約 40,749 件
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2789.html
『まりさはゆっくりできない』 22KB 虐待 制裁 自業自得 群れ ドスまりさ テンプレまりさいじめ 「ゆっくちちていっちぇにぇ!」 「「ゆっくりしていってね!」」 とある森の中にあるゆっくりの群れ。 そこでまりさは誕生した。 自分が元気良く挨拶すると両親も元気に挨拶を返してくれた。 まりさはゆっくりした両親の元に生まれてきた事をとても喜んだ。 親は両方まりさ種であった。 というかこの群れ全てがまりさ種しかいなかった。 その理由を両親はゆっくりの中で一番強く優しく素敵なまりさだけがゆっくり出来るからと教えてくれた。 その他にも両親は色々な事を教えてくれた。 まりさはそれらの知識や経験を全て吸収しすくすくと育っていった。 やがてまりさも成体へと成長し自立する時がやってきた。 まりさはもっと色々な世界を見て歩き自分の群れを持ちたい事を両親に告げた。 だが季節は秋から冬に変わろうとしている。 両親は春になってから旅立ったほうがいいと言ったがまりさはすぐに旅立つつもりだった。 最強のまりさなら冬なんかへっちゃらだと。 両親も我が子の力強い言葉に感動しまりさの意思を尊重する事にした。 群れを治めるドスも「ドスにまけないむれをつくってね!」と激励してくれた。 まりさは嬉しかった。 自分はなんて幸せなゆっくりなんだろうと。 優しい両親、頼もしいドス、そして大切な群れの仲間。 こんなゆっくりした仲間にめぐり逢えた事をまりさは心の底から感謝した。 こうしてまりさは皆に見送られながら輝かしい第一歩を踏み出したのである。 「ここね、ゲスまりさの群れってのは」 だがその第一歩は地獄の幕開けでもあった。 「ゆ?」 突如やってきた胴付きゆうか、その手には一匹のまりさを掴んでいた。 「ド、ドス……たすけて……」 掴まれたまりさは全身傷だらけで今にも永遠にゆっくりしそうなほど弱っていた。 それを見たドスは驚くと同時にゆうかを睨みつけ叫んだ。 「おまえ!そのまりさになにをしたぁぁぁぁぁ!!」 「何って、見ての通り、ゲスなまりさを制裁したのよ」 ドスの大声にも全く怯まず涼しい顔のままゆうかは説明を始めた。 ゆうかは人間から畑の一部を提供してもらいそこで野菜を育てて生活していた。 人間との関係も良好で野菜作りの合間に人間達に可愛がってもらいとてもゆっくりしていた。 だがそんな時、一匹のまりさがゆうかの畑にやってきて野菜を盗もうとした。 当然未遂に終わったがまりさは意味不明な事を叫び続けゆうかの話を聞こうとしなかった。 まりさが叫び続けたのは「おやさいをひとりじめするゆうかはゆっくりできないのぜ!」だった。 いくら説明しても聞く耳持たないまりさを拷問しドスの群れの場所を吐かせたのだ。 「単独で行動してるような感じじゃなかったしね、どうせどっかの群れの一員だと思って連れて来てもらったの」 「ななな……」 「で、群れの長としてドスはどう責任を取ってくれるのかしら?」 「ふざけるなぁぁぁぁぁ!!そのまりさはなにもわるくないだろうがぁぁぁぁぁ!!」 ドスはゆうかの説明を聞いて怒鳴った。 「おやさいをひとりじめしてるおまえがどうみてもわるいだろぉぉぉ!それをぎゃくぎれしてなにさまのつもりだぁぁ!」 「やっぱりそういうと思ったわ」 ゆうかは半ば予想していたようでドスの言葉にも驚かなかった。 「そればかりか、たいせつななかまをそんなめにあわすなんてぇぇぇ!かくごはできてるんだろうなぁぁぁ!!」 「はいはい、とっくに出来てるわよ、こんな風にね」 「ぶべぇ!!」 ゆうかは用済みとなったまりさを踏み潰した。 「!?」 「無様に生き恥を晒しているまりさを一思いに永遠にゆっくりさせてあげたわ、ゆっくり感謝してね!」 まりさを念入りに踏み潰しながらニッコリ微笑みかけるゆうか。 それがドスの怒りを爆発させた。 「このゲスゆうかがぁぁぁ!!いますぐしねぇぇぇぇぇ!!」 ドスは長いチャージの後、ドススパークを放った。 「はいはい、ワンパターン乙」 ゆうかはなんと片手でドススパークを防いだ。 手から煙が上がっていたがゆうかは特に気にせず手をパンパン叩いて煙を散らす。 これに驚いたのはドスだ。 自分の最大の必殺技が効かなかったのだから当然か。 「どぼじできかないのぉぉぉぉ!?」 「いつまでもそんな子供だましが通用すると思わないことね、所詮まりさ種の技などたかが知れてるし」 「そんなことないぃぃぃ!!ドスのわざはさいきょうなんだぁぁぁぁぁ!!」 「あっそ、私には関係ないけど」 その直後、ゆうかが消えた。 「ゆ?」 ドスが姿の消えたゆうかを探すがすぐ見つかった。 何故なら自分の目の前にそのゆうかが立っていたからだ。 「いつのまに……」 そう呟くドスだがその直後、凄まじい衝撃を顔面に受けた。 ゆうかがドスをぶん殴ったのだ。 「ぶげぇ!!!」 吹っ飛ぶドス。 その体が大木に叩きつけられ今まで味わったことの無い激痛に泣き叫ぼうとした時だった。 「ぶげ!ぶげげげげげげげぎゃごががががあああぁぁぁぁぁ!!!」 ゆうかの無数の連打でサンドバックにされ泣き叫ぶ暇も与えられないドス。 「ほらほら、どうしたの?少しは抵抗してほしいものね!まあクズのまりさ種じゃこの程度が限界でしょうけど!」 ドスの体は痣だらけになり以前のような凛々しく威厳に満ちた面影はどこにも無い。 ただのデカイ饅頭と化したドスはただ痛みに悶え続けた。 そしてそんな無抵抗のドスに飽きたゆうかは攻撃を止める。 「弱すぎてつまんないわ、そんなんでよく群れの長なんてしてられたわね」 「あ……が……」 既に瀕死のドス。 別にこのゆうかが特別強いわけではない。 胴付きのゆうかは野良作業で足腰が鍛えられておりこれくらいは朝飯前なのだ。 ドススパークも通常のゆっくりに対しては効果があるが人間に通用するかというと疑問が残る。 人間を殺せる威力というのはただの都市伝説、そもそも饅頭であるゆっくりにそんな事ができるはずがない。 ぶっちゃげチャージにかなりの時間を要するので技としては全く使えないのだが。 結局全てはゆっくりの思い込みでしかないのだ。 「それじゃ弱くて身の程知らずのゲスに本格的な制裁を加えようかしら」 「ゆぐぅ!?」 本格的!? ドスは恐怖した。 これから地獄以上の苦しみを味わう事を想像するとそれだけでうんうんとしーしーが漏れてしまう。 「相変わらずすぐ漏らすのね、まあゲスまりさじゃしょうがないか」 ゆうかはポケットから唐辛子を取り出してそれをドスのまむまむにぶち込んだ。 「ぐぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!いだいぃぃぃぃ!!ドズのまむまむがぁぁぁぁ!!!」 「どうかしら?まむまむで味わう唐辛子の味は?ゆっくり味わっていってね!」 ドSの顔をしたゆうかがドスの無様な姿を見て笑っている。 「ふふっ、唐辛子はまだまだいっぱいあるからたっぷり味わってね!」 ゆうかはドスのあにゃる、口など様々な穴に唐辛子をねじ込んでドスの醜態を観察していた。 そしてそんな様子を見て硬直していた群れはというと…… 「まりさはにげるのぜぇぇぇぇ!!」 「こわいよぉぉぉぉ!!」 「ドスがまけたのぜぇぇぇぇ!このむれはもうだめなのぜぇぇぇ!!」 「すたこらさっさなのぜぇぇぇぇ!!」 最強のドスがやられて戦意が喪失したのか一斉に逃げ出す群れのまりさ。 しかし…… 「ヒャッハー!ゲスは逃がさないよ!」 「俺達がたっぷり可愛がってあげるよ!」 「可愛がるといってもあまあまをあげたり美ゆっくりを用意したりするんじゃないぞ?痛めつけるという事だ!」 「説明せんでもいい!いや、餡子脳じゃ説明しないと勘違いするかもね!」 突如現れた人間達。 そう、ゆうかは一人でやってきたわけではない。 群れを壊滅させるために人間に協力を頼んだのだ。 可愛いゆうかの頼みを断れるはずもない人間は様々な虐待道具を持ってついてきたのだ。 群れを完全に包囲していた人間達はまりさ達がパニックになったと同時に一斉に現れ逃げ惑うまりさを虐待し始めた。 「すぐには殺さないから安心してね!大好きなまりさはたっぷり可愛がってあげるね!」 「やめてぇぇぇ!!ぎゃくたいはゆっくりできないぃぃぃぃ!!」 「はなすのぜぇぇぇぇ!!まりさをはなすのぜぇぇぇぇ!!」 「やめろぉぉぉ!!ばでぃざのずでぎなおぼうじぃぃぃぃ!!」 「すべてをみとおすまりさのせんりがんがぁぁぁぁ!!」 「な、なんなのぜ……これは……」 輝かしい第一歩を踏み出した冒頭のまりさが地獄の中で呟いていた。 あんなにゆっくりしていた群れが何故こうなったのか。 「そ、そんなことよりみんなをたすけるのぜ!」 「だめだよ!」 「まりさはいますぐにげてね!」 仲間を助けるべく動き出そうとしたまりさを止めたのは両親だった。 「まりさだけにげるなんていやなのぜ!まりさもたたかうのぜ!」 「さっきやくそくしたでしょ!?じぶんのむれをもってゆっくりするって!」 「そうだよ!みんなのねがいをむだにしないでね!」 「で、でもまりさは!」 「まりさはみんなのきぼうなんだよ!まりさにはみんなのぶんまでゆっくりしてほしいんだよ!」 「だから、いまはたえてね!」 「ここにひみつのぬけあながあるよ!ここをとおればにんげんにもみつからずにげられるよ!」 「おとうさん、おかあさん!」 「まりさ、できることならまりさのおちびちゃんをみてみたかったよ」 「さようなら、まりさ、ゆっくりしていってね!」 両親は最後の挨拶をまりさにすると秘密の抜け穴にまりさを突き落とした。 「これでこころのこりはないよ、あとは……」 「お前らを虐待するだけだーーーー!!」 「ゆゆぅぅ!?にんげん!?」 「やべでぇぇぇぇ!!つやつやのかわをはがさないでぇぇぇ!!」 「なかみのあんこさんをとらないでぇぇぇぇ!!」 「大丈夫!すぐには殺さないからね!」 「た~っぷり時間をかけてゆっくり殺してあげるから安心してね!」 「「ごろじでぇぇぇ!!もうごろじでぇぇぇ!!」」 まりさは両親の絶叫を聞きながら抜け穴をコロコロ転がっていった。 「ふぅ、これで終わりね」 ゆうかは全身から餡子を噴出して絶命しているドスの前でゆっくりしていた。 ドスの顔はこれ以上ないくらい歪んでいた。 最後の最後までゆっくり出来なかった事が見て取れる。 「ゆうか、こっちも終わったぞ」 「ありがとう、おにいさん!おかげでゲスを始末できたわ」 「こっちこそ思う存分虐待できたし気にしないでいいよ」 「そういえば一匹のまりさが逃げたみたいだが追うか?」 「別にいいわ、だって……」 ゆうかの言わんとすることを理解した人間達はニヤリと笑った。 「だな、この森でまりさ種が一匹で生き残れるはずないな」 「ええ、この場で死んでたほうが幸せだったと後悔する事になるでしょうね」 ゆうかもまた人間達と同じ笑みを浮かべていた。 「ゆぅ……」 まりさは意識を取り戻した。 どうやら気絶していたようだ。 「みんな……」 みんなの安否が気になる、だが後ろを振り返る事はしない。 だって自分は両親と約束したから。 「まりさはみんなのぶんまでゆっくりするのぜ!それがまりさのけついなのぜ!」 決意を新たにするまりさ。 「まずはすてきなおうちをみつけることからはじめるのぜ!」 まずは住居を確保しなければ。 だがまりさには不安は無かった。 何故なら両親やドスから色々な事を学んだしゆっくりの中で最強のまりさに出来ない事など無いと思ったからだ。 だがまりさはすぐ厳しい現実を突きつけられる。 「ここはれいむのゆっくりプレイスだよ!でていってね!」 「ぱちぇのおうちにかってにはいってこないで!」 「ありすのとかいはなおうちからでていきなさい!」 「かってにおうちせんげんしないでね!ゆっくりできないんだねー、わかるよー!」 「ゆっくりしてないまりさはさっさときえるみょん!」 ゆっくり出来そうなおうちを見つけてもそこには既にゆっくりが住んでいた。 そして例外なくまりさは追い出される。 「ゆふん!ゆっくりしてないやつばかりだぜ!やっぱりまりさいがいはまるでだめなのぜ!」 ぷんぷんと怒りをあらわにするまりさ、勝手におうちに入った事に対する反省は無いようだ。 「クズゆっくりのあいてをしてつかれたのぜ!まずはたべものさがすのぜ!」 住居よりも食事を優先する事にしたまりさ。 「ゆ?さっそくはっけんなのぜ!やっぱりまりさはかりのめいじんなのぜ!」 目の前に野いちごが生えているではないか。 滅多に食べられないあまあまに飛びつくまりさ。 「あまあまはっけん!さっそくもってかえるんだねー!わかるよー!」 「ゆゆぅ!?」 突然草むらから出てきたちぇんが野いちごを咥えるとそのまま元気良く跳ねていった。 「ま、まつのぜ!それはまりさのものなのぜ!」 まりさは必死にちぇんを追いかけるがちぇんの速度に付いていけずやがて見失ってしまった。 「どぼじでしゅんそくをほこるまりさのあんよでおいつけないのぜぇぇぇぇ!?」 カモシカのように美しく鍛えられたあんよの前では誰もそのスピードに付いていけないと思い込んでいた。 