約 1,871,678 件
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2164.html
▽ ▽ ▽ 「んん……」 気を失っていたルイズが目を覚ましたのは、陽が完全に落ちた時間だった。 初めに視界に映ったのは、見慣れた自室の天井。次に暗くなった窓の外。 いつの間に着替えたのか、制服が部屋着になっている。 (あれ) なにか忘れている気がするが、上手く思い出せない。 そもそも、どうやって部屋に戻ってきたのだろう。 授業を受けた覚えも、何の勉強をしたのかも、どんな食事をとったのかも覚えも無い。 (えっと、今日は確か) ぼやけていた記憶を一つずつ整理していく。 こういう時は、わかる所から始めないといけない。 (そう。使い魔の儀式があったわ。それで、私は……私が呼んだのは) 考えがそこに辿り着いた瞬間、慌てたように起き上がる。 「そうよ! 私の使い魔!」 勢いを付けすぎたせいか、身体がフラフラする。 思わずまたベットに倒れそうになるのを堪え、床に足を着く。 と、タイミングを見計らったかのように扉が小さくノックされた。 「誰?」 声を掛けるが返事は戻ってこない。 不審に思ったルイズが再び声を掛けようとすると、ドアが自動的に開いた。 そこに現れたのは、トレイ片手にルイズを見下ろす荒垣だった。 「よぉ。目は覚めたか」 「あ、あんた」 顔を見て思い出した。ルイズが気を失ったのは、荒垣に睨まれたからだ。 文句を言おうと詰め寄るが、それを遮るように頭を鷲掴みにされる。 「きゃ! ちょ、なにするのよ!」 「いいから座ってろ」 言うよりも先に、鷲掴みのままベットに押し飛ばされる。 ここまでぞんざいな扱いを受けたのは、身内以外では初めての事だ。 荒垣と対峙してから散々な態度を取られていたが、もはや我慢の限界である。 サイドボードに仕舞ってあった鞭を取り出すと、荒垣目掛けて静かに振り下ろす。 風を切って振り下ろされた鞭が、まさに当たるかといった瞬間、鞭は急停止する。 停止した鞭を見ると、鞭の真ん中の部分が大きな手で掴まれていた。 ルイズは、その腕の持ち主を確認すべく視線を動かしていく。 腕。肩。首……そして見上げた先では、鋭い視線をルイズに向ける荒垣の顔がそこにあった。 「何ふざけてんだオメェは」 「くぅ!」 鞭を奪い返そうとするが、引っ張っても動く気配が無い。 なるべく荒垣に顔を見せないように精一杯引っ張るが、微動だにしない。 更に力もうと腹部に力を入れてみたが、それが駄目だった。 ぐるぅ~ぎゅるるぅぅぅ~ぎゅろろぉぉぉぉ~~~ 「……」 「腹が減ってたんだろ。テメェの分はあるから暴れるな」 「……」 「おら、まだ熱いかもしれないから火傷しない様に気を付けろよ」 「……」 「あと、良く噛んで食えよ。消化に良いとは言っても飲み込んだらあまり意味がねぇ」 それから数分間、ルイズは何も喋れないまま俯いて食事をとる事となった。 唯一救いだったのは、食事を始めた途端、無言で背を向けて窓の外を眺めていた事である。 皿に乗っていた料理を食べ終わると、荒垣は音も立てる事無く食器を重ねて立ち上がった。 「ど、どこにいくのよ」 気まずさからか、ルイズの声が幾分小さい。 そんなルイズを尻目に、荒垣は簡潔に目的地を告げた。 「調理場だ。食器を返さなくちゃならねぇ」 そう言うと、無言のまま扉の前まで歩いていく。 荒垣の背中を見ていると、このまま消えてしまいそうな錯覚を覚える。 その幻想を振り払うために背中に声を掛けようとするが、どう声を掛けていいか分からない。 「あ、あの――」 「話は帰ってきてから聞いてやる。まだ横になってろ」 「あ、うん」 それを察したのかは不明だが、帰って来るという言葉に安堵する。 結局、一度たりとも逆らう事が出来ないままのルイズであった。 ▽ ▽ ▽ 食器を厨房に戻しにきた荒垣を待っていたのは、二人の人間だった。 一人は、好敵手を見るような視線を荒垣に送る顎鬚の料理長――マルトー。 もう一人は、そんなマルトーを見て笑うメイド――シエスタである。 「よう兄ちゃん。貴族様は全部食べたかい?」 「ああ」 空となった食器を見せ、荒垣は水場に足を運ぶ。 「アラガキさん。洗い物は私がやっておきますよ」 「いや。大丈夫だ」 シエスタの申し出を断り、荒垣は水の張ってある桶の中に食器を沈める。 そして、手馴れた様子で食器の汚れを落としてった。 「まったく。器用な奴だな兄ちゃんは」 いつの間にか用意したのか、グラス片手にマルトーが笑う。 見れば、グラスの中には並々とワインが注がれていた。 「どうだ兄ちゃん。一杯やるか?」 「悪いが遠慮しておく」 数時間前。 荒垣とロングビルは簡単な自己紹介をしつつ互いの情報を交換していた。 とは言っても、二人が交換した情報は互いの首を捻らせるだけにしかならない。 荒垣がルイズに質問したような内容と同じ事を聞いてもロングビルは首を傾げ、 ロングビルが貴族や平民、魔法について説明しても首を傾げる結果となった。 どちらにせよ、肩にルイズを担いでいては話に集中出来ないため、話は一旦打ち切りとなる。 そんな荒垣と、幾分距離の縮まったロングビルが廊下を歩いていると、大きな影が視界に映った。 良く見ると、洗濯物が詰め込まれた籠を担いだ何者かが、ふらふらと近付いてきた。 (なんだありゃ) スカートを履いている姿からして女なのだろうが、こちらが見えているのか怪しい足取りだ。 面倒な事を避けるため、ロングビルに倣って壁に背をつけて道を譲る。 それなのに、少女は狙い済ましたかのように荒垣の方へ足を進めていく。 「おい。こっちは壁だぞ」 「え。あ、きゃぁぁぁああ!」 声が引き金になったのか、籠を抱えていた少女は荒垣の忠告に気を取られ足を滑らせた。 襲い掛かる籠と少女を前にしながら、荒垣はまたも舌打ちしてしまう。 だが、舌打ちしたからと言って目の前の籠と少女が止まるわけも無い。 肩に抱えたルイズを落とさないようにしながら、荒垣は右手で籠を、あまり動かせない左手で少女を支えた。 ここで予想外だったのは、右手に持った籠である。 山のように詰め込んだにしては、全くと言っていいほど重量感がない。 ふと、視界の端にロングビルが映った。 何をしているのかは不明だが、視線が重なったと同時に杖の先端を小さく揺らす。 すると、右手に持っていた籠がひとりでに宙に浮き、ゆっくりと床へと降りていった。 籠が静かに床に着くと同時に、ロングビルもまた杖を振るうのをやめていた。 (こいつも魔法って訳かい) 半信半疑だったが、今の様子を見る限りここでは当たり前の事なのだと理解できた。 少し話を聞こうと思ったが、左手に掛かる重みにが先だと思い声を掛ける。 「悪いが、そろそろ退いてくれや」 「あ、ももも申し訳ありません!」 倒れ掛かっていた少女は、しでかした失態を思い出し、両膝を付いて額を地につけようとしていた。 「お、おい! 何やってんだオメェ!」 「貴族様にぶつかった挙句。支えて頂いたうえ洗濯物まで」 「何を勘違いしているんだか知らねぇが、俺は貴族なんてもんじゃねぇ」 「え? でも、先程洗濯物が浮んだのは」 「そいつは、そこにいるロングビルって女の仕業だ」 「あら。仕業ではなくお陰と言って欲しいですね。ミスタ・アラガキ」 言葉の割りに、どこか子供じみたような口調で訂正するロングビル。 「ミス・ロングビル! あ、あの、ありがとうございました」 「構いませんよ。それより……」 「シエスタです」 「シエスタ。この後お暇でしたら、ミスタ・アラガキをご案内して下さいませんか?」 シエスタが頷くのを見て、ロングビルは荒垣に向き直って言葉を続ける。 「用事を思い出しましたので、あとはこのシエスタにお聞き下さい」 「……ああ。悪かったな」 「いえ。こちらこそ……それでは」 去り際に小さく笑うと、ロングビルはもと来た道を戻っていった。 「えと、ミスタ・アラガキ……とお呼びして宜しいでしょうか?」 「そのミスタってのはいらねぇ。荒垣でいい。俺もアンタの事をシエスタって呼ばせてもらう」 ぶっきらぼうに告げたのだが、シエスタは怖がる事も、嫌悪の表情を浮かべることもしない。 ただ、優しそうな瞳で荒垣の言葉に頷くだけであった。 「はい。それで、アラガキさんはどちらに行かれるおつもりだったのですか?」 「ああ。このガキの部屋までと思ったんだが」 荒垣が肩を指差すと、そこには未だ気を失ったままのルイズの姿。 シエスタは、ルイズの足が荒垣の着ている服の模様だと勘違いしていたのだ。 それほど自然な状態で担がれていたため、本当に気付いていなかった。 「き、貴族様……ですか? ど、どうしてその」 どうして担がれているのか。どうして気絶しているのか。どうして股間が濡れているのか。 聞きたい事はたくさんあったが、貴族に関わると大変だと思い出し踏みとどまる。 「その……貴族様のお名前は分かりますか?」 「確か、ルイズなんたらヴァリエールとか言ってたな」 「ああ。ミス・ヴァリエール様ですね。それでは、まずはこの籠を戻してきますので それが終わり次第すぐお調べします。ですから、アラガキさんはここでお待ちください」 そういって慌しく籠を抱えると、シエスタは足早にどこかへ立ち去ってしまった。 残された荒垣は、未だ目を覚まさないルイズを担ぎ直して長い溜息を吐いた。 「どうやらこのガキの仕業みてぇだな」 自分は確かに死んだ。だが、ここにいる自分は間違いなく生きている。 ロングビルの説明からすると、召喚の儀式とやらで自分は呼ばれたらしい。 聞けば聞くほど、地獄のほうがマシだったのではと荒垣は思ってしまう。 呼び出されたものは契約して使い魔となり、主に尽くすのだと言う。 その証拠として、左手の甲には不思議な刺青が掘ってあった。 そんな契約などした覚えはないが、もしそうなのだとしたら、恐らく気絶していた時。 怒りもあるが、それ以上に後悔の方が強い。 (ようやく安心して死ねると思ったんだがな) 心の枷となっていた少年にも、自分の思いを伝えきった。 そばにいた親友ならば、きっとその後の面倒を見てくれるだろう。 喧しい後輩たちも、面倒見のいい同級生も、あの犬も……未練などどこにも無かった。 最期の瞬間を思い出し腹部をさするが、傷はおろかコートも無傷のままだった。 そこだけが頭に引っかかっているのだが、後でまとめてルイズに聞けばいいと納得する。 (このガキがご主人様ってか) 肩の上で伸びているルイズをみて呆れてしまう。 恐らく天田と同じくらいの年齢であろう子供が主など、笑い話にしかならない。 年相応な傍若無人ぶりもさることながら、言葉の端々に見える見下した表現も気に入らない。 自分を救ったのだとしても、彼女を主とする事は荒垣には認められなかった。 熱くなりかけた頭を振り、大きく深呼吸して気持ちを落ち着ける。 と、籠を運び終えたシエスタが手を振りながら走り寄ってきた。 「おまたせしました」 「いや……それじゃあ頼む」 「はい!」 その後、学校の関係者からルイズの部屋を聞き出し、二人は言葉を交わしながら並んで歩く。 とは言っても、喋っていたのは殆どシエスタで、荒垣は相槌を打つだけだったが。 (いつもの俺だったら、こんな嬢ちゃん適当に追い返すんだがな) 案内を頼んだと言う理由もあるが、なにより無邪気な笑顔で話しかけてくるのが一番の理由だった。 その言葉一つ一つが打算的で無い分、荒垣としてはただ頷くだけしか出来ない。 邪険にして、シエスタの笑顔を凍りつかせるような怒声をあげる程外道でもない。 結果。何をするでもなく黙々と話を聞き続けるしか選択の余地がないのであった。 「ここです。えっと鍵は」 失礼しますと呟き、シエスタがルイズの服に手を入れる。 「くふっ、うく」 小刻みに震えるルイズを無視しながら、シエスタは手を動かし続けた。 「あ、ありました」 手に握られていたのは、小さな鍵だった。 それをドアノブの下にある鍵穴に差し込むと、扉ごとゆっくりと回した。 「失礼します」 頭を下げながら、部屋の中へと入っていくシエスタ。 荒垣も、若干躊躇いつつ部屋の中へと足を踏み入れた。 ようやく到着した事に安堵した荒垣は、ルイズをベットに寝かせようとする。 「あ、ちょっと待って下さい」 シエスタは荒垣の袖を掴み、ルイズをベットに下ろすのを止める。 「その。非常に言いにくいのですが……」 ルイズの股間にちらちら視線を送るシエスタに、荒垣は即座に理解を示す。 そして、近くにあった椅子に座らせると、無言で部屋を退室した。 「あの。直ぐ済みますので」 扉越しに届いた言葉の意味を理解しつつ、荒垣はやれやれと首を振った。 その後、シエスタと別れて暫くルイズの部屋の前で目が覚めるのを待っていたが、 一向に起きる気配は無く、気付けば空は薄暗くなり始めていた。 そんな荒垣の下に、周囲を気にしながら近付いてくるシエスタの影があった。 「何のようだ」 周囲を気にしていると言う事は、あまり見られたくはないのだろう。 若干警戒しつつ、荒垣は小声でシエスタに問いかけた。 「えっとミス・ヴァリエールのご夕食をどうしようかと。 それと、アラガキさんをお食事に誘いにきました。お腹、空いてませんか?」 「いや……第一俺は金を持っちゃいねぇ」 腹が減っているのは事実だが、無銭では腹を満たすことは出来ない。 だが、その答えにシエスタは小さく笑って言葉を返した。 「大丈夫ですよ。私達の賄いだけでも十分ありますから。お金なんて要りません」 「……」 暫く思案した後、荒垣はゆっくりと言葉を紡ぐ。 「ここの夕食は時間制限があるのか?」 「あ、はい。そろそろお時間となってしまいます」 「なら、もう少し待ってガキが起きなけりゃ、俺だけでも行く。場所は」 食堂までの道のりを簡単に説明してもらい、シエスタに別れを告げる。 出来れば目覚めてくれる事を願ったが、結局時間ギリギリになっても起きる事はなかった。 下の階からは、部屋に戻ってくる人間の話し声が聞こえてきた。 うっかり顔をあわせて騒がれるのも面倒である。 (仕方ねぇ) 荒垣は暗闇に身を潜めると、静かに食堂まで進んでいった。 すでに夕食の時間は終わったのか、いるのは後片付けをしているメイド服の姿だけだった。 「アラガキさん!」 入ってきた荒垣に気付いたシエスタは、嬉しそうな表情で駆け寄ってきた。 「どうぞこちらへ!」 そして荒垣の隣に並ぶと、調理場の方へと足を進めていった。 「マルトーさん。この人が」 「おお、話は聞いてるぜ。シエスタを助けてくれたんだってな! ありがとよ! さ、困ったときはお互い様だ」 マルトーと呼ばれた男は、両腕を組んで豪快な笑い声をあげると、強引に荒垣を椅子に座らせた。 「ほれ、遠慮しないで食いな!」 「……ああ」 強引な押しに困惑しつつも、荒垣は目の前に並べられた料理を口に運ぶ。 「どうだ?」 「美味い」 興味深そうに感想を求めるマルトーに、荒垣はただ一言だけを告げた。 だが、その簡潔な言葉が気に入ったのか、マルトーは自信たっぷりに頷いた。 「そうだろそうだろ。なんたって、このマルトー様の料理だからな!」 自分で自分を褒め称えるくらいだ。よほど自信があるのだろう。 何かを思い出したのか、二口目を含む前に荒垣はマルトーに尋ねた。 「ガキ……ルイズとか言う奴の分は無いのか?」 「ああ。理由はどうあれ、自分から来ない貴族に食わせる料理はねぇ!」 その言葉を聞いて、荒垣は何かを考えるように目を瞑る。 「もう火は落としちまったのか?」 「いや……だが、調理器具はあらかた片付けちまったぜ。 あと食材もな。今すぐ出せるっていったら、調味料ぐらいだな」 返ってきた答えを聞いて、荒垣はゆっくりと瞼をあげた。 「マルトーさんよ。悪いが調理場を少し貸してもらえないか」 やや不満げなマルトーをよそに、荒垣は手際よく調理を開始していた。材料は先程食べていた料理の残り。 それを躊躇い無くフライパンに乗せると、迷う事無く調味料を振りかけ火に通す。 数分後には、残り物であつらえた胃に優しい料理が完成していた。 好奇心から試食をしたマルトーだったが、次の瞬間には厳しい目をして荒垣を見つめていた。 「やるな兄ちゃん。あの残り物でここまでやるとはな」 「……俺じゃねえ。アンタの料理が美味いから出来ただけだ。食器は下げに戻ってくる」 そう言い残すと、荒垣は食堂から消えていく。 「そうは言っても、それを変えるだけの力が、兄ちゃんにはあるんだろうよぉ」 マルトーの呟きは、荒垣に届く前に消えていった。 荒垣は苦笑いを浮かべながら料理を運んでいた。 (まさか、率先してこんな事するとはな) 自分でも良く分からないが、気付けば身体が先に動いていた。 どう取り繕っても、面倒を見たがる性格は直せないらしい。 階段を登りつつ、荒垣は何度目か分からない大きな溜息を吐く。 気付けば、誰に会うことも無くあっさり目的地まで到着していた。 変に考えるのを止める。 何事も無かったかの様に、荒垣はルイズの部屋の扉をゆっくり叩いて、その返事を待った。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2582.html
わたしの祖父はタルブから遠く離れたサウスタウンという町から来たらしい。 らしいというのはどうやって来たのかが分からなかったし、 誰もサウスタウンを知らなかったからです。 わたしの祖父は物凄く強い、オーク鬼も素手で倒していました。 盗賊のメイジの魔法も気合いで吹き飛ばしていました。 村の人達に「極限流」という武術を教えてくれました。 私にも教えてくれました。 そんな祖父も年には勝てなかったらしく、数年前に亡くなりました。 私は祖父に極限流の奥義と仮面を貰いました。 そして私こと、シエスタ・サカザキは仮面で正体を隠し、 サイトさんを守るため、青銅のゴーレムと戦うのです。 「ちょっと、その仮面はどしたのシエス「私はシエスタというメイドではありません。 私の名はミス・カラテ…、ただの格闘家です」タ……」 ここからは音声のみでお楽しみください。 「飛燕疾風脚」ドガッ バキャッ 「ぼくのワルキューレがっ!くっ、これならどうだ!」 「暫烈拳」ドガガガガガガガガガ、ドキャンッ 「ふっ、さすがにきみも7人のワルキューレが相手ではきみも勝てないだろう」 「メイジが相手なら覇王翔吼拳を使わざるを得ない」 「覇王翔吼拳」ドゴォォォン×7 「ま、参った、僕の負けだ」 「覇王翔吼拳を会得しない限り、私を倒すことはできません!」 決闘終わり 遠見の鏡で一部始終を見ていたオスマン氏とコルベール。 「オールド・オスマン、ミス・カラテとはいったい何者でしょう」 「ミスタ・コルベール。きみ、アホだろう」 翌日 学院では昨日現れた謎の格闘家ミス・カラテの話題でもちっきり。 サイトさんが私になにか聞きたそうにしていました。 私は洗濯が終わったらいつものようにマルトーさんから貰ったワイン瓶で 『ワイン瓶割り』をしてから食堂へむかいました。 嘘予告 シエスタ・サカザキ、サイトさんを守るため、危険な国アルビオンにのりこむ。 アルビオンで彼女をまちうけるものは… 「覇王翔吼拳を使わざるを得ない」 おまけ あの仮面は大切な祖父の形見。いつも肌身離さず持ち歩いてます。 スカートの中に隠して… 「ちょっ、シエスタ!なんか尻にあたってるぞ!」 アッーーー
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/7134.html
前ページ東方のキャラたちがルイズたちに召喚されました 「あれが主人のためを想って、ですって?」 ようやく衝撃から立ち直ったのか、慧音を召喚した女生徒が声を上げる。気の強そうな 顔立ちであり、性格もその通りのようだ。 慧音はその睨み付けるような厳しい眼差しを、正面から受け止めた。 「恋愛沙汰から身代を潰した例など、歴史を見れば枚挙に遑がない」 「それがあの使い魔のやりようと、どういう関係があるっていうの?」 「そういう悪い癖は、若いうちから矯正しておいた方がよい、ということだ」 「大きなお世話よっ」 より一層肩を怒らせる少女。それが慧音には虚勢だと分かっていた。アリスの行動 自体に怒っている、ということもあるが、自分の生活に踏み込まれるのが不安なのだ。 もちろん、その気持ちも分かる。幻想郷において、妖怪と共存している事を理解しつつも、 妖怪を排斥しようとする人間達がいたように。 それはある意味自然な感情なのだ。 「別に私は、貴女の行動を制限するつもりはない」 「あたりまえよ」 「だが……」 そういいながら、じっと目を細める。何かを見通そうかというように。 「……貴女は嫡子だ。この学院を卒業した後は自分の領土に戻り、 婿を取るまで 領民を指導していくのではないか?」 「……それが何の関係があるっていうのかしら?」 「人々の上に立つ者ならば、自分の一挙手一投足に責任が生じるということを 理解した方がよい」 「だから、大きなお世話よ」 その語句とは裏腹に、口調は力のないものだった。それは逆を返せば、慧音の 言葉の意味を理解しており、普段もその事を考えることがある、ということだ。 とりあえずはこんなところか、と慧音は視線を外した。時間はたっぷりある。早急に 事を運ぼうとすることは苦手なのだ。慧音も半分は妖怪なのだから。 一方、そんな小難しいことを全く考えていない者もいる。 「なんだ。もう終わっちゃったの? ちぇっ」 「不穏なことを言うな!」 その男子生徒は自分の使い魔となった妖精に向かって叫んでいた。周りの友人達の 同情を帯びた視線と、使い魔達の心配そうな視線が集まるのにも、もう慣れた。 最初は喜んでいた。彼が呼び出したチルノという名の使い魔は、自身のことを 氷の妖精だといったのだ。自分の属性にぴったりじゃないか。 しかしどうにもこの妖精、愚かだ。いや、馬鹿と言ってもいいかもしれない。 「あたいだったら、もっとすごいのをどっかーんとやっちゃうのに」 「……自分の主人に、何をするつもりなんだ、お前は」 「あ、そっか」 そのあっけらかんとした妖精の言い方に、彼は大きく溜め息をつく。万事がこの 有様だ。悪意はなさそうなので、怒るに怒れない。しかし困ったことに、馬鹿だ。 本人は、『あたいってば最強なんだから!』などと大言壮語を吐いているが、それ 自体がもう、馬鹿の証拠だ。いや、もちろん最強だったら嬉しい。だけど、こんな 小さな子供っぽい生き物が最強なわけがないじゃないか。 「あに?」 「いや、なんでもない」 チルノは気にした風もなく、自分の食事を再開した。両手で握ったフォークを、 えいやとばかりに振り下ろし野菜に突き立てる。不作法ではあるが、この体の 大きさとフォークの大きさだ。とても微笑ましい。 「にがっ! なにこれ!」 突然顔を歪め、叫びをあげるチルノ。どうやらハシバミ草をかじったらしい。苦みが 強く、あまり好む人はいない。特にお子様には、厳しい食べ物だろう。 「こんなの、こうだ!」 憎々しげに見つめたかと思うと、チルノは両手でハシバミ草を握りしめた。 「えっ?」 思わず声が漏れた。彼の予想に反し、ハシバミ草は砕けたのだ。まるで凍って いたかのように。 恐る恐る指を伸ばし、ハシバミ草だったものの破片をつまみ上げた。 冷たい。本当に凍っている。 彼も氷の魔法を使えるから、その異常さはよく分かる。氷の魔法とは主に、 空気中の水分を凝固させる魔法だ。対象が生物になると、とたんに難易度が上がる。 魔法に対する抵抗力があるから、らしい。 それをこの妖精は、あの一瞬でこのハシバミ草だけを凍結させたのだ。 しかも周りの空気には一切影響を与えずに。 「すごいな……」 「ふふん。あたいにかかれば、これくらい簡単よ」 そういうなり、自分のサラダに手を向け、上から手のひらで押しつぶす。 いつの 間に凍っていたのか、パキパキと音を立て砕けていく。 思わず感嘆の声が漏れた。なるほど、これは確かに自ら最強と言うだけのことは あるかもしれない。ということはこんな使い魔を呼び出した自分もまた―― 「ほら、こんな大きいのだって」 「……ちょっと待て!」 慌てて止めるがもう遅い。ちょっと自分の考え(*22)に囚われていた隙に、色々と 凍っていた。