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大学1年の夏休み。 榊は大学に通うため一人暮らしをしているアパートから、今では一回り成長し たマヤーを連れて実家に帰省する途中だった。家の最寄の駅に到着した後は徒 歩で家を目指し、あともう少しで到着するところだった。歩を進めるにつれて よく見覚えのある風景が次々と目の前に広がり、横を通り過ぎてゆく。 ――あれから4ヶ月しか経っていないのに、随分懐かしく感じる。 榊はそう思った。 みんなも帰って来ているだろうか。 帰ってきていたら会えるといいな。 でも、ちよちゃんは日本と学校のスケジュールが違うから無理かも。 榊は次々と高校時代の友人たちの顔を思い浮かべる。 「智ちゃんに会ってもひっかいたりしちゃダメだぞ、マヤー」 榊は胸に抱いていたマヤーにそう言った。 しかしマヤーは、榊の言葉が聞こえていないような様子だった。両耳をしきり にぴくぴく動かしながら、じっと前方の道の曲がり角を凝視している。 「マヤー?」 再び榊が名前を呼ぶが、やはりマヤーは反応しない。まるで何かを警戒してい るかのようである。 と、そのとき、曲がり角から一匹の猫が姿を現した。感情を読み取ることので きない、鮫にも似た目をした黒猫である。それは榊のよく知る猫だった。 ――かみねこ。 かみねこは傷ついていた。顔といわず体といわず、全身いたるところに噛み傷 や引っかき傷と思われる傷がついている。どこかの猫とケンカでもして体力を 使い果たしたのだろうか、まっすぐ歩くこともままならず、左の後ろ足を引き ずり、ふらつきながらこちらへ向かってくる。前方に注意を払う余裕もないと 見え、榊たちとの距離が3メートルにまで縮まっても、かみねこは目の前の一 人と一匹の存在に気づかないまま近づいてきた。 それを見て、おもむろにマヤーは榊の腕の中から抜け出し榊の足元に飛び降り ると、かみねこと榊の間に立ちはだかった。それによって、ようやくかみねこ は榊とマヤーに気づき、同時に先ほどまでの消耗振りが嘘のようにすばやく臨 戦体勢をとった。それに応じ、マヤーも背中を低くして構える。 しゃぁッ、とかみねこが牙をむいて威嚇する。 ふうぅッ、とマヤーが鋭い目つきで唸る。 二匹の間の空気がにわかに緊張した。一触即発である。 止めなければ、と榊は思った。今やり合えばかみねこの命すら危険に晒される 可能性がある。相手が傷を負っているからといって、マヤーが手加減をする保 証などない。榊は流血を覚悟で両手を差し出し、二匹の間に割って入った。 しかし、榊の制止の手が目前に立ちふさがるより一瞬速く、マヤーはかみねこ に向け突進を開始していた。榊の手を身を低くしてかわし、股の間をすり抜け、 まっすぐにかみねこへと飛びかかる。かみねこはマヤーのすばやい襲撃に反応 しきれないのか、敵の接近する中、威嚇の構えのまま微動だにしない。マヤー の剥き出しにされた爪が、かみねこの顔面に襲いかかる。 しかし、その瞬間。 マヤーの爪は空を切り、かみねこの顔を切り裂くことはなかった。 マヤーは着地した後、突進の勢いを残したまま少し走ると、すぐさま振り返っ て敵の逆襲に備えた。 すると。 かみねこは倒れていた。 マヤーが攻撃の態勢を解いた。榊は急いでかみねこにかけ寄り、そばに しゃがみこんだ。かみねこは目を閉じたまま微動だにしない。 死んだ?――まさか。 榊はかみねこの鼻先に手をやった。かろうじて呼吸はしているようだっ たが、それはあまりに弱弱しかった。 このままじゃ――。 助けないと――でも。 ――そうだ。 そこで榊は、以前にちよに案内され、マヤーを連れて行った獣医のこと を思い出した。 あそこへ行こう。そうすれば助かるかも。 榊は服が泥と血で汚れるのも構わず、かみねこの体を胸に抱き上げた。 すると、マヤーが唸りながら、榊のズボンの裾を加えて引っ張った。 こんな奴を助けるのか。そう言いたげな目をしている。 榊は言い聞かせるようにマヤーの頭をなでると、口を裾から離させ、お いで、と手で言うと、わずかな記憶を頼りに走り出した。 奇しくも榊がかみねこに再会した場所は、かつて榊がかみねこの率いる 猫の集団に襲われ、マヤーに救われた場所だった。あの日マヤーを救う ために走った道を、今榊はかみねこを助けるために走っていた。 かみねことの奇妙な縁を、榊は走りながら感じていた。 途中何度か道を間違え迷いそうになったこともあったが、どうにか榊は 動物病院の前にたどり着くことができた。走って来た勢いに任せ入り口 のドアを開ける。マヤーが榊のそばをすり抜け中へ入り込む。開いたド アの少し奥にある受付カウンターの窓越しに、係の女性の姿が見えた。 「先生はいますかっ!?」 榊は呼吸を整える間もなく急いでカウンターに向かうと、ぐっと顔を窓 に近づけ、息を切らせたまま大声で、切迫した口調で女性に言った。 「あの…少々…お待ちください」 榊の態度に少し呆気にとられながら、受付の女性は医師を呼ぶため立ち 上がると、カウンターの向こうにある奥のドアの向こうへと消えていっ た。 早く来て――早く。 榊は焦る。そして、胸に抱いたかみねこを少しだけ強く抱きしめた。 かみねこは、やはりぐったりして反応を示さない。 もうすぐだから。もうすぐ助かるから。だから――お願い。もって。 それから医師が榊の前に姿を現すまでのわずか2分間が、榊にはとてつ もなく長く感じられたのだった。 待合室の長椅子に膝にマヤーを乗せて座り、医師がかみねこの手当てを終える のを待ちながら榊は考えていた。 あの時、かみねこにマヤーの攻撃が当たらなかったのは、やっぱりかみねこが よけたからじゃなかったんだ。 きっとどこかの猫とケンカして、傷ついて、もうフラフラになっていて、それ で力尽きて倒れて、たまたまそれがマヤーの攻撃をかわしたようになったんだ。 あの子は大丈夫だろうか。 死んだり――いや、絶対死んで欲しくない。 