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387 名前:ヤンデレホテルへようこそ 前編 ◆9znZNYtb1U [sage] 投稿日:2010/10/15(金) 01 48 30 ID l1qmokTu イギリスのとある街。 雷鳴轟く深夜。 ぬかるんだ石畳に足を取られそうになりながら、オリヴァー・フォレストは無人の街を余裕の1つ無く走っていた。 なかなかにハンサムな男である。 雨でぐしょぐしょになった部屋着は、明らかなブランドもの。 ギリギリの逃走劇を成立させている、適度に鍛えられた均整の取れた(ややマッチョ寄り)体つきは、モテるために大学でテニスをしていたから。 髪はやや地味な色合いの赤毛だが、見事なグリーンの瞳は学生時代『エメラルドの都のオリヴァー』と言われたほどだ。 ただし、そのあだ名の由来は羨望一割やっかみ一割失笑四割嘲笑四割。 彼のことを少しでも知る人間ならば、口をそろえて顔「だけ」はハンサムな男と言うことだろう。 現に…… 「ちくっしょおおおおおおおおおおおおお!(SHIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIT!)」 オリヴァーは品性下劣な慟哭を夜の街に響かせていた。 「ありえねえ!マジありえねえ!どうしてこうなったどうしてこうなった!今頃俺は人を超え、セレブを超えて超獣合身してるはずだろうがよ!それが何でひーこらと逃げ回ってんだよぉ!俺の人生クソゲーか!」 オリヴァー・フォレスト、自分のクリアできないゲームは全部クソゲーとか言っちゃう人である。 「それもこれもみっんなあいつのせいだ!」 後ろをチラと振り向いて言うオリヴァー。 スポーツで鍛えた足で随分と相手を引き離したが、それもいつまで待つか分からない。 どうした理屈か、相手は確実に彼の後を追ってくるのだ。 耳を澄ませばひたひたという彼女の足音が聞こえるようだった。 「ンなところで殺されてたまるかってんだああああああ!」 豪雨の音を上回る勢いで絶叫するオリヴァー。 バレるバレる。 「こーなりゃ、どっかに匿ってもらうしかねぇ!」 そう言って辺りを見回すオリヴァーだが、時間が時間だけに街には人っこ一人出歩いていない。 夜盗1人いない治安の良さがこの街に訪れた理由の1つなのだが、結果としてそれが仇になったのかもしれない。 その上、家の明かりさえ見られない。 ―――いや、一箇所だけある。 レンガ作りのやや大きな屋敷。 何やら赤い意匠の看板がかかっていることから、何らかの店舗か何からしい。 オリヴァーは藁にもすがる思いで、その屋敷の扉を開けた。 「助けてくれ!」 オリヴァーはその建物の中に飛び込むと同時に叫んだ。 「ほぅ…こんな夜分にお客様とは」 オリヴァーの耳に良く通る声が聞こえた。 屋敷内のソファに座っている、黒髪の男からだった。 その男が優雅に立ち上がり、オリヴァーの方を見る。 男は、オリヴァーよりも背が高く、均整の取れた体つきをしていた。 どんな名工が彫ったのかと思える形の良い目鼻。 切れ長の、光を反射しない漆黒の瞳。 白磁に白い肌。 何より鴉の濡れ羽色をした艶やかな髪。 さらに、その一挙一動には誰もを魅了する華がある。 日本にいる時に一度だけ見た「カブキ」というものを、オリヴァーは思い出した。 オリヴァーを中々のハンサムと言うのなら、男は絶世の、いや浮世離れした美形といえた。 美形と言えるのだが―――どうにも胡散臭い雰囲気がある。 「まぁ、ともあれご挨拶させていただこう」 言って、男は芝居がかった所作で両手を広げる。 「クレセント・インにようこそ!」 388 名前:ヤンデレホテルへようこそ 前編 ◆9znZNYtb1U [sage] 投稿日:2010/10/15(金) 01 49 48 ID l1qmokTu 英国のとある街にある宿。 住人全員が行方知れずとなった貴族の屋敷を改装した建物。 看板は血濡れた三日月の意匠。 狂気と狂喜を孕んだ客が集う場所。 去る者は許すが来る者は決して拒まない。 オーナーは謎めいた男、ミスタークレセント。 建物の名をクレセント・イン。 またの名を――― 389 名前:ヤンデレホテルへようこそ 前編 ◆9znZNYtb1U [sage] 投稿日:2010/10/15(金) 01 50 42 ID l1qmokTu 「ってそんなナレーションはいいから俺を助けろ!匿え!」 役者のように朗々と言葉を紡ぐ男にオリヴァーは叫んだ。 オリヴァーよりも背が高く、中々にサマになってはいるのだが、生憎オリヴァーに三文芝居に付き合う余裕は無い。 「何だ、風情のない。テレビアニメにナレーションは付き物だというのに」 カラン、と白手袋をした手でウィスキーの入ったグラスを傾ける男。 どうやら、ここは宿泊施設で、男はロビーのラウンジスペースで酒を飲んでいたらしい。 「アニメじゃないわよ、コレ」 そうため息交じりにツッコミを入れるのは、彼の横に立つドレスのようなワンピースを着た若い女。 絹のような肌に鮮やかな金髪、遠目からも目鼻立ちが整っていることが分かるが、その目元はなぜか黒い目隠しがされている上、右手には男の左手と繋がる手錠が施されている。 テーブルの上にはなぜかボールギャグまでおかれており、完全にSMの世界である。 「無粋なことを言わんでくれよ、マイワイフ」 男が言った。 どうやら、男の妻らしい。アクセサリのせいでステロタイプな奴隷にしか見えないが。 「では改めて自己紹介させていただきましょう。私がこの宿のオーナーのミスター・クレセント。こちらは我が細君のレディ・クレセント。ああ、ヴァイオラくん。お客様のチェックイン手続きを頼むよ。ついでにお客様のお洋服を拭いて差し上げてくれ。ぬれ鼠状態だからな」 ひょい、と控えていた従業員に指示を出すクレセント。 「俺は匿えと言ったんだ!泊るなんて一言も……」 「当クレセント・インは万全の防犯防災防音設備が自慢ではありますが、その恩恵を受けられるのはスタッフと宿泊客の方々のみとなっております」 「泊らせてもらう!」 ヴァイオラの言葉を受け、乱暴に専用用紙に記入するオリヴァー。 「お部屋はいかがされますか?最上級のスーペリアロイヤルスイートがお勧めとなりますが…」 「シングルでいい!」 あからさまな営業トークだった。 「お支払いのほうは?」 「明日払う!」 「かしこまりました」 横柄なオリヴァーに鉄面皮で応じるヴァイオラ。 いやな客といやな店員だった。 「とにかく、早く鍵を閉めてくれ。アイツが来る」 「アイツ、とは?」 ヴァイオラが鍵をする間、我関せずという顔で妻と酒を飲んでたクレセントが言う。 ほとんど営業時間外とはいえ、見事なまでに施設を私用に使っていた。 「……アンタたちに関係無いだろう」 ラウンジのソファに身を投げ出し、オリヴァーは言う。 「悲しいことをおっしゃる」 芝居がかった動作で首を振るクレセント。 一々決まっているのだが、洋画かとツッコミを入れたくなる動作である。 「我が国の諺に『袖すりあうも他生の縁』という言葉もあります。偶然にもここに飛び込んできたのも何かの縁。私たちに事情を話してみませんか?話すだけでも楽になると言いますし」 ウィスキーを片手に言うクレセント。 「……日本人だったのか」 「よくご存じで」 驚くオリヴァーに飄々と答えるクレセント。 『ミスター・クレセント』というアメコミまがいの名前が本名だとはオリヴァーも思っていなかったが、クレセントの言葉は意外だった。 クレセントは東洋人離れした顔立ちをしているが、なるほど、確かに黒曜石のような目と鴉の濡れ羽色の髪は言われて見れば日本人的と言えた。 「確かに、俺たちにはそっちの言う縁というやつがあるらしいな」 首を振ってオリヴァーは言った。 「少し長い話になるが、いいか?」 「かまいませんよ、夜は長い」 オリヴァーに用意したグラスにウィスキーを注ぎながら、クレセントは言った。 390 名前:ヤンデレホテルへようこそ 前編 ◆9znZNYtb1U [sage] 投稿日:2010/10/15(金) 01 51 10 ID l1qmokTu 俺がアイツ、三条エリと出会ったのは一年前、留学で日本に来た時だった。 え、何で留学したかって? ぶっちゃけ、向こうの大学がつまらなくなったからな。 どの道、大学を出れば父の会社に就職できるのは決まっていたし。 その留学先に通っていた学生がエリだったってわけだ。 初めて会ったときから、コイツのことは狙っていた。 もとい、好感を持った。 今まで俺の周りにいた女共は我が強いわ俺の金にたかりに来るわ、色んな意味で「うるさい」連中ばっかりだったわけだわ。 エリはそいつらとは全く逆の女だった。 常に一歩引いた態度。 穏やかな所作。 面立ちに関しちゃキレイな目とデカい胸が取り得名だけであとは普通より少し上って感じだったが、その分ヘンに思い上がった所が無いのはポイント高い。 あだ名が『ナデシコ』ってのも納得ものだぜ。 ま、そういうわけで一目で思ったね。 こんな、いかにも清純そうな娘が俺のものになったらどれほど痛快だろうと。 あらゆる手練手管を駆使して、俺はエリを落とそうと奮闘した。 すぐにコロっと行っちゃうかと思ったら、意外と困難だった。 高い服を買ってやっても、高い車を買ってやっても「そんなもの受け取れません」の一点張り。 奥ゆかしいを通り越して自己評価が低いから、自分が男に狙われてるって発想自体が無い。 どんなにアプローチしても、そういう意味だと捉えないんだわ、これが。 「オリヴァーさんとは仲の良い友達です」なんて、オイオイ。 2人きりでディナーに行っておいてそりゃないだろ。 そのときも食事代自分で払おうとするし。 奨学金でやっと大学に通ってるくせに無茶するなと。 そんなわけで、俺は半年で思い知った。 こいつにゃ金じゃどうにもならん。 俺が金無しでもどんだけクールでカッコいい(意味重複)のか。 俺がエリにどんだけ夢中なのか。 それをアイツに思い込ませることが重要だと方針転換したわけよ。 手練手管を駆使して、俺はエリに優しくてクールでカッコ良くてイケメンな俺ちゃんを見せまくった。 ゴロツキを雇ってエリを襲わせて、それを颯爽と助ける俺様、なんてベタな演出をしたこともあった。 エリの好きなドラマや漫画をそれとなく聞いて、ソレと同じようなセリフを言ってやったこともある。 そうして、やっとアイツに言わせたわけだ。 「愛しています、私と添い遂げてください」 ってな。 391 名前:ヤンデレホテルへようこそ 前編 ◆9znZNYtb1U [sage] 投稿日:2010/10/15(金) 01 52 08 ID l1qmokTu 「ねぇ、クレセント」 酒の勢いのまま話を続けるオリヴァーを見ていたレディ・クレセントが言った。 「たたき出さない、この勘違い男?」 「何だとこのSM女!」 「だってそうじゃない」 立ち上がるオリヴァーに向かって、ひょい、と肩をすくめるレディ。 「キャラが薄っぺらい癖に一々女をナメたこと言っちゃって。大体、女の子の気持ちがそうそうモノやカネで動くはず無いじゃない。ま、今まであなたがお付き合い(笑)してきた女の子たちはみんなあなたのお金目当てだったんだろうけど」 立て板に水を流すようにオリヴァーを言葉で粉砕していくレディ。 「し、失礼、ご夫人…。あんまり人を馬鹿にしたことを言うものじゃありませんよ……?」 青筋を立てながらも何とか丁寧口調を保つオリヴァー。 「まぁまぁ、マイスイートレディ。本当のことでも言わないでやる優しさというものもある」 「お前が一番優しく無ぇ!」 無駄に慈愛に満ちた表情のミスター・クレセントに怒鳴るオリヴァー。 こいつら明らかに自分よりも年下の癖に、とオリヴァーは思った。 「それに、ミスター・オリヴァーのお話はまだ終わってはいない。今の段階で結論を出すのは早計というものだろう。主にミスター・オリヴァーの人間性に対して」 「そうね、結論を出すのは早いわね。主にオリヴァー・フォレストの人間性に対して」 「そうですね、結論を出すのは結末を聞いてからでも遅くは無いでしょう。主にお客様の人間性に対して」 クレセントの言葉に、レディとのみならず今までずっと黙っていたヴァイオラまで同意する。 「俺が生きるか死ぬかの瀬戸際の話なんだぞ!」 屋敷の外にも聞こえんばかりに叫ぶオリヴァー。 「それでは、続けていただこうか、ミスター・オリヴァー。三条エリ嬢の物語を」 クレセントは三日月型の笑みを浮かべて、先を促した。 その笑みは、どこか悪魔のそれに似ていた。 to be continued
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736 :ヤンデレの娘さん 転外 ぺぇじぇんと◇9znZNYtb1U:2011/06/14(火) 23 02 22 ID 5bzKfcHY それは、別れと出会い、そのそれぞれのそれ以前。 それは、御神千里と緋月三日が夜照学園高等部に進級する以前。 開幕前の舞台で演じられる物語。 10人が10人振り向く美少女と言うものは実在する。 氷室雨氷に言わせれば、一原百合子がそれにあたる。 それは、2人が恋愛(同性愛)関係にあるが故の身びいき、というわけではない。 現に今、この夜照学園高等部校舎屋上の、雨氷のいるほんの数メートル先で、 「好きだ、一原!付き合ってくれ!」 「ゴメン、無理!」 というやり取りが行われている。 ちなみに、前者が2人のクラスメートの男子(名前は覚えていない、雨氷にとって百合子以外は些事である)、後者が手を合わせている百合子である。 男子と百合子はその後も二言三言言葉を交わしていたが、「無理なものは無理、だからしょうがない」という百合子のキッパリとした態度にトボトボと屋上を去って行った。 どうして無理なのか、というところまでははっきりと説明していないし、できない。 百合子が同性愛者であるという秘密が不用意に知れ渡ったら、どのような偏見の目にさらされるか分かったものではない。 だから、彼女らの関係はよほどのことが無い限り、よほど信頼のおける相手以外には秘密にしておこう、というのがこの頃の2人の共通認識だった。 「お疲れさまでした、一原さん」 「どーも、うーちゃん」 男子が去ったのを確認して、雨氷は物陰から出て百合子に声をかけた。 ちなみに、『うーちゃん』とは百合子から雨氷に対する長年来の愛称である。 2人は小、中、高と行動を共にしている幼馴染同士でもあるのだ。 もっとも、雨氷の方は照れ臭くて人前で百合子の愛称を使うのを止めてしまっていたが。 高校生にもなって『ゆーちゃん』という愛称を使うのはいささか以上に勇気が必要なのだ。 「なんつーか相変わらず、男の子(トモダチ)の告白を断るのは心苦しいわよねー。てか何度目だっけ、こう言うの?」 