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レウコテエ レウコテアの別名。
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前ページ次ページゼロのルイズと魔物の勇者 フリッグの舞踏会から何日か過ぎた朝。 慌てふためき走り回る生徒や、顔面が攣りそうなほどの笑顔でスキップする生徒がそこらじゅうにわらわらと。 「こりゃ何の騒ぎだよ」 朝食を済まし、ルイズの部屋に戻ろうとしたスラおは、何度か廊下を行き交う生徒に踏まれていた。 生徒の話を盗み聞きしたところ、アンリエッタとかいう姫が学院を訪問するとか何とか。 人の群れを掻い潜って、ルイズの部屋に戻る。 窓から外を確認すると、正門のあたりに生徒達が整列している。 その中には、授業中のはずのルイズ達もいる。 すると、立派な馬車が学院内に入ってくる。 中から出てきたのは白髪のおばさん。とても"姫"には見えない。 と、思っていると再び人が現れる。 その風貌はまさしく姫。美しく、可憐な様子が遠くから見てもうかがえる。 「冒険の臭いがするぞ」 昔から世界の危機には王やら姫やらが深く関係していると相場が決まっている。 その度に勇者が現れ世界を救う。 勇者に憧れるあまり、一時的とはいえ、本物の勇者にまでなったスラおにとっては、好奇心をくすぐりすぎる状況だ。 その時、背中に一瞬だけリーヴスラシルのルーンが浮かび上がったことをスラおは知らない。 その日の夜・・・。 ルイズは急に立ち上がったと思ったら、ベッドに腰掛けて枕を抱きかかえたりと、そわそわしている。 いつもならベッドに横になって寝息を立てている頃だ。 そういえば、今朝、姫の護衛か何かだろうか、羽帽子を被った髪の長い男の貴族がいた。 遠くから見ていただけなので確信はないが、ルイズはその男を目で追っていたような気がする。 ついでに頬も染めていた・・・ような気がする。 もしかしたら、それが原因かもしれない。 「おいルイズ。もう寝た方がいいんじゃねぇか?」 毎朝ルイズを起こす役目を担っているのはスラおである。 寝不足になってもらうと、寝起きが悪くなる。ついでに機嫌も悪くなる。 面倒事が増えてしまうではないか。 就寝を催促してもルイズは目を閉じようとはせず、それどころかスラおの声も聞こえていないようだ。 そんな時、ノックの音が聞こえた。 ノックは規則正しく、初めに長く二回、それから短く三回叩かれた。 ルイズの顔つきが変わる。 慌ててブラウスを身につけ、ドアを開ける。 そこには黒い頭巾をかぶった女が立っていた。 フーケの時もそうだったが、スラおは魔物。 雄、雌の違いを見た目でほとんど見分けられない魔物の仲間。 それ故、匂いやちょっとした仕草で性別を簡単に区別することができるのだ。 その女は図々しくも、部屋の中に入ってきて扉を閉める。 「・・・あなたは?」 女は人差し指を口元にやり、ルイズの問いを制止する。 そして、杖を取り出し軽く振る。すると光の粉が部屋に舞う。 「・・・ディティクトマジック?」 それは魔力を探知する魔法。 「どこに耳が、目が光っているかわかりませんからね」 女はそう言って、黒い頭巾を取る。 なんとそれはアンリエッタ王女。 遠くから見ただけでも眩しい輝きを放っているのに、こんな近くで直視すると、あまりの輝きに失明してしまいそうだ。 「姫殿下!」 ルイズが慌てて膝をつく。 スラおは妙にテンションが上がってしまって、うおっうおっと言いながらぴょんぴょん飛び跳ねる。 ルイズに睨まれるが、気付かない。 そして、アンリエッタは透き通るような声で言った。 「お久しぶりね。ルイズ・フランソワーズ」 アンリエッタは感極まってルイズを抱きしめる。 「あぁ、ルイズ、ルイズ、懐かしいルイズ!」 「姫殿下、いけません。こんな下賤な場所へお越しになられるなんて・・・」 姫はまるで友人のように話しかけてくるというのに、ルイズはずっと畏まっている。 姫もそんな状況を嫌がっているのか、堅苦しい行儀をやめるように促す。 緊張しているのか、それでもルイズは堅苦しい行儀とやらをやめようとはしない。 その緊張を察したのか、アンリエッタは昔話を始める。 「幼い頃、いっしょになって宮廷の中庭で蝶を追いかけたじゃないの!泥だらけになって!」 それを聞いて、顔の筋肉が緩んだようにルイズははにかんだ。 どうやらアンリエッタとルイズは幼馴染らしい。 これはますます冒険の臭いが漂ってくる。 しばらくの間、ルイズ達は昔話に花を咲かせた。 だが、アンリエッタの明るすぎる表情に影ができる。 「あなたが羨ましいわ。自由って素敵ね。ルイズ。フランソワーズ」 王族には王族なりの苦労があるのだろう。 将来を約束されるということは、逆にその道から決して外れることができないということでもある。 アンリエッタは窓の外の月を眺めて寂しそうに言った。 「結婚するのよ。わたくし」 「・・・・おめでとうございます」 一応、祝福の言葉を贈るルイズだが、その声は沈んでいた。 