約 372,726 件
https://w.atwiki.jp/shinsen/pages/10481.html
【妖魔陣】 妖魔剣豪 レベル:数 63:7 構成 名前 種類 レベル 初期付与 使用技 妖魔剣豪 妖獣 63 ▲ ▲ 一所懸命・極、n連撃・改、沈黙 妖法師 死人 60 反射結界 全体完全 妖界の歌姫 妖獣 60 ? 詠唱韻 操心鬼 死人 60 ▲ ▲ 結界 攻撃術 走屍 死人 60 ▲ ▲ 妖魔の番人 妖獣 60 ▲ 陽動 瘴姫 妖獣 60 結界 全体完全、蘇生 備考 ドロップアイテム 情報募集中 開幕他にも詠唱付いてるのいたはずなんですがSSが途中なんで分からず、見た方追加お願いします。 -- ななし侍さん 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/souhei_world/pages/3312.html
機装兵 オルレオン [解説] 聖華暦500年代末にアルカディア帝国で出現した、4.5世代機兵と呼ばれる試作実験機。噴射式推進装置(バーニア)の実験用プラットホームとしての試作機体である。これに搭載されたバーニア機構は、最初期の実験用機材であった事もあり、極めて出力が低かった。これはルーンによる記述で下位の風魔法『ウィンド・フロー』を単純に発動させるだけの構造である事が原因である。更に言えば、機体そのものも旧来の第四世代機兵と同様の旧式ム―バブルフレーム構造であった事で、極めて重量がかさんでいた。このため初期のこの機体は高機動力を発揮するどころか、まともに噴射跳躍をする事すらできなかった。 バーニア機構による高機動戦闘と言う構想を諦められなかった開発陣は、同時並行していたランドローラー機構実験機の『バグナス・ガロウド』開発陣がやや先行して試作機を建造した(と言っても、これもまた失敗作であったのだが)事に焦りを覚える。そして最初期型バーニアでも噴射跳躍による高機動性を実現するため、機体側の無謀な軽量化に打って出た。 まず手を付けたのが、外装=装甲板の軽量化である。外装の外縁に手を触れれば、皮膚が切れるほどに薄い金属板を装甲として取り付け、外装の軽量化という面ではこれ以上不可能というレベルまで成し遂げた。しかしそれでもまだ機体は重かった。 次に手を付けたのが、骨格つまりはフレームの軽量化である。あちらこちらのフレーム材に、ドリルで穴を開け、ヤスリで削り、徹底した肉抜き加工を施した。この涙ぐましい努力の結果、最初期型バーニアによる頼りない噴射であっても、この機兵は噴射跳躍する事が叶った。試作実験機装兵『オルレオン』の(とりあえずの)完成であった。 しかしながら一応の完成を見た『オルレオン』ではあったが、実のところまったくの欠陥機であった。骨格たるフレームがあまりにも脆弱であり、予定の高機動を行うと機体がたわみ、震え、歪み、まともには行動できなかったのだ。フレームが脆弱である場合、装甲板でそれが支えられる事もあるのだが、しかしながらこの機体の装甲板は前述した通りに紙装甲である。機体強度があまりにも足りないこの機兵は、綱渡りをするかの様な精密な制御ができる天才的な操手でなければ扱えない物であった。こうして1ロット12機完成した試作実験機のうち、2機は実験中に事故を起こし、早々に廃棄処分となる。 このままではこの機体は、まともに扱う事はできない。だがここで朗報が飛び込んで来た。小型艦船向けにバーニア機構を研究開発していた別グループより、新型バーニアの技術がもたらされたのだ。それは複数の『ウィンド・フロー』を複合的に発動させ、内部で圧力を高めて高圧で噴出させるという物であった。 『オルレオン』開発グループは脆弱になった骨格に再度、要所にのみ補強を入れる。そして新型バーニア機構を搭載し、噴射の出力を圧倒的に高めた。最終的にこの機体は、装甲強度は紙同然であり機体そのものの強度もヘナヘナではあったものの、後に『レギオン』として採用されたタイプよりも機動性では若干上という結果を叩き出す。まあもっとも、装甲強度や機体強度が圧倒的に劣る事、バーニア出力を高め過ぎて制御が不安定な事と言った欠陥は、変わらず残されているのだが。 そしてこの機体は第三次聖帝戦争序盤に実戦テストとして投入され、更に4機は破壊されて未帰還となったが、6機は操手が優秀だった事もあってある程度の戦果をあげた模様。しかしながらやはり総合性能ではレギオン系列機に劣り、更には操手の技量にあまりにも依存する事から、後送され姿を消していった。 [関連機体] 機装兵『バグナス・ガロウド』 機装兵『レギオン』
https://w.atwiki.jp/doudan/pages/601.html
前ページ次ページ質疑結果 r:このページは、文殊で登録されている国民番号を持つプレイヤーしか閲覧することは出来ません。 [No.14948] 満天星国の技術に関して投稿者:らうーる@満天星国投稿日 2011-05-01 23 09 48 http //cwtg.jp/qabbs/bbs2.cgi?action=article id=14948 [No.14948] 満天星国の技術に関して 投稿者:らうーる@満天星国 投稿日 2011-05-01 23 09 48 [質問][相談][内政] お世話になっております。満天星国です。 満天星国に関連する質問をさせていただきます。 Q1 帝國環状線の車両に反重力技術を適用する(浮遊は反重力、移動はリニアモーターとする)ことで、環状線の運用コストを下げられないかと考えています。 このようなことは可能そうでしょうか?(車両の更新だけで実現できるので環状線クラスの規模でも可能ではないかと考えています) また、これを行う場合、どの程度の費用が必要でしょうか? Q2 満天星国は、反重力技術の発展により、生活様式等にかなり変化が生じていることが生活ゲーム等から分かっています。 このような大きな変化は、同時に新しい需要や問題を生むと思います。 現在の満天星国において、このような反重力技術由来の要望等は出ていますでしょうか? Q3 Q2について、有効な対応策がありましたら、教えて頂けないでしょうか? Q4 新型ピケの開発の際に、満天星国の技術者達は、カマキリから供与されたTLO反重力技術を、怪しい、いつか害をなしそうということで使用していないということを伺いました。 このことから、満天星の技術者は、比較的高い技術的倫理を備えているように思えます。 この技術的倫理を満天星国の売りの一つに出来ないかと考えているのですが、なにかよい方法はありませんでしょうか? Q5 反重力技術で経済が潤っているうちに、次の技術の芽を育てておけないかと考えています。 現在の満天星国で、反重力以外に有望視されている技術はありますでしょうか? 以上になります。よろしくお願いします。 回答者:芝村 2011/10/05 19 22 41 お世話になっております。満天星国です。 満天星国に関連する質問をさせていただきます。 Q1 帝國環状線の車両に反重力技術を適用する(浮遊は反重力、移動はリニアモーターとする)ことで、環状線の運用コストを下げられないかと考えています。 このようなことは可能そうでしょうか?(車両の更新だけで実現できるので環状線クラスの規模でも可能ではないかと考えています) また、これを行う場合、どの程度の費用が必要でしょうか? 可能だね。 費用というよりL化がいる。 Q2 満天星国は、反重力技術の発展により、生活様式等にかなり変化が生じていることが生活ゲーム等から分かっています。 このような大きな変化は、同時に新しい需要や問題を生むと思います。 現在の満天星国において、このような反重力技術由来の要望等は出ていますでしょうか? 実はいまのところないねえ。 たしかに法整備とかいろいろあったが、正直民族問題と比較すれば乗り越えるのはなんてことはないものだった。 Q4 新型ピケの開発の際に、満天星国の技術者達は、カマキリから供与されたTLO反重力技術を、怪しい、いつか害をなしそうということで使用していないということを伺いました。 このことから、満天星の技術者は、比較的高い技術的倫理を備えているように思えます。 この技術的倫理を満天星国の売りの一つに出来ないかと考えているのですが、なにかよい方法はありませんでしょうか? 爆発してないのが、なによりの売りだと思うよ。俺は。 Q5 反重力技術で経済が潤っているうちに、次の技術の芽を育てておけないかと考えています。 現在の満天星国で、反重力以外に有望視されている技術はありますでしょうか? 反重力からエネルギーを作ったり、あるいは推進装置をつくったりする研究が進んでいるね。
https://w.atwiki.jp/yuyutoton/pages/1457.html
----+----+----+----+----+----+----+--.ロボ一覧.--+----+----+----+----+----+----+---- 地 域 別 サイズ別 五十音順(ア行~ナ行) 五十音順(ハ行~ワ行、記号) メカジェッター(MechaJetter)ロボステータス 販売状況 パーツ レビュー長所 短所 コメントロボステータス(2008年7月23日以前) メカジェッター(MechaJetter) COMMENT: ジェット推進装置を全開にした必殺技で、あらゆる敵を弾き飛ばす。低コストながらも、次代のエース候補と目される期待のスーパールーキーだ 全身画像 ロボステータス サイズ M 潜在能力 S レベル ---1--- ---10--- ---20--- ---30--- 必要経験値 0 821,860 コスト 1210 HP 2715 EN 2900 EN回復量 (補正後) ? (?) ? (?) ? (?) ? (199) 内蔵メイン(**) - - - - 内蔵サブ(LG) 380 歩行重量制限 ?.0t 148.0t 飛行重量制限 ?.0t 148.0t 総重量 125.5t - - - 射撃能力 132 格闘能力 129 歩行速度 113 飛行速度 115 ジャンプ力 112 重量補正 117% - - - 物理防御 80 ビーム防御 98 火炎防御 98 電撃防御 70 安定性 115 スロウ耐性 % % % 10% フリーズ耐性 % % % 30% 販売状況 ◆現行モデル 商品名 販売場所 販売価格 特記事項 販売状況 メカジェッター 惑星ポイーン ポルドシティ 68Mt LV1 販売中(2007年10月17日~現在) ◆販売終了モデル 商品名 販売場所 販売価格 特記事項 販売状況 メカジェッター GPディメンジョン クロトンシティ 68Mt LV1 販売終了(2007年10月17日~11月15日まで) メカジェッター 全惑星 各シティ (ベネブを除く)デパート 68Mt LV1 販売終了(2006年9月27日~2007年10月17日まで) メカジェッター10 全惑星 各シティ (ベネブを除く)デパート 88Mt LV10 販売終了(2006年9月27日~10月25日まで) メカジェッター 新兵全力応援キャンペーン - LV1 配布終了(2009年08月06日~2009年09月03日) パーツ 構成パーツ一覧(名前をクリックすると詳細ページへ移動します) パーツ名 個数 メカジェッターHD ×1 メカジェッターBD ×1 メカジェッターAM ×2 メカジェッターBS ×1 メカジェッターLG ×1 ショートソード ×1 ハンドマシンガン ×1 レビュー LG内蔵武器のジェットアタックはキリモミしながら突進する派手な格闘攻撃である。 