約 1,001,435 件
https://w.atwiki.jp/gundamfamily/pages/353.html
バレンタインも終わり、季節も春に入ろうとしている頃のとある土曜日。家の庭でツナギを着、機械油にまみれてMSをいじっていたガロードとジュドーが 訪問外交に出掛けたリリーナの護衛で一週間近く家を留守にしていたヒイロが疲労も露に家の門を通ろうとしている所を目に留めた。 「ヒイロ!?お前一体何やってたんだよ!三日前に『これから帰る』って連絡が入ってから音沙汰が無かったもんだから皆心配してたんだぞ!」 今にも倒れそうな危なっかしい足取りで歩くヒイロに駆け寄りながら、ガロードが声をかける。 「すまない……護衛中に要調査すべき対象が見つかって、調査を終えるのに予想外に時間がかかった…俺の…ミスだ……!」 ふらつきながらも懐を探って自爆装置を取り出し、スイッチを押そうとするヒイロをジュドーが必死に押し止めた。 「だあーわかった!わかったから自爆スイッチを取り出すな!押すな!とりあえず家の中に入るぞ!そろそろロラン兄が昼飯作る頃だし!」 「あ、そうだ。それでちょっと頼みたい仕事があるんだけど……おーいロラン兄ちゃん!ヒイロが帰ってきたぞー!」 ガロードが玄関から奥に向かって声を張り上げ、パタパタという音とともにエプロンで手を拭きながらロランが走って来る。 「ヒイロが!?一体今まで何をやって…って二人とも何ですかその格好は!これからお昼ですけどその前にお風呂に入ってください!」 「えーっ、別にいいじゃんこのままで」 「そうだよ、どうせ昼飯食べた後もまた仕事で汚れるんだから…」 口々に文句を言う二人だったが 「 い け ま せ ん !入らないのなら二人とも御飯抜きにしますよ!」 二人に顔を近づけ、伝家の宝刀「やらないのなら御飯抜き」を使ったロランには逆らえず、渋々と承諾する。 「ちぇ…それじゃヒイロ、さっき言ってた仕事の話は俺らが風呂入ってからで…」 「いや、構わない。今聞こう」 「今って…しょうがねぇな、んじゃ風呂入りながら話すとするか」 「で、だ。さっき言った仕事の話、さっき庭でいじってたMSあったろ?あれを売ろうと思うんだ」 シャワーの水音の混じったガロードの声を、ヒイロは風呂場からガラス一枚隔てた脱衣所でガラス戸に背を預けて麦茶の入った湯飲みを片手に聞いていた。 湯飲みを傾けて中身を飲み干すと、傍らに置いてあるヤカンから再び湯飲みに麦茶を注ぎ足す。 「庭にあったMS…外部装甲を見る限りではGX-9900ガンダムエックスに見えたが…まさかあれを売るつもりか?」 「そうだよ。流石ヒイロ。見てないようでよく見てる」 茶化すようなジュドーの声を背中で聞く。 「しかしあれにはサテライトキャノンとFシステムが搭載されている。迂闊に売却すると…」 「んなこたぁこっちだってわかってるよ」 咎める色を含んだヒイロの声を遮るようにガロードが返事をした。 「そりゃあね、俺だってこんな下手すりゃ後ろに手が回ることはしたかないよ。でもホワイトデーも近くてティファにお礼しなきゃならないってのにその前に先立つものもありゃしない状況なんだから、 もう主義云々言ってられないのが現実なんだよ」 悟りというか諦観というかそんな感情が入った声で世知辛い話を言う。因みにそうなった原因はカズィの情報提供によるスーチーパイちゃん(20)の新商品登場( 443参照)の発覚である。 本人は「この前偶然見ちゃったんだけど~」などと言ってはいたが信用できたものではない。それが自分にとってどういう意味を持っているかを確実に分かっていて情報を流したとガロードは見ている。 「それで?売る相手は誰だ」 これ以上言っても時間の無駄と判断して脱線しかけた話を元に戻し、ぬるくなった麦茶を口にする。売却に際して自分に頼み事をしようというのだ、まともな相手でないことだけは確かである。 「え~と…何つったっけか、ガロード?」 「アイム…アイム…何だっけかなあ?確かイットだかザットだかそんな名前だったんだけど…」 「! アイムザット・カートラルか!」 アイムザット・カートラル。非合法的なNT関連技術者として裏の社会でもそれなりに名を知られている人物である。思ってもみなかった人間の名前を出されて思わず声を上げる。 その拍子に口の中に残っていた麦茶が気管に入り、ヒイロは大きく咳き込んだ。 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。このページにつけられたタグ ガロード・ラン ヒイロ・ユイ
https://w.atwiki.jp/vice2rain/pages/148.html
第1幕:「冷製(パスタ)と蒸熱の間」 ギラギラと烈火の如く照り付ける白日の、情け容赦も無い炎熱が背中から嬲るようにゆっくりと舐め上げていく。それが白い砂に反射して町全体をぼんやりと浮き立たせていた。 「―――――蜃気楼、じゃないよなぁ。まさか」 その徒広い空間を、ひたすら突き進む影がある。砂の上に微かな足跡を残しながら。 もっと良く見ようとそこで足を止め、額の汗を拭いつつ目を細めた。しかし蓄積された疲労と明るすぎる光彩によって視界が霞む。仕方無く諦めて何気なく周囲を見渡せばふと、近くに白骨化した獣の骸がゴロリと転がっている事に気が付いた。 獣のものか、それとも―――――。 「何なんだろうな。・・・取り敢えず、進むか?」 どの道もしあの町が幻影なら、彼等の仲間入りをする確率はグンと上がるという事になる。にも拘らず、さして緊迫感も無くともすれば何処か楽しげにすら聞こえる口調でさらりとそう言って、再び歩き出した。 「そうだな、あれが本物だった暁には」 ふらり、とまた砂の上に足跡を残して。 「飯だ。まず飯が食いてぇ」 後を追うようにヒュウと1つ乾いた風が吹いた。 足跡は消えていた。 「―――――冗っ談じゃねぇぞ」 呟いて、青年は小さく舌打ちした。 接客業である料理店の店員にに有るまじき言動を、しかし咎める者は誰もいない。それも当然と言えば当然か、青年の極めて控え目な自己主張はその場の大多数の人間によって作り出された喧騒に容易く呑まれてしまった。おそらくそれを聞きとれた者などいなかったのだろう。 