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【ブルー・ホエール少将】 【作品名】マリンハンター 【ジャンル】海洋SFまんが 【共通設定・世界観】 本作の舞台は海洋新世紀と言われる遠い未来。21世紀末に衝突した小惑星により陸地のほとんどが海に沈んだ。 世界はシロナガスクジラのFHの血族の手により支配され、帝国海軍が海を7つの区に区分して統治している。 オーシャンドラッグ:海の秘薬。十分に鍛錬を重ねた人間でも一週間近い生死の境をさまよう程の強い毒性があるが、それに耐えれば 神秘的な力を得てFHとして覚醒する。 FH(フィッシュハーフ):いわゆる超能力者。魚類、海獣、甲殻類などの水棲生物の特性を持つ人間のこと。 多くはオーシャンドラッグの服用によって覚醒するが、稀に生まれながらにしてその能力を持つ者もいる。 人間の兵士ならば何十人いてもまるで相手にならないほどの戦闘能力を持つ。 どこぞの漫画の魚人とは違って水中無制限行動が可能なわけではなく、時折海面に出て酸素を摂取する 必要がある。(水中での活動時間は魚類系で30分ほどはあるようだ) セタシアン:鯨類種のFHを指す。全身の毛穴から空気を放出することができ、それを一転に集中することで「ブロウ」と呼ばれる衝撃波を 放つことができる。作中ではシロナガスクジラ、シャチ、マイルカ、シロイルカ、イッカク、バンドウクジラのFHが確認された。 水中では5分程度息が持つ 【速度計算】 1秒間に30発ほどパンチを放ち、なおかつ軍人が反応できない速度で6mほどを駆け抜けられる初期のシャーク(戦闘速度30m/s) このシャークと同等に戦える初期のオルカが反応できない速度で2mの距離を詰める暴走シャーク(戦闘速度60m/s) この暴走シャークよりさらに速い本気を出したオルカの斬撃に余裕で反応し、なおかつ彼を上回る速度で叩きのめせる中期シャークが ローレンチーニをフルに活用しても反応できないくらい素早く攻撃を仕掛け、なおかつシャークの拳に反応して避けるホエール そのホエールが反応できない速度で10m先から背後を取る後期シャーク(戦闘速度600m/s=マッハ1,67) この動きを完璧に視認して殴り倒せる究極形態ホエールと、互角に戦えるシャーク(戦闘反応共にマッハ1,67) 【名前】ブルー・ホエール少将(究極形態) 【属性】皇子、海軍将校、シロナガスクジラのセタシアン 【大きさ】成人男性並み 【攻撃力】軽い裏拳一発で厚さ10㎝位の水槽のガラスを粉砕。 ブロウ:デフォルトでオルカ(巨漢を数十m先まで吹っ飛ばせる、成人男性をコンクリの壁2枚ぶち抜く勢いで吹っ飛ばす)以上。 キング・ホエール・ダブルブロウ:両掌底をかめはめ波のように合わせて発射。10m級の双首ザメを一発で殺せる。 初期のシャークに血反吐を吐かせる威力。 キング・ホエール・ガトリング・ブロウ:目にもとまらぬ速さで無数のブロウを放つ。ダブルブロウより上の威力…の通常ホエール が放つガトリングブロウに無傷で耐えた後期のシャークの全身から血の雨を吹き出させる威力 ゴッド・ホエール・インパクト・ブロウ:究極の掌底ブロウ。上記の技を上回る威力。 【防御力】上空10m位から降ってきた3mの鉄球をバラバラに砕くシャークパンチを喰らって吹っ飛ばされてもピンピンしている。 【素早さ】マッハ1,67の戦闘・反応速度。他は達人並み。 【特殊能力】オルカとは比べ物にならないほど大量の空気を体に取り込むことができる。そのさまは、まるで竜巻。 エア・ヴェール:掌底から大量の空気圧を放ち、竜巻を起こしてシャークを空中に引き上げた。 【長所】一人で軍艦に勝てそうなスペック 【短所】究極形態がカッコ悪い。思想がザビ家。 【戦法】エア・ヴェールで空中に固定しゴッド(ry。でかい相手には直接ゴッド(ry 【備考】ラスボスであり、主人公を捕獲した過去の怨敵。 【参考】シャーク 【属性】ホオジロザメのFH 主人公 【大きさ】16歳青年並み 上半身に黒い鱗がある 【攻撃力】初期の時点で、左ストレート一発で頭上から降ってきた直径3mの巨大鉄球を木端微塵にしたり、200㎏位ありそうなデブを 50m程度上空まで吹き飛ばしたりできた。 参戦時には上記のパンチを受け止められるコブダイのFHの石頭をパンチ2発で粉砕できる。 10m位の肉食魚もたちまちバラバラに。 鋼鉄のリングで輪投げのように拘束されても一瞬で引きちぎる(ウルトラセブン対宇宙龍ナースみたいな感じ) 鮫の牙:右腕の楯鱗をカギヅメのようにして相手を切り裂く。 素振りしただけで、20m位先の鉄の壁が10m以上に渡って豆腐のように真っ二つ。 ゴッド・ホエール・インパクト・ブロウを突き破り、そのままホエールの手をぶち抜いて殴り倒した 【防御力】全身が楯鱗と呼ばれる漆黒の鱗でおおわれている。腹部、顔面、二の腕は覆われていない。 叩きつければ甲板の鉄を砕いて5m位に渡ってひびを入れ、なおかつ20m程度先まで届く爆風を起こすマヒマヒの棍棒で殴られても 棍棒が壊れるだけでシャークは無傷。 前述のコブダイのFHの頭突きを喰らってもすぐに起き上がる。 アサルトライフルを撃てば跳弾するばかりで何のダメージも与えられない。 チェーンソーで斬りつければ歯がボロボロに砕ける。 参戦時には上記シャークに大ダメージを与える攻撃が全く通じないくらい頑丈になってる。 【素早さ】マッハ1,67の戦闘・反応速度。他は達人並み。完全に垂直な壁を何らかの方法を用いて歩ける。忍者かお前は。 【特殊能力】FHの持つ水中活動時間の長さ。常人が一発で気絶する電流で無傷。 嗅覚:人間の1万倍。 ローレンチーニ:鮫の持つ超感覚。数㎞先まで生物の生体電流を読み取れる。 不可視だったり、壁の向こうにいる相手も全部見える。 自分より素早い相手でも生物でさえあれば行動の先読みができる。背後から飛んでくる銃弾もかわした。 中期の状態ですら、発動した瞬間に眼前5㎝ほどまで迫っていた鉄をも貫く弓矢を素手で掴んで止め、 さらに真横から矢と同時に時速150kmで突っ込んでくるカジキマグロのFHの突撃にカウンターパンチを当ててKOした。 102スレ目 307格無しさん2017/10/21(土) 20 35 59.74ID N6VR4PBJ (前略) ホエール少将再考察 完全に近接音速越え+遠距離技持ちなので、その上の至近距離音速反応軍団はどうにでもできる ○天使ちゃん ブロウ勝ち ○麦野 原子崩しごとブロウで消し飛ばして勝ち ○朧 エア・ヴェールで動き留めてブロウ勝ち ○ルード・ラーサー ブロウ勝ち ○書記アニ エア・ヴェールで本吹き飛ばして本体を撲殺 ○円城寺勇介 エア・ヴェールからのブロウ勝ち ×信長 感電死負け ×オロチ 光で意識が飛んだ直後に投げられ続け負け ○*6 AOC~刃 同上 この辺ならまだ1、2発くらってもどうにかなる ○剣崎順 相手の方が大分早いがエア・ヴェールで動き留めてブロウ勝ち ×ウピエル 相手の方が速い、撃たれまくって負け △因幡月夜 あまりに早すぎて攻撃当たらず分け ×ギーラッハ 斬殺負け ×勇次郎 撲殺負け ウピエル>ブルー・ホエール少将>剣崎順>鉄刃 vol.94 554:格無しさん[sage] 投稿日:2014/03/07(金) 21 09 11.41 ID CHDgysSY [2/2] ブルー・ホエール少佐考察 マッハ1.67反応の10m級生物破壊攻防 攻防的に音速対応の壁から カマイタチのオジイまで勝ち越せるが、REX以降負け越してしまうので ブルー・ホエール少佐>カマイタチのオジイ
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一人の漢が歩き続ける。 剛腕のヴライ。 仮面の者(アクルトゥルカ)にして、ヤマト八柱将の一人。 シドーとの闘いを経て、わずなか小休止をしただけで再び動き出した。 当初はシドーの後を追う気でいたが、今は見失ってしまっている。 だが、帝の遺物を傷つけられた怒りはなおも消えていない。燃え上がるような怒りを抑えながらも歩き続ける。 参加者を見つける。 その参加者を屠る。 ヴライのやる事は変わらない。 下らぬ小細工も、同盟者も不要。 それは今後も変わらない。 本来であれば、このような方針は愚策もいいところ。 ヴライといえども、侮れない実力を持った参加者が多数、参加しているこの戦いで、単独で活動し、力押しのみで優勝しようなどは不可能に近い。 事実、この戦いでもトップクラスの実力を持つ参加者達も、早々に単独での優勝、あるいは主催打倒の困難を悟り、利害の一致による同盟や、本性を隠して集団に溶け込もうとする者達が続出した。 そんな中、ヴライは一切の妥協をすることなく単独での生き残り方針を 変えず、ただひたすらに戦い続けた。 だが、逆に言えば。 このような方針を続けながらも、参加者が三分の二にまで減じた二度の放送を生き残っているのは彼の実力あっての事だといえる。 放送がはじまって退場者の名前が呼ばれ続けても、ヤマト最強の漢は歩みを止めない。 もとより、全ての参加者を殲滅し、ただ一人で勝者となる気でいるのだ。何人の名前が呼ばれたところで、ただ退場する順序が変わるだけだ。 それでも。 『――ミカヅチ――』 ただ一人、今回呼ばれた中では唯一の同郷である名前が呼ばれた時にはわずかな間ではあるが足を止めた。 ミカヅチは間違いなく仮面の者(アクルトゥルカ)に選ばれるだけの力もある。 だが、そんな相手ですら放送二回目にして退場した。 彼とは帝への忠誠という点では、間違いなく同じだったはずだ。 だが、帝の子であるアンジュに対する評価には大きな隔たりがあった。 あの漢は、アンジュの事も帝の後継たる器があると認め、変わらぬ忠誠を誓っていた。 その時は、失笑した。 ただあの偉大な御方の子というだけで、寵愛を受ける小娘を盲目的に忠誠を向ける滑稽さを嘲笑った。 (だが、違った。それは我の誤りだった) 今は認めよう。 ミカヅチは正しかった。 アンジュは、確かに帝の地位を引き継ぐに足るだけの気概と器があった事をこのヴライに確かに見せつけたのだ。 しかし、それでも帝そのものではない。帝を継ぐ資格があっただけ。真の覇者たるものはこのヴライ。 あの御方の後継たるは自分のみ。 その思いは変わらない。 一瞬だけヴライは瞳を閉じ、わずかな間をおいてから、再び進みだす。 ヴライの方針は、今もなお変わらない。手あたり次第に参加者を見つけ、屠る。 それを繰り返すだけだ。 そして最終的にはこのような下らぬ催しを企んだ女共も一片の慈悲も与える事なく、屠り尽くす。 ただそれだけの話だ。 再びヤマト最強は動き出す。 シドーを見失い、オシュトルの居場所も分からない今、明確な目的地はな い。ただ、人が集まりそうなところへと向かっていくだけだった。 ◇ ◇ ◇ 「……」 病院の一階。 いわば、ここは法廷だった。 被告人であるフレンダの、これまでの罪の有無を問うための法廷だ。 検察側は、カナメと霊夢。 弁護側――というべき立場なのがブチャラティと九郎なわけだが、現状は中立寄り。 彼らも多少の差はあれどもフレンダを疑っており、この際だから聞いておくべきか、などといった態度。 そんな四人を前に、フレンダは悩む。 「えっと、その……」 「できる事なら自分の口から話したら? その方がコッチとしては楽なんだけど」 竜馬のような凶悪な面というわけでもないが、見る者を威圧するだけの力が霊夢の瞳には浮かんでいる。 「う……」 何か手はないか、とこの期に及んでも考える。 「その、まださっきのスタングレネードの影響で声がよく聞こえなくて……」 「ちゃんと反応してるじゃねえか」 「えっと、そういえばライフィセットは大丈夫なのかなー、と心配に思うわけよ」 「今はシルバについてもらっている。何か容態が急変すれば、すぐにでも呼ぶように言ってある。それよりも、今は君の話を聞きたい」 「ぐぐ!?」 せめてもの時間稼ぎを考えるフレンダだが、その悉くが論破されていく。 「ねえ、やっぱりコレの方が手っ取り早くない?」 そんなフレンダに業を煮やしたのか、霊夢が再び針を手にする。 「あ、えっと、その……」 タイムリミット。 やはり万事休すか、と思われた時。 「待ってください」 これまで、フレンダへの尋問を見ながらも外の様子を伺っていた九郎が口を開いた。 「誰か来ます」 「何?」 新たな来客に、皆の様子も変わる。 「すみません。ちょっと、対応してきます」 そう言って九郎が出ていく。 乗った側が来てしまえば危険ではある。 だが嫌な言い方にはなるが、この中で最も危険に晒して問題が少ないのは九郎だ。 くだんの力が使えないとはいえ、人魚の力がある以上、王のような初見殺しの一撃を食らっても致命傷にはならない。 とはいえ、不死者相手に攻撃できる手段や能力が存在する可能性がある以上、完全とはいえないが、それでも最も安全な事に代わりはない。 そんな中、フレンダ裁判は中断され、新たな来客が来るまで沈黙が場を支配する。 乗った側か。 むしろ、主催打倒の側か。 あるいは、ただの一般人。 この中に知り合いはいるのか。 皆が警戒心を高め、様々な可能性が全員の頭の中で駆け巡る。 そんな中、唯一フレンダだけは、 (キターっ! やっぱり、まだ運は尽きてなかったってわけよ!) 予期せぬ来客に、内心で歓喜する。 何とか有耶無耶にできるかもしれない、と考えたフレンダだが、すぐに冷静さを取り戻した。 (けど待って! そいつがまた竜馬やレイン達から話を聞いてきた参加者の可能性だってあるし、むしろそっちの方が高い気が……) 会場内でフレンダが自分優位な事を吹き込む事ができてなおかつ、今も生存しているのは、ブチャラティ達を除けばシグレとメアリのみ。竜馬ら三 人から自分の悪事をバラされた参加者の方が圧倒的に多いはずだ。 かといって、どちらの悪評も聞いていない者ならばとりあえず中立となり、良くて九郎とブチャラティと同じ立場になるだろう。 (やっぱダメ! 来るならもっと、この状況を滅茶苦茶にしてくれるヤツ!) いっその事、麦野でも来てくれないかと思うが、残念ながら麦野は麦野でいろいろとマズイ要素が多い。 最悪、自分が最優先ターゲットにされてしまうかもしれない。 こんな詰みの局面をひっくり返してくれるのは、もう盤上ごとぶっ壊してくれるヤツ以外にない。 (もう殺し合いにのっているヤツでも何でもいいから!) そうなってしまった場合、当然自分も危険に晒される羽目になるわけだが、それに気が回らないくらいには今のフレンダは追い詰められていた。 自分を殺しかけた仮面の漢でもこの際いい――などと思い始めた時、九郎が再び参加者を連れて現れた。 残念ながら、フレンダの期待は裏切られた事を悟る。 素直に九郎の案内を受けている事から、問答無用で襲い掛かるような輩ではないようだ。 しかもその相手には一瞬、こちらの姿を見てから、 「フレンダ=セイヴェルンか?」 などとフレンダの名前を呟かれた。 ◇ ◇ ◇ 梔子が、病院へと到達したのは、静雄とレインと別れてさして時間をおかずにの事だった。 炎ほどのトラウマがあるわけではないが、病院は好きではない。 どうしても、最期に面会した姉の事を思い出してしまうからだ。 もっとも、病院は様々な死に関連する施設。事故だけでなく、病気などもある。 梔子のような特殊ケースでなくとも、家族との別れの場となる事が多く、あまり良い思い出があるという者はいないだろう。 その入口で出会った桜川九郎と名乗った男に案内され、病院の内部に入る。 が、その中は無残な状況だった。 あちらこちらにある戦闘の後に加え、大量の針がささっている。 明らかにただ事ではない。 そして、その中心にいる少女。 見覚えはない。だが、外見がこれまでの同行者達から聞いていたある参加者と一致する。 フレンダ=セイヴェルン。 梔子が彼女と会うのはこれがはじめて。 だが、これまでの同行者達とは何度も関わっている。 彩声に偽りの情報を吹き込み、竜馬といらぬ対立を生み出し。 煉獄の死には大きく関与している可能性が高く。 静雄にも偽りの情報を吹き込んで竜馬と対立をさせた。 レインには見破られ、彼女を叩きのめして支給品を巻き上げたらしい。 完全に危険人物といってよく、個人的にもあまり好印象を抱けない相手だった。 だが、その事をすぐには指摘しなかった。 まだ、どういう状況か分からない。 一見すると、訊問でもしているように見える状況だ。 少なくとも、凶悪な参加者に襲われた哀れな被害者を見る目で見られてはいない。 彼女がこの時点で属しているグループでどういう立ち位置にいるかはわからない。 彩声や静雄のように利用されているだけの集団なのか、それとも分かった上で彼女と共犯関係にある琵琶坂のような外道の集団なのか。 それによって、こちらの対応もまるで変わる。 (そんなに悪い人達には見えないが) この場にいるのは、九郎以外にブチャラティ、博麗霊夢、カナメと名乗った者達。 それ以外にも、病室にも他の仲間がいるらしい。 あくまで、梔子の第一印象の話ではあり、彼らも何かしらの本性を隠している可能性もある。 それでも、かつて幼かった頃、若きエリート弁護士として紹介された時の琵琶坂のような胡散臭さは感じない。 フレンダにしても悪事が露呈して問い詰められている――そんな風に見えるが完全に警戒は解かない。 「なあ、アンタ。コイツの事を知っているのか?」 名乗られる前からフレンダの名前を知っていた事を疑問に思ったらしく、梔子にカナメが問いかける。それに梔子が答えようとするよりも先に、 「待って」 霊夢がそれを止めて、フレンダに視線を移す。 「その前に、コッチを優先させた方がいいんじゃないの? 後付けで、適当な出まかせを言い出されたら困るし」 「……そうだな」 その言い分に納得したようにカナメも頷いた。 適当な事をフレンダが言い出したとしても、矛盾があれば即座にそれを指摘する。そういうやり方でいった方が良さそうだ。 「う、その……」 フレンダは、視線をずらして周囲を見渡す。 カナメ・霊夢は言うに及ばず。 ブチャラティと九郎も中立を貫く様子。 ライフィセットは病室のまま。 梔子という新たな参加者も、竜馬、あるいは静雄やレインと接触している可能性が高い。 何とか適当な自分優位な話をしようかとも考えるが、カナメや梔子がどこまで知っているかが分からない以上、矛盾が出てしまう可能性がある。 この状況下でさらに嘘を重ねれば、今は中立の九郎達ですら敵に回ってしまう可能性もある。 たっぷり――といっても時間にして十数秒ほど――の沈黙の後、フレンダも決断せざるをえなくなった。 ――そして、フレンダは話し始めた。 この会場に来て幾度目かの、それでありながら嘘がいっさい混じらないこれまでの軌跡を。 最初に会場に来て竜馬との接触して殺害しようとしたのも失敗した事。 彩声を利用――これに関しては勝手に暴走してしまったのはフレンダからしても想定外だったものの――した事。 静雄とレインと出会い、彩声同様に利用しようとしたものの途中でレインに見破られたので支給品を奪って逃走した事。 その途中、仮面の漢に殺されそうになったところを煉獄と名乗った男に助けられた事。 そこから他の参加者二名に出会った後、ホテルに来た事。 今回に限ってはいっさいの嘘偽りない話をした。 ある程度、話を聞いていた様子のカナメと霊夢。それに梔子はそこまで動揺した様子はないが、何か隠し事をしていると疑っていたとはいえはじめて聞いた九郎とブチャラティは少し驚いていた。 難しい顔をして二人とも考え込んでいる。 「……それで、何か弁明はあるのか?」 そんな中、全てを話し終えたフレンダに、最初に尋ねたのはカナメだった。 その言葉にフレンダはもじもじとしながら、 「べ、弁護士を呼んで欲しいかなー、何て」 「いや、こんなところにいるわけねえだろ」 とフレンダの言葉を、呆れた様子でカナメは切って捨てる。 霊夢もそれに同意しかけるが、 「いや、そういえばいたわね」 と不意に思い出したように言った。 早苗達と情報交換をしている際に、みぞれという少女が話していたはずだ。 「確か、参加者の一人に横領だか何かしたっていう弁護士がいたはず――」 「――何!?」 言いかけた霊夢を、これまでほとんど会話に加わる事のなかった梔子が食い入るように声を荒げる。 「その話、詳しく聞かせろ!」 「ちょ、ちょっと。そんなに迫らないでよ」 これまで大人しく聞いているだけだった梔子の豹変に、この場にいる者も戸惑っていたが、ブチャラティがそれを諫めた。 「落ち着いてくれ。そんな風に詰め寄られては話せるものも話せなくなるだろう」 「――っ! す、すまない」 梔子も思わぬところから情報が入ってきて興奮してしまったが、それを抑える。 「どうやら、君も何か求めている情報もあるようだ。ここは、落ち着いて情報交換をしないか?」 本来なら、もっと早くにやるべきだったかもしれないが、フレンダから話を聞き出すために後回しにしていた事だ。 霊夢たちも納得したように頷き、互いの知る情報が出し合われた。 「なるほど、確かにあんたの言っている事に間違いはないようね」 霊夢がフレンダを見て言う。 ひとまずは、梔子の証言からフレンダの言っていた事の裏付けがされた。これまでの彼女の同行者だった煉獄、彩声、静雄、レイン。 全てがフレンダ被害者の会といってもいい面子だ。 唯一竜馬のみがいないが、彼についても静雄とレインから話を聞いてはいる。 そんな彼ら、彼女らから話を聞いていた梔子の話からも概ね、先ほどの自供は真実と見ていいだろう。 ただ唯一、煉獄殺しの疑いのみは証人がいないため、潔白が証明はできなかった。 その相手――ミカヅチは既に退場済みでありフレンダはその名前すら知らないままなので、証明しようがない。 (俺の名を騙っていたという存在。やはりあんたなのか? ボス) 続いて、ブチャラティも、霊夢やカナメの知る「自称」ブチャラティについての詳しい話を聞いて考える。 話を聞く限り、表面的には何か問題を起こしているわけでもなく善良な人物として振舞っているようだ。 フレンダのように、ジョルノやリゾットといったブチャラティ以外にも始末したいであろうターゲットの悪評を流したというわけでもないようだ。 だからといって安心していい相手ではないし、要警戒といったところだ。 ちなみに、霊夢とカナメとして二人のブチャラティ問題に関しては保留とした。 このブチャラティに怪しい点はないが、もう一人のブチャラティの方も、それなりの時間を共に行動していた早苗に聞く限り露骨な問題行動を起こしたというわけではない様子なのが二人の判断を迷わせた。 元はリゾットの支給品であり、今は垣根の持っている顔写真付きの参加者名簿のようなものでもない以上、この話は水掛け論となる。 「ひとまず、佐々木志乃さんの無事が確認できたのは良かったですね」 九郎が呟くように言う。 アリアの言っていた佐々木志乃。 罪歌、という問題はあるにせよ、ひとまずは無事だった事が判明した。 「ああ、例のジオルドも無力化されているならば、それはそれで安心ではあるが……」 さらには、問題人物であるジオルド・スティアートも大人しくなっているようだし、洗脳という箇所に抵抗感はあるにせよ懸念事項が一つなくなった事になる。 とにかく、この件はアリアが任せろと言っている以上、彼女に一任する気でいた。 もっとも、あの直後にシドーらの乱入によって、志乃やジオルドらが戦闘に巻き込まれた事を霊夢は知らない。 よって、ブチャラティと九郎がひとまずは無事でいた彼女らを下の優先順位に置いてしまう事は仕方のない事だった。 「あんたらもあいつに襲われていたんだよな」 「ああ、正確にいうなら俺は襲われていない。九郎とこの場にいない新羅。それに今も病室で寝ているライフィセットという仲間だ」 こちらはフレンダ被害者の会とは別に、ジオルド被害者の会ともいえる一同である。 「大丈夫なのか?」 カナメも先ほど、九郎の言っていたグレネードから庇ったという相手であろう事を思い出す。 「良くない。今も安定している、とは言い難い」 「……そうか」 ブチャラティの言葉に、カナメも険しい顔になる。 王やフレンダのような輩ならともかく、巻き込まれた側の者だ。当然、心配にはなる。 だが、カナメはカナメで優先すべき事がある以上、こちらの問題はブチャラティ達に任せるしかない。 そして、今現在片付けなければいけない問題の存在へと視線を動かす。 霊夢も気づいたのか、同様の相手の方を向く。 「……さて、一通り済んだ事だし、まずは目の前の問題を片付けちゃいましょう」 霊夢の言葉にフレンダがビクリと固まる。 情報交換をしている間、判決は先延ばしにされたいたが、ついにその時が来たのだ。 「正直な事を言えば、俺は今でも殺すべきだと考えている」 その言葉に、フレンダの顔は先ほど以上に青くなる。 情報交換している間は、刑の執行が先延ばしにされとはいえ、フレンダの処遇は未だ決まっていない。 「けど、それをやるべきなのは、コイツに騙された竜馬やレイン達だ。無関係の奴らに裁かれましたなんて言われても、気は晴れねえし満足なんてしねえ」 その事は、カナメ自身がよく知っている。 (あのクソ野郎がくたばった時に、よく分かった) 王は、今この瞬間にも、目の前にいれば八つ裂きにしてやりたい存在だ。その王が死んだなどと、霊夢から聞かされ、放送でも確定した。 その瞬間、カナメの心は晴れなかった。それどころか、鬱屈とした思いを抱える事になっただけだった。 だから、分かる。 ここで、カナメがフレンダを殺したところで竜馬もレインも、会った事はないが静雄という男も喜びはしないだろう。 無関係の第三者によって達成される復讐など、空しいだけで何の意味もない。 「でも、コイツを生かしておいた方が危険なんじゃないの?」 霊夢はその言葉を咎めるでも激昂するでもなく、尋ねる。 許す許さないなどといった感情的な問題はともかく、フレンダは殺し合いを加速させる要因になりかねない。 「ああ。だが、コイツの評判は既に最低。もうかなりの人数がこいつの悪行を知った。悪評を振りまく策はもう使えねえ」 今や、フレンダの悪評は多くの参加者に広まってしまった。 ここの病院組に加え、北宇治高校にいる面々。さらには、レインや静雄。 彼らは知らないが遺跡にいる者達も竜馬経由でそれを知り、麦野らのグループとは敵対確定。 もはやフレンダの事を知らない他の参加者に竜馬達の広めようにも、それは難しいだろう。仮に、ここから逃げ出し、他のグループに取り入ったところでいずれはフレンダの悪行を知るグループと接触してしまう可能性が高い。 単独で優勝できるような圧倒的な力がフレンダにない以上、仮にこの場から逃げ出したところでフレンダは詰みなのだ。 「それでどうするの? 無罪放免?」 「まさか。さっきも言っただろ。コイツに罰を与えていいのは竜馬やレイン達だって」 「つまり?」 結論を促す霊夢にカナメが答える。 「フレンダから被害を受けた連中。竜馬や、レインと一緒にいるらしい静雄って奴に、コイツを任そうと思う」 その言葉に「え」と固まるフレンダをよそに、霊夢が重ねて聞く。 「そいつらに処遇を委ねるっていうの?」 「ああ。幸いにも、レイン達は近くにいるようだしな」 「コイツを連れていく気?」 「ああ」 幸い、梔子がレイン達と別れてからさほど時間は経っておらず、距離もそこまで離れていない。 別れた場所からして、禁止エリアの関係で西の方に行った可能性は低く、さらに梔子とは別方向という事である程度は場所が絞り込める。 「そう言っているけど、あんたらはどうなの?」 「確かに、お前たちの言う事は正しい。この催しで最も警戒すべきは、主催者だが、それに次いで危険なのは積極的にのる参加者だ」 チョコラータや王のような輩はもちろんとして、恐怖に負けて殺し合いにのる者達もそれは同様。 被害者となった参加者からすれば、それは関係のない事なのだから。 だが、とブチャラティは続ける。 「それでも彼女は俺達のチームとして、助けられもした。それに、殺し合いに乗っているからといって殺してしまっては主催の思うツボだ」 そこまで言ったブチャラティに、フレンダも一瞬、目を輝かせるが、 「――だから、殺させるのだけは止めてくれ」 次の言葉に再び固まる。 フレンダの殺害には断じて反対するが、ある程度の制裁は許容する。それがブチャラティの決断だった。 何せ、やった事が事だ。 お咎めゼロにしてしまう事はできない。 九郎も特に異論はないようだ。中立な立場に徹していた彼からしても、過剰な制裁を望む気はないいが、さすがにこのまま何もなしではフレンダ被害者の会の面々も納得しないだろう。 「分かったわ。つまり、殺されるのだけは止めればいいのね」 「え、えっと……」 フレンダは口ごもる。 死を免れたのは良かったが、あの竜馬や静雄から制裁を受けるのは覚悟しなければらない。 そのまま勢いで殺されました――などという事にならないだろうか。 「何か不満でも?」 「――ぐ、わ、わかったってわけよ」 だがフレンダからしても、とりあえず死刑判決は覆り、減刑されたのだ。 これ以上、下手に抵抗するのは逆効果と判断し、項垂れる。 とにかく、竜馬や静雄に会ったなら、土下座でも何でもして少しでも処罰を軽くする事に尽力するのみだ。 多少は殴られはするかもしないが、やりすぎとなれば今のブチャラティとの約束もあるし止めてくれるだろう――と半ば自棄になりながらも納得する。 「あんたもそれでいい?」 霊夢の言葉にそれらのやりとりを黙って聞いていた梔子も、頷く。 「構わない」 レイン達との証言にも矛盾はない。そして、フレンダは梔子がレイン達と会っていることすら言っていない。 この点から、適当なことを言ったわけではなく、彼女の言ったことはおそらく本当だろう。 その上で、ブチャラティ達が受け入れる方向でまとまるというのであれば口を挟む気はなかった。 直接の仇ではなかったにせよ、煉獄の死には関与しているし、竜馬が本当に危険人物であったならば彩声もその時点で死んでいた。 そういった点から、思う事もあるし、フレンダに対する感情は良くない。 だが、それでも糾弾する事はなかった。 (すまない、天本彩声、煉獄さん) 既に亡くなっている二人に心の中で謝罪する。 二人の件で、フレンダに思う事はある。だが、ここでまとまった空気をぶち壊し、会ったばかりの霊夢やブチャラティ達との関係を悪化させない方を優先したのだ。 それに、ようやく手にした仇の情報。 その事が、自分が虚構かもしれないという事実を多少は薄れさせてくれる。 (琵琶坂永至……) 可能性としては低いが、自分と出会う前。そして弓野家への放火の前からであるなら、復讐心に戸惑いが生まれたかもしれない。 しかし、間違いなく自分の仇敵である琵琶坂永至だと確信が持てた。 霊夢の言うみぞれという少女の証言を聞く限り、間違いないだろう。 可能であれば、直接会って話を聞いてみたい気もしたが、残念ながら彼女が会っていたのはゲーム開始直後でわずかな期間。今の霊夢の証言以上の情報は期待できないだろう。 「その上で一応聞くが、フレンダ。煉獄さんを殺したのはお前ではないのか?」 「ち、違! 今更、嘘はつかないからっ」 フレンダはものすごい勢いで首を左右に振る。 結局、煉獄殺しの無罪を証明する事がフレンダはできない。 あの場で唯一の証人になれるミカヅチは既に放送で名前を呼ばれており、フレンダはその名前も知らないままなのだ。 「どうだか」 そんなフレンダに霊夢は疑わし気な視線を送る。 はっきり言って現時点でのフレンダへの信用は最低といってよく、当然といえば当然だ。 そんな空気の中、ブチャラティが口を開く。 「しかし、その煉獄という男の言っていた鬼舞辻無惨という奴が垣根の言っていた鬼舞辻無惨と同一人物の可能性は高いな」 梔子からジョルノの仇でもある無惨の情報が入った事は、ブチャラティにとっても僥倖ではある。 だが、残念なのは梔子の知る情報は今は亡き煉獄からの又聞きの情報に過ぎないという点か。 鬼と呼ばれる一味の首魁である危険人物である事など、基本的な情報は分かるが詳細までは分からない。 「それでも、垣根に知らせれば多少の助けにはなるかもしれないが……」 そんな情報であっても、ないよりはマシかもしれない。 また会う機会があれば、一応垣根は伝えようとブチャラティは考える。 「その垣根帝督、だっけ? そいつも無惨って奴を狙っているのよね」 「そうだ」 現状、魔理沙の件がある以上、ウィキッドを優先するが、鈴仙の事がある無惨も機会があれば顔ぐらいは拝んでやろうと考えた相手だ。 相応の実力を持つようだし、場合によっては対無惨で共闘を考えてもいいかもしれない。 ――もっとも、無惨とウィキッドの両名はこの時点で同じ場所にいるわけだが、そんな事を霊夢は知るはずがなかった。 さらには無残は早苗からの情報によれば、「冨岡義勇」あるいは「月彦」と名乗っている人物と同一人物の可能性が浮上した。 霊夢はどちらも本物を知らないがブチャラティの例もあり、名を騙っている可能性が高い。 「あー、そういえばアンタ、Storkの仲間だったんだよな?」 ここでふと思い出した様子でカナメが梔子に声をかける。 「一応はそうなる」 楽士達はお互いに隠し事はあり、心の壁があった。みんなが固い信頼関係で結ばれた仲間です――などとは口が避けても言えないが、それでもStorkとも、最初に殺された少年ドールとも悪い仲ではなかった。 「すまなかった。俺がもっとうまくやっていれば、アイツが死ぬ事もなかったはずだ」 Storkの件に関して、カナメは謝罪する。 「状況を考えれば、仕方がないと思う。気にしないでくれ。むしろ、最期を伝えてくれて感謝している」 Storkの変態行為に関しては思う事はありはしたが、別に嫌いではなかった。誕生日会で倒れかけた時などにも、即座に助けに動いてくれたし、根本の部分では真面目な人間だったと思う。 少なくとも、琵琶坂やウィキッドなどと比べればずっと。 この世界が虚構かどうかの問題はいったん、置いておくとして、その死を悼みはするし、死に際の様子を知れた事で多少は救われた。 「それでアンタ、ウィキッドに関して何か情報でもないの?」 霊夢が傍らから口を挟む。 彼女らがウィキッドをターゲットにしている事は聞いているが、別に止める気も妨害しようという気もない。 一応は仲間だったとはいえ、こんな状況で庇う気はないし、何より彼女らがウィキッドを狙う動機は十分に理解できてしまうから。 「それほど知っている事は多くない」 だが、残念ながら梔子からしてもウィキッドに関してそれほど多くの情報を持っているわけでもないが、一応は知りうる限りの事は話した。 「それでカナメ。これからどうする気なの?」 「まずはレイン達との合流だな。そこに、コイツもつれていく」 「ちょ!? 痛いって、引っ張らないでよ!」 カナメはフレンダの腕を掴んで立たせる。 「まあ、レインってあんたの仲間との合流は元々の予定だし、当然といえば当然ね」 「さっき言ったように、コイツにもそこで謝罪させる」 カナメとしては、リュージとレインを秤にのせるつもりはないが、現時点で優先すべきはすぐ近くにいると分かっているレインだ。 ブチャラティからリュージの初期情報が手に入ったとはいえ、半日も前の情報だ。明確な目的地があるわけではなかったようなので、今はどこにいるかも分からない。 ならば確実にレインと合流し、フレンダにけじめをつけさせた上で奪った支給品も返却させる事が先。 それが、当面の目標だった。 「それじゃ、私も付き合うわ」 「いいのか?」 「ええ。アンタ一人じゃ、何かのきっかけでコイツを殺しかねないし。コレの借りがある分、殺させないって約束ぐらいは守ってやるわよ」 そういって、しっかりとくっつけられた二本の指を見せつける。 霊夢にとっての病院に来た目的である指の接合は、ブチャラティのスタンドによって思ったよりもあっさりと、先ほど話をしている間に達成できてしまった。 霊夢は魔理沙と比べればドライな性格ではあるが、借りのある相手との約束を破るほど無責任でも身勝手でもない。 この指の借り分ぐらいは、しっかりと返す気でいた。 フレンダがそんな霊夢に縋るような視線を向けるが、 「大丈夫よ。静雄って奴に殺されそうになっても、命ぐらいは守ってやるから。 ……アンタが余計な事をしない限りね」 最後にボソッと小声で付け加えた言葉に、無言のまま凄まじい勢いでフレンダは首を縦に振る。 「なら、急いだほうがいいか。あんまり時間をかけるとレイン達が遠くに行っっちまう」 「そうね。じゃ、いくわよ」 「いたたた! だから、引っ張らないでってばっ」 フレンダが引きずられるようにされながら、病院の出口へと二人は向かっていく。 「さっきも言ったが、くれぐれも」 「だから分かってるって。さすがに、やりすぎと判断したら止めるわよ」 ブチャラティの言葉に、霊夢は頷く。 「頼む」 本来ならば、ブチャラティもそれを見届けるべきなのだろうが、今この病院残る事になるのは、不死身の力を持つとはいえ、際立って高い戦闘能力を持たない九郎。それに、重傷のライフィセット。一応は自衛程度の力は使 えると言っているが、実力に関してまだ未知数の梔子。戦う力は持っていても、精神的にはまだ幼いシルバとなる。 この状況下で、病院からブチャラティまで離れるわけにはいかなかった。 「まだ暫くはこの病院にいるつもりだ。そっちが、仲間と合流できたのならば、また届けてくれ」 「ああ、分かった」 とりあえずは、レインと静雄に合流してフレンダにけじめをつけさせてからは、再びフレンダをブチャラティ達の元へと戻す。 居場所が分からないが、遠方にいる可能性が高い竜馬に関しては後回しという事で話はまとまりを見せた。 一応、フレンダの処遇を巡っての話はこれで終わり、ひとまずはこの病院でのいざこざも落ち着く事ができた。 だが、この近くに新たな災害が近づいてきている事を彼らはまだ知らなかった。 ◇ ◇ ◇ シドーを見失ったヴライは、ひとまずは参加者が集まりそうな箇所へと移動を続けていた。 ここで、距離的には近い大いなる父の遺跡へと向かう道を選んでいれば、そこで念願のオシュトルとの再戦も叶った可能性があるのだが、それはしょせんはIFの話である。 ヴライの視界に病院が入ったのは、最も太陽が高くなる時間での事だった。 ――戦の匂いがする。 病院に近づくにつれ、まずヴライが感じた事がそれだった。 それは、理屈ではない。根っからの武人であり、多くの戦場での経験があるヴライの第六感ともいうべきものが告げている。 それも一人や二人ではない。 複数人が、何度かに至ってやりあっている。 そんな怨念が病院からは漂ってくる。 「……ふん」 ヴライは、歩を進めていく。 誰も残っていないのであれば、それはそれで良い。 いるならば、見つけて屠る。 それだけの話だ。 「奇怪な」 ヤマトに生きるヴライにとって、この病院は見慣れない建物だ。 病院だけでなく、ここまでに見てきた会場内の建物の数々も同様であり、気にはする。だが、それだけだ。 同郷のクオンや、この会場にはいないネコネなどからすれば違うだろうが、ヴライはそういった事に興味はない。 だが、人やヒトが集まりそうな場所だ。 それだけを判断材料に、ヴライは病院へと近づいていった。 前話 次話 明日の方舟たち(ArkNights)-「終幕」或いは「序章」- 投下順 裁定、そして災害(後編) 前話 キャラクター 次話 過去が今、私の人生を収穫に来た ブローノ・ブチャラティ 裁定、そして災害(後編) 過去が今、私の人生を収穫に来た 桜川九郎 裁定、そして災害(後編) 過去が今、私の人生を収穫に来た フレンダ=セイヴェルン 裁定、そして災害(後編) 過去が今、私の人生を収穫に来た ライフィセット 裁定、そして災害(後編) 過去が今、私の人生を収穫に来た カナメ 裁定、そして災害(後編) 過去が今、私の人生を収穫に来た 博麗霊夢 裁定、そして災害(後編) Origin regression 梔子 裁定、そして災害(後編) いつしか双星はロッシュ限界へ ヴライ 裁定、そして災害(後編)