「今月に入って10件目かと」 「多いわね……」 「ええ、まるで盛りの付いた犬のようです」 「妹ならぬ、くらすめえとは思春期、ってトコね」 「殺しておきましょうか、今の彼」 「クラスメート相手に何サラっと恐ろしいコト言ってるのよ」 とはいえ、それは無理ならぬことではあった。 高等部に進級したときに、綺羅星のごとき美少女達が来たと学校中の話題をさらったからだ。(これは、2人と中等部からの学友たちが彼女らの美貌を伝え広めたからでもある。女子は噂好きなのだ) 結果、百合子と雨氷は双方ともに男子からの注目を集めることとなった。 特に、美人で明るい百合子に年頃の男子が惹かれるのは当然のことと言えた。 当然の、ことと…… 「……やっぱり、殺しておきます」 「いやいやいや」 スッと学生鞄の中に手を入れ、歩きだそうとする雨氷の肩を百合子が掴んだ。 細くたおやかな百合子の指の感触を味わいたいのを我慢しながら、雨氷は口を開く。 「だって、盛りの付いた雄犬が、いつ一原さんを性的な意味で害するか分かったものでは……」 「さすがにそれは無いわよ、エロゲじゃあるまいし」 とはいえ、と百合子は続けた。 「私も考えてはいたのよねー。前々からの思春期男子ーズから無駄で無意味にモテちゃうのには。彼らにも悪いし……」 異性愛者なら嬉しい悲鳴と言ったところなのだろうが、同性愛者であり、男性を友人としか見れない百合子にとっては本当に困った状況だった。 同性愛者であることを知らない男子の友人たちを結果として騙しているようで、本気で悪いと思っているらしい。 雨氷に言わせれば、百合子にそんな気を遣わせる男子達が悪いのだが。 「あんな連中、気に病むことはありません。どうせ、一原さんの体目当てに決まっています」 「まー、何割かはそういう下心はあったでしょうね。思春期的に考えて」 「やっぱり殺してきます、今まで告白してきた連中全員」 「だから駄目だって」 再度肩を掴まれた。 「なら、どうしろと」 無表情なりに不満を顔に出す雨氷に、百合子は不敵な笑みを浮かべた。 「私に良い考えがある」 「失敗しそうな台詞ですね」 何故か野太い声を作って言う百合子に雨氷は思わず突っ込みを入れた。 「台詞(ソレ)は気にするな、よ。これは私の考え、どれ程のものかは実行してみれば分かるわ。とりあえず着いてきて」 そう言ってクルリ、ときびすを返す百合子。 答えは聞いてないということらしい。 737 :ヤンデレの娘さん 転外 ぺぇじぇんと◇9znZNYtb1U:2011/06/14(火) 23 03 58 ID 5bzKfcHY 「上級生の教室に向かうのですか?」 「流石に今回ばかりは身内だけじゃどうにもできそうにないものね。ヘルプを求めてみるつもり」 「今考えたんですか?」 「ウン、今考えた」 相変わらず感情で生きている娘であると、雨氷は思った。 階段を下り、上級生の教室へ向かうらしい百合子の少し後ろを、雨氷は着いて行った。 上級生クラスのある階の廊下を威風堂々、足早に進む百合子と彼女の一歩後ろを行く雨氷に、上級生の男子たちが振り返る。 上級生のクラスの階に、一年生の百合子たちが着たことへの驚きや、とびきりの美少女である百合子と雨氷への注目が一気に集まる。 その視線に、雨氷は顔をしかめそうになるのを何とか抑えた。 こうして好意と好色(と雨氷は感じている)の視線が普通に集まっているということは、自分と百合子の性質が知られておらず、彼らと同じ異性愛者だと思われているということでもある。 それは、今現在においては雨氷の、ひいては百合子の身が守られているということでもある。 人は、自分とは違うモノに対して決して優しくなど無いのだから。 もっとも、当の百合子はどこ吹く風。 目的地に向かってズンズンと大股で歩む。 他人の目に対して、百合子はあまりにも無頓着だった。 無防備、とも言えるし、雨氷はそう感じていた。 『なればこそ―――』 と、雨氷は思う。 『一原さん―――ゆーちゃんは私が何としてでも守らなくてはならない』 両手で持った学生鞄を握りしめ、強く思う。 信念と呼んで良いほどに強く。 それは、今はまだ学校の違う百合子の所のボンクラ妹達(恋敵にしてある意味では同志)にはできない役回りだから。 それが、自ら望んだ役回りなのだから。 百合子の方はそんな雨氷に気付く様子も無く、ある上級生クラスの教室のドアをガラリと開く。 「ちわーッス!緋月先輩居ますかー!?」 そんな百合子の派手で唐突な登場に、上級生たちの視線が一瞬驚きに変わる。(雨氷は、その一歩後ろで控えめに一礼した。最低限の礼儀である。) 驚かなかったのは、たった1人。 髪の色は鴉の濡羽。 瞳の色は深淵な黒。 それとは対照的に肌は陶磁器のように白い。 顔立ちは、性別を感じさせない位に整っていた。 一原百合子が10人が10人振り向く美少女なら、その男は100人が100人振り向くような美形だった。 緋月一日 役割は、生徒会長。 百合子と負けず劣らず破天荒な彼は些細なきっかけで親しくなっていた。 少なくとも表面上はそのように見えると、雨氷も思っていた。 友人と歓談していた一日はその顔立ちに似つかわしい優雅な所作で席を立ち、雨氷たちの方に向かってくる。 「雷鳴のような大音声を上げずとも、僕には十分に聞こえるぞ、一原」 見ただけで女性を虜にしそうな美しい笑みを浮かべ、一日は言った。 その完璧なまでに美し過ぎる笑みに、雨氷はむしろ不快感を覚え、眉をしかめそうになる。 あまりに完璧すぎて、作り物にしか見えないのだから。 「あっはー、すいません。でもでも、私のモットーは元気爆発頑張ぞー、なんで。何事も派手に愉快にしなきゃ気が済まないというか自然にそうなっちゃうと言うか?」 「良くわからんが、まぁいい。それで、今日はどう言った要件だ?」 女子的なハイテンションでまくしたてる百合子に動じることなく、先を促す一日。 ちなみに、他の先輩たちはもうそれぞれの行動に戻っている。 「今暇ですか?」 「暇と言えば暇だな」 「ンじゃ、ちょっち外良いっすか?」 「教室では駄目なのか?」 「人多いじゃないですか、ココ」 「確かに、少々観客が多いな」 一日の言うように、教室内には未だ生徒が多く残っていた。 勉強会を開く勤勉な者もいれば、取り留めの無い会話をしている者も多い。 ふと、雨氷の眼にクラスメイトと話をしている1人の女生徒が映った。 738 :ヤンデレの娘さん 転外 ぺぇじぇんと◇9znZNYtb1U:2011/06/14(火) 23 04 20 ID 5bzKfcHY 百合子たちと負けず劣らず、いやそれ以上に目立つ外見の女生徒。(何しろ金髪である) 名前は確か、鬼児宮フィリア。 外国人とのハーフであると同時に大会社の社長令嬢である。(夜照学園は、学費が平均よりも高くないのにも関わらず、施設やカリキュラムのレベルが非常に高いとされるので、様々な層の生徒が入学してくるのである) また、とんでもない美少女であり、誰がつけたか『月光の君(レディ・クレセント)』という通称まである。余談だが、その通称がつけられた当時、高等部では遅れてきた『マリ見て』ブームのただ中だったとか。 以前噂を聞いて、何の漫画だと思ったきりだった先輩だったが、なぜか眼に付いた。 まっ白な右手を頬にあて、雨氷たちから少し離れた席で友人たちと優雅に談笑しているだけの彼女が、なぜか彼女がこちらの方を見ているような気がしたのだ。 「つーワケで緋月先輩はお借りしますんで、夜露死苦!」 一日と話をしていた先輩たちにそう言う百合子の台詞に、雨氷は意識を戻される。 「何だ、一原。お前も緋月にコクんのか?」 話しかけられた先輩が、冗談めかして百合子に言う。 「あっはー。それは無いですよ」 「そんなことはありません」 百合子と雨氷がほぼ同時に否定する。 「ンじゃま、クレヨンしんちゃん曰く『じゃ、そう言うことで』」 「『じゃ、そう言うことで』だそうだ」 百合子のおふざけに一日が笑顔でのり、雨氷が軽く一礼した。 そういうことってどういうことだよー、という上級生のツッコミを背に受けながら3人は教室を出る。 去り際に、雨氷は軽くフィリアの方を見た。 右手を頬にあて、穏やかな笑みを浮かべながら友人たちと談笑している。 こちらの方を見てさえいない。 なのに、なぜか。 突き刺すような殺気を向けられているような気が、した。 739 :ヤンデレの娘さん 転外 ぺぇじぇんと◇9znZNYtb1U:2011/06/14(火) 23 05 22 ID 5bzKfcHY 「こんなところで良いか」 不自然なまでに人気の無い廊下の隅で、指揮者のように手を広げる、やはり完璧すぎる所作をしながら一日は言った。 「はい、オッケーっす」 「それで、用事というのは何かな?」 百合子の言葉に美しい笑顔を浮かべ、一日は聞いた。 計算しつくされた、美しい笑顔。 美しすぎるからこそ、その笑顔が演技であることが雨氷にははっきりと見えた。 だから、 「その前に、無礼を承知で言わせていただきたいことがあるのですが、よろしいでしょうか」 百合子の一歩前に出て、雨氷は言った。 「どしたの、うーちゃん?」 不思議そうな顔をする百合子。 「僕は構わないが」 雨氷の眼光に動じることなく一日は言った。 この場合、動じる様子を見せることなく、と言うべきなのだろうが。 「折角人がいない、緋月先輩もご冗談のような演技はお止めになってはいかがですか?」 淡々と、しかし不躾とも言える一言を、雨氷は叩きこんだ。 「演技、か」 笑顔を崩さず、一日が言った。 「ええ。一原さんは軽妙軽薄な言葉を使わせていただきましたが、私たちは何も無意味無目的に、緋月先輩に来ていただいたわけでは無いので。むしろ、とても重要なお願いをしたいと思っています」 実のところ、雨氷はその話の詳細を知らないのだがソレはともかく。 「ですから、そのような演じきられた、嘘で塗り固められた態度と笑顔を向けられると、はっきり言って―――」 一瞬、逡巡してから雨氷は言葉を続ける。 「不愉快です」 雨氷自身でもどんな顔をしているのか分からなく様な思いを叩きつけられ、しかし一日は演技を崩すことなく、その中性的な顔を困ったような形に変えた。 「不快不愉快不都合と言われても、正直いささか困るところではあるな」 一日はそんな台詞を言った。 「困る、ですか」 「ああ。僕にとって演じるというのは呼吸よりも当り前のことだからな」 「確かに、緋月先輩が演劇部の花形(スタァ)でいらっしゃるのは存じておりますが―――」 「ああ、違う違う。そういうことじゃない。むしろ逆だ。僕が演劇部の役者なのは単純に当然の帰結だ」 「当然の帰結、ですか」 「ああ、僕の知り合い風に言うと…トウゼンノキケツ…という奴だ」 言ってから、一日は「やっぱり使いづらいな」と顔をしかめた。 「人が複数人集まれば、そこはもう舞台だ。演じるべき状況があり、演じるべき役割がある。状況に則し、他人の言葉(セリフ)に合わせ、自身も行動する。それはもう演技だ。『この世は舞台、人は全て役者にすぎない』プラトン以来の常識だろう?」 そう言う一日の姿は、確かに舞台上で見るものと変わらなかった。 変わりようが、無かった。 「とはいえ、安心はしても良い。その演技の裏側に悪党の顔が潜んでいるとかそう言った役柄では無いからね、僕は。君たちの願いには真摯に真剣に対応するし、必要とあれば全力で力を貸そう」 「という役回り、ですか」 「そう言うことだ。何せ、生徒会長だからな」 自分の役は自分が一番把握しているよ、と一日は言った。 『やはり、不愉快』 と、雨氷は学生鞄をギリと音がするほど握りしめて思った。 感情というのものを完全に度外視した、一日のもの言いに。 740 :ヤンデレの娘さん 転外 ぺぇじぇんと◇9znZNYtb1U:2011/06/14(火) 23 06 23 ID 5bzKfcHY 「あー、そろそろ良いッスか?」 と、そこへ百合子が言った。 「今の話を聞いてましたか、一原さん」 「ごみん、何か難しそうなこと言ってたから後半聞き流してた」 雨氷に対して両手を合わせて百合子が言った。 「ともあれ、何でも言ってくれ、一原。生徒会長とはそういう役だ」 「んじゃー、遠慮なく言っちゃってぶっちゃけちゃいますね」 微妙にかみ合ってるのかいないのか分からないトークだった。 「私、みんなにカミングアウトしようとか思っちゃってるんですよ」 「カミングアウト?何を」 「私、レズなんです」 「レズか」 動じない一日だった。 「格調高く言って、百合なんです」 言わなくて良い。 「そうだったのか?」 「言ってませんでしたっけ?」 「聞いてないな。聞こうともしなかったが」 「言おうともしませんでしたしね」 「それで、君の望みとは?」 「ジブンで言うのも難ですけど私ちょっとモテるじゃないですか、男子に。無駄に」 「らしいな」 「さすがに、先輩ほどじゃないですけど。学園の女子全員をフッた先輩ほどじゃ」 「それは噂だ。話半分に聞いておいて欲しいな」 「ういっす。で、ですね、私らの場合、男子にモテても問題じゃないですか、っていうかヤバいじゃないですか」 「確かにヤバいな、男子の方が」 「だから、いー加減どうにかしようかと思ってですね―――」 そこで、百合子は軽く勿体をつけた。 自身の『良い考え』、現状をひっくり返す秘策を彼に伝えるために。 「全校生徒の前でカミングアウトしようと思うんですよ」 ゴン、という音が雨氷の耳朶を打った。 それが、自分がひっくり返って頭を打った音だと気付くのに数秒かかった。 「ちょ、大丈夫、うーちゃん?」 「頭が痛いです」 「そりゃそーでしょーよ、あんな盛大に頭からズッこけたら。あ、今日のパンツは黒なんだ」 「二重の意味でです……」 あと、パンツを覗かないで下さい、と起き上がって身なりを整えながら雨氷は言った。 頭の痛みが引いてくると、逆に怒りが沸いてくる。 「って言うか貴女は馬鹿ですか!?今の今まで信頼できる相手以外には苦心と腐心と細心の注意を重ねて自身の秘密を隠し続けてきたというのに!?しかもそれを!?全校生徒の前でカミングアウト!?学校中の生徒を敵に回しますよ!?」 「うん、それに関しては返す言葉も無いわね」 「だったら何でそんなことを!?しかもこの不愉快な男にまで!?」 一日を指差しながら雨氷はまくしたてた。 普段の冷静沈着の仮面が完全に取れているが、そんなことを気にしている余裕はない。 「それはね、うーちゃん」 興奮しきった雨氷を落ち着かせるように、諭すように百合子は言った。 741 :ヤンデレの娘さん 転外 ぺぇじぇんと◇9znZNYtb1U:2011/06/14(火) 23 06 53 ID 5bzKfcHY 「私の性癖を知れば、確かに嫌な気分なる人は出てくると思うわ。でも、だからって隠し続けてると、男子の友達に望みの無い以上の恋をさせて傷つけちゃう」 珍しくまじめな表情で、百合子は言う。 「どちらにせよ、人を傷つけるなら、私は自分の心のままに生きたい。生きられるようにしたい」 百合子はそうキッパリと言ったのだった。 