約 495,191 件
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/91.html
←これまでの話 92 名前:fusianasan[sage] 投稿日:2009/12/22(火) 04 11 05 「シェリル」 ベットに戻り、アルトがすっかり顔を隠してしまったシェリルを呼ぶ。 促すようなアルトの声におずおずと顔を上げたシェリルにアルトが笑った。 真っ赤になった頬は変わらず、瞳は潤みを増し、そして口元が情けなくへの字に曲がっている。 狽えていることがありありと分かる様子に、シェリル自身もまだ戸惑っていたのだということを感じた。 「シェリル」 もう一度名前を呼んで、唇に口付けるとシェリルの口元がほっとしたように綻ぶ。 まるでこれから繋がる行為を知らないようなシェリルにアルトがほんの少し戸惑い、シェリルに問うとシェリルは応えず、プイッと横を向いてしまった。 それにアルトが慌てて謝ると、何度目かでシェリルがようやくアルトに向き直った。 ゴメン。という気持ちを込めてもう一度蕩かすように唇を貪れば、再び身体の中で渦まいていた衝動が鎌首をもたげてくる。 アルトはコトを急いてしまわぬよう何度も自分に言い聞かせながら優しくシェリルに触れる。 胸元を滑りながらワンピースを引き下げて、露になっていく肌の感触を覚えこもうと顔を埋めると、温かい体温と肌のいい匂いとが混ざり合ったような、日向に乾されたふかふかの布団のような優しい香りがアルトを包み込んでいった。 身体を浮かせて、下着の外し方を教える代わりにシーツに半分だけ包まることを許されたシェリルが懸命に肌を隠そうとする。 それを所々で妨害しながらアルトは教えられたとおり、下着の端を引っ張ると下着が緩み柔らかい膨らみが零れ落ちてきた。 丸い、自分にはない膨らみにアルトがおそるおそる触れると、シェリルがぴくりっと跳ねる。 「寒い?」 違うと分かっているのに声が聴きたくてわざとそう尋ねたけれど、シェリルはふるふると首を振るばかりだ。 その姿に愛しさを感じながらアルトはゆっくりと触れていく。 先ほど唇に感じた肌の滑らかさと、先ほどとは段違いの柔らかさに思わず息を飲んだ。 包み込めば、触れたことのないような柔らかさがアルトの手のひらに伝わる。 オレンジ色の炎にほんのりと染まった乳房のどこまでも沈んでいきそうな感触をおそるおそる確かめながら揉みしだいていると、指先に違うふにふにとした感触が伝わる。 桜色の突起を確認するとアルトはそれをゆっくりと口に含む。 ぞくりと背筋が泡立つ感覚にシェリルから声になりきらない悲鳴のようなものが上がった。 「!!」 始めて聴いたシェリルの声がアルトの耳を刺激する。 艶やかなそれをもっと聴きたくてアルトは執拗に何度も何度も先端を舐り、煽る。 その度にシェリルの身体が震え、いやいやと頭が振られるけれど、それはアルトに何の躊躇いももたらさなかった。 いやという言葉は聞こえても、それに拒絶の音は含まれていない。 上がる悲鳴は甘く、アルトの下腹部に熱をじっとりと溜めていく。 シェリルに声を上げさせようとする自分は、まるで新しいオモチャを与えられた幼子のように思えたけれど、それで止まれるはずもない。 嬌声をもっともっと聞きたかった。 唾液を絡めて粘度をあげ舌先で何度も擦りあげて高ぶらせていく。 口内へ乳房を吸い込み、丹念に揉み解しながら濡らした後で念入りに捏ねくっていく。 ぷくっと立ち上がったそれを軽く噛んだり、その後に丁寧に舐め上げるとシェリルの身体が反応を返してくる。 耳に心地よい声とかすれながら自分を呼ぶ声を引き出すためにアルトはシェリルに触れていった。 「ぁ、んんっ・・・ッ!」 片方が終われば、もう片方をという風にどんどん愛撫を重ねてシェリルを溶かしていく。 滑るあとを指先で擦りあげるのが気持ちいいのか、内で荒れ狂う快楽の波に攫われぬよう必死になりながらシーツや枕の端を握り締めている。 感じてくれているのだと分かると、アルトの心に嬉しさが満ちた。 膨れ上がる感情に任せて、アルトが胸と胸の間に吸い付く。 唇を放すとそこには一輪の赤い花が咲いていた。 「ッ」 「・・・あっ、痛かったか?」 「大丈夫・・・・違う、違うの。」 息を飲んだシェリルにアルトが慌てるけれど、アルトの問いかけにシェリルは頭を振った。 潤んだ瞳からとうとう膨れ上がっていた水の玉が溢れ、頬を滑り落ちてシーツに染みこんで行く。 それを見たアルトがもう一度視線で問いかけるとシェリルは再び頭を振り、そして表情をくしゃりとさせて笑った。 「なんでか分からないけど、涙が止まらないの。」 生まれ来る熱によってほんの少しだけ汗を浮かべながら、幸せそうに嬉しそうに微笑む姿にアルトの心が苦しくなる。 愛おしくて、愛おしくてたまらなくなる。 いつの間にか胸が熱くなり、自分の瞳にもこみ上げてきた。 穏やかな色を宿した瞳がアルトを見つめ返し、両手がそうっとアルトの頬に触れる。 柔らかく微笑んだ口元がやがて元の形を取り戻し、ゆっくりと開きながらアルトの唇に重なった。 溶けるように優しい口付けが、アルトを包み込んでいく。 うっとりと絡んだ舌先がアルトの口内をなで上げ、くすぐる。 心地よい愛撫にアルトがだんだんと溺れていく。 煽られるだけだったアルトが慣れないシェリルの愛撫にじれったくなり、攻守がくるりと入れ替わった。 口内をかき回しながら肌に手を滑らせ、シェリルの身体に宿った熱をじわりじわりと上げると共に、もっと深くで繋がりたいという欲が脳内を染める。 その欲望に忠実なアルトの手がシェリルの下腹部へと触れた。 「ぁ、やっ!・・んっ・・」 足の付け根の隙間から手を押入れ、下着の上から秘部を擦利上げるとシェリルから羞恥の声が上がる。 身体をくねらせ、アルトの指先から逃れようとするけれど、それを上にのしかかるアルトの身体が邪魔する。 言いようのない恥ずかしさが身を焼き、その間もアルトの指は止まらず強い刺激を与えてくる。 必死に噤んだ唇からも自分ではないような声が漏れ出し、思い通りにならない自分の身体にシェリルが軽いパニックを起こす。 アルト以上に予備知識が少ないのだからそれも当然だった。 シーツをぎゅっと握り締めたり、足先を突っ張ったりして耐えるも、感じたことのない恥ずかしさがシェリルを襲う。 再び涙目になり、目に見えて狽えだしたシェリルを察したアルトは顔を上げると目じりに唇を寄せ、零れそうになる涙を吸い取ると大丈夫だと言うように頭を2,3度撫でてやる。 子供のような扱いをされたことが悔しかったのか一度安心したようになったシェリルの唇がつんっと尖り、視線が一度交わった後で気まずさを感じたのかそそくさと逃げ出した。 彼女らしいその態度にアルトは心内で笑いつつ、涙の粒が消えたことに安堵する。 一呼吸置いてからシェリルの方を見ると、頬を真っ赤に染めながらぎゅっと目を閉じてじっとしていた。 どうやら、そうして恥ずかしさをなんとか乗り越えようとしているらしい。 ガッチガチになったシェリルの緊張を解すようにもう一度軽く唇を啄ばむとアルトはゆっくりと身体を下のほうへとずらした。 上着とタンクトップを脱ぎ捨て、カーゴパンツだけの姿になったアルトは、身をかがめると胸の下から腹の辺りまで、舌や唇を這わして塗らしてゆく。 チュッと音を立ててキスを落とすたびにシェリルの身体が跳ね、その後静かに力が抜けていく様子は何度見ても可愛くて、わざと繰り返したくなる。 指を滑らせ、やわやわとした感触を楽しみながら、シェリルが慣れてきたところでアルトは下肢への愛撫を再開した。 無防備になった足の間に身体を割り込ませて閉じられないようにしてから、再び指で擦りあげる。 先ほどとは違う感覚を感じながら指を上下させているとやがて堪えきれなくなったシェリルから嬌声が漏れ始める。 それと共にシェリルからとろりと零れだした愛液が下着から染み出し、アルトの指を穢した。 「あぁっ、あっ、あっ、・・・っ」 ぐちゅぐちゅと卑猥な水音が部屋に零れてくる。 シェリルの口から滑り落ちる声は意味を持たず、ただアルトの聴覚を刺激していくだけだ。 シェリルの身体から余計な力が抜け落ち、されるがままにベットに沈みこむようになると、下着の縁からそうっと中へ指を入れた。 ぬるま湯のように温かいとろとろとした海がそこには溢れており、アルトの指を包み込む。 確かめるように指を上下させれば柔らかい皮膚に指が触れる。 アルトは傷つけてしまわないようにそうっと指を這わせていく。 なだらかな流線。 くゅにゅくにゅとした襞に沿い、ゆっくりと降りていくと小さく閉じた入り口らしきものを見つけた。 2、3度確かめるように指を動かせばシェリルの身体がぴくぴくと震える。 そっと指を差し入れようとしたけれど、それはまだ硬く閉ざされた蕾のようで受け入れるには早い気がする。 アルトはシェリルを小さく呼ぶと、腹の辺りに残っていたワンピースと下着を剥ぎ取る。 一気に引き剥かれる感覚にシェリルの膝が持ち上がる。 アルトの視線から秘部を隠そうと必死なのは分かるのだけれど、閉じるには間にあったアルトを超えなければならないから高く腰をあげなければならない。 シェリルは気づいていなかったけれど、丸裸になったシェリルの腰は逆にアルトに見せ付けるようになってしまう。 コレ幸いとばかりに高く掲げられた足を持ち上げ、アルトは濡れたシェリルの秘部に唇を這わせた。 触れる指とは違う熱く、ねっとりとした感触にシェリルから小さく声が上がる。 咄嗟に逃げようとするけれど、太ももをがっつり抱えられたしまい、逃げるどころか隠すことも許されない。 触れられたことが一番の恥辱だと思い込んでいたシェリルは、アルトの感触がもたらす恥ずかしさにに泣きたくなってきた。 「もっ・・・・や、ぁ・・・・」 ぺちゃ、ぺちゃと響く水音がシェリルの耳を侵していく。 何が起きているのか分かるのだけれど、恥ずかしさが勝り、どうしても想像することが出来ない。 なんどか、『やめて』と呟いたのだけれど、アルトからの返事はなかった。 熱い舌が丁寧に丁寧にシェリルを溶かしていく。 時々優しく吸い上げられ、その後をゴメンネというかのように舌先が優しくくすぐっていく。 いつの間にか恥辱の中に悦楽が混ざりだしていた。 寄せては返す波のようにシェリルにゆるゆると迫る感覚は気持ちいい。 寄せるときは飲み込まれ、溺れてしまいそうそうなくらいに荒々しいのだけれど、引いていく時には名残惜しさを感じてしまうのだ。 シェリルの口から、零れる音にいつしか違う音が混ざりだしていることにアルトが気づいたのはもう少し経ってからだった。 ほんの少し口を開けだした入り口に舌先をねじ込み、壁面を撫でていく。 何度か抜き差しを繰り返していると蕾が綻んでくる。 アルトはそうっとそこに指を差し入れた。 「っ、あっ・・・はっ・・・あんっ、・・」 始めは一本。 下着を剥いて触れた秘部とは比べ物にならないくらいの熱が一気に指先に絡み付いてくる。 蠢く内壁がアルトをぎゅうぎゅうに締め付け、外へ押し出そうとしてくる。 中に入れた指先を軽く曲げたり、出し入れを丁寧にしながらアルトはゆっくりと奥を解していった。 襞をなで上げ、時々強く擦りあげながらシェリルを高めていく。 吸い付くような感覚とぎゅうっと締め付ける感覚が指を放さず、しきりにアルトの後を追う。 自分の下で盛大に乱れるシェリルの様子をじっと見つめながらアルトは何度も確かめるように執拗にシェリルを追い詰める。 生理的な涙で盛大に潤んだ瞳が、必死にアルトを見つめ、アルトによって熱を与えられた肌にはほんのりと汗が浮かび、ストロベリーブロンドの髪が所々に張り付き、覆い隠す様はたまらなくエロティックだ。 指の動きに耐えかね、シーツをぎゅっと握り締める度にシェリルの胸がぷるんっと揺れ、ツンッと立ち上がった胸の蕾がアルトを誘惑する。 たまらずアルトが吸い付くと、シェリルから悲鳴が上がる。 それが気持ちよくてたまらなかった。 もっと、もっと狂わせて、執着させてみたいような、 自分だけを瞳に映させたいような、 ひどく凶暴な感情がアルトの中に生まれる。 こんな時でなければ生まれないであろう感情を知り、ひやりとしつつも、その誘惑はアルトにとって魅惑的だ。 自分だけ。 そんな優越感。 乱れるのも、それを眺めるのも、 こんなに切なそうに名前を呼ばれるのも、 自分だけ。 それがたまらなく嬉しい。 アルトによってさんざんに弄られたシェリルからは息が上がっている。 そんなシェリルのハダカの胸に自分の身体を重くならないように気をつけながら重なり、抱き寄せるとシェリルがうっすらと瞳を開けて嬉しそうに笑う。 伸びてきた腕を背中に回ししがみ付かせるとアルトは秘部へと這わす指を2本へと増やす。 いきなり増えた質量にアルトの首に回った腕がきゅっと締まった。 同じように中を蕩かしながらアルトは中を探っていく。 2本埋めたといっても、自分を押し入れるには狭すぎる。 シェリルの負担を考えるととても怖かったけれど、それでも繋がりたいと思う気持ちがアルトを揺らす。 「ア、ルトッ・・・。」 自分本位すぎるのではないか、と考えたアルトに何かを感じたのかシェリルがアルトの名前を呼ぶ。 思わず顔を上げると、シェリルがにこやかに微笑んでいた。 自分ひとりの感情のお仕着せではないのだと、自分も求めているのだと告げてシェリルがちょっと恥ずかしそうに笑う。 「ちょうだい?・・・アルトを、ちょうだい?」 その言葉にアルトが笑った。 中が解れたことを確認した後で、一度シェリルから身体を放し、カーゴパンツと下着を取り払う。 シェリルをハダカに剥いたくせに、自分がそうなるとやっぱり少し恥ずかしくて照れた。 ミシェルから昔冗談交じりで投げられた避妊具をベットの傍の箱から取り出すと、それが何か理解したシェリルが気まずそうに視線をそらす。 ここまできても照れる自分達がおかしくて、ちょっと噴出すとシェリルが慌てる。 その様子が可愛らしくてたまらなかった。 そんなシェリルの額と頬と唇に軽いキスを落としながら手早くつけ、終わると同時に入り口へと宛がうとシェリルの腰が戸惑うように揺れる。 一瞬アルトにも迷いが生まれたけれど、先ほどのシェリルの言葉がそれを打ち消した。 投げ出されていたシェリルの手に自分の手を重ね、そうっと自身を挿入していく。 「っ、た・・・・。」 シェリルから辛そうな声が上がると同時にアルト自身も思いもよらないくらいの狭さに驚く。 自身を締め付けるというよりは食いちぎろうとするかのように絡み付いてくる感触に一瞬怯みながら、アルトがシェリルの顔を見ると苦痛に顔をゆがめながらも大丈夫だと首を振ってみせる。 本当に大丈夫なのだろうかと不安になったけれど、すがり付くようにぎゅっと握り締められた手がアルトの背中を押す。 シェリルの言葉を信じようと、アルトはゆっくりと腰を進めた。 押し入れば、押し入った分だけ外に押し出そうとするくせに、内側に燻る熱と絡みつく感触は溶けてしまいそうに気持ちいい。 なるべくゆっくりとアルトは自分自身を刻んでいく。 ともすれば完全に散ってしまいそうなアルトの意識をかろうじてシェリルの手が繋ぎ止めていた。 「んっ・・・・・っ、・・・」 キツそうなシェリルの声が耳に辛い。 先ほどまでの艶やかなものとはまったく違うのだ。 アルトはこれ以上傷つけてしまわないようにと何度も何度も言い聞かせながらシェリルの中へと入っていく。 ようやく全てを収めるとアルトはほっと息を付いた。 「大丈夫か?」 そう声をかけてやるとシェリルがゆっくりと瞳を開き、アルトを認めると小さく頷く。 嘘つきめっと、心の中で呟きながらアルトは乱れた息を整える。 狭い中を突き進むのは思った以上に重労働だったし、まだ余裕の生まれていないシェリルを待ちたい気持ちもあった。 「ね、大丈夫だから、動い、て・・っん」 動かないアルトを気遣ってか、そう言うシェリルの唇をアルトが無理やり閉じさせる。 無理をするなというよりかは、キスで思考を変えてやろうと何度も口内をくすぐってやる。 くちゅくちゅと舌を絡めて遊べるようになる頃には、自然とアルトの腰が揺らめきだしていた。 ほんの少しの出し入れがだんだんと大きくなり、中をかき回すようになる。 