彼の分のサラダも、熱かったはずのスープも、メインの料理も。魚の ムニエルをフォークの先でつつくが、カチカチという堅い感触しか返ってこない。 持ち上げようとしたら、皿ごとくっついてきた。実に見事だ。見事なんだが…… 「おい」 「あによ」 「僕は何を食べればいいんだ?」 「…………あ」 彼は溜め息をつきつつ、チルノの頬を痛くない程度に抓り上げた。きゅーっと(*23)。 「にゃにぃをしゅるーっ」 「それはこっちの台詞だ」 彼はため息を吐きつつ言葉を吐くと、さらにチルノの頬をみょーんと引っ張って みた。その妖精の頬は冷たく、そして柔らかかった。 「それで、ケロちゃんは何が出来るの?」 目を輝かせての問いかけに、諏訪子はげっそりした顔で自らの主人となった 女子生徒に向き直った。 「なんでケロちゃんなの?」 「かわいいから」 真顔で答えられてしまい、途方に暮れる。曰く、帽子が可愛いとか。ちっちゃくて 可愛いとか。この女生徒も決して大きい方じゃないのに。神奈子が本気で羨ましがって いるのが視界の端にちらちらするのが、また腹立たしい。こんな事なら、蛙の化身だ、 などと説明を適当に済ませようとするんじゃなかった。 まあ、親交は得られてるけどね、と気を取り直し、主人となった人間の質問を考える。 何が出来るか。改めて問われると実に難しい質問だ(*24)。どの程度まで、何を伝えれば いいのだろう。 腕を組んで考え込んだ諏訪子をしばらく眺めていた女生徒は、ひょいと諏訪子の 被っている帽子を取り上げた。そして諏訪子と帽子を交互に見つめる。 「なに?」 「帽子を取ったら、本性を現すのかなーって」 「……本性って、一体何を期待してるの?」 「んー、おおきなおおきな蛙?」 こーんなの、と両手を大げさに広げてみせた。周りの人間があからさまに怪訝そうな 顔をする。中には会話が聞こえたのか、諏訪子から椅子を遠ざけようとする女生徒も いた。ちょっと悲しい。ちょっとだけ。 「えー、大きな蛙でも、ケロちゃんなら絶対に可愛いと思うんだけどなぁ」 自分の主人となった少女は、そう言ってはくれている。しかし、自分の本当の姿を 知って、なお同じ態度でいてくれるのだろうか。祟り神のミシャグジをとりまとめ、 恐れと畏れによって諏訪地方を治めていた土着神。それが洩矢諏訪子だというのに。 「それで、ケロちゃんは何ができるの?」 話が最初に戻った。視線は斜め向こう、氷の妖精が起こした騒ぎに向いている。 あれはわかりやすい力だ。もちろん、妖精とはそういう生き物なのだから、当然 なのだが。自分とは違う。何しろ自分は神なのだから。 「……何が出来て欲しい?」 ちょっと卑怯だが逆に聞き返してみた。自分の主人となった人間が、どれほど 自分の力(*25)に期待をしているのか興味があったのだ。 しかし。 「別に、何も出来なくてもいいよ」 「あれ?」(*26) 首を傾げる諏訪子から視線を外すと、その女子生徒は口を尖らせ呟いた。 「……私、魔法が得意じゃないって、自分でも分かってるし」 「それとどういう関係があるの?」 彼女の説明によればこの世界では、メイジの力を見るなら使い魔を見ろ、と言われて いるらしい。その話に従えば、魔法が得意ではない彼女には、大した使い魔はこないの だろう、ということになる。 普通ならばそうなのだろうが、妖怪達についてはどうだろうか。無理矢理に紫が 儀式に割り込んだのだ。果たしてその法則に従っているかどうか。もちろん、 従っていようがいまいが、諏訪子は諏訪子だ。となれば、その話を最大限活用 すべきだろう。 諏訪子は女生徒の手から帽子を取り返すと頭に被り、不敵な笑みを浮かべた。 「そう自分を卑下するもんじゃないよ」 「あはは、いいよいいよ。気を使ってくれなくても」 そういって笑みを浮かべる。痛々しげな笑みを。神の主人となった者に、そして神の 信者(*27)にそんな表情をさせてよいものか。もちろん、良いわけがない。 ならば、やることは決まっている。 「やる気になったようね」 「おや、神奈子じゃない」 「何よ、白々しい」 振り返るとそこには神奈子が、その後ろには、豊穣と終焉を司る姉妹がいる。 そして彼女たちの主人達も、どことなく納得がいかないという表情で付き添っていた。 特にこの二人の小さな神々は、理解されるのは難しいだろう。その能力はある意味、 人間にとってもっとも重要なものだが、それを妖精のやるようにこの場で一瞬に見せて やるというのは酷な話だ。 「ねぇ、何をするつもりなの?」 怪訝そうな顔で問いかけてくる自分の主人に、諏訪子は片目をつぶって応じた。 「このままだと、鬼の酒しか飲めなくなりそうだしね」 「うーん、わけわかんないよ」 頭を抱える諏訪子の主人。その上を、別の人物の言葉が飛び越えた。 「なるほど、それは面白そうですね」 「さすが天狗、酒の話になると早いね~」 「もちろん、酒の話じゃなくても速い(*28)んですけどね」 言わずとしれた射命丸文と、その脇には疲れた笑みを浮かべるシエスタの姿が あった。先程から延々と取材と称して引きずり回されていたようだ。 うきうき、といってもいいような様子の文の機先を制するように、神奈子が釘を刺した。 「でも取材は禁止だよ」 「……まぁ仕方ないですね(*29)。あまりに派手すぎるでしょう。 本当に出来るのならば、ですけど」 「おや、天狗が神々の力を疑うのかえ?」 「滅相もない。でももう時間がありませんよ」 「十分だよ。今から日没まで使えるなら、ね」 あまりにも端から聞いていると要領の得ない会話。その会話に口を挟んだのは、 神奈子の主人となった男子生徒だった。 「しかし、午後の授業が」 「気にしない気にしない」 「そんなわけには行かないわよ」 「もう、お堅いな、ご主人様ってば」 穣子とその主人のやり取りを眺めていた文は、今思い出したというように声を上げた。 「そういえばミス・ヴァリエールでしたか、あの霧雨魔理沙の主人の。 彼女も使い魔と共に出かけたようですね」 「なら問題ないわね」 えー、あんなのと一緒にしないでよ、などと抗議の声をあげながらも、四人の貴族は 四人の神々に引きずられていった。後に残るのは、二人だけ。 「あの……」 「はい、なんですか?」 シエスタは文に恐る恐る問いかけた。 「一体何が起きるんですか?」 「そうですねー」 一瞬考え込んだ文は、いいことを思いついたばかりに手を叩いてみせた。 「そうだ、シエスタさんも来るといい」 「え?」 「取材に付き合ってくれたお礼ですよ」 「はあ……」 「じゃあ、私は別の取材(*30)があるんで、これで」 一体何がどうお礼なのか、ということを聞く間も与えず、挨拶もそこそこにいなくなる文。 あとには、何が何だかわからないシエスタだけが残された。 一瞬、行かずにおこうかとも考えたが、後のことを思ったシエスタは、深くため息を吐いた。 昼食の片付けを終え、雑用をこなしていると、時間は終業時刻になっていた。 「南、でしたよね」 具体的な場所は分からないが、門番の人にでも聞いてみれば何か知っているだろう。 同僚に断りを入れ、まずは門に向かう。南の門の外は確か街道がある他は、特に何も なかったはずだ。一体何がどうなっているというのだろう。 しかし門まで近づいても、特に何もない。知り合いの門番も、退屈げにあくびをしながら 突っ立っている。どうしよう、と途方に暮れたシエスタだったが、その門番が、シエスタの 姿を見かけると声をかけてきた。 「お、シエスタ、人が待ってっぞ」 そして声を潜め、ついでに眉も顰めて問いかけた。知り合いか、と。名前は、と尋ねると、 門番はさらに眉を顰めた。テングの使い、と名乗ったという。 シエスタは溜め息を吐き ながら答えた。知り合いです、と。 「で、その人はどちらにいるんですか?」 「ほら、そこにいるじゃないか」 門番の差す方を見ると、見慣れない服を纏った少女が門の支柱に寄りかかるように 立っていた(*31)。この人も、呼び出された使い魔だったろうか。 シエスタが近づくと、声をかけるより早く身を起こし、じゃあ行きましょう、と踵を返した(*32)。 慌てて追い掛け、横に並ぶ。 「あの……」 「はい?」 シエスタの呼び声に振り返り、人の良さそうな笑みを浮かべる。 「あなたも、ヨーカイなんですか?」 「ええ、そうよ」 「……普通の人間みたいです」(*33) 「あはは、よくそう言われるわ」 まぁ、妖怪にも色々といるから、とその女性は照れくさそうに頭を掻いた。 その紅美鈴(ホンメイリン)という名前の妖怪は、使い魔として召喚される前は門番を やっていたという。色々とそつのない力が、当時の主人に買われたそうだ。 「それで、一体どこにいくんですか?」 二人は門を出て、さらに道を外れて歩いていた。この先には特に何もあるようには 見えない。後ろを振り向くと、門番が二人を気にした様子もなくあくびをしているのが 見える。 「そうね、ちょっと目を閉じててくれる?」 「え?」 「三つ数える間だけ。ね?」 美鈴はそういうとシエスタの瞼の上に手のひらをかぶせてきた。慌てて目を閉じる。 次いで、肩にも手をかけてくれたので、歩くのに支障はない。 「一つ、二つ……」 数を数えながら歩を進める。 「三つ。はい、いいわよ」 言われて目を開ける。そこに広がっていた風景は、先程とは一転していた。 それは一言で言えば、金色の絨毯。つまり、実りの季節を迎えた畑であった。 もちろんそれ自体は、シエスタも見たことはある。しかし今は春。それにここは 昨日まで、何もない荒れ地だったはずだ。 それに大体、先程まで――美鈴に言われて目を閉じるまでは何も無かった筈だ。 幻でも見ているのだろうか? しかし、風が金色の穂を揺らす音までも聞こえてくる。 香ばしいような、どこか郷愁を誘われるような匂いは、この作物のものだろうか? 僅か三歩進んだだけで、どこまで来てしまったのだろう。シエスタは恐る恐る 後ろを振り返った。が、そこには普通に学院の建物が見える。門の脇に立っている 門番も、何事もないようにあくびをしている。 「あれ? なんで分かっちゃったの?」 その声に振り返ると、そこには小さな姿があった。妖精が三人、不満気に シエスタを見上げている。その様子に、美鈴が口を挟んだ。 「だから、あなたたちの力は私には効かないって、何度言ったらわかるの?」(*34) もー、反則よ、などという美鈴と妖精達のやり取りだが、シエスタはむしろ目の前の 風景自体の方が反則だと思った。昼間に漏れ聞いた会話が事実なら、あれから 今までの時間に、実らせてしまったのだろう。それがあり得るかどうか、ではなく、 起きてしまった事実なのだ。 ただ風に揺れているそれは、シエスタが見慣れているものと微妙に違う。 麦だったら、もっと天を向いて穂が立っているはずだが、これは重そうに頭を 垂れている。もしかして妖怪達の食べ物なのだろうか。だから速く育っただろうか。 「そこのあなた!」 不意にシエスタに声がかけられた。 畑に気を取られていたが、その手前には昼に出会った四組の貴族と使い魔がいた。 この声は、その貴族の一人からかけられたものだ。ずいぶんと必死な形相だ、と シエスタは他人事のように思った。 「あなたには、これは何が……どんな風にどうなってる様に見えるの?」 なんともよく分からない質問だが、シエスタは言われた通り、目の前の風景を答えた。 「はい。何か、麦のような作物が、実っているように見えます」 「やっぱり……そうなのね……」 そのまま崩れ落ちるように膝をつく女生徒。一方その横で胸を張る、人間の子供の ような使い魔。その後ろではよく似た使い魔が、自分の主人であろう男子生徒に、 ほら幻覚じゃないでしょ、と話しかけていた。 「魔法で幻覚でも見せられてる、って方がまだ納得できるのに」 「だから、本当に穣ってるのよ。さっき自分でも触ったでしょ」 「まったくだ。お陰で靴が泥まみれになってしまったじゃないか」 どうやら、目の前の風景が幻覚かどうか、ということらしい。先程のシエスタへの 問いかけも、自分以外の人間に同じ風景が見えているかを確認したかったようだ。 「だがこの作物は見たことがない」 別の男子生徒の問いに、この中で一番威厳のある使い魔が答えた。 「これは米よ。ここ(*35)にはないのかもしれないね」 そういうと、意味ありげにシエスタに視線を向ける。 「そんな名前の食べ物、聞いたことはない?」 「いえ……どこかで聞いた気もするんですが……」 「曾祖父に関係することよ」 「……そういえば曾祖父が亡くなる直前に、コメが食べたかった、と 何度も言っていたとか聞いたような気がします」 それが何なのを確認できないくらいに、曾祖父が老いたころの話だった。シエスタも、 他の話のついでに聞いただけのこと。だから別に感慨とかはない。 「それが、これなんですか」 それにこれだけを見ても、まったく美味しそうには見えない。そもそも、どうやって 食べるものなのかも検討がつかない。これも小麦と同じように、臼でひいたりするの だろうか? 「そうよ!」 突然、膝をついていた女生徒が立ち上がり叫んだ。そしてピシリ、と、またあくびを している門番を指差す。 「なんであの門番は平然としてるのよ! そうよそうよ。きっと私達だけ幻覚を見てるんだわ」 「……いい加減、現実を受け入れたら?」 先程から、ケロちゃんすごーい、と、自分の使い魔(*36)に抱きついていた女生徒が、 溜め息をつきつつ叫んだ女生徒の肩を叩いた。 「よくわかんないけどすごい力を持ってることが分かった。これでいいじゃない」 「あなた、よくもそう簡単に割り切れるわね」 「割り切ってないよー。 結局、何がどうなって、こういう状況になってるのか、さっぱりわかんないし」 とはいえ、その顔はどこか嬉しそうだ。 「でも、こんなすごいことができるのが知れたら、大騒ぎになっちゃうかな?」 「大丈夫よ。妖精に誤魔化すように頼んであるし、結界も張ったから。 普通の人間には、何も無いように見えるのよ」 「へぇ、よくわかんないけど、ケロちゃんすごいねぇ」 「あぁ、もう、それはいいから。それに……」 「それに?」 諏訪子は意味ありげに神奈子を見た。神奈子もそれにうなずき返す。 「普通じゃない人には見えちゃうから。ねぇ?」 「そのようね」 そういうと二人の神々は、中空に対して手を振った。 学院長室で遠見の鏡を覗いていた二人は、この神奈子と諏訪子の様子に引きつった 笑いを漏らすことしかできなかった。 「やれやれ、とんでもないの」 「あれも、この使い魔のルーンが関係しているんでしょうか?」 コルベールの言葉に、オスマンは頭を振った。 「ここにはキリサメマリサはおらん」 「しかし、仲間のようですし……」 「それにその本に書かれていたじゃろ。全ての魔具を使いこなす、と。 あれは私が知ってるどんなものとも違うわい」 そういうと視線を遠見の鏡に移した。未だ、コメの畑を映している。そして手元の 本に視線を落とす。コルベールが先程持ち込んだ本だ。 「神の頭脳、ミョズニトニルン。伝説の使い魔。 確かに本当だとしたらすごいことじゃがな」 「しかし、ミョズニトニルンが関係ないとすると、あれだけのことをやってしまう ヨーカイとは一体……」 その後二人の会話は、王宮に報告する、しない、といった内容に移っていった。 ヨーカイが大量に呼び出されたと言うことは、もはや衆目の事実だ。何も連絡しない のは不自然だろう。ヨーカイについてだけ、報告のみ行おう、と話がまとまったところで、 不意にコルベールが声を上げた。 「誰ですかっ!」 しかし応えはなく、ただ一度、バサリと羽音が聞こえたのみ。窓の外を見ると、一枚の 黒い羽根が風に舞っていた。 その羽音と羽根の主である文は、十分に学院長室から距離を取ると懐からメモ帳と ペンを取り出す。 「なるほど、伝説ですか。これは特大スクープの予感ですね」 要追加調査、と書きこみつつ、文はにんまりと笑うのであった。 夜。シエスタは疲れた顔を隠そうともせず、蒸し風呂へと続く通路を歩いていた。 ふと立ち止まり、服の臭いを嗅ぐと、眉をしかめる。そして溜め息をついた。先程まで 洗っていた鍋の臭いが移ってしまった気がする。 全てはあの、キリサメマリサの所為だ。まさか貸した鍋が、こんな臭い付きで返って くるなんて。何とか臭いを落とそうと努力はしたものの、逆に自分の方に臭いが移った 気がする。 明日マルトーさんになんて言い訳しよう。そう考えながらサウナの入り口にたどり着いた シエスタは、中の様子に怪訝な顔になった。 なぜこんなに騒がしいのだろう。 脱衣所を覗き込むと、色とりどりの服が辺りに脱ぎ散らかされている。服のサイズも 様々だ。そのいくつかに見覚えがあることを思い出し、シエスタは後ろを向いてそのまま 帰ろうかと思った。が、数秒の逡巡の後、のろのろと脱衣所に入りメイド服を脱ぎ捨てる。 さすがにこの臭いを部屋にまで持って帰るわけにもいかない。 素肌にタオルを巻き付け、意を決して蒸し風呂へと続くドアを開けた。 ムアッとする蒸気と共に、歓声のよう笑い声が響く。 「えー、しんじられなーい」 「月が一つだけなんて、おとぎ話にもないわよ」 「あたしからすれば、月が二つもあるってのが驚きだよ」 大げさに肩を竦める様子に、また笑い声が起きる。笑っているのは学院で奉公して いるメイドたち。その輪の中心にいるのは、見覚えのない女性であった。いや、どこかで 見たような気もする。その豊かな胸回りにシエスタは微妙な敗北感を感じた。 「それでコマチさんは――」 「ああ、小町でいいよ」 そんなに他人行儀じゃなくて、と親しげに笑う様子につられ、また笑いが起きる。 シエスタもその笑いの輪の端に腰を下ろした。 あたりを見回すと、このコマチの他にも見慣れない者達の姿が見える。猫の耳と 尻尾を持った少女が、「水に入らないお風呂っていうから騙されたー」とへたり込んで いる。(*37) 妖精たちが、我慢競べをしている。身じろぎもせずに座っている少女の 周囲には、白っぽい固まりがまとわりついている。宝石のような飾りのついた羽を 背負う少女が、興味深げに蒸気の元を覗き込んでいる。そんな者達をなにやら熱の 籠もった視線で見つめる同室の同僚に気がついたが、シエスタは見なかったことに して目を逸らした。 「それでコマチは召喚されるまで何をやってたの?」 「ああ、あたしは船頭をしてたよ」 「船頭……?」 「こんな小さな船なんだけどね。客を乗せて川を渡るのさ」 身振り手振りでその船の大きさを示したり、実際に櫂を漕ぐ様子をやってみせる。 「いろんな人を乗せたよ。男も女も、老いも若きも」 「へぇ、流行ってたのね」 「いやー、そうでもなかったなー」(*38) 大して儲からなかったしね、と、おどけた様子に、また笑いが広がる。 周りを見れば、他の妖怪たちもこちらの様子をうかがいながら、笑みを浮かべていた。 微笑みから苦笑まで、いろいろな笑みだが。 「あの、コマチ……さん」 そんな空気の中、シエスタがおそるおそる声をかけた。そして言葉に詰まる。 問いたいことはある。しかし、なんと聞けばいいんだろう。 しかし小町はシエスタを振り返ると、 「ん? ああ、シエスタだっけ? なんだい」 と、名前を呼ぶではないか。固まるシエスタに気づいたのか気づいてないのか、 同室のメイドが不思議そうな声を上げた。 「あれ? シエスタのこと、知ってるの?」 「ああ、ちょっと昼間、あたしの上司……いや、元上司に絡まれてたみたいだったから」 「えーっ?」 「いや、あの人、ちょっと説教好きっていうか、首を突っ込むのが好きっていうか」 いったい何をやったのよ、と隣に座ったメイドが腕を突っつく。 みなの注目を集めていることにも気づかず、シエスタは問いを放った。 あの四人の中の一人の部下、ということはつまり―― 「じゃあやっぱり、コマチさんもヨーカイなんですか? 人間じゃなくて?」 人間ではなく、のところで喧噪が止まった。シエスタに向かっていた視線が、 今度は小町に向かう。その視線に気づかないのか、小町は暢気そうに答えを返した。 「んー、まぁ、人間か人間じゃないか、っていったら、人間じゃない方に入るかね」 その言葉の意味をみなが理解するより早く、小町は次の言葉を続けた。 「でもそれは、平民か貴族かって違いぐらいしかないよ」 それを聞いていた妖怪たちは、心の中でツッコミを入れた。それは違う、と。 もっともそれを口に出さない程度の分別があったのは幸いだった。 そんな周囲の反応に気づかず小町は、生きとし生けるものはみんな同じさ、と 呟くと目を閉じ、上を見上げた。 「生まれ育ち、競い争い、愛し愛され、疎まれ惜しまれ、死んでいく」 詠うかのような言葉。流れるようなその一言一言が奇妙に重い。シエスタは、肌を 流れる汗が妙に冷たくなったように感じた。 しかし、小町が目を開け再び笑みを浮かべると、その重い空気は一気に払拭される。 「一番楽しいのは、愛し愛され、のところだね」 そして聞き手であるメイドたちを見回し、問いかけた。 「みんなにもいるんだろ、お目当ての人くらいさ」 一瞬の間が開き、黄色い声が響いた。厨房の誰がよい、馬小屋の誰がよい、などと いったとめどもない話で盛り上がる。小町はその様子を、楽しげに眺めていた。 そしてシエスタはそんな小町のことを、不思議そうに見つめていた。 夜。シエスタは自室のベッドで眠れずにいた。寝返りを打つと、同僚が怪しい笑顔を 浮かべた寝顔のまま枕に抱きついているのが目に入る。 「うふふー、ふらんちゃんー」 フランとはあの七色の飾りのついた羽を持つ吸血鬼の少女のことらしい。 そう、吸血鬼なのだ。だけど彼女は、寝言に出してしまうほどその吸血鬼のことが 気に入ってしまったようだ。 他のメイドたちも、この奇妙な使い魔たちを受け入れてしまっている。昨日までは こんなことになるなんて思ってもいなかった。今日も昨日と同じような、普通の日々が 続いていくと思っていた。 すべてはこの、祖父のおとぎ話の中にしかいないと思っていた妖怪の所為だ。 しかし祖父の話とは違うこともある。決して恐ろしいだけの存在ではないということだ。 メイリンという妖怪も、コマチという妖怪も、人間と変わりがない様子だった。少なくとも、 身の危険を感じないくらいには。昼に取り囲まれた四人はちょっと怖かったけど。 明日からどんな日々になるのだろう? 少なくとも、今までの日常とは違うだろう。 でも、どんな日々? そんな風にいろいろと考えているうちにシエスタは眠りにおちて いた。 もっとも眠りに落ちる直前に鍋のことを思い出してしまったシエスタは、なぜかキノコの お化けに襲われる悪夢を見てしまうのだが、それは別の話。 *1 タイトルは、同人弾幕ゲーム「東方風神録」のBGM名より借用 *2 悪魔の犬 *3 な、なんだってーっ *4 げげっ、人間!? *5 小町の能力的に *6 縦回転もあるよ *7 言わずと知れた竹取物語 *8 因幡の白ウサギの話は不名誉だろう *9 目をつけられた、ともいう *10 アリスしか分からない差異 *11 中には入れてくれなかったらしい *12 色んな意味で *13 懼れてくれるという反応が心地よい *14 妖怪としては最年少。この場では *15 そして貧乏貴族でなかったら *16 お仕置きもブレインよ、といったところか *17 ある晴れた昼下がりに、市場に続く道で起きた出来事を歌ったもの *18 弾幕ごっこで覚えたか *19 アリスの介入が無くともギーシュが一方的に殴られて終わるのだが、そんな別世界の出来事は分からない *20 宝物庫が襲撃されても、相手がトライアングルだと躊躇するような人たちですから *21 ルーミアやチルノですら、弾幕ごっこの取り決めを理解し、守っていた *22 妄想 *23 ⑨っと *24 坤を創造する程度の能力 *25 可愛さではなく *26 心情的には、*おおっと* *27 親交=信仰であるならば、十分に信者 *28 ありがちな言葉遊び *29 映季様が見ている *30 別の面白いこと *31 シエスタを待ちつつシェスタ *32 垂らした涎が見えないように *33 涎の後を発見しての発言と考えると面白い *34 気を操れれば、見えずとも聞こえずとも問題なし *35 この世界/この地域 *36 使い魔は迷惑顔 *37 自分の汗で水浸しになるのは馬鹿馬鹿しいだろう *38 働いてなかっただけ 前ページ東方のキャラたちがルイズたちに召喚されました
