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98 :ヤンデレ素直クール:2010/02/19(金) 02 33 24 ID 0ylXbI2v 第二話 3レス消費 律の告白から一週間後の帰り道。 すでに薄暗くなりつつある通学路を律と明の二人は歩いていた。 その道すがら、明は気になっていたことを聞いてみた。 「・・・でもさ、須崎さんはなんで俺のことが好きになったの?」 何気ない一言だったが、律は明の目をじっと見つめた。 明は律の探るような目つきが苦手だ。しかし、同時に吸い寄せられてしまう。 いつも通る街角だが、律に見つめられているだけで全く違う場所に思えてきた。 「・・・??須崎さん?俺、なんかまずいこと聞いた?」 思わず尋ねると、律は目をそらすことなく微笑んで答えた。 「いいや。それよりも、君が私に率直に聞いてくれたことが嬉しいんだ。」 「後の一言は余計だったが、及第点だ。ありがとう。」 こう言って律は一息ついた。手を握る律の力が強くなる。 「君の問いに答えたいが、長くなるぞ。それで良いなら、寄り道しよう。」 明は神妙にうなづいた。 「いいよ。俺も、なんていうか、須崎さんのこともっと知りたい、し。」 薄暗いなか、律の目だけはなぜか爛々と輝いているように見えた。 「ふふ、君も私のことを知りたいと思ってくれるんだな?嬉しいよ。」 でもそれなら、と微笑んで律は付け加えた。 「お互い、名前で呼び合おう。明。率直かつ素直に、な。」 ※※※※ 99 :ヤンデレ素直クール:2010/02/19(金) 02 36 23 ID 0ylXbI2v 10分ほど、住宅街を抜けていくと、律のお気に入りだという喫茶店についた。 ジャズソングが静かに流れる、高校生には似合わない店。 しかし、大人びた雰囲気の律にはちょうど良いのかもしれない。 たっぷりと生クリームを使った濃厚なココアが運ばれると、律は話しだした。 それこそ自分の趣味や好きなものから家庭環境、生い立ちに至るまで包み隠さず。 しかも、それがプライベートな部分になればなるほど、言葉に熱がこもっていく。 「私の両親は互いに喧嘩していてね。ずっとだったよ。」 「それから二人は私を憎むようになった。お互いの子だと思うと我慢ならないそうだ。」 堰を切ったように喋り続ける律を前に、明は圧倒されていた。 「彼らは互いにずっと嘘をつきあっていてね。きっとそれが喧嘩の原因なんだろう。」 「しかも私を前にすると二人とも途端に優しい顔ばかりさ。下らない・・・。」 よくよく考えて見れば、今や恋人とはいえお互いほとんど接点などなかった。 今日まで交わした言葉など挨拶とか、その程度だろう。それなのに。 「私が家を出されて、祖父の家に引き取られるその時まで、二人とも優しい顔だった。」 「でも私は知ってたんだ。あいつらは私を追い出す算段を整えていたんだ。こそこそと。」 それなのになぜ、律はこんなにも赤裸々に話せるのか、明には分からない。 なんとなく感じる、あの違和感。 「普段怒鳴りあう夫婦が夜中には突如静かになるんだからな。盗み聞きしたんだ。」 「それで、最後に言ってやったんだ。」 「厄介払い出来て良かったな、って。全部、聞いてたぞ、・・・って。」 一息に語りつくした律の瞳にはうっすらと涙が溜まっていた。 最後は声が詰まっていたので、泣いていたのかもしれない。 何と言ってよいのかも分からず、明はただ律の手を握っていた。 ありがとう、と頬を染めた律は 「私が素直や、嘘にこだわるのは、きっとそのせいなんだ。」 と締めくくったのだった。 ※※※※ 100 :ヤンデレ素直クール:2010/02/19(金) 02 40 03 ID 0ylXbI2v 自分の半生を語りつくした律の瞳は涙を湛えながら輝いていた。 どう考えても、恋人とはいえよく知りもしない男に話すことではない。 どうしてそんなに開けっ広げなのか。 どうしても疑問に思えた明は控えめに口を開いた。 「あの・・・律、さんてさ。いつも、こんな感じなの?」 非難するつもりはなかった。ただ知りたかっただけである。 しかし、明の言葉に律は怪訝な顔をする。 「こんな、とはどういう意味だ?私は、なにか変だったか?」 予想外に不満げな律の反応に、明は驚く。 一転、不穏な雰囲気に思わずしどろもどろな言葉しか返せない。 「あ、いや。何ていうか、その悪い意味じゃなくて・・・」 煮え切らない明の目をガチリと喰らいつくように律が捉える。 その目はまるで蛇や獣のような、獰猛な輝きを放っていた。 「なんだ?遠慮なく言ってくれ。」 「あの、律さんが素直というかストレートというか・・・」 「えと、・・・言い方が、悪かったよね。ゴメン・・・」 ギラギラとした光を増していく律の目が怖くて、謝罪してしまう。 律が静かに切り込んでくる。 「私が素直なのが、何かいけないのか・・・?ゴメン、とは何だ?」 そこには静かに怒りだした律がいた。 時々見せる可愛らしさとは間逆の、般若の顔。 何かいわなければいけない。だが分かっていても頭が働かない。 「いや、その・・・。」 きゅうう、と律は目を細める。また、明の中を探ろうとしていた。 「君に対してありのままでいることが私の全てだ。分からないのか?」 「なぜいけないのか教えてくれ。私が明に素直になって何が悪い?」 詰まった明の首にそっと律の手が添えられる。 「もういい。後で聞く。」 添えられた両手はそっと首を絞めつけはじめた。 じわじわと絞め上げながら、律は明に顔を近づけてゆく。 なぜか身体が石のように重く、明は声を上げることさえできない。 肺は悲鳴を上げているのに、何も出来ないままだ。 律は微笑みながら、耳元で囁いた。 「教えてくれ。私の何がいけないんだ?必ず直すから・・・」 明はそれを最後に意識を失った。 ※※※※
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381 :ヤンデレ喫茶の事務所にて ◆Z.OmhTbrSo [sage] :2007/04/06(金) 00 51 33 ID oKsZ0FHK 俺は、メイド喫茶の店長というものをやっている。 店長という肩書きが引っ付いているが、実際店を回しているのは副店長で、 俺は椅子に座っているだけで、何も(と言っちゃなんだが)していないようなものだ。 俺がやっていることは、モニタを見ることと、スイッチを押すことと、メールを見ることだけ。 ひとつずつ説明していこう。 まずはモニタについて説明する。 モニタには、喫茶店の、内外の様子が映っている。 つまり、仕掛けてある監視カメラの映像を見ているのだ。 事務所の中に置いてあるモニタの数は6つ。 喫茶店の入り口から路地を見渡すように一つ。 店内に四つ置いてあるテーブルをそれぞれ監視するために、四つ。 カウンター内にいる店員の頭上からカウンター席を望むように、一つ。 いずれも、客が不審な行動をしていないかを監視するために設置されている。 たとえば――入り口に一番近い位置にあるテーブルに座っている若い男。 文庫本などを読みながら、注文の品が届くのを待っている。 たった今、本を畳んでしおりを挟み、それをテーブルの上に置いた。 大きく伸びをして、あくびをしている。 誰にも見られていないと思っているのだろう。 天井に顔を向けながら、顎が外れんばかりに口を開けている。 しかし、監視カメラを見ている俺からは、男の口内がよくわかる。 店員のメイドの一人が、トレイの上にカップを乗せて男のいるテーブルにやってきた。 男はあくびをやめて、腕をテーブルの上に置いた。 テーブルの上に置かれたカップを左手で持ち、唇をつけた。 そして、ソーサーの上にカップをもどすと、また文庫本を手にとり読み始めた。 店員はそのテーブルに背を向けて、立ち去った。 男は文庫本片手に、カップの中にある液体をちびちびと飲んでいる。 どうやら、まだこの男は10回目に達していないらしい。 普段ならこの時点で眠気を催して、テーブルに突っ伏しているからだ。 もしくは、店員がテーブルに近づいた時点でカップの中身を男にぶちまける。 その後で、その男は店の奥に連れて行かれるはず――おや? 383 :ヤンデレ喫茶の事務所にて ◆Z.OmhTbrSo [sage] :2007/04/06(金) 00 52 33 ID oKsZ0FHK 先ほどまでカウンター席に座っていたスーツ姿の男が立ち上がって、 店員に向かって何かを言っている。 彼の前にいる店員は、ぺこぺこと何度も頭を下げている。 監視カメラに併せて集音・録音用のマイクを設置したりはしていないのでよくわからないが、 男がジャケットを脱いでそれに顔を近づける様から考えるに、店員が粗相をしてしまったようだ。 普通の店ならこの場で店長なりが登場するのだが、生憎俺はそんな面倒なことはしない。 カウンターの前にいる男は店員に何か怒鳴っている。 彼に向かって、店員が申し訳なさそうに頭を下げる。 店員のメイドが何かを喋ってから、男の手をとった。 店員は男を奥へ引っ張っていこうとするが、男はその手を振り払った。 カウンターに背を向けて、男は喫茶店の入り口へ向かって歩いていく。 ――どうやら、出番が来たようだ。 数少ない俺の仕事の一つ。 事務所の机の上を占領しているスイッチ類の操作。 数にして、およそ……50ぐらいだろうか。 ときどき無造作に増えているのでよく覚えていない。 ともあれ、今回のような『10回お店に来たお客様へのサービス』を拒む、 入り口へ向かって今も歩き続けている男に対しては、『car-2』スイッチを使う。 スイッチを押す。すると、カチッ、とあっけない音がした。 店先を映し出している監視用モニタを見る。 路地に停めてあるミニバンタイプの乗用車が動き出した。 乗用車には、もちろん人が乗っている。 運転ばかりは、ここにあるスイッチでは役不足というものだ。 今のスイッチは、ただミニバンの運転手に合図を送るためだけのものだ。 店の入り口と壁に張り付くように、ミニバンが停車する。 それを確認したあと、店内の様子を監視カメラで観察すると、 スーツのジャケットを腕にかけた男が入り口のドアを開けようとしていた。 喫茶店のドアは外開きになっているので、今のように外に車が停車していたら、もちろん開かない。 男は扉に向かって怒鳴ったあと、先ほど粗相をしたメイドの元へと向かう。 彼がジャケットを店員に手渡すと、店員が笑顔を浮かべたのが、俺からも良く見えた。 店員のメイドが男の腕を掴むと、男はたたらを踏みながらそのままメイドの腕に引っ張られて、 カウンター横のドアをくぐっていった。 ――さて、仕上げだ。 手元の、『K-01』スイッチを人差し指で軽く押す。 しかし、特に何が起こるわけでもなく、店内はいつもの静けさを保っていて、 店員のメイド達も普段の業務へとすでに戻っている。 では、このスイッチがなんなのか、というと。 ――かいつまんで言えば、お客様へ向けた、当店のサービスです。 