流石に唇を重ねていられなくなって、最後に強く吸い上げてから解放しそのまま両方の太ももを握った。 抵抗感しか感じなかったというのにいつの間にかそれが薄れ、アルトを程よく締め付けていく。 熱い内壁が絡み、壁にある襞を擦りあげる度にアルトにビリビリと波が走る。 自身に熱がたまり、弾けるために膨れ上がっていくのが分かった。 ぐちゅ、ぐちゅっと押し込む度に水音が上がる。 追いすがってくる感覚が気持ちよく、それを感じたいがために中をもっとかき回す。 何度も何度も繰り返す内にシェリルからもとろとろに蕩けた声が零れだし、それがアルトをさらに刺激した。 ギリギリの間を懸命に駆け抜けながら、アルトはシェリルを追い詰めていく。 角度や強さを変えてシェリルを擦り上げ、高め、唇から甘い声を上げさせる。 すがり付くように伸びる腕を絡ませてやり、より深く繋がるために太ももをもっと抱え込む。 奥に触れるたびに、きつい場所を見つけて押し広げるたびに、目の前で火花が散るような感覚がする。 このままどこかに飛んでいってしまえそうな感覚。 このままずぐずぐに溶けて、熱の海にどこまでも沈んでいってしまえそうな感覚。 このまま互いの放つ熱に溶けてシェリルと一つになってしまえるのではないかとさえ思わせる感覚。 衝動のままに熱を吐き出したいけれど、もう少しだけ堪えてこの感覚を味わっていたい。 けれど、もうそんなにもたないかもしれない。 そんな狭間で揺れ動く。 腰を進め、溶かし、かき回し、泡立つくらいに翻弄してやる。 もう、自分でこの感覚を追っているのか、慣性で追わされているのか分からなくなってしまいそうだ。 アルトはすぐにでも弾け飛びそうな思考をかき集めながら必死に山を登っていく。 もうだめだと、ぎゅっと目を瞑る際に微かに見えたシェリルの表情にくすりと微笑んだのと、全てが弾けたのとが同時だったように感じた。 痙攣を繰り返しながら、とろとろと吐き出される熱塊をシェリルに注ぎ込みながら、アルトは荒い息を吐く。 ぐったりとしながらシェリルを見ると、彼女もまた意識を飛ばしてしまったようでベットに深く沈んでいた。 無防備にさらけ出された裸の肢体をアルトは静かに見つめる。 落ち着いた、性的な意味のない視線からシェリルの裸を見るのは初めてだった。 そうっと自分をシェリル自身から抜き出し、後処理をしてからゴミ箱へ放り込んだ後でアルトは眠るシェリルをじっと見つめる。 オレンジ色の光に染まった身体は優しい印象をアルトに与えた。 丸みを帯びた身体だったけれど、腕や腹部は鍛えられて引き締まっている。 これらとは反対に、胸はどこまでも柔らかそうだ。 先ほどは淫らに見えた胸の先端の飾りも今見るとちょこんとしていて可愛らしい。 同じように引き締まった足。 けれど、程よく柔らかく、その肌も触れるとすべすべと心地がよい。 アルトは誘われるようにそうっと手を伸ばした。 未知の感覚だった。 さんざん触れたはずなのに、心を落ち着けて触れるとやはり違う感覚がする。 美術品に触れるように、 その質感を確かめるようにアルトはそうっと手を触れさせる。 そして、唇で触れる。 優しく、優しく触れている内に何箇所か違和感を覚えた。 小さなしこりのようなものと、ほんの少しだけれど色の違う箇所、そして、ちょっとした傷のようなもの。 確かめるように何度も触れていると、閉じられていたはずのシェリルの睫が瞬く。 少し待つと、その瞳が開いた。 「・・・おはよ。」 「まだ、夜だよ。」 「ん、そう?」 「あぁ。」 ぼんやりとしたシェリルの声にアルトが応えると再びシェリルがベットへと沈む。 その頭をくしゃくしゃと撫でてやると、こそばゆかったのかシェリルがくすくすと笑った。 そして、自分の格好に気づいたのか慌ててくるりと身体を反転させアルトを振り返りながら見つめる。 「乙女の裸を勝手に見るなんて、いい度胸ね?」 「いや、きれいだなって思ってな。」 シェリルの言葉に返ってきたいたって素直な感想にシェリルが目を丸くすると、アルトが小さく微笑み、隣に転がる。 じゃれあったせいでまだ熱かったからシェリルはシーツだけを被ると、中にアルトを誘った。 白い布で出来た世界の中に二人して転がる。 その中で静かに向かい合うと、アルトがそうっとシェリルの手を攫った。 「お前、ここ・・も・・?。」 「あぁ、もう直りかけよ。大丈夫。」 「・・・・・・」 「いろいろあったんだもの。怪我をしてない人間の方が珍しいでしょう?」 手を確かめるように触るアルトを不思議そうに見ていたシェリルがそのわけを知ると小さく笑う。 複雑そうにそれを見つめていたアルトがゆっくりと口を開いた。 「悪かったな。・・・突き飛ばして。」 「アレは・・・・。でも、もう大丈夫よ。」 「でも、痛かっただろう?」 「まぁ、ね。」 アルトの言葉にシェリルが少し困ったようにして笑う。 アルトを困らせたくはなかったのだけれど、嘘をついてもばれてしまうのだから仕方ない。 シェリルの表情にアルトの表情が歪んだ。 「ねぇ、もう大丈夫って言ったでしょう?」 「でもっ・・・・」 「ちょっとは、信じなさいよ。・・・・それに、」 「それに?」 「アルトだって、こんなに怪我してるわ。」 「俺のは、訓練のだから。」 「・・・・・・怪我は怪我よ。傷つくという意味では同じだわ。」 「・・・・・・」 言葉を返せないアルトにシェリルがくすりと笑う。 大切そうにアルトの胸に重ねられたシェリルの手が仄かに温かかった。 「ねぇ、アルト。今、すごく私幸せなのよ?」 そう言って、シェリルがくしゃくしゃにして微笑む。 アルトがじっとシェリルを見つめると、嬉しそうに笑って、そしてもう一度口を開いた。 「そして、それを与えてくれたのが、貴方よ?アルト。」 「・・・・・・・」 「ありがとう。」 優しい、優しい言葉。 アルトの心に何かが込み上げてくる。 それをなんとか押し込もうと、アルトは胸に添えられた手を大事そうに包み込むと、ゆっくりと自分の唇へと宛がった。 押し付けられるようにして施されたキス。 それが僅かの間を置いて、腕へと移っていく。 それを真似するようにシェリルがアルトの傷跡にキスを落としていく。 アルトが一つ。 シェリルが一つ。 交代、交代にキスを落としあう。 時々、チロリと舐め上げて。 時々、甘く噛んでみて。 時々、大切そうに触れて。 「しょっぱいな。」 アルトがそう呟くと、シェリルがくすくすと楽しそうに笑った。 END
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/78.html
816 :Alto s Happy Birthday 2009/09/01(火) 21 55 05 ID tY5dxTnG0 いつもの通りたぶん長いですw 長い目で見てやってください。よろしくお願いします。 「よし、キレイに焼けてる!!」 楽しそうな声が響く台所には、これまた甘ったるい独特の匂いが漂っている。 先週からいろいろなところで買い集めてきた道具はキッチンの至る所に広げられ、その辺には失敗したと思われる残骸や粉の跡が散乱していた。 きっと、この台所の持ち主が見たらため息を付くのを通り越して、新たな境地に達するだろう。 そんな惨状の中でも、声の主はいたって上機嫌だった。 それもそのはず、オーブンから取り出され冷まし台に置かれたケーキのスポンジはキレイに焼きあがっていたのだ。 午前中から始めて幾度も失敗を繰り返し、材料が心もとなくなってきてのようやくの完成だったのだから、舞い上がってしまっても仕方がない。 機嫌よく、歌を口ずさむシェリルは、スポンジから離れると今度は氷を張ったボールに入れた生クリームを泡立てにかかった。 右手には、これまた買ったばかりのハンドミキサー。 勇ましく腕まくりをしながら矢三郎さんに教えられたとおりの分量の砂糖を加え、かき回していると次第にゆっくりと固まっていく。 クリーム状のそれがきちんと形を取れるようになるまで、丁寧に、丁寧にかき混ぜていると5分もしない内にホイップされた生クリームが出来上がった。 指でひとすくいして味をみると、矢三郎さんが教えてくれたと同じくらいの甘さで、硬さも滑らかさも今まで練習して作ったものより格段においしい気がする。 1週間矢三郎さんのところに通い詰めて特訓した甲斐があるというものだ。 生クリームとスポンジの出来具合に嬉しそうに微笑むと、シェリルは冷蔵庫へと向かった。 取り出すのは、もちろんイチゴだ。 キレイに洗ってヘタを千切り、それをまな板の上に乗せる。 コトン、コトンとぎこちない音を立てつつも、シェリルは慎重にそれらをスライスしていった。 ようやく半分くらいのイチゴを切り終わって、スポンジに触れてみるといい具合に冷えている。 慎重に包丁を入れ、半分にするとシェリルはペティーナイフを使って、丁寧に生クリームを広げてゆく。 ところどころに、分厚いところと薄いところができてしまったけれど、イチゴを乗せたらもう一度生クリームを被せるのでさして問題はないだろう。 そう勝手に、自分を納得させながらシェリルは作業を進めていく。 生クリームを塗ったあとでスライスしたイチゴを乗せ、もう一度生クリームを被せて、それから上半分を乗せる。 その上にまた生クリームを落として、広げてゆく。 塗りむらがどうしても生まれてしまい、何度なぞってみてもそれは消えてくれなかったから、ソコは諦めることにした。 「あとは、上のデコレーションだけね♪」 そう呟いたシェリルの声に答えるように、玄関のチャイムが鳴る。 驚いて時計を見るけれどまだ4時半を少し過ぎたくらいで、アルトが帰ってくるまでにはずいぶん時間がある。 頼んでいたデリバリーかしら?っと思いながら玄関に向かうと、案の定そこには数ヶ月前に料理を頼んだシェフがいた。 玄関を開けたシェリルの様子に、顔なじみのシェフは小さく笑うとシェリルの格好を指摘する。 慌てて鏡を確認してみれば、確かに服や髪に跳ねた生クリームやケーキのタネの跡、粉の跡が残り、ひどい状態になっていた。 自覚し、真っ赤になるシェリルにシェフがまた笑い、中へ通すと今度はキッチンの惨状に呆然とされた。 放心状態から必死の努力で我に返り、懸命に笑顔を取り繕いながら『怒られますよー』っと言うシェフから料理を受け取り、前もって準備しておいたクーラボックスに並べ、スープの入った鍋をコンロにセットする。 ついでに、デザート用のバースデーケーキを見てもらってアドバイスとちいさなバラのおまけを一輪貰った。 小さな応援に笑い、シェフを送り出したシェリルは一旦ケーキを冷蔵庫へしまうと、シェリルははぁっと息を付く。 落ち着いて周囲を見渡してみれば、シェフの口端がピクピクと密かに震えていた理由が分かった気がした。 流石にこのままではマズイ。 そう感じたシェリルは洗い物を次々と流しへ放り込み、軽く洗って洗浄機へ入れる。 粉が散らばった床は掃除機をかけた後で丁寧に雑巾で拭いた。 懸命に働き続け、何とかキッチンを元に戻したシェリルは続いてテーブルへと向かう。 ダイニングの円卓の中央に先ほど貰ったバラを活け、それから馴染みのレストランのように食器とグラスを並べた。 家で祝うことなど初めてだから、これでいいのか少し不安になる。 何度も何度も確認して大丈夫だと頷くと、今度は風呂場へと向かった。 流石にこんなドロドロの格好ではアルトを迎えられないと思ったし、動き回ったからうっすらと汗をかいてしまっていた。 汚れを全て流してしまおうとシェリルはバスルームへと駆け込み、シャワーを全開にして浴びる。 手早く身体と髪を洗い、水気をふき取ると、今度はドライヤーをかけた。 丁寧に、丁寧に乾かし、化粧水と乳液を塗って、最後に最近お気に入りのベビーパウダーをはたいた。 熱めに設定したシャワーのせいで、体が熱い。 まだまだ服を着る気には慣れなかったからショーツだけを身につけ、身体にはバスタオルを巻きつけてバスルームから出た。 時計を確認すると6時10分が少し前だ。 アルトが戻ってくるのは8時半前だと言っていたから、もうちょっとだけ時間がある。 予定通りに進んでいることに満足げに笑うと、シェリルは冷蔵庫へと向かい、先ほど中を片付ける際に見つけた缶ジュースを一つ取り出す。 冷蔵庫の最奥に隠されるようにおいてあったクランベリージュースのような缶の蓋を開けると、シェリルはそれを一気に流し込んだ。 動いたのと、シャワーを浴びたのとで火照った体に流れ込んでくる冷たい飲料が心地よい。 乾いた喉を潤すことだけを目的に、シェリルはそれを飲み乾す。 味も何も分からなかったけれど後を引く甘い余韻にもう一つ取り出し、それを片手にベットルームへと向かった。 サイドボードに缶を置き、クローゼットを開けて服を選ぶ。 家でささやかに祝うだけだから、思い切りめかし込まなくてもいいのだ。 いつものように見えて、でも、いつもと少しだけ違うくらいで丁度いい。 いくつもいくつも服はあるというのに、どうしてコレ!と思うようなものがないのだろう。 ケーキばかりに気を取られていた自分にシェリルはため息を付きたくなった。 「コレか、こっちよね。」 そう言って取り出したのは紫色のワンピースと真っ赤なワンピース。 どちらもアルトの前で着たことがあるものだ。 その二つをクローゼットにかけるとシェリルは後ろにあったベッドへと腰掛けた。 朝、取り替えたばかりのシーツに少しだけ皺がよる。 ふわりと軋んだスプリングの感触が心地よくて、一瞬だけ表情を綻ばすとシェリルはそうっとベッドへ転がった。 洗剤の良い匂いがする。 それから、微かにアルトの匂いがする。 それに愛しげに笑ったシェリルの体温に、シーツがゆっくりと温まってゆく。 居心地のいい空間に引きずられるように、シェリルの思考はまどろみはじめる。 歪む視界でなんとか見つけた時計の時刻は7時が10分前。 少しだけなら良いだろうと、シェリルはそっと意識を手放した。 ********************** 「ただいまー。」 夢うつつの状態でいる自分の耳に、苦笑しているような優しい声が届いた気がした。 うっすらと目を明けてみると、はしばみ色の優しい瞳がこちらを覗き込んでいる。 帰ってきたのだと分かって、嬉しくなり、手を伸ばすとすぐに大好きな背中に触れた。 と、同時に大好きな腕が自身の背中に回る。 「おかえりなさい。」 胸いっぱいに広がるアルトの匂いに嬉しそうにそう呟いてぎゅっと頬を寄せると、布越しに温かい肌の感触が伝わった。 シェリルはそれを堪能しながら、ゆっくりと息を吐きだし、身体の力の全てを自分をだく腕にゆだねる。 「・・・風邪引くぞ?それとも誘ってるのか?」 照れを隠すためか苦笑交じりに言われた台詞。 その言葉にはっと我に返ったシェリルは自分の格好を確認した後、固まった。 ぎゅっと抱きしめたままでいるのはもちろん本物のアルト。 記憶違いでなければ、この人物の帰宅と同時に玄関でクラッカーを破裂させる予定だったはずだ。 「・・・・・!!」 呆然としながら時計を確認すると、すでに8時を軽く回っている。 「っうそっ!!」 ひゅっと吸い込んだ空気に喉が小さくなった後、信じられないっという叫び声が上がった。 アルトの腕の中から慌てて抜け出したシェリルが立ち上がり、バタバタとダイニングへと向かう。 背後からかけられるアルトの声も耳に入っていないようなシェリルの様子にアルトは小さく苦笑いし、ことの原因と推測されるそれに軽く視線をあわせた。 サイドボードに置かれたままの缶は結露を起こし、サイドボードへと落ちた雫がリビングからの光を受けて小さく輝く。 暗がりではっきりとは分からなかったけれど、描かれている絵から昨晩自分がこっそりと買い込んだ物だと分かった。 それに、先ほど抱き寄せたとき微かにシェリルからアルコールの匂いがしたのだ。 「・・・・うまく隠したと思ったんだけどな。」 ぽつりっとそう呟くアルトの声を聞くものはいない。 サイドボードに置かれた缶の淵を人差し指で拭うと、きゅっと小さな音がたつ。 もう一度だけ軽く苦笑すると、混乱の真っ只中にいるであろう 彼女 の元に向かうべく、アルトはゆっくりと立ち上がった。 急いでダイニングまでやってきたシェリルはキッチンの前で固まっていた。 