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【検索用 いきちかい 登録タグ VOCALOID い 初音ミク 曲 曲あ 梨本P】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:梨本P 作曲:梨本P 編曲:梨本P 唄:初音ミク 曲紹介 曲名:『生きちがい』(いきちがい) 恐縮です。誕生日なので、それっぽい曲を。(作者コメ転載) 歌詞 (piaproより転載) わけもないのに死にたがってしまう わけわかんないまんま生きてしまう それが正しいかはわからない だけど間違ってはいないはずさ そんな詭弁を口にしたとこで 浮かばれない想いも救えずに いつか正しい人になりたいと 祈るばかりで遠ざかっていく 君にとっては それはしかたない 僕にとっては それがゆるせない 生きちがい 生きちがい 生きちがった僕ら 来世ではわかり合えるかな わけがあるから飛びたがってしまう わけわかんないまんま消えてしまう それが間違いかもわからない だから僕はまた口を閉ざした そんな軋轢ばかりが木霊し やがて頭もろくに回らずに いつか正しいようになりたいと 数えるように呼吸繰り返す 君にとっては それはしかたない 僕にとっては それがゆるせない 生きちがい 生きちがい 生きちがった僕ら 来世ではわかり合えるかな 君にとっては それはくだらない 僕にとっては それがやるせない 生きちがい 生きちがい 生きちがった僕ら 来世なんてものあるのかな わけもないのに死にたがってしまう わけわかんないまんま生きてしまう それが正しいかはわからない だけど間違ってはいないはずさ わけがあるから飛びたがってしまう わけわかんないまんま消えてしまう それが間違いかもわからない 何が正しいかもわからない 君にとっては それはしかたない 僕にとっては それがゆるせない 生きちがい 生きちがい 生きちがった僕ら 来世ではわかり合えるかな 君にとっては それはくだらない 僕にとっては それがやるせない 生きちがい 生きちがい 生きちがった僕ら 来世なんてものあるのかな 生きちがい 生きちがい 生きちがった僕ら 来世ではマシになれるかな コメント もっと伸びるべき。 -- 名無しさん (2022-09-11 20 27 15) 聴き返してるけど歌詞が神すぎる -- 名無し (2023-12-10 15 22 19) 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
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割鞘じゅりをお気に入りに追加 割鞘じゅりとは 割鞘じゅりの25%は波動で出来ています。割鞘じゅりの24%は欲望で出来ています。割鞘じゅりの22%は食塩で出来ています。割鞘じゅりの14%は雪の結晶で出来ています。割鞘じゅりの11%は記憶で出来ています。割鞘じゅりの2%はかわいさで出来ています。割鞘じゅりの1%は元気玉で出来ています。割鞘じゅりの1%は血で出来ています。 割鞘じゅり@ウィキペディア 割鞘じゅり 割鞘じゅりの報道 gnewプラグインエラー「割鞘じゅり」は見つからないか、接続エラーです。 割鞘じゅりをキャッシュ サイト名 URL 割鞘じゅりの掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る 割鞘じゅりのリンク #blogsearch2 ページ先頭へ 割鞘じゅり このページについて このページは割鞘じゅりのインターネット上の情報を時系列に網羅したリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新される割鞘じゅりに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
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※お兄さんが試験官です ※虐待要素がほとんど無いです ※⑨というゆっくりがで増す 「ゆっくりテストを受けてね!」 突然だがゆっくりの知能が非常に低いことは知っているであろうか。 しかし、ゆっくりでも知識が高いゆっくりもいるのだがその知識はどれほどか気になるので 知性が高くも低くも無い通常種のゆっくりも含めてテストを行うことにした。 テストは小学一年生のたしざんひきざん①と書いてあるものを使用する。 回答者は れいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー、みょん、ちぇんというおなじみのメンバーと あと、特別ゲストにらんも入れている。 (席順は左からありす、みょん、れいむ、まりさ、ぱちゅりー、ちぇん、らんの順番) このメンバーでテストに挑戦してもらう。 ちなみに試験官はお兄さんが入る。 (ゆっくり何ぞに任せたらテストじゃなくなるため) 「おっけー、じゃテスト始めるぞー」 「「「「「「「ゆん!」」」」」」」 「あ、後逃げ出そうものならようしゃ無く叩き潰すからいいね? あと点数低いやつはお仕置きな では・・・はじめ!!」 お兄さんの合図とともにゆっくり達鉛筆を口に銜えるようにしてテストを始める。 それと同時にお兄さんはあたりを見渡す。 ぱちゅリー、らんの二匹はすらすらとテストを進めている ちぇん、みょんは少し考えひらめいたという感じの顔をすると少しずつ書いていた。 ありすは少しは知識があるのか頭(?)を捻らせがんばっている。 結構がんばっている姿はかわいらしいが 問題がひとつだけあった それはれいむとまりさだった。 れいむとまりさ種はそこらへんに生息しているゆえ 子供だのえさだのゆん生などでその他のことはまったく考えない奴らなので 頭はよほど悪いほうではないかと思った。 れいむとまりさのほうに視線を向けると わからないという顔をしてテストとにらめっこをしている。 ああ、だめだこりゃ、とお兄さんが呆れ顔でれいむとまりさを見ていると声が聞こえた。 「「おにいさん!てすとできた(わ)よ!」」 目の前に移ったのはらんとぱちゅりーだった。 おお、もうできたのかと関心し らんとぱちゅりーのテストの答案を受け取り採点を始める。 ふむふむ。 と答えと赤ペンを取り出し しゅっしゅっしゅっしゅっしゅっしゅっしゅっしゅっ・・・ と得意げに丸をふっていった。 「らん、すごいなお前。 100点満点だぞ!」 答案をらんに返す。 らんの答案の名前の隣にでかでかと100と書いてあった。 「どうする?らん。 もっと難しいのがあるが・・・」 「ぜひやらせてね!」 とらんが自身ありげに言うので今度はたしざんひきざん②というテストを渡す。 らんはテストを銜えて自分のいた場所に戻っていった。 次にぱちゅりー 「じゃあ、採点だな」 とまた得意げに赤ペンのキャップをはずし そして しゅっしゅっしゅっしゃっしゅっしゅっしゅっしゃっ・・・ 「惜しいなぱちゅりー 80点だ」 「むきゅん・・・」 「もう一回がんばってみろ・・・またできたらもってくればいい 間違えたところは俺が消しといてやる・・・ ほら」 と消しゴムでぱちゅリーの間違えたところを消す 「むきゅ、ありがとう。」 というとぱちゅりーはテストの答案用紙を銜え席に戻る。 しかし席に戻るなりまりさが声をかけた。 (ぱちゅりー・・・とうあんをみせてほしいのぜ・・・) (むきゅぅっ!? なにをいってるのまりさ!) (まりさはたすかりたいのぜ! となりのれいむはぜんっぜんだめなのぜ!!) (だからってかんにんぐはだめよ!まりさ!!) (うるさいのぜ!!ぱちゅりーはだまってとうあんをみせるのぜ!) (むきゅー!いやよ!) とこそこそと話しかけていたがついにまりさの堪忍袋の緒が切れたのか立ち上がって叫んだ。 「ゆっ!いちいちうるさいよ!ぱちゅりーはだまってとうあんをみせればいいのぜ!!」 その声を上げた後体当たりを仕掛けようとしたがすぐにそれを止めた。視線を感じる。 周りを見るとぱちゅりーを除く、すべてのゆっくりから冷たい視線が放たれた。 当然お兄さんからも。 「まりさ・・・」 「ゆっ・・・ゆゆっ!! ちがうよ! ぱちゅりーがとうあんみせろとうあんみせろっていちいちうるさかったからなんだよ! わるいのはぱちゅりーなんだよ!」 と必死の言い訳をする。 しかも他人に罪を擦り付けるとはこのまりさ・・・ゲスだなとお兄さんは呆れ顔で見ていた。 当然解答者からは 「みぐるしいよまりさ!」 「ちんぽー!!」 「しぼうふらぐなんだねー わかるよー」 「ちぇん、こんなわるいことをするとむくわれないんだよ。 わかってね」 「わかったよーらんしゃまー」 と罵声。 そして試験官がまとめに入る 「ま、まりさには罪を擦りつけようとしたし罰を与えんと。 異議は無いか?」 「「「「「「いぎなーし!」」」」」」 「ゆげげっ!」 「おっけーじゃあ、まりさにはれみりゃのえさになってもらおう!! 餡子を吸われてじわじわと死んで逝ってね!!」 「そ・・・そんなぁぁぁぁぁああああああああああああ!!」 「じこうじとくね、むきゅん」 「ぶざまだね!」 「まらぺにーす」 「ばかなんだねーわかるよー」 「ちぇん、ああいうばかのことを⑨っていうらしいよ」 「そうなんだ!らんしゃまはなんでもしってるねー すごいよー」 「まりさは⑨なんかじゃないいいいいいいいいいいいい!!」 再び罵声。 と、言うよりなぜらんが⑨を知っているのかが不思議だが 「おk、じゃあおぜうさまのところに案内してやろう。」 「やだあああああああああああああああたすけてええええええええええええええええええ!!!」 まりさを断音性のあるかごに入れ放置する まりさのことはおいておいてとりあえずまりさが脱落したところでタイムアップ できたところまででいいから見せてくれといい。 答案に採点をする 答案を採点した後それぞれに返す。 結果 1位 らん 100点 2位 ぱちゅりー 80点 3位 ちぇん 60点 4位 みょん 50点 5位 アリス 40点 6位 れいむ 10点 圏外 まりさ (反則行為を行ったため) 0点 となった。 やはりぱちゅりー種はやはり群れでは欠かせない存在だなと感じた 「ぱちゅりーはよくがんばったな。偉いぞ」 「むきゅ~んほめてくれるとうれしいわ」 終わり 「おわりじゃないでしょおおおおおおおおおおおおお!!」 「ん?なんだ、まだいたのか」 「まだいたかじゃないよー ぱちゅりーだけほめてちぇんたちはほめてくれないの?」 「いや、これはあくまでもゆっくりの知性を測るためのものだから ほめても意味無いぞ」 「ち・・・ちんぽぉぉぉおおおおおおおおおおおお!!」 「そうよ!ありすをほめちぎったってなにもでないんだから!!」 「お前は何が言いたい。」 「ほ・・・ほめたってなんにもでないからね!」 「はいはい、ツンデレツンデレ あ、でもらんはよかったな。 100点とか 森の中で競い合ったら一番になれるんじゃないの?」 「ゆん、ありがとう、おにいさん できたらちぇんもほめてあげてね。」 「はいはい。ちぇん よくがんばったな」 「ゆん、うれしいよー」 「おk、らん、帰るぞ」 「わかったよ」 「じゃあなお前ら。元気でやれよ」 「またね!ちぇん!」 「またあおうねーらんしゃまー ゆ、もうちぇんもかえるよー じゃあねれいむ、みょん」 「けっきょくれいむはほめてくれないのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」 「まらああああああああああああああああああああ!」 「・・・ありすにもほめてほしかったな」 おまけ(まりさ その後) お兄さんの家の一室 「おーい、れみりゃ~ でてこ~ぅい」 とお兄さんはれみりゃの名を呼ぶとソファーから聞いてるだけでいやになる声がした。 「うっうー☆おにいさんのおよびだしだどぉ~ きっとかり☆しゅまなおぜうさまにいいたいことがあるんだどぉ~ よんだかだどぉ~」 「おお、きたか。 今日のご飯だ。 子供と一緒に味わって食えばいい。」 とまりさをぽいっと投げつける。 「うー☆おいしそうなあまあまだどぉ~ えんりょなくこどもたちとたべるどぉ~」 「そうするといいぞ。あ、そうだ 後、こいつもね一緒に食べな」 と無造作に投げ出されたのはテストを受けたれいむ。 「いたっ!おにいさん!もっとていねいにあつかってね! ・・・ってなんでれみりゃがいるのおおおおおおおおおおおおおおおおおお!! あとなんでれいむがこんなことにいいいいいいいいいい!」 「いやお前テスト点数低かったじゃん。」 「ええええええ!?きいてないよおおおおおおおおおおおおおおお!!」 「いや、最初言ってたよね『点数低いやつはお仕置きな』って そういうわけだ。 ゆっくり食べられてね!!」 とお兄さんは部屋を後にした。 「「そんなあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 「こどもたち、くるどぉ~」 「う~☆おきゃ~しゃんにゃんぢゃどぉ~」 「う~☆あみゃあみゃがありゅどぉ~」 「おかあさんといっしょにたべるどぉ~」 「いただきまーすだどぉ~」 「いぢゃぢゃきまーしゅだどぉ~」 「「い・・・いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 今度こそ終わり あとがき 何日間かいろんな人のSSを見てきたけど やっぱすげー byさすらいの名無し? このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3793.html
