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6 :641,642:2015/02/05(木) 17 01 46 転移先の世界が戦艦だらけのトンデモ世界だと判明し、その情報が軍部全体に知れ渡った後の海軍の反応は…誰から見ても…哀れで涙を誘う程狼狽していた。何せ今まで…空母機動部隊と戦う事を念頭に…積み上げて来た物の多くが通用しない相手と之から戦う可能性が極めて高いのである。何度も誤報では無いかと諜報部に確認し…大陸歴1940年7月の会合で『以前の巨大戦艦群に加え予備艦状態だったサウスダコタ級4隻が再稼働し実戦配備に復帰した。何度も確認したが全ての情報に間違いは無い』と言う止めとなる情報が入ってきた。 「………何故だ。何故空母で無く戦艦が量産されているのだ……」 そう呟くのは戦艦派閥に所属する一人の海軍将官。彼は所属派閥からも分かるように戦艦を愛してやまない男だった。『戦艦は海の男のロマン』と…宴席などで…良く放言するほどには戦艦が好きだった。そして戦艦が大好きだからこそ…戦艦の限界もしっかりと理解していた。戦艦の主砲射程距離は(命中率は一旦無視して)どれだけ頑張っても4,50km程度にしかならないが(史実大和砲の最大射程距離は42㎞)、航空母艦の艦載機なら大概1,000km位は楽に飛んで攻撃できる。戦艦の速力では航空母艦を補足する事は出来ないし、戦艦の対空砲火をドレだけ強化しても航空機の群れには対抗仕切れず、その上戦艦の重装甲でも全ての雷爆撃を防げる訳が無い。もし艦橋や電気回路を破壊されれば、その時点で戦艦は海上に浮かぶただの対空砲火が有る標的艦か鉄の棺桶と化す。第一時代が進めばミサイルの登場により陳腐化するのはハッキリしている。…この世界の米海軍が(ミサイルはともかくとして)何故その事実を認識せずに、航空母艦ではなく戦艦を量産しているのかが、彼には理解出来なかった。 「こちらの世界でのドイツ海軍、イタリア海軍のせいだと思われます。と言いますか確実にこの二国海軍のせいです。…この世界での第二次世界大戦にてこの両海軍の所業を纏めた資料です。これを読んで下されば戦艦だらけになった理由が分かります」 そう言いながら資料を会合出席者に渡していく諜報担当者。出席者は渡された傍から直ぐに資料を読みふけり…大多数の人間が目頭か米神を抑える事となった。 「…私たちは仮想戦記…それも火で燃やす方の物を読みたい訳では無かったのだがなぁ…」 「信じられませんが、これが真実です。現地の諜報員も数十回は確認しています。」 (全くその気は無かったが)皮肉気に呟かれた独り言が聞こえた担当者がそう言い返す。実を言うとこの担当者も、現地諜報員の報告に対して殆ど同じセリフを返していた。そして事実だと理解した人間が最初に思う事はほぼ同じ内容であった。 『一体ナニやってんだ独伊海軍…あともう少し根性見せろよ英国軍…』 7 :641,642:2015/02/05(木) 17 04 59 第二次世界大戦初頭でのノルウェー沖海戦で、ノルウェーに上陸していた連合国陸軍の支援を行っていた英海軍の正規空母『イラストリアス』を独逸海軍の戦艦『シャルンホスト』が…幾多の偶然と幸運が重なって…捕捉する事に成功し、砲撃にて撃沈に成功するばかりか、追い縋ってきた『イラストリアス』護衛の駆逐艦や軽巡洋艦も蹴散らして悠々と帰還に成功したのが彼らの伝説の始まりであった。 史実で『ダンケルクの奇跡』と称されたダイナモ作戦では、アドミラル・グラーフ・シュペーと就役直後のビスマルクが船団内に殴りこんできて各船舶を蹂躙。英仏将兵の多くを海の藻屑としており、船団援護の任務に就いていたイギリス空軍はドイツ、イタリア空軍の攻撃に忙殺され、対艦装備が少なかった事も有り有効打を与える事も出来ずにこの二隻を取り逃がしていた。…ちなみに余談だが、この戦闘においては、フランスよりもイギリスの方が被害が大きかった。イギリスは撤退作業を切り上げてフランス兵を置き去りにして撤退したのだが、各イギリス兵搭乗船舶群が沖合に出た丁度その時にビスマルク達が海域に乱入して来た為に、イギリス兵たちは逃げ出す事も出来ずに溺死か砲撃による爆殺かのどちらかを選ばされ、置いてけぼりを食らったフランス兵は、ドイツ艦隊がまず沖合に居るイギリス兵搭乗船舶に襲いかかった為に、陸地等に脱出する時間が与えられたのだった。(尚脱出したフランス兵の殆どはその後レジスタンスとして大活躍する事となる) 『自らを犠牲にして味方を救うとは。まったく、イギリスの友軍を想う気持ちには見上げたものが有るな(棒)』 byとあるフランス人 その後の『バトル・オブ・ブリテン』でのルフトバッフェとRAFの殴り合いにより航空機の価値が認識された為新型機開発が止まる事はなかったが、上記の二度の海戦により『作戦行動中の戦艦を航空攻撃で撃沈するのは…理論上は可能だが実戦では…不可能である』と言う戦訓が出て来てしまったのである。無論空母派閥の海軍軍人はあくまで『艦載機の攻撃で戦艦は撃沈できる!いや撃沈出来なくとも有効打は与えられる!』と強硬に主張し続けたのだが、次で述べる海戦の結末により彼らの権威や発言力は木端微塵 に打ち砕かれることとなった… 8 :641,642:2015/02/05(木) 17 08 25 ビスマルクがシャルンホストやグライゼナウ、それに多数のUボートと共に通商破壊に出撃した時の事、史実と同じ通りデンマーク海峡にて英国海軍の戦艦部隊とかち合い、海戦が発生した。場所こそ史実と同じだったが、ビスマルクは既に実戦を複数回経験しており、第二次世界大戦の開幕が遅れた事により、開戦前に就役出来た事から訓練も有る程度行えた為に連度も悪くないレベルだった事、英国海軍の戦艦部隊には、フッドとプリンス・オブ・ウェールズに加えレパルスも加わっていた事、戦闘開始から一時間と経たずにフッド、レパルスが一撃で爆沈、プリンス・オブ・ウェールズも大破し煙幕を張りながら逃走(後にUボートの強襲により本土に帰還する直前に撃沈)、ビスマルクの損害は燃料が多量流出し速度が数ノット低下した程度(尚修理完了し戦闘航海に支障無し)と言うのが史実とのズレになるだろうか。 そして当然ながら『英国の誇り』を撃沈されて激怒した英国海軍は史実道理動かせる艦艇全てを撤退中のビスマルクにぶつけたが、空母派閥の権威や発言力が崩壊する事件がこの『ビスマルク追撃戦』にて発生した。 航空母艦『ヴィクトリアス』『アークロイヤル』『イーグル』(イーグルは史実ではビスマルク追撃戦には未参加)所属の艦載機部隊がビスマルクを発見し、攻撃を開始した。当然ビスマルクは対空砲火にて迎撃を開始する。史実ではこの攻撃により舵の損傷と大量の浸水を引き起こして7ノット以上の速度を出す事を不可能にし、英国戦艦部隊がビスマルク を補足する事が出来た大きな要因となったのだが…この世界では、速度低下や舵損傷どころか魚雷を三発しか命中させられなかったばかりか(尚その内一発は不発)攻撃した艦載機の多くが撃墜されるか修理不可能な損傷を負うと言う大損害を負った上にマトモな有効打を与えられず、艦載機による対艦攻撃は大失敗に終わり、肝心のビスマルクにも逃走を許してしまうと言う『七つの海を支配した大海軍』ロイヤルネイビーの誇りもメンツも泥まみれになる大失態を演じてしまったのである… 9 :641,642:2015/02/05(木) 17 10 50 何故こうなったかと言うと、艦載機部隊パイロットが戦艦を相手にしての訓練が足りず多くのパイロットが未熟な攻撃になってしまった事も有るが、皮肉な事に第二次世界大戦が数年遅れになった為に英国海軍の雷撃機が布張り複葉機のソードフィッシュではなく全金属単葉の普通の雷撃機に更新されていた為でもあった。史実では布張りであるが故の打たれ強さが有った為に対空砲火が主翼に命中しても特に問題なく飛べ、また複葉機で唯でさえ低速な上に重たい魚雷を抱えている為に飛行速度が…ビスマルクの対空射撃装置が想定していた最低速度の遥か下と言う遅さの為に、ビスマルクは有効な対空砲火を展開出来なかった。 だが、この世界で襲撃して来た雷撃機の速度はビスマルクの対空射撃装置が十分に使える範囲内に有った為、また全金属製の為ソードフィッシュ程の打たれ強さが無かった事も有り、ビスマルク襲撃部隊の多くが撃墜破されると言う惨劇の結末を迎えてしまったのだった… 大英帝国の誇りに傷を着けた空母派閥の権威も発言力も文字通り消し飛んだ後、空母は輸送船団の護衛や陸軍の支援に有効として使われていたが、海戦の方では対潜哨戒と偵察以外では殆ど使われる事は無かった。無論空母閥の者達は復権の機会を狙い駆け回っていたのだが、戦艦閥の発言力の方が圧倒的過ぎたが為に如何する事も出来なかった。そもそも自分たちのこれまでに積み上がった逆実績の前には如何なる弁を尽くしても誰も話を聞こうとしてくれなかった。そして彼らにとって不幸な事に…ドイツにとっては幸運な事に…空母艦載機がビスマルク等の戦艦を補足して攻撃したとしても、各艦隊に分散配置されている空母の攻撃力は…英空母の搭載機数の少なさと性能の低さも有り…たかが知れた物であり、余計に発言力が低下して行っていた。(単艦行動が改められ、必ず艦隊で活動する様になって対空砲火が強化された事も有った為。) 11 :641,642:2015/02/05(木) 17 15 22 この空母閥の不遇な状況は41年にアメリカとソ連が参戦して来ても全く変わる事は無かった。いや、むしろ悪化したという方が正しい。戦前、戦中から米ソ両国が建造していた大量の戦艦を引っ提げて大西洋に押し寄せて来た為に、ドイツ海軍の多くが母港に押し込められてしまったので空母復権の為の獲物が居なくなってしまったのである。 