潜在がSと高いが、元の性能が低い為最終的な性能は他のMサイズロボと大して変わらない。 Lvで歩行、飛行両積載が上昇する。 ジェットアタックの攻撃力は1ヒットの攻撃力で多段ヒットするのでダメージは380を超える。 別個でLGがデパートで販売中 長所 初期コストが低く、伸びも緩やか。ミッション制限の中でも使っていくことができる。 能力値の伸びが良く、初心者にレベルアップの大切さを教える機体でもある。 性能インフレしておらず、初心者の課金ロボ入門としては中々の機体。 C21の世界をじっくり味わって楽しんでいくには最適な機体である。 LGはそこそこの性能で、ベネブ西部でもどうにか使っていくことができる。 短所 じっくりプレイするのはいいから、とにかく高性能な機体が欲しい!という人にはあまり向かない。 そこそこの性能はあるが、あくまで初心者向けの機体であり、同価格帯で更に高性能なロボはいくらでも存在する。 強さだけを求めるならばデパートにて同額で販売されているヘリンガルMk-2あたりでも買うべきである。 コメント 名前 コメント 誤りの指摘、追加情報など、このページの内容に関するコメントのみお願いします。 上記以外については質問雑談用ページの方でお願いします。 ロボステータス(2008年7月23日以前) サイズ M 潜在能力 S レベル ---1--- ---10--- ---20--- ---30--- 必要経験値 0 821,860 コスト 145 340 690 1210 HP 1025 1545 2120 2715 EN 2030 2300 2590 2900 EN回復量(補正後) 123 (177) 128 (184) 133 (191) 138 (198) 内蔵サブ(LG) 195 248 311 380 歩行重量制限 145.5t 146.5t 146.5t 148.0t 飛行重量制限 145.5t 146.5t 146.5t 148.0t ロボ重量 125.5t - - - 射撃能力 40 69 100 132 格闘能力 39 67 97 129 防御力 36 55 76 98 安定性 37 61 88 115 歩行速度 53 72 92 113 飛行速度 54 73 94 115 ジャンプ力 52 71 91 112 重量補正 117% - - -
https://w.atwiki.jp/shareyari/pages/258.html
作者:月下の人 ◆WXsIGoeOag 【前作】 【1】 【2】 【3】 【4】 【5】 【6】 【7】 【8】 【9】 【次作】 「いやぁ本当に助かったよ! 君たちは命の恩人だ」 ようやく陽太の家までたどり着き、とっくに片付けていたストーブを引っ張り出して出力全開。 少し汗ばむくらいの室温になってようやく青年は復活した。調子に合わせて前髪がみょんみょんと揺れる。 「いえその…元はと言えば僕の不注意が原因なので…」 「いやいや実はその前から凍えて動けなかったんだ。特に人より寒さに弱くって。晶君が気にすることはないさ」 恐縮する晶に対する非難は微塵も見せず、青年は二人に素直に感謝を述べた。 出会いは奇妙な形だったが、話してみれば明るい年上の好青年だった。 細い身体、細長い手足に、大きな丸眼鏡。陽太がどこからか出してきた丹前を着る姿が妙にしっくりくる。 酷く失礼なので考えないようにしていたのだが、上記の特徴に加えてもはや「触角」としか言いようのない前髪に、 背負った際の軽さも相まって、どうしてもどこか「虫」を連想してしまう晶だった。 「ユキヒロさんはどうしてあんなとこにいたんですか?」 「僕はまあ…ちょっと訳があって…」 青年、ユキヒロは、訳があって人を探す旅の途中だという。 しつこく訳を聞き出そうとした陽太は晶のチョップを受けることになった。 数時間前に、あの周辺で大切な携帯電話をなくしてしまったということだ。 「こんな寒い日は普段は暖かいところに避難してるんだけどね。何かあったらと思うと気が気じゃなくて」 確かに、予定のない旅の中で数少ない連絡手段となる携帯は必須だろう。 だがユキヒロのそれは、単純な連絡手段以上に大切なものであるように晶は感じた。 「でも携帯なら誰かが拾ってメモリーに連絡してくれてるかもしれませんよ?」 「もしくは悪い誰かに悪用されてたりしてな」 そして陽太は再びチョップをくらうのだった。 ユキヒロはハハハと笑いながら、そのどっちもないよと言ってのける。 「だってあの携帯は電話もメールもネットもどこにも繋がらない。ずっと圏外なんだよ。登録がないからね」 「…それ携帯してる意味なくね…?」 それには晶も黙って同意する。 「まあ確かにそうなんだけど…中のデータがとても大切なものでさ…」 呟くユキヒロの遠い目が、晶にはとても印象深く感じられた。 せっかくなので夕食を食べていかないかという晶の誘いに最初は遠慮したユキヒロだったが、 食材を買いすぎた、二人だけではつまらない、といった理由で晶がおして結局共にすることになった。 渋々動く陽太とは対称的にてきぱき働くユキヒロの助けがあって、調理はさくさくと進む。 やがて鍋に火をかけしばらく煮込むという段階に来て、晶があっと声を上げた。 「しまった…チョコ買うの忘れてた…」 「はあ? チョコ何に使うってんだよ?」 「カレーに入れるんだよ当然。重要なんだよチョコ」 「隠し味に入れるとコクが深まるっていうね」 ユキヒロが晶に同意する。晶は陽太の右手をじっと見つめる。 「陽太………」 「おいコラ晶。変なこと考えてんじゃねえよ」 「…は無理か。夜だもんね」 「昼でもやんねえよ!」 「…へ? 何を?」 陽太が言いたがらない能力――料理やお菓子を発生させる――を知らないユキヒロは、 二人の謎のやりとりに首をかしげるのだった。 ふつふつと煮立つ鍋を見つめて、晶はよしと立ち上がる。 「仕方ない! ひとっ走り買ってくるか! 10分くらいで帰るから陽太は鍋見ててね」 「おー、いってらっしゃい」 上着を着込む晶を陽太はぼんやりと見送る構え。ユキヒロの前髪がピクリと動く。 「あ、晶君、今は……いや…」 少し考えて、立ち上がるユキヒロ。 「僕も行くよ」 「え? いいですよ別に? どうせすぐ近くですし…」 「少し気になることがあるんだ。たぶん気のせいだと思うんだけど…」 「はぁ…」 「また凍えてもしんねえぞ?」 「大丈夫だよ、この丹前暖かいし。心配してくれて嬉しいよ」 「………けっ」 隠せていない照れ隠しにぷいと顔をそむける陽太。 ああこれがツンデレってやつか、としみじみ思う晶だった。 冷たい風にユキヒロが固まりかけることが何度かあったものの、無事にコンビニで板チョコを買った帰り道。 当たってほしくはなかったユキヒロの予感が実現する。 「え…なんで今頃!?」 垣根の角を曲がった先に、それは待ち伏せていた。闇に溶け込む漆黒の身体と、浮かび上がる紅い光。 比留間の言っていた「調査」は、少なくともこの周辺では終わったものと思っていた。 あの夜以来全く見ることは無く、晶の心配事から消えかけていた猛犬キメラ。 それが今、あの夜のように3匹、目の前で低い唸り声を上げていた。 「ごめん、晶君」 犬と晶の間に、陽太と違う長い腕が差し込まれる。 「こいつらの狙いは僕なんだ。無関係な君を巻き込んでしまってすまないと思ってる」 「え…狙いって…」 「そうだな…そこから3歩、下がってて。あまり離れると守れない。君を狙うことはないと思うけど…」 「はっ、はい」 「それと…あんまり驚かないでね」 「え…?」 踏み出しながらバサリと丹前を脱ぐと同時に、ユキヒロの雰囲気が変化する。 全身の柔らかいシルエットが、全体的に硬質なものに。 露出した腕を覆うのは肌ではなく、内側に無数の棘が並ぶ薄緑の装甲。 同じく薄緑の、背中から左右に一対生える、笹のような形をしたボード。 「ユ…ユキヒロさん…!?」 「もう少し下がって。……そう、そこがいい。そこでじっとしてて」 キメラと睨み合ったまま振り向きもせず、背後が見えているかのように的確に、ユキヒロは晶に指示を出した。 よし、と呟くと、半身に構えキメラと相対する。 「さて今日は…1、2、3………」 突如斜め後方の垣根から飛び出すキメラ。晶が声を上げる間もなくその牙がユキヒロの首筋にかかる、 その遥か前に、ユキヒロはその鼻先を裏拳で迎撃していた。 「4匹か」 間を置かず前から飛びかかるキメラをカウンターの膝から前蹴りで蹴り飛ばし、流れる動作で直後のキメラに踵落とし。 遅れたキメラの牙を、いつ手にしたのか短い鎌のようなものでガキンと受け止め、そのままその身体を回転投げ、最初のキメラに叩きつける。 余裕を持ったユキヒロはポツリと呟く。 「あれ?なんか動き鈍い…?」 すぐに体勢を立て直すキメラを回し蹴り、すくいあげるアッパーからのストレート、バックステップから掴んで投げ。 4匹を一カ所に飛ばすや否や高い垂直ジャンプから 「ライダーキック!!」 斜めに落下する飛び蹴りを叩きこむ。 直撃した1匹は大きく弾き飛ばされ、押された3匹はバランスを崩すがダメージ無し。 ユキヒロは首を捻りながら立ち上がった。 「うーん…やっぱりうまくいかないなあ…」 直後立ち上がったキメラは、申し合わせたように同時に夜の闇へと駆けだす。 ユキヒロは背中のボードを左右に広げて屈み、その下に隠れていた透明のボードを解放する。 大きく広がり形が明らかになったそれは、まさしく昆虫の翅だった。 垂直ジャンプと同時に翅を高速で振動させると、ブーンと大きな音と共に風が生まれその身体は空中へと舞い上がる。 すぐに到達した近くの電信柱の頂点に着地すると、キメラが逃げた先をじっと睨みつけた。 しばらくそうした後、もう大丈夫だと晶に伝え、翅を鳴らしながらゆっくりと降下し地面に降り立つユキヒロ。 ふうと息をつくその背中に、晶は恐る恐る声をかける。 「ユ…ユキヒロさん…あなた一体…」 「…そうだな、僕は…」 少し考えて、ふっと小さく笑い、振り向く異形。 薄緑の外骨格に覆われた逆三角形の頭部。長く伸びた触角に、大きな複眼。 「僕は鎌田之博。通りすがりのライダーさ」 人間とは一線を画する異形。昆虫人間の姿がそこにあった。 <続く> 登場キャラクター 岬陽太 水野晶 鎌田之博 上へ