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8697.html
トリスタニア・某街道の某交差点。 横断しようとする人々を遮断する棒が下り、その外側には人だかりができている。 その中、それも遮断機のすぐ前に黒髪メイド服の少女・シエスタの姿があった。 反対側にある遮断機のすぐ向こうに、1人の少女の姿があった。シエスタがいる位置からでは、顔は棒で隠れて見えない。 するといつの間にかその少女が遮断機の内側に侵入し、シエスタの方に接近してきた。 「あ、渡れますね」 「え!?」 一緒にいた同じくメイド服の少女の声も気にせず、シエスタは遮断機をひょいとくぐって街道を横断しようとする。 ──シエスタは後にこう語っている。 『向こう側から女の子がごく自然に渡り始めたのが見えたんです。だから私も誘われたようについつい渡ってしまったんです。……え!? 女の子は確かにいましたよ。……誰も見ていない? そんなはずはありません』 と──。 シエスタとすれ違いしばらく歩いたところで、少女は目を見開いて振り返った。 ……首を半回転させて。 「馬車に轢かれてぺっしゃんこ、馬車に轢かれてぺっしゃんこ」 街道アンジー 以前この交差点で轢かれた少女が地縛霊となったものである。 「アンジー」は本名ではない──という噂もあるが、詳細は定かではない。 アンジーが伸ばした腕は蛇のようにうねりつつ伸張し、シエスタの頭部をわしづかみにしようと迫る。 ……が、その直前、少女のものと思しき手がアンジーの手首をつかみその動きを封じる。 「そこまでよ、この悪霊め!」 桃髪の少女・ルイズがアンジーの腕をひねり上げた直後、ルイズの傍にいた少年がシエスタを抱き寄せる。 そのシエスタの額をかすめて、数十台の馬車の列が高速で通過していった。 「あ……、わわわわああー!?」 目の前を高速で通過していく馬車の列に、シエスタは驚愕の声を上げた。 「失敗!? 失敗失敗失敗失敗失敗失敗──ちっ」 アンジーは忌々しげにそうまくし立てると、ごそりと体が崩壊していった。 「逃げたわね」 「いいさ。お前など敵ですらない」 ルイズ・少年がそう言った次の瞬間、遮断機が上がり人々が3人の元に殺到する。 「わ……、うあーっ! 何をやってるんだ、君達は!」 「え? え?」 「シ……、シエスタ、大丈夫? 怪我は無い?」 「い、いえ、あの……」 「いきなり遮断機をくぐるなんて……。自殺でもする気だったのか!?」 「そ……、そんなあ」 シエスタは何が何だかわからず、ただ狼狽するばかりだった。 「し……、知りません。私知りません」 一方、ルイズ・少年は集まってきた人々とは別の方向に視線を向けていた。 (そうよ、彼女は知らない事なのよ。少女のふりをした地縛霊の仕業なのだから) (これが起こる事を知っていたのはボクとルイズ、そうしてもう1人) 2人の視線の先には、新聞紙が集まって形成されているような巨大な女性の頭部が空中に浮遊し、2人をじっと見下ろしているのだった。 「あんたは全部知ってるのよね、恐怖新聞!!」 「お前には負けない!! 『予言』は全て覆してやる!! 『鬼形礼』のような犠牲者はもう出させない──そう誓ったんだ!」 2人の名はルイズ・ヴァリエールと鬼形冥。恐怖新聞に取り憑かれたメイジと使い魔だ。 その夜、2人は14歳になったばかりだった。 「シンブーン!!」 声と共にルイズの部屋の窓を突き破って、新聞が室内に飛び込んできた。 「うわっぷ! な……、何よ!?」 眠っている自分達の顔面に覆い被さってきた新聞を、ルイズは慌てて払いのける。 「し……、新聞!? 誰だよ、こんな悪戯するのは~」 目を擦りつつ2人は枕元の時計に視線を移し、うんざりした表情になる。 「……夜中の12時!?」 だが、1面に掲載されている記事の内容に2人は思わず目を見張る。 『恐怖新聞 深夜刊 現代の予言書 恐怖新聞が再び!! 鬼形一族の1人である鬼形冥と彼を召喚したルイズ・ヴァリエールは、本日14歳となったため恐怖新聞を購読する資格を得たと判断された。 そのため、35年間発行停止となっていた恐怖新聞が再刊となった模様である。 恐怖新聞の購読料は100日分の寿命であり、これは何人たりとも例外無く漏れなく徴収されるものである! (恐怖新聞は予言が外れた場合、代金とされる100日分の寿命は頂きません)』 時間は進んで2人がシエスタを助けた日の深夜、2人は寮の自室で就寝準備を整えていた。 「今日は何とか覆す事ができたけど、守るだけじゃきついわよ。まったく!」 と言いつつ2人がベッドに入った直後、枕元の時計が12時を示し……、 「シンブーン!!」 声と共にルイズの部屋の窓を突き破って、新聞が室内に飛び込んできた。 降り注いだ新聞紙と窓ガラスの破片に布団から這い出す2人。 「くそっ、ゆっくり眠る事もできないのか! で……、明日は何があるってんだ!?」 舌打ちしつつ配達された恐怖新聞に目を通す冥だったが、すぐにルイズ共々顔色が変わる。 直後、2人は寮を飛び出し町へと駆け出していくのだった。 (人の不幸を予言する恐怖新聞は、書かれている事に外れる事が無いわ。つまり不幸のみをもたらす新聞よ。だから──) 深夜の住宅街を全力疾走するルイズ・冥。2人の脳裏には先程配達された恐怖新聞の見出しが浮かんでいた。 『鬼形冥とルイズ・ヴァリエール、予言の阻止失敗!? 2回目の事故を見逃した』 (予言は今回2回目があったんだ! 午後6時と午前1時と! 昨日の新聞には午後6時の分1つしか出ていないから、騙されたんだ。くそっ、でもそれは詐欺だろ) その先にあるのは、2人が夕方事故を防いだ街道の交差点。 (──だから私達はその予言を外れさせるのよ。不幸を止めるのよ) 一方その頃、件の交差点では……。 「んっ、んっ」 若い女性が1人、石畳の間の隙間に足首を挟まれ立ち往生していた。 「やだあ、抜けない! もう、何で……? 馬車が来ちゃうよ。誰かいないの!?」 「きゃはははははははははは! そうよ、あたしが邪魔してるから抜けないのよ。大好きよ大好きよ、もう放さない!」 必死で足を引き抜こうとする女性には、アンジーの長く伸張した四肢が幾重にも絡みついていた。 幾つもの馬車の前照灯が交差点を照らし始める。 「ほらほらほらほらほらほら! 轢いて轢いて轢いて轢いて! 轢け轢け轢け轢け! 一緒に轢かれてぺっしゃんこ!!」 女性が絶望の表情で光に視線を向けたその時、 「恐怖新聞と共謀してボク達を騙したのか。力の無い地縛霊のくせにやるじゃないか。だけどな」 「確かに私達には霊能力は無いけど、悪霊に対抗する知恵はあるのよ!」 そう言いながら、ルイズ・冥が花束片手に息を荒くして到着した。 そしてアンジーの横っ面に花束を叩きつける。 「!? ンギギギギギギギ……」 すると花束の花が吸い寄せられるようにアンジーに突き刺さり、さらに高速回転してえぐり始める。 「痛いだろう! 当然だ! その花はお前が死んだ場所に供えられていた花だ。みんなの『心からの善意の花』だもの!」 「あんたがここで死んだ時、みんなが悲しんだわ! だけどあんたはそんなみんなに逆に嫌がらせを始めたのよ! 『もっと同情しろ』『もっと優しくしろ』っていうねじくれた根性があんたを悪霊にしたのよ。悪霊の身に『善意』は辛いでしょう」 「ガガガ……、ギギギギ」 花にえぐられる苦痛に堪えきれず、アンジーは身をよじって女性から離れかける。 「あんたの不幸は馬車に轢かれた事じゃないわ。生きてる人間を妬んだ事よ!!」 「他人を巻き添えにするな! 迷惑だ!!」 この機を逃がさず、ルイズはアンジーを女性から引き剥がし、冥はその女性を抱え街道の外に跳び退く。 (あんたのような甘ったれた悪霊がいるから、恐怖新聞みたいな悪霊(やつ)までが図に乗ってはびこるのよ!!) アンジーを正面から馬車に叩きつけた後、ルイズも遅れて街道から跳び退いた。 その場に取り残された女性の鞄が馬車に引きちぎられて、中身が路上に散乱する。 「あ……、悪霊なんか、『へ』でもねーや!!」 「あああああ! また邪魔をまた邪魔をまた邪魔を! しかも私を馬車にぶつけたな2度轢きしやがったなあああ──」 馬車の正面に貼り付いたアンジーの声が次第に遠ざかっていく。 その上空では、夕方にも出現した新聞紙で形成された女性の頭部が忌々しげに2人を見下ろしていた。 (『ちっ、失敗か』って顔をしているわね) ──今は亡きキガタレイへ。 私とメイは毎日が恐怖新聞との戦いです。神経が磨り減る事ばかりです。大変です。 でもやめません。あなたのような犠牲者を出さないためにも戦い続けます。 私とメイが無事生き残れるよう、あなたも見守っていてください。 ルイズ・ヴァリエール──
https://w.atwiki.jp/moejinro/pages/1541.html
3日目 ナナツボシ は言った 朝になりました 今日は皆顔を合わせることができましたが不穏な空気は消えていないようです… ナナツボシ は言った 村人の皆様、今日も1日がんばるのです! 3 (なむなむ) xバーバラx お ナナツボシ は言った 昼の部スタート! 1 (ナナツ村) orika なん、だと 1 (ナナツ村) xこぅちゃx 【占いCO】orikaさん● 発言が少なく中身もそれほど無いため、潜伏狼を疑いました。 1 (ナナツ村) ROWLEYS |ω’)ノ【占い結果】シンクロさん● 【理由】多弁で●だとこわいなという印象で占いました、けど……まさかいきなりとは。・゚・(ノ∀`)・゚・。 1 (ナナツ村) シエスタXX 占い結果:あらぐむさん○ 発言者から占ってみた 1 (ナナツ村) TeaRabbit ★占い結果シンクロさん白い村人様で在らせられます。 1 (ナナツ村) ヨロイモグラ おやまぁ GJ? 1 (ナナツ村) TeaRabbit 占い理由、状況把握の発言が多かったため、発言稼ぎかな?と思いました 3 (なむなむ) celeste なんだとww 1 (ナナツ村) orika はい、こうりゃさんあうと 1 (ナナツ村) Lumiya あらあら 1 (ナナツ村) ウツボン GJか、狐噛みか・・・ 1 (ナナツ村) MB 狐襲撃かもしれない GJかもですが 3 (なむなむ) xバーバラx 共有かみかな… 1 (ナナツ村) Mrチキン この状況下でGJってあるのかな? 1 (ナナツ村) orika co共有 1 (ナナツ村) あらぐむ おういえ 2 (がぶがぶ) シンクロ ROWさんは偽者です 1 (ナナツ村) ROWLEYS トラップ! 1 (ナナツ村) TeaRabbit 真っ先にゼブラになりましたねシンクロさんw 1 (ナナツ村) xこぅちゃx 狂人CO 1 (ナナツ村) あかみさと お、共有トラップきたか 1 (ナナツ村) シンクロ ROWさんは偽者です 3 (なむなむ) celeste 確定白を最初から噛むかなぁ・・ 1 (ナナツ村) ウツボン トラップ入りましたー 1 (ナナツ村) Lumiya 【共有確認】相方orikaさん 1 (ナナツ村) シンクロ なぜならば! 1 (ナナツ村) シンクロ 霊媒CO! 1 (ナナツ村) リュファ いきなりGJですか・・・さらにイカさん白黒・・・!!イカだけに・・・ 1 (ナナツ村) ウツボン おお 1 (ナナツ村) シンクロ バーバラさんはズヴァリ 白でした・・・ 1 (ナナツ村) grep おお シンクロさん霊媒CO 1 (ナナツ村) TeaRabbit 地雷発動! 1 (ナナツ村) シンクロ 昨日COしなかった理由は 1 (ナナツ村) TeaRabbit こうちゃさんはとりあえず偽物ですね 1 (ナナツ村) シンクロ 狼がつれていない& 多弁なボクを占い黒出しをする人が出てくると考え 1 (ナナツ村) シエスタXX スライドCO霊媒 1 (ナナツ村) MB 霊対抗いたらどうぞ 1COなら霊地雷もせいこうしたことに 1 (ナナツ村) Lumiya あらあら 1 (ナナツ村) ROWLEYS うおっ 1 (ナナツ村) TeaRabbit シエスタさんもw 1 (ナナツ村) あかみさと え? 3 (なむなむ) celeste COいっぱいだぁ 1 (ナナツ村) あらぐむ は 1 (ナナツ村) orika 派!? シエスタさんも 1 (ナナツ村) Mrチキン ええ 1 (ナナツ村) シンクロ 今回見事ROWさんが引っかかったので。COしました 1 (ナナツ村) TeaRabbit 占いが2になりましたね 3 (なむなむ) xバーバラx メモ大変だ 1 (ナナツ村) あかみさと なんだこれは・・・ 1 (ナナツ村) ヨロイモグラ 占いからスライドくぁー 1 (ナナツ村) Mrチキン わけわからんくなった 1 (ナナツ村) ウツボン なんと・・・ 1 (ナナツ村) MB 割とシエスタさんは偽決め打っていい気がする 3 (なむなむ) celeste 一気に占い2になったねぇ 1 (ナナツ村) Cate 頭が追いつかない… 1 (ナナツ村) orika なんていうカオス 3 (なむなむ) ナナツボシ だめだ ちょうおもしろい 1 (ナナツ村) シエスタXX シンクロさんと俺のロラでいいよ 1 (ナナツ村) TeaRabbit 誰を吊ればいいのやら・・・ 1 (ナナツ村) シンクロ 占いされなかった場合&占い結果○の場合は まだCOしませんでした 狼つれていないので。 1 (ナナツ村) orika こうちゃさんでいいのでは? 1 (ナナツ村) ウツボン 霊媒なら何で昨日のうちにスライドしなかったのか聞いてもいいですか? 1 (ナナツ村) あらぐむ 占いからスライドするのはいいけど 1 (ナナツ村) あらぐむ ならなぜ結果をはる・・・ 1 (ナナツ村) シエスタXX いや 1 (ナナツ村) ウツボン 4COの時点でスライドしてもよかったのでは? 1 (ナナツ村) シエスタXX とりあえずねw 3 (なむなむ) celeste でもこうちゃさんも狼可能性大ですよねぇw 1 (ナナツ村) シエスタXX 4COでスライドすると 1 (ナナツ村) あかみさと んー・・・これはどうしたもんか 1 (ナナツ村) ROWLEYS できれば4COの時点でスライドしてほしかった…ただでさえ混乱してるというに。 1 (ナナツ村) xこぅちゃx まぁ俺吊りでいいんじゃない? 1 (ナナツ村) シエスタXX 結局3COで霊媒出るのといっしょだからね 1 (ナナツ村) MB シエスタさんは狼占い師を破綻させないためにスライドした狂人に見える 1 (ナナツ村) ウツボン これで相互占いの件も×か 3 (なむなむ) ナナツボシ この展開は あついねーw 1 (ナナツ村) orika 確認作業 今霊能はシンクロさんとシエスタさん 占いの可能性があるのはrowleysさんとラビットさんですよね? 3 (なむなむ) celeste ねーw 1 (ナナツ村) あかみさと もう相互なんて意味ないね 1 (ナナツ村) TeaRabbit そうですよ~占い 1 (ナナツ村) xこぅちゃx 狂人は俺だって言ってるのに・・・w 1 (ナナツ村) ROWLEYS (゚д゚)(。_。)(゚д゚)(。_。) ウンウン 1 (ナナツ村) MB だからこうちゃさんは狐に見える 3 (なむなむ) celeste でもこれで狐潜伏決定かな? 1 (ナナツ村) xこぅちゃx あー じゃぁ占っていいよ? 1 (ナナツ村) xこぅちゃx 狐なら溶けるっしょ? 1 (ナナツ村) シンクロ ですです>現在自分(シンクロ)とシエスタさんが霊媒CO シエスタさんスライド 3 (なむなむ) xバーバラx っぽいですね 1 (ナナツ村) あかみさと まぁとりあえず破綻してるこぅちゃさん吊っておk 3 (なむなむ) celeste 最後の方まで狐生きてたらLWが告発しそうだ 1 (ナナツ村) TeaRabbit こぅちゃさんは狂人でしょうね 1 (ナナツ村) Mrチキン まず役職ローラーの暇はあるかどうか 1 (ナナツ村) シンクロ こぅちゃさんは狂人とみせかけた狼かもしれないですね・・・ 1 (ナナツ村) orika まさか共有トラップなんてやる日が来るとは思わんかった 1 (ナナツ村) シンクロ うーむ 吊るべきかどうか 1 (ナナツ村) Mrチキン あるならもうこうちゃさんから開始でやっていいのでは?と 1 (ナナツ村) ヨロイモグラ あと5回か 1 (ナナツ村) ROWLEYS でも狐なら溶けるのわかって占いの手を落とすより吊ってしまいたい気もする 1 (ナナツ村) Cate 今日は紅茶さんで間違いなさそう 1 (ナナツ村) ROWLEYS (゚д゚)(。_。)(゚д゚)(。_。) ウンウン 1 (ナナツ村) ウツボン 完遂するなら今日からなんだけど・・・>ロラ 1 (ナナツ村) orika 役職へったわけですし、きょうは紅茶さんで 1 (ナナツ村) TeaRabbit ローラー開始ですね 1 (ナナツ村) Lumiya 一応こぅちゃさん吊る方針でお願いします 1 (ナナツ村) あらぐむ うん、占うより吊りかなこうちゃさんは 1 (ナナツ村) ROWLEYS こうちゃさんも占い言うたわけだからロラには間違いないですよね 1 (ナナツ村) ウツボン ロラするならこうちゃさん安定かな 1 (ナナツ村) シンクロ こうちゃさんツル 了解です 1 (ナナツ村) あかみさと 絶対狐ってのが分かってるならあれだけど狼狂狐どれもあるからね 狐以外だともったいない 1 (ナナツ村) リュファ 回数余裕ないですから。 1 (ナナツ村) シンクロ で 本日村人さんが生き残った~っと 朝にありますが 1 (ナナツ村) xこぅちゃx まぁそれが妥当だろうねぇ 3 (なむなむ) celeste やばい、流れが面白くて醸造できない 1 (ナナツ村) Lumiya あとは霊媒2出たわけですがローラーどこからやりましょうか 1 (ナナツ村) シンクロ これは 狩人さんグッドジョブと見るべきか 1 (ナナツ村) ウツボン 占ってもらって狐ケアって手もあるけど・・日数きついしなぁ 1 (ナナツ村) TeaRabbit 占い占わなくてよかったwスライドはもっと早くしてほしかったです 3 (なむなむ) ナナツボシ w ナナツボシ は言った 5分経過(残2分) 1 (ナナツ村) xこぅちゃx 狩人じゃなくて、狐食った可能性もあるんじゃー? 1 (ナナツ村) シンクロ 狐を噛んだ とおもうべきか・・・。 1 (ナナツ村) あらぐむ んー、シンクロさんとシエスタさんなら、シンクロさんのほうが信頼度高いかなー 1 (ナナツ村) あらぐむ と思う、俺は 1 (ナナツ村) MB てかシンクロさん真決め打っていいと思ってます 1 (ナナツ村) あかみさと まぁスライドをどう見るかだよね 1 (ナナツ村) orika その理由は? 1 (ナナツ村) ROWLEYS あら、そしたらうちが偽という見立てになりますよねw 3 (なむなむ) ナナツボシ 目が離せませんね! 1 (ナナツ村) シエスタXX シンクロさんが昨日COできるわけ無いよね 3 (なむなむ) celeste たいへんだ!! 1 (ナナツ村) シンクロ ボクは昨日COしなかった理由いいましたよ 1 (ナナツ村) Mrチキン ●出てからのCO 占いからのスライド 3 (なむなむ) celeste 忙しいから今日参加しなかったのに意味がないぞっw 1 (ナナツ村) シエスタXX COの数考えると 3 (なむなむ) xバーバラx ww 1 (ナナツ村) grep シンクロさんのCOタイミングは妥当だと思いますねぇ 1 (ナナツ村) あらぐむ シエスタさんは4COの時点でスライドしないわ ナナツボシ は言った 残り1分 1 (ナナツ村) あらぐむ 結果貼ってからスライドしたり 1 (ナナツ村) ウツボン わざわざ4COでほっといても自滅するのに占い噛むのは不自然、それで狩人は占いか共有守ってるはず・・・グレーに狐? 1 (ナナツ村) Mrチキン どっちもどっちですよね 1 (ナナツ村) MB シエスタさんのスライドがTEAさんとシンクロさんの真度を上げている 1 (ナナツ村) Cate じゃぁ、占いから霊媒にわざわざスライドした理由はなんだろう 1 (ナナツ村) Lumiya ちとシエスタさんが怪しい感じはしますのう 1 (ナナツ村) あらぐむ 人外臭がしすぎる・・・ 1 (ナナツ村) orika あ、最初のほうにいってましたか 1 (ナナツ村) orika どっちにしろローラーでつぶすのです 1 (ナナツ村) シンクロ 本日 こうちゃさん吊り 1 (ナナツ村) ROWLEYS まぁ、そりゃそうなんですけどね 1 (ナナツ村) シエスタXX ロラでかまわないよ 1 (ナナツ村) シンクロ 明日占いローラーですかね? 1 (ナナツ村) あかみさと 占いより霊ロラのがよくない? 1 (ナナツ村) Mrチキン 本日こうちゃさん、明日からローラーの場合は霊媒にいくのかな? ナナツボシ は言った 20秒前 1 (ナナツ村) Lumiya とりあえず今日はこうちゃさん吊りでお願いします 1 (ナナツ村) あかみさと 明日からの話ね 1 (ナナツ村) orika あと、占いのみなさんはグレーの中からお願いします 1 (ナナツ村) シンクロ 霊媒ローラー 了解 1 (ナナツ村) Lumiya 明日から霊媒ローラーで 1 (ナナツ村) grep こうちゃさん らじゃ 1 (ナナツ村) ROWLEYS ’`ィ (゚д゚)/ 1 (ナナツ村) あらぐむ そういや 1 (ナナツ村) シンクロ っとそうですね>まずはこうちゃさん吊り 1 (ナナツ村) あらぐむ 一応霊能けっか 1 (ナナツ村) あらぐむ きいてなくね? 1 (ナナツ村) xこぅちゃx 自分に投票って出来ないもんなぁ・・・ 1 (ナナツ村) ウツボン と思ったらGJで日数増えてるじゃないか俺の馬鹿!やっちまったぜ・・・ 1 (ナナツ村) シンクロ 自分 結果いいました>バーバラさん○ 1 (ナナツ村) ナナツボシ -------STOP-------- ナナツボシ は言った -------STOP-------- 1 (ナナツ村) orika こうちゃさんの正体次第 ナナツボシ は言った 夜まで時間がありません 皆様今日の尊い犠牲を選ぶのです!(会話はストップです) ナナツボシ は言った 投票は私へtellでするのです! 3 (なむなむ) celeste こうちゃさんの霊媒結果が楽しみだ grep は ナナツボシ に言った xこぅちゃxさん 吊り orika は ナナツボシ に言った 紅茶さん Cate は ナナツボシ に言った 紅茶さんに投票します Mrチキン は ナナツボシ に言った xこぅちゃxさんでお願いします 2 (がぶがぶ) シンクロ ミスターチキンさんが狐だぞーです! ROWLEYS は ナナツボシ に言った こうちゃさんでお願いします 2 (がぶがぶ) TeaRabbit まだわかりませんね、Mrチキンさんはキツネですねたぶん 2 (がぶがぶ) リュファ ・・・本当に狐が・・・ 3 (なむなむ) xバーバラx いろいろわかりそうですね ヨロイモグラ は ナナツボシ に言った xこうちゃxさんでお願いします 2 (がぶがぶ) TeaRabbit さすがシンクロさん! xこぅちゃx は ナナツボシ に言った TeaRabbitさんでお願いします シエスタXX は ナナツボシ に言った こうちゃさんで 2 (がぶがぶ) シンクロ これが凡人スタァイルです! 2 (がぶがぶ) シンクロ しかしボクが死亡する可能性 増えて 2 (がぶがぶ) リュファ 狩人がチキンさん守る理由がないですから。 