彼らは泣いた。自分たちのこの境遇を。まあアメリカの方は『予算がコネェ…』程度の心境であったが、イギリスの方は極めて悲愴的であった。祖国の危機に対して、大して貢献する事も出来ず、議員の一部からは『穀潰し』とすら表現された英海軍空母閥の人間の心境はどんな言葉であっても表現する事は出来ないであろう。(尚その議員の一部は全議員から怒号を浴びて即日除名処分を受け議会から叩き出された) そして神様と言うのはとても残酷である。第二次世界大戦最後の決戦で彼ら、空母派閥の…ほんの僅かに残っていた…復権の為の最後の希望にまで止めを刺してしまったのだから。 1943年の11月23日。 地中海のシチリア沖にて。 この日から遡る事大よそ半月前、ドイツ本土を砲撃しようと米ソそれぞれの海軍の戦艦部隊が集結している北にて、ドイツ海軍が国土、国民を守る為に、残存していた戦艦『ビスマルク』『テルピッツ』『グライゼナウ』(シャルンホストはアイオワ級戦艦ミズーリにより撃沈)を基幹とする艦隊を突撃させ…アメリカ海軍の誇るモンタナ級戦艦六隻によって全方位から徹底的なアウトレンジによる袋叩きを受け、三艦とも壮絶な…そして、無残な最期を遂げ、北海の冷たい海の中に沈んでいた。 イタリア海軍がアフリカに待機している輸送船団や陸軍部隊を砲撃する為に出港準備をしているとの情報が入った時、地中海に居た米英機動部隊は沸き立っていた。英機動部隊はこれまでに積み重なってきた全ての汚名を返上し、必ず名誉挽回してやると燃え上がっていた。米機動部隊も…英機動部隊程では無いが…戦艦を撃沈する好機と言う事で士気が盛り上がっていた。出撃前から『誰が世界初の航空攻撃で戦艦を撃沈するか』との話で持ち切りで有り、もう勝ったも同然の雰囲気が漂っていた。『ドイツは強かった。だが地中海のパスタ食い共にまで遅れをとる事は無い。地中海に籠って対地砲撃と船団襲撃位しかしていないイタリア海軍何ぞ敵ではない』…総じてこの様な感情が各パイロット に有ったと言われている。散々空母部隊は海軍の継子的扱いを受けていた為(特に英海軍はその傾向が強かった)、『今度こそ!』と言う思いが有ったのだろう…(アメリカからはエンタープライズ級空母二隻、イギリス海軍からはアークロイヤルとイラストリアス級空母のインドミダブルの二隻がこの海域に居り、戦闘に参加している) 12 :641,642:2015/02/05(木) 17 18 44 『覚悟を決めた獅子を怯えた猫と舐めた者の末路』『枢軸国海軍の栄誉ある最後』『古のローマ帝国軍の偉大なる末裔』『地中海の覇者の最後の意地』……等々、様々な言葉で彩られる事となった、枢軸海軍最後の伝説を飾る事となったアルジェリア沖海戦が始まる前の話であった。 当時のイタリアの戦略状況は、一言で言えば末期だった。南北共に本土からそう遠くない所に敵の大軍が居り、制海権は本土近辺を除き事実上消滅。独伊陸空軍はアメリカ軍とソ連軍の鋼鉄の津波を捌き切れず、近い内に本土に踏み込まれるだろうと言うのが確定的であった。…だが、アルジェリアに有る連合軍司令部やアフリカ各地の港に待機している輸送船舶や陸軍部隊を、いまだに本土に残っていた戦艦で撃滅すれば、多少は枢軸国の寿命も延命する事が出来る筈であった。それがアルジェリア沖海戦の始まりであった。 『ローマ』を旗艦とする枢軸国最後の戦艦部隊出撃時の港は、とても静かであった。手を振って見送る国民は既に内陸に疎開していたからであった。防諜も兼ねていた為でもある。だが、彼らの出撃時にはイタリア王国の首相、ムッソリーニによる激励と抱擁も有り『俺たちが、故国を、家族を、…イタリアを守るんだ!』と、水兵から艦隊司令官に至るまで士気は極めて高かった。…どこか、危うさを感じてしまう程に。 徹底的な潜水艦の狩り出しと大量の欺瞞情報、スパイの狩り出しにより米英諜報機関を欺き、連合軍に出撃の予兆を感付かれる事無く出撃する事に成功したイタリア艦隊を始めに捕捉したのは…機動部隊の偵察機だった。友軍戦艦部隊にも偵察情報を送信した後、米英空母部隊は、自分たちの望み通りノコノコと出て来たイタリア戦艦部隊を嬲り殺す為に待機状態だった艦載機部隊を即座に出撃させ、攻撃を開始した。そう、開始するまでは連合軍の想定通りだった。敵艦隊の構成も想定通りだった。…彼らの闘志以外は、全て想定通りだった。 13 :641,642:2015/02/05(木) 17 21 22 第一次攻撃隊が攻撃を開始し、各種爆弾や魚雷を使い果たした後も、イタリア海軍の『ローマ』を筆頭とする戦艦は全て生き残っていた。息も吐かせずに第二次攻撃隊が総攻撃し、兵装を使い果たした後も、イタリアの戦艦群を押し留める事が出来ず、結局偵察情報を受信し急行してきた新鋭のユナイデットステーツ級戦艦やライオン級戦艦によって迎撃されイタリア海軍はライオン級戦艦二隻を大破、ユナイデットステーツ級戦艦の一隻の第一砲塔に損傷を与え、使用不能にすると言う戦果を叩き出し一矢報いた後、全艦撃沈される事となった。 …何故280機近い艦載機を航空機の援護の無い艦隊に攻撃させたのに、戦艦を沈める事が出来なかったのか?それどころか何故一隻も中大破させられなかったのか?…それは、イタリア戦艦特有のプリエーゼ式の防御方式により防御出来たから…では勿論無く、戦艦を護衛していた駆逐艦や軽巡洋艦たちが戦艦を守る為に身を挺して魚雷を受け続けたからであった。 同盟国のドイツでは『鬼畜ルメイ』によるB-17での戦略爆撃で国土がボロボロにされており、その情景は写真やドイツ兵からイタリア全土に広まっており『あの死神に故郷を…家族を殺されたくない…』 彼らの危ういまでの士気の高さ、狂った様な闘いぶりが発生した理由は、そういう訳であった。 イタリア海軍の壊滅後、枢軸国から有力な艦艇は消滅し、舞台は欧州大陸の大地へと移行した。そして、空母派閥の権勢 が復活するチャンスも、消滅した。 …と言う訳で有った。第二次世界大戦で、軍神の寵愛を一身に受けた枢軸海軍との戦闘による戦訓によって、アメリカと ソ連は核開発が無くなった事による浮いた国力を戦艦建造とその関連装備開発、あと国内経済の維持その他諸々に注ぎ込んだのである。そして核兵器が存在しない為、そして…前述の通り…空母が戦闘航海中の戦艦を相手にした攻撃では一度も有効打を与えられなかった事も有り、この世界では戦艦が戦略兵器の地位を未だに保っていた。振り返って、我が日本海軍の『戦略兵器』たる戦艦を見てみると… 「…36㎝三連装砲三基戦艦の扶桑型と同艤装の伊勢型が二隻ずつ、41㎝連装砲三基戦艦の長門型が二隻、巡戦上がりの金剛型戦艦が4隻、旧式艦の代艦として建造した41㎝三連装4基の加賀型戦艦が三隻配備、一隻が未だ就役直後で訓練中…」 「総数14隻と数は有りますし、それに皆足も速いですし、良い艦揃い何ですが…」 14 :641,642:2015/02/05(木) 17 23 11 「一隻も46cm砲戦艦すら居ない時点で、正直投了としか言えないよな…」 米ソ海軍からみれば、今の日本海軍は特に脅威と見られる存在では無かった。戦略兵器である強力な戦艦を保有して いないとなると、黄色人種が主体の国民である上に鉱山や油田が多数存在する利権の山な日本に不用意に戦争を吹っ掛けてくる可能性は十分に考えられた。いや、扶桑型も伊勢型も金剛型も転移する前に行った大改装のお蔭も有って一番速力の遅い扶桑型であっても27ノット以上を発揮したりしている、同世代の戦艦と比べると極めて優秀な俊足戦艦揃いではあるのだが… さすがに、相手が悪すぎた。旧式艦は言うに及ばず、最新鋭艦である加賀型戦艦であっても、いくら未来知識による強化 がなされていると言っても所詮は41㎝砲戦艦でしかない。頑張っても同数のモンタナ級戦艦と刺し違えるのが関の山で、もしユナイデットステーツ級と組み合ったら一撃で爆沈か戦闘不能にされる危険性が有った。 …だが。戦艦による艦隊決戦が発生した場合は必敗が確実視される状況とはいえ、連合海軍に勝つ手段、対抗手段が 全く無い訳では無かった。 15 :641,642:2015/02/05(木) 17 24 02 一旦投稿終了してお風呂行ってきます。又後で削除要請出させていただきます…
