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保護猫データベース 2009里親募集すみれちゃんよしくん万里くん2010里親募集くみちゃんめいちゃんトムくんハクくんミィちゃんモモエちゃんユリアちゃん=里親決定=かいくんつかさくんまおちゃんまきとくんりまちゃんオウガくんチヒロくん良太郎くん2011里親募集こすもちゃん=里親決定=
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仮面ライダーになりたくない男◆LQDxlRz1mQ 「君は、俺に一体何をしたんだよ?」 三原は目の前の異形にそう訊く。 オルフェノクのような異形でありながら、殺人の意思を持たずに子供のように無邪気な神経を持つ目の前の怪人に、少しの恐れを抱きながらも、どこか安心しながらリュウタロスを眺める。 「何って、憑いただけだけど?」 「憑く?」 「うん、いつもは良太郎に憑いてるけど、お前弱っちいから早く良太郎に会いたいー」 こうして、当人を前にしても失礼な事を言えるあたりが、やはり子供だと思える。 そして──それが図星な以上、三原は何も反論することができなかった。 こんな子供に「憑く」とかいう行為で助けられた三原は、情けなさを痛感する。 「お前はどうして戦わないの?」 こんな言葉をかけられるほどだ。 戦いたくないから──そう答えることへは、抵抗を感じる。三原はリュウタロスを「子供」としか見ていない。 だから、大人としてそんな応答をするわけにはいかなかった。 「足が痛いんだ。それに、朝から熱っぽくて……」 「──お前、ふざけてるの?」 リュウタロスの口調は、遊びの口調から本気へと変わる。 三原の一言は、イマジンとの戦いを続けてきたリュウタロスを怒らせるに充分な言葉である。 良太郎は、弱くても言い訳などしなかった。良太郎は、弱くても戦うための努力をした。 三原は、自分の弱さから逃げている──いわば、本当の意味での弱虫なのだ。 言い訳して逃げて、それで安全圏にいようとする三原をリュウタロスは許せなかった。 「お前、修正するけどいいよね?」 「え……?」 「答えは聞いてないけど」 三原の頬を、リュウタロスの拳が殴った。 そのまま、三原は地面に体をぶつける。彼にとっては、倒れた衝撃よりも、頬に残った痛みが強い。それだけリュウタロスの心は強い怒りに包まれていた。 歯が折れてしまいそうなほどの強い拳を、三原は顔中で感じていた。唾に混じって、血が喉を通る。 「足が痛いんでしょ? 立ち上がれないんでしょ? それなら、ここでずっとしててよ。僕が、お前を潰しちゃうから」 リュウタロスは明らかな怒りを、三原に向ける。 リュウタロスは、そのままその手にリュウボルバーを握り、三原の眼前にその銃口を向ける。 異形に銃を向けられた人間は、その体中に嫌な汗を感じていた。 この怪物は、このまま自分を殺すかもしれない。この銃口から弾丸が放たれたとき──たったそれだけの動作で、三原は死んでしまうのだから。 「や、やめてくれよ。おい……俺が何したって言うんだよ! 俺は関係ないんだ、俺は何もしてない!」 「あと、三秒で撃つよ」 「俺は世界の崩壊なんて関係ないんだ……! そうだ、バイトがあるから家に帰らないと……! だから──」 「──二秒」 そんな、冷淡な一言に三原は狂気を感じた。 このまま本当に、僅かな時間が過ぎるとともに三原は殺される。 それなら、その僅かな時間で何ができるというのか。 三原は震える足で地面を蹴り、立ち上がった。 戦うためではなく、逃げるために──。 そんな三原をリュウタロスは許さない。 リュウボルバーで三原の体を強く、叩いた。痣になるほどの痛みが、三原の背中を襲う。 その痛みに打ちひしがれて、三原は再び地面に倒れこんだ。 今度は、リュウボルバーの銃口は三原に向かってはいない。……だだ、リュウタロスが険しい表情で三原の顔を見つめるだけである。 「お前、やっぱり本当はどこも痛くないんでしょ? 立って歩けるんでしょ? それだけの力があるのに、どうして戦わないの?」 「だって……俺は関係ないんだぞ!? 戦いたくなんてないのに、こんな場所に連れて来られて!」 「それならお前、どうして関係ない人を巻き込む大ショッカーを倒そうとしないの?」 「た……倒せるわけないだろ!? だって俺たちの首には──」 首輪。逆らう者を一掃する鉄の凶器。 それがあるうちは、誰も逆らうことはできない。 そんな恐怖が、何よりも三原の心を占めている。 「──答えは、聞いてない!」 リュウタロスが聞きたくなかったのは答えではなく言い訳である。 これだけ痛めつけられてもわからない三原には、殺意さえ覚える。 それでも、人は殺さないのがリュウタロスの今の信念である。 だから、リュウタロスは彼を消さずに、修正しようとしたのだ。 「お前、ここで鍛えてもらうけどいいよね? 勿論、答えは聞いてないけど」 広いサーキット会場。そこは、人を鍛えるには打ってつけの場所であった。 △ ▽ 「駄目だ……もう無理だ……」 「だめだめぇ~!! やめたら、強くなれないじゃんか~!! あと一周するくらい根性見せろ~」 本来ならばバイクが走るコースであるサーキットを、三原は足で走っていた。 その腰にロープを巻き、さらにその先にタイヤを巻きつけた三原はもはや限界に近かった。 喉は潤いを消し去り、しかし体の表面を汗が覆っている。 特訓の中で、三原は死にそうなほど体の疲労感に見舞われていた。 足は棒のようになり、腰にロープが食い込んでいる。視界はもはや、汗が入って歪んでいた。 太陽が自分を見下しているのを、嫌というほど強く感じてしまうほどだ。 「足が……本当に動かない……」 サーキットの僅かな傾斜も、三原の足はもう登ることができなかった。 三原はそのまま倒れ伏す。 土が、汗のせいで顔にくっついたが、土の冷たさが心地よかった。 足の疲れも、そのお陰で少しずつ抜けていく。 「……もう仕方が無いなぁ。特訓おわり! これで戦えるよね?」 「……ああ、……とりあえず……やってみるさ……俺に何ができるかは……わからないけど……」 息も切れきれの三原が、「もうどうにでもなれ」とばかりにリュウタロスにそう言う。 次に他の参加者に会ったとき──彼は特訓の成果を見せることができるのだろうか。 この一時、彼は決意と呼ぶには、あまりにも弱弱しい言葉を発した。 【1日目 午後】 【B-1 サーキット場】 【三原修二@仮面ライダー555】 【時間軸】初めてデルタに変身する以前 【状態】疲労(極大)、筋肉痛 、 地面に倒れてます 【装備】デルタドライバー、デルタフォン、デルタムーバー@仮面ライダー555 【道具】なし 1:疲れた…… 2:草加や巧、真理と合流したい 3:戦いたくないが、とにかくやれるだけのことはやる 【備考】 ※リュウタロスに憑依されていても変身カウントは三原自身のものです。 【リュウタロス@仮面ライダー電王】 【時間軸】本編終了後 【状態】胸にダメージ(小) 【装備】リュウボルバー@仮面ライダー電王 【道具】支給品一式×、不明支給品(0~2) 1:三原を鍛える 2:良太郎に会いたい 3:大ショッカーは倒す 【備考】 ※人間への憑依は可能ですが対象に拒否されると強制的に追い出されます。 034 動き出す闇 投下順 036 二人のジョーカー 034 動き出す闇 時系列順 036 二人のジョーカー 013 運命の適合者 三原修二 040 Try-Action Delta form 013 運命の適合者 リュウタロス 040 Try-Action Delta form
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京太郎「特に用はないけど、売店まで来てみたぞ」 京太郎「お菓子でも買っていこうかな」 買えるもの 1.女性を落とす40の方法 1000円 2.プロ麻雀せんべい 100円 3.ポッキー 200円 4.たけのこの里 200円 5.きのこの山 200円 6.近藤さん 500円 7.プリン 200円 8.(自由) 京太郎「せんべい、ポッキー、たけのこ、きのこっと」ポイポイ 京太郎「こんくらいでいいか」 「お次のお客様ー」 京太郎「あ、はーい」 「えっと、おせんべいが一点、たけのこが一点、ポッキーが一点、きのこが一点……」 京太郎(可愛い店員さんだな、ちょっと日に焼けてるけど目が蒼くて綺麗で……外人さん?) 「……えっとぉ……」カァァ 京太郎「どうかしまし……えっ」 近藤「いつ使ってくれるん?」 京太郎「」 京太郎「ちょっと外に出てきてみたけど……」 ピュゥー 京太郎「秋ともあって寒いなー」ブルブル 良子「あー疲れたー」グデー 京太郎(良子さん?ベンチに寝転がってるけど) 京太郎(あのままじゃ……) 京太郎(スカートがめくれて……ぐふふ) 京太郎(よし、ダンボールを持って来よう) ダンボール「」ゴソゴソ ダンボール(ターゲット捕捉!風来を待たれたし!) ピュウー ダンボール(来たっ!) 良子「…………」 良子「京太郎?」ジトッ ダンボール「違う!俺は京太郎ではない!」 良子「その声は京太郎のボイス」 良子「そんなところで何してるの?」ジトッ ダンボール「え、えっと、これにはマリアナ海溝よりも深ーいわけが……」 良子「ふんっ」ゲシッ 良子「京太郎のエッチ!変態!ド変態!」ゲシッゲシッゲシッ ダンボール「痛い!痛いです!あ、でも見えそう!てかなんか気持ちいい!」 良子「ふんっ!」ゲシッ 京太郎「痛たたた、良子さんの蹴りはなんであんなに重いんだ?」 京太郎「傭兵だったとか聞いたことはあるけどさぁ……」 京太郎「ちょっと寝よ、15分くらい」 夕 京太郎「ちょっと小遣い稼ぎに行ってこよっかな」 おっさま「ほな今日も頑張ってな」 京太郎「あんまりいられないんですけどね」 おっさま「客寄せパンダとしては十分やで」 カランコロン おっさま「お客さんが来たみたいやから、接客よろしくなー」 京太郎「いらっしゃいませー」 洋榎「近場にこないなところあったんやなー」 絹恵「せやねー、って須賀くん!?」 洋榎「京太郎、何しとるん?」 京太郎「何ってバイトですよバイト」 洋榎「へー京太郎みたいなんも働けるんやなー」 京太郎「ナチュラルに酷くないですか?」 絹恵「せや!須賀くん、一緒に打たへん?」 京太郎「はい、別にいいですけど」 おっさま「せやったらワイも入らせてくれるか?」 洋榎「別にええでー」 絹恵「ちょっ、お姉ちゃん失礼やって」 おっさま「ええってええって、ほな始めよか」 結果 京太郎 43800 洋榎 20700 おっさま 17900 絹恵 17600 おっさま「ロン、3900や」 洋榎「三確て、何がしたいん?」 おっさま「須賀ちゃんが高いの和了りそうやったさかい、堪忍な、妹ちゃん」 絹恵「せっかく勝てると思うとったのにな、あはは」 京太郎「俺も……なんかすみません」 洋榎「なんかって何やねん、負けたウチらが悪いんや」 絹恵「せやね……あっ」 絹恵「せや、私ら須賀くん呼びに来たんやった」 京太郎「俺をですか?」 洋榎「あーせやせや、最終戦に向けた練習やって、まあ来るかどうかは自由やけど」 京太郎「ならメールとかで良かったんじゃ?」 洋榎「……せ、せやな」 夜 京太郎「懐も温まったしどっかいきたいけど……」 京太郎「やっぱり練習に行くべきだよな」 京太郎「最後の練習つってもすることないしな……」 京太郎「適当に空いてる人と話してみるか」テクテク 絹恵「はぁ……」ズーン 京太郎「なんでため息なんて吐いてるんですか?」 絹恵「ん、須賀くんか、何でもないで」 京太郎「そうなんっすか?」 京太郎(なんでもないようには見えないんだよなぁ) 京太郎(やっぱりさっきの雀荘のことなのか?) 京太郎(そうだとしても、俺が蒸し返してもな……) 絹恵(最近上重さんにも勝てるようにもなってきて、お姉ちゃんにも須賀くんにも勝てるかな、って思うとったけど) 絹恵(私……まだまだやな) 絹恵「……はぁ」 京太郎「そういえば、絹恵さんの胸って大きいよな……」ゴクリ 絹恵「へっ?」 京太郎「えっ?」 京太郎「……あっ」 絹恵「…………///」カァァ 京太郎「……その、すみません……」 絹恵「ほんまやで、須賀くんの……えっち」 京太郎「いや、つい口が滑ったというか、えっと……」モジモジ 絹恵(須賀くんも、前は私と同じやったんやんな……) 絹恵(せやから私を励まそうと……)※違います 絹恵(なんや、私がアホみたいやん) 絹恵「……ぷっ、あはははは!」 京太郎「ええっ!?どうしたんすか急に!」 絹恵「ううん、なんでもないなんでもない」 絹恵「須賀くんのおかげで元気出たわ、おおきに!」 京太郎「?」 絹恵「ほなまた頑張って来るわー!」 京太郎「??」 京太郎「何だったんだ一体」 「ロン」 「ツモ」 「ロン」 絹恵「あぅぅ」 絹恵「全っ然勝てへん……」 京太郎「でしたら俺が力になりましょうか?」 絹恵「また須賀くんかぁ」 京太郎「また、って何ですかまたって」 絹恵「その提案は嬉しいんやけど……悪ぅない?」 京太郎「俺が一番暇ですからね、なんでもござれですよ」 絹恵「ほんまにええの?」 京太郎「もちろんです!」 絹恵「んー……せやったら、お願いしよっかな」 京太郎「じゃああそこの卓で打ってみましょうか」 絹恵「うん、よろしくな!」 絹恵「流局やね」 絹恵「ツモ……えっと、2000オールやったっけ?」 絹恵「あ、親流れてしもた」 京太郎「絹恵さんって普通に上手くないですか?」 絹恵「お姉ちゃんとかお母さんに比べたらまだまだやって」 京太郎「絹恵さん、洋榎さんとか監督とかと相対比較してたって疲れるだけですよ?」 絹恵「あはは、浩ちゃんと同じこと言っとるわ」 京太郎「でも絹恵さんって中学までサッカー一筋だったんでしょう?それでインターハイまで出たんだから十分凄いですって」 絹恵「そういう京太郎くんやって今までそういう大会出とらんかったらしいやん、そっちこそ凄いと思うで」 京太郎「いやいや絹恵さんこそ」 絹恵「いやいや京太郎くんこそ」 京絹「「ぷっ」」 京絹「「あはははははは!」」 京太郎(……ん?京太郎くん?) 【二日目】終 【三日目】 チュンチュン 京太郎「もう朝か……なんか胸のあたりがきついな」 洋榎「むへへ……ウチも大きくなったで……」ギュゥ 京太郎「なんで洋榎さんが俺の布団の中にいるんだ?」 京太郎「それに背中になんかポチポチ当たってるのがあるし」 洋榎「むにゃむにゃ……」ギューッ 京太郎「……まあいっか」 京太郎「どんな夢見てんだろ」 京太郎「することもないし洋榎さんと何かするか」 洋榎「どやーおっぱいミサイルー……むへへ……」 京太郎「つってもこの調子だからな……」 京太郎「いや、どうせだからイタズラでもしてみよっかな?」 京太郎「うむむ、どうしよう」 洋榎「きぬぅ~……」ギュゥ 京太郎「この状況はあれだ、昔照たちと寝たときみたいな感じだ」 京太郎「そう思うと何かしたくなるな……」 京太郎「洋榎さんって背はあんまり高くないし、胸も足りないけど、可愛いよな」 京太郎「…………」 京太郎「そうだ、ひたすらからかってみよう」 洋榎「ん……」 洋榎(朝?) 洋榎(でもまだ寝てたいな……布団も気持ちええし、抱き枕やって……ん?) 洋榎(ウチ、抱き枕なんか持っとったっけ) 京太郎「洋榎、可愛いよ」 洋榎「へっ?」 京太郎「ポニーテールもジト目も元気なところも可愛い」 京太郎「愛してるよ」イケメンヴォイス 洋榎「な!なんやいきなり!///」ガバッ 京太郎「もう起きちゃったんですか、これからたっぷり話そうと思ってたのに」 洋榎「う、うっさいわアホ!」カァァ 京太郎「ああ、そうやって顔赤くするのも可愛いです、実にいいです」 洋榎「何なんやもう……」 京太郎「洋榎」 洋榎「さっきからなんで呼び捨てなんや!」 京太郎「洋榎、好きだ」キリッ 洋榎「あぅ……ぁぅ……」プシュー 京太郎(勝った!任務成功だ!) 京太郎(あとはネタばらしをして……) 洋榎「……う、ウチも、京太郎が、そこまで言うんやったら……その……///」ゴニョゴニョ 洋榎「って何言わすんやアホ!」 京太郎(あ、マジで可愛いかも) 京太郎「暇なのでジェンガしましょうジェンガ!」 洋榎「別にええけど」プイッ 京太郎「もうそろそろ機嫌直してくださいよー」 洋榎「誰のせいや、ったく」 京太郎「だからずっと謝ってるじゃないっすかー」 洋榎「京太郎のアホ」ボソッ 京太郎「あーはいはい、じゃあこうしましょう」 京太郎「ジェンガで勝った方が負けた方を自由にできる、これで洋榎さんが俺に勝てば煮るなり焼くなり好きにすればいいですよ」 洋榎「う……それは……」 京太郎「あれ?怖気づいたんですか?天下の洋榎さんともあろうお方が?」 洋榎「ふん!ええわ!やったるわ!後で半べそかいても知らんからな!」 京太郎「それじゃあ準備しましょうか」 京太郎「この俺が……負け、た……?」 洋榎「ほな言いだしっぺの京太郎にはウチの足をマッサージしてもらおかなー」 京太郎「脚ですか?」 洋榎「ウチよく走っとるやろ?せやから疲れるんや」 京太郎「ああ、控室に帰ってくるときとかいつもそうですもんね」 洋榎「へーよう見とるやん」 京太郎「ケガしないかどうか心配なので」 洋榎「なんやそれ、ウチが子供みたいやん」ブー 京太郎「実際そうじゃないですか」 洋榎「何やとー!」 京太郎(足って言われても、どこをやればいいんだ?) 京太郎「じゃあさっさとやっちゃいますね」 京太郎(短めの寝巻でよかった)モミッ 洋榎「んぁっ!ど、どこ揉んどるんや!」 京太郎「どこ、って脚ですよ脚」 洋榎「足言うたら普通足の裏とかや、んっ、ろ!」 京太郎「足も脚も耳で聞いてわかるわけないじゃないですか、洋榎さんの自爆ですよ」モミモミ 洋榎「くすぐったいから、やめぇ……」 京太郎「嫌ですよこんなにスベスベで気持ちいいのに」 洋榎「すべすべ……ウチが?」 京太郎「また洋榎さんの良いとこ見つけちゃいましたね」 洋榎「あ、あれは冗談やろ?」 京太郎「洋榎さんが可愛いのは事実ですよ?」 洋榎「ほぇ?」 京太郎「じゃあマッサージやってる間に順々に挙げていきましょうか」 洋榎「は、恥ずかしいからやめてぇ!」 ――――――――――――――――――― 京太郎「はい、終わりです」 洋榎「おおきに……」プシュー えり「やって参りました、国民麻雀大会地区選抜団体戦三日目」 えり「実況は私、針生が、解説は大沼プロがお送りいたします」 秋一郎「…………」 えり「大沼プロ、何か一言、どうぞ」 秋一郎「…………」 えり「えーっと……」 えり「それでは各地区の紹介です」 秋一郎(何なんだこれは) 秋一郎(今年に入って鹿児島選抜の解説では女子アナウンサーと組み) 秋一郎(この大会では生娘たちの世話を見て) 秋一郎(挙句の果てにまたアナウンサーと組んで決勝戦の解説とは……) 秋一郎(まあ憧れの福与アナじゃないだけよかったか) 171 名前: ◆r05KxLrr0E[] 投稿日:2013/04/14(日) 18 22 05.46 ID bNhMmQbko [11/29] トシ「みんな、準備はいいかい?」 豊音「もちろんです!」 塞「トヨネ、いつになく張り切ってるね」 豊音「だって、みんなとまた戦えるんだもん!」 胡桃「いやーそれにしても東北選抜をあたしらがほぼ独占しちゃうなんてね」 トシ「私らと有珠山くらいしかいい成績を残せてなかったからねぇ」 白望「そろそろ試合……だる」 塞「まあまあそう言わないの、私だって結構疲れるんだから」 トシ「そろそろ時間だね、行ってきな」 塞「はい!」 穏乃「いつも通り頑張ってください!」 灼「ファイト」 玄「頑張るのです!」 宥「うん、お任せあれ!なんちゃって」 晴絵(大星淡に荒川憩、か) 晴絵(頑張れよ、宥!) 淡「今日もぽんぽん取って来るよ!」 菫「油断はするなよ」 淡「わかってるわかってるー」 智葉「本当にわかってるのか?」 淡「まあいざとなればテルもいるわけだしね!」 照「お菓子、いる?」 淡「あー!ありがと!」 照「霜崎さんも」 絃「ありがとうございます」ペリッ 絃「…………砕け散ってる」 憩「今日は勝ってくるさかい、待っとってな!」 洋榎「またウチが取り返すんやから別にええでー」 咏「うっはー、すんげえ自信だねぃ」 怜「私らも頑張らへんとな」 郁乃「せやで~憩ちゃんファイト~」 憩「ほな行ってきますーぅ!」 172 名前: ◆r05KxLrr0E[] 投稿日:2013/04/14(日) 18 31 09.45 ID bNhMmQbko [12/29] 憩(ウチが一番乗りか……) 宥「あったかくない……」ガクガク 塞「あっ、もう席決め始めてます?」 憩「まだですよ、先どうぞ」 塞「どうもすみません、それじゃあこれかな!」 宥「じゃ、じゃ「あーっはっはっは!」」 淡「んっふー、チミたち早いねえ感心感心」 淡「今日も大星淡ちゃんが大勝しちゃうんだから!」 塞「あっ、はい」 宥「北……あったかくない」 憩(いいように流されとるなー) 東一局 淡 100000 憩 100000 塞 100000 宥 100000 憩(淡ちゃんにリードさせたらまた好き勝手にやられる!) 憩(そうはさせへん!)ピキィィン! 憩「リーチ!」 【孔穿つ閃光】発動! 塞「!」ゾクッ 塞(東一局で出しちゃうかーそれをー) 塞(まあ私も負けられないから) 塞(塞ぐよ!)カッ 【幻想塞ぎ】発動! 【孔穿つ閃光】の効果が書き換えられます 憩(全然来る気配がしいひん……どういうことや) 憩(何かに道を遮られてるみたいな) 憩(ウチを誰かが邪魔してる……みたい) 憩(何なんや一体!)トン 淡「ロン、3900」 憩「う……」 塞(何これ、きっつい……) 【孔穿つ閃光】を発動したため、憩の聴牌判定と和了判定が下がった! 【幻想塞ぎ】を発動したため、塞の雀力が下がった! 東一局一本場 淡 104900 憩 95100 塞 100000 宥 100000 (3900+供託棒一本) 淡「ツモ、1100オール」 塞(他の人が聴牌に向かってる間に和了ってるってさ……) 塞(ちょっとずるいよそれ) 宥(あったかくない……) 憩(くっ……) 淡「連荘連荘~♪」 東一局二本場 淡 108200 憩 94000 塞 98900 宥 98900 憩(このまま三連荘なんてさせへん!) 憩(もう一回や!) 憩「リーチ!」ピキィィン! 塞(荒川さん、また使うんだ……) 塞(でもこのまま行くよりさっさと流すべきだよね) 塞(んじゃ、いっか) 【孔穿つ閃光】発動! 憩「嶺上ツモ、リーチ一発の責任払いの8000は8600」 えり「荒川選手はリーチをかけると特殊な役が付くことが多いですね」 秋一郎「…………」 秋一郎(確かに、リーチの後は一発ないしは裏、海底などおかしな役ばかりだ) 秋一郎(天江衣や神代小蒔と比べると火力は劣る、だが彼女らとは何か本質が違う) 秋一郎(彼女から和了った者はその力を出せなくなり、彼女に和了られた者はツキを失う) 秋一郎(天江衣たちが牌を支配しているというのなら、彼女はまるで対戦相手を支配しているよう……) 秋一郎(って何を考えているんだ儂は) えり(何を考えているんだろう) 東二局 淡 108200 親 憩 102600 塞 98900 宥 90300 全員ノーテンのため、流局 淡(まだまだ大丈夫だよね、減らされてないし) 憩(このまんまやと親流れてまう……) 塞(後何回行けるかな……) 宥(あったかい牌、来ない……) 東三局一本場 淡 108200 憩 102600 親 塞 98900 宥 90300 塞(大星さんにも荒川さんにも動きは見られないね) 塞(勝負は南場かな) 塞(よっし、これでテンパイ)トン 憩「ロン、3900は4200」 塞「うっわーい……」ガクッ 東四局 淡 108200 憩 106800 塞 94700 親 宥 90300 全員ノーテンのため、流局 宥(玄ちゃん……私、全然だめだよぉ……) 憩(六向聴はやっぱりきついって……) 塞(また流局かー) 塞(ま、誰かが大きいの和了るよりは十分マシなんだけどさ) 淡(出そっかなー、どうしよっかなー)ウムム 南一局一本場 淡 108200 憩 106800 塞 94700 親 宥 90300 宥(あったかい牌はそれなりに来てる……) 宥(でもぉ、全然聴牌できないよぉ……)トン 憩「ロン、2600は2900」 宥(あうぅぅ……) 憩(このまま安定でいったる!) 淡(ケイがまた頑張ってるね♪) 淡(でもまだまだ!) 南二局 淡 108200 親 憩 109700 塞 94700 宥 87400 宥(また手が進まないよ……) 淡「ポン」 塞(なーんかやばそうな感じ) 淡「来た来た!カン!」スチャ 淡「む~嶺上ならずか~」トン 憩(親やからテンパイしたいんやけどな……) 淡「あっ、ツモ!2000・4000」 塞(……もうやるか) 【幻想塞ぎ】発動! 南三局 淡 116200 憩 105700 親 塞 92700 宥 85400 塞(荒川さんが高そうな感じ) 塞(私はテンパイできてないからそっちは任せて、こっちは……っ!)カッ! 淡「!?」 淡(何……?) 淡(手が、全然進んでない!) 淡(だったら鳴けばいいもんね!) 淡「ポン!」 淡(このまんま勝ち越しだよ!)トン 憩「ロン、12000」 淡「なっ……」 塞(よし、あと一回!)カッ! 【幻想塞ぎ】発動! オーラス 淡 104200 憩 117700 塞 92700 親 宥 85400 憩(ほな、行かせてもらおか!)キィィィン! 憩「リーチ!」 塞(んーやっぱりテンパイしてくるかァ) 塞(まぁ、抑えてあげるよ) 【孔穿つ閃光】発動! 【幻想塞ぎ】により効果が書き換えられます 憩(ムダヅモばっか……他の人たちがテンパイしとらんからええけど) 憩(ようやく、ウチがみんなの役に立てるんや) 憩(ここは、もっと粘る!) 塞(ダメだ、このままじゃ塞げない) 塞(誰も和了れなかったのに) 塞(一体、何が……?) 憩(海底、か) 憩(上出来や!) 憩「ツモ、700・1300」 宥「あ……終わっちゃった……」 塞「もー疲れたー」 淡「次こそは負けないんだからねっ!」 憩「お疲れ様でしたー」 塞(役目は果たせたからいっか) 宥「玄ちゃん、ごめんね……」 終局 大阪 120400 (+20400) 関東 103500 (+3500) 東北 92000 (-8000) 関西 84100 (-15900) 京太郎「憩さん、大活躍でしたね」 雅枝「このままいけばええんやけどな、次も頼んだで」 咏「うぃーっす」 京太郎「緊張感ねえな」 咏「まー気負ったところで意味ねーかんな」 京太郎「そんなもんなのか?」 咏「んじゃ、行ってくるわ」 京太郎「俺もついでに売店でも行ってくるか」 宥(控室に帰ったら……) 晴絵『あっはっは!宥がここまで役立たずだったとはなぁ!』 はやり『流石にないわ……』 玄『お姉ちゃん、見損ないました』 穏乃『何やってるんですか、ふざけないでくださいよ』 灼『……誰?』 宥「はわわわわわ」 宥「もう帰れないよぉ……」グスッ 京太郎「松実……さん?」 宥「!」ビクッ 宥「は、はいぃ」ウルウル 京太郎「そんなところで何うずくまってるんですか?」 宥「みんながこわくてぇ……」ナミダメ 京太郎(守ってあげたい、なにこの可愛い人) 宥「私、点棒いっぱい取られちゃったから……」 京太郎「ああ、なんだそういうことですか」 宥「ふぇぇぇん」 京太郎「大丈夫っすよ、皆さん優しいじゃないですか」 宥「でも、でもぉ……ひくっ」 京太郎「じゃあ落ち着くまで俺が傍にいます、控室まで送りますよ」 宥「ひぐっ、ひぐっ」 京太郎「顔がぐじゅぐじゅですよ、これで拭いてください」 宥「うん、うん……」 京太郎「そろそろ試合始まりますから、行きましょうか」 宥「……うん」 京太郎(世話の焼ける姉ってこんな感じなのかな) 京太郎(……照もそうか) 玄(お姉ちゃんが取られた分は私が!)フンスッ 咏「ドラローが相手かよぉ……」 胡桃「早く座るそこ!」 菫「今日も勝たせてもらおうか」 咏「はっ、同じ相手に負けるかよばーかばーか」 玄「一日目に大失点したのに何言ってるんですか?」 菫「うぐっ」 胡桃「まあ私も負けないからそこんとこヨロシク!」 咏=68+128+45=241 菫=7+124+30=161 玄=13+112+15=140 胡桃=70+124+15=209 次鋒戦終了 大阪 148400 (+28000) 関東 89600 (-13900) 東北 103000 (+11000) 関西 59000 (-25100) 玄(なるべく大きい手で和了らないと!)トン 胡桃「ロン、12000!」 菫「んなっ……!」 咏(いつの間に張ってたんだこのチビ……) 玄(今度こそ!) 咏(ドラ無しでも、清一色は作れんだよ!) 咏(読まれててもツモればいいだけ!) 咏「ツモ、3000・6000」 菫(松実玄……狙わせてもらう!)トン 胡桃「ロン、6400!」 胡桃「まだまだ行くよ!」 菫「」チーン 玄「」チーン 咏(こんぐらい稼げば充分だろ) 胡桃(次が勝負だね!) 絹恵「お姉ちゃん、頑張ってな!」 雅枝「お前なら大丈夫やろ」 浩子「はいはいガンバ~」 洋榎「うっし、ほな行ってくるわ!」ダダダダダダダ 洋榎「ばばーん!愛宕洋榎登場!」キキィィィィイイ 智葉「相変わらず五月蝿いやつだな」 洋榎「なんやとこのツンツンメガネ!」 まこ「まあまあ、二人とも落ち着きんさい」 洋榎「うっさいわワカメガネ!」 まこ「ワ、ワカ……」 藍子「ささっ、席へどーぞどーぞ」 洋榎「なんや次はグルグルメガネかいな」 藍子「グルグル……ねぇ」 洋榎「なんでメガネばっかなんや?」 藍子(さてさて、見せてもらいましょうかね) 藍子(どれだけ頑張れるかな!)グルグルグル 洋榎(なんやこれ) 洋榎(手が進まへん) 智葉「リーチ」 洋榎(しゃあない、オリよ)トン 洋榎「……」スチャ 洋榎(手が進んだ?) 洋榎(なんでオリようとしたんに……)トン 智葉「それだ、ロン」 結果 洋榎=10+132+15=157 智葉=73+132+15=220 まこ=48+124-15=157 藍子=27+124+30=181 中堅戦終了 大阪 135700 (-12700) 関東 113200 (+23600) 東北 104700 (+1700) 関西 46400 (-12600) 怜「愛宕さん、凹んでもうたな」 雅枝「今までが順調すぎたんや、無理はせんようにな」 竜華「頑張ってな、怜!」 怜「うん、竜華の分まで頑張って来るわ」 セーラ「あっはっは、それやと竜華が死んでもうたみたいやん」 灼(このままだと、いくら穏乃でも無理) 灼(もう、負けられない)ギュッ 怜(このまま稼いで渡す、それだけやな) 絃(あら、この二人少しそっくりさん?) 白望(胡桃もいたら面白そうだなぁ……) 絃「…………」ヒョォォォオ 怜(この人と打ってると、テンパイできひん未来しか見えへん) 怜(せやけど、私やっていつも同じってわけやない!) 怜「ポン」 怜(未来は無理やり切り開く!) 灼(まだだ、まだ勝てる) 灼(諦めたら終わりなんだ!) 灼「リーチ」 白望(このままいくと、豊音がだるい) 白望(でもこの手じゃなぁ……) 白望(穏便に行こう) 結果 怜=81+121+15=217 絃=34+128+30=192 灼=51+124+15=190 白望=7+128+30=165 副将戦終了 大阪 149300 (+13600) 関東 113700 (+500) 東北 91100 (-13600) 関西 45900 (-500) えり「副将戦決着」 えり「現在トップは依然大阪選抜」 えり「後ろを負うのは三万点差の関東選抜」 えり「そして五万点差と大きく離された東北選抜」 えり「十万点差をつけられた関西選抜はもう、ダメなのでしょうか」 秋一郎「…………」 秋一郎「……いや」 秋一郎「勝負は最後まで楽しむのが勝負、諦めるには早すぎる」ボソボソ 秋一郎「まだ望みはある」ボソッ えり「は、はぁ」 えり(声が小さくて聞き取れなかった……) えり「それでは各チーム大将選手の紹介です」 善野「これで、良かったんか」 郁乃「うん、私はこれでええ」 郁乃「みんなが期待してくれてるんや、私が姫松の元監督とも知らへんで」 郁乃「せやから私はそれに応える」 善野「ふふっ、昔から変わらへんなぁ」 郁乃「その昔の私が今の私なんやけどな~」 善野「せやったね、っとここまでか」 郁乃「送ってれてありがとな」 善野「いつものことやろ、ほな頑張ってき」 郁乃「また後でな~」フリフリ 照「……郁乃」 郁乃「試合のときは郁代やで~」 照「今日も負けないから」 郁乃「私やって負けてられへんよ~」 穏乃「あ、宮永さんお久しぶりです!」 照「高鴨さん、今日もよろしくね」 穏乃「はい!よろしくお願いします!」 豊音「うんうん、やっぱり壮観だよー」 豊音「個人戦一位と三位の宮永さんに高鴨さん!それに団体戦でちょー頑張ってた赤阪さん!」 豊音「よろしくお願いしますっ!」 東一局 郁乃 149300 照 113700 豊音 91100 穏乃 45900 豊音(宮永さんは東一局は和了らないんだよねー) 豊音(それならまずは温存するよー) 郁乃「ポン」 穏乃(一巡目ポン?) 豊音(んんっ?) 豊音(なんだか調子がいいよーな?) 豊音(まあそれはそれでいいことだよねー) 豊音「ツモ、4000・8000」 穏乃「うっわ……」 穏乃(早速持って行かれたぁ……) 照「…………」 東二局 郁乃 141300 親 照 109700 豊音 107100 穏乃 41900 豊音(……よし) 【友引】発動! 豊音「ポン」 豊音「ポン」 豊音「チー」 照(…………) 照(また裸単騎) 豊音「ポン!」 照(……でも) 豊音(これで私の和了りだね!)トン 照「ロン、2000」 照「……連荘」 東二局一本場 郁乃 141300 親 照 111700 豊音 105100 穏乃 41900 豊音(前は確か……これでいいはず) 【先勝】発動! 穏乃(配牌一向聴!白發の刻子もあるし) 穏乃(……ここは突き進む!) 照「…………」 穏乃(よしよし、テンパイまで来た!) 穏乃(カン……できるかな) 照(テンパイ……これで)トン 穏乃(来た!) 穏乃「カン!」 穏乃「うおおっ!嶺上ツモ!責任払いで8000は8300!」 照(何……) 豊音(宮永さんがたった一回で止まったよー!) 郁乃(う~ん、これはちょーっと予想外やったな) 東三局 郁乃 141300 照 103400 豊音 105100 穏乃 50200 豊音(親だし攻めていくよー!) 【友引】【赤口】発動! 郁乃(このままやとまた照ちゃんが和了り続けてまうから……) 郁乃「チー」 郁乃(安手で流してみよか~) 穏乃(ここで逆転してみせる!)トン 郁乃「……ロン、2600」 東四局 郁乃 143900 照 103400 豊音 105100 親 穏乃 47600 えり「三位に転落してしまった関東選抜宮永照、果たしてどのように巻き返すのでしょうか」 秋一郎(この点差……今回は見れるようだな) 秋一郎(個人戦決勝卓にだけ見せたあの業) 秋一郎(実に楽しみだ) 照「ツモ、400・800」 照(これで300点差) 照(……高鴨さんが危険だけど、いつも通り) 南一局 親 郁乃 143500 照 105000 豊音 104700 穏乃 46800 照「ロン、2000」 照(……ようやく連続) 照(流石に時間をかけすぎたか) 穏乃「…………」 照(厄介になってきた) 穏乃(今日は調子がいい、ツキがある!) 穏乃(こっからが勝負!)ゴッ 【斉天大聖】発動! 南二局 郁乃 143500 親 照 107000 豊音 104700 穏乃 44800 照「ツモ、2000オール」 穏乃(また、和了られた……) 豊音(やっぱりちょー強いよー) 郁乃(これが照ちゃんの強さ、か) 照(…………) 照(時期尚早かもしれない) 照(でも、やってみるか) 【鏡開き】発動! この局のみ【人形劇】【身代わりの幻影】【六曜】が発動できなくなりました! 南二局一本場 郁乃 141500 親 照 113000 豊音 102700 穏乃 42800 ビキィッ! 郁乃(……なんやこの感じ) 郁乃(小鍛治プロほどやないけど、嫌な感じやな……) 穏乃(何かが……) 豊音(これって……宮永さん?) えり「配牌時で国士無双一向聴!?」 秋一郎(宮永姉妹の得意技は共に点数調整) 秋一郎(妹はプラマイゼロを得意としている、と聞いたことがある) 秋一郎(そして姉は点数上昇) 秋一郎(まるで牌のありかをわかっているかのよう) 秋一郎(……彼女らの目には一体何が映っているんだ) 九19①⑨東南西北白發中 照(……国士無双) 照(私が初めて和了った役満) 照(いつからか、ヤオ九牌が見えるようになっていた) 照(ヤオ九牌が私に集まるようになった) 照(これは、点数調整には使いやすい力) 照(なぜ、力なんてものがあるのか) 照(なぜ、私は抗えないのか) 照(だから、こうして――) 照「ロン、48300」 豊音「わ……」 郁乃「え……っ」 穏乃「なっ、た、たった三巡目で!」 