それにしたって接客業としてのプライドはないのかプライドは、というお咎めの声の1つも聞こえてきそうなものだが本来作る方が専門なのだ、元よりそんなものは無い。 そしてその喧しさがさらに拍車をかけて、青年はより一層顔を顰めた。 そもそもの話。 自身は忙しさのあまり昼食を取る事すら儘ならぬ中で何が楽しくて他人様の口に入るであろう、飯を作ってやらねばならないのか。不愉快だ、とこっそり摘まみ食いしようものなら店主である父親に厨房から放り出されてしまった。 こうして已む無く接客業に廻された訳だが、こうもぎゃあぎゃあと騒々しい中でオーダーを取ったり料理を運んだりと店内を往復する姿を想像してもらいたい。くどいようだが昼食を抜かした状態で、だ。 不愉快だ、と青年は再度舌打ちした。 太陽は真上に昇り、ジリジリと焦がすような灼熱の陽射しは洗濯物はよく乾くがしかし人間の水分までも瞬く間に蒸発さててしまう。さほど広くも無い店内は白々とした石造りの素朴なテーブルが所狭しと立ち並び、差し込まれるその陽射しは砂の地には少々不釣り合いな大樹が店の隣にでんと鎮座する事により、いくらか和らいだ木漏れ日の光が床に拡散してちらちらと揺らいでいた。 さて、町外れにぽつんと佇むこの小さな料理店にわざわざ足を運ぶ者は止まない。テーブルに負けず劣らず少し身動きをすれば肩と肩がぶつかってしまいそうな程、ぎゅうと一詰めにされた人々の声はそれでも活気付いていて、尚且つ穏やかだった。―――――約、1名を除いて。 吊り気味の眼は荒々しい色を載せ、むっつりと無愛想を決め込んだ表情が実際よりも少し幼く見せている。しかしその表情とは裏腹に、うまい具合に人波を避けては自分に課せられた激務を次々とこなしていく。愛想が無いとはよく言われるが、それでもその対応にそつは無い。 (・・・・・・いやいや、しかし何事も発想の転換だよな) 怒りを維持するにも結構なエネルギーを消費する。そう思ってなんとか怒りを鎮めようと懸命に己を持ち直そうと試みるも、下方から突然伸びてきた皿によって思考が逸れた。 「おっさん、御代わり」 「おっさ・・・・・・」 さらに続いた言葉に何もかも全て吹っ飛ぶ。 「あれ、何だ若いお兄ちゃんじゃん。辛気臭い顔してるから、てっきりもっと年食ってんのかと思った」 声色から察するに、まだ随分と若い。そのからかうような口調にカチンときて、生意気なガキに説教の1つでもしてやろうと乱暴に皿をひったくってその主に向きなおった青年は、しかしその姿にぎょっとする。 そこに座っていた少年はその様子を見て一瞬きょとんとしたが、すぐに納得したらしくフッと笑って、ほんの少しクセのついた、猫っ毛である己の髪をくしゃりと掴んだ。 「ああ、コレね。変わってるだろ。よく言われるんだ」 そこで暫し呆然としていた青年がはっと我に返る。 「あ・・・っと、悪い」 「別に謝る程の事じゃないさ。それに――――」 さして気にも留めていない様子でさらりと流した後、少年はにやりとまたからかうように目を細めた。 「俺はこれでも結構気に入ってるんだ。今のアンタみたいな顔をを見るのも含めて、ね」 「は・・・?」 「口が開いてるよって話。折角のイイ男が台無しだぜ?」 ははっ、と少年は笑う。口を噤んだ青年はやはり不機嫌そうに顔を顰めた。 (こいつ、性格悪ぃ・・・・・・) 確かに少々変わってはいるが、『生意気なガキ』というのはどうやら訂正しなくても良さそうだった。
https://w.atwiki.jp/genshak/pages/29.html
脱亜論 訳 現在、西洋人の地球規模での行動の迅速さには目を見張るものがあるが、ただこれは科学技術革命の結果である蒸気機関を利用しているにすぎず、人間精神において何か急激な進歩が起こったわけではない。したがって、西洋列強の東洋侵略に対してこれを防ごうと思えば、まずは精神的な覚悟を固めるだけで充分である。西洋人も同じ人間なのである。とはいえ西洋に起こった科学技術革命という現実を忘れてはならない。国家の独立のためには、科学技術革命の波に進んで身を投じ、その利益だけでなく不利益までも受け入れる他はない。これは近代文明社会で生き残るための必須条件である。 近代文明とはインフルエンザのようなものである。インフルエンザを水際で防げるであろうか。私は防げないと断言する。百害あって一利も無いインフルエンザでも、一度生じてしまえば防げないのである。それが、利益と不利益を相伴うものの、常に利益の方が多い近代文明を、どのようにして水際で防げるというのだろう。近代文明の流入を防ごうとするのではなく、むしろその流行感染を促しつつ国民に免疫を与えるのは知識人の義務でさえある。 西洋の科学技術革命について日本人が知ったのはペリーの黒船以来であって、これによって、国民も、次第に、近代文明を受け入れるべきだという認識を持つようになった。ところが、その進歩の前に横たわっていたのが徳川幕府である。徳川幕府がある限り、近代文明を受け入れることは出来なかった。近代文明か、それとも幕府を中心とした旧体制の維持か。この二者択一が迫られた。もしここで旧体制を選んでいたら、日本の独立は危うかっただろう。なぜなら、科学技術を利用しつつ互いに激しく競いながら世界に飛び出した西洋人たちは、東洋の島国が旧体制のなかにひとり眠っていることを許すほどの余裕を持ち合わせてはいなかったからである。 ここに、日本の有志たちは、徳川幕府よりも国家の独立を重んじることを大義として、皇室の権威に依拠することで旧体制を倒し、新政府をうちたてた。かくして日本は、国家・国民規模で、西洋に生じた科学技術と近代文明を受け入れることを決めたのだった。これは全てのアジア諸国に先駆けており、つまり近代文明の受容とは、日本にとって脱アジアという意味でもあったのである。 日本は、国土はアジアにありながら、国民精神においては西洋の近代文明を受け入れた。ところが日本の不幸として立ち現れたのは近隣諸国である。そのひとつはシナであり、もうひとつは朝鮮である。この二国の人々も日本人と同じく漢字文化圏に属し、同じ古典を共有しているのだが、もともと人種的に異なっているのか、それとも教育に差があるのか、シナ・朝鮮二国と日本との精神的隔たりはあまりにも大きい。情報がこれほど速く行き来する時代にあって、近代文明や国際法について知りながら、それでも過去に拘り続けるシナ・朝鮮の精神は千年前と違わない。