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477: ホワイトベアー :2019/07/14(日) 19 06 31 HOST 157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp 日米枢軸ルート 番外編:エムデン戦隊の伝説 地中海と大西洋でドイツ海軍地中海艦隊がウィルヘルムスファーケンに向かい航海を続けている頃、遠いアジアでもドイツ海軍は動きだそうとしていた。 もともと、ドイツ海軍は1881年よりアジア地域に艦隊を派遣しており、1898年にはこの艦隊の拠点として膠州湾を99年間租借する事を取り決めた独清条約に署名し、この地域の植民地建設が本格的に始まった。それまで貧しい漁村だった青島に、海軍基地と支援施設からなるドイツ帝国海軍の東洋基地が建設されていた。 第一次世界大戦開戦直前には巡洋戦艦《フォン・デア・タン》、装甲巡洋艦《シャルンホルスト》《グナイゼナウ》、仮装巡洋艦《プリンツ・アイテル・フリードリヒ》《リャザン》防護巡洋艦6隻、非防護巡洋艦4隻、駆逐艦8隻、水雷艇20隻、砲艦4隻と無視できない大戦力を抱えており、そのほとんどが青島に停泊していた。1914年にサラエボ事件がおきると、東洋艦隊司令官マクシミリアン・フォン・シュペー中将は東洋艦隊に出撃準備をさせる。この時のドイツはイギリス海軍管区を通る全ての海中ケーブルが遮断されていたが、満州連邦ー日本ー米国を通るルートを使いドイツ本国との連絡線確保に成功しており、彼は海軍大臣テイルピッツより東洋艦隊を使い通商破壊を行う事を命令されており、防護巡洋艦《エムデン》、《ニュルンベルグ》と仮装巡洋艦《プリンツ・アイテル・フリードリヒ》石炭運搬船エルスベートからなるエムデン戦隊を編成、連合国の艦船への通商破壊を行うべく青島を出撃する。 1914年8月23日、インヴィンシブル級巡洋戦艦《オーストラア》、軽巡洋艦2隻を中核としたオーストラリア海軍艦隊がドイツ東洋艦隊を自由にさせないようにする為に青島を海上封鎖する。しかし、この時には《エムデン》と《ニュルンベルク》はロンボク海峡を通過、インド洋に出ていた。そこで彼らもまた伝説を作る。 インド洋に入った《エムデン》と《ニュルンベルク》はそれぞれが単独での行動を開始。彼らはインド洋で連合国籍の船舶を相手に極めて紳士的に通商破壊を実行、彼らは9月14日までだけでもベンガル湾にて8隻の船を死者・重軽傷者0と言う状態で撃沈または拿捕する。 この12隻の船の中には中立国籍の船もあったが、ドイツ海軍はその巧みな外交術で問題を回避し、国際法違反と糾弾されないように様々な手を尽くしていた。それだけではなく拿捕した全ての船籍の乗組員を丁寧に扱い中立国からは称賛の声すら出るほどであった。その一方、《エムデン》と《ニュルンベルク》の活躍によりインド洋の連合軍通商航路は大きなパニックを巻き起こす。さらに商船の戦時保険料が急騰し、多くの船舶が出港を見合わせた。 《エムデン》は9月12日に一旦通商破壊を終了。事前に決めていた集合海域で別行動をとっていた《ニュルンベルク》、《エルスベート》と合流し、石炭を補給する。その後、イギリス海軍の重要拠点であるマドラスを襲撃する為にマドラスに向け進路をとる。 マドラス襲撃にあたって《エムデン》と《ニュルンベルク》は偽造煙突を使い四本煙突に偽装。航海灯をつけたまま堂々とマドラスに接近し海岸から2,800mか3,000mほど接近すると沿岸部に向けて砲撃を開始する。この時の砲撃は沿岸砲と石油タンクを標的として行われ、決して市街地には当たらないようにされていたこともあって、市街地には一切の犠牲者を出さずに沿岸砲を沈黙させ、石油タンクに大きな被害を与え、65万ガロンの石油を燃焼させることに成功する。 478: ホワイトベアー :2019/07/14(日) 19 07 03 HOST om126200115219.15.openmobile.ne.jp 無論、イギリス軍も沿岸砲で反撃を加えるが、ただの一発も《エムデン》や《ニュルンベルク》に当たらず、2隻は悠々とマドラス沖を去っていった。 このマドラス砲撃事件はドイツ地中海艦隊のドーバー海峡突破の直後と言う事もあってイギリス本国でも大問題になり、イギリス東洋艦隊は装甲巡洋艦《ハンプシャー》と軽巡洋艦6隻からなる討伐部隊が派遣されるが、そのような事は影響ないとでも言うかのようにセイロン島近海で4隻の艦船を撃沈、さらにコロンボ・ミニコイ間の航路にて6隻の撃沈と4隻の拿捕に成功する。 この頃になると連合国側もドイツ軍の通商破壊部隊の詳細を掴んでいたが、それでも有効的な手を打てず、《エムデン》と《ニュルンベルク》の傍若無人振りを止める事はできなかった。 彼らは沈めた船の乗組員を拿捕した船を使い解放し、そのままモルディブ諸島へ向かい、そこで石炭の補給を行った。補給が終わると、チャゴス諸島へと向かった。10月9日にディエゴガルシアに到着し、ブレスクから石炭を補給。ディエゴガルシアでは誰も戦争のことを知らない事もあって、水兵達の上陸を許可、戦いずめであった彼らにしばしの休息をとらせる。そして、チャゴス島を出発した《エムデン》と《ニュルンベルク》はコロンボ・アデン航路に舞い戻った。この時のコロンボ・アデン航路はイギリス海軍がドイツ海軍は既にこの海域に展開していないと発表していた事もあって多くの船が航海を再開しており、その事もあって11隻を撃沈または拿捕することに成功、この大戦果に満足したドイツ海軍は狩場を別の場所に移す。 ドイツ海軍はこの一ヶ月で33隻の艦船を拿捕または撃沈しており、連合国海軍はドイツ海軍の通商破壊対策の為に共同戦線を取ることで合意。経済性を無視して商船を単独航行から船団航行に移行させ、各船団に各国海軍から抽出された護衛をつけ始める。 東からはマレーのイギリス海軍とインドシナのフランス海軍、ロシア海軍が共に、西からもアフリカを牛耳るイギリス・フランスの派遣艦隊が輸送船団と合流し、護送船団を形成していった。 これを知ったエムデン戦隊は連合国海軍の重要拠点であるペナンに殴り込みをかけて、護衛戦力を漸減することを計画する。そして、エムデン戦隊は奇襲性を高めるために個別行動を再開。《エムデン》はモルジブ諸島沖からペナンに移動、同地への攻撃を開始する。 479: ホワイトベアー :2019/07/14(日) 19 07 33 HOST om126200115219.15.openmobile.ne.jp この時のペナン港には通商護衛の為にイギリス・フランス・ロシアの軍艦が入港しており、多数の軍艦が終結中であった。その事からもペナンでは最大限の警戒は敷かれており、要塞化されている事から攻撃不可能と考えられていた。 そんな中でエムデンはマドラス攻撃時同様に4本煙突に擬装し、10月28日に未明にペナンへ接近、入港していた3隻のフランス海軍駆逐艦に紛れて港内に進入する。そして、ロシアの巡洋艦《ジェムチュク》を発見、距離300mで魚雷を発射し命中させる。続いて砲撃を行い、再度魚雷を発射。これも命中し、ジェムチュクは沈没した。次いで接近してくる船を発見して発砲したが、それは非武装の船であり攻撃は中止された。その船の煙突に命中弾があり、そこに穴をあけた。 その後、《エムデン》は港湾部にも砲撃を開始、《ジェムチュク》が完全に沈没すると港内から全速力で脱出する。 港内から脱出した《エムデン》はイギリス貨物船を発見しこれを拿捕しようとしたが、臨検中に駆逐艦が現れたため放免された。現れたのはフランス海軍駆逐艦であり、《エムデン》をイギリス巡洋艦と誤認し接近する。この時のエムデンはイギリス巡洋艦のふりをしてやり過ごそうとしたが、軍艦旗を下げるのを忘れており、バレ、駆逐艦より雷撃を受ける。幸いこの雷撃は外れ、フランス海軍駆逐艦は《エムデン》の砲撃により撃沈される。 ペナン攻撃でエムデンは被弾することもなく、負傷者も出なかないという奇跡的な状況であった。彼はフランス海軍駆逐艦の乗員の救出を終えると安全海域まで脱出を開始。最後にペナンに向けて「我、ペナンを去らんとす。ご用 無きや?」と無線を放った。 その後《エムデン》は追撃してくるフランス駆逐戦隊を振り切り安全海域まで離脱する。 このペナン攻撃は現地に停泊し、撃沈された日本船籍の船からの情報のあって早々に全世界に知れ渡る事になる。辛うじて保っていたイギリス海軍の威信は完全に失墜。戦時船舶保険料は高騰し続け、輸送船は次々と出港を見合わせ、連合国の地中海におけるシーレーンは大打撃を受ける事になる。 その後、イギリス海軍は東洋艦隊をフル動員。その全てをエムデン打倒に当てる。 ペナン襲撃後の4日後、1914年11月1日、オーストリアの湊町オールバニよりANZACを乗せた35隻の輸送船から構成される大船団が出港する。この船団にはイギリス海軍装甲巡洋艦《マイノータ》オーストリア海軍軽巡洋艦《シドニー》の護衛の下、エムデン戦隊による攻撃を警戒しつつ一路、インド洋を西へと向かっていく。 エムデン戦隊はペナン襲撃後に合流、再び通商破壊に勤しみ3隻を拿捕していた。しかし、彼らは控えめに言っても無茶をし続けており、少しずつだが綻びが見え始めていた。そんな中エムデン戦隊は次の作戦としてココス諸島のディレクション島にある無線施設と海底ケーブルの破壊を決めた。 エムデン戦隊は11月9日にココス諸島のポートリフュージに停泊。ヘルムート・フォン・ミュッケ大尉以下50名からなる陸戦隊が上陸し、無線施設の破壊およびケーブルの切断を行った。ケーブルは3本中2本を切断したが、もう1本は発見できなかった。 480: ホワイトベアー :2019/07/14(日) 19 08 18 HOST om126200115219.15.openmobile.ne.jp しかし、エムデン戦隊陸戦隊の上陸直前に、ディレクション島の無線基地は、不審な艦影の発見により、緊急電報を発信していた。このとき偶然、ANZACを乗せた輸送船団が島から80km、時間にして2時間の地点を航行中であったのだ。6時55分、《シドニー》がディレクション島からの緊急電報をキャッチ。同艦はディレクション島に急行する。 シドニーの接近を知ったエムデン戦隊は、汽笛により陸戦隊の帰還を呼びかけるも間に合わず、抜錨し、戦闘準備を行う。9時40分に《エムデン》《ニュルンベルク》およびは砲撃を開始し、シドニーも反撃を行った。シドニーはエムデンより大型・優速であり、主砲の口径も10.5cm砲のエムデンよりも15.2cm砲は射程が長く優越していた。また、シドニーは水線部と甲板に防御を持つのに対しエムデンの装甲は30mmと薄い上に甲板部しか防御されない上に、長期の航海により各所に状態の思わしくない箇所を抱えていた。 しかし、幸運の女神はエムデン戦隊に微笑んだ。この時の《シドニー》には《エムデン》の接近は伝わっていたが、《ニュルンベルク》の存在は知らされていなかった。