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人物 / みのもんた〔言葉で検索〕 ● みのもんた〔Wikipedia〕 ● 【TBS】みのもんたの朝ズバッ! ★■ キャスター復帰のはずだったのに……みのもんた『敗者の報道』安倍政権批判で“内定”取り消し中!? 「msn.ニュース[サイゾー](2015.2.10)」より / 芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす! 今年こそ“キャスター復活の年”と意気込んだはずの、みのもんた。一部では、4月から情報番組のキャスターに復帰するのではないかとウワサされていたが、古巣のTBSの番組にも、本命といわれたフジテレビの午後の情報番組にも、キャスターとしてはリストアップされていないことが明らかになった。 (※mono.--以下略、詳細はサイト記事で) ■ みの謝罪会見で嘘? 関係者も唖然 「livedoorニュース(2013.11.2)」より / +記事 ZAKZAK(夕刊フジ) みのもんた“お粗末な謝罪”に厳しい声「謝罪の王様でも見ていれば…」 【芸能ニュース舞台裏】週刊誌は今週も、みのもんた(69)を大々的に報道する“みのまつり”を続けた。 「これでおしまいでしょう。売れるから止められなかったが、本人が会見して、いくつかの媒体ではインタビューにも答えていたので。その中では、やはり週刊文春が圧巻。みのの所有不動産が一覧になっていて、改めてこんなに金持ちなのかって驚きました」と同業他誌デスクが言う。 みのが直接インタビューを受けたのは、女性自身と週刊文春。 「自身には昔からみのと仲のいい記者がいます。美談仕立てでした。文春には、みの本人が電話をかけてきて、インタビューしてくれと頼み込んだそうです」と事情を知るテレビ制作会社幹部が裏話を続ける。 「先週末の記者会見でみのさんは、子供を厳しくしつけた、甘やかさなかった、小遣いも少なかった、などと主張した。ところが文春が、東京・青山の土地を子供に買い与えていたことを取材していることを察知して、大慌てで連絡したようですよ。嘘がばれますからね」 会見は謝罪であって謝罪ではなく、すべてはお前のせいだよ、とばかりに逮捕された次男(31)に責任を負わせるかのような「バカヤロー」の一言でシメられた。 「やたら、ジャーナリストであることを強調する点もお笑い草ですね。勘違いもはなはだしい。久米宏や古舘伊知郎は、キャスターとは名乗っていますが、口が裂けてもジャーナリストだ、とは言わない見識を持っていますからね。みのは、ちょっと…」 と突っ込むのは会見を取材したウェブ媒体記者。会見の評判はすこぶる悪く、「みのといい、阪急阪神ホテルズの社長といい、“駄会見”です。映画『謝罪の王様』でも見ていれば、謝り方も変わったんじゃないでしょうか」と、謝罪会見を仕切ったことがあるPR会社プロモーターは切って捨てた。 ■ またまた記者会見で大嘘を吐いてしまった「みのもんた」 「simatyan2のブログ」より / 26日、次男が窃盗容疑で逮捕され、TBSの報道2番組を降板したことで 都内のホテルで記者会見を開いたみのもんたは次男の不祥事を謝罪しました。 http //dailynews.yahoo.co.jp/fc/entertainment/broad_casting/?id=6095201 ここまではよかったのですが、記者からの質問に答える形で朝ズバの放送で 吉田明世アナウンサーの腰付近に手を伸ばした“セクハラ疑惑”について なんと次のような見え透いた大嘘をついてしまったのです。 「私は腰をたたいたつもりでした。 セクハラをするつもりはありません。 彼女はよくとちるお嬢さんで、その度に背中をたたいていた。 彼女に聞いてもらった方がいい」 と惚けた後で、 「僕たちには“あうん”の呼吸がある。 うまく作られた映像だなと思いました」 とネットで拡散されている映像まで捏造だと言い出しているんですね。 http //www.daily.co.jp/newsflash/gossip/2013/10/26/0006449329.shtml http //www.daily.co.jp/newsflash/gossip/2013/10/26/1p_0006449329.shtml 何度も掲載して申し訳ありませんが下の動画をもう一度よく見て頂きたい。 (※ 以下略、詳細はブログ記事で) ■ ラジオで100倍返しの反撃!みのもんた報道の真実 「simatyan2のブログ(2013.9.23)」より / ラジオで100倍返しの反撃!みのもんた報道の真実 みのもんたが21日、都内の文化放送でパーソナリティーを務める「みのもんたのウィークエンドをつかまえろ」(土曜午後1時)に生出演し、今の心境を明かしました。 番組が始まるや、みのもんたは「南妙法蓮華経」とお題目を唱え、 「暑さ寒さも彼岸まで。お墓をきれいにして、ご先祖さまに近況報告してまいりました」 とスタート、そして先祖に、 「世間を騒がせて申し訳ありません。 私が世間を騒がせたつもりは全くない。 私が何をやったわけでもなんでもない」と話し、続けて、 「こういうケースの場合は日本ってのはちょっとおかしいんじゃないかなと言う方がたくさんいらっしゃったんで、ホッとしましたね。 30すぎて世帯を持って独立して、という人間に関して、身内だからということで責任を取るのかという問題。 私は世界中に友達がいるもんですから、私の知っている限りの国の方たちは『おかしいね、日本は』と言われました」 などと自分へのバッシングに対して反論しています。 (※ 中略) / 親や子の話じゃないんです。 セクハラしたのはみのもんた本人であるのに、子供の話にミスリードしようとしているから言うのです。 本来なら発端のセクハラ問題が最重要問題で語られるべきなのです。 本人も言ってるように、30過ぎて世帯を持って独立している次男に関して、身内だからということで親が責任を取る必要がないのは確かです。 ただしこれも世間一般、普通の人ならば、の話ですね。 世間一般なら30過ぎた子の親がどうのこうのと言わなくてもいいですが、みのもんたは、いつも番組で事件があるたび、事件を起こした人の、「親の顔を見てみたい!」って、説教してませんでしたか? 犯罪者の小学校時代の卒業文集なんか持ち出してませんでしたか? 三田佳子の息子が事件を起こしたとき、「親の背を見て子は育つ」とか言ってませんでしたか? (※ 行変え文を改変はmonosepia) 【東京電力】 ■ 東電相澤副社長をフルボッコ みのもんた 「建築とかあれこれ 呪いもあれこれ(2013.9.12)」より / 2013/8/30 朝ズバッ! セクハラ騒動 http //buzzpics.blog.fc2.com/blog-entry-3786.html 2013年9月4日放送 朝ズバッ! 東京電力相澤副社長生出演 どうする?汚染水漏れ「いま漏れているものはありません」 http //kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-3241.html 9月11日、次男が窃盗未遂で逮捕 夏休み中だったみのもんた。 16日から番組に復帰する予定だった。 どうなる復帰? テレビは前もって打ち合わせがあるので、 相沢をどう扱うか、 話し合いがあったはずで。 それで「分裂」したのかもしれない。 結局、みのは相沢をフルボッコ。 そして、息子は逮捕。 ちょっと、あれだ。 わかりやすすぎないか、これ?www 決して、みのもんたは好きではない。 小沢を散々、犯罪者扱いしやがったしー。 けれど、汚染水漏れで 相沢本人をフルボッコにしようとした みのには、感服する。 だーーーーーーれも、できないもんねw ーーーーーーーーーー ■ どうする?汚染水漏れ「いま漏れているものはありません」東京電力相澤副社長生出演9/4みのもんたの朝ズバッ!(文字起こし) 「みんな楽しくHappy♡がいい♪(2013.9.6)」より ■ 470億円国費投入。でも最終的にはやっぱり海へ流すんですよね? 「タンクの汚染水はえー、セシウムしか取り除いてございません。ストロンチウム等々多核種62種類」 東京電力相澤副社長生出演9/4みのもんたの朝ズバッ!(文字起こし) 「みんな楽しくHappy♡がいい♪(2013.9.7)」より ■ 緊急速報!TBS苦渋の決断!みのもんた降板内定!事実上の引退へ 「J-cia(2013.9.12)」より / 既にみのもんたのスキャンダルについては今週2本の記事でお伝えしている。 http //www.j-cia.com/archives/9760 http //www.j-cia.com/archives/9769 みのもんたとTBSがとうとう決断した。各テレビ局でレギュラー番組を持っているみのもんただが、特に月~土に毎朝情報番組の司会を務めるTBSとのつながりが深い。二度目の夏休み真っ最中にもかかわらず、自身のセクハラ問題で袋叩きにあっているタイミングでの次男逮捕劇。さすがに番組復帰は困難と見たTBSは、みのもんたの降板を内々に決めたようだ。明日午後発表になるという未公開情報とともに、番組関係者が実情を赤裸々に緊急暴露してくれた。 (※ 以下課金記事) ■ セクハラ大王みのもんた終了決定!?次男日テレ社員が8月中に窃盗事件で遂に逮捕 「憂国世界(2013.9.12)」より / (※ 詳細はブログ記事で) ■ みのもんた長男でTBSにコネ入社した隼斗は最低の人間で、次男の雄斗は泥棒だったのか? 「わらし仙人の読書三昧日記(2013.9.12)」より / (※ 詳細はブログ記事で) ■ 隠れみのさんの日テレ社員次男、他人のカードで現金窃取未遂容疑で逮捕 「韓流研究室(2013.9.11)」より (※ 前後略) / なあるほど・・・ それで、TBS「朝ズバ!」は 月曜日からみのもんたを隠していたのか 「隠れ蓑」ならぬ「隠しみの」。 ーーーーーーーーーーー ■ みのもんた 朝ズバ セクハラで夏休み?降板、干されたとの噂も 真相とは 「芸能情報の裏側視点(2013.9.10)」より / 『みのもんたの朝ズバッ!』(TBS系)で司会を務めるみのもんたさん(69)が、9月9日から1週間の夏休みに入った。みのさんは8月頭にも夏休みを取ったばかりで、情報番組の司会者としてはきわめて珍しい「2度目の夏休み」となる。先日“セクハラ疑惑”が持ち上がったこともあり、ネットでは「セクハラ騒動の影響では?」との声が上がっている… +続き みのさんの代役を務める井上貴博アナウンサーが「みのさんは今週1週間、『夏休み』ということになりまして、この1週間は私たち、そしてスタッフ一同力を合わせてお伝えしていきます」と宣言した。「夏休み」の部分は若干強調して言っているように聞こえた。 みのさんが休みの日はいつもみのさんの等身大パネルが設置されるが、この日も5時37分の時点ではコメンテーター席の横に立てられていたのが確認できた。しかしコメンテーターをアップで映したり、2020年の五輪開催地決定時のVTRを流した後、5時38分に映ったスタジオにはすでにパネルがなかった。その後放送終了までパネルは戻ってこなかった。 アナウンサーやキャスターはみのさんの穴を埋めようとしているためか、軽口を飛ばし合いながら、いつもより和気あいあいと、にぎやかに番組を進行しているように見えた。 「夏休み」とのことだが、実はみのさんは13年8月9日から16日までも夏休みを取っていた。情報番組の司会者が2度も夏休みを取るというのは珍しい。 みのさんは8月30日放送回で吉田明世アナウンサーのお尻を触っているような映像が流れ、「公開セクハラか」と騒がれたばかりだ。 TBSは「セクハラ行為があったとは認識していないが、紛らわしい行為だったため、今後このようなことがないよう番組担当者に口頭で注意した」とのコメントを出し、みのさんも日刊スポーツの取材に対し「セクハラなんてとんでもない。そんな認識はないし、相手も戸惑っていると思う」と話したが、騒ぎは一向におさまっていない。 こうした背景もあり、今回の「夏休み」について視聴者からは「どうせセクハラの件で謹慎してんだろ」「2度目の夏休みって、干されたんだろ?」「セクハラ騒動のほとぼりを冷ましたいんだろうな」など、「セクハラ疑惑」が影響しているのでは、という声が多数上がっている。 「夏休み」に「セクハラ疑惑」が影響しているのか、TBSに問い合わせてみたが、9月9日19時現在、回答は得られていない。(以上J-CASTニュース) / ネットでは、「不自然だよねwww」「へー、ネットの批判てけっこう効くんだな」「ほとぼりさめるまでしばらく休業してシレッと出てくるんだよ」「政治家がほとぼり覚めるまで入院するようなもんだろ」「逆だろ みの側が拗ねた、自分抜きで視聴率取れるかやってみろって脅し」「今頃銀座のホステスを触りまくってるのでは?」「セクハラのエロジジイは引退しろよ」などの声が。 このタイミングで2度目の夏休みはかなり不自然ですね…。セクハラ騒動が影響している可能性は十分考えられるでしょう。 しかし、この「2度目の夏休み」はTBS側が持ちかけたのか、みのさんが申し出たのかはわかりません。1週間後にはまた戻ってくるみのさん、セクハラ疑惑について本人の口から説明があるのか、注目が集まります。 ★ みのもんたの次男、窃盗未遂で逮捕 「nikkansports.com(2013.9.11)」より / 警視庁は11日、不正に入手したキャッシュカードを使い現金を引き出そうとしたとして、窃盗未遂の疑いで、東京都港区、日本テレビ社員御法川雄斗容疑者(31)を逮捕した。同容疑者は、タレントのみのもんたの次男。 +続き 逮捕容疑は、8月13日午前1時10分ごろ、港区新橋5丁目のコンビニの現金自動預払機(ATM)で、他人のキャッシュカードを使い現金を引き出そうとした疑い。 警視庁によると、御法川容疑者は「話すことはありません。弁護士が来てから話します」と供述している。 同日午前1時ごろ、近くの別のコンビニ前で、酒に酔って寝ていた40代の男性会社員を警察官が発見。保護しようと近づいた際、男性のそばから男が走り去り、男性のバッグが盗まれていた。 直後に警察官が、男と服装や背格好がよく似た御法川容疑者を見つけ、事情聴取。その後の捜査で、防犯カメラに男性のキャッシュカードを使い、現金を引き出そうとする御法川容疑者が写っていたため逮捕した。 日本テレビ総合広報部は「当社の社員が逮捕されたことは誠に遺憾です。事実経緯の詳細が明らかになり次第、厳正に対処いたします」とのコメントを出した。 [2013年9月11日12時54分] ーーーーーーーーーー ★ みのもんたが今年2度目の「夏休み」 「セクハラ謹慎では」といった憶測広がる 「J cast news(2013.9.9)」より / 「みのもんたの朝ズバッ!」(TBS系)司会のみのもんたさん(69)が、2013年9月9日から1週間の夏休みに入った。 みのさんは8月頭にも夏休みを取ったばかりで、情報番組の司会者としてはきわめて珍しい「2度目の夏休み」となる。先日「セクハラ疑惑」が持ち上がったこともあり、視聴者からは「セクハラ騒動の影響では?」との声が多数上がっている。 +続き 等身大パネルも番組途中で撤去される 「朝ズバッ!」は、いつもはみのさん1人のオープニングトークで始まるが、9月9日放送回はアナウンサーとキャスター総勢6人がズラリと並んでスタートした。 みのさんの代役を務める井上貴博アナウンサーが「みのさんは今週1週間、『夏休み』ということになりまして、この1週間は私たち、そしてスタッフ一同力を合わせてお伝えしていきます」と宣言した。「夏休み」の部分は若干強調して言っているように聞こえた。 みのさんが休みの日はいつもみのさんの等身大パネルが設置されるが、この日も5時37分の時点ではコメンテーター席の横に立てられていたのが確認できた。しかしコメンテーターをアップで映したり、2020年の五輪開催地決定時のVTRを流した後、5時38分に映ったスタジオにはすでにパネルがなかった。その後放送終了までパネルは戻ってこなかった。 アナウンサーやキャスターはみのさんの穴を埋めようとしているためか、軽口を飛ばし合いながら、いつもより和気あいあいと、にぎやかに番組を進行しているように見えた。 (続く) ◆ 【速報】みのもんたの次男・御法川雄斗が窃盗未遂で逮捕!!日テレ社員のくせにキャッシュカードで不正に現金を引き出そうとして御用…みのもんた謎の夏休み、原因はセクハラではなかった!!...... 「News U.S.(2013.9.11)」より ■ 「株式日記と経済展望」のコメント欄より (2013.9.10) / TBSも終了か?「除鮮すべし」:今年の流行語大賞は「除鮮」にしろや!? (itoku)2013-09-10 15 58 22>【これは酷い】みのもんた、セクハラ発覚後に吐いた暴言がクズすぎる…吉田明世アナは9月一杯で降板させられる模様 440 :名無しさん@13周年:2013/09/08(日) 07 42 20.62 ID PD1VNJYU0 関係者だけど、 あの放送終了後のみのさんの荒れようは 凄まじかったよ。 特にプロデューサーとカメラマン、 吉田アナに対して ものすごい剣幕で怒鳴り散らしてたな。 吉田アナに対しては 「お前が手を振り払ったりするから視聴者から変な風に見られたかもしれないだろ!」 って。 吉田アナは泣いて謝り続けるだけだった。 役員が飛んできて謝るわ大変だった。 →何様のつもりだい? 「僕はこんな仕事しなくても何百億という金があるから悠々自適に暮していけるんだよ。 あんたらが助けて欲しいっていうから受けてる仕事なのに顔に泥ぬりやがってどうしてくれんの」 って凄んでた。 本当に狂ってます。 みのさんも会社も。 →だったら、テレビにでないでずっと「麻布十番」で生きてろや!みのもんた! ちなみに来週からの2度目の夏休みは どういう経緯かは分からないけど急遽決まった。 みのさんは口癖で視聴者はすぐ忘れるから、 視聴者はバカだからとよく言ってるけど、今回も 「視聴者はバカだから一週間もすればすぐ忘れる。オリンピックの開催地決定もあるし他に大きな事件でも起きてくれればいい」 と話してたそう。→おれもそのB層の一人。ここは永久保存版ですナ。 あと吉田アナについては まだ怒りが収まらないみたいで 「外せ」と言ってるみたい。 9月いっぱいで 降板させられるという噂。 →これこそ、パワハラ、セクハラの現行犯ですナ!みのもんたさんヨ! 広告代理店の人の話だとスポンサーへの苦情は今のところ 数件程度だから全く問題ないと聞いてる。 TBSへの苦情はいくら来ようが痛くも痒くもないだろうし。 476 :名無しさん@13周年:2013/09/08(日) 09 54 12.39 ID PVxkn7e20 440 これは酷い ◆ 【燃料投下キター】みのもんたにセクハラされたと騒がれた吉田明世アナに番組降板説・・・TBSに責任を取らされる? 「ジャックログ(2013.9.9)」より / 「今ささやかれているのは、吉田アナの降板説なんですよ。今回の騒動で、みのさんはテレビ局関係者に『ハジをかかされた』と大激怒することになったと、ネットメディアで報じられています。 それで局としては、吉田アナをスケープゴートに事態の収束を図ろうとしているとも言います。 要は彼女を番組から降ろすことにより『ご勘弁ねがえないでしょうか』と。そうだとすれば、酷い話ですよ」(女性誌記者) 今回みの自身は「身に覚えがない」と言っているが、週刊誌などでは、みのが女子アナの身体を触ることは常態的だとも噂されている。 また銀座のクラブでの激しすぎるボディタッチの噂も…。 「今回みのさんがセクハラしたか、していないかはさておき、最大の被害者は吉田アナですよ。 成城大学文芸学部マスコミ学科の出身で、07年には同校のミスキャンパスにも選ばれています。 でも今回の騒動で“トラブルアナ”としてのレッテルを貼られてしまった、とか。 これで騒がれているように、本当に降板になったとしたらお気の毒ですね」(テレビ制作会社スタッフ) 吉田アナは事件以降、一度もブログを更新していないほど、落ち込んでいるとも伝えられている。 はやく復帰してもらいたいものだが、その進退が気になるところだ。 http //mogumogunews.com/2013/09/topic_2529/ ★ みのもんた、セクハラ常習の実態と、甘い対応とるTBSの事情…夜のお店ではパワハラか 「Yahoo!ニュース[Business Journal](2013.9.5)」より / 本日(9月5日)発売の「週刊文春」(文藝春秋/9月12日号)が、あの大物司会者のセクハラ常習疑惑について報じている。 8月30日に放送された『みのもんたの朝ズバッ!」(TBS系)内で、みののセクハラ疑惑が浮上し、ネットを中心に大騒動になっている。 +続き そのセクハラ疑惑とは、同番組放送終了間際の午前8時29分、CM明けのスタジオで起こった。みのがTBSの吉田明世アナウンサーの腰に手をまわし、その手を吉田アナが振り払っているような様子がテレビにはっきり映ったのだ。この時の動画がネットにアップされ、みのへの批判が高まり、大手新聞社までもがネットニュースとして配信する事態となった。 この騒動を受け、TBS広報部は「セクハラ行為があったという事実はありません。スタンバイの最中にみのもんたがアナウンサーたちと談笑していました。その様子が放送にこぼれてしまうことで、誤解を与えてしまいました」とコメントし、セクハラ疑惑を否定。TBSは番組担当者に注意したという。 また、みのも9月3日付日刊スポーツ(http //headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130903-00000006-nksports-ent)の取材に対し「アナウンサーがトチった時に軽く突いたりするのは、僕としてはよくあることで、パワハラと言われるならまだしも、セクハラなんてとんでもない。そんな認識はないし、相手も戸惑っていると思う。このように報じられることに驚いている」とコメントした。 ここで疑問が浮かぶ。TBSが番組担当者だけに注意し、セクハラ行為がなかったとしても、視聴者に誤解を与えるような行為した張本人であるみのに、注意をした様子がないことだ。 この疑問に対し、文春は「みののこうしたセクハラ行為は常態化」しており、また、TBSが弱い朝の時間帯で同番組が安定した視聴率を維持しているため、みのにモノが言えないためだと報じている。 記事によると、今回のように女子アナの腰を触るなどは頻繁にあり、「後ろから抱きつきブラジャーのホックをいじる」(ある番組関係者)こともあるという。 また、みのは“銀座の夜の帝王”といわれ、高級クラブに通う姿が頻繁に目撃されているが、「そこでの振る舞いと区別がつかない感じ」(同)だともいう。 しかし、たとえ銀座の高級クラブでも基本的にはお触りは禁止なはず。みのの銀座での飲みっぷりについて、彼をクラブで目撃したことのある人物は当サイトの取材に対し、「体に触るだけではなく、席についたホステスに一気飲みを強要するなどのパワハラまがいの行為がある。一気飲みをさせられたホステスは、酔いつぶれて仕事にならなくなることもあるようです」と話す。 2012年度に厚生労働省に寄せられたセクハラの相談件数は6387件あり、東京、大阪などの主要労働局がセクハラに対する解決援助・調停を受理した件数は、09年度が167件、10年度が207件、11年度が212件で、12年度は230件を超えると推計され、年々増加の一途を辿っているという。これまで被害者側が泣き寝入りしていたようなケースが、セクハラの社会的認知の高まりに比例し顕在化してきているともいえるが、一方でみののケースように、いまだ不問に付されている件も多いのだろう。 ちなみに、セクハラというと、男性が女性に行うものと思われがちだが、前記の厚労省に寄せられたセクハラ相談のうち549件は男性からで、なかでも20代の男性からの相談が多いという。また女性セブン(小学館/2013年7月18日号)によると、労働問題に詳しい弁護士が11年に22歳から39歳の男性2666人にアンケート調査をしたところ、全体の約4分の1が「職場で女性の上司や先輩から不快な思いをさせられたと感じたことがある」と答えたという。 今年で69歳になったみのもんた。仮に文春の記事にあるようにセクハラが常態化しているならば、これまでのタレント業と家業である水道メーター製造会社社長としてタップリと稼いだお金を抱えて、そろそろ隠居してはどうだろうか。そもそも「パワハラと言われるならまだしも」などと釈明してしまうセンスは、もはや報道番組のMCとして、視聴者の支持を得ていくのは難しいだろう。 本多カツヒロ .