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絹旗「これ超本当なんですかね~?」 絹旗(いつもならこんな女性向け週刊誌なんて超読みませんけど――) 絹旗(――見出しに超ひかれて、つい買ってしまいました……) ~週刊誌~ 鈍感な人を好きになると大変です! こちらがいくらアプローチしても、一向に気が付かない所か、「大丈夫か?」などと心配される始末。 そんな彼をゲットする方法を紹介します! 絹旗「まあ、超ヒマ潰しにはなりますかね~」 ~週刊誌~ 好きなあの人と恋仲になりたいけど勇気が出ない! という方にもオススメ! 軽い感じで「付き合ってみない?」と聞いてみましょう! 鈍感な彼は、今までもフラグに気が付かず、付き合った経験は少ないので ①よほど自分に興味がない。 ②かなり高い理想を抱いている。 ③どうしても振り向かせたい好きな人がいる。 なーんてことがなければ、きっとOKしてもらえるはず! ただし、ご注意を! 「付き合ってみない?」と聞いた後には、冗談でないと思われるためにも多少の好意があることをしっかり伝えましょう! 「実は、気になってて」などもう一押しすると彼もぐらつきます! 絹旗「やっぱり、この手の情報は超信じられませんね~」 絹旗(だけど、浜面に試してみると超面白そうです) 浜面「お、絹旗だけか?」 絹旗「そうですよ。麦野たちは今日は超帰ってこないそうです」 浜面「へえー」 絹旗(さっそく試してみましょう) 絹旗「浜面?」 浜面「ん? なんだ?」 絹旗「浜面は誰かと付き合った経験とか超ありますか?」 浜面「え!? なんだ急に!?」 絹旗「いいから超早く答える!」 浜面「いや、ねえけどさ……」 絹旗(大丈夫ですかね?) 絹旗「じゃあ、私と超付き合ってみません?」 浜面「え?」 絹旗「私もまだ、誰とも付き合った経験ないんですよ」 浜面(なんだ? 新手のトラップってやつか? 隣の部屋で麦野たちが見てるとか?) 絹旗「浜面は、今まで会った男の中では、割と超好きな方ですし」 浜面「は?」 浜面(いや、待て。絹旗なら罰ゲームでもここまでは言わないはずだ……。それになんか目を合わせてくれないのがまた本当っぽい) 浜面「ニセモノか……」 絹旗「はい?」 浜面「お前は、絹旗のニセモノだな!? 本物の絹旗はどこだ!?」 絹旗「はあ……」 絹旗(これは④として、超バカという項目を超付け加えるべきですね……) 絹旗「私は超本物ですけど?」 浜面「そんなバカな?」 絹旗「カチーン。浜面の方が超バカだと思いますけどね~」 浜面「なら、お前が本物って証拠を見せてみろ!」 絹旗「いえ、もう超どうでもいいです」 浜面「あれ!? 本物!?」 絹旗「だからさっきから超そう言ってるじゃないですか」 浜面「ってことは、さっきのも本気!?」 絹旗「そろそろ超一発殴ってもいいですかね?」 浜面「ううっ。俺はなんてチャンスを逃してしまったんだ……」 絹旗(ん?) 浜面「こんなチャンスはもう二度とないかもしれないっていうのに……」 絹旗「……いいですよ」 浜面「え?」 絹旗「じゃあ、もう一回だけ超チャンスをあげます」 浜面「ええ!?」 絹旗「私と超付き合ってみません?」 そんな感じで二人は付き合いはじめた。 32 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 12 20 54.66 ID 1wT/tFnH0 [12/31] 第一部「脱衣」 ある日 絹旗「本当に超すみません」 浜面「あのな~、いくらなんでも『窒素装甲』で照れ隠ししなくてもよくないか?」 おかげで全治三週間の骨折。 絹旗「浜面が、急に『愛してる』なんて超キモイこというからですよ!」/// 口じゃそう言ってるけど、顔真っ赤だぞ? 浜面「でもさー、普段口にしてないことしただけで、これは酷くないか?」 ちょっと苛めてみよう、そんな軽い気持ちだったんだ。 絹旗「ぐぐぐ」 浜面「あーああ、これからはそういうこと言わないように気をつけないとな~」 罪悪感も感じてるみたいだし、そろそろ許してやるかなーと思った瞬間だったんだよ。 絹旗「……超わかりました! 浜面の言うこと超なんでも聞いてやりますよ!!」 こいつがそんなことを言い出したのは。 これはチャンスだと思ったね。 付き合ってきて、今までと何か変わるかな~とか淡い期待を抱いてたんだが、何も変わらなかったんだよ。チクショウ。 相も変わらずパシらされ、なじられ続けた日々。 挙句の果てには、セックスのときにさえ、『浜面超ありえません』だの『これだから超浜面は』などと言われる始末。 男の尊厳のためにあえてぼかして描写したが、それは酷い女王様っぷりだったといえる。 そろそろ、足を舐めろとか言われてもおかしくないね、マジで。 だから、俺は完治するまでの三週間、何を絹旗に命令するかを練り続けた! そう今まさに反逆のとき! ―浜面の部屋― 浜面「さて、じゃあ今日一日、絹旗には俺の言うことを聞いてもらうけどいいんだな?」 絹旗「浜面、顔が超マジで怖いんですけど」 当たり前だ。今までの復讐も兼ねてるからな。あれやこれをすぐに忘れられるほど俺もバカじゃない。 浜面「今日、お前に拒否権はないっ!!」 絹旗「ぐぐぐ、浜面のくせに……。あんなこと超言わなければよかったです」 そんなこといまさら後悔しても遅い。後悔先に立たずだ。 だが、まあ、最初は軽いジャブからだろう。 浜面「じゃあ、キス、するか」 絹旗「……はい」 チュッっと軽く触れるだけのキス。う~む。今までもこんな感じだったから、ちょっと深めに。 ニュルン 絹旗「ん、んぐ~!」 ハハ。驚いてやがる。 浜面「ぷはっ。まだ、このくらいはいいだろう?」 絹旗「む、まあ超気持ちいいからいいですけど……」 それは嬉しい。じゃあ次は…… 浜面「それじゃ、早速脱いでもらおうか」 絹旗「ええ!?」 そう、今までのセックスはすべて暗闇の中で行われていた! いくら暗部だからって、そんな時までまで暗くしなくていいだろう、とか思う。 っていうか男になんでもするって言っておいて、それすら予想してなかったのかよ……? 浜面「どうかしたか?」 わかってる。裸を直接見られたことがなくて恥ずかしいんだろうさ。 絹旗「その……、明るいのは超恥ずかしいというかですね……」 別に脱ぐのが嫌じゃないご様子です。今日の目標は、明るいところで絹旗とHくらいにしておこう。 浜面「いままで暗いところでばかりだったろ。明るいところで絹旗を見たいんだよ」 これは紛れもない本音だ。暗闇の中じゃ、間違ったほうに入れそうになったこともあるし。 絹旗「ぬぬぬ……」 浜面「そんなに俺に見られるのが嫌なのか?」」 追い討ちをかけてみる。今日絹旗は、俺に絶対服従だが、後が怖いのであまり強要させ過ぎっていうのもね。 絹旗「わ、わかりましたよ。超脱げばいいんでしょう!」/// う~ん。開き直ったつもりかもしれませんが、顔真っ赤。手もちょっと震えてるぞ。 浜面「別に急がなくてもいいぞ」 ゆっくり見れるのは、それはそれで……。いやいや、何を言ってるんだ俺は。 絹旗「くっ!」 絹旗は超ミニのワンピース一枚の下はたしかすぐ下着だったよな。前、ぴろ~んってしたとき、ヘソ見えたし。 浜面「そうそう」 セーターの裾が、ゆっくりとヘソあたりまで上がってきたぞ! パンツさんは丸見えだ! 絹旗「浜面……あとで超覚えていてください!」 あら、一気にセーター脱いじゃったよ。だけど、がっかりなんてしない。下着姿すら初お目見えなんだぜ。 浜面「へえ~。絹旗は、だいぶカワイイ下着をつけてるんだな」 それにしても、スゲー目で睨んでくるな。ちょっと後が怖くなってきたんだが。 絹旗「ううう」/// おっ。今度はブラに手を伸ばした。でも、ホックで手が止まったか。もう少しいじめてみよう。 浜面「いや、絹旗って(予想よりは)意外と胸あるよな。前は暗くてわかんなかったけどさ」 おっ、いまビクッってした。なんか小刻みに震えてる。 絹旗「浜面……」/// ん? なんだ? 絹旗「Hするのは超諦めますが、明るいのはちょっと……」 ハハハ、意外に根を上げるのが早かったな。ブラくらいは外せるかと思ったけど。 浜面「な~に言ってんの? 今日くらいは言うこと聞いてくれるんじゃなかったのか?」 ちょっとおどけていってみる。とりあえず今を楽しもう。あ、能力使用禁止とか言っておいたほうがいいかもな。 絹旗「超了解です……」 ブラを少しずつ取っていくっていうのもいいけど…… 浜面「あ、別に手でなら隠してもいいんだぜ?」 ちょっとだけ助け舟を出してやろう、なかなか進まないから。 絹旗「超本当ですか!? それならまだなんとか……」 そう言って、ブラを落としましたよ。ピンク色のアレが見えそうで見えない。もう少しなんだが。 絹旗「ううっ。これは超どうしましょう」 パンツに手をかけようとしてるけど、片手じゃ脱ぎづらいよな。うんうん。仕方ない…… 浜面「手伝ってやろうか?」 絹旗「超殴りますよ?」 あれ~? おかしいな親切心からだったのに。 絹旗「こうすれば……」 あっ! 反対側を向いて、しゃがみながらちょっとずつ脱いでやがる。 まあ、これからのことを考えれば、そのくらい許してやろう。 絹旗「これで超いいんでしょう?」/// ミロのビーナスみたいな状態になってる、とか言ったら殴られるな。 浜面「きれいだよ。絹旗」 前、これで骨折させられたんだっけ? しまった! 絹旗「ぐぐぐぐぐ」/// ん? パンチが飛んでこない。あー、手を離せないんだったな。 でもそんなに恥ずかしいのか? なら、一回持ち上げて、落としてみよう。 浜面「よーし、よくできたな。絹旗」 絹旗「もういいですよね? 超部屋を暗く――」 ダメダメ。 浜面「その前にさ」 絹旗「え?」 浜面「あ。別に手をどかせ、とかは言わない」 なんか明らかにホッとしてるね。 絹旗「それは超よかったです」 浜面「実はさ~。この前の骨折のところがまだ痛むんだよ」 絹旗「ううっ、超すみません……」 謝るほどのことじゃないって。だって…… 浜面「だからさ、悪いんだけど、俺の服を脱がせてくれないか? 正面から」 多分、俺はいままで見たことのないくらいの笑顔をしていると思うんだ。 なんか絹旗、口パクパクしてるぞ? はっはっは、驚きすぎだろ。 浜面「絹旗? 聞こえた?」 一応聞いてみる。 絹旗「すみません。超聞き違いだと思いますので、超もう一回言ってくれますか?」 何度だって言ってやろう。実行してもらえるなら。 浜面「俺の服を脱がせてくれないか? 正面から」 今度こそ、顔を真っ赤にする。さっきからどんどん赤くなってくな。 絹旗「うううう」 うなってて全然動かないぞ? 追い詰めすぎたか? ここら辺の押し引きはわからん。いつもやられてた側だし。 絹旗「どうしても超やらないとダメ……ですか?」 あ、これは、押せばやってくれそうだな! 浜面「ああ。まだ腕が痛くてな」 絹旗「……は、浜面は超エッチです」///// 絹旗さん? それ油です。火に入れると燃えるやつ。 今ので、もう七割くらいカチカチになってるぜ。マイジョニー。 絹旗「それで、その……」 モゾモゾすんな! なんかいろいろ見えそうだぞ! いや、見たいんだけど! 浜面「どうした?」 あ、声ちょっと裏返ったかも。なんかハズい。 絹旗「ぷっ、声超裏返ってます。浜面も超緊張してるんですね」 やめて! きわめていい感じで命令してきたのにさ! 絹旗「じゃあ、超脱がせてあげますよ」 あれ? なんか立場逆転してきてない? 絹旗「よいしょっと」/// ぬおおおおおおおおおお! 目の前にさくらんぼが二つ! 下は押さえたままだけど、それがまた! 絹旗「上だけで、超いいですよね?」 絹旗は両手で下をガッチリガード。おかげで、上は丸見えだぜ、イヤッホオオオオオオオオオオオ!! いや、待て。落ち着け、落ち着くんだ、浜面仕上。上だけで許してやるか……? ――答えはノーだ。この逆転されそうな状況を変えねば! 浜面「いや、ついでに下も頼む」 うむ。いい表情だ。真っ赤になったきょとん顔。写真に撮りたいくらい。 絹旗「もう、分かりました! 超分かりました!」////// フフフ。俺が絹旗のを見たことがないように、絹旗もマイサンを見たことはないからな! 絹旗「くっ! 片手でベルトは超外しにくいです」 浜面「いや、両手使っていいけど」 うお。スゲーにらまれた。どうすれば下も開放してくれるのかね? 絹旗「あとは、パンツだけですが……」 やっぱり、勃ってるの分かるよな。 浜面「どうする? さすがに、嫌なら止めてもいいぞ?」 うむ。引き際も大事だよな! 微妙に俺も恥ずかしいし。 絹旗「いえ……超やります」 あれ? なんか想像してた展開と違ってきた。 絹旗「うううっ」 ちょっと涙目になってるのいいな~。 ズルッ って一気に行きやがった!? 浜面「うわっ!」 絹旗「きゃっ!」 いまの悲鳴は、レアだな。着信ボイスとかにできないだろうか? 絹旗「うーっ。超グロいです」 浜面「失礼な! 雄々しいと言うべきだろうが」 ついに御開帳です。なんかさっき七割とか言ってたけど、もうかなりギンギンです。 べ、別に見られて勃ってるわけじゃないんだからね! 絹旗「でも、ちょっと超かわいいかも」 ううっ。絹旗、男のシンボルにその称号は不名誉なんですが。 かわいいって……。マイジョニーが、カワイイ……? 浜面「よし。じゃあ、そのまま舐めてもらおうかな?」 うん。かわいいなら大丈夫なはずだよな! 多分。 絹旗「はい?」 第三部につづく。 第三部「フェラ」 ―浜面の部屋― 浜面「よし。じゃあ、そのまま舐めてもらおうかな?」 絹旗「はい?」 浜面「だから、俺のこれ舐めてみてくれる?」 聞こえてただろうけど、もう一回ね。 絹旗「それは、超噛み切ってもいいということでしょうか?」 なんかおっかないこと言い出したぞ。この娘。 浜面「ん? だって、何でも言うこと聞いてくれるんでしょ?」 絹旗「ぐっ。た、確かに超そう言いましたが」 約束は守らないといけないよね。とはいえ、さすがに舐めるのは抵抗はあるよなぁ~。 浜面「それに、かわいいんでしょ?」 でも、かわいいんだったらノープロブレムだよな! さて、絹旗の反応は…… 絹旗「その…………」 どう来る? いきなり殴るのはやめてくれよな。 絹旗「……じゃあ、超どうすればいいですか?」 直撃!! これが、あの有名な破壊光線!? 浜面「難しいことないぞ。歯を立てないようにすれば、あとは適当で……」 ううう。された事なんてねえから、どうすればいいかなんてわかんねえよ。 絹旗「超適当で……」 現状をいまさら説明しよう。俺が立ち上がった状態。絹旗は女の子座りで、股間を両手でガード。犯罪的な絵だよな。 犯罪っていえば、絹旗って中学生だよな……? こんなことしていいのか……? 絹旗「ううう……」 うん。かわいいは正義であって、同時に大罪だよな。仕方ない。 浜面「アイスを舐めるような感じにすれば、大丈夫だと思うぞ」 たぶん。 絹旗「……こ、こうですか?」ペロ 浜面「うおっ!?」 そのとき浜面に電流はしる。 おい、今のだけでもすごかったぞ……。 絹旗「浜面? 超きもちいいですか?」 浜面「あ、ああ。続けてくれ」 絹旗「う……」ペロペロ 手を使ってないせいで、俺のマグナムが上に下に動いてる……。顔にこすりつけてるみたいになってる。もはや死刑だな、俺。 あれ? そういえば、シャワーとか特に浴びてないんだが。 浜面「絹旗、大丈夫か?」 絹旗「ちょっと超くさいです……」ペロペロ なんだか余計興奮してきた。なんだろう。すごい征服感があるぞ。いや、これにはまだ先がある―― 浜面「そしたら、そのまま咥えてくれ」 絹旗「……浜面は超しかたないですね」 なんか従順になってきてる気がする。気のせいか? 絹旗「んっ」パク イエ――――――ス!! もう爆発するかもしれない。 浜面「そしたら、前後に動いてくれ……」 絹旗「んんっ……」 ぎこちない動きだけど、かなりいいな。なんか溶けそう。 絹旗「じゅぷっ……、ぢゅぽっ……、じゅるっ……」 ぐぬぬぬぬ。まだだ、まだ俺は耐えられる! 浜面「絹旗……、もうちょっと早く動けるか?」 絹旗「んっ……。浜面……そろそろ……」 ん? そろそろ? 絹旗「そろそろ、超許してください……」グスッ 現状をお伝えしよう。 罪悪感<<<嗜虐心 浜面「仕方ない……」 また、やってきました。上げて落とす時間です。 絹旗「浜面……」パァ 浜面「両手を上げるか、このまま続けるか選ばせてやるよ」 彼女にとっては究極の二択だったと思う。 結局、絹旗は続ける方を選んだ。そんなに見せるのが恥ずかしいか!? なら、なんとしても見ないといけないな!! 絹旗「じゅぷっ…、ぬぽっ…、ぐぬっ…、にちゃっ…」 左手を俺のエクスカリバーに持ってきたか。動いちゃうからな。左手は添えるだけ。 それにしても……。 涙目+上目使い+全裸+フェラ=臨界点 浜面「ううっ。絹旗……。そろそろ出るぞ……」 マジで射精する五秒前。 絹旗「んんっ!? んごっ!!」 何か言おうとしてるけど、頭固定しちゃったからね。もうダメです。 浜面「で、でるっ」 びゅるっ、びゅっ、ぴゅっと結構出てるのが分かる。やばいな。立ってるのも限界なくらい気持ちいい。 絹旗「んぁ……っ。はぁ…はぁ……」 あれ? なんか絹旗までビクビクしてないか? ってよくみれば、股間押さえてる手ベトベトじゃねぇか。もしかしてオナってたのか……? 咥えながら……。 浜面「おい。お前もイッたろ?」 絹旗「んっ……。ひょ、ひょう……ひゅみまひぇん……」 口に入れたまましゃべんな! また勃ってきただろうが……。 浜面「だめだな~、絹旗。今日は俺の命令を聞いてもらわなきゃ……勝手にイッていいなんて言ってないだろ?」 イッちゃだめとも言ってないけどな。 絹旗「んくっ、ごくっ、ぷぁ。ちょう……すみません……」 飲みやがった! っていうか、こんなにも腰砕けの状態! これはチャンス!? 浜面「仕方ねえな……」 絹旗「あっ……」 お姫様だっこでベットまで運んでやる。ふっふっふ。早速この前買ったあれを使うぜ! えーと、どこにしまったっけか? お、あったあったー。 絹旗「は、はまずら……?」 浜面「じゃあ、次はこれな」 そういって、ピンク色の機械を彼女に見せた。 第五部に続く 第五部「イキ地獄」 ―浜面の部屋― 絹旗「は、はまづら……?」 浜面「じゃあ、次はこれな」 そういって、ピンク色の機械をベットに横たわる彼女に見せた。 絹旗「それは超なんですか?」 あれ? ちょっと回復してきてるかな? 早めに実行しなければ……。 浜面「これは、お前のために用意したんだよ」 俺のためでもあるけどね☆ さて、あの邪魔な手をどかすか。今ならまだ片手で十分だな。 絹旗「ちょ、なんで手首を超掴むんですか?」 力が入らないのか? 抵抗はそんなにないなー。かわいいやつめ。 絹旗「あ、あれ? 能力が――」 どうやら『窒素装甲』まで使えないようです。はっはっは、最後の守りもなくなったことだし、いざ! ガバッ!! 絹旗「ちょ――」 浜面「え?」 そこには、木の一本すらない、不毛なデルタ地帯が存在した。 絹旗「うううっ。超見ないでください……」グス 正直これは予想外です。いや、予想通りか? まさか天然もののパイパンさんだったとは……。 絹旗「浜面の超バカ! もう止めてください!」 浜面「なんで?」 驚きはしたけど、むしろ、かなりそそられます。 絹旗「は、浜面なら、超笑うに決まってるじゃないですか……」グスッ ああ、まだ生えてないのがコンプレックスなのか。マジかわいいな。 浜面「笑うわけないだろ……。すごくキレイじゃないか」 ボンと音がなるかと思うくらい顔真っ赤にしちゃって。 っと、この手にもってるローターを使おうとしたんだった。あまりのかわいさに飛んでたぜ。 浜面「じゃあ、これ使うぞ?」 絹旗「は……、え……?」 さっきの言葉からまだ正気に戻ってなかったのか。まあ、いいさ。電源を小にセットして~。 ブブブ 絹旗「は、浜面……。なんかそれ超動いてませんか?」 そういうものだしな。 浜面「こういう風に使うんだよ」 そう言って、彼女の割れ目に押し当てた。 絹旗「あうッ!? えぅ? 浜面…? これはっ…!?」 さっきまだイッたばっかりだからな。まだ敏感なんだろ。 浜面「気持ちよくないか?」 絹旗「いいわけっ…超…ありませんっ…!」 ん~。自分でイクのはOKでも、機械でイクのには抵抗があるのかね? 浜面「じゃあ、気持ちよくなるように手伝ってやるよ」 絹旗「ふぇ…?」 暴れられても困るし、手を縛っておくか。手錠なんてないし、その辺のタオルで……。 絹旗「あっ…、超やめてくれる気になったんですね」 ふっふっふ。今残念そうな顔した? だが、もちろんそんなことはないぜ。両手を縛るためだよ~。 絹旗「え? 浜面? 超なにしてるんですか?」 浜面「これでよしっと」ギュッ 右手で、絹旗の縛られた両手を押さえ(バンザイの状態)、左手はローターを持ち直す。 絹旗は、まだこれからどうなるか理解できてないご様子です。 浜面「じゃあ、いくぞ~」 絹旗「えっ? んあっ!?」 さっきは当てただけだったからな、今度は中まで~っと。入り口あたりにしておくか。 絹旗「は、浜面……。ちょ、超なんのっ…つもり…ですかっ?」 おー、感じてる。感じてる。気持ちいいって認めるまで続けるぞ。 浜面「気持ちいいか?」 絹旗「そんなわけ…超ないですっ…!」 というわけで続行です。 絹旗「くっ…ふぅっ…あんっ…」 明らかに感じてるじゃねーか。仕方ない、もっと攻めるか。 浜面「絹旗……」ペロ 首筋の辺りを舐めてみる。 絹旗「ふぁぁっ!?」 効果あり! ローターは中に入れたから、左手が空いてるし、いろんなところを撫でたりしてみよう。 やっぱわき腹だよな。 スリッ 絹旗「んっ…んぁっ…くふっ…」 もしかして、声我慢してる……? そんなに気持ちいいか! なんか燃えてきた。 よし、次は耳を舐めつつ、腰をさするダブル攻撃で。 絹旗「んん――ッ!? くぁっ…あふっ…」ビクッビクッ あ、イッた。ビクンってしてるし。 浜面「どう? 気持ちよくなかった?」 絹旗「気持ち…よくなんてっ…」ビクッ 意外と強情だなー。そうか、もっとして欲しいか。 絹旗「気持ちよく…ないんでっ、超、さっさと抜いてください…」 大きな波は引いてきたかな? よーし、じゃあ言ってやろう。 浜面「じゃあ、気持ちいいって認めたら止めてやるよ」 絹旗「え……? そんなの――ッ」 いつまで持つかね。あと五分くらい持つかな? その間にいろんなところを試してみよう。 おなか、ふともも、背中、おしりあたりは結構きてるな。 絹旗「んふっ…、あっ…、んっ…、ふぁ…」 というかこんな喘ぎ声聞いてて、俺も結構きてるな。だが、今は絹旗の開発が優先事項だろ。 んーあとは、睦言でも試してみるか。 浜面「絹旗、かわいいよ。大好きだ……」 絹旗「は、はまっ…んぁぁっっ!? イクッ――!?」ビクン おお。想像以上の効果があるぞ。ちょっと潮ふいたし! 浜面「そろそろ、気持ちいいって認めるか?」 絹旗「は、はい…。もう…超ダメです…。気持ちよすぎます…」ビクッ よーし、やっと認めたな。二回イッてギブアップか。 浜面「やっと、認めたな。よーし、じゃあ――」 絹旗「は…はやくっ…これ抜いて、んっ…」 認めたのはいいけどね~。そんなに内股をスリスリされるともっといじめたくなります。 浜面「次は強さを『中』にしてみるか」 絹旗「はまづらっ…!? なにを…、んなぁ――ッ!?」 この流れで『強』まで行くぜ! ――― 絹旗「ちょう…きもひ…いいれす……」ビク やり過ぎた? 結局あれから五回もイかせてしまって、今六回目の途中です。 絹旗「はまづらぁ…。ちょうきひゅ…してくらさい…」 浜面「お前はキス好きだな~」 四回目あたりから、愛撫からキスに変えたら大変ご執心になられまして。 っていうか、もう絹旗、腰砕けってレベルじゃねぇぞ。もうぐにゃぐにゃのぐちょんぐちょんじゃねえか……。 しかし、これ以上やって失神されてもつまらないか? 浜面「そろそろ終わりにするか」 絹旗「ふぇっ……? ひぁんっ!?」ヌポ ローターを抜いた代わりに、こいつをっ! 絹旗「……んぁぁッ!! イクッ!!!」 浜面が自分のモノを入れた瞬間、絹旗は六回目の絶頂に達した。 第七部に続く。 第七部「SEX(激)」 これ以上やって失神されてもつまらないし、ゴムを付けてっと。 浜面「そろそろ終わりにするか」 絹旗「ふぇっ……? ひぁんっ!?」ヌポ ローターを抜いた代わりに、俺のを! 絹旗「……んぁぁッ!! イクッ!!!」 結構きてたのか。入れた瞬間だぞ。 浜面「気持ちいいか?」 絹旗「ふぁい…。もう…ちょうらめれす…」 さて、こっちが満足するまで、あと何回イクかな? しかし、相変わらず狭いな。こればっかりは暗くても分かってたけどな。ギュッって締め付けてくる。 浜面「よ~し、動くぞ?」 絹旗「ちょう、はげしくおねがいします…」 そんなことを頼まれてしまったら、もう止まりませんよ! 絹旗「あんっ、んあっ、あぁっ、んっ、んあっ、んぁあっ、あぅっ、くふっ、んぅっ…!」 一突きごとにビクンビクンしてるな。軽くイキ続けてるんじゃないか? 絹旗「ひぁん、んんっ、あぁっ、んぅっ、あんっ、ふぁんっ、あふっ、んあっ!」 あー、すげーかわいいな。チクショウ。 浜面「感じてるところ、すごくかわいいぞ」 絹旗「んん―――ッ!? ふぁっ、イくッ、ちょうイっちゃいますぅ! んぁ――ッ!?」ビクン ふっふっふ。こっちはまだだからな。そのまま突き続けるぜ。 絹旗「ふぁっ、んぁっ、あんっ、まだ…ちょう…イって…ますぅ…、らめぇ…」ビクッ あ、俺きわめて冷静に実況してるように見えるけど、これイメージだから!! 実際には相当大変なことになってます。 浜面「はぁ…、はぁ…、絹旗…、絹旗っ!」 絹旗「はまずらぁ…、はまづらっ、んぁっ、くふっ、あんっ、ふぁっ!」 そろそろ俺もヤバイかも。 浜面「絹旗…、イくぞっ…」 絹旗「ふぁっ、んぁっ、中はっ、ちょう、らめっ、れす」 ん? ゴムしてないと勘違いしてんのか? まあ、それが分からないほど中いじっちゃったしな。 いや、でもこれはおもしろそうだ。 浜面「このまま出すぞっ…」 絹旗「らめっ、らめっ、らめぇ――ッ!?」 浜面「うぉっ!? 出るッ!!」 絹旗「――――ッ!!」ビクン 絹旗のもの凄い締め付けでイっちまった。大量にでてるのが分かるな。 ――― 絹旗「ううっ…」グス おっとフォローしないとな。 浜面「安心しろよ。ちゃんとゴムは付けてたんだぜ……」 絹旗「ふぁっ…」ヌプ ちゃんと付いているのを絹旗に見せてやる。 絹旗「ちょうびっくりしちゃいましたよぉ」 浜面「ははっ、そんな絹旗を見てみたくてな」 それにしても、絹旗も感じすぎだったよな~。ううっ。なんかまたちょっと勃ってきた。 いやでも、さすがにこれ以上は絹旗が……。 絹旗「でも……」 浜面「ん? どうした?」 ちょっと呂律が戻ってきたか? 絹旗「さいごは、それでもちょういいかなっておもっちゃいましたぁ」 あ、俺死んだわ。ゴメン、もう止まらないって。 浜面「絹旗っ!!」 ゴムを取って再び絹旗の中に侵入です。生で。 絹旗「んああっ!? はまっ…づらぁ…?」 うおおおおおっ!! そんな甘い声でささやくなぁぁあああ!! 浜面「もう、ダメだ。止まらないぞ」 絹旗「あんっ、ひんっ、あぁんっ、ふぁいっ、もうっ、いいれすっ!」 ぐちゃぐちゃに混ざりあう感覚だ。二人が一つになってる。 浜面「ああっ!! いくぞっ!!」 絹旗「うぁっ、んぅっ、あんっ、ふぁっ、んんっ、ひぁあっ、うぅっ、へぁっ」 浜面「きぬはたっ! きぬはたっ!」 絹旗「はまづらっ…、うぁっ、んぁっ、うぁっ、はまっ…づらぁ…」 お互い名前を呼び合う。それだけで、なぜか心まで繋がっている気がする。 ――――ッ! もう限界だ……。 浜面「出るぞっ! きぬはたっ! 中にっ!」 絹旗「んぁっ、うぁっ、あんっ、いっぱいっ、んふぁっ、くらさいっ!!」 浜面「く――――ッ!!」 絹旗「ふあぁぁあぁああぁッッッ!!?」ビクン ドピュドピュッと絹旗の中にでてるのがわかった。 絹旗「ぅぁぁぁっ……」 あれ……気絶しちまったか。そこまで気持ちよかったのか。 浜面「また、気持ちよくしてやるからな」 髪を撫でながらそうつぶやいて、後片付けをはじめた。 ――― 絹旗「―――ぅ?」 絹旗が目を覚ますと、浜面の部屋にいた。隣では浜面が眠っている。 絹旗「なんでこんなところで超寝て―――」 と、そこまで言って何をしていたか思い出す。 絹旗「――――――ッ!!?」 絹旗(超なんてことをしてしまったんでしょう!? これは超いろいろと取り返しがつかないかもしれません!!) しかし、気持ちよかったというのは事実だ。今までの中でも一番だろう。 絹旗「はぁ……。まあ、超いいですか……」 と隣で寝ている浜面のほほを突っつきながらつぶやく。 絹旗「ふふっ。超たまになら、こんな感じもいいかもしれませんね……」 そう言い、笑いながら、少女はベットに横になった。 ――――隣の男がその言葉を聞いていたとも知らずに。 浜面編 第一章「反逆の浜面」 完 浜面編「幕間」 ―ファミレス― あの後どんな仕返しをされるかちょっとビクビクしてたんですが、特になにもなかった! 助かったぜ! 浜面「でも、あんな風でもいいってことは……」 麦野「なにブツブツ言ってんのよ」 滝壺「なにか、変なこと考えてる顔」 絹旗「きっと超バニーのことでも考えてたんですよ」 フレンダ「結局、浜面はそういう性癖な訳?」 今は、アイテムの会合中。言葉にでてたか。 浜面「いや、すまん。ちょっと考え事しててな」 麦野「なに? 女?」 絹旗「――ッ!?」ビクッ 浜面「まあ、そんなところだ」 たぶん今のところ俺たちの関係はこいつらには、ばれてないと思う。 フレンダ「浜面に付き合ってくれるような女がいるの?」 滝壺「大丈夫、私はそんな妄想を語るはまづらを応援してる」 麦野「あれ? 絹旗からは何かないの?」 絹旗「えっ!? そ、そうですね。浜面と付き合うなんて超ありえませんよね!」 ひでえ。その付き合ってるやつがいうことかよ……。 浜面「あーあー、分かったよ。スミマセンね。変なことばっかり考えてて」 ぐぐっ、ベットの上じゃあんなにかわいかったのに……。 フレンダ「え? ベット?」 ウルトラミス!! また、口に出てた!? 絹旗がスゴイ目で睨んできます……。 麦野「浜面……」 浜面「いやいや、そんなこと言ってないって!」 絹旗「そ、そんなことより、今日はなんで超集まったんですか!?」 麦野「―――ふーん」 浜面「ななな、なんだよ?」 フレンダ「結局そのうろたえ方が、キモイって訳よ」 滝壺「大丈夫、私はそんなキモイって言われるはまづらを応援してる」 ううっ! チクショウ!! 夜に第二章「最愛なるバニー」更新。 浜面編 二章「最愛なるバニー」 ―浜面の部屋― っていうやり取りがあった後、絹旗に部屋で待ってろって言われたんですが。 逃げていいかな? 絹旗「超お邪魔しますよ」 あ、遅かったみたい。観念しようか☆ 浜面「な、なんか用か?」 くそっ! こんなことならあんな事やこんな事をやっておくべきだった!! 絹旗「さっきの話ですが――」 DEAD ENDを避けるためにも、全力で謝罪を!! 浜面「すみませんでしたあああああああ!!」 絹旗「超すみませんでした」 浜面「え?」 絹旗「え?」 な、なんだ。どうやら、ポロっと言ってしまったことに対するお叱りではなかったようです。 絹旗「その、ですね。超心にもないことを言ってしまったことを謝りたくて……」 浜面と付き合うなんて超ありえませんよね、ってやつか。むしろあの状況じゃ、そのくらい仕方なかったような。 絹旗「あんなこと言ってしまって、超嫌われてしまわないか、ちょっと心配で」 おおう。こんなにしおらしい絹旗を見るのは初めてかもしれん。 絹旗「ですから、超謝っておこうと思いまして」 浜面「よろしい! ならばバニーだ!」 あれ? なんかさっき考えてた『あんな事』がついポロっと出てきてしまった。 俺ポロリしすぎ! 次のポロリは俺の命か!? 絹旗「はい?」 ああっ。そんな目で俺を見るなー! いや、でも、絹旗うさぎは見たい。君もそう思うだろ!? 浜面「知らなかったか? 俺ってバニー好きなんだぜ?」 絹旗「いや、それは超とっくに知ってますけど」 どうやら『アイテム』では、常識らしい。 浜面「だから、そんなバニーさんにお願いされたら、どんなことでも許しちゃうんだけどなー」 絹旗「ううっ!? ……ん?」 あれ? なんだ? 何かに気付いたか? 絹旗「ふっふっふ。超わかりました! でも、私が着れるサイズのバニースーツなんてここにありませんよね!」 はっはっはっは。俺のバニー好きを甘く見てもらっては困る。 浜面「残念でしたー」 絹旗「えっ!?」 残念ながら、バニースーツはない。だが、俺にとっては、水着みたいな格好が、いかにも水着の似合わない場所で見られることが重要なのだ! 当然、うさ耳(¥2,500)くらいはある! だから、絹旗には下着にうさ耳を装着して頂きました!! 絹旗「うううっ。これのどこが超バニーなんですか……」 浜面「俺は、あらゆるものを受け入れる寛容さを持った男なのさ! バニーに関しては!」 声高らかに宣言する。もはや、興奮状態はレベル5だ。 絹旗「最後の一言で超台無しです! それにしても、これは超恥ずかしいです」 さて、目的はまだ達成されていない! 浜面「それで、なんで絹旗はそんな格好をしてるんだっけ?」 絹旗「ぐぐぐ、さっきは超すみませんでした。超許してください……」 よし許す! っていうか怒ってねーし! ふははははは!! 浜面「よし! ならば、このニンジンを舐めるのだ!」 そう言うと俺は、ボロンと猛るニンジンを取り出した。 絹旗「やっぱり超そういう展開に持っていくつもりでしたか……」 読まれてようが、もう関係ないね! なぜなら、いわば今は俺が王様! 