384 :ヤンデレ喫茶の事務所にて ◆Z.OmhTbrSo [sage] :2007/04/06(金) 00 53 48 ID oKsZ0FHK 最後に、メールについて。これが一番簡単な仕事だ。 事務所においてあるPCに届くメールを見て、プリントアウトすることだけ。 送り主は女の子ばかりだ。では、ついさっき届いたばかりのメールの内容を紹介するとしよう。 ----------------------------------------------- タイトル: お店で働かせてください 本文: 先日、A町の街頭でお会いした者です。 名前は、T村K子です。年齢は19歳。大学生です。 私と彼の近況を明記してください、とのことでしたので、以下に記します。 私と彼は大学の同じサークルに所属しています。 講堂でも、お互い隣同士の席になることがよくあります。 いつも、彼のほうから私の隣に座ってくるんです。 彼は、私のことが好きなんです。そうに決まっています。 でも、一つ問題があります。 彼の姉と名乗る人物が、私たちの仲を壊そうとしてくるんです。 この間、私は彼のためにお弁当を作りました。 腕によりをかけて、愛情をいっぱい、いっぱい込めました。 お弁当を持って、昼食の時間に彼を探し出しました。 そのとき、彼の隣には女が座っていました。 私はあふれ出す怒りを押さえ込み、彼らの隣に偶然を装って近づきました。 彼の隣に座っていた女、彼の姉の目といったら、もう、憎くてたまりません。 『なによあんた』『私の弟に近づかないで』 『あんたみたいな他所の女に弟は渡さないわ』という、独占欲が丸出しになっていたのです。 私は彼に弁当を渡すことなく、その場を立ち去りました。 大学から家に帰って、私は泣きました。 せっかく作ったお弁当を彼に食べてもらえなかった。 あの時、無理矢理にでも押し付けていけばよかった、と後悔しました。 何時間も泣き続けて、泣きつかれて眠って、起きたときに私は決断しました。 彼を、絶対に私のものにする、と。 そのためには、彼をあの女の手の届かない場所に連れて行くことが一番だと考えました。 あなたの言うとおりに、誰も知らない場所に監禁してしまえば、 あの女もきっと彼を諦めるに違いありません。 お願いです。私をあなたのお店で働かせてください。 どうしても、私は彼が欲しいのです。 彼も、私に監禁されることを望んでいるに決まっています。 最後に、彼の名前と年齢を記します。 O谷Tくん。19歳です。 他にも必要な情報がありましたら、連絡をいただければお教えします。 ----------------------------------------------- 385 :ヤンデレ喫茶の事務所にて ◆Z.OmhTbrSo [sage] :2007/04/06(金) 00 54 56 ID oKsZ0FHK 事務所にあるPCに届くメールは、どれもこんな内容ばかりだ。 決まって、メールを送ってくる相手は年頃の女の子だ。 そして、男を手に入れるためにここで働きたい、ということが必ず書いてある。 ちなみにメールに書かれている『あなた』というのは、俺のことではない。 『オーナー』のことだ。 『オーナー』が、どんな人物なのかとか、何歳なのかとか、俺は何一つ知らない。 ただ、副店長の父親だということだけがわかっている。 副店長は、18歳の女の子だ。 身長は、160cmぐらい。 スリーサイズは、俺の目測では93・60・89。カップはF。 体重は、怖くて聞いていない。 ただ、いつも俺の体に乗ってくるときにそれほどの重さを感じないから、 体型に合わせたぐらいのものだと思う。 髪型はおかっぱで、メイド服と組み合わせるとかなりいい感じになる。 彼女がいつも浮かべている微笑からは、幻想的というか、非現実的な印象を受ける。 とはいえ、顔立ちがいいからいつもその笑顔を見ているだけで俺は癒されてしまう。 副店長――春香は、俺の恋人でもある。 俺たちの関係は、このメイド喫茶に俺がお客としてやってきたことから始まった。 そのころから、春香は喫茶店でメイド服を着ていた。 当時はまだ、副店長ではなかった。俺が店長になってから彼女も副店長になったからだ。 一目見た時から、俺は春香に惚れてしまった。 さきに挙げたように、周りにいるメイド達と比較しても際立つ魅力を放っていたからだ。 あの頃の俺はまだ女を口説くことに慣れていなかったから、声をかけることができなかった。 だから、春香に会うために俺は何度もこのメイド喫茶に足を運んだ。 椅子に座ってコーヒーを注文して、しばらく待っていると春香がトレイにカップを乗せてやってくる。 彼女が優雅な仕草でテーブルの上にカップを置く。 ナプキンを敷いて、ミルクと、砂糖と、銀製のスプーンをその上に置く。 春香は「ごゆっくりおくつろぎくださいませ」と言って頭を下げる。 きびすを返し、コツコツ、と小さな音を立てながら、俺のいるテーブルの前から居なくなる。 その一連の動作と、彼女の微笑を見ているだけで、俺の胸は締め付けられた。 ――春香が欲しい。 ――俺のものにしたい。 ――彼女を、抱きたい。 メイド喫茶にあししげく通っていたころの俺は、いつもそう考えていて、 その考えがそのまま目に宿っていたのではないか、と今では思う。 普通に考えれば、通報ものだ。 ともあれ、10回メイド喫茶に通うことになったあの日。 ――願いが、現実になった。 389 :ヤンデレ喫茶の事務所にて ◆Z.OmhTbrSo [sage] :2007/04/06(金) 02 42 13 ID oKsZ0FHK : : : 大学からの帰り。 人でごったがえしている都内の大通りを俺は歩いている。 大通りに面する場所には、色々な、多種多様な店舗が軒を連ねている。 大手百貨店、大型電気店、数十階建てのビルに、古今東西の料理店。 通行の邪魔になるような小型の立て看板を手でどけて、人の波を避ける。 ――めんどくせえ。 しかし、それでも俺の足は浮き足立っていた。 まるで天にも昇ろうかという気分ですらあった。 それは何故かというと、春香のいるメイド喫茶へと向かっているからだ。 今から春香の癒しの笑みを拝むことができるかと思うと、人の波もなんのその、というやつだ。 ホームセンターとコンビニの間に置いてある立て看板をどけて、通り抜けてからまた元に戻す。 人が一人余裕を持って通れるぐらいの幅の路地に入ると、 俺はいても立っても居られなくなり、駆け出した。 ――この先に、春香がいる。 それだけしか、今の俺の頭の中にはない。 それ以外は考えない。走りながら、勢いをつけすぎて軽く前のめりになる。 倒れそうになったところで、体を軽く前に倒して足を強く踏み込む。――倒れずに済んだ。 ボロボロの服で春香に会うなど、俺にはできない。 そうなったら今日は春香と顔を合わせることもできない。 こけるわけにはいかないのだ。 その後はスローペースで路地を走って、メイド喫茶の前に到着した。 緊張で震える手で、喫茶店のドアの取っ手を掴み、静かにドアを引く。 喫茶店の店内が、良く見えた。 木製のフローリングになっている床。 右手にふたつ、左手にふたつ、向かい合わずに交互に並ぶテーブル。 グラスやカップや大小の皿が納められた食器棚が奥に置いてある、カウンター。 そして、入り口のすぐ近く。 俺の立つ場所から見ると、右斜め前の位置。 「おかえりなさいませ。ご主人様」 メイド服を着て、ほほえみを浮かべる春香がいた。 390 :ヤンデレ喫茶の事務所にて ◆Z.OmhTbrSo [sage] :2007/04/06(金) 02 43 01 ID oKsZ0FHK 「お席に、ご案内させていただきます」 春香が優雅に頭を下げる。俺は首を軽く前に倒した後で、店内に足を踏み入れた。 春香は音を立てるなと命じられたかのように、小さな靴の音を立てて、前を歩いている。 思わず、その後ろ姿に息を呑んだ。 そのまま近づいて、彼女の細い体を抱きしめたくなったが、自分を叱り付けてそのまま歩く。 「こちらのお席にどうぞ」 春香がカウンター前の椅子を引き、座るよう促した。 無言でその椅子に座る。音を立てないように。クッションをゆっくりと潰すように。 「何にいたしましょう。ご主人様」 ――君を。 などとは言えるはずもなく、「コーヒーをください」とだけ告げる。 「かしこまりました。それでは、少々お待ちくださいませ」 そう言って、春香は手を前に合わせて、カチューシャを見せるように礼をした。 後ろを振り返り、春香はカウンターの中へと入っていった。 店内をカウンター席から見回す。 どのテーブルにも客はいないし、他のメイドさんもいなかった。 時刻はまだ四時を少し過ぎたばかりだというのに、めずらしいこともあるものだ。 「~~♪」 カウンターの向こうから、春香の鼻歌が聞こえる。 コーヒーを淹れながら、彼女は目を細めた、優しい笑顔でそこにいた。 彼女が嬉しそうにしていると、俺の心の中にも花が咲く。 そのまま、春香のハミングを目を閉じたまま聞いていると、しばらくして歌が止まった。 春香が、コーヒーカップをトレイに乗せて、カウンターから出てきたのだ。 「ご主人様。コーヒーをお持ちいたしました」 メイド服を着た春香が、左掌の上にトレイを乗せて俺がいる席の前へとやってきた。 コーヒーカップが乗せられたソーサーの縁を右手で持って、カウンターの上に置いた。 同じくカウンターに置かれたミルクと砂糖を入れようと手を伸ばすと、白い手が横から伸びてきた。 391 :ヤンデレ喫茶の事務所にて ◆Z.OmhTbrSo [sage] :2007/04/06(金) 02 43 44 ID oKsZ0FHK 「今日はご主人様が来られてから10日目になりますので、私めにやらせてくださいませ」 そう言うと、彼女は砂糖を入れて、次いでミルクを入れた。円を描くように。 コーヒーと乳白色の液体をスプーンで混ぜたあと、カップを差し出された。 「どうぞ。お召し上がりください」 右手の人差し指をカップの取っ手に回し、コーヒーを飲む。 いつもより、美味い。 なぜだろうか。――いや、愚問だな。 春香が淹れたコーヒーに、春香が入れた砂糖とミルクが合わさっているのだ。 俺の味覚は、これ以上美味いものは存在しない、と断言している。 そのコーヒーを味わって飲んでいるうちに、いつのまにかカップの中身が空になった。 残念に思いながら、カップをゆっくりとソーサーの上に置いた。 すると。 「ご主人様。もう一杯、いかがですか?」 春香がポットを持って、俺におかわりをすすめてきた。 せっかくの誘いを断るわけがない。 俺は「いただきます」と言って、コーヒーを淹れてくれるよう頼んだ。 ポットから、黒と琥珀の中間の色をした液体がカップに注がれる。 春香がコーヒーを注ぎ終わったあと。 なんのはずみかはわからないが、彼女の手が滑ってポットが俺の膝の上に落ちてきた。 膝の上で一旦止まり、ポットが床に落ちる。 ――ガシャン という音を立てて、ポットが割れた。 「も、申し訳ありません!」 と言って、春香が床に膝をつき、布巾を持って俺の膝を拭き始めた。 彼女は泣きそうな目をして、俺のジーンズを布巾で擦っている。 そして、彼女の手が右膝から左膝に移ったとき。 ――ドクン 心臓の音が俺の耳に届いた。 392 :ヤンデレ喫茶の事務所にて ◆Z.OmhTbrSo [sage] :2007/04/06(金) 02 44 54 ID oKsZ0FHK 春香はしゃがんで、俺の――股間の前にいる。 彼女の目は潤んでいた。 今にも泣き出しそうな顔をしていた。 その顔を見ているうちに、俺は、自分の喉が締め付けられるのを感じた。 普段より、目が大きく開いた。 目は、初めのうちこそ春香の顔を見ていたが、いつのまにか視線が下へと向かっていった。 その先には、メイド服のエプロンを押し上げている、春香の胸がある。 俺の手はポットが落ちたときの驚きで肩の辺りに上がっていたが、 その手が、肘が、腕が、うずうずとしていた。 手が震えている。 寒いわけでも、武者震いをしているわけでもなく、勝手に動いている。 俺の意識は「動くな」とだけしか言わないが、頭の奥の深い部分が言っていた。 ――――春香を犯せ。 ジーンズに押さえつけられている肉棒が脈を打った。 睾丸の辺りから骨盤を通り、へその下の部分に得体の知れないものがたまり始めた。 ――これは、肉欲だ。 「ご主人様? どうなさいましたか?」 春香の声が、下から聞こえた。 それは俺の耳だけに聞こえるはずだったが、股間にまでその声が響いてきた。 怪訝な顔をして、春香が俺の顔を上目遣いで見つめてきた。 奥歯を強くかみ締める。 鼻から大きく息を吸う。 唇を固く、離れないように強く押し付ける。 それで、なんとか体の感覚を春香に向けないようにすることができた。 が。 「ご主人様……?」 春香の白い顔が俺のすぐ目の前にやってきて、 俺は――顔の力を抜いた。 393 :ヤンデレ喫茶の事務所にて ◆Z.OmhTbrSo [sage] :2007/04/06(金) 02 45 48 ID oKsZ0FHK 両手で春香の顔を鷲づかみにする。 柔らかい髪が俺の指の先をとおりすぎ、指の間に埋まった。 春香は口を薄く開けて、俺をまっすぐに見据えている。 彼女の唇が薄いピンク色をしていることを理解したあと、そのあとは何も考えずにキスをした。 策も、技も、加減もなかった。 ただ、彼女の唇に自分の唇を合わせて、舌を突き出した。 彼女の舌を求めて、俺の舌は動き出す。 春香の舌の先端を、舌の裏を、舌のくぼみを舐める。 舌の先端に、意識は全て集中していた。 春香の舌は、俺の舌のなすがままにされていた。 従順に、荒い波に揉まれつづけるようにたたずんでいた。 唇を離す。 春香は呆然として俺の目を見つめている。 けれども、その目に嫌気が混じっていないことを悟った俺は、再度くちづけた。 今度は、唇を当てて、舌で舐めるだけではなく、頭までが動いた。 首の力を使って、唇を強く押し付け、舌を深く突き出す。 俺が首を左右に振りながらキスをしていると、春香の首までもが応えるように動き出した。 「ん、ふぅ……はぁ、ん……」 お互いが首を曲げるたびに唇の結び目から声が漏れる。 しかし、俺も、春香も唇をくっつけたまま、離そうとはしない。 この熱を、放したくなかった。 春香の脇に、左右それぞれの手を差し込み、彼女を立ち上がらせる。 まだ、お互いの唇は離れていない。 手を春香の背中に回し、抱きしめる。 柔らかい。 まるで、ぬいぐるみかなにかのように、ふわふわしている。 春香の頭に手を当てて、さらに強く唇を押し付ける。 もう――止まることはできない。 その体勢のまま、春香の体を抱えるようにして前進する。 喫茶店に置いてあるテーブルに、春香の体がたどりついた。 そのまま、春香をテーブルに押し倒す。 394 :ヤンデレ喫茶の事務所にて ◆Z.OmhTbrSo [sage] :2007/04/06(金) 02 47 36 ID oKsZ0FHK 一旦唇を離す。 俺と、春香の唇が結びついていた証のように、透明な細い糸が伸びる。 春香を見る。 顔が紅い。 目は潤んで、目じりは垂れ下がっている。 俺が見ていることに気づいたように、口の端を少しだけ上げて笑った。 その笑顔はいつも俺の心を癒すものだった。 が、今ではその笑顔すらも蹂躙することができる。 ――その一手が俺には与えられている。 首を下に曲げて、春香の胸を見る。 呼吸に合わせて、上下に動いている。 二つのふくらみが、メイド服の胸元を押し上げて、その存在を主張している。 膨らみの頂点に向けて伸びるしわを見ているうちに、俺はそれに手を伸ばしていた。 両手でエプロンの上から乳房を揉む。 柔らかな、布の感覚が両手にある。 だが、――物足りない。 左手を春香の背中に回し、エプロンの結び目を探る。 丁度、腰のうしろに布の塊があった。 力任せに引っ張る。すると、結び目がよりいっそう大きくなり、解けなくなった。 何度やっても解けない。 ――ならば。 エプロンがずれないようにするための、肩の布を引きちぎった。 エプロンをひっぺがすと、今度はブラウスが現れた。 左右の布を結び付けているのは、小さくて、黒いボタンだった。 両手の指をボタンの間につっこむ。 勢いよく腕を、外に向けて開く。 「あっ……」 ピンクのブラジャーがそこにはあった。 小さなフリルのようなものが、アクセントとして飾り付けられていた。 その形と色は俺をさらに興奮させた。 背中に手を回し、手探りでホックを取り外す。 背中から、ゆっくりと体に這わすように、手で下着と肌を引き剥がして、体の前に持っていく。 正面に手がやってきた時点で、そのまま手で布を押し上げる。 そこには、春香の乳房があった。 下着をつけていなくとも、それは形を崩すことなく、そこにあった。 右の乳房の頂に、くちづける。 唇の先で甘噛みすると、それは柔らかい感触を残したまま、潰れていく。 一度唇を離す。 今度は舌を唇から突き出し、ぺろり、と舐める。 すると、春香の口から喘ぎ声が漏れた。 舌を動かすたびに、その声はさらに甘さを増していく。 395 :ヤンデレ喫茶の事務所にて ◆Z.OmhTbrSo [sage] :2007/04/06(金) 02 48 28 ID oKsZ0FHK ロングスカートを手で掴む。 それは何度か手を往復させていないと完全に捲くれないものであったが、 何度か、繰り返していく内にスカートの縁が俺の手の中におさまった。 春香の白い太腿に、口をつける。 舌で押しやると、柔らかく押し返す。そんな感触だった。 ショーツの上から秘所に手を当てると、そこはすでに愛液が溢れていて、ぐっしょりと濡れていた。 親指をそこに当てて、軽く押す。 「…っん、くぅ…はあっ……」 それだけで、春香の両足に力がこもった。 続けて、強く押したり、上下に押しやる。 そのたびに春香の白い足は力を込めて動き出す。 腰に手を当てて、ショーツの端を指で引っ掛けて、膝を通り、足首から脱がせる。 俺の目の前には、彼女の膣口があった。 そこからはすでに彼女の愛液が滴り落ちていて、スカートにしみを作っていた。 舌をその割れ目に這わせて、舐め上げる。 「る、ぁ、めぁぁ……ごしゅ、じ…ん……ぁ…」 幾度となくそれを繰り返すうち、彼女の陰裂はふるえてきた。 春香の足も、ふるふると動いていた。 両手で、彼女の腰に手を回す。 テーブルの上から、彼女の腰だけをはみ出させるようにする。 俺は、下半身を覆う全ての衣服を脱ぎ捨てて、それから、彼女の体と向かい合う。 目の前には、春香のあられもない姿があった。 口からはよだれを垂らし、胸元を隠す衣服は破かれ、白い乳房がむき出しになっている。 そして、俺の腰の前に、春香の陰裂がある。 へその下から彼女の体にぴたりと体を合わせて、少しずつ腰を近づける。 亀頭を春香の入り口に当てて、そして、一気に腰を突き出す。 春香の口から、叫び声が飛び出した。 その声が、まるで誘っているような響きに聞こえてくるほど、俺はおかしくなっていた。 腰を突き出して、肉棒を深く突き刺し、一気に引き抜く。 「ご、ぉっ、し……いん…ああ! …さ……ふぁっ!」 突き出すと春香は歓喜の声を上げる。 引き抜くと、切ない声を上げる。 ――たまらない。 止まることなど、熱に浮かされた体では考えもつかなかった。 じゅ、じゅ、という音が聞こえてきた気がする。 だが、俺には春香の喘ぎ声しか聞こえない。 そして、大きく、理性の壁を破壊する流れが股間に集中して――俺は果てた。 396 :ヤンデレ喫茶の事務所にて ◆Z.OmhTbrSo [sage] :2007/04/06(金) 02 53 47 ID oKsZ0FHK そのあとは、よく覚えていない。 欲望が爆発して、そのときの記憶を頭と体から、おしやった。 その後で、体を包む倦怠感とともに目を覚ましたとき――俺は、椅子に縛り付けられていた。 : : : 俺の足首とパイプ椅子は、手錠でつながれている。 そのため、腰を浮かすことはできても歩くことはできない。 初めて自分の置かれている現状を見て、俺は「監禁されている」と理解した。 だが、特に不満なことはない。 用を足すときや、風呂に入るとき、服を着るときには、春香が錠を解いてくれるからだ。 できれば食事も自分の手で食べさせて欲しいものだが、嬉しそうな春香の顔を見ていると、 何も言うことができなくなって、俺は春香のなすがままになってしまう。 そして、今もそう。 たったいま事務所にやってきた春香が、俺の前で両手を合わせながら、語りかけてくる。 「ご主人様。ごきげんいかがでございますか? 今日も、お二方が結ばれましたよ。 男性に手錠をかけて、ベッドに押し倒し、目隠しをしたときのあの女性の表情は、 本当に幸せそうで……私も、思わずご主人様に同じことをしたくなってしまいましたわ。 そうそう。また明日も一名、この喫茶店で働きたいという方がやってくるそうです。 きっと、彼女たちも結ばれますわよ……私達のように。 うふふふふ……本当に、本当に、なんと楽しいことなのでしょう。 お父様のおちからが冴えている、ということですわ。 このままゆけば、きっと……私達はさらに素晴らしい存在になれますわ。」 『――――うふふふふ』 女性の笑い声が聞こえてきた。 その声は、俺がこの椅子に座ってから、何度も聞いてきたもの。 そして、俺はこの声を聞くために、ここに座っている。 そして、これからも座り続けるだろう。この喫茶店がここにある限り。 終 -------