当然のことながら、テーブルの上に並べられた食器も冷蔵庫の中のケーキもデコレーションを待っているという数時間前のままだ。 料理も温めなければならないし、それを皿に盛ったりケーキの仕上げだって身支度だってある。 5分10分でこれらの準備が終わるわけはないし、第一、アルトはもう帰ってきてしまっているのだ。 シェリルの表情からさぁーっと血の気が引いていくのとは反対に頭の中では色々な感情が入り乱れ、シェリルを追い詰めていく。 こんなはずではなかったのだ。 きちんとケーキを用意して、料理もすぐに食べられるようにして、クラッカーを構えてアルトを迎えるつもりだったのだ。 帰ってきたと同時に驚かせて、楽しい誕生日を演出するはずだったのだ。 自分自身の失態がいたたまれない。 迎えるどころか、自分が起こされてしまった。 「シェリル?」 「待って!!ちょっと・・・えぇと、」 自分でも不思議なくらいうろたえてしまう。 いつもなら、すぐにどうすればいいのか分かるというのに、今日に限って何も浮かばない。 (どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。) そんな単語が、シェリルの頭をぐるぐると回るだけだ。 「シェリル、落ち着け。」 アルトの言葉も今は逆効果で、さらに慌ててしまい、事態は着実に悪化していく。 悔しさに熱くなる目頭から零れそうになる涙を唇をかみ締めることで必死に堪えた。 滲む視界に映るアルトの驚いたような表情が悔しい。 こういうことで驚かせたいわけではなかったのに。 「うぅ〜〜」 抱き寄せられた腕の中で零れた声は、声にならなかった。 悔しさをかみ締めながらシェリルはアルトの腕の中から逃げ出す。 そして慌てて冷蔵庫の中からケーキとホイップクリームとイチゴを取り出した。 「・・・・・っ・・・」 「・・・・・ケーキ?」 絞り袋を持つ手が不自然に震える。 うまく行かないことにイライラが募る。 思わず伸びてきたアルトの手を睨んでしまい、またもや自己嫌悪に陥った。 「大丈夫よ。一人でできるわ。だから・・・」 唸るように呟いた声が震えた。 視界がもっと滲んだ。 それが情けなくてたまらなくなった。 「シェリル。」 「・・・・んっ」 ぐっと詰まり動けなくなったシェリルの耳に届いたのはため息を付くように呼ばれた自分の名前。 もう一度『大丈夫』だと伝えようと顔を上げた瞬間、唇に何かが触れた。 息を飲んだ瞬間に、割られ、熱い舌が潜り込んで来る。 流されている場合ではないと、咄嗟に押し返そうとするけれど、アルトがシェリルに迫る力は強く、振りほどくことができない。 舌が絡められ、一方的にむさぼられ、交じり合った唾液がとろとろになってシェリルの口内に溢れてくる。 舐め取られる感覚に体がぞくりっと反応し、意識を持っていかれそうになった。 背の低い流し台に下半身を押し付けられなければきっと、立っていられなかっただろう。 長い長い口付けの後、シェリルはすとんっとその場に崩れ落ちた。 上を見上げれば、落ち着いた表情でこちらを見下ろすアルトが見える。 じっと見上げるとアルトがゆっくりと腰を下ろし、視線を合わせてくれた。 「本番は、明日だろ?楽しみにしてる。」 「・・・・・・」 『大丈夫』と。 『怒ってなどいないから、落ち着け』と。 瞳が語る。 何を言っていいかわからず戸惑うシェリルを見て、しょうがないなと微笑するとアルトが立ち上がり、作業台の上に置かれたままのイチゴを一粒取るとそれにたっぷりの生クリームをかけてシェリルに差し出す。 それをしばらく見つめた後で、シェリルがおずおずと口を開くと、ぽいっと口の中にイチゴが放り込まれた。 咀嚼するごとに、イチゴの果汁があふれ出し、それに生クリームが甘く絡む。 「・・・オイシイ。」 ポツリとそう呟くとそれを聞いたアルトが笑った。 それから、まだぼんやりとした思考のままのシェリルを優しく抱き寄せ、頭を撫でてくれる。 シェリルがゆるゆると息を吐き、落ち着きを取り戻すと同時に、アルトも同じように安堵の息を吐いたのを感じた。 触れるアルトの手は優しく、まるでシェリルが酔ってしまった時のような甘やかし方だ。 シェリルがゆっくりと顔を上げると、アルトが少しの間見止めそれからシェリルの首元に軽くキスをしてからシェリルを開放してくれる。 そのくすぐったさにシェリルがようやく笑うと、ごほうびだというように新たなイチゴが差し出された。 アルトに促されるようにしてシェリルがもう一度口を開くと、ゆっくりとイチゴが近づいてくる。 口に放り込まれると思った瞬間、わずかな静止の時間が生まれ、そのすぐ後に先ほどとは違うべちゃっとした感触が走った。 口の中ではない。 丁度胸の上辺り。 そこに、濡れた感触が走った。 そして、白く染められたイチゴは、シェリルの胸元を汚し、バスタオルの上を転がって、露なままの太ももを汚し、床を汚す。 「・・・・・」 「・・・・・」 「・・・・悪い。」 「大丈夫、すぐにっ・・・」 数秒の空白。 転がるそれを互いに視線で追った後、僅かに強張ったような、押し殺したような声が聞こえた。 その声に、大丈夫だと答えた瞬間、シェリル左手首が捕られ、背後の壁へと縫い付けられる。 その力強い感触に言葉を失ったと同時に胸元に濡れた熱い感触が走った。 「ッ、ある・・」 瞬時にピンッと張り詰めたシェリルの緊張。 それを溶かすかのように、アルトの舌が丁寧に、丁寧に生クリームの後をなぞる。 熱く、ざらりとする舌の感触にシェリルの体が震えた。 時々、軽く噛まれ、それを癒すように再び舌がシェリルの肌を滑る。 キスをするように唇が強く押し付けられ、跡を残されない程度に吸われる。 それから、舌でチロリとくすぐられた。 まるで神聖な儀式のように、アルトはそれを何度も、何度も繰り返した。 クリームの跡が残る左胸から、右胸へと移り、同じようにくすぐられた後で、その谷間へと降りてくる。 鼻先をその間に埋め込まれ、杭を外すようにアルトが動いた瞬間、はらりとバスタオルが落ちた。 露になった白い肌。 豊満な胸。 先端の桜色の蕾。 「あッッ・・・やだぁっ・・まっ、・・・て・・」 羞恥に耐え切れなくなったシェリルがたまらず叫ぶと、覆いかぶさっていたアルトがゆっくりと顔を上げた。 けれど、その瞳は先ほどまでの優しい色ではなかった。 瞳が纏うのは、いつもより深い情欲の色。 その眼差しの強さに思わず息を詰めたシェリルの呼吸を攫うように、アルトが唇を重ねる。 先ほどの胸への愛撫とは違う口付け。 甘さや優しさは同じようにも思えるのに、込められる感情の濃さが全然違う。 だんだんと深さを増す、ビロードのようなしっとりとした口付けにシェリルの思考が蕩けだした。 二人の蜜は絡められる度にその粘度を増し、二人の間でとろとろになったものを注がれたシェリルがこくりっと飲み下す。 熱の生み方と生まれ方を知った身体が、相手を求めようとゆっくりと蠢きだした。 長い、長い口付けからで生まれた熱を育てるように、アルトの唇が再びシェリルの肌を滑り落ちてゆく。 長い黒髪がさらさらと微かな音をたてて素肌の上を滑っていくのが心地よい。 熱い肌に押し付けられた流し台の冷たい感触が心地よい。 冷たい壁がシェリルの逃げ道を塞いでいるのだけれど、それに気づくことなくシェリルはアルトが生み出す波にゆっくりと翻弄されてゆく。 肌をなぞる舌と唇の感覚だけがシェリルの感じられる現実だった。 「んっ・・・」 吐き出される息が震える。 空色の瞳が潤み、揺れる。 短い声が上がる度、アルトの熱が高まってゆく。 「・・・・・」 「はっ・ぁ、・・・あ、ると?」 ざわざわと肌の下を走るようにしていた感覚が急に止んだ。 膨らみ始めた熱は膨張を止められずに燻り続け、再び愛撫が与えられることをもどかしそうに待っている。 堪え切れずに零れた名前に返ってきたのは、アルトの真っ直ぐな視線だった。 長く、宵闇色の前髪の下の琥珀色瞳。 薄い唇。 肌理の細かいアジア系の肌。 派手な化粧などしなくても誰もが振り返るであろうその美しさ。 静 の美しさ。 けれど、それらは同時に妖艶さを醸し出し、人を誘う。 衝動が、止められなくなる。 触れずにはいられなくなる。 その身体を抱きしめられずにはいられなくなる。 「っ」 胸にキリキリと苦しい感覚が走り、それに僅かに表情を顰めたシェリルが傍に置かれたアルトの手を攫う。 そして、見せ付けるように唇を寄せた。 指先一つ一つにキスをして、チロリと軽く舐め上げる。 僅かに動いたアルトの指がシェリルの口内へと落ち、跳ね上がった指が軽く歯とぶつかる。 カチリ、と小さな音がした。 「・・・・・・」 「・・・・・・」 ほんの一瞬。 時間が、 止まった。 その静寂を破ったのは、コトン、という小さな音。 音のした方を見れば、頭上の作業代からボールがアルトの片手に握られ、ゆっくりと降りてきた。 「・・・動くなよ。」 「?・・・・・っ、ぁっ・・」 アルトはそれを床へとおくと、シェリルに向かって一言、そういった。 囁かれた言葉の意味が分からず、一瞬不思議そうになったシェリルが次の瞬間走った感触に思わず息をつめる。 見てみれば、先ほどとは比べ物にならないくらいの生クリームが胸元に落とされていた。 「えっ、ちょ・・・、んっっっ」 訳が分からなくて、声を上げようとした途端、肌に落ちた生クリームの塊の一部がアルトの指に攫われ、すうっと肌の上を伸びてゆく。 絵を描くように何度も肌の上を滑っていく指。 指が肌をなぞる度に生クリームの濡れた感触と中に含まれていた空気が潰れる小さな音が響く。 少し冷たくて、でも、肌に触れる指先だけは温かい。 愛撫で敏感になった箇所に触れるたび、シェリルの体がぴくん、ぴくんと震える。 触れられるたびに背中にぞわりとする感覚が走り、全身の産毛は立ち上がったまま萎えることがない。 必死に目を閉じて、羞恥と漏れそうになる声を抑えていると今度は先ほどとは違う冷たい金属の感触がした。 慌てて目を開けると、アルトがペティーナイフを持っている。 先が尖っているわけではないからそう危険なことはないけれど、その冷たい感触に背筋が少し震えた。 それをまるでペインティングナイフのように使って生クリームを広げていくアルトは無心のようにも見えるけれど、心なしか少し楽しそうにも思える。 時々視線が合うたびに文句を言おうとも思ったのだけれど、与えられるキスが再びシェリルの熱を高めだしそんな思考を奪っていく。 くちゅりっと絡む音がする度、生まれた波が全身へと広がっていった。 「・・ぁ、っ・・」 ぬるぬると身体の上を走っていた感触がようやく止んだ。 いつの間にか握り締めていた床に落ちていたバスタオルから手を離し、羞恥に耐えるために硬く閉じていた目をシェリルがおそるおそる開くと、肢体のあちらこちらに純白の絵の具が引かれている。 それらは胸の先や下腹部や脚部にも施され、シェリルの肌の所々をキレイに覆い隠していた。 下着を着けていないせいで、凹凸が明確なはずなのにそれが透けるようなことをしていないところは流石だと思う。 そこまで考えたシェリルの顔がかぁっと熱くなった。 まるで、アルトが こんなこと に手馴れているようではないか。 居たたまれなくなったシェリルが思わず視線を下へと向けるけれど、目に入るのはアルトの装飾した自身の身体だ。 自身がどういうことになっているのかを想像しかけたけれど、あまりの恥ずかしさに頭の中が真っ白になる。 反射的に顔を上げるけれど、そこにあったのはアルトのまっすぐな視線だった。 「〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」 羞恥が全身を焼き、アルトの視線の真っ直ぐさがさらにシェリルを追い立てる。 反射的に先ほど捨てたはずのバスタオルをシェリルの手が片方ずつその裾を掴み、握り締めると、薄ピンクをしたそれに行く筋もの線が走った。 パニックに陥りかけたシェリルの瞳に滲んだ涙が、一粒零れ落ち、肌を滑って引かれた白い線の中へ混じると、それを見つめていたアルトがそこに優しくキスを落とした。 熱い唇の感触 それを肌に這わせるようにゆっくりとアルトが口を開き、舌でペロリと舐め取る。 アルトの熱い口内にシェリルの肌が触れ、その感触にシェリルの身体が震えた。 広がった純白にが絡めとられる度に、その下から別色の白を浮き立つ。 気まぐれに滑る舌によって、シェリルの肌には濃淡が描かれていく。 「・んぁっ・・ぁッ・」 背中に回されたアルトの手が逃げようとするシェリルの身体を押しとどめ、アルトの方へと近づける。 抵抗しようにも走る波によって力の抜け切った身体ではどうしようもなく、全てアルトの成すがままだ。 左胸へと乗せられた純白をあらかた取り除いてしまうとアルトは残った先端を口へと含む。 そして決して口の中からそれを出すことなく、アルトは執拗にソコを攻め立てた。 甘く噛まれ、優しく撫でられ、追い立てるように舐られる。 もうクリームなど全て溶け落ち、アルトの中へと下っているに違いないのに、アルトは見せ付けるようにそれを何度も繰り返す。 「やぁ・・・だ、・・ソ、レ・・やっ・・ア、・ルトォッ・・・」 走る波にシェリルの身体が硬くなり、僅かに背中が反るけれど、それはアルトの前へ胸を突き出すのと同じ行為だ。 ピクンッと身体を震わす度に、シェリルの胸がぷるんっと揺れる。 自らがアルトの熱を高めているとも知らずに、シェリルは切なげにその名前を呼んだ。 けれど、アルトはそれをちらりと横目で確認しただけで止めようとはしない。 シェリルからは見えないような小さな笑みを口元へそっと浮かべるとようやく口を離し、今度は左胸から谷間へと下っていく。 右胸に残された模様はそのままだ。 唾液にまみれ、煽られたことで赤さを増した果実はぷっくりと立ち上がらされたまま放棄され、淫乱に光を反射していた。 柔らかく弛む両胸の合わさる部分を伝い、縦に線の入ったヘソをくすぐり、下着のギリギリのラインをなぞってから、腹部の横へとアルトの愛撫が流れていく。 所々をくすぐられ、撫上げられるけれど、先ほどのような強い刺激は与えられない。 ゆるゆるとむず痒いまま、身体を放置されているようなもどかしさがシェリルを襲った。 行き場をなくした熱塊だけが身体の中を蠢き続け、もっと、もっとと刺激を求める。 触れて欲しかった。 アルトに触れて欲しくてたまらなかった。 足の付け根をアルトの舌がゆっくりと滑っていく。 見せ付けるようにちらちらと覗く赤い舌。 アレで触れて欲しい。 アレに自らのソレを絡めたい。 アレにもっとぐちゃぐちゃにされたい。 熱い吐息を吐くごとに、シェリルの脳内が情欲に染められていく。 きっと、自分から求めなければアルトは先に進んでくれないだろう。 そんな小さな予感がシェリルにはあった。 最初はそんなことなかったのに、最近のアルトはいつもそうだからだ。 調教 頭に浮かぶ言葉の卑猥さに、シェリルの頬がまた羞恥に染まる。 そんなことはない。と信じたい自分がいる。 けれど、それであってもいいか。と思う自分もいる。 誰かの支配を受けたいと思ったことはなかったけれど、それがアルトだと考えると少し心が揺れ動く。 シてる間に、もっと激しくして欲しいと、もっと乱暴に扱ってくれてもいいのにっとそれを懇願するような心はいつもどこかに潜んであるのだ。 「・・・・・あっ・・・ん」 攻め立てる熱に頭が朦朧としだす。 早く、アルトを感じたくて自制が効かなくなってくる。 シェリルはぎゅっと握り締めていた片方の手を開くとアルトの方へおずおずと寄せる。 そしてアルトの服の端をぎゅっと握った。 「・・・ア、」 「シェリル」 口を開こうとしたシェリルの声をアルトが遮った。 おそるおそる顔を上げると視線が合わさる。 もう一度、名前を呼ぼうとした瞬間、アルトの指がシェリルの秘部を暴いた。 「・・・・・ゃ・・ぁッ!!」 「もうぐちゅぐちゅだぞ?・・・ベッドじゃないから興奮した?・・・・それとも明るいから?」 直接耳に注がれるアルトの声がシェリルの羞恥心を煽る。 同時に、下着の上から秘部をアルトの指が擦るたびに小さな水音がする。 アルトに指摘されたその通りだった。 まだ愛撫されてもいないというのに秘部は潤みきり、零れ落ちた愛液は下着を浸してその意味を奪い、さらにはゆっくりと床へ落ちようとしている。 