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登録日:2010/11/21 Sun 23 25 24 更新日:2023/09/23 Sat 20 43 55NEW! 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 ブラコン メガネっ娘 伊瀬茉莉也 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 変態 天使←兄にとって 妄想癖 妹 巨乳 後輩 浩平の妹 潔癖症 眼鏡 腐女子 赤城瀬菜 魔眼遣い お兄ちゃんに言いつけてやるんだからっ!! 赤城(あかぎ) 瀬菜(せな)は『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の登場人物。 声優:伊瀬茉莉也 性別:女 年齢:15歳 身長:163cm 体重:48kg 3サイズ:89/58/83 赤城浩平の妹で、黒猫の同級生。高坂京介の後輩。 巨乳のメガネっ娘で、いわゆる委員長タイプの少女。 エロを不潔に感じる新垣あやせとはまた違ったタイプの潔癖症で、自堕落な者、周囲との調和を取れない者や、雑然とした部屋などを嫌っている。 どこぞのきっちりさんみたいだ……。顔は元貧乏姫付きレジスタンスに似てるけど。 初出は原作五巻。京介が黒猫の高校での友人を作ろうとして、目に止まったのが彼女であった。 黒猫や京介よりも一足先にゲーム研究会に入部していたが、入部してから数回部活に顔を出してもちょうど行き会うことがなかった為、 はじめ京介は彼女がゲー研に所属していること自体知らなかった。 ゲー研に入部しても、なかなか馴染めなかった黒猫を見て、 男性ばかりの部活だから話すのが怖いのではないか?と考えた京介が、そのことを真壁楓に相談すると、 彼女の話を聞かされる。 真壁と協力して、新歓コンパを切っ掛けに二人の仲を縮めようとするが、 コンパで二人は既に知り合いであり、更に犬猿の仲であったことが判明する。 協調性のない人間を嫌っている彼女は、痛々しい発言ばかりして、 周りを遠ざけている黒猫を更生させようとしており、当の黒猫からは疎まれていた。 このままでは友達にすることなど不可能だと悟った京介は、以前兄の浩平から聞いたことのある彼女の秘密を奥の手として用いる。 以降は五巻のネタバレを含む為、閲覧注意。 京介「ところでホモゲ部ってやったことある?」 瀬菜「あれ神ゲーですよね!!」 そう、彼女は腐女子だったのである。 それもガチムチ系を好み、半生から三次元、果ては無機物までおいしくいただけるような、相当重度の。 高坂桐乃と黒猫が仲良くなった状況を「オタクが仲良くなるサンプルパターン」と考え、 お互いの趣味をさらけ出して存分に語り合わせれば何とかなるのではないかと考えた京介の目論見はしかし、瀬菜が混乱してしまい失敗に終わる。 京介が、自分の趣味を恥ずべきものとして捉えている腐女子の習性を今一つ理解していなかったが為であった。 その後、三浦絃之介の助けもあって、新入部員二人にゲームを共同制作させ、コンテストに出品するというアイデアで二人の間を取り持とうとする。 お互いが作りたいものをプレゼンとして発表し、多数決によって認められた方のゲームを制作するという方式をとられた共同制作は、黒猫に軍配が上がり、 瀬菜は自信とプライドを打ち砕かれ、そして「自身の恥ずべき性癖」を部員全員の前で喜々と語ってしまった恥ずかしさから、 共同制作をほっぽりだしてゲー研から逃げ出してしまう。 仕方ないので瀬菜を除いてゲーム制作に着手する黒猫だったが、完成間際にプログラムの不具合が発生し、 修正するにもコンテストに間に合わないという状況に陥ってしまう。 黒猫は、この危機を打開する為に、プライドを捨てて瀬菜に力を貸して欲しいと頭を下げ、懇願する。 これを受けた彼女は、限られた時間の中、死ぬ思いで共にゲームを作り上げたことで、黒猫と「友達」になるのだった。 表面上はクールで大人っぽい印象を与えるよう振る舞っているが、一皮剥けば子供のような性格。 しかし、京介には「こっちの方がかわいい」と好感を持たれている。 巨乳や眼鏡など、京介の琴線を刺激する属性を備えている為か、恐らくあやせの次にセクハラ被害に遭っている。 京介も自覚的にやっている節があり、「エロゲーで言えば後○回会ったらHシーンだからな」とか勝手にカウントされている。 だが、逆に男子に対してセクハラすることも多く、可愛い容貌を持っているにも拘らず、 京介には本気で気持ち悪いと思った女の子は初めてだと言われたり、真壁くんの淡い恋心を打ち砕いたりしている。 本人は否定しているが(または無自覚なのか)、結構なブラコンであり、追い詰められると兄に頼ってしまう傾向があるようだ。 デジタルデータなら見るだけで穴や綻びを見つけられるらしく、その能力故に黒猫並みにゲームが上手い。 黒猫はその能力を「デジタル版直死の魔眼」と表現し、羨んでいる。そのせいで厨二っぽいあだ名をつけられそうになった。 境遇が似通っている為か、桐乃とは出会ってすぐに意気投合した。 ゲームでは、『俺の妹がこんなに可愛いわけがないポータブルが続くわけがない』にて初登場。 前作にはいなかったため、ルートは瀬菜と恋人になるまでの話になる。 部活や相談を通して仲を深めていくという王道的ストーリー。πタッチなどのお約束イベントもある。 京介を頼るうちに異性として意識し始め、赤面しながらアプローチしてくる瀬菜は非常に可愛い。 まあ、BL趣味で真壁くんを凹ませたり、黒猫を呆れさせたりもしているが。 ちなみに上記のカウントも京介のモノローグで登場し、『おっぱいカウント』と呼称されている。 ガチで瀬菜ルートに入っているので、あながち間違ってはいないのだが……。 もちろん最後に立ちはだかるのはやはりあの男。 京介とシスコンの兄同士言葉をぶつけ合うシーンは笑うべきか燃えるべきかわからない。 また、EDにて子供が登場しない唯一のヒロインである。 余談 2ちゃんねるライトノベル板伏見つかさスレに於いて、 男同士の同性愛を仄めかすような書き込みは全て彼女の仕業という暗黙の了解がある。 もし見掛けたら「瀬菜ちゃん、ハウス」と優しく返してあげよう。 「――――い、いまのはナシでお願いします!」 「愚か者!」 「……うん、そうする。……ありがとう、ごめんね、お兄ちゃん。試合、がんばって」 「ごめんなさい……なんだか高坂先輩を見ていると……その……どうしてもみだらな妄想が膨らんでしまって……」 「教えてあげましょう。腐女子という言葉は、そもそも自重と自嘲から生まれたんですよ、高坂せんぱい」 「あたしたちの使う単語が一見暗号のようになっているのも、サイト運営に当たって伏せ字の文化が根付いているのも、 純真な一般人の方が、間違ってあたしたちの領域(テリトリー)に入り込まないようにという配慮からなんです。 感性の違うマジョリティ層から迫害を受けないための自己防衛でもあります」 「変態!! 変態!! 変態!!」 「あら、手伝ってくれるの?」 「手伝いませんよ」 「一緒に、作るんでしょ?」 「……光栄に思いなさい。今後あなたのことは、敬意を込めて〝魔眼遣い〟と呼ばせていただくわ」 「厨二病全開の二つ名付けられましたかあたし!?」 「へぇ~っ、お兄ちゃんにとって、あたしって天使なんだね?」 「ええ……それはもうキツいわけですがー……会場にひしめく男たちが実は全員愛し合っているという妄想でなんとか耐えています」 「ハハハ、相変わらず頭わいてんな」 「えっへへ」 そーですね。認めます、追記・修正大好きです。やるのも、見るのも。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 俺妹P続のEDでは唯一子供が生まれていないのが残念。初登場だからか。 -- 名無しさん (2013-10-06 23 29 21) 最後のこれは何? -- 名無しさん (2014-10-31 03 13 39) 京介の結末があれだったからこの娘が真壁くんとくっついた時は心底ほっとした -- 名無しさん (2023-09-23 20 43 55) 名前 コメント
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「ちょっと違った未来24」 ※原作IF 京介×桐乃 黒髪桐乃の過去編 ~大学近く、地下バーにて~ 「う~ん♪よく飲んだなあ~」 「あはは…」 香織さんはその後も色々とお酒を頼み続けた。 この人、さっきの飲み会の飲み屋でも思っていたが、あまり食事はしないタイプの人らしい。それなのにアルコールはザル。…肝臓は大丈夫なのだろうか。 「あ、あの…そろそろお酒は控えたほうが…」 「ん?なに、あたしの身体のこと心配してくれんの?くぅ~うれしいね~!お姉さん桐乃ちゃんに抱きついちゃうよぉ~!」 右隣に座る香織さんがあたしをぎゅうっと抱き寄せる。 「え…?え・あ、あの…」 「う~ん、槇島奥義必殺すりすり!槇島秘儀必殺ぷにぷに!ああ~!この抱き心地!完全にツボだわ!お姉さんはまりそう!まさにきりりん!きりりん萌え~!きりりん萌え~!」 「はう…」 あの…。香織さん?そのきりりんってあだ名は一体…? 酔った彼女の即席の命名、きりりん。きりりんきりりんと連呼するその姿は知らない人が見たらぎょっとするだろう。生憎ここにはマスターと寝ている京介君しかいないが。 普段姿勢よく凛として自信満々に笑っている彼女の意外にも(?)甘ったるい体臭と甘いアルコールの匂いにあたしは包まれた。 「でも…」 「うん?なぁに桐乃ちゃん?」 あたしは香織さんにぎゅうっと抱きしめられたまま、 「京介君も、香織さんも…皆凄いですね…。あたしなんか全然…」 「…」 「全然、かなわないや。皆、苦しいことや辛いことがあっても逃げずに立ち向かってるのに、あたしなんていつまでたっても…。何をしても人並み以下で…何をしてもどんくさくって…」 「…」 「京介君や香織さんを見ていたら、一体自分って何なんだろう?って思えるんです…。この歳になっても特技一つもやりたいこと一つも何も見つからない。今までどこにいても何をしてもあたしなんて誰の役にも立たなかったし…」 「…」 「…京介君が一番辛い時にも自分のことばっかりで…。そんな、そんなあたしの存在価値なんて、」 「それは違うよ、桐乃ちゃん」 香織さんの今までの酔っていた雰囲気はどこへやら、厳しくもしかし優しい眼差しであたしの目を見つめていた。 「いいかい、桐乃ちゃん。この世は一人じゃ生きていけないんだよ。どんなに「凄い」といわれてる奴だって誰かに何かで助けてもらって、支えてもらってるからその今があるんだ」 「…」 「この世は絶対に一人じゃ生きられないんだよ…。これは決して綺麗事じゃない、真実さ。それに、ほら。あたしを見ろよ。あたしなんてまさにそうじゃないか。さっきあたしは成人まで本来なら生きられないといっただろ?本当にそうなんだ。