その表情を、雨氷は美しいと思った。 恋愛関係にあるが故の身びいきかもしれないが。 それでも、その百合子の姿を、男とか女とか、恋愛とかそうでないとか関係なく、1人の人間として美しいと思ったのだ。 「……惚れた弱み、ですね」 「何か言った?」 「いえ、何も」 小さく呟いた言葉を誤魔化し、雨氷は嘆息しながら言葉を続ける。 「分かった。分かりました。貴女がそこまで思って考えた上での結論ならば、私は何も言いません。言ったところで貴女が考えを変えるとも思えませんし。それにどんな状況でも私のすることは変わりません」 手にした鞄を握りなおし、雨氷もはっきりと言う。 「例えどんな時でも、私は貴女を愛し、貴女を守ります」 その雨氷の言葉に百合子は笑みを浮かべた。 「頼りにしてるわ、うーちゃん」 「ええ、任せてください、ゆーちゃん」 何年か振りに互いに愛称で呼びあい、2人は手を取り合った。 「互いの絆を確認しあう良い場面の最中に難だが―――結局、一原は僕にどんな役を所望なんだ?」 半ば話から取り残された形になっていた一日が、無駄に様になった苦笑を浮かべつつ言った。 「貴方なんて背景の木がお似合いです」 割り込まれたことに不愉快な視線を向ける雨氷。 それをまぁまぁと落ち着かせながら、百合子は一日に言う。 「先輩には役と言うか背景と言うか、それよりも場を提供して欲しいんですよ。私の秘密を全校生徒にカミングアウトする場みたいなのを」 「劇場主の役、いや大道具担当、といったところか?」 「どうせやるなら、派手にやりたいですからね。具体的には今度の全校集会の時とか、生徒会長の言葉とかの時間の間とか後とかで、私が壇上に上がる時間とかをちょっとで良いので作っていただけないかな、と。ちょー裏方になってしまって申し訳ないんですけど。」 「ふむ…」 百合子の言葉に、思案顔になる一日。 「ふと疑問に思ったのだが、それを僕に断られたらどうするつもりだったんだ?その上、俺は君たちの秘密を知ってしまった」 「あー、それは考えてませんでした」 「しかも、労力の割に僕個人には何のメリットも無いという」 「それも考えてませんでした!」 「…思ったんだが、一原は『愚者』のタロットも驚くような大馬鹿者なんじゃないか?」 冗談めいた口調で、一日は言った。 「だが、そうした馬鹿は嫌いではない。協力しよう」 そのまま笑顔を浮かべ、一日は言った。 雨氷たちが見た彼の表情の中で、一番砕けたものに見えた。 「その代わりと言っては難だが、こちらからの条件として、今後入学してくる、僕の一番下の妹には手を出さないことでも約束してもらおうかな?」 「可愛いんスか!?」 新しい女の子の話題にさっきまでの真剣な表情が嘘のように目を輝かせる百合子。 「…手出すなっつったよな…」 「ハイ、ワカリマシタデゴザイマス」 かなり本気でドスの効いた口調で言う一日に、思わずカタコトで答える百合子。 どうやらこの男、かなり筋金入りのシスコンらしい。 742 :ヤンデレの娘さん 転外 ぺぇじぇんと◇9znZNYtb1U:2011/06/14(火) 23 08 31 ID 5bzKfcHY 「まー、ジョークはともかく。その下の妹さん?もウチの学校に入学されるんですね。上の妹さんに続いて」 「…とても冗句には聞こえなかったが…、まぁその予定だ。入試への学力面でも問題ないが、色々あっていささか人見知りが過ぎるというか何と言うか。僕無しでは呼吸もままならないのではと、我が妹ながら今後が心配なところだ」 やれやれだ、と大げさな仕草で一日は言った。 そう言いながらもどこか嬉しそうなのは、よほど下の妹とやらが好きだからなのだろう。 ちなみに、もう1人の妹(剣道部エース)の方とは犬猿の仲。時折口げんかをしている姿を雨氷たちも見たことがある。 何だ、この態度の落差は。 「分かりました!そう言うことなら、もし下の妹さんが入学してきたら、後のことは私らに任せて下さいな!」 パン、と手を叩き百合子が言った。 「ほぅ…」 疑わしいとまではいかなくとも、こいつ冗句で言ってるんだろうな、という目を向けてくる一日 「いやマジで。私にもこんなに可愛いわけが無いってくらい可愛い妹いるんで、先輩の気持ちがちょい分かりますし。先輩が卒業した後でも、その妹さんのことは大船に乗ったつもりで任せてください!」 「…ふむ…」 あっさりとそう言った百合子に、一日は目を丸くしていた。 人の恋人に向かって何信じられないみたいな顔してるんだこの野郎とか馬鹿の顔してるんじゃないとか雨氷は内心思わないでもなかった。 「いや、そう言ってくれると正直嬉しいな。『僕は良い後輩を持った』などと手垢のついた台詞が必要なくらいだ」 本当に嬉しがっているのかは、雨氷には判断がつかないが。 「いえいえ、こんくらいお安いゴヨーダーGT……かは分かりませんけど、私がやりたくてやりたいって言ってるだけですから」 「だとしてもだ。何せ…」 笑みを浮かべて一日は言う。 「僕も、妹達といつまで一緒に居てやれるか分からないからな…」 そう言う一日は、達観したような、強い意志さえ感じさせながらも、どこか寂しげに見えた。 「まぁ、兎に角だ。君の望みは聞いた。時間を作るのはそう難しくは無いだろう。後は、あまり角が立たないように生徒会の者達や先生方とのコンセンサスを取っておかないとな」 「先生たちには、英語のエリちゃん先生からお願いします。あのヒト、何故か何かと私らに良くしてくれるんで。まぁ、この後、私らからもお願いしてみますけど」 エリちゃん先生、というのは百合子たちのクラスの授業を持っているエリス・リーランドという若い教師だ。明るく聡明だが何故か何かと百合子『だけ』を贔屓するのが玉に瑕だった。 「心得たよ」 そう言って、一日は指揮者のように手を広げた。 「さぁ、こんな所で閉幕といこうか。この世は全て仮面劇(ページェント)。また明日この舞台で会おう」 そう言って、彼は去っていく。 「ええ、それじゃまた」 その後ろ姿に手を振りながら、百合子はふと言う。 「あ、先輩。同じ仮面なら、仮面劇より全員参加の仮面舞踏会の方が人生多分楽しいッスよー!」 「面白い見解だな、覚えておこう」 一瞬だけ振り返り、笑顔を浮かべて一日は夕闇の中に消えて行った。 743 :ヤンデレの娘さん 転外 ぺぇじぇんと◇9znZNYtb1U:2011/06/14(火) 23 09 14 ID 5bzKfcHY おまけ 「さって、これからが忙しくなるわねー」 一日と話をしてすぐ後、しんと静かな階段を降りながら、踊り場で大きく背伸びをして百合子が言った。 「そうですね。先生のところに行くのもそうですが、実際に何を言うか原稿を組まなくてはいけませんし、一原さんのとなると必然的に私のことにも触れざるを得ませんし……」 「んー、単に私がレズなんですーって言うだけで良いと思うけどねー。詳しいこととか、うーちゃんのことまで突っ込まなくても」 「もう少し考えてください。それに、貴女だけを矢面に立たせるつもりはありませんよ。って言うか、ここまでハイリスクなことしなくても良かったのでは?」 「リスクの無い人生なんてつまんないじゃない。人生はちょっとしたダイボウケンだもの」 「訳がわかりま……」 突き刺さるような殺気が、雨氷を射抜いた。 「!?」 反射的に後ろを振り返る雨氷。 同時に、放課後だというのに自分たちの周りには誰一人として他の生徒がいないことに気付く。 いや、1人だけ。 階段の上を見上げると、そこにたった1つだけ人影があった。 夕闇に映える、白い肌。 金色の髪。 頬に当てられた右手。 レディ・クレッセント 鬼児宮フィリア 「緋月さんと何を話していたのかしら」 フィリアが口を開いた。 口には笑みさえ浮かべているが、決して声を荒げているわけではないのに、拒否することを許さない響きが、彼女の声にはあった。 「鬼児宮先輩、相変わらずお美しいですねー。って、いつの間にいらしたんスか?」 フィリアの殺気だった雰囲気に気づいているのかいないのか、百合子が怪訝そうな声で言った。 「答えてくれないかしら、一原百合子さん、氷室雨氷さん」 頬にあてられた右手の細い指が神経質そうに動く。 「答えなくてはいけませんか?」 百合子の一歩前に出て、雨氷が言った。 「答えられないようなことなの?」 フィリアは笑顔を崩さずに答えた。 ただ、頬にあてた指がまた神経質そうに動いた。 カリ、と。 「や、別に別に答えられないよーなってワケじゃ・・・・・・」 「緋月先輩には、少々個人的な頼みごとを聞いていただいていました」 空気を読まない百合子の能天気な声をさえぎり、代わりに雨氷は答えた。 「頼みごと、個人的な、ねぇ・・・・・・」 雨氷の言葉をかみ締めるように、フィリアは言った。 頬の指がまた、カリカリと神経質そうに動く。 頬をかいているのだ。 所謂『お嬢様』であるフィリアには、およそ似つかわしくない素振りであった。 笑顔とは対照的に、『お嬢様』然とした所作を捨てるほどに苛立っているのだろうと、雨氷には見えた。 だが、何故そこまで苛立っているのかが分からない。 分からないからこそ、不気味。 「それで、その頼みごとというのは何なのかしら?」 「・・・・・・」 744 :ヤンデレの娘さん 転外 ぺぇじぇんと◇9znZNYtb1U:2011/06/14(火) 23 11 00 ID 5bzKfcHY 答えることに躊躇する。 うかつな答えを返しては、自分たちの秘密について話さないわけにはいかなくなる。 百合子はそのあたりの覚悟をとうに決めているようだが(何も考えていないだけかもしれないが)、雨氷は未だ慎重だった。 迷っていると言っても良い。 味方か敵か分からない相手(ほぼ確実に後者!)に話すには、あまりにもリスクが高い。 雨氷は脳みそをフル回転させていた。 「何なのかしら?」 そんな雨氷たちに対して、頬を神経質そうにかきながらフィリアは一歩ずつ近づいてくる。 「何なのかしら何なのかしら何なのかしら?」 カリカリと頬をかく音がやけに大きく聞こえる。 「ねぇ、早く答えて頂戴答えてくれないかしら答えてよ答えなさいよ答えて答えて答えて答えろ」 カリ、カリカリカリカリ・・・・・・、と血が出るんじゃないかと言う勢いで頬をかくフィリア。 「答えないの答えないんだ答えないなら・・・・・・・!」 カリカリカリカリカリガリガリィ! 半ば反射的に動いていた。 雨氷は常に持ち歩いている学生鞄、その隠しポケットから大振りなナイフを取り出し、フィリアの攻撃を受け止めていた!! ナイフのグリップごしに重い衝撃がビリビリと伝わる。 「駄目じゃない氷室さん、そんなモノを学校に持ってきちゃぁ・・・・・・。校則違反よ一日に嫌われるわよぉ」 確実に雨氷の心臓を狙った『攻撃』―――右手の袖口から取り出した『何か』を受け止められたフィリアは言った。 自らの爪で頬から血を流し、口元にはその場に見合わぬ笑みが浮かんでいた。 「先輩こそ、ソレは校則違反じゃないんですか?」 「ああこれ?これはただのペーパーナイフよ。ペェェェエパァァァアナァァァアイフ。知ってるでしょ?」 再度互いに距離をとり(どちらかと言えば雨氷たちのほうが下がった形だった)、手の中の凶器をくるくると弄ぶフィリア。 確かにソレは雨氷たちの知るペーパーナイフと同じシルエットを持っていたが、ずっと厚みがあり、縁の部分は鋭くとがっている。 とどのつまり、グリップの無いただの刃を、フィリアは刃の腹の部分で持っていた。 『って、ただのナイフじゃないですか!?』 思わず叫びたくなるのをこらえる雨氷。 「ねぇぇぇえ、それよりも一日と一体何を話してたのか、私まだほとんどなぁぁぁあんにも聞いてないのぉぉぉぉお。いい加減一秒も早く教えてよぉぉぉぉお」 明らかな狂気の色を瞳に浮かべ、フィリアは言った。 「誰が言うか!」 即答の後再度飛び掛る雨氷。 「お前はゆーちゃんの敵認定決定!ゆーちゃんは私が守る!だからお前を全力を持って打ち貫くのみ!!」 「あらそぉぉぉぉお!?」 ガキィン、と再度刃が打ち合う。 続けざまに二度三度と振るうが、いずれもフィリアの『ペーパーナイフ』もといナイフに受け止められる。 受け止められただけではない。 フィリアは雨氷が『自分はこう動く』と考えたのとそっくりそのまま同じ動きでナイフを振るい、雨氷の攻撃を受けていたのだ。 まるで鏡写しの様に。 「一体何の・・・」 「冗談ですか、とかじゃないわよぉ?私はこれでも戦う技術を持たなぁぁぁい」 「はあ!?」 フィリアの発言に素っ頓狂な声を上げてしまう雨氷。 雨氷はこれまで、様々な手段で百合子に近づく者たちを排除してきた。 比較的穏便に済む相手もいれば、屈強な男もいた。 だから、様々な交渉手段―――つまりは闘うための訓練を重ねてきた。 そんな雨氷が素人に遅れをとる道理は無いはずだった。 本来なら。 745 :ヤンデレの娘さん 転外 ぺぇじぇんと◇9znZNYtb1U:2011/06/14(火) 23 11 27 ID 5bzKfcHY 「だから貴女の動きを演じさせてもらったのぉぉぉぉお」 「演じる・・・・・・、『仮面劇(ページェント)』」 フィリアの言葉に、ふと一日が口にした言葉を思い出した。 「一日はそう呼んでくれてるわ、ね!!」 再度、フィリアが動く、雨氷と全く同じ動きで。 違ったのは雨氷より一瞬だけ早いこと!! 「うーちゃん!?」 後ろから、百合子の悲鳴が聞こえる。 何とか後ろに跳んだお陰で、致命傷はまぬがれた。 ただ、雨氷の制服と肌は切り裂かれ、赤い血が滲んでいる。 「あぁぁぁあ、助けとかは期待しないでぇぇぇね。ココはちょっとした人払いの技術を使わせてもらってるからぁぁぁあ」 「人払い・・・・・・?」 「あなたたちも、さっきまで同じ技術(モノ)の恩恵を賜っていたはずよ。不思議に思わなかった?放課後の廊下を誰一人通らなかったことに」 そう言えば、先ほどの会話で随分騒いだのに、誰も通らなかった。 「あれが、意図的に・・・・・・?」 そうだとしたら、一体どんな手管を使ったというのだろう。 「そう、あの時やったのは一日だったけどねぇぇぇえ。お陰でどこで何を話してるのか分からなくて大へぇぇぇんだったのよぉぉぉお?」 あの不愉快な男の技術を『演じた』とでも言うのだろうか。何という出鱈目な、と思う間もなくフィリアが再度距離を詰め、ナイフで切りかかってくる! いや、これはフェイント!? 「が!?」 腹部に叩き込まれた膝蹴りに、眼鏡が吹き飛び、一瞬頭の中が真っ白になる。 「ばいばぁぁぁい」 無防備になった雨氷の首筋に向かって、フィリアのナイフが振るわれ――― 「鬼児宮先輩、ストップ!言います!」 その瞬間、百合子の声が響いた。 「へぇぇぇえ。でも、このコさぁぁぁあ、私を敵だって言ってたけどぉぉぉお?」 雨氷の首の皮一歩手前でナイフを止め、フィリアは百合子に言った。 「敵じゃありません。だって、私たちは先輩の恋愛の邪魔、しないですもん」 え、と雨氷は言いそうになった。 