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ゆっくりすわこ 6KB 虐待-普通 観察 パロディ 小ネタ 理不尽 誤解・妬み 飾り 妊娠 ゲス 希少種 透明な箱 現代 虐待人間 独自設定 ぺにまむ 絵は書けないけどSSなら書けると思ったけど駄目だった自分への戒め ゆっくりすわこ やあ!僕は虐待鬼意山! ゆっくりを虐待するのが大好きなんだ! 今から僕が透明な箱に入ったゆっくり…すわこちゃんを虐待するよ! ヒャッハー! 『どぼじでぞんなごどずるけろー?』 みんな知っての通りすわこのお帽子には目が付いてるんだけど、 なんと帽子の目もちゃんと目として機能しているんだ! 今日はすわこのその特性を使った虐待をやってみるよ! さっそくすわこの両目をアマギってあげよう! 『けろ!?なにするの?やべてね?!いたい!いだいよ!おめめがいだいよ!やべで! すわこのけろけろしたおべべがぁ?いだいよおおおお! けろおおおおお!?おべべみえなくなっちゃっだげろおおおお~!!』 「大丈夫!すわこちゃん!たかがメインカメラがやられただけだ!お帽子のお目目が見えるはずだよ!」 『いだいいいいいい!!……けろっ!…ゆっくりみえてきたけろ!!』 ふぅ…すわこちゃんはお帽子にもお目目がついててよかったね! そういえばゆっくりさとりは第三の眼をもってるけどあれはどうなんだろう…今度ためしてみたいなぁ さて、綺麗にアマギれたし、ちょっとすわこの帽子を取ってみよう! 『けろ?やめてね!すわこのおぼうしとらないでけろ!けろおおお!?』 アハハハハ!帽子を取られちゃったら目が見えなくなっちゃったみたいだね! お顔に付いてた目はもうないんだから当たり前だよね! でもどうして帽子を被るだけで帽子の目で見たものを認識できるんだろう…まぁどうせゆっくりか! そろそろ可哀想になってきたから返してあげよう、ただし後ろ向きにして! 『けろっ!おぼうしさんおかえりけろ!』 「すわこちゃんごめんね、もうひどい事しないよ?だからけろけろしていってね!」 『ひっ…けろけろしてくれるの?ほんとに?』 声をかけると僕の存在を思い出したようで急に怯えはじめたすわこちゃん!バカだなぁ、本当に 「本当だよ!すわこちゃんお腹減ってるでしょ?あまあま食べていいよ!」 そう言ってすわこの視線の先…すわこの真後ろにゆっくりフードを置いてやる 『けろっ!ゆっくりいただきますけろ! むーしゃ、むー…… けろおおお?ごはんさんがたべれないけろ!?』 まさか自分のお帽子、もとい目が後ろ向きになってるとは知らず目の前にあるご飯を食べようとするすわこ。 しかしいくら舌を伸ばしても餌皿に届くどころか視界にすら入ってこない 『けろおおおお!?』 「なんだ、お腹空いてなかったんだ、ごめんね!」 『ちがうけろ!!おなかぺこぺこけろ!』 「無理してまで食べようとしなくて良いんだよ、無理して食べたら体に悪いからね!」 『げろげろおおおおおお?!』 帽子の向きを元に戻してやり、虐待部屋になっている六畳間にすわこを閉じ込め、しばらく放置する事にした。 すわこのおうちと言い聞かせ虐待部屋に閉じ込めたときの様子から察するに僕への警戒は解けたらしい。 いくらなんでも警戒心なさすぎ!終わってるよね! 放置プレイ中に面白い事を思いついた僕はゆっくりショップから買って来たゲスまりさのお帽子を引き裂き、両目をえぐっておいた。 これからすわこに行う虐待のために。 『やべでええええ!!おぼうじがえぜええ!!おべべもがえぜええ!!』ビタァン! 「ごめんねまりさ!まりさのお帽子とお目目はもうなくなっちゃったから返せないんだ!」 『ゆがああああああ』 「でも安心してね!この家にはお目目がないすわこがいるんだ! すわこにはお目目がないけどお帽子にお目目が付いてるからすわこはゆっくりできるんだ! それを被ればまりさもお目目が見えるよ!すわこはなにも見えなくなっちゃうけどね!」 『ほんとうなのかぜじじい?…さっさとすわこのおぼうしをよこすんだぜ!』 すわこが目の喪失感を忘れ、高くなった目線になれてきた頃、両目をえぐり、帽子をなくしたゲスまりさを連れて行った。 ゲスまりさにはすわこのお帽子をかぶれば目が見えるようになる事を伝えて… 「すわこちゃんにお友達を連れて来たよ!お目目とお帽子がない子だけど仲良くしてね!」 『けろっ!ゆっくりけろけろしていってね!』 『…ゆっくりしていくのぜ。』 「じゃあおにいさんはあっちでゆっくりしてるからね、喧嘩しちゃ駄目だよ」 ガラッと引き戸を開け僕は隣の部屋に移った、そして虐待部屋に置いてあるUSBカメラに繋がっているパソコンを起動させて様子を観察する 『ちょっとすわこにおねがいがあるのぜ。 まりさにはおめめがないのぜ、さっきあのおにいさんにぎゃくたいされてなくなっちゃったのぜ…』 『すわことおなじけろ…』 『まりさはすわこのかおをみたいのぜ……だから…ちょっとだけ、すわこのおめめがついたおぼうしをかしてほしいのぜ。』 『けろっ?!でもそしたらすわこのおめめがみえなくなっちゃうけろ!』 『まりさはすわこのかおがみたいんだぜ』 『け、けろ~?』 すわこが頬を赤らめ、もじもじしているが目を失ったゲスまりさは気づかない 『それにまりさにはおぼうしもないのぜ、おにいさんにやぶかれちゃったのぜ…おねがいなのぜ』 『けろぉ……すこしだけならいいけろ!』 すわこは伸ばした舌で帽子を掴むとまりさの頭に被せた。 その頬はさっきよりも赤くなっている。 異常なほど顔を赤くさせたすわこはもじもじしながら言葉を紡ぐ、 ゴクリ…なんだかラブコメみたいな雰囲気になってきたね! 『まりさ…すわこにはおめめがないけど…どんなかおしてるけろ?』 『ゆっへっへ、ありがとうなのぜ。でもおぼうしをひとりじめしてたゲスすわこはせいっさいなのぜ!』 『けろおおおおおお?!』 『ゲスだけど、なかなかのびゆっくりだからまりささまがすっきりー!してやるのぜ!』 『やめてけろ!すわこなにもみえないけろ…おぼうしかえしてほしいけろ!』 『ゲスのくせにうるさいぜ!ちゅっちゅっ、んんんん!!』 『んんんんん~!?、けろぉ…けろけろ!?』 『ゆふぅ、いれるのぜ!んほおおおおお! すわこのまむまむきもちいのぜええええ!まりさのぺにぺにがみしゃくじさましちゃうのぜえええ!』パンパン! 『けろおおおお!、やめてけろ!!すっきりしたくないけろおおおおお!んほおおお!すっきりー!』 『んほおお!すっきりー!』 『すわこの…ばーじんさんがあ…あ、あ』 好意を抱いてたゲスまりさに命の次に大事なぼうしを奪われ、レイプまでされたすわこは放心状態に… それにしてもあのゲスまりさは思ってたよりエグイことするなぁ…お帽子を奪ってくれるだけでよかったのに。 数が多いだけの下等種のくせに生意気だね!ちょっとおにいさんが制裁してあげよう! ガラッ! 「やあまりさ!」 『ゆっ、まりさをゆっくりできなくしたじじいだね!さっきはひきょうなふいうちでやられたけど! まりさのほうがじつりょくでうわまわってるんだぜ!まりささまがじじいをゆっくりできなくしてやるのぜ!』 「ところでなぜすわこの帽子を被ってるんだい?」 『じじいがおめめがついたぼうしをかぶれば…ゆぎぃ!』 「お帽子を無理やり奪うなんて最悪のゲスだね!お兄さんが制裁するよ!」 『じじいがおぼうしをかぶればゆっくりできるっていったからもらったんだぜええええ!?』グチャッ! ガシッ!ボカ!まりさは死んだ。あーんこ(笑) よし!それじゃすわこを虐待…したいんだけどさっきのすっきりー!で動物型妊娠しちゃったみたいだね… どうせ生まれるのはまりさ種だけだろうし気にしないでいいか。 『けろ…けろっ!まりさはどこ?』 「やあ!すわこちゃん!」 『おにいさん…すわこのおぼうしまりさにとられて…おめめがみえないけろ…』 「まりさはすわこのお帽子を僕に渡してどこかに行っちゃったよ!」 『けろーっ!おにいさん!すわこにおぼうしかぶせてね!』 「はい、すわこちゃん」 すわこの頭にゲスまりさの餡子で汚れた帽子を被せるとよほど嬉しいのかぷるぷる震えながら、 寒天の眼球の支えが無くなりブヨブヨに爛れた饅頭皮の目蓋から砂糖水の涙を流しだした。 『おにいさん…これはすわこのおぼうしじゃないけろ…』 「なにを言ってるんだい?生まれたときから一緒のお帽子だよ?」 『じゃあ、なんでなにもみえないけろ…?』 すわこが震える声で僕に聞いてくる 「お帽子のお目目も取ってあげたからだよ!」 甲高い声で泣くゆっくり饅頭とは思えないほど低く、小さな声ですわこは泣き始めた トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 希少種虐待は‥ゆるさなえええええ! -- 2017-05-14 08 02 48 すわこさまああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ -- 2017-03-16 17 33 44 けろけろぉっ…けろけろっ!!どうしてこんなことするけろっ!!すわこはゆっくり出来ないから、このSSさんを離れるよ…けろけろぉっ… -- 2017-03-11 18 05 33 希少種優遇と検索したらこのザマか。ゆっくりできないよ!こんなゲスはせいっさい!