あたしは本当なら「居ないはずの人間」だったんだよ」 「…」 「けれど皆の力で、父や母や妹の沙織や…あたしを治してくれたお医者様やあたしの幼馴染みの旦那のおかげで何とか「槇島香織」という今がある。そのおかげで今こういう風に自由な放蕩が出来ている。サークルの奴らとも、そして桐乃ちゃんともこうして…出会えたんだ」 「香織さん…」 「誰一人、要らない奴なんてこの世にいやしないよ。皆が誰かの為に、誰かが皆の為に…目には見えないけど世の中はそうやって循環してるんだ。それなのに自分一人の力だ、とか、俺は一人で生きてきてここまでのし上ったんだ、なんていう奴がいたらあたしはどうしようもなく腹がたって仕方がないんだよ。てめえ誰のおかげでそこまで出来ると思ってるんだ、ってな。どんなに弱いっていわれてる奴でもな、誰かが全くの無力だなんて…そんなことあってたまるかよ」 「…」 「それに…桐乃ちゃんはそう自分で自分のことを言うけどさ…。現に確実に助けられてる奴がそこに一人いるじゃないか」 「え?」 香織さんが指差す方向には、寝息をくうくうたてて眠っている京介君の姿があった。 「こいつはね、桐乃ちゃんの存在だけが心の支えだったといっても間違いのない半生を送ってきたんだ。普通の人間だったら間違いなくどこかで心が折れてる。それでも折れなかったのは…桐乃ちゃんのおかげだよ」 「京介君…」 胸が熱い…。彼はそこまでしてあたしの事を…。 寝ている京介君の顔をよく見れば頬がこけて目元に隈が出来ていた。香織さんの言うとおりこんなになってまで彼はあたしのことを想っていてくれたのだとしたら…。 それは凄く女冥利に尽きる話ではないだろうか。 あたしのことを考えてくれながら額に汗するそんな彼のことを思うと…。不謹慎なのはよくわかっているけど、それでもあたしは幸せで胸が一杯になってたまらなかった。 「なあ…桐乃ちゃん」 「はい」 香織さんはどこか真剣な顔で右ひじをカウンターに置きこちらに身体を向けて、 「本格的に…小説を書いてみないか?」 「え?え~?!」 な、なんでいきなりそんなこと…。 「おっと、いきなりじゃないよ。前に一回保留にしてる話じゃないか…」 「うう~」 にやにやと笑う香織さん。確かにこの前書いた小説の原稿を瀬菜先輩が読んだ後そんなことがあったけど…。 「な?!そもそも桐乃ちゃんは自己評価が低すぎなんだよ!桐乃ちゃんは自分で考えてるよりもずっといい子だし、誰よりも可愛いよ!それにあの小説を皆に見せたら…たくさんの人が幸せな気持ちになれるんじゃないかな」 「そ、そんなこと…」 「それにいい機会じゃないか。桐乃ちゃんには本当に凄い文才があるんだって。今まで色んな本を読んできたんだろ?だからじゃないかな…そういう「下地」のようないい意味での粘りっこさを読んでて感じた」 「…」 「あれは一回こっきりの一発屋のような作品とは違った、息の長い作風になるよ。な?!一回やってみようよ!小説家・PN☆きりりんの誕生を見たいと思ってるお姉さんを助けると思ってさ?!」 ペンネームはそれで決まりですか…。 そうしていると左隣の京介君が…。 「う、うう~ん…。こ、ここは?」 どうやら、目が覚めたようだった。 「おはよう。目覚めは如何かな?寝ぼすけ君?」 「…香織さんか。はあ…」 「おい?!目覚めの一発目のその態度はなんだ?!こんな美女の顔を気付け代わりに出来るなんて男なら泣いて喜ぶ話だろうが?!」 「…義理とはいえ姉に欲情する奴はいませんよ…」 「何言ってるんだ!世の中には義理はおろか実の姉や妹にも欲情する奴だってなあ…」 「ケダモノじゃないですか、そいつ…」 いつも通りの(?)香織さんと京介君の「槇島姉弟」の漫才のような姉弟喧嘩。本当によかったね、京介君…。こんなに素敵なお義姉さんに巡り会えて…。 「ふふふ」 「お、どうしたの桐乃ちゃん?」 「いえ、楽しくって…」 「そっかそっか!楽しいってのはいいことだ!人生なんざ楽しんだ勝ち、遊んだもの勝ちだからな!」 うれしそうにあたしの顔を抱きしめる香織さん。はう…いい匂い。それに体温もあったかい…。 「もう離してあげてくださいよ…桐乃、困ってるじゃないですか…」 「あん?…。はは~ん?さては妬いてるな?この義姉に向かって!嫌だねぇ~?男のジャラシー程見苦しいものはないぞ~?」 「何をまたわけのわからないことを…」 「いつの間にか呼び方も高坂から「桐乃」になってるしな~?どうしたんだ?とうとう観念したのか?おにいちゃん?」 「…別にそういうわけじゃありませんよ」 「桐乃ちゃん」 「は、はい」 香織さんはあたしに向きながら、 「こいつと結婚しなよ!そしたらあたしはきりりんを手に入れることが出来るのか~!もう京介要らないからさ、うちの妹になっちゃえよ!沙織と並べるところを想像するだけで…!」 「何をまた馬鹿なことを言ってるんですか、香織義姉さん…」 そう言って京介君はあきれた顔で香織さんを見つつ、 「そんなこと、許されるはずがないでしょう…」 そう、小さくつぶやいた。 ~~~ その日の飲み会は桐乃達が喧嘩をして出て行った後、すぐに終わった。香織さんもあの後出て行ったし、飲み会そのものの推進力が失われたからだ。 赤城さんたち男の人達はあの後も飲みに行ったみたいだけど…。(その時赤城先輩に誘われたが、瀬菜先輩がブロックしてくれた) ブブブブブ… ブブブブブ… ん?あれ? 鞄の中に入れてある携帯電話のバイブレーションが鳴っている。こんな時間に誰だろう…? 画面を見てみると…。 「お姉さん?」 画面には「田村麻奈実」との表示が出ている。彼女は今年の夏にニュージーランドに公刊留学生として行って以来だから日本には今いないはずだ。一体どうしたんだろうか。 ピ 「はい、もしもし」 「はろー。あやせちゃん元気ー?」 「お姉さん!お久しぶりです!」 「えへへ。久しぶりだねあやせちゃん」 電話越しの麻奈実さん…お姉さんは日本を出立する前と変わらぬ元気さと穏やかさだった。 「すみません、最近電話出来なくて。いつも写真がたくさんついたお手紙を読ませてもらってます」 「いつもありがとねー。それと手紙みたいなあなろぐでごめんね。皆やってるでじたるなふぇいすぶっくとかいんたーねっととか上手にできたらいいんだけどねー」 「お姉さん…」 およよ…。留学してるのに英語の発音が私から見ても絶望的だった。ニュージーランドの温暖な気候でもお姉さんの英会話能力の壁を溶かすことは難しいのか…。 受験の時は普通に答えを教えてもらっていたのに、どういうことなんだろう…。あれはやはり受験英語ということなのだろうか。 その上未だにネット回線やSNSサイトの扱いが出来ないようだ。まあ私もSNSサイトは登録だけで全く開いていないので人の事を言えないが。 この人、田村麻奈実さんは私が今まで見てきた中で誰よりも人として頭がいい人なのだけど、人も誰よりもいい人だった。 「どうですか?そちらの生活は?」 「うん!とってもいいところだよー!皆いい人なのー!ただ…」 「?」 「ホームステイ先の家の人が菜食主義者でねー。べじたりあんっていうのかな?こういうの。お肉が足りないの。だから夜中にこっそり一緒に来た仲間の留学生の子達とお肉と野菜を交換してるんだ。えへへ」 「そうなんですか」 どうやら食生活が少々大変なようだ。私も肉類はあまり好きではないけれど、やはりなければそれはそれで困る。 国外に出た時の外国での食事事情は思ったよりも重要で、私も短期で仕事で出た時に水の問題を甘くみており大変苦労した。その時はスタッフの人の機転でなんとかなったけれど…。 そういえば美咲さんに海外でのモデル撮影を頼まれている。この件も近々考えなければならない。あ、そういえば…。 「お姉さん、一つお聞きしていいですか?」 「いいよー?なんでも聞いてー?」 お姉さんは朗らかに、いつものような間延びした独特の甘ったるい口調で答える。 「お姉さんって、高坂桐乃ちゃん達と幼馴染みだったんですね」 ピク 電話越しの姿が見えないお姉さんの空気が変わった気がした。 「…そうだよー?」 「そうですか。じ、実は桐乃と私、中学の時の同級生でして、こっちの大学で一緒になったんです」 「そうなんだー。元気かなぁ桐乃ちゃん」 「ええ。今は一緒のサークルに入って楽しくしています。桐乃、元気ですよ」 「そっかぁ。昔から綺麗な子だったもんね。今はどんな風に成長してるのかなぁ」 「あまり会ってないんですか?」 「うん…。子供の頃たくさん遊んだんだけどね。ちょっとある事で喧嘩しちゃって…」 「そう…ですか…」 お姉さんの感情を害するあまり良くないことを聞いてしまったのかもしれない。しかし、そんな私の気持ちを察してくれたのかお姉さんは、 「でも今は何とも思ってないよ?会ったら仲良くしたいなと思ってる」 「お姉さん…」 すごく朗らかに私の気持ちを柔らかく押し隠した。 私も社会に半ば出て常々思っていたのだけれど…社会でも家庭でもどこにでも認められる本当の力というのはこういう包み込むような優しさだと思う。 このお母さんのような日向ぼっこの暖かさに比べたら、車やお金の多さを自慢したり学歴の高さを鼻にかけて群がってくる周りの男達がとても幼稚なものに思えてくるのだ。 お姉さんを見ていると、人間最後はやっぱり徳だな、と素直に思えてしまうから凄い。 …同時に自分の至らなさをも猛省する羽目になるけれど…くすん。 「そ、それでですね。桐乃ともう一人お兄さん…今は槇島京介っていう人なんですけど…。二人とも私と同じサークルに入ってるんですよ。この京介さんとお姉さんと桐乃って三人で幼馴染みだったと今日お兄さん…京介さんから聞きまして」 「…」 今度こそ、電話越しの空気が確実に変わった。あれ?一体どうして…。 「きょう…ちゃん?」 「え、ええ…。京介さんです。桐乃とお姉さんと幼馴染みだと言ってましたし…」 「…あの今から8年前の、中学生の時に居なくなった?」 「え、ええ。だと思いますけど…」 「…」 …どうしたんだろう。こんなお姉さん初めてだ…。 「ねえ、あやせちゃん…」 「ひゃ、ひゃい!」 び、びっくりした!お姉さんの声なのに地下からの声に似た身体に響く声音だったから。 「…お願いがあるんだけど」 「は、はい。ど、どうぞ」 「…」 …え?え?どうしてまた黙るの?なんか怖い…。 「…その二人。きょうちゃんと桐乃ちゃん、なるべく一緒にさせないで欲しいの」 「え?」 それってどういう…。 「あの…お姉さん、それって一体どういう意味…」 「その二人…絶対に二人っきりにしちゃだめ。ましてや…絶対に恋人なんかにさせちゃ駄目だよ!!」 出会ってから今までで未だかつて聞いた事のない切羽詰った厳しい口調で、お姉さんは私にそう告げた。 続く
