約 150,391 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3314.html
京太郎(蛍光灯と単三電池と……よし、これで買い出しは終わりだな) 京太郎(さっさと帰ってタコス買っていかないとまた罵詈雑言が浴びせられるんだろうなぁ) 京太郎(お、ゲームコーナーか……) 京太郎(麻雀始めてから、ゲームやってねぇなあ) 京太郎(中学の頃はあんなに夢中になってたのに……) 京太郎(ちょっと覗いて行ってみるか) 京太郎(おぉ、コレ新作出てたのか……主人公変わってね? タイ人みたいだな) 京太郎(うーん、この空気に触れてしまうと、買わずにはいられなくなってしまう……) 京太郎(ベスト版でも買ってくかな) 京太郎(アクションはハマると極めるまで抜け出せなくなるし、クリア前にブランクあけちまうとリハビリが必要だしな) 京太郎(RPGか……アドベンチャーもいいな) 京太郎(いっそギャルゲーでも……お、これなんか良さそうだな) 京太郎(『アカイイト』か……『少女の視点で体験する和風伝奇ホラー』?) 京太郎(ホラーなのか……弟切り草みたいな感じか?) 京太郎(っていうか主人公女なのか? じゃあ恋愛ものじゃないってことか) 京太郎(主人公女が女で他のキャラも女……珍しいな) 京太郎(よし、値段も手頃だし、コレにすっか) ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 京太郎「なるほど……」 京太郎(田舎に住んでる人間には、別段珍しい光景じゃないな……) 京太郎(それにしても、今のところはホラー要素が見当たらないな) 京太郎(不気味な洋館が出てくるわけでもないし、何か変なものを見かけるわけでもないし……) 京太郎(もうちょっと進めないとわからんな) 京太郎「うお……吸われてる……」 京太郎(首から出血って、結構やばいんじゃね?) 京太郎(…………っていうか、なんか) 京太郎「……エロいな」ボソッ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ~次の日~ 咲「おはよう京ちゃん……なんだか眠そうだね」 京太郎「あぁ……ちょっとな……」 咲「もしかして、また朝までゲームしてたの?」 京太郎「なんでわかるんだよ……」 咲「去年までそんな感じだったし……最近はそうでもなかったけど」 咲「で、今度は何のゲームしてるの?」 京太郎「あぁ……まぁ……」 咲「……ひょっとして、エッチなやつ?」 京太郎「なっ!? ち、違うぞ!」 咲「……」ジトッ 京太郎「うっ」 咲「……ちゃんと寝ないで授業受けるんだよ」 京太郎(マズイ……今の反応は図星っぽかったか……) 京太郎(それにしても……やはりユメイさんは最高だな) 京太郎(あの包容力あるキャラ、胸も結構ありそうだし) 京太郎(……だが) 京太郎(今までのゲームのキャラに対する感じとは…………何かが違う) 京太郎(なんだろう、これは) 京太郎(なんていうか、その……何なんだろうなぁ……) ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ―部室― 京太郎(面白かったんだけど、未だに消えないこのモヤモヤ感……) 京太郎(これは一体……)モンモン 和「ここのターツは愚形ですから、この場合は……」 咲「へぇ……そっか、そっちのほうが確かに確率は……」 咲「やっぱり原村さんの教え方はわかりやすいね! さすが原村さん!」 和「そ、そんな……こと///」 京太郎「……」ピク 京太郎(今の和……咲に褒められて照れてる、のか) 京太郎(そういえば今までも結構そういうことが……) 京太郎(なんていうか……なんかイイな……こういうの) 京太郎(何が、っていうのは、よく分からないけど……) ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 京太郎「う、烏月さんが……そんな……」 京太郎「アカイイトって……こういう意味だったのか……」 京太郎(ええい、やり直しだ! こんな結末納得できるか!) 京太郎(待ってろよ桂! 必ず俺が幸せにしてやるからな!) 京太郎「…………ん?」 京太郎(……そうか、俺はこの主人公に自分を投影してるわけじゃないのか) 京太郎(純粋に桂とその他のキャラが関わり合っているところが見たいだけで……) 京太郎(ユメイさん単体じゃなく、ユメイさんと桂の関係が好きだったんだ……) 京太郎(いや、でもコレっておかしいか?) 京太郎(……いや、漫画でも男同士の熱い友情に感動することあるしな、うん) 京太郎(問題ない、ゲームを続行する) ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 京太郎(ふふふ……ざまあみろ……主だかなんだか知らんがな……)フラフラ 咲「ねぇ京ちゃん……また徹夜したの?」 京太郎「おう……まぁな」 咲「流石に二日連続は……ちゃんと寝ないとダメだよ?」 京太郎「あぁ……とりあえずあと二人だからな……それが終われば……」 咲「え?」 京太郎「! い、いや……なんでもない……」 咲「?」 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ―部室― 和「……」タン 咲「え?」 和「なんですか、咲さん?」 咲「えっと……その……」 咲「も、もうちょっとソレ持っといたほうが良かったかなぁって……」ヒソヒソ 京太郎(咲が和の耳元で……)ボケー 京太郎(構図的に、なんだか咲が和の血を吸ってるみたいに……)モンモン 京太郎(咲と……和が……) 京太郎「!?」 京太郎(お、俺は今何を……) 京太郎「うおおおおおおおおおお!!」ガンガンガンガン 久「ちょっ……何してるの須賀くん!?」 優希「気でも狂ったのか!?」 京太郎「いえ……ちょっと煩悩を……」ゼェゼェ 咲「京……ちゃん?」 京太郎「いや、大丈夫だ……」 咲「やっぱり寝不足で疲れてるんだよ……ちょっと寝てたほうがいいよ?」 まこ「寝不足?」 咲「京ちゃん、二日連続で徹夜でゲームしてて……」 和「どうしようもないですね」ハァ 久「須賀くん……今日はもういいから、とりあえずそこで寝てなさい」 京太郎「いや、でも」 まこ「また机にヘドバンされるのは迷惑じゃ」 京太郎「……はい」 京太郎(そうだよな、寝不足でおかしくなってるんだ) 京太郎(寝て起きれば、今の変な妄想も消えてる……さ) ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 京太郎(結局今日も徹夜してしまった……) 京太郎(しかし、これで一応すべてのキャラのエンディングは見たわけだ) 京太郎(あとはエンディングとCGをコンプリートするだけだが……面倒だしネットで攻略情報見るか)カチカチ 京太郎「……ん?」 京太郎(アオイシロっていう続編もあるのか……) 京太郎(…………明日買いに行くか) ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ~翌日~ 京太郎「なんだこれ……完璧にキスしてんじゃねぇか……」 京太郎(た、確かにそういう人がいることは知ってるが……)ドキドキ 京太郎(し、しかし一般的なゲームでこういう描写は……)ドキドキ 京太郎「……進めよう」 チュンチュン チュンチュン 京太郎「終わった……もう朝か」 京太郎(なんかコピペしたようなEDとバグっぽいのも見られたけど、よかったな、うん) 京太郎(それにしても、あのキスシーン……どういう評価されてるんだ?) 京太郎(出かける前にネットで調べてみるか……) 京太郎(えっと……ん? 『三大百合ゲー四天王はアカイイト、処女宮、あとひとつは?』って……) 京太郎「…………百合? なんだこれ?」 槓
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6416.html
夜 京太郎「メールもし終わったし、暇だなー」 京太郎「…………」 京太郎「麻雀でもするか」 京太郎「ネトマでもするか、ちょっと長めに東南で」 京太郎「今日はどんな人と打てるかなー」 京:よろしくお願いしまーす とよねぇ:よろしくだよー player3108:……よろしく のどっち:よろしくお願いします 京太郎(お、姉帯さんと辻垣内さんがいるな、今日も面白そうだ) 東一局 同コンマのため、流局 とよねぇ:のどっちさんと一緒に打てるなんてちょーうれしいよー player3108:私もだ、よろしく のどっち:………… 京:うむむ、流れちゃったかー とよねぇ:次はもらうよー 【先負】発動! 東一局一本場 親 のどっち 26500 とよねぇ 23500 player3108 23500 京 26500 京太郎(先制テンパイ、倍満までいけるな) 京太郎(ここは……) 京:リーチ! とよねぇ:とおらばー とよねぇ:おっかけるけどー 京太郎(姉帯さんの追っかけリーチ!?) 京太郎(前に見た二回戦通りなら……) とよねぇ:ロン、12300 京太郎(……やばい) 豊音(それじゃあ次は……) 【友引】発動! 東二局 のどっち 26500 親 とよねぇ 36800 player3108 23500 京 13200 京太郎(来たっ倍満テンパイ!) 京太郎(今度こそ和了ってやる!) 京:リーチ とよねぇ:ポンだよー 京太郎(一発消しかな?……でも) 京太郎(ナイス小細工ポン) 京:ツモ、4000・8000 豊音(次は速攻でいくよー) 【先勝】発動! 東三局 のどっち 22500 とよねぇ 28800 親 player3108 19500 京 29200 京:ロン、12000 京:よっし、絶好調だぜ! とよねぇ:京くんやっぱり強いよー player3108:ん?二人は知り合いなのか? とよねぇ:うん、ちょっとねー とよねぇ:でも、ここからは私の番だよー 【仏滅】発動! 東四局 のどっち 22500 とよねぇ 28800 player3108 7500 親 京 41200 京太郎(うわっ、なんだこれ) 京太郎(配牌バラバラ、ツモも悪いし) 京太郎(さっきまでの調子はどこいったんだ?) のどっち:ツモ、2000・4000 京:うぐっ、親っ被り…… 豊音(うん、好調好調!次はーっと) 【友引】【赤口】発動! 南一局 親 のどっち 30500 とよねぇ 26800 player3108 5500 京 37200 とよねぇ:ポン 京太郎(これで四副露) 京太郎(対々タンヤオ白赤1) 京太郎(最後の一枚は、何だ?) とよねぇ:ぼっちじゃないよー とよねぇ:ツモ、2000・4000 豊音(あと400点だねー) 【大安】発動! 南二局 のどっち 26500 親 とよねぇ 34800 player3108 3500 京 35200 智葉(もうこれ以上失いたくはないな) 智葉(それがたとえ、遊びであろうとも!) 【抉る眼光】発動! とよねぇ:ツモ、2000オール 京:あちゃーまくられちゃいましたか player3108:ぐぬぬ とよねぇ:まだまだここからだよー 豊音(大安使っちゃったから当分は他の使えないんだよねー) 南二局一本場 のどっち 24500 親 とよねぇ 40800 player3108 1500 京 33200 京太郎(まくられても、取り返せばいい!) 京太郎(これで辻垣内さんを飛ばせば俺の勝ちだ!) 京:リーチ 智葉(調子が出ないな……はぁ) 智葉(……これでいいか?) 京:ロン、24300 智葉(はぁ……) 終局 のどっち 24500 とよねぇ 40800 player3108 -22800 京 57500 のどっち:おつかれさまでした 京:お疲れ様でした とよねぇ:おつかれーちょー楽しかったよー player3108:お疲れ、強いんだな君は 京:最後まであきらめなかったんで player3108:そうか、また今度打とう 京:はい とよねぇ:あ!私も私もー! 京:もちろんいいですよ とよねぇ:やったー! 京太郎「何か少しだけつかめた気がするな」 京太郎「そろそろ寝るか、おやすみー」 【9月第4週 休日】終了 【10月第1週 平日】開始 京太郎「二週間後には文化祭があるんだっけな」 京太郎「内容は確か学校で説明するとかなんとか」 キーンコーンカーンコーン 京太郎「今日は久しぶりのぼっち登校だった……」 ワイワイガヤガヤ 京太郎「ん?やたら教室が騒がしいな」 「転校生ウチのクラスに来るらしいで!」 「勉強もできて可愛いんやって!」 「それに巨乳やって聞いたで!」 ガララ 担任「えーほな転校生を紹介するで」 担任「今日からお前らと一緒の教室で勉強する原村和や」 担任「原村ー入ってきぃ」 ザワザワ 京太郎(原村!?) 咏「お、おい、原村って」ヒソヒソ ガララ 京太郎「おいおい、なんでここにいるんだよ」 咏「どういうことだよ」ヒソヒソ 和「原村和です、みなさんこれからよろしくお願いします」ペッコリン 担任「原村の席はー……須賀の隣や」 和「須賀?……」ハッ 和「まさか同じクラスとは……」←京太郎の左隣 咏「私もいるよーん」←京太郎の右隣 京太郎「なんで三箇牧に転校なんてしたんだ?」 和「親の仕事の都合で……」 咏「あ!麻雀部入る?みんな歓迎すると思うぜぃ」 和「…………」 和「麻雀、ですか……」 原村和が転校してきました 京太郎「久しぶりに食堂に来たぞ」 京太郎「やっぱり人が多いな……」ドン 霞「きゃっ」 京太郎「すみません、大丈夫ですか……って霞さんじゃないですか」 霞「あら、京太郎くん珍しいわね」 京太郎「基本気まぐれなんで」 霞「そう、じゃあ一緒に食べない?」 京太郎「はい、よろこんで!」 霞「そういえば京太郎くん、文化祭の話はもう聞いたかしら?」 京太郎「一応は、また千里山と合同なんですよね」 霞「そうそう、あと部活はもう一つ面白みがあってね」 霞「三箇牧と千里山の部活同士で戦うのよ、どれだけお客さんを満足させられたかって」 京太郎「満足度対決?部活同士ってことは泉たちと戦うってことですか?」 霞「そういうこと、勝った方は相手の部活に一つ要望を聞かせることができるのよ」 京太郎「なんですかその郁乃さんルール……」 霞「それで、私たちは何をしようかな、って考えてるんだけど、京太郎くんは何かいい案あるかしら?」 京太郎「案、ですか」 京太郎(メイド喫茶とかもありなんだろうか……でも霞さんが認めてくれるとは……) 京太郎(いや、郁乃さんなら賛成してくれるはずだな) 京太郎(何と答えるべきかな……) 京太郎「コスプレ喫茶とか……あ、麻雀部だからコスプレ雀荘とかもいいかな?」 霞「きょ・う・た・ろ・うくん?」ゴゴゴゴ 京太郎「いいじゃないですか!俺だって男だもの!」 霞「まあいいけど、他には?」 京太郎「そうですねー……エチュードとかでしょうかね」 霞「エチュードっていわゆる即興劇よね」 京太郎「みんな個性豊かだから案外うまくいくんじゃないんですかね、あとは写真館とか?」 霞「写真館、そうね部の思い出を飾ったりするのは楽しいかも」 京太郎(みんなの水着写真飾ったりしたいな……ぐふふ) 京太郎「まあこのくらいですかね」 霞「うん、参考になったわ。ありがと」 京太郎「どういたしまして、あっ」スッ 霞「えっ?」 京太郎「ご飯粒、ついてましたよ」パクッ 京太郎「霞さんってときどきかわいらしいですよね」ニコッ 霞「う、うん、そうね……」カァァ 京太郎「今日も国麻の練習があるんだよな、確かここで」 京太郎「みんなを集めて文化祭の準備もやっておきたいし……」 放課後 洋榎「お、今日も京太郎おるんか?」 京太郎「はい、打ちたければ打ちますよ?」 洋榎「大きい口たたくようになったやん京太郎のくせにー!」ウリウリ 京太郎「痛い、痛いですよ!」 京太郎(なんか背中に当たってるような……小っちゃいからわかんねえな) 良子「やあ、調子はどう?」 京太郎「好調ですよ、昨日もネトマで飛ばしましたし」 良子「ん、そうか」 良子「そうだ、実は選抜メンバーでのキャンプを企画してるんだけど、京太郎も来る?」 良子「ここにいる全員も参加して、再来週の休日を使って2泊3日なんだけど」 京太郎「合宿ですか……」 良子「今回はここまで、だね」 京太郎「ありがとうございました」 良子「それで決めた?」 京太郎「はい、俺も参加します」 良子「よし、なら部屋も頼まなければね、せっかくだしパジャマパーティーでもしない?」 京太郎「俺と良子さんとでですか?」 良子「友だち同士ならする、と聞いたけど?」キョトン 京太郎「え、えーっと、それは流石に……」 良子「そうか、そうだよな、やっぱり私なんて……」 京太郎(良子さんとお泊りなんて絶対無理だろ!) 京太郎(……もったいないけど) 京太郎「文化祭のことを話しておくか」 【別室】 京太郎「それで、今年の出し物はどうするんですか?」 霞「京太郎くんの考えた4つから考えなきゃね」 郁乃「私はコスプレ喫茶やりたいな~」 憩「…………」 エイスリン「シャシンカン!」 咏「私はなんでもいいよ~」 京太郎「じゃあ多数決で決めましょうか」 京太郎「じゃあエチュード屋さんがいい人ー」 霞「はい」スッ 京太郎「コスプレ喫茶の人ー」 郁乃「は~い」スッ 京太郎「写真館がいい人ー」 エイスリン「ハイ!」ブンブン 京太郎「じゃあコスプレ雀荘がいい人ー」 咏「はーい」スッ 憩「…………」 京太郎「憩さんはどれがいいんですか?」 憩「……」 京太郎「憩さん、憩さーん」 憩「あっ、ごめんごめんちょっとぼーっとしとったわ」 憩「せやな、ウチはコスプレ雀荘がええなー」 京太郎「了解です」 霞「コスプレ雀荘に決定ね」 京太郎「ルールはもちろんノーレートとして、景品とかどうします?」 郁乃「1位の人が4位の人に何か命令するとかでええんちゃう?」 京太郎「んーどうしましょうか」 京太郎「コスプレの衣装は郁乃さんが持ってくるらしい」 京太郎「……大丈夫だよな?」 霞「京太郎くん、今暇かしら?」 京太郎「あまりすることもありませんしね」 霞「そう、なら久しぶりに私と二人で打たない?」 京太郎「いいですね、やりましょうか」 京太郎「そういえば霞さんって絶一門ができるんですよね?」 霞「あんまりやりたくはないんだけどね」 京太郎「じゃあそれを三麻でやったらどうなるんですか?」 霞「やったことはないけど、他二人の方が和了りやすいようになるんじゃないのかしら?」 京太郎「あんまり便利ではないんですね」 霞「時と場合によるわね」 霞「そうだ、文化祭の話」 霞「いつ切り出そうか迷ってて結局任せちゃって、ごめんね」 京太郎「そんなこと気にしなくっていいっすよ」 霞「そう?でも……」 京太郎「それにそういうときはごめん、じゃなくてありがとう、の方が嬉しいです」 霞「ふふっ、いつも通りね」 霞「それじゃ、ありがとね、京太郎くん」ニコッ 京太郎「どういたしまして」 京太郎「さーてと、練習も終わったしどっか行こっかなー」 夕 京太郎「疲れたなー」 京太郎「公園で休むか、っと、ん?」 京太郎「あれは……」 京太郎「あれは……」 「いつもより多く回しておりまーす」 京太郎「大道芸人か、珍しいな」 「お次はこの猿ちゃん犬ちゃん雉ちゃんによる桃太郎劇場でーす」 ワーワー! キャーキャー 京太郎「犬はわかるけど猿と雉はどっから連れてきたんだよ……」 「結局鬼の娘ちゃんは身投げをしてしまいましたとさ」 ワーワー オモシロカッタデー 京太郎「だんだん鬼の娘と桃太郎のラブストーリーになってた気がする……」 京太郎「ま、面白かったからいっか帰ろーっと」 京太郎「今日も疲れたぁー」 京太郎「寝る前にメールでもするか」 京太郎「照に送ってみるか」 京太郎「咲も照もモモも選抜には選ばれるんだろうな、そこんとこも訊いてみるか」 京太郎『調子はどうだ?』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『今日は一通だけじゃないんだね』 照『調子はいいよ、今なら三人にも勝てると思う』 京太郎『ふっふっふ、この男子チャンピオンをなめるなよー』 京太郎『国麻といえば、照は関東選抜に選ばれそうなのか?』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『小鍛治監督からはかなり睨まれてる』 照『淡とかを見る目が怖い』 京太郎「関東は小鍛治プロが監督なのか」 京太郎「あの人何歳だっけ?結構歳いってたよな?」 京太郎『そっか、頑張ってんだな』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『出られる大会ももうあまり無いから』 照『そろそろ寝るね、おやすみ』 京太郎『おやすみ』ピッ 京太郎「そんじゃあ俺も寝るかなー」 TV『本日は永世七冠、国内無敗の小鍛治プロにお越しいただきましたー』 TV『小鍛治プロはこの37年間で最も嬉しかったこととはなんですか?』 健夜『え、えーっと、近所のちっちゃな子どもたちにバレンタインチョコをもらったとき、ですかね?』 健夜『って!私はまだアラサーですよぉっ!』 京太郎「あっ、照たちを見る目が厳しいのってそういうこと……」 【10月第1週 平日】終 【10月第1週 休日】開始 京太郎「一週間後には文化祭、二週間後には合宿、三週間後には国麻の団体か」 京太郎「楽しんでいこう!」 京太郎「照も咲も頑張ってるっていうし俺も頑張んないとな」 京太郎「今日はどんな感じでやろっかなー」 京太郎「お邪魔しまーす」 霞「邪魔するなら帰ってくれるかしら?」ニッコリ 京太郎「それネタですよね!?恐いですよ!」 霞「冗談よ、冗談」 霞「そういえば憩ちゃん知らない?」 京太郎「来てないんですか?」 霞「どうも昨日から帰ってきてないらしくてね、そう知らないの」 霞「彼氏の家に泊まったりしてるのかしらね」 京太郎「えっ、憩さん彼氏がいるんですか!?」 霞「さあね、今三人揃ってるんだけど打たない?」 京太郎「今日も勝ちますよ!」 咏「お、やっと来たねぃ~」 エイスリン「ハヤク!」 華菜「速く卓につくんだし!」 京太郎「あれ、どうして小池さんがここに?」 華菜「小池じゃないし!池田だし!それに華菜って呼べって言ったろ!」 咏「一応ここの住人だからじゃねえの?知らんけど」 華菜「一応って何だよ一応って!カナちゃんこれでも先輩なんだぞ!」 エイスリン「シャラップ!」 華菜「はい……」 華菜「先制リーチだしっ!」 エイスリン「ロン!8000!」 華菜「なっ!」 京太郎「リーチ!」 華菜「追っかけてやるよ!リーチ!」 京太郎「ロン、12000です」 華菜「はへっ?」 咏「んじゃ、リーチ」 華菜「まだまだあきらめないし!リーチ!」 咏「んーあーそれロン、24000な」 /ノ i!リ ,ヘ ゞ、、 /ノツハメハ } リ ヾ.、 / " /ノ }ノ′ ヘゝ / }、 ,`´〃 lヽヽ、 >/ /\ j `V/ / ゙ゝ.,,_ ,, V/ // /  ̄ ,' 〃 / ,z〟==テ゛゙ゞ,ヽ , " { /. ,、 i ` {. i }. ' ',ヘ { j { ヾ\,, " ' \ / i _,. _,. ' ´ー´´、 _,. '"/゙''ー .,, _,,/ 咏「ふぇ~勝った勝った~」 エイスリン「ニイ!」 華菜「」 京太郎「華菜さん上手いじゃないですか!」 霞「華菜ちゃん中学時代は麻雀やってたのよ」 京太郎「へぇー通りで」 華菜「うるさいし……」グスッ 昼 京太郎「憩さんがいないのは心配だな……」 霞「京太郎くん、今日は練習に来ないの?」 京太郎「……憩さんを捜しに行ってこようと思います」 霞「そう……」 prrrr prrrr 霞「はい、もしもし」 霞「……はい、そうですか、私たちも今から行こうかと、はい、ありがとうございます」ガチャ 霞「憩ちゃん、練習に来てるって」 京太郎「えっ」 霞「んーと、それで京太郎くんはどうするの?」 京太郎「練習に行きます、会場は?」 霞「確か姫松だったかしら、みんなで行きましょう」 バラバラ トン トン パラッ 京太郎「みんな静かだなー」 洋榎「出鼻くじきリーチ!」 京太郎「洋榎さんはうるさいけど」 憩「おつかれさまでしたー」 憩「あ、京太郎くんや」 京太郎「今終わったんですか?」 憩「負けてもうたけどね、あはは」 京太郎「そうですか……紅茶でも飲みます?」 憩「うん、よろしく頼むわ」 京太郎「じゃああっちの机で待っててください」 京太郎「はい、どうぞ」 憩「ん……あったかいわぁ」コクッ 京太郎「そういえば」 憩「うん?」 京太郎「最近、憩さんの部屋から変な声が聞こえ「ブフォッ」るんですけど、って大丈夫ですか!?」 憩「けほっ、こほっ、ご、ごめんなっ、けほっ」 京太郎「口拭きますよ」フキフキ 憩「んっ……」 京太郎「それで、何をしてるんですか?」 憩「えっ、えーっとなー……そのー」 京太郎「あっ、ひょっとしてアニメとかですか?叫ぶような声でしたけど」 憩「せっせや、アニメやアニメ!最近はまってなーいやーこれがおもろいんやー」 京太郎「へぇーじゃあ今度俺にも見せてくださいよ」 憩「そ、それはちょっと無理やなー……」メソラシ 憩「……その声も今日からは聞こえなくなると思うで」 京太郎「もう見終わったんですか?」 憩「…………せやで」 憩「せやから、もう気にせんでええで」 憩「ほな、また」 京太郎「頑張ってくださいね!」 良子「やっ、また来てるんだね」 京太郎「そういう良子さんこそ」 良子「私はコーチだからね、熱心な子は好きだよ」ニコッ 京太郎「!」ドキッ 良子「ん?どうかしたかい?」 京太郎「い、いえ、なんでもないです!」 京太郎(綺麗すぎるだろ、これで何回目だよ、おい!) 良子「そうだ今日もプラクティスをしないか?」 京太郎「はい、よろこんでえっ?」 良子「なんで疑問形なんだ?」 良子「あ、そういえば」トン 京太郎「なんですか?」トン 良子「京太郎と私は同室になったぞ」トン 京太郎「へーそうなんですかー」トン 良子「リーチ」トン 京太郎「ってえええ!?」 京太郎「なんでですか!なんでそんなことになってるんですか!?」トン 良子「ロン、冗談だよ」 京太郎「な、なんだぁ~……」ヘナヘナ 良子「まだ部屋割りは決まってないんだけど」ジャラジャラ 京太郎「もうびっくりさせないでくださいよ!」ジャラジャラ 良子「ごめんごめん」トントン 京太郎「はぁ……」トントン 良子「それで、誰がいいんだ?」トン 京太郎「はい?」トン 良子「この中で同室になるとしたら」トン 京太郎「……なんでそんなことを聞くんすか?」トン 良子「なんとなく、それで誰?」トン 京太郎「……いませんよ」トン 京太郎(風呂上りの絹恵さんとか霞さんとか) 京太郎「良子さんは見てみたいけど、言えない言えない」 良子「……っ!」カァァ 京太郎「良子さん?顔赤いですよ?」 良子「なっ、なんでもない!ばかっ!」カァァ 京太郎「??」 夕 京太郎「まだ練習も続いてるみたいだし、残るか」 泉「京太郎くんは熱心ですね」 京太郎「そうか?みんな頑張ってるんだし当然だろ」 泉「せやろか?」 京太郎「せやせや」 良子「京太郎はいつも暇なのか?」 京太郎「良子さんこそいつも暇そうに見えますけど」 良子「私はこうしてみんなのデータを取っているんだけど……そうだよね」 良子「どうせ私なんて休日に出かける用事もなくて誰かいるといいなーとか考えて近くのスーパーに行ってみるけど誰にも会えなくてさびしい女に見えるんだよね、そうだよね、どうせ私なんて……」ブツブツ 京太郎(どうしてこんなスイッチ入ったんだよ!) 良子「はぁ……ロン」 京太郎「ため息つきながらロンするのやめてくれますか?」 良子「じゃあ、京太郎は私のことをどう思う?」 京太郎「どうしてそんな話に!?」 良子「いや……だって……」モジモジ 京太郎「良子さんは仕事のできるいい人って感じですよ」 良子「そ、そう見えるか?」カミクルクルー 京太郎「良子さんに嘘は吐きませんよ」 京太郎「良子さんは素敵な人ですから」ニコッ 良子「素敵……素敵か、いい響きだな」 京太郎「素敵というより綺麗ですね、可愛いです」 良子「綺麗……可愛い……」カァァ 京太郎「ところで、速くツモってくださいよそれ」 良子「う、うん」 良子(綺麗で可愛い……)プシュー 良子(でも、それはあくまでお世辞とかそういう意味なんじゃ……)ズーン 良子(いや、京太郎はホーネストだ、だって現に―――) 京太郎(ああ、良子さん綺麗だなあ、結婚したいなぁ) 良子(とか考えてそうな顔をしてる、はず)カァァ 京太郎(速くツモってくれねえかなー) 京太郎「憩さん、休憩中ですか?」 憩「あはは、憩と休憩をかけたん?」 京太郎「そういうつもりはなかったんですけどね」 京太郎「休憩がてら何か話しましょうか?」 憩「うん、ええで」 京太郎「それじゃあ……」 京太郎「調子はどうですか?」 憩「絶好調やで!さっきも洋榎ちゃんとばして来たし」 京太郎「えっ」 洋榎「」チーン 憩「それにセーラちゃんも」 セーラ「」チーン 京太郎「うわっ、凄いですね」 憩「せやからなでなでしてー」 京太郎「ええっ、なんでですか」 憩「ご褒美ってことで、どや?」 京太郎「じゃあ、失礼します」スッ 憩「んっ……」 京太郎「こんな感じですか?」ナデナデ 憩「うんうん、そんな感じー」 京太郎「元気でてます?」ナデナデ 憩「出てるで出てるで、おおきに」ニコッ 京太郎「いつまでこうします?」ナデナデ 憩「んー……ずっとー」 京太郎「はいはい」ナデナデ 憩「えへへー」 京太郎「今日の練習も疲れたなー」 京太郎「風呂も上がったし、何しよ」 夜 京太郎「特にすることもないし、勉強でもするか」 京太郎「明日の予習でもしておこう」 京太郎「ここは、こうで……」 京太郎「ここは……あれ?よくわかんなくなったぞ?」 京太郎「ここがこれだからあれがここで、だからここは……むむむ」 京太郎「わっかんねー、何もかんもわっかんねー」 京太郎「久しぶりにネットをしよう」 京太郎「何をしようかなー」 京太郎「某掲示板の京太郎応援スレでも見てみるか」 京太郎「照の応援スレもあるって聞いたから俺のもあると思うんだけどなー」 京太郎「おっ、これか」 京太郎「どんなことが書いてあるんだろうなー」ワクワク 『須賀京太郎とかいうパシリwwwwwwwwwwww』 『毎日咏ちゃんとか憩ちゃんとかをとっかえひっかえしてるんだってなー』 『絶対に許さない(迫真)』 『このスレは須賀京太郎こと出会い厨ヤンキーを応援するスレです』 『そこ替われよチャンピオン()』 『男子個人戦チャンピオン()』 京太郎「なんだよ、これ……」 京太郎「なんで、俺がこんな……」 『なんでそんなに須賀をバカにするんだよ!』 『お、京太郎ゥー!』 『京太郎を庇うエイスリンちゃんの可能性が微粒子レベルで存在する……?』 『いや……… エイスリンちゃんはカタカナやろ~………!』 『じゃあ咏ちゃんだな!こっちおいで、咏ちゃん』 『咏ちゃんprpr』 京太郎「嫌だ……気持ち悪い……早く寝よ」 【10月第1週 休日】終 【10月第2週 平日】 京太郎「昨日のあいつら、なんなんだよ一体」 京太郎「咏たちもあんな風に見られてるんだよな……俺が守らなきゃ、なのか」 少しだけ曇った空、いつかの空とは打って変わって暗かった 京太郎「はぁ……」 一緒に学校へ行く友だちもおらず、住人のみんなともタイミングがずれて、俺はいつも通りのぼっち登校だった 大きな校門、そこへ多くの学生が入っていく その前に一台の車が止まった、黒く長いいわゆるリムジンといううやつだろう静岡のとある小学校に止まってそうな感じの その中から出てきたのは―― 京太郎「……憩さん?」 ナース服に似た制服に身を包んだ憩さんだった 京太郎「一体どういうことなんだ?」 京太郎「リムジンから出てきた憩さん、なんでなんだ……」 京太郎「たまにはトイレで食べるのも乙だよなー」 和「あ、須賀君」 京太郎「原村さん、こんなところでどうした?」 京太郎(石戸さんほどではないにしろ、やはりこれはなかなかのなかなか……)ジーッ 和「須賀君?」ジトッ 京太郎「な、なんだい原村さん?」アセアセ 和「はぁ……もういいです、さようなら」 京太郎「あ、はい、あっ、あれ、あれ?」 京太郎「何だったんだ一体?」 何も起こりませんでした 京太郎「もう放課後かー」 和「ふんっ」プイッ 咏「なーなー、和に何したんだよー」 京太郎「うっ、それはだな……」チラッ 和「なんですか?」ツーン 京太郎「……はぁ」 京太郎「今日は千里山で練習だっけな」 咏「おっ、今日も行くん?」 京太郎「おう、もちろんだぜ!」 咏「じゃさー和もどう?練習来ね?」 