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シャイニングレイザー(しゃいにんぐれいざー) 概要 シャイニングレイザーとは前方に光弾を撃つ秘技である。 登場作品 + 目次 TOWレディアントマイソロジー3 関連リンク派生技 関連技 ネタ TOWレディアントマイソロジー3 習得者 ガンマン 交差させた銃口から光弾を撃ち出す秘技 分類 秘技 属性 - HIT数 1 TP 11→9 威力 315 詠唱時間 - 習得条件 Lv29以上シャインバレットをマスター 秘技の一種。ガンマンがLv29以上かつ、シャインバレットをマスターすると修得する。 ガンマンのために誕生、追加された新規の秘技。 前方にフィールドの端から端までギリギリ届かないほど長い射程の貫通レーザーを放つ。 見た目は黄色かつ射程が短くなったダオスレーザーと思ってもらっても良い。 ガンマンの攻撃の中では威力が高く、1HIT故にコンボのマイナス補正を受けづらいためレディアント・ドライヴ中に連射すればかなりのダメージを期待できる。 ただし1HIT故に鋼体を崩すのには向いていない。大ダメージを狙う目的で使おう。 敵のサイズが大きいと貫通するまでに攻撃判定が復活し、2HITすることがある。 ▲ 関連リンク 派生技 イルミネイトレイザー ライジングレイザー ▲ 関連技 シャインバレット ▲ ネタ ▲
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「ほいっと出来上がり」 目の前に置かれたオムライスからは出来たての熱気が立ち昇り、食欲をそそる香りが セツコの鼻腔をくすぐる。ザフトの赤服を脱ぎ、妙に様になったエプロン姿の シンと、料理を交互に見比べるセツコの目は、鳩が豆鉄砲を食らったような、という表現がぴったりである。 「食べないんですか?」 少し不敵な笑みは、初めて出会った頃から丁度1年の時を重ね、シャープな顔立ちと赤いエキゾチックな瞳に とても綺麗に収まっていた。目の前のオムライスを作った人間と一致しないとセツコは思う。 「シン君…上手なのね…」 セツコの目にも眩しい白いブラウスをケチャップで汚してしまわぬように、シンは彼女の背後に回るとナプキンを巻いてやる。 口元には微かな苦笑を浮かぶ。 「そういうセリフは食べてから言うモンですよ?」 一瞬抱き締められるかと緊張と、シンの腕が回された時の彼の匂いに頬を赤くしながら、 慌ててセツコはスプーンを手に取ると、恐る恐る口に運ぶ。 最初に感じたのは、味がするという喜び。 そして、芳ばしいチキンライスの味に、酸味の利いたケチャップ、ふんわりと甘党のセツコに合わせた甘い卵の味。 思わず目を細めて、その余韻に浸るセツコを見つめるシンの瞳は戦争当時には考えられない程に優しくなっている。 戦後、多元世界ならではの利点を生かした医療技術により甦った彼女の味覚、視覚は現在リハビリ期間にあった。 彼女の生が在る事、自分がそれを今見つめている事、二つの喜びがシンの内を充たす。 シンの料理が食べてみたいとセツコは以前言っていた。 そして味覚のリハビリに付き合わせてもらうよう頼んだのはシン。 双方の利害が一致した訳だが。 (ようはそんな理屈じゃないんだよな…) MSを操りどれだけの敵機を破壊しようとも、同じ腕で作ったこんな何の捻りも無いオムライスでセツコの笑顔を見れるのだ。 払う労力に比べて得られる満足感の差が桁違いに大きい。 セツコは、本当にもうすぐ20歳になるのかと疑いたくなるほど、相好を崩し、子供のようにオムライスを食べている。 小さな口に、一口ずつ一生懸命に運ぶさまが、彼女の性格と相まって小動物めいていて、シンは微笑ましくなった。 「シン君、とっても美味しいよ~」 「それはなにより」 えへへと笑う彼女に、コチラまで力が抜ける。こんなこと、少し前まではとても想像すらしていなかった。 あの時、自分はメサイアで命尽きる覚悟すらしていたというのに。 オムライスを平らげ、シンの入れた紅茶を息を吹きかけながら飲む姿を見ながら思いを馳せる。 結局シンはセツコのバルゴラを倒すことが出来なかった。 力量では数段上であったのにもかかわらずだ。 殆ど、お互いに限界まで命を奪わぬように戦った結果は、二人仲良くアーガマに回収という結末。 所詮借り物の正義の力では、本当の自分だけの正義を持つ者の前では無力なのだと、炎上するメサイアを アーガマの医務室から見つめながらシンは痛感した。 傍にずっと付き添っていてくれたセツコに縋りつき、涙を流し、今にして思えば自分が求めていたのは自分自身への救いなのかもしれない。 それが、正義の為、親友の為の戦いの中で死ぬ事だと思っていた。 けれども、泣きじゃくるシンを胸に抱きながらセツコは何度も幼子にそうするように囁いてくれた。 『シン君は一人ぼっちじゃないよ』 『周りを怖がらずによく見てみて。沢山のシン君を心配してる顔が在る事に気付いて』 全くと、今にして思えばほとほと溜め息が漏れる。 何処までもお人好しなこの女性は、自分と戦った男を胸に抱いて泣き止むまで傍にいるのだから。筋金入りだ。 「ん?どうしたの?シン君?」 一心地ついたセツコがきょとんとした翠の瞳を向けてくる。 シンは、腰掛けていた自身の机においてある『ソレ』にふと気付く。 「いえ、セツコさんが如何にお人好しかを思い出してたんですよ」 「お人好しって?」 「こんな俺みたいな奴を引き止めようとするは、医務室で慰めるは、 わざわざこんな本まで探してくるわ……俺じゃなかったら誤解してますよ?」 挙句自分の純潔まで捧げるのだから、当分は危なっかしくて自分が見ていてやらなければなとシンは決意する。 しかし、セツコは、目を点にしてシンを凝視したまま、ピクリとも動かない。 流石に不審に思ったのか、シンは恐る恐るセツコの顔に自分の顔を近づける。 「あの…セツコさん…具合でもわブフッ!!!」 首元にかけていたナプキンがシンの顔に叩き付けられ、シンは一瞬視界を真っ白に覆われる。 ナプキンを取って見ると、セツコは顔を真っ赤にして睨み付けている。 彼女にしては本気の目だ。 「シン…君…シン君は私が単にシン君が放っておけないからそうしたって……止めようとしたって思ってたの?」 「違うんですか?」 「当たり前よぉ!!!どこの世界に単なる好意だけで、その、あの、アレです…その…」 「セックスですか?」 「ハッキリ言わない!!」 何を今更、第一、メサイア戦で、アーガマの医務室で抱き締め慰められたシンは、抱き締めるセツコの甘い体臭と 戦闘の極度の緊張から来る激しい衝動で、そのまま身体を重ねたのだ。 今更恥かしがる事もないだろうにとシンは呆れる。 「シン君は……どうして、私のリハビリに付き合ってくれたの?」 俯きながら尋ねるセツコに、遂に聞かれたかと、覚悟を決めるとシンはよどみなく答える。 「セツコさんの力になりたかったからです。恩人だとか、同情だとか、そういうのじゃなくて、俺が傍にいたいと思ったから」 リハビリは単なる口実でしかなかった。 「それは、その、つまり、シン君は、ええっと…わ、わ、私の事を…」 「好きです。ああ、言っときますけどLIKEじゃなくてLOVEの方です」 「そ、そうなのッ!?」 あっさりと向けられた告白に、セツコは真っ赤になる。 一方でシンは少しの同様も照れも見えない事に、頭が混乱しつつもセツコは不思議に思った。 自分程ではないにしても、彼だってそうとう純情だったはずだ。 「もっとも、俺にそんな資格はないでしょうけど」 「え?」 「この絵本…読んだんでしょ?だったらわかるはずです。 多分俺はセツコさんのように人に優しく生きていくことは出来ない…」 だから、好きではいても、彼女が幸せになれるまでの手伝いをしたい、戦争を終えたシンの目的であり、 自分を救ってくれた彼女への恩返しという隠れ蓑を使ったひと時の夢であった。 「シン君は……シン君は本当に馬鹿よ!!」 手元の絵本に視線を向けていたシンは突然の大声に驚く。 涙を目一杯浮かべたセツコが、スカートを翻しながらずんずんと迫ってくる。 「女の子がね、自分のは、は、初めてを捧げるっていうのはね、凄く大事なんだよ」 息も掛かるくらいの近さでセツコが頬を上気させながら見上げる。 「シン君にとっては勢いでしちゃったかもしれないけど、私は、そ、その、ホントは、ああなってしまうことだって…その ヤッパリ男の子の部屋に行く以上は覚悟してたの!!だって、そんなの当然でしょ?