それにしても、どうして――。 その時、老医師が診察室のドアを開け、待合室に姿を見せた。 「ふう」 老医師はタオルで手を拭いながら息をついた。 「どう…でしたか?」 榊が恐る恐る尋ねた。 すると老医師はさらりと答えた。 「ああ、ありゃあずいぶん派手にやられたなあ。ひどいもんだ」 「えっ――」 榊は動揺して言葉を詰まらせる。 「じゃ、じゃあ――」 「ま、しかし心配はいらん。あの猫は呆れるほどタフなようでなぁ。あんなケ ガしておきながら、点滴一本打っただけですぐに目ぇ覚まして逃げようとし よった。だから押さえつけたら暴れるわ暴れるわ。おかげで手当てするのに ずいぶん骨が折れたよ。ほれ、このザマだ」 老医師は笑ってそう言うと、榊に両手を差し出して見せた。真新しい歯型が、 全部で七つか八つほどついていた。 「じゃあ、助かるんですか!?」榊は尋ねた。 「ああ。むしろあの猫は、死ぬことの方が難しい。消耗の具合一つとっても、 君のその猫が前にウチに来たときよりもひどかったというのになぁ」 医師はマヤーを見ながら言った。マヤーは心なしか少し複雑そうな表情をして いるようだった。 ああ、良かった――。 「本当に――どうもありがとうございました」 榊は心の底から老医師に感謝した。 「なに、大したことはしていないさ。ふむ…しかしなぁ」 老医師は顎に手を当てて言った。 「ケンカをしたんなら、どうしてあんなにボロボロになるまでやったんだろう な。勝つにせよ負けるにせよ、普通あんなになるまでやらんぞ。何かよっぽ ど退けない理由でもあったのか」 「えっ――」 その疑問は、榊も感じていた。どうしてあれほど満身創痍になって、体力を使 い果たして倒れるまで戦い続けたのか――。 どうしても負けられない――理由? 榊は考えたが、答えは見つからなかった。すると老医師は言った。 「ま、何にせよあの猫は大丈夫だ。連れて帰って構わんよ。ただし今はまだ安 静にさせておかなきゃあ駄目だが」 「はい、どうもありがとうございました」 榊は答えた。 「ところで」 老医師は唐突に言った。 「初めて見たときも思ったんだが、やはり君のその猫、イリオモ」 「雑種です」 榊はすばやく老医師の言葉を制した。 そうか、と老医師は笑って言った。 身体中に絆創膏やガーゼを張られたかみねこを抱いて、榊は帰路についた。治 療の際に暴れたという話を聞いたが、今はなぜか天敵とも呼べる榊の腕の中で おとなしくしていた。やはり今は無理をするべきではないと悟っているのか。 老医師の話では、3日もすれば普通に動き回れるようになるらしい。それまで は自分の部屋に居させてあげようと榊は考えていた。マヤーはやや釈然としな いといった目をしながら後をついて来る。 お母さんには近づけないように気をつけないとな。 マヤーはやっぱり同じ部屋にいるのは嫌がるだろうけど、仕方ないか。 そんなことを考えているうちに、家のすぐそばの十字路にさしかかった。ここ を左に曲がれば、もう家は目の前だ。そう思いながら榊が角を曲がろうとした ――その時。 十字路を直進した先の道の突き当たりの塀の下に、猫が群れを成して座ってい るのが榊の目に映った。そのほとんどが過去に幾度か触ろうと試みてことごと く失敗に終わった、すなわちいずれも見覚えのある猫だったが――。 塀の上の一匹。その猫だけは榊は見覚えがなかった。もともと白かった毛が土 で汚れたような毛の色をした、目つきの鋭い長毛の猫である。心なしか、堂々 と胸を張り、他の猫たちが全てその下に集まっている様子から、その猫が群れ の頂点に君臨しているかのように榊には感じられた。 よく見ると、先ほど出会ったかみねこほどではないにしろ、顔や身体に何箇所 か傷を負っているのがわかった。 その姿を見たとたん、急にかみねこは歯を剥き、かぁっ、と声にならない怒り の叫びを上げ、榊の腕から抜け出そうともがき出した。その瞬間、榊は全てを 理解した。 そして、榊はにわかに走り出すと、全速力で角を曲がり、家へと急いだ。マヤーが 後からついて来る。腕の中のかみねこは、暴れるのをやめない。走るのに精一杯で 見ることはできなかったが、榊はかみねこが自分の腕の中から逃れるべく、腕や手 を幾度となく噛むのをその痛みで知った。しかし榊は抱く力を緩めず走り続ける。 今、この子を放すわけにはいかない。 おそらくあの猫は、よそから来た流れ者だ。榊は思った。かみねこはきっと、あの 猫とボスの座をかけて争って、負けて、あの場所まで逃げてきたんだ。あの時病院 で沸き起こった疑問の答え――どうしても負けられない理由が、今はっきりと榊に は理解できた。 そんな状況と今のかみねこの様子を考えれば、榊は一刻も早く十字路から立ち去ら ずにはいられなかった。 もし今、この子を放してしまったら――。 惨憺たる敗北を喫したばかりであるにもかかわらず、かみねこは早くもリベンジを 挑むつもりらしい。今のかみねこの怪我と体力をかんがみれば、それは無謀としか 言う他ない。もしやり合えば、今度こそ命が危ないかも知れない。 それでもかみねこは止まらない。意地と、誇りのために。 榊は、これ以上かみねこが傷つくのを見たくなかった。だから走った。全力で、必 死で走った。 そして、やっとのことで家にたどり着き,玄関の戸を開けて中に入った途端、榊は にわかに腕の力を緩めて半ば放るようにかみねこを下に降ろすと、へたりこむよう に上がり框に座り込んだ。 疲れた。榊は心底そう思った。 少し遅れて息を切らせて中に入ってきたマヤーは、かみねこを一瞥すると、す、と 頭を榊のすねにこすりつけた。 その夜、榊は真夜中に目を覚ました。 昼間の疲れから榊はいつもより早く床につき、泥のように熟睡していたのだっ た。にもかかわらず不思議なことに、榊はまるで少しうたた寝をしてしまった 後であるかのように深夜に目を覚まし、しかもその意識は朝まで十分に睡眠を とったかのように冴えていたのだった。