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《初顔合わせ》 京太郎「あー……あのさ」 京太郎母「何?どうしたの?あ、もしかしてお祝いどこ行くか気になるの?」 京太郎「そうじゃないけどさ」 京太郎母「そんな気にしなくてもいいわよ!ちょっとコース予約しただけだから」 京太郎「どこ行くのさ!?」 京太郎母「だってインターハイ優勝よ?これぐらいしなくちゃ。あ、お父さんもちゃんと来るから安心して」 京太郎「って、それはどうでもいいんだけどさ……ちょっと話したいことが」 京太郎母「何?」 京太郎「彼女に会わせたいんだけど……」 京太郎母「…………」 京太郎母「あ、もしもし、先ほど予約させていただきました須賀ですけど……はい、先ほどは三人って言ったんですけど、四人でも……はい、大丈夫ですか。よろしくお願いします」 京太郎(何も聞かずにいきなり食事の席に座らせるのか……) ───────── ────── ─── 京太郎「大丈夫?理沙さん」 理沙「…………」 京太郎母「あら、ごめんなさい、遅れちゃって。えっと……理沙さんってよんでもよろしかった?」 理沙「!?」 京太郎父「おい、失礼だぞ。すみません、京太郎父です。いつも息子がお世話になってます」 理沙「……っ!」 京太郎「はい、ストップ。理沙さん人見知り激しいから落ち着いて」 理沙「だ、大丈夫!」プンスコ 京太郎「嘘。びっくりして上手く喋れてないし、手震えてるし、目泳いでるし、頬ふくらんでるし」 理沙「」シュン 京太郎「とりあえず、入ろう。こんなところで立ち止まってても仕方ないし」 京太郎母「お父さん、見て見て!京太郎ったら偉そうよ」マー 京太郎父「仕方ないだろ、母さん。京太郎だってかっこつけたい年頃なんだ」 京太郎「い・い・か・ら、入れーーっ!!!」 京太郎母「それで、私今気付いちゃったんだけど、野依プロじゃない?雀士の」 京太郎父「おお!テレビで何回も見たことあると思った」ポン 京太郎母「ちょちょ!なんで話さなかったのよ!」 京太郎「聞かれなかったし、ていうか話す前にホテルに帰っちゃったし会った時でいいかなって」 理沙「…………っ!ぇ、えと……ふ、不束者ですがよろしくお願いします!」 京太郎「なんか色々早いよ!挨拶すらしてないから!!」 理沙「!?」ワタワタ 京太郎母「あら、テレビで見たとおりの性格だわ」 京太郎父「うむ、むしろ想像以上だな」 理沙「……す、すみま「カワイイ~!!」!?」 京太郎母「すっごく可愛いわねー。娘にしたいくらい」 京太郎父「娘同然になるんだよ、母さん」 京太郎母「あら、そうだったわー」オッホッホ 理沙「!?!?」 京太郎(駄目だ、止まんないよ、この馬鹿親) 京太郎「ていうかまだ結婚出来ないから」 京太郎母「あら、そうだったわね。ごめんなさいねー理沙ちゃん。この子早生まれだから一年と半年も待たせちゃうわ」 京太郎父「甲斐性のないやつだ」 京太郎「え?俺の所為?ちがくね?」 京太郎「ていうかいいの?自分で言うのなんだけど結構歳離れてるし、ていうか俺が働きはじめてからちょっと経ってからのがいいと思うんだけど」 京太郎父「俺の知り合いなんか二十離れてるのに結婚したし問題無い。金が心配なら支度金をいくらでもやる」 京太郎母「年の差なんてわかってて付き合ってるんじゃないの?」 京太郎「そうだけどさ」 京太郎母「それに、もう決めてるんでしょ。なら私達から言うことは何もないわ」 京太郎「母さん……!」 京太郎母「それにこんなに可愛い娘が出来るのよ!反対するわけないじゃない!理沙ちゃん、後で買い物しましょう!」ハァハァ 理沙「!?!?!?」 京太郎「母さん……」 ───────── ────── ─── 京太郎母「それじゃぁーね~」フリフリ 京太郎「……大丈夫?」 理沙「…………」コクリ 京太郎「まったく、あの二人は……」 理沙「……良い両親」 京太郎「あんなに振り回されてたのに?」 理沙「よろしくって」 理沙「頑張りすぎるからって」 理沙「……よくわかってる」 京太郎「……」 理沙「今日は泊まる。だから……」 ギュ 理沙「帰ろう」 京太郎「……うん。一緒に帰ろう」 カン!
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野上良太郎 夏クリア2 ハナ 秋ソフトセカンド春パステル モモタロス 冬クリア2 ウラタロス 春ビビッド2 キンタロス 秋ハード2 リュウタロス 冬ダーク 桜井侑斗 秋ソフト2 デネブ 秋ハード2 野上愛理 秋ソフト2 ナオミ 夏クリア、春パステルor夏クリア ジーク 春ビビッドor冬クリア
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ルーテシアとの戦闘で負傷したヴァイスに止めを刺しに来るガリュー。そしてその前に現れた電王ガンフォーム…。 「お前倒すけどいいよね?」 「………?」 「答えは聞いてない!」 ドンドンドンドンドンッ! 怒濤の勢いでデンガッシャー・ガンモードを連射する電王。 「………!」 ガリューは背後のルーテシアをかばうように両腕でそれを弾いていく。 が、今日のリュウタロスはとにかく怒っていた。なにしろ大好きな『お姉ちゃんたちの家』が襲撃されたのだ。リュウタロスにしてみればまさしく「龍の逆鱗」に触れられたようなものだ。 そして、射撃ペースを上げた電王の弾丸が、ついにガリューの胴体にクリーンヒットする。 「…!!」 「ガリュー…!」 後ろに大きく弾き飛ばされたガリューに、ルーテシアが駆け寄る。 「最後いくよ…いい?」 「………」 電王を睨みつけるガリュー。 「だめ…!」 焦った様子で答えるルーテシア。 「…答えは聞いてない」 それらの反応を一切無視し、電王はライダーパスをベルトにかざした。 『Full charge』 音声とともにフリーエネルギーがデンガッシャーに集まる。 電王ガンフォームの必殺技『ワイルドショット』だ。 『ちょっとリュウタロス!あんな小さな子まで!』 『うるさい!』 良太郎の制止をも聞かず電王はトリガーを引く。 しかしその時、 「IS発動…ライドインパルス!」 「な…!?」 発射されたワイルドショットは、一瞬前までガリューとルーテシアがいたはずの空間を虚しく凪いだだけだった。 「あーあ、逃げちゃった…」 ひどくつまらなさそうにリュウタロスが呟く。 『他のナンバーズも来てたんだ…ってそれよりリュウタロス!代わって!』 「…はぁい」 気のない返事とともに電王はベルトをはずし、変身が解除されリュウタロスもデンライナーへ帰っていく。 「ヴァイスさん!」 良太郎は、負傷したヴァイスのもとへ走る。幸いにも、重傷ではないようだが…。 単発総合目次へ その他系目次へ TOPページへ
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#blognavi 最初に言っておく、俺は錆びても強い! ついでに言っておく、自分でもびっくりだ! さあさあさあさあさあさあさあさあさあさあさあさあさあ!! やってまいりました!!!2週間ぶりの 仮面ライダー電王実況がぁぁぁぁぁっっっっっ!! さて今回の電王はなんかOPが各タロスさん達全員が 歌う仕様になって驚きつつも感動したことと 侑斗さんが消えたと想ったらまた新たな代償を払って復活してしまったお話です てかAパートの始まりからものすごいギャグ噛ましてたけど・・・ 全然笑えなかったよ・・・・・・(ノд;`) しかしそこは電王 デネブさんが良太郎さんに憑依したころから笑い出しました と想ったらしかしそこは電王 ゼロライナーのおかげで見事復活した侑斗さん そして久々のクライマックスフォームに電王がなったと想いきや なんと・・・なななななんと ゼロノスが錆びてなんとゼロフォームに!!!!?? ・・・史上初だぜ・・・錆びてパワーアップする仮面ライダーなんて・・・・・・ そしてデネブさんもデネビッグバスターになって大活躍 見事敵イマジンを撃破したものの・・・・・・ ゼロフォームのカードを使ったことにより 侑斗さん自身や回りにも何か変化が・・・・・・ まさにテッカマンブレード ってなわけで次回も超クライマックスだぜぇぇぇぇぇっっっっっ!!!! デネビックバスターとゼロガッシャーが超合体? |MO`)ってか主人公の良太郎さん役の佐藤健さんが肺に怪我をしたようで・・・ 大丈夫かな・・・早く元気になってくださいと心から願うよ・・・ 仮面ライダーは呪われてでもいるというのか・・・ そしてなんか来年の仮面ライダーは吸血鬼やら狼男らしいです まあまだ確定事項ではないと想いますけど・・・ 来年の新仮面ライダー3フォーム ドラゴン城 来年新仮面ライダーバイク 来年新仮面ライダーまとめ カテゴリ [でんおうどう] - trackback- 2007年11月11日 18 06 17 名前 コメント #blognavi
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「貴様、『バカにされてる』と思っていいのか!? さっさと終わらせたいなら、反撃したらどうだ!」 【名前】 スパイダーイマジン(赤目) 【読み方】 すぱいだーいまじん(あかめ) 【声】 鈴木千尋(電王)笹沼尭羅(電王トリロジー) 【スーツ】 伊藤教人(電王) 【登場作品】 仮面ライダー電王 など 【登場話(電王)】 第25話「クライマックスWジャンプ」第26話「神の路線へのチケット」 【登場話(DCD)】 第1話「ライダー大戦」 【分類】 イマジン 【契約者】 青木雅史 【契約内容】 病弱な妹・真由に星空を見せたい→妹を電柱にくくり付け、星空を見せる 【過去の日付】 なし 【童話】 土蜘蛛草子 【イメージモチーフ】 クモ 【仮面ライダー電王】 未来人のエネルギー体が青木雅史の想い描く童話『土蜘蛛草子』からクモをイメージし、この世に現出した姿。 腕口からのクモの糸で絡め取った相手の動きを封じ、口からの無数の毒針で相手の息の根を止める攻撃を得意とし、更に自身を2体に分離(「スパイダーイマジン(緑目)」)できる。 雅史の「妹に星空を見せたい」という望みを叶えるのに、明星総合病院に入院中の妹・真由を攫おうと目論む。 雅史を張り込んでいた侑斗に殴り飛ばされて失敗し、更にデネブと共に病院の窓を突き破って転落してしまう。 外で交戦するも押され気味となり、参戦したゼロノスに苦戦し、糸にぶら下がって攻撃。 ロープを使用して応戦するゼロノスに糸を切られて落下してしまい、立ち上がる前にゼロノスの連続攻撃に怯む。 ゼロノスの戦い方を見かねたデネブがゼロノスに説教を始め、不意を突いて毒針で攻撃。 デネブフィンガーで全て撃ち落とされ、ゼロノスにデネブが憑依した事でベガフォームとなり、最期は「スプレンデッドエンド」を受け爆散した。 敗北後、緑目の分離体は残り、青木雅史の望みを叶えようと行動を開始。 【仮面ライダー電王 超バトルDVD】 「ウルフイマジン」や「アントホッパーイマジン(アリ)」と共に登場。 良太郎達の特訓にいつの間にか乱入、電王ライナーフォームと交戦するが、「フルスロットルブレイク」を他の2体と共に受け爆散した。 【仮面ライダーディケイド】 崩壊しつつある「夏海の世界」に未契約体で出現。 【超・電王トリロジー/EPISODE YELLOW お宝DEエンド・パイレーツ】 海東大樹の「野上 良太郎に会いたい」という願いを叶えるのに、海東大樹に憑依して夜間に活動を行い、モモタロス達をおびき出した結果、遅れてやって来た良太郎と海東大樹が対面した事で「契約完了」し、2008年11月22日の過去に飛ぶ事に成功。 過去に飛んだ後は電王ソードフォームと交戦、粘着性の糸を飛ばして反撃するも、ソードフォームの「エクストリームスラッシュ(俺の相手は100年早ぇんだよ!)」を受け爆散した。 実は一連の流れは契約者だった海東大樹がデンライナーにキセル乗車、電王のライダーパスを手に入れるべく仕組んだ事だった(イマジン自身は思惑を全く知らされておらず、利用されていただけだった。)。 【余談】 『電王』本編において現代で倒された初のイマジン。 武器の剣はバットイマジンの剣(劇中未使用)を流用。 『電王』の同話で『忍風戦隊ハリケンジャー』のハリケンイエロー/尾藤吼太役の山本康平氏が契約者・青木雅史役としてゲスト出演。『電王』で声を演じる鈴木千尋氏は平成仮面ライダーシリーズでの出演は初となる。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3330.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1347880416/ 京太郎「ほんっとキツキツですね!とてもアラサーとは思えませんよ!」パンパン はやり「あっ!あぁん!い、言わないでぇ!京太郎君のが大きすぎるのぉ!」 はやり「んんん…!あん!ふぁああ!ああぁ!中でこしゅれるぅ!」 京太郎「こんなにおっぱい揺らして!きっとテレビ見てる人もおっぱいばっかり見てるんでしょうねぇ!」モミモミ はやり「ふぅん!い、いまは京太郎君のだからぁ!京太郎君のものだけだからぁ!もっと強くしてぇ!」 京太郎「これじゃあ牌のお姉さんじゃなくてパイのお姉さんですよ!こんなおっぱいぶるんぶるん揺らして!」モミモミ はやり「やぁ!胸だけじゃやぁ!もっと突いてぇ・・・!」 京太郎「全くわがままなプロですね!お望みどおり激しくいきますよ!」パンパン 京太郎「くぅ!こんないやらしい体なのに、中はこんなキツキツなんて」パンパン 京太郎「そろそろ出しますよはやりさん!」 はやり「出してぇ!中でいっぱい…京太郎君の若い精子いっぱい出して欲しいのぉ!」 京太郎「出るっ!」 ビクンビクン はやり「きたよぉ!京太郎君の精子ぃ!私のなかにいっぱいきてるよぉ!」 はやり「あぁん!イク!私もイっちゃう!おちんぽに精子注ぎ込まれていっちゃうのぉぉ!」ビクンビクン はやり「イク!イク!イっちゃうのぉぉぉぉぉぉ!!」 京「うぅっ…搾り取られ…」ドクドク はやり「ああぁん…はぁ…はぁ…」 京太郎「はぁ…はぁ…」チラ はやり「はぁ…はぁ…白いの、いっぱぁい♥」 京太郎「はぁはぁ」ムクムク 京太郎「まだ満足できませんよ!」 ガバッ はやり「やん☆」 ギシギシパンパンパンパン 京太郎「うっ……」ドピュドピュルル はやり「ん……もっとぉ……」 京太郎「も、もう限界……」 京太郎「はぁ……はぁ……」 はやり「さっ、次いこっか☆」 京太郎「え」 はやり「ほらほらぁ、もっと締め付けちゃうよ♪」グイグイ 京太郎「あの、ちょ」 ムクムク はやり「わぁ☆やっぱり大きくなった☆」 はやり「それじゃあ続きしよっか♪」 京太郎「」 はやり「んっ・・・あっ・・・んん・・・」ギシギシ 京太郎「」 はやり「やだぁ京太郎君ったら☆、15発出したくらいでもう動かなくなっちゃうなんて」 はやり「おねえさんは悲しいゾ♪」 はやり「でもぉ♪ここはまぁだまだ固いままなんだよね・・・ふふっ☆」 はやり「んぅっ!またクるよぉ・・・」 はやり「いっぱい、いぃっっぱい出してね☆」 ドクンドクン はやり「やんっ!やっ、あったかいの・・・中で溜まってくる・・・」 数日後 はやり「はい、お薬の時間ですよ~☆」ザラザラ 京太郎「あ…あ…」ゴクゴク ムクムク はやり「はい、今日もちゃんとおっきくなってえらいねー☆」 はやり「じゃあ早速いれちゃうよぉ♪」 ヌプゥ はやり「んぅ、入ってきたぁ…」 はやり「んん、あぁん、んっ、ふぅぅん…」 はやり「ふふ…京太郎君はぁ、ずぅっと私と繋がってるの☆」 はやり「私のことキツいって言ったんだから」 はやり「一生キツキツの中を味あわせてあげるね☆」 終わる
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リュウタロスは報われるんでしょうか・・ -- たま (2007-06-30 02 23 32) リュウタ可愛いよね♪声も似合ってるし! -- りゅうたろsoon (2007-07-01 16 18 01) リュウタ、幸せそう・・・ -- み (2007-09-30 09 42 22) R良太郎の寝顔が、すごい!! -- 井上由佳 (2007-10-01 20 29 34) 名前 コメント