するよ! -- 2016-12-25 17 55 54 希少種虐待する奴は死ね -- 2015-12-17 16 52 14 うーむ、やはりこのssは、まさに傑作だY -- 2014-10-23 18 54 53 まりさが幸せになるとか… -- 2013-10-02 02 03 26 鬼意山、すわこをいじめたら呪われる よ! それとお・・・ さとりさまをいじめるなああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!! そんなことしたら絶対にゆるさなえええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!! -- 2013-09-22 00 36 49 ↓2はこの後ゆ殺者によってだいじ(大爆笑)なさとりと一緒にブッ殺されましたっ!!! あっこの後すぐ、この糞鬼威惨はゆ殺者によって糞かえる共々ブッ殺されましたっ!!! -- 2013-06-03 16 48 48 希少種優遇とかほざいてるゴミどもの目の前で希少種潰したい -- 2013-04-22 07 06 19 さとりさまはやめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! し、しねええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!! きえろ!!!うせろぉっ!! さとりさまのさーどあいをけがすやつ は許さないいいぃぃーッ!!!! -- 2013-04-11 20 44 18 ↓↓↓↓たしかに 俺希少種優遇だからうわあ・・・てなったけど ゆ虐自体は面白かった -- 2011-12-01 05 45 30 この鬼意山の両目も謎の奇病で腐り落ちますよ~に -- 2011-11-06 13 34 38 逆に乗っけた時の想像したらなんか和んだ -- 2011-08-13 00 36 45 希少種についていろいろ工夫するSSはすごく面白いからまた書いてほしい でもふたばは希少種優遇する人間がいっぱいいるから、 一番上にでっかく希少種虐待注意と書いておくといいよ! それでもわざわざ叩きに来る奴はいるだろうがそういうのは無視するに限る -- 2010-11-23 06 40 14 上の目でも見れるって設定は面白いな -- 2010-11-14 21 05 22 すわこの帽子の目で見えるのか思い込みで目が見えるのかわかんなかったけど すわこいじめとか珍しいし結構設定が面白かったわ 次も独自性のあるSSを期待 -- 2010-07-09 03 40 08 すわこを虐待するクズは、崇り殺されろ。 -- 2010-07-09 03 31 29 許早苗ェ… -- 2010-06-17 11 01 31 つまんね -- 2010-06-14 02 00 12
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「ふたば系ゆっくりいじめ 431 投稿しよう 起・承/コメントログ」
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1022 どすおい/コメントログ」 すこしは考えて物書いてほしい。 -- 2010-06-16 04 29 12 気持ち悪い。地元に似たような祭りがあるんで、馬鹿にされた気がした。 -- 2010-07-08 22 42 27 わけもわからず追い込まれるドスがおもしろかった -- 2010-08-23 03 44 35 ドスは他の群れとの横のコネクションがありそうだから、この祭りのことは分からんもんかねぇw -- 2012-09-14 12 50 59 オンバァァァァァァスィィィィィらぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!! -- 2013-07-21 04 53 57
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「ふたば系ゆっくりいじめ 184 ケツ/コメントログ」 吹いたwww -- 2010-05-13 22 46 43 落ちがww -- 2010-05-24 08 42 36 ちょ、え、これはwww -- 2010-06-13 23 11 01 おいwww -- 2010-06-14 16 40 30 地球壊滅オチって…おい… -- 2010-06-19 07 15 21 最後wwwwww -- 2010-06-19 21 54 40 このオチはやったもの勝ちだねw -- 2010-06-30 13 11 53 ちょーーーーーーーーーーーーくだらん -- 2010-07-05 21 25 41 ちょwwwオチがwwwwwww -- 2010-07-14 23 00 09 盛大に吹いたwww -- 2010-07-20 02 48 41 なんてこった… -- 2010-07-21 11 21 36 どういうことなのwwwwwwww -- 2011-11-08 01 20 10 四つん這いの人間に追いつくほどの速力と、その形状のキモさ・・・こいつぁ恐ろしい、普通のゆっくりなら 返り討ち出来るが、もし能力が高かったら・・・後題名「ケツ」にひかれて読んでしまった -- 2012-12-13 21 23 49 わずか1行で滅んでしまう地球の脆さ(笑) 末代までの恥にしかならない瞬間で終わったこの男の人生って… -- 2014-06-12 10 16 12 一瞬志向が停止したわww -- 2015-08-13 00 16 56 コーヒーはマック○コーヒーなんだねー わかるよー -- 2015-11-20 22 41 19
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「ふたば系ゆっくりいじめ 83 ある加工所の一幕/コメントログ」 ゆんてりあ ありだね -- 2011-05-21 16 24 19
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「ふたば系ゆっくりいじめ 799 深夜の通販は敵/コメントログ」 ゆっくりのほうが高いのかよ -- 2014-09-21 12 41 09
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けがれなきゆっくりパーク 24KB 観察 理不尽 実験・改造 れいぱー 加工場 現代 独自設定 あらぬ方向にいった個人的考察 ※独自設定垂れ流し ※人間虐め要素あり 「ゆっくりしていってね!」 まどろむように穏やかで、しかし底抜けに朗らかな声が響く。 野生のゆっくりのような余裕のない響きも、野良のゆっくりのような下卑た響きも、飼い ゆっくりのような人に媚びた響きも、その声には全く含まれていない。 世に有象無象とあふれた生首ナマモノ、普通のゆっくりの発するそれとは明らかに違う声。 まさに純粋無垢なゆっくりとしたその言葉は、しかしこの場所でだけはありふれたものだ った。ここはゆっくりパーク。 「原初に限りなく近いゆっくり」が住まうという触れ込みのテーマパークなのだ。 けがれなきゆっくりパーク ゆっくりパークは、ドームの中に作られた広大な自然公園だ。敷き詰められた芝生に、木 々や茂みが適度に配置されている。小高い丘や噴水などもある。人間が散歩できるよう沿 道や、休憩できるベンチもある。見た目は普通の自然公園とそう変わるものではない。 その最大の特徴はもちろん、そこにいるゆっくりたちだ。 「ゆっくり!」 「ゆっくりしてるね!」 「ゆっくり! ゆっくり! ゆっくりー!」 元気にはね回るのは、れいむ種とまりさ種の二種だ。ゆっくりの始まりにしてもっともポ ピュラーなこの二種がこのゆっくりパークの主役だ。 ゆっくりパークを回るときは気軽に声をかけるといい。 「れいむ、まりさ、ゆっくりしていってね!」 「ゆ! おにいさん、ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 どこか得意げな、それでいて憎めない特徴的な笑顔、そして「ゆっくりしていってね」と いうセリフ。 ゆっくりたちは、遊びに来る人間を心から歓迎してくれる。 その実にゆっくりとした挨拶だけで、誰もがゆっくりとした気分になれることだろう。 それだけでも心が和むものだが、ゆっくりたちも触れ合うこともゆっくりパークの大きな 楽しみのひとつだ。 「れいむの髪、サラサラだなあ」 「ゆっくりー!」 「まりさのほっぺも! もっちもちで気持ちいい!」 「まりさもきもちいいよ! ゆっくりできるよ!」 「ほーら、たかいたかーい」 「ゆうう! おそらをとんでるみたい! ゆっくりー!」 素朴なゆっくりたちとのふれあいは、つかの間、人を童心に帰らせてくれる。 食べ物の持ち込みは禁止されているが、公園内ではゆっくりにあげるお菓子が売られてい る。機会があれば、これらを購入してゆっくりに与えることをお勧めする。 「むーしゃ、むーしゃ! しあわせー!」 食事のおいしさに打ち震えしあわせを叫ぶゆっくりの姿は、見ている方もしあわせ気分に 浸らせること請け合いだ。現代人が忙しさの中で忘れがちな食事の楽しさというものを、 ゆっくりたちは思い出させてくれる。 もちろん、ゆっくりたちは眺めているだけで楽しいものだ。 「ちょうちょさんまって! ゆっくりー!」 「ゆっくりまわるよ! こーろころ! ゆっくり!」 「のーびのびするよ! ゆっくりー!」 「むーにゃ、むーにゃ! すーや! すーや!」 ドームに包まれた自然公園は、柔らかな人工灯に照らされ、空調により常に春の気温と湿 度が保たれている。ゆっくりたちはこの常春の楽園でのびのびとゆっくりするのだ。 その姿を見て、触れて、聴いて、味わう。そうすれば、きっと誰もが心休まるしあわせに なれる。ゆっくりできる。 ゆっくりを見る、というだけならこのゆっくりパークでなくてもいいだろう。世にゆっく りはあふれている。 だが、それらは実のところ、その名ほどゆっくりしていない。 野生のゆっくりは厳しい自然を生き抜くのに必死で余裕がない。