和「いえ、私は遠慮しておきます」 咏「そっか、んじゃ行こうぜ京太郎」ダキッ 京太郎「ちょっ、抱き着くなって」 咏「いーいーだーろ」 京太郎「はーなーれーろ」 京太郎「暇そうな人はいないっかなーっと」 霞「あら、京太郎くん暇なの?」 京太郎「女子の練習ですから」 霞「それじゃあまた私と練習しましょうか」 京太郎「いいですね、やりましょうやりましょう!」 霞「私は後ろで見てるから、打ってみて」 京太郎「はい!見せてあげますよ、俺の力!」 京太郎「うむむ、ここは……」 霞「これね」ズイッ モニュッ 京太郎「!?」 霞「あら、どうかした?」モニュッ 京太郎「いえっ、なんでもございません!」 霞「そう……あ、ツモったわよ!」モニュッ 京太郎「おお……」 京太郎(集中できねえ……) 京太郎「霞さんといると身が持たない……」 良子「ふぅー」 京太郎「またコーヒー飲んでるんですか?」 良子「フェイバリットだからね、京太郎もいる?」 京太郎「そんな、良子さんが飲んだものなんて飲めませんよ!」 良子「そうか……」ズーン 京太郎「落ち込んだ!?」 良子「……はぁ」ズズッ 京太郎「良子さーん、すねてないで教えてくださいよー」 良子「……京太郎なんて……はぁ」ズズッ 京太郎「ああもう、飲めばいいんでしょう飲めば!」ヒョイ 良子「えっ……」 京太郎(口紅がついてないとこなら大丈夫だよな)ズズッ 良子「京太郎……」ウルウル 京太郎「おいしいですよ、飲んだんで教えてください」 良子「うんっ!何からレクチャーする?」 京太郎「じゃあまずは……」 京太郎「……」ズズッ コトッ 良子「……」ズズッ コトッ 京太郎(なんでコーヒーカップ共有してんの!?) 京太郎(まずいよ!絶対まずいよこんなの!)ブンブン 良子「?」 良子(京太郎、さっきから集中できてないみたいだけど、どうしたんだろ?) 良子(コーヒーの飲みすぎでおしっこに行きたいのかな……) 良子(そう考えたら私も行きたくなってきちゃった……)モゾモゾ 京太郎(ここで間接キスとか狙いに行ったら軽蔑されそうだし……) 良子(ここで私だけおしっこに行ったら変な目で見られそうだし……) 京良(*1) 京太郎「練習終わり!」 京太郎「あとは何しよっかなー」 京太郎「今日も公園で一休みするか」 京太郎「今日も誰もいないみたいだなー」 京太郎「はぁ……紅葉が綺麗だな」 秘書「あら、また会ったわね」 京太郎「秘書さんですか?」 秘書「何よその呼び名、まあいいけど」 京太郎「それで、何の用なんですか?」 秘書「用事なんて無いわ、ただ通りがかっただけ」 秘書「そういえば貴方お嬢様の彼氏なの?」 京太郎「彼氏?誰が?」 秘書「貴方とお嬢様」 京太郎「お嬢様ってのは憩さんのことでいいんですよね?」 秘書「そそっ、んでどうなの?」 京太郎「ただの先輩後輩ですよ」 秘書「なーんだ、つまんな」 秘書「そそのかそうと思ったんだけどなー」 京太郎「そそのかす?」 秘書「あー忘れて頂戴、そんじゃ」 京太郎「ちょっ、待ってくださいよ!」 京太郎「……もういねえ、なんだったんだ?」 京太郎「そそのかす、って何をだよ」 京太郎「それに今朝の憩さん……」 京太郎「連絡しろって言ってたから、やってみるか」 京太郎「憩さんのことを訊いてみるか、そうと決まれば挨拶からだな」 京太郎『こんばんは、須賀京太郎です』 京太郎「送信っと」ピッ ヴーッ ヴーッ 京太郎「返信速いな、って知らないアドレスだな」 京太郎「読んでみるか」 秘書『秘書よ、こっちがプライベート用のアドレス』 秘書『それで何の用かしら?』 秘書『あまり長くはしたくないから速くして頂戴』 京太郎「見た目によらずきついよな、あの人」 京太郎「憩さんのことといっても何を訊こうか……」 京太郎「…………」 京太郎『憩さんについて、何を知っているんですか?』ピッ ヴーッ ヴーッ 秘書『随分と曖昧な質問ね』 秘書『私は彼女をよく知らない』 秘書『彼女は院長の娘』 秘書『一年半前に家から出て行った、私が知っているのはそれだけ』 秘書『私はまだここに就いて半年の新米秘書だからね』 秘書『他に訊きたいことはある?』 京太郎「家から出て行った、ってそんな言い方じゃ……」 京太郎「そのことはまだいい、次だ」 京太郎『今、憩さんはどこに行ってるのか知ってますか?』ピッ ヴーッ ヴーッ 秘書『彼女なら家に帰って来たわ』 秘書『正しくは連れ戻された、だけど』 秘書『それじゃあもう寝るわね』 京太郎「連れ戻された……」 京太郎「でも、そういえば」 京太郎『そういえば憩さんはどうしてここに住んでるんですか?』 憩『ただ単純に親元を離れたかったから、かな』 憩『お父さんやお母さんはウチを医者にさせたいらしいんよ。だから勉強で忙しくなる前に、高校だけでも自由でいたいなー思うてね』 京太郎「どういうことなんだ……?」 憩が住人ではなくなりました 【10月第2週 平日】終 【10月第2週 休日】 【三箇牧・千里山合同文化祭】 【一日目】 京太郎「今日から文化祭だあっ!」 京太郎「いろんな人が来るんだろうな!おもちが大きい人とかおもちが大きい人とかおもちが大きい人とか!」 京太郎「張り切って行こう!」 ワイワイ ガヤガヤ 京太郎「一日目は千里山の人たちがこっちに来るんだよな」 京太郎「賑やかだ、実に賑やかだ」 「わぁーすごーい!」 「ええ景色やなー」 「あんたら千里山の人?せやったらワイと茶ぁしばきいかへん?」 「るっさいわドアホ!ブサイクはさがっとれ!」 「鳴け!喚け!この腐れ豚がァァァァァァアアアア!」 「ブヒィィィィイイイイ!」 「こっちにも尻を向けろクソ虫が!」 「ブヒィィィィイイイイ!」 京太郎「……寂し」 【部室】 京太郎「ちはーっす!」 郁乃「お、京太郎くん二番乗りやな~」 郁乃「見て見て~かっこええやろ~」フリフリ 京太郎「スーツですか……」 郁乃「せやで~」 京太郎(郁乃さんはなんか違うような気がするんだよな、それこそ猫のコスプレとかなら似合ってたかもしれないけど) 郁乃「どや?」 京太郎(なんか期待されてるし、何て言おう) 京太郎(やっぱり正直に言うべきだよな) 京太郎「似合ってません」キッパリ 郁乃「えっ、ええ~」ガビーン 京太郎「郁乃さんはもっと、こう可愛いのが似合うと思います」 京太郎「郁乃さんは、綺麗というよりも可愛い人ですから」ニカッ 郁乃「…………」カァァ 京太郎(黙っちゃった……嘘でも褒めておくべきだったのかな) 郁乃「……~~!」プシュー 郁乃(可愛え……かぁぁ~///)プシュー 京太郎(初っ端から調子悪いな……) 京太郎「俺のは……これですか」 郁乃「せやで……」プイッ 京太郎(女子の制服……でも郁乃さんが用意してくれたんだ、着ないとだめだよな) 京太郎(ウィッグとかは……あるのかよ) 京太郎(とりあえず着替えよ) 咏「うーっす、来たよーん」 京太郎「えっ」 咏「はあっ?」 京太郎「えっ」←スカートを穿こうとしている 咏「…………こんの……」 咏「変態がああああーっ!」カァァ 京太郎「着替えたは良いけど、部室から追い出された……」 京太郎「さっきから通りがかる人がめっちゃ見てくる」 咏「入っていいよ」 京太郎「おう、さっきはごめんな」 咏「いいよ、私が悪かったんだからさ」 京太郎「ところでその衣装って?」 咏「あーこれ?ミイラらしいよ、知らんけど」フリフリ 京太郎「ミイラってただ包帯巻いてるだけじゃねえか」 咏「ずり落ちそうになるのがちょっとねぃ~でもどう?可愛いっしょ?」フリフリ 京太郎(対木さんみたいだな、ところどころ肌が見えるのがなんか……そそる) 京太郎(さて、何て言おう) 京太郎(包帯の下……ごくり) 京太郎「その包帯取ったらどうなるんだ?」 咏「さあ、わっかんねー」 京太郎「やってみるぞ」ヒョイ 咏「は、はぁ?」 クルクルクルクルー 咏「ちょっ、待てよ!おい!」 京太郎「よし、巻き取り終わり……っと」マエヲミル 咏「み、見るな!」バッ ←全裸 京太郎「…………」 咏「見るなっつってんだ……へぇっくし!」←全裸 京太郎「ブフォッ」 咏「うぅ……京太郎のバカ……」ジトッ 京太郎「ごめん、出て行くわ」 咏「……うん」 バタム 京太郎(包帯の下には何もなかった) 京太郎(しょうがないよ、誰だってあれは取りたくなるもの)モゾモゾ 京太郎(ちょっとトイレ行ってこよ) 霞「あら、もう来てたの」 京太郎「霞さん!?」 霞「何よ、そんなにびっくりして先に入ってるわよ」 京太郎「はい、どうぞ……はぁ」 京太郎「はぁ……」 京太郎「なんか今日はみんなのこと怒らせてばっかりだな」 霞「京太郎くん、入っていいわよ」 京太郎「はーい……ってなんですかそれ」 霞「瑞原プロの衣装よ、牌のお姉さんモード」 京太郎「あっ、ああ……」 霞「牌のお姉さんかすみんですっ☆」キャルン 郁乃(キツい) 咏(キツい) 京太郎(キツい) 霞「三人ともあとで覚えておきなさいよ」 郁咏京(心を読まれた!?) 霞「それで、似合うかしら?」 霞「少しきついのよね……」 郁咏京(それはこっちの台詞……) 霞「肩も凝るし、着れる服もないし、困るのよね……はぁ」 京太郎(いやいや、似合うっていうか、それ以前にもうさぁ!) 京太郎(おもちが強調されすぎて……もう) 京太郎(刺激強すぎるんだよぉ!) 京太郎(落ち着け、とにかく落ち着くんだ俺!) 京太郎(ここはあくまで紳士的にいくんだ!) 京太郎「素敵だと思います」 霞「そう?よかったー」 郁乃「うんうん、十歳は若く見えるで~」 咏「それじゃあ霞は八歳じゃね?知らんけど」 郁乃「あ……」 霞「い・く・の・ちゃん?」ゴゴゴゴゴ 郁乃「いやああああ!」 京太郎「なんで俺を盾にするんですか!」 郁乃「可愛い女の子を守るのが、男の子やろ?」 京太郎「そうですね」キリッ 京太郎「って嫌ですよ!」 霞「はやく郁乃ちゃんを差し出しなさい」ゴゴゴゴ 京太郎(おお、俺の目の前に霞さんの縛りおもちが……)ブフォッ 郁乃「きょ、京太郎くん!?」 霞「年貢の納め時よ、郁乃ちゃん」ニッコリ 京太郎「なんとか部室の外まで逃げてきたぞ」 京太郎「あんなの目の前にして我慢しろって方が無理だっつうの……」 エイスリン「キョウタロー!」ブンブン 京太郎「こんにちは、よく俺だってわかりましたね」 エイスリン「キョウタローダカラ!」ニコッ 京太郎「そう言われると、なんだか嬉しいですね」 エイスリン「ナカ、イイ?」 京太郎「大丈夫ですよ、どうぞ」 京太郎(俺は一日持つのかな……) エイスリン「キョウタロー」ヒョコッ 京太郎「着替え終わったんですか?」 エイスリン「」コクッコクッ 京太郎「じゃあ入りますね」ヨッコイショ エイスリン「Angel!」 京太郎「天使ですか、ご丁寧に翼と輪っかまで」 郁乃「セットやったからね~」 京太郎「天使って言うかただの白のワンピースですよね、これ」 郁乃「あ、わかった~?」 京太郎「流石にわかりますよ」 京太郎(スーツ、ミイラときて郁乃さんのセンスを疑っていたが、これは凄い) 京太郎(だってエイスリンさんのイメージそのまんまだもの、まさに天使) エイスリン「エヘヘ」ニコッ 京太郎(可愛すぎるんですけど、これはどうすれば……) エイスリン「キョウタロー」クイクイ 京太郎「なんですか?」 エイスリン「カワイイ?」 京太郎(可愛いとしか言えないのですがそれは……) 京太郎「持ち帰っていいですかこれ」 エイスリン「?」キョトン 京太郎「ああ、持ち帰りっていうのは……Take outのことです」 エイスリン「Take out?」 京太郎「わかりにくいですかね?」 エイスリン「……umm……!」ピコーン 京太郎(わかったみたいだ) エイスリン「……」カァァ 京太郎(照れてる……可愛い) エイスリン「キョウタロー……」チラッ エイスリン「…………///」プシュー 京太郎(どんどん真っ赤になっていくな) 京太郎「あと来てないのは憩さんですか」 郁乃「せやね~」 京太郎「何を用意したんですか?」 郁乃「知りたい~?」 京太郎「すごく!」 郁乃「後でのお楽しみやで」 咏「お前はまた外で待ってるんだよ!」ゲシッ 京太郎「痛っ!」 京太郎「憩さん……か」 京太郎「訊きたいことは山ほどあるんだよな」 京太郎「でも今は普通に接しよう、今はそのときじゃない」 憩「あれ?京太郎くん?女装しとるん?」 京太郎「俺のコスプレです」 憩「うん、似合っとるで」ニコッ 京太郎「それは喜んでいいんでしょうかね?」 憩「中入ってええんやろ?」 京太郎「どうぞどうぞ」 憩「ほなお先ー」 バタム 憩「入ってええでー」 京太郎「ういーっす」 バタム 憩「えへへ」ヒョコン 京太郎(ネコ耳?) 憩「どや?」ヒョコン 京太郎(しっぽ?) 憩「にゃー!」 郁乃「憩ちゃんのコスプレはネコ娘ちゃんやで~」 憩「にゃ~」 京太郎「ネコ娘っていうか殆どネコじゃないですか」 憩「可愛いかにゃ?」ヒョコン? 京太郎(……可愛い) 憩「京太郎?京太郎?」スリスリ 京太郎「」 憩「にゃ~」 京太郎(ウチの麻雀部の破壊力すげー) 京太郎(やべっ、また鼻血出そう) 憩「似合うかにゃ?」ハテッ? 京太郎「誘ってるんですか?」ズイッ 憩「え?え?」 京太郎「そんなネコ耳なんかつけて、鳴き真似もして」 京太郎「俺に頬ずりしてくるって、誘ってるんですか?」 憩「はえぇ?」カァァ 京太郎「憩さんがそのつもりなら俺にだって考えがあるんですよ」←顔を近づける 憩「ま、待って!」ジワァ 京太郎「全部憩さんが悪いんですよ」←もっと近づける 京太郎(からかい終わり……っと) 憩「…………っ///」プシュー 京太郎(え、えーっと……) 咏「じー」ジーッ 郁乃「じ~」ジーッ 霞「……」ジトッ エイスリン「?」ニコッ 京太郎(この状況、どうすればいいんだ?)
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3391.html
京太郎「こんなにたくさん女の子がいるんだ、俺にも彼女くらい出来るはず…」 京太郎「よし!じゃあハギヨシさんに告白しよう!」 京太郎「って男じゃねえか!ダメだろ!」 京太郎「まあ安価は絶対だしな…どうせ告白しても成功しないだろ…」 京太郎「それじゃあ行ってくるか…」 ハギヨシ「それで話というのは?」 京太郎「いや実はですね…」 京太郎「前からあなたの事が好きでした。付き合ってください。」 ハギヨシ「!?」 京太郎(やべー…言っちまったよ…) ハギヨシ「それは…本気で言ってるのですか…?」 京太郎「はい?」 ハギヨシ「本気で言っているのかと聞いているんです。」 京太郎「え、ええ…もちろんです。」 ハギヨシ「そうですか…分かりました…」 京太郎(怒らせちゃったかな…) ハギヨシ「実は私も貴方の事が好きでした。喜んでお付き合いさせて頂きます。」 京太郎「えっ」 ハギヨシ「それでは服をお脱ぎ下さいませ…」 京太郎「えっ?いやっ、ちょっ…やめ…」 大沼「何をしとるんじゃ!お前ら!」 京太郎「あなたは確か…大沼プロ!」 ハギヨシ「ちっ…邪魔が入ったか…」 大沼「まったく…近頃の若い奴は…ワシも一緒にやらせんか!」ポロンッ 京太郎「」 大沼「ほれ、さっさと尻を出さんか。」 京太郎「ちょっ…やめっ…」 ハギヨシ「お待ち下さい。私の方が先です。」 大沼「なんじゃと!老人に先に譲らんか!」 ハギヨシ「いいえ。こればかりは譲る訳にはいきません。」 京太郎(何なんだこいつら…) 大沼「さっさと譲らんか!この若造が!」 ハギヨシ「いいえ。こればかりは絶対に譲れません。」 京太郎「二人とも落ち着いて…」 大沼 ハギヨシ「うるせえ!黙ってろ!」 京太郎「(´・ω・ `) 」 ハギヨシ「分かりました。ならばどちらが京太郎様を満足させられるか勝負しましょう。」 大沼「ふん…小癪な…まあ良いだろう…」 大沼「それでルールは?」 ハギヨシ「お互いに挿れ合って先にイった方が負けという事でどうでしょうか。」 大沼「良いだろう…ワシに勝負を挑んだ事を後悔させてくれるわ!」 京太郎(今のうちに逃げよう…) 京太郎「やっと逃げてきた…まさか裸のまま追ってくるとは…」 京太郎「偶然警察の人にすれ違わなかったらヤバかったな…」 照「君は確か咲の高校の…」 京太郎「そういうあなたはチャンピオンの宮永照じゃないですか。こんなところで何を?」 照「それはこちらのセリフ。きみこそ何をしているの。」 京太郎「えーとですね…ちょっと危ない奴らから逃げて来たというか…そういうあなたは何を?」 照「「すがきょうたろう」とかいう咲にくっつく虫がいるそうなので始末しにきた。」 京太郎「えっ」 照「ところでまだ君の名前を聞いていなかったけど…」 照「君…名前は?」 京太郎「え…えーと赤木しげるです!」 照「アカギ…?どこかで聞いた事がある名前…」 京太郎「いやちょっと色々とやってるんですよ…はは…」 照「まあすがきょうたろうじゃないならいいよ。」 ハギヨシ「京太郎様…私達から逃げてこんなところで何を…?」 京太郎「お前…どうしてここに…」 照「おい…京太郎とはどういう事…?」 ハギヨシ「フフフ…今度は逃がしませんよ…」 京太郎(色々やべえ!こうなったら狂言を吐いて場を混乱させるしかない!) 京太郎「こいつが須賀京太郎です!錯乱して俺と中身が入れ替わったと思い込んでいるんです!」 ハギヨシ「なっ…」 照「そうなの?」 ハギヨシ「いやそんな訳無いでしょ!」 京太郎「やっぱコイツ錯乱してますよ!咲さんに手を出す前にやっちゃって下さい!」 照「よし…君たちホモセックスしよう…」 京太郎「うんうん!…って何だってええええええ!?」 京太郎「何でそんな事しなきゃいけないんですか!普通に始末すれば良いでしょ!」 照「いやだってコイツをホモにすれば咲に手を出さなくなるし….それに咲も京太郎にホモになって欲しいって言ってたからな。」 京太郎(咲…お前…) 照「さあ始めよう…逃げようとしたら…わかるよね…?」ギュルルルルル 京太郎「うう…」 ハギヨシ「( ´ ▽ ` )」 照「さあ早く」 ハギヨシ「wktk」 京太郎(もう終わりか…さようなら俺の童貞と処女…) 大沼「やめんかお前ら!」 京ハギ照「!?」. 京太郎(げええええ!よりによって今一番来て欲しくない奴が!) 京太郎(ん?待てよ…これを利用して…!) 京太郎「あのチャンピオン…ちょっといいですか?」 照「何…?」 京太郎「実は大沼プロはホモなんです。なので大沼プロとヤらせた方が色々と良いかと。」 照「そうなの…?ならそうしようかな…」 京太郎(よっしゃああああああ!) 照「さあ…早く始めて…」 ハギ 大沼「いやいやいや!」 照「…」ギュルルルルルル ハギ 大沼「はいいいい!」 京太郎(今のうちに逃げる!) 京太郎「やっと家に着いた…もう疲れた…」 京太郎(よく考えたら彼女を作ろうとしたらこうなったんだよな…もう彼女なんかこりごりだ…) 咲「あ!京ちゃんどこいってたの!」 京太郎「おう咲…ちょっと色々とな…」 咲「もう!心配させないでよ!すごく心配してたんだからね!」 京太郎「ごめん…」 咲「本当に悪いと思ってる…?」 京太郎「ああ…当然だろ。」 咲「ならキスして。」 京太郎「えええ?ドユコト?」 咲「本気で悪いと思ってるんでしょ?なら謝るかわりにキスして。ね…?」 京太郎(えーとつまりこれは告白ですか!?咲が!?俺に!?) 咲「早くしてよ…誰か来ちゃう…」 京太郎(こいつこんなに可愛かったっけ…?くそっ咲の癖に!もうやっちまえ!) チュッ 咲「んっ……はあっ」 京太郎(やっちまった…) 京太郎「…咲…何でこんな事を…」 咲「何でって?決まってるでしょ…京ちゃんが好きだからだよ。」 京太郎「そうか…………咲」 咲「何?京ちゃん?」 京太郎「好きだ。付き合ってくれ。」 カン
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6425.html
【11月第2週 平日】 京太郎「そういや、こっから先ってあんまし目標とかないんだよな」 京太郎「久々にダラダラしてこー」 京太郎「はぁー……」ダラダラ 京太郎「ふぁぁ……」 京太郎「眠いなぁ、学校終わったら寝よ」 霞「もうそんなこと考えてるのね……呆れた」 京太郎「授業中に寝ようと考えないあたり素晴らしい学生だと思いますけどね!」 霞「素晴らしくは無いでしょう……」 京太郎「そうですかね?」 霞「当たり前よ、もう」 京太郎「そうだ、どうせですし一緒に行きませんか?」 霞「別にいいわよ、行きましょうか」 京太郎「そういえば霞さんの服って……」 霞「何かしら?」 京太郎「なんかおば「それ以上言ったら……」」 霞「ね?」ニッコリ 京太郎「」ゾクッ 京太郎「でも、18の女性がそんな服だったら……毛糸のシャツに微妙な丈のスカートって……」 霞「……しょうがないじゃない」 霞「スーツだってパッツンパッツンになっちゃうし、緩い服じゃないと……」 京太郎「まあそりゃあその胸ですしね……」 霞「そうなのよね……」 京太郎「……あ!」 霞「何か思いついたの?」 京太郎「これから冬なんで縦セーターとかどうっすかね!」 霞「縦セーター?」 京太郎「俺としては袖が少し余ってるくらいが好みなんですけど授業とかもありますしそこはいいとして!なるべく色は白とかがいいと思います!」 霞「そうね、たまに着ている子いるものね、セーター……久しぶりに手作りしてみようかしら」 京太郎(よし、いい調子だ!) 京太郎(巨乳がはっきり出てくる服ランキングでは間違いなく上位に食い込むレベルの縦セーター!これを霞さんが着れば……) キーンコーンカーンコーン 霞「あっ、相談ありがとうね、それじゃあ部活で」フリフリ 京太郎「え?アッハイ」 京太郎(夏には夏なりの良さもあるが冬にも冬の良さがあるんだ……) 咏(朝から何考えてんだろあいつ……) 和(何か良からぬことを考えてるみたいですね……) 京太郎「今日は購買まで出向くか……」 京太郎「そういえば購買には伝説のメロンパンがあるんだっけ?」 京太郎「あんま人いねえし買えるかな?」 おばちゃん「お、お兄ちゃん一番乗りだね、買ってくかい?」 京太郎「本当にあったよ……じゃあ一個だけ」 おばちゃん「はいよ」 京太郎「早速食べてみるか」パクッ 京太郎「ん……これは……」モグモグ 京太郎「おいしい!」テーレッテレー! 京太郎「すげえ美味いな、外はサックリ中はふんわり、なぜか普通のより甘いし……」 京太郎「一人だけど、なんかやる気出たな!」 京太郎「文化祭の敗北命令『千里山に貸し出し』されること」 京太郎「まさか男子一人で女子高に侵入できるとはな……ぐふふ」 京太郎「とりあえず泉にでも迎えに来てもらお」ピッピッ 雅枝「というわけで今月から偶に須賀京太郎がこっちにも来るようになった、みんな仲良くするようにな」 京太郎「三箇牧高校一年の須賀です!今日はよろしくお願いします!」 「あれが全国一の人かー」 「テレビで見たけど、実物もええなー」 「ウチ教えてもらお!」 「あー!ずるいずるいウチもー!」 ワイワイ ザワ…ザワ… ガヤガヤ キャーキャー 京太郎(ああ、これがチャンピオンの優越感かぁ……可愛い人たちばっかりだし、ずっとここにいようかなぁ) 「須賀くんこっち来てー」 京太郎「はい!ただいま!」 怜「ストーップ、タンマやで京くん」 竜華「今日はウチらとおらへん?」 京太郎「は、はぁ、大丈夫ですけど……どうして?」 怜「せっかく大会も終わったんやから、あんまり打つのもあれやしな」 竜華「せやからこっちこっちー」 京太郎「でも部活しないでいいんですか?」 怜「もうすぐウチらも引退やからなー、竜華ー膝枕ー」 竜華「怜は甘えんぼさんやなぁ、はい」ポンポン 怜「おおきにー」スリスリ 竜華「気持ちええ?」ナデナデ 怜「竜華の太もも最高やぁ」 竜華「ふふっ、良かった」ナデナデ 京太郎「……あのー」 竜華「あ!ごめん京くん、忘れとった!」 京太郎「まあ、いいんですけどね……」 京太郎(目の保養にもなるし……それにしても) 京太郎「竜華さんの膝枕かぁ……」 怜「羨ましいやろ?」 京太郎「正直とっても!」 竜華「怜!それに京くんも!」 京太郎「竜華さんがそんな太ももだからいけないんですよ!」 竜華「どんな言いがかり!?それに京くんも前したやろ?」 怜「……いや、私がしてもろただけやな」 京太郎「そうですよ!怜さんはしてもらってるのに俺がしてもらってないのは不公平ですよ!」 竜華「せやからどんな言いがかりなんやそれ!」 怜「まあまあ竜華、京くんもしてもらいたがっとるやん」スクッ 竜華「……もう、わかったわ」ポンポン 京太郎(まさか本当にやってもらえるとはな……) 京太郎「それじゃあ失礼して……」トン 竜華「……どうや?」ナデナデ 京太郎「えーっと……すごく、いいです」 竜華「そ、そっか、それは良かったわ」ナデナデ 竜華(人前やないけど、なんか恥ずかしいわこれ)カァァ 京太郎(いいなぁ、これぇ……)ホッコリ 怜「…………」 怜(京くんが竜華に甘えとるのも、竜華が京くんに甘いのも……) 怜(ちょっぴり不満やな)プクー 雅枝「ほな今日はここまでや、暗くなるのも早ぅなってきとるから寄り道はせんようになー」 「お疲れ様でしたー!」 京太郎「充実した部活だったなー!」 京太郎「まあ、充実してても、どうせこっちの方に帰る人もいないだろうからな……はぁ」 京太郎「三箇牧だったら誰かと帰れるんだけど」 京太郎「ダメ元で誰か誘ってみるか」 京太郎「怜さーん、帰りませんか?」 怜「ん?ああ、ちょっと待っとってな」フキフキ 京太郎「何してるんですか?」 怜「習慣なんやけどな、昔の」 怜「まだ一巡先が見えるようになる前の頃、こうやって部活の後掃除しとったから」 京太郎「へー、そんなことが……ん?」 京太郎「怜さん、今何て?」 怜「一巡先が見えるようにな「……は!?」」 京太郎「一巡先が見える!?」 怜「?話しとらんかったっけ?」 京太郎「知らないですよ、何ですかそのトンデモパワー」 怜「……せやったっけ?」 怜「ほな帰りながら話すわ」 怜「――そんなわけで、去年倒れて生死の境をさまよってから見れるようになったんや、一巡先が」 京太郎「へ、へぇー」 京太郎(なんか一気にシリアスになったな……) 怜「……どう思う?」 京太郎「思うって、その力についてですか?」 怜「……」コクッ 京太郎「そうですね……」 京太郎「上手く使えばかなり良いと思いますけど、無茶はダメですよ?」 京太郎「初めて俺が打ったときに倒れたのも、無茶をしすぎたからなんでしょう?」 怜「あの日は体調も悪いのもあったけどなぁ」 怜「……でも、信じてくれるん?」 京太郎「何局もプラマイゼロにするやつとか、連続で打点が上がっていくやつとか、影が薄すぎて卓から消えるやつらと打ってきましたからね」 怜「あー、そら納得や」 京太郎「でしょう?」 京太郎「まあ何にせよ麻雀打って倒れてポックリとかシャレにならないですし、無理とかはしないでくださいね」 怜「あ、それもかっこええな」 京太郎「かっこいいって……何よりこっちが悲しいですし、心配なんですよ」 怜「……そっか」 怜「やっぱりみんな、心配してくれるんやな。竜華もセーラも船Qも、泉も」 怜「それに、京くんも…………」ポロッ 怜「ぁ…………ぅ」ポロポロ 京太郎「怜さん?どうかしたんですか?」 怜「ごめん、ちょっと嬉し泣きや」 怜「…………」 怜「京くん?」 京太郎「何ですか?」 怜「おおきに」ニコッ 京太郎「え……はい」 怜「それと、ちょーっと拭かせてな」フキフキ 京太郎「ちょっ!なんで俺の制服で拭くんですか!」 怜「感謝料やで!」グッ 京太郎「要りませんよそんなもの!」 京太郎「怜さんのせいでグショグショだよもー」 京太郎「鼻かんでたからネバ付いてるし……」 京太郎「とりあえず洗うか」 ガコンガコン 京太郎「風呂入って飯食って、後は洗濯終わるの待つだけか」 京太郎「暇だな……メールでもするか」 京太郎「今はシーズンオフだろうから良子さんにしてみようかな」 京太郎「でも何て送ろう……」 テレビ『ビッグマミィ、次回も――』 京太郎「家族か……」 京太郎『良子さんの理想の家族ってどんな感じですか?』 京太郎「いきなりだけど、まあいいだろ」ピッ ヴーッ ヴーッ 京太郎「お、来た来た」 良子『ななにをいきなり!家族、ファミリーは麻雀ができるくらいがいいな!』 京太郎「なるほど、家族で麻雀か……」 京太郎『四人家族で麻雀ですか、楽しそうですね』ピッ ヴーッ ヴーッ 良子『だろう!それでみんなで休みの日はドライブに行ったり、遊びに行きたいな』 良子『京太郎が働いて、私とチルドレンで迎えるんだ』 良子『良いだろう?』 京太郎「…………」 京太郎「なんで俺とあの人の理想がごっちゃになってるんだ?」 京太郎『あえて子ども四人の麻雀を隣で眺めるっていうのも良さそうですね』ピッ ピーッ ピーッ 京太郎「お、終わったか」 京太郎「さてアイロンアイロン、っとまだ来てないのか?」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「そう言ってたら来た」 良子『頑張る』 京太郎「…………」ゴクリ 京太郎「頑張る、というのはあっちの方面で頑張るってことだよな」 京太郎「それっていうのはつまり……」 京太郎「いや、良子さんの好きな人と頑張るんだから俺は関係ないか」 京太郎「んーっと、じゃあ」 京太郎『頑張ってください、そろそろ寝ますね』 京太郎「送信っと」ピッ 良子「…………」ジーッ 携帯「…………」 良子「…………」ジーッ 携帯「」ヴヴーッ 良子「」パァァ 良子「…………」カァァ 【11月第2週 平日1】終 【11月第2週 平日2】 チュンチュン 京太郎「うぉー眠いー」 京太郎「夜遅くまで起きすぎたぁ……」 京太郎「今日も張り切っていくか……」 …ササッ 京太郎「?今なんか聞こえたような……?」 ガチャ バタム 京太郎「さてと、トボトボ行くか」 ガチャ エイスリン「♪」 京太郎「あ、エイスリンさんおはようございます」 エイスリン「キョウタロー!オハヨ!」 京太郎「そうだ、一緒に学校行きませんか?」 エイスリン「ウン、イク!」 エイスリン「~♪」 京太郎「前も話したかもしれないですけど、ニュージーランドってどんなところなんですか?」 エイスリン「ウーン……シゼンガイッパイ!」 京太郎「山とかの写真もよく見ますよね」 エイスリン「ムシサン、タクサン!」 京太郎「虫ですか……」 エイスリン「ムシ、キライ?」 京太郎「苦手なのはいますね、虫。そういえばペンギンとかもいるんでしたっけ?」 エイスリン「ウン!カワイイヨ!」ニコッ 京太郎(そう言うエイスリンさんも可愛い……)ホッコリ エイスリン「キョウタロー?」 京太郎「いえ、いつか行きたいなーと」 エイスリン「ヤクソク、シタ!」 京太郎「約束……?」 京太郎(そういえばそんな約束したような……) 京太郎「ああ、でしたね」 エイスリン「キョウタロー、オボエテタ?」ジトッ 京太郎「な、何ですかその眼は、疑ってるんですか?」メソラシ エイスリン「…………」ジトッ 京太郎「…………はい、覚えてませんでした」 エイスリン「ワスレチャダメ!」 京太郎「ごめんなさい」 エイスリン「ハイ!」スッ 京太郎「えっと、手がどうかしたんですか?」 エイスリン「オワビ」 京太郎「……ああ、はい」ニギッ エイスリン「ヨロシイ!……エヘヘ」ニコッ 京太郎(手を握るだけで許されるのか……) 京太郎(エイスリンさんの手柔らかかったなぁー) 京太郎(とか考えてるうちにもう昼か、今日の昼は……) 昼 京太郎「公欠である程度休んでたからここに来るのも久しぶりだな、屋上」 京太郎「今日も誰かいるかな?」 郁乃「京太郎く~ん!」フリフリ 京太郎「郁乃さん……まあいっか、はぁ」 郁乃「出会い頭に嫌な息出さんでくれるか~?」 京太郎「郁乃さんが嫌だなんてそんな、ちょっと苦手なだけですよ」 郁乃「それほとんど同じ意味やからな!」 京太郎「郁乃さんってたまに柄に合わないこと言いますよね」 郁乃「せ、せやろか~?」 京太郎「今のだってなんか最近の女の子って感じでしたし」 京太郎「まあだからどうだって話なんですけどね」 郁乃「せや、せっかくやし一緒にお昼どうや?」 京太郎「オカズ取らないでくださいよ、今日のはから揚げなんですから」 郁乃「取るな言われると取りたくなるんやな~これが、それにから揚げ大好物やし」 京太郎「あげませんよ!」 郁乃「も~京太郎くんのけちんぼさん~」 京太郎「むぅ…… 73」 京太郎「むぅ……じゃあ、郁乃さん(のおかず)食べさせてくれたらいいですよ」 郁乃「ほぇ?」 京太郎「だ・か・ら!郁乃さん(のおかず)も食べさせてくれたらいいですよ!」 郁乃「わ、わた、私も……///」 京太郎「で、どうするんですか?」 郁乃(私も食べるって、つまり、つまりそういうことやろ?) 郁乃(どないすればええんや……) 郁乃「あぅぅ…………」プシュー 京太郎「郁乃さん?郁乃さーん?」 郁乃「も、もう、教室帰るわ!」カァァ 郁乃「ほ、ほなまた~!」タッタッ 京太郎「えっ、ちょっ!」 