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京太郎「今日は雀さんのサイン会が昼に中心街、夜に三箇牧であるらしい」 京太郎「雀さんは地区予選大丈夫なんだろうか……?」 京太郎「やるべきは麻雀、だよな」 京太郎「よし、頑張るぞっ!」 京太郎「ひさしぶりにネト麻でもするか」 京太郎「MAO……超本格的なオンライン麻雀ゲーム」 京太郎「開発者の意図がうんたらかんたらってニュースに取り上げられてたな」 京太郎「待機待機、っと」 京太郎「お、来た来た」 とよねー:よろしくだよー 最強☆ちゃん:よろしくお願いします 魔法少女志望:よろしく 開局 京太郎「お、いい配牌、これは清一色だな」カチッ 京太郎「どんどん揃ってくな」カチッ 京太郎「お、面清一通で聴牌だ」カチッ 京太郎「この調子で……」 京太郎「来た!」 京:ツモ、8000オール 東1局 親 京 49000 魔法少女志望 17000 最強☆ちゃん 17000 とよねー 17000 京:ツモ、8000オール 豊音「わわっ、いきなり親倍だよー」 豊音「私も負けてられないよねー」カチッ とよねー:ツモ、3100・6100 東2局 京 42900 親 魔法少女志望 13900 最強☆ちゃん 13900 とよねー 29300 菫「シャープシュートの特訓にネト麻をすることになったのだが……」 菫「上手くねらえないな……ってツモか」カチッ 魔法少女志望:ツモ、2600オール 東2局1本場 京 40300 親 魔法少女志望 21700 最強☆ちゃん 12300 とよねー 26700 京太郎「さっきからツモばっかりだな…」カチッ 京太郎「いい感じいい感じ」カチッ 京太郎「よし」 京:ツモ、3100・6100 東3局 京 56600 魔法少女志望 13600 親 最強☆ちゃん 8200 とよねー 22600 菫「この京とかいうプレーヤー、凄い火力だな」カチッ 菫「だが、狙えはしないが……」 菫「勝たせてもらおう」カチッ 魔法少女志望:ツモ、4000・8000 東4局 京 52600 魔法少女志望 29600 最強☆ちゃん 200 親 とよねー 18600 京太郎「なんだこれ……」 京太郎「トイトイ三槓子、槓ドラモロ乗りで三倍満…って」 京太郎「あ、来た」 京:ロン、24000 終局 京 76600 魔法少女志望 29600 最強☆ちゃん 200 とよねー -5400 京太郎「……」 京太郎「倍満倍満三倍満で飛ばす、とか嬉しすぎて実感が湧かないな」 prrr prrr 京太郎「はい、須賀です」 豊音『うわあああああん!!』 京太郎『えっ!?』ビクッ 豊音『須賀ぐーん』 京太郎『あ、姉帯さん!?落ち着いてくださいよ』 豊音『ぐやじいよーでも楽しがっだよー』 京太郎『どうしたんですか?』 豊音『えっぐ、あの、ね』 京太郎『ネトマで飛ばされた、と』 京太郎『よりにもよって三倍満に振り込んでしまって』 豊音『うん、ズズッ』 京太郎(あれ、これ和了ったの俺じゃね?) 京太郎(と、すると姉帯さんがとよねーさんか……) 京太郎(うん、黙っておこう) 京太郎「姉帯さんを慰めるのに小一時間かかってしまった」 京太郎「なんとかばれないで済んだな」ホッ 京太郎「昼は、どうしよう」 京太郎「そういえば、中心街で雀さんのサイン会があったんだっけな」 京太郎「行ってみよう」 ―――――――――――― 明華「いつもありがとうございマスネ」ニコッ 明華「お次ノ人ー!」 京太郎「どうも」 明華「須賀クン!」パァァ 明華「来てくれたンダネ!」 京太郎「この前約束しましたしね」 明華「ありがとっ!」 明華「そだ!アト1時間待ってテ!」 京太郎「どうするんですか?」 明華「一緒ニ遊ビニ行こっ!」 京太郎「いいですね、行きましょうよ!」 明華「うんっ!」 明華「須賀クン、コッチコッチ」 京太郎「あ、はい」 明華「…」ササッ 京太郎「あの、どこへ?」 明華「私ノ楽屋」ササッ 京太郎「俺が入ってもいいんですか?」 明華「……タブン」 明華「…バレタラ、危ない…カモ」 京太郎「えぇ……」 ―――――――――――― 明華「到着ッ!」 京太郎「おお、ドッキリ番組で見た部屋そのものだなぁ」 京太郎「そういえば、ここで何するんです?」 明華「それハネ……」 明華「一緒ニ話そっ」 京太郎「雑談ですか、いいですよ」 明華「何カ聞きたいことトカある?」 京太郎「ききたいこと……あ、歌」 明華「歌?」 京太郎「いつごろから歌ってるんですか?」 明華「ンー、小さいときカラ」 明華「パパンハ麻雀ノプロデ、ママンハ歌手デ」 明華「ダカラ、麻雀ト歌ハずっとやってる」 京太郎「ふぅ~むなるほどなるほどなるほど~」 明華「……」 京太郎「……」 京太郎「話すこと、無くなっちゃいましたね」 明華「ウ……ン」 京太郎「じゃあどこか行きますか」 明華「ウン!」 京太郎「というわけで、大阪城の近くにあった喫茶店に来てみましたー」 明華「オ城、キレイ」キラキラ 京太郎「周りの風景も見れるのもこの店のいいところだよな」 明華「あ、この歌」 ~~♪ 京太郎「これが雀さんの歌ですか?」 明華「ウン、ドウ思う?」 京太郎「いい歌だと思いますよ」 明華「ワァ、ありがと!」 京太郎「大阪と言ったらこれ!」 テッテレテッテッテー 京太郎「大阪パフェ~」ダミゴエ 明華「普通ノパフェト、違うノ?」 京太郎「……」 京太郎「……寸分違わずです、はい」 明華「ふふっ、はい、これ」アーン 京太郎「え?い、いいんですか?」 明華「なにが?」 京太郎「あーん、なんて」 明華「パパンヤママントしたことある、ダイジョーブ」 京太郎「え、えーっと、ですね」 京太郎「そういうのは、少し、早い、と言いますか、そのー」 明華「ふふっ、ジョーダン」パクッ 京太郎「えっ」 京太郎「……」 明華「ふふっ」 京太郎「お、男の純情をもてあそびましたね!」ウキー 京太郎「そんな明華さんには、こうです!」アーン 明華「エ?」 明華「……」 京太郎「あれ、食べないんですか?」 明華「……アーン」 京太郎「はい」パクッ 明華「アー……アレ?」 京太郎「仕返しです」フフン 明華「~~///」 ―――――――――――― 明華「今日ハありがと!」 京太郎「俺なんかでよければ、また遊びにいきましょうよ」 明華「ウン!」 京太郎「さて、まだ中心街にいるわけだが、何をしようかな」 京太郎「通天閣、大阪に来てから初めてだな」 京太郎「こうしてみると、賑やかな街なんだな、ここ」 京太郎「……あ」 もこ「~♪」 京太郎「対木さん……でしたよね」 もこ「ん?」 もこ「き、貴様は…ッ!」 もこ「ゴ、ゴールデンフレ「須賀です」」 京太郎「須賀京太郎です、元気そうで何よりです」 もこ「ククク、あんなもの、我には些細なこと……に、すぎない」グスッ 京太郎「ああ、元気出してくださいよ」 京太郎「ほら、元気元気!」 もこ「元気?」 京太郎「元気元気元気元気元気元気ごほっ、ごほっ」 もこ「大丈夫?」 京太郎「元気、出しすぎちゃいました」テヘペロ もこ「ククッ」 京太郎「ははっ」 もこ「クーックックックク」 京太郎「あーはっは」 もこ「気に入ったぞ、須賀」 もこ「これをやる、マイセルコードだ」 京太郎「セル…携帯、コード……ああ、連絡先ですか」 もこ「……ん、不要…か?」 京太郎「いえ、嬉しいです。これ、俺のえっとセルコードです」 もこ「あ、ありがと」ニヘラ 京太郎「地元に戻ってきたぞ」 京太郎「三箇牧のサイン会は…また邪魔すると悪いからやめておくか」 夜 京太郎「憩さんと勉強するか」 コンコン 京太郎「憩さん、勉強しましょう!」 ドタドタ 「ま、待っててーな!」 憩「はぁ…はぁ、べ、勉強?」 京太郎「顔赤いですけど、どうしました?」 憩「い、いや、なんでもないよ!」アセアセ 憩(あとちょっとで見られるとこやったな……) 憩(オカズは京太郎君……なんて、言えへんよな) 【7月第2週 休日】終 【7月第3週 平日】 京太郎「いよいよ今週末か!」 京太郎「気合いれていこう!」 京太郎「ふぁああ」 エイスリン「スガクーン!」パタパタ 京太郎「どうも、おはようございます」 エイスリン「オハヨッ!」 京太郎「エイスリンさんは、休日何をしていたんですか?」 エイスリン「エーットネ」カキカキ バッ |牌に埋もれるエイスリンの絵| 京太郎「…えーっと…」 京太郎「麻雀漬け?」 エイスリン「ミンナデ、ウッタ!」 エイスリン「スガクンハ?」 京太郎「俺もネトマしてましたよ」 エイスリン「スガクンハエライ!エライヨー」 京太郎「あ、ありがとうございます」 京太郎(言えない……東風戦やっただけで他の時間は遊んでただけなんて) 京太郎(到底言えない……) エイスリン「ソウダ、カスミガダイジナハナシガアルカラ」 エイスリン「ヒルヤスミ、ブシツニシュウゴウダッテ!」 京太郎「わ、わかりました」 京太郎(大事な話……?) 京太郎「というわけで、部室に来たけど」 霞「あ、来たみたいね」 京太郎「話…とは?」 霞「地区予選のことよ、まずは日程から」 【地区予選1日目】 朝:自由行動 昼:自由行動 夕:女子団体戦 決勝 夜:自由行動 【地区予選2日目】 朝:女子個人戦 予選 男子個人戦 予選 昼:女子個人戦 本戦 夕:男子個人戦 本戦 霞「こうなっているわ」 霞「予選は東風3回で2回2位以上で通過」 霞「本戦は半荘2回の内どちらかで1位で通過よ」 京太郎「ありがとうございます。あ、そういえばオーダーってどうなっているんですか?」 霞「そのことなんだけど……実は」 霞「迷ってるのよ、だから京太郎くんの意見を聞こうかと」 京太郎「俺が決めてしまってもいいんですか?」 霞「私より、あなたの方があの子たちをわかってると思うから、どう?」 京太郎「そう…ですね」 京太郎「じゃあ、まずは先鋒からですか」 霞「先鋒は基本エースポジションね」 霞「高火力プレーヤーが置かれることが多いわ」 霞「それで、誰にするの?」 京太郎「照…がいいんじゃないんですか?」 霞「照ちゃん?去年は大将だったけど」 京太郎「あいつと同じ卓に入ったら、あんまり和了れないんですよね」 京太郎「だから、照に任せておけば安心かと」 霞「確かに…そうね」 京太郎「次は、次鋒ですか」 霞「ここは……事故が結構起きるポジションね」 霞「あと、キンクリされがちよ」 京太郎「キンクリ……?」 京太郎「郁乃さんか、咏ですかね」 霞「その心は?」 京太郎「狙い目だから?」 霞「何よそれ」 京太郎「でも、どっちにしましょうか……」 霞「そうね……」 京太郎「じゃあ、郁乃さんに任せましょうか」 霞「あの子は、なんとかするでしょうからね」 京霞「「多分……」」 京太郎「次は、中堅ですか」 霞「ここは自由に打つプレーヤーが多いわね」 霞「先鋒の次に高火力プレーヤーが置かれるポジションよ」 京太郎「ここを咏にしましょうか」 霞「そうね、あの子に合ってそうだし」 京太郎「残るは、副将と大将ですか」 霞「エイスリンちゃんか憩ちゃんね」 霞「副将はごくまれにおかしなプレーヤーが置かれることがあるから注意ね」 霞「基本は守りの堅いプレーヤーばかりよ」 霞「大将はいわずとしれた魔物区域」 霞「私も去年は大将だったわね」 霞「それで、どうするの?」 京太郎「副将は憩さん、大将はエイスリンさんにしようかと」 霞「ふんふむ……」 霞「歴の浅いエイスリンちゃんはちょっと心配だけど」 霞「ま、いいでしょう」 霞「まとめると……」 先鋒 宮永照 次鋒 赤阪郁乃 中堅 三尋木咏 副将 荒川憩 大将 エイスリン・ウィッシュアート 霞「こうなるわ、これでいいのね?」 京太郎「はい、大丈夫だと思います」 霞「それじゃあもう戻っていいわ、ありがとう」 京太郎「了解です、失礼しました」 京太郎「いよいよ大会って感じがしてきたな」 京太郎「放課後はどうしようかな」 京太郎「部活一択!」 霞「今日は大会前だからたくさん練習できるようにしておいたわ」 京太郎「おお!よし、頑張るぞ!」 エイスリン「スガクン!トックン!」 京太郎「おっ」 エイスリン「トックン、シヨ?」 京太郎「俺もそう言おうと思ってました」 京太郎「張り切っていきましょう!」 エイスリン「ウン!」 京太郎「こんなところ、でしょうかね」 エイスリン「アリガト、スガクン!」 京太郎「いえいえ、頑張ってくださいね」 京太郎「あとこれ」 エイスリン「ナニコレ?」 京太郎「お守りです、使ってください」 エイスリン「ア、アリガト、キョ、キョウタロークン!」 京太郎「あれ、今」 エイスリン「エヘヘ、ナマエデ、ヨンデミマシター」 エイスリン「ガンバローネ、キョウタロークン!」 京太郎「はい!」 京太郎「エイスリンさん!まだ特訓続けましょう!」 エイスリン「イイノ?」 京太郎「どうってことないですよ、エイスリンさんの力になりたいだけですから!」 霞(あらあら、いい雰囲気ね)クスッ 京太郎「ふぅ……」 エイスリン「ツカレタァー」 京太郎「まだまだ頑張りましょうね!」 エイスリン「オマカセア「それは言ってはいけません」」 京太郎「まだまだ行きますよー!」 エイスリン「オーッ!」 照(京、こっちには来ないのかな…) 憩(大会直前……か) 霞「はい、今日はここまでよ」 霞「あとはみんな週末に備えて調整しておくこと」 霞「それじゃ、解散よ」 エイスリン「キョウタロークン、キョウハ、アリガトウデシタ」ペッコリン 京太郎「俺も、エイスリンさんの力になれたようで嬉しいです」 京太郎「地区予選、頑張りましょうね!」 エイスリン「ウン!」 エイスリン「キョウタロークン!チョットキテ!」 京太郎「どこにいくんですか?」 エイスリン「book store!」 お品書き 牌のお姉さんの麻雀教本 中級編…2000円 牌のお姉さんの麻雀教本 上級編…2800円 小鍛治健夜の目指せ!グランドマスター!…2800円 戒能良子のものまね王!…2800円 迫り来る怒涛の修羅場…2000円 女性を落とす40の方法…1000円 小説…600円 京太郎「エイスリンさんはどこか行っちゃったけど、何を買おう」 京太郎「この2冊にしておくか」 エイスリン「オマタセ!」 京太郎「今までどこに?」 エイスリン「comic!」 京太郎「漫画コーナーですか」 エイスリン「ウン!」ズコッ エイスリン「アッ」 バサバサッ 京太郎「あ、本落としました……」 漫画「アーッ!」 京太郎「よ」 【7月第3週 平日】終 地区予選・朝 京太郎「霞さんの家から春の千里山の映像を借りてきたぞ」 京太郎「これで対策を立てよう!」 京太郎「誰にしよーかなー」 京太郎「お、このおもちは、清水谷さんか」 京太郎「この人にするか」 京太郎「……」 京太郎「なんにも浮かばないな……」 京太郎「対策なんて似合わない、か」 京太郎「みんなの役に立ちたかったんだけどな……」 京太郎「はぁ……」 昼 京太郎「いや、ここで諦めてたまるか!」 京太郎「対策係須賀京太郎!清水谷さんを攻略する!」 京太郎「そういえば、清水谷さんの調子って」 京太郎「半荘の間に何回も変わってる気がするんだよな」 京太郎「配牌がめちゃくちゃいいときが3回続いたり、悪い時が続いたり」 京太郎「この調子を乱せば……」 京太郎「でも調子とかどうやって乱すんだよ……」 京太郎「藁人形でも作っておくか」 京太郎「一回戦、三箇牧は……」 京太郎「先鋒戦は、照が250000点、他校を全て50000点で圧倒」 京太郎「次鋒戦、郁乃さんは地和を2回も和了して、結果は三箇牧300000点、他校は……」 京太郎「次鋒戦後、卓を点検して」 京太郎「中堅戦、咏が和了り続けて他校は全て10000点台」 京太郎「副将戦の憩さんは他校を0点で回す」 京太郎「大将戦はエイスリンさんの開局ツモで全員トビ…か」 京太郎「なんだこれ」 霞「地区予選もいよいよ決勝よ!みんな、優勝してインターハイに行きましょう!」 一同「おーっ!」 霞「まずは照ちゃん、頑張ってね!」 照「……善処する」 実況「さあ、始まりました、北大阪インターハイ地区予選」 実況「実況は私、解説は野依プロでお送りします」 理沙「村吉さんは!?」プンスカ 実況「村吉アナは他局なのでいません」 理沙「そうだった……」シュン 実況「それでは、決勝に駒を進めた4校を紹介していきましょう!」 実況「まずは、モブA高校!火力重視のチームです」 実況「お次はモブB学園、モブA高校とは対照的に、速度重視のチームです」 実況「そして、1年ぶりの出場、三箇牧高校!」 実況「昨年の個人戦ベスト2の宮永照、荒川憩擁するまさにドリームチーム!」 実況「そしてそして、最後は全国2位、関西最強の高校!」 実況「千里山女子!」 実況「野依プロ、本日の見どころは?」 理沙「制服!」プンスカ 実況「ああ、確かに三箇牧高校の制服は個性的ですよね……ってちがーう!」 実況「対局についてお聞きしたかったのですが、まあおいておきましょう」 実況「間もなく、先鋒戦スタートです」 照(早く行っておくか……) 照「行ってきます」 京太郎「頑張れよ!照!」 照「うん」 竜華「怜、もう始まるで」 怜「……ん、そうやな」 怜「じゃ、行ってくるわ」 竜華「無理はせんといてな!」 怜「わかっとるって」 【対局室】 怜「お」 照「ん」 怜「その節は、お世話になりました」 照「いや、こちらこそ」 照「よろしく、園城寺さん」 怜「よろしくな、チャン……いや、宮永さん」 照「うむ」 怜(チャンピオンになるのは……私たちや) 開局 親 モブA1 100000 南 怜 100000 西 モブB1 100000 北 照 100000 怜(宮永さんは東1には和了らん) 怜(今のうちに、攻める!) 【先読み―シングル】発動! 2000から4段階上昇で満貫 怜「リーチ」 照(リーチ…立直……直立) A1(これが園城寺のリーチか!) B1(あ、ど、どれ捨てよう……)トン 怜「ロン、リーチ一発メンタンピンで、8000や」 B1「あうっ」 実況「園城寺選手、早速リーチ一発」 実況「園城寺選手は牌譜を見てみると一発率が多いのですが、どう思いますか?