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黒猫「貴方にしてはやけにはっきり言うわね」 京介「あぁ。俺とデートして欲しい」 黒猫「そう。……でも、今までだって何度かしてきたじゃない」 京介「え?……いや、前のは別の用事がイロイロあっただろ。そう言うんじゃなくてさ、お前と……、ふたりで……」 黒猫「貴方、もうすぐ三年でしょう?こんな事してていいのかしら」 京介「う……、確かにその通りなんだが 黒猫「良いわよ」」 京介「え?」 黒猫「良いと言ったのよ。それで?何時にするの」 京介「あぁ、…じゃあ、今度の日曜二時に駅の改札で待ち合わせな」 黒猫「わかったわ」 ~デート当日~ 京介「すまん。……遅れた」 黒猫「あと二十秒したら帰るところだったわ」 京介「す、……すまん」 黒猫「うふふ。冗談よ」 京介「おう、……実はさ、コレを買いに行ってたんだ」 黒猫「紅帯十字架(リボンクロス)?ハッ、………まさか、それで私の力を封じようと?ウフフフフ、甘いわね。私ほどにもなればその程度で呪具に抑えられる魔力量ではないのよ」 京介「いや、…単純にお前に似合うかと思って買ってきたんだが」 黒猫「一一ッ!? ///」 黒猫「そ、そ、そう。解らずに買ってきたと言うの………。この男、危険ね…。早いウチに芽を摘んでおかないと」 京介「取り合えず、秋葉原でいいのか?」 黒猫「それであの女は満足するかもしれないけれど、皆がそうと思ってもらっては困るわね」 京介「あの女?って桐乃のことか…?いや、違うぞ‼俺はそういう意味で言ったんじゃなく………」 黒猫「貴方は一つ大きな前提を忘れているわね…………。今日は、…デートなのよ///」 京介「…………。そ、そうだったな///」 京介「よし、それじゃ御台場に行くか」 黒猫「ええ、期待しているわ」 それから俺達はたまたまイベントのあったネットラジオの公開録音を一緒に見て、バカでかいホットドッグを食べたあと、腹ごなしに海浜公園をブラブラすることにした。 京介「もう、日が沈むな……」 黒猫「冬ですもの。フフフ、冬は良いわね。凍てつく空気、夜永く、私達のような闇の眷属に最良の季節だわ」 京介「……そうだな」 黒猫「あら、貴方はしおらしいのね。いけないわ。私の溢れでる魔力に当てられたのかしら」 京介「あぁ、俺はお前に参っちまってるよ」 黒猫「え?」 京介「海をバックにしてお前を見てると、街中で見てたよりもずっと可愛いと思ってさ」 黒猫「な、なにを…」 京介「朝、買ってきたクロス…、着けてくれよ。店員に着け方教わってきたんだ」 黒猫「そ、そうね。貴方が私の邪気に当てられて苦しいようだから、仕方なく付けてあげるのよ。感謝なさい」 京介「あぁ、そうだな」 ……………… ………… …… … 京介「えっと、一周ぐるっと首を回して、十字架の中心を見せるように菱形に結んで、と………。よし、出来たぞ」 黒猫「そう、……ありがとう。しかし、何か褒美をあげなくてはならないわね」 京介「いや良いって、別に……。やりたくてやってんだし」 黒猫「そうもいかないわ。そうね、キス………、しても良いわよ///」 スッ 京介「え? うわっと、…(目を閉じて、顔ちけー)///」 黒猫「どうしたの?はやくなさい///」 京介「あ、…あぁ、い、…いくぞ?」ギュッ 黒猫「ん…、ちゅ、……はぁ、はぁ……はむ、んちゅ。れろ…」 …………… ……… … 黒猫「イ、イキナリ舌を入れるなんて…、何をッ」 京介「え~~~!?キスってそういう事じゃなかったのか!!」 黒猫「あ、貴方ごときが…、舌を、舌を入れるなんて百年はやいわ。取り合えず、この事はあの女にもきつく抗議しておかなくてはならないわね」 京介「バッ、頼むからやめてくれ!殺されちまう」 黒猫「あら、もうすっかり暗くなってしまったわね。そろそろ帰りましょう」 京介「不自然に話を反らすな!」 黒猫「わんわんキャンキャンと落ち着きがないわね」 京介「それ…、俺の所為かよ」 黒猫「違うのかしら?」 京介「違うわ!!」 黒猫「強い言葉を使うと弱く見えるわよ」 京介「何所かで聞いたような言葉を……」 黒猫「それに……」 京介「…?」 黒猫「私はまだ貴方から大事な言葉を聞いてないわ」 京介「あぁ、……悪い」ダキッ 京介「大好きだ」 黒猫「遅いのよ/// 莫迦///」 … …… 黒猫「私も貴方に知ってもらいたいことがあるわ。これから時間あるかしら?」 京介「まだ六時だしな。時間なんていくらでもあるが……」 黒猫「そう、……なら、これからウチに来て頂戴」 京介「いいぜ。でもその前に……」 京介「手、繋いで帰ろうぜ」ギュッ 黒猫「か、勝手になさい!」 黒猫「ここが私の家よ」 京介「ずいぶんとレトロ調だな……」 黒猫「クスッ、そうね。ものは言いようだわ。さ、入って」 京介「お邪魔しまーーっ!?」 黒猫「あら、貴方達……。ただいま。この人はね、お姉さんの高校のお友達で高坂京介さんっていうの。ほら、挨拶なさい」 妹1,2「「こんばんわー」」 京介「あ、あぁ、こんばんわ」スッ 妹1,2「一一一一ッ!?」ビクッ 京介「よろしくな」ナデナデ 黒猫「貴方のおウチみたいにキレイではないけれど、どうぞ上がって頂戴」 京介「あぁ……(二人きりってんでもないんだな)」 黒猫「フフ、どうしたの?残念そうな顔して……」 京介「いやぁ、そんなことないぞ!!」 黒猫「そう、なら夕飯までその子達をあやしてて頂戴」 京介「いいけど、一一夕飯ってお前が作るのか?」 黒猫「そうよ。………安心なさい。毒なんて入れないわ」 京介「いや、疑ってねェけど……」 黒猫「あら、彼女の初手料理がこんなに早く出て来る幸運に泣いて感謝する所よ」 京介「お、……おう」 黒猫「貴方達も……。お姉さんお料理してくるから良い子にしてるのよ」ナデナデ 妹1,2「「ハーイ」」 妹1,2 壁|ω・)・) ジーーー 京介「(すげー見られてんな)」 京介「だ、大丈夫…。怖くない、怖くないぞー」ソー 妹1,2 ビクッ 京介「(な、なんだか厚い壁を感じるな……)」 京介「ほ、ほら。親指が……外れるんだぞーー(流石に子供騙し過ぎるか…?)」 妹1,2 ビクッ ピャーーー 京介「逆効果だったか…」 京介「(アイツがこのくらいの時はどうしてたかなんて覚えてねーな。まぁ、その時は俺もこんなにいかつくなかったろーけど……)」 黒猫「惨敗したの?」 京介「観てたのか?」 黒猫「あの子達が『お兄ちゃん親指が取れた』って私を呼びにきたのよ」 京介「あぁ、それな…。古い手品だよ。ほら」 黒猫「だそうよ。ほら、大丈夫みたいだからちゃんと遊んでもらいなさい」 妹1,2 黒猫|ω・)・)チラッ 京介「ありがとな」ワシワシ 妹1,2「「………///」」 黒猫「もうちょっと掛かるからしっかり面倒みるのよ」 京介「りょーかい……」 妹2「コレ………」 京介「………?」 妹1「ご本読んで…」 京介「あぁ、いいぞ。ほら、だっこしてやるからここ座って」 妹1,2 トテトテ スク 京介「一一一一昔、むかしあるところに…」 ……………… ………… 京介 ガオーーーーー 妹1,2 キャーーーーー 黒猫「フフフ」 …… 黒猫「出来たわ、机を出して頂戴」 京介「お、早いな。よし、片付けするぞー」 妹1,2 ハーーイ 黒猫「少し時間が掛かってしまったわ」 京介「帰ってきて休みなしなんだから、よくやってる方だろ」 黒猫「ふふ、そうね。普段のご飯はどれくらい食べるのかしら」 京介「並程度だと思うぞ…。って、うお!かなり作ったな、大変だったろ」 黒猫「たいしたことないわ…。さ、ご飯にしましょ。お箸もった?」 妹1,2「「ハーイ」」 黒猫「そう、それじゃ」 一同「「「「いただきます」」」」 一同「「「「ご馳走様でした」」」」 黒猫「さて、片付けだけど…、あなた、手伝って頂戴」 京介「あぁ、いいけど。放っておいていいのか?」 黒猫「今からはメルルの放映があるからその子達は忙しいのよ」 京介「ふーん」 黒猫「『アイツも今頃、テレビに噛り付いているのかな』という顔ね」 京介「な、何を言って……」 黒猫「図星のようね。私の前で他の女の事を考えないで…、不愉快だわ」 京介「他の女って妹だぞ!?」 黒猫「なら尚更ね。解った?」グイッ 京介「わ……、わかった」 黒猫「そう。じゃあ、食器を運びなさい」 京介「おぉ」 黒猫「返事は『おぉ』じゃなくて『はい』でしょう?」 京介「はい」 黒猫「よく出来ました」ナデナデ 京介「(なんでこんなドキドキしてんだ、俺は?)」 ………… ……… … ジャー ジャバジャバ パシャパシャ 黒猫「で、どうかしら?」 京介「あぁ、お前達、姉妹って仲良いんだな」 黒猫「じゃなくて!」 京介「ん?」 黒猫「『ん?』じゃないわ…。まさか、本当に分からないのかしら?」 京介「え?あ、いや………。美味かった!あんだけ作れるなんてすげーよ。ホントにびっくりした」 黒猫「まったく、ここまで言わないと分からないなんて……。次からはもっと早く言いなさい」 京介「おぉ…….、じゃなくて!はい!」 黒猫「それと、明日からお昼は一緒に食べることにしましょう」 京介「それはちょっと、あからさますぎるんじゃ?」 黒猫「嫌なの?何か私と食べることで不都合があるのかしら?」 京介「ないです。むしろ、嬉しいです」 黒猫「ふふふ」 黒猫「あら、眠ってしまったのね」 京介「遅くなっちまったな……。迷惑になるだろうしそろそろおいとまするか」 黒猫「その前に、この子達をお布団に運ぶのを手伝って貰えるかしら」 京介「そのぐらいお安い御用だ」 ギュッ ダキッ 黒猫「二人一緒に運べるなんてね」 京介「どこ持ってけば良いんだ?」 黒猫「こっちよ」 一一一一一一一一一一一一一一 黒猫「お布団を敷くからすこし待って頂戴」 京介「しかし、このくらいが可愛い盛りだよな」 黒猫「ふふふ、そうかしらね。そうかも知れないわね」 京介「お前も立派にお姉さんやってるんだな」 黒猫「そうね、あなたと同じ。………さ、敷けたわ」 京介「この者達の身柄は預かった。我が元で育ちいずれ、お前に牙を剥くことになろう」ギュッ 妹1,2 クークーー スースーー 黒猫「なんてこと!油断したわ……。まさか、こんな所にまで天界の手が伸びていたというの!?後悔なさい!私の眷属に手を出した事を!!」 黒猫「しかし、こうなったら私一人の力で立ち向かわなくてはならないという事ね。でも、私の魔力では例え低級魔術を行使してもあの子達を巻き込んでしまう……。先ずはアイツから引き離さないと……」 黒猫「あけびの花は地に堕ち、紅く爛れた酸鼻な血に酔わん。右にみずちを、左に雷を、かの者に死霊の叫びと鉾槌を!」 シーーーーーーン 京介「………………」 黒猫「………………」 妹1,2 スーーースーーー クーークーー 黒猫 トテトテトテ ボフッ 京介「………………や、やられたーー」 黒猫「莫迦……」 京介「じゃあ、今度こそ本当に帰るよ。メシ、美味かったぞ。ありがとうな」 黒猫「いずれまた作ってあげるわよ」ギュウ 京介「ん、……また明日も会えるってのに、やっぱり、お姉ちゃんでも甘えたい時はあるもんか?」ナデナデ 黒猫「違うわ。ただ、今宵の星の巡りが人間には危険だから、加護があるようにと祈ってあげてるのよ。分からないのなら黙っていなさい///」ギューー 京介「そりゃ、ありがとうな///」ギューー ……………… ………… …… … こうして俺たちの初デートは終わり、帰宅した俺は連絡忘れで親父に絞られ、初デートという事でいくらかの恩赦は得られたものの行きがけには上機嫌だったはずの桐乃の八つ当たりとも思しき理不尽な暴力を受けることとなったのだった。 ~黒猫√ 初デート編 了~