枕もとの時計を見ると、午前1時を回 っていた。 榊は寝る前に確かに閉めたはずの窓が開いていることに気づいた。月明かりが 部屋の中を照らし、夜風が吹き込んでいた。 その月明かりに照らされて、ベッドの足元側の部屋の隅に、榊は自分のよく知る 人物の姿があるのを認めた。榊は起き上がった。 「やあ」 彼はその体型の割に細い右腕を挙げて言った。 この人が窓を開けて入って来たのだろうか、と榊は思ったが、不思議なことに 榊はこの時、少しの不審感や嫌悪感も感じることはなかった。まるで彼がそこ にいるのが当然であるかのように。 「どうも…お久しぶりです」 榊は上半身だけを起こした姿勢のまま、お辞儀をして言った。 「あれから本当のネコを探すことができたようだね」 彼は同じベッドで榊のそばに寝ているマヤーを見て言った。 「ええ…みつかって…本当によかったです」 榊は答えると、マヤーに目をやり、いとおしそうに頭を撫でた。 「ふむ。…ところで彼は、決着をつけに行ったようだ」 その人物は唐突に言った。 「彼?」 榊は訊いた。しかしその人物はそれに答えることなく、言葉を続けた。 「しかし心配は要らない。彼はきっと無事に戻ってくる」 榊にはその人物の言う彼が一体誰なのかわからなかったが、その人物は構わず 続ける。 「何しろ私が特製のぴ――ゴホン、ン、とにかく君は心配することはない。私 の言葉を信じたまえ。娘の友達に嘘はつかん。…さてそれじゃあお別れだ。 本物のネコと幸せに暮らしたまえ。あと、もしあの目の大きな君の友人に会 ったら、よろしく伝えておいてくれたまえ」 彼は言い終わるとふわりと浮き上がり、宙を漂うように移動して、窓から月明 かりで少し青みがかった夜の闇へと消えていった。 それからいつの間に再び眠りに落ちてしまったのか覚えていないが、榊は朝の 日差しと少しだけ寒さを覚える空気によって目を覚ました。窓はやはり開いて いた。 ふと窓の下を見てみると、昨夜、中にバスタオルをしいて、かみねこを寝かせ ていた段ボール箱が横倒しになっていた。バスタオルが外に出てしまっている。 中にかみねこの姿はない。よく見ると、箱のあたりの床から箱の上を経て、窓 枠のあたりまで、かすかに足跡らしきものがついている。それは、窓の前でい くつか固まっていた。 これは。じゃあ、まさか本当に――。 その足跡を見て、榊はかみねこが自分で窓を開けて外へ出て行ったことを悟り、 同時に昨夜の彼の言葉を思い出した。 本当に――決着を?あんな身体で、そんなことをしたら――。 でも。 あの人は言っていた。心配は要らないと。榊はあの人の言葉とかみねこを信じ、 待つことにした。 それから数日後の朝。かたり、というかすかな音が聞こえたような気がして、 榊は目を覚ました。窓を見ると、外側のふちに何か四角い紙のようなものが置 いてあった。榊はそれが何なのか確かめようと、ベッドから出て窓へと近寄り、 窓を開けると外へと手を回して、その四角いものを手に取った。同じく目を覚 ましたマヤーもベッドから降りて榊に近寄る。 それは一枚の写真だった。そこには、誰がどうやって撮ったものか、数日前に も増して身体中に傷を作った、身体は正面を向いているが、顔は伏し目がちに 斜め下を見ている、まるで照れているかのような様子のかみねこが写っていた。 それを見て、榊は思った。 あの人の言った通り、きっとかみねこは無事に戻ったんだ。 それは、ほぼ確信に近いものだった。 そして、この写真は、きっと――。 「お礼っていうこと、かな。マヤー」 榊はマヤーに向かって微笑みながら言った。マヤーは複雑そうな表情をした。 榊は微笑んだまま、そんなマヤーの背中を撫でた。 もしまた会うことができたら、きっとあの人にお礼を言おう。 榊はそう心に決めたのだった。 (おわり)
https://w.atwiki.jp/dslua/pages/177.html
構文 canvas.drawTextBox( 文字列, GX, GY, 文字サイズ, 文字色, 描画幅[,背景色] ) 説明 メイン画面に折り返して文字を書きます。描画幅まで書くと折り返します。折り返し書いた行数が戻り値として返ってきます。 引数 Text 表示文字GX 表示開始X座標GY 表示開始Y座標文字サイズ 文字フォントサイズ文字色 文字の色コード描画幅 文字を書く横幅背景色 文字背景の色コード1文字幅を指定すると擬似的な縦書きになります。背景色を省略したときは背景無しとなります。文字は随時、実画面に表示されます。 戻り値 行数 折り返し書いた行数 ------------------------------------------ -- メイン画面に折り返して文字を書くサンプル canvas_drawTextBox_sample.lua ------------------------------------------ function main() canvas.drawCls(color(255,255,255)) canvas.drawText("メイン画面に折り返して文字を書くサンプル", 0, 0, 24, color(0,0,0)) ret1 = canvas.drawTextBox("あいうえおかきくけこ",50,50,24,color(0,0,0),24*5) ret2 = canvas.drawTextBox("さしすせそたちつてと",50,50 + 24 * ret1,24,color(0,0,0),24*5,color(255,0,0)) canvas.drawTextBox("あいうえお",300,50,24,color(0,0,0),24,color(0,255,0)) canvas.drawText("画面タッチで終了します。", 0, 50 + (ret1+ret2)*24 + 50, 24, color(0,0,0)) touch(3) end main() コメント(最大10行) 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/stat_semi/pages/24.html