この近代文明のパワーゲームの時代に、教育といえば儒教を言い、しかもそれは表面だけの知識であって、現実面では科学的真理を軽んじる態度ばかりか、道徳的な退廃をももたらしており、たとえば国際的な紛争の場面でも「悪いのはお前の方だ」と開き直って恥じることもない。 私の見るところ、このままではシナ・朝鮮が独立を維持することは不可能である。もしこの二国に改革の志士が現れて明治維新のような政治改革を達成しつつ上からの近代化を推し進めることが出来れば話は別だが、そうでなければ亡国と国土の分割・分断が待っていることに一点の疑いもない。なぜならインフルエンザのような近代文明の波に洗われながら、それを避けようと一室に閉じこもって空気の流れを絶っていれば、結局は窒息してしまう他はないからである。 『春秋左氏伝』の「輔車唇歯」とは隣国同志が助け合うことを言うが、現在のシナ・朝鮮は日本にとって何の助けにもならないばかりか、この三国が地理的に近い故に欧米人から同一視されかねない危険性をも持っている。すなわちシナ・朝鮮が独裁体制であれば日本もそうかと疑われ、向こうが儒教の国であればこちらも陰陽五行の国かと疑われ、国際法や国際的マナーなど踏みにじって恥じぬ国であればそれを咎める日本も同じ穴の狢かと邪推され、朝鮮で政治犯への弾圧が行われていれば日本もまたそのような国かと疑われ、等々、例を挙げていけばきりがない。これを例えれば、一つの村の村人全員が無法で残忍でトチ狂っておれば、たとえ一人がまともでそれを咎めていたとしても、村の外からはどっちもどっちに見えると言うことである。実際、アジア外交を評する場面ではこのような見方も散見され、日本にとって一大不幸だと言わざるを得ない。 もはや、この二国が国際的な常識を身につけることを期待してはならない。「東アジア共同体」の一員としてその繁栄に与ってくれるなどという幻想は捨てるべきである。日本は、むしろ大陸や半島との関係を絶ち、先進国と共に進まなければならない。ただ隣国だからという理由だけで特別な感情を持って接してはならないのである。この二国に対しても、国際的な常識に従い、国際法に則って接すればよい。悪友の悪事を見逃す者は、共に悪名を逃れ得ない。私は気持ちにおいては「東アジア」の悪友と絶交するものである。(明治18年3月16日)
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/1236.html
535 :ファイナル ファンタズム ◆6/PgkFs4qM:2008/01/11(金) 01 32 53 静謐に己の頭に刻まれた過去を追えば、そこには確かに少女と過ごした思い出が存在し、千切れたカケラが泡沫となって肌をくすぐる。 少女と共に過ごした晩餐も。少女と共に磨いた剣技も。少女と共に床へ就く連夜も。 積み上げてきた想いを一々掬い上げるのが億劫になってしまうぐらい、俺は彼女を愛しく思っていた。恐らくは、彼女も同様に。 驚きもあれば混乱もある。だがそれ以上に、最後に顔を合わせたのがあんな心配かけさせるような別れ方――否、あんな虚しい引き裂かれ方をしたものだから、姿は違えど、今目の前に彼女が無事に立っていることが、不覚にも目が潤んでしまうくらいに嬉しかった。 可愛い顔を膨らませている彼女を、今度は俺が優しく、労わりを籠めて包み込む。 突然の抱擁が予想外のものであったらしく、華奢な体が大きくビクリと震えるが、構わず押さえ込むくらいに力を込めて抱きしめる。 「シロウ、は、恥ずかしい……」 抗議の意味合いを含めた戸惑いの視線を無視して更に力を籠めれば、心臓の鼓動は平常より一層強く脈打ち、体に触れた部位は熱いくらいに発熱した。決して羞恥心がないという訳ではなかったが、それでもこの喜びと安堵を表す行為が抱擁以外に思いつかない以上、いくら躊躇しようと詮無いことであろう。 ――ややあってから充分に喜びを分かち合えたと確信した時、ようやく腕の中の莫耶を解放した。見れば彼女は長風呂にでも浸かっていたような有様で、耳まで真っ赤な茹でダコの如しであった。改めて自らの行いの過激さに直面し、俺自身も彼女の赤面症が感染したと見紛うばかりの連鎖をかましてしまう。 「え、えと……まずは、だな。ば、莫耶、先に謝っておかないとな。最初にお前だって気付けなくて、ゴメン」 「へっ? あ、うん。別にもう、気にしていない。許す……」 「そ、そうか。……でな? 最初に俺がお前だと判らなかった理由もあるんだけど、お前さ……」 眼前の女性は、十代後半から二十代にも相当する容姿を携えていた。半年前よりずっと高い背丈。伸びきった手足に、少女の名残と逞しい大人の兆しを宿す顔貌。ついでにお胸も子どもと称するには苦しいくらいに女性的である。 彼女が莫耶だとすれば、これだけはどうしても聞いておかねばなるまい。というより聞かずにいれば、気になって夜も眠れない状況にマジで突入しちまう。 「――明らかに成長しているよな? その、背丈とか、色々」 途端、俄かにきょとんと不思議そうにこちらを眺める莫耶。思わず自分がとんでもなく的外れなことを訊ねてしまったのではないかと慄くが、再度質問の内容を検めるも、断じておかしなことなど言っていない筈だ。――だから言い逃れなど不要だというのに、つい口から弁明の言葉がこぼれ、下手くそなフォローで自らを擁護しようと躍起になっていく。 「いや、だって俺とお前が離れ離れになってから半年しか経ってないんだぞ。それなのにいくらなんでも成長し過ぎじゃないか? 成長期を視野に入れたとしても、計算が合わない」 「ふむ? 私はそれ程成長した風には見えないが……」 「そ、それに、お、お、お……」 「『お』?」 「おっ、おっ、おぱっ」 「???」 ああ、何を言っているんだ俺は! でも――――どうしても気になる! いや、先に断っておくと、俺は変態ではない。というか健全な男子ならば、誰しもそっちに関心がいく筈だ。これはあくまで自然的な興味の対象であり、断じて俺は変態などではない。 しかしこれだけ熱意を秘めた視線で一点を凝視し続ければ、やましい心がバレるのも道理。きめ細かい白い肌に再度朱が走り、困惑しきった彼女が慌てて俺から距離をとる。その際にサッと油断なく胸元を隠され、せっかく白熱していた胸中に、自身のさもしさを咎める憐れな木枯らしが吹いた。 