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あたしの名前は来栖加奈子。 ちょー可愛い未来のスーパーアイドル。 いまはその下積みとしてアニメキャラのコスプレをやってる。 加奈子ってばこーゆーセイカクだから、口では「キモオタうぜー」な~んて言ってるけど、心の中ではなんてゆーか上手く言えないんだけど……まあアレだ。 って、言わせんなよ、恥ずかしい。 そんなワケで、いま加奈子は、姉貴の仕事部屋にいる。 姉貴のこと? あー見た目はかわいいし、けっこう加奈子に似てるかな? ムネも無いし。 んでもって漫画家ってゆーの? それやってる。 加奈子がやってるコスプレって「星くず☆うぃっちメルル」の主人公のメルルだったりするんだけど、姉貴がそのメルルのエロいの描いてたのを見た事があるから、姉貴に部屋に呼ばれた時は、やべ、バレた? と思って、ちょっとビビリ入ってたんだよね。 それにしても姉貴の部屋っていつ見てもいろんな意味であっとーされる。 アニメキャラの人形、フィギュアってゆーの? そんなのとか、プラモデルとか、アニメのDVDやブルーレイとか、漫画の本とか、あと本屋では売ってないようなみょーに薄い本とかがたくさんあって、いつも「うわ……」ってゼックしてしまう。 んで、今日姉貴に部屋に呼ばれたのは── 「いまメルルの同人誌作ってるんだけど、ポーズの研究したいからちょっとモデルになって?」 「なんでンなこと加奈子がやらないといけないわけ? 意味わかんないんですケドー」 「そう言わないでさー、お願い」 「加奈子っていちおープロのモデルべ? ジムショに言えよジムショに」 姉貴とこんな言い合いしながらも、加奈子は「メルルのコスプレしてるの、完全にバレてる?」ってドキドキしていた。 ……まあ、バレたらバレたでいいやって思ってたのもジジツだけど。 「──ったくしゃーねー……」 結局、最後は姉貴に言い負かされる加奈子であった。 「ありがとっ。お礼に、この部屋にあるもの、なんでも一つあげるよ?」 「いらねーよ! ……あれ?」 なんか見覚えのある絵が見えて、あたしはイッシュン固まってしまった。 姉貴は加奈子の視線をたどって、その先にあるブツを手に取る。 「ああ、これ? テレビアニメで『maschera~堕天した獣の慟哭~』っていうのがあったんだけどね、一応アニメオリジナルなんだけど、これの原案って実はあたしなんだ! これはその元となったあたしの漫画! ちょっと変更されてる部分もあるけど原作本と言ってもいいよ! プロの漫画家としてマスケラの原作描いて、同人作家として同時刻の別チャンネルでやってるメルルのパロ描いてるなんて、あたしも節操無いよね、あははっ」 あいかわらずしゃべり出したらとまんねーな。正直うぜー。 この後も、マスケラファンやメルルファンに刺されたらいけないからペンネームも絵柄も変えているとか言ってたけど、全く聞いてない加奈子であった。 加奈子が注目してたのは、アニメの話、ではなくそこに描かれていた女の絵だ。 なんだっけ、どっかで見たよーな気がするんだけど─―。 「話は変わるけど加奈子ってメルルにちょっと似てるよね? メルルもどき? なんちゃって」 ──メルルもどき── 『だ、黙りなさいメルルもどき』 「──誰がメルルもどきだこらァ~っ」 「あっ、ゴメン、まさか加奈子がそんなに怒るなんて思わなかったから」 「あ、いや、姉貴じゃなくて」 そう、その姉貴の描いた女はあの頭がイッてしまってる電波女と同じ服装をしていた。 この絵とあの電波女とでは、顔とかスタイルとかがかなり違ってたから気付くのに時間がかかったワケだ。 同じ「メルルもどき」という言葉でも、いま姉貴が言ったのは、妹かわいがりのおちょくりだったし、姉貴自身もメルルというキャラクターが好きみたいだから、別にいい。 けどあの電波女~……。 加奈子だけでなくメルルまでバカにした言い方だったよな~、アレは! あ、いや別にアニメのメルルなんてぶっちゃけどーでもいいんだけど、公式コスプレイヤーとして……な? 「あ・姉貴? そのマスクなんとかってアニメ、ゲンサクシャだから持ってるよな?」 「むっ。マスケラだって。もちろんあるよ」 「それ貸して!」 「! そっか、加奈子もとうとうこっちの世界に足を踏み入れる気になったのね!?」 「ちげーよ! いーから貸して!」 「いいよー。DVDとブルーレイ、どっちがいい?」 桐乃の家ってブルーレイ見えたっけ? 「……どっちも!」 「一期と二期、どっちにする? それとも話数の指定とかある?」 なにそれ。イッキとかニキとかわけわかんねー単語言いやがって。 「……全部!」 どさっ。 「はい!」 げ……。こんなにあるの……? 次の日、ガッコが終わってから加奈子は大荷物をバッグに詰めて桐乃の家の前に来ていた。 チャイムを押して待つ事しばし。 パタパタとドアの向こうからスリッパの音が近付いてきて、そして、ドアが開く。 桐乃だ。 「はーい、どなた……加奈子!? どうしたの? 今日来るって言ってたっけ?」 「んー、ちょっとカクニンしたいことがあってね。京介いる?」 「……いるけど。なに? あいつに何の用があるの?」 急に不機嫌になる桐乃。 こいつもたいがいブラコンなんだよな。 女が会いに来たってだけでこうまであからさまにクラスメートに対してこんな態度を取るんだから。 「京介もだけど、桐乃にも用事があるんだよね」 「あたしはついでね、へ~、そう」 「いーから呼んでヨ」 「どうでもいいケド、人の兄貴を呼び捨てするなんて、加奈子、あんた何様?」 「そりゃ、加奈子ってぇ、京介と付き合ってっからぁ」 「それ、前に聞いた」 そこに京介が階段を下りてやってきた。 「桐乃、お客さんか……。げっ」 「レディに向かってげってなんだヨ、げって!」 「おー悪い、なんだクソガキか。桐乃に何か用か?」 「桐乃もだけど京介にも用事が……痛っ」 「だから人の兄貴を呼び捨てするな!」 「だったら、その兄貴にも親友をクソガキって言ったことにつっこめヨ!」 「おいおい、桐乃、友達を足蹴にするなよ」 「京介まで加奈子の味方するの!?」 「──で、あらためて、何の用?」 リビングで桐乃は聞いてきた。 この場には京介も同席している。 どうでもいいけど桐乃ってばトゲのある言い方だよな。 「これなんだけどさ」 あたしは言いながらバッグの中からマスケラのDVDを取り出した。 「え? こんなのわざわざ持って来なくてもウチにあ……むぐっ」 京介が妙に慌てて桐乃の口を塞いだ。 なんなんだ? 「なんだ、それは。アニメかなにかのDVDか?」 と京介。 「んー、ちょっとコレ見て聞きたいことがあるんだよね」 「今日は木曜だし、親は習い事でいないから、別にいいケド、あまり遅い時間まではだめだよ?」 「なんで?」 「だって、夕方からメルルがあるか……むぐっ」 また京介が桐乃の口を塞いだ。 なんなんだヨ、いったい。 「まー加奈子も長居するつもりは無いけど。今日はメルルがあるから見ないといけないからさー」 がたっ。 桐乃が顔を突き出してきた。 「加奈子、メルルってあの子供向けアニメの?」 「そーだよ、他に何があるんだヨ?」 「加奈子って、……オタクだったの?」 そういう桐乃の目は、なぜからんらんと輝いていた。 「ちげーよ! 加奈子ってメルルの公式コスプレイヤーだべ? キャラ作りの一環ってヤツ? そうでなかったら誰がこんなアニメ見るかってーの!」 「なんだって!? 加奈子、いまの言葉、もう一度言ってみな……むぐっ!!」 ……だからいったいなんなんだヨ、この兄妹は。 「そ・そうだ、加奈子、この前のライブ、加奈子の出番、見れなかったから、良かったらここでちょっと歌ってみてくれよ」 京介が何かを取り繕うような感じで言った。 「えー? でもアニメソングだべ?」 「それはそうだけどさ、アニメとかは関係なく、桐乃も友達がどんなショーをやったか興味あるだろ? な?」 「み、見──み、」 なぜか桐乃は「み」を繰り返し、そしてすーはーすーはーと深呼吸した。 「見てあげてもいいけどぉ……! あくまでクラスメートとしてね!」 「ほらな。頼むよ、加奈子」 「えー、でも、オケとか無いしー」 「加奈子くらいの実力あったらアカペラだって全く問題無いだろ?」 京介のこの言葉で、あたしの中のなにかが切れた。 「しょーがねーなぁ、トクベツだべ?」 「よっ、待ってました!」 「テンポ取るから手拍子頼むヨ」 「おっけー、ほら、桐乃も!」 ぱん、ぱん、ぱん、ぱん。 めーるめるめるめるめるめるめ~ めーるめるめるめるめるめるめ~ 宇宙にきらめ~く流れ星~☆ まじーかるじぇーっとで、てーきを撃つ~ ………… 「さっすが加奈子! 良かったよな、桐乃?」 「よ、良──よ……(すーはーすーはー)ま・まあまあ良かったんじゃない?」 「とゆーワケで、このDVDなんだケド見てみ?」 あたしが出したディスクを桐乃が受け取って、プレイヤーにセットした。 再生スタート。 本編が始まり、しばらくして、夜魔の女王(クイーン・オブ・ナイトメア)が登場した。 「あ、ちょっとストップ!」 「え? う・うん」 桐乃が慌ててリモコンで一時停止した。 「どうしたんだ?」 あたしは画面を指差し、 「この女、誰かに似てね?」 ………… どーしたんだヨ、急に二人とも固まって。 「だ・だだだだ誰に、ににににに似てるって?」 「ほらぁ、あん時のパーティーにいただろ? このアニメの女とおんなじカッコしたやつがさー?」 いまの仕事のほとんどはアニメのコスプレだったりする加奈子だけど、いちおープロのモデルだし、一度見たファッションなんて見間違えるワケがねーべ。 「あ・ああ、黒猫ね」 「そーそーそいつ」 「その黒猫がどうした?」 「そいつとこのアニメの女、おんなじカッコだけどよー、これって偶然? それともコスプレ?」 「さ・さあ、黒いのがマスケラの大ファンで同人誌とかも作ってるって聞いてないしー?」 「おいバカ、桐乃!」 「あっ……」 言質は取れた。 「なるほどー。このアニメのコスプレなんだー?」 なぜか正座になって頷く兄妹。 「ってことはあいつはオタなんだー?」 「ま・まあ……」 「そうとも……言うかな……」 「んで、あのパーティーにあいつがいたって事は桐乃や京介もあいつと友達だってことだべ?」 「……だとしたら……?」 「おまえらにあいつの居場所吐かせて見つけ出してブッ殺す!」 そもそもあいつさえいなければ、あのパーティーで誰が京介の食事の世話をするかなんて騒ぎは起きなかったワケだし、騒ぎが起きなければあやせが京介のアパートに通うことも無かったワケで、全ての元凶はあいつってワケだ! いやいやいやいや、京介がらみで無くっても── 「あいつはメルルをバカにしやがった! ゆるせるワケねーべ!!」 ……思わず声に出してしまった。 