スラおでも分かる。それは望んだ結婚ではない。 自らふった話だが、場の空気の沈みようが想像以上だったのか、アンリエッタは話をそらす。 「面白いガラス細工ね。マジックアイテムかしら?」 アンリエッタがスラおに目を向ける。 まさか生きているとは思わないゲル状の物体を、ガラス細工と勘違いしたらしい。 それがピョンピョンと飛び跳ねているのだから、マジックアイテムと思っても仕方がないだろう。 「あれは一応生きている使い魔です。脳味噌がないので失礼な態度をとることがありますが、どうかお許しください」 ルイズが少し焦った声で答える。 「脳味噌がねぇってどういうことだよ!」 友達だとかなんとか言いながらも、失礼なことを言うルイズを一喝する。 「ガラスのように綺麗だったのでつい。かわいらしい使い魔ですね」 それに人の言葉まで話すなんて、と目をキラキラさせながらアンリエッタが見つめてくる。 嘘偽りなく、素直に誉められたような気がして、スラおは恥ずかしくなって、ぷいっと背を向ける。 その後、ほんの少しの間だけ沈黙が続く。 その沈黙を破るように、アンリエッタが深いため息をついた。 「姫様、どうなさったんですか?」 ルイズが心配して聞くが、アンリエッタはなんでもないと言って言葉を濁す。 だが、わざわざこうしてルイズの部屋にやって来ている時点で、アンリエッタは悩みを聞いてもらう気満々なのだ。 案の定、何度かルイズが聞き返すと、アンリエッタは口を開いた。 「今から話すことは、誰にも話してはいけません」 アンリエッタはルイズに向かってそう言ったが、スラおはもちろん席をはずす気などない。 アンリエッタも使い魔に席をはずさせる気はなく、構わず話を続ける。 「わたくしは、ゲルマニアの皇帝に嫁ぐことになったのですが・・・」 「ゲルマニアですって!」 ゲルマニアが嫌いなルイズは驚きのあまり、アンリエッタの話を遮ってしまう。 「あんな野蛮な成り上がりどもの国に!」 アンリエッタは、ハルケギニアの政治情勢を、ルイズに説明した。 同盟のために、ゲルマニア皇室に嫁ぐことは必要なのだ。 「礼儀知らずのアルビオンの貴族たちは、トリステインとゲルマニアの同盟を望んでいません」 アンリエッタは呟いた。 「・・・したがって、わたくしの婚姻を妨げるための材料を、血眼になって探しています」 「もしかして、姫様の婚姻をさまたげるような材料が?」 ルイズの額に汗が浮かぶ。 アンリエッタは両手を合わせ、天を仰ぐようにして頷いた。 「おお、始祖ブリミルよ・・・、この不幸な姫をお救いください・・・」 その場に崩れ落ちるアンリエッタを見て、スラおは目を輝かせる。 そんな場面ではないのだが、一国の姫を目の当たりにしたのは初めてだから仕方ない。 何をするにも、言うにも、大袈裟なところが、世間を知らないお姫様っぽさを強く表現していた。 そんなことを考えていると、またも大げさに両手を広げ、話し始める。 「・・・・わたくしが以前したためた一通の手紙です」 「手紙?」 「そうです。それがアルビオンの貴族達の手に渡ったら・・・、彼らはすぐにゲルマニアの皇室にそれを届けるでしょう」 「どんな内容の手紙なんですか?」 ルイズがその内容を聞くのは当然。だが、それには答えられないらしい。 その手紙は、今は手元にないという。 「手紙を持っているのは、アルビオンの反乱勢ではありません。反乱勢と骨肉の争いを繰り広げている、王家のウェールズ皇太子が・・・」 遅かれ早かれ、ウェールズ皇太子は反乱勢に囚われてしまうらしい。 そこでルイズもスラおも理解する。 「つまり、その手紙さえ取り戻せば・・・!」 私に任せてくださいと言わんばかりにルイズが声を張り上げる。 「だめよ!ルイズはわたくしの大切なお友達!そんな危険なこと頼めるはずもありませんわ!」 なんてこったい!ここまできて引くなんてそりゃないぜ! スラおは心の中で叫ぶ。ルイズのいる前で姫様にそんなことを言えばただでは済まない。 だが、姫のために任務を遂行する・・・こんな血湧き肉躍る冒険はなかなかない。 頼みの綱はルイズ。きっと引きさがらないはずだ。 「私は、あの『土くれのフーケ』を捕まえた一人です。その一件、わたくしめに任せていただければ必ず!」 ルイズにスラおが続く。 「オイラもいるから大丈夫だ!」 どや顔で胸を張る。 アンリエッタもそんな二人の態度に、ようやく折れた。 アンリエッタは、何度も何度も感謝の言葉を口にし、何度も何度も頭を下げた。 「早速明日の朝にでも、ここを出発いたします」 ルイズがそう決意した瞬間、扉がバタンと音を立てて勢いよく開く。 「姫殿下!その困難な任務、是非ともこのギーシュ・ド・グラモンに仰せつけますよう」 ギーシュが仲間になりたそうにこちらを見ている! たとえギーシュといえど、貴族であり、いいとこの息子だ。 話を盗み聞きされたこともあり、アンリエッタはギーシュも任務を遂行する一人として認めた。 そして、ルイズはアンリエッタから密書を受け取る。 「ウェールズ皇太子にお会いしたら、この手紙を渡してください。