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名前:ヤンデレP 通称:ヤンデレP よく使われるタグ:歌うPシリーズ、鏡音リン、鏡音レン、歌えるPシリーズ 声の特徴:かっこよさと熱さを伴うハイトーンヴォイス 作品の特徴・傾向 鏡音リン・レンをコーラスに使ったり一緒に歌う 「高音すげえ」コメント多数 人物・その他の特徴 鏡音リンによるメタル系オリジナル曲「重恋歌-Jyurenka-」等の作者。 本人の歌の上手さゆえに「リンとレンって必要なのか」とのコメントも。 SoundHorizonスキー。 「もっといろんな曲歌ってほしい」といった本格的な「歌ってみた」参戦が期待されている。 動画 公開マイリスト 【ニコニコ動画】公開作品 【俺&鏡音レン】鳥の詩ver.ショタロイド【一緒に歌ってみた】 【俺&鏡音リンレン】空色デイズ【一緒に歌ってみた】 【俺&鏡音リン・レン】石畳の緋き悪魔【一緒に歌ってみた】 【俺&鏡音リン】hazyPのdelete...,enter_【一緒に歌ってみた】 【一緒に歌ってみた】奈落の花 Another【ヤンデレP with 鏡音合唱団】 関連動画(合わせてみた等) 編集業務連絡 名前 コメント
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178 名前:依存型ヤンデレの恐怖 ◆a5x/bmmruE[sage] 投稿日:2011/10/26(水) 23 55 50 ID bE1u59/c [2/4] 非日常のドアは、常に開かれている。 現在、家のリビングでキサラギが泣きながらメシを食っている。 「お、おいしいです……」 などと抜かしているが、キサラギが食っているメシは、本当は俺のもので、キサラギのために作ったものではない。 朝、玄関を開けるとそこでキサラギが泣いていた。 全身を嗚咽に震わせ、力の限り泣いていた。 ご近所の目が痛かった。 キサラギがここにいるのはそういう理由からであって、特にメシを食わせたかったわけではない。 さて、俺はいつ、キサラギの変態ボタンを押してしまったのだろう。 キサラギに出会ったのは、丁度一年程前のことだ。 受験を控えたキサラギは、駅前の本屋で万引きをやらかして捕まっていた。 めっちゃ目が泳いでいた。 受験前の大事な時期だ。報告が学校に行けばどうなるだろう。推して知るべし。 まあ、今後のキサラギの人生の値段はこの時決まったようなものだ。 税込みで530円位だろう。それっぽっちでキサラギは人生棒に振るかもしれない。 人類皆に等しく厳しく冷たい俺だが、さすがにそれは酷かろうと思った。 それで本屋のオヤジの注意を引く。 キサラギ逃亡。 変態誕生の流れだ。 キサラギの前でふてくされているもう一人の変態であるが、キサラギの存在が非常に気に入らないようだ。 それはそうだろう。あまり数が多くては、変態の稀少価値がなくなってしまう。 未夢は眦を吊り上げ、これ以上ないくらいの憎悪を込めてキサラギを睨み付けている。 変態対変態。その対戦には寒気が走りこそすれ、特に興味は湧かない。 「それでキサラギ、お前はなんで泣いていたんだ?」 キサラギは大きく鼻を啜って、箸の動きを止めた。 鼻水と涙でグシャグシャになった顔が痛々しい。それでも食うんだから大した根性だ。 「ぅべっ、リューヤ先輩…捨てられる…げへっ…思って…」 口の中のものをなんとかしろ。 「俺はキサラギと付き合っていない。その表現はおかしいぞ」 「ぅべっ…」 キサラギがご飯を吐き出して泣き始めた。なんと汚い。 さて、どうしたもんか。一人でも手を焼く変態が二人に増えてはたまらん。 「リスカ女だけ…じゅるい、です…」 「知らん!そんなこと!」 できることなら、二人とも消えてもらいたい。 「ウチもぉ…リスカしたら…飼ってくれますかぁ…?」 「飼わん」 「ぅべっ…!」 いかん。 179 名前:依存型ヤンデレの恐怖 ◆a5x/bmmruE[sage] 投稿日:2011/10/26(水) 23 57 48 ID bE1u59/c [3/4] キサラギのヤツ、とうとう嘔吐した。 俺は慌ててキサラギを横にする。 その後は吐瀉物の処理に取りかかる。 泣きながら食うからだ!変態のすることは本当に迷惑だ! 「ぐずっ、リューヤ先輩…やっぱり、優しい、です…」 ふざけるな。 俺の家だ。そのままにしておけないだろうが。 「ごぇっ!」 未夢のヤツが連れゲロした! もうやだぁ… 「ごぇんなしゃあい…」 「ぅべっ…」 未夢の嘔吐を見て更に戻すキサラギ。 辺り一面はもう地獄絵図だ。 もう殺せよ……。 事態を収拾し、やや酸っぱい匂いの漂うリビングで、俺は深い溜め息をついた。 「キサラギ、落ち着いたら帰れよ」 「…イヤです。ウチも…そのつもりで来ましたから…」 「そのつもり?何のことだ?」 「…ウチも、飼ってくれますかぁ…?」 まだ言うか。 「…別に未夢は飼ってるわけじゃない」 「なんで、そんな嘘つくんですかぁ…ウチも…先輩の服着たい…雨の日…」 あれか。 雨の日に未夢が欲求不満から顔を赤くしてたあれか。 つまり、キサラギの変態的言動はジェラシーによるものか。 待て。何故それが飼うという言葉に繋がる。 やはりこいつは… 「変態」 「はい…」 「変態!」 「はい…」 こいつ、本物だ…どうしよう…。 キサラギのサイドテールの髪の毛が、再び湧き出した嗚咽で揺れている。 俺はキサラギの髪を拭ってやる。 「リューヤ先輩…優しい…好き…」 それが大きなミステイク。ゲロが付いていただけなのに。 しかし、どうする?未夢ですら持て余す俺がキサラギをどうにかできると思えない。 キサラギは遊びでない空手をやっている。段位は知らないが、いくつかの大会でトロフィーを貰っている。 十分、俺を殺せる。 OK!新しい変態の誕生だ!! 「わかった…」 自分のものとは思えないような嗄れた声が出た。 「本当ですか!?ウチ、ウチ……!」 大丈夫か、俺?大変なこと言ったぜ? キサラギの目に、じわっと歓喜の涙が盛り上がる。 「これで…ウチもようやく…」 ようやく、なんだろう。分かりたくない。 「先輩の…ペットに…」 「……」 うっとりとするキサラギ。 疲れた…。 もう、百年も千年も眠りたい。 最後に…おめでとう、キサラギ。 新しい変態…。
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220 :依存型ヤンデレの恐怖 ◆a5x/bmmruE:2011/10/29(土) 21 56 27 ID MPaMNP4Q 俺の朝は早い。 6時には起床して、朝食と弁当の準備をする。当然だが、仕込みは全部、昨夜済ませている。 ただでさえ早い朝が変態二号ことキサラギの加入で、なおさら早くなりそうだ。 全く、忌々しい。 ふと思う。 「ウチのこと、飼ってくれますかぁ…」 キサラギの変態発言だ。 俺は、未夢を飼っているつもりは一切ない。 だが…こうして食事の準備をして、日常の世話を焼き、健康管理までしている自分がいる。 キサラギの言う通りではないか…。 これはいかん。これは非常によろしくない。 自覚が無いのが特にいかん。 調子に乗っていたのかもしれない。未夢を慣らしているつもりが、実際は俺の方が慣らされていたのかもしれない。 もっと厳しく行くべきか? …いや、いかん。 それをやったら、未夢の場合、命に関わる。キサラギの場合は検討もつかん。 いやいや、そもそもこんな考えをする時点で―― 「お、おはようございます…」 背後から遠慮がちな声。キサラギだ。 キサラギはバスタオル一枚での登場だ。 「先輩…ウチ、服が…」 そう、キサラギのゲロ塗れの服は洗濯したんだった。 キサラギは鳥肌を立てている。 「お前、昨夜はどこで寝た?」 「トイレ、です…」 予想と寸分違わぬ答えに、俺は頭を抱える。 俺の朝は忙しい。キサラギに構う時間は微塵もない。 馬鹿なキサラギを風呂に放り込み、断腸の思いで服を貸す。 「ウチ、ウチ…!ここに来て、本当に良かった…!」 感涙にむせぶキサラギ。 「変態!!」 「はい!……はい!!」 く…コイツ、レベルが上がりやがった。 キサラギは闇雲に経験値を取得しているようだ。 そうこうしているうちに、未夢がやって来た。 「おう、未夢。体の具合は?」 「…しんどい」 やはり病院に連れて行った方がよさそうだ。 男は女の子の事情に疎い。こんな時、どうしていいかわからない。せめて気を使うくらいで。 朝食時、未夢は一切口を開かなかった。 キサラギのことはチラリとも見ない。全身でその存在を否定しているように見える。 一方のキサラギは対照的に敵意を剥き出しにして唸る。 「リスカ女……ウチが来たからには…」 「キサラギ、食わないのなら、下げ――」 「たっ、食べます!食べますからぁ!」 サンドイッチの皿を抱えるようにして隠すキサラギ。 「はむっ…はむっ…おいしい…おいしい…こんな、おいしいものが…」 221 :依存型ヤンデレの恐怖 ◆a5x/bmmruE:2011/10/29(土) 22 01 44 ID MPaMNP4Q 大袈裟な。 敵意を剥き出しにするキサラギと、無視を決め込む未夢。 一体、どちらの方を大きい問題と捉えるべきだろう。 だいたい、俺とこの二人の関係は何なのだ。 …未夢とはキスだってしていない。だがそれ以上のことをした自覚はある。そして、婚約している。 ……なんだこのカオスは。 頭が痛くなってきた。 キサラギはただの後輩だ。しかし、コイツのほぼ全てを俺は見た。そして何を隠そう、俺はコイツを飼うことを承諾している。 い、いかん。カオス過ぎる。 …婚約者とペット… 人として激しく間違っているような気がする。 是が非でも二人を更生させねば。 それ以外に関係収拾の道はない。 そして気になるのが何故か笑うキサラギだ。 「キサラギ、何がおかしい」 「はぁい」 キサラギは嬉しそうに言った。 「ウチぃ…今日、学校辞めて来るんでぇ…」 「あ?」 モジモジしながら、上目遣いにこっちを見るキサラギ。 目眩がした。 「ウチぃ、これからはずっと、ず~っと、先輩のことだけしていられるようになるんですぅ」 「キサラギ…」 「はぁい」 コイツとは、じっくり話し合う必要がある。 「今晩にでも、ゆっくり話そう」 「はぁい、ウチは、先輩だったら、何でもいいですよ?」 くねくねと身をよじるキサラギ 「あのぉ…準備しといた方が、いいですかぁ?」 「何の?」 「ゴム、です…」 かっ、と顔を赤くするキサラギ。 頭の中、ピンク一色に違いない 俺は、深く長い息を吐き出した。 「キサラギ。学校辞めたら、捨てるからな」 「ぇ…?」 「学校行って、しっかり勉強して、キチンと部活動でも結果を出せ。それができないペットはいらん」 顔色を変えるキサラギ。 「え?ちょっ、待って…え?…え?」 「これは命令だ。反論は許さん」 「そんな、そんな……ウチぃ…」 キサラギは納得できないようで何度も首を振った。 「そんなこと、言われたら、ウチぃ…証明できないじゃないですかぁ…」 …ヤバい。 「リスカ女は良くて…ウチは、ダメで…」 ヤバい…なんか、踏んだ…。 その時、未夢がキサラギを見て、嘲笑った。 「リューヤは、未夢のだよ。もう、ずっと前から」 静寂。 「残念だったね」 何でもない朝の一コマを過ごすように、未夢が呟く。 キサラギは俯いて、拳を握り締め、ずっと肩を震わせている。 今日は、長い一日になりそうだ。