それなのに何故ちぇんに追いつけなかったのか? まりさは必死に考えていた。 「きっとまりさのあんよのちょうしがわるかっただけだぜ!ちぇんはうんがいいのぜ!ありがたくおもうのぜ!」 惨めな言い訳をして自分を納得させたまりさだったが全速力で跳ねた事で余計お腹が減ってしまった。 「ゆぐぅ、でもかりのめいじんのまりさならすぐにあまあまをみつけられるのぜ!」 だが現実は厳しい、そう何度もあまあまを見つけられるわけが無い。 「おかしいのぜ、ぜんぜんあまあまがみつからないのぜ、まりさはかりのめいじんなのに!」 その後も必死で探したがあまあまを見つける事は出来なかった。 「ゆっぐ、しかたないのぜ、くささんでがまんするのぜ……」 空腹で我慢の限界に達したまりさはその辺に生えていた草にかぶりついた。 「むーしゃ、むーしゃ、ふしあわせー」 当然草程度では幸せなど感じる事はない。 「ゆぅ、どうしてあまあまがないのぜ、おとうさんとかりをしてたときはすぐみつかったのに……」 以前暮らしていた群れのあった場所は比較的食べ物が豊富だっただけだ。 当然そんな場所があちこちにある訳もない。 それに冬が迫ってきている影響でほとんどの食料は越冬用に狩りつくされてる。 少し考えれば分かる事だがまりさは自分に都合の悪い事は考えない餡子脳なので無駄だった。 「ゆぅ、そろそろくらくなるのぜ、はやくおうちをみつけないとゆっくりできないのぜ」 夜はれみりゃなどの捕食種がうろつく時間だ。 いかにまりさが最強だとしてもれみりゃには苦戦するだろう。 無用な戦いは避けたい、まりさはそう思った。 「しかたないのぜ、べつのむれにすこしのあいだ、いれてもらうのぜ」 自分より劣る他種のゆっくりの群れに入るのはプライドが傷つくが贅沢は言っていられない。 そう思い、近くの群れへと向かうまりさだったが…… 「ゆべ!」 「さっさとでていってね!」 「まりさはゆっくりできないよ!」 いきなり群れから追い出された。 「なにをするんだぜ!まりさはただちょっとのあいだむれにいれてもらおうと!」 「うるさいよ!ゆっくりできないまりさはいるだけでふこうをよびよせるんだよ!」 「やくびょうがみはさっさときえてね!」 「な、なにをいってるんだぜ!?」 「いいからでていけ!!」 「ゆべ!」 複数のゆっくりに体当たりされ転がるまりさ。 いかにまりさが最強だとしても複数を相手にするには分が悪い。 悔しいがここは一度退くしかなかった。 「ゆぐぐぐ!なんなのぜ!あのむれは!ぜんぜんゆっくりしてないのぜ!」 だが別の群れでも同じ対応だった。 「なんでなのぜ!?まりさがなにをしたというのぜ!ひどすぎるのぜ!」 怒り心頭のまりさ、そんなまりさだが懲りもせず三つ目の群れへとやってきた。 そこはぱちゅりーが長を務める群れだった。 「はぁ、まりさがなんのようなの?」 ぱちゅりーはまりさの姿を確認しただけでため息を漏らす。 そのゆっくりしてない言動にまりさは腹が立ったが話を始める。 「まりさをむれにいれてほしいのぜ」 「いや」 即答だった。 「なんでなのぜ!りゆうをいうのぜ!」 「まりさがゆっくりしてないからよ」 「まりさはゆっくりしてるのぜ!」 「そうおもってるのはまりさだけよ」 何だコイツらは。 何故ここまでまりさを嫌うのか? まりさはその事を訪ねた。 するとぱちゅりーはこう言った。 「あなた、ドスのむれのまりさでしょ?」 「そうだぜ!それがどうしたのぜ?」 「あのむれはにんげんさんにせいさいされてぜんめつしたはずでしょ?」 「なんでそんなことをしってるのぜ!?」 「それくらいのじょうほうはすぐつたわってくるわ、で?あなたは?」 「まりさはさいごのいきのこりなのぜ!ゲスなにんげんとゆうかにみんなころされたのぜ!」 「ゲスはまりさのほうでしょ?」 「ゆぅ!?なにをいいだすのぜ!?」 「どうせにんげんさんのおやさいをぬすんでそのせいさいをうけたんでしょ?ちがう?」 「ちがうのぜ!あれはゆうかとにんげんがおやさいをひとりじめしてたのをなかまがちゅういしただけなのぜ!」 「ほら、やっぱり!ゲスはまりさのほうじゃない」 「まりさのどこがゲスなのぜぇぇぇぇ!?いいかげんにするのぜぇぇぇぇ!!」 「もうおやさいをひとりじめしてたってことでいいわ、とにかくあなたたちはにんげんさんをおこらせた、そうでしょ?」 「あれはただのぎゃくぎれなのぜ!まりさたちはわるくないのぜ!」 「はぁ……やっぱりまりさとはなしてるとすごくつかれるわ、そうやってじぶんのあやまちをみとめないところがいやなの」 「まりさたちはまちがってないのぜ!まりさたちがせいぎなのぜ!ぜったいなのぜ」 「……」 ぱちゅりーは呆れていた。 まりさのあまりに自分勝手な言い分に。 ゆっくりは基本的に自分勝手だがまりさは特に酷い。 それがよく分かった。 「いい?まりさ、よくききなさい」 ぱちゅりーは無駄だと知りつつもまりさに伝えた。 どうしてまりさが皆から嫌われてしまったのかを。 かつてのドスの群れがそうだったようにまりさは自分達こそが選ばれたゆっくりだと思っていた。 狩りが上手く喧嘩も強くかけっこも負け知らず。 もちろんそれは思い込みだったがまりさにはそれは真実だった。 そして自分達以外のゆっくりはゆっくりしてない劣悪種だとバカにした。 ある時、狩りの途中で会った他のゆっくりから「ゆっくりしていってね!」と挨拶されてもまりさ達は答えなかった。 劣悪種にする返事など自分達には無いとばかりに。 傍から見ればゆっくりしていってね!と返事すらしないまりさのほうが劣悪種なのだが。 無視だけならまだしも時にはあからさまにバカにするような言葉を吐く事もあった。 一匹で行動していたゆっくりを大勢で囲み劣悪種と罵りながら苛めた事もある。 理不尽な苛めを咎めるためドスの群れまで抗議しに行ったゆっくりも居たが一匹も帰ってこなかった。 お前達がゆっくりしてないのが悪いと逆に言いがかりを付けられ全てドスに殺されたのだ。 そんな事を繰り返したまりさは完全に他種から嫌われ無視されるようになった。 これがまりさがこの森のゆっくりから嫌われている理由である。 実はぱちゅりーの群れにもまりさは居た。 だが全員あのドスの群れに行ってしまった。 返事を返してもらえなかったのはこいつらがゆっくりしてないから。 劣悪種だから苛められても文句は言えない。 ゆっくりしてない奴と一緒に居てもゆっくり出来ない。 そう言い残して。 あまりに身勝手なまりさ種に皆嫌気がさしていた。 そんな時にやってきたのがこのまりさである。 ぱちゅりーは自分達の素直な気持ちをまりさに伝えた。 もう来るな、自分達に関わるな、姿もみたくないと。 それを聞いたまりさは…… 「ゆふん、つまりゆっくりしてるまりさにしっとしてるだけってことなのぜ?みぐるしいのぜ」 まりさは呆れ果てた顔でぱちゅりーを見下した。 「さいきょうのまりさにしっとするのもしかたないけど、だからってこんないやがらせはゆっくりできないのぜ」 ぱちゅりーは無言のまま、まりさの言葉を聞いている。 「まあもともとおまえたちはゆっくりしてないからこんなことしかできないのぜ?ゆひゃひゃひゃ!!」 「……」 「あー、もういいのぜ!こんなうんうんにもおとるゲスゆっくりのむれなんかまりさからおことわりなのぜ!」 「……」 「それじゃまりさはもういくのぜ!おまえらはまりさのうんうんでもくってろなのぜ!」 まりさは最後にぱちゅりーに向かって尻を突き出し排泄をした。 もりゅん!と盛大にあにゃるから排出され、ぱちゅりーの目の前に落ちるうんうん。 それを見届けたぱちゅりーは 「やれ」 冷静に、そして静かな怒りを込めた低くドス黒い声を響き渡らせた。 「ゆ?」 異変を察知したまりさだったがその姿はすぐに無数のゆっくりによって見えなくなった。 なにやら悲鳴が聞こえるが些細な事だ。 こうしてまりさは自ら地獄の底へと飛び込んだのである。 あれから数日が経った。 「こんにちは、まりさ、ゆっくりしてる?」 「ゆっ……」 死んでいるのか生きているのか分からない表情のまりさに声を掛けるぱちゅりー。 その顔は満面の笑みだった。 「ゆっくり……できない……」 「あら、そう?わたしはゆっくりしてるわ」 「どぼじで……」 「ん?」 「どぼじで……ごんなごど……」 「ここまでされてもまだりかいしてないのね、まあそれがまりさだしね、でももうどうでもいいわ」 「ゆ……」 「あなたがわたしたちのかんがえをりかいしないのとおなじようにわたしたちもあなたをりかいしようとおもわない」 「……」 「あなたたちまりさはゲス、それがわたしたちのこたえでありしんじつよ」 「ちが……」 「ちがわない、だってまりさはゲスだもの」 まりさはあの時、集団暴行を受け瀕死の重傷を負ったがぱちゅりーの判断で生かし続けることにした。 このどうしようもないゲスを簡単に殺してなどやるものか。 命尽きるまで延々と絶望を味合わせてやる。 ゲスまりさにはそれが相応しい。 まりさの傷が回復した頃、ぱちゅりーはまりさに一つの賭けを提示した。 それはまりさが群れのゆっくりと一対一で戦って勝てたら見逃してやるというものだ。 まりさはそれを喜んで受け入れた。 最強のまりさ様が一対一で負けるはずがない。 だが結果はまりさの惨敗だった。 ちぇん、みょん、ありす、にとり、てんこ、ゆうかなど様々なゆっくりと戦ったが全てに負けてしまった。 この群れにはれいむは居ないのでもしかしたられいむになら勝てたかもしれない。 こんなはずはない、まりさが負けるはずない。 見苦しい言い訳を繰り返すまりさにぱちゅりーは自分と戦って勝ったらそれで許すと言った。 まりさは今度こそ勝利を確信した。 病弱なぱちゅりーに負けるはずが無いと。 だが結果は惨敗だった。 「むれのおさたるもの、つよくなければやってはいけない、とうぜんよ」 このぱちゅりーは強かった、病弱という言葉とは無縁なほどに。 群れの皆を引っ張っていくにはそれなりの力が必要。 当然だ、病弱ですぐ死んでしまうような奴に長の責任が果たせるはずがない。 そんな事も分からないまりさはぱちゅりーにボコボコにされて再び瀕死になった。 このまりさが特別弱いわけではない。 かつてのドスの群れの中では中の上くらいの実力だった。 それなのに何故この群れのゆっくりには勝てなかったのか? 単純にまりさ種の力がその程度だという事だ。 病弱なぱちゅりーや特徴の無いれいむには勝てるだろうがその程度の実力しかない。 万が一他のゆっくりに勝てたとしてもそれは卑劣な手段を用いての勝利だ。 当然そのような手が毎回通用するはずも無い。 「それじゃまりさにはわすれられないおもいでをつくってあげるわね」 それ以降のまりさにはまさに忘れられない地獄の連続であった。 代わる代わるすっきりーの相手をさせられ茎が実った直後にそれをへし折られ口の中へ放り込まれる。 自分のおちびちゃんを食わされる絶望にまりさは毎日のように涙を流した。 やがてまりさのまむまむは使い物にならないほどガバガバになった。 まりさは父親になる事を望んでいたので犯された事が相当ショックだったのかそれ以降だぜ口調ではなくなった。 心と体に大きな傷を負ったまりさだが今度はあにゃるを蹂躙された。 あにゃるもガバガバになるとまりさのカモシカのようなしゅんそくのあんよを木の枝でズタズタにされ二度と動けなくなった。 自慢のあんよまで破壊されてむせび泣くまりさのガバガバのまむまむとあにゃるに無数の木の枝を突っ込まれた。 木の枝で自分の大切な器官を傷つけられまりさは絶えず激痛に苦しむことになった。 そしてついにまりさのお帽子を破かれおさげも引き抜かれた。 まりさの目の前にボロボロの帽子を置きその中に引き抜いたおさげと共に群れのゆっくりのうんうんを大量に流し込まれた。 ついでにまりさの金髪にも大量のうんうんとしーしーでコーディネートしてあげた。 自分の大切なお飾りをうんうんまみれにされてまりさは悲痛な声で泣き叫ぶ。 そしてまりさはその状態で今日まで放置された。 餓死しないように定期的にうんうんを食わせてはいたが。 よほど長時間うんうんが入っていたのだろう。 真っ黒で素敵だった帽子は不気味な色に変色してしまっている。 綺麗な金髪もうんうんと多大なストレスによって茶色に変色して悪臭を放っている。 もし金髪と帽子からうんうんを全て取り除いてもこの悪臭と色は落ちることはないだろう。 これならいっそ捨てられたほうがマシである。 ゆっくり出来ない帽子を見てるだけでまりさの心は悲しみでいっぱいだった。 「ころ……して……まり……さ……を……」 ついにまりさは死を懇願するようになった。 無論ぱちゅりーにその願いを聞いてやる義理も義務もない。 それにこれは群れ全員で決めた事だ。 仮にぱちゅりーがその願いを聞き入れても群れの皆が承諾しない限りこの地獄は終わらない。 だからぱちゅりーは決定的な一言を告げると去っていった。 「いや」 簡潔だが分かりやすい拒絶の言葉を聞いてまりさはただ声を殺してすすり泣く。 どこで間違えたのだろう、まりさには分からない、自分はいつだって正しかったはずだ。 でもこれだけは分かる。 自分は今後一切ゆっくりを味わう事無く無様に死ぬという事を。 「ゆっくり……させてよぉぉぉぉ……」 もう両親や仲間との約束などどうでもよかった。 ただゆっくりしたい。 まりさの心はそれだけを望んだ。 「さぶぃぃぃ……ゆっくりできないぃぃぃぃ……」 季節は冬、まりさの愚かで無意味なゆん生の終焉はすぐそこだ。 今まで書いたもの anko2672 お飾りを操る程度の能力 anko2161 まりさには不幸がよく似合う anko2051 流行り物の宿命 anko2027 まりさと図書館でゆっくり2 anko1982 れいむはゆっくりできない anko1949 まりさと図書館でゆっくり1 anko1875 幽々子のゆっくりいじめ anko1838 まりさつむりはゆっくりできない 挿絵:○○あき