慌てて視線を戻すと、桐乃も京介も口をポカンとあけている。 「どーしたべ? バカみたいなツラして?」 「あーいや、その、オタクの友達がいるって事で、あたしたちもオタクだって疑ってたんじゃなくて?」 「き・桐っ!」 なんで今日は桐乃の言葉に京介が慌てるシーンが多いんだ? 「あー? 桐乃みたいなのがオタなわけねーべ? それに、知り合いがたまたまオタだったってだけっしょ?」 がしっ。 いきなり京介が加奈子の手を取って握り締めてきた。 「加奈子……、おまえってマジでいいやつだな!」 「え? え?」 がばっ。 今度は桐乃が抱きしめてきた。 「加奈子と親友で本当に良かったよぉ!」 「あ? あ?」 いーから二人とも離せヨ、暑苦しーじゃん。 「もし、もしもだよ? もしあたしがオタクだったらどうする?」 「えー? 別にどーもしねーヨ」 「じゃあバカにしたりとかしない?」 「するヨ。決まってんべ?」 ………… あら? なんでいきなり二人ともガクッとするの? 「……バカにするって例えばどんな?」 「あー?『桐乃オタなのかよキメェwww』ってからかったり、ライブイベントのチケットを餌にして肩揉ませたりするかなー」 前に京介に言ったまんまのセリフを桐乃にも言った。 「ふーん、そっかあ」 桐乃はうんうんと何度も頷いてから、いきなり立ち上がり、 「加奈子、悪いけど待ってて。京介、ちょっと来て」 「はいよ」 「おう」 リビングから出て行く兄妹。 そしてドアの向こうでごしょごしょと話している。 どうしよう言おうか、とか、取り合えずバレるまでこのままでもいいんじゃないか、とか聞こえてきたけど、いったい何のことだ? しばらくして、二人は帰ってきた。 二人とも気持ち悪いほどニコニコしてて、特に桐乃なんかは今にも踊りだしそうなほどご機嫌だ。 「ゴメンねえ、待たせて。あ、ジュース飲む? お菓子もあるよ?」 ……なんか急にすごいもてなしを受けてるんですケド? いったい何があった? 「そういえば加奈子ってば、ブリジットちゃんと同じ事務所なんだよね? 仲良くなりたいからあたしもメルル見てアニメの勉強しようかな~? とらの……ナントカにも一緒に行ってみたいしぃ」 と言う桐乃に、なぜか吹き出しそうになる京介。 本当にこの兄妹はよく分からん。 そうこうしている内に、五時過ぎになった。 「あ、そろそろ急いで帰らないとメルルが始まっちゃうべ」 プレイヤーからDVDを出してもらってバッグに入れる。 「それじゃー桐乃、また明日ガッコで~」 「ウン、よかったらまた遊びに来てね、いつでもいいから~」 バイバイして高坂家をあたしは後にした。 ってやべー。ダッシュしないとマジで五時半に間に合わねー。 めーるめるめるめるめるめるめ~ めーるめるめるめるめるめるめ~ よかったー。間に合ったー。 それにしても、何か忘れてるような気がするんだよなー? ──あっ! オタ電波女の居場所を突き止めるのを忘れてた! あの時、言おうかとかバレるまでこのままとか言ってたのはオタ電波女の事を加奈子に言おうかどうしようか相談してたんだな!? その後の急な歓迎ムードは、その件を忘れさせるためってワケかー!? ちくしょー、ハメやがったなーっ!? ぜってー今度聞き出してやる! ……っと、今のシーンのメルルのポーズ、今度のイベントのパフォーマンスにも取り入れようっと。 了
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1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 19 20.31 ID Wk1uDimX0 あやせ「本当に?」 加奈子「えー、桐乃ってすっげえブラコンっぽいんだけど」 桐乃「だから、そんな事ないってばー!」 加奈子「いひ。焦ってる桐乃っておもしろ~い!」 桐乃「もー、いい加減怒るかんね!?」 あやせ「……じゃあ、試してみよっか」 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 22 32.49 ID Wk1uDimX0 桐乃「はっ?……試す、って……?」 あやせ「だから、桐乃が本当にブラコンじゃないか試してみるの」 加奈子「おほっ! ソレ、チョー面白そうじゃねぇ~?」 桐乃「そ、そんなのどうやって試すってのよ?」 あやせ「それは……うーん」 加奈子「桐乃のお兄さんを加奈子達が誘惑してみるってのはどうヨ?」 桐乃・あやせ「はぁっ!?」 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 25 02.66 ID Wk1uDimX0 桐乃「あ、ああっ、あんた何言ってんの!?」 あやせ「ゆ、誘惑って……!?」 加奈子「さえない感じだから、ロリかわいい加奈子が迫ればイチコロだっつーの」 桐乃「ちょっと! それ本気で!?」 あやせ「……確かに、それならわかりやすいかも」 桐乃「あ、あやせ!?」 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 27 54.30 ID Wk1uDimX0 あやせ「だってさ、桐乃はブラコンじゃないんだよね?」 桐乃「そ、そうよ」 あやせ「だから、わたし達がお兄さんを誘惑しても耐えられるでしょ?」 桐乃「だから、そうじゃなくて! 友達が自分の兄貴を誘惑だなんて……」 加奈子「暇つぶしだからいーじゃん。加奈子だって“そう”なるつもりなんてねーし」 桐乃「だ、だけど……」 あやせ「――耐えられる自信が無いの?」 桐乃「……へっ?」 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 31 26.30 ID Wk1uDimX0 あやせ「ブラコンだったら、お兄さんが他の女の子とイチャイチャするのイヤだもんね」 桐乃「だ~か~ら~!」 あやせ「ねえ桐乃、これはチャンスなんだよ?」 桐乃「……チャンス?」 あやせ「うん。桐乃はブラコンじゃない、って証明するチャンス」 桐乃「だ、だけど……」 加奈子「うわ~~~、すんげ~~~詐欺師っぽいわ~~~~」 あやせ「何か言った?」 加奈子「……い、いえ、何も」 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 33 57.33 ID Wk1uDimX0 あやせ「桐乃もさ、ブラコンって思われるのイヤでしょ?」 桐乃「それは……まあ」 あやせ「だからさ、今回だけ! ねっ?」 加奈子「そーそー。オモシロそーだし」 桐乃「……もう! 仕方無いんだから!」 桐乃「た・だ・し! ヤバくなったらすぐ助けを呼ばなきゃダメだからね!?」 あやせ「うん、それに関しては“大丈夫”」 加奈子「う~い」 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 38 23.17 ID Wk1uDimX0 あやせ「……それじゃ、どっちから行く?」 加奈子「どっちでもいいっつーの」 加奈子「――そうだ! 何か賭けねぇ?」 あやせ「賭ける……って?」 加奈子「飲み込みがわりーなぁ。あの兄貴を誘惑した方が、 出来なかった方に何か一つ命令すっとかさぁ~」 あやせ「加奈子、そんなに自信あるんだ」 加奈子「当ったり前だっつーの。ちょろいちょろい」 桐乃「……」 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 43 57.36 ID Wk1uDimX0 あやせ「それじゃあ、今度お茶した時に奢るとか?」 加奈子「しょぼっ!……でもま、あの兄貴だったらそんなもんか」 あやせ「それじゃ、加奈子が選考で良いよ」 加奈子「ぺっ! はぁ? なにソレ、加奈子じゃ誘惑出来ないってワケぇ?」 あやせ「演技でもあのお兄さんを誘惑だなんて……あはは、違うよ~」 あやせ「自信が無いから、加奈子のを参考にしようと思って」 加奈子「ちぇ、それならしゃーないか。いいよ、加奈子が先で」 あやせ「頑張ってね!……私のために」 桐乃「……」 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 46 25.82 ID Wk1uDimX0 ・ ・ ・ 京介「なんだか隣がうるせえな」 京介「……まっ、俺には関係ないからいいけどな」 コンコン 京介「ん? 何だ? っていうか誰だ」 ガチャッ! 加奈子「――おにぃ~いちゃん♪」 京介「……」 京介「意味が分からん!」 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 50 59.64 ID Wk1uDimX0 加奈子「だって、桐乃のおにぃちゃんだから“おにぃちゃん”でしょっ?」 京介「いやいや、ブリっこされてもリアクションに困るから!」 加奈子「えっ、それってぇ……加奈子がかわいいから困るってことぉ?」 京介「断じて違ぇ!……つーか、かわいいというより不気味だ」 加奈子「あ? オイ、こら。今なんつった? おぉ?」 京介「化けの皮がはがれるの早すぎだろ……」 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 54 28.00 ID Wk1uDimX0 加奈子「別にぃ、ただの暇つぶしだし」 京介「はあ?」 加奈子「奢るっつーのもしらばっくれりゃいいしなぁ~」 京介「というか、なんでいきなりあんな真似したんだよ」 加奈子「しっかし、あのブスに負けるのもシャクだな。オラ、とりあえず誘惑されとけヨ」 京介「俺の話を聞いてもらえませんかねぇ!?」 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 58 41.55 ID Wk1uDimX0 京介「なんなんだよ、誘惑とか……」 加奈子「あんたが加奈子にメロメロになればいいんだっつーの」 京介「えっ?……何? お前、もしかして……」 加奈子「なワケねーだろォが! うぜぇから、そういう勘違い」 京介「……そりゃどうもすみませんね」 加奈子「つーかさ、なんか妙に加奈子に馴れ馴れしくね?」 京介「そ、そうか?」 京介(……マネージャーのフリしたのがバレちゃまずいよなぁ、やっぱ) 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 01 16.22 ID Wk1uDimX0 京介「それを言うなら、お前だって馴れ馴れしいじゃねえか」 加奈子「んー、なんかあんたってそんな感じすんだよねぇ~?」 京介「な、なんだよ。ジロジロ見んな……」 加奈子「前に、どっかで会ったっけ?」 京介「そ、そりゃ、初めて会った時の事だろ」 加奈子「いや、そーじゃなくて……あー、うぜぇ、思い出せねぇ」 京介「……!」 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 06 49.42 ID Wk1uDimX0 京介「ほ、ほらほら! 