………好きな人だったらどんなことをしても止めたいし、死んで欲しくない、当たり前のことじゃないの!!」 耳まで真っ赤にしながら、慣れない大声で、セツコの白磁の如き肌は、薄っすらと彼女の中に脈打つ命のように柔らかな薄桃色を浮かべる。 シンは、そんな桃のような甘い香りと桜の花弁の可憐さを持つセツコの姿に目を奪われながら、 言われた言葉を必死に整理していた。 好き 誰が 俺が それは知ってる セツコさんも好き 誰を? 俺を それで抱かれた? え? それってつまり 両想い 嘘? マジ ホントかよ!? 「嘘…」 「嘘じゃないよ…」 シンの視界には、セツコがとうとう俯いてしまっているため、彼女のつむじしか見えなかった。 その、あまりにも頼りなさげな仕草に、胸を締め付けられるような愛しさが込み上げる。 そっと、セツコの両頬に手を添えてやると、微かにビクッと両肩が動く。 そっと持ち上げたセツコの表情は可哀想な程に朱に染まり、瞳は涙が溢れる寸前まで潤んでいた。 「これで、やっぱり嘘っていうのは無しですよ?」 セツコは首を振る。泣きそうなのをこらるあまり、上手く言葉が出ないようだ。 自分の鈍さがそうさせている事に罪悪感と、普段は落ち着いた年上の彼女を此処までさせている事への優越感が湧き上がる。 「ヤバイ…嬉しくて泣きそうです…」 そういうと、そっと、その華奢な身体を腕の中に抱え込む。 セツコの香りを吸い込みながら、滲んだ涙をばれぬように拭う。 「言っておきますけど、俺、一度貰ったもんはゼッタイ返しませんから」 「うん、売却不可で…す」 「セツコさん…」 「ん…」 そっと、顔を上げさせると、喜びと幸福感に更に顔を赤くしたセツコがそっと瞳を閉じる。 目尻から零れ落ちる美しい滴を舌で舐め取り、そっと耳元で囁く。 『 』 その言葉に感極まってセツコが泣いてしまう前に、シンは貪るようにセツコの唇を塞いだ。 ◆ ねぇ、シン君。 なんですか? 私ね、狼さんが火に飛び込んだあとの羊の事を考えたの。 羊…ですか? めぇ、めぇって心細く泣いて、涙が出なくなるまで泣いた羊はね、きっと自分も火に飛び込んだと思うの。 どうしてそんな事を? だって、そうすれば狼も羊も、同じただの一握の灰になれるでしょう? でもそれって、悲しいじゃないですか。 ううん、そのあと、灰はまかれて、草花が咲いて……そうすれば二人は同じになって命を育めるでしょう。 ………そうですね。ええ、きっとそうですね。 前へ戻る ANOTHER ENDING(トゥルーエンド) ANOTHER ENDING(グッドエンド) 一覧へ
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【元ネタ】アーサー王伝説 【CLASS】ランサー 【マスター】 【真名】ペルアン 【性別】男性 【身長・体重】192cm・90kg 【属性】秩序・中庸 【ステータス】筋力B 耐久A 敏捷E 魔力C 幸運E 宝具C 【クラス別スキル】 対魔力:A 揺るぎない信仰心によって高い抗魔力を発揮する。 教会の秘蹟には対応しない。 【保有スキル】 懲罰の聖痕:C 不思議な剣帯の剣を抜いた時、或いは ベイリン卿が聖槍を用いた時、彼は聖槍から両腿の間に不治の傷を受けたという。 秘蹟の効果が向上しているが、敏捷が下降し、魔力生成の能力は失われている。 加えて、跨って乗るタイプの如何なる乗騎にも騎乗する事ができない。 聖杯の騎士:E 今や不適となった、かつての聖杯守護の王。 HP自動回復の能力を持つが、この能力では最大HPの半分までしか回復できない。 神性:E ノドンズやヌァザに対応するとされる、弱い神霊適性。 対霊魔術、概念攻撃に対して若干の耐性を有する。 黄金律:EX 城を崩す震災と地を砕く落雷により破滅した『荒れ地』の不具王。 彼ばかりか、その周囲の者さえも富の運勢から遠ざけられる。 【宝具】 『懲戒の尖杖(キリヴァギル)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~3 最大捕捉:1個 ベイリン卿の剣を砕いた、大きく頑丈な木製の杖。 この杖によって一点でもダメージを与えられた武具は、その時点で破壊される。 完全にダメージを防いだ場合、より高ランクの不壊の逸話を持つ武具、および 教会が公的に聖職者へ許可している品はこの効果を免れる事ができる。 ただし、裏組織である聖堂教会の武装は“公的な許可”とはみなされない。 【解説】 リスティノワーズのペルアン(ペラム)王。 聖杯と聖槍を保管するコルブニック(カーボネック)城の主、後に不具王。 アリマタヤのヨセフの妹エニジュスとその夫ブロンの子ヨシュアの子孫、 ランバール王の子、ペレス王の父、ガラン・ル・ルーの兄。 ベイリン卿が城の宴席の場で王弟ガランを討ち果たした時、 ペルアンは奴を生かしたまま自分の前に連れて来いと臣下に命じたが、 ベイリンに「御自ら来られよ」と煽られて考えを変え、武器をとった。 ペルアンは聖杯と聖槍を保管する城の主であった。疑いなく優れた騎士、 神の前に善き者、当時の大ブリテン全土で最も神の覚えめでたき君主だったという。 しかしその彼が、弟の死と挑発によって怒りと悪意に染まり、復讐の鬼と化す。 ペルアンは大広間の真ん中にあった杖の所へ走り、ベイリンの剣を側面から打った。 すると柄だけを残して剣は砕けた。ベイリンは剣に換わる武器を求めて城内を走る。 ペルアンが仇を追い掛け回し、そして追いついた時、ベイリンは槍を手にしていた。 城に至る前も、槍を手に取る前も、繰り返し人や神に警告されたベイリンだったが 基本的に忠告を聞かない彼は槍をとって振り返り、王の両腿とその間を共に貫いた。 引き抜かれ、元の位置に戻された槍は、元通りに何の支えも無く直立した。 そしてベイリンがその場を立ち去ろうとしたその時、地が激しく揺れ始め、 城内の者達が恐怖する中、人々と国土への罰を宣言する天の声が響き渡る。 国は荒地と化し、王の傷は癒えず、聖杯探求成就の時までそれは続くというのだ。 曾孫ギャラハッドが探求を成すまで、ペルアンの苦痛は止まないのである。 そして、城を崩す局所的な激震と、地を砕く落雷の雨は三国を破滅させた。 ヴァルラン王の振るった『不思議な剣帯の剣』がペルアンの父ランバール王と 大地を共に切り裂いた際の“一撃”をなお上回る惨事であったという。
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『ゆっくり相撲でいぶ場所』 27KB 虐待 制裁 現代 虐待人間 バーサスあき 22作目です ※希少種優遇 ビシィッ!!バチィィ!! 「ゆぎゃ!!ゆぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 髭面の大男の震う竹刀が風を切り、嵐のようにでいぶに叩きつけられていく。 今日もゆっくり相撲でいぶ部屋では激しい「可愛がり」が行われていた。 ゆっくり相撲でいぶ部屋。それは全国の加工所から集められた札付きでいぶ逹のゆんせいの終着駅だ。 例えば、キャベツ畑に侵入しキャベツをまるごと1個平らげたでいぶがいた。 「うっめ!!めっちゃうっめ!!ぱねぇ!!まじぱねぇ!!」 重罪である。 当然処刑されなければならない。 例えば、胴付きちるのに後ろから体当たりし、こけさせ膝に軽い擦り傷を負わせたでいぶがいた。 「かいゆっくりがなんぼのもんじゃぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」 重罪である。 当然処刑されなければならない。 なお、ちるのちゃんの怪我はすぐに癒え、現在はこかされた事自体を忘れ去っているので安心して欲しい。 さて、冒頭のでいぶが竹刀で「可愛がられ」続けている。 「おらぁ!!こらぁ!!何生意気な口聞いとんじゃこらぁ!! バチコォォォンッッ!! 「ゆっぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 ここで余りの酷使に耐え兼ね竹刀がへし折れた。 「ちっ!おい何ぼうっと見とんじゃぼけ!!はよ代わりの竹刀持ってこんかいカスが!!殺すぞ!!おら!!」 親方の雑用係りをやらされているでいぶが慌てて返事する。 「は、はいぃぃぃぃぃぃ!!」 「おらぁ!!」 「ゆべらあぁぁぁぁぁぁぁ!!?」 「はいじゃねえだろゴミが!!