野依プロ」 理沙「鏡!」プンスカ 実況「鏡?」 照(ここから、いく)ゴッ 【照魔鏡】発動! 東2局 A1 100000 親 怜 108000 B1 92000 照 100000 怜(親番……) 怜(まだまだ行く!) 怜「リーチ」 照(うむむ……) 怜「ツモ、リーチ一発チートイドラドラ、6000オールや」 照(うむぅ……) 東2局1本場 A1 94000 親 怜 126000 残り体力:4 B1 86000 照 94000 照(2連続一発……不思議) 照(でも、私も負けない) A1(園城寺さんに注意しておこう)トン 照「ロン、タンヤオのみ、1000の1本場は1300」 A1(うわっ、チャンピオンかー……) 東3局 A1 92700 怜 126000 残り体力:4 親 B1 86000 照 95300 照「ツモ、500・1000」 照(調整は、終わり) 照(言い訳じゃない……うん) 怜(宮永さんの、親番……か) 実況「とうとう始まったか、チャンピオン宮永選手の連続和了!」 野依(テレビ、慣れない……どうしよぉ…) 実況「どう思いますか?」 野依「まだまだ!」プンスカ 野依(またわけのわからないことを……) 東3局 A1 92200 怜 125500 残り体力:4 B1 85000 親 照 97300 同コンマのため、流局 照(親…ここで、稼ぐ!)トン 怜(連続和了は防がんとな)トン 照「あ」 A1「はい?」 照「いや、なんでも」 照(捨て牌間違った……) 東4局1本場 A1 93200 怜 122500 残り体力:4 B1 86000 親 照 98300 怜(テンパイ……宮永さんの連続和了も止まったことやし) 怜(一発がつくとして……よし)キィィン 【先読み―シングル】発動! 怜の体力が減った! 4→3 倍満から4段階上昇で、役満 怜「リーチや」 B1(ま、またですかぁ……)トン 怜「ロン、リーチ一発面混タンピン二盃口ドラ2、裏は…2」 怜「数え役満、32000の1本場は32300や」 B1「は、はいっ!」 怜(これで折り返しや……)ハァハァ 霞「照ちゃん、あまり和了れないわね……」 京太郎「まだ大丈夫ですよ!照なら大丈夫です!」 郁乃「まあ、照ちゃんが稼げなくても私がその分頑張るから安心してな~」 咏(それが不安なんだよねぃ) 南1局 親 A1 93200 怜 154500 残り体力:4 B1 53700 照 98300 実況「これは……どういうことでしょうか」 実況「宮永選手は2回和了したのみ」 実況「千里山女子の園城寺選手が着実にリードを広げていってますが」 理沙「まだまだ!」プンスカ 怜(体力、オーラスまでもつかな……) 怜(いや、もたせたるわ!) 照「ツモ、300・500」 照(もう、和了られてなんていられない) 南2局 A1 92700 親 怜 154200 残り体力:4 B1 53400 照 99400 照(ここから先は、私の独壇場) 照「ロン、2000」 B1「は、はいっ!」 照(園城寺さん……) 照(あなたを) ゴッ 照(倒す) 南2局 A1 92700 怜 154200 残り体力:2 親 B1 51400 照 101400 照「ツモ、1000・2000」 照(まだまだ、和了り続ける)ギュルッ 怜(そろそろ、きつぅなってきたな……) 実況「宮永選手はようやく調子を取り戻したらしいですね」 理沙「期待!」プンスカ 実況「は、はぁ……」 オーラス A1 91700 怜 153200 残り体力:2 B1 49400 親 照 105400 照(最後の親番、削れるだけ削ろう) 照(徹底的に) 照「リーチ」 怜(な……1巡後にツモ!?) 怜(ズラすしかない!) 怜(でもこの手牌じゃ鳴けへん) 照「ツモ、リーチ一発、2600オール」 怜(しくったなぁ……) 怜の体力が減った! 2→1 オーラス1本場 A1 89100 怜 150600 残り体力:1 B1 46800 親 照 113200 怜(宮永さん……静かやな……) B1(テンパイできました!次で終わりです!) A1(流局か、ノーテンってのがなぁ) 照(まだ)スチャ 照「ツモ、海底ホンチャン、3300オール」 オーラス2本場 A1 85800 怜 147300 残り体力:1 B1 43500 親 照 123100 照(一発、海底) 照(次は……そうだな) 照「カン」 A1(暗槓……?) 照「嶺上ツモ、メンゼンドラ2」 照「4200オール」 実況「チャンピオン止まらない!圧倒的!圧巻です!」 理沙(またフラれそうだな……どうしよぉ) 理沙(でも、頑張らないとっ!ファイト!私!) 実況「そして、3本場開始です」 理沙(あれ?) オーラス3本場 A1 81700 怜 143200 残り体力:1 B1 39400 親 照 135700 照(次は……) 照「ツモ、面混小三白中」 照「6300オール」 怜「こほっこほっ」 怜(そろそろきついかな……) オーラス4本場 A1 75400 怜 136900 残り体力:1 B1 33100 親 照 154600 照「リーチ」 A1(ダ、ダブリーですか) A1(今日は変な役ばかりですね) 怜(アカン、このままやと、ツモられる!) B1(あーもう、難しいですよぉ!) 照(いける!)ギュルルルル 照「ツモ、ダブリー一発メンタンピン一盃口、裏1」 照「8400オール」 オーラス5本場 A1 67000 怜 128500 残り体力:1 B1 24700 親 照 179800 怜(宮永さん…やっぱ強いなぁ…) 怜(よく頑張ったわ、私) 怜(でも、ここで終わるわけにはいかへん) 怜(一点でも多く、リードを作る……そのために) 怜(ごめんな、竜華、セーラ、みんな) 怜(無理、するわ)キィィン 【先読み―シングル】 怜の体力が減った! 1→0 跳満から4段階上昇で役満 照「…っ」 怜「リーチ…や」 怜(最後、これで…最後や) 実況「おーっと、ここで来ました園城寺選手のリーチ、一発なるか?」 理沙「お、おお!」 怜「ツモ、四暗刻」 怜「8500・16500」 終局 モブA 58500(-41500) 千里山 162000(+62000) モブB 16200(-83800) 三箇牧 163300(+63300) 【次鋒戦】 実況「先鋒戦終了ー!」 実況「昨年度インターハイ個人戦チャンピオン宮永照の1人浮きに終わる試合かと思われていましたが」 実況「千里山女子の無名のエース、園城寺選手との拮抗状態で幕を閉じました」 実況「野依プロはこの対局、どう思いましたか?」 理沙「興奮!」プンスカ 理沙「し、しました!」プンスカ 実況「は、はぁ……次鋒戦は休憩をはさんで行われます」 京太郎「終わりました、か」 霞「凄かったわね、照ちゃん」 京太郎「じゃあ俺、照を迎えに行ってきますね」 霞「行ってらっしゃーい」 怜(なんとか、もったな……帰ろか) 照「園城寺さん、大丈夫?」 怜「仮病やから、大丈夫」 竜華「怜!」 怜「りゅ、竜華……」 照「じゃあ、私、もう行くね」 怜「ありがとな、宮永さん」 照「また打とう、次も負けない」 怜「お手柔らかに頼むわ」 ――――――――――――― 霞「あら?帰ってきたの?」 京太郎「対局室に行っても誰もいませんでした」 京太郎「ところで、郁乃さんは?」 霞「すれ違いね、もう行ったわよ」 京太郎「そういえば、郁乃さんの名前ってどうしたんですか?」 霞「それはね……」 実況「さて、各校の選手が対局室に向かい始めました」 実況「モブA高校の次鋒は、部長のA2選手」 実況「モブB学園の次鋒は、またもや1年生のB2選手、B1選手のリベンジなるか」 実況「そして現在2位の千里山女子の次鋒は、これまた1年生の二条泉選手」 実況「現在1位の三箇牧高校、次鋒は赤阪郁代選手!」 実況「赤阪選手は姫松の元監督、赤阪郁乃さんの妹、とのことです」 実況「それでは、次鋒戦開始です!」 京太郎「設定、ですか」 霞「そうよ、設定」 東1局 親 B2 16200 区間1位 南 泉 162000 区間2位 西 A2 58500 区間3位 北 郁乃 163300 区間4位 泉(園城寺先輩が作ったリード、私が広げますよ!) 泉「ロン!16000!」 郁乃「あ~倍満か~しゃあないな~」キュオオオオオ 泉「は……!?」 【身代わりの幻影】発動! 聴牌判定まで戻ります 東1局 親 B2 16200 区間1位 南 泉 162000 区間2位 西 A2 58500 区間3位 北 郁乃 163300 区間4位 B2(1ちゃん、泣いてた) B2(私、取り返す!) B2「ロン!国士無双!48000!」 A2「うげぇっ!」 実況(なんだこの大会……) 東1局1本場 親 B2 54200 区間1位 +48000 泉 162000 区間2位 A2 10500 区間4位 -48000 郁乃 163300 区間3位 A2「ロン!24000の1本場は24300!」 郁乃「うぇぇ~もったいないけど~」 郁乃「まあ、ええか~」キュオオオン 【身代わりの幻影】発動! 聴牌判定まで戻ります 東1局1本場 親 B2 54200 区間1位 +48000 泉 162000 区間2位 A2 10500 区間4位 -48000 郁乃 163300 区間3位 A2「はっ!」 B2「ん、どうした?」 A2「いや、なんでも!」 郁乃(わ~お、またやな~) 郁乃「ツモ~地和で~8100・16100や~」 実況「またもや役満、赤阪選手はこれで今大会3度目の地和です」 理沙(確かに、赤阪さんに似てるなぁ) 理沙「うーむ……」 東2局 B2 38100 区間2位 +31900 親 泉 153900 区間3位 -8100 A2 2400 区間4位 -56100 郁乃 163300 区間1位 +48300 泉(テンパイ、これで和了れば7800……ですか) A2「うぅ……」トン 泉(うっ、あなたから和了ってもどうにもならないんですよ……) 流局 東2局1本場 B2 35100 区間2位 +28900 親 泉 154900 区間3位 -7100 A2 3400 区間4位 -55100 郁乃 164300 区間1位 +49300 郁乃(泉ちゃん、聴牌しとったんか~) 郁乃(あの子も危ないし……しゃあないな) 郁乃(咏ちゃん、憩ちゃん、エイちゃん、ごめんな) 郁乃(逃げ切ったるわ~!)ゴッ 同コンマのため、流局 東3局1本場 B2 33600 区間2位 +27400 泉 153400 区間3位 -8600 親 A2 4900 区間4位 -53600 郁乃 165800 区間1位 +50800 A2(聴牌できないなぁ、このまま、負けるのかなぁ)ジワッ B2(聴牌、ただし、和了れるかは、不安) 泉(さっきからずっと手が進みませんね……) 郁乃(ツモ、ギリギリやな~) 郁乃「ツモ、2100・4100や~」 東4局 B2 31500 区間2位 +25300 泉 151300 区間3位 -10700 A2 800 区間4位 -57700 親 郁乃 165800 区間1位 +50800 郁乃(みんなで勝ちたかったけど、少し暴れすぎたな~) 郁乃(これ以上進めても危ないから) 郁乃「ツモ、3200オールや~」 郁乃(これで、お終い) 地区予選決勝 終了 モブB 28300 千里山 148100 モブA -2400 三箇牧 175400 実況「次鋒戦、そして、北大阪インターハイ地区予選終了ー!」 実況「三箇牧高校の次鋒、赤阪選手がA高校を飛ばして、優勝!」 実況「関西最強、千里山女子の連覇を阻止しました!」 実況「野依プロはこの試合、どう思われましたか?」 理沙「とっても不思議!」 実況「あ、そうですか」 実況(村吉アナ、尊敬しますわ) 【対局室】 郁乃「……お疲れさま~」 A2「うっ、うぇっ、ひぐっ」 B2「おつ、かれ」 泉「お疲れ、でした……っ!」 泉(負けた、私が、負けた) 泉(私は高1最強のつもりだった、でも) 泉(そんなのは唯の傲慢、結果として、私は) 泉(千里山女子の連覇を、何年も前からの先輩たちからのバトンを) 泉(園城寺先輩から渡されたバトンを、江口先輩に渡せなかった) 泉(後の人たちに渡せなかった) 泉(私の、せいで私のせいで) 泉(私のせいだ私のせいだ私のせいだ私のせいだ私のせいだ私のせいだ私のせいだ) 【三箇牧高校控室】 咏「あっさりだったねぃ」 照「もう少し、手加減すれば……」 霞「ダメよ、手加減なんて、相手に失礼じゃない」 照「はい……」 京太郎「泉……」 憩「……あ」 憩「京太郎くん、飲み物買ってきてくれる?」 京太郎「はい?」 憩「心配、なんやろ?」ヒソヒソ 憩「泉ちゃんが」 京太郎「!」 憩「前私にやったときみたいに、慰めてな」ヒソヒソ 京太郎「……わかりました、行ってきます」 バタム エイスリン「デバン、ナカッタナ……」 【千里山女子高校 控室】 セーラ「あー、負けてしもたかー」 怜「みんな、ごめんな」 怜「私がもう少し頑張っとったら、泉にも無理させんで済んだのに」 竜華「怜のせいやない……」 セーラ「せや、泉のせいでもない」 セーラ「誰のせいでもない、せやから誰かを責めたりするんは無しや」 セーラ「泣くのも、無しや」 セーラ「泉は、みんなで笑って迎えてやるんや」 セーラ「泣いたら、っ、あかん」 竜華「うんっ、うん」 怜「泣いた、ら、罰ゲーム、やな」 浩子「コスプレ、ぇっ、とか、ですか?」 竜華「じゃあ、みんなでコス、プレ、やな」グスッ セーラ「うん……うぇっ」 ―――――――――――――――― 京太郎(あの状態の二条がいそうなところ……) 京太郎(人がいなさそうなところ、か) 京太郎(だとすれば、こっち) 京太郎(ぼっちでよかったと思える瞬間) 【休憩室】 泉(こらえなきゃ、今は、先輩たちの前で悲しんでなんて、いられない) 泉(だから、一人で……) 京太郎「二条、いるかー?」 泉「はいっ!?」 京太郎「やっぱり、ここにいたのか」 泉「どうして、ここが?」 京太郎「勘、かな」 京太郎「二条が心配だったから、来た」 京太郎「勝った俺が何しに、って話なんだけどな」 京太郎「二条」 泉「はい」 京太郎「堪えなくっても、無理しなくても、いいんだぜ」 京太郎「悲しいときは泣いて、楽しいときは笑う」 京太郎「だから、さ、泣いてもいいんだぜ」 京太郎「みんな、受け止めてくれる」 京太郎「笑って控室に戻りたいんなら、俺の胸を貸してやる」 京太郎「無理、するなよ」 泉「はい、はいっ、う、ううっ」 泉「うえええええええっ」 京太郎「もう、大丈夫か?」 泉「はい」 泉「その……制服グチャグチャにしちゃいましたね」 京太郎「ああ、いいよ、着替え持ってきてるし」 泉「なんで!?」 京太郎「霞さんに弁当の買い出しとか、帰りに部の備品の買い出しとか頼まれてたからな」 京太郎「それに今日、結構暑いし」 泉「いや、そういう問題やないでしょ」 京太郎「そうかなー?」 京太郎「あ、そろそろ帰らないと」 京太郎「じゃあ、会えたらまた明日な」 泉「今日はありがとうございました、須……京太郎くん」 京太郎「……あ、ああ、じゃあな、泉」タッタッ バタム 泉「えへへ」 泉「勇気出して呼んでみました、けど」 泉「泉、ですか……」 泉「えへへ」 京太郎「いよいよ明日が俺の大一番か!」 京太郎「頑張るぞ!」 夜 京太郎「お邪魔しまーす」 郁乃「邪魔するなら帰ってや~」 京太郎「じゃあどうしろと」 郁乃「関西人の冗談やで~」 京太郎「そういえば、清水谷さん用に作った藁人形どうしようかな……」 京太郎「持っておくか」 京太郎「エイスリンさん、特訓しましょ!」 エイスリン「イイヨ……」 京太郎「元気ないですけど、どうかしたんですか?」 エイスリン「ナンデモナイデスヨー、ダ」 京太郎「あ、ひょっとして出番がなかったの気にしてます?」 エイスリン「チ、チガワイ!」 京太郎「そのぶん、三箇牧のリーサルウェポンとして活躍しやすいじゃないですか」 エイスリン「Lethal Weapon……イイネ!」 京太郎「明日は頑張りましょう!」 エイスリン「ウン!」 【7月第3週 地区予選1日目】終