「貴方という人は……。まったく、かつての保護者だというのに、これでは安心する暇もないな」 「す、すんません……」 「私だって女なのだから、時が経てば成長するのも道理じゃないか。……激しい運動をするときには邪魔以外の何物でもないが」 直後、日々あくせくしながら豊胸の術を試している赤いあくまの姿が思い浮かぶ。完璧な筈の彼女が抱える唯一のコンプレックスなだけに、この台詞だけは聞かせられないなと苦笑してしまった。何も全員が無条件で大きくなる訳ではないのだから。 冗談はそれまでにして、そろそろ本題に入りたい。――俺と彼女との間には、半年間の長期に渡る空白の時間が存在する。ましてや当の少女は得体の知れない龍……真龍に攫われていたのだ。成熟された肉体には一方で煩悩を感じる反面、単純に不思議に思う疑問と、明らかに条理を逸した現実に不安と憔悴を催さずにはいられなかった。 「……話が脱線しちゃったけど、実際どうなんだ? まさか急成長する薬でも飲んだとか」 「まさか。私はちゃんとそれなりの歳月を経験して、今ここに立っている。長くなるから大方端折るが、誤解せぬよう言っておくと、あの時私達の前に現れた龍は害意を持っていたのではない。実は彼と私とは浅からぬ縁があったらしくてな、今まで彼ら真龍の元で世話になっていたのだよ」 「…………」 ――絶句。 真龍に縁があるというのも十二分に驚愕すべきことではあったが、それ以上に人間とは大きくかけ離れた力を持つ生物に、世話なんていう概念があったことに驚いた。とはいえ俺自身特別真龍について詳しい訳ではなく、出会ったのは莫耶を攫っていったあの巨大な龍1頭のみである。 それでもあの巨身から象徴される人を超越した力と、鰐口から発せられる厳かな声音には警戒を呼び起こすに充分な迫力が感じ取れたし、残念ながら俺達に対して友好的な感情は欠片も読み取れるものではなかった。人を超えた者の慢心というか、白けきった目からは小さな者を見下す趣すら宿していた。そんな奴らが人間を囲うだなんて……とてもじゃないが、理解できない。 「……詳しい話はまた後ほど。それより何か目的があってこんな所に来たんだろう? 用を済ませなくて良いのか?」 「――っと、そうだった。レッドテラピンが生息している沼を探さないと。えーと……」 「レッドテラピンとはまた珍しいモノを欲するのだな。まさかそれだけの為にオークの野営地に立ち入ったのか?」 「具合の悪い友人にどうしても食わせたくってね。それで元気になるのなら、出来る限り早く食べさせてあげたいだろ? ――――って、ちょっと待った。野営地?」 「ああ。ここは今現在サンドリア王国と冷戦状態が続いているオークどもの拠点のひとつだぞ。正直、一刻も早く脱出しないと命に関わる」 「…………は?」 「……ん?」 ――当然だが、人の話は最後まで訊かねば、真に伝えたい本質は依然闇の中である。 明け方、釣れたてのスッポンを脇に抱えて逃げ惑いながら、或いは心中で折角の警告を蔑ろにしてしまったサンドリア国民に詫びながら、俺達はカレンの待つバストゥークに向けて走り続けるのだった。 Ⅰ:――Interlude side Saber Ⅱ:――Interlude side Gilgamesh Ⅲ:――Interlude side Sakura 投票結果 Ⅰ:5 Ⅱ:3 Ⅲ:1
https://w.atwiki.jp/exvs2xb/pages/417.html
射撃CSメイン派生でアシスト、横格新規モーションカット体制高め確認しました -- (名無しさん) 2021-03-13 11 48 44 後格が上書きスタンになったようです。射撃CSからの追撃や後格→特格派生(引抜きまで) 後格をループさせる拘束コンが出来ました -- (名無しさん) 2021-03-18 14 56 59 サブの誘導切りってまだあるんかな? -- (名無しさん) 2021-05-25 15 45 23 あるよ -- (名無しさん) 2021-05-25 16 30 11 なんか苦手、最近格闘機使っても昔みたいにかみつけ無い、対策誰か書いてくれー、わかりそうでわからない。 -- (名無しさん) 2022-03-09 20 54 12 X2の迎撃は下格ステ格闘、CS→特射→サブ辺りが基本だけど、サブ吐いたら隙だらけ(サブ特格キャンセルは受付が遅い)。ヴィダール特格やゴッド格闘CSのようなバリア強判定格闘はめちゃくちゃキツイ。あと強制ダウンとれるのが特射しかないのでSAもキツイ。X2はアグニみたいな「弾速と誘導を併せ持った射撃」が無いので射撃機だが甘い着地を咎める性能はそこまででもない。N特射での着地取りがあるがX2側からすれば足を止めるリスキーな行為である。こんなところかな? -- (名無しさん) 2022-03-09 22 05 17 Wiki対策でそういうのまとめてくれると助かる、使い手目線じゃないとわからないこともあるだろうし -- (名無しさん) 2022-03-11 16 11 41 コイツマント装着時でも機動力下がってなかったの? -- (名無しさん) 2022-03-12 23 32 22 解説欄のガナーザクのアグニ?オルトロスでは -- (名無しさん) 2022-03-22 07 13 11 対策欄か -- (名無しさん) 2022-03-22 07 13 43 ONはずっと使っていて、今作からまた使ってみようと見に来たら 前格のダガーSE変わったんすね ところでマントリロにS覚醒の高速化って乗ります? -- (名無しさん) 2022-03-23 00 59 02 EXバースト考察欄見てね。高速化してなくね?って話ならそうコメントしてね(雑談欄ではないため) -- (名無しさん) 2022-03-24 12 51 18 覚醒技を絡めているコンボについては、どの程度覚醒ゲージがあれば完走可能か等の記載が欲しいです。 -- (名無しさん) 2022-03-24 17 48 31 対策欄のガナーザク部分をL(ランチャー) -- (名無しさん) 2022-03-26 02 33 05 中途半端になった。対策欄のガナーザク部分をL(ランチャー) -- (名無しさん) 2022-03-26 02 33 40 機能に慣れてなくてすいません。