すぐに件の手紙を返してくれるでしょう」 それからアンリエッタは、右手の薬指から指輪を引きぬくと、ルイズに手渡した。 「母君から頂いた『水のルビー』です。せめてものお守りです。お金が必要になったら売り払ってくれても構いません」 ルイズはそれを受け取り、深々と頭を下げる。 「この任務にはトリステインの未来がかかっています。母君の指輪が、アルビオンに吹く猛き風から、あなたがたを守りますように」 朝もやの中、ルイズとギーシュが馬に鞍をつける。 スラおは、ルイズの馬に乗せてもらおうと、既に馬のお尻にちょこんと乗っている。 「ルイズ、お願いがあるんだが」 ギーシュが相変わらずキザな表情を作って言う。 「ぼくの使い魔を連れていきたいんだ」 「連れていけばいいじゃない」 ルイズは素っ気なく言う。 ギーシュはそれを聞いて、キザな表情を崩して満面の笑みを浮かべた。 すると、地面がモコモコと盛り上がる。 「ヴェルダンデ!ああ!僕の可愛いヴェルダンデ!」 出てきたのは大きなモグラ。ジャイアントモールというものらしい。 とにかく、これでもかと言うほど溺愛されていた。 「え?ちょ、ちょっと!何なのよ!」 急に、その巨大なモグラがルイズにのしかかり、体を鼻でつつきまわす。 最終的に、ルイズが右手の薬指にはめている指輪をクンカクンカと嗅ぎ続ける。 「なるほど、指輪か。ヴェルダンデは宝石が大好きだからね」 ルイズの助けを求める声も意に介さず、ギーシュは手をポンと叩いて、一人で勝手に納得する。 「面倒くせぇモグラだな。オイラがどかしてやるよ!」 スラおは馬の尻から飛び降り、ヴェルダンデを蹴飛ばそうとする。 そんな時、一陣の風が舞い上がり、スラおはヴェルダンデ諸共吹き飛んだ。 「誰だ!」 ギーシュが怒りのあまり顔を歪ませ、くしゃくしゃのブサイクに変わる。 目の前には羽帽子の長髪、長身の男。 「貴様、僕のヴェルダンデになにをするんだ!」 「てめぇ!オイラを吹き飛ばしやがって!なにしやがんだ!」 ギーシュとスラおの息が合った。 「落ち着いてくれ。僕は敵じゃない。姫殿下より、君達に同行するよう命じられてね。君達だけでは心配らしい」 男はギーシュ達を制止し、帽子を脱ぐと、一礼する。 「女王陛下の魔法衛士隊、グリフォン隊隊長、ワルド子爵だ」 それを聞いてギーシュは項垂れる。一、魔法学院の生徒風情では敵わない相手なのだろう。 「すまない。婚約者が、モグラに襲われているのを、見て見ぬ振りはできなくてね」 「うるせぇ!オイラまで吹き飛ばすこと・・・って、婚約者?」 相手が誰だろうと構わず威勢を張るスラおだったが、婚約者という言葉に驚いて唖然としてしまう。 「この"へちゃらぽけん"が婚約ぅ!?」 「だ、誰が"へちゃらぽけん"よ!意味分かんないわよ!」 ルイズはいつものように大声でスラおに言い返す。 しかし、婚約者の前であることを思い出したのか、青ざめたと思ったら、今度は頬を赤らめ、急に淑やかになる。 「なんでい・・・・」 こうして、スラおの新たな冒険は始まった。 前ページ次ページゼロのルイズと魔物の勇者
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アンピテエー アムピテア(4)の別名。
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機材名 DEQ1024 所持数 1 消費電力 10W 入力端子 入力端子をここに書く 出力端子 出力端子をここに書く マニュアル サウンドハウスの商品ページ 概略 機材の使用目的、用途などを記入する 使い方 大まかな操作方法を書く。面倒なら無視してもいい 注意点 やりやすいミスなどを書いておく、些細なことでもどんどん追記していこう!
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エイドテエ エイドテアの別名。
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登場人物 PA マキ、レイナ RO スゥ、ミーコ RE たまえ CL もえ、すみれ PO ココロ、ルイ HI リサ、さっちん GA よしこ、はな JA オーハラ CO あこ OP ミキミキ RI プッチ、イービル、アンジュ、エミ ↑↓これは仮の情報です。ナイトの情報が確定したら更新してください。 ルイ CV ストリート オモテサパーク とおりな ミラクルガール ライブ ライブ前 どうかな? ライブ開始 そうだよね 10DANCEごと どうかな? 20,40,60,80RHYTHM こういうかんじ? 100,120,140RHYTHM うん、がんばるっ Miss うぅっ ライブ勝利 わるく、ないよね きせかえ 回数 ヘアスタイル トップス ボトムス 1曲目 くせっけショート チュニック アースカラーのパンツ 3曲目 くせっけショート モードなジャケット モードなボトムス それ以外 くせっけショート ?? ??