https://w.atwiki.jp/revival/pages/789.html
C.E78/5/29 西ユーラシア自治区ですれ違うはずであった運命の糸が絡み合う。 たった1度触れ合っただけのか細い糸、それが新たな糸と共に太く紡がれるとは、その時は誰も思ってもいなかった。 5/31、西ユーラシア自治区にあるMSハンガーでは、司令部より伝達された明日6/1のA.M8 00より開始される掃討作戦の準備のために統一連合軍が各々の機体の最終メンテナンスに取り掛かっていた。 「っふぃー。終わったー。カーディオン、この後どっかで飯食いに行くか?」 「いい……」 「…あー。おっ、あっちにあんのはスカイホークじゃねえか。ありゃ確か、採用前に試しに他の国で使わせたらすごいボロ負けしたいわくつきの機体って話だぜ。珍しいから見てみろよ」 「いい……」 ルシオルの会話にカーディオンは応じず、淡々と機体プログラムの調整を繰り返している。 なおも話を切り出そうとするルシオルにフォスタードが後ろから方を叩いて止める。 「ルシオル~、今はそっとしてあげなよ~。今回の作戦はカーディオンにとってはきついことなんだからさ~」 「んー。そりゃ、そうだけどよう…。だけどこのまま引きずったままって訳にもいかねえし」 「そうなんだよね~。カーディオンって結構デリケートな部分あるしね。ありゃ昨日のことが相当堪えてるよね~」 2人は昨日の出来事を思い出す。 ---5/30--- それは部屋を出たニール隊長が戻ってきて伝えた、指令部からの掃討作戦への出動要請から始まった。 カーディオンはひどく狼狽し、ニールに詰め寄る。 「どういうことですか、隊長!掃討作戦だなんて!」 「言った通りだ。明後日のA.M8 00より掃討作戦が行われる。私達の部隊もその作戦に参加することが決定された」 「テロを起こしたブルーコスモスは全滅して終わったのではないのですか!?それなのにどうして!」 掴みかからん勢いで詰め寄るカーディオンとニールの間にルシオルが割り込む。 「おいおい、カーディオン落ち着けって。らしくないぞ」 「隊長、わざわざ掃討作戦を行うということは、テロの他に何か不味い事でもあったんですか~」 ルシオルが押さえている間にフォスタードがニールに理由を聞く。 「テロの際に逃走した二人組みがブルーコスモスと敵対する他の武装勢力の可能性が浮上した。彼らが報復のために新たなテロを起こす危険性がある。司令部はそう判断したようだ」 「ですが何も町全域を攻撃する掃討作戦を行わなくても良いではないですか!ただでさえあのテロによって多くの死傷者が出て復興が遠のいたのに掃討作戦なんて行ったら、行ったら……」 また多くの人が死んでしまう。 カーディオンが言いかけた時、ニールがカーディオンの言葉を遮って話す。 「カーディオン……、お前の言いたいことは分かる。今回の掃討作戦がこの地域のためにならないということも。実際、今回の命令には反発も少なからず出ている」 「でしたら……」 「だが、私達は軍人だ。軍人は、上官からの命令は絶対でなければいけない。例えそれがどれほど非道で、不条理なものであってもだ…。そのために守るべき民衆に銃を向け、傷つけることもある。守るべき民衆から疎まれ、憎まれることだってある。それが嫌だからといって拒否することはできない、拒否してはいけないんだ。」 「……!!!」 カーディオンは気付いてなかった、いや、気付きたくなかった事実をニールから突きつけられて固まる。 「お前は優しい。しかしこの世界では、曖昧な優しさは弱さであり凶器だ。そう割り切れないといずれは、その優しさがお前を殺すことになる」 「……。申し訳ありませんでした、隊長……」 しばしの沈黙の後、カーディオンの口からか細く謝罪の言葉が漏れる。 「いや、良いんだ。こちらこそすまない。このようなことをお前達にさせることになって…」 ニールの言葉を最後に、その場は再び沈黙に包まれた……。 ---5/31--- 「それにしてもあんときのカーディオンの奴、様子が変だったな。普段は大人しい奴なのに」 昨日の出来事から思ったことを口にしたルシオルにフォスタードは自分の考えを言った。 「多分だけどさ~、一昨日見回りした場所に情が移っちゃったんじゃないかな~。ほら、逆境にもめげず頑張ってるの見ると自分と無関係なことでも上手くいって欲しいって思うことあるでしょ?」 「確かに無いわけじゃねえけどよー。ただそれだけって感じでもねえんだよなー」 「それだけじゃないって…、例えば?」 「いや、そりゃ分かんねえよ。ただ…何となくだ。それより問題なのはどうやってカーディオンを立ち直らせるかなんだよなー。フォスタード、何か良い手はあるか?」 ルシオルが頭を掻きながらフォスタードに聞く。 「時間があれば無いわけじゃないんだけどさ~、今回は時間が無いからね~。むしろ今回の作戦にカーディオンを出させない方が良いんじゃないかなーと思ってるよ~」 「出させないってお前な、昨日の話があったのに司令部からの命令を無視ってわけにはいかないだろ」 「命令無視なんかじゃないよ、ルシオル。君だってひょっとしたら今回の作戦に参加できなかったかもしれないだろ」 「俺が?……ああ、そっか!体ぶっ壊しちまったら命令を遂行しようがねえ、むしろジャマになっちまうから外してもらえるな」 「そういうこと」 「フォスタード、お主もワルよのう」 「いやいや、それほどでも」 二人が悪代官よろしくな悪い顔で小芝居に入ったあたりで後ろから声がかかった。 「二人とも何してるのさ……」 「ん?うぉ!カーディオン、いつからそこに!!!」 「ルシオルが命令無視云々って言ってるあたりからだけど。まさか、今回の作戦サボる気じゃないだろうね。そんなことしたらニール隊長に言いつけるよ」 カーディオンの普段と違う、抑揚の無い、冷めた声にフォスタードが慌てて弁明する。 「いやいやいやいや、僕らがサボるとかそういうのじゃないから。どうやって君を今回の作戦から外してもらえるかっていう話をしてたんだよ」 「僕を?何で?」 カーディオンの言葉はなおも冷たい。 「ほら、お前この間さ、今回の作戦にかなり反発してただろ。無理に出るよりもストレスだとか腹下したとかで体壊したことにして出ない方が良いんじゃねえかなって思ったんだよ」 「そう。でも駄目だよ。そんなことしたらニール隊長の評価が下がるじゃないか。短期間に部下二人が体調不良を起こしたとなれば隊長の管理能力に疑問符がつくよ」 「「あ”っ」」 二人は、自分達が考えた計画はそもそもカーディオンが受け入れないと話にならず、計画を実行したら隊長に悪影響を与える問題点に今更気が付いた。 「それに……」 自分達の考えなさに凹んでいる二人にカーディオンは言葉を続けた。 「それにもう良いんだよ、もう。割り切った…つもりだから……」 その時のカーディオンの言葉は先ほどまでの抑揚の無さとは別に、哀愁を漂わせる声だった。 戒厳令が敷かれていても人の口に戸は立てられないものだ。 統一連合軍が近々掃討作戦を行うという情報が細々と町に流れたが多くの人々は町を離れなかった。インフラは事前に停止されていたこともあるが自分や家族が怪我や病で動けない者、行く当てが無い者、死ぬならばこの地でという土地に愛着のある者が西ユーラシア自治区には数多くいたからだ。 そんななか、廃倉庫の前で老人が若者と口論になっていた。 「祖父ちゃん、こんなことしてねえで早く逃げねえと駄目じゃないか」 「お前は息子のところに行っていろ!ワシはここで統一連合の輩を迎え撃つんじゃ!」 「まだそんなこと言ってんかよ。相手は統一連合だぞ!?勝てるわけ無いだろ」 「あんな輩、所詮は烏合の衆にすぎん。戦場の踊り子(ウォーダンサー)たるこのワシが出れば奴らは震え上がり、尻尾を巻いて逃げ出すわ!!!」 「そりゃ昔っから散々聞かされた法螺話だろ!現実と区別が付かなくなるほどボケたのかよ、祖父ちゃん」 「ボケとらんわ!この阿呆が!!!お主にその話が本当だということを教えてやる良い機会じゃ。わしのラゴウートで奴らを全員追い出してやるわ!かっかっかっ!!!」 老人ことグレスゴリー=F=デルストスはそういうと倉庫のシャッターを開いて中に入っていく。 「あーもう。こんなことになるんだったらあんなガラクタとっととばらして売っぱらっとくんだった……」 祖父の性格を知っていながら何もしなかったことをグレスゴリーの孫は頭を抱えて後悔していた。 ---6/1--- A.M8 00 統一連合による掃討作戦が開始された。 ムラサメ1機、スカイホーク2機、ウィンドランナー1機、ルタンド6機、ピースアストレイ6機、ウィンダム3機。総勢19機による3方向からの攻撃で、航空MSが町に空爆を行い、後方のMS隊が追従する。 カーディオンたちが乗る3機のウィンダムは正面の後方部隊であった。 ルシオルは機体を進めながらフォスタードと通信を繋いで、話していた。 「それにしてもよ、上も何考えてんだか。俺らの部隊だけ隊長を切り離して、隊長だけ爆撃の方にまわすなんてさぁ」 『爆撃の担当はスカイホークと隊長のウィンドランナー。確かにムラサメと比べれば爆弾とかの積載量は多いけどねぇ。それよりも、爆撃みたいなマイナスイメージは大西洋連邦に被せちゃえって感じなんじゃないの?』 「ったく、ひっでーよなー。」 二人が雑談しているところにカーディオンからの通信が入る。 『二人とも、気が緩みすぎだよ。作戦はもう始まってるんだから気を引き締めて』 「ああ……、悪い悪い。」 カーディオンのまだ冷たさが残る言葉に普段のカーディオンとは違うものを感じ、ルシオルは一抹の不安を覚えつつも謝る。 (こいつ、絶対無理してると思うんだよな。何かと自分の中で溜め込むし。根が真面目だとこうなるもんなのかねぇ……。) 自分が不真面目な奴だと自覚しているルシオルが考え込んでると、カーディオンが突然話しかける。 『ルシオル、なんか言った?』 どうやら頭の中で考えていたことが小声で零れていたらしい。ルシオルは慌てて弁明する。 「いや、ただこのまま何事も無く済めばいいなって思っただけだ」 『ルシオル~。僕らがそういうことを言うと決まってなんか起き……』 ルシオルをフォスタードが茶化そうとしたその時、一際大きな爆発が響き渡る。 「……。爆撃にしちゃ…ちっとばかりでかくねえか、あれ」 『そ、そうだよね……』 『違う、撃墜されたんだ!』 掃討作戦を指揮しているレーデ准将は飛行船「ストラリムジン」で高高度から爆撃の光景をゆったりと眺めていた。 「指示一つで他者を一方的に蹂躙できるこの快感。やはり掃討作戦というのは気持ちの良いものだな」 「ですが准将。何も自ら出向かわなくてもよろしいのでは」 愉悦に浸るレーデ准将に対して部下が進言するが、レーデ准将は溜息混じりに答える。 