対策欄のガナーザク部分を「ランチャー(L)ストライクのアグニ」に書き換えてみました -- (名無し) 2022-03-26 02 35 26 X2は格闘はそこそこいい性能してるけど、「射撃→格闘キャンセルが無い」「ベルガ前格のような格闘機に勝てる格闘は無い」射撃迎撃も「ガガサブやブメアメキャン程の鉄壁の択は無い」「バリア等の確実にやり過ごせる択は無い」ので、近接機の押し付け武装はそれなりに嫌がる。この辺も対策欄で触れるといいかもしれません。 -- (名無しさん) 2022-03-26 06 59 53 対策なのか分からない対策を消しました。一応記述は残してますので、必要なら追加ください。 -- (名無しさん) 2022-03-29 16 15 39 赤ロックって今作で全機体一律で縮んだよね?前作からの変更点の赤ロ短縮が本当なら、13(前作)→12(今作開始時)→11(共通修正〜アプデ後)にならない? -- (名無しさん) 2022-04-05 17 38 14 誰かバタラの攻撃の仕様って分かる人いますか?敵の真正面からぶつかって素通りしていったんですが原因がわかりません。 -- (名無しさん) 2022-06-18 13 34 13 黄色ロックとかじゃなく? -- (名無しさん) 2022-06-18 13 56 43 赤ロ圏内でした。相手側からのリプレイみても真正面から当たっているのでちょっと不可解です… -- (名無しさん) 2022-06-20 13 34 57 掴みの判定がアシストの当たり判定よりサイズが小さい、とか? -- (名無しさん) 2022-06-20 13 48 16 アシストに対して真っ直ぐbdするだけで攻撃移る前にすれ違っちゃうってのあるけど そうなるとこれ判定でっぱじゃないのかな -- (名無しさん) 2022-06-21 23 03 16 前格闘ってだし -- (名無しさん) 2022-12-11 16 03 08 前格闘って出し切りで砂埃ダウンでしたっけ?クロブ移行時に強化されたんです? -- (名無しさん) 2022-12-11 16 04 15 前格最終段が砂埃ダウンなのは前作からですね -- (名無しさん) 2022-12-31 16 20 18
https://w.atwiki.jp/otmgstory/pages/91.html
668 ビタミンX 仙道清春 ◆l1l6Ur354A 2007/05/04(金) 22 30 40 ID ??? [692回発言] 仙道清春は天才的なバスケの才能を持ちながら イタズラと嫌がらせが生きがいという、B6の中でも屈指の問題児。 クラスXの担任が次々と辞めたのも、大半が清春が原因によるもの。 主人公も例外ではなく、何度も騙されたりイタズラされるが めげずに彼に補習を受けさせようと奮闘する。 そんなある日、他の生徒の進路相談より 自分との補習を優先しなかったことに腹を立てわがままを言う清春を B6のひとりである悟朗が咎めるという出来事が起こる。 この日を境に、清春は変わり始め、 いつもの問題児ぶりは鳴りを潜めて大人しく真面目に補習を受けるようになる。 そして事件は起きた。 いつものようにふたりで補習をしていると、清春が主人公に告白してきたのだ。 清春の真剣な言葉と、元々イケメンに弱い主人公は 内心パニくるが、次第に何かが変だと気づき、 清春が告白シーンを隠し撮りして、それをバスケ仲間がいる場所に中継して 笑いものにするためだったことが判明する。 清春が真面目に補習に出るようになったことも演技であり、 主人公を上手く騙すための行動に過ぎなかった。 だが、キレた主人公の反応を見た清春は面白いと喜び 主人公はある意味、認められる(?)ようになる。 その後も清春は相変わらずの調子で、チャンスがあれば主人公を騙す状態だったが、 中傷された主人公を庇ったり、受験よりも主人公の看病を優先したり(嘘オチだけど) 好意があるようないような。 そして、卒業式の日、清春に告白された主人公はOKしてカップルになるが ここでも告白シーンをこっそり隠し撮りし 理由を問い詰める主人公に対して悪びれるわけでもなく、あっさり「趣味」と答えるなど 最後まで清春は清春だった。本編終わり。 ED1 大学生になった後も、高校に遊びに来ては騒ぎを起こしている清春。 あるとき、大勢の生徒の前で主人公にチューしてこいつに手を出すなよ宣伝をする。 主人公は今まで隠してたのに!と怒りつつも、本当は嬉しいんだろという清春の言葉に否定できない。 ED2 スマン。忘れた。 清春がNBAにいって、どこまでやれるか試してみるぜ と主人公に決意を話す内容だったと思う。 ED3 恋愛なし。 大学生になった後も、高校に遊びに来ては騒ぎを起こしている清春。 しかし、年齢不詳な数学教師衣笠によって捕獲され、身動きが取れなくなる。 学園の悪魔と呼ばれた清春も、衣笠には敵わない…そんなオチ。 669 名無しって呼んでいいか? 2007/05/04(金) 22 36 10 ID ??? [692回発言] 668 ひでえ男だな 逆に笑いものにする選択肢はないの? 670 ◆l1l6Ur354A 2007/05/04(金) 22 40 57 ID ??? [692回発言] 669 ないかな? おまけシナリオはやってないから知らないが。 671 名無しって呼んでいいか? 2007/05/05(土) 20 11 11 ID ??? [692回発言] ビタミンXはレイプ未遂やら隠し撮りって あとはどんな犯罪まがいがあるんだよ 672 名無しって呼んでいいか? 2007/05/05(土) 23 06 54 ID ??? [692回発言] 殺人未遂 673 名無しって呼んでいいか? 2007/05/06(日) 22 15 40 ID ??? [692回発言] 666 真相ED 別にエグくはない。 お姉さんの死に方がエグいという意味かも? (といってもやっぱりエグいってほどではないと思うけど。 主人公の目の前で、主人公を庇って死んだというだけで) 女王 正規女王ルートは友情ED。 「女でもいける」という発言はあるものの、女王ルートで百合展開はない。 ただし、薔薇園EDで百合展開あり。 674 666 2007/05/09(水) 11 03 56 ID ??? [692回発言] 673 教えてくれてありがと 前にチラ裏かEDスレかで精神的にくる、って聞いて どんなもんかと思ってたんだ 正直あのゲームの男より女王さんのが気になるなw 百合あるとのことなんで時間できたらプレイしてみるよ 本当にありがとう 675 名無しって呼んでいいか? 2007/05/09(水) 23 33 24 ID ??? [692回発言] 673 嘘教えてやるな 真相で主人公庇って死んだなんて展開ないよ 家出たいって話をしたら病気発覚→病状悪化であぼーんって話だ 姉さんの死に方は別にエグかないと思うぞ
