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「銀魂」より坂田銀時 侍の使い魔-1 第一訓 「ツンデレに悪い子はいない」 侍の使い魔-2 第二訓 「クロスオーバー物って大抵がラブコメ」 侍の使い魔-3 第三訓 「巨乳って頭悪いって言うけど漫画はそうでもないね」 侍の使い魔-4 第四訓 「メイドはやっぱしドジっ子」 侍の使い魔-5 第五訓 「ろくな出会い方をしてない人に限って後々仲良くなったりする」 侍の使い魔-6 第六訓 「人を見かけで判断するな中身を見ろ中身を」 侍の使い魔-7 第七訓 「飯作る人間と仲良くしといて損はない」 侍の使い魔-8 第八訓 「添え膳食わぬは男の恥というが食ったら恥どころかではすまない場合が多い」 侍の使い魔-9 第九訓 「高けりゃいいもんじゃないが安くても良い訳じゃないってのは大概買ってから気づく」 侍の使い魔-10第十訓 「嫌だと思ったときはまよわずNOと言え」 侍の使い魔-11第十一訓「たまには面倒事から逃げられない時もあるがそれはもうふんばるしかない 」 侍の使い魔-12第十二訓「真実って奴は案外拍子抜けするほど近くにある 」 侍の使い魔-13第十三訓「勝って兜の緒を締めろ 」 侍の使い魔-14第十四訓「人の縁はめぐりめぐるけどそれがいいものになるとは限らない 」 侍の使い魔-15第十五訓「アニメ化、ゲーム化しても原作のお気に入りのキャラが出るとは限らない」 侍の使い魔-16第十六訓「偉い人は常識とか足がかざりとかがわからない」
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兎の使い魔/Minion of Rabbit 兎の使い魔 (1)(U) クリーチャー ― 兎・式 被覆 兎の使い魔は人間でないクリーチャーによってブロックされず、人間でないクリーチャーへのブロックに参加できない。 1/1 コモン 永夜抄の各色に存在する、使い魔サイクルの青版。 サイクル共通で、人間にしかブロックされず、人間しかブロックできないという特性を持つ。 兎+被覆持ちにより部族参照カードの頭数稼ぎに良い。 参考 使い魔サイクル : 人間の使い魔 兎の使い魔 亡霊の使い魔 不死鳥の使い魔 蟲の使い魔 カードセット一覧/東方永夜抄 クリーチャー コモン 兎 対除去 式 東方永夜抄 青 2マナ
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蟲の使い魔/Minion of Insect 蟲の使い魔 (1)(G) クリーチャー ― 昆虫・式 蟲の使い魔は人間でないクリーチャーによってブロックされず、 人間でないクリーチャーのブロックに参加できない。 あなたが3体以上の昆虫をコントロールしているとき、蟲の使い魔は +1/+1 の修整を受ける。 1/1 コモン 永夜抄の各色に存在する、使い魔サイクルの緑版。 サイクル共通で、人間にしかブロックされず、人間しかブロックできないという特性を持つ。 群れるとサイズアップする。昆虫を統治する者と組み合わせるといろいろ良い。 参考 使い魔サイクル : 人間の使い魔 兎の使い魔 亡霊の使い魔 不死鳥の使い魔 蟲の使い魔 カードセット一覧/東方永夜抄 クリーチャー コモン 式 昆虫 東方永夜抄 緑 部族支援 2マナ
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法皇は使い魔~法皇の使い魔第二章~ 「我が名は花教院典明」 なぜ僕は生きているのかという疑問はもはや頭の中に無かった。 DIOのことだから能力は時間を止める事だけでは無いかもしれない。 殺してからも相手に死を与え続ける、そんなえげつない能力があってもおかしくは無い。 とても恐ろしい能力だ。しかし、だからこそ彼は誇り高く名乗った。 スタンドでは負けても心で負けないために。 そしてDIOの恐怖に打ち勝つために。 「ハイエロファントグリーン」 彼のスタンドが現れ臨戦態勢に入る。 するとなぜだろう、 「なに叫んでるんだ?」 「変な髪形だなあ」 「あんな服見たこと無いぞ」 見下されている感じはあれど殺意もなさそうだし、スタンドも見えていないようだ。 「カキョーイン?発音しにくいわね、何でも良いけど動かないでね」 名前を聞いてきた少女が近づいてきた。 相手がスタンド使いで無いと思って油断していたそのときだった 唇を奪われた いつもは冷静な花教院だがこのときばかりは動揺した。 髪型は独特だがイケメンといってなんら差し支えの無い彼だが、 承太郎達と出会うまで真の友達いなかったのである。彼女などいるはずが無い。 つまりファーストキスだったのである。 「な、なによ、私だって初めてなんだからね」 少女が赤面して叫んでいる。 彼はとりあえず話題を変えようとした。普段の冷静なイメージを崩したくなかったのである。 「そういえば、あなたの名はなんというのですか」 口調はあくまで冷静だった。 「私はルイズ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ」 ルイズ、自分のファーストキスを奪った相手なのか。 こんな事を考えていると急に体が熱くなっていった。 