浜面「ん? 絹旗は、そのつもりじゃなかったのか?」 絹旗「うっ……。その、そんなこと超聞かないでください……」 この流れなら大丈夫そうだ! コスプレバニーH編始まるよー! 浜面「じゃあ、頼むよ」 絹旗「うううっ」ペロ よし来た! うさぎといえばニンジン! あ、でも噛み付かないでよね。 絹旗「ふぁ…このまえより、超大きくなってまふ……ちゅる、ぴちゃ…」 舐めながらしゃべる絹旗バニー! ううっ。頼んでよかった……。 絹旗「れろ…なに超泣ひほうに、なっへるんれすか、んちゅっ…」 俺の死ぬまでに叶えたい夢の一つが、バニーさんとHだったからさ!! 巫女? メイド? そんなんどうでもいい! 浜面「ああ、超気持ちいいぞ。この前よりうまくなってるんじゃないか?」 絹旗「んっ!?」ギク ん? もしかして、練習とかしてたのか? 絹旗「超なんのことでしょう……。バナナで練習なんて超するわけないです!」 そこまで聞いてねえよ! そうか俺のために練習を……。 浜面「そうか。じゃあ、もっと頼むな。絹旗」 絹旗「ふぁい、あむっ」 浜面「うおっ!?」 くわえたあああああ!? バニーがニンジンをくわえたあああああ!? 絹旗「じゅるっ…、ちゅうぅっ…、んむっ…、じゅぷっ…、ぢゅぽっ…」 嗚呼。もうダメみたいだ。うさ耳をつけた天使が見えるよ。 浜面「そろそろ出そう……」 絹旗「ろこに、くちゅっ…、ちゅるっ…、超出しまふ?」 どこに出すかだって!? いや、慌てるな! 浜面「じゃあ、顔にかけるぞ……」 絹旗「ふぁい、はむっ…、じゅろっ…、ぴちゅっ…、んんっ…、んふぅっ…」 うおおおおおおおおおっ、夢の第一歩が、今ここに!! 浜面「くっ!!」 絹旗「ぷぁっ」 口を離した瞬間、ニンジンから大量のジュースが飛び出した。 絹旗「ふぁっ、ああぁぁっ」 絹旗は意外とフェラ…、じゃなくてニンジンを舐めるのが好きなんじゃないだろうか? よし、顔についたニンジンジュース(白)をふき取ってやったぞ。 浜面「じゃあ、いいよな」 絹旗「は、はい」 裸はまだ恥ずかしいだろうから、下着をずらし、ゴム付きニンジンを挿入していく。 体位は、いわゆる『対面式座位』ってやつです! バニーさん超近い!! 絹旗「んんっ」 ゆっくりと腰を下ろしていく。中がとっても温かい。 浜面「気持ちいいか?」 まあ、とろけたような半眼に、だらしなく開いた口を見れば、どうなのかは一発なんですが。 絹旗「はい、超気持ちいいです……。この体勢だと超気持ちいいところに当たります」 そうか、絹旗は奥が好きなのね。いやいや、絹旗バニーだったな、今は。 浜面「よし、うさぎさん。じゃあ、ぴょんぴょん跳ねてみようか」 絹旗「―――ッ! ……はい」 絹旗が、俺の首の後ろで、両手の指を絡ませると、ぴょんぴょん跳ね始めた。うさ耳もバッチリ見える! 絹旗「あんっ、んあっ、んぅっ、あんっ、ふぁんっ、あぅっ、くふっ、んぅっ…!」 わーい! うさ耳とおっぱいが連動するように上下にぴょんぴょんしてるー。 浜面「絹旗っ…、いいぞ……」 絹旗「ひぁん、んんっ、あぁっ、あぁっ、んっ、んあっ、んぁあっ、私もっ、超っ、いいですっ!」 俺は今天国にいるのだろうか? いや、天国でもこんな光景は見られないだろう。 絹旗のうさぎ跳びにあわせて、腰を突いてやる。そりゃあああああああああ!! 絹旗「んんっ!? あぁっ、あぁっ、んっ、んあっ、んぅっ、あんっ、ふぁんっ」 ア、モウダメカモ。オレ逝キソウ。 浜面「イクぞっ! 絹旗っ!」 絹旗「ふぁっ!? んっ、あんっ、んああぁぁっっっっ!?」ビク 浜面「イク―――ッ!?」 ドクドクと、かなりの量がでているのが分かった……。 浜面「ふう。気持ちよかったぜ。絹旗」 少し落ち着いたあと、そう声をかけてやる。 絹旗「あれ?」 どうかしたか? 何かマズイことした? 絹旗「浜面のバニー愛は超そんなもんですか? ウサギさんはさびしいと超死んじゃうんですよ?」 もちろん、あと十発でも二十発でもお付き合いできます。 浜面編 第二章「最愛なるバニー」 完 浜面編 第三章「TURNING POINT」 ―浜面の部屋― 最近俺はおかしい。そう思う。 絹旗「まったく超クサイですね。浜面のココは」 そう感じたのは、バニープレイした次の週、それ以来のSEXをしているときのことだ。 絹旗「浜面なんて、先週の私のバニーを超ずりネタにしてればいいんです」 絹旗にこんなことを言われるのは、前からのことだったから、むしろ元に戻ったといえる。 前回の二回はちょっと特殊な事情があった『例外』ってやつだったのさ。―――じゃあ、何がおかしいかって? 絹旗「まったく、こんなのを相手にする私の身にも、超なって欲しいもんです」 それは、言葉の受けとめ方が、今までと大きく変わってしまったということなんだ。 以前は、こんな言葉に『コノヤロウ……』と男の尊厳を踏みにじられ続けてたんだ。 絹旗「ほら。超ちらっと見えたくらいでもうこんなにしてます。ちょっとは超自重してください」 今では、こんな言葉も俺に興奮をもたらせてくれる。 絹旗「んっ…。ほら、浜面のが中に超挿ってきてますよ。ふふっ、バニーに興奮する超変態のくせに生意気ですね。んんっ…」 もちろん、俺が『M』に目覚めたわけじゃない。 絹旗「ふぁっ…、もっともっ、んぁっ、原始人っ、以下、のっ、んっ、性欲っ、動物、だからぁ、超、仕方っ、ありませんっ、けどっ」 しいて言うなら、『S』に目覚めたというべきだろう。 絹旗「まったく、少しっ、くらいはっ、ふぁっ、人間っ、としてっ、超、進化、んんっ、して、欲しいっ、ものですっ!」 どうしてこんな状況でそんなことになるんだって? 絹旗「超、ちゃんとぉ、聞いてっ、んぁっ、るんですか、はまづらぁ?」 それでは、その答えを教えて差し上げよう。 浜面「そんなこと言ってるやつのチンポで感じすぎだろ」 ようするにこれなのだ。 絹旗「ふぇっ!? はぁんっ、くぅっ、うぁっ」 絹旗にとっては俺をおとしめるようなつもりで言っているのかもしれない。 だが、俺をおとしめれば、おとしめるほど、そんな男に感じさせられている絹旗が、ドMなんじゃないかと錯覚してくる。 浜面「そうやって、原始人以下の男なんかに抱かれて、どんだけヨガってるんだよっ!」 絹旗「あんっ!? ひぁっ、くぅっ、そのっ、それはっ!?」 まったく感じていないなら話は別だろうが、絹旗は、もうイきそうになっているんだ。 絹旗「うぁっ、違いますっ、ふぁんっ、超、違うんですっ! んんっ、イきそうにっ、なんてっ!」 どうしてこんな変化があったんだろう? この間、絹旗に命令したときの後遺症か何かだろうか? とにかく、俺にもう言葉攻めは通用しなくなった! これであとは、絹旗をちょっとずつ調教すれば―― 浜面「い、いかんっ! 変な方向に進もうとしてるぞ俺!」 危ない、危ない。今は目の前に集中しよう。 絹旗「ふぇっ? あぁっ、もうっ、ちょう、イきますっ!」 でも、絹旗に首輪プレイとかしてみたいなー、とか思った瞬間、絹旗は絶頂に達した。 絹旗「んぁ―――――ッ!? イクッ!!」ビクン おお! 違うこと考えてたせいで、一緒にイき損ねた! うむ。仕方ない続行だ。 絹旗「ひぁんっ!! はまっ、づらぁっ、まだぁ、イって、ますっ!!」 しかし、絹旗もあれ以来、イきやすい体質になってないか? これはいい兆候だ。ところで、『調教』と『兆候』って語感似てない? これはいい調教だ。 浜面「ほらっ! もっと、感じろっ! もっと!」 絹旗「んぁっ!? ああぁっ、うぅっ、ひぅっ、んはっ、らめぇっ!」 呂律が回らなくなってきたか。意外と言葉攻めも好きなのかね? だが、俺の方針は飴とムチで行こうと思ってるんだ! 浜面「絹旗っ! かわいいっ! かわいいぞっ!」 絹旗「んんっ!? んぁっ、んちゅっ、れろっ、ふぁっ」 飴を投下した後、キスで追撃。もう顔はとろとろだ。しかし、こっちの限界も近い。 浜面「絹旗っ! イクぞっ! 絹旗っ!」 絹旗「ふぁいっ、ちょう、イってっ、くらはいっ!」 今後の調教のためにも最後はムチで〆ねば! 浜面「ほらっ! イけっ! 俺のクサイちんぽでイっちまえっ!」 絹旗「うぁっ、イぐっ、イクゥゥゥッッッ!!」ビクッビクッ やっぱり絹旗はサイコーだ! ――― 絹旗「うううっ」 ベットに横になっていると、何やらうなっている絹旗さん。 浜面「どうした?」 絹旗「あ、いえ、その……」 ついにMに目覚めたりしたのだろうか? 絹旗「超気持ちよかったな~と。浜面に攻められるのは超ムカつきますが」 うれしいこと言ってくれるなぁ。 浜面「そうか、絹旗は、実はMなんだな」 絹旗「うえっ!? 超そんなことない……と思いたいです」 ふふふ、そんな調教が見えるぜ。いや、そんな兆候が見えるぜ。 次は何を試してみるか考えておかなくちゃな……。 浜面編 第三章「TURNING POINT」 完 浜面編 第四章 第一部「ショッピング」 ―セブンスミスト前― さて、ここのところエロいことばかりやっていたので、そろそろ日常編に戻りたいと思うんだ。 浜面「まだかな?」 今日はひさびさのデートです。ショッピング→公園で散歩→映画館という予定。 絹旗「超おまたせしました……」 おっ。来た来た。実はここに来る前に一つ命令をしてあります! 何かはお楽しみに! 浜面「ちゃんと約束守ってる?」 いつものミニワンピースに小さなポシェット。やっぱりかわいいよね、絹旗は。 絹旗「超ちゃんと守ってますよ……」 イエス! 天に向けてガッツポーズする俺! わずか数行でエロモード突入です! さて、読者の方にはわからないと思うので、先日のピロートークを回想してみよう。 先日 ―浜面の部屋― 浜面「なあ、絹旗」 絹旗「はい? 超なんなんですか?」 絹旗に何をするか考えていた俺は、一つの答えを導き出していたんだ。 浜面「今度の週末デートでもしないか?」 絹旗「えっ!? それは超いいですけど、急にどうしたんですか?」 うーん。どうやって切り出そうかな……。いきなり言っても断られるだろうし……。 浜面「いや、見に行きたい映画も溜まってるんじゃないか? それに付き合うぜ」 絹旗「いやっほー! そうと決まればテンション超上がりますね。何を見るか決めておかないと!」 やっぱり、こういうところは絹旗らしいよなぁ~。 浜面「ところでさ」 絹旗「ふんふんふ~ん。ん? 何ですか?」 鼻歌まで歌っちゃって! 抱きしめたくなっちまうほどかわいいな。 浜面「絹旗のワンピースって、パンツが見えないように計算しんだろ?」 確かそんなことを前言っていた気がする。 絹旗「ふっふーん。そこら辺のビッチとは角度が違うって超言ったじゃないですかー」 ってことは、だ。 浜面「じゃあ、今度のデートのとき、それが本当か試してみようか」 絹旗「はい?」 絹旗「な、なんで私が超そんなことしないといけないんですか! ぶっ飛ばしますよ?」 浜面「いやいや、見えないんだったらいいじゃん」 きっと最高にいい画が見られると思うんだけどな。 絹旗「それでも、超アクシデントはありえます!」 パイパンさんだからな。見られるのを極度に嫌うし。どうやって言いくるめるか……。 浜面「それなら、デートの日、ずっと下着をつけなかったら、あとでなんでも言うこと聞いてやるよ」 絹旗「え?」 浜面「勝負だよ。勝負。一日が終わるのが先か、お前が根を上げるのが先か、っていうな!」 乗ってくるか? 絹旗「……超いいですよ。浜面に吠え面かかせてやります!」 まあ、俺のお願いは先に聞いてもらえるんだし、アンフェアな勝負なんだけどね。 ――― ―セブンスミスト前― おわかりいただけただろうか! つまり今、絹旗はミニスカートなのにノーパン! 浜面「あとで確認するからな」 うおおおおおおおっ! めっちゃテンション上がってきた。 絹旗「こ、これは超怖いです……」 ミニスカノーパンであることによって、擬似的な風を発生させる『窒素装甲』は使えない! つまりこの状態の絹旗はただの女の子なのだ! いや、でも、マジで計算された角度だな。全然見えねえ。立ってるから当たり前だけど。 浜面「じゃあ、まずはショッピングからだな」 絹旗「は、はい……」 浜面「レッツゴー!」 逃げられないように、手を繋いで店に入っていくのであった。 ―セブンスミスト店内― 浜面「今日は何見る?」 特に予定も立ててねえしな。何かおもしろいところはないかな? 絹旗「ちょっと服でも超見ましょうか」 よし。試着室の覗きはか・く・て・いだな。 浜面「いいぜ。えーと、3Fか」 絹旗「じゃあ、超行きましょう」 え? おいおい、そっちじゃないよ。 浜面「絹旗。3Fだし、エレベーターじゃなくて階段で行こうぜ」 絹旗「え?」 一つ目のショーの、はーじまりだぁー!! ヒャッホオオオオオオオイ!! ―セブンスミスト 1F階段― 浜面「さ、後ろから見えないようにしてやるから、前行けよ」 階段が店舗の奥のほうにあるから、誰も使わないだろうけど一応ね。誰にも見せたくねーし! 絹旗「うううっ、浜面は超見る気満々じゃないですか……」 当然じゃないか。まだ穿いてないのを確認してないしね。 浜面「手で押さえちゃダメだぞ?」 絹旗「わ、わかりましたよ。先に行けば、超いいんでしょう!」 前回のは、暗闇だったし、まだ一回しか見てないんだよね、例のデルタ地帯。多分、絹旗は相当ドキドキしてると思うんだ。 絹旗「―――ッ!」カツン カツン ぎゅっと目を瞑ってるけど、顔真っ赤にしちゃってかわいいすぎる!! 浜面「おいおい……。マジかよ……」 ここで、予想外のアクシデント発生。十段目まで先に登らせても全然見えねえ。 絹旗「どうやら、そこからでも超見えないみたいみたいですね。安心しました」ニヤリ どれだけ計算されてやがるって言うんだよォォォォォ!! これじゃ、残り全部そのまま終わっちまうじゃねえか! 浜面「ああ、ここまで見えないとは思わなかったぜ」 仕方無しに、絹旗に追いつく。ちょうど1Fと2Fの真ん中の踊り場だ。 浜面「だからこうしてみる」ピラ スカートめくり。小学生か! って言われるところだろうけど、これは大人のスカートめくりなのさ。勉強になったかい? 絹旗「―――ッ!?」 おお! ちゃんと恥丘を確認! 周りに人もいないし、大丈夫だ! 絹旗「は、はま……」 さすがにびっくりしてますな。 絹旗「浜面の超バカッ!」ポス はっはっは。窒素装甲の使われていない女の子パンチなんて痛くも痒くもないね! 2Fと3Fの間でもスカートめくりをしたりして、なんとか洋服売り場に到着。 絹旗「まったく、これだから超浜面は……」 言葉は怒ってるけど、顔には別にいいかなーって書いてあるんですよ! 浜面「で? どんなの見るんだ?」 絹旗「はい?」 うおぅ!? もういくつかピックアップしてやがるぞ。でも、みんなワンピースタイプのばっかりだけどな。 浜面「じゃあ、いくつか気に入ったのあれば試着していくか」 そう。試着室の覗きタイムです。 絹旗「超開けちゃだめですからね!」シャーッ それなんてフリ? 開けちゃだめだぞ? 絶対だからな! よし、いまパサって音が聞こえた! 首だけ突っ込む! 浜面「終わったか?」 な、なんとそこには全裸の絹旗がっ!! 浜面「な、なんで全裸?」 絹旗「は、浜面が下着つけるなって超言ったんだじゃないですか」 ってことは最初っからノーブラノーパン!? こやつ……やりおるわ。そしてももを伝わる透明な液体……、え? 絹旗「ちょ、超さっさと出て行ってください!!」 いくら女の子パンチでも、顔面に直撃は効くなあと思った秋のある日。 浜面「いや、しかし絹旗も開発されつつあるな。まさか濡らすほど興奮しているとは……」 次の公園では何すっかな! オラワクワクすっぞ! 浜面編 第四章 第一部「ショッピング」 完 浜面編 第四章 第二部「公園」 PM五時 ―公園― オッス! オラ仕上! ショッピングを終えて、今公園に来たところなんだ! 浜面「そういえば、買った服はどうしたんだ?」 俺に持てないんじゃないか、って量を買ったはずなんだが、二人とも手ぶらの状態だ。 絹旗「あの量ですからね。家に超送ってもらうことにしました」 まー、こいつらは金はあるからなー……。貧乏人の苦労とか分かるんだろうか? 浜面「でも、まさかノーブラノーパンだったとは―――」グリッ ぎゃあああ!! 足踏まれた! 絹旗「そういうことを超言わない! 黙っててください!」 たしかに今のは、俺が悪かったかもしれん。 しかし、さっきの絹旗を思い出して、ちょっとムラムラしてきた。 いや、だってさ、階段で顔真っ赤にしたり、普段裸にならないようなところで、全裸を目撃しちゃったんだぜ? 絹旗「どうしたんですか、浜面。さっきから超ブツブツ言ってますけど」 こいつが、かわいすぎるのがいけないんだな。 浜面「いや、絹旗はやっぱりかわいいな、と思ってな」 絹旗「―――ッ!」 うん。そうやって真っ赤になったりするのがかわいいって言ってるんだ。 おっ。やっと目的地が見えてきたぞ。それは公園の中にある死角ポイント『雑木林』だ! さて、突然だが、 268について説明しよう! 我々の学園都市には、監視衛星と言うものがあってだね、青姦なんてできる場所は本当に少ないんだ! 中学生の絹旗と青姦なんてした日には、未成年略取・強姦なんかの罪で一発アウトさ! 浜面「まあ、だから木のある公園なんかに来たんだがな」 絹旗「? なんですか超いきなり。電波でも超受信したんですか?」 実際そんなところだろう。 浜面「アンテナがバリ3になっちゃったんだけど、どうするか悩んでてな」 絹旗「はい?」 絹旗にアンテナを処理してもらおうか。ところで、バリ3ってまだ使われているのか? 絹旗を人気の少ない雑木林に連れ込んだ。 浜面「うん。いい響きだ」 絹旗「今日の浜面は超おかしいですね。頭大丈夫ですか?」 もちろん大丈夫に決まってるだろ! あ、いや、ダメなのかな? 浜面「実はこんなんになっちゃってさ」ジー 絹旗「こ、こんなところで何を超出してるんですかっ!!」 ナニですが? 幸い、夕飯を準備する時間帯で辺りには人がいないし、チャンスだ。 浜面「さっきの絹旗を思い出したらこうなっちゃってさ」 絹旗「私を……」 悪い気はしないのだろう。ちょっと顔がニヤついてますよ? 浜面「このままじゃちょっとマズイし、舐めてくれない?」 外というシチュエーションも燃えるな。 絹旗「ま、まったく! 浜面は超しょうがない男ですね!」 そう言ってひざを地面につく絹旗。 浜面「違う違う。せっかくだから、M字開脚で腰を下ろしてくれよ」 つまり、下品な言い方をすれば『うんこ座り』ってやつだ。 絹旗「うううっ……」 うなりながらも、和式便所で用を足すような格好をしてくれる絹旗。ノーパンなので丸見え! 浜面「じゃあ、頼むぜ」 絹旗「超恥ずかしいです……」 そんな絹旗を見て、余計アンテナがびんびんになりましたー! 絹旗「うわっ……。ほむっ…、じゅるっ…、んぷっ…、んぁっ…、ぴちゅっ…」 いきなり咥える本気モード!? これは刺激が強すぎますって! 浜面「スゲー気持ちいいぞ」 絹旗の下はちょっと見えにくくなったけど、その分、快感は上昇中です。 絹旗「ちょう…、きもひ…、いいれすか?」ペロ 最初に比べて、加速度的にうまくなってるんですけど!? 咥えたり、舐めたりを交互にしたりして! 浜面「ああ。今にもイキそうだ」 絹旗「ぷぁっ…、じゃあ超イかせてあげます」 絹旗も結構燃えてるな。大洪水ってところだろうか。 絹旗「はむっ…、じゅろっ…、ぴちゅっ…、んんっ…、んふぅっ…」 そろそろアンテナも限界のようです! 浜面「ぐっ! イクぞっ、絹旗っ!」 絹旗「ふぁいっ…、れろっ…、くちゅっ…、うぁっ…」 でも、服にかけたりしたらマズイよねー。 浜面「口に出すぞっ! 受け取れっ!!」ビュルル 絹旗「んんっ!? んくっ、ごくっ、こくっ」 受けとめて、直で飲んでやがる! これは効くっ!! 絹旗「ぷぁっ…。まったく、超飲みにくいったらないですね」 俺としては、良く飲めるなって感じなんだが。 絹旗「あの、それじゃあ、次は私の……」 我慢できないってか? はっはっは。かわいそうだけど放置プレイをしてみよう。 浜面「そうだな。俺も落ち着いたし、夕飯食って、映画館行くか!」 レイトショーってやつなんだ。今日見る映画は。 絹旗「うえっ!? いや、あの……」 焦らし、焦らし。もう少し耐えてもらいましょー。 浜面「ほら、行こうぜ。時間がなくなっちまう!」 絹旗「うううっ……」 そうして、俺たちは夕飯を済ませに、公園を後にした。 浜面編 第四章 第二部「公園」 完 浜面編 第四章 第三部「映画館」 ―映画館― 某ファーストフードで軽く食事を済ませ、映画館にやって参りました! 浜面「また、俺ら二人しかいないな」 絹旗「超貸切状態! チケットの値段はそのままなのに、超お得です!」 映画館入った途端に絹旗のテンションが急上昇。さっきまでモジモジしてたのがウソみたいだ。 浜面「あんまりはしゃぐと、スカートの中見えるぞ?」 絹旗「まあ、浜面しかいませんし」 まだ始まっていないのに、スクリーンを見つめる絹旗。だが、顔は少し赤い気がする。 浜面「今日は何本見る予定なんだ?」 絹旗「全部で三本です! 15分のショートですが、超期待の作品たちなんですよ!」 さて、うち何本が当たりなのやら。過去の経験から言わせてもらえば、一本あれば上出来なんだが。 絹旗「だーっ、これは超ハズレです」 予想通り、開始五分で一本目を切りましたよ、こいつは。 浜面「いっつもそんなだよな」 ん? いや、待て。じゃあ、ここから先はちょっと絹旗をいじってやろう。 浜面「♪~」 絹旗のスカートの中へと手を伸ばす。 絹旗「ひゃうっ!?」 うむ。焦らしただけあって、もうびしょびしょだ。 絹旗「は、浜面ぁ」 いい感じで出来上がってるな。 くちゅっ、ぴちゃっという音が、映画の音声の中でかすかに聞こえる。 絹旗「くぅんっ…。超焦らしておいてっ、ここでさわるのはずるいですっ」 他に客がいないのは僥倖だ。映画館の職員にさえ、気がつかれなければOKだからな。 浜面「一本目ははずれだったんだ。別のことしてもいいだろ?」 指は愛撫を止めない。この感じだとすぐにイクだろう。 絹旗「―――ッ!! はま…づらぁ…」ビクン ぴゅっと少し潮を吹いて絶頂に達する絹旗。かなり気持ち良さそうだ。 浜面「イったか。じゃあ、こっち来いよ」 絹旗「ふぇっ?」 こっちも準備万端ですからね! ひざの上に絹旗を座らせる。 絹旗「浜面? もしかして……」 そのもしかしてさ! ズボンのチャックを開けて、如意棒を取り出す。 浜面「ほら。挿れるんだ」 これも調教の一環になるのか? 絹旗に挿れるように指示する。 絹旗「じゃ、じゃあ超挿れますよ?」 はっはっは。絹旗もまだ満足してなかったって訳ね。 絹旗「んぁっ…」ズヌッ 映画館という自室ではない場所でのSEXが始まった――― ―――かに思ったが、そうはならなかった。 なぜなら、映画の一本目が終わって、休憩もなしに二本目に突入したからである。 絹旗「むっ。これは超良さ気です!」 絹旗の意識が下半身からスクリーンに。切り替え凄すぎじゃね? 絹旗「♪~」 ちょっとずつ中で動かしてみるが、体と思考が切り離されているのだろうか、まったく反応しない。 浜面「まあ、このまま映画を楽しみますか」 そんな感じで、繋がったまま二本目の映画を楽しんだのだった。 ――― 結局、絹旗が元に戻ったのは、二本目の映画が終わった瞬間だった。 絹旗「ひゃうっ!? そういえば、超このまま見てたんでしたっ…」 そこまで映画バカだったのかよ。マジでか。 浜面「すごい集中力で見てたな」 絹旗「当然ですっ。ひさびさの良作でしたからっ」 たしかに、映画の内容はおもしろいものだった。ただ、俺は前に見たやつの方が好きだったかなー。 そして、そのまま最後の三本目が始まる。 絹旗「うわーっ。これはダメです!」 最後の映画は絹旗は三分で切った。あと十二分はお楽しみタイムだ。 浜面「それっ!」ズン 絹旗「あんっ!!」 誰もいないからって、大きい声過ぎないか? 絹旗「ふふっ、いいですよ。超気持ちよくしてくださいね」 んー、そうだな。じゃあ――― 絹旗「えっ!?」ズルッ 絹旗のワンピースを脱がせて、映画館内で全裸になってもらいます。 絹旗「ちょっ!?」 何か言う前に突き上げる! 先手必勝! 絹旗「んんっ!? ふぁんっ、くぅっ、うぅっ、あんっ、ひぁんっ」 シチュエーションがすごいだけに、ものすごく興奮する。多分絹旗もだろう。 浜面「すごいな。ここから見ると、スクリーンに絹旗の裸体が映ってるみたいだ」 映画関係のワードを含ませればきっと絹旗も興奮する! 絹旗「はまづらぁっ、こんなのっ、ちょう、きもちっ、よすぎてっ、わけっ、わかんなくっ、なっちゃいます!」 こっちも限界だ。もうそんなに、もたないな。 絹旗「うぁっ、こんなっ、ところでっ、はだかに、なってっ、ちょうっ、はずかしい、ですっ」 それがいい興奮材料になってるのだろう。映画の音が大きいおかげで、喘ぎ声が映画館の人に気がつかれることもないだろうし。 浜面「もうイクぞっ」 絹旗「ふぁいっ。好きなっ、ところにっ、出してくださいっ!」 そんなこと言われたら! もう我慢なんてできるか! 浜面「―――ッ!!」ビュグッ 絹旗「な、なかに出されて、イクっ。イク―――ッ!!」ビクッ さすがに声が大きすぎないだろうか? ――― そして、俺たちは、逃げ出すように映画館を後にした。幸い気がつかれなかったっぽい。あえてスルーされた可能性もあるが……。 浜面「それにしても、今日一日よく頑張ったな」 絹旗「うわっ。さっき中に出されたの超垂れてきそうです」 また、そうやって興奮させるようなこと言っちゃって! 浜面「で、どうする? お前の勝ちだし、なんでも言うこと聞いてやるぞ?」 当初の予想の三倍はエロいことになったし、悔いはない。 絹旗「ふふっ。それじゃあですねー」 ふっふっふ、どんな願いでも一つだけ叶えてやろう! 絹旗「これからもずーっと、私だけを超愛してくださいね!」 絹旗はかわいいなぁ! すでに他の奴じゃダメになってるさ! 浜面編 第四章 第三部「映画館」 完
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最後に愛と勇気が勝つストーリー。 そんなもの、ありはしなかった。 ◇ 森の中を一人の青年が駆けていく。 その手に持っている銃は、誰かと戦うならば大きな力となりえるだろう。 だというのに、青年の顔には迫り来る死への恐怖が張り付いている。 青年―――浜面仕上は、自らの考えの甘さをただひたすらに悔いていた。 「くそっ!」 視界の端に薄紫の光を捉え、自分が『追手』に追いつかれたことを悟る。 足を止めぬまま周囲へと視線を向ければ、こぶし大の光が五つ、彼を追いかけるように飛行していた。 その光の中心には虫のようなフォルムの機械が存在し、その無機質な姿が浜面の恐怖を容赦なく煽る。 (無能力者一人殺すのに、随分と手間かけやがる……っ!) 学園都市による粛清。 この殺し合いの場を浜面仕上はそう判断していた。 第三次世界大戦の最中に学園都市との交渉材料を手にし、大戦を生き延びたまでは良かった。 恋人である滝壺理后と共に学園都市へ戻り、麦野や絹旗と共に新生アイテムとして本格的に動き出そう――というところでこのザマだ。 考えが甘かったのだ。 交渉材料となりえるものをたった一つ手に入れたところで、学園都市が本気になればこんなにもあっさりと捕らえられてしまう。 『聖杯』とやらが何なのか浜面には見当もつかないが、こんな殺し合いに自分が参加させられているのは学園都市に反抗した報復に違いない。 (だからって、黙って死ぬわけにはいかねぇ!) ここには自分だけではなく、滝壺も連れてこられている。 その事実が浜面に殺し合いへの反抗心を生み、必死に生きようと足掻く力を作り出していた。 「っ!?」 だが、そんな思いも空しく飛び回る『虫』の一匹が右足に激突してきてバランスを崩す。 深夜の森の中を全力疾走していたのだ、 僅かにバランスを崩しただけで足を取られ、為す術もなくその場へ転倒してしまう。 慌てて起き上がろうとするが、『虫』は既に浜面を取り囲み逃げることが不可能であると気付かされる。 「ちくしょうが……っ」 せめてもの抵抗として銃を構えはするが、不規則に飛ぶ『虫』に当てる自信はない。 先程攻撃を受けた右足に異常は見当たらない、直接的な攻撃力は低いのだろう。 だが、恐らくは学園都市の兵器であろうそれはどのような機能を持っているか予想できない。 仮に何らかの薬剤を注入されてしまえばそれで終わりだ、下手をすればさっきの足への一撃で全て終わっていた可能性すらある。 『虫』への対抗策を考えようとしているが浮かぶのは最悪な考えばかり。 浜面の目に段々と絶望の色が湧き上がる。 「まったく、見てらんないよねぇ」 声と同時に飛来した何かが『虫』の一匹を打ち砕く。 「な……!?」 「ほんと、こんなのはらしくないってのにさ」 続けざまに二匹。 『虫』は回避することも出来ないまま砕かれる。 唖然とする浜面の隣へと、年端もいかぬ少女が降り立った。 「ボサっとしてないで、さっさと立つか逃げるかして欲しいんだけどねぇ」 「あ、わ、悪い」 咎めるような言葉に思わず謝り、その場に起き上がる。 たったそれだけの間に残っていた『虫』も仕留めたようで、少女は槍を片手に浜面へと向き直った。 「で、怪我とかあるか?」 「いや……大したことない。すまない、助かった」 浜面の答えに「そっか」とだけ反応を返し、すぐに背を向けてしまう。 「お、おい! どこに行く気だ!?」 「言う必要があるかい? わざわざ助けてやったんだから、簡単に死ぬんじゃねぇぞ」 それ以上浜面が言葉を発するより早く、 少女は地を蹴りあっという間に浜面の視界から消えてしまった。 「な、なんなんだアイツは……?」 【一日目/深夜/A-3 森】 【浜面仕上@とある魔術の禁書目録】 [状態]健康、疲労(中) [装備]モーゼルC96(レッド9)(10/10)@現実 [所持品]基本支給品一式、9mmパラベラム弾(40発)、ランダム支給品×2 [思考・行動] 1:滝壺と共に生きのびる 緑々しい野原の中、一人の少女が佇んでいた。 薄い紫の髪をなびかせ、少女――ルーテシア・アルピーノは小さくその口を開く。 「……来た」 数瞬の間を置き、その眼前に先程浜面を助けた少女――佐倉杏子が現れた。 「アンタ、魔法少女だよな」 「………」 「ダンマリかい、別にいいけど」 一つ息を吐きながら、杏子は手にした槍を突きつける。 切っ先を目の前にしながら、ルーテシアは瞬き一つせずじっと杏子を見つめていた。 「……アンタも、魔法少女の真実に絶望したクチかい?」 「―――インゼクト」 「っ!」 周囲の草むらから飛び出してきた『虫』を飛び退ることで回避し、杏子は思いを馳せる。 (らしくない―――ほんと、何してるんだろうねぇ、あたしはさ) 襲われてる人間を助け、悪人を退治する。 そんな正義の味方のような生き方、自分はしていないはずだった。 (ったく……これも全部、さやかのせいだ) この殺し合いに参加させられる前、彼女は死んでいる。 絶望に染まり魔女と化した少女を、その身を呈して止めたのだ。 (アタシはさやかを救えなかった。私達に希望なんて、キュウべえが用意しているはずがなかったんだ) 彼女の願う物語は存在しなかった。 それでも、彼女は思い出すことが出来たのだ。 自分が憧れた、みんなを救う魔法少女という存在を。 どうして死んだはずの自分が、美樹さやかが、巴マミが生きてこの場にいるのかは考えてもわからない。 だが、どうせわからないのならば、考える必要なんてない。 「今度こそ、見せてやろうじゃん」 「………?」 迫る『虫』を打ち払いながら、杏子は笑う。 その目に希望の光を灯し、前だけを見つめて。 「愛と勇気が勝つストーリーってやつの始まりだ! 話の最初は、アンタを止めるところから!」 【一日目/深夜/B-3 野原】 【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】 [状態]健康 [装備]杏子のソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ [所持品]基本支給品一式、ランダム支給品×2 [思考・行動] 1:目の前の少女を止める 2:愛と勇気が勝つストーリーを目指す! ルーテシア・アルピーノの心は閉ざされている。 眠り続けている母のメガーヌが目覚めない限り、この心が開くことはないとジェイル・スカリエッティに信じこまされて。 だからこそ、この殺し合いに関しても「聖杯があれば母が目覚める」程度にしか捉えていなかった。 (……アギトがいたら、止めるのかな) 閉ざされているはずの心を、自分でも気づかない程度に揺らしながら――少女は目の前の敵へ殺意を向ける。 【ルーテシア・アルピーノ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 [状態]健康 [装備]ケリュケイオン@魔法少女リリカルなのはStrikerS [所持品]基本支給品一式、ランダム支給品×2 [思考・行動] 1:目の前の少女を倒す 2:最後の一人となり、聖杯で母を目覚めさせる。 ※ハクテンオウ、ガリューの召喚は制限されています。 時系列順で読む Back 虚刀鑢・完了計画 Next 狂気と否定と目隠しと 投下順で読む Back 虚刀鑢・完了計画 Next 狂気と否定と目隠しと キャラを追って読む 実験開始 ルーテシア・アルピーノ [[]] 実験開始 佐倉杏子 [[]] 実験開始 浜面仕上 [[]]
