしゅみちゃいよ!いじわりゅしにゃいぢぇいれちぇね!」 「ゆゆう・・・しかたないよ・・・おちびちゃん・・・」 食らい下がる子れいむを宥める親れいむ。 グズっていた子れいむも親れいむが粘り強く宥めてようやく落ち着いた様だ。 「そこにすきまがあるからねるときはそこにすればいいぜ。あとこれからにんげんさんがくるけどべつにまりさやれいむたちにはなにもしないからほっといてもらってけっこうなんだぜ」 「ゆっくりわかったよ」 私が近付いて行くと、少しおびえた表情をした物の、そこまでの事だった。 ビールケースなどが積まれたその隙間に、すっぽりと体を押し込め、じっとしているれいむ親子を見ずに、羽付きは帽子の中から一口ゼリーやアーモンドチョコ等を取り出すと、黙々と食べ始めた。 「む~しゃむ~しゃ・・・」 「ゆうう・・・」 「おいししょうぢゃよ・・・」 それを見ていた親れいむが恐る恐る羽付きに話しかける。 「ま、まりさ!」 「なにかぜ?」 ・・・羽付きが目玉だけを動かしてれいむを見据える。 「その・・・ち、ちょっとだけでいいかられいむたちにもわけてほしいよ!」 羽付きの動きがとまった。それをYESと見たのか親れいむが捲し立てるように話す。 「れいむたちはゆっくりできないにんげんさんにおうちをこわされてからずっとゆっくりできないせいかつをしていえるんだよ!」 「だからなんだぜ?」 「ご、ごはんさんもあんまりたべられないでおちびちゃんもおなかをすかせてるよ!れいむがだめならせめておちびちゃんにごはんさんをちょうだいね!」 「いやにきまってるんだぜ」 「ゆ・・・ほんのちょっとでいいから・・・ち、ちょうだいね!」 「いやっていってるのがきこえないのかぜ!!」 「ゆぅ!?」 羽付きが声を荒げてどなりつけた。 ビクリと小麦粉の体を震わせてれいむがひるむ。 「まりさはじぶんがかわいそうとかいってだれかからなにかをもらおうとするゆっくりがだいっきらいなんだぜ!かわいそうなのはおまえのせいだぜ!じごうじとくのぐずになさけをかけてやるほどまりさもよゆうはないんだぜ!」 「ゆびぇえええん!きょわいよぉぉ!」 ・・・羽付きの声に驚いた子れいむが泣きだしている。 親れいむそれを見て子れいむに寄り添い、すーりすーりで宥めている。 「おちびちゃんだいじょうだよ!こわくないよ!すーりすーり!」 「ゆぇええええん!ゆびぇぇええええん!!」 羽付きはその光景を冷めた目で見ながら、帽子をかぶり直している。 「言いすぎじゃないか?」 「にんげんさんはあまいんだぜ。どこかのゆっくりのえさばをしらずにかりをしてるとかならまりさだってごはんさんはあげるけど、こんなやつらにやってたらきりがないんだぜ」 「悪いゆっくりには見えないけどなぁ」 「ゆっくりにいいわるいがあるとすればそれはかいゆっくりだけだぜ。まりさたちはまちゆっくり、そもそもがわるいというぜんていにいるんだぜ」 「しかし泣きやまなかったらうるさくって仕方がないんじゃないかい?」 私がれいむ親子に目を向ける。火がついた様に泣き喚く子れいむを必死になだめるれいむであったがあまり意味は無い様だ。 「ゆびぇええええん!おなかすいちゃよぉぉおおお!どぼじぢぇえええ!?れいみゅたちにゃにもわりゅきょちょしちぇにゃいにょにいいいい!きょんなにょっちぇないよおおおおお!」 「おちびちゃんゆっくりなきやんでね!すーりすーり!」 「どぼじじぇきんばっじのれいみゅちょおきゃあしゃんぎゃきょんなゆっきゅりきにゃいにょおおおおおお!?」 「おちびちゃん!きんばっじでもゆっくりできないときがあるんだよ!?」 「ゆえええええん!きんばっじさんはいつになっちゃらもらえりゅにょおおおお!?」 「おちびちゃんがゆっくりしたゆっくりになったらだよ!だからなきやんでね!ゆっくりしていってね!」 「ゆびえええええええええん!」 ・・・ダメだ。キリがない。 私はバッグの中から板チョコレートを取り出し、小さく割るとれいむ親子の方に投げつけた。 「ゆ?」 「ゆっく・・・ひっく・・・ゆゆぅ・・・?」 「お腹がすいてるから泣くんだよ。それ食べていいよ」 ・・・途端に親子れいむの顔が明るくなる。 何度も親れいむがお礼を言って、子れいむが貪る様に食べている。 「ゆっくりありがとうね!おにーさん!」 「はふっ!むしゃむしゃ!はぐっ!しあわしぇええええ!!おにーさんゆっきゅりありがちょう!」 「でも、あげるのはこれっきりだからね?」 「「ゆっくりわかったよ!」」 先ほどとは打って変わって明るくなったれいむ親子を見ると、私は再び羽付きの方へと歩んでいった。 「いただけないんだぜ。にんげんさん」 「いいじゃないか、うるくなくなっただけでもさ」 「・・・ゆぅ」 「それにしても金バッジとか言ってたね。あのれいむ親子」 「ふいてるだけだぜ。きっとほんとうのきんばっじならまちゆっくりになるはずないんだぜ・・・ほんとうにゆっくりしていれば・・・」 羽付きの表情が曇った。すぐに帽子の唾を下げたため表情が隠れてしまったが、何か嫌な事でも思い出したかのように私は見えた。 「おにーさん!ゆっくりしていってね!」 「ゆっくちしちぇいっちぇね!」 私が振り返るとそこにはれいむ親子が近付いていた。 「ああ、別にいいよ」 「おにーさんはとってもゆっくりできるね!」 「れいみゅきょんにゃおいしいあみゃあみゃをたべちゃのはじめちぇぢゃよ!」 「所で、さっき金バッジがどうのこうのって言ってたけど、れいむ達は金バッジだったのかい?」 「ゆぅ・・・」 ・・・れいむが口をもごもごとさせている。 半面、子れいむの方は明朗快活に答えている。 「そうぢゃよ!おきゃあしゃんはきんばっじのゆっきゅりだっちゃっちぇいっちぇちゃよ!だきゃられいみゅもきんばっじのゆっくりになりゅんぢゃよ!」 「ゆ・・・おちびちゃん・・・」 「きんばっじになればとっちぇもゆっきゅりできりゅんぢゃよ!れいみゅがあとちょっとおおきくなっちゃらおきゃあしゃんもきんばっじになっちぇゆっきゅりできりゅっちぇいっちぇちゃよ」 「へぇ・・・金バッジにねぇ」 「おにーさん・・・」 れいむの顔が焦りに陰る。 ・・・都合の良い方便に金バッジを使ったと言う事はありありとわかった。 羽付きもウンザリと言った顔をしている。 目をキラキラと輝かせて輝かしい未来を信じている子れいむに、私はこう言った。 「凄いね。きっと金バッジになれるよ・・・ゆっくりしたね」 「ゆ!おにーしゃんありがちょうね!」 「・・・おちびちゃん。ごはんさんをたべたらあんまりうごかないようにしようね。きょうはもうねようね」 「ゆ!?でみょ・・・」 「寝た方がいいよ、疲れてるんだろう?」 「ゆゆ!しょうじゃね!ゆっきゅりちゅーやちゅーやしゅりゅよ!」 「・・・じゃあ、しっかりれいむにくっついてね」 「ゆゆ!わかっちゃよ!」 ・・・この子れいむの信じている未来が来る事は、おそらく永遠にないだろう。 羽付きも怒りを込めて目でれいむを見ていた。 私も正直言ってkのれいむのしている事に感心しない。 何時かウソもばれる日が来るだろう。その時はどうするのだろうか・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「すーやすーや・・・」 「ちゅーやちゅーや・・・」 15分もするとすぐにれいむ親子は小麦粉の皮を寄せ合って眠り始めた。 ・・・寝顔だけは金バッジ級だ。 「このれいむ親子はどうなるんだろうな・・・」 「さあ・・・まりさにはかんけいないことだぜ」 「この子れいむは金バッジを何かよく知らないで信じ込んでる節があるなぁ・・・かわいそうに」 「・・・きんばっじなんてあのれいむがおもってるほどいいものじゃないんだぜ」 「だろうね」 ・・・羽付きの顔が曇る。 きっと何かを思い出しているのだろう。 だがそれを聞く勇気は私には無かった。 そう考えていると、微かに遠くでゆっくりの悲鳴が聞こえた。「ゆんやあ」と それを聞いて羽付きが急いで「おうち」から飛び出す。 「すぐにここをはなれるんだぜ!」 「なんでだい?」 「かこうじょだぜ。いっせいほかくにきたんだぜ!」 「何だって!?」 「はやく!はやくいくんだぜ!」 「でももう表には・・・」 そう、私と一緒に居ても羽付きは「街ゆっくり」 見つかればつかまってしまうだろう。しかも、すぐそこまで来ている。 そう考えた私の考えを見抜く様に、羽付きが帽子の中から、ほんの少しだけ鈍く光る金色の丸い何かを取り出した。 「まりさはだいじょうぶだぜ!きんばっじをこうやってつけたら・・・」 「よかった!じゃあ・・・」 「はやくいくんだぜ!」 「ちょっとまって!れいむ達は!?」 「・・・ざんねんだけどおいていくんだぜ。それに、もうばっじのよびはないんだぜ」 「・・・!・・・しょうがないか」 ・・・私と羽付きは路地裏を一気に飛び出した。 表では袋に詰められて泣き叫び、苦しむ街ゆっくりがそこらかしこに現れている。 「 わがらないよぉぉぉ!!らんじゃまああああ!」 「むぎゅううう・・・!ぐるじぃぃ・・・えれえれ・・・!」 「どがいばっ!どがいばあああ!までぃざあああああ!」 「でいぶうううう!おぢびぢゃああああん!にげっ!にげるんだぜえええええ!」 棒の先にフックを付けた物を持ってゆっくりを引っかけて捕まえる加工所職員達。 路地裏から飛び出した、私と羽付きを一瞥するが、すぐに路地裏へと通り過ぎて行った。 あのれいむ達は・・・私と羽付きが振り返り、れいむ親子のいた場所を眺める。 未だすーやすーやと眠り続けていたれいむ親子だったが、表の騒音にようやく目覚めたようだ。 「ゆゆ!?」 「ゆぅ・・・おきゃあしゃんどうしちゃの・・・?」 「・・・そとのようすがおかしいよ!おちびちゃん!いますぐいどうするよ!」 「ゆ・・・ゆっくりかわっちゃよ!」 ・・・親れいむの只ならぬ様子に感ずいたのか、素直に言う事を聞いて隙間から飛び出すれいむ親子、だがその目前に、加工所職員がいた。 「ゆううううう!おちびちゃん!いそいでにげてねっ!」 「ゆ!ゆ!」 足元を掻い潜って逃げようと跳ねた親れいむの小麦粉の顔がゆがんだ。 その瞬間、凄まじい勢いで蹴っ飛ばされ、壁面に叩きつけられる。 「ゆげぇっ!」 「おぎゃあじゃああああああああん!?」 「おぢびぢゃ・・・にげ・・・ゆぐぇっ!」 跳ね寄る子れいむに逃げろと言う親れいむ、だが言葉半ばに加工所職員がれいむの底部辺りを思いっきり踏みつけた。 ゴボリと口か餡子が吐き出される。 「ゆげぼっ!ゆごぼっ!おぢびぢゃん・・・!おでがい・・・にげっ・・・ゆぐぉおっ!」 「おぎゃあじゃん!おぎゃあじゃああああん!ゆっぎゅりじじぇええええええ!」 親れいむが再び踏みつけを食らう。 勢いよく転がって、地面に這いつくばりながら、せき込み、餡子を吐き出した。 「ゆぐっ・・・!ゆげぇぇぇぇええええ…!ゆげぼっ・・・!ゆご・・・お”ぅ”げえ”え”え”え”え”・・・!」 ビチャビチャと餡子と砂糖水が吐瀉物のごとく口からダラダラと流れ出る。 「おきゃあしゃんをゆっきゅちいじめにゃいぢぇね!れいみゅおきょりゅよ!」 「ゆげっ・・・!げぇっ・・・!お、おぢびぢゃん・・・!」 ・・・加工所職員の目の前に立ち、大きく膨らみピコピコを激しくふって威嚇する子れいむ。 加工所職員がひきつった笑みを浮かべると、棒の柄で、子れいむを突こうとした。 その刹那、親れいむが背中を向けて子れいむをかばい、柄の棒での突きを受けた。 ゴチッと音がしてれいむの後部に棒の柄がめり込む。 「ゆぐっ・・・ゆぐぅぅぅっ!」 「おぎゃあじゃん!?」 「おぢびぢゃん・・・は・・・れいむ・・・が・・・まも・・・まもるよ・・・!」 加工所職員が棒の柄で何度も何度もれいむを突き続ける。 そのたびにれいむは屈んで子れいむを守り続けた。 「ゆぐっ!ゆがっ!ゆぎっ!」 「おぎゃあじゃんぼうやべぢぇ!おぎゃあじゃんすっぎょきゅいちゃがっちぇりゅよ!?」 「ゆっぐぅ!べいぎ・・・!だよ・・・!おぢびぢゃん・・・は・・・!れいぶが・・・れいぶが・・・!まもるがらねっ・・・!ゆぐぇっ!」 ・・何度突いても屈んで耐え続けるれいむに業を煮やしたのか、フックで引っかけると、こちらに引っ張ってこようとする。 「おぢびぢゃんっ・・・!れいぶのおぐぢのながにばいっでね・・・!ゆぎっ・・・!」 「ゆ!ゆっくりわかっちゃよ!」 ・・・ここからではそこまでしか見えなかった。 恐らくフックで引っ掛けられて袋に詰め込まれてしまったのだろう。 加工所職員が路地裏から出てきた時には、れいむ親子が入っていたであろう袋がグネグネと蠢いているのを私は見た。 あっという間に加工所の捕獲は終わった。 後に残ったのは隠れて無事だった子ゆっくり達や赤ゆっくり達の親ゆっくりを呼ぶ慟哭。 そして破壊された「おうち」の数々。 まだこの子ゆっくり達はまだマシな方だろう。 捕まったゆっくり達は明日までのゆん生なのだから・・・ 羽付きと私は、ただその光景を眺めている事しかできなかった。 ・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・ 「ゆうー!」 「ゆゆ!」 子れいむ達の目の前に広がっていたのは、まさしく「ゆっくりプレイス」ともいうべきものだった。 どこかの大きなビルの上の階なのだろう。絶景が子れいむ達の眼下に広がっている。 あの後、親切な人間さんが子れいむ達を助け出してくれたのだ。 一目見て金バッジのゆっくりだとわかったと言う。 そしてけがをした親れいむを治療してくれた。 小麦粉を水で溶いた物をハケで塗ってくれて、すっかり子れいむを守るために受けた傷は治ってしまった。 すっかり元気になった親れいむを見て、何故か子れいむは涙が止まらなかった。 そんな子れいむを見て人間さんは、チョコレートをお皿一杯に持ってきてこう言ってくれた。 「お腹がすいてるから泣くんだよ・・・それ食べていいよ」 にっこりとほほ笑む人間さんを見て、お礼を言いながら、チョコレートをほおばった。今まで食べた事のない様な味だった。 ・・・そして子れいむ達は汚れを洗って綺麗にしてもらった後は「おようふく」を着せてもらったのだ。 「とっても似合ってるよ」 そうほほ笑む人間さんに親れいむと子れいむはこう言った 「「にんげんさん!ゆっくりありがとうね!!」」 そう、子れいむは今、幸せだった。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「おぎゃあじゃああああああああああああん!!」 「おぢびぢゃんっ・・・!おぢびぢゃぁぁんっ・・・!」 ・・・捕まった後、れいむ親子はトラックに載せられ、「加工所」に入れられた。 餡子脳の奥深くに刻まれているのだ。加工所はとてもゆっくりできないものだと。 戦々恐々とする親子れいむは、せまくるしい籠の中に入れられ、一夜を明かした。 怖がりながらも小麦粉の皮を寄せ合って寝た。親れいむの温もりだけが子れいむを包み込む優しい祐樹だった。 ・・・それが最後の親れいむの温もりとなる事も知らずに そして今、籠から親れいむが引っ張り出されようとしている。 何とか食らいついていたが、とうとう引っ張り出されてしまった。 加工所の職員にピコピコを掴まれて連れて行かれる時に、親れいむはひたすら子れいむに語りかけていた。 「おちびちゃんっ!れいむがいなくなってもつよくてゆっくりしたゆっくりになってねっ!まけないでっ!まけないでねっ!おちびちゃんんんんんっ…!」 「おぎゃあじゃんっ!おぎゃあじゃんっ!!おぎゃあじゃあああああん!!」 ・・・そして、扉がバタンと大きく音を立てて閉められた。 子れいむは、それ以降親れいむを見ていない。 そして今子れいむは真っ暗やみの狭い狭い「箱」の中に居る。 何もない、本当に何もないところだ。 ・・・餌だけはほんの少しだけ毎日小さな窓からポロリと落ちてくる。 食にこまる事は無かった。だが子れいむは「しあわせー」と叫べない。親れいむがいないから・・・ 今日も子れいむは夢を見る。儚い夢だ。 あの羽根のついたまりさの横にいた人間さんが助けだしてくれる夢。 その中で、子れいむは全てを手に入れる。金バッジをくれて、あまあまも、親れいむも、「おようふく」も・・・ 淀みゆく空虚な思考の「ゆっくりプレイス」の中で、子れいむは今日も夢を見る。 たとえそれが叶う事のない夢だとしても ここには真っ暗で狭くて、冷たくて、本当に、何も、無い。 ・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・ 夏の夕暮れが全てをオレンジ色に染め上げていく。 台風は去り、再び夏はうだるほどに太陽を照らしつける。 私は、夕暮れの街に居た。 あの後、羽付きは「おうち」を転々と変えて街にいる。 時にはバッジを付けて、時には「かざり」を変えて・・・ 少なくとも羽付きが捕まる事は無いだろう。 私はなぜかそう確信していた。 ・・・あの親子れいむの事を何故かよく思い出す。 金バッジの事を何も知らず、あるはずのない空虚な未来を信じていたあの子れいむは幸せだったのだろうか? 本当のあの親れいむは金バッジだったのだろうか・・・ 全てをする術はもうどこにも無かった。 日はまた沈み、また昇っていく。 昨日もまた、明日もまた・・・ あの子れいむにも親れいむにも太陽は光を照らし続けてくれるだろう。 きっと・・・ずっと・・・
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【もなちゃと/ちびちゃと】 黒幕の出し方 難易度:1 ◆方法◆ 「ೋೋೋೋೋೋ☠」このカッコのなかの文字をコピーして、 ちゃっとの発言欄に4回ペーストする。 そして、いつもどおり[OK]を押す。(エンタでもOK) そうすると、黒幕が出る。 2回や3回では、黒幕は出来ない。 黒幕をやると、ログの自分の名前のところにはなにも見えないが、スラッシュすると文字が浮き上がってくるのでばれ易いのが欠点。
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前へ 私はどうしようもなく切ない気持ちになって、そっと愛理を抱きしめた。 「ごめんね、愛理。梨沙子こういう時、何て言ったらいいのかわかんないよ。愛理の力にもなりたいし、千聖のことも助けてあげたいのに。」 ギュってした愛理の体は何だか骨っぽくて、私は何だか悲しくなった。 「また痩せちゃった?ちゃんと食べなきゃだめだよ。」 「うん、ありがとう。」 愛理が力を抜いて私にもたれかかってきた。 背中をポンポンしてあげながらふと顔を上げると、横になったまま千聖がこっちを見ていた。 「あ・・・」 私が声を出す前に、千聖はひとさし指を唇に当てて「シーッ」のポーズをした。 “なんで” 口パクで聞いてみたけれど、千聖は辛そうな顔で首を振るだけだった。 おかしい。 こんなのおかしい。絶対おかしい。 「絶対間違ってる!」 自分でもびっくりするぐらい、大きな声が出た。 「えっ」 愛理は私の目線を追って、そのまま千聖と目があったみたいだ。 「あ・・・・起きてたの?」 「ええ・・・」 2人は気まずそうに黙っている。よくわかんないけど、多分千聖はさっきの愛理の告白を聞いていたんだと思う。それで、こんな悲しそうな顔をしてるんだ。 「・・・・どうして、2人はお互いに思っていることを言わないの?私は愛理のことも千聖のことも大好きだから、梨沙子にできることがあるなら何だってするよ。話だって聞く。 でも、愛理は今の話、本当は私じゃなくて千聖にしたかったんだよね?」 全部私の勝手な決めつけかもしれないけど、心に湧き出てくる思いがどんどん口からあふれ出してくる。 「きっとね、こういう時ね、ベリーズだったら遠慮しないでお互いに言いたいこと全部言うもん。 それでケンカになったって、みんなでフォローしあってちゃんと仲直りもできるし、気持ちを伝えることができるんだよ。 そりゃあキュートの方がみんな仲良くて家族っぽいのかもしれないけど、ベリーズだってね ・・・・・・ ごめん、なんの話してるかわからなくなっちゃった。」 「・・・・・うん」 恥ずかしい。愛理と千聖が目を丸くして私を見てるのがわかる。 カーッと顔が真っ赤になっていく。もう、逃げちゃいたい。 「梨沙子さん。・・・ありがとう。」 自分のアホさが恥ずかしすぎて下を向いていたら、急に後ろから柔らかい感触に包まれた。 「わっわっ!」 「梨沙子さんの言うとおりね。私も愛理も、変な遠慮でちゃんと気持ちを伝え合うのを避けていたのかもしれないわ。さっき愛理が梨沙子さんに言ってたことが、私への本心だったのね。」 もう千聖は、私に対しても前のキャラで振舞うのをやめてくれたみたいだ。 明るくて元気でちょっと子供っぽかった千聖の外見のまま、とても大人っぽいことを喋る姿は、何だかちょっと不思議な感じだった。 「千聖ぉ。ごめんね。私、仲良くしてたくせに肝心なことは言えなくて」 「いいえ。私こそ、優しくしてくれる愛理に甘えていたのよ。梨沙子さん、私たちに大切なことを教えてくれてありがとう。」 お嬢様千聖はストレートに人を褒めすぎる。私はさっきのことの照れもあって、軽くあばばば状態に陥ってしまった。 「え、や、えと、ま、まあまあ。とにかく、これからも助け合って行こうよ。あのさ、だって私たち、中2トリオでしょ?」 「うん。そうだね。」 「ええ。」 くっさいドラマみたいな会話に、3人同時で吹き出した。 知らないうちに、もうお腹のチクチクは消えていた。 千聖もすっかり元気になっているみたいで、愛理と目を合わせて楽しそうに笑っている。 2人と同じ学年に生まれて、中2トリオといえる仲になれてよかった。グループは違うけれど、私と愛理と千聖はこうやって、特別な絆で結ばれているんだって思えた。 恥ずかしいからそこまでは絶対に言わないけど、私の心は暖かい気持ちに満ち溢れていた。 次へ TOP
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『全部漢字表記になった理由』 32KB 虐待 制裁 お願いします ゼミの友達から銀バッジれいむをもらった。 どうもいつも利用しているゆっくりペットショップでポイントが溜まり、 それでくじを引いたらあたったらしい。 かといってそいつはもうゆっくりを飼っているので、いらないかと言われたのが俺。 もともと興味はあったし、一人暮らしで話し相手が欲しかったのも確かだったので引き取ることにした。 「ゆっくりしてってね!」 「ああ、うん」 れいむと暮らして既に一ヶ月たつ。 れいむとの生活の感想は、まぁなんというか、微妙……だった。 れいむは銀バッジ、もちろん部屋を荒らすとか所謂ゲスな行為はしなかった。 性格もまぁ、たまに何かをねだってくるくらいで、それほどわがままというわけではない。 だから別に何かが気に入らないわけでも無いし、飼ったことを後悔しているわけではない。 「きょうはぽーかぽーかしてるね!」 「晴れてるからな」 ただつまらない。 どうも期待しすぎていたのかもしれないが、“こんなものか”感がいなめない。 だいたいれいむと話が出来るなんて言っても、人間相手ですら共通の話題が無いと会話が弾まないのだ。 ゆっくり相手との会話なんて、たかが知れている。 とはいえ別にこのれいむが悪いわけではない。 休みの日には趣味の散歩に一緒に連れてっているし、もちろん食事もしっかり与えている。 だからまぁ、このままなんとなくダラダラと飼い続けていくんだろうと思う。 「思ってたのになぁ……」 泥にまみれた部屋、何かを漁られた形跡はないが汚されている。 犯人は目の前にいる。 「おにいさん!しょうかいするね!れいむのだんなさまだよっ!」 「よろしくおねがいするのぜっ!!」 汚い身体のまりさ種がれいむの横にいる。 まぁそりゃ、そんな体で部屋歩かれたら汚れるよな。 「それにしてもゆっくりしすぎなのぜおにいさんっ! まりさはおぎょうぎよくまっててあげたけど、 もちろんそれなりのおわびはあるのぜ?」 「もう、まりさ!あんまりおにいさんをおどかさないであげてね!」 れいむは全く自分が悪いことをしたという自覚は無いみたいだ。 