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Vol.5 THE トランプ 発売日:2006年6月22日 メーカー希望小売価格:2,800円(税込) ジャンル:トランプ プレイ人数:1~4人 メーカー名:ディースリー・パブリッシャー 攻略サイト 公式ホームページ このゲームの感想など 名前 コメント
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トランプ祭り - ジョーカー その1 ref(tramp-gassaku01.png) トランプ祭りへ戻る トランプ祭り?
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ある噂があった。それはとてもありえないような噂。 例えば、某大型服屋の女経営者は、子供を誘拐しているとか。 例えば、某モデルは、カラスを操る音波を出しているとか。 例えば、某やくざの跡取り息子は、実は女の子だとか。 そんな馬鹿馬鹿しい噂の一つ。 誰かが語る。友達の友達が……。 誰かが聞く。ルーモアという店には……。 誰かが見る。有名な雪男が……。 誰かが体験する。気がつくと覚えのない場所に……。 誰かが吸う。そしたら女に……。 誰かが知る。 「学校町には都市伝説が実在する」 という都市伝説があることを。 「単発もの」に戻る ページ最上部へ
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コトリバコの契約者 都市伝説『コトリバコ』 人間、都市伝説の関係なく女子供を近寄るだけで*す武器です 有効範囲は箱から半径10m 効果は対象の内臓をズタズタにして*す(中身がない場合それに等しい苦痛を与え死に至らしめる) 対象範囲は女性と15歳以下の男です(元服前という感じで) 契約コストは低いですが当然大人の男しか使えません 黒服 組織でも上層部に絡めるくらい上のやつ 刀、槍、ナイフ、等白兵戦が好きで結構できるが射撃はそうでもない 元人間にしては珍しく?組織大好き、故に首塚が大変気に入らない エロゲーが趣味 ページ最上部へ
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天地に、「組織」の人達の事を徹にどう説明すればいいのか尋ねてみた紗奈。 考えている様子の天地に代わり、辰也が口を開く。 「「組織」の事を隠したままにするか、それとも、伝えるか。そこで変わるだろう」 天地以上に事務的な口調で続ける。 「天地、葬儀の手続きを行っているのは、どのナンバーだ?」 「…C-NoとD-Noだ」 「それなら、純粋な「組織」の黒服って事もないだろう。葬儀屋と言う事にしておけ。「組織」は警察とも一部協力関係にある。その従兄とやらに事情の説明を求められたら、そちらに任せる手もある」 「組織」の事を隠したままにするか…話すか。 …徹も都市伝説と関わっている以上、「組織」と無関係でいる、という訳にもいかないだろう。 ただ、徹が、従妹の両親の死に「組織」の一部の黒服が関わっていた、と知ったら…「組織」を嫌いかねない。 「組織」の中にも、自分達に警告してくれた黒服や、天地のように良い人もいるのに…誤解されたくはなかった。 折を見て、「組織」の事を話すべきだろう。 「…とりあえず、そう言う事にしておいてくれ。一応、俺も葬儀には立ち会うから、ある程度フォローする」 「…分かりました…ありがとう、ございます。「組織」の事は…今は無理でも、折を見て、話したいと思っています」 ――― 「…都市伝説も、人間も、命である事に代わりは無い」 「……?」 獄門寺の言葉に、紗江が立ち止まる。 「……あの時、俺が切ったのは元は人間だっただろう…だが、今は黒服と言う都市伝説だった」 「俺は、今までも都市伝説を殺してきている。「退治」と言う名目で」 「……っ」 「……初めに、都市伝説を斬ったのは、12歳の頃だ。その時点で、俺はとうに、命を奪うと言う行為を行っている」 「その時も……あの、黒服を切った時も。どちらも、俺の意志で行った事だ。天倉が謝罪する事ではない」 「……っでも」 「…どちらにせよ………俺は、役目をやり遂げる為にも。いつかは、この手を血で染める必要性がある。ただ、それが早いか遅いかそれだけだ」 12歳…そんな幼い頃に、初めて都市伝説の命を奪った、と獄門寺は言った。 昨日、人を殺した自分よりもずっと前から、彼は奪った命の重さを抱えて生きていた。 「……せめて、お前達が無事だったならば、良かった……………お前達の両親を助けられなくて、申し訳ない」 獄門寺が、紗江に頭を下げた。 「…引き止めてすまなかった。俺は、これで」 「ぁ………」 そう言って、獄門寺は歩き出した。 獄門寺の姿が視界から消え、一人その場に残された紗江。 獄門寺は、命を奪った事を忘れず…それでも前に進もうとしている。 だから、自分も逃げてはいけない。 紗奈を、護る為にも。その手を、血で汚させない為にも。 もう、戻れはしないのだから。 ただ、獄門寺と話していて……獄門寺が、背負った物を護ろうとして、戻れない、深い所へおちていくような…そんな錯覚を覚えた。 ――― 障子が開いて、紗江が戻ってきた。 ここに来た時と同じように紗奈の隣に座る紗江に、紗奈が尋ねる。 「おかえり、紗江ちゃん。獄門寺君と話、出来た?」 「…うん」 「そっか…なら、良かった。 あ、門条さん達に聞いたら、徹兄には「組織」の人達の事…「組織」の事を話すかどうかで変わるみたいなんだけど…今は、葬儀屋さんって説明しておく事になったよ。 徹兄も契約者な以上、「組織」と無関係でいるわけにも行かないだろうし… 「組織」の事は、折を見て、話したいなって思ってるの。 門条さんも、葬儀に立ち会ってくれるみたいで…フォロー、してくれるって」 「そうなんだ… 門条さん…色々と、ありがとうございます」 紗江が、天地に頭を下げる。 「いや…大したことじゃない」 しばらくして、紗江が、迷いながらも口を開く。 「………あの、門条さん…私達、本当に「組織」を抜けてもいいんですか…?」 自分達に色々としてくれた天地達に対して、申し訳ないと思う気持ちと、「組織」に居るのが怖いという気持ちがぶつかりあっていた。 「ああ。さっきも言った通り、お前達は被害者だ。それに、もう暗示も解けている。お前達の好きにすればいい。A-No.666の実験に協力していた残党共にも、邪魔はさせない」 はっきりと答える天地。 「―――ええと、それじゃあ……私達、「組織」を抜けたいです」 続く…?