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むかしむかしのお話です。 日本には「だいだらぼっち」という大きな大きな男が住んでいました。 甲州の土を集めて山を作ったのが富士山で、そのため甲州は盆地になったとか、 ある時びっくりして涙を流したら浜名湖になったとか、 羽黒山に腰掛けて、鬼怒川で足を洗ったなど、とにかく大きな巨人であったようなのです。 その上巨大なだけではなく、鉄を扱う方法を人々に教えてあげたり、 日本という国の形を今のようにしたりと、とても賢くて強かったと言います。 なにより、だいだらぼっちは子供達と仲の良い、優しくて気のいい男なのでした。 けれど、いつの頃からかだいだらぼっちの姿はこの国から消えてしまいました。 いったい、何処に行ってしまったんでしょうね? <トリステインの踏鞴法師> ルイズが呼び出した使い魔は、とにかく大きな使い魔でした。 それは「天を突くほど」というのが比喩では無い程の巨大な黒い男。 右手を伸ばせばゲルマニア領まで届き、一歩二歩と踏み出せば火竜山脈に到着する。 契約するためにタバサの竜に乗せてもらって、半日飛び続けてやっと頭までたどり着く。 立っているだけで日が翳り、脚にぶつかった雲が雨を降らせるので、時々移動しないと農作物に被害が出てしまってルイズも困る。 そんな、大山脈も膝丈までしか届かないような巨人だったのです。 けれどその大男は、見た目に反して賢くて優しい巨人でした。 巨人は目の前に飛んでいたちいさな竜と二人の女の子に向かって、自分の事を「だいだらぼっち」だとそっと名乗ります。 名乗った時に口から飛び出た突風に飛ばされたルイズ達を慌てて手の平でそっと掴んで、 おそるおそる地面に降ろす姿など、こっけいにすら見えたと言います。 その時女の子達が無事で良かったとおんおん泣いたせいで、トリステイン魔法学院の隣には大きな湖が出来たのでした。 だいだらぼっちは人の世界の仕組みもよく理解していて、 海でクジラをひょういと捕まえてメザシのようにバリバリ食べたり、火竜山脈の火竜をペロリとたいらげてしまう事はあっても、 人が飼っている牛や馬、騎士の竜やメイジの使い魔に手を出すような事は決してしなかったと言います。 そんなこんなで、だいだらぼっちと魔法学院の人々は仲良く暮らす事ができていたのでした。 そんなある日、幼馴染がすごく大きな使い魔を召喚したと聞いて、トリステインの王女さまが学校へやってきました。 アルビオン浮遊大陸にある、昔好きだった人に渡した恋文を貰ってきて欲しいと言うのです。 それを聞いていただいだらぼっちは、ひょういと平地を一跨ぎして、アルビオンを掴み取りました。 そのままぐいっと引っ張って、アルビオンを王女さまの所に持ってきます。 王女さまは突然現われた王子さまと再会を喜びわんわん泣きましたが、また別れないといけないと言います。 なんでもアルビオンにはレコンキスタという人達がいて、アルビオンを自分の物にするために王子さまを殺そうとしていると言うのです。 そこでだいだらぼっちはアルビオンの端と端を持って、ペキリと二つに折ってしまいました。 その片方を王子さま達が、もう片方をレコンキスタ達が取って、半分ずつにすれば良いと言うのです。 王子さま達はすっかり感心してしまいましたが、納まらないのはレコンキスタです。 アルビオンの半分どころか、世界の全部を欲しがっていたレコンキスタは、船団を組んでもう半分のアルビオンに攻めてきます。 大きな船が100隻、ちいさな船まで数えれば500隻という大軍です。 その着になればトリステインの端から端までをひと月で燃やしてしまえる大艦隊です。 しかし、だいだらぼっちは慌てず大きく息を吸い込み唇をすぼめて、ひゅうい!と思い切り息を吹きかけます。 途端にどんな台風よりも強くて恐ろしい風がまきおこり、大艦隊をそらの彼方に飛ばしてしまいました。 レコンキスタが居なくなったので平和になったアルビオンの人達は、だいだらぼっちにお礼をしたいと言いました。 そこで、だいだらぼっちは国中のお米を貰う事にします。 あつめたお米を、ラグドリアン湖から掬った水と一緒に火竜山脈の火山に入れて、だいだらぼっちはお米を炊きました。 炊き上がったご飯を丁寧に潰して、とてもたくさんの「のり」を造って、それを使って二つに割ったアルビオンをくっつけたのです。 アルビオンの人達はとても喜び、王子さまとトリステインの王女さまは、それを記念して結婚したそうです。 それからしばらく平和に暮らしていただいだらぼっちとルイズでしたが、ガリアという隣の国の王様がルイズを攫おうとしました。 しかもなんと、お母さんに酷い事をするぞとタバサを脅して、誘拐させようとしたのです。 子供が大好きなだいだらぼっちは、これには怒りました。 だいだらぼっちはひょういと一跨ぎでガリアの首都リュティスまで行くと、街を跨いで踏ん張ります。 そうして、大きな身体に見合った、大きな大きなウ○コをお城の上から落としたのです。 悪い王様は困ってしまって、やがてゴメンなさいもうしませんと泣き出しました。 おかげでタバサのお母さんは助けられたので、だいだらぼっちはウ○コを海に流したそうです。 そんなだいだらぼっちの活躍で、やっと平和がきたと思ったのですが、またまた問題が起こってしまいます。 サハラの砂漠に住むエルフという人達が、だいだらぼっちを攻撃しに来たのです。 でもだいだらぼっちは大きいし、なにより大地の化身であったので、エルフの魔法はちっとも効きませんでした。 それでも彼等はだいだらぼっちを虚無の使い魔と呼び、悪魔である虚無の担い手と使い魔をやっつけると息巻いています。 よくよく聞けば、サハラには悪魔の門というものがあって、そこから何か困った物が出てくると言っていました。 しかもその門は、だいだらぼっちやルイズが居ると開いてしまうかもしれないのでした。 そこでだいだらぼっちは、またもサハラをひょういと一跨ぎ。 シャイターンの門を引っこ抜いて、手の平でコネて潰してしまうと、ウ○コと同じように海へポイっと捨ててしまいました。 こうして今度こそ平和になったハルケギニアで、だいだらぼっちはずっと皆と仲良く暮らしたそうです。 ゼロのルイズと呼ばれていた女の子も、おおきな使い魔を召喚したちいさな魔法使いとして、 「ちびのルイズ」と呼ばれながら、だいだらぼっちと共に皆と仲良く暮らしましたとさ。 めでたしめでたし。
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前ページ次ページとりすていん大王 時間ですね 始まりますよ とりすていん大王 6回目 「まぁ、ラグドリアン湖の精霊が出てこないんですよ」 「ほぉ、それは難儀な話じゃのぉ」 宮廷からの勅使 モット伯はオールド・オスマン、コルベール先生、そしてお父さんを交えてラグドリアン湖の異常事態を報告してきました 「と、言う訳で私たちルイズと愉快な下僕共はラグドリアン湖の水位上昇を止めるべくやってきたお父さんの手伝いにきたのよ」 「「「下僕じゃねーーよ!!」」」 ゲシッ・・・・・・・・ジャポーーン さて、モット伯からの依頼でお父さんはラグドリアン湖にやってきました 勿論いつものメンバーも一緒です 「さて、これから水の精霊を呼び出すわけだが・・・」 お父さんいつになく真剣な顔をしています その理由は・・・・・ 「水の精霊は気難しい性格だから貴方達、失礼の無い様にしてよね」 モンモランシーが呼び出しの儀式に取り掛かっているお父さんの変わりにルイズやキュルケに注意します 「でもさぁ、気難しいってどのぐらい気難しいのかしら?」 キュルケが素朴な疑問を口にしました 「ええ、本当に些細な事でもすぐに拗ねるわ」 「些細な事って、やっぱり水を汚すとか?」 ルイズも自分の思った精霊が怒る事を口にしましたがモンモランシーは静かに首を横に振ります 「もっと、些細な事よ・・・・・それで一度お父さんと大喧嘩になったんだから」 あの無敵なお父さんと水の精霊が大喧嘩、それはどういうモノだったのか想像できずに皆が青い顔に・・・さらにモンモランシーが呟きました 「あの時は家が平行時空の彼方にすっ飛んでいったわ・・・・」 やけに遠くを見つめてぶつぶつと何事かを呟くモンモランシーをなんとか現実世界にルイズ達は引き戻し、ルイズは尋ねました 「一体、何でそんな事になったのよ」 その問いにモンモランシーは一つため息を吐くと 「その日、水の精霊を招いて私の家で晩餐会を開く事になったのよ、そこでね・・・・」 「そこで・・・」 一同が固唾を飲んでモンモランシーの言葉を待ちました そして、出てきた言葉は・・・・・・ 「スブータにパイナップルが入ってるって言って怒ったのよ」 「はぁ?」 モンモランシーは至って真面目な顔をしています 「だから、タルブ村の郷土料理のスブータは知ってるわよね」 「ええ、あのシエスタとか言うメイドの故郷の料理よね 時々食堂で食べてる賄の」 「そのスブータの隠し味にパイナップルが入ってたから水の精霊が拗ねたのよ」 すでに一同の意識が平行時空の彼方に飛ぶ寸前でしたが、ルイズはなんとか思いとどまり 「・・・本当にそれだけの理由?」 「そうよ」 「く・・・・くだらねぇ・・・・・」 今度こそ旅立ちました 「くだらなくない」 いきなりルイズ達の後ろから新たな声が、その主は 「タバサじゃない どうしたのこんな所で」 前回、イザベラ様からラグドリアン湖の調査を命じられたタバサちゃんでした 「湖の調査、あと私の家が近くにある」 それだけ言うとタバサちゃんはルイズの目の前にしゃがみ込みました 「それは、そうと私はスブータにはパイナップルを入れない派」 真剣な瞳でタバサちゃんはルイズを睨み付けました 「い、いや・・・どっちでもいいじゃない・・・」 「「よくない!!」」 タバサちゃんとモンモランシーの凄い剣幕にルイズが圧倒されました 「いい、ルイズ、パイナップルをスブータに入れると肉は柔らかくなって、甘みも増すのよ」 「それは、駄目、肉は歯ごたえ、肉そのものの旨みがいい」 「なに言ってるのよ 味の相乗効果よ」 「単品の方が美味しい場合もある それに果物は焼くものじゃない」 「それこそ何よ 焼きりんごなんてお菓子だってあるし 焼けばあのイガイガ感が無くなるのよ」 「むしろそのイガイガ感がいい」 言い合いはかなりヒートアップしていき段々と魔法が飛び交う始末 そして熱の篭った言い合いにルイズとキュルケが巻き込まれるのを暖かく見守るお父さんと水の精霊 「元気だな」 「元気やねぇ」 さて、とりあえずお父さんは水の精霊と交渉に入りました 「なんで水位を上昇させているのだい?」 お父さんいきなり直球で真相を聞きにかかりました 「うーーんとな・・・えーっとな」 水の精霊はひとしきり唸って答えました 「ちゃうねん」 「「「は?」」」 「・・・・・・・・・・・・」 水の精霊の返答にお父さんはただ黙って見つめ、他の人はいつも冷静なタバサちゃんまでが間抜けに聞き返す始末です 妙な沈黙が数秒続いた後・・・・・・・ 「ごめんなさいー寝てましたぁー」 「「「あ、アホかぁーーーー!!」」」 さて、その頃トリステイン魔法学院では 「あー お茶のお代わりをくれないかな シエリン」 「変な仇名で呼ばないで下さい」 モット伯はちょっと首をかしげて 「私の事はモッリンでいいんだよ?」 「もーーやだーーー」 モット伯にシエスタが変な仇名をつけられていました 続く 前ページ次ページとりすていん大王
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「モノノ怪の形と真と理、お聞かせ願いたく候」 ただの薬売りを名乗った相手から放たれたその言葉に、無能と呼ばれた王は笑った。 モノノ怪 枕返し 一の幕 ――ペルスランはかくの如く語る。 全てのことの始まりはガリアに二人の王子が生まれたことでございます。 ジョゼフとシャルル。そう名付けられた兄弟は大層仲良く育ちました。 兄であるジョゼフが物心つくまでは…… 「そう、王族でありながら弟と違って兄は全く魔法の才能に恵まれなかった!」 ですが弟にはそんなこと関係なかったのです。周囲がなんと言おうと、シャルル様にとってジョゼフが最愛の兄であることになんら違いはなかったのですから、ですがジョゼフは別でした。 自分より優れた、己の理想とも言える弟に優しくされることに耐えられなかったのです。 ジョゼフは荒れていきました、日ごと部屋に籠もり酒と女と遊戯に溺れーーしかし一日中たりとも魔法の修練を欠かさなかったのは自らと弟君への凄まじい執念からでございましょう。 そんな折り、この国を揺るがす事件が起きたのです…… 「父は死の床で余を己が後継者に指名したのだ!世の民草、リュテュスの乞食どもにまで無能と知られた余がガリアの王だと!?」 それはこれまでなにも持たなかった彼にとって唯一弟に勝てる部分でありました。だからこそ零れものの玉座であると知りつつも言ってしまったのです。 「どうだシャルルよ、余こそがガリアの王だ!」 (おめでとう、兄さん) その一言を聞いた瞬間ジョゼフの心は砕け散ったのでしょう。最愛の弟を手に掛けしまった哀れな王はもはやもはやひきかえせない道へと足を踏み出してしまったのです。 「そうだ、余は弟殺しの狂王である。して薬売りよ、これを聞いても尚モノノ怪などと言う世迷い言をのたまうか?」 「まだモノノ怪の真をお聞かせ頂いておりませぬ故」 「真、だと?」 まさか、本当にお忘れになられたので御座いますか!? ならば仕方ありますまい、この老骨が墓の下まで持っていくつもりでございましたが全てお話したしましょう。シャルル様が残した真を…… あの日はやけに朝焼けが目に痛い朝でございました、いつも通りシャルル様を起こそうとシャルル様の部屋に向かった私めはそこで信じられないものを見たのでございます。 「さて、一体何をご覧になったので?」 涙ながらに抱き合うシャルル様とジョセフ殿下のお姿でございます。 「な、何を申すか!」 「これは異な事を。所詮戯言と笑ったのは貴方の筈、それよりもお気を強くお持ちください、さもないと……」 ーー返されますよ? モノノ怪 枕返し 二の幕 (ニハッ、ニハ、ニハハニニニニハハハッハ) 「な、なんだ今の笑い声は!?」 「どうなされました?話の途中に、急に立ち上がるとは」 「お前たち何を企んでいる!?」 「これは異なことを私たちは何も企んでなどおりませんし、それにーー企むのはあなたの十八番じゃありませんか」 失礼、どうやらほんとうに殿下はおぼえておられない様子、ならば続きを話させいただきましょう。あの日、あの時私めが見た光景のことを。 (悲しまないで兄さん、ガリアの為にはこれが一番いいんだから) ――ペルスランの語りと共にジョゼフの脳裏に記憶にない光景がいくつも閃いた。 「なんだ、なんだこれは」 そう、私めが見たのでは互いにに抱き合い、涙を流すシャルル様とジョゼフ殿下の姿なのです。 (これ以上オルレアン公派を押し留めることはできないんだ、僕が頭にならなければ間違いなく計画もなにもなく自分たちだけで蜂起する。そうならばこのガリアを真っ二つに割る内戦が起きる) そしてお二人が語る内容は、シャルル様暗殺の筋書きでございました。 「うっ、嘘を、嘘を申すな!」 誓って嘘では御座いません。 (頼んだよ兄さん、僕には政の才能はなかった。だからこの命兄さんに捧げよう、だからお願いだ僕が愛するこの美しいガリアが二つに分かれて争うハメにだけはならないようにして欲しい) シャルル様は自ら進んで死にに行ったのです。 刺客の正体が分からなかったのも当たり前の話で御座います、凶弾に倒れたシャルル様ご自身が魔弾の射手であろうとは誰も想像だにしますまい。 (ニハッ、ニハハ、ニハハ!) 「五月蝿い、やめろ!もうその笑い声をやめろ、やめろっ!」 (ニハッ、ニハン、ニイハ――ニイハン) 「やめろ、やめ、やめめめめ」 ――くるりとジョゼフの頭の裏返る、そこに張り付いていたのは人の顔の胴体を持つ小鬼であった。 (ニイサン、にいさん、兄さん、兄さん!兄さん!) ――最愛の弟の顔をした小鬼が、くるりと首をねじ回す。 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 しかしそれは所詮幻覚。 自身が生み出した夢、幻。 だが今ので分かってしまった、そうだ――余は……いや俺は…… 「そしてあなたは弟君の願いに従い、王としてこの国を導いた」 そうだ、無能と言われても気にならなかった。どんな汚いことも進んでやった。すべては、全ては…… 「けれどやがて耐えられなくなった」 「なん、だと……」 「呷ったのでしょう?エルフの毒薬を」 そうだ、俺は耐えきれなくなって呷ったのだ。心を狂わせるエルフの猛毒を、だが…… 「だがそれでもあなたは狂えなかった」 カチン モノノ怪 枕返し 大詰め 「それでも、あなたは狂えなかった」 そうだ、それでも俺は狂えなかった。 シャルルへ向けた親愛の情をどうしても捨て去ることが出来なかったのだ。 「その結果貴方は」 最愛の弟を一方的に謀殺したと言う偽りの記憶をでっち上げ。 「心に満ちる愛情を、憎しみだと誤魔化して」 大切なものを失った傷を見ないようにして 「狂ったふりで」 非道なふりで 「孤独なまま、王として君臨し続けてきたのですね」 そうだ、それこそが俺の"虚無" 「それこそが枕返し」 心に蟠る、石の如く固まった妄念の結晶 「貴方はそれを裏返された」 愛おしい愛おしいシャルル、お前を殺したままおめおめと生き続けることなど出来ようか。 