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2034.html
[甘い話には裏がある] fuku3059の続き 1.ドスまりさに出てもらいました 2.人間は直接手を下しません 3.制裁でも、虐待でもないと思います 4.行間を読まないとすっきりできないかもしれません それでもよろしければ、読んでください。 おかしい。ドスまりさはいぶしがった。 このところ、群れのゆっくりたちのいざこざが増えている気がする。 警察活動を担当しているみょんに確かめても同じ答えだ。 餌が集まらないのか?いや、群れの誰もがつやつやもちもちとしてる。 ならば、縄張り問題か?いや、バラバラに5組のゆっくりに確かめて見てもそんな様子はなかった。引っ越す前の場所ならともかく、自分達が今いる場所は天然の洞窟も枯れ木も存分にある天然の要塞だ。住む場所が見つからないなど考えにくい。第一、群れに新しいゆっくりが入ってきた様子もない。 どういうことだろう……ドスまりさは悩んだ。 「ゆー、ゆー。ゆ゛っ゛く゛り゛つ゛か゛れ゛た゛ー!!もううごけなんだぜ!」 「まりさ、しっかりしてね!とかいはらしくないわ」 まりさとありすの二匹がとてとてと道を歩いてはや1里。もうまりさは限界だと根を上げているのに対し、ありすは疲れきっているもののまだ大丈夫そうだ。同じ体格なのにこの差は性格によるものだろう。まりさ種の方が元来は体力があるはずなのだから。 ぎゃーぎゃー騒ぎながらも二匹は一軒家の前に来た。 「おおきいね、ここをまりさとありすのゆっくりプレイスにするんだぜ!!」 「ゆゆ?なにいってるの?ばかなの?ありすたちはみんなからたのまれておつかいしているんだよ?しごとをこなせないゆっくりはとかいはじゃないわ。おつかいがおわってからゆっくりプレイスにしようね!!」 「ゆっくりりかいしたよ!!」結局、ゆっくりプレイスにはなるようだ。 「ゆっくりあけていってね!!」 きんきん響く金切り声を上げて中の人を呼び出す。 「はいはい、今行くよ。ん?君たちは……あの群れのゆっくりかな?」 「はいはいっかいだぜ!!そんなこともわからないの?ばかなの?」 「ああ、ごめんね。それで、用事は何かな?交換かな?」 「そうだぜ!!むれのみんなからあつめたきのことわらびをもってきたんだぜ!とっととあまあまをもってくるんだぜ!あとれいむもよぶんだぜ!」番のアリスと一緒なのにいい度胸である。 「あ~、ちょっとまってね。今もってくるから。れいむはちょっと用事があって外してるんだ。ごめんね?」 「つかえないおじんだぜ!ゆっくりしないでさっさとしぬんだぜ!」 「まりさ!いくらいなかものにたいしてもれいぎってものがあるわ。ほんとうのことでもこころのなかでおもっててね。ほんにんのめのまえていうのはとかいはじゃないわよ。」 「ゆっくりりかいしたよ!!」耳打ちは他人に聞こえないようにすべきだと思うがな。 「よっと、こんなもんかな?」 「ゆゆ?すくないんだぜ!もっとよこすんだぜ!つかえないじじいはし……しばかりにいくんだぜ!」 ありすに言われたことを気にしていたのか、取り繕ってさっきより多少ましな口調で男をののしるまりさ。 当の男はというと、全く気にするそぶりもなく、最初に渡したのと同じ量を二つの瓶に分けて渡した。 「そんなことないよ。人里で確認してくればいいんだけど、妥当な取引だと思うよ?こちらも原価が高いからね。それに、あんまり多くても君達二人じゃあ運べないだろ?」 「おじさん、ありがとー!そんなにきをつかわないでいいよ!いなかもののおじさんがはこんでくれるのでがまんするよ。」それは気を遣いすぎだろ。 「それじゃあ、群れのみんなによろしく。ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!そこはまりさたちのゆっくりプレイスだから、つぎくるときまできちんとかんりするんだぜ! 「ゆっくりしていってね!まりさがしつれいなこといったかもしれないけど、いなかものでたんきなおじさんにわるいってあとでおこっておくわ!」 「気にすることないさ。なくなりかけたらまた来てね」 季節は巡ろうとしている。果実が豊富な秋も終盤に近づき、秋の味覚を集めることも困難になっていく。 群れは困っていた。越冬よりも切実な理由で。 「あれ?今回の交換品は少ないねぇ。それだとこれぐらいしかあげられないよ?」 「ゆゆ!!それはこまるんだぜ!もっとよこすんだぜ!」 「あいかわらず、まりさはゆっくりしてないね!ぷんぷん」今日はいた美れいむ。 「ふ~ん、いいのかな?そんな態度で。別に君達に交換してもらわなくとも僕は別に困らないよ。ほかの人達に売っちゃうだけだから。」 「どぼじでぞん゛な゛ごどい゛う゛の゛ー!!おじざん゛ごべんだざび!!!あ゛り゛す゛た゛ち゛が゛わ゛る゛か゛っ゛た゛です゛ぅ゛……こ゛でがさ゛い゛ごな゛ん゛で゛す゛ぅ゛!!あ゛り゛す゛た゛ち゛は゛い゛な゛か゛も゛の゛で゛い゛い゛か゛ら゛、く゛う゛き゛の゛よ゛め゛な゛い゛お゛じさ゛ん゛の゛お゛ん゛じ゛ょ゛う゛をー!!」 「ゆっ!おにーさん、れいむからもおねがい!まりさたちをたすけてあげて!ゆっくりがゆっくりできなくなっちゃうよ!!」 「しょうがないなぁ~。」 「ゆゆっ?ただでくれるんだぜ?おじさんのくせにたすかるんだぜ」 「今回はだめ。次回来るときに多少おまけしてあげるよ。別に嫌なら買わなくてもいいよ。」男はいつになく鋭い目つきをしながら答えた。 「まりさ、よかったね!これでゆっくりできるよ!!」裏表のない純粋な笑顔で喜ぶれいむ。 「ゆぐぐ……かんだいなまりさはれいむにめんじてゆるしてやるんだぜ!」ほんとうにしかたないけど、れいむがみているのだからしょうがないんだぜ。いつかじぶんがひとりできたときにれいむとすっきり!!するためにはたしょうのじょうともひつようだよね。ここはうつわのおおきいところをみせないとね。 まりさ自身は自覚していなかったが、このまりさが人里から帰ってこれた最大の理由は鋭さであった。例え口先でなんと言おうと、まりさは自分が人間に勝てないことを本能で理解していた。目の前で自分を除く一家が皆殺しにされたのだから。 だからこそ、まりさは生き延びてきた。人間が饅頭相手に本気で怒る瞬間を見つけるのが上手かったから、ギリギリのところで媚を売ったり、早々に率いてきた仲間を見捨て命だけは残っていた。 「まって、まりさ!ありすたちはもうつぎにもってくものがないわよ!」 「ああ、成る程ね。本当に困っているんだねぇ~。みんなにあげてるアレは甘いものでしょ? だから、 “ 甘 い も の ” と な ら 交 換 し て も い い よ。カカカッ」 「ゆっくりりかいしたよ!」 「あまいものをさがしてくるわ。いなかもののおじさんがちっちゃいのあたまをしぼってかんがえてくれただけあってたすかるわ。ありがとー!!」 「うん。じゃあね。」 ゆっくりたちは希望を持って群れに帰ったものの、抜本的な解決にはなっていない。 “甘いもの”なんて野生にはほとんどない。そんなものあったらとっくに食べている。 いつもおつかいをしていた二匹は自然とこの問題を群れから任された。 ……思いつかない。このままではアレがもらえなくなってしまう。それは困る。あれだけゆっくりできる食べ物はそうはないのだから。 「ゆー、困ったんだぜ……。」 「まりさ、げんきだして!とかいはのありすもいっしょにかんがえるわ!」 そういって、ありすはまりさを元気付けようとほお擦りをし始めた。 「ゆ~……ゆっ!すーりすーり」 まりさも負けじとほお擦りを仕返す。まったりとした空気が流れる中、だんだんとスピードをあげていく二 匹。いつの間にか体もぶるぶる小刻みに震る。目つきがとろんとしてくる。 最近は冬の準備で忙しくてゆっくりできなかったが、若い二匹のことである。劣情に駆られてしまうのを止めるのも野暮なものだろう。特に今日はあの美れいむを見た後である。たまりにたまっている。 さいきんはいつもよりすっきりするかいすうがおおいきがするんだぜ。 当然、交尾の時間となる。 「ゆっゆっゆっ……」 ねちゃねちゃとした、粘っこいものが糸を引きそうな音を出してこすり合わせる。 「ゆゆゆゆ……ゆっゆっゆっ……」 「ゆぅ……ゆゆゆぅ……」 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!」 二匹のほお擦りは加速していき、こすれ合う頬は摩擦で真っ赤になっていた。 「ゆっゆっ……んほぉぉぉぉ!!!」 「すっきりー!!!」 二匹の交尾は終わった。 ありすの頭から茎が伸びていく。 ああ、まりさのおちびちゃんができるのか。いまはどうでもいいや。あのあまあまをもらうためにあまあまをみつけることかんがえなきゃ。 まりさは赤ん坊どころではなかった。前にもらったアレはもうなくなりかかっている。どんどんなくなるのが早くなってる気がするが、まりさには原因がよくわからなかった。群れのみんなから案を出せと言われてからもう三日にもなる。ゆっくりの三日といえば相当長い。 まりさは全くゆっくりできなかった。 ふと、まりさが見上げると赤ん坊が微笑んでいた。 はぁ、おちびちゃんにかまってるばあいじゃないよ。このままじゃみんなからまりさがゆっくりできないとおもわれちゃうよ。 群れから買出しを頼まれていることからも分かるように、ドスまりさ一派からは良く思われていなかったがまりさは群れのみんなから尊敬されていた。ときどき人里に行って野菜を少しちょろまかしてきたこともある。れみりぁと死闘を繰り広げ、なんとか群れの被害を最小限に抑えたこともある。 もうまりさは一匹だけでゆっくりすることはできなくなってしまった。 群れのみんなから凄いねと言ってもらうこと。ドスまりさから苦虫をつぶしたような顔で感謝の言葉を述べてもらうこと。最愛のありすにほめてもらうこと。お高くとまった側近のぱちゅりーとありすの目を盗んですっきり!!したあとに体を預けられながらぱちゅりーの賞賛をきくこと。 もし、自分が今回の問題を解決できなければ今まで築き上げた名声が崩れてしまう。もうみんなにゆっくりしてもらえなくなる。それはだめだ。何とかしなくては。 おちびちゃんたちはいいよね!!じぶんでえさとることもないし、まりさとありすにゆっくりしてもらえるし。あんこがたりないあたまがうらやましいよ!ぷんぷん 待て、今なんだって?餡子が足りない頭? あ ん こ が た り な い あ た ま。 餡子って何だっけ? ゆっへっへっへ。まりさはてんさいなんだぜ!! そばで見たありすはこう回想したことだろう。今迄で一番ゆっくりした笑顔だったと。 「クカカカカ……悲劇だ、実に悲劇だ。自分達の現状を弁えずに交換に出るなど…奴等は持ってくるな、間違いなく。」 「うまくいったね!おじさん!だかられいむに“ごほうび”ちょうだいね!!」 「クカカカカ……アレがほしいのか?だが、今回あの饅頭どもは既に追い詰められていた。お前の功績など無きに等しい。だめだね」 「どぼじでぞん゛な゛ごどい゛う゛の゛ー!!」 家の中で、男はずっと失笑を浮かべていた。 男は強制するつもりなどない。交換することも、しないことも。そう、強制するつもりなど一切ないのだ。 おかしい。ドスまりさはいぶしがった。 このところ、群れのゆっくりたちから見せられる赤ちゃんゆっくりの数が減っている気がする。 管理しているありすに確かめても同じ答えだ。 餌が集まらないのか?いや、群れの誰もがつやつやもちもちとしてる。 ならば、すっきりー!!を控えている?いや、バラバラに5組のゆっくりに確かめて見てもそんな様子はなかった。顔を真っ赤にして報告してくれたけど。 冬篭りしている最中ならともかく、今は子供を生む最後のチャンスだ。冬になれば自分が凍死や餓死することは経験上わかっているゆっくりが多いため、種の本能に従うのだ。だが嘘をついているなど考えにくい。第一、夜な夜などこかからか嬌声が聞こえてきて自分は眠れないくらいだ。 どういうことだろう……ドスまりさは悩んだ。 そして、動いた。 今までにない事態が起こっているのか?問題が重なるように出ているのに、原因が分からない。どういうことだ。群れを率いる者としてもう黙って見ているわけには行かない。 