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占い愛好会の日常 06 「…………ふむ」 既に使われていない空家の一つ。 その目の前の電柱に、一人の老人が腰かけていた。 工事の際に足場となる杭に尻を乗せ、眼下の空家を眺めている。 老人を追っていただろう黒服が中へと踏み込んでから十分。 建物の中からは何の音もしない。 「……つまらんの」 隙を見て女の黒服の乳でも揉んでやろうかと策を練っていた老人は、退屈そうに足をプラプラとさせる。 家屋の中で何が起こっているのか、外からでは分からない。 しかし何かが起こっているだろうことは、老人にも推察できた。 黒服が入る前には微弱ながらも空家から漏れていた気配が、今はほとんど消えている。 つまり、今まで張っていた結界を、侵入者が出た事により強化したのだろう。 そしてそれは、黒服が中でどうなったのかを容易に想像させた。 もし勝利したのなら、結界が強化されるはずもない。 恐らく黒服は捕縛されたか、殺されでもしたのだろう。 「今悪事を働こうとしておる者は悪魔の囁きだけじゃと思っていたが……」 面倒くさそうに、老人が呟く。 愛好会のメンバーに被害が出るような状況は出来るだけ避けたい。 不穏な因子は、取り除くに限るのだが、 「敵戦力は未知数じゃからの」 老人は、強い。 それは一つの事実だ。 しかし、彼より強い都市伝説など、それこそ星の数ほどいるだろう。 例えば、遥か昔から神話として語られるような存在。 例えば、実体そのものがない存在。 中国における最古の都市伝説であっても、それらに太刀打ちする事は難しい。 「…………さて」 まずはあの家屋に潜む都市伝説について調べなければならない。 逃げだしておいて今更帰り辛いが、愛好会のメンバーを動員すればある程度の情報は集まるだろう。 老人は静かに、その場を離れようとして 「…………む」 ふと、一人の女性が眼下の道、その100メートル程先を歩いているのを発見した。 タイトなスーツに身を包んだその女性は、老人好みのナイスバディである。 「…………ふむ」 老人の頭の中で、女と眼下の家屋内にいる都市伝説の存在が天秤にかけられる。 それは一瞬の拮抗もなく、女に大きく傾いた。 「……ほっほっほ」 黒服の一人が殺されているのだ。 その原因である眼下の家屋についても、組織が勝手に調査でもするだろう。 老人はそう己に納得させて、電柱から飛んだ。 彼にとっての生きがいは、エロス。 一度それを目の前にしてしまえば、老人の目からそれ以外の要因は簡単に消え去る。 「ほっほっほ」 暗い夜道に、老人の笑い声が響き渡った。 【終】 前ページ 表紙に戻る 次ページ
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(裂邪 ローゼ・・・ちゃん? (ローゼ またお会いできて光栄ですわ♪ いやここ暫くで会いすぎじゃね? 何?神のお導き? (ライサ ・・・お兄ちゃん、お姉様を知ってるの? (裂邪 前からお世話になっててね ところでローゼちゃん、やっぱりこの子を探しに? (ローゼ えぇ、急に行方不明になってしまって・・・ 貴方には感謝してもしきれませんわ (裂邪 いやいや、俺も偶然出会っただけだし・・・ ライサちゃん、もうローゼお姉さんを心配させちゃダメだぞ? (ライサ ごめんなさいお姉様・・・ (ローゼ いいのよ、それより無事で良かった・・・ 良い雰囲気になってきた でもここでふと気になったことがある この子・・・ライサちゃんは、黒い服を着ている ローゼちゃんと同じような、黒いスーツを (裂邪 ・・・ねぇローゼちゃん、色々聞いて悪いんだけd (ミナワ ご主人様ー! おっと、どうやらミナワ達が追いついたらしい まぁ、この人込みの中なら多少遅くても仕方ない (シェイド ・・・ム、確カ「組織」ノ・・・ (ミナワ ローゼさん! (理夢 ・・・誰だ? (ウィル 「組織」ってぇと・・・以前旦那が話してた? (裂邪 そうだお前ら初めてか この子は「組織」所属のR-No.0 (ローゼ ローゼ・ラインハルトですわ♪ (理夢 あぁあんたがそうか。俺様は理夢だ (ウィル あっしはウィルでい!以後お見知りおきを! (ローゼ ん~、4つの都市伝説との多重契約者だったんですの? (裂邪 まぁね。 違うそんなことよr (ライサ あ! ライサちゃんが何かに気づいたように、大きな声を上げた どうやらまた訊きそびれたようだ ところで何なのだろう・・・と、彼女の見ている方に目を向けると、 黒髪のロリと、緑色の髪のロリと、金髪のロリがこちらにやってきた 黒髪の子は、日天ちゃんだ (日天 ライサ! 無事だったのか!? (金髪 ふぅ、マジ安心したっつーの・・・ (緑毛 R-No.10、元気なのは良い事ですが、勝手な行動は慎むように ・・・今、ナンバーで呼んだな、確実に・・・ やっぱり「組織」の一員だったんだ しかし (裂邪 久しぶり日天ちゃん! 君達も「組織」の子!? 無意識というものは怖い 俺は金髪ロリと緑の髪のロリの手を握っていた 金髪ロリは、雰囲気的には翼の兄ちゃんと似たような感じで、アクセサリーがいっぱいついてる 緑の髪のロリは背が低めで触覚が2本立ってる。この子可愛い (金髪 な、何こいつ・・・? (緑毛 ・・・R-No.0、この男が噂の黄昏 裂邪ですか? (裂邪 そう!僕が黄昏 裂邪!名前を知ってもらえてるなんて俺感激! よかったらそこでお茶でも飲まないかな?もちろん俺が奢るからさ☆ とんとん、と肩を叩かれた 振り向くと、爽やかな笑顔を振り撒く我が愛しの嫁がいた (ミナワ ごっしゅじんさまー? (裂邪 どうしたミナワ? (ミナワ 大事なお話があるので、ちょっとこっちに来てくれませんか? (裂邪 ? あぁ、いいけど 大事な話って何だ? 