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635 名前:ヤンデレホテルへようこそ 後編 ◆DSlAqf.vqc [sage] 投稿日:2010/10/24(日) 22 57 39 ID mmBBP9Yf ミスター・クレセントの笑みを見て、オリヴァー・フォレストはグラスをあおった。 それにしても、このラウンジはずいぶんと薄暗いとオリヴァーは思った。 明かりが見えたのは玄関先だけで、彼らのいるラウンジはムードを出すためか照明を落としている。 まるで、人がいることを外にアピールするかのように。 まるで、中の見られたくないモノを隠すかのように。 思えば、この宿の人間は胡散臭い連中ばかりだ。 無愛想な従業員。 SMまがいの格好の女。 そして、舞台の役者のように振舞って素の部分を、本心を見せないオーナー。 ―――もしかしたら、自分はとんでもない所に来てしまったのかもしれない。――― ふと沸き起こったゾッとするような思いつきに、考えすぎだろうとオリヴァーはかぶりを振り、改めて話し始めた。 自身の、そして三条エリという女性の物語を。 636 名前:ヤンデレホテルへようこそ 後編 ◆DSlAqf.vqc [sage] 投稿日:2010/10/24(日) 22 58 03 ID mmBBP9Yf エリを落としてからはチョー最高だったね。 俺は留学生仲間から「畜生、上手いことロリ巨乳(英国人基準)をゲットしやがって」という視線を向けられ、エリは学生仲間から「上手いことセレブを捕まえやがって」という視線を向けられまくった。 殺意さえ覚える視線だったが、俺はそう言う妬み嫉み羨みの視線が大好きだ!(実際、エリは大学で随分嫌がらせを受けていたらしいと後に知った) ただでさえ外国人(俺ら)は日本じゃ目立つし、俺の小遣いをつぎ込んでコーディネイトしたエリは相応にキレイに見えた。 だから、自然、俺とエリは街中でも目立つカップルとなった。 人々からの注目は、俺の自尊心を満足させてくれた。 何より最高なのは、エリからの評価だった。 コイツ、俺らに注目が集まるのは100パー俺のおかげで、本気で自分は俺のおまけだと思っていた。(大体あってるがな) だから、エリは俺の言うことを何でも本気にした。 それ以上にエリは俺のことを本気で尊敬していた。 「オリヴァー様は本当に素晴らしい方なのですね」 「オリヴァー様は本当にハンサムなのですね」 「オリヴァー様は本当に正しいのですね」 「オリヴァー様は本当の本当に優しいのですね。 いやー、コレ全部本気で言ったんだぜ、エリ。 マジだった。 目がマジだったもん。 今まで俺と付き合った女は逆立ちしたってこんなことは言わなかった。 俺から金を引き出すためのお世辞や太鼓もちをすることはあっても、エリほど本気で俺を凄いと思ってた女はいなかった。 いやまー高笑いが止まらんかったね。 え、何をやりやがったのかって? 車を乗り回したり、映画館を貸しきったり、夜景の綺麗なレストランで昼飯食ったり…。 ああ、そうそう。 エッチは飽きるほどやったっけなー。 最初はエリも初心で…つーか処女だったから、イロイロきつくて固かったが、繰り返しヤッてる内にこなれてきた。 繰り返している内にアイツも上手くなってきて、気持ちよすぎて、何回ナカに出したか覚えて無い位だ。 帰る頃には、これ以上無いって位相性が良かったんじゃねーの? まぁ、ある日エリが部屋に居ついたのは驚いたがな。 何でも、親父さんがカタブツで、俺との関係があーだこーだ言ってエリを追い出したらしい。 あと、よく話題に上がったのは、俺の故郷のことだった。 中華が旨いとか女はうるさいとかそんな益体も無いコトばっか話してたような気がする。 エリは笑顔で聞いてるんだが、時々ミョーに塞ぎこんだツラをしたものだった。(何だったんだ、アレ?) そんな日々も、長くは続かなかった。 終わりを告げたのは、親父からの一本の電話だった。 637 名前:ヤンデレホテルへようこそ 後編 ◆DSlAqf.vqc [sage] 投稿日:2010/10/24(日) 22 59 16 ID mmBBP9Yf 「良いニュースと悪いニュース、どちらから聞きたい?」 その日、俺の部屋に電話してきた親父は挨拶もそこそこにそう切り出した。 勿論、良いニュースから聞くことにした。 好きなものは先に食うタイプだからな。 「アイザーン社って知ってるだろ?日本のオニゴミヤ社ともでかいパイプ持ってる会社」 そりゃ知ってるに決まっている。 アイザーン社は海外向けの茶葉の輸出業でかーなーり儲けてる企業だ。 その稼ぎ振りは、多大な社会貢献を理由に社長が爵位を賜ったほどだ。 その会社の社長や家族とは何度かパーティーで会ったことがある。 「そのアイザーン社の社長がお前のことを聞いて、是非娘さんを嫁にもらって欲しいっておっしゃっていた」 「…ってえと?」 「お前は美人の嫁さんと今以上のリッチ生活、それに将来の就職先の更なる利益をゲットできるってわけだ」 そらまたどれもおいしい話だった。 ウン、『将来の就職先』って親父の経営する会社だよな? 「…って政略結婚って奴じゃねーか!」 「それが何か?」 臆面も無く言い切る親父。 ま、そうなんだがな。 業界じゃ珍しくない話だ。 日本だって接待だ何だってやるのと同じようなもんだ。 「アイザーン社と組めればとんでもない利益が見込める。そういうプロジェクトがある。それに、お前だってマイケル・ジャクソン並の贅沢ができるんだ。誰にとっても悪い話じゃない」 あの蝶豪邸暮らしは憧れるモンがある。 実際、アイザーン社長は英国内にいくつもの豪邸を持っている。(この街にも) 中には、それこそマイケルの豪邸(ネバーランド)ばりのシロモノもある。 あんな豪邸で、ハリウッド映画の悪役張りに女を侍らせてワイングラスでもくゆらせて高笑いしたら最高だろうなぁ。 「その話乗ったぁ!」 「それでこそ俺の息子だ!」 電話越しにグッと親指を立てあう俺たち。 「おし、そう言う事ならすぐに飛行機を手配しろ!結婚式の打ち合わせがある。半月以内に実家(コッチ)に戻って来い。『1人』で」 「おっしゃオッケー!……って1人で?」 最後に随分と強調された一言に引っかかり、俺は言った。 「そうそう。悪いニュースってのはそっちだ。お前、そっちで随分と爛れた性活を送ってるらしいじゃないか」 「性活って…まぁ大体あってるけど」 親父らしくも無い、もって回った言い回しだが、どうやらエリとのことらしい。 「別に、アイツとは『ケッコンをゼンテーに』なんていうほどマジじゃないぜ?」 そもそも、俺らの関係ってマジで恋人同士なんだろうか? ご主人様と太鼓もち、 or性奴隷ってのが一番近い気がする。 「そうかそうか、なら良いんだ。実は、俺もアイザーン社長も、お前が日本の(自主規制)と交際してるってハナシを聞いたモンでな。それがちーっとネックになってたワケよ」 「ネックつーと?」 「アイザーン社長曰く、互いに遊びだと割り切ってるなら良いが、お前がその日本人に対してもし万一少しでも本気だってのなら娘をやれんと」 「つまり?」 「その日本人とサクっと別れてこい。可及的速やかに後腐れなく。間違っても連れてこよーなんざ考えるな。ンでもって二度と接触しないようにしろ。俺と違ってアイザーン社はスキャンダルとかに過剰反応するから」 要は、エリとはこれっきりってことか…。 ちょっと惜しいよなぁ。 俺の嫁、アイザーン社の娘とは前に話したことはあるにはあるが、余所行き0円スマイルの裏にそこはかとなくツンケンしたオーラを感じた。 それに比べて、エリはうるさくないし、素で太鼓もちもできるし、ストレス解消にもなるし、床上手だし、何よりミス・アイザーンより胸がでかい。 ボインちゃんなのは男としてはずせないポイントだ。 でも、会社のためにも、何より俺のセレブ生活のためにも、アイザーンの金は欲しい。 これは外せない。 638 名前:ヤンデレホテルへようこそ 後編 ◆DSlAqf.vqc [sage] 投稿日:2010/10/24(日) 23 00 15 ID mmBBP9Yf 「なぁ、親父、その日本人を愛人にするとかは駄目?」 「駄目」 「じゃあ囲うとか」 「駄目、って言うか同じだろ」 「性奴隷」 「現代に奴隷制は無い」 「ハーレム」 「無理」 「雌犬」 「人権団体を敵に回す気か!」 「んじゃあ雌豚」 「阿呆か!」 そんな説得(?)かれこれが15分ほど続いた後、俺は爽やかな笑みを浮かべて言った。 「ンじゃあ、サクっと別れておくわ」 「おう、未来永劫別れてこい」 そう言って、俺は電話を切り、最初から『隣にいた』エリに目を向けた。 「ンで、エリ…」 何かを言いたそうに口をパクパクしている彼女の台詞を先取りして言ってやろう。 「示談金は、いくら欲しい?」 エリは、何も言わなかった。 639 名前:ヤンデレホテルへようこそ 後編 ◆DSlAqf.vqc [sage] 投稿日:2010/10/24(日) 23 00 42 ID mmBBP9Yf まぁ、とにかく俺は晴れて、アイザーン家の別荘のあるこの町のセレブな教会でセレブな婚約者とセレブなウェディングを迎えたわけよ。 花婿衣装の俺、マジイケメンだったぜ…。 それが今日の話。 そして、その夜セレブ婚約者改めセレブ妻(なんかエロいなこの表現)と結婚初夜となるはずだったわけ。 初夜、すなわち処女。 ナデシコみたくどう染め上げてやろうかとワクテカしながら俺は妻の部屋に向かった。 部屋には艶っぽい顔の妻が笑顔で待っている。 そう期待していたし、その筈だった。 「…お待ちしておりました、オリヴァーさん」 俺が妻の部屋に入った瞬間、その期待は破られた。 開け放たれた窓。 ダイレクトに聞こえる雷鳴。 荒らされた部屋。 血を流す妻。 そして、 ナイフを持ったエリ。 正直、ワケが分からなかった。 ワケが分からなくて分からなすぎて、 「何でお前、そこにいるの?」 そう聞くのがやっとだった。 「…ほめてください、オリヴァー様」 それが、エリの言葉だった。 答えですらねぇ。 「…今、オリヴァー様をたぶらかした女狐を退治していたところなんです。全部全部全部この女狐が悪いんですよね?そうでなければ、優しい優しいオリヴァー様が私を捨ててしまうはず無いんですもの」 そんな設定は無ぇ!とツッコミを入れられるふいんきじゃ無かった。 むしろ、一言さえも言えないような威圧感を感じたね。 虚ろな目で、手に血まみれナイフ持って口だけしか笑っていない。 俺の知るエリとはまるで別人だった。 「ずっとずっとずっと寂しかったんですよ、オリヴァー様?」 俺のことを半ば無視して一方的に言葉を投げかけるエリ。 「何も言わずに私を捨ててどこかへ消えてしまうのですから。この女狐との挙式を知ったときは、正直何度死んでしまおうかと思ったことか」 袖をまくり、白い腕に付けられたいくつもの切り傷を見せ付けるエリ。 