照(希望を打ち砕いてしまう) 南二局二本場 郁乃 93200 親 照 161300 豊音 102700 穏乃 42800 豊音(他力本願だけど二位浮上) 豊音(点差は少しでも詰める!) 【先勝】発動! 同コンマのため、流局 照(もちろん利用することもあった) 照(個人戦の決勝だってそうだった) 照(負けたくなかったから) 照(京と咲とモモが見ていると思ったから) 照(私もずいぶんと調子がいい人間だ) 南二局三本場 郁乃 93200 親 照 161300 豊音 102700 穏乃 42800 豊音(うーん、ダメだったかー……) 豊音(でもでも!まだまだ諦めないよー) 【先負】発動! 豊音(うーん?全然テンパイできない?) 照(……) 照(手が進まなくなってきた) 照(これは、多分……) 穏乃「ツモ、4300・8300」 南三局 郁乃 88900 照 153000 親 豊音 98400 穏乃 59700 豊音(大安は最後まで取っておくとして) 豊音(今回は……!) 【友引】【赤口】発動! 照「ツモ、400・800」 照(高鴨さんも姉帯さんも役満直撃でしか私には追いつけない) 照(郁乃さんは、高鴨さん次第か) オーラス 郁乃 88500 照 154600 豊音 97600 親 穏乃 59300 豊音(もう、ダメかもしれない) 豊音(――だけど) 豊音(まだ続けたいので頑張るよー) 豊音(さて、どこまで行けるかな) 【大安】発動! 穏乃(聴牌、今は宮永さんとの点差を縮める) 穏乃(そう簡単には終わらせない!) 照(……これ、は) 照(掴まされた?) 照(いや、だったらこっちを諦めて……)トン 穏乃「ロン、12000」 オーラス一本場 郁乃 88500 照 142600 豊音 97600 親 穏乃 71300 照(……)スチャ 照(高鴨さんの支配があまり効いていない) 照(それに姉帯さんも郁乃さんも和了れないみたい) 照(ここで、終わりか)トン 豊音(うぅぅ、全然ダメだよー!) 豊音(一回も和了れてないし……) 豊音(みんな、ごめんね)トン 穏乃(うー……ん)スチャ 穏乃(なんも来ないなー) 穏乃(逆転できるかも!って思ったけどさ、やっぱり勝てっこなかったのかな) 穏乃(違う違う!)ブンブン 穏乃(こんなん私らしくない!負けても私らしくするんだ!) 穏乃(最後まで突き進む!)トン 郁乃(……これ、照ちゃんの和了り牌か) 郁乃(テンパイできたのはええんやけどな……) 郁乃(結局、照ちゃんには敵わんかったな) 郁乃(おまけに三位転落) 郁乃(善野ちゃんに言っとったことが恥ずかしいわ) 郁乃(悪あがきはせえへん、この一打で終わりや) 郁乃(私は前へ進む) 郁乃(小さくなっても、何があっても) 郁乃(……楽しかったな)トン 照「…………」 照「ロン、1000は1300」 郁乃「…………」 郁乃(やっぱり、か)グスッ 郁乃(あれ、なんで目が熱いんやろ) 郁乃(こんなん違うやろ、私は……) 郁乃(もっと――) 穏乃「あ、赤阪さん?」 郁乃「…………うん」チャラッ 郁乃(――笑っとらんとな) 郁乃「これで終わりやな」ニコッ ――――国民麻雀大会―――― ―――地区選抜団体戦終了――― 一位 関東 143900 (+30200) 二位 東北 97600 (+6500) 三位 大阪 87200 (-62100) 四位 関西 71300 (+25400)
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トシ(この卓も、一筋縄にいきそうにはないねえ) トシ(様子見しながら、和了っていこうかね) トシ「……ロン、3200」 東二局 咏 100000 親 漫 96800 トシ 103200 良子 100000 漫(東発から直撃とかあかんやろ) 漫(こう見えても私はもう姫松の主将!) 漫(ここで負けとったらみんなに示しがつかんわ!)タンッ! 良子「ロン、8000です」 東三局 咏 100000 漫 88800 親 トシ 103200 良子 108000 咏(ここまで焼き鳥かよ……) 咏(私は勝たなきゃいけねえっつうのによ!)タンッ 咏(この局、でっけえの和了ってやるよ!) 漫「ロン!12000!」 漫「これで原点戻しや!」 咏「う……」 咏(マジかよ……) トシ(次が戒能プロの親か……) トシ(ここで、使っておこうかねェ) 東四局 咏 88000 漫 100800 トシ 103200 親 良子 108000 良子(…………) 良子(手が進まない、ですね) 良子(さっきからムダヅモばかり、これではまるで、インターハイのハツミのようです) トシ「…………」ジロッ 良子(宮守の監督……彼女の師) 良子(おそらく、パワーのソースはあのモノクル) 良子(目的は私の親流しでしょうから、乗っておきましょうか)タン トシ「ロン、12000だね」 トシの【隻眼の老王】の効果が変更されました! 【複合】より、【爆撃】をコピーされました! 【爆撃】(下位) 発動可能回数1回 発動した局のみ、自分の聴牌判定+20、和了判定+70、翻数最低4翻 南一局 親 咏 88000 漫 100800 トシ 115200 良子 96000 トシ(姫松の子はチャンタを軸とした高火力な打ち筋) トシ(私たち相手ならそろそろ爆発してもいい頃だとは思うんだけど……) トシ(こちらの方が、早いみたいだねぇ) 咏「――――ツモ!」 咏「混全帯、小三元、混一、發中、ドラ2!」 咏「12000オール!」 良子(…………) 良子(ここからは、押していきましょうか) 南一局一本場 親 咏 124000 漫 88800 トシ 103200 良子 84000 同コンマのため、流局 南一局二本場 親 咏 124000 漫 88800 トシ 103200 良子 84000 漫(先鋒戦……長いなぁ) 漫(倒してきた先輩方の思いの重圧) 漫(こんなん、インターハイ以来や) 漫(緊張するけど、ここで和了らな!) 漫「ロン!6400は7000!」 漫(この三人に呑まれてまうやろ!) 漫の【爆撃】が発動されました! 南二局 咏 124000 親 漫 95800 トシ 96200 良子 84000 漫(入った!) 漫(混全三色、後はこれでドラが乗ればもっとええんやけど……) 漫「カン!」 漫(うー……ん、乗らんかったか) 漫(他家はまだ誰も動いとらんようやし、リーチはかけずに……) トシ「…………」トン 良子「…………」トン 咏「…………」トン 漫(早速来たな!) 漫「ロン!12000!」 漫(まだまだ続くで!) 【連鎖爆撃】が発動されました! 南二局一本場 咏 112000 親 漫 107800 トシ 96200 良子 84000 良子(……ふむ) 良子(ボンバーガールの流れは、ここで止めておきたいところですね) 良子(…………)ゴッ 良子の【悪待ち】が発動されました! 漫「リーチ!」 トシ(今度は二巡目リーチ……) トシ(塞いでおいた方がよかったかもねぇ) トシ(……どの道、次の局で止まるだろう)タン 漫「ロン!24300!」 トシ(ここが、正念場さね) トシの【防塞】が発動されました! 南二局二本場 咏 112000 親 漫 132100 トシ 71900 良子 84000 良子(……今度はウタに大きい手ですか……) 良子(他の2人に託してみましょう) 良子「チー」 良子「ポン」 良子「……カン」 トシ(なんだい、この鳴き……) トシ(一二三萬をチーして、四索をポン、暗刻の白を大明槓) トシ(切羽詰まりすぎじゃないかね……?) 良子「ポン」 トシ(九索……これで最大でも三翻ってことかぃ) トシ(……?この打ち方、確かインターハイで……) トシ(…………この辺り?)トン 良子「イグザクトリー――――」 良子「ロン、1900」 トシ(他家の大物手を警戒しての鳴き、ね) トシ(一応乗ってはあげたけど、次も成功するとは思わない方がいいよ) トシの【爆撃】が発動されました! 南三局 咏 112000 漫 132100 親 トシ 70000 良子 85900 良子(プロフェッサー熊倉のターンですが……) 良子(挑ませてもらいましょうか) 良子「リーチ」 良子の【大回転リーチ】が発動されました! 良子(また、ムダヅモですか)トン 漫(……なーんか、急に有効牌が来るようになったなー) 漫「カン!」 漫(嶺上牌まで有効牌か……私も捨てたもんやないな!) 良子(また、ですか……)トン 漫「ロン!16000!」 南四局 咏 112000 漫 148100 トシ 70000 親 良子 69900 良子(最下位で次に繋ぐのは極力回避したい……ので) 良子の【悪待ち】が発動されました! 咏(プロと四万点差で勝って、二年生に三万点差をつけられてる) 咏(こんなんで、あのバカに任せられるかよ!) 咏「リーチ!」 恒子「おーっと!ここで三尋木選手がリーチ!」 えり「三暗刻、混一、中で跳満、裏が乗れば倍満まで届くでしょうね」 恒子「学生に好き勝手やられて、大人は何してんでしょうかー」 えり「福与アナ、自重してください」 咏「ロン!12000!」 漫「…………最後の最後で……」 先鋒戦終了 二年生B 136100(+36100) 一年生B 124000(+24000) 教員 70000(-30000) プロ 69900(-30100) 咏「たっだいまぁっー!」 穏乃「おかえりー咏ー!」 淡「次は私の番か~一番だったらもっと楽だったんだけど……」 淡「そっちの方が目立つからいっかー!」 咏「つまり私はお前の温め役だってことかよ、あぁん!?」 淡「実力の面からしてもとーぜんだよ!」 京太郎「はいはい、二人ともそこまでにしとけー」 京太郎「咏は頑張ったんだし、淡は負けないように頑張って来い、喧嘩はひとまず中断だ」ナデナデ 咏「……ちっ、しゃあねえな」 淡「うん、頑張る」 京太郎「よし、じゃあ行って来い!」 淡「リーチ!」 はやり「それロン、12000!」 淡「ちょっ!ってかそれ人和じゃん!二回目じゃん!」 霞「――――ツモ、16000オール」 次鋒戦終了 一年生B 124900(+900) 二年生B 123600(-12500) 教員 83400(+13400) プロ 68100(-1800) 淡「あ、きょうたろー!」 淡「逆転してきたよー!」 京太郎「おう、よく頑張ったな」ナデナデ 淡「んへへ~凄かったでしょ~」 京太郎「ご苦労さん、後は俺と咲が頑張って来る」 京太郎「淡たちは、応援していてくれ」 淡「うん!頑張ってね、きょうたろー!」 京太郎「……あんがとな」 京太郎「んじゃ、行ってくるわ」 淡「行ってらっしゃい!」 京太郎「……あ」 淡「どしたの?」 京太郎「ほんと……さっきはごめん」 淡「もう赦したんだからいーの、じゃあね!」 京太郎「ああ、じゃあな!」 京太郎「さて……っと」 京太郎「俺が一番乗りかな……?」 尭深「…………」ズズッ 京太郎「お久しぶりですね、渋谷さん!」 尭深「……あ」 尭深「久しぶりだね、お兄ちゃん」ニコッ 京太郎「」 京太郎(まだそのノリ続けるの!?とか) 京太郎(今は大人しめなお姉ちゃんキャラがいいです!とか色々ツッコみたいけど) 京太郎(それ以上に可愛いぃぃぃぃぃいいいい!) 京太郎(こちとら先輩ばっかだから後輩とか年下との絡み無いし、あったことないし!) 京太郎(それ故に新鮮、それ故に可愛い!) 京太郎「ブフォッ」 尭深「あ、え、あ……大丈夫、須賀くん?」 京太郎「ええ、大丈夫ですとも……」 京太郎(良かった、お兄ちゃん呼び止めてくれて) 京太郎(さもないと鼻血で死にそうになるわ) 京太郎(……少しさみしいけど) 尭深「席、決めたら……?」 京太郎「そうですね、まだ誰も来ないみたいですし……」チラッ 理沙「!」ピクッ ガクガク 京太郎「の、野依プロ?ドアの前で何を……」 理沙「兄妹水入らず!」プンスカ 理沙「じっ、事情はいろいろある!」プンスカ 京太郎(何か誤解されてた!?) 副将戦開始 東一局 親 京太郎 124900 ※体力9 理沙 68100 ※体力9 善野 83400 ※体力9 尭深 123600 ※体力9 京太郎(……最初っからラッキーだな) 京太郎(ダブリー清一ってなんだこれ) 京太郎(偶に自分が恐くなるぜ) 京太郎(……今回もやってやろうじゃあねえか) 京太郎「リーチ!」キィィィン 京太郎(いきなりクライマックスだぜ!) 善野(須賀くんがダブリー……) 善野(今朝の一件のときもそうやったけど、この子は途轍もない) 善野(このダブリーも、大物手みたいやし) 善野(何とか凌ぎ切ればええな……っと) 京太郎「――――ツモ」 京太郎「ダブリー一発清一、三暗刻」 京太郎「12000オール!」 理沙「!?」 理沙(リザベーション、成功!) 対局者の能力レベルが下がった! 東一局一本場 親 京太郎 160900 ※体力9 理沙 56100 ※体力9 善野 71400 ※体力9 尭深 111600 ※体力9 京太郎(この一年間、いや、八か月か) 京太郎(俺はほぼずっと麻雀をしてきた) 京太郎(色んな人と対局したし、いろんな本も読んできた) 京太郎(その本のうちの一つに書かれてた技術) 京太郎(他の人の力を真似る技術) 京太郎(俺はまだ、全然できていないけど) 京太郎(力を貸してください、憩さん)ピキィィィィイイイン 京太郎(……この手) 京太郎(もうちょい粘れば平和一盃口ドラ2くらいにはなるんじゃないか?) 京太郎(とりあえず聴牌だけでもしとっかな)タン 理沙(須賀……京太郎……) 理沙(いつものツキが無いのも、この人のせい?) 理沙(……そんなわけないっか) 京太郎「……ツモ、600オール」 東一局二本場 親 京太郎 162700 ※体力8 理沙 55500 ※体力8 善野 70800 ※体力9 尭深 111000 ※体力8 京太郎(結局ツモのみで和了しちまった……) 京太郎(連荘狙いってことでいいよな、うん) 京太郎(じゃ、次もそれで行ってみるか!)ゴッ 理沙「カン!」プンスカ 理沙「カン!」プンスカ 理沙(カンドラ二つとも乗らず……!) 善野(野依プロは確か、新道寺の白水鶴田コンビと似たようなオカルト持ちやったっけな) 善野(和了者と翻数を予想するリザベーション、リザベーションというよりかはエクスペクテーション) 善野(なんにせよ、気をつけなあかんやつや……)タン 理沙「ロン!8600!」プンスカ 善野(うっわ……) 東二局 親 京太郎 162700 ※体力8 理沙 64100 ※体力6 善野 62200 ※体力9 尭深 111000 ※体力8 理沙「ツモ!700オール!」プンスカ 理沙(リザベーションは失敗……) 善野(あかんなぁ……白糸台の子がどんどん潤っとる) 善野(なんとかして途切れさせたいんやけど……) 東二局一本場 京太郎 162000 ※体力6 親 理沙 66200 ※体力5 善野 61500 ※体力8 尭深 110300 ※体力6 理沙「けほっ」 理沙「……」タン 善野(ようやく回り始めたかー) 善野(私と打つ人は打てば打つほど体調が悪うなる) 善野(それにつれて配牌やツモも悪うなっていく) 善野(いわば不幸のウイルスみたいなもんや) 善野(このことを知ってるのは郁乃ちゃんか愛宕さんしかおらへん) 善野(まだまだ、私の勝負どころやないんやで) 京太郎「ツモ!500・900!」 東三局 京太郎 163900 ※体力6 理沙 65300 ※体力5 親 善野 61000 ※体力8 尭深 109800 ※体力6 善野(……ん、ツモってもうたか) 善野(ピンピンロク、毎度毎度中途半端な点数やなぁ) 善野(毎局連荘で危ないけど……) 善野(和了っとかな損やろ) 善野「ツモ、3900オール」 理沙(四翻……成功) 東三局一本場 京太郎 163900 ※体力5 理沙 65300 ※体力4 親 善野 61000 ※体力8 尭深 109800 ※体力5 善野(……にしても、やっぱりおかしいのは須賀くんや) 善野(普通、プロともあろうものやったら持っとるはずの一般人とはかけはなれた豪運) 善野(しかし、野依プロが和了ったのはあまり高くないものばかり) 善野(早さも何もない手ばっかやった) 善野(白糸台の子にそんなオカルトがないことは確認済み、有り得るとすれば須賀くんしかおれへん……) 善野(……っと、ホンマか) 善野(また連荘やないか……) 善野「ツモ、6300オール」 東三局二本場 京太郎 157600 ※体力5 理沙 59000 ※体力4 親 善野 79900 ※体力8 尭深 103500 ※体力5 善野(まだ東三局やのに八局も使うとる) 善野(こっからやと少なくともオーラスまで十二局) 善野(あらかじめ国士無双十三面とか仕掛けられとったら危ないなぁ) 善野(……十四牌揃ってまえば、防ぐことのできひん天和) 善野(せやったら、それよりも多く稼くべきやね) 善野「ツモ、2800オール」 東三局二本場 京太郎 154800 ※体力3 理沙 56200 ※体力2 親 善野 88300 ※体力7 尭深 100700 ※体力3 善野(これを和了れば、9600の二本付け) 善野(……さすがにこわいな) 善野(このまま流してみるのもありやろか……) 善野(他の二人もテンパイしてるみたいやし、もうええか……) 東四局二本場 京太郎 156300 ※体力3 理沙 57700 ※体力2 善野 89800 ※体力7 親 尭深 97700 ※体力3 京太郎(善野さんの連荘がようやく終わったか……) 京太郎(……っ) 京太郎(さっきから頭痛がするな、こんなときに何だって言うんだよ) 京太郎(お、っと) 京太郎「ロン、1000は1900です」 京太郎(ようやく折り返しか) 南一局 京太郎 158200 ※体力3 理沙 55800 ※体力2 善野 89800 ※体力7 親 尭深 97700 ※体力3 京太郎(開いてきたリードは、ちゃんと守らないとな) 京太郎(親だし、本気で行くぞ!)ゴッ 京太郎(く……っ) 京太郎(久しぶりだな、この感じ……) 京太郎(力の波に、もまれていく) 京太郎(憩さんの力使った後だっての忘れてたな……) 照『京の力は、海みたいなもの』 京太郎『海?』 照『そう、金色の光を放つ海』 照『京と打っていると、懐かしい気持ちになる』 京太郎『懐かしい気持ち?』 咲『麻雀を始めたころの初めての気持ち』 京太郎『なんだそりゃ?