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基本情報 新システムに対応した投稿案と旧システムに対応した投稿案が同じページにある際に生じ得る混乱を避けるため、新システム対応の投稿案はこのページに投稿するようにしてください ページが長くなりすぎるのを防ぐため、別ページに投稿案を作成後、このページにリンクを張るという形式の採用をお願いします 旧システムの投稿案が見たい場合は 読者の考えたポケモン&トレーナーの項へ 投稿の手順 0.予め投稿案を作成しておく 1.左上の@メニュー 新規ページ作成 2.ページ名に(キャラ名)(僕トレ)と記入し新規ページ作成をクリック 例)富樫勇太(僕トレ) 3.テンプレートに沿って投稿案を書き込む。AAの有無は自由に 4.このページに戻ってきて編集 ページ編集からリンクを張る。リンクの張り方はヘルプ 初心者ガイド リンクを張ろう参照 5.リンクを張った下にバックアップ/手持ち一覧を記入(他人の案とキャラが被ることを可能な限り避けるため) 例)・富樫勇太(僕トレ) 丹生谷森夏/大井改二/プリニー/前田藤四郎/クライン/ヤイア/小鳥遊六花 6.ページ保存を選択して終了 7.投稿後の修正・変更は自由に テンプレート トレーナー名(作品名) 【指揮】:G … 【育成】:G … 【統率】:G … 【能力】:G … 固有 第一固有/○○: 第二固有/○○: バックアップ キャラ名(作品名) 【】: ポケモン キャラ名(作品名) LタイプA/タイプB 《役割》 L【】: 《種族》 L【】: L【】: L【】: L【】: 《特殊》 L【】: 《異名》 L【】: 《特権》 L【エキスパンション()】: 《専用》 L【】: 投稿案 (ここにリンクを張る) バックアップ/ポケモン1/2/3/4/5/6 マリィ(僕トレ) カール・クラフト=メルクリウス/ギャラクティック・ノヴァ/レティシア=ドラクレア/ガーディアン・デスサイス/ラゼンガン/フィア・キューブリック/ストライダー飛竜 提督(僕トレ) 明石/川内/あきつ丸/夕立改二/北上改二/雪風/金剛 アリアンナ(僕トレ) 幸平創真/ジーク/ブロント/ノイ/ベネット/ジンオウガ/雪音クリス 東風谷早苗(僕トレ) シロエ/アドベントチルノ/洩矢諏訪子/八坂神奈子/速吸/アカツキ/武田信玄 緋衣南天(僕トレ) 小林玉美/スコープドッグ/ラージャン/仮面ライダーディケイド/メタルギアRAY/魔弾の射手/ビッグダディ 初音ミク(僕トレ)(A/A/S/A) 綾瀬風香 / 三峰真白 / ガノトトス / 小南桐絵 / マルタ(Fate) / ゲッコウガ / 三日月宗近 鶴喰鴎(僕トレ) 植木耕助/贄波生煮/朝霧アサギ/ルサルカ・シュヴェーゲリン/鍵山雛/左門召介/零崎人識 エルネスティ・エチェバルリア(僕トレ) "武蔵"/機皇神マシニクル∞^3/黑鐵/ネオ・ジオング/Plan1501 ベヘモス/メカヒスイ/一七式衛人 白月改 継衛 Frisk(僕トレ) Chara/アトラの蠱惑魔/イギー/防空棲姫/Flowey/源頼光/Sans 桐ヶ谷直葉(僕トレ) ユイ/黒鉄一輝/犬夜叉/島津豊久/ガッツ/ヒースクリフ/リーファ エレン・イェーガー(僕トレ) アルミン/リバティ・プライム/金木研/蒼龍/ミカサ/三ノ輪銀/進撃の巨人 キョン子(僕トレ)(A/S/A/A) 上嬢当子 / ガチゴラス / ダイボルガロン(ボルガロン金冠) / 四条貴音 / ハンター(ドボルベルク装備) / ナルガクルガ / ヴァレルロード・ドラゴン 宮永照(僕トレ) 宮永咲/片岡優希/高鴨穏乃/池田華菜/大星淡/神代小蒔/天江衣 黒桐幹也(僕トレ) 柿崎めぐ/黒桐鮮花/浅上藤乃/仮面ライダーレーザーターボ/ゲンガー/ゴーレム/両儀式 鳴上悠(僕トレ) 乃木園子/桜咲刹那/ラビリス/イザナギ/メガデンリュウ/クロスボーンガンダムX1フルクロス/Es 桂木弥子(僕トレ) 脳嚙ネウロ/パンドラズ・アクター/ギルベルト・ハーヴェス/パッションリップ/麦野沈利/潮田渚/エル ヴォルデモート(僕トレ) 金正日/ヤミラミ/シャーマン/第14使徒ゼルエル/ラビドリードッグ/女騎士/山の神 麻倉葉(僕トレ) 恐山アンナ/マタムネ/メタナイト/バラガン・ルイゼンバーン/フランケンシュタイン/蝶野攻爵/アッガイ シスターリリィ(僕トレ) アトラの蟲惑魔/メローナ/ストゥーナ/野曽木 蓮/殺生院キアラ/シルヴィ/アルマエルマ 爆豪勝己(僕トレ) 葛西善二郎/ウイングガンダムゼロ/シアーハートアタック/デイダラ/佐倉杏子/松永久秀/ウルトラマンタロウ 結月ゆかり(僕トレ) ガジェット・ドローンⅣ型/ブラッキー/カースメーカー/空母ヲ級/ガルム/ロート・シュピーネ/ファフナー・Mk.ⅩⅠ 天領イッキ(僕トレ) メタビー/ナイトアーマー/アークビートル/ロクショウ/ベルゼルガ/ゴッドエンペラー 新田維緒(僕トレ) 菅野史/竜ヶ峰帝人/満艦飾マコ/半沢さん/真・絶影/三世村正/セルベリア・ブレス ストレイト・クーガー(僕トレ) アキレウス/島風/ライガーゼロイエーガー/射命丸文/殺せんせー/モスラ/スター・プラチナ 白坂小梅(僕トレ) あの子/ブルック/魂魄妖夢/多々良小傘/貞子/ワイト/モモンガ レオン・ルイス(僕トレ) 小日向 未来/ビルバイン/ソーラーアクエリオン/閻魔あい/マークザイン/ガメラ/牙狼 キーラ・ゲオルギエヴナ・グルジェワ(僕トレ) リリルカ・アーデ/エドモン・ダンテス/ハンニバル/ヴァジュラ/ドゥベ/モンテクリスト伯/バックベアード 琴葉葵(僕トレ)(A/S/A/A) 日下幅広/アリス・キャロル/キュアハッピー/危険な花びら/ようかんマン/首領パッチ/ウカムルバス かばんちゃん(僕トレ) 如月弦太朗/サーバル/アストロマン/イージスガンダム/メタルギアREX 逸見エリカ/ラオシャンロン/仮面ライダーフォーゼ 一条聖也(僕トレ) アーサー・ブレイク博士/魚沼宇水/ジムライトアーマー/ジムキャノン/犬溶接マン/あきつ丸/グレイズアイン ロック(僕トレ) 蛭魔妖一/ツボツボ/黒谷ヤマメ/モルガ/ミストバーン/鳳翔/大和 峯岸一哉(僕トレ) クリオネ/紅美鈴/須田恭也/三日月(艦これ)/アティ/オリヴィエ/ウィル子 怪盗X(僕トレ) アイ/ナナ/サイコ・ザク/ヘシアン・ロボ/ネメシスT/グリーン・インフェルノ/沙耶/XI 剛田猛男(僕トレ) ナコルル/ダイナマイト四国/花中島マサル/アリーナ/仮面ライダースーパー1/KAZUYA/キテルグマ 快盗レトルト(僕トレ) 七海アオ/ドラパン/マルマイン/ティレルビートル/佐倉双葉/アッシュ/アークビートルダッシュ モモメノ(僕トレ) 見崎鳴/セバスチャン・ミカエリス/球体紳士/葛飾北斎/アビゲイル・ウィリアムズ/ルルイエ異本/ガタノゾーア 博麗霊夢(僕トレ) 古明地さとり/三好夏凜/風鳴翼/霊烏路空/霧雨魔理沙/四季映姫・ヤマザナドゥ/博麗霊夢 界塚伊奈帆(僕トレ) メロウリンク・アリティ/ボン太くん/ダイ・ガード/ブルーディスティニー1号機/ガンダムサバーニャ/デルフィング/KG-6スレイプニール イブ(ib)(僕トレ) ギャリ―/セルティ・ストゥルルソン/アントニオ・サリエリ/ゲッツ・フォン・ベルリッヒンゲン/シャルロッテ/古明地こいし/メアリー(ib) IA(僕トレ) ロックオン・ストラトス/岩沢まさみ/黒子/シュリケンジャー/天羽奏/熱気バサラ/IA 桂小太郎(僕トレ) ポプ子/メガクチート/ウツロイド/グソクムシャ/ハピナス/マリルリ/メガリザードンX 高嶺清麿(僕トレ) エネル/永江衣玖/蘇我屠自古/エネ/アカツキ/ガッシュ・ベル/菅野直 サイタマ(僕トレ) サイタマ/諸葛亮孔明/メガルカリオ/アンダイン/雲雀/鑢七花/アルトアイゼン・リーゼ ハンター・次郎(僕トレ) 岸波白野/ガロン/ランスタッグ/玉藻の前/ウォーグル/ハンター・次郎/ホロウクイーン 真月零(僕トレ) ネーナ・トリニティ/ベクター/夜神月/エンヴィー/エクスカリバー/クリストファー・コロンブス/ベアトリーチェ 幕之内一歩(僕トレ) 幕之内一歩/桃井さつき/カズマ/花山薫/エビワラー/李書文/スバル・ナカジマ ユーリ・エーベルヴァイン(僕トレ) リーゼロッテ・アッヒェンバッハ/ダークプリキュア/ルーミア/砕け得ぬ闇/ダークマター/ガタノゾーア/ゼロ 宇治松千夜(僕トレ) 舘島虎徹/マツボックリ/たけのこの里/百地たまて/各務原なでしこ/マリルリ/メリー・ナイトメア 金田一一(僕トレ) 犯人(コナン)/ミミック(DQ)/メジェド/呪腕のハサン/不知火(アズレン)/西行寺幽々子/吉良吉影
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ロック事件簿 このページはロックで起きた珍事件を書き連ねていくページです。 各人面白かった事件をどんどん書きましょう。 (一応時系列順でお願いします。だいたいでもいいです。) ・2003/x/xx パイルAのスーパーロック(当時7-100-8-10)に対して 変身チェックチャート×2で精神力が+2される事故が発生 ・(E)陣営及びロックの敵キャラの地獄の始まり ・「ラフノールの鏡」「リフレクター」が永久維持される。 ・「サイコスピア」「ゲート」がノーチェックで出る ・生き返ってきてもゲートで敵プレイヤーがゲートでゲームから追放される始末 ・敵対するキャラクターは変身チェックに一縷の望みを託すしかなかったが奇跡は起こらなかった。 ・200x/x/xx パイルCにての皇帝計画→サイコブラストによる9名事故死とそれによるオクトゥム勝利いう珍事が発生 ・表キャラクターが秘密基地の序盤に皇帝計画を発動してしまう ・参加人数10人カオスでバトル発生 ・手探り状態で戦闘開始 ・とりあえず打たれたビームキャノンにオクトゥムが幻覚6で対抗。カオス状況も手伝い全員寝る。 ・表シルエットのオクトゥムはサイコブラストを踏み当てる。 ・そしてオクトゥム以外誰もいなくなった。 ・仮に全滅していなくとも嬉々としてオクトゥムが狩りに行った事だけは間違いないだろう。 ・20xx/x/xx 全盛期のミミック伝説 ・3ゲーム5killは当たり前、3ゲーム8killも ・先攻ザラキワンキルを頻発 ・ミミックにとってのメラミはザラキの打ちそこない ・戦場に参加するだけで相手が泣いて謝った、心臓発作を起こすプレイヤーも ・あまりに殺しすぎるから必ず1ターン目最遅に ・そのルールでも死人が続出 ・戦場に参加しなくても2kill ・能力を止めれば余裕と突っ込んだバルバトスが死体になって戻ってきた ・ザラキを5で耐えたキャラクターをジオイドメラミで蒸発させたことはあまりにも有名 ・宝物庫に潜んで油断した(E)陣営を半壊させた ・リオレウスの尻尾から剥ぎ取られたことも ・重要拠点から発掘され襲いかかった ・2011/x/xx 重要拠点の配置を中央4か所([3.3],[3.4],[4.3],[4.4])に配置したところ。 ハクオロ&ギルによる集中爆破によりゲームが終わる。 爆破阻止に向かったEvil(ピッコロ、デネブ、ドッピオ)のうち ピッコロが早々と改心され、率先して重要拠点を壊しにかかる。 唯一のSpecialの涼宮 ハルヒは外周で必死に入ろうとしていたまま・・・ ・2012/x/xx 孫悟空がEvilの猛攻により何度も死ぬがドラゴンボール(生きていたチェック)により そのたびに生き返り5-110-8-7のスペックを持つ。 途中、穏やかな心を持ちながらも激しい怒りによって 超サイヤ人に目覚めるが割とすぐに死ぬ。 Evilが孫悟空の相手をしている片手間に6回殺されたカービィがいたことを忘れてはいけない。 ・2012/x/xx ハオが転生を繰り返すたびに落ちぶれていく。 ハオ→私が神だということを忘れていないかね?→私はムスカ大佐だ! 「見ろ!人がゴミのようだ!」 ・2013/x/xx ダンボーの欲しいものがたくさんあって…お金をつかいすぎた…平和とかな。が 発動し世界が平和になった。 決して時間がなかったからと言ってはいけない。 ・2013/x/xx 耐久力が5減ったミュウツーが研究室を破壊され死亡した。 ・2013/x/xx ハオが転生したベジータがさらに転生しベジータになる。 ・2013/x/xx ハオが再びベジータに転生する。 ・2013/x/xx Bランクで統一した(E)が敗北する事案が頻出。何事もやりすぎは良くないという見本である。 一方ムスカ・ロザリンド・バラモスというオワタ三人衆は勝利した模様 ・2013/x/xx 浦飯 幽助が耐久力全快の状態で警官隊に殴りかかったところ 警官隊のジェットストリームアタックによる反撃で死ぬ事案が発生。 ・2014/06/xx ラハールが手当たり次第、メテオインパクトを撃ち込んだ結果。4キルして単独勝利した。 ・2014/06/xx キリト&アスナカップルに襲いくるギレン=ザビ。 キリト渾身のリフレクターは発動せず、アスナを庇ってソーラーレイ2発をくらい塵と化した。 その後、ギレンはアスナに倒された。 ・2014/06/xx 正体不明のキャラクターに麦野 沈利が単独面接を行ったところ、 LV:7の光の剣を撃ち込まれ死亡する事案が発生。 ・2014/06/21 伏羲 (ランク:S)、ピカチュウ (ランク:D) に負ける。 ・2014/06/23 荒ぶるアリーナ怒涛の3キル。患者(ベルンカステル)を治療して ライジングインパクトを拾って新たな患者を探すさまはまさにダイナマイトナース ・2014/06/29 特に理由のないラインハルトのサイコスピアがデスザキを襲う。 ・2014/07/04 HUNTER、ライチュウに進化する。 ・2014/07/25 ロザリンド、とうとうゼノンになり単独勝利に成功する。 ・2014/07/28 セルシアとパピヨンが最終決戦を行おうとしたところ、 青山 壬鶴、ν-No.13-(7レベル)、アポロンが同時に復活。 ・2014/08/25 南方棲戦姫 flagshipがハプニングマスを使用し聖悠紀のきまぐれにより2-10-2-6になる。 ・2014/10/18 スペイン宗教裁判が1ゲーム中に約20回も呼ばれる事案が発生。 参加プレイヤーのうちスペイン宗教裁判本人を除き 8人中7人がスペイン宗教裁判を呼ぶという人気を見せた。 また、同ゲーム中に完全者の「転生」が成功し、夜神 月のアライメントが(E)になり戦況が一変した。 これによってスペイン宗教裁判は勝利した。 ・2015/01/24 基地に入った瞬間ブラックホールにとじこめられたゼオン・ベル。 その後ブラックホールに突入したミストさんがアトリームに旅立ちブラックホール内で死亡。 ・2016/02/23 須田 恭也が残り耐久力1で追い詰められたとき、ヘルダイバーにサイコスピアを撃ったら出た。 恭也「おまえらのようなやつ(ヘルダイバー)がいる限り、俺は何度でもサイコスピアを出す」 ・2016/08/07 ラハール、(L)と騎士王とマリオと荒廃の王、ヨーグモスと大魔王ゾーマと皇后と同席する。 なお唯一の仲間であるマリオは星の勇者になることによりラハールは孤立した。 ※この時は皇后も王に含まれる裁定でした。 ・2017/05/03 聖悠紀のきまぐれによりカービィが6-50-6-7のトンデモスペックになる。 そのまま無双し(G)陣営の勝利。真の(L)は特に何もしていないけど勝った。 ・2017/10/07 記念すべき(?)スマホ太郎のデビュー戦。 開幕早々(L)キャラクターが真の人格を思い出し敗北が濃厚となる。 スマホ太郎もあっけなく死んでいったがファイナルアンサー?でテレフォンを出した瞬間は輝いていた。 (L)にはGood陣営を離脱され、唯一の味方がスマホ太郎であったゼロは泣いていい。 ・2017/10/08 改心されたシャドウ・ザ・ヘッジホッグとフレイザードの一騎打ち。 フレイザードが弾岩爆花散を使用したところ、真の人格を思い出し(G)の勝利宣言をぶちかました。 「オレは戦うのが好きじゃねぇんだ…勝つのが好きなんだよォォッ!!! 」 ・2017/11/11 スーパーキノコを食し上機嫌のおぜうさま。 おぜうさまに対し1:2以下の損害判定で小突かれ、出目がピンゾロだったので運命を操ったところ、 出目がまたピンゾロとなり、スーパーキノコの効果は失われた。 運命を操る程度の能力(笑) またおぜうさまがカリスマブレイクしてしまった。 ・2020/XX/XX(パイルS) 死亡中の上条 当麻がアストロレースで復活! そのままレースで優勝し、景品のミミックを入手 味方の(G)を巻き込んでミミックとの戦闘にて上条 当麻はザラキで死亡した 味方の(G)は逃げた ・2021/6/12(パイルS) 脚本家の能力によりアライメントがSのサメ(シャークネード)が勝利宣言を行い、 脚本家以外全員が敗北した。(G)と(E)の激戦の中突如終わったゲームはまさに B級サメ映画と言って良いかもしれない。 名前 コメント
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銀魂 Blu-ray Box シーズン其ノ壱【完全生産限定版】 Blu-ray 銀魂 後祭り2023(仮)(初回仕様限定版) 発売日:12月17日・8月16日 ◇リアルタイムアップコンバート 仕様(画質のグレードUP! ) ◇DVDジャケット版権ピンナップ集(これまでのDVDジャケットイラストを使用) ◇特製ブックレット ◇新規描き下ろしジャケット ◇日本語字幕入り 他予定 ここを編集 2006年放送開始。2014年12月17日、初のBlu-rayBOXが発売。 劇場版に劇場版 銀魂 新訳紅桜篇が、続編に銀魂 延長戦がある。 http //www.tv-tokyo.co.jp/anime/gintama/ 監督 高松信司(~105話)、藤田陽一(100話~) 監修 高松信司(106話~) 原作 空知英秋 シリーズ構成 大和屋暁 キャラクターデザイン・総作画監督 竹内進二 デザインワークス 今石進(~105話)、乙幡忠志(106話~) 美術監督 野村裕樹 色彩設計 歌川律子 撮影監督 老平英 CG監督 古川貴之(~24話)、真田竹志(25~150話)、中島豊(151話~) 特殊効果 村上宜隆 編集 瀬山武司 音響監督 小林克良 録音演出 高松信司(53話~) 音響効果 武藤晶子 音楽 Audio Highs アニメーション制作 サンライズ 脚本 大和屋暁 下山健人 隅沢克之 横手美智子 みち子 下賀青柳 絵コンテ 高松信司 菱川直樹 高木茂樹 麦野アイス 藤田陽一 みなみやすひろ 小林徹 西森章 小倉宏文 青柳弐階 三宅和男 畑博之 吉村文宏 吉村愛 山田弘和 ホット 大脊戸聡 西澤晋 宅野誠起 高柳哲司 宮原秀二 青柳・F・弐階・青柳弐階Ⓐ 青・F・柳弐階 綿田慎也 馬引圭 森脇真琴 向井九十九 松尾衡 関野圭一 宮脇千鶴 田中雄一 寺澤伸介 井上ジェット 篠原俊哉 演出 菱川直樹 高木茂樹 みなみやすひろ 藤田陽一 三宅和男 畑博之 小倉宏文 ながはまのりひこ 山崎茂 吉村文宏 吉村愛 大脊戸聡 山田弘和 宮原秀二 宅野誠起 綿田慎也 馬引圭 森脇真琴 松尾衡 安藤正臣 宮脇千鶴 井上ジェット 寺澤伸介 佐々木忍 作画監督 竹内進二 宮脇千鶴 佐藤陽子 高橋晃 佐々木洋平 乙幡忠志 今岡大 番由紀子 大木賢一 渡辺るりこ 谷口守泰 青木あさ子 杉野昭夫 片山みゆき 畑智司 Kim Juno 伊東克修 澤田貴秋 尾形健一郎 金紀杜 海老原雅夫 朝井聖子 尾崎正幸 佐藤綾子 山口光紀 川島尚 鈴木ひろみ 外谷章 鈴木卓也 西澤真也 田頭真理恵 鈴木竜也 飯田宏義 寺澤伸介 愛敬由紀子 田中智子 長田伸二 石川真理子 工藤隆光 山村直己 盛重学 神谷友美 興村忠美 諏訪可奈恵 本城恵一朗 久行宏和 升谷由紀 斉藤和也 ■関連タイトル 銀魂 Blu-ray Box シーズン其ノ壱【完全生産限定版】 Blu-ray 銀魂 後祭り2023 初回仕様限定版 銀魂公式ファンブック「広侍苑」 銀魂 2014カレンダー 銀魂BEST3 DVD付き期間生産限定盤 銀魂BEST CD+DVD, Limited Edition 銀魂BEST2 【期間生産限定盤】DVD付き 銀魂 オリジナル・サウンドトラック イベントDVD 銀魂春祭り2010 劇場版 銀魂 新訳紅桜篇【完全生産限定版】 銀魂 ジャンプアニメツアー2008 2005 オフィシャルアニメーションガイド 銀魂あにめパラパラ館 アニメージュオリジナルVol.7 メガハウスG・E・Mシリーズ 銀魂 白夜叉 メガハウスG.E.M.シリーズ 土方十四郎 フィギュア・ホビー:銀魂 原作コミック 空知英秋/銀魂 1巻 rakuten_design= slide ;rakuten_affiliateId= 053df7e0.7c451bd1.0c852203.190c5695 ;rakuten_items= ctsmatch ;rakuten_genreId=0;rakuten_size= 468x160 ;rakuten_target= _blank ;rakuten_theme= gray ;rakuten_border= on ;rakuten_auto_mode= on ;rakuten_genre_title= off ;rakuten_recommend= on ; 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Switch ゼルダの伝説 Tears of the Kingdom Switch 世界樹の迷宮Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ HD REMASTER Switch ピクミン 4 大友克洋 Animation AKIRA Layouts Key Frames 2 小説 機動戦士ガンダム 水星の魔女 1 ONE PIECE FILM REDデラックス・リミテッド・エディション 4K ULTRA HD Blu-ray Blu-ray 劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ 完全生産限定版 Blu-ray 映画『ゆるキャン△』 Blu-ray 【コレクターズ版】 Blu-ray ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! Blu-ray 天地無用!GXP パラダイス始動編 Blu-ray第1巻 特装版 天地無用!魎皇鬼 第伍期 Blu-ray SET 「GS美神」全話いっき見ブルーレイ Blu-ray ソードアート・オンライン -フルダイブ- メーカー特典:「イベントビジュアル使用A3クリアポスター」付 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5th Live! 虹が咲く場所 Blu-ray Memorial BOX 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち Blu-ray BOX 特装限定版 地球へ… Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 神風怪盗ジャンヌ Complete Blu-ray BOX HUNTER×HUNTER ハンター試験編・ゾルディック家編Blu-ray BOX BLEACH Blu-ray Disc BOX 破面篇セレクション1+過去篇 完全生産限定版 MAZINGER THE MOVIE 1973-1976 4Kリマスター版 アニメ・ゲームのロゴデザイン シン・仮面ライダー 音楽集 テレビマガジン特別編集 仮面ライダー 完全版 EPISODE No.1~No.98 MOVIE リスアニ!Vol.50.5 ぼっち・ざ・ろっく!号デラックスエディション ヤマノススメ Next Summit アニメガイド おもいでビヨリ アニメ「魔入りました!入間くん」オフィシャルファンブック 『超時空要塞マクロス』パッケージアート集 CLAMP PREMIUM COLLECTION X 1 トーマの心臓 プレミアムエディション パズル ドラゴンズ 10th Anniversary Art Works はんざわかおり こみっくがーるず画集 ~あばばーさりー!~ あすぱら画集 すいみゃ Art Works trim polka-トリムポルカ- つぐもも裏 超!限界突破イラスト&激!すじ供養漫画集 開田裕治ウルトラマンシリーズ画集 井澤詩織1st写真集 mascotte 鬼頭明里写真集 my pace 内田真礼 1st photobook 「まあやドキ」 進藤あまね1st写真集 翠~Midori~ 声優 宮村優子 対談集 アスカライソジ 三石琴乃 ことのは 亀田祥倫アートワークス 100% 庵野秀明責任編集 仮面ライダー 資料写真集 1971-1973 金子雄司アニメーション背景美術画集 タローマン・クロニクル ラブライブ!サンシャイン!! Find Our 沼津~Aqoursのいる風景~ 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会[復刻版] 梅津泰臣 KISS AND CRY 資料集 安彦良和 マイ・バック・ページズ 『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』編 氷川竜介 日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析 Blu-ray THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th Anniversary Celebration Animation ETERNITY MEMORIES Blu-ray おいら宇宙の探鉱夫 ブルーレイ版 Blu-ray 映画 バクテン!! 完全生産限定版 アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~ Blu-ray BOX 初回生産限定版 はたらく細胞 Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 Blu-ray 長靴をはいた猫 3作品収録 Blu-ray わんぱく王子の大蛇退治 Blu-ray 魔道祖師 完結編 完全生産限定版 魔道祖師Q Blu-ray Disc BOX 完全生産限定盤 にじよん あにめーしょん Blu-ray BOX 【特装限定版】 Blu-ray 鋼の錬金術師 完結編 プレミアム・エディション Blu-ray付き やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。完 限定版【同梱物】オリジナルアニメ Blu-ray「だから、思春期は終わらずに、青春は続いていく。」
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「ン、ンっンー、んん。ん。よし」 咳払いするように。それとも歌うように。 黒夜は唇を尖らせ何かを確認するように少し声を出し、そして再びにやりと刃のように嗤った。 「久しぶり、って再会を喜ぶような仲でもないけれど、少し話をしようか」 「……別に、超そんな必要もないでしょう」 「まぁそう言うなって。いいじゃんいいじゃん。少し語らせてよ」 敵意を剥き出しのままの絹旗に黒夜は溜め息を吐いた。 「私もアンタも、いってみれば兄弟みたいなもんじゃん? 女同士だし姉妹か? 系統は違うけど、そっちの滝壺ちゃんも、こっちの査楽くんも。こっちはイトコかな。 同窓のよしみだよ。仲良くしようぜぇ? あのクソッタレな実験室のモルモット同士よぉ」 黒夜に視線を投げられ、査楽は肩を竦め、滝壺は無言のまま彼女に険しい視線を向けていた。 「そっちのザコっぽいのはアレ? 絹旗ちゃんのカレシ? 男の趣味悪いじゃん」 「うっせえよクソガキ」 浜面は無言ではいなかった。 恐らくこの少女もまた、絹旗や滝壺に匹敵するような高位能力者なのだろう。 『暗闇の五月計画』。その産物だというのであれば。 しかし浜面は、圧倒的な力量差がある事を冷徹な頭で判断しながらも口が動くままに任せた。 「勝手に一人でベラベラ喋って悦ってんじゃねえよ厨二患者。 確かにコイツらはレディーの心得ってのがなってねえけどよ――」 はっ、と鼻で笑ってやる。 絹旗と滝壺の表情は浜面には見えない。 ただ黒夜の見下すような視線を真正面から受け。 ファッキンビッチ 「糞ったれのあばずれが。テメェなんかと一緒にするんじゃねえ。少なくともオマエの何百倍も可愛げがあるぜ」 黒夜に握り締めた血塗れの右手の甲を見せ、中指を立ててみせた。 黒夜はしばらく無言で浜面に視線を向けていたが、やがて深い溜め息と共に前屈みになるように視線を落とした。 「…………あーやっぱダメだな私」 低い声で小さく呟く。 「ダメダメだなー。マジでダメだわー」 不機嫌さを隠そうともせず、がづがづと爪先で床を蹴り付け。 ゆらりと上げたその顔は。 ゴミムシ 「――――ブチコロシ確定ね、無能力者」 「っ――!!」 あたかも質量を持っているかのような高密度の殺気を真正面から浴び浜面は息を呑む。 右手を開きこちらに向ける黒夜。そこから発せられるのは必殺の一撃だった。 どんな性質のものかは分からない。 ただそれは圧倒的な殺傷力を持っていて、正面から受けて生きていられるほど生易しいものではないのは確かだ。 だが浜面は少しも危機感など感じていなかった。 何も言わずとも分かる。 期待とか依存とか、そういう生易しいものではない。 彼、そして彼女らには、もはや絶対的な信頼がある。 「――超させませんよ」 声を遮るように、パーカッションボーリングマシンが大地を穿つような轟音が響く。 威力を持った音――衝撃波が広がり空間を揺るがす。 浜面が聞いたそれは、黒夜の持つ圧倒的な破壊力を示すと同時に。 彼の信じる少女が間違いなくその通りだった事を示していた。 、 、 、、 、 「あなたの相手は私でしょう、黒夜ちゃん?」 『アイテム』の誇る難攻不落の要塞、鉄壁の少女。 浜面と滝壺の前に彼らを守るように絹旗は小さな体を広げて立ち塞がった。 学園都市でも屈指の絶対防御力を持つ『窒素装甲』が黒夜の攻撃全てを残らず受け止めていた。 「――生憎と、浜面は別に私のカレシじゃないんですけど。どっちかって言うとペット? みたいな」 不満そうに絹旗はちらりと浜面と滝壺を一瞥し。 しかしその目はどこか笑っていた。 「勝手に人の男に手ェ出してンじゃねェですよ!!」 その声に浜面は思うのだ。 ――ほら見ろ。オマエなんか比べ物にならないくらいいい女じゃねえか。 「……査楽」 黒夜の視線は既に浜面を向いていない。 「あの子は私がやる。アンタは滝壺ちゃんをよろしく」 「彼は?」 「アンタなら瞬殺できんでしょうが」 舐められたものだな、と浜面は思うが、自身が無能力者である事は変わらない。 ここで何か突然に新たな力に目覚めるとか、そんなご都合主義のマンガじみた展開は望むべくもない。 浜面の武器は己の体と、頭と、ポケットの中のツールナイフが精々だ。 たったそれだけで浜面は高位能力者に立ち向かわなければならない。 「絹旗」 浜面の呼びかけに絹旗は視線を黒夜に向けたまま頷く。 「黒夜海鳥は私がやります。彼女は私と同じ――窒素を操り武器とする能力者ですから」 なるほど、と浜面は心中で頷いた。 『暗闇の五月計画』――彼女たちの言っているそれは要するに彼女たち自身がその身で受けてきたものなのだろう。 それがどんな内容なのか浜面には分かるはずもないが――この際内容の非人道性はさておき――黒夜海鳥が『成功例』なのだとしたら。 対抗できるのは同じく『成功例』である絹旗最愛でしかないのだろう。 しかし、もう一人。 「彼は――、」 腕の中の滝壺は荒い息と共に言うのを遮るように浜面は制す。 「馬鹿言うな。滝壺、オマエまともに歩けもしないだろうが」 「……うん。だから」 滝壺は首肯し、浜面に寄り掛かるように体を起こし。 「はまづら。助けて」 小さく、しかしはっきりとそう言った。 「私一人じゃ多分無理。だから助けて」 その判断にどれほどの葛藤を抱いただろうか。 ざつよう まがりなりにも滝壺は『アイテム』の構成員であり、浜面は彼女らに従う下部組織の一人でしかない。 幾らでも代えの効く消耗品だ。だからこそ浜面は無能力者でありながら彼女たちと同じ場に居合わせる事ができた。 だが彼女ら『アイテム』は違う。 いわばキーパーソン。戦場におけるヒーローユニット。 浜面のような名もなき雑兵を気にする必要などなく、一言死ねと言えばそれですむ立場だというのに。 しかし滝壺はあえて浜面に言った。 助けて、と。 頭を下げ懇願した。 滝壺は続ける。 「はまづらがいればきっと大丈夫だから」 そこにどれだけの思いが込められていただろう。 一介の、いや、一芥の無能力者でしかない浜面に対し彼女は「大丈夫」と言った。 滝壺一人では無理だけれど、浜面がいれば。 この場においてそれは雑兵に対するものではない。 彼女らと同じく、戦場の英雄へと掛けられる言葉だ。 滝壺の瞳に映るのは単なる消耗品の無能力者などではなく。 紛れもなく浜面仕上という名の少年だった。 「――滝壺」 そしてその言葉の重みが分からないほど浜面は無能でも朴念仁でもなかった。 彼は薄く、優しく笑い、彼女の腰に回す腕に僅かに力を入れる。 まるで抱き締めるように。 大丈夫だ、と。彼女の言葉に応えるように。 「オーケー、任せとけ。確かに俺も一人じゃ心細かったんだ」 茶化すように肩を竦め浜面が言い。 「じゃ、超そういう事で」 絹旗が頷くと同時。 大きな破裂音と共に黒夜が高速で絹旗に迫り右手を振り上げた。 まるでトラック同士が正面衝突したような轟音。 それを間近で食らった浜面の鼓膜は許容量異常の振動に軋み激痛の叫びを上げた。 黒夜の放った無色透明の一撃を真正面から受け止め絹旗は僅かに後ずさったが。 「『窒素爆槍』……私とは同系列別ベクトル、攻撃に特化した能力。 作用点が両手のみに超限定されますが、窒素に絶対的な指向性を持たせ鋼鉄をも貫く槍とする――黒夜、あなたも相変わらずですね」 それだけだ。見えない槍を掴むかのように両手で虚空を握り締め――否、まさに見えない虚空でできた槍を掴んでいるのだ――絹旗は黒夜を見遣る。 「相変わらず――超攻撃特化のクセに私の『窒素装甲』すらまともに貫けないンですかァ?」 その両眼がどろりと濁ったと同時、絹旗の放つ雰囲気が一変する。 「ぐっ……!?」 まるでコールタールのような黒い重圧を持った気配。 殺気というには生易しい、それこそ負の臭いを極限まで凝縮したような圧倒的で禍々しい腐臭。 大量殺戮兵器や処刑・拷問器具の類、死を撒き散らす事しか能のない器物が持つ重圧感。 今まで纏っていた少女特有の微かに甘いような気配が吹き飛び、それがまるで拘束具であったかのように彼女の内から濃密な『死』の臭いが爆ぜるように噴出した。 間近、絹旗の背を見ていた浜面は彼女の放つ気配に圧され慌てて滝壺を抱いて後ろに下がった。 臆した訳ではない。 いくら気配が急変したからといって彼女、絹旗最愛は浜面の知る幼い顔立ちと矮躯の少女だった。 浜面が退いたのは純粋に危険を感じたからだ。 、 、 、、 、 、 その場にいれば巻き込まれる。 今の絹旗には浜面と滝壺に憂慮する余裕などなかった。 そしてもう一つ。 浜面はその場にいれば絹旗に要らぬ配慮をさせる事になると自ら退避した。 彼女が全力で相対できるように。 その判断を下すのに一瞬たりとも迷いはしなかった。 下らない心配をする必要はない。それは彼女に対する侮辱であり冒涜だ。 浜面はただ、絹旗が十全に戦える状況を用意したまでだ。 474 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2011/03/18(金) 23 06 39.43 ID pN86/G7wo [7/8] 果たしてその言葉にしないされない思いは絹旗に届いただろうか。 彼女は振り返らず、浜面に見えないようにどこか悲しげな笑みを浮かべる。 それは誰に向けられたものなのか。 視線を交わしたまま黒夜が僅かにいぶかしむように眉を顰めるが。 続く絹旗の表情に黒夜は戦慄し、同時に歓喜した。 ――なぁ絹旗ちゃんよ、アンタも相変わらずみたいで私は嬉しいよ。 カハッ、と思わず嗤い声が漏れる。 嬉しくて嬉しくて仕方なかった。 二度と見たくもなかったはずの少女の顔は、今や黒夜にとって最愛ともいうべきものだった。 ああ――その可愛い顔を涙と血でグチャグチャに犯してやりたくて仕方ない――! 黒夜の殺意でしかない視線に絹旗は正面から睨み返す。 その眼光は鋭く爛々と輝き、まるで燃え盛る気炎は鬼火のようだった。 幼い外見の少女には似合わない悪鬼のような笑みを浮かべ絹旗は背後に向かって言い放つ。 「そォです。超離れててください。今回はちょっと――さすがの私も抑えが効きそォにありませンからァっ!」 ゴッ!! と絹旗の足元、床が音を立てて数センチ陥没し。 両手で握り締めた窒素の槍を、思い切り引っこ抜いた。 窒素の槍は、黒夜が制御しているとはいえその掌から生えているわけではない。 能力の出力点が掌を基点としているだけで、徹底的に制御された窒素の刃がそこから放射されているだけに過ぎない。 しかし僅かに――ほんの僅かに、黒夜は窒素の槍に引き摺られ、体勢を崩す。 直接的な接点がないとはいえ槍を作っているのは黒夜自身だ。 高度すぎる演算能力が故に『窒素の槍』の想定しない動き。 それを補正しようと反射的に制御端末である掌を『窒素の槍』の動きに合わせて修正してしまう。 純然に結果としてだけを見るのであれば。 絹旗が『窒素装甲』でむりやり押さえ込んだ窒素の槍を投げ飛ばし、黒夜は右手を引っ張られる形となり体勢を崩した。 実体を持たない『ベクトルの集合体』でしかない窒素の槍は黒夜の制御下を離れた途端に雲散霧消する。 だが黒夜自身は肉体を持つ。 崩された体勢を立て直すためにたたらを踏み、結果として充分すぎる隙を見せる。 そこを絹旗が見逃すはずがない。 槍を放り投げるような動作と共に背後に振り上げられた拳は来た道を引き返すように前方に繰り出され黒夜へと迫る。 みぞおち 狙いは腹部。水月。 第二次性徴の途中にある薄い胸の下、肋骨下部にある人体急所。 腹腔神経叢のあるそこは鍛えようのない急所の一つだ。どれだけ筋肉や骨を鍛えようとも、神経を鍛える術を人類は持たない。 だが、そんな事はこの場面では些細な事でしかない。 そこを絹旗が狙ったのは単に狙いやすい胴の中心であったからで、更に言うならば格闘術における急所を狙うという基本戦法に則った的確な一撃だからだ。 しかし絹旗の拳は急所だろうが何だろうが関係ない。 その間合い、射程こそ身体から数センチと黒夜に大きく劣るが、単純な威力だけで見れば黒夜の『窒素爆槍』の一撃と比べても全く遜色ない。 ただ絹旗の『窒素装甲』が攻撃性という点で『窒素爆槍』に劣るのは威力の問題ではなく。 彼女のように『斬る』『吹き飛ばす』というような小器用な事は一切できず。 ただ単に『殴り殺す』しか能がないからだ。 「ふっ――――!」 吐息と共に繰り出された拳は見た目こそ少女のものだが大型トレーラーを正面から殴り飛ばせるだけの威力を伴っていた。 対し、黒夜の『窒素爆槍』は攻撃性に特化している。 両掌を基点とし、およそ三メートルの間合いに入れば戦車装甲だろうがチーズのように易々と切り裂いてしまう窒素の刃は、 絹旗のようなごく一部の例外を除いて必殺となる威力を持つ。 まがりなりにも『第一位』の演算能力の内でもその代名詞ともいうべき『ベクトル操作』を植え付けられているのだ。 