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219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/17(木) 18 06 36.04 ID OSszJKtk0 SS『帰り道』 「全く、今一歩締まらない奴だ・・・」 言うまでもなく俺の息子、京介のことだ。 マンションからの帰り道、俺の頭にあるのは二人の子供たちの今後だった。 「京介も京介だが、桐乃も桐乃だな・・・」 考える程に憂鬱な気分が頭をもたげてくる。 今回の件は、二人の疑いを晴らす目的も有ったわけだ。 だが、京介の一人暮らし二日目にして、桐乃は我慢が出来なくなってしまっていた。 京介も明らかに元気がない。間接的ではあるが、むしろ疑惑が強まってきた。 だが・・・ 京介は、それでも疑惑を晴らそうとしてくれている。 桐乃も・・・あの子は聡明な子だ。分かってないわけがない。 俺は親としてどうしてやるのが良いのだろうか・・・。 ふと窓の外を見る。夕暮れの太陽が目にまぶしい。 ・・・そう言えば・・・桐乃が生まれた時も、そんな事を思いながら病院に向かったのだったな。 懐かしい気持ちの中、俺は、当時の事に思いを馳せた。 ―――――――――――― あの日、いつものように職場にいた俺は、病院の方からもうすぐ生まれそうだとの連絡を受けていた。 だが、俺の仕事は途中で放り出していける類のものではない。 すぐにでも向かいたい気持ちを抑え、いつも通り業務をこなしていった。 幸いにも、上司に理解があり、定時で上がることができた。 職場を出て、家により、母から京介を受け取ってから病院に向かった。 (そうだ、この時の夕陽が強く印象的だったのだな。) 病院に着くと、すでに桐乃は生まれた後だった。 「元気な女の子ですよ」 看護師に言われ病室に向かい、桐乃と初めて対面した。 勿論、事前に分かってた事ではあったが、初の娘なだけに感動もひとしおであった。 そして、ベッドに座っているのは、俺の最愛の妻・・・ 「佳乃、よくがんばったな」 「ありがとう、大介さん。でも、もう二人目よ?そんなに心配そうな顔しなくてもいいのに」 そんなたわいも無い会話だったが、今でも覚えている。 「ところで、女の子だったそうだな?」 「ええ。ほら、見て?凄く可愛いでしょ?」 「ああ・・・そうだな」 「あたしなんかより、ずっと可愛らしく育つわよ~」 「むっ・・・むぅ・・・」 こういう場合、男は答えに詰まるものだ。 娘も可愛いが、妻だって当然可愛い。 「ところで・・・この子の名前、考えてくれました?」 「ああ」 一息おいて緊張を解く。 「桐乃だ。桐の花の様に清楚で、桐のように強く、真っ直ぐ育って欲しい」 「ええ、良い名前だと思います」 これで一安心だ。 思えば一月以上前から延々悩み続けてきた名前だ。 佳乃も気に入ってくれたようで、肩の荷が下りた気分だ。 そういえば・・・ ふと後ろを振り向くと、京介が所在なさそうに病室の入り口に立っていた。 「京介、こっちに来なさい」 「う、うん・・・」 俺は京介を佳乃の横に座らせ、京介の目をしっかり見据える。 「京介。これからおまえの妹になる、桐乃だ」 「えっ、いもうと・・・?」 「そうだ。これからお前は兄になる」 「あに?」 まだ良く分かってないような京介だったが、仕方あるまい。 「これから、おまえが桐乃の事をちゃんと守ってやるのだぞ?」 「う、うん!」 たぶん、今の言葉も半分くらいしか分かってはいないだろう。 だが、俺の雰囲気から察したのか、少しだけ大人になった雰囲気が感じられる。 こんな小さなことでも成長していく俺の子供たちに、胸が一杯になった。 「ねえ、おとうさん」 「なんだ?」 「きりのにさわってもいい?」 「ああ、だが、強くしたらだめだぞ」 「うんっ!」 早速、京介は桐乃に興味を持ってくれたようだ。 一通り顔や体を触った後、桐乃の手に、自分の手を重ね合わせる。 「き・・・きりの?・・・にぎったよ?ぼくのてをきりのがにぎったよ!」 大はしゃぎする京介に、俺と佳乃は目を見合わせ、微笑んだものだった。 そうこうしているうちに、主治医の先生が近づいてきていた。 「お父さん、ちょっとお話がありますので、別室に来ていただいてよろしいですか?」 「ああ。・・・佳乃、行ってくる」 「ええ、行ってらっしゃい」 主治医の先生に俺だけ呼ばれるとは、何か悪いことでも起こったのだろうか? 内心の動揺を何とか隠して、俺は診察室へと向かった。 診察室への道は短かったはずだが、今日はあまりにも長く感じる。 見た目は普通だったはずだが・・・ 心臓に問題があったのだろうか?何か特別な病気をもって生まれてきたのだろうか? いや、最近、生まれたときからがんを患っている子供の話も聞いたことがある、まさか、それなのでは・・・ 気が付いたときには、俺は診察室の椅子に座り、先生と対面していた。 「落ち着かれましたか?」 「あ、ああ・・・」 情け無い所を見られてしまって気恥ずかしい。 だが、今後を冷静に考える必要がある。 そう、考え直し、ようやく冷静になる事ができた。 「まず簡潔に、非常に簡潔に説明します」 「お願いします」 腹に力をいれ、ぐっと身構える。 「お子さん・・・桐乃さんに、非常に稀な先天性の疾患が見つかりました」 「先生っ!桐乃は・・・桐乃はいつまで生きられるのですかっ!」 気が付けば俺は立ち上がり、怒鳴るような声で、そう言っていた。 「高坂さん、落ち着いてください」 「ええ、すみません・・・ですが―――」 「ただ、この疾患は成長や発達に殆ど悪影響はありませんし、命の危険もありません」 「なっ・・・・・・・・・」 深呼吸をして、なんとか気持ちを落ち着かせる。 安心しすぎて気分が緩んでしまったのだ。 命の危険が無い・・・これだけでも、本当に安心できた。 佳乃も悲しまずに済む・・・ 「とりあえず、安心はできましたか?」 「ええ、なんとか・・・それより、教えてください。どういった問題が発生するんでしょうか?」 「では、少し複雑になりますが・・・」 そう言って、先生は説明し始めた。 「まず、この疾患は原因ははっきり特定されていません。 ただ、血中のビリルビン(Bilirubin)、リボ核酸(RNA)、女性ホルモン(英:Oestrogen)が複合体(Complex)、 通称ブラコン(Bro-Com)を作って大量に血液内に存在する事が知られています」 「・・・はあ」 「そして、そのブラコンが存在する人は、長じて超弩級のブラコンになる事が知られています。 これを、先天性兄婚症候群と呼んでいます」 「・・・よく、わからないのですが?」 正直なところ、医者の説明というのは、患者からするとあまりにも分からない事が多い。 専門用語の羅列を理解しろというほうが無理なのだ。 「まとめますと、桐乃さんは、お兄ちゃんの事好き好き大好き好き好きになってしまうということです」 ・・・・・・・・・まったくわからん。 兄と妹が仲良くしている事に何の問題が有るというのだ? 「・・・他に、何か症状が出てくるのですか?」 「いえ、これだけです。この症状さえ家族の方にフォローして頂けるのでしたら、普通の健常児と何も変わりありません」 ふむ・・・ どうやら、医者というのは大したことが無い事でも大げさに騒ぎ立てるものだという事だな。 俺は、ようやく完全に安心する事が出来た。 診察室から出て、病室に帰ると、なんとも微笑ましい光景が待っていた。 「き、きりのぉ~~~、てをはなしてよぉ~」 「あらあら?お兄ちゃん、よっぽど桐乃に好かれたみたいね?」 「で、でも、ぜんぜんはなしてくれないよぉ」 こんな、愛おしい空間が、今後も続いてくれるように・・・ そう思って、俺は決意を新たにしたのだった・・・ ―――――――――――― 「次は、千葉~、千葉~」 車内アナウンスに、ようやく目を覚ます。 昔を思い出す間に眠ってしまうとは、俺らしくもない。 自嘲しつつも、夢―――昔の事を思い返してみる。 そうだ。 桐乃が生まれたときから、こうなる事は分かっていたんだったな。 あの先生の言った通り、桐乃は京介の事が好きで好きでたまらなくなっているようだ。 そして京介もまた、俺がクギを刺したとはいえ、そろそろ決壊しそうなのが見て取れる。 だが、なぜか気分は晴れやかだ。 「・・・式場をそろそろ探し始めるかな・・・」 俺は一人呟き、駅のホームが近づいてくるのを見るのだった。 End. ----------
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私は、真っ赤な顔をして。恋人に抱かれていた。 私が恋人になんとなく「私のどこが好きなのか」聞いてみたら。 余す事無く答えてくれて。 聞いたクセに、私は真っ赤になった。 真っ赤になった私を、恋人は抱き寄せた。 嬉し恥ずかしとは、この事か、と私は蒸気した頭で納得した。 「みおー」 恋人が話し掛けてきた。 「‥なに?」 「澪は、私のドコが好きなんだ?」 「‥んー…」 私は、考え込んだ。 「…」 「…」 中々即答出来なかった。 「…ほら、すぐ答えらんないだろー?」 恋人は、私の黒髪を撫でた。 「‥うん」 「ま、好きでいてくれれば、ソレでいいよ」 「うん‥」 私は少し申し訳なくなり 「りつ‥」 「ん?」 恋人の腕を解き、正対した。じっと、恋人を見つめた。 「‥なんだよ」 ちゅっ よ、と恋人が言った所で。私はキスをあげた。 「…っ」 私は唇を少し開いて、舌を出した。 「…」 恋人も、舌を出してきた。 ぺろっ ちょっと、舌を舐めた。 ………。 「…ふぅ…」 私は唇を離して、息をついた。 「…」 恋人は、最初。呆気に取られたようだった。 徐々に、頬を赤く染めていった。 ……照れたカオに、なった。 「…」 私は、顔を赤くしたまま。 「…照れてる律も、好き」 出来るだけ優しい笑顔で、言った。 名前 コメント