それによりいくらかは主導権を握って戦うことができ、さらにはじめの砲撃が奇跡的に《シドニー》の艦橋に命中、艦長以下艦橋要員を全滅させる事に成功した。 これにより《シドニー》は一時的に大混乱に陥った。そこをドイツ海軍が見逃すはずもなく、《ニュルンベルク》より2本、《エムデン》より2本の魚雷を発射する。満足な回避行動が取れなかった《シドニー》は魚雷4本をもろにくらい轟沈した。 この《シドニー》が大規模な輸送船団の護衛艦であることはエムデン戦隊もそれまでの無線解析の結果掴んでおり、この事からエムデン戦隊は出撃を中断したANZAC輸送船団がいることを知る。 《シドニー》を返り討ちにしたエムデン戦隊は揚陸隊の回収を急いで行い、《シドニー》がきた航路からANZAC輸送船団の位置を仮定、逆襲を仕掛ける。 この時のANZAC輸送船団には護衛艦は装甲巡洋艦《マイノータ》、肝心の輸送船団の位置も予想こそあるものの正確な位置は不明と、防護巡洋艦2隻のみで挑むには部もリスクも高い賭けで。だが、エムデン戦隊はそれでもこの賭けを行った。 そして19時、エムデン戦隊はANZAC輸送船団を捕捉する。この時、まだ《マイノータ》はエムデン戦隊を発見はしていなかったが、それでも十数秒の差で彼らもまたエムデン戦隊を発見する。始めに動いたのはエムデン戦隊であった。彼らは単縦陣でマイノータに向け速力を全快で突貫した。この時のエムデン戦隊がマイノータにダメージを与えられる武装は魚雷しかなく、魚雷発射管は艦種しかなかったからだ。これを見た《マイノータ》はエムデン戦隊の考えを読んでおり、魚雷の射程範囲まで来られる前に沈めるべくエムデン戦隊に向けて砲撃を開始する。しかし、夜間と言うことやエムデン戦隊の速度が速かったことにより思うように狙いをつけられず中々、命中しなかった。そして、お互いの距離が4,000mにまで近づくと、《エムデン》と《ニュルンベルク》は《マイノータ》に向けて魚雷を発射する。 《エムデン》が発射した魚雷は当たらなかったが、《ニュルンベルク》が発射した魚雷は全てが《マイノータ》に命中。しかし、魚雷2発では《マイノータ》は沈みはしなかった。 エムデン戦隊は再び魚雷を発射しようとさらに距離を詰めるが、副砲も含めた全力砲撃を受けることになり、《エムデン》や《ニュルンベルク》にもついに命中弾が見られ始める。 そして、ついに主砲から放たれた26.4cm弾が《ニュルンベルク》に命中。今までエムデン戦隊構成艦として活躍してきた防護巡洋艦《ニュルンベルク》はインド洋にその姿を沈める事になる。しかし、《ニュルンベルク》に主砲が命中する数秒前に魚雷が放たれており、これが《マイノータ》に命中。《マイノータ》は浸水によって急速に傾き、戦闘能力を喪失する。 481: ホワイトベアー :2019/07/14(日) 19 08 54 HOST om126200115219.15.openmobile.ne.jp 《ニュルンベルク》の犠牲によ《マイノータ》を戦闘から脱落させたエムデン戦隊はANZAC戦隊へ攻撃を開始、船団バラけさせて逃走を開始していたが、戦闘開始から対して時間が過ぎていないこともあって《エムデン》《プリンツ・アイテル・フリードリヒ》に早々に捕捉される輸送船が多数発生、最終的に15隻近くを沈められ、多くのANZACの新兵達が実戦を経験することなくインド洋に沈んでいった。 ANZAC輸送船団の事実上の被害甚大。この報告は《エムデン》から逃れられた輸送船により発せられ、即座にイギリス海軍省にまで届く事になった。この時はチャーチルの後任として海軍大臣に着いたばかりであったが、アーサー・バルフォア海相は早々に責任を取らされ更迭される事になる。 そして、これを受けたイギリス海軍はもはやなりふり構わずエムデン戦隊の討伐に全力を尽くす。東洋艦隊のみならず地中海艦隊も動員、巡洋戦艦3隻、装甲巡洋艦7隻を主力としたあわせて100隻近い艦艇が動員される。また、これとは別個に装甲巡洋艦だけでは船団護衛には不足があるとして旧式の戦艦群も船団護衛に動員。護衛艦隊の戦力一方、この時の《エムデン》は先の戦いでおった傷の他に弾薬の欠乏と言う問題にも直面しており、1914年11月22日にイギリス海軍に捕捉されるとついに降伏。翌日には通商破壊中であった仮装巡洋艦《プリンツ・アイテル・フリードリヒ》も捕捉され、抵抗の後に自沈、ここにエムデン戦隊は壊滅した。 そして、青島に籠るドイツ東洋艦隊とこれを封鎖するオーストラリア海軍・イギリス海軍連合艦隊のにらみ合い以外は平和な海へと戻っていった。そして、戦いの部隊はヨーロッパと大西洋へと戻っていく。 482: ホワイトベアー :2019/07/14(日) 19 10 00 HOST om126200115219.15.openmobile.ne.jp 以上です。 今回の話を各に辺り、エムデンのことは多少調べたのですが、調べれば調べるほど驚愕を覚えましたよ。そして、現実は小説より奇なりと言う言葉を改めて思いしりました。何で単艦で要塞化された軍港二つに艦砲射撃を加えて29隻の艦艇を撃沈できるんですかねぇ(震え声) ちなみにANZAC護衛艦隊がなぜあそこまで少なかったかと言うと 1.オーストラリア海軍主力はドイツ東洋艦隊主力が籠る青島の封鎖に当たっていて余剰戦力がない。 2.イギリス東洋艦隊はエムデン戦隊の捜索で手一杯。 3.フラカス先輩の艦隊はフランスインドシナ軍を乗せた輸送船団の護衛に駆り出されている。 4.ロシア海軍は日米がどちらにつくのかわからないのでウラジオストクからあまり戦力を出せない(そもそもマルセイユ講和条約によって極東における戦力が大幅に減っている)。 と言う理由からです。
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371 :名無しさん:2012/06/30(土) 15 15 58 えー、艦船スレで戦争が終わったあとの日本海軍の虐殺(廃艦)が話題になっていたので、廃艦筆頭候補の彼女の小ネタ話「こうだったらいいな」という願望も含めて 超有名話を元にネタを一つ。 とはいえ、戦艦一隻の最後に国王殺すわ、イギリスまで行かせるわで無理っぽい話でやりすぎとは思いますが。こういう話を考えるのが好きな性分でして… お許しを。 「接吻」 1. 「凄い数の軍艦だな」 「ポーツマスに世界中の船が集まるなんて、戦前以来だからな」 一等航海士のレジナルド・バークレーと機関長のマイルズ・オブライエンは入港しようとするポーツマスの光景を、ブリッジ横の張り出しから身を乗り出して眺めていた。 1945年10月、ここイギリスの軍港ポーツマスには、世界中から軍艦が集まっていた。 「トラファルガーの海戦160周年記念観艦式」 昨日、大英帝国海軍の栄光の海戦を記念した国際観艦式が行われたのだ。それに加えて今年は先年、心労の為急逝したジョージ6世の代わりに即位したエリザベス2世女王戴冠一周年記念観艦式もかねていた。 長かった戦争も終わり、久々の国際観艦式。さらに即位したばかりの新英国女王の観艦式ということもあってかつて敵味方に分かれて戦った国からも軍艦が派遣されてきている。 「あれは…ドイツのビスマルクだな」 「あそこにいるのはアメリカ、いやカリフォルニアのワシントンだな。船を動かすだけでも大変なはずなのに、ほとんど意地ですね」 「なんといっても海軍軍人ならトラファルガーに敬意を表すからな。それに、20歳になったばかりの見目麗しい女王陛下に最大限の敬意を表さない奴は海軍軍人じゃない」 「それに比べ、わが女王陛下は…」 「我らが女王陛下も客船では世界一。新植民地輸送に駆り出されて少しみすぼらしくはなっているが、徴用を解かれたら「太平洋の女王」だ」 「本来なら北大西洋なんですがね」 「栄光の北大西洋航路は昔の話だ、今は太平洋だ」 二人は自分たちが乗る船を見ながら言った クィーン・エリザベス キュナード・ホワイト・スター・ラインが保有する83,000トンの巨大豪華客船。 戦前、北大西洋航路で姉妹船のクィーン・メリーと共に女王の座についていたが、イギリス海軍に徴用され、今は「アメリカ新植民地」への兵員輸送の為、戦前の装いを視認されにくい灰色の塗装を施されている。口の悪い船員からは「灰色の幽霊」というあだ名をつけられているが、船内に入れば「船の女王」であることがわかる。 姉妹船のクィーン・メリーはこの世にはもういない。津波と共にアメリカの大地に消えていた。 クィーン・エリザベスはポーツマス港内を曳き舟に付き添われて港奥へと進んでいく。エリザベスが着岸する埠頭横に、古ぼけた戦艦が停泊している。 「あの艦は…」 「あれは…日本の「コンゴウ」だな」 「他の国が最新鋭の戦艦を持ってきているのに、今をときめく日本海軍があんなおばあちゃんをつれてくるとはねぇ…日本もしみったれてますね」 若いバークレーがそう言うと、オブライエンは少し怒ったように言う 「おまえなぁ…あの「コンゴウ」は大英帝国生まれだぞ」 「え?」 「日本が大英帝国に発注・建造した最後の巡洋戦艦だ。もうすぐ退役と聞いてるから 日本海軍も「コンゴウ」の最後の航海に、この観艦式を選んだんだろう」 「道理で見覚えのあるような…しかしえらい詳しいですね、機関長」 「俺のオヤジがあの「コンゴウ」を作ったんだ」 「へぇー、しかし日本人て奴はえらく感傷的ですな、たかがモノに過ぎない戦艦に生まれ故郷を見せてやろうとは」 「そういうところがあるのが日本人なんだ」 「そんなもんですかねぇ」 372 :①:2012/06/30(土) 15 16 56 2. エリザベスは埠頭へと進む。古ぼけた戦艦金剛が次第に大きくなっていく。 そして二人は気がついた。 