そんなオカルトありえねえっつーの』 桃子『それが京太郎のわけのわからない強さなんっすよ』 京太郎『強さっつっても大して勝ててないし……』 照『それは京の運が悪いだけ』 京太郎『えぇ……』ズーン 照『たとえると、私たちは海の中にいて、京は海の上に立っている』 照『私たちは、麻雀の深みに嵌っていくほど、その奥底で宝物を見つける』 照『だけど、そこから出ることはできなくなる』 照『深みは、高み』 照『高い所を目指せば、色々なものが見えてくるけれど』 照『足元は、見えないんだよ』 照『原点の気持ち、初めての気持ち』 照『京はいつも麓に立っていて、水平線に立っている』 照『京と打っていると、京に呼び止められるような感じがする』 照『そうして、私たちは京に連れ戻されて水平線に立つんだ』 照『海の底から放たれる宝の金の光』 照『水平線を伝い、海に放つ、始まりの朝焼けの金の光』 照『私の鏡から見た景色は、金色を放つ海』 照『それが、京の力』 京太郎(……とか、昔言われた気がするな) 京太郎(俺だって潜ることはできるけど、その時間は短く限られている、とか) 京太郎(よくわかんなかったけど、見てみたいと思った) 京太郎(宝の金色と、朝焼けの金色に挟まれた海) 京太郎(金色を放つ海) 京太郎(俺を、鏡から見た景色) 京太郎(…………ここは、ダメっぽいな) 善野「ツモ、2000・4000」 南二局 京太郎 154200 ※体力2 親 理沙 53800 ※体力1 善野 97800 ※体力7 尭深 95700 ※体力2 理沙「げほっ、ごほっ!」 尭深「ずずっ」ズズッ 京太郎「っ……」 善野(三人とも、もう判断力も十分鈍っとるやろ) 京太郎「カっ、カンっ……!」 善野(須賀くんの手、低そうやな……) 善野(早めに差し込んどこか) 京太郎「ロン、えっと、2900です」 南三局 京太郎 157100 ※体力2 理沙 53800 ※体力1 親 善野 95900 ※体力7 尭深 95700 ※体力2 善野(ああ……でっかいのが迫って来てる感じ、するわ) 善野(こっちのオカルトのが負けそうやな……) 善野(流しとこか) 南四局一本場 京太郎 157100 ※体力0 理沙 53800 ※体力0 善野 95900 ※体力6 親 尭深 95700 ※体力0 尭深(今日は……豊作) 尭深(豊穣は民を癒す) 尭深(癒された民は、土地を豊かにする) 【収穫の時】が発動されました! 京太郎(確か、ここまでの渋谷さんの捨て牌は、白、南、中、白、發、南、中、中、白、發、發、南、南) 京太郎(最大で天和四暗刻単騎大三元字一色の六倍役満……!?) 京太郎(この大会はダブル役満無しやからいいものの、なんだよそれ) 京太郎(オカルトにも程があるだろ!) 尭深「……」トン 善野(案の定、南捨てか……) 善野(字牌一つもあらへんし……こんなん当たっても事故やん)タン 尭深「ロン、48300」 補正が弱くなりました! 南四局二本場 京太郎 157100 理沙 53800 善野 47600 親 尭深 144000 尭深「……」 尭深「カン」 理沙(リーチは無し、今回は引ける牌と、一つでも捨てられる牌を増やそうってことね) 理沙(手牌バレがあるとはいえ、待ちは狭いがわからない) 理沙(……まあ、プロを舐めないでほしい) 理沙(一巡目聴牌は、あの日に見飽きたから!) 理沙「ポン!」 ポン:二筒 尭深「……っ」 理沙(ムダヅモ、その手牌、一巡目の捨て牌でムダヅモになる牌なんて決まっているよね) 理沙「ロン、清一のみ!8600!」 善野(二筒鳴いて地獄間張待ち……か) 京太郎(なんつー豪運……) 理沙「終わり!」ムフー 副将戦終了 一年生 157100 (+32200) 二年生 135400 (+11800) プロ 62400 (-5700) 教員 47600 (-35800) 京太郎「はぁ……疲れた」 京太郎「最初の三倍満のほかに和了ったの小っちゃいのばっかだったし……」 京太郎「俺の三倍満なんて渋谷さんの役満と野依プロの満貫、善野さんの連荘で薄れちゃっただろうし……」 京太郎「春のおっぱいに癒されよう……」 咲「なに落ち込み気味に変なこと言ってるの!」 京太郎「うげぇ、咲ぃ!?」 咲「頑張ってたから褒めようと思ったのに……」ムスッ 京太郎「俺、頑張ってるように見えてたか?」 咲「放銃も少なかったし、良かったと思うよ」 咲「最初の三倍満、かっこよかったよ」ニコッ 京太郎「あ、ああ、そう言われると……なんか照れるな」ポリポリ 咲「じゃあ、ちょっと……」ギュッ 京太郎「さ、咲さん?なんで抱き着いてるんですかね?」 咲「京ちゃんのパワーを……こう、吸うというか……」ムギュー 京太郎「……お前、力弱いな」 咲「昔より握力2kgくらい増えたんだからね!」 京太郎「うわぁ、咲さんったら凶暴ー」 咲「グーで殴るよ?」ニコッ 京太郎「それ恐いんでやめてください、いやマジで」 京太郎「……ねえ、いつまでこうしてるの、お前」 咲「もうそろそろ、かな」 京太郎「鼻水つけたりしたら承知しねーぞ」 咲「京ちゃんは私のこと何だと思ってるの!?」 京太郎「ちんちくりん」 咲「何その評価!?」 京太郎「まあほら、咲は小っちゃくって撫でやすいな、と」ナデナデ 咲「むぅ……」 「各チーム大将の選手は対局室に集合してください」 咲「じゃあ、行ってくるね」 京太郎「ん、任せた」ナデナデ 咲「頑張って来るから、見ててね」ギュッ 京太郎「おう、行ってこい」 /. . . \ /... . . . ヽ . . . . /. . . ヽ . .. /. . . /. . . . /l ハ. . . l. . . /. . . . / | l . . .l. . .| |八{. . .fレ'\ |. . /j. . . . /i. . . | . . .l. . .| ,...---ミ //∧. ハ_〉ぅ `l. . {/. . . ,'斗―|. . . . .リ. . ′ / ̄ ̄⌒>=弍犲ハ 斧ミメ乂 彡イ ./ /. . . . /. / / / ` ̄`} `''’ f斧ミメ イ/./ } 「お待たせいたしました」 _ -―へ ' `''”.∠/// / / / / . 个 ー <r< / / .{ / j i { ¨¨´/' /j 「 \ 二年生Bチーム 大将 r'⌒ | // | ヾ 〃_彡リ | ヽ / ̄` ー--rヘ { 乂〃. ヽ/ ̄/ ̄ ̄`7 / ∧ 神代 小蒔 / /⌒ヽ __/ У / /Y ./ / / У / ./ / ト、 / 〉. / r'  ̄ / / { / / } V 厂ヽ 厶斗- ' __彡 / 乂 / / / ト---<ソ⌒ ./ / }ト、/ / / 〉こ{ / }三ニ=-- --=≦ / } ___ , . . .´ . . . . . . . . . .`丶 / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . \ / . . . / . . . / /| . . .ハ . . . . . . . . .ヽ ′ . . | . ./}/ |/ V}∧ . . . . . . i . | . . .Ⅳ ノ` ー-、__.Ⅵ . | | . | . . .| ー‐'_ __ | . . | | . | . . .| ,ィfチ芋 斧テ式.| . . | | . | . . .|《 V ソ V ソ 》 . . .| (おっぱい、大きいなぁ) | . | . . .ハ , } . . .| | . | . . .l .{ ノ . . | l . . . . | . ヽ. ⊂⊃ / . . . . | プロチーム 大将 | i| . .i . . | . . .i ___ ..ィ .i . i . | . .| {八 . . | . ..| . i .| | . }ノ ./| . | .,′ 小鍛治 健夜 ヽ{\|斗' ー i/._|/|/ -┬┬'、__ ̄`___´ ̄_/⌒7⌒ヽ / | |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / / } --……-- r―‐⌒ヾ \ |∨ \ \ |/゚ 。 \. . . . . . . . . . . . . . . / \ . . . . \ . . . . . . . . . . . . . . 。 // / \ . . . . . . . . . ` .o。 . . . . . . . . . . . i ゚. /イ / . . .イ . . ー┬--- . . . __ .` . .o。 . . . . .|. ..。 i{ | ′ . .'{_|_ . . . | リV . . . . . . } .>匕、 \j--i || |/ . . ∧}リ≫┘o。v――'’xr示=ミト、 . .\}、 リ { . . . .|! ‘, ィ芹≧ュ ’|イi//| 》、 。 . . .ぃ、 「お久しぶりです、小鍛治プロ!」 | . . . . .「`ヽ《乂_゚ツ ゞ= '゚ リ/リ゚。 . .ト、i | . . . .小 , , ' , , / . . .∧ .} リ l. . . . . | }ゝ-! jハ . . . j/} .| 教員チーム 大将 。. . . { { j 八 -==ァ イ }/ j ノ ゚ 。.リ \{≧ュ。. ィ jソ ″ / 赤土 晴絵 ゞ イニ} ` ´ {ニヽ ィニ// ゝ|ニ\_ ┬==≦ニ/ニ7____ __,.|ニニムニニニニニlヽ /ニ|ニニニ/ニニニ|`-―――‐一´|ニニニムニニニニ|ニム. /ニニ |ニ7ニニニニニ| |ニニニニ}ニニニ=|ニム _....................._ ,. ´ ` .、 , ´ ,. \ / / , ´ ヽ / / / , , . .' / / / / ,.イ / | | . | 〃 / /- /-、/ ' ' ' | | | ∧ }'.' /^/ / { / { / / / / } | | | . { | { | , /' /' /イ//' -/、 ' ト . Ⅵ 、{/ィ=ミ、 /' / イ / , | \| 「よろしくお願いします!」 | 从 . . . . . _ /イ / , .| / Ⅵ ' `ヾ / イ /} / ______| 、 「 v . . イ / イ/イ 一年生Bチーム 大将 /<_ \_ `ーr---- =彡j/ {¨7=ミ、< 、 \___〉>、 宮永 咲 _| , ∨、 ` < 、 ∧ | ヽ / ̄ // | }、 . . . \、 . | /〉、 \___ 〃 | / \ . . .\、 Ⅵ /イ ∧  ̄¨/ ∨ `ー ≧='-´ / ハ . / / {二「 } | ' ∧ / . ∧ , / / } / . .〈 .∧ { | , / | / . . . .∧ . | | | 恒子「いよいよ!いぃよいよ!いよいよ!」 えり「なんで三回も言うんですか」 恒子「え……大事なことだから?」 えり「まもなく、プロ・アマ合同戦、決勝戦、大将戦開始です」 恒子「それ私が言うつもりだったのに!」 起家 健夜 62400 小蒔 135400 咲 157100 晴絵 47600 東一局 小蒔(この小娘の身体に憑くのも久しいのう) 健夜「…………」トン 小蒔(……ほう)トン 晴絵「…………」トン 咲「……」トン 小蒔(中々腕の立つ者がおるではないか) 小蒔(あの巫女共に感謝せねばならぬなァ) 小蒔(いざ、行かんや)ゴッ 咲「!」 晴絵「!」 健夜「……」 小蒔「ツモ」 小蒔「3000、6000」 東二局 健夜(永水、霧島の巫女さん……名前は……確か……) 健夜(…………) 健夜(わからないし、無理に思い出す必要もないよね……) 健夜(これは……時間稼ぎに徹しようかな) 健夜「流局です、九種九牌」 東二局一本場 咲(京ちゃん、咏ちゃん、淡ちゃん、みんなが作ってくれた点差、これを守り切れば) 咲(たとえ、勝てなくても) 咲(……負けなければ、いいんだよね)ゴッ 咲「――――ツモ」 咲「700、1300の一本場は800、1400」 東三局 晴絵(宮永咲に神代小蒔、どうやら神代は最高のコンディションみたいだし) 晴絵(宮永の方も、あのチャンピオンの妹だから、下手に攻めたら負けるだろ) 晴絵(堅実に攻めるしかないよなっ!) 小蒔「リーチ」 咲「チー」 晴絵(一発消し、か?) 晴絵(小賢しいけど嫌いじゃないね……うっと、裏目っちゃったかー) 晴絵(神代の和了りパターンとしては染め手が多い) 晴絵(筒子の染め手に直前に出した九萬なら……)トン 小蒔「……ロン、16000」 晴絵(いや……マジか) 東四局 晴絵(ようやく来た親番!) 晴絵「リーチ」 晴絵(和了らせてもらいますよ、小鍛治プロ!) 健夜(今の和了り……) 健夜(狙ってやったのかな……?)トン 晴絵「ロ……ロン!」 晴絵「一発ドラドラ!12000!」 健夜(何してるの私ー!?) 東四局一本場 小蒔「……」ウツラウツラ 小蒔「ハッ」 小蒔(え、もう東四局、ですか?) 小蒔(また、たっぷり寝ちゃっていました……)タン 健夜「ロン、8300です」 小蒔「え……まだ一巡目……ですよ、ね?」 健夜「はい、それが何か?」 南一局 健夜「リーチ」 晴絵(人和に続いて、小鍛治プロのダブリー……マズイな)ゾクッ 晴絵(あの頃を、思い出す……っ!)タン 健夜「ツモ、8000オール」 南一局一本場 健夜「リーチ」 小蒔(初めから……)トン 咲(…………)タン 晴絵(……ふふっ) 晴絵(嫌だな……) 晴絵(まだ、体が怯えている……)ゾクッ 晴絵(来年からまたあの舞台に立つってのにさ……!) 晴絵(今日、克服してやる!) 晴絵「リーチ!」 健夜(一発……ならず)タン 小蒔(な、なんだか、雰囲気が恐いです……)タン 咲「カン」 咲「もいっこ、カン」 咲「……嶺上ツモ、5200は5500の責任払いです」 南二局 健夜「リーチ」 咲「ポン」 咲「……」タン 晴絵(また一発消し……か?) 晴絵(まあ、無筋の三萬が通るのは、ありがたい!)タン 健夜「ツモ、3000・6000」 南三局 健夜(さっきのは掴まされたツモ) 健夜(あのポンは、ずらすため、その捨て牌は赤土さんのものも通るようにするため) 健夜(……だろうけど、どうしてそんなことをする?) 健夜(そこまで感じたなら、赤土さんか神代さんが振り込むのを待てばいいのに……) 咲「カン」 咲「もいっこ、カン」 咲「ツモ、1500オール」 南三局一本場 晴絵(小鍛治プロも神代も一段落ついたみたいだな……) 晴絵(……もうオーラスまで一歩手前) 晴絵(できれば、このチームで勝ちたい) 晴絵(……どうしても、小鍛治プロには勝ちたい!) 晴絵「リーチ!」 晴絵(十年前の借りを、今ここで返す!) 咲(…………) 健夜(赤土さんとインターハイで打ったのはもう十年前……) 健夜(あのときにへし折ったと思ったんだけど、プロとして復活していて、安心した) 健夜(私が目標だったのかな) 健夜(……そう簡単に、負けてあげるつもりはないよ) 咲「ポン」 晴絵「……」タン 健夜(宮永さん、また……?) 健夜(……赤土さんのツモを狙っても、自分が親被りするだけなのに)タン 咲「ポン」 咲「カン」 晴絵(かき回されてるな……) 晴絵(とは言え、一気にドラ3!さっきからありがたい!)タン 健夜(赤土さんのツモは無かった) 健夜(ツモ狙いでないとすれば、私に振り込ませようとしている……?) 健夜(そんなことするくらいなら、神代さんにした方が有利になるから、違うか……)タン 晴絵「ロン!」 晴絵「リーチ一通、赤2ドラ4……裏裏!」 晴絵「24300!」 健夜(三倍満……!?) 健夜(伍六七筒の一順子に併せて索子の六面張) 健夜(油断しすぎた……っ) オーラス 晴絵(小鍛治プロから倍満と三倍満の直取り!) 晴絵(……よくやったな、私) 晴絵(あの子たちにも、感謝しないと) 晴絵(みんなのおかげで、私はここまで来れた) 晴絵(最後まで勝ち続けてやるよ!) 咲「……」タン 晴絵(混一まで見える手だけど、この白を逃すのは勿体ない……) 晴絵(連荘するか……) 晴絵「ロン!3900!」 オーラス一本場 晴絵「……テンパイ」 健夜「テンパイ」 小蒔「テンパイです」 咲「ノーテン」 オーラス二本場 晴絵(なんとかノーテン罰符で稼げたし、あの二人の満貫も受けずに済んだ……か) 晴絵(まだ……連荘!) 晴絵「ロン!1500は2100!」 オーラス三本場 健夜(宮永さんがしてきた不可解な鳴き) 健夜(東三局のそれは、おそらく赤土さんの危険性を考えたから) 健夜(南二局は、神代さんの収支を減らすために親被りにさせた) 健夜(唯一わからないのが、南三局の鳴き) 健夜(……今まで亜空間殺法の使い手とは打ってきたけど、宮永さんは違う) 健夜(牌を自分の思うように動かすだ、なんてとても私にだってできない) 健夜(それも、全盛期から力を落とした私には無理……) 健夜(まるで全ての牌が透けているかのようなオカルトと、鳴きで牌を動かす技術) 健夜(オカルトと技術から成る完全結晶) 健夜(それが……) -=ニ二ニ ニ二二二二二二二 二二二二 二二 二二ニ ニ二二二 ニ二二二 ニ二 ニ二二ニ ニ二二  ̄ ____  ̄ニ二二ニ ニニ 二二 ニ二ニ ニ二二二二二ニ 二二ニ ニニ 二二 ニ二 ┐  ̄ニ二二二二ニ= ニ二 二ニ 二二 / /  ̄ニ二二二ニ ニ ニ ニ二二 / / /...-―≠ニア{  ̄ニ二ニ ニ二ニ ニ二 /{ / -=<.. 二ニ 二ニ ニニニ ニ ニ二 二{ ∨ -=く \二ニ ニ二 二二二二 二ニニ 二二〉 / \⌒ ニ ニ二二ニ 二ニニ= 二/ / \ \二ニ ニ 二二ニ ニニ= / / / .⌒丶ニ __二二二二ニ ニ= ⌒i | | | | | | | | |乂__ / . |二二ニニ =ニ ニ二| | | l | | l l | | l | l | l l | ̄/ |二二ニニ ニ二. 二| | | l | l l l | l\从 l | l l l/ /二二ニ 二二二ニニ 二|从 | 从八从乂{´廴}乂 从劜 ./二二二二二ニ 二ニ=- 宮永咲…………!! ニニ. 二二)イ 圦 , ∧/---- __ _/二二二二二ニ 二二ニ= 二ニ= =ニ二 ニ= 二}//> . - . イ /´ ̄∨ ̄ ̄\二ニニ 二二ニニ=ニ二二ニ 二二二 ___∠{ | ̄ _」 ./ l| | |__ 二二二ニ ニニニ ニニニ // ∧ .