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http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1266820218/116-121 部屋は心の鏡とはよく言ったものだ。 どこの部屋にも置いてるであろう生活用品以外に特筆して目立つ物のない俺の部屋は、俺の心をよく現している。 自室というものは、自分の有り体であり、心そのものであると俺は思うわけだ。 妹の部屋は俺の部屋なんかより、より心の有り様が見て取れる。 一見すると、なるほど近頃の女子中学生らしくぬいぐるみや、可愛らしい柄のカーテンが窓にひかれ 本棚には参考書や陸上の本が陳列しており、部屋はよく片付いている。やるべき事はキッチリとやり、 他人に負い目を見せない妹の性格がよくよく現れている妹の部屋。 そう、それは間違いなく俺の妹・高坂桐乃らしい空間であり、妹を普段からよく知る人間がこの部屋を見て 「高坂桐乃の部屋」だと言われたら、誰もが信じて疑わないだろう。 でも他人の心なんて実は誰もわからないものだ。妹は確かにそういう人間であるけれども、それは一面でしかない。 妹の部屋は和室を無理やり洋室にリフォームした為か、洋室には不似合いな押入れが存在する。 そしてそこには、桐乃の普段は見る事のできない、オタ趣味満載の面が詰め込まれている。 オタ趣味を理解してくれて、なおかつ信用の置ける人間にしかそれを公にしない桐乃の心を その部屋は如実に物語っているわけだ。まあ俺がその秘密を知っちゃったのは奴にとってイレギュラーの事態が起こり 仕方なく公開した訳で、俺をまるごと信用して見せてくれた訳じゃないと思うんだけどね。 つまりその、なんだ、部屋が心であるなら、そこに土足でズカズカ踏み込むような真似は慎むべきだってことを俺は言いたいんだね。 特に思春期の少年少女の部屋なんて注意しなきゃ駄目なんだから‥‥ ここまで言って俺の言いたい事の分からない人間なんていないだろ??え?いるの? だからさあ‥ 人の部屋に入る時はノックをしろってことだよ!!! 「~~~~~~~~!!」 「あれ?アンタこのくそ暑いのに毛布かぶって何やってんの?」 季節は夏―――外ではセミがにぎやかに鳴いており、間違っても頭から毛布なんてかぶる事のない心躍る季節‥ 「な、何でもねえよ。いや、何でもない事はなくて、凄まじい寒気と悪寒が俺を襲ってるんだよ!」 ああ‥我ながらなんて苦しい言い訳なんだろう‥ 俺、高坂京介は何も予定のない夏の休日、この日は朝からやる気を出してひとり勉強に励んでいたのだが、 途中でちょっと調べたい事があったので、妹から借りたノートPCを起動したのが全ての間違いだった。 いや、違うんだよ?もちろんWINDOWSが起動した後はプラウザを起動しようとしたさ! でも、プラウザの横に昨日寝る前にダウンロードしたアダルト動画のファイルが燦然と輝いていたんだよ。 あれ?何でこんなファイルが?と思ったけど、何の事はない。いつもは見終わったら消去するんだけど、 これがなかなかどうして上玉の眼鏡ッ子AV女優の動画でね‥うへへ!昨夜は二回も抜いちまった。 だから消すには惜しくて、もう一度見てから消そうと思ってたのさ。ああ、その時からもう地獄へのカウントダウンは始まってたんだ。 ベッドの上で横向きに寝ながら自家発電に励んでいたところ、妹がノック無しに部屋に入ってきやがった。 こういう事態に陥ったことが無いわけではない。でもそれは相手が母親の場合だ。 母親だったらこんな時は俺が何をしていたかすぐに察知して撤退してくれるのだが、いかんせん今回は相手が違う。 「え?なに、夏風邪にでもかかったの?どうなるの?死ぬの?」 「死なねえよ!」 絶対に見つかりたくねええ!何でかわからんが、桐乃には絶対に見つかりたくない! ベッドの上で饅頭のように毛布にくるまった俺を見て、桐乃はさぞ訝しげに思ったのか、不審そうに色々伺ってくる。 「何でそんな丸まった体勢で寝てんの?」 「それはね、こうすると気分転換になるからだよ」 「何で毛布の中にコードが繋がってんの?」 「それはね、電気湯たんぽで暖をとっているからだよ」 「何でそんな声が震えてんの?」 「それはね、あまりの寒気に発声もままならなくなってきたからだよ」 赤頭巾ちゃんのようなやり取りを、外の世界からシャットアウトされた半ケツ状態の俺と交わす妹。 俺は毛布にくるまっているので、外の様子が確認できないのだが、桐乃は俺の様子が尋常じゃないと見てさすがに心配になってきたようだ 。 「ちょっと大丈夫なのそれ?」 「だ、大丈夫だ。何の問題もねえ」 「キモ!全然大丈夫そうに聞こえないんですけどー!?声がガタガタしてるよアンタ!?」 「だ、だから大丈夫だっつってんだろ!寝てれば治るから出てけよ!ゴホゴホ!!」 ぐぅぅ‥‥!いつもは俺がどうなろうと心配のひとつもしねえくせに、どうしてこういう時だけ‥! ちょっと演技が迫真に迫りすぎちまったみたいだ。声がガタガタしてるのは本当に恐怖におののいているからだけどね! とりあえず何とかして桐乃を外に追い出さなくては。一瞬で良いんだ。十秒あればパンツを履いて、 PCの電源を落として、その後はどうにでもなる。この現在の毛布の中の状況だけは知られる訳にはいかない。 何か上手く桐乃を外に追い出す方法はないものか‥そうだ! 「うう‥‥どんどん調子が悪くなってきた‥桐乃、悪いが体温計を一階から持ってきてくれないか」 なんというナイスアイディア。幸いなことに、今日の桐乃は柄にもなく俺を心配しているようだし、これぐらいは聞いてくれるだろう。 まったく、普段からもう少しこの兄を気にかけてくれるようならいいんだが。 「そ、そうね。ちょっと待ってて。今持ってきてあげるから」 はあ‥‥何とかこの場を切り抜けられそうだ。さて、とりあえずパンツを履かないとな。 毛布の中でひとり勝利を確信していた俺だが、桐乃が部屋から出ていく気配が感じられないので、毛布越しに見えない妹に声をかける。 「‥‥桐乃?どうした?早く体温計を‥」 やっぱりろくな作戦じゃなかったか?ぐぅ、確かにこんな時にまず熱測ってる場合じゃないか‥ と、思っていたらいきなりベッドの上に自分以外の人間の体重がかかり、ギシッと音を鳴らした。 「お、おい!桐乃っ!?」 「ね、熱、測ってあげるからちょっと出てきて!」 なんと桐乃が俺の毛布を剥がしにかかってきた。もはや俺の最終防衛線といえる毛布を、だ。 もちろん俺は最大限の抵抗を試みる。亀の子のように丸まり、四肢で毛布を巻き込む。 「はぁ?何言ってんだよ!熱測るなら体温計があるだろ!どうする気だよ!」 「い、一階のどこに体温計あるのか忘れちゃったの!あ、あああたしが測ってやるって、言ってんの!」 何言ってんだ!陸上の大会の日の朝に欠かさず熱測ってんじゃねーかよ!それに測るって、どうやって!? 「ほ、本当は死ぬほどイヤなんだけどね??緊急みたいだからおでこで測ってあげる!」 何だと!?いや、ヤバイってっそれはヤバイって!それもヤバイって! 全力で俺の毛布を引き剥がしにかかる桐乃。 「し、仕方ないじゃん!?アンタ、けっこーヤバそうなカンジだし!?ふ、不可抗力っての!?」 ヤバいのはこの状況なんだよ!毛布にくるまりながらPCを抱え込む体勢では、両手で毛布を引っ張る桐乃に対し、 だんだん分が悪くなってくる。俺、風前の灯火。もはや最後の牙城は崩れ去ろうとしていた。 「やめろ!この毛布を剥がすと恐ろしいことになるぞ!」 俺の必死の抵抗もむなしく、桐乃は鼻息をフンフン鳴らしながら毛布をめくりさろうとする。 「う‥るさい!いいから出てこいっ!」 やめろ、いま毛布を剥がすと本当に恐ろしいことになる。何故なら、お前の位置から毛布をめくると――。 「え‥‥えっ?」 俺の半ケツが出てくるからだ。 「ぎゃ、ぎゃぁあああ!!何してんのアンタ!!へ、変態!露出狂!!」 「い、いやこれは‥!」 桐乃は俺の半ケツを見るや否や、悲鳴をあげながら俺と逆方向のベッドの端まで退いた。パンツ見えてるぞ。 涙目でパンツを上げる俺に、同じく涙目で顔をゆでダコのようにした桐乃が真っ赤にしながら抗議する。 俺が何をしていたのか、こいつもどうやらようやく、ようやく分かったらしい。 「あ~最悪!今日の夢に出たらどうしてくれんの!?最悪最悪最悪最悪‥‥」 あああ、俺だって最悪だよ。今日は何て最悪な日なんだ。よりによって、妹にオナニーの現場を抑えられるなんて‥ その後も、桐乃はブツブツと俺に批難をぶつけていたようだが、放心状態の俺の耳にはもう何も入ってこない。 ただ俺は目の前の虚空を眺め、この後の人生の身の振り方を考えていた‥もう死にたいよぅ。 いやいや‥ただオナニーを見つかったことぐらい、どうだと言うんだ‥そうだよ、世の中にはもっと辛い事だってあるさ。 「ね‥ねえ」 そうだ、こんな事は苦じゃないんだ。親父にぶん殴られた時に比べれば 「ねえってば」 あ~そうだ、今日は麻奈美と図書館に行って勉強しよう。うん。もうそうしよう。 「ねえ!!」 「何だよ!!」 うるせえな、こいつまだいたのかよ。俺をどこまで追い詰める気なんだ。もう頼むから部屋から出て行ってほしい。 俺はそうお願いするべく、横から声をかけてくる桐乃様のほうを見やった。 「‥‥‥」 はて?こいつはどうして、俺の服の裾を掴んで顔を赤らめているのだろう。 俺も細かいことを思考するのをやめ、妹と間近から見つめ合う事にした。何だこの状況。 しばしの静寂の後、妹の方が先に口を開いて聞いてきた。 「で‥どうだった?」 