「…行き足が少し速くないか?」 「そういえば…タグボートはいつもの音ですが」 見る見るうちに金剛が目の前に迫ってくる 「潮の流れがいつもより速いぞ!」 「まずい!このままでは「コンゴウ」にぶつかる!」 二人は慌ててブリッジに駆け込む 船長が既にタグボートに指示を出していたが、行き足はとまらない。 「機関後進!」 慌ててオブライエン機関長が機関室の伝声管に取り付き独断で後進を命じた。 クィーン・エリザベス行き足は鈍くなったと思われた。 ようやく停止しようとしたとき 「ゴツン!」 と鈍い音共に、クィーン・エリザベスは少し震えた。 目の前の金剛の錨鎖甲板に、日本の水兵が走り寄っていた。 金剛の舳先に、見覚えのある色がついていた。 クィーン・エリザベスの灰色のペイントだった。 「衝突した…」 バークレーとオブライエンと船長は真っ青になった― ―「この度は…まことに申し訳なく…」 オブライエン機関長とバークレー一等航海士は戦艦金剛の艦長室で頭を下げていた。クィーン・エリザベスの衝突で金剛に謝りに来ていたのだ。 衝突後、埠頭に着岸したクィーン・エリザベスに怒鳴り込んできたのは日本海軍ではなく、イギリス海軍だった。 「おまえら、なんてことしやがる!」 とイギリス海軍士官は頭に湯気を立てた状態でブリッジに飛び込んできた。 無理からぬことであった。 日本とイギリスの関係は冷え切っていた。ただでさえややこしく微妙な日本との間に、イギリスはややこしい問題を抱えないようにしていた。 それがこの度の「衝突」である。 イギリス海軍は強力な日本海軍の軍艦、それも古ぼけているとはいえ、彼らが愛する「戦艦」に、こともあろうにイギリス海軍徴用中の「客船」が傷をつけるという行為に、プライドの高い日本海軍がどんな対応をするか予想も出来なかったのである。 プライドの高い日本海軍が騒ぎ立てれば、イギリスとの冷え切った関係がさらに冷え込むことになる。それだけはなんとしても避けなければならなかった。 イギリス海軍は神経質にこの衝突に対応しようとした。 慣例を破って船長自ら金剛に謝罪に行くよう「要請」してきたが、「むしろ日本人は慣例を重んじる民族」とオブライエン機関長の主張に折れて、慣例どおり機関長と一等航海士がこうして「金剛」を訪問したのだ。 とはいえ、二人の任務はある意味重いものだった。二人は決して「日本海軍との関係をこじらせてはならない」という重い任務を背負わされたのだ。 日本海軍がクレームをつけた場合、彼らは船を下りることになるだろうと思っていた。イギリス海軍と会社は日本海軍に「生贄」をささげなければならないからだ。船長は既に辞任の覚悟を決めていたし、入港に関係したオブライエン機関長とバークレー一等航海士も生贄にささげられると思っていたからだ。 ある意味、関係者の運命を握っている戦艦「金剛」艦長は、黙って船長からの謝罪の手紙を読んでいる。 オブライエンとバークレーはその間、誠心誠意頭を下げて待つほかなかった。 「…クィーン・エリザベス号船長の謝罪は了解しました」 金剛艦長の完璧な英語でオブライエンとバークレーは頭を上げた。 「…では、艦長は我々を許してくれると?」 「幸い損傷も軽かったし、別段気にしておりません。問題にすることでもないでしょう」 金剛艦長は柔和な表情で言った。オブライエンとバークレーはほっとしたようにお互いの顔を見合った。 これで関係者のクビはつながり、イギリスと日本の関係に波風は起きないことに安心したのだ。 そしてほっとした二人に金剛艦長は、ある意味止めを刺したのだ。 それは二人を、いやイギリス人に日本海軍とは何かを思い知らしめるのに、十分な言葉だった。 「それよりも女王陛下にキスされて光栄に思っております」 「金剛」艦長、上田勝恵大佐は微笑んで二人と握手した。 373 :①:2012/06/30(土) 15 17 38 3. 翌朝、霧の立ちこむポーツマスのクィーン・エリザベスの船上は、手の空いている船員たちが正装を着こんで勢ぞろいしていた。 ブリッジ脇には船長以下、オブライエン機関長もバークレー一等航海士もいる。 これから日本に帰り祖国で退役する、戦艦「金剛」の最後の航海を見送るためだった。 クイーンエリザベスに戻った二人は他の仲間たちに金剛艦長の言葉を伝えた。瞬く間に「噂」は船内どころか港内に広まった。 同時に金剛の最後の航海が伝わり、船内から「みんなで見送ろうという」言葉が出てきたのは当然だった。 クイーンエリザベスの護衛についていた駆逐艦「キーリング」にもこの話が伝わり、キーリングでは即席の軍楽隊まで組織して、見送る手はずになっていた 金剛艦上では士官候補生と乗組員が答舷礼式の為に揃っている。 やがて金剛のパイプが鳴り、舫が外された。タグボートの轟音が響いて「金剛」は埠頭を離れ始めた。 「総員整列!」 エリザベス船上で乗組員全員が「金剛」に敬礼をささげる、それに答えて金剛「艦上」でも答礼が行われた。 練習巡洋艦「鹿島」を先頭に、「金剛」は静々と進んでいく。 駆逐艦キーリング上で奏でられていた「君が代」が終わり、バグパイプの哀愁のメロディが、霧の立ちこむ港内に響いた。 「アメイジング・グレイス」 戦艦金剛は、英国海軍軍楽隊の奏でるバグパイプの「アメイジング・グレイス」調べの中、ポーツマスの霧の中へ消えていった。 舳先の女王陛下の接吻の痕を、故郷の最後の思い出として― あとがき 女王陛下じゃなくて皇太后陛下だろ?という突っ込みはお許しを すいません、答舷礼式の作法がむちゃくちゃです。作法知らなくて… 女王陛下の即位は史実では1952年です。それまで「金剛」は持ちそうになっかたのでジョージ六世は心労でということにしました。1945年の時点でも「金剛」が持ってるかは微妙ですが…でも正真正銘の20歳の妙齢の女王陛下にムネアツになりまして… 英国海軍における軍艦退役の際の「贈る曲」は、本当は「アメイジング・グレイス」ではありません。でも好きな曲なのでこの曲にしました。 練習巡洋艦「鹿島」を登場させた理由は元ネタ由来です。 でも憂鬱世界の「香取」級ってどんな艦になりそうですかね?使い勝手いい巡洋艦になりそうですが… 英国海軍駆逐艦キーリングはセシル・スコット・フォレスターの著作より
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九一式航空魚雷 表示名 Type91 torpedo 分類 魚雷 ダメージ ? 弾速 ? 爆発 ?(水中?) 焼夷効果 無し 発射間隔 ? リロード速度 ? 装弾数 1 搭載機 九七式艦上攻撃機 二式大艇 特徴 大日本帝国海軍でほぼ唯一の航空魚雷。ドイツへ技術供与されているほどに、世界各国からの称賛を得た。
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コルトエはコアトリクエ山脈の南にある町で、丘の上にあるため防衛陣地として活用されていた 開戦して間もなく帝国海軍率いる歩兵軍団に制圧され、以降は町民を捕虜として近郊にあるアレット基地への攻撃に使用されることになった
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国家名 扶桑皇国 国歌 さくら 現首相 座生達夫 首都 京都 最大の都市 東京 人口(現在) ― 土地面積(現在) 13,000万坪 公用語 扶桑語 通貨 円 宗教 他宗教制 軍隊 扶桑皇国海軍 扶桑皇国陸軍 扶桑皇国航空軍 扶桑皇国(日 ふそうこうこく/英 Imperial Fusolese )とは極東に位置する、諸島国家である。ちなみに「扶桑」とは中国にある伝説上の巨樹で、日本の異称にも使われる。国章は八重桜。 史実日本とは異なり、16世紀の安土桃山時代に天下統一がされ、鎖国せず海洋貿易大国として発展。 太平洋上に巨大な無人島・パシフィス島(南洋島)を発見し、扶桑が資源供給地として領有している。 素材を高度に加工する技術が発達し、小型で高付加価値・信頼性の高い工業製品を多数開発・生産している。 海上防衛に重点をおいた海軍力を有し、多数の航空歩兵用の航空母艦を持つ。また、坂本美緒をはじめとした多くの優秀なウィッチを輩出している。 現在の扶桑においては、技術的・経済的な国際優位に恵まれて国民は平和で治安の良い豊かな生活を享受している。ネットユーザーの間では毎日のように終わったり始まったりしているが。 よく沈没したり、真っ二つになったり、怪獣に襲われたり、宇宙人に侵略されたりもするが、意外に大丈夫な国。 特に、宇宙人や悪の組織が地球征服を目指す際、世界は広いというのに態々扶桑を第一目標に選び、作戦行動を開始する事が多い。酷い場合は扶桑に作戦本部を置いたりもするから、扶桑の地下がどうなっているのかは現在でも不明である。たまに「オーシアやユークへの牽制」とか「実は扶桑に重大な秘密がある!」とかそれっぽい理由を付けて攻めて来る連中もいる。だが、不思議にもそれらの目論見は、あらかじめ秘密裏に結成されている少人数の対抗組織の活躍によりいつも大失敗に終わるのである。 これに関しては扶桑の自演との批判が各国から相次いでいる。 国土 扶桑の面積は、扶桑政府が主張する範囲では約37万8千k㎡である。ただし北方領土(ユークトバニア)の帰属を巡って領土問題が存在し、扶桑の施政権が及ぶ地域とこの面積は一致していない。 オーシア連邦、カナダ、ユークトバニア等ドデカイ国が近隣に存在することや、都市部を中心に地価が高いこと、人口密度が諸外国と比べて高いこと(2005年時点で1000万人以上を抱える国では世界4位、台湾入れれば5位。