最近は寒いのか、外に出ないゆっくりも多くいる。気が進まないが、ドスまりさはあのまりさのところに行ってみることにした。悔しいが、若いゆっくりの間での人気は抜群だし、それなりに実力もある。 巣を覗いてみて、ドスまりさは戦慄した。 巣の中から生気がしない。目の前に二匹のゆっくりがいるにもかかわらず、だ。 違和感に気づいた。二匹は目がうつろなのだ。何を考えるのでもなく、目の前にいるドスまりさにさえ反応しない。いつものまりさなら、常にドスまりさを侮蔑するような色を目の奥にたたえているのに、だ。 ある意味、最もゆっくりしているといってもいい。 「ゆっくりしていってね!!」 「……………………………」 「……………………………」 どういうことだ?この二匹はゆっくりの本能であるこの言葉に全く反応しない。 いつも気障で外見を取り繕うありすでさえ、だ。 ふと見ると、二匹は餌を食べに行くようだ。 群れの頭首である自分を目の前にしてこの無礼。一体どうしたのだろう?謀反でも起こすつもりか? 「ぺーろ、ぺーろ、しあわせ♪」 「ぺーろ、ぺーろ、しあわせ♪」 「ゆっ?ドスまりさ、なにしているんだぜ?ゆっくりしていってね!!」 「ありすたちのとかいはなぺんしょんでゆっくりしていってね!!」 あり得ない。この二匹は今私に気付いたというのか?こんなに体が大きいのに? なら、なぜ二匹とも今なんだ? 何かを舐めた後だ。それはなんだ? 「ゆっくりみせてね!!」 「ゆゆ!!これはまりさたちのもんだぜ!ドスまりさといえどぶれいはゆるさないんだぜ」 「そうよ!ひとのものをとるゆっくりはいなかものだわ!!」 「黙っててね!!」 ドスまりさは二匹の抗議に目もくれずに目の前の食べ物を舐めてみた。 「ぺろっ!これはあまあま」 「ゆ!ドスまりさのくせにまりさたちのあまあまに手をつけたんだぜ!!ゆっくりしね!ゆっくりしんでってね!!」 「そうよ!ひとのものをとるいなかものはしねばいいんだわ!」 おかしい。いくらまりさが反抗的とはいえ、たかが1舐めくらいで私と全面戦争でもするつもりなのか?人間よりも強い私に? それにこの甘いのはどこかで舐めた気がする……。 「どこから盗ってきたか、ゆっくり白状してね!!」 「ゆゆ!!まりさたちはぬすんでなんかいないんだぜ!!せーとーなたいかだぜ!!」 「そうよ、ひとのことをぬすっくりあつかいするなんて!ああ、いなかもの、いなかもの。」 「嘘言わないでね!!自然でこんな甘いもの取れるわけないでしょ!!」 「うそじゃないんだぜ!!けちんぼなじじいとつーしょーしたけっかがこれだよ!」 「そうよ、ありすとまりさにゆっくりあやまってね!!」 じじい……そうだ、これはあの優しい人間ときれいなれいむ(ポッ)が持ってきた食べ物だ。 でもあの人間は二回しかここに来ていないはずだ。しかもずっと前に。さらに言えば、ああまい物を持ってきたのは最初の一回だけだ。 この二匹が嘘をついていないとしたら、人間と交換をしたはずだ。二匹の様子を見ていると、嘘をついたとは到底思えない。 「ゆっくり全部話してね!!」 ドスまりさは理解した。群れの献上した餌が減った原因を。群れのいざこざが増えた原因を。群れの赤ゆっくりの顔見せが減った原因を。 ドスまりさは泣いた。自分が油断した結果がこれだよ!人間なんて信用するもんじゃない。 ドスまりさは怒った。「条約」を結んだ自分たちは守っているのに、人間が勝手に破った。 ならばどうする?よろしい、ならば制裁だ。 「ぱちゅりー、群れのみんなを呼んでね!!」 「むきゅ、ドスまりさ。どうするの?」 「ゆっくり戦争だよ!!!!」 群れを全部見渡して、ドスまりさは現状の深刻さを把握した。 皆が無気力でドスまりさの話など聞く耳持たない。 どうにか、ぱちゅりーの人望でみんなを集めたのはいいけど、これでは戦争も何もできない。 仕方がない、この手を使うしかないか。 「みんな、ゆっくり聞いてね!!あの人間があまあまを独占しているんだよ!!そんなずるい人間を倒してみんなでゆっくりしようね!!」 「ゆっくりりかいしたよ!!」 「あまあまだねーわかるよー。」 「ひとりじめにするんて、あのにんげんはいなかものだわ!」 今まで自分達で奪いに行くことは無理だったが、ドスまりさがくれば話は別だ。「対価」は残り少なくなったし、いつまでも交換できるものでもない。現状に不安を覚え始めたゆっくりたちはドスまりさの煽動に乗ることにした。 これは兵隊ではない。ただの暴徒だ。人間を制裁した後、アレの摂取を止めさせる手段は分からない。人間の里に襲撃をかけるゆっくりが出てくるかもしれない。最終的には、人間と真っ向対立しかねない。 かまうものか!!自分が育て上げたこの群れを壊した人間など生かしてはおけない。どうせ、この群れはもうだめなんだ。ならば、死なばもろともだ。 頭に餡子が上ったドスまりさは決断した。 あとがき 次で最終話にします。 「美味しい物→ゆっくりの舌が肥えて働かなくなる→人里に行くor群れ崩壊」 テンプレ乙というべきこの内容でどうやって予想外の結果に持っていけるかね。 勘のいい人は「アレ」とか、結末に気付いたかも。 捻りがないのは仕様です。。 続き このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/pokemonsvshiny/pages/240.html
一覧へ戻る ・場所 ・行き方 ・厳選位置 ・出現ポケモン 場所 行き方 フリッジタウンから南西方向へ飛ぶ。 厳選位置 前すぎると前方右と後方左にも湧きが発生して効率が良くない。 2つある草むらの中心より少し後ろあたりでピクニックリセットが良いと思われる。 出現ポケモン(そうぐうパワー3発動) 昼と夜両方のデータを取っていませんので、時間帯によって湧きが変わる場合などはコメントで教えていただけると嬉しいです。 ※そうぐうパワーの効果が無いタイプは記載していません。 ※みずも効果はあるが出現ポケモンが多いため非推奨。 (コイキング、コダック、ゴルダック、マリルリ+マリル、フローゼル+ブイゼル、バスラオ、カジリガメ+カムカメ、カマスジョー) オススメ欄について 記載なし=出現するポケモンが多く、一点狙いの場合は効率が良いとは言えない。 △=一点狙いはしやすいが、他により効率の良いと思われる場所がある。 〇=複数のポケモンが出現するが、群れが多い、出現率が高い等の理由で比較的効率が良いと思われる。 ★=出現するポケモンが1系統に絞られるため効率が良いと思われる。 ★=全ての厳選場所において、ここが最も効率が良いと思われる。 そうぐうパワー 出現ポケモン 備考 オススメ でんき ズピカハラバリー+ズピカ 群れもあるがかなり少なめ ★ かくとう カラミンゴ 地上の湧きはカラミンゴだけになるが水上の湧きは水ポケモンがお構いなしに湧いてくるため非推奨 ひこう カラミンゴ 地上の湧きはカラミンゴだけになるが水上の湧きは水ポケモンがお構いなしに湧いてくるため非推奨 いわ カジリガメ+カムカメ 群れのみ ★ ゴースト ドラメシヤ(バイオレット) ★ ドラゴン ドラメシヤ(バイオレット) ★ フェアリー マリルリ+マリル 群れのみ ★ カジリガメ+カムカメ、ドラメシヤ、マリルリ+マリルはオージャ第2物見塔の裏の方が厳選しやすい(見やすい)かもしれない。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/3158.html
原種ゆっくりvs鬼威参 あるところに、ゆっくりの群れがあった。その群れは非常に賢く、探索班、防衛班、内政班など、色々な班に分かれていた。 ある日のこと、探索班兼素材回収班のれいむがいつものように木材などを拾っていると、ザッザッザッザッと言う足音がしました「ゆ!このおとは…にんげんさんのおとだよ!にんげんさんはゆっくりできないっておさが言ってたからすぐにかえるんだよ!」しかし次の瞬間、急に足音が止まったかと思うと、れいむの前ににんげんの鬼威参が現れた。 にんげんの鬼威参は、「おっ、れいむか…まあ今回はこれで我慢しよう」と言うと、れいむを持ち上げた。 「ゆっゆっゆっ!にんげんさんにつかまっちゃったよ!にんげんさん、はなしてね!はなしてね!」れいむはジタバタ動いて逃げようとするが、鬼威参は放してくれない。それどころかもっと強く掴んできた 「ゆっ!にんげんさん!痛いよ!痛いよ!早くはなしてね!!」れいむは必死に命乞いをするが、鬼威参には聞こえないのか、はたまた無視してるのか知らないが、なにも喋らない。 そして何やら背負っていたバックからかごのようなものを取り出した。 「れいむをどうする気だよ!?はやくはなしてぇ!」 あっけなくれいむは無視され、そのかごのようなものに放り投げられた。「ゆべっ!…ゆっ?ここはどこ?……うーん、なんだかねむく……」鬼威参は中にラムネの粉末をいれ、れいむを眠らせた。(ゆっくりはなぜかラムネで寝るぞ!)そして、しばらく経ってれいむが起きると、それは鬼威参の家だった。 「ゆぅ?ここはどこ?」そうこうしてる内に、鬼威参がやってきてれいむを掴んでいった「君が住んでいた群れはどこらへんにあるのかな?」「そんなのおしえるわけないでしょ!」「そうか…」鬼威参はそれを聞くと、部屋から出ていった。数分後、鬼威参が帰ってきたが、何やら様子がおかしい。なぜか定規を持っている。「ゆぅ?にんげんさん、それなににつかうの?」「じきにわかるさ」そう言うと鬼威参は、れいむを輪ゴムで固定させた「にんげんさん!?一体れいむになにするの!?」鬼威参は構わず定規をれいむの尻に向けて放った。「ゆぴぃ!痛いよぉぉぉ!!おかあしゃぁぁぁ!!!!!」構わず鬼威参は尻に定規を撃ち続ける。「もうやめちぇぇぇえぇ!!!!」「辞めてほしいかい?」「さっきからやめてっていってるでしょぉぉぉぉ!!!」「一つ方法がある」「なんでもしますから辞めてぇぇぇぇ!!!」「じゃあ、君の群れの場所ををしえてくれるかい?」「おしえますぅぅ!!!おしえますからぁぁぁ!!群れはれいむがいたところをずっと行ったところにありますぅぅぅ!!!」「わかったれいむ、これで君は用済みだ。」そう言うと鬼威参は、ハサミでれいむの髪の毛をきり、足を焼き、れいぱーを連れてきた。 「んほぉぉぉぉぉ!これがあたらしいおもちゃねぇぇぇ!!」「そうだありす」「じゃあさっそくすっきりしましょぉぉぉぉぉ!!!んほぉぉぉぉぉ!!」「やじゃぁぁぁぁぁ!!ずっぎりじだぐないぃぃぃ」そんなことを言っても、れいぱーは止められない。そして、鬼威参はどこかに行ってしまった。 「おさー、探索に行ったれいむがまだかえってないんだよー」「……おそらくにんげんさんに連れて行かれたのぜ…」そう、この山はれみりゃもいなければクマもシカもいない。もうこの山では全て逃げてしまった。一体何から逃げたのかというと、そう「原種」である。この森には、原種ゆっくりというゆっくりが存在し、彼らは非常に強力なゆっくりだ。しかし彼らは自分の領地に危害を加えるものしか攻撃しない。 なのでほぼ100%人間の仕業なのだ。 「もうこのことは触れてはいけないのぜ」 「ゆっくり理解したよ!」 しかしその時、「きゃぁぁぁ!にんげんさんだぁぁー!!」「なに!?…みんな逃げるのぜ!!」 襲撃してきたのはさっきの鬼威参、更に虐待仲間を連れてきている。 結局、長のお陰で群れの3分の1は脱出できた。しかし、群れの拠点などは全て鬼威参のせいで使い物にならなくなってしまった。 「ゆっ…ゆぅ…これからどうすればいいのぜ」「長!いい考えがあるよ!それは、原種たちに協力を要請すればいいんだよ!」「そっ、それは危険だぜ!」「じゃあ長は群れがどうなってもいいのかぜ!?……それに奴らも流石に協力してくれるはずだよ!」「………」そうして、長は決意した。「じゃあ長が原種ゆっくりのすみかに行ってくるのぜ!文句はないのぜ!?」「「ないよ!」」 こうして、長は原種のすみかに行くことになった。 原種のすみかはここから約3分ぐらいでつく。 長は、みんなのために必死に走った。そして、約1分ぐらいでついた。 そして、長は言った「原種ゆっくりたち、ゆっくりしていってね!!」そう言うと、、周りから続々と原種たちが出てきた。「「ゆっくしていってね!!」」 「原種たち、力を貸してほしいんだぜ!…なんと、にんげんさんたちがこの森の中に入ってきたんだぜ!そして、いま原種たちの集落にも向かってるのぜ!だから、協力して戦ってほしいのぜ!」原種たちの集落に向かってるというのはわからない、しかし、これぐらい言わないと彼らは協力してくれない。少し大げさに言ったほうがいいのだ。 もちろん、原種たちの返事は、「「「ゆっくりりかいしたよ!!」」」だった。長は安心した。もしこれで彼らが、ゆっくりできないよとか言って殺されルノは嫌だったのだ。とはいえ、仲間を手に入れたので、もう一度群れのところに戻ることにした。 「原種たち、ゆっくりついてきてね!」 後半に続く…
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/4046.html