「は?何が?」 こいつは一体何を聞いてくるんだ?Tシャツとパンツ姿の俺は、訳も分からずただ妹と見つめ合う。するとさらに妹は聞いてきた。 「だから‥どうだった‥って聞いてんの‥!やってて、こ、興奮してたの?」 ああ?エロ動画のことか?そりゃあもう赤フレームの眼鏡のAV女優は俺のストライクゾーンを捉えたね。 こうなればヤケだ。もうどうにでもなぁ~~れ♪ 「ああ、興奮した!」 俺は心中涙目ながら胸を張ってそう答えた。すると桐乃は「ふ、ふうん‥」とつぶやいて顔を赤らめたまま目を伏せる。 おいおい、何だその態度は。そりゃ目も伏せたくなるだろうけどさ、そろそろ勘弁してくれよ。 顔を上気させたまま俯いていた桐乃だったが、数瞬の後、意を決したようにいきなり顔を上げ、再び詰問してくる。 「やっぱり、兄貴は‥ああいうの好きなの?」 「――す、好きだよ。好きなんだから仕方ないじゃんかよ」 「い、いつもああいうので‥その、ひとりで‥してるの?」 「ぐっ!ああ、そうさ!いつも同じようなジャンルでオナニーしてるよ!!」 「ほんとに?ほんと?」 「本当の本当だよ!」 ああもう何を聞いてくんのコイツ!?しかもそれにことごとく答えちゃう俺って何なの!? それに、こいつはこいつで「へ、へ~‥そうなんだ‥」とか言いながら頷いてるし‥ ふと気付くと、桐乃の視線が俺の視線と交わらず、俺の顔より下に向けられている。んん?俺の体に何か‥? 「なんかパンツに染み出来てるけど‥何それ?」 桐乃がそう言って指をさした先には、良い所でオナニー中断された為か、悲しそうに小さくカウパー汁が先っちょに染みている俺の股間のテント。 「こ、これはお前が途中で入ってくるから!」 もうこれ以上の恥はないと思っていたが、さらに恥の上塗りをされた。 きゃあとかキモいとか言いながら顔を両手で隠す桐乃。もう耳は真っ赤である。もちろん俺も真っ赤っ赤。 ぐう!もう泣いてもいいよね?頑張ったよね俺?もう完走(ゴール)してもいいよね? はあ‥もう今日は厄日だ。これ以上まともに桐乃と顔を合わせられる気力はない。 俺は今度こそ、桐乃に部屋から出て行って欲しいと頼むべく、桐乃の方を見て、たまげた。 股間から顔を上げると、鼻息のかかりそうな距離に桐乃の顔があったからだ。 その刹那、電流のような感覚が俺の下半身に走った。月並みだけど、本当に電気が走ったかと思ったよ。 桐乃が俺の股間に手を置いていたからだ。口をパクパクさせてる俺に、桐乃が顔を紅潮させたまま言った。 「途中で中断されるのって、辛いんでしょ?よ、よかったらあたしが抜いてあげよっか?」 「な、何言ってんの!?そんなのダメに決まってんだろ!!」 こいつは何て事を言い出すんだ。いま自分が何を言ったのか分かっているのだろうか。 我が耳を疑ったが、桐乃の方は大真面目なようで、俺の股間をさすり始めていた。 「だ、だって確かにノックしなかったのはあたしがほん~~~~の少しだけ悪かったかも知れないし‥」 ほんの少しどころじゃねーよ!お前さえ気を付ければこんな事にならずに済んだんだよ! 実の妹に股間を触られてドン引きしている俺とは裏腹に、桐乃は顔をうっとりさせながら体を密着させてくる。 いくら実妹とはいえ、ティーンズ誌のモデルをやっているような妹だ。そんな奴が 俺のチンチンをさすりながら俺を押し倒してるときたもんだ。たまったもんじゃない。てかヤバいでしょこの状況? 気付けば俺は完全に桐乃に組み伏せられていた。いつかと同じ状況だ。 「それに、あたしの貸したやつでオナニーしてくれてたのって、う、嬉しい‥かな?」 何が嬉しいの?え、自分のPCをオナニーに使われると嬉しいって、ごめんぜんぜん意味わかんねえよ‥ 俺の妹はとんだ変態ということなのだろうか?どこの世界に自分のPCを貸し出して、 オナニーに使われたら興奮する性癖の輩がいるというのだろうか。いや、目の前にいるんだけどさ。 これが俺の立場だったら、嬉しいどころかキレる場面だと思う。だが、妹は嬉しいと言う。 「あのね、本当にしてくれてるとは思わなかったんだ。もしかしたら‥もしかしたら、してくれてるかなって そんな風に期待してたの――。あ!でも今日のは本当に事故だよ??わざとオナニーの現場を見ようって思ったわけじゃなくて‥ その‥ちゃんとやってるかな~って思って。だって、アンタ言わないとやらないじゃん?で、ちょっと様子見にきてあげたら‥ や、やっぱり兄貴ってそういうの好きだったんだね‥?あたしだけ思い込んでたワケじゃないんだ‥」 なんて奴だ。俺にPCを貸し与えて、それでオナニーしてるかどうか期待していたというのかよ。 桐乃は俺にのしかかりがら、俺の胸の上に指を置いて、のの字を書きながらもじもじしている。 やべえ‥やはりこの状況は不味い。さっきから桐乃はいつになくしおらしいもんだから、俺もちょっと調子が狂う。 「そ、それで!どんなシーンで抜いてたの!?」 何聞いてくるんですかアンタ!?しかし、その勢いを留めぬままに俺のフィニッシュシーンを聞き出そうとしてくる桐乃。 「今回貸したやつって、いわゆる『おしかけもの』ってやつだからさ、そ、その‥例えば今のあたし達みたいな状況の シーンとか沢山あったでしょ??それで凄い興奮したんだよね!?や、やっぱり今みたいな状況って興奮しちゃうの‥?」 「‥は?そんなシーンなかったけど‥」 「え?」 俺の見ていた動画は、眼鏡ッ子AV女優のハメ撮りもので、物語仕立てであったり、シナリオのある作品ではなかったのだが。 桐乃は自分の期待していた返答と、俺の返事の内容がかなり違っていたようで、とたんに表情を曇らせる。 「そ、そ、それじゃ何ちゃんを攻略したの!?それだけでいいから言ってみて」 「こ、攻略って!えっと‥鈴木ありすって娘だけど‥」 「鈴木ありす?そんな子いたっけ?」 「いや、お前は知らないと思うよ。そもそもそのAVダウンロードしたの昨日だし‥」 『ビシッ』という音がどこからか聞こえた気がした。一瞬にして部屋の空気が張り詰めた。 そして、気のせいじゃなければその緊張の発信源は、おそらく目の前の妹である。 「え、‥AV‥?」 「借りてたPCをオナニーに使ってたのは謝るよ‥けど、お前も嬉しかったんだろ?俺もさっきのお前のことは忘れるからお前も― ん?どうした桐乃?ノートPCなんて持ち上げてどう‥」 「嬉しいわけ‥あるかーーっ!!死ね!」 ガシッ!ボカッ!俺は死んだ。
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このページはこちらに移転しました 好きなもの 作詞/220スレ639 作曲/220スレ670、あしがる 好きな食べ物なんですか? 栗が好きです 大好きです 好きな動物なんですか? リスが好きです 大好きです 栗とリスが大好きさ 栗とリスが大好きさ 栗とリスが大好きさ 栗とリスが大好きさ!! 「らめぇえええええええ」 音源 好きなもの(220スレ670ver メロ入り) 好きなもの(220スレ670ver メロなし) 好きなもの(220スレ670ver 歌:夢乃サキ) 好きなもの(あしがるver)
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あやせ:お兄さん、実は相談が…。 京介:桐及のことか? あやせ:その…。アメリカに行っている間に、ああいうものを全部処分してしまえば…。 京介:いやぁそれはまずいだろ。ああいうものとはいえ、桐乃が大事にしているものだから。それに一応誰にも手をふれさせないようにすると約束したわけで…。 あやせ:そうですか。ならば、せめて、どんなものなのか見させてください。中身を見ずに批判してもしょうがないですから。お兄さんもそうおっしゃいましたよね。 京介:見せるぐらいならばいいのかもしれないけども…。単純に興味のない人間にしてみると、本気でつまんねーし、お前みたいなのがやったら不快感で卒倒しかねんぞ。 あやせ:耐えます。 京介:じゃあ、ひとつだけ約束な。なにがあっても桐及のコレクションには手をつけない。 あやせ:うっ…。 京介:どうなんだ? あやせ:わかりました。 京介:だったらこのノートパソコンに入ってるやつでいいだろう。 あやせ:自分のノートパソコンにそんな汚らわしいものを…。 京介:へ~ぇ俺変態シスコンですから(俺も損な役目だな)。 あやせ:おやさしいんですね。妹想いって点でははシスコンっていうのもまちがいじゃないのかも。 京介:(こいつ、やっぱりわかってるんだろうな。) あやせ:この「お兄ちゃんのパンツなんて盗んでないんだから」っていうのは、何なんですか? 京介:俺が知りたい。でももっとなぞなタイトルのゲームもある。こんなの買うためにわざわざ深夜にアキハバラにまでいって並んできたんだぜ。どうよ? あやせ:やっぱり、桐及に頼まれて。 京介:あぁ。深夜にならんで買ってきて、朝までつきあわされて、別れ別れになるエンディングになって、そしたら次の日桐及はアメリカに行ってしまった。どうにも複雑な気持ちだよ。 あやせ:…。 京介:でだ。まぁなんというのか。こういうゲームなわけで、シーンに入るとまぁああいうシーンがくるわけだから、その不愉快になったらやめてくれ。やり方は適当に選択肢をえらんでいけばいいから。 あやせ:ひとりでやるんですか? 京介:俺のほうも気まずいし、桐及にばれたら怒られる。 あやせ:これさせた時点で…。 京介:じゃあやめるか? あやせ:やります。 京介:そうか、じゃあ適当に。俺は今からちょっとコンビニいって、それから隣で勉強でもしてるから。なにかいるものあるか? あやせ:じゃあ、コーラとハーゲンダッツの抹茶。 京介:(すごいとりあわせだ)わかった。 