一応野良と関わるなっていつも言ってたんだけど。 「きいてるのぜ?ん?ん? ……いくらまりさがやさしいからって、あんまりかんちがいしないほうがいいのぜ?」 「も、もうまりさ!そんなにおこらないであげてね! おにーさんはいま、れいむたちのあかちゃんにむちゅうなんだよっ!」 れいむの頭からは茎が生えていて、実ゆっくりが数匹ぶら下がっている。 早いな、この異常な繁殖力は気持ち悪い。 もちろん勝手に子供作っちゃ駄目とは言っといたんだけど。 去勢しなかった俺が悪いのかな。 うーん、なんか腹が立つというよりは冷めた。 所詮こんなもんか。 うん――――捨てよう。 「いいかげんにへんじするのぜぇぇっ!!! おいっ!まりさはだんなさまなんだぜっ!?」 「ま、まりさぁ! ――――お、おにいさん?どうしたの? あいさつはちゃんとしようね?」 確かこの辺に――――あったあった。 換気のために窓を開ける。 買った時から一回も使って無いため、中身はタップリ入ってる。 でもこれゆっくり相手に効くのかな。 「ゆっがぁぁあっ!! これがさいごのけいこくっ!なのぜっ! これいじょうむしするならいたいめに――――」 「うっせぇ」 プシューと勢いよく殺虫剤がまりさに向かって噴出される。 バズーカノズルとか書いてあるだけあって、かなりの量が一気に飛び出る。 「ゆっがぁぎごぐるぎぃあがげげげげぶぶっべぇぇぐぐぐぐぃぃぃ!!」 「っ!!へぇ? ――――まりさあぁああああああああああっっ!!!!」 「おーおー、効いてる効いてる」 目をグルングルン回し、まりさが苦しんでいる。 なんだか気持ち悪い絶叫まで響かせて、髪の毛を振り乱しながらゴロゴロ転がる。 それにあわせて俺も殺虫剤を操作し、噴射し続ける。 まりさの動きがなんか面白い。 「ゆげげべえぎぃじだぐががががあっぁあ!だげぇぇぇ!!」 「しぶといなー、めんどくせぇ」 「あっ、あっ、へ、あっ!お、おにいさぁっぁあぁああんっ!! なにしてるのぉぉぉぉぉぉぉっ!?」 この期におよんで『何してるの?』は無いだろう。 しかし、コイツなかなか死なない。まぁいいや、全部使い切る感じでいこう。 転がるまりさの口にノズルを差し込む。 「ゆげげげっ、ごごっぉぉ!げへぇえ……あがぁ?」 「おにぃ……さん?やめて……くれたの? だったら、まりさにあやまってね……?」 まともな思考力があるのかどうかわからないが、涙でぐちゃぐちゃになった目で俺を見るまりさ。 自分の口につっこまれてるものが何か分かったのだろうか? それともただ苦しみから逃れたいと訴えてるのかな? まぁ、どうでもいいや。 「おら」 「ゆげぼぉぁああああああああああああ!!ぎぎぎぎぎぎぎぎい!!」 直接口から殺虫剤を体内に噴射されたことで、いままでで一番激しく悶えるまりさ。 とはいえ、饅頭の抵抗くらいさすがに抑えられる。 れいむが何か叫んでるけど、トリガーを離す気はない。 「ゆびびぃぎぃちぃ!ゆっびゅんぅ!びゅ!……びぃ!」 「ああああああああああっ!!あああああああああっ!! まりさがぁぁぁ!!!!ああああああああっっ!!!!!!」 やっとまりさがおとなしくなってきた。ビクンビクンと痙攣している。 絶叫しながら体当たりしてくるれいむがウザったいので取りあえずここまでにしよう。 ペットショップ育ちのれいむには刺激が強すぎたかな? 「なんでっ!なんでこんなことするのぉぉぉぉっ!!! れいむのだんなさまなんだよぉぉぉぉぉぉっ!?」 「いや、野良と関わるなって俺言ったよね?」 「ゆぐぅ! で、でもれいむはちゃんとおちびちゃんつくったでしょぉぉぉっ!?」 「はぁ?」 わが飼いゆっくりながら意味が分からない。 もしかしてあまりの状況に混乱してるのかな? 「いや、俺子供も作るなって何回も言い聞かせて、お前も理解したよ!っていってたじゃん」 「でもれいむのおちびちゃんはこんなにかわいいでしょぉぉぉぉっ!! ゆっくりできたでしょぉぉぉっ!!!それなのにまりさをぉぉぉっ!!」 ああ、そういことか。なるほどね。 自分の最高に可愛い子供を見せて癒してやったのに、夫に暴力をふるうとは何事だと。 そう言いたい訳ね。 で、子供は可愛いからお前とした約束なんて無効だと、そう主張するわけだ。 やっぱりゆっくりは訳がわからない。 「あーもういいよ、はいはい」 「いいわけないでしょぉぉぉぉぉっ!!! れいむはおにーさんのためをおもっておちびちゃんつくってあげたのにぃぃぃ!! おちびちゃんのかわいさをしらないおにーさんがかわいそうだからぁぁ!! それなのにぃぃ!!おんしらずぅ!おんしらずぅ!!」 恩知らずねぇ、よく言うよ。 大体俺のためって言うけど、自分が欲しかっただけだろうに。 よくここまで全てを自分に都合よく解釈できるな。 「俺のために子供を作ってくれたんだ?」 「そうだよぉっ!!ゆっくりさせてあげようとしたんだよっ!!! さっきもみとれてたくせにぃぃ!!!ばかぁぁぁぁっ!!!」 「ふぅん」 ちょっとだけイラっときた。 まぁそこまで言うのなら。ただ潰すのはやめよう。 その実ゆっくりでたっぷりゆっくりさせてもらおうじゃないか。 「じっとしてろよー」 「ゆっ、な、なにするのっ!? れいむにひどいことしないでねっ!!? おにーさん!?れいむあかちゃんいるんだよぉぉっ!?」 持ってきたガムテープで、れいむの下半分をグルグル巻きにする。 たしかこいつらあんよが動かないと移動できないんだよな。 『足焼き』なんて技術があるらしいが、俺には出来ないしメンドい。 「いだっ!いたいよおにいさんっ!!かわさんがひっぱられるよぉっ!! なんがねーばねーばしてるぅ!!やだよっ!!れいむはにげぇるよぉっ! いだいぃぃぃぃ!!あんよさんいだいぃぃ!!うごかすといだいぃぃ!!」 「あーあんまり動くと痛いからなー。だからじっとしてろって言ったろ? 俺の言うこと守らないからだぞー」 ゆっくりのやわらかい皮にガムテープなんか貼り付けたら、もう剥がせないだろう。 恐らく皮ごと毟りとることになるが、剥がすつもりはないので問題ない。 ちゃんと目的は達成できたらしい。 れいむがもがこうとする度に、痛みを訴えてくる。 念のため机にも固定しておくか。 「やめてねっ!やめてねぇっ!! ねーばねーばさんはもういらないよぉぉっ!!」 よし、これでもうれいむは身動き一つできないだろう。 下半身が茶色いガムテープで覆われたれいむ。 準備完了かな。 「じゃぁれいむちょっとまってろー」 「ゆえぇっ!!?まってぇぇ!まってぇぇええええええええ!!」 「ゆぐぅぅぅぅっ、ゆぇぇぇぇんっ!!」 どうしてこんなことになってしまったのか。 飼い主のおにーさんは待ってろといったが、動けない以上れいむには何も出来ない。 まりさと結婚して、たくさんすーりーすーりして、可愛いおちびちゃんが出来た。 今まで感じたこと無いくらいとっても幸せだったのに。 「あんよさんいたいよぉぉっ!!どうしてぇぇ……どうしてこんなことするのぉぉっ!」 おにーさんが『子供を作るな』とれいむに言ったのはちゃんと覚えている。 でもそんなこと言うのは、おにーさんがおちびちゃんを見たこと無いからなのだ。 可愛いおちびちゃんを一回でも見たら、そんなこと言えるはずがない。 だから、おちびちゃんを作っておにーさんに見せてあげたのに。 それなのにこの仕打ちは酷すぎるじゃないか。 「まりさぁぁぁ!まりさおきてよぉぉっ!!」 必死でまりさに呼びかけるもなんの反応も無い。 おにーさんの“ぷしゅーさん”をかけられて苦しんでいたまりさ。 その様子を思い出すと身体が恐怖で震える、まりさは死んでしまったのだろうか。 「ゆ、ゆぅ、おちびちゃんがゆっくりしてくれてるのだけがすくいだよぉぉ」 れいむから伸びる茎にぶらさがるおちびちゃんはみんなスヤスヤ眠っている。 よかった、まりさの悲鳴を聞いてゆっくり出来なくなってると思ったけど。 おちびちゃんに話しかけていたわけじゃないから、聞こえなかったみたいだ。 「ゆううぅぅぅ!!おにーさぁぁん!もうおしおきさんやめてよぉぉぉっ!! もうじゅうぶんでしょぉぉぉぉっ!!!」 れいむがこのまま動けないのでは、おちびちゃんたちを守ることが出来ない。 今の状態はおにーさんのお仕置きなんだろうが、やりすぎだ。 れいむは“にんぷさん”なのに。 ――――やっぱり抗議しよう。 おにーさんのためにも、自分が間違っていることを教えてあげないと。 心を鬼にしてちょっと厳しいことも言おう。 おにーさんならちゃんと反省してくれるはずだ。 「お持たせ」 「おにーさんっ!!おまたせじゃないよっ!! どういうつもりなのっ!?れいむは“にんぷさん”なのはわかってるんでしょ!? おちびちゃんがいるんだよ!?ねぇっ!きいて……」 戻るなりれいむがゆっくりにしては早口で説教してきた。 うん、ゼミの教授が行ってた通りだ。 こいつらかなり強烈な恐怖を覚えてもすぐ忘れちまうんだな。 まぁ別にれいむはもう捨てるし、反省させる必要ないから全然構わない。 それよりもさっそく実ゆっくりで遊ぼう。 「えーと、ここらへんでいいのかな」 「聞いてるのっっ!!!ねぇええっ!!おに――――。 何してるの……?おちびちゃんがかわいいからって触っちゃだめだよ……!? おいっ!ねぇぇっ!!やめろぉぉぉっ!!おちびちゃんにさわるなぁぁっっ!!」 そういやゆっくりって耳無いんだっけ。 仕方が無いので人間なら耳がある部分に、イヤホンのシリコン部分をねじ込んだ。 うお、顔歪めている。 口がまだ育ちきってないのかな、悲鳴は上げない。 かわりにれいむがデカい声だしてるけど。 「なにしてぇぇっ!!!なにしてるんだぁぁあああああああ!!! やめろやめろやめろぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおっっ!!!!」 「いや、歌を聞かせてあげようと思って。 胎教にいいみたいな?まぁなんでもいいや」 「はぁぁぁぁっ!?」 実際こいつらなんかにはもったいない曲だけど。 手に持つ音楽プレイヤーをいじくる。 コイツは古いうえに安物なので、音量調整がかなりいい加減だ。 音量を最大にして流すと、マジで耳が壊れるんじゃないかって爆音が流れる。 まぁ、つまりそれを体験していただこうと思う。 「はやくそれをとれぇぇぇぇぇっ!!!きいてるのかぁぁぁぁっっ!!!」 「ではお聞きください、と」 再生ボタンを押す。 するとこの距離でも普通に聞こえるほどの大音量が、実ゆっくりの体内から響く。 『Ooh,baby,do you know what that s worth?』 「……!っ!っ!ぃ!」 「うるさぃぃぃぃぃっ!!なんだこのおうたはぁぁぁっ!! ゆゆううぅ!!おちびちゃあああああああああああんっっ!!」 「おお、すっげ、震えてる震えてる」 Belinda Carlisle『Heaven Is A Place On Earth』 俺のお気に入りの曲だ。 勝手に、生まれるゆっくりに語りかけていると思って聴くと、なかなかに皮肉だ。 まぁ“本ゆん”は曲を楽しむどころじゃなくて、爆音にあわせて体が不自然な振動を起こしている。 『Ooh,heaven is a place on earth』 「ぃ!!っ!!っ!!!」 「あああああああああああああああああああ!!! おちびちゃんおちびちゃんおちびちゃぁぁぁんっっ!! とめろぉぉぉおぉっ!!このおうたをとめろぉぉぉお!!!」 「うおっ、目から黒いの出てきた」 涙に体内の餡子が混ざったのだろうか。 ドロドロした黒い液体が目から流れている。 身体のほうも中で何かか爆発しているかのように、膨らんで元に戻るを繰り返している。 顔見るだけでここまで苦しみが伝わるってのもすごいな。 ヤバイ、ちょっと面白いかも。 『They say in heaven love comes first』 「――――っ!ぃぃぃぎぃぃぎぃい!!」 「おおっ!!!」 「おちびちゃぁぁぁんっ!おくちがぁぁ!ああああああああっっ!!」 暴力的な音の余りの振動におくちが耐えられなかったらしく、一気に裂けた。 