「けれど、気づいたんです。私とオリヴァー様の障害をすべて排除してしまえばいい。そうすれば、私は幸せになれる。オリヴァー様も私との約束を破ることも無くなる」 約束?ああ、コイツと添い遂げるとか言ったような言わなかったような。 「それにしても、この世界には障害が多いのですね。あなたのことを諦めるように言った友人たち。あなたのご実家に尋ねてきた私を門前払いにしたあなたの両親。それに―――お金」 「どう…して」 言葉を絞りだすのもやっとだった。 「だってそうでしょう?お金の差があるから、私とオリヴァー様が釣り合わないなんていう輩が出る。この女狐もお金があるから堂々とオリヴァー様を私から奪った。お金があるからオリヴァー様も贅沢な生活に堕落し、―――私に優しくしてくれなくなった」 そして、スッとナイフを俺に向けて言った。 「お金があるからいけないんです。私と一緒にお金の無いセカイに―――天国に行きましょう?」 その一言で、俺の緊張の糸は切れた。 「NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!」 恥も外聞もそこに倒れている妻も捨てて、ほとんど悲鳴みたいな声を上げて回れ右して逃げてたね。 「フフ、鬼ごっこは嫌いじゃないですよ…、オリヴァー様」 そして、ユラリとエリは俺を追いかけてきた。 640 名前:ヤンデレホテルへようこそ 後編 ◆DSlAqf.vqc [sage] 投稿日:2010/10/24(日) 23 02 25 ID mmBBP9Yf 「それが、かれこれ2時間前だ」 グラスをテーブルの上において、オリヴァーは話し終えた。 「ねぇ、クレセント」 今まで黙って聞いていたレディ・クレセントが言った。 「やっぱり叩き出しましょうよ、この最低男」 「レディがそう言うなら」 「俺は客だぞ!被害者だぞ!」 ヴァイオラと共にオリヴァーを追い出しにかかるミスター・クレセントにオリヴァーは叫ぶ。 「被害者か」 「被害者?」 「被害者(笑)」 クレセント、ヴァイオラ、レディが次々と容赦の無い言葉を投げかける。 レディが一番容赦無かった。 そのやり取りを仕切りなおすように、クレセントはパンパンと手をたたいた。 「とはいえ、お客様は神様。ミスター・オリヴァーを雨の中放り出すわけにはいかない。一日(イチニチ)と言わず、二日(フツカ)でも三日(ミッカ)でもこちらにいて頂きましょう」 クレセントの言葉に、ブンブンと首を縦に振るオリヴァー。 「ああ、アイツがどうにかなるまで正直ここから出る気もしねぇ。しばらく、匿ってくれ」 オリヴァーは言った。 「しばらくと言わずに、今後ずっと未来永劫居てくれても構わないのだがな」 ニィ、と笑顔を深くして、彼は言った。 「それでよろしいかな、ミス・三条」 オリヴァーの後ろを見て。 そこには、一人の女性がいた。 東洋系の面立ち。 豊かな胸。 おかっぱに切りそろえられた黒髪。 「エリ…サンジョウ…」 「お待たせいたしました。オリヴァー様」 うつろな目のまま、にっこりと笑うエリ。 「ミス・三条がここに来たのは、ミスター・オリヴァーより少し前のことでして…」 聞いてもいないのに、ミスター・クレセントが言う。 まるで、演劇の口上(ナレーション)のように。 「酒のツマミを買いに行こうと外に出たら、何と見事なビショ濡れおかっぱレディが居るではありませんか。どうにもただならぬ様子だったのでこちらにお招きした―――ミスター・オリヴァー流に言えば『匿った』というわけでございます」 「アンタ、おかっぱ萌えだったの?」 「『萌え』とかではないさ。ただ、故郷の妹を思い出してね」 呑気なやり取りをするクレセントとレディに、自分で買いに行ったのかよ、とは突っ込めなかった。 「お前…まさか最初からすべてを……」 冷や汗をかきながら、オリヴァーは言葉を絞り出す。 「これ見よがしに煌々と明かりを灯していれば、もしかしたら来てくれるかもとクレセントさんが仰ったんです。まさか、本当に来てくださるとは思いませんでしたわ…」 答えたのはエリだった。 「き、きさ…」 喘ぐように、オリヴァーが言う。 それは、誰に対する言葉だったのだろうか。 エリか、それともクレセントか。 「さあ、参りましょう?オリヴァー様」 そう言って、エリは手に持ったナイフを振りあげ、オリヴァーに向かって駆け出す。 641 名前:ヤンデレホテルへようこそ 後編 ◆DSlAqf.vqc [sage] 投稿日:2010/10/24(日) 23 04 36 ID mmBBP9Yf 「ふ、ふざけるなぁ!」 オリヴァーがエリのナイフを持った手を押さえる。 「たくさん良い目も見せた!金も使ってやった!なのにどうしてお前は俺の生活をブチ壊すんだよおおおおおお!」 オリヴァーの言葉に、エリの目に炎が宿る。 「そんなものはいらなかった!!物もお金もいらなかったのに!!!あなたは私が一番欲しいものをくれなかった!!!!どうして私の気持ちを分かってくれないんですか!!!!!」 手を押さえられたまま、もがくエリ。 「お前の気持ちなど知るか!俺はこのまま偉くなって、たくさん贅沢をして、女だって、たくさん……」 「そんなものがあるから!あなたはおかしくなって!!だから私が、私が元に!!!優しいあなたに!!!!」 「訳のわからないことを!」 平行線だった。 もう少し早く、2人が互いの思いをぶつけていたら。 もう少し早く、2人が互いを理解しようとしていたら。 それは、今となってはどうしようもないこと。 裏切りと、刃。 取るべきではないモノを取った瞬間に、2人は終わる他無かったのかもしれない。 「死にたいんだったら、お前1人で死んでおけ!」 そのオリヴァーの言葉に殺意は無かったのだろう。 ただ、勢いのまま出た言葉で。 けれど、まるで示し合わせたかのように。 その言葉と同時に、もがいているエリの右手が、エリのナイフが、彼女の胸に向かって――― 「…おめでとう…」 彼女の胸に向かって突き刺さろうとしていた刃を止めたのは、ミスター・クレセントだった。 「おめでとう、ミス・三条。あなたは今!この瞬間!!当館最高級のスーペリアロイヤルスイートルームを半永久的に使用する権利を手にいたしました!!!」 状況を無視して、声を張り上げるクレセント。 「何を、訳の分からないことをぶれ!」 オリヴァーはツッコミを入れようとするが、レディ・クレセントに首に手刀を食らわされて気絶する。 「しっかし、つくづくひどい男ね。ひどすぎて、あなたが殺す価値もないわよ?」 そう言って、目隠しに覆われた目をエリに向ける。 オリヴァーを侮辱する言葉に、エリの表情が少しだけ歪む。 「怒った?まぁ当然か。でも、貴女があのまま殺していたら、私は一生この男を軽蔑し続けるわ」 一触即発の2人に割り込むように、クレセントは言葉を続ける。 642 名前:ヤンデレホテルへようこそ 後編 ◆DSlAqf.vqc [sage] 投稿日:2010/10/24(日) 23 05 31 ID mmBBP9Yf 「さて、お客様。スーペリアロイヤススイートは当館きっての防犯防災防音設備を誇ります。日当たりはいささか悪いが―――この先未来永劫、誰も貴女たち2人を脅かすことの無いことを、私の本名に賭けて保障しましょう」 「ぶっちゃけ、設備が上等なだけの地下室だけどね」 舞台役者のように芝居がかった所作で、エリだけを見るクレセント。 隣では、クレセントと手錠で繋がった女、レディ・クレセントが呆れた表情を向けていたが、それはさておき。 「本当に、何も私たちを脅かさないんですか…?それに、半永久的って…」 エリが言う。 「文字通り!未来永劫使用する権利だ。そこにいれば金だろうが金持ちだろうが二度と君たちを引き裂くことはない!!当然宿泊費用はかかるが…ココで住み込みで働いてくれればこと足りる」 一気にまくしたてるクレセント。 「二度と……引き裂かれない……」 クレセントの言葉を反芻するエリ。 「正直、お客様にこれを切り出そうか切り出すまいか今の今まで迷っていたが、先ほどの勇敢な行動!堕ちた恋人を是正しようという健気さ!貴女ほどスーペリアロイヤススイートにふさわしい人はいらっしゃらないと、私確信いたしました!」 大げさな身振りで言うクレセントが言う。 「勇敢…?健気…?」 再度、クレセントの言葉を反芻する。 「私は…正しいのですか……?」 エリが言った。 こんな凶行に及ぼうとも、彼女は心のどこかで自分の行いに疑問を持っていたのかもしれないと、レディ・クレセントは思った。 人は、そう簡単に狂いきれるものではないのだから。 「EXAACTLY!(その通りでございまっす!)」 ビシィっとポーズを取るクレセント。 「でも…私お金なんて…」 と、言うより三条エリはお金なんて嫌悪憎悪するモードに入っている女である。 「フフ…お金など…。泊る代わりに少々こちらで働いてくれれば事足りる」 「何かすごいこと言ってるみたいだけど、『部屋代は働いて払え』って言ってるだけよ、この男」 人のよさそうな笑顔を崩さないクレセントの横で、レディが言う。 「まぁ、そうだが」 レディの言葉をあっさり肯定するクレセント。 「さて、どうするお客様。泊りますか、泊りませんか?」 そう言って手を伸ばすクレセント。 その隣で、レディは言う。 「私達は、泊れとは言わない。この男を殺すのも手段の一つだとも思う。けれど、ココにこの男を閉じ込めるなんてロクでも無い手段を使ってでも2人で生きるのも―――まぁ、手段の一つなんでしょうね」 苦笑を浮かべるレディ。 その口調に、エリはふと思う。 彼女の言う『ロクでもない手段を使ってでも2人で生き』ているのが、彼女とクレセントなのではないか、と。 「選べ。―――互いを殺して何も生まれぬ終わりにするか、この世という生き地獄で終り続けるか」 クレセントは、生き地獄を選んだ方の男は、エリに向かって言う。 かくして、クレセント・インにまた「2人」の宿泊客が増えたのであった。 The End....? 643 名前:ヤンデレホテルへようこそ 後編 ◆DSlAqf.vqc [sage] 投稿日:2010/10/24(日) 23 07 03 ID mmBBP9Yf おまけ 「ちょ、お前ら、離せ!!」 「…これからは、ずっと一緒ですわ、オリヴァー様」 「俺は、これからスーパーミラクルアルティメットセレブとして幸せに…」 「幸せにおなりなさい、ミス・三条」 「…ありがとうございます、ミスター・クレセント」 「いえいえ。案内のほうを頼むぞ、ヴァイオラくん」 「分かりました。…ハァ、これで恋人と過ごす時間が減る」 「まぁそう言わないでくれたまえ」 「お前ら、俺を無視して話を進めるなぁ!俺は主役だぞ!?」 「ところでオリヴァー様、産まれてくる子供の名はいかがいたしましょう…?」 「お前妊娠してんの!?って言うかこのタイミングで明かすか普通!?」 「ごめんなさいオリヴァー様…。日本にいる間に言っていたら、絶対堕胎するように言われると思ったので…」 「当たり前だ!」 