※fuku4998 ゆっくりになった男 の続きです ※前作読んでないと意味分からないぞ~ ※虐待要素皆無 「う~あまあまはおぜうさまのれみりゃにたべられるんだどぅ~」 「ゆっくりしね!」 「ままままりざ~~~~!!」 「ああああありすはまままりさがままもるよよよよ!!」 人里から少し遠い森の中で、番とおもわれるまりさとありすの二人組みが 捕食種であるれみりゃとふらんに今にも襲われようとしていた。 捕食被捕食の関係にあるわけだから運命は逃れられないのだが (ありすをまもれなくてゆっくりできるわけないよ) このまりさは一応勇敢にも二対の捕食種相手に立ち向かおうとしていた。 じりじりと近づく捕食種、後ずさるまりさとありす。 「ゆぐりじねええええええええ!!!」「うあ”っ!?」 戦端を開いたのはまりさだった。 予期せぬまりさの攻撃に怯むれみりゃ。 ちょうどれみりゃの目の辺りにへばりついたまりさを剥がそうともがくれみりゃ。 あっけに取られてたふらんが姉のピンチにようやく気づいた。 「ゆっくり、し「飯だあああああああああああ!!!」ね”!?」 突然空間を裂くような叫びが響き渡った。 ふらんがこの声の主がこの場にいるものの声でないと気づいたときには、 すでにふらんは縦に真っ二つになっていた。 「ゆぎゃああああ!!!」 「う~とれたど~・・・?あ”あ”あ”あ”あ”でびらのぷりじーな”いぼーとがああああああ!!」 ようやくまりさを引き剥がしたれみりゃが見たものは真っ二つになってぴくぴくしている 愛する妹の姿だった。 「でれがぶらんをごんあごどりにいいいいいいい!!ぎゃびっ!?」 怒りに震えていたれみりゃの首が落ちる。 残った頭のない身体からは肉汁が噴水の如く噴出した。 あっけにとられるぱちゅりー。 まりさが立ち向かったとおもったら 目の前の恐ろしい捕食種が次々と解体されていく というかつてないシュールな光景もあったが何より彼女の目は、 れみりゃ上に立つ番のではない小太刀を持ったまりさに釘付けとなっていた。 ゆっくりになった男2 「俺とドスとゆっくりと」 ※主人公※ 元々人里で木こりをして生きていたが 妖怪にい襲われ瀕死に。 気絶から目覚めるとゆっくりまりさになっていた。 人間時に護身用に持っていた小太刀で戦う。 一年間生き残ると人間に戻れるらしい。 生きる目的を見つけた俺は、あの後あてのない旅を始めた。 道中誰かゆっくりに逢うだろうと踏んでいたから食料も少量しか持って行かなかった。 その結果が三日間の断食生活であった。 元人間である俺はそこらの草なんか食べることはプライドが許さない。 食えるものといやあまともな果実とかゆっくりや捕食種の死骸とかだ。 何故か旅立ってから三日間の間ゆっくりっ子一人と逢わなかったのだ。 見つかったとしてもれいぱーありすあたりに襲われたのか、 萎びて黒ずんだ死骸のみだった。 こんな曰く付きのは食えない。 空腹で衰弱した俺の身体は見る見るうちに小さくなっていった。 そんな時だった、あの声を聞いたのは。 「う~あまあまはおぜうさまのれみりゃにたべられるんだどぅ~」 「ゆっくりしね!」 紛れもない食い物(捕食種)の声。 「ままままりざ~~~~!!」 「ああああありすはまままりさがままもるよよよよ!!」 どうやらゆっくりが襲われているようだがそんなことはどうでもいい。 俺は獲物を見つけた豹の如くゆっくりと死闘を演じている捕食種に 隙を見て素早く兜割りを叩き込み真っ二つにした。 「飯だあああああああああああ!!!」と叫びながら。 というわけなんだ。 驚かせてゴメン。マジで腹が減ってたんだよ君達ならわかるだろう餓死寸前の絶望感を? まりさとありすは俺におびえているようだ。 そりゃいくら捕食種といえど同属の派手なスプラッタショーをいきなり目の前で 見せ付けられたらいくら流石に俺でもびびる。 それにこんなこと言いながら俺はさっき解体したれみりゃとふらんを食べている。 行儀云々の前に死にそうだからしょうがない。 背に腹は変えられぬ。 ゆっくりに背も腹も無い気もするが気にしない。 「「むーしゃむーしゃしあわせ~」」 残った死骸を二人に分け与えたところさっきのことは忘れたのか話をしてくれた。 「まりさとありすはどすのむれのまりさだよ!」 この近くにドスまりさの群れがあるのか。 ドスの群れならよっぽどのことがない限り安心して過ごせるだろう。 「ゆぅ・・・」 ドスのところに案内してくれと言おうと思ったらなんだか二人の表情が暗くなった。 どうしたんだ? 「ゆ~・・・じつはね・・・」 ありすが説明を始めた。 その群れのドスはまだ若い部類らしく、 他のドスに比べて知識が少ないため、いざというときにドスは何もできなかった。 多くの被害を出しつつも運良く越冬はできたものの その後どうすればいいのかわからずにドスは頼りなくおろおろしているばかりだったという。 そんなときに一匹のぱちゅりー種が群れにやってきた。 彼女は有り余る多くの知識で群れを支え直し、二・三日後には群れの首脳となった。 しかしそれからだった。 首脳となったぱちゅりーは何を考えたのか 今まで狩を行っていた平和な平原ではなく捕食種の多い森へと狩場を移すと言い出した。 ぱちゅりー曰くその方が少数で多くの食料が集まるからだという。 もちろん皆は反対した。 しかし、ぱちゅりーの「だれのおかげでこのむれはよくなったのかしら?」の一言で黙り込んでしまった。 そうして駆り出されたのがこの二匹というそうだ。 「しかもさいきんはにんげんさんのたべものをぬすもうとかいいだしたんだよ~~~・・・・」 「なにがけんじゃよ!おうぼうなどくさいしゃじゃないの!」 人里が近いとなると若干・・・いやかなり厄介だな。 いくら賢いとはいえそのぱちゅりーは野良だろう。 迂闊に人間に手を出して報復ENDはゆっくりの群れではよくある話だ。 放っておいたら人間ゆっくり双方に被害が出る危険性がある。 放っておくわけにはいかない。 適当に理由をつけて二人にドスの下に案内するように頼んだ。 「でもまたしんじゃうかもしれないよ?」 まりさが言う。 前にも俺のような流れ者が何人かが話を聞き群を訪れ、 ぱちゅりーの政策に口を出そうとしたが、 そういった奴はみんな何者かに襲われ死んでいったという。 捕食種さえ倒せる俺なら大丈夫だろうと言い、 俺たちは群に向けて跳ね出した。 道中で二人から妙な噂話を聞いた。 なんでも、ゆっくりと人間のハーフ、ゆっくり人間なるものが存在するという噂だ。 水に弱い、甘味を好む、ゆっっくりしていってねに反応する等、ゆっくりの特徴が強く出ているにも関わらず、 人間の体と思考を持っているという。 ハーフ故に親の片方が人間、片方がゆっくりという特異な条件で生まれるらしいが そんな、外界のおとぎ話みたいなことあるわけないじゃないか。 つーかゆっくりのような人間がゆっくり人間なら人間の脳のゆっくりの俺は人間ゆっくりなのかねぇ? 人猿と猿人の違いみたいなもんだろう。 こんな身の上の俺としちゃあ、もし実在するとしたら一度会ってみたいという気もしなくもないがね。 そんなわけで目的のドスの群に到着したわけだが、 「むきゅ!?だれよそのゆっくりは!」 いきなりぱちゅりーに絡まれた。 「これいじょうむれのにんずうをふやせるほどのよゆうはないっていっているでしょう!?」 俺を連れてきたまりさとありすを叱り飛ばすぱちゅりー。 どうやらこいつが話に出てきたぱちゅりーらしい。 まりさとありすの二人が助けてほしそうにこちらに横目を送っている。 まあ俺のせいだし話を付けてやるか。 俺はこの二人が捕食種に襲われてたから助けただけだ。 「むきゅ?それはよけいなこt・・・ゲフンゲフンむれのなかまをたすけてくれてありがとう。で、このむれになんのようかしら?」 絶対今よけいなことをしてくれたわねみたいなことを言おうとしたなこいつ。 ムカつく奴だ。初めは人間とのトラブルを避けるようにと来たが、たとえこいつが俺に協力を申し出ても絶対してやらねーし絶対今の座から失脚させてやる。 とりあえず群に入る口実を作らねば・・・。 そうだな、これがいい。 俺は流れ者の旅ゆっくりでね、宿を貸してくれないか? 食料は自分で面倒みるからいらねーぞ。 もとよりゆっくりが普段食べてる物なんぞ口に入れるつもりは毛頭ないがな。 「むきゅ~・・・まあいいわ。どすにきょかをもらいましょ。ついてきなさい」 ぽよんぽよんとぱちゅりーが跳ね出すので後をついていく。 後ろから刺したい衝動に駆られるが我慢我慢。決着は頭脳戦で決めてやるさ。 「まりさがむれのゆっくりをたすけてくれたんだね!ドスはまりさをかんげいするよ!」 ついていった先の洞窟の中で、2メートルほどの大きさのドスまりさに事情を説明するとそういわれた。 家はぱちゅりー曰くちょうど空いてた(おそらくあの森での狩りの最中に捕食種に襲われた奴のだろう) 小さな洞穴に住むことになった。 内装はちょうどひょうたんのような部屋構造になっており、 奥の方は貯蔵庫として使えそうだ。 翌日から俺はまずは群での発言権を得るために例の捕食種の森に潜って小太刀でれみりゃやふらんを狩り、家の中でよくわからない肉団子に加工して群に振る舞う。 ゆっくりの群で上位に立つには群での知名度と評判を上げるが一番である。 他にも狩りを手伝ったりトラブルの解決など、群のためになることを頑張ったと俺は、三日も立つ頃には重要会議に出席できるまでになった。 「だからのんげんのもっているしょくりょうをとってくればむれはゆたかになのよ!」 人間の里に行くのはリスクが大きすぎる。犠牲者を出してまでやることか? 「ぎせいしゃがでないようにわたしがかんぺきなさくせんをかんがえたっていってるでしょう!?」 たとえそうだったとしてもゆっくりの仕業だと言うことはすぐにばれる 危険視されて山狩りをされたらどうするつもりだ? 群は全滅だぞ? 「そのときはどすがにんげんをころせばいいのよ!」 集団で来られたらいくらドスでも勝ち目がないぞ。 「むぎぎぎぎぎぎぎぎ!」 これまではぱちゅりーがドスに政策の許可(といってもドスがほぼ言われるままなのであまり意味がないが)を求めるだけだった会議の場に、 俺とぱちゅりーの怒声が響きわたる。 俺が発言権を得るために奮闘していたときこのぱちゅりーは人里襲撃作戦をかなり進めていたらしい。 だが、襲撃のリスク、完璧(笑)な作戦、その後の対処等 痛いところを突いていくと徐々にぱちゅりーは反論できなくなっていった。 ぱちゅりー種はゆっくりの中でも頭がいいと言われているが、 人間にしてみれば寺子屋で学ぶ子供レベルである。 一応人間の大人だった俺に勝つことはできないだろう。 俺は勝利を確信していた。 「もうおひさまもしずんじゃったよ!きょうはここまでにしよう!」 完全に空気になっていたドスがそう叫んだので、この議題は明日に持ち越して 今日はいったん解散することになった。 明日には襲撃作戦を完全に止めることができそうだ。 夜になり俺は森へと向かう。 真っ昼間には捕食種が少なく狩れる量も少ないので 夜中に足りない分を狩ると言うわけだ。 羽音がするのでれみりゃかと思い顔を上げると そこにはうーぱっくに乗ったぱちゅりーがいた。 何のようだ? 「まりさはぱちゅりーのじゃまをしないで!あすにはでてってちょうだい!さもないと・・・」 さもないと? 「きえてもらうわ!」 そう叫んだ途端周囲に異常な気配を感じた俺はあわてて周囲を見回してみると、 大量の発情ありすが俺の周りを囲んでいた。 こいつらを使ってぱちゅりーに刃向かう奴らを消していったんだろう。 何とも醜い暗殺部隊だ。 「むっきゅー!いきなさい!」 「「「「「「「「「むっほおおおおおおおおおおおお!!!!!!」」」」」」」」」」 一斉に襲いかかってくるありすの集団。 恐らくこいつらが俺が通ってきた道の上のゆっくりを全滅させた元凶だろう。 おおかたあのぱちゅりーがすてきなゆっくりとすっきりできるとかたらし込んで操っているのだろう。 確かに普通のゆっくりならいくら強くても大量のありす相手にはかなわないだろう。 そう、"普通”ならね。 俺は小太刀を引き抜くと正面に横向きに構え、体ごと高速回転を始めた。 「「「「ゆぎゃあああああああ!!!」」」」 無闇に突っ込んで来るありすがまとめてなぎ払われる。 だが発情したありす達はそんなことお構いなしに突っ込んで来る。 そしてまたなぎ払われる。 来る。なぎ払われる。 来る。なぎ払われる。 来る。なぎ払われる。 来る。なぎ払われる。 来る。なぎ払われる。 来る。なぎ払われる。 来る。なぎ払われる。 来る。なぎ払われる。 来る。なぎ払われる。 「そぉれくらぁーいでぇ俺をたおせるとぉ~エレエレエレ」 ありすを全滅させ、決め台詞を言おうとしたら回りすぎで酔って吐いてしまう。 せっかくのシチュエーションが台無しだ。 ぱちゅりーを見ると若干焦っているような表情を見せたが、すぐにニヤニヤしだした。きめぇ。 「むっほおおおおおおおおおおおお!!!!」 地面が揺れるような大声に振り向くとぱちゅりーがニヤニヤし始めた理由がわかった。 俺の後方には巨大な影ークイーンありすがいた。 どっから沸いてきたんだよと突っ込みたいが、 そんなことをしてる間にぺにぺにを突っ込まれそうなのでやめておいた。 体に見合った大きさの極太のぺにぺにをむき出しにして一直線に突進してくるクイーンありす。 「ありすのとかいはなあいをわけてあげるわあああああああああああ!!!!!」とか叫んでる。 俺は全く恐怖はしなかった。 というかクイーンありすの大半はただでかくなっただけのありすであると、 人間だった頃にゆっくりを虐めて遊ぶ友人に聞かされたことがある。 まれに特殊能力を持った奴が出ても、そういう奴は絶対山奥にこもり、ゆっくりを襲うような下劣な行為はしないとか。 つまり・・・。 スパーン ドシャァッ 「ありずのべにべにがあああああああああ!!!!」 大木が倒れるような音がしてぺにぺにがありすから離れる。 叫んでいるありすを尻目に切り落としたぺにぺにを見る。 ほんの少し前、ゆっくり三代珍味としてうんうん、しーしー、ぺにぺにが大量に狩られたことがあったが 至近距離で見るととてもそんないい物には見えないな。 中身のカスタードだって一舐めしたら糖尿病になりそうな色をしている。 ここにあっても邪魔なので滅茶苦茶に切り刻んで潰す。 「あり・・・・・べに・・・・・ああ・・・・」 その声でありすの存在を思い出したが、見ると下腹部に空いた大穴から自重でカスタードがあふれだし、死に欠けていた。 「もっとすっきりっしtゆびゃ」 不快な辞世の句を述べようとしたのでとどめを刺す。 「ああああありえないわああああああ!」 ぱちゅりーが叫ぶ。 「どうして!?どうしてかてないの!?なんてたっていられるのこわがらないの!?なんで!?なんで!?」 何でといわれても。 「あんたはゆっくりじゃない!かいぶつよ!ゆっくりのかわをかぶったかいぶつよ!いつかぜったいころしてやるわ!おぼえておきなさいよ!」 うーぱっくが飛び去ろうとする。 俺は小太刀に十分な回転をつけ、上に投げ上げた。 「どうして!?どうして!?」 