2、3度ゆるく上下に擦っただけのアルトの指があっという間に湿り気を帯びた。 下着を取り払ったその中がどうなっているのかなど想像するに容易い。 自らの乱れ様にシェリルは目を覆いたくなった。 「シェリル、 どう したい?」 確かめるようなアルトの声。 そう聞いてみせたって選択肢など、1つしかないのはアルトだって分かっているはずだ。 先ほどまでは言えたはずの一言もせっかくのタイミングを失ってしまい、声が出てこなくなっていた。 「・・・・・・」 シェリルにはとてつもなく長いように感じられたアルトにとっての数秒。 シェリルが口を開く気がないのだと感じ取ったアルトはもう一度下着の上からゆっくりと指を上下させる。 くちゅりっという音と共にシェリルの身体がビクンッと跳ねた。 その感度の良さにアルトは小さく笑う。 自らの内で膨らむ欲望をナカへと埋め、思うままに貪りたいとも思ったけれど、アルトはそれを必死で押しとどめた。 まだ、なのだ。 まだ、先が見たい。 もっと、熱に、情欲に、浮かされる姿を。 早くと、切なげに強請るシェリルの姿を。 泣きそうに歪む、求めるものを得たシェリルの喜ぶ顔を。 アルトははやる心をなんとか押さえ込むとゆっくりと身を屈め、舌をシェリルの下着の上へと這わせた。 滲みだしていた愛液の味が口内へと広がり、他のどの箇所より熱いその感触に喉が渇きそうになる。 拒むようにして一度張ったシェリルの太ももを優しい手つきで解し、尻をつかせて膝を立ち上げると、アルトはより強く自身の舌を押し付けた。 新たな刺激に濃さを増した愛液が零れ落ちてきて、アルトの唾液と混ざり合う。 優しく吸い上げ、舌を使ってくすぐればシェリルから甘い嬌声が零れ始めてくる。 陥落はもう、目前だった。 アルトはゆっくりと唇を離すと、代わりに指を下着の隙間から差し入れる。 犯した先は、温かな浅瀬の海のようだった。 温かく、とろとろに蕩けた水が柔らかい蜜のようになって指へと絡みつく。 そうやって蜜をたくさん溢れさせているのにシェリルはまだ小さくしか入り口を開けていなかった。 アルトは慎重に中を伺い、丁寧に愛撫を施しながら、指の埋まる場所をゆっくりと探してゆく。 緩急をつけてアルトの指が動くたびにシェリルの身体がピクピクと小さく痙攣した。 「シェリル。 どう したい?」 ようやく見つけた入り口から少しだけ指を押し込み、中をかき回しながらアルトが尋ねる。 耳を侵す水音と自身の身体を照らす光があるせいか、いつも以上に頬を染めたシェリルが小さく唇をかみ締める。 もう一度見せ付けるようにゆっくりと指を動かすと、弾かれたようにシェリルの唇が開放される。 それを見計らうとアルトは優しく、優しくキスをした。 緩々と舌を差し込むけれど、決して自ら煽ることはしない。 夢中で絡めてくるシェリルのいいようにさせているだけ。 衝動の突き動かすままにアルトを求めるシェリルの舌をアルトが大人しく受け止めるだけに徹していると、シェリルの動きが段々と緩慢になってくる。 アルトが先ほどのように求めてこないことがシェリルの不安を煽るのだ。 「・・・・・・」 ちゅっと軽いリップ音の後でようやく唇が離れると、シェリルの瞳がアルトをじっと見つめる。 言わんとしていることは分かったけれど、アルトはわざと応えず、その代わりに指を動かす。 自分から求めれば、相手が動かなくなり、自分の衝動を抑えようとすれば、相手の指が追い立ててくる、まるで距離の縮まらない追いかけっこのような状態にシェリルの理性が磨り減っていく。 「・・・・あると。」 「何?」 「・・・シて。」 「何を?」 「・・・・せっ、くす。」 アルトが惚けてみせても、シェリルはそれにもう乗ってこなかった。 そんな余裕など、身体の中にはヒトカケラも残っていなかった。 彼女は、それほど限界だった。 「誰と?」 「・・・・・・」 「誰とナニしたいんだ?」 それでも、アルトは許さない。 アルトのさらなる問いかけにシェリルの瞳が泣きそうになり、やがて小さな声が懇願するようにアルトへと吐き出される。 「アルト、と、・・・せっくす、した・・い。」 いつもはアルトの軽快な包丁の音が響くはずのキッチンに、淫乱な台詞が小さく響いて落ちた。 ぞくりっとする感覚がアルトの背筋を這い上がる。 支配欲が一気に満たされ、抑えていた気持ちが暴走しようと走りだす。 アルト自身、限界が近かった。 へたり込むシェリルを何とか立たせ、キッチンの作業台へとつかまらせる。 それでも、足に力が入らないらしくシェリルは目を離すとすぐに座り込んでしまいそうだ。 それがどうにも危なっかしくて、一度自分のほうを向かせるとアルトは優しく唇を塞いでやった。 よくできました。というご褒美も含めて、優しく優しくキスをして、頭をゆっくり撫でてやる。 優しい手つきにシェリルの瞳が丸くなり、そしてとても嬉しそうに笑った。 自分に抱きつかせたまま、アルトはそのままシェリルの下着を落とすと、先ほどと同じように作業台へつかまらせる。 そして手早く自分も服とズボンを脱ぎ捨てた。 いつものキッチンらしからぬ惨状にアルトは内心苦笑する。 そして、たぶんしばらくはここでのことを思い出さずにはいられなくなるだろう未来の自身に向けて心内で手を合わせた。 「シェリル、入れるぞ?」 アルトが声をかけるとシェリルが小さく頷く。 それを見とめたアルトは自身を宛がいゆっくりと中へ埋め込んでいった。 ズブズブと埋まっていく感覚に頭の芯が痺れてゆく。 持って行かれそうになる意識を懸命に引きとめながらアルトは自身を全てシェリルの中へと収めた。 「あ、ると・・。」 切れ切れになりながらシェリルがアルトを呼ぶ。 いつもなら見える自分がいないのが不安なようで、ゆるゆると肩越しに手が伸びてくる。 それに少し触れ、背後から抱きすくめてやるとシェリルが安心したように息をした。 熱い、シェリルの背中に唇を寄せて軽く痕を残してやる。 それを何箇所かに同じように施した。 回した手をゆっくりと乳房に触れさせると同時にシェリルの中がきゅっと締まった。 指先に感じた感触から、まだ、先ほど自分が舐った後が乾いていたいのだと分かる。 その感触を伝えるように擦れば、またシェリルの身体が反応を返し僅かに背中が反った。 同時にナカがきゅとしまるけれど、アルトは吐精感をなんとか飲み込む。 「気持ちいい?」 自身の変化をおくびにもださず、ゆるゆると腰を振りながらアルトがそう問いかけるけれど、シェリルは応えない。 迫り来る波をやり過ごすだけで精一杯のようだ。 アルトはその反応に気をよくすると今度は右胸へと触れる。 すると、にゅるっとした感触が走った。 覚えのあるその感触に手を上げてみれば、指先がクリームにまみれている。 忘れていたことに気づいたアルトはそれをシェリルの前へと運んだ。 親指を使い唇の位置を確認すると、汚れた指をソコへ押し付ける。 数秒後、それらはシェリルの口内へと招きいれられた。 熱い舌がアルトの指先に絡み、丁寧に舐められてゆく。 上下にゆっくりと舌が動く様は自身のソレに絡みつく舌の感触を思い出させ、その情景がアルトの脳裏へと蘇る。 途端にアルトの腹部がきゅうっと締まった。 濡れた指にかかる息に誘われるようにアルトがゆるゆると腰を揺らめかせ出すと、差し込まれた指のせいで閉じることのできないシェリルの口からその動きに合わせて声が漏れてくる。 甘いその声と絡み付いてくる内壁はとてつもなく甘美だった。 「はっ・・・ぁ・・・・ん・・・・ぅ・・ッん・・」 シェリルの腰を掴み、出し入れを繰り返して中をかき回す。 アルトが奥を突く度に、アルトの形を覚えこもうとするナカが蠢き、また新たな形を成そうとする。 崩れ去り、追いすがるその感触を確かめるようにアルトは夢中で腰を振った。 「・・・っぁ、・・・あ・・・・んんっ・・やぁ・・ん」 立て続けに寄せる波に、つかまるもののないシェリルが崩れ落ちそうになってくる。 本人としては立っていたいのだろうけれど、内腿がビクビクと震えてしまっている。 それでも構わずに、アルトが攻め立てていると、とうとうシェリルの身体が崩れ落ちてしまった。 ここでこれ以上スルのはどうやら無理そうだ。 「あっ・・・やだっ・・・抜いちゃ、やだぁ・・・」 アルトがゆっくりと自身を引き抜こうとすると、シェリルから声が上がった。 身体を精一杯捻り、潤んだ瞳でそういうシェリルにアルトが小さく笑う。 そして、額にキスをし、ベッドへ行こうと誘うと、ほっとしたようにシェリルが頷いた。 「っ・・・あ・・はぁ、っ・・・・」 まだいきり立ったままの自身を引き出すと切なそうな声が上がる。 引き抜かれ、まだ濡れたままのソレを口に含もうとするシェリルをアルトは優しく諌めた。 せっかくここまで我慢したのだから、イクならばやはりシェリルの中がいい。 シェリルに立てるかと問いかけてみるけれど、まだ少し無理そうだったので、アルトは下に落ちたままになっているバスタオルごとシェリルを抱き上げた。 そのままキッチンを出て、ダイニングを横切る。 準備がされたままのテーブルに少し悪い気もしたけれど、ここで自分達が止まれるはずもない。 アルトはその横を通り過ぎると、すぐさま寝室へと向かい、ベッドへとシェリルを下ろした。 二人分の重さにスプリングが軋む。 いつもの感触に安心したのか、ほっとしたようになったシェリルにアルトが笑った。 シェリルの腕がアルトへ向かって甘えるように伸ばされる。 それに捕まるとアルトは誘われるままシェリルにそうっと口付けた。 一度軽く離し、空間を作り上げたあとで、そのまま侵入して舌を絡めあう。 先ほどの名残りか、甘い生クリームの味がふわりと香った。 微かになりつつあるそれを味わいつくそうとアルトの舌がシェリルへと何度も触れ、生まれる唾液を吸い上げる。 とろみを増したその唾液のぬめりが心地よく、シェリルの熱を再びゆっくりと膨らましだした。 首筋へとアルトの唇は滑り、鎖骨とその窪みへと降りてゆく。 「どうだった?」 「?」 「生クリーム。・・・感じてただろう?」 「ッ!!」 胸元から聞こえるアルトの声にシェリルがピクリッと震える。 確かに感じてしまったことはアルトにも筒抜けだろうから、偽ることはできないと思うけれど、わざわざ言葉にすることはできれば遠慮したい。 口をつぐむシェリルにアルトが小さく笑った。 「それから、コレも、好きだろう?」 「ひぅ・・・ぁ、ゃぁ・・ん」 その声が耳に届くと同時に乳房の先端にぬるりとした感触が走る。 舌先はその先端を軽く弄ぶと、先ほどとは違って全体を愛撫し始めた。 ぬるり、ぬるりという感触が小波のようになってシェリルに押し寄せる。 思わずシーツを握り締めたものの、耐え切れず、思わず声が漏れてしまった。 そんなシェリルの様子にアルトが嬉しそうに笑う。 「ッ・・・流石に、もう、限界だな・・」 「えっ?・・・・・・・・あぁぁぁぁぁあぁっ!!」 かすれたような声にシェリルが気を取られた瞬間、一気に熱塊が中へと押し入ってきた。 先ほどの名残のせいで痛みはないけれど、貫かれる時の衝撃と質量は変わらない。 比べ物にならない波のうねりにシェリルは一瞬呼吸の仕方を忘れてしまった。 浅くなる息と共に下肢が震える。 それを感じてくれたのか、アルトは一瞬だけ動きを止めた。 シェリルの唇と鼻を塞ぎ、息をさせるとシェリルからゆっくりと力が抜けてゆく。 それを見計らってアルトはシェリルの足を抱えた。 「・・・待てなくって、悪いッ、な。」 短くそう言った後、アルトは律動を開始した。 初めはゆっくりと、まだかたくなさを崩さないナカを解していくように進めていく。 ぴっちりとアルトを咥え込んだソコが追いすがれる程度に動いてゆく。 高みを求めて蠢きだしたソレにシェリルの手がシーツをぎゅっと握りしめた。 「はっ・・・あっ・・・・んゃ・・・あぁっ!!」 何度も何度も腰を動かしていくと、段々と深いところへ潜り込み始める。 シェリルの身体が慣れてきたことを知るとアルトはもっと深く潜り込もうと腰を打ちつけた。 蠢く内壁はアルトに熱く絡みつき、一瞬でも離れるのを拒むようにすがり付いて来る。 蕩けきった愛液は潤滑油となり、アルトをさらに奥へと引きずり込んでくれる。 全てをソコから抉り取られそうな感覚は恐ろしいようにも感じけれど、それでも押し込むときと引き出すときの痺れるような感覚は追わずにはいられなかった。 両太ももを抱き込み、繋がりを深くしようとするとシェリルの身体がビクンッと跳ね、背中が僅かに反る。 豊満な乳房が揺れる様子は、白い閃光のようなイメージとなってアルトの脳裏へ焼きついた。 「あっ・・・あっ、・・・んっ・ぁ・・」 しどけなく上がる嬌声に先ほどまでのシェリルの姿が重なる。 暗がりでなく、シェリルの頬が染まる様子を見たのは先ほどが初めてだ。 潤んだ瞳や真っ赤になった頬は夜のベッドで見るのとはまた違って、アルトの支配欲と嗜虐心を擽った。 「あると・・・・あ、る・・っ・・」 甘い声がアルトの名前を呼ぶ。 呼ばれる度に、アルトの腹の辺りが苦しいくらいにぎゅっとなる。 先ほど見た作りかけのケーキも、セッティングされたお皿も自分のためだと分かると嬉しくてたまらなくなる。 もっともっと、自分だけのことを考えて欲しいという自分勝手な欲望さえ湧いてきそうになった。 「シェリ、ルッ・・・んっ・・・」 「ふっ・・ぁ・・・ん。・・っ・・」 合間をぬうようにして、キスをして、瞳に互いを映す。 この空間にいられるのが自分達だけなのだと感じて、シェリルを抱いているのは自分なのだという証を刻みたい。 誰かに言いふらしたくて、でも、誰にも見せたくない変な矛盾が心に生まれてなんだか笑えた。 「あると」 眩しげに細められたシェリルの瞳がアルトを呼ぶ。 こちらを見上げる潤んだ瞳の妖しさが名前を呼ぶ舌足らずな口調とちぐはぐで、恐ろしく凶暴にアルトの胸を苦しくする。 情けない呻き声を上げなかった自分をアルト思わず褒めたくなった。 反射的にぎゅっと太ももを引き寄せたことで、シェリルのナカが強張り苦しいくらいに締め付けられる。 飛びそうになる意識をアルトはギリギリのところで繋ぎとめるけれど、もう限界すれすれであることは変わりなかった。 シェリルの締め付けが弱まる一瞬を狙って、アルトは抽挿のスピードをどんどん上げていく。 それと同時にシェリルから零れ落ちる声も多くなってゆく。 中へと伸ばされたシェリルの腕が何度かアルトの背中を掠め、ようやくその背中を掴んだ瞬間、カリッという痛みが走った。 共に限界が近いことを感じたアルトはその痛みとシェリルを引きずるようにして最後の坂を駆け上る。 「っ・・あぁあ、・・アルッ・・・んっ、ぁ・・んーーーーッ」 熱を一点へと高め、全てをそちらに向けていく身体と反対に、思考は蕩け、光の渦に霧散していく。 弾けさせてしまいたいような、まだ、ぎりぎりまで踏みとどまっていたいような、相反する思いが交差する。 体中に寄せる波から落とされないように追いすがり、頂点で白波となって砕け散るのを待つ。 身体がバラバラになってしまいそうだった。 「あっ・・・んっ、んっ、んんーー・・・・っ」 一際強くシェリルのナカがきつく締まった瞬間、アルトも波が爆ぜたのを感じた。 内壁の全てが触手となりアルトのオスへと絡みつく。 何も残さないというようにアルトを締め付け与えられる白濁を全て内に飲み込んでしまおうとする。 アルトはされるがままに、その全てをシェリルへと与えた。 熱が分け与えられる感覚にシェリルの表情が優しげに潤む。 アルトがナカで熱を放出し、その衝撃に震える度に背中に回されたシェリルの腕がアルトを撫でた。 大丈夫だと。全て預けてくれて構わないのだと。 そう言われているようで、幸せな気持ちが体中に満ち溢れて、なんだか泣きたくなってくる。 アルトが繋がりを解くと、安心したように、まどろみに落ちようとするように、ふわりと身体から力を抜いたシェリルはゆるゆるとベッドに沈んだ。 サイドボードに置かれたティッシュを使い、アルトは手早く後処理を済ますとすぐにシェリルの横へともぐりこんだ。 アルトがシェリルの側へ寄ると、シェリルがうっすらと瞳を開け、擦り寄ってくる。 汗が張り付いた額を優しく掻きあげてやると、アルトはそこにキスをする。 