「だから貴方は」 だから俺は 「「毒の力を借りて、己が心を捻じ曲げた」」 カチン ――その言葉を呟いた瞬間、ジョゼフの首が真横に折れた。 ――べきべきと音を立てながら曲がる曲がる 「こ、これは一体な、何が!?」 ――ぐるんぐるんと首が回る、ジョゼフの頭が裏返る。 「毒の沼の底に沈めた弟への愛、腐り果て、虚無の石で封じて尚沸きあがろうとするその思い」 気づいてしまえば立ち行かぬその思いを裏返す欺瞞こそこのモノノ怪の正体。 ――やがてジョゼフの首の回転は止まった、そこの後頭部に四本の腕と四本の足でへばりついているのはシャルルの顔。 ――聖人の如く笑みを浮かべたシャルルの生首が、ジョゼフの頭と溶け合っていた。 「二人で決めていた弟の死に耐え切れず貴方はエルフより授かった毒を煽った」 ――それが真 「毒によって凍り付いた心をごまかす為に、あなたは弟への愛情を憎悪と偽った。その欺瞞に挟まれた貴方の心に妖が取り付いた」 ――それが理 シャルル! シャルル!シャルルゥゥ! ニハ、ニハニハニニニハハハ、ニィィハァァァーン! 「そして、その最愛の弟を裏切り毒へと逃げたことこそが」 シャルルよ、シャルルよ、愛しい我が弟よ。 ――モノノ怪の形 愚かな兄を、許せ カチン 「(うぉぉぉおおおおおおおおおおおおおお!)」 「枕とはすなわち貴方の想い、それを返すとは己のすべてを裏返すことに他ならない」 「これは一体!? ジョゼフ殿下が捲れて……」 「肉体も、魂も、心さえも」 「ひぃぃぃぃぃぃ」 「すべてが裏返り、愛憎さえ一つになるその間隙に、枕返しは枕を返す」 (ニハァァァアアアアアアアアアアアアアアア!) 「もう一度返されますか?」 「否」 「本当に?」 「否否否否否、断じて否!」 「ほう……」 「この思い気づいてしまえば立ち行かぬ! 俺は間違っていた、間違っていたのだ。シャルルは――聖人でもなければ君子でもなかった。ただの俺の愛しい弟だった」 「俺の心だけならばいい、だがシャルルの本当の姿まで穢すのならばこんな毒などいらぬ! この俺の手で枕返しなど八つ裂きにしてくれるわ!」 「ならば解き――」 (――兄さん) 「……放つ!」 『解き放ぁぁぁぁぁぁぁつ』 モノノ怪 枕返し 終幕 すべてが終わった後、そこには膝の上に眠る姪を乗せたまま玉座に腰掛けるガリアの王の姿があった。 眠るとも死んでいるともつかないその顔は、これまでペルスランが見たことないほど穏やかで優しげだった。 「やれやれ、面倒臭い」 そう言うと薬売りが商売道具の入った行李を担ぎ上げた。 「さて帰りますか……」 その時行李の引き出しから天秤が地面に音を立てて落ち、そしてジョゼフの時とは比較にならないほど大きく傾いた。 その様子に薬売りは若干驚いたような表情を見せると、ゆっくりと口元を緩めた。 「成程、毒を垂らした杯は二つ。どうやらこのもう一匹、厄介なモノノ怪がいるようですね」 ――次回、女郎蜘蛛 続――かない! 「モノノ怪」より薬売り
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戻る マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ (12)復讐の連鎖 (父さま…父さま………父さまっ!) 誰かが泣いている。 胸を締め付ける子供の泣き声が響く。 こんな真っ暗闇の中で、誰が泣いているんだろう。 力になってあげたい、そう思ったタバサは泣き声の主を探してみることにした。 闇のほかにも何も無い、空虚な世界。 こんな場所で泣いているなんて、あまりにも可哀想と思ったからだ。 小さな声を標にして近づいていく。 幸い、すぐに声の主の元にたどり着くことが出来た。 そこには床に倒れた人が一人と、それに縋りついてなく少女の姿。 顔は―――闇に隠れて見えない。 (父さまっ……ひっく、ひっく…父さま…) こちらに気付かぬまま泣き続ける小さな女の子、タバサはそのそばに近寄ると、そっと背中を抱いてあげた。 「悲しいの…?」 (うん…父さまが…死んじゃった…どうして、どうしてっ) 「…そんなに、泣かないで」 タバサは精一杯の言葉を尽くして、少女を慰めようとする。 けれど、その口から出てくるのはたどたどしい言葉ばかり。 母を襲った悲劇の日から、シャルロットは感情と言葉を捨ててタバサとなった。 誰にも頼れぬ孤独の中で、己の心を凍てつかせてタバサとなった。 そんなタバサの口からでは、思ったような慰めの言葉をかけてやることもできない。 だから、ほんの少しだけ、あの頃の自分に戻ることにした。 「私も、一緒に泣いてあげるから、そうして一杯泣いたら、その後は、元気に笑って」 (うっ…えっぐ……ひっく…) しゃくりあげながら、女の子が振り向いてタバサを見た。 そうして顔を向けた少女は、なんと五年前のタバサ自身であった。 (一緒に泣いてくれる…?父さまの為に泣いてくれるの…?) 「え…ええ」 何ということだろうか、過去の自分に現在の自分が哀れみをかけるなどとは。 (嘘つきっ!!) 突然に浴びせられる少女の罵声。 唐突な思いもよらぬ言葉に目を瞑るタバサ。 再び目を開いた時、そこにいたのはシャルロットではなく、別の少女であった。 (人殺しっ!人形娘!あんたには人の心が無いんでしょう!?だからこんなことが出来るんだわっ!) そう彼女を糾弾したのは自分と同じ青い髪をした娘、イザベラ。 そして、いつの間にか横たわる人影は、ガリア国王ジョゼフへと変わっていた。 イザベラ、父を謀殺し母を狂わせた仇敵ジョゼフの娘。そして、自分のたった一人の従姉妹。 「私は………殺して、無い…」 (見殺しにしたのが殺したのと、どう違うのよっ!) 「―――」 (あんたは自分の復讐を果たしたのよっ! どう!気分は爽快かしらっ!満足?ねぇこれで満足なの!?さぞや満足でしょうね! あんたにとっては憎い憎い仇だものね、私の父上は!) タバサの心のいたるところに振り下ろされる、刃物のような言葉の数々。 続いて黙って聞くことしか出来ないタバサに、悪鬼の如き形相のイザベラが、獣のような敏捷性を発揮して飛び掛った。 そうして馬乗りになったイザベラは、タバサの白くほっそりとした首に手を回す。 (あんたが復讐したのなら、私にもそうする権利があるっ!あんたがそうしたように、あんたを殺して復讐を果たす権利があるっ! 「自分の復讐は綺麗な復讐、私のする復讐は汚い復讐」だなんて思っては無いでしょうねっ! あんたも父上と同じ、所詮は人でなしよっ!) タバサの口がパクパクと開く、それは空気を求めるようでも、何かを伝えようとするようでもあった。 (命乞いっ!?許すわけが無いでしょうっ!私の父上を殺したあなたなんかを!) 窒息しかけるタバサ、けれどその口は懸命に何かを伝えようとしていた。 (死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死んでしまえっ!) 霧散していく意識の中、必死に手を伸ばす。 タバサはただ一言を伝えたかっただけなのだ。 「ごめんなさい」と。 「――――――ッッ!!」 タバサが勢い良くベットから上半身を起こした。 「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ―――!」 浅い呼吸を細かく何度も繰り返す、酸素を求めて何度も何度も。 首には、今も生々しくイザベラに締められた手の感触が残っている。 いかに聡明なタバサといえども、動転した頭では、先ほどまでの光景が夢であったことを理解するのに時間を要した。 「タバサッ!ねえタバサッ!大丈夫!?」 だから、自分が寝かされていたのがトリステイン魔法学院の寮の自室で、心配そうに自分を覗き込んでいる少女がいることに気付くのにも時間がかかった。 「突然うなされたから心配だったけど、起こそうとしたら自分から飛び起きるんだもの。逆にこっちが驚かされたわ」 「………ここは?」 「ここ、って……魔法学院よ?もしかして倒れる前のこと覚えてないの?…それとも寝ぼけてる?」 混乱した頭が徐々に普段の冷静さを取り戻し、思考の欠片を繋ぎ始める。 ジョゼフの死、イザベラ、囚われた牢獄、脱出、飛翔。 そうしてタバサは、トリステインにつくまでの経緯を思い出し、ようやく自分が無事にガリアを脱出して目的地にたどり着くことができたという事実を理解して安堵した。 「大丈夫…思い出した」 「そう……それなら良かったわ。ちょっと待っててね、今水を持ってくるわ」 そう言って立ち上がろうとしたルイズの裾がタバサに掴まれていた。 「……母さまは?」 「お母様?あのご婦人なら、今はキュルケの部屋で休んでもらっているわ。執事のペルスランさんと、あの変なフードも一緒よ」 それを聞いて胸を撫で下ろすタバサ、その仕草を見て、ルイズはタバサがいかに母のことを想っているかが分かった。 部屋の入り口横、そこに据えられた机に置かれていた水差しを持って、ルイズが戻ってくる。 タバサの部屋には、基本的にものというものが少ない。 ベットにクローゼット、あとは小さなテーブルがあるくらい。 「それにしても、あなたの部屋って初めて入ったけど。随分と殺風景ね。机に花でも置いたらどう?」 渡されたカップに口をつけながら、タバサはルイズを横になったまま見上げる。 「………考えておく」 水を飲み、落ち着きを取り戻したタバサ、その額に浮いていた汗をルイズがそばにあった手ぬぐいで拭った。 「………看病」 「え?」 「看病、してくれたの?」 真正面から見つめ、尋ねるタバサ。 静謐な色をたたえる美しい瞳で問われたルイズは、自分の頬が紅潮していることを自覚しながら明後日の方向を見て答えた。 「別に、こんなことくらい当然でしょ。アルビオンから帰ってきた後は世話になったんだし。…それに私たち、友達、だし…」 言いながらやはり最後をごにょごにょと濁すルイズ。 そんな素直になれない同級生を見ていたタバサは、唐突に彼女に伝えなければならない用件があることを思い出した。 「ワルドが、生きてる」 「…え?」 唐突に何を言うんだろうか、この娘は。 そう思いながらタバサに向き直ったルイズ。 その目に飛び込んできたのは、一片の冗談も無く真剣を形にしたような表情。 これを見ては、流石のルイズも軽口を叩ける雰囲気ではないことを悟った。 「…幽霊、じゃ無いわよね?」 こくりと頷く寡黙な少女。 ニューカッスルの城、自分の放った暴走した虚無に巻き込まれて、跡形も無く消滅したと思い込んでいたワルドが生きている。 にわかには信じがたい話であったが、タバサが嘘をついているとも思えない。 確かに、同じように巻き込まれたはずのウルザが生きていたのだから、ワルドが生きていたという道理が通らない訳ではない。 しかし、彼が生き残ったのは異世界のメイジという彼の背景があってのことと、納得している。 その彼がワルドの死についてははっきりと明言していた。 何の背景も持たないワルドが、あの場を生き延びたということに、ルイズは引っ掛かりを覚えた。 「………ミスタ・ウルザにも伝えるべきね」 ルイズがそう呟いたのと、静まり返っていた階下が騒がしくなったのはほぼ同時であった。 誰かが大声で何かを喚いているような―――女性の金切り声。 「………何の騒ぎかしら?今の学院に人なんて…」 「……っ!母さま!」 言いかけたルイズを遮るようにして、タバサが寝ていたベットから飛び降りた。 タバサの格好は学院に到着した時のボロボロの肌着ではない、ルイズとモンモランシーの努力によって真新しいシャツが着せられている。 しかし、身に纏っているのはそれ一枚。 そんな格好で飛び出したタバサに対してルイズが慌てたのは仕方が無いことであろう。 「ちょっとタバサ!服!服っ!」 小さな体躯には似合わぬ勢いで飛び出していくタバサに遅れること一呼吸、ルイズも廊下へと飛び出した。 タバサを追いかけたルイズがたどり着いたのは、自分の部屋の隣、つまりキュルケの部屋であった。 そこには今、タバサの母親、それに執事のペルスラン、フードの女、それに今入っていったばかりのタバサがいるはずである。 開け放たれたままのドアから立ち入ったルイズは、先ほどから絶え間なく響く声の正体を知った。 キュルケのベット、そこには意識を取り戻したタバサの母の姿があった。 だが、その姿はどう見ても尋常であるとは思えなかった。 ぎょろりと開かれた瞳は光を失い、何も映してはいない。 タバサと同じ青い髪は伸び放題に伸ばされ、長いこと手入れをされていないのが分かる。 かつては美しかったであろう体は痩せこけ、死人を連想させるような病的な白さを、キュルケの部屋が際立たせていた。 「下がりなさい!無礼者!」 そう叫んだタバサの母は、ベットにあった枕を娘の頭に投げつけた。 「………」 それをぶつけられても、微動だにしないタバサ。 キュルケの部屋の中にはベットに横たわるタバサの母、それから入り口近くでおろおろと立ち尽くすペルスラン、最後にベットの前で俯くタバサ、その三人がいた。 「恐ろしや、この子がいずれ王家を狙うなどと…、わたくし達は静かに暮らしたいだけなのです…」 タバサの母は誰にとも無く呟きながら、手に持った綿のはみ出した古い人形に頬ずりした。 「母さま…」 「おいたわしや、シャルロット様…」 異常な光景に飲まれたルイズが、横に立つペルスランの言葉で我に帰る。 「…何よこれ…、どういうことよ、あの人はあの子のお母様なんでしょう!?どうしてそれが、タバサにあんなことをするのよ!? それに、シャルロットってどういうことなの?何がなんだか分からないわ!」 「………わたくしはオルレアン家の執事を務めておりますペルスランと申します。 失礼ですが、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」 私は…私はルイズ・ド・ラ・ヴァリエール。タバサの、友人よ」 ルイズは執事ペルスランに促されて、キュルケの部屋から廊下へと出た。 そして、ペルスランは廊下に誰もいないことを確認してから語り始めた。 「先ほど、ヴァリエールさまは『タバサ』、と仰いましたね」 「ええ、でもシャルロットがあの子の本当の名前なんでしょう?何であの子はタバサなんて名乗っているの?」 「お嬢様は、タバサと名乗っておいでなのですか…」 「私も偽名っぽいとは想ってたけど…、どうして偽名を使って留学してきたの?」 「留学は、お嬢様の叔父である国王の仰せです」 「叔父、ってことは、あの子はガリアの王族ってこと?」 ルイズの言葉に、ペルスランは一度切って、一息おいてから答えた。 「シャルロットさまのお父上、今は亡きオルレアン公は現国王…いえ、もう前国王でしたか。ともかく、その弟君でございました」 「今は亡きってことは、タバサのお父様は…」 「殺されたのです」 はっとしたルイズがペルスランを見上げる、そこには長い時間を苦悩と共に過ごした老人の顔があった。 「お嬢様が心許す方なら構いますまい。ヴァリエール様を信用してお話しましょう。 オルレアン公は王家の次男でありながら長男のジョゼフ様より魔法の才に秀で、何より人望と才能に溢れておいででした。 五年前、王が崩御された時、どちらが王の座に相応しいかということで、宮廷が真っ二つに分かれてしまったのです」 「継承問題ね…」 「左様。そんな醜い争いの中…オルレアン公は謀殺されました。そして、ジョゼフ様を王位につけた連中は将来の禍根を絶とうと、次にお嬢様を狙いました」 「五年前って、それじゃその頃タバサは…」 「はい、まだ十になったばかりの頃です。 ある晩のこと、奥様とお嬢様は晩餐会に招かれました。しかし、その最中、とある貴族からお嬢様へと渡された杯には、毒が盛られておりました。奥様はそれを知り、お嬢様を庇って自ら毒杯を呷られたのです。 それはお心を狂わせる水魔法の毒が仕込まれておりました。ことは公となり、その貴族は断罪されました。ですが…それ以来、奥様は心を病まれたままなのでございます」 ルイズは黙って老人の告白を聞き続ける。 「タバサというのは、奥様がお嬢様にプレゼントされた人形の名前なのです。 そして今現在、奥様の腕の中にある人形、奥様が自分の娘だと思い込んでいるあの人形こそがタバサなのであります。 あの日から、快活で明るかったシャルロットさまは別人のようにおなりになりました。まるで、言葉と表情を自ら封印されてしまったように。 …わたくしは、そんなシャルロットさまに何もして差し上げることが出来ないのです。この身の不甲斐なさ、この悔しさ…筆舌に耐えがたく、わたくしは我が身を呪うような日々を送ってまいりました。けれど、お嬢様はそれ以上の苦しみを味わっておいでなのです」 言いながら涙を流すペルスラン。 聞かされたルイズは………怒りで頭がどうにかなってしまいそうだった。 「それじゃあ、あの子はずっと、五年間もそんなものを背負ってきたって言うの!?」 想像してみる、自分の父が殺され、母が狂ってしまった光景を。 思いつきもしない。 自分には父がいて、母がいて、厳しいけれど想ってくれている上の姉、優しくて甘えさせてくれる下の姉がいた。 自分が十歳だった時、とても幸せだった。少しばかり寂しい思いをしたのは否定しない、しかしそれがなんだというのだろう。 十歳のタバサの気持ちを想像することもできない。 ルイズは怒っていた、恵まれた自分に、そして何も言わないタバサに。 あの子はきっと一番の親友であるキュルケにもこのことを話していないに違いない。 全部、全てを一人で背負い込む気であろう、そんな彼女に猛烈に腹を立てた。 ルイズは確かに何も知らなかった、けれど「助けて」と、そう言葉にしなければ、人には伝わらないものなのだ。 「これはなんの騒ぎかね、ミス・ルイズ」 走り出そうとしたルイズにかけられる言葉。 ああ―――本当にこの使い魔はいつもなんて良いタイミングで出てくるのだろうか。 ルイズはそう思い声の主に振り返った。 罪を贖うことは出来ない ―――コルベール 戻る マジシャン ザ ルイズ 進む