郁乃「あれっ」コケッ ドテーン 郁乃「……うぅ」サスサス チラッ 京太郎「大丈夫ですか?」 郁乃「……」カァァ 郁乃「う、うわぁ~~!」タッタッ 京太郎「……どうしたんだ?いきなり」 【清々荘】 京太郎「今日も平凡な一日だったなー」 京太郎「……平凡な方がいいけどな」 京太郎「風呂入って寝よっと」 「キャー!」 京太郎「!今の声……何があったんだ?」 京太郎「確か声は咏の方から聞こえたよな……」 【咏の部屋】 京太郎「咏っ!どうした!」 咏「京太郎!あれ!あれ!ってうわぁー!こっち来んな!」ゼンラ ササッ 京太郎「あれは……G?」 咏「も、もうこの際何でもいいから!早く!」 京太郎「はいはい」 |偶数週イベント―Gの駆逐| 京太郎(にしてもGか……どう対処すればいいんだ?) 京太郎「咏、新聞あるか?」 咏「あ、あるよ」 京太郎「ん、ありがと」 咏「こっち見んなっての!」ウガー 京太郎「よし、仕留めてやるぜ!」 G「カカッテキヤガレ!」ササッ 京太郎「うおおおおおお!」 京太郎「えいっ!」スカッ 京太郎「えいっ!」スカッ 咏「さっさとしろよなー」 京太郎「うっせ!ゴキブリホイホイでも置いとけよ!」 G「オソイ!オソイワ!」ササササッ 京太郎「な、飛んだ……だと!?」 咏「うわ、うわぁ……」ガクガク 京太郎「くぅ、どうすりゃいいんだ……」 京太郎「こうなったらもう一回だ!」 咏「京太郎ー頑張れー!」フレーフレー←トイレのドアから 京太郎「なんで一人だけそんなとこに逃げてんだよ!」 京太郎(可愛いからいいけどさぁ……) G「ナンドヤロウトモカワランワ!」ササッ 京太郎「一撃必殺だ、仕留めてやる!」 京太郎「一匹残らず、駆逐してやる!」 G「ソゲブッ」 京太郎「よっしゃ、一発!」 咏「その調子だ京太郎ー!」 京太郎「あと一発くらいかな?」 京太郎「次で潰してやる!」 G「マケハセン!マケハセンゾ!」 京太郎「さーてと、止めと行くか!」 「キャー!」 京太郎「また悲鳴!?」 咏「は、はやくそいつ倒して行こうぜ!」 京太郎「ああ、わかってる!」 G「オレノウゴキニツイテコレルカ?」 京太郎「……そこだ!」 京太郎「終わりだ!」 G「グヘッ」 グシャッ 京太郎「……ふぅ、長い闘いだったぜ」 咏「ありがとな!京太郎!」ギュッ 京太郎「うへっ」 咏「いやー風呂上がったらよく知らんけどGがいてさー」 咏「助かったわー京太郎が居てくれてよかった!」 京太郎「どうってことねえよ、あのさ、それより……」チラッ 京太郎「当たってんだけど」 咏「へ……?」 咏「バ!バカ!さっさと出てけ!」カァァ 京太郎「んだよもー」 咏「あ……でも、その……」モジモジ 京太郎「何だよ」 咏「あ、ありがとな!知らんけど!」 ドタドタ バタム! 京太郎「荒々しいなーったく」 京太郎「……そういやほかの部屋からも聞こえたような?」 京太郎「あれは確か……」 京太郎「エイスリンさんの部屋だったような……?」 ドタドタ ガタガタ 京太郎「……行ってみるか」 【エイスリンの部屋】 京太郎「エイスリンさん?」 エイスリン「キョ、キョウタロー!」 京太郎「どうしたんですか?」 エイスリン「アッチ!」 京太郎(またGか……?) 蛾「クックックックック」 京太郎(なんだG違いか……でも蛾もめんどくさいんだよな……) エイスリン「キョウタロー!」 京太郎「はいはい」 京太郎(蜂の方が慣れてるし楽なんだよなぁ) 京太郎(オーソドックスなやり方があるけど……夜だから通用するかどうかわかんないんだよな) 京太郎(まあやってみるか) 京太郎「エイスリンさん!電気を消してください!」 エイスリン「ワカッタ!」 京太郎「よーし……」 エイスリン「ハイ!」プチッ 京太郎「今だ!」 蛾「ソンナテニヒッカカルカヨ!」 エイスリン「イ、イヤ……」 京太郎(蛾は無害なんだけど……やっぱり嫌だよな) 京太郎(いざとなったら手で捕まえるか) 京太郎「エイスリンさん!」タタッ コケッ 京太郎「あ」 エイスリン「ア」 ドタッドタドタッ! 京太郎「あ、あー……え、えっと……」 エイスリン「ンッ……」 京太郎「あ、あれー?」←押し倒してる エイスリン「……キョウタロー?」←押し倒されてる 咏「京太郎ー?終わった……か…………」 京太郎「う、咏!違うこれは違うんだ!」 咏「うっせーこの痴漢魔!」 バタム! 咏「助けてくれてかっけーなーとか思ってたのに、なんであんなことしてんだよ」 咏「……ばか」 京太郎「……終わった、絶対終わったよこれ……」 エイスリン「キョウタロー、アレ」ユビサシ 京太郎「?」 蛾「」チーン 京太郎「都合よくドアに挟まれてるな……」 エイスリン「キョウタロー、アリガトウ!」ニコッ 京太郎「ハイ、ソウデスネー」 京太郎(なんか罪悪感があるなー……) 京太郎「あ、あの、じゃあ、退きますね」 エイスリン「ウ、ウン……」カァァ 【11月第2週 平日2】終 【咏の部屋】 ヴーッ ヴーッ 咏「何だよこんな夜にー……っ」 咏「はい、もしもし」 咏「…………」 咏「……わかってるよ」 咏「ああ……うん」 咏「はぁ!?来週から!?」 咏「…………」 咏「……わかった」 咏「…………」ピッ 咏「…………はぁ」 【11月第2週 休日】 京太郎「うぅ、昨日やりすぎたせいか眠い……」 京太郎「今日は何しよ」 京太郎「休日の朝から出かけるのもな……」 京太郎「部屋の中で今週の復習するか」 京太郎「誰か部屋に呼んでみよ」 コンコン 京太郎「咏ー、一緒に勉強しよーぜー」 京太郎「…………」 ゴンゴン 京太郎「咏ー、一緒に勉強しよーぜー」 京太郎「…………」 ドンドン 京太郎「咏ー、一緒に勉強しよーぜー」 京太郎「…………」 ガンガン!ガンガン! 咏「うっせーよ聞こえてんだよ!」 京太郎「よっ!」 咏「なんでそんな朝からテンションたけえんだよ……わっかんねー」 京太郎「さあな、どうする?来るか?」 咏「勉強つったっけ?今行くから待ってろ」 京太郎「おう、ありがとな!」 咏「だからこのときのこいつの心情は――――」 京太郎「ふんふんなるほどなるほど」 京太郎「違うって!ここの文法は――――!」 咏「うあー、わっかんねー」 京太郎「そろそろお開きだな」 咏「ん……10時か、そうだねぃ」 京太郎「飯だったら簡単なの作るけど、どうする?」 咏「あー……よろしく頼むわ」 京太郎「頼まれました!っと、目玉焼きと卵焼き、どっちがいい?」 咏「目玉焼き、半熟なー」 京太郎「ん、りょーかい。ちょっと待っててな」 咏「…………」 咏(京太郎の部屋……京太郎の臭い) 咏(そんで京太郎は私に朝飯を作ってる……か) 咏(こんなことしてると……なんか……) 咏「……一緒に住んでるみたいだな」ボソッ 咏「……」カァァ 咏(な、何言ってんだよ私!わっかんねー!) 京太郎「咏ーできたぞー……咏?」 咏「わっかんねー……わっかんねー……///」ポヘー 京太郎「?」 京太郎「いただきます」 咏「いただきます」 咏「ん……」モグモグ 京太郎「どうだ?美味いか?」 咏「あー、卵が美味いからじゃねえの?知らんけど」 京太郎「……さいですか」モグモグ 咏「…………」モグモグ 咏「……まあ、いい焼き加減なんじゃね?知らんけど」 京太郎「……」パァァ 京太郎「ああもう!最初っからそういえばいいのに!咏は素直じゃねーなー!」ナデナデ 咏「め、飯食ってるときに撫でんなよな!」カァァ 京太郎「はいはい」ナデナデ 咏「……はぁ」 咏「…………」モグモグ 京太郎「…………」モグモグ 『次の月曜からこっちの学校で生活なさい』 『もう我儘はいいだろう?』 咏「…………」 京太郎「……咏?」 『麻雀なんてこっちでもできるんだからさ』 咏「…………」 京太郎「咏ー、おーい」ブンブン 咏「……んなっ!なんだよ!」 京太郎「どうかしたのか?」 咏「あ……いや、なんでもねえよ」 京太郎「ん、そっか」 咏「…………」モグモグ 京太郎「…………」モグモグ 咏「……京太郎は、さ」 京太郎「え?」 咏「京太郎は、もし、もし私がいなくなったらどうする?」 京太郎「いなくなる?」 咏「遠くに行っちゃうってことだよ!」 京太郎「ん?よくわかんねえけど……」 京太郎「それは……寂しいな」 咏「……っ」 京太郎「照が東京に行って、憩さんは実家に戻って」 京太郎「照だけでも寂しくて、憩さんがいなくなったらさらに寂しくなった」 京太郎「それなのに、お前までいなくなったら……すげー寂しいと思うし、俺は嫌だ」 咏「…………」 京太郎「……って、もしもの話になに熱くなってんだろうな」 京太郎「ほら、早く食わねえと冷めるぞ?」 咏「お、おう」モグモグ 咏(京太郎は、そう思うのか) 咏「……ありがと」ボソッ 京太郎「…………」モグモグ 咏(――それと) 咏(……ごめん) 京太郎「確か次の試験は12月の中旬くらいだったっけか?」 京太郎「対策は用心しておかないとな」 昼 京太郎「…………」 京太郎「くそぅ、咏があんな話するから照のことを思い出しちゃったじゃないか」 京太郎「学割使えば楽に行ける……よな?」 東京へ行きました! 京太郎「さて、ここまで来てしまったわけなのだが……どうしよう」 京太郎「日帰りだとして……何しよ」 京太郎「そういや前、麻雀教室なんかバイトでやったっけ?あれ大阪のローカル局だったらしいけど」 京太郎「テレビか……せっかく都心に来たんだし自分を売り込むのもいいな」ウンウン 京太郎「物は試しだ!挑戦あるのみ!」 京太郎「でも売り込みってどうすればいいんだ……?」 京太郎「ん?この広告は……」 【プロ雀士に挑戦してみませんか!】 【この広告をご覧の貴方!プロ雀士に挑戦して、豪華賞金を手に入れませんか?】 【挑戦者は―――まで!】 京太郎「……へぇ」 京太郎「賞金までもらえて自分を売り込める、なんという一石二鳥!」 京太郎「早速この場所に行ってみるか」 良子「ドキッ!プロ雀士だらけの大勝負大会ー!」 大沼「」ドンドンパフパフ はやり「わー!わー!」 健夜「ゎ、ゎぁー……」 理沙「頑張る!」 靖子「私の番はまだですか?」 良子「というわけで始まりました、プロ雀士だらけの勝負大会」 良子「司会は私、戒能良子でお送りいたします」 良子「このプログラムでは、私たちプロ雀士が一般の方々とさまざまなバトルを行います」 良子「一般の方が私たちに勝利した場合、金一封が贈られます」 良子「それでは一番!トライアスロン対決から参りましょう」 良子「VTR、どうぞ」 -- ―- ,, ,, ''" "' 、 ´ ヽ / ヽ , ヽ ハ ', / / / ! ', , ハ / / ./ / /| |! ', ' ! l' /{ ,' ,イ/__!__ !__ | | | { .! !./ ̄ !| j ヾ ̄ | | | 、 /ヾ {___|/ lヽ /!/__ __| | |、 \ ' /\ _二ニ x,,\ _/ z ニ二__ | ,' \ ヽ .// |\\! {////} {////イ ! |/ \ヽ 〃 | l ヽヘソ ヽヘソ ! ! ヽヽ / ! |', ' | | ヽ} | 八 _ /! / | / . !_ヽ イ| / | |レ / ,> ィ'"|_ `.!// |/ ./-''" / | ¨ |ハ !\\ , イ ヽl_ _,,/ ヽ ` ゙ イ ,ハ_ヘ }< > '" { /////〉 l ゙ < > ''" l / {//// \ j ゙ < プロ雀士代表 戒能良子(20) 良子「トライアスロン……ですか」 良子「体力には自信があるので、誰が来ても大丈夫だと思います」 そして対するは――――! 京太郎「麻雀では敵わない、でも体力に自信はある」 京太郎「じゃあいつやるか?」 _,...---、_,.、 / / / ヽー-、 /. , ! iハ!/メ、.i | \ イ { ヽN 'i !/!人iヽi _1 i( _ 丶 \ / `Yリヽ '、_)'´!`ー` 「今でしょ!」 / .. | ,. _/. /. 、 ト、ィ' / | !;-! / | ! ヽ、 , -‐クヽ / ! .. ⊥__!_ / .. ノ) / | ..  ̄`''''''' ′.. ノ. / | ..... .............. _, -‐'′ / `ー‐┬---r―'''''''"" ̄__./__ /! i / iu-゙、/----、\ / | ⊥ __,...-‐'.i... ヒノ ̄ ̄`ー`ー`ー-、/ | . _,.-‐'" 国民麻雀大会優勝者 須賀京太郎(16) ――――今、戦いの火ぶたが切って落とされた……! 良子「まさか相手が京太郎だったとはね」 京太郎「俺もまさか良子さんとトライアスロン対決ができるだなんて思っても見ませんでしたよ」 良子「いい勝負にしよう」スッ 京太郎「もちろんです!」ギュッ 二人は熱い握手を交わし、スタート地点へ! 京太郎(競技は水泳→自転車→マラソンの順番) 京太郎(そして良子さんは競泳水着着用……!) 京太郎(永久保存版だな!)グッ 良子「?」ポヨン 「よーい!」 「スタート!」 京太郎(水泳……とりあえず俺に分があるみたいだ) 京太郎(良子さんまで溺れないでほしいけど……?) 京太郎(あの光ってるのは何だ?) チクッ 京太郎「い゙っ゙!」 京太郎(何だこれ……釣り針?) 誠子「お、大物の予感!」 誠子「釣りあげてやる!」ギュルギュル 京太郎(痛い痛い痛い痛い痛い!) 京太郎(針を抜かなきゃ……!) 誠子「……手ごたえが無くなった?」 誠子「逃げられたか」チッ 京太郎「どっかの釣り馬鹿のせいで随分遅れちゃったな……」 京太郎「この自転車で取り返すしかない!」 京太郎「くっ、はぁ、はぁ!」 京太郎(追いつけ、追いつけ!) プシュ 京太郎「……は?」 プシュー… 京太郎「パンクした……だと……」 京太郎「運営に連絡しないとな……」 京太郎にAPが10加算された! 京太郎「良子さんの姿が何とか見えるくらい……か」 京太郎「運悪いな俺……」 良子「はぁ、はぁっ」 良子(さっきからベリーサースティーで……) 良子(目の前が、何だか)グラッ 良子(あ、あ、れ?) 良子(め、がまわって……) ドタッ 京太郎(……?) 京太郎(良子さんのペースが落ちてきたような……) 京太郎(よし、今が勝負どころだ!)タッタッ 京太郎(…………あれ?) 京太郎(良子さんが、倒れた……!) 京太郎(確かに、これはチャンスかもしれない) 京太郎(けど……こんなこと、見過ごせない) 京太郎(助けを呼んで俺はゴールへ行けばいいかもしれない) 京太郎(……やっぱり、そんなのダメだ!) 京太郎「しっかり掴まっててくださいよ」 京太郎「……聞こえてない、よな」 京太郎(ここまで来たんだ、二人でゴールする!) 京太郎「前進あるのみ……っ!」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 良子「ん……ここは?」 京太郎「気付きました!?」 良子「京太郎……私は、一体?」 京太郎「良子さん、走ってる最中に倒れたんですよ!脱水症状で!」 良子「脱水症状……」 良子「……じゃあ、レースは京太郎が勝ったんだね」 京太郎「いや、同着です」 良子「同着?」 京太郎「えっと……あ、もうこんな時間か、俺帰りますから、お大事に!」 良子「えっ、京太郎?」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 『勝負はなんと引き分け!』 『名勝負を繰り広げた二人に拍手を!』 ワァーッ! ワァーッ! 良子「…………」 良子(京太郎は、あのとき私を助けて、一緒にゴールした) 良子(そういうこと、だったのか) 「戒能さん!感想!」ヒソヒソ 良子「彼のおかげで、助かりました」ウルッ 良子「ありがとう、ござい、ました……っ」ポロッ 良子「……それでは次の勝負です」 『次の勝負は!小鍛治プロと、若作り対決だー!』 良子(今度、もっとちゃんとお礼を言わないと) 良子(目の前で、ありがとうって) 京太郎「結局、感謝料で金一封貰っちゃったな……」 京太郎「次、何しよ」 京太郎「金も入ったし照のために菓子を買てってやるか」 京太郎「美味そうなのを片っ端から選んで行こう」 京太郎「ビアード・○パから各地のアンテナショップまで行ってきた結果……」 京太郎「なんつー無駄遣い……」 京太郎「今度から金は大事に使おう」 京太郎「そろそろ時間も限界だし、照に会いに行こう」 京太郎「直接白糸台まで来てみたぞ」 京太郎「ここで照を待ち伏せすれば……っと」 京太郎「あ、あの人は……」 京太郎「弘世さん……かな?」 菫「」ササッ キョロキョロ 京太郎「何してるんだ?」 菫(パ○の実いちご味、ようやく手に入れた!) 菫(後はこれを淡や照たちにばれないように……) 京太郎「ひーろせさん」ボソッ 菫「ひゃぁっ!」ビクッ 京太郎「何やってるんですか?こんなとこで」 菫「す、須賀……って!貴様こそここで何をしている!?」 京太郎「照に話をしに来たんですけど、知りませんか?」 菫「うっ、あいつか……」 京太郎「いないんですか?」 菫「いや、そういうことでは……」ポロッ 菫「あっ」 京太郎「……パ○の実いちご味、ですか」 菫「わ、悪いかっ!」 京太郎「前もきのこたけのこ戦争に巻き込まれましたし、今は驚きませんよ」 菫「そういえばそんなこともあったな……」 京太郎「要するに照と淡にこれを食べているところを見られたくなくてここでコソコソしていた、と」 菫「そう言うと私が悪いことをしているみたいじゃないか……」 京太郎「で、結局照はどこにいるんですか?」 菫「ああ、照ならまだ部室にいるはずだ」 京太郎「わかりました、じゃあまた!」タッタッ 菫「おい!このことは秘密だぞ!」 京太郎「わかってますよー!」 京太郎「確か部室はこっちの方だったはず……」 照「……京?」 京太郎「照!」 照「何しに来たの?」 京太郎「おう!お前を誘いに来たんだ!」 照「誘い?」 京太郎「……うーん、廊下で話すのもアレだし場所を変えよう」 【教室】 照「それで、誘いって?」 京太郎「うん、あのさ」 京太郎「また、三箇牧に戻ってこないか?」 照「……え?」 照「……っ」 京太郎「中核が、もう一人必要なんだ」 京太郎「もうすぐ照も郁乃さんもエイスリンさんも引退だけど、やっぱりみんなで笑って引退してほしいしさ」 照「でも、私なんかがいたって……」 京太郎「三箇牧のみんなのため、俺のためお前の存在はものすごく大きいんだ」 京太郎「照が嫌なら戻ってこなくていい」 京太郎「けど俺は、お前がいないと1日1日がなんかつまんねぇし」 京太郎「お前がいなくなってから胸にポッカリ穴が空いた感じがして……なんつうか、寂しいんだ」 照「…………」ウツムキ 京太郎「ゆっくり考えてくれよ、俺は待つから」 照「……うん」 照「…………」 照(京は、私に戻ってきてほしい) 照(前話した時も、言ってた) 照(私は……私は……) 京太郎「…………」 京太郎「……なあ、照」 京太郎「また俺と一緒に、麻雀打とうぜ」 照「……~っ!」ポロッ 京太郎「えっ、てっ、照!?」 照「うぇっ、ぐすっ」ポロポロ 京太郎「な、何泣いてんだよ」アセアセ 照「京、っ、ごめ、ん」ポロポロ 照「あっ、ありっ、ありがと、う!」ポロポロ 京太郎「っ、ああ、どういたしまして」 照「いつも、ずっと、今まで!」ポロポロ 京太郎「……俺も、照がいてくれて幸せなんだ」ギュッ 照「ぁ……」 京太郎「ありがとう」 照「……うん……うん!」ポロポロ 帰り道、京はよれよれの服を着て、私はぐしゃぐしゃな顔で喋っていた ただ他愛もないこと、三箇牧のこと、白糸台のこと、今日のこと 言いたかったこと、さっきも言ったけど、また言いたい 「京」 「ん、どうした?」 少しだけ京の前に出て、振り向いて 私に声をかけてくれて 私と遊んでくれて 私と麻雀をしてくれて 私を助けてくれて / \ / . .. . .. ... ヽ. / / . . . . . i / /;. ;ィi i i i .| | . .. |. / i | . ハ!_|.|. | i | . | / ..|. | ! '|´|_И ! i | | |./ . /! { ハ i f"| ヽ| i |-、 | .|i/ | };ハ{. Lン| ;ル'^ } | | | ノ "" j/ / | | | .、 '^リ ! | | 照「ありがとう」 | ハ` ! / i i |ノ |/ ヽ.__,.. 、 / / / / /! / V | / ノi! /! ノソ }ノ ,..-‐y/‐j/フ‐'" ̄\ ,...-‐'" `ー- 、 r=、´ `ir、 /\ヽ、 ||.ト、 ハ | | | ||.| |. i ゙、 | | | ||.|/!| ゙、 !.i i ||.|| 照「多分、あっちに行くのは来週になると思う」 京太郎「ああ、待ってる」 照母「あら?照?それにそこの男の子は……」 京太郎「御無沙汰してます」 照母「久しぶりね、京太郎くん」 照母「それで、二人はひょっとしてあれかしら?遠距離恋愛?」 照「違う!」 照母「あらそうなの?じゃあどうしてここにいるの?」 京太郎「照を三箇牧に誘いに来たんです」 照母「へぇー、それで照は行くのね?」 照「なんでわかるの?」 照母「何となくよ、何となく」 京太郎「は、はぁ……」 照母「そうだ!明日から大阪まで行くから一緒に行かない?」 照母「そっちの方がお財布も楽でしょうし」 京太郎「あー、そうですね、それではよろしくお願いします」 照母「決まりね!今日は家に泊まって……あ、照と一緒に寝るのはダメよ?」 京太郎「しませんから!」 【11月第2週 休日】終
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6056.html
京太郎「なんかコンビニって久しぶりな気がします」 理沙「えらい!」 京太郎「いや、そんなこと無いですよ」 理沙「……」オイデオイデ 京太郎「いやいや、外じゃ恥ずかしいですって」 理沙「帰ったら」 京太郎「まぁ、その……は、はやく買って帰りましょう!」 理沙「可愛い」 京太郎「そんなことないです!!」キッ 京太郎「あ、もう肉まんとか無い時期なんですね」 理沙「冬だけ!」 京太郎「結構好きなんですけどね。コンビニの肉まん」 理沙「バターつける」 京太郎「へぇ~バターつけたことはないですね。憶えてたら試してみたいです」 京太郎「そういえばうちの近くに鹿まんとかソースかつ丼まんとか売ってるとこありました」 理沙「なにそれ!」 京太郎「名前そのままですけど鹿肉が入ってるやつとソースカツが入ってるやつです。俺は結構好きでしたよ」 理沙「気になる!」 京太郎「……あー、その、将来俺の両親に挨拶することもあるかもですから、その時にでも……」ボソボソ 理沙「……っ!」カオマッカ 理沙「…………」コクリ 京太郎「何しましょうか……結構色々ありますね」 理沙「パスタ」 京太郎「あー理沙さんはパスタですか。ちょっと量が足りないんですよね」 京太郎「まぁお弁当でも足りるかと言われれば足りないんですけどね」 理沙「……お弁当」 京太郎「あ、いやいや理沙さんの作ったお弁当は大丈夫ですよ!なんかこう心が満たされてお腹一杯と言いますか、こういう工場で作られたやつは愛情がつまってないと言いますか」 理沙「…………」クイクイ 京太郎「やっぱり味もあると思うんですよね。理沙さんのはなんかいい感じに俺の好みですし、木曜に入ってたねぎ入りの出汁巻きもお出汁の味がしっかり利いててよかったんですよ。コンビニとかのお弁当に入ってる出汁巻きは砂糖が入ってるか出汁が薄すぎてどうにも自分の口に合いませんし、そういうのがあると、ああ、なんか食べ足りないなって感じます。そして、むぐっ!?」 理沙「―――ぷは。落ち着いて」 京太郎「ちょ、理沙さん!? こんな外でキスとかまずいですって」ボソボソ 理沙「喋り続けられるよりマシ」 京太郎「……すみません」 京太郎「結局親子丼とおにぎり二個にアイスまで買っちゃいました。理沙さんは何買ったんですか?」 理沙「ん」ガサ 京太郎「明太クリームパスタとゼリー。いいですね」 理沙「明太子好き!」 京太郎「そうだったんですか。明太子料理って全然知らないですね。何があるんですか?」 理沙「ポテトサラダ」 京太郎「あー、いいですね」 理沙「炙る」 京太郎「やばい。涎がやばいです」 理沙「春巻きの具」 京太郎「油で揚げますからね。すっきり食べられて良さそうです」 京太郎「んー、結構あるんですね。……今度食べてみたいなー」チラチラ 理沙「!! 頑張る!!」グッ ───────── ────── ─── 京太郎「ご馳走様。たまにはこういうのもいいですねー。お金かかりますけど」 理沙「主婦!」 京太郎「まぁ一ヶ月こういう生活ですからね。流石に気になるってもんですよ」 京太郎「あっちのスーパーはキャベツが安くてこっちのスーパーはもやしが安いとか特売日が何曜日とかようやく覚えてきたところです」 理沙「……!業務用スーパー!」 京太郎「なんですかそれ?」 理沙「安い!」 京太郎「ちょっと気になります。どこにあるんですか?」 理沙「待って……」カチカチ 理沙「ここ!」ズイ 京太郎「えっと……お、俺のマンションからも結構近いですね。今度行ってみます」 京太郎「そろそろ布団敷いときますか」 理沙「…………」 京太郎「理沙さん?」 理沙「……無い」 京太郎「え?さっきシーツの替えがあったとこに「無い!」……えっと……」 理沙「」ポフポフ 京太郎(あ、予想できたわ) 理沙「ここ!」 京太郎「一応聞いときますけど、理沙さんもそこで寝るんですよね?」 理沙「」コクリ 京太郎「で、俺もそこに寝るんですよね」 理沙「もちろん!」 京太郎「……わかりました。まぁ今更、ですよね」 理沙「」プンスコ! 京太郎(理沙さんってスキンシップ好きだよなー) 理沙「きょ、京太郎」 京太郎「ん?なんですか?あ、理沙さんもアイス食べます?」アーン 理沙「……あむ」 京太郎「美味しいですか?」 理沙「美味しい……」 京太郎「そうですよね!これ好きなんですよ、白くまアイス」 理沙「鹿児島のアイス」 京太郎「へぇ~。そういえば理沙さんは大分出身でしたね。本場のも知ってるんですか?」 理沙「割と大きい!」 京太郎「これよりも?」 理沙「それより!大分にもある!」 京太郎「食べてみたいですけど……お腹壊しそうですね」 理沙「……二人で」 京太郎「そうですね……お互いの地元に行ったときにやることが出来ましたね。どっちも食べ物ですけど」 理沙「」クス 理沙「……!! 違う!」 京太郎「な、何がですか?」 理沙「あっち向いてて!」 京太郎「? 何でですか?」 理沙「き、着替える」カァァ 京太郎「わ、わかりました」クル 京太郎(こ、こういう時は恥ずかしがるんだな。まぁいきなり見える位置で着替えを始められても困るけど) シュル…パサ… 京太郎(やっば。エッチの時を思い出しちまう。ほんの数時間前のことだしな……そこのベッドで……ああああああああ!!)ブンブンブンブン 京太郎(よし、落ち着くために違うものを想像しよう。落ち着くもの落ち着くもの……あれ?やっぱり理沙さんの顔が浮かぶわ) 京太郎(でも理沙さんに抱きしめられたらなんか落ち着くんだよなー、母性というか……胸あんまり無いけど) 京太郎(そもそも母性に胸は必要なのか? 否!胸関係無い!母性に胸関係無いっ!!」 理沙「!?!?」バシン!! 京太郎「痛い!!なんですか突然に!!」 理沙「聞こえてる!」 京太郎「しまったっ!!!」 理沙「」プンスコ! 京太郎「えっと……怒ってます?」 理沙「…………」 京太郎「あれですよ!理沙さんの母性が素晴らしいと思ってですね!それで、えっと……」 理沙「…………」ギュ 京太郎「……なんかごめんなさい」 理沙「……可愛い」 京太郎「怒ってたんじゃないんですか?」 理沙「怒ってない」 理沙「ちょっと面白かった」 京太郎「言い訳しだしたことですか!?」 理沙「そう」 京太郎「慌てて損しました」ハァ 理沙「」ナデナデ 京太郎「あの、そろそろ離してもらえませんか?」 理沙「?」 京太郎「いや、なんでわかんないみたいな顔してるんですか」 理沙「寝るまで」 京太郎「寝るまでするつもりだったんですか!?しかもここで!?体痛くなっちゃいますよ!」 理沙「……ベッドで」ポッ 京太郎「なんで意味深に頬染めるんですか!」 理沙「ツッコミ上手い」パチパチ 京太郎「それほどでも……ってなにやらせるんですか!」 京太郎「ほらベッド行きますよ」 理沙「わかった」 京太郎「だから離してください」 理沙「……わかった」シブシブ 京太郎「とりあえずベッドに来ましたけどまだ21時だったんですね」 理沙「ゆっくり出来る!」 京太郎「そうですね」 理沙「」オイデオイデ 京太郎「うーん……えい」ガバ 理沙「!?」 京太郎「どうですか?俺に抱きしめられるのは?」 理沙「……悪くない」 京太郎「そのわりには口元ゆるんでますよー」 理沙「緩んでない!」ジタバタ 京太郎「ふっふっふっ。この状態では振りほどくことも出来まい」 理沙「む……」 ペロ 京太郎「ひゃぁお!?ちょ!舐めるのは反則じゃないですか!?わぷ!」 理沙「」ギューー 京太郎「……こっちのほうがいいんですか?」 理沙「」コクリ 京太郎「ていうか腕痛くならないんですか?俺みたいに鍛えてたらわかるんですけど……」 理沙「痛くない」 京太郎「そうですか……」ギュ 理沙「京太郎」 京太郎「なんですか?」 理沙「好きになってきた?」 京太郎「……そうかもしれません」ギュー 理沙「可愛い」 京太郎「あの、可愛いは止めて貰えません?」 理沙「? 褒め言葉!」 京太郎(わっかんねー) 理沙「敬語!」 京太郎「あ、気になりますか?」 理沙「」コクリ 京太郎「でも、年上にタメ口はちょっと……」 理沙「」プンスコ! 京太郎「流石に躊躇ってしまいます」 理沙「…………!敬語禁止!」 京太郎「えーー!!」 理沙「出来る」ナデナデ 京太郎「理沙さんが年下扱いしてくんじゃん……」ボソボソ 理沙「がんばれ、がんばれ」 京太郎「……わかりま、わかった」ハァ 理沙「いい子いい子」ナデナデ 京太郎「……」ムー 京太郎「理沙さん」 理沙「」ジトー 京太郎「いや、流石にさん付けは許して」 理沙「わかった」 京太郎「その、こういうの聞くのあれだけど……やっぱりまだ痛いもん?」 理沙「……少し」 京太郎「…………」 理沙「でも」 京太郎「?」 理沙「京太郎との証拠」 理沙「平気」 京太郎「理沙さん!」パァァ 理沙「予約」 京太郎「予約?」 理沙「京太郎と付き合うこと」 京太郎(そういや付き合ってなかったな!いや、まぁあんなもん建前だけどさ) 理沙「……プロ辞めれば「それは駄目」……」 京太郎「だって理沙さんはそれを望んでない。違う?」 理沙「……」 京太郎「麻雀が好きなの知ってるから。ずっと見てたから」 京太郎「俺の存在が理沙さんから麻雀を奪うなら、俺が理沙さんの前から消える」 理沙「嫌!」 京太郎「わかってる。それもちゃんと伝わってるから。麻雀も俺も大事」 理沙「……」コクリ 京太郎「俺理沙さんのこと大分わかっちゃってるからな」ヘヘヘ 京太郎「大丈夫。俺こうやってるの好きだから。実は甘えん坊だったみたいだ」ハハハ 理沙「……知ってる」ギュウ 京太郎「じゃあこれは?俺鍛えてるから女の人ぐらいの拘束なら簡単に振りほどけるの」 理沙「知ってる」 京太郎「それじゃあコーヒーの入れ方習い始めたのって誰かに飲んで欲しいからだってことは?」 理沙「しっ、てる」 京太郎「知ってたかー。あとは……そうだ。結構我慢強い!正確には3年弱ぐらい!」 理沙「……! ……今、知った」ポロポロ 京太郎「俺の新たな一面知られちゃったか」 京太郎「やっぱ恋人になる前に色々知らなきゃ後々やばいからな」 京太郎「頑張って理沙さん!俺はもう理沙さんマスターですから大丈夫だけどな」フンス 理沙「……汗の匂い好き」グスッ 京太郎「え、まじで」 理沙「まだまだ」クスクス 京太郎「まだまだだった」アハハ 京太郎「そろそろ寝よう」ンー 理沙「まだ!」 京太郎「明日でもいいんじゃ?」 理沙「……わかった」 京太郎(これじゃどっちが年上かわかんねーな) 理沙「おやすみ」 京太郎「おやすみ」 パチ 理沙「…………」 京太郎「…………」 理沙「寝た?」 京太郎「寝た」 理沙「起きてる!」 京太郎「まぁそんなすぐには寝れない」 理沙「ねんねんころり?」ナデナデ 京太郎「子供扱いかよ!」 理沙「悪くない!」 京太郎「そんなんじゃ寝ないって」ハハ 京太郎「zzz」 理沙「……可愛い」 理沙「おやすみ」ギュ 京太郎「zzz……zzz……」 ユサユサ ユサユサ 京太郎「んん……」パチ 理沙「おはよ」 京太郎「理沙さん、おはようございます」フアァ~ 理沙「朝ご飯」 京太郎「ん……ぁりがとうございます」ギュ 理沙「食べる」ナデナデ 京太郎「ん~……ふぁい」 理沙「行こう」 京太郎「ん…………あ、す、すみませんっ!」