すると、シェリルがくすぐったそうにくすくすと笑った。 ベッドに散らばったストロベリーブロンドが甘い香りを放つのを感じながらアルトは優しく髪を撫でてやる。 達した余韻の中でけだるげになっていたシェリルの瞳がうとうとしだしたのを見つめながら、アルトは小さく笑った。 「ありがとうな。」 「何が?」 「今日の準備」 「・・・・・」 アルトの一言にシェリルが困った顔をする。まだ、自分の失態を許せていないのだと知ったアルトは苦笑しながら、それでも嬉しかったと伝えたら、シェリルが少し悔しそうにしながら、ようやく笑った。 「生クリームもいい出来だったし?」 「ッ・・・・」 続くアルトの一言にシェリルがガシッと固まる。 アンナコト に使われて良い出来だったと褒められても正直微妙だ。 どう応えるべきだろうかと顔を赤く染めたシェリルに今度はアルトが慌てて、味のことだと伝えると誤解していたのだと悟ったシェリルがますます真っ赤になった。 向けられる視線に耐え切れなくなったシェリルがくるりとアルトに背中を向けると、今度はアルトがシェリルに擦り寄り、裸の背中を抱き寄せる。 上手だったと耳元で褒めてやれば、嬉しそうにシェリルが矢三郎に教えてもらって頑張ったのだと伝えてきた。 思いもよらない返答に今度はアルトが口を噤む。 出来れば今は聞きたくない名前と事実だった。 ここ一週間自分は明日を休日にするべく奮闘しており、そのせいで自分はめっきりシェリルと会う時間がなかったのだ。 それをあの義兄と一緒にいたのだと知るとやはり面白いはずがない。 心が狭いといえばそうなのだろうかも知れないが、今日、明日くらいは少しくらい我がままを言っても良いだろう。 そうアルトは心の中で勝手に答えをだした。 シェリルを抱く腕に少しだけ力を入れ、ぎゅっと抱きしめるとアルトはそっと耳元へと唇を寄せる。 「・・・シェリル、明日朝起きたら、また、抱くから。」 「!!!」 アルトの発言にシェリルがビクリッと震える。 パクパクとシェリルが二の句が告げなくなっていることをいいことにアルトはシェリルの背中に唇を落とすと瞳を閉じた。 『おやすみ』 夢見心地で紡がれた言葉をシェリルがようやく理解するころにはアルトはとっくに夢の中だ。 アルトの発言をどう取るべきか迷いながらも、裸の胸の前で組まれたままの腕はシェリルの心を嬉しくする。 それにシェリルは優しく笑った。 『Happy Birthday, Alto.アルトにとって幸せな年になりますように。』 小さく小さく呟いたハッピーバースデイ。 応える声はなかったけれど、安らかな寝息がすぐ側で聞こえるのは、とてもとても幸せで、嬉しかった。 心を満たす嬉しさにシェリルはそっと目を閉じる。 明日の夜こそはちゃんと祝うのだという小さな決意を胸に秘め、シェリルもまたゆっくりとまどろみの世界へと落ちてゆく。 END ようやく終わったー!!! 随分遅くなりましたがアルトさんHappy Birthaday!!劇場版でもシェリルと一緒に幸せになってください! 長々と本当にすみません。久しぶりに書きましたのでつたない部分があるかとも思いますが、ソコは目を瞑っていただけると嬉しいデス・・・・。 エロ度不足していたらスミマセン!もっと精進いたしますので!! ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。orz
https://w.atwiki.jp/k2727324602/pages/529.html
関連ページ:マクロスF <鑑賞備忘録> 2010年5月以降に鑑賞した分の記録。ネタバレ注意。 ◆劇場版・イツワリノウタヒメ(2010/11視聴完了) 話名 主要新キャラクター 出来事メモ 主要新メカ パート1シェリルファーストライブ アルト、ランカ、シェリルグレイス、ブレラミシェル、ルカ、クランオズマ、ギリアム 【ライブ1(シェリル)フロンティアファーストライブ】 VF-171バジュラ小バジュラ大VF-25Sメサイア(オズマ)VF-25Fメサイア パート2グリフィスパークデュエット ハワード大統領、三島補佐官カナリアジェフリー、ボビー ・バジュラ侵入(×ギリアム死亡)・オズマ入院【ランカ&シェリル「アイモ」デュエット】 パート3ランカ、ストリートで歌う モニカ、ミーナ、ラムキャシーエルモ ・アルト、SMSに入隊・アルトとシェリルのデート【ライブ2(ランカ)「フォルモ」で歌う】・シェリル、アルトにキス パート4ランカの営業行脚 ・納豆営業(・ニンジン営業)・宇宙の開拓重機・ダイナムダイナミック・絶対合格ダルマゼミナール・ファミマのテーマ・シェリルのスパイ容疑 パート5深夜のグリフィスパーク ・再びアイモデュエット・アルト、シェリルを突き飛ばす パート6シェリルリベンジライブ(1) ・シェリル、SMSと契約・ミッションコード「銀河の妖精」【ライブ3(シェリル)シェリルリベンジライブ】 マクロス・クォーターVF-25Gメサイア(ミハエル)RVF-25メサイア(ルカ)クァドラン・レアナイト級バジュラ パート7シェリルリベンジライブ(2) ・バジュラ、フロンティアへ・ランカ、桟橋疾走【ライブ4(シェリル、ランカ)「ノーザンクロス」デュエット】 ケーニッヒモンスターVF-27ルシファー ※パート分けは管理人の独自設定です。 ◆劇場版・サヨナラノツバサ(2011/3視聴完了)(特にネタバレ注意!!) 話名 主要新キャラクター 出来事メモ 主要新メカ パート1オープニングライブ シェリルアルト、ミシェルランカ、エルモ 【ライブ1(シェリル)&開幕戦闘】 YF-25Fメサイア(アルト)VF-25Gメサイア(ミハエル) パート2ランカ、ファーストライブ ブレラ、グレイスジェフリーモニカ、ミーナ、ラムカナリアボビークランジュリア(多分)オズマ、キャシー ・グレイスの陰謀・マヤン島慰安旅行【ライブ2(ランカ)&ボドルザー級要塞戦】 VF-27ルシファー(ブレラ)RVF-25メサイア(ルカ)VF-25Sメサイア(オズマ)マクロスクォータークァドラン・レアケーニッヒモンスター[仮]新型重装甲バジュラ[仮]新型要塞バジュラ[仮]新型中枢バジュラ パート3アルカトラズライブ 三島補佐官、ハワード大統領 ・フロンティア制圧作戦・ランカとシェリル対面【ライブ3(ランカ)&シェリル救出作戦】(SMSスペシャルバンド) YF-29(新型機) パート4ランカ・アタック ネネ、ララミアナナセ(多分)×三島、ハワード死亡 ・オペレーションキムノス(?)・ブレラvsオズマ・シェリル、宇宙空間へ【ライブ4(ランカ)&バジュラ本星降下作戦】 ナイト級バジュラ パート5ファイナルライブ イサム ・幼少期の回想×グレイス死亡・アルトに届け、シェリルの歌【ライブ5(シェリル&ランカ)&女王最終戦】・アルトvsブレラ、最終戦・アルト、光の舞 YF-19バトルギャラクシー女王 エンディング ・そして1か月後…ED(1):ホシキラED(2):シュディスタ ※パート分けは管理人の独自設定です。
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/230.html
389 :IF孤児のシェリルと俺:2009/03/06(金) 02 18 21 ID mhDSpU2/ 本編関係なし。シチュのみ。もしも幼いシェリルを拉致出来たら。の妄想です。 俺はインプラントテストの実験体にする「獲物」を求め街をうろついていた。 此処はギャラクシーの貧困層の押し込められた区画。俺の古巣だ。 少々違法と言われてもおかしくない手法でそこそこ稼ぎをもち、今は金持ちの仲間入りをはたしている俺の、 これは趣味だ。 暇と金を持て余すようになった頃から始めたテスト。 自らが指揮する開発室で作られたインプラント、 主に性的なものに作用するそれを、ハーレムの住人相手に使うのだ。 通り過がりに端末を打ち込み身体中の体液を垂れ流しにさせたり、金に物を言わせて拾ったコールガールに一昼夜で立て続けに3桁に達する絶頂をインプラントで施したりなど。 そう。これは趣味なのだ。テストなどではない。 テストなら開発室で済ました物で充分だ。 俺は昔の自分と同じ生き物をなぶって愉しんでいるのだ。 いつもの様に獲物を探してうろついていると、残飯をあさっている子供を見つけた。うす汚れた外観、肩まで伸びた金髪に細った手足、おそらく孤児であろう。遠目には男か女か判らないがどちらでも構わない。 いたぶれる獲物であればそれでいい。 軽く周りをサーチして対人制圧用インプラントを起動、モードは電気ショックを選択し、気付かれぬように10m程離れた場所から攻撃する。 射出された鞭状の多機能ロッドが獲物に絡み付き昏倒させる。 俺は素早く獲物を回収し、呼び寄せていた車に乗り込み急いで隠れ家に向かう。 抱え上げた獲物の下半身から流れ出た暖かな体液と、痙攣を起こしつつ唇からよだれがあふれでる様を見て、予想通りの出来栄えに俺はほくそ笑んだ。 車内に満ちるアンモニアの匂いに自らの歪んだ欲望を自覚する。 隠れ家に獲物を連れこんだ俺は、こいつを無理矢理起こす事にした。 医療用インプラント端子を強制覚醒モードで頭部に打ち込む。 倒れていた子供はうめき声をあげ目を覚ました。 電気ショックと強制覚醒のため激しい頭痛と身体の痺れがあるはずだ。 俺は髪を掴み目の前に引きずりあげて、ささやいた。「名前は?」 痛みと混乱の中何が起こったか理解していない子供は恐怖を抱えた眼差しで見つめるだけだった。 俺は失禁して湿ったズボンの上から股間を強くつかみながら、再び同じ問いを繰り返す「名前は?」 娘から悲鳴とともに「シェリル」と応えがあがる。 少女特有の硬く柔らかな股間の感触を手のひらで味わった後、その手のひらを目の前で舐めて見せる。 「しょんべん臭いな。」 俺はその娘、シェリルに言い放つ。 シェリルは羞恥と恐怖感からか「イッ、ヒャッ、」など意味のない悲鳴を鳴らしながら、失禁の跡を隠すつもりなのか、両手でズボンの前を隠そうとする。 その仕種を見たとたんなぜか俺は愛おしさが込み上げてしまった。 この娘を食べてしまいたい。 羞恥に歪む泣き顔を見たい。 甘やかな喘ぎをあげさせよう。 淫蕩に笑む顔と子供らしく笑う所を見てみたい。 一瞬にして様々な思いが浮かび俺は混乱した。 何なのだこれは? いきなりこの娘の全てが欲しくなった自分を意識してしまった。 何故だ? がたがたと震えて、こちらをうかがうシェリルの泣き顔を見て唐突に理解した。 これは一目惚れなのだと。 全く理解出来ぬ自分の心の動きに笑いが込み上げてしまう。 ならば、そう、力ずくで全て奪えば良いのだ、それが自分らしいではないか。 突然笑い出した俺は恐怖で震えているシェリルを無理矢理抱きしめた。 シェリルの小さな身体からはすえた匂いがした、幾日も風呂に入っていないのだろう。 残飯や汚物の匂いもこびりついている。普段なら吐き気をもよおすような匂いがシェリルの体臭ならば愛おしく思えてしまう。 自分の変態っぷりに笑ってしまう。 「シェリル、お前臭いな。」 「イヤッ、離してっ!」再び笑いと共に投げかけられた言葉にシェリルは暴れ出した。しかし、10才にも満たないような幼い身体、しかも手足が痺れてる状態では振りほどく事など出来ない。 その抵抗を心地よく感じた俺はもっとシェリルを暴れさせてみたくなった。 ゆっくりシェリルの首筋に顔を埋めてみた。こびりついた垢と汗の匂い、骨の浮いた鎖骨に唇をはわせシェリルの味を楽しむ。 自分が何をされているか分かっているのであろうか? 「イヤー!やだー」 泣きながらシェリルが叫んでいる。 痩せこけた頬、ひび割れた唇、尖ったあご、そして、涙をこぼしながらこちらを見つめる大きな瞳。 もっと無茶苦茶にしてしまいたい。 なぜか胸が締め付けられてるような気がする。 「シェリル。おい、しょんべん垂れ。風呂いくぞ。」 しょんべん垂れと言われた事で羞恥を覚えたのか、唇を噛みしめうつむくシェリル。 荷物の様にその身体を抱え風呂場へ向かった。 力の入らないシェリルを脱がす事は簡単な作業だった。 シャツを脱がし、そのささやかな膨らみを目にした俺を見てシェリルが顔を赤らめた。 分かっている。俺の顔も赤くなっているのだ。 さっきまで大人しくしていたシェリルが抵抗をはじめた。 シェリルは何を考えていりのだろう? 恐怖を感じているのは間違いない。 俺とシェリルの間にはまともな会話などなく、一方的にシェリルを従わせてるだけなのだから。 なのに、俺はシェリルが何を考えてるか知りたくて堪らなくなった。 「くそっ!」 俺はいきなりシェリルの乳首をつねりあげた。 「痛っ!」 シェリルの悲鳴に思わず手を離してしまった。 クソっ、何なんだ、なんで悲鳴ぐらいで俺はびびってるんだ。 俺の気弱な態度を感じたのか、脅えが消え、初めてシェリルが俺を睨みつけた。 動揺した俺は、「生意気なんだよ、このしょんべん娘!」 シェリルのズボンとパンツを引きずり下ろした。 細く折れそうな脚からパンツを引き抜くと俺はそれはをシェリルに見せつけた。 「きったねーパンツだな!しょんべんでグショグショだ。」 シェリルはさらに頬を赤くして俺を睨みつけている。 俺はその視線に耐え切れず目をそらしてしまう。 どうしたんだ俺は。 ごまかす様に服を脱ぎすて、シェリルを抱えシャワーを浴びる。 たっぷりとシャンプーをつけシェリルの髪を洗ってやる。2度3度と洗いなおしてやっと汚れが落ちてくる。 気持ち良いのか、まだ力が入らないのか、その間シェリルは大人しくしている。 シャンプーを終わらせ、シェリルの身体を洗いはじめる。 まだ大人しくされるままだ。まだ性的知識がないのであろうか? 最初に洗顔を施していく。 両手に泡立てて、 「目つむって顔上げろ。」 大人しく指示に従うシェリル。警戒はしているが、もう脅えはカケラもない。 目をつむったその顔を優しく洗っていると、小さな唇に指先が触れた。 何か我慢出来なくなり、目をつむったシェリルにばれぬよう、そっと触れるだけのキスをした。 クソっ!俺は何をしてるんだ。 シェリルに触れてからずっと猛りっぱなしのペニスに右手をのばす。左手はシェリルのかさついた小さな唇をなぞりながら、激しく自慰を始める。 目の前のシェリルの小さな胸の膨らみや、M字に開いた脚と、まだ何も生えてない恥丘、その下にあるピッタリ閉じた割れ目。 自分でも驚く程の早くさで絶頂を迎えシェリルの身体に精液をぶちまけていく。
https://w.atwiki.jp/macross-lily/pages/32.html