「全く、分かっていないな、君は。今現在起きている生の映像だからこその感動なのだよ。事前に撮影した映像ではその感動も半減してしまうではないか。私が楽しみにしているのは既に決まった結果ではなく、次に何が起きるのかということなのだよ。もっとも、私の予定を大きく逸脱しない範疇で、ではあるがね。それにだ、このストラリムジンには対ビーム加工を施してあるうえに通常のMSでは届かない高高度を飛行している。奴らは目の前の敵に気を取られて気付かんし、気づいたとしても攻撃する手段が無いのだよ。」 レーデ准将はそう言うと、再びモニターの方に目を向けた。 画面にはスカイホークが順調に町を爆撃し続けている様子が映し出されている。 「しかしまあ、ここまで無抵抗で一方的な展開ではつまらなくなってくるがね。」 そのとき、爆撃を続けていたスカイホークが墜落した。 「ん?いったい何が起きた?」 レーデ准将の問いにオペレーターは戦況の変化を報告する。 「どうやら町に潜伏していたテロリストによる攻撃のようです。現在確認されている機影は東部と中央部に1機ずつ、西部に4機です。先ほどの攻撃でイーストワン部隊のスカイホークがシグナルロスト、追従していたルタンド隊が交戦状態に入りました。同様にウェストワン部隊並びにセントラルワン部隊もそれぞれ交戦状態に突入しています」 「そうか。ならばイーストワンの支援にイーストツーを、ウェストワンとセントラルワンの支援にウェストツーとセントラルツーを向かわせろ。それと、待機させておいたスネイルを投入する」 「スネイルを…ですか?了解しました」 オペレーターはレーデ准将の出したスネイル投入の指示を戸惑いながらも実行に移す。 「こういうのが無くては面白くない。精一杯反抗する輩を圧倒的な力で蹂躙してこそ、最高の感動となる。スネイルの試験もできて嬉しいよ」 地上からイーストワン部隊のスカイホークに追従していたルタンド小隊は前方の倉庫から放たれたビームがスカイホークを撃ち抜いたのを確認していた。倉庫の爆炎が晴れて見えたのはガズウートの上半身であった。その胸部には踊り子のマークが刻まれている。 「何でこんなところにガズウート、いや、MSが!?」 「落ち着け。所詮は木偶の棒のガズウートだ。この距離なら容易く破壊できる」 慌てる隊員を小隊長が落ち着かせる。 格闘兵装を持たない遠距離支援機であるザウートタイプの機体にとって、近づかれることは死と直結する。 本来は弾幕を張って相手を近づかせるべきではないのにあのパイロットは自分達がここまで近づいているにも拘らず姿を現した。 よっぽどのど素人か馬鹿か、あるいは自殺志願者なのだろうと小隊長は侮っていた。 それが誤りであったことはすぐに身をもって知ることとなる。 「っけ、踊り子のエンブレムなんかつけやがって。デブの踊りなんか見たくもねえんだよ。とっとと消えろ!!!」 建物がジャマで一直線に接近することはできないがガズウートの鈍重さを考えれば接近せずとも今の位置からビームライフルを撃つだけで事足りる。 そう思って放った一撃は虚しく空を切ることとなった。ガズウートらしからぬ俊敏な動きでかわされたのである。 「あれがガズウートの動きか!」 小隊長も焦ってビームライフルで撃つが1発も当たらず、反対にガズウートのビーム砲で僚機のルタンドが撃ち抜かれて爆散する。 ルタンドの視界からガズウートの下半身を隠していた建物が外れる。そこでその小隊長は信じられないものを目の当たりにした。 そのガズウートは、上半身こそはガズウートのものであったが本来あるべき下半身が無く、代わりにラゴゥのボディーが存在した。 「隊長!何なんですか、あれは!!!」 「私に聞くな!分かるわけないだろ!」 残った2機もひどく混乱している間に、ガズウートを背負ったラゴゥが間を通り抜け際に展開したビームサーベルで両断され、爆発の中に消えた。 ルタンド小隊を瞬く間に屠ったグレスゴリーはガズウートを背負ったラゴゥ、通称ラゴウートを駆って上機嫌であった。 「かっかっか!見たか、統一連合の有象無象どもよ!これがワシの自信作、ラゴウートじゃ!!!これから戦場の踊り子(ウォーダンサー)が主らを1機残らず叩きのめしてやるから覚悟しておれ!行くぞ、ラゴウート!!!」 グレスゴリーは新たな獲物を探すため、機体のアクセルを全開に吹かして突っ込んで行った。蛇足だが、全周波通信で流していた先ほどの口上は、ラゴウートの通信機の故障で周囲に全く伝わっていないことを彼は知らない。 シンはムラサメとピースアストレイ3機の小隊と対峙していた。 3機のピースアストレイが統率された動きでシンのシグナスに向けて一斉にビームライフルを放つ。動きの様子から無人機であろう。 シンはその射撃をかわしながら初撃で指揮官であろうムラサメを墜とせなかったことを歯噛みする。 本来、対暴徒用として運用される無人のピースアストレイは指揮官機からの命令を受けることによって対MS戦を可能としている。逆に言えば指揮官機さえ撃墜すれば無人のピースアストレイは対MS戦においては無力に等しくなる。 「クソッ!レイがいないとここまで精度が落ちるのかよ。だったら!」 相方の不在に愚痴をこぼしながらシンはシグナスのスモークディスチャージャーで煙幕を展開した。 ムラサメのパイロットはシグナスが交差点に向けてスモークディスチャージャーを展開して突入するのを確認する。 「煙幕か。逃げる気だろうが、そうはさせん!」 交差点の分岐点を煙幕に隠れて逃げる。そう読んだムラサメのパイロットはピースアストレイにその逃走ルートを塞がせたうえでビームライフルを掃射するようコマンドを送り、自身も残るルートにライフルを向ける。 後は出てきたところを撃ち抜くだけ。とっとと結果を出して、こんな辺境に左遷した奴らを見返して、そして悠々と本国に返り咲こう。 そう考えていたパイロットの読みは呆気なく崩れることになる。 煙幕から放たれたビームに反応の遅れたピースアストレイの1機が胸部を撃ちぬかれ、爆散する。 さらにムラサメのパイロットが新たなコマンドを送る前に煙幕からシグナスが対艦刀を構えたまま出てきてもう1機に振り下ろし、両断する。 コマンドを受けた残る1機がビームサーベルを抜いて切りかかろうとしたが、それよりも速くシグナスが腰から取り出したビームサーベルに胴体を切り落とされた。 指揮していたピースアストレイがわずかな間にたった1機のシグナスによって全滅した。 その事実にムラサメのパイロットが驚いている間に、シグナスは煙幕の中に再び入っていく。 今度はいつ・どんな攻撃をしてくるのか、ムラサメのパイロットには分からない。今までマニュアル通りにしかこなして来なかった彼が唯一つ分かったことは、このままだと自分は死ぬことだった。 展開した煙幕の中でシンはビームライフルの照準をムラサメに定める。 煙幕の影響で若干狙いがつけにくいが問題は無い。後は引き金を引くだけ、容赦はいらない。 シンがトリガーを引いたとき、ロックオンされたことを示すアラームが響いた。 思考より先に反射的に機体を動かしたために狙いがずれ、ビームはムラサメのライフルを撃ち抜くにとどまる。 「ミサイル!?くそっ、増援か!」 煙幕を抜け出し、シンの目に映ったのは小型の戦闘機を思わせるミサイルであった。 あんなサイズのミサイルをまともに受けたら追加装甲を持つこのシグナスでもひとたまりも無い。 シンはシグナスのバルカンで撃ち落とそうとするがそのミサイルは弾幕をバレルロールで華麗にかわして接近してくる。 ただ撃っても当たらないと分かったシンは、2発目のスモーク・ディスチャージャーで展開した煙幕の中にミサイルを誘導してセンサーを殺し、左腕のスレイヤーウィップで絡めとったシールドに衝突させることでようやくその攻撃を防いだ。 大型ミサイルを防いだのも束の間、シグナスのレーダーがムラサメと異なる、大西洋連邦のシグナルを出す機体の接近を知らせていた。 「っく、やはりシブーだけでは無理があったか。本来ならヴェスペも欲しかったところだが」 今回のウィンドランナーは両翼のマウントラック全てに爆撃用の爆弾を搭載しており、普段の装備は全く無い状態であったことをニールは歯噛みした。両翼に装備するものはまだ良い、しかし両腰に装備する誘導ミサイル「カズー」まで命令で爆弾に換装させられていたのは本当に痛かった。 いくら精密性と自立回避能力に秀でた対地対艦ミサイルである「シブー」であってもただそれだけで使うのではその効果も大きく薄れてしまう。 せめて他のミサイルもあればと思いながらも両翼に抱えた爆弾を切り離し、機体をMS形態にしてムラサメに通信を繋ぐ。 「こちらは大西洋連邦所属、ニール=アスカロン大尉。敵機撃墜に協力する。返答を求む」 『こちらは先の戦闘でピースアストレイが全滅した。本機も被弾している!増援を呼んで来るから貴官は足止めを頼む!』 ニールの問いかけに対してムラサメのパイロットはそう言うと、その場を離れていった。 有無言わせぬ返答にニールは驚きこそしたがシグナスが追いかけようとしているのを確認し、ビームライフルで牽制する。 〈できれば、生きているうちに増援が来てくれると良いんだがな。〉 大西洋連邦のウィンドランナーを置いて逃げていくムラサメを見てシンが呟く。 「何だよアイツ、逃げやがった。オーブも落ちたもんだな。」 自分が知っているオーブ軍は、戦いで敵前逃亡するような者はいなかった。 心の奥底ではそう信じていただけに、裏切られた感じがして無性に腹が立つ。 落ち着いて考えれば増援を呼びに言ったと考える方が妥当なのだが、いらついているシンにはそのような考えよりも逃げたという印象の方が大きかった。 逃げたムラサメを追いかけようとするが、ウィンドランナーのビームライフルがシグナスの前の地面を穿つ。 「んだよこいつ、ジャマをするなー!」 シンはビームライフルで反撃するがニールのウィンドランナーにことごとくかわされる。 〈こいつ、さっきの雑魚とは違う!〉 頭に血は上っていても、パイロットとしてのシンの本能がわずかな間に相手がエース級の腕であること、だがそれもあのキラやアスランのような圧倒的な実力は持っていはないことを見抜く。 自分がここまで手こずっているので、自分の腕が鈍っているのかと不安になるがすぐにその原因に思い至った。 それは、相手がこちらを撃つ際に射撃体勢に入っていないことだった。 口で言えばどうということは無い様に思えるが、射撃戦において反撃の大きなチャンスである、射撃体勢という隙が無いということは、こちらが攻撃する機会が大きく減ることを意味している。 相手の狙いが甘ければ時間の浪費以外に大して意味はないのだが、目の前のパイロットは下手なパイロットが狙って撃つよりも精密に攻撃してくる。 しかも、格闘戦に持ち込みたくても空を飛ぶウィンドランナーのパイロットもそれは分かっているようで接近してこない。 