下にいる母親に「あやせは、桐及の部屋の片づけをしにきただけ」と厳重に言い聞かせ、「もてるのね」などとからかわれるのをあしらいながらで俺はコンビニにでかけた。 コンビニにいって、すぐに帰るつもりだったのだが、赤城に妹の相談とかいってつきまとわれて、2時間ぐらいかかってしまった。あやせには、メールを入れておいたからまぁいいのだろうが…。そう思って家に帰ってみると家が大騒ぎになっていた。 あやせ:お兄さん…。大変なんです。何度電話かけてもつながらないし…。 京介:あわてて携帯電話をみなおした。たしかにあやせからの着信が入っている。 ちょうど俺の母親が救急車で運ばれて行くところだった。鍵をしめておれとあやせは救急車に飛び乗る。 あやせは、一安心したみたいで、でもなんだか様子がおかしい。目から光彩が完全にきえている。まあ事情が事情だけに むりはないが。 京介:いったいどうしたんだあやせ。 そりゃ、妹の友達が妹の部屋で妹物のエロげーをしていたら、そりゃ卒倒するだろうが)と、なるだけ落ち着かせるように、包み込むような声ではなしかける。今晩は親父に大目玉だなと遠くを眺める。 あやせ:私、言ってはいけないことを言ってしまったんです。つい、うっかりなんです。 京介:わかったから、落ち着いて。何を言ったんだ。 あやせ:いくら大事なものでも、持ってておかしいものは捨てるべきって。 京介:お前の気持ちはわからんでもないが、今一つ話がつながらない。 あやせ:そしたら桐及が…。そしたら、おばさんが倒れて。 どうやらゲームの中の話と、桐及の話がごちゃごちゃになっているようだ。でも 母親が倒れた理由につながらない。 救急隊員:どうやらお友達が意識不明の重体になったという電話がかかってきたみたいで、それで奥さんが気絶、この娘が通報したのだけれども、かなり混乱しているみたいで…。とにかくおちつかせてあげてください。 なんとなく、話がつながってきた。あやせは、自分がゲームの中のキャラクターに「ひどいこと」を言ってしまい、それで登場人物の一人が行方不明になってしまった。そこに意識不明の電話が入ったというわけか。 まず麻奈美に電話した。それから親父にも。まず、麻奈美には、母親の看病を。それから父親には桐及が意識不明になったかもしれないという話を伝えた。病院で、簡単に挨拶と手続きをすませたあと、すぐに麻奈美が来た。これでバトンタッチ。俺とあやせは、タクシーにのりこむ。 京介:そんなの偶然だよ。ゲームと現実は別だといつもいってるだろ?(とは言ったものの、これで2回目だ。頭では分かっていてもあまりいい気分はしない) あやせ:でも。 京介:お前がショックなのはわかる。でもお前は何も悪くない。そうやって、自分のせいにしても何も解決しない。ここから先は俺と親父でなんとかする。親父は警察官だから現地の警察とのやりとりだって、俺達以上にうまくできる。あとは現地の警察に任せるしかない。 あやせ:…。 京介:とにかく、お前は家に帰れ。 そう言って、俺はあやせと何度か押し問答をして、なんとかあやせを家に返す。あたりは突然の大雨だ。 家に帰ると親父がいた。親父は冷静沈着に情報を収集したみたいで、桐及が行方不明になった経緯を説明してくれた。まず、桐及が実は京都に練習試合にきていたということ、棒高跳びで失敗して、意識不明となったことなどを聞かされた。 京介:桐及のやつ…。まさか…。 親父:とにかく、俺は今日の最終便の関西空港行きになんとか乗り込む。今から行けばもう少し早いのに乗れるかもしれない。お前はここで電話番をしていてくれ。 京介:飛行機か…。 空を見てみると、雨がやむどころかどす黒い雲がどんどんあつまってくる。 京介:飛ぶかな…。 親父を送り出し、ひといき。自分でありあわせのものを集めて食事を作る。それから、麻奈美に電話して、母親が意識を取り戻したことを聞く。ただの気絶ときき一安心。あとでタクシー代を含めてお礼をするといって、一旦家に帰ってもらう。 麻奈美:家にいかなくっていい? 京介:そこまでしてもらうと悪い。 麻奈美:もうここまでしてるんですけど。 京介:いや、今日はひとりでいたい。 麻奈美:そっか…。わかった。 なにかひっかかるものがあったので、あやせがやりかけたゲームを見てみる。それで驚愕する。 競技はバスケと違えども、登場人物が意識不明になっているというわけだ。 京介:偶然というには出来すぎだ。 そのまま、スイッチを切ろうかとも思ったが、なんとなく切る気になれなかった。どうしても、このストーリーの結末が気になったので、黒猫に電話してみた。 京介:なぁ黒猫。オニパンというゲームがあるだろう。 黒猫:もう10時過ぎてるのよ。どうしてそんな辛気臭いゲームのことを。 京介:辛気臭いゲームって…。 黒猫:あのゲーム、泣き落としが安っぽいっていう悪評しか聞かないわ。最初のエンディングはどう転んでも別居というのもつくりが悪いし、それ以降はバタバタと死ぬらしいじゃない。 京介:死なない方法はないのか? 黒猫:さぁ。できの悪いゲームの妹なんて桐及といっしょで、さっさと死んででくれたほうが…はやく終われていいんじゃないの?あなただって好きでやってるわけじゃないんでしょ? 京介:なんだとてめー。黙って聞いていれば。 黒猫:なにまじになってんの…。 京介:桐及の友達がこれで遊んでいて、登場人物が意識不明になったと思ったら、桐及が意識不明というニュースが入ってきて…。 黒猫:…。 京介:(相当ショックだったのだろう。長い間が全てを物語っている)わかった。突然どなってすまなかった。桐及のこと、言ってなかったらそういうふうに反応するよな。俺もそのうち、桐及の見舞にいくから、そのときに、なにかあったら…。 黒猫:確か、どの時点からでも10回連続でその妹の好感度が最も高くなるよう選択肢を選び続けると、死亡フラグが折れるらしい。 京介:わかった、ありがとな。 さて、このゲームがそうとう縁起の悪いものだとわかった。頭では、たかがゲームとは知りながら。そういうことを考えているうちに寝てしまった。 ドンドンドンという音で目を覚ます。なんだもう1時じゃないか。 黒猫:お目覚めのようね。 京介:お前、どこから入った。 黒猫:さぁ。それより、お客さんみたいなんですけど…。 京介:こんな夜中に。 黒猫:雨の中さっきから30分ぐらいねばっているわよ。 京介:わかった。見てくる。お前はここにいろ。 黒猫:わかったわ。 そういって、黒猫はゲームを再開する。どうたら10回連戦というやつに挑戦してくれているようなのだ。 あいつもあいつなりに心配で、じっとしていられなかったんだろう。 ドアをあけるとあやせがいた。ずぶぬれで、悲惨な格好である。 京介:どうした。こんな時間に。 あやせ:どうしてもおちつかなくって。 黒猫:どうしたの、こんな時間に。 あやせ:お兄さん、あなたって人はこんなときに…。 黒猫:お兄さんが下手糞だから。 京介:こら、余計にこじらせるようなことをいう。 あやせは、絶望したような眼でこっちを見る。そして、走って逃げだそうとしたところに あやせは何かにぶちあたった。 京介:麻奈美じゃないか…。いったいどうしたの? 麻奈美:たいへんなの。さっきおばさまから電話があって、桐及が心肺停止なんだそうで…。 京介:なんだって? 黒猫:いや、さっき選択肢を間違えてしまって。すまない。 麻奈美:この娘たちは…。 京介:黒いほうが黒猫、白いほうがあやせ。二人とも桐及の友達だ。お前にはいってなかったが、桐及はちょっと変わったゲームが好きでな。そのゲームをあやせがしにきたところから、話がはじまるんだ。 麻奈美:いくらなんでも、それはないんじゃない? 京介:いや、それでたまたまなんだろうが、そのゲームで登場人物の一人が意識不明になったところで桐及が意識不明になったという連絡がきて。 黒猫:それで、さっき私が間違えて心肺停止にしてしまったら、心肺停止になってしまったというわけね。 京介:それで、どうして俺に連絡が…。 黒猫:さっきから電話なってたわよ。あなたは気づかなかったけど。 京介:…。 そこに、あやせがくしゃみをする。 麻奈美:まず、お風呂にはいろっか。洋服は桐及ちゃんのを探すから。 そうやって麻奈美はお風呂の準備をはじめる。 あやせは、毛布に身をくるみながら、恨めしそうに話す。 あやせ:なんで、この人がいるんですか? 京介:気がついたら家に入っていて、勝手にゲームをやっていた。信じてもらえんだろうが。 黒猫:この家のセキュリティーが甘すぎるのが悪いのよ。 あやせ:桐及かと思ったのに…。 どうやら、俺も気が動転していて鍵をあけっぱなしだったようだったのだ。 そこに黒猫が来て、やっぱり落ち着かなくって家をぬけだしてきたあやせが 黒猫の影が家に入るところを見た。それであやせは 「桐及の魂が最後のお別れを言いにきた」と勘違いしたみたいで、あせっていた ところに、「女」をつれこんでいたと勘違いさせるイベントが生じてといったところだろう。 黒猫:あと、3回失敗したらゲームオーバーってところかしら。いちおう心肺停止は脱出したんだけど、まだ自発呼吸が回復していない。ちょっと回復させて泣き落すシナリオに入ったというところかしら。 京介:じゃあ10回連続は無理? 黒猫:いや、一度最高の好感度を選択すると、最高の好感度を選択し続ける限り少なくとも10回は続くから大丈夫。 あやせ:何をはなしているの? 京介:こいつ、ゲームの続きをやっていてな、でも選択肢を間違えたらしく、あと3回最悪の選択肢を選んだら、バットエンドみたいなんだ。 黒猫:ちがうわ。3回のうち1回でも最良の選択肢を選ばなかったらThe endよ。 大きな雷鳴とともに停電が起こる。3秒後に回復。 京介:ゲームは…。 黒猫:大丈夫よ。ノートパソコンにはバッテリーがあるから。 あやせ:ふぁーーー。 