『野菜を育てるとは』 10KB 考証 実験 改造 群れ 野良ゆ 現代 独自設定 季節感のズレはご容赦 「ゆっくりだしてね!」 「出すわけ無いだろうが。」 畑の側に仕掛けた落とし穴にはまって動けなくなっているのは成体になったばかりのまりさ。 「お前、ここが人間の畑だと言うことはわかっていたよな。」 こいつは一週間ほど前から畑の周りをうろうろして、進入する機会をうかがっていた。 その時に俺が水やりや草取りをしているところを見ていたはずだ。 それに俺の姿を見るとこそこそ逃げ回っていた事から考えても、人間の畑には行ったらただじゃ済まないと言うことは 理解しているはずである。 「ゆっ!しってるよ!はたけさんはおやさいさんがかってにはえてくるばしょだよ!そこをにんげんさんが ひとりじめにしているんだよ!だからまりさはわるくないよ!」 駄目だこいつ。ゲスじゃなくてすごいバカだ。 「あのな、お前も俺が水をやったり草を取ったりしているのはみてただろ。」 「みてたよ!」 「ああやって人間が世話をしないと野菜は生えてこないんだよ。だから人間の畑に勝手に入り込んで野菜を食べるのは ゲスのすることなんだよ。」 「そんなのうそだよ!まりさたちだっておやさいをそだてているからわかるよ!あんなのでおやさいがそだつわけないよ!」 「なんだって?」 こいつはちょっと変わっている。今までにも「おやさいさんはかってにはえてくる」と主張するゆっくりは数え切れないほど見てきたが、 そいつらは「野菜を栽培する」という概念そのものを理解していなかった。 自分たちが野菜を栽培してると主張しつつ、人間は野菜を育ててないというゆっくりは初めてだ。 「それならお前達が野菜を育てているところを見せてもらおう。本当に野菜を育てていたらここの野菜を分けてやる。 ただし嘘だったら潰す。」 「うそじゃないよ!みせてあげるからここからだしてね!」 「ああ、出してやるから案内しろ。」 まりさ達の住んでいる場所は畑からゆっくりの足で20分ほどの山の中だった。 「ここがまりさたちのゆっくりぷれいすだよ!!!」 「おかえりまりさ…どぼじてにんげんさんがいるのおおお!!!」 「んほおおおお!」 「わからないよー。」 「ちーんぽ、たんっしょうっ!」 俺の姿を見ただけで群れが軽くパニック状態になっている。以前に人間によほど酷い目にあわされたのだろう。 「あー、みんな、ゆっくりしていってね!!!ここの長は誰だ。」 「むきゅう…ぱちぇがおさよ…。にんげんさん、まりさがなにをやったのかしらないけど、ぱちぇがせきにんをとるから むれのみんなはゆるしてあげてちょうだい…。」 「いや、べつにまりさに迷惑をかけられた訳じゃない。俺は只ゆっくり達が野菜を育てているところを見せてもらいに来たんだ」 「むきゅう!?おやさいさんを!?」 「まりさがそう言ったんだ。それともまりさの嘘か?」 「うそじゃないわ…でも…」 「見せてくれたら群れのみんなに野菜を分けてあげよう。」 とたんに周囲の空気が変わる。 「おやさいさんをわけてくれるの!」「ゆっくりできるぜ!」「わかるよー!」「んほおおおお!」 降って湧いたような幸運に皆色めき立っている。 「しかし、見せてくれないなら群れのみんなを潰す。」 再び空気が変わる。 「つぶさないでええ!」「ゆっくりできないぜええ!」「わからないよー!」「んほおおおお!」 みな恐怖で叫び回っている。 「おさ、にんげんさんにおしえてあげてね!」「みんながゆっくりできなくなるよ!」 「むきゅう…わかったわ、にんげんさん。おやさいはこっちのほうにはえているわ。」 ぱちゅりーが林の中の少し開けた場所に移動する。そしてそこには、俺が今までに見たことのないナマモノが存在していた。 「…なんだこりゃ。」 そこにあるのは確かに野菜であり、立派なトマトやなすが実っていた。 問題はその土台となる部分で、ゆっくりが仰向けで地面に半分ほど埋まっている。 そして額のあたりから植物性妊娠でおなじみの茎が生えていて、それが途中で野菜の茎に接いである。 野菜に栄養を吸われて苦しいのか、どのゆっくりも凄い表情をしている。 「これは…たしかに野菜だな。」 「ほらね!まりさのいったとおりでしょ!」 「土台はゆっくりだよな。」 「むきゅ、そうよ。」 「一体…誰がこんな事を考えたんだ?」 ぱちゅりーの話によると、これは元々人間が始めたことらしい。 この群れは昔から人里近くの林の中でひっそりと暮らしていたが、たまに人里に降りて人間と衝突するゆっくりがいた。 ある日、群れに人間がやってきて、人間に迷惑をかけたゲスなゆっくりをれいぱーに襲わせ、額から生えた茎を途中で切って 野菜の苗を接いで土台とした上、地中に半分だけ埋めて見せた。 さらに人間は「土台のゆっくりを殺さず、なるべく苦しませつつ長生きさせろ。将来ゲスなゆっくりが出てきたらこれと同じ罰を与えろ。 収穫できた野菜は群れで食べていい。」 と群れの長に命令した。 それ以来、長が代替わりしても、群れの掟はずっと守られていた。 ゆっくりの餡子は植物の成長にきわめて好適らしく、通常は一年性である野菜も何年も繰り返し収穫でき、しかも果実の出来は上々。 肥料は雑草や落ち葉やうんうんを土台に食べさせてればよく、腐葉土で埋めてしまえば冬に凍死することもない。 人間と接触する危険を冒さずにおいしい果実を得られて、同時に群れ全体にゲスの末路を見せつける一石二鳥の制度である。 「わかったでしょ!おやさいをそだてるのはたいへんなんだよ!にんげんさんみたいなやりかたでおやさいがそだつわけないよ!」 成る程、そう言うことか。 まりさは生まれたときからこの制度を見て育った。 そのため、まりさにとって「野菜を育てる」とは「額に茎を接いで栄養を吸わせる」事と同一である。 それ以外の行為、例えば人間が野菜に水をやったり肥料をやったりしているのを見ても、それは「野菜を育てる」事だと認識できない。 故に人間の畑に生えてくる野菜は、人間の行為と関係なく「かってにはえてくる」ものだと解釈する。 これを愚かと笑うことが出来るだろうか。 人間だってゆっくりを使った栽培方法しか知らなければ、土で野菜を育てるなど天才か狂人でなければ思い付かないだろう。 これに関してはゆっくりの言い分にも筋が通っていると認めざるを得ない。 「よし、確かにお野菜を育てているところを見させてもらった。お礼にお野菜をあげよう。」 そう宣言すると群れのゆっくり達が歓喜の声を上げた。 「ゆっくりしてるよ!」「まりさのおかげだね!」「びっぐまらぺにす!」「んほおおおお!」 「ただし!今俺の畑には群れの全員に配るだけの野菜はない。 そこで!この群れのゆっくりのうち何匹かに野菜を育てる手伝いをしてもらいたい。 手伝ってくれたゆっくりには野菜に加えてあまあまもあげよう!」 そう告げると一瞬静まりかえった後、さらなる熱狂が群れを包み込んだ。 「れいむがいくよ!」「まりさもいくんだぜ!」「ちぇんもいくんだねー」「んほおおおお!」 ざっと数えただけで群れの八~九割が名乗りを上げている。 何しろ野菜に加え、野生のゆっくりにとって一生に一度食べられれば幸運と言うべきあまあまがかかっているのだ、 必死になるのも当然である。 「うーん、これだとちょっと多すぎるな…」 「むきゅ!そこまでよみんな!」 と、熱狂の中で存在を忘れられていた群れ長のぱちゅりーが声を上げ、皆が一斉に振り向いた。 「みんなむれのおきてをわすれたの!にんげんさんからなにかをうばうことも、にんげんさんからなにかをもらうことも ゆるされていないわ!それにあまあまなんてたべたらほかのものがたべられなくなるわ!」 どうやらこのぱちゅりーはかなり頭が良く、しっかりしたリーダーらしい。 その証拠に「ぱちゅりーのいうとおりだよ!」「まりさはむれにのこるよ!」と言うゆっくりが出始めた。 その一方「なにいってるの!このにんげんさんはゆっくりしているよ!」「れいむはいくよ!」「んほおおおお!」というゆっくりも もちろんいる。 最終的には群れの三割程度のゆっくりが手伝ってくれることになった。 「これくらいなら丁度いいな。」 引き留めようとする長ぱちゅりーを残し、俺はゆっくり達をつれて畑へと移動した。 もちろんその中には最初に畑に来たあのまりさもいる。 「むーしゃむーしゃしあわせー!」「おやさいさんはゆっくりしてるね!」「んほおおおお!」 野菜をもらって口々に喜びの声を上げるゆっくり達。 「まりさのおかげだね!」「まりさはゆっくりしてるよ!」「つぎのおさはまりさできまりだね!」 「ゆっゆ~ん、みんなほめすぎだよぉ」 その中心にいるのはもちろん例のまりさである。 さっきまでは恐い人間を群れに連れてきた厄介者扱いが、今やみんなをゆっくりぷれいすに導いた英ゆんあつかいである。 「さあみんな、次はあまあまだぞ~」 「ゆっ!あまあま!」「ゆっくりしないでちょうだいね!たくさんでいいよ!」「んほおおおお!」 ばらまかれたあまあまに先を争って食いつくが、次第にその動きが鈍っていく。 これは農芸用品店で売っている「ゆっくり誘因用ラムネ」(3kg入り3000円)である。 ちなみに野菜は摘果(果実の数を減らし、1個当たりの栄養を増やすこと)で摘み取った余りの実である。 わざわざなっている実を取るようなもったいないことはしない。 ほぼ全部のゆっくりが眠りかけた所でビニールハウス内に連れ込み、作業の準備をする。 ホットプレートの電源を入れ、野菜の苗を用意し、穴を掘っておく。 まずはホットプレートで1匹ずつ丁寧に足を焼いていく。 「ゆっくり…ゆげええええ!?おもにあんよがあついいいいい!」 「いやぢゃああああ!」 ラムネの量が少なかったせいか、途中で目を覚ますゆっくりが多いが特に気にしない。 要は動きを止めればよいのである。 一匹残して全部のゆっくりを足焼きした後、次の作業に移る。 「んほおおおお!」 さっきからこれしかしゃべっていないありす(これだけ足焼きしていない)を揺すって発情させる。 「んほ?ん…んほ…んほおおおお!!」 文章だと分かりにくいが振動を受けて発情し、れいぱー化したありすを足焼きしたほかのゆっくりにけしかける。 元かられいぱーじゃないのかと言う気もするが。 「やめてえええ!れいむのばーじんさんがあああ!」 「やめるんだぜ!まりささまはすっきりしたくないんだぜ!」 「ありすどうしなんてとかいはじゃないわあああ!」 口々に叫ぶが、足が焼かれているため抵抗できず、額から茎を生やしていく。 一本茎が生えたところで引き離して次のゆっくりをあてがったため、おそわれた側がすっきり死することなく 茎の生えたゆっくりを20匹ほど用意できた。 ここからさらに次の作業に移る。 「ゆうーん…れいむれいぱーのこどもをにんっしんしちゃったよ…でもぼせいあふれるれいむはこのこたちをりっぱにそだててみせるよ!」 茎の根元を切り落とす。 「ゆげえええ!おちびちゃんたちいいい!」 実ゆっくりと茎は後で俺が食べることにして、やはり根元から切り取った野菜の苗をテープと小麦粉を使って茎の断面に固定する。 それからスコップで穴を掘り、顔を上に向けてゆっくりを埋め土を入れて固定した。 「んほおおおお!」 そうだ、こいつが残っていた。 どうするか悩んだが、結局ぺにぺにを切って、そこに野菜の苗を接ぐことにした。 「んーほおおおお!」 あ、ちょっと鳴き声が変わった。 「どうしてこんなことをするんだぜえ!」 「やくそくがちがうわあ!」 「いや、違うことなど無い。 俺が言った『野菜を育てる』というのは『ゆっくりのやり方で野菜を育てる』ということだ。 俺は人間だから野菜の土台にはなれない。 だからお前達に野菜の土台として『手伝って』もらった。 人間がゆっくりのやり方に合わせた訳だから文句はないだろう?」 俺はそう言い残すとハウスの外に出て戸を閉めた。 「まりさのせいだよ!」「せきにんをとるんだねー」「んほおおおお!」 と言った元凶のまりさを責める声が聞こえてきたが、埋められた状態では手出しも出来ないだろうから放っておいた。 隣の家もこのビニールハウスから500mは離れているし、近所迷惑になることも無かろう。 むしろ叫び声が動物やゆっくりを遠ざけてくれる。 このやり方がうまくいくかどうかはわからないが、たとえ失敗してもバカなゆっくりを間引いたことになる。 「もうそろそろ秋の始まりだな…」 あの群れがうまく冬ごもりを成功させるといいなと思った。 ゆっくりのいう「おやさいさんはかってにはえてくるんだよ!」が成立する状況を考えていたらこんな話になった。 今まで書いたもの anko3589 ゆっくり対土下座 anko3603 ゆっくりをリセット anko3900 虐待 反転 詭弁
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1884.html