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アンピテエ アムピテア(4)の別名。
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ルイジ 名前:Luigi デビュー:『カーズ』(2006年) 概要 ラジエーター・スプリングス*に住むイタリア*出身の車。黄色のボディで、1960年型フィアット500。 親友のグイドと一緒に町のタイヤ店「ルイジのカサ・デラ・タイヤ*」を経営している。フェラーリに憧れている。 エピソード カーズ 地図から消えてしまった町ラジエーター・スプリングス*に迷い込んだ傲慢な新人レーサー、ライトニング・マックィーンはパニックで街をめちゃくちゃにしてしまい、判事のドック・ハドソンから追放されかけるが、弁護人のサリー・カレラの機転によって道路の修理を命じられてしまう。 住民たちの中では、とりわけ町に迷い込んだライトニング・マックィーンに厳しく接していた。しかし、マックィーンが成長するにつれて、打ち解けていく。改心したマックィーンが道路修理を無事に終えると、ルイジとグイドはタイヤをプレゼントした。 ピストン・カップ*の決勝。ラジエーター・スプリングスの仲間たちの応援を受けたマックィーンは順調な走りを見せるが、対戦相手のキングを助けるために優勝を放棄した。観客や仲間たちはマックィーンの行いを称賛した。マックィーンが所属するラスティーズ*の本拠地をラジエーター・スプリングスに構えたことで、町はかつての活気を取り戻すのであった。 物語の最後に、マックィーンの計らいで憧れのミハエル・シューマッハ・フェラーリが彼の店に来店し、ルイジとグイドは感動で気絶してしまった。 メーターと恐怖の火の玉 メーターが夜になると出現する火の玉の伝説の話を聞いたことで、ラジエーター・スプリングスにちょっとした騒動が巻き起こる。 カーズトゥーン メーターの世界つくり話 第1話『レスキューチーム メーター』では、カサ・デラ・タイヤにいる様子が映り込んでいる。 第2話『メーター ザ・スタントカー』では、フローのV8カフェ*の客として登場している。 第4話『メーターの東京レース』では、フローのV8カフェでメーターの話を聞いている。 第5話『UFM 未確認飛行メーター』では、ルイジとグイドの店から飛んだホイールキャップをUFOと勘違いしたことでメーターが話を始める。 第7話『ヘヴィ メタル メーター』では、フローのV8カフェのカラオケ大会に参加し、グイドの歌を聞いている。 第9話『名探偵 メーター』では、フローのV8カフェでメーターの話を聞いている。 カーズ2* マックィーンはピストン・カップで4度の連続優勝というリベンジを果たし、久々にラジエーター・スプリングスの仲間たちと合流して休暇を楽しもうとしていたところ、親友のメーターがメル・ドラド・ショー*に出演するイタリア*のレーサー、フランチェスコ・ベルヌーイ*の挑発に乗ったことで、ワールド・グランプリ*に出場することとなる。ワールド・グランプリは、主催のマイルズ・アクセルロッド卿*が新たに発見したバイオ燃料「アリノール*」の有用性をアピールするため、参加者全員がアリノールを使用して参加する全3戦のグランプリである。 ルイジとグイドは、サージ、フィルモア、メーターとともにマックィーンのチームとしてワールド・グランプリに参加することに。日本*の東京*で第1戦が始まり、マックィーンはベルヌーイと一進一退の攻防を繰り広げるが、ピットのメーターが無線で余計な言葉を発したことで、ベルヌーイに初戦1位を許してしまう。マックィーンは思わずメーターを責め、メーターは書き置きを残してアメリカへ帰国する。 第2戦はルイジとグイドの故郷イタリア*にあるポルト・コルサ*で行われる。メーターを責めたことを後悔していたマックィーンは、ルイジとグイドに紹介してもらったトッポリーノおじさん*からの助言でメーターと和解しようと決意する。レースではベルヌーイに勝利するが、今回も出場レーサーのシュウ・トドロキ*が原因不明のクラッシュをしてしまい、後続のミゲル・カミーノ、マックス・シュネル*、ラウール・サルール*、リップ・クラッチゴンスキーが激突してしまう。アリノールの安全性を疑問視されたアクセルロッド卿は、レーサーの安全のために最終戦では燃料の制限を解除すると発表。メーターを責めたことを後悔していたマックィーンは、友人のフィルモアの「アリノールは安全」という言葉を信じ、最終戦も唯一アリノールで参戦することを決める。 最終戦はイギリス*にあるロンドン*で行われる。レースが開始し、ピットに到着したマックィーンはメーターが来ていることに気付いた。マックィーンはメーターに謝ろうとするが、爆弾を仕掛けられていたメーターはマックィーンから離れようと猛ダッシュを始め、レース会場外に飛び出した。マックィーンはアリノールを使用したことで、アリノールの評判を下げようとする黒幕に命を狙われていた。ラジエーター・スプリングスの仲間たちはロンドン市街地で暗躍するペッパーたちを撃退。メーターの活躍で黒幕のアクセルロッド卿が逮捕され、メーターは女王からナイトの称号を与えられる。