約 1,243 件
https://w.atwiki.jp/sousakurobo/pages/700.html
まだ朝もやが立ち込める山間の集落に地響きがしたかと思うと、破砕音をさせて次々と家屋が倒壊する。 すわ地震かと考えるに、耐震対策の行き届いた日本では余程の震度でないと、そこまでの被害はお目に掛かれない。 しかも倒壊した家屋は上から潰されていたり、あるいは明らかに横合いから押し倒されていた。もはやそれは揺れによる被害ではない。 なにより不思議なことに、地響きは時間と共に遠ざかってゆくのだ。 奇跡的にその集落から死傷者は出なかったようだ。何事かとまぶたをこすりこすり、瓦礫から這い出てきた人々は集落の惨状に息をのんだ。 そして朝もやの向こうに遠ざかってゆく影に、もう一度息をのむ。 ゆらゆらと三本の角を揺らし、巨大な影が山の間を這っている。 被災者の中にパジャマ姿の少年の姿があった。 よほど大事な宝なのだろう、倒壊した家から持ち出せた一枚のカードを握りしめ、山間の影を目をキラキラさせて追っている。 街の量販店のキッズコーナーにあるカードゲームから引き当てたレアカードの図案は、長い三本角がいかにも厳つい南半球産のカブトムシであった。 第五話 伏兵!大自然の驚異 侵略地上げ獣『ギャラクシー・コーカサス・オオカブト』登場 岩手と青森の県境の岩手側、二戸市(にのへし)でおこった異変が国場首相の耳に届いたのは、朝食の納豆に卵を投入する神聖な作業の最中であった。 いささか衝撃的な報告に手元は狂い、卵の中に殻の破片が飛び込んだ。 国場総理は渋面をつくりながら指先を白身の中に突っ込み、秘書官に再度の報告を促す。 「それで、もう一度言って貰えるかな?」 長年の付き合いになる首席秘書官は、振舞われた茶をすすってから、その一大事を口にする。 「本日未明、『岩手県』と『青森』の境を越えて巨大生物が出現。 時速20キロのゆっくりしたペースで南下中。進路上の民家、送電線、その他ライフラインが押し潰されています。 死傷者数は現在調査中。山間部ですので今のところ被害は小さい模様。現在は二戸市金田一温泉に迫りつつあります」 「山間部ねぇ…まさかダムは無いだろうな?」 国場は今日がハードになる事を見越し、卵の殻を摘出した納豆にからしとネギを多めに放り込んだ。わしわしと掻き混ぜ、雑穀まじりのご飯にかける。 「周辺にはありませんが…」秘書官は用意してきた地図を見て眉間に皺を寄せる。「このまま金田一温泉に向かわれると、東北新幹線を跨がれます。 壊さないような気遣いは期待できないでしょう」 総理はすぐには応えなかった。ぞるぞる、とでも言うのだろうか、上品でない音をさせて納豆ご飯を掻っ込んでいる。 それが奥方が念入りに出汁をとった味噌汁を啜る音に変わり、さして間をおかず嚥下し終えた盛大な一息にかわる。 「ぶはぁ…ごちそうさま」 言うが早いか、席を発つ。朝駆けをして来た主席書記官が首相公邸に到着してから15分。臨時で準備した朝飯を平らげ、総理は戦闘体制の全てを整えていた。 公邸を出ると、朝もやが僅かに足元に残っている。空は藍から蒼へと徐々に、しかし気付かぬくらいには早く、色を変えていた。 首相と秘書官は大股で専用車に向かう間も会話を続ける。 「新幹線の線路をやられるのは拙い。追い払えないか?」 「近隣の岩手駐屯地に機甲部隊があります」 「よろしい、災害派遣だ。緊急でな。県知事には要請を追認させろ」 「せっかくですから改正法の国民保護等派遣を出したらどうでしょうか? 武器の使用は国民の保護に必要な措置ですが、災害派遣で機甲部隊を出せば野党に何を言われるか…」 「わかった、そっちの線でやろう」 国場は黒のセダンの後席に体を押し込みながら、ふと思いついた事を、子供のような顔をして言ったものだった。 「…ところで巨大生物とは緑色をして二足歩行する『あれ』だよな」 「いえ、黒くて硬くて足が六本で角は生えたの『あれ』です。 爬虫類じゃありませんからね。放射能火炎やプラズマ火球を食らいたいんですか?」 「そうか」首相はどこか残念そうであった。「しかし出所はどこだ? 青森からとは言え、ツルギスタンではあるまいよ。 まさか我々の経済焦土作戦に対する、彼らの報復という訳でも無かろう?」 「偵察衛星は北海道で大規模な開発の兆候を捉えていません。ツルギスタンが更地を欲している可能性は低いですね」 「的を絞った物言いだな」 「更地を欲している輩がいるんですよ」 「それはつまり、巨大生物は何らかの組織による工作活動だと?」 「デベロッパー、ゼネコン、不動産屋、銀行、それにマフィア。 次の攻勢で切り取られそうな土地に、あらかじめ仕込みをする悪質な星間外資が確認されてます。 今回のケースはおそらく更地にして買収、ツルギスタンの手に渡った暁には、開発を一気に引き受ける魂胆かと」 「随分バイオレンスな計画経済だな。マオやポルポトでも、そこまで無知じゃなかったろう?」 「似た様なものだったと思いますが?衛星国家と植民地は非効率的なことでは同様ですよ」 「だからこそ信じ難いんだよ。 宇宙人ってやつも地球人と同レベルであって、スペースブラザーなんて存在しやしないなんてね」 「…内調、桜田門、市ヶ谷。それぞれが同じような報告を上げてきています。 日本国の脅威は宣戦布告してきた列強だけではないのです。 それと宇宙の隣人ですが…誰も、ロハじゃ助けてくれやしないんですよ」 「是非もない、か」 国場はへの字に曲げた口の端から溜息を漏らすと、背広の内ポケットに入れた携帯電話に手を伸ばすのだった。 頭頂部からサーベルのように反り返った角が伸びていた。 意外に小さい頭部が収まっている肩から背にかけての盛り上がった甲殻からは、更に左右から二本、大きく湾曲した角が伸びている。 三本の角を押し立てて木々を圧し折り歩く様などは、全身を覆う甲殻の磨き上げたような黒色とあいまい、黒金の城という言葉を想起させた。 まさしくコーカサス・オオカブトであった。サイズ以外は。 ギャラクシー・コーカサス・オオカブト等と言うふざけたネーミングも、連中の翻訳コミュニケーターが地球の近しい甲虫のデータを拾って作ったのだろう。 どこかに隠れているのか、はたまた高空から撮っているのか、 鷹介の前の四面ディスプレイの一つから流れているGBCのライブ映像で、しきりにレポーターがそう呼んでいた。 そこで映像は東北の山を舐める様に移動し、少しの行き過ぎと拡大でもって、山間の平地に佇立したダイガストを映し出す。 その後方の街ではパトライトが明滅しており、いまだ住民の避難が続いていることをパイロットに知らせてきた。 防衛ラインを上げたいところだが、そこから先は山になる。 木々を圧し折って阻止戦闘を始めるには、林野庁だか県庁だかが難色を示し、返答待ちにされていた。どうせ担当者は朝の登庁前だろう。 戦闘とは別の次元で絶望的気分を味わっている鷹介の後ろから、なんとも無邪気な声がかけられた。 「すごいな、でかいな。さすがギャラクシー・コーカサス・オオカブト、熱帯の惑星の王者だ」 虎二郎は朝も早よからテンションが高い。件の生物がギャラクシー・コーカサス・オオカブトだと看破したのも彼だった。博識とかそういうレベルでない。 鷹介はふと不思議に思い、問うてみると、 「amaz○nで取り寄せたんだよ、銀河最強甲虫DVD。 息子がたいそう気に入ってね、付き合って見てるうちに覚えてしまったのさ」 伏字じゃないでしょ、それ。 鷹介は商人たちの星を越えた逞しさに何とも微妙な気分になりながら、今一度、ダイガストの情報表示ディスプレイに目を落とした。 30mm Rail Gun : empty AIM-4/C : empty 460mm Cannon : empty 要は来週の限定戦争に向けて整備の真っ最中であり、実弾の一発も積んでいない、洒落にならない状態と言う事だ。 30mmレールガンは砲身の冷却上の問題から多砲身…ガトリング方式を採用したため機構が複雑化し、ブロックごと外されて整備している。 ミサイルは異星人の陸戦兵器用に弾頭の装甲貫徹力を強化したもの ――空対空ミサイルとは爆発して破片をばら撒くものであり、対装甲能力があるとは言い難い――だが、 これは空自に納入前に評価試験として『トリプル・ダイヤ』のロゴの企業から供与を受けている物であるからして、数に限りがあった。 ヤマト砲は砲身の命数が多く見積もって200発であり、一戦闘毎に入念な手入れをして延命処置をする必要があった。 頼りの輝鋼剣も大江戸博士が何やら調整があるとか言って持って来ていない。 背伸びして造ったロボットなんぞの稼働率は、そんなものだった。戦争は数だよ、とは好く言ったものである。 はて、湾岸戦争の戦訓で数は質を凌駕しないと判明したのでは、と思うところだが、ダイガストは質でもまだまだなのだろう。 であるなら、あとは猿と人の違いくらいしか武器はない。 数多の生物を食い尽くし、未だ生存する人類と同じ姿であること。しかも人類より強靭で巨大、頭脳は二人分。素晴らしい、まるで神代の巨人だ。 …馬鹿馬鹿しい。鷹介は小さな溜息をつくと、やくたくもない思考を打ち切った。 「おっ」 虎二郎の期待に満ちた声。 戦後から植林されてきた杉林をめしめしと折り、黒い三本角が山の稜線の向こうに現れた。 「目標をビジュアルID(目視確認)」鷹介はわりと躊躇わずにフットペダルを踏み込む。「これより接触し、目標の進路を変更させる」 ダイガストは立ち入り許可の未だ下りていない森林に足を踏み入れ、大股で山を登ってゆく。 国場首相の要請は自衛隊到着までの時間稼ぎと、巨大生物の戦力の暫減だった。 が、それ以上の注文として、民地への巨大生物の侵入の阻止が言い含められていた。 鷹介はモニター上で接近に伴ってどんどん巨大化するカブトムシに照準レティクルを合わせると、操縦桿の兵装セレクターボタンを親指で押し込む。 操縦桿の先は多数のボタンで膨れ上がり、グロテスクさすら覚えるデザインだが、 大雑把な操縦は銀河列強のビデオゲームから移植した脳波コントロール装置が仲介してくれる。ボタンを押すという行為は最終確認にすぎない。 鷹介の決定に従ってダイガストのコンピューターは選択した武装へと通電させる。 巨人が右腕を引き絞り、 「ダイガスト…エンゲージ(交戦)!」 鷹介の宣言の直後、白煙を曳いて射出された。 今回の唯一のまともな武装であるブラストマグナムは、握った拳の先端を僅かに光のリングで覆い、力場の存在を誇示していた。 衝撃を標的の内部へと集約するエネルギーフィールドは、しかし直撃の瞬間に ギャラクシー・コーカサス・オオカブトが角を振りたてた事により、ブラストマグナムごと上空へと跳ね上げられた。 くるくると回転する腕部が、陽光を反射して鈍く明滅する。 直進する力は90°に直行する別軸の力で容易く曲げられる。 昨日モンタルチーノ商会の若頭との乱闘で鷹介が見せた業の冴えを、知ってか知らずか、目の前の野生はしてのけた。 「開幕ロケットパンチってやつぁ、失敗フラグだな」 虎二郎が爽やかにロクでもない事を口走りつつ、コンソールパネルを数箇所叩く。 ダイガストの腰からアンカーが射出され、木々の上に落ちてスギ花粉を巻き上げている腕部に引っ掛けるや、巻き戻って右肘に再接続させた。 先日、ブレーディアンにブラストマグナムを叩き落された戦訓から、急遽アンカーの能力を拡張させたものだった。 ぶしつけな挨拶にギャラクシー・コーカサス・オオカブトはダイガストを敵と認識したようだ。 三本の角をかざし、残された僅かな距離を一気に詰めてきた。 全高はダイガストの胸ほどだが、全長や質量は明らかに向こうが勝っている。このままでは当たり負けするのは確実。 鷹介はバーニアのスロットルを押し込みながら操縦桿を横に倒す。 ダイガストが腰裏から噴射炎をあげ、横っ飛びに巨大カブトムシの突進をやり過ごした。 着地と同時に追いすがると、ギャラクシー・コーカサス・オオカブトも6本の足を総動員して回頭を始める。 そして、接敵。 ダイガストの拳が捉えたのは、振り返った巨大カブトムシの盛り上がった背中の甲殻だった。名状しがたい重々しい音が山間の大気を震わせた。 異星の巨大兵器にダメージを与える鋼の拳である。ケラチンとキチンで構成された甲殻ごときで止められるものではあるまい。 が、ここでも恐るべき野生が鷹介に牙を剥いた。 ギャラクシー・コーカサス・オオカブトは甲殻に多少の歪みこそ認められたが、怯むことなく至近に迫ったダイガストに角を振り立てたのである。 おそらくは巨大な甲殻を支える発達した筋肉が、衝撃の殆どを吸収してしまったのだろうと虎二郎は推察する。 それを操縦に集中する鷹介に伝える暇は無いが。 鷹介の意志を汲み、ダイガストは回避の代わりに半身になって三本の角の内側に踊りこんだ。 すぐに頭から生えた中央の角を右手で押さえ付け、左の脇に背から伸びる角の一本を抱え込む。 相撲でいうがっぷりと四つに組んだ状態。そのまま力比べが始まるかとGBC視聴者が期待した、まさにその時、 「なにっ!?」 鷹介はダイガストの両腕が火花を散らした事に驚愕した。腕部の表面温度が異常加熱し、モニターにアラート表示が点灯する。 突然のダメージに鷹介の操縦が乱れると、ギャラクシー・コーカサス・オオカブトはその隙に乗じて至近距離から体当たりを見舞った。 鋼の悲鳴が上がり、ダイガストの巨体が杉林に沈む。 さも嬉しそうなGBCのリポーターの声が、ダイガストの苦戦を伝えていた。 「ペンは剣よりも強し、ピーター・マクドナルドです!CMが明けましたが、ダイガスト、相変わらず苦戦しております。 銀河列強の進歩的民主主義の前に立ちはだかった蛮族の希望ですが、それ以上の野生の猛威を前に、なす術も無い模様です。 先程から防戦一方となり、超高周波を発する角が触れるたびに機体から火花があがっております!」 興奮気味のGBCのレポーターの中継に混じった種明かしに、ドン・モンタルチーノは海苔のように太い眉を器用に曲げて見せた。 「なんや、もうバラしちまったんかい」 高級リムジンの後部座席でふんぞり返る肥体の主は、ほんの携帯電話ほどの投影機が宙空に映し出した映像にご満悦の様子だった。 なにしろ裏社会じゃそれと知られたモンタルチーノ商会の巨大生物コレクションが、 銀河列強有数の陸軍国であるツルギスタンを相手に善戦する『夷狄(いてき)の機械人形』を翻弄するのであるから、オーナーとして鼻が高いったらない。 既に彼等のような荒事を生業にする者達には、ダイガストが『本物』であることが知れている。 しきりにGBCがツルギスタンの演出であるとの捏造キャンペーンを展開していたが、 掌を返した時用に、コメンテイターに辛口の批評家の仕込みも始まっている。 そして宇宙ヤクザは芸能界にも口が利く…情報は常に武器であった。 「しっかし、カブトムシは子供受けはエエんやが、更地に変える効率は悪いもんやな」 「宇宙ミミズの時は視聴者から苦情が出たと、マスコミ連中から散々文句を言われましたもので」 助手席から若頭が応える。 巨大宇宙ミミズが荒野の惑星を土壌改良してゆく様は、トレマーズも真っ青のパニック映像となった。 大地がのたうち、何匹ものミミズがそそり立って原生生物を捕食する様たるや、阿鼻叫喚の地獄絵図と呼ばずしてなんとしよう。 もっとも、今では当該惑星の土壌改良は完了し、惑星各地で農地転用が始まっている。『貴重な原生生物の殆どが食い尽くされ』はしたが、 住民達は作物を栽培出る肥沃な土地を手に入れた。その小さな惑星の表土は程無く数種類の商品作物で埋め尽くされることだろう。 それが善行なのか悪行なのか、誰も知らないし気にしない。 「しゃあないやろ」モンタルチーノは脳内で算盤をはじきながら当時を振り返った。「あの星はああでもしなけりゃ価値が出ぇへん、全土が不毛の荒野や。 産業が無きゃあ、精々が列強の演習場や。 列強の施設の周りばっかに住民が集まって、残飯漁って暮らすんやで?」 「自分の郷里も似たようなものでした」 「そやったな…銀河列強に任せとくと上から目線で保護しかせぇへん。住民の自立が無い。保護ばっかじゃあかんのや。 悲惨やで、自分たちは被害者で、保護してもらって当然とか勘違いし出したら、もう立ち直れへんて」 働かなくても最低限の保証はあるし、そもそも産業が無いから勤労意欲も無い。 虚ろな目をしたその日暮らしの人々は、給付金の支給日にばかり目をぎらつかせて施設に群がってくる。 やがてそんな住民を狙って風俗とギャンブルばかりの歓楽街が建ち始めれば、その星の経済は何も産み出さない輪で閉じられる。 銀河列強の辺境は、保護という名の暴力が支配していた。 「そんな星の住民にかぎって、保障だの労働争議だので働きもせん。話し合うのがホワイトカラーの証しとでも思っとんのや。 しかもストと暴力デモの違いも判らんときとる。 何も知らんと部族間で縄張り争いしとった頃の方がナンボかマシや。誰も気にせんし、誰の懐も痛まん」 そういった我ばかりが肥大化した社会的弱者や社会的幼児の群れから、 宇宙ヤクザのしのぎに使えるような人材を探すほど、既知宇宙は狭いわけではない。 ゆえに、モンタルチーノの発想は以下のとおりであった。 「活力や!欲望や!街から灯りを消したらあかん。不安に駆られた住民が信じるのは、結局は金や。 列強が配給を与えて住民から自立心と思考力を奪っとる脇で、ワシらは金と仕事と物をバラ撒く。 …ま、ワシらがようけ儲けるように上前はハネとるがね、それでも無くなる筈の生活を整えてやるんやから、感謝されてあたりまえやで」 中抜き上等の闇物流でも、戦闘の混乱で寸断されたラインを補ってくれるのであるから、現地の商売人に否やは無い。 領事が着任し、本格的な植民地経営が始まるころには、物流の首根っこはモンタルチーノ商会が握っているわけだ。 巨大生物に暴れさせて更地を大量生産し、そこを買い叩いておくのも論旨は同じだ。 銀河列強の開発計画だって大地主がいるなら、そっちに擦り寄ったほうが早い。 先程の惑星開発でも言った事であるが、それが良いか悪いかは誰も知ったこっちゃ無い。そういう時代だった。 然るに、この弱肉強食の宇宙に顕れたダイガストとは何者たりえるのか。 「蛮族の希望、進歩の敵、文明の否定者…ええで、まだまだ引っ掻き回してくんなはれ」 空間ディスプレイの映像を眺めるモンタルチーノの口ぶりは、どうにも巨大カブトムシよりもダイガストを応援しているようであった。 狂ったように振り立てられる角を受け流すたび、腕部装甲から派手な火花があがって装甲表面が歪んでゆく。 なんでもそれは高周波の仕業らしい。先程から通信機ごしに大江戸博士ががなりたてている。 「おそらく角が目に見えない振動をくりかえし、高周波を発生させとるんだ! 触れれば高周波溶接と同じ原理で振動が温度を上昇させる。距離をとれ!」 「距離をとっても武器が無いでしょうが!今は!!」 鷹介はダイガストの操縦で発熱しがちな頭で、思ったままをを口にした。 大江戸博士は口ごたえに口角泡を飛ばさん勢いで罵声を浴びせてきたが、またも鷹介と虎二郎は同時に通信機のボリュームを絞る。 そして突き出された黒光りする角を、腕の装甲を押し付けて火花と共にいなす。 そうしている限りは、両者の位置はあまり変わらない。おかげで山領の一部は超重量に踏み荒らされて禿山となっているが。 林野庁あたりの係りは今頃悲鳴を上げているかもしれない。 厄介なのは三本の角の全てが、触れれば火花をあげる高周波を発していることだった。 加えて、たまに大振りの隙に乗じて踏み込んでも、ダイガストの打撃は分厚すぎる筋肉の鎧に吸収されてしまう。 そして次の瞬間には、怒りに燃えるギャラクシー・コーカサス・オオカブトのぶちかましをくらい、転倒している。 「鷹介、回り込もう。正攻法じゃダメだ」 虎二郎もさすがに無邪気な反応はしなくなっていた。 ダイガストが腰裏のノズルから噴射炎をあげ、立ち上がりざまに甲虫の裏に回り込もうと機動する。 が、こちらを敵とみなす熱帯惑星の王者は、ぴたりと角を向けたまま、戦車の超信地旋回のようにその場で回頭して後ろを取らせない。 「クソッ、なんて化け物だ!」 虎二郎は息子が聞いたら悲しむような台詞で毒づいた。 ギャラクシー・コーカサス・オオカブトは6本の足を突っ張って重心を低く構え、万全の構えでダイガストを威嚇している。 呆れるほどの闘争心と基礎能力の高さ。 現にそれを見せ付けられる鷹介の心は、その選択を口にする時には、諦めとは別種の乾いたもので満たされていた。 「土岐さん、事象転換炉の出力を上げましょう」 「正気か?」 それが虎二郎の反応だった。 彼の前のディスプレイの鷹介のメンタルコンディションは、あくまで平静なパラメータを描いている。つまりその発言は諦めから出たものではない。 なるほど、博士が事象転換炉を預けるだけある。虎二郎は納得し、コンソールパネルから出力調整を呼び出す。 「鷹介、事象転換炉の出力を上げるということは、炉心の『キューブ』の消費が乗算に早まる事を意味している。 『キューブ』が費えた時は…」 「事象転換炉はダイガストを喰い始める…しかし今の出力と装備じゃ化け物カブトムシの甲殻を抜けない」 「あれは甲殻だけじゃなく、筋肉の柔軟性も含まれてると思う。ダメージは蓄積してる筈なんだ」 「一応聞きますけど、根拠は?」 「俺の故郷はひどい田舎でね、昆虫採集はよくやってた」 「サイズが違うでしょうが」 「そうだな、俺の知ってるやつよりもちょいと大きいが… 逆にあんな地球生物と変わらないボディバランスで大型化は出来ないと思うんだ。 たぶん、やつは俺たちが思っているよりも苦しい戦いをしているはず…根拠にならないか?」 「あのT72は砲も燃料も残り少ない筈だ、って言って対戦車兵器を持たない歩兵が納得すると思います?」 「おいおい、若者はもう少し希望的観測に則るもんじゃないのか …出力を『75パーセント』に上げて敵にぶち込む慣性制御力場の浸透力に期待するよりも、まだしも健全なテがあると言ったら?」 「アメリカ人じゃないので抱きついて頬にキスをするような真似はしませんが、まぁ、 『クリスマスまでに終わる戦争』を信じるくらいには希望を持つかと」 「俺も妻子以外は遠慮するなぁ…まぁいいや、鷹介、それじゃあ暫く機体制御も任せるぞ?」 言うや虎二郎は答えも聞かず、自らが呼び出した出力調整プログラムをいじり始める。 鷹介の手元の四枚の液晶ディスプレイは、虎二郎の手を離れた機体制御のパラメータで溢れかえった。 が、彼はそれらの諸元に目もくれず、前方のメインモニターにまとめられた戦闘に必要な最低限な情報のみに注視する。 そのかわりに主機関の出力を通常稼動の『5割』より、更に下げた。 一人で扱える代物でないなら、一人で何とかなる程度で動かしてやればいい。 あとは虎二郎の策を信じる。不思議とそこに疑問は無かった。 土岐虎二郎という男には、どういう訳か、そういう処があった。人を信じさせる、というよりは人を従わせる才能とでも言おうか。 しかし本当に難しいのはそれからだった。出力が減った分、ダイガストは容易く当たり負けをおこした。 もともとギャラクシー・コーカサス・オオカブトのほうが重量が上である。 踏ん張りが効かない分だけ、過剰な衝力はダイガストを重力との狭間で木の葉のように舞わせてくれた。 加減を知らない野生に装甲どころかフレームまでが不気味な軋みを上げ始める。 三度目の空中浮遊と着地を成功させたところで、即座に眼前にまで迫った超高周波振動角の突進に、 鷹介はとっさにフットペダルを踏み込んでダイガストを飛び退らせた。 流れに逆らわず、同方向に勢いを殺し…たら、盛大に宙を跳ねていた。 慣性と推進力とが術理を上回り、機体をカタパルトのように放り出したのだ。 これまでに無い浮遊感の後、あわててバーニアを吹かして山上に『着陸』する。 なお消しきれない慣性がダイガストを踏ん張らせたままの体制で後方へと押し流す。 木々を圧し折り、土煙を上げ、轟音とともに山嶺を滑ってゆく。 見る間に小さくなったギャラクシー・コーカサス・オオカブトが、すぐさま、そのサイズを元の大きさにもどして突っ込んでくる。 その数瞬の間にブラストマグナムを発射したい誘惑が幾度も襲ってきたが、 出力を絞った現状であの分厚い甲殻と筋肉を破れる訳も無く、何もしないという高度な我慢を強要された。 突進するギャラクシー・コーカサス・オオカブトの一挙手一投足に目を配ると、逆巻く風がまるで頬に当たるかのような錯覚を覚える。 まさに錯覚だ。それも性質の悪い。ここが海上で高度1000フィートなわけが無い。 自分が握っているのはダイガストの操縦桿だ、T4練習機じゃあない。割れたキャノピーから絶えず吹き込む寒風も無い。 ただ、なす術がないのは『あの時』と同じ。 諦めたら、それで全てが終わる。諦めれば、それで全てが終われる。 ああ、なんだって俺はこんな所にいるんだ?あいつら、今頃は戦闘機過程だろうな。 場違いな思い出は、じきに理不尽への――理不尽な?――怒りに置き換わる。虎二郎の手を離れ、 鷹介の前に表示されているダイガストのエネルギーゲイン表示が、機械信号の命令無しに徐々に上がってゆく。 が、二人はそこに気付く余裕が無い。 目の前に迫る巨体を鷹介は自らの閃きに任せて横っ飛びにかわす。 そして首尾よく紙一重でやり過ごし、側面に着地、無防備な横っ面にこれでもかと引き絞ったパンチを見舞った。 ギャラクシー・コーカサス・オオカブトの巨体が傾ぎ、六本の足が蹈鞴(たたら)を踏む。 確かな手応えに鷹介は追撃に出る。 その時には誰も知らないところでエネルギーゲインは正常値に戻っている。結果、超高周波振動角と拳がかち合い、 「くっ…」 重量に負けるダイガストの拳が跳ね飛ばされた。 「せめてあの角が無ければ…」 人、それをメスのカブトムシと呼ぶ。 まぁ、そんな軽口を叩いてられる状況ではない。何しろ打つ手が無い鷹介がジリジリと下がると、コクピットに警告のアラートが鳴り響いたのだ。 はっとなった鷹介が情報ディスプレイの戦術マップに目を落とすと、設定した山の裾野、つまり人里への出口が背後に迫っていた。 幾度も吹き飛ばされ、最終防衛ラインまで押し込まれていたのだ。 更に鷹介は目を疑う。山の裾野から続く平地に何両もの車両が停車していた。避難が間に合わなかったに違いない。 「透!」 鷹介は後方の空をゆっくりと旋回しているだろう『大鳳』の幼馴染を呼び出す。 「後ろの広場に車がたむろしてる!警察に避難誘導を頼んでくれ!!」 どういう訳か透はすぐには通信に出なかった。 ただ、開いた回線の向こうではしきりにデータリンクとか座標とかの単語が、彼女の口から別のどこかへと送られていた。 やがて彼女にしては珍しい、強い意志のこもった声が鷹介の耳に響いた。 「大丈夫だよ、鷹くん。間に合ったんだよ!」 山の裾野に集まった車両は、逃げ道を誤った住民ではなかった。 たむろしている様に見えたのは陸上自衛隊の93式近距離地対空誘導弾 ――大型の4WDの後方にミサイルのコンテナ二つとセンサー類を乗っけた車両――が布陣を終えた光景だった。 他にも兵員輸送車からは次々と隊員達が飛び出し、どこから調達したのか01式軽対戦車誘導弾 ――黒くて太いパイプのような外見の対戦車ミサイル発射機――を担いで巨大カブトムシに向けている。 陸自は74式戦車では間に合わないと判断、岩手駐屯地から高速道路を使って運べるだけの火力を送り込んだのだった。 皆、総理からの派遣指示が降りる頃には、異常を察知して準備を始めていた。もちろん、74式戦車も既に大隊の移動を始めている。 じわじわと近づくツルギスタンの脅威を前に、今や岩手駐屯地は最前線の一つとなっていた。 家族の後送命令も出ており、一朝有事という言葉はもはやに死語に過ぎない。 しかし、隊員達の表情には良い意味での緊張が漲っていた。 義務、矜持、使命感、郷土愛。何しろ敵は異星の巨大生物である。どれを振りかざしても文句を言われる筋合いは無い。 そして防人達を待っていたのは、上空を旋回している大型機――大鳳――からのデータリンクだった。 臨時でこの寄り合い所帯の指揮を押付けられた二佐は、ここまでの道程でGBCの番組もチェック済みだった。事、此処に至り、彼は決断する。 「火力を巨大カブトムシの頭部に集中し…ダイガストを援護する!」 4WDの後部コンテナから次々と白煙があがり、ミサイルが空に解き放たれるや、煙はすぐに無色に変わる。 なるべく飛翔をばれない様にするための最近のトレンドだ。 01式軽対戦車誘導弾もしかり。すぐに多数の光点のみが目に見える全てになった。 光点の列はふたつに別れ、ひとつは一直線に山間のギャラクシー・コーカサス・オオカブトに飛び、 今ひとつはより高く、山なりのダイブモードで直上からの命中を狙う。 センサーの赤外線反応から攻撃を察知した鷹介は、ダイガストの絞っていた出力を引き上げ、腰部アンカーの左側を射出させた。 アンカーはギャラクシー・コーカサス・オオカブトの脇をすり抜けると、推力偏向ノズルでもって後方を迂回、ダイガストの手に帰ってくる。 あとは間をつなぐ光帯の出力を調整してやれば、短くなった光帯が巨大カブトムシを締め上げる寸法だ。 もちろんギャラクシー・コーカサス・オオカブトは拘束を振りほどこうともがき回る。 が、鷹介もダイガストの微妙な出力調整をオートリアクションで上昇させるに任せ、黒光りする巨体を押さえ込んだ。 二つの光の列が山間に殺到し、大輪の炎の華と、僅かに遅れて凄まじい轟音が沸き立った。 直後、爆炎の中から黒光りする何かが飛び出すや、それはクルクルと回転しながら、山肌にちょうど空を指して突き立つ。 自衛隊員の中にガッツポーズを作るものが出た。炎がおさまったとき、それに大きな歓声が唱和する。 ギャラクシー・コーカサス・オオカブトの頭部の角が、中程から折れて欠落していた。 それに右後背から伸びる角も、多数のミサイルの直撃で穿孔され、ぐらついている。 振り下ろされるダイガストの拳が二本目の角を完全に叩き折るや、歓声は最高潮に達した。 が、熱帯惑星の王者はそれだけでは終わらなかった。 痛みにか、屈辱にか、それとも単純な怒りにか、これまでを上回る怪力を発揮すると、アンカーの光帯を引きちぎりダイガストに突進したのだ。 ダイガストはそれを真っ向から両手で受け止めた。土煙が上がり僅かに後退したところで、両者の力が均衡して挙動がピタリと止まる。 既に超高周波振動角は二本が脱落し、機体が高熱に苛まれる部分は少ない。 しかしそれは同時に上昇を続ける事象転換炉を放置した睨み合いに他ならない。 メインモニターの端でぐんぐんと上昇を続けるエネルギーゲインのバーが、緑色から警戒領域に入ったことを示す赤色に変わった。 それは嫌がおうにも鷹介の目に飛び込んでくる。 瞬時、鷹介は背後を振り返って虎二郎に問いかけたい誘惑に襲われる。だがそれは自分の役割を放棄する事に他ならない。 虎二郎は今でも全力で自分が受け持った役割をこなしている筈だ。 だから鷹介は神経を研ぎ澄まし操縦に集中する。 僅かでも野生の暴威を手足から大地へと逃がすため、無理に押し込まず、無駄な出力を機体にかけず、この均衡を一秒でも続かせる。 金属と甲殻がきしる音だけが山間に響く。 自衛隊員たちは各々のミサイルの次弾を再装填したが、ダイガストが近すぎて、 そして何より微動だにしない両雄の力比べに息を呑み、発射のタイミングを逸していた。 やがて鷹介の耳に事象転換炉の稼働率が危険域に入ったことを知らせる耳障りなアラートが聞こえてきた。 シートから悲鳴にも聞こえる振動が感じ取れる。いや、ひょっとしたら歓喜なのやも。 有り得ない妄想じみた感想を鷹介が抱いた、その時、 「待たせたな」 アラートの最中でも聞こえる、自信たっぷりの張りのある声。 「ちょうどダイガストも良い感じに温まっているようだし、このままいくぞ、鷹介!」 「応さ」 答える鷹介はしかし、いっかな、振り返りはしない。 担保の無い、されど、絶対的な機能としての信頼。 それが確かに存在する証明に、見る間に過剰な主機出力はバイパスを通って機体の胸部に流れ込む。 エネルギーゲインのバーは正常域に下がり、その代わりに兵装セレクターに新たなインフォメーションが点灯した。 Ready : Gravity splasher それが何かと考えるより早く虎二郎の指示が飛ぶ。 「照準とタイミングはこのまま、撃て、鷹介!グラビティ・スプラッシャー!!」 「発射っ!」 鷹介がトリガーボタンを押し込むと、ダイガストの胸部装甲から影で出来たヴェールのような帯が照射された。 微かに燐光のような輝きをまとった影は、相対するギャラクシー・コーカサス・オオカブトに音も無く吸い込まれた。 次の瞬間、びくん、とギャラクシー・コーカサス・オオカブトの巨体が震えたかと思うと、 その前面の甲殻がまるでハンマーで表と言わず裏と言わず、滅多打ちにしたかのような凹凸に変化していた。 熱帯の王者の目から光が消え、巨体が山間の中に崩れ落ちる。 やったか!? 思わずそう口にした自衛隊員が、周りの仲間から『フラグ立てんな』とヘルメットの上から引っ叩かれている。 ようやく鷹介は後部座席を振り返れた。その顔には意外な呆気無さに、困ったような色が浮かんでいる。 ダイガストのセンサー類は巨大昆虫の二酸化炭素排出量がゼロになったことを察知していた。つまりは、 「勝った…んですか?」 虎二郎は頷くと、親指を立てて見せる。 「グラビティ・スプラッシャー…太刀風の主翼が本来は持つ筈だった重力制御システムを、 未完成のままでは勿体無いので兵器転用したものだ。 ゲージ粒子の一つであるグラビトンにはたらきかけ、極小の重力波を発生させる。 重力波は消滅までの短時間の間に激しい重力変動を繰り返し、巻き込んだ対象を物理的に粉砕する。 理論上、この重力変動に対応しきる物質は存在しない」 虎二郎はぐっと拳を握り締め、力説に満足したようだった。 反対に鷹介はひどい脱力を覚えた。そんなレクチャーされた事も無い。 それも未完成の半端な機構が、自分の操縦する機に積み込まれていると言うのだ。 機能としての信頼?いや、きっと信じるものは救われるというレベルの間違いだろう。 鷹介は疲れた溜息をつきながら、ダイガストにだけは力強く、その右腕を突き上げさせた。 古今東西、それは成功を意味するジェスチャーであった。 自衛隊員達から歓声があがる。同じように右手を突き上げる者に混じり、背筋の通った見事な敬礼をする隊員もいた。 GBCのリポーターだけはさも面白くなさそうに、その光景を遠間にしながら中継の締めの台詞を口にしていた。 「これはいけません、ジエイタイの蛮勇に助けられ、ダイガストが勝利してしまいました。 自らの体を晒しての攻撃など、あってはならない人命の軽視です!このような蛮族の行いが許されてはいけません! 地球人類に早期の文明化を!剣はペンよりも強し、ピーター・マクドナルドでした」 この小さな共闘と勝利は、有志によってインターネットにあげられ、長く人々の目に留まる事になる。 必要なときに、自らの意思で。 GBCの押付けがましい配信者たちがその意味に気付くのは、だいぶ後になってからであった。 ちなみに某ニコ動でのコメントで最も多かったのは、話題の時節柄、「濡れる!」であったという。 ↓ 感想をどうぞ(クリックすると開きます) + ... 名前
https://w.atwiki.jp/army2ch/pages/264.html
なぜパキスタン軍部はタリバンを育てたのでしょうか? アフガニスタンで何故ソ連は負けたのか? アフガンには対空火器が十分になかったので旧ソ連は爆撃し放題だった? 現在アフガンにかなりの地雷原があるとニュースで知りましたが例えば米軍の絨毯爆撃などで、あるていどの地雷を誘爆することは可能なんでしょうか? タリバン軍はどういう組織なのでしょうか? タリバンは、どうすればアメリカを更なる恐怖に晒すことが出来るでしょうか? アメリカとタリバン政権の間の戦争も宣戦布告と言うのはしたんですか アフガニスタンに海兵隊が派兵されることになったようですが、特殊部隊が派兵されることとの違いなどを教えてくださるとうれしいです。 アフガニスタンでアメリカは無差別爆撃をやったんですか? パキスタン空軍のF-16が70年代にアフガンにてソ連、アフガン政府軍と行った空戦の結果を教えて下さい。 昔アメリカはアフガニスタンを支援していたと聞いたのですが、なぜ今は仲が悪いのでしょうか ソ連軍の二の舞になると考えられたアフガニスタンの地上戦をなぜアメリカは圧倒的な勝利で終わらせたのか? なんでタリバンって強いんだ? アフガンでタリバンが勢力盛り返してて、今(2008年8月)は米軍にとってイラクよりアフガンの方が厳しいとCBSでやってたけど、実際どうなん? なんでアフガンは叩いても叩いてもタリバンが盛り返して来るの? ISAFが撤退して、アメリカの支援で安定政権がアフガニスタンに出来る可能性は低いかな? ISAFが補給をタリバンに頼っているって? アフガニスタンのマスード将軍について、彼がどう凄いのか、易しく教えていただけないでしょうか 今の段階(2009年9月)でアメリカがアフガンから撤退してしまったら? タリバンに対する現在のアル・カーイダあるいはISIの影響力ってどれくらいあるの? タリバンが再びアフガンを支配する可能性は? アフガンの場合11月は年間で一番武力活動が不活発化するそうですが、何ゆえ真冬でなく11月なんでしょう? タリバンの目的はアフガン統一なのか? タリバンの中に本格的なイスラム法学者っているんですかね。 アフガンCIA基地で自爆した犯人は? タリバン政権が崩壊してもうずいぶんになりますが、いまだに活動できるだけの資金や武器を提供しているのは誰なんでしょう? ニュースでよくタリバンが小銃持って訓練しているのを見るけど食料の補給とかどうしてるのかな? アメリカがかつてタリバンを支援したというのは事実なの? アフガニスタンは結局今どうなってるんですか? なぜパキスタン軍部はタリバンを育てたのでしょうか? 世界地図を見れば判りますが、北にロシア(今はタジキスタン、ウズベキスタンだけどね)、 西にイラン、東にインドと中国が控えている地域です。 一応味方の中国はまだしも、イランのシーア派過激派の浸透と、タジキスタン、 ウズベキスタンと言った国々の影響力がこの国(アフガニスタン)に及ぶと、パキスタンの安全保障に 問題が生じます。 (特にホメイニによる帝政打倒が成功したイランに関しては脅威を抱いていた) このため、一番弱小な組織であるタリバンを支援し、パキスタンの衛星国として 一種の緩衝地帯を作ろうとしたものと思われます。 ただ、当初弱小と見られていたこの組織が、パキスタンの制御も受け付けない鬼っ子に育ち、 イスラムの中でも最左翼に属する過激派になるとは、パキスタン軍部も思いも寄らなかったでしょうが。 (11 名無しさん@眠い人 ◆ikaJHtf2*加筆) アフガニスタンで何故ソ連は負けたのか? ソ連軍の戦闘教義はもともと平原・丘陵地帯における正規軍を相手にした電撃戦・総力戦を、 前提としたもので、ゲリラやパルチザンの掃討作戦や山岳戦を想定していなかったために、 戦闘では苦戦を強いられることになってしまったんですにゃ。 そしてソ連が撤退した理由は戦争の経費に200億ドルもの大金が掛かって、 財政を圧迫し、占領経費も増大していったのも敗北の要因。 (結局このせいで冷戦継続が不可能になって3年後にソ連崩壊) 市民の死傷者を含めるとアフガニスタンは、 150万人という死者を出しながらもソ連軍の侵略戦争に打ち勝った功績は、 後世にまで伝えられるでしょう。 (ソ連軍のアフガニスタン侵攻 ぬこ ◆T3E65tDKhc) 戦争の経費他、ゲリラやパルチザンの掃討作戦や山岳戦を想定していなかったことと、 西側諸国の最新武器が非公式であるがアフガニスタン側に渡されたもの一理有る。 有名なのはスティンガー・ミサイルFIM-92A。 アメリカはCIAを通じて提供していた。 開発生産直後のデモンストレーション戦として当時のムジャーヒディーン、 =後のタリバン・アルカイダに大量供給されてソ連軍のMi-24等の重武装ヘリを 撃墜できたことからソ連軍に恐れられた。 ベトナムと似て誰がムジャヒディンなのか民間人と区別がつかない。 政府軍にも内通者がいるので手の内バレバレの中では数だけでは勝てない。 アフガニスタンの山岳道路でムジャーヒディーンはソ連軍補給部隊が来ると、 先頭と最後尾に居る装甲車を最初に攻撃、撃破する。 これで逃げ道を断ってから車列の中に居る装甲車を次々と撃破して行く。 ソ連部隊の兵士を皆殺しにしてから燃料以外の弾薬食料などを奪って行く。 逃げ延びない限り、必ず殺されるから山岳地帯を通る時はピリピリしてたと、 後のアフガニスタン撤退後に予備役になったソ連軍兵士が言ってた。 そのため、包囲されたときに、補給が一度でも途切れると志気は大きく下がるらしい (ソ連軍のアフガニスタン侵攻 20-26) アフガンには対空火器が十分になかったので旧ソ連は爆撃し放題だった? 初期にはTu16バジャーがソ連の基地から引っ切り無しに無差別絨毯爆撃。 ゲリラじゃなくて一般住民の死者が圧倒的だったようだ。 後半はTu22Mバックファイアが代わった。高度1万メートル以上の高高度爆撃なので アフガンの対空火器は届かずこれら戦略爆撃機は一機も失われていない。 ただ精密爆撃が出来なかったので無差別絨毯爆撃に終始した為ゲリラではない一般住民を 多数殺害する事になりソビエトに対するアフガン人の恨みを買うことになりかえってゲリラに 加わる住民が増えてしまった。 ドイツや日本を屈服させた無差別絨毯爆撃をそのままやったのだが一般人が多数死んだだけで 軍事的には失敗に終わった。 後に北部同盟に加わる兵士は遠くからこのソ連の空爆を見ていて、アメリカのタリバンへの空爆を 「ソ連の空爆に比べて大したことが無い」。とテレビで言っていた。 でも精密誘導爆撃とか理解している風ではなかったな。 ソ連空軍は町や村と言った人口密集地帯に無差別絨毯爆撃をしかけた。 たくさんアフガン人を殺したのはソ連の空爆だが成功したのはアメリカ空軍と言う謎。 ソ連空軍はボール爆弾・5トン爆弾・9トン爆弾・クラスター爆弾・サーモバック爆弾・ケント巡航ミサイル・ スカッドミサイル・フロッグミサイル・燃料気化爆弾・250kg地下貫通爆弾・500kg地下貫通爆弾 ありとあらゆる爆弾を落としたんだがな・・ (ソ連軍のアフガニスタン侵攻 73,96) 現在アフガンにかなりの地雷原があるとニュースで知りましたが例えば米軍の絨毯爆撃などで、あるていどの地雷を誘爆することは可能なんでしょうか? アフガンの地雷原を爆撃で一掃しようと思ったら、民間人を皆殺しにする覚悟で徹底的に爆弾をばらまかなくては。 (核爆弾で焦土にするのが確実…。) そんなことは、とてもとても…。 なお、一定エリアの地雷撤去なら、気化爆弾が使われます。 戦後、万という地雷処理を行なうのであれば、先にある程度破戒しておけば処理が楽なのでは?と考えたりしてみたのですが。 あるエリアに1発でも地雷がある可能性があるなら、ある意味そこは無数の地雷があるのと同じ、無防備で踏み込むことは できません。 最終的に地雷の完全撤去は、人手による地道な作業。 対人地雷はほんとうに非人道性な兵器です。 (11 らむ) タリバン軍はどういう組織なのでしょうか? タリバンは軍と言うより、同好会や宗教団体に近いものです。冬は家に帰っていたりします。 実は北部同盟も似たようなものだったりするのですが、ちょっとはプロらしいとこもあるそうです。 ただ、そのいい加減さがアメリカ軍にとっては最大の問題でしょう。 (11 561) タリバンは、どうすればアメリカを更なる恐怖に晒すことが出来るでしょうか? 申し訳有りませんが、タリバンは(よく言えば)被害者です。 アメリカをテロの対象にしているのは、アル・カイダの方で、これはタリバンとは別組織です。 其処の所をお間違えいただきませんようお願いいたします。 (13 眠い人 ◆ikaJHtf2) アメリカとタリバン政権の間の戦争も宣戦布告と言うのはしたんですか タリバンは国家として国際社会から承認されていないから、宣戦布告の必要なし。 (13 パウル☆カレル) そもそも最近は(て第二次世界大戦以降かな)、戦争自体が違法と見なされているので、 宣戦布告を行って19世紀的な戦争を行うこと自体が少なくなっています。 (13 820) アフガニスタンに海兵隊が派兵されることになったようですが、特殊部隊が派兵されることとの違いなどを教えてくださるとうれしいです。 特殊部隊はそれ自体は大した攻撃力は持っていません。 暗殺、小施設の破壊はできますが、しっかりした施設相手の攻撃や、 まともな部隊相手の正面戦闘は手に余りますし目的が違います。 現在は、北部同盟と米軍の連絡役や、海軍機への攻撃目標指示、情報収集、臨機目標の破壊などを行っているようです。 タリバンが潜伏していると思われる洞窟を端から爆破して埋めるとか、 こちらが確保した拠点を守るとか言う仕事になると、大きな火力を持って正規軍の方が適しており、 この場合は機動性からも、装備の可搬性からも、そもそも基本的な役割からも海兵隊の仕事となるわけです。 (15 930) アフガニスタンでアメリカは無差別爆撃をやったんですか? 一応、軍事目標だけを狙った“ピンポイント爆撃」です。 目標を外れたり、事前偵察が十分でなかった為に“誤爆”が起き、民間人 も被害に遭った事は、新聞報道などでも詳しく出ています。 (56 933) 余談ではあるが、 空爆に出たパイロットは、爆弾を持ったまま帰還する事を嫌います。 ですから、目標をロストしても、“軍事施設らしき”建物や場所に投下して帰ります。 それを、間違って民間施設を爆撃してしまったら、誤爆と報道する事も多々あるようです。 (56 934) その行為は誤爆以外の何物でもないと思うけど。 (56 935) パキスタン空軍のF-16が70年代にアフガンにてソ連、アフガン政府軍と行った空戦の結果を教えて下さい。 パキスタン側の資料によると、1986~89年の間に数度の戦闘をソ連/アフガン空軍と行なっており、 パキスタン空軍は出撃させたF-16により合計10機を撃墜したとしています。 (内訳:Su-22×4・Su-25×1・MiG-23MLD×2・An-24×1・An-26×2) (80 名無し軍曹) 昔アメリカはアフガニスタンを支援していたと聞いたのですが、なぜ今は仲が悪いのでしょうか アフガニスタン戦争当時はアメリカはビンラディンの指導する ゲリラ活動を背後から援助していたが、アルカイダは当時は存在しなかった。 クウェートもサウジアラビアも、西欧的基準では非民主主義国。 (115 953) 敵の敵は味方だったのよ (115 955) 中東に存在する国々のうち、完全な民主化を成し遂げてるのはイスラエルぐらいだよ。 サウジもクウェイトもヨルダンもシリアもエジプトもパレスティナ自治政府も湾岸諸国も独裁体制。 それでもいくつかの国では政治改革しようという動きがないでもないが… まあイスラム国家で完全な政教分離は難しいから、そのへん同情すべき点はあろうよ。 イランはかなりマシな方だが、宗教界が政治へ露骨に介入してくる(ので今ケンカしている)。 レバノンは宗派政治(各宗教ごとにポストが割り振られる)で、シリアが口を出してくる。 (115 イスラエル国防相 ◆3RWR.afkME) 中東に存在する国々のうち、完全な民主化を成し遂げてるのはイスラエルぐらいだよ。 サウジもクウェイトもヨルダンもシリアもエジプトもパレスティナ自治政府も湾岸諸国も独裁体制。 それでもいくつかの国では政治改革しようという動きがないでもないが… まあイスラム国家で完全な政教分離は難しいから、そのへん同情すべき点はあろうよ。 イランはかなりマシな方だが、宗教界が政治へ露骨に介入してくる(ので今ケンカしている)。 レバノンは宗派政治(各宗教ごとにポストが割り振られる)で、シリアが口を出してくる。 (115 イスラエル国防相 ◆3RWR.afkME) まあ政治形態とその政治の善悪は本来無関係なんですけどね。 (115 960) ソ連軍の二の舞になると考えられたアフガニスタンの地上戦をなぜアメリカは圧倒的な勝利で終わらせたのか? 第1に、アメリカ軍が主体となって大量の兵力を送り込むのではなく、現地の反政府(当時は) 武装勢力の連合を支援する形にし、米軍は航空爆撃と特殊部隊を主体にし、地上軍は少数を送り込むに留めた 第2に、既存政権を崩壊させた後に新政権を樹立させ、一応傀儡政権のレベルを脱した新政権を発足させた 第3に、新政権発足後の国内治安の主体は現地の新政府軍を主力にし、米軍自体はあまり積極的に国内で 活動しない(航空攻撃と特殊部隊による活動はまた別) この三つが大きい。 ただし、今もアフガンはあまり安定はしていない。 新政権の統治がしっかりと及んでいるのは首都の周辺だけで、後は実質的に新政権に参加している各勢力の 自治領化してるし、相変わらずテロも多い。 (初心者スレ489 529) ソ連侵攻した時は、アメリカやパキスタンがアフガニスタンを支援したし、 ムジャヒディンが大勢集まった。 アメリカは、パキスタンのタリバン支援をやめさせたし、北部同盟等の反タリバン勢力を味方につけた。 支援の無いただの武装勢力は、正面から対抗することはできない。 今は、パキスタンのパシュトゥン人が住む地域に逃げ込んだりしながら、アフガニスタン国内に居る米軍等に抵抗しているみたいだ。 ゲリラ戦のカリスマ指揮官、チェ・ゲバラ曰く。 「ゲリラが正規軍に勝利するには聖域(正規軍が入り込めない地域)が必要だ」 戦力に劣るゲリラ軍はこの聖域に逃げ込んで再編成・訓練・兵員と武器補給を 行わなければならなかった訳だ。 ソ連侵攻時のアフガンでは隣国のパキスタン・イランが聖域だった。 アメリカ侵攻時はこの聖域が存在しなかった。 ヴェトナム戦争では中国・ラオスが聖域として機能していた。 この条件では米軍でさえ勝てなかったが、旧日本軍がヴェトナムを占領していた時には 日本軍はゲリラの活動を押さえ込んでいる。 日本軍は周辺地域を全部占領していたので聖域が無かったから。 (338 240,252) なんでタリバンって強いんだ? パキスタンという「聖域」があるから。オバマがイラク撤収したらアフガン転進・パキスタン攻撃とか言ってるのもこれを根絶するという意味があるんだろう。 (中東の軍事情勢スレ7 183) そりゃ、ムジャヒディンの昔から強いってのと、部族連合から横断的な軍閥が育っていき、 これが群雄割拠やってるところの上にタリバンが座っている構造が温存されているので。 つまり、アフガニスタンの軍閥社会をどうにかせんとタリバンは何度でも甦る。かりに タリバンが潰れたとしてもしばらくすれば、ケシ畑で潤う軍閥が登場するだろう。 場合によっては統一政権(イスラムの名を標榜するかもしれんが)になって、パキスタンと イランを不安定化させ、中央アジアの石油に大きな影響を与え、ロシア人を眠れなくするってのは 陰謀論ですね。ごめんなちゃい。 つか、地形的にもごりごり道路を通してる段階なのよ。んで、ゲリラが活動する一帯への 補給はヘリを使ってる場合があったりするような状態。 ゲリラというか、近代化が遅れてて、そこに尚武の気風なんかもあるもの。 (中東の軍事情勢スレ7 182) 182 タリバンはパキスタンの北西辺境自治州が本拠です アフガンの軍閥とは横のつながりはあるかもしれませんが その「上に座る」なんてありえないです 宗教的にもタリバンがイスラーム過激派のデオバンド神学、 アフガン南部は穏健はスンニーと異なります (今では少しはタリバンもソフトになったといわれていますが) (483 612) 612 あえて書きますと、 この日曜にあった米軍の基地に対する攻撃での下手人探しの報道を見る限り、 タリバンというのは総称であり、内実は様々な組織が入って攻撃部隊を送り出した模様です。 かつて、タリバンがカブールやカンダハルにて統治していたのは事実であり、 一方、アフガニスタン各地に長い内戦で軍閥が育っていることも事実です。 上に座るという言い方は不適切かもしれませんが、軍閥勢力を束ねた過去がある 組織であることは間違いないといえるでしょう。 (483 615) 615 タリバンというのは総称であり そこらへんの認識が私には疑問ですね 「アルカイダは総称である」という解説ならたびたびありますが、 タリバンに関して言えば、オマルという指導者が存在し、 アフガンの土着勢力とは異なる宗教的バックボーンや支持母体を持っています したがってこれが軍閥と連合部隊を組織したとしても まさにそれは連合以外の何物でもなく 連携した軍閥までタリバン呼ばわりすることは まさに米軍と同じ間違いを犯すことになります 軍閥勢力を束ねた過去がある これも疑問なのですが かつて国土の9割を支配していた頃のタリバンは アハメド=ラシッドの本によれば 軍閥を支配下に置いたのではなく 軍閥を各個撃破し、その残党を吸収してさらに自軍を拡大するものです たとえばドスタムやイスマイル・ハーンを従えさせ、 これを手駒として次の戦いに臨んだ、というのであるなら、 束ねたという表現でも問題ないでしょうが、 現実にはドスタムもイスマイル・ハーンも撃破され、 国外逃亡を余儀なくされているのです ちなみにその戦闘の過程では、まず買収して身内を裏切らせるという戦術を頻繁にとっています あなたはこれを拡大解釈するという誤認をしているのではないでしょうか? (483 618) タリバンが総称化している点について これは今回の哨所に対する攻撃の報道をみているとそう実感します。 かつてイラクでは攻撃があるたびにアルカイダの仕業となっており、ザカウィが 大きく取り上げられておりましたがそれに近い。 タリバンと軍閥の関係 タリバン統治下も今でも権力を握っている者がいたり、司令官が手勢を率いての 投降話などが今でもありますので、タリバンは軍閥を束ねた存在であったと思いますが。 大体、タリバンの国軍という存在が無ければ軍閥の寄り合い所帯ということにならない でしょうか。 (中東の軍事情勢7 706) 706 政権を握ってた頃のタリバンには最大で一万人ほどの中核となる集団があった。 パキスタンに難民として逃れ、マドラサで神学生として学んだパシュトゥンの若者がそれで、 この原理主義的かつ部族主義にまみれた若い暴力が、既存の軍閥を圧倒し、服属させる原動力になった。 ただし、パキスタン軍に訓練を受けたこの精鋭は1996年のマザリシャリフ攻撃でまさかの敗北を喫し、 戦死三千という大損害を出した。 タリバンが帰順した軍閥の兵力に頼るようになったのはここからで、 元々はあくまでパキスタン肝煎りのかいらい軍であって軍閥のまとめ役なんかじゃない。 またマザリシャリフ敗戦後にもマドラサ出身兵のタリバン志願は続いていて、 2001年の政権崩壊時にスピンバルダク経由でパキスタンに撤退した一万前後とも言われる残存勢力は こうした中核的タリバンだった可能性が高い。 で、マドラサが今も本来の意味でのタリバンの育成拠点であるのは去年の騒ぎでも明らかな訳で。 (中東の軍事情勢7 708) 708 タリバンの軍事指導者の多くは軍閥の人間 特に軍事部門のトップにいた人物はタリバン登場以前に既にパシュトゥン系の軍閥を糾合し、 内戦に明け暮れたマスード達を批判して一線を画する勢力を築いていた また今米軍に抵抗している主力も一般のパシュトゥン人達 パキスタン人やアラブ系は米軍の攻撃を受けると無謀な自殺的特攻か逃走かしか出来なかった クンドゥスでの無意味な篭城による壊滅や逆に南部での壊走ぶりを見ればその役立たずぶりが分かる (中東の軍事情勢7 709) アフガンでタリバンが勢力盛り返してて、今(2008年8月)は米軍にとってイラクよりアフガンの方が厳しいとCBSでやってたけど、実際どうなん? 先月騒いだだけで、パキスタン軍が停戦破棄してから急速に鎮圧されている イラクでもイラク政府が徐々に力をつけて首都周辺ではマフディ軍は駆逐されている イラクは現在、北部=クルド、西部=スンニ派(米と和解)、中部=政府軍が掌握 残るはマフディ軍が依然潜伏する南部だけ、状況は劇的に変動している (中東の軍事情勢スレ7 907) なんでアフガンは叩いても叩いてもタリバンが盛り返して来るの? 最近になって、叩き続けることが可能になったから報道でタリバンが盛んに取り上げられている。 そして、タリバンは定義がいろいろある。 広義の旧ムジャヒディン勢力を取り込んだパキスタンのクエッタあたりに根城があるタリバン アフガニスタンでソ連撤退後にパキスタンでISIの支援を受けて北部同盟やらウズベク人 勢力をカブールから駆逐したときの原動力となった難民キャンプの神学校で育ったタリバン パキスタン国内のタリバン 西部連邦直轄部族地域やらで活動している・・ などなど。 そもそも地域的にインドとパキスタンの対立、ソ連や中央アジア諸国の対応なども 絡んでいるし、パキスタン国内でのイスラム原理主義の台頭(首都のモスク占拠して 治安部隊と戦ったりしてた)、諸政党と軍部の関係なんかもあって、政治的に安定 していない上に、米国が容喙している。 ということでタリバンが活躍する余地があり、米国のイラクからアフガンへの重心変更で 取り上げられるようになってきたから。 (505 797) ISAFが撤退して、アメリカの支援で安定政権がアフガニスタンに出来る可能性は低いかな? ソ連は現地政権を残して撤退しましたが、数年は持ちました。 最後にはナジブラさんは国連事務所から拉致されて、街灯に吊るされてしまいましたが。 カブールをムジャヒディンが囲んでも攻め切れなかったことがあるくらいですし、 その後も意外と持ちこたえています。 ただし、ソ連の援助規模はどうなんでしょうね。今のアフガン政権の州知事などでも かつてソ連で訓練を受けた者がいるそうですし、それなりに大規模な援助を政権樹立 のためしていたような気が。 (イスラエル軍スレ7 825) 民生援助の規模でいうなら、9.11以降になってノコノコ乗り出したアメリカと 王政末期からナジブラ政権までがっちり食い込んでたソ連じゃ桁が違う。 まぁアメリカの場合ムジャヒディンへの兵器援助を加えればいい線行くけど…w。 サラン峠トンネルとかカンダハル~ヘラート間のハイウェイ建設など、国家的事業を ソ連はいくつも手がけてる。 つかアフガンの幹線道路網はかなりの割合でソ連が改修してる。 アフガンはタリバンが持ち直しているし、地勢が決定的にゲリラ有利だから 当分(最低5年)は手を引けないと思われ。 今現在ですら前線基地への補給をゲリラのアンブッシュ恐れて空輸に頼っているような状況だし。 (イスラエル軍スレ7 826) ISAFが補給をタリバンに頼っているって? ISAFの物資輸送の仕事は、委託先からさらに現地業者にまかされていて 現地業者は、タリバンに金を払ったり、護衛してもらったりしているんだそうです。 英軍関連の記事だと4分の1だけど。金払わないとパキスタン内で燃やされると。 以下TIMESより引用 Taleban tax allied supply convoys pay their enemies for safe passage “We estimate that approximately 25 per cent of the money we pay for security to get the fuel in goes into the pockets of the Taleban,” said one fuel importer. Another boss, whose company is subcontracted to supply to Western military bases, said that as much as a quarter of the value of a lorry's cargo went in paying Taleban commanders. The situation now was so extreme that a rival company, working south of the city of Ghazni, had Taleban fighters to escort their convoys. http //www.timesonline.co.uk/tol/news/world/asia/article5327683.ece (アフガニスタン情勢スレ3 472,485) アフガニスタンのマスード将軍について、彼がどう凄いのか、易しく教えていただけないでしょうか マスード派:ろくな武装無し。外国の援助もほとんど無し。 ソ連軍:曲がりなりにも軍事大国。武装はほぼ最新鋭、兵隊もいっぱい。 という極端な非対称のバランスの中で、彼の拠点であるパンジール峡谷は、 ソ連軍が10回にわたる攻勢をかけてなお陥落しませんでした。 どう凄いかというと…うーん、5人のサッカーチームで、相手が100人でもゴールを守りきるようなもん? 彼の強さはゲリラ指揮官としては破格といえるほどの戦略眼 (情報の重視、兵站への徹底的な攻撃、無駄な人員損失をできるだけ回避する)と、 そのカリスマ性、さらにはその人柄(例えば捕虜としてとらえたソ連兵への私刑を禁止していた、 当時の状況を考えるとはっきりいって異常)が彼を「英雄」にしたのだと思います。 (340 227) 今の段階(2009年9月)でアメリカがアフガンから撤退してしまったら? アフガン撤退を語る議論の中で、何故か印パ問題その他が放棄されがちになるのがものすごく気になる 仮にアメリカほかの諸国がアフガニスタンを事実上タリバンに与える事を承服した時、 パキスタンはアフガン・タリバンへの関与を欲しないのか インドはパキスタンの裏庭強化の動きを看過するのか タリバンと伝統的に友好的なカシミールゲリラがアフガンに拠点を設営する恐れは? タジク・ウズベク・イランはパシュトゥンによるアフガン支配(と、恐らく発生するだろう民族浄化)を看過するのか 中国はウイグル問題を刺激するアフガンの原理主義国家を容認できるのか そして何より、タリバンは周辺にイスラム革命の輸出を欲しないのか 控えめに見ても90年代のタリバンはタジク・キルギス・ウズベクの原理主義勢力を支援してきたし、 特にアルカイダに合流したUIAなんかは今でもアフガンに拠点を置いて活動してる 今ではウイグルの過激派との関係性も指摘されて久しい イランの麻薬組織との関連も深いし、チェチェン問題とのコミットも未だにはっきりしてない 正直火薬庫過ぎて、撤退論議するなら「タリバン化後」の議論もセットじゃないといけないと思うんだが (アフガニスタンスレ4 805) タリバンに対する現在のアル・カーイダあるいはISIの影響力ってどれくらいあるの? ドクタ・ナカムラのように地方パシュトゥーン人の土豪勢力と同一視していいの? パキスタンのタリバンのリーダーだったメスードの死後 外国籍のつまりアルカイダ系の外国人(アラビア語を話す奴ら)が推す側近と と地元出身者に声望の高いメスード族の側近の後継者争いが起こった─ でもとにかく 外国籍のアラブのやつらは重要な資金源として協力しているから 両者間には比較的安定した協力関係があるって印象 (アフガニスタンスレ4 833) タリバンが再びアフガンを支配する可能性は? 策源地のパシュトゥン人居住地域から駐留外国軍に散発的なテロを仕掛けるのには十分な兵力でも、 とてもアフガン全土の支配や統治までは手が回らないのがタリバンの現状ですが。 結局一進一退の攻防で戦術的な優位を確保できても、それを維持できない以上 かつてのようなアフガン支配は到底無理な話。 ISAFという組織が機能して、かつ有志連合軍に米国が兵力を提供する限りタリバンの 戦略的勝利は遠い夢だな。 時に有利に戦況を展開できても、長期的にはトライバルエリアに押し込められる方向に 進むのは動かしがたいな。 最近のゲリラは毛沢東やべトコンと違って、通常戦を仕掛ける軍隊への脱皮過程が不要。 平定する側の国内世論が倦み飽き、軍を撤退させるのを待つ消耗戦略をとり、その後の内戦に 勝利すればよい。 また、パキスタンが未だに武装勢力のいずれかを援助しているとも言われているところ。 (アフガニスタンスレ4 979,980) アフガンの場合11月は年間で一番武力活動が不活発化するそうですが、何ゆえ真冬でなく11月なんでしょう? ソ連・アフガン戦争の頃は、真冬は寒さと積雪の為、ソ連もアフガンも自然休戦状態に。雪解け後、状況再開。 あれから20年。地球温暖化でアフガンは真冬でも積極的な軍事行動を取れるようになったのかな? 前線から引き揚げた兵士が都市ゲリラ稼業に励むまでのただのタイムラグだと思う。 冬季作戦不可能なのは今も対ソ戦の頃も同じ。 稜線や峠越えの機動戦術がメインのゲリラにとって、いくら温暖化したとはいえこの時期の 作戦は自殺行為。 この時期にヒンズークシ山中で戦争するなんて、SAS山岳戦チームクラスの山岳戦の精鋭が ヒマラヤ冬山登山級の装備と支援で挑んで初めてどうにかなるレベルだと思う。 ただ山に入るだけで命がけだからなぁ今の時期のあの辺は。 (アフガニスタン情勢5 936) タリバンの目的はアフガン統一なのか? タリバンも何も「即時の全アフガンの統一」を必ずしも掲げている訳ではない。 タリバンはシャリア法の浸透と施行を通じた将来的なイスラム首長国の建設を目論んでいる訳だ。 パキスタンとアフガニスタンからのパシュトニスタン独立ってところがいいところですね。 まぁ、パキスタンがさすがにそれは阻むと思うが。 だいたい、タリバンのシャリアはその実、寛容で開明なイスラム本流とあいいれない部族の伝統を そのまま使っているだけでしょう。そもそもタリバンの中に本格的なイスラム法学者っているんですかね。 いや、いるんでしょうけど、宗教警察とかをコントロールしている連中にはいないんじゃないだろうか。 欧米の人権団体を待つまでも無く女子を家庭に閉じ込めたりするのにはカブールでもマザリシャリフでも 反対みたいですよ。 (アフガニスタンスレ6 24-26) タリバンの中に本格的なイスラム法学者っているんですかね。 全くおらんからここまで好き勝手やってるんですがw。 創始者のオマル師からしてパシュトニスタンのド田舎の村の宗教指導者だったのは有名。 イスラム法学者どころか文盲の連中も多いぞ初期のタリバンメンバーは。 今のイスラム法学の主流はカイロのアズハル大学関係者だけど、タリバン創立当初から 非常に関係は険悪で、9.11直後以外にも幾度となく非難声明が出ているな。 こいつらと同類視されたらシャレにならないというのが主流のイスラム法学者の感想。 タイの大寺院の高僧と麻原彰晃を同じ仏教理論者として扱う位の暴挙。 (アフガニスタンスレ6 28) アフガンCIA基地で自爆した犯人は? アルカイダの二重スパイだったとか? そのCIA基地で自爆した二重スパイ、 (名前:Humam Khalil Mohammed、ヨルダン人内科医)というのはCIAと仲良いヨルダンの諜報機関、 General Intelligence Directorateというのが信頼できる情報屋であるとの保証のもと、 アフガンのCIAに送り込んでいた人物…その職業的バックグラウンドからして、 医者のアイマン・ザワヒリの居場所を突き止めることを任務として送られてきた人物だと アルジャジーラも報じている イラクでは実際アブ・ザルカウィなどの居場所の特定と暗殺に多大な協力をしたのが ヨルダンの同諜報機関で、イラク開戦以来米国から多大な資金投与をうけている しかしそのHumam Khalil Mohammedは実際アルカイダのオンライン討論フォーラム上などでも 偽名で活発に反米的投稿をしていた人物だった… http //www.nytimes.com/2010/01/05/world/asia/05cia.html?hp そのkhostのCIA基地というのはアフガン・パキスタン国境地帯の アルカイダ関係の情報収集を目的に設置された基地で… ヨルダン諜報機関の保証があるとならばそのようなダブルエージェント をCIAは喉から手が出るほど欲していた、 (アフガニスタンスレ6 254,255) タリバン政権が崩壊してもうずいぶんになりますが、いまだに活動できるだけの資金や武器を提供しているのは誰なんでしょう? タリバーンの(というか、世界のイスラム原理主義系組織の)資金源である アラブの金持ち(その大半は湾岸産油国の石油利権者と王族)はそれらへの 資金協力を普通に続けている。 アフガンとパキスタンの間には「部族領域(トライバルエリア)」って言われる パキスタン政府の統治がちっとも及んでない地域があって、ここ経由なら武器でも なんでもノーチェック。 というかチェックする人間も組織もそもそも存在してない。 最近はパキスタン政府も完全な野放しにはしなくなって来ているが、それでも 「国境検問」なんてないも同然なので、素通りしてるのと同じ。 そもそもアメリカが全土制圧したはずのイラクだって周辺国から武器の流入がダダ漏れ だったりしてるわけで、あの辺の国でその手の「ルート」を経つことは現実には無理。 タリバンなど武装勢力はアフガン国内に支配地域をもち、道路や橋梁に検問所を設けて通行税を徴収している。 このほか、国内でのケシや大麻生産とその密輸などのあがりもあるし、パキスタンからアフガニスタンへの各種商品密輸 など運送業者との関係もあるとされる。 また、イラクであったのと同様に、ISAF各国軍と契約を結ぶ民間業者や請負者への恐喝、浸透などもあると思われる。 (610 820,821) ニュースでよくタリバンが小銃持って訓練しているのを見るけど食料の補給とかどうしてるのかな? ソ連侵攻時代と補給システムは大して変わってないだろうから当時のムジャヒディンのシステムで みると、食事はごく一部の大規模な兵站基地とか訓練キャンプ除いて基本アジトで管理責任者の 現地住民から提供。前線やアジト間の移動時には材料提供の上各自自炊。 野営や長行軍は極力避け、どの村にも基本的に1軒は確保してある中継基地に補給や 食事の提供、宿泊を頼るのが特徴だった。前線ギリギリまで中継基地伝いに前進して、 野営装備や食糧、水といった装備を最低限に抑えて身軽な活動ができるようにしていた。 実際急峻で寒冷な高地のアフガンで、装備ダルマ状態になると動くだけで手一杯になるんで アフガンゲリラの戦術は賢明。 アナコンダ作戦で屈強なSEAL隊員がカンダハル近郊の山岳地帯に25kgの荷物を背負って 展開したんだけど、30分でバテたそうな。 並木書房か朝日文庫の笹川氏の著書がソース。 (アフガニスタン7 588) アメリカがかつてタリバンを支援したというのは事実なの? アメリカはパキスタンのアフガン難民組織を、民間及びパキスタン政府(秘密警察)を通じて影に日向に支援し、 アフガンの対ソ戦の後方支援組織としようとしてたのよ。 タリバンはその中から生まれ育まれたので、アメリカにより直接的軍事援助は受けなかったけど、支援を受けたのは確かだ。 (689 390) アフガニスタンは結局今どうなってるんですか? アメリカが撤退しますが、デメリットとメリットを出来ればお答えしていただければ幸いです。 アフガニスタンにとって、という意味だろうか。だとしたらザックリと言うと メリット:少なくとも米軍の誤爆で市民が死ぬ事は無くなる。 「誰もが疲れ果てるまで内戦を始める自由」が手に入る。 デメリット:アルカイダ系等諸々の軍事勢力の伸長を止める力がない。 結果的にタリバン政権時代に戻る可能性もある。 米軍も見捨てたような土地で外資の投資も呼べず、貧乏なまま (俺初質スレ50505 617)
https://w.atwiki.jp/chaina_battle/pages/291.html
Template Coor title d? Template Battlebox? ノモンハン事件(のもんはんじけん)は、1939年5月から9月にかけて、満州国とモンゴル人民共和国の間の国境線をめぐって発生した日ソ両軍の国境紛争事件。 概要 満州国軍とモンゴル人民共和国軍の参加もあったが、実質的には両国の後ろ盾となった大日本帝国陸軍とソビエト連邦軍の主力の衝突が勝敗の帰趨を決した。当時の大日本帝国とソビエト連邦の公式的見方では、この衝突は一国境紛争に過ぎないというものであったが、モンゴル国のみは、人民共和国時代よりこの衝突を「戦争」と称している。以上の認識の相違を反映し、この戦争について、日本および満洲国は「ノモンハン事件」、ソ連は「ハルハ河の事件、出来事」と呼び、モンゴル人民共和国のみが「ハルハ河戦争(ハルヒン・ゴル戦争)」と称している。 この衝突に対して日本・満洲側が冠しているノモンハンという名称は、清朝が雍正十二年(1734年)に外蒙古(イルデン・ジャサク旗・エルヘムセグ・ジャサク旗)と、内蒙古(新バルガ旗)との境界上に設置したオボーの一つ「ノモンハン・ブルド・オボー」に由来する。このオボーは現在もモンゴル国のドルノド・アイマクと中国内モンゴル自治区北部のフルンブイル市との境界上に現存し、大興安嶺の西側モンゴル高原、フルンブイル市の中心都部ハイラル区の南方、ハルハ河東方にある。 いっぽうソ連・モンゴル側が冠している「ハルハ河」とは、戦場の中央部を流れる河川の名称である。綴りはモンゴル式では「Халхын гол」、ロシア式では「Халкин-Гол」ないし「Халхин-Гол」となる。 従来までは日本軍の無謀な作戦による大敗北と信じられてきたが、ソ連崩壊によりソ連側のノモンハン事件に関する秘密資料が明らかになり、実は死傷者数、破壊された装甲車両および航空機の数のすべてにおいてソ連側の被害の方が大きい事が明らかになった。これを受けて、軍事知識に乏しい人間の中には、日本軍の勝利であったと主張している者もいるが、戦闘の勝敗は損害の優劣だけで決まらないのは常識以前の話であり、ソ連軍の勝利であることに代わりがない点には注意を要する。 経緯 清朝が雍正十二年(1734年)に定めたハルハ東端部(外蒙古)とホロンバイル草原南部の新バルガ(内蒙古)との境界は、モンゴルの独立宣言(1913年)以後も、モンゴルと中国の歴代政権の間で踏襲されてきたが、1932年に成立した満洲国は、ホロンバイルの南方境界について、従来の境界から10-20キロほど南方に位置するハルハ河を新たな境界として主張、以後この地は国境紛争の係争地となった。 1939年にこの係争地でおきた両国の国境警備隊の交戦をきっかけに、日本軍とソ連軍がそれぞれ兵力を派遣し、交戦後にさらに兵力を増派して、大規模な戦闘に発展した。5月の第一次ノモンハン事件と7月から8月の第二次ノモンハン事件にわかれ、第二次でさらに局面の変転がある。第一次ノモンハン事件は両軍あわせて3500人規模の戦闘で、日本軍が敗北した。第二次ノモンハン事件では、両国それぞれ数万の軍隊を投入した。7月1日から日本軍はハルハ川西岸への越境渡河攻撃と東岸での戦車攻撃を実施したが、いずれも撃退された。このあと日本軍は12日まで夜襲の連続で東岸のソ連軍陣地に食い入ったが、断念した。7月23日に日本軍が再興した総攻撃は3日間で挫折した。その後戦線は膠着したが、8月20日にソ連軍が攻撃を開始して日本軍を包囲し、31日には日本軍をソ連が主張する国境線内から一掃した。 停戦交渉はソ連軍の8月攻勢の最中に行われ、9月16日に停戦協定が結ばれた。 開戦の背景 国境紛争 モンゴル側は1734年以来外蒙古と内蒙古の境界を為してきた、ハルハ河東方約20キロの低い稜線上の線を国境として主張したのに対し、1932年に成立した満州国はハルハ河をもって境界線として主張した。満州国、日本側の主張する国境であるハルハ河からモンゴル・ソ連側主張の国境線までは、草原と砂漠である。土地利用は遊牧のみであり、国境管理はほぼ不可能で、付近の遊牧民は自由に国境を越えていた。 本事件の係争地となった領域がはじめて具体的に行政区画されたのは、清代、雍正年間のことである。従前、この地はダヤン・ハーンの第七子ゲレンセジェの系統を引くチェチェン・ハン部の左翼前旗および中右翼旗など、ハルハ系の諸集団の牧地であった。1730年代、清朝が新附のモンゴル系、ツングース系の諸集団を旧バルガ、新バルガのふたつのホショー(旗)に組織し、隣接するホロンバイル草原に配置した。雍正十二年(1734年)、理藩院尚書ジャグドンによりハルハと、隣接する新バルガの牧地の境界が定められ、その境界線上にオボーが設置された。本事件においてモンゴル側が主張した国境は、この境界を踏襲したものである。 本事件の名称の由来となったノモンハンは、左翼前旗の始祖ペンバの孫チョブドンが受けたチベット仏教の僧侶としての位階の呼称に由来し、チョブドンの墓や、ハルハと新バルガとの境界に設置されたオボーのひとつなどにも、チョブドンの受けたこの「ノモンハン」の称号が冠せられている。 モンゴルは、1912年の辛亥革命を好機として、ジェプツンダンパ八世を君主に擁する政権を樹立した。ただしモンゴルの全域を制圧する力はなく、モンゴル北部(ハルハ四部プラスダリガンガ・ドルベト即ち外蒙古)のみを確保するにとどまり、モンゴルの南部(内蒙古)は中国の支配下にとどまることとなった。バルガの2旗が位置するホロンバイル草原は、地理的には外蒙古の東北方に位置するが、この分割の際には中国の勢力圏に組み込まれ、東部内蒙古の一部を構成することとなった。その後、モンゴルではジェプツンダンパ政権の崩壊と復活、1921年の人民革命党政権の成立、1924年の人民共和国への政体変更などがあったが、これらモンゴルの歴代政権と、内蒙古を手中におさめた中華民国歴代政権との間では、ハルハの東端と新バルガの境界について、問題が生ずることはなかった。 ところが旧東三省と東部内蒙古を領土として1932年に成立した満洲国は、新バルガの南方境界として、新たにハルハ河を主張、本事件の戦場域は、「国境紛争の係争地」となった。モンゴルと満洲国の国境画定交渉は断続的に行われたが、1935年以降途絶した。 満洲、モンゴルの両当事者とも、この係争を小競り合い以下の衝突にとどめるべく、話し合いによる解決を模索しようとしたが、両国の後ろ盾となっている日本、ソ連は、この時期それぞれ、極東方面において相手を叩く口実を探しており、「話し合いによる解決」を模索していた満州国・モンゴルの代表者たちをそれぞれソ連、日本に通じたスパイとして断罪、粛清したのち、大規模な軍事衝突への準備を推し進めてゆく。 「満ソ国境紛争処理要綱」 1938年に起こった張鼓峰事件は、満州とソ連の国境でおこった紛争だったが、関東軍・満州国軍ではなく日本の朝鮮軍が戦った。この事件でソ連側が多くを得たことに不満を感じた関東軍は、係争地を譲らないための方針を独自に作成した。それが「満ソ国境紛争処理要綱」である。 「満ソ国境紛争処理要綱」は辻政信参謀が起草し、1939年4月に植田謙吉関東軍司令官が示達した。要綱は、「国境線明確ならざる地域に於ては、防衛司令官に於て自主的に国境線を認定」し、「万一衝突せば、兵力の多寡、国境の如何にかかわらず必勝を期す」として、日本側主張の国境線を直接軍事力で維持する好戦的方針を示していた。この要領を東京の大本営は黙認し、政府は関知しなかった。 戦争の経過 第一次ノモンハン事件(5月11日-5月31日) 係争地では満州国軍とモンゴル軍がパトロールしており、たまに遭遇し交戦することがあった。5月11日、12日の交戦は特に大規模なものであったが、モンゴル軍、満州国軍がともに「敵が侵入してきたので損害を与えて撃退した」と述べているため、真相不明である。 第23師団長の小松原道太郎中将は、モンゴル軍を叩くために東八百蔵中佐の師団捜索隊と2個歩兵中隊、満州国軍騎兵からなる部隊(東支隊)を送り出した。5月15日に現地に到着した東支隊は、敵が既にいないことを知って引き上げた。しかし、支隊の帰還後になって、モンゴル軍は再びハルハ川を越えた。 この頃、上空では日本軍とソ連軍の空中戦が頻発し、日本機は自国主張の国境を越えてハルハ川西岸の陣地に攻撃を加えた。両軍とも、敵の越境攻撃が継続中であると考え、投入兵力を増やすことを決めた。 5月21日に小松原師団長は再度の攻撃を命令した。出動した兵力は、歩兵第64連隊第3大隊と連隊砲中隊の山砲3門、速射砲中隊の3門をあわせて1058人、前回に引き続いて出動する東捜索隊220人(九二式重装甲車1両を持つ)、輜重部隊340人、さらに満州国軍騎兵464人が協同し、総兵力2082人であった。指揮は歩兵第64連隊長山県武光大佐がとり、山県支隊と呼ばれた。 ソ連軍も部隊を送り込み、25日にハルハ川東岸に入った。その兵力は、第11戦車旅団に属する機械化狙撃大隊と偵察中隊からなり、装甲車としては強力な砲を装備するBA-6装甲車16両を持ち、兵力約1200人であった。これにモンゴル軍第6騎兵師団の約250人をあわせ、ソ連・モンゴル軍の総兵力は約1450人、装甲車39両、自走砲4門を含む砲14門、対戦車砲6門であった。歩兵・騎兵の数は少ないが、火砲と装甲車両で日本・満州国軍に勝っていた。ソ連軍の指揮官は機械化狙撃大隊長のブイコフ大佐で、歩兵の3個中隊のうち第2中隊を北に、第3中隊を南に置き、正面の東をモンゴル軍に守らせて、半円形に突出する防衛線を作った。西岸には第1中隊を控えさせ、砲兵を配した。 山県はソ連軍が刻々増強されつつあることを知っていたが、敵兵力を実際より少なく見積もり、包囲撃滅作戦を立てた。その作戦では、主力は山県が直率して北から進み、東と南には満州軍騎兵と小兵力の日本軍歩兵を配する。ハルハ川渡河点3か所のうち、北と南はそれぞれ両翼の日本軍部隊が制圧する。中央の橋を封鎖するために、東捜索隊が先行して敵中に入り、橋を扼する地点に陣地を築く。こうして完全に包囲されたソ連・モンゴル軍を破砕し、その後ハルハ川を越えて左岸(西岸)の陣地を掃討するというものであった。 先行する東捜索隊は、5月28日の早朝にほとんど抵抗を受けることなく突破に成功し、橋の1.7キロ手前に陣取った。これとともに後方陣地への航空攻撃、主力部隊の前進がはじまった。戦闘開始直後、ソ連・モンゴル軍は混乱して一歩退いた。攻撃をほとんど受けなかった正面と南の部隊も退却して兵力を抽出し、西岸から渡ってきた部隊とともに山県・東の部隊に立ち向かった。さらにこの日のうちにソ連の第36自動車化狙撃師団の第149連隊がタムスクから自動車輸送で到着しはじめた。日本軍主力の前進は第一線の陣地を突破したところで停止し、東支隊は孤立した。29日にソ連・モンゴル軍は東捜索隊への攻撃を強め、その日の夕方に全滅させた。東中佐は戦死した。日本軍主力は30日に小兵力の増援を受け取り、ソ連・モンゴル軍は次の戦闘に備えて防衛線を西岸に移した。以後は目立った戦闘は起きず、日本軍は捜索隊の遺体と生存者を収容して6月1日に引き上げた。ハルハ川東岸は再びソ連・モンゴル軍の制圧下に帰した。 この間、日本軍の戦闘機は終始空中戦で優勢を保ち、ソ連軍の航空機を数十機撃墜し、損失は軽微であった。また、日本の戦闘機と軽爆撃機はモンゴル領内の陣地と飛行場を攻撃した。なおモンゴル軍の航空機はわずかで、満州国軍は航空戦力を持たなかった。 第二次ノモンハン事件 日本軍による渡河攻撃と戦車攻撃 (7月1日-6日) ソ連政府は5月末の交戦を日本の侵略意図の表れとみなし、日本軍の次の攻撃はさらに大規模になると考えた。白ロシア軍管区副司令官のゲオルギー・ジューコフが第57軍団司令官に任命され、この方面の指揮をとることになった。このときジューコフは大規模な増援を要求し、容れられた。 6月17日から連日、増強されたソ連軍航空機が自国主張の国境を越えてカンジュル廟を攻撃し、爆撃は後方のアルシャンにも及んだ。これに対して関東軍は、戦車を中心に各種部隊を増強して反撃する計画を立てた。新たに加わったのは第1戦車団(戦車2個連隊)と歩兵第26連隊(第7師団)のほか砲兵や工兵を含む自動車化部隊の安岡支隊で、第1戦車団長の安岡正臣中将が率いた。作戦にはハルハ川を越えることが含まれていたが、大本営は越境攻撃までは知らされなかった。27日、日本軍はモンゴル領の後方基地タムスクに大規模な空襲を行った。大本営は越境空襲を事後に知らされて驚き、昭和天皇を動かして係争地を無理に防衛する必要はないとの大命を29日に発し、敵の根拠地に対する航空攻撃を禁じる参謀総長の指示を出した。その頃、攻撃のため国境付近に集結しはじめた日本軍に対し、ソ連軍は自国主張の国境を越える威力偵察部隊を送り出して交戦した。 集結を完了した日本軍は、7月1日に敵の背後を断って撃滅する意図をもって行動を起こした。当初の作戦では、ハルハ川に橋を架けて戦車を含む主力が西岸に渡り、敵の背後から包囲攻撃をかけることとされた。しかし、西岸攻撃のために工兵が用意できた橋は演習用の器材を使った貧弱なもので、戦車を渡すことができず、それどころか橋を越えた補給継続の見込みも薄かった。 そこで作戦が変更され、歩兵が西岸に渡って退路を遮断し、東岸に残った戦車が北から攻撃をかけて南下し、敵をハイラースティーン(ホルステン)川の岸に追い詰めて殲滅することを企図した。西岸攻撃には第23師団の第23歩兵団長小林恒一少将が師団所属の歩兵第71連隊と第72連隊をもってあたり、安岡支隊から引き抜いた自動車化部隊の歩兵第26連隊と砲兵隊、工兵隊が後続した。一方、東岸の安岡支隊の主力は戦車第3連隊と戦車第4連隊で、歩兵第28連隊の1個大隊と歩兵第64連隊主力、馬で牽引する野砲兵1個大隊、工兵1個連隊、満州国軍騎兵が属した。うち東を封じるのは満州国軍に任され、今回は南に兵力を送らなかった。総兵力は約1万5000人であった。 ソ連軍は、前回の戦闘と同様、歩兵戦力で日本軍に劣ったが砲と装甲車両の数で勝った。ソ連軍司令部は、ハルハ川東岸への日本軍の攻撃を予想して、第149自動車化狙撃連隊と第9機械化旅団を置いていた。さらに増援軍にハルハ川を渡河させて日本軍の側面を衝く作戦を立て、第7機械化旅団、第11戦車旅団、第24自動車化狙撃連隊が7月1日にタムスクを発った。 ソ連軍と日本軍はほぼ同じ進路で逆向きの渡河攻撃を計画したわけだが、日本軍が先んじて2日に渡河をはじめ、3日に橋を架けた。渡河に直面したのはモンゴル軍の騎兵第6師団であったが、抵抗らしい抵抗をしなかった。ソ連増援軍は3日に戦場に到着し、南に進んでいた日本軍と接触した。装甲部隊を前にして日本軍の行軍は止まった。午前中の戦闘でソ連軍戦車は果敢に突撃して大損害を出したが、午後には遠巻きにして砲撃を加えるようになり、日本兵の死傷ばかりが増えた。第23師団はその日の夕方に撤退を決め、4日から5日にかけて橋を渡って戻った。 ハルハ川東岸(右岸)では、日本軍が87両の装甲車両で攻撃をかけた。主に軽戦車からなる戦車第4連隊は、2日夜に装甲部隊による夜襲をかけた。(大規模装甲部隊による夜襲は世界初で、大変珍しい例である。)攻撃は成功をおさめたが、戦局に影響するほどのものではなかった。主に中戦車からなる戦車第3連隊は、翌3日に防御陣地に対する正面攻撃を行って壊滅し、連隊長吉丸大佐は戦車内で戦死した。ソ連軍は4日に反撃をはじめ、6日に日本軍は退却した。装甲部隊の急速な損耗を憂慮した関東軍司令部の判断によって安岡支隊は9日に解隊され、26日に戦車部隊は戦場から引き上げた。 この期間にはソ連軍の航空勢力が増大した。日本の航空偵察は、この戦闘中ずっと「敵軍が退却中である」という誤報を流しつづけ、上級司令部の判断を誤らせた。 7月の戦闘と戦線の膠着 渡河攻撃と戦車攻撃が失敗してから、第23師団はハルハ川右岸(東岸)に転じて7月7日に攻撃を再開した。