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前ページ次ページゼロな提督 聖地。 この言葉を聴いて、ヤンは何を想像するだろうか。 宇宙暦800年、新帝国暦2年ごろの聖地といえば、地球そのもの。 貿易国家フェザーンの影の主であり、麻薬を使って信徒を洗脳しテロに利用する狂信的宗教集団『地球教』の本拠地のこと。 ハルケギニアと同じ文明レベルの時代の地球で言うなら、それはイスラム教徒を中心としたアラビア世界の宗教的中心地。 かつキリスト教とユダヤ教の聖地であり、長きに渡る泥沼の宗教戦争が行われた悲劇の舞台。 歴史家としてのヤンならば、中東戦争と呼ばれた20世紀前後の地獄のような戦争をも思い浮かべるだろう。 そして、テロの嵐が吹き荒れるパレスチナ。 21世紀のゲットーとも揶揄されるヨルダン川西岸の巨大分離壁【アパルトヘイト・ウォール】。 エルサレムの嘆きの壁で一心不乱に祈りの言葉をささげるユダヤ教徒達。 その壁の上にイスラム寺院アル=アクサー・モスクが建ってる図は、かなり悪趣味なジョークとして記憶の中に含んでいることだろう。 同時に、ハルケギニアの聖地の実情がいかなるものか彼は知らない。始祖ブリミルがらみの地とは知っているが、どんな地なのかまでは分からない。それは大方のハルケギニアの人々も同じことだ。 何しろハルケギニアの人間と聖地に暮らす亜人「エルフ」とは、極めて険悪な関係にあり、両者の接触は大方が戦争と言う形で行われているのだから。 それも、侵攻した人間側の度重なる惨敗という結果で。 ハルケギニアの聖地回復運動は『レコン・キスタ』という名称で現在も行われているようだが、6000年経過した現在に至るまで、一度も聖地を奪還したことはなかった。 ゆえに、すでに聖地がいかなる場所か、ハルケギニアの誰も知らなかった。 では、このヤンが召喚されたハルケギニアの聖地とは、いかなる場所なのだろうか? ヤンを含め、ハルケギニアの多くの人が、砂漠の中に浮かぶオアシス都市を、耳の長いエルフたちが住む石造りの町を思い浮かべるだろうか。 始祖ブリミルがらみの遺構や石碑の一つくらい残っていることを期待もしているだろう。 加えてヤンならモスクや尖塔が並ぶイスラム風の風景も。 いや、おそらくかつてはそういう姿をしていた時期もあったかもしれない。 ゆえに、彼らは驚愕とともに、失望するだろう。 この、聖地の実際を目にすれば。膝を地に付き天を仰ぎ、始祖の福音はハルケギニアから失われたのではないか、と絶望するだろう。ヤンもきっと、涙を滝のように流して悔しがるに違いない。 なぜなら、そこには、何もないのだから。 ここは夜の聖地。エルフに蛮人と蔑まれる人間が奪還を目指す場所。 確かに、何もなかった。 砂漠ですらなかった。 双月の下に、ただひたすら荒野が広がっていた。それも、大きく盆地状にえぐられた大地が。半径10リーグ以上の見事な円形の盆地が、赤茶けた土壌をさらしていたのだ。 そんな盆地の端、盛り上がった土手の上に数人のエルフが立っていた。彼等は盆地の中央を見つめている。 うち一人が盆地の中央を指さした。薄暗い、だだっぴろい大地の先を。 盆地の中央で、何かが光った。 光ると同時に、何かに包まれるように光が阻まれる。 だが、包もうとする『何か』より、『光』の方が強かったらしい。包もうとした『何か』は『光』に吹き飛ばされた。 盆地が光に満たされる。 そして次に盆地中央から、球形に『壁』が放たれた。 それは月明かりでもハッキリ分かるほどの圧倒的破壊力を持って、『光』を中心として盆地周囲へと広がっていく。 土煙を巻き上げて…いや、地盤そのものを巻き上げて、盆地の端にいたエルフ達へも襲いかかろうとしていた。 襲いかかろうとしているのは見えるのに、全てを破壊しながら向かってくるのに、僅かな地響きしか耳には届かない。 『壁』が音速に近いか、音速を超えているからだ。音より早くとどいた地盤経由の振動が足下から音へ変換されて届いたのだ。 「我と契約せし大地の精霊よ。古の盟約に従い我らに加護を」 エルフ達が呪文とも独り言ともつかない言葉を発する。とたんに彼等の眼前で大地が盛り上がり、巨大な土と岩の壁となって彼等を包んだ。エルフ達は月明かりも失い、暗黒の中に守られる。 遙か10リーグ以上彼方から届いた『壁』が、大地の精霊が生み出した壁に衝突する。 瞬間、中のエルフ達の耳に、いや全身に轟音が届いた。彼等の全身を震わせ、内臓をかき回し、鼓膜を破る程の振動が。 大地の精霊が加護してすらなお、エルフ達の命を守るのが精一杯だった。 『壁』が通り過ぎるまで、さほど長い時間ではなかったはずだ。だが彼等にとっては死を覚悟させる永劫の時といってよかった。 『壁』の名残である細かな振動も去り、静寂が再び闇の中に帰ってくる。 大地の精霊は契約を守りきり、エルフ達を双月の下へと解放した。 彼等は盆地を恐る恐る覗き込む。そこには、さっきとおなじ盆地があるだけだ。いや、先ほどより抉られた盆地がある。 『光』は既に消えていた。 「ビダーシャル!あれをっ!」 エルフの一人が天を指さした。ビダーシャルと呼ばれたエルフも天を仰ぎ見る。 星空の中、光が流れていた。 流れ星ではない。明らかに燃えさかる巨大な何かが放物線を描いて落下しているのだ、彼等の近くへ向けて。 それは爆発音を上げて大地と衝突した。 とたんに周囲の大地そのものが触手の如くわき上がり、燃えさかる何かを飲み込む。一瞬にして大地は落下してきた物体を地下深くへ飲み込んでいった。 カラン ビダーシャル達の近くで乾いた金属音がした。 彼が地面を見ると、先ほどの物体の破片が落ちていた。大地の精霊は無害と判断したのかもしれない。それは大地に飲み込まれはしなかった。 ヒョイとエルフの一人が金属片を手に取る。何かプレートの様な物が、爆発の衝撃で本体からはがれたようだ。 黒こげのプレートを袖で拭くと、そこには絵が描かれていた。赤・白・青の三本線、真ん中の白線中央には五稜星 それが自由惑星同盟の国旗であることは、エルフ達の知らない事だった。ほぼ全てが今夜と同じように地の底へ封じられているのだから。 第七話 聖地 ガリア王国。 トリステインとほぼ同じ文化形式を持つ国で人口約1500万人のハルケギニア一の大国。 魔法先進国ともいえる国で、王宮では様々な魔法人形(ガーゴイル)が使われている。王都の名はリュティス。 リュティスはトリステインとの国境部から1000リーグ離れた内陸に位置する。大洋に流れるシレ河の沿岸にある。 人口30万というハルケギニア最大の都市。河の中洲を中心に発展した大都市で、主たる都市機能に加えて魔法学校をはじめ貴族の子弟が通う様々な学校を内包しており、街並みは古いながらも壮麗なものとなっている。 その郊外には壮麗な大宮殿が見える。王族の居城、ヴェルサルテイル宮殿だ。王家の紋章は2本のラインが入ったねじくれ組み合わされた杖。宮殿中心には、薔薇色の大理石と青いレンガで作られた巨大な王城『グラン・トロワ』。そこから離れた場所に、薄桃色の小宮殿『プチ・トロワ』がある。 「――つまり、虚無が集うのを妨害してほしい、と?ビダーシャルとやら」 「そうだ。お前達が聖地と呼ぶ、忌まわしき『シャタイーン(悪魔)の門』、我らでも封じきれないのだ。 風と大地の精霊が奴等の生む嵐を聖地内に押さえ込もうと努力はしてくれている。だがもはや追いつかぬ」 『グラン・トロワ』の一室で椅子に座るガリア王ジョゼフは、異国からの客人を前にしていた。 当年45歳ながら、30歳前後にしか見えない美貌と逞しい肉体の男性は、薄茶色のローブをまとう長身で耳の長いエルフと相対している。 「ふぅむ…いささか信じがたい話だ。お前達エルフですら太刀打ち出来ない、聖地よりわき出す悪魔、か」 「いや、あれは恐らく悪魔ではない。 風と大地の精霊が言うには、あれらは湧きだしたとたんに粉々に砕け、火竜のブレスを上回る炎をまとい、風の精霊もかくやというほどの嵐で大地を抉り、そして死ぬ。しかも数十年に渡り消えぬ毒をまき散らしてから、だ。例え湧き出した瞬間に死ななくとも、直後に地面に叩き付けられて粉々になる。 我らエルフが総力を挙げ、大地の精霊の力を借り、全てを大地の奥底に封じているので、今以上の被害にはなっていない。だが、その毒を一身に受ける大地の嘆きと怒り、もはや収まらぬ。 しかし思うに、門から飛び出したがために、あれらは死んでしまうのだろう。門を通ったがために悪魔と呼ばれるほどの被害を周囲にまき散らすのだ。彼等とて死にたくはなかったろうにな」 「彼等?」 ガリア王家の象徴とも言える青い髪が揺れる。 「そう、彼等だ。ごくまれにだが、あれら『悪魔』には人が入っている事があるらしい。それも、お前達と同じ蛮人が」 「ほほう…それは、会ってみたいものだ」 エルフの長い金髪はサラサラと左右にゆらめく。 「無理だ。さっきも言ったとおり、門を通ると同時に、ほぼ全てが死ぬのだ。後に残るのは灰になった蛮人の遺体。それも残っていればの話だ」 「…なぜ死ぬのだ?しかも、そんな派手に」 「分からぬ。全ては地の底に封じてあるのでな。理由は私も知りたいが、そのためには地の底へ潜り、毒に冒される覚悟がいる」 ジョゼフはふぅ~むと息を吐きつつ、椅子に身を預ける。 「興味深い…実に面白い話だ。それら全てが『虚無』の力、シャタイーンの復活によるものだ、と?」 「うむ。テュリューク統領はじめ、我らネフテスにも懸念が広がっている。この数十年の活発な門の活動とも併せ、世界を滅ぼす大災厄が六千年の時を経て再来するのではないか、 と」 「なるほど、な」 ジョゼフは、ふと何かを思い出したように首を傾げた。 「待て。さっき『ほぼ全てが死ぬ』と言ったが、これまでに生きて門を越えた者はいないのか?」 ビダーシャルは、重々しげに答えた。 「うむ…実は無事に門を越えた先例がある」 「ほほう?詳しく話せ」 とたんにガリア王は身を乗り出す。 「私が知っているのは2例。 一つは60年程前だ。その時は門から光も嵐も起きなかった。それは門から湧き出すと、大地と風の精霊の手を振り切って、西の彼方へと飛び去ったそうだ。その後の事は分からぬ。 恐らく、お前達蛮人の世界へと向かったのだろう」 「ほう…もう一つは?」 「もう一つは、30年ほど前だ。その時も門から光も嵐も起きなかった。代わりに門から、鉄の馬車が走ってきたのだ。馬も無しに走り、車体全てを鋼に覆われたほろ馬車の様なものだ」 「…悪いが、想像がつかん」 王は首を傾げつつも、楽しげに口の端を歪ませている。 「すまんが、私にも上手く表現出来ぬ。それ程までに奇妙なものだったのだ。そしてそれは必死に大地と風の精霊の手から逃れようと、土煙を上げて走ってきた――聖地を囲む土手を乗り越え、砂漠を走り、我らエルフの集落に向けて」 「ほほう!それで、どうなった!?」 ジョゼフは更にエルフに向けて身を乗り出す。 詰め寄られるビダーシャルは、苦々しげに言葉を繋げた。 「その鉄の馬車は精霊に追われ、恐慌状態だったらしく、我らに向かって突っ込んできた。 我らは身を守るため、精霊の力を借り鉄の馬車を止めようとした。 すると、その馬車が火を噴いたのだ」 「火を?」 エルフはゆっくりと頷く。 「荷馬車には大砲が積まれていたのだよ…それも、大地の精霊の加護により築かれた岩の守りを、後ろの同胞ごと貫く脅威の威力を持つ大砲を。反射することも出来ぬほどの、な」 「な!?」 馬車に大砲を積む――もしハルケギニアでそれを行ったらどうなるか。 重くて馬車が動かない、という以前に重量で壊れる。 壊れないほど頑丈な馬車を作っても、重いので地面に沈んで動かない。馬でも引っ張れない。 よしんば岩で舗装した道を走らせたとしても、発砲した反動で馬車ごとひっくり返る。 だがそれでもエルフの先住魔法による防壁を貫けはしない程度の威力だ。いや、『反射(カウンター)』によって全て跳ね返されるだろう。 だが、その鉄の馬車は、全てを易々と実行したということだ。 「結果…その鉄の馬車を止める事は出来た。同時に、その集落は壊滅した」 ジョゼフの頬に、汗が一筋流れる。 「念のために聞くが…その集落には何人のエルフがいた?」 「500は下らぬ。戦える者は100ほどいた」 王は、もはや言葉を失った。 聖地回復運動をいくら行っても、エルフの10倍以上の兵力でもって戦ったとき以外勝てた試しは無い。つまり、その鉄の馬車一台で人間1000人以上の軍勢に匹敵するのだ。 「鉄の馬車を止めた後、数名の同胞がその中を調べてみると、やはり中には蛮人達がいて、その中に一人だけ生存者が気絶していたらしい」 「ほほぅっ!で、今その者はどこにいるのだ!?」 ジョゼフは椅子をひっくり返して立ち上がる。だが、ビダーシャルは残念そうに首を左右に振った。 「いたらしい、と言ったであろう?その者を見つけた同胞は、既に生きてはいないのだ。全員が、意識を取り戻した生存者に殺された。手負いの蛮人一人に、だ。しかも、止めたはずの馬車は再び動き出したのだ。 そして生存者は馬車を駆り、どこへともなく逃げ去った。我らには、もはや追う事は出来なかった」 ジョゼフは座り直し、顎に手を当てて考え込む。 「では、おそらくその者もハルケギニア、いやガリアに向かったやも…」 その言葉に、ビダーシャルは再び首を横に振った。 「期待はできまい。馬車自体が我らとの戦いでかなり破損した。走り去りはしたが、もはや使い物にはなるまい。そして中の生存者も、ただでは済まなかったろう」 「そう、か・・・」 エルフは苦しげに天井へ視線を上げる。 「今にして思えば、我らに否があったのだ。馬車を止めるのではなく、精霊達に彼等への追撃をせぬよう頼めばよかったのだから。だが、あの混乱の中ではもはや手遅れだった。 だからといって、精霊による聖地の封印を解く事も叶わぬ。聖地から湧き出す嵐と毒を最小限に抑えねばならんのだ。 悲しいが、今も聖地では悪魔達が断末魔をあげている。そしてそれはここ数十年、激しさを増している」 ガリア王は、眼を閉じて頭を傾け、じっくりと思索にふける。 しかる後、エルフに向き直った。 「なるほど、卿の話は実に興味深かった。だがまずは、お前達エルフと交渉するとなると、それなりの信用も対価も示してもらわねばならん」 「うむ、それは承知している。まずは交渉の権利を得なければなるまい」 ジョゼフとビダーシャルの会見は、その後もしばらく続いた。 所変わって、トリステイン魔法学院。『フリッグの舞踏会』から数日経った。 ゼッフル粒子発生装置は再び宝物庫で眠りについた…大穴が開いたままだが、もはや秘宝でも何でもないので、別に構わなかった。 斧は次の日、トリスタニアから飛んできたエレオノールと公爵に引き取られた。公爵はヤンの手柄を率直に讃え、エレオノールは高慢で高飛車ながらも、一応「よくやった、褒めてつかわす」と礼を言った。そして今度は騎士達の大部隊に囲まれて去っていった。 なぜ『破壊の壷』と『ダイヤの斧』を無事に取り戻せたのか、公爵もエレオノールも城の衛士達も首を傾げた。 結局、「壷が空と分かったので捨てた。斧はマジックアイテムではないし平民が所有していた物だったので返した」という結論で事件は収束した。 さて、使い魔を見ればメイジの格が分かるという。では今のヤンを見ると、ルイズの格はどうだろう? ダイヤの斧という神話級の逸品と共に、死亡した状態で召喚された。 公爵から箱一杯の金貨を受け取り、王室からの斧の代金も月々受け取る予定の彼は、もはや一介の平民と言うには裕福すぎた。並の貴族より金回りが良い。 アルヴィーズの食堂では、貴族の子弟達を前に怖じ気づく事もなく主を擁護した。 フーケに奪われた『破壊の壷』と『ダイヤの斧』も奪還した。 これだけ聞けば、伝説の英雄とは言えずとも、何かひとかどの人物が召喚されたかとも感じる。 にもかかわらず、彼女の魔法の成功率とも関係なく、あんまりルイズの評価は上がっていなかった。 「だーかーら!あんたはなんで毎朝毎朝主人と一緒に起きてるのよー!たまにはあたしを起こしなさいよー!」 「ルイズ…他力本願は良くないよ。人間、自らの努力を忘れては」 「あんたが努力しろーっ!」 「んじゃ、デル君に頼もうか」 「あ・ん・た・が!努力しろっつってんのよーーっ!!」 二人はそんな会話をしつつ、食堂へと走っていた。 こんな光景を毎朝見せる主人と使い魔では、どんなに上がった評価も次の瞬間には地の底まで落ちるだろう。 ルイズはこんなに寝坊する生徒ではなかったはずなのだが、すっかりヤンに毒されたらしい。 それでなくても、いつももダラダラしているとしか見えない態度で、半分寝ている目で、ちょっと猫背なのだ。見た目はもう、ホントに、冴えない中年男なのだから。 そんなヤンは一ついつもと異なる所がある。両手に白い薄手の手袋をはめている。オスマンから左手のルーンが『ガンダールヴ、伝説の使い魔の印』と知らされたヤンは、すぐルーンを隠す事にした。 さて、その日の午前。 本塔最上階の学院長室では、今日もオスマンが重厚な造りのセコイアのテーブルに肘をつき、鼻毛を抜いていた。 おもむろに「うむ」とつぶやいて引き出しを引き、中から水ギセルを取り出した。 