関数の使い方(参考:Rの基本的な使い方)とベクトルの扱い(参考:ベクトルと代入)がある程度理解できてきたら、あとはそれに繰り返し処理の知識を加えることによってシミュレーションができるようになります。ここでは繰り返し処理に関する解説をします。 繰り返し処理for文 for文を使ったシミュレーション事例ブートストラップ法 繰り返し処理 for文 まずはfor文です。というかそもそも「繰り返し処理」とは何ぞという疑問があるかも知れません。簡単に言えば、「どこかの数値をちょっとずつ変えながら同じような命令を何度も実行させる」ということです。例を見て、実際に実行させてみれば理解できると思います。 for文はこのような構造をしています。 for(i in M){式} ここでiというのが繰り返しのたびに変化させる数値で、「変数」といいます。そして、inの後ろのMですが、これはベクトルでなければなりません。このベクトルの要素が最初から順番にiの中に代入されていきます。そしてそのiを使って(あるいは使わなくてもいいのですが)中括弧{}の中の式が繰り返し実行されます。この中括弧は別に無くてもいいのですが、繰り返し処理の範囲をはっきりさせるためにもちゃんと書きましょう。特に式が複数行に渡る場合は重要です。 for(i in M){ 式その1 式その2 式その3 } ここで括弧の中が何文字か字下げされていますが、Rエディタ上でTABキーを押すとこのように何文字かまとめてスペースを空けることができます。中括弧の中をこのように字下げすると見やすくなりますし、なにやらプログラミングをしているっぽくなりますのでぜひとも活用しましょう。 抽象的な説明ばかりではイメージもしにくいと思いますので、1~100までの総和をfor文によって計算してみましょう。 x - 0 for(i in 1 100){ x - x + i } これで、xの中には1~100までの総和の答えが入ります。 ここでは、iという変数を1~100まで順につかい、x+iという数値を計算してxに代入しています。妙な書き方に見えるかもしれませんが、これは「前のx」にiをプラスして「新しいx」を作る操作だと思ってください。つまり、繰り返し処理の間「古いx」が「新しいx」に次々と置き換えられていくわけです。 このような書き方をする場合、xというオブジェクトがあらかじめ存在していなければなりません。そこでfor文の前に x - 0 という代入操作をして、数値の0を持ったxを作り出しているわけです。 今の例ではiという変数を実際に数値とみなして計算の一部に組み入れましたが、変数を添字とみなす使い方もよくやります。 for(i in 1 100){ x[i] - i } これで、xは1~100までの数値をひとつずつ要素として持つ長さ100のベクトルになりました。これは「xのi番目にiという数値を入れておくれ」という命令です。ところで、この命令は一回ループが回るたびにベクトルの長さがひとつ増えるわけです。このような作業は若干時間がかかります(100程度では気になりませんが、100万とか1億とかのオーダーになると顕著です)。ですから、あらかじめ目的の長さのベクトルを作成しておいてそこへ代入する、といったことがよく行われます。これは1行最初に追加するだけです。 x - numeric(100) これで、xは0が100個並んだベクトルになりました。numeric()関数は引数に指定された個数だけ0の並んだベクトルを作成する関数です。空っぽの容器を作るときにしばしば使います。 ところで今上げた2つの例は何も繰り返し処理を使わなくてもベクトルを使えば簡単に計算できますし、簡単に作れます。 sum(1 100) 1 100 繰り返し処理というのは大変時間のかかる作業です(といってもせいぜい数秒~数分の話なんですが)。ですからベクトルでまとめて処理できるような場合はなるべくベクトルでまとめて処理するようにしましょう。 for文を使ったシミュレーション事例 ブートストラップ法
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菫「ちんもく!」 3月14日 菫「(今日はホワイトデーかあ)」 菫「(先輩たちへのお返し、喜んでもらえるかな)」 菫「(でも一番気になるのは・・・直ちゃん)」 菫と直の教室 菫「おはよう」 直「おはよう」 菫「まだまだ寒いねー」 直「そうだね」 菫「……」 直「……」 菫「(慣れてきたとはいえ、この沈黙は気まずい)」 直「……」 菫「(直ちゃん、お返しくれないのかな……)」 直「……」 菫「(ううん!お返しを貰うためにあげたわけじゃないんだけど……)」 直「……」 菫「(でもやっぱり気になる!直ちゃんにはバレンタインもらわなかったから私から今日お返しできないし……)」 直「……菫」 菫「え、あ、うん!何!?(来た!)」 直「授業始まるよ」 キーンコーンカーンコーン 放課後 菫「(結局直ちゃんに何ももらえなかった上に会話もできなかった)」 直「……」 ガチャ 菫「先輩たち、まだ来てないみたいだね」 直「そうだね」 菫「……」 直「……」カタカタ 菫「(たまには直ちゃんから話しかけてほしいなあ……)」 直「……」カタカタ 菫「(バレンタインもくれなかったし……もしかし私のこと嫌いなのかなあ)」グスッ 部活後 菫「(部活も終わっちゃった。先輩たちにはお返し貰えたけど)」スタスタ 直「……」スタスタ 菫「(あ、もう分かれ道だ……)」 直「……」 菫「じゃあ、またね」 直「じゃあね」 菫「(最後までこんな感じか。期待しちゃって馬鹿だよね、私)」 直「……」 菫「……」スタスタ 直「……待って!」 