〈こりゃ長くなりそうだな……〉 シンが長期戦になると思ったその時、出撃前にコニールから渡されていたインカムに通信が届く。 「コニールか、町の人たちの避難は終わったのか。悪いけどすぐには行けそうにも……」 『シン!……早…来…!!!……』 聞こえてきたのは悲鳴にも似たコニールの、助けを呼ぶ声であった。コニールが叫んだ台詞は激しいノイズの所為で途中から聞き取れなくなり、通信も途絶える。 「コニール!何があったんだ、コニール!!!」 シンはその通信記録からコニールの位置をシグナスに割り出させる。 今、自分たちは統一連合の掃討作戦で追われている身。その一人である自分がこの機体に乗っていることを知らず、もう一人を見つけたとなればそちらの方へ行くのは十分ありえることだ。そうなれば危険なのはシグナスで統一連合への囮となる自分ではなく、MS相手に戦う術を持たないコニールのほうなのは明らかなはずであった。 〈畜生。何でそんなことにも気が付かなかったんだ、俺は!〉 シンは愚かな自分に怒りを覚えつつ、残り1発のスモーク・ディスチャージャーで煙幕を展開した。今、目の前にいるウィンドランナーを少しでも引き離してコニールの下へと向かう為に。 来るか…… シグナスが煙幕を展開したのを見て、ニールは相手の攻撃を警戒を強める。 周囲の大破したピースアストレイから、あのシグナスには相当の手練が乗り込んでいることは分かっている。下手に接近すると思わぬ一撃を受ける危険性があった。 そこでニールは両腰に残しておいた爆弾を煙幕の中に落としてシグナスを炙り出すとともに、その爆風で煙幕を一気に晴らす。 そして、ニールは煙幕から出てきたシグナスをウィンドランナーをMA形態で追うが、シグナスはホバー移動で滑る様に走りながら、こちらを向いてバルカンとビームライフルで追いかけるウィンドランナーに応戦する。 〈あの動き、本気で逃げているようには思えん。私を誘っているのか?だかどこに?どちらにしろ、これ程の手練をここで逃してしまったら後々大きな厄災となる。逃がすわけには行かない!〉 相手の思惑がわからないニールであったがかまわずシグナスに向けてビーム機関砲とビームライフルを掃射する。 その攻撃をかわしながら下がり続けていたシグナスだったが、突然全力で前進した。 追いかけていたシグナスを一気に追い抜く形となり、ニールはウィンドランナーをMS形態に変形させて制動をかける。その時、ウィンドランナーの大きな爆発音が響いた。 一体何が起きたのかと振り返るが、爆発跡にもその周辺にもシグナスの姿は見当たらない。 そんな中、機体のアラームが頭上からの敵の接近を警告する。ニールはまさかと思いながら上部のモニターを見やる。 そこには追加装甲を脱ぎ捨てて身軽になったシグナスの姿が映し出されていた。 ニールは爆発が起きた場所に何があったかを思い出す。 〈確か、私はあの近辺に邪魔な爆弾を破棄したはずだ。まさかそれが爆発せずに不発弾として残っていたのか。奴はそれを知ってここに誘導して爆発を機体が跳ぶ際の浮力に利用したのか。〉 シグナスは既に右手に対艦刀を持って斬りかかりに来ている。 初動で遅れてしまったために、ビールライフルで撃ち落とすことも、かわすこともできない距離にまで近づかれてしまった。ならばとニールはシールドに内蔵されたビームソードを展開してシグナスに体当たりを仕掛ける。 シグナスとウィンドランナーが空中で激しくぶつかり合う。 「この機体を、ウィンドランナーの力を甘く見るな!」 ニールは叫びながらブースターを踏み込んでシグナスに押し切られないようにしながらシールドの湾曲でシグナスの軌道を無理矢理ずらす。従来の航空MSと比べて大型で、パワーがあるウィンドランナーだからこそできたことであった。もしこれをムラサメでやろうとしたら、そのまま押し切られて両断されていただろう。 そのまま地上に落下するシグナスの落下予測地点に向けてビームライフルを撃つ。しかしシグナスは本来の軌道を取らずにウィンドランナーの下へ潜り込む様な軌道を取り、かわした。 突然、ガクンっと機体に重りでもついたかのような感覚に襲われる。見ると、ウィンドランナーの左足にシグナスの左腕から伸びるスレイヤーウィップが絡み付いていた。 シグナスはそのスレイヤーウィップ支えに落下の軌道を変え、着地の衝撃を殺したのだ。 「っく、それならば!」 ニールは咄嗟にスレイヤーウィップが絡みついたウィンドランナーの左足をビームソードで切り落とす。決して無視できないダメージだが高周波パルスで機体そのものが破壊されるよりはずっとマシだ。 切り落とされた脚部に高周波パルスが流れ込んで赤熱し、数瞬遅れて爆発する。 急激な重量変化で崩れるウィンドランナーの体勢をニールが立て直しているうちに、地面に着地したシグナスは見る見るうちに離れていった。 「助かった…のか」 逃げられた、ではなく助かった。無意識にそう言っていた自分にニールは少なからずショックを覚えていた。自分ではあの手練を討ち取れない。その事を自覚してしまったからだ。 追う気であれば追いつくことも可能だろう。だが、その後討ち取ることができるのか?敗北を自覚してしまった自分で。 「あんな自爆覚悟の手段で攻撃してくるとはな。正気の沙汰とは思えん……。このダメージでは残念だが、一度帰還したほうがよさそうだな。奴が向かった方向は…ウェスト1が展開しているエリアか。……ウェスト1?不味い!ウェスト1にはセントラル2が支援に向かっている!このままでは挟み撃ちに!」 部下に迫る危機を感じ取ったニールは損傷を抱えたままのウィンドランナーをMA形態に変形させ、既にかなり離されているシグナスの後を追いかけた。 シグナスから増援を呼ぶと理由をつけて逃走したムラサメのパイロットは、他の部隊が集中していたウェスト1へ機体を走らせていた。 「ここまで逃げりゃあの化け物もすぐには来れないだろう。さてと、一応増援を呼びに行った事になってるからな、確か他の部隊が指令でここら辺に……」 ムラサメのパイロットが見つけたのは、大西洋連邦に所属する3機のウィンダムであった。 〈セントラル2か。確かあの化け物を足止めしている機体も大西洋連邦だったな。丁度良い。あいつらならあの化け物にやられても俺に迷惑がかからねえ。〉 ムラサメのパイロットはセントラル2に通信を繋ごうとする。 しかし、それがカーディオンたちに届くこともムラサメのパイロット自身それを知ることもなく、センサーの範囲外からコックピットを撃ち抜かれ、沈黙したまま力無く落ちていった。 シンに悲痛の通信を繋ぐ少し前に遡る。住民の避難を進めていたコニールは目の前の老婆の説得に四苦八苦していた。 「逃げないと駄目じゃない、おばあちゃん。ここは危険なのよ。」 「嫌じゃ!ワシはここで息子が戻ってくるのを待つんじゃ!」 目の前の老婆は先ほどからこの調子でここに残ると言って聞いてくれない。町への攻撃はもう始まっているから急がないと老婆だけでなく自分の身も危ない。 そう感じたコニールはなおも説得を続ける。 「統一連合がすぐそこまで来てるのよ!おばあちゃんが死んじゃったら息子さんとも会えなくなるじゃない!だからお願い、早く逃げて!」 「息子はあの建物の中にまだいるんじゃ!ワシが待ってやらんと、待ってやらんと……」 「あの建物って……」 老婆が指差した先にあったのは建物ではなく、無造作に残された瓦礫の山であった。 この周辺にはまだ爆撃されていないことを考えるとおそらくは90日革命、あるいはそれ以前に倒壊したものかもしれない。 コニールはそれが何を意味しているのかを理解した。目の前の老婆はその現実を受け入れられず、息子さんがひょっこりと戻ってくることを願っていることも。 その時、近くで爆発音が聞こえる。爆撃が始まったのかとコニールは思ったが、それは統一連合のムラサメが墜落した事による爆発であった。 〈ひょっとして、シン?でも今は中央部で統一連合を引きつけてる筈なのに……。どうして〉 コニールが振り返ると、それぞれ長距離射撃・重武装・重装甲の改造を施された3機のジンとザクが姿を現していた。 コニールはその中でも、ザクファントムの肩に刻まれたエンブレムに戦慄する。 〈あの黒い鯱のエンブレムって確か……、黒鯱のマーレ!!!何であいつがこんなところにいるの!?〉 マーレ=ストロードの名はレジスタンスの間でも有名であった。統一連合の船や商船、果ては無関係な民間船すら襲撃して全てを破壊し、奪い取る悪名高きマーレ隊のリーダーにしてレイヴェンラプター師団における対MS戦のレコードホルダー。そして、かつてザフト時代にシンの同僚としてアビスの正式パイロットにも選ばれたザフトのエースパイロット。 統一連合によってレイヴェンラプター師団が壊滅状態になった後は行方不明だったという話はコニールも聞いていたが、まさかこんなところで遭遇することになるとは思っても見なかった。 〈町を守る……わけないわよね。シンに伝えなきゃ!〉 コニールが老婆の手を掴んで走り出すのと、マーレたちが統一連合に攻撃を仕掛けたのはほぼ同時だった。 「シン、シン!!!」 コニールはシンに何度もインカムで呼びかけるが、雑音が激しくて全く届く様子が無い。 マーレたちと統一連合はそのようなことはお構いなしに戦闘を行っていた。いや、戦闘というにはあまりにもマーレたちが一方的であったからただの暴力といっても言い。物量では統一連合が勝っているにも拘らずだ。 スペックでは上回っているはずのルタンドたちでさえ防戦一方で、無人機のピースアストレイにいたっては始めの砲撃で2機とも葬られている。ウィンダム達も1機がジンのスナイパーライフルで右腕を砕かれた。 「シン!お願い、早く来て!!!このままだと……」 その時、マーレのザクファントムにビーム突撃銃コックピットを撃ちぬかれたピースアストレイが爆発せずにコニールのほうへと倒れ掛かってくる。 今の位置では老婆と一緒には、いや、一人であったとしても逃げることができない。 〈そんな。私、ここで死ぬの!?嫌、嫌!〉 目前に降りかかる死の恐怖に体が動かなくなってしまうコニール。しかし数秒後に来ると思っていた終わりは鈍い金属音、そしてその数瞬後に響く建物が崩れる音と舞う砂埃に変わっていた。 それは自分たちを狙っているはずの統一連合のウィンダムが、倒れ来るピースアストレイをシールドで弾き飛ばして自分たちを守るという天地がひっくり返ってもありえないと思っていた光景であった。 〈どうして、統一連合が助けるの?狙いは私達だったんじゃないの!?〉 困惑するコニールを他所に2機の他のウィンダムがサポートに回ってマーレたちの攻撃を食い止める。 そして目の前のウィンダムのコックピットが開きパイロットが出てくる。パイロットの台詞にコニールは再び驚かされることとなる。 「コニールさん……。僕です…カーディオンです……」 「カーディオン……。あなたが……そんな…」 縁があったらまた会おう。彼にそう言ったコニールであったが、まさかこのような形で再会することになるとは考えてもいなかった。