パッ 理沙「敬語」 京太郎「……ご、ごめん?」 理沙「」ニコ 京太郎「おぉ、出汁巻きと味噌汁」 理沙「……昨日」 京太郎「あ、もしかして昨日出汁巻き美味しいって言ったから作ってくれたのか」 理沙「……」コクリ 京太郎「理沙さんありがとう!」 理沙「」テレテレ 京太郎「いっただきまーす」 京太郎「あ、明太子入ってる!これはご飯が進む」ガツガツ 理沙「明太子料理」 京太郎「昨日あげてなかったですね」 理沙「試してみた」 京太郎「ばっちり!」グッ 京太郎「理沙さん料理上手いよな」 理沙「勉強中!」 京太郎「成果出てる。こんなに美味しいし」 理沙「~~~」ボソボソ 京太郎「え?ごめん、聞こえなかったんだけど」 理沙「……お嫁さん。 なれる?」 京太郎「……理沙さん」 理沙「?」 京太郎「反則でしょ、その可愛さは」 理沙「??」 京太郎「はい、コーヒー」 理沙「ありがと」 京太郎「うん、美味しく入れられてるけど、やっぱりマスターには叶わないんだよなぁ」 理沙「経験!」 京太郎「だよなー」 京太郎「ま、こうやって理沙さんとのんびり美味しく飲めたらいいや」 理沙「……ファン一号!」 京太郎「俺のコーヒーの?」 理沙「そう」 京太郎「……定員は一人だな」 理沙「唯一!」 京太郎「そうそう。唯一のファンにはしっかりサービスしないとだな」ギュ 理沙「……ん」チュ 京太郎「んっ……キスをお望みだったか」 京太郎「ずっとこうしてるのもあれだな。何かない?」 理沙「…………!映画!」 京太郎「お、いいね。でも理沙さん全部見てるんじゃないの?」 理沙「見てないのある」 京太郎「んじゃそん中から選ぼう」 理沙「ん」 理沙「こんだけ」 京太郎「どれどれ……ホラーに恋愛物にアニメ。結構幅広いな」 京太郎(ていうかホラー駄目なのに持ってんだな。映画とかの映像で見る分には大丈夫なのかな?) 京太郎「この恋愛物って面白いのかな?」 理沙「それ?」 京太郎「うん。まだまだ時間はあるし他のも見たければ見れるからな」 京太郎「やっぱり俺の股の間に座るんだな」 理沙「逆になる?」 京太郎「いや、逆になったら見えないだろ」 理沙「……膝枕!」 京太郎「…………」 理沙「悪くない」 京太郎「俺の心の中読まないで。ほら、早くつけてください」 理沙「ん」ポチ 京太郎「……お、雰囲気は良さそうですね」 理沙「…………」 女優『あぁぁん!そこぉ プチ 京太郎(び、びびった!いきなりベッドシーンかよ!思わず停止ボタン押しちまったよ) 理沙「」モジモジ 京太郎「……別の見よう」 理沙「別に「良くない!俺が耐えられない!」そっちも、いい」 京太郎「いやいやいや、そんな昨日もして今日もしてとかそんなの……だ、駄目だろ」プイ 理沙「……」チュ 理沙「これで我慢」 京太郎「……もっかいいい?」 理沙「ん」チュ 京太郎「こっちのアニメ見よう。有名所だし外れないはず」 理沙「そうする」 京太郎「」 ───────── ────── ─── 理沙「良かった!」プンスコ 京太郎「安心して見れるよな」 京太郎「ふぁぁ~~~」 理沙「眠い?」 京太郎「映画見ると少し眠くなる」ゴシゴシ 理沙「」ポンポン 京太郎「……ご飯食べてからにしよう。少し眠いけどお腹も減ったしな」 理沙「わかった」 理沙「これ切って」 京太郎「ん」トントントン 理沙「違う、こう」トントントン 京太郎「おぉ。 こうか?」トントントン 理沙「そう」 京太郎「なるほど」 京太郎(なんかこれ、新婚みたいだな) 理沙「……新婚」ボソ 京太郎「え?」 理沙「なんでもない」プイ 京太郎「ドリアとサラダ、おしゃれですね」 理沙「フランスパンもある」 京太郎「足りなかったら貰うよ」 理沙「焼いとく」 京太郎「足りないこと前提?」 理沙「足りる?」 京太郎「……お願い」 理沙「ん」 理沙「……嬉しそう」 京太郎「まぁ……わかってもらえてる感じがすごくして……そ、そんなことより早く食べないとさめちゃうな!」アセアセ 理沙「食べよう」ニコ 京太郎「ご馳走様。結局フランスパンもいっぱい食べちゃったよ」 理沙「良い食べっぷり」 京太郎「神様と理沙様に感謝です」スリスリ 理沙「手伝ってくれた」 京太郎「それでもほとんど理沙さんだからな」 理沙「」テレテレ 京太郎「一生ここにいたい気分だ」 理沙「いい」 京太郎「……いや、やっぱ駄目です!我慢我慢!」 理沙「」ムー 理沙「」オイデオイデ 京太郎(そういや食べてから膝枕してくれるって流れだったな。もう眠くないけど) 京太郎(でも……気持ち良さそうだもんな……) 京太郎「お、お邪魔します」ポフ 理沙「」ナデナデ 京太郎「理沙さんってこういうスキンシップ好きだよな」 理沙「……口下手」 京太郎「でも前より喋ってると思うけど」 理沙「京太郎の前」 京太郎「あー……そういうことか」 理沙「あと……」 京太郎「何?」 理沙「可愛いから」 京太郎「……理沙さんの中で可愛いってどれくらいの褒め言葉なんだ?」 理沙「一番!」 京太郎(そうなのか……あんまり良くないけど、一番ってのは悪くないかも)ニヤニヤ 理沙「ふぁぁ……」 京太郎「理沙さんも眠そう」 理沙「大丈夫!」 京太郎「ベッドに行きますか?」 理沙「…………」コクリ 京太郎「んじゃ」ガバ 京太郎「んー……短い距離ですけど」ヨイショ 理沙「!?」 京太郎(お姫様抱っこって簡単に出来るんだな) 理沙「」カァァァ 京太郎「ほい到着。どうでしたか?」 理沙「……っ!」ギューーー 京太郎「むぐぐぐ!!」 京太郎「ぷは!!照れ隠しで抱きしめるの禁止っ!」ゼーゼー 理沙「」プイ 理沙「」コロン 京太郎(なんかベッドに転がった姿ってそそる) 理沙「早く」 京太郎「はいはい」コロン 京太郎「布団は被らなくてもいいだろ」 理沙「お腹だけ」ファサ 京太郎「ありがと。……向き合ってるのは駄目だな。キスしたくなる」 理沙「……ん」チュ チュル…チュ…ペチャ… 京太郎「はっ……寝る目的で来たのに」 理沙「寝てもいい」ナデナデ 京太郎「……抱きしめて貰うのは……」ボソボソ 理沙「」ギュー 京太郎「……安心する…………」 ───────── ────── ─── 京太郎「zzz……んん……」パチ 京太郎(いつの間にか寝てた……) 理沙「すー……すー……」 京太郎(まだ寝てる。年上とは思えない、あどけない寝顔だな……) 京太郎(俺は……理沙さんを支えたい……) 京太郎(まだまだ先のことだけど、高校を卒業して理沙さんと一緒になった時、どうするか) 京太郎(やっぱり安定してて、なるべく早く帰れるような職業……) 京太郎(うん、とりあえずこの路線で頑張ろう) 京太郎(待っててな、理沙さん) 理沙「すー……すー……」 京太郎「それじゃ帰るよ」 理沙「また」 京太郎「もちろん!理沙さんがOKならいつでも来るぜ!」 理沙「」ニコ 京太郎「理沙さん、俺頑張るから!」 理沙「?」 京太郎「それじゃ!」 バタン 理沙「……変な京太郎」 プルルルルル 京太郎「ん?みさきさんから?」 京太郎「もしもし」 みさき『あ、今から行くから』 プツッ プー プー 京太郎「え? え?」 京太郎「なんだ今の? 掛けなおして聞いてみるか」 プルルルルル ガチャ みさき『もしもし』 京太郎「もしもし。今の何?」 みさき『何って……そのままの意味だけど?』 みさき『とりあえず自分の部屋で大人しく待ってて』 プツッ プー プー 京太郎「……なんなんだいったい」 ピンポーン ガチャ みさき「入るねー」 京太郎「もう入ってるじゃん」 みさき「細かいこと気にしないの」 京太郎「それで、突然なんで来たんだ?」 みさき「その前に……私に言ってないことあるよね?」 京太郎「んー?………………あ」 みさき「わかったでしょ」 京太郎「えっと……はい」 京太郎「理沙さんと付き合ってます」 みさき「それで……これを見て」 京太郎「ん?」 理沙 >言っとく みさき >どうしたの? 理沙 >京太郎と付き合ってる みさき >そっか みさき >いいと思うよ 理沙 >それから みさき >まだ何かあるの? ・ ・ ・ 【ここから先、過激な女子トークの為カット】 京太郎「…………」 みさき「何か言うことは?」 京太郎「……ありません」 京太郎(ある程度言うかもとは思ってたけどえっちしたことまで言ってるとは……) みさき「これから先のことはちゃんと考えてる?」 京太郎「正直考え始めたところで、まだまだ甘い……と思う」 みさき「それは当たり前。しっかり正しい意見持ってるなんて言ったら怒ってたよ」 京太郎「それでも」 京太郎「それでも理沙さんと一緒にいたい」 みさき「……そう」 みさき「京太郎君……ごめんね」 京太郎「……?」 みさき「実は最初から理沙のいい相手になるかもって思って引き合わせたの」 京太郎「……まじ?」 みさき「うん。まさかここまでやらかすとは思ってなかったけど」 京太郎「すみませんでした」フカブカ みさき「怒ってないから。まぁ京太郎君に覚悟が無さそうだったら怒ってたけど」 京太郎「ははは……」 みさき「理沙の口下手って身内だと大分ましなのはわかってるよね?」 京太郎「もちろん」 みさき「それでそういう人って女の人ばっかりだったの」 京太郎(健夜さんとかはやりさんとかか) みさき「だから男の人で身内……というか心を許せる人が出来たら少しはましになるんじゃないかなって」 京太郎「なるほど……でもなんで俺?」 みさき「理沙って男の人って感じの人とか年上が苦手みたいだったから。年下で見るからに怖く無さそうなのって京太郎君しかいなくって」 京太郎「俺かなりがたいもいいし怖いと思うんだけど……」 みさき「京太郎君はなんというか……オーラが犬っぽいから」 京太郎「それ理沙さんにも言われた」ズーン みさき「じゃあ私の目に狂いはなかったってことだよ」 京太郎「少し複雑だ」 みさき「おじさんとおばさんには言うの?」 京太郎「言わないつもりだけど、追求されたら普通に言う。こういうのって変に隠したらこじれそうだから」 みさき「うん、それでいいと思う。周りには言っちゃだめ」 京太郎「わかってる。それは理沙さんとの共通認識だから。みさきさんに言ったのは隠し事したくなかったからだと思う」 みさき「……なんでもわかってるんだね」ボソ 京太郎「ん?何か言った?」 みさき「なんでもない」 京太郎「そういや一つ相談したいなって思ったことがあるんだけど」 みさき「何?」 京太郎「安定した職業って何がある?ちゃんと時間になったら帰れるとか」 みさき「うーん……地方公務員とか?市役所とかだったら部署によるらしいけどだいたい17時に帰っていいらしいし有給もとれるみたい」 京太郎「おお、いいな」 みさき「試験はあるみたいだけど、今から準備しっかりするなら問題無いと思うよ」 京太郎「まぁそれぐらいならって感じかな」 みさき「……京太郎君」 京太郎「何?」 みさき「理沙をちゃんと幸せにしてあげてね」 京太郎「もちろん!」 みさき「あと調子に乗らないこと。気抜くとすぐ調子乗るから」 京太郎「なんも言えねぇ……」 みさき「それさえ気を付けてればいいよ。京太郎君自体はいい物件なんだから」ナデナデ 京太郎「年下扱い止めて」 みさき「へぇー、理沙はナデナデ喜んでたって書いてたのになー」 京太郎「理沙さーーーーーん!!!!」 京太郎「それじゃ頑張ってくる。まぁ予選突破は無理だと思うけど」ハハハ 理沙「強くなった」 京太郎「理沙さんに教えて貰ったからな」 京太郎「でも流石に麻雀初めて2ヶ月だからなー。爪あとぐらいは残すつもり」 理沙「がんば!」 京太郎「もち!」 理沙「……」 チュ 理沙「いってら」 京太郎「いってきます!」 ───────── ────── ─── 17時30分 市役所から15分ほど歩いたところにある一軒家。 妻の実家からも近く、自分の勤め先である市役所からも近いということで選んだ家。 この家に住めるのも妻のおかげだ。 京太郎「ただいまー」 理沙「おかえり」 玄関の扉を開けてただいまと言うと妻である理沙が奥からトタトタと駆け寄ってくる。 鞄を置く暇も与えてくれず、彼女は抱きつきながら口付けをしてきた。 普段は年上だとお姉さん風を吹かせるのに、こういう時は甘えん坊だ。 まぁ、そういうところも好きなのだが――― 京太郎「ん……玄関まで迎えに来なくていいのに」 理沙「妻の務め!」 京太郎「いやでも「務め!」……」 こういう時は何を言っても突っ張るからこちらから引くしかない。 ――― 一つだけ手があったか 京太郎「……相変わらず強情だな。そんな悪い奥さんにはキスの刑だ!」 冗談めかした言い方で抱き寄せ、何回も軽いキスを行う。 罰だと言っているのに心地よかったのかトロンとした顔になり、むしろ自分から舌を絡めてきた。 負けじと舌を入れ、絡める。 五分か十分か、はっとここが玄関だということを思い出した。 いけないいけない。 理沙さんは身重の身なのだ。早く部屋に戻さなければ。 理沙「ん……ぷは」 京太郎「さ、部屋に戻ろう」 こくりと頷くのを確認すると二人でリビングへと向かう。 いや、三人でだ。 京太郎「ごはんの準備するか」 理沙「手伝う!」 最初のうちは全部自分でやって理沙さんには負担をかけたくなかったのだが、妊婦自身がやりたいというのならやらせてあげたほうがいいと医 者に言われた。 それからは理沙さんが無理だけはしないように見ながら色んな家事を一緒にやっている。 京太郎「じゃぁドレッシング作るつもりだったしそれをお願い」 理沙「レモン?」 京太郎「そうそう。トマト缶は……」 理沙「ん」 京太郎「ありがとう。はい、ボウル」 理沙「ありがと」 特にメニューを言ったりしたわけではないが、相手の望むものをお互いに渡していく。 料理に限らずなんとなくわかるのだ。今何をして欲しいのか、どうしたいのかが。 以心伝心、そう言うのが相応しいのかもしれない。 口下手な理沙さん相手だからこそ、よりそういう感覚が養われたのだ。 理沙さんも口下手だからこそ、より相手のことを見て感じ取ろうとしたから相手の気持ちがよくわかる。 でもそれ以上に、お互いに相手のことが大好きだから、心を読んでいるかのように汲み取れているのだと思う。 京太郎「具は何にしようかな……」 妊娠中に良いとされている食べ物を思い出しながらソースの具を決める。 野菜室を開けると目に入るのはキャベツ、レタス、人参、ピーマン、ほうれん草、菊菜。 ほうれん草か……たしかベーコンが余ってたはず。 ほうれん草とベーコンのトマトパスタ+サラダ。いいんじゃなかろうか。 京太郎「そういやみさきさん達こっち来るの今週だっけ?」 晩御飯を食べ終わり、ふと来客の予定を思い出し、それを口にする。 近々健夜さん達プロ雀士仲間とみさきさん達女子アナがまとめてうちに来るのだ。 いつもはこんなに固まってこないのだが今回は偶々みんなの休みが被ったみたいだ。 理沙「土日!」 京太郎「今回は人数多いよな。布団足りてるっけ?」 理沙「大丈夫」 理沙さんは結婚をきっかけに前線を退き大分へと越してきた。 だけども健夜さんやみさきさんといった交友関係はまだまだ強く、遠路はるばる訪ねてきてくれるのだ。もちろん理沙さんが妊娠する前は行っ たりもした。 いつもは朝まで麻雀をうったりもするのだが、今理沙さんは妊娠中なので絶対に無理はさせない。グズるだろうが。 京太郎「……賑やかになりそうだな」 はぁ、とため息をつきつつも楽しみな自分がいる。 歳は離れているし性別も違うけど、自分にとってもあの人達は気が置けない間柄なのだ。 理沙さんもそれをわかっているのかにっこりと微笑む。 理沙「京太郎!」 頬を膨らませて俺に訴えかける。 理沙さんも楽しみを隠せないようだ。 京太郎「わかってる。土曜の夜はパーティーだな」 家で豪勢に作るのもいいし、最寄の山にあるキャンプ場に赴きバーベキューするのもいいだろう。 やはり人数が集まるとより楽しくなる。 ―――あぁ、なんて充実した日々なんだ ───────── ────── ─── 「―――きょ――ろう―――京太郎!」 ふと呼ばれた声に気付くと理沙さんがじっとこちらを見ていた。 そうだ、ここはインハイの会場の裏手にあるベンチだ。 理沙さんの休憩中で、二人でアイスを食べていたのだ。 ふと手元に目をやると中身の無くなったチューブ型アイスを握り締めていた。 ―――なぜだろう? 今、目を開けて理沙さんと話していたはずなのに、ふと夢を見ていた。 大きくなった自分と妊娠中の理沙さんとの生活。 甘い、ひと時を。 遠くに目をやると景色を歪んでいるのがわかる。 もしかして俺に夢を見せたのはこの陽炎なのか? なんて。 理沙「大丈夫?」 少し心配そうに俺を見つめる。 もしかして予選で負けたことを気にしていると思っているのだろうか? そんなことはない。むしろ大健闘だ。 予選の結果は9位。二ヶ月でこれなんだ、上出来どころか天才なんじゃなかろうか。 ……少しはここに雀士として来たかったという思いもある。 初めて二ヶ月ちょっとだったからと言い訳をして悔しい気持ちを押さえ込んだ。 来年、来年にはここに来よう。 そうだ、来年もあるんだ。 京太郎「大丈夫。それよりそろそろ……」 理沙「……ん。また後で」 理沙さんはそう言うとスッと立ち上がる。 そしてちらりちらりと振り返りながら会場の中へと戻っていった。 ほんとに可愛い人だ。 年上で可愛い一面もあって、支えてくれて、支えたい人。 この数ヶ月だけで、だけども今までで一番濃い時間をくれた。 これから先も濃密に、時間をかけてより深く繋がっていきたいと思う。 卒業までにはまだまだ時間があるのだから。 空は快晴。 何も邪魔をするものはない、綺麗な空だ。 カン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6431.html
【冬休み7日目】 京太郎「ん……」パチッ 京太郎「……そっか、俺の部屋か」 京太郎「……まだ寝よ」 朝 京太郎「うぐぅ……眠い……」 京太郎「けど流石に二度寝して昼間とかはダメ人間みたいで嫌なんだよな……」 京太郎「何か読んで暇をつぶそう」 京太郎「この前買った良子さんの本にするか」ペラペラ 京太郎「表紙の良子さん綺麗だなぁ」ポケー 京太郎「こういうのは前書きから読むのがいいんだよな」 京太郎「えーっと、なになに?」 『現代……ディーズデイズ、君たちヤングなガールやボーイたちのパワーが私たち全体への――――――』 京太郎「何これ、前書きどんだけ続いてんの」ペラペラ 京太郎「しかも良子さんらしく横文字ばっかだし……」 京太郎「……とりあえず読み続けよう」 ―― 一時間後 京太郎「ようわからんかった……」チーン 京太郎「なんで注釈つけなきゃわかんないような英語使うんだよ……」 京太郎「今日はここまでにしておこう」 京太郎「さーて次の本は……」 ´  ̄ ̄ ` / \ / ヽ / / / | | ヽ i i { イ A A A l | l| | X{ | v八 // \ト| l| '\ // \ト、{丐ミ、\/ ィテ丐 l|/¨\\ 〃 | ハ弋ソ 弋rソ1 l! \ヽ /' | 小 ' ! 八 ヽj 表紙「」ジーッ | j 丶、 ぃ . イ / 从/ / >-<´ト、j_/\ 京太郎「……」 ´  ̄ ̄ ` / \ / ヽ / / / | | ヽ i i { イ A A A l | l| | X{ | v八 // \ト| l| '\ // \ト、{丐ミ、\/ ィテ丐 l|/¨\\ 〃 | ハ弋ソ 弋rソ1 l! \ヽ /' | 小 ' ! 八 ヽj 表紙「」ジーッ | j 丶、 ぃ . イ / 从/ / >-<´ト、j_/\ 京太郎「表紙に見られ続けてる気がするのは気のせいなのか?」 京太郎「なんかこえーよ……」 京太郎「続き、読んでみるか」 京太郎「前書きは読み終わったから、『Chapter.1-物真似とは』からだな」 京太郎「ふむふむ……」 『ミミング(注1)とは、インアザーワーズで言うと、トレースにニアーなミーニングである』 『そしてトレースとは―――――』 京太郎「あれ?これ前書きじゃね?」 京太郎「横文字の量もさらに増えてるし……」 京太郎「マジかあの人……さっぱりわかんないぞ」 昼 京太郎「字ばっかで疲れた……」 京太郎「やっぱ冬休みなのに勉強するのは間違ってるな、うんうん」 京太郎「暇なのは変わんないから……他の人のとこに遊びに行こう」 京太郎「」ブルッ 京太郎「ボロアパートだから寒いな、ここ」 京太郎「そういや霞さんとこに掘りごたつがあったよーな……」 京太郎「よし、行ってみよう」 ガララ 京太郎「霞さーん、いますかー?」 霞「あらいらっしゃい、どうしたの?」 京太郎「部屋の中あんまし暖かくないんでこっちで暖まろうかと」 霞「こっちもちょうど暇してたし、いいわよ」 京太郎「じゃあお邪魔しまーす」 霞「お茶入れてくるから、京太郎くんはあっちの部屋で待っていてね」 京太郎「はい!」 京太郎(ここで霞さんだけと一緒にいるなんてクラス発表の日以来か?) 京太郎(いつもはみんながいて麻雀打ってたり、郁乃さんが騒いでたりしたっけ) 京太郎(来年は俺と霞さんだけになるのかな……) 京太郎(他にも誰かいた気がするけど) 霞「お待たせ、はい」 京太郎「ありがとございます、では」ズズッ 霞「……」ズズッ 京霞「ぷはぁー」 京太郎「寒い時に飲む温かいものって凄いですよね、五臓六腑に染み渡るというか、食道の形がわかるような気がしますよ」 霞「そうねぇ、あ、お茶請けの濡れせんべいもあるわよ」 京太郎「じゃあそれもいただきます」ボリボリ 霞「……まったりするわね」 京太郎「ですねー」 京太郎「ポーカーでもしましょうか」 霞「ポカポカしてるからかしら?」 京太郎「…………」 霞「…………」 霞「ごめんなさい」 霞「でも、ポーカーって三人以上でやるものなのでしょう?」 京太郎「ディーラーとか無しで競うだけにしましょう」 霞「まあ暇つぶしにはなるでしょうね……そうだ、負けた方が昼ごはんを作るっていうのはどうかしら?」 京太郎「いいですね、見せてやりますよ、俺の家事スキル!」 霞「負けること前提なのね……」 京太郎「霞さんから先にどうぞ」 霞「じゃあ……これ、とこれ」 霞「次は京太郎くんね」 京太郎「……はい」 京太郎(霞さんはまだ初心者、役も覚えきっていないと見える) 京太郎(だが、なぜ……) 霞「あら?まだ決めないのかしら」ニコニコ 京太郎(あんなに悠然としていられるんだ……?) 京太郎(まさか初心者でも知っている名物役、ロイヤルストレートフラッシュを揃えたのか?) 京太郎(……いや、これはハッタリ!) 京太郎(そうだ、いくらなんでもそんな強運は滅多にない!) 京太郎(ここは三枚交換で勝負をかける!) 京太郎「フルハウス!」 霞「ツーペア……負けちゃったわね」 京太郎「ウヒョヒョヒョー!俺の勝っちだー」 霞「じゃあご飯作って来るわね」 京太郎「あ、流しちゃうんすね」 トントン 京太郎(炬燵の中で包丁がまな板を打つ音が聞こえる……) 京太郎(暇だ……) 京太郎(霞さん、料理作るときは割烹着だったよな) 京太郎(ピンクのフリフリ付エプロンとか持ってそうだけど……) 京太郎(何かイタズラしてみるか?) 京太郎(あ~右手から炎でないかな~) 京太郎(夏とか暑そうだからいいや~) 京太郎(…………) 京太郎(暇だ) 京太郎(眠い……) 霞「お待たせー……あら?」 京太郎「くかー……」 霞「待たせすぎちゃったかしら?」 霞「風邪引くわよー」 京太郎「くぉー……」 霞「起きなさそうね……こうなったら……」 霞「この鍋焼きうどんで京太郎くんを起こしちゃいましょう!」 霞「前に寝起きドッキリでびっくりしたから仕返しよ」 霞「……だけど、流石に熱いわよね」スッ 霞「少し冷ませば大丈夫よね?」 霞「ふぅーっ、ふぅーっ」 霞「このくらいでいいわね、どのくらい驚いてくれるかしら?」ワクワク 京太郎(気が付いたら霞さんが何やら企てている、直接じゃなくて良かったものの……) 霞「えいっ!」ピトッ 京太郎(案の定熱くない……) 京太郎(えぇぇ、何これどうしよう) 京太郎(どう反応したものか……) 京太郎(薄目を開けると目の前には霞さんの指があるわけで) 京太郎(うどんよりも白くて、綺麗な指なわけで)グー 京太郎(意趣返しだ)パクッ 霞「あっ……もう、何してるのかしらこの子は」ツンツン 京太郎(何だろう、霞さんの声が親戚の優しいおばさんのそれにしか聞こえないや) 京太郎(おいしかったし、もういいや) 霞「早く起きないとうどん冷めちゃうわよー?」ツンツン 京太郎「あ……どうも」ムニッ 霞「……お、おはよう」 京太郎「鍋焼きうどんですか、霞さんらしいですね」 霞「またおばさんっぽいって言うつもりなのかしら?」ジトッ 京太郎「いえいえ、家庭的だなー、割烹着似合うなー、と」ズズッ 霞「それならいいけど……」 京太郎「おっ!おいしいですよ、これ!」 京太郎「ちょーおいしいっすよ!」 霞「そ、そう?初めて作ってみたのだけど」 京太郎「今度は霞さんが作った朝ごはんとかも食べてみたいです!」 霞「ええっ!?」 霞「そ、それって毎日味噌汁作ってくれとかそういう……」 京太郎(あっれー?どこで勘違いしちゃったんだろこの人?) 夕 京太郎「今月は金銭的余裕もあるし、たまには外で食べるか」 京太郎「適当にぶらついて探そう」 京太郎(松屋の主な長所は味噌汁が無料ということと、食券制ということの二点だ) 京太郎(食券制であることにより、す○家に見られる聞き間違いなどのトラブルが少ない) 京太郎(ネギたま牛丼とキムチを頼んだら、キムチ牛丼とキムチが出てきたのは良い思い出だ、整合性考えようぜ) 京太郎(味噌汁無料というのは他のとこと比べてお得感があってなんか良い) 店員「旨辛ネギたま牛めしですねー」 京太郎(というわけで松屋に来てみたのだが……) 竜華「な、なんで京くんがここにおるんや」ワナワナ 京太郎(わなわなしてる人がいた) 京太郎「奇遇ですね、竜華さんもここで夕食ですか?」 竜華「お、お母さんもお父さんもおらんし、せっかくやから食べてみたいと思って来ただけなんやからな!」 竜華「牛丼が好きとか、そういうわけやないんやからな!」カァァ 京太郎「前後で矛盾してますよ、落ち着いてください」 竜華「はぁーっ、はぁーっ」 竜華「京くんはよく来るん?」 京太郎「俺ですか?たまーにですね」 竜華「そっか……ええなぁ」 京太郎「え?」 竜華「あっ!ちゃうから!いつも一人で自由やな、って思うとっただけやから!」 京太郎「いつも一人……」ズーン 竜華「ああ!落ち込んでもうた!」 京太郎「竜華さんもこんな店に来るんですね、意外です」 竜華「変、やろか?」 竜華「千里山の麻雀部部長がこんなところで夕食って……」 竜華「女の子っぽくないと思う?」 竜華「京くんは嫌やろ?」 京太郎「嫌とか訊かれましても……」 京太郎「好きなものは好きっていうべきですよ」 京太郎「俺は牛丼好きな竜華さんだっていいと思います、変でも、嫌でもないです」 京太郎「だいたい、そっちにはセーラさんがいるんですから一緒に行けばいいじゃないっすか」 竜華「セーラはああ見えてファミレスでパフェ頼むかどうかで10分悩むくらいやで」 京太郎「案外行かなさそうですね……」 竜華「どうすればええんやー!」ウェェン! 京太郎「じゃあ、俺と一緒に行きましょう!」 京太郎「いつでも呼んでくれれば飛んでいきますよ!」 京太郎「まあ、どうせ一人ぼっちですし……」 竜華「そっか、ほなそんときは頼むな!」 京太郎「はい、それじゃあ食べましょうか」 京竜「「いただきまーす!」」 夜 京太郎「読書に始まり、読書に終わる」 京太郎「嗚呼、なんという学生的な日々よ」 京太郎「さて、何を読むか」 京太郎「朝はよくわかんなかったけど、今度こそは十二分に噛み砕いて理解してやる!」 京太郎「ここから……」ペラッ 京太郎「良子さんのプロマイド、こんなのもあるのか……」 京太郎「ボタンを外して少しはだけさせたブラウスを着た良子さん……」 京太郎「この良子さんが俺に教えてくれていると思えば……!」キィィィン! 京太郎「妄想しすぎて集中できなかった……」 京太郎「心なしか使われてる英語が簡単になってる気がしたし、プロマイドって偉大」 京太郎「でもこのプロマイドエロすぎないか?」 京太郎「こういうの目当てで買う人もいるんだよな……」 京太郎「良子さんにストーカーとかいるのか?」 京太郎「なんか心配になって来た……」 京太郎「続きを読み進めよう!」 京太郎「今のモチベーションなら今度こそ理解できるはずだ!」ペラペラペラ 京太郎「やっぱりもうないよなぁ、プロマイド」 京太郎「ふんふむ」 京太郎「えーっと、つまり本の内容を総合すると……」 物真似、トレースにおいて最も重要なのはイメージである その人の打ち筋を見て、思考をイメージ、理解しようとする 第二にそのイメージを投影すること その人だったらこの場面でどうするか、考えて実際に打ってみる 次第にその人の精神に身体が乗っ取られ、その人特有の運、オカルトチックな法則を手に入れることができる 京太郎「結局オカルトじゃねえか!」 京太郎「……打ち筋を見て思考を理解、ならできるかもしんねえけど……」 京太郎「MAOはリアルだからこっちで練習してみるか」 京太郎「プロのなら公式の牌譜があるし……」 京太郎「よし、やってみよう!」 チュンチュン 京太郎「ふぅ……こんなもんか」 京太郎「もう朝4時、ウソだろ……」 京太郎「早く寝よう」 【冬休み7日目】終 【冬休み8日目】 京太郎「結局あまり眠れなかった……」 京太郎「昨日はやたらと疲れたなぁ……」 朝 京太郎「気分転換にちょっと歩いてくるか」 京太郎「朝の公園は、冬の陽気にあいまっていい感じだ」 京太郎「」ブルッ 京太郎「さっさと帰ろう……」 憩「あ、京太郎くん?」 京太郎「……憩さん?」 憩「朝から散歩かぁ、偉いなぁ」 京太郎「偉い、ですか?」 憩「冬休みやっちゅうのに朝早く起きて散歩なんて偉いでぇ」 京太郎「それを言ったら憩さんも同類じゃないっすか?」 憩「あははっ、せやねー」 京太郎「……憩さんは麻雀の調子、どうですか?」 憩「二年生の子たちと頑張ってるで、大会が楽しみやね」 京太郎「当たることになっても、容赦はしませんよ?」 憩「ふふっ、それはこっちの台詞やで」 憩「……はぁー」 憩「ちょっと寒くなって来たなぁ」 京太郎「寒ささえなければ、冬は最高なんですけどね」 憩「晴ればっかりやしなぁ」 憩「けど、晴れてばっかで暑くないのは冬が寒いからって、バランスええよな」 京太郎「ですよねぇ」 憩「んーっ」ノビーッ 憩「はぁ……もうこんな時間かぁ」 憩「京太郎くん、この後予定とかあるん?」 京太郎「特にないですね、憩さんは?」 憩「ウチは勉強、息抜きに麻雀や」 京太郎「うわぁ、大変そうだ」 憩「楽しいと思えばそうでもないんやで?」 憩「図書館におるから、京太郎くんも暇やったら来てなーぁ」 京太郎「はい、気が向いたら!」 昼 京太郎「暇だー」ゴロゴロ 京太郎「あれ?いつも暇だったら暇が普通になって暇であることが暇でなくなるんじゃないか?」 京太郎「そうなったら暇って一体どうなるんだ?どんだけ暇になるんだ?」 京太郎「…………」 京太郎「そういや憩さんが図書館にいるっつってたな……」 京太郎「行ってみよう」 京太郎「どうも、憩さん」 憩「きゃっ!……なんや、京太郎くんかぁ」 京太郎「誘われたんで、来ちゃいました」 憩「集中しとったんやから、びっくりさせんといてなぁ」 京太郎「はい、気を付けますね」 憩「そんで、京太郎くんはどこ悩んでるんや?」 京太郎「えーっと……この辺りですかね?」 憩「せやから、ここはこーやって……」 京太郎(憩さんが隣で懇切丁寧に教えてくれてるけど、暖房が気持ち良くて、憩さんの声が耳に優しくて……) 京太郎(……あー…………やばい……)ガクッ 憩「こーすれば……ほら、完成やで」 京太郎「くこー……」Zzz 憩「京太郎くん?」 京太郎「…………」Zzz 憩「教え方悪かったんかな?……それやったら凹むなぁ」 憩「京太郎くーん?」 京太郎「…………」Zzz 憩(ちょうどペンもあるし、落書きしたろ) 憩(二人っきりの時間を無駄にした罰や)カキカキ 京太郎「くー……」Zzz 京太郎「んあ……」 憩「……」スラスラ 京太郎「あ……おはようございます」 憩「あ、やっと起きた……ブフッ」 京太郎「え!なんで吹き出してんですか!」 憩「だ、だって、ふふっ」 京太郎「何なんすかもー!」 ―――トイレ 京太郎「……」 京太郎「額に肉ってどんだけ幼稚なんだよ」 京太郎「しかも水性ペンってあたりも優しいよな……」 京太郎「これは何か仕返しをしないとな」 京太郎「これに見合うくらいの仕返しを……」 京太郎「憩さん♪」トントン 憩「何や?」プイッ プニッ 京太郎「ははっ、引っかかりましたね?」