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開局 親 憧 110600 咏 225000 梢 41600 史織 22800 憧(あのちびっ子は高火力) 憧(それなら私の方が有利!) 憧「チー!」 咏(速く攻めるタイプかねぃ、まあ嫌いじゃないけど) 咏「ロン」 咏(負けるわけにはいかないねぃ) 咏「12000」 東2局 憧 110600 親 咏 237000 梢 41600 史織 10800 憧(高い打点ってことはそれなりの遅さのはず) 憧(それに隙も多い) 憧(そこを狙う!) 憧(っと、テンパイ) 憧(小三対々混老混一色ドラ2、三倍満) 憧(中が来れば役満……) 憧(これを三箇牧にぶつけたいけど……) 史織(これなら……)トン 憧(なんで出しちゃうのかなー……) 憧(早く終わるにこしたことはないけど) 憧(シズたちにも回したかったな) 憧「ロン、24000」 史織「えっ」 えり「中堅戦終了ー!」 えり「そして、二回戦第二試合終了ー!」 終局 三箇牧 237000 (+12000) 阿知賀 134600 (+24000) 劔谷 41600 越谷 -13200 (-36000) えり「中堅戦東2局、阿知賀の新子憧が越谷の水谷史織を飛ばし、終了」 えり「準決勝へ駒を進めたのは―――」 えり「2位とは10万点差をつけ、4位とは25万点差をつけた三箇牧高校」 えり「そして、先鋒戦で大失点するも、次鋒戦で役満2回、倍満1回を和了し、中堅戦で三倍満を和了して巻き返した、阿知賀女子学院の二校です」 えり「戒能プロから見て、この中堅戦どうだったでしょうか?」 良子「越谷は、まあ運が悪かったとしかいいようがないな」 良子「不要牌はどれも他家のアガリ牌だったし」 良子「劔谷は倍満、三箇牧は数え役満の手をテンパイしていたのだから」 良子「何を切っても飛んでいた」 良子「三戦ともおかしな試合だったな」 えり「準決勝は明後日、7日目に行われます」 ―――――――――――――――――― 梢「多くの失点をして、1年生に回すことができなかった不甲斐ない上級生を代表して……謝罪します」 莉子「いえいえそんな!」 友香「部長は悪くないんでー!」 澄子「ですよね、私が悪いんですよね」ウワーン 美幸「あ、あんなのしょうがないよもー」 ―――――――――――――――――― 郁乃「戻ったで~ってあれ、もう終わってもうったん?」 憩「ええ、まあ……」 エイスリン「デバンナカッター!」ウワーン 咏「ごめん、ごめんってば!」 照「焼きプリンおいし」 ―――――――――――――――――― 憧「みんな、ごめん!」 穏乃「ちょっ、なんでアコが謝るんだよ?」 憧「だって、アラタとシズに回せなかったし……」 灼「別にそんなのいいから」 穏乃「そうだよ!準決勝進出!ベスト8なんだから!」 憧「二人とも……」 晴絵「でも、このままじゃダメなのは確かだな」 宥「次の相手は……」 晴絵「白糸台、あの宮永照の古巣だ」 晴絵「ここも手強い、流石に三箇牧が予想外すぎたけど」 晴絵「とにかく、浮かれてばっかじゃいられない」 晴絵「かといって沈んでばかりなのもダメだ」 玄「でも、あんな人たち相手にどうすれば……」 晴絵「私に1つ案がある」 晴絵「明日は練習試合をするぞ」 憧「練習試合って……どこと?」 晴絵「北大阪の2位……元関西最強……」 晴絵「千里山女子とだ!」 京太郎「二回戦勝利、準決勝進出、か」 京太郎「俺も頑張らないと」フンス 京太郎「次は明後日、白糸台と新道寺」 京太郎「決勝まで行けばいいな」 夜 京太郎「今日も外食行くか」 京太郎「竜華さんと怜さんも誘ってみよう」 京太郎「というわけで、行きましょうよ!」 竜華「いや、どういうわけやねん」 京太郎「会場から帰ってくるときにおばちゃんがやってるおいしそうな定食屋を見つけたんですよ!」 怜「せやから、それがどうして私たちを誘うわけになるんや」 京太郎「行ーきーまーしょーうーよー」 竜華「っていうかもう着いたっぽいんやけど」 怜「オンボロやなぁ」 京太郎「年季が入ってる、と言いましょう」 ガララ 叔母「久しぶりだね、京太郎」 京太郎「うん、おばちゃん!」 怜「おばちゃん…って」 竜華「ホンマもんの叔母ちゃんかいな!」 叔母「元気だったかい?」 京太郎「おう、もちろんだ!」 咲「あれ、京ちゃん?」 怜「京……」 竜華「ちゃん……?」 京太郎「よお、咲、久しぶりだな」 お品書き 東北寄せ集め定食 地元定食 信州そば定食 関西定食 九州ラーメン定食 京太郎「じゃあ俺関西定食で!」 怜「ほな私も同じので」 竜華「ウチもお願いしますー!」 叔母「元気だねぇ、じゃあちょっと待っててね」 怜竜「「はーい!」」 咲「……へぇ、モモちゃんの言う通りだったんだ」 京太郎「モモが何だって?」 咲「京ちゃんが夜な夜な女の子連れまわしてるって」 京太郎「してねえよ!」 叔母「京太郎もお盛んなんだねぇ、「俺、叔母ちゃんと結婚する!」って言ってたのが懐かしいわぁ」 京太郎「子どもの戯言だから!」 咲「…そういえば、京ちゃんの学校準決勝まで行ったんだってね」 京太郎「圧勝だったぜ!」 竜華「なあなあ京くん、その子も幼馴染なん?」 咲「はい、宮永咲っていいます」 怜「宮永ってことは、宮永さんの親族とかなんか?」 咲「妹です」 竜華「へぇ~、高校は?」 咲「清澄です」 怜「清澄言うたら明日愛宕さんとこと当たるとこやな」 竜華「そうなん?」 咲「はい」 竜華「ほなお姉ちゃん咲ちゃんが可愛いから応援するわー!」 怜「竜華、言うてることがおっさんみたいやで」 咲「は、はあ……ありがとうございます」 咲「京ちゃん!関西の人ってこんなのばっかりなの?」ボソボソ 京太郎「俺にもわからん」ボソボソ 【5日目】終 【インターハイ 6日目】 京太郎「明日が準決勝、今朝は咲たちの試合があるのか」 京太郎「何をしよう」 京太郎「じゃあ今日は試合見に行くか」 京太郎「竜華さんも行きませんか?」 竜華「今日はちょっと予定があるんや、ごめんな」 京太郎「いえ、いいですよ」 京太郎「じゃあ俺もう行きますね」 竜華「行ってらっしゃーい」 ――――――――――――――――― 京太郎「二回戦第三試合の対戦校は……」 京太郎「鹿児島代表、第3シード永水女子―――神代さんたちのところ」 京太郎「岩手代表宮守」 京太郎「南大阪代表、姫松―――真瀬さんたちのところ」 京太郎「長野代表、清澄か」 京太郎「観覧席も取れたし」 京太郎「観戦開始だ」 【先鋒戦】 京太郎「先鋒の4人は……」 京太郎「宮守は小瀬川さん、永水は神代さん、清澄は片岡さん」 京太郎「知り合いばかりじゃないか、たまげたなぁ」 京太郎「姫松は上重さん、か」 京太郎「片岡さんと小瀬川さんは打ったことがあるけど」 京太郎「神代さんはどんな打ち方をするんだろう……」 「先鋒戦開始ー!」 「先鋒戦終了ー!」 京太郎「神代さん、急に人が変わったみたいになったけど、あれも霞さんのいう神様の力なのかな……」 京太郎「片岡さんは序盤の火力が凄かったな」 京太郎「小瀬川さんが区間1位…実は凄い人なのか」 【次鋒戦】 京太郎「次鋒戦、姫松は真瀬さん」 京太郎「清澄はモモ、永水は狩宿さん、かりじゅくって読むのか」 京太郎「宮守は……みなみうら?いや、南浦さんか」 京太郎「ん?南浦ってプロにもいたような……」 「次鋒戦開始ー!」 「次鋒戦終了ー!」 京太郎「真瀬さんはちゃっかり+、宮守の人は後半凄かったけどモモに引っかけられてたな……」 京太郎「モモってやっぱり凄いやつだな……」 【中堅戦】 京太郎「中堅は…」 京太郎「清澄は竹井さん、永水は滝見さん」 京太郎「宮守の鹿倉さんって、本当に高三なのか?」 京太郎「姫松は洋榎さんか……」 京太郎「はてさてどうなることやら」 「中堅戦開始ー!」 「中堅戦終了ー!」 京太郎「竹井さん、凄かったけど」 京太郎「それ以上に洋榎さんの勢いが凄かったな……」 【副将戦】 京太郎「副将は清澄からは原村さん、姫松からは絹恵さん」 京太郎「宮守は臼沢さん、永水からは薄墨さん」 京太郎「薄墨さん、あんな服で大丈夫なのかな」 「副将戦開始ー!」 「副将戦終了ー!」 京太郎「薄墨さんの四喜和は……耐性ついちゃったからかあんまり驚かないな……」 京太郎「原村さんは上手かったな……」 【大将戦】 京太郎「最後の大詰め大将戦か」 京太郎「清澄は咲、宮守からは姉帯さん」 京太郎「姫松は末原さんで、永水は藤原さんか」 京太郎「姉帯さんやっぱり背高いなぁ」 京太郎「鹿倉さんといい、薄墨さんといい、変な身長の人が多い気がする……」 「大将戦、開始!」 「大将戦、終了!」 京太郎「姉帯さん、泣いてたな……」 京太郎「咲はなんか変な感じだったし」 京太郎「前半和了ってた人の勢いが後半になって急に衰えてたのは、なんだったんだろう」 京太郎「テンパイすらできてなかったみたいだし……」 京太郎「これでBブロックの準決勝進出二校は清澄と姫松に決まったのか」 京太郎「さてと、会場少しぶらついてから帰るか」 京太郎「でも、見ごたえのある試合だったな」ガコン 京太郎「夏はやっぱり夏みかんゼリージュースだよな」フリフリ 京太郎「ん?」 豊音「うぇええん」 京太郎「姉帯さん……悔しかったんだろうな」 京太郎「……そうだ」 京太郎「もう1個」ガコン ―――――――――――――――― 豊音「ぐすっ、ぐすっ」 塞「トヨネ、ここにいたんだ」 塞「みんな待ってるよ」 豊音「会わせる顔がないよ、ひぐっ」 塞「誰もトヨネを責めたりしないから、さ」 豊音「うっ、うん……」 塞「あれ?そのジュースは何?」 豊音「ジュース?」 ――――――――――――――――― 京太郎「あ、野口さん一人になっちゃった」 京太郎「そろそろ帰るかなーっと」 「あ、あのートイレってどこかわかります?」 京太郎「トイレでしたら……って洋榎さんじゃないですか」 洋榎「久しぶりやな!」 洋榎「ここにおるってことは見たんやろ?」 京太郎「何をですか?」 洋榎「ウチの活躍」ドヤァ 京太郎「あーはいはい」 絹恵「お姉ちゃん、監督呼んどったで」 絹恵「って、須賀くん?」 京太郎「どうも」 洋榎「ウチらの試合見とったんやて」 絹恵「ほんま?」 京太郎「はい、いい試合でしたよ」 絹恵「そかそか、良かったぁ」 洋榎「須賀のとこは三箇牧やったな」 洋榎「決勝で潰したるわ、このウチがな!」 京太郎「はいはい、待ってますよ」 絹恵「おお、すっごい冷静」 絹恵「それどころやなかった、ほら、お姉ちゃん行くで」 洋榎「ほな須賀じゃあな~」 絹恵「ばいばい」 京太郎「はい、さようなら~」 京太郎「飯食って一旦帰るか」 京太郎「でも金少ないんだよな、どうしよ」 京太郎「100円あったらマックに行こう!」 由子「あ、須賀くんなのよー」 京太郎「真瀬さん、部活の方はいいんですか?」 由子「昼食は各自で、ってなったのよー」 京太郎「じゃあ俺と食べませんか?」 由子「了解なのよー」 京太郎「ビッグマック2つって結構食べますね」 由子「これが本当のビッグマウスなのよー」アハハ 由子「そういう京ちゃんはハンバーガー1つで足りるのよー?」 京太郎「あれ、今何て?」 由子「京ちゃんって……ダメ?」 由子「この前モモちゃんが言うてたから真似してみたんやけど」 京太郎「あ、いや、いいですよ」 京太郎「金欠ですから、少し節約を、と思いまして」 由子「それは大変なのよー」 由子「それなら、はい」 京太郎「ポテト、Lサイズまるごとなんていいんですか?」 由子「困った人の窮地を助けるのが」 由子「先輩ってものなのよー」ポンポン 京太郎「真瀬さん!」 由子「由子でいいのよー」 京太郎「由子さん!ありがとうございます!」 由子「少し目が恐いのよー」 午後 京太郎「対策の時間でい!」 京太郎「げっへっへ、今日は誰を対策してやろうかぁ」 京太郎「…………」 京太郎「新道寺、白糸台、阿知賀の対策をするか」 京太郎「それとも勝った気で清澄とか姫松の対策をするか」 京太郎「誰にしよう」 京太郎「照、菫さんの弱点とかってわからないか?」 照「また対策?」 京太郎「みんなの力になりたいからな!」 照「弱点か……わからないな」 照「菫にクセとかあったかな……」ウーン 京太郎「さてと、二回戦の映像と牌譜は……」 京太郎「…………」ジーッ 京太郎「あれ、ここの待ちおかしくないか?」 京太郎「でもその後には和了ってる」 京太郎「まるでその人がその牌を切るのがわかっていたかのように……」 京太郎「前打ったときにもそんなことがあったな……」 京太郎「じゃあ和了る相手を狙える?」 京太郎「次は映像を見てみるか……」 ――――――――――――――――― 京太郎「あれ、今、腕と目が……もう1回」 京太郎「やっぱり少し動いてるな」 京太郎「そうか、そういうことだったのか!」 京太郎「あー目が痛いー」 京太郎「疲れたー」 京太郎「メールでもするか」 京太郎「誰に送ろう」 京太郎「姉帯さんにしよう」 京太郎「そういえば、あのジュース気づいてくれたかな」 京太郎「よし」 京太郎『ジュースおいしかったですか?』 竜華「ただいまー」 京太郎「お帰りなさい」 竜華「ふふっ、みんな明日はびっくりするで!」 京太郎「どうしてですか?」 竜華「秘密や!」 竜華「シャワー先浴びるでー」 京太郎「どうぞー」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「あ、返ってきた」 豊音『ど、どうしてそのことを知ってるのー?』 京太郎「ううむ」 京太郎「ここで「俺が置いておきました!」っていうと、なんか優しぶってる感がして嫌なんだよな……」 京太郎「どうしよう」 京太郎『エスパー須賀です』 京太郎「こうやって考えすぎてるから友達できないのかもな、送信っと」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「返信早っ!」 豊音『あ、そうなんだーじゃあ今度やってみせてよ!メンタ』 豊音『リズムっていうの!』 豊音『頑張ってやってみせて!』 豊音『東京にいるときに』 豊音『ね?』 京太郎「出来ないけど……まあいっか」 京太郎『期待してくださいね、おやすみなさい』 京太郎「さて、寝るか」 竜華「あれ、シャワー浴びないん?」 京太郎「あ、そうでしたね……って竜華さん!?」 竜華「な、なんや」 竜華「今日はバスタオルやなくてバスローブやで」 京太郎「それもダメですって!」 【6日目】終 【インターハイ 7日目】 京太郎「いよいよ準決勝!」 京太郎「楽しみすぎて5時に起きてしまったぜ!」 京太郎「試合は9時からだけど、どうするかな」 京太郎「会場に行くか」 【会場前】 京太郎「開館は8時だからまだ開いてないよな」 京太郎「今7時だし、何やってんだろう」 京太郎「あれ、なんで列ができてるんだ?」 「インターハイ準決勝観覧席入場の列の最後尾はここです」 京太郎「これ、俺たちの試合を見に来た人たちの列なのか」 京太郎「なんだか滾ってきたぞ!」 京太郎「準決勝頑張るぞ!」 京太郎「俺たちの戦いはこれからだ!」 【対局室】 照(準決勝、やえと昨日の人、松実さんが相手か)ペラッ 照(気は、抜けないな)パタッ やえ「お待たせ!」 照「待ってない」 玄(宮永さんは元白糸台だったんだよね、この人と何かあったのかな?) 煌「みなさんおそろいですね、すばらです!」 煌「真打は後から登場するって!」 煌「小走さんには2回戦でボッコボコ……とまでではないほどにやられたけど」 煌「なんにせよ今日の日は負けませんよ?」 開局 親 玄 100000 照 100000 やえ 100000 煌 100000 煌(この面子相手に早速テンパイ…すばらです) 煌(ですが、ドラが無いのがすばらくないですね) 煌(阿知賀の松実さん、ですか) 煌(まあ真っ直ぐいきましょう!) 煌「ロン、5200!」 煌「すばらです!」 玄「はいぃ」 照「…………」 【照魔鏡】発動!ゴッ 玄「!」ゾクッ 玄(また……) やえ(来たか……) やえ(テンパイできなかったのが痛すぎたな) やえ(だが、私はお前を超えてみせる) 煌(変な感じがしますねぇ) 照「……」 東2局 玄 94800 親 照 100000 やえ 100000 煌 105200 全員ノーテンのため、流局 照(親なのにテンパイできないとはこれいかに……うむむ) 京太郎「照が張れてない!?」 霞「調子が悪いのかしら」 咏「でも、このままズルズルいったらまずいんじゃねーの?」 憩「せやな、小走さんは照ちゃんのこと知っとるやろうし」 郁乃「あの子はちょ~っと恐いからな~」 東3局1本場 玄 94800 照 100000 親 やえ 100000 煌 105200 やえ(まだ、アレは使わないでおこう) やえ(張ってるのは私と新道寺) やえ(リーチをする必要はない) やえ(時に手堅く、時に大胆、それが王者というものだ)トン 煌「あ、それロンです」 煌「高目なので跳満、12300ですばらです!」 やえ「なっ……!」 照(アカン、これはアカン) 東4局 玄 94800 照 100000 やえ 87700 親 煌 117500 煌(すばら!この調子でリードを作りましょう!)トン 照「ポン」 やえ(ようやくか) 玄(なんでいつもテンパイできないのぉ……) 照「ロン、1000」 南1局 親 玄 93800 照 101000 やえ 87700 煌 117500 照「ロン、2000」 恒子「ついに始まるのかチャンピオン宮永照の連荘!」 健夜「二回戦で見せたあの勢いはどこへ行ったのでしょうか」 恒子「そう?3連続ノーテンなんて誰でもあるけど」 健夜「宮永選手は今までそんな連続ノーテンなんてなかったんですよ」 健夜「ただでさえ打点が低いのに南場から稼ぎ始めるとなると、少し不安が生じますね」 南2局 玄 91800 親 照 103000 やえ 87700 煌 117500 照「ロン、5800」 玄(この前よりも点棒は残ってる) 玄(まだまだ頑張るのです!) やえ(もうちょい様子見しとくか……) 南2局1本場 玄 86000 親 照 108800 やえ 87700 煌 117500 同コンマのため、流局 照(よし、いい調子) 照(このまま……) 照「テンパイ」 やえ「ノーテン」 煌「ノーテン」 玄「ノーテン」 照(嘘だろおい) 南2局2本場 玄 85000 照 111800 親 やえ 86700 煌 116500 やえ(うぐぐ、テンパイできない) 煌(あちゃーもう勢い尽きましたかー) 煌(すばらくないですねー) 玄(やっとテンパイ、これは和了らないとね!)