『攻撃性』――どんな防御であれ正面から突き崩さんとする性質に特化した能力はそれ故に致命的な弱点を孕む。 防御性能の決定的な欠落。 どうしても絹旗の『窒素装甲』と比べてしまうが――『窒素装甲』は射程が数センチと極端に狭い代わりに全身を基点とする。 彼女の圧倒的な防御力はその所為だ。どこからどう攻撃されようとも『反射』の性質を移植された絹旗は完璧に防御する。 しかし黒夜の能力は両手を基点とし、故に他の部位は生身の少女のそれでしかない。 極限の域の薄く鋭利な刃物。黒夜の本質は槍だ。 刃は穂先だけにしかなく、それ以外を打たれれば容易く砕けてしまう。 まして絹旗の一撃をして。 黒夜は容易く打ち砕かれてしまうだろう。 だが。同系異質の特性故に、黒夜にも策はある。 、、 、 絹旗の拳が黒夜の腹部を捉えんとするその直前、黒夜の体が不自然にぶれた。 「――っ!?」 僅かに毛の先ほどの距離。 絹旗の拳に纏った窒素の奔流は僅かに黒夜の体に届かない。 「ばァ――――っか」 黒夜の嘲笑が絹旗の耳に届く。 彼女の体はよろめいた先とは逆方向に跳ねるように逸らされていた。 「確かに私はアンタに比べて防御は紙だけどさァ――避けちまえば一緒だろォが」 にぃ、と歯を見せ嗤う黒夜の犬歯が鋭く輝く。 不自然に背を曲げスウェーした黒夜。 引かれた右手は絹旗の右肩上に向けられていたはずだったが、今は黒夜の折り曲げられた体の真上を向いていた。 瞬時に絹旗は理解する。 彼女は右掌を基点に窒素を噴射し、まるで宇宙船の機体制御法のように自らの体を押し返したのだ。 だがそれだけでは辻褄が合わない。 黒夜は別に格闘技に長けている訳でも相手の動きを高精度で察知するスキルを持っている訳でもない。 瞬間的に、絹旗の一撃を文字通り紙一重で避けてみせるような技量を持っているはずがない。 そのからくりを推理するよりも前に絹旗の背筋に嫌な予感が駆け抜けた。 黒夜の右手は天井を向いているが。 もう片方、左手がこちらに向けて掌を翳していた。 (まず――――!) パイルバンカー 「――――破城槌だ。吹っ飛べェ!」 轟音と共に打ち込まれた気体の一撃は確かな重みをもって絹旗の胸に直撃した。 「づァっ――!!」 真正面から『窒素爆槍』の刺突を受けた絹旗はそのまま後方に吹き飛ぶ。 一瞬で数メートルの距離を飛び、そのままノーバウンドで壁に激突した。 「絹旗っ――!」 浜面が叫ぶ。 しかしそれは届かなかった。 壊滅的な音が響くと共に建物自体がびりびりと悲鳴を上げ振動し、叫び声が掻き消される。 壁面に大きなクレーターを刻み付け、粉塵が跳ね上がり濛々と立ち込めた。 その煙の中から絹旗が、ゆっくりと、歩いて姿を現す。 無傷だ。だが――その顔は苦しげに歪み、吐く息も若干荒い。 彼女の様子に黒夜はまた破裂するように嗤うと口の端を吊り上げた。 「確かに『窒素装甲』には私の『窒素爆槍』でもまともにダメージ入らない。 攻撃も衝撃も全部受け止められちまうだろォよ。……でもさァ――」 とん、と軽く地を蹴ったと同時、黒夜は両手を背後に向け、窒素を高速で噴射しブースターとして絹旗に一足で迫る。 噴射は一瞬。反動を利用して前方へ跳ね上げられた両手は絹旗に向けて突き出される。 「――アンタ自身はただの、生身の中学生だ。いくらなンでも慣性の法則には逆らえねェだろォ?」 即座に演算を終了させた黒夜の形成した、長さおよそ三メートルの窒素の槍が絹旗に向かって爆発した。 ガガガガガガッッ!! と、まるで道路工事の現場のような音が連続する。 翳した両手から黒夜は窒素の槍を連続で形成し高速で穿ち続ける。 その先はアスファルトではなく一人の少女に向けられていた。 一撃一撃に必殺の威力が込められている。 絹旗の能力が十全に働かなかったとしたら、彼女は瞬時に押し潰されていただろう。 しかし絹旗の纏う窒素の鎧は万全に機能し黒夜の放つ攻撃の雨から彼女を守っていた。 だが『完全に』とはいえない。 繰り出される連撃は少しずつではあるが絹旗に『振動』という名のダメージを与え続けている。 絹旗の『窒素装甲』は防御性こそ高いが――その中で二点、致命的な弱点を持つ。 彼女の能力はその結果だけを簡単に言ってしまえば『窒素を固めて身に纏い鎧にする』というものだ。 一つは前述の通り、絹旗自身が生身の少女であるという事。 車だろうと軽々と持ち上げてしまうが、彼女自身の力ではない。 絹旗は窒素を操る能力者であって肉体強化の能力者ではない。 故に『窒素装甲』を貫けずとも絹旗自身に何らかの方法で攻撃できるのであればダメージは通る。 そして二つ目。 『窒素装甲』は衝撃を殺せない。 外面は決して砕けぬ鎧として、内面は絹旗を守るクッションとして働いているが。 単純に『硬い』。ただそれだけだ 別に足に根が生えている訳ではない。何トンもの重さがある訳でもない。 形成された鎧は互いを支えあい、外部からの干渉で変形させられる事はないが――。 、 、 、 、、、 、 簡単な話、『窒素装甲』は押せば動くのだ。 その特性をしっかりと理解していた黒夜は真正面から『窒素装甲』を抜く事を捨てた。 先の一撃、絹旗を吹き飛ばしたものがそれだ。 絹旗がその場で堪えられる打ち下ろしではなく、吹き飛ばすための打ち上げる一撃。 撥ねられれば絹旗といえど無傷とはいかない。 表面上は確かに傷はないが、内面、特に脳に衝撃が伝われば確実にダメージとなる。 内臓も、骨も、筋肉も。大きな衝撃には耐えられない。 何せ絹旗最愛は肉体的にはただの中学生の少女なのだから。 一度壁に押し付けてしまえばあとは一方的だ。 射程は黒夜の『窒素爆槍』が上。 絹旗が動けぬよう壁に押し込んだまま一方的に殴り続けられる。 そうしてガードの上からじわじわとダメージは蓄積され体力を削り取ってゆく。 スマートなやり方ではないとは思う。 だが絹旗にはこのような搦め手でなければ通用しない。 気に入らないが『暗闇の五月計画』の中でも黒夜と違い絹旗は優秀だった。 攻撃性のただ一点であれば確かに黒夜に勝る者はいなかった。 しかし彼女でも才能という点では絹旗には遠く及ばない。 あの最強、『第一位』の無敵の性能に最も近付いたのは絹旗だ。 『窒素爆槍』と『窒素装甲』。槍と鎧。矛と盾。 矛盾の逸話では答えは出なかったが――学園都市における二人の矛盾の能力者は才能という点で勝敗が決している。 だから、気に入らないがこうでもしないと。 ただの秀才は、努力しなければ天才には敵わないのだ。 「くっ……!」 声を発したのは浜面だった。 窒素を操る二人の大能力者。 その戦いの間に割って入るなど無能力者の浜面には愚の骨頂でしかない。 しかし一方的に蹂躙される絹旗の姿に歯噛みする。 何か自分にできる事はないか……そう考えてしまう。 だが。 「――離れないで」 滝壺の声にはっとした。 袖を掴む手には心なしか力が込められている。 浜面を見上げるその顔は疲弊し切っていた。 吐息は熱く、目は茫と潤んでいる。 けれど視線は――確かに力強い光を持っていた。 「……ああ」 浜面は頷き、右手を滝壺の左手に重ねる。 絹旗は任せろと言った。 ならばここで浜面が手を出すのは彼女に対する侮辱だろう。 そして浜面にはやるべき事がある。 「離れるもんか。絶対に」 この腕の中の少女を守らなければならない。 「立って、はまづら」 声に頷き、浜面は立ち上がる。 腕の中の滝壺を抱き起こし支え、ポケットの中のツールナイフを取り出し右手に握り締める。 視線の先はダウンジャケットの少年、査楽。 相変わらず馬鹿にするような薄笑いを浮かべているが――今の浜面には不思議と癪に障らなかった。 むしろ憐憫すら抱く。 相手が高位能力者だろうが『暗闇の五月計画』の被検体だろうが関係ない。 浜面はもはや彼に自分が負ける場面など考えられなかった。 「お別れの挨拶は済みましたか?」 見下すような台詞。それすらも滑稽に感じてしまう。 「そっちこそ」 浜面は目を細めた。 「遺言状は書いてきてんのか」 「……別に。必要ないでしょう。私たちのような立場の人間には、そんなもの、不要でしょうに」 「はっ、確かに」 ナイフの刃を引っ張り出し浜面は頷く。 そして一言。 「それじゃ――悪いけどよ。お姫様方の頼みだ」 断って、浜面は己の顔付きが変わった事を自覚する。 既に一人。 だから二人だろうがそれ以上だろうが同じ事。 浜面は選択をした。 守るべきものとその価値を得た。 だからもう――他は何だって捨ててやろう。 平穏だろうが人生だろうがプライドだろうが、人として大切なはずの何だって。 ここは暗部。学園都市の裏にあるこの世の地獄。 そこに墜ちた浜面にとって今まで守ってきた人生観など無価値に過ぎない。 そして浜面は新たな役割を得た。 所詮自分は使い走りの雑用でしかない。 それが浜面仕上の仕事だ。 少女たちには不相応なゴミ掃除こそ自分の役目。 アイテム それこそが浜面に架せられた姫君たちに侍る騎士の称号だと確信して。 「――――オマエ、殺すわ」 ナイフを握る手と滝壺を抱く手に力が込められる。 浜面仕上はこの時生まれて初めて真正の意思を以って殺人を決意した。 その言葉を合図とするように査楽の姿が虚空に掻き消える。 学園都市に五八人しかいない空間移動能力者。 高次元関数を用いる特殊な演算と、それを処理するだけの演算力を持つ空間移動能力者はその名だけでも充分な脅威だ。 その上、彼が『暗闇の五月計画』の被検体と言うからには超能力者級のスペックを持っているのだろう。 トリック しかし既に種は割れている。 必殺の一撃を放てるはずの空間移動能力。 物体が能力によって移動した際に起こる出現空間への割断は防御不可能の一撃だ。 絶対防御を誇る絹旗の『窒素装甲』であろうと、相手が三次元に捕らわれる以上不可避の断裂。 紙切れ一枚でダイヤモンドを断ち切れるというその能力の殺傷力は伊達ではない。 だというのに。査楽はそれをしようとはしない。 滝壺は元より絹旗に対して非常に相性がいいはずのそれを行おうとはしない。 空間移動能力者であるはずなのに普通の武器を持ち、そして未だに浜面は生きている。 (……なるほどな。やっぱり、そういう事か) とっ、と背後で起きた小さな音。 それは空間を移動し浜面と滝壺の背後に現れた査楽の靴底が床を叩く音だ。 不意打ちであれば効果は絶大だろう。 だが査楽の行動は予想の範疇でしかない。 、 、 、、 、 、 、 、 、 最初から後ろから攻撃が来ると分かっていればどうという事はない。 むしろどこから攻撃が来るのか教えてくれているようなものだ。 バックスタブ (『背後からの一撃』……オマエら能力者ってのはいつもいつも――) だから浜面は微塵も動揺せず振り向き様にナイフを振るった。 (名前の時点でネタバレなんだよ――っ!) 力任せの掻き裂くような一閃は虚空を薙ぐだけだった。 「おっと」 浜面のナイフを査楽は危なげなく軽いバックステップで避ける。 「警戒しないで下さいよ。今のは別に攻撃するつもりなんてなかったんですから」 おどけるように笑う査楽はそのまま浜面に背を向け悠然と歩く。 その先には浜面が投げ捨てた鋸。査楽の得物だ。 「さて、と。それじゃあ」 鋸を拾い上げ振り向く。 、、 、 そして刃をずらりと構え。 「――今度は殺しに行きますよ」 再び査楽の姿が音もなく宙に消えた。 「――走れ!」 叫び、滝壺の手を引き浜面は駆け出す。 直前まで浜面の首があった場所を鋸の刃が薙いだ。 背後に現れた査楽の振るった鋸をすんでのところで避ける。 (コイツは――相手の背後に回る事しかできない――!) 彼の持つ武器は鋸。リーチはどう頑張っても二メートルほどしかない。 彼が拳銃を持っていたとしたら話は別だっただろう。 飛び道具を相手に背を晒す事は愚行でしかない。 真っ当な空間移動能力者が相手であれば即座に決着はついていただろう。 けれど浜面はまだ生きている。 それは浜面でも――無能力者であっても抗えるという事実に他ならない。 明らかに体調の優れない滝壺に走らせるのは気が引けるがそう言える状況でもないだろう。 文句は後から幾らでも聞くからと心中で謝りながら浜面は滝壺の手を引く。 例えここで査楽から逃走できたとして彼が追ってこない可能性も捨てきれない。 後方では絹旗が黒夜と交戦中だった。 凄まじい打撃音が響き続けているのがその証拠だ。 そこに査楽が加勢するという事もあり得るが――。 (それでも。アイツは俺たちを追ってくるしかない) その確証が浜面にはあった。 (アイツらがここで一番されたくない行動を取る――!) 彼らが最も危惧する事柄。 先ほど浜面は本人の口からそれを聞いた。 メルトダウナー ――超能力者第四位、『原子崩し』麦野沈利。 ジョーカー 彼の打てる手の内で最強の切り札。 それをこの場に持ってくる。 二人の背を横目で見送り絹旗は小さく、ふ、と溜め息を吐く。 浜面の意図は絹旗にも分かっていた。 この場において最良の選択といえるだろう。 彼女たち『アイテム』の主砲、『原子崩し』。 黒夜の『窒素爆槍』など彼女に比べればおもちゃのようなものでしかない。 少なくとも彼女の粒機波形高速砲は同程度の強度を持つ超能力者七名でなければ防御すらままならないだろう。 いくら絹旗といえどあれを食らえばひとたまりもない。それほどまでに強力なものだ。 (そもそも――私たちがバラバラに動いてる事がそもそもの間違いだったンです) 絹旗は独白する。 『アイテム』の最大の武器は『原子崩し』でも『能力追跡』でも『窒素装甲』でもない。 麦野沈利。 絹旗最愛。 フレンダ。 滝壺理后。 個人個人の能力や技術は確かに強力なものだが彼女たちの真価は別にある。 ――チームワーク。 絹旗が食い止め、フレンダが撹乱し、滝壺が捉え、麦野が撃つ。 四人の少女たちが個々の短所を補い合い、長所を引き出した時こそ真の力が発揮される。 彼女の大好きな映画だって似たようなものだ。 監督も脚本も俳優も音響も撮影も照明も演出も衣装も全てが揃った時こそ傑作が生まれる。 単独での力など高が知れている。どこかが欠けていてもいけない。 絹旗が愛してやまないC級映画はその『欠落』そのものだ。 別に絹旗は下らない映画が好きな訳ではない。 駄作などなければいいに越した事はないと常々思っている。 しかし悲しいかな、映画というものは個人では作る事ができない。必ず誰かの協力が必要なのだ。 例えばそう、スポンサーの金銭的補助。 最も得がたく、ある意味では最も重要な役割。 予算がなければどうしても陳腐なものになってしまう。 ハリウッドの映画と比べれば華々しさなど圧倒的に見劣りする。 そういった『傑作』になれない『隠れた名作』を見るたびに絹旗はある種の親近感を覚える。 彼女たち『アイテム』もまた――何かが足りない。 欠けたピースは輪郭も朧でその形すら想像できない。 そもそも欠けたピースが存在するのか、それともないのか、それすらも分からない。 だのに、確かに何かが決定的に足りないとどこかに虚無感を持っていた。 けれど。 もしかしたら。 自分たちは今こそ最後のピースを得たのかもしれない。 少年の背を見送りながら絹旗はそんな柄にもない事を思ってしまうのだ。 浜面もまた、知り合ってまだ間もないがその事を直感的に悟ったのだろう。 全てのピースがかっちりと嵌った時こそ彼女たちは無敵の集団と化す。 だからこそ絹旗を残した。 逃げたのではない。 散らばってしまったピースを集めるために。 残したのは絹旗を信じての事だ。 彼女を信じるからこそ言葉も交わさず迷わず全てを任せた。 そして絹旗を後に残し浜面は走る。 滝壺の手を取って。 (――あは。なンですかそれ) こんな血と死の臭いしかしない舞台だというのに二人の姿は鮮烈に絹旗のまぶたに焼き付いた。 手に手を取って駆ける男女。それを追う敵対者。 力の差は歴然だというのに絶対に負ける気はしない。 それはまるで――。 (まるで――どっかの映画のワンシーンみたいじゃないですか) 二人の背に若干の嫉妬を覚えながらも絹旗は薄く笑った。 「……どォしたンだよ絹旗ちゃンー? おつむをシェイクされすぎてどっかおかしくなっちゃったのかなァ?」 絹旗の笑みを見て黒夜はいぶかしむような視線を向ける。 軽口を叩きながらも攻撃の手を一切緩めないあたりはさすがとしか言い様がないが。 「いえね。私には私の役割があるって超再認識しただけですよ」 黒夜の言葉に絹旗は笑みを崩さぬまま視線を投げる。 そこには今までのどす黒い炎のような光はなかった。 彼女の放つ気配の質量はそのままに、性質だけががらりと変質していた。 殺意の炎ではなく、希望の光がそこにはあった。 そう、絹旗の役割は仲間を守る盾。 その防御力を以って敵を食い止める防波堤。 損な役回りだとは思う。 花形は麦野だ。自分はそれを飾るための冴えない木石でしかない。 けれど己に割り当てられた最良の役割を全うする事こそ彼女の仕事だ。 「私を突破できない時点であなたの負けは確定してるンですけど」 嘯いて、絹旗はようやく反撃に出る。 黒夜が絹旗の一撃を避けた時に見せたおかしな反応。 彼女の能力には第一位の持つ『ベクトル操作』の演算方式を移植されている。 それは単に掌から無色透明の槍を生み出す能力ではない。 『両の掌を基点に窒素のベクトルを操る能力』 限定こそされるものの窒素は大気中の大部分、およそ八割を占める。 呼吸をし、音が生まれ、風が流れる場には全て窒素が満ちている。 だからこそ黒夜は避ける事ができた。 ベクトル 絹旗の呼吸、心拍、動きの悉くを窒素が媒介する震えとして捉え察知している。 その全てを捌き切る事はできないにしても少なくとも大きな挙動を伴う動き程度なら見ずとも分かる。 何かが動けば空気が流れ風が生まれる。 それらは窒素の持つベクトルとして黒夜の掌に伝わり彼女の超反応を手助けする。 味方であるはずの窒素に裏切られたような気がするがそれも些細な問題だ。 避けられるならば。 風を読まれるならば。 動いて風が生まれるならば。 それって要するに――風を超生まなければいいだけの話でしょう! ボンバーランス 窒素の挙動を操るのが黒夜海鳥の『窒素爆槍』なのだとしたら。 オフェンスアーマー 窒素の停止を操るのが絹旗最愛の『窒素装甲』なのだから。 前方からの攻撃は止まない。 両足は地から浮いていて踏ん張る事もできない。 しかし背には壁がある。 先ほど黒夜が窒素を噴射し回避したように、絹旗もまた窒素を操り無理な動きを起こす。 絹旗の全身が纏う窒素の鎧を意識して固定し、体の挙動に合わせ動かす。 何も珍しい事ではない。 能力を行使する際には少なからずやっていたものだ。全方位を意識するのは初めてだが。 警備員などの使う駆動鎧に原理は似ている。 人には不可能な力と強度を兼ね備えた窒素の鎧。 、、 、 、 それを操り絹旗は前方からの攻撃を受けたまま壁に力を込め押し返す。 「っ……!」 黒夜の顔に微かな焦りが浮かぶのを絹旗は見逃さなかった。 両足で壁を蹴り、窒素の槍をいなし掻い潜るように、右前方、床に向かって飛び込んだ。 絹旗という盾を失った壁は黒夜の放つ窒素の槍衾に晒され瞬時に砕け散った。 「テメ――!」 黒夜が振り返るよりも早く絹旗は両手で受け止め衝撃を逃がすために身を縮ませる。 そして、曲げられた両手で床を押し返す。 少女の細腕では到底不可能な運動。しかし『窒素装甲』が本来彼女が持つものよりも遥かに高い力を生む。 腕の動きだけで絹旗は跳躍する。 小さな体が宙を舞い、それに合わせ大気がうねり―――― ベクトル 絹旗は持てる演算能力を全開にし、大気が、窒素が動きを生むよりも早く制御する。 ――――私に従え! 絹旗の体の動きに押され流されようとした窒素を、 能力の圏内に入った端から周りの他の気体ごと固定し内へ内へと圧縮する。 身に纏う僅か数センチの領域内に全てが押し込まれるが、 体が過ぎた後の空間に停止させたまま置き去りにする事で同量のものを逃がす。 風を生まず移動するために全てを後ろへ流す。 そのために莫大な量の演算をこなし、脳の血管が破裂しそうな錯覚さえするが。 私だって――この程度の芸当もこなせずに『彼女たち』と同じ舞台に立てる訳がない――! たとえ主役にはなれなくとも。 銀幕に輝く花形にはなれなくとも。 華美さの欠片もなくどうしようもなく地味で損な役回りだとしても。 「――助演女優賞くらいは貰っとかないと超割りに合わないってもンですよォっ!!」 繰り出された蹴りが槍の如く一直線に黒夜に突き刺さった。 前へ 次へ
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歩く。 ――歩く。 ――――歩く。 ――――――歩く。 ――――――――歩く。 夢を見ていた。 あの日の夢だ。 あの日。皆の日常が終わった日。 生ける死者が歩きまわり、腐った体で呻く姿は地獄絵図。 起こるはずがないと高を括っていた「非常事態」が、すべてをめちゃくちゃにしていった。 あの日から、何もかもがおかしくなった。 いや、おかしくならないはずがなかった。 いくらしっかりしているとはいえ、年頃の女の子たち。 気丈に振る舞ってはいるけれど、無理をしているのはあまりにも明らかで。 その極めつけとも呼べる変化が、ある娘に起きた時に――私は、初めて私の罪を自覚した。 もしもやり直せるならば。 そう思い、私は今日もあてのない旅路を往く。 その時だった、眩しい光が私の視界を照らしたのは。 私はその光へ吸い寄せられるように歩く――不思議とその光は温かくて、居心地がよい。 まるで陽だまりの中に包まれているようだった。 心があたたかくなって、いつまでもこうしていたいと思わせる――それはまるでいつかの日のように。 そうして私は思い出す。 私は、それを守るためだけに生きているのだと。 だから足を引きずって、私はそこへと歩き出す。 叶えよう、この願いを。 そうして私は辿り着く。 すべての願いが叶えられる■■に。 あの子たちを助けるため―――ただそれだけの願いを胸に。 あの子たちに、あるはずだった日常をあげること。 それを叶えるためだけに、私は生きている。 ▽ 鎌倉市を中心に渦巻く、無数の都市伝説。 夜の高徳院で剣を携えた鎧武者を見た。 八幡宮の屋根上より光の矢が舞い、遥か先を歩く人間を撃ち抜いた。 黄金の輝きを放つ槍を担った、西洋風の騎士に遭遇した。 早朝の空を天馬を駆って駆け抜ける、天使のような美少女の姿を捉えた写真がある。 廃墟と成り果てた屋敷で、得体の知れない土の化物と、陣に座ってそれを生み出す魔女へ行き遭った。 髑髏の面を被った黒子に触れられた男が、たったそれだけで息絶えた。 天すら震わす嘶きをあげる怪物が夜な夜な現れ、それと出会った者は生きては帰れない。 そんな仰々しいものに比べれば、あくまでそれはちっぽけな怪談話でしかなかった。 町を徘徊する屍食鬼に出逢ってはならない。 <彼女>に咬まれた者は、<彼女>と同じ存在になる。 ここが鎌倉でなければ、誰もが嘘っぱちと一笑に伏したろう。 だがそれでも、そういう話が流布されているということは事実なのだ。 そして今、鎌倉は聖杯戦争の舞台となっている。となれば後は、論ずる必要もないだろう。 桃髪の屍食鬼が、ゆらゆらと揺蕩うように歩いていた。 髪の毛は輝きを失って、皮膚は腐乱しところどころが膿んだように泡を吐いている。 「―――マスター!」 悲痛な声で、彼女を主と呼ぶ声がした。 その声に、彷徨う彼女はいびつな動きで振り返る。 ぎ、ぎ、ぎ、ぎ。 人を超えて英霊となった彼女の契約者も、その壮絶な姿に思わず息を呑んだ。 「マスター……」 サーヴァント――ランサーは、共に戦う彼女の名前すら知らない。 そもそも、彼女は言葉を喋ることも、介することもできないのだ。 彼女に、自分が聖杯戦争の参加者なのだという自覚があるのかどうか。 そこからして、既に怪しくさえあった。しかし、そんなことはランサーには関係ない。 マスターを守り戦うサーヴァントとして召喚された以上は、マスターがどんな人物だろうと守ってみせる。 そう心に決めていた。だが……そんな彼女の考えは、いささか甘すぎた。 「お願い――こんなことはもうやめてください」 彼女の口には、べっとりと血糊がこびり付いていた。 きっと、また<咬んで>来たのだろう。 彼女はその恐ろしい性質に反して、大仰な戦闘能力を持たない。 だから魔術師や、サーヴァントを連れたマスターを襲ったと考えるよりも――これは。 「…………」 彼女は、ランサーの声など何処吹く風といった様子で――踵を返し、再び彷徨い始める。 実際に、言葉は届いていないのだろう。あの様子の彼女に、言語能力が残されているとは思えない。 ランサーは、砕けそうなほど強く自分の拳を握り締める。 彼女は異端の槍使い。 槍らしい槍など持たず、諦めずに振るい続けたこの拳をこそ、逆境を跳ね除ける槍とした<勇者>のサーヴァント。 そんなランサーにも、この哀れなマスターを救うことはできない。 声の届かない相手には、勇者の熱意は届かない。 「……ううん」 それでも、ランサーは諦めない。 言葉は通じない――自分の存在を理解されているかすら分からない。 けれどきっと、彼女も正しい願いを持ってここにやって来たのだと信じて、ランサーは都市伝説の姿を追う。 ランサーの考えは、実際に間違ってはいなかった。 いわばそれは生前の記憶のようなもの。自我らしいものをすべて失いながら、それでも忘れなかった願いのかけらを、この鎌倉聖杯戦争を作り出した聖杯が価値あるものと選んだから、都市伝説――佐倉慈はここにいる。 「勇者部五箇条――ひとつ。なるべく、諦めない……だよね!」 持ち前の前向きさで気持ちを立て直すランサーの姿は健気ですらあり。 だからこそ、彼女は不憫だった。 彼女とそのマスターの向かう方向性がどれだけ正しくとも、必ずその道は歪んでいくことを余儀なくされるのだから。 都市伝説は拡大している。 パンデミックのように、彷徨う屍食鬼は数を増やしつつあった。 【クラス】ランサー 【真名】結城 友奈 【出典】結城友奈は勇者である 【性別】女性 【属性】中立・善 【パラメーター】 筋力:C+ 耐久:B+ 敏捷:B 魔力:D+ 幸運:B 宝具:C 【クラススキル】 対魔力:C 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。 【保有スキル】 戦闘続行:A+ 往生際が悪い。 霊核が破壊された後でも、最大5ターンは戦闘行為を可能とする。 勇者:A 致命傷を負っていればいるほど、彼女の戦闘性能は向上していく。 限度は存在するものの、それでもその有り方は紛れもなく逆境を跳ね除け悪を挫く<勇者>のもの。 神性:C 神霊適性を持つかどうか。 宝具の使用により獲得した。 【宝具】 『少女開花・神樹の誓い』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:- 最大補足:- 戦闘によって蓄積される力を開放し、「勇者」の先に到達する二段階目の変身を行う。 その能力値は爆発的に向上、まさしく無双の働きをするに至る力を得る。 だが、咲き誇った華はいずれ散華するのが定め。 それは少女の開花であれども例外ではなく、この宝具が解除されると共に、ランサーは肉体の一部を失う。 【weapon】 拳 多くの敵を討ち、あらゆる逆境を跳ね除けてきた。 【人物背景】 バーテックスと戦う勇者の一人。 その大きな正義感と勇気は皆に勇気を与え、バーテックスの一時絶滅を成し遂げる。 【サーヴァントとしての願い】 願いはない。マスターの為に戦う。 【マスター】 佐倉慈@がっこうぐらし! 【マスターとしての願い】 『がっこうぐらし』を続ける彼女たちに、あるべき日常を取り戻してあげる 【weapon】 無し 【能力・技能】 彼女はとある病原体に侵され、理性と自我を失っている。 彼女に噛まれた相手はやがて同じ症状に侵される。 【人物背景】 愛称は「めぐねえ」。 教師として学園生活部を創立し、皆を導こうとするが、志半ばで堕つ。 ――これは、彼女「だったもの」の聖杯戦争。 BACK NEXT -015 麦野沈利&ランサー 投下順 -013 みなと&ライダー 時系列順 BACK 登場キャラ NEXT DATE LOST 佐倉慈 000 封神演義 ランサー(結城友奈)
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~7月下旬 第7学区 常盤台新寮~ 絹旗 「」ペラ...ペラ... 絹旗 「むむむ、あの監督の超新作?」 絹旗 「これは要チェックですね」カキカキ <ガチャ 白井 「ただいま戻りましたの」 絹旗 「あ、おかえりなさい」 白井 「はい、封書が届いてましたの」つ□ 絹旗 「封書? 超古風ですね。誰からですか」 白井 「統括事務局からです。わたくしと絹旗さん、それぞれに」 絹旗 「お! もしかして、アレですか!」 白井 「ええ、おそらくは」 絹旗 「うーん、実感が超湧いてきますね」 ~時は遡り7月初旬 第7学区 隠れ家的喫茶店~ 絹旗 「だー、外出申請とか超めんどくせー」チュー 番外個体 「残念、それを出さないと外に出れないんだけどね」フキフキ 絹旗 「せっかく沖縄行きが決まったのに、準備がめんどくさすぎです」 番外個体 「旅行の準備も旅行のうちだよ。なんだかんだ言って楽しんでるでしょ?」 絹旗 「超バレバレでしたか」テヘ 番外個体 「絹旗さんは水着買い換えるの?」 絹旗 「いやー、特に拘りもないんで去年と超同じヤツで」 番外個体 「ふーん」 絹旗 「ミサワさんは買うんですか?」 番外個体 「うん、妹のは準備しないとないし。私も去年のはキツイかもしれないし」 絹旗 「ああ、そういえば妹さんも来るんでしたっけね」 番外個体 「行きたいってうるさかったからね。婚后さんの度量の広さには感服だよ」 <カランカラン♪ 番外個体 「いらっしゃいませー」 黒夜 「絹旗ちゃーん! 見つけたぞ!」 絹旗 「げえっ! 本当に超しつこいですねあなたは!!」 黒夜 「何とでも言え! 今日こそは私と勝負を」 番外個体 「で、なんにする?」 黒夜 「へ?……あっ、じゃあ、ミルクティーをホットで」 番外個体 「はいはーい」 絹旗 「外ならともかく、友達の店にまで押しかけないでくださいよ」 黒夜 「いや、たまたま中覗いたら居たから」 絹旗 (超不幸です……) : : : 黒夜 「はあ!? 沖縄だぁ!?」 絹旗 「? なんかおかしいですか?」 黒夜 「聞いてないぞ!?」 絹旗 「言ってませんし」 黒夜 「なんで誘わないんだよ!」 絹旗 「機会を超逃しました」 黒夜 「」 絹旗 「?」 黒夜 「ハブにしやがってェェェ!! もォ許さねェからなァァァァ!!」ヒュゴォォ 絹旗 「わっ、あぶなっ!」 黒夜 「絹旗ちゃーン? 逃げるしか芸がないンですかねェ?」ケラケラ 絹旗 「こんの……危ないじゃないですかァ!」 番外個体 「……」ハァ 黒夜 「今日こそは私が勝ってやらァ!!」 絹旗 「手から吹出すだけの能無しが本気で勝てると思ってンですか!!」 黒夜 「どっちか能無しか分からせてやンよォォ!!」ヒュゴォォォ 絹旗 「やれるもンならやってみろっつゥンです!!」 番外個体 「店ん中で……暴れてんじゃねー!!」ピシャーン 絹旗黒夜 「「あbbbbbb」」 黒夜 「ごめンなさい」プスプス 絹旗 「超すいませんでした」プスプス 番外個体 「ったくもう……あなたたち、幼馴染みたいなもんなんでしょ? 仲良くすればいいのに」 絹旗 「いや、この窒素女が超一方的にケンカ売ってくるんですよ」 黒夜 「世の中の全ての人間が、仲良しこよしになりてェとか思ってンじゃねェぞ」フン 番外個体 「黙れクソガキ」ズビシッ 黒夜 「ぎゃふン」 絹旗 「で、なんですか。そんなに一緒に行きたかったんですか」 黒夜 「勘違いするな。私は絹旗ちゃんと違って多忙なんだよ」 絹旗 「そーですかー」チュー 黒夜 「だからお土産買ってこなかったら窒素爆槍1000本飲ませるからな! あ、ごちそうさま」ピュー <カランカラン♪ 絹旗 「相変わらず超騒々しいやつですね……」 番外個体 「あの子代金払い忘れちゃったみたいだから、絹旗さんに請求しておくね」ニヤニヤ 絹旗 「……あンのやろォォォォォ!!」フギャー ~今に至る~ 絹旗 (なんか超余計なことまで思い出しちゃいましたね) 白井 「絹旗さん?」 絹旗 「あ、なんでもないですよ」 白井 「とりあえず、中身を確認しておいてくださいまし」 絹旗 「そうですね。万が一にも申請をハネられてたらどうしましょうか」ビリビリ 白井 「夏休み中は帰省もございますし、審査は緩くなってますので大丈夫かと」 絹旗 「はは、そうですよ、ね……?」 白井 「?」 絹旗 「"この度申請頂きました外出届けにつき、下記事由により不受理とさせて頂きます。何卒、ご承服の程"……」 白井 「えっ、そんなまさか……!」 絹旗 「」 白井 「ちょ、ちょっと貸してくださいな」パシッ 絹旗 「」 白井 「……確かに不受理と……ん? 不受理?」 絹旗 「あなたがこの手紙を読んでいる頃、私はきっと」カキカキ 白井 「絹旗さん!」 絹旗 「なんですか、私は超忙しいんですよ」 白井 「下記事由、のところ。ちゃんと読みましたか?」 絹旗 「?」 白井 「"申請書類の不備"とございますが」 絹旗 「えっ」 白井 「考えてみれば、不承認ではなく不受理と書いてあるところで気付くべきでしたの……」 絹旗 「どこか間違ってましたかね?」 白井 「……この同封されているのは原紙でしょうか」ガサガサ 絹旗 「あってますよね? どこかおかしいですか?」 白井 「……絹旗さん。住所は"常盤台寮"だけでなく、正確に書いてくださいまし」 絹旗 「あー、それだけじゃ通じませんか。超仕方ないですね、書き直しましょう」 白井 「急いでください。間に合わなくなっても知りませんの」 絹旗 「そ、それは超困ります!」 ~同日 第7学区 浜滝邸~ フレメア 「ねーねー、沖縄って大体どんなところ?」 浜面 「俺も去年行ってねえからな……どんな感じなんだ?」 滝壺 「去年行ったときはね……」 フレ面 「「」」wktk 滝壺 「すごく暑かった」 浜面 「そうだな! 暑いよな!」ウンウン 滝壺 「あと、海がすごい綺麗だった」 フレメア 「海……」 浜面 「フレメアは海見たことあるか?」 フレメア 「飛行機からなら、見たことある」 滝壺 「きっとこっちに来るときにみたんだね」 フレメア 「でも、大体泳いだことはない」 浜面 「そうかそうか。今回は泳げるぞ!」 フレメア 「……」 滝壺 「どうしたの?」 フレメア 「大体……私も、行ってもいいの?」 浜面 「何言ってんだ! みんないいって言ってるんだから、いいに決まってんだろ!」ワシャワシャ フレメア 「に、にゃあ」 滝壺 「もしかしたら、お友達できるかもよ」 浜面 「ああ、ミサワの姐さんの妹さんだっけか? 連れてくるみたいなこと言ってたな」 滝壺 「うん。……あ、フレメアって水着持ってる?」 フレメア 「大体学校で使ってたのがある」フンス 浜面 「折角南の島に行くっていうのに、スク水ってのも味気なくないか?」 滝壺 「」ピンポン フレ面 「「?」」 滝壺 「たしか、みさわ妹のも買う必要があるって言ってた」 浜面 「おお」 滝壺 「買い物に誘ってみたらどうかな?」 浜面 「いいんじゃねえかな。仲良くなれるなら早いに越したこたないだろ」 滝壺 「じゃ、連絡してみるね」カチカチ フレメア 「みさわ妹ってどんな人?」 浜面 「俺も見たことねえからな……」 滝壺 「むすじめから聞いた話だけど、顔はすごいそっくりらしいよ」カチカチ 浜面 「姐さんがそのまんま小さくなったようなもんか」 フレメア 「ミサワお姉ちゃんに大体そっくりなんだ」 滝壺 「返信来た。明日おkだって」 浜面 「おし、フレメア。どんな水着がほしい?」 フレメア 「ええとね。(ゴソゴソ)大体こういうヤツ」←新約表紙の服 滝壺 「大きい店に行けばあるんじゃないかな」 浜面 「ここいらでデカイ店つうと、セブンスミストだな」 滝壺 「明日はそこにいこう」 フレメア 「♪」ピョンピョン 浜面 「おいバカ、人の膝の上に座ってるときに跳ねるな」 滝壺 「あ、そうだ。去年行ったときの写真があるよ」 フレ面 「「おー」」 滝壺 「ええとね(ピッピッ)あ、これ砂浜の写真」 浜面 「すげえな。テレビでみる南の島そのまんまじゃねえか」 フレメア 「海が透きとおってる」 滝壺 「これはみんなで撮った写真だね」 浜面 「全員水着とか眩し過ぎだぜ。だが海原、テメエは邪魔だ」 フレメア 「あ、絹旗だ絹旗だ」 滝壺 「フレメアが知らない人もいるかな」 フレメア 「このお姉ちゃんとこのお兄ちゃんは、大体、知らない。にゃあ」 浜面 「お嬢と海原か。海原はまあいいけど、お嬢は今回の旅行のスポンサーだぞ」 フレメア 「すぽんさー」 滝壺 「今度紹介するよ」 浜面 「さて、フレメア。明日に備えて今日は早めに寝ておかないとな」 フレメア 「にゃあ」コクリ 浜面 「だからブラッド&デストロイは今日はお預けな」 フレメア 「ふぎゃぁぁぁぁぁ!」 ~同日 第18学区 婚后邸~ エカ 「( ゚-゚)」シュルシュル 婚后 「ええ、予定通りにお願い致しますわね」 執事 『仰せのままに』 エカ 「♪」 婚后 「また世話になりますわね」 執事 『なんの。この老いぼれにとっては、孫が増えたようで楽しみでもございますからな』 婚后 「増えるといえば、今年は小さな子もおりますので何か用意したほうが良いかもしれませんわね」 執事 『確かに。夜になってしまえばお子様には少々退屈な土地かもしれませんな』 婚后 「わたくしに一つ考えがございます。荷物を少々お送りすることになると思うのですが」 執事 『左様で。では、現地に届くように手筈は整えておきましょう』 婚后 「お願いしますわね」ピッ 婚后 「ふう……関係各所への連絡も一段落ですわね」 エカ 「(゚-゚)」ペロペロ 婚后 「こらこら、くすぐったいですわ」クスクス エカ 「♪」 婚后 「さてと……貴女のことも、ちゃんとしなければなりませんわね」カチカチ Prrカチャ 店員 『お電話ありがとうございます! ペットホテル鹿鳴館でございます!』 婚后 「会員なのですれけれも、ロイヤルスイートを一部屋お借りしたいのですが」 店員 『畏まりました。それでは、会員IDをお願い致します!』 婚后 「ZXC741ASD852QWE963、ですわ」 店員 『すっ、すみません。もう一度お願いします』 婚后 「はい。ZXC741ASD852QWE963、になります」 店員 『……か、重ね重ね申し訳ございませんが、もう一度お願いします』 婚后 「? ええ、ZXC741ASD852」 店員 『す、すみません! 3桁ずつでお願いします!』 婚后 「は、はあ……?」 ~同日 第7学区 海原結標邸~ ショチトル 「」ペラ...ペラ... ショチトル 「なるほど、これがオキナワという土地か……」 結標 「今回行くのは離島だから、観光名所とかは見れないと思うけど」 ショチトル 「えっ」 ショチトル (この水族館っていうのに行ってみたかったのに) 結標 「どこか気になるところがあった?」 ショチトル 「……水族館」 結標 「今回は難しいわね……空港からは変に遠いし」 ショチトル 「えー……」 結標 「あっ、あの、学園都市にもあるから! 水族館!」 ショチトル 「そうなのか?」 結標 「そうそう、私も行ったし。だから今度お兄ちゃんと行ってきなさい」 ショチトル 「なっ、なんであの男と……あ、いや、行ってきます……」 結標 (損な性格よね。見てる分には可愛いけど) ショチトル 「では、今回は海であれこれするのが主目的ということなんだな」 結標 「そういうことね。……ところで貴女、水着はあるの?」 ショチトル 「……あるには、ある」 結標 「へー、どんなの? よかったら見せてもらっていい?」 ショチトル 「ああ。ちょっと待っててくれ」 <ゴソゴソ 結標 「にしても、今年はずいぶんと大所帯ね」 ショチトル 「あった、これだ」ピラーン 結標 「……」 ショチトル 「何か言って」 結標 「い、いいんじゃない? オリエンタルでセクシーな感じがステキ」 ショチトル 「分かってる! 分かってるの! 私だってこんなの着るのすごい恥ずかしい!」 結標 「じゃあなんでそれにしたのよ」 ショチトル 「通りすがりの人に選んでもらった」 ※佐天さんのことです 結標 (どういう状況だったのかしら……) ショチトル 「そうだ。私も聞きたいことがあったんだ」 結標 「なにかしら」 ショチトル 「たしか、外に出るには外出申請? というのが必要だったと思うのだが」 結標 「ええ、必要ね」 ショチトル 「それは、私のようなモグリでも出せるのか?」 結標 「出せない」キッパリ ショチトル 「……じ、じゃあ、どうすれば……」 結標 「抜け道は2つあるわよ。まず1つは、海原みたいに別人に成りすます」 ショチトル 「リスキーだな。本人も申請してた場合はどうなるんだ?」 結標 「ええ、その通りね。去年はたまたま助かったみたいだけど」 ショチトル 「もう1つは?」 結標 「私が外に飛ばす」 ショチトル 「」 結標 「最大距離で飛ばせば、多分衛星監視にも引っかからないと思うのよね」 ショチトル 「……成りすましよりは危険は少ないだろうが」 結標 「ま、なんとかなるわよ」 ショチトル 「それにしても、海か……私の身体、大丈夫かな」ブンブン 結標 「見た目には問題なさそうだけど……まだ、動かすときに違和感があるんだっけ?」 ショチトル 「激しい運動とかはまだ難しい」 結標 「ただ浮いてるだけでもいいじゃない」 ショチトル 「……ないかな」ゴニョゴニョ 結標 「?」 ショチトル 「海水、しみないかな」 結標 「だ、大丈夫よ。多分。私だってしみなかったし」 ショチトル 「え?」 結標 「あれ? 言ったことなかったっけ? 私、脚の皮膚全部剥がれたのよ」 ショチトル 「え? え?」 結標 「でもほら、今は綺麗でしょ?」キラン ショチトル 「護符を作るなら、そんなに必要ないぞ?」 結標 「?」 エツァリ 「違いますよ。変身するために剥がしたわけじゃありません」ニコニコ ~翌日 第7学区 一方通行邸~ 番外個体 「じゃ行ってくるから。留守番お願いね」 一方通行 「はいよォ」 打ち止め 「お昼は素麺が冷蔵庫に入ってるから食べてね! ってミサカはミサカは準備できる女をアピールしてみたり」 <ほら最終信号、帽子。 <わ、わ、前が見えない!ってミサカはミサカは慌てふためいたみたり。 <ガチャ バタン 一方通行 「素麺ね……どれ、一応確認しておくか」 一方通行 「ついでに珈琲でも」ガチャ 【山のような素麺】ドン! 一方通行 「……オイ……オイ。これ一人で食えってのかよ」 一方通行 「まさか晩飯も込みでこの量なのか? いや、だが夜は帰ってくるって……」ブツブツ ~30分後 第7学区 セブンスミスト付近~ 番外個体 「いい? 打ち合わせ通りにね? 名乗るときはIDカードの名前だよ?」 打ち止め 「ミサカに任せろ! ってミサカはミサカは大船に乗せてみたり」 番外個体 「そろそろ来るから……あ」 滝壺 「お待たせ」ノシ 浜面 「いやー、今日も暑いな!」 フレメア 「ミサワのお姉ちゃん、大体久しぶり」ピョンピョン 番外個体 「久しぶり、なのかな?」 浜面 「お、こっちのちっちゃい姐さんが話に聞いてた妹さんか」 番外個体 「うん、妹の最終……じゃなくて、静琴。ほらほら、挨拶」 打ち止め 「お姉ちゃんがいつもお世話になってます!」ペコリ 浜面 「これはこれはご丁寧に。浜面っていいます」ペコリ 滝壺 「私は滝壺。……ほんとに似てるね」 フレメア 「」トテトテ 打ち止め 「?」 フレメア 「」ジー 打ち止め 「??」 フレメア 「私、フレメアっていうの」 打ち止め 「フレメア、だね。よろしくねー」 フレメア 「大体、よろしくね」ニパー 打ち止め 「♪」ニパー 浜面 「フレメアにも同年代のお友達が増えたか……」グス 滝壺 「はまづら、お父さんみたい」 打ち止め 「このお兄さん、いつもこんな調子なの?」 番外個体 「大体ね」 フレメア 「大体にゃう」 滝壺 「それじゃ行こう」 フレ止め 「「♪」」ピュー 番外個体 「……速ぇ」 浜面 「おい、転ぶなよ」 ~その頃 第7学区 某所~ 婚后 「さて……執事には大見栄を切ったものの」 婚后 「どこに行けば売っているのでしょうね……」 婚后 「どなたかに尋ねてみましょうか」カチカチ Prrrr Prrrr <ヒビキアウー ネガイガイマ ピッ <はい、白井ですの。 婚后 「え?」クルッ 白井 「あら」 絹旗 「おや」 婚后 『まあまあ、真後ろにいらっしゃったのですか』 白井 『これは奇遇ですの』 絹旗 「あの、相手が前に超いるんですから電話で話さなくても」 婚后 「それもそうですわね」ピッ 絹旗 「婚后さんも超買い物ですか」 婚后 「も?」 白井 「ええ、わたくたちも買出しに来ておりましたの」 絹旗 「旅行時に超必要そうな小物類などを」 婚后 「……あ、そうですわ。それで聞きたいことがあって電話したのです」 白井絹旗 「「聞きたいこと?」」 婚后 (ルームメイトになってから、すごく息が合うようになりましたわね……) 絹旗 「それで、超聞きたいことというのは?」 婚后 「今度の旅行で使おうと思っているのですが――」 : : : 絹旗 「なるほど、それは超面白そうですね」 白井 「フレメアや、大きいお姉様の妹さんに限らず、わたくしたちでも楽しめそうですの」 婚后 「フレメア?」 絹旗 「あれ? 婚后さんにはまだ紹介してないんですか? これだから超浜面は……」 婚后 「ま、まあまあ。わたくしも高校入学直後でバタバタしておりましたし」 白井 「浜面さんと滝壺さんで保護している、小学生ぐらいの子ですの」 婚后 「その話は伺っておりました。フレメアという名前なのですね」 絹旗 「ええ。超目立つ外見なので見たら忘れないと思いますよ」 白井 「良い意味で、が抜けてますの」 婚后 「まあ、対面が楽しみでございますわね」 絹旗 「もしかしたら、超そこいらで会うかもしれませんね」 白井 「わたくしたちの行動範囲もなんだかんで決まっておりますし」 婚后 「お二人の買い物は?」 絹旗 「婚后さんが先でいいですよ、私らも超急いでるわけでもないですし」 白井 「ええ。必要なのは消耗品だけですので、最悪コンビニでも買えますの」 婚后 「まあ、なんだか申し訳ないですわね」 白井 「絹旗さんも、自分が使う分を選んでおきたいのですよ」 絹旗 「なっ……なんでそうなるんですか!」ムキー 婚后 「本音は?」 絹旗 「選ばせてください」 白井 「はい、決まりですの」 絹旗 「ゆ、誘導尋問です! 超無効です!」ウガー 婚后 「まあまあ、そう仰らずに。楽しんだものが勝ちですわよ」 白井 「さて、どこから参りましょうか」 絹旗 「この時期ならどこ行っても売ってるんじゃないですか?」 婚后 「どうせならド派手なものを選びたいですわね」 白井 「学園都市製ですから、何が飛び出るか分かったものじゃございませんの」 絹旗 「そういえば、やったことないですね」 絹旗 「学園都市製の花火、どんなもんか超楽しみです」 ~その頃 第7学区 とある病院~ ショチトル 「」ガッシャン ガッシャン ガッシャン 結標 「……あれってもうリハビリじゃなくて筋トレよね」 エツァリ 「入院中に衰えた身体を鍛え直すという意味ではリハビリなのでは?」 結標 「そうなのかもしれないけど。あんなに運動して大丈夫なの?」 エツァリ 「うーん……ここ最近はより気合が入ってるように見えますね」 結標 「理由はなんとなく分かるけどね」 エツァリ 「おや、なんですか?」 結標 「ナイショ。ヒントだけあげると……女の子の考えそうなことよ」 エツァリ 「?」 ショチトル (他人の前で水着になるんだから、無様な肉体を晒す訳には……!)ガッシャン ガッシャン 結標 「貴方だと考えても分からないかもね。あの子に直接聞いてみたら?」 エツァリ 「はは、殴られますよ」 結標 「それで済むならいいんだけどね。そろそろ終わりそうだから、飲み物買ってくるわ」 ~とある病院 歓談スペース~ 結標 「たしか自販機はこの辺……あら」 麦野 「あれ、座標移動じゃん」 結標 「麦野さんか……休憩中?」 麦野 「サボリ中」ダラダラ 結標 「いいの?」 麦野 「私らみたいなのが暇ってのはいいことでしょ?」 結標 「サボるのは別問題じゃない」 麦野 「細かいこと気にしてんじゃねーよ」 結標 「まあ、いいけど」 麦野 「アンタは今日も付き添いなの?」 結標 「そんなところね」ピッ ガコン 麦野 「あの一緒にいたイケメン君はどなたかにゃ?」 結標 「それは……アレよ」 麦野 「ふーん……この間、一緒に来た優男とはどうみても別人だけど」ニヤニヤ 結標 「」 麦野 「あれ? あれあれ? もしかしてなんかマズいこと聞いちゃった?」ニヤニヤ 結標 (そうだ、なんでアイツ素のまま来てるのよぉぉ!) 麦野 「大丈夫よぉ、誰かに言いふらそうなんてつもりはないから」 結標 「」ダラダラ 麦野 「関係ないけど、最近甘いもの食べてないのよね。誰かケーキバイキングとか奢ってくれないかにゃー」 結標 (ど、どう言い訳すれば……) 麦野 「」ジー 結標 (真相を話すわけにもいかないし、かといってこのままだと浮気女扱い……) <しずりーん!ミサカ一人に掃除押し付けてどこいきやがったぁぁ! 麦野 「あっ、やべ」 結標 「?」 麦野 「私逃げるから。じゃね」ピュー 結標 「……い、今は助かったの、かな?」 : : : エツァリ 「おや、お帰りなさい」 ショチトル (汗かいちゃった)フキフキ 結標 「」ジー エツァリ 「?」 結標 (ま、許してやるか。ショチトルも喜んでたみたいだし)ハァ 結標 「もう終わったの?」 ショチトル 「ああ。今日の分は終わりだ」 エツァリ 「この後どうされます?」 結標 「お昼食べて帰りましょ。そろそろ旅行の準備もしないといけないでしょ」 エツァリ 「そうですね。まだ何も準備できていませんし」 ショチトル 「待っててくれ。着替えてくる」パタパタ 結標 「」ジー エツァリ 「……あの、先程からどうされたんですか」 結標 (これはこれでありなんだけどなぁ) ~同日午後 第7学区 とあるデパート~ 婚后 「まあ、色々ございますわね」 絹旗 「婚后さん婚后さん、コレ超お勧めですよ」つ―> 婚后 「? これはどう使うんですか?」 絹旗 「この棒を持ってですね、ここのヒモを引っ張るんです」 婚后 「引っ張ると?」 絹旗 「この先っぽについた弾頭がパヒュッと飛んでいきます」 婚后 「だ、弾頭?」 白井 「ダメですの! これは危険すぎますの!」 絹旗 「超ちょっと派手なクラッカーみたいなもんですよ」 白井 「派手すぎますの!」 婚后 「なるほど、このヒモを引っ張ると……」クイクイ 白井 「引っ張らないでくださいましぃぃ!!」 絹旗 「むー、しょうがないですね。これは次回にということで」 白井 「こんな火薬満載のところで危ない真似はよしてください……」 婚后 「これは……また変わった花火ですわね」 絹旗 「なんか小さいですね。これじゃ味気なくないですか」 白井 「……超電磁砲花火?」 婚后 「指先に装着して使うようですわね……絶対に人に向けて撃たないようにともありますわ」 白井 「まさか、お姉様がこんな形で商品化されているとは……」 絹旗 「これ、超やってみたいんですけど」 白井 「危険ですの」 絹旗 「危険を超恐れるばかりでは何もできませんよ」 白井 「むう」 婚后 「まあまあ、もう子どもでもありませんし」 絹旗 「そうですよ、超子どもじゃありません」フンス 白井 「そこまで仰るのであれば……」 絹旗 「さて、浜面は耐えることができるでしょうか」 白井 「絹旗さぁぁん!?」 : : : 【カゴ】<ドッサリ 婚后 「これぐらいあれば事足りそうですわね」 白井 「あの、この大量のロケット花火は?」 絹旗 「あ、それ私のチョイスです」 白井 「戦争でもするおつもりですの?」 絹旗 「……そっか、それも超面白そうですね」 白井 「だーめーでーすーの!」 絹旗 「いやまあ、大量のロケット花火を一度に点火ってやってみたかったんですよ」 白井 「は、はあ」 婚后 「では、とりあえず会計を済ましてきますわね」 絹旗 「あ、私もちょっと出しますよ」 白井 「わたくしも。なんだかんだで選定に関わりましたし」 婚后 「ではお気持ちだけ」クスクス ~その頃 第7学区 セブンスミスト~ フレメア 「それは大体可愛くないと思う!」 打ち止め 「えー、可愛いもん!」 フレメア 「こっちの方が大体可愛いもん!」 打ち止め 「えー、ヒラヒラしすぎててなんかなー」 浜面 「おい、お前ら。ケンカすんなよ」 フレ止め 「「だってこの子が!」」ビシィ 番外個体 「はは、困った。自分のを選ぶ暇がなさそうだ」 滝壺 「大丈夫なの?」 番外個体 「んー、去年のがあるしね」 <じゃーこっち! <大体こっち! 浜面 「いや、ガキってのは元気がいいな」ゲッソリ 番外個体 「子守乙」 浜面 「滝壺と姐さんは買わなくていいのか?」 滝壺 「去年のがあるから」 番外個体 「私も去年のを使うことになりそうだね」 浜面 (去年の……あの写真のだよな) 浜面 (あ、やべ、鼻血が)ボタボタ 滝壺 「はまづら?」 番外個体 「えっ、やーだー。何想像してんのー?」 浜面 「ばんでもございばぜん」 フレメア 「浜面お兄ちゃん、大体こっちのほうが可愛いよね!?」 打ち止め 「そんなことないよね! こっちだよね!」 浜面 「いや、どっちもいいと思うぞ!」ポタポタ 番外個体 「……ねえ、まさか浜面さんの鼻血の原因って」 フレ止め 「「?」」 滝壺 「そんなはまづらは流石に応援できない」 浜面 「ち、違うぞ! 誤解! 誤解だぁぁぁ!」 番外個体 「二人とも、こっちおいでー」 フレ止め 「「??」」トテトテ 浜面 「露骨に距離とらないでぇぇ!!」 滝壺 「とりあえず鼻血止めて」つ【ポケットティッシュ】 浜面 「ひゃい」ツメツメ 番外個体 「うちの妹に欲情しないでくれない?」ジトー 浜面 「違うんだよぉぉ、畜生ぉぉぉ!」 フレメア 「浜面お兄ちゃんは大体どうしたの?」 番外個体 「んー、病気?」 打ち止め 「病気なんだ……大変なんだね」 浜面 「一方通行……今ならお前の気持ちがちょっと分かるぜ」グスッ 番外個体 「で、二人とも水着は決まったの?」 フレ止め 「「これにする!」」 滝壺 「じゃ、お会計だね」 浜面 (これからはロリ面とか呼ばれるのか……辛いな、一方通行) ~同日 第7学区 某所~ フレメア 「買えた買えた♪」 打ち止め 「着るのが今から楽しみー♪」 滝壺 「よかったね、気に入ったのがあって」 番外個体 「あれだけ時間かけて選べばね」 浜面 「しっかし小腹が空いたな」 番外個体 「うん、なんか軽く食べたいな」 打ち止め 「クレープ食べたいクレープ!」 滝壺 「クレープ?」 フレメア 「私も、食べたい。にゃあ」ピョンピョン 浜面 「おし、食いにいこうぜ!」 フレ止め 「「♪」」ピュー 番外個体 「……また速いこと」 滝壺 「あっ、危ない」 ~その頃~ 絹旗 「いやー、随分買ってましたね」 白井 「あの荷物、どこに送っておりましたの?」 婚后 「実家です。執事の方で、現地に送ってもらえる手筈になっておりますわ」 絹旗 「おお、執事さんが」 婚后 「そういえば、執事の方も何か考えがあるようでしたが」 白井 「お世話になりっぱなしで、申し訳ないですの」 婚后 「いいえ、向こうも楽しんでやっておりますから、お気になさらずに」 絹旗 「さて、すこし休憩でも」 <二人とも!前!前! <え?わーーー! 絹旗 「げほっ」ドカァ <ビターーンx3 婚后白井 「「」」ポカーン 白井 「い、今何が?」 婚后 「何かが、すごい勢いで絹旗さんに突っ込んでいったとしか……」 絹旗 「」ピヨピヨ 打ち止め 「」ピヨピヨ フレメア 「」ピヨピヨ 婚后 「子ども? お二人とも、お怪我はございませんか?」ユサユサ 打ち止め 「うーん……頭がグラグラ……」 フレメア 「にゃあ……あ、絹旗だ」 番外個体 「二人とも、ちゃんと前を見ないから!……あれ?」 白井 「あら、大きいお姉様?」 浜面 「すいませんすいません! うちのがご迷惑を……あっ、なんだ、絹旗か」 絹旗 「なんだとはなんですか! 人を超撥ね飛ばしておいて!」 滝壺 「大丈夫だった?」 絹旗 「ええまあ、どうにか」 婚后 「滝壺さんにミサワさん? ということは、こちらの子たちが……」 番外個体 「えーと、うん。そっちの茶髪のほうは私の妹」 打ち止め 「えと、えと、お姉ちゃんの妹で打ち、じゃなくて静琴です」フラフラ 婚后 「まあ、そっくり……それより、大丈夫ですか?」ナデナデ 打ち止め 「は、はい、もう大丈夫!」キリッ 白井 「ち、小さい大きいお姉様!? まあまあまあまあ、なんと可愛らしい!」ハァハァ 番外個体 「落ち着け」ズビシッ 絹旗 (超久々に白井さんらしいところをみました) 滝壺 「この子は、今私たちの家で預かってるの。ほら、ご挨拶は?」 フレメア 「私、フレメア=セイヴェルン」ペコリ 婚后 「お人形さんのような子ですわね。わたくしは婚后と申します」 フレメア 「婚后……すぽんさーのお姉ちゃん?」 婚后 「?」 浜面 「ああ、悪い。俺が旅行のスポンサーだって教えちゃったんだよ」 婚后 「まあ、スポンサーと言えばそうかもしれませんわね」クスクス 絹旗 「まさかこんな形で出会うとは、超びっくりですね」 フレメア 「ねー、絹旗。今日はユリコは?」 絹旗 「超お留守番です」 フレメア 「ぶー」 打ち止め 「ユリコって?」 フレメア 「絹旗のネコさん」 番外個体 「そうだ。ユリコだったらあなたでも触れるかもね。私からも逃げないし」 打ち止め 「え!? ホント!? ホントにホント!?」 婚后 「ところで、みなさんは何を?」 滝壺 「買い物帰り。でクレープ食べたいっていうから行くところだった」 浜面 「お嬢たちも、よかったらどうだ?」 白井 「では、ご一緒させて頂きますの」 番外個体 「ほら、みんな行くよ。遅くなっちゃうから」 絹旗 「……フレメア。他の人はお兄ちゃんかお姉ちゃんなのに、なんで私だけ絹旗なんですか」 フレメア 「大体絹旗だから」 打ち止め 「絹旗もクレープ行こうよ」グイグイ 絹旗 「ほら、超伝染しちゃったじゃないですかぁ!」ムキー ~第7学区 とある公園~ 浜面 「買ってきたぞー!」フンス フレメア 「ちょうだいちょうだい」 番外個体 「はい、あなたはトリプルベリーであってるよね?」 打ち止め 「うん、それ!」 滝壺 「みさわのって、カフェオレ味?」 絹旗 「ミサワさんって何食べるにしても超コーヒー系統なんですね」 番外個体 「好きで食べてるんだから、ほっといてよ」 打ち止め 「」ハムハム フレメア 「」ジー... 打ち止め 「……」 フレメア 「」ジー... 打ち止め 「一口味見してみる……?」 フレメア 「えっ、いいの?」 打ち止め 「う、うん。一口だからね」 フレメア 「♪」ハムハム 婚后 「まあ、なんと微笑ましい光景でしょうか」 白井 「あまりにイノセントすぎて、直視できませんの」 絹旗 「にしても、この二人いいコンビですね」 婚后 「……あの、こう言ってはなんですがトリオでは?」 絹旗 「?」 白井 「偶然なのでしょうが、3人並んで座ってる光景をみると」 番外個体 「ちびトリオ」ケラケラ 絹旗 「なっ、なんで私まで序列に加えられてるんですか! 超おかしいですよ!」 フレメア 「ねーねー、絹旗のも大体一口味見させて」クイクイ 打ち止め 「こっちにも一口ちょうだい」クイクイ 絹旗 「超ダメです。これは私のです」 フレ止め 「「超ケーチー」」 絹旗 「真似しないでください!」ムキー 浜面 「まあ、似たようなもんだろうな。うん」 滝壺 「きぬはたとフレメアはすぐ仲良くなれたしね」 番外個体 「へー、そうなの?」 浜面 「アイツにも思うところはあるんだろうけどよ……結果良ければすべて良しってな」 フレメア 「ねー、絹旗ー」 打ち止め 「一口ー」 絹旗 「ダメですってば! 私だってクレープなんて超久々なんですから!」 滝壺 「二人とも、きぬはたも困ってるよ」 フレ止め 「「はーい」」 : : : フレメア 「超おいしかった、にゃあ」 浜面 「たまには甘いものも悪くねえな」 番外個体 「浜面さんが追加注文するなんて思わなかったよ」 浜面 「クレープなんてハイカラなもん、こんなときじゃねぇと食えないだろ」 絹旗 「確かに、浜面が一人でクレープを買ってる姿を超想像したらぶふぃー」 浜面 「笑うな、自覚はある」 <おや、偶然ですね。 白井 「あら、海原さん」 海原 「皆さんお揃いで」ニコニコ 結標 (あっぶない。慌てて変身させたけど、見られてないわよね?) ショチトル 「……義姉さん、知り合いか?」 結標 「え? ええ、みんな友人よ」 婚后 「そちらの方は?」 海原 「いい機会なので紹介します。彼女は僕の義理の妹ですよ」 ショチトル 「え、えと」 結標 「名前」ボソッ ショチトル 「あ、ショチトル、です」 絹旗 「絹旗っていいます。超よろしく」 浜面 「おお、海原の妹さんか。俺は浜面っつうんだ。こっちのちっこいのは」 フレメア 「フレメア=セイヴェルン」パタパタ 滝壺 「滝壺です」 結標 「あら、フレメア。会うのは2回目かしら」 フレメア 「大体2回目、にゃあ」 ショチトル (血縁には見えないな、私と似たようなものなのかな) 白井 「わたくし、白井と申します。よろしくお願い致します」 婚后 「婚婚と申します。お兄様とは仲良くさせて頂いておりますわ」ペコリ ショチトル 「これはご丁寧に。出来の悪い兄で苦労をかける」ペコリ 婚后 「そんなとんでもないことです。紳士な方で素敵ではございませんか」 ショチトル (そ、そうなのか) 番外個体 「……あなたって、もしかしてうちの店に来たことある?」 ショチトル 「……あっ、マスター? マスターじゃないか?」 結標 「あれ? 会ったことあるの?」 番外個体 「前に、道を教えてほしいって店に迷いこんできたことが」 ショチトル 「まっ、迷っていたのではなく! あくまでも確認のために」 番外個体 「ともかく。私はマスターじゃなくてミサワって呼べばいいから。こっちのアホ毛は」 打ち止め 「妹でーす」ミョンミョン ショチトル 「あ、ああ。改めてよろしく」 フレメア 「お兄ちゃんは?」 海原 「海原と申します。よろしくお願いしますね」ニコニコ フレメア 「大体よろしく」 絹旗 「海原さんたちも超買出しですか?」 海原 「いえ、今日は病院の付き添いですよ」 婚后 「退院できたとはいえ、大変ですわね」 ショチトル 「大丈夫。日常生活に支障はない」 結標 「偶然だけど、これで旅行に行くメンバーが全員揃ったことになるのね」 番外個体 「いや、うちの人がいないんだけど」 結標 「あら、うっかり」 番外個体 「わざと?」 結標 「何のこと?」 海原 「お二人とも、それぐらいになさってください」ナデナデ 結標 「っ……まあ、貴方がそこまで言うなら」 婚后 「せっかくですので、当日の動きも確認致しましょう」 滝壺 「たしか、現地集合だったよね」 浜面 「え、沖縄にか?」 白井 「いえ、合流ポイントは羽田空港ですの」 フレメア 「羽田空港って大体どこ?」 結標 「東京都の端っこよ」 打ち止め 「なんでみんな一緒に行かないの?」 結標 「さすがに人数が多すぎるからね」 絹旗 (まるで保母さんですね) 番外個体 「チェックインは何時からだっけ?」 婚后 「8時半からですわね」 白井 「とすると、そこそこ早く出発しないとなりませんの」 滝壺 「フレメア、寝坊しないようにしないとね」 フレメア 「にゃあ」 番外個体 「あなたもだよ」 打ち止め 「むしろあの人の心配をしたほうがいいかも」 浜面 「ま、当日は遅れないようにってことだな!」 絹旗 「遅れたら超容赦なく置いていかれますので」 海原 「後日、そこには一人取り残された絹旗さんの姿が」 絹旗 「超ないですから! 私には目覚ましでテレポ屋さんの白井さんがいますから!」 白井 「絹旗さんはわたくしをなんだと思ってますの!」 ショチトル 「賑やかだな。いつもこうなのか?」 結標 「一年以上前からずっとこうよ」クスクス 婚后 「ささ、日も傾いてきましたし、そろそろお開きとしましょう」 滝壺 「次に会えるのは空港かな?」 絹旗 「そうですね、何気に超もうすぐですし。では、また当日に」 ~同日夜 第7学区 常盤台新寮~ <ガチャ 白井 「はぁ、門限には間に合いましたの」 絹旗 「いやー、暑い中歩きまわると超疲れますね」 白井 「ユリコは?」 絹旗 「ちゃんと寮監から回収してきましたよ」 ユリコ 「(・ω・)」プンスコ 絹旗 「遅くなっちゃったのは謝りますから、怒らないでくださいよー」 白井 (これ、怒ってるんですの?) 絹旗 「ほら、海苔ですよ海苔」つ■ ユリコ 「ノシ・ω・)ノシ」 白井 「絹旗さん、シャワーはどうされますか?」 絹旗 「超お先にどうぞ」 白井 「では、お先に頂きますわね」 絹旗 「はいはい、ごゆっくり」 ~シャワーシーン省略~ 白井 「絹旗さん、空きましたの」 絹旗 「超了解です。じゃ、これ続きお願いします」 白井 「……ねこじゃらし?」 ユリコ 「(・ω・)」ジー 白井 「ああ、そういうことですの」 絹旗 「帰りが予定より遅くなったせいで、超ふてくされ気味なので」 白井 「そういうことであれば、仕方ございませんわね」フリフリ ユリコ 「ノシ・ω・)ノシ」 絹旗 「あれー。私のバスタオル見ませんでした?」ゴソゴソ 白井 「いえ、知りませんが」 絹旗 「おっかしいですねぇ」ゴソゴソ ユリコ 「(*・ω・)」ゴロゴロ 白井 「そういえば」 絹旗 「はい?」 白井 「今回の旅行、ユリコもお連れするおつもりで?」 絹旗 「超当然です。ユリコにとっては思いっきり外を走り回れる数少ない機会ですし」 白井 「まあ、ほとんど室内飼いですものね」 絹旗 「だって、もし、もしですよ……外に放して車に轢かれでもしたら、私、きっと……」 白井 「……」 絹旗 「スト2のボーナスステージみたいに、車を超フルボッコにしちゃいます」 白井 「」 絹旗 「いや、それでも収まるかどうか……」 白井 「ト、トラブルを避けるための室内飼いはわたくしも賛成ですの」 絹旗 「ですよね。で、バスタオルが超本格的に見つからないんですが」 白井 「ユリコが鎮座してるこれは違いますの?」 絹旗 「あっ」 ユリコ 「( -ω-)」 ~同じ頃 第18学区 婚后邸~ 婚后 「ただいま戻りました」 エカ 「(゚-゚)」クルッ 婚后 「いい子にしてましたか? 今、食事を用意いたしますわね」 エカ 「♪」 婚后 「あ、そうそう。連絡もいたしませんと」カチカチ Prカチャ 執事 『何かご入用でございますかな』 婚后 「いえ、業務連絡ですわ」 執事 『左様で』 婚后 「先日お話した品、今日付けでお送りいたしましたので」 執事 『畏まりました。後はお任せください』 婚后 「ええ、頼みますわね。花火とはいえ火薬ですので、扱いには気をつけてください」 執事 『心得ております』 婚后 「そういえば、貴方の方でも何か用意していると言っていましたが」 執事 『ええ。夕食に少々の工夫を』 婚后 「工夫ですか?」 執事 『天気と相談になりますが、星空を見ながらの食事など、洒落ておりましょう』 婚后 「あら、素敵ですわね」 執事 『本音を言いますと、私が楽をするための口実でございます』 婚后 「お上手ですこと」 執事 『ふふ、では当日を楽しみにしておりますぞ』 婚后 「ええ、それではまた現地で」ピッ エカ 「( ゚-゚)」シュルシュル 婚后 「はいはい、今用意いたしますわ」 エカ 「♪」 ~同じ頃 第7学区 番外通行邸~ <ガチャ バタン 一方通行 「ン、戻ったか」 番外止め 「「ただいまー」」ダキッ x2 一方通行 「ひっつくな、暑い重いウゼェ」 番外個体 「口ではそう言いながら、実力行使には絶対でないんだよね」ペロペロ 打ち止め 「あなたのツンデレっぷりはもう周知の事実なのだ! ってミサカはミサカは現実を突きつけてみたり」ベタベタ 一方通行 「……メンドクセェ」ハァ 番外個体 「そう言わずに。今から夕食の準備するからさ」 打ち止め 「ミサカはお風呂の準備してくるね! ってミサカはミサカはお風呂場に猛ダッシュしてみたり」ピュー 一方通行 「オイ、帰ったばかりで騒々しくすンな。ちっと休ンでからでいい」 番外個体 「でもお腹空いてない?」 一方通行 「ガキじゃあるめェし、メシの1つや2つ待てるっつうの」 <え?なに、素麺全部食べたの? 一方通行 「なンかマズかったか?」 番外個体 「いや、よく食べ切れたなーと思って。あんなチャレンジメニューみたいの」 一方通行 「……多いって認識はあったのか」 番外個体 「うん、手滑らせてありったけの素麺お湯に落としちゃって」 一方通行 「」 番外個体 「どうせ余るだろうから、なんか手加えて夕飯にしようと思ってたのに」 一方通行 「言われなきゃ分からねェに決まってンだろ!」 番外個体 「分かれよ」 一方通行 「フザけンな!」ムキー 打ち止め 「お風呂30分ぐらいでわくからねー、ってミサカはミサカは報告してみたり」 番外個体 「はーい、お疲れ様ー」ナデナデ 一方通行 「俺が悪ィのかよ、ったく……」カシュッ 番外個体 「すーねーるーなーよー。夕飯はあなたが大好きなもんにしてあげるから」 : : : 番外個体 「はい、珈琲淹れた」コトッ 一方通行 「あァ、悪い」 番外個体 「ちょっと気になってるんだけどさ」 一方通行 「ン?」 番外個体 「今の状態でも、本っ当に最低限の反射は出来てるんだよね?」 一方通行 「紫外線ぐらいしか反射できねェぞ」 番外個体 「あ、なら十分だ」 一方通行 「出来てなけりゃ、今頃皮膚がやられてるだろォが。見た目通りの軟弱肌なんだからよ」 番外個体 「うん、それ心配してた。南国の日差しなんて耐えられるのかなって」 一方通行 「大丈夫だ、心配すンな」 番外個体 「うん、よかったよ」 打ち止め 「ワーストお風呂はいろー、ってミサカはミサカは誘ってみたり」トテテテ 番外個体 「はいはい、今行くー」 ~同じ頃 第7学区 浜滝邸~ 浜面 「フレメア、さすがにそれはよろしくないぞ」 フレメア 「やーだー」 滝壺 「どうしたの?」 浜面 「いやな、今日買ってきた水着着てフロ入るっつうんだよ」 フレメア 「だって大体早く着てみたいもん」 浜面 「いや、着るだけならフロじゃなくてもいいだろ? 水着でフロってなマナー違反なんだぞ」 フレメア 「やーだー」 滝壺 「ねえ、フレメア。お楽しみは後にとっておいたほうがいいと思うよ」 フレメア 「ぶー」 滝壺 「うーん……はまづら、お風呂ってもう沸いてる?」 浜面 「いや、まだ水だぜ」 滝壺 「じゃフレメア。ちょっとだけね」 フレメア 「?」 滝壺 「お風呂が沸くまでの間、水着でお風呂場に行っていいよ」 フレメア 「やったやった」ピョンピョン 滝壺 「じゃほら、着替えておいで」 フレメア 「♪」ピュー 浜面 「よかったのか」 滝壺 「試着せずにサイズだけで見てたみたいし、ちょうどよかったかも」 浜面 「なるほどなぁ」 <浜面ー、手伝ってほしいー。 浜面 「ああ? はいはい、ただいま」 滝壺 「」グイッ 浜面 「いでででで!? 耳引っ張らないで! 耳痛い!」 滝壺 「私が行く。はまづらは待ってて」 浜面 「……そ、そうだな。それがいいよな!」 ~10分後~ フレメア 「ねー。似合う? 似合う?」クルクル 浜面 「おお。すげぇ似合ってるぞ!」 滝壺 「サイズもぴったりでよかったね」 フレメア 「なんか海、すごい楽しみ」wktk 浜面 「そうだな。海なんて俺も久しぶりだからな、楽しみだぜ」 フレメア 「♪」ピョンピョン 浜面 「……ところで滝壺、どう言いくるめて着替えさせるんだ?」 滝壺 「そこまで考えてないよ」 <ピー 浜面 「おっと、フロが沸いたか」 フレメア 「えっ? えっ? 大体、水遊びは?」 滝壺 「お風呂沸くまでの約束だったから、おしまいね」 フレメア 「ふぎゃぁぁぁぁぁ」 ~同じ頃 第18学区 結標海原邸~ ショチトル 「私で最後の筈だから……お風呂のお湯は抜いてしまっていいか?」 エツァリ 「あ、ダメです。明日の洗濯に使いますので」 ショチトル 「……わ、分かった。しかし、今日は疲れてしまったな」 結標 「それ以上に焦っちゃったわよ」 ショチトル 「?」 結標 「だって、こいつが素顔のときにみんなと出くわすなんて想定してないもの」 エツァリ 「困らせてしまったようで、恐縮です」 結標 「まあ、いいけどね」 結標 (やっぱり素顔のほうが) ショチトル (いいなぁ) エツァリ 「?」 結標 「そういえば貴方たち、準備は進んでるの? 直前でバタバタするのはご免よ」 エツァリ 「必要なモノは揃えてあるので、あとは詰め込むだけですよ」 結標 「やれるなら早いうちにやっちゃったほうがいいと思うけど」 エツァリ 「仰る通りですね」 ショチトル (どうしよ……何も手をつけてない) エツァリ 「ショチトルは、問題なさそうですか?」 ショチトル 「え? あ、ああ、問題ない」 結標 「早めに準備するのも大事だけど、すぐ必要になるものをしまってもダメだからね」 ショチトル 「分かっている」 結標 「さーて、私先に寝るわね」 ショチトル 「え? もう?」 結標 「夜更かしはお肌の大敵なのよ。じゃ、オヤスミ☆」 <バタン ショチトル 「……私もそろそろ」 エツァリ 「ええ、お休みなさい」 ショチトル 「うん。