色々と妄想を膨らませながら、俺はミナワに手を引かれて人気のない路地裏へ―――― ―――1分後 何が起こったのか分からなかった 分かるのは2つ 俺は今、ミナワに引きずられているということ 俺は今、俗に言う「足腰立たんように」された状態にあるということ 俺の耳の中では、未だに、『バブロッド』を振るう音と爆発音がリピートしている (裂邪 ・・・ミ・・・ナワ・・・ちゃん? (ミナワ うふっ♪ これが「愛の鞭」というものなんですね、ご主人様♪ (裂邪 ・・・違う・・・それは・・・ただの「無知」だ・・・ (シェイド ミナワ!ヨクヤッタ!! (理夢 見直したぜミナワ! (ウィル 流石ミナワの姐さんでい! ・・・何でこいつ等こんなに喜んでるの・・・? (緑毛 ・・・今の爆発・・・ただの都市伝説の能力ではありませんね (ローゼ そうでしょぉ? 多分・・・「幼気」だと思いますの そうだ、その事もずっと訊きたかったんだ というわけで、俺達は近くの食事処で飯を食べていた 何故かミナワの判断、ということで そして、財布をミナワに取られた 可愛いから許した そしてローゼちゃんによれば、 緑の髪のロリはR-No.1―六条 蓮華 金髪ロリはR-No.2―ロール・レインウォーター というらしい 名前も知れたところで、俺は早速クエスチョンタイムに移らせてもらう事にした (裂邪 ミナワちゃん、私の発言を許して下さい (ミナワ はい、許可します こうしないと喋れなくなった 可愛い、ますます可愛い (裂邪 ローゼちゃん、さっき言ってた「ヨウキ」って何? (ローゼ あぁ、「幼気」というのは――― (蓮華 お教えできません。「組織」の機密事項ですので うんうん、と横で日天ちゃんが頷いてる まぁまぁ、と蓮華ちゃんに説得を試みようとしているローゼちゃん 安心してくれ、俺は負けない (裂邪 そう硬い事言わないでくれよ蓮華ちゃん あぁそうだ、あんたら「組織」もこの『COA』で調査とかするんだろ? それに役立ちそうなアイテムあげるからさぁ (蓮華 物で釣る気ですか?良い性格とは言えませんよ (裂邪 結構レアなんだぜ? これ、マンドラゴラ 見えなかった コンマ1秒あっただろうか 俺の手元の小袋は、瞬き1つする間もなく消え失せ、 それは蓮華ちゃんの手の中に、大切そうに包まれていた (蓮華 ・・・ほ、本当にマンドラゴラなのですか? (裂邪 う、うん、まだ種だけど (蓮華 「幼気」について教えます (2+3 ハァァァァァァァァァ!? がたん、と椅子を倒しつつ、ロールちゃんと日天ちゃんが立ち上がった 何やらとても驚いている様子 (日天 バ、バカな・・・R-No.の誇る重鎮、R-No.1がこうもあっさりと・・・!? (ロール ココナッツよりも頭の硬いって言われてるのに!?マジありえないっつーの! (蓮華 ・・・聞き捨てなりませんねR-No.2。 出元は? (ロール R-No.8。 (蓮華 クスッ・・・あとでたっぷり楽しませて貰いましょうか・・・ (ローゼ 程々にね~ (理夢 ・・・おい、なんか危ない雰囲気醸し出してんぞ? だが、そこがいい コホン、と咳払いをして、くるりとこちらを見る蓮華ちゃん (蓮華 ・・・さて、「幼気」についてですが やっと来た! 俺は全神経を、左右の耳に集中させる (蓮華 「幼気」とは、その全貌は明らかになっていませんが、 我々の研究によれば、幼い子供―――特に少女に宿るとされる未知のエネルギーです (裂邪 未知の・・・? (ミナワ ど、どんなエネルギーなんですか? (蓮華 例えるなら、他人の心を揺り動かす力 例えるなら、求める物全てを手に入れようとする力 例えるなら、計画を実行したいが為に翌日の天気を変える力 (シェイド ・・・ム? (ウィル す、すいやせんがそれって・・・ (ロール ぶっちゃけ【女の子のワガママ】ってなカンジー? (裂邪 いやいやいやいやいやいやいやいや!?「ワガママ」が未知のエネルギー!? (シェイド ホゥ、ソウイウ見方モアッタカ・・・ (理夢 やっぱ「組織」ともなると考え方が違うな (裂邪 何関心してんの!? (蓮華 ・・・そして、私が現在研究しているのが、その「幼気」と都市伝説を併用することです やばい、頭がカオスになってきた 落ち着け、落ち着くんだ俺・・・ (裂邪 ・・・ワガママと都市伝説の融合、っていうこと? (蓮華 そうなりますね (裂邪 まさか、流石に在り得ないよ 都市伝説の力が自分の思い通りに捻じ曲がるなんて神でもない限り――― (シェイド イヤ、貴様ハ身ヲ持ッテ体験シテイル (裂+ミ+理+ウィ え? (シェイド ライサ、ト言ッタカ?ソノ少女ノ都市伝説・・・「マイナスイオン」デハナイカ? (ライサ あぁそう、それそれ! やっと思い出せたー! (裂邪 ハァ!?「マイナスイオン」って都市伝説だったの!? (日天 存在も効力も証明されていない疑似科学系都市伝説だ (シェイド 私ノ憶測ダガ、「マイナスイオン」ノ効果ハアクマデ『癒し』・・・ 故ニ疲労ヤ病ナドナラ、ソノ能力デ回復デキルダロウ ダガ、先程ライサガ行ナッタノハ『怪我の完治』。 契約シテ力ガ上ガッテイヨウト、ソコマデハ出来ン・・・通常、ナラ (蓮華 なかなか読みが鋭いですね R-No.10は「マイナスイオン」における『回復』のギミックを歪曲させ、 彼女のワガママで怪我の完治をすることができるようになったのです (ローゼ 因みにワタクシも使っておりますのよ~ (ロール てゆーかR-No.の上位メンバー皆使えるし もうついていけない どうにでもなってしまえ (裂邪 ・・・大体分かった。「女の子のワガママはとんでもない」ってことでOK? (ウィル 本当に分かってたんで? (裂邪 ほっとけ・・・あれ? 