3 (なむなむ) xバーバラx いっきに展開進んでるな~ 2 (がぶがぶ) シンクロ リュファさんのみ潜伏 ですかね・・・。 あかみさと は ナナツボシ に言った こぅちゃさんに投票です あらぐむ は ナナツボシ に言った めずらしく共有トラップが発動した・・・。吊りは破綻のこうちゃさんで 2 (がぶがぶ) TeaRabbit リュファさんにかかってきましたね 2 (がぶがぶ) シンクロ いやぁ 占われた結果 アドリブきかせてCOして 2 (がぶがぶ) シンクロ 口からでまかせしました! 3 (なむなむ) celeste 醸造しながらだから当然メモ取ってない・・ 2 (がぶがぶ) TeaRabbit アドリブができるなんて素敵です! 2 (がぶがぶ) シンクロ あれで信用されるとは HAHAHA ウツボン は ナナツボシ に言った こうちゃさんでお願いしますです 2 (がぶがぶ) TeaRabbit とりあえず投票は狂人さんでいいです? MB は ナナツボシ に言った こうちゃさんに投票します 2 (がぶがぶ) シンクロ ですです 3 (なむなむ) xバーバラx メモ取ってたけど展開が急すぎて整理できない…w 2 (がぶがぶ) TeaRabbit ではでは 2 (がぶがぶ) シンクロ こうちゃさん 黒出ししますね 明日 2 (がぶがぶ) リュファ もうシンクロさん、正体ばらして告発しては? TeaRabbit は ナナツボシ に言った xこぅちゃxさまに一票お願いいたします 3 (なむなむ) celeste メモ一生懸命取ってるだけで発言してないから怪しいとか言われるとき困りますよね(ノ▽`) 2 (がぶがぶ) TeaRabbit そしたら僕が偽物になっちゃいます シンクロ は ナナツボシ に言った こうちゃさん・・・必ず勝ちます!「こうちゃ」さんに「投票」 アイアンメイデンの中にゴーシュートします 3 (なむなむ) xバーバラx あるあるw 2 (がぶがぶ) シンクロ ですです 2 (がぶがぶ) シンクロ テアラビットさん死亡 ボクがローラーされる 2 (がぶがぶ) リュファ あ、シンクロさんじゃうさぎさんまでニセモノってことになる・・・うさぎさんのほうで。 2 (がぶがぶ) シンクロ になって告発したいですね 2 (がぶがぶ) TeaRabbit 告発はしないほうがいいとおもいますよ 2 (がぶがぶ) シンクロ 本日ROWさんかみたいですが 2 (がぶがぶ) シンクロ ここは グっと我慢します・・・! 2 (がぶがぶ) シンクロ >かまれる→本物とみられる とおもうため 2 (がぶがぶ) TeaRabbit 悪魔でも僕たちが真である可能性を残しましょう 2 (がぶがぶ) リュファ うーん、チキンさん黒出しの方がいいかな。 2 (がぶがぶ) シンクロ ですです 2 (がぶがぶ) シンクロ テアラビットさんがチキンさん黒出し Lumiya は ナナツボシ に言った 投票 > こうちゃさん ナナツボシ は言った 投票をお願いします 2 (がぶがぶ) TeaRabbit またゼブラで呪殺されないかなぁ・・・ 2 (がぶがぶ) シンクロ ありですね リュファ は ナナツボシ に言った チキンさん。 xこぅちゃx14 TeaRabbit1 Mrチキン1 2 (がぶがぶ) シンクロ 狼側からしてみたら 狐は黒ですし。 grep は ナナツボシ に言った xこぅちゃxさん 吊り (念のため再送 2 (がぶがぶ) TeaRabbit もうちょっとあとかなとは思っていましたが ナナツボシ は言った さようなら xこぅちゃxさん あなたの勇姿は忘れない・・・。 xこぅちゃx は言った まぁ吊られるのも一興。 2 (がぶがぶ) TeaRabbit もう黒出ししてしまいますか? ナナツボシ は言った 日が沈み始めました よい子も悪い子も寝る時間なのです! ナナツボシ は言った 役職行動の方は私までTELLするのです! 2 (がぶがぶ) シンクロ 霊媒CO こうちゃさん● 狼でした・・・。 ROWLEYS は ナナツボシ に言った あらぐむさんのお色はいかがでそうか? grep は ナナツボシ に言った シンクロさんを狩人がガッチリガードォォ! 2 (がぶがぶ) シンクロ 明日ローラー 4 (つれづれ) orika まさかトラップが起きるとは思わんかった 2 (がぶがぶ) シンクロ と考えますと 2 (がぶがぶ) シンクロ 悩みますね・・・ 4 (つれづれ) Lumiya うーん、色々予想外な展開 シエスタXX は ナナツボシ に言った 霊媒です こぅちゃさんはどうかね? 4 (つれづれ) orika でも冷静に考えてみると、初日が狐噛みの場合、紅茶さんが狼ならそれを宣言すれば一日は助かったと思うと狂人なのかも? 2 (がぶがぶ) TeaRabbit ローラーは遅れますけれど・・・ 2 (がぶがぶ) シンクロ 個人的には出してほしいですが テアラビットさんがいうように 2 (がぶがぶ) シンクロ 早い~というのもたしかですs 3 (なむなむ) xこぅちゃx 共有トラップに引っかかるダメな子はここでいいのでしょうか? ナナツボシ は ROWLEYS に言った あらぐむさんからは黒い影はでていないようです・・・村人です! 2 (がぶがぶ) シンクロ ですし。 3 (なむなむ) xバーバラx おつかれさまです 4 (つれづれ) Lumiya 狂人か狐かってところですのう 3 (なむなむ) xこぅちゃx お疲れ様ですー ナナツボシ は grep に言った 万全の体制でお願いします! 2 (がぶがぶ) シンクロ ここはテアラビットさんの判断に任せます 4 (つれづれ) orika そしてローラー回数はよく考えたらシンクロさんが増えたんだから4人のままだった 3 (なむなむ) celeste なむおつです! 2 (がぶがぶ) TeaRabbit あからさまですしね、GJありましたし 3 (なむなむ) xこぅちゃx ラジオ中継されてる時に限って; 4 (つれづれ) orika 結局明日から霊能ころころですね 2 (がぶがぶ) シンクロ ですです grep は ナナツボシ に言った シンクロさんを狩人がガッチリガードォォ! (念のため再送 2 (がぶがぶ) リュファ こうちゃさんは・・・白のほうがいいと思います。 4 (つれづれ) Lumiya でも占いローラーの流れで占い噛むとも思えないので多分狂人 2 (がぶがぶ) シンクロ OH 白がいいです? 3 (なむなむ) xバーバラx トラップが機能したのは自分が参加したゲームでははじめてかな 3 (なむなむ) celeste うっかり共有ひいちゃったのが・・ ナナツボシ は シエスタXX に言った xこぅちゃxさんの死体からは何も感じられません・・・村人です! 3 (なむなむ) xこぅちゃx 俺も初めて引っかかりました 4 (つれづれ) Lumiya そうですねぇ、霊媒から処理ですの 3 (なむなむ) xこぅちゃx まぁ、でも 3 (なむなむ) xこぅちゃx 1つ吊り消費はいいかなぁと。 2 (がぶがぶ) シンクロ シエスタさんと自分 結果が正反対のほうが 信用度云々で シエスタXX は ナナツボシ に言った おk 2 (がぶがぶ) シンクロ シエスタさんを先につれるかなぁ っと。 4 (つれづれ) orika 狂人の可能性高いか… 残った占い二人がともにシンクロさんゼブラなのが厄介でもありいい情報でもありますね 3 (なむなむ) xこぅちゃx せめて道連れしたかったですけど。 3 (なむなむ) celeste こわひw 2 (がぶがぶ) シンクロ で シエスタさんに○で 2 (がぶがぶ) リュファ んー、ならおまかせします。 3 (なむなむ) ナナツボシ おつおつー 4 (つれづれ) orika あとシエスタさん、霊能結果言ってませんでしたね 2 (がぶがぶ) シンクロ シエスタさん 狂人説を。 3 (なむなむ) xこぅちゃx 狂人はどれだけ道連れ出来るかが勝負だと思うので・・・ 2 (がぶがぶ) シンクロ では申し訳ないですが 黒丸だします! 2 (がぶがぶ) シンクロ で 本日どこをかみましょうか? 3 (なむなむ) celeste 狂人も大変だ・・;; 4 (つれづれ) Lumiya ちとどっちかっていうとシエスタさんが怪しい気がします 3 (なむなむ) xこぅちゃx 最後まで残るか、最初に散るか 3 (なむなむ) celeste 今夜もう一回GJ出るかな 3 (なむなむ) xこぅちゃx 今までの狂人人生は、それの連続です・・・w 3 (なむなむ) xバーバラx 共有の次に大変そうだ 狂人 3 (なむなむ) xこぅちゃx 楽しいですよ? 2 (がぶがぶ) シンクロ orikaさんにいきます?>共有ですし 3 (なむなむ) xこぅちゃx 狂人って。 3 (なむなむ) celeste いいなぁ 3 (なむなむ) xこぅちゃx すっごい自由に出来ますし。 2 (がぶがぶ) リュファ るみやさん? 4 (つれづれ) orika シンクロさんは一日ほど生きていてもらいますか 3 (なむなむ) xバーバラx 狂人は一度もしたことないですね 2 (がぶがぶ) シンクロ ルミヤさんのほうがいいかもしれないですね 2 (がぶがぶ) TeaRabbit 早めに噛みますか?もうローラーですしね 3 (なむなむ) xこぅちゃx 是非ともお試しあれです 3 (なむなむ) celeste 私一番最初に狼だっただけであと全部素村なのですよね 2 (がぶがぶ) シンクロ 本日のかみはリュファさんに任せます! 2 (がぶがぶ) TeaRabbit では、お願いします^^ 3 (なむなむ) xこぅちゃx 狼より楽しく思えます♪ 4 (つれづれ) orika 紅茶さんが狂人だとしたら、彼は本物か偽物か 占いの二人の成否を確かめる一つの指針になるかもしれませんし 3 (なむなむ) ナナツボシ 狂人騙りにスナイパーがいると 狼全滅するw 2 (がぶがぶ) TeaRabbit もぐらさんに白出しますね~ 3 (なむなむ) xこぅちゃx 最後まで 4 (つれづれ) Lumiya ふむふむ 2 (がぶがぶ) シンクロ 霊媒CO こうちゃさん● 狼でした。 個人的には狂人かなぁ とおもいましたけどね。 3 (なむなむ) xこぅちゃx 真占いだと思わせて 2 (がぶがぶ) リュファ ORIKAさんは、無効といっても黒でてますから、ミスリード材料として残したほうがいいと思います。 3 (なむなむ) celeste 狂人も狼を把握しないと行けないから大変そう 3 (なむなむ) xこぅちゃx 勝った時は最高でした♪ 2 (がぶがぶ) シンクロ 理由 自分を吊れ云々 あの態度が狂人とおもったため。 リュファ は ナナツボシ に言った Lumiさんを。 ROWLEYS は ナナツボシ に言った 返信忘れてたっ、○了解でっす 4 (つれづれ) orika あとはオオカミ次第 だれを噛むか 壁がはがれた共有狙いとかだったら怖いです 3 (なむなむ) xバーバラx だましきったら楽しそう…w 3 (なむなむ) celeste よし夜の間にcc! 2 (がぶがぶ) シンクロ リュファさん tell御願いします~っとしていましたらごめんなさい 4 (つれづれ) Lumiya とりあえず共有どっちか噛まれそうな気がしますのでいなくなったら後は頼んだっ ナナツボシ は リュファ に言った Limiyaさんのおつくり 承り! 3 (なむなむ) xこぅちゃx いてらしゃーい 2 (がぶがぶ) リュファ TELLしました。 3 (なむなむ) xこぅちゃx 騙しきったら最高っすよ 3 (なむなむ) xバーバラx いってらっしゃい 4 (つれづれ) orika 最後に確認、明日から霊能ローラー 最初はシエスタさん ですね 2 (がぶがぶ) シンクロ がんばりましょう! 2 (がぶがぶ) TeaRabbit 黒出しはチキンさんまで残しておきましょう(いいかな? 3 (なむなむ) xバーバラx 今度希望してみようかな 4 (つれづれ) orika こちらこそ、死んだらあとはお願いしますね 2 (がぶがぶ) シンクロ OKです 4 (つれづれ) Lumiya はい、シエスタさんから霊媒ローラーで 2 (がぶがぶ) シンクロ お任せします~ 2 (がぶがぶ) リュファ はい。 3 (なむなむ) xこぅちゃx 最後まで占い師が残っているという疑問より、真だからって理由で残された時は楽しいです 3 (なむなむ) xこぅちゃx あー これが狂人かって思いました 2日目へ 4日目へ
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/5875.html
前ページ次ページ虚無と狂信者 トリステイン王宮の一室。アンリエッタはマザリーニから草案を受け取っていた。 対吸血鬼戦専用特殊部隊。 王立特務十三課。 アンデルセンからの通達により、教会が建造されたことを知ったアンリエッタは、竜騎士を使い 武器を輸送し、全軍の剣、槍、銃弾などに至急祝福を施すことを決定した。 おそらく、近いうちに通常戦力としては十分な量の装備ができることだろう。 これにより戦時の際への最低限度の備えはできたことになる。 しかし、不十分だとマザリーニは言う。 今の所、吸血鬼の行う戦闘行為は無視できるものではない。 何か手を打たなければならないが、吸血鬼に対抗しうる戦力は無いのが現状だ。 確かに武器はある。しかし、それを振るう人間を育成するには、しばし時が足りない。 今の所、候補はワルド子爵の裏切りにより規模を縮小したグリフォン隊の隊員だろう。 しかし、彼らの仕事も身分も公のものであり、表向きは存在していない吸血鬼を対処させることはできない。 彼らが働く理由は無論給金であるが、それと同じ、もしくはそれ以上に名誉が重要である。 彼らはその名が公に認められるからこそ、王家に忠誠を誓うのであり、 非常に灰色の存在である吸血鬼を排除する任務に好んで就くとは思えない。 確かに吸血鬼の存在は平民の間にも噂として広まっているが、王室として公式に認めてはいないし、 認める訳にはいかない。もし認めれば、無用な混乱を招くからだ。 である以上、灰色の存在である吸血鬼を狩るに相応しい人材は、 一に貴族では無い、平民、もしくは没落貴族。 二にその出自が曖昧であること。 三に名誉では無く、金もしくは正義感で動く人材であること。 四にプロフェッショナルであること。 「無理難題ですわね」 恩賞も貰わず、名誉も求めず、ただ二束三文の褒章で吸血鬼を狩ってくれる人間。 もし死んだとして、遺族が不審に思うことは無い。 しかもその働きを公言せず、誇ろうともしない。 一体どんな物好きだというのか。 「平民から取り立てますか?」 「ですが、彼らとて機密を守る人種であるとは限りません」 アンリエッタはずっと頭に引っ掛かっていた言葉を出す。 「ルイズの使い魔、アンデルセン神父はどうでしょう」 マザリーニが首を横に振る。 「ヴァリエール家の三女が黙っているとは思えません」 アンリエッタとて、たった一人の親友が唯一魔法を成功した証を奪いたくはない。 「それでは、枢機卿は人材に心当たりがあるのですね?」 マザリーニは指を三本立てる。 「一人はサイト・ヒラガと名乗る出自不明の平民」 あのワルド子爵を撃退した手並み、交渉次第で引き込めるなら越したことは無い。 「二人目は火のトライアングル。最も強力ですが、彼に関しては望みが薄いでしょう。 そしてもう一人は……」 学院長室にて、オスマンは一人の男性と話をしていた。 ジュール・ド・モット。 王宮勅使の職につき、『波濤』の二つ名を持つトライアングル・メイジである。 「では、確かにお伝えしましたぞ」 オスマンは髭を撫でながら訊ねる。 「しかし、首を縦に振るのは期待せんで欲しいんじゃが……」 「まあ、そこからは私の問題ではありませんので。 そんなことよりあの秘書どのはいませんので?」 モットは確かにできる男だが、いかんせん好色すぎる。 「ああ、ミス・ロングビルか。今は出掛けておるが、仕事中はあんまりからかわんでくれよ。 それになあ、ここだけの話あの人どうも最近『恋する乙女』モードなんじゃよなあ」 オスマンの言葉にモットは勢いよく噴き出してしまった。 「あ、あの年で乙女とかギャグにもなりませんぞ? ははは!」 「いや、全く! あっはっはっは」 そう言って二人の笑い声がしばし響いていたが、 突然現れた巨大な腕により遮られた。 「ごっはあああああ!」 「ぬおわあああああ!」 モット伯の背中に直撃し、彼は巨大な机ごと窓際に追いやられる。 机と壁に挟まれオスマンが一瞬呻いた。 頭を振って立ち上がる二人の前に、幽鬼のようなオーラを纏った女性が現れる。 「すいませんねえ? 恋する乙女で……。あと誤解ですので悪しからず」 「そ、そうかのう? あ、あの少年に惚れとるんじゃったら。やっぱ乙女くらい言っとかんと」 杖が振られ、オスマンの喉元に土の手が現れる。喉を締め上げられじたばたと暴れる。 「あ、あなたは淑女です。若き瑞々しさと熟した甘美が溶け合っているのです。 どうか私の伴侶にでも」 音の速さでその肩に手を回すモット。 声をかけるというより、命の危険だからというのが大きい。 彼女は艶やかな微笑みを浮かべ、その手を払う。 「ギャグで悪うござんした!」 彼女は弁慶の泣き所を責めはしなかったが、鳩尾に膝を叩きこんだ。 そのまま大股で退出するロングビル。 「うーん、最近女運が悪いんですよねえ」 モット伯は倒れながらオスマンに愚痴るが、彼の顔は既に土気色になっていた。 「ああ、酷い目にあった、さて、後はと」 モットは埃を払いながら、ある人物を探し始めた。 「何であの貴族の方のお召し物はああも汚れているのでしょう?」 シルフィードに餌をやりながら、シエスタは呟く。 モット伯はシエスタの姿を見止め、近づいてくる。 しばらく話を始める。 「そ、そんな」 シエスタの抗議を受け付けるでも無く、彼は馬車に向かって行った。 呆然とするシエスタを、シルフィードは不安そうに見つめた。 その夜。 金属同士がぶつかり合う音と共に、銃剣が宙を舞う。 尻餅をついた少年の喉元に、黒鉄の刀が突き付けられる。 才人は両手を挙げ降参の意を示し、シエスタは刀を鞘に納めた。 「やっぱシエスタは強いよなあ」 そう言って恥ずかしげに苦笑する才人の手を取り、立ち上がらせる。 そのまま塀にもたれ休憩を入れた。 「はーあ、全然駄目だー」 才人は遠い所を見ながらぼんやりと紡ぐ。上気して、顔が赤くなっている。 シエスタがその顔を熱くみていることに彼は気づかない。 そして彼女は、かねてより気になっていたことを訊いた。 「どうして、そんなになってまで強くなりたいんですか?」 それを聞かれるのは何度目だろうか。 そしてその度に、微妙に異なった答えを言ってしまう。 なぜだろうか。 「こうさ、色々あるんだよな、きっと。 神父に憧れた、とか。吸血鬼が許せない、とか。自分にできることをやろう、とか。 本当にそれだけなのか、それだけじゃないのか。 自分でもよくわからないんだ」 よく分からない。 けれどそれでいいとも思う。 「シエスタは……何で?」 女性である彼女が、これほど技を練り上げるまで一体どれほどの時間を費やしただろう。 人の身で、少女の身で。 「最初は、ひいおじいちゃんが教えてくれたんです」 シエスタは懐かしそうに、思い出を話していく。 「ひいおじいちゃんは、力が強くて、色々な話をしてくれました。 昔は剣術道場を開いていて、お弟子さんもたくさんいたとか。 けれど戦争で、剣を捨てたそうです」 話を聞きながら才人は、そのひいおじいちゃんとやらが自分と同じ日本人であると察した。 やはりこの少女に自分が帰還する手掛かりがあると確信した。 「ひいおじいちゃんは、力は人を守る為にある。そう言ってました。あの、私の故郷は農村でして、 ワインが名産なんですけど、だから裕福で、けれど盗賊団とかが良く狙って来るんです。 それで、ひいおじいちゃんやおじいちゃんやお父さんが、村を守ってくれたんです」 「……そうなんだ」 「だから私もそんな風にって」 そこまで聞いてサイトは、今度は自分を顧みる。 本当に何かを守る為に戦ってるのだろうか。 それだけでは無い。 けれど力を求めている自分は何なのか。 「けれどサイトさんの言うことも分かるんです」 「へ?」 「本当に守るだけなら、逃げればいい。お金で強い人を雇えばいい。 けれど強くなろうとしてる。 守りたいといいながら、こういう理由だっていいながら、 皆戦ってる」 守る為、護るために、戦う。 それは本当は間違っているのではないか。 呆然とするサイトにシエスタは笑い掛ける。 「大丈夫ですよ。サイトさんなら力を酷いことには使いません」 「そんな信用されても」 サイトは困ったように頭を掻くが、シエスタはそれでも笑って言った。 「大丈夫です」 使用人棟の一室。学院から宛がわれたサイトの部屋。 サイトは数分前神父から手渡された革袋を見ていた、中には一見ただの水にしか見えない液体が入っている。 「………これが聖水なのかな?」 魔を払う水。アンデルセンに自分には不要だと分けられたそれを手にとり、吟味する。 そう何度も何度も吸血鬼が襲って来るとは限らないが、念には念である。 何せこの一月程のあいだに三回も吸血鬼と戦ったのだ。まあ、巻き込まれたという表現の方が正しいが。 部屋に散乱するのは聖書、銃剣、弾薬、白木の杭、香草。義理固いものである。 さて、件の水をしばし弄んだ後、一言呟いた。 「普通の水とどう違うんだ?」 「いや、分かんねえよ」 隊長に聞いてみたが解らない。彼は指で触ってみたが、何も変化はない。 「どうしたんですか」 そこに現れたセラスさん。彼はその水を無造作にセラスさんの顔に塗った。 「!!!!あっっつっつっつtああああぁぁぁぁ!!!!」 「おお! 効くもんだなー!」 「~~~~~~!!!!」 声にならない怒りと共に殴られた隊長は天井に叩きつけられ、二三回そこと地面を往復した。 成程本物か。俺はそう納得したところで部屋を出ようとする。 「サイトさん?ちょっとお話が」 (うん、今のは俺達が悪い。) 俺はあまんじてそれを受け入れた。 殴られた頭を擦りながら厨房に入って仕事を始める。ふと俺は皆の空気が固いことに気づいた。 「何かあったんですか?」 料理長マルトーはこの質問に怪訝な顔をする。 「?お前昨日シエスタに会ったんだろ?あの薔薇の貴族と一緒に。聞いてないのか?」 「!?何をですか?」 マルトーの親父の言葉に最初は何を言っているのか分からなかった。 「シエスタは………モット伯っつう奴の妾になったよ。」 妾?シエスタが?何も聞いてないぞ?! いや、まあここは中世なんだし、妾ってのもあるのか? それに伯爵なんだし、悪くはないんだろう? けれどその考えもマルトーの沈んだ表情で儚いものになる。 「………気にすんなよ。貴族のやることに……平民は逆らえないんだ」 その言葉がひどく頭に、山彦のようにこだました。 一方その頃、シエスタのものだった使用人室。 そこに金髪の青年が一人佇んでいた。 目の前には無造作に立てかけられた、この部屋の主の持つ武器。 しばらく、本当に長い間それを見ていたと思うと、決意の瞳とともにそれを手にとった。 シルフィードを撫でながら、俺は頭の中で反芻する。 シエスタが俺を守る為に吸血鬼に立ち向かったこと。 シエスタが俺と一緒ならと危険な旅に来てくれたこと。 シエスタが俺とギーシュの特訓に仕事で疲れているのに付き合ってくれたこと。 シルフィードに一緒に乗ったこと、俺を看病してくれたこと。 「お前も…世話してもらったよな………」 シルフィードは不思議そうに訊ねた。 「シエスタお姉さまいなくなるの?お兄さま」 俺はその青い鱗に顔をうずめて言った。 「多分………」 彼女は悲しそうに鳴いた。 「本当に望んで行ったなら………お別れくらい言うよな………」 暫くそのままで居た後、聞き覚えのある声が聞こえてきた。 「いた!ここにいた!何をしているんだね?!