都会の薄汚れた野良もま た同じ。飼いゆっくりにしても、人間の都合にあわせて躾られており、従順ではあっても 純粋ではない。加工場の製品はもともとゆっくりさせてはもらえない。 どのゆっくりも、ゆっくりを餡子の底から求めながら、ゆっくりしているとはほど遠い状 況にある。だから人間の畑に忍び込んだり、人の家に押し入ったり、あるいは人間に無謀 な要求を突きつけたりする。その行動の根元は、よりゆっくりしたいから、だ。 このゆっくりパークのゆっくりたちは違う。これ以上ないほど純粋にゆっくりとしている。 だから人に今以上のなにかを求めたりはしない。無垢に無邪気にゆっくりとしているだけ なのだ。 だからここのゆっくりは評されるのだ。「原初のゆっくりに限りなく近いゆっくり」だ、 と。 純粋にして無垢。けがれなきゆっくりたち。 このパークのゆっくりを求めるものたちは多い。だが、残念ながら一般に販売はされてい ない。 禁じられれば欲しくなるのが人の性。だが、このゆっくりパークのゆっくりに手を出すの はやめたほうがいい。パークの各所には死角なく監視カメラが設置されており、ゆっくり たちのお飾りには発信機能つきのICタグがつけられている。ゆっくりたちは厳密管理さ れ、大切に守られているのだ。 まさに地上に現れたゆっくりたちの楽園。それがここ、ゆっくりパークなのだ。 「ゆっくりしていってね!」 ゆっくりパークでは、いつもゆっくりたちの声が響き渡る。その声には、生きることのし あわせが、満ち足りた穏やかさがある。 だが、なにより。 ――みんなにゆっくりしてほしい。 その願いが、つまっている。 だからここ、ゆっくりパークを訪れる者はみな、ゆっくりできるのだ。 ゆっくりパークは口コミで伝わり、日に日に訪れるものは増えていった。 ・ ・ ・ 「おにいさん! ゆっくりしていってね!」 ある日のこと。ゆっくパークの従業員である男は、二匹のゆっくり、れいむとまりさに呼 び止められた。 「ああ、ゆっくりしていって……ね」 男の言葉を詰まらせたのは、れいむの頭から生えた茎と、鈴なりに生った赤ゆっくりだっ た。 「まりさ、れいむとずっとゆっくりすることにしたよ!」 「かわいいあかちゃんができたよ! ゆっくりしていってね!」 男は目をしばたたかせ、「ちょっと待ってろ」と告げると足早にその場を去った。 れいむとまりさはきりっとしたゆっくり特有の表情を浮かべてじっと待つ。 ほどなくして、男は乳母車のようなものを持ってきた。 「さ、ここに行こうか」 乳母車はれいむとまりさが乗るのにちょうどいい大きさだった。乳母車のクッションの心 地よさに、れいむとまりさはぐんにょり乳母車に同化するみたいに潰れた。 そして、男は乳母車を押し歩き始めた。 「ゆ? れいむ、まりさ、どうしたの?」 「ゆっくりしてる? ゆっくり! ゆっくりー!」 道すがら問いかけてくるゆっくりたちに、男は二人に子供ができたのでしばらくパークを 離れることを告げた。 「れいむ、まりさ! ゆっくりしていってね!」 みんなの祝福を受け、乳母車の上のれいむとまりさは実に誇らしげだった。 だが、男の表情はどこか暗い。 パークの入り口にさしかかったところ、男は先輩の従業員に呼び止められた。 「どうした?」 「先輩、この子たちが……」 「……ああ、そうか。子供ができたんだな」 「ええ、そうなんです……」 男の沈んだ声と表情を、先輩と呼ばれた男は見とがめた。 「……そうか、お前は初めてだったな。よし、俺も同行しよう」 「すみません……」 そして、二人と二匹はゆっくりパークの外へとでた。 外、と言ってもまだパークの敷地内、パークに隣接する建物の中だ。 無機質なリノリウムの廊下を足音が高く響く。 乳母車の上のゆっくりたちは、希望に瞳が輝かせている。この廊下の先にはどんなゆっく りしたことが待っているのだろう。そんな期待で全身を膨らませていた。赤ゆっくりの生 った茎は、そんな親ゆっくりの上で穏やかに揺れていた。 そして、その部屋についた。 「ゆ?」 「ゆ、ゆっくり……?」 れいむもまりさも疑問の声を上げた。 殺風景な部屋だった。床も壁もコンクリートの打ちっ放し。木片やアルミの板などの資材 が並べられている。 そこは部屋、というより舞台裏と称した方がふさわしい、どこか寒々とした場所だった。 これからゆっくりたちは子供を産む。だから、すごくゆっくりした場所に行くはずだと思 いこんでいたのだろう。きょろきょろと、物珍しそうに辺りを見回している。 不安は感じていないようだった。信じているのだ。世の中のなにもかもが、ゆっくりでき るものだと。 男は痛ましげな瞳でそんなれいむとまりさを見つめる。 「先輩、こいつら、どうにかなりませんか?」 「ダメだ。例外は許されない」 「でも……!」 「規則だ。お前がやらないのなら、俺がやる」 男達のやりとりに、れいむとまりさにもようやく不安の影が射した。二人の声も様子もゆ っくりしていないことがわかったのだろう。 「おにいさん、ゆっくりしてないの?」 「ゆっくり! ゆっくりしていってね!」 「ああ、大丈夫だよ」 自分ではなく、まず相手をゆっくりさせようというゆっくりたちに、男は弱い微笑みを返す。 「すぐ終わらせる。だから、心配しないで」 そして男は強く奥歯を噛みしめ、心を決めた。 部屋の一角からずた袋をひっぱり出す。そして、近くに立てかけられていたバットも手に 取る。それらを手にすると、ゆっくりたちの載る乳母車へと戻った。 「ゆっくり……?」 「ゆっくりしてね……?」 不安げなゆっくりたち。 男はもうためらわなかった。覚悟を決めていた。 そして、有無を言わさずゆっくりたちをずた袋に放り込むと、ひもで袋の口を縛った。 「ゆゆゆ!? どうしたの? なにするの?」 「ゆっくり!? ゆっくりしようよーっ!?」 戸惑いの声。だが、非難の言葉はない。信じているのだ。ゆっくりパークの男を。 男は唇を噛み、その言葉に耐える。 そして、バットを振りあげると、ゆっくりたちの入った袋へと叩き下ろした。 「ゆぐううううっ!?」 「まりさ、どうしたの? ゆっくりしてる?」 「いだいいいいい! ゆっぐじでぎないいいい!」 どうやらまりさに当たったらしい。男はゆっくり達の戸惑いの声を振り払うように、再び バッドを降り下ろした。 「ゆぎゃあああ! めがああああ! まりさのおめめがあああああ!」 「まりさ! まりさああああ!」 「いぢゃい! いぢゃい! いぢゃいよおおお!」 「やめてあげてね! まりさ、いたがってるよ!」 袋がうごめく。中では何が起こっているのか、外からではよくわからない。いや、見えな いからこそいっそうその声に、悲惨な状況が思い浮かべさせられる。 ゆっくりたちの苦しみの声に、男は手を止めた。 「休むな。一気にやれ。時間をかける方が残酷だ」 「わかってます!」 先輩に促され、男は再びバットを振るい始めた。 やすまず、何度も、何度もたたきつける。 「ゆべ! ゆぎっ! ゆぐうう!」 「ゆぎゃあっ! ゆびぃ! ゆびゅうう!」 ゆっくりたちは何度も叫んだ。ゆっくりパークでずっと暮らしてきたゆっくり。痛みも苦 しみもない、ゆっくりすることだけが全てだった無垢なゆっくり。 初めての痛みはどれほど激しく感じるだろう。今まで感じたことのない苦しみはどれほど のものだろう。理由もわからない暴力は、どれほど理不尽に思えることだろう。 それなのに。 「おにいざん、ゆっりじでえええ!」 「ゆっぐじ、ゆっぐじ、ゆっぐじぃぃぃ!」 ゆっくりたちは男を非難しなかった。ただ、男がゆっくりすることを願った。 それを叩き伏せるように、ただ一心不乱に男はバッドを振るい続けた。 やがて声は止み、袋も動かなくなった。 「確認しろ」 先輩の指示に、男は荒い息を吐きながらバッドを投げ捨て、袋の紐をほどいた。中をのぞ き込もうとし、 「ゆーっ!」 飛び出してきたものに驚きのけぞった。 れいむだ。 しかし、ひどい有様だった。どこもかしこもぱんぱんに腫れ上がり、その顔は袋に入る前 より一回りは大きくなっている。それとは逆に頭の後ろ半分は完全に陥没しており、ひど くアンバランスだった。 そんなひどい有様でありながら、まだかろうじて生きていた。 だが、限界は近い。袋から跳ねて出てきただけでも奇跡的といえる。ずりずりと這い進む 後には、体のそこかしこから漏れ出た餡子の道ができている。 「まりざあああ……あがぢゃん……」 乱れた髪に隠れて見えないが、おそらくその目も潰れてしまっているのだろう。どこへ向 かうともなくふらふらと這い進むばかりだった。 驚いたことに頭から茎はもげていなかった。だが、そこに実っていた赤ゆっくりは、いず れもれいむの黒髪に沈み込むようにして潰れていた。 あまりにも悲惨な姿だった。 見かねて、先輩が動こうとしたとき、男はバットを拾い、れいむの前に立った。れいむは 男の足にぶつかり、「ゆっ」と呻いて止まった。 「れいむ」 「おにいざん……?」 「すまない……こんなことを言えた立場じゃないが、でも言わせてくれ。すまない」 「どうじで……ごんなごど……ずるの……?」 地の底から響くようなれいむの問いかけに、男は震えた。バットを振りかぶり、男は努め て事務的に言った。 「……規則なんだ。『こどもをつくったゆっくりは処分する』。それが、このゆっくりパ ークで決められた、絶対守らなくちゃいけない規則なんだ」 「ぞんな……あがぢゃんは、ゆっくりできるんだよ……」 「そうかもしれない。でも、ここではだめなんだ」 「れいむたち……ゆっぐりしてたんだよ……」 「そうだったな。でも、だめなんだ」 男はバットを振り下ろそうとした。 れいむは顔を上げた。黒髪の隙間から、眼下からこぼれた右目と、潰れた左目が見えた。 機能してないはずのそれらが、男をにらんだ。男はバットを振りかぶったまま固まった。 