約 2,463,749 件
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3365.html
『山桜』 24KB 愛情 不運 番い 希少種 自然界 人間なし 独自設定 25作目です。少し前に猫がお花見をしていたので、私もご一緒させてもらいました ※虐待要素は含まれていません ※ゆっくりを生き物として扱っています ※漢字の読み方を意図的に変えた箇所が一部あります ※以下、作中における用法 なむ→強意+推量 なば→完了+仮定 らむ→推量・伝聞・婉曲 『山桜』 桜の蕾が綻び始めた頃、ゆっくりれいむが巣穴から目を覗かせる 「ゆゆっ、なんだかおそとはゆっくりできそうだよ!!」 「ゆ?まりさにもみせてほしいんだぜ」 2匹のゆっくりは、薄暗くひんやりした土の巣穴の中をもぞもぞと動く。 狭い割に巣の中に残された食料は少なく、隔離しているはずの排泄物の臭いが漂う。 まりさはれいむと場所を入れ替わり、巣穴の入り口に張られたけっかいの隙間から外の様子を伺う。 冬の間は、数匹のゆっくりちるのが外の世界を行き交っていたのだが、 今は打って変わって、同族のゆっくりが悠々と歩き回っている。 そこにいる全ゆんが満面の笑みを浮かべ、お互いにすーりすーりしながら冬越えに成功したことを喜び合っている。 「ゆゆ!みんなとってもゆっくりしてるんだぜ!!」 陽の光が外の世界をまんべんなく照らし、明るく陽気な雰囲気を醸し出す。 けっかいの隙間から外の空気が巣穴の中に入り込み、 頬にほのかな暖かさを感じたまりさは、思わずほっこりとした表情を浮かべた。 この2匹が暗く狭い巣穴に閉じこもらねばならない理由は、もうどこにもない。 気持ちの高ぶりを抑えられなくなったれいむとまりさは お互いに顔を見合わせて軽く微笑み、早速けっかいを解く作業に取り掛かり始めた。 「ゆっ、ゆっ、ゆっ」 入り口に敷き詰められた木の枝や枯葉が、じわりじわりと取り外されていく。 「ゆんしょ、ゆんしょ、ゆふふ、これでおそとにでられるよ」 「おさきにどうぞ、なんだぜ」 「ゆん!!・・・ゆっ、ゆっ、ゆんしょ、ゆゆ!!」 巣穴から出たれいむは早速、外の空気を頬いっぱいに感じ取る。 後から出てきたまりさも、けっかいのわずかな隙間から感じたものとは異なる、 景色全体からあふれ出てくる確かな暖かさを感じ取った。 「とってもぽーかぽーかするよ!!」 「とってもゆっくりできるんだぜ!!」 2匹はそれぞれ率直な感想を述べると、一列に並んでキリッとした表情を浮かべた。 「それじゃあいっしょに、せーの」 「「「ゆっくりしていってね!!」」」 「むきゅ、おとなりさんもでてきたみたいね、ゆっくりしていってね!!」 ゆっくりできる返事をもらったところで、2匹はさっそく他のゆっくりが集う場所へ歩み寄っていった。 「ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!」 「みんなとってもゆっくりしてるんだぜ!!」 「むきゅー、そういうまりさもとってもゆっくりしてるわ!!」 「それもこれもはるさんのおかげね、はるさんはとてもとかいはだわ!!」 他の生き物にとってはさることながら、 (一部を除く)ゆっくりたちにとっても『春』という概念は尊いものらしく、 一同に春の訪れを喜び、中には感動のあまり泣き出すものもいる。 「はるさんはとってもゆっくりできるんだねー、わかるよー」 「ちーんぽ!うるうる」 春という環境下においてゆっくりたちは「ゆっくり」という、 ただその一言を発するだけでも、ただ聞くだけでもゆっくりできる感覚を得ることができる。 そのため特に春になると、ゆっくりたちはゆっくりという言葉を自然と乱発する。 まるで競い合いでもしているかのように、あちらの山でゆっくり、こちらの山でゆっくり。 他の生き物からすれば鬱陶しい事この上ないのだが、 捉え方によっては「春の訪れを告げる風物詩」と考えられなくもない。 山肌は緑や黄緑色に染まり、その中で未だ花咲かぬ山桜が点在している。 春はまだその全貌を見せきっておらず、ゆっくりの食料となり得るものもまだたくさんあるとは言えない。 春はこれから次第に表情を変え、より優しい顔になっていく。 ゆっくりたちも春の顔色を伺いながら、子作りできる機会を今か今かと待ち続ける。 食料を十分に確保できた暁には、ゆっくりたちは子作りに勤しむことだろう。 「ゆゆーん、かりのじょうずなまりさはとってもゆっくりしてるよ」 「れいむもゆっくりしてるんだぜ!!・・ゆ?」 「まりさ・・・」 「れいむ、まだだめなんだぜ、おちびちゃんのためにがまんするんだぜ」 「ゆうぅ・・・」 ゆっくりたちがとてもゆっくりしたおちびちゃんを産むためには、つがいの2匹がとてもゆっくりしている必要がある。 もし、食料が十分に集まっていない間に子作りを始めてしまうと、たちまち食料が足りなくなってゆっくりできなくなってしまう。 今この瞬間すっきりすることと、ゆっくりしたおちびちゃんを産むために今は我慢すること、どちらがよりゆっくりできるか。 選択に悩む天秤を突きつけられたれいむは、悩んだ挙句に後者を選んだ。 この2匹の間に生まれるおちびちゃんはきっと、とてもゆっくりしたゆっくりになることだろう。 春山に色づく花の多かれど 地に芽生えるは土あればこそ やがて山桜の蕾が開き、白色、薄紅色といった各々の花びら、 そして同時に緑色や赤茶色の葉が見られ始める。 開花は一様にあらず、山桜はまばらに色づき始める。 多く咲いているものでも、まだ三分咲きといったところか。 その他、野山の面々は自己を色濃く主張し、山肌はより一層賑やかになる。 木々の間をメジロが飛び交い、どこからかウグイスの透き通った声が響き渡る。 さらさらと風にゆれる菜の花、天まで伸びんとする土筆、葉を精一杯横に広げるタンポポ。 春風は草花の香りをブレンドし、あちらこちらに春の導を漂わせる。 甘い香りの招待状を受けとったゆっくりたちは、春の恵みを求めて山の中を行ったり来たり。 小さな花や昆虫を見つけては、我先にと小刻みに飛び跳ね、 花の蜜を舐めたり蝶々を逃がしたりしては、つがい同士でじゃれ合う。 「ゆううう、ちょうちょさんゆっくりしていってね!!」 「ここはまりさにまかせるんだぜ!!」 まりさはそろーりそろーりと蝶々に迫っていき、十分に近づいたところで勢いよく跳びかかる。 蝶々はそれを予測していたかのようにひらりとかわし、ふわりふわりとまりさの頭上を舞い始めた。 「ゆうううううう」 「でもあとちょっとだったよ、やっぱりまりさはすごいんだよ!!」 「ゆっ、そ、そんなことないんだぜ、れいむこそ・・・・」 「ゆゆ?なにかいった?」 「なんでもないんだぜ!!それよりあっちにゆっくりできそうなところがあるんだぜ!!」 「ゆゆ!ほんとだ、おはなさんがいっぱいあるよ!!とってもゆっくりできそうなゆっくりぷれいすだね!!」 「ゆっくりぷれいすでむしさんやおはなさんをとって、いっぱいおうちにもってかえって、それで・・・」 「それで?」 「ゆっ・・・そ、それでいっぱいゆっくりできるんだぜ!!」 「ゆ!そうだね、おうちにごはんさんをもってかえって、いっぱいゆっくりしようね!!」 「ゆ、ゆん・・・」 まりさはその場に目を落とし、頭のとんがり帽子で顔を半分隠す。 「ゆ?どうしたの?」 まりさの行動を訝しむれいむは、黒いとんがり帽子のつばを口に咥えてふっと上にずらし、まりさの顔をまじまじと見る。 まりさはれいむの行動が気に入らなかったのか、ぷいっと目を逸らし、 片頬をぷくーっと膨らませてから、ぴょこんと横に飛び跳ねる。 「なんでもないんだぜ!!はやくいくんだぜ!!」 「ゆ?ゆゆ、まりさ~~~」 全速力で駆けていくまりさの後ろ髪を見ながら、れいむも後をぴょんぴょんとついていく。 最初は開く一方だったまりさとれいむの距離も、ゆっくりぷれいすへ向かう間にだんだんと縮んでいった。 「ゆんしょ、ゆんしょ、ねぇまりさ」 「ゆっ、ゆっ、ゆ!?」 イタズラ好きな精霊が踊り始め、突然まりさの帽子を奪い取ってしまった。 「ゆ!まりさのおぼうしさんをかえすんだぜ!!」 「ゆ?まりさは、どこにいったの??」 まりさの帽子は風に飛ばされて、まりさの真後ろへ転がっていく。 帽子を見失ったまりさはあたりをキョロキョロし、大事な帽子を必死に探し始める。 「ゆゆ、おぼうしさんどこにいったんだぜ?」 「まりさどこにいるの?」 帽子が取れてしまったことで、れいむはまりさを認識することができなくなってしまった。 「まりさ?まりさ・・・まりさ、まりさーー」 2匹はそれぞれ別々の物を探す。 まりさは自ゆんの帽子を、 れいむは、目の前から突然いなくなったまりさを。 「まりさーーー!!」 「・・・ゆ!?」 れいむが後ろから呼んでいることに気がつき、まりさはふっと我に返る。 まりさは後ろを振り返らず、その場でれいむに返事をする。 「ゆ、まりさはここにいるんだぜ、それよりおぼうしさん・・・」 「ゆ!まりさなの!?おかざりさんがないけど、まりさはまりさなんだね!!」 れいむはすぐ近くに転がってきたまりさの帽子を咥え、後ろからまりさの頭にかぶせてあげた。 「ゆっ、おぼうしさん!!れいむ、ありがとうなんだぜ!!」 「ゆふふ、どういたしまして」 まりさはくるりと後ろを振り返り、れいむに明るい笑顔を見せる。 数十秒ぶりの再会ではあるものの、なんとなく長い間会っていなかったような錯覚を覚え、 れいむは、まりさの顔が見られたことを今まで以上に嬉しく感じた。 2匹はやがて、丘陵の一角に存在する野生のお花畑にたどり着いた。 「ゆっ、ゆっ、ついたんだぜ」 「おはなさんはとってもゆっくりできるね!!」 「ゆん、そうだね!!・・・・そろーり、そろーり」 まりさは帽子を見つけてくれたお礼に、れいむへ花飾りをプレゼントしてあげようと考えた。 近くに咲く白いナズナの花をプチリと摘み、れいむの頭に飾りつけてあげようとれいむに近づいていく。 「ゆ、まりさ?」 不意にまりさの頬がれいむの頬にあたる 「れいむ、ぷれぜんとなんだぜ!!」 「ゆっ・・・まりさ・・・」 「ゆん、とってもゆっくりしてるんだぜ!!」 「ゆ・・・・・・」 「それじゃあこれから、ごはんさんをいっぱいとってくるんだぜ!!」 「まりさ・・・・」 狩りへ向かうまりさの後ろ姿を見送るれいむは、 まりさの姿が草の影に隠れたのを見計らって、その場で一つ小さなため息をついた。 想いは一緒、でも近づくとふわっとすれ違う。 そんなもやもやしたもどかしさを感じながら、 ゆっくりたちは春の日差しの中で、しあわせーなひと時を過ごしていく。 花ごころ東風に吹かれて揺れ動き 思い合わさり実は稔りゆく さらに山桜の蕾は開き、多いもので八分咲きに至る。 春風が行き渡りミツバチや蝶々が飛び交うことで、草木はまんまと受粉に成功する。 春の恵みを存分に堪能するゆっくりたちの体は、だんだんとふっくらしていき、 個体によってはぷりぷりとした瓢箪型に変化していく。 ゆっくりたちの巣穴の中にも、栄養価の高い食料が程よく貯まっていく。 もうそろそろ頃合いであろう。 ゆっくりたちも何となく察しているようで、今まで以上につがい同士で密接に行動するようになる。 そんな中、まりさは一匹遠出の狩りで、陽の差す日向(ひなた)にヘビイチゴが稔っているのを発見した。 どこか異次元の世界にでも迷い込んでしまったのだろうか、 そう思えるほどに広がる鮮やかな紅色の花托(かたく) まりさは本能的にゆっくりできると感じた。 これだけ大量のあまあまがあれば、お隣さんもいっしょにゆっくりすることができる。 それ以上に、最愛のれいむを存分にゆっくりさせてあげることができる。 「はやくおうちにかえるんだぜ」 まりさの頭上には、薄紅色の花と緑色の葉が織り交ざるほのかなピンク色の山桜、 そこからはらはらと舞い落ちる一枚の花びらが、まりさの帽子にペタリとくっつく。 地面に散ってしまった他の花びらは、今度は紅色のヘビイチゴとコラボレーションを始め、そこはかとなく妖艶な情景を作り出す。 しかしまりさはそんなこと気にしない。 今はとにかく、れいむと一緒にこの場所でゆっくりしたい。 「ゆんしょ、れいむ・・・」 れいむのことを頭に思い浮かべながら、まりさは急ぎ足で自ゆんの巣穴へと帰っていった。 春日向季節外れの蛇苺 異色の花托は毒となりなむ 「ゆ、まりさおかえり!!」 巣穴にたどり着くと、ふっくらと肉付いたれいむが優しくまりさを出迎えてくれた。 土でできた巣穴は、留守番のれいむが一生懸命掘り進めてくれたことで 冬籠りしていた頃に比べるとかなり広くなっている。 巣穴の奥にはゆっくりできる食料が豊富に貯蓄され、その横にナズナの花がちょこんと置かれている。 いろいろな物を収納しているにもかかわらず、巣の中はまだスペースが十分に空いており、 2匹ぽつんと巣穴の中にいると僅かに寂しさが漂ってくる。 「ただいま!!それよりれいむ、すごいものをはっけんしたんだぜ!!」 「ゆ?」 あまりの威勢の良さに、れいむは目を皿にしてまりさを見つめる。 「とにかく、みんなをつれていっしょにいくんだぜ!!」 「ゆっ、わかったよ!!ところで、いったいなにがあったの?」 「それはついてのおたのしみ、なんだぜ」 意味深なまりさの言葉にれいむはちょんと首をかしげたが、 黒い帽子についた桜の花びらを見て、なんとなくゆっくりできそうな雰囲気を感じ取り、 何も聞かずまりさについていくことにした。 まりさは近くに住むゆっくりを呼び集め、さっそく自ゆんの後についてくるよう告げた。 れいむと同じように、他のゆっくりもその場で首をかしげたが、 まりさの気迫に押されて何となく、何かを納得したような気分になった。 やがてゆっくりたちは、まりさを先頭にして春の山をゆっくりと行進し始めた。 偶々、仲良しグループのゆっくりみょんはこの時、別の場所へ狩りに出かけていたので、 何かあった時の護衛役はまりさが兼任することになった。 足の遅いれいむを気遣い、休憩を挟みながらゆっくりゆっくりと歩む春の山道、ゆっくりたちは色々な物を発見した。 葉っぱをむしゃむしゃと食べるアオムシ、花の天辺へ向かって茎をよじ登るてんとう虫、道をまばらに横切る比較的大きな山蟻。 昆虫を食料にするゆっくりたちにとっては、そのどれもこれもが美味しそうに見えた。 小さな木の根元で、居眠りをするゆっくりめーりんを見かけた。 とても気持ちよさそうに眠っていたので、一同はそっとしておくことにした。 タンポポの花を見て、ゆっくりゆうかが微笑んでいるのを見かけた。 とても嬉しそうに眺めていたので、やはり一同はそっとしておくことにした。 道中には棘の生えた草もいくらかあり、目につきにくい棘がまりさのあんよや頬に何度か刺さった。 その度にまりさは「べつにたいしたことないんだぜ」と言って強がり、棘の無い道を後続のゆっくりたちに提供し続けた。 ようやくヘビイチゴのある場所にたどり着くと、一同は一斉に感嘆の声をあげた。 「ゆゆ!!」 「むきゅーーーー!!」 「とかいはだわ!!」 「わかるよーーーー!!」 「れいむ、こっちにきてほしいんだぜ!!」 「ゆ!?」 まりさは一番近くにあるヘビイチゴのもとへ軽快に跳ねていき、赤いそれをプチリとむしり取る。 それからくるっと振り返り、口に咥えたヘビイチゴを後からついてくるれいむの前にポトリと落とすと、 頬を使ってそれをクイックイッとれいむの方へ軽く寄せた。 「ぷれぜんと・・・なんだぜ」 「ゆ、まりさ・・・・」 「むきゅーおあついこと!!」 「らぶらぶなんだねー、わかるよー」 周りからちょっとした野次が入る。 「さいしょにれいむにたべてほしかったんだぜ!!」 「ゆ・・・ありがとうまりさ・・・・ゆっくりいただきます」 れいむはザラザラした果実の感触を舌で味わった後、赤い花托を丸々口の中に放り込む。 それから何度か咀嚼し、それをゴクリと飲み込む。 飲み込んだ後に一呼吸おいてから、れいむは溢れんばかりの笑顔をまりさに見せた。 「あまあまーーーれいむはとってもしあわせーだよ!!」 「ゆっ、そういってもらえるとまりさもしあわせーなんだぜ」 じつはヘビイチゴ、名前にイチゴがついているものの、甘さは全くない。 毒は入っていないものの、そのかわり味もほとんどない。 れいむは、ヘビイチゴを食べて甘いと言った。 だがそれは単にまりさからもらったものという、思い込みの甘さを味わっただけなのかもしれない。 そんなこととは露知らず、他のゆっくりたちもれいむの言葉を真に受けて、ヘビイチゴを収穫し始める。 一方まりさは訳あって、一匹だけその場を離れて何かを探し始める。 するとやがて、ふたまわりほど大きなヘビイチゴを発見するに至った。 まりさは、その大きな大きなヘビイチゴをれいむにプレゼントすることで、 待ちに待った、れいむとの子づくり宣言をするきっかけを作ろう、と目論んでいた。 ゆっくりしたれいむとの間にできる、とてもゆっくりしたおちびちゃん・・・ 自ゆんの妄想の世界に入りかけたまりさは、ふと我に返る。 「ゆん、れいむのためにがんばるんだぜ!!」 まりさは意気揚々と大きなヘビイチゴに近づき、茎の部分を口に咥えて体を大きく左右に振リ始めた。 「ゆっ、ゆっ」 茎をゆさゆさと振る度に、ヘビイチゴは透明な露を払いながらゆらゆらと揺れる。 やがて唐突にプチっと音がしたかと思うと、ヘビイチゴは思わぬ方向へ飛んでいってしまった。 「ゆゆ、あまあまさんゆっくりするんだぜ!!」 子作り宣言のきっかけとなるはずのプレゼント、見失ってなるものかと、 まりさはコロコロと転がるヘビイチゴを全速力で追いかけ始める。 「ゆっくりして・・・ゆぅう、まつっていったらまつんだぜ!!」 突然ヘビイチゴとまりさの追いかけっこが始まったのだが、 その他のゆっくりはそのことに全く気がつかない。 ありす、ぱちゅりー、ちぇんは黙々とヘビイチゴを収穫し続けていた。 れいむは、近くにカラスノエンドウが咲いているのを発見し、 緑色の実を束ねて、まりさにプレゼントするお飾りにしようと試行錯誤していた。 「まてええええええ」 地面は緩やかな下り坂になっていく。 ヘビイチゴの動きは止まるどころか、逆に少しずつ加速していく。 ただただ追いかけることに必死なまりさは、そのことに気がつかない。 やがて、まりさは緩やかな傾斜をコロコロと転がり始める。 「ゆっ、こーろこーろしたらはやくおいつけるんだぜ!!」 ヘビイチゴとまりさが共に斜面をコロコロと転がっていく。 最初は緩やかだった傾斜も次第に角度を増していく。 「こーろ、こーろ、ゆっ、まつんだぜ!!」 まりさはヘビイチゴを追いかけるのに必死でブレーキをかけることなどまったく考えていない。 当然この先に何があるのかも想像していない。 ただひたすられいむとのしあわせーな日々を望み、 ヘビイチゴを追って斜面をどんどんと下っていく。 突然、山の斜面に冷たい風が吹きすさぶ。 「こ……ね」 「ゆゆ?」 斜面の下から声が聞こえたものの、まりさはそれが何の声なのか分からなかった。 もう一度その声を聞こうと、今度は意識を集中させる。 「こぼねー」 「ゆ!!!」 確かにこぼねーという声が聞こえた。 まりさは本能的にゆっくりできない声だと感じた。 やがてまりさは斜面下にいるゆっくりゆゆこの姿を目撃した。 「ゆ!?ゆゆこ!!!」 ゆゆこの姿をはっきりと確認した瞬間、ゆっくりできない感覚がまりさの全身を襲った。 「どぼじでゆゆこがいるのぉおおおおおおお」 斜面の下には全長1mほどのゆゆこが、口をパクパクさせながら待ち構えている。 「こぼねーこぼねー」 ゆゆこはゆっくりたちの間では「しをあやつるもの」として知られている。 ゆっくりたちにとって、ゆゆこに捕まるということは即ち、 永遠にゆっくりすることを意味する。 「ゆぁ、ゆっ、ゆぐっ」 まりさは必死に斜面に留まろうとあんよに力を入れる。 無情にもまりさの体はごろごろと転がり続ける。 深々とかぶっていたまりさの帽子がポロッと外れる。 「ゆぐっ・・・れいむ・・・れいむ!!れいむぅうううううう!!」 ゆっくりしたいという本能からか、まりさはゆっくりできるれいむの名前を無意識に連呼し始めた。 「れいむ、れいむ!!ゆぐっ、れいむぅううゆぐっ、れいむぅ!!れいむ!!!!!」 グルグルとまわり続ける世界の中で、今度はゆっくりできるれいむの姿を探し始める。 「れいむ!!どこ!!!ゆぐっ、ゆっくりしないででてきてほしいんだぜ!!」 れいむは赤いお飾りを頭につけているはず、一目見れば分かるはず。 まりさはれいむのお飾りを必死に探す。 緑の草や青い空、紅いあまあまの実と黒い帽子が見えるものの、赤いお飾りはどこにも見当たらない。 れいむは・・・いない どれだけ探しても、どこにもれいむはいない。 もしかしたら、れいむは頭のお飾りが外れてしまったのかもしれない。 まりさは、今度はれいむの声を探し始める。 