長期滞在用に、貸し切っているホテルの1室。 その中で、私は妖精の到着を待っている。 やがて、扉の向こうから音が聞こえてきて。妖精が扉を開けて入ってきた。 「ごっめーん。グレイス。待った?」 「待った、じゃないわよシェリル。もう少しで遅刻だったのよ?」 「ごめんごめん。つい、皆との話が長引いちゃって」 ごめん、じゃないわ。そう思いながら、私は時計とシェリルとを見比べる。 シェリルは、美星学園の制服から、私が用意した衣装に着替える最中だった。 そうそう。その調子。マネージャーの決めた刻限は、守らないとダメなのよ? 心の中で急き立てているのに、シェリルは着替えの手を止めてこちらを見てくる。 「どうしたの、シェリル?」 「リボン、結んで?」 ドレスの胸元から伸びた、首の後ろで結ぶリボンを、シェリルが片手で示している。 そんなの、自分でだって結べるのに。 全く。この子は少し甘えんたがりなところがあるのよね。 そう育てたのは、私なんだけど。 仕方なく、私は鏡の前に立つシェリルの後ろに回り、リボンを結んであげる。 「ねぇ、シェリル。貴女明日も学園に行くの?」 「スケジュールは、空いているんだっけ?」 「一応ね。学園に出来る限り行きたいから、調整してって言ったのは貴女だもの。 マネージャーとして、やれる事はやったつもりよ」 舞い込んでくる仕事を吟味して、取捨選択する。 そんなのは、この子をプロデュースする時からずっとやっていた事だから、慣れてるのよね。 明日だって、少なくとも午前中は、シェリルの自由時間だ。 なのに、シェリルは少し口篭って。 「明日は……学校、休もうかしら」 「あら。意外ね。パイロットを目指して真面目に勉強するって言ってたのは誰かしら?」 「言ったのは私だけど。でも、仕方ないじゃない。 ちょっと、体調が……」 シェリルは語尾を濁らせたけど、そんな事は言われなくても分かっているのよ? 貴女の体調が徐々に悪くなっている事くらい、先刻承知の上なんだから。 何せ、そういう風に仕組んだのは、この私自身なんだもの。 最も、症状の進行具合まで深くコントロールはできないんだけどね。 「無理して学校に通ったりするからよ」 「だって。一度、学園生活っていうのを味わってみたかったんだもの」 「アラ。それだけじゃないんじゃないの?」 「それだけじゃないって……。 おかしな事言わないで。私は本当に、学校っていうものを一度経験したかっただけで」 「まぁ、それも動機の1つなんでしょうけどね。 貴女、あの子が気になって仕方ないんでしょう? ランカ・リーが」 名前を出すと、鏡越しに見えるシェリルの顔が強張った。 人前では強情なのに。私の前ではこんなに素直。可愛いわね、本当に。 「気にするのは当然だわ。あの子の背中を押したのは、私よ」 「本当に、それだけかしら? 明日、美星に行かないって言うのも。 ランカちゃんが最近学校に来ないからっていうのもあるんじゃない?」 「グレイス。貴女、何が言いたいの?」 「貴女が美星に行くのは。 ランカちゃんと少しでも一緒に居たいからなんじゃないかなって。そう言ってるのよ」 「そんな事、あるわけないじゃない!」 言って、シェリルは鏡から視線を逸らす。 さっきまでは素直だったのに。今度は隠そうとするなんて。 でも無駄よ。ずっと一緒にいるんだもの。私に隠し事なんて、無理よ。 ……あぁ、面白く無いわ。 私は黙って、結んだばかりのリボンを解く。 そして、シェリルの首筋を舐めた。 「ちょ、ちょっとグレイス! 何するの!」 「悔しいのよ。まるで、貴女をランカちゃんに取られたみたいで」 「グレイス……」 「せめて、今は私のシェリルでいて?」 あくまでシェリルに主導権があるような言葉を選んで。 切なそうに囁けば、シェリルは決して拒まない。計算の上だ。 案の定、シェリルは私に止めてとは言わなかった。 鏡の前。自分の感じている顔を見るのは恥ずかしいでしょうに。 それでも、気丈に立ったまま、私の愛撫を受け入れる。 「グレイス……あぁ……」 「立っているのが辛いなら、ベッドに移動しましょうか?」 「辛くなんか!」 「だったら、せめて壁に両手をついて?」 背後から包み込むように乳房を弄びながら言うと、シェリルは素直に従った。 こういう風に、可愛くて従順なシェリルは大好きよ。愛してると言ってもいい。 だから、私以外の人間に、好意を向けるなんて許してあげないわ。 「グ、グレイス、あん……」 ドレスの裾から手を滑り込ませると、シェリルの秘部はとうに湿りきっていた。 下着を太腿まで下ろして、私は目指すところへ指を差し入れる。 「好きよ、シェリル……」 「あ……はぁ……んんっ」 秘裂に触れさせた指を更に動かせば、シェリルがいとおしい声で鳴く。 勃起した小さな突起に触れると、その声がはね上がった。 「シェリル……シェリル……」 「あ、あああ!」 達したのだろう。シェリルの一際高い声と、指をつたう体液に、私は満足する。 乱れたシェリルの様子を見ただけで、私もまた、下着を濡らしていた。 「うふふ……貴女のそういう顔、大好きよ」 「グレイスってば……。これじゃ、取材に間に合わないじゃない!」 「それなら心配ないわ。取材が始まるの、1時間後だもの」 「え?」 「遅刻するかもしれないから。わざと早い時間を貴女に伝えたのよ」 事実を明かすと、シェリルは力が抜けたのか、床に崩れ落ちる。 せっかく用意した衣装が台無しね。 でもいいわ。その位。可愛い貴女を見る事が出来るなら、安いものよ。 だって、こうして体調が思わしくない以上。 貴女といつ、永遠の別れをしなければいけないのか、分からないものね。 「グレイスったら……」 「怒りました?」 「怒ってなんか無いわ。ただ、私の事はお見通しなのね、って思っただけ」 「当然よ。私は貴女のファンでもあるんだから」 そうよ、シェリル。可愛いシェリル。 たっぷりと愛を注いで上げる。 だから、ランカ・リーの事なんて見ちゃだめ。私の側を離れちゃダメよ? END
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/121.html
532 :fusianasan:2011/04/19(火) 01 15 48.22 お花見で嫉妬ならちょいパラレルで バジュラの残してくれた星で開拓が進み大きな桜の木を発見する そこで人生初のお花見を皆と楽しむシェリル SMSメンバーのどんちゃん騒ぎから少し離れた所に一人立ち、木に頬を寄せ歌を口ずさんでいると ブワッと風が吹き、見知らぬ男が現れた 思いを伝える石のせいか、その男の不思議な魅力に酔うシェリル 差し出された手を握ってしまう そこに探しにきたアルト登場 なぜかアルトにもその男の姿が見え、不安にかられる その翌日もシェリルは桜の木に一人きていた いつもと違う様子のシェリルが気になり後を追うアルト そしてまたあの謎の男とシェリルが会っているのを見る 引き止めると抵抗するシェリルに 胸が苦しくなって 「例えあやかしに惑わされていたとしても、他の男の所に行くなんて言うな…!」 男が桜の精か何かはまかせる 534 :fusianasan:2011/04/19(火) 01 23 52.23 シェリルには女に見えてたというオチね 今は亡き人(グレイスや肉親)に見えてて、とかでも可 憑かれてるならあんまり気にしなくてもいいかな? 535 :fusianasan:2011/04/19(火) 01 31 27.23 やっぱ立ってバックからかな? 最初憑かれ気味で抵抗するシェリルだけど アルトが 「シェリル…!」 と何度も熱い声で呼びながら胸弄ったりしてかぶりついてたら 正気に戻ってくるのも良い ちょっと桜の木が見せた夢位の出来事だから ガンガン濃厚なのが良いな 538 :fusianasan:2011/04/19(火) 18 37 43.95 夜桜だと、こなれたアルトさんが 早乙女家の離れの庭で月明かりの下でってのもいいな アルトがふっと夜中に目を覚ますと抱き合って寝てたはずのシェリルがいなくて 姿を探すとシェリルは月明かりの中で舞い散る桜の花を眺めていて その姿がとても美しくて儚くてまるで桜の精のようで今にも消えてしまいそうで 不安になって後ろからそっと抱きしめて『どうしたんだ?』って聞くと 『この桜グレイスにも見せてあげたかったわ』ってシェリルが答えて一粒涙が零れて シェリルを慰めようとして優しくキスしてる内に二人とも気持ちが昂ってきちゃって シェリルの胸元にふわっと落ちた桜の花びらをアルトが口で取って 触れた唇にシェリルが感じて色っぽい声が出てアルトが止まらなくなって でもシェリルは人目をを気にして『ここじゃ嫌』て言うんだけど アルトは『こんな時間に誰も来やしないさ、今ここでしたいんだ』って言って聞いてくれなくて それでもシェリルが抵抗して『ここじゃ寒いわ』っ言うと 『すぐに熱くなるさ』ってそのまま桜の木に背中を押し付けられて 立ったまま片足あげて突かれ、その振動で桜の花びらが二人の上にひらひら~ まで妄想した 542 :fusianasan:2011/04/19(火) 22 09 11.80 いいねいいね~ アルトに「したい」とか言われたら、本気では拒絶できないよね アルトに弱いシェリルが萌え シェリル自身も昂ってて欲に勝てないっていうのもあるだろうし 兄さん「おや、随分と花が散って・・・昨夜は随分と風が強かったようですね」 お弟子さん「ですが、あんなに散ってるのはあの木だけですね」 兄さん「そういう夜もあるのでしょう。新しい葉が萌え出るのもまたよろしいですね」
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/208.html
797 :早乙女アルトの葛藤(アルト×シェリル) : 2009/01/31(土) 22 52 24 ID ttPQpb/n 皆様から感想を頂けたので5-723の続きのような物を書いてみました。 今回は携帯からの投稿で、改行やらが上手くいっていないと思いますが、暇つぶしにどうぞ! 早乙女アルトは悩んでいた。 恋人のシェリルとやっとの思いで迎えた初夜から三週間が経とうとしている。 ……未だに二回目は、ない。 それどころか、多少強引に迫ったオレはシェリル渾身のビンタを喰らった。 「最っ低!当分お預けよ!」 と、地獄の試練とも言うべき台詞と共に。 もちろんオレにも非はあるが、シェリルは男というものを解っていない。 一度抱いて仕舞ったら、愛しい女の躯を味わって仕舞ったら、何度でも 欲しくなるのが男だ。 普段は積極的にスキンシップを図りオレの慌てふためく様を楽しんでいる癖に、 こと夜の営みに関しては未だ抵抗があるらしくあからさまに拒絶する。 アイツは妖精なんかじゃない、悪魔だ。 今夜もギリギリの葛藤が始まるのか…と、重い気分でシェリルの住む部屋へ向かう。 「シェリル、入るぞ。」 合い鍵で扉を開き足を踏み入れるものの、返答がない。 「おいシェリル、居ないのか?」 不思議に思いながらリビングを覗くと、ソファーでスヤスヤと寝息を立てる 妖精を発見した。 「ったく、寝てんのかよ…。」 テーブルの上には、玉子からケチャップライスの飛び出た不格好なオムライス が置いてある。 思わず口元を綻ばせた瞬間、シェリルが小さく身じろいだ。 「………んぅ…。」 袖のないワンピースの短いスカートから、艶めかしい白い太腿が覗く。 本能的にその太腿の間、スカートの更なる奥地を想像して「しまった!」 と思った時にはもう遅い。 熱の溜まった下半身が疼く。 ああ、最悪だ。 必死に欲望を振り払おうとすればする程、初めてシェリルを抱いた時の感覚を 思い出して仕舞う。 少しだけ、軽くキスをするだけなら良いだろう。 そう無理矢理自分に言い聞かせながらシェリルが眠るソファーへ片膝をつく。 ギシッ…と音を立てながら覆い被さるように体重を掛けると、寝息を洩らす為 少し開かれた唇に自分のソレをそっと重ねた。 ――…甘い。 オレが馬鹿だったんだ。 キスをしたら止まらなくなる事くらい解っていたのに、本当に馬鹿だ。 案の定止まる筈もなく、啄むような甘い口付けを何度も何度も繰り返す。 その間自然と動いた片手で薄い布地越しに柔和な膨らみを包み込むと シェリルの躯がピクリと震えたが、起きる気配はない。 調子に乗ったオレは、豊かな乳房を揉みしだいて心地良い感覚に溺れる。 (この馬鹿、また下着…。) 悩ましい感触に息を吐くと、布越しに浮き出る突起を布地ごとしゃぶった。 「…ぁッ………ン……。」 眠っているにも関わらず艶やかな声を洩らすシェリルが堪らなく下半身を刺激 して、欲望がボトムスを押し上げる。 最低な事をしていると解っているが、止まらない。 布越しにも分かる程硬く尖った乳首を舌で優しく撫でながら、片手を下腹部へ 移動させた。 短いスカートからスルリと片手を侵入させる。 微かに湿った下着越しに割れ目を爪で柔く引っ掻くと、またも悩ましい声。 「……ッん、ゃ………。」 そのまま下着の隙間から差し入れた人差し指で割れ目を執拗に擦ってやると、 クチュリ…と蜜によって奏でられる水音が響いた。 「シェリル……、シェリル。」 欲に浮かされ自然と乱れる吐息と共に愛しい相手の名を囁きながら、 ヒクつく膣内に人差し指を挿し入れた。 やはりまだ狭い。 ゆっくりと着実に指を動かしてナカを解す。 空いている片手でシェリルの頬を撫でながら再度唇を啄もうと顔を寄せた 途端、青色の瞳がパッチリ開かれてオレを映し出した。 「…シェ…シェリル……。」 「……え、アル…ト………?」 全く状況が掴めていないシェリルは、蜜部に感じる違和感に瞳を見開く。 身の危険を感じ取ったオレは素早く片手でシェリルの両手を纏め上げ、 情けなく首を垂れた。 「す…スマン、シェリル。」 「なッ……何?何なの!?」 「眠ってるお前が、その…可愛くて。我慢出来なかった。」 ようやく状況を理解したらしいシェリルは顔を真っ赤に染めて瞬く。 「最低だって解ってる。寝込みを襲うなんて人として…――グハッ!」 慌てて弁解しようと顔を上げた瞬間、下半身に、つまり男の急所に激痛が走った。 いや…ココを蹴るとかシェリルはマジで半端ねぇ。 「こンの……馬鹿!スケベ!変態!女顔!」 「い…いや待て、最後関係ない項目が混ざってないか?」 「信じらんない!アタシが起きなかったらどうするつもりだったのよっ、 まさか最後までヤッてたワケ!?」 「……多分、な。」 「ホント最低…、大っ嫌…――ッん!」 シェリルの罵声を途中で遮ろうと噛み付くように口付けた。 キュッとキツく両目を瞑るシェリルを薄ら開いた視界に確認しながら、 十分に味わってから離す。 「……本当に悪かった。反省するから、その台詞だけは言わないでくれ。 お前に嫌われるのが一番辛いんだ。」 真剣な眼差しを向けて情けない声を絞り出すと、シェリルが息を吐いた。 「もう、本気で嫌いになんかなる訳ないでしょ。只でさえヘタレてるんだから それ以上情けない顔するの止めなさい。」 「おまっ…、言い過ぎだろ。」 「あら、アンタが文句を言える立場なの?」 「…――ぐっ。」 言葉はキツいがオレを気遣うシェリルのお陰で和やかなムードが流れる。 と、シェリルが視線を逸らして小さく呟いた。 「って言うか、いい加減退いてくれない?」 シェリルの両手首を纏め上げている片手の力を強めて低く答える。 「…………嫌だ。」 「ハァ!?」 「こんなところで寸止めなんて無理に決まってんだろ、冗談じゃねぇ。 反省は後でしっかりする。」 自分勝手な決定事項を口にすると、呆気に取られているシェリルの唇を塞いだ。 「ぁっ…ぁっ、んンっ。」 「……シェリル………っ。」 「ゃぁっ、ん……ハァ……、ソコ…気持ち…ぃ……ッ。」 「ココ……か。すっげ…締め付けてくるぜ?」 グチュグチュと卑猥な水音と互いの吐息、そして飛び切り甘いシェリルの 喘ぎだけが部屋に響く。 双方の限界を察知したオレは腰を打ち付けるスピードを速めると、 シェリルの躯をしっかりと抱き締めて告げる。 「…ッは、シェリル……好きだ………っ。」 「ァッぁっ、ぁっ、アルトっ、アル…ト……。も、イッちゃ…――っ!!」 背中にピリッとした痛みが走った瞬間ビクビクッとシェリルの躯が跳ねる。 それと同時に不規則な収縮を繰り返す膣内に自身をキツく締め付けられて 仕舞い、またも堪えきれずナカへ熱い精液を放った。 「ァっ……く…!」 ドクドクと大量の精液を注ぎ込むに連れて、オレを襲う快楽が強くなる。 射精が終わり数回腰を揺すって眼下のシェリルを見詰めると、惚けた表情で 問い掛けてきた。 「ねえ…アルト。あたしとエッチするの、気持ちイイ?」 結局行為を受け入れて仕舞った自分が照れ臭いのか視線を泳がせる シェリルの耳元へそっと唇を寄せて囁く。 「最高に、……イイ。」 カァッと耳元を赤く染めて小さく「馬鹿」と悪態を吐くシェリルにもう一度 キスをすると、天使のような笑顔を向けてこう言ってきた。 「それじゃ反省としてこれから一ヶ月、お預けね?」 どうやらオレの葛藤はまだまだ続くらしい。 「……勘弁してくれ。」 終わり。
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/28.html