返事するときはごっつぁんですだろ糞饅頭があぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 昨日教えたことをもう忘れたでいぶに親方の怒りが爆発。もう竹刀は壊れてしまったので鉄拳の嵐が降る。 「ゆべらあぁぁぁぁぁぁ!!ゆびばぁぁぁぁ!!ぶべら!!ぶべらあぁぁ!!ぼぶばがあぁぁぁぁ!!? ゆがぎ!?……ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!……ぼっど……ゆっぐり……ぢだがっだ……ッッ!!」 「ちっ!死にやがったか!この軟弱者がぁぁぁぁ!!」 親方はでいぶの死体を勢いよく道場の隅にあるゆっくり用ゴミ箱に叩き込んだ。 でいぶ逹は観客の前で土俵に上がる前に稽古で約半数が命を落とす。 ここで気の効くでいぶがこれまた道場に設置されている竹刀置き場から竹刀を持ってきた。 「おやかた!しないです!!」 「……ほぅ。気が効くじゃねぇかぁ~♪」 糞饅頭とは思えない機転に相好を崩す親方。 親方は素早く服の胸ポケットからメモ帳を取り出すとでいぶのかつらに小さく書かれている番号を書き込んだ。 ここででいぶ逹の頭部の現状について説明する。 でいぶ逹は部屋に強制入門した時点でりぼんさんを没収され番号付きの力士の大銀杏を模したかつらをウィッグピンで頭に貼り付けられ、 下半身には当然まわしを装備している。 没収したりぼんさんはでいぶに強制的に言うことを聞かせるのに極めて有効だ。 が、中にはそれでも言うことを聞かない大バカ者がいてその場合はこのように竹刀の雨が降る。 土俵の中央で竹刀でボコボコにされていたでいぶがびくんびくんと痙攣し始めた。 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!……ぼっど……ゆぐりじだがだ……」 「ちっ!死にやがったか!よっと!ぽーいってか! ははは!!」 親方はあっと言う間にでいぶの死体をゴミ箱に捨てた。 「おら!いつまでぼうっとしとるんじゃ! はよぶつかり稽古せんかい!おら!返事せんかい!!」 「ごっつぁんです!!」×たくさん 「声が小さいぃぃぃ!!!」 「ごっつぁんです!!!!」×たくさん 再び稽古が再開された。 ここででいぶ逹の1日のスケジュールについて説明しておこう。 朝の7時に朝食。それから昼までみっちり稽古。そして昼食、昼寝の後、夕方までみっちり稽古。 夕食の後は一切の娯楽がない部屋に監禁され寝るか仲間同士で喋るぐらいしかすることがない。 要するに食べる時と寝る時以外は常に稽古だ。 なお、食べる時には飼いゆっくり用の教育ビデオが流されており見ていなかったら当然竹刀だ。 また、抜き打ちでビデオの内容に関する口頭試問があり答えられなかったら当然竹刀だ。 さて、でいぶ逹は眉間に皺を寄せながらお互いに土俵でぶつかりあったり柱にもみあげで張り手を行うてっぽうという稽古を行っている。 また、四股を踏んだり、摺り足ならぬずーりずーりを行いあんよを鍛えているでいぶもいる。 「ゆ゛っ!!」×2 ペタン!(2つの饅頭がぶつかりお餅をつくような音が鳴った) 「ゆらぁ!ゆらぁ!ゆらぁ!ゆらぁ!」 ぺちっ!ぺちっ!ぺちっ!ぺちっ! 「ゆん……しょ!ゆん……しょ!」 「ずーりずーり!ずーりずーり!」 が、親方は椅子に座って財テクの本を読んでいる。 ここが本物の相撲部屋なら問題だがこの施設はでいぶ逹を真綿で首を締めるようにじわじわ虐める場所なので問題ない。 本当は稽古などどうでもいいのだ。 真の目的はでいぶ逹を竹刀でしばくことにある。 ところでなぜ怠惰なでいぶ逹が真面目に稽古をしているのだろうか? それはでいぶ逹がゆっくり相撲で優勝すれば金バッジ待遇で無罪放免されるとことあるごとに言い聞かされているからだ。 また、優勝しなくても成績に応じて相撲部屋でのよりましな待遇が約束されると口をすっぱくして説明されている。 でいぶ逹が最も望んでいるのは無論自由の身になること。 だがそれは余りに狭き門。現在ここにいる30匹のでいぶの内晴れて自由の身になれるのは最大で1匹のみ。 もちろん30匹全員が試合に出れるはずもなくまだまだ稽古で死ぬでいぶが出るだろう。 さらに、ここ以外にもでいぶ部屋はある。 結局試合の行われる期日までに全国で256匹のでいぶが生き残った。 というかそうなるように数を調整された。 試合は例によって256匹のでいぶによるトーナメント戦となった。 試合回数は全部で255回。 1日約64試合。全4日間行われるイベントだ。 江戸時代からの長い伝統を誇り、優勝が決定する最終日にはテレビ撮影も入り最も多くの客が詰めかける。 時は飛んでその最終日。 ゆっくりの相撲ということで会場には飼いゆっくりをつれている人が多数詰めかけている。 「……中々ユーモラスなイベントぬえ!」 「ははは。まぁ、確かにな」 「初めて見たけど……結構悪くないねー。かなこもすわことがっぷり組み合ってみたいねー」 「あーうー。勘弁してよー。すわこはインドア派なんだってばー」 「ねえねえ!おにいさんはあの中で誰がさいきょーだと思うー?」 「……うーん。みんな同じ顔だからよく分かんないんだよな~」 「ゆわわぁ~♪すっごくかっこいいよぉ~♪ゆっくりきしはれいむたちのひーろーさんだよぉ~♪」 とある観客の膝の上にせーががいた。 せーがは何やら邪悪な笑みを浮かべている。 「ふっふっふっふっ♪ふーふっふっふっふっ♪ くっくっくっくっ♪くーくっくっくっくっ♪」 (周りの皆さんは無邪気に楽しんでいるようですが……知らないようですね。 この興行の裏に隠された真実を……それを知っていると本当に爆笑モノなのですが ……ま、夢を壊してはいけませんから無粋なことは言いませんけどね……) さて、そろそろ決勝戦が始まる。 「東ぃ~でいぶやまぁ~ 西ぃ~でいぶにしきぃ~」 2ゆんは四股を踏み、もみあげさんで塩をまいた。 そしてきっ!と睨み合う。 「はっけよーい!……のこった!」 でいぶにしきが突進。 が、でいぶやまはよこっ飛びをした。 土俵際で慌てて振り替えるでいぶにしき。 そこにでいぶやまのもみあげ張り手が炸裂した。 「ゆべべ!?」 が、でいぶにしきも負けじともみあげ張り手で応酬。 続けてもみあげともみあげをお互いに掴み合いがっぷりと組み合った。 「ゆぎぎ……!」 「ゆぎぎ……!」 再び睨み合う2匹。 辺りには汗ならぬ砂糖水の霧がむわっと立ち込める。 何しろあと1回勝てば優勝なので2匹とも必死だ。 目を餡走らせ、歯を砕けんばかりにギリギリと噛み締め死に物狂いの形相だ。 ここででいぶやまが勝負に出た。 「ゆぎょがあぁぁぁぁ!!!」 「ゆぎょぎょ!!?」 でいぶやまが体内の全餡子をフル稼働させ前にずーりずーりと進んでいく。 「ゆらぁ!!」 「ゆわわぁぁぁぁ!!」 集中力が切れたでいぶにしきは土俵の外に押し出された。 というわけででいぶやまが優勝した。 「優勝商品として飴玉が3つ。さらにりぼんさんが与えられます。」 「ごっつぁんです!!ごっつぁんです!!」 優勝したでいぶはもう完全にゆっくりきしになっているようだ。 でいぶは希望に満ちあふれた笑みを浮かべている。 優勝したでいぶが入ってきた入口にあんよも軽くぴょんぴょんし観客の前から姿を消した。 でいぶの後ろで完全防音のドアが閉まる。 すると通路の真ん中にモヒカン頭の鬼威惨が仁王立ちしていた。手には金属バット。 「……ゆゆっ!?な、なんなの!?さっさとどいてね!!」 「でいぶ。優勝したら自由になれる……そんなうまい話があると思うか?」 「ゆゆゆ!?や、やくそくがちがうよ!!」 「おらぁ!!」 「ゆべらあぁぁぁぁぁぁ!?」 問答無用ででいぶの顔面に金属バットが打ち込まれた。 でいぶの砂糖細工の前歯が3本折れきらきらと宙を舞った。 続けて容赦なく金属バットが打ち込まれていく。 「おらぁ!おららぁ!おらぁ!おらぁ!おらぁ!おらぁ!おらぁ!おらおらぁ!おらぁ! おらおらおらおらぁ!おらぁ!おらぁ!」 「ゆばが!ゆべび!ゆぼぶ!ゆびぶ!ゆばべ!どぼじぶ!でごんなごどばぶぁぁ!ゆびぶ!ずるのばあぁぁ! ぼうやべばぁぁ!!ゆるじでぶばぁぁ!!ゆだべ!」 「……ふぅ。今どんな気分?ねぇねぇ今どんな気分?」 「……ゆひぃ……ゆひぃ……」 でいぶは前歯を全て折られ、右目を潰され、全身がアザだらけのマーブル模様になってしまった。 「どぼじでごんなごどずるのおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!?」 「あ?