これは恥ずかしいというれぜるじゃ無い、これはもう明らかな痛みだ。 「まずい・・・意識が・・・遠・・・のい・・・て・・・いく・・・」 油断していた、キスで動揺していたとはいえこんなに簡単にやられてしまうとは・・・ 夢を見た。承太郎たちと日本へ戻る夢だ。 承太郎はいつものように静かで、ジョースターさんとアブドゥルは仲良く酒を飲み、、 ポルナレフはいつものように騒がしく、イギーもこころなしか幸せそうな顔をしていた。 そして僕は・・・ 「こ、ここはどこだッ」 いいところで夢から覚めるとそこは西洋風のベッドの上だった。 なぜ僕はこんなところにいるんだ・・・そうか、DIOの第2の能力で・・キ・・ス・・をされて・・・ 彼は少々赤面しながら彼は大体の事を思い出した。 「もう手遅れかもしれないがとにかく逃げるしかないッ ハイエロファントグリーンッ壁に穴を開けろッ エメラルドスプ・・・」 「もう起きたの?それに何叫んでるのよ」 ピンク色の髪をした少女ルイズが部屋にはいってきた。 「お、お前はッDIOのスタンドだか手下だかわからないが、 さっきのキスで君を敵と確信した、女の子だが倒させてもらおうッ、 ハイエロファントグリーン、エメラルドスプラッシュだッ」 彼のスタンドの手から宝石が放たれる。 「な、何なのよ、何で急に空中から宝石なんかが出てくるのよ?」 「何?やはり君にはハイエロファントグリーンが見えていないのか?」 そういえば彼女がDIOの仲間なら寝首をかく事だって容易だったはずなのになぜ自分を殺さなかったのか。 冷静になって考えればこちらの勘違いかもしれない。 「一応聞くが、君はDIOという男は知っているか?」 「DIO?だれよ?それと君って呼ぶのはやめなさい、使い魔のくせに無礼よ!」 「使い魔だと?いったい何なんだ?それは。」 花京院という男は冷静である。 「使い魔」と呼ばれに明らかに目下に思われているのに現状把握に努めている。 その結果ルイズから、この世界の事、使い魔とは何か、などを聞き出すことに成功した。 「つまり、僕は君、失礼、ルイズの執事となればいいのだろう? だが断るッ といいたいところだが、DIOの仲間と間違えて攻撃してしまった以上、 謝罪の気持ちの表れとして当分はルイズ、あなたの言う通りにしよう。」 もちろん、彼の心の中には、まだDIOの手下である可能性はぬぐいきれなかったが、 元の世界に帰るためにルイズの近くにいることが最善であるのも確かだ。 「それじゃこの下着洗っといてね」 早速ルイズが仕事を申し付けてくる。 それにしてもあまり親しくも無い男に下着を洗わせるのは恥ずかしくないのだろうか? 承太郎で無くてもこういうだろう。 「やれやれだ」
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「おい」 何よ。 「起きろ」 眠いわ。 「起きなさいよ」 昨日ほとんど徹夜だったじゃない。 「起きる」 ああもう…… 「あ、おはよう」 なんだか腰が痛いわ。 「よく眠れたかしら、ヴァリエール」 「なな、なんでキュルケがこんなところにいるのよ」 「ルイズオメー永久に寝てた方がよかったんじゃねえの」 「何訳わかんないこといってるのよ」 あ、 「ちょ、ちょっとした冗談よ、そろそろフーケの潜伏地点かしら?あはははは」 「「「……」」」 「大物」 「ここからは、徒歩で行きましょう」 ミス・ロングビルがそういって、全員が馬車から降りた。 うっそうとした森が広がっている。 「なんか、暗くて怖いわ……幽霊でも出そうじゃない?」 キュルケが凄くうそ臭い調子で呟いた。 「冗談でもやめて」 「やめろ俺で草を 枝を切るなあー」 「仕方ねーだろお、他に誰も武器もってきてねーんだからよお。文句ならフーケかロングビルに言え」 「なら魔法で何とかしてくれぇー、ウゲッ蟲の体液が刃にいい」 「魔法で無理に道とか開けたら気づかれちゃうわよ」 「そんなああああ」 「おあ?」 いきなり一行の視界が広がった。 かなりの広さが整地してあり、真ん中に廃屋、というか山小屋が建っている。 五人は小屋の中から見えないように、森の茂みに身を隠したままそれを見つめた。 「わたくしの聞いた情報だと、あの中にいるという話です」 ミス・ロングビルが廃屋を指差して言った。 人が住んでいる気配は全くない。やはり奇襲が一番だろうか? 「なあー」 セッコが何か思いついたらしい。 「その[破壊の杖]って、頑丈なもんなのか?」 ミス・ロングビルが答えた。 「秘宝ならスクウェアの固定化がされてるとは思いますが、それが何か?」 「ならよお、ここから全員で魔法かましてフーケごと消し炭にしようぜぇー」 ミス・ロングビルがひどく慌てて答える。 「フーケを殺すより、秘宝回収の方が優先なのでそれはちょっと」 「うー」 非常に不満そうだ。まあそうだろう、実際ドアから家の中に入るのは危険としか言いようがない。 ああ、そうだ。そうしよう。 「シルフィードで屋根を破壊して奇襲する」 「名案ね」 「そりゃーいいな。で、何人乗れるんだ?」 「3人」 結局、ルイズとミス・ロングビルを見張りに残して屋根を破ることになった。 「エア・カッター!」 上空から柱を切り裂く。 「今だぜえシルフィードォー!」 「きゅいきゅい!」 ドラゴンの爪が既に家からずれかけている屋根を横薙ぎに弾き飛ばした。 