ぱちゅりーは思った。 自分は賢い。自分は賢者だ。なのにあのまりさにすべて論破される。何故だ。あり得ない。ありえn 貫くような痛みを感じる。 右半身と左半身がずれる。 なんで・・・・どうして・・・・・。 投げ上げられた小太刀は回転ノコギリのごとくうーぱっくごとぱちゅりーを真っ二つにした。 ぱちゅりーよ。 確かに俺はゆっくりじゃない。 そして怪物でもない。 小太刀が地面に刺さる。 人間だ。 べシャッという音とともにぱちゅりーだった物が地面に白い花を咲かせた。 翌日。群から姿を消したぱちゅりーが森で大量のありすの死骸に囲まれて死んでいたのが見つかり、村はざわめいた。 が、捕食種の多くいる森ということもありそこで死んでても不思議ではなかったのですぐに忘れられれた。 俺はあえて真実を伝えないでおくことにした。 群の首脳ゆっくりが反論者を消していたという事実はいらぬ騒ぎを起こすだけだと思ったからだ。 俺はしばらくドスの側近としてドスに群の指導の仕方を自分なりに教えた。 その間にこんなことも起こった。 「まりさぁー!たいへんだよぉー!」 俺を群に案内してくれたまりさが俺にそういった。 俺がそいつの巣を見ると、にんっしんしたありすがいた。 頭にツタを生やし、7匹ほどの赤ゆっくりが実っていた。 問題は、実っている7つのうち一つがぱちゅりー種であることだった。 話を聞くと、昨晩すっきりーすると一匹だけぱちゅりー種だったという。 これは取り替え子だな。 取り替え子。 ゆっくりは普通、親からもらった遺伝子のうち片方の親のが覚醒するため、親のうち片方の種になる。 しかし、覚醒しなかった方の遺伝子は無くなったわけではなく、 眠っているだけなので、低確率だが子に遺伝し覚醒することがある。 これが取り替え子だ。 そして取り替え子は育てた者に幸福を呼ぶという。 という友人が言っていたことをそのまま説明すると、 群は色めき立ち、この取り替え子のぱちゅりーを、将来ドスの側近にするとありすが言った。 このぱちゅりーが大きくなれば、この群も安泰だろう。 俺は群を出ることに決めた。 もう俺の役目は終わったと思ったからだ。 皆名残惜しそうな感じではあったが、最後は笑顔で送ってくれた。 そして俺はまたあてもない旅を始めた。 そして群を出て二日くらいたった頃であろうか。 「見つけたぜ・・・まりさ種か。まあいい。」 そういう声を聞いて、 ボカッ 後ろから殴られたような気がして。 そこで俺の記憶は途絶えている。 to be contenued ~後書き~ どうもアサシンの人です。 げすぱちゅりーを書きたかったのにだいぶズレた気がする。 虐待とは無関係だなこの文章。 のんびり続きを書く予定b
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ご立派さまとゆっくり 8KB ギャグ パロディ 小ネタ 自滅 自然界 人間なし ぺにまむ 第二作目となります、一部ぺに注意をば。 まずは最初に、感謝の言葉を述べさせていただきます。 前作、『ふたば系ゆっくりいじめ 872 横バンジー』におきまして、閲覧・コメント等を下さった皆様に対して、 この場を借りてお礼申し上げます。 今作において、皆様にご指摘いただいた箇所を活かせることが出来ていれば幸いです。 また、今作を書くにあたり、きっかけと先陣を切って下さいました、 ゆっくりメガテンSS作者様に、無上の感謝を。 一部、悪魔の台詞部分の括弧などを引用させていただいております。 それでは、暫し稚拙な文にお付き合いいただけましたら、之幸い。 ――― 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!!」 一匹のれいむが、懸命に跳ねている。 ゆっくりならば、ゆっくりとしていて当然であろうに、 何がそこまでれいむを急がせているのだろうか。 ふと、れいむが後ろを振り返ってみると、 「んほおおおおおお!!とかいはなれいむねええぇぇぇ!!! ありすがとかいはなあいをあげるわああぁぁぁ!!!」 れいぱーありすの集団に追われているではないか。 「ゆひぃー―!!れいぱーはゆっくりできないよおぉぉ!!!」 捕まればゆっくりできない目に遭わされる。 本能でそれを理解している以上、決して立ち止まるわけにはいかない。 「だれかれいむをたすけてよぉー!!……ゆっ?」 ふとれいむが前方を見ると、樹の下の陰に、小さく簡素なドアがあり、 中から微かにゆっくりの声が聞こえる。 「ゆゆっ!なかからゆっくりのこえがするよ!ゆっくりいそいで なかにひなんするよ!!」 れいむは持てる力を振り絞り、先程までの1.2倍のスピードで 樹の下のドアに向かって跳ねた。 やっとの思いでドアに飛び込んだれいむは、背後かられいぱーが 迫っていないか、耳(?)をすませてじっとしている。 しばらくそのままの体勢でいたが、れいぱーの声が聞こえないことに気付くと、 「ゆふぅー…れいぱーはいなくなったみたいだよ。 やっぱりれいむがとくべつだから、たすかったんだね! かわいくってごめんねっ☆ミ」 安心と同時に、誰も見ていないにもかかわらず、 媚びたポージングもしてみせた。 一通りの戯言を終えた後、れいむは現状確認をする。 「ゆぅん…それにしても、ここはどこなの?くらくてずいぶんゆっくり してないし、さっきこえがきこえたゆっくりはどこにいるの? れいむがせっかくきてあげたのに、気がきかないね!ぷんぷん!」 れいぱーに追われて逃げ込んだことなど、既に忘却の彼方だ。 今では、わざわざ遠方から来てやったことになっている、さすがは餡子脳。 「ゆっ……したのほうからゆっくりのこえがするね、ゆっくりいってみるよ!」 れいむはぽよんぽよんと、ドアを入った奥、地下に到る道を跳ねていった。 れいむが下に潜って少し経つと、開けた空間が目前に広がった。 地面には木の枝で描いたのであろう円のようなものがあり、 部屋の最奥には、葉っぱの上に芋虫が乗せられたものが4つ並んでいる。 その芋虫が置かれた前の位置、円の外周面に、1匹のゆっくりぱちゅりーがいる。 周りを見回してみると、ありすが2匹、ぱちゅりーから少し離れた位置に並んでいた。 ありすが先程のれいぱーの仲間かもしれないと思い、一瞬身体が強張ったが、 「ゆっくりしていってね!!」 口の動きだけは、れいむの意思に反して、勝手に言葉を紡いでいた。 「ゆん?ゆっくりしていってね!!」 「むっきゅっきゅ、ゆっくりしていくといいわ…。」 幸い、普通に返事をした所を見ると、どうやられいぱーではないらしい。 一安心して、れいむはこの3匹が何をしているのか尋ねる。 「れいむはれいむだよ!ありすやぱちゅりーはここでなにしてるの?」 「ありすはありすよ!ありすたちはぱちゅりーにおねがいして、 れいぱーをたおす『あくまさん』をしょうかんしてもらおうとしてるのよ!」 「ぱちゅはぱちゅよ……むっきゅっきゅ。」 肯定の意なのか、挨拶の後にぱちゅりーが含み笑いをする。 悪魔の意味は分からなかったが、れいぱーを倒すときいて、 れいむは自然とテンション高めで、目を輝かせながら話に飛びついた。 「ゆわあぁぁ…!れいぱーをたおすなんて、『あくまさん』は ゆっくりしてるんだね!」 「そうよれいむ!そこにきづくなんてなかなかとかいはね!! わかったら、れいむからもぱちゅりーにおねがいしてくれないかしら?」 このありす達、れいぱーと同じありす種という理由だけで群のゆっくりに迫害され、 ついには群を追放されてしまったのだ。 あてもなく森を彷徨っていると、通りすがりのちぇんから、 「すごいちからをもったゆっくりがいる」という噂を聞き、 こうしてぱちゅりーのもとを訪れたという訳だ。 「ゆん!れいむからもおねがいするよ!! ぱちゅりーははやく『あくまさん』をしょうかんしてね!! それとれいむにあまあまちょうだいね!たくさんでいいよ!!」 どさくさに紛れて自分の要求もしっかり言っているところが、 れいむらしいといえばらしいのであろう。ゲス素質が見え隠れしているが。 「そうよそうよ!はやく『ごりっぱなあくまさん』をしょうかんしてね!! ……ありがたやー。」 3匹に頼まれ、ぱちゅりーは少し目を閉じて考え込み、そして言った。 「………むっきゅっきゅ、さっきからいってるように、まだ 『あくまさん』をしょうかんするときじゃないのよ。 あの『あくまさん』は『ごりっぱなあくまさん』……かんっぺきっな ときにしょうかんしないと、おそろしいことになるのよ。」 ぱちゅりーのやんわりとした否定の言葉に、ありす達が怒り狂う。 「なにいってるのお゛お゛お゛!!! はやくしょうかんしなさいっていってるでしょお゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!! ありすとおなじれいぱーなんて、1びょうもいきてちゃ いけないことをりかいしなさい!!このいなかものお゛お゛ぉ゛ぉ゛!!!」 「ほら、れいむもはやくおねがいして!『ごりっぱなあくまさん』をしょうかんして、 れいぱーたちをえいえんにゆっくりさせてって!!」 れいむは少し考え込み、すぐにれいぱーに追い回されたことを思い出し、 ぱちゅりーに早くするよう催促する。 「ゆううう!ぱちゅりーはさっさと『ごりっぱなあくまさん』をしょうかんしてね!! ぐずはきらいだよ!!」 「ほら、れいむもこういってるわ!ぱちゅりーははやく 『ごりっぱなあくまさん』をしょうかんしてちょうだい!!」 れいむの発言に少しイラッとしたが、ぱちゅりーは不適に笑いながら告げる。 「……むっきゅっきゅ、どうなってもぱちぇはしらないわよ?」 そう言うと、ぱちゅりーは呪言の詠唱を始めた……。 「えるえろひむえろほえろひむさばおとへいおねいえちあぎえれえかあどないじゃあ しゃだいてとらぐらまとんしゃだいあぎおすおせおすいすくひろさたんとん… あぐら…あーめん…きえぇえぃ!」 ぱちゅりーの最後の叫び声と同時に、雷が円(魔方陣)の中央に落ち、 皆が待望の『ごりっぱなあくまさん』…マーラ(様)が召喚された。 …が、 【…ウジュル………ウジュルジュル……ググ……ギギ………】 予想していた『ごりっぱ』な姿ではなく、ふにゃふにゃの頼りない姿であった。 予想外のマーラ(様)の姿に、これにはありすも大激怒。 「ばぢゅりいい゛ぃ゛ぃ゛!!これはどういうごどなのお゛お゛ぉ゛ぉ゛!!!」 左右に振り回され、クリームを吐きつつパチュリーは答える。 「えれえれえれ……むきゅ、どうやらあわててしょうかんしちゃったから、 かんっぺきっじゃない『あくまさん』をしょうかんしちゃったみたいね……えれえれえれ。」 ありす達の希望の光とも言うべき悪魔、マーラ(様)が失敗作と聞いて、 自分達の悲願を達成できないと知ってしまって、 そして、目前の『ごりっぱ』ではない失敗作を恐れ、怯えた。 「「「ゆ、ゆわあああああああ!!! きもちわるいあくまさんはかえってねええぇぇぇ!!!」」」 勝手に召喚した挙句、今度は気持ち悪いから帰れとは、なんと自分勝手な。 その感情を口にするべく、マーラ(様)は口を開く。 【ググ………ギ………オマ…エラ……ヨク…モ……!】 そこまで言って、マーラ(様)は突如身体を伸ばし、 一時的に『ごりっぱ』な姿を取り戻した。 すると今度は身体を縦横無尽に振り回し、狭い空間にいるゆっくりたちを 押し潰すべく、暴れまわりだした。 「ゆんやあぁぁー――!!れいむはかわいいからゆるしぐべらっ!」 話の途中で、入り口付近にいたれいむは、上半身を吹き飛ばされた状態で即死した。 「「あああ、ありすはとかいはなのよ!きもちわるい『あくまさん』でも、 ありすにかかればとかいはなこーでぃねーとをぶぎゅっ!」」 マーラ(様)を再度挑発してしまったことで、ありす達はまとめて カスタード塊に変えられてしまった。 自分以外のゆっくりがすべて永遠にゆっくりさせられたことで、 召喚主たるぱちゅりーは、焦りながらもマーラ(様)を説得しようとする。 「む、むきゅー!ぱちゅは『あくまさん』をしょうかんしたしゅじんさんなのよ! わかったら『あくまさん』はぱちゅのいうことをえぶふぇっ!」 不完全な姿で召喚した者の言うことなど聞く必要はないとばかりに、 ぱちゅりーはマーラ(様)の突進をまともに受け、爆ぜた。 悪魔を召喚する以上、対価は必要になる。 供物として芋虫を用意したはいいが、その程度でかの魔王は満足しなかったようだ。 犠牲になったゆっくり4匹程度でその穴は埋められたのだろうか。 それは、彼以外誰にも分からないのであった…。 完 ――― 少しの後書き いかがだったでしょうか、少しでも楽しんでいただければこれ以上の喜びはありません。 とはいえ、ターゲット層を絞った作品ではありますが…。 最後に再度、ゆっくりメガテンSS作者様に感謝を。 もし迷惑でしたら、コメントに気付き次第削除させていただきます。 それでは、ありがとうございました。 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ナニが御立派かって? カリにも魔王マーラ様だぞ? お釈迦様でもない限り誰にも勝てんよ。 -- 2018-01-05 18 32 15 カリにも魔王だぞ? 許すわけないだろう・・・ -- 2014-08-04 15 03 29 マーラ様は瞬殺派らしいな。 -- 2013-05-30 00 01 51 マーラさんは、ゲス野郎4っつと、芋虫4匹で許すって…心が広いな -- 2010-12-11 16 17 30