ー―. /} ___ } リ リ =ニ二二二ニニ 二ニ= =ニニニ ノノ \{ {\ . . /ニ/ l/ ̄\__彡'-- 、 \ニニニ==ニ二二ニ 二二 { {  ̄ハニ、 _ _, .//ニニ/ |ニニニニニニニニニニニ二\ \ニニニ二ニ ニ二 二=/\ ___/二|`ー ‐┼┼≦___} -=ニ三三三三ニ=- \ \二ニニ 二二ニ/ / ̄ ̄ 二八 ,{三三三三三三三≫  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄` \ニニ 二 ´ /二ニ =ニ二二} \三ニ=- ̄{ ̄ ̄ =ニ二二ニ== \ニニ / / 二ニ ニニニニ| \三三三ニ=- __ -=ニ二二二ニ二/ /二ニ= =二 二二ニ _| /≧=====┬=ニ三三三ニ=- ニニニニニニニ. / =ニニ二二 二二二ニニ/ {廴___/´ / ̄ ‘, ___ .... . -――-/ /ニニニ二二二二____. . | \ ___/ --- ‘, / ./ } _ _ _/ ,/ニニニ / ̄ ̄/ / 人  ̄ ̄ / | \  ̄ / / / 咲「ポン」 咲(麻雀が弱くなった京ちゃんのために編み出した技術、プラスマイナスゼロへの点数調整) 咲(勝ちも負けもしない技術) 咲(今回は使い方も違うし、収支もいつも通りのなら-5だけど……) 咲「カン」 咲(みんなのリードを守る、みんなのために戦っているんだ、って思うと) 咲(こんな打ち方でも) 咲「もいっこ、カン」 咲「ツモ」 咲(すごく、楽しい) 咲「1600・2900」 咲(……そう思える) 最終戦決着 一年生 157300 (+200) 二年生 117800 (-17600) 教員 66600 (+19000) プロ 60800 (-1600) 咲「ただいまー」 京太郎「お疲れ、咲」 淡「お疲れー」 穏乃「お疲れ様!」 春「おつかれ様」 咲「咏ちゃんは?」 京太郎「お母さんから電話だ、って出て行った」 咲「そっかぁ……あ、この後チームのみんなに取材したいって」 淡京「「いやーついに来ちゃったかー」」 淡京「「ようやく私(俺)の良さに気付いたってことだね(な)ー」」ウンウン 咲「あはは……仲良いね」 穏乃「……それって、私が出てもいいのかな」 春「……穏乃も私たちの仲間」 咲「穏乃ちゃん、私たちのこと一生懸命応援してくれてたもん、誰も気にしないよ」 京太郎「そうだそうだ、んな暗いこと考えんの穏乃らしくないぜ」 穏乃「……ありがとね、みんな」 淡「ほら早く行こーよ!サキも、シズも、ハルも!」 穏乃「うん!」 咲「確か……こっちだったっけ」 春「……きょうたろう、来ないの?」 京太郎「ん、ああ、咏が来るまで待つよ。春たちは先に行っててくれ」 春「うん」 咏「咲、ごめ……およ?」 京太郎「他はみんな取材行ってるよ」 咏「あー……おっけー」 咏「んじゃあ、京太郎は私のこと待っててくれてたん?」 京太郎「そうだよ、誰か待ってねーとだし」 京太郎「それに……お前のことも聞きたかったし」 咏「……やっぱり、そーゆーことだったんだねぃ」 咏「あいつ、清々荘、戻っていいって言ってくれたぜぃ」 咏「……あと、京太郎くんと仲良くってね」 京太郎「…………」 咏「……京太郎?」 京太郎「よっっっっっしゃぁぁぁぁぁああああ~~~!」 京太郎「これで、これでみんな戻って来てくれた!」 京太郎「ありがとう、咏!」ギュッ 咏「うわっ、はぁっ、いやっ、ちょっ!」カァァ 京太郎「よかった、よかったぁー!」ギューッ 咏「そ、そんなに抱き着かれたら、匂いとか、心音とか、色々聞こえてきてドキドキするだろ!はははは放せよ!」カァァ 京太郎「嫌だーっ!」ギューッ 咏「いい加減にしろー!」カァァ 京太郎「……ごめん」 咏「TPOを考えろよな」 京太郎「咏が戻って来てくれるのが嬉しくて……つい」 咏「…………」 京太郎「怒ってる……か?」 咏「お、怒ってるわけねーだろ!」 . . -――‐- . .. ´ ` .、 / \ / \ / i | . / | | | | . ′ | | | | | | . l | | . l从 ト、 . | | . | l | | . | \ 、_ _|__\ 」 | . | | l | .|_ _; イ  ̄ ̄__ _,)ハ . | . | | | i l i∧ l___ 斗斧i^狄 | . | | | | | ∧ 「苅 V以 } ノ . . .| i . . | まあ、今度やるときは、もうちょっと雰囲気あるときにっつーか…… | | | iハ |i以 ,,, j/ .| | . . | | | | |. l | ,, ' / | | 从 l八 八 八人 v ´} / 八| \__ \|\ \≧ .. .._ ー/ .イ | . Χ⌒ |\ \ -- / _ -‐<※| | \ \__ _ |/⌒>\/斤/...(※)......リ ト、 i\ 「 ̄` /※)..|| /※|...(※/ |../※).....+...// 八..\ . . .| )' /※)...... ||三三三三三三三|...+.../... { /......(※∨ | /※)..... (※||/..+......|※)l.| ∨※./...(※| /....+./.... Ν /※)..(※)..+ /リ.....(※ノ......从{\{...../...(※)....| /...../... (※|. /※)..+.... (※//......... /......./.. ※)...../....... +(※|'... /.... (※)...| /+....(※).. +...〈/..(※)/...+./※)....+../※)..... +........./..※)... +.. | {※).......+......(※∨.......i..... /.+.....(※/+........(※)../...{...+.......(※).|. ∨...(※)+......(※∨... |......{....(※).../....(※).....+...∨{.... (※/ +...| ∨ ...... (※)......+∨. l‐''┴――┴―――――''| .... /...(※|. |...(※)...+.. (※).∨| i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i|..../.. (※).. |. |+........(※)..... +... ‘| i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i il../ ...... (※..| 咏「……知らんけど」プイッ 京太郎「えっ?」 咏「は、早く行くぞバカ!」カラコロ 京太郎「ちょ、待てってー」 咏「るっせーっ、バーカ!バーッカ!」カァァ 咏が清々荘に戻ってくることになりました! 京太郎「春のやつ、黒糖こぼしすぎだろ……」 京太郎「淡も寝そべりながらクッキー食べてるから散らかってるし……」 京太郎「……穏乃はあの恰好でソファに座ってたんだよな……」 そう喉を鳴らしながら、俺は一人で控室を片づけていた たった半日とは言えどお世話になった部屋なんだから綺麗にしないとな 咲たちには先に帰っていてくれ、と頼んでおいたので待っている人もいないだろ 京太郎「っし、終わりっと」 控室から出ると、廊下には誰もおらず、それを照らす蛍光灯が寂しさを醸していた フロントに出てみても、ある程度の照明は落とされていて、祭りが終わった後のような物悲しさを感じる 今夜は清々荘でクリスマスパーティー…… 京太郎「やべっ、早く帰らねえと」 チームのメンバーとはまたいつか飯を食べに行こう、今日はあいつらに予定あるだろうし ゆっくりと開く自動ドアの間から、冬の寒風が吹き込んできて、思わず身を震わせる この時期は迂闊に自転車を使えないから困る、越してきてから使ってないけど などと考えつつドアを通って、顔を上げると…… そこには――――
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前話 次話 京太郎インタビューその5.5 久「…………」ゴロゴロ 和「どうしたんですか、部長は」 まこ「ああ。例のインタビューがあってから京太郎に良くしようと努めてるのに、ネットの心象が一向に良くならん事に拗ねて不貞寝しとるんじゃ」 和「評判を聞いて落ち込むくらいなら見なければいいのでは……」 まこ「分かっとっても気になったら見てしまうもんじゃろう。和もまた新たな称号を授けられて、ネット上で反論しとったの知っとるぞ?」 和「そ、それは仕方無いじゃないですか! 「生まれながらのムッツリクイーン」ですよ!? 生まれながらにムッツリな人間なんていませんし、そもそも私はムッツリじゃありません!!」 まこ「久も同じように仕方無いんじゃろ。まぁ、京太郎にはちゃんと好意的に受け止められてるようなのは救いじゃが」 咲「私はポンコツ度も魔王度も格上げされた評判なんですが」 まこ「それにしても、久が考えた咲とチャンプの関係についてのコメントはあれで良かったんじゃろうか」 和「……まぁ、咲さんのお姉さんがどう思ったかは分かりませんが、いずれ分かることを無理に隠すよりはいいというのには私達も納得しましたし、どう転ぶかはお二人次第ですね」 咲「優希ちゃぁああん! 二人が私のこと無視するよぅ!!」 優希「おーよしよし。京太郎が作ったお菓子でも食べて元気出すじぇ」 咲「京ちゃんってば、私達が目を離した隙に他所の女の子と仲良くなってきますね……」モグモグ 優希「見知らぬ土地にひたすらマーキングする犬のようだじぇ……」 和「穏乃とはあれからも……ドラゴ○ボール? の話題で盛り上がっていて、玄さんも恥ずかしい所を見せたにも関わらず、連絡は取り合っているようですし、憧や他の方とも間接的に連絡先交換しているようですし……」 まこ「風越の福路さんも何かと理由をつけては久だけでなく京太郎にも会いに来とるようじゃし、うちの雀荘でも加治木さんと一緒に東横さんが尋ねてきて京太郎と話しとったし、龍門渕さんも京太郎に無理させてないか確認しにくるしの……」 咲「……もう京ちゃんには、インタビューお断りしてもらった方がいいんじゃないでしょうか?」 優希「だじぇ。うちの評判が良くなる訳でもなし。得がないじぇ」 久「……それもどうかしら?」 まこ「お、復活した」 咲「というと?」 久「須賀君のインタビュー。今では雑誌でも動画でも一定の評価を得て、次を楽しみにしている視聴者は結構な数になってるわ。そんな中、突然インタビューを断るようになれば、どうなるかしら?」 和「……まぁ、次回を楽しみにしてた視聴者は良い気はしませんね」 まこ「マンガで言うなら、予告も無しに打ち切りを食らったようなもんじゃからの」 久「どころか、須賀君にインタビューを断らせた私達にあらぬ嫌疑をかけられて、それをフォローすることも出来ない。なんて事にだってなりかねないわ」 優希「ケンギ……燕返しとか無刀取りとかそういうやつか」 咲「優希ちゃん、それは剣技だよ」 久「それに、得が全く無い訳でもない」 和「? 得、ですか」 久「須賀君に自由行動させてる間、私達も自由行動だったり、大会に向けての対策だったり、今回みたいな会議してたりするでしょう?」 優希「それはそうだじぇ」 久「自由行動なんだから須賀君を監視下に置くわけにもいかないし、尾行なんて以ての外」 まこ「……ああ、そういうことか」 咲「な、何かわかったんですか?」 久「まこもお察しの通り、この動画を通せば須賀君が自由行動中に他校と何があったか、合法的に知れるじゃない。本人がネットの場で話してるんだから」 まこ「言えん部分は言えんじゃろうが、結構赤裸々に話しとるしのぅ。知らんままにしとくには手を広げ過ぎじゃし」 和「……確かに、逐一聞き出してうんざりされるよりは良いかと思いますが」 咲「い、いいんでしょうか? そんな事の為に……」 久「ま、下がったうちの評判を覆す為もあるけど、区切りが良い時にはちゃんとインタビューも終わらせてもらうわよ。私達が全国の頂点に立ったときに、……ね」 優希「部長……」 まこ「そもそもうちの評判が下がったのは9割方お主の行いに責任があるんじゃが」 久「さ! そうと決まったら初戦に向けて対策を練りましょうか!」パンパン カン 前話 次話
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まとめ 始めに 設定 本編 清澄1 清澄2 清澄3 清澄4 永水1 永水2 永水3 永水4 阿知賀1 阿知賀2 阿知賀3 特別編 特別編1 特別編2 特別編3 特別編4 特別編5 特別編6 特別編7 特別編8 特別編9 特別編10 特別編11 特別編12 特別編13 特別編14 特別編15 特別編16 特別編17 特別編18 特別編19 特別編20 特別編21 特別編22 特別編23 特別編24 特別編25 特別編26 特別編27 特別編28 特別編29 特別編30 特別編31 特別編32 特別編33 特別編34 特別編35 特別編36 特別編37 特別編38 特別編39 特別編40 特別編41 特別編42 特別編43 特別編44 特別編45 特別編46 特別編47 特別編48 特別編49 特別編50 特別編51 特別編52 特別編53 特別編54 特別編55 特別編56 特別編57 特別編58 特別編59 特別編60 特別編61 特別編62 本スレ -京太郎「俺の日記」 京太郎「俺の日記」 京太郎「俺の日記」咲「2冊目」 京太郎「俺の日記」照「3冊目」 京太郎「俺の日記」春「4冊目で」小蒔「2週目です」 京太郎「俺の日記」初美「5冊目で」霞「2週目よ」 京太郎「俺の日記」穏乃「6冊目!」憧「3週目ね」 京太郎「俺の日記」玄「7冊目の」宥「3週目だよ~」
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掌の中で意味も無く弄んでいた紫色の小箱の名前が「携帯電話」であると思い出したその瞬間、桐生萌郁の内側で何もかもが終わりを迎えた。 「…………ぁ」 全ての記憶が、取り戻された。 萌郁が生きていたのは、1980年より約30年後の未来。携帯電話が使い物にならない昭和の時代より、ずっと未来のはずだった。 萌郁が背負っていたのは、ラウンダーという肩書き。出版社のアルバイトなんて役割は、ラボメンナンバー005なんて称号は、たった一人のために捨てたはずだった。 萌郁が寄りかかっていたのは、FBと名乗った親代わりの人物。死ぬことすら満足に出来なかった自分が今まで生きたいと思えたのは、あの人がいてくれたからのはずだった。 萌郁が喪ったのは、何もかも。FBのために、芽生えかけた友情を自ら捨てた。そのFBに見捨てられ、拠り所が無くなった。そして空っぽになった胸を穿たれ、生命さえも喪った、はずだった。 こうして全てを失くした桐生萌郁は、今こうして一先ず記憶と生命を取り戻し、奇跡を巡る戦争の当事者となった。 そう。聖杯を掴めさえすれば、何だって叶えられる。失敗してしまった過去をやり直すことくらい。 ……やりなおすって、なにを。 自分がどうして全てを失くしたのかくらい、もう自覚している。 たった一人に依存するしかない惨めな自分を変えようとしなかったから。 居場所を作れない自分自身を変えず、与えられた新たな居場所も大事にしようとせず。 そうして外界から逃げて閉じこもった萌郁の性分が、萌郁自身を殺したのだ。 聖杯に託す願いなんて、見つからない。 もしも過去をやり直したって、二の舞を演じるのが目に見えているから。 今ここに居る自分自身こそが、まさに“時間を遡る力”或いは“過去をやり直す力”を使っても幸せになれなかった末路の証明だから。 過去を変えても、本当の意味では誰とも繋がることが無かった。 「……」 メールを送信してみる。当然のように、エラー。 萌郁の言葉は、誰にも届きやしない。紡いだ文字の並びは、時間という壁に遮られる。 ならば、声は。 「……」 誰も萌郁に見向きもしない雑踏が、目の前に広がっている。 声帯を震わせるを出すのが嫌になる。たどたどしい言葉が聞き遂げられず、理解されずに終わる瞬間が、怖くなる。 それでも。 「……だっ」 一度は携帯電話に頼らず誰かと話してみようと試みたあの時の自分を、取り戻す。 人混みの中、呟く。誰に向けてなのか自分でもわからないまま、声を出す。 誰かに、ただ聞いてほしくて。 桐生萌郁がここにいると主張する行為が、したくて。 聖杯でも変えられっこないだろう惨めな今を、今からでも変えられないかと信じたくて。 「誰か、はなし、きいて」 か細く、小さく、それでも絞り出した声。 それは、喧騒の中に呆気なく溶けていった。こうして、ちっぽけな度胸に任せた行為は無意味に終わる。 本当のところ分かり切っていただけの結末が訪れる。 急に恥ずかしくなって、泣きたくなる。 それで、それで。 「うん。聞くよ」 誰かが、隣に腰掛けた。 大人しそうな、柔らかく響く声。 首を傾けた先にいるのは、その声に似合った印象の青年。 「はじめまして、マスターさん。僕は……『ライダー』です」 この声に耳を傾けてくれる、桐生萌郁のサーヴァント。 ◆ 日が暮れ始める街中、二人で帰路に着きながら。 決して長くはなかった生涯を説明する自らの語り口が、要領を得たものではなかったことくらいは喋りながらでも自覚出来た。 それでも、ライダーは急かすことも無く最後まで聞いてくれた。 そして聞き終えたところで、ライダーは萌郁に問う。問い詰めるということもなく、ただ尋ねる。 「マスターさんは、どうしたいかな?」 しかし、萌郁は何も答えられない。 何かを願おうにも、何を願えばいいのか分からない。 やり直したところで、どうせ何も変わらない。 生き直したところで、きっと何も叶わない。 それでもここで生命を自ら捨てることを選ぶのは、あの時間の中で取り返しのつかない傷を与えた少女に申し訳が無いような気がして。 死んではいけない気がするから生きているだけで、その先が見つからない。 分からないだなんて言うことが許される状況ではないと、分かっているのに。 「私は、」 「うん」 もう、携帯電話には頼れない。頼らない。 電子メールの世界の中だけの饒舌な自分はもういない。ここで意思を伝えるのは、会話が苦手な素の自分。 だから、上手く二の句が継げない。 