「しねえ……」 ぞくり、と男の背筋を冷たいものがかけた。 その言葉。とてつもない恨みのこもったそれは、「原初のゆっくり」ならば決して発しな いはずのものだった。 れいむは、叫んだ。 「こんなことをするおにいさんは、ゆっくりしないでしねええええええ!」 その声に引きずり込まれるように、声もなく男はバットを振り下ろした。 そうして、れいむとまりさは「永遠にゆっくり」した。 ・ ・ ・ 「……あいつらは、いったい何なんですか……」 ゆっくりパークの外。「永遠にゆっくり」したれいむとまりさをゴミ捨て場に片づけたと ころで、男は先輩に問いかけた。 「俺は、あいつらは原初のゆっくりそのものだと思っていました。なのに、あいつらは普 通のゆっくりみたいに子供を作ってしまった。それに、それに、最後のあの言葉……!」 男は震える自らの身を抱いた。 「こんなことをするおにいさんは、ゆっくりしないでしねええええええ!」 あれは一生忘れられないのではないかと思った。 先輩はため息をついた。 「あれは原初のゆっくりなんかじゃない。触れ込み通り、『限りなく近い』ってだけだ」 「でもっ……!」 「落ち着け。お前もゆっくりにあんな言葉を吐かれるのは初めてじゃないんだろう? 元 加工場職員のくせに、ビクついてるんじゃない」 「!?」 男の目が驚きに見開かれた。 先輩はやれやれと肩をすくめた。 「ここのことをなにも知らずに働いてたのか。噂も聞いたことはないのか?」 「し、知りませんよ。ただ、俺はゆっくり加工場になんだか嫌気がさしてやめて……それ から、ここのことを知って、ぜひ働きたいって志願して……!」 「特殊なパターンだな。元加工場職員ってことで仕事に就けたんだろうが……採用したや つも、本当になにも知らずにお前がここに来たなんて、夢にも思わなかったんだろうなあ」 「さっきからなに言ってるんですか? 加工場加工場って……ここ、加工場となにか関係 があるっていうんですか?」 「関係もなにも、ここはゆっくり加工場の施設のひとつさ。表向きはまったく別系統の会 社が運営していることになっているが、な。ここの職員はみんな、加工場からの転属だよ。 ああ、お前は例外らしいがな」 男はあんぐりと口を開けた。 純粋で無垢なゆっくりがゆっくりと過ごすゆっくりパーク。ゆっくりの天国であるはずの ここが、ゆっくりの地獄である加工場のものだったとは、男は想像だにしなかったのだ。 先輩は完全にあきれていた。 「そもそもガキを作ったゆっくりをつぶすなんて規則がある時点で気づけよ」 「でもっ……それはパークの環境を適性数を保つためで……!」 「そんなの表向きの言い訳に決まってるだろ。ズレてんなあ……まあ、そんなだから加工 場を辞めて、なにも知らないままにここに就職なんておかしなことになってるんだろうけ どな。まあ、いい機会だ。一から教えてやる」 男は深々と息を吐き、ゴミ捨て場の外壁によりかかると語り始めた。 「まずこのゆっくりパークについてだ。ここはな、元々は野生のゆっくりの生産場だった んだ」 「野生のゆっくりを? なんでまた」 「野生のゆっくりは加工場産と比べて甘みの質が違う。あいつら、駆除を名目に大量に手 に入るものの、手に入るタイミングが安定しない。安定した供給を保つってことでここが できたんだが、結局採算があわなくて頓挫した」 「野生のゆっくりなんていくら駆除してもわいてきますしね」 「あいつら流に言えば『勝手に生えてくる』からな」 先輩はククッと笑った。 「で、廃棄されたその施設が、加工場で新たに生まれたゆっくりによって復活した」 「新たに生まれたゆっくり……でも、原初のゆっくりなんですよね? 新たにって言うの とは違うんじゃ……」 「何度も言わせるな。原初のゆっくりじゃない。限りなく近い、というだけだ。まがいも のだよ、あんなの」 先輩は顔をしかめ、吐き捨てるように言った。男にとっては好ましい、ゆっくりパークの ゆっくりたち。だが先輩は、それを嫌っているようだ。 「先輩。結局、あのゆっくりたちはどういうものなんですか? 俺にはどうしても、加工 場であんな純粋なゆっくりが生まれるとは思えません」 「純粋、か。ああ、純粋さ、あいつらは。紛れもなく純粋培養。無菌状態の箱入りゆっく りってやつだ」 「……?」 「お前、機械式生産場は知っているか?」 「……ええ、一応は」 今度は男が顔をしかめた。 機械式生産場。それは、加工場の新たな大量生産手段だ。 従来の加工場では、ゆっくりの大量生産といえばれいぱーありすが利用されることが一般 的だった。 ところが、ついに加工場の技術陣は精子餡の秘密を解き明かし、低コストで大量に生産す る術を確立した。 機械式生産場は、それを最大限に活かした大量生産の極地だった。 機械式生産場で母体として選別されたゆっくりは、生まれた瞬間に目と口とお飾りと髪、 およそゆっくりがゆっくりであるもの全てを奪われ、あんよも焼かれる。そして成長促進 剤とオレンジジュースによって急速に成長、成体まで育った時点で定期的に精子餡をそそ ぎ込まれ、子を産む。 見えず、動けず、喋れない。その苦しみの中で生み出されるゆっくりは、良質な甘さを持 つ。 この機械式生産場の最大の利点は、ゆっくりの成長・生産を厳密に管理できることと、そ の手間が少ないことだ。なにしろ母体ゆっくりはうごきもしゃべりもしない。成長するの も子を産むのもチューブでそそぎ込むオレンジジュースや精子餡で完全に制御できる。機 械式生産場は、ゆっくりをまさに饅頭を産む機械として運用するのだ。 今や、維持に手間がかかり品質も機械式に比べればバラツキのあるれいぱーありすは、大 量生産には不要なものとなった。大量生産においては生産の安定、品質の均一化の方が重 要事項なのだ。 だが、それでもやはり通常のすっきりーの方が高品質なものができやすい。れいぱーあり すは今では高級品の生産に使用されている。皮肉にも、ありす種の望む「とかいは」に近 い扱いを受けているのだ。もっとも、当のれいぱーありすはそんなことを知る由もないこ とだが。 男は機械式生産場の光景を思い出し、気分が悪くなった。 整然と並んだ母体ゆっくりと、機械的に産み落とされる赤ゆっくり。ゆっくりをまったく 生き物として扱わない、加工場ではなく「工場」と呼ぶべき光景。 男が加工場をやめるきっかけになったことのひとつだった。 だから、 「ゆっくりパークのゆっくりは、加工場の母体ゆっくりだ」 先輩の言葉を男はすぐには理解できなかった。 「……え? えと、あの……なにを言っているんですか?」 「だから、ゆっくりパークのゆっくりどものことだ。あのゆっくりどもは、加工場の母体 として数世代を過ごした末に生まれたものだ」 「だって……あいつら、機械みたいに扱われて……」 「そうだ。今まで誰も母体ゆっくりがどんなゆっくりか知らなかった。なにしろ生まれた 瞬間なにもかも失うんだ。わかりるはずもない。それがあるとき、品質チェックの一環と して母体ゆっくりを普通に育ててみることになった。そうしたら、あの通りさ」 先輩はゆっくりパークのドームを指さした。 男の脳裏にゆっくりたちの姿がよぎる。 実にゆっくりした、無垢で無邪気で純粋で、なにより相手をゆっくりさせようという気持 ちにあふれた、愛すべきゆっくりたち。 それが、機械の部品のように扱われた、その慣れの果てだなんて。 「どうして……なんで……」 男にはなにもかもわからなくなっていた。 呆然と空を仰ぎ、ぶつぶつとつぶやいていた。 「どうして、か。俺は知らねえ。まったくわからねえ。わかりたくもないね!」 先輩はまくし立てた。まるで、何かから目を背けているようだと男は思った。 「……あのゆっくりたちが、機械式生産場出身なのはわかりました。でも、どうして子供 を産んだらつぶしてしまうんですか? 生まれがどうあれ、あんなにゆっくりとした無垢 で純粋で、いいやつらなのに……」 先輩はくくっと笑った。 「無垢? 純粋? そんなゆっくりが、すっきりーして子を産むのか?」 「そ、それは……!」 「だめなんだよ。確かに、母体ゆっくりは原初のゆっくりに近いくらい、純粋にゆっくり とした存在だ。だが子供を作るようになったらだめだ。普通のゆっくりになっちまう。だ から処分する」 「だって、あいつらあんなにゆっくりして……」 「だめだだめだ。所詮ゆっくりだ。長く生きれば自分をゆっくりさせることを優先させる ようになる。子供を作るようになるのはその兆候だ」 「子供ができても、あいつらならみんなをゆっくりさせてくれるかもしれない!」 「いいや、ありえない。あいつらは原初じゃない。限りなく近いってだけだ。一般に販売 されないのもそのせいだ。飼われるうちにあいつらは普通のゆっくりになっちまう。ゲス なった例すらある。だからゆっくりパークに限定して開放してるんだ」 「でも、でも……!」 男は言い返したかった。 だが、耳に残るあの声が邪魔をする。 「ゆっくりしないでしねええええええ!」 死の間際、ゆっくりパークのれいむは普通のゆっくりだけが使う、最低の言葉を残したの だ。 「人間だって大人になれば汚れていく。いつまでも子供じゃいられない。綺麗なままでな んていられない。ゆっくりならなおさらだ」 先輩はそっぽを向き、独り言のようにつぶやいた。 「先輩……?」 「まあ、今日のところはお前はもう、帰れ。いろいろ考えを整理したいだろう。それで、 これからどうするか決めろ」 「これから、どうするか……?」 「お前はここ向きじゃないかもしれない。イヤなら辞めたっていい。ただ、ここの秘密は 墓までもってけ。ゆっくりパークの本当のことなんて、きっと誰も知らない方がいいに決 まっている」 先輩の言葉に、男はうなずきもせず、ただボウッとしていた。 ・ ・ ・ 「ああ、ちくしょう! なんだってんだ!」 