「れいむぅううううおへんじするんだぜ!!ゆぐっ、れいむぅううううううう・・・ゆっ、れいむ!?」 まりさは一瞬、れいむの声を聞いたような気がした。 だが依然として、れいむの姿は見当たらない。 視界にはグルグル回る青と緑の世界と、時々見えるゆゆこの姿。 ぜんぜん、ゆっくりできない 「れいむ・・・」 灯籠を駆け巡る馬のように れいむとの思い出が次々と甦り、まりさの頭の中を全速力で走りまわる 冬の間、食べるものが少ないから自ゆんの食べる分をれいむに分けてあげたら、 今度はれいむが自ゆんの食べる分を分けてくれて、とてもゆっくりできたこと れいむといっしょに巣穴の中で寒い寒い思いをして、 冷えた体を温めるために頬を寄せあったとき、れいむの頬の柔らかい感触を心地よく感じたこと ようやく春がきて、巣穴から出た後に一緒にとてもゆっくりできる挨拶をしたこと 帽子を失くしてゆっくりできなかった時に、後ろから帽子をかぶせてもらってゆっくりできたこと そのお礼に、れいむの頭にきれいな花飾りをつけてあげたこと 1日の狩りでイモムシをいっぱい持って帰ったら、れいむにとっても褒められたこと いっしょに巣穴を広げる作業をしている間、ゆっくりできるおちびちゃんの話をしたこと 発見したあまあまの実を、れいむに一番にプレゼントしてあげたこと れいむとのいっぱいいっぱいの思い出 とっても、とっても、ゆっくりできるたくさんの思い出 ゆゆこに捕まってしまったら、それが全部消えてしまう れいむと自ゆんを繋げる、大事な大事な思い出が 永遠にゆっくりしてしまう それは、ぜんぜんゆっくりできない まりさの目から涙があふれてきた 「れ゛いむ!!ゆぐっ、れ゛いむ゛ぅう゛う゛う゛う゛う゛!!!」 斜面を転がりながら全身全霊を込めてれいむの名前を叫ぶ。 零れ落ちる涙が甘い露となり、斜面の草に飛び散る。 斜面を転がる度に、命の灯をつなぐ生命の蝋が失われていく。 頭の中の灯籠に映るたくさんの思い出が、ゆらゆらと揺れて時折かすむ。 やがて斜面を先行していたヘビイチゴが、ゆゆこの口の中へと吸い込まれていく。 プレゼントの予定だったヘビイチゴが消え去ってしまった。 それでもゆゆこは顔色一つ変えず、こぼねこぼねと言いながらその場で口をパクパクさせている。 運命の瞬間が刻々とまりさの身に迫っていく。 「い゛やじゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 「こぼねー」 「ゆ゛あ゛あ゛ゆぐっ、ゆ゛あ゛あ゛・・・あ゛あ゛あああああ・・・・・・・ゆ・・・・・・ゆゆ?」 幸いにもまりさは、背丈の高い草の群に引っかかってスピードが落ち、ゆゆこのもとに到達する前に止まることができた。 「こぼねー、こぼねー、こぼねー」 まるでおあずけを喰らった犬のよう、ゆゆこは悲哀の目でまりさを見つめながら、こぼねーこぼねーと繰り返す。 「ゆゆ、たすかった・・・たすかったんだぜ!!たすかったんだぜ!!!!」 まりさは、心の奥底からとめどなく湧いてくる喜びの感情を、叫び声として発散し始めた。 ゆゆこは、体をぷるぷると震わせながら口元をひくひくさせ、涙をこらえるような仕草を見せる。 「こぼねーこぼねー……!?」 ふわりと風が吹き、淡いピンク色の花びらがゆゆこの目前をひらひらと舞う。 「こぼねー!!」 突然、ゆゆこの中の何かが切り替わった。 ゆゆこはその場で笑顔を浮かべながら、花びらのルーツを探し始める。 地面には何枚もの桜の花びら、数枚の赤茶色の葉っぱ、まりさの黒い帽子 視線を徐々に上げていくと、斜面には帽子のない傷だらけのまりさ 斜面の上には、ぷっくりとした瓢箪型のれいむ その頭上には、毅然として立つ山桜の木 弱々しくも優雅に咲き誇る桜の花 そこからひらりと舞い落ちる桜の花びら ゆゆこはスッと目を瞑り、落ち着いた面持ちで歌を歌い始めた 「ひさかたのー あまあまふりなば やまざくらー とぶにおよばずー はなの~ちるらんー ……こぼねー」 久方の 雨々降りなば 山桜 十分に及ばず 花の散るらむ 歌い終えると、ゆゆこはパチリと目を開いた。 「まりさぁああああああ!!」 「れいむ!?」 まりさの声を聞きとったのか、はたまた偶然なのか、斜面の上にはれいむの姿があった。 口に咥えて持ってきたのであろうエンドウのお飾りが、れいむの足元にポトリと落ちる。 れいむは、斜面の草陰にいる帽子のないゆっくりを見て、まりさとは認識できなかったものの、 声の感じから、それがまりさなのだと察することができた。 「ゆっ、れいむ!!いまそっちに・・・ゆ?!」 「ゆっ、まりさ、あぶないよ!!そっちにはゆゆこがいるよ!!」 突然、ゆゆこがその場で大きく息を吸い込み始めた。 花びらやまりさの帽子がゆゆこの口の中に吸い込まれていく。 まりさの周りに生える草がガサガサとなびき始める。 「ゆっ、ゆっ、ど・・・ぢで」 「まりさ、そっ・・・っちゃだめ・・・はやくこっ・・・ってきてね」 吸気の音が2匹の会話を途切れさせる。 「あ・・が、かってに・・・ど、どぼぢでぇ・・・・」 「まりさ!!だめ・・よまり・・・・ああ!!ぞっぢは、ばでぃざぁ・・・・あ゛あ゛あ゛」 「れ・・・む!!れいむ!!れい・・・ゆああゆぐっ・・・あああああ」 まりさは、ひたすられいむの声がする方へ向かおうとする。 まりさの体は、確実にゆゆこのもとへ引き寄せられていく。 れいむには、その理由が分からない。 ただただ、泣くことしかできない。 「ばでぃざ!!ば・・・ざぁあ゛あ゛あ゛あ゛・・・・ばでぃざぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 れいむの泣き声を聞いて、まりさはいてもたってもいられなくなる。 「れいむ・・・・れいむ・・・・・ゆぐっ・・れ・・む、れいむ・・む!!れいむ!!!」 「ばでぃざ・・・いでね!!れ゛・・・の゛お・・・・には」 「ゆっ・・れいむ・・・ゆあああぶぁ・・・・」 「じ・・は・・・の゛お゛な゛が・・・ばでぃ・・・の・・・・・んが・・・・」 「ゆ!?」 一瞬だけ、風の音が止む 「れ゛いむ゛のお゛ながに゛ばでぃざのあ゛がぢゃんがいる゛みだいな゛の゛!!」 「・・・・・・!?」 はっきりと、まりさはれいむの声を聞くことができた。 なにを言えばいいのか分からず、まりさはとっさに返事をすることができなかった。 「おちび・・・ちゃん・・・・」 まりさは何日か前の夜、れいむと寄り添いながら眠っている間、 とてもゆっくりできる感覚と共に、待望のおちびちゃんを授かる夢を見た。 いや、ひょっとするとその時に・・・ おちびちゃん・・・・ かわいいおちびちゃん、とってもゆっくりできる、 とってもゆっくりしたおちびちゃん はやくおうちにかえって、みんなでいっしょにゆっくりするんだぜ!! ゆっくり、ゆっくり、ゆっく・・・ゆ? れいむ? どうして・・・どうしておちびちゃんのおかおがれいむに・・・?? みおぼえのあるれいむのおかお・・・ゆっくりできるれいむのおかお・・・・ にっこりとしたれいむのおかお・・・とってもゆっくりできるれいむのえがお・・・ そうだったんだぜ、まりさにとっておちびちゃんはゆっくりできるけど まりさがいちばんゆっくりできるのは れいむのえがおなんだぜ 「れいむ!!」 ぐるぐる回る視界の中で、遠くぼやけたれいむの赤い色が映ると、 とてもゆっくりできる感覚が、まりさの頭の中にピリピリと伝わった。 自然とまりさの顔から、微笑みがこぼれた。 すると、まりさの世界はみるみるうちにぼやけていき、 れいむの赤色も見えない、滲んだ世界しか見えなくなった。 目の辺りに温かいものが広がるのを感じた後、 やがてその滲んだ世界も曖昧になっていき、 ピンク色の世界がほんの一瞬だけ、まりさの目に映り込む。 それから、まりさの視界は真っ白になった。 まりさは無になった いや、違う まりさは散ってしまった 春風に遊ばれる花びらのように 茫然とするれいむの周りに数匹のゆっくりが集まっていく様子を遠目で確認すると、 ゆゆこは朗らかな表情でうとうとし始める。 春風のいたずらでピンク色の髪が散り散りになびく、 それはまるで、永遠に続く桜吹雪のよう。 一刻の幽雅に身を任せて、ゆゆこはすやすやと眠りについた。 一般的に桜は、儚く散り逝く一瞬の生命を象徴していると言われる。 一方で山桜は、まばらに咲くことでより長く楽しむことができる。 果たして桜の性質としては、どちらがより本質に近いものなのだろう…… それは、 どちらとは言えない どちらとも、それぞれの本質なのだから 舞い落ちる桜の花はわびしくも やがて実生うと思えばいみじ とぼけているように見えて案外ゆっくりゆゆこは、そのゆん生を存分に楽しんでいるのかもしれない 鉄籠あき過去の作品 ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー http //www26.atwiki.jp/ankoss/pages/1213.html
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3364.html
『声だけ』 15KB 虐待 虐待人間 SS投稿し始めてちょうど1年。まだまだ未熟ですがよろしくお願いします タグ補足 ・虐待(ゆっくりを虐待するだけの話。ゆっくり視点なので読み辛い&分かり辛いかもしれません) ・虐待人間(ゆっくりを殺すだけの存在。それ以上でもそれ以下でもありません) 『声だけ』 ・・・・・・ゆ、ここは・・・・・・どこなの? まっくらさんだよ!?なんにもみえないよ!?れいむ、いったいどうしちゃったの!? ・・・・・・ゆっくりおもいだしたよ・・・・・・。 たしか、ゆっくりできないおねーさんにであって、まりさとおちびちゃんがえいえんにゆっくりしちゃって・・・・・・れいむも、いっぱい、いっぱぁい、イタいイタいなことされて・・・・・・。 れいむ、あんまりイタいイタいだったから、すーやすーやしちゃってたんだね。 そうだよ、れいむはあのおねーさんに『よぞらにかがやくおほしさまのようなおめめ』をとられちゃった・・・・・・。 おくちについてるベタベタさんのせいで、なんにもおしゃべりできないよ・・・・・・。 あんよさんもザックザックされて、うごかなぃ・・・・・・。 ・・・・・・イタいぃ・・・・・・イタいよぉ。かぜさんがさわっただけでもゆっくりできないよ。 れいむのモチモチおはださん、どこいっちゃったの? ゆぐっゆぐぅ・・・・・・どぼじで、れいむがごんなめにぃ・・・・・・。 「ゆぴぃ・・・・・・ゆぴぃ・・・・・・」 ゆ?・・・・・・なんだかゆっくりとしたおこえがきこえるよ? なんにもできないれいむだけど、おこえだけはきこえるよ! 「ゆゆぅ~ん、むにゃむにゃ・・・・・・もうたべられにゃいよぉ・・・・・・ゆふふ!」 ゆゆぅ~ん! やっぱりこのおこえはおちびちゃん!おちびちゃんなんだね!? 「ゆぴぃ・・・・・・ゆぴぃ・・・・・・」 どこにいるの!?おちびちゃん!ゆっくり、ゆっくりしていってね! おちびちゃん!ゆっくり――― 『れいむちゃん、起きなさい。お寝坊さんはゆっくりできないわよ?』 ゆゆっ!? こ、このゆっくりできないおこえは・・・・・・れいむたちにヒドいことしたおねーさん!? れいむのだいっじなおちびちゃんが、おねーさんにみつかっちゃったよ! やめてね!やめてね!れいむのおちびちゃんにヒドいことしないでね!? 「ゆ・・・・・・ゆ・・・・・・ゆぅ?・・・・・・だりぇ?れいみゅのすーぱーすーやすーやたいみゅをじゃまするにょは?れいみゅ、もっちょゆっくち、すーやすーやしたいよぉ・・・・・・」 『くすくす。おはよう、れいみゅちゃん?』 お、おちびちゃん!にげてぇぇぇぇぇ!! ゆぅぅぅ、おごえがでないよぉぉぉぉ! おくちのベタベタさん!ゆっくりとれてね! 「ゆゆ?にんげんしゃん?どうちて、れいみゅのゆっくちぷれいすににんげんしゃんがいりゅの?ゆゆ?おきゃーしゃん?おとーしゃん?ど、どこいっちゃったの!?」 おかーさんたちがいなくて、おちびちゃんがさみしがってるよ!? ゆぅぅ、ひとりにしちゃってごめんね! おちびちゃんがあんまりゆっくりとすーやすーやしてたから、おっきさせるの、かわいそうになっちゃって・・・・・・。 それで、おちびちゃんだけのこして、まりさとおねーちゃんたちでおでかけしちゃったんだよ・・・・・・。 ごめんね・・・・・・おちびちゃん、ごべんねぇぇぇ!! 「こわいよぉ・・・・・・れいみゅをひとりにしないでよぉ!ゆわぁぁぁん!さみしいよぉ!」 おちびちゃん!おかーさんはここだよ!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね! 『れいみゅちゃん、落ち着いて。寂しくて悲しい目にあっている貴女を、私がゆっくりとさせてあげるわ』 う、うそだぁぁぁぁぁ!! そのおねーさんはとってもゆっくりできないにんげんさんだよ! ゆっくりしないでゆっくりにげてね!おねがいだよ!おてぃびちゃぁぁぁぁん!! 「ゆわぁぁぁ・・・・・・ゆぅ?・・・・・・にんげんしゃんは、ゆっくちできりゅひと?」 『ええ、そうよ。私はとってもゆっくりしているわ』 「ゆ、ゆっくちしていっちぇね!!!」 『ええ、ゆっくりしていってね?・・・・・・くすくすくす』 だ、だまされないでね! ゆっくりできるおへんじができても、ゆっくりできるにんげんさんじゃないんだよ! 「ゆっくち!ゆっくち!」 ゆぅぅ、おちびちゃん、なんだかたのしそうだよ・・・・・・。 でも、それはちがうんだよぉ。だまされてるんだよぉ・・・・・・。 どぼじで、どぼじでわがっでぐれないのぉぉぉ。おこえさえだせれば、おてぃびじゃんもわがっでぐれるのにぃ。 『くすくす。分かってくれたみたいで安心したわ。そうだ、れいみゅちゃん。私、あまあまをいっぱい持ってるんだけど食べる?』 「ゆゆ!?あみゃあみゃ!?ゆん!ほちい!ほちいよ!れいみゅ、あみゃあみゃだいすきだよ!」 ゆぅぅぅ!?それもおちびちゃんをだますためのワナなんだよぉ! れいむたちも、そのワナにかかって・・・・・・おもわずゆだんしちゃったんだよぉ。 あのとき、れいむたちがゆだんさえしなければ、こんなことには・・・・・・。 『・・・・・・ほら、あそこに大きな黒い塊があるでしょう?あれ全部、とっても美味しい餡子で出来ているの』 ゆゆ?あ、あんこさん? なに、いってるの?そんなのおねーさん、もってなかったよね? いいかげんなことをいって、おちびちゃんをだますのはやめてね! 「ゆゆぅ~ん!しゅごいしゅご~い!こんなにおっきなあみゃあみゃがたっくさん!これ、ぜーんぶれいみゅがむーしゃむーしゃしていいの?!」 『ええ、いいわよ。れいみゅちゃんが満足するまで、好きなだけ食べていいのよ?』 ゆ、ゆゆ? なんだか、おちびちゃんのおこえがちかくできこえるよ? ゆ?ゆ?ゆぅぅ!?・・・・・・ま、まさか。あんこさんって・・・・・・!? 「ゆわーい!むーしゃ、むーしゃ、し、しあわせぇぇえええ!!!」 ゆぎぃぃ!?!? い、いだいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!? や、やめてね!おちびちゃん!!おかーさんを、む、むーしゃむーしゃ、しないでねぇぇぇ!? れいむは、あまあまじゃないよぉぉぉ!! 「むーしゃ!しあわせぇー!むーしゃ!しあわせぇー!しあわせー!しあわせー!」 やめでぇ!やめでねぇぇ!いだい!いだいぃぃぃぃぃ!!ゆっぐりでぎないぃぃぃぃ!! 『くすくすくす!なかなかいい食べっぷりよ、れいみゅちゃん。お母さんも涙を流して喜んでくれるでしょうね!くすくすくす!』 ゆ、ゆぎぎぎぎ・・・・・・っ!そ、そんなわけないでしょぉぉぉ!! い、いだいぃぃぃ!ぼうやべでぇぇぇぇ!おでぃびじゃぁぁぁぁぁん!! 「ゆぷ、れいみゅ、もうおなかいっぱい!ゆっくちー!」 『あら、もういいの?やっぱりおちびちゃんだからそんなに沢山は食べられないのね』 ゆひぃ、ゆひぃ、だ、だずがっだよぉ。 もうすごじで『ちゅうすうあん』までたべられじゃうどごだったよぉ! 『・・・・・・くすっ、命拾いしたわね、れいむ』 ゆ、ゆぐぅぅぅ!ご、ごいづぅぅぅ!! ゆ゙、ゆ゙、ゆ゙るざないよぉぉ、ゆ゙るざないぃぃぃぃ・・・・・・!! 『くすくすくす。怖い顔、してるのよね?・・・・・・でも、そんな姿で何ができるの?くすくす!まあ、元から何もできないんでしょうけどね』 ぐ、ぐやじいぃぃ!でも、なんにもでぎないぃぃぃ!びぐんびぐん! 「なんだか、おなかいっぱいになったら、うんうんしたくなってきちゃよ!れいみゅのすーぱーうんうんたいむ、はっじまっるよー!すっきりー!」 お、お、おでぃびじゃん!?うんうんは、おトイレでしてねぇぇ! ぐ、ぐざいぃぃぃ!だれが、おちびちゃんのうんうんをかたずけてあげてねぇぇっぇ!! 「ゆふぅ、すっきりした!」 『さぁ、れいむちゃん?すっきりできたら、お姉さんと一緒に遊びましょう?』 や、やめろぉぉぉ!おちびちゃんになにをするきだあぁぁぁ!? 『くすくすくす!ほぉら!高い高ーい!』 れいむのかわいいおちびちゃんに、きたないてでさわるなぁぁぁぁぁぁ!! 「ゆゆ!?ゆわー!おしょらをとんでるみちゃーい!」 ゆ、ゆぅぅ!? 「ゆーん♪ゆーん♪ゆーん♪ゆーん♪きゃわーいいれいみゅは、ぱいろーっとしゃーん!」 ・・・・・・なんだかおちびちゃん、とってもゆっくりとしたおうたをうたってるよ! さすがれいむのおちびちゃんだよぉ・・・・・・ゆっくりぃ~・・・・・・。 「ゆふふ、ゆふふ!」 『・・・・・・さぁ、もっとスピードを上げるわよ?そーれ!』 ゆ? 「ゆ~ん、ゆゆ?ゆっ!?ゆっ!?は、はやいよ!?はやいよぉー!これじゃゆっくちできにゃいよー!やめちぇね!やめちぇね!ゆっくち!ゆっくちとまってね!」 『くすくす!何言ってるのよ、これくらいスピードが無いと面白くないでしょう?』 ゆ、ゆぅ!?なんだかおちびちゃんのようすがおかしくなってきたよ!? やめてね?やめてね!? 『本機はこれより胴体着陸に移りまーす!ひゅ~ん!・・・・・・どぉ~~ん!!』 「ゆーーー!ゆぐちゃっ!!」 ゆ!?ゆ!?ゆ!? な、なにがおこったの?なんだか、とってもゆっくりできないおこえがきこえたよ!? ぐ、ぐじゃって・・・・・・ま、まさか、おちびちゃんを、じめんさんにたたきつけたのぉぉぉ!? よ、よぐもおちびちゃんをぉぉぉ!! 「ゆ、ゆべ・・・・・・い、いちゃい・・・・・・」 ゆ、ゆぅぅ!?おちびちゃん!ぶじなのぉぉ!? 『安心しなさい。ちょうど落下地点に柔らかいうんうんがあったみたいね。それがクッションになって衝撃による破壊は免れたわ。でも・・・・・・とっても汚くなっちゃったわ。くすくす!』 お、おばえがやったんだろぉぉぉぉがぁぁぁ!! おでぃびじゃんにあやばれぇぇぇ!ゆっぐりざぜろぉぉぉ!! 「ゆぅぅ!?ぐじゃいぃぃ!!う、うんうんが、れいみゅのあじあんびゅーちーなくろかみにぃぃ!!」 ゆぅぅ!? ゆあぁぁぁぁ、おちびちゃん!よごれちゃったんだねぇぇ! かわいそうだよぉぉぉ、ゆっくりしてぇぇぇ。 「きちゃない!きちゃないよぉ!くちゃいよぉ!!とって!うんうんとってぇ!ゆっくちできにゃいぃぃぃ!!」 おてぃびちゃぁぁぁん!おかーさんがぺーろぺーろしてあげたいよぉぉぉぉ! そうすれば、きれいきれいになって、ゆっくりできるのにぃぃぃぃ! 『ああ、ダメね。全然ダメ。こんな汚物、もうゆっくりなんてできないわ』 な、なにいってるのぉ!? どんなことがあってもおちびちゃんはゆっくりできるでしょぉぉぉ!! そんなこともわからないのぉぉ!?バカなのぉぉ!?しぬのぉぉぉぉ!? 『確か、AQN印のゆ虐ハンマーを持ってきたはず。えーと・・・(ガサゴソ)・・・あったあった。』 は、はんまー、さん?なに、それ。とってもゆっくりできないおなまえだよぉ!? それで、なにを、するきなのぉぉ!? 『それじゃ、まずは軽~く、えい☆』 ドゴォ! 「ゆぐんはっは!」 おてぃびちゃぁぁぁぁん!!? ゆっぐりしてないおごえがぁぁぁ!? お、おばえぇぇぇぇ!おてぃびじゃんになにをじだぁぁあ!? 「ゆひぃ、ゆひぃ・・・・・・どぼじで、どぼじでごんじゃごどすぢゅのぉぉ!?にんげんしゃんは、ゆっくちできりゅひとじゃにゃいのぉぉぉ!?」 『ええ、私はゆっくりしてるわよぉ。こうやって、ゆっくりを虐めてるとねぇ・・・・・・とぉ~ってもゆっくりできるのよぉ!・・・・・・くくくくく、ひひひひひひ・・・・・・きゃぁははははははぁー!!』 ゴス!ゴス!ゴス! 『ほぉら!ほぉら!ゆっくり、ゆ~っくり!叩き潰してあげるわぁ!まずはあんよから!くすくすくす!』 やべろ!やべろぉぉぉぉぉ!! おでぃびじゃんにひどいごどをずるなぁぁぁぁぁぁぁ!! ゴスゴスゴスゴスゴス! 