京介:ゲームはゲームだ。落ち着け。 あやせ:なんで落ち着いていられるんですか? 京介:ゲーム何かで桐及がしんでたまるかっていうんだ。 黒猫:そうでもないわよ。一応私なりに調べてみたんだけども、かなり重要な分岐点となるシーンがあって、妹の枕元に何を置くかを選ぶんだけど、どこで調べても「オルゴール」が正解のはずなのに、オルゴールを選択した瞬間、心肺停止に。ほかの選択肢は 熊のぬいぐるみ、おにいちゃんのパンツ、そして、ピアスなんだけど。 あやせ:ピアス…。 京介:なにか思い当たる節があるのか? あやせ:そういえば、なにか、ピアスをものすごく大事そうにしていたような。 黒猫:今、似たような選択肢がきたわよ。 そこに麻奈美があらわれ、あやせを強引に風呂につれていく。あやせは必死に抵抗するもお風呂の中に。 コマンド> そういえば、ふと妹の声がしたような気がした。「私の何かを探して」といっていたような気がするのだが…。なんだったんだろう。 京介:答えはピアスってことなのか? 黒猫:いや、調べたところでは、このイベントはオルゴールのシーンで間違えた選択をしたときにあらわれて、正しくはオルゴールのはずなんだけれども。 京介:ピアスか…。そういえば、俺桐及のやつにピアスをあげたような…。 黒猫:この期に及んで妄想?それで、ピアスはどこ? 京介:もう選んだのか。心臓にわるいな。 黒猫:ゲームはげーむじゃなかったの…。 麻奈美:お夜食もってきたわよ。お医者さんごっこは進んでる? 京介はあわててゲームの画面をふさぐ体制に。どうやら麻奈美にやつ、医学系のゲームと勘違いしているみたいだ。 麻奈美:あやせちゃんがあがってきたら、これを一緒に食べて。 京介:わかった。 麻奈美:私にはみせられないゲームなんだよね。でも、なんかこれをクリアしないと桐及ちゃんは助からない。そんな気がして。 あやせ:まだ進めてないよね。 京介:今、ピアスの場所を探しているところだ。ピアスといってもいろいろあって、どれが大事なのかわからない。 あやせ:これ。 あやせは桐及の引き出しからピアスを取り出す。 黒猫:じゃあ、「机の引き出し」でいいわね。 あやせ:ピアスが一つしかない。 黒猫:こっちもよ。 京介:京介:なんだって? 黒猫:ものすごく一致してるわね。次の選択肢は、確か、そのピアスを抱きしめるでよかったはず。残りは3つよ。 京介:大丈夫なのか? 黒猫:私を信じて。 京介:次の選択肢はまだか? 黒猫:まだお話が続いてるわ。兄はそのピアスを箱ごと抱いて寝る。夢に妹が出てくる。妹が再び話しかける。 「私のピアスを探して」と。また来たわ。 あやせ:もう一つは桐及がもっているんじゃないかな? 京介:じゃあ、さがしようがないじゃないか? ふと気がついた。 京介:このピアス、俺があげたやつじゃないか。 黒猫:選択肢が出てきたわよ。 (1)確か、本棚の裏に大事なものといっしょに隠してある。 (2)馬鹿を言うなお前が持っているだろう。 (3)これは、もう片方は俺がもっている。 (4)とにかく、探すから待ってろ。 あやせ:2番目じゃないかな。 黒猫:わたしもそう思ったんだけど、どうして? あやせ:大事なものだったら、絶対に肌身はなさずもっているはず。 京介:じゃあ、なんで片方だけ? 黒猫:乙女心よ。 京介:なんだかわからないけどもわかった。ひとつだけつっけんどんなところも怪しいしな。 黒猫:なにこれ? 京介:どうした? 黒猫:好感度的には正しい選択をしているはずだけど、病態が悪化したみたい。 麻奈美:大変、また、桐及ちゃんがあぶないって電話がかかってきたわ。 京介:わかった。でもこのまま続けよう。 黒猫:ありえないわ、このゲーム、文字入力は最初の名前決定しかないはずなのに? あやせ:どうしたの? 黒猫:妹が持っているほうのピアスに彫りこまれた文字を書けって。 京介:俺たちがもっているほうにはなんて書いてある。 あやせ:K.Kだけど。わかったわ。私が入力するからみんな見ないで。 京介:わかった。お前を信じよう。 黒猫:はやくしなさいよ。 あやせ:終わった。 黒猫:今回もセーフみたいね。今度は何が来るかしら? 京介:できるかぎり穏便なのを頼む。あと、ひとつなんだよな。 黒猫:話がはじまったわよ。 妹:昔ね、おにいちゃんが「本当に好きな人に、自分のイニシャルと、相手のイニシャルを書いたピアスを渡すと愛が成就する」って話をしてくれたんだ。 兄:そう、だったっけ。 妹:でも、そのピアスをあげる相手は私じゃないって言ってた。なんかちょっと悔しかったんだ。 麻奈美:そういえば、京ちゃんそんなことを昔いってたような気がする。 京介:そうだったっけ。でも、このピアス、を買った成り行きとか、ぜんぜん計画性なんかないんだぜ。 麻奈美:ひょっとしたら運命なのかもしれないわね。 妹:私と、その人どっちが好き? 黒猫:選択肢が来たわよ。 麻奈美:画面、みないから、京ちゃんが選びなよ。 京介:俺が選ぶのか? 麻奈美:京ちゃんしかいない。 あやせ:がんばって。 黒猫:たかがゲームよ。 京介:わかった。 それから、俺はマウスを握り…。 すざまじい雷鳴がとどろく。と同時に俺の意識が遠のく。 それから…。 体中に猛烈な鋭い痛みを感じる。 京介:いたたたた。 桐及が俺をけっている? 俺は寝ぼけたまなこをさすりながら、桐乃に抱きつく。 京介:桐及、生きていたのか…。 と思ったら、幻だった。そこには桐及ではなく父が立っていた。 うげっ父親に抱きついてしまったよ。 父:桐及はもう大丈夫だ。今、母さんが看病している。こっちに帰ってくるのはもう2~3週間後になる。それはそうと、 新垣さんの家から、苦情がきているぞ。あと、田村さんのところからも。2日間も家に帰さんとは、なにを誤解されてもしかたがない。 京介、麻奈美、あやせ:2日? 黒猫:あら、そんなにたってたの?気付かなかった。 俺たちが意識を失ってからそんなに時間がたっていたのか。 京介:おい黒猫。ゲームは。 黒猫:微妙なエンディングね。何故か父親に主人公が殺されかけている。 京介:…。なんというリアリティー 父:お前は妹が大変な時に、年頃の娘3人もつれこんで、いかがわしいゲームをしていたのか? 京介:なんといっていいのか…。 麻奈美:ちがうんです。このゲームは…。 桐及:聞きたくない。 あやせ:信じて 。 黒猫:みんな桐及心配して、ここに集まっていた。このゲームの登場人物と別れ別れになったら桐及がアメリカに行って、死にかけたところで桐及が死にかけたから、せめてゲームだけでもグッドエンドにしたいと。 父:君は。 黒猫:高坂先輩の後輩です。よろしくおねがいします。 それから、俺たちは父親に事情を説明し、桐及の状態とこのゲームがものすごくよくリンクしていたこと、 それでほっておけなくなって、なんとかグッドエンドに導こうと努力したことを説明した。 父:事情は呑み込めた。気持はよくわかるし、情状酌量の余地はある。ただ、どうやって説明するんだ?田村さんのところはともかく、新垣さんのところは。 あやせ:私が桐及の部屋でなきじゃくってどうしようもなくなって、みんなでなだめていたというのでは。 父:まぁ勝手にしろ。あと、京介。事情はあったにしても、無罪にするわけにはいかない。3か月間、お小遣いなしだ。まぁ、大学に受かった後まで執行猶予をつけてやるが。 京介:へーい。 黒猫と麻奈美は勝手に自分で変えるということになった。帰り際に黒猫に質問した。 京介:お前、親とか大丈夫なのか? 黒猫:人間風情の心配することではない。 京介:お前、高校ではそんなキャラじゃないだろ?先輩として聞いているのだ。 黒猫:今はお盆だから、夜から祖父母宅に家族で行こうということになったんだけど、なんとなく気が乗らなかったので行かなかったとでも言っておけば信じてもらえるかしら。 どうやら、でかける寸前でわざわざ家族旅行をキャンセルして桐及のためにかけつけてきてくれたらしい。ありがとな、黒猫。 黒猫:まあいいわ、私の書いた漫画、人間に理解ができるかどうかわわからないけども、一応売ってみるから、コミケ手伝って? 京介:わかったわかった。 そうのこして、黒猫は消えるように立ち去って行った。 残りはあやせだけか。どうしてもあやせにききたいことがあったんで、単刀直入に聞いてみた。 京介:結局ピアスの名前ってなんだったんだ? あやせ:それは、ご自分でたしかめられては?あと、私もコミケ、行っていいかしら。 そういうと、あやせはわらって、 それから両親につきそわれて帰って行った。 ここにいなくても俺たちをほんろうし続ける俺の妹。 お前はつくづく大物だよ。 そうおもいながら、桐及からの電話を取る。 桐及:おにいちゃんっ 京介:なんだよ。 桐及:おにいちゃん、わたし、うれしかったんだから 桐及は上目づかいが瞼によぎる。 京介:… 桐及:またひっかかったわね。こうやってあやせや黒猫や地味子相手に鼻の下伸ばしてたんでしょ? 京介:全部知ってるんだな。俺たちがお前の回復を祈っておにパンしていたことも俺がどれだけ心配してたと。 桐及:わかってるって。お前シスコンだもんな。 京介:違うって。 桐及:まぁそういわずに、帰ったら、おにぱんの続き。 京介:もう妹ゲーはこりごりだ。 桐及:あと、今年もコミケよろしくね。 こうして、俺は、 桐及、黒猫、あやせをつれてコミケ+秋葉原に行くことになるのだが…。 これが大波乱につながるとは思いもしなかった