※M1あきさんのネタ振りに触発されて書きました ※独自設定垂れ流し 森の中をいっぴきのゆっくりれいむが歩いていた。 かわいらしいゆっくりだった。 しっとりとした濡れ羽色の髪。赤と白のおりぼんは汚れ一つなく、黒髪をきらびやかに飾 っている。つやつやモチモチとした肌は野生にはなかなか見られないものだ。 まぎれもなくこの付近の群れ一番の美れいむだろう。 きっと、とてもゆっくりと暮らしてきたゆっくりに違いない。 しかし。 今、れいむはゆっくりしていない。 ひそめられた眉。その瞳もまた、不安をたたえている。 ゆっくりとはいずる姿もどこかおっかなびっくり、何かに脅えているかのようだ。 だが、れいむにはどうして自分がゆっくりできていないのかわからない。 心配することなどなにひとつないはずなのだ。 ゆっくりできないことなどすべて排除されたはずなのだ。 なぜなら、れいむのいる群れは、人間のおにいさんによって、完全無欠に守られているの だから。 制裁は誰がために ある日突然、そのおにいさんはやってきた。 おにいさんの笑顔と持ってきてくれたたくさんのあまあまは、群れに大いに歓迎された。 そして、おにいさんは群れに提案した。 「僕にこの群れを守らせてくれないかい?」 不審に思うゆっくりもいたが、そのたびにおにいさんは新しいあまあまを出した。 そして、群れはおにいさんを受け入れた。 * * * れいむは歩く。 今まで、こうして歩いていればゆっくりに出会った。「ゆっくりしていってね」と、定番 の挨拶を交わしていたはずだ。 だが、出会わない。 ふと、一つの藪が目に入った。 そこではかつて、まりさを見かけることが多かった。 れいむは美ゆっくり、引き手数多だった。そんな中、一匹のまりさと許嫁になった。 だが、れいむは断った。両親が一方的に決めた許嫁だったし、許嫁のまりさは好みではな かった。 許嫁のまりさはショックを受け、それからその妹のまりさがつきまとってくるようになっ た。 「ストーカー? それは許せないな! おにいさんが制裁してあげるよ!」 おにいさんに相談すると、早速妹まりさを制裁してくれた。 どんな方法か、れいむは知らない。ただ、群れの隅々まで三日三晩、妹まりさの悲鳴が響 いた。 藪を後にし、れいむは進む。 やがて、森が開けた。 よくゆっくりが集まっていた広場だ。 今は一匹もいない。 れいむはよく、仲良くしていたゆっくり一家とここで遊んだものだった。 そのゆっくり一家はもういない。 梅雨時、雨が続いた日。その一家は食料の備蓄に失敗した。結果、末っ子が犠牲として飢 えを凌いだ。 脆弱なゆっくりにありがちな、やむを得ない犠牲。 だが。 「子供を食べて生き延びた? それは許せないね! おにいさんが制裁してあげるよ!」 そのことを聞きつけると、おにいさんは一家を制裁した。 どんな方法か、れいむは知らない。ただ、群れの隅々まで三日三晩、一家の悲鳴が響いた。 れいむはため息を吐いた。 ふと、見上げると、広場の中央にある平べったい石が目に入った。 その上ではかつて、乱暴なまりさがよく声を張り上げていた。 乱暴なまりさは弱いゆっくりをよく虐めていた。 「弱いモノいじめ? それは許せないね! おにいさんが制裁してあげるよ!」 そのことを聞きつけると、おにいさんは乱暴まりさを制裁した。 どんな方法か、れいむは知らない。ただ、群れの隅々まで三日三晩、乱暴まりさの悲鳴が 響いた。 「まりさはほんとうにわるいゆっくりだったのかな……?」 れいむにはわからない。 ただ、乱暴まりさがいなくなってから、群れの十数匹が人間さんの畑を襲いに行った。 乱暴まりさは虐めていたのではなく、無謀なゆっくりを力で押しとどめていただけかも知 れない。 畑を襲いに行ったゆっくりは大半が帰ってこなかった。畑で人間さんに「始末」されたら しい。 命からがら逃げ帰ってきたゆっくりたちも、 「畑荒らし? それは許せないね! おにいさんが制裁してあげるよ!」 おにいさんに制裁された。 問題を起こすゆっくりは次々とおにいさんに制裁された。 制裁は常に三日三晩、ほとんど間を置かず行われた。 「なんだかさいきん、ゆっくりできないきがするよ」 友達のありすに、そう漏らしたことがある。 ありすは微笑み答えたものだ。 「そう? わるいゆっくりはみんな、おにいさんがやっつけてくれたわよ? げひんでな んぱなゆっくりも、すぐにちからをふるうゆっくりも、くうきのよめないゆっくりも…… とってもしずかでゆっくりしたむれになったわよ?」 そう言っていたありすももういない。 おにいさんに制裁された。れいぱーだったから、ということだが、れいむはありすがれい ぱーだと思ったことは一度もない。 群れはもう、かつての半分もゆっくりがいなくなってしまった。 れいむは群れの隅々まで響いたゆっくりの悲鳴が忘れられない。 制裁は常に三日三晩行われた。 「三」。ゆっくりに数えることのできる数字。 ゆえに忘れることができない。妹まりさが、ゆっくり一家が、乱暴まりさが……みんなの 悲鳴をわすれることができない。 「ゆっくりできないよ……」 誰に問うわけでもないれいむの呟き。 それに、答えるものがいた。 「やあれいむ! どうしたんだい? なにがゆっくりできないっていうんだい?」 「ゆゆっ!?」 いつの間に現れたのか。れいむの背後にはおにいさんがいた。 「れ、れ、れいむはゆっくりしてるよ!」 「そうかなあ? いま、ゆっくりできないって言っていなかったかな?」 「そんなことないよ! ゆ、ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってね!」 れいむにはわけがわからない。 だが、恐かった。 おにいさんは恐ろしい存在ではないはずなのに。 群れをゆっくりできるよう、悪いゆっくりを制裁してくれるおにいさんなのに。 わからずに脅える。わからないから脅える。 混乱に包まれるれいむを、おにいさんは優しく持ち上げた。 「ほら、れいむ。落ち着いて」 穏やかに抱かれて、優しく撫でられて、れいむはようやく落ち着きを得る。 そうだ、このおにいさんはゆっくりできる人なのだ。群れをゆっくりさせてくれる人なの だ。なにも恐れることはない。 「れいむ。僕は君の味方だよ。なにかゆっくりできないことがあったら相談してね。おに いさんが悪いゆっくりを制裁してあげるからね」 「だ、だいじょうぶだよ! れいむはとってもゆっくりしているよ!」 「本当に? なにか困ってることはない? 遠慮しないで言ってみてよ!」 「ゆんゆん! だいじょうぶだよ! れいむはすっごくゆっくりしているよ!」 「でも、少しくらいゆっくりできないことはあるでしょ? ほら、言ってごらん」 「ないよ! ゆっくりしていってね!」 「またまたあ。ほら、遠慮しないで! 言ってごらんってば」 「……ゆ? れいむはゆっくりして……」 「言えよ」 おにいさんの腕の力が強くなった。痛みと驚きにれいむは悲鳴を上げそうになる。だが、 おにいさんに素早く口を押さえられてしまった。 「そう言えばれいむ、君を見ているとかわいすぎてムラムラして落ち着かないって話を聞 いたなあ……落ち着かないってつまり、ゆっくりできてないってことだよね。君はゆっく りをゆっくりさせない、悪いゆっくりなんだね」 れいむはおにいさんを見上げた。 笑顔が見えた。晴れ晴れとした笑顔だった。目も笑っていた。れいむはその奥に、禍々し い輝きを見た。 「れいむは悪いゆっくりだ。制裁しなくちゃね!」 「!」 れいむは暴れた。だが無駄だ。今までどんなゆっくりもこのおにいさんから逃れられたこ とはない。 暴れるれいむを軽く押さえ、おにいさんは微笑みのままに語る。 「ねえれいむ。ちょっと話を聞いてくれるかな。僕はね、虫を殺すのもためらうような弱 虫なんだ。だって、虫だって一生懸命生きているし、どんな生き物にだってちゃんと役割 がある。それを軽々しく殺すなんてできないよ」 それはおかしい。 おにいさんは群れのために何匹ものゆっくりを「制裁」してきたのだ。「制裁」されたゆ っくりは決して帰ってくることはなかった。 「だからゆっくりをいじめるのも抵抗があったんだ。ゆっくりにだってちゃんと役割が… …いや、ゆっくりにはないかな……とにかく! ゆっくりだって無意味に虐めることはで きない! でも、無意味じゃなければ話は別だ。僕だって綺麗事ばっかり言わないよ? 生きるためには肉だって野菜だって食べなきゃいけない。生き物の命を奪わなきゃいけな い! それと同じで、悪者をやっつけるのには抵抗無いよ。だって正しいことだからね」 れいむは身をよじり、どうにか口の端を腕のスキマから出した。 そこから精一杯叫ぶ。 「れいむはわるいゆっくりじゃないよ!」 その言葉を受けて、しかし、おにいさんは何一つ動じない。 微笑みを顔に貼り付けたまま、ただ、語り続ける。 「正しいことだから、悪いゆっくりをやっつけてきたよ。でも、困った。もうずいぶん 『制裁』しちゃって、悪いゆっくりはすっかりいなくなっちゃったんだ。でもれいむ、今 日は君がいた。これで三日三晩楽しめるよ。ありがとう」 れいむはぞっとした。餡子が冷えた。 おかしい。なにかが決定的におかしい。 「ねえ、れいむ。最後に聞いてあげるよ。なにかひとこと言ってごらん?」 「おにいさんだよ! わるいゆっくりなんていなかったんだよ! おにいさんがわるいん だよ!」 れいむは直感のままに叫んだ。 確かに、妹まりさはれいむのことをつけまわした。だがそれは話し合いで解決できたはず だ。 一家は確かに末の娘を食べて飢えを凌いだ。だがそれは仕方ないことだったのだ。 乱暴まりさもまた、必要悪として群れに必要な存在だった。 友達のありすだって、きっとれいぱーだったんじゃない。 悪いのはおにいさんだ! れいむの言葉を受け、おにいさんは笑みを深くした。 「おや困った。それじゃあ、僕は僕を制裁しなきゃいけないのかい? でもすまない。そ れはできないんだ」 おにいさんはれいむの口に手を突っ込んだ。そして、舌を掴むと、 「だって僕は『悪者を制裁しに来た』んじゃなくて、『僕が悪いと思ったゆっくりを虐待 しに来た』んだからね!」 一気に引っこ抜いた。 「ゆあああああああーっ!!」 舌を失ったれいむは、これでもう意味ある言葉は喋れない。 だが、黙ることはない。叫び続けるだろう。 きっと、三日三晩休むことなく。 苦痛の叫びを、制裁の名の下に。 了 by触発あき * 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 163 バトルゆ虐! ふたば系ゆっくりいじめ 172 とてもゆっくりした蛇口 ふたば系ゆっくりいじめ 180 ゆっくりばけてでるよ! ふたば系ゆっくりいじめ 181 ゆっくりばけてでるよ!後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 199 ゆっくりたねをまいてね! ふたば系ゆっくりいじめ 201 ゆっくりはじけてね! ふたば系ゆっくりいじめ 204 餡小話の感想れいむ・その後 ふたば系ゆっくりいじめ 211 むかしなつかしゆーどろ遊び 上記以前の過去作品一覧は下記作品に収録 ふたば系ゆっくりいじめ 151 ゆっくりみわけてね! 元ネタ:M1
https://w.atwiki.jp/joboneyard/pages/250.html
分布 モロッコ、アルジェリア、シブラルタル 形態 体長56cm~63cm、肩高45cm~50cm、体重10kg~15kg。 体毛は灰褐色で顔に毛はない、尾がなく腕と足の長さは同じ位。 生態 岩場の多い山岳地帯の疎林に10頭~100頭の群れを形成して棲息している。 ニホンザルの社会構造との違いは群れ内部のオスとメスの比率がほぼ同じ事である、ボスザル以外のオスは子育てに参加する事である程度の地位を獲得していると考えられる。 群れが肥大化しすぎた場合はいくつかのグループに群れを分割すると言われている。 食物は雑食で、果実、葉、芽、根、また時折クモやサソリなども捕食する、冬季には樹皮も食べる。 繁殖時期は一年中で、ボスザル以外のオスも交尾に参加する、メスは多数のオスと交尾をする事で父親の確実性を減らし、より多くのオスに自分の子供を育てさせようとしている可能性もある。 妊娠期間は約165日で、1頭か稀に双子を産む。 性成熟はメスが2年半~4年で、オスは4年半~7年かかる。寿命は20年~30年。 状況 農地拡大による棲息地の喪失や農作物を食べる事から農民に駆除され個体数は減少していった。 ワシントン条約附属書II類に掲載されているが具体的な保護政策はなく、アフリカではペット用の密猟も発生している。 個体数は1万5000頭~2万頭ほどと推定される。 ジブラルタルの個体群は第二次世界大戦中の1942年に残り7頭まで減少したが、イギリスの伝説でバーバリーマカクがジブラルタルで生存している限りこの土地はイギリスの領土として残るというものがあった為、当時の英首相ウィンストン・チャーチルによってアルジェリアから補充されている、現在は軍人によって厳重に守られ約230頭まで回復している。
https://w.atwiki.jp/akatonbowiki/pages/9759.html