方針が固まらない、適切な言葉を選択出来ない、二つが合わさって生まれるのは沈黙。 「えっと、」 「…………」 ライダーが温厚な人柄であることは理解している。 そんな彼に、今も甘えてしまっているのだろうか。こうしていれば解答を代わりに提示してくれるかもしれないと。 そんな自分と、いい加減決別したいと思っているのに。 でも、未だに決別できなくて。 「……ぁぁ」 だから。 「ぁぁぁぁああああじれってええええっっ!!」 「っ!?」 突然に威圧的な声を張り上げたライダーに対して、ただただ怯えるしかなかった。 「おいメガネ女! さっきから黙って聞いてればいつまで待たせんだコーヒーとっくに冷めんだろオイ! 分かんねえなら分かんねえってさっさと言えっての、日が暮れんだろーが!」 別人に入れ替わったのではないかと錯覚するほどに、ライダーの全身が奮起していた。心なしか、両の瞳が赤く染まっているようにすら見える。 先程までの穏やかな、サーヴァントの勇名に不釣り合いな弱々しい雰囲気すら見せていた彼が、こうして萌郁に怒りを露わにしている。 ああ、ライダーすら怒らせてしまったのか。 コミュニケーションの不得手故に何度も他者に与えた不快感が、ライダーであっても限界を迎えるほどの物だったか。 そのことを理解し、萌郁の視界の中のライダーが揺らぎ始めていく。 「こっちだってな…………いや、そんな泣きそうな顔すんなよ。お、おい良太郎? これじゃ俺が悪者みたいじゃ……っ!?」 弱り果てる萌郁の様子を見て急に困窮し始めるライダー。 そんな彼は数秒後、突然意識を失くしたかのように首をがくんと落とした。 さらに数秒後、ゆっくりと挙げられたライダーの顔は、先程豹変するよりも前と同じ大人しめな雰囲気を纏っていた。 「えっと、ごめんね? モモタロスがビックリさせちゃって。悪い奴じゃないんだけど、ちょっと荒っぽくて」 そう言って、ライダーは事の顛末を語り出す。 人が変わったようなという比喩ではなく、ある意味では本当に人が変わっていたということ。 ライダーを別人格に変えた者の正体は、ライダーの宝具として召喚された四体の『イマジン』という精神体であること。 ここではないどこかで揃って待っている彼らは実体を持つことが出来ず、基本的にライダーでなければ交信が取れないこと。 その例外が、ライダーの持つ一種のデバイスの使用であること。 「マスターさんも話してみる?」 ライダーから差し出されたのは、一つの小箱。 赤を基調とした奇抜な形のそれは奇しくも、携帯電話。 曰く、通信機能として備えているのは彼らとの電話機能のみであるという。 「……うん」 彼らとは声でしか繋がれないのだと、突き付けられている。 いや、本当は相手が誰であっても声によって繋がるべきなのかもしれない。 そんな当たり前の事実が、やっぱり今でも恐ろしく。 でも。 「もしもし」 『あー……もしもし。なんか、悪かった』 ボタンを押して、着信。 ぶっきらぼうな声で謝るのが聞こえた。 もしかしたら、この声の主が先程の。 『さっきはキレちまったけど、別にお前が迷うの攻めようってわけじゃなくてだな』 「……うん」 『あれだ。良太郎も言ったろうけど、別に今すぐ何か決めなきゃいけねえってわけじゃなくでだな』 「うん」 『それでよ……』 モモタロスという名らしい彼は、どうやら先程の態度を気にしていたらしい。 その声色を聞き萌郁は理解する。 なんだ、話してみるとそこまで怖い人でもないのかもしれないと。 「大丈夫。気にしてない」 だから、何事も無かったことにする。 ほんのささやかな和解で、二人の間の空気が和やかになった、のだろうか。 それは萌郁には分からない。 『やーいモモタロス女の子相手にアワアワしちゃってだっさーい!』 『センパイ、女の子の扱いは大胆かつ繊細にだよ? いきなり爆発してどうすんのさ』 『そう言うなや亀の字。短気なおっちょこちょいなのがモモタロスの売りなんやから』 『……うるせー!! 俺はいじられキャラじゃねえんだぞ!』 『そう思ってるのは桃の字だけやで』 突然喧しくなった声量に、思わず絶句せざるを得なかったから。 ……そういえば、イマジンというのは四人いるのだったか。そして電話口では、その四人が四人とも声を上げているようだ。 圧倒的なボリュームの四重奏に気圧されつつ、それでも通話を切ることなく耳を傾け続けていると、 『萌郁ちゃんだっけ? そういうわけだから、良太郎だけじゃなく僕達でもお話ならいくらでも聴いてあげるよ』 『良太郎と一緒に呼ばれちゃったもんはしょうがないしね』 『……つーことだ。それと、良太郎のこと頼んだぞ。事情は何にしろ俺達全員のマスターだからな』 応援された、のだろうか。 「……うん」と答えたのが聞こえたのか聞こえていないのか確信を得るより前に、通話は切れてしまった。 どうしようかと携帯電話を持ったまま呆けている萌郁を、ライダーがにこにことした表情で見つめていた。 そんな彼のことが、不思議だった。 「どうすれば、」 「えっ?」 彼に尋ねようとして、なの上手く質問として完成させられない。 ただ、少しの時間を通しても感じられた繋がりの深さが、不思議だった。 奇妙な隣人達との、賑やかな日常。 遠い過去、あの研究所の中でもしかしたら得られたかもしれなかった時間にも重なったに思えて。 「マスターさん。願いは、望みは決まりそうにないかな?」 「……うん」 「そっか」 ライダーは、四人の仲間との絆を得た。きっと家族にも、友人にも、恋人にも恵まれた時間を過ごしたのだろうと思えた。 出会ってすぐに、「僕に望みは無い」と萌郁に語ったように。きっと彼は、満たされた生涯を遂げたのだ。 一見すると弱々しい印象を受ける、もしかしたら萌郁に似ているのではないかと一瞬でも期待してしまう彼は、萌郁とは到底異なる未来を得たのだ。 「じゃあ、今は側にいるよ。望みが決まるまで、僕達と一緒にいようよ」 「……どうして、」 そんな彼が、自分に付き合ってくれることが不思議だった。 サーヴァントだから。配下だから。隷属しているから。 そんな理屈、捨ててしまってもいいだろうに。彼本人に何も望みが無いなら、聖杯戦争などドロップアウトしても良さそうなのに。 幸福に終えた人生の延長線上を、社会不適合者と過ごす意味など無さそうなのに。 「どうして、ライダー君は優しくしてくれるの?」 再び視界を揺るがせ、さらに潤ませながら。 ようやく萌郁は、自らの感情の言語化に成功した。困らせてしまうと、分かっているような形で。 目を合わせられずに落ちた視線の先、萌郁の左手の甲で令呪が薄く輝いていた。 「大した理由じゃないよ。困っている人を、放っておけないから」 それは、童話に出てくる主人公達のような言い分。 積極的に人助けに勤しむお人好しの、歴戦の英雄という肩書きの持ち主が吐くには勇ましさに欠ける台詞。 理屈としては乏しく、理由としては単純。 「僕、運が悪いから。その分、誰かが幸せになれないのを見るのも嫌だから。だから、僕達に出来ることをするんだよ」 「……そう」 憐憫や同情の一つも並べ立てることをしない彼の言葉は、しかし偽りを感じさせない。 彼は、萌郁に何かを恵んでくれている。今は共に過ごす時間を、いずれは願いのための力をくれる。 そうして寄り添ってくれるのが、嬉しくて。 でも、ううん、だから。 「……ライダー君。これは、望み、ってほどじゃないけど」 「うん」 「ライダー君に、ここにいてほしい。私が、何かを見つけるまで」 ライダーの方から提案された内容を、萌郁の口で反芻した。 自分の声を響かせて、自分の意思でもあるのだと心に決める。時間制限を敢えて設けて、少し自分を追い詰める。 もう、誰かに一方的ににもたれかかるだけではいけないのだと、今度こそ自分に言い聞かせるために。 たとえくだらなくても、これが、今の萌郁に踏み出せる限りの新たな一歩だった。 「わかった。マスターが何かを決めるの、待つよ」 「その……ごめんなさい。とろくて」 「大丈夫」 こんな自分と話してくれる、一緒に前を向いてくれるライダーの在り方が嬉しくて、羨ましくて。 だから、聖杯への祈りとして唱えるわけでもない、単なる小さな希望が生まれる。 「マスターさん。まだ、時間はあるよ」 これからの時間の流れの中を、今度はきちんと誰かと繋がって生きたい。 たとえば、そう、今こうしてライダーと共に進んでいくように。 もう、変わることを恐れて、明日の自分を見失わないように。 【クラス】 ライダー 【真名】 野上良太郎@仮面ライダー電王 【パラメーター】 通常時 野上良太郎⇒筋力E 耐久E 敏捷E 魔力D 幸運E 宝具A+ デンオウベルト装着による変身時 ソードフォーム ⇒筋力C 耐久C 敏捷B 魔力C 幸運C 宝具A+ ロッドフォーム ⇒筋力C 耐久B 敏捷C 魔力C 幸運C 宝具A+ アックスフォーム⇒筋力B 耐久B 敏捷D 魔力C 幸運C 宝具A+ ガンフォーム ⇒筋力B 耐久D 敏捷B 魔力C 幸運C 宝具A+ プラットフォーム⇒筋力D 耐久D 敏捷D 魔力D 幸運E 宝具A+ デンオウベルト+ケータロス装着による変身時 クライマックスフォーム⇒筋力B+ 耐久B+ 敏捷B+ 魔力B+ 幸運A 宝具A+ ライナーフォーム ⇒筋力C+ 耐久C+ 敏捷C+ 魔力C+ 幸運A 宝具A+ 【属性】 秩序・善 【クラススキル】 騎乗:E/C 騎乗の才能。 『電王』の非解放時はEランクだが、解放時に限りCランクとなる。 対魔力:E/C 魔術詠唱が二節以下のものを無効化する。大魔術・儀礼呪法など、大掛かりな魔術は防げない。 『電王』の非解放時はEランクだが、解放時に限りCランクとなる。 【保有スキル】 特異点:A+ 極一部の者だけが持つ、時間からのあらゆる干渉を受けない特性。 他者が生じさせた「時間」に異変を生じさせる類のスキル・宝具等の一切の影響が自動的に無視される。 たとえ時間が停止しても、逆行しても、加速しても、改変しても、消滅しても、ライダーはその中で変わらず活動可能である。 気配感知:B サーヴァントまたはそれに類する存在の気配を感じ取る。気配遮断スキルにも対抗可能なスキル。 潜伏中・逃走中の敵サーヴァントを追跡する用途としても効果がある。本人曰く「匂い」で分かるらしい。 ライダーが「モモタロス」単体に憑依されている状態(M良太郎、ソードフォーム)に限り有効となる。 弁舌:B 巧みな話術を駆使することで、交渉や詐術等において有利な判定を得る。 ライダーが「ウラタロス」単体に憑依されている状態(U良太郎、ロッドフォーム)に限り有効となる。 勇猛:C 威圧、混乱、幻惑といった精神干渉を無効化する。また、格闘ダメージを向上させる。 ライダーが「キンタロス」単体に憑依されている状態(K良太郎、アックスフォーム)に限り有効となる。 催眠:D 他の人間を思い通りにコントロールする。既に施されている暗示や催眠の類も、高度な物でなければ無視出来る。 ただし対象には「踊る」以外の行動をさせられず、また少なくともサーヴァントには効果が無い。 ライダーが「リュウタロス」単体に憑依されている状態(R良太郎、ガンフォーム)に限り有効となる。 戦闘続行:A 名称通り戦闘を続行する為の能力。決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。 情けない頼りないと言われる野上良太郎だが、どんな不運にも苦難にも負けない不屈の精神力は誰よりも強固。 ライダーがイマジンに憑依されていない状態(良太郎、プラットフォーム、ライナーフォーム)に限り有効となる。 【宝具】 『記憶の結晶(イマジン)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:- 最大補足:4人 遥か未来から時を超えて現れた精神体にしてライダーのかけがえのない仲間が、再現された宝具として参上した。 今回選ばれたのはモモタロス、ウラタロス、キンタロス、リュウタロスの四体のイマジンである。 彼等は実体を持っておらず、また聖杯戦争においては持つことも出来ない。ゆえに常時発動型の宝具でありながら魔力消費量はほぼゼロ。 普段は四人揃って「ここではないどこか」で待機している。しかしライダーの意識とのリンクによって現実世界の状況は常に把握している。 また現実世界への干渉手段として、ライダーの身体に憑依することが出来る。基本的には、一度に憑依できるのは一体のみ。 『電王/時の守り人(デンオウ)』 ランク:C 種別:対己宝具 レンジ:- 最大補足:1人 デンオウベルトの装着によって変身した戦士「電王」の姿がそのまま宝具とされた。 ライダーに憑依したイマジン毎に対応した以下の五形態へ変身する。 ①ソードフォーム、②ロッドフォーム、③アックスフォーム、④ガンフォーム、⑤プラットフォーム さらに、デンオウベルトにケータロスを追加装着した状態で変身すれば以下の二形態への変身が可能となる。 ①クライマックスフォーム(イマジン四体が同時に憑依した形態。パラメーターが最高値) ②ライナーフォーム(イマジンの憑依無しで変身した形態。保有する中で最高火力の必殺技を持つ) 『時を超える列車(デンライナー)』 ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~99 最大補足:100人 時の運行を守る鉄道車両型タイムマシン。ライダーの騎乗兵としての象徴とも言える宝具。 路線を空間内に自ら精製するため、地上から空中まで縦横無尽に移動可能。 全体の制御車両であるゴウカ(と付属車両)、戦闘可能な単独車両イスルギ、レッコウ、イカヅチで編成されている。 『電王』解放時にのみこの宝具も解放可能であり、また任意での運行のためには先頭車両内部でマシンデンバードを接続させ、ハンドル操作する必要がなる。 車両そのものがスキル「特異点」の効果を持っているも同然の存在であるため、車両内に搭乗しているライダー以外の者も「特異点」の恩恵を受けることが出来る。 なお、あくまで現在という時間に宝具として一時的に現界させるのみであり、過去や未来への時間移動は不可能。亜空間への突入も出来ない。 車両一両のみならともかく、全車両の召喚となるとライダー単体では叶わないため、この場合はマスターによる令呪一画の消費が必要とされる。 【weapon】 デンオウベルト+ライダーパス 電王に変身するためのベルトと、付帯するパスケース。 変身後にはデンガッシャー等が装備として追加される。 ケータロス ガラケー型のアイテム。通常の携帯電話として使用することは出来ないが、「どこか」にいるイマジンとの交信手段として使える。 電王の強化形態への変身に必要となる。ライナーフォームへの変身にもケータロスがあれば十分となっており、デンカメンソードは必ずしも必要としない。 マシンデンバード ライダーが運転する専用の二輪車。性能は市販の単車より多少良い程度。 乗り回しは単車と大差ないため騎乗スキルが無くても運転は不可能ではないが、素のライダーだけは碌に運転出来ない。 宝具『時を超える列車』の操縦には必須とされる。 【人物背景】 生まれ付きの不幸体質の青年。それ故に他人の不幸は放っておけない性格。 侵略者イマジンとの戦いに偶然巻き込まれるが、逃げることなく立ち向かい続けた。 そして家族や仲間となったイマジン達との繋がり、永遠の絆を掴み取った。 彼の生き遂げた時間は、幸せな記憶で満ち溢れている。 【サーヴァントとしての願い】 仲間や家族に恵まれた幸福な人生を送れたので、個人的な願いは特に無し。 今はマスターさんの力になりたい。僕達に出来ることをしたい。 【マスター】 桐生萌郁@STEINS;GATE 【マスターとしての願い】 誰かと繋がっていたい。 【weapon】 携帯電話 愛用していたガラケー。 聖杯戦争の舞台が携帯電話開発前の1980年であるため、連絡ツールとしては使用不可能。 【能力・技能】 携帯電話のテンキー入力が異常に速い。付いた渾名は『閃光の指圧師(シャイニングフィンガー)』。 工作員ラウンダーとしての経歴があるが、実際にどの程度の実力があるのかは不明瞭。 岡部倫太郎に組み伏せられるのを見るに、そこまで強いわけでは無いのかもしれない。 【人物背景】 未来ガジェット研究所のメンバーであり、非合法組織ラウンダーの構成員。 孤独感の中で死のうとしていた所をFBに救われ、FBのためにラウンダーとして生きるようになる。 しかしFBとの繋がりを断ち切られると共に、その生命を奪われて死を迎えることとなった。 最期に思い出せたのは既に失われた時間、未来ガジェット研究所での記憶であった。 【方針】 分からない。 今はただ、ライダー君と一緒にいたい。 【把握媒体】 ライダー(野上良太郎): TV版全49話の視聴が必須。可能ならば各種映画版も視聴するのが望ましい。 桐生萌郁: 原作ゲーム版またはアニメ版で把握可能。 プレイ動画のアップロードは版権元によって特に厳しく禁止されている。未プレイならばアニメ版の視聴が無難。 アニメ版の第19話~第20話が萌郁メインのエピソードであるため、このエピソードを見れば人柄は大体理解出来る。 なお、原作ゲーム版とアニメ版では細部が異なる点に注意。