https://w.atwiki.jp/sentai-kaijin/pages/5414.html
「」 【名前】 アグダロス 【読み方】 あぐだろす 【声】 吉田メタル 【登場作品】 Vシネクスト テン・ゴーカイジャー 【所属】 バクート海賊団 【分類】 宇宙海賊? 【強化改造】 不明 【特殊任務】 不明 【モチーフ】 ドラックス・ザ・デストロイヤー 【名前の由来】 堀内恒夫の異名「悪太郎」 【詳細】 バクート海賊団のメンバーの一人。 目をつけた星の人間になりすまして潜り込み、侵略を進め129の星を滅ぼしてきた宇宙海賊バクート海賊団のメンバーでバッドリーの側近のようなポジションにいる。 バッドリーとレムら共に地球人に擬態し、スーパー戦隊ダービーコロッセオの運営陣に潜り込んで活動していた。 地球人としては「堀内」を名乗る筋骨隆々の男性で活動し、国防大臣を始めとしたダービーコロッセオ運営陣のボディガードのような立ち位置にいるらしい。 バッドリーが化けた「服部」を名乗る男性と、レムが化けた「綾小路」を名乗る秘書風の女性と共に、レンジャーキーを「戦力」として使おうと企む国防大臣を唆し、すべてのレンジャーキーを一つに集めようとしていた。 本来の姿は人間態とさほど変わらず、青白い肌を持つ筋肉質な体型のヒューマノイドタイプの宇宙人。 武器として身の丈ほども在る棍棒を振り回すパワーファイターであり、その力は人間態であっても発揮される。 しかしこれといった異能のようなものは持たず遠距離戦には対応できない。 また地球人として活動しているときはセーブしているのか、規格外の怪力を発揮しているような場面はない。 地球人として潜伏し、ルカに捕縛され連行されてきたマーベラスを確保。 服部に取引を持ちかけられたマーベラスが実体化した戦隊ヒーロー100人との勝ち抜き式バトルを繰り広げる中、レムが伊狩鎧との最終戦に横槍を入れるという八百長で彼を敗北扱いにしてしまう。 しかしそこへアイムがやってきてマーベラスを連れて逃走してしまい、その後綾小路がスーパー戦隊実体化システムを勝手に使用し彼らへ追手として差し向けたことを咎める伊狩鎧と丹羽野を投獄、そしてこれまで地球で確認されていなかったドン・ドッゴイヤーを痛めつけることで彼から残りのレンジャーキーの所在を聞き出そうと暴力を奮っていた。 だがその場面を乱入してきたルカがYouTuberばりの動画撮影により衆目に晒してしまい、さらにはハカセの仕込みで国防大臣の野望を語る場面も密かに盗聴されていたことでダービーコロッセオ運営自体の信頼が失墜。 そしてさらにそこへやってきたアイムがキラメイジャーに登場するクリスタリアに向いクリスタリア宝路から手に入れた「ベリタスの楯」を使い、その光を浴びたことでバッドリーとレム諸共異星人である正体が公に晒されてしまった(最も彼は服装と肌の色くらいで対して変化していないのだが)。 正体がバレても作らせたスーパー戦隊実体化システムさえ手に入れば戦力として十分と考えていたようだが、全てはガレオンを沈めたバッドリーらに対する「お礼参り」を画策していたマーベラス達の手の上。 6人全員が揃ったゴーカイジャーの怒涛の反撃を受けることになり、自身は騙されていたことに激怒する鎧と先程まで嬲られていたハカセと戦うことに。 巨大な棍棒を振り回して二人を圧倒するもジョーが持っていたゴーカイガレオンが残した宝石が、「ゴーカイガレオンの大いなる力」であるゴーカイガレオンキーへと変化し、その力を受けてハカセがクロスアーマーモードへパワーアップ。 さらにゴーカイシルバー ゴールドモードとなった鎧によるゴーカイスピアの投擲をハカセの砲撃で後押しするコンビネーションアタックを受け敗北、爆散した。 【余談】 演じたのは吉田メタル氏。 仮面ライダー鎧武/ガイムにて凰蓮・ピエール・アルフォンゾ/仮面ライダーブラーボ役として出演し、スキンヘッドでオネエ口調の元軍人パティシェという強烈なキャラクターで人気を博した。 ほぼコスプレのような変化しかしていないが、吉田メタル氏の肉体美もあってバッドリーとレムを差し置いて彼が一番印象深いという意見も見られる。 何よりほぼ生身にしか見えないながらも、終始鎧とハカセの両名を圧倒しており、非常に強かった。 名前の由来は野球選手の堀内恒夫の異名である悪太郎から。 演者にメイクを施す手法となったのは、プロデューサーを努めた望月氏がガーディアンズ・オブ・ギャラクシーにて、デイヴ・バウティスタが演じたドラックス・ザ・デストロイヤーをイメージしていたため。 正体を表した後彼が武器としていた金棒は恐らくミミヒコ/シルバラが所持していた金棒の流用。
https://w.atwiki.jp/wiki6_680/pages/68.html
DISTANCE~千歳~ それは神田が千歳基地についた日の昼過ぎの事だった。 神田の任務は司令をファントムで千歳基地に送り届けて、そして3日後にまた百里に連れて帰る事だった。なぜファントムなのかと言うと、その千歳への行程がそのまま司令の年次飛行の時間消化に当てられているという無茶苦茶な計画によるもので、つまり千歳にいる3日間、神田は特にする事もなくフリーなのだ。 朝イチで百里を発って千歳についたので、基地の見学も午前中にしてしまってたし、民航のターミナルに行って忘れないうちにと早々と栗原と飛行隊への土産も買った。 そして、もう既に退屈しはじめていた。 さすがにこの時間からすすき野の繰り出すのも気が咎める。同期や知り合いがこの基地に居なくもないが、みんな仕事中だ。遊んでくれる相手もいなかった。 仕方なく、宿舎に割り当てられた幹部隊舎の一室で昼間からゴロゴロとしている。 