あれから、男は家には帰らず飲み歩いた。 納得いかなかった。 もともと男はゆっくりが嫌いではなかった。だから加工場で働きもした。だが、気づいた のだ。 「嫌いではない」、ではなかった。「好き」だったのだ。あの小生意気で憎らしい生首饅 頭を、男はなぜだか好きだったのだ。それに気がついたら、ゆっくりが苦しみ続ける加工 場の仕事はやっていられなかった。 だからゆっくりパークのことを知ったときは喜び、そしてそこで働けるようになったとき は飛び上がってはしゃいだものだ。子供をつくったゆっくりを処分しなくてはならないと いうのも、適正数の管理のためやむをえないことだと思いこんで自分をごまかしていた。 しかし今日、現実を知ってしまった。 離れたはずの加工場から離れていられなかった。それも、自分が愛したゆっくりパークの ゆっくりたちが、加工場の、それも最悪の場所で生まれたものだなんて。 男はヘベレケに酔って、どこともしれない電信柱に寄っかかって座り込んでいた。 そんなときだった。 「や、やいじじい! ゆっくりしないでさっさとあまあまをよこすんだぜ!」 「あん?」 男に声をかけるものがいた。 男は首を左右に回してみるが、声の主は見当たらない。上を見て、次に下を見て、ようや く気がついた。 ゆっくりまりさだ。 「なんだおまえ、きったないなあ……」 酔った意識のまま、男はとりあえず見たままの感想を言った。 「なにいってるんだぜええ!? ぜっせいのびゆっくりのまりささまをつかまえて、なに を……」 「いや、お前汚いって。みたところ、山で暮らしてたんだろ? それを何の用意もなく町 中うろついて、すっかり埃まみれってわけだ」 「ゆ、ゆゆう!?」 まりさは激しく動揺した。図星だったようだ。酔ってはいても男のゆっくりに対する審美 眼は確かだった。 確かにこのまりさ、泥も油汚れもそう深いものではない。街に降りてきて間がないのだろ う。人間を侮り、不用意にあまあまを要求するのもその証拠と言えた。 「お前らはあ、そんなふうに地面をはいずってるからすぐによごれちまうんだよお……」 「ま、まりさはよごれてなんかいないんだぜえええ!」 「汚れてる汚れてる。地べたをはいずって、人間が吐き出した汚いものみーんな体中にこ すりつけて……」 「ゆがあああ! じじいい! だまるんだぜええええ! このまりささまのうつくしさも わからないばかでむのーなじじいは、さっさとあまあまだすんだぜええ!」 男は苦笑した。 ゆっくりパークのゆっくりたちとはえらい違いだ。 あそこのゆっくりたちは、純粋で無垢で、綺麗だ。こんな汚い言葉遣いなんて決してしな い。 そう、こんな人間が吐き捨てたような汚い言葉なんて決して使わない。 いったいこのまりさはどこでこんなに汚れてしまったのだろう。 体も汚れ、汚い言葉を使う心もまた汚いに違いない。 せめて、街に降りてこなければ体がこんなに汚れてしまうこともなかっただろうに。 「ああっ!?」 叫びとともに男は立ち上がった。 足下のまりさをまじまじとみる。 地べたをはいずるゆっくりは、土ボコリも車の排気ガスもまともに浴びることになる。だ から、体が汚れる。 では心はどうだ? 原初のゆっくりは「ゆっくりしていってね!」以外の言葉をほとんど使わず、実にゆっく りしていたのだという。 心は、どうして汚れた? 汚い言葉は、どこで覚えた? 酔いはすっかり醒めた。 男の中で、引っかかっていたものがつながった。男は、わかってしまった。 「お前は、お前らは……人に触れて、けがれてしまったのか……?」 先輩は言った。 ゆっくりパークの純粋で無垢なゆっくりたちは、機械式生産場で代を重ねたゆっくりだと いう。 機械式生産場では、その名の通り機械化されており、人間がゆっくりに触れることはほと んどない。 だから、母体ゆっくりは人にまったく触れないままに代を重ねたことになる。 そしてその純粋培養された母体ゆっくりも、飼えば普通のゆっくりのようになり、時には ゲス化してしまうという。 ゆっくりパークのゆっくりたちでさえも、やがて子供を作り、そして普通のゆっくりとな り、汚い言葉も使うようになってしまうのだろう。 先輩は言った。 「ゆっくりパークの本当のことなんて、きっと誰も知らない方がいいに決まっている」 そうだ、誰だってこんなこと知りたくないに違いない。 人に触れて、ゆっくりはけがれていく、なんてこと。 「お前らがそんなに醜いのは、醜く見えるのは……人の醜さそのものだからか……?」 「じ、じじいはなにをいってるんだぜ……?」 「お前らをそんなにけがしてしまったのは、俺たちなのか……?」 「じじいはわけのわからないことをいってないで、とっととあまあまをよこすんだぜええ ええ!」 男はまりさの要求には応えなかった。 ただ、冷めた瞳でまりさをじっと見つめた。 そして、 「……すまない」 まりさを踏みつぶし、永遠にゆっくりさせた。 ・ ・ ・ あれからも、男はゆっくりパークで勤めている。 男はゆっくりの醜さを、その正体を知った。 だが、男は好きなのだ。そんな醜さを持つゆっくりたちのことが。 男は考えようと思っている。美しさと醜さ。誰もが、ゆっくりさえも持つそれらとどう向 き合い、どう折り合いをつけ、どう受け入れるか。ゆっくりと、欺瞞に満ちたこの場所で、 目を背けることなく考えていこうと思っている。 「ゆっくりしていってね!」 今日もゆっくりパークでは、ゆっくりたちの純粋で無垢で、実にゆっくりとした声が響い ている。 了 by触発あき ・過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 163 バトルゆ虐! ふたば系ゆっくりいじめ 172 とてもゆっくりした蛇口 ふたば系ゆっくりいじめ 180 ゆっくりばけてでるよ! ふたば系ゆっくりいじめ 181 ゆっくりばけてでるよ!後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 199 ゆっくりたねをまいてね! ふたば系ゆっくりいじめ 201 ゆっくりはじけてね! ふたば系ゆっくりいじめ 204 餡小話の感想れいむ・その後 ふたば系ゆっくりいじめ 211 むかしなつかしゆーどろ遊び ふたば系ゆっくりいじめ 213 制裁は誰がために ふたば系ゆっくりいじめ 233 どすらりー ふたば系ゆっくりいじめ 465 おぼうしをおいかけて ふたば系ゆっくりいじめ 469 おぼうしをぶん投げて ふたば系ゆっくりいじめ 478 おぼうしのなかにあったもの ふたば系ゆっくりいじめ 513 ネリアン ふたば系ゆっくりいじめ 534 ラストれいむロストホープ ふたば系ゆっくりいじめ 537 地べたを這いずる饅頭の瞳に映る世界 上記以前の過去作品一覧は下記作品に収録 ふたば系ゆっくりいじめ 151 ゆっくりみわけてね! 触発あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ↓原初の純粋なゆっくりは、子どもなんて作らないし、そもそもおちびちゃんなんて存在しない。原初の純粋なゆっくりは、『どこからともなく沸いてくる存在』だから、種の存続も気にならない -- 2012-09-25 17 55 56 あいつらは原初のゆっくりそのものだと思っていました。なのに、あいつらは普 通のゆっくりみたいに子供を作ってしまった。 いやこいつ馬鹿だろ。原初の存在なら、それこそ「ゆっくるする、させる」って本能に従って純粋におちびが欲しいと思うだろ。 原初のゆっくりがすっきりーもしなかったなら、どうやって種を維持してたの?ばかなの?しぬの? -- 2012-09-18 22 36 17 毎回この作者の話はよく練り込まれていて面白い。 人と関わるから穢れるってのは実は初期型の頃にもテーマに挙がったことがあるけど、いつしか汚い言葉を話す奴らばかりになってしまった。それはそうと純粋ゆっくりのテーマパークは俺得だよ。行きたいよ。 -- 2012-07-19 21 10 39 ゆっくりぎゃくたいにはんたいなんて、げすなじじいだね! -- 2011-08-09 18 38 34 ________________________ -- 2011-03-02 21 06 23 人間だって赤ん坊のころから世間とは完全に隔絶された 争いも差別もない働かずして衣食住が確保されている箱庭に閉じ込め 一切の苦労を知らずに育てば純粋な人間なると思うよ まあ純粋というよりかは世間知らずの馬鹿かもしれないけどw -- 2011-02-17 17 19 27 原初ゆっくりかわいいよ -- 2010-12-14 08 20 32 鏡…ですかゆっくりが、ある意味新しい解釈 -- 2010-11-26 08 01 26 むしろお兄さんのが今時珍しいくらい純粋な人間だな -- 2010-11-10 19 53 53 まぁ良いんじゃないかな。来る人達を幸せにできる職場なんだから、誇りを持とうぜ -- 2010-10-17 12 02 39 何このビキッと来るテーマパークw 誰得ww -- 2010-09-30 06 47 33 こういう解釈もいいね。 俺は原罪が好きだけど -- 2010-07-26 00 58 16 モデルが腋巫女とか神様とか妖怪とかだしな。 -- 2010-07-09 06 00 26 うまくいかないよね、どうも。 -- 2010-06-08 22 31 29