用が無いなら出てってくれ!」 グイグイッ! 加奈子「あっ、コラ! ドコ触ってんだテメェ! 金寄越せコラぁっ!」 京介「へっ、お前みたいなぷにぷにの腹に払う金はねえよ」 加奈子「んなっ!? ケンカ売ってんのかゴルァ! 乙女に向かって……」 加奈子「……あん? な~んかその台詞、っつーか声に聞き覚えが……」 京介「!? じゃ、じゃあな!」 バタンッ! 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 09 48.18 ID Wk1uDimX0 ・ ・ ・ あやせ「誘惑失敗……かぁ」 桐乃「ねっ、もうやめよう?」 あやせ「ダメ。桐乃、自分で気付いてなかったの?」 桐乃「へっ? 何が?」 あやせ「加奈子がお兄さんの部屋に行ってる時、かなりソワソワしてたよ?」 桐乃「そ、そんな事……無いって」 加奈子「……っあ~~~思い出せねぇ~~~」 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 14 20.04 ID Wk1uDimX0 あやせ「ううん、かなりソワソワしてた」 桐乃「それは、ほら……あいつが加奈子に何かしないか心配で……」 あやせ「加奈子だから安心だったのかもしれないけど」 加奈子「……なぁ? 今もしかして加奈子のことバカにしたぁ?」 あやせ「ううん、そんな事ないよ」 加奈子「そんならいいんだけどよぉ~」 あやせ「わたしの場合、何かしてくると思うんだよね」 桐乃「……」 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 17 20.26 ID Wk1uDimX0 桐乃「そ、そう思うならやめた方が良いって! マジで!」 あやせ「“大丈夫”だって」 あやせ「……ねえ、桐乃。わたし、桐乃のこと信じたいの」 桐乃「あやせ……」 あやせ「だから……加奈子、わたしが行ったらちゃんと桐乃を見ててね?」 加奈子「あー、はいはい」 あやせ「――それじゃ、行ってくるね」 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 19 51.18 ID Wk1uDimX0 ・ ・ ・ 京介「ったく、さっきのは何だったんだ?」 京介「……まー、なんとか誤魔化せたからよしとするか」 コンコン 京介「って、また来たのかよ!?」 ガチャッ! あやせ「――お邪魔します」 京介「……」 京介「はい?」 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 22 28.27 ID Wk1uDimX0 京介「あいつに続いて、今度はお前か。一体何の用なん」 あやせ「近寄らないでください。ブチ殺しますよ」 京介「……ここ、俺の部屋なんだけど」 あやせ「そんな事言わないでください! 意識しないようにしてるんですから!」 京介「さすがの俺でもそれは傷つくぞ!?」 あやせ「大声を出さないでくださいよ」 京介「えっと……ごめんなさい?」 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 26 44.53 ID Wk1uDimX0 あやせ「……」 京介「……あの」 あやせ「な、なんですか!?」 京介「……あのー、何の用があるんでしょうか」 あやせ「そ、そうでした」 あやせ「わたしとしては本当に嫌なんですが……お兄さんを誘惑に」 京介「バッチこぉい!」 あやせ「ひぃっ!?」 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 29 34.41 ID Wk1uDimX0 あやせ「なっ、なんなんですか、その喜びようは!?」 京介「理由はわからん。が、お前が俺を誘惑する」 京介「それだけで――十分ってことだ」 あやせ「期待に満ちた目をしないでください! ブチ殺しますよ!」 京介「で? どうやって俺を誘惑してくれるんだ?」 あやせ「それは……」 あやせ(ぜ、全然考えてなかった……!) 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 33 42.71 ID Wk1uDimX0 あやせ「……えっと」 京介「……」 あやせ「その、ですね……」 京介「……」 あやせ「……」 京介「……はぁ。ま、そんなもんだよな」 あやせ「は、はい?」 京介「今回のは一体どんな考えがあっての事なんだ?」 あやせ「……バレてたんですか」 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 36 50.90 ID Wk1uDimX0 京介「バレるも何も、さっきの加奈子に続いてお前じゃ丸分かりだっつーの」 あやせ「……そう言われれば、そうですよね」 京介「あのな、さっきは大変だったんだぜ?」 あやせ「っ、この変質者! 桐乃だけじゃなく、加奈子までっ!?」 京介「違うわっ! っつか声がでけぇ!」 あやせ「……!」 京介「……だから、マネージャーのフリしたのがバレそうだったんだよ」ヒソヒソッ あやせ「あ、あぁ、そういうことですか」 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 40 23.79 ID Wk1uDimX0 京介「さすがに焦ったぜ。バレたら面倒な事になるだろうからな」 あやせ「確かに、そうかもしれませんね」 京介「だろ? あんなことでギスギスするのも何だしな」 あやせ「……お兄さん、わたしと加奈子の仲を心配をしたんですか?」 京介「まあな。大したこっちゃねーけどよ」 あやせ「っぐ……ありがとう、ございます」 京介「そんなに苦々しそうに言われても」 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 43 30.99 ID Wk1uDimX0 あやせ「……はぁ、バレてるんならもう意味がないですね」 京介「だから、何が目的だったんだ?」 あやせ「わたしか加奈子がお兄さんを誘惑して、 桐乃がどんな反応をするかを見ようと」 京介「そりゃまた、何のために?」 あやせ「桐乃がブラコンなのかどうかを確かめるためにです」 京介「はぁ!? なんだそりゃ」 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 46 33.90 ID Wk1uDimX0 京介「アイツがブラコン? はっ! あり得ねえよ、そりゃ」 あやせ「そうでもないですよ」 京介「何?」 あやせ「だって、わたしがお兄さんの悪口を言っても桐乃ったら乗ってこないですもん」 京介「お前達の会話に俺の悪口が出てくるのがショックだよ!」 あやせ「だから、怪しいと思ってるんです」 京介「……はぁ、そうですか」 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 50 43.96 ID Wk1uDimX0 京介「それじゃ、今は加奈子が桐乃を監視してるってわけか」 あやせ「そのはずです」 京介「――そんじゃ、いっちょ協力してやるか」 あやせ「はい?」 京介「悪いけど、あいつは俺のことを嫌ってるよ」 あやせ「……そんなこと、ないと思いますけど」 京介「嫌ってなかったとしても、好いちゃいないさ」 京介「だからまー、お前の疑いを晴らすのは簡単だ」 あやせ「……」 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 54 49.13 ID Wk1uDimX0 あやせ「えっと、それじゃあ……」 あやせ「わたしと桐乃、どっちが好きですか?」 京介「お前に決まってるだろ。結婚してください」 あやせ「あ、無理」 ブー! 京介「防犯ブザーはマジでやめてくれ! 泣くぞコラ!?」 ガチャッ! 桐乃「あやせに何してんのよこの変態があああっ!」 京介・あやせ「……」 桐乃「えっ、何? その目……」 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 57 03.19 ID Wk1uDimX0 京介「いや、お前……」 桐乃「な、何よ」 あやせ「……ねえ、桐乃」 桐乃「な、何?」 京介「……ブザーが鳴ってほぼノータイムでドアが開くってどうなんだ?」 あやせ「……明らかに、部屋の前で突入する準備をしてましたよね」 桐乃「……」 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 00 24.89 ID Wk1uDimX0 京介・あやせ「……」 桐乃「ちっ、違うわよ? あたしはただ……そう! トイレに行こうとしてたの!」 あやせ「桐乃って……ブラコンだったのね」 桐乃「だっ、だから……ほら、あんたも何か言いなさいよ!?」 京介「何を言えっていうんだよ……!?」 桐乃「チッ! 使えない奴!」 あやせ「……」 桐乃「……」 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 06 11.00 ID Wk1uDimX0 京介「なんつーか……ごめんな、桐乃」 桐乃「な、何が」 京介「俺、あやせの方が好きなんだ」 桐乃「あんたもブラコン扱いするんじゃないわよ、ウザっ! っつーかキモっ!」 京介「いや、だってなぁ」 あやせ「……あれ?」 あやせ「そういえば……お兄さんって、桐乃が好きなんじゃないんですか?」 京介「……」 京介「あ」 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 09 46.98 ID Wk1uDimX0 桐乃「バカっ! あん時の誤魔化しが無駄になるじゃんっ!」ヒソヒソッ 京介「いや、今のは……つい、な……!?」 あやせ「つい? つい、何ですか?」 京介「だからほら、つい……」 京介「……」 京介「俺はシスコンだから、つい!」 桐乃・あやせ「……は?」 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 12 38.88 ID Wk1uDimX0 あやせ「意味が分からないんですけど」 京介「だ、だからだな?」 京介「さっきの好きってのはその――妹として好きって事だ」 あやせ「……はい?」 京介「ほら、お前は可愛いだろ。正直、桐乃よりも可愛い」 あやせ「あ……ありがとうございます」 桐乃「……」 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 16 13.92 ID Wk1uDimX0 京介「異性に抱く好きってのと、家族に抱く好きってのは違うだろ?」 あやせ「それじゃあ……わたしのことは、妹として好きってことですか?」 京介「そ、そうだ! 俺はシスコンだからな!」 