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音楽のバグなくならんのかな - 名無しさん 2015-09-30 04 15 07 まだあるの?chrome使ってるけどバグなんて無いよ - newspark 2015-10-01 00 39 47 TL出始めたころのBGMがかっこよかった - 名無しさん 2015-10-03 07 23 59 TLは旧BGMの方が良いなあ - 名無しさん 2015-10-03 10 35 56 初期のVQが意外と好きだった。 - 名無しさん 2015-10-09 16 46 52 チュートリアルの音楽も追加できますか? - 名無しさん 2015-10-09 16 47 58 忘れてましたので追加しました - kashkash 2015-10-09 23 01 59 ? - 名無しさん 2015-10-26 00 12 52 音楽でない(:-:) - 名無しさん 2015-10-26 00 13 42 そんなことはない - Freed9259 2015-11-13 18 54 21 タイトル、短いけど一番好き - 名無しさん 2016-08-04 21 04 38 いい曲多いねー - 名無しさん 2017-12-09 11 42 15 無音のままプレイを始めてから10~30分くらいするとBGMが流れ始めます。(火狐) - 名無しさん (2019-09-07 22 40 17)
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「桐乃、実は報告しないといけない事があって…」 恥ずかしそうに顔をうつむきながら、あやせはそう桐乃に切り出した。 これから言い出す内容が恥ずかしく、耳まで赤くし声もどこか震えてしまている。 (でも親友だからやっぱり言わなきゃだよね) 「どうしたのよ、もしかしてっ彼氏でもできたっ?」 桐乃はあやせのその様子を見て閃くものがあったのか半分からかうような調子で聞いてきた。 そしてまさかいきなり向こうから当てられると思わなかったあやせの心臓はドキドキと早鐘を打っていた。 「……う、うん」 「マジで!? 誰よ誰よっ、もしかしてー同じクラスの高橋とかー?」 桐乃は驚いた様子を見せるも、親友に彼氏ができたという事が楽しいのか顔に喜色を貼り付けて聞いてくる。 親友の桐乃ならきっと祝福してくれるだろうと思っていたが、この様子なら問題なさそうだと感じ あやせはその名前を切り出すことにした 「そのね…、……実はお兄さんなの」 そう、実はあやせは京介と付き合っていたのだ。告白したのはあやせからだったが、お互いに惹かれあっていたんだと思う。 桐乃がアメリカに行ってからもちょくちょくと携帯で連絡をとり逢っている内にそんな関係になっていたのだ。 そして桐乃が帰ってき次第その事は報告しないとと感じ今日ようやく話すに至ったのである。 あやせは桐乃の親友であるという自負はそれなりにあるし、兄である京介の事も憎からず思っているだろうと 思ったからこそ、なんだかんだで祝福してくれると漠然と感じていたわけだが……。 「……………は?ごめんごめん聞こえなかった、もう一回言ってよ」 「うん、その、だからお兄さんっ。京介さんと付き合ってるの!」 恥ずかしさから顔をうつむけ、地面をみたままでもう一度繰り返す。 この時目を合わせて話していなかった事はあやせにとって幸運だったかもしれない。 そう思えるくらい桐乃の顔は全ての感情が爆発して打ち消しあったのじゃないかと言う程に無表情になっていた 「あははっ、なにー。 もしかして帰ってきた私を驚かせようとして冗談言ってるんでしょ。 でもいくらなんでもそれは在りえないって。 あいつ凄いシスコンなんだよ? あやせも聞いたでしょ?」 「ううん、本当なのっ! それにあの時のは私達を仲直りさせようとして嘘を付いたって…」 「ふーん、ホントに付き合ってるんだー…。でもさー、そもそもあんな取り柄もなくてキモイ奴あやせには釣り合わないって もっと良い人いるでしょ? ほら、さっき言った高橋とか告白されてたじゃん」 「そんな事ないよ、桐乃は分かってないかも知れないけど京介さんは優しいし…その……格好良いと思う……」 そう言った直後だった。 バシンッ!! あたりに強烈な音が響き渡った。桐乃が渾身の力であやせの側頭部をはたいたのだ。 だけどもあやせにはその音の発生源が分からない。 そしてなぜ自分が横向きに倒れているのかさえも分からなかった。それ程までに頭は混乱していた 「あんたに言われなくてそんな事はわかってるわよ。…あいつの事を貶していいのも好きでいていいのも私だけなの」 その時はじめてあやせは桐乃の顔を見た。 「ひっ!」 その目は見たものをそれだけで殺してしまえるような憤怒で燃え上がっていたのだ。 (省略されました続きを読むには……ワッフルワッフル食いたくなったから買ってこよ)
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【検索用 すきなんたもんっ 登録タグ VOCALOID す ぺんすてP ミルクティー 初音ミク 曲 曲さ】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:ぺんすてP 作曲:ぺんすてP 編曲:ぺんすてP 絵:ミルクティー 唄:初音ミク 曲紹介 ヤンデレと言われました。 曲名:『好きなんだもんっ!』(すきなんだもんっ!) 歌詞 (動画より書き起こし) ひとり夜空を見上げて ふと思う 君もこの星を 見上げてるかな? 「こっちはお昼だから 夜空は見えない」とか そんなつれないこと 言わないで 君のことが 好きなんだもん いつも君を 好きなんだもん 想ってるよ 好きなんだもん この想いを 好きなんだもん 必ず届けるよ! ひとり海辺にたたずみ ふと思う 君の元まで この海は続いてるかな? 「お部屋の窓開けても 海は見えない」とか そんなさみしいこと 言わないで 君のことが 好きなんだもん この想いは 好きなんだもん 止まらないもん 好きなんだもん いつか君を 好きなんだもん 振り向かせるから! コメント 名前 コメント
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278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/28(日) 12 37 11.04 ID d2RCfZcMO [6/18] 要望があった事故のやつ …ここはどこだ? 某アニメじゃないが見知らぬ天井。 意識がはっきりしない。 記憶も朦朧としてる。 桐乃がいる… なんで泣いてるんだよ、らしくもない。 しかも俺にしがみついて。 どうしたんだよ、桐乃。 泣くなよ、泣くなって。 桐乃「ごめんね、兄貴…」 桐乃、何謝ってるんだよ。 ん、親父とお袋まで… どうしたんだよ、そんな神妙な顔して。 佳乃「桐乃…、大丈夫よきっと。」 大介「そうだ、あの馬鹿がその程度の事故で死ぬとは思えん。」 … あぁ、俺事故ったんだ… 280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/28(日) 13 05 49.62 ID d2RCfZcMO [7/18] 桐乃「意味わかんない!!あんた何様のつもり!?」 喧嘩の理由はいつも通りくだらない理由だった。 テレビの特番を何を見るかという論争。 兄弟がいるやつなら一度は体験したことがあるだろう。 ガキっぽくてしょーもない口論。 どちらかが少し大人になり譲ればいいだけの話しだ。 しかし兄弟だと何故かそうもいかない。 京介「は?お前こそ意味わかんねぇ、俺は俺でお前の兄貴だ。 それ以外の何者でもねぇよ。」 桐乃「そんなこと聞いてない!! …もういい、あんたなんか知らない、勝手に死んじゃえ!!」 281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/28(日) 13 15 24.68 ID d2RCfZcMO [8/18] 京介「ガキが…」 佳乃「桐乃、いくらなんでも言いすぎよ。 …って京介、どこ行くの。」 京介「コンビニ…」 桐乃「帰ってくんな!!」 京介「…」 ガチャ んだよ桐乃の奴… 俺が怒らないからって調子ノリやがって。 ほんと腹立つわ。 … いざコンビニに来たものの買うものもないしな… とりあえず雑誌でも読んどくか。 285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/28(日) 13 28 12.14 ID d2RCfZcMO [9/18] …もうこんな時間か。 そろそろ帰らないと親父が五月蝿いからな。 さっきは俺が大人げなかったな。 俺が兄貴なわけなんだし… ちょっと値が張るが桐乃の好きなアイスでも買っといて後で謝っとくか。 店員「ありがとうございましたー」 ウイーン これでこの件も解決だな。 さて帰るとしよう。 ん、前から来る車フラフラしすぎだろ。 あぶねーな、事故ってもしらねぇぞ。 287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/28(日) 13 43 33.98 ID d2RCfZcMO [10/18] あれ、あっちから来るのあやせじゃないか。 京介「おーい、あやせー!!」 あやせ「あ、お兄さん」 こっちに駆け寄るあやせ、可愛いなぁ。 マジ、癒される。 あやせ「ダメ、お兄さん!!危ない!!」 京介「へ?どうしt…」 ドン!!!! あやせ「イヤ!!イヤーーーーーー!!」 脳まで響き渡る鈍い音。 全身を駆け巡る激痛。 耳を裂くようなあやせの叫び声。 俺の記憶はここで途切れていた。 289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/28(日) 13 58 40.07 ID d2RCfZcMO [11/18] ~♪ 佳乃「桐乃ー、電話でてちょうだい。」 