一方、アリノールを利用したマックィーンは最終戦でアリノールに電磁波を放射してクラッシュさせられる予定だったが、不審に思ったサージが事前にガソリンに差し替えていたため難を逃れていた。 マックィーンはワールド・グランプリの出場選手をラジエーター・スプリングスに招待し、純粋なレースを開催する。レーサーたちは陰謀のないレースを心から楽しむのであった。 カーズトゥーン ラジエーター・スプリングスの仲間たち 第1話『マックィーンのしゃっくり』では、マックィーンのしゃっくりが止まらなくなり、ルイジは背後から驚かすが治らない。結局、サリーのキスによってマックィーンのしゃっくりは止まる。 第3話『グイドは看板ダンサー』では、ルイジのカサ・デラ・タイヤ*の宣伝のために看板を揺らすようにグイドに頼む。グイドが看板を激しく回してダンスするとみんなが集まってきて絶賛した。ダンスが終わるとみんな帰っていき、後から出てきたルイジは「看板をちゃんと揺らしてよ」とグイドにダメ出しする。 第4話『ラジエーター・スプリングス 500 1/2』では、スタンレー・デーのお祭りに出席した。 登場作品 2000年代 2006年 カーズ ラジエーター・スプリングス・アドベンチャー* カーズ (ゲーム)* カーズ メーターと恐怖の火の玉 2007年 ★Cars Mater-National Championship* 2008年 レスキューチーム メーター メーター ザ・スタントカー メーターの東京レース(カメオ出演) 2009年 ★Cars Race-O-Rama* UFM 未確認飛行メーター 2010年代 2010年 ヘヴィ メタル メーター(カメオ出演) 名探偵 メーター(カメオ出演) 2011年 カーズ2 (ゲーム)* カーズ2* 2012年 ルイジのフライングタイヤ* ※ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー ラジエーター・スプリングス・レーサー ※ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー 2013年 マックィーンのしゃっくり グイドは看板ダンサー ディズニーインフィニティ 2014年 ラジエーター・スプリングス 500 1/2 カーズ 走れ!マックィーン* 2016年 ルイジのローリッキン・ロードスター ※ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー 2017年 カーズ クロスロード* Disney クロッシーロード 2019年 ライトニング・マックィーンのレーシング・アカデミー ※ディズニー・ハリウッド・スタジオ 2020年代 2021年 ピクサー・ポップコーン・ショーツ 声 トニー・シャルーブ(2006年~) パンツェッタ・ジローラモ(2006年~)
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47あるたましいの力の一つ。 司る司神は不明。 暴れる力とは違い、創造に繋がる破壊を行う力。 +... タロット型不明。 壊す力の胎界主:東郷正義、ビテエ
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戻る マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ 3章 (27)円卓 「当諮問会での発言は議長である私か、副議長であるマザリーニ枢機卿の許可が必要となります。 それ以外の口述は発言として認められません、これに従わない場合は私の権限において退室を命じる場合があります。また、偽証を行った場合には王権への反逆罪に問われることもあります」 張りのある、女王アンリエッタの声が円卓の間に響き渡る。 ルイズは学院でのクラス会の様子をふと思い浮かべたが、今が女王陛下の御前であることを思い出し、その考えを振り払った。 議長であるアンリエッタの説明は、発言の仕方に始まり、退室命令・王権反逆罪に類する罰則規定の解説、諮問会で知り得た情報は参加者同士での共有は許されるが、それ以外の人間に伝える場合は国王の許可を必要とする守秘義務の解説に及んだ。 長々と続く単調な説明に、ギーシュとモンモランシーが眠くなってはいないかと心配になりルイズは二人の顔色をうかがったが、どうやらその心配は杞憂であったようだ。 二人はかちこちに緊張して、真剣な顔つきでアンリエッタの言葉一つ一つに対して律儀に頷いている。 今度は本当に言っていることが頭に入っているのかが心配になったが、流石にそこまで馬鹿じゃないはず、とルイズは思うことにした。 そうして暫く後、女王の説明が終わったのを見計らったマザリーニが、会を次の手順へ進ませるべく発言を行った。 「それではまず、順に名を述べ身分を明らかにし、この当会への招集を受けた理由を述べてください」 そう言ってマザリーニは、自分の右に座るエレオノールにその骨張った手のひらを向けて、自己紹介を促した。 「エレオノール・アルベルティーヌ・ル・ブラン・ド・ラ・ブロワ・ド・ラ・ヴァリエールと申します。 身分はトリステイン王立魔法研究所主任研究員ですが、本日は所長が急病とのことですので、その名代として参りました。 