「あら、誰もいないわよ?」 キュルケが素っ頓狂な声を上げる。 「ロングビルもあんま信用できねーなあ」 「きゅ!」 それは、あまりに不自然で。 部屋の真ん中に堂々と置いてあった。 「破壊の杖……」 「あら、ほんとね」 「はあ?」 セッコが不思議な顔でこっちを見た。 「これはさすがに杖じゃねーだろぉ。バズーカ砲か?」 キュルケが答える。 「いや、これよ。宝物庫内を見せてもらったことがあるから間違いないわ。て言うかばずーかって何よ」 「説明は難しい、そもそもオレも詳しいわけじゃねー」 「じゃあ遠慮しとくわ」 「まー、フーケが来てもこれ撃てば楽勝だと思うぜえ」 そう言ってセッコが破壊の杖を掴み上げる。 と、使い魔のルーンが輝きはじめた。武器と親和するのだろうか? 「おああ、こりゃ駄目だあ」 セッコが心なしかがっかりしている。 「弾が入ってねえ」 弾? 「説明して」 「仕方ねーなあ、無駄に左手の力使うとなんか気分が悪くなるんだけどよお」 ルーン文字が更に光を強める。 「これは[SRAWプレデター]つーここじゃねえ世界の武器だ」 キュルケが口を挟んだ。 「杖じゃないっぽいのは理解したわ。けどダメってどういうこと?」 「これは、本来弾とセットなんだけどなあ」 「何か詰めて撃てばいいんじゃないの?」 キュルケが珍しく正当な質問をしている。 「いや、どちらかというとなあ、この武器は弾の方が本体なんだ」 「は?」 さすがに驚いた。 「こっち側はただの頑丈な筒だあ。まあ棍棒として使えば強えーかもしれねーけどよお」 「……」 「高い命中精度も。家も戦車もぶち壊す破壊力も。 起動に魔法がいらないのも。全部弾の方の能力だ」 ようやく、オスマン長老の不自然な落ち着きが理解できてしまった。 戻ったら絶対問い詰めてやる。 「どうせあのヒゲジジイは弾の方を、別の名前で保管してんじゃねえの? フーケもいねーし、これもってかえろーぜえ」 実にダルそうにセッコは[破壊の杖]もとい筒をシルフィードの背中に積んだ。 その頃、周辺警戒という名の置いてきぼりを食らったルイズは困っていた。 「ああもう、一人で小屋に近づくわけに行かないし、ミス・ロングビルは何処かに行っちゃうし……」 結局、遠くから小屋をボーっと見張ることしかできないのだった。 セッコもセッコよ、ああいうときは普通主人を立てるべきじゃないの、使い魔的に。 しかも妙にタバサに懐いてるし、キュルケじゃないだけまだマシだけど気に入らない! あ、小屋の屋根が吹っ飛んだわ。 どうも戦いは起こらなかったみたいね。見に行こう。 「きゃああああああ!」 ルイズが外で叫び声を上げてやがる。静かにしろ。 声の方を見ると、昨日のゴーレムがこっちに向かってくるところだった。 「おほほほほ、踏み潰してやるわガキども!」 「うおあ、早く飛べええ」 巨大ゴーレムに踏まれるよりわずかに早く、シルフィードが3人を乗せて離陸する。さて、ルイズをどうやって助けるか。 それよりもあのゴーレムの肩に乗ってる奴をぶっ殺してえな。 しかもやっぱフーケは女だったじゃねえか。ロングビル使えねえ。 「ちょっと降りるぜえ」 「この高さ飛び降りて大丈夫か相棒?」 「オメーを持ってりゃ余裕だ」 「レビテーションで降ろしてあげるわよ」 キュルケが言ってきた。タバサは既に何か呟いている。 「そんな暇があるなら攻撃魔法を撃ちやがれ」 そう言って飛び降りる。いつもながら[左腕の力]は頼れる。 だが、どーもこういう状況になる度、何かを忘れてる気がしてくるんだよなー。 ギーシュの時も、昨日ゴーレムを見たときもそうだった。落ちつかねえ。 ルイズが逃げずに、魔法でゴーレムを攻撃している(失敗の爆発だが)理解できねえ。敵わないなら逃げてくれ畜生。 「ああもう、どうすればいいのよ!」 「逃げるんだよぉーーーーーーー!」 「冗談じゃないわ、貴族は背を向けない!」 「馬鹿かオメー!」 ゴーレムの右腕がルイズを掴もうとしている。掴まれたら確実に死ぬなあ。 間に合うか?無理だろーなあ。 その時、上空から火の玉と竜巻が飛んできてゴーレムの腕を弾く。 「相棒!今だ!」 うるせえ、見れば分かる。 飛び込んでルイズを掴み後ろに下がる。糞、気絶してやがるじゃねえか。無茶し過ぎだ。 仕方がねえ。 「拾いやがれ畜生おおおお!」 シルフィードの影を見て、進行方向に思いっきり投げた。 「きゅい!」 拾えたみてーだ、これでまず障害を1つ排除だぜえ。ちょっと挑発してやるかあ。 「なあー、フーケよお、[土]でオレと戦おうなんて冗談だろオ?」 「はっ、負け惜しみかい?さっさと潰れな!」 あれぇ?なんかおかしいこと言ったかオレ?まあいいや。 いくらデカかろうと所詮人形だ、登ってあのクソ女をぶち殺してやる。 デルフリンガーを振り回しゴーレムの右拳を受け流す。動きは遅いがパワーがやべえ。 タバサともう一人がもうちょっと頑張ってくれればいいんだがなあ。 ルイズ達がフーケと戦っていたその頃。 これで何度目になるだろうか。ギーシュ・ド・グラモンは、実にくだらない事で始まった、あの決闘について考えを巡らせていた。 1匹目のワルキューレを素手で破壊し、その上、錬金前の石をそのままぶつける新技もかわされた。 その後の異常な動き。モンモランシーがいなければ、きっと僕は死んでいた。 