菫「え?」ビクッ 直「この後、時間ある?」 菫「うん、あるけど」 直「じゃあちょっと来てもらっていいかな」 菫「う、うん」 直「ついたよ」 菫「ここは?」 直「私の家の近所の公園。こっちにきて」 菫「ジャングルジム?」 直「のぼるよ」 菫「ええ?」 菫「(ジャングルジムのてっぺんまで来て、どうするんだろう)」 直「あっちの方向を観てて」 菫「うん」 ヒュルルルル……ドドン!!パラパラパラパラ! 菫「わあ!花火!」 直「近くのテーマーパークで毎晩花火やってて、ここは良く見える秘密のスポットなんだよ」 菫「綺麗だね」 直「菫……バレンタインのチョコ、この前はありがとう」 菫「あ、うん、えっと、どういたしまして(覚えててくれたんだ!)」 直「私、友達にバレンタインのプレゼントするって発想が無くて……何もあげられなくてごめんね」 菫「そんな!いいんだよ、私が好きであげただけだしっ……あっ好きっていうのはえっとその//」 直「だからホワイトデーのお返しはちゃんとしようと思ってたけど、すごい高級チョコもらっちゃったからどんなお返しがいいかずっと悩んでたんだ」 菫「あ、ごめんなさい!私がチョコあげたい友達がいるっていったら紬お嬢様がはりきっちゃって……」 直「結局こんなお返ししか思いつかなかったから、今日ずっと言おうとしても別れ際まで言い出せなかったよ」 菫「(ちゃんと私のこと考えててくれたんだ……嬉しい)」 菫「ありがとう!こんな素敵なプレゼントもらったの初めてだよ」 直「ほんと?」 菫「ありがとう直ちゃん」ギュ 直「え、えへへ……」 菫「(あ、つい手握っちゃった!ていうか、直ちゃんの顔がすごく近い//)」 直「……」 菫「……(そっか)」 直「……」 菫「(幸せな沈黙も、あるんだね)」 おわり 以上です 12
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技名 BOARDER/さるのこしかけ返し 演技者 BOARDER/さるのこしかけ返し 説明 ろうそくから皿のふちに玉を乗せ、ろうそく返しの要領でけんを半回転させてけん尻をつかんで、玉をさす技 備考 タグ うぐいす コメント 名前
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41 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 12 45 08.82 ID wDi+eE52O 唯ちゃんの恩返し どんっ 唯「あっ!ごめんなさい!」 チンピラ「ワレェ!どこみて歩いとんのじゃあ!」 唯「すっ、すみません…」 チン「すみませんで済んだら警察はいらんよのぉ~」 チン「ちょっと顔かせや!ワイがヤキいれたらぁ!」 唯「誰か助けてー!」 43 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 12 49 51.77 ID wDi+eE52O 黒服「おいお前。おれ様のナワバリで何大声出してんだ?」 チン「あー?なんだテメーわ?」 黒服「なんだ…俺を知らないほど最底辺ゴミ構成員かよ」 チン「あんだとぉ?言ってくれたなぁ!」 黒服「おい、こいつに裏の法ってもんを教えてやれ」 取り巻き「はっ」 チン「なっ、なんなんだ!離しやがれ!」 黒服「やれ」 チン「ウボァー」 唯「!」 46 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 12 57 17.49 ID wDi+eE52O 黒服「……」 唯(こ、この人もしかして《ボス》っていう人なのかな…) 唯(私も殺されちゃうかも…) 黒服「おい小娘」 唯「はっ、はい……(ダメだダメだ私死んじゃうよぉ~………澪ちゃんりっちゃん皆さようなら…)」 黒服「おい何泣いてんだよ……怪我はないか……」 唯「あ……う………(怪我はないかって……そうか、新鮮できれいな私の体をきっと外国に売り飛ばすつもりなんだ……)」 黒服「なんかもうダメだな…」 黒服「おい斎藤、このガキをホームに帰してやれ」 斎藤「は。」 斎藤「さ、こちらへ」 唯(ホーム………この人たちのアジトの事だきっと……) 47 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 13 02 07.71 ID wDi+eE52O 斎藤「後ろへどうぞ」 唯「う…………」ガタガタ 黒服「おいおいさっさとしてくれよ。斎藤ちゃんだって暇じゃないんだからよ」 唯「ぅあ………(言うこと聞かないと…殺されちゃう…)」 黒服「うんじゃ、あとよろしく、斎藤」 斎藤「は。」 ⊂( ^ω^)⊃ブーン 50 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 13 12 04.54 ID wDi+eE52O 48 kwsk ―あの後、斎藤とかいう人に車に連れていってもらった先は私の自宅でした。 ほぼ放心状態だった私の荷物から携帯とか生徒手帳とか勝手に出して、調べたみたいです。(私だって若い女の子なのに失礼しちゃうよ!) おうちに着いたときはもう何がなんだかわかんなくて……… ………あれ? 私、生きてるや… 和「…ねぇ、聞いてるの?唯…」 唯「え、うん……えっ?」 和「あの後、結局何時ぐらいに家についたの?」 唯「な、何時かなぁ~…ははは…」 和「若い子が深夜にウロウロしてちゃ狙われるよ?」 52 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 13 21 26.87 ID wDi+eE52O 教師「~よってA∪Bが成り立ち、A={1、2、5、7}であることが…」 唯(あの人、私を助けてくれたんだ……黒服の……名前聞いてなかったな…) 唯(黒服さんありがとう……黒服さんありがとう……) 唯(………そうだ!) 