「ふぅぅぅうん?」 ス、と雨氷からナイフを離し、フィリアは言った。 「……え?」 あっさりとした対応に、雨氷は思わず呟いた。 どういうことなのだろうか。 と、いうかそう言うことなのだろうか。 「ぶっちゃけ、先輩は緋月先輩のことが好きなんですよね?」 「……」 百合子のストレートな言葉に、フィリアが沈黙する。 それが、これ以上のない答えだった。 「好きな男の子が女の子に呼びだされて気になんのは分かりますけど、先輩が心配するようなことは全然ですよ。何たって、私らレズですから」 「嘘をつくなら、もっとマシな嘘をついたらぁぁぁあ?」 「いや、マジでマジで。先輩のことなんて生まれる前からマジラブってたくらいですから」 「それは生まれる前から出直してきなさぁぁぁいな。何せ、こっちは一日のことを前世から好きだったくらいの勢いだもの」 「そりゃ残念っす」 肩をすくめて百合子は言った。 普通に残念そうだった。 あんな告白でオーケーされると思ったのだろうか、百合子は。 と、言うか雨氷としては自分の前で他所の女に堂々と告白とかしないで欲しかった。殺したくなる。 746 :ヤンデレの娘さん 転外 ぺぇじぇんと◇9znZNYtb1U:2011/06/14(火) 23 11 47 ID 5bzKfcHY 「まぁ、そう言うことなら許してあげる」 「あ、話した内容とか言った方が良いですか?」 「それはどうでも良いわよ」 狂気めいた雰囲気を薄れさせ、しかし冷めた様子でフィリアは言った。 「私と一日のことに関係が無いなら、何もかもどうでも良い」 そして、そう吐き捨てるように言ったのだ。 そして、ナイフをくるりと弄び、懐に仕舞う。 「全く、無駄な時間を使ってしまったわ」 ため息交じりにフィリアは言った。 まるで雨氷達のせいと言わんばかりだが、雨氷としてはむしろフィリアのせいで災難に会ったという気分だ。 「じゃあ、また。もう二度と会いたくは無いけど」 「そんなこと言っちゃってさては先輩ツンデレですねいやなんでもないですごめんなさい」 フィリア(と雨氷)にすごまれ、平謝りする百合子。 「ああ、そうそう。もし本当に一日に恋愛的な意味で近づいたら、その時は殺させてもらうから」 なんでもないように言うフィリア。 「あっはー。そりゃ嘘でも本当でもありえないですよ。私×鬼児宮先輩ルートならともかく」 「だから、それこそありえないわよ」 そう言って、今度こそフィリアは去っていった。 それと時を同じくして、雨氷達の耳に人の話し声が聞こえてきて、やがて階段を行き来する生徒の数が増えて行く。 「傷とか大丈夫、うーちゃん」 「こんなのかすり傷ですよ。……それにしても、あらゆる意味で出鱈目な女でしたね」 フィリアの姿が消えたのを確認してから雨氷は言った。 「いや、それうーちゃんだけは言っちゃいけないと思う」 まるで雨氷がマトモでないかのように言う百合子。 失礼な。 「それにしても・・・・・・」 珍しく思案気に、というより迷うように百合子が言った。 「緋月先輩と鬼児宮先輩、大丈夫なのかしら」 「大丈夫、といいますと、何が?」 「色々よ。上っ面を見る分には分からなかったけど、あの2人、何て言うかこう、とっても危なっかしい気がしてね」 危なっかしい、というのは雨氷には分かる。 自分を役者と自己規定し、本心がどこにあるのか分からないあるのかすら緋月一日。 他者を傷つけることに一片の躊躇も無い鬼児宮フィリア。 いや、後者に関しては雨氷も似たり寄ったりの部分はあるけれども。 一日とフィリア、双方共にかなり極端な精神性の持ち主であることは間違いが無いようだった。 今でこそ辛うじてバランスが取れているが、2人が揃ってその精神のバランスを崩したら、一体どんなことになるのだろうか。 「どうなるか分からないことを考えても仕方ありませんよ。それに、そこから先はあの2人の問題。私たちにはどうしようもないことでしょう」 「まぁ、そうだけどね」 「どの道、卒業されれば無関係になる相手ですし」 「まぁ、薄情ね」 冗談めかして言う百合子。 そして、2人は中睦まじく放課後の廊下を歩いて行った。 それからほどなくして、百合子たちのカミングアウトがなされ、学園中が騒然とすることになるのは、また別の話。 そして、百合子の一日とフィリアに対する危惧が現実となるのも、また別の話だ。 それは、別れと出会い、そのそれぞれのそれ以前。 それは、御神千里と緋月三日が夜照学園高等部に進級する以前。 開幕前の舞台で演じられた物語。
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904 :埋めネタ~ヤンデレ家族~ [sage] :2007/09/24(月) 23 07 02 ID 44vDg8Ym 俺の家には5人が同時に暮らしている。そして俺以外の4人全員が何かしらおかしい。 まず、父と母。実の両親である。 俺にとっては両親であるが、実を言うとこの2人はただの夫婦じゃない。 別に父親がヒーローだとか、母親が裏世界のドンだとかいう意味ではない。 もうちょっとレベルの低い意味でただの夫婦ではない。 別の言い方をするならばベクトルが違うとでも言うのだろうか。 俺の父と母は、兄妹だ。 嘘ではない。どうしようもなく、本当のことである。 なにせ、両親の母――俺にとっては祖母である――から聞かされた話だ。 祖母はまだ50代である。まだ呆けていない。会社にだって務めている。 俺自身、祖母の言ったことを全く疑っていない。 俺が、兄妹で子供を作ったというにわかには信じがたい話をなぜ疑わないかというと、 たった今、壁一枚隔てた向こう側から、それを証明する声が聞こえてくるからである。 「おにいちゃあん! いいよっ! イイよぉっ!」 この声は母の声だ。実の息子である俺が言うのだから間違いない。 ちなみに母の年齢は……怖くて未だに聞けていないが、父の年齢が36歳ということから考えて、 30代前半だと考えられる。 俺は現在17歳。となると、母は少なくとも18の頃には俺を産んでいたと言うことになる。 なんということであろうか。 兄妹で子供を作ったというだけでもトンデモ話だというのに、このうえ10代で出産していたとは。 その事実を知ったときにはさすがに自分の耳、もしくは脳が損傷していないかを疑った。 「――っく、イクぅっ! あ、ああああああっ! いっぱい出てるうぅぅっ!!」 ……ふむ。 改めて考えてみると子供が起きているというのに、隣室でまぐわっている夫婦の 片割れである母(父の妹)が嬌声をあげているというのも変な話である。 そして、30代子持ちで『おにいちゃん』と言う母の精神年齢の低さも異常である。 俺は母の嬌声なんぞ聞きたくもないし、聞いても全く嬉しくない。 人間の耳に、聞きたくない音声をシャットダウンできる機能があればいいのに、と俺は切に願う。 母にセックスするのをやめてくれ、もしくは回数を減らしてくれ、と頼むことはできない。 以前さりげなくそう言ってみたら、「私とおに――お父さんのスキンシップを邪魔するの?」と言いつつ、 母が俺の首に手を伸ばしてきた。 その場は父がおさめてくれたが、もし父が居なかったらと思うとぞっとする。 本人に言っても無駄なら、それこそどうしようもない。 俺は夜ごとにひたすら頭のおかしい母と、父のまぐわう声を聞き続けなければいけないのだ。 これからもずっと。 父と母の話はこれぐらいにしよう。この家に住んでいるもう2人の話をする。 その2人というのは、俺の弟と妹だ。弟は1つ下、妹は2つ下。 弟は俺のことを慕ってくれる。あまり学校の成績がよくない弟はテストの度に俺を頼ってくる。 そこそこ勉強ができる俺は同じ高校に通う弟の勉強をよく見ている。 その際、弟の勉強を見ている俺を、妹が後ろから見つめてくる。 これが2つ離れた俺の尊敬の眼差しであれば嬉しいのであるが、そうではない。 妹は俺を睨んでいるのだ。それも血走って濁った目で見てくるのだ。 その瞳に何が篭っているのかなど、考えるまでもない。 俺に対する、憎悪である。 妹は、弟を独占する俺を射殺さんばかりに憎んでいる。 とは言っても、それは勉強を見ているときだけのことである。 勉強が終わってしまえば妹は弟にすぐさま飛びついて甘える。見ていて微笑ましくなるほど、激しく甘える。 妹のデフォルトは、弟にくっついている状態なのである。 長男としては少しばかり悲しくもある。だが妹の興味が弟に全ていくならそれでもいい、とも思う。 905 :埋めネタ~ヤンデレ家族~ [sage] :2007/09/24(月) 23 08 13 ID 44vDg8Ym その理由には、俺の趣味が関係している。 俺の趣味はプラモデルを作ることだ。そのため、部屋に立ち入ってもらったら困るのである。 せっかく上手く塗装できたプラモデルに指紋などつけられては大変なことになる。 具体的には飯も食えなくなるほどに俺がへこむ。 しかし、母は父の部屋にしか入らないし、妹は弟の部屋にしか入らない。 俺の部屋に入る人間は、俺以外にいないのである。 たまに父や弟が入ってくることもあるが、俺が部屋にいる時に限るのでいたずらされる心配がない。 というわけで、今の俺は明日学校があるにも関わらず、小言を言われずにプラモデルに色など塗れるわけだ。 ああ、なんという幸福な生活であろうか。 同居人の誰にも邪魔されずに趣味に没頭できる。趣味に生きる人間にとってこれ以上の幸せがあるだろうか? いや――ない。 たとえ寂しい人間と言われようと、今の俺は幸せだ。 それは父と弟という人身御供のおかげであるのだが、とにかく俺は幸せだ。 今は幸せなら、それでいい。たとえ、これからは幸せでいられないとしても。 * * * * * 朝になった。 俺は部屋の隅に畳んだまま置かれている布団に身を預けるようにして眠っていた。 夏というのはありがたい。寝るときに布団を敷かなくても風邪を引かないからだ。 立ち上がり、学生服に着替え、部屋を出て、洗面所へ向かう。 顔を洗い、少しばかり寝癖のついていた髪を水のついた手で撫でる。 それで寝癖が直るわけではないのだが、一応やっておく。 洗面所の次に行くところはリビングだ。 リビングの入り口の扉を開けると、朝食の匂いがした。 リビングのテーブルにはこの家の同居人である四人がすでに食事を始めていた。 母と、母にあーんをされている父。妹と、妹にあーんをされている弟。 二組はテーブルを挟んで向かい合って座っていた。 ちなみにテーブルに備え付けてある椅子は四脚。全ての席は既に埋まっている。 俺の席は当然無い。朝食も当然用意されていない。 こめかみを押さえて目を閉じる。そして自分に向けて暗示をかける。 ――これはいつも通りの光景だ。今日もいつも通りで安心した。 ――いきなり俺の朝食が用意されていたら、どうリアクションをとればいいかわからない。 ――だからこれでいいのだ。 ……よし、暗示終了。 キッチンに入り、冷蔵庫の中を開ける。 買い置きのプリンがまだあった。これと、あとはトーストを焼いて食べるとしよう。 キッチンに置いてある小型の椅子に座り、焼いたトーストにマーガリンを塗り、食す。 冷蔵庫に背を預けてよりかかり、もくもくと咀嚼しながらテーブル席についている四人を観察する。 「あなた、どう? 今日のお味噌汁」 「ん……まあまあ、かな」 「え? まあ、まあ?」 「はっ! 違う違う。うん、サイコーだよ。やっぱりお前を嫁にもらって成功だったよ」 父が歯の浮くような台詞を言いながら母の頭を撫でた。 母はにこにこ笑いながら父に体をすり寄せる。 見ている方が恥ずかしくなるバカップル、じゃなくおしどり夫婦、もとい仲のよい兄妹ぶりである。 906 :埋めネタ~ヤンデレ家族~ [sage] :2007/09/24(月) 23 09 43 ID 44vDg8Ym さて、もう一組、こちらは弟と妹の組み合わせである。 「お兄ちゃん。あーん」 「……あーん」 妹が差し出した卵焼きが弟の口の中に入った。弟はもぐもぐと顎を動かす。 「うん……ちょっとしょっぱいけどおいしい」 「ホント!? じゃあ、もっとしょっぱくしても大丈夫?」 「いや、気持ち塩を少なめにしてもらえるともっと美味しくなると思う」 「そう? お兄ちゃんはその方がいい?」 「うん」 「わかった。明日からはそうするね。もう一つどうぞ。あーーん」 こちらも両親に負けず劣らずの仲の良さを見せつけてくれる。 これが兄妹同士でなければ兄としては安心できるのであるが……今となってはどうしようもあるまい。 言うだけ無駄だ。よって何も言わないことにする。 四人を見ていて、いつも思うことがある。 父と母。弟と妹。四人はまったくそっくりである。 兄妹という構図もそっくりであるが、その容姿すらもそっくりなのだ。 父と弟はほぼ同じ顔だ。母と妹だってそうだ。 このままいけば、いずれ弟と妹は、両親と同じ道を辿るのではないだろうか。 ありえない、と言えないところが恐ろしい。 実際に妹の行動は、兄妹は仲良くしなければならない、で説明できる行動の範疇を超えている。 高校一年生と中学三年生の兄妹といえば、とっくに兄妹離れしている年齢である。 それだというのに妹は弟にくっついたまま離れようとしない。 これはブラコンの一言で片付けていいものなのであろうか。 俺の本能は否、と言っている。このままではいけない、と言っている。 だが、同時に本能が告げるのだ。妹の邪魔をすべきではない、無理矢理に弟と妹を引き裂けば俺の身に危険が及ぶ、と。 弟のテスト勉強を見ているわずかな時間でさえ俺に譲ろうとしない妹を見ていると、その警告にも納得ができる。 弟と妹にまっとうな人生を歩んで欲しいと俺は願う。両親のように歪んだ夫婦にしてはいけない。 そうは思うものの、我が身かわいさ故にどうしても2人を放っておくしかできない。 だが、いつか弟と妹が両親のように道を踏み外そうとしたら、その時は止めようと思っている。 それが兄としてできる精一杯のことである。 朝食を食べ終えた後、食器を片付けていると電話機が電子音を発した。 リビングに視線を向ける。ピンク色の空間に居る両親と弟と妹はベタベタくっついたままで、電話をとろうとはしない。 もちろんそれはいつものことである。朝食の時間に電話がかかってきた際に応対するのは俺の役目なのである。 いつからそうなったのかはわからない。 もしかしたら自分から望んでそうするようになったのかもしれないが、とうに忘れてしまった。 廊下に出て、受話器をとって耳にあてる。 「もしもし」 「あ、お兄ちゃんの方かな? 元気?」 電話の相手は祖母であった。 祖母と言うには若々しい声である。還暦を迎えていないので、おかしいとは思わない。 「うん。元気だよ。どうかしたの、こんな朝から」 「今日は誕生日だったでしょう。だから電話をしておこうと思ってね」 壁に貼ってあるカレンダーを見る。確かに今日は俺の誕生日であった。すっかり忘れていた。 