「ゆんやーー!!やべちぇー!!いじゃい!いじゃい!ゆっくちできにゃい!!」 『きゃははははぁー!きゃははははぁー!きゃぁぁぁぁははははははぁぁぁぁぁ!!』 ・・・・・・やめてよぉ、やめたげてよぉぉぉぉ!! おちびちゃん、いたがってるよぉぉぉぉ!! 『くっすくすくす!ほぉら、れいみゅちゃんのあんよが真っ平らになっちゃったわよ?お母さんにも見せてあげたかったわぁ!くすくす!』 ゆわぁぁぁ、おちびちゃんのあんよさんがぁぁ!? ひ、ひどい・・・・・・それじゃ、もう、ゆっくりとおさんぽもできないよぉ・・・・・・。 『さぁって、次はお顔をゆっくりと甚振ってあげるわねぇ・・・・・・』 「ゆぴぃ!ゆぴぃ!おとーしゃん!おきゃーしゃん!たすけちぇね!きゃわいいれいみゅをたすけにきちぇね!!」 ゆぅ!? 「ゆげっ!ゆべしっ!どぼじで、だすげでくれだいどぉ・・・・・・?れいみゅのこと・・・・・・きらいになっちゃの?」 そ、そんなわけないでしょぉぉ!? おちびちゃんは、れいむにとっては、かけっがえのない!たいっせつな!おちびちゃんなんだよぉぉ!!? きらいになんか、なるわけないでしょぉぉぉぉ!! 『くすくす!残念だけど、お父さんもお母さんも助けてなんかくれないわよ?お父さんは死んじゃったし、お母さんは・・・・・・ほら、貴女の目の前にいるでしょ?さっきお腹一杯食べたじゃない。くすくすくす!』 ゆぅ!?や、やべろ・・・・・・!おちびちゃんにへんなこと、いうなぁ!! 「ゆ?・・・・・・ゆゆっ!?う、うしょだ!うしょだ!あみゃあみゃが!?しょんな、しょんなこちょ・・・・・・」 ゆあ、ああ、ゆっくりがゆっくりをむーしゃむーしゃするのは、ゆっくりできないこと、なんだよぉ。 そ、そんなこと、おちびちゃんがしったら・・・・・・! 『本当よ。ほら、こうやってお飾りをつけてやれば・・・・・・判るかしら?』 「ゆぅぅぅ!?お、おとーしゃん!?おきゃーしゃん!?」 あ、あああ、きづいちゃ、だめぇぇぇ・・・・・・ゆっくりできなくなっちゃぅぅ・・・・・・。 『くすくす。ほら、こっちにはまりちゃお姉ちゃんもいるわよ?』 「ゆ、ゆ、ゆ、ゆげぇぇぇ!!!」 ゆ、あ、あぁぁぁ!!お、おちびちゃん、あんこさんはいちゃダメぇぇぇぇ! 『さぁて、そろそろお開きにしようかしら。ゆっくりと押し潰してあげる。くすくす』 「ゆげぇ!ゆげぇ!ゆぐぐぐ!!」 ぐぞぉぉ、うごいてねぇ!あんよさんうごいてねぇぇ!! れいむが、れいむが!ゆっくりしたおちびちゃんをたすけるんだよぉぉぉぉ!! うごげぇぇぇ、うごげぇぇぇ! どぼじでうごがないのぉぉぉぉ!?おでぃびじゃんのぴんっちなんだよぉぉ! いうごどぎげぇぇ!ごの、ゲズおんよぉぉぉぉ!! 「や、やべちぇ・・・・・・!ちゅっ、ちゅっ、ちゅぶれりゅ!ちゅぶれりゅぅぅぅ!!!うげへっ!」 ゆっ!?ゆぅぅぅぅぅ!! やめでぐだざいっ!おでがいじまずっ! どっでもゆっぐりとじだおでぃびちゃんなんでずっ! もうぞのごじがいないんでずぅぅ!ぞのごがいなぐなっじゃっだら、でいぶはぼうゆっぐりでぎまぜん! だから!だがだぁぁ!! やめて、やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて! やめ――――――! 「も、もっちょ・・・・・・ゆっくち、したかっ、ちゃ・・・・・・・・・・・・ゆぐ」 ゆ、 『くす』 ゆわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! 『くすくすくすくすくすくすくすくすくすくす!』 おてぃびちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああ!!!!! どぼじでぇぇ、どぼじでれいむのおてぃびじゃあんがぁぁあああぁぁぁぁぁああああああ!!??!!??! 『聞こえてたわよねぇ?れいむぅ。貴女のおちびちゃんの断末魔、とぉ~ってもゆっくりしてたわぁ!くすくす』 あああああああああ、いうなぁぁあぁぁああ!!いうなぁぁぁぁぁ!!! おでぃびじゃんんん、おでぃびじゃああああああああんん!! 『くすくす、喋れなくてもわかるわ。貴女の絶望に打ちひしがれている様が。お目目の無い眼孔から一杯涙があふれだしてるわ。それにこんなにビクンビクン震えちゃて。かぁわいい、くすくす!』 あ、あ、あ、あああ・・・・・・。 お、お、お、おてぃ、びじゃ、ん。 『やっぱりれいむ種の同種血縁に対する愛情は本物ね。他種にはあんなに冷血になれるのに』 ゆっぐり、ゆっぐりぃ、ゆ、ゆ、ゆ・・・・・・。 『さぁてと、遊び終わったらお片づけしなくちゃ。ゆ虐はルールとマナーを守って行うものだからね』 ・・・・・・ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり?れいむ、おそらを、とんでる? 『ええっと、加工所のゆっくり回収箱はっと・・・・・・あったあった』 ガチャリ 『・・・・・・スゴイ臭い。人間の私でさえ感じるこの死臭・・・・・・ゆっくりである貴女にとっては最高のゆっくりプレイスね。さぁ、ここで皆とゆっくりしていきなさい。ポイポ~イっと』 ドサドサ 『じゃあね、れいむ。今日は本当にゆっくりとさせてもらったわ。貴女もゆっくりしていってね!くすくすくす』 バタン ゆっくり、ゆっくり・・・・・・ここ、どこ? とっても、くさい、よ。 「・・・・・・ゆっくり、できない、のぜぇ」 「・・・・・・だずげでぇぇ」 「わがらな・・・・・・い、よぉぉぉ」 「・・・・・・んほぉぉ」 「・・・・・・いんぽ・・・・・・てんっ・・・・・・」 ゆっくりできない、おこえも、きこえる、よ。 「・・・・・・ゆっくりじだぃ・・・・・・」 「・・・・・・ゆっぐりぃぃ、ゆっぐりぃぃぃ・・・・・」 「・・・・・・ゆびゃぁぁ」 ゆぅぅ・・・・・・ゆっくりできない・・・・・・。 どぼじで、れいむが、こんな、めにぃ・・・・・・? おちびちゃんたちと、ゆっくりしてた、だけ、なのに・・・・・・。 どぼじで、どぼじで、ど、ぼ、じ、で・・・・・・。 「・・・・・・ゆっくり」 「ゆっぐりぃ・・・・・・」 「ゆっくりぃぃぃ」 「ゆぐ、ゆぐりぃ」 ゆぅ、みんなもゆっくり、したかったんだね・・・・・・。 みんな、ゆっくり、して、ゆっくり、ゆっくり・・・・・・。 ゆっくり・・・・・・していってね・・・・・・ <了> 前作: anko3251_ゆっくりとした饅頭を1枚撮影せよ
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3506.html
『れいむが愛したれいむ』 7KB 小ネタ 番い 思いつき小ネタ 「おはようれいむ」 『おはようれいむ』 れいむはれいむのことが大好き、れいむもれいむのことが大好き。 二匹は仲睦まじく、立派な木の根っこの穴の洞窟のおうちに住んで、毎日をゆっくりと幸せに暮らしていました。 「かりにいってくるね」 『いってらっしゃい、るすはまかせてね』 揺れる真っ赤なリボン、つやつやの黒髪をなびかせてれいむはお外に元気に駆け出します。 ぽいんぽいんぽいん。 おうちを離れ、静かな森をしばらく跳ねていくとご近所さんと出会いました。 「れいむ!おはようだぜ!」 「きょうもげんきなんだねー、おはようだよー」 「ちーんぽ!がんばるみょん!」 皆それぞれ元気に挨拶をしてくれます。 「おはようみんな、きょうもごはんさんいっぱいとれるといいね、じゃあ、きをつけてね」 れいむもにっこりと笑って挨拶を返し、皆と別れて森の奥へと入っていきます。 それからゆっくりじっくり散策し、食べられるキノコさん、死んじゃった虫さん、美味しい葉っぱにあまあまな木の実。 たくさんほっぺに詰め込んで、日が傾いた頃、れいむは大好きなれいむの居るおうちに帰ります。 『おかえりれいむ、けがはない?』 「ただいまれいむ、だいじょうぶだよ!」 笑顔で迎えてくれるれいむに、れいむは微笑みを返し、 ほっぺに詰め込んだたくさんのご飯さんを大きな葉っぱのお皿の上に丁寧に吐き出します。 「きょうもいっぱいとれたよ!たくさんたべてね!」 『ありがとうれいむ、たくさんいっしょにむーしゃむーしゃしようね』 「うん!れいむもいっしょだね!」 『れいむもいっしょだよ』 むーしゃむーしゃ、しあわせー! 二匹は一緒にご飯を食べて、笑顔で今日の出来事を話し、ぴったりと寄り添って目を閉じ、幸せに浸りながらゆっくりと眠ります。 そして朝、れいむは狩りに、れいむは二匹の大事なおうちを守って、二匹はいつまでも仲良く幸せに暮らしました。 「こんばんわなのぜ」 ある日夜遅く、れいむのおうちに体格の良いまりさが訪ねてきました。 「どうしたの?」 れいむは眠たそうにしながら応対します。 「えと…その…」 まりさはれいむが現れると、もじもじとした後、おぼうしを器用にひっくり返して、 中から小さな可愛いお花を取り出し、れいむに差し出しました。 「ま!まりさはれいむがだいすきなのぜ!かりもできるしとってもかわいいし! まりさのおよめさんになってずっとずっといっしょにゆっくりしてほしいぜ!」 早口でそういって、まりさは頬を染めてぎゅっと目を閉じ、れいむの答えを待ちます。 まりさの口に咥えられ、夜風に揺れている花を見つめながら、れいむは困った顔で静かに口を開きました。 「…ごめんねまりさ、まりさのきもちはとってもうれしいけど、れいむにはたいせつなこがいるんだよ」 「そ…そんな…」 半開きになったまりさの口からぽろりと花がこぼれ落ちます。 まりさは告白が失敗したことがとっても悔しくて切なくて、両目一杯に涙をためて、ついにぽろぽろと泣き出してしまいました。 「え…えへへ、ご、ごめんのぜ!ばいばいだぜ!」 無理して笑顔を作ってから、まりさはれいむに背を向けて駆け出していきました。 れいむはそれを申し訳なさそうに見送り、ゆっくりと愛するれいむの元に戻ります。 『どうしたの?』 「ううん、なんでもないよ…」 ちょっぴり切ない気持ちになって、れいむはれいむと、れいむとれいむが出会った頃のお話をしながら目を閉じました。 「ねえれいむ、れいむはれいむのことだいすきだよ」 『ありがとうれいむ、れいむもれいむのことだいすき』 「れいむがれいむとけっこんっするのを、おとうさんとおかあさんははんたいしたね」 『だけどさいごはわかってくれたね』 ---だから殺した。 「れいむも、さいしょはれいむといっしょにせいかつするのをふあんにおもっていたよね」 『やっぱりまりさやちぇんのほうがかりはとくいだからね、でもやっぱりれいむがいちばんだから』 ---分かってくれないなら、分からせればいいんだ。 「さいしょのおちびちゃんはしんじゃって、とってもかなしかったね」 『でもつぎがあるよ、たくさんのおちびちゃんにかこまれてしあわせーになりたいね』 ---どうして潰しちゃうの?れいむはこんなにれいむが好きなのに。 「つらいこともかなしいこともいっぱいあったけど、いまはしあわせーだよ」 『これからもふたりはずっとずっといっしょだね』 ---どうしてご飯を食べてくれないの?どうしていっつも泣いてるの?どうしてれいむを好きっていってくれないの? どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして れいむはこんなにれいむがすきなのに。 でもれいむがれいむのことこんなにすきなんだから、れいむだってれいむのこといつかはすきになってくれるよね。 れいむがれいむのことすきなのは、ずっとずっと、ずっとずっとかわらないよ。 だかられいむはれいむがれいむのことすきになってくれるまで、ずっとずっとそばにいるからね。 はなれないよ、はなさないよ、ずっと、ずっとふたりはいっしょだよ。 それは二匹のれいむが出会ったとっても”幸せ”(不幸)な物語。 親の反対を”説得”(殺)して乗り越えて。 ”幸福”なれいむは”愛する”れいむと結ばれました。 ”幸福”(不幸)なれいむは”愛する”(していない)れいむと結ばれました。 二匹が願ったずっと一緒のゆっくりした日々は”夢のとおりに”(無理やりに)現実になったのです。 れいむの愛したれいむ、キラキラの大きなリボン、もちもちのほっぺた、愛らしい瞳、その笑顔。 「れいむ、れいむはれいむがだいすきだよ」 『れイむもれいムがだいスきだよ』 幸せなれいむ(の頭の中)に響く幸せな(声)---。 れいむはうっすらと目を開けて、幸せな表情で愛したれいむ(だったもの)を見つめます。 (大好きなれいむはれいむをうっとりと見つめ返します)。 月明かりに照らされる、綺麗なおりぼん(綺麗なお顔、綺麗な髪の毛、やさしい笑顔)。 「れいむはれいむとずっとずっといっしょだよ」 「レイムモレイムトズットズットイッショダヨ」 誓い合う二匹はいつまでもいつまでも笑顔で共に寄り添い、ゆっくりとした日々を過ごしました。 それはれいむを愛したれいむの幸福に満ち溢れた物語。 誓い合う(二匹)はいつまでもいつまでも笑顔で(共に)寄り添い、ゆっくりとした日々を過ごしました。 それは(れいむ)を愛したれいむの幸福に満ち溢れた物語。 おしまい。 ----------------------------------------- ご無沙汰しておりました、ばや汁です。 以前スレで初登校日は6月10日をいう書き込みをさせていただいたと思いましたが、 よくよく調べてみたところ、6月4日が第1作目のかみさま投稿日だということが判明いたしました。 本日は5月30日、ふと気付けば残すところ一週間を切ってしまっています。 もう一年もたったのか、と感慨深くもあり、あっという間の一年だったなというような気もします。 一周年以内に目指せ50作!と行きたい気持ちはあるのですが、なかなかキーボードを叩く目処がたっていないのが現状… スローペースになってしまうかもしれませんが、ゆっくりと、時には精一杯がんばりますので。 細々とした活動ではありますが、どうぞこれからもよろしくお願いいたします。 ばや汁でした。 いつも多数のご意見ご感想ありがとうございます! この作品へのご意見ご感想も、どうぞお気軽にお寄せください。 個人用感想スレ http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1278473059/ 今までの作品 anko1748 かみさま anko1830-1831 とくべつ anko1837 ぼくのかわいいれいむちゃん anko1847 しろくろ anko1869 ぬくもり anko1896 いぢめて anko1906 どうぐ・おかえし anko1911 さくや・いぢめて おまけ anko1915 ゆなほ anko1939 たなばた anko1943 わけあり anko1959 続ゆなほ anko1965 わたしは anko1983 はこ anko2001 でぃーおー anko2007 ゆんりつせん anko2023 あるむれ anko2068 おしかけ anko2110 とおりま anko2111 おもちゃ anko2112 ぼくとペット anko2223 まちかどで anko2241 かいゆ anko2304 ぼうけん anko2332 とかいは anko2349 たたかい anko2369 ゆっくぢ anko2413 せんたく anko2427 ぶろてん anko2489 あこがれ 前編 anko2588 ひとりぼっちのまりさ anko2807 母の音 anko2887 僕とれいむと秘密基地 anko2949 野良れいむ anko3047 ぶろてん おまけ anko3058 実験01 クッキーボタン anko3067 わけあり おまけ anko3078 げすまりさ anko3090 てのりれいむ anko3096 雨 anko3107 ゆかりん anko3114 命の価値 anko3125 ちるの時々まりさ anko3129 はるですよ 餡小話では消えてしまった作品も多数ありますので、過去作を読みたいと思っていただけた方は ふたば ゆっくりいじめSS保管庫ミラー-ばや汁ページ- http //www26.atwiki.jp/ankoss/pages/395.html をご活用ください。 挿絵:にとりあき]
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3432.html
『親の罪は』 28KB 制裁 お家宣言 野良ゆ 現代 3作目。ぶっちゃけ使い古されたテンプレもいいとこです その日の夕方、俺は少々浮かれつつ家路を急いでいた。 ああこの時の俺はたしかに浮かれていたさ、それは認める。 なにせ前々から欲しかったモノがあって、そいつを買う為の金がやっと貯まったんだ。 購入する前段階として今日実際に店にいって目当てのものを見てきて、参考にとカタログまで貰ってきて…… あとはどの種類にするかを決めるだけ。 買った後の生活を考えたらついつい頬が緩んでしまうのも無理はないだろう?まあ傍目で見たらキモいだろうけど。 まあ……だからなんだろうな。俺は自宅であるアパートに帰りついた時はじめて思い知ったわけだ。 持ち上げてから突き落とされる気持ちってやつを…… 「ゆっ?ここはまりさたちのゆっくりぷれいすだぜ!ゆっくりできないにんげんはゆっくりしないでさっさとでていってね!」 「れいむたちがおうちせんげんしたんだから、ここはもうれいむとまりさたちのおうちだよ!」 「がーつ!がーつ!これうめぇ!まじうみゅめぇ!ぱねぇ!」 「れいみゅ、たくさんたべたからすーやすーやしゅるよ!」 「まりちゃさまはまだまだあそぶんだじぇ!おもちゃはたくさんっあるんじゃじぇ~~♪」 ……部屋に入ると、そこには一面の廃墟が広がっていた。 言わなくてもまあ分かってもらえるとは思うが、要するに野良ゆっくりの一家が入り込んで俺の部屋を蹂躙していたのだ。 どうやら窓の鍵が開いてたらしい。そこから入り込んだようだ。 引きちぎられたカーテン……棚の本は残らずひっぱり出され、すべての本のページがびりびりに破かれている。 食いかけのスナック菓子は買い置きのポテチなんかは食いカスだけを残して食べ尽くされ、 カーぺットの上にはしーしーやうんうんがこれでもかというほどぶちまけられている。 テッシュペーパーを箱から残らず引き抜いて、山盛りにつっかためて「きょきょをれいみゅのべっどさんにするよ!」 とかのたまってぐーすか寝てやがるし。 一番ショックだったのはついこの間コンプしたばかりのトレフィグを全部ぶっ壊されたことだ。 何がそんなに楽しいのか一番小さいまりさが「さいっきょうのまりちゃちゃまがあしょんでやるのじぇ!」といいつつ夢中になって フィギュアを三つ編みのおさげでバシバシ叩いたり、転がしたり、物にぶつけたり、歯でがじがじ噛んだりしている。 いや……なんというか……どうも人間という生き物は目の前であまりにも斜め上な予想外のことが起きると、 怒るよりも嘆くよりもただひたすら思考がフリーズして固まってしまうものらしい。 俺は手にもっていたカタログをばさっと玄関に落とすと、ただひたすら目の前の廃墟を信じられない気持ちで呆然と見るしかなかった。 「ゆゆっ?まりさはでていってねっていったんだよ!なのになんででていかないの!ことばがわからないの?ばかなの?しぬの?」 「れいむはかんっだいっだから、どれいになるんならすまわせてあげてもいいよ!そのかわりあまあまをもってきてね!すぐでいいよ!」 「ゆーん……まったくれいむはこころがひろすぎるのぜ~。ばかなにんげんなんかさっさとおいだせばそれでいいのに、どれいにしてもいいだなんて~♪」 「それほどのことでもあるよまりさ~♪れいむ、じあいにみちあふれすぎていてごめんね!」 ……出ていけ?奴隷にしてやる? なんで俺がもう3年も住んでいる部屋を私物を滅茶苦茶にされた挙句に追い出されなければならないんだ? なんで俺が野良ゆっくりどもの奴隷になんかならなければならない?さっぱり意味がわからない。 「おい……」 「ゆっ?やっとへんじしたのぜ!まったくにんげんはりかいがおそくてこまるんだぜ!」 「お前ら……俺の部屋でなにをしている……?」 「ゆっくりしてるにきまってるでしょ?それくらいみてわからないの?それにここはれいむたちのおうちだよ!なんどもいわせないでね!」 「そんなわけあるか……ここは俺が大家と契約して毎月家賃を納めて住まわしてもらっている……俺の部屋だ……」 「ゆー?そんなのしらないよ!れいむたちがさきにみつけておうちせんげんしたんだから、ここはもうれいむたちのおうちだよ!」 「にんげんはおうちせんげんもしらないのぜ?そんなんでよくいままでいきてこれたのぜ!」 おうち宣言……?ゆっくりに無知な俺だが一応それくらいは知っている。 