2012年には9位まで後退した)、国土の約7割が山岳地帯で有効に使える土地が狭いこと等から、国民からは「狭い扶桑」等としばしば自嘲的に揶揄されることがある。 しかし、単純に総面積で言えば国連加盟国が193カ国、2013年現在で扶桑が承認している国が194カ国(扶桑入れて195カ国)ある中で上から60番目であり、上位1/3に入る等決して狭い方とはいえない。 ヨーロッパで言えば、ガリア共和国やヒスパニアなどよりは狭いものの、カールスランドやヴェネツィア、英国等よりも広いのが扶桑である。 また扶桑は「島国」と呼ばれるように四方を海に囲まれており、領海、排他的経済水域(EEZ)はかなり大きい。領海と排他的経済水域を合わせると世界で6番目、それに領土も合わせた総面積でも世界で9番目になる。 2つの環礁しか存在せず、島の面積で言えば10㎡にも満たない扶桑最南端の沖ノ鳥島を扶桑政府や東京都が必死に守ろうとしているのも、 それが存在することで扶桑本土と同レベルの排他的経済水域が手に入る為である。 最も、領海や排他的経済水域に関しても領土同様、国際問題となっている所があったりするので、確定したものとはなっていない。 歴史 氷河期終焉以降10000年近くに及ぶ縄文時代においては、熱帯ばりに豊かな自然(木の実、魚貝、河川)を背景に、数十万人の元祖扶桑人(南洋系の血が濃い?)の人々が暮らしていた。世界で最も早い時期に土器を発明した。 紀元前660年2月11日、神武天皇が即位。ここから神道では「扶桑神話の神様は現人神となる」とされている。皇室(天皇制)の始まりである。 紀元前から、九州北部を中心に西扶桑に朝鮮系・シベリア系の人達が断続的に流入し、混血が進む。米作が伝えられ、人口が増加。小国の淘汰がある中で、3世紀初めには女王卑弥呼(天皇家の祖先である可能性が微粒子レベルで存在する…?)のように中国と交流し大古墳を建設するレベルの統治者が。 4世紀~5世紀には九州から南東北まで、だいたい天皇家を中心とする朝廷の支配下に収まる。 6世紀~7世紀には朝廷のエリートは皆漢字を使いこなすようになり、寺や仏像を作るのに夢中になる。聖徳太子とか。いくつか大きい内乱を乗り越える。 8世紀、中国の唐王朝に倣って法体系、地方支配 徴税体制がかなり整備される。京都が開発され、千年の都としての歴史を歩み始める(794~1867年)。 9世紀~11世紀、かな文字が生み出され、京都では世界で最初に女流文学が花開く。『源氏物語』はイケメンが周囲の貴族の女性を攻略しまくった挙句、幼女をぶんどって理想の嫁に仕立て上げるという作品である。すごい。また、財政難や唐の衰退もあってあまり外洋船を出さなくなり、完全扶桑オリジナルのもの(畳、扇子等)が色々発明される。すごい。 12世紀以降、武家が力を持つようになり、徐々に朝廷に変わって実質的な全国の土地支配をおこなう。平氏→源氏→北条氏→足利氏。北条時宗の時にモンゴル帝国軍を撃退。扶桑らしい文化が次々に生まれる。戦争文学の古典的傑作『平家物語』とか。 このころに新興国であるアイヌ王国と同盟を結んでいる。 16世紀、農業生産力や作物市場が急速に向上していく。そんな中で内乱の影響もあり、各地の大名が好き勝手に領地経営をはじめて日本分裂。京都の足利家が息してない。各地で下剋上も起こりカオスに。最終的に名古屋出身のカリスマ織田信長が天下統一。 積極的に海外と交易を行っていったため、西のブリタニア王国・東の扶桑皇国と並び称されるほどの海運・工業国となっている。 17世紀、このころに南洋島や蓬莱島が発見されて各大名が入植を開始。 その後正式に扶桑の領有が認められる。 ネーデルラントに傭兵を出したためブリタニアと戦争状態に陥ったこともあるが、17世紀末にいたって扶武同盟が結ばれ現在まで続く盟邦となっている。 18世紀、台湾や琉球、呂宗が自治独立を宣言。それぞれ天皇を元首としつつも「台湾公国」「琉球王国」「呂宗共和国」となり、同時期にハワイ王国と国交が成立。 これにアイヌを加えた6か国で扶桑帝国が建国され、一大連邦国家を築き上げる。 19世紀、ペリー率いるリベリオン艦隊、扶桑寄港。浦賀沖で幕府艦隊と交戦、完膚なきまでに叩き返す。 「眠れる獅子」と呼ばれた清国との戦争、扶清戦争に勝利。 20世紀、このころ、シンガポールやマレーの権利をブリタニアに譲渡。 1904年にはロシア帝国とドンパチやって勝つ(判定勝ち)ところまで行き、戦艦三笠の東郷大将は大英雄となる。因みに、明冶維新からここまで僅か40年足らずである。 第一次世界大戦には扶英同盟にのっとり直ちに連合国側に立って参戦している。 その後2度のネウロイ大戦やリベリオンとの戦争ものりきっている。 政治 軍隊 陸軍・海軍のほか、最近軍に昇格した航空軍が存在する。 扶桑皇国海軍 扶桑皇国陸軍 扶桑皇国航空軍 扶桑皇国の主要人物 扶桑皇国の主要人物参照 観光通信用語集 ソ連対扶参戦 陸海軍がリベリオン合衆国との戦争に気を向けている隙をついて、不可侵条約を破棄しソ連(現ユークトバニア)が満州・千島列島になだれこんだ事件。 精鋭を南方戦線に取られていたこと、完全な奇襲となったことから満州派遣軍(関東軍)は全く対応できず、十九師団が満州で、二十三師団が占守で奮闘するも各所で敗退。 圧倒的な戦力差もありわずか2週間で大陸から追い出され停戦となった。 ただし、両師団が予想以上に頑強な抵抗を見せたためソ連が当初予定していた北海道への侵攻は中止されている。 北方領土問題 対扶参戦の際に北海道北東部にある千島列島をソ連軍が不法占拠し、実効支配していることから発生している領土問題。占守島の戦いで大敗したためソ連軍の進撃は千島列島のみに終わったが、もし何の問題もなく千島列島の占領に成功したら北海道に本格的に侵攻し北海道全域、さらに東扶桑まで侵攻を狙っていたという。 海軍甲事件 扶米戦争時、捷一号作戦発動のためにパラオ諸島へ前進していた連合艦隊司令部(ちなみに当時の長官は古賀峰一海軍中将で、彼の後をついで就任したのが現総理の天海春香中将である)が、パラオ諸島への米艦隊の空襲(扶桑軍がパラオに集結しているとの報告を得た米海軍の、生き残りの空母3隻を投入した苦肉の策で、GF司令部が進出していることまでは掴んでいなかった)と「米艦隊が上陸船団を伴っている」との報告(実際は誤報だった)を受け敵上陸の兆しありと判断、後方への退避を行おうとしたが輸送機が嵐に会い遭難、戦わずしてGF司令部が全滅した事件。 津軽要塞 津軽海峡一帯から陸奥湾にかけてを航空基地やトーチカ等を建設、海峡の両入り口に退役した 大和 級から降ろした46cm砲6門を取り付け、対空砲陣地等で入念に防衛された要塞で、ラーズグリーズのような人外が攻めてこない限りは落ちないとまで言われる。。 北方作戦においての連合艦隊の拠点としても整備されていて、内地における最大規模の要塞となっている。 陸軍1個師団が常駐しており、航空軍第四航空軍が拠点としていて戦闘機6個戦隊、攻撃機2個戦隊が配備されている。 ちなみにちゃっかりとトンネルも用意されていたりする。 決号作戦 ユークと戦争状態に入った場合に備え、連合艦隊司令部が立案した作戦計画。 アナスタシア中尉の亡命によってユーク側の情報がある程度手に入ったため、大幅な修正が加えられた。 基本的な計画としては陸軍が粘っている間に連合艦隊が沿岸部の橋頭保に殴り込み、手の届く範囲にひたすら艦砲をうちこんでいくという史実でいう捷号作戦のような感じである。 護衛艦 史実海上自衛隊の護衛艦とは違い、旧海軍時代の駆逐艦並の船体(だいたい2000トンクラス)に魚雷以外の兵装(105ミリ速射砲、20ミリCIWS、アスロック等の対潜兵装)を無理なく詰め込んだ艦。 ヘリを1機搭載して対潜戦闘を行いえる安価な艦として重宝され、ユーク海軍潜水艦隊を封じ込めるのに使えるとして大量建造されている。 wikiにのせるほどの設定を考えるのがめんどくさくなったのでwikiでは省略している(コラ 護衛駆逐艦 艦隊型駆逐艦を補う目的で建造された、こちらも最大2000トンクラスの小ぶりな艦。 127ミリ速射砲1基、20ミリCIWS2基と61cm長魚雷発射管連装2基、各種ミサイルVLSを搭載、艦隊型駆逐艦より安価に仕上げている。 こちらも中の人が設定を考えるのを(ry さて、臨時の同期会会場はこっちかな? 合ってるよ 入って、愛梨 これで役者も揃ったし、そろそろ本来の目的を話してくれないかな、春香? その前に、美希はなんと言って呼び出されたの? たぶん愛梨と同じだと思うよ まったく、もうちょっとまともな嘘を考えたらどう? 誰がどう聞いても、よからぬ談合としか思われないよ? いいじゃない、半分は事実なんだから 今日集まってもらったのは他でもない、この戦争についてなんだけどね 陸軍は、もう千歳で粘るしかないでしょう たぶん、あと1ヶ月もつかどうかといった所じゃないかな なかなか厳しいね… 予備役の動員については? こちらは順調だよ、ただ乗せる艦がないけど 開戦以降、わが国の造船能力をフル稼働しても護衛駆逐艦が14隻、海防艦が8隻、軽空母が1隻ですからね… 訓練させて戦線に投入することを考えても、その頃には戦争は終わっているでしょう そのことなんだけどね それらの艦艇を海護総隊に編入して、第一か第二の護衛艦隊を連合艦隊にもらえないかな? … できなくはないけど、どうするつもりなの? 海軍に残った艦艇を全てかき集めて、最後の一戦を挑むつもりなんだけどね … 本気で言ってるの? もちろん、本気だよ これらを集めて、私が指揮する。 