「ありがとう、お婆ちゃん」 「もしかしたら、まだお兄ちゃんにお祝いしてくれないんじゃないかと心配になったんだけど。 どう? むす――じゃなくてお父さんとお母さんにおめでとうって言われた?」 「うん。それに、今日は朝から大好きなフレンチトーストを作ってもらったから」 「……そう、よかったね」 「うん」 907 :埋めネタ~ヤンデレ家族~ [sage] :2007/09/24(月) 23 14 10 ID 44vDg8Ym ちくり、と胸が痛んだ。俺は祖母を騙している。朝食は自分で作って食べていたのだから。 けれど、ああ言わざるを得ないのである。 祖母は実の息子と娘が肉体関係を結んでしまったことで、心に傷を負ってしまっているのである。 盆や正月、親類の結婚式の時や法事の際に再会した祖母の顔は若々しくもあったが、同時に深い哀しみも湛えていた。 そんな祖母に、心配させるようなことを言えるわけがない。 もしかしたら祖母は俺の偽善――真実を伝えられないという思い――を見抜いているのかもしれない。 それでも、俺にはこうするしかないのだ。なるべく心配をさせないよう、演技をしていくしか道はない。 「弟くんと妹ちゃんは元気?」 「元気がありあまって、こっちが参るくらいだよ」 「……仲が良すぎたりはしていない? たとえば妹ちゃんが弟くんと一緒にお風呂に入ろうとしたりとか」 「ううん。ちゃんと別々に入っているよ」 これも嘘である。弟と妹は一緒の風呂に入っているし、さらに妹は弟に髪を拭いてもらっている。 祖母がこんなことを聞いてくるのは、前例があるからである。 祖母の息子と娘、つまり俺の両親のことであるが、2人が肉体関係を結んでいたことに、祖母は気づけていなかった。 その苦い思いが、二度と同じ過ちは繰り返したくないという思いが、孫へと向けられているのだろう。 だが安心して欲しい。弟と妹がもし過ちを犯しそうになったら、俺が止めるから。 「お兄ちゃんは、どう? 怪我とかしてない?」 「心配性だね。どこも怪我なんかしてないよ」 「無理はしないでね。……あの人も、昔……」 俺は、祖母の声を遮るように声を出した。 「あ、ごめん。もうすぐ学校に行かなくちゃいけないから。また、帰ったら電話するから」 「ええ、気をつけて行ってらっしゃい……」 祖母の言葉を聞き終えてから、受話器を置く。 祖母が言っていたあの人。それは祖母の夫、俺にとっては祖父に当たる人のことだ。 俺は祖父に会ったことが一度もない。俺が生まれたときには、すでに祖父は帰らぬ人になっていた。 俺はそのことを、幼い頃は別におかしいことだと思っていなかった。祖父を早くに亡くしている人はこの世に大勢いる。 祖父の死に疑念を抱き始めたのは、数年前のお盆のことだった。 久しぶりに祖母の家に遊びに来た親戚が、俺に向けてこう言ったのである。 『あら、おじいちゃんにそっくりね』 その場に居合わせた母は、俺の顔を掴みながら睨み付けるように目を剥いた。 祖父の死に疑いを持ち始めたのは、それからである。 もしかしたら、祖父は両親の関係を引き裂こうとして、母に殺されたのではないかと。 母が恨みを込めた目で俺を見たのは、祖父が再び目の前に現れた、と考えたからではないだろうか。 一度考えると、全てを疑わずには居られなかった。俺は祖母に内緒で、祖父の死について調べ始めた。 祖父が死んだのが、俺の生まれる10ヶ月前であること。 祖父の死因は、病死でも事故死でもないこと。――祖父は通り魔に遭い、殺されたということ。 それらを知る頃には、俺はすっかり母への疑いを強くし、祖母を頼るようになった。 そして、俺は母を避けはじめ、間もなくして母から避けられるようになった。 プラモデルを趣味にし始めたのも、母がシンナー系の匂いを苦手にしていると祖母に聞いてからだ。 この家で、俺と母は見えない戦いを繰り広げているのだ。 「兄さん、電話誰から?」 リビングの扉を開けて、弟が廊下に現れた。左腕には妹がくっついている。 「お婆ちゃんからだ。元気にしてるか、って聞かれたから、元気だっていっておいた。お前達の分も」 「そうなんだ。ありがと」 「ありがと、お兄さん」 妹は俺をお兄さんと呼び、弟をお兄ちゃんと呼ぶ。お兄さんと呼ぶときのニュアンスが暗いのは毎度のことである。 「さて、そろそろ行かないと遅刻するな。先に行っているぞ、弟よ」 「ああ、兄さん待って」 玄関に置いたままの学生鞄を掴み、靴を履いて玄関から出る。 ――うむ。今日も朝日が眩しい。快晴だ。
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881 :ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 [sage] :2008/10/12(日) 11 45 15 ID y+UJCjSs <ヤンデレ外交> 「定例協議、ですか」 「そうだ。何事もない、一年に一度の会合だ。 ローレベルの技術協力と協調姿勢を淡々と発表する規定路線の会合。 具体的には、二国間の海上に不法投棄されているペットボトルの除去作業の打ち合わせ、だ。 それ以上のことは何もない。……何一つ、ない」 「とは言え、今の時期は正直……微妙ですね」 「その通りだ。あの国は、国際的な借金の返済に首が回らん。 だから──わが国からなんとしても援助を引き出したい。 たとえペットボトル除去作業の会合でも、なんらかの言質をとろうと必死だ」 「ムリですよ。あの国と、我が国では、通過対策のスタンスが真逆(まぎゃく)です。 あちらが援助を求めてくるにしても、何もできることはありません。こちら的も、あちら的も。」 「だが、連中には「あれ」がある」 上司が唇がさらに歪めた。 「……ハニートラップ、ですか」 隣国の外交官や政治家を美女の接待で篭絡し、脅迫し、言質を取る。 おおよそ、下劣で、そして効果的な一手。 大国の外交官がそれに引っかかり、大幅な譲歩を迫られたことは記憶に新しい。 「だから、君だ」 上司は、その会合に僕を行かせるつもりらしい。 少し話が見えない。 「それはかまいませんが、なんで僕なんです?」 ハニートラップ対策は、女に強く、冷静で、抜け目ない男が適任だ。 自慢じゃないが、僕はその当りは非常に自信がない。 女に弱い──というより、縁がなさ過ぎて体制がまったくない。 何しろ、同期で嫁さんどころか恋人もいないのは僕一人だ。 コンビニの女店員に笑顔でお釣りを手渡しされただけで舞い上がる人間に、 そんな役目は難しすぎるのではないか。 「それについては、心配ない。君には専門家と組んでもらう」 「専門家?」 「知っているだろう、桐山だ」 上司は意味ありげな表情でそう言った。 882 :ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 [sage] :2008/10/12(日) 11 45 46 ID y+UJCjSs 「桐山と組むのは久しぶりだね」 「はい。とても嬉しいです」 行きの飛行機の中で、桐山那美(きりやま・なみ)は微笑んだ。 眼鏡とセミロングの黒髪がお似合いの、おとなしそうな娘だ。 僕にとって、かなり年下の後輩の彼女と組むのは、これで三回目くらいか。 地味だけど、非常に有能なサポーターということは覚えている。 僕がまともに喋れる数少ない女性だ。 「しかし、意外だね」 「はい?」 「桐山が、その……そういうのの専門家だっていうこと」 あの後、上司は詳しく説明してくれなかったが、 この仕事で僕と組ませるということは、彼女はそういうことに精通していると言うことだろう。 「ええ、私、専門家ですよ。――こういうことについては、とても。たぶん、世界で一番です」 「大きく出たな」 僕は苦笑した。 おとなしく見える彼女を見ると、とても意外だけど。 まあ、彼女は、とても有能な外交官だ。 そういう技術も隠し持っていてもおかしくはないのかも知れない。 くわばらくわばら。 桐山の有能さは、すぐに証明された。 あちらの指定のホテルにチェックインするや否や、 彼女は、1ダースの盗聴器と3つのビデオカメラを見つけ出し、無力化した。 特殊部隊のような手際のよさに、唖然とする僕を尻目に、 今度は、ルームサービスの料理からいくつかの薬品を検出する。 多量の精力剤と、小量の思考を緩慢にするクスリ。 ──翌日の会食でアルコールを入れれば、理性より性欲が勝った状態にされるだろう。 ボーイに気付かれないように料理を廃棄した桐山が、 代わりにバッグの中から取り出してきた手作り弁当は、とてもうまかった。 「本当に専門家なんだな」 「ええ。専門家ですよ。世界で一番の」 家庭的なおかずが詰められた弁当からは想像もつかない彼女の活躍に、 僕は、素直に感心していた──この時までは。 883 :ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 [sage] :2008/10/12(日) 11 46 16 ID y+UJCjSs 「それで──何を?」 「い、いえ……その……」 僕の正面に座ったコンパニオンを見据える桐山の目は、冷たい、を通り越して、怖い。 協議会が無事におわり、会食がはじまってから、この状態だった。 僕の隣に座ろうとした美人コンパニオンを突き飛ばすようにして席を取ってから、 二時間、おおよそ、物を食べるという雰囲気ではない。 「それで、ですな。ぜひ我が国との……」 「──そちらの女性は、どこを見ているのですか?」 「い、いえ、私は、な、何も……」 「嘘をおっしゃい。妙な目で──さんを見ているようですが」 「す、すみません」 「謝るということは、認めたということですね?」 「わ、我が国との……」 「少し黙っていただけますか、私、この方とお話をさせていただいていますの」 「いや、その……はい……」 協議会で、さかんに援助をアプローチしてきたなんとか局長氏は、 脂汗をかきながら引き下がった。 無理もない、僕だって逆の立場だったら、こんな雰囲気の接待はゴメンだ。 しかし、桐山のおかげで、変な方向に話を持ってかれなくて済む。 おびえた目のコンパニオンたちは、しきりに席をはずしたがり、ついには帰ってしまった。 「……」 「……」 双方、無言のまま軽食は終わり、結局僕らは何の言質も与えることなく 協議会を終わらせることが出来た。 884 :ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 [sage] :2008/10/12(日) 11 46 47 ID y+UJCjSs 「ご自慢のハニートラップも、不発か。よかったよかった」 ホテルに帰ってくつろぎながら僕はつぶやいた。 桐山が調べなおした部屋からは盗聴器とビデオカメラがまた幾つか出てきたけど、 それも彼女が無力化したから、僕は気楽なものだ。 隣の部屋に下がった桐山からもらった薬を飲む。 さっきの会食で出された料理の中に変なクスリを仕込まれていても、 無害化できる解毒薬だそうだ。 桐山が調達してきた飲み物で飲み下してから、 これもやはり彼女が調達してきたサンドイッチに手を伸ばす。 「何から何まで完璧だな。さすが専門家」 帰ったら、なにか奢らなきゃな、とつぶやきながら、僕はソファに横になった。 「あれ?」 なんだか、頭がくらくらする。 何か、おかしい。 身体だけじゃない。 ……目の前のソファの隙間に押し込んであるのは、盗聴器じゃないのか? 「しまった。連中、まだ諦めてないのか」 僕は、ふらつく頭を抑えながら、盗聴器を引きずり出し、桐山の部屋に向かった。 「気をつけろ。連中のトラップがまだ生きて……?!」 ドアを開けてくれた桐山の部屋になだれ込んで、僕は絶句した。 部屋の中央、テーブルの上にあるのは、小型の受信機とヘッドフォン。それに最新鋭のジャマー。 荒事に疎い僕も知っている──盗聴の道具だ。 「これ……は?」 「あ、大丈夫です。それ、私のつけたほうの盗聴器ですから」 「え?」 振り向いた僕の目に、はじめて見る女の人が入ってきた。 潤んだ目が焦点を失い妖しく輝き、唇には薄笑いが浮かぶ、怖い女の人。 これは──誰? 「き、きりやま……?」 思わず口からこぼれた誰何の声に対する返事は、 かちゃりという、音。 すでにオートロックで閉められているドアに、さらにチェーンロックを追加する、音。 885 :ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 [sage] :2008/10/12(日) 11 47 23 ID y+UJCjSs 「――さん、やっと来てくれたんですね、私のもとに」 桐山──は、ゆらりと僕に近づいた。 「ちょ、まっ……何を言っている?」 向き直ろうとして、僕の足がもつれる。 なんだ、身体の自由が利かない。 クスリを盛られたのか──誰に? 「き、桐山、話は後だ。クスリを盛られた。解毒剤を──」 「え? 解毒剤ですか。持っていませんわ」 「そんな。君は専門家じゃ……」 くらくらする頭で、僕は抗議をした。 そうだ。 彼女はハニートラップ対策の専門家で、だから僕と組まされて……。 「ええ。専門家ですよ。あなたのストーキングの」 「……え?」 「知りませんでした? 私、ずっとあなたのことが好きだったんですよ」 予想もしなかった返事に、顔を上げる。 桐山──いや、僕が今、はじめて「出会った」女性は、 頬を赤く染めながら、スカートの中にさし入れていた手を引き出すところだった。 「ほら、盗聴器から聞こえるあなたの声を聞いているだけで、私こんなに……。 毎日、毎日。こうしてあなたの声を聞いて慰めていたんです」 「き、きり……」 「でも、ほんと、こっちのスパイさんたちってマヌケですよね。 盗聴器って、もっと丁寧に、もっといっぱい、もっと愛情をこめて仕掛けるものなんですよ。 私があなたの部屋に仕掛けている盗聴器とビデオカメラをみせてあげたいくらい。 あ、ソファの間にしかけたそれは、わざとです。見つかるように、しかけました」 「なんで……」 「だって、そうすれば、私を呼ぶか、私の部屋に来てくださるじゃないですか。今みたいに」 朦朧とする頭を振って立ち上がろうとする。 「あ、ダメですよ。さっきのサンドイッチとジュースに入れたお薬、強力なんです。 ルームサービスとか、会食の料理に入っていたお薬よりずっと。 大丈夫、一晩、私とすごせば、全部抜けますから」 にんまりと笑ってのしかかってくる怪物は──。 僕はもちろん、さっきのスパイどもにも手の負える相手じゃなかった。 886 :ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 [sage] :2008/10/12(日) 11 50 03 ID y+UJCjSs 「……あの国が破産宣言したな」 「あれから色々と悪あがきをしたようですね」 「ローレベル協議で、何も確約をしなかったことが生きてきた。君のお手柄だな」 「……専門家のフォローがありましたからね」 倦怠感を覚えながら、僕は答えた。 上司は無表情のまま、辞令を渡してきた。 「君と、君のパートナーの対応力を買って、昇進だ。 今度はあの国の駐在大使になってもらおう。再建問題で忙しくなるぞ」 「これはまた、えらい出世ですね」 「これから、色々と物騒になる国だ。 駐在大使にハニートラップをしかけて色々と譲歩をせまるだろうし、 ──あるいは、もっと単純な恫喝や拉致なども予想される」 「ひどい話ですね」 「もちろん、護衛はたっぷりとつけるさ。 だが、何より重要なのは、君には、二十四時間君を監視し、 フォローする人間がついているということだ。 しかも、どんなプロよりも熱心な専門家が、だ」 「……ベッドの中までね」 ため息をつきそうになって、あわててこらえる。 どうせ、今の会話も盗聴されてる。 桐山──いや、今は僕と同じ苗字になった女性に、だ。 「もし、あの国のエージェントが、拉致監禁したくても、 ──すでに監禁されている男を拉致できるかね?」 「……たぶん、盗聴一つできないでしょうね」 「さらに言えば、君に近づく女性……それもおそらく訓練をつんだプロさえも 「なぜか」突然行方不明になるような完璧なガードを私有する男なら、なおさらね」 「……」 「君には、いや、君たちには期待しているよ。駐在大使どの」 上司は、最後ににやりと笑って手を振った。 協議会からの帰国後すぐにあげさせられた僕と桐山の結婚式で 仲人を務めたクソジジイの顔をひとにらみしてから僕は部屋を出た。 「昇進か。今夜はご馳走だといいな」 ふと、つぶやいてみる。 家に帰れば、多分、食卓には、僕の好物がずらりとならんでいるだろう。 何か、変なクスリとかが、たっぷりと入ったご馳走が。 ──駐在先でのスパイや危険など、僕の日常に比べたら、空気みたいなものだ。 fin