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「ふたば系ゆっくりいじめ 232 降る/コメントログ」 いい感想→意地でも悪い方向に=いい感想を言いにくくなる マゾ? -- 2010-02-26 22 20 30 希少種は降ってこないのかな?めーりんが降ってくるぐらいだから… -- 2010-07-08 00 51 47 ゆっくりをほめる感想の何処が良い感想だよ -- 2010-07-23 02 21 38 他の人の感想にコメントつけて話そのものに対する感想をつけない奴とか ゆっくりになりきってわけわからん事言ってる感想よりかはまだ良い感想なんじゃない? ゆっくりを褒める感想もそのSSの内容に合っているんならそれはそれで良い感想だと思うけど? 降って来た時点で全員即死しないところを見るとこのゆっくり達は中々頑丈だなあ ドスの体がいきなり破裂はさすがに展開とかに無理がある気がするけど…… 無理してでもドスを殺したかったんだろうしなあ、仕方ないんだろうか -- 2010-07-23 14 03 55 めーりんだけは仕事でも潰したくないな あとは金払ってでも潰したいけど -- 2010-08-22 00 14 00 たまにはこう言う淡々と虐殺していくSSもいいね -- 2011-11-16 21 49 25 >ゆっくりをほめる感想の何処が良い感想だよ. 意味不 -- 2012-02-22 20 04 25 これ希少種も降ってくるのかな。だとしたらオレンジジュースかけて売って金儲け・・・無理かな -- 2015-07-16 19 13 37
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1166 罠/コメントログ」 最近変なネタが多いから、こういう普通の虐待がありがたく思える。 次もいい作品作ってくだしあ。 -- 2010-05-02 06 15 51 ↓同意 -- 2010-05-11 23 21 52 ↓↓同志 -- 2010-07-10 22 48 03 れみりゃ優遇はゆっくりしてるなぁ -- 2010-07-15 08 41 33 ちゃんとお礼が言えるってだけでれみりゃも可愛くなるんだな… -- 2010-07-30 14 00 15 良いね、こう言うの シンプルイズベストだね、れみりゃだけはガチで欲しい、胴無しでも良いよ!! -- 2010-07-31 02 19 23 金まりさも自業自得だなw れみりゃの食費も浮いて、野良駆除もできて、すっきりー! -- 2010-12-30 20 35 38 すげぇ面白かったですww野良ザマあwww -- 2011-05-14 21 33 23 野良とすっきりなんてなんだこの糞金……と思ってたらまさかの まさに罠だねすごい面白かった -- 2011-10-06 13 13 06 レミリャかわいいよレミリャ -- 2012-02-07 21 00 28 面白かった! -- 2012-04-02 19 15 13 題名どうりーーー期待どうりーーーー -- 2012-07-27 15 51 22 可愛くて従順なれみりゃはほしい!!ぷっでぃ~んぐとか言ってるれみりゃは虐めたい。 -- 2013-07-21 04 36 36 上から2番目、お前雑魚だから死ね 今すぐでいいよ! -- 2014-09-24 01 21 49 文豪やね -- 2015-07-05 00 12 06
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ループ・プレイス 19KB 虐待-普通 制裁 観察 自業自得 差別・格差 飾り 自滅 家族崩壊 同族殺し 駆除 妊娠 ツガイ 野良ゆ 赤子・子供 都会 現代 独自設定 うんしー 八作目 「ループ・プレイス」 ・「ふたば系ゆっくりいじめ 604 ロンリー・ラック」からの続編という形を取っています。 ・人間視点ですが主軸はゆっくりです ・駄文注意 ・いくつかの独自設定を使っています ・うんしー注意 ・自滅モノです 冬のゆっくりと言うのは越冬をする。これは当然の常識だ。 いくつかに分類するなら越冬型、冬眠型等があるが巣ごもりすることには変わらない。 だが街のゆっくりは違う。山野のゆっくりと違い食料なら冬でも何とか手に入るからだ。 なので遠出とはいかなくとも巣の周辺を出歩いたりすることはある。 さて、街のゆっくりがいる所…と言えば路地裏、空地、そして公園の大体三つだ。 特に空地、公園にはゆっくりが集まるいわゆる「コロニー」(饅頭にコロニーという言葉は似つかわしくないかもしれないが)のような状態になっている。 なので時折加工所の職員がやってきて定期的に「掃除」をするのだ。 あの時、私と羽付きが見たのは公園に吸い寄せられうように集まったあるゆっくりの悲劇である。 冬の公園を私と羽付きは歩いていた。冬は相変わらずどんよりとした雲が立ち込め冷たい風が嫌がおいにも荒涼とした雰囲気を演出していた。 大きな公園であるがためにゆっくりが大量にここに居ついている。 近々大規模な加工所による掃除が行われると告知されているので、その前にここのゆっくり達の様子を観察して置きたかったからだ。 早速の如く私と羽付きの周りにはピンポン玉サイズの子ゆっくりからバスケットボールサイズのゆっくりまで大小様々なゆっくりが寄ってきていた。 「きゃわいいれいみゅにあみゃあみゃしゃんをおいちぇいっちぇね!」 「まりしゃはちゅよいんだじぇ!あみゃあみゃをおいちぇいきゃにゃいちょいちゃいめにあうんだじぇ!」 「むきゅ!ここはぱちぇのしきちよ!かってにはいってきたのならあまあまさんをおいていきなさい!」 「ゆゆーん!れいむはしんぐるまざーなんだよ!はやくあまあまさんをおいていってね!」 「はやくするんだぜ!まりささまはぐずがきらいなんだぜ!」 「みすぼらしいじじいはさっさとあまあまをおいていくんだねーわかるよー!」 「いなかものはさっさとあまあまをおいていきなさい!」 耳をふさぎたくなるほどの音だ。口々に勝手な事を言いながら小麦粉の皮をグネグネと押し合い形を変えながら私の足へ寄ってくる。 赤ゆっくりや子ゆっくりは膨れながら威嚇を繰り返し、私の靴やズボンのすそを口で噛んでいた。 私は羽付きを見て「なんとかならないか?」といった。 羽付きは私に帽子をとってくれと言った。秘密兵器があるらしい。 私は羽付きのとんがり帽子をとる。そこに現れたのはれみりゃの帽子であった。 「うー!こんなところにあまあまがいっぱいいるんだどー!」 羽付きがれみりゃのまねをしながら上下にピョンピョンと跳ねた。 次の瞬間、私の鼓膜が破れると思うほどの大音響が響きわたった。 「「「「「「でびりゃだああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」」」」」 蜘蛛の子を散らすように四方八方に飛び跳ねて退散するゆっくり達。10秒ほどたてば辺りには踏まれたのか押しつぶされたのか、それともその両方か分からないが餡子やクリーム、チョコレートを口から吐き出しながら悶絶するいくつかのゆっくりの姿以外無くなっていた。 「むぎゅぅぅ…えれえれ…」 「ゆ”!ゆ”!ゆ”!」 「わがらないよおおおおおおお!!おそらがじだにあるよおおおおおおおおお!?」 「ごんなのどがいばじゃないわあああああああああ!!あでぃずのおがざりざんんんんんんんんんんんんん!!」 体当たりを受けすぎて餡子を大量に吐きだしたのか、手前に帽子を投げだしたまま寒天の白目をむいて痙攣しているまりさ種、ありす種は飾りを途中で落としてスタンピートに巻き込まれたのか、無残にボロボロになった飾りの欠片を舌で拾い集めながら喚き散らし、ちぇん種に至っては跳ね飛ばされ転がったのか逆さに向いて叫んでいた。底部の方がグネグネと不規則に動き、砂糖水の涙を流しながらすごい勢いで喚いている(ゆっくりはその特性上逆さまになると自力で元に戻れない) 私は羽付きの方を向くとこう言った。 「…凄い効果だね」 「こうえんひっすの"あいてむ"だぜ。おにいさんももってるといいんだぜ」 「いや…遠慮しとくよ」 ニヤリと羽付きが笑って答えた。 ひと段落ついた所で羽付きはそのトレードマークの帽子を被り、私も公園の中心部へと進んでいく。 人気のない一角、魚が泳ぐ池の前にある木の麓に、ポツンとダンボール箱が置いてあった。 どうやらゆっくりの「おうち」の様だ。横に倒しておかれて、ボロボロではあるがゴミ袋の様な袋がかぶさっている。 袋が飛ぶのを防いでいるのか、いくつかの小石がダンボールの上に置かれていた。 私が近づくと中からガサガサと2匹のゆっくりが飛び出してきた。 「ここはまりさとありすのおうちなんだぜ!ゆっくりできないじじいとへんなまりさはさっさとかえるんだぜ!」 大きく膨れて威嚇しているその口ぶりの「ゆっくりまりさ」は私と羽付きを睨みつけている。 奥の方には下顎が不自然に膨れているありすとその横で小麦粉の皮をぴったりとくっつけている、2匹のソフトボールほどの子ありすと子まりさがいた。 比較的よくある組み合わせだ。ありすの様子を察するに胎生型にんっしんっ(ゆっくりの場合はこう表記する)をしている様で、これがまた珍しい。 子ありすと子まりさ、そしてありすが巣の奥で私と羽付きに声を投げかける。 「いなかものなにんげんさんとまりさはゆっくりかえりさない!」 「しょうじゃよ!ゆっきゅりかえりなちゃい!」 「まりしゃはちゅよいんだじぇ!しゃっしゃとどっきゃいきゃにゃいちょゆっきゅりできなきゅしてやりゅんだじぇ!」 …あくまで推定だがあまりよいゆっくりではないようだ。れいぱーありすになっていないのが判断の迷う所である。 私は羽付きの方を見る羽付きは私を横目で一瞥するとこう言いだした。 「ゆ!ゆゆうううう!?ま、まさかこんなつよそうでとかいはなありすやまりさがいるとはおもわなかったんだぜ!?ゆっくりまりさのけらいといっしょににげるんだぜ!」 そう言うと羽付きは急いで別の所へ跳ねだす。私もそれについていった。 少し離れたベンチに羽付きは跳ねていった。私も息を切らせながら何とかたどり着く。 