若輩者故、いたらぬ点もあるかと思いますが、どうか皆様、よろしくお願いいたします」 促され立ち上がったエレオノールの、見事な挨拶。 先陣をきる者としての貫禄は十分。物怖じせずに堂々とした、正に完璧な形の自己紹介。 自分の姉の完璧さを毎度のことながら確認し、ルイズは誇らしい反面で、自分とのあまりの違いに劣等感を感じずにはいられなかった。 しかし感じたのはそれだけではない、この姉の挨拶に関してルイズには一点気にかかる部分があった。 いくら所長の名代とはいえ、一研究員の立場であるエレオノールが、なぜこの場に出席することになったのか、その部分がルイズの中で腑に落ちなかったのである。 まあ、もっともこれは事情を詮索するためルイズの父であるヴァリエール公爵が根回しを行い、その結果としてエレオノールが送り込まれた為だったのだが、 この事実を知っているのは当のエレオノールとアンリエッタ、それにマザリーニだけであったので、ルイズがそれに思い至ることのができなかったのは当然のことである。 挨拶は順に右へと続いていく。 エレオノールが着席すると、次はその右席についていたモット伯爵が立ち上がった。 「ジュール・ド・モットと申します。王宮よりトリステイン魔法学院への勅使の役目を仰せつかっております。 この度は先の戦役で私が見聞きしたことを報告するようにと、マザリーニ枢機卿から招致を受けてこの場に立っております。 どうぞ皆様、よろしくお願いします」 そう言って長身の体を窮屈そうに曲げて一礼するモット伯爵。 彼がその顔が上がったとき、偶然にもモット伯とルイズと目が合った。 そして白い歯を見せ笑顔を見せたモット伯爵に、ルイズは怪訝な顔をするばかりであった。 モット伯爵が着席すると、次に立ち上がったのは長身の女性。 今は上等そうな白いシルクのドレスを身に纏い、上品そうに微笑んでいる――土くれのフーケ。 この諮問会において最も場違いな人間がいるとすれば、間違いなく彼女であろう。 当然参加者達の視線が一斉に彼女に向いた。 彼らの視線を集めながら、フーケはゆっくりと立ち上がり、何とも軽やかな一礼をして見せた。 その一礼に、参加者の誰もが目を奪われた。 気品と美しさが織り混ざった見事な一礼、エレオノールのそれが完璧な作法であったとするならば、フーケのそれは見た者を引きつけずにはいられない洗練された芸術のようであった。 「皆様お初にお目にかかります。わたくしはマチルダ・オブ・サウスゴータ、今は無きアルビオン領サウスゴータ太守の長女にございます。 現在は諸国を旅する旅人として渡り鳥のような生活をしております」 この説明を聞いて、ルイズは口をまん丸に開けて驚いた。 始祖に誓ったその舌の根も乾かぬうちに、彼女は堂々と自分はこの場にいる人間とは初対面だと言い切ったのだ。 そして更に、城下を騒がせた盗賊であることを伏せてアルビオンの貴族だと名乗り、その身分は旅人であると言ったのである。 「なっ……何よそ、むぎゅぅ!」 それは、とフーケの嘘を追求しようとしたルイズの口元に、さっとタバサの手が伸びてそれを塞いでいた。 「今は……」 普段以上に小さな声でそう囁くタバサ、その言葉にルイズも渋々と従った。 ルイズ達がそうしている間にも、フーケの言葉は続いていた。 そしてそれは、ますますルイズ達を驚かせる内容であった。 「わたくしはこの場にオールド・オスマン、及びミスタ・ウルザの質問に答えるようにと、王宮の招致を受けてこの場に立っております。 ですがその前に、事前の取り決めであった、わたくしが犯してしまいました無許可での国境越えその他に関する、今現在全ての罪状に対する免責を書面にして頂きたく思います」 再び口をあんぐりと開けるルイズ。貴族の子女としては大変見苦しい姿であったが、試しに横を向いてみたところ、ギーシュとモンモランシーも同じ顔をしているところだった。 全面的な免責要求。 よくもぬけぬけと言ったものである。フーケはこれまで行った全ての犯罪行為に対する免責を要求し、しかもその代表を『無断での国境越え』などというどうでもいいもので隠してみせたのだ。 このような無茶な要求を姫殿下、いや、女王陛下がお許しになるはずがない。そんな期待を込めてルイズは、自分が敬愛してやまないアンリエッタへ期待の眼差しを送った。 けれど、その彼女が次に口にした返答は、ルイズを更に困惑させるものであった。 「それは今この場で書面にしなくてはなりませんか?」 免責への同意。 今度こそ大きく開いた口が閉じない。口から涎が垂れる直前に、タバサがとっさに閉じてくれたので事なきは得たが、そうでなければ危なかった。 「はい女王陛下。先に書面にして頂きたく思います」 アンリエッタが諦めたようなため息を一つ吐く。 慣例に則るならトリステインにおいては、今回のような場合には事後に非公式の場で取引を交わし、免責書類を発行するのが常であった。 それを自動筆記によって記録されている場で、女王が犯罪者との取引を行ったという事実を公然と言い放ってみせる胆力は見事と言わざるを得ない。 なるほど、そう考えればこの盗賊が計算高さと度胸の良さを兼ね備えた油断ならない相手であることがアンリエッタにも知れた。 とるに足らない犯罪者を相手にするのではなく、対等の取引相手としてまず認めろと彼女が言いたいのだろうということも理解した。 しかし、仮にも王国の面子に泥を塗ったのである、それだけの危険を犯すに足る自信はどこから来ているのか。 