2スレ294 保健室 294 名前:fusianasan 投稿日:2009/01/08(木) 23 12 08 二度目のHを保健室でしちゃったアルシェリを妄想した。 あらわな体操着姿のシェリルを目の前にして、 アルトはたちまち息がしづらくなった。 急いでシェリルを横抱きにし、頭の中で学校内の手頃な場所を探す。 もちろん、誰にも邪魔されず身体を重ねられる場所だ。 抱き上げたまま歩き出したアルトの行動に、シェリルは非難の声を上げたが アルトの耳には届かない。 なんてことだ、とアルトは内心舌を巻いた。 一度抱いただけで、こんなにも欲望に忠実になってしまうなんて。 正直、このところのアルトは四六時中そのことしか頭にない。 「男」になったどころか、俺はガキに戻ってるんじゃないかと 思うくらい、アルトの頭の中は、今シェリルと重なる目的に向かって 一目散だ。 結局、アルトが勇み足で向かった先は保健室だった。 ベストの場所とは言えないが、とりあえずベッドがある。 先生もご都合どおりいない! ベッドにちょっぴり乱暴にシェリルを投げると、 ぎょっとしたシェリルが小さい悲鳴をあげてシーツの上に転がった。 「ちょっと、何すんのよ!」 繰り出された右フックを軽くかわして、 アルトはがっつりとキスをする。 しばらくふごふごと、口内で何かいっていたが、 やがてシェリルはおとなしくなった。 シェリルだってキスがほしい。 しかし、アルトの舌が本気でシェリルの口内を犯し始めたことに ふいに焦った。 まさか、ここでする気か。 「ちょ、…だめよ」 とっさに制する声をかけたが、すでにアルトはマイペースに 胸元のジッパーを下ろしている。 「本気なの?ここで…」 アルトが柔らかい眼差しなので、シェリルは本気とは思えなかった。 と、大きな手で胸を包まれ、思わず高い嬌声を上げる。 「しー…」 アルトが人差し指を唇に乗せた。 「いやよ…こんなところで…」 知らず、シェリルも小声になる。 「すぐ、済むから…」 「誰か、来るわ」 また、キスで塞がれる。キスにもがいている間に、 アルトは器用に、シェリルの足から下着を取り去った。 白くすらりとした足を開かせる。 「待って、わたしまだ…」 二度目のセックスでは、まだ充分に潤っていない状態での挿入は 怖かった。 「大丈夫、濡れてるぜ…」 すでに先端を宛がっているアルトがささやく。 「だめ、 …ッ!!」 いきなり奥まで入ってきた異物感に、シェリルは声を上げた。 「アルト…!」 「シェリル…く、」 痛くはなかったが、シェリルは羞恥のあまり首を振った。 アルトはまだろくに服も脱いでいないではないか。 アルトは息を小さく吐きながらシェリルを見つめる。 自分に貫かれ、組み敷かれているシェリルが、愛おしくてしょうがない。 もう少し、見ていたい。けれども、 すでに腰は次の快感を求め動き始めている。 「誰か、来る、わッ」 「だから、急いでんだろ…」 シェリルも鳴きながらアルトの腰に足を絡めた。 シェリルだってとっくに、身体に火がついていた。 二人とも、性の快感の前では屈服するしかないことを、分かっている。 「あ…っ、あ…っ、ア、ト…、アル、ト…ッ」 ジャージのジッパーの狭間から、こぼれでるようにたわむ片胸を アルトは掴み上げる。 何度もアルトの名を呼ぶシェリルを可愛く思いながら、 アルトは次々と打ち込んでいった。 おわり
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/124.html
SSじゃないけど姫×妖精話のプロットが沸いたので投下。 こんな感じで開始のIFストーリー。 アルト 性格/劇場版 ポジション/TV版 シェリル 性格/劇場版 ポジション/劇場版 グレイス 性格/劇場版 ポジション/劇場版 ランカ 性格/TV版 ポジション/TV版 トンデモ展開なので口に合わなかったらゴメン。 <マクロスF 緑のたぬきぬき①> ファーストライブでの出会いは漫画キスインザギャラクシー準拠。 かっけーアルトさんに動揺したシェリルは、ライブ中にアルトにちょっかいをかけようと画策する。 ただアルトたちを楽屋から追い出すようなことはせず、結果アルトとランカの出会いのフラグ折れる。 コンサート会場でラブスリンガーのシェリルを抱いて飛ぶアルト。 天井の梁の上でじゃれ合ってるとヴァジュラ襲来。 外に出たところで砲撃を受け、吹っ飛ばされる二人。 アルト、空中でシェリルをキャッチ。 お姫様抱っこで飛行中にヴァジュラに追われる。 ヴァジュラの砲撃で出来た穴に落下してしまい、ディープ吉原に到着。 逃げ惑う街娼に紛れて街中のシェルターに退避しようとするも、天井が落ちてきて二人だけで閉じ込められる。 EXギアで押してもドアは開かない。 しかたなく救援がくるまで待つことにする。 しかし、そのシェルターは客取り部屋として使われていたらしい。風営法違反。 備蓄食料は怪しげな栄養食(強力な違法の精力剤)しかなかった。 知らずに過剰摂取してしまった二人は獣になって童貞処女喪失。 消耗しつくし、抱き合ったまま眠りにつく。 (ちなみにランカはギリアムの活躍で無事。) <マクロスF 緑のたぬきぬき②> 翌朝目覚めたアルトは物凄く後悔。 運良く使用可能だった簡易シャワーを浴びながら反省。 シャワーから戻ったアルト、床に落ちていたイヤリングを拾う。 衝撃が走る。 シェリル、寝言で「一人にしないで。」 イヤリングを付けてみると、シェリルの心が伝わってくる。 アルト、シェリルの手を握る。 シェリル覚醒。 アルト、シェリルに向かって「お前は一人ぼっちじゃない。」 シェリルどきゅん。 なし崩しに寝起きセックスに突入。 今度はイヤリングのせいで超時空セックスとなる。 ヤッてる最中に二人の記憶が混同し、子供の頃の出会いとかも思い出す。 盛り上がってしまい、気が付いたら中出し三昧。 さすがにマズイとためらうアルトだったが、気持ちよすぎてシェリルの腰の動きは止まらない。 アルト、中出し回避のために歌舞伎の奥義を使って丹田で錬気し、中出しを我慢しようとする。 歌舞伎を通して日本文化の粋を純化して受け継いでいるアルトは、まさしく文化の生み出した化け物である。 短時間で接して漏らさずを体現してしまう。 シェリルもアルトに触発され、イカされまくりの状況から抜け出すためにアルトに習って丹田で気を練り始める。 チャクラの目覚め+イヤリングの効果で、シェリルの喉から小腸にV型細菌が移動開始する。 <マクロスF 緑のたぬきぬき③> 三日後、二人の篭るシェルターにキャシーとグレイスが救出にくる。 その頃には既に精力剤は全消費されており、シェリルは完全にアルト専用オナホとして開発し尽くされていた。 当分露出の激しい衣装を着るのは無理なほど、シェリルの全身に熱烈なアルトのマーキングが。 アルト、強姦罪容疑で逮捕される。 (ちなみにシェリルはこの三日間の経験を元に「禁断のエリクシア」の歌詞を書き上げる。上に下に揺さぶられ~。) シェリルの体調を心配し、アルトを庇おうとするシェリルをホテルの医療ベッドに押し込むグレイス。 そこでシェリルの喉のV型細菌が減少していることが発覚。 フェアリー9の廃棄を論じるギャラクシーの支配者たちに対し、様子見を具申。 一応了承したギャラクシー首脳部だったが、平行してフェアリー10の準備を開始する。 グレイス、シェリルの変化はアルトとのセックスの影響と推測。 最初ワタシの育てたシェリルをよくも汚してくれたわねと怒り心頭だったグレイスだったが、考えを改める。 シェリルの意向に沿い、和姦であったことをフロンティア政府に伝え、アルトは釈放される。 シェリル行方不明のニュースは既に漏れていた。 アルトの周辺では同時期に姿を消していたアルトとシェリルとの仲を怪しむ声も上がり始めていた。 久しぶりに登校したアルトは、シェリルとどんだけ親睦を深めたんだと、ミシェルに冗談めかして探りを入れられる。 優秀な役者のはずが赤面するのを隠せないアルト。 何かがあったことはバレバレであった。 耳をそばだていたクラスメイトたちにより、一瞬で美星学園内にゴシップが拡散してしまう。 ただ、飛行訓練の実習時間、無頓着に着替え始めるアルトの裸をミシェルが慌てて隠さなければ、より正確なウワサが広まっていたことだろう。 アルトの妙に色気のある首元や胸元には、誰かさんの歯型や鬱血した跡が付き捲っており、背中も引っかき傷だらけだった。 ミシェルは冷や汗ものだった。 ちなみにアルトはYF-25を操縦してないのでSMSに勧誘されず。 イヤリングはアルトが持ったまま。 <マクロスF 緑のたぬきぬき④> シェリルに躰の状態を伝えるグレイス。 シェリルもまた自分の喉の調子が良くなっていることに気付いていた。 フォールド波が弱まるとフェアリーとしての役割が果たせない。 シェリルはギャラクシーに捨てられてしまうことを恐れた。 だがしかし、グレイスは逆にシェリルに対してアルトとの関係をもっと深めるように指示を出す。 シェリル自身、アルトとの関係をより深めたいと思っていたので、グレイスの言葉はとても嬉しいものであった。 グレイスを信頼するシェリルは、素直にその言葉に従うことを決める。 シェリル、通学途中のアルトの脚をひっかける。 イヤリングを取りに更衣室へ。 女子生徒がやってきたので二人で一つのロッカーの中に隠れる。 密着状態でシェリルに喘がれ、アルトはフル勃起。 キスしそうになるも意思の力で我慢。 ロッカーから出たあと、シェリルは不満げ。 そのままお守りを人質に取られスターデート。 セグウェイできゃっきゃうふふ。 転んで押し倒してそのまま青姦しそうになるも、さすがにマズイと寸止め。 この前のことを改めて土下座で謝るアルト。 やはりああいうのは男がきちんとしないとというのがアルトの言い分だった。 怒るシェリル。私も悪いに決まってるじゃない。 いや、と聞かない頑固なアルトに、じゃあ罰をあげると告げるシェリル。 アルトは一生ワタシのド・レ・イね? …わかった。 じゃあキスして(赤 美しい湖畔のロケーションの中で、二人はきちんとファーストキス?をすることに。 <マクロスF 緑のたぬきぬき⑤> その後、ラブホのあるフォルモに移動。 インスピレーションが降りてきて歌詞を書き上げた後、ラブホに入る。 初めてのラブホに興奮するシェリル。実は照れ隠し。 薬に流されない状況での初Hにアルトも緊張。 でも二人の躰の相性は抜群で。 次第に暴走。 休憩のはずが延長してしまい、朝まで共に過ごすことになる。 その結果、ホテルから出てくるところをパパラッチされてしまった。 アルト、ヴァジュラ襲来を受けて航宙科対象で行われた軍のパイロット研修に参加。 好成績を収め、統合軍に誘われ、予備役登録のための手続きをする。 ミシェルに止められるが、童貞を捨てたアルトは以前と違ってブレなかった。 姫と揶揄されるが逆に科を作ってミシェルを翻弄。 実のところ、シェリルで女を知ったことにより、アルトの演じる女形はより進化を遂げてしまっていた。 シェリルがアルトの男としての獣性を存分に引き出してくれたことで、アルトの中にあった焦りが消えた。 アルトは、己の中にある根付いてしまっている女としての自分を認める余裕を持つことが出来たのである。 真っ赤になってしどろもどろになるミシェルに冗談だと笑って謝り、その場を立ち去るアルト。 ミシェルは「やれやれ。凄いもんだね銀河の妖精ってのは。」と苦笑して、その後姿を見送るしかなかった。 <マクロスF 緑のたぬきぬき⑥> 2ヶ月経過。 パパラッチされたせいでアルトとの仲はフロンティアの芸能ニュースのトップ項目になっていた。 もともとアイドル路線で売りには出していなかったのでシェリルの人気が衰えることはない。 逆にやっと恋人が見つかった的なマスメディアのノリだった。 そんな喧騒の中、アルトは学校・予備役向け教育訓練・隠れデート、シェリルは仕事・作詞作曲・隠れデートを繰り返す日々を過ごしていた。 千束でのアルトの自宅デートも有り。 長屋だったのでギシギシアンアンとご近所に迷惑をかけ、あとで苦情を言われて赤面なんてことも。 アルトとシェリルの房事は、全てグレイスの命を受けたブレラに監視されている。 デートを終えてアルトと別れた後、ブレラがシェリルの躰をスキャンして鬱血や痣の場所を読み上げ、勝手にスキャンするなって言ったでしょう!とシェリルに怒鳴られることもしばしば有り。 セックスする度にシェリルの小腸にV型細菌が定着していくことから、グレイスはヴァジュラが腸で思考する生態と分析。 このレポートにより、ギャラクシーのトップはシェリルをリトルクィーンとして使用することを正式決定。 夜中にシェリルにグリフィスパークに呼び出されるアルト。 シェリルからサヨナラコンサートのチケット渡される。 そのままホテル突入。最後のセックスと念入りにヤる。 グレイスの計算どおり、この一回でV型感染症が完治。 シェリルはリトルクィーンと同等の力を得る。 <マクロスF 緑のたぬきぬき⑦> サヨナラコンサート。 コンサート開始直前、アルトとシェリルがしんみりとイチャついているとギャラクシー襲撃のニュースが飛び込んでくる。 ギャラクシーは、予備としてシェリルのデータからフェアリー10の小腸にV型細菌感染させようとしていた。 それが失敗し、結果としてヴァジュラの襲来を呼び込んでしまったのである。 フロンティア行政府は三島の指令によりギャラクシーのSOSを無視しようとする。 しかしギャラクシーの指示を受けたグレイスが先手を打って、情報をマスコミにリーク。 フロンティア行政府は救援部隊を派遣せざるを得なくなり、SMSを中心とした部隊の派遣が決定。 しかしアルトがいないせいで、ヴァジュラは執拗に難民船を攻撃。フロンティアへもフォールド侵攻せず。 SMSの健闘空しくギャラクシーの難民船全て大破。 フロンティアに逃げ込み、いずれはクーデターで乗っ取ることを考えていたギャラクシーの支配者たちも、運悪くここで全員消滅。 コンサート終了後、ギャラクシー全滅の報に知って打ちひしがれるシェリル。 アルト、シェリルのために何も出来なかったことを悔やむ。 教育訓練終了後、既に美星の卒業単位は取得済みだったため、予備役ではなく軍に正式に入隊することを決める。 サジタリウス小隊に配属される。 以上
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/122.html