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『チョコレートをください』 29KB いたづら 不運 誤解 都会 現代 独自設定 うんしー バレンタインデーとは関係ありません かすがあきです。 注意 「」はゆっくりの発言です。 『』は人間の発言です。 うんうん 注意。 一部、独自設定があります。 チョコレートをください ゆっくり専用のゴミ箱に、ゆ虐で潰したゴミ共を捨てる。 さて、今度はどんな ゆ虐を楽しもうか?などと考えながら、俺は街を歩く。 ショッピングモールに入り、買い物をし、昼食をとる。 途中、ペットショップ(とは名ばかりで ゆっくりと、ゆ虐グッズの専門店)により、消耗品を補充する。 「おねがいじばず!!ばりざに ぢょこれーどざんを ぐださいぃぃぃいい!! ばりざの、おちびちゃんが びょーきざん なんでずぅぅうう!!! ちょこれーどさんが ないと、えいえんに ゆっぐりじじゃうんでず!! とっでも、とっでも ゆっぐりじた いいこ なんでずぅうう!! おねがいじばず! にんげんざん!!ばりざじゃ ちょこれーどざんを みづげらればぜん!! ばりざは だめな おどーざん なんでず!! おねがじばず!!ばりざに ちょごれーどざんを くだざいぃいいい!!!」 自宅に帰る途中、 必死にチョコレートを強請る まりさを見つけた。 このまりさ、野良にしては綺麗な体をしており、言葉の内容(自分をダメな父親と言うところ)から、 なかなか賢い ゆっくりだということが分かる。 『まりさ、どうしたんだい?』 できるだけ優しい声をつくり、まりさに話し掛ける。 「に!にんげんさん!!ありがどうございばず! ばりざの はなじを ぎいでぐだざい!!おねがいじばず!! ばりざに、まりざに、ちょこれーどざんを くだざい!!! おちびちゃんが、びょーきざん なんでずぅぅううう!!!!!」 恐らく初めて人間に声をかけられたのだろう、まりさは笑顔で土下座をし、礼を言う。 そして、その姿勢のまま要求を言う。 『チョコレート?病気の子供がいるなら、チョコレートよりもオレンジジュースじゃないのか?』 甘い物はゆっくりにとって薬になる。 普通、あまあまをくださいというか、万能薬であるオレンジジュースをくださいというものだが、 このまりさはチョコレートを指定しているので、不思議に思い尋ねてみた。 まりさは土下座をしたまま応える。 「おちびちゃんの びょーきさんは、げりざん なんでずぅぅううう!! げりさんは おれんいゆーすさんじゃ なおらないっで、 ちょごれーどざん じゃないど なおらないっで ぱちゅりーが いってばじだぁぁあ!!」 なる程、ゆ下痢か。 ゆっくりは水分を大量に摂取すると、尿として排泄をする。 しかし、尿だけでは排泄しきれない程の水分を摂取した場合、下痢になる。 ゆっくりの下痢、ゆ下痢は、液化した餡子で最終的に中枢餡まで排泄してしまい、死んでしまう。 生物が下痢になった場合、水分補給が対処療法だが、不思議生物(なまもの)のゆっくりは違う。 体内の水分を排泄しようとする症状のため、水分を取れば、取った以上に排泄してしまうのだ。 そのため、万能薬として名高いオレンジジュースだが ゆ下痢に対してだけは効果がない。 むしろ悪化させてしまうのだ。 ゆ下痢を直すには、水分が少なく油分が多い甘味を食べさせるのが最も良いとされている。 これらの点をみたしているチョコレートは、ゆ下痢の特効薬となるのだ。 これらのことを理解しているあたり、この まりさに助言した ぱちゅりーは なかなか賢いと思われる。 もっとも、ちぇんの中身や排泄物はチョコレートなのだから、ちぇんを殺すか、排泄物を貰えば済むのだが、 そういう考えがないあたり、やはり残念な餡子脳のようだが。 『幸い、俺はチョコレートをもっている。俺を案内してくれたら、チョコレートをあげてもいいぜ。』 チョコレートが好きな俺は、さきほどの買い物で大量に購入していた。 「ほ!ほんとうでずがぁああ!!??」 まりさが涙で汚い顔を俺に見せ尋ねてきた。おいおい、礼を言う前に疑うのって失礼じゃない? 『イヤなのか?イヤなら俺はこれで……』 「いやじゃありばぜんん!!!ありがどうございばずぅうう!!!」 『ほら、さっさと案内しろ。』 「はいぃい!!ありがとうございばず!ご、ごっぢでず!!」 まりさは俺に背を向け、跳ねだす。 その顔には安堵の色が見え、微かに笑顔になっている。 俺はゆっくりとした足取りで、まりさと同じで微笑みながら歩く。 移動しながら、まりさは勝手に自分の身の上を語りだした。 かつて飼いゆっくりだったこと。ぱちゅりーと番になったこと。 2匹は金バッチだったこと。 言いつけを守っていたのに、何故か捨てられたこと。 2匹で必死で野良として生きてきたこと。 野良生活の中で子供を2匹つくり、1匹(ぱちゅりー種)はすでに死んだこと。 最後の子供(まりさ種)が病気(ゆ下痢)になり、死にそうだということ。 所々 だぜ言葉がでるが、俺に対して敬語で話すあたり、 まりさの話とおり、優秀で善良なゆっくりなのかもしれない。 恐らく、飼い主の身勝手な理由で野良になったのだろう。 正直腹立たしい。 ゆっくりを野良にするなんて!捨てるなら殺してゴミ箱にいれるべきだ! まぁ、そのお陰で俺が楽しめるから、元飼い主に少しだけ感謝もしているが。 そんなことを考えていると、まりさは汚いビニールシートが被された、ダンボールの前に止まった。 まりさの家は汚い路地裏の中にある、小さな小さな空き地にあった。 ここなら人間に見つかる可能性も低い。なかなかのゆっくりプレイスだ。 ビニールシートをあけ、中を確認する。 中には、苦しそうな子まりさと、それを慰めようと ぺーろぺーろしている ぱちゅりーがいた。 子まりさの下には、ビニール袋と餡子まみれのボロクズのようなタオルが敷いてあり、 排泄物の汚れが家に着かないようにしているようだ。 「ぱちゅりー!おちびは!!??」 「むきゅ、まりさ!とっても きけんな じょうきょうさんよ!そっちの にんげんさんは?」 「あんっしんするのぜ!ぱちゅりー!この にんげんさんは、おちびを たすけてくれるのぜ!!」 「むきゅ!ほんとうに!?にんげんさん、ありがとうございます!」 ぱちゅりーは土下座をして礼を言う。 『ほら、お前らが欲しいのは、これだろ?』 チョコレートを取り出し、見せつける。 「そう!その ちょこれーとさんを はやく おちびちゃんに!」 ぱちゅりーは笑顔で言う。子供が助かると信じきっている顔だ。 『今、包装をほどくからな……』 俺はゆっくりとチョコレートの包装をほどく。 「ゆっくり いそいでね!おちび、もうすこしの しんぼうなのぜ!」 「ゆひゅぅ……ゆひゅぅ………ゆ、ゆっぐり、りがいじだよ……ゆひゅぅ… っゆ!!ゆやぁぁああああ!!おにゃきゃがいざいぃいいいいい!!!!! ぼ、ぼぅ、うんうんじだぐないぃいいい!!!」 子まりさは苦しそうに言うと同時に、液状のうんうんを排泄する。 「おちびぃぃいいいい!!!じっがりずる のぜぇぇえええええ!!!」 「むっきゅぅぅうう!!もうすこしの しんぼうさんよぉおおお!!!」 汚いゴミが汚いゴミを汚い音と共に産み、汚いゴミたちが絶叫をあげる。 最悪の気分だ。 「ゆひゅぅ……ゆひゅぅ………た、たずげで……ゆひゅぅ…」 下痢うんうんの排泄がおさまり、子まりさが焦点のあっていない目で命乞いをする。 「もうすこしなのぜ、おちび!いま にんげんさんが ちょこれーとさんを くれるのぜ!!」 「ゆっぐり、りかいじだよ……ゆひゅう……」 子まりさは まりさの言葉を聞き、ゆっくりと笑顔になり、 その笑顔を見て、まりさと ぱちゅりーも笑顔になる。 そんな笑顔の3匹に、俺は笑顔で宣言する。 『ああ、そうそう。悪いけど、タダじゃないよ。』 「ゆ!!??」×2 まりさとぱちゅりーが目を丸くして俺をみつめる。 暫くして、 「どぼじでぞんなごどいうのぉおおおおおおおお!!!!」×2 と声をそろえてあげる。流石夫婦だ。息がピッタリで面白い。 「ゆ゛っ!!ゆがわぁぁぁぁあああああああ!!!!!」 子まりさは大きな声をだし、再度 下痢うんうんを排泄する。 餡子が減っている為、既に楕円形に縮んでおり、残り僅かな命だということが分かる。 「むきゅ!おちびちゃん!!にんげんさん、ぱちゅたちは きゃっしゅさんを もってないわ! でも、ぱちゅたちに できることなら なんでもする から、おねがい!ちょこれーとさんを!!!」 ぱちゅりーが土下座をして頼み込む。 『さすがぱちゅりー。よくわかっているね。 それじゃぁ、チョコレートの代価として、俺をゆっくりさせてね!すぐでいいよ!』 俺の言葉に、まりさと ぱちゅりーは互いの顔を確認する。 「にんげんさん!おねがいします!まりさたちに、 どうしたら にんげんさんが ゆっくりできるかを、おしえてください!」 まりさが土下座をして頼んできた。 『うん!さすが元金バッチだな。 もしここで歌や踊り、計算や うんうんを見せ付けてきたらすぐに立ち去るつもりだったよ。』 「………」×2 俺の言葉を黙って聞く2匹だが、額から汗が流れ出ている。 もしかしてやろうとしていたのか? 『いいか、まずはお前ら2匹で、そのチビが出したうんうんを舐め取れ。』 「ゆ?」×2 2匹が口をあけ固まる。 『だ~か~ら~、その汚いタオルについている うんうんを舐めろって言ったの。』 「ゆがぁぁぁああああ!!??ど、どぼじでっぇええええ!! うんうんは きたいででしょうがぁぁああああああ!!!!!!」×2 『あ、イヤなの?じゃぁ、この話はなかったことで。それじゃぁな。』 俺は立ち上がり、立ち去ろうとする。 「むきゅ!ま、まって にんげんさん!ぱちゅは なめるわ!」 「ぱちゅりー!?………に、にんげんさん、まりさも なめるよ!」 2匹は俺にまつように頼んできた。 『そうか。それじゃぁ、舐めるところをしっかり見させてもらうよ。 先に言っておくけど、吐き出したりしたらダメだからな。もし吐き出したら、俺はすぐに帰るぞ。』 「ゆっくりりかいしました……」×2 2匹は子まりさの尻を挟んで向かい合う。 「ぺーろぺーろ……むっぎゅ!!………ぺーろぺーろ……むんっぎゅ!! ゆはぁ……ゆはぁ……さ、さぁ……ま、まりさも……ぺーろぺーろ……」 ぱちゅりーが先にうんうんを舐めだす。 「ぱちゅりー……わかったのぜ……ぺーろぺーろ……んっぐ!! ……ぺーろぺーろぺーろぺーろ……んんっぐぐぅう!!ゆがぁ……ゆばぁ……」 2匹は嗚咽感と戦いながらうんうんを舐める。 暫くゴミがゴミを舐めているのを見ていると、ゴミ製造機が悲鳴をあげだした。 「ゆひゅぅ……ゆひゅぅ……ゆひゅぅ… っゆ!!ゆやぁぁああああ!!おにゃきゃがぁぁぁぁああああああい!!!!! で、でりゅぅぅぅうう!!うんうんぎゃぁぁぁああ!!」 『まりさ!ぱちゅりー!動くな!!動いたら俺は帰るぞ!!』 俺は2匹が声をあげる前に命令をする。 「お、おちび!が、がまんするのぜ!おねがいなのぜ!!」 「おちびちゃん!ゆっくりがまんするのよ!おねがい!!」 2匹はうんうんを我慢するように懇願するが、当然無理だ。 「ゆ゛!!ゆがっわぁぁあああ!!ご、ごめんなのぜ・……!!!う!うんうんでちゃうのぜ!!」 子まりさから汚い音と共に、下痢うんうんが飛び出る。 「ゆっぎゃぁぁあああ!!く、くさいぃぃいいいい!!!!」×2 2匹が悲鳴をあげる。顔と帽子が うんうんで汚れていく。 『ははは!!うんうん まみれになったな!!』 震えながらも屈辱に耐えている2匹を見ていると、より愉快な気分になる。 『よし、だいぶゆっくりしてきたぞ。お前ら、もう舐めなくていいぞ。』 「ゆ!」×2 2匹の顔が笑顔になる。 『さて、次だ。ぱちゅりー、まりさを妊娠させろ。』 「ゆ!?」×2 2匹の顔が引きつる。 『安心しろ、スッキリ死しないように、薬をやるよ。ほら。』 俺は濃縮オレンジジュースを2匹に注射する。 「ぱちゅりー、まりさに きにすることなく、すっきりするのぜ!はやく!」 まりさが尻を ぱちゅりーにむける。 その顔は涙まみれだが、子まりさを助けるという決意が見られる。 「むきゅぅ……ごめんなさい、まりさ……」 ぱちゅりーは まりさにあやまり、ぺにぺにを勃てる。 「ゆ!!ゆぅぅうぅうううう!!!!ば、ばりざのばーじんざんがぁぁああ!!」 まりさ種は父親役を務めることが多い。男性的であることに誇りすらもっていることも多い。 そのため、破瓜の精神的苦しみは他の種よりも強いと言われている。 子供のためとはいえ、やはりバージンを失った悲しみは深いのだろう。 まりさの目から涙があふれ出ている。 「ごべんなざぃ!まりざぁぁああ!!!」 そんな まりさを気づかって、ぱちゅりーが謝る。 『ほらほら、はやくスッキリしないと、おちびちゃんが死ぬよ。さっさとしてね!』 俺の言葉に反応してぱちゅりーの動きが速くなる。 『おい、ちび、見えるか?お前の母親が、お前の父親を犯しているぞ。』 「ゆはぁ……ゆはぁ……お、おとーしゃん……」 子まりさの顔色がより一層悪くなった。 「み!みちゃ だめなのぜ!おちび!!!」 『ダメだ。しっかりと見ろ!見て感想を言え。さもなくば、このチョコレートは俺が食べるぞ。』 「むっきゅぅ……おちびちゃん……ここは すなおに したがって………」 ぱちゅりーが涙を流しながら言う。 『ほら、早く感想を言えよ。』 「ゆはぁ……ゆはぁ……さ、さいきょーの……お、おとーしゃんが……… や、やべでぼじぃのぜ……ぼ、ぼう ばりざの だめに…ゆはぁ……ゆはぁ…… ぞ、ぞんごど……や、やべで………」 子まりさが涙を流す。 どうやら、善良な両親の元に生まれ、育っただけあって、善良なようだ。 面白くない。もっとこう、両親を罵倒する言葉が聞きたかったのに、少し残念だ。 「ゆ!ゆぅうううう!!!」 「むっきゅぅわぁあぁあああ!!ま、まりざぁぁああ!! ぱちゅは、も、もうぅぅううう!!!」 「ぱちゅりぃいい!!ま、まりざもっっぉおおおお!!」 どうやらスッキリが終わりそうだ。 「っすっすすっっすっきりいぃぃいいいいい!!!!!」×2 汚い嬌声をあげ、スッキリを終わらせる2匹。 「ゆはぁ……ゆはぁ……ゆはぁ……ゆ!く、くきさんがぁ……」 まりさの額から茎が伸びる。無事妊娠したようだ。 「あぁああ…まりさの…まりさのおちびなのぜぇ……とってもゆっくりしてるのぜぇ…… まりさのおちびちゃん……」 まりさの目が柔らかくなる。妊娠したことで、母性に目覚めたようだ。 「ゆぴ!?」 そんな まりさに成長促進剤を注射する。 「むきゅ!おちびちゃんたちが、どんどんおおきくなっていくわ!」 あっというまに大きくなる4匹の実ゆっくり。あと数時間もすれば生れ落ちるだろう。 『よし、まりさ。それじゃぁ、間引きをしよう。』 「ゆ?だ、だめだよ!ゆっくりした おちびちゃんだよ!まびいちゃ だめだよ!」 母性に目覚めた まりさが間引きを拒否する。 『だったら選べ。あの下痢で苦しんでいる子まりさと、この実ゆっくり、どっちの命をとる?』 「ゆ?ゆがぁぁああああああああ!!!!ぞ、ぞんなぁぁああああ!! ど、どっちも だいじなぁ だいじなぁぁあああぁああああああ!!!!!!!!!!!!!」 まりさは大きく目を見開き、汗をダラダラ流しながら葛藤をする。 「むきゅ!まりさ、よくきいて。 