俺はふと、ミナワを見た (ミナワ ? ご主人様、どうかなさいましたか? (裂邪 ミナワ、お前もしかしt (蓮華 問題はそこです テーブルに身を乗り出して、蓮華ちゃんが俺に顔を近づけて言う この子危ないな、ときめいちゃったじゃないか! (裂邪 ・・・も、問題、って? (蓮華 貴方の契約している「シャボン玉」の都市伝説ですが、 さっきのは紛れもなく「破裂」のギミックを歪曲させた「幼気」の力・・・ (裂邪 やっぱり? (ミナワ え・・・ということは、今まで「替え歌」と言っていたのは・・・? (シェイド フム、歌ニ乗セテ「ワガママ」ヲ言ッテイタダケナノダロウナ (蓮華 しかし私が研究していた「幼気」はあくまで“人間”の話です 我々は既に都市伝説に飲まれていますが、元は人間でした 貴方の都市伝説はどうですか? (裂邪 ・・・ミナワ? (ミナワ えっと・・・どうなんでしょう・・・? (蓮華 純粋な、しかも少女がベースになった都市伝説で、 「幼気」が使えるという話は未だに聞いた事がありません 彼女の身の安全は保障します。是非我々に預けて、研究させて頂ければ (裂邪 断る 迷うことなく、はっきりと言い放った (裂邪 あんた等を信用してない訳じゃない だけど、俺はミナワを、1度だけ怖い目に遭わせてしまった 俺が、目を離したばっかりに・・・ もう二度と、こいつを俺の傍から離したくないんだ (ミナワ ・・・裂邪ぁ・・・ あ、また名前で呼んでくれた。よかった、夢じゃなかった (蓮華 ・・・そうでしょうね。貴方達の仲はR-No.3から嫌というほど聞きました (日天 なっ!?ちょっ、蓮華さん!? (裂邪 え~?日天ちゃん嫉妬ぉ?? (日天 嫉妬だと!?このオレが、お前なんかに!? (ミナワ ご主人様!女の子を怒らせちゃいけませんよ!? (裂邪 いやいや陰口叩いたの日天ちゃんだよ?犠牲者俺だよこの場合 (ミナワ 愛の鞭・・・『ラバブル』、もう一度見せて差し上げましょうか!? (裂邪 ヘェェェェェェェェルプ!! 今日のミナワ怖い・・・でも、まぁいっか。 新しい事も聞けたし、新しい人とも出会えたし、それに・・・ (ミナワ 何笑ってるんですかご主人様ぁ? (裂邪 え?いや、そnっておわっ!? (シェイド ミナワ、ヤルナラ今ダ (理夢 俺様達が抑えてる間に叩きのめせ! (ウィル 旦那覚悟ォ! (裂邪 お、お前らぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!? 皆との絆も、より深まった気がするし ...to be Continued 前ページ次ページ連載 - 夢幻泡影
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色鮮やかな浴衣が踊る 己の契約者は、昨日とは違う浴衣を纏っていた 昨日の浴衣は戦闘中に汚れてしまったから、着る気がしないのだろう 帯を可愛らしく結び、子供っぽさを強調した姿 だが、そうだと言うのに、その浴衣のデザインは、どこか大人びたもの そのアンバランスさがまたいいのだが 「…変な事考えてない?」 「いや、何も」 契約者の言葉に、首を左右に振る 変な事は考えてないぞ 当たり前の事を考えていただけだ 「…なら、いいんだけど」 肩をすくめ、契約者は祭り会場を歩いていく 祭り会場には、相変わらず、堂々と歩いている都市伝説たちの姿が見えた まぁ、今回のような機会でもないと、祭に参加して楽しむなど、できない都市伝説たちも多いだろう 案外、いい機会なのかもしれない 祭というものはいいものだ ロリの浴衣、うん、素晴らしいぞ 浴衣になっても、歩き方は洋服のままの子供が多いから、微妙に浴衣が着崩れてきたり ちらり、ちらり、足が見えたり …うん、いいぞ、いいぞ 「…やっぱり、変な事考えてるでしょ?」 「いいや」 あくまで、首を左右に振ってみせる 変な事ではない これは、全て当たり前のことなのである ロリは素晴らしい だからこそ、ロリを観察するのは、別に変な事ではあるまい 「…全く」 契約者は、小さくため息をつく やや早脚になった彼女の後を、決してはなれずについていく 結局、彼女の父親は何も知らないままだ この秋祭りが、ある都市伝説を倒すために利用された事は知らないまま きっと、それでいいのだろう 知らないままの方がいいのだ 自分も都市伝説であるが、その存在は広く知られない方がいいと思う それによって、良い結果がもたらされるとは限らないのだから 「…それよりも、せっかくの祭なんだ。もう少し、屋台を楽しんだらどうだ?」 「……そうは言っても、ねぇ」 …まぁ、育ちが育ちである 出店の、屋台の食べ物なんて、ほとんど食べたことがないのだ 夏祭りの時とて、見て回っただけで、何かを食べたりはしていなかった 秋祭りの1日目だって、そうだ 自分の契約者は、祭を心から楽しむことなど、できていない 父親が金を出資している祭だから、視察に来ている それくらいの認識しかないのだ 1日目、友人である少年と一緒に居た時とて、少年がはしゃぐ様子を見て和んでこそいたものの…祭自体を楽しんでいる様子がなかった まだ、子供なのだ まだ、ロリなのだ もっと、無邪気に祭を楽しんでもいいと思うのに この契約者は、早く大人になろう、大人になろう、と焦りすぎている 大人に囲まれてばかりの環境、背伸びしたくなるのはわかるのだが …もっと、ゆっくりでいい ロリの時間は貴重なのだ まぁ、そうやって貴重だからこそ、ロリとは人類の至宝であり、護るべき存在であると理解しているが 「…楽しんだら、って言っても。何をしたらいいのかわからないわ」 ぼそり 契約者が呟く …祭を楽しんだ事がないから 楽しみ方も、わからない 「気になる食べ物があれば、買って食べて見ればいいだろうし、クジなり射的なりをやってみたかったら、やってみればいい 幸い、軍資金はたっぷりあるだろ?」 「まぁ、確かにそうだけどね」 それじゃあ……と、契約者は、周囲の屋台を見渡しだす …その、表情に かすかに、子供らしさと言うか、歳相応のロリっぽさが戻ってきて その事実に、ほっとした やはり、ロリはロリらしくしているのが一番だ 「…ところで」 「何だ?」 「浴衣姿のちみっこたちに見とれてんじゃないわよ?」 っが!!!! 下駄で、盛大に足を踏まれて おぉおおお……っ!?久々に程よい痛みがっ!? こちらがうめいている間に、契約者はさっさと歩き出して 痛む足を引きずりながら、慌てて追いかける 秋祭り、最終日 せめてこの日に、契約者が少しでも楽しんでくれればいいのだ fin 前ページ連載 - 赤い靴