ゆっくりが住居にできそうな場所を見つけた際、そこを自分の居場所(ゆっくりプレイスと言うらしい)にする為の儀式みたいなものらしい。 それを聞いたとき俺は犬が電柱に小便かけて縄張りを主張するようなものか、ぐらいにしか思ってなかったんだが…… 「じゃあ……これからはお前らが家賃払ってここに住むというわけか?」 「ゆゆ?やちんさん……?なんなのそれ!わけのわからないこといわないでね!」 「家賃というのは、ここに住むためにこの家の持ち主である人間に毎月支払うお金のことだ……ここに住むというのなら当然のことだろう?」 「なにいってるのぜ?このおうちはもうまりさたちのものなのぜ!そんなものはらうひつようはまったくないのぜ!」 「……なら俺は?部屋をとられたから、ここの荷物を全部まとめて引っ越ししなきゃならないのか?」 「なにいってるのおおおおおお!?このへやのものはぜんぶれいむたちのものにきまっているでしょおおおおおおおおおっ!?」 「おうちせんげんしたら、そのばにあるものもぜーんぶまりさたちのものになるのぜ!あたりまえのことなのぜ!?」 「にんげんはじょうっしきをわきまえてね!ぷんぷん!」 ……駄目だ話にならない。 テレビやネットをあまり見ない俺は、世に言うおうち宣言の被害話を噂で聞いた程度しか知らなかったが。正直ここまで酷いとは思わなかった。 これじゃ強盗なみに酷いじゃないか。いや人の命を奪わない分だけ強盗よりは幾分マシかもしれないが……いやしかし…… 「もういいよ!こんなじょうっしきしらずのにんげんをどれいにしようとしたれいむがばかだったよ! まりさはばかなにんげんをせいっさいしてね!すぐでいいよ!」 「しょうがないのぜ……むやみににんげんをころすのはふほんいだけど、ばかはゆっくりできないからしかたないのぜ!」 前言徹回。強盗より性質が悪いわ。 なんとかだんだん思考フリーズ状態から立ち直りつつあるけれど正直この状況はどうしたものか…… 基本的に夜に家を出て早朝仕事を終えて帰ってくるという生活サイクルの俺には野良ゆに絡まれるなど初めてな経験だ。 この調子じゃ説得は無理そうだし、さらには身の危険が迫ってるからこれはもう力で叩き出すべきか……いやでもなあ…… と、そこまで考えた俺の目にふと飛び込んできた光景があった。そいつを脳が認識した瞬間、俺の思考はすべてふっとんだ。 「あ……ああああああああああああっっ!!?」 「おばかなにんげんはゆっくりし……ゆげえええっ!?」 「ば、ばりざああああああ!?」 「おちょうしゃん?ゆあああああ!どぼじたのじぇえええええええ!?」 俺は無我夢中になって部屋の中に駆け込んだ。そのとき飛びかかってきた野良まりさを蹴飛ばしたような気がするがそんなことはどうでもいい。 俺の部屋の片隅には小さな仏壇がある。そこに4年前に死んだ親父の位牌と写真を置いて時々線香あげて供養していたのだが…… それが……見るも無残な姿になっていた。 線香立てが倒され灰が床にぶちまけられておる。線香も残らずへし折られてバラバラにされている。 親父の写真も倒されており写真額にヒビが入っている。位牌も噛まれた跡がありボロボロだ……酷い。これは酷すぎる。こいつら故人をなんだと…… 「ゆぐっゆぐっ……い、いたい……いたいのぜえええ……」 「ぺーろぺーろ!ばりざじっがりじてねえええええ!きずはあさいよおおおおおお?」 「おちょうしゃぁぁぁん!ゆっくち!ゆっくちちていってねええええええ!?」 「……おい貴様等……聞きたいことがある」 「ゆがあああ!ふざけないでねえええええ!いとしのばりざにひどいごとじたくそにんげんはゆっくりじな……いで……し…………ね………?」 俺は野良どもに向かってゆっくりと振り向いた。 おそらく……いや間違いなく今の俺はゆっくりなどという言葉とは程遠い目つきと顔をしていたのだろう。 今までギャ―ギャ―騒いでいた野良ゆどもがピタっと騒ぐのをやめて一様に怯えたような顔で俺を見ている。 俺のトレフィグを思う存分ぶっ壊して遊んでいた小さいまりさは恐ろしさのあまりか小便を漏らしていた。 いまだにのん気でいるのはティッシュの山でぐーすか寝ている残りのガキ2匹くらいなものだ。 「この仏壇を滅茶苦茶にしたのはお前らか……?」 「ぞ、そぞんなごとよりばりざにいたいいたいしたことをあやま」 「答えろ」 「は、はいいいいいいい!ばりざとでいぶとおちびちゃんたちで、ぶつだんさんであそびまじだああああああああああ!」 俺は大声で怒鳴るわけでもなく低い声で簡潔に質問に答えるよう命令した。 底知れぬ殺気のこもった冷たすぎる問いに心底ゆっくりできない雰囲気を感じたのであろう。親まりさがビビりながら急いで答えた。 「遊んだ……?どうやって遊んだんだ。答えろ」 「ま、まず、すなさんがはいったいれものさんをたおして、みんなですなばあそびをしたよ!」 「ぼ、ぼうしゃんがぽきぽきおれるのがたのしくて、まりちゃとれいみゅたちでじぇんぶおったのじぇ!」 「に、にんげんさんがたかいところからみおろしているのがきにいらなくて、じめんにおとしてふんずけたよおおおおおお!?」 「あ、あ、あとは……くろくてひかるいたさんをちょこれーとさんだとおもって……かじりついてしまいましたああああああ!!」 「たべりゃれなきゃっちゃからおこっちぇ、みんにゃでしぇいしゃい!しちゃったんだじぇぇぇぇぇ!?」 ふうぅぅぅ~~…………なんだこの子供じみたアホみたいな答えは……?怒りを抑える為の深い溜息しか出てこないじゃないか。 ふざけんなこの!今すぐ半殺しにして報いを受けさせ…………いや待て……!待つんだ俺。 こいつらはゆっくりだ、故人を弔うという人間の文化を知らないだけなのかもしれない。ちゃんと説明してやれば自分の罪を自覚して反省するだろう。 仏壇を滅茶苦茶にして位牌をボロボロにしたのは許せないが、所詮は物だ金はかかるが代えはきくじゃないか。 そう思った俺は何故自分がこれほど怒っているのか、その理由を説明してやることにした。 「あのな……お前らが黒くて光る板と言っているこれは位牌というんだ」 「ゆっ?いはいさん?」 「これは俺の父親の位牌でな。親父はもうとっくに死んでるが位牌が依り代となって死んだ人の霊魂が宿るという考え方が人間にはある」 「しんだにんげんが……?」 「だから位牌に宿った霊魂を弔うために線香に火をつけてお祈りして弔わなければならない。それをする為にあるのが仏壇なんだよ」 「……」 「わかったか?お前らが遊びと称して位牌や仏壇を荒らしたことは死者に対する冒涜なんだ。だから……」 「…………ゆ……ゆっゆっ……ゆっゆっゆっ…………ゆっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ~~~~~~~っ!!」 突然、野良ゆ一家どもが火がついたように笑い出した。 よほど可笑しいのか目に涙をためて大声でバカ笑いしている。なんだ?俺なにかおかしいこと言ったのか? 「ば、ば、ば、ばかなのぜええええええ!し、しんだにんげんがいきかえるなんてあるわけないのぜええええええええっ!!ゆっひゃひゃひゃ!」 「い、生き返るんじゃない。死んだ人間の魂が……」 「しんだからたましいもなにものこるわけないでしょおおおおおお!?じょ、じょうしきをしらないばかにんげんだとはおもってたけど ここまでおおばかだとはおもわなかったよおおおおおっ!ひぃ~、ひぃ~~~……れ、れいぶをわらいじにさせないでねえええええ!」 「だから人間にはそういう考え方があるという」 「おお、おろきゃおろきゃあああああ!めいっしんをしんじてりゅなんちぇやはりくそにんげんはゆっくちちてないのじぇぇぇぇ!!」 「お、お前たち……他人の考え方を文化を認めないというのか……?人間だってゆっくりだって百人いれば百人違う考えや解釈があるだろ?」 「はああああああ?ばかのまちがいをわらいとばして、なにがわるいっていうのおおおおお!?」 「そうだぜ!まりさたちがゆっくりしているとおもっていることだけがせかいのしんじつなのぜええええ!それいがいのかんがえはごみなのぜ!」 「ゆひゃひゃひゃひゃ!きょのにんげんびゃかなのじぇ!びゃかまるだしなのじぇ~~~~~!」 ……なんだこいつらは?俺をバカにし、見下し、大笑いし、人間の価値観など一切認めずひたすら蔑むことを楽しんでいるこの生き物はなんだ? 「ゆっくりにはよくわからないかんがえだけど、にんげんさんにはたいせつなことだったんだね!ゆっくりごめんなさいだよ!」ぐらいは言うかと思ってたのに。 こいつらには死んだ親や先祖に感謝するという気持ちはないのだろうか? 先祖があってこそ今の自分があるというのに。 「おやといえばおもいだしたんだぜ!しんだまりさのおやどもはまったくゆっくりしていないくずだったのぜ!」 「れいむのくそおやもそうだったよ!にんげんにぺーこぺーこしてばかりで、こうえんのおはなさんをぜったいにたべさせてくれなかったよ!」 「まりさはあまあまたべさせろとめいれいしてるのにに、もってくるのはいつもあじけのないくさやむしさんばかりだったのぜ!」 「しょうがないからおたべなさいさせてたべたけど、それなりーなあじしかしないくずおやだったよ!」 「まりさはひとりだちするときに、ながいあいだゆっくりさせなかったばつとしてげすおやどもをせいっさいしたんだぜ!やくたたずにはとうぜんのまつろなのぜ!」 「まったく、おやなんてげすとくずしかいないのぜ!まあ、おなじおやでもあのくずおやよりまりさははるかにゆうっしゅうだけどね!」 「れいむ、ははおやのかがみでごめんね~!かんっどうしたらあまあまをもってきてね!たくさんでいいよ!」 「ゆゆーん♪しゃしゅがさいっきょうのまりちゃちゃまのおやたちなのじぇ~。そのちょうしできょれきゃらもまりちゃをゆっくちちゃちぇるんだじぇ!」 ああ……そうか。こいつらはとことん自分のことしか……自分がゆっくりすることだけしか考えていないんだな。 子供にとって親はゆっくりする為の道具としか見ていないわけか。それじゃあ親に感謝しようと思う気持ちなんかありっこないわな…… …………なんで俺は、こんな罰当たりな生き物になにかを分からせようとマジになって話していたのだろう? そうだ。こいつらには深い考えなんて何もないんだ。 ただゆっくりしたいという本能しかないケダモノなんだ。 その本能の欲求を満たす為にはどんな外道なことでも平気でやれる鬼畜なんだ。 なんで……なんで俺は……こんな餓鬼どもなんかを…… 「まりさ!もうこんなばかにんげんのはなしにつきあうのはつかれたよ!さっさとせいっさいしてかぞくみんなでゆっくりしようね!!」 「わかったのぜ!ゆっへっへ……かくごするのぜばかにんげん。まぐれはにどはつづかないんだぜええええ!」 「………わかった。俺のやり方が間違っていたんだな」 「ゆっ?ようやくじぶんのあやまちにきづいたの?でももうおそ」 「お前らはいくら話で分からせようとしても絶対に聞き入れようとはしないんだな。なら……」 俺はれいむのもみあげをひっつかむと、そのまま俺の胸のあたりまで持ち上げた。 もみあげの付け根からぶちぶちっという音がする。今にも引きちぎれそうだ。 「ゆっ!おそら……ゆぎゃあああああ!?やべでね!?れいぶのがわいいもみあげざんひっぱらないでね!?いたい!いたいいいいいいいっ!?」 「や、やべろおおおおお!でいぶにひどいことずるんじゃないんだぜえええええ!?」 「うっせえ……よ!」 「「ゆぎゃらばっ!?」」 俺はもみあげごとれいむを振りかぶると、れいむを助けようと俺の足元に跳ねてきたまりさ目がけてハンマーのようにおもいっきり振り下ろした。 ドンピシャのタイミングで見事にぶつかりあうれいむとまりさ。ふっとんで床に転がって、2匹とも少量の餡子を吐いてピクピク痙攣している。 ぶつかった衝撃でもみあげが根元からちぎれたが、まあどうでもいいことだ。 俺はちぎれたもみあげを痛みで泣いているれいむの方へ放り投げると、突然の事態に唖然としているまりちゃを拾い上げた。 「ゆぐっゆぐっ……い、いたいよおおおお……な、なんでええええええ…?どぼじてでいぶがこんなめにいぃぃ……」 「な、なにがおごったんだぜえぇぇぇ……?ゆげっゆげええええ……」 「ゆ……ゆっ!?れいぶのぷりてぃできゅあきゅあなもみあげさんがあああああああ!?どぼじてとれちゃっでるのおおおお!?」 「ゆぴぃぃぃぃぃぃ!?や、やべるんだじぇぇぇぇぇ!!」 「ゆっ!ご、ごのこえはおちび?おちびどうしたん……ゆあああああああああ!?」 ゆっくりに無知だった俺にゆ虐とやらの知識はない。道具もないし正直こいつらがどうすればもっとも苦痛を感じるのかもわからない。 だから俺はシンプルに見た目の外見を破壊することにした。 まりちゃの三つ編みをひっこぬき、髪の毛をぶちぶち引き抜いて、黒帽子のつばやとんがってる部分をビリビリに破く。 なにかを破壊するたびに「ゆんやーゆんやー」と大声で悲鳴を上げるから少なくとも本気で嫌がっているのは間違いないだろう。 「や、やべろおおおおお!まりさにのおちびにひどいことするなああああああ!!」 「はあ?お前らが俺の部屋にしたことに比べれば、全然たいしたことないだろうが」 「ふざけるなあああああっ!でいぶとおちびにひどいごとをずるじじいはゆっくりじないでじねええええええ!」 「ゆんやああああ!おちょうしゃんたちゅけちぇぇぇぇ!!」 「……ふんっ!」 「じね!じね!じ…ゆげえええええええっ!?」 再びつっこんでくるまりさの顔面に俺は裏拳を叩き込んだ。 顔をへこませ再びれいむの方へふっとんでいくまりさ。一方そのれいむはというと何を考えているのか、ちぎれたもみあげを一生懸命に舐めていた。 「ぺーろぺーろ!もみあげさんゆっくしないではやくなおってね!なおってね!……なおらないとれいぶがゆっくりできないでしょおおおおおお!?」 「ゆがっ!……ひ、ひぎぎぎぎぎぃぃぃ……おかお……おがおがいだいぃぃぃぃ!!」 「ば、ばりざ……?どうじだのばりざああああっ!」 「れ、れいぶぅぅぅ……ばりざのおがおがぁぁ……ばりざのおちびがぁぁぁぁ………」 「ゆっ?おちびちゃん……?ゆ、ゆぎゃあああああああっ!くぞばかにんげんんんっ!!な、なにしてるのおおおおおおおおおっ!?」 「ゆ……ゆぐっ……ゆぐぅぅぅ……ゆっくちぃ……ゆっくちちたいぃぃぃ…………」 ちぎれたもみあげに夢中だったれいぶがまず見たのはすぐ隣りに転がっているボロボロのまりさ、そして次に俺と…… 最後は俺の目の前にいる髪はボロボロ、黒帽子もボロボロ、三つ編みのおさげはなく、 おまけにハゲ頭の上にこれでもか、というくらい線香を挿されているまりちゃの悲惨な姿だ。 さて……こいつら糞ガキどもに遊びで折られて、もはや使い物にならない線香だせめて最後に有効活用させてもらおうか。 俺はライターを取り出すと、まりちゃに挿した線香に次々と火をつけた。 火がついた線香はたちまち灰化し、その灰はどんどんまりちゃの頭に落ちてくる。さらには線香に点いた火そのものがまりちゃの頭に迫って焦熱地獄と化す。 「あちゅう!ごれめっちゃあちゅぅぅぅぅ!!ゆんやああああ!はいさんはまりちゃのあちゃまにおちてくりゅんじゃないんだじぇぇぇぇ!!」 「おじびじゃあああああああん!なんでえええ!?どぼじでえええええ!?れいぶたちがこんなめにあわなきゃけないのおおおおおおおおおおお!?」 「え?お前たちが俺の部屋に忍び込んで、俺の大事な物をぶっ壊したりして荒らしたから制裁されてるんだろ。今さら何いってんの?」 「はああああ!?れいぶだちはじぶんのおうちでゆっくりじていただけでしょおおおお?」 「いやだからここはお前のおうちなんかじゃないんだって」 「ぞんなわけあるがあああああ!おうちせんげんじだんだからごごはれいぶたちのおうちだあああああ!」 「はあ?なんの義務も責任も果さずに、ただ口で自分の物だといっただけで家が手に入るわけないだろ?バカなの?死ぬの?」 「ふ、ふざげるなおばええええええ!ゆっくりのでんっとうっのぎしきにけちつけるきかああああああ!」 「ケチつーか、おうち宣言とやらはゆっくりのルールなんだろ?なら宣言が通用するのはゆっくりだけじゃね?人間は関係ないし通用しないから無効なの」 「なっ!?な、な、な………」 「それよりいいのか?お前のおちびちゃん、そろそろ限界のようだが?」 「え……?ゆ、ゆああああああああっ!お、おちびちゃああああああああああああんっっ!!」 まりちゃの頭の上にはたくさんの線香の灰がかかっていた。線香の火はもうすべて消えている。 火はまりちゃの肌に到達したとき自然に消えたのだろう。だがまりちゃは挿された線香の本数だけの熱さを感じたと思われる。 たとえそれが人間で言えば軽いお灸程度の微々たる熱さであっても、子ゆっくりには耐えがたい熱さと苦しさ、そしてストレスであったはずだ。 さらにいえばお飾りに髪の毛が失われているし、頭の内部に挿した分の線香は燃え尽きてないでいまだに残ってるから苦痛は続いているだろう。 その証拠がこの顔だよ!うつろな目で頬には涙の跡をにじませて、あとはもう「ゆっ、ゆっ、ゆっ……」と痙攣するばかり。 「ゆっ、ゆっ、ゆっ…………ゆっ…………ゆげええええええ!」 遂にまりちゃが口から大量の餡子を吐き出した。ストレスが頂点に達したためだろう。 ゆっくりは中枢餡が失われるか、もしくは致死量の餡子を吐き出すかしない限り簡単には死なないという事を俺は後日知ることになるのだが…… まあ、そんなこと知らなくてももう駄目っぽいということは見ただけで一目瞭然だ。 「お、おちびじゃああああああああああんっ!?」 「も……もっちょ……ゆっきゅ…ち……しちゃ………」 ……ん?今まりちゃは最後になんて言おうとしたんだ?遺言なのかそれとも断末魔なのか…… よく聞き取れなかったがまあたいした事じゃないんだろうな。さて…… 「ゆんやああああああ!れいぶのおちびちゃんがしんじゃっだあああああああああっ!?」 「ひ……ひどいのぜ……どぼじて……どぼじてごんなごとひどいことをするのぜえぇぇ……」 「……さて。じゃあ残りのガキ2匹もさっさと殺すか」 びくっ! れいむとまりさは俺の一言を聞いたとたんにぴたっと泣き止み、ギギギィ……と油の切れたブリキ人形のように俺のほうをゆっくりと向いた。 残るガキとは、この騒ぎにも関わらずいまだにティッシュの山で爆睡こいてる赤れいみゅと赤まりちゃのことだ。まったくいい根性している。 親まりさは信じられないという顔で立ち上がろうとした俺に対して質問してきた。 「……したのおちびたちも……ころすのぜ?」 「ああ」 「まりさたちが……にんげんのへやでおうちせんげんしたから……ころすのぜ?」 「そうだな」 「したのおちびたちはまだあかちゃんなのぜ……?かわいそうとはおもわないのぜ……?」 「思わないな。お前さんたちのおかげでもうすっっっかりな」 「ど……どぼじてええええええ!?ころすなられいぶたちだけごろぜばいいでしょおおおおお!?おちびちゃんたちはなにもわるいごとじてないでしょおおお!?」 「そ、そうなのぜ!おうちせんげんしたのはおやであるまりさたちなのぜ!おちびにつみはないのぜ!」 「お、おでがいじまずううううう!れいぶたちがかわりにころされまずから、おちびちゃんたちだけはたすけてくだざいいいいいいいっ!!」 再び堰を切ったように涙を滝のように流して、子供たちの命乞いをするれいぶとまりさ。 どうやら力では到底、俺に敵わないということを遅まきながら理解したようで先ほどまでのふてぶてしさはまるでなくなっていた。 親である自分たちが犠牲になるから子供は助けてくれ、子供に罪はないんだとしきりに訴えているが。 ふーん、自分のゆっくりしか考えない鬼畜だと思っていたが意外に子供思いな所はあるみたいだな。だが…… 「はあ――――!?なにそれ?子供は悪くない?子供には罪はないって?それ本気で言ってるのお前?バカなの?死ぬの?」 「ゆゆうっ!?」 「わからない?じゃあ頭の悪いバカ親のお前らにもわかるようにハッキリ言ってやるよ!いいかよーく聞け……」 「馬鹿な親がしでかした罪はな……子供が背負うものなんだよ!」 「ゆっ……?ゆっ?ゆゆゆゆゆゆゆゆっっ!?」 「そもそもお前達からして親や、親の親や、親の親の親……つまり先祖の罪を背負っているのに、自分の子供には罪を背負わせたくないって そんな虫のいい話があるか!」 「な、なんなのおおおお?おやのおやのつみっていったいなんのはなしなのおおおお!?」 「じゃあ逆に聞くけど。お前ら野良ゆっくりはなんで今現在、人間に敵視されてると思う?生きる権利すら認められずにゴミ同然の扱いをなぜ受けている?」 「ぞ、ぞれは……!にんげんたちがゆっくりしているれいぶたちにしっとしているから、ねたんでいるんでしょお!?」 「違う。お前たち野良ゆっくりが自分がゆっくりする為だけに人間の持ち物を不当に奪おうとするからだ」 「ゆゆっ!?」 