それはいい、それはきっとあのセッコという平民が規格外だったんだろう。 いまさら負けたことに絶望しても仕方がないさ。 けど、けどあれは何だったんだろう? 何度考えてみても、ワルキューレ7体が潰されたことが納得いかない。 そう、7匹だ。 僕は何故、あの時7匹のワルキューレを錬金できたのだろうか? 確かに事前に1匹破壊されていたのに。途中で止めたとはいえ、更に1回錬金をしたのに。自分の成長かと思ったが、腹立たしいことに再現できない。 あの男がいたから? セッコに側にいてもらって呼んでみた、やはり8匹目は呼べない。 命の危険を感じたから? 使い魔ヴェルダンデに落ちたら死にそうな縦穴を掘ってもらい、その横で試してみる。やはり7匹止まりだ。 ダメだ、他に原因が思いつかない。 けど、この僕が一度できたことがもう一度できないなんて、そんなことがあるわけがない。大体、突然8匹呼べるようになること自体はありうる。 最初は1匹しか作れなかったのだから、今増えることはおかしくないはずなんだ。 絶対に何かあるはずだ。絶対、絶対にもっと強くなってやる。 「ねえ、タバサ、セッコって本当に人間なの?」 「人」 「じゃあ何なのよあれ!吸血鬼でももっと鈍いわよ!」 「ルーンと何か、何かは不明」 「何か、ねえ。それにしてもあのゴーレムの左腕はなんなのよ!」 「わからない、あんな動きは見た事がない」 さっきからいくら魔法を放っても、回転する左腕に受け流されてしまうのだ。 これ以上近づくわけにもいかない。 「しつこいねえ!無駄だってのに!」 敵が上と下にいるため、両方を牽制しなくてはならない。 結果割とでたらめに腕を振り回す羽目になっているのだが、実際それは十分な効果を上げていた。 左腕も大体予想通りの仕事をしてくれている。実に愉快だ。 「頭じゃねえ、足を狙いやがれ!」 言いつつ、なんとか右腕に取り付こうとする。なかなかうまくいかねえ。 「相棒、足から登ればいいんじゃねえの?」 ついにぼけたかサビ剣。 「馬鹿、足なんかに取り付いたら手に潰されるぜえ!」 「ああもういい加減に諦めなさいよ!」 弾き損ねた火球がゴーレムの右足首に直撃する。 一瞬動きが止まるが、すぐに再生すればすむことだ。 しかし、セッコにとってその一瞬は十分すぎた。 右腕にとりつき駆け上がる。 「相棒馬鹿だけどすげーなあ」 「馬鹿は余計だぜえ」 一発で首を撥ねてやるクソ女。 「油断したわくそっ、ガキの癖に!」 使い魔の男が右腕を凄い勢いで登ってくる。捕まったら確実に殺される、そんなオーラを全身から発散させながら。 だが、もっとヤバイ状況を腐るほど乗り越えてきたこの私は慌てない! 「……なあんてね」 フーケはゴーレムの右腕を、根元から切り離した。 「うおあああああああああ」 畜生、まさか切り離してくるとは思わなかったぜえ。 いや、あの再生能力を持ってすれば切り離すのが当然か。だが、腕が一本なければ足から登れるぜ! 「相棒―――!」 デルフリンガーが五月蝿い。ちょっと黙ってろ。 体勢を立て直し着地する。 「何度でも上ってやるぜフーケさんよおおおお」 「あんたの身体能力は本当に馬鹿がつくね!」 「ならいい加減に諦めやがれえ!」 「何のために」 「はあ?」 「あたしが何のために腕を切り落としたか分かるかい?」 「なに言ってやがんだあ?」 「このゴーレムはねえ、ダメージが[鈍い]のよ?すぐに[再生]するからねえ」 「それがどうしたああああ!」 「自然に、あんたが近づいて、なおかつ腕を切り落として不自然じゃあない状況!」 「なにわけわかんねーこといってやがんだああ!」 「[再生]するわよ」 「すりゃーいいじゃねえかよおお、その間に上ってぶっ殺してやるぜえ!」 「あんたごとね!!!」 「相棒、下だっ!!!」 下あ? 「オバアアアアアアアアアアアアアア!!」 まさか、そんな。オレが土ごときに! 「や、やりやがったなクソ女ああああああああ」 「負け惜しみならなんとでもお言い!」 畜生、勢いが早すぎる、すまねえサビ剣、もう持ってられねえ。 「プげッ」 「相棒ああああああああああああああ!」 乾いた音を立てて、デルフリンガーが地面に落ちた。 畜生、動けねえ……息もできねえ……なんだっけ……前もこんな…… ……おまえが行くのだセッコ、おまえの「……」がっ! なんだよ、オメー誰だ、どこに行くって言うんだあ? 「いけッ!」 しつけえなあ。動けねえって言ってんだろ? 「硬い」硬いのに沈んでいく。 そんなわけあるかよ。 「潜った」ぞッ! ああ、オレは潜り込まされてるぜ。 「地中に潜るまでもねえ」 そうか……オレは…… 「あははははは!あたしの方が一枚上手だったわね!ついでにあんた達もぶっ殺してやるわ!」 フーケが高笑いしている。畜生。 「ああ、もう終わりだわ……」 キュルケが泣きそうな顔でこっちを見る。ルイズは気絶したままだ。 シルフィードの元気がない。 「破壊の杖はある」 言い返してはみたが、この状況を何とかする術が思いつかない。 唯一ゴーレムと戦えていたセッコは、ゴーレムそのものに飲み込まれてしまった。 まだ何も、何も謎は判明してないのに。 あれ、どうしたんだろう? 「ゴーレムの様子がおかしい」 「本当ね。あの使い魔まだ生きてるのかしら?」 そんな馬鹿な。土に頭まで飲み込まれて生きている人間などいるわけがない。 「もっとしゃんとしなさいよ!あいつらに土の塊をお見舞いしてやりな!」 どうもゴーレムの動きが鈍い。魔力はまだ十分残っているというのに。 一体どうしたの、不純物が混ざったからかしら? 「勝利を確信したとき、そいつは既に負けている っつーのは誰の言葉だったかなあああ、畜生、思い出せねーぜ。オメーの言葉じゃねえのは確かだがなあー」 そんな馬鹿な。 今最も聞きたくない声が、足元から。 足元……? そんなわけがない。ここはゴーレムの肩の上だ。 きっと幻聴よ。珍しく苦戦したし。 「死ね」 違う、やはり後ろに誰かいる。 「うああああああああああああ!」 森の中にフーケの絶叫がこだまする。 そして巨大ゴーレムが崩れ落ちた。 To be continued…… 戻る< 目次 続く