トン 照「ロン、1600」 南2局3本場 玄 82900 親 照 113900 やえ 86700 煌 116500 照「ロン、3800」 玄「はい……」 玄(宮永さんの親で流局して、連荘開始) 玄(また、二回戦みたいに……) 玄(いやいや!)ブンブン 玄(そうはいかないのです!) 煌(まくられましたがすばらっ!) 煌(張り合って見せますよ~) やえ(阿知賀、新道寺、三箇牧) やえ(私も、負けるわけにはいかないな) 南2局4本場 玄 79100 親 照 117600 やえ 86700 煌 116500 やえ(テンパイできず……懐かしいな) やえ(この支配、圧倒的なお前) やえ(これを東場から見せてくれていたらな) やえ(やはり、楽しい) 照「ツモ、2400オール」 南2局5本場 玄 76700 親 照 124800 やえ 84300 煌 114100 照「ツモ、3100オール」 恒子「ついに始まってしまったチャンピオン宮永の連荘第二部!」 恒子「二回戦同様他校を圧倒し続けるのか!」 恒子「そして予想を外したすこやんのしょんぼり顔!カメラさん、アップで!」 健夜「見えないよね!解説だから顔見えないよね!?」 南2局6本場 玄 73600 親 照 134100 やえ 81200 煌 111000 照「ロン、11400」 郁乃「もういつも通りの照ちゃんやな~」 エイスリン「ユダンタイテキ!」 エイスリン「ユダンハキンモツ!」 憩「キン……モツ……」 南2局7本場 玄 62200 親 照 145500 やえ 81200 煌 111000 やえ(ようやくテンパイ、それじゃあ) やえ(お見せしよう!) やえ「リーチ!」 やえ(王者の打ち筋を!) 玄(小走さんのリーチ……!) 玄(小走さんがリーチをした後、同卓者のうちの一人だけムダヅモが無くなる) 玄(手が早く進む、って赤土先生が言ってた) 玄(その一人って……) やえ(阿知賀は確か二回戦次鋒戦での収支がずば抜けていた) やえ(菫でも抑えきれるとは思うが) やえ(叩いておく!) 玄「リーチ!」 やえ(なんでいつも私が狙おうとした人から追いかけられるんだろうな……)トン 照(やえ、前から変わったんだね) 照(でもどうやら……) 玄「ロン!」 照(恵まれてはいないみたいだ) やえ「なっ……!」 玄「リーチ一発ドラ8、裏2」 玄「34100です!」フンス 照(おっぱいも……) 南3局 玄 96300 照 145500 親 やえ 47100 煌 111000 煌(数え役満とは、実にすばらです!) 煌(私もあやかりたいものですね)トン 照「ロン、1000」 煌「すばっ!」 オーラス 玄 96300 照 146500 やえ 47100 親 煌 110000 やえ(役満直撃されて反撃できず、か) やえ(菫たちに顔向けできないな……) やえ(お菓子でも買いに行くか)トン 煌(オーラス、ノーテン……ここまででしたか) 煌(捨て駒以上の働きをしましたよ!) 煌(後は後ろの人たちに任せましょう)トン 玄(点棒取られちゃったけど、そのぶん取り返したよ!) 玄(みんなで決勝まで行かないとだからね!)トン 照(おおよそ5万点、このくらいがベストなのかな、みんなのために) 照(……みんなのため) 照「ツモ、500・1000」 終局 三箇牧 148500 (+48500) 新道寺 109000 (+9000) 阿知賀 95800 (-4200) 白糸台 46700 (-53300) 恒子「先鋒戦終了ー!」 恒子「現在トップはやはりチャンピオン宮永照!」 健夜「微妙な立ち上がりでしたが、中々の収支であったと思います」 恒子「続いて新道寺の花田煌が健闘し、現在2位!」 健夜「調子が良かったのでしょう」 恒子「3位は阿知賀!大量失点をするも数え役満を和了りました!」 健夜「当てられた小走選手は打点こそ高いですが注意力不足でしたね」 恒子「そして4位は意外にも白糸台でした!」 恒子「白熱の準決勝、休憩後に次鋒戦スタートです!」 京太郎「さてと、どっか行ってくるか」 京太郎「トイレに行っておこう」タッタッ 煌「すばすばす~ばら、すばら♪」 京太郎「あ、花田さん」 煌「おやおや、須賀くんではありませんか」 煌「今の試合、どうでしたか?」ニコニコ 京太郎「あの跳満良かったですね!すご……」ピトッ 煌「すばら、です」 京太郎「すばらでした!」 煌「いやぁ、面と向かってそう言われると照れますねぇ」 煌「そういえば、須賀くんは三箇牧でしたね」 煌「ここから先は、どちらが勝っても恨みっこなしですよ」スッ 京太郎「それはこっちの台詞です」ニギッ 煌「ふふっ、それではまた会いましょうね!」 京太郎「はい!」 煌「すば~らすばすばすばらっとっすばら~♪」 京太郎「何だか元気そうだったな」 ピンポンパンポーン 「間もなく次鋒戦が始まります、各選手は対局室へ向かってください」 ピンポンパンポーン 京太郎「やばっ、急がなきゃ!」 【対局室】 宥(玄ちゃん、頑張ってたから) 宥(お姉ちゃんも頑張るよ)ギュッ 菫(こいつが阿知賀の次鋒、松実宥か) 菫「…………」ギロッ 宥「はうっ」ブルブル 美子(なしてマフラーば着けよっと?睨んどっと?) 郁乃「遅れてごめんな~」 郁乃「ほな、始めよか~」 開局 親 宥 95800 郁乃 148500 菫 46700 美子 109000 美子(二回戦ときば打ち方しとったらまたあん人に射抜かれる) 美子(花田が作ったリードば広げる、そいがウチの役目) 菫(三箇牧……一度も卓に入っていなかったが) 菫(射抜いてみるか) 菫(テンパイしたら)トン 美子「ロン、1000です」 東2局 宥 95800 親 郁乃 148500 菫 45700 美子 110000 同コンマのため、流局 菫(阿知賀と三箇牧が張ったか……) 菫(完全に出遅れたな) 美子(テンパイ無理そう) 美子(オリやな) 東2局1本場 宥 97300 (+1500) 親 郁乃 150000 (+1500) 菫 44200 (-2500) 美子 108500 (-500) 同コンマのため、流局 京太郎「また流局ですか」 照「ただいま」 エイスリン「テルオカエリー!」 咏「お疲れさまだぜぃ」 照「お菓子買ってきた」 憩「お、この蒸しケーキおいしそうやな、もらっていい?」 照「うん」 咏「じゃあ私は抹茶ケーキ」 エイスリン「イチゴ!」 京太郎「俺は焼きプリンもらうな」 照「それはダメ」 東2局2本場 宥 98800 (+3000) 親 郁乃 151500 (+3000) 菫 42700 (-4000) 美子 107000 (-2000) やえ「ただいまー……」 淡「やえ先輩おかえりなさーい」 誠子「お疲れ様サマです!」 尭深「お茶、淹れましょうか?」 やえ「いや、帰りがけに買ってきたからいい」 やえ「菫はどんな感じだ?」 誠子「始まってからずっとテンパイしてません」 やえ「まだ東2局か」 淡「ちゃっちゃと回ってくるといいなー」 郁乃「ロン、12000の2本場は~ドゥルルルルルル」 菫「早くしろ」 郁乃「12600や~」 郁乃「も~そんな怒らんといてや~」 東2局3本場 宥 98800 (+3000) 親 郁乃 164100 (+15600) 菫 30100 (-16600) 美子 107000 (-2000) 郁乃(配牌国士一向聴か~) 郁乃(めんどくさいから流そかな~)スチャ 手牌:一九①①⑨19東南北白發 ツモ:西 郁乃(張っちゃった~) 郁乃(中待ちやけど、まあええわ……) 菫(早く取り返さなくては)トン 郁乃(この子から和了ったら終わってまうやん~) 郁乃(見逃そかな……あ、中ってたしか~) 宥(中が3枚……よし) 郁乃(流しでええか……) 東2局4本場 宥 99800 (+4000) 親 郁乃 165100 (+16600) 菫 27100 (-19600) 美子 108000 (-1000) 菫(やっと張れた……よし) 菫(標的は、三箇牧)ギュッ 郁乃(あ~これが京太郎くんの言っとったやつか~) 宥(手が動いた……) 宥(三箇牧の人……)トン 郁乃「ロン、7000やで」 宥「ははい!」 東2局5本場 宥 92800 (-3000) 親 郁乃 172100 (+23600) 菫 27100 (-19600) 美子 108000 (-1000) 郁乃「ツモ、2500オール」 恒子「三箇牧の赤阪止まらないー!」 恒子「チャンピオン宮永にも劣らぬ勢い!果たして誰が止めるのか!」 健夜「姫松の赤阪元監督代行の妹さんですか、彼女はところどころ不思議な人物ですね」 健夜「まるで場の流れを操っているかのように立ち回るように思えます」 健夜「姉の郁乃さんと似た打ち筋ですね」 京太郎(まあ、本人ですし) 霞(しょうがないわよね……) 東2局6本場 宥 90300 (-5500) 親 郁乃 179600 (+31100) 菫 24600 (-22100) 美子 105500 (-3500) 同コンマのため、流局 東2局7本場 宥 91300 (-4500) 親 郁乃 180600 (+32100) 菫 21600 (-22100) 美子 106500 (-2500) 同コンマのため、流局 淡「また流局なのー?」 誠子「まあそういうときもあるだろ」 やえ「菫……」 尭深(このくらい長引いたら楽そうだな……)ズズッ 東2局8本場 宥 92800 (-3000) 親 郁乃 182100 (+33600) 菫 20100 (-23600) 美子 105000 (-4000) 郁乃「ロン、8200や~」 菫「……くっ」グスッ 菫(なぜ、射抜けないんだ) 郁乃(段々可哀そうになってきたな~) 郁乃(トバれても困るし~う~ん……) 東2局9本場 宥 92800 (-3000) 親 郁乃 190300 (+41800) 菫 11900 (-31800) 美子 105000 (-4000) 菫(ツモ……射抜けなかったが、これでいい) 菫(これで、精一杯だ)ギリッ 菫「ツモ、2200・3500」 菫(すまない、みんな) 東3局 宥 90600 (-5200) 郁乃 186800 (+38300) 親 菫 19800 (-23900) 美子 102800 (-6200) 菫(今度こそ)ギシッ 郁乃(弘世ちゃん戻っちゃったみたいやな~) 郁乃(さて、と) 郁乃「ツモ、2000・4000」 東4局 宥 88600 (-7200) 郁乃 194800 (+46300) 菫 15800 (-27900) 親 美子 100800 (-8200) 郁乃「ツモ~1600・3200やで~」 宥(この人……ずっと笑ってるけど) 宥(あったかくない) 菫(まだだ、まだいけるだろ私!) 美子(なんやこの邪魔されとるような感覚) 美子(準決勝、やっぱり厳しか) 南1局 親 宥 87000 (-8800) 郁乃 201200 (+52700) 菫 14200 (-29500) 美子 97600 (-11400) 菫(張った……) 菫(射抜くなら三箇牧、と思っていたが) 菫(作戦変更、新道寺と阿知賀を平らにして尭深たちに回す) 菫(だからまずは……)ギシッ 菫(新道寺) 美子(狙われとっとですか……) 美子(少し、遠回りを)トン 菫(よし!) 菫「ロン、6400」 美子「……はい」 美子(ダメですか……) 南2局 宥 87000 (-8800) 親 郁乃 201200 (+52700) 菫 20600 (-23100) 美子 91200 (-17800) 菫(張れた!) 菫(一気にいくぞ!) 菫「ツモ!6000・12000!」 菫(失点は取り返した) 菫(できるじゃないか私!) 菫(勝てる……勝てるんだ!) 南3局 宥 81000 (-2800) 郁乃 189200 (+40700) 親 菫 44600 (+900) 美子 85200 (-11800) 菫(張れた……) 菫(次に狙うは……阿知賀!)ギシッ 美子(阿知賀の人が狙われた、こん隙を撃つ!) 菫(……)トン 美子「ロン、8000」 菫「なにっ!?」 オーラス 宥 81000 (-2800) 郁乃 189200 (+40700) 菫 36600 (-7100) 親 美子 93200 (-3800) 菫(配牌よし、ツモよし) 菫(万全、次は三箇牧を……)ギシッ 郁乃(ちょいと気ぃ回しすぎたかな~?) 郁乃(まあ、これで全部チャラや~) 郁乃「ツモ~6000・12000」 郁乃「これにて終了~」 次鋒戦終了 三箇牧 213200 (+64700) 新道寺 81200 (-27800) 阿知賀 75000 (-20800) 白糸台 30600 (-16100) 恒子「準決勝次鋒戦やっと終了ー!」 恒子「序盤、三箇牧の赤阪郁代が宮永の作ったリードをさらに広げるも、白糸台の弘世菫が反撃!」 恒子「収支をなんとか+にするも新道寺の安河内美子に直撃され再び-に!」 恒子「そして赤阪が三倍満をツモりオーラスを制しました!」 恒子「まさに二極の魔王!白糸台は反撃することができるのか!?」 京太郎「これまた長かったですね……」 照「流局多い」 咏「さーてと、次はまたあのガキとかぃ」 エイスリン「アタラシサン!」 咏「そそ、あの生意気なやつな」 憩(咏ちゃんの方が子供っぽいんやけどな……) 咏「じゃ、行ってくるねぃ~」 憩「行ってらっしゃ~い」 京太郎「じゃあ俺も少し出てきます」 「中堅戦開始ー!」 京太郎「あっ、速く帰らないと!」 ドシーン! 菫「いっ……」 京太郎「すみません、立てますか?」 菫「お構いなく、大丈夫で……す」 京太郎「弘世……さん?」 菫「三箇牧の次鋒にはやられたよ」 菫「不甲斐ないよな、私」 京太郎「でも、中盤の追い上げは凄かったじゃないですか!」 菫「その前に私は飛ばされていたんだぞ!」 菫「飛ばされるはずだったんだ、控室からも見ていただろう」 菫「国士見逃し」 京太郎「……気づいていたんですか」 菫「開いたときはチャンタになっていたがな、誰でも気づくさ」 菫「私は生かされていたんだ、白糸台の部長ともあろう私が」 菫「部員たちに……っ、淡や亦野や尭深にっ、やえに会わせる顔が無い……っ」グスッ 京太郎「……今は、誰も見てないですから」ナデナデ 菫「うっ……うぐっ……」ポロポロ ――――――――――――― 憧「一昨日の2回戦ではどうも」ジッ 咏「覚えててくれたみたいで何よりだねぃ~」ジッ 尭深(三尋木さんの和服可愛いな……) 尭深(私も今度は着て来ようかな)ズズッ 開局 親 仁美 81200 尭深 30600 憧 75000 咏 213200 同コンマのため、流局 淡「スミレ先輩戻ってこないですねー」 やえ「あいつは気負いすぎるところがあるからな」 誠子「迎えに行ってきます!」 やえ「いや、一人にしておけ」 誠子「はい……」 東1局一本場 親 仁美 82200 尭深 27600 憧 76000 咏 214200 憧(早速一本場しちゃったか~) 憧(さっさと流さないと) 憧「ポン!」 憧(後がつっかえる) 憧(それにこのちっこいのも抑えてないと……) 憧「ロン!1300!」 憧(疲れるわ、これ) 東2局 仁美 82200 親 尭深 27600 憧 77300 咏 212900 憧「ロン!5200!」 咏「うげっ」 憧(できれば新道寺も削っておきたいけど) 咏「良いことないねぃ~」 憧(このチビから削るのがベスト!) 東3局 仁美 82200 尭深 27600 親 憧 82500 咏 207700 憧(ノーテンで流局直行!) 憧(これで最後!)トン 咏「ロン、12000」 咏「ダメだぜぃ~ちゃんと注意しなきゃ」 憧(むかつくな~こいつ)イライラ 尭深(続かない……) 東4局 仁美 82200 尭深 27600 憧 70500 親 咏 219700 憧「ロン!1000!」 咏「またかよぉ……」 憧「鳴いてるんだからもっと注意しなきゃダメじゃない」 咏「むっかー!お前後で覚えとけよな!」 仁美(和了れん……なんもかんも政治が悪い……) 南1局 親 仁美 82200 尭深 27600 憧 71500 咏 218700 憧「ツモ!3000・6000!」 仁美「おーやりますなー」 尭深(それ捲られて言う台詞?)ズズッ 憩「咏ちゃん全然和了っとらんね」 エイスリン「ヘイコウセン」 照「このまま何も無ければいいけど……」 郁乃「あれ?照ちゃん尭深ちゃんのこと知らんの~?」 照「打ったことは無い」 郁乃「おもろい子やから見といてみ~」 南2局 仁美 76200 親 尭深 24600 憧 83500 咏 215700 同コンマのため、流局 尭深「テンパイ」 憧「テンパイ」 咏「テンパイ」 仁美「ノーテン」 憧(また流局?) 菫「尭深は順調か?」 やえ「ああ、お帰り」 誠子「振り込むことなく仕込んで行ってます」 菫「そうか、順調か」 淡「このまま行けばいいですねー」 菫「そうだな、そうなってくれれば幸いだ」 南2局一本場 仁美 73200 親 尭深 25600 憧 84500 咏 216700 咏「ツモ!4100・8100!」 尭深「……はい」 尭深(あと、少し) 憧(また大きいのを!) 憧(でもオーラスで渋谷尭深が役満ツモれば今のはチャラになるのよね……) 憧(こうなったら和了りにいく!) 【対策 尭深】の効果が切れました 南3局 仁美 69100 尭深 17500 親 憧 80400 咏 233000 憧「ツモ、3200オール!」 憧(このままこのまま!) 咏(こいつぅ……) 穏乃「憧、すっごいなぁ」 晴絵「あ~あ、吹っ切れちゃったか」 灼「また飛ばしちゃうかも……」 晴絵「多分大丈夫でしょ、どっかで止まるさ」 南3局一本場 仁美 65900 尭深 14300 親 憧 90000 咏 229800 憧(うわっ、三倍満ツモっちゃった~) 憧(このままだと渋谷尭深が危ないし、シズたちにも回したい) 憧(よし、流そ) 憧(もったいないんだけどなぁ……) オーラス二本場 仁美 64900 尭深 13300 憧 89000 親 咏 232800 憧(ついに来た、オーラス……!) 咏(とっととあの一年から和了ってヤメるかねぃ) 仁美(テンパイ……ここは攻めに行くけん!) 尭深「……」ズズッ 憧(って、他の2人緊張感無さすぎ!) 憧(渋谷尭深のこれまでの一巡目の捨て牌は……) 憧(西白白中發中白發西一……大三元どころか字一色!?) 憧(やっぱりオリよね……) 咏(全然こねぇな……)トン 尭深「ロン、32600」 咏「うげっ」 咏「オーラスで振り込むとかマジかよ」 咏「はいよ」 咏「え!?役満!?」 尭深「は、はい」 咏「マジっすか……」 恒子「中堅戦終了ー!」 中堅戦終了 三箇牧 200200 (-13000) 阿知賀 89000 (+14000) 新道寺 64900 (-16300) 白糸台 45900 (+15300) 恒子「中堅戦決着!」 恒子「大きい和了りをするも振り込み続け失点した三箇牧は依然として1位!」 恒子「阿知賀は三箇牧から点を奪い続け2位浮上!」 恒子「そして新道寺は3位に転落」 恒子「白糸台はオーラスに役満を1位の三箇牧から和了り、巻き返しを図ります!」 憩「久しぶりのインターハイ!初めての団体戦!」 憩「行ってくるわ!」 エイスリン「イッテラッシャイ!」フリフリ 京太郎「頑張ってくださいね!」 憩「任しとき!」タッタッ 郁乃「でも咏ちゃんが削られるとはな~」 京太郎「点棒はいくらでもあるし、まだ大丈夫でしょう」 郁乃「せやな~」 京太郎「あ、俺少し出かけてきます」