「最後まで最低ねぇ、この男」 「お客様方、スーペリアロ(以下略)はこちらになります」 「さぁ…、参りましょう、オリヴァー様」 「ハハハハ!それでは、一先ずのお別れといこうか、ミスター・オリヴァー」 「ク、クレセントぉ!お前、覚えてろよ~~~~~~!!」 ぎぃぃ・・・ばたん ヴァイオラに案内され、オリヴァーとエリは賑やかに、地下室の闇へと消えた。 「まったく、相変わらず女の子に甘いわね」 2人の後ろ姿を見送ったレディがため息をついた。 「フフ…そうでもないさ。こちらの事情もあるしな」 クレセントは言った。 三条エリのような女性を『スーペリアロイヤルスイート』という地下室に迎えたのは初めてではない。 と、言うより、ヴァイオラをはじめとするクレセント・インの従業員はそうした女性たちばかりで構成されている。 ある女性は恋人と結ばれる手伝いを(非合法手段込みで)してもらい、ある女性はエリのように恋人を監禁させてもらい、そしてある女性は愛する者のために犯した犯罪の証拠を隠滅してもらった。 つまり、この宿の従業員にとって、クレセントは恩人であり―――同時に共犯者でもある。 共犯者なれば、たとえこのクレセント・インの隠し事を知ったとしても、クレセントの味方とすることができる。 例えば、地下室の最初の住人のこと。 例えば、地面深くに埋められた死体のこと。 例えば、レディ・クレセントの素性のこと。 もちろん、自称紳士のクレセントとしては彼女たちの意思を尊重したいとは思っているのだが。 644 名前:ヤンデレホテルへようこそ 後編 ◆DSlAqf.vqc [sage] 投稿日:2010/10/24(日) 23 07 59 ID mmBBP9Yf 「けれど、あの人―――三条さんである必要は無かった」 レディは詰問するような口調で、クレセントに言った。 「私たちに、会った犯罪者を誰も彼も匿う理由も余裕もない。そうでしょう?」 スゥっと、顔を近づける。 「今回みたいな厄介そうなケースはとっとと警察に突き出しても良かった。厄介事は、このホテルにとってもリスキーだもの」 そう語るレディの瞳は、今どんな風になっているのだろうとクレセントは思った。 「何が言いたいんだ、レディ?」 答える代わりに、レディはクレセントをソファに押し倒した。 「もし、もしよ、クレセント。アンタがあの女、三条エリに心変わりしていたというのなら―――」 馬乗りになったレディの、白く細い指が同じく白いクレセントの首にかかる。 「私はあなたを許さない」 それは、ひと際冷たい声だった。 「…永遠にないさ、心変わりなど…」 クレセントがそう言った瞬間、二人の上下が逆転する。 「…今回は、僕がこの宿のオーナーになったのはこの状況を作り出したのは、君といるため以外無いんだから…」 クレセントが、レディの、行方不明となったこの屋敷の縁者で唯一の生き残りの女性の耳元で囁いた。 彼女にしかさらさない、20歳の青年らしい口調で。 「…少し、酔いが冷めてしまったね。飲みなおそうか…」 体を起こし、クレセントが言う。 「そうね」 クレセントの体を、レディが抱き寄せた。 「私を酔わせて―――あなたの愛で」 そう囁くレディのルージュが、闇に映える。 「…ああ……望む所だ」 白い歯をのぞかせ、クレセントが笑う。 そして、2つの唇が重なり合う。 645 名前:ヤンデレホテルへようこそ 後編 ◆DSlAqf.vqc [sage] 投稿日:2010/10/24(日) 23 08 21 ID mmBBP9Yf 英国のとある街にある宿。 住人全員が行方知れずとなった貴族の屋敷を改装した建物。 看板は血濡れた三日月の意匠。 狂気と狂喜を孕んだ客が集う場所。 去る者は許すが来る者は決して拒まない。 オーナーは謎めいた男、ミスター・クレセント。 建物の名をクレセント・イン。 またの名を――― 『ヤンデレホテル』 Never End!
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ヤンデレ祭り スレの終盤で突如発生する祭り。一度発生すればスレが埋まるまで続く狂宴 シンを想うあまり行き過ぎた愛情を発揮する女性人の妄想なのか真実なのか… [[ヤンデレ祭り-01 ヤンデレ祭り-01]] [[ヤンデレ祭り-02 ヤンデレ祭り-02]] [[ヤンデレ祭り-03 ヤンデレ祭り-03]] [[一覧へ 名無しさんシリーズ]] [[元ネタ別インデックスへ 元ネタ別インデックス]] [[作者別インデックスへ 作者別インデックス]] [[トップページへ トップページ]]
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やんでれP【登録タグ 作や 作り手】 【ニコニコ動画】公開作品 特徴 2008年1月7日ニコニコ動画初投稿以来、鏡音リン(act1)を使用した激しい(病んでる)恋愛がテーマのメタル楽曲を連投している「鏡音リンでメタル」頂点の一人 所有ボカロはリンレン・ルカ、そして2010年夏にはGUMIも購入した。 メタル楽曲には珍しい日本語でジュブナイル(子供向け小説)風ストーリー性歌詞&哀メロで、メタルに興味が無かった人にも人気がある。 鏡音単独の楽曲で唯一「ボカロメタル殿堂入り」(1万再生超え)を果たしている。2009年7月12日時点で「重恋歌(リンver/高音質)(ルカver)」「激嬢想歌」「旋律王姫」「氷葬花」「哀撃貴鋼」「雨弾凶奏」「魔王嬢」「続・魔王嬢」 「氷葬花」公開時のコメントや投稿時間から、残業と闘いながら夜な夜なギターを弾き込んでいる健全な社会人らしいw ピアプロでのハンドルは「ヤンデレリンの中の人」。ピアプロの規制を心配してか、ピアプロへの楽曲公開はしていない。 「歌ってみた」で披露している素敵なハイトーンヴォイスと歌唱力で歌い手としても注目されている。 「歌ってみた」でもVOCALOIDをコーラスやパートナーとして投入しており、VOCALOIDの活用法を試しながらの活動している。 ブームになっている曲へ祭り的に参加する気配は無さそう。でも特に曲自体を嫌っている事もなさそうで、実際組曲「ニコニコ動画」をVOCALOIDと共に歌ってアップロードしたりしている。 「歌ってみた」楽曲に限り、鏡音レンも使用されている。(2010年8月現在) エピソード等 「雨弾凶奏」以降、ストリングスの音源がQY100からソフト音源になり、よりハイクオリティーなシンフォニックメタルとなっている。 「重恋歌」の歌詞からヤンデレPと呼ばれだしたが、当初は「ヤンデレ」という言葉を知らなかったらしい。(MP3公開時のライナーノーツから)ちなみに、「ヤンデレ」は「病んで、でれ」であって、「ヤンキーで、でれ」ではない。 「鮮血誓歌」で投稿者名をXescaからMusie時代からのハンドルKiescaに変更、発表後、一時活動を停止していた(モンハンにハマッていたらしい)が、ねぎしお氏のラブコールにより、リン廃にとって伝説のコンピレーションアルバム『HOWRING』に参加、「幼帝ノ森」で創作活動に復帰。この時のあまりに豪華な面子と直接対面した事が強い刺激になり、新シリーズMetall Dollsでは器材を一新し、ギターの音作りから再出発した新生Kiescaの原動力となった。 リンク The Skies Symphony(本人サイト) 歌い手まとめwiki「ヤンデレP」ページ 曲 哀撃貴鋼-Aigekikikou- 赤い両手-Metal Dolls II- 雨弾凶奏-Udankyousou- 生まれたのは何のため?-Metal Dolls I- 終わった世界の少女-Metal Dolls V- 激嬢想歌-Gekijyousouka- 鋼花風月-Koukafugetsu- 孤独の残響-Metal Dolls III- 重恋歌-Jyurenka- 鮮血誓歌-Senketsuseika- 旋律王姫-Senritsuouki- 続・魔王嬢-Maoujyou II- 氷葬花-Hyousouka- 魔王嬢-MaoujyouⅠ- 魔法少女騎士団 幽奏少女-Maid of Ghost- 幼帝ノ森 私が欲しかったもの-Metal Dolls IV- CD HOWRING Metaloud Witches 動画 コメント 「鏡音リンでメタル」シリーズは第四弾のコメントからアルバム化を前提とした展開が予想される。 -- 名無しさん (2008-04-17 22 18 09) ピアプロでのハンドルは「ヤンデレリンの中の人」。ピアプロの規制を心配してか、ピアプロへの楽曲公開はしていない。 -- Toy6 (2008-04-20 01 04 31) 「歌ってみた」での美声が素晴らし過ぎる人。 -- 名無しさん (2008-06-23 23 58 08) 適当に説明のところまとめてみました^^リンク貼りまくったんでくどいようでしたら剥がしてください。 -- 名無しさん (2009-03-08 03 29 02) この人はボカロメタルの神 -- 名無しさん (2009-03-12 21 10 12) リン使いの中で一番好きなPです。 -- 名無しさん (2009-04-17 20 28 06) 新曲来ましたね! 鮮血誓歌のページ作成、どなたかお願いします。m(_ _)m -- 名無しさん (2009-11-06 12 03 51) 鮮血誓歌、ページ作成ありがとうございました。そして『和風』というコンセプトの次作にも期待! -- 名無しさん (2010-01-26 16 36 42) もうほんっとヤンデレP好きです。聞いててすごく揺さぶられるw自分的には語るに尽くせないくらい -- 名無しさん (2010-04-13 02 22 30) 「幼帝の森」、公開です。 -- マッハ7の通りすがり (2010-04-22 09 52 17) 「幼帝の森」待ってました!! どなたか幼帝の森のページ作成お願いします(_ _) -- 名無しさん (2010-04-24 10 51 13) 幼帝の森ってすごくいい歌です(>∀<)ノシ -- 紅葉 (2010-08-21 09 26 16) 新曲の幽奏少女よかった!! -- 名無しさん (2012-05-08 02 13 59) 大好き -- 名無しさん (2014-02-01 22 15 04) 幽奏少女以降の曲の記事がなかなか作成されない -- 名無しさん (2014-06-13 23 37 47) 名前 コメント