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「ハッ?!」 目が覚めるとそこは見慣れないところでした 「・・・あれ、なにしてたんだっけ?こんな傷までして・・・」 この青年、ドッピオは腹部に包帯を巻かれてベッドの上で寝ていました 「・・・あ」 そして自分がなぜこんな傷を負ったのか思い出しました 「あ・・・気がつきましたか?」 「シエスタさん・・・そうだ!シエスタさん、僕が決闘しているのを見ていましたよね」 「あ、はい」 ドッピオは決闘のとき湧き上がったドッピオコールの最初、自分の名前を言ってくれたのがシエスタだと覚えていました 「あの後、どうなったんですか?」 「どうってドッピオさんがギーシュさまをやっつけたんですよ?覚えていないんですか」 それもそのはず、倒したのはドッピオではなく主人格であるディアボロなのですから ドッピオは自分のボスが倒したのだと思いひとまず落ち着きました 「目が覚めたようですのでヴァリエール様に報告しますね」 「ヴァリエール?」 「・・ルイズ様のことですよ」 ドッピオは最初に説明されたフルネームを忘れていました 「ドッピオ!!」 「ルイズさん・・・そんなに声を立てなくても」 「このバカ!!なんであんなことをしたの!!」 「いきなり罵倒しますか・・・」 しばらくベッドの上で貴族に決闘をさせるようなことをするなだとか あんなことではちっとも自分のためにならないだとか 傷を負ってるのに無茶をするなだとか ドッピオはいろんな罵倒を半分聞き流しながらルイズにあわせていました しばらくして怒鳴りつかれたのか一呼吸して 「今は傷を治すことだけ考えなさい。無茶したらそれこそ許さないんだから」 といって部屋から出て行こうとします 「ありがとうございます。ルイズさん」 ドッピオが礼を言うと 「か、勘違いしないでよね! 別にアンタのためじゃなくって早く傷を治してもらわないと家事をするのは誰がいるのよ」 照れ隠しだと思いながらドッピオはその言葉を受け取りました 「・・ここだけの話ですけどね」 シエスタが言います 「決闘の後ルイズさんとても心配なされていたのですよ? 傷を治すのにも高級な薬草を取り入れたりしていたそうですし」 「そうですか・・・それだとなおのこと傷を治すことを考えないといけませんね」 そして二日ほどたちました ルイズの取り入れた薬草のおかげか傷のほうも早く完治し、十分に動けるようになりました 決闘のこともあってかドッピオのことを「平民が…」等と言って直接絡んでくる人は特にいなくなりました ですが中途半端に腕に自信がある人たちが絡んできたりします あの後、ドッピオは貴族との戦いを学習し、絡まれたら逃げるといった行動に移るようになりました それでもそういった行動をとると相手は挑発をします。それに耐えられなくなるのはドッピオではなく主人のほうでした 「ちゃちゃっとあいつをやっつけちゃって!」 などの無茶な命令を聞くのも使い魔の仕事です。エピタフの未来予知を駆使し魔法を発動させる前に近づいて杖を折る ギーシュとの戦いで学んだことです。貴族の人たちは例外なく杖を折ると魔法が使えないようです ですがドッピオはこういった人たちよりももっと苦手な部類の人種がいるのです 先程絡んでくる人がいなくなったと言いましたが例外はいるんです 無性に絡んでくるのが1人います 「ドッピオー♪」 「・・・キュルケさん・・・」 キュルケと呼ばれた女生徒はドッピオの腕に胸を押しつけるように抱きついてきます 肩までかかる燃えるような赤い髪を持ちスラッと長身で豊満なバストを見せつけるような格好をしているキュルケ ドッピオに対しここ数日求愛行動を示していました 「ねぇ、今夜私の部屋にこ・な・い?」 「遠慮します・・・」 「あぁ~ん。即答しないでよー」 「じゃあ来年まで考えときます」 「もぉー、つれないわねぇ・・・」 彼女は二つ名が示す「微熱のキュルケ」の通り恋多き女なのです 理由は以下の通り 「数日であの「青銅のギーシュ」を初めとする学院の貴族を50あまり倒した平民・・・燃えるわー」 噂は肥大化するものなんです 「ちょっと・・・使い魔に用があるなら主人を通すのが礼儀じゃなくて?ミス・ツェペェルトー?」 「あーらミス・ヴァリエール。いたの?色々小さくて見えなかったわ」 「な、なんですってぇー!!!」 ちなみにルイズとは家柄的な問題で犬猿の中らしい 「・・・タバサさん。長くなりそうだから先に夕飯食いに行きませんか?」 