お休み」 ~2時間後 結標海原邸 ショチトル個室~ ショチトル 「荷造りはこんなものかな……」 ショチトル 「疲れたし、いい加減寝るとしよう」 ショチトル 「あれ? 寝るときの服……あー!」 【キャリーバック】 ショチトル 「この中だ……」 ショチトル 「しかも部屋着類は一番奥の方じゃないか」 ショチトル 「……出す、しかないよね」 【キャリーバッグ】<カパッ ショチトル 「……」 ショチトル 「うう……面倒くさい。眠いのに……」 ショチトル 「……義姉さんに頼めば出してもらえるのかな、ってもう寝てるんだ……」 ~8月上旬早朝 第7学区 常盤台新寮エントランス~ 絹旗 「ユリコー、これに入ってください」 ユリコ 「(・ω・ ) ) )」 絹旗 「目的地に着くまで、超ちょっとの辛抱ですからね」 白井 「超ちょっとという時間でもないと思いますが……」 絹旗 「超大丈夫ですよ。ユリコはこの中大好きですから」 白井 「まあ、ユリコは賢いですし」 絹旗 「飼い主に似て、超賢くて超可愛いでしょう」フンス 白井 「え?」 絹旗 「いや、そこでその反応は超おかしくないですか」 白井 「絹旗さんは可愛い部類でしょうが、淑女たるもの、自分で言うものでもございませんの」 絹旗 「えー。そんなもんなんですかね」 白井 「そんなもんですの」 絹旗 「まあ、私の魅力など私が言わなくても超伝わるでしょうけども」 白井 「自然に伝わってこその魅力ですの」 絹旗 「なんか分かる気もします」 寮監 「なんだ、お前たち。もう出るのか」 白井 「寮監、おはようございます」 絹旗 「おはようございます」 寮監 「分かっているとは思うが、羽目を外さぬようにな。特に絹旗」 絹旗 「え、なんで名指しなんですか」 寮監 「普段の自分の行いを鑑みてみろ」 白井 「ですの」 絹旗 「むう」 寮監 「白井が付いていれば大丈夫……きっと大丈夫だ……うん、大丈夫だろう」 白井 「寮監!? なぜそこで自分に言い聞かせますの!?」 絹旗 「」プギャー 白井 「笑うところではございませんの!」 寮監 「滅多にない機会だからな。常識の範疇で、思い切り楽しんでこい」 白井 「か、かしこまりました。では、行ってまいりますの」 絹旗 「お土産には食べ物と置物、どっちがいいですか?」 寮監 「食べ物」 絹旗 「超了解です。じゃ、楽しんできます」 ピーッ ガチャ バタン 絹旗 「さて、どこから行きましょうか」 白井 「第11学区のゲートに向かいましょう。そこから表に出れるハズですの」 絹旗 「この時間じゃバスも動いてませんね」 白井 「ええ。まだ始バスの時間までちょっとございますわね」 絹旗 「てことは、テレポかタクシーで移動するこ「さ、タクシーを捕まえましょう」 絹旗 「超即断ですね」 白井 「先は長いのに、こんな早朝から疲れ果てるのはご免ですの」 絹旗 「疲れるといえば。制服のままも超疲れますし、どっかで着替えちゃいましょうよ」 白井 「学園都市の外に出てからにしますの」 ~タクシーで移動中~ ブロロロロ... 絹旗 「……あ! 止めてください!」 白井 「え?」 キキーッ ゴンッ 白井 「いたたた……おでこが……どうしましたの、急に」サスサス 絹旗 「あれ、婚后さんですよね?」 白井 「あら」 絹旗 「婚后さーん」ノシ 婚后 「あら、絹旗さん?」 絹旗 「超奇遇ですね。ゲートまで行くなら、乗ります?」 婚后 「まあ、よろしいのですか?」 絹旗 「せっかくですし」 白井 「運転手さん、友人なのですが乗せても平気ですか?」 運転手 「大丈夫だ、問題ない」 婚后 「では失礼いたしますわ」バタン 絹旗 「じゃ、運転手さん。引き続きお願いします」 ブロロロロ... 婚后 「? 白井さん、おでこが赤いですが」 白井 「なんでもございませんの」 絹旗 「」プププ 白井 「笑わないでください!」 婚后 「?」 絹旗 「この分だと、超早く到着できそうですね」 婚后 「そうですわね。この時間ならゲートの手続きも混んでいないでしょうし」 白井 「余裕がある分には問題ないかと」 絹旗 「さて、皆さん時間までに来るといいのですが」 ~その頃 第7学区 番外通行邸~ 番外個体 「最終信号、準備は?」 打ち止め 「おk! ってミサカはミサカは準備万端であることをアピールしてみたり!」 番外個体 「で、あの人、まだ起きてないの? もう置いてこっか」 打ち止め 「ダーメーなーの! ミサカが起こしてくるから待ってて!」ドタタタ <起きて起きて起きてー! <ドンガタッバゴン <ごォォォ!? 番外個体 「狙い通り」ニヤニヤ : : : 一方通行 「」ポケー 番外個体 「時間も余裕ないから、ご飯食べてる暇ないよ」 一方通行 「珈琲だけくれ。缶でいいから」 番外個体 「はい」ポイッ 一方通行 「ン」パシッ 打ち止め 「もー。ちゃんと起きてって言ったのに。ってミサカはミサカはぶーたれてみる」ブーブー 一方通行 「慣れないことはするもンじゃねェ」 番外個体 「困るわ、それじゃ。まったく、本当に朝弱いんだから」 一方通行 「まだ遅刻確定って時間でもねェだろ?」 打ち止め 「でも、余裕もそんなにないよ、ってミサカはミサカは時計を気にしつつ指摘してみたり」 一方通行 「はいはい。じゃ、行くとしますかねェ」 番外個体 「バッテリは?」 一方通行 「夜中に充電した。問題はねェ」 番外個体 「よろしい」 打ち止め 「仮に切れたとしても、ミサカかワーストが充電してあげるからね!」 一方通行 「まァ、万が一のときには頼むかもな」 番外個体 「できるならそうならない方がいいんだけどね」 一方通行 「覚えておく」 打ち止め 「じゃ、しゅっぱーつ! ってミサカはミサカは手を振りあげてみる!」 番外個体 「帽子忘れてるよ」ポスン 打ち止め 「わっ、わっ、前が見えない!」 一方通行 「オマエ、人に偉そうなこと言っておいて自分も忘れもンかよ」ケラケラ 番外個体 「人のこと言えないのは同じでしょ。はい、杖」 一方通行 「ああ、悪ィ」 打ち止め 「じゃ、じゃあ改めてしゅっぱーつ! ってミサカはミサカは帽子を直しつつ宣言してみたり」イソイソ 番外個体 「しゅっぱーつ」 一方通行 「今度こそ忘れもンはねェな」 番外個体 「大丈夫だよ。こっちゃあなたが寝てる間にも準備してたんだから」 一方通行 「そりゃ結構なことで」 打ち止め 「ワースト、テーブルに携帯置き忘れてるよ、ってミサカはミサカは指差しつつ教えてみたり」 番外個体 「」 一方通行 「お、いいねェその表情。今まで見た中じゃ2番目にイイ表情だぜェ」ニヤニヤ 番外個体 「……ぅ、ぐぬ……」プルプル 一方通行 「さァて、今度こそ行くとするか」 打ち止め 「しゅっぱーつ!」 ~その頃 第7学区 とある大通り~ 浜面 「おーい! おーーーい!」ノシ 滝壺 「あっ、行っちゃったね」 フレメア 「タクシーが全然捕まらない、にゃあ」 浜面 「なんでだよ、なんで回送か送迎しか走ってねぇんだよぉぉ!」 滝壺 「この時間だとタクシーも仕事終わりなのかも」 浜面 「参ったな。流石にゲートまで歩くには途方も無い距離があるからな……」 滝壺 「とりあえず大通り沿いに歩きながら。タクシーが見えたらまた挑戦すればいいよ」 浜面 「今はそれが一番か……仕方ねぇ!」 フレメア 「大体歩くの?」 浜面 「少しだけな」 フレメア 「少しだけ」 : : : フレメア 「」カチカチ 浜面 「おい、フレメア。歩きながら携帯いじるのは危ないぞ」 滝壺 「何やってるの?」 フレメア 「みさわ妹からメール来たから、返信してたの」 滝壺 「もう出発したって?」 フレメア 「うん、大体出発したって」 浜面 「向こうも出発したのか」 滝壺 「みんなも移動してるのかな」 浜面 「この時間ならもう移動してるんじゃねぇかな」 フレメア 「あっ」 滝壺 「どうしたの?」 フレメア 「今タクシーに乗ったってメールがきた」 浜面 「なにぃぃ! くそ、なぜだぁぁ! なぜ俺達はタクシーに振り向いてもらえない!」 滝壺 「大丈夫だよ、タクシーに嫌われてるはまづらも応援してる」 浜面 「嫌われてんの!? そりゃ庶民だからタクシーなんて滅多に乗らねぇけどさ!」 フレメア 「大体、私がやってみる」フンス 浜面 「フレメアが? タクシー止めんの?」 滝壺 「それじゃ、やってみて」 フレメア 「まかせて」トテトテ 浜面 「大丈夫なのか?」 滝壺 「何事もチャレンジだよ」 <キキー 浜面 「えっ」 滝壺 「あっ」 フレメア 「タクシー止めた、にゃあ」トテテテ 浜面 「」 滝壺 「やったね、フレメア」ナデナデ フレメア 「♪」 滝壺 「はまづら、乗ろうよ」 浜面 「そ、そうだな、乗ろう」 ~その頃 第11学区 とある路地~ 結標 「さーて、この辺ね」 海原 「事前に場所もリサーチ済みとは、恐れいります」 結標 「適当に飛ばして地面に埋まったら、ショチトルが可哀想でしょ」 ショチトル 「それは確かにイヤだが」 結標 「待ち合わせ場所は、駅の改札ね」 海原 「心得ています」 結標 「大丈夫だとは思うけど、なんかあったらイヤだから。飛ばしたあとはさっさと離れてね」 ショチトル 「ああ、分かった」 結標 「じゃ、準備はいい?」 ショチトル 「ま、待ってくれ」 結標 「どうしたの?」 ショチトル 「転移されるのは初めてなんだが……痛かったりしない?」 海原 「大丈夫ですよ、ちょっとふわっとするだけです」 ショチトル 「本当に?」 海原 「本当です」 結標 「大丈夫よ。自分以外を飛ばすときの精度なら自信があるわ」 ショチトル 「……分かった、信じる」 結標 「じゃ、一人ずつ飛ばすからね」 海原 「いっぺんに、じゃないんですね」 ショチトル 「手間じゃないのか?」 結標 「手間だけど。いくらお兄ちゃんでも、物理的にくっつくのは嫌でしょ?」 ショチトル 「ぅ……でも、お兄ちゃんなら……」ゴニョゴニョ 結標 「はいはい。じゃ、いくわよ」 フッ ショチトル 「あ、消えた」 結標 「次は貴女の番ね」 ショチトル 「え、ちょ、ちょっとま」 フッ 結標 「これでよし、と」 [[携帯電話]]<アイシアウー フターリー シーアワセノー ソラー♪ 結標 「はい、もしもし」 海原 『あ、僕です。こちらは問題ございませんので』 結標 「当然でしょ。私が飛ばしたんだもの」 海原 『ふふ、ごもっともですね』 結標 「じゃ、後で。改札でね」 海原 『お待ちしております』ピッ 結標 「さーて。私もさっさといかないとね」 チンピラ 「よう、姉ちゃん。朝帰り?」 チンピラ 「俺達と延長戦とかどう?」 結標 「邪魔」 フッ x2 結標 「もー、朝から気分悪いなぁ。早くここ離れましょ」コツコツ ~同日朝 羽田空港 第一旅客ターミナル~ 絹旗 「いやー、超寝てたら着いちゃいましたね」 白井 「婚后さんが起こしてくれなければ、危うくそのまま引き返してしまうところでしたの」 婚后 「いいえ、わたくしとて直前まで微睡んでおりましたから」 絹旗 「で、まだ誰も来てないようですね」 婚后 「待ち合わせの時間まではまだございますし」 絹旗 「ところで、どっか着替えれる場所ってないですか」 婚后 「着替えですか?」 白井 「制服だと疲れるそうで」 婚后 「エアポートラウンジならシャワールームもございますが、たしか入室条件があったかと」 絹旗 「むー、超仕方ないですね。現地まで耐えますか」 白井 「耐えるというほどのものでもございませんでしょうに」 絹旗 「あっ、お手洗いっていう手が」 白井 「やめてください、お願いですから」 絹旗 「超冗談ですよ。さすがにそこまではしません」 白井 「ならよいのですが」 婚后 「絹旗さんも相変わらずですわね。良い意味で」 絹旗 「私は超ブレませんので」フンス : : : 絹旗 「」モフモフ 婚后 「まあ。では、朝食をとらずにここまで?」 白井 「今にして思えば、前日にパンなり用意しておけばよかったのですが……」 絹旗 「」ゴクン 婚后 「それで、今軽く食べてるということですのね」 白井 「ですの」モフモフ 絹旗 「それにしても、誰も来ませんね」 婚后 「まあ、まだ時間には余裕がございますし」 絹旗 「そうだ。誰が最初にくるか予想してみませんか?」 白井 「予想ですか」 絹旗 「はい。で、正解者には何か超お得な特典を」 婚后 「特典と申しますと?」 絹旗 「んー……ケーキバイキングにご招待とか」 婚后 「よろしいですわ。受けて立ちましょう」 白井 「あら、ここでわたくしだけ引き下がるのも不公平ですわね」 絹旗 「超決まりですね」ニシシ 婚后 「誰か、と申しましたがおそらく、いえ確実に3グループに分かれていらっしゃる筈です」 白井 「ですの。3家族、とも申しましょうか」 絹旗 「滝壺さんのところ、ミサワさんのところ、結標さんのところですね」 婚后 「この中で、次に到着しそうな人たちと申しますと……」 白井 「考えてみると、トラブルにでもあわない限り大幅に遅刻しそうな方はおりませんの」 絹旗 「超僅差っぽいですよね」 婚后 「これは接戦ですわね」 絹旗 (滝壺さんはしっかりしてるように見えて実は超のんびり屋さんです。加えて超浜面とフレメアもいるとなると……) 絹旗 (除外ですね。ミサワさんと結標さんでは……) 絹旗 (割と几帳面な海原さんを抱える結標さんが超有利でしょうか。いざとなればテレポですし) 白井 (子どもというのは、イベントの日には驚くべきポテンシャルを発揮するもの) 白井 (フレメアか、小さい大きいお姉様がいち早く起きて家人を叩き起こすことは十分考えられますの) 白井 (大きいお姉様も、振る舞いはラフに見えて内面しっかりしている方。これは決まりでしょうか) 婚后 (ミサワさんは以前愚痴っておりましたわね。彼は朝が弱い、と) 婚后 (となると、滝壺さんか結標さんか) 婚后 (……滝壺さんでしょうか。どんな時でも平常心で動いておられますし) 絹旗 「シンキングタイム超終了です」 白井 「お二人とも、結論は出ましたか?」 婚后 「ええ、色々な可能性を考慮した上で、わたくしなりに出させて頂きました」 絹旗 「では超発表といきましょうか」 白井 「よろしいですの」 絹旗 「はい、せーの」 絹旗 「結標さんで」 白井 「大きいお姉様ですの」 婚后 「滝壺さんかと」 絹旗 「おお、見事にバラけましたよ」 婚后 「勝者は一人だけ、ということですわね」 白井 「いつだって勝者は一人ですの」 絹旗 「では、後は結果待ちですね」 ~10分後~ 絹旗 「! あ、あの姿はまさか!」 白井 「絹旗さん、ご存知ですの!?」 婚后 「白井さんもお分かりでしょう」 絹旗 「ああ、私の手からケーキバイキングが零れていきます……」 白井 「負けは負け、ですの」 フレメア 「あ、お姉ちゃんとお姉ちゃんと絹旗だ」トテテテ 浜面 「なんだ、お嬢たち早いな」 滝壺 「おはよ。……きぬはた、どうしたの?」 絹旗 「敗者の余韻を噛み締めているんです」orz 白井 「みなさんも、お早いですわね」 浜面 「いやな、学園都市で捕まえたタクシーの運転手がフッ飛ばしてくれてな」 婚后 「?」 滝壺 「はまづらが"ちと遅れ気味だなぁ"って呟いたら"お急ぎですかい?"って」 フレメア 「クレイジータクシーみたいで楽しかった、にゃあ♪」ピョンピョン 浜面 「死ぬかと思ったわっ」 婚后 「わたくしだと無事では済まなかったでしょうね……」 絹旗 「超畜生……私の分析は超カンペキな筈なのに……」 白井 「ほら、いつまで凹んでますの」 フレメア 「絹旗はどうしたの?」 婚后 「甘いものが食べれなくなって残念がっているのですよ」 浜面 「なんだなんだ、甘いもんが欲しいのか?」 絹旗 「超浜面には関係ないです」 滝壺 「フレメア、あれちょっと分けてあげて」 フレメア 「わかった」ゴソゴソ 絹旗 「?」 フレメア 「はい、絹旗にあげる」つ【ミルキー】 絹旗 「……」 婚后 「絹旗さん、よかったですわね」 白井 「これ、とても美味しいんですよね」 浜面 「よかったな、絹旗!」ナデナデ 絹旗 「私をなんだと思ってるんですかぁー!」ゴスッ 浜面 「ほが」 フレメア 「すごいすごい、ヘッドバットだ」 滝壺 「今のはちょっと痛そうかも」 浜面 「いやいや、なんともないぜ!」ポタポタ ~更に10分後~ <あ、フレメアー フレメア 「あ、みさわ妹だ」トテテテ 白井 「はっ、大きいお姉様」トテテテ 婚后 「……なんといいますか」 番外個体 「ほら、もー、寝ながら歩かないでよ! 危ないっつの!」 一方通行 「」ウトウト 浜面 「なにやってんだ、超能力者」 絹旗 「あ、あれ……私は最下位予想をしたつもりじゃ……」 滝壺 「みさわ、あくせられーたは大丈夫なの?」 番外個体 「これ、貨物室でいい?」 白井 「あ、あのそれはあまりに無体かと」 打ち止め 「あっ、その帽子可愛いー」 フレメア 「ふふん、大体いいでしょー」フンス 番外個体 「ほら、起きて。初対面の人もいるでしょ」ゲシッ 一方通行 「イテッ……あァ、初対面?」ジロリ フレメア 「大体白い」 打ち止め 「フレメア、見た目はちょっと怖いけどいい人だから、仲良くしてあげてね」 絹旗 「あ、ど、どうも」 白井 「はじめまして」ペコリ 婚后 「お噂はかねがね伺っておりますわ、ええと……」 一方通行 「一方通行でいい。うちの性悪が世話になってるな」 番外個体 「性悪!? あなたに言われちゃお終いだねぇ」 一方通行 「あァ!? 性悪に手足が生えたようなヤツが何吠えてやがる」 番外個体 「ンだとゴルァ」ビリッ 一方通行 「上等じゃねェかオルァ」バチッ 打ち止め 「視線をビビビするの禁止ー!!」 白井 「ま、まあまあお二人とも、それぐらいに」 フレメア 「ミサワのお姉ちゃんと白いお兄ちゃんはいつもこうなの?」 滝壺 「この二人にとっては挨拶みたいなものだから」 絹旗 (これが第一位……なんかイメージと超違います。取っ付き易そうですね) 一方通行 「ンじゃ、全員揃ったら起こしてくれ」ポスン 番外個体 「来るときの電車でも寝てたクセに……」 婚后 「大目に見てあげてくださいな」 フレメア 「寝てる顔可愛い」 打ち止め 「でしょでしょ♪」 番外個体 「誰か油性ペン持ってない?」 打ち止め 「ダーメー!」 ~更に10分後~ 海原 「おや、どうやら僕達で最後のようですよ」 結標 「そりゃね……間に合ったのが不思議なくらいだもの」 ショチトル 「なんだか申し訳ないな」 滝壺 「あ、むすじめだ」 結標 「ゴメンなさい、遅くなっちゃった」 白井 「なにかトラブルでも?」 海原 「それが乗る電車を間違えてしまいまして」 浜面 「間違えた? 何に乗ったんだ?」 結標 「空港行きに乗ったつもりが、普通の快速特急だったのよ」 ショチトル 「あれは焦ったな。空港に向かう線路から離れていくんだから」 婚后 「それで、引き返してきたということですのね」 海原 「ええ。お恥ずかしい限りです」 ショチトル 「……この白い人は?」 一方通行 「」スピー 結標 「あれ? 会ったことなかったっけ?」 ショチトル 「ない」 番外個体 「まあ、ないでしょ。今はヒキニートだし」 ショチトル 「待て、白い……もしや、マスターの恋人か?」 番外個体 「へ?」 ショチトル 「義姉さんから色々聞いてて。例えば」 結標 「」ガシッ ショチトル 「モガ?」 結標 「これで全員よね? ほら出発よ、それ起こして」 番外個体 「う、うん」ビリッ 一方通行 「おォっ!?」ガバッ 番外個体 「そろそろ行くよ」 一方通行 「あ、あァ」 フレメア 「いよいよ出発だ」ピョンピョン 打ち止め 「楽しみー♪」ミョンミョン 絹旗 「もうチェックインできますかね?」 婚后 「この時間なら大丈夫かと」 白井 「では、参りますの」 番外個体 「ね、海原さん」チョイチョイ 海原 「どうしました?」 番外個体 「飛行機でさ、淡希すっごい乱れると思うから。優しくしてあげてね?」 海原 「? え、ええ。わかりました」 番外個体 「去年もねー、色々と」 結標 「ちょっと何吹きこんでんのよ!」 番外個体 「べっつにー。ほら、行こ行こ♪」ガシッ 一方通行 「おい、引っ張ンな」 フレ止め 「「待ってー」」トテテテ 滝壺 「はまづら、私たちも行こうよ」 浜面 「おう、そうだな。いよいよ出発だぜ!」wktk ショチトル 「……義姉さん、大丈夫か。顔色が優れないようだが」 結標 「大丈夫よ……ええ、大丈夫」 海原 「無理はなさらず。何かあればすぐに言ってくださいね」 結標 「……うん」 ――約一名を除き爆睡していたため、機内の模様は省略します。 ~同日正午 那覇空港~ 結標 「……」 ショチトル 「だ、大丈夫か」 結標 「何度も……起こしたじゃない……バカ」 海原 「いや面目ないです」 絹旗 「なんか今日は天候が悪かったらしいですね」 白井 「少々揺れていたらしいですが……婚后さんは大丈夫でしたの?」 婚后 「ええ、熟睡さえしてしまえば乗り物酔いも怖くないですわ」 番外個体 「やっぱり離陸の加速時のGがクセになっちゃう☆」 一方通行 「あー、オマエああいうの好きそうだな」 打ち止め 「ワーs……お姉ちゃんはきっとジェットコースターとかも好きになりそうだよね」 番外個体 「今度連れてってよね、遊園地とか」 一方通行 「その内な」 浜面 「これが沖縄か! いやぁ、暑いな!」 フレメア 「すごい空が綺麗」 滝壺 「晴れてよかったね」 浜面 「で、こっからどうすんだ?」 婚后 「去年同様、迎えが来てる筈なのですが……」 絹旗 「執事さんですか?」wktk 婚后 「ええ」 執事 「お呼びですかな?」シュタッ 絹旗 「うひゃぁ!?」 婚后 「まあ、相変わらず人が悪いですわね」 執事 「これは少々悪戯がすぎたようですな」 白井 「執事さん、お久しぶりですの」 浜面 (ホント、執事って感じだな) 一方通行 (……このジジイ、只者じゃねェな) フレ止め 「「執事さん?」」 執事 「はい、執事さんですよ、お嬢様方」 番外個体 「ほら、お世話になるんだから。ちゃんと挨拶して」 フレ止め 「「よろしくお願いしまーす」」 執事 「おやおや……こちらこそ、よろしくお願い致します」ペコリ 結標 「相変わらずシブイ人ね」 ショチトル 「本当にいるんだな、ああいう人って」 海原 「あの方はプロですしね」 執事 「それでは、皆様。こちらの準備は整っておりますので、いつでも出発できます」 滝壺 「みんなもう準備はいいよね」 婚后 「では、早速向かうといたしましょう」 絹旗 「超いよいよですね!」 白井 「ええ、実感が湧いてきましたの」 執事 「どうぞ、こちらへ」 フレ止め 「「♪」」ピュー 浜面 「おお速い速い」 ~移動中~ フレメア 「すごいすごい!」 浜面 「すげぇ!」 打ち止め 「こんな色の海初めて見た! っていうか海初めて見た!」 絹旗 「浜面が混ざってる光景って超シュールです」 白井 「去年はそこのポジションには絹旗さんが入っていたのですが」 絹旗 「え、私あんなでしたか!?」 一方通行 「しかしプライベートジェットとは洒落てるねェ」 婚后 「お気に召して頂けました?」 一方通行 「悪くねェ」 番外個体 「飛行機とか持ってないの?」 一方通行 「必要に迫られなかったしな」 婚后 「所有していたところで、早々使うものでもございませんし」クスクス 番外個体 「だろうけどね。……で、あの二人は何やってんの?」 海原 「……あの、結標さん」 結標 「なによ」ガシッ 海原 「あ、いえ、なんでもありません」 ショチトル 「ここまで飛行機が苦手とは思ってなかったな」 ショチトル (ていうか、いいなぁ。お兄ちゃん独り占めで) 滝壺 「去年色々あったみたいだから。隣に座ってたみさわが詳しく知ってるかも」 ショチトル 「マスターが? なあ、何かあったのか?」 番外個体 「んー? あ、去年も来たんだけど。行き帰りの飛行機でね」 ヒュッ ゴン 番外個体 「っ!?」ジーン 一方通行 「? オイ、どうした」 滝壺 「棚の上から荷物が落ちちゃったみたいだね」 番外個体 「ち、ちがっ……今のは絶対……」ズキズキ <皆様、まもなく到着致します。 ~婚后さん私有地~ 絹旗 「いや、一年ぶりですね」 白井 「何も変わっておりませんの」 滝壺 「本当に、すっごい静かなところだよね」 フレメア 「大体、何もない」 打ち止め 「すっごーい」 婚后 「もともと、引き篭もるための土地でしたし」 浜面 「いやぁ、でもいいな、こういうところも」 一方通行 「コンビニは?」 番外個体 「ある訳ないだろ、バカ」 海原 「結標さん、もう大丈夫ですから」ナデナデ 結標 「帰りも……乗らなきゃ行けないのよね」 ショチトル 「ま、まあ、そのときはそのときだ」 執事 「皆様、ひとまで宿泊先までご案内致します」 ~宿泊先の別荘~ 番外個体 「いやー、もう来るだけで疲れちゃったね」 打ち止め 「ねー、海は? 海行かないの?」 フレメア 「行かないの?」 滝壺 「もう午後だしね。明日の朝にしない?」 フレ止め 「「えー」」 白井 「あのやりとり、まるっきり去年の絹旗さんですの」 絹旗 「私あんなでしたか!? 超本当に!?」 浜面 「でも、見に行くだけならいいんじゃないか?」 ショチトル 「着替えなければ海に行ってはいけないという訳でもないだろう」 結標 「そうね。確か去年もそうしたんじゃなかった?」 海原 「ええ。たしかそうでしたね」 フレ止め 「「いーきーたーいー」」グイグイ 番外個体 「あー、分かったから引っ張るな」 一方通行 「なァ、コーヒーねェか?」 番外個体 「自分でやれ」 執事 「コーヒーですか? ただいまご用意致しましょう」 婚后 「絹旗さん、ユリコは?」 絹旗 「あ、そうでした。ユリコー、超到着ですよ」カパッ ユリコ 「(・ω・三・ω・)」 フレメア 「あ、ユリコだユリコだ」 打ち止め 「この子がユリコ? う、でも……」 番外個体 「大丈夫、ユリコだったら逃げないよ」 打ち止め 「ユ、ユリコ。さわってもいい?」 ユリコ 「( ( ( ( ・ω・)」 打ち止め 「あっ、きた! こっちきたー!」ナデナデ フレメア 「ユリコ、大体久しぶりー」ワシャワシャ ショチトル 「これは普通の猫だったら逃げてるだろう」 結標 「大丈夫でしょ。ユリコだし」 海原 「それで、どうされます? 少し外を歩いてみましょうか」 滝壺 「うん、いいじゃないかな」 フレメア 「ユリコもいくよね?」 ユリコ 「ノシ・ω・)ノシ」 打ち止め 「かわいすぎる……」 絹旗 「あ、超待ってください。着替えだけさせてください」 白井 「そうですわね、制服を汚してもいけませんし」 一方通行 「あァ、俺もこれ飲ンから出たいしな」ズズ... 番外個体 「なに自分だけ飲んでるの」 執事 「どうぞ、皆様にも冷たいものをご用意しております」 絹旗 「あ、超頂きます」クピピピ 白井 「ほらほら、絹旗さん。皆さんを待たせているんですから」ズルズル 絹旗 「あっ、ちょっと、引きずらないでくださいよ!」 結標 「私たちも荷物だけ置いてきましょうか」 ショチトル 「そうだな。ここに置きっぱなしもよくないだろう」 ~30分後~ 絹旗 「超出発です!」 婚后 「では、ちょっと出て参ります」 執事 「お気をつけて」 結標 「みんな日焼け止めは塗った?」 白井 「抜かりございませんの」 婚后 「バッチリですわ」 滝壺 「一応」 結標 「貴女は?」 ショチトル 「いや……私はもとがこれだし」 番外個体 「なくてもいいでしょ、別に」 一方通行 「紫外線なンざ反射しとけ」 白井 「できるもんならやってますの」 浜面 「大変だな、女性ってのは」 海原 「女性は僕らの知らないところで努力してるんですよ。結標さんを見てると実感します」ニコニコ 浜面 「kwsk」 海原 「僕の命と彼女の名誉に関わるので、お話はできません」 フレメア 「大体、早く行こうよ」 打ち止め 「早く早くー」 滝壺 「そんなに急がなくても大丈夫だよ」 番外個体 「気持ちは分かるけどね。じゃ、行こっか」 : : : フレメア 「すごーいきれーい」トテテテ 打ち止め 「海ひろーい!」トテテテ ユリコ 「三三ノ・ω・)ノ」ポテテテ 浜面 「おい、転ぶなよ」 絹旗 「去年はたしか向こうに見える丘にも行ったんですよね」 白井 「ええ、あそこからの長めは最高でしたの」 滝壺 「あっちにも行ってみようよ」 婚后 「そうですわね、砂浜の次はそちらに行ってみましょうか」 一方通行 「俺もう帰っていいよな?」 番外個体 「あの子の説得ができるならね」 打ち止め 「♪」ミョンミョン 一方通行 「砂浜だったな? さっさと行くぞ」 海原 「天下の一方通行さんも、あの笑顔には勝てませんか」ニコニコ 一方通行 「オマエの笑顔になら勝てる気はするな」 海原 「おや、では笑顔勝負といきますか?」 結標 「二人ともやめなさいよ」 ショチトル (白い人は義姉さんの言う通り血気盛んなんだ) ショチトル (でも、あれだけ凄まれて動じないなんて……さすがお兄ちゃん) フレメア 「あ、砂浜見えてきた!」 打ち止め 「すごいきれーい!」 浜面 「おお、こりゃ見事だな」 絹旗 「砂浜も変わらぬ白さですね」 海原 「驚きの白さ」 一方通行 「なンでこっち見て言うンだ」 打ち止め 「ねー、海入ってもいい?」 一方通行 「そのまま入ンのか。ダメだろ」 番外個体 「膝から下ってことでしょ?」 打ち止め 「」コクコク 一方通行 「……なンかあったら危ねェしな。オマエ一緒に行ってやれ」 番外個体 「はいはい」 フレメア 「大体私も!」ピョンピョン 滝壺 「一緒に行こう」ウズウズ 打ち止め 「ねー早くー」 番外個体 「急がなくても海は逃げないよ」 一方通行 「コケるンじゃねェぞ」 <うひゃー冷たい! <大体きもちいー <ドボン <あ、滝壺さん! 浜面 「あ、滝壺が」 海原 「派手に転んでしまいましたね」 絹旗 「あれ? なんか去年も……」 浜面 「滝壺、大丈夫かー」 <大丈夫だよー ショチトル 「」ウズウズ 結標 「行ってきたら?」 ショチトル 「え、で、でも……」 海原 「ここで待ってますから、行ってきてください」 ショチトル 「……うん、行ってくる」トタタタ 白井 「そういえば……」 婚后 「はい?」 白井 「あの花火は、どうなさるおつもりで?」 婚后 「今夜にでも開けてしまおうかと思っています」 絹旗 「えっ、早速今日なんですか」 婚后 「明日海水浴と考えると、皆さんも夜はお疲れでしょうし」 白井 「確かに、泳いだあととなると疲れてるでしょうね」 絹旗 「なるほど、それで今夜ですか」 婚后 「それに……わたくしも詳細はわかりませんが、明日の夜は……」 白井 「明日の夜は?」 婚后 「執事が何か用意してるらしくて」 絹旗 「それはそれで超楽しみですね」 白井 「何が出てくるのでしょうね」 婚后 「さあ。夕食とは行っておりましたが……」 絹旗 「ここは超楽しみにしておきましょう」 滝壺 「」プカプカ フレメア 「滝壺お姉ちゃん、大体開き直っちゃった」 番外個体 「あー、思い出した。たしか去年もこうだった」 打ち止め 「そうなんだ……」 番外個体 「ダメだよ、真似しちゃ」 打ち止め 「わ、分かってるもん!」 ショチトル 「そっちの人は大丈夫なのか?」ザブザブ 滝壺 「大丈夫だよー」プカプカ 一方通行 「アイツ、いっつもああなのか?」 浜面 「滝壺は独特のテンポで生きてるからな」 結標 「なんか分かる気がするわ」 海原 「いつも自分のペースを崩さないのも、強さではないでしょうか」 ~30分後~ 婚后 「そろそろ行きませんこと?」 白井 「そうですわね。そろそろ移動しても……」 絹旗 「ほらほら、呼んできてくださいよ」 一方通行 「あァ、そォだな。ちっと呼んでくる」 浜面 「おい、無理すんな。砂場じゃ歩きづらいだろ。俺が行ってくるぜ」 海原 「いやいや、ここは僕が」 浜面通行 「どうぞどうぞ」 結標 「面倒だから、全員まとめて行ってきなさい」 フッ 絹旗 「あ、消えた」 白井 「能力の無駄遣いですの」 婚后 「空間転移って第一位さんにもきくのですね……」 <ドサッドサッドサッ 番外個体 「? 何今の音」 フレメア 「大体、お兄ちゃんたちが降ってきた」 滝壺 「えっ」ザブ 一方通行 「イッテェな、あのショタコン」 浜面 「ひ、膝、膝打った」ジンジン 海原 「結標さんも手厳しいですね」 打ち止め 「あ、波が」 海浜通行 「!?」ザザザザ 番外個体 「ナイス回避」ケラケラ ショチトル 「それで一体どうしたんだ?」 海原 「ああ、そうでした。そろそろ移動しようかと、呼びに来たんですよ」 番外個体 「そういうことね。ほら、次行くって」 フレ止め 「「はーい」」 白井 「あら? そういえばユリコの姿が見えませんが」 絹旗 「さっきから海で超ハントしてますよ」 <フミャーーオ <バシャバシャバシャ 婚后 「まあ、見た目に似合わずワイルドなことを……」 結標 「本能を刺激されちゃったのかしらね」 ユリコ 「ミ`・ω・´ミ」フモー 絹旗 「いやいや、持ってこなくていいですよ!」 結標 「せっかくご主人のために捕ってきてくれたのに?」 白井 「これではユリコが報われませんの」 婚后 「絹旗さん、ちゃんと功を認めてあげませんと」 絹旗 「……ユ、ユリコ、超ありがとうございます」 ユリコ 「ミ`・ω・´ミ」ドヤサ 絹旗 (ていうか、ユリコが捕ってきたコレはなんですか……?) 一方通行 「オイ待て、脚拭くぞ。そのまま上がったら砂まみれだからな」 打ち止め 「お願いしまーす♪」 フレメア 「白いお兄ちゃん、私も」ピョンピョン 一方通行 「あァ、順番な」 浜面 (フレメアは怖い顔が好みなのか? 駒場のリーダーにも懐いてたし) 海原 「ミサワさんたちもタオル使いますか?」 番外個体 「いや、サンダルのまま入っちゃったしね。いいよ」 滝壺 「私も」 浜面 「」ブーッ 番外個体 「滝壺さん。水に濡れたせいで服透けてるから」 滝壺 「これだけ日差しが強かったらすぐ乾くよ」フンス 一方通行 「オイ、ガキども。そこで鼻血噴き出してる三下2号に近付くな。伝染る」 浜面 「伝染るって何が!? ていうかヒドくね!?」 フレ止め 「「?」」 海原 「滝壺さん、やはりタオルを……その、色々透けてますので……」 滝壺 「そう?」 ショチトル 「」ジトー 結標 「」ジトー 海原 「あ、む、結標さん? いつの間に」 結標 「貴方の視線はどこに釘付けにされてるのよ」 海原 「」 ショチトル 「サイテー」 海原 「ご、誤解です、これは……!」 結標 「ショチトル、行きましょ。みんな待たせてるし」 ショチトル 「ああ、そうだな」 海原 「」 一方通行 「海原」ポン 浜面 「生きてりゃ色々あるよな」ポン 海原 「なんですか、なんなんですか、あなたたちは」 滝壺 「あの3人はどうしたの?」 番外個体 「んー、傷の舐め合い?」 ~林道~ 打ち止め 「おー、ハイビスカスだ」 フレメア 「すごい、本物だー」 結標 「髪にさしてみる?」 打ち止め 「やってやって」 結標 「少しだけじっとしててね」プスッ 番外個体 「ちょっと待って。なんで頭のてっぺんに差してるの? 普通サイドじゃないの?」 結標 「これ可愛くない? アホっぽくて」 打ち止め 「?」 ショチトル 「」プスッ 海原 「おお、ショチトル。よく似合いますね」 白井 「まあ、違和感がございませんの」 ショチトル 「そ、そうか?」 婚后 「ええ、お似合いですわ」 ユリコ 「(・ω・)」モシャモシャ 絹旗 「ユリコ! ハイビスカス食べちゃダメですよ!」 一方通行 「……さっきから思ってンだが、オマエすげェな」 滝壺 「ゆりこはスーパーキャットだから」 浜面 「たまに猫の形をした何かなんじゃないかと思うぐらいだしな」 フレメア 「ねー、浜面。あの大体高いところにあるのはなに?」 浜面 「あれか? なんか木の実っぽいけど、なんだろうな」 フレメア 「もっと近くで見たい。あれやってあれやって」ピョンピョン 浜面 「しょうがねえな。ほら、乗れ」 フレメア 「♪」ヨジヨジ 打ち止め 「……いいなー。肩車なんて、私してもらったことない」 番外個体 「無茶振りはダーメ。一方通行じゃできっこないって」 一方通行 「なっ……肩車ぐらいどォってことねェ!」 浜面 「ハハッ、ぬかしおる」 フレメア 「ぬかしおる」 婚后 「まあまあ。杖を使っておられるのですし。二人して怪我などしては大変ですわ」 一方通行 「……チッ」 海原 「では、僭越ながら僕が」 結標 「」バシッ 海原 「い、痛いですってば」 結標 「貴女がしてあげればいいじゃない」 番外個体 「へ? 私が?」 打ち止め 「お姉ちゃーん、肩車ー」グイグイ 番外個体 「分かったよ、もう」 : : : 打ち止め 「落とさないでね! 絶対落とさないでね!」ガッチリ 番外個体 「落とさないから髪掴むな! 