すると部屋の隅に置かれた机に座ってデスクの上の書物を鞄に収めていた秘書が杖を振る。水ギセルが宙を飛び、秘書の手元までやってきた。 つまらなそうにオスマン氏がつぶやく。 「年寄りの楽しみを取り上げて、楽しいかね?ミス・ロングビル」 「オールド・オスマン。あなたの健康を管理するのも、私の仕事なのですわ」 秘書は鞄を手にして立ち上がり、部屋を出ようとする。だがその前に机の下へ杖を向けようとした。 オスマン氏は、顔を伏せた。悲しそうな顔で、呟いた。 「モートソグニル」 秘書の机の下から、小さなハツカネズミが現れた。オスマン氏の足を上がり、肩にちょこんと乗っかって、首をかしげる。 オスマン氏はネズミにナッツを与えつつ、ネズミに耳を寄せた。 「そうか…見えなかったか。残念じゃ」 秘書は鞄を自分のデスクに置き直し、しかるのち、無言で上司を蹴りまわした。 「ごめん、やめて、痛い、というか、最近老人いびりが、きついぞい」 「学院長には、ほとほと愛想が尽きそうですわ!ヤンの件で分かりました。老人といえど、甘い顔をしてはならないと!セクハラが全女性に対する侮辱であり犯罪だという事を、身を持って教えて差し上げますわっ!」 ロングビルにしてみれば、『破壊の壷』が単なるガラクタと分かった以上、もう学院に無理にいる必要はない。単にフーケ騒ぎのほとぼりが冷めるのを待っているだけだ。なので、学院長のセクハラに我慢する必要は無かった。 ゼーゼーと息をつきながら、改めて本を収めた鞄を手にする。 「それでは、私は図書館でヤンに講義をしてきます。学院長はちゃんと仕事をしてて下さい!」 「そ、その、ミス・ロングビルや…秘書の仕事は?」 ギロリ、と釣り上がった眼で睨まれた学院長が、ヘビに睨まれたカエルの如く縮こまる。 「今朝は急ぎの用はありません!全部、午後に済ませますわ」 ドカンッと盛大な音を響かせて扉を閉めたロングビルは、図書館に向かっていった。 ロングビルは図書館に向かう前に、女子トイレに入った。 手洗い場の鏡を前にして、学院長を蹴り回して乱れた髪を直す。そして口に紅をひく。 服装も正して、鏡の前で自分の姿を最終チェック。 そして改めて、鼻歌交じりに図書館へ向かった。 その姿を、朝食を片付ける二人のメイドが見かけた。 「あらー?あれってミス・ロングビルよね。鼻歌歌ってるなんて、珍しいわねぇ」 「ああ、あれよカミーユ。図書館でヤンさんにぃ…こ・じ・ん・じゅ・ぎょ・う!」 「ええー!マジマジ!?ドミニック、マジなのー!?」 「そーなのよぉ!ヤンさんったら、あんなぼんやりしてても、ホントはすっごいのねー」 「そうねー、ヤンさんって不思議な人よねぇ~。おまけに今や並の貧乏貴族より、よっぽどお金持ちだしねぇ」 二人のうわさ話は留まる所を知らない。更に通りがかった他のメイドも加わり、益々話は盛り上がる。 そんな感じで、ヤンは実力以外の所で評価、というか話のネタにされていた。 鼻歌交じりに図書館へやって来たロングビル。窓際のテーブルにヤンの姿を見つけるや、笑顔が僅かに引きつった。 なぜならヤンはお茶を片手に、お盆を手にして立ってるシエスタと楽しげに談笑していたからだ。 「へぇ~、タルブのワインって美味しそうなんだねぇ」 「そうなんですよ!とっても良質なブドウが沢山採れるんです。是非一度来て下さいな、ヤンさんも絶対気に入りますよ!」 こほん、とロングビルがわざとらしく咳をする。 慌ててシエスタが事務的なメイドの顔に戻り、秘書に向けて一礼した。 「それじゃ、ヤンさん。ミス・ヴァリエールのお部屋の掃除と洗濯はお任せ下さい」 「あ、いや、それは僕が後で」 いいんですよー、と一声残してシエスタは去っていった。 ロングビルは、周囲に誰もいなくなったのを確認してから、ヤンの前にどっかと腰を降ろした。 「さすが将軍様。英雄色を好む…てやつかい?」 睨まれたヤンは慌てて首を振る。 「おいおい、ちょっと世間話をしていただけだよ。第一、僕には妻も子もいるからね」 「どーだかねぇ…ま、気をつけな。あんたの手に入れた金を目当てに近寄ってくるヤツは、ゾロゾロ湧いてでるだろうからねぇ。この国に関しちゃ世間知らずなのを良い事に付け入ろうとするやつらが、ね」 「そうだね、気をつけるよ。ところで、その鞄の中身は頼んでおいた物かな?」 ヤンの視線は彼女がもつ鞄の方へと向いている。 「ああ。始祖ブリミル・ル・ルミル・ユル・ヴィリ・ヴェー・ヴァルトリと、ガンダールヴ伝説についてさ。といっても、おとぎ話程度くらいしか伝承が残ってないけどさ」 「それで構わないよ。簡単にでも教えてくれればいいから」 そんな感じで、二人はお昼まで授業を続けた。 お昼になり、ヤンは厨房で食事を取る。 ヤンは普段、食事の時間も惜しいくらいに図書館の本が読みたかった。なので昼食はほとんどサンドイッチのような軽食を頼んでいた。 パンに挟まれた食事を見てると、サンドイッチ、ハンバーガー、クレープと挟むものだけは得意と言っていた妻のフレデリカを思い出す。ハルケギニア召喚前になって、ようやくまともな食事を出してくれた気がするが、さて今頃はどうしているのだろう、と郷愁に囚われる。 その郷愁を生む原因になったアルジサマはどうしているのか、と気になって厨房から食堂を覗き込む。そこにはテーブルに座って昼食をとるルイズの姿があった。 テラスに教師はおらず、生徒達は皆、気楽に歓談しながら優雅な貴族の昼食を楽しんでいる。だがルイズは誰とも言葉を交わすことなく、黙々と食事をしている。そして食べ終わると、すぐに食堂を一人で去っていった。 後には学生達の談笑の輪が残る。 ヤンはかつて養子のユリアンに「運命は年老いた魔女のように意地の悪い顔をしている」と語った事がある。ハルケギニアの年老いた女性メイジ達は、普通に年をとった顔をしていたので、この点は間違っていたようだ。 だが運命がヤンに望みもしない軍人生活を10年以上強いたのは事実だ。そしてルイズにも『ゼロ』と蔑まれる生活を強いた。有力貴族に生まれた出来損ないメイジ。その苦痛はいかほどか、考えるだけでもヤンの心にさざ波が広がる。 「戦争孤児だったユリアンはトラバース法(軍人子女福祉戦時特例法)で僕の所に養子として来てくれて、色々僕の面倒を見てくれたっけ…というか、僕の面倒を押しつけられたという感じかもしれないなぁ」 そんな独り言をいいつつ、彼は一旦ルイズの部屋へ向かった。 「よー、お前さんの勉強は終わりかい?」 シエスタに掃除されて綺麗になったルイズの部屋。壁に立てかけられたデルフリンガーが鞘からピョコッと飛び出す。 「うん。ガンダールヴについて色々聞いてきたよ。それじゃ、改めて『使い手』について教えてもらおうかな?」 ヤンはロングビルから聞いた事をデルフリンガーに語って聞かせる。そして最後に「何か思い出さないか」と尋ねる。 剣の回答はいつもと同じだった。 「ぜーんぜん思いださねー!」 カクッとヤンの頭が垂れる。 「そんなこと言っても、君は六千年生きているんだろ?つまり、始祖と同時代。そして僕のルーンを懐かしいって感じるんだろ?だったら『伝説の使い魔ガンダールヴ』を知ってるってことじゃあないのかい?」 「いや、そうは言われてもなぁ…六千年前のことだぜ、覚えてるわけがないわな」 今度は溜め息をついてしまう。 「君って無駄に人間並のAI組まれてるんだねぇ」 「それ、褒めてんのか?」 「うん、褒めてる」 「嘘つけ」 「ばれたか」 コンピューターなら外付けの記憶装置をいくらでも付けれるが、この剣にはどう見ても端末だの端子だの付けれそうにない。なら、トコロテン方式で古い記憶を忘れていかないと新しい記憶を入れる容量が出来ない。 なにもそんな所だけ科学的にしなくても、と肩を落とすヤン。結局この日の午後は徒労で時間を潰したのだった。 そして放課後。 デルフリンガー片手のヤンは、また厩舎の前でルイズと落ち合った。 「おっそいわよ!さぁ、今日もみっちり特訓するからね!」 ルイズの持つ乗馬用のムチが、鬼教官の教鞭に見えたのは、多分、気のせいではない。 「ゲルマニアについて知りたい!?」 ヤンの馬と並走しながら、ルイズは素っ頓狂な声を上げた。 「バカ言わないでっ!なんであんな成り上がりの国の事なんか知りたいのよ!?」 相変わらずおっかなびっくり馬に乗りながら、ヤンは頑張って答えた。 「うん、そろそろ他の国の事も知りたいと思ってね。それに、今度お姫様が嫁ぐんだろ?お隣の国ってこともあるし、ヴァリエール家のすぐ隣がゲルマニアなんだってね」 ジロリ、とルイズがヤンを睨み付ける。 「そうよ…あのツェルプストーよ。先祖代々の仇敵よ」 「なら話は簡単だよ。孫子曰く『敵を知り、己を知れば、百戦危うからずや』。ああ、孫子というのは僕の国の兵法学者ね。敵の情報を集める事は政戦両略の基本だよ」 むぅ~、と不服げな声を上げるルイズ。渋い顔で手綱をさばいている。 「あんたの言いたい事は分かるけど、私はそれほどゲルマニアに詳しくないわよ」 待ってましたとばかりにヤンは声を上げた。 「んじゃ、講師を呼ぼうかな!」 ルイズの顔は、ますます渋くなった。 「なーるほどねぇ!よぉく分かってるじゃないのぉ。ま、ゲルマニアの事なら私にまっかせなさーい♪」 「では、よろしくお願い致します。ミス・ツェルプストー」 というわけで、日が暮れてからルイズの部屋にはキュルケが来てくれた。もちろんルイズは非常にイヤそうな顔だ。 そんなルイズの顔とは裏腹に、キュルケは満面の笑みを浮かべている。そして当然のように、キュルケの後ろにはタバサが付いてきている。 「全く、なんでキュルケなんかを私の部屋に入れなきゃいけないのよ!ご先祖様になんてお詫びすればいいの!?」 肩を震わせるルイズだが、キュルケはケロリとしたものだ。 「だぁってぇ~、今度うちの皇帝のアルブレヒト三世とトリステインのアンリエッタ姫が結婚するんでしょ?軍事同盟のために。 だったらぁ、私達も過去の怨恨は水に流さなきゃいけない、とは思わなぁい?」 むぐぐーっとルイズも反論出来ずに口を閉ざしてしまう。 「んじゃ、ヤンの要望通りゲルマニアについて教えてあげるわね。ありがたくよーっく聞きなさいよ!」 壁に立てかけられたデルフリンガーがいきなり声を上げる。 「おうおうヤンよ!若い娘に囲まれて、鼻の下伸ばしてんじゃねぇぞ!」 「デル君!バカな事を言わないでくれよ」 と言いつつもヤンは顔が赤くなる。 と言うわけでテーブルを囲み、キュルケのゲルマニア講座が開かれた。 タバサも黙って椅子に座る。キュルケの話を聞くつもりのようだ。 「・・・というわけで、あの皇帝ったら自分が戴冠するため、政敵の親族をぜーんぶ塔に幽閉しちゃったのよ! 頑丈な扉の付いた部屋に閉じこめて、食事はパン一枚に水一杯。薪の暖炉は週に二本っていう有様よ!」 「うわぁ、酷い事するわねぇ」 「相変わらず王族のやるこたぁえげつねぇなぁ」 キュルケの口から語られるのは、勢力争いの果てに皇帝の座を勝ち取った野心の塊のような男の悪事。デルフリンガーがうんざりした感想をつぶやく。聞かされるルイズも恐れ呆れるが、ついつい話にのめり込む。 タバサは相変わらず無表情。でもちゃんと聞いているらしい。 「どーお?ヤンもこーんな酷い皇帝は、なかなかお目にかからないでしょ」 キュルケに話を振られたヤンは、うーんと唸って天井を向いた。 「えーっと、僕の隣の国では、それと似たような事をして皇帝になった人がいるんだ」 ルイズが隣に座るヤンをチラリと見る。 「ふーん、それって例のフリー・プラネッツでの事?」 「いや、フリー・プラネッツは僕の国の名前。その皇帝は、えーっと、ローエングラム王朝を建てた、初代皇帝ラインハルト1世って言ってね」 ふとヤンは、こんな遠い異国の話なんて興味あるかな、と気になり3人に視線を戻す。 だが意外にも3人とも興味ありそうな視線を投げかけてくる。 なので、なるべくハルケギニアと共通する言葉を使って話を続けることにした。 ――帝国軍三長官を一身に集めた帝国軍最高司令官となり門閥貴族勢力を打倒。 帝国宰相を排除し、自らが帝国宰相を兼任。幼い皇帝の元で事実上の支配者となる。 門閥貴族の残党に幼帝を誘拐させ、同盟に亡命させる事で、戦端を開く口実とする。 ゴールデンバウム朝から皇帝位の禅譲を受ける。実態は簒奪であったが。 23歳にしてローエングラム王朝を建て、初代皇帝ラインハルト1世として即位する。 なお帝国宰相一族の女子供は辺境に流刑。10歳以上の男子は全て死刑―― ここまで話した所で、女性陣の反応は・・・ ルイズは、かなり嘘臭そうに顔をしかめていた。特に23歳の皇帝という辺りで。 キュルケは、素直に感心したような感じに見える。 タバサは、やっぱり無表情。でもちゃんと聞いているのだろう。 デルフリンガーは、さらにえげつねぇニーチャンだなぁ、と呆れた。 とりあえず最後まで聞いてもらえたので、ヤンは満足した。 「まぁそんなわけで、僕の国は最初から最後まで、その皇帝に負けっぱなしだったんだ」 最後まで聞いてもらえたのはいいけど情けない話だなぁ…と気が滅入りそうになる。 で、改めて女性達を見ると、ヤンの顔を真っ直ぐ見つめ、そして何かを納得したようにそろって頷いた。 何について全員頷いたのか、ヤンは聞く気にはなれなかった。 「へぇ~、凄い皇帝なのねぇ。ねぇねぇ!あなたのお国の話、もっと聞かせてくれないかしらぁ?」 そう言ってキュルケがヤンにずずずいと近寄り、胸をすり寄せる。 「いや、あの、僕はゲルマニアの話を・・・」 寄られるヤンはタジタジだ。自分の半分くらいの年齢の女性に戦略的撤退を余儀なくされてしまう――つまり、後ずさる。 ヤンを挟んで反対側にいたルイズがグイッとヤンを引っ張り寄せる。 「何してんのよあんたは!真面目にやんなさいよ!」 「あーら、いいじゃないのよぉ~。あたしの国ばっかりじゃなくてぇ、ヤンの国の事だって知りたいじゃないのぉ」 二人の若い女性に引っ張り合いをされるという、彼の人生で滅多に無かった体験。ヤンも大汗を流して困り果てる。その有様にデルフリンガーの笑い声が重なる。 タバサは講義が終了した物と判断し、鞄から本を取り出して読み始めた。 そんなこんなで、ルイズの部屋からは深夜まで黄色い声が響いていた。 夜も更けて、皆がアクビを出し始める。 「ふわぁ~。ありがとうございました、ミス・ツェルプストー」 「ああんもぉ~、いい加減キュルケって呼んでよねぇ~」 「呼ばせないわよ!さぁさぁ、もう帰りなさいよ!」 「はいはい、それじゃ、また明日ぁ~」 キュルケとタバサは自分の部屋に戻っていった。 「ふわぁ~…それじゃ、ルイズ。僕はトイレに行ってくるよ」 「…はふぅ…すぐ帰ってくるのよぉ」 ヤンは部屋を出て、寮塔からも出る。女子寮塔は女子だけなので、女子トイレしかない。 だから使用人用のトイレへと向かった。 「よぉ、見てたわよ」 トイレから帰る途中、ヤンは女性の声に呼び止められた。 寮塔の前に立っていたのはロングビル。 「おや、どうしたんだい、こんな夜更けに。新しい獲物の品定めかい?」 「よしとくれ。職業柄、夜型なのさ。だから軽く夜の散歩でもと思ってね。そしたら寮塔の窓にあんた達の姿が見えてねぇ」 そういってロングビルはヤンに歩み寄る。 「それにしても、意外だねぇ。あんた、あのアルジが嫌いだと思ってたよ」 「うん?何の事だい?」 とぼけたように肩をすくめるヤン。 だがロングビルは真面目な顔でヤンを見つめている。 しばし沈黙した後、ヤンは諦めたように息を吐き、月を見上げた。 「僕には息子がいたんだ。戦争孤児でね、ユリアンっていうんだ」 ロングビルは黙ったままヤンの話を聞く。 「あの子は国の政策で、僕の所に養子として来てくれてね。色々僕の面倒を見てくれたんだ…というか、僕の面倒を押しつけられたという感じだね」 「あんた、手間がかかりそうだもんねぇ」 「まぁね。無駄飯食いと呼ばれたのは伊達じゃないよ」 「いばッて言う事かい?」 クスクスと緑の髪を揺らして笑う。 ヤンも笑い出す。 「あの子は、政府に僕の所へ行けと命じられて、僕の息子という立場を押しつけられた。でも、あの子は文句を言うどころか、本当に僕の面倒をよく見てくれたよ。掃除も、洗濯も、食事に茶の入れ方まで、本当に完璧に家事をこなしてくれた。 それどころか、軍にまで入って、僕を必ず守ると言ってくれたんだ」 ロングビルは笑うのを止める。ヤンの瞳に寂寥が含まれているのが分かったから。 「で、自分を見てどうなんだろうって思ってね。 使い魔という立場を押しつけられた時、僕は即座にルイズの下を出て行こうとした。当然家事なんて出来やしない。ルイズを守ると言っても、彼女がこのハルケギニアの貴族制度の中で生きていくのを守るなんて、僕には難しいよ」 「…で、せめて、あの子に友達の一人でも…てか?」 「う、ん…まぁ、ね。我ながら、傲慢で身勝手な考えだと思うんだけど」 「あんたを奴隷にしようとした娘だよ?」 「でも僕は奴隷にならなかった。なら、その事は水に流していいんじゃないかな」 ヤンは恥ずかしげに頭をかく。 そして笑われるか、呆れられるかと思ってロングビルを見直した。 だが、彼女は微笑んでいた。 「あんた、本当に軍人らしくないねぇ」 感心したように、嬉しそうに言うロングビル。 「うん、自分でも向いてないと思う」 ヤンはロングビルの端正で知的な眼を見る。月明かりに照らされた緑の髪がキラキラと輝いている。 思わず赤面して、顔を下に向けて更に頭をかいてしまった。 そんなヤンの丸まった背を、ロングビルはバシッと叩いた。 「なーに縮こまってンだ!そんなんで、あの子を守れると思ってるのかい!?」 「ごふっ!い、いや。守るッて言われてもなぁ…僕はいつまでハルケギニアにいるかも分からない身だし」 「だったら!いる間はあの子を守ってやんなよ。どーせ迎えが来るかどうかさえ分からないんだろ?」 「うん、まぁ、そうだね」 「んじゃ、早くあの娘ンとこに帰りなよ。きっと寂しくて泣いてるぜ」 「それは無いと思うけど。それじゃ、おやすみ」 ヤンとロングビルは手を振ってそれぞれの寝床へ帰って行った。 二つの月は夜の闇の中でも学院を明るく照らし出している。 それは、何か聖なる場所のようにも見えた。 第七話 聖地 END 前ページ次ページゼロな提督