「今回のおうち宣言がそのいい例だろ。自分さえゆっくりできれば他の誰がどうなろうがかまわない……自分勝手な理屈で強盗を正当化して、略奪しようとして、 人間に返り討ちにされて、その結果嫌われて。そういう真似をお前ら野良ゆっくりは先祖代々ずーとやってきたんだ」 「し、しかたないでしょおおおおお!?ゆっくりできるものはぜんぶにんげんがひとりじめしてるんだよおおおお!?」 「そ、そうだぜ!ゆっくりぷれいすはみんなのものなのぜ!ひとりじめはゆっくりできないのぜ!」 「へえ?人間が独り占めにしてるから、泥棒して奪いとってもかまわないってのか?ええおい」 「ゆっ!?ゆぐぐぐっ……!」 ふむ。この野良夫婦は話に聞くゲスというわけじゃないようだ。 もし正真正銘のゲスだったならば自分さえよければそれでいいときっぱり答えたはずだしな。 「ともあれお前ら野良ゆっくりどもの先祖は代々、自分だけがゆっくりしたいが為に事あるごとに人間の持ち物を奪ってやろうと コソ泥のような真似をしてきた。だからその子孫であるお前たちは現在、人間からゴミのように扱われて無視されている」 「じゃ、じゃあれいぶたちがいままでゆっくりできていなかったのは……」 「ぜんぶ、せんぞたちのせいなのかぜ……?」 「そうだ。そしてお前らも同じ罪を自分の子供に背負わせようとしている……これを見ろ」 俺は玄関に行くとそこに落としたままだったカタログを拾い上げ、野良ゆっくりどもの目の前へ放り投げた。 「こ、これは……なんなのぜ……?」 「それはな、今日ペットショップで貰ってきた飼いゆっくりのカタログだよ。実は俺もついさっきまでゆっくりを飼おうと思っていたんだ」 「に、にんげんさんはゆっくりがすきなの?」 「ああ好きだった……と思う。でも今はそうじゃない」 「ゆっ!?」 「俺さ……元々ゆっくりは嫌いじゃなかったんだ。いやむしろ好きになろうとしていた。飼おうとしてたくらいだからな。 だけど部屋に帰ってみたらお前らがいて、俺がゆっくりに抱いていた期待や希望をすべて粉砕してくれたよ。 俺はもうゆっくりを愛せないだろうな……はっきり言って嫌いになった」 「ゆゆゆゆゆっ!?……ゆ、ゆっくりしていってね?ゆっくりしていってね?」 「俺は今後、野良に絡まれたらさ即座に潰すことにするよ。だって話でわからせようとしても通じないもの。お前たちみたいに」 「ゆ、ゆっくりぃ!ゆっくりぃぃぃ!?」 「今の俺に虐待趣味はないけど……もしなにかのはずみで将来、虐待鬼意山になってさ。虐待しようとした野良の子ゆに 『どぼじでごんなごとずるのー』て聞かれたらこう言おうと思う。お兄さん昔はゆっくりが大好きだったんだよ! でもお兄さんの家におうち宣言した野良親子のせいですっかりゆっくりが嫌いになっちゃったんだ!恨むならその野良親子を恨んでね!とね」 「ゆっゆっゆっゆっ…・…!!」 「わかるか?お前らはこうやって味方になってくれるはずのゆっくり好きの人間を1人、また1人と敵に回していくんだ。 お前らが死んでも罪は残る。その罪は負債は子供に押し付けられる。そこのガキどもも、どこかでこれから生まれてくる野良の子供達も、 ゆっくりを嫌いになった人間に無残に駆除されていくだろう。一切の権利を認めてなどもらえないだろう。 生まれながらに暗い未来しか待っていないゆん生を送る羽目になるだろう。すべてはお前ら馬鹿親たちが人間相手にしでかした、身勝手なゆっくりのせいで……」 「「ゆっゆっ…………ゆんやああああああああああああああああああああっっ!!!?」」 まりさとれいむの絶望に満ちた絶叫が部屋に響いた。 ようやく自分たちがしでかした事の意味に気がついたようだ。だがもう遅い。理解するのがあまりにも遅すぎたんだよ…… 「お、おでがいじまず!ゆっくりをぎらいにならないでくだざい!ぎらいにならないでぐだざい!れいぶが!れいぶだけがげすだっただけなんでずうううう!」 「ばりざもげずでじだ!でもほかのおちびはげずじゃないんでずぅ!!だがらっ!だからあああああああああっっ!!」 「もう遅い。せめて……お前らが仏壇の話をした時点で謝っていればな。ここまで俺がゆっくりに絶望することもなかったろうに……」 「ゆああああああああああっ!?ゆんやあああああああああああああああああああっっっっ!!?!?」 その後……俺はまりさとれいむをゴミ袋に入れて潰した。二匹の心はすでに死んでいた。 自分達のしたことがゆっくりという種族そのものの未来をまた一歩、破滅に追いやる行為だったという事実に心が耐えられなかったようだ。 潰す前に俺は「ガキ二匹の命だけは助けてやる」と言ったがなんの反応もなかった。 まりさとれいむを潰した後、俺は袋の口を締めてゴミ集積所に捨てる。なんとも空しい嫌な気分だな。 そのあとティッシュごと寝ている赤れいみゅと赤まりちゃを運んでそこらの道端に置いてきた。 まあ生きられるものなら生き抜いてみろって感じだな。 親の庇護なしで人間はすべて敵、野良同士で助け合いなんてあるものかどうか……まあ俺にはもう関係のないことだが。 俺は最優先で親父の仏壇を元通りに片付けると、線香一本あげて手を合わせた。 親の罪は子供が背負わされる……だが逆にいえば親のおかげで子が助けられるということもあるはずなのだ。 俺の親父がいい例で金持ちでも特別偉かったわけでもない普通のサラリーマンだったが、なぜか事あるごとに人に親切にしてやっていた。 そのおかげで葬式にはたくさんの弔問客が来たし、その中に俺の学費を援助してもいいと申し出てくれた人がいて大いに助かったものだ。 だから子供である俺は死んだ親父に頭が上がらない。反対にあの野良夫婦は死してなお子供に恨まれるだろう。 なんでこどもをゆっくりさせてくれないの?なんでにんげんはゆっくりをいじめるの?と。 だがすべてはゆっくりの自業自得だ。まあ人間が悪い部分もあるんだろうがそれでも原因の大部分はゆっくり自身が自分で蒔いた種だ。 まったく……親が馬鹿だと子供は苦労するものだな。 「ゆぅ……ゆぅ……ゆっくち……ゆっくちちゃいよぅ……」 「……」 それから2日後。とある道の電柱の陰でちいさい命が終わろうとしていた。 赤れいみゅはわけがわからなかった。両親や姉と一諸に新しいおうちに引越して美味しいものをたくさん食べた。 ふわふわなべッドさんですーやすーやして幸せいっぱいだった。これからも幸せが続くと思っていた。 なのに目がさめたらおうちも両親も姉もいなくて、妹と2人で寒い寒いお外にいた。 どれだけ待っても叫んでも両親は迎えにこなかった。 自分たちで探しに行こうと移動したら、すぐにあんよが痛くなって歩けなくなった。 そうこうしているうちにお腹がすいた。当然赤ゆである自分たちに狩りなどできるわけがない。 仕方ないので道行く人間にごはんさんをちょうだいね!あまあまでいいよ!と頼んでみたが、みんなれいみゅ達を完全に無視した。 人間は誰もれいみゅたちを助けてはくれなかったのだ。たまにれいみゅを見る人間がいても明らかに汚物を見るかのようなゆっくりできない目だった。 そうこうしているうちに妹のまりちゃが動かなくなった。 れいみゅも、もう人間に叫ぶ元気がなくなり力なく横たわっている。永遠にゆっくりする寸前であった。 (れいみゅ……ここでえいえんにゆっくちちちゃうにょ?しょんにゃのやりゃよ……まじゃじぇんじぇんゆっくちちてない……にょに……) 「ゆっ?でんちゅうさんのかげによわっているおちびがいるのぜ!」 「まあたいへん!このおちびちゃん、えいえんにゆっくりしかかってるわ!まりさ、いそいでむれまでこのこをはこんでちょうだい!」 「ありすのたのみじゃしかたないのぜ。じゃあこうえんまでゆっくりしないではこぶのぜ!」 (れい……みゅ…まじゃ……ゆっく……ち……しちぇ……みょいいにょ………?) こうして赤れいみゅは狩りにきていた野良まりさと野良ありすに出会って一命を取り留めた。 この後れいみゅは公園の野良の群れに入り、ちっぽけなゆっくりを支えに死んだ両親と同じ過酷な野良人生を送ることになる。 だが命を助けられたことは果たして幸運と呼べるのかどうか? その答えは誰にもわからない。好もうと好まざるとゆっくりの先人たちの負の遺産を背負わされていることは確かであろうが…… 「うー、やっと部屋の片付けが終わったあ。やれやれ……そういやまだ晩飯も食ってなかったんだよなあ。なにか食うものは…」 「ゆあああああ~~~!なかなかひろいおうちだね!きにいったよ!ここをすいかのゆっくりぷれいすにするよ!」 「……あ?」 あとがき ようやく餡庫さんにアクセスできるようになったよ! 今まで他の作者のSSさんを指をくわえてミラーサイトさんで読んでいるだけだったけど、これでようやく自分でSSさんを投稿できるよ! とりあえずリビドーのおもむくままに2作ほど書いたけど、 文章が下手くそな上に誤字脱字が酷くてごめんねええええええ! これから自分は今まで他のSSさんを読んで、自分なりに思ったことをSSさんにして書いていこうと思うよ! だから内容は基本的というか……テンプレというか……ぶっちゃけ古臭い話が多いかもしれないよ! 最新の流行ネタとかを書けなくてごめんね! 前回の話は描写が不足がちと制裁パートがないのが不満と言われたので、今回は制裁部分を書いてみたよ! でもまだよく勝手がわからないから上手く書けないよ!虐待って難しいね!ゆっくり勉強していくよ! あと自分は長編とか長いSSさん書くのは苦手だよ! でも自分が思いついたことを全部書こうとすると不思議と長くなってしまうよ!不思議だね! というか短くまとめられないなんて未熟もいいとこだよ! ともあれ感想ありがとうね!感想を励みにまたなにか思いついたらSSさんを書こうと思うよ! 今まで書いたもの anko3367人間に飼われるというのは… anko3370野良ゆは人間に関わってはいけないという話
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/4006.html
『安住の地』 12KB 観察 考証 番い れいぱー ゆっくり旅をするよ かすがあきです。 以下の注意点を読んだ上で、宜しければお読みください。 「」はゆっくりの発言です。 『』は人間の発言です。 善良なゆっくりが不幸になります。 直接的なゆ虐の表現は少ないです。 安住の地 深い山の中、2匹の汚いゆっくりが旅をしている。 まりさとれいむのよくあるコンビだ。 この2匹、都会で生まれた野良ゆっくりである。 幼い日に、互いの両親は、一斉駆除で失っており、 偶然、難を逃れ、出会った2匹は、互いに慰めあい、励ましあい、生きてきた。 野良生活は苦労の連続だ。食べ物を手に入れにくいこともあるが、 何よりも、人間の脅威が大きい。 「ゆぷぷ、おまえらは おくびょうものなのぜ。 にんげんなんて、さいっきょの まりささまが ちょっと ぷくーすれば、ないて あやまるのぜ!」 数え切れないほどの(ゆっくりは3以上は数えられないが)ゆっくりが 人間に殺されるのを見てきた。 2匹は、大通りといった、人間が多い所を避けた。 それでも、人間の脅威はあった。 公園には、ブルーシートの家に住み、ゆっくりを捕まえ、食べる人間がいた。 「あ、あっぢゅいぃぃぃいいいいい! やべでぇぇぇぇえええ!!!た、たべにゃいでぇぇぇぇえええ!!!」 数え切れないほどの(ゆっくりは3以上は数えられないが)ゆっくりが 人間に食べられるを見てきた。 2匹は、公園といった、緑が多い所を避けた。 それでも、人間の脅威はあった。 路地裏には、ゆっくりを見つけしだい、襲ってくる人間が定期的に現れた。 『また、店の残飯漁りにゆっくりがきやがったか、まったく、いくらでも沸いてきやがる。 殺ゆ剤、殺ゆ剤っと……』 数え切れないほどの(ゆっくりは3以上は数えられないが)ゆっくりが 人間の放つ毒ガス(殺ゆ剤)により、死んでいく所を見てきた。 2匹は、路地裏を避けた。 2匹は人間を避けた。 ゴミ捨て場は魅力的な狩場だが、競争が激しく、また、何よりも人間に見つかる可能性が高い。 物乞いなど、もってのほかだ。 大抵は潰される。運がよくて無視され続けて餓死をする。 稀にエサがもらえるが、舌が肥え、その後の生活ができなくなる。 極々稀に、飼ゆっくりになれるが、その後、本当に幸せになったかは知らない。 ただ、毎日のように、飼いゆっくりが捨てられているのを見ると、幸せにはなれないと、2匹は考えている。 臭く、苦い雑草が2匹の主食だ。 幼き日より一緒に暮らしている2匹は、恋仲に落ちていた。 すぐにでも、すっきりをしたかった。 しかし、少ない理性で、それを我慢した。 今すっきりをすれば、自分たちだけではなく、子供たちも生きていけない。 2匹は安住の地を求め、人間を避け続ける。 人間を避け続けた結果、2匹は、都会から、郊外へと生活の場所を移していった。 そして、ある日、2匹は ぱちゅりーにであった。 珍しい、老齢のぱちゅりーであった。 ぱちゅりーはもまた、2匹と同じように人間を避けて生きている ゆっくりであった。 「むきゅ。まりさ、れいむ、よくきくのよ。 にんげんさんはね、どうぶつを ころさないと ゆっくり できないの。 でもね、いちぶの にんげんさんは、どうぶつを ころすことを やめているのよ。 べじたりあんさん という らしいわ。 ぱちゅは、その べじたりあんさんが すむ むれを めざして ここまできたの。 あの おやまの ちょうじょうふきんが、どうぶつを ころさない にんげんさんが すむ ばしょなの。 でも、もう ぱちゅは としで だめね。やまを のぼれないわ。あなたたちだけで いきなさい。」 ぱちゅりーは、2匹に話し、姿をけした。 自分の寿命をなんとなくだが、認識していたぱちゅりーは、自分が死ぬ所を見られたくなかったのだ。 そして、誰にも見取られることなく、死んだ。 ゆっくりにしては珍しく、天寿をまっとうしきったのだ。 長く生きたことが幸せかどうかは、分からないが。 2匹は、初めて明確な目的地をもって、旅をした。 人間を見かけることは減っていったが、その道中は決して楽なものではない。 ゆっくりが長距離を移動することは、難しい。山に入れば、坂道が多くなる。 跳ねて移動すれば、多少は速くなるが、怪我の危険がつきまとう。 2匹は、ゆっくり時間をかけ、旅をした。 ゆっくりせずに、早起きをし、朝露で水分を補給し、道中に生えている草で飢えをしのいだ。 夜は捕食種に捕まらないように、ゆっくりせずに、慎重に眠った。 運良く虫を捕まえたときは、2匹で大喜びをした。 苦楽をともにしている2匹の仲は、より深まった。 すぐにでも、すっきりをしたかった。 しかし、少ない理性で、それを我慢した。 目的地につき、人間の脅威から逃れ、穏やかな日を過ごせるようになったら、結婚しよう。 2匹はそう誓い合っていた。 そして、ついに2匹は、山中に、人間の集落を見つけた。 「まりさ、ここが ぱちゅりーが いっていた べじたりあんさんの すむ ところかしら?」 「ゆぅ…わからないのぜ。でも、たしかめるしか ないのぜ。ゆっくり きを つけていくのぜ。」 2匹は、人間の集落に入る。 そして、一人で歩いている人間に、恐怖し続けた人間に、声をかけた。 「ゆっくりしていってね!に、にんげんさん!にんげんさんは べじたりあんさん?」 『ん?そうだよ。肉や魚は食べないよ。』 人間の答えから、安堵する2匹。殺されることはないと信じたからだ。 「おねがいだよ!にんげんさん!まりさたちを、この ばしょで くらさせて ほしいよ!」 「べじたりあんさんは、どうぶつを ころさないって きいたよ! れいむたちも、ここなら、ころされる しんぱいを しなくても いいんでしょ? ゆっくり できるんだよね?」 2匹は土下座をして頼みこむ。 この体勢では、有事のさい、逃げることができないが、2匹は、土下座をした。 まさに命がけである。(もっとも、どんな体勢でも、人間から逃れることは不可能に近いが) 『ん~~、いいよ。ついてきなさい。』 人間は平坦な声で言う。 「ゆっくりりかいしたよ!」x2 喜ぶ2匹。これで、もう、人間に怯えなくてもいい。 ゆっくりできる。結婚ができる。2匹の顔は自然とニヤけた。 人間は、2匹を小屋の前までつれてきた。 『ほら、ここが君たちの家だよ。』 2匹は驚いた。 ここでは住処まで与えてくれるのか。それも、こんな立派な家を。 「ありがとう、にんげんさん!っゆ?おそらとんでるー?」 人間はまりさを持ち上げる。 「にんげんさん、まりさを どうするの!? れいむたちは、ここで くらして いいんでしょ?っゆ?おそらとんでるー?」 抗議するれいむを、別の人間が持ち上げる。小屋の前で掃除をしていた人間だ。 『この ゆっくりたち、どうしたの?』 れいむを持ち上げた人間が言う。 『ああ、なんでもこの集落で暮らしたいそうだよ。 ちょうど、れいむ種とまりさ種が昨日、ダメになったところだろ? 都合がいいからもってきた。』 『ふーん』 2匹は、人間に抱えられ、小屋にはいった。 「なにこれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!???」 小屋の中を見た2匹は叫んだ。 小屋の中は、地獄だった。 中央に、長い廊下があり、その両脇に、箱が置いてある。 中には、泣き叫ぶ赤ゆっくりがおり、 その上には、赤ゆっくりたちの母親であろう、れいむ・まりさ・ぱちゅりーがいる。 彼女達は、箱よりも高い位置にある、テーブルの上におり、レイパーありすに犯されている。 犯されながらも、どのゆっくりも植物妊娠しており、つぎつぎと、子供が生まれている。 生まれた落ちた子供は、両親よりも低い場所にある箱の中に落ち、泣いている。 この光景は、ベルトコンベアーがないだけで、加工所のゆっくり生産工程そのものだ。 『何って、ゆっくりの畑だよ。』 「ど、どお゛じで みんな れいぱーから にげない のぜぇぇぇぇええ!!」 『ああ、足焼きをしてあるからね。逃げたくても、逃げれないの。 ついで、口も焼いて塞いであるから、しゃべれないんだよ。』 まりさを持っている人間が、言う。 ちなみに、ゆっくりたちの前には、転落防止のストッパーがついており、 レイプの勢いで、前に飛び出すことがないようになっている。 その高さはちょうど口ぐらいの高さだ。 「くちさんが なくなったら、しんじゃうのぜぇぇえぇぇえええ!!」 『大丈夫。ほら、どのゆっくりにも、チューブがついているだろ? あのチューブの中身は、オレンジジュースだから、死ぬことはないよ。』 レイパーにも、犯されているゆっくりにも、チューブはついている。 オレンジジュースと、非ゆっくり症を抑える薬の混合液による点滴だ。 これにより、レイパーはいつまででもレイプをし、 まりさ・れいむ・ぱちゅりーは望まない妊娠と出産を早いサイクルで行う。 「おちびちゃんが ないてるよ!ゆっくりできないよ!!」 母性(笑)が強い れいむが叫ぶ。 『だいじょうぶだよ。これから回収するところだから。』 「か、かいしゅう?」 『そ。食用なんだから、当然でしょ?』 人間はそっけなく言う。 「………ど、どぼじでぇぇぇぇぇぇええええええ!!! ここの にんげんさんは べじたりあんさん なんでしょぉぉぉぉおおおお!!?? どうぶつを ころさないんでしょぉぉぉぉおおおおおおおお!!??」 ベジタリアンだから、ゆっくりを殺すことも、食べることもしない。 そう信じていた2匹は、叫ぶ。 『ベジタリアンだって動物を殺すことはあるよ。 まぁ、ジャイナ教の方はそうかもしれないけど、僕達は違うから。 でもさ、そもそも、ゆっくりなんて、動物じゃないだろ?』 「どぼじでぇぇぇぇぇええ!!!どぼじで、ぞんなごどいうのぉぉぉぉおおおお!!! れいむたち だっで いぎでるんだよぉぉぉぉおおおお!!!」 『生きているね。でもさ、君たちの体って、どう見ても植物じゃないか。 小麦粉の皮膚に、寒天の目、砂糖細工の髪に歯。中身は、餡子やクリームでしょ? 植物由来のものばかりじゃないか。 クリームやカスタードは動物由来だけど、僕たちはラクト・オボ・ベジタリアンだから問題なし。 なにより、ほら、茎を生やして、子孫である実をつくっているじゃないか。どう見ても植物だ。うん。』 話し終えた人間は、小屋の中にある、ホットプレートと、ハンダゴテの電源を入れる。 「や、やべでぇぇぇぇぇぇええええ!!ごべんなざい、ごべんな…むぶぶぶ!!!」 れいむの口が焼かれる。 「れ、れいむぅぅううううう!!に、にげでぇぇぇええ!!! !?!?あ、あじゅいぃいぃいいいいい!! ばりざの あんよさんを やぐなぁぁぁぁぁああ!!だ、だずげでぇぇぇぇぇええ!!」 まりさは、足焼きをされる。 「ぶぶぶぶぶうぶぶぶっっっぶぶぶぶうぶっっっうううう!!!!!!」 