そこから、未熟な声帯を通して気色の悪い悲鳴が出てくる。 おちびもそうだが、れいむの形相はもっとすごい。 目玉が飛び出すんじゃないかと思うくらい見開いて絶叫している。 『We ll make heaven a place on earth』 「ゆびちちちちちぃぃぃ!!ぎちぃぃぃぃ!!」 「あぁあああっっ!!おちびちゃあぁぁああん!! あんこさんはいちゃだめだよぉぉぉっっ!!!!」 「あっははっはっ!!」 違うよれいむ。 餡子を吐いてるわけじゃなくて、どんどん裂けていく口からこぼれていってるんだよ。 まぁたいした違いはないか、このままだと死んでしまうことはかわらない。 ここに来てやっと実ゆっくりが、お尻をブルンブルン振って抵抗し出した。 無駄だし遅すぎる。 この歌のようにほんとうに楽園があると信じ、愛で満たされていると思っていたのだろう。 残念、ツイてなかったね。 『Ooh,heaven is a place on earth』 「ぴゃっ!!!」 「ゆっ!!??――――どうしておちびちゃんがはれつしちゃうのぉぉぉぉっ!!」 「おおっ」 プシャンッ!と空気が抜けるような音がした。 体中の皮がひび割れ、おくちはどんどん裂けていった実ゆっくり。 最後は目玉が飛び出し、おくちは上下に分裂し、餡子を飛び散らせた。 身体がバラバラになってやっとイヤホンが外れる。 上半分は餡子の雨を降らせている。 「なかなか予想外でよかったわ」 「はぁああああああああああああ!? なにいってるんだぁぁぁっ!! ――――いぃ!? なんでおちびちゃんとっちゃうのぉおおぉぉっ!?」 とりあえず、次のヤツを色々するのに邪魔なんで毟り取る。 れいむうるさいなぁ、死んでるのは見ればわかるだろうに。 しかし、簡単に破裂したなぁ。 音だけじゃなくて、自分で暴れてたからさらに皮に負荷がかかって耐えられなくなったのかな。 まぁ楽しかったから何でもいいや。次行こう。 「ゆっくりごろしぃぃぃ!!げすぅぅ!! げすぅ!!!おんしらずのゆっくりしらずぅ!!!」 「つぎはれいむ種……か」 二番目のゆっくりは小さな身体に、これまた小さなおリボンがついてる。 こいつらって確か親が自分に話しかけている言葉は聞こえてるんだよな。 生まれる前から『可愛いゆっくりできる』と言われまくってるから、 調子に乗ったまま降りずに生まれてくる固体が多いと聞いたことがある。 ――――試してみますか。 「へんじしろげすぅぅ!!れいむはかいゆっくりだぞぉぉっ!! ぎんばっじなのしってるだろぉぉぉっ!!!!」 「ちっさっ!けっこう難しそうだな」 糸きりバサミを手に、実れいみゅのおリボンをそっと掴む。 もちろん、バラバラに切り刻むためだ。 「えいっ」 チョキンと、簡単にリボンは切ることができた。 後は現状を実ゆっくりに伝えるだけなんだけど――――。 「あああああああああああああっっ!!!??? れいむのかわいいおちびちゃんのりぼんさんがぁぁぁっ!! きれちゃったよぉぉぉおぉぉっ!! これじゃゆっくりできないぃぃぃぃぃ!!!!」 いいね、代役ご苦労。 れいむが『リボンが切れた』と言った瞬間、それまで安らかにスヤスヤしてた顔が、 一気に苦悶の表情に変わり、プルプルと震えだした。 どうやらちゃんと聞こえているようだ。 「おっとっと、あんまりあばれるとおちびちゃんまで切れちゃうぞ?」 実れいみゅの身体は傷つけないように、ちょっとずつお飾りとついでに髪の毛を細かく刻んでいく。 「やめろぉぉぉぉっ!!おちびちゃんのりぼんきるなぁぁぁぁっ!! ああああっ!!そんなにばらばらにしないでぇぇぇぇぇっ!!! ああああああああ!!ばらばらになっちゃったぁぁぁっ!!」 『バラバラになった』の所で実れいみゅがビクンと痙攣した。 なまじ目が見えていないせいで、余計に不安なのだろう。 顔がどんどん険しくなっていく。 「次ははもみあげかな」 「あっああああああっ!!!おちびちゃんのおかざりがぁぁぁっっ!! こわれちゃったよぉぉぉおおぉ!!!もどしてぇぇぇぇ!! もどしてぇぇぇぇぇぇえっっ!!!! これじゃおちびちゃんがゆっくりできないよぉぉぉぉっ!!!」 「ゆぃ……っ!きぃ!」 「おっ!」 不安が限界を超えたのか、実れいみゅの口がかすかに開いた。 親から『ゆっくり出来ない』なんて突然言われたら、そりゃ怖いだろう。 何かを懇願しようとしてるのかな?れいむがうるさくて聞こえない。 まぁいいや、もみあげだもみあげ。 「おいっ!おいおいおいおいぃぃっ!! おちびちゃんのもみあげをどうするの……? ねぇ……おいっ……やめっやめろぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」 「よっし、じゃぁ左も切るよー。はいジョキン」 「ああああああああああっっ!! なくなっちゃったぁぁぁぁ!!! おちびちゃんのもみあげがなくなっちゃったよぉぉぉっ!! もどしてえぇぇ!!ゆっくりしないでなおしてぇぇぇっ!!」」 お飾りと違って、痛みはないが切られている感触があるのだろう。 一応からだを振って弱弱しく抵抗していた。まぁ無駄なんだけど。 れいむの絶叫に合わせて、残ったもみあげも切り落とした瞬間だった。 「っぃい!」 「うおっ!!」 実れいみゅがいきなり両目をカッと見開いたので思わず驚いてしまった。 見るからに無理やりまぶたを開いたようで、少し千切れてしまっている。 そこまでするほど、不安になったのか。はっはっは。 涙でぐちゃぐちゃの目玉がギョロギョロと動いている。 「おちびちゃんぅぅ!! くそじじぃぃっ!! おかざりもとにもどせぇぇっ!! もみあげさんなおせぇぇぇっ!!」 実ゆっくりにしては結構激しくぶりゅんぶりゅんと身体をゆすっているれいみゅ。 折角目を開けてくれたんだから、自分のリボンともみあげだったモノを見せてあげようか。 「見えるかな?こんなんなっちゃったよ」 「ゆぴぃぃぃぃっ!」 「おー、鳴いた鳴いた」 おそらく実れいみゅにとっては精一杯の大口を上げて、悲鳴を上げる。 涙してるから泣き声だと思うけど、ひょっとしたら怒ってるのかな? 「おちびちゃぁぁぁん!なかないでぇぇ!! だいじょうぶだからぁぁぁっ!!! おかざりももみあげさんもなおるよぉぉぉっ!!!」 どうやら悲しんでいるらしい。 うーん、餡子を吐いて死ぬにはまだ至らないらしい。 もう少しだと思うんだけど。 「えー、お飾り治らないと何かマズイの?」 それを聴いた瞬間れいむが涎を撒き散らしながら、俺にキレた。 うん、ゆっくりごときとはいえ、思惑通りに動いてくれると気持ちいいね。 「なにいってんだげすじじぃぃっ!!あたりまえだろぉぉぉっ!!! おかざりがないとぜったいゆっくりできないんだよぉおぉぉっ!! みんなからばかにされちゃうでしょぉぉぉっ!!いじめられちゃうよぉぉっ!! せいさいされちゃうかもしれないんだよぉぉぉっ!!」 「……ゅっあっ!」 「そっか、お飾りが無いこのれいみゅは制裁されちゃうのか」 「おまえのせいだろぉぉぉぉぉっ!!!」 実れいみゅのほっぺたが、少し膨らんできている。 これは後一押しかな?なんだかワクワクしてきた。 「でもさぁ、もみあげは無くても大丈夫じゃないの? 何かにつかうの?」 「ゆぅがぁぁぁぁ!!ばかすぎるでしょぉぉぉおっ!! もみあげさんはっ!!おちびちゃんをなでてあげたりぃっ! “けっかい!”をつくるのにひつようなんだよぉぉぉぉっ!! もみあげさんがなきゃなんにもできないでしょぉぉぉっ!!」 プルプルと実れいみゅの身体が震えている。 自身の母親から絶望的な将来を丁寧に説明して貰うなんて体験、めったに出来るものじゃない。 赤ゆっくりじゃ耐えられないだろう。 「もみあげもおりぼんさんもないんじゃゆっくりできないよぉぉぉっ!! かわいそうなおちびちゃんぅぅぅ!!! ひどいよぉぉぉお!!!げすじじぃは―――――」 「ぶっ!べろろろろろろろろぉぉぉぉぉっ……」 「っしゃぁ!」 ついに母親からの責め苦に耐えられなくなったこの実ゆっくり。 おくち――というより餡子の圧力に耐え切れずあいた穴から、すごい勢いで餡子を吐き出した。 まるでダムを爆破したみたいだ。 思わずガッツポーズなんてしてしまった。 「あああああああああああああっ!!! おちびちゃんぅぅぅ!!!なんであんこさんはいちゃったのぉぉぉ!!」 実ゆっくりもストレスで死ぬのか。かなり面白かった。 自分でも驚くくらいテンションがあがっている。 なんかれいむ飼ってるときより全然楽しいわ。 「くそじじぃぃぃ!!ぜったいっ!!ぜったいゆるさないよぉぉおっ!! おまえはぁぁぁ!おまえぇぇはぁぁ!!!」 れいむが怒鳴ってくる、実れいみゅが死んだ原因の半分はお前なんだけどな。 まぁ別にれいむに関してはもうどうでもいい。 それより―――― 「ゆーじょ、ゆーじょ。ずーりずーりぃ……。 までぃざばゆっぐりにげるのぜぇ……。 しにだぐないのぜ……いまのうちなのぜ……」 満身創痍――というかほとんど死体みたいなまりさが這いずっている。 本当にしぶといなー。 「まりさ?どこに行くのかな?」 「――ゆひぃっっ!?」 「まりさっ!?まりさなの!? まりさぁぁぁぁ!!!たすけてぇぇぇぇ!!!」 テーブルの上に固定されてるれいむからじゃ、まりさの姿は見えない。 だからこそ、『助けてくれ』なんて見当違いなこといってるんだろうけど。 俺に声をかけられただけで、しーしーを漏らしながら怯えるまりさ。 汚いなぁ、砂糖水とはいえ床がベタベタになるじゃないか。 「ゆひぃぃぃぃぃぃぃ!!にんげんざぁんっ!! ごめんなざいぃぃ!!みのがじでぐだざいぃぃ!!」 「えー、どうしようかなぁ」 「ま、まりざは!そっちのれいむにだまざれたんですぅぅ!! ほんとうはいやだったのにぃ!むりやりぃ!!!」 「どうじでぞんなごどいうのぉぉおっ!!ばりざぁぁぁぁっ!!!」 バレバレの嘘をつくまりさ。 なんかこれが通用すると思っているのがすごい。 さっきはあんなに強気な態度だったのに。 「ふーん」 殺虫剤を手にとる。 別に俺にとってまりさの事情はどうでもいい。 さっきのが本当だとしてもまりさを殺して捨てるのは変わらない。 だが、殺虫剤のスプレー缶を見たまりさの反応はすごかった。 「まってくださぃぃぃ!!まっでぇぇぇっ!! まりざはぁぁ!まりざはいままでおいしいごはんさんをぉっ! だべたごとながったんですぅぅ!!」 「ほうほう」 いきなり身の上話をするまりさ。 俺の同情を引きたいのかな? そんな感情は全くわかないけど、ちょっと面白いから好きにさせてみよう。 「いっづもいっづもにがいくささんでぇぇっ!! ぜんぜんゆっぐりできないんですぅぅ!!! おそどはさむいさむいだしぃぃ!!!」 「あーはいはい」 なんかスゲーありがちな話だわ。 目新しさが無い。 「それでぇっぇっ!それでかいゆっくりはゆっくりしてるってきいたからぁぁ!!」 「だかられいむに近づいたのか」 「はいぃぃ!!おにーさんもとってもやさしいってれいむにきいたからぁぁ!」 「うん、よくわかったよ」 期待に満ちた目でまりさがこっちを見る。 その目に向かって、殺虫剤の、まりさにとっては命を奪う銃口を向ける。 「やめてやめてやめてぇぇぇぇぇっ!!! “ぷしゅーさん”はゆっぐりできないぃぃ!! なんでぇぇぇぇ!?まりざしょうじぎにはなじだのにぃぃ!!」 「だからちゃんと聞いて、終わるまで待ってあげたでしょ? もういいよね、死のうか」 「やだぁぁぁっっ!!!それくるしいんですぅぅ!! たくさんたくさんくるしいんですぅぅぅ!!!!」 アレだけのたうち回っているのを見せられれば分かるよ。 今も頭を何回も下げて必死だもんね。 ふふっ、ホント。これはクセになりそうだ。 「じゃぁ3数えたら発射するからね。いーち」 「ゅゆっ!?まっ、まっでまっでまっでっまっでぇぇ!!! どうじでぇぇ!!!ごんなにあやまっでるのにぃぃ!!」 キョロキョロと辺りを必死で見回している。 都合よく助けてくれる存在を探しているのかな? それとも逃げ道かな? 