あの天才とも、多少は勝負になるでしょ … はぁぁぁぁ!? なるほど、私たちを呼んだ理由、これ? うん… 私たち海軍は、負けることに慣れてないからね… 諦めの悪い人は、どこにでもいるんだよ つまり、その人たちの目を覚まさせるためにも、私たちは負けなければいけない…というわけ? そう、それも生半可な負けっぷりではダメだね、全滅を覚悟で負けないと 海軍の意見を停戦、敗戦で一本化するために私たちは負けなければいけない、というわけだ … 春香には負けたよ わかったけれど、軍令部から一つ条件を出していい? 条件? 春香は、皇国の未来を守るための戦いだと言ったけれど、もう一つの役目があると思う それは、皇国の古い血を淘汰するためのものじゃないか、って … この国に長くいた人ほど、昔の体制を普通だと思っている。当たり前だと思っている。そんな人間が多くいればいるほど、これからの未来にとっては邪魔でしょう。逆に、未来を拓くべきなのは若い人間。そのような人間の将来を絶つことは私にとって忍びない … わかった、30歳以下の人間は連れて行かないことにする。 老兵を率いての戦いか、まさに扶桑皇国海軍の終焉にふさわしい、と後世の詩人などがそういうだろうなぁ… さて、そうときまれば早速行動に入らないと まずは、春香の現役復帰措置の手続きだね 忙しくなりそうだ どうやら敵さんは、各個撃破戦術には乗ってこないようです うん、実に巧みな艦隊運動だ 敵にも、人物がいるということだね 関心してばかりもいられませんよ、このままでは反撃もできずになぶり殺しにあうだけです わかっているよ 艦隊進路210度、最大戦速 提督!? その方角… ユーク艦隊の本陣ですよ!? 死ぬ気ですか!? 僕は、全滅とか玉砕とかは趣味じゃないんだけどね たぶん、敵は挟撃の機とみてこちらを追撃するか、罠と判断して距離をとると思うんだ だから、追撃してきたら予想進路上に潜水艦を配置して、待ち伏せする 追撃してこないなら、この機に敵本陣を一気について包囲網を崩そう、と言うわけだよ なるほど… ですが、敵本陣には… 分かっている だから、こっちにも策を考えてる なるほど… ですが、敵が乗ってこなかったら? そのときは… 頭をかいてごまかすさ
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173:モントゴメリー:2022/08/27(土) 20 35 29 HOST 116-64-135-196.rev.home.ne.jp 無幻世界支援ネタ——アメリカ海軍 「エセックス」級航空母艦—— 基準排水量:約26000t 全長:275m 全幅(水線):33m 機関:定格12万馬力 最大速力:29ノット(公称) 兵装(就役時) 38口径5インチ連装砲4基8門 同単装砲6基6門 37mm機関砲2連装20基40門 20mm機関銃50挺 搭載機:約 機 【概要】 アメリカ合衆国の航空母艦。 アラスカ級偵察戦艦をベースとした艦隊型空母であり、優れた艦載機運用能力をもつ反面、脆弱な防御力と物足りない速力など欠点も多い。 戦時量産型空母として戦争後半の合衆国海軍航空隊を主に質的面で支えた功労艦である。 【計画】 珊瑚海海戦後、偵察戦艦以外の大型航空母艦の建造を禁止された合衆国海軍であるが「現実派派閥」と呼ばれる海軍良識派は諦めず大統領を説得し続けた。 その結果根負けした(飽きたともいう)大統領が「偵察戦艦の建造を妨げない範囲で」大型母艦の建造を認めたのである。 早速良識派たちはかつて新世代空母の素案を設計したチームを招集し、空母建造をスタートさせようとした。 しかし、ことは上手く運ばなかった。 あのアラスカ級を設計した主任技術者は改アラスカ級である「キアサージ」級の設計チームに回されており、彼のスタッフも多くがそちらに合流していた。 また、今は戦時であり当時ほど物資も時間も利用できる量は減っている。 そこで良識派は次善策として、アラスカ級をタイプシップとした全通甲板式空母の建造を指示、結果生まれたのが本級である。 (アラスカ級が選ばれた理由は、合衆国で設計された最新鋭の「航空母艦」であり、一番洗練された設計だからである) 174:モントゴメリー:2022/08/27(土) 20 36 13 HOST 116-64-135-196.rev.home.ne.jp 【設計】 前述したように、船体などの基本設計はアラスカ級を踏襲している。 元々アラスカ級は「新世代の艦隊型空母」を原案としていたので、偵察戦艦(航空戦艦)という回り道を経て本来の姿に立ち返ったとも言える。 しかし、戦局の悪化などの諸条件により原案当初の理想と剥離した面も少なくない。 まずアラスカ級の最大の武器とも言える速力は、量産性を高めるため機関をフレッチャー級駆逐艦のものを2セット搭載する方式に変更された。 これによる合計出力は約12万馬力。 正直このサイズの空母には力不足であり(原案では15万馬力、アラスカ級で20万馬力)、速力は最高29ノットと不満が残るものとなった。 しかし、船体規模を活用した長大な飛行甲板により航空機運用能力には大きな影響を与えていない。 実際、戦争後半に登場した大型重量級艦載機の運用も問題なく行えている。 次に防御力。 原案では舷側装甲は対15.5㎝砲、水平装甲は高度3048mから投下される1000ポンド爆弾に抗堪できる性能であった。 しかし本級では量産性を高めるため、防御力はそぎ落とされることになる。 これは装甲板の配分がアラスカ級及び改アラスカ級、そして改ユナイテッド・ステーツ級に優先されたためでもある。 (アメリカン・ジャスティス世代の妨害工作であるという説が根強い) 結果、本級の装甲防御は垂直装甲が舵機室のみに89㎜、水平装甲は機関室上部に32㎜を施されたのみとなり、非常に脆弱となっている。 これは運用側から見れば大きな不安であり、その不安は実戦で証明されてしまう。 本級は一発の被弾で戦闘能力を損失することも珍しくなく、弾薬庫が誘爆して撃沈した事例すらある。 ただし、水中防御はアラスカ級を踏襲したため原案よりもむしろ強化されており、雷撃に対する対応力は意外にも高かったことはここに明記する。 上記のような欠点を抱えているが、それらを許容してまで求めた航空機運用能力は破格である。 搭載数は定数で110機。露天繋止を最大限活用した場合は130機にもなる。 また、広大な格納庫は作業スペースとしても有効であり、護衛空母などでは運用困難な高性能艦載機にも対応可能である。 甲板エレベーターはヨークタウン級の3基から2基に減少したが、左舷格納庫前部の開口部に小型のサイドエレベーターを装備するなど新機軸も導入している。 カタパルトは2基が搭載されることになっていたが、護衛空母への配備が優先されたためほとんどの艦が1基しか装備されなかった。 (装備されなかった艦もある) また、カタパルトそのものの性能も不安定であったため、実戦で活用されたことは少ない。 その欠点は飛行甲板の長さで補うことが可能なレベルであったのだ。 対空火器について特記すべき事項は37㎜機関砲の採用である。 これはソ連海軍のV-11 37㎜連装機関砲をライセンス生産したもので、砲そのものの性能は日英同盟軍が使用するボフォース40㎜機関砲に遜色ないものである。 【運用】 本級はハワイ沖開戦時には数隻が実戦配備されており、同海戦における合衆国航空戦力の一翼を成した。 不足と言われる速力も、戦艦部隊と協同する際には問題にならなかった。 (ただし、ヨークタウン級やアラスカ級と艦隊を組む際には苦労している。そのため、これらの艦は独自に任務部隊を編成、遊撃隊的にうんようされた) 本級はその防御力の低さから就役した艦の大半が戦没したが、合衆国海軍が消滅するその日まで艦隊上空を守り通した功労艦であることは異論の余地がない。 175:モントゴメリー:2022/08/27(土) 20 36 45 HOST 116-64-135-196.rev.home.ne.jp 以上です。 ウィキ掲載は自由です。 今回も陣龍氏のリクエストに則り作成いたしました。 今回のテーマは「史実雲龍型チックなエセックス級」でしたのでそれっぽくしました。 駆逐艦の主機を流用はまさにそれですね。 あとの要素(低い防御力・遅い速力)は史実「ワスプ」を基に設計いたしました。 言ってみればこの無幻世界版エセックス級は「デカいワスプ」です。
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?cmd=upload act=open page=%E6%B5%B7%E8%BB%8D%E8%88%B9 file=%E6%B5%B7%E8%BB%8D%E8%88%B9.jpg 海軍の軍船。前方に大砲が装備されている。乗船将校により武装カスタマイズされた船が存在する。 入手方法:アーロンパーククリアー後 船LV 船効果 1 射撃タイプキャラの攻撃を10上げる 2 射撃タイプキャラの攻撃を20上げる 3 射撃タイプキャラの攻撃を30上げる 4 射撃タイプキャラの攻撃を40上げる 5 射撃タイプキャラの攻撃を50上げる 一味の体力を1.2倍にする 6 射撃タイプキャラの攻撃を60上げる 一味の体力を1.2倍にする 7 射撃タイプキャラの攻撃を70上げる 一味の体力を1.2倍にする 8 射撃タイプキャラの攻撃を80上げる 一味の体力を1.2倍にする 9 射撃タイプキャラの攻撃を90上げる 一味の体力を1.2倍にする 10 射撃タイプキャラの攻撃を100上げる 一味の体力を1.5倍にする