普段は外来用に誰も使っていない部屋だから、そこにはベッドとロッカー以外何もなかった。テレビすら娯楽室まで行かないと見られない不便さだ。二人部屋だが、申し訳程度の間仕切りで仕切られた隣のベッドも誰か他の宿泊者が来るという様子もない。 「ヒマだぁ~~~~~。」 と神田が大きな声で言ったその瞬間だった。 ジリジリジリジリジリ と、廊下の方で内線電話の鳴る音が聞こえた。 このフロアには神田の他に人が居ないのか、誰も電話に出る様子がない。 「・・・なんだ、誰も出ないのかよ。」 仕方なく、神田は起きて行って電話に出る。もしかしたら自分宛の電話かもしれなかった。 予感は的中で、神田が電話に出ると、 『神田2尉ですか?部隊からお電話です。このままお繋ぎします。』 と電話口の誰かがそう言って、内線の呼び出し音の後、聞きなれた声が神田の耳に届いたのだった。 『よお、神さん。何やってた?』 声の主は栗原で、幾分からかうような響きがあった。おそらく神田がそうやって限りなくヒマしてることを予想してかけてきているのだろう。 「・・・何も・・・。退屈で死にそうだよ、栗ぃ~。」 そうやって神田が泣きつくと、電話の向こうでクスクスと笑う声がした。 「笑うなよ、ホントする事ねぇんだぞ?5時まで外にも出れねぇしよ。」 『だって、おっかしいんだもん。ヒマなら寝てればいいのに。夜遊びに備えてさ。それかテレビでも見てれば?』 「テレビもねーんだもんよ、この部屋。千歳のBOQもひでぇもんだ。」 『おまけに日当たり悪くて、廊下はギシギシ言って、食堂まで遠いだろ?』 「あれ、何で知ってんの?」 『だって、俺そこに住んでたもん。』 と、そこまで話していて、ようやく神田は栗原が以前千歳の所属だったことを思い出したのだった。どうりでやけに土産のこととかターミナルの場所だとか詳しい筈だ。 「ひっでぇ、何もないって知ってんなら、そうと教えてくれりゃあいいのによ。」 『だって面白くないじゃん?まぁ、寂しくなったら電話して来いよ。1600でこっちもフライト終了だからさ。』 「・・・・・・。」 『おい、こら神田。電話で黙り込むな。』 「栗・・・、訓練がてらこっちに飛んで来たりしない?」 『・・・アホか。新人のお守りしながらそんなマネできるか。それに・・・。』 「それに?何だよ。」 『俺が千歳なんかに行った日にゃ、塩まかれて追っ払われるのが関の山。』 アハハハと笑ってそう言った後、栗原は、 『まぁ、ゆっくりして来いよ。夜にはたんまり遊べるんだろうからさ。』 そう告げて受話器をおいたようで、神田の耳元にはツーツーという発信音だけが響いていた。 そんな電話があったから、神田は栗原が気になって仕方なくなっていた。 別に、会いたくてたまらない、だとか恋焦がれて眠れないとかそういった意味ではなくて。栗原は千歳でいったい何をやらかしたんだろうと。 もしくはどんな生活をしてたのか、とか。誰とどんな会話をしていたのだろう、とか。そんな些細なことが気になり始める。 伊達と一緒だったのは知っているが、伊達も栗原も決して千歳時代のことを語ろうとはしなかった。別に何かを隠している様子でもないのだが、それとも他だ単に思い出したくないだけなのだろうか。 この幹部隊舎だって二人部屋なのだ。栗原がここに住んでいたというのなら誰が隣のベッドに寝ていたというのだろう。 受話器をおいて、また部屋に戻ってベッドにゴロリと横になってそんな事を考えているうちに神田はウトウトし始め、そしていつしか深い眠りに落ちていたのだった。
https://w.atwiki.jp/dattai/pages/1021.html
10-255 255 :(○口○*)さん [sage]:05/07/22(金) 14 35 ID VCEXiyoY ちょとと前に非公平のギルド狩りに耐え兼ねてプリさんが抜けた。 主犯は副マスのハンタで、とにかくSSMの生き写しのような奴だった。 そこで新しいプリさんを募集。 かわいらしい女プリさんがすぐに入隊してくれた。 貢ぎ物も受けとらないし、話してみるとすごくいい人だ。 しかし会話の端々からハンター嫌いがビシバシ伝わった。 そのプリさんにとって初めてのギルド狩りで事件は起きた…。 ブレス速度は切らさないけど、マグニは切れてからかけ直ししていた。 あまり漏れは気にしなかったが、その事を副マスがネチネチと指摘すると…。 「あ? おまいはマグニが2~3秒切れたらSPピンチか? 自分のザコさを棚に上げて人に文句つけんな、ゴミが」 これには流石の副マスも絶句。 プリさんがSP切れたらしく休憩したいと言い出した。 そこを副マスが「INT型でSP切れるなんて、SP配分下手すぎ」と言ったら…。 「誰に支援とヒールかましてSPないと思っとんじゃ! 特にてめぇが被弾しまくりだったぢゃねぇか! おまいだけ漏れのSP配分のために支援もヒールもなしな。 支援ほしけりゃ青ポよこせ、タコ!」 プリさん言い過ぎですよ。 普段ムカつく副マスも、この日ばかりはかわいそうでした。 そして清算。 副マスが「ドロップは各自拾った分で」と言うと、 プリさんは「せめて青ジェム代ほしいな~」と言った。 副マスが「こっちも矢やポーション自腹だから」と言うと、プリさんスイッチオン。 「矢もPOTもわがの為じゃろが! こっちゃ誰の為に青ジェムや聖水使ぉたと思とんじゃ! 一緒にすんな腐れ金玉」 脱退理由:ついていけません。 さらば副マス。 今まで嫌いだったが流石に同情するぞ…。 330 :255 [sage]:05/07/23(土) 00 45 ID Z4H1T6+Y なんかめっちゃレス伸びてるなぁ。 書き逃げのつもりだったが追記。 まずプリさんの人物像から説明。 ほめ上手でおだて上手で甘え上手なリアル♀。 非公平支援も気に入った人には(というか副マス以外全員)してくれる。 口調も普段は物腰穏やか+ちょっとかわいい感じでいいんだけど…あの姿みたあとだとなぁ(*´д`) うちのギルドには副マスのほかにもう一人ハンタがいるけど、その人とプリさんは仲がよく、よくペア狩りに行っている。 どうもハンターよりも副マスそのものがキライだったようだ。 さっき聞いたら、ギルドに入ったときから副マスからおかしな耳打ちが届いていたらしいし。 