「にーぃ」 「あっぁっぁっ! ――――ま、まりしゃこーろこーろしゅりゅよっ!! こーりょこりょ!こりょりょんっ! の、のーびのーびもこんにゃにできりゅよっ!のーびのーびぃ!」 「ぶふぅっ!!」 いきなり赤ゆっくりみたいな言葉遣いするから吹いちゃったじゃないか。 恐怖の余りに幼児退行――――ってやつかな。 幸い可愛さアピールに必死のまりさには気づかれなかったみたいだけど。 「まりしゃおうたもじょうずなんだよっ! まっ、まーりーしゃはーゆっくりぃー。 とーってもゆーくりしてーるのぜぇー」 必死におうたまで歌い始めた。うんヘタだ。 「さーん」 「ゆっ!ゆぅぅ!ゆぅぅぇぇぇぇえっっ!! ま、まりしゃはぁぁっ、えっとぉぉ、えっとぉぉっ! まりしゃぁはぁ!!ゆっくちしたいんでしゅぅぅ!! もっともっとしあわせー!したいんでしゅぅ!!」 「いくよー」 「ああああぁぁぁぁあっ!! ――――ゆっくちさせてぇ……」 まりさの絶望で真っ黒になった瞳を見ながら、殺虫剤を噴射した。 「ゆげちゃぁぁがあぎぐゆぐゆぎぎぃぃぃ!!!」 悲鳴は一度噴きかけた時と変わらない。 だが、暴れ方は大人しい。 もうボロボロだったのだろう、そんな身体でよく命乞いが出来たものだ。 きっと本当に死にたくなかったんだろう。 顔がニヤけてくる。 「ゆぎっがぁぁっ!がぁっ!……ぐっ! ……っ!!……!……」 十秒ほどかけたところで悲鳴が止み、それから五秒ほどで痙攣が止まった。 今度こそ死んだかな? まぁいいや、死んでなかったらもう一回やるだけだ。 ――――死ねてるといいね、まりさ。 「ゆっふぇぇ……ゆぇぇぇ……」 静かだなと思っていたら、れいむは耳にあたる部分をもみあげで押さえながら震えて泣いていた。 どうやらまりさの絶叫に耐えられなくなったらしい。 まぁそりゃ夫があんなことされてたら怖いよな。 「れいむ」 「っっ!ひぃぃぃぃ!! お、おにいさぁぁぁあん!!ごめんなさいぃぃ!! れいむにはひどいことしないでくださいぃぃ!!!」 すっかりビビっちゃってるな。 まぁこっちのほうが都合がいいかな。 「うんわかった。じゃぁかわりに最後のおちびちゃんにヒドイことするね」 「ゆっ!?だ、だめですぅぅ!!さいごのおちびちゃんもだめですぅぅ!! ゆるしてくださいぃぃぃ!!!おねがいですぅぅ!!!」 「えー?だってれいむも俺の言うこときいてくれなかったじゃん。 勝手にまりさ家に入れるし、おちびちゃん作るし」 「そ、それはぁぁ!!ごめんなさいぃ!! でもでも、おにーさんがよろこぶとおもったんですぅぅ!!」 まぁなんでもいいけどね。 れいむを反省させるのが目的じゃないんだし。 「よっと」 「ああああああああああああっっ!!! くきさんとらないでぇぇぇぇぇっ!! もどしてぇぇ!!もどしてくださいぃぃぃ!!! おちびちゃんがしんじゃうよぉぉぉぉっ!!!」 最後の一匹となった実ゆっくりがついた茎をれいむから抜き取る。 抜いた瞬間、餡子の供給が絶たれたせいなのか、やはり顔が歪む。 うちの教授が言っていた。 茎を抜いても、すぐ別の固体に差し替えればちゃんと生まれてくると。 ――――それが死体でも平気なのかな? 「よいしょっと」 「ゆやあああああああああああっっ!! ゆっくりできないぃぃぃぃぃ!!!!」 まりさの死体をれいむが固定されているテーブルに置く。 それだけなのにれいむが騒ぎ出した。 ああそうか、死臭を感じ取れるのか。 「はいはい、ゆっくりしてってね」 「ゆっくりして――――どぼじでくきさんをまりさにさすのぉぉぉっ!!!」 それが目的ですから。 まりさの死体にしっかりと茎を刺して固定する。 苦しそうに歪んでいた実ゆっくりの顔が、なんとなく和らぐ。 死体でも大丈夫っぽいな。つまらない。 「おにぃさんぅ!おにぃさんおねが――――」 「このまま。 このままれいむが騒がなかったら、このおちびちゃんが生まれるまで俺は何もしない。 いいかれいむ、しゃべるな。そうすればおちびちゃんは無事生まれてくる」 「ゆぅ…………ゆっくりりかいしました」 とりあえず生まれてくるまでは待つつもりなので、その間れいむが騒ぐと面倒なので約束させる。 れいむにしても先の二匹のように潰されるよりはと、考えたんだろう。 「じゃぁれいむ、いまからしゃべるなよ?」 コクコクとれいむが頷くのを確認する。 「ふぅ……」 ――――ちょっと燃え尽きた感じかな。 あー、部屋片付けないとなぁ。 荒らされなかったとはいえ床にはところどころ泥がついてる。 高かったテンションの反動が一気に来る。 あの実ゆっくりが普通に生まれてきたらつまらない。 とはいえ、育たずにただ死ぬだけというのも面白みが無い。 まぁいいや。どうなるかは明日になれば分かる。 「ゆっぎやぁぁあああああああああ!!」 れいむの尋常ではない叫びに起こされた。 昨日は部屋をきれいにした後、そのまま寝てしまった。 とりあえず、れいむがいる部屋に行こう。 「ゆあぁああああああああああっ!!ああああっ!!」 「なんだ、生まれてるじゃん。 ――――ってああ、足りないゆっくりってやつか」 「ゆっ……あっ……ゆああぁ」 生まれたばかりの赤ゆっくりがいた。 目は半開きで、おくちといより、無数の小さな穴が顔に開いている感じ。 髪の毛も全然生えていないし、れいむ種みたいだけどお飾りも全然形になっていない。 まるで全身の皮が一度溶かされたような姿をしている。 足りないゆっくりっていうのは聞いたことはあるが、見たのはコレが初めてだ。 全部ここまで気持ちの悪い外見なのか。 「れいむのおちびちゃんがぁぁぁ!!」 「はいはいそうだね、足りない子で――――」 「どうしてしんじゃってるのにうごいてるのぉぉぉぉぉ!? こわいよぉぉぉっ!!ぞんびだよぉぉぉぉぉおっ!!!」 「は?」 死んでいる? いやいや、普通に動いてるけど。 赤ゆっくりを見ようとして、苗床のまりさの死骸が目に入った。 そうか――――死臭か。 「こっちくるなぁぁぁぁ!!おばけぇえぇぇ!!!!」 「なるほどね」 死臭たっぷりの餡子を栄養に育ったこのれいみゅは。 生きながら死臭がするようになったわけだ。 すごいな、まさかこんなことになるなんて。 「ゆっ……びぃ……あああ」 「ゆひぃぃぃ!!はなれろぉぉぉぞんびぃ!!くるなくるなくるなぁぁぁ!!!」 それにしてもゾンビとは。 確かに口を半開きで、うめき声を上げながらグズグズの皮でれいむに近づく様子はそのまんまだ。 やっぱり死体の餡子だと栄養が足りなかったのかな? 今度教授にでも聞いてみよう。 「やめろやめろやめろやめろぉぉっ!! どっかいけぇ!!ぷくーするぞぉぉぉっ!!」 「おいおいひどいぞれいむ。甘えているだけじゃないか」 赤ゆっくりが母親に甘えるのは当然だ。 目がまともに見えてるのかどうかは知らないが、とりあえずれいむが母親だと分かったんだろう。 のろのろと這いずりながられいむに近づいていく。 うん、確かに不気味だ。 「ゆあぁ……おが……ゆっぐ」 「おおっれいむ!おちびちゃんとの初すりすりだな」 「ゆひぃぃぃっ!!」 ついに死臭がするれいみゅが、母親のもとにたどり着いた。 そのヌメヌメした感じの肌をれいむにこすりつける。 「やめろぉぉぉ!!れいむにぃ!さわるなぁっ!!」 「ぴゅっ!!」 「あっ――あーあ、やりやがった」 やっとの思いで母親にたどりついたれいみゅを、自身のもみあげで殴り飛ばしたれいむ。 グジュンと不快な音とともに、れいみゅの身体は簡単に崩壊した。 「子殺しとか最低だな」 「こ、こんなのれいむのおちびちゃんじゃないよぉぉぉぉっ!! おちびちゃんのぞんびだよぉぉぉぉおっ!!! だかられいむはわるくないよぉぉぉおぉおっ!!」 「あーはいはい」 本当はもう少しあのれいみゅで遊びたかったけど仕方が無い。 終わりにするか。 「じゃ、れいむ。お前も捨てるから潰すな」 「ゆへ……?な、なんでぇぇぇぇ!!?? なんでれいむがつぶされちゃうのぉぉぉお!? れいむはかいゆっくりなんだよぉぉぉおっ!? ぎんばっじさんなんだよぉぉお!?」 まぁ納得するなんて思ってなかった。 「…………」 そうだな、一応一ヶ月間一緒に生活した義理もある。 少しくらい説明してやるか。 「れいむ、違うよ。 お前は飼いゆっくりでも銀バッジでもないよ」 「はっぁあぁぁ!?わけわから――――」 「俺の言いつけを守らなかった時点で、 飼いゆっくりでもバッジ付きでも無くなったんだよ」 「ゆ……え?」 れいむがこんなことしなければ、本当に俺はあのまま飼い続けるつもりだった。 「でもでもおちびちゃんはゆっくりできるんだよぉぉっ!? おにーさんだってぇ!!」 「俺は出来ないよ、だからダメって言ったの」 「ゆっぐぅ!そ、そんなのおにーさんがわるいでしょぉぉ!?」 「そうかもね、そうかもしれない。 他の人なら許してくれたかもね。でも俺は許さない。 だから俺に飼われている以上は、約束破ったらだめだったんだよ」 「ゆぐぅぅぅ、そんなのぉぉぉっ!そんなのぉぉ!」 れいむがギリギリと歯軋りの音を立てる。 「でもぉ、おにーさんはれいむといっしょにゆっくりしてたでしょぉ?」 「いやさぁ。 それなんだけど、そうでもないんだよなぁ。 こればっかりはれいむが悪いっていうか、考えなしに飼った俺が悪いんだけど」 「そ、そんなぁああああああああっ!! たくさんっ!おはなししたでしょぉぉ!?」 「いやー、全然会話覚えて無いわ。 確かに俺が夢中になるほどれいむが可愛かったら、少なくともれいむと子供は許してたかもね」 「そんなの、そんなのひどいよぉぉぉぉっ!!」 酷い……か。 まぁその通りだな。飼い主としては最低かもしれない。 だけど――――。 「悪いけど今の世の中のゆっくりの扱いなんてそんなもんだ。 同じ種類なのに、野良で死と隣り合わせの生活したり、 最初から人間に食べられるために生まれたり、飼われたりする。 全部人間の都合だよ」 「ううぅ……ゆえぇぇっ」 「だからまぁ、運が悪かったんだな。れいむは。 ツイてなかったんだよ」 「やだよぉぉぉ……れいむしにたくないよぉおお」 人間の都合で生死が決まるなんて話しても納得できないのは当然か。 「れいむいなくなったらおにーさんひとりになっちゃうよ……? そしたらゆっくりできないでしょぉ?」 「ん、じゃぁ新しいれいむをちゃんと買うよ。 次は金バッジのやつ」 「それはれいむじゃなくてれいむでしょぉぉぉぉっ!!!」 「はははっ、わけわかんねぇ」 まっ、所詮俺の自己満足か。 でも不思議なくらい罪悪感が沸かない。 むしろれいむがどんどん絶望していくのが、楽しい。 ゴミ袋の口を広げる。 「じゃあお別れだれいむ。 もちろん出来るだけ苦しまないようにしてやるから」 「やだぁっぁぁあ!!やだよぉぉぉぉっ!!!」 「あんまり動くと一回で死ねないかもよ?」 「ゆえぇぇぇ……」 とはいえガムテープで下半分を覆われているれいむ。 たいして身動きが取れるわけではない。 「ゆぅぅぅっっ……」 「まぁ、じゃあ来世は幸せになれるといいね」 満面の笑みが浮かんでいるであろう俺の顔を見て、れいむもやっと助からないのを悟ったらしい。 最後の悪あがきだった身体を揺することを止める。 「おにーさんはれいむがきらいだったの……?」 「いや?嫌いじゃなかったよ?好きでもなかったけどね」 「ゆえぇぇぇぇっ!!!」 また泣き出す。もう“おにーさん”じゃないんだけどね。 「じゃぁぁっ!!じゃぁぁ!!おにーさんにとってぇ! れいむはぁ!!れいむはなんだったのぉぉっ!? なんのいみがあったのっ!? れいむがおにーさんといっしょにゆっくりしたせいかつはぁっ!!? なんだったのぉぉっ!?」 最後の力を振り絞るようなれいむの叫び。 少し考えて、片足を振り上げる。 最後に妙なことを言うなぁ、れいむとすごした日々の意味か。 ――――ぶっちゃけどうとも思っていないんだけど。 今振り返ればそうだなぁ。 片足を思いっきりれいむに振り下ろす。 「タイトル参照」 最後までお読みいただきありがとうございました。 過去作 anko4095 『てーとまりしゃ』 anko4099 『てーとまりしゃとれいみゅのおとーさん』 anko4122 『てーとありしゅのおかーさん』 anko4126 『choice』 anko4203 4204 『てーと野良と長雨 前・後編』 ※オチについて 鬼意惨です