プニプニ 憩「懐かしいなぁ、それ」 京太郎「お返しですよ」 憩「あ、どうやった?ウチのいたずら、恥ずかしかったやろ?」ワクワク 京太郎(恥ずかしいというより可愛かった……ってのは無しだよな) 京太郎「もう、勘弁してくださいよ?」 憩「京太郎くんが寝るから悪いんやでー」 京太郎「そりゃあ確かにそうでしょうけど……」 憩「さ、もう少し頑張ろか」 京太郎「はい!今度こそは寝ませんよ!」 憩「あはは、頼もしいやら頼もしくないやらようわからんなぁ」 夜 京太郎「今日は散歩行って、朝飯食べて、昼飯食べて、憩さんと勉強して、晩飯食って風呂入ったのか」 京太郎「勉強したこと以外いつもと変わんないなぁ……」 京太郎「まあ一昨日とか合宿行ってたし、バランスが取れてるとは思えるな」 京太郎「寝る前に誰かにメールしよう、暇つぶしだ」 京太郎「暇そうな人……っと」 京太郎「……怜さんなら暇そうだな」 京太郎『今暇ですかー?』 京太郎「……よし」ピッ ヴーッ ヴーッ 怜『なんやいきなり、まあ暇やけど』 京太郎『やっぱりそうでしたか、予想どおりでした』ピッ 怜『京くんはうちが冬休みに何も予定無しの可哀想な子やと思ってんのか なんや傷つくなぁ』 京太郎『そういうつもりじゃなくてですね!暇な怜さんなら俺の暇つぶしにも付き合ってくれるんじゃないかな、と』ピッ 怜『はいはい、夜は暇な怜ちゃんですよー …こう言うといやらしいな』 京太郎『怜さんは冬休みの予定、何かあるんですか?』ピッ 怜『昨日はセーラと買い物行って、今日はりゅーかと服買いに行ってたで 明日は二日遊んだから一日中ダラダラして、明後日は一日ダラダラしたからもう一日ダラダラするんや 明々後日もダラダラするつもりやで』 京太郎『ダラダラばっかじゃないっすか』ピッ 怜『しゃあないやろ、去年までは休みになったら検査入院とかして友だちの誘い断ってばっかやったんやから この前やって「園城寺さん…は病院があるから駄目やろ?ごめんな」って言われたし…』 京太郎『なんかすみません』ピッ 怜『ええんやけど、りゅーかとセーラが両方とも旅行に行ったときは寂しかったなぁ 京くんの方はどうなん?』 京太郎『俺は去年までは咲とモモと遊んでたんですけど、確かに誰もいないときは寂しかったですね 最近は用事なんてないですよ』 怜『そーか、うちら暇人同士なんやなー』 京太郎「うっ、認めたくはないけどその通りだ……」 京太郎「どう返そうかな」 京太郎「待てよ?怜さんくらいの人だったら学年選抜に選ばれてるんじゃないか?」 京太郎「だったら一緒に麻雀とか良さそうだな」 京太郎『俺と一緒に麻雀の練習しましょう』ピッ 怜『それやったらいつかの千里山に来る権利を行使させてもらうわ うちはいつでもええけど、京くんはいつ来れるんや?』 京太郎「明日……かな?でも朝はゆっくりしたいから昼間くらいに……」 京太郎『えっと、明日の午後からなら大丈夫です』ピッ 怜『予想できたわ、昼まで寝てるつもりやろ?』 京太郎『怜さんじゃないんですからそんなことしませんよ(笑)』ピッ 怜『残念ながら、うちの休日は午前9時起きなんやで』 京太郎『俺の怜さんのイメージが……』ピッ 怜『うちはどんなイメージなんや、逆に気になるわ』 京太郎『そのうち教えてあげますよ、今日は明日に備えて寝ましょうか』ピッ 怜『せやな、楽しかったで、おやすみー』 京太郎『おやすみなさーい』ピッ 京太郎「さーてと、さっさと寝ますかね……」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「メール?誰からだ?」 智葉『須賀、起きているか?』 京太郎「辻垣内さん?」 ヴーッ 智葉『起きていないよな、こんな時間にすまなかった』 京太郎「何やら困っている雰囲気かな?とりあえず返そう」 京太郎『どうしたんですか?』ピッ 智葉『実はだな……』 智葉『監督が須賀成分が不足しているとうるさいんだ』 京太郎『須賀成分?』ピッ 智葉『監督曰く須賀の匂い、声、触感のいずれかを味わった時に得られる栄養のようなものらしい』 京太郎『何すかそれ…、俺にどうしろと言うんですか?』 智葉『ちょっと抱いてやって落ち着かせてやれないか?』 京太郎『距離的に無理があるじゃないですか』ピッ 京太郎(それに「抱く」って……) 智葉『冗談だ、5分後にそっちに電話をかけるから、下に書いてあるセリフを言ってくれればいい』 京太郎「えっと……「月が綺麗ですね、カントク」「毎朝俺に味噌汁を作ってください」「ずっと君を隣で見ていたい」」 京太郎「「ずっと離さないよ」「ねえ、ずっと一緒にいるって言いましたよね?」「貴女がいけないんです、俺の、俺の傍にいてくれなかったから……っ!」……?」 京太郎「なんかおかしくないかこれ?」 智葉『助かったよ、監督も満足している』 京太郎『お役にたてて良かったです。でも俺なんかの声で良かったんでしょうか?』ピッ 智葉『君の声は男らしくて快い気分になるんだ。今日は安眠できそうだよ』 京太郎「……あれ?」 京太郎『それはよかったです、他に何か用事はありますか?』ピッ 智葉『十分だ、おやすみ』 京太郎『おやすみなさい』ピッ 京太郎「今日は安眠できそうだ……って監督さんのことだよな?」 京太郎「……そうだよな?」 『ずっと離さないよ』 『ねえ、ずっと一緒にいるって言いましたよね?』 『貴女がいけないんです、俺の、俺の傍にいてくれなかったから……っ!』 『……ようやく、本当に貴女と一緒になれる』 『ずっと、ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとZUTTOォ!』 智葉「……ふふっ」 智葉「これでよく眠れる……」 「お、お嬢が笑顔で眠っていらっしゃる……」ザワザワ 「お前ら、絶対に邪魔すんじゃねえぞ」ザワザワ 「一体何を聞いてるんでしょうか……」ザワザワ 【冬休み8日目】終 【冬休み9日目】 京太郎「あと二日で交流戦か、オーダーは明日提出でいいんだよな」 京太郎「そこも考えつつ、今日は怜さんと麻雀だ!」 朝 京太郎「健康志向な俺は朝の散歩に行きましょうかね~」 京太郎「どうせやることないし……」 京太郎「クーリスマスが今年もやってくるー」 憩「京太郎くーん!」 京太郎「あっ、憩さーん!」 タッタッ 憩「京太郎くんは今日も散歩?」 京太郎「はい、憩さんもですか?」 憩「せやで、今日も会うなんて奇遇やねー」 京太郎「実を言うと、今日も憩さんに会えるんじゃないかな、と思ってここ通ったんですよ」 憩「ウチも同じやで、えへへ」 京太郎「ははっ、なんかお互い通じ合ってるって感じっすね」 憩「せやねー、以心伝心ってやつやろか?」 京太郎「それなら俺たち夫婦になれますねー」 憩「……へ?」 京太郎「……あー……」 京太郎「いや、そんな変な意味は無くて、ほんの冗談のつもりだったんです」 京太郎「……すみません」 憩「ええよ、気にしいひんさかい謝らんでも」 憩「京太郎くんと結婚っていうの、楽しそうやね」 憩「毎日笑顔で幸せにできそうや」 京太郎「じゃあ、俺たち結婚します?」 憩「……それができたらええんやけどな」 京太郎「え?」 憩「なんで……ウチは……」ウツムキ 京太郎(冗談なのになんでこんな暗い雰囲気になってんだ?地雷踏んじゃった?さっきまで笑い合ってたよな?) 憩「……ごめん、もうウチ帰るわ」ダッ 京太郎「えっ、憩さん!?」 京太郎「…………」 京太郎「何だったんだろう、あれ」 昼 京太郎「今日は他の人の部屋に遊びに行こう」 京太郎「誰か部屋にいるかなー?」 京太郎「……あれ?」 京太郎「何か忘れてるよーな……」ポクポク 京太郎「あっ!」チーン 京太郎「怜さんとの練習忘れてた!」 京太郎「やっべーよ何やってんだよ俺!」 京太郎「早くいかねえと!」 ――校門前 怜「はぁー」コシコシ 怜(京くん、まだやろか) 怜(このままやと凍え死にしそうや……)ブルブル 京太郎「おーい、怜さーん!」ブンブン 京太郎「はぁ、はぁ、すんません、遅れました」 京太郎「ひょっとして、待っててくれたんですか?」 怜「いや、偶然や、偶然」 怜「京くんのことなんか待ってへんもん」 京太郎「そんなに指赤くして何言ってんですか、怜さんは病弱なんですから無理しないでくださいよ」 怜「無理なんてしてへんわ、ほないくで」 ギュッ 怜「ちょっ、なんで手ぇ繋いどるんや」 京太郎「差し出がましいですけど、そんな手は放っておけないですから、せめて片手だけでも」 怜「……好きにすればええやろ」プイッ 京太郎「はい、それじゃあ行きましょうか」 怜「ほんで、何するん?」 京太郎「怜さんと特訓に決まってるじゃないっすか!」 怜「ふーん……そっか」 怜「特訓いうても京くんが強くなるとこもうないやん」 京太郎「ところがどっこい、最近本を読んで身に付けた業があるんすよ!」 怜「本読んだだけでわかるなんてえらい軽いな」 京太郎「まあまあそう言わずに」 京太郎「そういえば、怜さんはどうして麻雀を始めたんですか?」 怜「きっかけ?」 京太郎「はい」 怜「ん……確か小学生の頃に、隣のベッドで寝とったおじいちゃんに教えてもろたんや」 怜「そっからセーラと竜華に教えて、三麻してばっかやったわ」 京太郎「そうだったんすか」 怜「結局、後の二人の方が上手なってわたしは置いてけぼりなんやったんけどな」 怜「京くんの方はどうやったんや?」 京太郎「俺は照と咲の家に行ったときに教えてもらいましたね」 京太郎「最初はカモにされっぱなしでしたよ」 怜「そっかぁ、懐かしいなぁ」 怜「最初の時のまま、ずっと楽しく打ってたいわ」 京太郎「ずっと楽しく、ですか」 京太郎「どうやったらそんなことができるんでしょうか」 京太郎「どっかで俺たちは勝利に執着しちゃって、勝てないとつまんなくって麻雀を嫌になる」 京太郎「そういうの、俺は嫌なんですよね」 怜「……せやったら、京くんが楽しく打てばええんやないの?」 京太郎「俺だけでですか?」 怜「人のプレイスタイルってな、意外に伝わるものがあるねん」 怜「この人頑張ってるんやなーとか、この人麻雀好きやないんやなーとか」 怜「京くんだけでもそうやって打ってれば、きっと誰かが気づいてくれるはずや」 怜「多分、対局しとったらもっとわかりやすいはずやで」 怜「ほら、一遍笑ってみぃ」 京太郎「こうですか?」ニコッ 怜「うん、振り込むのも負けるのも全部麻雀なんやから、そのまま明るく笑ってれば、楽しいやろ?」 京太郎「なるほど、なんか掴めた気がします!」 京太郎「集中したから疲れました……」グダー 怜「わたしもー」グデー 怜「京くーん、何しよかー」ムニムニ 京太郎「俺に聞かないでくださいよー」ムニムニ 怜「やっぱり時間持て余すなー、あと京くんのほっぺやわらかいなー」ムニー 京太郎「怜さんの方こそ柔らかいじゃないっすかー」ムニー 怜「暇やなー」 怜「こほっ、こほっ」 京太郎「大丈夫ですか?」 怜「ただの咳やから大丈夫や」 京太郎「そっすか……!」ピコーン 京太郎「いかん、いかんよ園城寺くん」 怜「なんやいきなり」 京太郎「これは、あれだ、須賀病院の院長である私、須賀京太郎が診てあげよう」 怜「はぁ、ほなお願いします」 京太郎「お任せあれ!」 京太郎「で、症状は如何様に?」 怜「咳と鼻水とダルいですね」 京太郎「そうですか、じゃあまずは触診で」 怜「なんでその症状で触診するんや……」 京太郎「えっと、熱は無いみたいですね」ピトッ 怜(首筋か……それ触診言わんやろ) 京太郎「じゃあ次は口開けてくださいね」 怜「あー」 京太郎「さてと、次の人のカルテは……」 怜「あー……」プルプル 京太郎「眼鏡眼鏡……」 怜「……」イライラ 京太郎「あっ、今日はコンタクトだった!」 怜「ちゃんと見んかい!」 京太郎「やだなー、放置プレイなんてするわけないじゃないですかー」 京太郎「次は心臓の音とか聞いていきますねー」 怜「結局見てへんやないか!」ビシッ 京太郎「ほら、早く服めくってくださいよ」ニヤニヤ 怜(この医者腹立つなぁ、セクハラ根性丸出しやん、って、京くんやったわ) 京太郎「さあ早く!ハリー!ハリー!」 怜(面倒くさいけど、大阪のノリの良さも見せへんと……それに、京くんやったら、服の下やって……)カァァ 京太郎「ハリー!ハリーアァァ「シャラァァァァァップ!」!」 ゲシッ 京太郎「そげぶっ」 怜「あ、死んだ」 竜華「大丈夫やった、怜?」 怜「見とったんなら途中から止めてぇな」 竜華「そ、それはちょっと……」 竜華(服捲るかどうか迷って顔赤くしとった怜が見たくて助けへんかったんやで……) 竜華「で、この下衆はどないしよか」 怜「そこに座らせたまんまでええよ」 竜華「ん、わかったわ、よいしょ」 怜「ほな私寝るから~」グデー 京太郎「」ピクピクッ 竜華「怜、ちゃんと練習せなあかんで」 怜「わかってるから、竜華はセーラたちと打ってきぃ」 竜華「もう、後でこっち来るんやで」 怜「はーい」 怜「……はぁ」 怜「今日も疲れたなぁ」ムニッ 京太郎「」ピクピク 怜「誰のせいやと思ってるんやー?」ムニー 京太郎「ふご……」 怜「ふふっ」 怜「今日はこのまんまごろごろしてるだけでええわ……」 キーンコーンカーンコーン 怜「京くーん、部活終わったでー」 京太郎「んあ……はっ!俺は今まで何を!?」 怜「ずっとピクピクいうとったわ」 京太郎「……あれ?部員の皆さんは?」 怜「みんな帰ったで、もう後片付けも牌の掃除もしたで」 京太郎「じゃあ俺って凄く邪魔だったんじゃ……」 怜「うん、その通りやで」 京太郎「くっ、屈辱……っ!」 怜「残ってるの私らだけやさかい、はよ出よか」 京太郎「はーい、そうっすねー」 怜「鍵返してきたでー」 京太郎「はい、靴」 怜「おおきにー……んしょ」 京太郎「んじゃ、行きましょうか」 怜「ちょっと待ちぃ」ギュッ 怜「……うん、温かいな」 京太郎「えっ、いや……帰りもそうするんですか?」 怜「行きにしたんはどこの誰やったやろな~」 京太郎「そりゃそうっすけど……」 怜「ほな帰ろか」グイッ 京太郎「あーもう待ってくださいよー!」 怜「遅いでー男の子のくせに~」 怜(手だけやなくて顔も胸も熱いわ) 怜(これは新発見でええんやけど、京くんにこんな顔見せられへんやん)カァァ 京太郎「歩くの速いっすよー!」 夜 京太郎「俺には、明後日に負けられない戦いがあるんだ」 京太郎「今日の内に邪念を断っておこう」 京太郎「まずは……今朝会った憩さんにしようかな」 京太郎「シチュエーションは……そう、俺が入院して看護婦の憩さんが夜に俺の部屋を訪ねてきたとしよう」 京太郎「そして憩さんは俺にご奉仕を……」 ―――一時間後 京太郎「駄目だ、あの笑顔の罪悪感からか全然出ねえ……」 京太郎「憩さんは諦めよう、次は……」 京太郎「怜さんにしてみるか」 京太郎「シチュエーションは……今度は逆に医者になった俺を頼ってきた怜さんに、俺は座薬を注入しようとして……」 ―――一時間後 京太郎「……ふぅ」 京太郎「満足だ、実に満足だ」 京太郎「風呂入って寝よ」 【冬休み9日目】終 【冬休み10日目】 ※大会までの休日最終日 京太郎「明日だってえのにもう緊張するぜ」 京太郎「ハッスルのおかげで目覚めもいいし、朝から頑張るぜ!」 朝 京太郎「今日も千里山の様子を見に行こう」 京太郎「昨日も得られるものはあったからな」 京太郎「というわけで今日もよろしくです!」 浩子「ほーん、あっそ」 京太郎「何すかその素っ気ないリアクション!」 浩子「この寒い中迎えに行かされる身になってみぃ、ほんま邪魔やわ」 京太郎「」グサッ 京太郎「今日は対局をするぞ!」 京太郎「空いてる卓は……っと」 雅枝「おう、京太郎、ええ所に来たな」 竜華「ウチらと打とー!」 怜「勝たせへんで」メラメラ 京太郎「ふっ、上等です!俺は負けませんから!」 京太郎 22+200+55=277 竜華 76+140+25-30=211 雅枝 71+200+90+30=391 怜 62+124+45+15=246 雅枝「……」コォォォォオオオ 京太郎「何も、できなかった……」 怜「ま、監督が本気になればこんなもんやな」フフン 京太郎「-収支なのになんでそんな得意気なんですか」 怜「諦めはつけるもんなんやでー」 京太郎「また飄々と……竜華さんも何か言ってやってくださいよ」 竜華「…………」ズーン 京太郎(これが正常なリアクションだった!) 京太郎「竜華さん?大丈夫ですか?」 竜華「……うん」 怜「竜華ああ見えて真面目やから、練習とは言うても人一倍ショック受けとるんや」ヒソヒソ 京太郎「ああ見えてっていうか見たまんまじゃないっすか、どうするんすか」ヒソヒソ 怜「二人で何かして励ますくらいしかでけへんやろなぁ」ヒソヒソ 京太郎「それじゃあ……」ヒソヒソ 雅枝(何話しとるんやろ……) 竜華(おなかすいた……) 京太郎「あははっ!それ最高にスベらないっすよ!」 怜「せやろー流石やろー」 竜華「」グー 竜華「」カァァ 雅枝(何話しとるんやろ……) 竜華(あかん……あの二人がずっと話しとるから席から離れられへん) 竜華(泉が持ってきてくれたお茶菓子、食べたいなぁ)ソワソワ 京太郎「そうだ、俺お茶入れてきますね」 怜「行ってきー」 竜華(もう、なんで怜も一緒に行かないんや!) 京太郎「入れてきましたー」 怜竜雅「「「はやっ!」」」 京太郎「お茶菓子もあったんで、持ってきました、はい」 怜「おおきにー」 雅枝「すまんな」 竜華「……ありがと」 竜華(一個だけか……) 京太郎「あ……でも俺部外者だから食べちゃダメか」 京太郎「戻してくるのもアレなんで、竜華さん食べてください」 竜華「ええの……?」 京太郎「そのために取って来たので」 竜華「えっ」 京太郎「そうそう!そこで俺の友だちがですね!」 怜「いや、京くん友だちいないやん」 京太郎「一応いますから!」 竜華(ウチ、今京くんに気ぃ使われたんか……?) 怜「ほな私セーラんとこ行ってくるなー」 京太郎「はーい」 雅枝「私も抜けるわ」ガタッ 京太郎「はーい」 竜華「…………」モグモグ 京太郎「おいしいですか、お茶菓子」 竜華「うん……」モグモグ 京太郎「そっすか」 京太郎「……」 竜華「……」モグモグ 京太郎(この沈黙は竜華さんの行儀がいいから仕方ないんだ、俺に落ち度があるわけじゃない) 京太郎(……あんな腹の音出してたら誰でも気づくもんな) 京太郎(ひょっとして竜華さんが喋らないのは恥ずかしいから?) 京太郎(そうだとしたら嬉しい気がする……あくまで妄想だけど) 京太郎「竜華さんは大会の前の予定とかあるんですか?」 竜華「予定?」ゴックン 竜華「特にないけど、それがどうしたん?」 京太郎「いえ、最近怜さんが暇だ暇だ言ってるんで試合のない時間に一緒に出掛けたりとかすればどうかな、と」 竜華「へ?怜ならいつも遊び誘ったら」 怜『あー行けたら行くなー』 竜華「って」 京太郎(それいっつも来ないやつの常套句だろうが!) 京太郎「その割には本人寂しがってるみたいですけど」 竜華「せやったらウチら三人で出かけよか?」 京太郎「三人?竜華さんと怜さんと江口さんですか、いいんじゃないでしょうか」 竜華「ちゃうちゃう、ウチと怜と京くんや」 京太郎「えぇぇ……」 京太郎(試合前に女の子二人と出かける選手ってどうなんだ?) 京太郎(天国だからその話はぜひともお受けしたいけど……) 京太郎「是非行かせてください!」 竜華「うん、ええ返事やな」 竜華「試合は15時から4試合やから……いつまで遊ぼか」 京太郎「えっと、じゃあ……」 京太郎「じゃあ明日の朝だけ遊んで、昼間は各自自由ってことでいいんじゃないですか?」 竜華「せやね、それがええわ」 竜華「怜には後で伝えておくとして……あ、京くん連れてきたいことかおる?」 竜華「流石にセーラに悪い気がするから京くんもそんな子がおったら連れてきてな」 京太郎「考えておきますよ」 セーラ「竜華ぁー、こっちで打とー!」 竜華「わかったわー!」 竜華「ほなウチ行くわ、京くんもサボってへんでしっかり頑張ってな」 京太郎「はーい」 昼 京太郎(ここ最近、憩さんと朝から喋って、勉強も教えてもらった) 京太郎(だけど、あの人はあのアパートにはいない) 京太郎(……そういや、憩さんの部屋って入ったことあったっけ) ピンポーン 京太郎「須賀京太郎です!」 京太郎(憩さんを連れ戻して、憩さんの部屋に遊びに行こう) 『なんで……ウチは……』 京太郎(あんな表情はさせたくない) 「入りたまえ」 ギィィィィ 京太郎(憩さんには、笑っていてほしいんだ) 京太郎(……事情を知らないと何が何だかよくわかんないんだけどな) 京太郎(今日も憩さんのお父さんと話そう) 京太郎(前回来たときは仕事で話せなくて、その前は……) 『ここから先は私たち家族の話なんでね』 京太郎(って言ってたよな) 京太郎(今回こそはちゃんとその事情を聞かなきゃいけないんだ) 荒川父「よく来たね須賀君、この前もここに来てくれたらしいじゃないか」 荒川父「相手ができなくて残念だったよ」 京太郎「今日は予定が空いてたみたいでよかったです」 荒川父「明日が娘の最後の晴れ舞台だからね、今日から休日なんだ」 京太郎「最後?」 荒川父「立ち話も難だ、座りたまえ」 荒川父「今日はほうじ茶を入れてある、お茶請けのまんじゅうもおいしいから食べてみるといい」 荒川父「……さて、今日は何を話しに来たんだい?」 京太郎「憩さんのこと、あなたの言う「家族の話」について教えてください」 荒川父「家族の話……ああ、君はそんな言葉の節々まで覚えているのか」 荒川父「だが、それを知って君はどうする、君にはどうにもできない話なんだ」 京太郎「話を聞かずにそんな判断を下せるほど、俺は臆病じゃないんですよ」 荒川父「はっはっは、そうか、うむ、それでは話すとしよう」 荒川父「この荒川家が病院を持っているのは知っているね?」 京太郎「そして三箇牧高校の設立にも支援をしたってことまでは知っています」 荒川父「それは……ああ、石戸先生が話してくれたんだね」 荒川父「私の病院は大規模で、自分で言うのはどうかと思うが、地域の信頼も厚い」 荒川父「この病院をさらにいい病院へと成長させたい、と私は常々思っているんだが、その一環として、やはり若い力を取り入れたいと思っているんだ」 荒川父「若さというものは素晴らしい、将来があって、我々よりも大きな可能性を秘めている」 荒川父「だが、私は病気を患っていてね、そう長くは持たないんだ」 荒川父「だからまずは若い跡継ぎが欲しいと思ったんだ」 荒川父「新しい世代が新しい医療を育んでいく、いい響きだろう?」 荒川父「そこで、私は懇意にしてもらっている先生の息子と憩を婚約させることにしたんだ」 京太郎「婚約……!?」 荒川父「もちろん婿養子として彼を迎えるんだ、こちらがちゃんとしていなくては釣り合わないだろう」 京太郎「それで、憩さんを清々荘から連れ戻した、って言うんですか」 荒川父「そうだ、そして明日の大会が終わった後、憩には麻雀から手を引いてもらう」 荒川父「正確には麻雀部を辞める、だがね」 荒川父「これが私たちの話だ」 京太郎「……憩さんは、それに納得しているんですか」 荒川父「憩と彼は私たちの付き合いでよく遊んだりしていてね、知り合ってまだ一年の君よりも多く、お互いについて知っている」 荒川父「だからだろうね、利口な憩は納得してくれたよ」 京太郎「なっ……」 荒川父「君が彼の代わりになるというなら話は別だけどね、そこまでの覚悟はないだろう」 京太郎「…………」 京太郎(憩さんが婚約して、麻雀部をやめる……?) 京太郎(……なんだよ、それ) 京太郎(確かに俺じゃああんな病院を継げるほどの医者になれるかどうかなんて不可能に近い) 京太郎(俺は憩さんを放っておくことしかできないのかよ……) 荒川父「話は済んだね」 京太郎「憩さんと話させてください」 荒川父「よかろう、おい」 秘書「はい」 荒川父「須賀君を憩の部屋に案内しろ」 秘書「かしこまりました」 京太郎「……はぁ」 秘書「貴方、どうするつもりなの?」 京太郎「あんなの親のエゴじゃないっすか、憩さんを道具みたいに扱って」 京太郎「俺は、憩さんを救いたいですけど、それがどうやったらできるのかわからないんですよ」 秘書「男ならシャキっとしなさい」 秘書「まだ可能性はあるんだから、頑張りなさい」 秘書「この先にお嬢様がいるわ、何を話すかは貴方の自由よ」 秘書「それじゃ、また後でね~」フリフリ コンコン 京太郎「憩さん、俺です、京太郎です」 ガララ 憩「聞いてるで、入ってええよ」 京太郎「お邪魔します」 憩「京太郎くんがウチの部屋におるって変な感じやなー」 憩「で、何しよか?」 京太郎「……俺、話があって来たんです」 憩「話?」 京太郎「……はい」 京太郎「憩さんの話、お父さんに聞きました」 憩「ウチの話?」 京太郎「憩さんが、婚約させられるって」 憩「ああ……聞いてもうたんか」 京太郎「憩さんは、その婚約に納得してるんですか?」 憩「納得は……してるで」 憩「お父さんのためになるんやったら、ウチは構わへん」 憩「ウチは荒川家の娘やから、しょうがないんよ」 京太郎「…………」 京太郎「憩さんの気持ちはどうなんですか」 京太郎「親に良いように使われて、麻雀部に来れなくなっても、それでもいいのかって聞いてるんですよ」 憩「それ、は……」ポロッ 憩「うっ……うぅ……」ポロポロ 憩「まだ、麻雀、打ちたい」ポロポロ 憩「みんな、ぐずっ、と、いたい……」ポロポロ 京太郎「…………」 京太郎「嫌なら嫌だ、ってお父さんに言いに行きましょう」 京太郎「俺が付いていますから」サスサス 憩「うぅ……」ポロポロ 京太郎(憩さんが納得してるならって思ったけど、こんなの許してたまるか) 京太郎(……どうにかして阻止してやる) 憩「……もう、大丈夫やで」 京太郎「憩さんはどうしたいんですか?」 憩「ウチは……まだやりたいことがあるんや」 憩「……せやから、あの話はお断りしたい」 京太郎「それで十分です、それじゃあ行きましょうか」 憩「……うん」 憩「京太郎くんも、傍にいてくれるんやろ?」 京太郎「俺もそんな話は許せませんからね」 憩「おおきに」 京太郎「お礼はまだ早いですよ」 憩「これは先払いになるから、大丈夫や」ニコッ 秘書「お嬢様と須賀様をお連れ致しました」 荒川父「入りたまえ」 京太郎「失礼します」 荒川父「……それで、今度は憩を引き連れて何の話かな」 憩「えっとな……その……」 京太郎(何だこれ、さっきよりもはるかに緊張するぞ) 京太郎(気張って来たのに、何も考えつかねえじゃねえか) 京太郎(憩さんも言葉がつかえてるし、ここはサポートするべきなのか?) 京太郎「……憩さん」ボソッ 京太郎「俺がフォローしますから、憩さんは憩さんの考えを言ってください」ボソボソ 憩「……うん」 京太郎「憩さんなら大丈夫ですよ、もっと自信を持ってください」ボソッ 憩「……せやね」 憩「お父さん……ウチ」 憩「……ウチな、婚約の話、無かったことにしてほしいんや」 荒川父「ほう、なるほどね」ジロッ 京太郎「!」ビクッ 荒川父「それは一体なぜだ?」 憩「そ、それは……」 京太郎「憩さんから、麻雀を奪わないでください」 憩「!」 憩「ウチには、まだしたいことがあるんや」 憩「清々荘のみんなで楽しくパーティーやって笑いたい」 憩「クラスの友だちと話しながら学校に行きたい」 憩「お昼ご飯やって、この家で貰った弁当より、友達と購買とか学食で買ったのとか、自分で作ったんが食べたい」 憩「放課後も、京太郎くんたちと仲良く麻雀打ちたい」 憩「清々荘のみんなとパーティーして、他愛もない話して笑いたい」 憩「まだ自由でいたいんや」 荒川父「……ふむ、自由、か」 荒川父「ならば、高校生活はお前の言う自由にさせてやろう」 荒川父「清々荘に戻ってもいいし、弁当も家では作らない、送り迎えもしない」 京太郎(案外早く引き下がったな……) 荒川父「だが、高校を卒業した後、結婚をしてもらう」 荒川父「これでいいだろう?」 荒川父「私は憩、お前の主張通り自由を与えた」 荒川父「ならばそれで解決だ」 憩「…………っ」 京太郎(どんだけ意固地なんだよ) 京太郎(なんでそんなに憩さんを縛りたいんだよ……) 憩(そんなん、自由やないやん) 憩(人を好きになったって、そんなん……) 京太郎(……ここは、どうすればいいんだ) 京太郎(俺が頑張らないとどうする) 京太郎(このまま譲ってたまるかよ) 京太郎「……それは違う、と思います」 荒川父「ふむ、言ってみたまえ」 京太郎「……憩さんは、貴方に作られる未来が嫌なんです」 京太郎「最初は医者になれって言われて、次は親が決めた相手と結婚しろって言われて、与えられたのがたった三年の高校生活だけなんておかしいですよ」 京太郎「親の言いなりにされて、自由の無い未来を据えた今の自由の何に意味があるんですか」 憩「…………」 荒川父「やはり君は、憩を取り戻したいようだねぇ」 京太郎「大事な人が嫌な目に遭っているのに、放っていられるわけがないじゃないですか」 憩「え……」 荒川父「……はぁ」 荒川父「ならば、君は憩のために何ができるんだ?」 京太郎「それは……」 京太郎「…………ふふっ」 京太郎「簡単な事だ…」 京太郎「俺が憩さんのことを幸せにするッ!!!」 京太郎「これが、俺のできることです!」 荒川父「この状況でふざけられるとは、君は大胆な男だな」 荒川父「……では、君が憩のためにどこまで動けるかを見せてもらおうか」 荒川父「私の出す課題をこなせば、君を認めて、その意見を認めよう」 荒川父「そのバカげた精神で何もできるわけがないだろうがな」 京太郎「課題?」 荒川父「ああ、勝負内容は……君の得意分野でいいだろう」 荒川父「こちらへ来たまえ」 荒川父「この部屋だ」 京太郎「失礼します……」 憩「こんな部屋あったんや……」 京太郎「……パソコンが置いてあるだけですが、ここで何を?」 荒川父「君には憩と打ってもらう」 京太郎「憩さんと?」 荒川父「MAOというネット麻雀ゲームを知っているな?」 京太郎「ええ、やったことはありますから」 荒川父「そこで、憩を忠実に再現したCPU二体、そして本物の憩と打ってもらう」 荒川父「君が一度でもトップを取れば、憩の婚約は破棄し、君は宣言通り憩を幸せにするために生きる」 荒川父「どうだ、簡単だろう?」 京太郎「そんなゲームで娘の将来をどうこうしようとするなんて、どうかしてますよ」 荒川父「…………ああ、何とでも言うがいいさ」 荒川父「最後に一応確認しておこう、君はこの課題に挑戦するか?」 京太郎「はい、絶対に勝ってみせます」 荒川父「まあ精々頑張りたまえ」 京太郎「では、行きましょうか」 憩「うん!」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6426.html