このページはこちらに移転しました sea-chicken 作詞/PK 飛べない羽を羽ばたいて 凍てつく海を泳ぐんだ 群れを離れたアウトロー 寒くて鳥肌たっちゃうよ ペンギン群れからお払い箱んちは 右向いて左向いてまた明日
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2616.html
『べリアル・サイス:後篇』 18KB 制裁 パロディ 不運 自業自得 二次創作 戦闘 駆除 群れ 赤ゆ 子ゆ ゲス ドスまりさ 希少種 現代 虐待人間 独自設定 厨二病全開ですが、よろしくお願いします 注意 1.クレイモア・ゆんシリーズです 2.でも、大尉や中尉の出番なしです 3.虐待描写薄めの駆除モノです 4.人間チート&外道な描写有ります 5.パロディ有り 以上の事を踏まえて、ゆっくりしていってね!! ドス達が、村に侵攻を開始した頃… 「さて、戦争屋…これで、主の思惑通り事が運んだぞ」 「当然よ。奴らの行動など、明日の天気を予報するより容易い…そちらも抜かりはないな」 「無論よ。奴らの根城に残っているのは、わずかな成体ゆっくりを除けば、子ゆっくりと赤ゆっくり、それに動けぬ妊娠ゆっくりどもよ。これほど、狩りやすい相手はおらぬわ」 「では、いよいよ…」 「そう、いよいよ…」 「「根斬りの鎌を振るう時」」 裏方屋からの連絡を受け、互いに打合せをしながら、口をそろえて、互いを見合わす拷問屋と戦争屋―――駆除作戦もいよいよ大詰めを迎えようとしていた。 べリアル・サイス後篇 「村長代理のおにいさん、ゆっくりしないで出てきてね!!」 「「「「出てきてね!!」」」」 「…随分と騒々しいが、何か用でもあるのか?」 仲間達を引き連れて、村に到着したドス達は、開口一番に、あの忌々しい協定を結ばせた張本人である村長代理―――戦争屋を呼びつけた。 とそこに、たくさんの人間を引き連れた戦争屋が、やれやれと言った表情で、五月蝿げにドスの前に立った。 「ゆっ、そうだよ!!今日は、協定の破棄を言いに来たんだよ!!」 「ほぅ…」 まあ、知っているがなと、内心思いつつ、わざとらしくない程度に驚きながら、理由を尋ねた。 「いったい、どういうつもりだ?自ら定めた協定を破るなど、正気か?」 「白々しいこと言わないでね!!あんなゆっくりできない協定なんて無効だよ!!」 「そうだよ!!れいむたちがゆっくりできないなんて、おかしいよ!!」 「そうなんだぜ!!おかげで、むれのみんなのごはんさんがとれなくて、こまっているんだぜ!!」 「とかいはじゃないきょうていなんて、まもるひつようなんてないわ、このいなかもの!!」 「むきゅ!!そのとおりよ!!にんげんさんのきめたるーるのせいで、みんなめいわくしてるのよ!!」 ドスを皮きりに口々に不満を漏らすゆっくり達の声を聞きながら、戦争屋は、今回の駆除を実行して、正解だったと思った。 この程度の協定をゆっくりできないと言い放つならば、この先、この無能ゆっくり達の群れは、必ず村に害を及ぼす事は明白だ。 「皆の意見を纏めて、ドスは決めたよ!!人間さんとの協定を破棄して、野菜さんを独り占めするゆっくりできない人間さんを追い出して、ここを群れのゆっくりぷれいすにして、群れの皆とゆっくりするよ!!」 「そうか、協定を破棄するか…」 「そうだよ!!人間さん、ゆっくり理解して―――」 人間がゆっくりに勝てるわけがない―――そう思い込んで、既に勝ち誇った表情を見せるゆっくり達を見まわしながら、心の中であきれ果てるしかなかった。 まったく、つくづく救いがたい、何を勘違いしているのだろうかまったくもって――― 「―――これで、お前達を駆除する大義名分を得られたと言う訳だ」 「ゆっ?」 ―――救いようのない劣等生物どもだ。 そして、戦争屋は、建前上、協定を一方的に破棄したドス達を殲滅する為に、胴付き隊員達に指示を出した。 「殺し間、撃て」 「「「「ゆぐっ!?」」」」 「「「「「ゆびゅっ!!」」」」」 「「「「「ぴゅっ!!」」」」」 「ゆっ?ゆっ!?」 次の瞬間、一斉に乾いた音が連続して聞こえてきたかと思えば、ドスの背後にいたゆっくり達全てがまるで水風船のように弾け飛んだ。 飛び散った餡子やクリームを見ながら、訳も分からずにいたドスだったが、すぐさま、戦争屋に向かって、詰め寄った。 「ど、どうじで、皆、死んでるのぉおおおおおおおお!!」 「馬鹿が。ここに来ると分かっているなら、罠を張るのが当然であろう」 そう言うと、戦争屋の合図と共に、左右にある茂みや建物に潜んでいた胴付き隊員達が、アサルトライフルを構えて、はい出してきた。 <殺し間>―――鉄砲戦術の一つで、本来、鉄砲は弾丸の射線が一つでは効果が薄いので、正面から撃っても最初の兵しか殺せない、そこで囮を使い、敵軍団を集中させてから射線を二つにし一点に弾丸を交差させることで、敵軍団全体を殲滅する―――その弾丸の交差点こそが『殺し間』というわけなのだ。 今回は、戦争屋自身が囮として、ドスや群れのゆっくり達の視線をそらし、まずは、一匹も残さず殲滅する為に、群れのゆっくり達に一斉射撃を行い、ドスを除いた他のゆっくり達を全滅させたのだ。 なぜ、先にドスを仕留めなかったかといえば、ドスを先に仕留めたならば、群れのゆっくり達は散り散りになって逃げてしまい、この後の駆除活動に大きな支障が出るからだ。 「ゆああああああ!!おちびちゃん達がいるゆっくりだっているのにいいいいい!!」 「ああ、それなら、安心しろ」 「ゆっ?」 群れのゆっくり達を全滅し、嘆くドスであったが、戦争屋は、何も心配する事はないというように、言い放った。 訳が分からないドスに対し、戦争屋は、群れのゆっくり達が根城にしている洞窟がある方角を指さしながら、言った。 「既に、駆除している最中だ」 そう告げた戦争屋の背後には、ドスを駆除する為に村に残った処刑屋と変装はしてあるものの、ドスに悟られないように俯きながら、顔隠す、裏方屋の姿があった。 ドスや他のゆっくりがたくさんと認識した人間はその3人だけだった。 その3人以外の人間は、既に村にはいなかった。 ―――洞窟内 「ゆうう、ドスたち、おそいね…」 「むきゅ、もう、そろそろにんげんさんのむらにつくころだとおもうわ…」 子ゆっくりや赤ゆっくり、にんっしんゆっくり達の世話をしつつ、ドスの帰りを待っていた留守番組の群れのゆっくり達であったが、ふと、あるありす親子が、洞窟の中に何かが入ってきた事に気付いた。 「ゆっ、みゃみゃ、にゃにか、はいっちぇきちゃよ?」 「ゆっ、ほんとうね。きらきらさんにおみずさんがはいって、とってもとかいはね。あれをありすたちのたからものにし―――」 そのありす親子が目にしたのは、小さな火がついた布で栓をした何か不透明な液体入ったビール瓶のようなものだった。 すぐさま、親ありすが、そのビール瓶を受けとめようとするも、そのビール瓶は親ありすの手前で、地面に着地した瞬間――― 「―――じょおおおおぉおぉおおぉおおおおおおお!!」 「あぢゅいいいいいいい!!ゆっぎゅりでぎゅないいいいいいい!!」 ―――瓶に入っていた液体が、ありす親子の前に、飛び散り、一気に燃え広がった。 轟々と燃える炎が、ありす親子を飲み込み、ありす親子は絶叫を上げながら、炎に焼かれながら、のた打ち回った。 「ゆううううううう!!ありずうううううう!!」 「むぎゅうううう!!おちついて!!ころがれば、ひさんをけせるはず…」 「ゆんやあああああ!!また、きらきらさんが、なんで、たくさんはいってくるのおおおおお!!」 火達磨となったありす親子を助けようとするも、近づけずにいるゆっくり達をしり目に、副リーダーぱちゅりーが、転がって、火を消すように、ありす親子に呼びかけた。 しかし、それを邪魔するかのように、次々に火炎瓶が洞窟の中に投げ込まれ、次々に、火の手が上がり、群れのゆっくり達はなすすべもなく、燃え盛る炎に飲み込まれていった。 「ゆぎゃああああああああああああああ!!」 「あぢゅいいいいいいい!!ゆんやあああああああああ!!」 「おぎゃあぢゃん!!だぢゅげっでええええええええええ!!」 「どがいばぁあああああ!!どがいばぁああああああ!!」 「ゆっくりしないで、にげ…あがぢゃんがいるがらうごげげげげげげげげげええええええええええ!!」 炎に焼かれ、悶え苦しむゆっくり達の声が、洞窟の中で、反響していた。 すぐさま、洞窟の外に逃げ出さなければ、全滅しかねいが、生憎この洞窟に残っていたのは、動きの遅い赤ゆっくりや子ゆっくり、そして、動くことのできない妊娠ゆっくり達が大部分を占めており、満足に避難することも出来ない状況だった。 「むきゅううううう!!うごけるみんなは、おちびちゃんたちをのせて、ここからでるのよ!!にんっしんしたみんなは…おいてくわよ」 「ゆっ、ゆっくりりかいしたよ!!」 「むきゅ!!ゆっくりしないで、にげるわよ!!」 「ま、までええええええ!!でいぶを、おいでがないでえええええええ!!」 「ごのいながものおおおおおおお!!ありずだぢをみずでるなぁああああああ!!」 何とか動ける成体ゆっくり達に、子ゆっくりや赤ゆっくりを乗せて、ここから出るよう指示を出すと、副リーダーぱちゅりーは、動けないにんっしん中のゆっくりを見捨てると言う、非常の決断を下した。 自分達が斬り捨てられた事を知り、罵声を浴びせながら、燃え尽きるにんっしんゆっくり達の声を背に、副リーダーぱちゅりー達は、洞窟の出口へと向かって避難を始めた。 「ゆぎいいいいい!!つかれたよおおおおおお!!ゆっくりしたいよおおおお!!」 「むきゅ!!ゆっくりすると、ひさんにもやされちゃうわ!!もうすぐ、でぐちさんがみえてくるわ!!」 「ゆっ!!ひかりさんがみえてきたんだぜ!!はやくここからぬけだすんだぜ!!」 碌な食事もできずに、満足体を動かせない仲間を叱咤し、迫りくる炎に脅えながら、避難していた副リーダーぱちゅりー達は、どうにか洞窟の出口へとたどり着こうとしていた。 多くの犠牲を出してしまったが、おちびちゃん達が生き残れば、群れを立て直す事ができる―――そう信じて、副リーダーぱちゅりーが洞窟の外へ飛び出した 「いやいや、それはない」 「む、ぎゅぶっべっ!!」 そして、ぱちゅりーが最後に見たのは、包帯越しでもわかるような満面の笑みを浮かべるすぃーに乗ったにんげんさん―――拷問屋と一人の村人によってまっすぐに振り下ろされた鍬の刃だった。 「ま、まりざは、にげら、ちゅぶゆれりゅううううううううううう、びゅぶうううううう!!」 「おそら、とびびゅびゅびゅびゅ!!」 「いぢゃいいいいいいい!!だぢゅげ、ぃ!!」 あるゆっくりはその場から逃げだそうとして、踏みつぶされ、あるゆっくりは放り投げられたところをバットでフルスイングされて、四散し、あるゆっくりは、助けを求めながら、木の枝に貫かれ、痙攣した後、動かなくなった。 洞窟から飛び出してきたゆっくり達を、待ちかまえていた村人たちが次々に、思い思いの方法で駆除していった。 「いやいや、実に爽快よ。皆の協力に感謝せねばな」 「そんな、こちらこそ、お礼を言いたい。ところですよ」 「これも、お互いの為、なんですから」 「村の為に働いてくれたあなた方に協力できて、こちらこそ、うれしい限りですよ」 満足そうな顔をして、作戦に協力してくれた村長をはじめとする村の人間に感謝の言葉を贈った それに対し、村人全員が、まるで、こうなって当然だと言わんばかり表情で、ゆっくり達を駆除しながら、口々に、拷問屋に感謝の声を述べた。 やがて、洞窟から飛び出してくるゆっくりがいなくなった頃には、リヤカー一杯にゆっくりの死体―――潰され、刺され、切り刻まれたりなど悲惨な姿となったゆっくりが積み上げられることになった。 遠くから聞こえる歓声ともくもうと煙を上げる洞窟のあった地点を見て、洞窟に残った群れの皆が全滅した事を悟ったドスは、村長代理である戦争屋に向き直って、大声で叫んだ。 「どうじで、ごんなごどずるのおおおおおお!!」 「何を今さら。そもそも、貴様らは、決断が早すぎる。彼我の戦力差、破棄した場合に起こりう事態、それさえも考えず、取り決めた協定を破棄した貴様らが悪い」 「ゆぐっ!?で、でも、なんな、協定じゃゆっくりできな…」 「協定を守りつつ、群れのゆっくりどもをゆっくりさせるのが、ドスの務めの筈だ。それさえ出来ず、群れを全滅させた貴様は、無能以外の何物でもないわ」 理不尽な協定を結ばされたあげく、大切な群れを潰され、あげくの果てに自分を無能呼ばわりする戦争屋に、遂にドスの怒りは頂点に達した。 帽子の中に隠してあったキノコを口に加えたドスは、理不尽な協定を押し付け、群れを壊滅させ、自分を罵倒した戦争屋を殺さんと、ドススパークを発射しようとした。 「ゆがあああああ!!ドスを無能呼ばわりする人間さんはぁ―――!!」 「出番だ、処刑屋」 「ふん、毎回、毎回思う事なのだがな…」 「ゆっくり―――チャリン―――しないで…」 ドススパークを放たんと怒り狂うドスを前に、戦争屋は、自分の背後に控えていた処刑屋に最後の仕上げを促した。 如何に仕事とはいえ、戦争屋と拷問屋のまどろっこしいやり方に苛々していた処刑屋は、さっさとドスを片づけることにした。 