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1/10 684 京太郎とシロの出会い 石戸霞です。 あれは高校を卒業して、京太郎さんのために修行を積んでいた時代になるわ。 平行世界を垣間見た私は、この世界の京太郎さんのために巫女修行をしていたの。 書物を読み漁り、ひたすらに自分を高めていたの。 修行のしすぎで、時には手首を痛めてしまうこともあったわ。 それでも京太郎さんのためを思い、私は日々鍛錬を続けていたの。 ...-―――-... / \ / / ト \ \ / / / l l |l l i‘ ヽ ト、 . l l l l l リ ハ リ-‘ | |l |i| | l l从/i // } /__ l | リ |i| | l |,斗≠ト 厶イ,斗=ミル |i| l 八 l〈 V炒 V炒 〉|l リ | | 个ト、 ,, 、 ,,, ,小 / ! 「京霞本を二回出した程度で手首が痛くなるなんて. ‘ i ∧ __ // / ノ ‘ i 分、 ` ' ... i/ /i 巫女修行が足りない証拠だわ」 ‘ ∨ i〕i=- -≦ / / | ‘ i l |∧ l ∨ / | /‘ l | ∧_// ∨ / | / /‘卅li ∨/ Ⅳ ト 、 ∠ i | i l|\ / |‘ | \. ∧ `ヽ l _| l リ_ヽ./ / ‘ |\ i‘. そう、その時の私は未熟だった。 時には滝に打たれ、時には瞑想し、時には一晩中書き続け、時には他のサークルの方と仲良くする。 他の巫女を含めて、平行世界を見ることが出来たのは私だけだった。 誰にも相談できない内容に、精神的にも体力的にも追い詰められていたわ。 そんな憂鬱な、同人即売会での出来事だった。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 2/10 _ \ー- 、 ∠二 _  ̄\ヽ ! -=_,,ニ二_ ヽ )} } / _,, -‐ ゝ ノ、 / / ヽ / / } .ノ / ヽ`ヽ、 /. / / l ! l ヽ / / / / / .} l .l }ヽl⌒ ) ./ / / /}∠!_ ./l__l__ l l l / ./ / { /7____| /´j_∠!_/! リ } (/{ { / \{/(。 厂`;ノ ´(。厂)トノ\人 乂 .八ハ / l ,,,`¨ ¨,,, ∧ ,ゝ ` )/从 l、 ` / } .l 「あなたは……」 _,,,../l \{ \ , 、 ./、ノヽ/)ノ ,, -<//////∧ \ >..._ ,,..イ∧ ヽ / \ ヽ/////∧ \ / .}///l } ./ .、.}/////∧ 〉∧ .|///l l / }.l//////∧ ,.ヘV∧ .l.//∧ .l / ////////∧/ } } Y////∧ノ.〈 , イ/////////∧ノ ハ ヽl.//////\./\ / }////////////∧イ Vl.////////ハ , ' . . . . . . . . . . . . . . . . . .ヽ ..ヽ /. . . . . . . . . . . . . . . .;、 . . . . . . ヽ .. .ヽ // . ./.. /. ; / ';. . . . . . . . . . '; ....; /,' . ;'. /. l! ;' .'; l l . . ..i /.i | lL -亠 l  ̄丁T! ‐! l l . . |. i ! 、 l l!、 _」L l l --+HL_ l .;リノ . . ...| ! .l トゝ !´__ _ヽ 川 ,,z=-zy/j;イ .| | .l . lv'筰 卞 ヽ. ´ b jヽ .!l .| l l! .辷.ノ ー.― ll .| l l. ,,, ' ''' 'l . .| 「あら、宮守の……、お久しぶりです」 l l /l .|. l .l. ャー‐ッ / l / .l l ... イ / l. l >.....___ < | l / .. ' l . / l / . /. l .. /{ | / . / l . . / ゝ´ll /,' ./> 、 l . /// ! / / イ./ ヽ. l . / ,' / / ;.' / | .i. l=;/ l / ,; ,' / ! l ,' l ./ i / / / l! .l / 丿, ' /! ;' / / !ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 3/10 ___/ / / \ \ ⌒フ / , / l 〈 \\ \ / / / / /| \ ∨ \ \ / / / /-~/-| { \~ー 、' \ ) 〈 / | |八Ν__八{ | _\ ∨ l|′ / l| l ァ┼ ┬ \N┬‐┬ | | リ 〃 / l|\_从 乂゚_ノ 乂゚ノノ}∧l/} 八/ / ,八 入 、 ,,, ,′ ト、ノ. { / }\__ ′ | 「とりあえず京霞本を三冊」. 从 八{ 込、 ∠ . イ^| }八 ∨ \从_}> . __ イ 八jノ ) / \__ Κj/ _/ //〉_∧ ‘, / .∨ ,/// ∨ } .. . . ´ ∨//\__//∨ `ト、 /∨ ∨\ i i i/ { . . | \ { ∨ \/ i∧\{ . . | ∧. ′ ′ ′ | / ' . \ | l | | ′ ' . | l | | /| ′ ' | | | | l | l l i-l l‐ | | ---| |l | | | l | l l |八 | l | |__, | |l | | | l |l |\从 l __}八{ l ノ 从 リ 八 j | l 八 | ,,xぅ斧笄ミ\ |斗ぅ斧x )/ / / ノ | l \ | 《 h __j刈 `ー┘ h__j_| 》厶イ イ | | 个゙ 乂廴ソ 乂_ソ ,′ | | | | , ,′ | | ┃ | `` `` ,′ | 「ありがとうございますー」 | ‘ |\ r‐ ┐ 人 | | ‘ | | ` ´ イ _ _ __ 八 | ‘ 「 | ` .... | l / / /^Yヽ | ‘ |八 T7^\ | / / / /Y^, | ‘ |\\ // `丶/ / / / | ! | -‐ ‘ | \\ .//. / / / / .八 | -‐'^´ ‘ | \\ // / / / / / ト、ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 4/10 そう、私とシロさんはそこで出会ったの。 その場では話もそこそこに、帰り道を一緒にしたわ。 「小瀬川さん、よろしければご飯でも食べに行きませんか?」 「わかった……」 「それにしても意外ね。小瀬川さんがここまで来るなんて」 「今回は特別……。私だってやりたいことにはやる気を出す」 それと、シロでいい」 「それじゃあ私も霞でいいですよ」 誰にも言えなかった趣味を共有出来る人ができたと思った私は興奮していたの。 「シロさんに本を買ってもらえるなんて光栄だわ」 「別に……京の本を売っている人なんて珍しいから」 「あら? シロさんも京太郎さんと知り合いなの?」 「うん」ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 5/10 \ー―――‐` } \ --- 、 __ノ_⌒ヽ /⌒ / / Y^ , ー=≠ / | ',. / / / / \_ / / / / / / Y´. / / / / _/_/イ_/, 、__/ ∧ | /./ / /´/|/´-l/ // /`^ヘ | | l| 八{ / j/ ll ∧ |芹苧豕 /l/苧豕, ∧| | l| / イ / Ν/-、| | 乂_ソ}/ ヒソノ∧八 リノ. { | \、_jノ 、 , ∨ 「私と京は前世で結ばれた関係だから」 \八 厂〕ト _ 人 i|\) )/(\ノ/}> ´ イi i ト、)ノ / (\\\ 爪 i i i i i |∧ ⊂ニ=---、__〉\ i i i | \ / i i⊂ニニヽ \{\ | i i i| } ̄ |. / i i i i i iノ { \_,| i i i \ | / ̄て二...__......_ `゙< i i\ ノ | ∨ i i i i i > .  ̄ ̄ `ヽ | ∨ i i i i i i i i i > . ',. /| ∨ i i i i i i i i i i i i i> .. } / / i i i i i i i i i i i i i i i i/i |  ̄ ̄ { } i i i i i i i i i i/ i i i i0└┐___. \ ∨ i i -=彡 i i i i i i i i i/ i | i i i i i . `ト――┬く i i i i i i i i i i i i i i i i /i i i | i i i i i . | | \ i i i i i i i i i i i i i i i i i/| i i i i i -―――- .... ´ ` ..、 / \ \ \ / / | ト、 \ \ \ \ / / l | | \ \ | \ . / / Ν | |´  ̄\八 | . | i l-\ l八 斧苧干 | | | | | \l __\{ 乂hソ | | | | |l l |斥汽 | | | | 八 l∧乂ソ , ″ | | | | Y . ″ | | | |. | l 从 __ _ | | 八 「ふんふむ」 八 \ l┌ヘ)` /| | / / \ Y 二二〉‐=≦ | | / / ∨ ┬_]┘ | 从 | / / / 八 /l_/⌒∨ | ∧ / / ノ/ // /∨ |⌒ 、. _ノ / // / ∨| \ _// / // / ゙ | \ \ / // /'"´ / / ゙ . } ,. / / , '" / / ゙o.j / / {/ / / ゙ \ / . / / / / | l \/ / / / / | |\ \ ト. { ./ / / . . . . . .. ノ´| ∧ | || { { / / . . . . l / | | || { 八 { { 八 | | || { l\ { { _ _ / /| | || { | \ \ -=ニ二ニ=- 、 / / | | || { | / ̄ ̄[二二フ二フ二二二二二二[ / .ノ ノ |人ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 6/10 …… … 私と京は、前世で従姉妹だった。 『シロ姉、疲れたよー』 『運動で疲れたのはわかるけれど、洗濯物は出して。 それに、ご飯も食べるでしょ?』 『やった! シロ姉の料理は美味しいからなァ」 なんやかんやあって身寄りのなくなった私たちは、二人で暮らしていた。 私は面倒くさがりで、京と二人で暮らすまでは自分で家事なんてしたことなかった。 けど、そんな面倒なことも京の嬉しそうな顔を見られるというだけで、頑張れるようになった。 『面倒くさがりのシロ姉がこんなに家事をするなんて思わなかったよ』 『京、そんなことを言うならご飯抜き……』 『わっ、シロ姉ごめんって!』 嘘。京にはいっぱいご飯を食べてもらって、元気に育って欲しい。 私は京の【お姉ちゃん】だから、京のために頑張るのは当然。 『シロ姉聞いてよ! 寺子屋でさー、女の子が弁当作ってきてくれたんだよ!』 ピクリ、と自分の体が反応したのがわかった。 『でも、俺にはシロ姉が作ってきてくれた弁当があるからさ』 『……恋人が出来て、お弁当がいらなくなったら言えばいい』 『えー! 俺はシロ姉の弁当が一番力が出るんだよね』 『京はお姉ちゃん離れしないとダメでしょ』 『俺、家族離れなんてしたくないよ』 自分が嘘をついているのがわかった。 京に恋人なんで出来て欲しくない。 京にお姉ちゃん離れして欲しくない。 京に他人なんていらない。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 7/10 / / `ヽー、 ー、 `ー /´ _ -‐ァ'/ ´⌒ヽ 、 ヽ、_ 彡 ´ /⌒ィ'´ / ', \ ヽ /´ア´ / / / ! ', ヽ ({ / ノ / / ! l \ 、 \ `Y ィ´ / / i l '. 、 ヽ. ',_ `ー- / / /イ/i{ j{ j 、 \ ヾ  ̄´ , ィア,' イ /`7~ヽ ハ 八 (ヽ ト、 } ー、 j/ / { { イzx、_エ、 j |~~、 ヽ Y`ヽ }! ソ \}⌒j ´ { ヽハ、{i 佞i「ヽ. ハ{\{zュ.jYハ } 〉ハ ヽ. ∨ ハ `  ̄ \{ ヽ `芒!リイ ノ /イ ハ ヽ { j! ! 、 } ヽ! 〈 /フ j! / リ 「京には私がいればいい」 `ヘハ ト j /´j} ハ ノ ` \ ゚ ` / / ノ j_ノ ´ _ -=ニ7⌒ヽ __ .. イ / `7=ュ。_ イ 「ニニニ7 人j ハ 〈 /ニニニ´⌒ヽ ´ i ニニニ{ /l] `Y ', V /ニニ/ '. l ニニニ、/! [! ( '. Vニニ7 } / ハ ニニニニニ| マ、 ィハ Vニ7 ′ / ', ニニニニニ| マ、ィ´ 。 V /ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 8/10 自分の考えが狂っていることは自覚していた。 どうしても京が欲しかった。 ……それでも、脳裏に浮かんだのは無邪気に笑う京の姿。 私が狂うことによって京が悲しむのなら、不幸になるのなら耐えよう。 家族として、京の幸せを祈れるのならばそれでいい。 物分かりのいい自分と、浅ましい自分が対立する。 気づけば、寝ている京をじっと見つめていた。 ーーーせめて、最後に一つ、思い出だけでも。 想いをを断ち切るつもりで、寝ている京にキスをした。 すると、布団の中に引きずり込まれて抱きしめられた。 何が起こったのかわからず、混乱する。 『シロ姉、俺も我慢できないよ』 『京……』 『弁当は、好きな人がいるって断ったんだ。 シロ姉のことが、ずっと好きだったから』 『いいよ。京の好きにして』 『シロ姉……っ!』 … ……ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 9/10 …… … ... ----- ... .. ´ ` .. / . \ / . / / / l | l . ′ / / / l l | |\ l . | l l | l__l l | | __} ト l | | l |八{__\从ノ __j ノ| l | | | 抖ぅ竿 ´竿冬、 l / | | l从乂ツ 乂ツ'仏イ ; ‘ ∧{ 、、 ' 、、 }∧ / 「まぁ! すごくロマンチックな話ですね!」 ∨ 八 ┌‐┐ 八 /. ∨ ... ` ´ . イ / ∨ | 〕iト -- i〔| | / _|=ミl/´ | ll | / / / / /| | /l | { ̄ ̄`丶 / /∠..._ | |\_,// | |\ }∧ {/´ `ヽnm/´| | ̄`丶{ ∧ / r|| l〈 | | \ |. / /l || | ∨八 \ ‘,|. ,′ / ノ|l | \ \ !. | / / ! ', \ \ |. 从 / _/ | ',__ \ \| {/∧ { .// .人 \\ \ }八 /} \__/ / /_\ } \__,/| \ / /´ ̄ / {/{三三三≧=ヘ \ | \ 「……信じてくれるの?」 「ええ! 実は私も、平行世界で京太郎さんと連れあった仲ですから! 同じ人を好きになったんですから、その気持ちが本物だってわかりますよ!」 柄にもなく興奮してしまったわ。 自分と同じような境遇の人に出会って、とても嬉しかったの。 「そう、あなたも雰囲気が普通ではないと思っていたけれども」 「うふふ、興奮してごめんなさいね」 「一つ聞かせて、あなたは何故、京と出会おうとしないの?」 「それはあなたも同じでしょう?」 / \ \ / . / \ . ′ . . . /. . . ./ /. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ト、. . . . . . . . . . .. i | | l / / | ‘ | |. | | | l /l / | | ‘ | | | | | l l´l l` | | /--、| 八 | l | |/\ |-\{- | /l/ -、 И/ | ! | | ,,xぅ气芹ミ,ノ / 斗ぅ冬,, ノ |. ! /! |〈 lh__,j刈  ̄ |h_j | 》/ | 「今の京太郎さんが誰のことを好きなのか、わかっていますから」. ! 八 ‘ | 乂辷ソ 乂_ソ ; ;. ‘ \} | 、、、 , 、、 , ; ‘ | | ′ ; ‘ | |\ 、 _, .イ / ‘ | | l` . . イ | /. ‘ | | r| ` ┬=≦l | | / \ 八 | ∧\ l| |\ノ | | | _\ |' ∧、\ l| | ⌒i| | | / \ ∧\\ l| | 八 | ト、 / \ ∧ \ソ' | \ | \ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 10/10 それから意気投合した私たちは、現在に至るまでずっと親友になったの。 シロさんは欲望を抑えるためのものとして私の本を買ってくれるし、私がネタに迷った時にはシロさんに進む方向を決めてもらえる。 時々、京白本を作って差し入れした時には、本当に喜んでくれたわ。うふふ。 //ア / / イ ト、 \ \ \ \. // / / / | | \ \ \ \ \. /′i / /i | │ \ `ヽ `ー- 、 Y⌒ヽ} { | , イ ハ`¨´`T´ | 、 \ト、 ヽ `ー- 、 \_ } | | | ト、ハ≫=zzz、 ! `¨´`¨´`¨´`¨´ | |\ ヽ`ヽノ\. 人 | | | 代 { __} \| ィ=- ..,,__\ト、 j │ \ } \ \! 〉、 ! . 乂_フ ´下¨¨“_卞ゝ jイ ノ ヽ ノ i / ヽ ハ 弋 `フ ノ j/`ヽ j/ | 「霞、笑ってないで次のページ渡して。. / / / . , `¨¨´ ノ ト、 ト、 i | i 从 / ト、 | ヽ. ; } / 早く校正しないと間に合わない」 l 人 ト、 ト、 _ rー-イ イ ! \ ! } / j/ ∨ \! ∨V .> ` イ {ス人jヽノ jノ jノ j/ , ´∠ニニ>、 _ ... イ / \ / /ニニニニニ7 λ / /入 / {ニニニニニ7/「八. / //二\ --- ... ´ ` ...、 / \. / / \ / / / / / | .. ′ / / /| / / / ∧ | | l . | | | l |-| l / / / / l | | |l | | | l | |八 !从{ / / /--.l | | |l | | 八从斧苧ミxl厶厶イ- 、从 | |l | | | |l^乂_ツ 斧ミv' 厶イ 八| | 人|l 、、 Vツ }/ / ノ 「はーい」 | 从 ' 、、 / / | l\ `ー ..イ /. 八 l ┬‐=≦ | / -\ |\ h\| | ′. ´ 〈 |∧ | \ ノl l゙` | { /l l | }=| \/ | | |\. / ll l | l |\ 〉 | .\! / l l Lノ l | \ ./ | .\ | さて、私たちは京白霞本の続きを執筆しなきゃいけないからね。 今回の話はここまでよ。カン!