【11月第3週 平日】 京太郎「照が戻ってくれば後は憩さん、か」 京太郎「確か実家にいるんだよな?」 京太郎「もうすっかり冬っぽくなってきたな……」 京太郎「そういや泉の冬服はどうなってんだろ」 京太郎「冬まであんな恰好だったら風邪引いてもおかしくないよな」 京太郎「うぅ、さむさむ」 霞「おはよう、京太郎くん」 京太郎「霞さんですか……おはようございます」 霞「元気無さそうね、どうしたの?」 京太郎「いや、最近寒くなって来たな、って」 霞「あらそう、てっきり咏ちゃんのことで落ち込んでるのかと思っちゃったわ」 京太郎「咏?どうして咏なんです?」 霞「ほら、咏ちゃん神奈川に帰っちゃったじゃない」 京太郎「……へ?」 霞「土曜日咏ちゃんの家の人が迎えに来たのだけど……そういえば京太郎くんいなかったわね」 京太郎「咏が、神奈川?家の人?」 霞「咏ちゃんから聞いていないの?」 京太郎「いや、そんなことは……」 咏『京太郎は、もし、もし私がいなくなったらどうする?』 京太郎「……あ」 京太郎(けど、あれはもしもの話じゃないのか?) 霞「咏ちゃんの家、厳しいらしくて地元の高校に通わなくちゃいけないんだって」 霞「今までは咏ちゃんの我儘でここまで来てたらしいけど、大会も終わって何もすることが無いだろうからって」 京太郎「な、なんで……」 京太郎「せっかく照が戻ってくるって言うのに……また」 咏が清々荘からいなくなりました キーンコーンカーンコーン 京太郎「……はぁ」 京太郎「どうして急にいなくなるんだよ……」 昼 京太郎「実験長引きすぎだろ……」 京太郎「もう昼休みも少ねえし……」 京太郎(……咏のことが気になるな) 京太郎(メールでもしておくか?) 京太郎(…………) 京太郎(いや、直接電話しよう) prrrr prrrr 京太郎(出てくれるか……?) prrrr prr 咏『……はい』 京太郎「咏っ!咏なのか!?」 咏『うん、そうだよ』 咏『ってか耳に痛いから静かにしろ』 京太郎「う……ごめん」 咏『で、どうしたん?』 京太郎「ああ……お前、なんでいなくなったんだ?」 咏『ん……』 京太郎「別に話せないことなら無理にでもとは言わない」 京太郎「けど、俺だって何も知らないでお前――咏にいなくなられるのは嫌なんだ」 咏『…………』 キーンコーンカーンコーン 京太郎「あっ、わりぃ!もうすぐ授業だから、じゃあな!」 京太郎「またあとで連絡すると思う!」ピッ プーッ プーッ 咏「……はぁ」 キーンコーンカーンコーン 咏「私も、早く戻んないとねぃ」 京太郎「さーてと、放課後か」 京太郎「いつもなら咏と部活に行ったりするんだけど……」 放課後 憩「あ、京太郎くんが二番乗りやなー」 憩「エイちゃんと郁乃さんは遅れるって」 京太郎「霞さんは……会議でしたっけ?」 憩「せやね、ほな二人で待ってよか」 京太郎「そうしましょうか」 霞「あら、もうみんな揃ってるのね」 京太郎「はい、これで全員ですね」 郁乃「今日はどうしよか~?」 エイスリン「キョウタロートウツ!」 憩「ウチもそれがええですーぅ」 霞「じゃあ今日は四人で打って一人が見学、でいいわね」 京太郎「その一人はどうやって決めるんですか?」 憩「くじとかでええんやない?」 郁乃「逆王様ゲームやな~」 郁乃「王様誰~?」 京太郎「あ……俺、です」 エイスリン「エー」ブー 憩「えー」ブー 郁乃「え~」ブー 京太郎「三人して何すかそのリアクション」 霞「まあまあ、それじゃあ始めましょうか」 憩「ツモ、1000・2000!」 憩「ウチの勝ちや!」 郁乃「うぅ~やられてもうた~」 エイスリン「ラス……」 霞「憩ちゃん、強くなったわね」 憩「そういうほどやないですーぅ」 郁乃「勝った憩ちゃんには京太郎くんからのご褒美やな~」 京太郎「えっ、俺ですか!?」 郁乃「せやから言うたやろ~逆王様ゲームって~」 霞「郁乃ちゃんはそういうの飽きないのね……」 京太郎「えぇぇ、じゃあ……」 京太郎「足裏マッサージ……とか?」 霞「京太郎くんはマッサージとか得意なの?」 京太郎「ええ、まあ母とかにもよくやらされましたし、照や咲たちにだってやってましたよ」 エイスリン「カ、カタコッタナー」チラッチラッ 京太郎「今度やりましょうか?」 エイスリン「ウン!」パァァ 憩「……京太郎くん?ほんまにやるん?」 京太郎「俺からのご褒美ですからね、やりますよ」 京太郎「それとも……嫌、ですか?」 憩「ううん!そんなことあらへんから!」 憩「えっと、お願いします……」スルッ 京太郎(白のニーハイ……)ゴクリ 京太郎(ここの制服ナース服っぽいから白靴下の人が多いんだよな……) 京太郎(ただ憩さんのはその中でも格別) 憩「は、はやくしてぇーな」 京太郎(むしゃぶりつきたいほどの白!引き締まった脚!) 京太郎(数分前の俺にお礼をしたい気分だ!) 京太郎「始めますね、っと」ギュッ 京太郎「ふぅ……終わり、です」 憩「はぁ……はぁ……」トローン 霞「なんでマッサージで息が荒くなるのかしら……?」 郁乃「気持ちよさそうやったな~」 エイスリン「ツギハカツ!」 憩「京太郎くん、っにぃ、メチャクチャにされてもうたぁ……っ」トローン 京太郎「そう言うと俺がゲス野郎みたいじゃないですか!」 エイスリン「キョウタロー、ゴウカンマ!」 京太郎「しませんから!」 夕 京太郎「……よし!」 京太郎「掃除終了!あとは鍵を返していくだけだな」 京太郎「今日は買い物して帰るか」 京太郎「久しぶりに来たなー、ここ」 怜「あ、京くんやん」 京太郎「怜さんが本屋なんて意外ですね」 怜「これでも結構文学少女なんやで?私」 怜「病院行くときはいっつもお世話になっとるし」 怜「京くんはどんなの買うとるん?」 京太郎「えっと、俺はですね……」 お品書き 1.牌のお姉さんの麻雀教本 中級編…2000円 2.牌のお姉さんの麻雀教本 上級編…2800円 3.小鍛治健夜の目指せ!グランドマスター!…2800円 4.戒能良子のものまね王!…2800円 5.迫り来る怒涛の修羅場…2000円 6.女性を落とす40の方法…1000円 7.ライトノベル…600円 8.小説…600円 京太郎「これですね」つ『小鍛治健夜の目指せ!グランドマスター!』 怜「へぇー、勉強熱心なんやな」 京太郎「そういう怜さんは何を買うんですか?」 怜「私は……これやな」 京太郎「ああ、ラノベですか」 怜「まあ読みやすいからな、短編小説とかも好きなんやけど、最近はこれや」トントン 京太郎「可愛い女の子とか多いですもんね、良い目の保養ですよ」 怜「目の保養て……まあそうなんやけどな」 京太郎「良いですよね、ラノベの主人公って、可愛い女の子と知り合えてイチャコラしたりできて」 怜「そういうのばっかでもないんやけど……例えばこれとか」 怜(というか、それ、京くんが言えることやないやろ) 怜「一見ほのぼの系に見えるけど、主人公女の子に殺されとるやろ?」 京太郎「うわ……ほんとだ」 怜「この主人公は結構かっこよくて好きやな、一直線やし、頼もしいし」 京太郎「へぇ、面白そうですね」 怜「せやろー、あとこれはなー……」ペラペラ 京太郎「立ちっぱなしであんなに話を聞かされるとか……」 京太郎「怜さんが楽しそうだったからいいけどさ」 京太郎「あー、そろそろ掛布団出さないと……」ゴロゴロ 京太郎「でもめんどくさいな……ってかあの押し入れ大丈夫かな……」ゴロゴロ 押し入れ「」ギッシリ 京太郎「うーん……何もすることないしメールでも出そ」ゴロゴロ 京太郎「誰に出そうかなー」ゴロゴロ 京太郎「良子さんでいっかー」ゴロゴロ 京太郎「そういや本屋に良子さんの本があったような気がするな、何だったんだあれ」 京太郎『本書いてましたけどあの本って何ですか?すごい気になりましたよ』 京太郎「送信っと」ピッ 京太郎「ま、流石に中までは読まなかったけど」 ヴーッ ヴーッ 良子『あれは私なりの麻雀教本なんだが』 良子『もしかして買ってしまった、のか?』 京太郎「題名だけだとギャグ本にしか見えないんだけど……」 京太郎『買ってませんよ』 京太郎『というか題名もうちょい考えましょうよ』 京太郎『あれじゃ教本だなんてわかりませんよ』ピッ ヴーッ ヴーッ 良子『うん、そうだよね』 良子『売上もよくないみたいだし……』 良子『瑞原プロとか小鍛治プロのは良いらしいけど』 良子『やっぱり人気無いのかな……』 京太郎「……買ってあげればよかったな」 京太郎『大丈夫ですよ!少なくとも俺だけは応援してますから!』 京太郎『良子さんの友だち兼ファン、それが俺ですから!』ピッ 京太郎「もっと自分に自信を持てばいいのに」 ヴーッ ヴーッ 良子『そうか』 良子『ありがとう、京太郎』 良子『私も京太郎を応援してるよ』 良子『そろそろミーティングの時間だから失礼するね』 京太郎「お疲れ様です、っと」 京太郎「はぁー、もう寝るかー」ダラダラ 良子の好感度がぐぐーんと上がった! 【11月第3週 平日】終 京太郎「最近は一週間経つのが早くなってる気がする」 京太郎「あんまり行事とかないから、平和でいいんだけど」 京太郎「それにしても……」 京太郎「この前本買っちゃったから金が無いんだよな」 京太郎「バイトに行こう」 【雀荘】 京太郎「いやー由子さんとバイトするのも久しぶりな気がしますね、なんか悪い気もします」 由子「京ちゃんは最近頑張ってたから仕方ないのよー」 おっさま「今日働いてくれれば問題なしやで、客寄せにも使えるしな」 おっさま「あ、あと今日から新しい子が来るで」 京太郎「新しい人、ですか?」 おっさま「多分二人とも知っとると思うで」 カランコロン おっさま「ほら、来たみたいやで」 エイスリン「ヨロシクオネガイシマス!」ペッコリン 由子「よろしくなのよー」 おっさま「よろしくなー」 京太郎「エイスリンさんが接客……ですか?」 エイスリン「シャカイベンキョー!」 おっさま「ファミレスで働いとるわけやないし、大丈夫やろ」 京太郎「確かにそれもそうですけど……」 エイスリン「……キョウタロー……イヤ?」ウルウル 京太郎「い、嫌じゃないですよ!むしろエイスリンさんが働けるまでに成長したことが嬉しいんです」 エイスリン「…………?」 エイスリン「ワカラナイケド、ワカッタ!」ニコッ 京太郎(本当に大丈夫なんだろうか) 京太郎「エイスリンさん、おしぼり頼めますか?」 エイスリン「ハイ!」 由子「良く働いてくれてるみたいなのよー」 京太郎「ですねー」 京太郎「ってか今更なんですけど、俺たちみんな金髪ですよね」 由子「確かにそうやけども、柄悪いようには見えないのよー」 京太郎「エイスリンさんも由子さんも綺麗ですもんね、羨ましいですよ」 由子「綺麗……やろか?」 カランコロン 竜華「た、頼……」カァァ 郁乃「頼も~!」 雅枝「頼もー……」 由子「洋榎のおばさんに、清水谷さんに……」 エイスリン「イクノ?」 京太郎「何やってんですかアンタら」 郁乃「ちょ~っと罰ゲームでな~」 竜華「雀荘破りに来ました……」カァァ 雅枝「いざ尋常に勝負や!」 京太郎「雀荘破りって……どうします、店長」 おっさま「須賀ちゃんやったら負けへんやろうから頼むわ」 京太郎「うわぁ、面倒くせぇ……」 京太郎 98+200+35+30=363 竜華 76+124+25-15=210 郁乃 66+127+60=253 雅枝 51+200+90=341 京太郎「ロン、1300で俺の逃げ切りっすね」 郁乃「雀荘破り、ならず~!」 雅枝「あ……あぁぁぁ……」ガクガク 竜華「そんな……嘘や……嘘や……」カタカタ 京太郎「郁乃さん、何したんですか?」ヒソヒソ 郁乃「実はな~」ヒソヒソ 竜華『ウチがラス……』 雅枝『清水谷、もうすぐ大学でドラフトもある言うんにそんなんでええんか?』 雅枝『常にトップを目指すのが千里山麻雀部や』 郁乃『へぇ~、トップ目指すってことは、監督は負けへん言うことですね~?』 雅枝『まあそういうことや』 郁乃『ほな次の半荘で私が勝ったら言うこと聞いてもらいますわ~』 雅枝『上等や、勝ったる』 京太郎「それで勝って二人をここへ連行してきた、と」ヒソヒソ 郁乃「ここでも勝てへんかったら一日バニーで過ごすってゲームなんや」ヒソヒソ 京太郎(雅枝さんと竜華さんのバニー……)ゴクリ 京太郎(ってそうじゃなくて!) 京太郎「郁乃さん、そういうのは流石にやめた方がいいと思いますよ」 雅枝(せやせや!) 京太郎「いくら罰ゲームだからって人の嫌がることをするのは」 竜華(言ったれ言ったれ!) 郁乃「でもつまらへんも~ん」 京太郎「今度暇なときに俺が遊びますから、ね?」 郁乃「むぅ……」 郁乃「約束……やで?」 京太郎「勿論です」 竜華「京くんのおかげで助かったわ!」 雅枝「ほんまおおきにな」 京太郎「俺も何回かやられましたからね、気持ちはわかりますよ」 雅枝「ほなそろそろ帰ろか」 竜華「ありがとうございましたー!」 京太郎「疲れたぁ……」 エイスリン「オシゴト、タノシイ!」 京太郎「それは何よりです……」 由子「二人ともよく頑張ってくれてるのよー」 京太郎「そうですか?ありがとうございます」 エイスリン「キョウタロー、コレ!」つ|由子と京太郎とエイスリンと客が笑っている絵| 京太郎「これは……ここの絵、ですか」 エイスリン「!」コクッコクッ 由子「わぁ、上手に描けてるのよー」 京太郎「あの仕事中にこんなのを描けるなんてすごいっすね」 エイスリン「ゴゴモ、ガンバル!」ニコッ 京太郎(癒されるなぁ……) カランコロン 京太郎「いらっしゃいませ……ん?」 サングラス「半荘一回お願いします」 京太郎(この人……ってかこの格好どっかで見たような……) 京太郎「…………」チラッ サングラス「」バイーン 京太郎「」ブフォッ サングラス「あ、あのー、どうかしました……」 京太郎(衣服に包まれたこの豊かな胸部、そしてサングラス越しに見えるつぶらな瞳は……) サングラス「…………あ」 京太郎「瑞原プロ……どうしてこんなところに」 はやり「ち、ちょっと暇つぶしに寄っただけだから!別にお小遣い稼ぎに来たわけじゃないんだから!」 京太郎「はぁ、そうですか、じゃあノーレートでいいっすね」 はやり「はーい……」シュン 京太郎 57+200+35+30=322 はやり 87+200+60-30=317 由子 71+120+15=206 エイスリン 31+105+15=151 はやり「オーラスだけど……このサングラスさえ外せば勝てる気がしますっ☆」 京太郎「ダメですよ、雑誌に撮られたりしたらどうするんですか」ヒソヒソ はやり「うぅ……でもぉ……」 京太郎「プロ雀士が雀荘に入ったなんて記事が出回ったりしたら」ヒソヒソ はやり「須賀くんに勝ちたいよぉ……」ウルウル 京太郎「その気持ちはわかりましたから、早く牌捨ててくださいよ」 はやり「はい」トン 京太郎「ロン、1300です」 はやり「ええっ!?酷くない!?」 エイスリン「」チーン 由子「エイスリンちゃん、元気出すのよー」 はやり「プロなのに、私だってプロなのに……」ウジウジ 由子「プロ……?」ジーッ 京太郎「あっ」 由子「そう言われてみれば……」ジーッ はやり「あうあうあう」アセアセ エイスリン「ミズハラプロ!」 京太郎「ストーップ!」 由子「やっぱり瑞原プロなのよー」 はやり(ばれちゃった……どうしよう……)チラッ 京太郎(任せてください)チラッ 京太郎「由子さん、エイスリンさん、たとえプロであってもお客さんはお客さんなんですから」 京太郎「なるべくこのことは内密にしましょう」 由子「それもそうなのよー」 エイスリン「ワカッタ!」 はやり「それじゃあまたね!」 はやり「須賀くん、今度は負けないゾ☆」 京太郎「またのご来店をおまちしておりまーす」 はやり「あれっ、なんか冷たい!?」 由子(瑞原プロとまで知り合いなんて……) エイスリン(キョウタロー、ワカラナイ……!) 由子「今日はお疲れ様、なのよー」 エイスリン「オツカレサマデシタ!」 京太郎「お疲れ様でしたー」 由子「京ちゃんがいると仕事が楽なのよー」 京太郎「そうですか?」 由子「力仕事も楽々やし、お茶もおいしいし、文句なしなのよー」 エイスリン「ジマン!」エッヘン 京太郎「なんでエイスリンさんが胸張るんですか」 エイスリン「キョウタローモfamilyダカラ!」ニコッ 京太郎「ファミリーですか……なんか嬉しいですね」 由子「見てるこっちは、微笑ましいのよー」 おっさま「はいはい三人ともー、今日のバイト代やでー」 夕 京太郎「ただいまー」 京太郎「って誰もいないよな」 京太郎「麻雀は……したし、疲れたから……」 京太郎「勉強しよ」 郁乃「京太郎く~ん、おる~?」 京太郎「いますよー」 郁乃「ん~?何しとったん~?」 京太郎「勉強ですよ、俺真面目なんで」 京太郎「そうだ、郁乃さんも一緒に勉強しませんか?」 郁乃「私は強すぎてニューゲームしとるみたいな感じやからな~、まあええで~」 京太郎「よっし!ありがとうございます、郁乃さん!」ニギッ←郁乃の手を取る 郁乃「えっ、きょっきょっ京太郎くん!手、手が~!」 京太郎「いやー郁乃さんがいるとは有り難いですよ!」ニギッ 郁乃「も~離して~!!」 京太郎「えーっと、アッカド王国のサルゴン一世は……」カキカキ 郁乃「あっ、ここは裏話でこんな話が……」ズイッ 京太郎「……へぇ、そんなことが」カキカキ 郁乃「どや~すごいやろ~」チラッ 京太郎「…………」カキカキ 郁乃「」キュン 郁乃(なんやろ……今の京太郎くん、グッと来た) 郁乃(いつもとは違う感じ……) 京太郎(流石は郁乃さん、わかりやすいし、面白いなー) 夜 郁乃「晩ごはんも貰っておおきに~そろそろ帰るわ~」 京太郎「どうせですしお菓子でも食べていきませんか?」 郁乃「お菓子?」 京太郎「プロ麻雀せんべいなんですけど、買いすぎちゃって……たはは」 郁乃「そっか~ほな私も食べるわ~」 京太郎「食べながらゲームとかしますか?」 郁乃「う~ん、駄弁るだけでええわ~」 京太郎「何がでっるかな~♪」ピリッ 京太郎「およ?二枚入ってるみたいですね」 郁乃「それたま~にあるらしいで~ホロレア当てるより難しいらしいけど」 京太郎「おお!俺ってラッキーボーイ?」 京太郎「して、その中身は……」 |小鍛治健夜| |藤田靖子| 京太郎「お、おう……」 郁乃「あ~小鍛治プロや~ん」 京太郎「小鍛治プロ……国内無敗、でしたよね」 京太郎「なんでこんな服なんでしょうか……」 郁乃「さあ~?ようわからんわ~」ポリポリ 京太郎「あ、郁乃さん、食べかすついてますよ」ヒョイ 郁乃「え……」 京太郎「せんべいっていうのもたまにはありですね」ペロッ 郁乃「///」プシュー 京太郎「?どうかしました?」 郁乃(私の口の……あわぁわわ)カァァ 京太郎「郁乃さん?おーい、郁乃さーん」 夜 京太郎「チューボー○すよ!までまだ時間あるから……どうやって暇潰そう」 京太郎「……誰かとメールしよっかな」 京太郎「こんな時間でも付き合ってくれそうなのは……咏くらいしかいないか」 京太郎「何て送ろう?」 京太郎『やっほー 背伸びた? 実はこの前背伸ばす方法聞いたんだけど』 京太郎「ちょっとからかってみるかな、くくく」ピッ ヴーッ ヴーッ 京太郎「ん?いつもより早いな……どれどれ」 咏『へー、どうせ当てになんないだろうけど しょうがねえから聞いてやるよ』 京太郎「お、予想通り乗り気だ」 京太郎『なんかなるべく服とか着ないでやった方が効果あるらしいんだけど まず 京太郎『脳天にシリコーンを埋め込みます』 京太郎「これで身長稼いでる人のうわさを聞いたんだよなー」 京太郎「思いっきりばれるだろうけど、送信」ピッ ヴーッ ヴーッ 咏『あんさぁ……』 咏『嘘つくなら、もっといい嘘吐けよな』 咏『せっかくパンイチでやら』 京太郎「?何で途切れてんだ?」 京太郎「ってかパンイチか……」ポワンポワンポワン 咏『バッ!何こっち見てんだよ!』 咏『……いいじゃんか、白だけでも』 京太郎「…………」 京太郎「何も感じねえ……」 京太郎「一応返しとくか」 京太郎『牛乳飲んできのこ食べてりゃいいらしいぜ あ、俺?俺はいつの間にかこんな身長になってたぜ 牛乳とかあんま飲んでねえけど』 京太郎「……っと」ピッ 京太郎「牛乳よりかはお茶とかの方が好きなんだよな」 ヴーッ ヴーッ 咏『何だよ腹立つ腹立つ! いいぜ!牛乳飲んでお前よりおっきくなってやるかんな! 今度会ったときは頭なでなでしてやるよ! んじゃ、おやすみ』 京太郎「いや……無理だろ現実的に」 京太郎『あっはい、期待してますねー おやすみ』 京太郎「あっちでも元気みたいだし、良かった良かった」 京太郎「まだ時間あるし、他の人にも送ってみよ」 京太郎「弘世さんならまだ起きてそうだな」 京太郎「ダメ元で話せるかな?」 京太郎「文面は……」 京太郎『こんばんは、まだ起きてますか?』 京太郎「寝てるかもしれないし……このくらいでいいか」ピッ ヴーッ ヴーッ 菫『一体何の用だ?』 京太郎『用と言う用は無いんですけど そっちの麻雀部はどんな感じですか? 引退とかはもうしてるんですか?』ピッ ヴーッ ヴーッ 菫『私たちはあと一週間ほどで引退だよ そっちの部長は荒川だから引き継ぎとかは楽なんだろうな』 京太郎『こっちは三年生がいなくなったら三麻くらいしかできなくなっちゃいますよ…… 淡とかこっちに来てくれればいいんですけど』ピッ ヴーッ ヴーッ 菫『それもそうだな だが淡はやらんぞ、来年の中心戦力なんだ そういえば、来週から照が世話になるな やはりあいつは君といると楽しそうに見える。この間は君の話に何時間つき合わされたことか…… 照をよろしく頼むよ、それではおやすみ』 京太郎「何話したんだあいつ……」 京太郎『はい、お任せあれ! おやすみなさい』 京太郎「……もうすぐ、照が帰って来るのか」 京太郎「段々いつも通りになってきた感じだな」 咏の好感度がぐぐぐーんと上がった! 菫の好感度が上がった! 【11月第3週 休日】終 照母「じゃあ元気でね!照!」 照「母さんも、父さんと仲直りしてよ」 照母「も、って何よも、って!」 照母「あんなきのこ男、こっちから御免よ!」 照(なんでお菓子のことでそんなに喧嘩してるんだろう……) 照母「男と女の壁を越えても起こる争いってものがあるのよ!じゃあね!」 ブロロロロロ 照「……ふぅ」 照「ここに来るのも、久しぶり」 照「ただいま」 照が清々荘に戻ってきました! 【11月第4週 平日】 京太郎「ふぁあぁ……」 京太郎「布団あったけえ……出たくねえ……」 京太郎「秋はこれだから困るんだよな……」 京太郎「また信号赤か……幸先悪いな」 照「」トテトテ 京太郎「…………」 照「…………」 京太郎「…………」 照「…………」 京太郎「照!?」 照「反応遅くない?」 京太郎「ちょっと、信じられなくってさ」 京太郎「三か月前までは当たり前だったんだけど、おかしいよな」 京太郎「またこれから頑張ろうな」 照「うん。よろしくね、京」 京太郎(照が清々荘に戻ってきた、けど) 京太郎(まだ憩さんと咏は連れ帰られたままだ) 京太郎(それも、俺の知らない間に……) 京太郎(どうすればあの二人は……) 照「京?どうかしたの?」 京太郎「ん?ああ……」 京太郎(照なら、何か知ってるかもしれない) 京太郎(今聞いておこう) 京太郎「憩さんのこと、なんだけどさ――――」 照「なるほど、憩は荒川病院に帰っちゃったのか」 京太郎「どうすれば戻って来てくれるかな?」 照「…………」 照「憩のお父さんは憩を医者にしたがってる、でも憩は看護師さんになりたいって言ってた」 照「あと、お父さんといると麻雀がつまらない、って言ってた」 京太郎「麻雀が?」 照「よくわからないけど、嫌なんだって」 京太郎「確かに、わかんねえな……」 照「憩に会いにご実家まで行ってみるのも、手段の一つだと思う」 照「そこで何があるのか確かめてみるといいかも」 京太郎「突入か……わかった、試してみるよ」 照「頑張ろうね」 京太郎「おう!」 昼 京太郎「やっと昼休みかぁ……はぁ」 和「須賀君、宮永さんが呼んでますよ」 京太郎「え?」 照「」フリフリ 京太郎「?ちょっと待ってろー」 和(やはり似ていますね)フム 京太郎「お待たせ、照は購買だったよな?」 照「買って来たからだいじょうぶ」 京太郎「そっか、じゃあ中庭行こうぜ」 照「えっ」 京太郎「何かダメなのか?」 照「あ……いや……///」 京太郎「?」 キャッキャウフフ キャッキャウフフ イチャイチャイチャイチャ 京太郎「」カァァ 照「」カァァ 照「こんなところに誘うなんて……京、大胆」カァァ 京太郎(ここの雰囲気忘れてたぁぁぁぁー!!) 京太郎(廊下から中庭見てる人からもジロジロ見られてた……) 京太郎(くっそ恥ずかしい……) 「あー12月の中旬期末試験だからー頑張れお前らー」 京太郎「12月の中旬ってことは……」 和「あと二週間くらいということですよ」 京太郎「なん……だと……」 京太郎「いいや、部活行こー」 和(本当に大丈夫なのでしょうか……) 京太郎「ちはーっす!」 エイスリン「キョウタロー、オハヨウ!」 憩「京太郎くん遅いでー」 照「遅い、罰金」 霞「それじゃあ今日も始めましょうか」 郁乃「照ちゃんもおることやしな~」 京太郎「馴染むの早いな」 部活動 京太郎「今日はどう割り振りますか?」 霞「三麻を二つか、四人で打って二人は見学とか……かしら?」 照「私は打ちたい」 憩「ウチも久しぶりに照ちゃんと打ちたいですーぅ!」 エイスリン「ワタシモ!」 郁乃「ほな今日もくじ引きで決めるで~!」 照「むぅ……」 郁乃「私と照ちゃんが抜けるな~」 京太郎「この面子ですか……」 エイスリン「ゼッタイカツ!」 憩「負けへんでー」 霞「よろしくね」 京太郎 36+200+35=271 エイスリン 87+105+15=207 憩 60+142+90=292 霞 67+182+40=289 エイスリン「アウゥ……」 京太郎「全然届かねえ……」 憩「ウチの勝ちやね」 霞「もう少しだったんだけどねぇ」 郁乃「ほな今日は~罰ゲームでもしてもらおかな~」 エイスリン「バツゲーム……?」 郁乃「負けた二人、京太郎くんとエイちゃんには~」 郁乃「ポッキーゲームをやってもらおかな~?」 照「…………は?」 エイスリン「pocky game?」ハテ? 京太郎「ポッキーゲームって、あのポッキーゲームですか?」 郁乃「せやで~、二人で一本のポッキーを齧るんや~」 エイスリン「??」 霞「罰ゲームと言うよりはむしろご褒美じゃないのかしら……」 憩「ウチが負ければ良かった……」ボソッ 郁乃「ほなやってもらおか~」 照「京、無理しないでいい」 京太郎(くくっ、まさかこんなタイミングで我が世の春が来るとは思わなんだ……)ニヘラ 照(京のこの笑顔は、いやらしいことを考えてるときの顔……!!)キュピーン 京太郎「郁乃さんもそう言ってることですし、やりましょうか!」ニヘラ 憩「…………」ジトッ 霞「…………」ジトッ 照「…………」ジトッ 京太郎「な、なんですかその目は!」 照「別に……」プイッ 憩「京太郎くん、エイちゃんに何かしたらわかっとるよねーぇ?」ニコッ 霞「さて、できるものなら見せてもらいましょうか?」ニコッ 京太郎(ぐっ、何だこの威圧感は……!) エイスリン「」トントン 京太郎「はい?」 エイスリン「ひょうはおー、ひよ?」ニコッ←ポッキーを咥えながら 京太郎(何だこの天使…………) 京太郎「」ハム エイスリン「ンッ……」 京太郎(ここは一気に攻めてエイスリンさんの唇を……)チラッ エイスリン「?」 京太郎(うぉぉ、ちっちぇえ!) 郁乃「よ~い、スタート!」 エイスリン「……」ポリッ 京太郎「……」ポリポリ エイスリン「……」チラッ 京太郎「……」チラッ エイスリン「」カァァ 京太郎(そう、これこそがポッキーゲームの醍醐味) 京太郎(超至近距離で見つめ合い、迫る!) 京太郎(そしてこのまま……!)ポリポリポリポリ!!! エイスリン「!」ビクッ 京太郎(あと二口!)ポリポリポリポリポリ!!! エイスリン「!?」 京太郎(父さん、俺、男になるよ……) ギュルルルルルルルルルル!!!!!! 京太郎(何の音だ?) [ ____\ \ { \ __> .. \ . \ }\ \ ... \ . \ \ , , /\ \ .. \ l \ \ \ヽ/⌒7 ′ ′ , | li\ / -‐/ ̄ ̄ ̄/ ̄\ \} }\ \ } ∨ / ∧ , ′ /{ }\ | \ l| \ / / / / y'⌒ヽ\人 /\ \_}/ ,/ ̄ / ∧ ∨,√| \_} \__} \ _ -‐ / -‐ / /../ / ̄ ̄ ̄\ ∨ } ′/ ∧ | ∨ l| }i-‐ // { ,.../ { \ | | | / i| | l ll| |li、 / \/l l...| | ∨ | | | ii| i| 丶 ,′ >‐- 八 ll...| |___ | l| | |l ill| | l ll| |lli ii| i| \ | -‐ {. . ト---≠ ┴ァ‐- {/ ̄ ‐- __| l| | |li ii| \ | ∨∧\{/∨ / f´}/) -=ニ | |lli illl| | l iii|\ \ | _∨∧彡クj //)-} /ヽ.  ̄} |llli illll| | l ll| |lli ll| i|. . . \_____|______/. . . /i⌒}/,〈 ´~ (/ 〉 , |lllli illlll| | l ll| ii|lli ii| ll|| i|、. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . / / \ \ `~´{_ ′ lll|い√ ̄} | ∧ l「` -=i|ll| ii| ill| /. \. . . . . . . . . . . . . . . . < ̄ ̄ _/. . . /l__//>-- \ , l| )ノ l| |,/ l i リ^i\ } /^}/}  ̄\. . . . . . . . . . . . .`ー‐‐. . . . . /,/ ̄ ̄\ト、 } \ ′リ l| |′ l | \从,/ | / \. . . . . . . . . . . . . . . . . . ./ ,/  ̄ `ー- _〉 リリ リ′ }′. | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | '′. |. | | 〈/〉-‐=ニ二ニ=-- _,,| ∧ }ニ=-  ̄ ̄ ̄ -=ニ=- _〉 〈 }  ̄「\ } 京太郎「そげぶっ!」 ギュルルルルルルルル ドンガラガッシャーン 京太郎「死ぬかと思った……頭がくらくらするぜ」 照「京が莫迦なことするから」プイッ エイスリン「タノシカッタ!」 京太郎「サイデスカ……」 夕 京太郎「一時間気絶しっぱなしかよ……」 京太郎「誰か誘って帰ろ」 京太郎「今日の掃除当番は憩さんだったよな……誘ってみるか」 京太郎「憩さんいますかー?」 憩「あれー?京太郎くんまだ残っとったん?」 京太郎「一緒に帰ろうかと思ったんで、どうっすか?」 憩「ええで、ちょっと待っててなー」 京太郎「じゃあ手伝いましょうか?」 憩「うん、そういうんやったらお願いしよかな」 京太郎「よし!ちゃっちゃと済ませちゃいましょう!」 京太郎「一緒に掃除して帰るって、なんかあのときみたいですよね」 憩「せやね、懐かしいなぁ」 京太郎「ですねー」 京太郎「前はたこ焼き食べて雀荘行きましたよね」 憩「……うん」 京太郎「…………」 憩「…………」 京太郎「俺はまた、一緒に憩さんと帰りたいです」 憩「?今一緒に帰っとるやん」 京太郎「そうじゃなくて……憩さんと清々荘に帰りたいんです」 憩「…………」 京太郎「今度は皆で帰りましょう」 憩「…………」 京太郎「ここで右でしたよね?」 憩「ぁ…………」 京太郎「それじゃあまた明日!」フリフリ 憩「……うん、また明日、な」ニコッ タッタッ 憩「…………はぁ」 憩「帰りたい、かぁ」 京太郎「暇だし、照にメールしよ」 京太郎「そろそろ炬燵も出すかー」 京太郎「あーそういやお菓子余ってんなー」 京太郎「照に手伝ってもらうか」 京太郎『一緒に菓子食わね?』 京太郎「はい、送信」ピッ < ガタッ 京太郎「?」 ヴーッ ヴーッ 照『いつ?いつのこと?ねえいつ?今?いま?今だよね?今しかないよね?今でしょ?今食べないとなんでしょ?今食べようよ、いいでしょ?今すぐ食べないと駄目だよね? あと何食べるの?プリンとか?でもシュークリームもいいよね、やっぱりプリンの方がいいかな、焼きプリンとかレアチーズムースのもいいかもねあ、コーヒーゼリーは食べられないかな』 京太郎「読みにくいよ何だよこれ……」 京太郎「いつにするかな」 京太郎『じゃあ今週末の夜でどうだ? 菓子はそんときの楽しみってことで』 京太郎「送信っと」ピッ ヴーッ ヴーッ 京太郎「前と比べてだいぶ早くなったな」 照『わかった、楽しみにしてる ポッキーゲームも』 京太郎『お前とやったって楽しくねえよ』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『ひどい、私だってか弱い乙女なのに』 京太郎『男子高校生を5mも殴り飛ばすやつのどこがか弱いんだよ あれかなり痛かったぞ』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『あれは京がエイスリンと仲良くしてるから 腹が立っただけ』 京太郎『いいじゃんか、エイスリンさんと仲良くしたってー』 照「…………」 照「そういうことじゃ、ない……のかな?」 【11月第4週 平日】終 【11月第4週 平日2】 京太郎「そろそろ鍋料理の季節かー」 京太郎「誰か土鍋とか持ってないのかな?」 照「はぁー」ホワホワ 照「息が白い」ホッコリ 京太郎「よっ、照!」 照「おはよう」 京太郎「見てみろよ、息が白いぜ!はぁー」ホワホワ 照「うん、はぁー」ホワホワ 照「息が白いと冬になった、って思う」 京太郎「だなー」ホワホワ 京太郎「なあ照、お前土鍋持ってるか?」 照「土鍋……ううん」 京太郎「そっか」 照「どうして?」 京太郎「んにゃ、鍋食べたいなーって」 照「昔は、家族みんなでやったよね」 京太郎「ああ、照んちでやったやつな」 照「いっつも、父さんと母さんはデザートをたけのこにするかきのこにするかでもめてたけどね」 京太郎「ほんと、楽しかったな」 照「うん、またいつかしよう」 京太郎「だな」 京太郎「鍋の話なんかしてたから腹減った……」 京太郎「今日はどこ行って食おう」 昼 京太郎「こうして何となくマイベストプレイス屋上まで来たけど……」 ヒュウー 京太郎「寒いからか人がいない……」 ガチャ 郁乃「う~寒いなぁ~」ブルブル 郁乃「あ、京太郎くんやぁ~」 京太郎「そうですよ、一緒に食べませんか?」 郁乃「うん、ええで~」 郁乃「今日もお弁当おいしいな~」 京太郎「霞さん任せじゃなくて自分でも作ればいいのに」 郁乃「居候たるもの衣食住完璧にお世話になるもんなんやで~」 京太郎「最低だよこの大人」 京太郎「……そういえば、郁乃さんはここを出たら何をするんですか?」 郁乃「私?」 京太郎「ほら、郁乃さんは照とかエイスリンさんとは違って大学行く必要も無いじゃないですか」 京太郎「それに、身体が元に戻るかわからないですし」 郁乃「う~ん……ようわからんな~」 郁乃「来年からは京太郎くんの部屋に居候したろかな~?」 京太郎「同棲生活ですか、いいですね」 郁乃「そ~そ~、同棲生活やで~……えっ?」 京太郎「若い男女が一つ屋根の下で共同生活って同棲生活じゃないですか」 郁乃「京太郎くんとどどど同棲なんて……///」 京太郎(こういうネタでいじるとわかりやすくなるよな) 京太郎「俺と郁乃さんで一緒にご飯作って食べて、風呂も交代で入って、一緒に寝て、立派な同棲生活じゃないっすか?」 郁乃「ご飯に……寝る……」 郁乃(寝るって、つまり京太郎くんと私が……) 郁乃「あぅあぅあぅ……///」プシュー 京太郎(あ、ショートした) 京太郎(卵焼き美味しそうだな)ジーッ 郁乃(私と京太郎くんが……そのままゴールインして……) 京太郎(もらっちゃおっと)ヒョイ 郁乃「///」プシュー 【夕方】 京太郎「買い物してたら随分遅くなっちまったな……っと」 霞「あら京太郎くん、今帰ったのね」 京太郎「はい、霞さんもですか?」 霞「そうなんだけど……」 京太郎「どうかしたんですか?」 霞「アパートのお湯が出ないらしくって、それで皆で銭湯に行こうと思ってね」 京太郎「それを皆に知らせようと?」 霞「そういうこと、協力してもらえるかしら?」 京太郎「了解です!」 京太郎「俺はエイスリンさんに伝えてきますね」 霞「わかったわ、よろしくね」 京太郎(にしても銭湯か……) 京太郎(混浴だったらいいなぁ) ピンポーン 京太郎「エイスリンさーん、いますかー?」 シーン 京太郎「エイスリンさん?」 シーン 京太郎(中の明かりはついてるみたいだけど……) 京太郎(まさか……誰かに襲われているのか!?) 京太郎(手足が縛られて口も塞がれているのなら物音が無いのも筋が通る) 京太郎(反抗することも許されずただ一方的に……)ゴクリ 京太郎(ってダメだダメだ!何を考えてるんだ俺は!) 京太郎(まずはこのドアを突き破る!) 京太郎「どぉりゃあああー!!」 ガチャ エイスリン「…………」ジーッ カチッ 京太郎(すげー集中してるみたいだな) <ロン 京太郎(あ、和了られた) エイスリン「」ジワァ エイスリン「……」ゴシゴシ カチッ 京太郎(配牌一向聴か、頑張れ!) エイスリン「……」パァァ 京太郎(三巡目で聴牌って早いな) <ロン エイスリン「!」パァァ 京太郎(綺麗に捲って嬉しそうだな) 京太郎「あのー、エイスリンさん?」 エイスリン「」ビクッ エイスリン「キョウタロー……ドウシテ?」ビクビク 京太郎「えっとですね、実は……」 エイスリン「セントウ?」 京太郎「お風呂ですよ、皆で入るんです」 エイスリン「キョウタローモ?」 京太郎「俺は男なので別ですよ」 エイスリン「ソウ……」 京太郎「とにかく、さっさと行きましょうか。みんな集まってますよ」 エイスリン「ウン!」 京太郎「お待たせしましたー!」 エイスリン「」トテトテ 霞「皆来たわね」 華菜「それでどこの銭湯に行くんだ?」 照「……ねえ、あれ誰だっけ?」ヒソヒソ 郁乃「私も知らんな~」ヒソヒソ 華菜「お前ら!丸聞こえだからな!」 霞「近くの銭湯は……こっちだったはずよ、前にお父様に連れて行ってもらったことがあるから」 照「皆でお風呂……」 郁乃「はよコーヒー牛乳飲みたいな~」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6406.html