第23師団の主力は安岡支隊への増援・交代の形で新たな戦場に到着し、北から南にハイラースティーン(ホルステン)川に向かって進んだ。別に岡本支隊がハイラースティーン(ホルステン)川の対岸を東から西に進んだ。守るソ連軍の中心は第149自動車化狙撃連隊で、砲兵と第11戦車旅団の支援を受けた。歩兵で日本軍が多く、戦車と砲でソ連軍が多いという戦力比はこの時期も変わらなかった。 このときの日本軍は、小規模な夜襲を全戦線で多数しかけて攻撃を進めた。夜には砲撃が衰え、戦車が最前線から引き上げるので、白兵戦を得意とする日本軍にとって有利であった。少ない兵力で何重もの縦深をとったソ連軍の防衛線は、各所で日本軍の進出を許したが、崩壊には至らず、両軍錯綜の状況が生まれた。平原で姿を暴露することを恐れた日本軍は、朝が近づくと進出地点から引き上げるのを常とした。昼になると攻守逆転し、ソ連の装甲部隊、砲、歩兵が日本の歩兵を攻撃した。ソ連軍は夜襲も実施したが、全体的には日本軍に押され、ゆっくりと陣地を侵食されていった。前線指揮官であるレミゾフ第149自動車化狙撃連隊長は8日に、ヤコブレフ第11戦車旅団長は11日に、戦死した。 しかし、当初きわめて楽観的だった関東軍にとって、この作戦の進捗は満足のいくものではなかった。ソ連軍の砲兵力を除く必要があると考えた関東軍は、内地からの増援と満州にあった砲兵戦力をあわせて、関東軍砲兵司令官内山英太郎少将の下に砲兵団を編成し、その砲撃でソ連軍砲兵を撃破することにした。砲兵戦力の到着を待つため、日本軍は夜襲による攻撃を12日に停止し、14日までに錯綜地から退いて戦線を整頓した。 砲兵支援下の総攻撃は、7月23日に始まった。内山少将率いる砲兵団は15センチ加農砲から7.5センチ野砲までの82門をもっていたが、このうち西岸のソ連軍砲兵陣地まで届く砲は46門に過ぎなかったうえに、充分な数の砲弾を準備することができなかった。更に、東岸より西岸の方が標高が高かったことが致命傷になった。ソ連側の砲兵は日本側の砲兵を見下ろすかたちで砲撃することができたのである。このため、次第に日本軍砲兵はソ連側の砲撃に圧倒された。またソ連軍は前回の攻撃の末期にあたる7月12日から歩兵の増援を受け取っており、総攻撃はわずかに前進しただけで頓挫した。日本軍は3日間の戦闘で攻勢をあきらめ、冬営に向けた陣地構築に入った。 日本軍は7月25日までに参加兵力の3分の1にあたる約5000人を失った。攻撃を停止した日本軍は、敵の砲撃を避けてハルハ川から離れ、ハイラースティーン(ホルステン)川両岸に西向きに布陣した。北に離れたフイ高地には渡河攻撃を断念したときから小部隊がおかれており、反対の南側の左翼では限定的な攻撃を行って翼を延伸した。ソ連軍も各所で小規模な攻撃を試みたが撃退され、8月20日まで戦線は膠着状態になった。 8月4日、日本軍はノモンハン戦の指揮のために新たに第6軍を創設し、荻洲立兵中将を司令官に任命した。これより先、ソ連は7月21日に第57狙撃軍団を第1軍集団に改組し、引き続きジューコフに指揮をとらせた。 ソ連軍の8月攻勢 日本軍が攻勢をとっていた頃から、ソ連軍は後方で兵力と物資の集積を進め、総攻撃を準備していた。だが日本軍は冬営のための物資輸送にも困難をきたしていたため、大きな増援ができなかった。防衛線についていた日本軍部隊は、北から、フイ高地を守備する第23師団捜索隊、ハイラースティーン(ホルステン)川の北にあるバルシャガル高地を守る歩兵3個連隊(歩兵26、63、72の各連隊)、ホルステン川の南にある第8国境守備隊と歩兵第71連隊であった。加えて、ノモンハンから約65キロ南に離れたハンダガヤに第7師団の歩兵第28連隊があった。その陣地は横一線に長く、兵力不足のため縦深がなかった。防衛線の左右には満州国軍の騎兵が展開して警戒にあたった。 攻撃側のソ連軍は歩兵と砲の数で倍近く、加えて戦車498両と装甲車346両を用意しており、日本側に対して全面的に優勢な兵力だった。ソ連軍の作戦は、中央は歩兵で攻撃して正面の日本軍を拘束し、両翼に装甲部隊を集めて突破し、敵を全面包囲しようとするものであった。シェフニコフ大佐が指揮する左翼の北方軍は、第82狙撃師団第601連隊と第7機械化旅団、第11戦車旅団からなり、フイ高地の捜索隊を攻撃して南東に進んだ。ペトロフ准将が指揮する中央軍は、歩兵4個連隊と1個機関銃旅団(第82狙撃師団の2個連隊と、第36自動車化狙撃師団の2個連隊、第5機関銃旅団)からなり、ハイラースティーン(ホルステン)の両岸で正面から攻撃をかけた。ポタポフ大佐が指揮する右翼の南方軍は、歩兵3個連隊と機械化旅団、戦車旅団各1個(第57狙撃師団の3個連隊と、第8機械化旅団、第6戦車旅団)からなり、日本の第71連隊を攻撃してハイラースティーン(ホルステン)に向けて北進した。北方軍の北にはモンゴル軍の第6騎兵師団、南方軍の南にはモンゴル軍の第8騎兵師団が付いて警戒にあたった。左右両翼でのソ連軍の優位は圧倒的で、中央でも火力の優勢を保っていた。 8月20日、爆撃と砲撃の後にソ連軍の前進が始まると、日本側右翼(北側)の満州国軍は直ちに敗走し、これによりフイ高地の師団捜索隊は孤立した。ジューコフは、フイ高地の攻略に手間取ったシェフニコフを21日に解任し、予備を投入して日本軍主力の背後へ進撃させた。捜索隊は24日夜に包囲を脱してソ連側主張の国境の外に退出した。21日には南翼でも南方軍の装甲部隊が日本軍の側面から背後を脅かす位置に進出した。 第6軍司令部は攻勢開始時に未だ後方のハイラルにあり、ようやく8月23日に司令部を戦場付近に進めた。荻洲軍司令官はソ連軍の攻勢を知ると、直ちに第28連隊をハンダガヤから呼び寄せ、これに前線から引き抜いた歩兵第26、72、71の諸連隊をあわせて左翼(南)で反撃(攻勢転位)する作戦を立てた。反撃の開始は8月24日で、ソ連軍の最右翼にある第57狙撃師団第80連隊が、南方軍の装甲部隊とともにこれを迎え撃った。反撃部隊の大部分は予定の日時に攻撃開始位置に到着できず、ばらばらに戦闘に参入し、砲爆撃の支援を欠いたまま正面攻撃を実施した。24日に第72連隊だけで攻撃を行った右翼隊は大損害を出して壊滅した。24、25の両日にわたる左翼隊の攻撃も挫折した。 反撃に兵力を抽出したため、日本軍の側面と背後はがら空きになった。北から回り込んだソ連軍左翼は23日には日本軍の後背に出て、26日にバルシャガル高地の背後にあった砲兵陣地を蹂躙した。南で反撃を退けたソ連軍右翼も、27日にノロ高地を支援する日本軍砲兵部隊を全滅させた。前線の日本軍諸部隊は、背後に敵をうけて大きく包囲され、個々の陣地も寸断されて小さく囲まれた。限界に達した日本軍部隊は、夜の間に各個に包囲を脱して東に退出した。すなわち26日夜にノロ高地の第8国境守備隊が後退し、ついで戦場外に退出した。29日夜にはバルシャガル高地の第64連隊が脱出した。小松原第23師団長は第64連隊救援のため自ら出撃したが、これも31日朝に後退したのを最後に日本軍は係争地から引き下がり、主要な戦闘は終了した。この作戦の間、ソ連陸軍は自国主張の国境線の内にとどまっため、退出した日本軍諸部隊はその線の外で再集結した。 停戦成立までの戦闘 ソ連軍は戦場となった係争地を確保し、陣地を築いた。日本軍はソ連・モンゴル側主張の国境線のすぐ外側に防衛の陣を敷いた。関東軍は兵力を増強して攻撃をかける計画を立てた。作戦は、一部兵力によって敵の退路を遮断し、夜襲によってソ連軍の陣地を突破することを目指した。しかしこの段階では、歩兵で勝っていた7月までと異なり、増強を計算に入れたとしても、あらゆる戦力要素が日本軍に不利になっていた。 東京の大本営は、関東軍の楽観的な報告により、8月26、27日まで戦闘が有利に進んでいると認識していた。が、急激な事態の悪化を知り、日本軍が引くことで事態を収拾することを決め、9月3日にノモンハンでの攻勢作戦を中止し係争地から兵力を離すように命じた。 他方、南方のハンダガヤ付近では、増援に来着した歩兵2個連隊を基幹とした片山支隊が8月末から攻撃に出た。この地区で日本軍に対したのはモンゴル軍の騎兵部隊で、9月8日と9日に夜襲を受けて敗走した。9月16日の停戦時に、ハルハ川右岸の係争地のうち主戦場となったノモンハン付近はソ連側が占めたが、ハンダガヤ付近は日本軍が占めていた。 ソ連軍の猛攻の過程で、日本軍の連隊長級の前線指揮官の多くが戦死し、生き残った連隊長の多くも、戦闘終了後に敗戦の責任を負わされて自殺に追い込まれ、自殺を拒否した須見第26連隊長は予備役に編入されるなど、敗戦後の処理も陰惨であった。その一方で独断専行を主導して惨敗を招いた辻政信・服部卓四郎ら関東軍の参謀は、一時的に左遷されたのみで、わずか2年後の太平洋戦争開戦時には陸軍の中央に返り咲いた。また、壊滅的打撃を受けた第23師団の小松原師団長も、事件の1年後に病死したが、これも実質的に自殺に近い状況だったと見られている。 航空戦 航空戦の主力となったのは日本軍は九七式戦闘機、ソ連軍はI-153とI-16であった。当初はソ連軍に比べて日本軍搭乗員の練度が圧倒的に上回っており、戦闘機の性能でも、複葉機のI-153に対しては圧倒的な優勢、I-16に対しても、一長一短はあるものの(I-16は武装と急降下速度に優れ、97式戦は旋回性能に優れる)、ほぼ互角であった。また、投入した航空機の数も、当初はほぼ互角であった。そのため、第一次ノモンハン事件の空中戦は、地上戦とは異なり、日本軍の圧倒的な勝利となった。 日本陸軍航空隊の搭乗員達の活躍は目覚しく、20機以上撃墜エースが23名おり、なかでもノモンハンエースの篠原弘道は3ヶ月で58機撃墜した。ノモンハンエースはほかに樫出勇、井上、西原五郎などいる。ただしこれらの記録には、かなり誤認戦果も含まれる。 その余勢を駆って、6月27日、関東軍は陸軍中央に独断で日本側の主張する国境線よりモンゴル側にあるソ連軍のタムスク飛行場を爆撃して、戦術的には大戦果を上げた。しかしこれは国境紛争を全面戦争に転化させかねない無謀な行為だったので、陸軍中央の怒りを買った。 第二次ノモンハン事件に入ると、ソ連軍は日本軍をはるかに上回る数の航空機を動員して、搭乗員の練度で優る日本軍航空部隊を数で圧倒するとともに、スペイン内戦に共和国側の義勇兵として参加してドイツ空軍と戦っていた戦闘経験豊富な搭乗員を派遣し、搭乗員の質でもある程度日本軍に対抗できるようになる。 ソ連側は戦術を変更し、旋回性能の優れた日本軍の九七式戦闘機に対し、操縦手背面に装甲を装備したI-16による一撃離脱戦法に徹するようになった。これにより日本軍は以前のように撃墜戦果を挙げられなくなったばかりか、損害が目立つようになった。 第一次と第二次を併せたソ連側損失は、日本側の主張では1252機。またソ連側がかつて主張していた損害は145機、後のソ連崩壊直前に訂正された数字では被撃墜207機+事故損失42機。一方、日本機の損害は記録によると大中破も合わせて157機(未帰還及び全損は64機、内97戦は51機で戦死は53名)だった。日本側の損耗率は60パーセントで、最後には九七式戦闘機の部隊が枯渇して、旧式な複葉機の九五式戦闘機が投入されるに至った。これらの戦訓から陸軍は航空機の地上戦で有効性と損耗の激しさを知り、一定以上の数を揃える必要性を痛感したという。なお、若手将校を多数失ったことは、陸軍戦闘機隊の崩壊さえ招きかねない事態と危惧され、兵卒からの進級を積極的に進め、さらに少年飛行兵の募集を強化するなど、海軍に先駆けて航空戦力の拡充を図る端緒となった。 なお、九七式戦闘機がソ連空軍機に対してその旋回性能が最後まで強力な切り札だったことから、陸軍航空隊では格闘戦重視の軽戦闘機が主流となったが、一方でソ連機を取り逃がした経験から速度や急降下性能の必要性も強く認識され、卓上では最後まで結論は出なかった。そのため旋回性能重視の一式戦と速度と武装重視の二式単戦の二つの戦闘機が実用化され、最後に四式戦で統合された。 陸軍中央では紛争の拡大は望んでいなかったため、戦場上空の制空権を激しく争った戦闘機に比べると爆撃機の活動は限定的であり、6月27日関東軍の独断で行われたタムスクのソ連航空基地への越境攻撃はあったものの、重爆撃機隊も含めて地上軍への対地協力を主として行った。紛争後半の8月21日、22日には中央の許可のもとにソ連航空基地群に対する攻撃が行われたが、既にソ連側が航空優勢となった状況では損害も多く、その後は再び爆撃機部隊の運用は対地協力に限定された。他方、ソ連軍の爆撃機による日本軍陣地、航空基地への爆撃は活発であり、7月以降に登場した高速双発爆撃機ツポレフSB-2、四発爆撃機ツポレフTBは日本軍の野戦高射砲の射程外の高空を飛来し、九七式戦闘機での要撃も容易ではなく大いに悩まされたが、その戦訓が太平洋戦争に活かされたとは言い難いようである。 戦局への影響という点で大きかったのは日本軍の航空偵察で、茫漠として高低差に乏しく目立つランドマークもないノモンハンの地形にあっては航空偵察による情報は重要であり、新鋭の九七式司令部偵察機を始め多数の偵察機が運用された。しかし、ソ連軍の偽装を見抜けずに、動静を見誤ってたびたびソ連軍の後退を伝える誤報を流すなどして、後方の司令部に実態と乖離した楽観を抱かせる原因ともなった。 停戦後の国境確定交渉 一方、ソビエト連邦の首都モスクワでは、日本の東郷茂徳駐ソ特命全権大使とソ連のヴャチェスラフ・モロトフ外務大臣との間で停戦交渉が進められていた。 だが、ソ連側の強硬な姿勢と、東郷が停戦協定を締結しても独断専行で事を進める関東軍が従うかどうかを憂慮して慎重に事を運んだ事もあって、両国の間においてようやく停戦協定が成立したのは9月15日の事であった。停戦協定では、とりあえずその時点での両軍の占領地を停戦ラインとし、最終的な国境線の確定はその後の両国間の外交交渉にゆだねられた。 交渉は11月から翌年6月までかかってやっと合意に達したが、結局は停戦ラインとほぼ同じであった。対立の対象となった地域のうち、主戦場となった北部から中央部ではほぼモンゴル・ソ連側の主張する国境線によって確定し、一方主戦場からは外れていたが9月に入って日本軍が駆け込みで攻勢をかけて占領地を確保した南部地域は日本・満洲国側の主張する国境線に近いラインで確定した。 後半は、ノモンハン事件-2参照 出典 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』_2008年11月30日 (日) 12 00。
https://w.atwiki.jp/binoculars2011winter/pages/29.html
野鳥のニュース(キーワード 野鳥;渡り鳥;飛来) 天気で変化する「シマエナガのストームグラス」がまんまるで可愛すぎる! 羽毛みたいな結晶が楽しめる日も - Pouch[ポーチ] <東京裏返しガイド 吉見俊哉さんと歩く>(下)川から街を望む 巡る時代、水辺に残る記憶 - 東京新聞 観察団体が160種 写真で野鳥紹介 馬見丘陵公園 /奈良 - 毎日新聞 野鳥の死骸から簡易検査で鳥インフル陽性・出水市(KYT鹿児島読売テレビ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 進まない実家の片付け「覗いてはいけなかった…」娘が見た物置の箱の中身<人気漫画の裏側>(なかまぁる) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 野鳥観察こつ 冊子で解説 | さんにちEye 山梨日日新聞電子版 - 山梨日日新聞 ハガレン作者・荒川弘氏の新連載『黄泉のツガイ』開始 『ガンガン』に11年ぶり帰還(オリコン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース “激レア”渡り鳥が飛んできた 絶滅危惧種の「ソデグロヅル」が西条市に飛来 南下中に迷ったか【愛媛】(テレビ愛媛) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 埼玉で鳥インフル「うみがたり」マゼランペンギン展示休止 | ニュース - joetsu.ne.jp 千葉県鳥インフルエンザ 野鳥緊急調査結果|東京都 - 東京都 北海道・根室地域に新しい野鳥保護区が誕生 - PR TIMES やせ細った親が餌探し…ツバメが雪国福井で季節外れの子育て 見守る住民「なんとか無事に」(福井新聞ONLINE) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「スズメが減っている」ボランティアが手弁当で突き止めた現実 (2021年12月9日) - エキサイトニュース 野生生物の医療逼迫 カンムリワシ事故、第5波収束で急増 - 八重山毎日オンライン 京急、2022年お正月に初詣・ショッピング向けに電車とバスを増発(Impress Watch) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 1989年生まれの同い年3人で結成「THREE1989」が登場!“野鳥の鳴き声クイズ”&“なまり歌”!? 驚愕の特技を披露! - PR TIMES アマミヤマシギの謎を追え! 沖縄北部で調査と講演会 野鳥の会の鳥飼さん | 南海日日新聞 - 南海日日新聞 埼玉・鳥インフル 伊勢崎の一部、野鳥監視区域に指定 /群馬 - 毎日新聞 鳥取市でウイルス検出 水路と野鳥のふんから - 山陰中央新報 スッポンの「交通事故死」相次ぐ…地元住民も「なんでこがんとこに」(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 野鳥観察で和解を促進、コロンビア内戦終結から5年:時事ドットコム - 時事通信 市役所で障がい者の作品展 モザイクアートなど力作並ぶ(奄美新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 釣り禁止の公園にルアー絡まった鳥 日本野鳥の会「人間のせいで…」(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース <こちさが>クロハゲワシ、佐賀市内に 畑で羽休め、若い迷鳥か(佐賀新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ジャパンホビーツール、カモフラージュ柄のスツール型ストレージボックス。4,950円 - デジカメ Watch ~現場から~ アサギマダラの里づくり 石川県白山市、耕作放棄地に吸蜜植物 不思議な営みを支える人々(奄美新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース <いばらき探鳥記>クロサギ 岩場でラッキーな出合い - 東京新聞 野鳥のツリー フェルトでぬいぐるみ製作 福島県猪苗代町のアクアマリンいなわしろカワセミ水族館 | 福島民報 - 福島民報 白いオウムを捜せ!ユーチューバーの呼びかけに70人集結も発見できず(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース コシジロウミツバメのひな、女川・足島で確認 震災で繁殖地大きく南下(河北新報) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース かわいがられる〝無銭飲食サギ〟(長崎新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 野鳥の剥製7種を展示 - 読売新聞 鈴鹿 サッカー場建設撤回を 市民団体、市長に署名提出 三重(伊勢新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【桑袋ビオトープ公園】作ろう 野鳥のウッドクリップ〔2022年1月23日(日曜日)開催〕 - city.adachi.tokyo.jp 「最高の癒しがこんなに身近に!」スズメの愛くるしい仕草に反響、写真家語る魅力(オリコン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 野鳥観察豆知識で楽しく 初心者向け小冊子 やまなし野鳥の会 ニュース 山梨 地域 - 読売新聞 野鳥観察豆知識で楽しく 初心者向けに小冊子 やまなし野鳥の会 - 読売新聞 “野鳥を救いたい ” ある獣医の思い|NHK 北海道のニュース - nhk.or.jp 冬の使者を追って オオバン、ダイサギ、コハクチョウ 野鳥の会納村さんとともに【福井】(福井テレビ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 絶滅危惧の野鳥「クロツラヘラサギ」 撮影に成功 佐世保の上田さん - 47NEWS 絶滅危惧種サシバ、推計2000羽が越冬 奄美大島と加計呂麻島 野鳥の会など7団体調査 | 鹿児島のニュース - 南日本新聞 過酷な環境で暮らす野良猫たち もしとーさんの目の前に現れたら、いま何ができる?(sippo) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 鳥・ブタインフルエンザウイルスのヒト感染事例の状況について - 厚生労働省-戸山研究庁舎 手のひらサイズの鳥が大集合! 食玩「てのりフレンズ4」が発売中(Impress Watch) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 絶滅危惧種サシバ、推計2000羽が越冬 奄美大島と加計呂麻島 野鳥の会など7団体調査 - 47NEWS 先住民の生活がわかる「ロックアート」 オーストラリア・ノーザンテリトリー「カカドゥ国立公園」(夕刊フジ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 絶滅危惧種に安心な森を 中村滝男・生態系トラスト協会長の取り組み - 朝日新聞デジタル インコは肉を食べる...!? 肉食ロリキートが科学を変えた - Newsweekjapan 木彫りの野鳥作品展/滋賀(BBCびわ湖放送) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 世界最大の野鳥観察データベースが日本上陸、写真からAIが種類識別 - ITpro 今年もツル飛来、珍しいクロヅルも 熊本(日本テレビ系(NNN)) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 野鳥探して全国7000キロ 消えかけた調査報告書が示した異変 - 毎日新聞 - 毎日新聞 野鳥の鳴き声を聞き分ける。富士通のAIの進化が止まらない - goo.ne.jp 【買うべき大人のスウェット】野鳥柄、再び。即完売必至なグラフペーパーとフューチャーのコラボ最新作(WEBUOMO) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 真冬のバッタ、ツチイナゴはモズの早贄の格好の標的=涙目の無念の表情が哀れみを誘う(天野和利) - 個人 - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 野鳥展 11月23日まで | 八王子 | タウンニュース - タウンニュース 雪の妖精・シマエナガが大人気! “ふわもちフォルム”が可愛すぎる(8760 by postseven) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「高尾・浅川野鳥図鑑」発刊 高尾山などで見られる100種類の野鳥を紹介(みんなの経済新聞ネットワーク) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 宮崎市の野鳥ふんから鳥フル 宮大独自調査(宮崎日日新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【日野市】高校生カメラマン・藍沙の躍動感あふれる野鳥達の美しい写真 - 株式会社グッドライフ多摩 【速報】宮崎市佐土原町で採取した野鳥のふんから鳥フル検出、県発表(宮崎日日新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 出水・鳥インフル1例目は「高病原性」 欧州で流行の「H5N1型」 韓国の野鳥からも検出 鹿児島 - 47NEWS これも冬支度 モズが晩秋の風物詩「はやにえ」 特産・丹波黒大豆の先端に/兵庫・丹波篠山市(丹波新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 緑化・野鳥の観察・無料塾・平和ガイド 地道に活動する1氏と4団体を表彰 タイムス地域貢献賞(沖縄タイムス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 鳥インフルエンザ 防疫の徹底呼び掛け 「死亡した野鳥を見つけたら連絡を」 - 47NEWS 【新潟市北区】日本一の越冬地に今年もやってきた!福島潟の野鳥観察舎で「オオヒシクイ案内所」が11月14日・12月19日早朝に開設されます - goo.ne.jp 瑠璃色の鳥、鮮やかに羽ばたく 国内未確認「ニシブッポウソウ」か(琉球新報) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【速報】出水のツルねぐらで鳥インフル 高病原性ウイルス検出(南日本新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 多摩川の野鳥 写真展 せせらぎ館で | 多摩区 | タウンニュース - タウンニュース 【埼玉県北本市】市の野草・市の野鳥・市の昆虫を制定しました! - PR TIMES 八丁堀で野鳥が迷子? ハクセキレイ、うまく飛べぬ可能性 - 47NEWS 世界最大の野鳥観察データベース「eBird」の日本語版 「eBird Japan」を公開 - PR TIMES 口からシュッ。日本野鳥の会のディスペンサーがさすがだった。「完成度高い」「かわいすぎ」の声 - ハフポスト日本版 「キヤノンフォトハウス 野鳥イベント」を開催 ~オンライントークイベントや野鳥作品特別展示を実施~ - PR TIMES 「うまい!」 秋の味覚堪能 柿に群がる野鳥たち - 丹波新聞 日野の高1・藍沙さん 野鳥写真展 「鳥と同じ目線に立つ」 万願寺交流センターで12月26日まで - 東京新聞 貯水池の野鳥活写 神戸の男性、100種撮影で個展 - 神戸新聞 川崎市内にいる野鳥の目撃情報を募集 | 中原区 | タウンニュース - タウンニュース シュノーケリング中に顔を上げたら……野鳥とまさかの奇跡が! 二度見する光景に「声あげて笑った」「めっちゃ好き」(1/2 ページ) - - ねとらぼ イナゴをパクリ 餌捕食するコウノトリを撮影 野鳥愛好家「存在感ある」 - 丹波新聞 ニコン、野鳥観察などの野外活動に適した双眼鏡「MONARCH M7」4機種 - 価格.com 野鳥がニューヨークで大量死...高層ビルに衝突か。年間6億羽が犠牲の衝撃(ハフポスト日本版) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 野鳥の鉛中毒ゼロへ 狩猟の“鉛の弾”段階的に使用規制強化へ - NHK NEWS WEB 《重版決定!!》おしゃれで可愛く、持ち歩きにも便利な野鳥図鑑『野鳥手帳』好評発売中! - PR TIMES バードライフさんと一緒につくった人気の野鳥マスクの第3弾 ダブルガーゼの「やわらか野鳥マスク」がフェリシモから新登場 - PR TIMES 野鳥の標本展 兵庫県立人と自然の博物館 - sun-tv.co.jp 達人が教える「野鳥観察がもっと楽しくなる」2つのポイント(サライ.jp) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ダイサギは首を長くして待たない 野鳥写真家が決定的瞬間を激写 - おたくま経済新聞 達人が教える「野鳥観察がもっと楽しくなる」2つのポイント | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト - serai.jp 野鳥のためにエサ台を設置しても「不健全な依存状態」には陥らないとの研究結果 - GIGAZINE 【埼玉県北本市】北本のシンボルをみんなで決めよう! 「市の野草・野鳥・昆虫」の投票開始 - PR TIMES 都心で楽しめるバードウォッチング! 覚えておきたい3種の野鳥とは? | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト - serai.jp 道産子野鳥のなかで人気ナンバーワン「妖精」シマエナガのベストショット集 - ベストカーWeb 野鳥の異常行動・怪死相次ぐ 目が腫れ上がり、人を恐れず...米 - Newsweekjapan バードライフさんと一緒につくった人気の野鳥マスクの第2弾「接触冷感のひんやりクール野鳥マスク」がフェリシモから新登場 - PR TIMES 野鳥が窓にぶつかる原因は?衝突を防止する対策を調べました! シラベルカ#49 - nhk.or.jp 日本野鳥の会 ツバメを観察したくなるパンフレット『ようこそツバメ』 無料プレゼント! - PR TIMES あだちの野鳥を見に行こう! - city.adachi.tokyo.jp キャンプの朝散歩がもっと楽しくなる!野鳥フィールドノート - こいしゆうかのキャンプde遊び隊 | Hondaキャンプ | Honda - Honda モータースポーツ 野鳥観察 30年の集大成・・・堺の会が目録 - 読売新聞 冬の北京にノガン飛来、推定300万羽の渡り鳥が滞在 - AFPBB News 冬の東寨港に現れる渡り鳥の大群 海南省海口 - people.com.cn 陸羽西線「狩川駅」、東北本線「新田駅」の新駅舎、12月に順次供用開始(Impress Watch) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース “激レア”渡り鳥が飛んできた 絶滅危惧種の「ソデグロヅル」が西条市に飛来 南下中に迷ったか【愛媛】(テレビ愛媛) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 千葉県鳥インフルエンザ 野鳥緊急調査結果|東京都 - 東京都 鳥インフル確認から1か月 渡り鳥飛来の来春まで警戒|NHK 秋田県のニュース - nhk.or.jp 都会の水辺でおしゃべり 見とれて「かわいいなあ」、近づいた記者にはふん… 尼崎のユリカモメ - 47NEWS 渤海湾の「渡り鳥の休憩所」の保護活動家_中国網_日本語 - チャイナネット 冬の渡り鳥、干潟舞う 佐賀市東与賀 - 佐賀新聞LiVE 冬の渡り鳥、干潟舞う 佐賀市東与賀 - 47NEWS 鳥インフル 愛媛県が農場に消毒命令|NHK 愛媛のニュース - NHK NEWS WEB 親子で泳ぐカルガモや水中に潜るカイツブリ 津で渡り鳥の観察(三重テレビ放送) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 二十四節気「大雪」 阿蘇市で氷点下3度と12月らしい寒さ【熊本】(RKK熊本放送) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 旅人ゴルファー川村昌弘「オミクロン株」で南アから緊急帰国(ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 飛べなくなったオジロワシ回復 鷹匠・石橋美里さんが再び自然に放つ(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース あなたは答えられる? 日本の山の高さ、川の長さ、湖の広さ TOP3 | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト - serai.jp 【イベント】第2回 子ども農山漁村交流プロジェクトセミナー in 愛媛県西予市-渡り鳥がつなぐ地域の交流-/西予市 - 西予市 DF安田理大が千葉と契約満了「3年間めっちゃめっちゃめっちゃありがとうございました!!」(SOCCER KING) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「新型感染病ウイルス4~5種がすぐそこまで迫っている…時限爆弾と同居中」(中央日報日本語版) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース オシドリの飛来が本格化 越冬地で約400羽確認 鳥取 日野町 - NHK NEWS WEB オシドリの飛来が本格化 日野川|NHK 鳥取県のニュース - nhk.or.jp “野鳥を救いたい ” ある獣医の思い|NHK 北海道のニュース - nhk.or.jp 冬の使者を追って オオバン、ダイサギ、コハクチョウ 野鳥の会納村さんとともに【福井】(福井テレビ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 鄱陽湖に渡り鳥が飛来_中国網_日本語 - チャイナネット バードウォッチング in 和白干潟2021|【西日本新聞me】 - 西日本新聞 オオヒシクイ120羽飛来 茨城・稲敷の稲波干拓地(茨城新聞クロスアイ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 絶滅危惧種サシバ、推計2000羽が越冬 奄美大島と加計呂麻島 野鳥の会など7団体調査 - 47NEWS 800羽の渡り鳥 玉野市「みやま公園」の赤松池|NHK 岡山県のニュース - NHK NEWS WEB 女優・浅丘ルリ子 それでも女優を続ける理由は「好きだから」 難役でストレス…体重33キロに(夕刊フジ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 別名“冬の使者”…冬の訪れを告げる渡り鳥『ヒドリガモ』 毎年立冬の頃にシベリアから飛来 - tokai-tv.com <東北の本棚>地道な観察 貴重な知見 - 河北新報オンライン 冬の訪れ告げる 沖縄・やんばるに渡り鳥(RBC琉球放送) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 旅人ゴルファー・川村昌弘の片思い 南アフリカの苦手コースで新シーズン開幕戦(ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 鳥インフルエンザへの備え 対応を確認する訓練を実施 山梨・富士河口湖町(UTYテレビ山梨) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 渡り鳥で賑わう冬のボステン湖 新疆 - people.com.cn 世界にわずか7千羽、珍客マナヅルが福井に飛来 2羽が田んぼで餌ついばむ(福井新聞ONLINE) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース “チキンバーガー”専門店が急増中! ? ヘルシー派も納得の3選(ananweb) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「ひょっとすると」と探したら…石垣島でニシブッポウソウ 国内で2例目 - 沖縄タイムス 季節の変わり目は温室に移動 チェコ動物園ペリカンの群れ(AP通信) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 藤前干潟に忍び寄るごみの脅威、マイクロプラスチック 最も多かったのは農業肥料のカプセル(メ〜テレ(名古屋テレビ)) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 旅人ゴルファー・川村昌弘 一足先に2021年シーズンを振り返る(ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 週末までは小春日和も来週は気温が大幅ダウン12月並の寒さに 山間部では氷点下の寒さに(TSKさんいん中央テレビ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 西藏 日光城で渡り鳥が戯れる_中国網_日本語 - チャイナネット 日本でマーキングされたチョウ、台湾・澎湖で確認=2千キロ超の大移動(中央社フォーカス台湾) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 気候変動に対応できない人間…動物たちはすでに生き方を変えつつある(ハンギョレ新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 欧州とアジアで鳥インフル流行の報告、ウイルス急拡大の兆候(ロイター) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 静岡市に珍客 渡り鳥の「ソリハシセイタカシギ」 反り返ったくちばし特徴 - 47NEWS 明日の「歌謡プレミアム」に水前寺清子、主演ドラマ主題歌「ありがとうの歌」や「三百六十五歩のマーチ」など - 全日本歌謡情報センター 渡り鳥ナベヅルがJALの「鶴マーク」と共演?高知龍馬空港近くの香長平野、20年連続飛来 - 47NEWS 感染した渡り鳥がウイルス媒介か 鳥取大・大槻名誉教授|秋田魁新報電子版 - 秋田魁新報 瑠璃色の鳥、鮮やかに羽ばたく 国内未確認「ニシブッポウソウ」か(琉球新報) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 砂丘で性行為する観光客、ビーチの環境を破壊 スペイン領の島 - CNN.co.jp 迷子? 宮崎市にソリハシセイタカシギ飛来 - 47NEWS 東京湾に冬の羽音…冷え込みとともにシベリアから渡り鳥 - 読売新聞 渡り鳥のV字編隊に着想!編隊飛行は燃費・CO2排出削減に効果 - FlyTeam 鳥インフル、渡り鳥多い季節に流行 20年度は国内で987万羽殺処分 - 47NEWS 「冬」が来たよ 立冬に渡り鳥「ジョウビタキ」 甲高い鳴き声上げ/兵庫・丹波篠山市(丹波新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 渡り鳥の南下が本格化 吉林省莫莫格自然保護区_中国網_日本語 - チャイナネット 渡り鳥の群れ、朝日に染まる 伊豆沼・内沼への飛来ピーク - 河北新報オンライン 白い羽のサシバ 奄美大島で羽休め 渡り鳥 本来は茶褐色 - 47NEWS 「カリガネ」の渡りルート追跡に成功 登米で越冬、ロシア北極圏と往復 - 河北新報オンライン 研究員イチオシ 渡り鳥の「フライト」 いよいよ水鳥のシーズンが到来!<下>(Sデジオリジナル記事) - 山陰中央新報 (107)渡り鳥見えますとメニュー渡さるる/今井 聖(1950年~) - 河北新報オンライン 一足早い冬の訪れ告げる…渡り鳥の『ヒドリガモ』が飛来 30羽ほどが木陰で羽休める 三重・紀北町(東海テレビ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「優勝の渡り鳥」巨人ファンからも祝福 移籍の燕・田口がリーグ“1人3連覇”達成 - Full-Count かわいいね、渡り鳥「ノジコ」 敦賀・中池見湿地で観察会 - 中日新聞 鳥類保護活動家“バードマン”、絶滅危機の渡り鳥の親代わりに - マイナビニュース 岡山 上空に渡り鳥サシバの姿 山の稜線で輪を描きながら空高く:山陽新聞デジタル|さんデジ - 山陽新聞 本田圭佑の「世界一」をはばむ “アジアの渡り鳥”・伊藤壇の波乱なサッカー人生 - 週刊女性PRIME 過食な渡り鳥・臓器が膨らむヘビ… 超大食いの動物たち - 日本経済新聞 「神無月」それとも「神在月」? 澄んだ青空に飛来する渡り鳥。秋の深まる10月です - tenki.jp 天津浜海の浅瀬は大集結した渡り鳥で「満員御礼」 - people.com.cn 飛行距離は地球5.5周分! 11年連続で同じ渡り鳥・キアシシギが2羽飛来(谷津干潟自然観察センター) | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト - serai.jp ニューヨークで渡り鳥の大量死。その原因は高層ビルであることが明らかに (2021年9月20日) - エキサイトニュース 渡り鳥の越冬地「伊豆沼・内沼」に今季初めてマガンが飛来 - 読売新聞 令和3年度ウトナイ湖・渡り鳥フェスティバルについて|北海道苫小牧市 - city.tomakomai.hokkaido.jp 【国内最長・記録更新】 11年連続で同じ渡り鳥が2羽飛来したことを確認(習志野市谷津干潟自然観察センター) - PR TIMES 日本・オーストラリア間をノンストップで5日間飛び続ける渡り鳥、オオジシギの超絶苦難の旅 (2021年9月15日) - エキサイトニュース 真喜屋ダムで 渡り鳥羽休み ダイサギとアオサギ - 沖縄タイムス 首から下だけ逆さまになって飛ぶ渡り鳥 専門家は「仲間に自慢しているのかも」(オランダ) (2021年8月11日) - エキサイトニュース 【海外発!Breaking News】渡り鳥が見せた真実の愛 病院に保護されたパートナーを見つけ出し寄り添う(米)<動画あり> | Techinsight(テックインサイト)|海外セレブ、国内エンタメのオンリーワンをお届けするニュースサイト - Techinsight japan 渡り鳥 網膜に「コンパス」 たんぱく質で磁場感知…英大学など 科学・IT ニュース - 読売新聞 渡り鳥「ハリオアマツバメ」、長崎大など飛行経路解明 4万キロ飛び、繁殖・越冬 - 読売新聞 Nature ハイライト:量子コンパス:磁気感受性のあるタンパク質が渡り鳥のナビゲーションを助けている可能性 | Nature | Nature Portfolio - Nature Asia 大都会で起きている、渡り鳥の大量死 事故を防ぐためにできることは:朝日新聞GLOBE+ - GLOBE+ 渡り鳥の旅路を守る 中国 - AFPBB News ツバメは冬、どこにいたの? ~渡り鳥たちの壮大なくらしを探る~(遠藤 幸子) - マイナビニュース Carstayの奥能登“住める駐車場”「バンライフ・ステーション」が『渡り鳥とカタツムリ』第3巻の舞台に! - PR TIMES 米・フィラデルフィア「渡り鳥のための夜間消灯プログラム」 - TABI LABO 「ハクガンもいる!」