あやせ「わからない……オタクってそういうものなの……!?」 京介「そういうものなんだって! 俺は、お前が桐乃より妹として好きなの!」 桐乃「……何よ、それ」 京介「はい? き、桐乃さん……?」 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 20 52.98 ID Wk1uDimX0 桐乃「意味わかんないんだケド……だって、妹はあたしでしょ?」 京介「そりゃそうだが……」 桐乃「なのに、なんであやせの方が妹として好きなわけ?」 京介「お、おい」 京介(せっかく誤魔化せそうなのに、何を言い出すんだコイツは!?) あやせ「き、桐乃?」 桐乃「……マジでムカつくんだけど」 京介・あやせ「……」 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 26 18.41 ID Wk1uDimX0 桐乃「何? あやせに『お兄さ~ん』って言われて? キモっ」 桐乃「デレデレしちゃってさぁ、ホントウザい」 京介「おい、お前」 桐乃「喋んな!」 京介「……」 桐乃「あやせの方が妹として好き? ハッ!」 桐乃「――兄貴の妹はあたしでしょ!」 京介・あやせ「……」 桐乃「……」 桐乃「あ」 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 30 53.68 ID Wk1uDimX0 京介「えっと、桐乃……」 桐乃「っ!」 タタタッ……バタンッ! 京介「……」 あやせ「……」 あやせ「……桐乃、かなりのブラコンだったみたいです」 京介「……何て言えばいいかわかんねえよ」 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 35 18.30 ID Wk1uDimX0 京介「しっかし……桐乃がブラコンだったとはな」ニヘラッ あやせ「何ニヤついてるんですか。ブチ殺しますよ」 京介「いや、嫌われてると思ってた妹に好かれてると知って悪い気はしねえって」 あやせ「そういうものですか」 京介「そういうもんだ」 あやせ「……」 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 40 05.94 ID Wk1uDimX0 ・ ・ ・ あやせ「――というわけで、わたしの勘違いでした」 ???『でしょう? やっぱり、桐乃ちゃんはきょうちゃんの事が好きだったんだぁ』 あやせ「お兄さんも、やっぱりシスコン入ってると思いますけど」 ???『ほら、きょうちゃんって優しいから。家族に対してはなおさらだと思うよ~』 あやせ「……お兄さんって、桐乃の事を異性として見てないんですよね?」 ???『も~! そんな事ないよってずっと言ってるじゃない! ぷんぷん!』 62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 43 59.34 ID Wk1uDimX0 あやせ「薄々怪しいとは思ってたんですけど……」 ???『ん? なぁに?』 あやせ「オタクだったのって、桐乃が先なんでしょうか……」 ???『ん~、わたしにはわからないけど、 きょうちゃんって“ぱそこん”は持ってなかったよ?』 あやせ「それじゃあ、あの時のは桐乃をかばうための嘘……?」 ???『桐乃ちゃんとあやせちゃんを仲直りさせようと必死だったんだよ。 だから、あまり怒らないであげてね……?』 あやせ「……怒りませんよ」 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 52 29.09 ID Wk1uDimX0 あやせ「とにかく、色々と問題がわかってよかったです。 ありがとうございました」 ???『あはは、お礼なんていいよ~』 あやせ「監視を任せた加奈子がサボって漫画を読んでたのは想定外でしたが、 ちょっとお仕置きをしておいたので次の機会があったら平気だと思います」 あやせ「お兄さん……いえ、京介さんって実は凄く良い人ですね」 ???『うん! きょうちゃんは凄く優しいし、いざという時は格好良くて……えへへ』 ???『……あれ? どうして呼び方が……』 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 59 28.06 ID Wk1uDimX0 ・ ・ ・ 沙織「ま、まあまあ良いではありませんか!」 桐乃「……良くないっつーの」 黒猫「フッ、自らの“真の姿”を安易に晒すとは愚かね」 桐乃「邪鬼眼ウザいから」 沙織「しかし、これで兄妹仲もよりよくなるでしょうな」 桐乃「……」 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 23 08 50.73 ID Wk1uDimX0 ・ ・ ・ 京介「それにしても、桐乃がブラコンだったとはなぁ」 京介「……」 京介「あやせも前に比べたら随分とリアクションが柔らかくなったし」 京介「……」 京介「ま、俺はシスコンじゃないけどな」 おわり
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このページには合うかどうかわかんないけどこんな動画が好き^^というのを貼付けてください 投稿者の名前 コメント 動画 のように書いてください サンプル nksh 色と文字が好き こめ 雰囲気がかわいくてすきなので^^ こめ PVじゃなくて作品なのですがセンス素敵です/// 50円 タバコのシーンとかね! 50円 実写部分多いけれど nksh 最初の歩きながらこっちむくとこが禿げ上がるほどかわいい!! あと動画枚数少なくてうまく見せる方法とか参考になる ポーズとかシュールでかっこわるいはずなのにかわいいかっこいい ハチ 色とPOPさが好き。あと、目からメガフレア。 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4990184 りりこ 静止画で髪の毛とか指先だけそよそよ動かすのがクオリティすごい。 これなら私シングルCDにDVDつき1200円とかでも買う。 http //www.nicovideo.jp/watch/sm8033594 しら とにかくかっこいいです。 前半の色彩や映像の動きの静けさに比べて 1 24からのサビ、激しい演出とかぞくぞくします。 http //www.nicovideo.jp/watch/sm9355647 こめ ぬるぬる動いてる訳じゃないのに素敵…参考になります>< http //www.nicovideo.jp/watch/sm7008706 まめ 実写なんですが…音に合わせて…という発想がすごくてやみつきです まさに「この発想はなかった」という nksh 3DCGと2dかっこよす。マンガっぽいのポップでかわいいです ゆずき 友人達が作った合作動画です。 私たちが目指しているものと大分違うと思いますが(笑) 複数で作るとこんな風になるという参考になればと思います http //www.nicovideo.jp/watch/sm8183950 50円 見せ方が好きです。かわいい^///^ このページを編集
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476 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2008/09/21(日) 12 25 30 ID ??? うちの鳥取に「馬鹿なの?死ぬの?」が口癖の奴が居てウザい。 最年少で新人なんだが入れた事を後悔している。 477 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2008/09/21(日) 12 31 44 ID ??? 476 みんなで、そいつに向かって同じ事言ってやれ。 口調もマネればベター 478 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2008/09/21(日) 12 36 14 ID ??? 476 性別と外見と声による 479 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2008/09/21(日) 13 06 09 ID ??? ツインテールかどうかは重要 480 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2008/09/21(日) 13 10 05 ID ??? とりあえず可愛いおにゃのこだったら 476が困ったちゃんということで スレ200
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エロゲーよりもすごいこと エロゲーよりもすごいこと サブヒロインらがテンプレな死亡フラグを乱立させる中、桐乃のみ諦め→全力という勝利フラグを立てた。 そして、その「エロゲーよりもすごいこと」とはなんだったのか。 エロゲーの数は膨大であるため、どんなエロゲーでもできないプレイとなるとエロゲー内で御法度とされるものぐらいしかない。 エロゲーヒロインは18歳以上、桐乃は15歳、つまりそういうことではないだろうか。 どちらにせよ京介の暴走によって12巻で実行できなかったようなので、これも死亡フラグだったようだ。 桐乃が派手に行動を起こすんじゃないかと見せかけておいて、行動を起こすのは京介という迷彩か。 意見・批判等 名前 コメント すべてのコメントを見る