ちなみに件のプリさんのハンタ嫌いを伺わせる話題の内容のほんの一部をあげると 「(プリさんは別キャラでウィズ持ちで)時計2Fで縦FWで本を焼いてると、 他の職は避けるけどハンターだけはお構いなしに突っ切って本の座標をずらしていく」 「弓ローグは清算のとき矢代を請求しないけど、アチャ系は請求する人がたまに居る」 「弓系はやってて眠くなるから私は性に合わない」 一応、弓系やっててもいい人もいるとは言っていた。 あと島根県民らすぃ。 一方副マスはマスターのリアル後輩(♀)らしく、それだけで威張り散らしていた。 マスターはいい人だが、就職活動中でログインもまちまち。 清算等のシステム改正の話もでていたが、事件も前のプリさんが抜けてしまったあとすぐのギルド狩りだったため、話を煮詰める前だった。 副マスにプリさんが食ってかかった時は流石にビックリしたけど、漏れを含む他のギルメンの意見は満場一致でGJ。 今のギルドは平和そのもので、みんな仲良くやっている。 マスターからの報告で、副マスは引退したそうだ。 マスターも副マスの態度にはいい顔をしていなかったようで、プリさんを咎めることは特にしなかった。 口調はともかく、言ってることは正論だし。 漏れの感想としては、非公平支援を強いられてるプリさんがウチのプリさんほど強ければ、SSM事件も起きなかったのかなぁと。 誰もがウチのプリさんみたいに強くなれるとは思わないけど、 狩りのときの口論の返し方とか「そう言われればそうだよなぁ」と目から鱗だった。 ギルド狩りに不満のあるプリさんにちょっとは参考になればと思って「/savechat」した内容をそのまま書いてみました。 前ページ次ページスレ10
https://w.atwiki.jp/trpgken/pages/1828.html
墓場の虫は三途を謳う 【零幕予告】 成神40年 継見の国 身を切るような後悔があった。 心を焦がすような怒りがあった。 ささやかな同情があり、言葉にできぬ不安があった。 想いの残滓は偶然と、悪意と、過ちに手繰られて 修羅道にも行けぬ、屍者の列を象るだろう 天羅万象・零 墓場の虫は三途を謳う 零幕 「過去を喰らい、蟲は生まれる」 ☆各幕タイトル 零幕 「過去を喰らい、蟲は生まれる」 一幕 「邂逅」 二幕 「陸奥の詩姫」 三幕 「夢都の屍姫」 ☆宿命シート PC1 <感情:詩姫 への 後悔> (御家人、負け犬など) 君には守るべき地と、姫があった。その地の名は継見。姫の名は詩姫。 姫は国を守るためにヨロイを駆り、そして戦乱の中、ヨロイ狩りの手にかかった。 ヨロイを喪った国は滅び、君はそれを後悔しながら余生を過ごしている。 そんなある日、君は姫とともに埋葬したはずの、彼女のヨロイが目撃されたとの噂を耳にした。 PC2 <感情:嫦娥 への 憎悪> (負け犬、蟲使いなど) 君には命を賭して倒さなければならない敵がいる。その名は嫦娥。 月の神の名を騙る、神宮家崩れなどとすら噂される、凄腕の蟲使い。 奴は君から大切なものを奪っていった。その報いを与えねばならない。 ※奪われたものは応相談 PC3 <目的:国の異変 を 調査する> (宮仕え、天下人、剣士、巫女など) 屍人が領内をうろついている。死んだはずの者が、ヨロイが、活動している。 旧継見国で流れる噂を調査するために僻地まで赴いた君が見たのは、 蹂躙され廃墟と化した、継見の国の忍びの里の姿であった。 PC4 <感情:詩姫 への 不安> (任意) 君は死んだはずだった。この継見の国で、少しだけの未練を残して。 しかし、君は目覚めた。この世に再び、おそらくは生者として。 君の周りあるものは意思なき屍人の群れに、仮面の女とヨロイと姫。 君はこの状況に、ひしひしと嫌な予感を感じていた。 PC5 <感情:<火喰い鳥> への 不安> (陰陽師、アヤカシなど) 継見の国で死者が黄泉帰った。そんな噂を君は耳にした。そして、それらが人を脅かしているとも。 明らかに普通でないものが介在している。例えば紗の乱れから生まれるアヤカシのような。 しかし、彼の国にはまだ幼い火喰い鳥がいる程度。それでこんな事態が起こるとは考えられない。 君は事情を確かめるため、知己の妖の元を訪ねることにした。 ※火喰い鳥は鬼火などに変更される可能性があります。あと名前がそのうち付きます。 ☆情報項目 □時間--成神40年(ルールブック記載の年表 □継見 山がちの険しい地勢に位置する一地方。 粗鉄が出るだけの貧しい土地であったが、数年前に珠鉱山が発見され活況に湧いている。 陸奥家が代々治める地だったが、珠鉱山発見の直後に陸奥家は叛乱準備の咎で処断され、 現在は名代家の直轄領となっている。 □陸奥家 数年前まで継見を収めていた領主家。貧しいながらも、代々そこそこの善政を敷いており民の評判は上々であった。 数年前、叛乱の咎を受け、名代家に滅ぼされた。 継見の国では叛乱は事実無根であったと思われており、旧領主家に同情を寄せるものも少なくはない。 詩姫:陸奥家当主陸奥兼定の娘。家の誇るヨロイの操者であるとともに、歌を愛する優しき姫であったと言われる。享年13歳。 □宇津木家 陸奥家の元譜代領主。陸奥の叛乱準備を密告した功により、名代家より継見の代官を任じられた。 珠鉱山により国は潤っており、宇津木の裏切りを咎めるものはほとんどいない。 宇津木匡衡:宇津木家の当主。43歳。老獪な知恵者。 誉:宇津木家食客のヨロイ狩り。叛乱鎮圧の折、陸奥家のヨロイを打倒した。27歳。 □嫦娥 常に仮面をつけ、白装束をまとった蟲使い。おそらくは女性。天羅各地で蟲を使った騒動を起こし、神宮家より指名手配されているとの説もあるトラブルメイカー。数ヶ月前に隣国の視恩の街が壊滅的な被害を受けた騒動は、彼女が放った不死蟲が原因である。 傀儡/蟲狩り辺りで考えています。ハンドアウトは考え中。 -- kinosi (2016-05-05 01 50 53) 3で法師か、5で妖がやりたい。 -- いなえ (2016-05-09 11 43 43) 1 4。1なら綺麗な御家人。4なら+2「嫌な予感を感じていた」。 -- Shuij (2016-05-09 14 55 05) 4>3>5くらいの心地じゃぞい -- 四式 (2016-05-09 21 26 50) 3 2くらいの気分になりました。 -- kinosi (2016-05-20 00 29 22) 名前 コメント