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ターン制ライトノベルなので、各キャラの出番がほぼ均等にある。 一応キャラの担当巻があるが、妹はすべての巻で優遇されている。 ストーリーはキャラ萌えです。 ストーリーの内容はないので、絵がかわいいコミック版読めばよいよ 兄の前以外でお嬢様タイプの妹であるが、兄の前ではおバカ系ブラコンになる妹 作中に兄の前以外のシーンがほとんどないのでお嬢様な印象はまったくない。 添い寝やらなんやらを要求する割に、ちょっと抱きついただけでフリーズするくらいウブ。 兄の方は、態度は素っ気ないが実は妹以上にシスコン。 +ネタバレ 自分たち兄妹をモチーフにした近親相関小説を出版している。 111 イラストに騙された名無しさん [sage] 2011/04/01(金) 23 51 17.93 ID 0Nqq/ov/ お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねは折角二人暮らしだったのに、なぜか全員越してきちゃったのがなんとも 学校で他のキャラいるから、家くらい二人っきりにしてほしかった 兄の変態っぷりは今までにないかな 485 イラストに騙された名無しさん [sage] 2012/04/23(月) 19 36 50.60 ID HVzAMsZ4 女子モテは4巻もやって何も話が進んでないのが駄目 5巻もやって何も進んでないおにあいも同様 本筋の話を転がさず無駄に女増やしたり適当なイベントで何冊も費やして ダラダラ引き延ばすタイプのラノベは妹物に限らずすぐ飽きるわ 最近読んだ期間限定いもうとの1巻は割と面白かった ただ設定的にもキャラ的にも長く引っ張れるようなものじゃないので 3巻くらいですっぱり終わって欲しいところだが 941 イラストに騙された名無しさん [sage] 2011/12/14(水) 00 22 02.43 ID 9zVyL7PC ぼちぼち消化したものを ・お兄ちゃんだけど愛さえあれば4 妹としての安定感は見せたものの、存在感は低下ぎみ。 キャラ追加で今後如何に。銀に添い寝されたい。 (略)
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『あるれいむの一生 いつまでもその笑顔を』 23KB 虐待 不運 姉妹 赤ゆ 自然界 現代 作、長月 おかげさまで50作目です ※俺設定注意 ※キ●ガイ人間注意 ※作、長月です れいむは幸せだった。 優しくて頼もしいつがいのまりさ。かわいらしいおちびちゃん。そしてゲスなどいない群れの仲間達。 ささやかだけど皆がいつも笑ってられるゆっくりプレイス。 いつまでもこのみんなとゆっくりしていたい。いつまでもこの笑顔を見ていたい。 そうれいむは思っていた。 あるれいむの一生 いつまでもその笑顔を その日れいむは悪夢を見た。 れいむ達の群れにゆっくりできない人間が来る夢だ。 ゆっくりできない人間達によりゆっくりプレイスは全部壊され まりさと苦労して二人で作ったおうちも 長のぱちゅりーも、親友のありすも、群れのみんなも、 全てなくなってしまう。 そしてれいむ自身もゆっくりできない人間に捕まり、ゆっくりできない目に合わされ続ける。 そんな夢だった。 「・・・れいむおきるんだぜ・・・れいむ。」 朝起きるとそこにあったのはつがいのまりさの顔だった。 「ゆめ・・だったの?」 ほっとするれいむ。ここはれいむのおうち。怖い人間などどこにもいない。 「だいじょうぶなのぜ?ずいぶんうなされてたみたいだけど。」 「うん・・・ちょっとわるいゆめさんみちゃって・・・」 そう言いながらチラリと横目でおちびちゃんを見るれいむ。 すぅすぅと寝息を立てて2匹の子ゆっくり達。目に入れても痛くない自分達の愛の結晶だ。 良かった。この子たちが無事で。夢の中ではおちびちゃんも一緒にゆっくりできない人間に捕まったのだから。 それにしても不安だ。これが正夢にならないか。最近はこの山へ人間さんの乗った大きなすぃーも良く来るし。 「そんなかおしてんじゃないんだぜ。おかあさんがそんなゆっくりできないかおしてちゃおちびちゃんもふあんがるんだぜ。」 「まりさ・・・」 「だいじょうぶ!!れいむはまりさがまもるんだぜ!!たとえあいてがれみりゃだろうがれいぱーだろうがにんげんさんだろうがぶっとばしてやるんだぜ!!だかられいむはおちびちゃんとゆっくりすることだけかんがえてればいいんだぜ!!」 そう言ってまりさはれいむにすーりすりしてくれた。 ああなんて頼もしいんだろう。本当にこのまりさと一緒になってよかった。 「ありがとうまりさ。れいむ、まりさといっしょにゆっくりできてしあわせだよ。」 れいむは幸せを噛み締める。 「じゃあおちびちゃんおこしてあさごはんにするんだぜ!!」 「うん。そうだね。」 子供達を起こすれいむ。こうしてれいむの一日が始まった。 「それじゃあ、いってくるんだぜ!!」 「うん。きをつけていってきてね。」 れいむは狩りにいくまりさを見送る。 「さてと・・・こんどはおとびちゃんをがっこうにいかせないとね。」 今度は子供達を群れの広場にある「がっこう」へ送り届ける。 「じゃあおちびちゃんたち。おさのいうことちゃんときいてたくさんおべんきょうしてね。」 「「ゆっきゅりりきゃいしたよ!!!」」 この「がっこう」は週2回程度、長ぱちゅりーが教師役をやっている所で群れの子ゆっくりなら誰でも通うことができる。 ここで群れの掟やゆっくりとして必要な一般常識などを学ぶのだ。 こうした教育の成果なのかこの群れにはゲスやれいぱー、でいぶが皆無と言っていいほどいない。 「あっ、ありす!!ゆっくりしてってね!!」 「あられいむじゃない。こちらこそゆっくりしてってね!!」 帰り道れいむは親友のありすに出会った。どうやらありすも自分の子ゆっくりを「がっこう」に送り届けた帰りらしい。 このありすとれいむは子ゆっくりの時からのつきあいで、つがいのまりさとも幼馴染だった。昔は群れで一番強くてかっこよかったまりさとどっちがずっと一緒にゆっくりするかよくけんかしたものである。 結局まりさはれいむをつがいとして選び、ありすは他のゆっくりとつがいになったのだが2匹の交友はいまだに続いている。 普通こういった三角関係になると人間でも友情にひびが入ってぎくしゃくしそうだが2匹の友情は変わらない。 「そういえばこのまえおしえてあげたおようふくかんせいした?」 「きょうにでもかんっせいっさせてまりさにプレゼントするよていだよ。」 ありすにはこの前干草で作ったお洋服(実際は靴下に近いが)の作り方を教わった。ありすはこの群れ一番の編み物上手なのだ。 「そう・・まりさといつまでもゆっくりしてね。」 「ありす・・・」 れいむは胸が熱くなる。本当はありすもまりさが好きなはずなのに。にも関わらずそのまりさの為んのお洋服の作り方を親身になって教えてくれるなんて。 「ありがとうありす・・・ほんとうにありがとう・・・」 「もう、なにないてるのよ!!わたしたちともだちなんだからとうぜんでしょ!!」 そういって笑ってくれるありすを見て本当にありすと友達で良かったとれいむは思った。 夕方れいむは広場へ行った。「がっこう」へ行っていた子供達を迎えに行く為だ。 広場には十数匹の子ゆっくりと長ぱちゅりー、そしておそらく教材として使われたらしい小石や草などが転がっていた。 「おさ、ゆっくりしてってね!!」 「むきゅ、れいむ。ゆっくりしてってね!!おちびちゃんをむかえにきたのね。」 「おちびちゃんはきょうもいいこにしてた?」 「ええ、とっても。みんなれいむたちのおちびちゃんくらいゆうしゅうだとぱちゅもらくなんだけどね。」 「もう・・・そんなにおだてないでよ・・」 照れるれいむ。ぱちゅりーのいうことはお世辞ではない。 親の欲目なしにれいむの子供達は優秀で次の長は2匹のどちらかだろうと群れではもっぱらの評判だ。 賢くて思いやりがあってゆっくりしたおちびちゃん。こんなおちびちゃんを持てて本当に自分は幸せだ。 「ようれいむ。おちびちゃんのでむかえ、ごくろうさまなのぜ。」 家に帰る途中狩りから帰ってきたまりさと出会った。帽子がぱんぱんに膨らんでいる所を見ると今日も大漁だったのだろう。 「あっまりさ!!かりからかえってきたんだね。」 「おとーしゃん!!」 子れいむと子まりさはまりさに駆け寄る。 「きょうは、おちびちゃんたちのすきなのいちごさんがとれたんだぜ。」 「ゆわーい。まりしゃ、のいちごだいしゅきなのじぇ!!」 「おとうしゃんはほんとにかりがじょーずなんだね!!」 仲睦まじい父子。微笑ましい光景にれいむの顔もほころぶ。 「さぁいっしょにかえるんだぜ。まりさもうおなかがペコちゃんなんだぜ。」 夕暮れの中一家は家路を跳ねていく。れいむも一緒だ。 後で出来上がったお洋服をまりさにプレゼントしよう。きっとまりさも喜んでくれるはず・・・ あれ・・・ その時れいむはある違和感に囚われた。 あれ・・・・?この光景 前に一度・・・いや何度も どこかで見たことある・・・? 「どうしたんだぜ?れいむ。きゅうにたちどまったりして。」 「おきゃーしゃんどうしたのじぇ?」 「おかおがゆっくりしてにゃいよ?」 突然立ち止まったれいむを家族達が心配そうに見つめる。しかしれいむの違和感はとまらない。 何だろう、この感覚は。 何か大切なことを忘れているようで・・・ でも思い出したくないような・・・・ 「れいむ!!どうしたんだぜれいむ!!」 「おきゃーしゃんしっかりして!!」 まりさ達の声がどんどん遠くなり、視界がどんどん暗くなる。 ああそうか 全部・・・思い出した・・・ 「おはよう、れいむ。」 どす黒い暗闇の中、誰かの声がした。 目を開ければそこには悪夢が広がっていた。 れいむの前のテーブル一杯に並べられたピンポン玉大の「ソレ」は絶え間なく怨嗟の声を上げている。 「たしゅけて・・・おねがい・・・たしゅけて・・・」 「おきゃーしゃん・・・どうじでまりしゃをたしゅけてくれないのじぇ・・・」 「しにゃせて・・・・おねがい・・もう・・しにゃ・・せて・・・」 「ゆげつ・・・ぐりゅゆ・・・・ゆげっべっべっ・・・」 皆うわ言のように「助けて。」「死なせて」と言いつづける「ソレ」達。中には完全に狂ってしまっている者もいる。 ある者は全身にその小さな体にこれでもかと裁縫針を刺され剣山の様になり ある者は全身蝿たたきで叩かれた後にラー油をかけられ激痛に身を焼かれながら火ぶくれのようになり ある者はホットプレートで黒焦げになるまで焼かれているため良く見ないとどちらが顔でどちらが背中なのか分からない。 ゆっくり達の悪夢を具現化したらこうなるだろう。そんな光景がれいむの眼前には広がっている。 ここはれいむがいた群れではない。どこかの家の地下室だ。 「おはよう、れいむ。いい夢見れたかい。」 その横でさわやかな、だがどこか寒気のする笑顔のお兄さんが立っている。 そうだ・・・れいむはこのお兄さんに捕まったんだ・・・ あんよがじくじくと痛む。お兄さんにあんよを焼かれたからだ。 頭がずきずき痛む。お兄さんに髪の毛を無理やり引き抜かれ、ボルトを何本もねじ込まれたせいで。 心がじわじわ壊死したように痛い。あのお兄さんの言葉で。 「よし。れいむが起きたところで始めようか。今日もよろしく頼むよ、れいむ。」 同好会のレクレーションでも始めるように言うお兄さん。キャリー付きの赤ゆの乗ったテーブルを片付け新しいテーブルを出している。 知らない人が見たらただの爽やかな好青年に見えることだろう。 しかしれいむは知っている。 このお兄さんの正体を。そしてこのお兄さんがこれから何をしようとしているかを。 「さて。寝起きにいきなりで悪いけどおちびちゃんを作ってもらおうか。これがないと始まらないしね。」 