「そういえばにんげんさん、げすゆっくりをみるのははじめてかぜ?」 「最初のありす以来だね」 「だったらちょうどいいんだぜ、ああいうゆっくりがどうなるかがわかるんだぜ」 私はメモ帳を取り出しあのまりさ一家の様子を眺めていた。 「ゆゆーん♪だーりんはつよいのね!とってもとかいはよ!」 「ゆ!そうだぜ!まりさはつよいんだぜ!」 「だーりんすーりすーり!」 「ありすすーりすーり!」 そんな事を言いあいながら小麦粉の皮を上下に伸び縮みさせて擦り合わせる二匹のゆっくり。 後ろの方で子ゆっくり二匹ピョンピョンと跳ねまわっている。 「ゲス」であろうか?街ゆっくりはそれが判断の難しい所である。 「でいぶ」や「れいぱーありす」の様に明らかに問題のあるゆっくりではなく、かといって「だぜ」という言葉遣いだったり人間に対して積極的と言わずとも近づいてくれば傲岸不遜な事を言うゆっくりがいる。 それらは中間のゆっくりと位置付けられているので判断が非常に難しいのだ。(羽付きはゲスと断定しているし、私もそうだとは思うがありす種が何ともないのが妙に引っかかる) 改めて様子を見てみよう。 「ゆゆ!おなかすいたんだぜ!」 「ゆ!じゃあごはんさんにしましょう!」 どうやら外で食べるようだ。 ありす種がいるつがいはよくこう言った一見無駄に見える行動をとる。葉っぱの上に何かを乗せたり、役にも立たない石っころを「とかいはなたからもの」なんて言っておいて言ったりと。 「とかいは」の概念からなる行動だと言われているが正直な話、全く無駄な行為だ。 ダンボール箱の奥から食糧が詰まったビニール袋をありすが引っ張り出す。 ガサガサと振ると中からパン切れや魚の骨、野菜くず等が出てきた。 また、ありすが平たい石の上にそれらを並べた。そうしてそれを中心にまりさ一家が円を組むように並ぶ。 そして一斉にむさぼる様に口をつけ始めた。グネグネと押し合いを繰り返しながら食べていくその光景は「とかいは」(少なくとも私の持つイメージとは)とはかけ離れたものだった。 「うめっ!めっちゃうめっ!」 「む~ちゃむ~ちゃ!ちあわちぇえええええ!!」 「む~ちゃむ~ちゃ…ちょっちぇもちょかいはにぇ!」 「がぶがふ!ごふ!がつ!ぐちゃ!ずるずるっ!とってもとかいはなごはんさんね!」 パンきれを砂糖水の涎を垂らしながらむさぼり、魚の骨をバリバリとかみ砕き、野菜くずをグチャグチャと咀嚼し生麺をずるずるとすする。 あまり言いたくないが見ていて気分のいいものではない。少なくとも私が今まで見てきたゆっくりの中では一番食べた量が多いのではないかと思う。 「ゆっくりとしたごはんなんだぜ!」 「おながのおぢびぢゃんもよろごんでるわ!ゆげぇっぷ!」 「ゆゆ~ん・・・おなきゃいっぴゃいだじぇ!」 「のーびのーび!しょくごのうんどうをしゅりゅわ!」 一様に勝手気ままな行動をしている。どうやらゲス寄りのゆっくりの様だ。 その後はダンボール箱の中にぴったりと納まり、ありすに子ゆっくりがすーりすーりを繰り返している。 「ゆゆ~ん!おきゃあしゃんしゅーりしゅーり!」 「まりしゃもしゅーりしゅーり!」 「すーりすーり!とってもとかいはね!」 羽付きがその光景を眺めてただ一言呟いた。「気に入らない」と。 その後言った一言を私は今でもよく覚えている。 「なにが"とかいは"だ。」と 私は何も言う事が出来なかった。何か並々ならぬありす種に対する想いがあるようだ。 羽付きはただ私の方へ視線をやってこう聞いた。 「…そろそろかこうじょがくるんだぜ。おもてへいくと"そうじ"がみられるんだぜ」 私は時計を見た。確かにあと数分ほどで切りのいい時間帯だが何故羽付きがその時間を知っているのか?それが不思議でならない。 私がその事を尋ねるとただ一言「きまったじかんにやるだからそとからみればわかるんだぜ」といった。 急いで羽付きとその場を後にする。 すぐに戻っては来れたが一斉に掃除が始まっている様だ。棒の先に鋭いフックをつけた物を持ってそこら中に人がゆっくりを追い回している。 あれでダンボール箱をひっかけたり、ゆっくりをひっかけて袋に詰めるようだ。 一様に逃げ惑うゆっくりや袋に番いや子ゆっくりを入れられ体当たりや威嚇を繰り返すゆっくりで辺りはあふれかえっていた。 「ゆんやああああああああ!!いだいいいいいいいいいい!!」 「までぃざのおぼうじざんがえずんだぜええええええええええ!?」 「ぢぇええええええええええええええん!?」 「どぐんだぜえええええええ!!までぃざいがいのぐずなゆっぐりはゆっぐりじねえええええええええ!!」 「までぃざあああああああああ!ごのうらぎりぼのおおおおおおおおおお!!」 「いだいいいいいいいいいい!!ばぢぇのがわざんびっばらないでええええええええ!!」 「ごんなのどがいばじゃないわああああああああああああ!?」 どこもかしこも袋詰めにされたゆっくりと辺りを跳ねまわるゆっくりばかり。 あまりにも多くのゆっくり達がつかまり袋に詰められる。そんな中で私はふと先ほどのまりさ一家が気になって。戻ってみることにした。 羽付きも渋々付いていく。私の周りから少しでも離れればそれは捕獲対象になってしまうからだ。 …私と羽付きがついた頃には頃にはすでにまりさ一家はダンボール箱から蹴りだされて木の根元をバックにひと固まりになっていた。 「ゆゆ!ありす!おちびちゃんたち!ゆっくりうしろにいるんだぜ!まりさがいまからこのじじいをせいっさいっしてやるんだぜ!」 「ゆんやあああああああ!!きょわいわああああああ!!」 「おとうしゃんはちゅよいんぢゃよ!ゆっきゅりどっかいっちぇね!ぷきゅー!」 「ゆゆ!だいじょうぶよ!だーりんはつよいからきっとあんないなかものたおしてくれるわ!」 後ろで子ゆっくり二匹が小麦粉の皮をありすにくっ付けて様々な行動を取っていた。ありすの方もキリッとした表情でまりさを見ている。 私も羽付きもあのゆっくり達はもう捕まったと思った。あまりにも不利すぎるからだ。 職員がフック付きの棒をびゅっとふるう。本来なら側面や後部の小麦粉の皮に引っ掛けるのが普通だが、あまりなれていないのか。とんでもない方向に刺さる。 「ゆがあああああああああああ!!までぃざのおべべがあああああああああああああ!!」 棒をふるったのとまりさが体当たりを仕掛けようとしたのが同じタイミングだったからだろうか?まるで導かれるようにまりさの寒天の右目にプッスリと刺さった。 かなり狼狽しているのか。職員がグイグイと引っ張る。当然寒天の右目がブチンと音を立てて離れてしまった。 「いだいいいいいいいいいい!!」 「「おどうじゃあああああああああん!?」」 「だーりんんんんんんんんんんんんんんんん!?」 後ろで余裕をこいていた子ゆっくりとありすが驚く。人間にも勝てる強いゆっくりと思っていたのだろうか?だが現実は無常だ。 目の前で砂糖水の涙と涎を吐き散らしながら帽子を投げだしゴロゴロと転がるそれが私と羽付きと、そしてあのありす達が見た「強いまりさ」の真実だった。 職員が動きまわるまりさを四苦八苦してとらえようと何度も棒をふるった。 だがわざとかと思うほどきれいに刺さらず。小麦粉の皮がまるでふらんに引っ掛かれるかの如くズタズタになるばかりで餡子を飛び散らせながらのたうち回るばかりであった。 「いだい!いだいいいいいいいい!!ゆぎいいいいいいい!!やべでぐださいいいいいいいいい!!あ”あ”あ”あ”!?あでぃずううううううう!だづげでええええええええ!!あでぃずうううううううう!?」 ボロボロの体で必死にありすの名前を呼ぶ。だが… 「こんないなかものなまりさとはゆっくりできないわ!さっさとにげましょう!」 「きょんなぐじゅにゃんきゃほっちょくわ!ゆ!ゆ!」 「じゃこのまりちゃはしゃっしゃちょしにゅんだじぇ!」 そう吐き捨てながらくるっと後ろを向くと一斉に跳ねて逃げ始めていた。ここで私は間違いなくゲスゆっくりであると断定したのである。 「ぞんなああああああああああああ!!ゆがあああああああ!!だずげでえええええええええ!!」 まりさが地面に突っ伏したまま凄まじい声で泣き叫ぶ。先ほどの威勢はどうしたのかという勢いだ。 職員が逃げるありすに棒をふるった。かなり焦っている様だ。慣れない手つきから見て新入りではないかと推測する。 フックはありすの上部前方にスコンと刺さり、グイッとありすの体が持ち上がる。 「ゆっがあああああああああ!?あでぃずのあだばがあああああああ!?」 グネグネと底部を動かしまるでメトロノームの様に勢いをつけて前後に揺れている。そのおかげだろうか。ミチミチと音がして小麦粉の皮と飾りがフックの先についてありすはボトンと地面に落ちた。 「ごんなのどがいばじゃないわあああああああああああああああああああああ!!」 「ゆびぇえええええええええええん!!きょわいんだじぇえええええええええ!!」 「ちょかいはにゃありちゅをたしゅけちぇねええええええええええええ!!」 口々に勝手な事を言いながら寒天の目を血走らせ涎をまき散らし逃げるありす達。 職員は諦めたのか「ゆ”!ゆ”!」と餡子が出すぎて息も絶え絶えのまりさを袋に詰めると、キョロキョロと辺りをうかがってそのまま引き上げていってしまった。 私と羽付きはあのありす達の言った方向へと向かった。 まだそんなに遠くへは言って無いだろう。 人気のない公衆便所の壁面の端にありす達がいた。 だが、私と羽付きはその目を疑った。 先ほどまでともに逃げていた子ゆっくり二匹をなんとあのありすが攻撃していたのである。 子まりさの方はすでに帽子と砂糖細工の髪の毛以外は判断できない程に潰れていた。恐らくありすが踏みつぶしたのだろう。 そして残った子ありすはありすの舌で持ち上げられ、硬い地面に底部をドカドカと打ちつけられている。 「ゆびゅあ!ゆぎゅっ!ゆげぇっ!やべぢぇええええええ!!