【8月第1週 平日】 京太郎「ほんと、憩さんていっつも何してるんだろう?」 京太郎「何…ナニ……?」 京太郎「ははっ、まさかな」 京太郎「IHに向けて追い込むぞ!」 京太郎「そういえば霞さんから説明とか受けてなかったな」 京太郎「咏ー特訓しようぜー!」 咏「おう、いいぜぃ」 咏「私は団体戦だけだからみっちり教えてやるよ」 京太郎「ま、お手柔らかにな」 咏「ロン、24000だよ」 咏「ツモ、4000・8000」 咏「ツモ、16000オール」 咏「ロ「ストーップ」」 京太郎「もういいです飛びました」 京太郎「ってかなんでそんな高いのばっか和了れるんだよ!」 咏「高いの目指せば作れんじゃね?知らんけど」 京太郎「知らんけどって……」 咏「とりあえず手牌見せてみ」スッ 咏「うーん、これなら、こうして……」 京太郎(小さいけど、なんか男っぽくて荒い性格してるけど) 京太郎(咏ってやっぱり可愛いよな」 咏「はっ!?」 京太郎「えっ!?」 咏「ん……そ、そっか」カァァ 咏「あっ!別に気にしてるわけじゃねえんだよ!」 京太郎「なんかコツをつかんだ気がするぞ!」 京太郎「次はどうするかな」 昼 京太郎「よし、中心街に行こう!」 京太郎「息抜き息抜き」 京太郎「海遊館に来てみたぞ」 京太郎「おお、これが海遊館のサメか」 小蒔「はっちゃんはっちゃん!サメですよ!サメ!」 初美「あ!あっちにエイがいるのですよー」タッタッ 京太郎「えっ」 初美「うわわっ!」 ドーン 初美「うう、痛いのですよー」 京太郎「きみ、大丈夫?」 初美「うわっ、金髪なのですよー!不良ですよー!タバコ吸ってるのですよー!」 京太郎「第一印象でそこまで決めつけないでもらえる!?」 小蒔「はっちゃんどうかしましたか?うわ、金髪」 京太郎「またですか……」 小蒔「金髪!かっこいいです!触らせてください!」キラキラ 京太郎「は、はい」 小蒔「凄いです!金ぴかです!」キラキラ 京太郎「あのー、もうよろしいでしょうか?」 小蒔「あ、長々とすみません!」ペッコリン 京太郎(おお、おもちが揺れる) 小蒔「申し遅れました、私、神代小蒔と申します。ほら、はっちゃんも」 初美「薄墨初美です、これでも高校3年生ですよー」 京太郎「ははっ、ご冗談を」 初美「冗談じゃないですよー!」ムキー 小蒔「まあまあはっちゃん落ち着きましょう、ね?」 初美「むぅ、姫様が言うのなら仕方ないですねー」 京太郎「あの後、3人で海遊館を周った」 京太郎「2人の連絡先ももらえたし良かったよかった」 京太郎「いいおもちだったな……」 京太郎「ここがUSJかぁ」 理沙(道に迷っちゃったな……あの子に聞いてみよう) 京太郎「金が無いから入らないけどな」 理沙(落ち着いて、落ち着いて……) 理沙「あのっ!」 京太郎「は、はいっ!」 理沙「ここ、どこ!」プンスカ 理沙(なんでいっつもこうなっちゃうのぉ……) 京太郎(なんで怒ってるんだこの人……あれ、この人どっかで見たような…) 京太郎「ここはUSJですよ」 理沙「USJ!?」 京太郎「道に迷ったんですか?」 理沙「ち、違う!」 理沙「ただ…その……」 理沙(なんか変な目で見られてる、うぅ、どう言おう) 京太郎(ひょっとして口下手だからうまく喋れないんじゃないかな?) 京太郎(じゃあ……) 京太郎「メアド、交換しませんか?」 理沙(メ、メアド!?まさかこの子が世に言うチャラ男なの?) 理沙「なんで!」 京太郎「会話できないならメールで用件を聞こうかと思いまして」 京太郎「初対面の人と話すときにどもっちゃうこととか良くありますよね」ウンウン 理沙(この人、私のことをわかってくれてるの?) 理沙(なにこれ、嬉しい) 理沙「わかった!」つ携帯 京太郎「……っと」ピロリン 京太郎「はい、これで完了です」 理沙(これで村吉さん含めて2件目のメアドゲットだ!) 京太郎「それで、どうして迷ったんですか?」 ヴーッ ヴーッ 理沙『大阪駅から東京駅に行こうとしたらここにいました』 京太郎「Oh……」 京太郎「あの後なんとか案内できたぞ」 京太郎「しかしあの人が野依プロだったとは、世界は狭いんだなぁ」 京太郎「通天閣に来たぞー!」 京太郎「前にも来たな」 小蒔「霞ちゃん!高いです!」 霞「小蒔ちゃん、ちょっと落ち着いて」 小蒔「これが落ち着いていられるかってんでいべらぼうめい!」 霞「口調がおかしくなってるわよ、って京太郎くんじゃない」 京太郎「あ、どうも」 小蒔「先刻ぶりですね、須賀さん!」 霞「あら、2人はもう知り合いなの?」 小蒔「はい!さっきはっちゃんと海遊館を案内してもらいました!」 京太郎「ところで、どうしてお2人がここに?知り合いなんですか?」 霞「親戚ね、私たちの家は代々巫女の家系なのよ」 霞「私やはっちゃんは分家で、小蒔ちゃんが本家」 京太郎「さっぱりわからんです」 小蒔「まあ細かいことは気にせず遊びましょう!」ギュッ 京太郎「ちょ、そんなにくっつかれると、俺の通天閣が!」 霞「通天閣が、なあに?」ニッコリ 京太郎「いえ、なんでもございません」 京太郎「こえぇよ、霞さんこえぇよ」 夜 京太郎「IH前にできるだけ宿題を片付けておこう」 京太郎「頑張るぞー!」メラメラ 京太郎「この問題わっかんねー」 京太郎「三角比とかもう何がなんだか」 京太郎「照に聞いてみるか?」 京太郎「……いや、参考書だけで頑張ろう」 【8月第1週 平日】終 【8月第1週 休日】 京太郎「明日から東京か」 京太郎「何を使って行くんだっけか」 京太郎「また中心街に行くか」 京太郎「サボってるわけじゃないよ!買い出しだよ買い出し!これ重要だから!」 京太郎「雀荘に来たぞ」 おっさま「おお、須賀ちゃん、今日はバイトじゃないんか?」 京太郎「はい、たまには打ちたいですし!」 おっさま(いっつも打ってるきがするのはワイの気のせいやろか……) カランコロン 京太郎「いらっしゃいませ!」 京太郎「あっ、条件反射でつい!」 やえ「おお、本当にいた」 菫「うげっ、本当にいた」 京太郎「同じ言葉なのに意思の違いが感じられるのは気のせいでしょうか」 やえ「まあまあ、須賀、どうだ?私たちと打たないか?」 京太郎「ええ、構いませんよ」 やえ「そうか、では、お見せしよう!王者の打ち筋を!」 やえ「にわかは相手にならんよ!」 京太郎「俺の新技を見せておげますよ!」 菫「私は蚊帳の外か……」 開局 京太郎(よし、テンパイしたぞ) 京太郎(でも、こんな安手じゃ満足しない) 京太郎(もっと、高くだ!) やえ(前会ったときとは何か違うようだな、ふむ) 京太郎「ツモ!6000オール!」 東2局 親 京太郎 43000 おっさま 19000 やえ 19000 菫 19000 京太郎(よっし、いい感じだ!) 京太郎(この調子で)トン 菫「ロン」ザシュ 京太郎「は!?」 菫「5200の1本場は5500」 菫「ようやく射抜いたぞ、須賀」 東2局 京太郎 37500 親 おっさま 19000 やえ 19000 菫 24500 やえ(菫は須賀を射抜いたか、ならば私も負けてられないな) やえ(須賀を撃ち抜く) やえ(なぜなら私は) やえ「リーチ!」 やえ(王者なのだから) 【大回転リーチ】発動! やえ(一発ならず、か) やえ(でも、須賀をぎゃふんと言わせるぞ!)トン 京太郎「あ、ロンです」 やえ「へ?」 京太郎「16000ですね」 東3局 京太郎 54500 おっさま 19000 親 やえ 2000 菫 24500 京太郎(また和了れた) 京太郎(後で咏にお礼でもするか) 京太郎(テンパイ、このままでいいか) やえ(ダメだったか、くそぅ、もう1回だ!) 菫(もう1度、射抜く!) 京太郎「ロン、24000」 終局 京太郎 78500 菫 24500 やえ 2000 おっさま -5000 京太郎「甲子園に来てみたぞ!」 淡「いぇー!」 京太郎「そういえば1か月くらい前にもここに来たんだよな」 淡「たしかに来たねぇ」ウンウン 京太郎「あのときの松実さんと戒能さんのおもちは、一生忘れまい……ッ」 淡「おもち?」 京太郎「そして今さらだが……」 京太郎「どうしてお前がここにいる」 淡「ん?誰?」 京太郎「お前だよ、淡」 淡「え、私?」 京太郎「お前以外にだれがいるんだよ」 淡「あ、そだねー」 京太郎「お前さぁ……」 淡「今日って何もやってないのかな?」 京太郎「もうすぐ甲子園だからな」 淡「甲子園といえば、京太郎の学校はインターハイに来るんだよね!」 京太郎「話題換えんの早くね!?」 京太郎「まあ行くよ」 淡「じゃあさ!私とどっか行かない?」 淡「地元民の淡ちゃんが案内してあげるよ!」 京太郎「いやもう神田とか行ったしいいや」 淡「もうちょっと迷ってよ!」 京太郎「うーん……わかったよ」 京太郎「楽しみにしとくよ」 淡「やたっ!」 京太郎「コンビニに来たぞ」 菫「くっそぉ、一回しか射抜けなかった……ポッキーおいし」ポリポリ やえ「私なんて焼き鳥で倍満あてられたんだぞ……たけのこおいし」パクパク 菫「やえ!お前はなんてものを食べている!たけのこなど!」ポリポリ やえ「たけのこいいじゃないか!このドリルのような形状が特にいい!」パクパク 菫「ついに二つの意味で頭がクルクルパーになったのか!」ポリポリ やえ「なんだと!」パクパク 京太郎「二人とも落ち着いて」 や菫「「どうしてお前がここにいる?」」 京太郎「えーっと、買い物?」 菫「やえ、準備はいいか?」 やえ「ああ」 京太郎「何をする気ですか!」 やえ「須賀にたけのこときのこを食べ比べてもらう」 京太郎「なんで1箱ずつあるんですかねぇ」 菫「そりゃ、1箱食べなきゃ判定なんてできないだろう?」 京太郎「判定も何も、どれも同じじゃないですか!」 や菫「「あ゙?」」 京太郎「きのことたけのこを食べさせられ続けてゲシュタルト崩壊、ついでに俺の鼻も決壊」 京太郎「俺の味覚もう限界」 京太郎「口のなかが甘ったるい」 京太郎「IH前、特訓するか」 京太郎「照と特訓するか」 照「読んだ?」 京太郎「何をだ」 照「詠んだ?」 京太郎「詠んでない」 照「呼んでないんだ……」 京太郎「それだよそれ!」 照「本当に、いいの?」 京太郎「今の俺なら照にも勝てる!」 照「はぁ……」 ――――――― 照「ロン、13500」 京太郎「五連荘とか、マジかよ……」 夜 京太郎「東京に行ったらできないだろうしやっとくか」 京太郎「戒能さんでヤるか……」モゾモゾ 30分後 京太郎「あれ、マイサンがスタンドアップしないぞ」 京太郎「はぁ……寝るか」 【8月第1週 休日】終 【8月第2週 インターハイ0日目】 京太郎「着替え、歯ブラシ、お菓子、本、パソコン」 京太郎「いざ、インターハイへ!」 ―――――――――――――― 霞「今日は何もしなかったみたいね」 京太郎「だってみんな起きてるじゃないですか」 霞「やるつもりはあった、と」 京太郎「ありま……」 霞「」ニッコリ 京太郎「せんでした」 京太郎「そういえば、どうやって東京に行くんですか?」 霞「車よ」 京太郎「霞さんって車持ってましたっけ?」 霞「私は運転、車は」 郁乃「私のやで~」 霞「郁乃ちゃんの運転免許は使えないから私が運転するの」 京太郎「車を実際に運転したことは?」 霞「」ニッコリ 京太郎「隣は照か」 照「気持ち悪い」ウプッ 京太郎「ちょ、早くね!?」 照「落ち着いた」 京太郎「郁乃さんが酔い止め持っててよかったな」 照「うん」 京太郎「そうだ、郁乃さん」 郁乃「なんや~?」 京太郎「割りばし持ってます?」 郁乃「持っとるよ~」 京太郎「赤ペンと黒ペンは?」 郁乃「水性油性どっちも持っとるで~」 憩「なんでそんなに持ってるんですか……」 咏「何する気だぃ?」 京太郎「王様ゲームだ」 照「王様ゲームって、あの本の?」ガクガク 京太郎「普通の王様ゲームだからな」 エイスリン「オウサマgame?」 霞「パーティーとかでよくやるゲームよ、一回やってみればわかるわ」 京太郎「王様だーれだ?」 憩「あ、ウチや」 京太郎「じゃあ命令してください、どうぞ」 憩「うーん、2番の人が3番の耳が甘噛みする、で」 郁乃「2番は誰や~?」 京太郎「俺で、すね」 咏「うえっ!?」 郁乃「咏ちゃんが3番やな~」 咏「そんなのぜってえおかしいだろ……」 京太郎「う……」 京太郎「あの、命令変えてもらえませんかね?」 照「うん、うん」 霞「あら、命令は絶対よ、守りなさい」 京太郎(この人、自分は参加できないからって!) 咏「……命令じゃ、仕方ないよな」ボソッ 咏「いいよ、京太郎」 京太郎「……はぁ、じゃあやるぞ」 ハムッ 京太郎(咏の耳、なんかしょっぱいな)ハムハム 咏「んっ」 京太郎「ぷはっ……もういいでしょう?」 霞「上出来よ」 京太郎「ごめんな、咏」 咏「な、なんてこと、ねえよ……///」 郁乃「それじゃあもう1回や~」 エイスリン「オウサマガメイレイスル?」 郁乃「そうそうそういうことやで~」 郁乃「王様誰や~?」 照「私」 郁乃「命令は~?」 照「私が5番をくすぐる」 京太郎「5番は誰だ?」 咏「またかよ……」 照「行くよ」 咏「おう」 照「こちょこちょ」ギュルルル 咏「あはははっ」 5分後 照「こちょこちょ」ギュドルルルルルルルル 咏「はあっ、もう、やめっ、て」 照「まだまだ」ガギュラルルルルルルルルルルル 咏「や、め、あっ、あっ」 京太郎(くすぐられて咏の和服が乱れて、その、やばい……) 郁乃「さ、3回目行くで~」 京太郎「放置するんですか!?」 エイスリン「オウサマダーレダ?」 照「私」 京太郎「あれ、また?」 憩「何言うてんの?さっきは京太郎くんやったやん」 京太郎「え、あれ?」 郁乃「命令は~?」 照「4番の人が東京に着くまでの間語尾に「にゃ」をつけて喋る、で」 京太郎「4番は誰ですか?」 咏「今回は違った……よかった」ホッ 郁乃「また当たらんかった~」 エイスリン「ワタシ、1」 京太郎「じゃあ……」 憩「」カタカタ 照「さ、早く」 憩「な、なんとかならへんの?」 照「にゃだよ、にゃ」 憩「なんとかならへんのか……にゃ?」カァ 照「合格、その調子」 照「王様だーれだ」 咏「私だぜぃ!」キャッホー 咏「命令は、そうだねぃ……」 咏「1番の人がアへ顔をする、で」 郁乃「1番だ~れや?」 京太郎「あ、俺です」 照「誰得」 憩(ア、アヘ顔……)モゾモゾ 霞「却下で」 咏「王様はだれだぃ?」 照「私」 郁乃「また照ちゃんか~」 エイスリン「テル、ツヨイ!」 照「郁乃さん、メイド服持ってる?」 郁乃「あるで~」 照「じゃあこれを2番の人が着る、で」 憩「ま、またかいにゃ……」カタカタ 郁乃「じゃ、後ろで着替えてな~」 エイスリン「キョウタロー、ミチャダメ!」メカクシー 京太郎「ぬわっ!」 ――――――――― 憩「着替えたにゃ……」 郁乃「うわぁ~可愛いわ~」 エイスリン「ケイ!good!」 京太郎「憩さん……」 憩「ぁぅ……」 京太郎「めちゃくちゃ似合ってますよ!素敵です!」 憩「ほ、本当かにゃ?」 京太郎「はい」 憩「そ、そうかにゃ……」 京太郎「王様だーれだ?」 郁乃「あ、ウチや~」 照「え」 憩「あ」 エイスリン「ウ」 咏「い」 照京憩エ咏(*1)))) 郁乃「じゃあ~5番の人の黒歴史暴露や~」 憩「またウチだにゃ……」 郁乃「早く早く~」 憩「実はな……ウチ、技があるのにゃ」 照「技?」 エイスリン「ブラストバーントカ?」 京太郎「ダークフレイムとか?」 憩「ヒーリングローリング、だにゃ」 郁乃「わぁ~見せて見せて~」つ包帯 咏「何でもってるんだよ」 憩「わかったにゃ……」 憩「ヒーリング!ローリングー!」 バシバシ 京太郎「あばっ!」 京太郎「~~~!」モゴモゴ 憩「患者を拘束する技なのにゃ」 憩「やっと、やっとウチにゃ」 憩「命令は、3番の人が窓から大声で大会の目標を叫ぶ、だにゃ!」 咏「で、3番は……」 郁乃「あ、私や~」 エイスリン「イッカイモコナイ……」 郁乃「ん~じゃあ~」 郁乃「全国優勝したるで~!」 竜華「応援してるで」 郁乃「え?」 怜「どうも」ペッコリン 霞「実は千里山の子たちもこっちで預かることになったのよ」 雅枝「私のは4人乗りやから、そっちに2人乗せてもらうんや」 京太郎「で、誰が乗るんですか?」 泉「よろしくお願いします」 浩子「右に同じです」 雅枝「次は浜名湖で休憩や、お先」 ブロロロ 霞「じゃあ私たちも行きましょうか」 郁乃「次はものまねせえへん?」 京太郎「ものまね、ですか?」 郁乃「さっきの王様ゲームの割りばし使って星マーク引いた人がやるんや」 泉「へぇ、いいですね」 郁乃「ほな早速~」 浩子「なぜにメイド服?」 憩「訊かんといてにゃ」 咏「うわっ、私かよ」 郁乃「わくわく」 エイスリン「ドキドキ」 咏「じゃあエスパー伊藤の物まねしてやるよ」 泉「エスパー伊藤?」 郁乃「はいかばん~」 咏「ん……」モゾモゾ ジーッ 船Q「ああ、あの人ですか」 咏「どうだ!」ヒョコ エイスリン「!」カキカキ バッ |飛行機と金の絵| 憩「これは、どういうかとかにゃ?」 京太郎「これを使えば旅行代が1人分浮く、と」 エイスリン「ウンウン」 憩「ウチかにゃ~」 憩「エスパー伊藤の物まねをするのにゃ」 郁乃「カバンならあるで~」 憩「……ん」ゴソゴソ 泉「体柔らかいんですねぇ」 憩(アソコ舐めようとしたら軟らかくなってた、なんて言えへんよなぁ……) ――――――――――― 船Q「次は私ですか……じゃあおばちゃ…もとい監督の物まねします」 船Q「コホン……」 船Q「おい、須賀、焼きそばパン買ってこいや」 泉「ひっ」 咏「どうかしたのかぃ?」 泉「いや、なんでも」 郁乃「うわぁ~似とるなぁ~」 憩「親戚やからにゃ」 霞「あ、もうすぐ着くわよ」 ――――――――――― 【浜名湖】 霞「休憩は20分くらいよ、それじゃあまた後で」 京太郎「さて、どこに行こう」 京太郎「これが浜名湖か……」 穏乃「わあーっ!広い!東京ドーム100個分あるんじゃないかなっ!」 憧「100なんて数字ではしゃぐ高校生シズくらいしかいないよ」 玄「あれ、あの人は……」ウーン 怜「お、京くんや」 京太郎「怜さんもここに?」 竜華「ウチもおるで」 玄「あ、須賀くん!」 京太郎「松実さん!?」 玄「お久しぶりなのです」 京太郎「どうも」 憧「クロ、知り合いなの?」 玄「少しだけだけどね」 京太郎「松実さんたちもインターハイですか?」 玄「ふっふっふ、これでも奈良代表なのです」ドヤァ 玄「どうです?」ドヤッ ドヤッ 憧「ドヤ顔やめなって」 穏乃「……も?」 セーラ「怜ー!竜華ー!須賀ー!車が出るでー!」 竜華「もう行かなきゃやな」 怜「この度は、失礼しました」 京太郎「じゃあまた、えーっと」 憧「新子憧よ」 穏乃「高鴨穏乃っていうんだ、よろしくね!」 京太郎「おう、それじゃあまたな」 玄「さよならなのです~」ブンブン 晴絵「あの制服、たしか千里山女子のだよな」 晴絵「あれ、じゃあもう1つの制服はどこのなんだ?」 晴絵「うーむ」 灼「ハルちゃん、どうかしたの?」 晴絵「あ、いや、なんでもないぞ」 京太郎「じゃあ次は大富豪でもやりましょうか」 郁乃「大貧民が罰ゲームやな~」 京太郎「デュエル、スタンバイ!」 郁乃「あちゃ~上がれんかった~」 京太郎「じゃあ罰ゲームですね」 照「!」ピコーン 照「リボン、持ってる?」 郁乃「持っとる、けど」 照「じゃあそれ付けて」 郁乃「え?」 照「罰ゲーム」 憩「自分で言ったことにゃ」 郁乃「うわぁ~!」 郁乃「ど、どうや……?」 京太郎「なんか新鮮ですね、可愛いと思いますよ」 郁乃「か、からかわんといてや……」カァァ 咏「助手席だから参加できねぇ」 霞「まあまあ、ラジオでも聞きましょうよ」 ズン ズンズンズンドコ 霞「き・よ・し!」 咏「演歌かよ……」 照「大貧民……」 郁乃「革命起こして都落ちや~」 泉「罰ゲームはどうします?」 憩「東京に着くまで中二病ににゃるとかどうかにゃ?」 京太郎「あ、それいいですね」 照「中二病?」スットボケ 京太郎「知らないとは言わせないよ、文学少女さん」 照「見よ!これが我が現世で得た<ブレイズコード>、開闢の輪廻だ!」ギュルルルル 照「がはっ!これが貴様のチカラ、終焉の一閃かッ!」 照「もういい?」 憩「罰ゲームは絶対だにゃ」 郁乃「また私かぁ~」 船Q「罰ゲームは、そうですね……」 スバラシイ! 霞「Y・M・C・A!」 船Q「石戸先輩を怒らせてください」 郁乃「……は?」 京太郎「大声で悪口言えばすぐ怒りますから大丈夫ですよ」 郁乃「そういう問題じゃなくてやな~」 憩「早くするにゃ!」 郁乃「うぅ~」 郁乃「霞ちゃんの年増!」 郁乃「コロコロ使い!」 郁乃「垂れパイ!」 キキッ 霞「郁乃ちゃん」 郁乃「は、はい!」 霞「ホテルに着いたら、わかるわね?」ニッコリ 郁乃「」ダラダラ 霞「わかるわね?」 郁乃「イエスマム!」 泉「私が大貧民ですか……」 郁乃「……」ズーン 船Q「罰ゲームは大富豪とメルアド交換とか?」 京太郎「それのどこが罰ゲームなんですか」 京太郎「そもそも大富豪俺ですし」 憩「じゃあ罰ゲームどうするかにゃ?」 京太郎「そうですね……じゃあ 180で」 霞「着いたわよー」 泉「おつかれさまです、マッサージしましょうか?」 霞「あら、よろしく頼むわ」 泉「本当にやるんですか?」ボソボソ 京太郎「罰ゲームは絶対だからね、しょうがないね」ボソボソ 泉「責任、取ってもらいますからね」ボソボソ 泉「失礼します」モニュ 泉(なんや、この感覚、ありえへん) 泉(同じ人間とは思えへん) 泉(いっつも京太郎くんはこれ見てるな) 泉(うらやましい……) 泉(私も、豆乳飲んだりすれば……) ―――――――― 泉「京太郎くん!」バイーン 京太郎「泉!付き合ってくれ!」 ―――――――― 泉(なんてことに……)モニュモニュ ガシッ 霞「気は済んだ?」ニッコリ 泉「あばばばばばばば」 霞「はぁ、すっきりした」 京太郎「」ガクガク 郁乃「」ダラダラ 泉「」カタカタ 照「今日は何があるの?」 エイスリン「カイカイシキト、チュウセンカイ」 照「開会式……長いんだよね」 咏「え、そうなん?」 照「連盟の会長の話がね」 憩「その後の抽選会はウチの出番やな」 霞「あ、その抽選会のことなんだけど、私たちは第2シードらしいわよ」 憩「な、なんで?」 霞「元々千里山の枠になるはずだったのけれど私たちが進んじゃったでしょ?」 霞「それで変更するのが面倒臭いから、だそうよ」 咏「うわ、てきとーだねぃ……」 憩「シード校が参戦するのは2回戦からやから……」 霞「日程はこうなるわね」 1日目 オフ 【Aブロック一回戦・第一~第三試合】 2日目 オフ 【Bブロック一回戦・第一~第三試合】 3日目 オフ 【Aブロック一回戦・第四~第六試合】 4日目 オフ 【Bブロック一回戦・第四~第六試合】 5日目 【Aブロック二回戦・二試合】 6日目 オフ 【Bブロック二回戦・二試合】 7日目 【Aブロック準決勝】 8日目 オフ 【Bブロック準決勝】 9日目 【決勝】 10日目 【個人戦一回戦】 11日目 【個人戦二回戦】 12日目 【個人戦三回戦】 13日目 【個人戦準決勝】 14日目 【個人戦決勝】 京太郎「個人戦は男女で同じ日にやるんですか?」 霞「場所は違うけどね、男子は西東京の方の会場になるわ」 霞「ちなみに、個人戦の一回戦と二回戦の通過条件は半荘1回で1位になることよ」 霞「三回戦と準決勝の通過条件は少し変わって、半荘1回で2位以上になること、だったわね」 霞「説明も終わったことだし、開会式に行きましょうか」 照「長い闘いだった……」 咏「同じ話を延々とするって頭どうなってんだよ」 エイスリン「ズレテタ!」 憩「それ言っちゃダメやから!」 京太郎「男子は開会式無しって邪険じゃないか?」 京太郎「そういえば、ここで女子団体戦が開かれるんだよな」 京太郎「うろついてみようかな」 午後 京太郎「へー菓子屋まであるのか」 淡「私のオススメはねー」 京太郎「なんでまた会うかな」 淡「運命の赤い糸ってやつじゃない?」 京太郎「そんな言葉、似合わないぞ」 淡「じゃあ、単なる偶然じゃないの?」 京太郎「急にあっさりしたな」 淡「いいからいいから、ケーキ食べに行こっ!」 京太郎「ケーキ?」 淡「ここのムシー!ケーキはおいしいんだよ」 京太郎「蒸しケーキか……」 淡「どうかな?」 京太郎「いや、金ないからパス」 淡「むぅ、もういいもん!ヤケ食いだー!」タッタッ ムシー! ム、ムシ? ソレハシリマセン 京太郎「いっつも元気なやつだな」 京太郎「今度は別の場所に行くか」 京太郎「ここ、どこだ?」 京太郎「調子に乗って行きすぎたな……」 理沙(トイレ、どこぉ……) 京太郎「あ」 理沙「あ」 京太郎「お久しぶりですね、野依プロ」 理沙「あぅ……」 理沙(ど、どうしよぉ、須賀くんに訊くのは恥ずかしいし) 京太郎「どうかしましたか?」 理沙「な、なんでもないっ!」ドヒューン 京太郎「あ……」 京太郎「案内してもらおうと思ったのに、どうしたんだろう?」 理沙(言えない言えない!トイレまで連れて行って、なんて!)タッタッ 理沙(あ、もうこれ、げん……かい) 京太郎「お、出れた」 京太郎「早く宿舎に戻らないとな」 京太郎「そういえば夕食は各自外で食べるって話だったな」 京太郎「どこに行こう」 京太郎「お財布に優しいサイゼリヤに来てみたぞ」 店員「すみませんお客様、ただいま店内混みあっているので相席でもよろしいでしょうか?」 京太郎「はい、大丈夫ですよ」 店員「それではあちらの席へどうぞ」 京太郎「相席させてもらってもよろしいでしょうか?」 はやり「ああ、どうぞ」 京太郎「どうもすみませんね……ん?」 はやり「どうかしましたか?」 京太郎「あっ」 京太郎(こ、この童顔、そしてこのおもち!) 京太郎(変装していてもわかる!見まがうことなどない!) 京太郎(このおも…人は!) 京太郎「瑞原プロ!」 はやり「ひっ」ビクッ 京太郎「牌のお姉さんの瑞原はやりプロですよね!」 京太郎「俺、ファンなんです!本も、もがっ」 はやり「ちょっーと静かにしててね、お姉さんとの約束だよっ☆」 はやり「おごってあげるから、ね?」 メニュー 東北風グラタン 関東風ドリア 中部風カルボナーラ 関西風タコのカルパッチョ 九州風ハンバーグ 京太郎「グラタンうまっ!」 はやり「うぅ、今月の食費がぁ……」 はやり「ただでさえ最近仕事減ってるのに……」 京太郎「う……すみません」 はやり「気にしないでいいよ」 京太郎「俺でよかったら相談に乗りましょうか?」 はやり「いいの?」 京太郎「一応、ファンですから」 はやり「わかりました、じゃあこれがはやりの連絡先です」 京太郎「え、本当にいいんですか?」 はやり「来る連絡はどうせマネージャーさんの事務連絡だけですし」 はやり「きみがいたずらするような子だとは思わないし」 はやり「大丈夫ですよ」 京太郎「じゃあ、ありがとうございます」 はやり「そういえば君、制服だけどもしかしてインターハイに出るの?」 京太郎「はい、三箇牧高校の須賀京太郎といいます」 はやり「そうですか、インターハイ頑張ってくださいねっ☆」 京太郎「宿舎に着いたのはいいけど」 京太郎「俺の部屋ってどこだったっけ?」 京太郎「334号室、ここか」ガチャ 京太郎「うおっ!広い!ベッドも大きい!」 京太郎「うっはー最高!」 京太郎「あれ、もう一つ旅行鞄があるぞ?どういうことだ?」ウーン 京太郎「ま、いっか、次はシャワールームを」ガララ 竜華「なんや怜、寂しくなって来たん……か」 京太郎「えっ」 竜華「えっ」ユアガリ 竜華「で、出てけー!」 京太郎「さ、サーセンでしたぁっ!」 竜華「監督に確認したんやけど、やっぱりウチもここや、って」 京太郎「俺もですよ……」 竜華「でも、どうする?寝るとことか」 京太郎「それは俺が床で寝ますよ」 竜華「でも、須賀くんは個人戦出るんやろ?」 京太郎「それを言ったら清水谷さんもじゃないですか」 竜華「うーん……」 竜華「やっぱり、一緒に寝ようか?」 京太郎「いいんですか?襲っちゃうかもしれませんよ?」 竜華「どうせ須賀くんにはそないな意気地あらへんから大丈夫や」 京太郎「うぐっ、確かにそうですね」 竜華「ほな、2週間よろしくな」 京太郎「いえいえこちらこそ」 竜華「あ!せや、ルームメイトになった記念にお互いのこと名前で呼ばへん?」 京太郎「いいですね、それじゃ、竜華さん」 竜華「なんや?京くん」 京太郎「名前じゃないですよね、それ」 竜華「怜もこう呼んどるしええやん」 京太郎「そういえばそうでしたね」 京太郎「それじゃあ竜華さん」 京太郎「何しましょうか」 夜 京太郎「お菓子、食べます?」 竜華「お菓子?」 京太郎「持ってきたんですよ色々」 京太郎「どうです?」 京太郎「焼きプリンうまっ!うまー!」 竜華「うぅ……」 竜華(怜に、「竜華って重そうやな」って言われて、頑張って1キロも落としたのに、プリンなんて食べたらまた太ってまう) 竜華(我慢や、我慢)ジーッ 京太郎「超デリシャス!」