、大館で渡り鳥観察会 31種を確認|秋田魁新報電子版 - 秋田魁新報 “渡り鳥”のように好きな時に好きな場所で…地域の魅力体験付き“空き家サブスク”に注目 - FNNプライムオンライン 「数年に一度しか見られない」珍しい渡り鳥、田んぼに - 読売新聞 渡り鳥がV字隊列で飛ぶ理由をチコちゃんが紹介 秘密は上昇気流にアリ? - しらべぇ 「こんなにいっぱい飛ぶとは」沖縄パルコ前の海に渡り鳥 ラムサール条約登録に期待 - 沖縄タイムス トモエガモ、八王子・長池公園に 関東では珍しい 渡り鳥ルート、東にずれる? - 東京新聞 “渡り鳥のような”臨時教員、同じ業務・違う待遇 「正規」を増やせない事情とは - 毎日新聞 - 毎日新聞 渡り鳥が沖縄にやってきた ナベヅル、クロツラヘラサギ - 琉球新報 「ブラック企業の渡り鳥」になる人の2つの特徴 - ダイヤモンド・オンライン アラスカからNZまで、11日間不休で1万2000キロ、渡り鳥の最長飛行記録更新 - Newsweekjapan なぜ渡る?なぜ道に迷わない?「渡り鳥」のナゾをとき明かそう | Honda Kids(キッズ) | Honda - Honda モータースポーツ 艦隊を指揮する軍艦・旗艦と指揮所(11)指揮所あれこれ、宇宙やサイバーも - 軍事とIT(431) - マイナビニュース 冬の北京にノガン飛来、推定300万羽の渡り鳥が滞在 - AFPBB News 冬の珍客コハクチョウ 香南市の水田をすいすい - 47NEWS 有機農業とは10【今さら聞けない営農情報】第129回 - 農業協同組合新聞 冬の使者、ハクチョウ飛来 壬生の黒川|地域の話題,県内主要|下野新聞「SOON」ニュース|下野新聞 SOON(スーン) - 下野新聞 在日米軍監視リムピースの頼和太郎編集長が死去 海上カヌー転覆で オスプレイの構造的欠陥も指摘(琉球新報) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 太陽圏の形は「しぼんだクロワッサン」、その理由を解明 - Newsweekjapan 亡き孫への思い「旅するチョウ」に託す 羽に名前の頭文字、70キロ離れた土地に舞い降りる(神戸新聞NEXT) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 白鳥がシベリアから越冬のため飛来 群馬 多々良沼|NHK 首都圏のニュース - NHK NEWS WEB SpaceX、ブラックホールを観測するNASAのX線偏光望遠鏡を打ち上げ - TechCrunch Japan 開戦80年…爆撃された中学校 生徒を守り息絶えた教頭 HBCの2人のアナウンサーを結ぶ秘話 本別町 (HBCニュース) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 陸羽西線「狩川駅」、東北本線「新田駅」の新駅舎、12月に順次供用開始(Impress Watch) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 地域防災教室にヘリ飛来 西御幸小学校で | 川崎区・幸区 | タウンニュース - タウンニュース 千葉県鳥インフルエンザ 野鳥緊急調査結果|東京都 - 東京都 愛媛に初飛来か 絶滅危惧種「ソデグロヅル」の姿捉える(西条市)(あいテレビ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 折れた翼と再生への祈り 「私は白鳥」槇谷茂博監督 - 大阪日日新聞 - 大阪日日新聞 折れた翼と再生への祈り 「私は白鳥」槇谷茂博監督 - 47NEWS 首すくめ、体丸めて…「冬の使者」ハクチョウが1千羽以上飛来 - 読売新聞 鳥インフル確認から1か月 渡り鳥飛来の来春まで警戒|NHK 秋田県のニュース - nhk.or.jp ソフトB入団は運命 ドラ4・野村勇は愛鳥家「チュンチュンにおいしいエサを」 盗塁王&新人王トリます(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 陸自、米海兵隊と部隊指揮訓練 中国念頭、連日の公開(共同通信) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 都会の水辺でおしゃべり 見とれて「かわいいなあ」、近づいた記者にはふん… 尼崎のユリカモメ(神戸新聞NEXT) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース <2021年お天気総決算③>日本気象協会が選ぶ 2021年お天気10大ニュース - tenki.jp 80年前に見た連合艦隊 大分の武田さん 戦争の愚かさ語り続け(毎日新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 事故防止どこまで 不安残し飛行再開・米軍 三沢F16タンク投棄(時事通信) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ステルス戦闘機「F35A」飛来 住民グループが申し入れ|NHK 山口県のニュース - NHK NEWS WEB 関東は今夜から雨や風が強まる 沿岸部は暴風に警戒を - ウェザーニュース オスプレイ、2日連続で矢臼別に飛来 日米共同訓練 - 47NEWS <こちさが>クロハゲワシ、佐賀市内に 畑で羽休め、若い迷鳥か(佐賀新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 監視団体懸念「酪農への影響は」 オスプレイ矢臼別初飛来(北海道新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース <社説>オスプレイ飛来 危険の拡散認められぬ - 47NEWS 諏訪湖のワカサギを守れ・水鳥の追い払い作戦始まる 長野(SBC信越放送) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース アニメ『オリエント』来年1・5放送開始 PV解禁でOPテーマはDa-iCE(オリコン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 北京市延慶区で初めてタンチョウを確認 - people.com.cn オスプレイ2機、矢臼別演習場に飛来 - 47NEWS 出現!!餃子型UFO 古代アトランティスから飛来した浮舟か - 東スポWeb ~現場から~ アサギマダラの里づくり 石川県白山市、耕作放棄地に吸蜜植物 不思議な営みを支える人々(奄美新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 計340羽を殺処分 千葉県市川市にある宮内庁の新浜鴨場で鳥インフル確認(チバテレ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース コシジロウミツバメのひな、女川・足島で確認 震災で繁殖地大きく南下 - 河北新報オンライン 1986年「根絶宣言」ミカンコミバエ、長崎・福岡などで確認 国や自治体、防除急ぐ - 読売新聞 かわいがられる〝無銭飲食サギ〟(長崎新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 《みんなの疑問》花火で?ハクチョウ一時姿消す 専門家「飛来しなくなる可能性」 場所や時期を検討へ(上毛新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 出水平野飛来のツル 1万6700羽余 前回比100羽余減|NHK 鹿児島県のニュース - NHK NEWS WEB ナベヅル、落ち穂ついばむ 伊勢や明和でも飛来 /三重 - 毎日新聞 ハクチョウ飛来 京丹後で羽休め /京都 - 毎日新聞 【イベント】第2回 子ども農山漁村交流プロジェクトセミナー in 愛媛県西予市-渡り鳥がつなぐ地域の交流-/西予市 - 西予市 オシドリの飛来が本格化 越冬地で約400羽確認 鳥取 日野町 - NHK NEWS WEB 別の鳥だと思って近づいたら「憧れの鳥だった」 沖縄・石垣島で初めて確認(沖縄タイムス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース コハクチョウの飛来を心待ち 「諏訪湖白鳥の会」が湖畔に注意看板を設置 「刺激せずに見守って」|信毎web - 信濃毎日新聞 オシドリの飛来が本格化 日野川|NHK 鳥取県のニュース - nhk.or.jp オシドリ麗しく、仲むつまじく 神戸・布引貯水池で羽休め(神戸新聞NEXT) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 陸自オスプレイ飛来 相馬原で離着陸訓練 山本知事「安全対策、引き続き政府に」 - 上毛新聞ニュース Android向けアプリ「ぶった斬り魂-spirits-」が配信開始 - 4Gamer.net 「冬の使者」コハクチョウ飛来 福井市三留町に100羽(北陸新幹線で行こう! 北陸・信越観光ナビ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 新潟県内、各エリアにある、白鳥の飛来情報 - PR TIMES 鳥海山、すっかり雪化粧(山形新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 鄱陽湖に渡り鳥が飛来_中国網_日本語 - チャイナネット 関東は天気が急速に回復 雨上がりで富士山もくっきり(ウェザーニュース) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース なまらカワイイ! 北海道仕様『ポケモン旅客機』 ついに千歳飛来! あす就航 AIRDO - 乗りものニュース オオヒシクイ120羽飛来 茨城・稲敷の稲波干拓地(茨城新聞クロスアイ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 九州で雷を伴った激しい雨に 道路冠水や落雷、突風などに警戒(ウェザーニュース) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 那覇軍港へのオスプレイ飛来に那覇市長が抗議(沖縄テレビOTV) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 1914(大正3)年11月29日 開成山に初めて飛行機飛来 「福島県 今日は何の日」 | 福島民報 - 福島民報 「山本山のおばあちゃん」24年連続飛来 国内最高齢オオワシ、滋賀・長浜 - 京都新聞 別名“冬の使者”…冬の訪れを告げる渡り鳥『ヒドリガモ』 毎年立冬の頃にシベリアから飛来(東海テレビ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 冬の訪れ告げる 沖縄・やんばるに渡り鳥(RBC琉球放送) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 米軍機からの水筒落下と那覇軍港へのオスプレイ飛来に県が抗議(沖縄ニュースQAB) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース カラス大量飛来、屋上に捕獲わな設置 ふんや襲撃被害も...岐阜市が対策本腰 - 岐阜新聞 米軍オスプレイ、不適切「転換モード」で相模原などの市街地飛行(カナロコ by 神奈川新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 今年もツル飛来、珍しいクロヅルも 熊本|日テレNEWS24 - 日テレNEWS24 【深掘り】那覇軍港はオスプレイの訓練区域に含まれないのになぜ飛来? - 琉球新報デジタル ここは楽園 安来・能義平野 コハクチョウ400羽(日本海新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース オスプレイ那覇軍港飛来/米「今後も可能性」/常態化の危険 合意逸脱の横暴 - しんぶん赤旗 世界にわずか7千羽、珍客マナヅルが福井に飛来 2羽が田んぼで餌ついばむ(福井新聞ONLINE) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 外来種インコ飛来で住民困惑 公園に大挙|日テレNEWS24 - 日テレNEWS24 那覇軍港にまた米軍ヘリが飛来 19日にはオスプレイも飛来(沖縄テレビOTV) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 絶滅危惧種に指定されているクロツラヘラサギが飛来 浙江省象山 - people.com.cn オオワシのおばあちゃん、今季初飛来 湖北・山本山 - 中日新聞 富山のチョウが台湾に飛来 「私も日本へ旅したい」、訪日望む台湾人 - 朝日新聞デジタル 群馬から紀北へ、アサギマダラ飛来 尾鷲で発見、羽にマーキング - 中日新聞 FA18スーパーホーネット、EA18G電子線機、FA18戦闘機も 嘉手納基地に外来機8機(沖縄タイムス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「ひょっとすると」と探したら…石垣島でニシブッポウソウ 国内で2例目 - 沖縄タイムス 北九州に珍鳥飛来、ソリハシセイタカシギ - 西日本新聞 【速報】ラムサール条約 「出水ツルの越冬地」登録 干拓地一帯(南日本新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 東北にオスプレイ飛来、王城寺原などで日米合同訓練 過去最大規模 - 河北新報オンライン 親子ハクチョウ 御前崎・桜ケ池に飛来 - 47NEWS ニホンイヌワシの巣、扇ノ山周辺で16年ぶり確認 付近で雌飛来も - 神戸新聞NEXT 冬に備えて休憩中 福井県の鴨池に1200羽超のカモ飛来、春にシベリア方面へ(福井新聞ONLINE) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 冬の使者 シベリアから飛来 宮城・伊豆沼にマガン - 朝日新聞デジタル 越冬カモ、福井県の鴨池に次々と飛来 1月中旬ごろピーク、春にはシベリアへ - 47NEWS 「鳥類界のパンダ」と言われるヘラシギが3年続けて福建省に飛来 - people.com.cn オスプレイ厚木飛来へ 普天間所属機、機体整備で | カナロコ by 神奈川新聞 - カナロコ(神奈川新聞) 冬の使者 ナベヅルが飛来 高知・四万十市(テレビ高知) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【明石市】記録更新となるのでしょうか!?コウノトリの飛来が確認されていますよ! - 号外NET 明石市 迷子? 宮崎市にソリハシセイタカシギ飛来 - 47NEWS 迷子? 宮崎市にソリハシセイタカシギ飛来 - 宮崎日日新聞 関東の大規模「白鳥飛来地」7選 観察しやすい公園&名所を厳選 - いこレポ | 子どもが喜ぶ遊び場・おでかけガイド 地球に落下した火星由来の隕石、その一部の起源と思われるクレーターが絞り込まれた(sorae 宇宙へのポータルサイト) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 岩国のF18が普天間を離陸 野嵩で109デシベル オスプレイ夜間飛行も(琉球新報) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「ツルの里」長沼・舞鶴地区 タンチョウ15羽飛来 ナベヅルも長逗留:北海道新聞 どうしん電子版 - 北海道新聞 →天文学 →AstroArts 天文現象カレンダー
https://w.atwiki.jp/moedra/pages/234.html
「はぁ、はぁ・・・」 一面尖った石ころに覆われた地面に両手をついて荒くなった呼吸を整えると、私は遥か山頂付近に顔を覗かせた大きな洞窟の入口を振り仰いだ。 あと少し・・・あと少しで、長く辛かった迷走の人生にも終わりを告げる時が来る。 私はこの絶望に彩られた半年の間、周囲の人々に好奇の目を向けられようとも、或いは心無い人々の嘲笑の的になろうとも、ひたすらにある目的の為に生き続けてきた。 全ては、あの洞窟を見つけるため・・・そして、ある復讐を果たすため。 私は目前にまで迫った目的地に気力を奮い起こすと、1歩、また1歩と洞窟までの距離を縮めていった。 私がやっとの思いで目的の洞窟へと辿り着いたとき、朱に染まった夕日は既に西の地平線に足をつけていた。 だがだんだんと薄暗くなっていく洞窟の中へも躊躇うことなく立ち入ると、何者かの気配を必死で探っていく。 やがて10メートル程奥へと進んだところで、突然私の耳に空気を震わせる大きな声が聞こえてきた。 「人間の娘よ・・・この私に、何か用でもあるというのか?」 「ええ、あるわ!」 まるで予定調和であるかのように淀みなく応えると、私は広間のようになった洞窟の最奥へと足を踏み入れた。 その瞬間、生傷の痛みと疲労で鉛のように重くなっていた体がフワリと軽くなる。 そしてその広間の真ん中には、全身を真っ白な体毛で覆った1匹の老ドラゴンが静かに蹲っていた。 「やれやれ・・・その様子では、何か余程の覚悟があると見えるな・・・」 「本当に、私の願い事を聞いてくれるの?」 そう聞くと、ドラゴンはフゥーと長い溜息をついてゆっくりと答えた。 「・・・そうだ・・・この私にできることなら、何でも1つだけお主の望みを叶えてやる・・・」 そのドラゴンの返事を聞くと、私はホッと安堵の息を漏らした。 よかった・・・生涯に1度だけ人間の願い事を叶えてくれるドラゴンがいるという噂は、本当だったのだ。 「それなら、私の望みを言うわ」 グルル・・・というくぐもった鼻息を吹き出して、巨大な白竜が先を促す。 私は1度頭の中で慎重に言葉を選ぶと、大きく息を吸い込んで一息に言葉を絞り出していた。 「ここから遥か西のサファス山に棲む黒いドラゴンを・・・殺して欲しいの」 「何だと・・・!?」 ドラゴンはその願い事に相当驚いたのか、大きな眼を見開くと私の顔をまじまじと覗き込んできた。 「この私に、同胞を殺せというのか?一体何故だ?」 「・・・できないの・・・?」 深い失望の念を滲ませた私の問い掛けに、ドラゴンがしどろもどろに答える。 「で、できぬわけではないが・・・その必要は無い・・・あの山に棲む黒竜なら、もう既に死んでおる」 「え・・・?」 私は一瞬、頭の中が真っ白に塗り潰されていた。 あ、あの黒竜が・・・もう・・・死んでいる・・・? 「ほんの一月程前、竜殺しの人間に殺されたそうだ・・・恐らく、近隣の村から贄でも取っていたのだろうな」 「そ、そんな・・・では・・・私は一体何の為に・・・」 短い間だったとはいえ何とか上り詰めた希望の頂から再び絶望の淵に叩き落とされ、私は両手で顔を覆ってその場に泣き崩れた。 「ああ、レオル・・・う、うぅ・・・ごめんね・・・」 「何か訳がありそうだな・・・私でよければ、聞いてやろう・・・話してみるがいい・・・」 穏やかな声で促され、私は目から零れ落ちた涙を乱暴に拭うと事の経緯をドラゴンに向かって語り始めていた。 半年程前、私は今いる岩山よりもずっとずっと西にある、サファス山の麓に佇む小さな村に暮らしていた。 サファスという山の名は、生贄を意味する言葉から取られているらしい。 その名の通りこの山には遥か昔から1匹の凶暴なドラゴンが棲んでおり、5年に1度というゆったりした周期で村を襲っては成人前の若い娘を1人生贄に差し出させていた。 つまりこの村で15歳の誕生日を迎えた娘達は、たった1度だけ恐ろしいドラゴンの生贄候補として選ばれるのだ。 そしてほんの数日前18歳になったばかりの私にも、ついにその修羅場に立たされる日がやってきたのだった。 「おはよう、お姉ちゃん」 ベッドの上で窓から差し込む暖かい朝日に身を擦りつけていると、弟の甲高い声が私の耳に突き刺さった。 「ん・・・おはよう、レオル・・・どうしたの?」 「お腹が空いたの」 「わかった・・・今行くわ・・・」 レオルは、私に残された唯一の家族だった。 両親は私が14歳の頃に重い病気で亡くなり、それ以来私は今年で9歳になるレオルをまるで自分の子供のように可愛がってきたのだ。 幸い村の人々は若くして両親を失った私達にとても同情的で、時折身の回りの世話も焼いてくれている。 私は心地よいベッドから名残惜しげに這い出すと、弟の朝食を作るべく台所へと向かった。 「レオル、何が食べたいの?」 「何でもいいよ、野菜炒めとかでも・・・あ、でもピーマンは入れないでね」 「ふふっ・・・だめよ、好き嫌いしちゃ」 そうは言いながらも要望通りのおかずを作ってやると、レオルはいつも美味しい美味しいと言って私の料理を食べてくれるのだ。 だがそんな幸せな一時を過ごしていると、突然外から甲高い悲鳴や怒号が聞こえてきた。 何事かと思って窓から外を覗くと、村の入口に真っ黒な色をした巨大なドラゴンが立っている。 両手の先から生えた鋭く長い爪、朝日をキラキラと反射する光沢に覆われた黒鱗、血のように紅く光る眼・・・ それは紛れも無く、両親が亡くなる直前にも見た生贄を取っていくあのドラゴンだった。 あの時はそう・・・よく私の遊び相手になってくれていた隣の家のお姉さんが生贄になったのだ。 彼女が生贄として森の中へと連れて行かれたその日、彼女の両親が大声で1日中泣き叫んでいたのを覚えている。 「お、お姉ちゃん・・・何・・・あれ・・・?」 その時、窓の外を見つめていた私の背後からレオルの震える声が聞こえてきた。 彼は小さかったせいで覚えていないのか、初めてドラゴンを見たというように私の陰で酷く怯えている。 「大丈夫よ・・・心配しないで」 私はこれ以上弟が怯えないように努めて冷静を装ってはいたものの、内心では弟と同じように身を震わせていた。 何しろ、今年は私があのドラゴンの生贄に捧げられるかもしれないのだから・・・ 「・・・わかっておるだろうな?明日の夜までに贄を1人寄越さねば、村の人間どもが皆殺しの憂き目に遭うぞ」 鋤や鍬といった武器を持った男達に囲まれながらも、邪悪な黒竜が村長に向かって余裕たっぷりに言い放つ。 「も、もう許してくだされ・・・ワシらはあなたに若い娘の命を、もう100年以上にわたって捧げてきたのですぞ」 「フン、それが何だというのだ?贄を断るというのなら、1人と言わずこの村の全員を食らってやるだけだ」 「そ、そんな・・・」 無力感に苛まれてその場に崩れ落ちた村長の様子に嗜虐的な笑みを浮かべると、ドラゴンは小さな刃物を自分に向けている周囲の男達をギロリと睨みつけて森の奥へと引き返していった。 人間1人くらいなら容易く丸呑みにできるであろう巨口が体の向こう側へと消え、代わりに長く伸びた尾がゆらゆらと村人達を嘲笑うかのように振られている。 そして暗い木々の間に溶け込むようにしてドラゴンの姿が見えなくなると、村長は村人達の助けを借りてようやく体を起こした。 「うぐ・・・うぐぐ・・・こ、今年もまた・・・死に行く若い娘を選ばねばならぬのか・・・」 家に戻る途中、彼は恐ろしいドラゴンの威容に立ち竦んでしまった老体を罵りながら悔し涙を零していた。 「お姉ちゃん・・・」 「ほら、もう行ったわ・・・」 まだ震えが止まらないのか、私に抱きついてきたレオルの体から小刻みな振動が伝わってくる。 私は可愛い弟の小さな頭を撫でてやると、留守番をするように言って家を出ていった。 他の家々からも、不安げな面持ちの両親とともに数人の娘達がぞろぞろと姿を現し始めている。 これから、村長の家で生贄の人選が始まるのだ。 村の人々は最早抜け出せない悪習と化してしまったこの光景を見る度に胸を痛めているが、本当に泣きそうな程に恐ろしい思いをしているのは他ならぬ生贄候補の娘達の方だろう。 何しろ私を含めて村長の家へと向かう若い娘達を襲っているのは決して、何をされるか分からないドラゴンの棲む森の中へ連れて行かれるというような漠然とした恐怖ではない。 あの長い牙や爪、それに睨み付けられるだけで心臓が止まってしまうのではないかと思えるような鋭い視線・・・ そんなドラゴンの持つ恐怖のイメージが、すでに先程の一件で皆の脳裏に刷り込まれてしまっているのだ。 あのドラゴンの前に生贄として差し出されれば、確実に食い殺されてしまう。 これから村長の家で行われることは、そんな理不尽で恐ろしい死を迎える人間を選ぶということだった。 15・・・16・・・18人。 村の中では一番大きい村長の家に、生贄候補として集められた娘達の人数だ。 明日の夜にはこの18人の内の誰かが、助けを求めることも許されずに暗い森の中であのドラゴンの餌食になる。 村長は私達の顔を1人1人じっくりと覗き込むようにして眺め回すと、フゥーっと諦めの混じった息をついた。 「申し訳ない・・・ワシはまたしても、あの恐ろしい黒竜に逆らうことができなかった・・・」 村長の口からもたらされたその暗いニュースに、娘達の多くが高鳴る鼓動を抑えようと胸に手を当てている。 「とても残念なことだが・・・今年もまた生贄を1人・・・お前達の中から選ばなければならぬ」 誰1人、それに対して抗議の声を上げることはなかった。 皆、ドラゴンと村長のやり取りを自分の家の窓から見ていたのだろう。 この村の中に、あのドラゴンに太刀打ちできるような人間は誰1人としていないのだ。 「あまり時間をかけてお前達を苦しめたくはない・・・生贄の人選は、籤を引いて決めるとしよう・・・」 そう言うと村長は部屋の奥から使い古された小さな壷と、紙でできた細長い籤の束を取り出してきた。 過去100年以上にわたり、村の為に命を捧げる娘達を選んできた禍禍しい陶器の壷・・・ その中に、18本の籤がザラリと無造作に投げ入れられる。 「1本だけ、籤の先端に赤い色がついておる。さあ、誰からでもよい・・・この籤を・・・」 流石に籤を引けと強要することはできなかったのか、村長がそこで言葉に詰まる。 だがもうすぐ20歳になるこの中では1番年長の娘が前に進み出ると、決して逃げることの許されない恐怖の籤引きが始められたのだった。 恐怖に引き攣った表情を浮かべる娘達が、恐る恐る壷の中へと手を入れて籤を引き始める。 1本、2本と空の籤を引く度に小さな安堵の息が漏れ、その様子をそばで見ている村長の顔にも少しずつ緊張の色が増していった。 しかし、もう10本以上籤が引かれたというのに未だ色のついたそれを引き当てた娘はいなかった。 もう籤の本数も残り少ない。 私は他の誰かが当たりを引いてくれることを密かに期待しながら自分の順番を待っていたものの、いよいよ私が引く段になっても未だその死の籤は壷の中に入ったままだった。 中を見ないようにしてそっと壷に手を入れると、残り4本となった籤がカサカサと乾いた音を立てる。 ああ・・・だめ・・・どれが当たりかなんて全然わからないわ・・・ 次々と指先や手の甲に触れる籤が、何だか全て当たりのような気さえしてきてしまう。 まるで鎌の代わりに牙と爪を持った死神が壷の中で這い回り、私の手に当たり籤を押し付けているかのようだ。 たっぷり30秒も耐え難い沈黙の中で迷走した末、ようやく1本の籤をその手に掴んで壷の中から勢いよく引き抜く。 「あ・・・・・・」 そして籤の先端を目にした瞬間、私は視界を埋め尽くしているありとあらゆる物の色がサーッと暗い灰色に変わっていくのを感じていた。 そのモノクロになった絶望の世界の中で、籤の先についた真っ赤な塗料の色だけが煌煌と映えている。 「そん・・・な・・・」 決して引いてはいけない唯一の当たりを自分が引いてしまったと自覚した時、私の脳裏に過ぎったのはあのドラゴンのことなどではなく、たった1人残されることになる弟のことだった。 私が死んだ後、まだ幼いレオルは1人で生きていくことができるのだろうか・・・ だがそんな私の心配事を読み取ったのか、村長が申し訳なさそうに声をかけてくる。 「残念だ・・・だがレオルのことは心配せんでくれ・・・このワシが、責任を持って無事に育てると約束しよう」 「え、ええ・・・お願いします・・・」 今にも消え入りそうな声でそう言った瞬間、私は全身の力が抜けてその場に崩れ落ちていた。 重い足取りで家へ帰る途中、私はレオルのことで頭が一杯だった。 今後のことについて村長といろいろ話をしていたせいで、いつしか空は薄暗い夕闇に覆われている。 家に帰ったら、弟に一体何と言えばよいのだろう・・・ 多分レオルはまだ、あのドラゴンのことについては何も知らないはずだ。 ましてや村を守るための生贄の話や、私がそれに選ばれてしまったということなど、到底理解できるはずがない。 だが弟に暗い顔を見せるわけにはいかないとなけなしの気力を振り絞ると、私はぎこちないながらも笑顔を浮かべて玄関の扉を開けた。 「ただいま」 その声を聞きつけて、レオルが家の奥からひょっこりと顔を覗かせる。 「お帰りお姉ちゃん。どこに行ってたの?他の家のお姉さん達も皆出かけてたみたいだけど・・・」 「何でもないわ・・・ちょっと村長の家で集まって、お話してきたのよ」 「あの・・・ドラゴンのこと?」 レオルの口からドラゴンという言葉が聞こえた途端、私は驚きのあまりに思わず飛び上がりそうになった。 まさか生贄のことを知っている・・・?い、いえ・・・そんなことはないはずよ・・・ 「そ、そうよ・・・」 私はできるだけレオルに悟られないように努力してみたものの、乾いた口から出た言葉がまるで鏡のように私の動揺を映し出してしまう。 「どうしたのお姉ちゃん?何か、様子が変だよ・・・?」 「ううん、本当に何でもないの・・・ほら、夕食にしましょう・・・」 だめ・・・とても本当のことなんて言えないわ・・・ 私は複雑な感情を押し留めるようにギリッと奥歯を噛み締めると、まだ何か言いたそうな弟を無理矢理に促して夕食の準備を始めていた。 昨夜あまり上手く寝つけなかったせいか、私は翌日のお昼前になってようやく目を覚ました。 私の隣では、レオルが可愛い顔でまだ寝息を立てている。 弟とはいつも別々の部屋で寝ているのだが、今夜だけは一緒に寝て欲しいと私の方から誘ったのだ。 寝床に誘ったその時はレオルも素直に嬉しがっていたものの、私の心情には敏感な弟のこと、この時間になっても目を覚まさないのはもしかしたら私と同じように眠れぬ夜を過ごしていたのかも知れない。 だがそれでも平和そうな弟の顔を見ていると、私は不思議と恐怖らしい恐怖を全く感じなくなっていた。 今日の夕方頃にはこの子と引き離されて、帰らずの森の中へと連れていかれるというのに・・・ 昼過ぎになって私が昼食を作っていると、ようやくレオルが眠そうに目を擦りながら起き出してきた。 「ふあ・・・おはよう、お姉ちゃん・・・よく眠れた?」 「え?どうして?」 「だって昨日、夜遅くまでずっと起きてたでしょ?」 やはり、これ以上レオルに事実を隠してはおけないのかもしれない。 だがそうかといって、私はこの幼い子供に一体何から話せばいいのかについては全く見当がつかなかった。 「レオル、よく聞いて・・・お姉ちゃん、今夜ね・・・」 コンコン・・・ 何とか覚悟を決めた末に苦しい告白を始めようとしたその時、玄関の扉がノックされる音が私の言葉を中断する。 扉を開けてやると、村長夫婦と若い男が2人、玄関の前に暗い面持ちで立っていた。 「村長・・・」 「レオルには・・・もう話したのか?」 「いえ、まだ話していません・・・」 私はそう答えると、テーブルについたまま不安げにこちらの様子を窺っている弟の方を振り返った。 「それなら、後でワシから話しておこう・・・そろそろ準備をせねばならぬから、ワシの家へきてくれんか?」 「い、今すぐですか?」 夕方くらいまでは弟とゆっくり過ごせるものと思っていた矢先にそう言われ、私は思わずゴクリと唾を飲み込んでいた。 「そうだ・・・あやつの棲む森は深い・・・明るい内に中へ入らねば、道に迷うてしまうでな」 「・・・わかりました・・・レオルをどうか・・・」 「お、お姉ちゃん・・・?」 わかっているというふうに頷いた村長に連れられて、私は弟に声をかける間もなく2人の若者に連れられていった。 弟のことは、村長の妻が面倒をみてくれるという。 若者達に支えられるようにして歩く間にも、私はもう2度と戻ることのない我が家を何度も振り返っていた。 村長の家に辿り着くと、私はまず体を洗わされた。 家のそれなどとは比べ物にならぬ程大きな浴槽に浸かりながら、ドラゴンに食われるために体を洗っている自分がだんだんと情けなくなってくる。 だが誰かがドラゴンの犠牲にならなければ、私はもちろん弟も、そして他の村人達までもが殺されてしまうのだ。 風呂から上がって薄手の服に着替えさせられると、いよいよドラゴンの巣食う森に入る時がやってくる。 「準備はよいな?」 村長にそう言われて見送りに出てきている村人たちの中に弟の姿を探してみたものの、彼はまだ何も知らずに村長の妻と私の家で過ごしているらしい。 「さよなら、レオル・・・」 私は誰にも聞こえないように小声でそう呟くと、大きく息を吸い込んで頷いていた。 「お姉ちゃん、遅いね」 昼食の途中で突然村長達に連れて行かれたままなかなか帰ってくる気配のないお姉ちゃんを待ちながら、僕は村長と一緒に暮らしているおばさんと遊んでいた。 僕に何も言わずに出ていったくらいだからすぐに戻ってくると思ったのに、窓の端から見える空にはすでに夕焼けがかかり始めている。 「ごめん、ちょっとトイレ」 その時、僕はおばさんに一言言いおくと再び不意に催してきた尿意を我慢してトイレへと駆け込んだ。 お姉ちゃんが出ていってから、僕は何だか酷く緊張しているみたいだ。 昨日、あの恐ろしいドラゴンの姿を見たからだろうか? それとも、お姉ちゃんが何か思い詰めたような顔をしていたから・・・? あれこれと色々な考え事をしながら用を済ませると、僕は手を洗うために水場へと走っていった。 その途中、廊下の窓から外に集まっている人だかりが目に入る。 「何してるんだろう・・・?」 外にいた大勢の人達は、ほとんど全員が森の方を眺めたままじっと立ち尽くしていた。 もしかしたら、お姉ちゃんもあそこにいるのかもしれない。 もう少し暗くなってもお姉ちゃんが帰ってきそうになかったら、ちょっと様子を見に行ってみるとしよう。 森の中を歩く時も、私は村長と2人の若者に付き従われていた。 村長はともかくとして、多分この若者達は私がこの場から逃げ出さないようにと見張っている役目なのだろう。 尤も大抵の場合村に大切な人達を残してきている生贄の娘には、最初から逃げることなどできないのだが・・・ 30分程森の中を歩いた頃だろうか・・・ここまでの道のりはさして険しいわけではなかったものの、なるほど確かに暗くなってからではこの場所を無事に見つけることは難しかっただろう。 何しろそこには、仰々しい祭壇もなければあのドラゴンの棲む大きな洞窟も見えなかった。 ただ森の木々がその一帯をぽっかりと避けるように立ち並んでいて、ごく自然にできた広場のようになっているだけなのだ。 だがその広場の隅に生えていた一際大きな木に目をやって、私は思わずゴクリと息を呑んでいた。 100年以上もの永きにわたって太い幹に刻みつけられた、何本もの生贄を縛る縄の跡・・・ その木の根元にも、朽ち果てた縄の残骸が無数に散乱している。 更にはまるで巨大な熊手を振り下ろしたかのような深い爪跡が、そこら中の木に暴竜の凶行を映し出していた。 過去に数十人のうら若い娘達が、この場所であのドラゴンに襲われて命を落としたのだ。 肌寒い風の吹き荒れる辺りに耳を澄ませば、今にも彼女達の恐怖や絶望、あるいは孤独や悲しみや怨嗟といった苦悶の声が聞こえてくるかのようだった。 そんな呪われた磔架にも等しい太い木に、若者達が苦々しい表情を浮かべながらも私の体を縛りつけ始める。 ギッ・・・ギッ・・・ギュゥッ・・・ 「あぐっ・・・」 絶対に外れないようにということなのか私の足や腕には幾重にも麻縄がかけられ、思わず呻き声を上げてしまうほどにきつく縛りつけられていった。 やがて縄を巻き終わると、若者の1人が白くて細長い布で私に猿轡を噛ませる。 ドラゴンの生贄には、悲鳴を上げることも許されないというのだろうか・・・? 「あんな暴虐なドラゴンにも逆らえぬ・・・無力なワシを許してくれ・・・」 「う・・・うぐ・・・」 私は早くも滲み始めた大粒の涙を湛えて村長達を見つめていたが、彼らは私に向かって深々と頭を垂れるばかり。 やがて村へと帰る彼らの姿が見えなくなると、私はたった1人暗い墓場に取り残されてしくしくと泣いていた。 峻険なサファス山の稜線に夕日が沈み、村にはいつも通りの夜が訪れ始めていた。 相変わらずお姉ちゃんが帰ってくる気配は一向に感じられず、挙句の果てにおばさんは僕を村長の家に連れていこうと頻りに話しかけてくる。 昨日のドラゴンの出現から色々と不可解なことが起こり過ぎて、僕はお姉ちゃんを探しにいく決心を固めていた。 だが時間も時間だし、少なくともあのおばさんは僕に何か重大なことを隠している。 堂々と玄関から出ていったのでは、きっとおばさんや他の村の人達に止められてしまうだろう。 僕はおばさんの目を盗んで裏手にある窓から静かに家を抜け出すと、なるべく人目につかないように建物の陰を伝って村の入口まで行ってみた。 今まであまり村の外に出たことがないせいで特に気にも止めたことはなかったが、よく見れば村を出てすぐの所に森の中へと続く小道が走っている。夕方頃、村の皆が見ていた方角だ。 この時間になっても帰ってこないということは、お姉ちゃんは皆に見送られてあの道に入っていったのだろうか? もし仮にそうだとしても・・・一体何の為に・・・? 僕はそっと村の外へ出ていくと、真っ暗な森の中へと続く小道を恐る恐る覗き込んでみた。 暗くて何も見えないが、確かについ最近誰かが通ったことを示す数人分の足跡がくっきりと残っている。 「お姉ちゃん・・・待ってて・・・」 僕は不安で今にも押し潰されそうになるのをグッと堪えると、大きく息を吸い込んで漆黒の森の中へと駆け出していった。 ピクリとも身動きができないほどの無慈悲な拘束は、それだけで著しく体力を消耗するものだ。 私はすでに限界を迎えた疲労でギシギシと軋む体を少しだけ伸ばすと、不意に遠くから聞こえてきた小さな音と振動に耳を澄ませた。 ドス・・・ドス・・・ とてつもなく巨大な体を持つ何かが、緩慢なペースで地面を踏み締める重い足音。 その足音の主が誰なのかはすぐに想像がついたものの、私は敢えてそれを頭の隅へと無理矢理に押しやった。 あの恐ろしいドラゴンが、私を食い殺しにここへとやってくる・・・ そんなことを考えたまま死神の到着をただ待っていることなど、今の私には到底耐えられそうにない。 だがどんなにそれを考えないように必死に努力してみたところで、少しずつ大きくなっていくドラゴンの足音が私の思考の中へと強引に割り込んでくる。 やがてドスンという一際大きな足音が聞こえると、ついに私の前に凶悪な黒竜がその姿を見せていた。 漆黒の闇の中に溶け込むかのような滑らかな黒鱗が木々の葉の間からわずかに降り注いでくる月明かりを反射し、2つの燃えるような赤眼が獲物となった私の姿を真っ直ぐに捉えている。 「ん・・・んんっ・・・」 恐ろしいドラゴンの姿を間近で見せつけられ、私は声にならぬ悲鳴を上げながら必死で身を揺すっていた。 想像を絶する死の恐怖に震える以外何もできない私を、ドラゴンが愉快そうに眺め回す。 そして指先から生えている鎌のように鋭く湾曲した爪を持ち上げると、ドラゴンは私の口にはめられた布の猿轡をブツリと切り裂いた。 「ひっ・・・あ・・・ああ・・・」 数時間振りにようやく声が出せるようになったというのに、痙攣した喉から声が上手く出てこない。 そんなパクパクと口を開けて喘ぐ私の頬を、ドラゴンが巨大な舌でズルリと舐め上げた。 「ククククク・・・今年の贄も、なかなか悪くはなさそうだ・・・」 「い、いや・・・誰か・・・助けて・・・」 大きく開けられた見上げるような巨口の中では牙の先からツツッと唾液が糸を引いて流れ落ち、生暖かいドラゴンの吐息が私の体に吹きつけられていく。 これからたっぷりとこの身に刻みつけられるであろう苦痛と恐怖の予感に私は1度は固まりかけた死の覚悟が粉々に砕け散ってしまったのを感じていた。 ニヤニヤと不気味な笑みを浮かべたドラゴンの指先が再び振り翳され、今度は私の着ていた薄手の服の襟元にその切っ先が当てられる。 「あぅ・・・ぅ・・・」 そして少しずつ深い絶望の底無し沼に沈んでいく私の顔を眺めながら、ドラゴンが衣服をゆっくりと切り裂き始めた。 プチッ・・・ブチッブチッ・・・ 「クククク・・・」 「や、やめて・・・ああっ・・・!」 故意か偶然か鋭い爪の先が私の胸元に少しだけ食い込み、小さな切り傷とともに真っ赤な血が滲み出す。 「あまり動かぬ方が身のためだぞ・・・クク・・・その悲鳴も、嫌いではないがな・・・」 「ううっ・・・は・・・ぁ・・・」 プチプチと生地の張り裂ける音とともに胸元が肌蹴ていく感触に、私は必死で歯を食い縛っていた。 やがて麻縄で木に縛りつけられた体勢のまま細切れにされた服の切れ端が、パラパラと夜風に舞い散っていく。 目の粗い麻縄から唯一肌を守っていた服を破り取られ、私はいよいよ少しの身動ぎも許されなくなってしまった。 少しでも身を捩ろうとすれば、ささくれ立った縄の刺が皮膚を傷つけてしまうのだ。 「お、お願い・・・せめて・・・一思いに殺して・・・」 私が恐怖に顔を歪める度、痛みに喘ぐ度、そして苦しみに呻く度に、ドラゴンがその嗜虐的な顔にこの上もなく幸せそうな表情を貼り付けていく。 「クク・・・何だ・・・我がただ腹を満たすためだけに贄を取っているとでも思っていたのか・・・?」 「え・・・?」 予想と反したドラゴンの言葉に、私はきつく閉じていた目を少しだけ開いて眼前の悪竜を見つめ返した。 「我は深い絶望に瀕した人間の苦悶が何よりの好物でな・・・」 震える耳元でそう囁きながら、ドラゴンが逆さに翻した指の爪先で私の顎をそっと掬い上げる。 ツツッ・・・ 「あ・・・痛っ・・・」 「特に貴様のような若い生娘の声はまた格別よ・・・我の腹を満たすことなど、そこらの獣で十分に事足りるわ」 だがそうは言うものの、これまで生贄に捧げられた娘達の中に生きて帰ってきた者がいないことを考えれば、やはり私には最終的にドラゴンに食われるという運命が待っているのだろう。 「そ、そんな・・・ああ・・・なんて惨いことを・・・」 「ククク・・・何とも心地よい声よ・・・我の雄も、実に興奮しておるわ」 ドラゴンはそう言いながら不意に立ち上がって股間から醜悪にそそり立っている肉棒を私の目の前に曝け出すと、ペロリと舌を舐めずりながらジリジリとこちらににじり寄ってきた。 「な、何を・・・いや・・・来ないで・・・い、いやああああああっ!」 僕は真っ暗な闇の中を手探りで進みながら、森に入ったことを心底後悔していた。 もしかしたら、最初からこの先にお姉ちゃんなどいないのかもしれない。 今頃は何処からともなくフラリと家に帰ってきて、逆にいなくなった僕のことを心配しているのかも・・・ 「いやああああああっ!」 だが半ばお姉ちゃんの捜索を諦めかけて道を引き返そうかと考え始めたその時、森の奥から突然若い女性の悲痛な叫び声が聞こえてきた。 「お、お姉ちゃん・・・?」 突如として辺りを支配し始めた不穏な空気に、心臓がまるでお湯の沸騰したヤカンのように激しく暴れている。 それでも僕はその悲鳴がお姉ちゃんのものだと確信すると、声のした方向に向かって全力で駆け出していた。 ドラゴンに犯される・・・ これから私を貫こうとしている巨大な肉棒から目が離せぬまま、私はあまりの恐ろしさに必死でその場から逃れようと暴れていた。 生白い肌の上を麻縄が擦り上げ、あちこちにジンと痺れるような痛みとともに小さな擦り傷が走っていく。 「クククク・・・クハハハハハハッ!」 泣きながら暴れ傷ついていく私の姿がよほど気に入ったのか、ドラゴンが大声で満足げな笑い声を上げる。 だが依然として、雄の象徴である凶悪な尖塔はゆらゆらと揺れながら確実に私の身に迫ってきていた。 ガッ! 「ウグッ!」 だがその時、突然ヒュンという音とともに森の暗闇の中から飛来した石が笑っていたドラゴンの顔へと直撃する。 「や、やめろ!」 続いて聞こえてきた聞き慣れた声・・・それは紛れもなく、弟レオルの声だった。 見れば、相当思い切り走ってきたのかハアハアと肩で息をしているレオルが広場の端に立っている。 「レ、レオ・・・ル・・・?」 「おのれ小僧・・・この我の邪魔をすればどうなるか・・・わかっておるのだろうな・・・?」 石をぶつけられて怒り狂うかと思ったものの、ドラゴンは背筋の凍りつくような静かな声で弟を威嚇していた。 血のように真っ赤に輝く竜眼にギラリと睨み付けられ、まだ9歳にも満たぬ小さな子供の足が竦む。 「あ、あう・・・ぅ・・・」 蛇に睨まれた蛙というのは正にこのことをいうのだろう。 勢いでドラゴンの前に飛び出してきたはいいものの、僕はドラゴンに睨まれた瞬間まるで体が石になったかのように動かせなくなってしまっていた。 そんな僕の様子を見て、ドラゴンが詰まらぬ奴だとばかりに鼻息をつく。 「フン・・・貴様になど興味はないわ・・・今すぐ消え失せるなら、特別に見逃してやるぞ・・・」 その言葉に、木に縛り付けられていたお姉ちゃんの顔に微かな安堵が浮かんだ。 だがこのままでは、お姉ちゃんがドラゴンに殺されてしまうのは火を見るよりも明らかだ。 「ふ、ふふ・・・ふざけるな!お姉ちゃんを放せ!」 「レオル・・・!」 その瞬間、僕ははっきりと見てしまった。 お姉ちゃんの顔には不安と恐怖の表情が、ドラゴンの顔には不気味な笑みが広がっていったのを・・・ 「クク・・・ククク・・・なるほど・・・貴様らは姉弟というわけか・・・」 「や、やめて・・・その子には・・・レオルには手を出さないで!」 だが私の必死の懇願を涼しく聞き流すと、ドラゴンは獲物の対象を明らかに弟へと切り替えていた。 「ひっ・・・・・・」 殺気のこもった、それでいて終始薄ら笑いの貼り付いたドラゴンの視線に、レオルが後ろに転んで尻餅をつく。 「は、早く逃げて・・・レオル逃げてええぇ!」 お姉ちゃんの叫び声に、僕は腰を抜かしたままその場から離れようと土の地面の上を這い出していた。 だがほんの1メートルも逃げないうちに、シュルリと伸びてきたドラゴンの尻尾が僕の右足に巻き付けられる。 そして次の瞬間、締め付けられた足がグイグイと引っ張られ始めた。 ズル・・・ズルル・・・ 「あ・・・う、うわっ・・・うわあああっ!」 僕は何とか地面に爪を立てて踏ん張ろうとしてみたが、そんな些細な抵抗などまるでなかったかのように恐ろしい力で少しずつドラゴンの方へと引き寄せられていく。 「お願い!やめてぇ!」 「い、いやだ・・・助けて・・・ああ~~!」 既に深夜を迎えた深い森の中に、僕とお姉ちゃんの甲高い悲鳴が響き渡っていた。 ズル・・・ズル・・・グルルッ なおも逃げようともがくレオルをいとも容易く手元まで引き寄せると、ドラゴンが長く伸びた尻尾でその体をグルグル巻きにしていく。 そして真っ黒な大蛇のとぐろに捕えられた弟の姿を見せつけるように、ドラゴンが尻尾で絡め取ったレオルを私の眼前へと近づけた。 「クククク・・・」 「お、お姉ちゃ・・・あはっ・・・ぁ・・・」 レオルが声を上げた瞬間グギュッという音とともにドラゴンの尻尾が引き絞られ、助けを求める声が途中から苦悶の吐息へと変えられてしまう。 ギリッ・・・ギッ・・・ミシッ・・・ 「は・・・ぁ・・・かっ・・・」 「レ、レオル・・・!」 私の上げた悲鳴とも取れるような上ずった声に、ドラゴンが満足げな笑みを浮かべた。 レオルが息を吐き出す度に締め付けがますます強くなり、その小さな肺から空気を残らず押し出していく。 ロクに声を上げることもできないまま顔を真っ赤に腫らして酸欠の苦しみにのたうつ弟の姿を見て、私は既に傷だらけになった体をさらに捩っていた。 つづく