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「チィ、しぶとい。一体どんだけ居るのよ。面倒くさいわね」 「ックックック。文句を言うでない。好きなだけ殺していいんじゃ。悪くは無いじゃろ?」 「あんたと一緒にしないでくれ。にしても、完全に殺さなきゃ動きを止めないなんてな」 そう言い合いながら襲いかかる人々を切り刻みまくっている〝レッドキャップ〟〝赤マント〟〝口裂け女〟。 腕や足が無かったり、服が真っ赤に染まっていながらも、人々は攻撃を止まる様子は無い。 腕が無ければ噛付きや蹴りで攻撃し、足が無ければ這い蹲って攻撃してくる。止めをさしてやっと動かなくなるのだ。 さらに、《行き交う人々》にいたっては、暫くすれば傷が治っていくという始末だ。 「ふぅ、流石にしんどいな。けどなあ、ここで止まる訳にはいかねえんだよ」 辛そうにしながらも、《行き交う人々》の契約者は戦いを見続けている。 亡霊たちを戦わせるだけなら良いが傷を治すには相当のエネルギーが必要になる。 だが、《行き交う人々》の発動も傷の回復も止める気は無い。 〝レッドキャップ〟達を攻撃していた軍団が、突然、彼らの動きを止めるように手足に纏わりついてくる。 「何だ!? いきなり!?」 「知らないわよ!? この、離しなさいよ!」 3・4人程度なら、簡単に振り解く事が出来るが、十数人単位で抑えつけに来るのだ。 これによって、3体は動きを制限されてしまう。 「鬱陶しいのお。ん? 何じゃ、この音は?」 そんな中、何かが近付く音が聞こえてくる。それは、エンジン音を轟かせ、猛スピードで3体が居る所に突っ込んでくる。 満足に動けない彼らは、それ……大型トラックを初めとした車の突撃をモロに喰らってしまった。 「ッつ、皆!?」 「大丈夫。素体が無事なら修復可能」 その様子を目撃し、慌てる〝テケテケ〟を淡々となだめる美咲。だが、その顔には薄らと焦りが浮かんでいる。 それによって、出来た隙を狙っていたのか。 パッーンと言う、銃声が聞こえ美咲の腹部に銃弾が命中した。 「ッく――!」 ドサッと、崩れ落ちそうになった体を片手で支え。銃弾の飛んできた方角を見れば、数人の人間が虚ろな表情のまま此方に銃口を向けている。 その全員の指が、引き金を引いた瞬間。 「――――――――危ないんだよねッ!」 大鋏を投げ捨てた〝テケテケ〟が、ズザザァァと、音を上げて移動し美咲を庇う様に壁になった。 美咲の身長の半分程度しかない〝テケテケ〟では、壁になった所で本来それ程の期待は出来ないが、倒れている今ならば問題は無い。 パッーン、パッーン、パッーン、パッーン、パッーン………………… 全員の銃弾が尽きた所で、やっと銃声は鳴り止んだ。と、同時に〝テケテケ〟が倒れる。 「結局、まともに当たったのは最初の一発だけか……。まぁ、当たった事に変わりはねぇな」 銃撃の嵐に気を取られていた間に、近づいていたらしく。美咲が顔をあげたのとほぼ同時に、彼女の首元に、《行き交う人々》の契約者は刃を突き立てる。 呼び出した4体は、全員動けそうにない。その上、あとの2体を呼び出しても、刃が首を裂く方が早いだろう。 「俺達の勝ちだ。最期に何か言う事は有るか?」 「そうですね。実の所、感謝してるんですよ。復讐に来てくれた事を、殺しに来てくれた事を」 「何だ。止めてくれる人を望んでいた、とでも言いたいのか?」 「いえいえ。だって……相手が殺意を持って来たのなら。 ――こっちが、殺しても問題ないでしょ」 クスリと、笑った気がした。 美咲の背後に居る《行き交う人々》の契約者には、彼女の表情は分らない筈だと言うのに。 確かに、確実に。笑ったのを感じた。 それに、なにか嫌な気配を感じ反射的に刃を引いた。 ガキン、と美咲の動脈を切り裂くはずの刃は、何か硬いものに当たったような音を立てる。 血が噴き出す事はおろか、刃に血が付いた様子も無い。 その事態に、必殺となる攻撃が効かなかった事に、《行き交う人々》の契約者は叫びをあげる。 「なっ、何でだ?! 《七人みさき》に契約者の肉体強化の能力は無い筈だろ!?」 「ええ。《七人みさき》にはそんな力は有りませんよ。ズッ、く。 今のは、ッツく。〝硬気功〟です。そして、……これが〝軟気功〟」 傷口を指で広げて、貫通せず体に残っていた弾丸を取り出すながら喋る美咲。 取り出すたところで、淡く光る左手を傷口に当てると、見る見るうちに傷口が治されていく。 「多重契約者? いや、そんな訳はねえ。《七人みさき》の契約コストは相当の筈だ。 多重契約なんて、普通は出来る訳が無い」 「私をいいえ、《七人みさき》を調べたなら知ってる筈ですよね? 【七人みさきに殺された者は七人みさきになる】って話ぐらいはね。 〝レッドキャップ〟達の様に使役するだけじゃ無くて、私自身がその能力を使用する事も出来るんです。 まぁ、無条件って訳でも有りませんけど。そして――」 そう語る美咲の影が、本来の物を残して左右に3つに分かれていき、計7つの影が出来上がる。 新しく現れた影が盛り上がり、それぞれ人の姿と成っていく。具体的にいえば、美咲と同年代の少女の姿へと変わった。 「「「「「「「私達が、《七人みさき》本来の姿です」」」」」」」 それは、《七人みさき》と美咲が契約する際に、元になった亡霊である少女たちの姿だった。 彼女達が現れると同時に、辺りの《百匹目の猿現象》に操られていた群衆がバタバタと倒れていく。 