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前ページ次ページゼロの赤ずきん ミスタ・コルベールは学院長室の扉を勢いよく空け、部屋の中へ飛び込んだ。 「オールド・オスマン!」 コルベールにオールド・オスマンと呼ばれた老人はトリステイン魔法学院の学院長であった。 白い口ひげと髪を揺らせていた。風もないのに揺れているのは、自分の秘書に対しセクハラを働き、 その秘書に頭を足蹴にされていたからだ。しかし、部屋に入ってきたコルベールの視界へと入る前に、 秘書は机に座って、オスマン氏は腕を後ろに組んで何事もなかったかのように振舞った。まさに早業であった。 「たた、大変です」 「大変なことなど、あるものか。全ては小事じゃ」 「ここ、これを見てください!」 コルベールはオスマン氏に自分が調べていた書物を手渡した。 「これは、『始祖ブリミルの使い魔たち』ではないか、まったく、これがどうしたというんじゃ。えーと?」 オスマン氏は首をかしげた。 「コルベールです!お忘れですか!それはともかく、これも見てください!」 コルベールはバレッタの手に現れたルーンのスケッチを手渡した。 それを見た瞬間、オスマン氏の表情が変わった。目が光り、厳しい色になる。 「ミス・ロングビル。席を外しなさい」 秘書のミス・ロングビルは席を立ち、理知的で凛々しい顔をオスマン氏たちに向け一礼し、そして部屋を出て行く。 彼女の退室を見届け、オスマン氏は口を開いた。 「詳しく説明するんじゃ、ミスタ・コルベール」 ルイズがめちゃくちゃにした教室が片付いたのは、昼休みが丁度終わるころであった。 罰で魔法を使わずやるように言われたことは、さして問題ではなかったが、 手伝ってくれる者がおらず、ルイズの細い腕で重労働をする羽目になったため、時間がかかってしまったのである。 ルイズはひとり、片付け終わった教室で席に座り、打ちひしがれていた。体中が痛い。 精神的にも、肉体的にもルイズは限界であった。 そこに、今のルイズとは対照的なバレッタが、厨房で昼食まで済ませてやってきた。 「ゴメンね♪ 美味しい道草食ってたら スッゲエ遅くなっちゃったのっ、みたいな?」 一度睨んでからルイズはそっぽを向いた。 その様子をみて、バレッタは言った。 「どーしたのぉ?ルイズおねぇちゃん、元気ないみたいだけど?」 誰のせいだ、誰の!! ルイズは心の中で盛大にツッコミをいれた。だが、それを表に出さず、バレッタと目を合わせないようにした。 反応を得られないのがわかると、バレッタは周りを見渡す。教室は確かに片付けられていたが、 魔法を使わずに、ルイズ一人が手作業でやっていたので、元通りとまではなっていなかった。むしろ、まだボロボロだった。 「さっきね、他の人がルイズおねぇちゃんのことを話しているところに通りかかったのね」 ピクリとルイズの肩が動く。 「“あいつは『ゼロ』なんだから魔法使わせるなっての、いっつも失敗して爆発するだけなんだからよ、 こっちはいい迷惑だぜ、今日は『錬金』で教室で爆発させたしな、ありえねーよ”って」 「これってー、ルイズおねぇちゃんがやったってことだよね」 教室の惨状に指をさし、バレッタはルイズに言った。 「魔法って色々なことが出来るんだねぇー。ちょっとうらやましぃーかなっ♪」 その言葉はルイズにとって嫌味にしか聞こえなかった。溜めていたものを全て吐き出すようにルイズは叫ぶ。 「悪かったわね!!どうせ私は『ゼロ』よ!!ああ、あんたは知らなかったはずよね、説明してあげるわよ!」 「私は貴族でメイジなのに、魔法がほとんど使えないのよ!!使おうとすると、いっつも爆発するだけだから『ゼロ』! 皆、私のことを『ゼロ』のルイズって呼ぶのよ!魔法が使えないから。そうね、ぴったりな二つ名じゃない! でもね、私も何も努力してきてないわけじゃないのよ!?あらゆる魔法に関する書物を読んで、 完璧に詠唱を唱えられるように、何度も練習して、杖の振り方だって、毎日の授業だって!!! 血のにじむような努力をしてきてこれよ!あんたにこの悔しさがわかる!!!!?」 「いや、ワカんねーよ」 たったそれだけの言葉しかくれない、自分の使い魔に目を見開いて顔を向けた。 バレッタは蟻にたかられている虫の死骸を見るような蔑んだ目でルイズを見下ろしていた。 「で?」 その場の空気が凍りついた。そのバレッタの言葉でルイズの怒りはどっかに飛んでいってしまっていた。 「で?……って、あんた、その、なんか、だって……もっと、あの……」 目を泳がせているルイズを見て、バレッタは何か閃いたのか手を叩いて笑顔で言った。 「あー、なーるほどー!バレッタわかったよ!」 ルイズの背中に手をやり、慰めるようにバレッタは語りかける。 「ルイズおねぇちゃん。ルイズおねぇちゃんなら、絶対魔法をちゃんと使えるようになるよ、だって一杯、一生懸命 努力して練習してるんだもの、報われないはずがないよぉー、バカにしている人は見る目がないだけなのっ、 だから元気だしてね、ルイズおねぇーちゃん♪」 言い終わるとすぐにルイズに背を向け歩きだした。ルイズはただ呆然とバレッタの言葉を聞いていただけだった。 扉の前まで来ると、バレッタは一度立ち止まった。そして舌打ちをしてから、何事もなかったように教室を出て行った。 「一体、なんなのよあいつ……」 このときのバレッタの真意を今のルイズには知ることはできなかった。 バレッタは教室を出た後、厨房に行くため食堂の前を歩いていた。そうすると生徒達が昼食を終え、 ぞろぞろと食堂から出てきた。そのなかの一団の中に、金色の巻き髪に、フリルのついたシャツを着た、 気障なメイジがいた。薔薇をシャツのポケットに挿している。周りの友人は口々に彼を冷やかしている。 「なあ、ギーシュ!今は誰とつきあってるんだよ!」 「だれが、恋人なんだギーシュ!」 気障なメイジはギーシュというらしい。彼はすっと唇の前に指を立てた。 「つきあう?僕にそのような特定の女性はいないのだ。薔薇は多くの人を楽しませるために咲くのだからね」 自分を薔薇に例えている。気障な見かけに相応しい、気障なセリフであった。 そのときギーシュのポケットから何かが落ちた。ガラスでできた小壜であった。中に紫色の液体が揺れている。 バレッタは迷わず、その落し物を拾ってギーシュに駆け寄った。 「おにーさんっ、落し物だよっ!」 ギーシュは振り返り、壜を目にすると苦々しげに、バレッタを見つめた。 「それは僕のじゃない。君は何を言っているんだね」 バレッタはカチンと頭に来た。善意で拾ったわけではなかったが、この態度はいただけなかった。 「あっ、!イヤーン♪」 こけるふりをして液体の中身をギーシュの顔めがけてぶちまけた。 「っっブッ!!なっ!!!なにをする!平民!」 ギーシュはバレッタに詰め寄ろうとしたが、友人の一言で歩を止めた。 「おお?それ香水じゃないか?しかもモンモランシーの香水だろう!それは!」 「そうだ!その鮮やかな紫色は、モンモランシーが自分のためだけに調合している香水だぞ!」 「そいつが、ギーシュ、お前が持っていたってことは、つまりお前はいまモンモランシーとつきあってる。そうだな?」 「違う、いいかい?彼女の名誉のために言っておくが……」 ギーシュが何か言いかけたとき、後ろから茶色のマントの少女が近づいてきた。 そしてボロボロと泣きながら、少女はギーシュに言った。 「ギーシュ様……やはりミス・モンモランシーと……」 「いや、彼らは誤解してるんだ、ケティ。いいかい、僕の心の中に住んでいるのは君だけ……」 しかし、ケティと呼ばれた少女は、思いっきりギーシュをひっぱたいた。 「見苦しい言い訳はよしてください、もう結構です!さようなら!」 ギーシュは叩かれた頬をさすった。すると、遠くから一人の見事な巻き髪の女の子が、いかめしい顔で彼に近づいてきた。 「モンモランシー。誤解だ。彼女とはただ一緒に、ラ・ロシェールの森に遠乗りをしただけで……」 ギーシュは首を振りながら言った。冷静な態度を装っていたが、冷や汗が一滴、額を伝わっていた。 「やっぱり、あの一年生に、手を出していたのね?男としてひどいと思わない?」 「そうよ!ひどいよっ!バレッタはギーシュ様にあんなことや!そんなことをさせてあげたのに!他に二人もいたなんてっ!」 突然話に加わってきた赤ずきんの少女をギーシュとモンモランシーは二人仲良く凝視した。 額に青筋を立てて、モンモランシーは拳を頭上高く持ち上げる。 「いや、え?ちょ、ちょっと待っておくれモンモランシー!僕にもよくわからないんだ!本当だっ!こんな平民知らない!」 「へえぇ。でも、このコにも、他の女の子がいるってバレたから、香水をぶっかけられたんじゃないの?」 「へぁあっ!?いやいやいや!!それはこの平民が勝手にコケて、僕に……!!!」 「黙りなさい!!このうそつき!変態!ロリコン!!三股!!!平民にも手を出すなんて、この見境なし!!!」 モンモランシーは拳を打ち下ろし、ギーシュの顔面を殴った。ギーシュはその場に尻餅をつき、鼻から血が垂らした。 そしてモンモランシーは怒気を漲らせたまま去っていった。 呆然としたままギーシュはハンカチを取り出すと、ゆっくりと鼻血を拭いた。そして、首を振りながら言った。 「前半はともかく、後半は意味がわからない……いや、ちょっと待ちたまえそこの平民!!!絶対待ちたまえ!!!」 何事もなかったかのように、その場を立ち去ろうとしていたバレッタは止まって振り返った。 「ぁあん?」 ギーシュは立ち上がり、勇ましく言った。 「随分なことをしてくれたじゃないか、何を思ってしてくれたかはわからないが、二人のレディの名誉が傷ついた、 それに僕のもだ!!特に僕のが重傷だ!!表を歩くのもままならぬ程にだ!!!どうしてくれる!!」 周りからクスクスと笑いが聞こえてくる。ギーシュの顔が真っ赤になった。バレッタは面倒くさそうに答える。 「青いケツのガキの青臭い恋愛のいざこざなんざ押し付けないでって感じかなっ♪」 笑いがドッと沸き、大きなものに変わる。ギーシュの中の何かが切れた。拳をわなわなと震わせる。 「よくよく見てみれば、あのゼロのルイズが呼び出した平民の使い魔じゃないか。 よかろう……、君に貴族への礼儀を教えてやろう。丁度いい腹ごなしだ。ヴェストリの広場に来るといい、決闘だ! まあ、来る勇気があればの話だが、いや、だからって逃げるんじゃないぞ!逃げるなよ!フリじゃないからな!!」 「うんっ。いいよ、待っててねっ」 相手の合意を得たのを確認すると、早歩きでギーシュは去っていった。ギーシュの友人もあとに続く。 その直後に、ことの終末をみていたシエスタが遠くから慌しく走ってきてバレッタを抱きかかえた。体をぶるぶると震わせている。 「ああ!!どうしましょう!?貴族を本気で怒らせてしまうなんて!!バレッタちゃんが殺されちゃう!!! 私が盾になっても、その後にバレッタちゃんもきっと……!!!どうすれば……!!!?」 バレッタはシエスタの頭に手をやり、落ち着かせるために撫でた。 「大丈夫よぉ、シエスタおねえちゃん。バレッタね、少しも怪我しないから」 その言葉にシエスタは驚愕した。 そんなわけがない、絶対無事には済まない、メイジは魔法を使い、 火や風、水や土を操る、平民に防ぐ方法皆無、一方的な暴力になる、最終的には殺されてしまう、と言った。 しかし、バレッタはシエスタの話に、さして興味を示さずに言う。 「あのガキ、見上げたことに、あんな目にあったのにもかかわらずにね、わたしのこと傷つけようとは一切思ってねーみたい、 戦いっていう体裁をとってるけどぉ、なんか魔法でちょろっと脅かして、 わたしにトラウマをつくってやろうってぐらいじゃねーの?反吐が出るぐらいのフェミニストつーかぁ……まぁーでも」 シエスタは言葉の終わり間際にバレッタの顔が豹変していくを息が詰まる思いで見つめていた。 「戦いって形をとっている以上ね、奪い奪われが常なの。だから戦いをする時は『覚悟』をしておかないとダーメっ。 でね、それがアイツにはないの。それは相手がわたしだろーからだけど。 知ってる?何も覚悟がないまま、何がなんだかわからないまま殺られるとね、これでもかってくらい目を見開いて 口をポカンと開けたまま死ぬのよ。それがホントーに滑稽に見えてオカシイのっ♪」 目の前のかよわく庇護されるべきであるはずの少女は、明らかに殺気を帯びていた。 何もかも無情に一刀両断してしまいそうな刃を抱いているような感覚襲われ、 シエスタは弾かれるように、バレッタから離れた。 少女は猛獣ですら死に至らしめることが出来そうな鋭い眼光に変わっており、 シエスタの、自分の知っている少女はどこにもいなくなっていた。 「あ、あなたは一体何者なの……?」 バレッタはおどけた風に人差し指を唇にあて、考えている真似をした。 「んー、説明すんのメーンドーイぃ。……だ・か・ら、わかりやすく例えで教えてあげるっ♪」 「わたしは進んで狼をくびり殺す羊」 バレッタが悪魔のような笑みを浮かべる。先ほどの貴族に対して以上の強い恐怖をシエスタは感じた。 シエスタは黙って、バレッタから逃げるように走って遠くへ去っていった。 「『羊の皮をかぶった狼』の間違いじゃないの、バレッタ」 その言葉を聞いたバレッタは話し主を見た。疲れきったルイズであった。 ルイズは、シエスタとの会話を始終聞いていた。呆れたように言う。 「決闘はやめておきなさい、怪我はしないっていってるけど、まず勝てないわ。相手は私じゃないのよ。 正々堂々、正面から戦ってドットとはいえメイジに勝てるワケがないでしょう?言っとくけどこれは優しさからの忠告よ」 この戦いが、どう転がろうが、ルイズにとってはマイナスになるに違いないと思ったから言ったことでもあった。 表情をにこやかなものにしたままバレッタは答えた。 「時たまね、“卑怯だぞ!貴様!正々堂々戦え!”って言う奴がいるけどさぁー、わたし思うのね、 自分が望む戦い方を相手に強要するのが正々堂々なのかってね♪そいつのが卑怯じゃないかなー。 戦うんだったら、背中から刺されても文句言わないで欲しいなぁー」 ルイズはため息をついた。この使い魔、退くつもりない、それだけはわかった。そして自分に止める術はない。 「わかったわよ、お願いだから、万が一勝つことがあっても相手を殺しちゃだめだからね?」 「え゛ーー、どーしよっかなー、殺っちゃおーかなー♪」 ルイズはその言葉に対し切り返さずに、黙ってヴェストリの広場の方向を指差した。 バレッタはお花畑に遊びに行くような軽やかな足取りで向かっていった。 騒ぎを聞きつけてやって来たキュルケがルイズに問いかける。 「ちょっといいワケ!?使い魔死んじゃうわよ!?なんで戦うのを許しちゃったの!?」 ルイズはバレッタが去っていった方向を見つめたまま動かない。 「もしかしてルイズ、自分の使い魔が勝つと思ってるの?そんなわけないでしょ、ドットとはいえ、 ギーシュはメイジなのよ。勝ち目なんてないでしょうに、しかもあんな小さな子に……」 ルイズはゆっくりと口を開いた。 「わからないわ、魔法についてなにも知らないみたいだし、ギーシュがどんな魔法を使うかも知らないはず……。 でもナイフが届く範囲でならギーシュが杖を抜く前になんとかできるんじゃないかしら」 キュルケは呆れたように言った。 「相手を近づけさせるメイジなんているわけないじゃない、大怪我するわよあなたの使い魔、最悪死ぬわよ」 そうね、まだバレッタのことほとんど何も知らないけど、多分それであってる、 でもね、いいの、むしろ心の奥底では怪我をしてくれることを私は望んでいるから。 私ね、バレッタが嫌いなのかもしれない。 前ページ次ページゼロの赤ずきん