だからお前は騙されたの!!優勝しても自由になんてなれましぇぇぇん♪」 「……ゆぎぎぎぎぎ!!ゆらあぁぁぁぁぁぁ!!」 ここでゆっくり相撲でいぶ場所優勝者の貫禄のぶちかましが炸裂した。 が、それを横っとびで軽やかにかわした鬼威惨はすれ違い様に金属バットで鋭い一太刀を浴びせた。 「おらぁッッ!!」 「ゆべらぁぁぁぁぁぁ!!?」 鬼威惨は金属バットででいぶの頭をチョンチョンと小突くと侮蔑の言葉を浴びせる。 「でいぶくぅ~ん♪おすもうで勝ったくらいで人間様に勝てると思っちゃったの~♪」 「ゆぐぐ……でいぶは……でいぶは……ゆうっしょう!したのにぃぃ……!」 「うん優勝したよ?でも死んでね♪あ、一応でいぶ君には優勝特典があるよ♪ それはね♪ただ金属バットで殴られ続けるだけで死ねるってことだよ♪楽な死に方だな~♪」 「ふ、ふざけるなぁ……ふ、ふざけるなぁ……ひどすぎるうぅぅっ……! ゆぐっ!ひっく!ゆびぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!! でいぶは!でいぶは!ゆうっしょうしたのにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」 「おらぁ!」 「ゆべらぁぁぁぁぁぁ!!」 「黙ってね!お兄さんはしつこいバカは嫌いだよ!! おらぁ!おらぁ!おらぁ!おらぁ!おらぁ!おらぁ! おらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらぁ!!!」 「ゆべば!ゆぼご!ゆばぶ!ゆびべ!ゆばば!ゆびぶ!ゆばばばばばば!? ゆごぼべばぶびぶぼばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!もうやべ!ゆば!ゆぼ!ッッ! ゆぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 さて、優勝者以外のでいぶはどうなったのだろうか? 敗退した255匹のでいぶは今体育館のような所に集められていた。 そこには何故か1台のフォークリフト。また、大量の透明な箱とゆっくりフードそれなりー味。 が、でいぶ逹にそんなことを気にしている余裕はない。 なぜならでいぶ逹の目の前にある巨大スクリーンに優勝者のでいぶが金属バットでボコボコにされている様子が生中継されているからだ。 「ど、どういうごとなのおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!?」 「いみがわがらないぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 「でいぶうぅぅぅぅ!!!くそにんげんなんかにまけないでね!! かっでねぇぇぇぇぇぇ!!かっでねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 さて、ついにさすがの最強でいぶも執拗な殴打に耐えきれず痙攣し始めた。 「おらぁぁぁっ!!」 「ゆごッッ!?……ッッ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!」 「んー?でいぶ君死んじゃうのー?もう死んじゃうのー?」 それを見ている観客のでいぶ達が絶望の悲鳴を上げる。 「ゆぎゃあぁぁぁぁぁぁ!!でいぶたちのさいごのきぼうがあぁぁぁぁぁぁ!!」 「でいぶうぅぅぅぅぅぅっ!!いきのごっでくそにんげんどもにふくっしゅう!しなぎゃだめでしょおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! ぞのだめにやおちょうじだんでじょおぉぉぉ……!!?」 が、チャンピオンでいぶはあえなくお陀仏。 「……ぼっどゆっぐり……じだがっだ……」 それを見たでいぶ達はもう大騒ぎだ。 「ゆぎゃあぁぁぁぁぁぁ!!ぞ、ぞんなばがなあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 「ゆうっしょう!じだでじょおぉぉぉぉぉぉ!!?」 ここでまるでスクリーンから飛び出したかのように優勝でいぶを始末したモヒカンがステージの上に現れた。 「……ゆ、ゆぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 「こ、ころされるうぅぅぅぅぅぅっ!!!」 ダミ声で大騒ぎし右往左往する力士のコスプレをしたでいぶ逹。 さすがに優勝者を撲殺したモヒカンに勝てるとは思っていないようだ。 モヒカンがマイクを手に持ちスイッチを入れる。 「あー、あー、見ての通りだ。お前らには栄光はない。 なぜならお前らは誇り高き闘士などではなく単なる腐った犯罪ゆっくりだからだ。 お前らはこれから虐待用ゆっくりとして全国の加工所ショップに出荷される。 ……理解できりゅ?(笑)」 「な、なにぞれえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?」 「よ、よくきこえなかったよ!!もういっかいいってね!!」 「いいだろう。もう1回言ってやる。もう2度と言わないからよく聞けよ。 ……お前らはこれから虐待用ゆっくりとして全国の加工所ショップに出荷される。 相撲部屋での無駄な努力ご苦労様でした。(笑) ……以上だ」 「……な、なにぞれえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 「ふ、ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 が、モヒカンは完全無視。ウィッグピンがぱちっと外れ男はモヒカンかつらを外した。 続いてステージに加工所の制服を着た男が2名入ってきた。 1名は大量のリボンが入った透明な箱を抱えている。 男逹はでいぶ逹の発言には一切耳を貸さずでいぶ逹のかつらを次々に外していく。 そしてリボンをつけ透明な箱に入れるとゆっくりフードそれなり味を適量入れる。 さらにでいぶ逹の犯した重罪や生い立ちが書かれたプロフィールカード(材質はでいぶが食べたりしないようストーンペーパー製) が透明な箱に入れられ、蓋が閉められる。 このカードを見て虐待鬼威惨や虐待お姉さんがぴきぴきしながら虐待メニューを考えるのだ。 また、店員さんが販促ポップを書くための材料にもなる。 でいぶ逹はもうゆっくりきしではない。 工場に並べられた単なる部品Aだ。 透明な箱には虐待用ゆっくりを示すでいぶとばりさがぷくぅを行うイラストが印刷されている。 そして完成した箱詰めでいぶ達はフォークリフトで運ばれていった……。 さて、残念ながら全てはお見せできないがでいぶ逹の末路の一部を見てみよう。 まず、キャベツ畑を荒らしたでいぶだ。 でいぶは加工所ショップで購入され、かなり長く車に揺られた後、鬼威惨宅に到着した。 プロフィールカードを見た鬼威惨はぴきぴきしながら今回は「食」に関する虐待を行おうと決意した。 まず行ったのはカレー攻めだ。 とりあえずホットプレートで足焼きが行われた。 「あぢぢぢぢぢぢっ!!!」 「でいぶよ。美味しいものを食わせてやるから今はゆっくり我慢だぞ~♪」 「がまんでぎるが!!あぢぢぢぢぢぢっ!!あぢぃ!!あぢ!!やべろおおお!!」 数分後足焼きが終わった。 「……ゆひぃ……ゆひぃ……で、でいぶのしこふみとずーりずーりできたえたきょうきょくのきょくせんびがあぁぁぁぁぁぁ!!」 「あーんして♪あーん♪」 「ゆゆ!?わげのわがらないごどをゆごおぉぉぉっ!?」 鬼威惨はいきなり熱々の「じゃおーんカレー激辛」がたっぷり乗ったスプーンをでいぶの喉奥に突っ込んだ。 「ゆごお!?ゆごがっ!?」 さらに鬼威惨はくるっとスプーンを回転させでいぶのおくちの中に大量のスパイスをだばぁした。 「ゆが!?ごれどぐはいっでるうぅぅぅぅぅぅぅ!!?」 でいぶは口をすぼめてカレーを吐き出そうとする。 が、そんなことを黙って見逃す鬼威惨ではなくたちまち唇を掴まれ 巾着袋のようにまとめてグイグイと捻り上げられまるでひょっとこのような間抜けな顔にさせられてしまう。 「ッッ!!?むぐ!?むごむごぶ!?」 更に脳天に拳骨。 「むごぉぉぉぉッッ!?」 「こら♪食べ物を粗末にするな♪」 そして鬼威惨は捻り上げた口を針金でぐるぐる巻きにした。 続けて鬼威惨はスパイスが体内から逃げないようあにゃるの改造に取り掛かった。 