その風竜でとっとと行くぞ!」 後ろからいきなり大声で叫ばれ俺は仰け反る。ギーシュだった。手にはシエスタの刀が持たれている。 「お。おい?行くってどこへ?」 「何ってモット伯の屋敷に決まってるだろう!話は聞いただろう?! あの外道にあんなけしからん体のメイドを渡してみろ!どんなことになるかわかるだろう?!」 「いや?お前相手は伯爵だろ!?マズイんじゃないのか?」 「大丈夫!僕は元帥の息子だよ?!大丈夫く無いけど大丈夫だ!」 「どっちだよ!多分に大丈夫く無いだろうそれ!」 「うるさーい!!」 いきなり捲し立てたあと、叫び始めた。そしてギーシュは、今度は声のトーンを落として言う。 「あのメイドはね……特訓に付き合ってくれたし………とにかくいい子なんだよ!彼女は! そんなレディが困っているのに捨て置くのは貴族として、男として失格だ!」 俺はその言葉に胸に込み上げてくるものを感じた。ただキザなだけの 情けないアホで馬鹿で可哀そうな奴かと思っていた。 けれど実際はどうだろう。こんなに熱くて、イイ奴じゃないか。 「ちょっと!何言ってるのよ?!」 そこにやってきたのはルイズだった。顔が赤い。 「あんたら、貴族に手を出してタダですむとでも思ってるの? ギーシュはまあどうでもいいとしてサイトは、あんたは一生牢屋よ?!」 「どうでもいいって………」 「別にいい」 俺はルイズの言葉を黙って聞いていたが、シルフィードにそのまま跨った。 そうだよ。お別れも言わずに行くなんて、俺達に心配かけまいとしてたんじゃないか。 そんなシエスタの優しさに応えなきゃ。 「行こうぜ! ギーシュ!」 ルイズは尚も食い下がる。 「作戦はあるの?!」 「無い」 ギーシュは指を気取って振り、答えた。 「この剣を届けに来たと言って屋敷に上がり、シエスタを攫う、無理矢理だが仕方無いだろ?」 「おお、その発想は無かったわ」 「君はどうする気だったんだ?」 俺たちの態度にルイズはしばらく俯いていたが、観念したように叫んだ。 「わかったわよ! 行きなさいよ! その代わり私も行くわよ!」 ルイズの申し出に俺は粟を食った。これはマズイ。 「それはいい。お前に何かあったら神父に申し訳が立たない」 俺の言葉に、ギーシュもうんうんと頷く。 「そうそう、それよりちゃんとアリバイの方よろしく。」 そしてこれ以上面倒はご免とばかりにシルフィードを飛ばした。 ルイズが何事か叫んでいるが、もはや聞こえない。 俺はシルフィードの上で、コートの中の銃剣を握りしめ、呟いた。 「わたしはあなたを悪人の手から救い出し 強暴な者の手から解き放つ。 AMEN」 「アンデルセン!」 聖書をパラパラ捲っていた彼は入って来た少女に向けて顔を上げる。 少女のつたない説明を理解した彼は、一つだけ溜息をつき、 しかし満更でもなさそうな表情で、その聖書の紙片を展開しはじめた。 「ちょっと! 私も連れて来なさい!」 「アリバイの方をよろしく」 窓を開け、アンデルセンの体がその外に掻き消えた。 呆然と見送ったルイズは、哀しげに呟いた。 「一体何なのよ……。アリバイって……」 この少女は異界の警察用語に明るくは無かった。 モット伯邸の一室。主であるモット伯は、部屋にいるもう一人の女性に話しかける。 「もうすぐ君の望みの少女が来るぞ」 その人物は騎士のいでだちの中に、実直な気配を身に纏っていた。 「すいませんな、いつも足労をかけて」 「……そう思うならもっと遠慮してくれたまえ」 「なら、今度からはうちの部下に手を出すのは辞めた方がいいでしょう」 モット伯は悲しげにうなだれた。 騎士、アニエスはその視線を地面に移しながら、期待と共に一つ、嫌な予感がしていた。 モット伯邸の手前。門を守る衛兵達が倒れている。 そしてしばらくすると、その死体が、動き始めた。 「ふはは……。素晴らしい! これが吸血鬼というものか」 前ページ次ページ虚無と狂信者
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4666.html
前ページ次ページ鋼の使い魔 ギュスターヴがルイズの使い魔として召喚されて、早4日が経とうとしていた。 その日もギュスターヴは日の出とともに起床し、カーテンと窓を開けて外気を部屋に招きながら、ルイズを揺すり起こした。 「朝だぞ。起きろ、ルイズ」 「ん……」 やがてゆっくりと体を起こし覚醒するルイズ。それを確認したギュスターヴは、クローゼットから服を選びベッドに置いた。 「じゃ、洗濯を持っていくから。服、着替えておくんだぞ」 「わかってるわよ。……いってらっしゃい」 返事が返ってくるわけでもなく、そのままギュスターヴは洗濯籠を担いで部屋を出て行った。 錬金の失敗以来、ルイズはギュスターヴに高圧的に接しづらくなっていた。慰められたせいもある。 しかしそのことで反ってルイズは、ギュスターヴとの『使い魔と主人の関係』をどう捉えて良いのか分からなくなってしまった。 「もう少し、使い魔らしく振舞ってくれてもいいじゃない……」 頭を下げて傅くわけでもない。敬語も使わない。しかしルイズに見せるギュスターヴの所作は、優しさと敬意が滲み出ている。 それに応えられていない自分がもどかしくて、そう口走る。 一方、廊下を歩くギュスターヴも、学院での生活に順応し始めてはいたものの、一抹の『満たされない』気分を感じ始めていた。 (どうにかして、もとの世界に帰る方法がないものかな……) 別にギュスターヴは今の生活に不満があるわけではない。強いて言えば『物足りない』のだ。それは一国の王として 巨大な国土を支配した人間にとって、納得付くとはいえ従者の生活が窮屈だからであり、だからこそ、 帰還の模索という“それらしい目的”をギュスターヴにちらつかせるのだった。 『ギュスターヴの決闘』 朝食の時間が終わり、生徒と教師各位は定められた教室で授業をしている。 その間も学院に奉公している平民の人々は割り当てられた仕事をこなす。マルトーは夕食以後の食材の買い付け、シエスタ他メイド達は 廊下や部屋の掃除、生徒寮のリネンに精を出す。しかしシエスタは今日、半日の休みを貰い、どこかに出かけていることを 朝食の折にギュスターヴは知った。 尚、授業時間の間、使い魔の動物達は思い思いに過す。学院の敷地内外に自分の憩いの場を探したり、食べ足りない食事を求めたり。 ギュスターヴはこの数日、学院の内部構造を覚える為に歩き周り、間取りを覚えたばかりだった。 そして今日は、名の知らぬ広場の一角に、いくつかの荷物を持ってたたずんでいた。植え込まれた樹の陰に座り、短剣を鞘から抜く。 鍛え上げられた鋼の光沢には、うっすらと年輪のような文様が浮かんでいる。 ギュスターヴは、短剣の刀身を眺めながらこれからをどう過すべきか考えた。ここには今までのように相談すべき相手がいない。 今まではケルヴィンがいた。フリンがいた。若い頃にはレスリーもいた。しかしここにはいない。ルイズには相談すべきでないと思った。 彼女は自分の事で手一杯なのはギュスターヴ自身がよく分かっていたから。 (まず文字が読めるようにならなければな。確か図書館があったはずだ。文字を習うにはどうするべきか。 やはりルイズに、いや、コルベール先生にでも……) 深く思考に沈降していると、広場の向こう側から誰かが歩いてくる。籠のようなものを背負い、片手に棒のようなものを握っている。 「あ、やっぱり居ましたね。ギュスターヴさん」 「……なんだ。誰かと思えばシエスタじゃないか。しかし……」 広場に入ってきたのは朝食の後から姿を消していたシエスタだった。しかし装いが印象を変えている。普段のメイド服ではない。 皮の当てられたスカートを履き、ブーツもなめした皮でできた丈夫なものだ。頭も山形の皮兜のようなものを被り、 頭の脇に流した若草の髪が汗で張り付いている。手袋も厚布を縫い合わせた丈夫なもので、手に握っていた棒は、 どうやら杖のようなものらしい。 「凄い格好だな。まるでディガーだ」 「ディガー?」 「いや、なんでもない。……その背中のものは?」 これですか、とシエスタは背負っていた籠をギュスターヴの前に降ろした。中にはたくさんの茸、山菜、〆られたばかりの野兎が入っていた。 「近くの森まで行って採って来ました。子供の頃から山歩きとかが趣味なんです。今日は良いものがたくさん取れました」 「へぇ、意外だな。手に持ってるのは杖、みたいだけど」 シエスタの杖は、硬い樹木を削りだしたような荒っぽい代物で、キュルケやルイズ等、貴族が使うものとは似ても似つかない。 確か、キュルケの友人らしいタバサという少女の持っていたものに近いが、それでも装飾らしいものも無い。 限りなくただの棒切れのような杖である。 「一応、森にも危険がありますから。狼とか、熊くらいなら、これで追い払えますし。オークとかが出てきたら流石に逃げますけど」 こんなふうに、と杖を握って構えるシエスタ。視線鋭く、そのさきに仮想される『敵』に気圧されない迫力がある。 その姿にギュスターヴは、なにか記憶のそこに引っかかるものを感じた。それは10年以上昔、海賊退治の計画を持ちかけてきた 高名なディガーの面影だった。 (タイクーン・ウィルは、今どうしているのだろうか……) まさにディガーのような装いのシエスタが、遠い郷里の人々に重なって見える。 「…杖を持つということは、術が使える?」 「とんでもない!魔法なんて使えません。こうやって杖を持って歩くと貴族様から苦情を貰うんです。だからこっそり出かけて、 こっそり帰ってくるんです」 埒もない。この世界にアニマの術があるわけが無い。アニマ宿さぬギュスターヴはアニマによって引き起こされる事象を受けにくい。 初日に治療を受けた時も特にそのような干渉は無かったと聞く。であればこちらの魔法というのはアニマの術とは違うものなのだろう。 「でも、故郷のおばあちゃんに教えてもらったんです。森や山の歩き方。植物や鉱石の見分け方、獣の追い払い方……だから、 わたしはこうやって出歩くのが好きなんです」 「そうか。シエスタのお祖母さんは大層な人だな。孫に面白い趣味を仕込まれる」 そうですね、シエスタとギュスターヴは笑いあった。 「……しかし、どうして俺がここに居るってわかったんだ?マルトーさんにも言ってないのに」 「なんていうか……、ギュスターヴさんのいる所って、分かりますよ。その……他の人とすこし違うような…」 「そうかな……」 事実ギュスターヴは異邦人であるから違って当然なのだが、シエスタの言葉にはすこし含みが感じられた。 「あの、私はこれから着替えて仕事に戻るんですけど、私の変わりにこの籠のものをマルトーさんに届けてくれませんか?」 「そんなことか。いいよ。それくらいは」 ありがとうございます。シエスタはギュスターヴに一礼して広場を出て行った。 「タイクーン・シエスタ……なんてな」 埒もない戯言が零れる。 ギュスターヴは依頼通り、シエスタの収穫品を厨房で仕込みをしていたマルトーに届けた。 すでに厨房は昼食の準備で人が混雑し始めていた。 「いやぁ悪いなギュス。シエスタが外出する時は大抵頼んでるもんでね。貴族様の所望の高級食材、とはいかないが、 これはこれで趣きのある食材でさ。料理のし甲斐があるんだ」 「これくらいは大したことじゃないさ。…それにしてもここはいつも忙しそうだな」 当然よ、と手のひらを上げて応えるマルトー。ここ数日の付き合いでギュスターヴはマルトーとの親交が持てたが、 朝から晩までマルトーは厨房にほぼ掛かりきりだ。他のコックの話では休みらしい休みが年に半月ほどしかないらしい。 「何せ、貴族向けに朝昼晩と300食、作り倒さなきゃいけないからな。賄いはうちの若いのに任せているが、貴族向けは手が抜けない。 トリステインは小国だが、食文化が結構広い。海沿いは海鮮が豊富だし、内陸は肉や野菜だな。 味付けもガリアやゲルマニアに隣接してるところじゃ隣国寄りの方が好まれる。この学院じゃ留学生含めて色んなところから 貴族が集まってるんだ。料理で文句言われないようにするにゃ俺くらいの腕がなきゃな」 文句と自慢が折衷したマルトーの話に相槌のように、「よ、マルトー親方!」「トリステイン一の料理人!」と、若いコックから声が掛かる。 「うるせぃ!おめーらはさっさと仕事しやがれ!」 「はははは……。なら、俺も手伝わせて貰おうかな」 「おいおいギュス。おめぇは客人なんだからそんなことさせられねぇよ」 「そうは言ったって、もう食事の世話ばかり受けてちゃ申し訳ないんだよ。給仕でもいい。なにかさせてくれ」 「そうだなぁ……」 昼食の時間。生徒と教師達は各々が着々と席を埋めていく。 ルイズも午前の授業を終えて昼食を摂っていた。粛々と並べられる食事を胃に入れながら、味わっているというよりもただ流し込んでいる。 その心は目の前の食事に向けられていないからである。 (ギュスターヴのこと、どうしよう。やっぱり『使い魔と主人』として、厳格に振舞うべき?そうなんだろうけど、でもそれは少し違うような気がするわ。 だって、まず私が主人の資格が無いじゃないの……どうすればいいのかしら……) 揺れる心はここにあらず、握られたフォークがぷつぷつと目の前の肉を穴だらけにする。 結局ルイズは昼食に出されたものを半分も口にしないで皿を下げさせ、デザートを食べようとしていた。倦んだ気分を甘いもので紛らわそうとする辺りが、年相応らしい。 カートに載せられて運ばれてくるデザート。ミントの香りのするパイのようだった。 「デザートでございます。ご主人」 「そう。……って、なんであんたがここにいるのよ!」 カートでデザートを運んできたのは、給仕の格好をしたギュスターヴと、仕事に戻っていたシエスタだった。二人はカートに載せられたデザートを運び、 テーブルに着く生徒たちに配っていたのだ。 「普段、食事の面倒をしてもらってるから、手伝わせてもらってるんだ」 「そ、そうなの。まぁいいわ。他のメイド達の邪魔になるんじゃないわよ。恥ずかしいから」 衆目の手前、主人らしく命令するが、それが酷く滑稽な気がして、人知れずルイズに自己嫌悪を与える。 カートは進み、他の生徒たちの方へ移った。ルイズはデザートを摘みながら、シエスタとともにデザートを配膳するギュスターヴをじっと見ている。 ギュスターヴは壮年の体にしっかりとした筋肉の付いた意丈夫だ。背も高く、給仕服と煩くないように撫で付けられた髪が相まって、 本来持つ高貴さが滲み出して魅力を引き出している。 その脇で粛々と配膳を務めるシエスタも、山出しの田舎娘ながら健康的な体躯、特に若さと健康さが主張する胸元や腰つきがあり、磨けば光る逸材なのが判る。 眩しい。彼らは私にない『何か』がある。どうしてそれが私にはないの? 嫉妬と羨望が思索を深め、ぷつぷつと再び、デザートが穴だらけになっていく。 「何よ、使い魔らしいこともしないで、メイドと仲良くしちゃって……」 「あら、メイドに嫉妬するなんて心が狭いわねルイズ」 いつの間にか零れた言葉に食いついたのは、隣に座っていたキュルケだった。キュルケは紅茶に口付けて、片目がこちらを覗き込んでいる。 ルイズが物思いにふけり、皿のものを穴だらけにし続けていたのをずっと視ていたらしい。 「あんたには関係ないでしょ、キュルケ。人の食事を盗み見るなんて下世話なゲルマニアらしいわね」 「ずいぶんな言い草ねルイズ。でも、使い魔の彼の事で悩んでいるらしい事は、前から知っていてよ」 ルイズは答えられない。図星だからだ。よりによってこの御家の仇敵に。 「使い魔だからって彼を手足のように使えるなんて、いくら貴方も思ってないでしょ」 「……それは…」 「彼は人間なんでしょ?それは、只の平民なんだろうけど。さしあたりのない使い魔が居ても、関係を作っていくのはそんな優しいことじゃないわ」 キュルケの脳裏には、自室の部屋影でじっとしているフレイムの姿が思い起こされる。 「貴方は普通とは違う使い魔をもらったなら、普通の使い魔と同じような関係を求めるのは少し違うんじゃないかしらね」 「知った風な口を聞かないでよ……」 フォークの爪先でパイを崩しながらぼやくルイズ。 「私はただ、人に馬鹿にされないような使い魔が欲しかったのよ。……ただ、それだけ…」 懊悩するルイズを尻目に、ギュスターヴとシエスタは配膳を続ける。ルイズの席からいくつか離れた席に座る男子生徒の一団が居た。 「なぁギーシュ。いったい誰がお前の彼女なのか教えろよ」 「そうだぜ。いろいろと話を聞くが本命は誰なんだ?」 話はどうやら男女の話らしい。もっともそんな色っぽい領域ではない、まだまだ青臭いところが残る。話の中心に座るギーシュと呼ばれた少年は、 センスの悪いシャツをひらひらとさせながら、なにやら格好つけて質問に答える。 「本命?薔薇の花は皆のものさ。特定の人を選んで交際するなんて、薔薇の役割がわかっていないね」 (ああ、こいつは自分が女にもてていると勘違いしているタイプだな。大方口がうまくて先導がいいから異性が寄ってくるような、そういうのだなぁ、これは) 帝王ながら浮名を流したギュスターヴはこの青っちょろい少年、ギーシュの振る舞いをこそばゆく、一方冷めて見ていた。 ギュスターヴの視線を感じ取ったのか、ギーシュはギュスターヴとシエスタに手招きする。 「給仕君、僕らにもデザートを寄越したまえ」 呼びつけられたギュスターヴは特に返事をすることもなく、軽く会釈して黙ったままデザートを配っていた。同じように紅茶をカップに注いで配るシエスタ。 紅茶を注ぐポットに新たな茶葉を足そうと視線を動かした時、シエスタの視界にきらりと陽光を照り返すものが写った。ポットをカートに戻して床にあるそれを拾う。 それは掌に収まるような小さな小瓶だった。栓がしっかりとされた見事な硝子の瓶。中には鮮やかな紫の液体が8割ほどまで入っている。 テーブルの下に落ちていたのだからきっと目の前の生徒たちが落としたに違いなく、粗相があっては困ると、シエスタは願い出た。 「こちらの小瓶を落とされた方はいらっしゃいませんでしょうか」 屯する男子生徒の前に置かれた小瓶に視線が注ぐ。 「知らないね。僕のじゃないな」 ギーシュはそっけなく答えてカップに口を当てている。 「これは、モンモランシーの香水瓶じゃないのか。彼女が持ち歩いているのを見たことがあるよ」 取り巻きの誰かが言うと、ではお届けしておきますね、とシエスタは機転を利かせて香水瓶を持ってモンモランシーのところへ行ったが、 ギーシュはそれをじっと目で追っていた。 「ミス・モンモランシ。こちらの香水瓶が床に」 飽くまで粗相の無いよう、恭しく香水を差し出したシエスタに、モンモランシーと呼ばれた巻き髪の少女は小首をかしげて答えた。 「あら、これはそこのギーシュに贈ったものよ。返してあげて」 ギーシュとモンモランシーの席の間はそれほど遠くない。ギーシュの取り巻きはそれを聞いてざわついた。 「ギーシュ!お前の本命はモンモランシーだったのか」 「お前がロール髪好きとはマニアックだな」 はやし立てる取り巻きに平静を装って対応するギーシュだが、目がおよぎ始めて明らかにうろたえの色がある。 「落ち着きたまえ諸君。いいかね、これは」 取り巻きをなだめるべく言葉を選んでいると、少し離れたテーブルから硝子の割れる音が聞こえる。音の主はテーブルから立ち上がり、顔を覆って震えている。 「ギーシュ様……」 めざとくギーシュは立ち上がって、音の主の少女に近寄った。 「どうしたんだいケティ?」 「酷いわ!ギーシュ様…ミス・モンモランシーという人が居ながら、私に声をかけるなんて」 「おおなんということだ。君は酷く誤解しているよケティ。いいかい、これは誤解だ」 「これ扱いだなんて随分ね、ギーシュ」 ギーシュが振り向くと、そこには仁王立つ少女モンモランシーが冷ややかな視線をギーシュに、そしてケティに注いでいた。 「私が貴方のために丹精込めて作ってあげた香水を『これ』扱いだなんて、酷い侮辱だわ。それに一年生にも手を出していたなんて。遊びでも、不愉快だわ」 『遊び』と呼ばれたケティは衝撃のあまりボロボロと涙をこぼし、そのまま食堂を飛び出してしまった。 それをどこまでも冷ややかに見送るモンモランシーと、徐々に汗を浮かばせるギーシュの二人。 「彼女とはどこまで?」 「いや、その……」 「お答えくださる?ミスタ・グラモン」 じりじりとギーシュに詰め寄るモンモランシーに追い詰められるギーシュ。食堂に居合わせたすべての人間がそれを観賞していた。傍観ともいう。 「……ラ・ロシェールの森まで、二人で遠乗りに……」 「遠乗りしただけ、かしら?」 「いや、その……」 テーブルに追い詰められ、逃げ場なく視線を泳がしながらしどろもどろと答えるギーシュに我慢ならなくなったモンモランシーは、 とっさに近くのテーブルにあった切り分け前のパイを掴み、ギーシュの顔に投げつけた。やわらかなパイ生地がべっとりとギーシュの顔面に張り付き、ズルっと落ちた。 「そうやってそこでしばらく笑いものになりなさい。ギーシュ」 モンモランシーはそう言うと、颯爽と靴音高く食堂を去っていった。 一方取り残された『色男』ギーシュは、ポケットからド紫色のハンケチーフを取り出し、丁寧に顔を拭くと、 「ふぅ、どうやら彼女らは、薔薇の役割がわかっていないようだね」 一言言ったきり、食堂が静かになる。笑いものになれ、といわれたところで、ここで本当に笑ったら非常に厳しい、という空気が暗黙に広がっている。 しかし、人間は目の前で起きた喜劇を黙って観賞できるほど行儀良く出来ているわけではない。ぽつり、ぽつりと忍ぶような笑い声が聞こえてきて、 やがてそれが全体の意思のようになってくると、流石のギーシュも黙っていられない。 「誰だ!僕を笑うのは!」 ギーシュは探した、このばかげた空気を鎮めねばならない。その為にはもっとも危険の少ない誰かを吊り上げて怒鳴りつけるに限る。と、彼は考えた。 そして見つけた。手ごろな生贄を。それは若草髪のメイドだった。 「君か!そこのメイド!」 指突きつけられたシエスタは、ビクリと身を震わせ、そっとギーシュの顔を見定める。 「貴族を笑うとは不届きなメイドだ。大体だ、君が香水瓶を拾ったりしなければ、ああもレディ二人の名誉を傷つけるようなことはなかったんだ。どうしてくれる!」 反論は許されない。シエスタは口つぐんで頭を下げた。反論すればまさに『貴族に逆らう平民』として食堂にいるほぼ全員の生徒から目の敵にされる。 その全員がギーシュの主張が詭弁だとわかっているにも関わらず。 なぜならそれが平民であり、貴族であるから。貴族が白といえば平民は黒と言ってはいけないのだ。それがトリステインであり、ハルケギニアとは 大同小異あれそういう世界なのだ。 だがしかし、ここに少数の例外がいる。魔法の使えないメイジと、その使い魔である。 「それくらいにしておけばギーシュ。どう見ても二股バレた八つ当たりに見えるわよ」 みっともない、とルイズは明らかに蔑んだ目でギーシュを見た。ルイズからすれば、ギーシュの行動は貴族としてやってはならない部類の一つだ。 身分を嵩に行動してはならない。少なくとも彼女の志向する貴族とは、そんなものじゃないからだ。 一方ギーシュから見れば、自分の不始末を有耶無耶にするチャンスを潰そうとする、位ばかり高い無能なメイジは邪魔以外何物でもない。 「なんだねミス・ヴァリエール。君は関係ないじゃないか。それとも、魔法が使えない自分を哀れんで平民の肩を持つというのかね」 彼はこういうときの常套句を知っている。否や、ルイズを知る生徒は皆知っているのだ。 方向性を失ったままだった観客達は、ギーシュの言葉に付いた。 「そうだ!ゼロの癖に貴族ぶってるんじゃないぜ、ルイズ!」 「いっそのこと、そこのメイドの変わりにメイドでもしてろよ!」 昔ならいざ知らず、己の無能は知り果てたつもりだったルイズにとって、周囲の罵声はそよ風だった。 何も知らないから言えるのだ。そう思う。冷たい気持ちが心に掛かる。 だがしかし、彼女の使い魔を以ってこの世界に立つ壮年の男は、主人とは対照的に、奥歯をかみ締め眉間を寄せ、ギーシュの視界に立つ。 「な、なんだね、君は」 「一応、ルイズの使い魔をやっている。主人への言葉を取り消してもらう」 ギーシュとて、ルイズが平民を使い魔にした事は聞いていた。少し驚いたが、また余裕ぶった気障な格好を取ってみせる。 「哀れな主人を守ろうなんて健気だね」 「そんなものじゃない。それより」 ギュスターヴはギーシュの胸倉を掴むと、ぐっと自分のところまで引き寄せた。ギーシュとは身長差が10サント程あるが、それ以上に 立派な体格をしたギュスターヴに詰め寄られて怯む。 「たとえ貴族だろうが、品性のないふるまいをする奴はゴロツキと同じだ。糞餓鬼」 このとき初めてギーシュは、ギュスターヴ自身が己を見下している事を理解した、その瞬間、怯んで引いた血が一気に体を駆け巡って、熱を帯びてくる。 「平民如きが貴族を語るとは。何たる不敬だ!おいそこのメイド!」 ギーシュに再び指差されるシエスタは、身を縮めている。 「その男をヴェストリ広場までつれてくるんだ。そうしたら今回のことは不問にする」 飽くまでギーシュはシエスタを生贄にするつもりだったが、予定が変わった。どちらにしても二股騒ぎは有耶無耶にできた。 あとはこの苛立たしいゼロの使い魔を使って憂さを晴らすだけだ。 ギーシュが食堂を出て行くと、野次馬気分の生徒たちが食堂を飛び出し、ヴェストリ広場に駆け込んでいく。 シエスタは動転した。自分の行いでギュスターヴが貴族の手に掛かってしまうのだ。 「貴方、殺されちゃう……」 一方、平然とするギュスターヴに、テーブルを立って駆けつけたルイズはギュスターヴに怒鳴りつけた。 「なんであんな事いったのよ!今すぐ謝ってきなさい!」 「できない」 「あんたがどれだけ強いか知らないけどね、平民はメイジに絶対に勝てないの。私も謝るから」 「それだけは駄目だ」 険しい顔で答えるギュス。 「あんなのを貴族だなんて。俺は認めない。たとえ子供でも」 ギュスターヴの怒りは、ルイズとは少し軸を異にした。本質的には間違っていない。貴族たらんなら、身分を越えて義務を務めるべきだ。 しかしギュスターヴは猛る。猛る頭に浮かんだのは、青春に彩られていた若き日々のケルヴィンの姿だった。 あれを『貴族』だなどと。俺は決して認めない。 「先に行っててくれ。荷物を取ってくる」 短く言い、ギュスターヴは給仕服についているエプロンを剥ぎ取ってシエスタに渡すと、そのまま食堂から出て行った。 「もう、知らないから!」 前ページ次ページ鋼の使い魔