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《一つの影法師》 俺の彼女、野依理沙はスキンシップが好きだ。 口下手というのもあるからなのか、くっついたり、触りあったりというのが多い。 まぁ初めての彼女だから普通なんて知らないし、もしかしたらこれが普通なのかもしれないが…… もちろん嬉しいのだが弊害もある。 一つは、ちょっと興奮してしまうことだ。 理沙さんはスレンダーだが胸が無いというわけではない。限りなく無いに近いけど…… というか好きな人と密着してるという状況が欲を掻き立てる。 もう一つが――― 京太郎「熱い……」 理沙「!?」 京太郎「あ、いや、その……」 理沙「…………」スッ 京太郎(言っちまった……いやいや確かに熱いけど、嬉しいんだよな……) 京太郎(でもなんかこれ言ったらがっついてるように思われるかな。うーん……) 京太郎「あ、これ理沙さんに似合いそう。ほら」 理沙「」ウズウズ 京太郎「理沙さん?」 理沙「!」ハッ 理沙「い、いらない!」 京太郎(可愛いネックレスなんだけどなー) 京太郎(というかもしかしてくっつくのめっちゃ我慢してる?) 京太郎(理沙さんならあるな。黙って我慢しちゃうタイプだからな) 京太郎(……よし) 京太郎「理沙さん、散歩しよう。最近近くの川沿いにクレープ屋が来るんだけど、評判いいらしい」 理沙「行く!」 京太郎(よしよし、やっぱ理沙さんも女の子だもんな。美味しいクレープという魔力には勝てまい)フッフッフ 京太郎「お、いけるじゃん」 理沙「美味しい!」 京太郎「生クリームがくどくなくてペロッと食べれるな。こっちの味も食べてみる?」 理沙「……」コクリ 京太郎「ほい、あーん」 理沙「パク……こっちもいい!」 京太郎(やっぱ理沙さんの笑顔はいいなぁ) 理沙「京太郎!」アーン 京太郎「あーん……んー!ベリーの爽かな酸味がマッチしてる!」 理沙「! ついてる」フキフキ 京太郎「むぐ……ありがとう」 京太郎「そろそろ帰ろっか」 理沙「」コクリ 京太郎「はい」スッ 理沙「!?」 京太郎「腕組もうぜ」ニコ 理沙「」アセアセ 京太郎「確かにちょっと熱いけど……それ以上に嬉しいから」 京太郎「なんて」ボソ 理沙「……」オソルオソル ギュー 京太郎「見て」 理沙「?」 京太郎「影、一つになってる」 京太郎「結婚したけどさ、まだまだお互い知らないことってあると思うんだ」 京太郎「だからこれから先もこうやって寄り添って知っていけたらなって思う」 理沙「……離さない」ギュー 京太郎「俺も」ギュー 京太郎「あ、そういや理沙にプレゼント買ったんだ」 理沙「!! 何を?」 京太郎「帰ってからのお楽しみってことで」 理沙「けち!」 理沙「……!」コチョコチョコチョ 京太郎「あはははははは! ちょ!それやめ、あははははははは!!」 カン!
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特別編 ふたりの日記 ※本編とは完全に別のものです。別の世界線とかそういうのです side京太郎 4月×日 麻雀部に入部した 入学式の時に見た、あの美人、原村の胸に惹かれて入部しちまったぜ 麻雀なんてルールも知らないけど、これから覚えていけばいいか よし、これから麻雀もそれなりに頑張っていこう! 何より!胸のために!! side和 4月×日 麻雀部に入部しました 先輩は2人、優希と一緒に入部しましたが…… 同じ日に入部した男子、須賀くんはなんなんでしょうね 麻雀のルールも知らないし……なにより私の胸ばかり見ていました 男子ってそればっかりなんでしょうかね side京太郎 5月○日 最近和は咲とよく話してばっかりだ 俺は麻雀のルールと役こそ覚えたけど……全然勝てない 他の部員とレベルが違いすぎるからネト麻してる 和は教えてくれるけど……あの胸のせいで集中なんてできねぇ! そのたび、和に呆れたような目で見られる。その胸が悪いんだよ!! side和 5月○日 最近は須賀くんが連れて来てくれた咲さんが入部してくれたおかげで、前より楽しくやれてます メンバーも5人揃って、本格的に大会も見えてきました でも、そのせいで初心者の須賀くんを放置してしまいがちなのが少々申し訳ないです 部長も気にかけてか、ネト麻のたびに教えてたりしているので私も教えていますが…… 明らかに集中していません。それどころかまた胸ばかり見ています。もう少し真面目にやってほしいです side京太郎 6月△日 麻雀部が団体戦で優勝して以来、みんな全国のために頑張っている 全国制覇っていうの、みんな本気なんだなー 俺ももうちょい大会で頑張れば……いや、今更言っても仕方ないか これからは部のために雑用を、そして自分のためにもっと麻雀を頑張ろう みんなが本気で頑張ってる中、俺だけずっと気楽にやってる訳にはいかないしな side和 6月△日 団体戦優勝、でもこれからです 全国で優勝するため、もっともっと頑張らないと みんな、練習に熱が入っています そのせいか、以前より須賀くんに雑用を押し付けてしまったり、同じ1年生なのに少し申し訳ないですね 今度、何かお礼でも言うべきでしょうか side京太郎 7月□日 今日から4校合同合宿、俺は無論留守番。まー、女子ばっかだししゃーないわ みんなそれぞれメッセージを残していってくれた。ただし部長、あんたは無いわ 和なんかは目指せ上級卓とか、少しは気にかけてくれてるみたいで少し嬉しい みんなは居ないけど、みんな頑張ってるんだし、俺だってやってやる! 目指せ上級卓だ!! side和 7月□日 今日から4校合同合宿、大会で打った人達とですが、また打てるのはすごくいいです 全国で優勝するため、この合宿でさらにステップアップしたいですね それにしても……今更ですが、須賀くんを置いてきたことに少し罪悪感がありますね 女子ばかりなので、一緒に来る方が色々と問題はありそうですが……準備等は手伝ってもらってこの扱いは…… 一応メッセージだけは残しましたし、須賀くんも頑張っているでしょう。でも部長、あのメッセージは流石に無いです side京太郎 8月●日 やったあああああ!!全国制覇だあああああ!! マジですげーよみんな!! 本当に全国制覇しちまうなんて! ……俺も、目指してみるかな もっと、もっと、今以上に頑張ろう side和 8月●日 ついに!ついに全国制覇できました!! 父も見てくれていたみたいで、電話で転校は無しということが決まりました! これで清澄にいることができます!! 優希に咲さん、染谷先輩に竹井部長、それに須賀くん みんなと一緒にいれることがとても嬉しいです side京太郎 9月◇日 最近麻雀が楽しい いや、元々麻雀が面白そうで、実際楽しかったから入部したんだけど、最近は今まで以上に楽しい みんな、夏までまともに指導できなかったからって、しっかり教えてくれるおかげか、自分でも分かるくらい上達している そりゃまだみんなには勝てないけど、この調子でドンドンいくぜ! そして、俺も全国を目指す!! side和 9月◇日 最近はみんなで須賀くんの指導をしています 今までできなかった分、しっかり教えています その甲斐あってか、最近の須賀くんはドンドン上達していってます 何より楽しそうに麻雀を打っていて、その顔につい目がいってしまいます そういえば、須賀くん、最近は以前より胸を見なくなりました。夏の大会から何か変化があったのでしょうか side京太郎 10月▽日 今日は和の誕生日だったので、みんなでお祝いした 俺はハギヨシさんに教わり、エトペンをモチーフにした手編みのマフラーと手袋をプレゼントした 思っていた以上に和は喜んでくれたようで、良かった 最近は大会が近いこともあり、自分も大会に出るのに俺の指導ばかりしてくれたし、これくらい当然だ 秋の大会、俺だってやってやるぜ!! side和 10月▽日 今日は私の誕生日で、みんながお祝いしてくれました みんなからプレゼントを頂きましたが、他の方には悪いと思いますが、須賀くんのエトペンのマフラーと手袋が特に嬉しかったです どこで買ったのかと思ったら、手編みだというのが更に嬉しかったです 普段指導してくれるから、とか言ってましたけど、夏までできてなかったことをやっているだけなのに、この人は…… ありがとうございます、須賀くん。秋の大会、私も頑張りますけど、須賀くんの応援もしてます side京太郎 11月■日 最近和がよく教えてくれる 麻雀だけでなく、勉強まで分かりやすく教えてくれるからありがたい 大会の結果が残念だったからもっと麻雀もやりたいが、このまま成績がアレなのも駄目だ、ということらしい 今思えば最初会った時に比べてかなり態度も柔らかくなったなー うん、仲良くなれてよかった side和 11月■日 最近は須賀くんに麻雀以外に勉強も教えたりしています 麻雀に頑張っていたからといっても、あの成績は……見たのは偶然ですけど、ちょっと危機感を持って欲しいです 大会の結果から、麻雀を頑張りたいのは分かりますが、学生の本分は勉強ですよ須賀くん 最近は胸をそんな露骨に見ることも……無くなりはしませんが、減ってはいます 以前より優しい……いや、初めて会った時も結構優しかったですし、顔?顔つきは良くなって……いえ、そもそも顔も悪くは…… って、何を書いているんですか私は!!須賀くんのことばっかり…… side京太郎 12月◎日 今日はクリスマス、という訳で麻雀部でクリスマスパーティーだ 料理やケーキはみんなで作った。優希はタコス以外戦力外だったが それからプレゼント交換をしたが……和のエトペンぬいぐるみが当たっちまった せっかくだから持って帰ったけどな。ま、悪いものじゃないしな 和みたいに抱いて打ってみるか side和 12月◎日 今日はクリスマス、なので麻雀部でクリスマスパーティーをしました 準備からみんなでやって、楽しかったです それからプレゼント交換をしましたが……須賀くんの用意してくれた、飾るタイプの指輪でした 何気にこういうセンスもいいですね。とても綺麗で、いいものです 須賀くんからのプレゼントですし、大切にしましょう side京太郎 1月☆日 新年あけましておめっとさん 今日はみんなで初詣に出掛けた 和は着物を着ていて似合っていた。さすが和、すっげー綺麗だった お参りを済ませ、おみくじを引いた。結果は中吉。それなりにいいこと、いいできごとあり 咲が引いてた大吉や、優希が引いてた凶に比べたらインパクトは薄いが、まぁ悪くはないか side和 1月☆日 新年あけましておめでとうございます 今日はみんなで初詣に出掛けました せっかくだからと母が着物を着付けてくれました。みんな、須賀くんからも綺麗だ、似合うと言われて嬉しかったです お参りを済ませた後、おみくじを引きました。結果は小吉でした。恋愛、相手が鈍い、頑張れ。ってこれ本当におみくじで書くことでしょうか 恋愛って……相手なんていませんし、仲の良い男の人だって須賀くんくらいなのに、なんでしょうね side京太郎 2月▲日 今日はバレンタイン、という訳でチョコを貰って、そしてあげた。逆チョコって奴だ 最近は料理だけじゃなくお菓子も作れるようになったし、渡した時みんな喜んでくれた ただし優希、お前のタコスのチョコかけだけは許さん そういや和がやけに凝ったチョコをくれたな。しかも渡す時なんか恥ずかしがってたし チョコが失敗だったような感じもないし、なんだったんだろうな side和 2月▲日 今日はバレンタイン、普段のお礼も兼ねたみんなと須賀くんにチョコを作りましたが、須賀くんに逆チョコと言われて貰ってしまいました 麻雀部の誰よりも凝ってて美味しいチョコだったのは、女子として危機感を抱くべきでしょうか それにしても、作ってる時もやけに須賀くんの顔ばかり思い出したり、渡す時も恥ずかしくなってしまったり、なんでしょうか みんなに話すとやけに優しい目をされましたし……分かりません こうして日記を書いていても須賀くんのことばかり書いてしまっています。私、どうしてしまったんでしょう side京太郎 3月◆日 今日は卒業式だった。竹井先輩が卒業して、少し寂しくなるな そう思っていたが、なんかよく知らない3年生に呼び出されて告白された とりあえず知らないからと断ったが、友達からと押され、つい連絡先を交換してしまった その後これからよろしくとか言ってその3年生は帰っていった。が、その直後、物音がして振り返ると和がいた 見ていたのかと聞こうとしたが、和は走ってどこかへ行ってしまった なんか勘違いしたか?明日にでも誤解は解いておこう side和 3月◆日 今日は、卒業式でした 本来なら竹井先輩の卒業をお祝いしなければいけないのですが…… 式が終わった後、須賀くんの姿が無いので探していたら……見知らぬ3年生に告白されている須賀くんを見つけました 話の内容までは聞こえませんでしたが、その3年生の表情はまさに恋する乙女という感じで……それを見て、私はすごく胸が痛くなりました そのまま須賀くんが連絡先を交換するところまで見てしまい、どうしようかと悩んでいる時、須賀くんに見つかってしまいました 私はたまらなくなって、そこから逃げ出してしまいましたけど……どうして今も胸がこんなに痛いのでしょう 私……まさか須賀くんのことが…… 京太郎「……まさかこの時こんな勘違いしてたなんてな」 和「わ、悪いですか!?この時は、色々と余裕が無かったんです!」 京太郎「悪かないけど……それからの行動がなぁ……こっちの話も聞かないで無視とか、ちょっとへこんだんだぞ?」 和「それは……悪いと思ってますけど、京太郎くんが鈍すぎるのも悪いんですよ!?」 和「ほら!その、我ながらこんなに分かりやすいのに、どうして私の気持ちに気付かなかったんですか!?」 京太郎「それを和が言うか!?日記見る限り、3月まで自分でも気付いてなったみたいだし、最初はあんな冷たい態度だったのに!?」 和「胸ばかり見てたからです!」 京太郎「う……ま、まぁいいだろ!こうして今は付き合えてるんだし!」 和「全く……高校の時何を考えていたか知りたい、なんて言うから昔の日記を出したのに」 京太郎「悪かったって。でも、和は出会った時から可愛かったってことが分かってよかったよ」 和「なっ……ほんとうに調子がいい」 京太郎「いや、昨日の夜も可愛かったかな」 和「やっぱり最低です!」 和「……罰として、今夜も付き合ってくださいね?」 京太郎「……あぁ、喜んで」