「・・・・・・(コク」 タバサと呼ばれた少女はチラッとドッピオを見て頷くと視線を読んでいた本に戻しドッピオに続き歩き出しました 眼鏡をかけショートカットで青髪。ルイズよりも一回り小さい少女はいつも本を読んでいます ここの世界の文字が読めないドッピオには何の本だかはわかりませんが・・・ タバサはキュルケの親友でだいたいセットでいます 口数も少なく表情の変化もないので何考えてるがわかりにくい謎多き少女なのですがドッピオからして見ると一番疲れない相手でもあります 何だかんだここ最近4人組でいることが多いんです 「お腹すきましたね」 とお腹を押さえて歩いていると後ろから声が聞こえる 「あぁ~ん、待ってー!!」 「こらぁ!!ご主人様置いてどこ行くの!!」 と言った具合で夕食を取り部屋に戻るのです そしてルイズを寝かしつけると服を丁寧にハンガーにかけ下着姿になり毛布を被り眠ります 住めば都と言うべきなのでしょうか、我が侭なご主人はさて置きドッピオはここの生活に慣れていました ですがそんな休息も長くは続かないのでした 「フフフ、ここね…」 皆が寝静まった深夜のトリステイン魔法学院宝物庫 その扉の前に黒いフードを頭から被り明らかに不審者である人物がブツブツと独り言を言っているのでした 8へ
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貴族狙い専門の盗賊、「土くれ」フーケはこの学院に潜入してからの日課である宝物庫のほころび探しを今日もやっている。 強力な固定化がかかっているとはいえ、物理的な衝撃への魔法防御はされてないまでは判明したものの、壁の厚さ自体が数メイルもあるせいでなかなか難しい。 破壊するだけなら破城槌を練成して、得意のゴーレムに振り回させればいいのだが、中のお宝が無事ではすまない可能性が高いためなるべくやりたくない。 先週の決闘騒ぎで塔の一部が崩れたときは狂喜乱舞したが、 よく確認すると微妙に宝物庫からずれていて結局涙をのんだ。 いい加減潜伏も疲れてきた、何とかしなければ…… そうだ、力の掛け方を変えればどうだろうか。 「ねえ、セッコ。」 「何だ」 「何で昼あれだけ厳重に縛ったデルフリンガーの鞘が外れてるのよ。」 「うるせー娘っ子、あんな縛られたら苦しくて生きていけねえや。」 ああもうウザい! 「情報が得られねーかな、と思って」 「この様子じゃ全く期待できないんだけど。 だってさっきから何聞いても、わからん・覚えてねえ ばっかりじゃない。 固定化がサビる程の年月経過してるくせに記憶喪失とか、本当に使えないわね。」 「覚えてねーもんは仕方ねえだろが!なあ相棒!」 「それ言われたらオレも記憶喪失なんだけどよおー。」 あ゙―そういえばそうだった…… 「まあ若いんだから気にすることないわ。」 「わかった。」 「少しは気にしろよ相棒!」 「少なくともあなたが言うセリフじゃないわよ!」 とりあえず鞘で思い切りぶん殴る。 「プゲッ」 相変わらず叫び声が汚いわね。超硬いし、殴られ屋でもやらせようかしら? 「ひでー ひでーよ!」 本当に使えないわこいつ。 記憶を取り戻す魔法とかないのかしらね、喋らせる薬や魔法はアホほどあるのに。 とりあえずデルフリンガーを鞘にしまう。 セッコが嫌そうな顔をしたので、縛るのは止めといた。わたし優しいわね。 「ルイズ」 「なによ。」 「変な音がするぜぇ」 「何も聞こえないわよ。」 「オメー耳が悪いな」 「あなたが良すぎるのよ。で、どんな音?」 「ドリルが回ってるみてーな感じ。」 「どりるって何よ。」 「壁とか鉄板とか硬い物に穴あけるもの」 「聞いたことないわね。」 「この辺には無いんじゃねーの?多分」 「なんで無いものの音がするのよ。」 ああ、気になるわ 「見に行かない?案内して。」 「わざわざ行くのかよぉ」 「そもそもあなたが変って言ったんじゃない。行くわよ。」 「……わかった。」 所変わって女子寮5階。 「タバサの方から私を呼ぶなんて珍しいわね。」 本当に珍しい。 「ルイズ・ヴァリエールの使い魔を調べて欲しい」 「は?」 「気になる。部屋、隣。」 タバサってばあんなのがいいのかしら? ま、外見以外はタバサと似てなくもないかもしれないけれど。ご飯優先とか。 「応援するわよ。」 「勘違い。」 「あ、能力ってことね。せっかくタバサにも春が来たと思ったのに、残念。」 相変わらず固い子ねぇ。まあそこがいいって人もいるかもね。 「キュルケ。」 突然タバサが私を引っ張る。 「ちょっと、どうしたのよ?」 さらに引っ張られる。 「な、なによあれ……」 窓から見えたその光景は、いろいろと不自然だ。 まず巨大ゴーレムが学園内に居る時点でおかしい。 宝物庫ってあの辺りだったかしら?泥棒? それはまだいい。 そのゴーレムは遠目では微動だにしてないように見える。 いくら巨大ゴーレムとはいえ、あの宝物庫の壁は簡単には破れないはず。 壁を破るならもっと激しく動いているはずだし、 既に首尾が終わっているならあんな目立つ物を残す理由がない。 「変。」 そうね、どう考えてもおかしいわよね。 「どうする?」 「見に行く。」 そう。 いけるとは思った。我ながら素晴らしい思い付きだったわ。 でも……でもねえ…… 「うふふふふふ」 まさかここまで効果抜群なんてねえ……もしかして私って天才? これ、もしかして歴史に残るんじゃないかしらあ? 