べリアル・サイスでは、ドス退治専門としている処刑屋は、常々思っている事をぼやきながら右手に刀の柄を掴んだ瞬間―――チャリン―――そんな音が辺りに響いたが、処刑屋は右手で刀の柄を掴んだまま、ただ、それだけしかしなかった。 「ドススパークと言うのは、真っ二つに斬られても、喋り続けられる事を言うのか」 「死、し、し、し、しい、ゆっゆっ、ゆうぅぅぅぅぅぅううう…――――――!?」 ただ、それだけで、大きく口を開いたドスの、辛うじて下半身部分に乗っていた、上半身部分が、ずるりと、地面にまっさかさまに滑り落ちた。 何が起こったか分からず、喋る事も出来ず、さかしまになった視線に戸惑うドスであったが、斬り捨てられた断面から徐々に痛みが襲いかかってきた。 辛うじて中枢餡の損傷は免れたため、即死とはならなかったが、誰の目から見ても、遅かれ早かれ、ドスの死は確定されることになった。 「後の始末は、任せたぞ」 「たまには、自分で、後始末をしておけ。まぁいい。何をしている?早く片付けておけ」 「「「「「「「「はっ!!」」」」」」」」 「さて、ドス。貴様の無能ぶりが招いた結果とはいえ、何も知らずに死にたくはなかろう」 「―――っ?」 用が済んだとばかりに、その場を後にする処刑屋に愚痴をこぼしながら、戦争屋は、村に来たゆっくり達の死体処理を、胴付き隊員達に指示を出しつつ任せると、激痛にさいなまれながら、辛うじて死んでいないドスの傍によると、静かに語り始めた。 この一連の騒動の真相を――― 「まず、ゆっくり駆除に於いて問題となるのは、その繁殖能力だ。何せ、例え、ほぼ全て殺しつくしても、二匹だけいれば、すっきりーさえすれば、いくらでも子供を増やし、簡単に群れを復活させてしまう。それを防ぐために、まず、出来うる限り、山の中に散ったゆっくりどもを一カ所に集める事が必要だったのだ。その為に、利用したのがこれだ」 「―――!?」 戦争屋が、徐に懐から取り出した物を見た瞬間、ドスの眼が大きく見開いた。 それは、ドス達の群れを襲い、食糧難に追いつめた、あのれみりゃ達の被っていた帽子だった。 「協定を結んだ以上、こちらから、それを破ったという事実は、不都合だ。故に我らはこれを被り、れみりゃに成りすましながら、胴付きゆっくり達を3体一組で、山に分散させ、狩りに出かけたゆっくりのみを無差別に襲った。これにより、餌を狩る術を失った、残りの番、子ゆっくり、赤ゆっくり達を、貴様の群れへと追いやったのだ」 ドス達がこの山に引っ越してから、日が浅い事もあり、この山の地理に疎いならば、山に散ったゆっくり達は、碌な餌をそろえる事が出来ず、これまで、自分達を、ゆっくりさせてくれたドスを頼り、元の根城に戻るしかない。 そして、多少の手間はかかったものの、狙い通り、山に散った大半のゆっくりが、ドスの元に戻っていた。 しかし、戦争屋の狙いは、それだけではなかった。 「そして、もう一つ、この作戦を実行した理由が、アレだ」 「―――?―――!!!!」 戦争屋の指差した方向に目を向けたドスは、思わず目の前の光景に目を疑った。 そこには、さらし首のように並べられた、口をふさがれもの、両目は群がる鳥達に抉り取られたもの、真っ二つに縦半分に斬られたもの、殴りつけられ、ばこぼこにはれ上がったものなど、最後までゆっくりできないまま、死んでいった大小無数のゆっくり達のなれの果てだった。 「あれが見えるか…あれは、飢えに耐えかね、さりとて、群れのルールに従うのを渋り、愚かにも村の畑を襲おうとしたゆっくり達の末路だ。付け加えておくが、協定に有った山のゆっくりを傷つけるなという項目には、違反していないぞ。奴らが、この畑をゆっくりプレイスにすると言った時点で、山ではなく、畑に住むゆっくりとなったのだからな」 そして、これこそが、拷問屋から、使者まりさを尋問した際に、群れから離れた複数のゆっくり家族がいると聞いた戦争屋のもう一つの狙いだった。 群れから離脱するという事は、群れのリーダーであるドスの庇護を失うという事なのだが、この群れではいくつかの家族が、群れから離れていった。 無計画な生殖行為により、ゆん口数が増加し、住処とする洞窟が手狭になったからと、ドスは言っていた。 しかし、戦争屋はゆっくりの本質をドスより見抜いていた。 戦争屋は、一部のゆっくり達が、群れから離れた真の理由は、より自分達がゆっくりできるように、ドスも決めたルールを守らなければいけない群れにいるより、家族で別の場所に住む方が良いと考えたからだと予測した。 「どこの世界でも、決まりを、自分達を守るものではなく、縛るものだと認識する愚かものがいるものよ。だが、はぐれゆっくり達のおかげで、実に容易く煽ることが出来た」 ―――ドス襲来から2日前 畑を荒らしとして、すぐさま、胴付き隊員達に、捕らえられたはぐれゆっくり達は、村人達の前に連れ出されると、口々に罵声を浴びせながら、罵った。 ばかなにんげんさんは、さっさとれいむたちをはなしてねっ!! おやさいさんはかってにはえてくるんだよ!!それをひとりじめするにんげんさんはゆっくりしねっ!! とかいはなありすたちが、おさやさいさんをたべてあげるんだから、かんんしゃしなさい!! むきゅ!!ぱちゅりーたちのゆっくりぷれいすをよこどりするなんて、ひどすぎるわ!! きいちぇるの!!ばきゃなの、しびゅゅっ!! 罵声を浴びせるはぐれゆっくり達を前にして、村人たちは、俯き、肩を震わせ、黙ってゆっくり達の罵声を聞いてたが、村の若い青年がいきなり立ち上がると、なおも罵声を浴びせる子まりさをいきなり叩き潰した。 突然の凶行に唖然とするはぐれゆっくり達を前に、村の若い青年に続けと言わんばかりに、鎌を、鍬を、包丁を、金鎚を、鋸を、鉈を、棍棒を手に、村人達は一斉に、ゆっくり達に襲いかかった。 そして、ゆっくり達の悲鳴と断末魔を背に、村長は、戦争屋に対し、冷たい口調で呟いた。 「どうやら、わし等が間違っていたようです。あいつらを、皆殺しに出来ますかな?」 「無論だ。とはいえ、皆殺しとなると、村人達の力を借りたいところだが…」 「構いません。村人総出で協力します」 迷うことなく、こちらに協力を申し出た村長の様子を見て、戦争屋は、村人たちがゆっくりを殺すことに躊躇いを無くしたことを確信した。 村人達は知る由もなかった―――飢えたゆっくり達による畑荒らしさえも、全て、戦争屋の思惑通りだということに。 如何に餡子生物であるゆっくりとはいえ、一般人にとって、生き物を殺すことに抵抗を覚えるのが、普通だ。 ましてや、ゆっくりたちの、<ごめんなさい>などの命乞いを聞きいたならば、情け心が出るのもやむをえないだろう。 だが、ゆっくり駆除とは、最後の一匹を残らず駆除してこそ意味があり、そこに情けを持ち込むなどもっての外だ。 故に、戦争屋は、今後、同じ事がないように、村人達の持つゆっくりに対する認識を―――生かす価値もなく、ただ害しか齎さない不快生物ものだと変えさせたのだ。 そして、戦争屋は、村人達に自分達が正義なんだと思わせる為に、わざわざ三文芝居を仕掛けて、ドスが自分から、協定を破棄するよう誘導した。 人間達と共存する為の協定を破棄し、自分達の都合―――ただゆっくりする為だけに、村を襲うゆっくり達を駆除するんだと、村人達に大義名分を与える為に!! ―――現在 「―――これが、事の顛末の全てよ」 「…」 全ての真相を戦争屋に教えられたドスは、叫ぶ事も出来ず、ただ虚ろな目で、戦争屋の顔を見るしかなかった。 一応、肉体はまだ生きていたが、大切な群れの仲間達を皆殺しにされ、群れのおさとしての、ドスとしての誇りは打ち砕かれ、何もかもが人間の思惑通りだった事を知ったドスの精神はもはや、完全に壊されていた。 そんなドスの様子を見た戦争屋は、もはや興味を無くし、ドスを解体処分する為に待機していた胴付き隊員達に、すぐさま指示を出した。 「待たせたな。アレはもう処分してかまわん」 「はっ!!」 道具を取り出し、ドスの解体を始めた胴付き隊員達の姿を見ながら、戦争屋は、誰ともなく、独り言を呟いた。 「そうそう…言い忘れていたな。どうして、こんなことをするのかだったな。貴様らとの協定を結んでも、益など無いからだ。如何に、群れの掟を守らせようとしても、今回のような愚かものがでるであろうし、世代交代をすれば、かならず、身の程を知らず、己の両分だけで増長する輩が、聞き触りのいい言葉しか耳を貸さぬ愚昧な連中を引き連れ、畑を荒らすのが関の山だ」 ならば、数が増えぬうちに、被害が拡大せぬうちに、駆除するのが道理だと、戦争屋は言い放った。 これこそが、クレイモア・ゆんとの大きな違いである。 クレイモア・ゆんが事件を起こした後に対処する部隊ならば、べリアル・サイスは事件を起こす前に対処する部隊なのだ。 ゲスであろうが、善良であろうが関係なく、ドスならば、劣等種ならば、平等に分け隔てなく、殲滅する部隊―――それが、益をもたらさない雑草を根こそぎ刈りつくす悪魔の鎌:べリアルサイスなのだ。 「後、他の二人は知らんが、我の個人的な理由でよければ、答えてやろう。我はな、傲慢で、自らを世界の中心だと自負し、他者に理不尽な威光を押し付けるような奴を見るとな、叩き潰したくなるのだ。無様に、地面に這いつくばるその姿を見るのが、どうしようもなく最高に楽しいのだ」 惨めに駆除されたあげく、解体され続けるドスの姿を、根城に残ったゆっくり達の駆除を終え、歓声をあげて、村に凱旋する拷問屋と村人達を見ながら、戦争屋は初めて嗤った。 まるで、それは、悪魔の嗤いさま、そのものだった。 あとがき 相変わらず、厨二病フルスロットルな書き口になりました。 さすがに、戦○BASARAキャラを参考にしたのは、やりすぎだったか…キャラの濃さが半端じゃないもんな、あれ。 次回作は、もうちっとばかり、皆さまの読みやすい物を書けるように頑張りますので、よろしくお願いします。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2492.html
少し変な小ネタ クトゥルフ成分があります。 小ネタ ウルタールのちぇん これはゆっくりの間で広まった話である。 曰く、 「ちぇん、およびネコを大事にしないと酷い目にあう」 という噂。 その群れはちぇん・ネコを毛嫌いしており(長のドスがひどい目にあったらしい)、その噂に反発するようにもっと多くのちぇんやネコ達を苛めた。 「ここはれいむたちのぷれいすだよ!ねこさんはゆっくりでていってね!!」 「そのごはんはちぇんなんかにはふさわしくないんだぜ!だからまりささまがおいしくいただいちゃうんだぜ!!」 「ここはちぇんのおうちなんだってさ」 「おぉおろかおろか」 群れはドスという強力な庇護の下散々好き勝手に猫とちぇんたちを苛めた。 そしてある夜にそれは起こった。 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「わるいこはここなんだね、わかるよぉ」 「ネコやちぇんを苛めるのはここだねぇ?」 ネコとちぇんの大群が群れを包囲したのだ。 「どどどどどういうことなのぉ!?」 ドスは慌てた。自分は昔ゲスなちぇんに親を殺された。だから大きくなってからちぇんやそれに似たネコ達に復讐をした。何が悪いのか、と。 しかし、ちぇんは言い放つ。 「どすがどんなひどいめにあったかはわからないよぉ、だけどちぇんやネコさんたちをいじめるのはおかどちがいだよ、わかるねぇ?」 「う、うるざい!ちぇんはわるいやつなんだ!それににたねこさんたちもわるいやつなんだ!!」 ドスは意固地になっていた。自分でも間違っているのはわかっていた。認めることが恐かった。 「だから、お仕置きにきたんだよぉ」 群れの奥にいた猫の仮面……いや顔が猫の女の人が言い放った。 「ねこやちぇんを大事にしないヤツは死ねば良いんだ!」 そう言い放たれると同時に猫たちは群れに襲い掛かった。 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 「みゃおぉん」「みゃおぉん」「みゃおぉん」 らんらんと輝く猫たちの目の恐怖にドスたちは耐え切れなかった。 『ゆ ゆっぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 』 それから何かを噛み千切る音、引き裂く音が 間断なく続き 数時間後、そこにはゆっくり達の群れがいた、という形跡はなくなっていた。 付記 ウルタールのちぇんの噂が産まれた理由。 あるところに猫を残虐に殺すドゲスがいた。しかし、ある日ドゲスは人間の飼い猫を殺してしまう。 激怒した飼い主のお兄さんはドスの群れに眠り薬を飲ませ寝せてドゲスに猫の好む食べ物のにおいを万遍なく付けて帰っていった。 翌日、目覚めたドゲスはいつものように猫を襲いに行った。 しかし、臭いが付いていたドゲスに付近の猫は群がりはじめ哀れドゲスは猫たちに貪り食われてしまった。 この事件に尾ひれが付き、いつの間にかちぇんもその庇護の対象になっていたのだとか。 このSSに感想を付ける