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464 :依存型ヤンデレの恐怖 ◆a5x/bmmruE:2011/11/12(土) 01 32 42 ID iyQ6MqJ6 ◇ ◇ ◇ ◇ ことっ、ことっ、と心臓が早鐘を打った。 未夢は首を傾げる。 今、膝の上で静かに眠る少年のことが好きだった。 未だ二十歳になりはしない。だが、未夢は愛というものを知っているつもりだ。ただそれだけを頼りに生きてきたのだから。 その未夢の胸を、衝撃と驚愕とが刺し貫いている。 この十七年間の人生で、これ以上ないくらいリューヤのことを愛していたつもりだ。 だがそれは誤りだった。 これ以上は、あったのだ。 リューヤの命が燃え尽きようとしている正にこの時、未夢の思いはこれ以上なく燃え盛っている。 「すぐ、逝くね」 吐き出した言葉に嘘偽りはない。未夢にはその決意がいつだってあった。 だが、あの一言が未夢の胸を焼いた。 驚いた。これまでの人生で、これ以上ないくらい恋い焦がれていると思っていたはずなのに、なんとその先があったとは。 怖いくらいだ。 「リューヤ先輩から離れろ! このクソ女ぁぁ!」 先程まで、呆然として未夢とリューヤの抱擁を見つめていたキサラギが掴みかかる。 (うるさいなあ……) 今は、この胸のときめきをひたすら噛み締めていたい。 未夢にとって、キサラギは玩具以下の代物だ。怖くもなんにもない。 こんなものはすぐ、壊せる。 「また、リューヤを傷つけるの?」 一言。 ただ、一言で未夢はキサラギの胸を刺し貫いた。 「ち、違うっ! ウチは…ウチがリューヤ先輩を傷つけるわけない!」 キサラギの血に濡れた腕が、未夢の服を汚す。 リューヤのものだ。それだけでキサラギは万死に値する。 「一人だけなら、許すよ」 リューヤのために生きて来た。 リューヤがいるから生きられた。 リューヤの判断。それが全て。 そんな未夢には当然の言葉。 「ウチはぁ! リューヤ先輩のためなら、命を差し出せるんだぁ! 見ろ!」 叫びながら、手首に刻んだ惨たらしい傷痕を突き付けるキサラギ。 「ここも、ここも! おまえより多い! ウチの方がリューヤ先輩を愛してる! リューヤ先輩はウチのだっ!」 ほんの少し前ならば、未夢はキサラギの存在を認めていただろう。 だがここに来て、『その先』を知ってしまった未夢の考えは変わっている。 リューヤを自分だけのものにしたい。 リューヤは自分だけのものだ。 どうしても。 どうしてもだ。 だから壊す。キサラギを壊す。 「がんばったね。おめでとう…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………2等賞」 その瞬間、キサラギの動きが止まった。 長い沈黙があった。 「ぐるぁぁぁぁぁ! 殺すッ! 殺すゥッ!」 擦り傷だらけの顔に殺意を漲らせ、キサラギは狂った。もう、どうしようもないところまで。 だが必殺の決意を込めたキサラギの手は、未夢に届かない。 男たちの太い腕がキサラギの腕を捕まえた。 「ガァァァァッ! 離せ! 離せ! クソ女、殺してやるぅぅぅぅ!」 キサラギは、三人掛かりで取り押さえる警官に正しく狂女のように抵抗する。 「対象確保! 対象確保!」 「重傷者一名! 至急、救急車を――」 警官が口々にわめき散らし、キサラギの呪詛の言葉は、喧噪の中に消えて行く。 「さよなら」 薄く笑う。そして―― 「リューヤ、ごめんね。未夢、やっぱり悪い子だよ……」 その呟きも、喧噪の中に消えて行く。 465 :依存型ヤンデレの恐怖 ◆a5x/bmmruE:2011/11/12(土) 01 36 05 ID iyQ6MqJ6 ◇ ◇ ◇ ◇ 「おはよー」 「ああ…」 目を覚まして二週間ほどが経過しようとしている。その間、未夢に付きっきりの看病をされたことは俺の人生にとって、これ以上ないほどの汚点だ。 「リューヤぁ、おしっこしよ? おしっこ!」 未夢が尿瓶片手に頬笑んでいる。 ……この変態が! しかし、未夢ごときの世話になる日が来ようとは。焼きが回るとはこのことだ。 キサラギの飛び降りの一件以来、俺の周囲は様々なことが変化した。 先ず、未夢は俺の指示なしでも食事を採るようになった。とてもいい変化だ。しかし、甲斐甲斐しく俺の世話を焼く反面で、りんごのように赤く染まった頬を見ていると、コイツが何を期待しているか嫌でも分かってしまう。 目を覚まして以来、俺と未夢は毎日のようにキスしている。一線を超えるのは時間の問題だろう。 俺としては、この距離の近くなった幼なじみとの間に生まれたこの暖かい気持ちを、もう少し時間を掛けて育てて行きたいと思っている。 未夢の両親は、毎日のようにやって来た。 「息子よ……」 相変わらず、未夢の親父はふざけている。このヒゲは、俺が将来の義理の息子だということ信じてを疑っていない。 ちなみに、未夢のお袋もふざけている。 「未夢、子供はまだなの?」 「もう少しだよ」 お腹をさすりながら、幸せそうに答える未夢。 ふざけんな。 マジふざけんな。 それから、うちの親父とお袋も出張先から帰ってきた。 長期の入院が予測されたため、俺としては進級のことが気掛かりだったのだが、そこは親父が骨を折ってくれたらしい。学校側も前後の事情を汲んでくれた。その辺りのことは補習や講習を行う等して便宜をはかってくれるようだ。 「今は休め」 親父の言葉だ。 頑張り屋さんでない俺は、勿論そうさせてもらう。 そしてキサラギは……あれ以来、会っていない。 親父やお袋に尋ねたが、二人とも頑として口を割らなかった。何かある。そう思わずにいられない。親父は学校にも口止めしたようだ。見舞いにやってきた担任も、口を濁すだけで何も答えてくれなかった。 未夢に世話を焼かれながら、リハビリを行う傍らで、空いた時間はキサラギのことばかりを考える。 キサラギの両親は、俺に会いに来なかった。アイツが一人暮らしだったことを鑑みるに、家庭環境に少なからず問題があるのは疑いない。 だが、それを知りたいか、と聞かれれば、俺の答えはノーだ。未だ、学生の俺にとって、その問題は大きすぎる。手に負えない。 キサラギの行く末に関しては、意外な所から言及があった。 「あの娘は、遠くに行ったんだよ」 答えたのは未夢だ。 まあ、あれだけのことをやらかしたのだ。何もないと思う方がどうかしている。納得出来ないが、今はどうしようもない。…今は。 466 :依存型ヤンデレの恐怖 ◆a5x/bmmruE:2011/11/12(土) 01 38 22 ID iyQ6MqJ6 「リューヤぁ、未夢、もうヤだよ。あんなの……」 「ああ、わかってる。もうしないよ」 心配そうに言う幼なじみの髪を撫でる。 未夢は変わった。 以前は、俺に頼りきりだった生活も、今ではなるべく自分でこなそうと必死で頑張っている。 ケガの功名というやつだ。 俺が重傷を負い、動けなくなったことで未夢の何かが変わったのだ。だとすると、キサラギのあの行為にも意味はあったのだろう。 どんどん俺の手から離れる。それは見ていて微笑ましい光景で……それでいて、ちょっぴり悲しい。 今ならもう、行けるのだろうか。 俺はもう、行ってしまってもいいのだろうか。 この街を出る。 以前から考えていたことだ。 住み慣れたこの街を離れ、新しく厳しい環境で生きて行く。そこでは、新しい出会いが待っているだろう。つらい出来事が待っているだろう。 それらを求め、俺は行きたい。 もちろん、未夢のことは心配だし、気掛かりだ。 だが、遠く離れた場所で、一度自分を見つめ直したい。それは未夢との関係も含まれる。未夢を大事に思うからこそ、そうしたいし、そうすべきだと思う。一度、距離を置き、この胸の思いを確かめたい。 時は流れ、季節は移ろう。 桜が散り、俺は高三になっていた。復学してここまでは、慌ただしく過ぎて行った。 最大の援護はやはり未夢で、相変わらずエロいし変態だが、家事にも積極的に参加するようになったし、自分の体調や着衣にも気を配るようになった。週末は、相変わらず二人きりで過ごすことを望むが、以前とは違い奇抜な行動で俺を悩ませることはなくなった。 危うく揺れるようだった瞳の色も、今はもう落ち着きの彩りを見せている。確固たるものを得たのだろう。 「リューヤぁ……キスしよ……?」 掠れた声で甘える未夢を抱き寄せ、応える。 小さな舌を吸い上げながら、薄い胸を弄る。耳元で漏れる吐息は、熱く湿っぽい。 未夢は少し乱暴にされるのが好きだ。膝の上に座らせて、乱暴に下着を剥ぎ取って行く。抵抗はほとんどない。つくりの小さなそこは、既に粘着質な水分を湛えていて、俺を誘っている。 「りゅうやぁ、アレやだぁ…」 未夢は避妊を嫌がる。無論、良識的な俺は無視する。 「はじめてのときみたく、なまでそそいでほしい……」 「……」 変態が! 雰囲気を台なしにするその言葉を飲み込む。今はまだ、この熱い吐息を感じていたい。 ベッドでもつれあいながら、小さい耳朶に口づけたところで、リビングの電話が鳴り響く。 「やだぁ、もう……!」 「待ってて…」 唇を尖らせる未夢に囁き、トランクス一枚で無粋な闖入者からの電話に応答する。 「もしもし?」 『……』 「どちらさま、でしょうか?」 『……』 不意に、背中に氷柱を差し込まれたような寒気を感じた。 まさか……。 『せんぱい……』 ごくり、と息を飲む。 『ウ チ で す』
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557 :ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms :2010/05/30(日) 00 01 35 ID 2fnoiIIV *** 目の前が真っ黒になってから、どれぐらい経ったっけ。 いつから? お父さんが死んじゃって――ううん、私に殺されちゃってから? それとも、弟と妹が家を飛び出して行ってから? いいえ、きっと、その前。 弟と妹が二人きりでセックスしてるのを、私が目撃してからだわ。 見なければ良かった。 あの二人に対して過保護に接していたから、あんな光景を見てしまった。 それから狂ってしまったんだわ。 お父さんはお墓に。お母さんは机の上で顔を覆って。弟と妹は居なくなって。 私は、どこか、地面からとっても遠くにあるところに来てしまった。 私が悪いのよ。 隠していた二人の秘密を知ってしまった。 家族に秘密にしていることなんて、私だっていくつもあるでしょう。 だから、これは私が受けなければならない罰。 お父さんを殺してしまった私を、お母さんも弟も妹も、許しはしない。 私も、自分が許せない。 お父さんが居てくれさえすれば、きっと、今だって―――― 558 :ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms :2010/05/30(日) 00 03 08 ID jiY4UFBL 喉が締まり、涙が浮かぶ。 右の頬に涙が伝う。遅れて左から。 お父さん。 お父さん。お父さん。お父さん。お父さん。 ごめんなさい。 恩知らずで、良い子じゃなくて、人殺しで、お父さんの気持ちを何も分かってなくて、ごめんなさい。 お父さんだって辛かったって、分かってあげられなかった。 どうして、今頃になって泣いているのよ。 泣けば良かったじゃない。あの日に、お父さんが雨の中で泣いていた日に! 一緒に泣いてあげれば、大好きなお父さんなら家族を元通りにしてくれた。 お父さんは強くない。ううん、強いけどいつも強いわけじゃない。 お酒を飲んで愚痴をこぼすことだって何回もあった。 でも、次の日には辛いことなんか何もないみたいに、おはようって言ってくれた。 あの日も、言ってくれるはず、だったのに…………なのに! もう、駄目。 お父さんがいないなら全部おしまい。 意識が沈んでいく。 悲しい曲に引かれるように。 そして二度と浮き上がることはない。 行き着く先はどこかしら。 地の底、海の底、意識の底、それとも――コンクリートの地面かしら? 潰れて、消えてなくなるのならどこでもいい。 最後にそれを望み、私は屋上から空へと、身を躍らせた。 559 :ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms :2010/05/30(日) 00 04 24 ID jiY4UFBL *** 人は卑怯な手を使い、他人を罠にはめる。 そんな出来事は、人が知恵を身につけた時から世界に現れ始めた。 いや、もしかしたら人は知恵を持っていなくとも他人を罠にはめられるのかもしれない。 例えば、赤ん坊の鳴き声。 赤ん坊は泣くのが仕事とはよく聞く。 それ以外に自分の意志を伝える術が無いとも言えるだろう。 だから卑怯とするのは間違いかもしれない。 だが、赤ん坊の泣き声はその威力と効果が卑怯だ。 自分の親を無条件に動かさざるを得ない状態にしてしまう。 