こんなに たくさんの おちびちゃんは ぱちぇたちには そだてられないわ。 あかちゃんを そだてるのは とってもたいへんよ。きっと みんな しんじゃうわ! だから、ここは かくじつに たすかる びょうきの おちびちゃんを たすけるべきよ!」 ぱちゅりーは子まりさを助けるべきだと言う。 赤ゆっくりの死亡率は確かに高い。 野良で4匹も育てることはまず無理で、なかなか冷静な判断だ。 もっとも、自分で腹(?)を痛めた子供を優先しているだけかもしれないが。 「ぱちゅりー……で、でぼぉおおお…… この おちびちゃんたちは、まりざの はじめでのぉぉおおおおお……」 『ほらほら、どっちにするんだ?はやく決めろ。』 「まりさ、おねがい!」 ぱちゅりーが夫である まりさに懇願する。 「ゆひゅぅ……ゆひゅぅ……ゆひゅぅ… お、おとーしゃん………た、たちゅけ……て……ゆっぅぅぅううう!!う、うんうんがっぁあああ!!」 子まりさが父である まりさに懇願する。 懇願しながらも下痢うんうんを排泄する姿はどこか滑稽で俺を愉快にさせる。 「ゆ……ゆぅううううううううう………」 まりさは目を強く閉じ、歯を強く噛み締め、涙を流す。 「ゆぅううぅうううううう……… ま、まびいで……ぐだざぃ…………」 まりさは苦渋の決断をした。 母であるよりも、父であることを選んだ まりさ。 やはり、まりさ種は父性のほうが強いのだろうか? それとも、ぱちゅりーの説得が効いたのだろうか? どちらかは分からない。まぁ、どっちでもいいことだが。 『よし、少し痛いけど、我慢しろよ。』 俺はまりさの茎を手で折る。 みるみるうちに黒くなる実ゆっくりたち。 『ほら、まりさ、ぱちゅりー。こいつらを喰え。全部喰ったら、チョコレートをやる。でも、絶対に吐くなよ。』 「むきゅ……ほんとうに?」 『ああ、約束する。』 「まりさ、つらいでしょうけど、おちびちゃんの ためよ。がまんして たべましょ。」 「……ゆっくりりかいしたのぜ……」 2匹は震える舌で実ゆっくりをもぎり取り、口へと運ぶ。 「むーしゃむーしゃ……むーしゃむーしゃ……」×2 『おい、しあわせーはしないのか?』 何も言わずに咀嚼する2匹に聞く。 「むーしゃ……し、しあわせー……ゆぅ……ご、ごべんね、おちびちゃん……」 まりさが泣きながら言う。 「むーしゃむーしゃ……し……しあわせー…… まりさ、しかたのないことよ、おちびちゃんも ゆるしてくれるわ、きっと。」 ぱちゅりーも元気なく【しわせー】と言い、まりさを慰める。 『ほら、あと2つあるよ。ゆっくりしてないで、さっさと食べてね!』 「………むーしゃむーしゃ……しあわせー」×2 2匹は不幸せそうな顔で幸せと言う。 「ゆっぐ……ゆっぐ……お、おちびじゃん……ご、ごべんね‥……」 まりさは今にも泣き崩れそうだ。 「ゆぅ……ゆっぷ……むきゅ……がまんするのよ……」 ぱちゅりーは嗚咽感を必死で我慢してる。 『ははは。まったく、自分たちの子供を食べるなんて、とんだゲスたちだね。そこまでしてチョコレートが欲しかったのかい?』 「ゆぐぐ……」 まりさは俺を睨みつけてくる。その目は俺を愉快にさせ、とても ゆっくりできる。 『なんだい、その顔は?本当のことだろ?』 「まりさ、やめて。にんげんさん、ぱちゅたちは いわれた とおり おちびちゃんを たべたわ。 やくそくさんは まもって くれるわね?」 俺はチョコレートを折り、一欠片を見せながら、 『もちろんさ。ほら、おちびちゃんが飲み込みやすいように、チョコレートを小さくしたぞ。』 と言い、苦しんでいる子まりさの口の上にもっていく。 『俺が手を離せば、このチョコレートがおちびちゃんの口にはいるぜ。』 「ゆひゅぅ……ゆひゅぅ……ゆひゅぅ… っゆ!!ゆやぁぁああああ!! で、でりゅぅぅぅうう!!うんうんがぁぁぁああ!!いじゃぃぃいいいいいい!!!」 子まりさが再び下痢うんうんを排泄する。 「にんげんさん、ゆっくりしないでぇええええ!!はやくしてぇぇぇぇ!!! とっても きけんな じょうたいさん なのよぉおおおお!!」 「おちびぃぃぃぃいいいいいいい!!!!!!!」 『はいはい。それじゃぁ、おちびちゃん、チョコレートだよ。噛まずに、すぐに飲み込めよ。』 「ゆひゅぅ……ゆ、ゆっくり…り、かい……したよ……」 指の力を抜き、チョコレートを落とす。 チョコレートはゆっくりと、子まりさの口の中に落ちた。 まりさとぱちゅりーの顔は笑顔だ。 これで子まりさが助かる。イヤな思いを沢山したが、その苦労も報われる。 そんなことを考えているのだろう。 「ゆひゅぅ……ゆ!ごっくん………」 子まりさは俺に言われた通り、チョコーレトを噛むことなく飲み込んだ。 「……ゆ!!っゆっがぐがぁ!!こ!!こり!!どぐはいっでりゅぅぅうううううう!!!! ゆがぼがあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」 子まりさは絶叫をあげ、口から餡子を盛大に吐き出した。 どこにこれだけの元気があったのかが不思議なぐらい、 激しくのた打ち回り、汗と涙と涎、尿、そして下痢うんうんが止まることなく、勢いよくあふれ出る。 「ゆごぼげぼがああああああああああ!!!ごろじでええええええええ!」 子まりさは、もはや助けとは言わなかった。 恐らく、死こそがこの苦しみから開放される唯一の救済であることを理解したのだろう。 「………」×2 まりさと ぱちゅりーは口を開けて、その光景を眺めていた。 「ごぉお!!ごろじっでぇぇえええ!!!!!んっがぁぁあああ!!! がばっぐっびゃぁぁぁあああああああああああ!!!!!???? っごっびゃがぁぁぁぁぁああ!!!??ゆべぇぎゃぁぁぁあああ!!!???」 嘔吐物の勢いにまけ、全ての歯が抜ける。 「ぎゃばばぁぁぁあああああ!あんござぁあんがぁぁぁぁあああああああ! うんうんがぁぁぁああああ!!!!!!!ああああああんござんががぁぁぁああ!!! あああんごあんごうんうんがぁぁああ!!!あんござっんんん! ゆっぎゃぁぁああああああああああぁぁぁぁあああああああああ!! じねぇぇえええ!!おばえら゛みんな!!じねぇぇぇええええ!!!!!………………………………」 嘔吐と下痢の流出がピタリと止まり、静かになる。 ほぼ全ての餡子を出したようで、子まりさの汚い皮だけが地面に残っている。 その顔は世界の全てを呪っているように見える。 「………お…おちび?」 まりさが呟く。餡子脳では状況が理解できないようだ。 「…………む!っぎゅぅぅうう!!」 「ゆ!!??ぱちゅりー!?どうしたのぜ!!??」 「ゆっげぼぉぉぉおおおおおおおおおおおお!!!!!」 ぱちゅりーの口から生クリームが噴射される。 渾名がゲロ袋のぱちゅりーにしては、これまでよく我慢したほうだ。 しかし、助かると確信した我が子が死んだことに、ぱちゅりーはついに耐えらきれなかったのだ。 「ぱちゅりー!!だめなのぜ!くりーむさんを はいたら だめなのぜぇぇぇえ!!!」 まりさがぱちゅりーの頬を舐めるが、何の効果もなく、ぱちゅりーは生き絶えた。 ゲロ袋の渾名に相応しい死様に頬の筋肉が緩んだ。 「…………ぱちゅりー? …………おちび?………… ど、どうしたのぜ?どうして ふたりとも ぺしゃんこさん なのぜ? へんじを するのぜ!まりさに はなしかけて ほしいのぜ!! おちびは ちょこれーとさんで げんきになる はず なのぜ!!? おちび へんじを するのぜ!! いったい どういうこと なのぜ!おしえてほしいのぜ!ぱちゅりー!!」 死骸を問いただす愉快な まりさに、俺は声をかける。 『まりさ、ぱちゅりーも、おちびちゃんも、もう死んでるよ。』 「ゆ!?に、にんげんさん……… ど、どぼじでぇぇえええええ!!!! どぼじで、ぱちゅりーがぁぁあああ!!!?? どぼじで、おちびがぁぁああああああああ!!!?? ばりざは がんばっだ のぜぇえぇええ!!! ぐっざい うんうんを たべで、だいじな おちびちゃんを たべでぇぇえぇえ!! ぜんぶ おちびの だめにぃぃいいい!!ゆっぐり できないごどを だえだのぜぇぇええ!!! なのに、どぼじでぇぇえええ!!!どぼじでぇぇええええええええええええ!!!?? どぼじでぇ、おちびと、ぱちゅりぃがぁぁあああ!!!??」 まりさが泣き喚く。 「ゆ!!!!!!!! くっそにんげんがぁぁあああ!!!!」 まりさが突然、俺に怒りを表し、体当りを仕掛けてきた。 当たっても痛くも痒くもないが、ズボンを汚したくないので、回避する。 「ゆべぇ!?」 地面に激突する まりさ。しかし、泣くこともなく、俺のほうを向き、叫びだす。 「おばえのせいだぁあぁああ!!! くそ にんげんがぁああぁ、ちょごれーどざんをよござながっだがらぁぁぁぁああああ!!!」 『はぁ?何を言ってるんだ、お前は? ほら、ここに書いてあるだろ?チョコレートって。金バッチだったら、カタカナなら読めるだろ?』 俺はチョコレートの包み紙を見せる。 「ゆ!!?ち…ょ…こ…れー…と……ちょこれーとさん なのぜ…… だ、だったら、どうじっゆべぇぇええええ!!!!!!!????」 まりさが疑問の言葉を全て言う前に、俺はまりさを蹴る。 綺麗な放物線を描き、まりさが地面に落ちる。 「ゆべぇぇぇえ!!!!な、なにを?」 『何をって、まったく、人が親切でチョコレートをあげたのに、 おちびちゃんが死んだ理由を俺のせいにしたゲスを制裁しただけだよ。 ゆっくり理解してね!』 「ゆ?ゆっくりわるかったのぜ……で、でぼ、だったらどうじでおちびが!?」 素直に謝るあたり、善良なやつだと思う。 ただ、敬語を使う余裕がなくなったのだろう、だぜ言葉で俺に話し掛けてきている。 『さぁな?とりあえず、残ったチョコレートを食べるか?』 まりさの前にチョコレートの欠片を置く。 「ゆぅ……ありがとうなのぜ……ちょこれーとさんをたべて、すこしだけ ゆっくりするのぜ……」 まりさが汚い舌を伸ばし、チョコレートを掴み、口内へと入れる。 番と子供が死んだというのに、食欲には負けるあたり、善良とはいえ、所詮ゆっくりだ。 「むーしゃむーしゃ…!!こ、こりどくがはいってりゅー!!」 まりさは折角口内に収めたチョコレートを吐き出した。もったいないな。 『おいおい、折角のチョコレートだぞ。吐くなよ。』 「な、なにを いっているのぜ!これは どく なのぜ!ちょこれーとさんじゃないのぜ!!!」 『はぁ?これは正真正銘のチョコレートだよ。さっき包装紙読んで確認しただろ?』 「うそは よく ないのぜ!こんな にがいのは ちょこーれとさんじゃ ないのぜ!!」 『おい、これは苦いチョコレートなんだよ。』 「ゆ?」 『このチョコレートはな、砂糖が一切入っていない、カカオだけの苦いチョコレートなんだよ。 だいたい、チョコレートは本来苦いものだ。甘いのは砂糖を入れているからだぞ。そんなことも知らないのか?』 「はぁぁあああああああああ!!!??? なにを いっているのぜぇぇぇぇぇえええええええ!!! ちょこれーとさんは とっても あまあまな ものと きまっているのぜぇぇぇええええ!!!! あまあま じゃなければ、くすりさんに ならないのぜぇぇえええええええええええええ!!!」 『あ、な~んだ、甘いチョコレートが欲しかったのか。だったら最初からそう言えよ。 ああ、そうか。だからおちびちゃんは死んだのか。 甘くないチョコレートを食べて死んだのか。で、そのおちびちゃんの死を見て、ぱちゅりーも死んだと。 まったく、お前が ちゃんと甘いチョコレートをくださいって言わないからだぞ。 お前の言葉が足りないからおちびちゃんと ぱちゅりーが死んだんだぞ。ゆっくり反省してね!!!』 俺の白々しい言葉にまりさの顔がどんどん歪んでいく。 「………ふっ……ふっざっげっるっなぁぁぁあああああ!!! このげすがぁぁぁぁあっぁあぁああああああああああ!!!!! せいっさいしてやるのぜぇぇぇぇえぇぇぇぇええええええ!!!! じねぇぇぇえ!!げすな くそ にんげんは さっさと じねぇぇぇぇえぇえ!!!」 まりさが叫び、俺に攻撃をしかける。 「じねぇぇぇえぇええ!!!ぐべぇぇぇええ!!!!」 が、まりさの攻撃は当然俺にあたることはない。 まりさの体当たりが当たる前に、まりさを頭から足で押さえつける。 『バッカだな、お前らみたいなゴミを助ける人間なんているはずないだろ?』 「ば、ばりざだぢは…ごびじゃない……」 『ゴミだよ。捨てられたんだろ?』 「ちがうのぜ!!まりさたちはすてられたけど、ごみじゃないのぜ!!」 『人間から捨てられた存在をゴミって言うの。ゆっくり理解してね!ゴミ。』 「ゆっがぁぁぁああああ!!ごみって いうなぁぁぁあ!! あやばれぇぇええ!!かえぜぇぇえええ!!おちびと ぱちゅりーを がえぜぇぇえええ!!!」 『はいはい。わるかったよ。ほら、これいいか?』 「ぞんなあやまりかたっじゃ、ばりざのいかりはおっさまっらん???っぐべぇぇぇえええ!!!つ、つぶれりゅぅぅぅうううう!!!!」 踏みつけている足の力を強くする。 『やめてほしいか?助けてほしいか?』 「だ、だずげでぇぇぐだざぃ………」 ずびばぜんでじだぁぁああ!!ば、ばりざがわるがっだでずぅううう…… ばりざだぢはごびでじだ、ちょーじにのっでずびばぜんでじだ…… だ、だがら……だ、だずげで……」 力の差を再認識できたようで、まりさはすぐに謝る。 『謝る相手が違うだろ?』 俺は足に込める力を少し緩める。 「ゆ?ゆゆ???」 『お前が謝る相手は、あそこで死んでいるお前の子供のまりさと番のぱちゅりーだろ?』 「………ゆ?」 『お前がちゃんと正しく砂糖入りのチョコレートをもってこれれば、2匹とも死ななかったんだよ。 あいつらが死んだのは、お前のせいだ。だから、謝るならあの2匹に謝れ!』 「……………………ず、ずびばぜんでじだぁぁぁああ!! ばりざがばがでじだぁあぁぁああ!!!おちびとぱちゅりーがじんだのは、ばりざのぜいでずぅううう!! ずびばぜん!!!!ゆ、ゆるじでぐだざいぃいいい!!!!おちび、ぱちゅりー、ばがなばりざをゆるじでぐだざいぃいいい!!!」 まりさは涙を流しながら許しをこう。 悔しいのだろう、俺、人間のせいで死んだ妻子に対し、自分のせいで死んだと嘘を言い、許しをこう自分の姿が情けないことだろう。 他のゆっくりならば、助かる為に平気で嘘の謝罪をするだろうが、 なまじ賢く、善良なため、自分の言葉の意味を理解している まりさにとって、この謝罪は苦痛でしかない。 