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96 :4:2012/07/26(木) 03 07 42 提督たちの憂鬱 第3話登場人物一覧 1/4 1921年 ワシントン会議 夢幻会海軍派閥:軍縮で航空機の予算が出来たので皆で集まって祝杯を挙げた。 1922年 ワシントン軍縮会議よって戦艦土佐の処分が決定 加藤寛治:嶋田さんに海軍大学校の教官を要請。陸軍大学との交流も指示。 嶋田繁太郎:海軍大学校の教官へ着任。 伏見宮博恭王:飛行機の免許取得を嶋田さんに指示するも加藤・嶋田両名からの反対を聞いて撤回。 代わりに海軍大学校の教官を務めきった後空母艦長へ。 夢幻会海軍派閥高官:妙高型巡洋艦の建造を検討中。 ハルゼー:名前だけ登場。 『アメリカ海軍で猛将と賞賛されたハルゼーは、 40過ぎで飛行機の免許を取った生粋の航空屋だった。』本編3話より抜粋 97 :4:2012/07/26(木) 03 08 43 2/4 1923年 関東大震災 辻政信:予算の神様。陸海軍の軍人の一部からはかなり嫌われている。莫大な復興費に愚痴をこぼす。 お嬢様学校を増やそうとしている派閥MMJ(もっともっと女学校を)の幹部。 杉原千畝:獲得予定。 『奨学金などで多くの子供に高等教育の機会を与えるべきだろう。 うまくやれば杉原千畝みたいな掘り出し物をゲットできるかもしれない』本編3話より抜粋 伊藤博文、山県有朋:腐敗した政党政治、軍人の視界の狭さ、戦略立案能力の低さを 危機的に感じ、大学での国際政治や戦争学に関する授業を増やすことを提案していた。 山本権兵衛:シーメンス事件などの海軍の一大スキャンダルは未然に潰された。 比較的リベラルな人物であり、夢幻会が進める改革に最大限の協力をしている。 原敬:夢幻会の暗躍で暗殺を免れていた。夢幻会と協力して日本の改革に勤しんでいる。 『すでに普通選挙の実施も内々に決定していた。ただし女性の選挙権については 大学を卒業した女性が増えるまでは延期することも決まっていた。』本編3話より抜粋 明石元次郎:『「明石さんが中心になって帝国中央情報局、まあ日本版CIAの設立が準備されている。 大震災後の第一次五ヵ年計画で設立が公表される予定だ」』本編3話より抜粋 嶋田繁太郎:海軍大学校の校長に就任。 後藤新平:帝都復興計画を提唱。夢幻会協力者。 98 :4:2012/07/26(木) 03 09 16 3/4 第一次五ヵ年計画議会通過 夢幻会主要幹部:第一次五ヵ年計画が議会承認を祝って、某料亭で祝杯参加。 南雲忠一:祝杯参加。陸海軍の大学校共同運動会・文化祭を発案。 嶋田繁太郎: 祝杯参加。陸海軍の大学校共同運動会・文化祭を企画。 『後に合同運動会は、日本軍大運動会と呼ばれる一大イベントとなり、 文化学習の名目で始まった合同文化祭は、後の日本の漫画文化の隆盛で 一般人も参加した同人誌即売会となっていく。 勿論、後世において嶋田は同人即売会の生みの親として名を残すことになり、 漫画の神様と並ぶ存在として、一部の人間から尊敬されることになる。』本編3話より抜粋 加藤寛治:祝杯参加。設備投資や研究の為予算増額を要請。軍民共同開発研究提案。 辻政信:祝杯参加。加藤の提案を役所に持ち帰ることを了承。 99 :4:2012/07/26(木) 03 11 58 4/4 1925年 第一次五ヵ年計画実施。 嶋田繁太郎:夢幻会会合に出席。 加藤寛治:夢幻会会合に出席。 伏見宮博恭王:夢幻会会合に出席。 辻政信:夢幻会会合に出席。統一規格制定に反対する議員達や財界人に直接談判して、 相手が参ったというまで徹底的に討論した。 明石元次郎:大日本帝国中央情報局初代情報局長就任。 袁世凱:名前だけ登場。 『袁世凱亡きあと中国の各地で跋扈する軍閥に大量の武器を売りさばいて、 大陸の混乱を助長させていた。』本編3話より抜粋
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865 :四〇艦隊の人:2013/11/11(月) 14 18 54 黄海海戦 日露戦争開戦直後に大日本帝国海軍とロシア帝国海軍との間で行われた海戦。 日本海軍はモニター艦を投入し旅順軍港を艦砲射撃、ロシア艦隊を軍港から引きずり出した後に艦隊戦を仕掛け、これを撃滅、ロシア海軍太平洋艦隊はほとんどの艦船と日本海の制海権を喪失した。 この状況を打開するためロシア海軍は第二太平洋艦隊(バルチック艦隊)を編成、地球を半周しての増援派遣を余儀なくされる事となる。 ・参加戦力 ・日本海軍 ・第一艦隊 第一戦隊(戦艦八隻:三笠、朝日、初瀬、敷島、富士、八島、生駒、伊吹) 第三戦隊(防護巡洋艦八隻:千歳、高砂、笠置、吉野、鞍馬、浜松、夕張、鶴見) 他駆逐艦二〇、水雷艇一二 ・第二艦隊 第二戦隊(装甲巡洋艦八隻:出雲、磐手、浅間、常盤、八雲、吾妻、阿蘇、天城) 第四戦隊(防護巡洋艦八隻:浪速、高千穂、新高、明石、身延、妙義、清澄、瑞垣) 他駆逐艦二〇、水雷艇一二 ・第三艦隊 第五戦隊(砲艦六隻:松島型六隻) 他巡洋艦一二、駆逐艦二〇、水雷艇一二 ・ロシア海軍 戦艦七隻(ツェサレーヴィチ、レトヴィザン、ペレスヴェート、ポルタヴァ、ペトロパブロフスク、セヴァストポリ、ポベーダ) 装甲巡洋艦一隻(バヤーン) 防護巡洋艦八隻(パルラーダ、ディアナ、アスコリド、ボヤーリン、ノーウィック、ザビヤーカ、ラズボイニク、ズジギート) 砲艦・水雷砲艦六隻(グリミヤシチー、アッワヘジヌイ、ギリヤーク、ボーブル、フサードニク、ガイダマーク) 駆逐艦一八隻 ウラジオストック巡洋艦隊の主な戦闘艦艇 装甲巡洋艦三隻(ロシア、グロモボーイ、リューリク) 防護巡洋艦一隻(ボガトィーリ) 水雷艇一七隻 仁川港に所在した戦闘艦艇 防護巡洋艦一隻:(ヴァリャーグ) 砲艦一隻:(コレーエツ) 866 :名無しさん:2013/11/11(月) 14 26 07 ・前史 一八九五年の下関条約に対する独仏露の三国干渉は日本政府に危機感を与えると同時に、「次の敵はこいつら、中でも一番近いロシアである」という確信を抱かせることとなった。 そのため、対露戦争に備えるべくイギリスと同盟、イギリスから強力な艦船を輸入すると共に、それらの国産化を進めることになる。 一九〇二年の義和団事件をきっかけにロシアは満州に進駐。それと共に朝鮮に対する圧力を高めていく。 日露間での外交交渉は妥協点を見出せずに決裂。 一九〇四年二月八日、ついに大日本帝国はロシア帝国に宣戦布告、同時にロシア太平洋艦隊の拠点である旅順軍港と、仁川湾に入港していたロシア軍艦二隻を奇襲攻撃した。 ・戦闘の経過 二月八日日本海軍は第五戦隊を旅順港の沖合い24キロの海域まで進出させ旅順港内を砲撃、大落角で落下した32センチ砲弾は戦艦ツェサレーヴィチ、レトヴィザンの甲板を打ち抜き弾薬庫付近で爆発、瞬時に轟沈させ、戦艦ポルタヴァ、ペトロパブロフスク、防護巡洋艦パルラーダ、アスコリド、ボヤーリンは大破航行不能、戦艦ペレスヴェート、セヴァストポリ装甲巡洋艦バヤーンを中心とした艦が第五戦隊を追い払うべく出撃するも、待ち構えていた日本海軍第一、第二戦隊に袋叩きにされて頓挫、夜間には駆逐艦、水雷艇が夜間攻撃を繰り返し、こうした攻撃が三月末まで繰り返された結果旅順のロシア太平洋艦隊は壊滅、そのまま第二戦隊は返す刀でウラジオストック巡洋艦隊と交戦、グロモボーイ、リューリク、ロシアの三隻の撃沈に成功する。 こうしてロシア太平洋艦隊は無力化され、同年四月の第三軍集団の総攻撃により、旅順要塞が陥落。ロシア太平洋艦隊は消滅することとなる。 ・戦闘が各方面に与えた影響 戦術レベルでは大口径砲弾が大落下角で降り注ぐと、当時の戦艦といえども致命的な損傷を被ることがあるという事実が発覚した。このため日本海軍はこの後にイギリスに発注する金剛型巡洋戦艦の設計について水平装甲の強化と垂直装甲の傾斜かを病的なまでに主張し、イギリス側造船官を辟易させている。 戦略レベルではロシア太平洋艦隊の壊滅によって制海権を得た日本側は満州に常時百万以上の陸軍部隊を張り付かせることに成功。またロシア側は太平洋艦隊の壊滅により今後の戦略に重大な損失を被る事となる。特にバルト海で編成中だった第二太平洋艦隊(バルチック艦隊)の扱いについて喧々諤々の議論が交わされ、結局三ヶ月の時間を空費しながらも出航させたた事は、日露戦争とロシア帝国の去就に大きな影響を及ぼしたといわれている。 政略レベルではこの少し後に陸上で行われた遼陽会戦と並んで連戦連勝の日本軍と、負け続けるロシア軍という対比により日本国内では北進論が過熱、このままウラジオストックを剥ぎ取り三国干渉の意趣返しをするべきという論調の記事が新聞の一面に載る等、ロシアを侮る意見が強くなっていき、当時の閣僚の一人が対応に苦慮したと日記に書き残している。 外交レベルでは日本軍の予想外の、そしてある意味予想通りの精強さが世界を驚愕させ、日本の負けはほぼ無くなったと見たイギリス、アメリカは戦後の見返りをにらみ、日本への資金、物資の援助を加速させることとなった。 また、ロシアの戦費調達は悪影響を受け、ロシア国内の不満は徐々に高まり、最終的には市民の抗議デモに対して軍部隊が発砲するという事態にまで発展する事となる。 867 :四〇艦隊の人:2013/11/11(月) 14 31 20 ・総評 日本海軍が経験した初の大規模海上作戦であり、結果的には大勝利といえるが実態はドタバタとしたものであり、失敗も多々見られた。しかし有色人種が多数を占める国である日本がロシアを下す戦争の始まりとも言える戦いであり世界史に大きな影響を与えたとされる。 また、今後の戦艦の設計にも重大な影響を与えた。 以上、終わり! 前の三つよりは突っ込みどころが少ないはず……きっと!