桐乃「無理ー、今あやせから電話来たし。」 佳乃「もう…、しょうがないわね。」 桐乃「もしもしあやせー? 今日仕事だっけー、お疲れ様ー。」 桐乃「どうしたのあやせ? 声震えてるよ、何かあったの?」 あやせ『お兄さんが…』 桐乃「もしかしてあの馬鹿兄貴になんかされたの!? あいつほんとにどうしようもない屑ね、死んじゃえばいいのに。」 あやせ『違うの桐乃、ダメそんなこと言っちゃ…!!』 桐乃「じゃあどうしたの?」 あやせ『お兄さん…、酔っ払ってる車に轢かれちゃったの!!』 290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/28(日) 14 18 33.62 ID d2RCfZcMO [12/18] 佳乃「何回もかけてきて五月蝿いわねー、今でますよ。」 佳乃「はいもしもし高坂ですけれど…」 佳乃「うちの京介が…」 桐乃「お父さんお母さん…兄貴が事故っちゃったって!!」 大介「なんだと!?」 佳乃「今の電話病院からで、なんとか一命は取り留めたけど非常に危ない状況ですって…」 大介「どこの病院だ!」 佳乃「市の総合病院ですって…」 大介「わかった、ならさっさと行くぞ!!」 297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/28(日) 15 21 25.98 ID d2RCfZcMO [13/18] 車内にて 桐乃「あたしのせいで…、あたしのせいで兄貴がぁ」 佳乃「桐乃のせいなんかじゃないわ。」 大介「そうだ、飲酒運転なぞしてた犯人が悪いのだ。」 桐乃「で、でもあたしがあんなこと言わなきゃ兄貴はきっと家から出なかった!!」 大介「過ぎたことを言っても仕方ないだろ!!」 桐乃「で、でも…」 佳乃「心配なのは桐乃だけじゃないのよ、 お父さんもお母さんもそれにあやせちゃんだって心配してるわ。」 大介「安心しろ、犯人は絶対捕まえるからな。」 372 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/28(日) 23 32 32.09 ID d2RCfZcMO [17/18] 医師「京介くんははっきりいって非常にまずい状態です。」 医師「撥ねられたあと頭を強打したらしく脳挫傷を引き起こしてしまいした。 我々も全力を尽くしてはいますが手術が成功したとしても今まで通りの京介くんとはいかないかも知れません…」 大介「そうですか…」 佳乃「息子をお願いします!!」 桐乃「あたしからもお願いします!! あんな奴でもたった一人の兄貴なんです。 だから…!!」 医師「わかりました。最善を尽くします。」 373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/28(日) 23 49 46.07 ID d2RCfZcMO [18/18] 数時間後 桐乃「手術は!手術はどうなったんですか!!」 医師「…無事に成功しました」 桐乃「ほんとうですか!? ありがとうございます!!」 医師「しかし意識が戻らないとなんとも言えません。」 大介「…」 佳乃「でも命に別状はないんですよね?」 医師「はい」 佳乃「生きているならよかったわ…」 医師「一先ず本日はもう遅いので… 明日には面会できるので。」 大介「わかりました、ではありがとうございました。」 522 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 01 19 30.33 ID scERf20DO [2/22] 翌日 あたしは学校に行く気はなかった。 兄貴を看ててやりたかったから。 兄貴の傍にいたかったから。 兄貴に謝りたかったから。 なのに…お父さんは学校行けって。 『それが学生であるお前の仕事だ』だって。 お母さんは『学校終わってから来なさい』だって。 だから渋々学校に向かうことになった。 523 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 01 31 34.72 ID scERf20DO [3/22] … あやせ「桐乃、お兄さんの手術どうだった?」 桐乃「一応、無事に成功。」 あやせ「そうなんだ~、よかったあぁ。」 桐乃「あやせ、ありがとね。」 あやせ「え、どうしたの桐乃?」 桐乃「お医者さんがね、通報が少しでも遅れてたら生きてなかったかもしれないって。 だから、ありがとう。」 あやせ「そんな、私は当たり前のことしたまででで… 逆に私と会わなければ事故に合わなかったかもしれないし…」 桐乃「そんなことないよ、あやせが責任感じることじゃないし 結局1番悪いのは轢き逃げなんかした犯人なんだから…」 524 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 01 35 20.24 ID scERf20DO [4/22] あやせ「そうだね…」 あやせ「ねえ、桐乃?」 桐乃「どうかした?」 あやせ「ハーゲンダッツのストロベリー…、好きだったよね。」 桐乃「好きだけど…何?」 あやせ「…ごめん、やっぱなんでもない、忘れて。」 桐乃「?」 あやせは何かに気付いたような顔をしてる。 桐乃「あやせ、どうかしたの?」 あやせ「なんでもないよ。」 嘘。絶対何か隠してる。 あやせ「もうチャイムなるよ、教室に戻ろう。」 遮るようにあやせは行った。 そこまであやせが隠したいことってなんだろ… 考えてはみるものの答えは出なかった。 526 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 01 40 04.21 ID scERf20DO [5/22] HR終了後足は自然と病院へと向かってた。 病院に着き兄貴の部屋へと駆ける。 ガラガラ 桐乃「兄貴っ!!」 大介「桐乃、病院では静かにしなさい。」 そんなこと聞いてはいなかった。 病室に入り真っ先に目についたのは医療機器に包まれた兄貴だった。 確かに医師は生きてると言った。 しかし自分一人じゃ息もできない状態… ほぼ死んでると言っても過言ではない。 桐乃「ごめんね、兄貴っ!!」 言葉は自然と出た。 涙も自然と出た。 今まで泣いた涙とは意味が違う、重みが違う、格が違う。 ただ泣いて兄貴の手を握ることしか出来なかった。 527 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 01 44 27.55 ID scERf20DO [6/22] 気を利かしてくれたのか両親は外にでていった。 桐乃「あたしのせいでこんなになっちゃって…」 桐乃「このまま意識が戻って来ないなんてないよね?」 桐乃「あんな最後は嫌だよ…」 桐乃「嫌いなんて嘘だから!! 死んじゃえなんて嘘だから!! ほんとは大好きに決まってんじゃん、馬鹿兄貴!! 嫌いな奴にあんな人生相談だれが頼むんだよ! 兄貴だから…好きだから頼んだに決まってるでしょ。 また人生相談があるんだ。 もちろん聞いてくれるよね。 だから兄貴…目を醒まして…お願いっ…!!」 言葉は尽きること無く出てきた。 選ぶ間もなく次々と。 目を真っ赤に腫らし 喉を枯らして 嗚咽まじりの声で叫んだ。 愚痴も強がりも建前も本音も全て。 529 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 01 50 40.20 ID scERf20DO [7/22] 大介「桐乃そろそろ帰るぞ」 桐乃「イヤッ、今日はずっとここにいる!!」 大介「子供の様な駄々をこねるな!!」 佳乃「そろそろ検診の時間なんだって だからうちに帰ろう」 桐乃「うぅ…」 … 後で聞いた話しだけど兄貴は手術中に脳内血腫を併発しており昏睡状態となったらしい。 また快復は絶望的だと。 530 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 01 54 27.79 ID scERf20DO [8/22] 自分ができることは所詮神頼みしかないと悟り、 その日から千羽鶴を折りはじめた。 それから約二ヶ月半、あたしは毎日病院に通った。 部活も仕事も休んで… ほぼ毎日あたし以外にもお見舞いに来てくれた。 両親はもちろん、地味子、地味子の家族も来た。 それに黒猫、沙織、あやせに加奈子、ブリジットちゃんも来てくれた。 他には瀬菜ちゃんとその兄貴、ゲー研の人達。 いろんな人が来てくれた。 しかし兄貴の意識はいっこうに戻らなかった。 531 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 01 59 24.22 ID scERf20DO [9/22] 基本的にはあたし一人で千羽鶴を作る予定だったけどみんなが手伝ってくれたおかげで二ヶ月半で完成できた。 桐乃「ほら兄貴、要約完成したんだー。 みんな手伝ってくれたんだよ。」 桐乃「…、それだけいろんな人に兄貴は思われてるんだよ。」 桐乃「ここに飾っとこうかな。 じゃー、今日はもう帰るね。」 533 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 02 06 17.87 ID scERf20DO [10/22] 翌日 桐乃「千羽鶴完成したんだー。 だから暇な時にでも来て。」 黒猫『…そうね、そろそろまた兄さんの顔みたいし 行こうかしら。』 桐乃「じゃー、今の話を高校のみんなに回しといて。」 黒猫『了解したわ。それじゃあ。』 