すりこぎに上記のカレーを塗るとあにゃるに叩き込む。 「むごぉぉぉぉ!!!?」 そのまま無理矢理全部を力ずくで押し込んでいく。 「むご!!むぎゃ!!むが!!むがぎが!!」 でいぶは相撲部屋仕込みのもみあげ張り手で必死に抵抗するが鬼威惨には全く効かない。 「大人しくしなさい♪」 ここで再び脳天に拳骨。 「むごぉぉぉぉッッ!!」 すっかりすりこぎが見えなくなったので鬼威惨はガムテープをあにゃるにべたべたと張り付けた。 「さて、そろそろ感想を聞こうかな♪」 針金を外す。 「ぐぞじじいぃぃぃぃ!!」 パンチ。 「ゆべらあぁぁぁぁ!!?」 「そういうのはいいよ。カレー美味しかった?」 「ふ、ふざげるなあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ぐちのなががばぐはつじだぞおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!! あどあにゃるをなお……」 パンチ。 「ゆべらあぁぁぁぁぁぁ!!」 「でいぶ。もっと美味しいものを食わせてやるからな♪」 「や、やべろおぉぉぉ!!!どぐはいらないぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 次のメニューは知る人ぞ知る最悪の食い合わせ、イカの塩辛と赤ワインだ。 イカの塩辛のたっぷり乗ったスプーンがでいぶの口に向かう。 が、でいぶはぎっちりと口を閉じている。 そこでスプーンは進路を変更しおめめに塩水を引っ掻けた。 「ゆぎゃ!!?」 思わず口を開くでいぶ。 当然そんな隙を見逃す鬼威惨ではなく次の瞬間にはでいぶの喉奥に深々とスプーンが突き刺さっていた。 「ゆごぉぉぉぉッッ!?」 ここででいぶはスプーンに噛みつき必死でイカの塩辛がだばぁされることを防ごうとする。 だが簡単にスプーンは回転し中身がだばぁされた。 すぽーんと何も乗っていないキラキラのスプーンが引き抜かれた。 「ゆげむががががが!!!」 吐き出そうとするがすぐにひょっとこにされる。 「さて、じっくりと味のハーモニーを味わっていただこう」 そう言うと鬼威惨はひょっとこ口に赤ワインのビンを取り付けるとガソリンでも給油するかのようにどばどばと注ぎ込んだ。 その瞬間、でいぶの口内で味覚の小宇宙が爆発した。 でいぶは反射的に吐こうとするが鬼威惨に口を掴まれ、あにゃるも封印されている。 「むががが!!!むが!!!むがごが!!むむむ!むむ!むぐぐぐ!!むげぐ!!」 でいぶは相撲部屋で習ったことも忘れただ単純に2本のもみあげによる高速ピコピコ運動を続けている。 ふたつのおめめはカメレオンのように互い違いにくるくる周り餡子混じりの涙を流し内部からの圧力で徐々に外に向かって飛び出していく。 ここで優しい鬼威惨は洗面器をでいぶの前に置くとひょっとこホールドを緩めてあげた。 するとおくちホースの先からドビューと内臓餡子が噴射された。 まるでタコが墨を吐いているようだ。おっとタコさんごめんなさいね。 なお、これは別に温情ではなくおめめにぽぽぽぽーんされると次の虐待スケジュールに差し支えるからだ。 でいぶの体積が4分の3くらいになった所でようやく内臓餡子の流出が大人しくなってきた。 ここで鬼威惨が手を離す。尚もでいぶはうつ向いて洗面器にゲロを吐き続けている。 「ゆげえぇぇぇぇぇぇ!! ゆげえぇぇぇぇぇぇ!! ゆごげえぇぇぇぇぇ!!」 「まだ、メインディッシュがあるよ♪」 「ゆゆゆ!?や、やべでぐだざいぃぃぃぃぃぃ!!! もうじゅうぶんいだだぎばじだぁぁぁぁ!! ごっつぁんです!!ごっつぁんです!!ごっつぁんです!!」 「やれやれ。じゃあちょっと軽めのメニューね。 ……おりぼんのサラダだよーん♪」 「…………ゆゆ!?ま、まさか……っ!?」 「よっと!」 鬼威惨は無造作にでいぶのおりぼんをむしりとるとまな板の上に置いた。 そして、包丁で千切りを開始した。 トトトトトトトトトト!! 「すぐ終わるからな~♪」 「や、やべろおぉぉぉッッ!!」 トトトトトトトトトト!! 「やはりおりぼんの千切りはいい♪心が洗われるよ♪」 「でいぶのひっしでくそにんげんからとりかえしたぷりちーなおりぼんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!」 トトトトトトトトトト!! 「……ふいー。最後に七味唐辛子を振り掛けて……おりぼんのサラダ!かんっせいっですっ!」 「ゆぎゃあぁぁぁぁッッ!!ゆぎゃあぁぁぁぁッッ!!ごっつぁんです!!ごっつぁん!?ごっつぁんゆべらぁぁぁぁぁぁッッ!?」 「うるさいよ。さ、試食だ」 でいぶは届かないのに限界まで舌を伸ばしおりぼんを必死にぺーろぺーろしようとする。 「ぺ、ぺーろぺーろ!も、もどってね!でいぶのゆべらぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「戻らないから(笑) さあ、食べるんだ」 「……うそだぁ……ごんな……ごんなばがなぁ……」 でいぶは茫然自失になって口をO字型に開けている。 そこにおりぼんの残骸を摘まんだ鬼威惨のお箸が突っ込まれた。 「ゆご!?か、がらいっ!!」 「大して辛くないよ! メインディッシュがあるからさっさと食ってね!! ……じゃ、メインディッシュを取ってくるね♪」 散々引っ張ったメインディッシュ。 それは世界で最も臭い食材。シュールストレミングだ。 腐敗ガスでぱんぱんに膨らんだ怪しい缶詰めがでいぶの前に置かれた。 鬼威惨は顔面をすっぽり覆う防毒マスクを付け、手にはゴム手袋をはめた。 「な、なんだがすごくいやなよかんがするよ!!」 鬼威惨は缶の蓋をでいぶの顔面に向けると缶切りでゴリッと一気に切り込んだ。 「食らえ!」 するとプシュッとスプレーを噴射するような音がなりストレミングバズーカがでいぶの顔面に直撃した。 「ッッ!?」 でいぶはしわくちゃの梅干しのような顔になると、 「……ゆぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!」 絶叫した。 「ぐ、ぐ、ぐ、ぐざいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!ぐざい!ぐざい!! ぐざいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 「いい臭いだろ?さ、スープを楽しんだら次は具のテイスティングだ」 鬼威惨はニコニコしながら腐敗した魚肉を満載した缶をでいぶにゆっくりと近づけていく。 「ぐざい!!ぐざい!!ぐざい!! げろいがのにおいがぷんぷんずるうううううっっ!!!」 「ほっぺたが落ちるほどおいちいぞ~♪」 「たべだぐないぃぃぃぃぃぃぃ……ッッ!!」 「食べるんだよ」 「でいぶのかんぜんはいぼくでずうぅぅぅぅッッ!! これからはうんうんをだべでせいかづじばむぐぐ!?」 でいぶはぺらぺら喋ったりしたせいで最臭破壊兵器を全て口内にぶちまけられてしまった。 餡子反射により神速で吐き出しモーションをとるでいぶ。 が、残念ながら鬼威惨の手の動きはそれを凌駕する最速だったのであっという間にひょっとこにされてしまった。 「むごご!!むごごぉぉ!!」 「ひょっとこ顔はゆっくりできるなぁ~♪」 ここででいぶの全餡子が体内から脱出を図り、おめめがぽぽぽぽーんとぶっ飛びおめめあとから悪臭餡子がむりむりと飛び出した。 「むむむむむむむげむがぁぁぁ!!!」 「かたつむりっぽいね♪」 鬼威惨は慌てず、あらかじめ用意していたすりこぎを2本おめめあとに刺した。 そしてその隙に針金で厳重に口を縛り付けひょっとこ状態を保つ。 ひょっとこかたつむりになったでいぶは全身を波打たせむせかえりそうな汗霧を発しながらもみあげさんを千切れんばかりに乱舞させている。 鬼威惨はそれを空っぽの缶と共に完全防臭の透明な箱に入れ、しっかりと蓋を閉めた。 続いて、少し飛び散ってしまったストレミング汁や悪臭餡子を雑巾で綺麗にふき取り、そのまま紅く燃える暖炉に叩き込んだ。 「……ふぅ。ようやくインテリアさんが完成したな」 鬼威惨は換気扇を全開にし、紅茶を淹れ、クッキーを食べながらこのグロテスクなオブジェをゆっくりした表情で眺める。 なお、鬼威惨の家の周囲は1km圏内に1件も家のない山奥の別荘(ゆ虐専用)で、悪臭公害は起きないので安心して欲しい。 