https://w.atwiki.jp/shareyari/pages/369.html
作者:月下の人 ◆WXsIGoeOag 【前作】 【1】 【2】 【3】 【4】 【5】 【6】 【7】 【8】 【9】 【次作】 「――と、いうわけです」 「…なるほど。簡潔でわかりやすかったよ、ありがとう」 「ってオイィ! 俺のバトル端折りすぎだろオイ!」 「今は大して重要じゃないでしょ!」 「なんだと晶コノヤロウ! 俺がいなきゃどーなってたと思ってんだコラ!」 「まあまあ、その話は後で聞かせてもらうからさ」 鎌田は声を荒げる陽太を慌ててなだめると、腕を組んで悔しげな表情を見せた。 「そうか…比留間慎也はそんなことまで……」 「…ったく。次はお前の番だぞ。お前の調べでは比留間はどうだったんだよ」 「そうだったね。じゃあ次は僕のことだ」 そう言って椅子に深く座り直し、つられて陽太、晶も姿勢を正す。 「僕はたぶん、比留間の行った実験の事故か何かでこの世界に来てしまったんだと思う。 まず僕がこの世界に出現した場所なんだけど……実はさっきの自然公園なんだ。だいたい二週間前の深夜零時だった」 「さっきの…って近っ!」 「それから数分後、少し状況を掴みかけてきたところで集団の足音が聞こえてきて、念のために僕は隠れた。 その研究者らしい集団の先頭に立って指示を出していたその男が、後で調べてわかった、比留間慎也だったんだ」 「会ってたんですか!?」 「ああ、その時名乗り出れば今みたいな状況にはなってなかっただろうね。 でも何て言ったらいいのか、僕はその集団に……得体の知れない、何か嫌なものを感じたんだ。 何も知らずに姿を現すのは危険だって、僕の直感はそう判断した。君たちの話を聞いて確信したよ、僕の判断は間違っていなかった」 「奴の情報が掴めたのか!?」 「いや…掴めていない。ほとんど名前しかわかっていない」 晶は少しだけ拍子抜けする。だが次の言葉で深刻に引き戻された。 「彼の経歴データは……存在しない」 「えっ!?」 驚く晶と裏腹に、陽太は厳しい顔つきを崩さず黙って耳を傾けていた。 「彼は著書も、一般公開されている論文もたくさんある。図書館で普通に閲覧できたよ。 でもその学歴や過去の所属研究室に関するデータが、無い。探しても全く見つけることができないんだ。 しかも本でも論文でも、その点には全く触れられていない。これってどう考えても不自然だろう?」 「でっ、でも今所属している場所は…」 「とある組織の研究機関…だろ?」 「あっ…」 確かにそうだった。メディアに見る比留間慎也は、いつだってその点をぼかしていた。思えば自己紹介が、ほとんど自己紹介になっていない。 世界的な有名人なのに、その所属している組織名称は記憶のどこにも存在しないのだ。 「そこはさすがに調べれば出てきたよ。ホームページもあるし一応電話も通じた」 「え? なんだ…それなら…」 「架空の組織、だったんだ」 「えっ!!?」 「そうとしか考えられないんだよ。普通に調べても違和感がないレベルで偽装されているけどその全てが、現実には存在しなかった」 「そ…そんなことが…」 「顔と名前は誰もが知っているのに、その他の情報は誰も知らない。あまりにも得体の知れない男、それが比留間慎也だ」 驚愕の事実に晶は言葉を失い、陽太は肩をすくめて呟く。 「やはりか。俺も同じことになったんだ。奴のことをどう調べても、その組織の片鱗すら掴むことができなかった」 「彼を疎ましく思う個人や団体への対策ともとれる。だけど君たちの話を聞くに、どうやらそれだけの理由ではなさそうだね」 「キメラを街にばらまいて危ねえ調査、必要とあれば力づくで能力者を集め、異世界にまで手を出す。大した役得ぶりじゃねえか、比留間慎也!」 陽太は好戦的な笑みを浮かべ、握りしめた右拳をバシンと左手に打ち込んだ。 「で、でもそれだと…鎌田さんは今後どうするんですか? 何もわからなくて、もしわかったとしても直接会うのは危険じゃ…」 「いや、手がかりがゼロってわけじゃないんだ」 おずおずと言う晶に対して、鎌田は心配ないといった態度で、上着から折り畳まれた数枚のコピー用紙を取り出す。 広げたそれら書いてあるのは、主に大きなタイトルと数人の人物名。それは、一般公開されている比留間慎也の論文の表紙コピーだった。 「注目すべきは共同研究者だ」 それらの研究はすべて比留間個人のものではない。代表者である比留間の他、数名の異なる名前が連なっている。 数枚のコピーを二人でめくりながら確認し、そのほとんどに印刷されている人物名に気付いた。その名前は、 『 鳳凰堂 空國 』 「ほうおうどう…そらくに?」 「そう。鳳凰堂 空國」 「なんかまたゾロッとしたっつーか…偉そうな名前だなオイ」 そんな陽太に苦笑しながら鎌田は説明を続ける。 「この人物、鳳凰堂空國は、比留間の論文の最初期からずっと共同研究者として名前が載ってるんだ。いくつか本にも載っている。 恐らく、研究者として比留間にほど近い立場の人物。同僚か、直属の部下か、そういった感じだと思うんだ」 「でもそれって本人に会うのと同じことなんじゃ…」 「ところが。彼は数年前を境に、研究の場から姿を消しているんだ。そこから研究論文に名前が載ることは一切なくなった。 ただしその時期から、個人でこんな本を出している」 鎌田は新たな紙を取り出して、二人に広げて見せる。それは数点の本のタイトルリストだった。著者、鳳凰堂空國。 『すぐできる!人心掌握術』『リーダーの心得』『逆境を乗り越える本』…… 「………」 タイトルを見るに能力研究とはほど遠い、自己啓発本のように思われた。 「…これ本当に同じ人ですか?」 「そうそうないでしょ、この名前。時期的にも合ってるし。彼はこういう本を割と最近まで出してるんだ」 「なるほどな。つまりこいつは比留間に直接係わらず、比留間を知る鍵に成り得る」 「そういうこと。今後はこの人を調べて、会えるなら直接会ってみるつもりだ」 「ふーむ…」 さて、と呟いて、鎌田は紙を折り畳み上着にしまった。 「随分長くなってしまったけど、僕の話はこれで全部だ。何か質問は?」 「食事とか寝泊まりとかはどうしてたんですか」 「ああそれはまぁ……なんとかなってる。…そこそこお金は持ってるから…」 「で、でも…」 言い淀む鎌田を見て、晶の心配は募るばかりだった。陽太は少し考えるそぶりを見せ、パチンと指を鳴らした。 「なあ鎌田、俺たちと共同戦線を張らねえか」 「共同戦線?」 「お前も俺たちも敵は共通だ。いつ襲ってくるかわかったもんじゃねえ。だったら常に一緒に動いて迎え撃つのが得策だろ?」 「そうかもしれないけど…そうは言ってもさ」 「昼能力なら虫んなって鞄にでも何でも入ってられんだろ」 陽太は頭の後ろで手を組んで、ギィギィと椅子を揺らす。 「どーせこの家ににゃー親ほとんどいねーし。広さだけは無駄にあんだけどなー」 その言わんとすることに気付いて、陽太ナイス! と晶は心底思った。鎌田もそれに気付き、 「えっ!? いやさすがにそこまでお世話になるわけには」 「鎌田さん! 僕からもお願いします!」 間髪をいれず晶が畳みかける。 「一緒にいるのが陽太だけじゃさすがに心細いんです! 陽太の能力は結局アレだし、昼なんかさらにアレだし」 「アレってなんだコラァ! 万物創造【リ・イマジネーション】と叛神罰当【ゴッド・リベリオン】舐めんなオラァ!」 「はいはいわかったから。ともかく鎌田さんが一緒にいてくれたら今よりずっと心強いです」 「そうは言っても…」 ――もう一つあるんです!―― 普通の会話から流れるように続く晶の伝心能力。突然頭に響いた声で、鎌田の思考が中断される。 ――陽太の馬鹿、学校の授業中もくだらないことばっかり考えてるんで成績が散々なんです。特に数学とか酷くて―― ――鎌田さん高校生ですよね。あくまで中二レベルでいいんで、陽太の勉強見てやってくれないでしょうか?―― すばやく、陽太に気付かれないように。一息で晶は鎌田に心の声を伝えた。 鎌田は一瞬驚いた顔を見せたが、晶の意図を汲んですぐに正常に戻り。腕を組んで、深く考え込む。 それをじっと見つめる陽太と晶。やがて、鎌田は腕を解いてふっと力を抜く。 「確かに、比留間は脅威だ。きっと僕一人だけじゃきつい。戦っていくには君たちの力が必要不可欠だ」 「ふっ。まあ当然だな」 「偉っそうに言っちゃってもー…」 「陽太君、晶君、君たちの力を貸してほしい。僕もできる限りの力を貸そう」 「よし! 決まりだな!」 陽太は膝をパンと叩いて立ち上がり、少しだけ右手を見つめてぎゅっと握り、鎌田へと伸ばす。 それに応じて伸ばされるは、硬い外骨格に覆われた異形の拳。 「比留間の野望を砕くその日まで。よろしくな、鎌田!」 「ああ、お世話になるよ。これからよろしく、陽太君! 晶君!」 「よろしくお願いします。鎌田さん」 あらゆる可能性を生み出す無限の拳と、悪を打ち砕く異形【せいぎ】の拳。 突き合わされた二つの拳に、どんな試練をも突き崩す力強さを晶は感じるのだった。 こうして、僕と陽太に不思議な仲間ができた。 鎌田之博さん。自称、正義のヒーロー。異世界からやってきた、カマキリ人の高校生。 登校中の今、陽太の肩に乗っている小さなカマキリが彼だ。 平和な光景に見えるけれど、この瞬間にも比留間の計画は着々と進んでいて。 仲間の増えた僕たちには、今後、より大きな試練が降りかかることになるんだ。 さて、今日の話はここまで。この続きは、またいつか。 <おわり> 登場キャラクター 岬陽太 水野晶 鎌田之博 上へ
https://w.atwiki.jp/nolnol/pages/11485.html
【妖魔陣】 妖魔剣豪 レベル:数 63:7 構成 名前 種類 レベル 初期付与 使用技 妖魔剣豪 妖獣 63 ▲ ▲ 一所懸命・極、n連撃・改、沈黙 妖法師 死人 60 反射結界 全体完全 妖界の歌姫 妖獣 60 ? 詠唱韻 操心鬼 死人 60 ▲ ▲ 結界 攻撃術 走屍 死人 60 ▲ ▲ 妖魔の番人 妖獣 60 ▲ 陽動 瘴姫 妖獣 60 結界 全体完全、蘇生 備考 ドロップアイテム 情報募集中 開幕他にも詠唱付いてるのいたはずなんですがSSが途中なんで分からず、見た方追加お願いします。 -- ななし侍さん 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yougosq/pages/6560.html