そう言ってお兄さんは奥から透明な箱を抱えてやってくる。それには1匹のゆっくりが入っている。 「ずっきりだぁああああ!!!ずっきりざぜろぉおおおおお!!!」 目を充血させ全身からぬめぬめした粘液を出しながらそのゆっくりは、れいぱーのようにそそりたったぺにぺにをガラスケースにニチャニチャとこすり付けている。 れいむの愛するつがいのまりさ・・・いやまりさだったものだ。 まりさはお兄さんに薬を打たれてから変わってしまった。優しくて頼もしかったまりさから、れいぱーありすのようにすっきりーしか考えないおぞましいゆっくりに。 「愛する2匹のご対面だ。全く妬けちゃうねホント。」 まりさをれいむの入った箱へ放り込む。れいむのやめてと言う声などおかまいなしだ。 「ずっぎりぃいい・・ずっきりぃいいいいいい!!!」 目をらんらんと輝かせて襲ってくるまりさ。絶え間なく粘液を体から吹き出してるため動くたびにニチャニチャと不快な音がする。 れいむはあんよを焼かれていて逃げられない。そもそも狭い箱の中に逃げ場などない。 「いやぁああああ!!!!やめてぇまりさ!!!ゆっくりしてぇえええ!!!」 身をよじりなんとかまりさに正気を取り戻させようと叫ぶれいむ。 愛のないすっきりなどけがわらしくて気持ち悪いだけだ。ましてや出来るおちびちゃんの運命を考えればとてもつくろうとは思わない。 「ははっ。無駄だよ。バイゆグラを普通の100倍以上の濃度で打ったからね。完全に中枢餡が破壊されてもうまりさはすっきり以外のことは考えられないよ。」 「ずっきりぃいいいいいいい!!!!」 「ああ・・・ああ・・」 しかし現実は無慈悲でれいむの思いなど少しも汲み取ろうとなどしない。 抵抗、空しくにはれいむの額には植物型にんっしんっの茎に5匹の実ゆっくりがなっていた。 内訳はれいむ3匹まりさ2匹。皆ゆっくりした表情だ。 「よし上手くできたね。産まれてくるのが楽しみだ。出産促進剤を打てば5分ぐらいでできるかな。」 「ずっぎりぃいいいい!!!もっとずっきりざぜろぉおおお!!!」 「ああ・・・」 れいむはただ泣くしかない。もう優しいまりさはいないことに。 そして額の子供達の運命に。 「ゆんゃぁああああやべちぇえええええ!!!!」 地下室に赤れいむの声が響き渡る。 「こらこら暴れるとおめめがえぐれちゃうぞ。まぁ暴れなくてもえぐるけどね。」 原因は一目瞭然、明白だ。お兄さんが自分の目をえぐろうとするから。 お兄さんはあえてひと思いに目をえぐろうとしない。弄ぶようにピンセットで赤れいむの目をつまみ続ける。 「ほーら。これでおしまいっと。」 プチッ 「ゆんゃぁああああ!!!いじゃいいいいいいいい!!!!」 「さーて。次は誰の番かな。君かな。それともそこのれいむかな?」 次は誰をアマギリしようか品定めするお兄さん。まるでおもちゃを買ってもらう子供のように楽しそうだ。 「やべちぇぇえええええ!!!」 「なんじぇそんなことするにょおおおお!!!!おかぁしゃんたしゅけてぇえええ!!!!」 恐慌状態で泣き叫ぶ赤ゆ達。母に助けを求める者もいるがあんよを焼かれ透明な箱に入っているれいむにはどうしようもない。 「やべてぇえええええ!!!!!おにいさん!!!おちびちゃんいじめないでぇええええ!!!」 せいぜいお兄さんにむかって懇願するくらいだ。 「うーん。そこまで言うんなら『じぶんたちはいきるかちのないうんうんいかのくそまんじゅうです。うまれてごめんなさい』って10秒以内に100回言えたらおめめえぐるの許してあげるよ。」 「どぼじでぞんにゃこといわにゃいといけないのぉおおお!!!」 「まりしゃ。うんうんじゃにゃいんらじぇえええ!!!」 当然反発する赤ゆっくり達。そんな自分の存在価値を揺るがすようなとこなど誰も言いたくないのだ。 「あっ、そう。ならおめめをえぐるだけだよ。死ぬほど痛いだろうけど我慢してね。」 「ゆびぃ」 赤ゆっくり達はちらりと横を見る。目をえぐられた赤れいむを。 「・・・いじゃい・・・いじゃいよ・・・」 目をえぐられたショックでピクピクと小刻みに痙攣しており、目には黒い餡子の見える穴が空いている。 自分もこうなるなんて。考えただけでもぞっとする。 「れ・・れいみゅは・・・」 「うん?何?聞こえないよ。」 赤れいむの目をえぐったピンセットをカチカチと動かすお兄さん。それだけで赤ゆ達には十分脅しになった。 「れ・・・れいみゅたちはうんうんでしゅう!!!」 「うみゃれてごみぇんなしゃいいいいい!!!」 「ブーッ。時間切れ。おめめえぐりまーす。」 お兄さんはそばにいた赤まりさを捕まえた。 「ゆびぃ!!!やめちぇえええええ!!!!」 なんとか逃げようと体をブリブリと動かすが赤ゆの力で逃げられるはずもない。 「ゆ・・ゆ・・ゆっきゅりしにゃいでにげるにょ!!!」 他の赤ゆ達はなんとか逃げようとする。しかし今いるのはテーブルの上なのだ。赤ゆにとっては断崖絶壁の崖に等しい。 「ゆんやぁああああたきゃいいいいいい!!!!」 赤ゆ達の逃亡劇は1メートルもせずに幕を閉じた。 「いじゃいいいいいいいい!!!!」 「やべてぇえええええええええ!!!!」 そして待っているのはお兄さんによる地獄のアマギリショーだ。 「おねがいやべてぇええええええええ!!!!!」 どんどん光を失っていく子供達にれいむはただ叫ぶことしかできない。 本当は分かっている。こんなことしてもお兄さんはけして自分達を許しはしないだろう。 しかし何かせずにはいられない。れいむにとって子供はそう簡単に諦められるほど軽くはないのだから。 本当はお兄さんにとって赤ゆっくりの存在は二の次で、れいむの泣き叫ぶ顔が見たいだけなのだがそれをれいむは知らない。 30分後 「ああ・・・どうして・・・うう・・・」 透明な箱の中で泣き崩れるれいむ。 その前には目を失い、髪を毟られ、あにゃるにこれでもかと言わんばかりにつまようじが突き刺された赤ゆ達の無残な死体が転がっている。 みんなお兄さんがやられたのだ。 「よし、まりさ。今日は君に決めた。」 そんななかでまだかろうじて生きている赤まりさをお兄さんは手に取り プス 「ゆぶぃ!!!」 なにやら薬剤を注射した。 「ゆびぃ?ゆべ・・・ゆぶ・・・・」 赤まりさはしばらく苦しそうに痙攣していたがじきに動かなくなった。 実は先程お兄さんが注射した薬は餡子凝固剤という薬でゆっくりを動けなくする薬なのだ。 「さーて、みんな。新しいお友達とゆっくり仲良くしてってね。」 お兄さんは先程横に運んでいたテーブルに赤まりさを並べる。数十匹の今日のように虐待された赤ゆと共に。 このゆっくり達はお兄さんの虐待コレクション。毎日虐待するごとに1匹ずつ増やしている。 餡子凝固剤を投与されたゆっくりは動くことができず、飢え死にすることもなく、餡子を吐いて死ぬこともできない。 「いじゃい・・・いじゃいよ・・・もう・・・ゆっくりさせて・・」 「しね・・・まりしゃをゆっきゅり・・しゃせないやつは・・みんにゃ・・・みんにゃ・・・しね・・・しね・・・」 「おきゃーしゃん・・・どうじで・・・どうじで・・れいみゅをたしゅけてくれないの・・・」 できるのはただひたすら怨嗟の声を上げ続けることだけである。 「おちびちゃん・・・ごめん・・・ごめんね・・・」 そしてれいむもまた己の無力さに涙を流すしかできなかった。 「おいおい。れいむそんなに泣くなよ。今日は預かっていた君のおちびちゃんに会わせてあげるから。」 「・・・ほんと・・・?」 絶望しかなかったれいむの瞳に少しだけ光が戻る。 「ホントホント。待ってて。隣の部屋で待たせてるから。」 そう言うとお兄さんは隣の部屋へ行ってしまった。 ここに連れてこられた時おちびちゃんとは離れ離れにされてしまいそれ以来会っていない。 一度おちびちゃんはどうしてるかお兄さんに聞いたとき 「大丈夫。僕はおちびちゃん達には手を出してないよ。神に誓ってもいい。」 とは言ったのでほっとしたがやはり会いたいことには変わりない。 本来子供を差別するような事をしてはいけないのだろうが、やはりれいむにとって一番思い入れがあるのはあの2匹だ。 おちびちゃん達さえ幸せでいてくれるのなら自分はどんなゆっくりできないことにも耐えられる。 あの子達はれいむの最後の希望であり、まだれいむとまりさが幸せだった頃の象徴なのだから。 「はい。ごたいめーん。」 その時お兄さんが隣の部屋から二つの透明な箱を持ってきた。 「・・・・・なに・・これ・・・?」 思わずれいむはつぶやいてしまう。 「何これって・・・もう忘れちゃったの?餡子脳にも程があるぞ。君のおちびちゃん達だよ。」 「ゆげぴぎゃおうぅゆふげぎゃ!!!」 「ゆひひ・・・ゆげづふぇえええええ!!!!」 そこにいたのはソフトボール大の2匹のはげ饅頭が狂ったように頭を振っている。 ほんの少しぽつぽつ残る髪でかろうじて右の箱に入ってるのがれいむ種、左がまりさ種だと分かる。 どちらも目の下に大きなくまがあり、充血した眼球をグリングリンと動かし、口は半開きでよだれを垂らしながら奇声を上げていた。 「お・・おにいさん・・おちびちゃんに・・・おちびちゃんになにをしたの!!?」 「おいおい、人聞きのわるい言い方はやめてくれよ。僕は何もしていないよ。・・まぁ、ちょっとこの子達の餌に混ぜただけさ。特製のハッピーパウダーって奴をね。」 「はっぴー・・・ぱうだー・・?」 言葉の意味が分からずきょとんとするれいむ。 野生のれいむは知らぬことだがハッピーパウダーとはゆっくりにとって麻薬のようなもので、多幸感でゆっくりできる代わりに幻覚、被害妄想といった副作用もあり、最後は廃ゆんになる恐ろしいものだ。 「うん。僕の調合した効果10倍ぐらいある奴。面白かったよ。いきなりケタケタ笑い出したと思ったら『りぐるがわいてきたぁああ!!』とか言いながら頭ガンガン箱にぶつけてたんだ。副作用なのか髪がどんどん抜け落ちるし。ちなみに箱が2つに分けてあるのは一緒に入れておくとどっちか死ぬまでけんかし始めちゃうからだよ。全く困ったもんだね」 無邪気に笑うお兄さん。しかしれいむにはその邪気のない笑いがこの上なく恐ろしく思えた。 「一番笑えたのは自分のお飾りをビリビリに破り始めた時かな。暴れまわって脱げた帽子やリボンを『れみりゃはしねぇえええ!!』とかいいながら攻撃し始めたんだよね。しかも後で正気に戻ったとき『どぼじでおぼうしさんやぶれてるのぉおお!!』だの『りぼんさんいじわるしないでなおってね!!ぺーろぺろ』とか言ってさ。挙句の果てに『だれがこんなひどいことを・・!!』とか言って泣き出すんだもん。下手な芸人の100倍面白かったよ。」 「・・・・・・・」 れいむは呆然と2匹の奇声を上げるはげ饅頭を見続ける。 「お・・・おちびちゃん・・・」 「ゆびひひひ・・・ゆぎいひゃふふう!!!」 「ゆげっげっげっひっ・・・ゆぎゃひっひひふぅひひぃ!!!」 れいむの声など耳を貸さずひたすら狂った笑い声を上げ続ける子れいむ達。 大好きなお母さんへといつもお花をプレゼントしてくれた子れいむ。 いつかこの群れの長になってお母さんをゆっくりさせてあげると言っていた子まりさ。 れいむの自慢だったおちびちゃんはもういない。 いるのは気が狂って自分の母親もわからなくなった廃ゆんだけだ。 まりさもゆっくりできないれいぱーもどきになってしまった。 もうれいむには 何もない。 夢も 希望も 未来も 何ひとつ。 「まぁ最近じゃパウダー決めすぎちゃったせいか、頭ぶつけすぎたせいか知らないけど完全にいかれちゃって見ての通りってわけさ。ああ、約束どおり僕は手を出してないよ。そこのとこお忘れなく。」 「・・・どうして・・・」 「ん?なんだい。」 「どうして・・・どうしてこんなことするの・・・・・・なんで・・・なんで・・・れいむたちなにかわるいことしたの・・・?したのなら・・・あやまるよ・・・だから・・・・だからもうゆるしてよ・・・」 最後の希望までなくなりれいむの心は完全に折れてしまった。 ボロボロとしゃくりあげるれいむ。零れ落ちた涙がポツポツと音を立てる。 「れいむ・・・君は勘違いをしてるよ。」 そんなれいむにお兄さんは優しく語りかける。 