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/7227.html
前ページ次ページゼロニスター 深夜の山道、いかにもといった風貌をした3人の若者達が大騒ぎしつつ馬を駆っていた。 そのうち先頭を走っていた1人が、前方に見える女性らしい人影に気付く。 「おい見ろよ!! 女がいるぜーっ!!」 「検問か!?」 「違うな!! 1人しかいねえ!!」 「踏ませちゃうぞ、コラア~ッ!!」 「待て!! 別嬪っぽいぞ、こいつ!!」 「何い」 「女だ女だ女だオンナア~ッ!!」 「やっちゃうか!? ひゃははは」 女性は若者達の下卑た笑い声にも全く動じず、 ――シャリンッ 涼やかな金属音を立てて袖口に仕込んでいた刃を展開した。 「はっ!?」 ――ドッ! そして前方を走っていた青年達の馬が自分の横を通過する一瞬のうちに、彼らの首を切断したのだ! 「ひ……」 そして自分に向かってくる最後尾の馬に向かって跳躍、それに騎乗していた青年の背後に立つ。 「さー、遊びまショ」 「うっ……、うおおおおおお!!」 「クイズに3問正解したら見逃してあげる!! 間違えたら殺す!!」 そして胸元から取り出した人の顔が描かれている帳面を若者に突きつける。 「クイズその1!! これは誰!!」 「ダ……、ダークドリーム!!」 「チッ、正解!! ……じゃーこれは!!」 「チャチャ……じゃなくて、バレッタ!!」 「くそっ、正解!! ……ラストよ!! これは誰!!」 「『CAGE BOY’Sヒロインセレクション』のヒロインのゆず!!」 「はずれーっ。正解はヒロインのゆずに生き写しの少女・さつきでしたーっ!!」 女は喜色満面の表情で刃の先端を若者の脳天に突き刺した。 「ぎゃーっ!!」 そして女はひらりと馬から飛び降り、闇の向こうに消えていく若者の死体を乗せた馬を見送った。 「ああ、面白かった。魔法金属で作った新作武器の威力も確かめられたし、帰ろ」 ――ビダーシャル 年齢不詳。自作の武器による殺人ゲームを楽しむ女エルフ。 「………!!」 そんなビダーシャルの様子を、離れた木陰から眺めていた2人の少年がいた。 「み……、見たか!?」 「見たよ……、見ちまったよ……。『殺人現場』……!! 何なんだあの女、まともじゃねえぞ……!!」 「だ……、誰かに言うのはやばいよ。僕らがこの山にいた理由を聞かれたらまずいし……」 「バカヤロー、情報屋とかに売るんだよ。普段の俺らのシノギより絶対金になるぜ」 「とりあえず帰ろうよ。見つかったら……」 そう言って少年の1人・トーレスが1歩足を踏み出した瞬間、 ――パキッ! 彼女に踏みつけられた小枝がかすかに高い音を発して折れた。 「ひっ!!」 その音を聞き逃さず、ビダーシャルはゆっくり2人がいる方向に振り返った。 「ばれた~っ!! 逃げっぞ、イルミー!!」 2人は慌ててその場を離れようとするが、 ――ドシュ! 「ぎゃっ!!」 ビダーシャルの投げた刃物がトーレスの背中に突き刺さった。 「ひえっ!!」 そのままばったり倒れ伏すトーレス。 「う……、う……、うわあーっ!!」 「た……、助けて……。イルミー……、たすけ……」 トーレスの呻きも虚しく、イルミーはそのまま遁走していってしまった。 「………」 「うう……」 そしてそのトーレスを見下ろすビダーシャルの視線は、その手から落ちた杖に注がれていた。 翌日の夕方、トリステイン魔法学院。 メイド服姿の少女が、伝声管を通じて校内に残っている生徒達に下校を促している。 『――下校の時刻になりました。寄り道せずに速やかに寮に帰りましょう。なお……、女子寮近くにある教会ではシスターが無料で生徒の悩みを聞いてくれますが、野獣のように強いので冷やかしとかは避けましょう』 「何、野獣って」 隣にいた同じくメイド服姿の少女が呆れた声でツッコんだ。 『ジャンケンほい』 「ありゃ」 「そんじゃ放送室の鍵返すのはシエスタだね。お先にね~、シエスタ!」 「チャオ」 ――シエスタ サタニスターに命を助けられたメイド。モット伯一味が全員死んだので、今は明るい毎日。 同僚のメイド少女と別れて職員室に向かおうとしたシエスタの前に、イルミーが現れた。 「ねえ……、俺今すっごいやばいんだよ……。そのシスターってのに会わせてくれよ……」 イルミーの顔には脂汗が浮かび本気で言っている事は見てとれたが、それでもシエスタは半信半疑という表情で、 「ええ~、本気でですか?」 「冗談かましてる余裕なんか無えんだよおお!! 見ろ!!」 そう言いつつ手に持っていた袋から何かを取り出しシエスタに突きつけるイルミー。 それはトーレスの生首で、額には血と思しき赤い液体で「次はお前だ」と書かれた紙が添付されていた。 「この生首は、俺の友達(ダチ)なんだよお~っ!!」 「いやああ、人殺し~っ!! ミス・サタニスターに言いつけてやる!!」 「何でもいいから助けてくれーっ!!」 逃げるシエスタと生首を振りかざして追うイルミー。2人の追いかけっこは教会に到着するまで続いた。 ――サタニスター 年齢不詳。暴力的手段で殺人鬼を「狩る」恐るべきシスター。 ――ルイズ・ヴァリエール 爆発魔法でサタニスターと共に殺人鬼を「狩る」恐るべきメイジ。 「山で女殺人鬼が襲いかかってきて友達を殺し、さらに相手は友達の生首を窓から放り込んできたわけね」 「襲われたのは昨晩だそうだけど……、どうして先生方に言わなかったのよ?」 イルミーに生首入りの袋を返したサタニスターは、葉巻をくわえてルイズから受け取ったライターで点火する。 「そ……、それは……。俺……、その友達と違法な秘薬を売りさばいてて……。物は普段その山に隠してて……。学院にバレたら……、その……、大変な事になるだろ?」 「イルミーだっけ。帰りな」 「ええーっ、何でえーっ!?」 「てめーの安全しか考えてないのが気にくわない!!」 「昨日の時点で通報してれば、まだ救いはあったかもしれないわね」 「ぎゃああ! 助けてーっ! あいつが俺の所に来たらどーすんだよおーっ!! 逃げる時に友達が俺の名前を呼んじまったから名前はバレてるし、住所録だって……」 イルミーの襟首をつかんで引きずっていくルイズ・サタニスターだったが、シエスタが何かに気付いて声をかける。 「ミス・ヴァリエール、ミス・サタニスター!! ミスタ・イルミーへの手紙が投げ込まれました」 シエスタから手紙を渡され、イルミーは恐る恐る開封する。 『お友達の生首は気に入ってもらえたかしら、イルミーくう~ん。お友達から君の事いろいろ聞き出したわよ。住所聞く前にくたばったけど、学校名がわかったからそれでもう十分。あんた今トリステイン魔法学院内の教会にいるね。なぜわかったと思う? 私の「殺人鬼友達」が知らせてくれたの。そいつあんたの事校舎からずっとつけてたのさ。あんたの話をしたら、「小生意気なガキを殺すのが大好きだ」「頼むから譲ってくれ」と聞かなくてねえー。彼、今そっちに向かってるよ。あいつに狙いを付けられたが最後……、チーズみたいに全身穴だらけにされちゃうよ。ひゃははっ!』 「うわああ! 俺帰る~っ!!」 絶叫して扉の方向に全力疾走するイルミー。 「待ちなさい!!」 「今外に出るのは危険よ!!」 「ほっといてくれよ!!」 サタニスター・ルイズの警告を無視してイルミーは扉を開ける。 ――バゴオ!! 次の瞬間、光を帯びた杖がイルミーの頭部に風穴を開けた。 「こんにちわ」 頭部が原形を留めなくなっているイルミーの体を蹴り飛ばし、羽根帽子を被った長身の青年が教会内に侵入する。 「!?」 「きゃあああ!」 「自己紹介させてもらうよ。名は『貫通のワルド』。ブレイドをかけた杖で人を刺すのが大好きでね……。君達にも悪いけれど死んでもらうよ。運が悪かったと思って……!!」 そこまで言ってワルドは、ルイズ・サタニスターの胸に掛かっているロザリオの十字架に気付いた。 「その十字架……、お前達『サタニスター』か!!」 2人ともその声には答えず、修道服の下でルイズは杖を握りサタニスターはナックルを装着する。 「………!!」 完全に戦闘態勢を整えた上で、初めて2人はワルドに話しかける。 「そのサタニスターがいると知らずにここに来てしまったの?」 「『殺人鬼狩り』のサタニスターがこの教会にいると知らずに?」 「むう……」 予想外の存在に、ワルドは杖を構えたまま動こうとしない。 (迷ってます……。戦うべきか否か迷ってます!! 武器もあるのに……) すると突然サタニスターがワルドの杖を両手でしっかりと抱えた。 「!?」 「1分だけ時間を与えるわ。懺悔なさい」 平然としているサタニスターの態度にプライドを傷つけられ、ワルドは強気に出る。 「………!! 私の杖に触れる事の意味がわかっていないようだな。私がこの杖にブレイドをかければ……、君の腕はズタズタのザクロと化す」 「へえー、やってみれば?」 「ミス・サタニスター、手を離した方がいいです!!」 「シエスタ、だまらっしゃい。……こちらも忠告してあげる、貫通のワルド。『ブレイドをかければお前は負ける』」 「何だと!? 言っている事が意味不明だな!! もう君にはさっさとくたばってもらおう!!」 叫びと共にワルドは呪文を詠唱する……が、 「何?」 突然ワルドの視界が上下逆転した。 「ぎいや~っ!!」 サタニスターはブレイドがかかった杖をワルド諸共高々と持ち上げていたのだ! その左手の甲には、ガンダールヴのルーンがナックルを透過するほど強く輝いている。 「うお~っ!! 腕力が魔力に勝った~っ!!」 「……ねえルイズ……ミス・ナックルスター……クックベリーパイ持ってき……」 そこへバスケット片手にタバサがルイズ達を訪問したが、ブレイドのかかった杖を旗竿にして掲げられているワルドの有様に言葉を失う。 「ひいええええ~っ!!」 「1分経ったわよ、貫通のワルド!! 地獄の釜で茹でられながら己の罪を悔いよ!!」 顔面が8割方無くなっているイルミーを見下ろし、持ち上げられたワルドを見上げてから、タバサはシエスタに質問する。 「……近くを通りかかったから寄ってみたけど……どういう状況なのか説明して……」 「あの……、えーと……、持ち上げられてる人が殺人鬼で……」 「いつもの殺人鬼狩りよ、タバサ!! ……そして貫通のワルド!! お前が穴を開けるのは……これが人生で最後と知れ!!」 ――ボガス!! 「ぎゃ!!」 一際眩く輝くガンダールヴのルーンを宿したサタニスターの左ストレートで、ワルドは教会の壁に人型の穴を開けて外まで吹っ飛んだ。 「アーメン」 ――ドガアッ!! 教会の壁を貫通したにもかかわらず貫通のワルドの勢いは止まらず、近くに立っていた校舎の壁にめり込んで止まった。 「う……」 ワルドを追って教会の外に出たルイズ達4人。彼女達の目の前でワルドは壁から這い出そうともがいていた。 「……まだ息がある……」 「ええ。こいつには仲間がいるらしいから、そいつについて聞き出さないと」 「たぶんこいつの同類……。野放しにはできないわ」 「殺……されろ」 それまで呻き声を上げているだけだったワルドが、サタニスターの姿を認めた途端呪いの言葉を吐いた。 「!!」 「サタニスター……、殺されろ……。ビダーシャルに、殺されろ……!!」 『「ビダーシャル」!?』 ワルドの口から出た意外な名前に、ルイズ・サタニスター・タバサは目を見開いた。 そしてタバサは壁に開いた穴からワルドを引きずり出し、胸倉をつかみ上げる。 「ぐっ!!」 「ミ……、ミス・タバサ!?」 「……女殺人鬼『ビダーシャル』を知っているの……奴はどこ……答えて……」 「ふふふ……、そんなにいきり立つものじゃないさ……」 「……4年前……私の両親が殺された……今の私の人生は……奴を追い詰めるためだけにある……」 「それはご愁傷様だな……。美人だぞ……、ビダーシャルは……。会ってみたいか……?」 顔の至る所から出血しつつも不敵な笑みを浮かべるワルドは、懐から1通の封筒を差し出す。 「だったら丁度いい……。これをお前達にくれてやろう……。私にはもう必要無い……。『ある大会』の招待状……。それに出れば彼女に会える……」 「『大会』って?」 封筒を受け取ったルイズは封蝋に刻まれた奇妙な紋章を見つめる。 「ハルケギニア最強殺人鬼決定戦……。ハルケギニア中の殺人鬼が様々な好条件の元に招待されて……、己の強さを競い合う……。主催者は『虚無壺の会』という闇のシンジケート……。大会は試合形式で行われ武器の使用も許される……。上位入賞者は『虚無壺の会』の保護の下に置かれ……、一生涯に渡って完全な身の安全が保証される……。サタニスター……、お前達はそういった勝者の特典には興味が無いかもしれない……。だが……、ビダーシャルをはじめ『お前達の獲物』はうじゃうじゃいる……!! もっともお前に勝ち進む事などできない……。修道服で悩み相談をしているような女が勝ち進めるほど甘くはない……。ごぼっ! お前達が試合で目玉をえぐられ乳房を削がれピーピー泣く様が……見たかっ……た……」 そう言い残してワルドは事切れた。 そんな5人の様子を、校舎屋上から4つの人影が見下ろしていた。 「貫通のワルド……、死んだか」 何の感情も含まない口調で言ったのは、毛皮の服を纏った青年。 「ビダーシャルが仇を取ってくれるんじゃない」 黒髪の妖艶な美女が青年の言葉に答える。 「だな」 小太りの少年も黒髪の美女に同意した。 「それよりまさか、サタニスターも参加する気じゃないだろーね」 「貫通のワルドめ、余計な真似を」 するとそれまで黙っていた全身金属鎧に固めた少年らしい人物が口を挟む。 「俺なら殺す自信があるぜ。今やってやろうか?」 それを毛皮の服の男が片手で制し、 「まー待て。サタニスターは目障りな女達に違い無いが……、あいつらには死ぬ前に恥をかいてもらいたい。あいつらに最も相応しい死に様はな……、会場に集まった殺人鬼達に笑われながら死ぬ事さ」 前ページ次ページゼロニスター
https://w.atwiki.jp/moejinro/pages/1302.html
12日目 Navi さわやかな朝がやってきました 自宅にて ちゃわんむしさん の遺体が見つかったようです… Navi 村人の皆様、今日もがんばってください 2 (ゾンビ部屋) エルレイナ なるほど~~ 2 (ゾンビ部屋) EVANS 難しいですよねRP Navi 昼の部スタートです 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT むらっぽいところがちんだ 1 (なび村) yukomac ええええええええええええええ 1 (なび村) ふぁいたん シエスタさんに言いたい事いいます。 1 (なび村) jinjahime そっちかみ? 1 (なび村) jinjahime ミスリーしてたら本当にごめんなさい。 1 (なび村) jinjahime そろそろマクロ枠も、話すこともなくなってきました。 1 (なび村) jinjahime BBL真決めうちだとして、ねこレラン→シエスタ→ふぁいたんで大丈夫なはず。 1 (なび村) jinjahime あと、あるとしたらBBL偽で・・・考えたくないけど、yukomac、クバリャーナさんが怖い 1 (なび村) yukomac 予想外です・・・ 1 (なび村) メルーファ そうか私はSG共有か・・ハハハ・・・ ちゃわんむし お願い、私が噛まれても…頑張って… 1 (なび村) ねこレラン あれー 1 (なび村) ふぁいたん クバさんはBBLミクかわから白出てるしアリスイ真と見ない限り白なんですが。だから外した。 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT メルーファさんが見スリーしてるのかな・・・ 2 (ゾンビ部屋) アリスイ ゲーム終了後にID公開されて、あなたでしたかーってなるんですわ 1 (なび村) シエスタXX んー? 1 (なび村) クバリャーナ ほっほw 2 (ゾンビ部屋) エルレイナ 怪しいとこかまれたw 1 (なび村) ふぁいたん それよか上がってない人の方が怪しいって具体的に誰の事を言ってるんでしょうか?時間稼ぎにしか見えないのですが。 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT なるほど 2 (ゾンビ部屋) EVANS ちゃわんむしさん噛んじゃうんだ 1 (なび村) クバリャーナ ちゃわんむしさんをかんだのかー 2 (ゾンビ部屋) アリスイ ちゃわんむしさんがしんだ^ 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい BBLさん真きめうってるのが気になるけどねこレ吊りいいと思います!! 2 (ゾンビ部屋) EVANS 狼詰まないのかな 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT じゃまなところかんだというかんじでは 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし やっと噛んでくれたーーー 2 (ゾンビ部屋) アリスイ これはまずい・・・ 1 (なび村) メルーファ ちゃわんむしさん、誰を疑ってたっけな 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT おつかれちゃん! 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい いらしゃんせ~ 1 (なび村) yukomac 良かった、怪しい人候補から一人脱落した 2 (ゾンビ部屋) アリスイ いらっしゃい 2 (ゾンビ部屋) EVANS おつかれさっしたー 2 (ゾンビ部屋) デジュー おつかれさまー 2 (ゾンビ部屋) エルレイナ おつかれさま! 1 (なび村) ねこレラン 真面目にさ 2 (ゾンビ部屋) エルレイナ 疑ってごめんね! 2 (ゾンビ部屋) BBL お疲れ様でした 2 (ゾンビ部屋) SEIRIOS いらっしゃーい 2 (ゾンビ部屋) イクさん 最終日引き分け狙いの共有残しも考えれますね 1 (なび村) ふぁいたん シエスタさん答えてもらえませんか? 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし イイノヨ 1 (なび村) ねこレラン これ絶対扇動されてるでしょ 1 (なび村) シエスタXX 全員俺が怪しいということは 2 (ゾンビ部屋) デジュー 正直、ちゃわんむしさん狐じゃないかとハラハラしてましたー 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし 皆さんそうおもいますよねー’`,、(’∀`) ’`,、 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし 。・゚・(ノД`)・゚・。 2 (ゾンビ部屋) セリス もうむしねrぅぅう 1 (なび村) シエスタXX 狼もどうせざるおえないよね? 2 (ゾンビ部屋) SEIRIOS そうかあ? 1 (なび村) メルーファ ちゃわんむしさんはシエスタさんを怪しんでるっぽかったようでsね 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし 頑張ったのに超頑張ったのに噛み残されるわ疑われるわで 2 (ゾンビ部屋) アリスイ あんだけ喋って動く狐は・・・考えにくいかなあ 2 (ゾンビ部屋) セリス uru 2 (ゾンビ部屋) EVANS ちゃわんむしさんは白いってぼく霊界で発言しましたからね。 2 (ゾンビ部屋) セリス むり 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい 占ってないからなんともだけど狐はあんなアグレッシブにならなかろうとは思います・・・ 2 (ゾンビ部屋) SEIRIOS 私的にはかなり村っぽかったけどなああ 2 (ゾンビ部屋) セリス おやすみなさぃいぃ 1 (なび村) クバリャーナ それ狙いでって考えも一応あるけどね 1 (なび村) シエスタXX 同意 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT ぼくはちゃわんむしさんと村人同士でなぐりあって狼がほくそ笑んでるんだと思ってたけどけん制しないとつぶされそうなので 2 (ゾンビ部屋) アリスイ 絶対いつか噛まれるでしょう。意見食いで 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT はんぱつしといたお 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし あら、おやすみなさいー 1 (なび村) yukomac シエスタさん吊りでいいかな 2 (ゾンビ部屋) イクさん お疲れ様です 1 (なび村) シエスタXX まあね 2 (ゾンビ部屋) EVANS おやすみなさいー。 1 (なび村) jinjahime とりあえず、ねこレランさん釣りたいです 1 (なび村) クバリャーナ メルさんじゃなくちゃわんむしさんをかんだあたりから、 2 (ゾンビ部屋) デジュー あんおやすみなさいー 2 (ゾンビ部屋) アリスイ おつかれさまー 2 (ゾンビ部屋) BBL おやすみなさい 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT おつかれさまですー! 