アンリエッタは国を率いる王として、彼女の手の中で未だ伏せたままになっているそのカードに、強く興味をひかれた。 「マザリーニ枢機卿、書類の準備をお願いします」 「……ただいま用意致します」 そもそも諮問に対して今回のような大きな取引が行われることは先例が無い。 すでにそこからして例外づくしであったのだが、これは国の存続に関わる大事の最中、どの様な条件を呑んででも彼女の知っていることを吐き出させることが最優先であるという、女王アンリエッタの非常時の判断であった。 彼女のそんな姿勢を、この場に出席していない最高法院の人間が知ったらどんなことを言い出すか……、マザリーニは後の処理を考えて小さく嘆息し、書類にサインを走らせた。 「こちらが免責書類となります」 そう言ってマザリーニ枢機卿が差し出した書類を受け取ったアンリエッタは。素早くその書面の中身に目を通すと末尾にサインをし、最後に王家の紋章を押印した。 そうして出来上がった公式書類を受け取ったマザリーニは、今度はフーケの前まで歩いて持っていき、それを彼女に手渡した。 手元の書類に視線を落とし、じっくりと確認するフーケ。全てに目を通し終わったとき、その口元が笑みが形作られていた。 「はい、これで結構です。これでわたくしはお望み通りに、知っていることを何でもお話し致しますわ」 書類を手にしたフーケが着席し、次はその右席に座るウルザの番となる。 杖を手にしたウルザが立ち上がろうとすると、それを制して先に立ち上がるものがあった。 アンリエッタ女王の左席、つまり順番からすれば王宮の関係者以外では最後に起立するはずのオールド・オスマンである。 「皆様、トリステイン魔法学院学院長オスマンです。 これからミスタ・ウルザが挨拶をするにあたり、皆様には事前にいくつか聞いておいて頂きたいことがございます。 それは彼が語ることは宣誓した通りに真実であり、また、その詳細についてはこの先の諮問によって明らかにされるものであるということであります。 どうか静粛に、発言は陛下の許可を頂いてからお願いいたします」 オスマンがアンリエッタとマザリーニの二人へと目配せをすると、最初からの取り決めであったのだろう、二人は頷いてこれを返した。 うやうやしくかしこまった口調のオールド・オスマン、ルイズはこの老人がこんなしゃべり方をするのを初めて耳にした。 オスマンの着席を見計らって、再びマザリーニがウルザに起立を促した。 それに従って、ウルザはゆっくり立ち上がると、深く頭を垂れて礼の姿勢を取った。 その仕草はエレオノールやフーケのそれとは全く違う、まるで機械のような完璧さと正確さを持った人間味の感じられない異質な姿であったが、慣れたルイズからすればむしろそれこそが彼の自然体であることが知れた。 そして口を開いたウルザは、自身の紹介と事実とを簡潔に口にした。 「私はウルザ。ミス・ヴァリエールに使い魔として召喚された、系統魔法ならざる魔法を識る者であります。 この場にはオールド・オスマンと王宮の招致を受けて立っております」 口調だけは丁寧に、けれどその声色は硬質かつ厳格に。 何もかも普段通りのウルザの言葉であった。 ルイズからすれば既に知っている事柄、何も驚くことはない。 しかし、そうではない者が多数いる円卓の間は、当然のことながらその言葉に大きくざわついた。 ハルケギニアにおいて系統魔法ではない魔法、そこから連想されるものは魔獣やエルフ達が扱う先住の魔法である。 事情を知らされぬ者達が、畏怖と恐怖の対象であるそれに帰結して、心穏やかにいられなかったのも無理もないことであった。 女王の御前という特別な場で、どの様な態度をとって良いか分からずに、ただ動揺だけが広がっていく。 そして、 騒雑を呼んだのがウルザの発言であったならば、 「皆さん、静粛にお願いします」 それを沈めたのはアンリエッタであった。 「先のオールド・オスマンの発言の通り、詳細は後の諮問によって明かされます。今は静粛にお願いします」 必要以上を口に出さないアンリエッタの制止に、参加者全員が一斉に口を閉じた。 それが女王としての才覚か、それとも女王という権威のなせる技かは当のアンリエッタにも分からなかったが、これ幸いとマザリーニは次の発言者に起立を促した。 「わ、私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール……」 そこからは順調な、というよりフーケ、ウルザと続いた流れからすると気が抜けたように感じる挨拶が続いた。 ルイズ、ギーシュ、モンモランシー、コルベールが順番に挨拶を済ませ、その場で見聞きしたものを証言するように呼ばれた旨を発言した。 唯一、オスマンだけは今回の騒動を諮問する側として呼ばれたことを話し、この後の諮問にあたってはオスマンが質問し、それに答える形で進められることを説明した。 「それでは質問します、ミズ・サウスゴータ。よろしいかな?」 力強いオスマンの声が、円卓の間に響く。 途中五分の休憩を挟んだ後、諮問会が再開された。 円卓を挟んで向かい合って起立しているのは一組の男女、オスマンとマチルダ。 両者はかつてこうして何度も学院の院長室で言葉を交えたことを思い出しながら挨拶を済ませ、本題へと入った。 