見苦しさの極みとも言えるでいぶの様子とは裏腹に鬼威惨は圧倒的な余裕を醸し出している。 3日後頭髪が全て白くなったでいぶはついにもみあげさんもだらりと垂れ下がり地獄に旅立っていった。 次に胴付きちるのの膝に軽傷を負わせるという暴挙を行ったでいぶを見てみよう。 でいぶを購入したのは黒髪ロングの綺麗なお姉さん。 でいぶはついほっとする。 (ゆゆ!?や、やったよ!おにいさんじゃなくておねえさんだよ!ゆっへっへ!ほそくてよわそうだしこれならかてるよ!) が、このお姉さんはわざわざ虐待コーナーででいぶを購入した以上、確実に虐待お姉さんだ。 でいぶはそれが分かっているのだろうか? 家についたでいぶは早速おうち宣言をかました。 「ここをでいぶのおうちにゆべらあぁぁぁぁッッ!!?」 だが言い切る前にお姉さんが猛烈な平手打ちを叩き込んだ。 「ふらーん♪ごはんよぉ~♪」 「ゆゆゆ!?」 お姉さんは隣の部屋に声をかけると胴付きふらんが現れた。 「う、うわあぁぁぁぁ!!ふらんだあぁぁぁぁ!!」 「うー♪……わ~♪こりゃ1日じゃ食べきれないよー♪」 「店員さんによると一見大味に見えるけど、運動で身が引き締まってて旨味成分が凝縮されてるらしいわよ~♪」 「うー♪さっそく料理だ~♪」 「こーら♪部屋が汚れるからふらんちゃんのおへやでするのよ~♪」 「は~い♪」 ここでお姉さんはさっとプロフィールカードに目を通した。 「……ふーん」 一応頭の隅に留めるとお姉さんは溜まっている家事を消化する為にきびきびと動き出した。 約1時間が経過した。 隣の部屋ではふらんの正拳突きがでいぶの顔面に炸裂していた。 「ゆっくりしねぇぇぇぇ!!」 「ゆべらあぁぁぁぁッッ!!……で、でいぶのたいようさんをはんしゃするきらきらのはがあぁぁぁぁ!!」 でいぶはふらんの殴る蹴るの暴力で身体中がじゃがいものようにでこぼこになりあちこちが内出餡でどす黒くなっていた。 ふらんはまちょりー先生(胴付き)の空手教室に通っている。 続けて手刀が炸裂しでいぶのひだりおめめがぷちゅっと潰れた。 「うー!!」 「ゆっぎゃあぁぁぁぁ!!!でいぶのつぶらでどんなまりさものうさつするおめめがあぁぁぁぁぁぁッッ!!」 「うーーーーっ!!」 ここでふらんは一旦距離をとり掛け声を上げ気合いを入れて上段の構えをとる。 「うらららららららぁ!! うらららららららぁ!! しねしねしねしねしねしねぇぇぇ!!!」 そして一気に畳み掛けた。 「ゆべばば!?ゆぶび!? ゆぼご!!ゆがべ!! ゆばごぼべえぇぇぇぇ!!」 ここでお姉さんが様子を見にやってきた。 「ふらーん♪お!やってるね~♪どんな感じ~♪」 「うー♪なかなかしななくて面白いよ~♪」 「ねぇ、お姉さんにも少し遊ばせてくれる?」 「うん♪いいよ~♪」 「……ねぇ?でいぶ?今あなたはどうしてこんな目にあってるのかな?」 「……し、しるかぁぁ……しるかぁぁ……ゆべらぁぁぁぁぁぁ!!」 平手打ち。 「馬鹿ね。飼いゆっくりに怪我させたからよ」 「ゆぎぎ……な、なんでそんなていどでごんなべにいぃぃぃ!! で、でいぶはおやかたにしないでぼこぼこにざれたんだよぉぉぉッッ!! がわいそゆべらああぁぁぁぁぁぁッッ!!?」 ここで平手打ち。 「なにをゆべらぁぁぁぁ!!」 さらに平手打ち。 「やべゆべらぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「全然反省してないわね」 「ゆぎぎ……ちょ、ちょっとこけさせたでしょお!!たいしてだめーじはいってないでしょお!!」 「飼いゆっくりとあなたみたいな生ゴミでは身分が違うのよ。分かる?」 「ゆぎぎ……そ、そんなばがなごどがゆべらぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!?」 「あなたもしうんうんに噛みつかれたらどうするの?」 「……ゆゆ!?と、とうぜんぺちゃっとふみつぶすよ!うんうんごときがちょうしにのらないでね!」 「なーんだ!よく分かってるじゃない♪あんたは人間や飼いゆっくりににとってうんうんのような存在。 それが生意気にも私たちに攻撃してきた。だから今こんな目にあってるのよ。 ……理解できる?」 「で、でいぶはおすもうべやで……ゆっくりきしで……ぱ、ぱ、ぱ、ぱぴぷぺぽぉぉぉ♪ぱぴぷぺぽぉぉぉ♪ぱぴぷぺぽぉぉぉ♪」 ここで理解することを拒否したでいぶの餡子脳は狂気の世界に逃走した。 が、用意のいいお姉さんはスタンガンを炸裂させた。 原理は不明だがゆっくりの狂気は電気ショックを与えれば治ることが多い。 「ゆびゃびゃびゃッッ!!?……ゆはっ!」 「逃がさないわよ♪ あなたは所詮ただのうんうんなのよ!認めなさい!!」 「い、いやじゃあぁぁぁぁぁぁぁ!! そ、そうだ!でいぶはゆっくりきしなんだよ!とってもえらいんだよ!じゅんゆんしょうしたんだよ!!」 「……ふーん。でも今のあなたはただの虐待用ゆっくりよね?」 「で、でいぶはゆっくりきしゆべらあぁぁぁぁッッ!?」 「……ねぇでいぶ?あなたうんうんがダンスしてたらどうするの?」 「ゆゆ!?そ、それはおもしろいからみるけど………………ゆはっ!」 「あなたのゆっくり相撲なんて所詮うんうんのダンスに過ぎないのよ。 ま、確かに面白いけど?もうでいぶ場所は終わったわよね? 今のあなたは賞味期限の切れたうんうんよ。 ……要するにあなたは所詮使い捨てのうんうんに過ぎないのよ!!」 「……ゆがあぁぁぁぁぁぁぁんッッ!!で、でいぶはと、とっても、ゆ、ゆっぐりゆべらあぁぁぁぁ!!?」 「違うわ。あなたはただのうんうんよ」 「……ゆびぇぇぇぇん!!ゆびぇぇぇぇん!!ひどいぃぃぃぃぃぃ!!ひどずぎるぅぅぅぅぅッッ!!」 「は?うんうんにうんうんって言うことの何が酷いの?馬鹿なの?」 「でいぶはかわいそうなうんうんなんだよ!いたわらなきゃだめなんだよ!」 「ようやく自分がうんうんだって認めたわね?」 「……ゆはっ!で、でいぶは」 「ただのうんうんよ」 「ゆびぇぇぇぇん!!そ、そんなのやだやだやだやだやだやだゆべらぁぁぁぁ!!」 もみあげさんをぐるぐる振り回して駄々をこねるもすぐにビンタで黙らされた。 ここで業を煮やしたふらんの正拳突きがでいぶの土手っ腹に炸裂した。 「ゆっくりしね!!」 「ゆべぼぉぉぉぉぉぉ!!?」 「うーいいかげんにしろ!!」 「ゆべぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 「おまえはただのうんうんだあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 ドゴォ!!ドゴォ!!ドゴォ!!ドゴォ!!ドゴォ!! ふらんのパンチとキックの絨毯爆撃が炸裂した。 「ゆば!ゆべら!ゆべらぁぁぁぁ!!ゆべらぁぁ!!ゆぼぶぅぅッッ!! わがりばじぶべらぁぁぁぁ!!でいぶはただのうんうんです!でいぶはなんのかちもないただのうんうんです!! かわいそうなうんうんさんなんなんですぅぅぅぅぅっっ!!」 「……うー?かわいそうなうんうん?かわいそうって何が?何がかわいそうなの?」 「か、かわいそうじゃないです!!じごうじどくでずうぅぅッッ!!!」 「……う~♪なかなか物分かりのいいあまあまだね♪ごほうびに正拳突きあげちゃうね♪」 「い、いりば……」 「ゆっくりしね!!」 「ゆべらぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」 「さすがふらん♪もう私が教えることは何もないわね~♪よしよし♪」 「う~♪」 その後でいぶはふらんのサンドバッグとしてとても有意義なゆんせいを送った。 このように、人間に逆らったでいぶは「虐待されるだけのオモチャ」としてのみ生存を許されるのだ。 なお、他のでいぶ達も大同小異の末路を辿ったので安心して欲しい。 完 バーサスあき 餡娘ちゃん四周年おめでとうございます。 anko4587 『だいおういくvs深海まりさ』の挿絵ありがとうございました。 いつも閲覧、ポイント、感想ありがとうございます。 過去作は以下をどうぞ。 http //www26.atwiki.jp/ankoss/pages/4390.html