深夜唯宅 憂「お姉ちゃんおやすみ☆」 唯「おやすみ憂☆」 唯「…さて」 53 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 13 25 13.76 ID wDi+eE52O ガチャガチャ バタン 唯「黒服の人に会いにいこ~!(>ω<)/」 唯「黒服さ~ん!チンピラさ~ん!斎藤さ~ん!誰か出てきてー!」 黒服「おいお前。おれ様のナワバリd…お前か」 唯「私だ」 黒服「まったく気付かなかった」 54 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 13 29 17.79 ID wDi+eE52O 黒服「何しに来た」 唯「私は平沢唯!あなたは?」 黒服「は?」 唯「名前おせーて!」 黒服「断る」 唯「なんで!><」 黒服「帰れ」 唯「答えになってないよ!」 黒服「知らん。帰れ」 唯「やだやだ!名前おせーてくれるまで帰らないモン!≧∀≦」 57 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 13 36 32.53 ID wDi+eE52O 黒服「フザけたこと抜かしてんじゃないぞこのクソガキがッ!」 黒服「ここはオメーみたいなマトモな人生を送ってる奴が来るところじゃねぇんだ!」 唯「う……………で、でも…」 唯「昨日の事であなたに恩返しがしたくて…」 黒服「………」 黒服「あれしきの事で恩義なんか感じる必要はねーよ…」 黒服「おうちに帰りな、唯」 唯「あ………名前!名前で呼んでくれた!」 黒服「あ、いや………むう………」 58 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 13 41 27.66 ID wDi+eE52O 唯「明日もまた来るからね!バイバイ黒服のおじさん!」ノシ 黒服「あッ!テメー待ちやがれ!」 黒服「誰がおじさんだクソッタレ!畜生!」 黒服「唯………………」 斎藤「ボス、あの方からモシモシです」 黒服「ん…代われ」 黒服「モシモシ、平沢さん?」 60 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 13 45 16.86 ID wDi+eE52O 唯(恩返し♪恩返し♪) 唯(何したら黒服さん喜んでくれるかな…) 唯(新しい帽子をプレゼントするとか?) 唯(はあぁ…黒服さんになら私だってあげてもいいや…) 黒服『お前を俺の女にしてやる…』 唯「はわわわわわわ//////」ぽふー 澪(唯のやつ、私の十八番を…) 61 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 13 48 55.53 ID wDi+eE52O 唯「うんたん♪うんたん♪」 唯「くろふく♪くろふく♪」 唯「くろたん♪くろたん♪」 唯「くろふく時間!≧∀≦」 律「何かあったのか…?」 紬「さあ…」 澪「……」 66 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 13 55 50.54 ID wDi+eE52O 下校中 男「お前が平沢唯だな?」 唯「あっ、もしかして黒服さんのお友達?」 唯「ねぇ、黒服さんの名前教えt…」 唯「ちょっと、どこつれてくの!?」 唯「だれか~助けて~!」 69 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 13 59 22.02 ID wDi+eE52O 黒服「唯の奴、遅すぎるな…」 79 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 14 09 23.75 ID wDi+eE52O 深夜、いつもの場所 黒服「唯の奴きやがらねえな…」 黒服「おい斎藤、平沢さんにモシモシしろ」 斎藤「は。」 斎藤「どうぞ」 黒服「あー、あー、モシモシ平沢さん?今日は唯の奴どうしたんですか?」 黒服「え?まだ家に帰ってないのかよ!」 黒服「おいおいおいおい………こっちにも来てねえぞ………」 黒服「すいません平沢さん……学校の帰りをいつも通り見守るつもりだったんですが、どうも今日は見つからなくて……ん」 男「よぉ…久しぶりだな…」 82 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 14 17 10.12 ID wDi+eE52O 黒服「オメーか………何しに来た」 男「平沢唯はあずかった。帰してほしくば明日の《午前一時五十五分》に身代金一千万円を持ってキサマ一人で俺たちの所へこい。以上だ。」 黒服「なんだと…!テメー唯をどこへやった!」 男「私がその質問に答える必要はない」 黒服「フザけやがって……!!!ぶっ飛ばすぞこの野郎!!!」 男「万が一私に危害を加えれば、平沢唯の命は無いものと思え」 斎藤「なぜ一時五十五分なのですか?」 男「けいおん!が始まる時間だからだ」 83 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 14 23 54.66 ID wDi+eE52O 男「待っているぞ…」 黒服「平沢さん!今の聞いてたか!?唯が………!」 黒服「い、いや……唯は友達の家に…泊まってる………らしい……」プルプル 黒服「今日はもう安心してください……では」 斎藤「どうしてあんな嘘を」 黒服「本当の事を言ったら平沢さんもついてきちまう…」 黒服「平沢さんを危険な目にゃあ遭わせられんだろーよ」 黒服「俺に二度目は無い……明日が俺の最後だな」 斎藤「ボスがそこまでおっしゃるなら、私は止める術を持ちません」 85 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 14 30 55.18 ID wDi+eE52O ―翌日 黒服「金の準備は?」 