桐乃「これで親しい人には連絡いったかなー。」 534 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 02 09 59.52 ID scERf20DO [11/22] その日の夕方 いつも通り兄貴のいる病室に行く。 ガラガラ 桐乃「げっ、黒いの。なんであんたが先にいるのよ。」 黒猫「悪い?別にそのくらいは人の自由だと思うのだけど。」 桐乃「まぁ、それは別にいいけどそこは私の席だから。」 黒猫「あら、名前でも書いてあるのかしら。」 桐乃「もういいわ、椅子持って来よ。」 などと騒いでいるうちに声かけた人はみんな揃っていた。 そしてみんなが帰り始めた1時間後奇跡が起こった。 535 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 02 14 25.65 ID scERf20DO [12/22] 兄貴が目覚めたのだ。 京介「こ…こは?」 桐乃「え。」 京介「き…りの」 桐乃「意識あるの?あたしがわかるの?」 京介「き…りの…だ…ろ」 兄貴は喋りずらそうに答えてくれた。 桐乃「ありがとう…」 嬉しさのあまり泣きながらナースコールをした。 ほかのみんなも泣いていた。 そして検査をするというので全員病室を後にした。 536 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 02 19 03.18 ID scERf20DO [13/22] … しばらくして兄貴は無事に意識を取り戻せたらしい。 脳内血腫の合併を含む昏睡状態の重症脳挫傷では、致命率は44%、社会復帰は31%程度とまで言われているのに。 一命をとりとめ、意識も取り戻し、何一つ障害を持たずに快復したのである。 このことを奇跡と言わず何が奇跡か。 と担当の医師が言っていたそうだ。 538 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 02 22 01.51 ID scERf20DO [14/22] 桐乃「兄貴っ!!」 京介「桐乃…」 桐乃「もう大丈夫?ちゃんと話せる?気持ち悪くない?変な感じしない?」 京介「そんな一辺に聞かれても困る… でも今のとこ異常無しって感じかな」 桐乃「そっかぁ…よかったぁ…」 京介「なぁ桐乃、またダッツのイチゴ味買ってやるからこないだのこと許してくれ。 俺が悪かった、ごめん。」 539 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 02 25 43.90 ID scERf20DO [15/22] 前にあやせが言おうとしてたのはこのことだったのか。 桐乃「うぅ…、そんなことまだ怒ってるわけないじゃん!! あたしが家から追い出したから、あたしがあんたを事故に合わせたようなもんだから… このまま意識がもどらなからどうしようって。 ずっとずっと心配だったんだから、この馬鹿兄貴!!」 急に涙が止まんなくなって兄貴にしがみつくように叫んだ。 京介「心配かけてごめんな、桐乃。」 桐乃「全くよ、この馬鹿!!」 京介「ありがとう、桐乃。」 兄貴がとても動きずらそうに抱きしめてくれた。 桐乃「え、ちょ///」 541 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 02 32 04.60 ID scERf20DO [16/22] 京介「あの千羽鶴ほとんどお前が折ってくれたんだってな。」 京介「意識がないはずなのによくわからん鶴がこっちに導いてくれたんだ。 変な話しだけどよ」 京介「そんでその鶴ってのはそこにいる千羽鶴なんじゃねえかって。」 桐乃「何それ、変なの。アニメの見すぎじゃない。」 京介「それで鶴を折りはじめたお前が俺のことを助けてくれたと思うんだ。」 京介「だからありがとう。」 抱きしめられている腕の力がより強くなっている。 桐乃「ちょっと…離せ!!///」 京介「嫌だ、離さない。お前は俺の命の恩人だからな。」 京介「それと桐乃、俺も桐乃が大好きだ。」 542 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 02 37 06.88 ID scERf20DO [17/22] 桐乃「ほぇ?な、な、な、な、何い言ってるのあ、あんたは!!!」 京介「ん、何って別に事実だろ。」 桐乃「そうじゃなくて、じゃーなんで『俺も』って、あたかもあたしも好きみたいな言い方するの!?」 京介「違うのか? 意識ないときに夢で聞いたんだけど。」 桐乃「その意識どうなってんのよ!! 昏睡ってのは意識がない状態なのよ!!」 京介「んー、じゃあ実際はどうなんだよ。」 544 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 02 47 15.20 ID scERf20DO [18/22] 桐乃「嫌いではない…」 京介「なら?」 桐乃「うー、好きだよバーカ!! 好きでもない奴のためにここまでやるわけないでしょ、この馬鹿兄貴!! …てかこんなこと言わせんな、この変態兄貴っ!!」 京介「ありがとう、桐乃」 沙織「ふむふむ、よかったですなぁ、きりりん氏。 これで晴れて両思いでござる。」 桐乃「んなぁ!!いつからいたの、あんた達!!」 黒猫「ハーゲンダッツのストロベリー味のあたりから。」 547 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/30(火) 02 58 54.14 ID scERf20DO [19/22] 桐乃「あんたは気付いてたワケ?」 京介「あぁ、ずっと。」 桐乃「なのに、あんなこと言ったの?」 京介「別に事実だからいいかなって。」 桐乃「何考えてるのよこの馬鹿!!変態!!シスコン!! やっぱあんたなんか嫌いよ、馬鹿!!」 京介「あれ、嫌われちまったな… まぁ、待て桐乃。」 京介「ここにいるみんな、心配かけてごめん。 俺がこうしていられるのはみんなとこいつのおかげなんだと思う。」 桐乃「む。」 京介「だからみんな、ありがとう! みんな大好きだ!!」 何よ、さっきのは冷やかしか… 京介「もちろん桐乃が1番だぞ。」 桐乃「馬鹿!!」 fin
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親バレ BLが親バレしたときの話。 ある日、妹たちの部屋に何気なく入る。 妹Aは布団の中に入っていて、妹Bは机に向かってギャグマンガ日和を読んでいた。 すると、妹Aがなにやら布団の中に何かを隠したではないか。 馬鹿なやつだ。そんなあからさまな素振りをしなければスルーしていたというのに。 俺「?今なに隠したんだ?」 妹A「な、なんでもない」 俺「BLか」 妹A「!?」 どうやらご名答らしい。 以前から俺が冗談半分で「おまえはBL読んでろ」と言ったり、 「どうせBLものだろ?」と本屋帰りの妹に言ったりすると、 「BL好きでもいいジャマイカ」とか言っていたんですがね。 つかそれ以前に「家の中でネット上のスラング使うなよ。」 って話ですがね。 まさか購入しているとは・・・ こいつはグレートにやばいぜ・・・ しかし取ろうとしても隠し通そうとします。 仕方なく居間へ退散。 時間はちょうど昼時。 飯に呼ばれた瞬間を見計らって部屋に入ろう。 なんて考えていたらタイミングよく母親が飯に呼ぶ。 うまく部屋に侵入できた。 俺「あいつ隠した?」 妹B「いや、そのまま」 というわけで物色開始 見つけた。 妹Aが所持しているマンガの実に1/10にあたる7~10冊のBLもののアンソロジーが出てきた。 しかも全部銀魂の土方×銀時もの。もちろんR18指定。 これはいいネタを見つけたと食事中の親に報告。 ええ性悪兄貴です。 母親はショックを隠せないようだ。 そりゃそうだ。まさか娘が男同士の恋愛を好きだなんて。 女のおまえには関係ないじゃん。って話だ。 そのとき妹はひたすら「大丈夫!版権ものだから!」と意味のわからない言い訳を繰り返していた。 妹Bも参戦しプチ家族会議 父は仕事なので俺、妹たち、母の四人だ。 とはいってもそんなに重苦しい雰囲気ではない。我が家は趣味に寛大なのだ。 母「それで、どんな本なの?」 妹A「男同士の恋愛を描いたマンガだよ。」 母「キスとかするの?」 妹A「・・・」 俺「もっとだよ。R18指定だもん。」 妹B「そうだよ!このまえ言ってたもん」 と過去の話をする妹B 妹Aは相変わらず布団の中。妹Bは勉強中 妹A「ねぇ」 妹B「ん?」 妹A「この本R18だからお前は見れないんだよ!まぁどうしてもって言うなら見せてやってもいいけど」 妹B「いや、いい。」 とどちらが年上かわからない会話を繰り広げていたらしい 母「馬鹿wwwwwwwwあんただって見れないでしょwwwwwwww」 と正論がとぶ。 妹A「で、でもお兄ちゃんだって部屋にフィギュアおいてんじゃん!」 母「あぁ、あの緑の髪の女の子とか?」 そうなのだ俺の部屋には緑の髪の女の子のフィギュアがある。 コンビニくじで当たるあれだ。 半裸状態の全長20~30センチほどのフィギュアがある部屋はお世辞にも正常とはいえない。 しかし、 母「あぁ、あれはいいんよ。正常だから。」 俺の場合は男と女の交わりが好きだから許可されているらしい。 我が家は母親まで価値観が狂ってきていた。 その後ディベートの結果 もう新しくBLものは買わない 父には秘密 今あるものは妹Bの見えないところに置く と決まった。 やや甘い気はするが、こうして妹は無事修羅場を脱出したとか。