■重力制御装置(じゅうりょくせいぎょそうち) 世界樹の迷宮5の第五階層に登場するマップギミック。人によっては浮遊装置、重力装置とも。 装置に触れると体が宙に浮き、進行方向の壁に当たるまで一直線に進むようになる。もう一度装置に触れると解除。 浮遊感与えちゃったかな。 設定的にはあの装置って軽くするんじゃなくて元に戻す装置なのかな おそらくそうなのだろう。SFものだと荷物運搬には無重力の方が都合が良いので重力装置を切るシステムが備わっている設定が多いが、おそらく生物研究所だったここでなぜ切る装置があるのか不明 ↑切る装置じゃなくてオンオフする装置(重力発生装置のスイッチ?)だし別に変なところはないと思うのだが 25階の一度通った場所を状況(重力)が変わってからもう一度通るというのが面白い 装置楽しい。超エキサイティング。 ↑そう言っていられるのも24階までだぜ… あるいは、今が25階ならなにも心配はいらない。さぁ、装置を起動して思う存分滑りたまえ! フワーッ! フワァ…と飛ぶが天井抜けやバグマップ移動は出来ないようだ エンカ率が跳ね上がるトンデモ装置 「ふわふわたのしー」とウキウキしてると足元がお留守になることも… アイキャンフライ! FOEも浮遊する。23Fで早速あれ?ってなった。エンカ率が上がると言っても元のエンカ率が低いからあんまり気にならないなぁ。 スカートを履いている女性冒険者は… あ、いや、ハウンド婆は… ↑その発想はなかった、素晴らしいな浮遊装置(婆から目をそらしながら) 婆ウンド「なんだ女の下着が見たいのかい?仕方ないねあたしので我慢しときな!」 男性陣は心が折れた! こうですか、わかりたくありません エンカ率が高くなるというより、本来地上を歩いた分の距離に応じてアピアランスが上昇している感じ これを使ったまま階層移動しないと取れない宝箱も… ↑ これって階移動したら効果きれるよな。なんか階移動できるとこあるし、ちょっと試してみるか→なん・・だと・・ 23Fで絶対に降りられないエリアがある。迷宮全マス踏む派の自分としてはすごくもどかしかった。 片目ネクロマンサー♀1やシャーマン♀の2人がいるPTではいろいろ大変だろう ↑女性率が高いハーレムパーティもある意味大変そうである… みんな4の逆毛フォトみたいになるのだろうか 浮いたままどうやって戦闘するんだろうか。効果中は敵味方に命中率低下効果とかなくて良かったけども ババアハウンドは凄みが出そうだ クジュラとかレンツスの敵グラフィックみたいな感じで 空を飛ぶ事は人々のロマンである壁に当たるまで吹っ飛ぶので自由に飛べるわけでは無いが この状態でアムリタとか飲もうとしたら相当危険な気がするが液体じゃない可能性もあるか 浮いてても採集はできるし、抜け道や階段も使える。ミニイベントが起きると浮いたまま「ちょっとここで休憩してこう?」なんて展開もある この状態でも普通に飛んでる鳥を普通に狩るマス子…どっちもただものじゃないな 体験版時点で既に「Fullオートマップで水辺に線が引かれる問題」は話題になってたけど、地図描きオート任せだった人って詰みかけたりしなかったのかな むしろ浮遊中は長距離移動が主だったから、オートなら通路を見過ごす危険が少ないと思う。穴越える時はご丁寧に色変えてくれるし ↑ わぉ、穴も通過すれば描いてくれるのか。じゃあ22Fの北側を見落とす程度で済むのかな ああそうか、穴も壁扱いだったな。見つけたら早めに青色で塗っておくべきか 壁から壁へLRでシュインシュイン高速で動きながら敵を待つ冒険者に魔物たちは何を思う。 雀と殴るヤツは影響を受けてまともに動けてないのにヤギっぽいヤツは絶妙に使いこなして笑った なかなかの勢いで壁にぶつかってるけれど、対策として壁には緩衝材を使ってたりするのかな。雀は相当深くまで突き刺さっちゃったのか… ↑今回の女性たちはでかい人が多いからクッションにはなるだろう。まな板ぞろいの場合はぬいぐるみor抱き枕ブラニーでなんとかなるか? ↑オレっちはルナリアが許せねえ。同情するならタッパをよこせ! ↑おっさんセスタス「いいぜ…受け止めてやるよ///」 気分はドラ○ンボールである 描き終えたマップだけ見ながら移動していると、もう止まったと思ったのに上画面はまだ飛んでたということが稀によくある 高所恐怖症の人はどうしてるんだろうね?うちのハウンドは意識飛んでるけど 地面に立ってて押せるスイッチに手が届く程度の浮上だからさほどでもないのでは。高所恐怖症ならここより2層の崖際の方がヤバイのでは フワ・・・ ルナリアって自分でも浮けるから壁に激突みたいなことをせずスイスイ飛べそうだけど、セリアン辺りになると慣れるまで時間かかりそう。ブラニーはどう足掻いても弾丸 おそらく1階層のゴーレム反応壁に使うべきだったであろう地図アイコンを形だけでこれに使っていた自分…… 起動してふわふわと移動してたらだんだんエーテルの風が吹いてるように見えてきました チビゴーレムのアイコンを使ってた FOEの高速移動には草w だが交通事故多発。 災厄と雀に何回激突したことか…… ストーンオーシャンにこんな感じの能力を持っている奴がいたっけ。ムーンフェイスになったらトイレ済ませてこなきゃ(使命感) 壁にぶつかった勢いで棺だけ藪の中に吹っ飛んでいったら回収困難になりそう コメント
https://w.atwiki.jp/doudan/pages/719.html
部品構造 大部品 民生用エアバイク「らうーるカー」 RD 14 評価値 6部品 概要 部品 搭乗資格 大部品 機体の特徴 RD 6 評価値 4部品 軽快な運動性能 部品 上質な乗り心地 部品 操縦のしやすさ 部品 軍用エアバイクと変わらない地形踏破能力 部品 低燃費 部品 ハンドルについて 大部品 構造 RD 6 評価値 4部品 フレーム構造 部品 前部風防・カウル 部品 シート・タンデムシート 部品 重力制御機構 部品 ロケット噴射機構 部品 姿勢制御用コンピューター 部品定義 部品 概要 ピケ・アラウンドワールドをベースに偵察用電子機器などいくつかの装備をオミットしつつ機体バランスの調整が施され、走行中の安定性が向上した民生用エアバイクである。その名称は開発に尽力した摂政の名前に由来する。 部品 搭乗資格 所属する藩国において所定の期間エアバイクの操縦訓練を受け、民生用エアバイク運転免許を取得していなければならない。軍用エアバイクの場合、操縦訓練を受けるには歩兵として一定の期間、戦闘訓練を受けている事が条件として求められたが、民生用の場合、これは免除される。 部品 軽快な運動性能 ピケ・アラウンドワールドではピケ・パンツァーをベースに装甲・武装・側車などをオミットすることで高い出力を維持しつつ運動性能を向上させていた。民生用エアバイクでもこの特徴を受け継ぎ、出力は抑えつつも軽量化したフレームとカウルによって軽快な挙動を維持している。 部品 上質な乗り心地 シート下部にはサスペンションを内蔵し、走行中の振動吸収を図るとともに、ラバーマウントハンドルを採用することで手に伝わる振動を低減し快適な乗り心地を追求している。 部品 操縦のしやすさ 元来、ピケでは、歩兵が火器を取り回せるようフットペダルとシフトウェイト、補助するコンピューターだけで操縦されていた。民生用エアバイクでもその軽快な操縦性を受け継いでいる。 部品 軍用エアバイクと変わらない地形踏破能力 宙を浮いて移動するため、基本的に走る場所を選ばないのがエアバイクの最大の特徴であると言えるだろう。民生用エアバイクでもこの特徴は十分に生かされており、山岳地帯のような極端に高低差のある地形でなければ存分にその力を発揮できる。 部品 低燃費 民生用エアバイクの動作燃料に化石燃料は使用されていない。もっとも、これは軍用であるエアバイク・ピケと共通している。歩兵編成時のコストを抑えるための低燃費を目指した機体設計がそのまま生かされている。 部品 ハンドルについて 民生用にする際の変更点の一つとしてハンドルを設けた点がある。ヘッドライトやクラクションなどいくつかの装置をそちらに分散しており、運転中はハンドルを握ることが推奨される。もちろん通常のバイクとは異なりハンドルを切ることはできない。これは運転中の上体の安定性を考慮して、掴まる場所を用意すべきと判断されたためである。 部品 フレーム構造 アルミ合金から鋳造されたフレームに各種機構が配置される。浮遊機構は機体中央から後方にかけ、搭乗者より若干後ろの位置に配置される。推進装置は前面風防にブレーキ、機体後方にアクセルを主配置としており、これらはピケと基本的には共通である。サブロケットはオミットされている。コンピュータ類は機体制御に関するものが設置され、センサー類など偵察用機器はオミットされている。 部品 前部風防・カウル 前部風防はシールドのような形状ではあるが、装甲としての機能は無い。透明な強化プラスチックを用いている。それ以外のカウルにはCFRP(カーボン繊維強化プラスチック)を使用し、同様に軽量化を図っている。 部品 シート・タンデムシート 座面を広く取り、形状やクッション素材にこだわることで良好なフィット感を実現しています。タンデムシートも備わっており、二人乗りも可能です。 部品 重力制御機構 民生用エアバイクの中核をなす装置。ニュートン式の重力制御によってエアバイクを宙に浮かせている。ニュートン式というのはざっくり言うと、通常の物理法則の範囲内で反重力を発生させている、という意味である。少しだけ細かく説明すると、極小の超高密度に圧縮された物質を内蔵し、そこから発生する引力を重力に対抗する浮力として利用している。 部品 ロケット噴射機構 エアバイクの推進機構である。重力制御機構は浮遊のみに使用されるため、エアバイクの移動はロケット噴射によって行われる。民生用エアバイクではロケット噴射の出力が調整されており、制動性能はそのままだが、加速性能は軍用のものと比べると控えめになっている。また、ノイズキャンセラーが備えられており、ロケット噴射の騒音を抑え、静粛性を高めている。 部品 姿勢制御用コンピューター 内蔵されたジャイロ機構と連動してエアバイクの姿勢制御を補助してくれる。軽快な挙動と安定した乗り心地を両立するため欠かせない装置である。 提出書式 大部品 民生用エアバイク「らうーるカー」 RD 14 評価値 6 部品 概要 部品 搭乗資格 大部品 機体の特徴 RD 6 評価値 4部品 軽快な運動性能 部品 上質な乗り心地 部品 操縦のしやすさ 部品 軍用エアバイクと変わらない地形踏破能力 部品 低燃費 部品 ハンドルについて 大部品 構造 RD 6 評価値 4部品 フレーム構造 部品 前部風防・カウル 部品 シート・タンデムシート 部品 重力制御機構 部品 ロケット噴射機構 部品 姿勢制御用コンピューター 部品 概要 ピケ・アラウンドワールドをベースに偵察用電子機器などいくつかの装備をオミットしつつ機体バランスの調整が施され、走行中の安定性が向上した民生用エアバイクである。その名称は開発に尽力した摂政の名前に由来する。 部品 搭乗資格 所属する藩国において所定の期間エアバイクの操縦訓練を受け、民生用エアバイク運転免許を取得していなければならない。