先に口を焼かれたれいむは、足焼きのさい、悲鳴をあげれない。 「ばりざのあんよざん、ゆっくり なおってね、なおっでね? や、やべるのぜぇぇぇぇえええ!!ぞれ、ぢかづげるなぁぁぁぁぁあ!!!ぶっがぶむむぶぶぶむむ!!! まりさの口やきが無事終わった。 2匹は、テーブルに置かれ、チューブをさされる。 チューブから、注入されるオレンジジュースで、なんとか息を吹き返す2匹。 2匹は、中央の廊下を挟んで、向かい合わせにおかれた。 互いの状況が、嫌でもよくわかる。 これは嫌がらせではなく、単なるスペースの問題である。 「んほぉぉおおおおお!!!まだ にんしん してない まりさ ねぇぇぇえええ!!とかいはな あいを あげるわぁぁぁぁあ!!」 「んほぉぉぉおおおお!!!れいむの おしり、とかいはよぉぉぉおおおおお!!とはいはな あいを あげるわぁぁぁぁぁ!!」 そして、人間は、2匹の後ろに、レイパーありすを置いた。 このレイパー、昨日からスッキリをしていないため、溜まっている。 2匹は、互いに犯される姿を見ながら、バージンを奪われ、初妊娠をした。 2匹は泣いた。 口が焼かれている為、叫ぶことは出来なかいが、涙を流した。 「まぁ、なくぐらいよかったのぉぉぉおお!!?? いいわぁぁぁあ、もっと、もぉぉおおっと とかいはな あいをあげるわぁぁぁぁああ!!」×2 2匹の涙を歓喜の涙と勘違いしたレイパーありすは、スッキリを再開する。 始めて生まれた子供は、下の箱におち、人間に回収された。 2匹は泣いた。 初めての子供に、スーリスーリも、ペーロペーロもできないからだ。 「まぁ、なくぐらいよかったのぉぉぉおお!!?? いいわぁぁぁあ、もっと、もぉぉおおっと とかいはな あいをあげるわぁぁぁぁああ!!」×2 2匹の涙を歓喜の涙と勘違いしたレイパーありすは、スッキリを再開する。 何度も何度も犯され、望まぬ妊娠・出産をした。 2匹は泣いた。 レイプの苦しみに泣いた。 我が子を失うことに泣いた。 そして、なにより、 幼き日より、一緒に苦楽をともにし、将来を誓い合った相手に、 最も見られたくない姿を晒していることに。 いっそ狂いたかった。 しかし、チューブより注がれる薬がそれを許さない。 いっそ死にたかった。 しかし、チューブより注がれるオレンジジュースがそれを許さない。 2匹がこの地獄から開放される時は、妊娠ができなくなったときだけだ。 しかし、開放されたところで、殺され、集落で鶏卵のために飼育している鶏の餌になるだけだ。 2匹の未来は決まっている。 こんなことならば、欲望の赴くままに結婚をし、子供をつくり、ゆっくりしてから人間に殺されればよかった。 2匹は犯されながら、そう考え、後悔の涙を流す。 その涙が、レイパーありすの喜びとなるとも知らずに。 2匹に旅は終わった。 動物を殺さないと ゆっくりできない人間が住む街はゆっくりできなかった。 動物を食べない、ベジタリアンの住むこの集落でも、ゆっくりは食べられる。 ゆっくりは動物ではないから。 2匹はこの地で、食べられるためだけの子供を産み続ける。死ぬときまで。 安住の地を求め、ゆっくりすることを我慢してきた2匹は、安住の地を見つけられなかった。 2匹が辿りついた場所は、地獄だった。 いや、そもそもこの世に、ゆっくりにとって安住の地などないのかもしれない…… 今日もこの世のあちらこちらで、ゆっくりは涙を流す…… あとがき 集落ですが、 自給自足を目指す、菜食主義の怪しい宗教団体だと思ってください。 ゆっくりにとって、この世は何処も地獄ですね。 今日もまた、ゆ虐のSSやイラストがあがってきますから。 過去作品 anko3893 穏やかな日常、或いは嵐の前の静けさ anko3901 穏やかな日常、少し増えた賑やかさ 前編 anko3902 穏やかな日常、少し増えた賑やかさ 後編 anko3903 孤独なぱちゅーが共に過ごすもの anko3904 名物 anko3907 こなさん anko3913 006受け入れた anko3917 ゆっくりによる経済 anko3928 音楽隊 anko3939 赤いリボンのサンタさん anko3957 お空のゆっくりプレイス
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3688.html
『未熟ゆ遊び』 6KB 虐待 小ネタ 共食い 赤ゆ 小ネタ 「ゆぴ!ゆぴぴ!」 「きゃわぴい!りぇいみゅ!あみゃみゃちょだにぇ!」 「むきゅきゃきゅぴーーー!!」 「ちょかいばあああああ!!」 「わぎゃぶよーーー♪わぎゃぶよーーー♪らじゃまあああああああああああ!!!」 「ゆっ!いやりゃしいおみぇみぇでまりちゃをみにゃいでにぇ♪」 「ゆっくぴー!ゆくっぴー!」 「ゆっくちっちぇー!」 「てぃ~~んぴょ!てぃんぴょ♪てぃんぴょ♪」 ダンボール箱の中。 プチトマトくらいの大きさの丸い物体が動いている。 赤ゆだ。 それも未熟ゆと呼ばれる、体や知能が未発達の状態で産まれた赤ゆたちだ。 数は20匹ほど。 1匹普通の赤まりさが混ざっているが、まあいいだろう。 どれも箱の中で、意味があるのか無いのかわからない声をあげている。 その中の5匹を手に乗せる。 「んぴょ!?」 「ゆぴぷ?ゆく?」 「ゆちちーーちぇ♪」 「ゆくち?」 「おちょらちょんでーーちゃーーい♪」 手の中で未熟ゆたちがはしゃいでいる。 それらを握り潰す。 「「「「「ぴゅげ!!!」」」」」 プチュプチュという感触の後、 手から生暖かい、餡子やカスタードが混ざり合ったものがどろりと垂れた。 次に汚れていないほうの手で、ダンボールから赤まりさをつまみ上げた。 「ゆっ!きちゃないちぇでまりちゃにしゃわら、おしょらをとんでりゅみちゃ~~い♪」 そいつに先ほど潰した未熟ゆたちの餡子を塗りつける。 「ゆぴゃあああああああ!!!くちゃいいいいいいいいいいい!!! ゆっくちできにゃあああああああああああああい!!!」 暴れだす赤まりさ。 死臭がたっぷりついた、同族の死体を塗りつけられているのだから、当然の反応と言えるだろう。 しかし無意味だ。 そうして、未熟ゆたちの死がいを赤まりさの全身にまんべん塗りつけると、ダンボールの中に戻した。 「ゆびゃああああああああああ!!ぐちゃいいいいいいいい!!! だれきゃこりぇとっちぇええええええええ!!」 赤まりさが箱の中で叫び転げ回る。 体に塗りつけられた未熟ゆたちの死がいから出る死臭がよほど不快なのだろう。 「んぴょんぴょびょーー♪」 「ゆぴぃ~~?」 「ゆぴっ!」 「ゆぴぴちいーーちーー!!」 「わぎゃてねーー♪」 すると未熟ゆたちが赤まりさに近寄ってきた。 赤まりさもそのことに気付く。 「ゆう?にゃに?とっちぇくりぇりゅの?」 どうやら赤まりさは未熟ゆたちが自身の体に付いた死がいを取ってくれようとしていると思ったようだ。 「ゆぴゃぴぴゃぴゅ・・・」 その内の1匹がまりさのすぐそばまで近づくと・・・ 「ぴぎゃ♪」 頬にガブリと噛み付いた。 「ゆっ?」 何が起きたか分からない赤まりさ。 その間に噛み付いた未熟ゆは赤まりさの頬の皮を餡子ごと噛み千切る。 そして・・・ 「ちゃーむ♪ちゃーむ♪しぇわあち~~~♪」 食べた。 「ゆぎゃああああああああああああああああああああああ!!!」 悲鳴を上げる赤まりさ。 そこへ他の未熟ゆたちが群がる。 「あみゃみゃ♪」 「てぃんぴょフェニックス♪」 「ゆぴぴ~~♪」 「むちゃーちゃー!!」 「うみゃーーみゃーー♪」 「ゆぴぷぴーー」 生きたまま食われ始める赤まりさ。 どうやら未熟ゆたちにとって、死臭はただの甘い匂いにしか感じないらしく、 赤まりさはエサにしか見えないようだ。 「やべぢぇえええ『じぇ~じぇ~じぇ~♪』ええええ!!びゃりぢゃは『むぎゅぎゅ~~♪』 ごびゃんじゃんじゃ『ぴぎー!!』いぢゃ!!いぢゃい!!いぢゃいいいいいいいい!! 『ちんかしゅにゃめにゃめ~~♪』ゆびゃ!!『ぢょぎゃいは~~~♪』ゆびゅっ!! ゆびっ!『らじゃまあああああああああああ♪』びゅびぇ!『ゆちゅみぃぴぴゃ♪』ぎゅびぃ! あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」 まりさは生きたまま体のあちこちをゆっくりと喰われていく。 「ぃ・・・ぁ・・あ・・」 およそ3分、赤まりさはその短い生涯の幕を閉じた。 だが、未熟ゆたちの宴はまだ終わらなかった。 「あみゃみゃーみゃ♪」 「むきゅぴー♪」 「わきゃっきゃーー♪」 赤まりさだけでは満足できなかった未熟ゆたちは、他のエサにも食らいついた。 「ぴぎいいいいいい!!ぴゅぎゃああああああ!!」 そう自分以外の未熟ゆたちだ。 箱のあちこちで共食いが始まる。 「あ゛びゃあ゛びゃあああああ!!」 「うびゃびゃあああああ!!」 「ときぃにゃきゃーーぴゅ♪」 「じぇじょじぇじぇじぇーー!!」 「ゆぎゅぢびぇ・・・」 「ゆ~ぷ、ぷっぴぃぴゃあ♪」 お互いに相手の体を食い合うものたち。 頭を食われながら、他の未熟ゆを食うもの。 体についた餡子を舐め取るのに夢中になり、自分の体を食べ始めるもの。 ダンボールの中は地獄と化した。 数分後、ダンボールの中には赤れいむ1匹しかいなかった。 「あーみゃ♪みゃーみゃ♪」 その赤れいむは顔の右上がごっそり食いちぎられていたが元気そうだった。 今も食いちぎられた際に落ちた、自分のおめめをおいしそうに食べている。 「しぇわあち~~~♪」 赤れいむを、顔を掴んでつまみ上げる。 「おちょりゃ~~~ちょでみちゃ~~~♪」 うれしそうな声を出す赤れいむ。 顔を掴まれているというのに楽しげに尻を左右に振っている。 その拍子に、引きちぎられた部分から餡子がこぼれ落ちる。 赤れいむの顔を潰す。 「ぴゅぺ!!」 短い悲鳴上げる赤れいむ。 潰した直後、体をぴくぴくと激しくけいれんさせていたが、しばらく経つと動かなくなった。 ダンボールと中のゴミを片づけると、近くの戸棚を開けた。 戸棚の中には、数匹の成体ゆっくりがいた。 どれも黒こげになるまであんよを焼かれ、まぶたを切り取られ、髪をすべて抜かれ、 口を焼き塞がれ、オレンジジュースの点滴がされている。 そのため、動くこともしゃべることも目を閉じることもできず、涙を流すことしかできない。 これらは全て、飼いゆの買い取り販売をしているゆっくりショップで買ってきた中古品たちだ。 良い具合に増長した、清潔で健康状態も良い個体を、手軽な値段で買えるためよく利用している。 おかげでついたくさん買ってしまうのが困ったところだ。 買ったきた当初はどれも元気が有り余っているが、こうしておとなしくしてもらっている。 同じく棚の中に置いていた注射器を手に取る。 中にはゆっくりの精子餡が入っている。 前は未熟ゆを意図的に作る薬品も混ぜていたが、今回は普通のものだ。 それをゆっくりたちに良く見えるように見せる。 途端にゆっくりたちは震えだし、涙を流し始めた。 さて、次はどんな遊びをしようか。 だけど、まずは・・・ 新しいおもちゃを作ってもらおう。 完 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 八手あき 以前書いたもの anko1354 捨てゆを拾ってみた anko1358 焼き芋を買ってみた anko1366 ゆ虐戦隊!!ヒャハレンジャー!!! anko1377 みんなのうた 大きなドスまりさ anko1386 ごめんなさい anko1398 カスタードキムチ鍋 anko1405 ぜんこーしてみた anko1417 みんなのうた むらむら anko1440 やまめに出会った。 anko1455 虐隊見参!! anko1499 壊れるまで anko1591 けーねとちょっとSなお姉さん anko1655 まりさをゆっくりさせてあげた anko2286 赤ゆを虐殺してみた anko2358 帰ってみたらなずーりんが anko2564 れいむをゆっくりさせてあげた anko2651 赤バッジ青バッジ anko2799 畑さんでゆっくりしようね anko2800 我が家のゆっくりたちをいじめてみた anko3353 たーみれいぱー
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/4003.html
『利用法』 12KB 虐待 観察 考証 赤ゆ 子ゆ 加工場 現代 お久しぶりです。独自設定満載です。 れいむは、泣いていた。 怖くて、痛くて、悲しくて、切なくて。 ただひたすら、泣いていた。 『利用法』 れいむは、何も分からなかった。目の前には、何かよく分からない丸いものが見えるだけ。 身動きは全く取れない。あんよにはなにかがしっかりと食い込んでいて、動こうとするとすぐに痛みが襲いかかる。 そして、れいむはまったく動けないことを思い出し、れいむはたくさんの涙を流す。 言葉を発することもできない。口は開けたまま固まってしまい、何もしゃべれない。 むぐーむぐー、と声とも音ともつかないものを出すことはできるが、ただ疲れるだけなのでれいむはしゃべろうとしなかった。 そんな自分が悲しくて、れいむはたくさんの涙を流す。 れいむの頭の後ろには何かが刺さっていて、ときどき冷たいものが体の中に流れ込んでくる。 ひやっとした感覚があるたび、れいむはたくさんの涙を流す。 もみあげ?もちろん、動かない。何かに挟まれてしまっているからだ。 時々、その何かが動いてもみあげを引っ張り、そのたびにれいむはたくさんの涙を流す。 れいむのほっぺたを、何かがちくちくと突っついてくる。れいむはびっくりして、いつもたくさんの涙を流す。 れいむは生まれたばかりのことをよく考える。でも、れいむが覚えているのはおおきなふたつのりぼんだけ。 それはおかあさんなのか、おとうさんなのか。親の声も聞いたことのないれいむは、両親を想ってたくさんの涙を流す。 れいむはいつもひとりだ。いつか他のゆっくりを見てみたい。いっしょにお話しをしてみたい。れいむのちいさな夢だ。 どうすればそれが叶うのか分からず、れいむはたくさんの涙を流す。 れいむはまた、生まれた頃を思い出す。おおきなふたつのりぼん。たしかその下にあったのは・・・ 両親の顔を思い出そうとすると、なぜか体がひんやりとする。そしてれいむはたくさんの涙を流す。 れいむは今どこにいるのか分からない。自分がどこにいるのか、どうしてこうなったのか、誰がこんな事をしたのか、 何も分からなくて、れいむはたくさんの涙を流す。 れいむは時間も分からない。辺りはいつも薄暗い。目の前には大きな銀色の丸いものが見えるだけ。 おひさまも、おほしさまも、おつきさまも、れいむは一度も見たことがない。今が朝なのか、昼なのか、夜なのか、何もわからなくて、れいむはたくさんの涙を流す。 たくさんの涙を流すれいむのおめめは、いつも熱くてひりひりする。おめめなら自分の舌でぺーろぺーろできるはず。 でも、舌を動かすことができなくて、それが悲しくてれいむはたくさんの涙を流す。 そのうちれいむはいーらいーらしてきて、おめめの周りが痛くて、かゆくて、それでれいむはたくさんの涙を流す。 ・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・ いつの間にか、れいむのおめめから涙は流れなくなっていた。 たくさんの涙を流し続けたれいむのおめめは、もう何も写さなくなっていた。 真っ暗闇の中、れいむは自分が死ぬんだと分かった。 そうして、れいむは最後に、枯れたはずの涙を1滴垂らすと、静かに逝った。 れいむが生まれてから、ちょうど30日目のことだった。 「あ、今日はよろしくお願いします。」 『見学の方ですね。ようこそお越しくださいました。どうぞこちらへ』 白衣の男が、手慣れた様子で丁寧に促す。 その先は、20畳ほどの部屋。中には大きな機械がいくつか並んでいた。 「うわ~、すごい。ここであの、”なみだのシロップ”が作られているんですか?」 『えぇ、そうですよ。意外と狭いでしょう。』 ここは、加工所。たくさんのゆっくり製品が生産されている大きな工場の一画だ。 最近発売された新製品、”なみだのシロップ”の生産が期間限定で見学できるということでやって来た。 この”なみだのシロップ”、絶妙の味わいが口コミで人気になり、最近は手に入れるのも難しくなっているという。 「この機械は、何をするものなんですか?」 『これは、シロップを摂る機械です。中をお見せします。』 そういうと白衣の男は機械の扉を開けた。 「うわぁ~。こうなってるんだ」 中には、顔を下向きに吊されたたくさんのれいむ達。大きさは赤ゆっくり~子ゆっくり程度のものが、いくつも連なっている。 どのれいむも目から涙を滝のように垂れ流しており、れいむの下にある銀色の漏斗がその涙を集めている。 「”なみだのシロップ”って、本当にゆっくりの涙でできているんですね!」 『そうなんです。本当に涙だけなんですよ。天然由来のシロップなんです。だからおいしいんですよ。 ご質問があれば、ご自由にどうぞ。』 「ゆっくりって、泣くとうるさいですけど、なぜこのゆっくりは静かなんですか?」 『あぁ、それは簡単ですよ。口をふさいであるんです。下向きに固定しているので見えにくいですが、全て口がありません。』 かがんで下から覗いてみると、たしかに口がない。そのれいむは私と目が合うと、ぶるっと震えてさらに多くの涙を流した。 「あぁ、びっくりさせちゃったみたいです。大丈夫ですか?」 『大丈夫ですよ。生産量が増えて助かります。』 白衣の男はにこやかに笑った。 「れいむばかりみたいですけど、それはなぜですか?」 『固定しやすいんですよ。頭ともみあげと足でがっちり固定しています。』 「あぁ、なるほど。そういえば、若いゆっくりばかりなんですね。」 『えぇ。これ以上大きくなると固定が難しいんです。今は生後30日までのゆっくりからしかシロップが摂れません。今後の研究課題ですね。』 「30日を過ぎるとどうなるんですか?」 『不要になったゆっくりは、別の部署のゆっくりの飼料になります。』 「飼料・・・あ、餌か。なるほど。そういえば、このゆっくりは何を食べているんですか?口が無いと食べられないですけど。」 『後頭部から、水を注入しています。』 「え、それだけ?」 『はい。それだけです。よく勘違いされるんですが、ゆっくりは水だけで生きることができます。本来、それ以外の食料は不要なんですよ。』 「え、でも、前にゆっくりをたくさん作っているところでは、オレンジジュースをあげていると聞きましたよ?」 『ゆっくりにとって、オレンジジュースは最も効率の良い栄養素となります。濃縮すればなお良いです。味は関係ありません。 繁殖用飼料としてオレンジジュースを使うのは、濃度の調整が容易なのと、効率よく生産ができるからです。 ですがシロップの場合、通常生きていられる分だけあれば十分なので、水を与えています。』 「そうなんですか・・・でも、ここと関係ない話なんですけど、よく野良ゆっくりが餓死してますが、あれは何故ですか?」 『思い込みです、と言いたい所なんですが、おそらく水を怖がって、食料として摂取しようとしないからでしょう。 余談になりますが、ゆっくりが水に溶けやすい皮を持っている理由も、水だけで生きられるからではないかという説もあります。 湿気を吸収することで、皮膚呼吸ならぬ皮膚吸収を行っているんです。湿った土を好んで巣に選ぶのも、冬ごもりなどで巣にこもりながら わずかでも皮膚吸収が行えるからという見方もあります。長雨の後など、水たまりのすぐそばで餓死しているのを見たりすると、皮肉なものだと思いますね。』 まさかゆっくりが水だけで生きられたとは。どうりで数が減らないわけだ。今度、ごはんさんよこせとか言われたら水ぶっかけてやろう。 「ここで集まったシロップは、なにか加工するんですか?」 『特に加工はしていませんが、皮などの不純物を取り除き、濃度を整えた上で袋詰めをし、出荷します。 不純物の取り除きや濃度調整も、この機械で行い、その後袋詰めを行う部屋に送られます。』 「なるほど。ところで、気になってたんですけど・・・このゆっくり、泣き止んだりしないんですか?」 そう、先ほどから機械の中を見せてもらっているが、中のゆっくりから出る涙が止まる様子はない。 声が出ないのは分かったが、普通のゆっくりならばすぐに泣き疲れて寝たりするだろう。企業秘密と言われるかもしれないが、質問しない手はない。 『実は、このゆっくりは全て、泣きゆっくりなんです』 「え!?泣きゆっくり?」 『はい。ご存知ないかもしれませんね。加工所の研究の過程で生まれたゆっくりで、一時期販売もしたんですが、いろいろあってあまり出回らなかったタイプのゆっくりです。』 「あ、聞いたことがあります。すっごくうるさくて、しかもうざいとか。」 『そうです。その泣きゆっくりです。