回転を、力に!一点集中!!! 着実に宝物庫の壁は削れていく。 もう少しで[破壊の杖]に手が届く! 建物から出てきたルイズたちの見たものは。 「な、なによあの巨大なゴーレム」 「やっぱドリルの音だったじゃねーか」 ゴーレムの影に人がいるみてーだな、女か? ルイズに言ったら追いかけかねないし黙っとくかぁ。 「おでれーた……」 左腕を高速回転させながら宝物庫の壁に突っ込んでいる、 身長30メイルはあろうかというゴーレムだった。 タバサとキュルケはシルフィードに乗り、上空からそのゴーレムを観察していた。 「でかいわね」 「フーケ?」 「タバサもそう思う?」 「かなり」 「ところで、あのゴーレム崩れ始めてない?」 「……」 ヤバい、人の気配がしてきたわ、急がないとねえ。 ん、手ごたえが変わった!貫通したかしら? すばやく宝物庫に滑り込み、犯行声明を刻む。 「破壊の杖、確かに領収いたしました。土くれのフーケ。」 次に壁を破るときも、あの技を使うことにしよう。 なんか名前でもつけてやろうかしらね? 自分の発想に乾杯。 そんなことを思いつつ、フーケは闇の中へ消えていった。 「と、止めなきゃ!ファイアボール!」 よし、命中! 失敗の爆発だけど。 「「おい」」 「何よ!ファイアボール!」 ああ、外れたわ。 爆発だけど。 「よく見ろ、何もしねーでも崩れてるぜぇー」 「え?」 「え、え、ええ!」 ゴーレムが こっちに向かってくる。 いや、こっち側に向かって崩れてくる…… 「きゃああああ」 ドビチャャアアアア 「うおおおわあ、っとと」 「危なかったなー相棒。」 「うおう」 「なあ、相棒、相棒の主人はどこ行った?」 「おあ」 「ちょっと……早く助けなさいよ……」 先走って突撃したルイズは、崩れてきたゴーレムの土をもろに被って首まで埋まっていた。 「無様ね、ルイズ。」 「きゅいきゅい!」 「……」 「なんであなた達がここにいるのよ。 私を助けにきたんなら早く掘り出してちょうだい。」 「通りがかっただけよ。」 「誰でもいいから助けなさいよ!セッコもボーっと見てないで!」 「アレ……」 セッコが宝物庫の方を指差している。 人間は首を180度回せないのよ、見えないわ。死ね。 「あの宝物庫の壁があんなになるなんて、何をしたの?」 「最低でもトライアングル。」 「いいから早く助けてよ!」 何とか掘り出してもらって宝物庫を見る。 壁が、円形にくりぬかれていた。 翌朝。 トリステイン魔法学院では、昨夜からの蜂の巣をつついた騒ぎが続いていた。 何せ、秘法の破壊の杖が、ゴーレムで壁をぶち破るなどという無茶な方法で破られたのである。 宝物庫には、学院中の教師が集まって口々に好き勝手なことを言っている。 「土くれのフーケ!貴族の財宝を荒らしまくっているとか! 学院にまで手を出すとは、なんと不遜な!」 「衛兵は一体何をしていたんだね?」 「いや当直は誰だ!」 「寝てたわ!ああ寝てたわよ!でもあんたも一昨日当直サボって 酒かっくらってたじゃない!人の事言えるの!」 「あまりわめき散らすでないぞ。ハッキリ言って油断してた全員が悪いわ。 わしも含めてのう。」 学院長老オスマンの登場により、ようやく静寂が訪れた。 「で、犯行の現場を見ていたのは誰だね?」 オスマン氏が尋ねる。 「この3人です」 コルベールがさっと進み出て、自分の後ろに控えていた3人を指差した。 ルイズにキュルケにタバサの3人である。 デルフリンガーとそれを持ったセッコもそばにいたが、 というか最初に異常に気づいたのはセッコなのだが…… やはり「使い魔」は人として数えられないらしい。 「ふむ……君たちか。」 オスマン氏はふと興味深そうにセッコを見つめた。 なんだぁ?このジジイホモの気まであんのか? 口には出さないことにして、少し睨みつけておく。 オスマン氏が視線を外し、再び口を開く。 「詳しく説明したまえ。」 ルイズが進み出て見たままを述べた。 「あの、大きなゴーレムが壁に穴を開けていたんです。 近づいてみたときには既にモノは盗まれた後みたいで、 ゴーレムは崩れ始めていました。」 後ろで2人と1匹?と1本がうなずく。 「黒い服を着た人影をチクリとだけ見たぜ。」 セッコが補足した。 「ふむ……」 オスマン氏がヒゲをねじって遊んでいる。 「後を追おうにも、手がかりナシかのう……」 それからオスマン氏は、気づいたようにコルベールに尋ねた。 「ときに、ミス・ロングビルはどうしたね?」 「それがその……朝から姿が見えませんで。」 「この非常時に、どこに行ったのじゃ。」 「どこでしょう?」 そんな風に噂をしていると、ちょうどミス・ロングビルが現れ、後ろから声をかけてきた。 「朝ここに来る前、フーケについて調べろと私に言ったのはオールド・オスマンじゃありませんか。今まで聞き込みしてたんですよ!」 コルベールがかわいそうな目でオスマン氏をチラ見し、そして視線をそらした。 「あ、ああ、そういえばそうじゃったの。それで首尾はどうじゃね?」 「はい、フーケの居所がほぼ分かりました。」 「な、なんですと!」 コルベールが、素っ頓狂な声を上げた。 「誰に聞いたんじゃね?ミス・ロングビル。」 「はい、近在の農民に聞き込んだところ、 近くの森の廃屋に入っていった黒ずくめのローブの男を見たそうです。 