軍用エアバイクの場合、操縦訓練を受けるには歩兵として一定の期間、戦闘訓練を受けている事が条件として求められたが、民生用の場合、これは免除される。 部品 軽快な運動性能 ピケ・アラウンドワールドではピケ・パンツァーをベースに装甲・武装・側車などをオミットすることで高い出力を維持しつつ運動性能を向上させていた。民生用エアバイクでもこの特徴を受け継ぎ、出力は抑えつつも軽量化したフレームとカウルによって軽快な挙動を維持している。 部品 上質な乗り心地 シート下部にはサスペンションを内蔵し、走行中の振動吸収を図るとともに、ラバーマウントハンドルを採用することで手に伝わる振動を低減し快適な乗り心地を追求している。 部品 操縦のしやすさ 元来、ピケでは、歩兵が火器を取り回せるようフットペダルとシフトウェイト、補助するコンピューターだけで操縦されていた。民生用エアバイクでもその軽快な操縦性を受け継いでいる。 部品 軍用エアバイクと変わらない地形踏破能力 宙を浮いて移動するため、基本的に走る場所を選ばないのがエアバイクの最大の特徴であると言えるだろう。民生用エアバイクでもこの特徴は十分に生かされており、山岳地帯のような極端に高低差のある地形でなければ存分にその力を発揮できる。 部品 低燃費 民生用エアバイクの動作燃料に化石燃料は使用されていない。もっとも、これは軍用であるエアバイク・ピケと共通している。歩兵編成時のコストを抑えるための低燃費を目指した機体設計がそのまま生かされている。 部品 ハンドルについて 民生用にする際の変更点の一つとしてハンドルを設けた点がある。ヘッドライトやクラクションなどいくつかの装置をそちらに分散しており、運転中はハンドルを握ることが推奨される。もちろん通常のバイクとは異なりハンドルを切ることはできない。これは運転中の上体の安定性を考慮して、掴まる場所を用意すべきと判断されたためである。 部品 フレーム構造 アルミ合金から鋳造されたフレームに各種機構が配置される。浮遊機構は機体中央から後方にかけ、搭乗者より若干後ろの位置に配置される。推進装置は前面風防にブレーキ、機体後方にアクセルを主配置としており、これらはピケと基本的には共通である。サブロケットはオミットされている。コンピュータ類は機体制御に関するものが設置され、センサー類など偵察用機器はオミットされている。 部品 前部風防・カウル 前部風防はシールドのような形状ではあるが、装甲としての機能は無い。透明な強化プラスチックを用いている。それ以外のカウルにはCFRP(カーボン繊維強化プラスチック)を使用し、同様に軽量化を図っている。 部品 シート・タンデムシート 座面を広く取り、形状やクッション素材にこだわることで良好なフィット感を実現しています。タンデムシートも備わっており、二人乗りも可能です。 部品 重力制御機構 民生用エアバイクの中核をなす装置。ニュートン式の重力制御によってエアバイクを宙に浮かせている。ニュートン式というのはざっくり言うと、通常の物理法則の範囲内で反重力を発生させている、という意味である。少しだけ細かく説明すると、極小の超高密度に圧縮された物質を内蔵し、そこから発生する引力を重力に対抗する浮力として利用している。 部品 ロケット噴射機構 エアバイクの推進機構である。重力制御機構は浮遊のみに使用されるため、エアバイクの移動はロケット噴射によって行われる。民生用エアバイクではロケット噴射の出力が調整されており、制動性能はそのままだが、加速性能は軍用のものと比べると控えめになっている。また、ノイズキャンセラーが備えられており、ロケット噴射の騒音を抑え、静粛性を高めている。 部品 姿勢制御用コンピューター 内蔵されたジャイロ機構と連動してエアバイクの姿勢制御を補助してくれる。軽快な挙動と安定した乗り心地を両立するため欠かせない装置である。 インポート用定義データ [ { "title" "民生用エアバイク「らうーるカー」", "description" "Default Root", "children" [ { "title" "概要", "description" "ピケ・アラウンドワールドをベースに偵察用電子機器などいくつかの装備をオミットしつつ機体バランスの調整が施され、走行中の安定性が向上した民生用エアバイクである。その名称は開発に尽力した摂政の名前に由来する。", "expanded" true, "part_type" "part" }, { "title" "搭乗資格", "description" "所属する藩国において所定の期間エアバイクの操縦訓練を受け、民生用エアバイク運転免許を取得していなければならない。軍用エアバイクの場合、操縦訓練を受けるには歩兵として一定の期間、戦闘訓練を受けている事が条件として求められたが、民生用の場合、これは免除される。", "expanded" true, "part_type" "part" }, { "title" "機体の特徴", "children" [ { "title" "軽快な運動性能", "description" "ピケ・アラウンドワールドではピケ・パンツァーをベースに装甲・武装・側車などをオミットすることで高い出力を維持しつつ運動性能を向上させていた。民生用エアバイクでもこの特徴を受け継ぎ、出力は抑えつつも軽量化したフレームとカウルによって軽快な挙動を維持している。", "part_type" "part" }, { "title" "上質な乗り心地", "description" "シート下部にはサスペンションを内蔵し、走行中の振動吸収を図るとともに、ラバーマウントハンドルを採用することで手に伝わる振動を低減し快適な乗り心地を追求している。", "part_type" "part", "expanded" true }, { "title" "操縦のしやすさ", "description" "元来、ピケでは、歩兵が火器を取り回せるようフットペダルとシフトウェイト、補助するコンピューターだけで操縦されていた。民生用エアバイクでもその軽快な操縦性を受け継いでいる。", "part_type" "part" }, { "title" "軍用エアバイクと変わらない地形踏破能力", "description" "宙を浮いて移動するため、基本的に走る場所を選ばないのがエアバイクの最大の特徴であると言えるだろう。民生用エアバイクでもこの特徴は十分に生かされており、山岳地帯のような極端に高低差のある地形でなければ存分にその力を発揮できる。", "part_type" "part", "expanded" true }, { "title" "低燃費", "description" "民生用エアバイクの動作燃料に化石燃料は使用されていない。もっとも、これは軍用であるエアバイク・ピケと共通している。歩兵編成時のコストを抑えるための低燃費を目指した機体設計がそのまま生かされている。", "part_type" "part", "expanded" true }, { "title" "ハンドルについて", "description" "民生用にする際の変更点の一つとしてハンドルを設けた点がある。ヘッドライトやクラクションなどいくつかの装置をそちらに分散しており、運転中はハンドルを握ることが推奨される。もちろん通常のバイクとは異なりハンドルを切ることはできない。これは運転中の上体の安定性を考慮して、掴まる場所を用意すべきと判断されたためである。", "part_type" "part" } ], "expanded" true, "part_type" "group" }, { "title" "構造", "children" [ { "title" "フレーム構造", "description" "アルミ合金から鋳造されたフレームに各種機構が配置される。浮遊機構は機体中央から後方にかけ、搭乗者より若干後ろの位置に配置される。推進装置は前面風防にブレーキ、機体後方にアクセルを主配置としており、これらはピケと基本的には共通である。サブロケットはオミットされている。コンピュータ類は機体制御に関するものが設置され、センサー類など偵察用機器はオミットされている。", "part_type" "part", "expanded" true }, { "title" "前部風防・カウル", "description" "前部風防はシールドのような形状ではあるが、装甲としての機能は無い。透明な強化プラスチックを用いている。それ以外のカウルにはCFRP(カーボン繊維強化プラスチック)を使用し、同様に軽量化を図っている。", "expanded" true, "part_type" "part" }, { "title" "シート・タンデムシート", "description" "座面を広く取り、形状やクッション素材にこだわることで良好なフィット感を実現しています。タンデムシートも備わっており、二人乗りも可能です。", "part_type" "part" }, { "title" " 重力制御機構", "description" "民生用エアバイクの中核をなす装置。ニュートン式の重力制御によってエアバイクを宙に浮かせている。ニュートン式というのはざっくり言うと、通常の物理法則の範囲内で反重力を発生させている、という意味である。少しだけ細かく説明すると、極小の超高密度に圧縮された物質を内蔵し、そこから発生する引力を重力に対抗する浮力として利用している。", "part_type" "part", "expanded" true }, { "title" "ロケット噴射機構", "description" "エアバイクの推進機構である。重力制御機構は浮遊のみに使用されるため、エアバイクの移動はロケット噴射によって行われる。民生用エアバイクではロケット噴射の出力が調整されており、制動性能はそのままだが、加速性能は軍用のものと比べると控えめになっている。また、ノイズキャンセラーが備えられており、ロケット噴射の騒音を抑え、静粛性を高めている。", "part_type" "part", "expanded" true }, { "title" "姿勢制御用コンピューター", "description" "内蔵されたジャイロ機構と連動してエアバイクの姿勢制御を補助してくれる。軽快な挙動と安定した乗り心地を両立するため欠かせない装置である。", "expanded" true, "part_type" "part" } ], "expanded" true, "part_type" "group" } ], "expanded" true, "part_type" "group" } ]