「そしてさ」「《七人みさき》によ」「出会った者はだね」「高熱にですね」「襲われる」「な~んて」「話もありますよ」 髪型が、服装が、性格がそれぞれ違う7人の少女達が交互に喋る。 その内容から、《行き交う人々》の契約者は美咲が他の都市伝説の力を使った理由と、群衆が倒れた原因を理解した。 「殺した都市伝説を取り込んで支配出来る上に、存在するだけで相手を病気にさせるってのか?」 「その通り。とは言え、発病の能力は一般人にしか効果は無いんだけどね」「まぁ、こういう時には便利だけどよ」 「最近は、私達が出てくる機会も無かったからな」「久しぶりに外に出れて嬉しいです」「同感」「ホントにラッキーだよ」 「まぁ。都市伝説が相手だとあまり役に立たないうえ、五月蝿くなるだけですしね」 ブーブー、と文句を言いだす亡霊少女達を美咲はさらりとスル―し、周囲を亡霊で固め始めている《行き交う人々》の契約者に目を向ける。 「彼女達が全員揃わないと、発病の力は使えない上に、人並みの力しかないので取り込んだ都市伝説に戦わせる方が手っ取り早いんですよ。 ともかく、先に貴方の奥さんを潰しときましょうか。〝さとるくん〟居場所を教えて下さい」 「オーケー。……あのビルの最上階に居るみたいだね」 「……っ! させるかぁぁぁぁッ!!!!」 〝さとるくん〟が指を指すビルを見た《行き交う人々》の契約者は、眼の色を変えて亡霊達と共に飛び掛かって来た。 その反応は、自分から〝さとるくん〟の示したビルが正しいと言っているようなものだった。 「〝鬼女〟」 美咲や《七人みさき》を仕留めようとした彼らは、その一言で現れた和服の美女に触れること無く、まとめて吹き飛ばされた。 「大盤振る舞いじゃないか。妾まで呼ぶなんてさ」 「仕方がないでしょう。私を含めた本体や〝さとるくん〟じゃあ攻撃力に欠けるんだから。 ついでに、あのビルも潰して貰おうと。どんな都市伝説かは分かりませんけど、街の人達を操っているのが居るみたいですから」 額に小さな角がある彼女は、〝鬼女〟と言う名の通り鬼の一種である。 ただし、普通の鬼のように他者を圧倒する筋力は持っていない。その変わりに有するのが、多種多様な術式だ。 まぁ、身体強化の術式を修めて居るので殴り合いも出来なくはない。 それ故に彼女は、《七人みさき》に取り込まれている都市伝説で、トップの実力の持ち主と言える存在なのだ。 「成程ね。発動者が死ねば支配が解ける可能性も有るって事かい? そう言う事なら分かったよ」 先程の一撃で気絶した《行き交う人々》の契約者を一瞥し、ビルを見やる〝鬼女〟。その右手には、目に見える程の力が集まっていく。 集まった力は、腕先から肘までを渦巻きながら纏われている。 力の集束が止むと同時に身体ごと右腕を引き、ビルに狙いを定め撃ち出そうとしている。 それを阻もうとしている者は、誰も居ない。 操られた人々は、《七人みさき》の力で倒れ、男性は気絶したままだ。 「っりゃあぁぁぁぁぁぁァァァ!!!!!!!」 その〝鬼女〟の一声と共に、ビルに向かって爆音を響かせながら螺旋を描き放たれた――。 油断していた、と言うべきだろう。 呼び出された都市伝説を全て倒され、《七人みさき》に止めがさされる。 そう思っていた《百匹目の猿現象》の契約者である女性は、提げていた双眼鏡でその様子を見ていた。 夫の刃が防がれたり、少女が増え支配下の群衆が倒れたり、現れた少年によって自分の居る場所を知られた事も解った。 だが、これだけ離れて居れば大丈夫だと思っていた。 「ヒッ」 故に、現れた和服の美女に都市伝説ごと夫が倒され、双眼鏡越しに目が合って、恐怖に包まれる。 だからなのか、もしくはまだ余裕を感じていたのかその場を動きはしなかった。 だが、和服美女の腕に集まって行く力に、不味いと思いビルから去ろうと行動を起こした。が、遅すぎた。契約によっての身体強化が全くない彼女には、逃げる事は叶わなかった。 閃光に包まれて消えゆく中で、《百匹目の猿現象》の契約者が最期に思ったのは、娘の仇を取れなかった無念と夫の無事だった。 気絶から目覚めた《行き交う人々》の契約者が最初に目にしたのは、妻が居るビルが崩れて行く光景だった。 呆然とそれを見て居た彼だったが、段々と眼の前で起こっている事を理解していった。 「な、あ、な、~~~~~~~!!!」 言葉にならない悲鳴を上げ、呆然とする《行き交う人々》の契約者を尻目に美咲達は話し始める。 「うん。相変わらず凄いですね。〝鬼女〟の一撃は、もう二度と敵には回したくないですよ」 「そんなに褒めないでくれよ。で、如何だい? 成果は有ったかい?」 「大丈夫みたいだよ。敵意や殺意みたいなのが周りの人達から感じなくなったから」 〝さとるくん〟の言葉通り、苦しみながらも向けられ続けて居た自分達への害意が無くなった事に成功と判断した。 「んじゃ私達の出番もお仕舞い?」「おいおい。まだ、出たりねぇぞ」「それは、同感だな」 「えと、私は別に……」「素直に」「遊びた~い。転がってる奴らで遊びた~い!」 群衆を抑えるために呼び出された《七人みさき》の本体たちが口々に文句を言ってくるが、美咲は呆れたように溜息を吐いて言った。 「何を言ってるんですか。抵抗するのを分ってて、戻す訳がないでしょう。倒れてる人達への止めお願いしますよ」 「「「イェーイ!!!」」」「「よし!」」「やった」 そこら中に落ちている武器を手に、苦しんでいる人々に襲い掛かる少女達。 発病の力によって満足に反抗もできずに、群衆は確実に殺されていく。 何が起こっているのか? 自分達が先程まで何をしていたのか? そんな疑問を抱えたままに殺されていく。 「「「アハ、アハハハハハハ!!!!!」」」「「クス、クスクスクス!!!」」「フ、フフフフ!!!」 殺しまわる少女達の笑い声に、男性は気を取り直した。 「止めろ! 支配が解けたのならこの人達は関係無いだろう?!」 