パクパク 竜華(我慢…)ジーッ 京太郎「最後の一口!……」 竜華(がまん……)ウルウル 京太郎「竜華さん」 竜華「な、なんや?最後の一口食べたらええやろ」 京太郎「いいですから、はい」アーン 竜華(京くん優しい!やなくて、我慢や!) 竜華(でも、一口くらいなら……) 竜華(ええやろ) 竜華「あーん」 京太郎「ぱくっ」 竜華「え?」 京太郎「あーおいしかった」 竜華「え?え?」 京太郎「食べさせてもらえると思った?」 京太郎「残念、食べちゃいました!」 竜華「」 【0日目】終了 【インターハイ 1日目】 竜華「……ん」 京太郎「くっ!これじゃあ息子の世話ができねぇ!」 竜華「すぅ……」ムニュ 京太郎「ああ、ここが天国か」 京太郎「麻雀するか」 京太郎「千里山の人に教えてもらうのもありだな」 竜華「何ブツブツ言うてんの?」 京太郎「竜華さん、怜さんの部屋「337」」 京太郎「行ってきます」 怜「特訓か」 京太郎「はい」 怜「でも私に教えることなんてないからなぁ」 京太郎「じゃああれ!一発教えてくださいよ!」 怜「え、あれ?」 京太郎「見ていて凄かったですよ!リーチすれば絶対一発って!」 怜「そんなに教えてほしいんか?」 京太郎「はい!是非!」 怜「じゃあ」 怜「チカンガオルデー!」 怜「いっぺん死んで来てな」 京太郎「……は?」 バタム! 竜華「痴漢は、どこや?」ゴゴゴゴゴ 京太郎「なんで包丁なんて……」 竜華「そうかァ、京くんやったんやな」 京太郎「俺何もやってない!無実ですから!」 竜華「問答無用!」 ゴッ 京太郎「また相席か」 京太郎「近くでインターハイやってるんだし当然か」 京太郎「すみま……」 豊音「わーっ!料理がいっぱいあるよー!」 豊音「どれもおいしそうだなー」キラキラ 京太郎「相席してもいいですか?」 豊音「わわっ!いつからそこに?」 京太郎「少し前からですね」 豊音「久しぶりだねー!あ、そうだ!」 豊音「料理選ぶの手伝って!」 京太郎「は、はい」 メニュー 東北風グラタン 関東風ドリア 中部風カルボナーラ 関西風タコのカルパッチョ 九州風ハンバーグ 豊音「どれにしようかなー?」 豊音「このハンバーグもおいしそうだし、ドドリア?っていうのもオシャレだし」 豊音「カルボナーラが一番おいしそうだよー」 京太郎「じゃあ、俺がカルボナーラ頼んで分けましょう」 豊音「いいの?じゃあ私はハンバーグにするね!」 豊音「須賀くんが来てくれて本当に良かったよー」 豊音「あれ?須賀くんがここにいるってことは、須賀くんもインターハイに出るのー?」 京太郎「はい、俺が個人戦、女子は団体戦で」 京太郎「女子の個人戦もウチから2人出ますね」 豊音「私も個人戦出るんだ!」 豊音「シロは参加すらしなくって、岩手代表は私の高校の4人なんだー!」 京太郎「す、すごいですね」 豊音「そういえば須賀くんの学校ってどこだっけ?」 京太郎「三箇牧ですね」 豊音「三箇牧!?」 豊音「そこってチャンピオンの宮永照さんが移ったとこだよね?」 豊音「あとは個人戦2位の荒川憩さんとか!」 豊音「あんな人たちといるなんてすごいねー!」 京太郎「今度サインでももらってきましょうか?」 豊音「いいの!?」 京太郎「多分ですけど」 豊音「それでもいいよ!ありがとー!」 京太郎「午後は何をしよう」 京太郎「よ」 照「ん、どうしたの?」 京太郎「特訓しないか?」 照「いいよ」 照「じゃあ私の部屋に」 京太郎「いや、外でやろう」 照「どうして?」 京太郎「刺されたくないから」 竜華「京くんどこ行ったー?」 京太郎「なあ照、お前あれ使わないのか?」 照「あれって?」 京太郎「あのギギギーってやつ」 照「あれは……まだ使わない、使えない」 京太郎「かくかくしかじか」 竜華「なるほどな、怜が悪かったんか」 竜華「ごめんな、京くん」 京太郎「いや、わかってくれてよかったですよ」 夜 京太郎「竜華さんは怜さんの部屋に行ったらしいし、今のうちに風呂に入るか」 京太郎「……」 京太郎「竜華さんに背中流してもらったらもう死んでもいいわ」 竜華「京くんいないみたいやし、風呂入っとこ」 ガララ 京太郎「あ」 竜華「あ」 京竜「「またこのパターンか!」」 竜華(怜がいるから下手に出て行けへん……どうしよ) 京太郎(まさか竜華さんが入ってくるとは……どうしよう) 竜華「うっ、京くん、に裸見られ、た」グスッ 竜華「もうお嫁にいけへん……」グスッ 京太郎「うぐっ」 京太郎(ここは……)プイッ 京太郎「何も見てませんから!安心してください!」 竜華「ホンマ?ホンマにホンマ?」 京太郎「ホンマにホンマでホンマですから!」 竜華「良かったぁ……」 竜華「でも、これからどうする?」 京太郎「そうですね……」 竜華「このまま出ていくのもあれやし、体だけ洗っときたい」 京太郎「別にいいですよ、俺タオルで目隠ししますから」 竜華「ほんまにごめんな」 シャワー 京太郎(俺の後ろで竜華さんのあの体があって) 京太郎(あのおもちを洗っていると考えると……やばいな) 京太郎(いかんいかん、邪念は取り去らねば) 京太郎(でもなぁ……) キュッ 竜華「お、終わったからもう出るな」 京太郎「わかりました」 ガララ 京太郎「さて……と」 【1日目】終了
https://w.atwiki.jp/girlgame/pages/2551.html
しらつゆの怪 の攻略対象。 湊巳の双子の弟。 おっとりしていてマイペースな性格だが、湊巳と清春のハイテンションを 右ストレートでノックダウンさせることができるほど力任せな面も。 名前 塚本 良太 (つかもと りょうた) 年齢 17歳 身長 174cm 体重 誕生日 3月生まれ 血液型 O型 声優 松岡禎丞 該当属性 灰色髪 該当属性2(ネタバレ) 『』
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/10190.html
登録日:2010/11/17 Wed 20 25 25 更新日:2024/09/20 Fri 15 18 01 所要時間:最初に言っておく!約 6 分で読める! ▽タグ一覧 2号ライダー Action-ZERO EPISODE RED しいたけ スピンオフ主役 スーパーヒーロー大戦GP ツンアホ ツンデレ ネタバレ項目 プロレス ユウくん ヴェヴェヴー!! 一応昭和ライダー 上白沢慧音 不憫 中村優一 仮面ライダー 仮面ライダー4号 仮面ライダーアウトサイダーズ 仮面ライダージオウに登場したレジェンド項目 仮面ライダーゼイン 仮面ライダーゼロノス 仮面ライダー電王 俺はかーなーり強い! 俺は錆びても…強い!! 反抗期 哀しき戦士 天体観測 岡野友信 平成ライダー 愛すべきバカ 最初に言っておく! 本当は優しい人 桜井侑斗 沢木ルカ 真の主人公 裏主人公 超・電王トリロジー 超・電王&ディケイド 超電王 ※最初に言っておく! この項目はかーなーり複雑だ! (多大なネタバレを含みます) 桜井(さくらい)侑斗(ゆうと)は、『仮面ライダー電王』のサブキャラクター……とは名ばかりの(裏の)主役。 仮面ライダーゼロノスに変身する。 演:中村優一 乙女座のハム先生や早乙女アルトの中の人とは無関係なので注意(あちらは中村「悠」一。余談になるがお互い共演を望んでいたりする。ただし(ご時世の都合上変更になったが)舞台で同じ役をやることになったことはある。またクソアニメ2期最終話ではほぼ全編実写で中村優一が演じて中村悠一が声を当てるという変わり種にも程がありすぎる共演を果たした。(*1)) 鬼?何のことですか? 野上良太郎の前に突然現れた「愛理の婚約者と同姓同名」の青年。 ある時間と共に消滅した筈のゼロライナーに乗って移動し、ゼロノスとして時の運行を守っている。 口上は「最初に言っておく、俺はかーなーり強い!」 身体スペックは良太郎より高く、本当にかーなーり強い。 【人物】 行方不明になった愛理の婚約者を探すことや、時の運行を人助け感覚で守ることを良しとせず、(憎まれ役も引き受けていたと思われるとはいえ)良太郎やハナにキツく当たるちょっと嫌な奴。 …かと思われたが、直後にデネブと親子漫才を繰り広げたり、デネブにプロレス技をかけたり、うっかりミスで怪我をしたり、 デネブのためにゼロノスカードを水ポチャして後で探しまくったり、と実はアホキャラ。 何度か良太郎にちょっかいをかけている(*2)が、普段の仏頂面からは想像できないくらいとても楽しそうな顔でニヤッとしている。 誰が呼んだか「ツンアホ」。 ゼロノスのあんまりにもあんまりな変身システムにも負けない、不屈の闘志と愛も持ち合わせている。 仕事をしている描写はないが、買い物をしている描写はある。 財布の紐が緩いらしく、足し算の出来ないデネブに生活費を握られている。 星を見るのが好きで、星に関する知識もかなりなもの。愛理の婚約者は天文学者だったが…? 愛理の匂いがするからとリュウタロスに派手な喧嘩を売られたことがある。 椎茸とコーヒーが苦手。コーヒーは苦いのがダメらしく、砂糖をどっちゃり入れてみたりした。 椎茸は好き嫌いを治そうとするデネブと最終回までバトルを繰り広げていた。ちなみに演者さんも椎茸(というか野菜全般)が苦手らしい。 特異点ではないが、ゼロノスカードの効果により自身の存在を保存する事ができるため過去改変の影響にある程度抵抗することが出来る。 ただし本当にある程度であり劇中復活を果たした際のセリフから復活できない可能性も高いらしい。 パラレル(*3)と言ったらそれまでだが後の仮面ライダー3号、仮面ライダー4号にそれとなく効果範囲が描写されている。 まぁ3号って電王が歴史改変で消し飛ばされる世界線だけど。 また、デネブ共々良太郎を「野上」と名字で呼ぶ数少ない人物である。 【憑いたことがあるイマジン】 ■デネブ 我らがおかん。ヴェヴェヴ。最初から共にいる。 侑斗は特異点でもないのにデネブの支配をはね飛ばせるが、時々コントロールを失う。 憑依されている時は髪が長くなる。メッシュの色は黄緑。 ■ウラタロス 『クライマックス刑事』にて一時的に憑いた。 ナンパのシーンは少しぎこちない…ように見える。 実際中の人は何度もNGを出したらしい。 【来歴】 正体は本人の宣言通り愛理の婚約者の青年時代の姿。 ゼロライナーに乗って十数年前の過去から2007年にやって来た。 以下複雑なネタバレ。混乱するので作中での呼称に基づいて 桜井→愛理の婚約者 侑斗→過去から来た青年 と区別して表記する。 他関連項目も参照されたし。 …それでも無理なら本編を見て下さい。 星の綺麗なある夜、桜井と愛理の元にゼロライナーが現れる。 敵の目的を知った桜井は自分達の時間、未来、そして家族を守るため、ゼロノスとして戦うことになる。 イマジンとの戦闘中、押し負ける桜井を前に我慢出来なくなったデネブが桜井と契約。 その望みは「過去の自分をゼロノスとして戦わせる」というものだった。 デネブはゼロライナーと共に過去へ向かい、事情を聞いた侑斗はゼロノスの変身者となって2007年に行き、時の運行と未来の婚約者を守ることになった。 だが、愛理はゼロノスカードの効果で桜井に関する記憶を失っており、桜井を覚えている良太郎には「桜井さんとは思えない」と言われ邪見にされてしまう。 ちなみに良太郎が高校を卒業間近で中退したのは、桜井の記憶を無くして不安定になっていた(ように見えた)姉を支えるためである。 本来なら自分の婚約者になる筈の人に忘れられ、更に未来の自分の存在を対価として時間を守らなければならない、という状況に複雑な心境の侑斗。 更に追い討ちをかけるように、良太郎(というかリュウタロス)の所為で余計に変身しなければならないこともあった。 そりゃ、ちょっと嫌な奴にもなりますよ。 ちなみに桜井が変身していた頃からその対価によって記憶を消費し続けた結果、学生時代の恩師にさえも忘れられてしまっており、「桜井侑斗」という人物が歩んできた本来の歴史に戻ることは完全に不可能となっている。 それでも来るべき時まで良太郎には真実を隠し、侑斗は「桜井の望みどおりに」戦い続ける道を選ぶ。 そんな彼にさえ知らされていない秘密もあったのだが… その内容についてはこちらの項目で。 【愛理の婚約者・桜井侑斗】 正規の時間を生きていた桜井は、天文学者。 年齢ははっきりと明かされてはいないが愛理よりは年上。だが少し子どもっぽいらしい。 ミルクディッパーに星の本が多いのは桜井の影響。 超旧式の天体望遠鏡を大切にしており、ミルクディッパーに飾ってある。 侑斗と違い、普通の苦いコーヒーも飲める。 クリスマスの支度をした時には、良太郎の不運に巻き込まれてこけたりもしていた。 不運体質に悩む良太郎を励まし、大切な言葉を贈るなど、良太郎とは義兄弟として良い関係を築いていたようだ。 ゼロノスを侑斗に託した後の桜井は行方不明となるが、実は様々な時間を転々と移動している。 トレードマークは金田一を彷彿とさせる外套と帽子。この帽子の中にも赤い野球帽を被っているように見える。 回想だと普通の格好なのだが… 本編中、発した台詞は「変身」のみ。回想でも自らの声で喋ることは無かった。 金田一姿の時は常に懐中時計を持っているが、この時計は途中で3つに増殖した。 数々の時間を渡り歩く最初から桜井が持っているもの 桜井の失踪に際してミルクディッパーに置かれていたもの(ゼロフォーム登場と同時に錆びてしまった) 終盤ミルクディッパーに届いた新品 一つの裏面には「The past should give us hope.(過去が希望をくれる)」と書いてある。 「過去」は侑斗のことを指しているのではないかと良太郎は考えたが、その上をいく意味が込められていると思われる。 元は愛理と良太郎からのプレゼントだったもの。 仮面ライダー3号のエンディングにもちょっぴり登場した。 ちなみにこの懐中時計、別名『鉄道時計』であり旧国鉄時代から現在まで鉄道運転手に愛用されている逸品。所謂芸コマ要素である。 普通に購入することが可能で銘も自由に入れることが可能。 【更に過去?】 『超・電王&ディケイド』にて、時間の歪み(というか滅びの現象に伴う世界の崩壊)の煽りをくらった際、 1980年代の幼少期と思しき過去が判明する(演じているのは実は女の子である)。 つまり「現在の」桜井は30代後半ということになる。結構なオッサンだ。 昭和50年代、本来ならばてつをやおとーやんが戦ってた頃の少年が変身するライダーだから、一応昭和ライダーだ。 しかしTV本編とは別世界である『超・電王』シリーズなので、まともに受け取っていいのかどうか。 【後日談?】 最終回からの正式な続編『さらば電王』では出番が少なかったが、『超・電王トリロジー エピソードレッド』にて念願の「名実共に主役」となる。 話は愛理の桜井に対する感情や、それを感じ取る侑斗の葛藤が主軸。 しかしTV本編とは別世界の『超・電王』シリーズなのでry 【更に後日談?】 中村氏は『超・電王』の後俳優業を引退してしまったので今後侑斗の未来を見ることは難しいと思われていた。 が、2014年にめでたく俳優業に復帰。 そして2015年公開の映画『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』でも登場。 ゼロノスカードのおかげでショッカーの時空改変の影響を免れ、ショッカーを離脱した泊進ノ介/仮面ライダードライブに協力し、ショッカーライダー軍団と戦い抜く。 まだ若いのに(普通に生きていれば40歳に手が届くからか)詩島剛/仮面ライダーマッハからはオジサン呼ばわりされていた。 終盤では同じく星の力の王であるサジタリウス・ノヴァを撃破した。 続編となる『dビデオスペシャル 仮面ライダー4号』でも再び2015年に到来。 乾巧/仮面ライダーファイズと共に、またも復活したショッカーと戦っており、進ノ介とは「長い付き合いの戦友」ということになっていた。 幾度となくループを繰り返す中、ショッカーの時間改変の真相を知る。 【さらにその後】 『仮面ライダージオウ』にて「電王」のレジェンドキャストとしてデネブ共々登場。 とある未来の光景にてアナザー電王を圧倒する仮面ライダーグランドジオウを目撃しており、「世界を滅ぼす魔王」がその力を手に入れることを阻止しようと直前の時間軸に跳んだ。 2019年の時代でアナザー電王と戦おうとするジオウトリニティの前に現れるが、ソウゴからは数話前のエピソードで出会った桐矢京介と間違われた。 メタ的な意味を抜いても京介と侑斗が瓜二つであることが判明した瞬間である。まあ、『響鬼』や『電王』観てない子が混乱するもんね ちなみに『電王』で活躍した侑斗(2007年に19歳)がそのまま歳をとっているとしたら単純に計算すると2019年(『電王』本編から12年後)には31歳。 当時の桜井さんに追いつく形になる……が、カードのせいか桜井さんが元々そういう人だったのかあまり変わってない(*4) ジオウがグランドジオウの力を手に入れるのを阻止しようとゼロノスに変身し、ジオウトリニティとアナザー電王そっちのけで戦闘を始めるが、アナザー電王がデンライナーを乗っ取りに走ったためそちらを優先し、撃退。 その場はいったん戦闘を切り上げ、クジゴジ堂でソウゴが「世界を滅ぼす魔王」であることを語るが、そうはならないと信じるゲイツに反論され結局物別れに終わる。 直後に現れたアナザー電王とモールイマジンを相手にジオウトリニティが迎撃に出るが、そこにベガフォームで割って入り応戦。 「最初に言っておく!侑斗をよろしく!」 「魔王によろしく言うな!」 しかし、結局歯が立たずトリニティタイムブレークバーストエクスプロージョンを食らって変身解除、久々に黒星がついてしまった。 その後、デンライナーを奪い2017年に跳んだアナザー電王を追い自分達の力で解決しようとするが、タイムマジーンで追ってきたソウゴ達がアナザー電王のみならず周辺の人物まで何とかしようと頑張っているのを見て「ある疑念」を抱き、一度は制止した電王ライドウォッチの継承をモモタロスに促す。 そして、満を持して変身を遂げたグランドジオウ、電王・クライマックスフォームと共にモールイマジンの大群を蹴散らし事態を収めたが、別れ際にこんな質問を残して行った。 「お前は本当に“常磐ソウゴ”なのか?」 この問いの真意は本編では明かされずじまいだったが、電王の力の継承と前後する形でソウゴを魔王に仕立て上げた存在が現れ……? 【さらにさらにその後】 『仮面ライダーアウトサイダーズ』において再登場。 本作のキーパーソンであり、全ての“正義”の仮面ライダーの力を集約した「仮面ライダーゼイン」の変身者として選ばれていた。 本人は「時の運行が変わったらしい」と述べており、ゼロノスのライダーシステムはどうなったのか、デネブはどこに行ったのかは現状では語られていない。 また、その装いはこの項目で言う「侑斗」よりも、本来のゼロノス……愛理の婚約者であった「桜井」の方に近いが、実際はそのどちらでもない別世界から来た桜井侑斗である。 【余談】 劇中の初変身は第19話のジェリーイマジン戦だが、撮影上での初変身は『俺、誕生!』の撮影中だった。 劇中では穏やかで一見おどおどして見える良太郎と、気が強くはっきりとした物言いの侑斗という2人の役回りだったが、キャスト2人の性格や関係は割と正反対らしく、 ゼロノスの写真を撮って携帯の待ち受けにしたかったが言い出せなかったり、アテレコ中困って佐藤健氏の方を見たら明らかに目があったにもかかわらずスルーされたりしていたらしい。 便宜上、各種書籍などで言及される桜井のキャストは岡野友信(現 岡野友紀)氏となっているが、実際には序盤はスタッフやスーツアクターなどがその場その場の持ち回りで演じており、 そのためなのか本編では岡野氏に固定になってからもキャスト欄ではノンクレジットになっている。 なお、岡野氏は『仮面ライダーディケイド』では「龍騎の世界」の仮面ライダーベルデ役を演じている。 ???「僕、桜井侑斗です! 項目の追記・修正をお願いします! あ、キャンディーどうぞっ」 「デーネーブー!」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] デネブの危機を前に「バーカ、カードはお守りじゃねえんだ!」と叫んで最後のカードを使って変身してしまうシーンが彼の真骨頂。 -- 名無しさん (2013-07-10 12 12 23) さらば侑斗(役者的な意味で) -- 名無しさん (2013-11-02 13 01 43) ゼロノス=0+クロノス? -- 名無しさん (2013-11-02 13 06 25) 中の人が実写版の「もやしもん」に出てきたときには「しいたけの菌に憑かれたりして」と思い笑ってしまった。 -- 名無しさん (2013-11-02 14 47 56) 最初に言っておく、オレはかーなーり!機嫌が悪い!!! -- 名無しさん (2013-11-04 18 35 09) 「デネブをよろしく」は役者さんのアドリブだそうな -- 名無しさん (2013-12-25 22 26 43) 何故鳴滝が彼の服装をしていたのか… -- 名無しさん (2013-12-25 23 00 32) 「主人公」としての視点は良太郎で間違いないけどイマジンとの戦いを続けている「主役」はずっと『桜井侑斗』っていう人物なんだよね。いいわぁ -- 名無しさん (2014-04-20 23 12 17) ゼロノスアームズ! -- 名無しさん (2014-05-04 20 16 58) クライマックスヒーローズだと何故か中村優一じゃなくて声優の赤羽根健治がゼロノスを演じている。 -- 名無しさん (2014-06-11 22 35 35) ゼロのスタートウィンクルではどうやってアルタイル、ベガフォームになったんだろう 最終回で使った奴が最後のカードで、それによって桜井さんは完全に消えたのに -- 名無しさん (2014-06-11 22 36 00) もし電王の新作が製作されたら、代役で桜井侑斗を別の役者が演じる事に なるんだろうな。何か見たくないような。 -- 名無しさん (2014-06-11 22 36 33) 電王続編はもう作らないでほしい 主役はおろか、ハナも侑斗も別キャストだなんて意味ないよ。 イマジンズもこれ以上安っぽくしないでほしいなァ -- 名無しさん (2014-06-11 22 36 51) デネブ「…大丈夫!ちょっと寂しいけど、侑斗はまた別のところでもきっと友達ができる!侑斗をよろしく!」(キャンディ配る) -- 名無しさん (2014-06-11 22 37 13) トリックとギンガマンの時の前原さんみたいな例もあるし一時的に・・・・というのも。 ただもし超・電王完結編作るなら中村優一を出さないわけにはいかないし。作られればだけど。 このまま超・電王とか言って始めといてほったらかしが一番嫌。なんか無責任に感じる。 記念年、コラボも終わったし来年こそ超・電王単独映画やってそこで終わらせてほしい。 -- 名無しさん (2014-06-11 22 37 40) ゼロノスはディケイド以降でも必ず本人出演でモブ化もしてない数少ないライダーなので綺麗なまま終わらせて欲しい -- 名無しさん (2014-06-11 22 38 10) 過去ユウト役が女の子だと知って驚いた イケメン美少女とか実在したのか… -- 名無しさん (2014-06-11 22 38 34) 何回聞いてもAction-Zeroが良い歌詞すぎて泣ける 台詞入ってると面白いけど -- 名無しさん (2014-06-11 22 39 09) ゼロフォーム初変身の時のい出が錆び付いていくシーンは見てて可哀想になる -- 名無しさん (2014-06-11 22 39 31) 一斉放送見たが、最初の刺々しい態度が徐々に和らいでいく過程がいいな 最後ら辺りなんか良太郎にもデネブにもデレデレすぎてwww 放送当時はあんまり好きになれなかったが、一斉見た今ではゼロライナー組がすごく愛おしい -- 名無しさん (2014-06-11 22 40 02) あんまり言いたくないけどコメ連投すんな -- 名無しさん (2014-06-11 22 42 26) 中村さんは桐矢のイメージを払拭できて良かったな… -- 名無しさん (2014-06-18 16 23 31) 役者さん、復帰したー!また侑斗やってくれるかも! -- 名無しさん (2014-08-30 18 27 36) 思えば桜井さん、愛する妻と娘の未来のためたった一人文字通り己の全てを投げ出して戦い続けるって相当に覚悟決まってるよなあ、つくづく凄い漢だ、それだけに最後に愛理さんに再び会えたのが愛する者達の元すら離れての孤独な戦いの末のせめてもの最後の救いとも思えるけどそれがまた切ない… -- 名無しさん (2014-12-17 13 19 48) スーパーヒーロー大戦GPにて復活おめでとう! -- 名無しさん (2014-12-23 09 48 56) おかえり侑斗 -- 名無しさん (2014-12-23 19 16 13) 音楽系のクイズ番組でAction-Zeroのイントロ流れた時に中村さんが正解したのは笑った。それはそうと復活おめでとう。 -- 名無しさん (2014-12-23 19 55 20) 愛されてるな -- 名無しさん (2014-12-23 20 49 53) しいたけ入れんなー! -- 名無しさん (2014-12-27 09 41 26) コーヒーぐらいは克服しろーーー! -- 名無しさん (2014-12-27 09 43 07) しいたけネタは今度の映画でも鉄板でした -- 名無しさん (2015-04-15 23 26 20) 椎茸入れんなよ!絶対入れんなよ! -- 名無しさん (2015-04-15 23 50 34) 3号の映画で、悠人が「泊!」って呼ぶのが妙にしっくりくるなと思ったら「野上」と母音が一緒だからだw -- 名無しさん (2015-04-19 16 48 26) 侑斗きゅんおかえり。 -- 名無しさん (2015-07-07 16 31 56) まさか響鬼の桐矢京介を演じてた中村優一が演じてたとは。しかも良いキャラだったな。 -- 名無しさん (2015-08-30 15 36 26) ガンバライジングでついにデネブ共々出演。デネブかわいいよデネブ。 -- 名無しさん (2015-11-24 11 35 18) そういえばエピソードレッドではしいたけは克服したはずなのに3号の映画ではしいたけ嫌いにもどってる -- 名無しさん (2015-12-23 12 35 57) 3号でゼロノスと電王の絡みを楽しみにしてたが一回も無かったでござる -- 名無しさん (2016-01-07 20 52 57) バトライドウォー創世にも本人CVで出演 -- 名無しさん (2016-03-07 23 34 03) 推定される生年は'76年~'77年、愛理さんよりだいぶ年かさな感じ -- 名無しさん (2016-08-04 19 32 57) ゼロフォーム初登場回は、錆びていく演出に「何て悲しい最強フォームお披露目なんだ…」と泣きそうになった。 -- 名無しさん (2016-09-03 13 48 27) ゼロノスは、G4とは別ベクトルで失うものが大きすぎるよな...... -- 名無しさん (2016-11-07 17 42 04) 桜井はコーヒー飲めるのに侑斗がダメなのはなんでだろう??? -- 名無しさん (2017-04-09 18 52 50) 子供の頃は苦手だけど大人になったら克服できるものとかあるやん? -- 名無しさん (2017-11-10 15 20 04) 誰? -- 名無しさん (2018-03-17 11 49 55) ジオウの電王ライドウォッチ回で出てくれるんじゃないかと期待してたり -- 名無しさん (2019-01-17 23 12 26) そういやライドウォッチ渡しても本人の力はカードがある限り消えないんだよな -- 名無しさん (2019-03-28 18 27 59) 東映と「ねこあつめ」がコラボしたゲームで、この人のたからもの枠が『しいたけご飯』なんだよ…。こんな所でデレやがって…… -- 名無しさん (2019-04-03 02 37 45) ↑3響鬼編で中の人が出ちゃったけどどうなるかな -- 名無しさん (2019-05-11 22 12 26) ↑まさかの2役。ソウゴサイドはどんな反応をするんだろう -- 名無しさん (2019-06-02 09 44 31) アタル並みに過剰反応はしないはずだから……ッ -- 名無しさん (2019-06-02 10 19 32) ソウゴ「あれ、京介?」 侑斗「何の事だ、最低最悪の魔王」 ってやり取りぐらいはあるかな? -- 名無しさん (2019-06-02 10 26 28) デネブと2ショットしてる笑顔がステキすぎる・・・。絶対見るわ。 で、これ自体相当なサプライズというかイレギュラーだとは思うが、優一君以外で2回(以上)出演する可能性のある人っているのかね? -- 名無しさん (2019-06-02 10 38 14) ↑2 預言者現るwww -- 名無しさん (2019-06-09 11 21 10) ↑×2 「キバ」編もシナリオ次第では音也行けたかもね・・・・ -- 名無しさん (2019-06-09 11 40 09) すっかり年取ったというか大人になってるんだけど「ああ侑斗だ」ってなる -- 名無しさん (2019-06-09 11 52 57) まぁ役者ネタ入れとかないと子供達混乱するし -- 名無しさん (2019-06-09 13 55 00) しかし京介だと「年食ったなー」なのに、侑斗だと「変わらねぇなー」になるのが不思議 -- 名無しさん (2019-06-09 14 12 22) 中の人的にもこっちのほう(というかデネブとのコンビ)がお気に入りなんだな。デネブとイチャイチャしてる写真とかデネブの中の人とイチャイチャしてる(アフレコ別日なのにわざわざ会いに行った)写真がマジ尊い。 -- 名無しさん (2019-06-10 12 59 14) 射手座にある南斗六星は英語でミルクディッパー。ゼロノスが射手座を倒すとは中々粋な計らいである -- 名無しさん (2019-07-18 11 44 58) ジオウでソウゴに対して疑念を抱いたのは映画への伏線だったのだろうか? -- 名無しさん (2019-09-15 09 37 38) まあ、最終回のオーマジオウを見れば、ソウゴが誰も手の届かない力を持つ最強の魔王である事に変わりはなかったけどね。 -- 名無しさん (2019-12-20 20 03 37) コロナ対策で子供達にエールを送る姿がカッコいい。これにはデネブもにっこり -- 名無しさん (2020-04-09 15 36 21) ↑ デネブ、侑斗は立派にやってるよ......(デネブは死んでねぇっ!! -- 名無しさん (2020-07-15 20 45 57) 白倉Pのゼロノス小説、普通に面白くて燃えたけど、侑斗があんまりクールで賢すぎて誰おま感は否めなかったなwデネブはすごくデネブだった -- 名無しさん (2020-12-21 01 23 45) 優一という名前のおかげで優斗と思ってしまう人もいるかもしれない。 -- 名無しさん (2022-03-10 15 45 17) 年相応の言動や行動(ややすると幼い)なのに芯が強い -- 名無しさん (2022-05-28 13 23 30) 誰か今すぐデネブ呼んできて -- 名無しさん (2023-07-23 11 05 39) ↑???何かあったの? -- 名無しさん (2023-07-23 12 42 58) ↑アウトサイダーズの話かと。にしても、だいぶ雰囲気変わったな。 -- 名無しさん (2023-07-23 14 02 48) 本編後もアルタイルフォーム、ベガフォームになれるのは確かに矛盾だけど電王の設定を考慮すれば視聴者が桜井さんの事を覚えてるから其処からカードが補填されてるとも考えられる。 -- 名無しさん (2023-09-06 01 03 47) 愛理さんって最終的には桜井さんの事は覚えてる(この場合は思い出した?)って事で良いのかね?愛理さんが覚えていても桜井さんは完全に消えてしまった訳だが···後、アウトサイダーズのアレはカードが完全に無くなってゼロフォームにすらなれなくなったとかなんだろうか? -- 名無しさん (2023-09-06 01 06 42) 更なるバレ ゼインの侑斗は「愛する者」を守ったという時間軸がない並行同位体。 -- 名無しさん (2023-10-01 20 06 17) 名前 コメント