「ミズ・サウスゴータ、事前に取らせて頂いた調書によれば、あなたは神聖アルビオン共和国樹立時からその中枢に近い立場にいたとのことですが、間違いはありませんな?」 「ええ、その通りです」 「そして亡命を希望し、ここトリステイン王国へ渡ったと。これもよろしいかな?」 「ええ、間違いありません」 あくまで自分は元アルビオン貴族マチルダ・オブ・サウスゴータであり、王家への恨みを晴らすためにレコンキスタに参加したが、やがてその思想について行けなくなり先の戦役の直前に逃亡、現在はトリステイン王国に亡命を希望している、これがフーケの立てた筋書であった。 オスマンは彼女の側からこの前提を崩すつもりが無いことを確認して、質問を続けることにした。 「それでは、神聖アルビオン共和国についていくつかお聞かせ願いたい。まず神聖皇帝、国の最高指導者の立場にあるものは、オリヴァー・クロムウェル司教である、このことに間違いはありませんかな?」 「いいえ、違いますわ」 「おお! 違うと申されますか!」 悠然と微笑んで答えるフーケ、それを聞いて大仰に驚くオスマン。 事情を知るルイズ達からすれば実に猿芝居この上ないのだが、エレオノールをはじめとする事情を知らぬ参加者達は二人のやりとりに引き込まれているようだった。 「はい。アルビオンは現在クロムウェル司教の統率下になく、実質的に国を支配しているのは別の者ですわ」 「ほほう! それではミズ・マチルダ、我が国を脅かしておるアルビオンの、その本当の支配者とはどの様な名なのかをお聞かせ願いたい」 そのオスマンの声を聞き、少し困ったような表情を見せるマチルダ。 左手を口元に持っていき、右手の人差し指でこつこつと机を叩く、そうして溜めを作ってから、彼女は何か恐ろしいことを口にしようとしているように唇をか細く震わせた。 フーケの本性を知るルイズからすれば、それは演出過剰気味な仕草であったのだが、その場に居合わせなかったコルベールやギーシュ、そもそも事情を知らぬモット伯爵などは何か感じ入るところがあったようである。 「男って単純ね」 誰にも聞こえないように小さく呟いたルイズの声に、隣に座るタバサだけが律儀に頷いていた。 「ミズ・サウスゴータ、お聞かせ願いたい」 「ええ、ええ! オールド・オスマン! わたくし決心がつきましたわ。やはりわたくしは彼の名をこの場で明らかにせねばなりません。例えどれほどに恐ろしいことであっても、この場でそれを明らかにすることこそが、始祖ブリミルが私に課した定めなのでありましょう!」 感極まったようにその名を告げようとするマチルダに、事情を知らぬ男達は引き込まれ、一方でルイズやアンリエッタは冷めた眼差しで彼女を見ていた。 円卓の上では、自動筆記のペンだけが二人のやりとりを記録している。 「彼の名前はジャン・ジャック・ド・ワルド! 元トリステイン魔法衛士隊隊長、ワルド子爵でございます!」 ワルド子爵、栄えある魔法衛士隊のグリフォン隊、その元隊長が裏切り者であったことは参加者のうちにも周知の事実として知らしめられていた。 だが、マチルダの口から出たところによれば、彼は裏切り者であるだけではなく、今やトリステインを滅ぼそうとしている侵略国アルビオンの支配者にのし上がっているのだという。 流石にこのことはアンリエッタも知らないことであったのか、驚きに手で口元を隠している。 そして更に大きく衝撃を受けていたのはエレオノールであった。 ルイズの婚約者であるワルド子爵のことを当然エレオノールは知っていた。 親同士が戯れに決めたことであっても、以前のルイズが彼にあこがれのような感情を抱いていたことをエレオノールも知ってはいたし、何よりも自分も知る人間が、このように大きな騒動の中心にいるとは思っていなかったのである。 泣き虫な妹を心配し、そちらを見やるエレオノール。 そしてこのとき、偶然にも目線を泳がせていたルイズと、エレオノールの視線が交差した。 けれど、ルイズの瞳にはエレオノールが想像していたような動揺の色はなかった。このことを一瞬怪訝に思ったエレオノールだったが、ルイズの方から視線を外した為、彼女自身もそれ以上を考えることはしなかった。 関係者達の様々な思惑が交錯する間も、オスマンとマチルダのやりとりは続いていた。 「ワルド子爵がどの様な手段を用いて、アルビオンを支配したのかは気になる部分ですが、そちらは後にまわして、今はお二人がどの様な関係かを先にお聞かせ願えますかな?」 「……わたくしとワルド子爵は、情を通わせた仲でありました……」 それからフーケが口にしたのは、よくぞこれほど次から次へと嘘が並べられると、ルイズが呆れかえるってしまうような内容であった。 フーケはまず、自分とワルドが恋仲であったことを話し、そして彼に利用され悪事を働いてしまったと涙混じりに告白した。 全ての罪はワルドにあり、自分は利用されただけの哀れな女、悲劇のヒロインであったことを訴えたのである。 彼女の言う『悪事』の中には学院で盗みを働こうとしたことなども含まれているのだろうが、それすらもワルドに利用されてのことだと言うのだろう。 これだけの嘘を並べて矛盾やよどみを感じさせないのは、盗賊や貴族より、むしろ役者に向いているのではないかと、ルイズは思わずにはいられなかった。 役者と政治家というのは本質の部分でよく似ているんじゃないかしら。 ―――ルイズ 戻る マジシャン ザ ルイズ 進む