1 (なび村) yukomac 改めて見返したけどこの発現量で生きてこれたのが不思議 2 (ゾンビ部屋) EVANS そしてぼくはちゃわんむしさんは白いと発言しましたからね。(2回目) 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい よい夢を~ 2 (ゾンビ部屋) エルレイナ おやすみなさいませ~ 1 (なび村) クバリャーナ 意見優先で潰したように見えるね、確かに 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい じんじゃさんいいぞー! 1 (なび村) ふぁいたん シエスタさん吊りたいです 1 (なび村) jinjahime たぶん、狩人怖がってるきがするのよ 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT たいてい激しくやりあうのは村人同士 1 (なび村) クバリャーナ あー 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし あとアリスイさん攻撃しまくってごめんなさい・・・・ 1 (なび村) yukomac 狩人なんてもういないんじゃないかなぁ・・・ 1 (なび村) シエスタXX このタイミングでちゃわんむしさん噛みだよ? 1 (なび村) クバリャーナ なるほど、それもあるか 2 (ゾンビ部屋) SEIRIOS ミクかわ今日はあらぶってるなあ 1 (なび村) jinjahime 1回以上はメルさんかんでGJだしてるんでしょ 1 (なび村) シエスタXX 俺吊りで終わる 1 (なび村) クバリャーナ 確定白に近いとなると、 1 (なび村) メルーファ 7>5>3>1 残り吊り3回で、狼1・狐1 2 (ゾンビ部屋) エルレイナ ゆこさん狩人くさすぎるw 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし なんか材料でるかと思って超攻撃してましたわ・・いやでも真であの発言ねぇなとおも思いましたが… 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい そりゃあねえ・・・ 1 (なび村) クバリャーナ 私かちゃわんむしさんしかないもんね 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT あらぶるみくかわ・・・ 1 (なび村) メルーファ でもこの吊りは失敗できないか 1 (なび村) ねこレラン シエスタさんLW? 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし 狩人もう出てもいいとおもうけど 1 (なび村) yukomac 告発してもいいのよ! 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし 天丼ください! 2 (ゾンビ部屋) アリスイ 正直、今日の私は前の村の真の動きと全然態度違ってたので疑われて当然ですな・・・ 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT 天丼くいたい! 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい 却下 2 (ゾンビ部屋) SEIRIOS 実は私が! 1 (なび村) ふぁいたん LW? 1 (なび村) ねこレラン ラストウルフ 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT いあいあわあたしが狩人 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし サイアさん実は狐とかないですよね 1 (なび村) yukomac 最後の狼! 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし それなんて前のなび村ってなりますもん… 1 (なび村) ふぁいたん ここで黙るあたり村ではないのかな 1 (なび村) シエスタXX いや俺吊りに持っていってゲームセットにするつもりじゃね 2 (ゾンビ部屋) SEIRIOS ・・・天丼欲しい人です! 1 (なび村) ねこレラン もし狐が生き残っていてLWが吊られたら村が終わる 1 (なび村) yukomac すぐ否定すればいいのに・・・? 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT サイアさん狐ならみくさん真ですね 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし んなもんでクロ・アリスイが狐とみてる 1 (なび村) ふぁいたん あぁ、意味は知ってるよw 2 (ゾンビ部屋) BBL もぐら村も最初に狐が占われました 1 (なび村) ふぁいたん さっきも突いたら黙ってたし 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい さすがに2回連続で狐は引かなかろうとは思いますが・・・ 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし うん、だからみくさん信じかけたけど 1 (なび村) ふぁいたん 正直真黒です 2 (ゾンビ部屋) エルレイナ それだと死体なしの回数多すぎるしおかしいきもする 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし 出来すぎな来がして 2 (ゾンビ部屋) デジュー シエスタさんよりふぁいたんさんあたり吊っときたいんだがなぁ 1 (なび村) メルーファ ねこレランさんかシエスタさんか、どちら先に吊りたいですか?(狐を先に吊りたいです) 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい できすぎな構図の恐怖こわい 1 (なび村) ねこレラン 絶望村だけは…いやだあれはホントいや… 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ふぁいたんさんはねー 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし 吊りたいね 1 (なび村) jinjahime で、ふぁいたんさんがシエスタさんに持っていくと 1 (なび村) yukomac ううむ・・・ 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ラストウルフさんでてもいいのよ 2 (ゾンビ部屋) アリスイ 3回のGJに関して、会議であまり触れようとしてない当たりが 1 (なび村) yukomac 狼吊っちゃったらアカンのよね・・・ 2 (ゾンビ部屋) EVANS となるとサイアさん2村連続なにもできずに銃殺された狐ということに 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい ふぁいたんさんは私視点○なのでどうでもいい 1 (なび村) yukomac うううむ・・・ 1 (なび村) シエスタXX まずこのタイミングで Navi 5分経過(後2分) 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし よし 2 (ゾンビ部屋) アリスイ 主導権握ってるちゃわんむしさん狼で、別の方向にもって言ってると思ってたのに・・・ 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい さすがにサイアさんそれはかわいそすぎるかも・・ 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ミクかわ吊いで 1 (なび村) シエスタXX 俺に持っていく人が怪しい 1 (なび村) jinjahime ねこさん吊って、ふぁいたん>シエスタでいかがでしょ。もう決めうちレベルだけど 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい 吊い 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし いや私狼なら 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし あれ、どう見ても占ってっていってるようにしかみえないが 1 (なび村) ふぁいたん ちゃわんむしさんいなくなったら誰かがシエスタさんに持ってかなきゃいかんでしょう 1 (なび村) yukomac 多分それだと全員怪しくなるんじゃないかな・・・ 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし 狼だったらすごく美味しかったと思う私 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい じんじゃさんいいぞいいぞー! 2 (ゾンビ部屋) SEIRIOS 吊い・・・新しいな 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし じんじゃさんくさいんだよなぁ… 1 (なび村) ふぁいたん ちゃわんむしさんシエスタさんにガン疑いかけて死んだんだよ? 1 (なび村) クバリャーナ ここでリセットするのもどうかとは思うw 1 (なび村) jinjahime BBL真で決めうちになりますね 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ねこさん吊りやたら押すのが 2 (ゾンビ部屋) EVANS ミクかわさんのレスポンスが速すぎて怖くなってきた 1 (なび村) シエスタXX そもそもなんでふぁいたんさんがちゃわんむしさんの意思うけつぐの? 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ただふぁいたんシエスタのついては同意見だし 1 (なび村) メルーファ ミクさんが狼でねこさんを●で告発したなら、ねこさん狐っぽいけれど・・・ 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい 疑われてると占い返しづらいのですよね・・・ 1 (なび村) クバリャーナ そうなるかな、現時点では 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ミクさん覚醒したか 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい (*ΦωΦ) Navi あと1分 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし よし天丼はもらった 2 (ゾンビ部屋) SEIRIOS 決めうちなら何故私を吊った・・・ 1 (なび村) ふぁいたん 私もシエスタさん怪しいと言ってたから攻めてるだけ 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT ふぁいたんさんくさいなぁ・・・ 1 (なび村) jinjahime 3回つれる、LW1F 2 (ゾンビ部屋) エルレイナ じんじゃさん確白じゃないのに誘導しすぎじゃない?w 1 (なび村) yukomac ねこさん先に吊ったほうがいいような気がする 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし そう、そこがね<なぜSEIRIOS吊った 5 (お肌ケア) アリスイ いかん、いまのは騙り視点の発言だったw 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい そう!告発!告発でもいいからねこレさん吊って!(*>ω<) 5 (お肌ケア) アリスイ でももういいや・・・眠い・・・w 1 (なび村) メルーファ ねこさんとシエスタさん、どちら先か!? 1 (なび村) yukomac 失敗できるなら尚更 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし じんじゃさん食われなさすぎw明日食われなかったらつれw 1 (なび村) ねこレラン ワシ吊ったら村が終わってしまう… 2 (ゾンビ部屋) リュファ だいぶ前にミクさんに黒出されたねこさんがここまで生き延びていたんですね・・・ 2 (ゾンビ部屋) BBL 私のふぁいたんさん怪しいと言う遺言はどこへ行ったのやら 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい 終わりません(*ΦωΦ) 1 (なび村) ふぁいたん ネコさんつります。シエスタさんはLWだと思う 1 (なび村) jinjahime ん?LW? 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT ちゃんと占い先とか考えて発言してるのか謎 1 (なび村) yukomac シエスタさんは狐臭い 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ねこさんも吊りたい…が… 1 (なび村) ふぁいたん ぬわぁ Navi 20秒前 1 (なび村) ねこレラン シエスタさんに入れます 1 (なび村) yukomac あ間違えた 1 (なび村) ふぁいたん どっちだー 2 (ゾンビ部屋) SEIRIOS ニンジャ・・・ 1 (なび村) yukomac いろいろミスってる/(^o^)\ 1 (なび村) jinjahime 今のってLW発言? 1 (なび村) シエスタXX ねこさんしかないな 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい 結構考えてるつもりなのですが・・・ 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし じんじゃさんもう吊りたいー吊ってーこのひとあやしいー 1 (なび村) yukomac そーりー 1 (なび村) メルーファ ねこさん行きます 1 (なび村) jinjahime ねこさんいきます 1 (なび村) yukomac いきます! Navi 夜まで時間がありません 皆様今日の尊い犠牲をお選びください(会話はストップです) Navi 投票は私に直Tellでお願いします 3 (GREEN) Navi 会話可能時間スタート 3 (GREEN) Navi ---------------------------------------- 1 (なび村) Navi -------------------------- 1 (なび村) Navi 12日目終了 1 (なび村) Navi -------------------------- 3 (GREEN) ねこレラン みんな…ごめんね… (T) メルーファ > ねこレランさんに投票します 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし もうね、これでアリスイさん真なら 2 (ゾンビ部屋) エルレイナ じんじゃさん人外なら楽しそうだなぁw 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT いあ、今生きてる人たちここつりたいとかそういうの占い先と矛盾してないか そろそろ占い誰が真かとか考えてつり先をきめないと (T) yukomac > なんか致命的な打ち間違えしたああああああああああああああああああああああ (T) jinjahime > 吊り投票>ねこレラン * ・゚ヽ(゚∀゚)ノ *。・゚ 3 (GREEN) SEIRIOS (キニスルナ・・・ 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし アリスイさまと今後呼ぶことにする。それくらい申し訳ない 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい 違うから安心して! 2 (ゾンビ部屋) EVANS いやアイリスさん真はないです (T) ねこレラン > シエスタXXさんで (T) yukomac > LW先に吊ってどうするんだよ!ちくしょー! 2 (ゾンビ部屋) デジュー 神社さん●だったらへこむわー (T) yukomac > これは恥ずかしい 5 (お肌ケア) アリスイ いや・・・うん・・・大丈夫じゃないかな・・・w 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし じんじゃさん噛まれない不自然さに誰かきづいてーーーー 3 (GREEN) BBL (今回は狼厳しすぎました・・・ (T) yukomac > すでに恥はかきまくってるだろうからいいけどさ! 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし もしものはなしね<真 2 (ゾンビ部屋) イクさん もう暫定●残ってないんですかね? 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい 狐2騙りで潜伏に狼1が一番こわいシナリオ 5 (お肌ケア) リュファ 3 (GREEN) ねこレラン う、うん… (T) シエスタXX > 割と狙った流れだけど打ち負けそう>< 2 (ゾンビ部屋) アリスイ いや・・・うん・・大丈夫じゃないかなw >ちゃわんむしさん 2 (ゾンビ部屋) SEIRIOS 今回のVIPは狩人だよね・・・ (T) シエスタXX > ねこさんで 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし なにそれこわい (T) yukomac > ねこレラン様に投票です! 3 (GREEN) ねこレラン でも最後の詰めを誤ったのはワシだから…orz 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし 狩人頑張った 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし 一回は狐だろうとおもってるけど 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT 狐カミかもよ 3 (GREEN) BBL (っか私結構真で見られてたのか・・・ 3 (GREEN) エルレイナ 死体なしあれだけでたら厳しいっすねぇ 2 (ゾンビ部屋) EVANS でもまだ出てないですよね?>狩 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし うん。 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT 死んだと思うさすがに jinjahime (ちゃわんむしさん外れた方が・・・ 2 (ゾンビ部屋) エルレイナ ゆこさんだとおもうんだけどなぁ狩 (T) ふぁいたん > ネコレランさんで…シエスタさん狼なのか狐なのか分からん… 3 (GREEN) SEIRIOS (狩人強す。 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT そこはないとおもうで・・・ 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし うーん… 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい ゆこさんの謎の信頼が・・・ 2 (ゾンビ部屋) アリスイ 3回目は狩人だと思います。2回目はわかんないけど jinjahime (輪から 2 (ゾンビ部屋) EVANS COせずに死んでたとしたら、ちょっとMVPとは認めにくいかなー。3回目の死体なし時死んでたらしょうがないけど。 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし これでじんじゃさん狩人なら惚れるレベル (T) ふぁいたん > あ、ネコレランさんに投票って意味ですよ紛らわしく書いてごめんなさい 3 (GREEN) BBL (私狼陣営のとき狩人活躍しすぎ 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし 問題は彼が 2 (ゾンビ部屋) エルレイナ じんじゃさん人外のほうが惚れるよw 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ○出されたの一回しかないことだな (T) クバリャーナ > んー…ねこさんで 【投票TELL】 シンプルに考えるなら狐はここしかない・・・はず ねこレラン6 シエスタXX1 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし もしやとおもうけど 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT ちゃわんむしさん 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし じんじゃさん狐で 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT こっちにおいで 2 (ゾンビ部屋) イクさん COしてもケアできる余裕のない状況下では困るんですよね 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし 三回じんじゃさんかんで噛めなかったとか 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ないよね 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT 輪の中にとけこんでるようだお (T) yukomac > これでがめおべらしちゃったらなんかもう悲しすぎるよ・・・? 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ないよね… 2 (ゾンビ部屋) エルレイナ じんじゃさんキツネあるとおもうよ 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ぎゃああまたやった 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい (*ΦωΦ)・・・ ちゃわんむしは眠りについた (T) yukomac > 大丈夫だよ・・・ね? 2 (ゾンビ部屋) デジュー 神社さん人外とか勘弁してくれよ・・・ Navi さよなら ねこレランさん …あなたの勇姿は忘れない Navi 日が沈み始めました よい子も悪い子も寝る時間です Navi 役職の方は私にTellお願いします ねこレラン 謎肉ダメ! 絶対! 3 (GREEN) エルレイナ じんじゃさんキツネだったらある意味すっきりw 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい ねこレ吊りにいったところとか狼見えた狐ととれなくもないので超こわい・・ 3 (GREEN) SEIRIOS お疲れ・・・!!! 