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春香が765プロに来なくなってもう数日になる。 最初の1日目は無断欠勤だったが、次の日に御両親からしばらく休むと連絡があったそうだ。 大きなライブを終えたばかりで他に大きな仕事も無く、仕事に穴を空ける事が無かったのは不幸中の幸いと言っていいだろう。 とは言っても、765プロの皆は私も含めて誰もがその原因を知っていた。 一言で言えば失恋したのだ。 日頃の態度を見ていれば彼女が自分の担当プロデューサーにどんな感情を持っているかは容易に想像がついたし、 周囲もいつ気持ちを伝えるのかと微笑ましく見守っているような側面さえあった。 春香もドームでのライブという大きなイベントを成功させた後は最高のタイミングだと思ったのだろう。 そうして告白をして、その想いが受け入れられる事は無かった。 ただ、それだけの話。 春香が来なくなってもプロデューサーは何事も無いかのように自分の業務を続けている。 これはあの2人だけの問題で、他人が口を挟める事ではない。 告白を断ったからといって誰も彼を責める事は出来ない。 プロデューサーの方はそれでもいいが、春香の方は流石に何日も音沙汰が無いと心配になって来る。 そんな事を話していたら、何故か、私が春香の家に向かう事になった。 そもそも会ったとして何を話せばいいのだろう。 電車に長い時間揺られて、駅から更に春香の家までの道のりを徒歩で進む。 彼女の家には既に連絡を入れてある。 最初は携帯にかけたが半ば予想していた通りに春香は出なかったから、 家の方に電話をして彼女の母親にこれから行く旨を伝えた。 春香はこの道をいつも自転車で通っているらしいが私の手元に自転車は無い。 必然的に歩く事になるけれど、かえってその時間が今の私には丁度よかった。 春香の足跡を辿りながら考える。 いつも春香はどんな気持ちでこの道を通っているのだろう。 自分の想いが受け入れられなかったあの日、何を思いながらこの道を通ったのだろう。 結論の出ない考え事をしながら足を動かしているうちにいつの間にか春香の家へと着いてしまった。 ごく普通の郊外の一軒家。 インターホンを鳴らすと春香の母親が出迎えてくれた。 どこかの顔のパーツが似ているというよりも、全体的に纏う雰囲気のようなものが似ている。 やはり親子なんだな。そんなどうでもいい事を考えながら後を付いて行く。 事情は察しているのか言葉少なに春香の部屋へと案内された後、ドアをノックをして呼びかけると、ノソノソと人の動く気配がして春香が部屋から出てきた。 泣いた後なのか眼は赤く髪もボサボサで、照れ隠しなのか曖昧な笑顔を浮かべていたけれどそれ以外はいつもの春香だったので少し安心した。 部屋の中に入ると薦められるままに私は椅子に座り、春香はベッドの縁に腰掛ける。 「千早ちゃんがここに来たのってやっぱり……」 「そうね。様子を見てきてと頼まれたから」 失恋のショックは大きいでしょうしと声には出さずに胸の中で呟く。 そんな事には気づかずに申し訳無さそうにこちらを覗き込みながら更に尋ねてくる。 「皆心配してた?……よね」 「無断欠勤なんて初めての事だったでしょう? 皆気にしてたわよ」 そんな風にして最初のうちは傷を避けるように、触れないようにぎこちなく他愛の無い話をした。 しばらく経った頃、春香は意を決したように大きく深呼吸をして語り始める。 「んーと……私ね、プロデューサーさんの事が好きだった」 「春香……凄く言いづらいんだけど、それは皆知ってたわ」 え? とこちらを見つめる目に話の腰を折ってしまったかと少しだけ罪悪感が浮かんでくるが、言ってしまった事はどうしようもない。 「じゃあ私が休んでる理由も」 「プロデューサーは何も言わないけど、皆大体察しているわね」 「そっか……皆知ってたんだ……」 ははは……と力なく笑ってベッドに倒れこむ。枕に顔を埋めたまま言葉を吐き出していく。 「私ね、告白してフラれた時もう全部どうでもいいやってなっちゃって、家に帰ってきてからずーっと眠り続けてこのまま何もせずに死んじゃってもいいやって思ったの」 その言葉に私は身を固くする。けれどその後に続いた言葉は、 「でも、やっぱりダメだった」 そういって自嘲気味に笑う。 「お腹は空くし、トイレには行かなきゃならないし、お風呂にも入ってないから髪もベタベタだし、 続きが気になるマンガだってあるし、いつも買ってる雑誌の今月号買って無いし、 そんな事考えたらやっぱり死ぬなんて出来ないなって思った」 特別なんて何も無いあまりにも普通の理由。 けれどその普通の積み重ねで人は生きている。 春香も、見知らぬ誰かも、私も。 言いたい事は言い切ったのか、春香は口を閉じて部屋の中には沈黙が横たわる。 どんな言葉をかければいいのかわからない。こんな時はもう少し口が回ればいいのにといつも後悔する。 何も言わないままの私達を夕日が紅く染めている。 少しだけ続いた無言の後、重くなってきた空気を散らすように少しだけわざとらしい声音で 「千早ちゃん、一つお願いしていい?」 と聞いてきたので、 「私に出来る事ならね」 と返す。その言葉を聞いた春香はにへら、と相好を崩して、 「一緒にお風呂入ろ。そして私の髪洗って?」 私は大きな溜息を1つついて数秒前の自分を呪いながら、その要求を渋々ながら受け入れる事にした。 いつもであれば即座に跳ね除けるような願い事でも聞いてしまったのは、 やはり心の何処かに傷ついているのだろうから優しくしようという心理が働いていたのだろう。 2人で入ってもまだ少し余裕があるお風呂場に感心しながら春香の頭にお湯をかけていく。 積もった数日分の汚れは一度洗う程度で落ちきるはずも無く、 シャンプー3回にトリートメント2回、更にドライヤーを当てながら椿油を吹いてようやく春香の髪は普段の調子を取り戻した……と思う。 他人の髪を洗うなんて始めての事だったから上手く出来たかはわからない。 それでも、髪を乾かしている時は随分とさっぱりした顔をしていたのだからそれなりに良く出来たと言ってもいいだろう。 その後、お風呂に入ったんだしせっかくだからと勧められるまま食事も御馳走になり、 気がつけば電車の時刻も過ぎ去ってしまった事に気づいたが後の祭りで、結局そのまま泊まることになってしまった。 寝巻きであったり、布団であったり、翌朝の用意であったり、私が泊まるための準備を進める春香と彼女の母親。 互いに気遣いながらも遠慮の無いその姿は絵に描いたように暖かい家族そのもので、思わず自分の境遇に重ねてしまい少しだけ胸が痛んだが、それは今思うべき事では無いとその痛みに気づかないふりをした。 目覚ましをセットして、春香は自分のベッドに、私は床にしかれた布団に横になる。 明かりは消したが、隣ではまだ起きている気配がする。 一日中何もせずに家の中でゴロゴロしていたから当然といえば当然だけど。 「千早ちゃん」 「何?」 「有難う」 何かお礼を言われるような事をしただろうか。心当たりが無いのでそれを素直に口にする。 「私は何もしてないわよ」 「ううん。私の話を聞いてくれた」 「それだけじゃない」 「違うよ。聞いてくれる、受け止めてくれる人がいるっていうのは大事な事だもん」 視線を交わす事なく、私達の言葉だけが暗闇と月明かりの混じる部屋の中に響く。 「正直、やっぱりまだ悲しいしプロデューサーさんとどんな顔をして会えばいいのかもわからないけど、 でももう大丈夫だから。いっぱい泣いたらまた笑えるようになるから。だから、ありがとう」 ああ、きっともう私達の前ではこの事で春香が泣く事は無いだろう。 そんな確信があったから、安心して私の意識は眠りに落ちていった。 翌朝、仕事や電車の時間の都合もあるからと早くに春香の家を出る。 見送りに玄関まで出てきた春香に眠たげな様子は見えなかったのを少々意外に思ったが、 考えてみれば今から私が乗る電車にいつも乗っているのだから当たり前の事だった。 「次は事務所で会いましょう」 「うん」 そんな約束を交わして歩き出そうと背を向けた私の背中に、なんでもないように春香が声をかけてくる。 「そういえば、千早ちゃんは自分のプロデューサーさんとはそういうのは無いの?」 昨日色々と吐き出したからだろうか、随分と立ち直りが早いなと少し呆れながら自分の担当プロデューサーの顔を思い浮かべる。 そうして、 「少なくとも恋愛感情は無いわね」 と切り捨てた。けれど春香はまだ納得出来なさそうな顔をしていたのでもう少しだけ言葉を探して、 「うまくは言えないけど、私達の関係に名前をつけるのならそれは戦友とか相棒とか、そんな言葉が相応しいのだとと思う」 とだけ言って私は駅に向かって歩き出した。 来る時は何を話せばいいのか迷っていた道のりも、今は足取りが軽い。 朝靄の中、まだ人通りの少ない道を歩きながら想う。 きっと、私の姿が見えなくなったらまた春香は泣くのだろう。 そうやって泣いて、そして次に私達の前に現れる時はまたあの能天気な笑顔を見せてくれる。 その時が来るのはそう遠くない。そんな予感がある。 深く息を吸う。朝の清冽な空気が肺を通過して体の中を循環する。 周囲の迷惑にならない程度の控えめな音量で、いつしか私の声はハミングを奏でていた。 いつか、私もあんな風に誰かを強く想う時が来るのだろうか。 まだその時を心待ちに出来るほどではないけれど、いつかは私にもその時が来るのだと、その事実を認められる程度には自分も変わってきているのだろう。 765の皆と出会う前ならばそんなことはありえないと拒絶していたであろう事を素直に受け入れられる程度には。 どんな人間であっても、どんな形であっても人は変わっていく。 願わくば、その変化が良いものでありますように。 願わくば、その変化を良いものにする事が出来ますように。 ほんの少しだけ、ハミングを奏でる私の声が大きくなった。