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たいがいの人は初対面の時、緊張して上手く喋れないだろう それでも喋らなくてはいけないとなると何度か会話を投げかける努力をするものだ しかし――― 京太郎「……」 理沙「……」 京太郎「ここにはよく来るんですか?」 理沙「……っ」 理沙「……」フルフル 京太郎「みさきさんといつも話すときはどこで話すんですか?」 理沙「あっち!」 京太郎(どこだよ!!!) どうしてこうなってしまったのか それは2日前に遡る――― ───────── ────── ─── 京太郎父「明日にはお前が行ってしまうと思うと少し寂しい気もするな」 京太郎「一人暮らし興味あったし東京に親戚がいてよかったよ」 京太郎母「そうよ、みさきちゃんには改めてお礼を言わなきゃね」 京太郎父「時々ちゃんと生活できてるかみさきに寄ってもらうからな」 京太郎「わかってるって」 プルルルルル 京太郎母「ちょっと出てくるわ」 京太郎「はいはい。まぁちゃんとごみの日も確認とらせてもらったし、料理も最低限は作れるようになったから平気でしょ」 京太郎父「油断は駄目だぞ」 京太郎母「京太郎、みさきちゃんよ」 京太郎「? なんだろ?」 京太郎「もしもし」 みさき『もしもし、明日からこっちにくるんだよね』 京太郎「うん」 みさき『明日は私も手伝いにいくから』 京太郎「ありがとう」 みさき『明日は荷解きするから……明後日時間ある?』 京太郎「まぁ学校まで暇だから」 みさき『頼まれて欲しいことがあるんだけど……』 京太郎「何?」 みさき『口下手な人がいるんだけど……治すの手伝ってくれない?』 京太郎「……え?」 京太郎「どういうこと?みさきさんの知り合い?」 みさき『うん。ちょっと前に仕事で知り合った人なんだけど、結構仲良くなったの』 みさき『でもその人びっくりぐらい口下手なの』 京太郎「どのくらい?」 みさき『ほぼ単語』 京太郎「仲良くなっても?」 みさき『うん』 京太郎「…………」 みさき『しかも私とその人で高校麻雀インターハイの実況のオファーがきてるの』 京太郎「え?ほぼ単語しかしゃべらないのに?」 みさき『そうそう。流石にやばいかなぁって思って』 京太郎「……わかった。まぁみさきさんには世話になるし、それぐらいなら」 京太郎「でも何したらいいんだ?」 みさき『普通に話してくれるだけでいいよ』 京太郎(それなら全然問題なさそうだな……) 京太郎「わかった。それじゃまた明日」 みさき『うん、また明日』 プツッ 京太郎「しかしどんな人なんだろ?」 ―――次の日 東京――― みさき「うん、OK」 京太郎「ありがとう」 みさき「これから一人でやっていくんだからこれぐらいはね。今日の晩御飯は私が作ってあげるから」 京太郎「明日からは自分でか……」 みさき「頑張って」 京太郎「そういえば明日会う人ってどんな人なの?」 みさき「ご飯食べ終わったら説明するよ」 京太郎「わかった」 京太郎「うん、美味しかった」 みさき「まぁ何年も自分で作ってるからね。京太郎君もそのうち上手くなるよ」 京太郎「ならいいけど」 みさき「うん。それで明日会う人なんだけど、野依理沙っていう麻雀プロなんだけど……しらない?」 京太郎「麻雀やらないからなぁ……興味はあるんだけどな」 みさき「知らないんだ……麻雀プロの中ではかなり有名なんだけどね。国内でもトップクラスの雀士だよ」 京太郎「そんな人と仲良いの!?」 みさき「まぁたまたまね」 京太郎「アナウンサーってすごいんだなぁ」 みさき「テレビに出てるわけだから」 みさき「まぁそれは置いといて、理沙って怒ってるように見えるときがあるんだけど、それは怒ってるんじゃなくて気持ちが昂ぶってる時だからそれだけは注意してね」 京太郎「なるほど……」 京太郎「にしてもそんな感じでも麻雀プロになれるんだな」 みさき「まぁ麻雀打つのにコミュ障とか関係無いから」 京太郎「それ何気に酷くないか?」 みさき「事実だから。麻雀で語って仲良くなるってこともあるらしいし」 京太郎「麻雀『を』じゃなくて麻雀『で』なんだ」 みさき「うん。まぁそれがなくてもわりと気配り上手だから」 京太郎「へぇ」 みさき「それじゃ帰るね。明日よろしく」 京太郎「わかった。気をつけて」 バタン 京太郎「野依理沙さんか……まぁなんとかなるなる」 ―――次の日――― みさき「えっと、先に座ってもらってるんだけど……あ、いたいた」 理沙「……」ズズ 京太郎「えっと……」 理沙「……」 京太郎「……よろしくお願いします」 理沙「!?……よろ!」プイ 京太郎(これはなかなか厚そうな壁を感じるな……) みさき「それじゃ私は帰るから」 京太郎「え!?」 理沙「!?」 みさき「あれ?言ってなかったっけ?今から仕事だから」 京太郎「聞いてないって!」 理沙「」コクコクコク! みさき「でも予定なんて変えられないし、それじゃね」 トコトコ 京太郎「」パクパク 京太郎(ぜっっったいわざとだ!!!!) 京太郎(……はぁ、とりあえず座ろう)スト 理沙「……」カラカラカラ 京太郎(とりあえず何かしゃべらなきゃ) 京太郎「ここにはよく来るんですか?」 理沙「……っ」 理沙「……」フルフル 京太郎「みさきさんといつも話すときはどこで話すんですか?」 理沙「あっち!」 京太郎(どこだよ!!!) 京太郎(くそぉ……いったい何を話せばいいんだ?) 京太郎(ていうか俺も少し焦ってるな。これじゃ普通の人でも一回か二回のやりとりで終わるような言い方になってる) 京太郎(……考えてもわからんし、とりあえず適当に何か相手が食いつきそうな話題いくつか振ってみるか) 京太郎「そういえば麻雀のプロなんですよね」 理沙「!!」プンスコ! 京太郎(うおっ、頬を膨らませた!?もしかしてみさきさんが言ってたのってこれか?) 京太郎(一発目で食いついてくれる話題を振れたのはいいけど、もしかして麻雀するって思われたかな?) 京太郎(わからん、どういう反応なのか) 京太郎(とりあえず出来ないってことを言ってみるか) 京太郎「自分は麻雀出来ないんですけど、プロって凄いですね」 理沙「そ、そんなに……すごくない」ショボン 京太郎(あれ?ションボリした?麻雀出来ないって言うのは間違いだったか……) 京太郎「興味はあるんですけどきっかけがないんですよね。ルールも難しそうですし」 理沙「……!」ガタッ 理沙「い、いこ!」 京太郎「い、行くってどこにですか?」 理沙「雀荘!」 京太郎「えっと、教えてくださるってことですか?」 理沙「……っ」コクリ 京太郎(うぉおおおおお!まじか!プロに教わる機会なんてねえ!) 京太郎「よろしくお願いします」 ───────── ────── ─── 理沙「こんな感じ」 京太郎「ありがとうございました。今までやってなかったのが勿体無いくらい面白いですね」 理沙「!!」プンスコ 理沙「初めて!」 京太郎「? えっと……教えるのがですか?」 理沙「」コクコク! 京太郎「ほんとですか?すごいわかりやすかったですよ!」 理沙「よかった」ホッ 京太郎(表情は結構豊かだよな。口に出せないだけかな?) 京太郎「また教えて欲しいぐらいです」 理沙「……っ。あ、明日も」 京太郎「え?明日もいいんですか?」 理沙「」コクコク! 京太郎「自分としてはまだ学校は無いですし嬉しいですが、野依さんは大丈夫なんですか?」 理沙「大丈夫!」 京太郎「それじゃよろしくお願いします」 京太郎「そろそろ帰りましょうか。結構時間経ってますし」 理沙「」コクコク 京太郎「あ、先に連絡先交換しないと。明日合流できません」 理沙「!?」ゴソゴソ 理沙「……ふるふる」フリフリ 京太郎「あぁLINEのやつですね。ちょっと待ってください……」 京太郎「……はい、きました」 理沙「こっちも!」 京太郎「それではまた明日」 理沙「……っ」フリフリ 京太郎「……最初はちゃんと意思疎通出来るか心配だったけど、なんとなくわかるな」 京太郎「それに……可愛いし」 京太郎「って、忘れてたけどみさきさんに連絡しよう」 プルルルル プルルルルル プルルルルル 京太郎「……出ないな。ぐぬぬぬ。……なんで野依さんと俺を二人きりにしたんだろ?」 京太郎「……まぁいいか。とりあえず帰ろう」 京太郎「そうだ、飯作んなきゃいけないんだ……はぁー……」 ~♪ 京太郎「ん?」 理沙 >喫茶店 13時 京太郎「……はは、LINEでも単語なんだ」 チュンチュン 京太郎「んー!よく眠れた!」 京太郎「さて飯は……お茶漬けでいいか」 (梅) (茶漬け) 京太郎「梅茶漬けうめー!!……かちゃづけよう……」 京太郎「…………」 京太郎「人恋しいぜ……」 プルルルルル 京太郎「お?みさきさんじゃん」 ガチャ みさき『あ、もしもし?昨日どうだった?』 京太郎「どうもこうもないって!なんで仕事行くこと黙ってたんだよ!」 みさき『あはは、ごめんごめん。私がついてちゃ意味無いからね』 京太郎「それにしても先に伝えといてくれてもいいじゃねーか」 みさき『二人きりで喋るってなったらもっと躊躇してたでしょ?』 京太郎「まぁそうだけどさ」 みさき『それに理沙は楽しかったって言ってたよ』 京太郎「まじで?」 みさき『うん』 京太郎「よかった」ホッ みさき『それじゃ私は仕事だから』 京太郎「ん、それじゃ」 プチッ 京太郎「やっぱ麻雀好きなんだな」 京太郎「時間までゆっくりしてるか」 京太郎「おまたせしました」 理沙「待ってない」 京太郎「それはよかったです」 理沙「今日はこっち!」 京太郎「昨日のところじゃないんですか?」 理沙「個室」 京太郎「昨日のとこは個室って書いてたのにほぼついたて置いただけのようなとこでしたからね」 理沙「防音もある」 京太郎「へぇ凄いですね。でも高いんじゃないですか?」 理沙「常連!」 京太郎「えーっと……常連だから安くしてもらえるんですか?」 理沙「」コクリ 京太郎(てかこれって……野依さんと外に音の漏れない場所で二人っきり!?) 京太郎(おいおい、思春期の俺にそれはきついぜ。この人めっちゃ可愛いしな)ジー 理沙「……」トコトコ 京太郎(それに同級生には無い大人な雰囲気とか……正直たまらんぜよ) 京太郎(くくく、巨乳巨乳と言っているやつらにはわからんだろうな)←つい最近まで言っていた人 京太郎(こんな人と付き合えたらどんだけ最高だろうか) 京太郎(……はぁ、虚しい妄想は止めておこう) 理沙「あそこ!」 京太郎「雰囲気良さそうな場所ですね」 理沙「お気に入り!」 京太郎(他んとこの二倍以上の値段じゃねーか!) 京太郎(流石プロ、金持ってるな……今日のところはそれに甘えておこう) ───────── ────── ─── 京太郎「うーん、揃わねぇ」 理沙「みせて」ズイ 京太郎「は、はい」 京太郎(ちけーよ!いい香りだよ!!) 理沙「……基本は平和。無理に染めない」 京太郎「あー、昨日言ってましたね。すみません」 理沙「まだ二日しかやってない。これから!」 京太郎「ありがとうございます」 理沙「もっかい」スッ 京太郎(もっと体くっつけて教えてくんねーかなー……) 理沙「チートイ、ドラドラ」 京太郎「うわ、これが当たりだったんですか」 理沙「これは リーチしないほうがいい」 京太郎「なんでですか?」 理沙「手変えられるから」 京太郎「相手が出しそうなのに変えて待つのがいいってことですか?」 理沙「」コクリ 理沙「それであてた」 京太郎「捨て牌偏ってたか……でも絶対単騎で待たなきゃいけないから大変ですね。あがってみてー!」 理沙「やめたほうがいい」 京太郎「でも特殊な形ってあがってみたくなりますよ」 理沙「経験不足。もっと簡単なのから」 京太郎「はーい」 京太郎「お疲れ様でした」 理沙「おつかれ」 京太郎「こんだけ何時間も打ってたら疲れますね」 理沙「次は4人!」 京太郎「おぉようやく普通の麻雀に……でも誰か呼ぶんですか?」 理沙「店の人」 京太郎「店の人が加わってくれるんですか?」 理沙「」コクコク 京太郎「サービスいいんですね」 理沙「どこでも!」 京太郎「それが普通なのか」 京太郎「また野依さんが空いてる時お願いしてもいいですか?」 理沙「……」 クイクイ 京太郎「ん?どうしたんですか?」 理沙「理沙」 理沙「……っ。で、いい」 京太郎「下の名前で呼んでもいいってことですか?」 理沙「」コクコク! 京太郎「えっと……じゃあ理沙さんで。俺のことも下の名前で呼んでください」 理沙「京太郎!」プンスコ 京太郎「はい」ニコッ 京太郎「理沙さん……か」 京太郎「袖引っ張ってきたとき可愛かったなぁ」デヘヘ 京太郎「おっとダメだダメだ。顔がゆるむ」 ~♪ 理沙 >怒られた 麻雀無しで会話 京太郎「怒られたって……みさきさんか」 京太郎「口下手なのを治すことが目的で会ってるのに得意な麻雀通して会話したら駄目って事か」 京太郎「はっ!?これが麻雀『で』会話するってことなのか!?」 京太郎「確かに普通の時より口数多かった気がする」 京太郎「あれ?麻雀の実況するんならそれでよくね?」 京太郎「……まぁいいか。楽しいし」 京太郎 >それでは今度は普通に喫茶店かどこかで喋りましょう 理沙 >わかった 明々後日 京太郎 >大丈夫です。それでは明々後日に今日待ち合わせした喫茶店で 京太郎「ふぅ……3日後が楽しみだ!」 京太郎「あ゛~……暇だ~」 京太郎「周辺は昨日歩き回ったし、今日どうしようかな~」 京太郎「もっかい歩いてこようかな……あ、そうだ、ネット麻雀してみよう」 京太郎「ある程度ルールは覚えたし、いけるいける!」 ピンポーン 京太郎「なんだ?せっかく人が常勝街道突っ走ろうとしてるときに……はいはーい」 ガチャ みさき「あ、いたいた」 京太郎「何?」 みさき「ちゃんと生活出来てるかなぁって思って一応」 京太郎「あー、まぁあがって」 みさき「おじゃまするね」 みさき「今のとこちゃんと片付いてるね」 京太郎「そりゃまだ4、5日しか経ってないからな」 みさき「それぐらいでもぐちゃぐちゃにする人いるよ?」 京太郎「そんな馬鹿な」 京太郎「もしかして、みさきさん自身そうだったんじゃないの?」 みさき「私はそんなちらかさないの知ってるでしょ。友達だよ」 京太郎「ふーん、まぁいいや」 みさき「野菜もちゃんと食べてる?」 京太郎「食べてるよ」 みさき「何作ってるの?」 京太郎「もやしと豚肉の炒め物、きゃべつと豚肉の炒め物、青梗菜と鶏肉の炒め物」 みさき「全部炒め物!?サラダ作ろうよ」 京太郎「サラダそこまで好きじゃないんですよねー」 みさき「つべこべ言うの禁止。どうせ炒め物に入れてる野菜の量も少ないんでしょ?」 京太郎「…………」 みさき「他はちゃんと出来てる。