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合計: - 今日: - 昨日: - 先回171国会と、今回173国会の請願書で 『国籍選択制度の見直しを求めることに関する請願』を紹介議員として提出されていらっしゃいますが http //www.shugiin.go.jp/itdb_seigan.nsf/html/seigan/1712286.htm http //www.shugiin.go.jp/itdb_seigan.nsf/html/seigan/1730617.htm 河野太郎先生のホーム及びブログを検索しても該当する請願内容の記事が発見できませんでした。 http //www.taro.org/index.php http //www.taro.org/gomame/index.php 上記内容の『国籍選択制度の見直しを求めることに関する請願』をインターネットで検索したところ、 在仏日本人会に行き当たり、http //www.nihonjinkai.fr/ そのサイト内で上記のタイトルと同様な請願書を発見しました。 国会提出の請願書と同じであるとの確証はありませんが、参考までに。 以下のもののようです。 http //www.nihonjinkai.fr/seigan3.pdf 主旨としては、 『早急に法の形骸化や不平等を伴わず、確実に国籍選択制度を運用する施策を明確にして下さい。一方の選択 肢として、日本弁護士連合会の国籍選択制度に関する意見書(平成20年)の考慮を望みます。意見書では、これらの 対象者が国籍選択義務の適用がないように国籍選択制度の見直しを求めています。人権擁護という観点からすれば、 この意見書に沿った見直しが望まれます。よって、以下の請願を致します 請願項目 一刻も早い国籍選択制度の見直し。』 ・・・とあり、この請願書に関しては、 どうも、この日本弁護士連合会の国籍選択制度に関する意見書(平成20年)が肝のようです。 ※意見の趣旨のみ・・・全文は以下リンクをご参照願います。 http //www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/report/data/081119_3.pdf ・・・上記意見書からポイントを指摘しておきます。 1、国籍選択制度自体を 『基本的人権の保障に関して重要な意味をもつ法的地位である国籍 を一律に奪い、アイデンティティーの自己決定権の侵害などの人権侵害』と定義し、 国籍選択義務の適用がないように、国籍法を改正することへの意見 2、国籍法15条1項に基づく国籍選択の催告に関して・・・ 『異なる国籍の両親から生まれた複数国籍者や外国籍者との婚姻に より自動的に複数国籍となった者について同催告をなすことは人権侵害』と定義し、 国籍法15条1項に基づく国籍選択の催告を、しない運用を維持することを要望。 3、国は、国籍が基本的人権の保障に関連して重要な意味をもつ法的地位である こと、・・・、 『国籍選択制度のほか、国籍留保制度、自ら他の国籍を取得した場合の国 籍喪失制度などについても、複数国籍保持を容認する方向での新たな国籍制度 を検討』することへの具申 ※上記3、に関しての私見(文案まとめ人)として、 国籍とは、「基本的人権の保障」なのか?「国家の成員としての地位」なのか? また、国家主権を考えたときの国籍の意義として、 「国家の主権を体現する国民としての国籍の二重基準は許されるのか?」 「日本にとって、国家主権よりも人権が上位優先課題なのか?」 もし、上記の内容に則した請願および意見書であるのならば、 自民党政治家の河野太郎先生と、 日本弁護士連合会に、その真意を問いたい。 文責・文案まとめ人
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前ページ次ページTALES OF ZERO 午後からは授業はなく、生徒達はそれぞれ自由に時間を過ごしていた 昼食を終え、ルイズと合流したクラースは彼女に個人授業を行っている 「良いか、落ち着いてやるんだ…魔法を使うのに必要なのは精神力と集中力だからな。」 「解ってるわよ、それくらい。」 解りきった事を言われて、ルイズはクラースに向かって怒鳴る 二人から離れて、才人とタバサが見学していた…最も、タバサは本を読んでいるが 「何であの子まで一緒にいるのよ…先生はさっきまであの子と一体何を…。」 「ほらほら、文句は後で聞いてやるから…まずは、目の前の事に集中するんだ。」 クラースの言葉に話はそこまでにして、ルイズは目の前の標的に目をやった それは、魔法練習の為にクラースが作った藁人形だ 「さあ、ルイズ…ファイアーボールを唱えてみるんだ。」 軽く頷くと、ルイズはルーンを唱えだした…落ち着いて、落ち着いて…と、心の中でも唱えている そして、ルーンを唱え終え、目標に向かって杖を振るった 直後に爆音が響き、目標となっていた藁人形は木っ端微塵に吹き飛んだ 「おお、人形が吹っ飛んだ……で、あれってファイアーボールなのか?」 「違う。」 確かに魔法は発動し、藁人形に命中した…が、あれはファイアーボールではない その名の通り火球を飛ばす魔法なのだから…決して爆発する魔法ではない 「ああ、もう…どうして成功しないのよ!!」 失敗した事に腹を立て、地団駄するルイズ…クラースは爆破された藁人形を見て、口を開いた 「そうだな…まあ、今のは10点といった所だな。」 クラースの評価を聞いて、ルイズは目を丸くさせた まさか、これくらいで得点がもらえると思わなかったからだ 「確かに、ファイアーボールは発動しなかったが、目標には当たったからな…努力点というやつだ。」 今までのルイズの魔法は、目標とは見当違いの場所が爆発を起こしていた 木だったり、壁だったり、噴水だったり…今だって、周辺の土が抉られている 今のは珍しくも目標に当たった…それを評価しての10点である 「そう…ま、まあ、慰めぐらいで受け取っておくわよ。」 初めて魔法の事で褒められたのに、素直に嬉しいと言えないルイズ ふと、ルイズはクラースの召喚術の事で疑問を浮かべた 「ねぇ、クラース先生…先生が使える魔法ってあの妖精みたいなやつだけなの?」 「シルフだ…まあ、前に話したように今はオパールの指輪しかないからな。シルフしか呼び出せん。」 召喚術の話を始めたので、興味を持ったタバサは二人に歩みよった 才人もその後へと続き、クラースは続きを話す 「精霊は多種多様に存在する…地水火風、分子、闇、光、月、そして根源を司るもの、様々だ。」 「そんなに…先生って、それを全部使役してたの!?」 「まあな…しかし、私が精霊達と契約出来たのは仲間達がいたからこそだ。」 クレス達と出会ったからこそ、彼は偉大な召喚士としてその名を残す事が出来たのだ 出会わなければ、その名が知られるどころか、召喚術が完成していたのかどうかさえ危い 「ふーん…ねぇ、私でも先生の召喚術が使えたり出来るの?」 「どうかな。私も数々の手順を踏んで使えるようになったし…簡単に使えるのはエルフぐらいだな。」 実質、前にハーフエルフであるアーチェは自分が契約した精霊を簡単に召喚してみせた しかも三体同時召喚まで…あの時ほど、エルフとの差を実感して涙目になりそうだった事はない 「そう…なら、良いわ。先生みたいにそんな悪趣味な刺青と格好はしたくないし。」 「またそんな事を…良いか、これは私が研究に研究を重ねた末に考案した召喚士の…。」 「失礼するよ。」 そんな時、彼等の耳にキザったらしい声が聞こえてきた 振り返ると、そこにはギーシュの姿があった 「ギーシュ、何であんたが…。」 「僕はミスタ・レスターに呼ばれて来たんだ…君の力を貸して欲しいってね。」 「ああ、もうそんな時間か…じゃあ才人、始めるか。」 突然、自分が名指しされた事に驚く才人…クラースは道具袋に手を伸ばした 一体何を…そう聞く前に、クラースはロングソードを取り出した 「さあ…剣の稽古の時間だ。」 「だ、大丈夫なのかな…俺。」 ロングソードを両手で持ち、才人は目の前の相手を見つめる そこには、ギーシュが作り出したワルキューレが一体佇んでいる 「準備は良いか……よし、始めてくれギーシュ君。」 「解りました…行くよ、才人。」 クラースの言葉に、ギーシュはワルキューレを操りはじめた 剣を構え、ワルキューレは才人に接近する 「わっ、来た!?」 向かってくるワルキューレ…一気に間合いをつめ、剣を振り下ろしてくる 咄嗟に才人は剣を構え、ワルキューレの攻撃を受け止めた 「くっ…このっ!!」 左手のルーンが輝く…受け止めた剣を弾き返し、バックステップで才人は後ろに下がった そして、反射的に決闘の時に見せたあの技を繰り出す 「魔神剣!!!」 剣を振り払うと、剣圧がワルキューレに向かって地面をかけていく その一撃を受けたワルキューレは、ごとんと地面に倒れこんだ 「おおっ、あれだ…あの時、僕のワルキューレを吹き飛ばした…。」 ギーシュはまたあの技を見て驚いていた…それはルイズも同じである 「あれって、一体どういう仕組みで放てるの?魔法?」 「そうだな…解りやすくいえば闘気と言う、人間の中にあるエネルギーを剣に集中させ、剣圧として飛ばしているんだ。」 解るような、解らないような…とりあえず、魔法とは違う事は理解した その間に才人はワルキューレに接近すると、続けて技を繰り出す 「飛燕連脚!!!」 二連撃の蹴りと剣による突き…その攻撃に、ワルキューレは破壊される 「ああ、僕のワルキューレが…。」 「はぁ、はぁ、はぁ…ふぅ。」 落ち込むギーシュに対し、才人は呼吸を整えて剣を振るう 一度、二度…と剣を振り回し、最後はくるりと回して高々と掲げる 「それにしても…まさか、僕のワルキューレを使って剣の稽古とはね。」 そう、ギーシュが此処に呼ばれたのは、才人に剣の稽古をさせる為だった クラースが帰ってきた時に、彼は彼らしい長い謝罪を行った その全てを振り返ると長くなるので省略すると、彼は何でもすると言ったのだ 自分に出来る事でお詫びがしたいと…その結果がこれである 「ほぼ実戦に近い状況で才人を鍛えられるからな…今後の為に鍛錬は必要だ。」 この未知の世界にある脅威…それに備える為に いざという時は、才人は自分自身でその身を守らねばならないから 「さて…ギーシュ、次を出してくれ。」 「解りました…今度は負けないよ、サイト。」 再びギーシュは才人に向かって薔薇の杖を振った 花びらが一枚、地面に落ちて新たなワルキューレを生み出す 「次か…よし、こい!!」 一体倒して自信がついたのか、剣を構えなおして才人は新たなワルキューレに挑む 相手の攻撃をかわし、慣れているかのように剣技を繰り出す 「(あの剣技、やはりアルべイン流…動きも、何処となくクレスに似ているな。)」 そんな才人の動きを見ながら、クラースは考えを巡らせる 今の彼は剣を持った事のない、素人とは思えない動きを見せている 「(まともに剣を振るえなかった彼がああなるとは…伝説のルーンの力とは凄いな。)」 クラースは左手の甲を見る…そこには、才人と同じルーンが刻まれている 同時に、オスマンから聞かされた話を思い出した 『ガンダールヴ?』 『そうじゃ、お主らの手に刻まれしルーンはかつて、伝説の使い魔に刻まれしルーンなのじゃ。』 帰って来た後、クラースはコルベール経由でオスマンに呼び出された そこで、自分と才人に刻まれたルーンが伝説の使い魔のものである事を知らされた 『そのルーンを宿した使い魔は、ありとあらゆる武器を使いこなしたという伝説があるでな。』 『成る程、コルベール教授が言っていたのはそれか…それなら、才人の事もある程度納得出来る。』 決闘の時に見せた才人の力の源を、クラースはようやく理解した が、すぐに新たな疑問が生まれる 『そんな使い魔のルーンが刻まれたのは…ルイズが召喚したからですか?』 『解らん…その辺の事は全く解らんのじゃ。何故ミス・ヴァリエールなのか…』 うーむ、とオスマンが唸る中、クラースはその答えの手掛かりについて考えた 爆発しか起こらない魔法、異世界人である自分達を召喚した… そして、伝説の使い魔のルーン…彼女は他のメイジとは違った、特殊なメイジなのかもしれない 『兎に角、お主だけには伝えておこうと思ってな…じゃが、くれぐれも…。』 『解っています…時がくるまでは誰にも言うな、ですね。』 『うむ、これが公になれば色々と不味い事になるからの…当然君達もじゃ。』 この事は、ルイズと才人にも秘密にしておいた方が良いだろう 話した所で、今はまだその事実を受け止めきれないだろうから 『ところで…ミスタ・レスター、お主等は一体何処から来たのじゃ?』 『何処と言われても…私は貴方達が言うロバ・アル・カリイエから来たのですが…。』 建前上の、本来自分達の出身地ではない東の国の名を口にする 『では、君がグラモン家の息子と決闘した際に見せたあれ…あれは一体何なのじゃ?』 『あれは…東で生み出された新たな魔法のようなものです。事情により詳しい事は言えませんが。』 召喚術の詳細を言えず、そういう事で誤魔化そうとする だが、オスマンはそれで納得したようではなく、鋭い眼差しを向け続けている 『そうなのかのぅ…ワシにはあれは魔法とは思えんのじゃがなぁ。』 『………。』 クラースは思った…この老人に、本当の事を話すかどうかを しかし、彼は学院の最高責任者で国との繋がりもある…迂闊に話さない方がいいのではないか そう思考を巡らせていた時、ノックの音が室内に響いた 『む、誰じゃ?』 『私です、オールド・オスマン。』 ドアが開き、ミス・ロングビルが学院長室に入ってくる 『王宮の勅使、ジュール・ド・モット伯が御出でになられたのでお伝えに来たのですが…。』 『おお、そう言えば今日じゃったな…忘れておったわい。』 そう言うと、改めてオスマンはクラースの方を見る 『すまんな、王宮からの使いが来たようでな…話はこれくらいにしようかの。』 『はい…では、これで…。』 取りあえず話が終わったので、クラースはすぐに退室しようとする その際、ミス・ロングビルがジッと見つめている事に気付いた 『ん、何か?』 『あっ、いえ…素敵な指輪をされていると思ったので…。』 指輪…とは、クラースが嵌めているオパールの指輪の事である 唯一の契約の指輪なのでなくさないよう、クラースは肌身離さず身につけている 『これか…これは、私が魔法を使う上で重要な術具なのでね。』 『そうですか…でしたら、さぞ貴重な品なのでしょうね。』 そう言ったロングビルの目が、一瞬獲物を狙う獣のように見えた 瞬きすると、そこには普段彼女がする美しい表情があった 『ふむ……では、オールド・オスマン、それにミス・ロングビルも…失礼。』 気のせいだと思い、二人に一礼するとクラースは学院長室を退室した しばらくして一息入れると、後ろを振り返る 『(オールド・オスマン…流石この学院の学院長をしているだけあって、鋭いな。)』 それに、普通の人とは違うオーラと言う者を纏っているような気もする 侮れない…そう思った時、扉の向こうから大きな音が響いた 『あだっ、ミス・ロングビル、年寄りをもっといたわらんかい。』 『オールド・オスマン、今回ばかりは我慢の限界です。貴方は何度セクハラすれば……。』 ロングビルの怒声とオスマンの情けない声が聞こえてくる…そこに先程の威厳は微塵も無かった 自分の勘違いだったか…等と考えつつ、クラースはその場を後にするのだった 「…生、クラース先生!!」 ルイズの声が聞こえ、クラースはそこで回想を中断して顔を上げた 「どうしたの?何か考え事してたみたいだけど…。」 「ルイズ…いや、何でもない。さて、才人の方は…。」 彼女の質問をはぐらかして才人の方を見ると、彼の周りにワルキューレの残骸が点在していた クラースが回想している間に、既に6体のワルキューレを倒していたのだ そして、七体目のワルキューレとの模擬戦も終わりを告げようとしていた 「魔神飛燕脚!!!」 魔神剣と飛燕連脚を組み合わせた奥義…それが、最後のワルキューレに炸裂する 前回同様、ワルキューレは奥義を受けて粉々に砕けちった 「ま、負けた……こうまであっさり倒されると、僕は自信をなくしそうだよ。」 今自分が作れる7体全てを倒された事に、ギーシュは軽くショックを受ける 「へへ、楽勝だ…ぜ?」 得意げになる才人だが、突然彼の身体を疲労感が襲ってきた 自身を立たせる事が出来ず、地面に尻餅をつく 「サイト、大丈夫?」 ルイズが心配そうに声を掛けるが、前のように気絶はしなかった 立ち上がろうにも身体が上手く動かせず、地面に座りこんだままになる 「な、何か急に疲労感が…何で?」 「無理をしたな…まだ十分な鍛錬もしていないのに、奥義なんか使うからだ。」 クラースはアップルグミを取り出して、才人に渡した グミを頬張る才人…疲労感もある程度なくなり、立ち上がる 「あ、ありがとうございます……で、それってどういう事ですか?」 「そもそも奥義とは、元となる特技を極限まで鍛えた上で初めて使えるものだ。」 「だから、まだ鍛錬の足りない貴方にはそれを使いこなす事が出来ない…。」 クラースの言葉を理解したタバサが補足する…その補足が正しい事を、クラースは頷いて答える 「極限までって…どれくらい鍛えれば良いんですか?」 「そりゃあ、使用率100%にすれば良いんじゃないかい?」 身も蓋もない言い方をすれば、ギーシュの言うとおりである 「まあ、君に奥義はまだ早い…鍛錬を続けるんだな。」 「はーい…まあ、こうやって剣を使うのも何か楽しいし。」 剣を振るう事に楽しさを覚えた才人は、剣を振り回す 素人に比べれば上なのは確かだが、クレスに比べるとまだまだ動きが雑である 今はまだ見習い剣士…しかし、今後も鍛えればそれなりに上達するだろう 「ああ、此処でしたか。」 そんな時、本塔の方からコルベールが此方に向かってやってきた 「コルベール先生、どうして此処に?」 「いえ、ミスタ・レスターが此処にいると聞きましてね…それにしてもこれは?」 眼鏡を掛けなおしながら、コルベールは散乱するワルキューレの残骸を見る 「ああ、才人の鍛錬にとね…彼のワルキューレを使わせてもらった。」 「結果は、僕のワルキューレが前回同様全部やられましたけどね。」 「ほほう、それはすごい。流石はガンダー…モガッ!?」 危うくガンダールヴの事を話しそうになったコルベールの口を、クラースが止める 「えっ、何?ガンダー…。」 「気にしなくて良い、こっちの話だ。そんな事より…コルベール教授、私に何か用かな?」 「モガモガ…は、はい、今日もミスタ・レスターの話を伺いたいと思いまして…。」 一言一言を強調した言い方に、自分の失態に気付いたコルベールは本題に移った 彼は時折、クラースから色々と故郷の事について話を聞きにやってくる 情報交換の為、故郷の事をはぐらかしながら彼との交流を行っていった 「そうか…皆、今日は此処までだ。