ありぢゅのぢょがいばなぎゃおぎゃあああああああ!?」 「ありすをおいてにげるようないなかものはゆっくりしになさい!」 …既に子ありすは小麦粉の皮が数倍にも腫れてどこがどうか判別できなくなっていた。中のクリームが不規則に移動しているからだろう。 口からカスタードクリームを吐きだしてもがき苦しんでいる。だが、あと二度ほども叩きつけられて 「ゆ”!…ゆ”!…ゅ”!」とピクピクと震えるだけになってやがて動かなくなってしまった。 ありすはそれを見て満足そうに 「ゆゆーん♪いなかものがきえてすっきりしたわ!」と満足げにニタニタと笑っているのだ。 私は怒りを通り越して呆れ果てた。目の前でニタニタと笑っている泥やゴミを砂糖細工の髪や小麦粉の皮につけているありすを見ていると、そんな事しか浮かばない。 私は振り向いて歩き出す。羽付きもそれに呼応して跳ねて着いてきた。 たった一匹残った胎生型のありす…羽付きの予想を聞かなくともどうなるかは大体想像がつくからだ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あれから一週間後。私は再び公園の様子を羽付きとともに見に来ていた。 まだ数は少ないなれども、再び全く別の所からやってきたゆっくり達が住み着いている様だ。 羽付きが言うにはあの掃除から零れ出たとしてもここから出ていくゆっくりが殆どで、後は全部新しいゆっくりがやってくるから「掃除」に永遠に気づかないらしい。 その話を聞きながらあのありすの事を思い出していた。あのありすは今何をしているのだろうか? 羽付きにその事を尋ねると「もういないかもしれない、いるとすれば他のゆっくりの"家来"になっているだろう」と答えた 家来?それは一体どういう意味なのか? 歩いていくと池の周り、まりさ一家がいたダンボール箱がそのまま残っていた。 「ほらほら!はやくまりささまとれいむのうんうんをたべないとそこのちびがつぶれちゃうんだぜ?」 「ゆゆ!すっきりー!」 「あ”あ”あ”あ”あ”あ”おぢびぢゃんんんんんんんんんんん!?」 そこにはふた回りも大きいれいむとまりさがいた。一様にあにゃるを突き出してうんうんを一か所にかましている。 うんうんがよく見ると動いている。いや…中に何かがいるようだ。 良く見てみるとそこには三匹のミカン程の小ささの子ありすが三匹、苦しそうにウネウネとうんうんの中で動いていた。 「ゆ”・・・ゆ”…!」 「ぐざいわあああああああ!!」 「ぢょがいばじゃないいいいいいいい!!」 だが、それより目についたのはあのありすの風貌だった。 頭の飾りが無くなったのは当然だが、何より砂糖細工の髪の毛が全て無くなっていた。 毟られたのだろうか?後部の上方に木の枝が三本刺さっているのを見るとどうやらあのれいむとありすにやられたのではないかと思えてくる。 ボロボロになったありすは必死にれいむとまりさの餡子…うんうんをグチャグチャとかき分けるように顔を突っ込んで食べながら必死に寒天の両目から涙を流していた。 「おぢびぢゃんまっででね!いばだずげるがらね!がふ!ぐふっ!ゆおげぇぇぇえええ!!ゆげぇぇえええっ!」 何度もえずきながらうんうんをぐちゃぐちゃと食べながら時にクリームと餡子が混じった物を吐き出して必死に子ありすを探す。 全て片付けるまで約二分近くかかっただろうか。ボロボロのありすの横に怯えるように小麦粉の皮をくっつけて震える子ありすの姿。 「あでぃずのおぢびぢゃんがああああああ!?ゆっぐりよぐなるのよ!?ぺーろぺーろ!」 だがもう一匹の子ありすの方はかなり致命的の様だ。口からカスタードクリームをぼとぼとと吐き出し、しわしわになって地面に潰れかけている。 ありすが必死にぺーろぺーろしようにも全く意味はない。やがて「ゅ”!」と小さく跳ねると完全に動かなくなってしまっていた。 「あ”あ”あ”あ”あ”!?あでぃずのおぢびぢゃゆがあああ!?」 「うるさいよ!ぎゃーぎゃーさわがないでね!」 悲しむ間もなくれいむに弾き飛ばされるありす。まりさが帽子から木の枝を取り出してありすの右側面に突き立てる。 「ゆぎゃあああああ!!いだいいいいいいい!?」 「これでよんかいめなんだぜ!つぎごはんさんをさがしにいってもごはんさんをとれないのならおなじことをもういっかするんだぜ!」 「れいむあまあまさんがたべたいよ!さっさととってきてね!」 「そうだぜ!さっさとごはんさんをとってくるんだぜ!あとばつとしてきょうのごはんさんはそこのまんじゅうなんだぜ!」 まりさとれいむがことごとく注文をつけるとよろよろと立ち上がり、子ありす二匹を口に入れ力なくズリズリと這いだした。 それを見たまりさが一匹の子ありすの髪の毛を口でくわえて乱暴に引っ張る。 「おまえはこっちにくるんだぜ!かってににげだされたらこまるんだぜ!」 「ゆんやあああああ!!いぢゃいわいいいいい!!ありぢゅのぢょがいばなぎゃみをひっびゃらにゃいぢぇえええええ!!」 「おぢびぢゃんんんんんんん!?」 「なにかもんくあるの!?かざりのないゆっくりはだまっててね!」 どうやら子ありす一匹を盾に取っている様だ。容赦なく自分の子ゆっくりを潰したありすならそのまま逃げだしそうだがそうはいかないらしい。その辺の事は私や羽付きでもその心情を察する事は出来なかった。 「ゆうう…ゆっくりまってるのよ…!ありすがいっぱいごはんさんをとってくるから…!」 「ゆええええええええん!おねえしゃんだけぢゅるいわあああああ!!ゆんやああああああああ!!」 子ありすの悲鳴に振り返りもせずとぼとぼと跳ねていくありすと子ありす。 それを見ながられいむとまりさは小麦粉の皮を合わせてすーりすーりを繰り返している。 「ゆゆ!れいむすーりすーり!」 「ゆゆ~ん♪まりさすーりすーり!」 そのすぐ横には残ったうんうんをしかめながらちょぼちょぼと口に運ぶ子ありすの姿があった。 「ゆうう…くぢゃいわぁぁ…でもゆっきゅりちゃべりゅわ…む~ちゃむ~ちゃ…」 …その対照的な姿を見ても何の感情すらも思い浮かばない。なんとなくこうなるだろうと言う事はあのありす達の達振る舞いを見ていたら予想がつくからだ。 羽付きはそれを見ると「もう帰ろう」と言うとそのまま振り返りもせずに飛び跳ねだした。 私も踵を返して池の周りを後にする。 羽付きと別れた帰り道の途中、あのありすを見た。 ありすはただひたすらに寒天の両目から涙を流して道路の端に生えた雑草をブチブチと引き抜いていた。 子ありすの方も同様だ。一様に心配そうな表情を浮かべてありすの後部を見ていると言うこと以外は。 「ゆ”!ゆ”!もういやだわぁぁ…!ゆっぐりじだいよぉぉ…!どぼじであでぃずがごんなめにあわないどいげないのぉぉ…」 そう言いながらブチブチとただひたすらに雑草を引き抜きありすを尻目に私はそこを後にした。 羽付きが言うにはあの公園に居ついたゆっくりは大体ああいった末路をたどるという。あのありす達が特別なのではなく。少し足を延ばせばどこでも見られる光景だそうだ。 家路につく途中にあのありす達の事を思い返していた。シビアな冬の街をあんな気楽な心持ちで生きていたのだ。もしかすればまりさ種の方がとてつもなく優秀だったのかもしれない。 だが、整理して考えてみるとあのまりさ一家も同じように「掃除」によってあぶれたゆっくりを「家来」にして越冬用の食料を集めたと思うのが妥当だろう。 ――――あの公園には今日も外から吸い寄せられるようにゆっくりが集まっていく。まるで「ドスまりさの群れ」がいると聞きつけたかのように… 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 504 かりすま☆ふぁいたー ふたば系ゆっくりいじめ 516 サバイバル・ウィンター ふたば系ゆっくりいじめ 527 シティ・リベンジャーズ ふたば系ゆっくりいじめ 582 ビルディング・フォレスト ふたば系ゆっくりいじめ 587 バトル・プレイス ふたば系ゆっくりいじめ 592 コールド・ソング ふたば系ゆっくりいじめ 604 ロンリー・ラック トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る いつもコメ欄に涌くキモ厨二あきさん乙ですwwwwww批判する前に自分で書いたらどうすかwwwwwwwww -- 2013-03-22 14 54 12 毎度ながらハゲェェェが笑えて仕方ないな -- 2011-09-02 21 57 45 ひはんちゅうはまりさがせいっさい!するんだぜ! -- 2011-08-11 21 34 05 ゆっくり達は直接虐待しなくても観察するだけでホッコリするねぇ -- 2011-06-06 17 25 29 こいつがトップで噂のキモいしか語彙が無いゆとりDQNの荒らしか…噂通りだなwきめえ -- 2011-03-09 08 03 16 うわっww本当にいたよキモ荒らしwキモッww -- 2011-03-09 00 00 47 俺赤ゆありす虐待大好きだからゆっくりできたわ。 -- 2011-03-08 23 42 04 ふむふむ、羽付きがとんがり帽子を取るとそこに現れたのはれみりゃの帽子であったと・・・ 更にれみりゃの帽子を取ると邪気眼が現れるというわけだ キモいんだよハゲェェ!! なんかどんどんキモい方へキモい方へと突き進んでいるな 次はいったいどんなキモい厨二設定が出てくるのかと思うと 吐き気を押さえらんねえぜ -- 2011-03-08 08 48 01 羽付きの秘密兵器に吹いたw このゆっくりは好きだわー 胎生出産した子ゆっくりは特別なのかねぇ。 お腹痛めて生まない赤ゆっくりって簡単に見捨てられるのかなぁ -- 2010-10-21 15 33 41 ゆっくりがみんなゲスだったらいいのに・・・ -- 2010-08-25 21 28 29