ゴミも分けてるし」 みさき「以外としっかりしてるんだね」 京太郎「以外とってひでーな」 みさき「まぁ私の中の京太郎はもっと小さいから」 京太郎「親戚のおばさん皆それ言うよな」 みさき「…………」ゴゴゴゴゴゴッ 京太郎「すみませんでしたお姉様」フカブカ みさき「……まぁ一安心かな」 京太郎「だろ?」 みさき「調子に乗らない。高校始まってからが本番だしね」 京太郎「だよなー」ハハハ… みさき「そういえば部活とかって入るの?」 京太郎「んー、ホームページ見る限り麻雀部あるみたいだから麻雀部入ろうかなって」 みさき「あ、そうなんだ」 京太郎「……それだけ?」 みさき「うん」 京太郎「反応薄いなー」 みさき「まぁなんとなく気になっただけだから。どうせ理沙の影響でしょ」 京太郎「!」ギクッ みさき「わかりやすいって」 京太郎「まぁ楽しく感じるものがあるだけいいってことで」 みさき「そうだけどね」 みさき「現状はわかったしそろそろ帰るね」 京太郎「おつかれー」ヒラヒラ バタン 京太郎「んじゃネト麻でもしますか」 京太郎「ここに一人の天才雀士が……フフフフフ」 京太郎「」チーン 京太郎「駄目だ全然勝てねぇ」 京太郎「ネト麻やってるやつらはバケモノか!!」 京太郎「……はぁ初心者には厳しいかなぁ」 京太郎「とりあえずFLASHゲームで役作る練習するか」 京太郎「FLASHの敵もつえーじゃねーか!!」 京太郎「ぐぬぬぬ、役作る前にあがられちまうぜ」 京太郎「明日理沙さんに……って駄目だ。明日は普通に話そうって決めたじゃないか」 京太郎「飯食ったらまた挑戦するか。挑戦にこそ意味がある!」 京太郎「やった!奇跡的にもプラスになったぞ!」 京太郎「FLASHの敵が相手とはいえこれは嬉しいな」 京太郎「最後にあがったやつが理沙さんの言ってたメンタンピンってやつだよな」 京太郎「しっかり覚えとこう」 ~♪ 理沙 >明日 京太郎とおしゃべり楽しみ 京太郎「おぉ……よし、『俺もたのし』ん?」 理沙 >まちがえた 理沙 >消えない 理沙 >消えた? 京太郎「他の誰かに送るつもりだったのか?」 京太郎 >一度送っちゃうと相手側では消えませんよ 京太郎「……途絶えたな」 京太郎「にしてもなかなか好感度高いようで安心した」 京太郎「シャワー浴びて寝るか!」 ───────── ────── ─── 京太郎「…………」 理沙「…………」ブクブクブク 京太郎「あの」 理沙「っ!」プイ! 京太郎「理沙さん?」 理沙「っ!!」プイ! 京太郎(だ、駄目だ。もしかして昨日のあれが原因か?) 京太郎(何か怒らせるようなこと書いたか?) 京太郎(いやいや冷静に考えろ。相手はあの理沙さんだ) 京太郎(怒ってる以外で……間違って恥ずかしがってる?) 京太郎(とりあえず恥ずかしがってるという考えで話してみよう) 京太郎「ミスって誰にでもありますよ」 理沙「…………」ミミマッカ 京太郎(当たり……かな?) 京太郎「それでも、あの送り間違えは嬉しかったというかなんというか」 京太郎「あ、あははは、何言ってんすかね」 理沙「…………」ジー 京太郎(もう一押し!) 京太郎「それより!ほら、話しましょうよ。せっかく来たんですから。普通に話すのが億劫なら雀荘でも行きますか?なんて」 理沙「…………っ」 理沙「ご、ごめん」 京太郎「いえいえいえ、気にしないでください!」 京太郎「そういえば気になってたんですけど、あっちのほうに見える奇抜な色の建物ってなんなんでしょうか?」 理沙「! 知ってる!」 京太郎「あれってなんなんですか?」 京太郎(よかったぁ、無事気分を乗せられたみたいだ) 京太郎「結構長い間話してましたね」 理沙「五時間!」 京太郎「そんなに経ってましたか!コーヒー一杯で粘られて店員もたまったものじゃないですね」 理沙「」クスッ 京太郎(今笑った!?笑ったよな!!ひゃっはー!可愛いぞぉぉぉぉ!!) 京太郎(落ち着け、落ち着け俺。顔に出すなよ) 京太郎「ひっひっふー、ひっひっふー」 理沙「?」 京太郎「よし、おちついた」 理沙「?」クビカシゲ 京太郎(いちいち可愛いな) 京太郎「もう6時超えてるんですね。お腹減ってきましたし解散しましょうか」 理沙「……っ。た、食べに行く!」 京太郎「誰かと食べに行くんですか?約束してるなら急がないと」 理沙「違う、一緒に!」 京太郎「……俺?」 理沙「」コクコク 京太郎「あー、でも月の初めからそこまで使うわけには」 理沙「奢る!」 京太郎「いやでも、こないだとか雀荘代も出してもらいましたし……」 理沙「」ジーーーー 京太郎「……わ、わかりました。行きましょう」 京太郎(勝てねぇ。あの瞳に見つめられたら勝てる気がしねぇ) 京太郎「あの……高くないですか?」 理沙「リーズナブル!」 京太郎(いやいやいや!主食になるやつの値段どれも軽く1000円超えてんじゃん!) 京太郎(やっぱ感覚違うのかなぁ。俺の基準サイゼだしな) 理沙「好きなの!」 京太郎(好きなのって言われても名前見てわからんのもあるし……安めのやつ言っとくか) ウェイトレス「ご注文をお伺いします」 京太郎「アラビアータで」 理沙「アルフレッド」 ウェイトレス「かしこまりました」 京太郎「アルフレッドってなんですか?」 理沙「クリームパスタ」 京太郎「ふーん」 京太郎(わっかんねー) 京太郎「後で少しもらってもいいですか?」 理沙「」コクリ 京太郎「なんで今日ご飯誘ってくれたんですか?しかもお金も出してもらって」 理沙「……っ。お、お礼」 京太郎「お礼?」 理沙「楽しかった。麻雀も」 理沙「だから」 京太郎(……ええ人やでぇ。正直たまらんぜよ、とか思ったりしてすみません) ウェイトレス「おまたせしました」 京太郎(うぉい!いいとこで運んでくんなよ!ここは俺も……とか言えた場面じゃん!) 京太郎(別れ際だ、別れ際に言おう。雰囲気もばっちりだぜ) 京太郎(腹が減ってはなんとやら!ていうか良い匂いすぎて我慢できねぇ!) 京太郎「えっと、巻いて……パク。モグモグ……美味い!」テーレッテレー 理沙「よかった」 理沙「……京太郎!」 京太郎「なんですか?」 理沙「あーん」 京太郎「ふぇ!?」 京太郎(欲しいとは言ったけど!あーん!?あーんなのか!?) 理沙「あーん!」プンスコ 京太郎「あ、あーん。……モグモグ。おぉ、チーズの香り、凄くいいですねこれ」 理沙「好きなやつ!」 京太郎(なるほど、こういうのが好きなのか) 京太郎(にしても、いきなりあーんって……駄目だろ……)ドキドキ 京太郎「ごちそうさまでした。美味しかったです」 理沙「また来よう!」 京太郎「ええ、また一緒に食事出来たら嬉しいです」 京太郎「……あの」 理沙「?」 京太郎(うぉぉぉ、何故か緊張する。頑張れ俺!)ドキドキ 京太郎(これからもこうして会えたらいいなって言うだけだろ)ドキドキ 京太郎(なんでこんなに緊張してんだ)ドキドキ 京太郎「……えっと、俺も理沙さんといれて楽しいです」 京太郎「な、なので、学校が休みの時に会えたらなぁ、なんて」 京太郎「思ったり、思わなかったり……」ボソボソ 理沙「……っ!」プンスコ 理沙「ら、らいん!」 理沙「連絡する!」 京太郎「は、はい!俺も連絡する!」 京太郎「そ、それでは!」 京太郎(なんだよ!なんなんだよ!!落ちつかねぇーーー!!!) 理沙「……」フリフリ 理沙「……」 理沙「かわいい……」 チュンチュン 京太郎「……」 理沙「理沙……っ。で、いい」 理沙「あーん!」プンスコ 理沙「ら、らいん!連絡する!」 京太郎「はっ!」ブンブンブン 京太郎「い、いやー美人って怖いわ。2、3回会っただけなのにドッキドキしちゃうもんな」アハハ… 京太郎「そんなことより今日から学校だ!」 京太郎「とっもだち100人でっきるっかな♪」 京太郎(んー、連絡先交換出来たのが7人か……まぁ初日だし上等だろ) 京太郎(女子とも2人交換出来たしな) 京太郎(明日また話せなかった人とかに話しゃいいし) 京太郎(そんなことより部活だ!まさか初日に入部届けを配られるとは思わなかったぜ!) 京太郎(麻雀部っと……あ、先に先生に教室聞いとかなきゃな) 京太郎「先生、ちょっといいですか」 担任「ん?なんだ?」 京太郎「麻雀部行きたいんですけど、どこの教室ですか?」 担任「あー……すまん、須賀……だったな」 京太郎「はい」 担任「麻雀部な……廃部がほぼ決まってるんだわ」 京太郎「……わっつ?」 担任「それを言うなら Why?な まぁ単純に人数不足なんだ」 京太郎「……ちなみに今何人なんですか?」 担任「0。いやお前が入ったら1か。とにかく5人集めたら部として存続が認められる」 担任「幸い、俺が顧問だから人数さえ集めてきたらいいぞ。まぁ俺は飾りみたいなもんだから指導は出来んけどな」 担任「頑張れよ」 京太郎「どうしよーかなー……とりあえず今日知り合ったやつらに送ってみるか。幽霊部員でもいいからって」 京太郎「……よし。これで後は待つだけか」 京太郎「しっかしまさかの廃部とは。わりと一般的な競技なんだけどなぁ」 京太郎「……最近までほぼルール知らなかった俺の言えた事じゃないな」 京太郎「お、返ってきてる。……二人もオッケーか。てことはあと二人か」 京太郎「明日他のやつらに話してみるか。喋ったことないけど」 京太郎「とりあえず飯まで麻雀じゃー!!」 京太郎「CPUボッコボコにしてやんよ」シュッシュッ 京太郎「ふっ、半荘10回やって-12か……今日のところは許しといてやるよ」 ―――次の日――― 京太郎「~~~だからさ。入ってくんね?」 クラスメイトA「うーん、俺部活決めてるからなぁ」 クラスメイトB「俺いいぜ、どうせ帰宅部のつもりだったし。幽霊でもいいんだよな?」 京太郎「おう!入ってくれるだけでいいぜ!よし、あと一人か」 クラスメイトC「そういや隣のクラスに同中のやついるんだけど、そいつも部活入る気ないっていってたな」 京太郎「まじで!?紹介してくんね?」 クラスメイトC「ほいほい、ちょっと待ってて」 同級生A「わかった、幽霊でいいなら」 京太郎「助かるよ!あ、入ってくれるよしみで連絡先交換しとこうぜ」 同級生A「おう」 担任「早いなー。昨日の今日だぞ」 京太郎「友人に恵まれました。友人になって一時間経ってないやついるけど」 担任「そのコミュニケーション能力と行動力は素直に褒めてやるよ」 担任「まぁ5人集まったし部として存続は決まったわけだが……活動はするのか?他の奴らには入ってもらっただけなんだろ?」 京太郎「そうですね……とりあえずインターハイの個人戦に出ようかと。団体戦は実質無理だし」 担任「まぁお前の話だとそうなるわな。……わかった個人戦登録はこっちでしといてやるよ」 京太郎「あざーす」 担任「といってももうちょっと先の話だがな。予選はたしか……6月だったか」 担任「でも練習はどうするんだ?あてとかあるならいいが……」 京太郎「まぁ探してみます。あてがないわけでもないので」 京太郎「それと……この学校ってバイト禁止でしたっけ?」 担任「申請書さえだしてくれたら問題無い。なんだ?雀荘でバイトでもするのか?」 京太郎「まぁその方向で考えてます」 担任「そうか。とりあえず職員室に紙取りに来い。決まったら記入して俺に渡してくれ」 京太郎「了解っす」 京太郎「まぁ理沙さんに時々教えてもらえるからって毎日じゃないしな。さっそく探しにいくか!」 京太郎「俺の雀力だったらすぐ採用確定だな」フフフ ───────── ────── ─── 京太郎「何故……何故採用されないのか」 京太郎「いや、わかってる。弱すぎるんだ」 京太郎「くそー、FLASHの敵にはだいたい+で終われるようにはなってきたんだけどなぁ」 京太郎「ん?麻雀喫茶?こんなおしゃれなとこでも麻雀ができるのか。ちょっと入ってみよう」 カランカラン マスター「いらっしゃいませ」 京太郎(うお、めちゃくちゃ渋カッコイイ!) マスター「ご注文は何になさいますか?」 京太郎「うーん……このスポンジケーキとコーヒーのセット安!これにします」 マスター「かしこまりました」 京太郎(良い感じのお店だなぁ……匂いもコーヒーの匂いでなんていうか落ち着く感じ) 京太郎(自分の語彙力のなさにびっくりするがすごいいいな、この店) マスター「お待たせしました」コト 京太郎「いただきます。モグモグ……うめぇ!こんなに安くて大丈夫なんですかこれ」 マスター「恥ずかしながら、私の手作りですので」 京太郎「へぇ!たまたま入ったけどすっげー当たりじゃん!」 マスター「気に入っていただけたようで嬉しい限りでございます」 京太郎「そういえば麻雀喫茶って書いてたけど……」 マスター「実は最近アルバイトの子が辞めてしまって、この時間帯は来ていただいても一人だと出来ないのです」 マスター「申し訳ございません」 京太郎(なるほど……ひらめいた!) 京太郎「じゃあさ、俺のこと雇ってよ!学校の後のこの時間は空いてるしバイト出来るぜ」 マスター「失礼ですが麻雀は?」 京太郎「修行中です!」 マスター「……少し打ってみましょうか。今は他にお客様もいらっしゃいませんし」 京太郎「わっかりました!」 京太郎「マスター……」 マスター「なんでしょうか?」 京太郎「鬼強いっすね」 マスター「こんなお店開くくらいですから」 京太郎「ですよねー」 マスター「ふむ……最低限打てるようですので」 京太郎「てことは雇ってもらえるんですか?」キラキラ マスター「……ええ、よろしくお願いします」 京太郎「やったー!!ありがとうございます!!」 マスター「いつから来ていただけますか?」 京太郎「今すぐ……って言いたいところですけど、土日も来たほうがいいですか?」 マスター「土日は他に働いてくれる子がいるので出来れば平日の夕方がありがたいです」 京太郎「じゃあ平日学校終わってからで」 マスター「はい。水曜日は定休日ですのでそれ以外の曜日に来てください」 京太郎「わかりました」 マスター「では来週からお願いします。最後に採寸だけさせてください」 京太郎「あ、俺の制服ですか」 マスター「はい、土日の間に頼んでおくので」 京太郎「了解っす」 ───────── ────── ─── 京太郎「なんてことがあったんですよ」 理沙「頑張って!」 京太郎「理沙さんも暇があったら是非来てください」 京太郎「マスターの焼くケーキめっちゃくちゃ美味いんで!」 理沙「行く!」ガタッ 京太郎「え?今からですか?」 理沙「」コクコク 京太郎「喫茶店はしごですか」 理沙「問題無い」 バイト「いらっしゃいませー」 マスター「いらっしゃいませ……おや、京太郎君どうなさいましたか?」 京太郎「あはは……コーヒー飲みにきました」 理沙「」ヒョコ マスター「なるほど、コーヒーだけでよろしかったですか」 理沙「……っ。け、ケーキも」 マスター「かしこまりました……ん?貴女は……」 理沙「?」 マスター「いえ、失礼しました。どうぞゆっくりしていってください」 京太郎「ほんとに美味しいですから期待しててください」 京太郎「土日は結構繁盛してるんですね」 マスター「平日のランチタイムもなかなか繁盛してますよ」 京太郎「そうだったんですか」 マスター「もちろん京太郎君が働いてくれる時間も来るときは来ます。昨日は逆に珍しかったです」 京太郎「これだけ美味しかったらそうですよね」 マスター「おまたせしました」コト 理沙「良い匂い!」 理沙「パク……モグモグ……!!」 理沙「美味しい!」プンスコ 京太郎「そうですよね!いやー気に入っていただけて俺も嬉しいです!俺が作ったわけではないですけどね」 理沙「京太郎!」プンスコ 京太郎「なんですか?」 理沙「次からここ!」 京太郎「ん?……あぁいいですよ。次からはこの店に集合しましょう」 マスター「お二人はこうしてよく会っているのですか?」 京太郎「最近知り合ったばっかです」 理沙「四回目!」 京太郎「ですね、もっと会ってるような気がしますけど」 理沙「一回が長い」 京太郎「あー確かに」 京太郎「こんなに長い間いてすみません」 マスター「いえ、大丈夫ですよ」 理沙「また来る!」 マスター「ええ、また来てください」 カランカラン 京太郎「結局またこんな時間まで話してしまいましたね」 理沙「ずっといたくなる」 京太郎「あの店すっごい雰囲気いいですからね」 理沙「制服」 京太郎「ん?あぁ制服いいですよね。いかにもって感じの白黒なやつで」 理沙「京太郎も?」 京太郎「ええ着ますよ」 理沙「楽しみ!」 京太郎「なんで!?」 理沙「食べにいこ!」 理沙「奢る!」 京太郎「んー……わかりました。でもバイト代とか入り始めたらちゃんと自分の分払いますから」 理沙「わかった」 理沙「明日は雀荘!」 京太郎「なんか出してもらってばっかりだな。やっぱり今日の晩御飯は自分で……」 理沙「奢る!」 京太郎「アッハイ」 京太郎(結構押し強いんだな……ていうか今日テンション高いなー) 理沙「早く!」グイグイ 京太郎「わ、わかりましたから!」 京太郎(うおっ、手!手握られてるぅっ!) 京太郎「やわらかい……」ボソッ 理沙「? ……っ!!」バッ 理沙「い、いこ!」カオマッカ 京太郎「は、はい!」