「ゆ・・・かん・・ちがい?」 「僕は君が憎いわけでも、ゆっくりが嫌いってわけでもない。むしろ愛しているんだ。」 「なにを・・・なにをいってるの・・・?」 お兄さんはじっとれいむを見つめている。れいむはその見つめる目が怖い。 一点の曇りもない様で、濁りきったドブ川のようで 聖母のごとくに優しいようで、一点の慈悲もない冷血漢のようで 無邪気な子供のようで、希代の猟奇殺人鬼のようで その相反する二つが同時に存在するその目が怖い。 「僕はゆっくりが好きなんだ。君達の愚かさな所も、脆弱な所も、身勝手な所も、身の程知らずな所も、みすぼらしい所も、生ゴミ以下な所も・・・そんなゆっくりが大好きなんだ。」 ゆっくりとれいむを手に取るお兄さん。そのしぐさは愛おしそうですらある。 「なにいってるの・・・おにいさん・・・わからない・・・わからないよ・・・」 「こらこら、れいむ。そうやって人と人との価値観の違いをわからないの一言で済ませちゃいけないぞ。分かり合えない先にあるものは偏見、差別、戦争といった悲しいことばかりなんだから。れいむには知って欲しいんだ。僕が何を考えているかを。何を感じてるかを。」 れいむには分からない。お兄さんが何を言っているのか。 いやむしろ分かりたくないし、分かってはいけない様な気さえする。 「僕がゆっくりを潰すときどれほど快感なのか、ゆっくりの叫びを聞くとどれくらい興奮するか、そしてゆっくりの絶望する顔をどれほど渇望しているのか・・みんなみんな知って欲しいんだよ。」 れいむは分からない。このお兄さんが何を考えているのか。 ただ一つ分かるのはお兄さんはもう駄目なんだということだ。 「・・わからない・・・わからないよぉおおおお!!!!!!!」 れいむはあらん限りの声で叫ぶ。 叫ばずにはいられない。これ以上お兄さんと話していたら頭がおかしくなりそうだ。 「ふーっ。どうやら刺激が強すぎたようだね。発狂されてもつまらないし今日のところはここでお開きとしよう。」 プスッ そう言うとお兄さんは注射器をれいむに打ち込んだ。 「おやすみ、れいむ。良い夢を。」 意識が暗転する前れいむが見たもの。 それはお兄さんのさわやかな、それでいて全てを飲み込んでしまいそうなどす黒い笑顔だった。 「・・・れいむおきるんだぜ・・・れいむ。」 目を覚ますとそこにあったのはつがいのまりさの顔だった。 「ゆめ・・だったの?」 ほっとするれいむ。ここはれいむのおうち。怖い人間などどこにもいない。 「だいじょうぶなのぜ?ずいぶんうなされてたみたいだけど。」 「うん・・・ちょっとわるいゆめさんみちゃって・・・」 そうか。あれは夢だったんだ。 何か大切なことを忘れてるような気がするけれど。 「そんなかおしてんじゃないんだぜ。おかあさんがそんなゆっくりできないかおしてちゃおちびちゃんもふあんがるんだぜ。」 「まりさ・・・」 「だいじょうぶ!!れいむはまりさがまもるんだぜ!!たとえあいてがれみりゃだろうがれいぱーだろうがにんげんさんだろうがぶっとばしてやるんだぜ!!だかられいむはおちびちゃんとゆっくりすることだけかんがえてればいいんだぜ!!」 そう言ってまりさはれいむにすーりすりしてくれた。 ああなんて頼もしいんだろう。本当にこのまりさと一緒になってよかった。 今日もれいむにはゆっくりした幸せな一日が始まるんだ。 今日だけじゃない。明日も明後日もずっと。 「ありがとうまりさ。れいむ、まりさといっしょにゆっくりできてしあわせだよ。」 れいむはにっこりと微笑んだ。 れいむは今日も夢を見続ける。 もうないゆっくりプレイスで。もういない群れの仲間達と。もういない家族と。 幸せなゆっくりした夢を。 「ふふっ。いい顔してるよ・・れいむ。」 僕はれいむの寝顔を見ながらつぶやく。 このれいむ、近くの森が工事により住む場所を失ったゆっくりだ。そこから命からがら逃げ出したところを一家まとめて捕まえた。 れいむのいた群れは今は存在しない。今は跡形もなく更地にされ工事現場になっている。仲間達も今頃はこの世にいないだろう。 「ありがとうまりさ・・・れいむ、まりさといっしょにゆっくりできてしあわせだよ・・・」 微笑みながらつぶやくれいむ。夢の中のまだ幸せだった頃のまりさに言っているのだろう。 先程れいむに注射中身にはゆっくり用睡眠薬の他に胡蝶夢丸というゆっくり専用の良い夢を見られる薬を入れておいたのでそのせいだ。 僕はれいむのこの寝ている時の笑顔が大好きだ。 もう自分たちのゆっくりプレイスなどありはしないのに もう一緒にゆっくりできる仲間など居ないのに もう僕の欲望のままに虐待され続け、飽きればゴミのように捨てられる未来しかないないというのに そんな事など気づかず夢の中で仮そめのゆっくりを信じて疑わない 愚かで、惨めで、哀れで、滑稽な そんなれいむの笑顔が僕は大好きなのだ。 明日はどうやってこの笑顔を泣き叫ぶ顔に変えようか。明日はどうやってこの顔を絶望に染めようか。 考えただけでもぞくぞくする。 後書き いい夢見た後の虚しさは異常。いっそ悪夢のほうがまだマシ。それが今回のテーマです。 純粋悪お兄さん登場。最初イメージとしてはネウロの絶対悪ことシックスを若くした感じにしようかと思いましたがどうもしっくりいかず、めだかボックスの球磨川禊みたいになっちゃいました。ある意味前に書いた偽善お姉さんと似て対極にある存在ですね。 長月も本作で50作品を迎えました。これからもご贔屓よろしくお願いします。 ご意見、ご感想、ご要望は感想用掲示板(長月用スレ)でおねがいします。URLは下にある通りです。 ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板(長月用スレ) http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1274852907/ 今まで書いた作品はこちらに http //www26.atwiki.jp/ankoss/pages/393.html 面白かった、ゆっくりできた、と言う方は下のゆっくりできたよ!!ボタンを押していただければ幸いです。 挿絵:
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明日は絶対勝つよ 山下大輔がチームにいたころ、大ちゃんAAが「明日は絶対勝つよ」というAAがわしせんに貼られていた。 「大ちゃん明日は試合ないよ…」と返されることが多かった。 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / \ / ヽ / ̄\ l \,, ,,/ | 今日は負けないよ! ,┤ ト | (●) (●) | | \_/ ヽ \___/ | | __( ̄ | \/ ノ ヽ___) ノ
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アニメ アニメ(あ行検索) お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ 作品・スタッフ・キャスト・サブタイトル・主題歌・関連商品・関連リンク あらすじ:両親が死んだことによりそれぞれ別の親類の家に身を寄せていた双子の兄妹、姫小路秋人と姫小路秋子は、それぞれが身を寄せていた家を離れ、東京で6年ぶりに2人で暮らすこととなった。ところが秋子は6年の間に極度のブラザーコンプレックスとなっており、兄に対して恋愛感情を抱いていた。 (Wikipediaより) 作品 タイトル:お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ よみ:おにいちゃんだけどあいさえあればかんけいないよねっ 区分:TV スタッフ 原作 - 鈴木大輔 監督 - 川口敬一郎 シリーズ構成 - ふでやすかずゆき キャラクター原案 - 閏月戈 キャラクターデザイン・総作画監督 - 川村幸祐 プロップデザイン - 千葉崇洋、滝本祥子 色彩設定 - 鈴木寿枝 美術監督 - 椋本豊 音響監督 - 飯田里樹 編集 - 吉武将人 撮影監督 - 林コージロー 音楽プロデューサー - 伊藤善之、斎藤滋 音楽 - 安藤高弘 音楽制作 - ランティス プロデューサー - 伊藤誠、斎藤滋、津田好久、細川修、石塚正俊、立崎孝史、岩浅健太郎、金子逸人、和田洋介、南寛将 アニメーションプロデューサー - 田部谷昌宏 アニメーション制作 - SILVER LINK. 製作 - おにあい製作委員会 キャスト 姫小路秋人 - 逢坂良太 姫小路秋子 - 木戸衣吹 那須原アナスタシア - 茅原実里 猿渡銀兵衛春臣 - 下田麻美 二階堂嵐 - 喜多村英梨 鷹ノ宮ありさ - 諸星すみれ 神野薫子 - 高本めぐみ 龍崎玲花 - 渡會眞菜 媛川鮎美 - 長谷悠衣 秋男 - 置鮎龍太郎 秋菜 - 真堂圭 アキーオ - 置鮎龍太郎 アキーナ - 真堂圭 車掌 - 後藤ヒロキ 男子A - 伊藤嶺 男子A - 畠山航輔 男子B - 菅原壮一郎 男子B - 中根久美子 男子C - 林祐弥 先輩 - 鍋井まき子 美少女 - 金元寿子 カラス - 中根久美子 サブタイトル 第01話 - おにあい(お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ) 第02話 - みだらね(休み時間だからお兄ちゃんに会いたいよねっ) 第03話 - ぶらなし(セレブだから整理整頓できなくても仕方ないよねっ) 第04話 - はだかだ(恥ずかしいけど裸の付き合いは大切だよねっ) 第05話 - せいかん(生徒会長と密室で二人きりだから完璧に危険だよねっ) 第06話 - まょちき(妹(まい)レボリューションだから地球規模の妹革命だよねっ) 第07話 - ちっぱい(ちっちゃいけどパーフェクト管理人だから問題ないよねっ) 第08話 - からふる(水着買ったらファッションショーするべきだよねっ) 第09話 - にーにー(にゃんにゃんがいるからにゃーにゃーだよにゃっ) 第10話 - ぎんだま(銀兵衛って名前だからまぁ男の子だと思われるよねっ) 第11話 - はかない(お風呂上がりに着替えがないから履かないよねっ) 第12話 - あいだね(愛はあるけど妹だから問題あるよねっ) 主題歌 OP1 曲名 - SELF PRODUCER 歌 - 茅原実里 作詞 - こだまさおり 作曲・編曲 - 菊田大介 ED1 曲名 - Lifeる is LOVEる!! 歌 - リリアナシスターズ 作詞 - 畑亜貴 作曲・編曲 - 高田暁 アニソン情報 関連商品 お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ Vol.1 Blu-ray お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ Vol.2 Blu-ray お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ Vol.3 Blu-ray お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ Vol.4 Blu-ray お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ Vol.5 Blu-ray お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ Vol.6 Blu-ray オープニングテーマ SELF PRODUCER エンディングテーマ Lifeる is LOVEる!! 関連リンク 公式サイト 作品・スタッフ・キャスト・サブタイトル・主題歌・関連商品・関連リンク アニメ アニメ(あ行検索) お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