斎藤「は、既に。」 黒服「それとアレの用意は?」 斎藤「………本当になさるおつもりなんですか?もしかしたら、唯さんを助けた後身代金を渡せばボスも助かるかもしれない」 黒服「そんなにヌルイ奴らじゃねーだろ。それに、もし逃げ延びたとしても奴らはいつまでも俺たちに付きまとってきやがる」 黒服「俺が消えた後は全てをお前に託す。だから、お前にとっての障害も取り除いておきたい…」 斎藤「私はボスをいつまでも待ち続けます」 86 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 14 37 44.43 ID wDi+eE52O 悪い奴らのアジト 唯「………………」 男「なんだ、飯は全部平らげてるんじゃないか」 唯「助けて……黒服さん……」 男「あぁなに、安心しろ、あいつが来ればお前に危害を加えたりはしないよ。それが掟だ。」 唯「黒服さんはどうなるの…?」 男「残念だけど死んでもらう」 唯「そんなの…ヤダ!」 男「お前はあいつに関わりすぎた…上手く利用させてもらうよ」 手下「奴が来たようです」 88 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 14 40 43.15 ID wDi+eE52O 黒服「おい!唯はどこだ!」 男「ここだ」 黒服「唯!」 唯「黒服さん!」 男「待て。金が先だ。」 ドサッ 黒服「このアタッシュケース二つに一千万が入ってる!さあ約束だ!唯を解放しろ!」 男「確認しろ」 手下「間違いありません、本物です」 89 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 14 44 04.71 ID wDi+eE52O 黒服「さあ唯をこっちへ!」 男「断る。」 黒服「何ィ!」 男「この娘は逃がしてやる。だがお前の所へではない。」 男「さあ鎖を外してやったぞ。好きに逃げるがいい。」 唯「黒服さん…」 黒服「俺は良い…さっさと逃げろ?」 唯「ごめんなさい…!」 93 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 14 49 02.90 ID wDi+eE52O 男「さて……お前には今までの礼をしなくては、な」 黒服「唯はこの建物から逃げたようだな…」 男「なぜお前があの娘にこだわるのか理解出来ない」 黒服「お前にはわかるまい……」 黒服「さあショータイムだ!」 黒服「その前にこまけぇ殺そうぜ」 男「良いよ」 97 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 14 56 19.84 ID wDi+eE52O 私は必死に逃げました。あの人たちが追ってこないように。 黒服さんの無事を何度も何度も神様にお祈りしながら。 ―黒服さんを助けてあげてください― そのことだけが頭にありました。私のことなんかほっとけはいいのに………でも、私を助けに来てくれた。 そんな黒服さんだから私は好きなんだ。 ごめんなさい黒服さん……。 101 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 15 17 05.34 ID wDi+eE52O ―でも、私の祈りは天に届かなかったようです。 翌日、近くの工場で爆発事故があり、暴力団組員が数十人亡くなったとニュースがありました。 ―勢力争いの果ての大事故、とニュースは言ってました。 事故…あの工場は私が捕らえられていたところ…。 黒服さんが命懸けで私を助けに来てくれたところ……。 きっと、生きて帰れないと知った黒服さんが最期に何かしたんだと思います。 後で斎藤さん聞いた話ですが、あのアタッシュケースと黒服さんの服の中には大量の強力な爆薬が仕込んであったそうです。 どうせ死ぬなら敵も巻き添えに……。 ニュースは黒服さんも含め「数十人」と、ひとまとめにしていました。 でも、あの人は他とは違う。 私と部下の為に命を散らした、素晴らしい人。 まだ出会って三日しか経って無いのに、もう私の前からいなくなってしまった……嵐のようで、そよ風のような優しさを持った人。 105 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 15 20 20.70 ID wDi+eE52O 数ヶ月前、黒服さん達のピンチを妹の憂が救ったそうです。その時黒服さん達を襲っていたのは、私を連れ去ったあの人たち。 それ以来、恩義を感じてずっと私と憂を影から見守ってくれてたみたい。 ―憂が何をしたのか?そこまでは誰も教えてくれませんでした。 …ずっとそばにいてくれたのなら、私の前にもっと早く出てきてほしかった…。それなら、私達ももっと早く出会うことが出来たのに。 でも、それが『裏の法ってもん』なんだよね黒服さん。 107 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 15 27 27.67 ID wDi+eE52O ―それから数日 斎藤「唯さん、うちの新たなボスになりませんか?」 唯「え!?ええぇぇーっ!?」 斎藤「どうでしょうか…?ボスは私にすべてを託すとおっしゃっておりましたし…あなた様ならボスも文句はないでしょう」 唯「そんなこと言われても……私何したらいいかわかんないし…なんだかめんどくさそう…」 斎藤「そうですか……それは失礼しました……ですが、何度かこちらに顔を見せて頂ければ光栄です」 唯「顔見せ程度ならいいけど……またさらわれたりしないよね?」 斎藤「ご安心ください。唯さんと憂さんには四人のボディーガードを二十四時間つけます。