まあ、子供を持ったことがないどころか、自分で赤ん坊の世話をしたこともない俺が考えたことだ。 赤ん坊がやることを卑怯だと断じるなど馬鹿げている、と突っ込みをいれられてもおかしくない。 しかし、あえて言わせて貰おう。 弱々しい存在は卑怯なのだと。 俺のように、強くも弱々しくもない人間にとって、赤ん坊みたいな存在は卑怯な手段をとる生き物に見えるのだと。 そんな弱々しい存在に対して、俺のようなどこにでもいる人間がとる行動パターンとして、どんなものがあるか。 何も考えず、反射的に大人しく従う。 仕方ないなとぼやきつつも相手をする。 完璧に無視を決めてだんまりになる。 腹を立てて無力な存在をいたぶる。 かく言う俺がどんな反応をとるかというと、不明だ。 さっきも言ったとおり、俺は赤ん坊の世話をしたことがない。 さらに、触れれば壊れてしまうほど弱々しい存在と接する機会も皆無だった。 自分がどんな反応をするか想像できても、いざというときに身体がどんな動きをするかなんてわからない。 そう、たとえ俺が海のようにおおらかな対応をしようとも、糾弾されるような真似をしようとも、その時にならないとわからないのである。 560 :ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms :2010/05/30(日) 00 06 16 ID jiY4UFBL 「あのさ、そろそろ服、脱いだ方がいいよ」 俺の性的嗜好はいたってノーマルである。 そう声高に叫んでも、果たして俺の言葉を信じてくれる人間がどれだけいるだろう。 今現在のシチュエーション解説。 俺、右腕を三角巾で吊していて、服装は高校の制服。 目の前にいる女の子は玲子ちゃん。小学校三年生。さっきまで一心不乱に泣いておりました。 場所、腕の治療でお世話になった病院の個室。 そんな場所で俺は、ようやく泣き止んだ玲子ちゃんに向かって先ほどの台詞を言ったわけである。 ――頭の中に住む友人が、「この犯罪者め、二度と僕に近寄るな」と言っていた。 まあ待て。 違うんだ年上好きの高橋くん、いやTAKAHASHI、じゃなくて友人Tよ。 これには理由がもちろんある。 玲子ちゃんが泣いたのだって、俺が何かしたからじゃない。 あれは不幸な、不運な出来事だったのだ。 「ひど、いよっ……ジミ……ぐす」 「……でもね、玲子ちゃん。あれが俺の正直な気持ちなんだ」 「わかんないよ、なんで嫌いなんて……いうんだよ。 ボクは、好きなのに……なんで嫌いなの」 「嘘を吐いたって、しょうがないだろう? 玲子ちゃんは俺の嘘の言葉を聞きたかったのか」 「なんで嫌いなのって、聞いてるじゃん! 答えてよ!」 以上、知り合いの男子高校生に自分の母親が嫌われていると分かって怒る9歳児との会話でした。 しかし不思議なものだ。 登場人物が一人欠けただけで一気に犯罪臭くなる。 俺と玲子ちゃんが別れ話しているみたいだったな。 本当、どうして小学三年生と痴情のもつれ的な会話が成立するのか、理解不能である。 演じるのは可能であろう。ただし台本があれば、という条件付きで。 アドリブでここまで再現できるなんて、玲子ちゃんはませているなあ。 さっきまで泣いていたせいで感情が高ぶっていたからか? 561 :ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms :2010/05/30(日) 00 08 02 ID jiY4UFBL 玲子ちゃんが泣き出したのは、待合室からだ。 自分のパンツの色を自白してしまい、羞恥心から泣き出した訳ではない。 きっかけと言えるようなものは、あえていうなら、玲子ちゃんの母親の話だ。 玲子ちゃんは俺と母親を会わせたいらしく、真剣にお願いしてきた。 それに対する俺の返答は、ノーだ。 会いたくないのだから仕方ない。いくら俺が年下に甘いとはいえ、こればかりは譲れない。 そんな態度を取っていると、お母さんが嫌いだから会いたくないの、と質問をしてきた。 そこでどうして頷いてしまったんだろうね、俺は。 なあなあで話を終わらせて帰ってしまうか、否定するか、どちらかにすればよかったのに。 そうすれば、少なくとも玲子ちゃんが馬鹿な行動をとることもなかったのだ。 「その服、早く水に浸けた方がいいって。 ここ、お母さんの病室だったろ。着替えぐらいあるだろ?」 「……ジミーが悪いんだもん。シミになっちゃっても全部責任とってもらうもん」 それが嫌だから早く着替えて服を水洗いしてほしいんだがね。 「言っておくけど、あれは玲子ちゃんの自業自得だからね。 腹を立てて、お兄さんのコップを奪い取って、お兄さんに投げようとした君がいけない。 バチが当たったんだよ」 「ジミーが悪い。なんかぬるぬるしてたもん、あのコップ」 「エイリアンじゃあるまいし。なんなら手、握ってみる?」 「お前みたいな歩くぱんつ観測所の手なんか握るもんか」 パンツ観測所とはまた、視点の低いことで。 そもそもそう呼ばれるほど観測の実績をあげているわけではない。 妹は家族だから除外。葉月さんのは見たことない。 澄子ちゃんのも、藍川のも、花火のも記憶にない。 記憶にあるのは玲子ちゃんのぐらいのものだ。 ――あれ? ってことは、玲子ちゃんにとっては俺は観測所なのか? 違う。断じて、否。 あんな白かったり色つきだったりストライプだったりアクセントが付いたりしているものが好きな訳がない。 パンツを見られたり、うっかりパンツの色を自白してしまった玲子ちゃんの反応を見るのが面白いだけだ。 562 :ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms :2010/05/30(日) 00 09 16 ID jiY4UFBL 「まったく運がなかったね。まさか底に溜まっていたコーヒーが首筋にかかるなんて。 驚いて椅子からずり落ちて顎で机を打ったのも災難だった。 ひっくりかえった机から玲子ちゃんのジュースが落っこちたけど、背中で受けられたのは幸いかな。 そこでしっかりキャッチできていれば良かったのにねえ」 「背中でコップをつかめるもんか!」 ごもっとも。背中でコップをキャッチできるはずがない。 できなかったから、玲子ちゃんは背中からジュースをモロに浴びることになった。 顎の痛みと背中の気持ち悪さで玲子ちゃんは泣き出してしまった。 さらに、俺が伯母を嫌っていることまで思い出して泣くのだから始末が悪い。 待合室から玲子ちゃんの母親の病室まで連れて行くのは、かなり難儀した。 人の目が気になる。 場所が場所だけに通報されたり捕えられるようなことはなかったものの、泣いた女の子の手を握りながら歩くのは、かなり神経をすり減らす。 これは、もう拷問と言ってしまっていい。 ずるいよな、女で、しかも小さい子供って。 俺に過失がなくても、全部俺が責任とることになるんじゃないか? 563 :ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms :2010/05/30(日) 00 11 09 ID jiY4UFBL ぶつぶつ言いながら玲子ちゃんが着替えだしたので、俺は病室の外で待つことになった。 まあ、別に待つ義理はないんだが、今度玲子ちゃんに会ってしまった時、より面倒なことになるのは確実。 「……って、待ってても、面倒なことになるんだけどな」 このままここにいれば、伯母がやってくるだろう。 入院患者は基本的に夕食前には病室に戻ってくる。 この病院の夕食時間はもうすぐ。伯母が病室に戻るまでもうすぐ。 「覚悟決めてかかるしかないか、もう」 今から伯母と会話するにあたっての注意。 一つ、伯母に怒りをぶつけない。 二つ、俺と伯母の間に起こった事件について話さない。 三つ、今後二度と会わない約束をする。 俺と伯母と玲子ちゃんの関係については――話さなければいいだけか。 伯母が話すかもしれないが、それならそれでいいだろう。 玲子ちゃんの保護者は伯母なんだ。 事実を教えるのも隠すのも、伯母の好きにすればいい。 隠しておいた方がいいという思いもある。 けれど、今の玲子ちゃんはともかく、成長した玲子ちゃんなら事実にいつか気付く。 自分の父親がどんな人間で、今どこにいるのか疑い始める。 そうなるのは、所詮時間の問題だ。早いか、遅いか。 そして、早い段階で父親の正体を探り当てるだろう。 そう、俺の父親を。 「……けど、ん、あれ? この情報って」 事実として確認したんだっけ。 いや、してないよな。玲子ちゃんが持っていた写真からの推測だ。 玲子ちゃんの母と、その夫が写っている写真。 そいつと、俺の弟がそっくりだったから、俺の父親が玲子ちゃんの父親でもあると考えた。 若い頃の父と弟はうり二つだ、と母も証言している。 だけどこれ、穴だらけの証拠だ。他人のそら似で片づけることもできるじゃないか。 もしかして、俺の父親は妹に手を出した鬼畜であっても、しまいどんまんじゃないのか……? わからんぞ。妹に手を出したんだから、姉にも手を出しているのかもしれん。 いや、自分の父親を信じてやらないでどうする。 疑わしい。いや、信じられる。 あいつは黒だ。いや、白だ。 あいつはやった。いや、やってない。 564 :ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms :2010/05/30(日) 00 12 37 ID jiY4UFBL 壁に背中を預ける。 左手のアイアンクローで頭部を圧迫する。 だがそんなことをしても答えが出るはずがない。 「う、うおお……お、俺はどうすれば……」 「とりあえず中に入ってくれないかな」 「そうだな、とりあえず落ち着いて、中でゆっくり考えて……」 顔を上げると着替えを終えた玲子ちゃんが病室の戸を開けて待っていた。 玲子ちゃんは、上から下まで全て着替えていた。 さっきまでは膝下まで延びるスカートを穿いていたが、今は丈の短いジーンズだった。 警戒されているのかもしれない。 俺はそんなに信用されていないのだろうか。 いついかなる時でも玲子ちゃんのパンツを狙っていると? 違う。そんなことはありえない。 たまに悪ノリすることもあるが、基本的に楽しく話をしたいだけだ。 「ジミー、そんながっかりしないで」 「え、がっかりしてるように見えた? あの、別にがっかりしてないよ、俺」 「置きっぱなしにしてた着がえがこれしかなかっただけだから。 ジミーがボクのパンツ見たさにスカートを希望してたのは知ってるけど、 あんまり正直すぎると思うな」 「どうして俺が君みたいなちみっ子に失望されなきゃならん」 「え……ちょっとだけでもボクから信じられてるとでも思ってたの……」 「なにこの子! 着替えたらいきなり口が悪くなったよ!? そ、そうか。その服は呪いの装備か。効果は毒舌か! ならば脱がしてやる! それとも脱がされたいか!」 「両方一緒だよ! ジミーって、やっぱり変態さんだったんだ……」 「玲子ちゃんはそんなこと言わない!」 「言うよ! もとからこんな感じだよ!」 もはや一刻の猶予もならん。 早くこの子から呪いの装備を引きはがさなくては。 次世代を担う子供がまた一人、その無垢な心を傷つけられてしまう。 「大人しくしててくれ、玲子ちゃん」 「ぜぇったいにノー! 近寄るなバカ!」 「すぐに君を元の純粋な子供に戻してあげるから。 だから服を――」 565 :ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms :2010/05/30(日) 00 14 11 ID jiY4UFBL 続きを言おうとしたところで、唐突になにかが俺の動きに割り込んだ。 まず、首筋に。 何か尖ったものが突き立てられた。 ナイフか針かと思ったが、そうではない。 この親しみのある痛覚は――ペン。 「動かないでください。指一本動かさないでください。声を出さないでください。 呼吸は鼻以外でしないでください。さもなくばこのまま脈を穿ちます」 次に、若い女の子の声。 その声で、俺が周囲からどう見られていたかわかった。 小学生の女の子に襲いかかる男子高校生。 釈明を待たず、ペンどころか、警棒で即行打ち倒されても文句は言えまい。 だがしかし。男にはやらねばならないこともある! 「違う。これには理由があって、呪いが」 「ぷすり」 ぷすっと、ペンの先端が首の皮膚を破った。 声も上げずにひっくり返る。 右の首筋を刺されたから、左側に。 右腕が動かないから、左に転倒することになったのは不幸中の幸いだ。 首筋に手を当てる。よかった。出血は少ない。 一瞬の安堵。すぐに危険から逃れるべく、反転する。 先ほどの声の主と対峙する。 「ちっ、浅かったか。やっぱり久しぶりにやると加減を誤るわね」 「いきなり何するんだ!」 「それはこっちの台詞ですよ。いえ、何してるんだ、ですかね。 男子三日会わざれば刮目して見よと言いますけど、マイナスの意味で使うこともあるとは。 見損ないましたよ――先輩」 「は……?」 先輩だって? それにこの声、この容姿。 ――まさか。 なんでこの子がこんなところに居るんだ。 学校には顔を出していなかった。弟の前にも現れなかった。 それが、なぜ病院にいる? 566 :ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms :2010/05/30(日) 00 15 24 ID jiY4UFBL 「澄子ちゃん……?」 「はぁい、そうですよ。先輩の義妹の、木之内澄子ちゃんです」 軽い口調で澄子ちゃんはそう言った。 弟を慕っていることを隠そうともしない。あけっぴろげ。 この子は、何も変わっていないのか? 弟に執心したままだと? それなら、どうして――監禁状態の弟を解放したんだ? 「なにか私に聞きたいことがありそうですね。 だ・け・ど。その前に先輩にはおしおきが必要ですよね。 ねえ、二人とも。そう思わない?」 澄子ちゃんの後ろから現れたのは、見覚えのある人物だった。 俺の交友関係の中で、唯一趣味の合うであろう女。 「そうだな。できることならかばってやりたいが、ここまで酷いとかばいようもない。 ジミー君。まさか君がそういうタイプの人間で、玲子に対して劣情を抱いていたなんて、な」 藍川の明らかに失望した視線はかなり堪えた。 が、澄子ちゃんのでも藍川のでもない第三の視線を感じた時はそれ以上の衝撃だった。 「あの、とりあえず部屋に入りましょう。 こんなところで立ち話をしていたら、病院にいるみなさんのご迷惑ですから」 俺が人生で最も出会いたくない相手が居た。 玲子ちゃんの母、伯母の冴子がそこに居た。 藍川と澄子ちゃんにさっきの光景を見られたのは不幸ではあったけど、幸いでもあった。 むしろ二人に感謝すべきだ。 母親を慕う子供の前で、明らかな憎しみの視線を向けることを我慢できたから。