https://w.atwiki.jp/nekomimi-mirror/pages/407.html
犬国奇憚夢日記 外伝2 特別編2 カチャ・・・・ キリキリキリ・・・・ カチャリ 夜も更けて静まり返るロッソムの街。 赤々と燃える暖炉の火が照らす紅朱館のホール。 広々とする部屋の片隅に置かれたソファーとテーブル。 寝静まった館の中で密やかな音を立て、ユウジは一人、銃火器の整備をしていた。 「まだ起きてらしたのですか」 トントンと音を立て階段を下りてきたマサミの姿にユウジは驚いた。 「あ、起してしまいましたか。すいません」 「いえ、まだ眠っていませんでしたから」 「そうですか」 再び視線を手元へ戻したユウジはドライバーの柄を持って銃身の基線を整えている。 その鮮やかで滑らかな手捌きにマサミは見とれていた。 「心配性なもので、どうしても自分で整備しないと気が済まないんですよ」 「いやいや、その気持ちは良く分かります。私もそうですから」 出来る限り音を立てずにユウジの対面へと腰を下ろしたマサミ。 ユウジの鼻にはマサミの体から僅かに香水の香りを感じていた。 「・・・・アリス様ですね」 「えぇ。あの一件以来・・・・ どうにもちょっと」 「でしょうね。ヒトでもイヌでも。女性ならば」 「甘えるのが下手なんですよ。やはり、貴族として育てられたのでしょうね」 「人前で弱みを見せないこと・・・・ 辛いですよね」 「えぇ。そして、あの方は領主でもある」 一通り組み立てたG3を構えバランスを確かめるユウジ。 傍目に見るマサミですら惚れ惚れする、見事な構え方。 戦争映画に出てくる決めシーンの俳優のようだ。 「ユウジさん。あの、聞きにくい事ですが」 「落ちる前ですね」 「えぇ」 帆布で作ったケースに銃をしまいながら、ユウジは一つ溜息をついた。 テーブルの上に並んでいた道具が片付けられ、広間の中から金属的な音を立てるものが消え去る。 「民間の軍事会社に居ました。警備とかの仕事をしていたんですよ」 「じゃぁ、中東地域の?」 「そうですね。バグダットの西方に展開する会社でした」 「しかしなぜそのような会社に?」 「父母共に日系アメリカ人で、母は二世、父は三世でした、アメリカ国籍だったので志願して兵役に付いたのですけど、従軍中のある日に父母がニューヨークで・・・・」 「9・11」 「えぇ、そうです」 首を振りながら深い溜息をひとつついたユウジ。 その双肩には深い苦悩があったのだろう。 「当時私の家は親族が大喧嘩中でね。それに嫌気がさして私は日本の親類を頼ったのです」 「そうなんですか」 「ところが、日本に行ってみたらまぁ見事にカルチャーショックでしてね」 クックックと笑いを噛み殺すユウジ。 釣られるようにマサミも笑みを漏らす。 しかし、その後にユウジの口から出てきた言葉はマサミの笑みを凍りつかせるものだった。 「人殺しの兵隊さんが親族に居るなんて世間の良い恥さらしだから荷物をまとめて今すぐ出て行け!ってね、親戚が怒鳴り込んできたんですよ。私は何がなんだか分からなくて、あっけに取られていたんですが・・・・」 しばしの沈黙がフロアを埋めていく。 コチコチとなる時計の針音がどれ程の時間を数えたのだろうか。 痺れを切らしたようにマサミは口を開いた。 「なぜ、怒鳴り込んでこられたのでしょうか」 「さぁ、私にも分かりません。ただ、私の中では、軍隊と言うと国家の便利屋みたいな部分があると思っていたんですよ。言うなれば汚れ仕事を引き受けるポジションです。国家運営の失敗が引き起こすイザコザの尻拭いとかね。それこそ、消耗品位にしか扱われない軍隊って組織の役割をそう理解してました」 「でしょうね。正論です」 「でも、その人は違ったようです。好き好んで出かけて行って人を殺すのが趣味の人でなし・・・・。 まぁ、否定はしませんが」 ユウジは再び噛み殺して笑う。 でも、今度はマサミは笑えなかった。 「平和ボケした日本って国の現状でしょうね」 「それも私は良く分からなかったんですよ。ヘイワボケ。それってなんですか?って聞きましたもの」 「誰かの犠牲とか苦労とかの上に物は成り立ってるはずなのに、その縁の下の人に感謝する事を忘れてるんですね」 「・・・・今のマサミさんの説明でやっと分かりました。その通りです」 ユウジは鞄の中からコルクで出来た小さな箱を取り出した。 そっと蓋を開けると、中には琥珀色の液体が入ったビンが一本。 ラベルにはバラの花が描かれている。 「マサミさん、これ飲めますか?」 「えぇ、もちろん」 マサミはそっと立ち上がり、キッチンからコップを二つ用意してきた。 ユウジがその中に少しずつ注ぎ、二人してそっと手を伸ばす。 「マサミさんは向こうの世界でなにを?」 「・・・・コーヒーチェーンの店長でした」 「だからこういう場のマネジメントが出来るんですね」 「いえいえ、とてもじゃありませんが、執事なんて仕事は出来ません。真似事です」 「実は日本に行って覚えたスキルが一つあるんです。謙遜って奴です。マサミさん、あなたがしている仕事は十分立派だ」 「ありがとうございます」 カン・・・・・ そっと乾杯してグッと飲み干す。 懐かしい香りが喉を駆け抜け、焼けるような刺激が胸を焦がす。 「ウィスキーかぁ・・・・・ 3年ぶりくらいだな」 「この世界ではウィスキーがいまいちなんですよね」 「そうなんですか。これは?」 「落ち物の山の中にFeDexの大きな箱があったんですけど、その中に誰かが誰かに送ったこれがあったんですよ」 「そうなんですか」 「きっと今頃送った人は悔しがってますよ、なんせ21年の上物ですからね」 飲み干したコップへ再びウィスキーを注ぐユウジ。 マサミはもっと色々な事を聞きたかったのだが、何となくそれを聞かないほうが良いと思っていた。 なんで戦闘中だと言うのに冷静なのか。 なんで人を殺す現場なのに迷わないのか。 なんで・・・・ 「仲間と車列を護衛して空港へ向かう道すがら、過激派の爆弾テロに遭遇しましてね」 「・・・・テロですか」 「すぐ近くで仲間が吹っ飛んで、それで気が付いたらこの世界の西のほうでした」 「お一人で?」 「えぇ、そして、すぐにウサギの輸送キャラバンに拾われまして・・・・」 「・・・・災難ですね」 「えぇ、しばらくは・・・・地獄でしたね」 コップの中身をグッと飲み干してユウジは目を瞑った。 「今でも時々思い出します。昼夜問わず慰み者にされるヒトの女性の泣き声とか、完全に壊れてしまって笑い続ける人とか」 「ヒトを嬲るんですか?」 「えぇ、彼らにすれば何でもいいんですよ、穴さえあればね。そして、しっかり調教して・・・・ 高く売る。商売の基本ですね」 「・・・・その通りですね」 「しばらくして、私のチンポがね、起たなくなりまして・・・・。そしたら今度はなぶり殺しですよ。死にかける事も何度か有りました」 「でも、今生きてらっしゃる」 「蘇生と回復の魔法効果です。新人の練習材料として実験台にされました。我慢できず僅かのすきに逃げ出したら今度はネコのヒト商人に拾われましてね。接近戦闘に長けていて、おまけに軍隊経験者で体が筋肉だらけだったものですからね。ネコの商人に酷く気に入られまして・・・・」 肩をすぼめうんざり笑いをするユウジ。 その表情からは自嘲めいた蔑みが見える。 「尻の穴を随分開発されましてね、最後はホモ人形で売りに出されて、そして大きな屋敷の主に下男として雇われまして・・・・ と言うより買い取られまして」 「・・・・・・・・商品ですからね」 「その家の主がまた酷い下世話で悪趣味な男でして、その家で夜な夜な乱交パーティーをするんですが・・・・ 全部男なんですよ」 「・・・・それはまた」 「でね、館の入り口で中年のホモ男の相手をさせられましてね。おかげで見事に痔になりましたよ、ハッハッハ」 ユウジの飲み干したコップへマサミはウィスキーを注いだ。 笑いながらもどこか悲しそうなユウジの横顔がうっすらと赤くなっていた。 「あの生活が嫌で嫌で。ある日、もう一度隙を見て逃げ出したんですよ」 「ほぉ・・・・ よくご無事で」 「マサミさん、ドラゴンに会った事は?」 「ドラゴン?竜族ですか?」 「えぇ、あの使役される家畜としての竜族では無くて、高度な知識と魔法を持つ・・・・ファンタジー世界の住人のドラゴンですよ」 俄かには信じられない事を真顔で言うユウジ。 その真剣な表情は騙したり担いだりするものにはみえない。 「そんなのが・・・・ この世界には居るんですか」 「えぇ、この世界のどこかに5匹のドラゴンが居ます。不老不死の正真正銘化け物です」 コップに残っているウィスキーをその中でクルクルと回しながら、ユウジは琥珀の水面を見ていた。 「私を追ってきたネコの主や強力な魔法障壁を使えるネコの軍隊が一瞬で消滅するほどの・・・・高度な竜言語魔法を使う恐ろしい存在でした」 竜言語魔法・・・・ それって?と聞きたいマサミだが、ユウジの顔色はそんな事をさせない迫力だった。 「私は聞いたんです。元の世界へ戻る方法を。そしたらその竜は答えました。この世界の5匹の竜が残す竜灰を全部集めて、気まぐれに出現する竜族の神へ祈ってみろ。聞き届けられれば戻れるだろう。しかし・・・・『その灰はどうやって集めるのですか?』 ユウジの言葉が終わる前に話を切ったマサミ。 その声色は真剣だった。 「あの竜族の寿命は1万年だそうです。1万年経つとその体が灰のように崩れ、その中から新しい竜が出てきて、その新しい竜が記憶を受け継ぐのだと言っていました。そして、それぞれの竜が全部いっぺんに生まれ変わる事は無い・・・・と」 雲を掴むような話しにガックリとうな垂れるマサミ。 ユウジは体を半身乗り出して、うな垂れるその肩に手を伸ばす。 「マサミさん、あの街、ルカパヤンにはね、実は3匹分の竜灰があるんですよ」 「ほんとですか?」 「えぇ、そして、いつか全部集めて、そして、自分たちの世界へ帰るように準備しているんです」 「じゃぁいつか」 「えぇ。でも、最近はちょっと目的がずれてましてね」 「・・・・?」 「ヒトの国を作ろうとしています。そのために竜灰を使うのでしょう」 「あの・・・・ 竜灰とは具体的にどのようなものなんでしょうか?」 「簡単に言うと、火山灰みたいな物ですがね。その灰に願いを掛けるとその灰の竜がやってきてその願いをかなえてくれます」 「それは・・・・」 「ですが、願いの大きさに見合うだけの犠牲が・・・・ 対価が要るのです。そして、その対価は往々にしてヒトの・・・・ 命です」 ある程度は予想していたのだが、それでもはっきり言われると引いてしまう言葉。 願いをかなえる為にはそれ相応の犠牲が要る。 ただ単純に願いをかなえてくれるだけの便利な存在ではないと言う事実。 それはつまり・・・・ 「まるで・・・・ 神、そのものですね」 「えぇ。祈りを捧げ純粋に信じきる者にのみ手を差し伸べる神」 「試練ですね」 「だから、あの街を囲む多くの国や組織や集団が手出しできないのですよ。ヒトは誰かの為に美しい犠牲を捧げられる生き物ですし」 再び沈黙の時が流れ、マサミはコップのウィスキーを飲み干した。 ユウジは空いたコップにウィスキーを注いで口を閉める。 「もう少し・・・・具体的に聞いて宜しいでしょうか。嫌な記憶かと思いますが」 「・・・・えぇ、貴方も知っておくべき知識ですよ。あれは・・・・ ************************************************************************************************************************ 胸突き八丁の坂を登り始めて、もうどれ位歩いただろう。 森林限界をとうに超えたらしく、あたりはガレた岩場になっている。 殺風景な世界にあって俺の目を和ませてくれるのは、名も知らぬ高山植物たちだ。 こんな厳しい環境でも懸命に花をつけている。 俺も・・・・ もう少し、頑張るべきだったんだろうか・・・・ この不思議な世界へ来て、早くも10年が経とうとしている。 この世界の一日が、俺の知っている世界と同じであればと言う前提なのだが。 最初に拾われたウサギの家では、毎日のようにバニーガールみたいな女達の相手をさせられた。 楽しかったのは最初の1週間だけだ。後は、毎日が苦痛でしかなかった。 俺の金玉は毎日のようにこき使われた結果、血を噴射する事しか出来なくなった。 前立腺が異常を来たし排尿困難のまま中毒症状を起こした。 それでも、あのウサギの女達は俺を絞り続けた。 絞り続けてとうとう自分の足で立てなくなった日。 今度は女達が俺の背中に焼印を入れ、爪を剥ぎ、鞭で打ち続けた。 血塗れになって逃げ出し、雪原の上で遠のく意識の中を拾ってくれたのはネコの商隊だった。 助かったと思ったのだけど・・・・ そこはより一層地獄だった。 来る日も来る日も、ネコのヒト商人にケツの穴を掘られ続け、気が付けば俺のケツの穴は開きっぱなしになってしまった。 垂れ流しになってしまう俺の糞を嫌がったあの変態オヤジは、俺のケツにでっかいプラグを差し込み、鍵を掛けやがった。 腹が膨れるほど糞がたまり顔色が悪くなると、俺はあの饐えた臭いのするあのネコの商人の汚いチンポをしゃぶらされ、口の中一杯になるほどの臭い精液を飲み干さないと糞すらさせてもらえなかった。 それでもあの変態は俺のケツの穴を開発し続け、いつの間にか俺は女のように無様によがる情けない男になっていた。 ネコの国のヒト市場で売りに出された俺は、女物の服を着させられつつもチンポが丸見えの遊び道具に成り下がっていた。 あの市場で俺を買っていったネコの豪商が俺に命じたのは、あの豪商の屋敷の入り口で見知らぬ男と穴を掘りあう事だった。 俺より何年か早く落ちてきたと言う見知らぬ親父は、何人かの獣の女達を主とした後、歳を取って捨てられたと言う。 野良のヒトになっていた所を拾われてホモ開発されたらしい。 すっかり禿げ上がった頭をした、俺から見ても負け犬根性が染み付いた薄汚い男だった。 ある日、おれは僅かな隙を見て裸のまま屋敷を飛び出した。 手にしていたのは、豪商の家に遊びに来ていたほかのネコどもが俺のケツに突っ込んだ僅かなネコの硬貨だけ。 それでも、なけなしの金で服を買い、俺はここまで来た。 この峠を越えれば、ヒトの居住区があると言うカモシカの国らしい。 正直に言えば、峠を越せず死にたい気分なのだが。 はるか下の方から俺を呼ぶ声がする。いや、正確には殺してやると言う声だ。 どうせあの変態ネコの豪商だろう。俺のケツの穴を気に入ったらしい。 誰が止まる物か! 逃げ切ってやる!と意気込んで斜面を上り続けているのだが、まだ頂へは到達していない。 もはやあたりには苔や草しかない。冬場ともなれば厚く雪が降り積もるのだろう。 峰を目指す稜線に立ったとき、そこにわずかな踏み跡があるのを見つけた。 「バカな・・・・」 その踏み跡に立ち左右を見る。 右手は雲の中へ続き下へ降っている。左手は霧の中に消え、更に上り続けている。 「こっちだな」 俺は迷う事無く左手へと進んだ。 猛烈に喉が渇き、焼け付くような感触だった。 雪でもあればそれを舐めるのだが・・・・ おーい そっちへ行くなー! そっちへ行けば化け物に食い殺される! お前のほうが変態で化け物だろうに・・・・ 必死になって小走りに逃げる俺は何かにつまづいて転んだ。 足元に目をやると、そこには大きな獣の骨があった。 「嘘だろ?」 見事に噛み砕かれたその骨は牛よりも一回りは大きかった。 見なかったつもりにして歩き出すのだが、もはや俺の脚は限界だった。 霧の中に少しずつ光を感じていたのだけど、もう自分の思うようにならない両足がここまでだと俺に告げていた。 大地へと倒れこむように蹲った俺はそれでも行く先を見つめる。 あぁ、あと少しで峠なのに・・・・ 薄れて行く意識の中、俺はロスのクラブで踊っていた。 ブロンドのネーチャンたちとクァーズを飲みながら。 「ここまでか・・・・・」 「・・・・それで良いの?」 夢と現の溶け合う領域で顔を上げた俺が見た物は、まるでスイスの民族衣装でも着ているかのような少女だ。 細い手足と長い首、純白の肌にブロンドの髪、そして、青い瞳。 「・・・・君は?」 「私は誰でもない、ただの私。あなたは」 「ヒトの世界から落ちてきた不良品だ」 そこで俺の意識は途切れた。 そして、ふと気が付くと、大きな岩の上に寝転がっていて、少女が膝枕をしていた。 「気が付いた?」 「・・・・ありがとう。ここは?」 「ウェヲブリ山の山頂付近。普通のヒトは入って来れない場所よ」 「なぜ?」 「ここはこの地域を統べる龍の聖域だから。稲妻と雷鳴の主、サンダードラゴンのミンタラ」 「ミンタラ?」 「ここはカムイミンタラ。人の立ち入ってはいけない場所」 「じゃぁ、なぜ俺はここへは入れた?」 「あなたは死にかけているから。だからサンダードラゴンは許してくれたのね」 静かな口調でそっと喋るその少女の声に、俺はいつの間にか体中の力を抜いていた。 「へぇ、こりゃ驚いた。今日はついてるな」 下卑た声に驚いた俺が飛び起きると、そこにはあのネコの富豪が立っていた。 そして、金の力で連れてきたのか、猫の魔道部隊が一緒に立っていた。 「そっちの小娘はうちの娘にくれてやるとするか。おい、お前達、あのでっかいトカゲが来る前に・・・・ 勝ち誇った口調でネコの兵士に指示していた富豪だが、その声を聞いていた兵士は腰を抜かして座り込むと、皆一様に富豪を指差していた。 「おいおい、一体いくら払ったと思ってるんだ、しっかり『だまれ』 頭の中に直接響いてくる低く威厳のある声。 俺は何が起きたのかわからずキョロキョロしていたが、あの少女は俺の手を引いて岩の上に座らせるのだった。 「私の主が来ました。お座りなさい」 言われるがままに座った俺の前、例の富豪がこっちを振り返ると、兵士と同じように腰を抜かして座り込んだ。 俺は何かを直感して振り返る。するとそこには・・・・・ 『そこのネコ。我が庭で何をしている』 「そこのヒトの男を回収に来たのだ、俺の奴隷だ!文句があるか!」 ネコの富豪ですらも見上げるような巨躯の・・・・ ドラゴン。 映画に出てくるような西洋式の大きなドラゴンがそこに居た。 頭頂部には前後10mはあろうかと言うような、巨大な角が2本そびえている。 その両方の角の間にはアーク放電のスパークが弾けていた。 『今すぐ立ち去れ』 「言われなくともそうする!おい!ユウジ!帰るぞ!」 「ふざけるな!勝手に帰れ!」 「おとなしく帰れば殺しはしない、たっぷり可愛がってやるから喜んでいいぞ」 ヘラヘラと笑うそのネコが手を伸ばしてユウジの足首を掴みかけたその時だった。 『 誰 が つ れ て 行 っ て 良 い と 言 っ た の だ ! 』 頭蓋骨の中に高電圧のスパークが弾けたかと思うほどの衝撃が響き、思わず俺は頭を押さえ込んだ。 ネコの魔道兵士達も一瞬混乱をきたしたようだが、すぐさま複数の兵士が韻を踏むように詠唱を始める。 なにか高度で複雑な魔法でも使おうかと言う風なのだが、俺にはそれが理解出来ないでいた。 ただ、ふと振り返った先、頭骨を後方へ反らしたドラゴンが反動をつけて顎を下へと振り下ろした。 すると、その2本の巨大な角から夥しい数のスパークが飛び、高度な詠唱を行っていた筈のネコの兵士がまとめて黒焦げになった。 強力な魔法障壁を持つはずの魔道の鎧を着ていたはずなのだが・・・・ 「わわわわ・・・・ わかったわかった!今すぐ帰るから!!」 後ろを振り返ったネコの富豪は転びながらも走って下界へと降って行く。 霧の中に見えなくなるまで走っていったのだが、ドラゴンはその場に立ち上がって翼を広げると大きく息を吸い込んだ。 『シヅ 耳を塞げ』 「はい」 恐竜の咆哮とでも形容したくなる声でドラゴンは雄叫びを上げた。 その有り得ないほどの音量に頭の中で何かが砕け散る気がする。 俺を導いてくれた少女と共に座っていた大岩ですらビリビリと共振する程の声量。 驚愕と共に見上げた俺の目に飛び込んできたのは、そのドラゴンのブレス・・・・・・ 最初、視界が真っ白に染まり、まるで幾万ものフラッシュが焚かれたかのようだった。 しかしそれは、そのドラゴンの巨大な角から放たれる数千の稲妻が空へと向かったものだった。 大気中に放電したもの凄い量の電気が何を引き起こしたのかはわからない。 しかし、次の瞬間に目撃したのは、霧の彼方にまとめて着雷し、岩ごと解けていく山肌だった。 「電気の溶鉱炉みたいだ」 「あの熱に耐えられる物はこの世界にはありません」 呆気にとられる俺は呆然と少女を見るのだが、その少女はただ笑っていた。 「君は・・・・」 「私は龍の巫女。カムイミンタラへようこそ。主はあなたを許したようです」 「え?」 その言葉にビックリした俺は上を見上げる。 そこには大きな目をしたドラゴンが居た。 『ヒトの男よ。なぜここへきた』 「辛い毎日から逃げ出したくて」 『なぜ戦わぬ』 「敵わぬ相手ですから逃げるが得策です」 『逃げ出しても事態は変わらぬ。お前はどこへ行くのだ』 「ここを降りていくとカモシカの国と聞きました。そこにヒトの街があると」 やや腰が引け気味だけど、それでもユウジは精一杯胸を張って言い切った。 ドラゴンはまるで笑っているかのように口を半開きにして見ている。 長く伸びる下がシュルシュルと伸びてユウジの頬を撫でた。 『嘘を吐いているかどうかは汗の味で分かる』 何を言われているのか理解できない俺は、ただ見上げるしかなかった。 『この山を下りヒトの街へ行ってもお前の望みは叶わない。東へ下りてゆけ』 ドラゴンは突然羽を広げると、いずこかへ飛び去ってしまった。 少女は岩の上に座ったままほほ笑んでいる。 「君はここにいるのかい?」 「えぇ、私は竜灰の守護者ですから」 「竜灰?それはいったい」 「世界の覇者を生む魔法の粉。竜族が死に代わるときにだけ残します」 「・・・・良くわからないな」 「あなたにも一つまみあげます」 少女の手の中にはまるで風邪薬のカプセルの様な円筒形のパッケージが一つ。 俺は訳も分からずそれを受け取ると、掌に乗せシゲシゲと眺めた。 『その中身は我らの身そのものである。そなたの願いし時にそなたの居る場所でそれを開けるがよい。ただし、願いを叶えるには対価が必要だ。願いの大きさに見合う対価を用意しろ。対価が見合わねば願いは叶わない。そして、その灰は一度しか使えない。忘れるでないぞ。そなたの進む道に時と光を司る竜の導きがあらん事を』 どこからとも無くそう語りかけられた俺は驚いてそのカプセルをポケットにしまった。 「ひとつ聞きたい。ヒトの世界に戻る事は出来ないのですか?」 少女は不思議そうな顔をして俺を見ていたが、やがて目を閉じて空を見上げる。 『そなたのその願いは如何なる対価を持ってしても叶うまい。ただし、我ら5人の竜の灰を揃え竜を束ねる龍神の前に並べ対価を捧げるなら、或いは叶うやも知れぬ。私はその方法を知らぬが、我らの龍神は知っているかもしれない』 「お役に立てましたかしら?」 透明感のある声でそう囁いた少女はスッと立ち上がると、まるで羽でも生えているように後方へフッと飛んだ。 両足でジャンプしただけなのだが、軽く20mは飛んだようにも見える。 そして、右手を伸ばして行く先を指差すと、そのまま霧の中へ消えていった。 「こっちへ行けと言う事か・・・・・」 再び歩き出した俺はいつの間にか喉の渇きを忘れていた。 名も知らぬ高山植物の可憐な花が俺を見送ってくれた。 ◇◆◇ 「3昼夜歩き通したらヒトの集団と出会ったんですよ、ルカパヤンの落ち物回収チームでした。僅かなサイズの竜灰を見せたら、いきなりVIP待遇で街へ迎えられましてね。あとで聞いたら、サンダードラゴンの竜灰はやたら貴重品なんですって」 静かに笑うユウジの口調はいつものように穏やかになっていた。 悲惨な過去がヒトを丸くする事もある。 辛く厳しい現実を乗り越えたからこそ、このヒトは余裕を見せられるのだろう。 マサミは何となくそんな風に理解していた。 「辛い過去を思いださせてしまいましたね。申し訳ありません」 「いえいえ、良いんですよ。それより、いつものマサミさんらしくないですね。今日はいつにも無く弱気だ」 「ここしばらく、実はちょっと怖くなっているんです」 「と言うと?」 「私はただのコーヒー屋の店長です。ただのミリタリーオタクだし、それに、トリビアマニアですよ、でも」 「見分不相応な厚遇を受けている・・・・と」 「えぇ」 ユウジは何を思ったのか右手を上げると、白い手袋を外して素手を見せた。 人差し指と小指以外の爪が全部根元まで剥がされ、その部分が黒くなってしまっている。 手の甲には何かの魔法文言が焼印され、どす黒いシミとなって残っていた。 「私の手はこの焼印を打ったウサギの女が満足するまで、嫌でも女の体をいじるようにされてしまいました。でも、この魔法回路が力を得る事は二度と無い筈です、そのウサギをこの手で殺しましたから」 「ユウジさん・・・・」 「マサミさん、この世界にある物はすべて何かしらの意味を持っています。この世界に有るべき理由があるから生きているはずですよね。マサミさん、あなたは実に素晴らしい主に出会えた。私とは違うんですよ。あなたの主はあなたを必要としている。そして、あなたには妻も居るのでしょう? 妻も主もあなたを必要としているのなら、あなたの今している仕事は意味を成しているはずです」 ユウジは寂しそうに笑いながら空いてるコップにウィスキーを注いだ。 2つのコップにそれぞれ半分ずつも注げば、そろそろ瓶は空になる。 「ウィスキーが無くなってしまいましたね」 「えぇ、半分あなたに飲まれました。損失補てんして下さい」 「え?」 「冗談ですよ、ハッハッハ」 「・・・・いつかここでウィスキーを作ります。実はここスキャッパーはピートがたっぷりあるんです」 「それは素晴らしい!キルンを作る時は教えてください、手伝いに来ます」 「・・・・昔、北海道の余市と言う場所で」 「ニッカですね」 「えぇ、そうです。余市でウィスキーを仕込んだ事があります」 「従業員ですか?」 「いえ、体験と言う奴ですよ。とても面白かった」 「じゃぁウィスキーは大丈夫ですね」 「いやいや・・・・ あれで作れるようになったら企業は立ち行かないですよ。ここで思い出しながら研究します」 「いつか、スキャッパーの主力商品に育つと良いですね」 「えぇ」 コップを持ち上げ再びチン!と音を立て乾杯する二人。 グッと多めに口へ入れて一気に飲み干すと、胸が焼けるようだ。 「実は、カモシカの国から手紙が来たんです」 「ほう・・・・ 奥さんを帰せ・・・・ ですか?」 「いえ、なんか良く分かりませんが・・・・ と言うより私はまだ文章をちゃんと読めないんですよ」 「・・・・意外ですね。拝見できますか?」 「部屋に置いてありますので明日にでも。妻は文章を読める物ですから代わりに読んでもらいました」 「内容はどんなでしたか?」 マサミは一息ついて椅子に座りなおし、両手を左右に広げ肩を窄めた。 「おそらく、何かの自然災害に対する対処法を聞いて来ています。たぶん地震でしょう」 「地震ですか」 「えぇ。で、災害にあい、心が折れれば立ち直れない。あれも神の試練です」 「返信は書かれるのですか?」 「・・・・書くべきかどうか、正直悩んでいます」 「でも・・・・」 そこで言葉を切ったユウジ。マサミとて何を言いたいのかは分かっている。 貸し借りを作らないようにしておかないと、後でどう転ぶかわからない。 「慎重な対処が必要ですね」 「えぇ、妻を・・・・守りたいですから」 「あなたは本当に古風な人だ。まるで侍のようだ」 「侍だなんて大げさな」 「そんな事は有りませんよ。人前で弱みを見せず、妻にも主にも愚痴をこぼさず・・・・」 「時代遅れですね」 自嘲するマサミの目をジッとユウジは見てからコップを持ち上げ、乾杯するようにちょっと上へ揺すって飲む。 マサミも同じようにして口をつけた。 ユウジは視線を手元に落として、スーッと息を吸い込んだ。 何が始まるのか?と見ていたマサミ。 ユウジは静かに歌い始めた。 一日二杯の酒を飲み・・・・ 肴は特にこだわらず・・・・ 「英五・・・・」 マサミは目を閉じて呟いた。 ユウジはそっとほほ笑んで続きを歌う・・・・ マイクが来たなら 微笑んで おはこを一つ 歌うだけ 妻には涙を見せないで 子供に愚痴をきかせずに 男の嘆きはほろ酔いで 酒場の隅に置いて行く 静かな口調で歌うユウジの声に、マサミはグッと堪える顔を見せた。 顎を引き目をきつく閉じ、ひたすらに耐える顔をしたまま、それでも涙が溢れてくる。 目立たぬように はしゃがぬように 似合わぬことは 無理をせず・・・・・・・・ 人の心を 見つめつづける 時代おくれの 男になりたい・・・・ 静かに嗚咽するマサミはコップに残っていたウィスキーで、かみ殺した泣き声をグッ飲み込んだ。 「マサミさん。時には愚痴を言いましょう。時には弱音を吐きましょう。それが・・・・上手く生きて行く秘訣ですよ、きっとね」 「でも・・・・ 昔、英五の曲を良く聞きましたけど・・・・ 今夜ほど心を打った事は有りませんでした・・・・ 」 「きっとマサミさんが始めてこの曲を歌った人と同じ所に来たと言うことでしょうね」 「あれ・・・・ ユウジさん、英五は知らないんですか?」 「えぇ、同じ会社に居た日本人が良く歌っていたんですよ」 「そうなんですか」 マサミはふと立ち上がってキッチンへ消えて行った。 ややあってユウジが目を送った先に、小さな瓶を抱えてくるマサミの姿を見つける。 その瓶は陶器で出来ていて、木の栓がされていた。 「オオカミの集落で貰ったどぶろくです。飲みますか?」 「美味そうですね!」 「これは効きますよ、小鳩麦で作ったどぶろくです。酒の強いオオカミもイチコロです」 「ほぉ!ウィスキーで鍛えたヒトの肝臓とどっちが強いか勝負ですな」 ウィスキーの入っていたコップへ並々と白く濁ったどぶろくを注ぎ、二人の男がニヤニヤしながら乾杯する。 「うぉ!これは!」 「すごいでしょ?」 「ヤバイですね、美味い!」 「これを時々チビチビやって、すっかり遠くなってしまった祖国を思い出しています」 「まだ思い出しますか?」 「えぇ、本当は忘れてしまった方が楽なんでしょうけどね」 「さっきの曲を歌っていた同僚が、もう一つ良く歌っていた曲があるんですよ」 「・・・・言わなくても分かりますよ、もう」 「そうですか・・・・」 マサミはコップを持ち上げ乾杯の仕草をする。 ユウジも同じように乾杯の仕草をした。 それぞれのコップに残っていたどぶろくを一気に飲み干した二人。 「まだ飲み潰れてませんが・・・・もう寝たほうが良いですね」 「ですね、明日も大変ですよ、街の再建が」 「明日もよろしくお願いします。本当はこんな事をしに来た筈ではないのでしょうけど」 「いえいえ、それは気にしないで」 「お世話になります」 マサミは胸に手を当てて頭を下げる。 「その振る舞いは文字通り紳士の執事ですよ。あなたは十分立派な仕事をしている」 「ありがとうございます」 フッと立ち上がりコップとどぶろくの瓶を片付けるマサミ。 ユウジは銃火器とウィスキーの瓶をカバンへしまった。 階段を上がるマサミにユウジが声をかける。 「例の手紙、返信を書くなら誰かに代書させるべきでしょう」 「・・・・私が書いたわけではない。そういうアリバイですね」 「そうです」 カナが先に眠っている小さな部屋の戸をそっと開けるマサミ。 ユウジはマサミの方をポンポンと叩いて通り過ぎ、来客用の部屋へ消えて行った。 服を脱いでカナの隣へそっと横たわると、カナはフッと目を覚ましマサミの首に手を回した。 「遅かったじゃない」 「ユウジさんと話しこんでいた」 「お酒臭いよ」 マサミも手を伸ばしてカナの唇を塞ぎに行く。 「ねぇ」 「ん?」 ちょっと恥しそうな表情でカナがマサミを見ている。 「アリス様に全部出しちゃった?」 「うん、今日も・・・・凄かった」 「そう・・・・ 手を抜いてない?」 「あぁ、勿論」 「じゃぁ、今日はこのまま」 マサミの厚い胸板に顔を寄せるカナ。 ヒトの鼻にも分かるほどに香水の香りが残っている。 それは主たるアリスの匂いだった。 お気に入りの男にマーキングするように、アリスはわざと匂いを残したんだろうか・・・・ カナはふとそんな事を思いながら目を閉じる。 「かな」 「・・・・なに」 カナは顔を上げずに答えた。 「愛してる」 マサミはギュッとカナを抱きしめる。 その強い力がカナの胸を押しつぶして息を吐き出させるほどに。 「・・・・・・ありがとう」 「おやすみ」 もう一度ギュッとカナを抱きしめてマサミも目を閉じた。 静かに息をするマサミの耳にユウジの歌声が戻ってくる・・・・ 妻には涙を見せないで・・・・ 「かな、俺を許してくれるか」 「・・・・私はいつもあなたの味方だから、心配しないで」 「あぁ」 窓の外遠く、教会の鐘が深夜1時を告げていた。 カーテン越しに見える月の明かりが部屋にこぼれる。 螺旋を描いてこぼれる蒼い光に、マサミはヒトの世界の月を思い出していた。 いつかあの世界へ・・・・ 了
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1577.html
※『ふたば系ゆっくりいじめ 411 明日に向って飛べ!』 の微妙な続編です。希少種はいろいろな意味で優遇されています ※現代設定(?)です ※独自設定があります ※ネタ被りがありましたらご容赦ください ※人間側の描写が多いです 「……それで、せっかくアメリカまで研修に行ったのに、皆から頼まれてたお土産を買うのを忘れちゃってて。 挙句、『俺が元気な体で帰ってきたことが何よりのお土産です』なんて言うもんだから、どつかれてたわ」 「あはは、そりゃそうっすよ」 2人の男が談笑している。 「そういうおにいさんも、わりとほんきでなぐってたわ」 いや、訂正しよう。2人と1匹だ。 彼らがいるのは、上空100メートルを飛行するヘリコプターの中。 窓の外では、山の稜線を朝日が照らすところだった。 操縦桿を握る男は森林管理署の署員で、先ほどから聞き役に徹している。 その隣に座り、同僚の笑い話をする男の膝の上にはゆっくりゆうかが抱かれていた。 「あいつはああ見えて頑丈だから、大丈夫なのよ」 そう言ってゆうかに微笑むと、男は眼下に広がる森を見渡した。 この地域一帯は自然遺産に登録されている国立公園だ。 1週間前から降り始めた雪が広大な森林を覆い、緑と白の対比が大地に美しいコントラストを描いていた。 彼の職業は、対ゆっくり専門の「自然保護官」であり、ゆうかは仕事の相棒である。 今日は森林管理署のヘリに同乗させてもらい、定期的に行う監視活動に従事していた。 「今日は付き合わせちゃって、ごめんなさいね」 「いいっすよ、どうせ俺も暇でしたし。 それに保護官の皆さんにはお世話になってますから」 同じ自然保護を仕事とする者同士、それぞれの機関は協力関係にある。 ゆっくりは森林地帯にその多くが生息し、希少な植物を食い荒らすこともあるため、森林管理署にとっても悩みの種であった。 この時期、野生のゆっくりの多くは冬眠、あるいは永眠している。 例外として活発に活動するのは、れてぃやちるのなど一部の希少種だけだ。 ついでに言えば野生動物もその多くが活動休止中。 つまりこの監視は形式だけで、特に神経を尖らせるような仕事でもないのだ。 とはいえ、雑談に興じつつも保護官とゆうかは地上への注意を怠らなかった。 「この地域のゆっくりたちは、まだ生態系を破壊するには至っていないのよね?」 「ええ、大人しいもんっすよ。このまま静かに暮らしてくれれば一番なんすけどね……」 異常はどこにも見当たらない。 まるで遊覧飛行をしているかのような、気楽な時間が続く。 1時間ほどで予定のコースを周り終え、帰還する旨を本部に連絡したとき、「あら?」と保護官が声を上げた。 地上に何か蠢くものが見えたような気がした。 「高度を下げてちょうだい!」 「えっ、はい」 指示されるまま、操縦士はヘリを地上から30メートルのあたりまで降下させる。 しかし、地上には動くものなど何も確認できなかった。 聞こえてくるのはヘリ自身が出す爆音と木々のざわめきだけ。 「何かいたんすか?」 操縦士の問いかけには答えず、保護官はあたりを見回す。 やはり、小動物の1匹さえ見えない。 ―普通に考えれば“あれ”が今の時期に現れるはずがないのよね……。 ―錯覚? でも……。 「だいじょうぶ? おにいさん」 ゆうかの声で我に返ると、保護官は操縦士に答えて言った。 「……ごめんなさい、見間違いだったみたいだわ……。戻りましょう」 そう言う保護官の顔はどこか晴れない。 心配したゆうかが声をかけようとした瞬間、 「あ、そういえば」 それまで相槌を打つだけだった操縦士が、唐突に喋りだした。 「俺、実は基地に恋人がいるんすよ」 「「……え?」」 突然の話題に驚く保護官とゆうか。 操縦士は彼らの怪訝な表情に気付いているのかいないのか、構わずに続ける。 「戻ったらプロポーズしようと」 「ちょ、ちょっと……」 「花束も買ってあったりして……」 「ちょっと! なんでいきなりそんな話始めるのよ?」 「え、いや、なんとなくしなきゃならない気がして……」 その時だった。 ヘリの後方の木々の間から一条の光線が放たれ、テイルローターを掠めた。 猛烈な火花を噴き上げ、破片を撒き散らしてテイルローターが吹き飛ぶ。 バランスを失ってたちまち制御不能に陥るヘリ。 自らの生み出す抗いがたい力に掴まれ、ゆっくりと旋転しながら降下し始めた。 操縦士がマイクに向かって叫ぶ。 「メイディ、メイディ、メイディ!! ブラックホークダウン! ブラックホークダウン!」 「これのどこがブラックホークよ?! ベルじゃない! 本部、こちらっ……!」 「アイムイジェクティン!」 「出来るわけないでしょっ!! 黙っててよ!!」 「ふたりともおちついてっ……!」 そんなやり取りの間にも、ヘリはどんどん高度を下げる。 回転翼が空しく大気を切り裂く。 地面はすぐそこまで迫ってきた。 保護官はゆうかを強く抱きしめ、衝撃に備える。 そして、 「きめぇ丸ーっ!!」 「ゆうかっ……!」 「おにいさっ……!」 ズズン……。 三者三様の悲鳴を飲み込む鈍い音と共に、ヘリは墜落した。 ◇ ◇ ◇ 人間が生み出した鋼鉄の鳥が身を捩るようにして苦しみ、咆哮を上げて落ちていく一部始終を見ていたものがいた。 先ほどヘリのテイルローターを破壊した怪光線、「ドススパーク」を撃ったドスまりさである。 「ゆふ、ゆふ、ゆふふふふ……」 ヘリの撃墜を確認すると、不気味に笑いながらドスまりさは森の中へと消えていった。 ◇ ◇ ◇ 俺の仕事は自然保護官だ。 今日は同僚と一緒にこの国立公園の監視にやってきたのだが、 ジャンケンに負けた俺はパートナーのゆっくり共々、管理署の施設でデスクワークをするハメになった。 ちなみに俺の横で報告書の資料を仕分けしているのが相棒の「かなこさま」である。 冬眠した「すわこさま」とその世話を頼まれてくれた「さなえさん」は家で留守番している。 「少し休憩するか……」 「そうだね、お兄さん!」 報告書の作成が一段落つき、背伸びする。 せっかく自然遺産にまで来たというのに、朝から活字ばかり見ている。 外の景色でも眺めようかと席を立ったとき、内線の電話が鳴った。 同僚の保護官とゆうか、それに操縦士の乗ったヘリが消息を絶ったとの報せを受け、俺たちは通信室に飛び込んだ。 数人の職員が慌しく動き回り、ヘリとの通信を試みていたが繋がる気配はない。 その内の1人から詳しく事情を訊くと、現在の状況はこんな感じらしい。 ―最後の通信内容から、機体に何らかのトラブルが発生したことは間違いなく、恐らくは墜落したものと思われる。 ―山向こうの天候が悪化しており、駐屯地から救難隊が到着するには何時間かかるか分からない。 ―そして管理署に常駐する職員は少なく、救難隊や自治体との通信の必要もあって捜索に乗り出すことは出来ない。 ならば、俺たちの出番だ。 「そんな、無茶ですよ! 何が起こったのかも分かっていないのに……!」 「だからこそだ。俺たちはこういった時の訓練も受けてるし、経験もある。 