痛いっての!」 婚后 「こうやってみると、本当によく似ておりますわね」 白井 「絹旗さんは、どちらか持って帰れるならどちらにいたします?」 絹旗 「なんですか、その質問は」 ショチトル (肩車か……小さい頃はお兄ちゃんがしてくれたなぁ) 一方通行 「オイ、どこまで登りゃいいんだ」 白井 「たしか、もう少しで見晴らしの良い場所に出れるかと」 浜面 「下から見たときはそうでもないと思ってたが、登ってみると結構あるんだな」 打ち止め 「そこに行くと何か見えるの?」 番外個体 「海」 ショチトル 「海は海なんだろうけど」 結標 「もっと言い方あるでしょ」 絹旗 「あのですね、超綺麗な海が見えますよ!」 婚后 「昨年来たときは絹旗さんが感動で固まってしまうぐらいでしたね」クスクス 滝壺 「(∵)←こんな顔してたよね」 絹旗 「いや、それぐらい超素晴らしいってことじゃないですか!」 浜面 「フレメア、カメラの準備しとけ。絹旗を激写するぞ」 フレメア 「大体ラジャー」 絹旗 「させませんよ!?」ムキー 海原 「そろそろ着くんじゃないですか?」 婚后 「そうですわね。そこを登ったところになります」 ~見晴らしのいい高台~ 絹旗 「おー、去年と変わらない超見事なオーシャンビューですね」 浜面 「……こりゃすげぇ。こんな世界、テレビでしか見たことねぇぞ」 一方通行 「なるほど、悪くねェな」 フレ止め 「「」」ポカーン ショチトル 「この高さからでも海の底が見えるのか。すごい透明度だな」 海原 「ショチトル、危ないですよ。流石にここから落ちたら助けられません」 滝壺 「ここから日没って見えるのかな」 結標 「もう陽が傾きかけてるけど……」 番外個体 「この分だと、西は反対方向だね」 滝壺 「」ムー 白井 「綺麗な景色というのは何時間見ていても飽きないものですのね」 婚后 「このへんは光源がございませんので、夜は暗いだけですわよ」 白井 「ならば月明かりと星空を堪能するまでですの」 結標 「あら、いいじゃない。そういうのも」 浜面 「いいか、二人とも。いちたすいちは?」 フレ止め 「「田んぼの田ー」」 浜面 「お、いいぞ! いい笑顔だ!」カシャカシャ 絹旗 「あ、そうだ。写真といえば」スチャ 婚后 「携帯ですか? カメラをお持ちなのでは?」 絹旗 「いいんですよ。これは超送りつける用ですので」カシャ 白井 「あら、またですの? そろそろお許しになってあげては」 ショチトル 「誰に送るつもりなんだ?」 絹旗 「黒イルカです」 滝壺 「きぬはたのライバルだっけ?」 絹旗 「超自称ライバルですよ。こっちは何かと勝負吹っかけられて超疲れちゃいます」 番外個体 「ああ、あの子か……いいぞ、もっとやれ」ケラケラ 海原 「さあ、落ち着いたら戻りましょうか。みなさんもそろそろお疲れでしょう」 一方通行 「それもそォだな。喉も渇いたしよ」 打ち止め 「私も喉乾いたー」 婚后 「では、そろそろ戻りましょう」 ~別荘~ フレメア 「ただいまー」 打ち止め 「ただいまー」 ユリコ 「ノ・ω・)ノ」 執事 「おや、お帰りなさいませ」 婚后 「夕飯まではまだ少々ございますわね」 執事 「ええ。日没に合わせて出来るようになっております」 婚后 「……今宵、アレを使いますわ」 執事 「アレでございますか」 婚后 「アレでございます」 執事 「畏まりました。すぐに持ち出せるよう、準備をしておきましょう」 フレメア 「アレ?」 打ち止め 「アレってなに?」 婚后 「夕食後のお楽しみですわ」ナデナデ 打ち止め 「えー、気になる気になる」 婚后 「あっ、そういえば貴女のお名前。漢字ではどう書くんですか?」 打ち止め 「んーとね、んーと……あれ?」 結標 「たしか、静かな琴って書いてしずきよね」 絹旗 「ミサワさんの下の名前って真琴ですよね。一文字違いですか」 番外個体 (私の名前もそうだけど、先生が考えてくれたんだよなー) 一方通行 「オイ、コーヒーないか?」 番外個体 「自分で頼んできなよ」 一方通行 「言い方が悪かったな。オマエが淹れたコーヒーが飲みたい」 番外個体 「……」スッ <あのー、キッチンお借りしてもいいですか? <ええ、どうぞ。 結標 「うまく言いくるめたものね」 一方通行 「アイツのが飲みたいってのは嘘じゃねェよ」 浜面 「なにさり気無く惚気けてやがんだ。爆発しろ」 海原 「浜面さんに言う資格はないでしょう」ニコニコ ショチトル 「なあ、義姉さん」 結標 「どうしたの?」 ショチトル 「今日はどこで寝ればいいんだ?」 結標 「寝る場所……そういえば決めてなかったわね」 滝壺 「去年は大部屋で雑魚寝だったよね」 浜面 「なんだそれ、修学旅行みたいで楽しそうだな。……ん?」 滝壺 「どうしたの?」 浜面 「去年って海原もいたんだよな。一緒に寝たのか?」 結標 「そ、それはほら……流れってヤツで」 浜面通行 「「……」」 海原 「なんですか、その目は」 ショチトル 「?」 浜面 「殴っていい?」 一方通行 「血流操作していい?」 海原 「やめてくださいよ!」 <南の島でハーレムってそれなんてエロゲ? <見損なったぜ、海原さンよォ…… <いやいやいや、お二人が想像するようなイベントはありませんでしたよ!? 白井 「なんといいますか、殿方らしい争いですの」 絹旗 「男って超バカばっかです」 結標 「……悲しいけど」 滝壺 「否定できないね」 番外個体 「アレでも学園都市最高の頭脳なんだよ……」 フレメア 「大体、お兄ちゃんたちはなんでケンカしてるの?」 打ち止め 「なんでだろうね」 ショチトル (お兄ちゃんは、もう……素敵すぎるのも考えものだなぁ)ハァ 執事 「お嬢様、そろそろ食事の準備が整います」 婚后 「あら、お疲れ様。みなさん、そろそろ夕食に致しましょう」 ~夕食後~ 番外個体 「……浜面さん。そのシャツ、何?」 浜面 「これか? いや、ワゴンセールで安かったからよ。部屋着用に買ったんだよ」 結標 「歩く教会? って何?」 滝壺 「外国の観光客が着てるのみたいだね」 絹旗 「あー、あの意味も分からずに超それっぽい漢字を並べてるシャツですか」 一方通行 (ねェわ……このシャツはねェわ) 婚后 「みなさん、寝る前にもう1つ余興があるのですが」 白井 「あら、満を持して出番ですのね」 フレメア 「何かあるの?」 婚后 「執事、あれを」パンパン 執事 「はい、こちらに」ドンッ 浜面 「これは……花火か?」 海原 「それも結構な量ですね」 フレメア 「これ、やってもいいの?」wktk 打ち止め 「今から? 今から?」wktk 婚后 「ええ、今からみんなでやりましょう」 フレ止め 「「キターーー!」」 番外個体 「ね、ここに電流流したらどうなるかな」 絹旗 「超やめてください! 危なすぎですよ!」 滝壺 「はまづら、運んであげて」 浜面 「任せろ!」 執事 「こちらに火器とバケツもございますが」 海原 「それは僕が持ちましょう」 ショチトル 「花火って……どういうのだ?」 結標 「聞くよりは見たほうが早いわね」 フレメア 「ねー、早く早く!」 白井 「慌てなくても、時間はございますの」ナデナデ ~夜の砂浜~ 婚后 「いいですか? くれぐれも人に向けないように」 フレ止め 「「はーい」」 結標 「じゃ、火付けるからね」シュボッ シュパーー 打ち止め 「すごーい!」 フレメア 「きれーい!」 滝壺 「」パチパチ 一方通行 「ンでオマエは初っ端から線香花火なんだよ」 滝壺 「線香花火っていいよね。儚くて、でも最後まで燃え尽きて、まるで人生みたい」 一方通行 「オマエが言うとちと洒落にならねェぞ」 番外個体 「淡希ー、ライター貸して」 結標 「はい」ポイ 番外個体 「♪」 絹旗 「ミサワさん、超待ってください! それは」 番外個体 「Fire」シュボッ バシュゥーーーーーッ 番外個体 「おっ、これたーのしーい☆」 白井 「大きいお姉様! それは地面に固定するタイプの花火ですの!」 浜面 「おいバカこっち向けんなぁぁぁぁぁ!」ダダダダ ショチトル 「マスター、それはさすがに危ない」 結標 「あれが悪い見本よ。真似しちゃダメだからね」 フレメア 「あっ、大体消えちゃった」プスプス 打ち止め 「こっちも消えちゃった」プスプス 婚后 「消えたのはこのバケツに入れて。ちゃんと水に浸してから次の花火ですわよ」 フレ止め 「「はーい」」 海原 「今回ばかりは、この中に発火能力者がいないのが少しだけ残念ですね」 <パンパン <パパパパン 打ち止め 「うひゃ!?」ビクッ フレメア 「銃声!?」 婚后 「いえ、向こうでロケット花火合戦が勃発してしまいまして」 一方通行 「オイ、どうした三下2号! ガッカリさせンじゃねェぞ!」 浜面 「舐めるなよ、第一位! 勝負はこっからだぜ!」 結標 「二人とも近づいちゃダメよ、危ないしバカが伝染するから」 フレメア 「でもちょっと面白そう」 番外個体 「バカが伝染るって……」 滝壺 「でも、あれ見てると否定できないよね」 絹旗 「ていうか、私の超ロケット花火……」 結標 「それにしても、流石学園都市製ね。色も鮮やかだし長持ちするし」 婚后 「火薬が違うのでしょうか」 滝壺 「線香花火きれい」パチパチ 白井 (ひたすら線香花火を続ける滝壺さん……軽くホラーですの) フレメア 「消えた……バケツに入れて」チャポン 打ち止め 「次いってみよー!」 結標 「はいはい、じゃ火つけるからね」シュボッ ショチトル 「な、なあ。義姉さん」 結標 「どうしたの?」 ショチトル 「あれは、どうすればいいんだ?」 婚后 「あれと申しますと?」 海原 「あれですよ、あれ」ニコニコ 白井 「?」 一方通行 「うまく方向を調整してセッティングしとけよ!」 番外個体 「言われなくてもやってるよ」プスプスプス 絹旗 「浜面! ありったけ束ねて超点火しますよ!」 浜面 「よっしゃ!」ゴソゴソ 一方通行 「点火だ!」 番外個体 「弾幕薄いよ! 何やってんの!」 絹旗 「超しっかり持っててくださいよ!」 浜面 「おう、きやがれ!」 <パシュパシュパシュパシュパシュ <バンッパパンパン スパンッ 結標 「……」 ショチトル 「怖くて近寄れない」 結標 「もう放っといていいわよ」 白井 「そうですの、下手に突入するのも危なそうですし」 滝壺 「あっ、消えた」ポトッ ~1時間後~ 白井 「すっかりやりつくしてしまいましたわね」 フレメア 「楽しかった、にゃあ♪」 打ち止め 「お姉ちゃん、ありがとー」 婚后 「楽しんで頂けて光栄ですわ」 滝壺 「あとは、ちゃんと綺麗にしてから帰らないとね」 海原 「さあ、みんなでゴミ集めといきましょう」 結標 「貴女たちもよ。ロケット花火回収してきなさい」 絹旗 「いや、それが超たくさんありまして」 番外個体 「海に向かって飛んでいったのはないと思うけど」 浜面 「なんせ数が数だしな」 一方通行 「オマエの座標移動でなンとかなンねェか?」 結標 「自分で拾ってこい! 一本残さず!」 ショチトル 「まあ……後始末は自分ですべきだな」 : : : 絹旗 「超疲れました……」 番外個体 「まー、これで全部でしょ」 婚后 「お疲れさまでした。では、そちらも水に浸しておきましょう」 浜面 「こ、腰が……」 一方通行 「バッテリー残量がやべェな」 滝壺 「もう今日は寝るだけ?」 結標 「そうね。順番にシャワー浴びて休みましょ」 ショチトル 「なんだかあっという間だったな」 白井 「結構な弾丸スケジュールですし」 フレメア 「でも大体疲れちゃったかも」 打ち止め 「」ファーァ 絹旗 「では、戻って寝る準備をしましょうか」 ~別荘 就寝部屋 女性チーム~ ショチトル 「……ふはー」ホコホコ 結標 「シャワー、貴女で最後よね」 ショチトル 「うん、そのハズ」 ユリコ 「」スピー フレメア 「」ウトウト 滝壺 「流石に疲れちゃったんだね」 白井 「今日は移動もいたしましたし、無理もないかと」 婚后 「むしろよくここまでもったとすら思えますわね」 絹旗 「おりゃーーー!」ボスン 番外個体 「いたっ……やったな、この!」 結標 「枕投げ禁止。起こしちゃうでしょ」 打ち止め 「」ウトウト 絹旗個体 「「はーい」」 絹旗 「で、明日は何時に起きましょうか?」 番外個体 「別に何時でもいいんじゃないの?」 滝壺 「でも、寝坊しちゃうと勿体無い気がする」 白井 「では遅すぎず早すぎずで、7時ぐらいを目安に」 婚后 「執事が起きるのはいつも5時なので、それぐらいで丁度良いですわね」 ショチトル 「随分早いのだな」 結標 「私たちだけゆっくりするのもなんか申し訳ないわね」 婚后 「お気になさらず。本人も楽しんでやっておりますから」 絹旗 (明日はこっそり早起きしてお手伝いして好感度超アップです) 番外個体 「ほら、寝るならちゃんと自分の場所で寝な」チョンチョン 打ち止め 「ふぁーい……」 滝壺 「あほ毛がへにゃへにゃだ。余程眠いんだね」 ショチトル 「アンテナみたいだな……」 打ち止め 「」モゾモゾ 番外個体 「こらこら、ここは私の陣地」 婚后 「良いではないですか。姉妹なのですから」 白井 「わ、わたくしもその中に」 番外個体 「ゴメンね、この布団二人用なんだ」 フレメア 「」ジー... 滝壺 「おいで」 フレメア 「♪」 絹旗 「フレメアも、寝るときはいつもそんな感じですか」 滝壺 「いつもは3人で寝てるね」 フレメア 「大体浜面も一緒」 ショチトル 「……私なんて一人部屋で一人寝なのに」 結標 「貴女ぐらいの歳になればね」 ショチトル 「でも、義姉さんは毎晩兄と寝てるじゃないか」 結標 「ちょっ」 滝壺 「さすがむすじめ」b グッ 番外個体 「私たちに出来ないことを平然とやってのける。そこに痺れる」 結標 「憧れなくていいから! ほらもう寝るわよ!」 婚后 「あら、折角なのですし後学のために詳しいお話を」 結標 「しない!」 白井 「3行で説明を」 結標 「しない!」 絹旗 「超ちょっとよく分からないんで、図か画像で解説を」 結標 「しないから!」 ショチトル 「義姉さんがここまで弄られてるのは初めて見た」 結標 「貴女のせいだもん」 滝壺 「程良く疲れたところで、みんな寝よう」 ゴソゴソ モゾモゾ オヤスミー オヤスミナサイ 絹旗 「……ユリコ、なんで私の布団の超ド真ん中で寝てるんですか。私寝れないじゃないですか」 ユリコ 「」スピー ~就寝部屋 男性チーム~ 海原 「それではオープンです」 一方通行 「」パシッ 浜面 「」パシッ 海原 「」パシッ 浜面 「俺の勝ちだな」 海原 「エースのフォーカード……いや、これは参りました」 一方通行 「クソ、今日はダメだな」 海原 「今の浜面さんは飛ぶ鳥も落とす勢いですね」 浜面 「自分でも恐いぜ。今年の運をここで全部使い果たしてるかもな」 一方通行 「ハッ、だったらオマエだけ帰りの飛行機は別便な」 海原 「いや、それはダメでしょう。他のお客さんを巻き込むことになります」 一方通行 「よし、泳いで帰ってこい。体力なら自信あンだろ」ニヤニヤ 浜面 「ゴメンなさい、調子に乗りました」 一方通行 「しかし負けっぱなしつゥのもムカツクな」 海原 「ではもう一勝負と行きましょうか」 浜面 「ははっ、かかってきなさい」 海原 「趣向を変えて、神経衰弱などいかがです?」 一方通行 「俺はなンでも構わねェよ」 海原 「それではカードをバラまきますね」パッパッ : : : 浜面 「」←獲得:0ペア 海原 「いやぁ、惜しかった。もう一歩だったのですが」←獲得:12ペア 一方通行 「こンなもン、めくったカード覚えときゃ楽勝だろ」←獲得:15ペア 浜面 「そんなたくさん覚えれるかよ……」 海原 「浜面さんの強運もここまででしたか」 一方通行 「運に頼るようじゃまだまだってことだ」 浜面 「ちくせう……」 海原 「では運を使い果たしたところで、寝るとしましょうか」 浜面 「そうだな。襖の向こうも静かになってるし、あいつらも寝てんだろ」 一方通行 「海原、場所代わってくれ」 海原 「ええ、構いませんが」 一方通行 「コンセントが近いほうが都合がいい」 浜面 「ああ、充電か。大変だな、お前も」 一方通行 「慣れさえすればどォってことねェよ」 海原 「携帯電話みたいなものなのでしょうかね」 一方通行 「まァ、似たよォなもンだ」 浜面 「おし、寝るか! 俺朝弱いから、寝坊しそうだったら起こしてくれな」 一方通行 「そンときゃ手段選ばねェぞ」 浜面 「優しくしてくれ」 海原 「うわぁ……」 一方通行 「ねェわ……」 浜面 「すまん、今の俺の発言は忘れて」 ~一日目 終了~ ~二日目 就寝部屋 女性チーム~ チュンチュン... 打ち止め 「起きて起きて起きてー!」ガッシボカッ 番外個体 「い、いたっ、痛い!」 打ち止め 「朝だよ、起きて」ポカポカ 番外個体 「起きる、起きるから叩くな……今何時よ?」ガシガシ 打ち止め 「6時半だよ」 番外個体 「はー……ちと早いけど起きるか」 フレメア 「お姉ちゃんたち、起きるの?」 打ち止め 「あれ? フレメア起きてたの?」 フレメア 「うん、大体さっきから。ね、私喉渇いた、にゃあ」 打ち止め 「ミサ……私も私も」 番外個体 「はいはい。じゃ水でももらいにいこうか。まだみんな寝てるから静かにね」 : : : 白井 「」パチ 絹旗 「」スピー 白井 「……?」 絹旗 「」スピー 白井 (な、なぜわたくしと絹旗さんが同じ布団に?) 絹旗 「」ゴロン 白井 (お、落ち着くのですのよ黒子! これは間違い! 何かの間違いですの!) 絹旗 「」フニャー 白井 (こんなところを見られてはあらぬ誤解が……ここはこっそり抜けますの)ソローリ ショチトル 「……」 滝壺 「……」 白井 「」ブーッ ショチトル 「仲が良いのだな」 滝壺 「そんな大胆なしらいなら私も応援する」 白井 「ご、誤解ですの……!」ワタワタ ショチトル 「それより、マスターがコーヒーを作ってくれたそうだ」 白井 「マスター……あ、大きいお姉様が?」 滝壺 「フレメアとみさわ妹がコーヒー牛乳ほしいっていうから作ったんだって」 白井 「まあ、あの子たちも起きてましたの」 ショチトル 「飲むか?」 白井 「是非!」 滝壺 「朝ごはんまでもう少しあるみたいだから、それ飲んで待ってよう」 ショチトル 「……そうだ。ついでに義姉さんも起こしておくか」ユサユサ 結標 「ん……」 ショチトル 「そろそろ起きては?」 結標 「もうそんな時間? すっごい寝た気分ね」ノビー 白井 「7時間ぐらいは寝ておりましたし」 ~別荘 リビング~ フレメア 「あ、お姉ちゃんたちおはよー」 打ち止め 「おはよー」 白井 「おはようございます。お二人とも早いですわね」 結標 「先越されちゃったわね」 番外個体 「おや。二人が髪降ろしてるのは久々に見た」 滝壺 「滅多に見れないよね」 フレメア 「大体初めて見た」 結標 「そんなに珍しいかしら」 ショチトル 「家でもなければ解かないしな」チュー 白井 「確かに外だとそうそう解く機会もございませんわね」 打ち止め 「髪結んでなくても可愛いと思うよ!」ミョンミョン 白井 「可愛さでは、小さい大きいお姉様のアンテナには適いませんの」 結標 「たしかにね」クスクス <ガラッ 絹旗 「おはよーございまーす」トテトテ ユリコ 「( ( ( ( ・ω・)」ポテポテ 婚后 「皆さんお早いですわね」 白井 「まあ、絹旗さん。寝グセが……」 絹旗 「さっきまで超熟睡してましたし」 滝壺 「みさわヘアーになってるよ」 絹旗 「えっ、そりゃ超マズイですね。ちょっと直してきます」 番外個体 「オイ、どういう意味だ」 ショチトル 「毛先が外にハネてるってことじゃないか?」 番外個体 「いやそうじゃなくて」 結標 「あ、今の内に私も髪結んでこよ」 白井 「ではわたくしも」 執事 「お嬢様、そろそろ朝食の準備が整いますが」 婚后 「はい、お疲れ様。……殿方陣はまだ起きておられないのですね」 番外個体 「しょうがないね、ホント」 滝壺 「はまづらは朝そんなに強くないから」 ショチトル 「おにい……兄は寝坊癖はない筈なのだけど」 フレ止め 「「私たちが起こしてくる!」」 滝壺 「お願いしてもいい?」 番外個体 「いつものアレやったげて」ニヤニヤ フレメア 「突撃ー、にゃあ」トテテテ 打ち止め 「ごー!」トテテテ 執事 「おやおや、これは頼もしいですな」 <ドスンガタッ <ゴトゴトゴトゴト <ドズズ...ン ユリコ 「(・ω・)?」 ショチトル 「……何が起こっているんだ」 ~朝食後~ 浜面 「朝からひでぇ目にあった」 一方通行 「ガキどもは容赦しねェからな……」 海原 「元気で良いではないですか。あいたたた」 フレメア 「海はいつ行くの?」 滝壺 「ご飯食べたばかりだから。もう少し休んでからね」 打ち止め 「今日は水着で泳いでいいんだよね?」 番外個体 「うん、今日はみんな水着だよ」 ショチトル (水着か……結局アレ持ってきちゃったんだよね) 婚后 「みなさん、水着は新調されたのですか?」 結標 「私は去年と同じね」 番外個体 「私も」 絹旗 「私も去年のが着れましたので」 滝壺 「私も同じ」 白井 「買おうかと思いましたが気に入ったのがなくて……結局同じですの」 番外個体 (同じってことは、白井さんはまたあのヒモか……) 婚后 「では去年参加したメンバーは全員同じ水着なのですね」 海原 「あれ、僕聞かれてませんが」 一方通行 「誰がオマエの水着に興味持つンだよ」 浜面 「自重しろ、海原」 海原 「ですよね」ニコニコ 番外個体 「あのさー、3人」 海浜通行 「「「ん?」」」 番外個体 「先に着替えてさ。荷物持って砂浜に先行しててくれない?」 浜面 「おお、お安い御用だぜ」 結標 「決まりね。助かるわ」 海原 「お気になさらず。そういうことであれば、僕たちはそろそろ準備を」 滝壺 「うん、急がなくていいからね」 ~砂浜~ 浜面 「よっこらショット」ドサッ 海原 「シートはどこらへんに広げましょうか?」 一方通行 「ここらへンでいいだろ。俺らしかいないンだしな」 浜面 「パラソル立てるぞー」ドスッ 一方通行 「ここ俺の寝床な」 海原 「寝るつもりなんですか」 一方通行 「俺いなくてもよくね?」 海原 「僕はいいですが、ミサワさんたちはどう思いますかね?」 一方通行 「……分かったよ」 浜面 「よし、あとは姫様たちのご到着を待つばかりだな」 海原 「少々時間がかかりそうですね。あの人数ですし」 一方通行 「女ってないつも準備時間かけやがる。待つ方の身にもなれってンだ」 浜面 「しかしなんだ、お前たちがそんな格好してるとチンピラみたいだな」 海原 「変ですかね?」 ※水着+派手Yシャツ前開け 一方通行 「本家チンピラのオマエに言われたくねェな」 浜面 「ま、まあ、チンピラ出身だけどよ。街中でこの格好はしねェよ」 一方通行 「学園都市にゃ妙な格好してるのはゴマンといるが、これはねェわな」 浜面 「露出狂でもあるまいしな」 海原 「いや、結標さんだって普段は普通の服装してますよ?」 一方通行 「ンでそこでそいつの名前が出てくンだ?」 浜面 「結標の姐さんの話はしてないだろ?」 海原 「え、あっ、そ、そうでしたね! いやー、暑さで頭がやられてしまったみたいです!」 浜面通行 「「……」」 海原 「……いやー、ははは」 浜面 「…………あっ、露出狂→結標の姐さんと連想したのか! なるほどなるほど!」 一方通行 「分かってなかったのかよ」 : : : 浜面 「……遅いな」 海原 「時間かかってますね」 一方通行 「ったくよォ、何してやがンだか」 浜面 「お、そうだ!」 海原 「なにか?」 浜面 「ただ待ってるのも暇だしよ。これ膨らましておいてやろうぜ」ガサガサ 海原 「浮輪にビーチボールですか」 浜面 「このデカイ浮輪は俺がやるから、残りは分担してくれ」 海原 「では、肺活量のなさそうな一方通行さんはビーチボールをお願いします」 一方通行 「」ムカッ カチッ 浜面 「~~~~~っ!……あー、こいつは強敵だぜ」 海原 「急ぎすぎてもダメですよ、こういうのは」 一方通行 「はい、終了」ポンポン 浜面 「はやっ!? え、なんで!?」 海原 (能力使用モードですか……) ~15分後~ 打ち止め 「お待たせー!」トテテテ フレメア 「大体遅くなっちゃった」トテテテ 浜面 「おっ、やっと姫君のご到着か」 打ち止め 「ねー、似合う? 似合う?」クルクル 一方通行 「はいはい、似合いすぎて眩しいわ。うお、まぶしっ」 打ち止め 「真面目に答えて!」ムキー 番外個体 「ごっめーん、遅くなっちゃった」 一方通行 「全くだ。俺たちを干物にでもするつもりか」 番外個体 「だから謝ってんじゃん」 フレメア 「? みんな、まだ海に入ってないの?」 海原 「皆さんを待っていたんですよ」 浜面 「他の連中はどうしたんだ?」 フレメア 「大体すぐ来るよ」 番外個体 「あ、浜面さんすごい。腹筋割れてる」 浜面 「ははっ、肉体しか取り柄がないからな」キラッ☆ 番外個体 「うちの人とは大違い……触ってもいい?」 滝壺 「ダメ、これ私の」ガシッ 浜面 「た、滝壺!? いつの間に!」 浜面 (スライムが! スライムが当たってる!) 番外個体 「そう言われたら引き下がるしかないなー」 絹旗 「さっそく浜面の目がケモノになってます。超不潔です」 婚后 「すみません、遅くなってしまいまして」 海原 「いえいえ、時間ならありますから」 ショチトル 「……」 海原 「? ショチトル、なぜTシャツを?」 結標 「お兄ちゃんの前で水着になるのが恥ずかしいのよ」クスクス 白井 「まあ、初々しい」 番外個体 「白井さんも見習って少しは恥じらえ」 一方通行 「ンだその水着。バツゲームか?」 白井 「いえいえ、わたくしなりのチョイスですの」 浜面 (ほとんどヒモじゃねぇか……拝んどこ) 滝壺 「はまづら」グイ 浜面 「痛い痛い! 耳引っ張らないで!」 打ち止め 「ねー、この浮輪使っていい?」 フレメア 「私も浮輪使いたい」 海原 「どうぞ、お二人のために用意しておきましたから」 打ち止め 「じゃー、海にごー!」トテテテ フレメア 「ごー!」トテテテ ユリコ 「三三ノ・ω・)ノ」ポテテテ 滝壺 「あの子たちだけじゃ危ないかな」 結標 「私たちも行きましょ」 ショチトル 「あっ、私も行く」 番外個体 「ゴメン、ちょっと先行ってて」 絹旗 「後から行きますので」 白井 「大きいお姉様の妹さんの安全はわたくしが確保しますの!」ハァハァ 一方通行 「……オイ、大丈夫なのか?」 婚后 「万が一、過ちを犯すならば……わたくしが友人として決しますので」 一方通行 「悪い、すぐにうちの寄越すからな」 <とりゃー! <バシャバシャ <ひゃっ、冷たいじゃない! <浮いてるのが気持ちいい。 浜面 「しっかしまあ、みんなスタイルいいよなぁ……それに比べてお前ときたら」 絹旗 「なんですか浜面。殴ってほしいなら超素直にそう言ってくださいよ」 浜面 「いやいやいや!」 絹旗 「私は超優しいですから、満足するまで殴ってあげますよ」ニコニコ 海原 「ところで、お二人はどうして残ったんですか?」 絹旗 「あ、それなんですけどね……浜面」 浜面 「なんだよぅ」 絹旗 「背中にコレ塗ってください」つ【サンオイル】 海原 「お二人は日焼け派なんですね」 番外個体 「まあね。淡希たちは日焼け止めガッチリだけど」 浜面 「背中に塗ればいいんだな」 絹旗 「はい、超よろしく」 番外個体 「ねー、一方通行ー。私にもやってー」スリスリ 一方通行 「自分でやれよ」 海原 「では僭越ながら僕が」 一方通行 「オイ、さっさと背中向けろ。三下2号、それ寄越せ」 浜面 「ほらよ」ポイ 一方通行 「ったく、こンなもン使わなくても日焼けぐらいできンだろ」ヌリヌリ 番外個体 「気分だよ、気分。ひゃぅん☆」 一方通行 「変な声だすなアホ」バチーン 番外個体 「いったぁぁ!?」 打ち止め 「手放さないでね! 絶対放さないでね!」バシャバシャ 白井 「大丈夫ですの。ちゃんと持ってますから、そのままそのまま」 婚后 「まあ、泳ぎの練習ですか?」 打ち止め 「うん! 浮輪無しでも泳げるようになりたいから!」 婚后 「大丈夫ですわ、コツさえ掴めば簡単なのですから」 滝壺 「」プカプカ フレメア 「滝壺お姉ちゃん、浮いてるだけ」プカプカ 滝壺 「こうやって空を眺めてるのも楽しいよ」プカプカ 結標 「流されないようにしてよ」 滝壺 「流されたらむすじめが助けてくれると信じてる」 結標 「まあ、いざとなれば座標移動で助けるけどさ……」 フレメア 「あ、これ大体楽しい」プカプカ ユリコ 「( -ω-)=3」 フレメア 「ユリコだ、ユリコが私のお腹で休んでる」プカプカ ショチトル 「泳ぎまでこなすなんて、すごいなお前は」 絹旗 「お、やってますね」バシャバシャ 番外個体 「お待たせー」ザブザブ 結標 「二人して何してたのよ」 絹旗 「超ちょっと準備を」 番外個体 「ところでさ、ビーチボール持ってきたんだけど」 婚后 「あら、昨年も使ったものですわね」 番外個体 「誰かキャッチしてねー、それっ」ポンッ 結標 「そっち行ったわよ」 ショチトル 「えっ、そんな急に……あっ」コテッ バシャン ショチトル 「……」ポタポタ 滝壺 「派手に転んじゃったね」 ショチトル 「私としたことが」 白井 「こういうこともございますの」 ショチトル 「さすがに濡れた布が肌に付くのは不快だな……」ヌギヌギ 結標 「あ、ちょっと!」 婚后 「まあ……」 番外個体 「それ、踊り子の服?」 ショチトル (あっ、しまった!) 白井 (海原さんの義妹さんということはわたくしとほぼ変わらない年齢、なのに……) 絹旗 「なんというプロポーション……超負けました」 ショチトル 「あ、ち、ちがっ……これ……」プルプル 結標 「ま、まあ、ちょっと大胆だけど白井さんに比べれば大人しいわよね」 白井 「なぜわたくしを引き合いに出しますの」 ショチトル 「言われてみれば……」 打ち止め 「お姉ちゃんの水着、なんかかっこいいね」 ショチトル 「そ、そうかな?」 結標 (ナイスフォローよ) 絹旗 「では気を超取り直して。ショチトルからサーブどうぞ」 ショチトル 「よし、行くぞ」バスッ <そっち行ったー! <おりゃぁぁぁ! <超ヘッドダイビングです! <推して参ります! 浜面 「……なあ、海原」 海原 「どうしました?」●REC 浜面 「地上にも女神っていたんだな」 海原 「同感です」●REC 一方通行 「女神ねェ……」 海原 「姫君といった方がしっくりきますか? ナイト殿」 一方通行 「くっだらねェな」 浜面 「それも照れ隠しだろ? 俺らにはもう分かってるんだぜ」バンバン 一方通行 「気安く叩くンじゃねェ」 打ち止め 「とりゃー」ポン 白井 「ナイストスですの」 絹旗 「もらいました!」 打ち止め 「えい」ポイ 絹旗 「え、浮輪投げtふぎゃ」ボフン ボチャン 婚后 「あら、残念ですわ。ビーチボールが着水してしまいました」 打ち止め 「絹旗の負けー」 フレメア 「絹旗残念賞ー」 絹旗 「超ズルイです!」ムキー 打ち止め 「使えるものは使うのだ」 番外個体 「その通り」フンス 結標 「妹にあまり変なこと教えるんじゃないわよ」 フレメア 「お姉ちゃん、喉渇いた」 滝壺 「私も」 結標 「そろそろ休憩しましょうか」 打ち止め 「ねー、浮輪に乗るから後ろから押してって」 番外個体 「はいはい」 婚后 「ショチトル、先ほど脱いだシャツは?」 ショチトル 「……あれ?」 結標 「はい、流されてたわよ」 ショチトル 「ああ、済まない」 絹旗 「うー、あんな負け方超納得いきません」 白井 「勝負は非情なものですの」 絹旗 「ぐぬぬ……」 白井 「それっ」ポイッ 絹旗 「へ? あ、ちょっと、わっ!」バシャン 白井 「ナイスキャッチですの」 浜面 「お、戻ってきたぞ」 海原 「休憩ですか?」 結標 「そ、いったん一休み」 滝壺 「はまづら、飲み物ちょうだい」 フレメア 「私も私も」ピョンピョン 浜面 「おう、ちょっと待ってな」ゴソゴソ 婚后 「みなさんは海に入らなくてよろしいのですか?」 海原 「留守番みたいなものですよ」ニコニコ ショチトル 「私たちしかいないのだから気にすることないのに」 打ち止め 「せっかく来たんだから入ればいいのに」 白井 「そうですの。次がいつかなんて分からないのですし」 一方通行 「いいンだよ、俺は」 番外個体 「ちょっとぐらい飲んでったら? 海水」 絹旗 「私はもう超たっぷり味わいましたけど」 浜面 「フレメア、海はどうだ?」 フレメア 「超楽しい♪」 絹旗 「大体、超って使っていいのは私だけです」 ショチトル 「去年もこんな感じだったのか?」チュー 結標 「ええ、ほとんどこんな感じね」 海原 「ゆったりと過ごしてましたよね」 滝壺 「時間の流れ方がなんか違う気がする」 打ち止め 「去年も連れてきてくれればよかったのに」 結標 「ゴメンねー、お姉ちゃんが黙ってたせいだからねー」 番外個体 「えっ、私のせいなの?」 打ち止め 「ズルイズルイ」 一方通行 「我侭言うな」ナデナデ 打ち止め 「」フニャー 白井 (か、可愛い……) 打ち止め 「ねー、シャベルない?」 番外個体 「シャベル? ないでしょ」 フレメア 「ぶー」 滝壺 「何につかうの?」 浜面 「シジミでも集めるのか?」 絹旗 「夕飯の確保ですか」 結標 「なんでよ、砂遊びでしょ」 打ち止め 「」コクコク 婚后 「スコップや鶴嘴なら別荘にあったかと思いますが」 白井 「砂遊びというにはあまりに大袈裟ですの」 ショチトル 「手でもできないことはないぞ? ほら」ザッザッ フレメア 「あ、ホントだ」 打ち止め 「どうやったの?」 ショチトル 「コツはあるんだが……」 結標 「教えてあげてくれない?」 ショチトル 「あぁ、構わない」 フレメア 「早く早く」 打ち止め 「お姉ちゃん、教えてー」 ショチトル (お姉ちゃん……悪くない) <砂で何か作る、にゃあ。 <何作る? <簡単な構造のものにしてくれ。 絹旗 「あっ、砂遊びといえば」 滝壺 「いえば?」 絹旗 「これから私たちで砂に穴を超掘りますので、そしたら浜面入ってください」 浜面 「は?」 絹旗 「浜面が入ったら穴を超埋めますので、そこで一言お願いします」 浜面 「お前なにしれっとすごいことを大喜利みたいなノリで言ってんの!?」 一方通行 「面白そォだな。上半身だけ埋めてやれよ」ケラケラ 海原 「そしたら砂面さんになっちゃいますね」ニコニコ 浜面 「死ぬよね!? そんなことしたら俺死んじゃうよね!?」 番外個体 「埋めるっていってもアレでしょ? 砂風呂みたいな」 婚后 「よく映画やドラマのシーンでも拝見しますわね」 浜面 「ああ、ああいうのか……まあ、それだったら」 滝壺 「あれは埋めるっていうより砂をかけるって感じだね」 絹旗 「さあ、浜面。そこになおれです」グイグイ 浜面 「わかったわかった。せっかくの海だしな。付き合ってやるよ」 一方通行 「」カチッ 結標 (何か企んでるわね) 浜面 「ここらへんでいいか」ゴロン 白井 「ではみなさんで砂をかけて差し上げますの」 一方通行 「オラァァ!」ブンッ ヒュゴォォォォォン 滝壺 「ひゃっ」 婚后 「砂嵐……!?」 結標 「みんな、目と口と鼻ふさいで!」 パラ...パラパラ... 絹旗 「収まりましたか……ユリコ、大丈夫でしたか?」 ユリコ 「ノ・ω・)ノ」ビシィ 番外個体 「このバカセラレータ! 誰が砂嵐起こせなんて言ったんだよぉ!」 一方通行 「埋めるの手伝ってやったンじゃねェか」ニヤニヤ 海原 「ぐっ、目をやられたようです……!」 白井 「大丈夫ですか? はい、お水で洗い流してください」 絹旗 「あれ? 浜面は?」 浜面 「……うぉーい」 滝壺 「あっ、すごい。もう埋まってる」 一方通行 「渦の中心と砂の着地点もキッチリ計算したからな」 結標 「才能のムダ使いよね……」 打ち止め 「あっ、崩れちゃった」 フレメア 「やり直しだね」 ショチトル 「ちょっとずつ砂を足して、ちょっとずつ固めていくんだ」 打ち止め 「ちょっとずつちょっとずつ」サラサラ ショチトル 「そうそう、それぐらいでいい」 フレメア 「ここのフォルムがもうちょっとこう……」ガリガリ ショチトル (フォルムって……) 打ち止め 「ここもうちょっと足したほうがいいよね?」サラサラ フレメア 「大体待って。そうするとこっち側とのバランスが」 打ち止め 「だから、こっちのほうを少し斜めにして」 フレメア 「じゃあこうするといいかも、にゃあ」 ショチトル (……うん? ちょっと待って) 打ち止め 「ここに高さがほしい……」 フレメア 「うん、ここはもう少しほしい」 ショチトル (何が出来上がろうとしているの……?)