『そうか、お前のせいで、子まりさとぱちゅりーは死んだんだな?俺のせいではないんだな?』 「はぃいいい!!ぞうでずぅううう!!ばりざのぜいでずぅうう!!!にんげんざんはわるぐありばぜんん!!!」 命の為とはいえ、家族の命を奪った人間ではなく、自分が悪いという まりさ。 その屈辱に震える目を見ると、とても ゆっくりした気分になる。 『なるほど。よし、そんなゲスなまりさを制裁してあげるよ!感謝してね!』 「ゆ?ど、どぼじでぇぇええええええ!!ちゃんどあやばっだのにぃいいいい!!!」 俺はまりさを蹴る。 「ゆっべぇぇ!!??だ、だずげ……っゆっべぇぇええ!!!」 俺は まりさを何度も蹴った。 しばらくすると、まりさのお飾りと、お下げと、右目と歯がなくなった。 「ぼ、ぼぅ……ゆるじ…ゆばぁ………ゆ……るじで…………」 『ふぅ、いい汗かいた。そうだな、これぐらいで許してやるよ。お礼は?』 「…あ、ありがどぅ……ござ……ばず……ゆばぁ……ゆはぁ……」 『これにこりたら、これからはちゃんと砂糖いりのチョコレートを強請るんだぞ。わかったな?』 「ゆはぁ……ゆはぁ……ば、ばぃ……ゆっぐり……りがぃじばじだ………」 『本当かな?ここで練習してみろよ。ほら、俺にチョコレートを強請ってみろよ。』 「………ゆはぁ……ゆはぁ……に、にんげんざん、ば、ばりざに…… おざどうざんが……ばいっだ、ちょ……ごれーどざんを……くだざぃ……」 『よく言えたな。よし、ご褒美にチョコレートをあげよう。ほら、口をあけて。』 「…………」 まりさは口をあけない。 俺を見つめる濁った左目からは不信の感情が読み取れる。 おそらく、先ほどのカカオ100%を警戒しているのだろう。本当に賢いやつだ。 『まりさ、これからあげるチョコレートは俺がよく食べるやつで、砂糖入りだ。 だから、安心しろ。疑うなら、俺が先に食べてやるよ。………うん。うまい。ほら、平気だろ?』 チョコレートを食べる俺を、見つめるまりさ。 不信に満ちた、濁った目が、期待の目に変る。 「……ちょ…ちょこれーどさん……」 まりさが口をゆっくりとあける。どうやら信じてくれたようだ。 「く、くだざい……おざどうざんが……はいっだ……ちょごれーどざん………」 『欲しいんだな?チョコレートが。どうしてだ?』 食べる気になった まりさに尋ねる。 「ちょ……ちょご……れど…さんが、あれば、げん…きに、なる……からなの……ぜ ばりざは……ま、まだ、じに……だくな……いのぜ。だがら、だがら…… ちょごれーどざんを……おざどう…ざんが…はいっだ、ちょこ…れーどさんをぉ……くだざいぃぃいいいい!!」 まりさは、チョコレートを必死になって強請る。 今日、始めて見た時の まりさと同じだ。但し、今度は子供ではなく、自分のためだが。 『砂糖入りのチョコレートだ。ゆっくりと食べるんだな。』 俺はまりさの口にチョコレートをいれる。 まりさの顔は笑顔だ。 これで助かると信じているのだろう。 「………むーしゃ、むーしゃ!!!!ご、ごりどく!!ばいっでっるぅぅううううう!!!!」 っゆげっぼぉぉぉぉおおおおおおおおおおぉぉおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! うぞっづっぎぃいいいい!!く、ぐぞ にんげんがあぁぁぁああああ!!!!」 餡子を吐き出しながらも、俺を嘘つきと器用に叫ぶ まりさ。 『おいおい、カカオ80%で、ちゃんと砂糖が入っているチョコレートだぞ。嘘つきとは失礼な。 苦いもの好きな俺の好物のチョコーレートだ。苦味の中に、微かに甘味があるだろ?』 通常のチョコレートはカカオ30%ぐらいで、甘すぎるため、あまり好きではない。 チョコレートはカカオ含有量が多い、苦いやつのほうが好きだ。 「っぞんなぁぁぁああ!!っゆっげっぼぉぉおおおお!!!! ど、どぼじでぇぇぇぇぇぇえぇえええええ!!!???ば、ばりざはぁぁぁあああああ!!! っゆっげっぼぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 嘔吐を続けるまりさに俺は声をかける。 『まりさ、ゆ下痢になった子まりさなんて、さっさと諦めればよかったのにな。 そうすれば、お前と ぱちゅりーは死ななかったよ。 人間を信じるからこうなるんだよ。これに懲りたら、もう人間の前にはでるな。 わかったな?ゴミ。』 「っゆっげぼぉぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」 嘔吐を続ける まりさの目からは後悔の念が感じ取れる。 人間を信じたことを後悔しているか、チョコレートを強請ったことを後悔しているのか、 それとも、ゆっくりとして生まれてきたことを後悔しているのかは分からない。 そして、後悔の目をしたまま、まりさは絶命した。 俺は3匹の死骸をゴミ袋にいれ、空き地から立ち去り、公園に設置されている、ゆっくり専用ゴミ箱に捨てる。 ゆっくりに苦いチョコレートを与えるというのは始めての経験で中々楽しかった。 今度はどんな ゆ虐を楽しもうか?もっと激しいほうがいいだろうか? ベンチに座り、そんなことを考えながら、チョコレートを頬張る。 「にんげんさん!れいむは しんぐるまざー なんだよ!かわいそうなんだよ! だから、その ちょこれーとさんを ちょーだいね!すぐでいいよ!!」 足元で 汚い赤れいむを連れた、汚い成体れいむが叫ぶ。 俺は れいむたちのほうを見て、笑顔になった。 あとがき ゆ下痢の治療法はたぶん、独自設定です。 気分を害された方、申し訳ありませんでした。 過去作品 anko3893 穏やかな日常、或いは嵐の前の静けさ anko3901 穏やかな日常、少し増えた賑やかさ 前編 anko3902 穏やかな日常、少し増えた賑やかさ 後編 anko3903 孤独なぱちゅーが共に過ごすもの anko3904 名物 anko3907 こなさん anko3913 006受け入れた anko3917 ゆっくりによる経済 anko3928 音楽隊 anko3939 赤いリボンのサンタさん anko3951 新しいゆっくりプレイス anko3957 お空のゆっくりプレイス anko3963 安住の地 anko3967 おちびちゃんが欲しい 前編 anko3968 おちびちゃんが欲しい 後編 anko4004 初詣の帰りに anko4013 ゴミ箱の中のゴミ
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『人間の世界でゆっくりが見た夢(下)』 五、 ゆっくりたちが夜の路地裏を這いずり回る。それは希望に満ちた行進であるはずだった。状況を飲み込めていない多くのゆっ くりたちはともかく、ぱちゅりーたちの表情は暗い。曲がり角の向こう側。電柱の陰。自分たちの視界に映らない場所のそこか しこに脅威が潜んでいるような気がしてならなかった。堤防への道筋は何度かちぇんが群れのゆっくりたちに教えていたので、 向かう方向だけは統一されている。しかし、足並みは揃わない。 だが、考えようによっては不幸中の幸いとも言える。有事の際、固まって行動していたら一網打尽にされるかも知れない。暗 がりの中を進むぱちゅりーたちは街灯の明かりだけを頼りにあんよを進めていた。 「ゆぅ……くらくてよくみえないよ……」 「わかるよー……。 なんだかいつもとちがうばしょにむかってるようなきがするんだねー……」 もちろんそれは夜の闇が見せる錯覚だ。ゆっくりたちは確実に堤防へとあんよを向けている。しかし、昼と夜の風景の違いが まりさやちぇんの感覚を狂わせているのだ。不安な気持ちがあんよを鈍らせてしまう。何度も何度も後ろを振り返りながらずり ずりと移動することになった。その分、ぱちゅりーとありすは周囲の様子に気を配る事ができる。 刹那。 「ゆ゛っぎゃあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」 「?!」 湿った空気を切り裂く叫び声。ゆっくりたちが思わずあんよを止めた。 「れみりゃだぁぁぁぁ!!!!」 「……ッ!?」 夜はれみりゃの時間だ。それは以前ぱちゅりーも語っていたことである。人間の動きにばかり気を取られていたせいか、捕食 種の存在にまで頭が回らなかった。 れみりゃは笑顔で固定されたような表情を浮かべ空を飛び回り、地を這うゆっくりを貪り食らう夜の帝王である。辺りが暗い せいでれみりゃが何匹いるのか、どこにいるのか、それさえも把握できない。 「い゛だい゛ぃぃ!! やべでぇ!! ありずはお゛い゛じぐないわ゛ぁ゛!!!」 れみりゃがありすに牙を突き立てたようだ。泣き叫ぶ声がぱちゅりーたちの元にまで届く。暗闇の中、散り散りになって逃げ 惑うゆっくりたち。出発してから一時間と経過しないうちに群れは離散してしまった。れみりゃは三匹ほどで路地裏の上空を旋 回している。動きの遅いゆっくりを狙って急降下し一撃で柔らかい皮を食い破っていく。 「ゆああ!! こっちこないでね!! ぷくー……んっぎゃあああああ!!!!」 「れいむのがわいいちびちゃんがあぁぁぁ!!!!」 ゆっくりの叫び声に気づいた付近の住民が家から飛び出してきた。事態は最悪の展開へと変化していく。しかし。れみりゃも 人間もゆっくりたちを深追いする事はなかった。 雨が降り始めてきたのである。日中は薄曇りで冷たく湿った風が吹いていた。不幸は終わらない。路地裏にゆっくりが雨を凌 ぐような場所はなかった。何匹かのゆっくりは意を決して人間の家の庭に入り込んだり、植え込みの中に顔をねじ込むような形 で雨を遮っている。突然降り出した雨に対応できなかったゆっくりたちは体の小さな赤ゆを中心に次々と溶けていった。ふやけ た皮から中身の餡子が漏れていく。 「ゆあああ! まりさのなかみさん!! ゆっくりしないでもどってね!!!!」 「もっちょ……ゆっくちしちゃかっちゃ……」 「ちびちゃん! おかあさんのぼうしのしたにはいってね!!!」 「あんよがうごきゃにゃいよぉぉぉぉぉ!!!!」 「だずげでぇぇぇぇ!!!!」 四方八方からゆっくりたちの泣き叫ぶ声が上がる。絶叫と悲鳴による荘厳なオーケストラをバックミュージックにぱちゅりー たちはガタガタ震えていた。 ぐずぐずに溶けて動けなくなったゆっくりが雨に打たれ続けその命を散らしていく。あまりにも儚い命だ。人間に追われ、捕 食種に狙われ、雨に打たれても消えてゆく。これ以上に脆弱な存在が果たしてこの世に存在したであろうか。それでも、ゆっく りたちは生きる事を願う。世界は自分たちに対して決して優しくはなかった。 「まりさ……」 ちぇんが見ている方向に顔を向けるとそこには街灯に照らされたゴミ捨て場があった。堤防付近に設置されていたものである。 それに気づいたのかまりさとちぇんが顔を見合わせて「ゆっくり~!」と歓喜の声を上げた。ぱちゅりーたち四匹のゆっくりが 休んでいるのは路上に駐車していた車の下だ。水は近くの側溝に流れていくためにあんよが水に濡れることもない。落ち着いて 避難場所を探すことのできたゆっくりたちの大半は降り続く雨を見つめながら互いに身を寄せ合っていた。 「もう、おくちのなかからでてきてもいいよ」 一部のゆっくり親子は赤ゆを口の中に避難させることで難を逃れたようだ。 口の中に入ったまま親ゆが溶けて死んでしまい、そのまま一緒に溶けて命を落とした赤ゆも決して少なくはない。側溝の下に 潜り込んで雨を凌いだつもりが流れ込んできた水によって命を奪われたゆっくりもいた。 「ぱちゅの……せいだわ……」 「とかいはじゃないわ! ぱちゅりーのせいじゃないわよ!」 「そうだよ! すぐにでもしゅっぱつしないとにんげんさんたちにゆっくりできなくさせられちゃうところだったよ!」 「そうだねー……。 あかるくなってからかわさんをめざしてもにんげんさんにみつかってしまったとおもうよー……」 本心でかけられた言葉がぱちゅりーの心を熱くさせる。 「ゆっくり……ありがとう」 その一方で、黒服と所長は大きめのモニターに映し出された街の地図とその中で点滅するマークを見つめていた。点滅してい るのはぱちゅりーに付けられた発信器の位置を示している。ぱちゅりーが夜のうちに移動を始めたことは保健所サイドに筒抜け であった。 「――――おそらく、野良ぱちゅりーと一緒に廃材置き場に住み着いていたゆっくりの殆どが……あるいは全部が行動を共にし ているでしょう」 「危険を察知でもしたのか……?」 「そこまではわかりません。 しかし、あの野良ぱちゅりーたちはどうやら川を遡って森に帰ろうとしているらしいですね。 どうしてなかなか知恵が回る」 「じゃあ明日の駆除は……」 「街の中心部と河川敷を中心に行えば問題ありません。 詳しい作業場所の説明は当日行うとしましょう。 私は野良ぱちゅり ーの動きを見ておきます。 あなたは先に休んでいてください」 「……わかった」 所長が部屋を出て行く。金バッジぱちゅりーは既に眠りについていた。 「どこか一箇所に追い詰める必要があるな……」 黒服、いや公餡のやり方は徹底されているようだ。ゆっくりを対等な存在と見て対策を練っている。事実そこまでしなければ 野良ゆを全滅させることはできないだろう。この街の実情を見ていればそれが理解できる。黒服が注目したのは川に架かる三本 の橋。 「……討ち漏らしたゆっくりは、ここで死んでもらうとするか……」 早朝。 小鳥の囀りに目を覚ましたぱちゅりーが寄り添う三匹をそっと起こす。雨は上がっていた。通り雨だったようである。気がつ けばずりずりとあんよを這わせる別のゆっくりたちがちらちらと視界に入ってきた。ぱちゅりーたちも無言のまま、車の下から 這い出す。そして堤防へ向かってぴょんぴょんと飛び跳ね移動を開始した。アスファルトの階段を登って河川敷を見下ろす。大 きな川が下流に向かって流れていた。ぱちゅりーたちが堤防を上流へと向かって動き始める。気がつけば数匹のゆっくりが同じ 方向へあんよを這わせていた。川の流れる方向とは反対へ進むという事は記憶していたのだろう。再三ぱちゅりーが語って聞か せていたおかげと言える。 「みかけないゆっくりもいるね」 廃材置き場に住むゆっくり以外のゆっくりも同じような行動を起こしていた。おおかた、何匹かのゆっくりが街で見かけたゆ っくりを脱出に誘ったのだろう。川沿いに百匹に僅か足りないほどのゆっくりたちが集まってきている。