今は危険な野生動物はいないし、無茶もしない。頼む、行かせてくれ」 職員を説得し、俺たちは出発の準備を始めた。 俺は素早くライディングスーツに着替え、かなこさまにも耐寒・雪中装備を施す。 装備を整えた俺は、管理署のスノーモービルに跨り、かなこさまを後ろに乗せた。 予測されるヘリの遭難地点は、ここから6キロほど北上した所だった。 直径およそ500メートルの円の中のどこかに、同僚たちがいるはずだ。 「行くぞ!」 「いつでもいいよ、お兄さん!」 天候が変わらないうちに、なんとしても発見しなければならない。 俺たちは鬱蒼とした森の中へと入っていった。 ◇ ◇ ◇ 墜落したヘリの中で、最初に意識を取り戻したのはゆうかだった。 保護官の屈強な体に包まれ、奇跡的に軽傷で済んだのだ。 自分を守ってくれた保護官に、必死に呼びかける。 「おにいさんっ! しっかりしてっ! おにいさんっ……!」 ややあって、「う……」と目を開ける保護官。 だが次の瞬間、その顔は苦痛に歪む。 「……ッ! 足が折れてるみたいね……。ついてないわ……」 むしろその程度で済むことが凄いのだが。 隣を見ると操縦士が計器に頭を突っ込んで気絶していた。 保護官が体を揺すっても、目覚める気配はない。 もとより、引っこ抜けそうになかった。 異臭がするので、ゆうかが後方をチェックすると燃料が漏れていた。 しかし雪が積もっているので大事には至らないだろう。 実際のところ、墜落時の衝撃を吸収してくれたのも雪だった。 「……でもその雪が、今はネックなのよね……」 通信機器は完全に壊れ、人間2人は移動不可能。 唯一動けるゆうかは、雪の上を長時間跳ねることなど出来ない。 「助けが来るのを待つしかないわね……。でも……」 墜落の直前に見たあの光。あれは恐らくドススパークだ。やはり見間違いではなかったのだ。 どうしてこんな時期にドスまりさが活動しているのか、何故いきなり攻撃してきたのかは、皆目見当もつかない。 本部に報告できなかったことが悔やまれた。 保護官はゆうかを抱き上げる。 ドスまりさがこのヘリを発見しないこと、そして救難者たちがドスまりさに遭遇しないことを祈りつつ、 彼らは静まり返った森の中で、体力の消耗を抑えるしかなかった。 ◇ ◇ ◇ スノーモービルで森を突き進む俺とかなこさま。悪路を何とか突っ走る。 木々の間を斜めに差し込んでくる陽の光は、常緑樹の葉に濾過されて眩しさを感じさせない。 その光によって、森の中の空気はどこまでも透き通っているようだ。 出発してから5キロほどの地点だった。 何かしらの手がかりはないかと周囲に気を配っていたら、不意に横合いから白い物体が2個、飛び出してきた。 バレーボールくらいの大きさだ。 「うぉっ!」 轢きそうになったので、慌ててスノーモービルを停止させる。 よくよく目を凝らすと、雪にまみれた黒帽子のゆっくりまりさに猫耳二尾のゆっくりちぇんである。 まりさとちぇんは俺たちの姿を見るや否や、 「……! にんげんさんっ?! たっ……たったったすけてぇぇぇぇぇぇ!」 「わからないよぉぉぉぉぉぉぉ……!」 必死に助けを求めてきた。 俺たちは困惑するが、まりさたちはそれ以上に恐慌をきたしていた。 雪道を跳ね続けたせいで、体もふやけていた。 とりあえず携行していたタオルで包んでやると、何とか話せる状態まで落ち着いた。 俺はまりさに訊ねる。 「一体何があった? 冬篭りはどうしたんだ?」 「……まりさたちは……」 まりさは自分たちの身に起こった出来事を話し始めた。 ◇ ◇ ◇ まりさたちの群れはとてもゆっくりした群れだった。 賢く強いドスまりさの庇護の下、秋の早い段階から越冬のための食料も充分に集めることが出来た。 慢心して、新たに子供を作るゆっくりたちもいなかった。そして何よりみんな仲良しだった。 絵に描いたようなゆっくりプレイスで、まりさたちは冬の到来を迎えた。 「みんな、はるになるまでゆっくりしていってね!」 「むきゅ! まりさたちもゆっくりしていってね」 「は……はるになったら、げんきなかおをみせなさいよね!」 群れの全てのゆっくりが春に再会することを信じて疑わなかった。 みんな笑顔でそれぞれの巣穴へと入っていく。 まりさは番のゆっくりれいむと、子まりさと子れいむが1匹ずつの家族と一緒に巣穴に入り、入り口を塞いだ。 中は真っ暗だったが、子供たちの賑やかな笑い声と、れいむの歌声のおかげでとてもゆっくりできた。 「おちょーしゃん。はるしゃんはいちゅきゅりゅにょ?」 「まりしゃ、はやきゅありしゅたちとあしょびちゃいよ!」 「おちびちゃんたちがゆっくりしていたら、すぐにきてくれるからね!」 「そうだよ! それまで、おかあさんといっしょにおうたのれんしゅうをしようね!」 「ゆぅん、ゆっきゅりりきゃいしちゃよ!」 「おうたはゆっきゅりできりゅね!」 暗闇に家族の明るい声が満ちて、楽しい時間が過ぎていった。 それは突然に起こった。 冬篭りを開始してだいぶ経った頃、眠っていた一家は親れいむの呻き声で目を覚ました。 「……? れいむ……? どうしたの……?」 「……ぐぅ……! ぎゅ……ぎょぉ……!」 母親のただならぬ様子を感じ取ったのか、隣で寝ていた子供たちがれいむに擦り寄った。 「おきゃーしゃん? どうしちゃにょ?」 「ぽんぽんいちゃいにょ? ゆっきゅりしちぇにぇ? しゅーりしゅーり」 懸命に呼びかける子供たち。 その優しさを嬉しく思いながらも、れいむを心配したまりさが口を開こうとしたときだった。 「おぐぉ」ミチリ。バリバリッ。「おきゃーしゃ……?」グチャッ。グッチャッグッチャッ。ゴキュ、グキュ。 「ゆう? れいみゅ? れいみゅどうし……?」ズグシュ。ズチュルズチュル。ジャク、ジュプ、ギチャ。 何かとてもゆっくりできない音がした。 「れいむ……? おちびちゃ……?」 言いかけてまりさは口を噤んだ。 凄まじい悪臭が漂ってきたのだ。ゆっくりの忌み嫌う死臭に似ていた。 そして、れいむたちがいたはずの所から、ズル…ズル…と“何か”が近づいてきた。 「なに……? どうしたの……? れいむ? おちびちゃん? へんじをしてね!」 悪臭を放ちながら近づいてくる“それ”は無言のまま、にじり寄ってくる。 視覚に頼ることが出来ない闇の中で、恐怖だけが膨らんでいく。 大自然に暮らすゆっくりの生存本能が、まりさに告げた。 逃げろ、と。 「う……うわぁあああああああああああああっ!!」 弾かれたように跳び、“それ”の脇を素早くすり抜け、まりさは入り口を塞ぐ「けっかい」をぶち破った。 久しぶりの陽の光に目が眩んだが、必死に巣穴から離れる。 家族を残してきたことに罪悪感がないわけではない。 それを上回る感情がまりさを突き動かしていた。 雪の冷たさなど感じなかった。一刻も早くこの場から逃げなくては。 まりさ以外にも悲鳴を上げるゆっくりがいた。 「わっからないよぉおおおおおおおおおっ!!」 「ちぇ……ちぇえええええん!」 ちぇんも同じく“何か”に襲われそうになり、巣穴から飛び出したところでまりさと合流した。 2匹はひたすらに逃げ続け、今に至る。 「ふむ……」 保護官としては極めて興味深い話だが……今の俺たちは捜索隊だ。優先すべきことがある。 俺はまりさたちに質問する。 「ところでお前たち、大きな音を出して空を飛んでいくものを見なかったか?」 ヘリの行方を掴む手がかりがあるとすれば、森に棲むゆっくりだ。 本当はれてぃなどを探していたのだが、こいつらも何か見ているかもしれない。 「みたんだよー! こっちにとんでいったんだよー!」 ちぇんが示す方向は、奇しくもちぇんたちの群れの巣がある方角と一致した。 結局、行くしかない、か。 俺はまりさとちぇんをそれぞれ腹と背中にくくりつけ、スノーモービルに乗り込んだ。 俺たちは再び森の中を疾走する。 「すごい! はやいよ、にんげんさん!」 「きもちいいよー!」 さっきまでの泣き顔が嘘のようにはしゃぐまりさとちぇん。 ゆっくりらしいといえばゆっくりらしいが、俺はそんな2匹のことをどこか微笑ましく思った。 仕事柄ゆっくりを駆除することが多いとはいえ、俺個人としては善良なゆっくりは嫌いではないのだ。 雪の上に500メートルほど轍をつけたところで、木々に囲まれた広場のような空間に到着した。 自然のカーテンが途切れ、太陽が直接俺たちの顔を照らす。 「「「「え……?」」」」 そこはゆっくりプレイスなどではなかった。 純白の雪は、餡子、カスタード、生クリームその他諸々で染め上げられ、散らばっているのは色とりどりの飾り。 そして、バラバラに引き裂かれ、原形も保っていないゆっくりの死骸がその隙間を埋め尽くす。 ざっと100匹はいたのだろうか。異様な臭気が漂ってくる。 僅かに残った頭髪や、瞳の色からおおよその種類が判別できるが、それに何の意味があるのか。 巣穴の悉くが破壊されており、中にいたゆっくりたちが引き摺り出されたようだった。 「う……うわぁあああああああああああああ!! みんなぁあああああああああああああああ!!」 「わからないよぉおおおおおおおおおおおおおおお!!」 悲痛な叫び声を上げるまりさとちぇん。 その瞳はいっぱいに見開かれ、止め処もなく涙が溢れ続ける。 「これは……」 「……」 俺も凄惨な光景に圧倒され、しばらく動くことが出来なかった。かなこさまも絶句している。 ようやっとスノーモービルのエンジンを切り、かなこさまを降ろした。 かなこさまの底部には、タイヤをキャタピラに換装した特別製のすぃーが装着されている。 かなこさま寒冷地仕様、通称「がんきゃなこ」だ。これなら雪も怖くない。 俺1人で2匹を抱えるのは無理なので、ちぇんをかなこさまに乗せる。 俺たちは広場に足を踏み入れた。 出来る限り死骸を踏まないように歩を進める。 2匹の泣き声が痛々しかった。 周囲を警戒しつつ、俺は考える。 捕食種はもちろん、熊なども今は冬眠中だ。 それ以外でこれだけの数を屠る存在は…。 駄目だ。考えても埒が明かない。 正体不明の“何か”がいるのは間違いない。俺はかなこさまのオンバシラを見る。 俺もライフルを持ってくるべきだったか。 広場の中央付近まで入ったところで、かなこさまが声を上げた。 「お兄さん! あそこで何か動いているよ!」 それはゆっくりぱちゅりーだった。 死骸の山に埋もれて、苦しそうに喘いでいる。 「ぱっ……ぱちゅりぃぃぃぃぃぃぃ!!」 俺の腕の中でまりさがもがき、スポンと抜け出した。 そのままぱちゅりーのもとへと跳ねていく。 「まりさ! 待つんだ!」 慌てて止めようとするも、俺の腕は虚空を切るだけだった。 まりさはぱちゅりーに擦り寄り、必死に呼びかける。 「ぱちゅりー! まりさだよ! ゆっくりしてね!」 「……むきゅ……、まり……さ……? ……にげ……て」 ぱちゅりーが言いかけたときだった。 巣穴の一つから、ゆっくりが這い出してきた。 それを見たまりさが叫ぶ。 「れ……れいむぅううううう!! ぶじだったんだね! よかったよぉお!!」 どうやらまりさの番のれいむらしい。 喜びの涙を流すまりさ。 だが、ちょっと待て。まりさの話が事実なられいむは…。 “れいむ”はまるで感情のない能面のような顔でまりさを見やると、「ゆ」とだけ呟いた。 緩慢な動作でぱちゅりーに向かって言う。 「たべのこしがかえってきたよ。ぱちゅりーにあげる」 ミチリ。バリバリッ。 ぱちゅりーが「むぎゅ」と短い悲鳴を上げると、その顔の中心からアルファベットの「X」を描くように亀裂が走った。 そこから一気にぱっくりと裂ける。まるで蕾の花がパッと咲いたように。 裂けた中からは触手?のようなものが2本伸びていた。 呆然とするまりさと俺たち。 “ぱちゅりー”はブジュル、ブジュルと白い液体を撒き散らしながら、とまりさに近づく。 「……! まりさ逃げ……!」 間に合わなかった。 「ぱ―」 それがまりさの最後の言葉になった。 “ぱちゅりー”はまりさの顔面に飛びつくと、ゴシャグシャ、という咀嚼音を響かせた。 「うわぁああああああああ! まりさぁあああああああああ!!」 「畜生ッ!!」 ちぇんが叫び声を上げると同時に、俺は駆け出していた。 全力で“ぱちゅりー”を蹴る。 予想以上に重い感触が伝わり、“ぱちゅりー”は放物線を描いて宙を飛んだ。 “ぱちゅりー”が離れると、まりさはピクンと痙攣して、仰向けに倒れた。 まりさの顔は跡形もなく消えて、黒い餡子が覗いていた。 「まりさぁああああああ……! どうしてぇえええええええええ?! わからないよぉおおおおおおおおお!!」 一方“ぱちゅりー”はドチャッ、と音を立ててゆっくりたちの死骸の上に落下する。 生クリームが飛び散った。 だがまだビクン、ビクンと震えている。 そして、“ぱちゅりー”の中から“それ”は現れた。 緑の髪に2本の触覚をもち、底部には簡略化された蜘蛛の足のようなものが生えている。 ゆっくりりぐる。 りぐるは成体でも体長が5センチに満たない極めて小さいゆっくりであり、 通常は他のゆっくりに寄生して、おこぼれに与ることで生きていくことで知られている。 その見返りとして、りぐるはゆっくりにとって害となる毒虫などを排除する。 いうなれば共生生物みたいなものだ。 だが、俺たちの前にいるこいつは何だ? 一体何の冗談だ? 宿主を変形させ、意のままに操り、ゆっくりを捕食する? おまけに体長は20センチ近くある。 突然変異にしたって変わりすぎだ。 「このぱちゅりーはもうつかいものにならないよ」 そう言いつつ、りぐるはぱちゅりーの皮を脱ぎ捨てた。 雪の上に敷かれた醜悪なモニュメントの仲間となるぱちゅりー。 「ひどいよぉおおおおおお……! わからないよぉおおおおおおおおお……!」 ちぇんが泣き叫ぶ。 そのとき別の巣穴からゆっくりが出てきた。ゆっくりありすだ。 ありすはやつれた顔で、何かを懇願していた。 「おねがい……。もぅ……ころしてぇぇぇぇぇぇ……」 直後、ありすの顔面が真っ二つに裂け、りぐるがズルリと出てきた。 「こわれちゃった」 そう言ってこちらにやって来る。 ……寄生され、操られても意識は残るのか。 俺はりぐるに訊いた。 「お前たちは、いつからこの群れに寄生したんだ?」 「りぐるたちはゆっくりしてるよ」 “れいむ”の中にいるりぐるも答える。 「そうだよ。りぐるたちはゆっくりしてるよ。 りぐるたちだけじゃなくて、みんなゆっくりしてるよ」 会話が噛み合わない。りぐるたちの目は焦点が合っていなかった。 俺の後ろにいるかなこさまたちに、その虚ろな視線を移す。 「おいしそうなゆっくりがいるね、ぱちゅりーだったりぐる」 「おいしそうだね、ありすだったりぐる」 「ゆっくりしようね、れいむのりぐる」 「「「みんなでいっしょにゆっくりしようね」」」 カサ……カサカサ……カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ……。 3匹の声に呼応して、巣穴から一斉にゆっくりが出てきた。 れいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー、みょん、ちぇん……。 皆一様に生気のない顔をして、足を生やしていた。 その数は10匹。 初めからいた奴を合わせて、全部で13匹のゆっくりが俺たちを取り囲んだ。 りぐるたち―その殆どはりぐるが寄生したゆっくりたち―の目はみな、かなこさまとちぇんに注がれている。 俺はかなこさまに目で合図する。頷くかなこさま。 ガタガタと震えるちぇんに向かって叫んだ。 「ちぇん! かなこさまから離れるな!!」 叱咤すると、一番近くにいたれいむを蹴り飛ばす。 衝撃に耐え切れず飛び出すりぐる。 そこにかなこさまがオンバシラを撃ち込んだ。 パン、という発砲音と共に赤い火線がほとばしり、硬い飴玉がりぐるを砕く。 黄土色のゲルのようなものをぶち撒けてりぐるは絶命した。 仲間の死にも動揺した様子はなく、りぐるたちは無表情のまま群がってくる。 ゆっくりらしからぬ俊敏な動きで。 「ゆっくりしようよ」カサカサ「たすけて……」 「ゆっくりしてよ」カサカサ「やめてぇ……」 「ゆっくりぐる」カサカサ「いやぁぁ……」 微かに残ったゆっくりたちの意識が助けを求める。だがどうしようもない。 「クソッ!」 完全に狂っていた。 俺とかなこさまはりぐるたちを宿主ごとひたすらに蹴り、踏み潰し、撃つ。 グチャッ。カササ。パパパン。ブチュ。 広場に、湿った打撃音と乾いた発砲音が木霊した。 最後の1匹を仕留め、俺たちは周囲を見渡した。 どうやらもう残ってはいないようだ。 緊張を解いたとき、背後の茂みから何かが飛び出した。 「!! まだいたか!」 反射的に回し蹴りの体勢をとる。が、次の瞬間、 「おにいさん……! かなこ……! たすけにきてくれたのね!!」 それは俺たちを見て嬉しそうに言った。 同僚の相棒のゆうかだ。 片足を上げた微妙な姿勢で固まる俺。アホなことをやっている場合ではない。 俺はゆうかを抱き上げた。懸命に跳ねてきたのだろう、全身傷だらけだ。 再会を喜ぶのもそこそこに、応急処置をしつつ、ゆうかに何があったのかを詳しく訊ねた。 ゆうかは、ドススパークによってヘリが撃墜されたこと、同僚たちも負傷はしているが無事であること、 そしてオンバシラの発砲音を聞いてここまでやって来たことを話してくれた。 ヘリはここからそう遠くないところに落ちたらしい。 全員の生存が分かり、ひとまず安心するものの、悪い報せもあった。……ドスまりさ、か。 俺はちぇんに訊く。 「ちぇん、お前たちの群れのドスはどこで冬篭りしているんだ?」 「もりのなかの、どうくつだよー……」 泣き腫らした瞳は真っ赤だったが、ちぇんは気丈に答えてくれた。 「りぐるたちとはいつから一緒に暮らしていたんだ?」 「ちぇんたちのむれにりぐるなんていなかったよー。ちぇんははじめてみたんだよー……」 ちぇんは力無く体を横に振った。 最悪の可能性も考えていた方が良さそうだ。 俺はゆうかを抱え、ちぇんを乗せたかなこさまを連れて、同僚たちのもとへ向かった。 ◇ ◇ ◇ ヘリは数本の木を薙ぎ倒し、ローターを大地に突き立てる格好で墜落していた。 急いで駆け寄り、同僚たちの無事を確認する。 ゆうかとちぇんを機内に乗せて、かなこさまには見張りを頼んだ。 同僚は足を骨折していたが、命に別状はない。 俺たちの姿を見て、驚きと安堵のため息をついた。 「まさかとは思ったけど、やっぱりあなただったのね。…恩に着るわ。 かなこちゃんも、ゆうかも、本当にありがとう……」 「安心するのはまだ早いぞ。動けそうか?」 「そうしたいのは山々なんだけど、彼を動かせないのよ……」 そう言って同僚が指し示す操縦士は、計器類のパネルに頭をめり込ませいた。 「……本当に生きてるのか?」 「ええ、脈があるもの」 同僚が操縦士の腕を取り、俺も確かめた。なるほど、生きてる。 引っこ抜こうとするもビクともしない。……工具がないと駄目だな、これは。 とりあえず管理署を通じて救難隊に俺たちの現在位置と状況を伝える。 ドスまりさという単語を聞いて驚いていたが、あと1時間ほどで到着するとのことだった。 通信を終え、俺は同僚にりぐるたちのことを話した。 「……そうなると、あたしたちを攻撃してきたドスまりさも、 りぐるに寄生されている可能性が高いのね」 「恐らくな。今の俺たちじゃ対処できんから、救難隊が」 「お兄さんっ!」 かなこさまが叫んだ。 ヘリから飛び降り急いで駆けつける。 ヘリから10メートルほど離れた木立の中に、“それ”がいた。 粘液に濡れ、ヌラヌラと照り輝くドスまりさが俺たちを見つめていた。 ヘリの中の同僚も息を呑む。 「ゆうかたちを連れて逃げて……!」 「出来るかっ!」 そんなつもりなど毛頭ないし、第一この距離では逃げ切ることなど不可能だ。 俺はヘリを背にしてドスまりさと向き合った。 「ドスまりさ……いや、りぐるか? 立派な鎧を手に入れたな」 「なにをいってるの? どすはどすだよ。あんなむしけらといっしょにしないでね」 その声は怒気を含んでいたが、ドスまりさの目には確かに知性が感じられた。 ひょっとすると、りぐるに寄生されていないのだろうか? 僅かな希望を見出し、言葉を発しようとしたとき、ヘリからちぇんが飛び出した。 「どすぅううううううう!! あいたかったよぉおおおおおおおおお!! むれのみんながぁあああ……!」 歓声を上げながらドスまりさに跳ねていくちぇん。その顔は喜びでいっぱいだった。 ちぇんの姿を見た瞬間、ドスまりさは豹変した。 「ゆっがぁあああああああああああああああああああああああああああああああっ!! もういやだぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」 半狂乱になりながら、ドスまりさはちぇんを跳ね飛ばした。 「にゃあぁっ?!」 大木に叩きつけられゴプッと餡子を吐き出し、そのまま動かなくなるちぇん。 一体何が起こっているのか分からないという表情だった。 巨体をくねらせ、ドスまりさは奇声を上げる。 「ゆひぇひぇひぇひぇひぇひぇひぇひぇひぇ! どすはじゆうだよ! むれのみんなのことなんかしらないよ! しるもんか! ゆひゃひゃひゃひゃひゃひゃ! だからもうどすはつらくないよ! かなしくないよ! ゆっくりできるよ! あああ! でもいるんだよ! たくさんたくさんいるんだよ! まだまだまだまだ、あっちにもこっちにも! たくさんたくさんたくさんたくさん、いるんだよ! みんながどすをよんでるんだよぉおおおおお! まっててねみんな! どすがたすけてあげるからね! まもってあげるからね! だれにもてだしなんかさせないよ! このもりにはいってくるやつはみんなどすがころしてあげるからね! だからみんなもさっさとしんでね! ゆぎょひょひょひょひょひょひょひょひょ! ゆ~♪ ゆっくり~♪ しんでいってね~♪ ゆぎゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!」 その言葉、その表情が、このドスまりさが正気ではないことを物語っていた。 ヘリを撃ち落したのも、ただ単に森に近づいたというのが理由だろう。 あの群れの惨状を見て発狂したのだろうか? どうして洞窟から出てきたのか、などと考えている余裕は無さそうだ。 ひとしきり叫んだあと、ドスまりさはゆっくりとこちらを向いた。 憤怒に満ちた目で俺たちを睨みつける。 その凄まじい形相に気圧されて、俺とかなこさまはジリジリと後退った。 背中がヘリにくっつく。 ドスまりさはその場から動かない。 そのとき俺はある臭いに気がついた。この臭いは……。 ドスまりさはゆっくりと口を開け、ドススパークを撃つ体勢に入った。 万事休す。 最早これまでかと覚悟したときだった。 ドスまりさは突如「ゆぐぇえええっ……!」と大量の餡子を吐き出した。 餡子にまみれて出てきたのは、りぐるの死骸だ。 体を支配するには至らなかったものの、体内を食い荒らしていたらしい。 冬篭りをしていたドスまりさが目覚め、狂うわけだ。 俺たちがこんな目に遭う原因となったりぐるに、最後の最後で助けられるとはな。 一瞬の隙に俺はしゃがんで、起死回生の一撃を握り締めた。 姿勢を立て直し、再度ドススパークの発射を試みるドスまりさ。 その口めがけて、俺は足下の雪を固めて作った雪玉を投げ入れた。 俺の意図を測りかね、ドスまりさは構わずドススパークを撃とうとした。 その刹那、ドスまりさの口から炎が噴出した。 ヘリの航空燃料がたっぷりと染み込んだ雪が、ドススパークによって引火したのだ。 「ひゅごぉおおおおおおっ……?!」 口内から溢れ出た炎はドスまりさの顔面をなめ、豊かな金髪と黒帽子に燃え移った。 俺はさらに雪玉を投げつける。あっという間に火達磨となるドスまりさ。 「今だ! かなこさま!」 「わかったよ!!」 焼け焦げて脆くなった表皮に、かなこさまのオンバシラが命中する。 ボロボロと分厚い皮が剥がれ落ち、膨張した目玉がバチュンと破裂する。体中から餡子が流れ出てきた。 オンバシラの連射により下半分の支えを失い、遂にドスまりさは倒れた。 「いひゃひゃひゃひゃ! ゆっくりぃいいいいいいいいいいいいい……!」 哄笑しながら崩壊していくドスまりさ。 その狂った笑い声は、ドスまりさが完全に燃え尽きるまで森の中に響き渡った。 ◇ ◇ ◇ 俺たちの頭上に、1機のヘリがホバリングしている。 UH-60J―ブラックホークを改修した救難ヘリコプターだ。 降下してくるヘリを見上げながら、俺は同僚に訊ねた。 「……どうしてりぐるたちはあんな変異を起こしたんだろうな」 「さあね、放射線でも浴びたんじゃない? ゴジラみたいに。 あるいは宇宙からやって来た生命体と融合したのかもね」 「……まあ、考えるのは学者の仕事か」 交換研修とやらで日本にやって来た各国のゆっくり研究者・専門家たちは仕事熱心だ。 彼らの嬉々とした顔を思い浮かべる。 救難ヘリからロープが降りてきた。 俺は腕の中で眠るちぇんを見る。 ドスまりさに吹っ飛ばされたちぇんは、俺が持ってきていたオレンジジュースで一命を取り留めた。 独りぼっちになってしまったちぇんをどうしたものか。 ゆっくりらんを飼っている知り合いに打診してみようか。 まあ、俺自身も家族が増えるのは問題ないか。 地上に降り立った救難隊が、同僚と操縦士を搬送するのを見ながら、俺はそんなことを考えた。 再び空を見上げると、いつの間にか雪が降り始めていた。 * * * * * * * * * 森の奥深く、未だ人が訪れたことのない場所に、ドスまりさが棲みかにしていた洞窟があった。 内部には、数万年の時をかけて成長した鍾乳石や石柱が連なっている。 その洞窟の奥でりぐるたちは生まれ、ドスまりさとその群れを襲った。 そしてそこからさらに奥深く、光すら届かない場所に“それ”はいた。 「うにゅん…」 青白く発光する“それ”は、楽しい夢でも見ているかのような笑顔で、静かに眠り続けていた。 (了) あとがき 最後までお付き合いいただきありがとうございます。 作者はジョン・カーペンターが大好きです。 やりたい放題やってしまいましたので、次があればまた違った話に挑戦したいと思います。 書いたもの 『ふたば系ゆっくりいじめ 392 お前たちに明日はない』 『ふたば系ゆっくりいじめ 411 明日に向って飛べ!』 『ふたば系ゆっくりいじめ 430 幸せ』
https://w.atwiki.jp/xboxonescore/pages/198.html
Rise of the Tomb Raider 項目数:143(66 + 15 + 22 + 10 + 1 + 19 + 10) 総ポイント:2250(1000 + 250 + 250 + 250 + 50 + 250 + 200) 難易度: ~975:★★☆☆☆ ~1000:★★★☆☆(ゴールデン チャイルド) 上級サバイバー:★★☆☆☆ エンジュランス モード:★★☆☆☆(Coopは協力できるパートナーが必要) バーバ・ヤーガ 魔女の住み処:★☆☆☆☆ 冷酷な闇の目覚め:★★☆☆☆ 20 周年記念パック:★☆☆☆☆ Win10版とは別実績。 ※Win10版では「その調子」と「ゴールデンチャイルド」の実績が解除不可。 またXbox One XでプレイするとEnhanced 4K updateでバグが混入しており、Win10版と同様に「その調子」と「ゴールデンチャイルド」の実績が解除不可。 (全てのスコアアタックのレベルをゴールドでクリアしても実績進捗が93%で打ち止めになる) ただしXbox版はXbox oneにソフトをインストールし、全レベルゴールド取得のデータを引き継いでからスコアアタックをどこでも良いので1ミッションクリアすると解除されることを確認。 コンプまで本編30~40時間、スコアアタック10時間程度(プレイヤースキルに大きく依存)。 本編は最高難易度(サバイバー)でも難しくないが、スコアアタックはマップ構成を覚えるまでトライ&エラーの覚悟は必要。 ただし20周年記念のアップデートで、本編にさらに上位の難易度エクストリーム サバイバーが追加され実績にもなっている。 ファイアスターター 1 つのモロトフ カクテルで 2 人以上の敵を倒せ 5 酒場のケンカ ボトルを使った近接攻撃で敵を 1 人キルせよ 10 高速回復 戦闘中に治療を 3 回使え 5 脱落者 近接攻撃で 5 人の敵を足場から落とせ 10 一石三鳥 ショットガン 1 発で 3 人の敵をキルせよ 10 頼れる旧友 ライフル (種類問わず) を使用して 10 秒間に 5 人の敵をキルせよ 10 怖いもの知らず 近接攻撃とフィニッシュ ムーブのみを使用して不死の剣士を倒せ 15 足元注意 10 人の敵の足を撃ってキルせよ 10 空気の読めない奴 敵の会話中にステルス キルせよ 10 ブクブクブク ウォーター フィニッシュ ムーブで 3 人の敵を溺れさせよ 10 正義の刃 ナイフを使った特殊ステルス キルを 25 回実行せよ 10 手加減無用 爆発物を使用して動物 (種類問わず) をキルせよ 10 歴史に学ぶ モノリスを 1 つ翻訳せよ 10 武器マスター いずれかの武器を 1 つフル アップグレードせよ 10 女職人 装備を 5 つクラフトせよ 10 マスター アーチャー 特殊アロー (ファイア、グレネード、ポイズン) を種類ごとに 25 本ずつクラフトせよ 10 自己啓発マニア いずれか 1 つのカテゴリの全スキルを購入せよ 10 ペラペラ いずれか 1 つの言語の習熟レベルを最大にせよ 10 圧倒的力量 リボルバーでリロードすることなく 6 人の敵をキルせよ 15 英国の伝統 25m 以上離れた場所から弓で敵をヘッドショットせよ 15 化学兵器 ポイズン アロー 1 本で 5 人の敵をキルせよ 15 タカの目 サバイバル キットを 40 個掘り起こせ 15 真理の対価 ゲームをクリアせよ (難易度問わず) 125 一難去ってまた一難 チャレンジを 5 つクリアせよ 10 人助けはお手のもの ミッションを 3 つクリアせよ 10 デッド リンガー ボルトアクション ライフルでヘッド ショットを 25 回決めよ 10 苦しませず速やかに シカ 15 頭の心臓を撃ちぬけ 10 チャレンジャー チャレンジ トゥームを 1 つクリアせよ 10 トゥームレイダー 1 回のプレイ中にすべてのチャレンジ トゥームをクリアせよ 50 みんなの味方 すべてのミッションをクリアせよ 25 真理の探究者 歴史資料 (レリック、壁画、文献) を全体の 25% 集めよ 10 歴史の声 歴史資料 (レリック、壁画、文献) を全体の 75% 集めよ 15 飽くなき挑戦 すべてのチャレンジをクリアせよ 25 トリック ショット 空中でボトルを撃て 10 焼き鳥屋 空中のニワトリをファイア アローで射落とせ 10 コレクション マニア カードを 150 枚集めよ 10 博物館 カードを 300 枚集めよ 15 その調子 スコア アタックのすべてのレベルをブロンズ スコア以上でクリアせよ 15 ゴールデン チャイルド スコア アタックのすべてのレベルをゴールド スコアでクリアせよ 25 金メッキ スコア アタックのいずれか 1 つのレベルをゴールド スコアでクリアせよ 10 最初が肝心 スコア アタックのうち 10 個のレベルをゴールド スコアでクリアせよ 10 限界突破 スコア アタックをクリアする際に 200% 以上のカード ボーナスを獲得せよ 10 鋼の意志 カードを 5 枚使用してスコア アタックをクリアせよ 10 本気を見せて 1 回のスコア アタックで 3 つのリプレイ チャレンジをクリアせよ 10 お得意様 物資小屋ですべてのアイテムを購入せよ 10 アルティメット サバイバー 難易度「サバイバー」でゲームをクリアせよ 40 追悼の念 葬儀に参列せよ 10 ジッパー ジップ ライン移動を手動で実行せよ 15 続きましては... 井戸にダイブせよ 15 静寂の時 特等席を見つけよ 5 勇気を出して 2.5 秒以上のスワン ダイブを実行せよ 15 指一本触れさせない ノーダメージで 5 つのレベルをリプレイせよ 25 ベーコン! モロトフ カクテルを使用して野ブタをキルせよ 10 女狩人 女狩人のコスチュームを装備して 50 体の動物をキルせよ 10 シベリアのレンジャー ゲームをクリアした後で戦闘に 15 回勝利せよ 15 隅から隅まで ゲームクリア率 100% を達成せよ 40 2016/10のタイトルアップデート追加 上級サバイバー 難易度「上級サバイバー」でゲームをクリアせよ 50 秘密の実績 選ばれし者 ジェイコブの信者達の遺品をすべて発見せよ 15 どんでん返し 雪崩から生還せよ 10 父の足跡をたどって シリアにある消えた預言者の墓に入れ 10 見かけによらずタフ シベリアの荒野で一夜を生き延びよ 10 奇妙な巡り合わせ グラグからジェイコブを救出せよ 10 王道 住民の谷に信号火を灯せ 10 手助け トリニティの侵攻から谷の住民を守れ 15 すべてを解く鍵 アトラスを取り戻せ 10 手段を選ばず コンスタンティンのもとからジョナを救出せよ 15 人通りの少ない道 キーテジへの道を開け 15 エンジュランス モード(1080円 or シーズンパス):250G + Coop250G 考古学者 エンジュランス チャレンジ 埋蔵品を 5 個以上集めよ 10 考古学マスター エンジュランス チャレンジ 埋蔵品を 10 個以上集めよ 20 墓荒らし エンジュランス チャレンジ 写本または棺を 5 つ以上開けよ 15 有能な墓荒らし エンジュランス チャレンジ 罠に引っ掛かることなく、写本または棺を 5 つ開けよ 20 鋭い反射神経 エンジュランス チャレンジ 天井のスパイク トラップ発動後、トラップを 3 個破壊せよ 10 ウェルダン エンジュランス チャレンジ 炎でキルした鳥、リス、またはウサギの肉を 5 個食べよ 15 珍味 エンジュランス チャレンジ 毒のダメージでキルしたオオカミの肉を 5 個食べよ 15 さっさと エンジュランス チャレンジ 埋蔵品を回収することなく、初日に森を脱出せよ 10 バカンス エンジュランス チャレンジ 7 日間生き延びた後、森を脱出せよ 20 大収穫 エンジュランス チャレンジ 10 日間生き延びてから、埋蔵品を 10 個以上持って森を脱出せよ 50 幸せなキャンパー エンジュランス チャレンジ 5 日間生き延びよ 10 大自然に抱かれて エンジュランス チャレンジ 7 日間生き延びよ 15 アウトドアの達人 エンジュランス チャレンジ 10 日間生き延びよ 20 背に腹はかえられぬ エンジュランス チャレンジ 火の中に立ち、低体温状態から回復せよ 10 地図要らず エンジュランス チャレンジ 死体安置所の場所を 5 箇所見つけよ 10 2016/10のタイトルアップデート追加 プチ宴会 エンジュランス協力チャレンジ パートナーと一緒に、クマの肉を 3 頭分食べよ 20 ふたりの食卓 エンジュランス協力チャレンジ パートナーと一緒に、オオカミの肉を 3 頭分食べよ 15 一緒におやつ エンジュランス協力チャレンジ パートナーと一緒に、ウサギかリスの肉を 5 切れ食べよ 5 一緒に冒険 エンジュランス協力チャレンジ 埋蔵品を 5 個持って森を脱出せよ 5 一緒に大冒険 エンジュランス協力チャレンジ 中~大の埋蔵品を 5 個持って森を脱出せよ 15 アルテミスのご加護 エンジュランス協力チャレンジ 一回の探索で、危険な動物を合計 10 匹キルせよ 10 アテナのご加護 エンジュランス協力チャレンジ 一回の探索で、敵を合計 25 体キルせよ 15 チーム サバイバル エンジュランス協力チャレンジ 一度も蘇生を使わずに、7 日後に森を脱出せよ 20 た、す、け、てー エンジュランス協力チャレンジ プレイヤーを蘇生させよ 5 ま、か、せ、てー エンジュランス協力チャレンジ 一回の探索で、プレイヤーを 3 度蘇生させよ 10 ラブラブ タイム エンジュランス協力チャレンジ 7 日間生き延びてから、埋蔵品を 10 個以上持って森を脱出せよ 20 ぼっちタイム エンジュランス協力チャレンジ 少なくとも 1 日、60 メートル以上離れて過ごせ 5 コミュニケーション、大事 エンジュランス協力チャレンジ パートナーがマークしていた敵を 5 体キルせよ 10 師匠と弟子 エンジュランス協力チャレンジ 10 日間生き延びてから、埋蔵品を 20 個以上持って森を脱出せよ 50 闇夜にまぎれて エンジュランス協力チャレンジ 夜襲を決行し、一回の探索で敵のキャンプを 3 つ潰せ 15 チームワーク エンジュランス協力チャレンジ パートナーが点けてくれたキャンプファイアで、低体温状態から回復せよ 10 相棒に触るな! エンジュランス協力チャレンジ 瀕死状態のパートナーに攻撃している敵をキルせよ 10 はい、あーん エンジュランス協力チャレンジ 少なくともどちらか一方が飢餓状態のとき、一緒に何か食べよ 5 「先にやることあるだろ」 エンジュランス協力チャレンジ ダウン中のパートナーを放置して埋蔵品を回収せよ 5 バーバ・ヤーガ 魔女の住み処(1080円 or シーズンパス):250G かくれんぼ バーバ・ヤーガ ナディアをトリニティから救出せよ 10 絶望の地 バーバ・ヤーガ 呪いの谷に入れ 10 つかの間の覚醒 バーバ・ヤーガ 魔女と対峙し生き延びよ 10 アマチュア化学者 バーバ・ヤーガ 解毒剤を工作せよ 10 魔女の家への直行便 バーバ・ヤーガ 古いリフトを動かせ 10 神話の裏にある真実 バーバ・ヤーガ バーバ・ヤーガの正体を暴け 50 ワシリーサのランタン バーバ・ヤーガ 呪いの谷でチャレンジをクリアせよ 10 魔女のボトル バーバ・ヤーガ 呪いの谷にあるサバイバル キットをすべて発掘せよ 10 魔女の季節 バーバ・ヤーガ 呪いの谷にある文献の 50% を回収せよ 10 魔術の歴史を明らかに バーバ・ヤーガ 呪いの谷にある文献をすべて回収せよ 20 魔女狩り バーバ・ヤーガ 呪いの谷のスコア アタックを 1 つゴールド スコアでクリアせよ 10 魔女の試練 バーバ・ヤーガ 呪いの谷のスコア アタックをすべてゴールド スコアでクリアせよ 20 初心者向け魔術 バーバ・ヤーガ 呪いの谷のスコア スタックに、いずれか 1 つ挑戦せよ 5 魔女のワードローブ バーバ・ヤーガ ドリームスティンガーと亡霊の衣のコスチュームを合わせて装備せよ 10 魔女のしもべ バーバ・ヤーガ 敵をドリームスティンガーでかく乱せよ 5 説得力のある主張 バーバ・ヤーガ ドリームスティンガーの 1 ショットで 3 人の敵をかく乱せよ 10 ブラヴォーの遺産 バーバ・ヤーガ ドリームスティンガーで 10 人の敵をかく乱せよ 10 闇に潜む悪魔 バーバ・ヤーガ 亡霊の衣コスチュームを着ている時に、10 人の敵をキルせよ 5 シベリアの亡霊 バーバ・ヤーガ 亡霊の衣コスチュームを着ている時に、50 人の敵をキルせよ 10 元気でね バーバ・ヤーガ 呪いの谷を去る前に、もう一度ナディアに話しかけよ 5 空から女の子が! バーバ・ヤーガ リフトから落ちて死亡してみせよ 5 そこに谷があるからさ バーバ・ヤーガ リフトに乗って反対側の岸まで戻れ 5 冷酷な闇の目覚め(1080円 or シーズンパス):250G 真実の解明 「冷酷な闇」チャレンジ 8 つの文献をすべて回収せよ 25 熱戦 「冷酷な闇」チャレンジ ドラゴンファイア ショットガン弾で 20 体の敵をキルせよ 15 完全武装 「冷酷な闇」チャレンジ 6 種類の武器を回収せよ 20 五矢入魂 「冷酷な闇」チャレンジ 1 分以内に通常の弓でヘッドショットを 5 回決めよ 25 伝説の鉄砲工 「冷酷な闇」チャレンジ アップグレード アイテム入りの宝箱を 6 つ開けよ 20 救助作戦 「冷酷な闇」チャレンジ 6 人の捕虜を救出せよ 20 完璧主義者 「冷酷な闇」チャレンジ 一度もミスすることなくすべての塔を封鎖せよ 25 疫学者 「冷酷な闇」をクリアせよ 25 荒れ狂う海のように 「冷酷な闇」チャレンジ 「冷酷な闇」のプレイ 1 ラウンド中に敵を 75 体キルせよ 25 戦闘の達人 「冷酷な闇」チャレンジ 死亡することなく「冷酷な闇」をクリアせよ 50 20 周年記念パック(1,080円 or シーズンパス):200G 遺産 血の絆 クロフト邸の真実を解き明かせ 40 過去を紐解く鍵 血の絆 マスター キーを手に入れよ 5 腕利き探偵 血の絆 クロフト卿の金庫を開けよ 20 レリック ハンター 血の絆 クロフト邸にあるレリックの 50% を集めよ 15 ホームレイダー 血の絆 クロフト邸にあるレリックをすべて集めよ 25 彼を知るために 血の絆 クロフト邸にある文献の 50% を集めよ 15 明かされる一族の謎 血の絆 クロフト邸にある文献をすべて集めよ 25 悪夢の中へ ララの悪夢 憤怒のスカルを破壊せよ 5 良い夢を ララの悪夢 悪夢をうち破れ 25 恐怖と戦え ララの悪夢 敵を 100 体倒せ 25 DLC実績と同内容のチャレンジ達成時に実績が解除されないバグがある 一度チャレンジをクリアするとクリア済みとして記録されてしまうため、クリア済みフラグを消すためにセーブデータを削除する必要がある。 削除した後に再びチャレンジを達成すれば実績が解除される。 但しセーブデータを削除すると本編及びスコアアタックなどのデータ全てが削除される(DLCで使用できるカードは削除されない)ため他の実績全てを解除してから行うこと。 酒場のケンカ ファイタースキルのデスフォースを習得してボトルを持ったままステルスキル。 脱落者 もしクリア後まで残ってしまったなら、「ソ連の基地」中央にある製材所跡地の段差を利用するのが手軽。 また、次の「一石三鳥」で紹介している場所にも手頃な敵と高台が用意されているのでまとめて解除可能。 一石三鳥 ショットガンを使用して、ドラム缶や火薬壷などを破壊した際の爆発に巻き込んでもカウントされる。 チャプターリプレイ エリートで「キーテジの郊外」をイージーで開始。 投石器で破壊する2つめの門の先のエリアの戦闘で、3体以上敵を引きつけてからショットガンで火薬壷を破壊する。 なお「頼れる旧友」「圧倒的力量」も同様の方法が有効のため、チェックポイントからやり直せば一気に解除可能。 20周年アップデート以降、上記のドラム缶を利用した方法では解除出来なくなった模様。(ただしディスク版に限りオフラインでインストールすれば解除可能) 「頼れる旧友」「圧倒的力量」についても同様の修正がされたかは不明。 「化学兵器」で紹介している動画の場所、もしくは20周年記念パックを持っているならナイトメアで狙うのが楽。 頼れる旧友 ライフルを使って「一石三鳥」と同様の方法で解除できる。 ただし5体同時に爆発で倒すのは難しいので、爆破したら即座に生き延びた敵に銃で追い打ちするとよい。 怖いもの知らず ドッジキルを狙った方がゴリ押しよりずっと楽に倒せる。 ただしファイタースキルのドッジキルマスターの習得が必要。 正義の刃 デスフォースを習得した上で、コンバットナイフ入手以降のステルスキルは自動的にナイフを使用するようになる。 武器マスター ピッケルでもよい。最短はピッケルなのでさっさと強化してしまおう。 圧倒的力量 リボルバーを使って「一石三鳥」と同様の方法で解除できる。 数体の敵を火薬壷まで誘導して爆破、そのままリロードせず別の火薬壷に誘導して爆破を繰り返せば楽に解除。 戦闘に入る前にあらかじめキャンプでリボルバーを装備しておくことを忘れずに。 化学兵器 サバイバースキルのデスクラウドアローがほぼ必須。 チャプターリプレイ エリートで「研究所」を開始、最初のベースキャンプがあるエリアまで進行する。 水中から出た先で敵をなるべく多く引き連れた後、戻って倒れた木を飛び越え再度水中に潜りしばらく氷盤の下で待つ。 その後キャンプがある方へ出ると、倒木のところで敵が立ち往生するのでそこをポイズンアローで狙う。 