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし うあーだめだーうっかり忘れすぎる、私バカなんじゃないか 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし バカだった 3 (GREEN) エルレイナ LWおつかれさまです! 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT ドンマイ! 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ねこレランさん吊りに固執してるのがなあ 3 (GREEN) エルレイナ わたし指定の理由きいたら 3 (GREEN) BBL お疲れ様でした ミクかわいい * ・゚ヽ(゚∀゚)ノ *。・゚ 2 (ゾンビ部屋) EVANS ここで村終了しないならミクさん偽ですな 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ドミさん・・ありがとう 3 (GREEN) ねこレラン お、お疲れ様でした! 3 (GREEN) エルレイナ ちょうど名前が目についたから 3 (GREEN) エルレイナ だそうです…w 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT b 3 (GREEN) SEIRIOS [゚Д゚] 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ミクさん…じー 3 (GREEN) ねこレラン えええw 3 (GREEN) エルレイナ ひどいwww 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT ジロジロ 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい 狐2騙りの潜伏狼1の可能性もありますよ 3 (GREEN) BBL エスパーかよ・・・ 2 (ゾンビ部屋) EVANS わっはっは(棒 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT 2語りはさすがにないとおもうで 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ははは 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT ろーらーでさっくりしねる 2 (ゾンビ部屋) ねこレラン (´・ω・`) 3 (GREEN) エルレイナ 怪しいとかじゃなく適当に目についたひと指定したってイッテタ 2 (ゾンビ部屋) SEIRIOS サックサック 1 (なび村) Navi -------------------------- 1 (なび村) Navi -------------------------- 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT いらっさい 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい 狼2騙りであればこれで狼は全部つれました。 あとは狐がこわい 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし うん、同時に狐霊媒騙りも可能性低い 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし いらっしゃーい 2 (ゾンビ部屋) ミクかわいい いらしゃんせ~ 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT 食料が届いたぞ! Navi すがすがしい朝がやってきました 村人は昨日のまま全員元気な姿で顔を合わせることができたようです Navi 村人勝利END Fin 2 (ゾンビ部屋) BBL お疲れ様でした 1 (なび村) ミクかわいい !!!!!!!!!!!! 2 (ゾンビ部屋) イクさん あれ 1 (なび村) yukomac !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし ひゃはー 1 (なび村) ミクかわいい わーーーーーーい!!!* ・゚ヽ(゚∀゚)ノ *。・゚ jinjahime おっしゃああああああああああああああああああああああああ シエスタXX いえーい 1 (なび村) メルーファ !!!!!!!!!!!!!!!! 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT wwwwwwwww 2 (ゾンビ部屋) ちゃわんむし おおおおおおおおお 2 (ゾンビ部屋) ねこレラン くっ、くそーー! 1 (なび村) yukomac いきなり!!!!!!!!!!!!!!!! ふぁいたん ってうおおおw 1 (なび村) EVANS お疲れ様でしたー 1 (なび村) yukomac ひゃっはあああああああああああああああ! 1 (なび村) クバリャーナ よっし、予想通り デジュー いええええええええ!!!!! 2 (ゾンビ部屋) DOMINANT お疲れちゃんw 1 (なび村) ちゃわんむし じんじゃさんイケメンすぎーーーーーー 1 (なび村) メルーファ 狐いなかったのかああああああああああ 1 (なび村) SEIRIOS チッ 1 (なび村) jinjahime え、そこLWだったの!? 2 (ゾンビ部屋) エルレイナ くそぉぉぉ 3 (GREEN) ねこレラン 酷いw 1 (なび村) BBL やられた 1 (なび村) ちゃわんむし じんじゃさん疑いまくってごめんーーーーーーーー 1 (なび村) DOMINANT オツカレサマデスー! 1 (なび村) EVANS ぼくはずっとミクさん真だと思ってました!(迫真 1 (なび村) ミクかわいい ゆこさん狩人じゃないの疑惑 1 (なび村) メルーファ あれ!?じゃあミクさんは・・・!? シエスタXX おお試みがうまくいったぜーー アリスイ おつかれーしょん 1 (なび村) yukomac それはない! 1 (なび村) ミクかわいい 本物だよ!! 1 (なび村) エルレイナ おつかれさまです~ Navi 時間もすごいことになってきてるので、真に勝手ながらキンクリさんです 1 (なび村) ちゃわんむし え、ミクさん真!? 1 (なび村) EVANS つまりサイアさん超かわいそう 2 (ゾンビ部屋) ねこレラン 今回色々と酷すぎたw 1 (なび村) yukomac ミクさん信じてたよおおおおおおおおおおおお 1 (なび村) jinjahime え、ミクさん 1 (なび村) エルレイナ 墓場ではゆこさん狩人説が 1 (なび村) BBL 私真出見てくれたんじゃなかったの・・・ 1 (なび村) デジュー ミクさん真かよーww ふぁいたん シエスタさんすみませんでしたぁorz 1 (なび村) ちゃわんむし 素直に信じてればよかった!!! 1 (なび村) Mrチキン え?まじでミクさん真? 1 (なび村) yukomac なんで私が・・・ 1 (なび村) ちゃわんむし だって Navi では役職発表に参ります~ 1 (なび村) ちゃわんむし できすぎなんだもーーん シエスタXX 計画どおり 1 (なび村) ミクかわいい 本物よ(*>ω<)bb 1 (なび村) SEIRIOS 何回GJされたとおもううううう 1 (なび村) BBL 遺言無視しないでよ・・・ 1 (なび村) ちゃわんむし 変に疑ってわるかったーーー Navi 人狼 エルレイナ SEIRIOS BBL ねこレラン ミクかわいい デデーン Navi 占い師 ミクかわいい 1 (なび村) メルーファ ミクさん信じてたけど、発言内容で疑いまくってしまたww 1 (なび村) DOMINANT 結果オーライ Navi 霊媒師 EVANS 1 (なび村) yukomac ミクさん大好き一生包帯買い続ける 1 (なび村) ちゃわんむし 狩人だーれ Navi 狩人 DOMINANT Navi 狂人 Mrチキン Navi 妖狐 リュファ アリスイ 1 (なび村) DOMINANT へへw Navi 共有者 デジュー メルーファ 2 (ゾンビ部屋) イクさん LWCOして最終日まで粘ってもよかったかもですね 1 (なび村) ちゃわんむし どみさんかよーーーーーー 1 (なび村) ねこレラン いやほんとにも酷かったってこんなに狼に厳しい村は初めてだヨ! ミクかわいい どみさん・・・! Navi 以上でした! 1 (なび村) SEIRIOS 狩人強すぎた・・・ 1 (なび村) エルレイナ どみさんだった! 1 (なび村) DOMINANT ちゃんと日記つくったお 1 (なび村) ふぁいたん ぎゃーwBBLさん狼かよおw 1 (なび村) yukomac 狩人よくやった! DOMINANT 一日目 デジューさん護衛 CO多すぎて狐も2いるしどこまもったらいいかわからないのでここ護衛 DOMINANT 二日目 デジューさん護衛 ログ確認してみたものの占いで守るところも微妙 ここ護衛 DOMINANT 三日目 BBLさん護衛 ちょっとここまもってみる DOMINANT 四日目 メルーファさん護衛 GJでたことだしここまもるお DOMINANT 五日目 デジューさん護衛 なんかまもりたくなるぜ ここ というわけで護衛 DOMINANT 六日目 デジューさん護衛 どこまもっていいかわからないもに★ 1 (なび村) ミクかわいい GJ連発だったのかしら・・? 1 (なび村) ちゃわんむし どみさん愛してる 1 (なび村) クバリャーナ うん・・・最後の最後で全部間違えてたのに気づいたから 1 (なび村) EVANS あれ?サイアさんじゃない・・・?w 1 (なび村) ちゃわんむし きついこといってごめんね…っ 1 (なび村) クバリャーナ すごい変込んだw ミクかわいい 包帯屋護衛は・・・包帯屋・・・ (SH) jinjahime 包帯屋さんまじすいませんでしたああああああああああああああああ 1 (なび村) ちゃわんむし 日記みせてー 1 (なび村) メルーファ アリスイさんとリュファさんが狐だったかw 1 (なび村) SEIRIOS いや?リュファさんかじったよ 1 (なび村) BBL DOMIさん狩人か DOMINANT 七日目 jinjahimeさん護衛 ちょっと思い切ったことしてみるモニ★ DOMINANT 八日目 メルーファさん護衛 またどこまもったらいいかわからなくなったお ここ守ります DOMINANT 九日目 メルーファさん護衛 前日のミスが悔やまれる あんなに護衛いれてたデジューさんを昨日も守っとけばよかった 1 (なび村) クバリャーナ でもそれならそれで勝てることにも気づいた・・・・w 2 (ゾンビ部屋) アリスイ リュファさんの足を引っ張ってしまった。囲いも見破られちゃったー 1 (なび村) ふぁいたん ミクかわさん全然信じてなかったw けど愛してるw jinjahimeはミクかわいいに土下座をした jinjahimeはミクかわいいに土下座をした 1 (なび村) DOMINANT SAYに護衛咲き張ったお 1 (なび村) エルレイナ 7日目のじんじゃさん噛みでGJされたのが (SH) ミクかわいい 土下寝じゃーーーーー!!!# 1 (なび村) エルレイナ 痛すぎた ミクかわいい (`・ω・´) jinjahimeはミクかわいいに土下座をした yukomac ミクちゃん信じてたよ!!! 1 (なび村) BBL ですね 1 (なび村) アリスイ 囲い見破られちゃった。前の村で張り切りすぎて態度でバレたらしいですw 1 (なび村) EVANS という訳で焼き土下座してきます。(ドジュウウウゥウ・・・・) 1 (なび村) DOMINANT wwwww yukomac だから土下座はしないよ!! ミクかわいい 自分の意見を伝えるのむづかしい 1 (なび村) ちゃわんむし SEIRIOSさんたら… 1 (なび村) SEIRIOS ミクかわ次から吊る! ふぁいたんはミクかわいいに土下座をした 1 (なび村) SEIRIOS ん? 1 (なび村) ミクかわいい ひどい! 1 (なび村) ちゃわんむし 真っ黒クロスケだったのね… 1 (なび村) ねこレラン jinjahimeさん護衛はひどすぎた 1 (なび村) BBL 私が狼陣営だと早期離脱しないと勝てないみたいですね 1 (なび村) ちゃわんむし ミクかわさん信じてた、途中までな! 1 (なび村) シエスタXX あぶなく言い負けそうだったよ 1 (なび村) SEIRIOS そうよー。でも心は常に素村。 1 (なび村) yukomac (昨日の夜書きためてたもの) 1 (なび村) yukomac 昨日ラストで変なこと言ったことについて深くお詫び申し上げます。「シエスタさんは狐臭い」ではなく、正しくは「シエスタさんは潜伏狼臭い」となります。失礼しました。 1 (なび村) Mrチキン 占い騙るつもりがCO多すぎてでれなかった・・・ 1 (なび村) イクさん ミクかわ最初からずっと信じてましたよ 1 (なび村) ミクかわいい 全編に亘って信じて! 1 (なび村) メルーファ じんじゃさん護衛すげえええええ EVANS ●いっぱい引くと怪しく見えちゃいますよね! (SH) jinjahime きゃああああああどみさんかっこいいいいいいい 1 (なび村) ちゃわんむし じんじゃさん素敵すぎ 1 (なび村) ちゃわんむし 狩人もGJすぎる! 1 (なび村) ミクかわいい (*´ω`*) 1 (なび村) ねこレラン というか 1 (なび村) DOMINANT フフフw 1 (なび村) ふぁいたん GJ祭りw 1 (なび村) エルレイナ あ~アリスイさんに対して言った理由は 1 (なび村) ちゃわんむし 今回のMVPはじんじゃさんとドミさんだな 1 (なび村) yukomac 素晴らしいゲームであった 1 (なび村) ちゃわんむし 動画楽しみ 1 (なび村) クバリャーナ これ、私かなり黒歴史だ///orz EVANS ドミさんはミクかわさん吊りの時点で出るべきでした 1 (なび村) ねこレラン 狼だったけど! 疑いの向け方が理不尽すぎた! 1 (なび村) エルレイナ ボク狼で内訳みえてたから! DOMINANT そかな 1 (なび村) エルレイナ ミクさん真みえてましたので…w 1 (なび村) アリスイ なるほど・・ ふぁいたん おつかれさまでしたー シエスタXX おつかれー ミクかわいい さまでした! Mrチキン おつかれさまでした メルーファ お疲れさまでしたー DOMINANT きつねかんでるのかわかrないし 1 (なび村) ちゃわんむし おつかれさまですー SEIRIOS おつかれさまでした~ DOMINANT オツカレサマデス! (SH) クバリャーナ お疲れ様でした~ BBL お疲れ様でした アリスイ おつかれー ねこレラン お疲れ様でした~ (SH) デジュー お疲れ様でした!!! jinjahime おつかれさまでしたーー リュファ おつかれさまでしたー!! (SH) ちゃわんむし おつかれさまーーー EVANS 2回以上GJでない可能性高いので 1 (なび村) DOMINANT 狼どこかじってたの? 1 (なび村) エルレイナ メタ理由はこじつけデス EVANS あの時点で出るのがベストだったと思います 3 (GREEN) BBL 初狼楽しかったです またよろしくお願いします 1 (なび村) アリスイ いずれにしてもお粗末でした。ニンジャーを守れなかった・・・ 1 (なび村) エルレイナ GJ2かいのうち SEIRIOSはDOMINANTにグレート ヒーリング ポーションを( ´ー`)σ)Д`)ぐりぐり押し付けた 1 (なび村) エルレイナ 1かいメルーファさん デジュー メルーファさんおつかれ~ EVANS ともあれナイス狩人でした! DOMINANT 1 (なび村) エルレイナ もう1かいがじんじゃさんかな 1 (なび村) ミクかわいい GJ2回とかすごい・・・・ 1 (なび村) ふぁいたん 狐に疑われて狼だったとわw 1 (なび村) ねこレラン 誤爆はほんと注意ですヨ… 1 (なび村) ミクかわいい しかも役職じゃないひと護衛とか・・! 1 (なび村) メルーファ ドミさん最高! 1 (なび村) エルレイナ あとはリュファさん噛み 1 (なび村) アリスイ いやああの誤爆で疑われるのって正直どうなんだろうって 1 (なび村) ふぁいたん アグレッシブプレーヤーやなぁー 1 (なび村) DOMINANT おお; jinjahime あー結果論だけど、出なくてよかったか。私が白だと、BBLさん連れてなかった可能性が高い 1 (なび村) リュファ やっぱり!! 1 (なび村) シエスタXX 色々物言いが雑でごめんよー 1 (なび村) クバリャーナ いや、かんぜんにやられたーw 1 (なび村) アリスイ 決定的なこと言ってるわけじゃないですから 1 (なび村) ねこレラン いやあれ明らかにNaviさんへの誤爆じゃなかったからw 1 (なび村) ふぁいたん うんw 1 (なび村) シエスタXX 今回ステ気味でいこうと思ってたので jinjahime 超ミスリーしてた jinjahime 軸がずれてた 1 (なび村) エルレイナ あれはちょっと疑われる内容ではアリマシタネ jinjahime でも買った ミクかわいい 結果オーライ!! 村人勝利 人狼 エルレイナ SEIRIOS BBL ねこレラン 占い師 ミクかわいい 霊媒師 EVANS 狩人 DOMINANT 狂人 Mrチキン 妖狐 リュファ アリスイ 共有者 デジュー メルーファ 11日目へ 2012年2月25日全ログへ
https://w.atwiki.jp/familiar/pages/4309.html
327 名前:タバサネタバレ 1/3[sage] 投稿日:2006/10/22(日) 00 34 39 ID mVuhmoXo 「おいっ、相棒止まれ」 いきなりデルフが騒ぎ出した。 「んーどうしたんだ」 「あれ買ってくれ、あれ」 ……おい………… 「どこの世界の剣が、露天の商品ねだるんだよ?」 「いいから、買え相棒、後悔はしないから。」 大騒ぎするデルフを見て、まぁ……世話になってるしと、商品を…… 「なぁ………」 「なんだ?相棒」 「剣がナイフ買ってどうするんだ?」 「……ここでは言えねぇな」 「……分かった、デルフ……俺……祝福するな」 「は?なんでだ相棒」 「そうか……意思があるんだもんなぁ……」 「な、なんだぁ?相棒」 「ひとめぼれかぁ」 「あほかぁぁっぁぁ、相棒、そんなわけあるかぁぁぁ」 デルフがここまで怒るのって……始めて? 「まぁ、隠さなくてもいいって、おっちゃん、これいくら」 気の良さそうな男がそれを手に取った途端震えて…… 「ただで良い、今包む」 無言で渡してくる。 「お、いいの?ラッキー」 何事もなく学院に戻った。 「えーでは、私サイトによります、デルフリンガーと名もなきナイフさんの結婚式を」 「もーいいから、相棒っ。おいっ、お前も黙ってんな」 「いや、兄貴の今回の相方面白いっすねー」 いきなり包みが喋りだした。 「え、これも喋るの?」 「昔馴染みだよ、相棒」 「へっへっへ、兄貴には昔随分世話になって」 デルフリンガーが増えたような感じで嬉しかった。 「へー、やっぱり長いほうがえらいとか?」 「ちょ、まて相棒、俺は伝説の武器だぞ、長さだけで見るんじゃね」 「いや、旦那、昔兄貴にはこっぴどく負けまして」 「へー……って剣同士で?」 「いや、俺は持ってる相手を操れるし、魔法を使えるんですけどね」 「って、デルフより優秀じゃん」 「まてぇぇぇぇ、相棒、お前俺の評価低っ」 いや……でもなぁ…… 「いや、兄貴は魔法吸うし、俺は種がばれると弱いですしね」 ……確かに、そう考えるとこのナイフにとって、デルフリンガーは鬼門だろう。 「もーそれからは、兄貴に会うたびに、挨拶させてもらってます」 「へー、んで何で売られてたの?」 「いえ、ちょっと前の職場で揉めまして」 しょ、職場? 「あそこで次の持ち主を……」 「宿主だろうが……」 デルフリンガーが遮った。 「相棒、敵に回すと厄介だから、買わせたがこいつが操ってる間、持ち主の記憶が消えたりするんだ。」 「ほーほー」 「味方にならないようなら、どっかに埋めちまえ」 「まってぇぇぇ、兄貴っそりゃないっすよ」 ………… 「ところで、それって誰でも操れんの?」 「何でもしますぜ……えーっと」 「サイト。ヒラガ・サイトだ」 「最近は『地下水』って呼ばれてまさぁ」 328 名前:タバサネタバレ 2/3[sage] 投稿日:2006/10/22(日) 00 35 10 ID mVuhmoXo 部屋に帰るとサイトさんが口笛を吹いていた。 「や、やあ、シエスタ」 ……?へんなの 「どうしたんですか?サイトさん」 「あーおなかがすいたなー」 ………ど、どうしたのかしら? 「あの、何か持ってきますね」 「リンゴがっリンゴが食べたい、そこに乗ってるやつ」 ………テーブルにリンゴが乗ってるけど…… 「あの……サイトさん?」 「剥いてシエスタ」 「は、はあ」 おかしい……サイトさんが変だ。 机から果物ナイフを取り出して、 「まったぁぁぁっぁぁあああ、シエスタぁぁぁぁ」 わあっ、サイトさんが叫んだ……びっくり。 「はい?」 「こ、これを使って……」 「でも、これ大きくて、使いにくそうですよ?」 壁際のデルフリンガーさんが嬉しそうに 「だとよー」 って言ってる…うれしそう…どうしてかしら? 「これを使ってほしいんだぁぁぁぁ」 な、泣いてる?サイトさんが泣いてる? 「わ、分かりました、使いますねー」 そのナイフを受け取って。 329 名前:タバサネタバレ 3/3[sage] 投稿日:2006/10/22(日) 00 35 41 ID mVuhmoXo シエスタが止まった 「ど、どう?」 「ばっちり。」 にやにや笑うシエスタ……珍しいものが見れた。 「相棒ー、何で貴族の娘っ子じゃねーの?」 「先に来た、じゃなくて、見たり触るんならシエスタだろ?」 「へー、この子に触りたかったんだ?」 「おうっ、もーそりゃ触ったり、見たり、もっと色々したかったさ」 「すりゃ良かったじゃねーか、抵抗しなかたんじゃねーか?相棒」 分かってないな、デルフ。 「格好つけてーじゃねぇぇぇぇぇか、『ふっ、我慢なんかしてませんよ』って、本当は見たいんだ、触りたいんだ、だってサイト君男の子だもん」 「プライドが大事だったんだなー、あんた」 「うむ、そういうわけで、ささ、地下水君、ばんさーい」 「おぉ」 サイトがいそいそとシエスタの服に手を掛ける。 慣れない手つきで脱がそうとする…… 「大変そうねー、手伝いましょうか?」 「あぁ、頼むルイズ……」 時間が凍りつく。 「え?」 「犬、部屋のドア開けっ放しで何してるの?シエスタも!」 「あ、娘っ子、誤解だ誤解、メイドの方は被害者。」 「なにがよっ!!」 「持ってる武器が魔法の武器でな、操られてる。」 ツカツカと近寄り杖でナイフを払った。 「あとなー相棒、そいつは結構性格悪くてな」 「あの……サイトさん……言ってくれれば……」 頬を染めるシエスタ……え? 「わりーな、記憶さわってねーぜ」 真逆の内容で赤くなる二人に挟まれたサイトは……真っ青だった。 「兄貴ーここ面白いなー、当分居ることにしたぜ」 「もうお前どっかいってくれー」 サイトの悲鳴だけが鳴り響いた。