泣きゆっくりは何かの刺激があればすぐに大泣きしますので、涙の量が減ったことを感知するとゆっくりに刺激を与えます。 そうすることで、24時間ずっと涙を流させ、生産数を安定させることに成功しました。おかげさまで製品の方も好評ですので、今後、機械を増やして生産数の増量を考えています。』 「24時間・・・ですか?」 『はい。24時間です。身動きを取らせず大声を出させないので体力消耗も少なく、また水も適宜与えていますので、眠る必要もありません。 サイズの都合上、こちらは30日で破棄していますが、実験段階ではちゃんと寿命まで育ちますよ。』 男は機械の蓋を閉めながら何事もなさげにそう答えた。 「ただ泣くだけの一生か・・・」 ちょっとゾっとした。 「そういえば、泣きゆっくりの量産もできてるんですか?」 『えぇ、これから生産室にご案内します。その前に、こちらを身につけてください。』 そう言うと、白衣の男はマイク付のイヤホンを差し出してきた。 『ちょっとうるさいので・・・あちらの扉です。どうぞ。』 その扉は、3重扉になっていた。 しっかりとイヤホンを付け、中に入るとまるで工事現場のようだ。 イヤホンを付けていてこの騒音だと、外したらいったいどうなるのだろう・ 『室内の騒音はゆっくりの泣き声です。130dB近くになり、人によっては鼓膜に悪影響がありますので、イヤホンは絶対に外さないようにしてください。』 心を読まれたような恐ろしい説明をされた。 『この部屋は円形になっていて、周囲に親のゆっくりが居ます』 そう言われ辺りを見渡すと、たしかに部屋は円形で、壁側には2匹のれいむが1セットになってずらっと並んでいる。しかしこの親れいむ・・・・目が・・・ 『親のゆっくり達もすべて泣きゆっくりです。両目を取り外しているため、泣くことはありません。生産方法はすーりすーりタイプで、植物型です。』 なるほど、それで2匹1セットになってるんだ。 「すみません、目がないと泣かないんですか?」 『厳密には、涙を流すことはあるようです。ですが、通常のゆっくりのそれと同程度になります。理由は不明です。』 なるほど。 『ただ泣きゆっくりだけを交配しても泣きゆっくりが生まれるとは限りませんが、当加工所ではある方法によって、泣きゆっくりのみを生産することに成功しました。 その方法の公表は控えさせていただきます。ご了承ください。』 さすがにそこは企業秘密か。 『生まれた泣きゆっくりは、こうしてベルトコンベアで中央に運ばれます。こちらにどうぞ』 と、中央に来るよう促す男。 そこでは、赤れいむの両もみあげをつかみ、目の下までを何かの液体に浸す機械が置かれていた。 『この薬液は、小麦粉と砂糖を溶いたものです。泣きゆっくりは生まれてすぐに泣き出し、しばらくは大口を開けて泣きっぱなしなので、その間にこうして 口と下半身すべてを密封します。こうすることで、声と排泄を抑えることができます。声はもちろん、排泄を抑えることでより効率よくシロップの生産が行えます。』 なるほど。”なみだのシロップ”は実はしーしーという噂もあったが、それはなかったようでホッとした。 『また、ある一定の割合の泣きゆっくりは別室に送られ、両目を取り外して種ゆっくりとして育てられます。』 見ると途中でベルトコンベアが分かれ、壁の向こうに続いていた。 『泣きゆっくりは薬液に付けられたあと1時間ほど寝かされ、密封ができたらさきほどの部屋に送られ、機械に入れられます。それでは、あちらから一旦外に出ましょうか。ご質問があればどうぞ。』 そう言って全体的な説明がなされた後、部屋を出て質問コーナーとなった。ようやくイヤホンが外せる。あぁうるさかった・・・。 「あの、さきほどの機械に入れるには数が多すぎるように思いますが、全てあの機械に入るんですか?」 『全てがシロップの生産に回るわけではありません。一部は別の業者さんに販売し、飲料等の原料として使用されています。』 なるほど。ジュースに入っていることもあるのか。 「泣きゆっくりは、れいむしかいないんですか?」 『いえ、どんなゆっくりでも泣きゆっくりを作ることができます。ただ販売実績があるのがれいむだけということでそのイメージは強いかもしれませんね。 こちらでは単に固定がしやすいのでれいむを使っています。 「えっと、これは聞いて良いのか分からないんですけど・・・」 『はい。』 さきほどから気になっていたことだ。聞いてみよう。 「あの、泣きゆっくりと普通のゆっくりは何が違うんですか?ただの泣き虫ゆっくりというわけでもないみたいなんですけど?」 『そうですね。実はまだ研究段階の部分もありますので、確実にお答えできるわけではないのですが・・・極端に感受性の強くなったゆっくり、という説が今は優勢です。 ゆっくりは元来、ほとんど表情を持ちません。にやけているように見えるのはそういう顔だからです。身近に見かけられるゆっくりを思い出していただきたいのですが、 痛みを感じたり、悲しみを感じた時、ゆっくりはすぐに泣き出します。やるせなさや、憤りを感じると、ダダをこねるように泣き出します。 強い怒りを覚えると、涙を流しながら体当たり等の行動に出ることもあります。また、うれしいときには嬉し泣きをし、また感動すると感極まって泣き出します。 ゆっくりが感情を言葉と行動以外で伝える手段は泣くことしかありません。泣きゆっくりの場合、極端にその感受性が高いため、何をしても泣き出してしまうのです。 何かが触れるというような物理的なことだけでなく、例えば言葉を発しようとしたり何かを思い出したりして考える、という行動をしても泣き出してしまいます。 これが、泣きゆっくりとよばれているゆっくりではないかと考えています。』 言われてみれば、ゆっくりっていつも泣いてるな。それが極端になったのが泣きゆっくりということか。しかし、それにこんな利用法があったなんて・・・加工所の発想に私は背筋が凍った。 白衣の男に礼を言い、おみやげとして”なみだのシロップ”をもらって私は帰途についた。 過去作 anko3848 リアクション anko3758 おいわい anko3805 消える声 anko3811 ゆっくりキャンプするよ anko3814 あるドスの受難 anko3823 ゆっくりとしたむれ anko3839 おいしいご飯 anko3841 秋の風物詩 お久しぶりです。作中でキリライターあき様の泣きゆっくりを使用させていただきました。
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3851.html
『柿の木』 6KB いじめ 日常模様 群れ 自然界 季節ネタです 【柿の木】 暑い夏もようやく終わりを告げ、肌寒い風が吹き始めた頃 我が家の裏山の木々も徐々に色付き始める。 そんな裏山と我が家の間には、なだらかな山裾があり一本の柿の木が植えられていた。 夏の終わり頃から葉が落ち始め、オレンジ色の実が目にも鮮やかに映えている 俺にとっての原風景にも当たる光景だが、ここ数年それをぶち壊すような存在が現れた 言わずと知れた「ゆっくり」だ。 毎年毎年木の下に集まっては、 「ゆっくりしないであまあまさっさとちょうだいね!!」 「まりさ!! れいむのためにさっさとあまあまとってきてね!! ぐずはきらいだよ!!」 「まりちゃにぷくーしゃれたくなかっちゃら、しゃっしゃとあまあまちょうだいね!!」 など、一日中喚き散らしているのだ。 平日なら仕事に行っているので実害も無いが 休日の朝っぱらから甲高い声で起こされるのは不愉快以外の何者でもない。 今日こそは奴らを黙らせる為に、かねてよりの計画を実行した などと言うと聞こえは良いが、単にゆっくりに柿の実を採ってやるだけである。 家の裏手に置いてあるスライド式の梯子を持って柿の木に近づくと 「ゆゆっ?! にんげんがなんのようかだぜ!!」 「これはれいむのあまあまだよ!! じじいはあっちにいってね!!」 力量も弁えずにケンカ腰のゆっくり達 「お前達じゃ何万年経っても取れないから、手伝ってやるよ」 そう言いながら梯子を伸ばし始めると 「ありすのどれいになりたいだなんて、なかなかとかいはなどれいだわ!!」 「いまごろやってくるなんて、どれいのくせにゆっくりしすぎなんだぜ!!」 「どれいはさっさとあまあまをけんっっじょうしてね!!」 奴隷コールが返ってきた。 ゆっくりの戯言を無視しつつ梯子を上り始める 俺が幼い頃から立っている木なので、最上部は地上から5メートル程にもなる 高所恐怖症ではないが、この高さになると僅かに恐怖感も出てくる。 一際太い枝に腰を落ち着けて、直ぐ傍の実をもぐ 「誰が一番初めにあまあまを貰うんだ~?」 声を掛けた途端下では大騒ぎになった 「れいむだよ!! れいむがいちばんだよ!!」 「なにいってるのぜ?! いちばんはまりさにきまっているのぜ!!」 「れいみゅだよ!! せかいのあまあまはみんなれいみゅのものだよ!!」 「とかいはなありすがいちばんにきまってるでしょぉぉぉ!!」 皆、我先にあまあまを食べようと醜い争いを繰り広げているので 「誰でも良いから受け取れよ」 言いながら柿から手を離した。 「れいむがいちばんだよ!!! ゆあ~『ドスッ』びゅっ!!」 地上高約4メートルの高さからの自由落下は、柿の実を弾丸の様に加速させゆっくりを貫いた。 同属の死に地上は大混乱と思いきや・・・。 「ゆっへっへっへ!! まりささまのあまあまをうばおうとするからこんなめにあうんだぜ!!」 「れいむのようないなかものには、あまあまはにあわないわ!!」 ライバルが減った事に喜んでいた・・・。 「このあまあまはまりささまがゆっくりたべてやるんだぜ!!」 言うが早いかれいむの返り餡の付いた柿をかじり始めた。 「む~しゃむ~し・・・ ゆっぎゃ~!!! これどくはいっちぇるぅぅぅ!!!」 「ま、まりさ!!! ゆっくりだよ、ゆっくりしてぇぇぇ!!!」 柿の実を一齧りした途端悶え苦しむまりさ、それはそうだろう野生に生ってる柿は殆どが渋柿だ しかも初秋の柿など人間用でも甘さなどカケラも無い。 実の硬さも中々の物で、とある人物に「果物は鈍器だ!」と言わしめるほどだ 饅頭ごときの身で対抗する術など無い 「あえて言おう、クズであると!!」 総帥ごっこをしている内に、流石に身の危険を察知したのか ゆっくり達がモタモタと逃げ出し始めた。 「まりさはゆっくりにげるんだぜ!! れいむはそこでおとりになってね!!」 「どぼしてぞんなこというのぉぉぉ!!!」 「ちぇんはきゅうようをおもいだしたんだね!! わかってねぇ!!」 さて、此処からは楽しい空爆のお時間の始まりです(ニヤリッ) まずは黒いお帽子が的を大きく見せるまりさからだ。 逃げ始めているとは言えゆっくりの移動は基本真直ぐだ、お帽子の先を目掛けて放ってやる。 「まりささまはこんなところでしんでいいゆっく『ドスッ』ぶべっ!!」 「れいむ!! はやくにげ『ドスッ』ぶぼっ!!」 「まりさぁぁぁ!! どぼじ『ドスッ』でびゅ!!」 次々と潰れていくまりさ(とおまけのれいむ)、さらに手近なまりさに実を放る 身の危険を察知したのか偶然か、目標のまりさが振り返る 「まりさはすーぱーほーむらんおうだよ!! ゆっくりうちかえすよ!!」 まりさはそう叫ぶとおさげで柿の実を打ち返してきた 「おお!?」 『ブチッ!』 「ゆっ!?」 おさげが千切れた。 「ゆあぁぁぁ!!! まりさのせかいをつかむこんじきのおさげがぁぁぁ!!!」 一瞬期待した俺がバカだった、まりさは千切れたおさげの痛みからか 汚い尻をもるんもるんと振って転がっている、見苦しいので直球で実を投げ付ける。 「ぶびょっ!」 「ほい命中! 次の目標はっと」 辺りを見渡すと目立つゆっくりが居た、ちぇんだ 目標の速度に合わせて実を投げる、実は放物線を描いてちぇんの後頭部に・・・当たらなかった。 「なに?」 ちぇんは実が当たる直前に横に飛んで爆撃を避けた、しかも前を向いたままだ ゆっくりにはあるまじき行動に、驚きながらにちぇんを良く見ると 耳を後ろに向けて音を収集している、なるほど他のゆっくりには出来ない芸当だ。 「小癪な!」 もう一度ちぇんに向けて実を放る、今度は時間をずらして二個だ (またきたんだね! ゆっくりよけるよ!)「ゆべっ!!」 「よしっ!」 思った通り先程と同じ軌道を取ったちぇんは、二個目の実に押し潰された。 思わぬ反撃に時間を取られてしまった、次の目標を選んでいる内におかしな点に気が付いた れいむ種とありす種が極端に少ないのだ、動くゆっくりを目で追ってみても殆どがまりさやちぇんだ 混乱したまま辺りを見回していると 「やい、くそどれい!!! さっさとれいむにあまあまをけんじょうしろぉぉぉ!!!」 「んほぉぉぉ!!! まりさのまむまむよくしまるわぁぁぁ!!!」 「やべてぇ!!! まりさのきよらかなばーじんさんがぁぁぁ!!!」 足元に居た・・・、灯台下暗しと言うのはまさにこの事だろう。 しかし、この混乱の中でもあまあまに固執するれいむや、レイパー化するありすは 野生に生きる物としてどうかと考えてしまう、だが今は好都合だ 「ほ~ら、れいむあまあまだぞ~」 「びゃっ!」 「ぎゅっ!」 「んほっ!」 「ぶべっ!」 無差別絨毯爆撃により、足元の喋る汚物は物言わぬ汚物へと成り果てた。 「大体片付いたな、これで暫く近寄って来ないだろう」 潰れたゆっくりを放置しておけば死臭で暫くは近づけない、これで明日はゆっくり朝寝坊が出来る 梯子を片付けながら久々の静かな朝を想像してニヤついてしまった。 ---翌日--- 「ゆっくりしないであまあまさっさとちょうだいね!!」 「まりさ!! れいむのためにさっさとあまあまとってきてね!! ぐずはきらいだよ!!」 「まりちゃにぷくーしゃれたくなかっちゃら、しゃっしゃとあまあまちょうだいね!!」 日が昇った途端ゆっくりの騒々しさに目が覚めた 「ゆっくりは死臭を嫌うんじゃ無かったのかぁ?」 布団に頭から潜り込んで昨日の苦労が無駄になった事を理解した。 後で知った事だが、明け方に雨が降って死臭を全て流してしまったらしい やれやれである・・・。 終わり ----- 後書き 最後まで読んで頂きありがとう御座います。 今回も小ネタ話ですが、楽しんで頂ければ幸いです。 過去の作品 anko0815 ゆっくりマン anko2172 思い込みの力 anko2948 僕らは皆生きている anko3009 雪の日の出来事 anko3594 ゆっくりの鳴き声 anko3767 一般ゆっくりとドスゆっくりの違い
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3765.html
『謝罪』 14KB 制裁 野良ゆ ゲス 結構ひどい間違えをみつけたので書き直して再投稿 テンプレ展開です。 ≪謝罪≫ 「やい!そこのくそにんげん!まりささまにそのあまあまをよこすんだぜ!!さっさとしないとこのさいっきょうのまりささまがおまえをせいっさいしてやるのぜ!!!」 「さっさとよこしてね!!れいむぐずはきらいだよ!!」 「しゃっしゃとするのじぇ、くしょにんげん!!」 缶ジュース片手に公園のベンチくつろいでいると、突然野良ゆっくりが絡んできた。 成体のまりとれいむ一匹ずつに赤まりさが一匹と、さほど珍しくもない家族構成だ。 「誰がてめぇらみたいな糞饅頭に恵んでやるかよ。」 俺は三匹にそう言い放ち、手にもっていた缶ジュースの中身を一気に飲み干した。まぁ、元々あまり入っていなかったわけなんだが。 「ゆがあああああああああ!!!!!なにやってるんだくぞにんげんんんんんんんん!!!!」 「どぼじでれいむのあまあまぜんぶのんじゃうのおおおおおおおおおおお?????!!!!!!」 「ゆびゃあああああああああああああん!!!まりしゃのあみゃあみゃぎゃああああああああああああ!!!!!」 俺がジュースを飲み干したことに対して怒りを露にする三匹。 「ゆぎぎぎぎぎぎぎ・・・ゆるさないのぜくそにんげんんんんんん・・・・。 こうなったらまりささまがじきじきにせいっさいしてやるのぜぇ。いまさらないてあやまってもおそいのぜ!! まりささまはちゃんとせいっさいするとちゅうこくしておいてやったのぜ!!そんなこともわすれるようなおろかなくそにんげんはいためつけてやるのがいちばんいいのぜ!!」 「ゆふふふふ、いまさらあやまってもおそいんだからねくそにんげん!!れいむのまりさはさいっきょうなんだからね!れいむのあまあまをかってにのんだことをこうかいしてね!!!! そしたらこんどこそあまあまをたくさんもってきてね!!!」 「やっちぇやるのじぇおちょうしゃん!!!!きょんなきゅしょにんげんになしゃけなんちぇいりゃにゃいのじぇ!!!」 俺を制裁すると言って怒鳴り込んでくる糞ども。そんな三匹に対して俺は頭をボリボリと掻きながらボーっとしていた。 そんな俺の態度が癪に障ったのか、三匹の怒りはますますヒートアップしていった。歯軋りをしながら、これでもかと言わんばかりに目を見開いて俺を睨みつけてくる。 「ゆがあああああああ!!!!ぼうおごっだのぜええええええええええ!!!!ぐぞにんげんははんごろしじゃものだりないのぜ!!!ころじでやるのぜえええええええええ!!!!!」 「くそ、昨日シャンプーと間違えてボディーソープで頭洗っちまったから髪の毛ガチガチだ。これどうっすっかなぁ・・・。」 「ぞんなだいどがどっていられるのもいまのうぢなのぜえええええええええええええええええええええええ!!!!!ばりざざまのずーぱーあだっぐをぐらえええええええええ!!」 そう怒鳴りながらまりさは「ぽよんっぽよんっ」と音を立て俺に対して体当たりを仕掛けてくる。無論、遅い。 後ろの二匹はそんなまりさをうっとりとした表情で見つめていた。おそらくやつらの脳内では俺を倒すまりさの姿が浮かんでいるのだろう。 だが、現実はそう甘くない。俺はまりさの体当たりのタイミングに合せ、まりさを軽く蹴り付けてやる。 『ゆごぁ!!』という呻き声と共に「パキッパキッ」っという音が聞こえてくる。恐らく歯が折れたのだろう。 俺に蹴られたまりさはゴロゴロと二匹の元まで転がっていき、大声で泣き始めた。 「ゆぎゃあああああああああああああああ!!!!いちゃいいいいいいいいいいいいい!!!いちゃいよおおおおおおおおおお!!!」 「ば・・・ばりざあああああああああ!!!なんでええええ???!!どぼじでええええええええ?!!! なんでさいっきょうのばりざがくそにんげんなんがにまげでるのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお??!!!!」 「ゆびゃああああああ!!おちょうしゃあああああああん!!!ゆっくちしちぇにぇ?!!きゃわいいまりしゃをみちぇゆっきゅちしちぇにぇ?!!」 まりさは俺に蹴られた痛みから揉み上げを振り回し、赤ゆっくりのように泣きわめいている。 れいむはそんなまりさを見て泣きわめき、赤まりさに至っては体をグネグネさせゆっくり特有の可愛さアピールのポーズをとっている。 俺はそんな三匹の元に近づき、再びまりさを蹴り付ける。 「いぢゃいいいいい!!!」 「ゆがあああああああああ!!!ばりざあああああああああ!!!!やべろくそにんげんんんんん!!!」 「おちょうしゃんににゃにしゅりゅんだじぇえええええええええ!!ぷきゅううううううううううううううううう!!!」 「何って、これからこのまりさ殺すんだけど文句あんの?」 「「「ゆ?」」」 俺の発言に対して三匹は呆然とする。そして数秒後、お馴染みのセリフを三匹同時に吐く。 「「「どぼじでぞんなごとするのおおおおおおおおおおおおおおおおお??!!!!!!」」」 「どおしてって、こいつは俺を殺そうとしたんだぜ?だから俺はやりかえすだけ。」 「ふ・・・ふざけるんじゃないのぜえええええええ!!!」 「ふざけてなんかいねぇよ。」 そう言って俺はまりさを再度蹴り付ける。 「ゆがあああああ・・・・いだいいいいいいいいいい・・・・。ごべんなざいいいいいいい・・・、にんげんざんになまいきなくぢぎいいでごべんんざいいいい・・・。 ゆっぐりばんぜいじばじだ、だがらゆるじでぐだざいいい・・・・。」 「ほ、ほら!まりさもあやまってるよ!!だからくそにんげんはとっととまりさをはなしてね!!そしたらあまあまをもってきてね!たくさんでいいよ!!!」 「おちょうしゃんがあやまってりゅんだきゃらくしょにんげんはとっととゆるずのじぇ!!!!!」 俺が本気で殺そうとしていると気づいたまりさは、俺に謝罪をして許してもらおうとする。 そして、謝ったんだから早く許せとゆっくり特有のアホらしい考えをわめき散らすれいむと赤まりさ。俺はそんな三匹を鼻で笑ってやる。 「はっ、謝ったんだから許せ?冗談じゃない。殺そうとしてきた奴を謝られたくらいで許すかよ。