チャプターリプレイ エリートで「アクロポリス」を開始し、最初の敵と遭遇したら気を引いてすぐに後退、 物陰に隠れながら先頭の敵の足を矢で撃って転ばせ、後続の敵が出てくるところをポイズンアローで狙うと楽に解除できる。 https //www.youtube.com/watch?v=bX07Lh5QJ-s 苦しませず速やかに シカの心臓は首の根元と腹部の中間付近でやや分かりづらい。 地熱谷のトゥームで覚えられる写本スキル解剖学的知識があると、インスティンクトで心臓の位置が感知できるようになる。 またハンタースキルのトゥルーショットを覚えれば、自動的に心臓がロックオン出来るようになり大幅に楽になる。 弓を引いた状態でRS押し込み、このままシカの胴体をしばらくエイムすると菱型のマークで心臓がロックオンされる。 ただしこの場合でも正面か側面から狙わないとハートショットにはならない模様。 飽くなき挑戦 シリア高く吊るせ:https //www.youtube.com/watch?v=2m9SdmPl73g シベリアの荒野回収作業 ソ連の基地データ破損:https //www.youtube.com/watch?v=nLF6m5GdTec 意見の違い:https //www.youtube.com/watch?v=OXYiMfgKN7E 暗闇の中:https //www.youtube.com/watch?v=AimxKpFPtRc キャプチャー ザ フラッグ:https //www.youtube.com/watch?v=HndT4mxjZ8g 地熱谷的中の嵐:https //www.youtube.com/watch?v=S5UoY4d6rJE ニワトリハンター:https //www.youtube.com/watch?v=i7kYVVukliY 干し肉作り:https //www.youtube.com/watch?v=sgotKX6OExc 高飛び込み:https //www.youtube.com/watch?v=i7P8E7tzB-c ウリ投げ:https //www.youtube.com/watch?v=V65-u3BAvWY アクロポリス遮断作戦:https //www.youtube.com/watch?v=1EvTwtWNsxo 研究所焦土作戦:https //www.youtube.com/watch?v=F2LILzw0_t8 不死者の道敵の敵は味方:https //www.youtube.com/watch?v=qfhXoc2UJIY 失われた都市野蛮人:https //www.youtube.com/watch?v=T7G4wIzVSb0 誰が為に鐘は鳴る:https //www.youtube.com/watch?v=aYw13VeXJys 旗取り合戦:https //www.youtube.com/watch?v=F0VwFVfOoXM 燃えて燃えて燃え上がれ!:https //www.youtube.com/watch?v=PY4l_jqSQp0 すべてのチャレンジをクリアする前に解除されてしまう不具合がある模様。 シリアは取りこぼしてしまっても、クリア後にベースキャンプが現れ再訪出来るようになる。 トリック ショット なるべく真上にボトルを投げショットガンで撃ち抜けば簡単。 地熱谷のベースキャンプ「遺跡の野営地」にはケース入ったボトルが置いてあり何度でも拾えるので再挑戦に最適。 焼き鳥屋 ファイアアロー限定だが、ボトルより落下速度が遅いのでさほど難しくないはず。 コレクションマニア 博物館 所持枚数ではなく累計の入手枚数。 ゲームクリア率100%達成時点で250,000クレジット程度溜っているはず。 ストーリーの進行に合わせて提供されるカードパックもあり、当然それらも枚数に含まれる あとは足りない分をブロンズパックなどの購入で補おう。 もしクレジットが足りなくなったら「聖水の湧く地下墓地」を繰り返すと稼ぎの効率が良い。 タイムボーナスのみでゴールドが狙えるので、1分半程度で10,000クレジット入手可能。 ゴールデン チャイルド 通常のステージは300~400%程度のボーナスを付与して、難易度サバイバーのスコアアタックに挑戦しないと厳しい。 コンボの維持、および被ダメージを抑えてストリークを伸ばす事が大前提となる。 戦闘は特殊矢の無制限使用のカード(「ポイズナー」 or 「ブームタウン」)を使用してゴリ押ししてしまう。-50%が付くが他のボーナスでカバーできる。 ランキングから他のプレイヤーのカード設定でプレイすることも可能なので、特殊矢無制限のカードを使っているのを見かけたら利用するのも良い。 攻略動画も充実している。 最難関は目標スコア700,000の「精銅所」。 数字的に難しそうだが中盤までコンボを切らさず点数を稼いでおけばさほど難しいものでもない。 https //www.youtube.com/watch?v=Ims4bPy61LY 一方でチャレンジトゥームのステージはパズルさえ覚えてしまえば簡単。 使用するカードはプレイヤー弱体化の「応急処置」などを付けておけば更に確実。 限界突破 合計200%以上になるようにカードを設定してスコアアタックをクリアすれば解除。 チャレンジトゥームに残弾ゼロなどのカードを組み込めば簡単。 単独で狙う必要はなく、他の実績解除と合わせて狙う程度でよい。 お得意様 物資小屋のすべてのアイテムを購入するには金貨が705枚(175+50+25+120+30+25+140+140)必要。 多少の取りこぼしがあっても終盤にはすべて買い切れるだけの枚数がそろう。 物資小屋の男性は「いつまでここにいられるかわからない」などと話しているが、いなくなることはないので安心してよい。 本編クリアに必須なアイテムはないので極端な話、クリア後にまとめ買いでも問題ない。 アルティメット サバイバー 特殊矢(ポイズン、グレネード)がとにかく強力なため、これらを使って頭数を減らしてしまえば難しい場面はほとんどない。 矢筒とカバンのアップグレードを優先して携帯できる矢と材料の数を増やしておくと便利。 終盤の不滅隊との戦闘は接近戦になりがちなので、ドッジキルマスターを覚えてドッジキルで対処すると良い。 下位の難易度でキャンペーンクリア後、チャプターリプレイ(エリート)で「魂の間」をサバイバーでクリアするだけでも解除できたが、現在はパッチで修正済み。 ディスク版に限り、ゲームデータを一度アンインストールしてからオフラインで再インストール。(セーブデータは消さないこと) そのままオフラインで上記の方法で最終チャプターをクリアすれば、オンライン接続時に解除されるとのこと。 上級サバイバー 20周年アップデートで追加。 オートセーブされるのはベースキャンプを訪れたときと、一部のミッションエリアをクリアした際のみ。 それ以外はサバイバーと同等のため、こまめにベースキャンプに戻りセーブすれば特別難しくはない。 エクストリーム サバイバーをクリアで、下位の難易度実績「アルティメット サバイバー」も同時に解除できる。 追悼の念 浸水した書庫から谷に戻り天文台でジョナと再会するまでの間の限定でイベントが発生。 ジョナに再会すると強制的にストーリーが進み、そのキャンペーン中には解除できなくなる。 ただしキャンペーン中に取り逃がしても「浸水した書庫」のチャプターリプレイで解除可能。 https //www.youtube.com/watch?v=D_g63nvnraY ジッパー 研究所のロープウェイのワイヤーで長距離のジップライン移動をする。 キャンペーンで初めて来る際はここを通過しないので、実績解除のために再訪する必要がある。 続きましては... 地熱谷の高台の集落にある井戸へ向かって、側の家の屋根の突き出た赤いトタン板からダイブする。 ダイブはダッシュジャンプした直後すぐさまLTを押すことで可能だがタイミングはややシビア。 https //www.youtube.com/watch?v=xywWQDtGzPk はす向かいにある塔の1階窓からも解除可能。こちらのほうが登りやすい。 静寂の時 地熱谷のベースキャンプ「遺跡の野営地」の近くにあるイスに座ると解除。 https //www.youtube.com/watch?v=7Cb3mwYuUaY 勇気を出して 地熱谷のベースキャンプ「稜線」から南に見える赤くペイントされた木の板からダイブする。 チャレンジ「高飛び込み」の要件のひとつ。 木の板から一段降りた地点でも解除可能。木の板からだとスワンダイブできない可能性があるので、木の板からできないときは試してほしい。 指一本触れさせない チャレンジトゥームなら敵が出現しないので、転落などのミスに気をつけさえすれば簡単に達成できる。 ベーコン! 地熱谷のベースキャンプ「遺跡の野営地」から西に進んだ場所にイノシシが出現する。 モロトフカクテルの作成に必要な空き瓶はベースキャンプで何度でも拾える。 女狩人 コスチューム「女狩人」は地熱谷のミッションクリアで入手できる。 50体はかなりの数なので、「苦しませず速やかに」など他の動物関係の実績と合わせて狙うとよい。 地熱谷のキャンプ「遺跡の野営地」周辺でポイズンアローでニワトリを狩るのが楽。 ひと通り狩り終えても少し離れればすぐリスポーンする。 シベリアのレンジャー クリア後、一部のエリアの特定のポイントに敵が出現するのでこれを15セット倒せば解除。 他の取りこぼしの回収などのついでに倒しているうちに回数を稼げるはず。 急いで解除したい場合はファストトラベルで各地の出現ポイントを回ればよい。 隅から隅まで クリア後でも解除可能。各エリアの達成状況はマップから確認できる。 文献一覧(マップ画面でRB)には各文献が置いてあるエリアがヒントとして書かれているが 実際に置いてある場所とは異なるエリアが書かれているものもあるので過信しないこと。 また、地熱谷のサバイバルキットがコンプできないという報告相談が海外フォーラム等で散見されている。 「病める者の館(診療所)」の水中を潜った先にある探検家の小型カバンのすぐそばに置かれていて コンプ済みのマップではアイコンが重なって表示されているので非常に参照しづらくなっている。 他はマップ上で確認しやすいので、困ったらここを確認しよう。 http //guides.gamepressure.com/riseofthetombraider/ 英語サイトだが左メニューから各エリアのマップを見ることも可能で、 モノリス、地図、小型カバン(Monoliths, Archivist maps, Explorer satchels)の位置なども確認できる。 エンジュランス モード 実績と同名のチャレンジを達成する事で解除となる。 探索開始前の設定で選択しなかったチャレンジは、条件を満たしても解除できないので注意。 難易度は不問、またスコアは実績には無関係なので有利なカードを出来る限り使用しても問題はない。 有能な墓荒らし 同時に「墓荒らし」「地図要らず」も選択しておくと効率が良い。 写本や棺のある死体安置所を見つけるのにも一苦労のため、「大収穫」と同様の長時間生存できるようなデッキを組まないと厳しい。 加えてプレイヤー強化の「本の虫」があると、最初から写本スキルのブライト アイが使えインスティンクトでトラップが発見できるので便利。 天井のスパイクとトラバサミは、踏む前に銃でプレッシャープレートを撃って作動させても失敗にはならない。ただし近距離で作動させると当たって失敗扱いになることもある。 落とし穴も事前に撃って動作させれば失敗にはならない。 鋭い反射神経 プレッシャープレートを踏んでトラップ発動後、スローモーション中にスパイクを破壊すればカウント。 珍味 ポイズンアローの矢が直撃して倒した場合は解体しても無効。 さっさと 10分以内に信号火の薪を見つけてヘリで脱出すれば解除。 狼煙を上げるための材料は、雪上車に積まれたケースに入っている物だけで足りる。 バカンス チャレンジの説明文は「1日間生き延びた後~」になっているが、実績説明文通り7日間生存する必要がある。 大収穫 同時に「バカンス」「幸せなキャンパー」「大自然に抱かれて」「アウトドアの達人」も選択しておくと効率が良い。 ゲーム内の1日が10分のため解除まで少なくとも1時間40分かかる。 プレイヤー強化の「エキスパート Ⅲ」、もしくは武装スタイルの「○○:マスター」をデッキに組んで全スキル解放の状態が望ましい。 またエンジュランスの「血の渇き」や「熱血」を入れておけば、人間の敵を倒す事に生存できる時間が延びるのでかなり楽になる。 その他にはカードに余裕があればポイズンアロー無制限の「ポイズナー」も入れておきたい。 序盤のうちに2箇所ほど死体安置所を回り埋蔵品10個を回収しておく。 その後は火のついたドラム缶が置いてあるキャンプを見つけ出し、そこを拠点として迷わない範囲内で食料調達しながら10日間過ごせば楽。 ランタンがあれば体温の低下を緩和出来るので、夜間の探索では常時携帯するのも効果的。 またファイアアローが着弾した炎の中に飛び込めば、ダメージは受けるが体温を即座に回復できるので緊急時には活用すると良い。 9日目あたりから信号火やキャンプなどの位置が、インスティンクトでアイコン表示されなくなるので注意。 背に腹はかえられぬ 体温のゲージが赤く点滅しララが一度跪いたらファイアアローを地面に射ってその炎に触れれば解除。 エンジュランスアップデート追加分 エンジュランスCOOPはシングル同様に、実績と同名のチャレンジを選択しておく必要がある。 選択出来るチャレンジは1プレイヤーにつき2個までだが、パートナーが選んだチャレンジでも達成すれば解除出来る。 また食事回数やキル数などのカウントはパートナーと共有される。 そのため野良でも運良く理解がある相手に当たれば取りたい実績の意思は伝わるかもしれないが、配信当日から過疎気味なのでフレや募集でパートナーを募ることを推奨。 条件が「脱出せよ」となっているもの以外は達成した時点で実績が解除されるため中断してロビーに戻った方が効率がいい。 稀に自分が条件を満たしても解除できない場合があるが、その場合はパートナーに条件を満たしてもらうと解除できることもある。それでも駄目ならやはりセーブデータ削除ぐらいしかない。 一緒に大冒険 どちらか一人が埋蔵品 中(写本)を5個か、大(棺)を5個持った状態で脱出すること。 中と大合わせて5個や2人で合わせて5個ではチャレンジ達成にならないので注意。 ま、か、せ、てー 初期状態ではライフのストックが2個しかないので、死体安置所で写本や棺まで到達してライフのストックを増やす必要がある。 コミュニケーション、大事 LTで敵をエイム中にAボタンでマーキング出来る。 相棒に触るな! VCがないと少々厳しい。 人間の敵相手にダメージを受け続けて画面がグレーになったら、パートナーに知らせ一撃で倒してもらうのが楽。 一撃で倒せないとターゲットが移ってしまうので、攻撃する役はステルスを維持してヘッドショットを狙うの良い。 VCなしでも棒立ちでダメージを受けて灰色になったら逃げ出して動けばパートナーには伝わる。 バーバ・ヤーガ 魔女の住み処 ワシリーサのランタン 呪いの谷カッコーの巣の上で:https //www.youtube.com/watch?v=hJLksh-Ww34 魔女の試練 「呪いの谷に戻れ」と「魔女の洞窟」が対象で、いずれも本編のスコアアタックより目標スコアがかなり甘め。 魔女のワードローブ いずれともDLCキャンペーンのクリア報酬。 説得力のある主張 ドリームスティンガーを装備中にポイズンアローを使うと致死性の毒から幻覚作用のある毒に変わる。 「化学兵器」と同じ方法で、チャプターリプレイ エリートの「研究所」でも解除可能。 シベリアの亡霊 本編でもチャプターリプレイ エリートでもカウントされる。 元気でね DLCキャンペーンをクリア後に魔女の洞窟の入り口にいるナディアに話しかけると解除。 空から女の子が! リフトが作動中に谷底へ飛び降りて転落死すれば解除。 そこに谷があるからさ 一旦リフトで対岸に到着後、再度リフトに乗って元の乗り場に戻れば解除。 対岸の乗り場にもロープアローで引ける起動レバーがある。 冷酷な闇の目覚め 「疫学者」以外の実績は、エンジュランス モードと同様にチャレンジを設定して達成する事で解除となる。 また難易度不問、プレイヤーが有利になるカードの使用についても制限はなし。 3番目の塔に入った時点で地上には戻れなくなるので、特に収集系のチャレンジを狙うときは注意。 真実の解明 中央コア(一番大きな九角形の施設)からすぐ南東にある小さな正方形の場所は見張り台になっている。 この見張り台の上にある書庫管理マップを取ると全ての文献の位置が表示される。 完全武装、救助作戦 場所は毎回ランダムではあるが、ナディアが上空から発見してくれるので自然と位置が判明していく。 伝説の鉄砲工 ピッケルで開けるストロングボックスに入っているが、場所はランダムでナディアから発見の報告もない。 ただし3つの塔の屋上には必ずボックスが一つずつあるので、実質的に自力で探す必要があるのは残りの3つだけで良い。 3番目の塔に入る前に少なくとも5つ集めておく事。 五矢入魂 スキルマスター系のカードを選択して、トゥルーショットを使用すれば簡単。 20 周年記念パック メインメニューのクロフト邸に2本立てとして収録されていて、血の絆は「一族の系譜」で、ララの悪夢は「ナイトメア」でそれぞれ解除できる。 「ナイトメア」は難易度不問、プレイヤーが有利になるカードの使用についても制限はなし。 遺産 + 金庫の暗証番号 金庫の暗証番号 549 + 最後のパズル 最後のパズル 142 ホームレイダー、明かされる一族の謎 いくつかの収集物は本編のストーリークリア後に追加される。 https //www.youtube.com/watch?v=FM67du7j4O0
https://w.atwiki.jp/houdou/pages/116.html
2010/10/23 NHK・産経記者を中国当局が拘束。NHKは中国の要請に乗り隠蔽 2010/10/23 NHK、産経を含む外国人記者が中国公安に拘束されましたがメディアにより報道姿勢が異なります。 自社の記者が拘束された産経の詳細な報道は除いても、他メディアには単なる「取材力の差」では済まない「報道しない自由」の濫用が伺えます。 同じく自社の記者が拘束されたNHKでは、解放後の「外国人記者の取材を厳しく制限」という報道以外、該当する情報が確認できません。 産経で報道された、『徳陽では何もなかったと報道を』との中国公安の説得に部分的に乗ってしまった形です。 5大紙&NHKの報道比較 【産経msn】16 26 中国デモ取材で産経記者ら拘束される 2時間後強制退去 http //sankei.jp.msn.com/world/china/101023/chn1010231627004-n1.htm http //megalodon.jp/2010-1024-0033-34/sankei.jp.msn.com/world/china/101023/chn1010231627004-n1.htm 「産経新聞の河崎真澄記者(51)が公安当局に拘束された。他の日本のメディアを含む外国人記者5、6人も拘束」「拘束された大半はNHKも含む日本人記者」 【産経msn】17 14 中国でまた反日デモ発生 拘束の産経記者ら「前線取調室」に2時間 http //sankei.jp.msn.com/world/china/101023/chn1010231716005-n1.htm http //sankei.jp.msn.com/world/china/101023/chn1010231716005-n2.htm http //megalodon.jp/2010-1024-0100-21/sankei.jp.msn.com/world/china/101023/chn1010231716005-n1.htm http //megalodon.jp/2010-1024-0101-27/sankei.jp.msn.com/world/china/101023/chn1010231716005-n2.htm 「日本のメディアを含む外国人記者ら5、6人の身柄を「安全確保」を理由に相次ぎ拘束」「拘束された大半はNHKも含む日本人記者」 【時事通信】17時26分 四川省で反日デモ=日本人記者ら一時拘束―中国 http //headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101023-00000064-jij-int http //megalodon.jp/2010-1024-0102-04/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101023-00000064-jij-int 「徳陽市には日本メディアの記者やカメラマンがデモ取材のため入っていたが、このうち一部が公安当局に一時拘束され、取材を妨害されたという。」 ※拘束されたメディア名には触れず 【NHK総合】18時47分 中国 徳陽で日本への抗議デモ http //www.nhk.or.jp/news/html/20101023/t10014779131000.html http //megalodon.jp/2010-1024-0041-25/www.nhk.or.jp/news/html/20101023/t10014779131000.html 「徳陽では23日、反日デモの集合場所となった中心部の広場におよそ1000人の警察官が出て、警戒に当たったり、外国人記者の取材を厳しく制限」 ※「厳しく制限」という表現以外なし。 続報も無し NHKオンライン「拘束」の検索結果 http //search.nhk.or.jp/query_news.html?qt=%E6%8B%98%E6%9D%9F charset=utf-8 qi=3 x=0 y=0 http //megalodon.jp/2010-1024-0218-03/search.nhk.or.jp/query_news.html?qt=%E6%8B%98%E6%9D%9F charset=utf-8 qi=3 x=0 y=0 (10/24時点) 【日経.com】19 25 デモ取材、日本人記者ら一時拘束 中国当局「安全のため」 http //www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C9381959FE0E1E2E0838DE0E1E3E2E0E2E3E29494EAE2E2E2;bm=96958A9C9381959FE0E1E2E09F8DE0E1E3E2E0E2E3E29494EAE2E2E2 http //megalodon.jp/2010-1024-0050-39/www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C9381959FE0E1E2E0838DE0E1E3E2E0E2E3E29494EAE2E2E2;bm=96958A9C9381959FE0E1E2E09F8DE0E1E3E2 「産経新聞記者やNHKカメラマンら複数の日本メディア関係者が公安当局に拘束されていた」 【毎日jp】20時50分 中国:四川省徳陽市で反日デモ 2時間で解散 http //mainichi.jp/select/world/news/20101024k0000m030048000c.html http //megalodon.jp/2010-1024-0049-12/mainichi.jp/select/world/news/20101024k0000m030048000c.html 「産経新聞やNHKなど数人の外国人記者が一時拘束された。産経新聞社などによると、約2時間後に市外へ強制退去させられたという。」 【産経msn】23 35「徳陽では何もなかったと報道を」拘束記者に中国公安職員 当局ピリピリ・・・肌で感じる http //sankei.jp.msn.com/world/china/101023/chn1010232339007-n1.htm http //sankei.jp.msn.com/world/china/101023/chn1010232339007-n2.htm http //megalodon.jp/2010-1024-0045-59/sankei.jp.msn.com/world/china/101023/chn1010232339007-n1.htm http //megalodon.jp/2010-1024-0048-11/sankei.jp.msn.com/world/china/101023/chn1010232339007-n2.htm 「日本のメディアを含む外国人記者ら5、6人の身柄を「安全確保」を理由に相次ぎ拘束」「拘束された大半はNHKも含む日本人記者」 拘束に全く触れないメディア 毎日の報道では産経新聞社の情報の引用もあるのに報道せず、、 【読売オンライン】21時2分 中国四川省で反日デモ、警察は行進制止せず http //megalodon.jp/2010-1024-0106-30/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101023-00000690-yom-int http //2010-1024-0106-30/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101023-00000690-yom-int 【朝日.com】23時30分 四川省反日デモ、ネット予告の場所に警察 各地で厳戒 http //www.asahi.com/international/update/1023/TKY201010230345.html http //megalodon.jp/2010-1024-0105-21/www.asahi.com/international/update/1023/TKY201010230345.html 自動検索による「拘束、徳陽、四川」関連報道リスト 最新報道状況の確認にどうぞ ロシア、コロンビア人男性2人の拘束を発表 傭兵としてウクライナ軍に加担した疑い - CNN.co.jp 日本の魚を取り扱っていた業者ら 中国当局に拘束か - 日テレNEWS 日本の魚扱う業者相次ぎ拘束か 中国 - goo.ne.jp 自民総裁選 河野太郎氏、党議拘束緩和を進める意向「個々の判断と選択で」 自民党総裁選 - カナロコ by 神奈川新聞 【独自】マニラの空港で拘束の“マネロン”容疑者 同グループの2人もフィリピンに逃亡 - テレビ朝日 「不適切な身体拘束で患者死亡」 東京の精神科病院を勤務していた女性看護師が告発 - 産経ニュース 元看護師が精神科病院告発=「不適切拘束で患者死亡」―東京 - 時事通信ニュース 平手友梨奈「事務所社長から拘束」プロモの危うさ 移籍の布石?も、得策とは言いにくそうな理由 - 東洋経済オンライン 前国防相側近また拘束 「ショイグ派」追い落とし―ロシア:時事ドットコム - 時事通信ニュース ◎前国防相側近また拘束=「ショイグ派」追い落とし―ロシア - 時事通信ニュース ロシア元国防次官を詐欺容疑で拘束 政権肝入り「愛国者公園」の資金を着服か(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース ロシア国防省元次官を拘束 ショイグ前国防相の側近 - 北海道新聞 ロシア国防省元次官を拘束 ショイグ前国防相の側近 - 日本海新聞 ロシア国防省元次官を拘束 ショイグ前国防相の側近 | | 全国のニュース - 佐賀新聞 マネロン事件、比で男拘束 主犯格か、日本に送還後逮捕へ - nippon.com マネロン事件、比で男拘束 主犯格か、日本に送還後逮捕へ - 北海道新聞 マネロン事件、比で男拘束 主犯格か、日本に送還後逮捕へ(共同通信) - Yahoo!ニュース マネロン事件、比で男拘束 主犯格か、日本に送還後逮捕へ|全国のニュース|Web東奥 - 東奥日報 マネロン事件、比で男拘束 主犯格か、日本に送還後逮捕へ - 西日本新聞 平手友梨奈、〝拘束〟解かれる? Xに意味深投稿 - サンスポ テレグラム創設者の拘束、言論の自由とネット上の犯罪めぐる論議噴出 - the voice of vietnam 平手友梨奈、拘束→解放の意味深投稿 ファンからは期待の声「解き放たれた!」「ついに本格始動?」 - ORICON NEWS ロシア政府、テレグラムの安全性に対する懸念払拭の動き フランスでのCEO拘束受け(1/2) - CNN.co.jp 靖国落書き 中国側が別件で男拘束 - Yahoo!ニュース 靖国神社“落書き” 指名手配の中国籍の男、別の事件で現地警察が拘束 - 日テレNEWS 中国で靖国神社落書き男拘束か 別の恐喝事件で、現地報道 - 日本経済新聞 中国で靖国落書き男拘束か - 大分合同新聞 中国で靖国落書き男拘束か 別の恐喝事件、現地報道 - 北海道新聞 中国で靖国落書き男拘束か 別の恐喝事件、現地報道 - nippon.com 靖国神社に落書きの実行役か、中国で男を拘束と現地報道 別の恐喝事件関与で - 産経ニュース 中国で靖国落書き男拘束か 別の恐喝事件、現地報道 - 新潟日報デジタルプラス 中国で靖国落書き男拘束か 別の恐喝事件、現地報道 | | 全国のニュース - 佐賀新聞 靖国落書きの実行役か、中国で拘束と報道 - 福島民友新聞 靖国落書きの実行役か、中国で拘束と報道 - 日本海新聞 靖国落書きの実行役か、中国で拘束と報道 - 沖縄タイムス 靖国落書きの実行役か、中国で拘束と報道(共同通信) - Yahoo!ニュース 靖国神社「落書き」男 中国で拘束 警視庁が指名手配(FNNプライムオンライン(フジテレビ系)) - Yahoo!ニュース 靖国落書きの男、中国で拘束 別件の恐喝容疑:時事ドットコム - 時事通信ニュース 靖国神社に落書きの実行役か、中国で拘束 恐喝事件に関与と現地報道 - 朝日新聞デジタル 靖国神社の石柱に落書きで指名手配の中国人 董光明容疑者を中国公安当局が恐喝事件で拘束と発表 - Yahoo!ニュース 靖国神社の石柱に落書き…指名手配の男、中国で拘束 現地メディア - 日テレNEWS テレグラム創設者の拘束、言論の自由とネット上の犯罪めぐる論議噴出 - CNN.co.jp テレグラムCEO、拘束はサイバー犯罪捜査の一環-仏検察当局 - ブルームバーグ テレグラムCEO身柄拘束 パリ検察当局「今月28日まで続く可能性」 - TBS NEWS DIG Powered by JNN フランス当局、テレグラムCEO拘束を8月28日まで延長 - コインテレグラフ・ジャパン(ビットコイン、仮想通貨、ブロックチェーンのニュース) バングラデシュ政権崩壊…ミャンマー駐在員拘束… アジア政情不安 日系企業は岐路? - テレビ東京 ~テレ東BIZ 「テレグラム」CEO、仏警察が逮捕 犯罪放置の疑い=関係筋 - ロイター (Reuters Japan) ドイツ西部の刃物襲撃で拘束のシリア人の男を逮捕 22年に難民入国、ISの一員か - 産経ニュース テレグラムCEO フランスで拘束 犯罪放置の疑い メディア伝える - nhk.or.jp ドイツ西部の刃物襲撃で逃走のシリア人の男を拘束 2年前に難民申請の26歳、現地誌報道 - 産経ニュース フランス警察、ロシア出身の「テレグラム」CEOを拘束 犯罪放置容疑か - 産経ニュース ドイツ刃物襲撃事件 実行犯か?男を拘束 地元メディア報道 - 日テレNEWS 「テレグラム」CEO、パリ近郊の空港で拘束 - CNN.co.jp ドイツ 3人死亡刃物殺傷事件“実行犯とみられる男拘束”州政府 | NHK - nhk.or.jp シナゴーグ襲撃、容疑者を拘束 仏南部 - CNN.co.jp シリア人男ら拘束、ISが犯行声明 「パレスチナの復讐」―ドイツ殺傷事件 - 時事通信ニュース ドイツ刃物襲撃3人死亡 15歳拘束 - Yahoo!ニュース 「カップヌードル」の値上げ価格を拘束 日清食品が独占禁止法違反のおそれ - ツギノジダイ 日清食品、本社主導でカップ麺の価格拘束か 公取委警告 - 日本経済新聞 日清食品に警告 カップ麺価格、拘束の恐れ―公取委:時事ドットコム - 時事通信ニュース 中国で拘束のアステラス製薬50代日本人社員 検察当局が起訴 拘束は長期化の可能性(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース 中国がアステラス社員を起訴、日本政府に通知 公判手続きに入り拘束長期化が避けられず - 産経ニュース 中国で拘束の大手製薬会社の日本人社員 起訴 | NHK - nhk.or.jp 「イタい」平手友梨奈 “拘束写真”で事務所社長が遅刻報道に反論も賛否「おもろい」「全然面白くない」(女性自身) - Yahoo!ニュース ミャンマーで拘束 イオン子会社の駐在員 解放され近く帰国へ | NHK - nhk.or.jp 身体拘束廃止未実施減算の取扱いについて - otsu.lg.jp <主張>中国の台湾人拘束 自由阻む脅しは許されぬ 社説 - 産経ニュース ミャンマー 拘束の日本人起訴 コメの販売価格めぐり“違反” | NHK - nhk.or.jp ミャンマーで拘束のイオン駐在員起訴 「コメ高値販売」 - 日本経済新聞 ミャンマーで拘束の日本人男性、当局が起訴 イオンの現地法人 - 朝日新聞デジタル 拘束のイオン社員起訴 コメ販売価格違反―ミャンマー軍政:時事ドットコム - 時事通信ニュース ロシア裁判所、ナワリヌイ氏妻の拘束決定 - 日本経済新聞 ナワリヌイ氏妻に逮捕命令、帰国時に拘束へ ロシア裁判所 - ロイター (Reuters Japan) ミャンマーでイオン社員拘束続く コメ価格問題で1週間 - 日本経済新聞 丸山市郎駐ミャンマー日本大使、拘束のイオン幹部と面会 早期解放求める - 日本経済新聞 コメ高騰対策に「業者拘束」 ミャンマー国軍、日本人駐在員にも矛先 - 朝日新聞デジタル ミャンマーで日本人男性拘束 イオン関係者、コメ価格統制で問題視か - 朝日新聞デジタル ミャンマー軍 “日本人を拘束” コメの販売価格めぐり | NHK - nhk.or.jp ミャンマー軍政、インフレ抑制に躍起 イオン駐在員拘束 - 日本経済新聞 ミャンマー邦人拘束は「市場介入の文脈」 苦境の国軍、乏しい打開策 - 朝日新聞デジタル 林芳正官房長官 ミャンマーの日本人拘束「早期解放働きかけ」 - 日本経済新聞 軍政が邦人拘束 イオン関係者、コメ販売巡り―ミャンマー - 時事通信ニュース イエメン:113名の被拘束者が解放 - 赤十字国際委員会 身体拘束最小化・意思決定支援の経過措置、診療録管理体制加算のオフラインバックアップ等の考え方明確化―疑義解釈8【2024年度診療報酬改定】(2) - メディ・ウォッチ 中国 “領海に違法侵入の外国人を拘束”の法令 きょう施行 | NHK - nhk.or.jp 「身体的拘束」にどう取り組む?|2024年度診療報酬改定:看護師が知っておきたいトピックス - アルメディアWEB ISと関係の疑い FBIがタジク人8人拘束 メキシコから越境 - 毎日新聞 “イスラエル 拘束したパレスチナ人に暴行 拷問”国連など報告 | NHK - nhk.or.jp ロシア当局、仏国籍の容疑者を拘束と発表 「軍事情報収集」の疑いで - 朝日新聞デジタル ロシアで米国人2人が拘束、1人は窃盗容疑の米軍兵士 - ロイター (Reuters Japan) 独検察当局 スパイ容疑で新たに男を拘束 中国に情報提供か - nhk.or.jp 亜細亜大の中国人教授が一時帰国後に長期休職 中国で拘束か - 朝日新聞デジタル 拘束のアウンサンスーチー氏、刑務所外に移送か 国軍「猛暑のため」 - 朝日新聞デジタル 水原元通訳 “大谷選手に謝罪したい”と声明 出頭し拘束・保釈 | NHK - nhk.or.jp 中国で拘束続く製薬会社の日本人男性社員 検察が起訴審査に - nhk.or.jp 函館の特養で不適切な身体拘束 施設の運営法人の理事長が陳謝 - nhk.or.jp 函館の特養で日常的に不適切な身体拘束の疑い 市が調査進める - nhk.or.jp 函館の特別養護老人ホームで日常的に不適切な身体拘束の疑い - nhk.or.jp 神戸 精神科病院で身体拘束後に死亡 遺族が賠償求め提訴 - nhk.or.jp 福岡県身体拘束ゼロ宣言を実施しています - 福岡県庁ホームページ 北朝鮮のゴミ風船が落ちた坡州の山で火事…「起爆装置爆発と推定」=韓国 - 中央日報 北朝鮮の「汚物風船」に火がついた…韓国の集合住宅の屋上で「ボン」 政治•社会 - The Hankyoreh japan 「北の汚物風船が割れて白い煙」…昼に住宅屋上で火災=韓国 - 中央日報 三星堆博物館の文化クリエーティブグッズが爆発的人気に、1日の売上高は1300万円以上―中国(2024年7月7日)|BIGLOBEニュース - BIGLOBEニュース 香港で輝きを放つ魅惑の徳陽 - 共同通信 PRWire 香港で輝きを放つ魅惑の徳陽 - 高知新聞 北漢山で60代の登山客が30メートル下に墜落して死亡する事故が起きた。20日、警察と消防当局によると、前日の午後2時50分頃、京畿道高陽市徳陽区の北漢山将軍峰付近で稜線を登っていた60代の男性A氏が3.. - 매일경제 8日夜、北朝鮮が再び汚物風船を浮揚し、京畿北部地域で汚物風船を目撃したという通報が警察に相次いで受け付けられた。 - 매일경제 盗撮犯張り込み中にスマホを持って女子生徒の後をつける男…警察官が検挙 /京畿道・高陽 - 朝鮮日報 交通好材料のある高陽市徳陽区(コヤンシ·トクヤング)は11週連続で上昇した。 写真は一山アパートの全景。 聯合ニュース - 매일경제 バイク騒音問題で葛藤を生じさせた隣の家の女性を殺害して逃走した60代の男性が警察に捕まった。 - 매일경제 出生体重がわずか650グラムの超早産児 112日で元気に退院 - 中国国際放送 21世紀の日本舞踊 歌舞伎舞踊からボレロまで - 週刊NY生活 令和5年度中国四川省徳陽市との教育交流 - 東広島市 幻の「平成銀行」 裏でつぶした元頭取が取ったその後の生き残り策 - 朝日新聞デジタル 来館者を魅了する三星堆博物館新館 四川省 - people.com.cn 「アヅマカブキ」を現代に復活 日本舞踊吾妻流が28日公演 - 東京新聞 中村壱太郎、日本舞踊吾妻流家元として「アヅマカブキ2023」を構成・演出 - スポーツ報知 中村壱太郎が吾妻流の家元、吾妻徳陽として「アヅマカブキ」の取材会に出席 祖母・扇千景さんに「しっかり舞台を務めることが一番の孝行」と誓う - サンスポ 吾妻徳陽&坂東巳之助が舞い踊る「アヅマカブキ2023」昼夜公演で開催 - ステージナタリー 四川省で世界クリーンエネルギー設備大会が開催(中国) | ビジネス短信 - ジェトロ(日本貿易振興機構) 3000年の時を経て三星堆遺跡の青銅鳥脚人像が本来の姿取り戻す - people.com.cn Topics:徳穂・徳陽の會 コロナ下、士気を高め 吾妻流宗家、初の親子舞踊会 - 毎日新聞 「徳穂・徳陽の會」チラシ [画像ギャラリー 2/3] - ステージナタリー - ステージナタリー 吾妻徳穂と吾妻徳陽の自主公演「徳穂・徳陽の會」 - ステージナタリー 歌舞伎の中村壱太郎、日本舞踊の吾妻徳陽として舞踊会に意欲「止まっていても始まらない」 - スポーツ報知 歌舞伎俳優中村壱太郎は日本舞踊吾妻流の家元徳陽 4月に母で宗家徳穂と初の親子会 - ニッカンスポーツ パンダ国家公園徳陽パーク、3年連続で野生のパンダを撮影_中国網_日本語 - チャイナネット パンダ国家公園徳陽パーク、3年連続で野生のパンダを撮影 - people.com.cn 三星堆遺跡で初となる「ひざまずき横を向いた人」の青銅像が出土 - people.com.cn 市全体が栗駒山麓ジオパーク!栗原市長選は現職と新人の一騎打ち! - 自社 東広島市立小中、四川料理の給食 友好都市にちなみ - 中国新聞デジタル 釣り客に重傷を負わせた漢江沿いの爆発物、北朝鮮軍の対人地雷と判明 政治•社会 - The Hankyoreh japan 映画「パラサイト」どう撮った? ソウル近郊に展示館建設中 - GLOBE+ ポン監督ブームにパラサイト・マーケティングに乗り出した韓国の地方自治体 政治•社会 - The Hankyoreh japan 三重)吾妻徳陽さんが踊り奉納 鈴鹿・椿大神社 [三重県] - 朝日新聞デジタル 金融危機から20年:その教訓は何か - nippon.com 徴兵:BIGBANGのT.O.Pあす訓練所退所、江南警察署に配属へ - 朝鮮日報 チェ・ミンシクの母親が死去 - 朝鮮日報 【PHOTO】キム・ヨナ「私は大韓民国」イベントに出席“フィギュアの後輩たちと一緒に” - Kstyle 四川徳陽消防が写真公開 ネットユーザー絶賛_中国網_日本語 - チャイナネット 「教室で跳びはねるな」 四川の教師、危険認識 - 朝日新聞デジタル 165時間ぶりに女性救出/徳陽市、北川県でも - 四国新聞 「やめろ!殺される!」ライドシェアで客が暴走…運転手の首を絞める ルートめぐって車内は“カオス状態”に 中国・四川省 - Yahoo!ニュース 「やめろ!殺される!」ライドシェアで客が暴走…運転手の首を絞める ルートめぐって車内は“カオス状態”に 中国・四川省 - FNNプライムオンライン 【逆ギレ】男が女性をボコボコに殴り続け大暴れ…パソコン破壊も SNSで誹謗中傷し裁判で負けた腹いせ 中国・四川省 - au Webポータル シェア水素バイク500台、四川省成都市で運用開始―中国 - livedoor 心地よい暮らしを満喫できる活力あふれる都市・四川省成都市(2024年8月30日)|BIGLOBEニュース - BIGLOBEニュース 中国インターネット文明大会、四川省成都市で開催 - goo.ne.jp 四川省、猛暑で電力制限 日系工場など稼働休止 - 日本経済新聞 【逆ギレ】敗訴した男が女性をボコボコに殴り続ける一部始終…SNSで女性の宿を誹謗中傷し裁判で負けた腹いせ 中国・四川省 - Yahoo!ニュース 「中国の方がもっと辛かった」 甲府市の中学校で中国成都市友好都市40周年の特別給食(UTYテレビ山梨) - Yahoo!ニュース 中国四川省が猛暑で電力制限 日系工場が一部稼働休止 - 日本経済新聞 ライドシェア運転中に後部座席からドライバーを羽交い締め…ルートをめぐり意見分かれ車内はカオス状態に 中国・四川省 - FNNプライムオンライン 四川省洪雅県 1万ムーの田んぼでコメが豊作_中国網_日本語 - チャイナネット 【守口市】「四川麻婆 ホントのしあわせ」の麻婆豆腐と汁なし坦々麺。辛さと痺れを自分好みにカスタマイズ(moko) - エキスパート - Yahoo!ニュース 残暑に負けない発汗鍋!四川花椒と熟成唐辛子の鮮烈な痺れと辛みの新商品「本格四川 痺れる辛さの麻婆もつ鍋」を、8月22日(木)TAKUNABEから全国発売。 (2024年8月21日) - Excite Bit コネタ 【都ホテル 京都八条】中国料理「四川」京都へんこ山田製油とのコラボメニューを販売開始 - PR TIMES ゲストシェフは陳建太郎氏 中国四川料理 四川乃華 南松本店 - shimintimes.co.jp 【金沢】「中國料理 翠香」で、本場四川の味を堪能!四川陳麻婆豆腐と唐揚げの最強2ランチをぜひ味わって - 週末、金沢。 《お手軽な定食も充実》本格四川料理で汗をかきかきスタミナつけるのはいかが?【横浜市】(mizue) - エキスパート - Yahoo!ニュース 【議長ブログ】7月18日(木曜日)中国四川省訪問団の皆さまが来広されました。 - 広島県 本場・四川を食べ歩いた男がおすすめする、汁なし担々麺 10選(食べログマガジン) - Yahoo!ニュース 中国 四川省の商業ビルで火災 16人死亡 - nhk.or.jp 中国でビル火災、16人死亡 四川省の14階建て(共同通信) - Yahoo!ニュース 中国の商業ビルで火災、6人死亡 四川省 - 産経ニュース 中国・四川省の商業ビルで大規模火災 16人死亡39人けが - テレビ朝日 中国・四川省の百貨店で火事、16人死亡 一時75人以上が建物に取り残される - TBS NEWS DIG Powered by JNN 中国四川省の百貨店で火災、16人死亡 工事作業により出火か - 朝日新聞デジタル 商業施設で火災、8人死亡 中国・四川省 - CNN.co.jp 四川省ビル火災で16人死亡 14階建て複合商業施設で出火 (AP通信) - Yahoo!ニュース 四川省自貢市のデパートで火災 16人死亡 - Xinhua 広島県との友好提携40周年 中国・四川省の訪問団が湯崎知事と会談 - 日テレNEWS 中国・四川の商業施設で火災、16人死亡 - AFPBB News 百貨店で大規模火災 16人死亡 中国・四川省 - 日テレNEWS 中国料理「敦煌」夏の暑さを乗り越える「旨辛」四川料理フェアを開催! - PR TIMES 四川料理マニアの間でうわさに!?Webライターが作る絶品羊肉麻婆豆腐を食べてみた - メシ通 道端に姿を現した子連れチベットマカク 中国四川省色達県 - AFPBB News 中国・四川省などで梅雨末期の大雨 来週にかけ500mmの雨が降るおそれ - ウェザーニュース 【危険】韓国で豪雨「500年に一度の水爆弾」数千人が避難…5人死亡1人行方不明に 中国・四川省でも土石流発生…濁流の勢い止まらず - FNNプライムオンライン 【四川牛肉麺】バーミヤンの本気を感じる「肉展(ニクフェア)」限定メニュー「四川牛肉麺(ニューローメン)」が、辛うますぎた:パリッコ『今週のハマりメシ』第142回 - ライフ・文化 - ニュース - 週プレNEWS 中国初のジャイアントパンダ学院、四川省で50人の学生を募集(CNS(China News Service)) - Yahoo!ニュース 「つなぎコハク玉ねぎ」を使った赤坂四川飯店の「極上ふかひれスープ」と、1袋に1キロ以上の玉ねぎが入った「本格オニオンスープ」が完成しました - PR TIMES 四川航空、東京/成田〜成都線を増便 7月5日から1日1往復 - TRAICY(トライシー) 韓国の四川旅行ブームに火をつけたパンダ「福宝」 - people.com.cn 中国初の水素エネルギーART 四川省宜賓市でラインオフ:時事ドットコム - 時事通信ニュース 【土岐市】土岐市で本格的四川料理といえば…。市民に愛される魅力の町中華で味わう大満足ランチ。 - Yahoo!ニュース 四川省内の新高速鉄道、巴中市と南充市を結ぶ路線が開通(東方新報) - Yahoo!ニュース 四川料理のスゴい人がCook Do®︎〈極 麻辣麻婆豆腐用〉でアレンジレシピをつくってみた【Cook Do®︎対談・後編】 - メシ通 プロもうなる味。四川料理のスゴい人が味の素社「Cook Do®︎」の開発担当者と話をしてきた【Cook Do®︎対談・前編】 - メシ通 シャンシャン7歳おめでとう 「丸くなって成長した」四川に詰めかけた日本のファン、涙ぐむ - 東京新聞 韓国から返還のパンダ「福宝」、中国四川省でお披露目 - Xinhua 大人気の火鍋専門店『四川伝統火鍋 蜀漢(ショクカン)』が名駅にオープン!店舗限定の1人鍋ランチも提供。 - 名古屋情報通 火鍋油で飛行機を飛ばせ!実証実験進む 中国・四川省の企業「私たちは火鍋をよく食べるので有利」 - TBS NEWS DIG Powered by JNN 【ホテルメトロポリタン】~中国四大紀行~第3弾「四川」×「上海」味の饗宴 | 日本ホテル株式会社のプレスリリース - PR TIMES 麻辣が効いた四川の名菜で梅雨のジトジトを乗り切ろう! - PR TIMES 【都ホテル 京都八条】中国料理「四川」 中華に合う日本酒 佐々木酒造『鴛鴦(えんおう)』販売開始 - PR TIMES 四川の「女子カンフー団」がネットで話題に - people.com.cn 味の素㈱「Cook Do®」<極(プレミアム)麻辣麻婆豆腐用>が四川フェスの「麻辣グランプリ2024」でグランプリ受賞! - PR TIMES 四川大地震16年、復興の陰で被災者置き去り…補償要求や責任追及すると尾行や軟禁の嫌がらせ - 読売新聞オンライン 麻辣グランプリ2024決まる!本格四川の極み麻婆豆腐(中村屋)と極麻辣麻婆豆腐用(味の素)がダブル受賞! - PR TIMES 8万7000人死亡・不明の四川大地震から16年、震源地で慰霊式…中国メディアは復興強調 - 読売新聞オンライン 【2008(平成20)年5月12日】中国・四川省でM7.9の四川大地震が発生 - トウシル いろいろな麻婆豆腐を食べ比べ 中野で四川フェス(TOKYO HEADLINE WEB) - Yahoo!ニュース 遺族、当局監視下で慰霊 中国・四川大地震から16年(共同通信) - Yahoo!ニュース 若い消費者から支持される四川の老舗ブランド - people.com.cn 麻婆豆腐の祭典「四川フェス」、東京・中野で5月11、12日開催。20種類を食べ比べ - ハフポスト日本版 「四川フェス2024」東京・中野セントラルパークに20種以上の麻婆豆腐が集結 - Fashion Press ラー油にまみれ、20種類の麻婆豆腐を食べ比べする四川フェス2024!東京・中野セントラルパークにて開催 - PR TIMES 中国・四川省から四川文化芸術学院関係者一行が本学を訪問 - 筑波大学 本格中華なのにヘルシーな一杯?「福福彩菜 四川風旨辛麻婆春雨」をレビュー(きょうも食べてみました。) - エキスパート - Yahoo!ニュース 進撃の「ガチ中華」#2…東京在住の四川人が教えてくれた“成都より旨い麻婆豆腐”の店「逸品火鍋」は池袋にあった - 現代ビジネス 20種類の麻婆豆腐が集結! 四川料理の祭典「四川フェス2024」(中野)が今年もアツいらしい(食楽web) - Yahoo!ニュース 「四川担々麺と大阪エアポートビール Lei can ting 大阪国際空港店」がオープン!|株式会社リ・ライフのプレスリリース - アットプレス(プレスリリース) デニーズの「四川風担々麺」をセブン-イレブンで買ってみた(進撃のグルメ) - エキスパート - Yahoo!ニュース 【五反田の穴場中華】ホテル出身シェフによる本場の四川料理がリーズナブルに食べられる!(くろにゃん) - エキスパート - Yahoo!ニュース 中野セントラルパークで「四川フェス」 2日間限定「麻婆豆腐商店街」出現 - 中野経済新聞 岸本知事 友好提携結ぶ山東省・四川省など訪問で関係強化へ - nhk.or.jp 【岐阜市】四川料理 餃子飯店/岐阜ランチ - さかだちブックス 【ホテルメトロポリタン】~中国四大紀行~ 第2弾「四川」×「北京」味の饗宴 - PR TIMES 四川フェス2024!20種類の麻婆豆腐が集結する四川料理の祭典を東京・中野セントラルパークにて開催 - PR TIMES 四日市市 十四川沿いの桜並木が見ごろ - nhk.or.jp 【シェラトン都ホテル東京】料理長・菅野 優紀が四川の省都 “成都(せいと)”の奥深き滋味を紡ぎだす「成都を味わう 料理長限定コース」を1日2組限定で販売 - PR TIMES 【定食屋 宮本むなし】3/27~「四川風 回鍋肉(ホイコーロー)定食」を期間限定で販売開始 - PR TIMES 【福岡市】四川飯店 博多がリニューアルオープン!九州食材を使用した地産地消の四川料理メニューが満載♪ - Yahoo!ニュース ジャイアントパンダ・シャンシャンが暮らす中国・四川省で大規模森林火災「竹林焼失でパンダの食料問題が生じることも」 - FNNプライムオンライン パンダ生息地近くで山火事 中国・四川省:時事ドットコム - 時事通信ニュース 麻辣グランプリ2024エントリー開始!しびれる四川料理・麻辣商品を募集! - PR TIMES パンダ生息地近くで大規模山火事、住民6000人が避難 中国・四川省 - 日テレNEWS 日本の大学生訪中団、四川でパンダ「シャンシャン」と再会(東方新報) - Yahoo!ニュース 【新規優待施設】オリオンビアダイニング、中国料理 四川飯店(那覇市安里) - JAF 【愛知県稲沢市】3月15日オープン!行列ができる人気店「美杏」が手掛ける四川担々麺専門店『日々担々』 - PR TIMES 奥深い四川にようこそ 「日本の大学生の中国体験」訪問団いよいよ出発(東方新報) - Yahoo!ニュース 「四川料理の名店監修」「文句なしの旨辛さ」セブン-イレブンの「麻婆豆腐焼そば」を実食(キャプテン福田) - エキスパート - Yahoo!ニュース 「ほっともっと」4つの醤が織りなす本格的な辛さの「四川麻婆豆腐」と、香味油で仕上げた「炒飯」が夢のコラボレーション!「四川麻婆豆腐&炒飯弁当」 - PR TIMES 【伊丹市】本格的な味を立ち寄りやすい雰囲気のお店で! 四川料理「状元紅(そうえんこう)」オープン(ビッキー) - エキスパート - Yahoo!ニュース 【神戸市灘区・東灘区】中国料理「四川 岡本店」2024年3月末で閉店へ。長らく、臨時休業中の「四川 六甲道店」はどうなるの? - 号外NET 神戸市東灘区 四川省の濛渓河遺跡 洪水で姿を現した太古の世界 - Xinhua JR摂津本山駅の東側にある『中国料理 四川』が閉店するみたい。行列のできる中華料理店 - 神戸ジャーナル 調布・仙川に中華料理店 中国出身の料理人が独立、辛い四川料理で元気に - 調布経済新聞 東灘・岡本にある「中国料理 四川(シセン)岡本店」さんが令和6年3月末日をもって閉店されます #閉店情報 #東灘区 - 東灘ジャーナル 「Cook Do®」<レンジでつくる四川式麻婆豆腐用>新発売~「Cook Do®」シリーズ初のレンジ調理用品種~ - PR TIMES 上田市の人気四川料理店が移転「中華酒場 しせんや」お酒によく合う料理が充実!@長野市 - Web-Komachi 自動検索による「拘束、NHK、産経」関連サイトリスト #bf #bf #bf ページ上部へ ※以下広告
https://w.atwiki.jp/schwarze-katze/pages/377.html
犬国奇憚夢日記 外伝2 特別編2 カチャ・・・・ キリキリキリ・・・・ カチャリ 夜も更けて静まり返るロッソムの街。 赤々と燃える暖炉の火が照らす紅朱館のホール。 広々とする部屋の片隅に置かれたソファーとテーブル。 寝静まった館の中で密やかな音を立て、ユウジは一人、銃火器の整備をしていた。 「まだ起きてらしたのですか」 トントンと音を立て階段を下りてきたマサミの姿にユウジは驚いた。 「あ、起してしまいましたか。すいません」 「いえ、まだ眠っていませんでしたから」 「そうですか」 再び視線を手元へ戻したユウジはドライバーの柄を持って銃身の基線を整えている。 その鮮やかで滑らかな手捌きにマサミは見とれていた。 「心配性なもので、どうしても自分で整備しないと気が済まないんですよ」 「いやいや、その気持ちは良く分かります。私もそうですから」 出来る限り音を立てずにユウジの対面へと腰を下ろしたマサミ。 ユウジの鼻にはマサミの体から僅かに香水の香りを感じていた。 「・・・・アリス様ですね」 「えぇ。あの一件以来・・・・ どうにもちょっと」 「でしょうね。ヒトでもイヌでも。女性ならば」 「甘えるのが下手なんですよ。やはり、貴族として育てられたのでしょうね」 「人前で弱みを見せないこと・・・・ 辛いですよね」 「えぇ。そして、あの方は領主でもある」 一通り組み立てたG3を構えバランスを確かめるユウジ。 傍目に見るマサミですら惚れ惚れする、見事な構え方。 戦争映画に出てくる決めシーンの俳優のようだ。 「ユウジさん。あの、聞きにくい事ですが」 「落ちる前ですね」 「えぇ」 帆布で作ったケースに銃をしまいながら、ユウジは一つ溜息をついた。 テーブルの上に並んでいた道具が片付けられ、広間の中から金属的な音を立てるものが消え去る。 「民間の軍事会社に居ました。警備とかの仕事をしていたんですよ」 「じゃぁ、中東地域の?」 「そうですね。バグダットの西方に展開する会社でした」 「しかしなぜそのような会社に?」 「父母共に日系アメリカ人で、母は二世、父は三世でした、アメリカ国籍だったので志願して兵役に付いたのですけど、従軍中のある日に父母がニューヨークで・・・・」 「9・11」 「えぇ、そうです」 首を振りながら深い溜息をひとつついたユウジ。 その双肩には深い苦悩があったのだろう。 「当時私の家は親族が大喧嘩中でね。それに嫌気がさして私は日本の親類を頼ったのです」 「そうなんですか」 「ところが、日本に行ってみたらまぁ見事にカルチャーショックでしてね」 クックックと笑いを噛み殺すユウジ。 釣られるようにマサミも笑みを漏らす。 しかし、その後にユウジの口から出てきた言葉はマサミの笑みを凍りつかせるものだった。 「人殺しの兵隊さんが親族に居るなんて世間の良い恥さらしだから荷物をまとめて今すぐ出て行け!ってね、親戚が怒鳴り込んできたんですよ。私は何がなんだか分からなくて、あっけに取られていたんですが・・・・」 しばしの沈黙がフロアを埋めていく。 コチコチとなる時計の針音がどれ程の時間を数えたのだろうか。 痺れを切らしたようにマサミは口を開いた。 「なぜ、怒鳴り込んでこられたのでしょうか」 「さぁ、私にも分かりません。ただ、私の中では、軍隊と言うと国家の便利屋みたいな部分があると思っていたんですよ。言うなれば汚れ仕事を引き受けるポジションです。国家運営の失敗が引き起こすイザコザの尻拭いとかね。それこそ、消耗品位にしか扱われない軍隊って組織の役割をそう理解してました」 「でしょうね。正論です」 「でも、その人は違ったようです。好き好んで出かけて行って人を殺すのが趣味の人でなし・・・・。 まぁ、否定はしませんが」 ユウジは再び噛み殺して笑う。 でも、今度はマサミは笑えなかった。 「平和ボケした日本って国の現状でしょうね」 「それも私は良く分からなかったんですよ。ヘイワボケ。それってなんですか?って聞きましたもの」 「誰かの犠牲とか苦労とかの上に物は成り立ってるはずなのに、その縁の下の人に感謝する事を忘れてるんですね」 「・・・・今のマサミさんの説明でやっと分かりました。その通りです」 ユウジは鞄の中からコルクで出来た小さな箱を取り出した。 そっと蓋を開けると、中には琥珀色の液体が入ったビンが一本。 ラベルにはバラの花が描かれている。 「マサミさん、これ飲めますか?」 「えぇ、もちろん」 マサミはそっと立ち上がり、キッチンからコップを二つ用意してきた。 ユウジがその中に少しずつ注ぎ、二人してそっと手を伸ばす。 「マサミさんは向こうの世界でなにを?」 「・・・・コーヒーチェーンの店長でした」 「だからこういう場のマネジメントが出来るんですね」 「いえいえ、とてもじゃありませんが、執事なんて仕事は出来ません。真似事です」 「実は日本に行って覚えたスキルが一つあるんです。謙遜って奴です。マサミさん、あなたがしている仕事は十分立派だ」 「ありがとうございます」 カン・・・・・ そっと乾杯してグッと飲み干す。 懐かしい香りが喉を駆け抜け、焼けるような刺激が胸を焦がす。 「ウィスキーかぁ・・・・・ 3年ぶりくらいだな」 「この世界ではウィスキーがいまいちなんですよね」 「そうなんですか。これは?」 「落ち物の山の中にFeDexの大きな箱があったんですけど、その中に誰かが誰かに送ったこれがあったんですよ」 「そうなんですか」 「きっと今頃送った人は悔しがってますよ、なんせ21年の上物ですからね」 飲み干したコップへ再びウィスキーを注ぐユウジ。 マサミはもっと色々な事を聞きたかったのだが、何となくそれを聞かないほうが良いと思っていた。 なんで戦闘中だと言うのに冷静なのか。 なんで人を殺す現場なのに迷わないのか。 なんで・・・・ 「仲間と車列を護衛して空港へ向かう道すがら、過激派の爆弾テロに遭遇しましてね」 「・・・・テロですか」 「すぐ近くで仲間が吹っ飛んで、それで気が付いたらこの世界の西のほうでした」 「お一人で?」 「えぇ、そして、すぐにウサギの輸送キャラバンに拾われまして・・・・」 「・・・・災難ですね」 「えぇ、しばらくは・・・・地獄でしたね」 コップの中身をグッと飲み干してユウジは目を瞑った。 「今でも時々思い出します。昼夜問わず慰み者にされるヒトの女性の泣き声とか、完全に壊れてしまって笑い続ける人とか」 「ヒトを嬲るんですか?」 「えぇ、彼らにすれば何でもいいんですよ、穴さえあればね。そして、しっかり調教して・・・・ 高く売る。商売の基本ですね」 「・・・・その通りですね」 「しばらくして、私のチンポがね、起たなくなりまして・・・・。そしたら今度はなぶり殺しですよ。死にかける事も何度か有りました」 「でも、今生きてらっしゃる」 「蘇生と回復の魔法効果です。新人の練習材料として実験台にされました。我慢できず僅かのすきに逃げ出したら今度はネコのヒト商人に拾われましてね。接近戦闘に長けていて、おまけに軍隊経験者で体が筋肉だらけだったものですからね。ネコの商人に酷く気に入られまして・・・・」 肩をすぼめうんざり笑いをするユウジ。 その表情からは自嘲めいた蔑みが見える。 「尻の穴を随分開発されましてね、最後はホモ人形で売りに出されて、そして大きな屋敷の主に下男として雇われまして・・・・ と言うより買い取られまして」 「・・・・・・・・商品ですからね」 「その家の主がまた酷い下世話で悪趣味な男でして、その家で夜な夜な乱交パーティーをするんですが・・・・ 全部男なんですよ」 「・・・・それはまた」 「でね、館の入り口で中年のホモ男の相手をさせられましてね。おかげで見事に痔になりましたよ、ハッハッハ」 ユウジの飲み干したコップへマサミはウィスキーを注いだ。 笑いながらもどこか悲しそうなユウジの横顔がうっすらと赤くなっていた。 「あの生活が嫌で嫌で。ある日、もう一度隙を見て逃げ出したんですよ」 「ほぉ・・・・ よくご無事で」 「マサミさん、ドラゴンに会った事は?」 「ドラゴン?竜族ですか?」 「えぇ、あの使役される家畜としての竜族では無くて、高度な知識と魔法を持つ・・・・ファンタジー世界の住人のドラゴンですよ」 俄かには信じられない事を真顔で言うユウジ。 その真剣な表情は騙したり担いだりするものにはみえない。 「そんなのが・・・・ この世界には居るんですか」 「えぇ、この世界のどこかに5匹のドラゴンが居ます。不老不死の正真正銘化け物です」 コップに残っているウィスキーをその中でクルクルと回しながら、ユウジは琥珀の水面を見ていた。 「私を追ってきたネコの主や強力な魔法障壁を使えるネコの軍隊が一瞬で消滅するほどの・・・・高度な竜言語魔法を使う恐ろしい存在でした」 竜言語魔法・・・・ それって?と聞きたいマサミだが、ユウジの顔色はそんな事をさせない迫力だった。 「私は聞いたんです。元の世界へ戻る方法を。そしたらその竜は答えました。この世界の5匹の竜が残す竜灰を全部集めて、気まぐれに出現する竜族の神へ祈ってみろ。聞き届けられれば戻れるだろう。しかし・・・・『その灰はどうやって集めるのですか?』 ユウジの言葉が終わる前に話を切ったマサミ。 その声色は真剣だった。 「あの竜族の寿命は1万年だそうです。1万年経つとその体が灰のように崩れ、その中から新しい竜が出てきて、その新しい竜が記憶を受け継ぐのだと言っていました。そして、それぞれの竜が全部いっぺんに生まれ変わる事は無い・・・・と」 雲を掴むような話しにガックリとうな垂れるマサミ。 ユウジは体を半身乗り出して、うな垂れるその肩に手を伸ばす。 「マサミさん、あの街、ルカパヤンにはね、実は3匹分の竜灰があるんですよ」 「ほんとですか?」 「えぇ、そして、いつか全部集めて、そして、自分たちの世界へ帰るように準備しているんです」 「じゃぁいつか」 「えぇ。でも、最近はちょっと目的がずれてましてね」 「・・・・?」 「ヒトの国を作ろうとしています。そのために竜灰を使うのでしょう」 「あの・・・・ 竜灰とは具体的にどのようなものなんでしょうか?」 「簡単に言うと、火山灰みたいな物ですがね。その灰に願いを掛けるとその灰の竜がやってきてその願いをかなえてくれます」 「それは・・・・」 「ですが、願いの大きさに見合うだけの犠牲が・・・・ 対価が要るのです。そして、その対価は往々にしてヒトの・・・・ 命です」 ある程度は予想していたのだが、それでもはっきり言われると引いてしまう言葉。 願いをかなえる為にはそれ相応の犠牲が要る。 ただ単純に願いをかなえてくれるだけの便利な存在ではないと言う事実。 それはつまり・・・・ 「まるで・・・・ 神、そのものですね」 「えぇ。祈りを捧げ純粋に信じきる者にのみ手を差し伸べる神」 「試練ですね」 「だから、あの街を囲む多くの国や組織や集団が手出しできないのですよ。ヒトは誰かの為に美しい犠牲を捧げられる生き物ですし」 再び沈黙の時が流れ、マサミはコップのウィスキーを飲み干した。 ユウジは空いたコップにウィスキーを注いで口を閉める。 「もう少し・・・・具体的に聞いて宜しいでしょうか。嫌な記憶かと思いますが」 「・・・・えぇ、貴方も知っておくべき知識ですよ。あれは・・・・ ************************************************************************************************************************ 胸突き八丁の坂を登り始めて、もうどれ位歩いただろう。 森林限界をとうに超えたらしく、あたりはガレた岩場になっている。 殺風景な世界にあって俺の目を和ませてくれるのは、名も知らぬ高山植物たちだ。 こんな厳しい環境でも懸命に花をつけている。 俺も・・・・ もう少し、頑張るべきだったんだろうか・・・・ この不思議な世界へ来て、早くも10年が経とうとしている。 この世界の一日が、俺の知っている世界と同じであればと言う前提なのだが。 最初に拾われたウサギの家では、毎日のようにバニーガールみたいな女達の相手をさせられた。 楽しかったのは最初の1週間だけだ。後は、毎日が苦痛でしかなかった。 俺の金玉は毎日のようにこき使われた結果、血を噴射する事しか出来なくなった。 前立腺が異常を来たし排尿困難のまま中毒症状を起こした。 それでも、あのウサギの女達は俺を絞り続けた。 絞り続けてとうとう自分の足で立てなくなった日。 今度は女達が俺の背中に焼印を入れ、爪を剥ぎ、鞭で打ち続けた。 血塗れになって逃げ出し、雪原の上で遠のく意識の中を拾ってくれたのはネコの商隊だった。 助かったと思ったのだけど・・・・ そこはより一層地獄だった。 来る日も来る日も、ネコのヒト商人にケツの穴を掘られ続け、気が付けば俺のケツの穴は開きっぱなしになってしまった。 垂れ流しになってしまう俺の糞を嫌がったあの変態オヤジは、俺のケツにでっかいプラグを差し込み、鍵を掛けやがった。 腹が膨れるほど糞がたまり顔色が悪くなると、俺はあの饐えた臭いのするあのネコの商人の汚いチンポをしゃぶらされ、口の中一杯になるほどの臭い精液を飲み干さないと糞すらさせてもらえなかった。 それでもあの変態は俺のケツの穴を開発し続け、いつの間にか俺は女のように無様によがる情けない男になっていた。 ネコの国のヒト市場で売りに出された俺は、女物の服を着させられつつもチンポが丸見えの遊び道具に成り下がっていた。 あの市場で俺を買っていったネコの豪商が俺に命じたのは、あの豪商の屋敷の入り口で見知らぬ男と穴を掘りあう事だった。 俺より何年か早く落ちてきたと言う見知らぬ親父は、何人かの獣の女達を主とした後、歳を取って捨てられたと言う。 野良のヒトになっていた所を拾われてホモ開発されたらしい。 すっかり禿げ上がった頭をした、俺から見ても負け犬根性が染み付いた薄汚い男だった。 ある日、おれは僅かな隙を見て裸のまま屋敷を飛び出した。 手にしていたのは、豪商の家に遊びに来ていたほかのネコどもが俺のケツに突っ込んだ僅かなネコの硬貨だけ。 それでも、なけなしの金で服を買い、俺はここまで来た。 この峠を越えれば、ヒトの居住区があると言うカモシカの国らしい。 正直に言えば、峠を越せず死にたい気分なのだが。 はるか下の方から俺を呼ぶ声がする。いや、正確には殺してやると言う声だ。 どうせあの変態ネコの豪商だろう。俺のケツの穴を気に入ったらしい。 誰が止まる物か! 逃げ切ってやる!と意気込んで斜面を上り続けているのだが、まだ頂へは到達していない。 もはやあたりには苔や草しかない。冬場ともなれば厚く雪が降り積もるのだろう。 峰を目指す稜線に立ったとき、そこにわずかな踏み跡があるのを見つけた。 「バカな・・・・」 その踏み跡に立ち左右を見る。 右手は雲の中へ続き下へ降っている。左手は霧の中に消え、更に上り続けている。 「こっちだな」 俺は迷う事無く左手へと進んだ。 猛烈に喉が渇き、焼け付くような感触だった。 雪でもあればそれを舐めるのだが・・・・ おーい そっちへ行くなー! そっちへ行けば化け物に食い殺される! お前のほうが変態で化け物だろうに・・・・ 必死になって小走りに逃げる俺は何かにつまづいて転んだ。 足元に目をやると、そこには大きな獣の骨があった。 「嘘だろ?」 見事に噛み砕かれたその骨は牛よりも一回りは大きかった。 見なかったつもりにして歩き出すのだが、もはや俺の脚は限界だった。 霧の中に少しずつ光を感じていたのだけど、もう自分の思うようにならない両足がここまでだと俺に告げていた。 大地へと倒れこむように蹲った俺はそれでも行く先を見つめる。 あぁ、あと少しで峠なのに・・・・ 薄れて行く意識の中、俺はロスのクラブで踊っていた。 ブロンドのネーチャンたちとクァーズを飲みながら。 「ここまでか・・・・・」 「・・・・それで良いの?」 夢と現の溶け合う領域で顔を上げた俺が見た物は、まるでスイスの民族衣装でも着ているかのような少女だ。 細い手足と長い首、純白の肌にブロンドの髪、そして、青い瞳。 「・・・・君は?」 「私は誰でもない、ただの私。あなたは」 「ヒトの世界から落ちてきた不良品だ」 そこで俺の意識は途切れた。 そして、ふと気が付くと、大きな岩の上に寝転がっていて、少女が膝枕をしていた。 「気が付いた?」 「・・・・ありがとう。ここは?」 「ウェヲブリ山の山頂付近。普通のヒトは入って来れない場所よ」 「なぜ?」 「ここはこの地域を統べる龍の聖域だから。稲妻と雷鳴の主、サンダードラゴンのミンタラ」 「ミンタラ?」 「ここはカムイミンタラ。人の立ち入ってはいけない場所」 「じゃぁ、なぜ俺はここへは入れた?」 「あなたは死にかけているから。だからサンダードラゴンは許してくれたのね」 静かな口調でそっと喋るその少女の声に、俺はいつの間にか体中の力を抜いていた。 「へぇ、こりゃ驚いた。今日はついてるな」 下卑た声に驚いた俺が飛び起きると、そこにはあのネコの富豪が立っていた。 そして、金の力で連れてきたのか、猫の魔道部隊が一緒に立っていた。 「そっちの小娘はうちの娘にくれてやるとするか。おい、お前達、あのでっかいトカゲが来る前に・・・・ 勝ち誇った口調でネコの兵士に指示していた富豪だが、その声を聞いていた兵士は腰を抜かして座り込むと、皆一様に富豪を指差していた。 「おいおい、一体いくら払ったと思ってるんだ、しっかり『だまれ』 頭の中に直接響いてくる低く威厳のある声。 俺は何が起きたのかわからずキョロキョロしていたが、あの少女は俺の手を引いて岩の上に座らせるのだった。 「私の主が来ました。お座りなさい」 言われるがままに座った俺の前、例の富豪がこっちを振り返ると、兵士と同じように腰を抜かして座り込んだ。 俺は何かを直感して振り返る。するとそこには・・・・・ 『そこのネコ。我が庭で何をしている』 「そこのヒトの男を回収に来たのだ、俺の奴隷だ!文句があるか!」 ネコの富豪ですらも見上げるような巨躯の・・・・ ドラゴン。 映画に出てくるような西洋式の大きなドラゴンがそこに居た。 頭頂部には前後10mはあろうかと言うような、巨大な角が2本そびえている。 その両方の角の間にはアーク放電のスパークが弾けていた。 『今すぐ立ち去れ』 「言われなくともそうする!おい!ユウジ!帰るぞ!」 「ふざけるな!勝手に帰れ!」 「おとなしく帰れば殺しはしない、たっぷり可愛がってやるから喜んでいいぞ」 ヘラヘラと笑うそのネコが手を伸ばしてユウジの足首を掴みかけたその時だった。 『 誰 が つ れ て 行 っ て 良 い と 言 っ た の だ ! 』 頭蓋骨の中に高電圧のスパークが弾けたかと思うほどの衝撃が響き、思わず俺は頭を押さえ込んだ。 ネコの魔道兵士達も一瞬混乱をきたしたようだが、すぐさま複数の兵士が韻を踏むように詠唱を始める。 なにか高度で複雑な魔法でも使おうかと言う風なのだが、俺にはそれが理解出来ないでいた。 ただ、ふと振り返った先、頭骨を後方へ反らしたドラゴンが反動をつけて顎を下へと振り下ろした。 すると、その2本の巨大な角から夥しい数のスパークが飛び、高度な詠唱を行っていた筈のネコの兵士がまとめて黒焦げになった。 強力な魔法障壁を持つはずの魔道の鎧を着ていたはずなのだが・・・・ 「わわわわ・・・・ わかったわかった!今すぐ帰るから!!」 後ろを振り返ったネコの富豪は転びながらも走って下界へと降って行く。 霧の中に見えなくなるまで走っていったのだが、ドラゴンはその場に立ち上がって翼を広げると大きく息を吸い込んだ。 『シヅ 耳を塞げ』 「はい」 恐竜の咆哮とでも形容したくなる声でドラゴンは雄叫びを上げた。 その有り得ないほどの音量に頭の中で何かが砕け散る気がする。 俺を導いてくれた少女と共に座っていた大岩ですらビリビリと共振する程の声量。 驚愕と共に見上げた俺の目に飛び込んできたのは、そのドラゴンのブレス・・・・・・ 最初、視界が真っ白に染まり、まるで幾万ものフラッシュが焚かれたかのようだった。 しかしそれは、そのドラゴンの巨大な角から放たれる数千の稲妻が空へと向かったものだった。 大気中に放電したもの凄い量の電気が何を引き起こしたのかはわからない。 しかし、次の瞬間に目撃したのは、霧の彼方にまとめて着雷し、岩ごと解けていく山肌だった。 「電気の溶鉱炉みたいだ」 「あの熱に耐えられる物はこの世界にはありません」 呆気にとられる俺は呆然と少女を見るのだが、その少女はただ笑っていた。 「君は・・・・」 「私は龍の巫女。カムイミンタラへようこそ。主はあなたを許したようです」 「え?」 その言葉にビックリした俺は上を見上げる。 そこには大きな目をしたドラゴンが居た。 『ヒトの男よ。なぜここへきた』 「辛い毎日から逃げ出したくて」 『なぜ戦わぬ』 「敵わぬ相手ですから逃げるが得策です」 『逃げ出しても事態は変わらぬ。お前はどこへ行くのだ』 「ここを降りていくとカモシカの国と聞きました。そこにヒトの街があると」 やや腰が引け気味だけど、それでもユウジは精一杯胸を張って言い切った。 ドラゴンはまるで笑っているかのように口を半開きにして見ている。 長く伸びる下がシュルシュルと伸びてユウジの頬を撫でた。 『嘘を吐いているかどうかは汗の味で分かる』 何を言われているのか理解できない俺は、ただ見上げるしかなかった。 『この山を下りヒトの街へ行ってもお前の望みは叶わない。東へ下りてゆけ』 ドラゴンは突然羽を広げると、いずこかへ飛び去ってしまった。 少女は岩の上に座ったままほほ笑んでいる。 「君はここにいるのかい?」 「えぇ、私は竜灰の守護者ですから」 「竜灰?それはいったい」 「世界の覇者を生む魔法の粉。竜族が死に代わるときにだけ残します」 「・・・・良くわからないな」 「あなたにも一つまみあげます」 少女の手の中にはまるで風邪薬のカプセルの様な円筒形のパッケージが一つ。 俺は訳も分からずそれを受け取ると、掌に乗せシゲシゲと眺めた。 『その中身は我らの身そのものである。そなたの願いし時にそなたの居る場所でそれを開けるがよい。ただし、願いを叶えるには対価が必要だ。願いの大きさに見合う対価を用意しろ。対価が見合わねば願いは叶わない。そして、その灰は一度しか使えない。忘れるでないぞ。そなたの進む道に時と光を司る竜の導きがあらん事を』 どこからとも無くそう語りかけられた俺は驚いてそのカプセルをポケットにしまった。 「ひとつ聞きたい。ヒトの世界に戻る事は出来ないのですか?」 少女は不思議そうな顔をして俺を見ていたが、やがて目を閉じて空を見上げる。 『そなたのその願いは如何なる対価を持ってしても叶うまい。ただし、我ら5人の竜の灰を揃え竜を束ねる龍神の前に並べ対価を捧げるなら、或いは叶うやも知れぬ。私はその方法を知らぬが、我らの龍神は知っているかもしれない』 「お役に立てましたかしら?」 透明感のある声でそう囁いた少女はスッと立ち上がると、まるで羽でも生えているように後方へフッと飛んだ。 両足でジャンプしただけなのだが、軽く20mは飛んだようにも見える。 そして、右手を伸ばして行く先を指差すと、そのまま霧の中へ消えていった。 「こっちへ行けと言う事か・・・・・」 再び歩き出した俺はいつの間にか喉の渇きを忘れていた。 名も知らぬ高山植物の可憐な花が俺を見送ってくれた。 ◇◆◇ 「3昼夜歩き通したらヒトの集団と出会ったんですよ、ルカパヤンの落ち物回収チームでした。僅かなサイズの竜灰を見せたら、いきなりVIP待遇で街へ迎えられましてね。あとで聞いたら、サンダードラゴンの竜灰はやたら貴重品なんですって」 静かに笑うユウジの口調はいつものように穏やかになっていた。 悲惨な過去がヒトを丸くする事もある。 辛く厳しい現実を乗り越えたからこそ、このヒトは余裕を見せられるのだろう。 マサミは何となくそんな風に理解していた。 「辛い過去を思いださせてしまいましたね。申し訳ありません」 「いえいえ、良いんですよ。それより、いつものマサミさんらしくないですね。今日はいつにも無く弱気だ」 「ここしばらく、実はちょっと怖くなっているんです」 「と言うと?」 「私はただのコーヒー屋の店長です。ただのミリタリーオタクだし、それに、トリビアマニアですよ、でも」 「見分不相応な厚遇を受けている・・・・と」 「えぇ」 ユウジは何を思ったのか右手を上げると、白い手袋を外して素手を見せた。 人差し指と小指以外の爪が全部根元まで剥がされ、その部分が黒くなってしまっている。 手の甲には何かの魔法文言が焼印され、どす黒いシミとなって残っていた。 「私の手はこの焼印を打ったウサギの女が満足するまで、嫌でも女の体をいじるようにされてしまいました。でも、この魔法回路が力を得る事は二度と無い筈です、そのウサギをこの手で殺しましたから」 「ユウジさん・・・・」 「マサミさん、この世界にある物はすべて何かしらの意味を持っています。この世界に有るべき理由があるから生きているはずですよね。マサミさん、あなたは実に素晴らしい主に出会えた。私とは違うんですよ。あなたの主はあなたを必要としている。そして、あなたには妻も居るのでしょう? 妻も主もあなたを必要としているのなら、あなたの今している仕事は意味を成しているはずです」 ユウジは寂しそうに笑いながら空いてるコップにウィスキーを注いだ。 2つのコップにそれぞれ半分ずつも注げば、そろそろ瓶は空になる。 「ウィスキーが無くなってしまいましたね」 「えぇ、半分あなたに飲まれました。損失補てんして下さい」 「え?」 「冗談ですよ、ハッハッハ」 「・・・・いつかここでウィスキーを作ります。実はここスキャッパーはピートがたっぷりあるんです」 「それは素晴らしい!キルンを作る時は教えてください、手伝いに来ます」 「・・・・昔、北海道の余市と言う場所で」 「ニッカですね」 「えぇ、そうです。余市でウィスキーを仕込んだ事があります」 「従業員ですか?」 「いえ、体験と言う奴ですよ。とても面白かった」 「じゃぁウィスキーは大丈夫ですね」 「いやいや・・・・ あれで作れるようになったら企業は立ち行かないですよ。ここで思い出しながら研究します」 「いつか、スキャッパーの主力商品に育つと良いですね」 「えぇ」 コップを持ち上げ再びチン!と音を立て乾杯する二人。 グッと多めに口へ入れて一気に飲み干すと、胸が焼けるようだ。 「実は、カモシカの国から手紙が来たんです」 「ほう・・・・ 奥さんを帰せ・・・・ ですか?」 「いえ、なんか良く分かりませんが・・・・ と言うより私はまだ文章をちゃんと読めないんですよ」 「・・・・意外ですね。拝見できますか?」 「部屋に置いてありますので明日にでも。妻は文章を読める物ですから代わりに読んでもらいました」 「内容はどんなでしたか?」 マサミは一息ついて椅子に座りなおし、両手を左右に広げ肩を窄めた。 「おそらく、何かの自然災害に対する対処法を聞いて来ています。たぶん地震でしょう」 「地震ですか」 「えぇ。で、災害にあい、心が折れれば立ち直れない。あれも神の試練です」 「返信は書かれるのですか?」 「・・・・書くべきかどうか、正直悩んでいます」 「でも・・・・」 そこで言葉を切ったユウジ。マサミとて何を言いたいのかは分かっている。 貸し借りを作らないようにしておかないと、後でどう転ぶかわからない。 「慎重な対処が必要ですね」 「えぇ、妻を・・・・守りたいですから」 「あなたは本当に古風な人だ。まるで侍のようだ」 「侍だなんて大げさな」 「そんな事は有りませんよ。人前で弱みを見せず、妻にも主にも愚痴をこぼさず・・・・」 「時代遅れですね」 自嘲するマサミの目をジッとユウジは見てからコップを持ち上げ、乾杯するようにちょっと上へ揺すって飲む。 マサミも同じようにして口をつけた。 ユウジは視線を手元に落として、スーッと息を吸い込んだ。 何が始まるのか?と見ていたマサミ。 ユウジは静かに歌い始めた。 一日二杯の酒を飲み・・・・ 肴は特にこだわらず・・・・ 「英五・・・・」 マサミは目を閉じて呟いた。 ユウジはそっとほほ笑んで続きを歌う・・・・ マイクが来たなら 微笑んで おはこを一つ 歌うだけ 妻には涙を見せないで 子供に愚痴をきかせずに 男の嘆きはほろ酔いで 酒場の隅に置いて行く 静かな口調で歌うユウジの声に、マサミはグッと堪える顔を見せた。 顎を引き目をきつく閉じ、ひたすらに耐える顔をしたまま、それでも涙が溢れてくる。 目立たぬように はしゃがぬように 似合わぬことは 無理をせず・・・・・・・・ 人の心を 見つめつづける 時代おくれの 男になりたい・・・・ 静かに嗚咽するマサミはコップに残っていたウィスキーで、かみ殺した泣き声をグッ飲み込んだ。 「マサミさん。時には愚痴を言いましょう。時には弱音を吐きましょう。それが・・・・上手く生きて行く秘訣ですよ、きっとね」 「でも・・・・ 昔、英五の曲を良く聞きましたけど・・・・ 今夜ほど心を打った事は有りませんでした・・・・ 」 「きっとマサミさんが始めてこの曲を歌った人と同じ所に来たと言うことでしょうね」 「あれ・・・・ ユウジさん、英五は知らないんですか?」 「えぇ、同じ会社に居た日本人が良く歌っていたんですよ」 「そうなんですか」 マサミはふと立ち上がってキッチンへ消えて行った。 ややあってユウジが目を送った先に、小さな瓶を抱えてくるマサミの姿を見つける。 その瓶は陶器で出来ていて、木の栓がされていた。 「オオカミの集落で貰ったどぶろくです。飲みますか?」 「美味そうですね!」 「これは効きますよ、小鳩麦で作ったどぶろくです。酒の強いオオカミもイチコロです」 「ほぉ!ウィスキーで鍛えたヒトの肝臓とどっちが強いか勝負ですな」 ウィスキーの入っていたコップへ並々と白く濁ったどぶろくを注ぎ、二人の男がニヤニヤしながら乾杯する。 「うぉ!これは!」 「すごいでしょ?」 「ヤバイですね、美味い!」 「これを時々チビチビやって、すっかり遠くなってしまった祖国を思い出しています」 「まだ思い出しますか?」 「えぇ、本当は忘れてしまった方が楽なんでしょうけどね」 「さっきの曲を歌っていた同僚が、もう一つ良く歌っていた曲があるんですよ」 「・・・・言わなくても分かりますよ、もう」 「そうですか・・・・」 マサミはコップを持ち上げ乾杯の仕草をする。 ユウジも同じように乾杯の仕草をした。 それぞれのコップに残っていたどぶろくを一気に飲み干した二人。 「まだ飲み潰れてませんが・・・・もう寝たほうが良いですね」 「ですね、明日も大変ですよ、街の再建が」 「明日もよろしくお願いします。本当はこんな事をしに来た筈ではないのでしょうけど」 「いえいえ、それは気にしないで」 「お世話になります」 マサミは胸に手を当てて頭を下げる。 「その振る舞いは文字通り紳士の執事ですよ。あなたは十分立派な仕事をしている」 「ありがとうございます」 フッと立ち上がりコップとどぶろくの瓶を片付けるマサミ。 ユウジは銃火器とウィスキーの瓶をカバンへしまった。 階段を上がるマサミにユウジが声をかける。 「例の手紙、返信を書くなら誰かに代書させるべきでしょう」 「・・・・私が書いたわけではない。そういうアリバイですね」 「そうです」 カナが先に眠っている小さな部屋の戸をそっと開けるマサミ。 ユウジはマサミの方をポンポンと叩いて通り過ぎ、来客用の部屋へ消えて行った。 服を脱いでカナの隣へそっと横たわると、カナはフッと目を覚ましマサミの首に手を回した。 「遅かったじゃない」 「ユウジさんと話しこんでいた」 「お酒臭いよ」 マサミも手を伸ばしてカナの唇を塞ぎに行く。 「ねぇ」 「ん?」 ちょっと恥しそうな表情でカナがマサミを見ている。 「アリス様に全部出しちゃった?」 「うん、今日も・・・・凄かった」 「そう・・・・ 手を抜いてない?」 「あぁ、勿論」 「じゃぁ、今日はこのまま」 マサミの厚い胸板に顔を寄せるカナ。 ヒトの鼻にも分かるほどに香水の香りが残っている。 それは主たるアリスの匂いだった。 お気に入りの男にマーキングするように、アリスはわざと匂いを残したんだろうか・・・・ カナはふとそんな事を思いながら目を閉じる。 「かな」 「・・・・なに」 カナは顔を上げずに答えた。 「愛してる」 マサミはギュッとカナを抱きしめる。 その強い力がカナの胸を押しつぶして息を吐き出させるほどに。 「・・・・・・ありがとう」 「おやすみ」 もう一度ギュッとカナを抱きしめてマサミも目を閉じた。 静かに息をするマサミの耳にユウジの歌声が戻ってくる・・・・ 妻には涙を見せないで・・・・ 「かな、俺を許してくれるか」 「・・・・私はいつもあなたの味方だから、心配しないで」 「あぁ」 窓の外遠く、教会の鐘が深夜1時を告げていた。 カーテン越しに見える月の明かりが部屋にこぼれる。 螺旋を描いてこぼれる蒼い光に、マサミはヒトの世界の月を思い出していた。 いつかあの世界へ・・・・ 了