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(2017年8月6日) - エキサイトニュース 今なお語り継がれるキング・オブ・ヤンデレの貫禄 アニメ「School Days」伝説の“Nice boat.事件”からヤンデレブームを振り返る:かーずSPのインターネット回顧録 - - ねとらぼ 嫉妬と束縛であなたをあやつる…!? “ヤンデレ彼氏”の5つの特徴 (2017年5月24日) - エキサイトニュース どん兵衛公式がラーメン二郎へヤンデレめいたラブレター ねとめし“どん二郎”の流行を受けて - - ねとらぼ 日本一ソフトウェア,「ヤンデレ地獄」や「アルカディアスの戦姫」など6タイトルのDL版を値下げ - 4Gamer.net 『ヤンデレCD Re birth ~ヤンデレの女の子に死ぬほど愛されて眠れないCD4~』2016年12月21日発売決定 - ValuePress! 日本水道協会による“水属性ヤンデレ”ポスター2016年版が登場 いよいよ病みが極まってくる - - ねとらぼ 【EDGE RECORDS】キャスト決定! 『ヤンデレCD Re birth ~ヤンデレの女の子に死ぬほど愛されて眠れないCD4~』 - ValuePress! 恋敵を始末していくヤンデレちゃんが主人公の「Yandere Simulator」では,恋のキューピットにもなれる - 4Gamer.net 「なにこれ怖い…」ネットで震撼!妖怪×ヤンデレJCの異端ラブコメ『つまさきおとしと私』最終巻発売! - PR TIMES 天使やヤンデレJKとのラブコメ「恋愛暴君」9巻、アニメは2017年に放送 - マイナビニュース ヤンデレだけどかわいいアニメ3選 - music.jpニュース ヤンデレ少女になって愛のためにライバルを脅迫・殺害するゲーム「Yandere Simulator(ヤンデレシミュレーター)」 - GIGAZINE 「ヤンデレ彼女」の忍、戦の女神×関西弁坊主を描くラブコメ4コマ開幕 - コミックナタリー 【特集】「ヤンデレ」ゲームまとめ…“様々なヤンデレヒロインに触れたい人”はぜひ - iNSIDE 「ハーレム天国だと思ったらヤンデレ地獄だった。」,公式サイトがリニューアルでヤンデレ風に。合わせて「略称募集」キャンペーンがスタート - 4Gamer.net キャラの目がすでに違う。「ハーレム天国だと思ったらヤンデレ地獄だった。」最新情報では登場キャラ達の壊れていく心と日常にフォーカス - 4Gamer.net 日本一ソフトウェアがPS3「ハーレム天国だと思ったらヤンデレ地獄だった。」を4月24日に発売。いやな予感が止まらない“ヤンデレ”アドベンチャーゲーム - 4Gamer.net 「ヤンデレ」がストーカーに発展? 広がる束縛する恋愛観 - dot. マンガ質問状:「恋愛暴君」 “ヤンデレ”キャラの茜さんが意外に人気 - まんたんウェブ ヤンデレカレシ ヤンデレカレシに教師が登場!この束縛、私は愛されている……!? - AppBank これが狂気の愛か 「ヤンデレの女の子に死ぬほど愛されて眠れない」Androidアプリ - - ねとらぼ 「ヤンデレ女」にハマる男の謎 - 日刊SPA! 「未来日記」が2011年秋にテレビアニメ化へ、あのヤンデレヒロイン・我妻由乃がお茶の間に - GIGAZINE Love or Die! 彼女はヤンデレ? それとも病んでる? 前編 (1/6) - ASCII.jp Love or Die! 彼女はヤンデレ? それとも病んでる? 後編 (1/6) - ASCII.jp 眠れないCD「ヤンデレ」がC73で先行販売!ゆりしーが込めた想い(?)とは……? - 電撃オンライン yandere #gnews plugin Error gnewsは1ページに3つまでしか使えません。別ページでご利用ください。 口コミ ヤンデレ #bf yandere #bf 【参考】 ブックマーク サイト名 関連度 備考 Wikipedia ★★ 関連項目 項目名 関連度 備考 研究/形容語 ★★★ 研究/性格 ★★★ 研究/精神病 ★★★ 研究/愛情 ★★★ 研究/メンタルヘルス ★★★ 研究/ツンデレ ★★ 研究/萌え ★★ タグ 創作 霊長 最終更新日時 2013-05-12 冒頭へ
https://w.atwiki.jp/darkness00/pages/178.html
カイザーの中で、最もヤンデレな人物の事を指す。 現在はタバサがこの名を所持している。 ヤンデレとは、愛しすぎるがために、ストーカーや殺人などを犯してしまう。 一般人から見ると、ただの変人でしかないが、 裏を返せば「悪い事をしてしまうほど愛してくれる」という事なので、 好きな人はそれなりにいる。 ちなみに、カード化した場合の能力とテキストはこれである。 ヤンデレ神姫 魔法使い族・風・☆8 通常モンスター ATK2500/DEF1900 「バカ野郎」「君が勝利するの禁止!」「私はヲタをも超越する」「ムァァァァックツェルォォォォルィィィィ!!!(マックテローリー)」ゆうきは死んでいいよ、私が今日から音羽の弟じゃ」「恋色・マスタースパーク!!!」「社長命令だ「いいぜぇ…来い…来いよ…俺は…ここにいる!ロリィィィィィィィィィィィィィゼッ!!!(スカイガールズ的な意味で)」 どこからどう見てもネタカードである。 ちなみに、タバサがいずれ書こうとしている小説にて、このカードが登場するかもしれないらしい。
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アリス ヤンデレhttp //www.nicovideo.jp/watch/sm4171951←前半 アリス ヤンデレhttp //www.nicovideo.jp/watch/sm4246978←中編 アリス ヤンデレhttp //www.nicovideo.jp/watch/sm4666844←後半・A アリス ヤンデレhttp //www.nicovideo.jp/watch/sm4901450←後半・B(最終回) 可愛い娘と可愛い娘がやる百合は和みますなぁ~。
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登録日:2010/06/13(日) 00 47 23 更新日:2022/03/05 Sat 19 23 50NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 ×病むほどデレデレ ○ヤンキーデレ ガンガン ガンガンJOKER ガンガンONLINE スクウェア・エニックス ニヤニヤ バカップル パロネタ フロンティアワークス ヤンデレ ヤンデレ彼女 ラブコメ 不意討ちシリアス 不良娘 忍 死ーん 漫画 糖分過多 ヤンキー×デレ = 意外とかわいいマンガになりました! (※単行本一巻の帯より) ○概要 ヤンデレ彼女とは、ガンガン系列で連載していたラブコメ漫画である。 作者は忍(しのび)。 ガンガンJOKERおよびガンガンONLINEで平行連載していた。 ガンガンの勝ち抜き4コマ企画に参加し、見事勝ち抜いたことで連載を勝ち取っている。 タイトルで勘違いされがちだが、この作品のヤンデレは世間一般にイメージされるヤンデレ(病み+デレ)ではなく、ヤンキー+デレという意味のヤンデレである。 単行本は全十七巻で長寿作となった。 ドラマCDが発売されていたりと、ガンガンJOKERの看板作品だったと言えるだろう。 ○あらすじ 喧嘩がやたらと強く、他校にまで悪名轟くバリバリのヤンキー・竜崎レイナと、ごく普通の少年・田中学。 同じ学校の二人は桜の降りしきる季節に出会い、恋をした。 周りの皆には内緒の交際を始めた二人。 恋を知らなかったヤンキー少女の、時に甘く、時にキュートで、時にバイオレンスな(?)毎日が始まる――。 ○登場人物 田中学 主人公。地味な外見に地味なメガネと、普通キャラを地で行く少年(だった)。 竜崎レイナに一目惚れし、彼の方から告白し、物語は始まる。 一見ガリ勉の草食系男子だが、レイナ絡みでは時々はっちゃけることもあるなど、年齢相応の欲求もちゃんとある少年である。 というよりもレイナ絡みでは最初から割とはっちゃけているため、当初からあまり普通キャラだったとも言えない気がする。 余談だが、アニヲタWikiではなぜか彼の項目だけが先に立てられていた。 彼についての詳細は、リンク先の彼の項目も参照のこと。 竜崎レイナ ヒロイン。高校のレディースの総長で、広く名前を知られているヤンキー。 腕っ節がやたらと強く、他校の不良を毎朝のようにコテンパンにしているが、 彼女の持っているバット(金属製。後にオリハルコン製に買い換えた)には過失致死防止機能が付いているため一安心(何がだ)。 余談だが、某ひぐらしのヒロインの本名と名前が一文字しか違わない。 これは作者がスケバンらしく強そうな名前を付けたらこうなってしまい、後に読者からの指摘で気が付いたとのこと。 不良の前では最強の鬼神だが、田中の前ではデレデレの恋する乙女。 学園祭編では霧雨魔理沙のコスプレを披露した。 ちなみに料理は激辛カレーしか作れない。 吉本聖 体育祭編で初登場した、レイナのクラスの体育委員。 委員長タイプの外見であり、学年トップ3に入るくらい成績も良く、性格も良い。 体育祭やテスト勉強を通してレイナの友人となる。 作中トップクラスの常識人であり、レイナや田中、そして白鳥の良き理解者。 ある事がきっかけで白鳥に好意を抱くようになる。 白鳥翼 学年トップの優等生。自信家で自己主張が強く、田中に何かと張り合って絡んで来るが、「本当は田中と友達になりたい」というのが本心のようである。 田中に絡む延長でレイナに目を付けられることになったため、余計に空回りするようになったり。 いかにも女子にモテそうだが、実は女の子にはあまり免疫がなく、逆に愛でられているヘタレ。 愛すべきバカ。 ちなみに、作者は某とき○モ3のライバルをモデルに彼のキャラを作り、作中でいじり倒している。 実は聖の事が好き。つまり両片思い 田中真夜美 田中学の妹。極度のドMであり、喧嘩の達人であるレイナのパンチを食らって悦ぶほど。 そのためか、レイナを「お姉様」と呼び懐いている。 一方で田中(学の方)とはそっけなく距離を置いて接しているが、よく把握してはいる。 ただし学に対するツンデレとかヤンデレだとかそういうわけではない。 ちなみに女の子を殴る男はクズ、らしい。 元々の構想では本来の意味でのヤンデレであり、名前の由来は真に病んでる、から。 竜崎紅一郎 レイナの父親。田中のクラスの担任。 無口で無愛想、そして三白眼の目つきのためほとんどの生徒から恐れられているが、実は末期的な対人恐怖症で他人と接するのが困難なだけの人。 とはいえ末期的過ぎて生徒とロクにしゃべることも顔を向けることもできず、 一方的に板書を写させるだけという授業スタイルになってしまっているためリアルに考えるとやはりやばい。 田中は紅一郎の数少ない理解者だが、紅一郎自身は娘と田中の交際は知らない。 竜崎蘭 レイナの母親。 若くて美人な良妻賢母だが、昔は「人間凶器」と呼ばれた元ヤンキー。 時折、さらりと物騒な発言をかますことも…。 夫に対しては重度のデレを見せる。 つまりレイナのヤンデレは母親の遺伝。 5巻で紅一郎さんと共に過去が発覚。 正直、レイナさんよりずっと恐い。 でも、デレてる姿はやっぱりかわいい。 ○余談 「喧嘩の強い不良少女が普通の少年とカップルになるラブコメ」という設定が、当時週刊少年サンデーに連載していた「オニデレ」に似ているという指摘がたまに見られる。 これについては別にどっちがパクッたとかではなく、作中の忍氏がコメントで 「連載ネームが通った頃に他紙で似た感じの連載(オニデレ)が始まってアチャーって感じですけど、気にせず行きましょう!」 と担当から言われた、という旨の発言をしている。 なので間違っても「オニデレのパクリ?」とか言わないように要注意。 ○さらに余談 作者の忍氏については、イラスト投稿系サイト「朝目新聞」の古い常連なら、 「ああ、ドラえもんや熊のプ…の擬人化のネタを投稿していた人か」とすぐ名前が出てくるくらい有名な人。 自身のサイト「忍の保管庫」にて連載されていた「白雪王子」と同名の漫画でガンガン系列の漫画賞の佳作(入賞だったかも?)を受賞している。 現在はモンハンにハマっていることを三巻でコメントしており、サイトでもモンハンのクック先生が擬人化しているモンハン漫画を不定期連載中。 また、パロディも好きで、作中には福本作品などのパロディが時折使われる。 特に単行本のカバー裏には、ガンダム、孤独のグルメ、チャージマン研、アイドルマスターと、毎回違うパロディネタを入れてくる力の入れっぷりである。 最近、ホームページにて随分前に少しだけ掲載していた西遊記を題材にした西悠々記を連載した 田中「レイナさん。一緒に追記・修正しましょうか」 レイナ「う、うん…あのな田中。あたし、追記・修正って初めてだから、その、やり方教えて…」 レイナの手下「あれ、レイナさん? 何してんですか?」 レイナ「とっとと追記・修正しろオラァーー!!」(ドコーン) 田中(吹っ飛ばされながら)「やっぱりね」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] この作者は古いアニメやお約束に近い展開が好きなんだよな、あと爺 -- 名無しさん (2014-02-25 03 15 11) いやもう、吉本さんが可愛すぎる。「じゃ、あげない。」は惚れる。 -- 茶沢山 (2014-05-05 10 18 36) 本当にアニメ化しないかな、マジで。 -- 名無しさん (2014-05-05 11 29 12) 最近学の出生の秘密の話やってるけど、初期に真夜美が言ってた「そんな話やってたらヘヴィぃですよ?」と言っていたのがガチで最近重い話ばっか続いてて少し辛い・・・ -- 名無しさん (2014-05-20 01 13 05) ↑レイナさんが色んな意味でぶっ飛ばしてくれるとは思うが中々にヘヴィだ -- 名無しさん (2014-05-20 02 20 20) かわいいけど、オチもないのに四コマ漫画にしているとかギャグなのかシリアスか分からないのが微妙。 -- 名無しさん (2014-05-20 02 52 01) 主人公がレイナさんなのか田中なのか -- 名無しさん (2014-08-21 17 14 03) アニメ化せずに終わっちゃったね・・・(全17巻) -- 名無しさん (2016-07-03 15 14 09) ↑2ダブル主人公でいいんじゃないの -- 名無しさん (2020-12-26 08 38 01) 名前 コメント