周りの出来ごとに焦って、《行き交う人々》を再び展開し、亡霊少女達を止めさせようとする。 「言ったでしょう。殺意には殺意で返すと、操られていようと何だろうと。いえ、私達に遭遇した時点で変わりはありません」 「そう言う事。《七人みさき》に、僕達に出会った時点でこの人達が死ぬのは確定してるんだよ」 それを遮るように美咲と〝さとるくん〟が語り、 「そもそも、捨て駒だったんだろう? 今更何言ってるんだい」 阻むように〝鬼女〟が彼らの前に立つ。 「それは……ッ!」 「反論なんかしなくて良いよ。それじゃ、僕は戻らせてもらって良いかな? する事も無いみたいだし」 「そうですね。良いですよ、戻ってて下さい」 〝さとるくん〟が消えても、《行き交う人々》の契約者に余裕は生まれない。 そもそも、敵戦力として数えて居なかったのだ。居なくなっても変わりは無い。 警戒しているのは〝鬼女〟と呼ばれた眼の前の女性だ。 先程、都市伝説ごとまとめて吹き飛ばされたのだから当然だろう。 「ついでに、他の皆も回収しておきますか。何時までも、倒れたままで居られても困りますし」 倒れていた〝テケテケ〟と車の群れに潰されていた3体の都市伝説も〝さとるくん〟と同様に美咲の中に戻っていく。 その最中も人々を殺し尽していた少女達は、満足したのか飽きたのか美咲の傍に寄って来た。 もう既に、その場に居たほぼ全ての人間が息絶え。残りの全員も、呼吸を荒くしたり血を吐いたりとかなり衰弱している。 ヤバイ、その一言が、今の《行き交う人々》の契約者の頭を占めている。 自分達の力だけでは〝鬼女〟を倒す事が出来ず、自分達に仲間が居る訳でもない。 だからこそ、この状況を打破するため、〝鬼女〟よりも先に美咲や少女達に矛先を向けて襲いかかろうとし、 「判断としては、間違っちゃいないね。けどまぁ、させる訳が無いけどね。土式――」 辛うじて息の合った群衆とまとめて、地面から突き出た石の槍にその身を貫かれた。 「ガ……ッハ!!」 「操技っとね」 「カハッ。ぐ、そっ。ヒューヒュー」 〝鬼女〟が創りだした槍に穿たれ、倒れていた全ての人間は止めを刺され、命を落としていった。 そんな中で《行き交う人々》の契約者である男性だけは微かだが息が有った。 しかし、すでに都市伝説を維持する力は無いようだ。 その様子に、何かを思いついたような表情を見せる美咲。 集まっていた亡霊少女達に何かを告げて、彼女達もそれに賛同する。 「その傷だと、もう長くは無いみたいですね。最期の手向けとして良い物を見せてあげますね」 「良、イ物? な、んノ、事だ」 「秘密だよ~。美咲っち、こっちは良いよ」 「それじゃあ、初めますか。これだけ居ると、私だけじゃ大変ですからね。」 7人が手を掲げると、死んだ人たちの体から人魂と呼べる様な光の球が出て来る。それは、吸い込まれるように《七人みさき》の手に向かっていく。 無数の光球が湧き出る様子は、とても綺麗で幻想的な光景であり。確かに美咲の言った通り、良い物と呼べるかもしれない。 だが、それも光球の正体が何なのか知らないから感じられる事だろう。 「綺麗よね。これが所謂、命の輝きってヤツなのかしらね」 「言い得て妙だな、命の輝きとは。確かに、その通りだ」 この光球は、知識や経験・能力と言った物が凝縮されたモノの塊であり、その人の生きた証と言っても良い。 《七人みさき》に殺されている事を条件に、人間や都市伝説に関係なく人型の存在にのみ現れる。 これを吸収する事によって、別の都市伝説を《七人みさき》に取り込むことが出来るのだ。 「い~っぱい集まったね。これだけ有れば、今日の分は大丈夫かな?」 「大丈夫どころかお釣りが来る位ですね。あなた達や〝鬼女〟も出したのに、消費分以上が集まりました。」 また、都市伝説を使うために必要なエネルギーの代わりにも出来る。 ただし、消費した分は決して戻らず、都市伝説や契約者の方がエネルギーが多い。 この機能によって、美咲は都市伝説に取り込まれる事無く、ギリギリのラインで人間としての自分を保っているのだ。 薄れゆく意識の中で、その様子を見ながら《行き交う人々》の契約者は、自分達の復讐が失敗した事を理解した。 いや、余計に力を蓄えさせてしまった分、逆効果だったとしか言いようが無いのかもしれない。 そもそも、前提から間違っていたのだ。《七人みさき》を相手に、物量戦で戦おうとした事が。 それを理解したのかは分らないが、悔しさと無念さを感じながら彼は、息を引き取った。 「うっし、全部集まったみてぇだな」 「そ、そうですね。あ、あれ? 〝鬼女〟さんは何処に」 「ええと。やる事やったから戻るって言って、戻りましたよ」 「私達も戻る」 「あぁ。そろそろ、移動しないと不味いかもしれん。戻るとしよう」 「むぅ~。しょ~がないか」 そう言うと、出て来た時とは反対に、亡霊少女達の体は影に沈んでいき。6つの影は美咲の影へと合わさった。 残ったのは、無数の死体とたった1人の少女の姿。その少女……美咲は急ぐ様子も無く、のんびりと街を去っていく。 「うわ?! 何じゃこりゃ……」 「辺り一面、死体だらけですねぇ……」 美咲が離れてから十数分後程で、入れ違いになるように黒服と女性の2人がやって来た。 彼らは、一番近くに居た事とその能力の関係から、組織がこの街から観測した都市伝説の調査を命じられたのだ。 それでやって来た現場は、死体だらけ。組織の人間として、それなりに人の死は見て来た2人も唖然としている。 「取り合えず、この街封鎖しとくべきか」 黒服が携帯で本部に連絡し、現場の状況を報告し街の封鎖を依頼する。 組織の方も、報告の内容から隠蔽が難しく時間がかかると判断し封鎖を決定したようだ。 「取り合えず。調べてみましょうか、危険は無いって私の《女の勘》が言ってますしぃ」 黒服の電話の間に、気を取り直していたらしい女性がそう告げる。 彼女は、女性限定の都市伝説である《女の勘》の契約者だ。その的中率は90%とかなり高い。 「だな。そんで、誰を調べれば良いんだ。教えてくれ」 「ええと、ですね。…………あ、あの人ですねぇ」 「アイツだな。んじゃま、調べるとしますかな」 女性が示した死体へ向かう黒服。 その死体は、他の幾つかと同じく地面からの槍によって体を貫かれている。 それは、《行き交う人々》と契約していた男性だった。 「さぁて、教えてくれ《残留思念》。此処で、何が起きたのかを」 《行き交う人々》の契約者の死体に手を当てて、黒服は都市伝説の力を発動させた。