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登録タグ GIF グロ ビックリ ホラー 危険度3 画像検索にて、女の子がドアからこちらを覗いてるGIF。 元ネタはゲーム『ToHeart2』。 途中で黒い画面に目と口のみがある画像が出てくるので注意。 アーカイブはこちら。 ttps //archive.is/rLSXJ 分類:ビックリ、ホラー 、グロ 危険度:3 コメント りゅうおうたん保管庫 というサイトにこのGIF置いてたよ -- 名無しさん (2011-01-03 17 18 35) 一応絶叫がないのが救い?ってか前回も書いたようなきが、、、?消されました? -- SEA (2011-01-03 18 01 23) ToHeart2のこのみです -- 名無しさん (2011-02-24 20 39 31) この顔は・・・かわいくしてのやつか? -- 名無しさん (2011-03-07 09 07 06) ストーリーがまったくよめませんでした。でも、すごくびっくりしました! -- ギーグ (2011-05-12 18 08 55) これを見て心を痛めた人はToHeart2のこのみルートやって心を癒しましょう -- ヘタレ野菜王子 (2011-05-17 21 34 06) 絶対これは一番最初に出てきたジョセフィーヌの -- 名無しさん (2011-06-11 15 25 57) ↑人ですね -- 名無しさん (2011-06-11 15 27 05) 途中びびったww -- 名無しさん (2011-06-12 10 22 03) この人が作るのってだいたいグロばっかりw -- せびれう (2011-07-31 01 43 45) ヤンデレと打つだけでも出て来るんだがwww -- 平沢唯は俺の嫁 (2011-08-19 14 29 52) ドアから覗いてる画像は編集なしでも怖いよ・・・ -- 名無名無 (2011-09-30 19 00 27) ツンデレ GIFなら大歓迎です(ニッコリ -- 雑草 (2011-10-05 19 57 48) ↑ツンデレ GIF だと蓮コラでますよ・・・ -- ななしん (2011-12-10 11 02 04) このみ可愛いよこのみ、ヤンデレ大好きだから良かった -- 暇人 (2011-12-28 07 56 45) ↑2 因みに蓮コラだけじゃなくて、口にワイアーみたいなものを入れて口から血を出しているカップルとかの画像もありました(;ω;`) -- 風凛 (2011-12-31 17 09 55) ヤンデレってなんですか -- 名無しさん (2012-01-15 17 44 43) GIFってなんですか -- 名無しさん (2012-01-15 17 45 19) ↑x2私の為に死んで!の人のこと↑簡単に言うならばフラッシュみたいなモンですヨ。 -- SEA (2012-01-15 18 43 29) このみはこんな子じゃ・・・まあ大好物だけど。 -- 桜 (2012-01-16 02 01 17) ↑↑一応言っておきますがヤンデレってのは誰かを好きになり過ぎて病んじゃった人の事を指します。 -- 名無しさん (2012-02-17 14 48 25) おやすみ、ユッキー -- 名無しさん (2012-03-04 16 01 27) 歯もでてこなかったっけ? -- 名無しさん (2012-04-11 16 03 30) これ -- 猫村 (2012-04-11 20 22 28) ↑ミス これビビッたなあ・・・ -- 猫村 (2012-04-11 20 23 06) ↑×5に補足。 スクイズとか未来日記なんかは、けっこうヤンデレ的なところが多いので、ぜひ見たほうがいいかもしれません。 -- ホワイト (2012-04-13 00 49 04) タカくんタカくんタカくんタカくんタカくんタカくんタカくんタカくんタカくんタカくんタカくんタカくんタ -- このみ (2012-04-19 17 00 14) 最近はヤンデレをよく見かけるようになったな一種の流行かなにかか? -- 赤目男 (2012-04-19 18 19 28) 見飽きねえw中毒になったwww -- 名無しさん (2012-04-19 18 53 33) ↑×2 そうですね…。しかしなぜヤンデレは人気になったのでしょうか? -- ホワイト (2012-04-19 23 19 35) ユッキー… -- うれしくて (2012-05-18 15 40 30) 私これゲーム感覚で見れました。 -- 名無しさん (2012-06-08 17 22 37) YouTubeでも発見できた。 -- 名無しさん (2012-12-08 09 48 12) 原作にこんなイベントあったっけ? -- まー。 (2013-03-06 07 20 12) ↑多分無いな -- タエちゃん (2013-03-08 00 12 02) ↑そうですか。ども -- まー。 (2013-03-08 03 26 54) これって,まどかちゃん? -- 名無しさん (2013-03-10 11 47 33) ↑トゥハート2言うゲームのヒロインです -- 名無しさん (2013-03-24 12 31 23) よしっっ!来たぜ!一番好きなジャンル!!←ヤンデレ -- 有魔 (2013-04-09 19 02 59) 見たことあるけど怖かったワロタ。 -- スイマヤー (2013-05-09 19 00 24) ツンデレの方の蓮コラは確認(一番下) -- はまなす (2013-05-09 21 00 06) ヤバイ -- 名無しさん (2013-06-13 23 48 09) ヤンデレよりツンデレ -- タツヤ (2013-06-28 20 32 47) ヤンデレ好きなんだがこわくてみれないw -- 名無しさん (2013-08-04 11 38 51) 病んでる?やんでる?ヤンデル?ヤンデレ!!ウッヒョオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!Σ=(卍^o^)卍 -- 名無しさん (2013-08-04 12 01 42) ヤンデレかわいすぎだよ! -- 君と仲良くしたいなっ☆ (2013-08-30 21 15 10) (卍^o^)卍 (卍^o^)卍 (卍^o^)卍 -- チルノ⑨ (2013-09-24 21 47 12) スクイズのあの人の画像が出てきて少しビビった。 -- 名無しさん (2013-10-27 17 15 19) えっと、gifアニメについて説明が必要だなこりゃ。 -- 名無しさん (2013-10-27 17 18 25) ヤンデレ好き。大好き。うん大好き。愛してる -- KK (2013-10-28 19 38 50) 見方によるとかわいいですよ -- 魂 (2013-12-15 00 13 03) かわいくさせての顔が出てきました…。 -- ウルトラさん (2014-02-09 12 59 00) ヤンデレって、 -- ウルトラさん (2014-03-06 18 53 21) cdのやつかと思っていました。 -- ウルトラさん (2014-03-06 18 57 54) なんてゆーかタカくんってだれ?なぜそーーーーなったんだ?xxxってどなただろ?多分最後のほーで女の子が左手に持ってた首だと思うけど・・・謎が残る・・・誰か教えてください。すみません。 -- ふぁんしーあいらんど管理人 (2014-03-17 20 57 38) 黒い画面に目と口って星のカービィの洞窟冒険のボスみたいな感じ? -- 名無しさん (2014-05-25 23 39 47) なんだ………これか -- フォオクトの検 (2014-06-13 23 21 01) 友人に本気でビビられたんだが -- 名無しさん (2014-06-30 22 03 04) 気持ち悪い!! -- zz- (2014-07-12 18 25 29) ↑2私の友人も本気でビビったwwww少しかわいくさせてに似てる…ほんの少しビビったwでも面白い! -- 綾架 (2014-08-07 17 46 40) 何か放射線の影響で尻に何かできている画像があった -- りんごあめ (2014-08-10 17 26 13) ビックリよりもはやホラーかマイクラだ! -- ユッキー改めアズマッキー (2014-09-28 21 58 20) 正直これかなり苦手 -- 名無しさん (2015-04-06 22 50 57) さっき検索して出ませんでした(T -- エリガル (2016-05-21 16 20 49) りゅうおうたんとか懐かしいなー -- 名無しさん (2017-03-21 23 41 30) 悪いけど一人でゲームするならToHeart -- ビリー (2018-06-22 14 17 17) これ危険度2だけど侮れない、途中の目と口だけのシーントラウマになった -- 名無しさん (2019-03-03 17 12 26) けものふれんず.exeのアイツ? -- chokn118 (2019-11-02 20 56 43) ヤンデレとか、俺得。 -- 弥生 (2020-05-20 20 15 58) グロのカテゴリーもつけたほうがいいんちゃう 俺こーゆー二次元のグロ苦手・・・ -- 名無しさん (2020-10-18 14 06 56) 窓からこちらを見ている茶髪の女の子は「柚原このみ」である。「タカくん」は、元ネタトゥーハート2の主人公のこと。後半に出てくる赤髪の女の子(XXX)は「向坂環」である。このみが、昔からタカくんの事が好きだったのは事実だ。しかしながら、何が理由でこのように心が荒んでしまったのか。この恐怖映像の背景には何があったのか。勿論作者にしか知り得ない所である。謎が残る。あと柚原このみはそれでも可愛い。 -- 名無しさん (2020-12-15 21 59 57) ヤンデレ怖い... -- ゲーム太郎 (2022-01-10 17 55 16) GAME OVER(無慈悲) -- さの (2022-01-22 07 32 12) ヤンデレが怖いな -- 名無しさん (2023-03-28 10 19 18) こっわ -- タピオカパン (2023-05-18 19 16 43) 名前 コメント 耐性自慢(「こんなのヨユーw」「俺小6だけど見れたw」など)のコメントはご遠慮下さい (過去そういったことが相次ぎコメント欄停止にまで至ったことがあります)
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841 名無しさん、君に決めた![sage]投稿日:2010/11/16 23 29 09 ID ???O 自分に懐いて好意を持っているタブンネが覗いている前でチラチーノと本気セックスしたい 普段は可愛がるけどタブンネがエッチなアピールしてきたりしたら本気で注意してその晩またチラチーノとヤリまくる チラチーノにはタブンネを虐めるように教育して虐められて傷ついてるタブンネを自分が慰めてあげる でもタブンネとは絶対エッチなことはしない これをタブンネがヤンデレ化するまで止めない ヤンデレ化してもうつ病になっても絶対に止めない