一様に上流へと向かっ てジャンプをしていた。 時計が午前七時を示している。 街の中心部に集められた保健所職員とボランティアの一般参加者に拡声器を使って一日の方針を伝えるのは所長だ。傍らには 黒服が控えている。 「――――であるからして、我々は一刻も早く野良ゆっくりを一匹残らず駆除しなければならいのであります!!! それでは、 街の中心部と河川敷に別れて作業を開始してください!!」 説明が終わると同時に一斉に人間が散開し始めた。手にはゴミ袋と火挟みが握られている。街の要所要所にゆっくり回収専用 のトラックが停車していた。普通の野良ゆであればまだ活動を開始していない時間である。 「おい……」 一人の参加者が木の下に不自然に積み上げられた枝やビニール袋を発見した。忍び寄りそれをひと思いに取り払う。突然おう ちの天井部分を破壊されたまりさ親子は飛び起きて叫び声を上げた。 「ゆわぁぁぁ!!!」 「や、やめてねっ! れいむたちのおうちをこわさないでねっ!!!」 「おきゃーしゃん、きょわいよぉぉぉ!!!!」 「ぷきゅー!!」 無言で火挟みを二匹の親ゆっくりに突き立てる。引き裂けんばかりに口を開いて絶叫する親ゆを執拗に殴打する人間たち。二 匹の親ゆはすぐに死んでしまった。三匹の赤ゆはわけもわからずガタガタ震えている。小さな瞳からぽろぽろと涙をこぼす赤ゆ たちを人間たちは容赦なく踏み潰してゴミ袋の中に放り込んだ。 「ゆんやぁぁぁ!!! こっちにこないでねっ!! どうしてついてくるのぉぉぉ?!」 逃げ惑う数匹のゆっくりを追いかけて殴りつける。 「ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ、……」 全身を駆け巡る激痛に息を漏らすれいむ種が動きを止めた瞬間、揉み上げを掴まれアスファルトに叩きつけられた。顔の半分 が潰れたれいむ種は即死である。壊れた饅頭をゆっくり回収車の中に投げ込んだ。 「ごわいよ゛ぉぉぉ!!」 成体ゆっくりも子ゆっくりも、目の前で繰り広げられる虐殺劇に怯え震えている。ゆっくりが必死に作ったおうちはいともた やすく破壊され、その中で泣きながら命乞いをするゆっくり親子を一匹残らず叩き潰す。物陰の奥に隠れて叫び声を上げるゆっ くりも引きずり出して息の根を止めた。公園の敷地内を逃げ回る赤ゆも一匹ずつ追い詰めて正確に潰して回る。草の根をかき分 けてまで生き残りのゆっくりを探す人間たちの行動が、いかに本気で一斉駆除を行っているかを窺わせていた。いつもならばや り過ごせていたはずのゆっくりも隠れ場所を暴かれて絶望しながら死んでいく。 「どぼじでごんな゛ごどずるのぉぉぉ??!!!」 悲痛な問いかけに答える人間は誰一人としていない。 「だずげでぐだざい!! おでがいじばずぅぅぅ!!!!」 赤ゆたちを庇うように前に出て額を地面にこすりつけるゆっくりの頭をそのまま踏み潰す。目の前で絶命した母親ゆっくりを 見て泣き声を上げる前に二匹の赤ゆは潰されてしまった。街中のゆっくりたちが悲鳴を上げながら蜘蛛の子を散らしたように逃 げ惑う。人間たちはどこまでも追いかけてきた。どこに逃げても人間たちが待ちかまえている。ボランティアの参加者の中には バールや鎌などといった個人の“道具”を持参している者もいた。それぞれの凶器が振り下ろされゆっくりが次々と弾け飛ぶ。 何を言っても聞き入れる様子のない人間たちに、野良ゆたちは恐れ慄いていた。恐怖でしーしーを漏らす成体ゆっくりも淡々と 潰されていく。駆除から逃れようと交差点に飛び出したゆっくりが四トントラックにはねられて爆散した。草むらに顔だけ突っ 込んで尻をぶるぶると震わせているゆっくりのあにゃるに鎌を突き刺して引きずり出すと、痛みに泣き喚いてのたうち回るその ゆっくりを動かなくなるまで徹底的に殴打し続けた。バラバラに砕かれる歯。千切れる皮、揉み上げ、髪の毛、伸ばした舌。そ こにゆっくりという生き物が存在した痕跡そのものを完全に消し去ろうとせんばかりの勢いで叩き伏せる。 「もう、やめてくださいぃぃぃ!!! まりさたち、ゆっくりしてただけなのに……どうしてこんなことするのぉぉぉぉ?!!」 街のあらゆる場所からゆっくりたちの声が上がった。もう、全てが手遅れだった。ゆっくりたちは人間を完全に敵に回してし まっていたのである。 叫び声は風に乗って河川敷にまで微かに届いていた。河川敷、堤防の上、堤防脇の道路。それぞれのルートでゆっくりたちが 逃げ続けている。ゆっくりたちの全力疾走は、人間が早歩きをする程度のスピードしかない。逃げ切れる道理はなかった。事実、 ろくに隠れるスペースもない河川敷ではあらゆる場所でゆっくりが激痛に身を捩らせ叫び声を上げている。地獄絵図だった。河 川敷に散らばるゆっくりの残骸。飛び散った餡子。転がる目玉。千切れた体を必死に動かそうともがき続ける赤ゆ。パニックに 陥り川の中に飛び込んで逃げようとしたゆっくりたちの飾りが下流に向けて流されている。それでもなお、駆除活動は続いてい た。顔面がボコボコに凹んでいながらもかろうじて生きている野良ゆが人間の目を盗んでその場を逃れようとしている。人間た ちはそれさえも見逃さなかった。まともに動くことすらできないゆっくりの顔に何度も何度もハンマーで叩きつける。殴られる たびに揉み上げをびくんと動かし、「ゆ゛っ」と短く呻き声を上げた。 「もうやだぁぁぁ!!! おうちかえるぅぅぅぅ!!!!!」 在りもしない居場所に帰ると叫ぶ野良ゆを二人がかりで押さえつけて殴り続けた。 「ゆ゛ぶっ!! ゆぼぉっ?! ゆ゛げぇッ!!! ゆ゛ぐぅっ!!! ゆ゛んぎい゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!! ……い、い゛ だい゛よ゛ぉ゛ぉ゛!!!!!」 一斉駆除の説明を受ける際に、ゆっくりは完全に死ぬまで殴り続けるように言われた。体の小さな赤ゆを一匹ずつ踏み潰すの は面倒になってきたのか、摘み上げられた赤ゆが次々と川の中に投げ込まれていく。 「おしょらをとんでりゅみちゃ……ゆぴゅぇッ?! ゆんやぁぁぁ!!! おみじゅしゃんはゆっくちできにゃいぃぃぃぃ!!!! ……ゆ゛ぶぶぶぶぶぶ……」 「ゆっくりにげるよ!!! そろーり! そろーり!! どぼじでにんげんざんがいる゛の゛ぉぉぉぉ?!!」 河川敷を逃げ回るゆっくりたちはほぼ完全に包囲されていた。それでも駆除は追いつかない。街の中心部から逃げてきた野良 ゆたちが次々に合流していくからだ。駆除に参加していた人間たちにも疲労の色が見え始める。 (信じられん……。 こんなにたくさん……いやがったのか……) ゆっくりの数は人間たちの想像していた絶対数を遙かに上回っていた。一体これほどの数のゆっくりがどうやって街の中に潜 んでいたのだろうか。人間たちは苦情の件数やニュースで見かける野良ゆの集団などでしかゆっくりの総数を把握してなかった。 表舞台に現れて世間を騒がせていた野良ゆは全体のほんの一部に過ぎなかったのである。 駆除に参加した人数は約七十人。それだけの人数で野良ゆを全滅させるのは物理的に不可能だった。保健所所長ががっくりと 肩を落とす。 「全滅させるのは無理だ……数が多すぎる……」 「今日一日で全滅させる必要はありません。 大切なのは一般市民にゆっくりが駆除すべき対象である事を知らしめることです よ」 「……どういうことだ?」 「今、この街の市民にとってゆっくりを駆除することは“常識”になりつつあります。 その風潮はやがて“見かけたゆっくり はまず潰す”という意識に変わっていくでしょう。 街のあちこちにゆっくり用のゴミ箱を設置するといい。 ゆっくりは動き 回るゴミでしかないという考え方を植え込んでいけばいいんです。 ……ゆっくり、とね」 黒服が冷たい笑みを浮かべた。 なおも続くゆっくりたちの絶叫。ボランティアの一般参加者も粘り強く駆除に当たっていた。思惑は成功していると言えるの かも知れない。これまでのように泣きすがるゆっくりに慈悲をかける者はいなくなった。 「どこににげればいいのぉぉ?! ゆっくりしないでおしえてねっ!!! しんじゃうよぉぉぉ!!!!」 「おきゃーしゃあああん!!! どきょぉぉぉ?!! ひちょりにしにゃいでぇぇぇ!!!」 「ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ……」 駆除開始から既に二時間が経とうとしている。休日とはいえそろそろ街が動き始める時間帯だ。街の中心で一日中駆除を行う 事はできない。駆除の舞台は街の中心部から河川敷へと移っていった。あれだけ潰したにも関わらず河川敷では今もなお百をゆ うに越えるゆっくりたちがぴょんぴょん飛び跳ねて逃げ続けていた。ゆっくり回収車も堤防脇の道路に縦列駐車で停まっている。 川の下流に流れていくゆっくりの飾りの数もどんどん増えていく。 「ゆんやぁぁぁ!!! おきゃーしゃんもいっしょじゃにゃいちょ、いやぁぁぁぁ!!!」 「ちびちゃん。 ゆっくりりかいしてね。 ちびちゃんだけでもゆっくりにげてね!!!」 一匹のまりさ種が自分の帽子の中に二匹の赤ゆを入れてそれを川に浮かべていた。このまりさ種は命の次に大切とされる帽子 を犠牲にしてまで我が子を守ろうとしていたのだ。そこへ人間が迫ってくる。 「……ゆっくりしていってね!!!」 まりさが口でついと、帽子を川に向けて押しやる。岸から離れていく帽子。その中から赤ゆたちが飛び跳ねてまりさに助けを 求めていた。だがまりさは一瞬で人間によって叩き潰されてしまう。まりさの死骸はそのまま川に蹴り込まれた。 「ゆんやああぁぁぁ!!!!」 長い棒きれを帽子に引っかけて止める。 「や、やめちぇにぇっ!! やめちぇにぇっ!!!」 何をされるかの予想はつかないが嫌な予感だけはするのだろう。必死になって懇願する赤ゆたちの入った帽子を棒きれで傾け て転覆させた。それからしばらく何か喚いていたが、赤ゆたちが水面から顔を出すことは二度となかった。 「ゆはぁっ、ゆはぁっ……!!」 ぱちゅりー以下三匹のゆっくりたちはあえて路地裏の中を通って川に並行するような形であんよを動かしていた。数多の仲間 が次々と目の前で潰されていくところが瞼に焼き付いている。涙目のまま、無心でひたすらアスファルトの上を跳ね続けた。 「ゆっくりがいたぞ!!!」 自分たちの遙か後方から人間たちの声が上がる。四匹とも死を覚悟しながらもあんよを止めることだけはしなかった。足音が どんどん近づいてくる。後方を移動していたまりさとありすはお互いの顔を見合わせて頷くと、あんよを止めて迫る人間へと向 き直った。ぱちゅりーとちぇんが二匹に向かって何か叫んでいる。それをかき消すかのようにまりさとありすが大声で叫んだ。 「ぱちゅりー!!! まりさたちにごはんさんをむーしゃむーしゃさせてくれてありがとう!!!」 「ありすたちはとかいはなぱちゅりーたちのことを、ずっとずっとわすれないわ!!!だから……」 「「ゆっくりにげてね!!!!」」 「むきゅぅぅ!!! だめよ!! みんなでいっしょにもりにかえるっていったでしょぉぉ?!」 「わからないよー!!! まりさもありすも、いっしょににげるんだねー!!!!」 「ぱちゅりー……。 にんげんさんにみつかったら、なかまをおいてでもにげなきゃいけない、ってぱちゅりーがおしえてくれ たんだよ」 「そうだわ。 ありすたちは……ごはんさんのおれい、これぐらいしかできないから……」 ぱちゅりーが泣きながら叫ぶ。 「いっしょにゆっくりできることのほうがだいじだわっ!!!!」 ちぇんがぱちゅりーの髪の毛を咥えて引っ張った。ぱちゅりーがずりずりと引きずられる。ちぇんはまりさとありすの決意に 応えようとしていたのだ。 「むきゅ!! ちぇん!!! はなして……っ!! おねがいよっ!!!!」 「ちぇん……ぱちゅりー……!!! まりさたちのぶんまで、たくさんたくさんゆっくりしていってね!!!!」 ぱちゅりーはそれ以上何も言わなかった。二匹があんよを蹴る。振り返ることもしなかった。後方から、まりさとありすの絶 叫が上がる。涙が溢れて止まらない。ちぇんも、ぱちゅりーも必死になってあんよを動かし続けた。まりさとありすの分まで絶 対に生きてみせる、という強い意志の下。 長い長い路地裏を抜けた。目の前に再び堤防が現れる。その更に前方。大きな橋が見えた。その橋の向こう岸に街の中では見 たことがないような緑色の世界が広がっている。 「……もりだわ……っ!!」 確証はなかったが確信があった。野生で暮らしていた母親ゆっくりから受け継いだ知識がそう答えを告げている。逃げ切った ゆっくりたちも同じ場所を目指しているようだった。その数はもはや三十匹にも満たない。人間たちもここまでは追ってこない ようだ。逃げ切った。どのゆっくりもがそう思っていた。 「ぱちゅりー……っ!!」 「ちぇん……っ!!!」 二匹が顔を見合わせる。目指した場所はもうすぐそこだ。自然とあんよを蹴る力が強くなった。 「なんだと?! 橋を封鎖するとはどういうことだ!! 聞いてないぞ!!! 私たちの判断だけでそんなことができるわけが ないだろう!!!」 保健所所長が語気を荒げて黒服に怒鳴りつけていた。黒服は鬱陶しいと言わんばかりの表情を浮かべ、一瞥する。 「三本ある橋の一本だけです。 それに既にこちらから話は通してあります。 あなたたちはそのまま駆除を続けてください」 「馬鹿かお前は!! ゆっくりがどの橋を渡るかなんてわからんだろうが!!! 自然に帰すのはマズイと言っていたのはお前 だろう!!!」 「わかりますよ」 「……何?」 「ゆっくりが渡る橋は……いや、“渡ることのできる橋”は一本しかありません」 「くっ……」 「私たちもそろそろ行きましょう。 駆除はもうすぐ終わりです。 あの野良ぱちゅりーにつけた発信器も回収できるなら回収 しておきたい」 どこまでも冷静な黒服に苛立ちを隠しきれない保健所所長は顔を真っ赤にしながら、車に乗り込んだ。 三本の橋。それは街の境目を流れる一級河川に架かる巨大な橋だ。当然、交通上重要な役割を果たしている。それを三本とも 封鎖などしたら様々な方面から苦情が来るだろう。公餡に依頼を出しているとは言え、作業の責任は保健所側が担うことになっ ていた。それなのに公餡からやってきた黒服の若造は平気で橋を封鎖するなどと進言してくる。大々的に報道されていたおかげ で街の住人たちは今回の駆除に注目をしていた。