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「お前ら、無事か?」 「あ…翼のにーちゃん」 ひとまず、逃がしたとは言え、ロリ狙いの変態を撃退した裂邪 4体の都市伝説の力を同時に使うという状況に、体力を消耗しぐったりしていると…翼が、駆け寄ってきた ぐったりしている裂邪の様子に、心配しているようだ 「ご主人様は、ちょっと体力を消耗しちゃってるけど、大丈夫です。それに、あの都市伝説を、一体撃退したんですよ!」 「…逃げられたけどな」 あぁ、ミナワに膝枕してもらいたい…と思いつつ、ぐってりしている裂邪 二人の言葉に、そうか、と翼はほっとしたように笑った …まさか、裂邪が水着を流されて、今現在「シャドーパンツ」状態である事など、知る由も無い 「そうか、良かった。相手は人を殺したくないとは言ってたけど、いざとなったらどうなるかわからないからな。無理するなよ?」 ぽんぽん、と 裂邪の頭を、気遣うように撫でた翼 …裂邪達と翼は、以前にも顔をあわせたことがあるとは言え、本格的に知り合ったのは、つい先程の事 そんな相手を、翼がここまで心配してくれている事実に、裂邪は少し驚いた 「さて、と。とりあえず、野郎狙いの変態は潰したから、あと4体…」 呟き、プールの水面を睨みつける翼 これ以上被害が増える前に、さっさと始末しないと… と 翼がそう考えていた、その時 「おや?翼、友達かい?」 と 泳いできた女性が、翼に声をかけた どう見ても、10代後半から20代前半向けの水着を着た、その女性 名前は、朝比奈 マドカ 翼の、実の母親である この日、母親がこの施設に来ていた偶然を驚く翼 が それよりも、何よりも 「歳考えろよっ!?ババアっ!?」 ………と 思い切り突っ込みを入れた彼に、罪はあるまい マドカは、今年で40歳の大台に入るのだから 「何だい、まだまだイケるよっ!」 言い返すマドカもマドカだが 「まだイケるとかそう言う問題じゃ…………って、それよりもお袋!プールから出ろ!」 「へ?」 どう言うことか、と、マドカが問い返そうとした瞬間 プールの、水の流れが、一気に速まって -----すぱぁんっ!! 「はぁっ!?」 「ご、ご主人様、見ちゃいけませんっ!!??」 驚くマドカと、慌てて裂邪に目隠しするミナワ 翼は舌打ちして、流される水着を見る 「遅かったか…ちょっと待ってろ、ここにタオルあるから」 「翼、母親の胸見て、何か感慨深いもんは感じないのかい」 「洗濯板に興味はねぇ」 「誰が洗濯板だいっ!?あんたを産んだ直後はもうちょっとあったよ!!」 コント一歩寸前の会話 とにかく、翼はマドカに大きめのタオルを渡して、さっさと水着の流れを追うつもりだった 水着は、あの変態都市伝説によって流されていっているはず ならば、流れを追っていけば、攻撃のチャンスが… そう判断した翼が、マドカにタオルを渡した その、直後 っごぅ!!と 灼熱の炎が、プールの表面を撫でるように、走っていって 『ぎゃあああああああああああああっ!?熱いっ!?蒸発するっ!?』 その、炎は 流される水着の一歩手前で、水を蒸発させながら、プールの底に向かって、動いた 一瞬、あの都市伝説の、ゼリー状の体が、熱さにのたうち苦しむ姿が露出する 部分的に蒸発したプールの水 しかし、一瞬の空白は、すぐに別の水で閉ざされる 「………逃がしたか」 ゆらり 炎が飛んできた先からの、声 恐る恐る、翼や裂邪達が、そちらを見ると、そこには 「…お、親父?」 黄金竜のオーラを纏った、秀雄の姿が、そこにあった はっきりと感じられる、強い怒り 「あんた、どこ行ってたんだい」 その秀雄に、やや空気を読まず声をかけるマドカ タオルに包まるマドカに、秀雄は淡々と答える 「……勝手に、私の傍を離れたのはお前だろう………………とりあえず、そこにいろ。あれを、始末してくる」 「は?あんた、今日は調査だけって…」 「………気が変わった」 小さく、息を吸い込み 再び、灼熱のブレスを吐く秀雄 苦しんでいて、逃げ切れて居なかったのだろうか 再び、蒸発した水の跡に、あの都市伝説の姿が見えた 「ここで始末しても、何の問題もあるまい」 「まぁ、そうだけど……って、親父待て!親父の炎のブレスじゃ、ヘタしたらここの施設も壊すだろっ!?」 大樹に迷惑がかかる、と そう考えた翼が、慌ててそう言う が 「……問題ない…………大門 大樹に負担をかけるのは忍びないが………………「組織」に迷惑がかかるのならば、私としてはむしろ歓迎だ」 「それは俺も同感だけど、「組織」に迷惑かかって大樹に迷惑かからない状況って少ないんだよ!?少しは手加減しろ!!」 「…………断る」 三度、ブレス のたうちまわるそれは、急いで水へと戻ろうとした、が 辺りが、光に包まれる マドカの「フィラデルフィア計画」の能力が、発動したのだ 『うわっ!?何だこれ!?』 びちびちびち 体が、半分プールサイドに埋まった変態都市伝説 体の半分だけがプールに浸かった状態で、身動きできない ゆらり 秀雄は、それに近づいて 冷たく、冷たく……金色の双眸で、それを見下ろした 「………泣け、叫べ………そして、死ね」 と、低く、低く、告げて 辺りに、絶叫が響き渡ったそうだが その都市伝説が生き延びられたどうか、真相は闇の中である 熟女狙いの変態・リタイア 前ページ次ページ連載 - 悪意が嘲う・悪意が消えたその後に