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「ちょっと違った未来7」 ※原作IF 京介×桐乃 【登場人物の立ち位置まとめ】 高坂京介 大学生 内定済み 養子 高坂桐乃 大学生 高坂大介 警察官 高坂佳乃 主婦 五更瑠璃 SE 槇島沙織 女子大生 田村麻奈実 大学生 赤城浩平 大学生 ~~~ 今俺は実家の高坂家の玄関門の前に居る。…前に来たのはちょっと前だから久しぶりってわけでもないか。そんなことを考えながらチャイムを指で押す。 ピンポーン! 『はーい!』 扉の奥から声が聞こえる。お袋だ。 ガチャ 「あら京介、ずいぶん早かったじゃない。」 「はは、まあな。沙織達が来る前に部屋の片付けを手伝おうと思ってさ。」 「あらそう。でももう片付けなら終わっちゃったわ。それより京介…。 「何?」 お袋が少し真剣な口調で、 「わざわざチャイムなんて鳴らさずに鍵使えばいいじゃない。」 「そりゃまあ…そうだけどよ…。」 俺が養子だから気を使っていると、気遣ってくれてんのか。 息子に対する優しさに、感動しかけたその時…。 「いまちょうどお気に入りのドラマの再放送の録画見ていたところなのに…。」 いやいやそういう理由かよ! そんなのアリか、という俺の心の中のツッコミなど全く伝わっていないようで、お袋はそそくさと玄関に上がる。 すると親父も出てきた。 「おう京介。今来たか。」 「ただいま帰りました。親父も元気そうだな。」 「何を言っている。この前会ったばかりだろうが。」 「まあそうだけどよ。」 「あ、それと。京介。」 お袋が部屋に戻らずにひょいっと話を挟んできた。 「あんた就職して警察学校出てもまだ一人暮らしするの?」 「いや…この先どうするかはまだ決めてないけど。」 勤務地にもよるしな。まだ未定だ。 するとお袋はこういった。 「そう、だったらまたウチに戻ってきなさい。」 「え?」 「前に寝る前にお父さんとも話したんだけど、やっぱりあんた実家に戻ってきなさい。それで実家から通勤すればいいじゃない。」 「え…いいの?」 「よくないわけないだろう。就職したての時はなにかと苦しいときがある。すこしでもいい、ウチにいなさい。」 「お父さんのお弁当もお夕飯も一緒に作れるから楽だわ~♪それにあんたずいぶん料理が上手になったっていうじゃない。桐乃によく聞いてたのよ。当番制にしたらお母さん助かるわあ~。」 「それが本音かよ…。」 「やーね、それ『も』本音よ。」 「京介が就職したてならあまり無理は…。」 「なあに?じゃああたしが作れないときはいつもどおり桐乃に変わってもらってもいいの?」 「そ、それは…。」 苦虫を噛み潰したような顔をする親父。娘の桐乃のことがいと愛しな親父だから差し出された料理は絶対に断れない。 …そういえば、前に教えてもらったことがある。舌が味を認識する前に飲み込むんだ、と。 極道顔した親父にあるまじき小賢しい小技(?)を使っても、なお桐乃の料理は壊滅的にまずいらしく、涙を流しながら飲み込んでいた。 …愛と苦渋に溢れた笑顔で。 しゅんとする親父をよそにお袋が、 「そういうこと。それに…桐乃のこともあるし、お兄ちゃんにやっぱり帰ってきて欲しいわ。」 「そう…だよな。」 桐乃の記憶はすぐに戻るのか、この先まだまだかかるのか。全く解らない。 今現在でさえ元通りのあいつに戻る兆候ははしりさえない。 そうだよな…今借りてるアパートも学生用だし、次わざわざ見つけてまで一人暮らしする必要もないしな…。 「わかったよ、お袋、親父。また一緒に暮らそう。」 「あらまあ、ふふふ…。やっぱりお兄ちゃんね。」 「ばっ、そんなんじゃねえよ。いや、そうだけどよ…。」 「とりあえず、こんなところで立ち話もなんだ。さっさと入れ。槇島さんと五更さんはまだだろう?」 「ああ。来る前に連絡くれるって。それと…桐乃は…?自分の部屋か?」 黒髪に戻った俺の妹の美少女。いつもならぎこちなくも後ろから顔だけは見せるのに…。 「ええ。部屋よ。後で行ってあげて。」 「わかった。それとお袋…。」 「なあに?」 「桐乃に料理、教えたのかな?あと誰か教えたとかさ…。」 俺はかねてよりの疑問を口にした。 「あの子ったらいくら教えても一向に上達しないからね~。教えるのやめちゃったわ。」 「まあまあ。夫婦のどちらかが出来ればいいんだ。京介に任せておけばいいだろう。」 「それもそうね。なに?また変な料理出されたの?」 「いや…そういうわけじゃないんだけど…。」 親父達、桐乃の料理をあの事故以来食べてないのか。 「まあいいや。今から桐乃の部屋行ってくるわ。」 俺は二階にあがるため、階段に足をかけた。 ~~~ 「桐乃?いるか?」 シーン あれ?返事がないぞ? 「桐乃?開けるぞ?」 ガチャ 「って、ええ?」 扉を開けたら、壁が出現していた。 「桐乃?」 返事がない。こないだの事もある。まさかまた…。 「桐乃!?おい、桐乃!?」 ドンドンドン!と出現した本棚の壁を叩く。 すると奥から、 「ふぇ?きょ、京介さん?」 「桐乃?大丈夫か!?」 「ふぇ…?あれ、ここは…。え!?あ、あの!その…!?ちょ、ちょっと待ってくださ~い!」 桐乃が叫ぶように声を返してきた。続いて急いでなにか物を放り込むような音が聞こえる。 それからしばらくして…。 ズズズズズ…。 扉の前で壁になっていた本棚を元に戻す。 「お、お待たせしました。」 かいた冷や汗を左手で拭いつつ、我が妹が取り繕うような笑顔を向けてきた。 「ああ。今帰ったよ。」 「く、黒猫さんと沙織さんはまだ…ですよね?」 「ああ。つってもあいつらのことだ、もう連絡が来ると思うけどよ。」 「そ、そですか。」 「ところで桐乃。」 「は、はい!」 びくっ、と反応する妹に声をかけた。 「見たのか?」 「え、あ、あの、その。」 ひとさし指を交互に当ててもじもじする。 「…やっぱり見たのか…。」 「は、はい…。」 はあ~。遅かったか…。 「凄かったろ?おまえのオタクグッズ…。」 「はい…。」 どうも桐乃は情報を処理しきれていないらしい。 無理もねえ…。俺だって同じ立場におかれたらと思うとぞっとする。あの暗黒物質(ダークマター)の品々…。考えるだに恐ろしいわ。 ふう…。 「桐乃。」 「は、はい。」 「おまえ、よくあの隠し場所が見つけられたな。誰かに聞いたのか?」 「い、いいえ…。」 「じゃあ、誰に?」 桐乃はきゅっと口もとを引き締めて、 「あ、『あたし』のSNSサイトにあたしだけが見れるページがあって…。そこに色んなこと書いてました…。」 え、まじで? こいつ…わりと丁寧だったんだな。そんなことまで…。 「はい。最初は自分のことを思い出そうと昔の日記を見てたんですけど…。そのページに「あたしのお宝♪」って書いてあったから興味が出ちゃって…いてもたってもいられなく。」 「それで、か…。」 「はい…。」 なんというトラップ。心の準備も何もないまま「お宝♪」を探した桐乃の心を狙い打つかのような…。 しかし思い立ったら即行動ってのがいかにも桐乃らしいな。 そんな俺の微笑む姿をみて不思議に思ったのか、桐乃が、 「ど、どうかしたんですか?」 「いや、なんでもねえよ。沙織達が来るまでお袋達と一緒に飲み物でも飲んで待ってようぜ。」 「は、はい!」 桐乃はうれしそうな笑顔を見せる。 あのアパートでの一件以来、俺に子犬のように懐いてくる桐乃。 …麻奈実達が来た時の桐乃は以前の桐乃のようにぎくしゃくしたものだった。それにすこし冷たくなった感じもしたけど…。 「えへへ…。」 この様子を見ると、どうやら俺の杞憂、かもな。 ~~~ 「こんにちわ。お父様、お母様。本日はよろしくお願いしますわ。」 「これはこれは…槇島さん、五更さん。この度は京介と桐乃がご迷惑をかけて…。」 時間通りに訪れた瑠璃と沙織を家族4人で出迎える。 頭を下げる親父とお袋に瑠璃と沙織が慌てて止めにかかる。 「あ、頭を上げてください。私達こそ大したこともできずに…。」 瑠璃が困惑した様子で声をかけた。 「とんでもない!此度のことでどれだけお二方に助けられたか…。あらためてお礼を申し上げたい。本当に、ありがとう。」 瑠璃と沙織は桐乃の入院中よく見舞いに訪れてくれて、特に瑠璃は仕事が忙しい中、病院が近いという理由で頻繁に世話を焼いてくれた。 二人とも記憶喪失のことを勉強してくれたり、沙織は沙織で知り合いの有名な先生にコンタクトを取ってくれたりもした。 沙織や瑠璃だけじゃない。皆だ。皆に今回のことでたくさんのことをしてもらった。いや、してもらっている。 このことに親父とお袋は、きちんともう一度お礼をしたいと言っていた。 「あの…これ…先ほど瑠璃ちゃんと道中買ってきたものです。よろしければ…。」 「まあまあまあ!どうもありがとう。あら!これってあの有名な…。注文まで時間がかかったでしょう?」 笑顔で恐縮するお袋に沙織は笑顔で、 「いえいえ。出来立てですので是非、皆さんでお召し上がり下さい。」 「ありがたくいただきます。こんなところでいつまでもなんですから、どうぞあがってくださいな。」 お袋が家の中へ手招きする。 「ではお邪魔いたします。」 「お邪魔しますわ。」 「ま、今日はゆっくりしてってくれよ。」 スタスタスタスタ…。 階段を上り桐乃の部屋に4人で入る。 今日は久方ぶりの「オタクっ娘あつまれ~」の集まりだ。 瑠璃は寒暖系のシックな服装で、沙織は仕立てのいいお嬢様スタイルで。 4年前のスタイルのゴシックロリータの格好や野暮ったいオタクファッションはしていない。 …まあそれだけ時がたったということか。 「どう、桐乃?その後は。何か変わったことがあったかしら?」 「と、特にはなにも…。」 「う~ん、きりりん氏は相変わらずめんこいですなあ~。」 この会だけ「ござる」になる沙織。 しかし…、よく見ると圧巻だな…。 元勝ち気系・現小動物系美少女の桐乃。 桐乃とはベクトルが違うクール美人ともいうべき瑠璃。 それと今まで出会ってきたどんな女性よりも美しいと感じた沙織。 …この家に全く合ってねえ…ミスマッチといえばミスマッチだ。こんな光景、モデルの現場でも滅多にねえんじゃねえか? でも、第三者が見れば異様っちゃ異様だが…こいつらにこれほど似合う光景もないよな、と思う。 「今日は何するよ?久しぶりにシスカリプスの最新作でもするか?」 「あら?あなたはそれでいいの?私の一人勝ちが目に浮かぶのだけど。」 そりゃおまえの独壇場だろうよ。ちょっとやそっとであの腕前が衰えるとは思えない。 「桐乃?あなたはそれでいいかしら?ゲームのやり方、覚えてる?」 「え、あの…ごめんなさい。」 まあ多分覚えてないとは思ってたがよ。何言ってんだ、俺。 ポリポリと頭をかく俺に気をつかったのか、沙織が、 「そうだ!だったらよく皆でしてた妹人生ゲームでもしませんか?」 「妹…人生ゲーム?」 きょとんとする桐乃に瑠璃が、 「ええ…レトロなボードゲームでね…。先に妹と結婚して子供産んだら勝ち、っていうゲーム。…貴女が大好きなゲームだったわ。」 「へええ…。」 出されたボード版を見ながら興味津々な顔を見せる桐乃。 そんな桐乃を見ながら俺は沙織に耳打ちをする。 「たしかこれ作った会社って…。」 「ええ…とっくに倒産されてまする。」 まあこんだけ公序良俗(?)に反するようなゲームだ。半端に社会の耳目を集めて電話で袋叩きに合っている光景が目に浮かぶ。 記憶を失っていようがいまいがこんなこと、あんだけ楽しんでる当の本人(桐乃)に言えないよな…。 「まあこれだと桐乃も楽しめるしな…。よし、それじゃはじめるか!」 「お手柔らかにでござるよ~。」 「今度こそ婚姻届提出までこぎつけてみせるわ。」 そうして俺達の時間がすぎていくーーー。
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KI/S44-075 カード名:好きな人の好きな人へ カテゴリ:クライマックス 色:赤 トリガー:2 【自】 このカードが手札からクライマックス置場に置かれた時、あなたは自分の控え室の赤のカードを1枚まで選び、ストック置場に置き、自分のキャラすべてに、そのターン中、ソウルを+1。 天河「千鳥、落ち着け! 自分の傷広げなくていいから!」 レアリティ:CC ・対応キャラ カード名 レベル/コスト スペック 色 園崎との対峙 千鳥 2/1 6000/1/1 赤