お前らは自分を殺しにかかってきた奴がいて、そいつが謝ったら許すのかよ?」 「と、とうぜんでしょおおおおおおおおおおおおおおお!!!あやまったらぜっっったいにゆるしてあげなきゃいけないんだよおおおおおおおお!!!」 「しょんなきょちょもわきゃらにゃいの?!ばきゃにゃの?しにゅの?」 「あぁ、そうなの。じゃあいいや。許してやるよ、お前らのこと。」 「ゆ・・・。ゆふ、くそにんげんはようやくまりささまのいだいさをおもいしったのかぜ!!!こんかいはとくべつにみのがしてやるから、はやくあまあまをけんっじょうするんだぜ!!!」 「そうだよ!れいむたちにめいわくをかけたんだから、たっぷりとあまあまをけんっじょうしてね!たくさんでいいよ!!!」 「ゆぴゅぴゅぴゅ!くしょにんげんははやくまりしゃしゃまにあまあまをもっちぇくるのじぇ!!!」 俺が『許してやる』と言った途端、強気な態度に打って出る三匹。 「なにやってるの!!とっととあまあまをもってきてね!!れいむぐずはきら『うるせぇ。』いぢゃいいいいいいいいいいいいい!!!!!」 再びドヤ顔で俺に甘味を要求してきたれいむを蹴りつけてやる。 「お・・・おきゃしゃあああああああああああん??!!!」 「れ、れいむううううううううううう!!!くそにんげんんん!!これはいったいどういうことなのぜええええええええ!!!!」 「あぁ、ごめんよ。れいむのこと蹴っちゃったね。でも謝ったから許してね。」 「ふざけるなああああああああ!!!ゆるすわけ『許してくれるよね?』ゆぎゃああああああああ!!!!」 次は俺に対して文句を言ってきたまりさを蹴りつけてやる。 「おちょうしゃああああ『お前もだよ。』ゆぴゃあああああああああああああ!!!」 最後に赤まりさを蹴り付ける。 「いぢゃいのぜえええええええええ!!!!!どぼじでえええええええええ?!!!ばりざはゆるざれたんでしょおおおおおおお??!!!」 「ゆびゃああああああ!!!!どぼじでまりしゃしゃぎゃこんにゃめにいいいいいいいいい!!!!!」 「ぐぞにんげんんん・・・。よぐぼでいぶのがわいいおぢびじゃんをぉ・・・。」 「あぁ、ゴメンね、蹴っちゃった。でも謝ったから許してくれるよね?だってさっき自分たちでそう言ってたじゃないか。 『例え相手が殺そうとしてきても謝られたら許す』って。だから俺がお前らをどんなに痛めつけても謝ったら許してくれるんだよね。」 俺はそう三匹に告げる。俺の言葉を聞いた三匹は「「「ゆゆゆ?」」」と言い固まってしまった。 こいつらはゲスだが、頭の方はゆっくりの平均レベルくらいはあるようだ。 れいむは俺に何か言い返そうと口を開くが、言い返す言葉が見つからないのか口を開いたままオロオロしている。 俺はそんなれいむの口に靴を突っ込んでやる。れいむの歯が折れる感触が靴越しに伝わってきて何だか楽しい。 口の中に靴を入れられたれいむは揉み上げで靴を叩き、体をグネグネさせて何とか吐き出そうとしている。 そんなれいむの動きが気持ち悪かったので、俺は足を一気に踏み下ろした。 『グジュリッ』というれいむの下顎が潰れるいい音がした。 「あぁ、ゴメンねれいむ。君の下顎潰しちゃって。」 「れ・・れいむううううううううううううううううう!!!!」 「おきゃしゃあああああああん!!!ゆっくちしちぇえええええ!!ゆっくちいいいいいいいいいい!!!!」 「・・・!・・・!!」 下顎を潰されたれいむは余りの痛みに目を白黒させ、揉み上げをぶんぶんと振り回す。だが、下顎がないため声は出ない。 その姿がシュールで面白かったため、俺はつい笑ってしまった。 「なにぎゃおきゃしいんじゃくしょにんぎぇんんんんんんんん!!!!!!!ぷきゅうううううううううううううう!!!!」 俺が痛がるれいむの姿を見て笑ったことが気に食わないのか、赤まりさは俺に対して(ゆっくりにとっては)威嚇行動である「ぷくー」をしてくる。 俺はそんな赤まりさの頭の上に足を置き、徐々に力を加えていく。上からの圧迫に耐えられなくなった赤まりさの口からは「ぷしゅーーー」と言う音と共に空気が抜けていく。 「ゆべぇぇ・・・・やべちぇぇ・・・・・。まりしゃしゃまがちゅぶれちゃうのじぇえええ・・・・。」 「お、おちびじゃああああああああああああん!!!ぐぞにんげんんんん!!!!ごんなごどがゆるざれるどおぼっでるのがああああああああ!!!!」 「あぁ許されるね。だってさっき自分たちで言ってただろ?『謝ったら絶対に許さないといけない』って。 だから俺は謝りさえすればどんなことだって許されるんでしょ。例え、この赤まりさをこのまま踏み潰したとしても。」 「ゆびぇぇぇ・・・・。いやじゃぁ・・・・。まりしゃしにちゃくにゃいじょじぇぇぇ・・・・・・。」 「あ、あやまればゆるされるっていってもげんどがあるでしょおおおおおおおおおおお!!!!」 「おいおい、何言ってんだよ。俺はお前らが俺を殺そうとしたことを許してやったんだぜ。だから俺がお前らを殺そうとしても謝ったら許すってのが筋ってもんだろ。 じゃあな赤まりさ。踏み潰しちゃってごめんねー。」 俺は笑顔で「ごめんねー」と言いながら赤まりさを踏み潰す。そして、そのまま靴の裏を地面に擦りつけ、原型がなくなるまでグチャグチャにする。 「お・・・おぢびいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!どぼじえええええええええええ???!!!! どぼぢであんなにゆっぐりじでたおぢびがごろされなきゃいげないのぜえええええええええええええ??!!!!!」 「・・・・・!!!・・・・・・!!!!!!」 口を潰され喋れないれいむでも現状は理解できてるようで、赤まりさの死を嘆き悲しんでいた。 俺は今度はそんなれいむの上に足を乗せ、赤まりさの時と同様徐々に力を入れていく。 力を加えていくたびにれいむの下顎があった部分からドボドボと餡子が排出されていく。 「でいぶううううううううううううう!!!!!やべろおおおおおおお!!!もうやべるんだぐぞにんげんんんんんんん!!!!!!!」 「大丈夫だよ。殺した後にはちゃんと謝るから。」 「ふざげるなあああああああああああああああああああ!!!!!ゆるざないいいいいいいいいいいい!!!!でいぶをごろじだらぜったいにゆるざないぞおおおおお!!!」 「何言ってんだよ、許してくれるんだろ?謝れば、例え相手が殺そうとしてきても、謝れば許すのが普通なんだろ。」 「ふざげるなああああああああああ!!!!!ゆるざない!!!ないであやばっでもぜっだいにゆるざないがらなあああああああああ!!!!!」 「どうしても?」 「どうじでもだああああああああああああああああああああああ!!!」 まりさは荒い呼吸をし、目を血走らせながら俺を睨んでくる。おそらく、このれいむには相当の思い入れがあるのだろう。 普通のまりさ種ならここで番を見捨てて逃げ出している。種としての本能に逆らうほどこのまりさのれいむに対する愛情は深いのだろう。 「あぁ、どうしても許さないって言うんだ。じゃあいいよ。俺もお前が殺そうとしてきた事を許さないから。」 「だからなんだっていうんだあああああああああ!!!!いいがらでいぶがらぞのぎだないあじをどげろおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 「俺はお前が殺そうとした事を許さない。許さないから、その仕返しとしてこのれいむは踏み潰しちゃおう。」 「ふ・・・ふざげるなああああああああああああ!!!なにいっでんだぐぞにんげんんんんんんんんん!!!!!!!!! ばりざはぼうゆるざれだんだぞおおおおおおおおおお!!!いまざらぞんなごどがつうじるとおぼっでるのがあああああああああ!!!!!」 「俺はお前らが『謝られたら絶対に許す』って言ったから許してやったんだ。 でもお前は俺がこのれいむを殺しても謝るって言ってるのに許さないって言ってるんだ。どう考えてもおかしいのそっちだろ。だから俺はお前を許すのをやめたんだ。」 「ふ、ふざげるな!!ばりざはあやまったんだ!だからあのごどはゆるざれたんだ!!」 「謝ったら許すって言うんなら、俺がこのれいむを殺しても許してくれるんだよな?許さないって言うんなら俺もお前を許さないからコイツを殺すよ。」 「ぞ、ぞんな・・・ぞんなのっでぇ・・・。」 先程までの剣幕はどこへ言ったのやら。まりさは泣きながら「ゆぐっゆぐっ」っと嗚咽を繰り返している。 先程の説明でどう転んでもれいむは俺に殺されるしかないと分かってしまったようだ。 実力行使で俺を止めようにも、先ほど俺にボコボコにされたばかりなのでそんな事はできないと分かりきっている。 先程あんなに俺を強く睨んでいたにも関わらず、まりさの目は完全に俺に対して救いを求めていた。 俺はれいむから足をどかしてやった。 「ゆ・・・・?・・・ゆ、ゆっふっふっふっふ。ようやくやめるきになったのかぜくそにんげん。まったく、あたまのわるいくそにんげんはこれだからこまるのぜ。 しかたないからこんかいはあまあまなしでみのがしてやるのぜ!まりささまのかんっだいなこころにかんしゃしてね!」 俺がれいむから足をどかしたのを見たまりさは、何が起きたのか分からず一瞬呆然としていた。 だが、直ぐにうざったらしいドヤ顔に戻りつい数秒前の態度が嘘のように開き直っている。 言いたい事を言い終えたまりさは、素早くれいむの元に駆けていった。 「とっとおうちにかえるよれいむ!!はやくおきて!!れいむ!!れいむ?!・・・れいむ?・・・れ・・い・・・む?」 れいむの元に駆け寄り早く帰ろうと催促したまりさは、れいむの異変に気が付いた。 ちゃんと見てみればわかる事だ。俺がれいむの上から足をどけたのは『踏み潰すのをやめたから』ではなく『踏み潰す必要が無くなったから』なのだと。 そう、れいむはすでに死んでいた。俺が力を加えていく度に餡子を排出し続けたれいむはとっくに出餡多量で死んでいた。 「れいむを殺しちゃってごめんねー。」 「あ・・・あぁ・・・あああ・・・ああああああああああああ!!!でいぶ!でいぶ!!でいぶうううううううううううううううう!!!! ぞんな!なんで!?なんで、なんで、なんでえええええええええ??!!!!!!!」 れいむが死んでいる事に気がついたまりさは狂ったように泣きわめく。「なんで?どうして?」と大声で叫び続ける。 俺はそんなまりさを踏み付ける。 「ゆひいいいいいいいい!!!やべでええええ!!!ごろざないで!おでがいじばず、ごろざないでぐだざいいいいいいいいいいいい!!! にんげんざばにざがらっでごべんなざい!!!ゆっぎりばんぜいじばじだ!!ゆぐりばんぜいじばじだあああああ!!!!! だがらゆるじでぐだざい!!おでがいじばず!!ゆるじで!!ゆるじえでえええええええ!!!」 「うん、だから許すよ。だから、まりさも俺がお前を殺すのも許してくれるよね。」 「ぞんなりふじんだよおおおおおおおおおお!!!」 「どこが。最初に言い出したのはお前らだろ。諦めて死ねよ。」 「いやだぁぁ・・・。だずげで・・・だずげでぇ・・・。」 「やだ。じゃあねまりさ、潰しちゃってゴメンね~。」 俺はそのまま、まりさを踏み潰し、空き缶をゴミ箱に捨ててその公園を後にした。 終わり あとがき おかしいな、もうちょっと長い話になるはずだったのに・・・。 ゲス虐待が多いんで次回あたりは善良なゆっくりの物語でも書いてみたいです。 今までに書いたもの anko3588 受け入れられない anko3595 横暴 anko3600 踏みにじる anko3608 餡子の雨 anko3628 約束 anko3657 消えたまりさ anko3660 犠牲
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/4489.html
『公園にて』 7KB 虐待 現代 失礼します。 anko2611 ゲスゆっくり奮闘記1 anko2622 ゲスゆっくり奮闘記2 anko3414 ゲスゆっくり奮闘記3 anko3417 ゲスゆっくり奮闘記4 anko3456 れいむのゆん生 anko3458 まけいぬとゆっくり anko3461 ゆっくりに生まれて anko3484 ゆっくりブリーダー anko3489 休日とゆっくり anko3652 ドスについて anko3715 ゆっくりに餌を anko3729 はじめてのぎゃくたい anko3730 はじめてのしいく anko3741 ゆっくりショップのバイト anko3794 まりさとの勝負 anko3843 野球部のゆっくり anko3855 ゆっくりと会話してみた anko3932 ゆっくり観察日記 anko3933 ゆっくりと子供 anko3953 しんぐるまざーの朝は早い anko4016 虐められるためのゆっくり anko4094 普通の人とゆっくり anko4153 愛された果てに anko4170 むっきゅーさん anko4290 肉体的暴力とゆっくり anko4291 教育番組とゆっくり anko4325 いちゆんまえのまりさ 「」ゆっくりの台詞 『』人間の台詞でお願いします 「ゆっぴぃゃぁぁっぁぁぁああああああ!! おちょーしゃ、たしゅけ、あっちゅいいいいいい!!」 「!?」 公園に住む生体サイズのまりさ、彼女は公園に響いた声にびくりと反応して一瞬天を仰ぎ見た。 声の位置が解らなくても、声を聞き間違えることはない、彼女の聞いた声は自分の愛する我が子の声、しかも叫び声、自分に助けを求める声。 まりさはゆっくりらしからぬ動きで周囲を見渡して、自分の近くに積んでおいた柔らかい草を急いで帽子に詰め込むと我が子がどこで助けを求めているかを探しだした。 「お、ちび、おちび! どこなのぜぇえ!!」 しかし、ゆっくりにとって公園は広い、闇雲に走り回っても目的は見つからないでいた。 それでもまりさは必死にあんよを跳ねさせて我が子を探す。 そして―――。 「お、おちびぃいいいいいいいいい!!?!?!?!?」 『ん?』 「ゅっ!? おちょーしゃあぁぁぁあああ!! たしゅけちぇえええ! れーみゅれーみゅあちゅいいちゃいじゃよぉおおお!!!」 駆け抜けて駆け抜けて数m。 まりさが狩りと称する草毟りをしていた場所から少し離れた場所にあるベンチには一人の青年と、その彼が片手にまだ赤ゆっくりサイズのれいむが握られている。 赤れいむは自分を助けに来てくれた英雄にして誰よりも頼りになる最高の父たるまりさに自分が如何に可哀想で、痛い思いをしたかをアピールして見せていた。 その赤れいむを握っている青年は、反対の手に持ったタバコを赤れいむの饅頭の肌に押し付けて遊んでいるようだった。 『…………』 まりさの出現に一瞬だけ動きを止めたけど、再び青年は明らかに熱い、火がついたタバコを押し付けた。 ”じゅぅうう!” 「ゅぁっちゅぃいいぃいいいいいぃいいい!??!?? おちょしゃ、たしゅけ ”じゅっ!” ゆっぴゃぁぁぁあああああ!!!!」 「おちびぃいいいぃいいいい!!!」 薄汚れてはいるけれど、まだ大事に育てられているのか野良にしては綺麗な赤れいむの肌に何度も何度もタバコが押し付けられていく。 饅頭の肌に黒い斑点がいくつも出来て、どこか模様のように、そしてカビのようにも見えてくる。 そして黒い斑点、焼け焦げた部分は冷えると硬くなり、ゆっくりの特性たる柔らかさ伸縮性を失っていく。 青年は赤れいむを回して、体の下のほう、あんよの周りにタバコを押し付けていった。 それを見ていたまりさは叫びはすれど行動は何も起こさず、起こせずにいる。 「おちょーしゃっぁぁあああん! れーみゅいちゃぃいいいぃいい!!! はやきゅったしゅけちぇえええぇええ!!」 「お、ちび、おちびぃいいい!!」 我が子の叫びに親たるまりさは震えて叫び返すしか出来ない。 それなりに長い間野良として生きてきた彼女は人間に対する恐怖が染み付いてしまっていた。 過去に危害を加えられたことは一度や二度じゃないし、目の前で友人が殺される姿も何度も見てきた。 其れにより餡子に恐怖を刻まれ、ある意味そのおかげで増長することなく生きてこれたのかも知れない。 つまりは、普通に人間が怖いのだ。愛する我が子がピンチであっても、人間に立ち向かうなんて考えも出来ない。 それでもそれなりに愛を持っている彼女は赤れいむを見捨てることは出来ずに、その場で砂糖水の涙、甘い汗を垂れ流して「ゆんゆん」唸っていた。 そんな彼女がとって行動は―――。 「にんげんさぁぁぁあああん!!! おちびがなにかしつれいなことしたならあやまりまずぅううう!! せいっさいならまりさがうけますからぁぁぁああ!!!! どうかどうかおちびをいじめないでくだざいいいいいいい!!!」 「お、おちょーしゃ ”じゅぅうう!!” あっちゅゆべぇぇええ!?!?!」 「やべでぐだざいぃいいいいいい!!!」 ―――全力で頭を下げることだけだった。 自分の帽子のツバが歪むくらい地面に押し付けて、どうにか子供を助けようとしたけれど、青年は特に反応も示さず、淡々と赤れいむにタバコを押し当てる。 まりさは自分の謝罪が足りないのかと思い、もっともっと柔らかい身体を折り曲げて地面にめり込もうとして行った、が―――。 ”じゅっじゅぅううう!!” 「ゆっぴゅぇぇっぇぇえええ!?!? にゃんでぇぇえええ!?! れーみゅにゃんにもしてにゃ ”じゅう!” ゆっぴょりゅぉおおおお!!!!」 「あ、ああ…………」 ―――青年は手を止めず、手の中でぐねぐね動く赤れいむに黒い斑を作っていく。 砂糖水の汗やらしーしー、涙で体中をヌルヌルにしていく赤れいむだけど、段々動きが鈍くなっていった。 それは何も死にそうになっているのではなくて、タバコの火で皮が焼かれて硬くなってしまい、少しでも動くと饅頭の皮が引きつる激痛に苛まれてしまうから。 だから、赤れいむは歯を食い縛り目をギョロギョロさせて痛みに耐えるしか出来ない。 「ゆっぐべ、ゆびゅううぅうう?!?」 口の周りにも火傷を作られた赤れいむは叫ぶのも痛みに成り代わってしまうようになり、もはや痙攣する饅頭になっていた。 「ゆああああああ!??!? にんげんさんおでばいでず! おちびがなにかしたならあやまりまずがらぁぁああああ!!!!」 我が子の悲惨は姿にまりさは何回も何回も額から餡子が滲むくらい頭を下げる。 本当に軽い頭でしかないのだけれど、まりさにとっては本気の本気だ。 赤ゆっくりは我慢弱い、人間の食べ物に釣られて酷いことを言ったのかも知れない、生意気な発言をしたのかも知れない。 そんなことをしたゆっくりは殆ど潰されていたのをまりさは知っている。 だけど、自分の子供は助けたいと、命をかける覚悟を見せていた。 しかし―――。 『何もしてないよ、こいつ、だから謝っても無駄』 「ゆ?」 初めてまりさの言葉に青年は言葉を返した。 しかし、やっと来た言葉にまりさはポカンとしてしまう。 「…………なにも、ゆ?」 『うん、何もしてないよ』 「ゆ?」 言葉を理解できないでまりさはヨレヨレの帽子を載せた頭を傾けた。 何もしてない。 それと、自分の子供が痛いことされていることが結びつかないのだ。 「(なにも、してないんだよね? だったら なんでにんげんさんは おちびにいたいいたいしてるの?)」 「ゆびゅっ!? げびゅっ!?」 『そこらの茂みでこいつが寝てて起こしたら「にんげんしゃん こんにちは」とか丁寧に挨拶してくれたからさ、何となく遊んであげてるだけ、こいつ良い子だよ?』 青年は手を休めずタバコを押し付けていき、そんなことをしながら赤れいむを誉めていた。 彼の言葉のように赤れいむは元からの気質か、それとも親の教育か赤ゆっくりの癖にまったく増長してない善良なゆっくりだった。 だけど、そんなことは関係ない成年にとっては何もしない理由にはならなかったのだ。 「いいこ、なの? だったら、なんで…………おちびをいじめてるの、ぜ?」 まりさは震える声で、何か知ってはいけないことを、開けちゃいけない部分に顔を突っ込もうとしているのを感じつつも疑問を言葉にした。 まりさの常識では「わるいゆっくりは にんげんさんに きらわれる」だった。 それ以外の場合も見たことはあった、でも「いいこ」人間、青年自身がそう認める自分の子供が何で虐められているのかがまったく理解出来ないのだ。 その質問に青年は―――。 『ん? 何となく』 ―――たった一言でぽいっと、捨てるように返した。 「…………」 『っと、そろそ時間だから行くわ、じゃな』 「ゅびゅ!!」 青年は公園に取り付けられた時計を見て、時間が迫っているのに気付いて最後にタバコを赤れいむの口に押し込むと、それをまりさの前に置いて歩き出した。 残されたのは呆然とするまりさと、その前で全身に黒い火傷をつくり、口からタバコをはみ出させて、黒い餡子の混じった泡を吐き出して震える赤れいむだけだった。