https://w.atwiki.jp/reflec_beat/pages/225.html
萌え度120% feat.Tom-H@ck/Daisy×Daisy 作曲のTom-H@ckはGFDMXG2の「X-Plan」、GFDMXG3の「Dragontail Butterfly」でBEMANIシリーズに参加している。 アニメ「けいおん!」の主題歌やキャラソンなどを手がけたことで有名。 BASIC MEDIUM HARD Level 3 6 9 Objects 154 269 389 BPM 186 TIME - Artist Daisy×Daisy Version plus 動画 YouTube 【HARD】 青サイド SC1162 AAA (PLAYER SCTBOY) 攻略 [MEDIUM]2TOPのリズムがややわかりにくい。2TOPに気を取られすぎるとリズムを崩すので注意。終盤で2度来るトリルも厄介。 -- 名無しさん (2011-11-27 03 15 12) [HARD]ヴォーカルにあっているところが多いので割と楽。中盤のトップ同時押しトリルに注意。まさに9と言ったところ。 -- 名無しさん (2012-05-05 03 17 32) 名前 コメント ※攻略の際は、文頭に[BASIC] [MEDIUM] [HARD] [SPECIAL] のいずれかを置くと、どの譜面に関する情報かが分かりやすいです。
https://w.atwiki.jp/animal_k/pages/90.html
アロワナとは、アロワナ目アロワナ科アロワナ亜科 Osteoglossinae に属する大型の古代魚の総称。 分布 南アメリカ、オーストラリアおよび東南アジアの淡水に生息する。 特徴 体長は60~100cm。 淡水域に生息する魚のうちでも大型に成長する種類のものが多く知られている古代魚である。 下あごがせり出したような大きく開く口が特徴的で、体半分より後ろに背びれ、尻ひれ、下方に延びた胸ひれを持つ。 食性 主に小型の魚類や昆虫などを捕食する肉食。 飼育環境下では和金の幼魚や小魚の生餌だが、人工飼料を食べることもある。 たまにコオロギやミルワームなどの昆虫も与え栄養のバランスをとる。 代表種 ・シルバーアロワナ ・ブラックアロワナ ・ノーザンバラムンディ ・スポッテッドバラムンディ ・アジアアロワナ 飼育 熱帯魚のため、温度管理には気をつけなければならない。 成長すると100cmほどになるため、最低でも150~200cm以上の水槽で飼育するのが好ましい。 アロワナは肉食で河川の生態系を崩す恐れがあるため、成長して飼育が難しくなったからといって絶対に放流してはならない。 by大佐
https://w.atwiki.jp/fantas1a/pages/16.html
■募集する人の条件 プレイが下手くそでも、MAPが覚えてなくても大丈夫!基本的にゆるいクランですので、楽しくプレイ出来る方を歓迎します。 護衛、爆破クランというのはまだ決まっていませんが、前線に立てたり、自らすすんでハイハイ!と行ける人! 年齢・性別・職業等は問いません。(今のクランメンバーはほぼ10代半ば【高校生】が多いです。) 夕方6時頃から深夜0時頃までの時間で、IN率が高い方。 ボイスチャット(skype)推奨です。ワイワイしゃべりながら楽しめる人歓迎します! ■お断り(´・д・`)ヤダする人の条件 SD厨or芋スナ等嫌なプレイヤー 極端に勝敗にこだわる方 チャットで暴言を吐くなどネットマナーがなってない方 チート等ゲームバランスを崩す人 ■使用VCについて・・・ 生存確認のためにSkypeを使用。 ゲーム内、もしくは通話ではTS3(TeamSpeak3)を使用しています。 Skypeでは通話は余りしないので、自分の好きなバージョンをダウンロードしましょう。 特にこれといって縛りは無いので、楽しく通話しましょう。
https://w.atwiki.jp/bemani2sp/pages/653.html
GENRE TITLE ARTIST bpm notes CLEAR RATE INSTRUMENTAL Regulus DJ.W 120-128 788 78% (2013/09/11) 獅子座で最も明るいレグルスという星からでしょうか、階段と皿が要求され、皿+同時押し(246,247,357など)も登場。☆9の中でも結構な難易度、☆10並み。BPMは殆どが128なので、HI-SPEED はそちらに合わせたい(個人的には4.0を推奨)AC GOLD六段3曲目だった事もあります。 -- ISOC-7 (2011-01-02 23 16 49) 超絶ラス殺し。1Pは片手で鍵盤を処理しなければならず、2Pは皿付近で密集する。 -- 名無しさん (2012-01-10 22 13 43) 乱で階段を崩すのもいいが、正規か鏡で階段を練習しておき、スキル上げしておこう。 -- 名無しさん (2015-02-22 00 09 41) ↑1 さっきの続き。ちなみに、過去の六段曲だが、今くらいならニュージェネはずして、五段ボス曲にしても大丈夫だよ!絶対、大丈夫だよっ! -- 名無しさん (2015-02-22 00 14 03) 今でも、六段に入っても強めなくらいだから大丈夫じゃないで -- 名無しさん (2019-01-18 01 38 00) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/battle-operation2/pages/2984.html
→include/腕部メガ粒子砲x2 概要 武器属性 数値情報 装備可能機体 本兵装の初期装備機体 備考 アップデート履歴 コメント欄 概要 威力上昇をもたらす集束機能は持たないが、通常射撃で相手の体勢を崩すことが可能。 武器属性 実弾 ビーム 格闘 シールド その他 数値情報 LV1 LV2 LV3 LV4 LV5 LV6 LV7 LV8 威力 350 367 発射間隔 5.5秒 ヒート率[%] 80% ?% ?% ?% ?% ?% ?% OHまでの弾数 2発OH ?発OH ?発OH ?発OH ?発OH ?発OH ?発OH OHからの復帰 17秒 切替時間 1秒 射程距離 400m 405m ?m ?m ?m ?m ?m ?m よろけ値 1% x4門 x2腕 頭部補正 ?倍 脚部補正 ?倍 備考 移動撃ち可,よろけ有り,8発同時発射,ユニット貫通効果有 レアリティ ☆☆ ☆☆ 必要リサイクルチケット 機体同梱 250 必要階級 中尉15 - - - - - - 必要DP 134600 装備可能機体 強襲機: 汎用機: 支援機:ゲーマルク 本兵装の初期装備機体 強襲機: 汎用機: 支援機:ゲーマルク 備考 何か書く アップデート履歴 2021/02/25:新規追加 2021/11/25:性能調整スキル「機体固定装置」LV1付与 ヒート率軽減90% → 80% ヒット判定を拡大し命中しやすく改善 2022/01/27:抽選配給に Lv2追加 2023/08/31:DP交換窓口に Lv2追加 コメント欄 過去ログ 1 名前 新規作成 - canard (2021-02-26 02 08 50) 最新の20件を表示しています.全てのコメントを見る ▲トップに戻ります▲