それにこのエリアの敵対勢力はほぼ壊滅状態…もう二度と私達に手出しはしないでしょう」 唯「に、二十四時間!?お風呂も覗いちゃう!?」 斎藤「覗いちゃいます」 109 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 15 40 41.45 ID 3P18fJEV0 唯「ヤダーっ!」 斎藤「冗談ですよ・・・ははは」 唯「もう・・・」 唯「ねえ斉藤さん・・・黒服さんの名前、教えてくれない?」 斎藤「それは出来ません。ボスは『死んでも教えない』とおっしゃてましたから」 唯「死んでも・・・ね。」 斎藤「・・・・・・」 唯「思い出した。やっぱり私ここのボスにはなれないよ。」 唯「黒服さんが言ってた。『ここはお前みたいな奴が来るところじゃない』って」 斎藤「・・・」 110 :える☆びおれ ◆7yJOmok0Wcz7 :2009/07/08(水) 15 49 37.39 ID 3P18fJEV0 それから、私はまたいつもどおりの平凡な毎日に戻りました。 私の近くにはちょっと怪しい男の人たちがついて来てますけど、一緒におうちでご飯を食べたら打ち解けることが出来ました。 でも、やっぱりなんだか寂しい気もするかな・・・。 そんなに長く一緒にいたわけではないけれども、私の人生の中ではとても大事な思い出になった人だから。 いつまでも見守っててくださいね、名無しの黒服さん! ~完~ 黒服「キミ、キミ。この写真の女の子を知ってるかい?」 DQN1「あぁ糞沢唯かwww」 DQN2「もう帰ったんじゃないの?糞しにお家へwwww」 黒服「ちょっとツラ貸せや…`益´」 ダブルDQN「ぎにゃあああああ!!!」
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迷宮に魅入られた者たち 暁の刻 妖精達やモンスターはおとぎ話であったり、伝説でしかなかった。 ところが、ここ数年おかしな生き物や、狂った動物を見かける事が多くなってきていた。 特に、自殺の名所として有名な「帰らずの森」とよばれる樹海の辺りでの目撃が多かった。 王は調査隊を組織し、徹底した調査を命じた。 調査隊は樹海に程近い村「リブル」に寄ると、村人達を集め事情を聞いた。 村人達の言葉は到底信じられないものであった。 村から数キロ離れた所に古い教会と墓地があるのだが、今は誰もいない。 なぜなら、墓地から死者がよみがえり人々を襲うようになったのだ!とか 帰らずの森のほんの表面の部分へは、木の実や小動物を狩りに村人達は出入りしていたらしいのだが、肉を食らい合う動物(それも草食動物がだ!)、人間に良く似た妙な生き物、巨大化した動物がはいずり回っていて、実際襲われた者もいるという。 村人たちの真剣な表情に調査隊の面々はその言葉を信じるほかなかった。 もっとも次の日、調査隊は身をもって真実を知ることになった。 油断していたこともあったかもしれない、装備が不十分だったこともあるかもしれない。 とにかく生き残ったのは、調査隊長「バロン」だけであった。 彼が森から抜け出た時、ものすごい振動があたりを襲った。 思わず、その場にしゃがみこみ空を見上げると、夜でもないのに辺りは暗闇に包まれていた。 そして一瞬の閃光の後に、森の奥には禍々しい塔がそびえていたのであった。 そして月日は流れ、10数年が過ぎた。 世界はすっかり変わってしまった。 夜にはモンスターが現れ、人々を襲う。それが当たり前になっていたのだ。 帰らずの森の奥に現れた塔、いつしか人々はそれを迷宮の塔と呼んだ。 迷宮の塔がこの異変になにかしら関わっているのは明白であった。 人々がモンスター達に怯える闇の世界がやって来たのである。 「リブル」にはいつしか、村から街へとなっていた。 モンスターを討伐し住人から謝礼を取る、命知らずが大勢集まってきたのである。 王国から定期的に、討伐隊が派遣されてきてはいたが、あきらかに人不足であった。 あの調査隊長「バロン」の体験談を間近に聞いた兵達は、恐れ殆どのものが調査隊、討伐隊に入らなかったためだ。犠牲者も多くでると、徐々に討伐隊が間隔は空いていった。 そのため「リブル」は荒くれどもの巣窟になってきていた。 すっかり治安が悪くなり、森も街中もたいして変わらないような状態になっていた。 そこで、王は「リブル」に集まる荒くれをギルドと呼ばれるチーム制とし、塔の謎を解き明かしたギルドには望みのものを与えるとしたのである。 村人達からの依頼はトラブル回避のため、国が設置した酒場を通してギルドが請け負うものとした。 報酬はポイントとし、塔に侵入するためには一定のポイントをためなければならなかった。 その他、新種のアイテム、モンスターを発見する事でもポイントを得ることができた。 現金はモンスターから剥ぎ取った珍しいアイテムを店に売ることを許された。 そのアイテムが性能の良い武具、薬品になることがわかったからだ。 また、塔に侵入することを許されたギルドには、魔法の石「フープ」を譲渡され、迷宮からはいつでも戻ってこれるようにした。 君は王国の外れから、はるばる「リブル」へと一攫千金を夢見てやってきた新米冒険者だ。 しばらくここでの生活をしてみてわかった事であるが、どうやらギルド加入を断られたのだが、あきらめきれずにいる冒険者がかなりの数いるようであった。 彼らを雇えば、新ギルドを作ることができる。 君はギルド登録手続きをするため、街の中央へ向かっていた。
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迷宮(仮)
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StgBuilder製 横スクシューティング NOILA-TEM(製作:2007) グラフィック 反動 サウンド 素材(後日追記) ダウンロード