私はコルベール教授の所に行ってくる。」 「解ったわ…でも、この前みたいに夜遅くまでにはならないでよ。」 了解…と答えると、クラースはコルベールと一緒に彼の部屋へと向かっていく そしてこの場がお開きになったので、4人もそれぞれの場所に帰っていった 「うーむ……遅くならないようにとは言ったんだがな。」 その日の夜、そろそろ学院の者達が眠りに着く時間…… 女子寮へ向かって歩きながら、クラースは呟く コルベール教授と話しているうちに、すっかり夜が更けてしまった 「色々興味深い話は聞けたが…これでは、またルイズに説教されてしまうな。」 頭の中で自分が説教される姿を浮かべ、苦笑するクラース そろそろ女子寮が見える…そんな時、ドサッという音が聞こえた 「ん、何だ?」 それは女子寮から聞こえ、気になったクラースは足を速める その間にも、小さな悲鳴と共に再び落下音が聞こえてきた 「まただ…一体何が…。」 ようやく女子寮が見え…クラースはジッと暗闇の先を見てみた すると、女子寮の前で男が二人、黒焦げになって倒れていた 服装からして、学院の男子生徒のようである 「これは…まさか、何者かが学院に…。」 一瞬、そう思ったクラースだったが…… 「キュルケ、そいつは誰なんだ!恋人はいないっていってたじゃないか!!」 突然、上空から声が聞こえ…クラースは上を見上げた 女子寮の三階付近…ある一角で三人の男子生徒が浮かんでいる 「なんだ、あれは…一体何をしているんだ?」 まさか、覗き…だとしたら、何て大胆な その間にも押し合い圧し合いしながら何か叫ぶ彼等だが、突如炎が彼らを襲う 炎に飲まれ、魔法を維持できなくなった彼等は地面に落下した 「おおっ、落ちた…大丈夫なのか、彼等は?」 放っておく事も出来ず、取りあえず彼等の元へと駆け寄ってみる 焼かれて三階から落ちたにも関わらず、一応彼等は生きていた ピクピクと動く5つの物体…その一つにクラースは近づく 「おい…大丈夫か?」 「畜生、キュルケの奴…やっぱり俺の事は遊びだったんだな。」 クラースの言葉が聞こえてないのか、生徒は独り言を呟く キュルケの名が彼の口から出たので、他の四人を見てみる 「よく見れば…全員キュルケの取り巻きの男子生徒達だな。」 恋多き女性を自称するキュルケが、何人もの男子生徒をキープしているのを知っている 此処にいるのは、よく授業や食事の時などに彼女とよくいる美青年達だ 「んん…あっ、お前はゼロのルイズの使い魔!?」 その時、倒れていた生徒がようやくクラースの存在を認知した 「ようやく、私に気付いたようだな…大丈夫か?」 「くそぉ…あんたももう一人の使い魔みたいにキュルケとよろしくやるつもりなんだろ?」 「もう一人の使い魔…才人の事か?彼がどうしたんだ?」 「とぼけるなよ、さっきもう一人の使い魔がキュルケと一緒にいるのを見たんだぞ。」 彼の話から察するに、今キュルケの部屋には彼女と才人がいるらしい こんな夜遅くに、歳若い少年少女が一緒とは… 「教育上良くないな…ルイズとの事もあるし、見過ごすわけにはいかんな。」 キュルケとルイズの家の関係を思い出し、女子寮の中へ入ろうとする その前に、此処に倒れた五人を放っておくのは忍びない 「そうだ…君、彼等にこれを食べさせてやってくれ。」 クラースは道具袋からアップルグミを取り出し、五つ分を彼に渡す 「それを食べれば元気になる…君の分もあるからな。」 じゃあな、と後の事をその生徒に任して女子寮の中へと入っていった この少年がギムリである事をクラースが知るのは、まだ先の話である 「さて…此処に才人がいると言われて来てみれば…。」 女子寮に入り、三階に上がってキュルケの部屋の前にクラースはやってきた 中に入ると、際どい下着をつけたキュルケ、その彼女に押し倒されている才人がいる 「あら、ミスタ・レスターじゃありませんか。」 「く、クラースさん…助けて……。」 キュルケの胸に埋もれながら、クラースに助けを求める才人 そんな彼の姿に、クラースはため息を吐いた 「まったく…見損なったぞ、才人。まさか君がそんなに節操がない男だったとは…。」 「ち、違いますよ。俺はただ、帰りが遅いクラースさんを迎えに行こうと思って…そしたら…。」 キュルケのサラマンダーに捕まり、此処に連れ込まれてしまった… そう言おうとした時、キュルケが更に胸を押し付けた 「見ての通り、私達は取り込み中ですの…何でしたら、ミスターも一緒に如何ですか?」 「悪いが遠慮させてもらうよ。それに才人にとっても教育上良くないから連れ帰らせて貰う。」 即答すると、クラースは二人に歩み寄ってあまり乱暴にならないように引き剥がした 「さあ、帰るぞ才人…こんな所ルイズに見つかったらどやされるぞ。」 「は、はい…でも、どやされる前に手と足が出そうですけど。」 彼女が怒ると言葉より先に手と足が出る事は、才人自身が身をもって経験している 違いないな、そう言って二人はキュルケの部屋から立ち去ろうとする 「ちょっと、お待ちになって…ミスタ・レスターは読書がお好きなのですよね。」 帰ろうとする二人を呼び止めると、キュルケは近くにあった箱に手を伸ばした がさごそと中身を探し、その中からあるものを取り出す 「でしたら、これを差し上げますわ…私には不要な物ですので。」 「ん、それは?」 「これは『召喚されし書物』と言って、我が家の家宝ですの。」 そう言って、手に持っている本をクラースに差し出す 気になったクラースはそれを受け取ると、どんなものかと見てみる 「召喚されし書物って…どういう本なんだよ。」 「何でも、魔法の実験中に偶然召喚された物だそうよ…それを、私のおじい様が買い取ったの。」 「……これは鍵が掛かっているな。」 よく見ると、これはケースになっていて問題の本はこの中に入っているようだ だが、クラースの言うとおり鍵が掛かっているのでケースは開かない 「鍵なら此処にありますわよ。」 何時の間に忍ばせていたのか、胸の谷間からケースの鍵を取り出す わざわざ本体と鍵を分けたという事は、単にプレゼントするというわけではないらしい 「成る程、本体はくれると言っても鍵までとは言ってないな…で、交換条件は?」 「察しが良いですわね。今宵私と付き合っていただければこの鍵を差し上げますわ。」 キュルケとしては、クラースを自分の男にしたいとの魂胆である 周囲の男子生徒や教師とは違うその知的な所と魔法、そして大人の雰囲気に惹かれたからだ えっ、俺は…等と呟く才人を他所に、クラースは本をキュルケに突き出す 「そういうのならお断りだ…これは返す。」 キュルケに本を押し付けると、才人を連れて出て行こうとする 断られると思わなかったのか、彼女は目を丸くして驚く 「えっ、ちょっと…ミスターはこの本が欲しくないの?」 「気にはなるが、そうまでして欲しくはないな…それに、後が怖い。」 女の怒りと恨みは恐ろしい事を、クラースは32年の人生から熟知している それでも諦めきれないキュルケは、自身の胸をクラースに押し付ける 「そう仰らずに…私、ミスターに十分すぎるほどの興味を持っておりますの。」 「だから、私は……ん?」 しつこいキュルケを一喝しようと、クラースは振り返る だが、その時初めて彼女が指輪をしている事に気づいた 「キュルケ、その指輪は?」 「これですか?これはこの本と同じく我が家の家宝の一つ、炎のガーネットですわ。」 そう言って、彼女は指に嵌めたガーネットの指輪を二人に見せる 蝋燭の炎に照らされ、宝石は淡い輝きを放っていた 「炎のガーネット?それって唯の指輪じゃないの?」 「ええ、火の魔法の効果を高める作用があるの。普段はおめかし位にしか使ってないけど。」 自分の魔法には自信があるから…ドーピングのような真似はしたくないらしい ふーんと何でもないように見つめる才人に対し、クラースはジッと指輪を見つめている 「それは…そのガーネットの指輪は……すまん、ちょっと見せてくれ。」 急にクラースは態度を一変させ、指輪をよく見ようと近づいた だが、そんなクラースにキュルケは抱きつき、顔を近づける 「ただでは見せられませんわ…ねぇ、ミスター?」 「いや、だからその指輪を……。」 クラースの喰い付きに、ここぞとばかりに色気を振りまくキュルケ 先程のように振りほどこうとせず、クラースは戸惑いを見せている 「クラースさん、どうしたんですか?その指輪が一体……。」 才人が尋ねようとした時、後ろのドアが突然開いた 誰だろう…と、才人が振り返り、それを見て驚いた 「る、ルイズ!?」 入ってきたのは、ルイズだった…しかし、それだけで才人が驚いたわけではない 彼女は今、誰から見ても解る様に、どす黒いオーラを身にまとっている クラースもキュルケも、ルイズが入ってきた事に気づいて振り返る 「ルイズ、丁度良かった。実は彼女が……。」 クラースが何か言おうとしたが、彼女の気を察知して何も言えなくなった その間に、ルイズがずかずかと二人に近づいていく 「クラース先生…この馬鹿犬なら兎も角、まさか貴方がツェルプストーの色香に惑わされるなんて。」 「ま、待てルイズ、私は唯彼女の指輪が……。」 「物につられたってわけ!!!」 更に怒り出すルイズ…普段人の話を聞かない彼女は、怒ると更に話を聞かなくなる 取りあえずキュルケから離れると、才人に話を振った 「才人、キュルケの指輪に見覚えがないか?」 「ええっ、ちょっと…何も俺に話振らなくても。」 「そうじゃない、よく見てみろ。」 そう言われて、才人はジッとキュルケの指にはめられた指輪を見る 蝋燭の火によって淡い輝きを見せるガーネットに、才人も気付いた事があった 「あっ、そう言われると何処かで見た事が………ひょっとして!?」 「ああ、間違いないと思う…まさか、こんな近くにあったとは。」 二人の会話にキュルケは疑問を浮かべるが、相変わらずルイズは怒ったままだ 「ちょっと、サイトも先生も…この期に及んで言い逃れする気?」 「ルイズ、昼間話しただろう。私の召喚術は契約の指輪を使って行うものだと…。」 「それと今の状況が何の関係があるのよ!!」 怒っているルイズには、クラースの言葉を理解する事が出来なかった 仕方なしに、才人がルイズに解りやすく伝える 「だから、今キュルケがしてんのがクラースさんの契約の指輪かもしれないって事だって。」 「それがどうしたって……えっ、ええ~~~~~!!!!!!」 才人の言葉に、ようやくルイズも理解できたらしく、大きな声を上げる 三人の視線がガーネットの指輪に集い、キュルケ自身もそれを見つめる 「これが、ミスタ・レスターの?でも、これって先祖代々から続く品だと聞いていますけど?」 「まあ、似ているだけかもしれんが…ちょっと貸してみてくれないか?」 手を差し出し、クラースはガーネットの指輪を渡すよう頼む だが、キュルケはそんなクラースの手から指輪をはめた手を遠ざける 「構いませんけど…タダで、というのも味気ないですわね。」 「ツェルプストー、あんた…。」 ルイズの反応を見て笑みを浮かべながら、彼女は少し考える しばらくして、「そうだわ」という声と共に、ある考えが彼女の脳裏に閃いた 「私のお願い事を聞いて下されば、この指輪を貸してあげますわ…何、簡単な事ですから。」 「お願い事?」 「そう、明日は虚無の曜日、つまりお休みだから……フフフ。」 三人に向けて、キュルケは微笑む…蝋燭の火に照らされたその微笑は、とても艶美なものだった 前ページ次ページTALES OF ZERO
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327 :1/2:2010/12/07(火) 22 44 42 0 初めは良ウトだと思っていた。 が、同居し始めてからセクハラをしてくるように。 最初はすれ違い様に胸とか尻とかを軽く触ってくる(よろけた拍子にって感じで) 偶然当たったような感じだったので?と思いながらも「こけたら危ないですよ~」 とかで流していたら、だんだんエスカレートして良トメさんや夫のいないところでベタベタ触ってくるように。 相談しようにも夫は激務で疲れていて言いにくいし、自分の父親のことだからどんな反応が 返ってくるのかも分からなくて言えなかった。 良トメさんにも「どうしたの? 何かあったの?」と聞かれるが、なんでもないですよ~と返していた。 そんな状態が半年ほど続いた時、夫が2週間の出張に。 正直その間だけでも実家に帰ろうかと思っていたが、良トメさんは膝が悪く長時間立っての作業 (料理とか掃除)が辛いので、結局そのまま生活することに。 十日程はセクハラウトに警戒しまくっていたこともあって、良トメさんと一緒にいるようにしたり、 買い物とかで外出したりして顔をあわせないようにがんばったせいか平和に過ごせた。 それで油断してしまったんだと思う。 あとちょっとで夫が帰ってくる、そしたら大丈夫! 今までだって(十日くらいだったけど)夫がいなくてもなんとかなったんだし、帰ってきたら もう平気になるはず! と根拠も無いのに考えてた。 ある日お風呂から上がったら、目の前に全裸の糞ウトがいた。 脱衣所に鍵かけたはずなのになんで!?ってパニックになった私は馬鹿みたいに固まってしまった。 にやにやしながら私の体をじろじろ見る糞ウト。 その顔見た瞬間、なんか本気で切れてしまって、 「その粗末なモノ、さっさと仕舞ってくださいません?」 いつもびくびくしながらやられたままだったはずの嫁子が無表情・冷たい声だったのが怖かったのか、 糞ウトは「あ……、う、あぁ……」とかもそもそ言いながら脱衣所から出て行った。 329 :2/2:2010/12/07(火) 22 46 39 0 続き。 私でも言えるんだ、なんだウト弱いじゃん、なんで怖がってたんだろう、て感じで、 晴れ晴れした気持ちでいたら、廊下から「あんたぁー!!!! なにしとるだー!!!!」てトメさんの怒声が。 普段温和なトメさんの怒鳴り声に慌てて服を着て廊下に出ると、トメさん仁王立ち(膝悪いのに) でウトが廊下に正座してた。 全裸で。 「あ、服着てなかったもんね」と思わず言ってしまったらトメさんが鬼の形相でこっちを見た。 「嫁子ちゃん、なんだってぇ~?」「あ、え~と、その……」トメさんの迫力に押されて思わずgkbr。 とりあえずウトに服を着るように言って、居間に行ってトメさんの前で二人正座。 トメさんが言うには、 「最近嫁子の様子がおかしかった。何か怖がってる子供みたいに私から離れようとしなかった」 「息子(夫)が出張に行って寂しいのかと思っていたけど、そういう感じでもない」 「ウトと距離を取ろうとしているのが分かったので、それとなく様子を見ていたら、 嫁子が風呂に行った後ウトがコソコソしだした」 「風呂の戸が開く音がしたので廊下をのぞいたら、ウトがしょぼくれながら全裸で出てきた」 331 :2/2+1:2010/12/07(火) 22 47 53 0 改行多くて起こられたorz もうウトなんかどうでも良くなっていた私は、今までウトにセクハラされていたことを全部トメさんに話した。 話しながらぼろぼろ泣いてしまった。 トメさんは話を聞いてくれた後、「もっと早く気付かいてあげられんでごめんなぁ、怖かったやろぅに」 って抱きしめてくれた。 そしてただ俯いたまま何も言わないウトに向かって、罵倒説教罵倒!! 「あんた(ウト)はほんまに、そんな粗末なもん嫁子ちゃんに見せよってからに! 嫁子ちゃんに謝らんかい!!」 「…………すまん…」 「聞こえへんわ!!!!!!」 て感じで深夜までトメさん説教。 鬼の形相のトメさん怖かった。 てかトメさん粗末って…私と同じこと言ってるw 後日、夫が出張から帰ってきてから今までのことを話して別居に。 (夫には「なんで早く頼ってくれなかったんだ」て悲しまれてしまった……ごめんなさい) 粗末なウトには住所も連絡先も教えず、良トメさんは義実家まで迎えに行って一緒にご飯食べたりしてる。 次にトメさんに会ったときは、妊娠しましたの報告になりますw 長文失礼しました。 334 :名無しさん@HOME:2010/12/07(火) 23 06 57 0 粗末なものなのによそ様に見せようとするなんて ホント頭がどうかしてるよね~ (立派なら見せていいのかということにはならんが、 見せたいと言う気持ちはわからんでもない) 335 :名無しさん@HOME:2010/12/07(火) 23 21 00 0 露出したがるクソ野郎ほど粗末なものしか持っていない気がする…。 342 :名無しさん@HOME:2010/12/07(火) 23 48 34 0 「粗末なウト」にワロタw トメさんが良い人でよかったね。 345 :名無しさん@HOME:2010/12/07(火) 23 56 55 0 そのウトも馬鹿だよね~ 同じ家の中にトメさんがいるのに それから何をしようとしてたんだか。 ぎゃぁ!って言われたらばれるのに。 頭もお粗末。 352 :名無しさん@HOME:2010/12/08(水) 00 30 38 0 乙、実際となると言えないものだよね 355 :名無しさん@HOME:2010/12/08(水) 02 32 45 0 嫁子の様子がおかしいのを気付いてた、発言の件で目頭が熱くなったよ。 356 :名無しさん@HOME:2010/12/08(水) 09 55 09 O 私も ちゃんと見てくれてるんだね いいトメだ 357 :名無しさん@HOME:2010/12/08(水) 10 05 24 0 >何か怖がってる子供みたいに いい意味でよく見てる「おかあさん」だよね 次のお話→560