カオマッカ 京太郎「ありがとうございました」 京太郎「……ふぅ」 マスター「おつかれ」コト 京太郎「お、いいんですか」 マスター「ああ、お客様は全員捌けましたから」 京太郎「では遠慮なく」ズズ 京太郎「ん~!やっぱコーヒー美味いっすねー!」 マスター「それはよかった」 京太郎「これあれですね。こないだのやつより……えーっと……そう!酸味が利いてますね」 マスター「少しわかるようになりましたか」 京太郎「これでもしっかり覚えようとしてますから」 京太郎「……気のせいじゃなかったらですけど、なんかすっごく美味しいような気がします。香りも全然違うというか……」 マスター「なかなか良い感性をお持ちのようで。それはハワイコナと呼ばれる豆です」 京太郎「ハワイ?」 マスター「名前通りハワイが原産地です。ちなみにこの間出したエチオピア……イルガチェフェG1という豆の倍以上の値段です」 京太郎「ぶっ!?ゴホッ!ゴホッ!」 マスター「大丈夫ですか?」 京太郎「だ、大丈夫です。それより、え?倍?」 マスター「はい」 京太郎「そんなのこんな休憩の時にだして良かったんですか?」 マスター「ええ。お客様に聞かれたときにそれをすすめればいいかわかるようになってくれたら一番です」 マスター「それにせっかくここでバイトしてるんですから、コーヒーのこと好きになっていただけたらと思って」 京太郎「マスター……よし!頑張って覚えますよー!!」 ??「ここ」 ???「確かに良さげなお店だが……」 ??「ケーキ美味しいから」 ???「しかし制服でこんな店に寄るなんて……」 ??「菫は気にしすぎ。今時誰でもやってる」 菫「しかしだな……」 京太郎「お客さんですね」グイ 菫「あ、おい!待て、照っ!」 カランカラン 京太郎「いらっしゃいませ。好きなお席へどうぞ」 照「あっちの窓際に行こう」 菫「わかったから……まったく……」 京太郎「ご注文が決まりましたらお呼びください」 照「ケーキセット二つ」 菫「勝手に決めるな!」 照「……他にも頼むの?」 菫「いや……あぁもう」 京太郎(なんだコイ……この人たち……) 京太郎「あの……」 菫「あぁすまない。注文はそれでいい」 京太郎「かしこまりました」 京太郎(二年……いや三年生っぽい。俺と同い年ってことはないだろ) 京太郎(にしても二人ともレベルたけーなーおい) 京太郎(可愛いお姉さんとはよく会ってるけど、ああいうクール系も悪くないなぁ)デヘヘ マスター「……お客様が見てる前でそういう顔はしないでください」 京太郎「はっ!?」 京太郎「おまたせしました」コト コト 菫「……うん良い香りだ」 照「パクパク」 京太郎(うおっ、胸無いほうケーキ食べるのはや!クールビューティさんの方は匂いの楽しみ方がお嬢様っぽいな) 菫「パク……なるほど、美味しいな」 照「だからおすすめだって言った」 菫「お前が私を引っ張ってまでここに来た理由がわかった気がする」 照「見つけたのは最近だけど」 菫「少し奥まった位置にあるからな」 照「このスポンジケーキはここの店主の手作りらしい」 菫「なるほど、ここでしか味わえないわけだな」 京太郎(女の子同士の会話というのはなんとも言い難い、そう、素晴らしいものがあるな。二人とも美人だし) バァン! 京太郎「何事!?」 ???「見つけた!ミヤナガ テル!」 京太郎(またレベル高いのが出てきた!しかも同じ制服……うむ可愛い) 菫「お前か……」 照「モグモグ」 ???「さっき部活でやられた分、100倍にして返してやる!」 菫「落ち着け大星……って、照!それは私のスポンジケーキだ!」 照「モグモグ……ゴクン。淡、ここでやるの?」 菫「無視するな!」 淡「呼び捨てにするな!仕返しできるとこならどこでもいいよ!」 京太郎(厄介なのが現れたなー。ここでなんかすんのかな……?) 菫「すまないが雀卓を借りるぞ」 京太郎(お、麻雀か) 京太郎「あ、はい。注文いただいたお客様は半荘一回無料です」 菫「ありがとう」 淡「えー!!私何にも頼んでないよ!」 照「ケーキセット美味しい」 淡「ほんと?じゃぁ頼んじゃおうかな!おにーさん!」 京太郎(こいつらほんとは仲良いんじゃなかろうか……) 京太郎「かしこまりました。マスター」 マスター「ケーキセットですね」 淡「でも三麻かぁ」 菫「仕方ないだろう。三人しかいないのだから」 京太郎(ここは俺の出番か!) 京太郎「よろしければ混ざりましょうか?」 菫「ん?あぁなるほど。よろしく頼む」 淡「んー!美味しかった!」ニコニコ 京太郎(可愛いなー) 淡「さ、早くやろ!」 カチャカチャ 菫「……君は初心者なのか?」 京太郎「まぁ歴はそんな長くないです」 菫「本分は大星と照の対決だから問題は無いか」 京太郎(まだ打ち始めてないのにわかるもんなんだな) 京太郎(って手悪っ!なんじゃこりゃ) 淡「親なんだから早くしてくださいよ、ぶちょー」 菫「わかっている」タン 京太郎(んー、揃うかなー?)タン 照「……」タン 淡「立直!」 京太郎(はや!どうしろっていうんだよ!) 菫「……」タン 京太郎(一切動揺してないよこの人ら。むむむ、当たったら事故だよこんなの!)タン 照「……」タン 淡「カン」 菫「……」タン 京太郎(やりたい放題だな)タン 淡「ロン」グルン バシィ 京太郎(なんぞその見せ方!カッコイイ!!) 淡「裏ドラ……5だから7飜、12000」 京太郎(泣きたい……)ドウゾ 淡「立直」 京太郎(またダブル立直かよ!) 京太郎(こういう時どうしたらいいかわっかんねぇよなー……あ、今度は一巡でカンしなかった) 京太郎(お、良い感じで揃ってきたなぁ。さっきロンされた分取り戻さねぇとな) 照「ツモ、300・500」 京太郎(あちゃー先に上がられた……親流されちゃったけど点数低いしいいか) 照「ロン 2000」 菫「……」カチャ 京太郎(またあがったのか) 照「ツモ 一本場 1100オール」 京太郎(……なんかやばい匂いしてきた) 照「ロン 二本場は4500」 淡「ぐぅ……はい」 京太郎(独壇場じゃねーか!くっそぉ、引きは悪くないんだけどなぁ……最初めっちゃ酷いけど) 京太郎(あがれんのかなぁ、これ。まぁ集まってきてるのは集まってきてるんだが……) 京太郎(金髪の子はまたダブル立直してるし、親の人も怖いし……魔境に潜り込んだみたいだ)ウゥ 京太郎(……お、おぉ!きた!ほぼ無駄なツモなし!あがれれば立直と南だから……2600かな?だけどあがれるだけで悪くないぞー) 京太郎「立直!」 照「」ピク 淡「……へぇ」 菫「……」ジー 京太郎(えぇ、俺なんかしたかなぁ……) 京太郎(三人の視線がこわいよ……お!) 京太郎「つ、ツモ!えーっと立直、一発、ツモ、南で……2000・3900かな?」 菫「……三本場だから2300・4200だ」 京太郎「あ、ありがとうございます」 京太郎(な、なんかさっきよりめっちゃ見られてる……なんでなんだ……) 南3局 親:照 菫 24100 京 21200 照 33900 淡 20800 京太郎(南3局……今三位か、今までになく調子いいな……ていうか胸無い人強すぎぃ!) 京太郎(ま、まぁあの人が良い感じに二位のクールビューティーさんを削ってくれたから下三人はどっこいなわけだが……) 京太郎(高い手なら一位も見えてるし!いけるいける!) 京太郎(でもなぜか最初の配牌終わってるんだよな……ツモはいいだけにもったいないぜ) 京太郎(さて最後は……あれ?今までより悪くないんじゃないか?端っこばっかだけど……チャンタってやついけるか?) ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐ │ │六│八│九│①│②│④│.1 │.4 │.7 │.7 │.9 │.9 │ │發│萬│萬│萬│筒│筒│筒│索│索│索│索│索│索│ └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ 京太郎(金髪のダブル立直も見慣れてきたな……3ピン、うんうん良い感じ。4ピンと入れ替えで) 京太郎(次は發か、うーん……なんかきそうだし入れとくか) 京太郎(揃った……これで發か9ソウで上がれる……あれ、一位と点差12000ちょっとだから立直したら直であてるかツモで一位いけるんじゃね?うおおおお!!) ┌──┐ │.1 索│ ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┼─┬┴┬─┬─┬─┬─┐ │ │ │七│八│九│①│②│③│.1 │.1 │.7 │.9 │.9 │ │発│発│萬│萬│萬│筒│筒│筒│索│索│索│索│索│ └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ 京太郎「立直!」 京太郎(さぁ!こい!……一発はなかったか。しょうがない、一発じゃなくてもいけるぞ!) 淡「……」タン 京太郎「ロっ……」 京太郎(あ、つい当たり牌がきたから言っちまった……でもオーラスがある) 京太郎(どうせ金髪がリー棒出すから3飜以上で一位確定……狙うしかないな) 京太郎「ロン 立直、發、チャンタで8000です」 淡「……」ギリ 京太郎(こわっ!……そりゃそうか。一位の人を倒しに来たんだもんな) 京太郎(まぁだからといって負けたくはないけど!) 南4局 親:淡 菫 24100 京 30200 照 33900 淡 11800 京太郎(さてさて最後は……うーん……やっぱりあんまりよくないなぁ) ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐ │ │ │ │一│四│七│⑤│⑦│⑧│.1 │.3 │.4 │.7 │ │南│西│北│萬│萬│萬│筒│筒│筒│索│索│索│索│ └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ 京太郎(ドラは5ピンだな。幸い一つ入ってる……喰いタンと678の三色で3飜……これだ!) 淡「立直!」 京太郎(うん、もうそれはわかってた。さて俺は……お!ドラが来た!てことは鳴いて鳴いてタンヤオでいける!) 照「……」タン 淡「……」タン 菫「ふむ……」タン 京太郎「チー!」 京太郎(流れが来てる!) 淡「カン!」 京太郎(きた……俺が最初振り込んだ時みたいにカンをした。最初はわからなかったがなんか寒気がする……え?) 淡「もういっこカン!」ゴッ 京太郎「!?」ビクッ 京太郎(な、なんだ!怖い……あ、あがらなきゃヤバい……頼む、当たり牌!) ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐ ┌─┬─┐ ┌─┬─┐ │三│四│五│⑤│⑤│.3 │.4 │ ┌──┤⑦│⑧│ ┌──┤.7 │.8 │ │萬│萬│萬│筒│筒│索│索│ │⑥筒│筒│筒│ │.6 索│索│索│ └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ └──┴─┴─┘ └──┴─┴─┘ 菫「…………」タン 京太郎(くそ!違うかったか……俺のツモは……)ブルブル 京太郎(ち、ちがう……あの金髪の子、ツモ番がきたらあがる気がする……くそ!なんでこんな怖いんだ!) 照「ツモ 400・700」 京太郎「……へ?……終わった?」 菫「あぁ。照のあがりで終わりだ」 淡「……くっ!」タッタッタッ バタン! 京太郎「……お、追いかけなくていいんですか?泣いてましたよ」 菫「……まぁ少し泣かせてやったほうがいいだろう。それに私達が行ったところで反発されるだけだろうしな」 照「それより」ズイ 京太郎「な、なんですか?」 照「……なかなか」 京太郎「え……あぁそうですかね?麻雀は始めてから短いんですけど」 照「麻雀はそんなに」 京太郎「さいですか」 照「ただ面白いものを持っている」 京太郎「……?」 京太郎(わけわかんねー) 照「……また今度来る」 照「これ」 京太郎「あ、料金ですね」 照「淡の分もあるから。美味しかった」 菫「それでは失礼するよ」 京太郎「あ、ありがとうございましたー」 カランカラン 京太郎「……なんだったんだ一体」 マスター「少しは麻雀も上手くなってるみたいですね」 京太郎「まぁ結構勉強してますから」 マスター「勤勉なことはいいことですよ。……それより引きが良かったように見えましたが」 京太郎「あ、マスターもそう思いました?」 マスター「……ふむ、もしかしたらオカルトと呼ばれるものかもしれません」 京太郎「はぁ」 マスター「私はそういったことに詳しくないのですが……もしかしたら詳しい人がいるかもしれませんね。例えば……」 カランカラン 理沙「京太郎!」 京太郎「おぉ理沙さん!どうしたんですか?」 マスター(野依プロ、この人もきっと詳しいですね) 理沙「明日、会えないから来た」 京太郎「日曜は会えますよね?」 理沙「……っ!」 理沙「せ、先週……」プイ 京太郎(もしかして先週とかは会ってたし……ってことか?か、かわええええええええええ!!!!) 京太郎(勘違い!勘違いしちゃうぞコノヤロー!!) 京太郎「とりあえず座ってくださいな」 理沙「」コクリ 理沙「」ク~ 理沙「……け、軽食」 マスター「……ふむ。京太郎君、今日はもうあがりなさい」 京太郎「え?いいんですか?」 マスター「あぁ。野依さんと一緒に食事をとるといい」 京太郎「あざーっす!理沙さん、一緒に食べましょう!」 理沙「わ、わかった」 京太郎「ナポリタン美味しかったですねー」 理沙「料理上手い」 京太郎「あの人なんでも出来るよな。かっこいいぜ!」 理沙「……きょ……も……かっこ……」ボソボソ 京太郎「え?何か言いましたか?」 理沙「な、なんでもない!」プンスコ 京太郎「わ、わかりました。あ、そういえば、麻雀でオカルトってわかりますか?」 理沙「……知ってる。時々いる」 京太郎「そうなんですか。実は俺もオカルトっていうのが憑いていた?のかも。マスターがそう言ってました」 理沙「……日曜確かめる」 京太郎「わっかりました。できるだけ今日の麻雀再現しますね」 理沙「うん」 京太郎「ふんふーん♪麻雀雑誌でも読むかー」ペラペラ 京太郎「お、高校特集か。ふむふむ……へぇ東京に個人戦三位だった人がいるのか」 京太郎「お、二位の子可愛いな。どう見てもぺたんだけど」 京太郎「一位は……え?……え?」ニドミ 京太郎「えええええええええ!!!今日戦った人じゃん!!!!!」 京太郎「そりゃ強いわけだよ。てかあれも本気じゃない可能性……こわ」 京太郎「白糸台高校か……お嬢様学校だっけ?いいとこの育ちなわけだ。そりゃクールビューティーさんみたいな人がいるわな」 京太郎「にしても強い人に胸無い人多いな」 京太郎「そういや理沙さんも……いや突っ込むのはやめておこう」 京太郎「……可愛いし関係無いな!うん!さ、おやすみー」 《神戸》 京太郎「どこ連れてってくれるんですか?」 理沙「こっち!」 京太郎「にしてもこの辺って賑わってるんですね。有名なんですか?」 理沙「観光スポット」 京太郎「へぇー、そうなんですか。うみえ……でしたっけ?」 理沙「そう」 京太郎「これだけ大きかったらなんでもありそうですね」 理沙「ここ!」 京太郎「ええっと……観音屋、ですか」 理沙「チーズケーキが美味しい」 京太郎「早速入りたいですが……人すっごく多いですね」 理沙「海が見れて綺麗」 京太郎「んー、確かにこのテラスで美味しいケーキ食べらたらいいですもんね。客も来るってもんですよ」 理沙「下にもある」 京太郎「近くにもう一店舗あるんですか?そっち見に行ってみましょうか」 京太郎「お、こっちは雰囲気のいい喫茶店って感じですね」 京太郎「どうやら空いてるみたいです」 理沙「よかった」 京太郎「さっそく入っちゃいましょう。理沙さんのオススメチーズケーキ楽しみです!」 京太郎「おぉ、これが……予想と違いましたけどすっごく美味しそうです!」 京太郎「スポンジの上に本当のチーズがとろけてるんですね。こういうチーズケーキは初めてです」 京太郎「それでは一口……って結構伸びますね」 理沙「」クスクス 京太郎(可愛いなぁ) 京太郎「んー!!んまい!スポンジのほんのりとした甘さとチーズがマッチしてますね!」 京太郎「結構たっぷり乗ってるからちょっとくどいんじゃないか?って思ったんですけど全然そんなことないですよこれ!」 理沙「買って帰れる」 理沙「でも店のほうが美味しい」 京太郎「なんでなんですか?」 理沙「チーズのとろけ具合」 京太郎「あー、このチーズの感じが普通に温めただけじゃでないんですね」 京太郎「もしかしたらお店の雰囲気もあるかもしれません。お祭りみたいな」 理沙「そうかも!」 京太郎「つい買っちゃいました。どれくらい違うのか気になっちゃって」ハハハ 京太郎「観音屋も美味しかったですけどまだまだここには美味しいとこいっぱいありそうですね」 理沙「あ、ある!」グイグイ 京太郎「い、今からいくんですか?ケーキ食べたばっかですよ」 理沙「歩いてれば減る!」 京太郎「俺は大丈夫ですけど、理沙さん大丈夫ですか?」 理沙「……」 京太郎「晩御飯にどっか寄りましょう!それに今日だけじゃなくて他の日もありますから」 理沙「……わかった」ギュ 京太郎「……普通にショッピングしましょうか」ニコ カン!