おそらく、彼はフーケで、廃屋はフーケの隠れ家ではないかと。」 オスマン氏は、目を鋭くして、ミス・ロングビルに尋ねた。 「そこは近いのかね?」 「はい、徒歩で半日、馬で4時間といったところでしょうか。」 「すぐに王室に報告しましょう!山狩りです!」 コルベールが叫んだ。 オスマン氏は首をひねると目をむいて怒鳴った。さっきまでとはえらい違いだ。 「ばかもの!王室なんぞに知らせていたらその間に逃げられるわ! その上……宝物庫が破られたなど、魔法学院の立場が更に悪くなる、 冗談ではない!当然我らで解決する!」 ミス・ロングビルは微笑んだ。まるでこの答えを待っていたかのように。 「では、捜索隊を編成する。我と思う物は、杖を上げよ。」 「なあー、ルイズよお、何でわざわざ志願したんだあ?」 ミス・ロングビルが引く馬車の中で、セッコはルイズに訪ねた。 タバサとキュルケも首を縦に振り、デルフリンガーがカタカタと揺れる。 「だって、誰も挙げなかったじゃない。」 「確かに学校の先生なんて信用できねえけどよおー」 デルフリンガーが横から口を挟んだ。 「とりあえず娘っ子はあの二人に礼を言うべきだと思うぜ。」 「うるさいわね剣の癖に!あとせめて名前で呼びなさいよ! タバサはともかく、ツェルプストーに礼なんて……っ!」 「オレにはスゲー仲よさそうに見えるけどなあ。」 「んだ」 デルフリンガーがセッコに頷く。 (なーデルフリンガー) (何だ相棒。) (あの人影は確かに女だと思ったんだが、[フーケ]って男なのかぁ?) (俺様って目はあまりよくねーんだよ。) (使えねーなあオメー) (おめーこそ剣に視覚を期待すんじゃねーよ馬鹿野郎。) (ねえ、タバサ、あんたもなんで志願したのよ。) (気になる) (ルイズが?そもそもタバサとあいつが知り合いだったことに驚いたけど。) (違う) (ああ、大体分かったわ。あんまり危ないことしちゃダメよ。) タバサとキュルケがこそこそ話している。 なんだかわたしだけ仲間外れみたいじゃない。まったく。 そもそもあの状況で誰も志願しない先生達ってのはどうよ。 ああもう。着くまで寝とこうかしら。 所変わって学院長室。 「オールド・オスマン?」 コルベールが尋ねる。 「彼女達を行かせてよかったのですか?」 「仕方ないじゃろう。他に誰もおらんかったんじゃし。 ま、生徒とはいえミス・タバサとミス・ツェルプストーはトライアングルじゃし、急襲すれば大丈夫じゃろ。 それに、あの使い魔の印が本物かどうかも確かめたいんじゃ。 もし、[ガンダールヴ]そのものなら単体でもフーケごときに遅れを取ることはあるまいよ。」 コルベールの顔は浮かない。 「まあ、そうですが……」 「わしは学院を離れられんし、コルベール君が戦いたくないというのではなあ」 「ううむ……しかし……」 「何か気になることでもあるのかね。」 「あの宝物庫の壁ですよ。フーケはラインかトライアングルという説が一般的ですが……あの穴はどうやってあけたんでしょう?」 宝物庫の壁にはスクウェアの「固定化」が何重にもかかっている。 ゴーレムでぶん殴るにしても、あんな綺麗な穴になるわけがない。 「いくらなんでもスクウェアってことはないと思うんじゃが。」 「いや、それはそうなんですが。」 これ以上オスマン氏に愚痴を言っても始まるまい。 コルベールは学院長室を後にした。 To be continued…… 戻る< 目次 続く
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闇の使い魔 Summon 1(闇) / 400f ファミリアーの召喚 Atk=0 HP=1 闇の使い魔が対戦相手にダメージを与えた際、対戦相手の手札を1枚捨てる。 -- http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/27456/1135510382/826 参照:炎の使い魔, 水の使い魔, 風の使い魔, 光の使い魔 コメント欄 名前 コメント
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風の使い魔 Summon 1(風) / 400f ファミリアーの召喚 Atk=0 HP=1 風の使い魔が対戦相手にダメージを与えた際、風の使い魔は(+1 / +0)の修正を得る。 -- http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/27456/1135510382/826 参照:炎の使い魔, 水の使い魔, 光の使い魔, 闇の使い魔 コメント欄 名前 コメント
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水の使い魔 Summon 1(水) / 400f ファミリアーの召喚 Atk=0 HP=1 水の使い魔が対戦相手にダメージを与えた際、あなたはドローストック+1を得る。 -- http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/27456/1135510382/826 参照:炎の使い魔, 風の使い魔, 光の使い魔, 闇の使い魔 コメント欄 名前 コメント