下手に失態などを見せてしまえば批難の矢面に立たされるのは間違いない。 (ゆっくりが……っ!!! ゆっくり如きが……ッ!!!!) 拳を握りしめる保健所所長の横顔を横目で見ながら黒服が小さく笑う。 「以前、テレビ局の人間にも言ったんですがね……」 「なんだ?!」 「――――あなたたちはゆっくりの事を知らなさすぎる」 黒服たちの乗ったライトバンが一本の橋の前で止まった。既に橋は封鎖されているようだ。しかしこの付近に人員は配置され ていないようである。 「人間をあえて配置しないことでゆっくりたちにこの橋を渡るように仕向けるという事か……子供騙しな」 「いえ……。 無駄な人件費を削減しただけですよ」 飄々と答え続ける黒服の態度に保健所所長が突っかかろうとした時だった。 「来ましたよ」 「なに?」 ぱちゅりーとちぇんを先頭にゆっくりたちが逃げてくる。真っ直ぐに黒服たちの方向へと向かっていた。あれから生き残りが また合流したのか数は五十前後にまで増えているようだ。橋はもう目の前に迫っている。 「ぱちゅりー!! もうすこしだよ!!!」 「むきゅ……ッ!! むきゅ……ッ!!!」 体力的にも精神的にもぱちゅりーは限界が近づいていた。そんな中でもぱちゅりーの思考が止まることはない。橋を見かけて 人間が追って来なくなったときには嬉しくてはしゃいでいたが、それに対して違和感を覚えていたのだ。 (どういうことかしら……? あんなにたくさん、にんげんさんがいたのに……おいかけてこないなんて……) 目の前の橋にも疑問符が打たれる。一台も車が通っていない。 (にんげんさんのすぃーが……ひとりもいないのだってなんだかおかしいわ……) ぱちゅりーが目を見開いた。それからあんよで地面を蹴りながら叫ぶ。 「みんなっ!! “このはしはわたってはいけないわ!!!”」 「どぼじでぞんなごどい゛う゛の゛ぉ゛ぉ゛?!!」×約50 「ぱちゅりー! ちぇんにもわからないんだねー。 せつめいしてほしいよー」 「にんげんさんも、すぃーもいないなんてへんだわ!! まるでぱちゅたちにこのはしをわたらせようとしているみたいだもの!」 「……ッ!!」 「それに……すぃーのなかのにんげんさんはぱちゅたちをおいかけてきたりはしないわっ! いままでだってそうだったはずよ!」 道理だ。わざわざ車から降りてまでゆっくりを駆除しようとする人間はいないだろう。それどころかそんな事をすれば大事故 に繋がる危険性だってある。逃げ続けるゆっくりたちがぱちゅりーの事を口々に賞賛した。あの橋は間違いなく罠だ。人間が自 分たちを捕まえるためにわざと渡らせようとしているに違いない。 「あのはしをわたるひつようはないわっ! つぎのはしをわたりましょう!!!」 「ゆっくりりかいしたよ!!!」×約50 ぱちゅりーたちが無人の道路を横切ろうとする。その様子をライトバンの中から見ていた保健所所長がついに咆哮を上げた。 「この役立たずが!!! 見ろ!!! ゆっくりどもが通り過ぎて行くぞ!!!! お前の頭はゆっくり以下か!!!!!」 保健所所長に耳元で怒鳴りつけられた黒服はたた一点を見つめて動かない。静まり返る車内の空気に耐えられなくなったのか、 保健所所長が黒服の見る先へと視線を向けた。開いた口が塞がらなくなる。 「馬鹿……な」 ぱちゅりーたち総勢五十匹ほどのゆっくりたちが道路の中央で立ち止まっている。まるで見えない壁でも立っているかのよう だった。全てのゆっくりが道路を横切ることができないでいる。遅れて追いついてきたゆっくりたちの反応も同じようで、それ 以上進もうとしない。 「どういう……事、だ……」 黒服が静かに答える。 「“死臭”ですよ」 「死臭……?」 「保健所のガス室に初めて入るゆっくりが、なぜ“ここはゆっくりできない場所”だと分かるのか……考えた事はありませんか?」 「まさか……」 「ゆっくりは、死ぬとゆっくりにしか分からない臭いを放ちます。 人間に感知することができない臭いなので、一種のフェロ モンのようなものと私たちは考えていますが……それを死臭と呼んでいるんです」 「じ……じゃあ……」 「あの一帯にはゆっくりの死臭をかなりの濃度で散布してあります。 どれだけ知恵の回るゆっくりであっても、本能から逃れ ることはできません。 反射的に挨拶を返すのと同じ理屈で、あの向こう側へは絶対に進むことはできないんです」 「信じられん……」 しかし、道路の中央で右往左往して困ったような顔を浮かべるゆっくりたちを見る限りでは信じざるを得なかった。 ぱちゅりーたちはどうしても道路を横切ることができない。 「ゆあああ!!! ゆっくりできないにおいがするよぉぉぉ!!!」 「ゆゆっ! こっちのみちはとおれないよ!!!」 死臭は十字路の二カ所を塞ぐような形で散布されていた。ぱちゅりーたちが選択可能な道は二つしかない。一つは元来た道を 引き返す道。そしてもう一つは罠の危険性が高いこの橋を渡る道。そのとき。数台のゆっくり回収車がぱちゅりーたちに迫って きた。これまでの出来事であの車がどういう役割を果たしているかは十分に理解できている。 「れいむははしさんをわたるよ!!! ゆっくりもりにかえるよっ!!!!」 一匹のれいむがぴょんぴょんと橋の上を飛び跳ねて行くのを皮切りに、全てのゆっくりたちがその後に続いた。取り残された のはぱちゅりーとちぇんの二匹だけである。ぱちゅりーは唇を噛み締めていた。橋を見れば理解できる。あの上に自分たちの逃 げる場所はない。しかし、もはや引き返すことも叶わなかった。選択肢は全て潰されてしまっている。ゆっくり回収車から下り てきた人間がゆっくりと歩み寄ってきた。ライトバンからも保健所所長と黒服が下りてくる。 「……む、むきゅぅぅ!!!」 ぱちゅりーと黒服は初対面ではない。大人しいぱちゅりーが黒服を相手に威嚇を始めた。ちぇんも黒服の事を覚えているのか、 睨みつけたまま動かない。しかし、優先すべきは命だ。あらゆる選択肢が失われたとは言え、逃げ続ければ別な選択肢が生まれ るかも知れない。それに賭けて、二匹は橋へとあんよを蹴った。その後ろを悠然と歩いてついてくる人間たち。 橋の中央。必死に逃げ続けるぱちゅりーたちの前で一歩も動けないでいるゆっくりたちの姿があった。 「そんな……ゆっくり、できない……」 ゆっくりたちの更に向こう側に“白衣の悪魔”が待ち構えていた。後ろを振り返ると、先ほどの人間たちが少しずつ詰め寄っ てくる。橋の上のゆっくりたちはガタガタ震え始めた。挟み撃ち。橋の上でゆっくりたちはとうとう王手をかけられたのである。 橋の上を風が吹き抜けた。あまりにも静かだ。表情を見ればわかる。ここにいる全てのゆっくりたちは、間違いなく死を覚悟し ていた。 「もう理解できただろう? お前たちは街から出ることはできない。 森に帰ることもできない」 黒服が冷たく言い放った。視線が向けられた先にはぱちゅりーがいる。黒服はぱちゅりーに向かって先の言葉を紡いだようだ。 「どうして……?」 「…………」 「ぱちゅたちは、にんげんさんにつれてこられて……っ! すてられて……っ! まちでひっしにいきようとしても、じゃまも のあつかいされて……っ!! だから、みんなでもといたばしょにかえろうとしていただけなのに……っ!!! どうしてこん なことするのっ?!!」 感情をむき出しにしたぱちゅりーが叫ぶ。ぱちゅりーの言葉にゆっくりたちはぼろぼろと涙を流していた。黒服が淡々と答え る。 「簡単だ、ぱちゅりー。 それはな。 私たちが“人間”でお前らが“ゆっくり”だからだよ」 「ひどい……ひどいわ……っ! ぱちゅたちは……ぱちゅたちは……っ!!!!」 「お前たちはな。 “生きている”という夢を見ているだけの存在でしかないんだ。 夢はいつか醒めるものだろう?」 ゆっくりたちに黒服の話を理解することはできなかった。人間たちが一斉に詰め寄る。ゆっくりたちから絶叫が上がった。ぱ ちゅりーは泣きながら黒服に威嚇を続けている。ぱちゅりーに歩み寄った黒服は、取りつけた発信器を外すとそれ以上何も言わ ずに後ろを向いてしまった。その背中に思いつく限りの呪詛を浴びせる。ぱちゅりーの言葉もゆっくりたちの気が狂ったような 悲鳴で掻き消されてしまった。 次々と叩き潰されてゴミ袋の中に投げ入れられる野良ゆたち。中には逃げようとした橋の下に転落し、水面に叩きつけられて 即死してしまうゆっくりもいた。逃げる場所はどこにもなかった。身を隠す場所もない。八方塞がりで泣き叫ぶことぐらいしか 抵抗のできないゆっくりたちの命が一瞬で消えていく。ここまで必死に生きていたのは何故だったのだろうか。自分たちには夢 を見ることすら許されていないのか。 森に帰りたかった。草の上を跳ね回り、家族と一緒に頬を寄せ合い安心して眠ってみたかった。人間と仲直りをして一緒にゆ くりしたかった。ゆっくり。ゆっくりしたかった。ただ、それだけなのに。 「ちぇん……」 虐殺劇の中央。絶叫と悲鳴。水しぶきのように飛び散る餡子だけが視界に映し出される世界の中で、ぱちゅりーは想いを寄せ るゆっくりの名を呟いた。ちぇんは既に潰された後だ。ぱちゅりーの呟きには答えない。視界に人間の足が映った。見上げる。 そのまま、長い長い夢は終わりを告げた。 六、 「ゆゆっ? にんげんさん! ゆっくりしていってね!!!」 歩道を歩いていた青年と路地裏から出てきた野良のまりさが鉢合わせた。まりさは嬉しそうな笑顔でゆらゆらと揺れている。 挨拶を返してもらうのを楽しみに待っているようだ。青年は無言でまりさを抱き上げるとそのままコンクリートに勢いよく叩き つけた。笑顔のまま顔がぐちゃぐちゃになって潰れたまりさをゴミ箱の中に投げ入れる。そのゴミ箱には“ゆっくり”との文字 が書いてあった。 あの一斉駆除以来、街を這い回る野良ゆはほとんど見かけなくなった。相変わらず路地裏の奥にまで出向いて野良ゆを駆除す るようなモノ好きはいなかったが、表通りに現れた野良ゆはほぼ例外なく叩き潰されている。野良ゆ関連のニュースもめっきり 減っていた。一頃に比べて野良ゆの絶対数が少なくなっているのだろう。 泣きながら物乞いを続けていた野良ゆたちは今とな っては都市伝説のような扱いを受けていた。 突然現れた謎の生物・ゆっくり。人間と同じ言葉を喋り、見ようによっては愛嬌もあるゆっくりたちはペットとして人間たち に乱獲された。ある時期、人間とゆっくりは仲良く過ごしていたのだ。やがて人間はゆっくりを自分たちと同じような存在のよ うに勘違いをしていく。そこから生まれた悲劇は数知れない。価値観の違い。生態の違い。初めから自分たちと異なる存在だと 割り切っていれば起きなかったであろうすれ違いが、両者の間に大きな溝を作った。飽きられたゆっくりたちは街に放り出され る。 空前の飼いゆっくりブーム。そこから一斉に生まれた捨てゆ。それらが繁殖の末に生みだした野良ゆ。なぜ、野良ゆたちはす ぐに街を離れようとしなかったのか。ゆっくりもまた勘違いをしていた。自分たちゆっくりと、人間は同じ価値観を持った仲間 なのだと。今は嫌われていても、いつか必ず自分たちの事を分かってくれる。仲直りをしてくれる。そんな淡い夢を抱き、街か ら……いや、人間から離れることができなかったのだろう。人間を恐れながらも、人間を頼ろうとするのはそんな気持ちが根本 にあったからなのかも知れない。 一連の事件の発端は、人間とゆっくりによる互いの理想の押し付け合いから始まったのだという考えは、一連の事件が終わっ た後だからこそ浮かんだのだろうか。 程なくして、二度目の飼いゆっくりブームが起きる。一度目ほどの勢いはなかったが、それでもペットショップでゆっくりを 買って行く客は少なくないそうだ。いつしか、ペットショップに並ぶゆっくりたちには虚勢と避妊が義務付けられるようになっ た。飼いゆが野良ゆに無理矢理子供を作らされるのを防ぐため。そして、飼いゆが野良ゆと子供を作り、人間の知識を受け継ぐ 野良ゆが生まれるのを防ぐため。ゆっくりを本当に好きな飼い主たちはこの義務に心を痛めた。だが、過去の事件を振り返れば 異論を唱えることなどできなかったのである。 ゆっくりは、生物としてではなく、物として扱われることで、初めて幸せになれるのだ。飼いゆは、生きていると言えるのだ ろうか。飼いゆっくりは何不自由なく飼い主と過ごし、そのゆん生を終える。生きるということがどういうことかを知らないま まに。それは、夢を見続けているのと同じ事である。決して醒めることのない夢。 今日も、飼いゆっくりたちは夢を見る。……人間の世界で。 おわり 日常起こりうるゆっくりたちの悲劇をこよなく愛する余白あきでした。 あとがき 今回のお話は飼いゆっくり保護法成立過程その2ということで“去勢”を施されるに至った理由を語るものでした(駆除がメイン になってしまった感が全開ですけど……)。 人間と同じような知恵を持った野良ゆが増えるのを防ぐというのが最大の目的です。 実はまだこの段階では“飼いゆっくり保護法”自体は成立しておらず……その3でお話しする予定のバッジ制度が採用されて初め て完成となります。 御察しの方はいらっしゃるかも知れませんが、公餡に所属するゆっくりの証明である金バッジが余白世界のバッジ制度の走りです。 もっと言ってしまえば、“飼いゆっくり保護法”を作ったのは公餡です。 『俺が、ゆっくりだ! 2』で俺れいむが自分を“金バッジゆっくりで野良ゆを捕まえるための~”とか言ってたのはこういう事 なわけでした。 それでは最後まで読んでくださった方ありがとうございます。いろんなご意見・ご感想・ツッコミなど書いていただけるとありが たいのですが、感想スレのリンクの貼り方がわかりません……。だ……誰か教えてくれても、いいのよ(チラチラッ 最後に“公餡”設定を使わせていただいた絵本さん、本当にありがとうございました。 2010.06.01 余白
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読み:ちゅるちゅる~ 分類:ネタ 説明 エンジンシティの水飲み場でアママイコが発する声または音である。 実際はアママイコが対象の脳みそをすする音であるとも言われている。 永遠にその場に留まり水を飲み続ける様子が「生涯首をガクガクさせているだけ」と揶揄されることがある。 関連語句 アママイコ
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