想い届けるまで 667 名前:想い届けるまで[sage] 投稿日:2011/05/11(水) 20 36 22.61 食堂で流れるTVからシェリルの声が聞こえて、つい目がいく。 (TVを通して見ると全然違うな) 銀河の妖精然とする華やかで美しいシェリルのプロの仕事に感心しつつ、 プライベートの彼女を思い出すと、アルトは少しの焦燥とあふれる温かさを感じた。 (グレイスがついてるとはいえ、あいつ、ちゃんと無理せずに、ちゃんと休んでるだろうか?) あの左耳にあったものは、今はこの御守りの中にある。 アルトは愛おしさ抑えられず、そっと胸元にあるその存在を確かめた。 ********** ステージで倒れてからここ数日、調子の悪かったシェリルだが、今日は少し調子が良いようだ。 心配されるのを嫌がるシェリルを、アルトは労わり、嬉々として世話を焼いていた。 (心配する人間がいることをせいぜい実感したらいいさ) 芸狂いなのもいいが、体調管理も仕事のうちだ。 外での仕事を減らされているシェリルは、自室でボイストレーニング、ダンストレーニングをこなし ぶつぶつと譜面に向かったり、おもむろにピアノを弾いたりしている。 シェリルは不本意そうだが、近くにいられる時間が長くなったアルトはまんざらでもない気持ちだ。 世話を焼くことに楽しんでいて、辛い思いをしているシェリルに少し申し訳ない。 (こんだけ集中してると、後でどっと疲れるんだろうなぁ…) ぐったりと伸びるシェリルを想像し、アルトは苦笑した。 グレイスにカロリー摂取の確認をして、甘味を準備してやろう。 先日買ってきたようかんがまだ残っているはずだ。 *********** アルトの淹れた煎茶とようかんで一息をついたシェリルは 横になっていたソファーでいつの間にか眠ってしまっていた。 アルトは、眠り姫に毛布をかけてやり、ソファーの下に腰かけ寝顔を眺めると、 最近張りつめた様子のシェリルの緊張を解いたことに満足した。 顔色はそう悪くはない。 食事の時も薬を飲んでいた。 しかし、この程度の活動で眠るほどに疲れてしまうということは、やはり、あまり調子がよくないのだろう。 熱を計ろうとアルトは白い額に手を伸ばした。 すやすやと眠るシェリルの顔は人形のようで、造作の繊細さがよく分る。 特に熱はないようだが、滑らか触り心地を感じたくて、アルトはそのまま頬に触れた。 くすぐったいのか、シェリルがにへらと笑い、アルトもつられて微笑んだ。 (俺の心配も知らないで、能天気に寝やがって) 悔しくなるほどに、シェリルのことで一喜一憂する自分がいる。 まだ出会って数カ月程なのに、どうしようもなく、心の中にシェリルが居座ってしまっている。 シェリルは憎からず思ってくれているようだが、 まだ、胸の内は晒してくれず、シェリルが時折見せるよそよそしさに歯がゆい思いをしている。 そのことを言ってしてしまいたくなる時もあるが、焦りは禁物だ。 アルト自身は、シェリルと一緒に何か大きなことに巻き込まれることは覚悟ができているが シェリルは、まだ巻き込む勇気がないのだろう。 まだ、たったの数か月しかたっていないのだから、アルトがシェリルを想うほどには、 シェリルがアルトを信頼していないのも無理はない。 (一人ぼっちじゃない、か…。ホントにわかったのかよ?全然、分かってないだろ) アルトは、思いが伝わればいいのにと、シェリルの耳にかかる「想いを伝える石」に触れた。 すると、シェリルの長いまつげがフルフルと震え、ゆっくりと瞼が開かれた。 「ア、ルト…?」 起こしてしまった、とアルトは手を引いたが、シェリルは完全に起きてしまったようだ。 眠そうに体をもぞもぞとしている。 「起こしちまったな」 ちょっと怒ってくれることを期待したアルトの背に夕日に染まった空をぼんやりと眺めてシェリルがふわりと笑った。 「ううん。もう、夕方だもの。今日も、もうすぐ終わるわ」 入ってくる光は強さを弱めているというのに、眩しそうに目を細めるシェリルは 美しく儚げで、アルトの胸が切なく疼いた。 いつもみたいに憎まれ口で場の空気を換えようと思った。 美しいものには触らずにそのままにしておこうかとも思った。 しかし、アルトの思考を破って、シェリルに触れたいという衝動がアルトを突き動かした。 「アルト?」 窓を見ていたシェリルがきょとんと唇を重ねようと身を屈めるアルトに視線を合わせた。 「ダメ」 シェリルがとっさに顔をそむけた。 「なんで?」 アルトが問うと、一瞬だけシェリルが悲しげに眉をひそめたが、不敵な笑みで答えた。 「なんで、って。理由なんてないわよ」 シェリルの表情からシェリルが独りで何か抱えようとしているのを読み取ったアルトは どうこう言っても喧嘩になるだけだと有無も言わせずに嘘を紡ぐ唇を自分の唇でふさいだ。 「お前、ウソをつくならもっとうまく騙してくれよ」 恥ずかしさと悲しさと嬉しさを混ぜたような複雑な表情をしているシェリルがおかしくて アルトはつい笑ってしまった。 素のシェリルは表情が豊かで、正直だ。 「別に、ウソなんてついてないわよ」 真っ赤になって駄々をこねるシェリルを見れる人間はそういないだろう、と アルトは喜びすら覚えてしまう。 「早く、調子戻せよな。お前に触れられないだろ?」 優位に立ったアルトは、それを楽しんで、きっとシェリルも同じ気持ちだろう、と 誘惑するように、シェリルの唇を親指でなぞった。 本当は、柔らかな唇をもっともっと深くむさぼって、もっと深く重なりたい。 それを我慢してるんだぞ? きっと真っ赤になって反論するだろうとアルトは期待したのだが、 シェリルは傷ついた様子で呆然としたのだった。 *********** 最後の艦、マクロス・フロンティアの地を踏んだ時には、心は決まっていた。 たとえターゲットが見つかっても、歌に殉じようと、そう思っていた。 歌は私の全て。 歌えない未来なんていらない。 カウントダウンが始まっていた。 進行は予想していたよりも早く、グレイスにも予期できないほどで 不覚にも仕事に大穴を空けてしまった。 プロとして失格だ。 始まる前は、このワンステージならどうにかなると思っていたのに、 自分で思っているよりも、体の状態が悪いのかもしれない。 体はキツイが、意識は割としっかりしてきた。 酷いのどの痛みが、病気の進行を感じさせ、絶望的な気分になった。 私はもう、歌えないのだろうか? いいや、私は生きている限り最期まで歌う。 そのために、ここまで来たのだから。 「シェリル。そろそろ、ケータイ渡しておくわね。 パイロットさんが心配してるわよ」 見てみると、アルトからの着信が3回。 私が倒れたのを知って心配してくれたのだろうか。 アルトが自分を気にかけてくれている事が凄く嬉しかったが 何と言っていいかわからず、コールバックも出来なかった。 まだ「元気よ」なんてとても言える状態ではなく、 ついた嘘などすぐに見破られて、よけいに心配をかけてしまうだろう。 そうこう戸惑っている間にアルトからの着信があった。 嬉しいのに、電話に出ることができない。 『よう、大丈夫か?さすがのお前もハードワークがたたったな。 ええと、明日は、俺が行くから、大人しく休んでろよ』 アルトの心配そうな声。 少し照れたぶっきらぼうな声。 愛おしくて愛おしくて涙が出そうになった。 好き。大好き。 あの天女の男の子に最後に一目逢えたらいいと思っていた。 生きるために歌っていた私に、歌うために生きるという道を開いてくれた恩人だ。 歌舞伎をやめて、全然違う世界で生きていたアルトは、 本物の空に焦がれて、でも、戦いの空を飛ぶとても心優しい男の子だった。 アルトとの時間はとても心地よく、物心ついた時から歌うことが全てだった私にも 舞台の上でない生があるのだと実感させてくれた。 彼を通して世界が愛おしく思えるようになった。 でも、私はもうすぐ死んでしまう。 それは、あなたにもどうしようもないこと。 だから、傷つかないで。 ただ、悲しんでくれたらいい。 悲しませてごめんなさい。 アルトがランカと慰安旅行の約束をした時、私は羨ましく思ったと同時に、少し安堵していた。 アルトはきっと大丈夫だ。 アルトの優しい腕が誰かを抱きしめる時が来るのが、確かに寂しくて、冷たいものが心を這う。 けれど、私のいなくなった世界で、誰かに慰めてもらって、幸せに未来を生きてくれると思うと、 私がアルトと深く関わったことも許される気がするのだ。 アルトは私を守りたいと言ってくれたけれど、それだけで十分だ。 私は、アルトを出来るだけ傷つかないように離れていこうと、決心した。 今更虫のいい話なのは分かっているけれど、出来るだけのことをしよう。 勘のいいアルトに心配かけないようにと、アルトの護衛を減らしてくれと申し出たが グレイスは私が無理しないようにアルトに監視してもらう、と護衛の回数は相変わらずだった。 アルトに触れられて思いが溢れるのをおびえる私の態度から察したのか、 倒れてからアルトが私の体に触れてくることはなかった。 それがせめてもの救いだった。 でも、とてもとても寂しかった。 しかし、アルトは甲斐甲斐しく世話だけは焼いてくれた。 体が辛いのもあって突き放して接する私に、よけいに優しくしてくれるのが 嬉しくて悲しくて悔しかった。 あなたが好き、死ぬのが怖い、と全てぶちまけて縋ってしまいたくなる気持ちを私は全て歌に込めた。 歌がなければ、正気を保てなかったかもしれない。 私の心を乱す男から目を逸らして、歌作りに没頭した私は、彼の隣でいつの間にか眠ってしまっていた。 夢から覚めた私には、アルトと過ごしたフロンティアでの日々がつかの間の甘い夢のように思えた。 これから現実の痛みが待っているというのに。 「今日ももうすぐ終わるわ」 このまま夢見ていられたらいいのに。 美しい夕空を写す天蓋を眺めて夢うつつの私に、アルトはキスをしてくれようとして、 私はとっさに顔をそむけた。 私は、もう、あなたと甘い戯れはしないと決めているのだ。 「なんで?」 眉をひそめたアルトが意外にも率直に聞いてきて、 嫌いになったなんて、とっさにウソも言えず、私は苦し紛れに答えた。 「なんで、って、理由なんかないわよ」 私の答えなどまるで聞かなかったように、私の拒絶などものともせずに、アルトが私に唇を重ねた。 アルトは、唇を名残惜しげに食んで顔を離し、間近で少し悲しさの混ざった苦笑いをした。 女性のように端正なのに、男らしい表情で、私の中の女が疼いた。 「お前、ウソをつくならもっとうまく騙してくれよ」 心を見透かされた私は、ムキになって抗議したが、もはや逆効果だろう。 アルトは余裕そうに笑っている。 アルトには勝てない。 情けないことに、私は拗ねるしかなかった。 「別にっ、嘘なんか、ついてないわよ」 アルトは嬉しそうに、にやついている。 なんで、そんなに余裕なのよ! 軽々と私の心の中に入り込むアルトが憎らしい程愛しかった。 「早く、調子戻せよな。お前に触れられないだろ?」 冷や水を浴びたように、我に返った。 調子は戻らない。 これ以上の回復は見込めない。 元気になりたいのに。 私は、あなたの手を離さなくてはならない。 *********** シェリルも病気で辛くて不安で悔しいはずなのに、 俺は自分のことばかり考えていた事を恥じた。 どうして、抱きしめてやらなかったんだろう。 俺がついてるよ、って言ってやらなかったんだろう。 こいつは、全部自分の中に抱えてたんだ。 俺は、その華奢な体を強く抱きよせた。 「何でも一人で抱え込むの、いい加減やめろよな」 グレイスたちのことだってそうだ。 隙を見せられなくて、気を張り続けてきただろう。 でも、俺にはもうそんなことしなくていい。 大切なイヤリングをくれた。 素顔を見せてくれた。 初めて肌を合わせた。 頼りないだろうけど、お前が選んだ俺を信じてくれ。 「だって、あんたお小言いうばっかりで何にもできないじゃない」 「そうだけど!誰かが側にいるだけで違うだろ!?」 シェリルの肩をしっかり掴んで、青い瞳をしっかりと覗きこんで、気持ちが通じるようにと願った。 「俺は、お前にもらったイヤリング、ここにしまってある。 飛ぶときは必ず、コックピットに飾ってる。それだけで気持ちが全然違う」 シェリルの手を握り、制服の上から、胸のお守りの上に手を重ねた。 シェリルの手に俺の手の温度、胸の鼓動、そして固いイヤリングの感触が伝わるだろう。 そして、俺の思いも伝わってほしい。 好きだ。愛してる。痛みも悲しみもすべて分け与えてくれと言えばシェリルは 心を許して委ねてくれるだろうか。 否。 頭を冷やせと、突き放されるだろう。 シェリルの心が溶けるまで、待つしかない。 お互い隠し切れないぎりぎりの恋情を抱えながら、冷静だと言い張ってる今が苦しい。 一緒にいられるなら、その苦しさすら喜びに思えるのが、少し怖い。 「アルト…」 しばらく手を重ねて見つめあっていたが、シェリルがふとため息をついた。 「あんた、とりあえず落ち着きなさいよ」 「な、お前」 我に返ると、暴露した恥ずかしさがこみ上げてきた。 「あんたがそんなんだから、私も落ち着かないんじゃないの」 「わ、悪かった。だから、遠慮なく頼ってくれ」 もう開き直るしかない。 「ふ、ふふ」 「ははは」 二人笑い合ってるうちに、シェリルが重ねていた手を抜き取り、ふわりとしたストロベリーブロンドの隙間から自分の耳のイヤリングに触れた。 「そのイヤリング、きっとあなたを守ってくれるわ」 「ああ」 確かに、バジュラとの戦いで守ってくれたような気がする。 「だから、持ってなさい」 「ああ」 女王にもらった愛の勲章を誇るように笑みがこぼれた。 シェリルにも自分をいつも身近に感じてほしいと考えた俺は、ふと妙案を思いついた。 「あ、そうだ」 俺は髪を解き、いつも身に着けていた母の形見の赤い組み紐をシェリルに差し出した。 「シェリル、これ。母親からもらって…」 シェリルは驚いた様子だったが、くすりと笑って手を退けた。 「貰えないわ。…そんな…目立つもの身に着けたりできないもの」 「そうだよな」 シェリルは常に人目に晒される仕事で、しかも、衣装を選ぶ。 見た目の全てが売り物なのだ。 落胆を隠せずに髪をまとめなおしていると、シェリルが軽く唇を重ねてきた。 ふわりとした甘やかな感触の全身に広がった。 「ありがとう」 眉をやや下げ気味に瞳を潤ませ、顔を真っ赤にしている。 受け取ってもらえなかった事には正直落胆したが、 シェリルの可愛さで胸がいっぱいになった俺は、 突き放し気味だったシェリルの心に少しは響いた事をした、と誇らしく思った。 離れていても、組紐を見て、俺のこと思い出して欲しいと願ったのだが、 思い出してもらえないのなら、忘れられない記憶を重ねよう。 お前の笑顔が俺の瞼に刻まれているように、お前の涙が俺の心臓に刻まれているように いつでも俺を感じるように、お前にも俺を刻みたい。 俺が飛ぶ時、お前と飛んでいるように お前が歌う時は俺を想ってくれるように。 例え離れた場所にいても、一時も離れられないように心が雁字搦めに繋がったらいい。 ****** アルトの胸元にはイヤリングがあった。 旅がもうすぐ終わることを予感していた私は、 心と命の恩人のアルトにそのまま預けておこう、とその時はただそう思っただけだった。 しかし、真面目なアルトは私が思っていたよりもとても重く受け止めてくれているようだった。 大切にしている、と告白してくれて、正直、驚いてしまった。 確かに、母の形見ではあるが、私が死んでしまったら次に受け取ってくれる人もいない、その程度のものだ。 イヤリングは、偶然にもアルトの元に落ち、アルトは懸命に届けてくれた。 あの時のアルトは今も私の心の奥にとどまったままだ。 それだけで、イヤリングは役目を果たしたと言っても良いくらいだった。 私の元で役目を終えたイヤリングに、新たな役目を託そうと、そんな気持ちだったのかもしれない。 それなのに、イヤリングはアルトに私の卑しい望みを伝え、 アルトは、私を包み慰めてくれた。 そして、アルトも、アルトのお母様の形見を私にと、差し出してくれた。 アルトのお母様とアルトの大切な記憶と思いが込められた、組紐だ。 この世にたった一つしかない、大切なものだ。 アルトの真心を感じ、感激のあまり、涙が出そうになってしまった。 アルトに悲しみを与えてもうすぐ去る身としては、とても受け取れない。 いざ、差し出された組紐を目の前にして初めて、私が無自覚に自分の好意を見せてアルトの気を引くようなことをし、 形見を差し出すほどに無意識にアルトに引かれていた事に気づいた。 私の手元を去っても尚、イヤリングは私をアルトと繋いでいたくれていたのだ。 私はアルトから手が離せないでいる。 ********* シェリルへの思いを込めてアルトはもう一度唇を重ねた。 どうか、思いを伝えてくれるように、とシェリルの耳に下がるイヤリングをいじりながら 今度は舌を割り込ませ、深く交わるように口付けた。 シェリルは一心に受け止め、官能に酔ってくれている。 体をよせ、服を挟んで肌がこすれるだけでアルトはその感触に全身が火照りだした。 くちゅくちゅと舌を絡ませると、その水音だけでアルトは切なさでどうにかなってしまいそうだった。 アルトはシェリルの豊かな乳房に手を伸ばし、服の上から優しくさすった。 その刺激に反応して、シェリルが体を離した。 「調子戻せって言ったじゃない」 恥ずかしそうにシェリルがつぶやいた。 「組紐、もらってくれなかったじゃないか」 お前がかわいくて我慢できなかったなんて、格好悪いことも言えないアルトは、苦し紛れに本心の少しを漏らした。 本当は、あの紐をつけて全銀河に見せつけてほしいくらいなのに。 「え?」 「だって、お預けでがっかりするほど俺に抱かれたかったんだろ?」 アルトはいつもシェリルをからかう時に見せる笑顔でにやりと笑った。 「なわけないでしょ!」 赤くなって抗議するシェリルの頬を撫でてアルトがおねだりするように諭した。 「優しくするから、いいだろ?」 シェリルの返事を聞く前にアルトはシェリルの口をふさぎ、 くちゅくちゅと舌を絡ませて、シェリルのシャツに手をかけた。 シャツををめくり、香りに誘われてシェリルの柔らかな乳房に顔を埋めると、久しぶりの甘い痺れが脳幹を走った。 ブラジャーをめくり、桃色の突起を迷わず口に含むとシェリルの滑らかな背中を撫でた。 シェリルは甘い吐息をこぼしながら愛おしげに髪をすいてくれている。 シェリルの引き締まった背中は滑らかだ。 さもついでのように、撫でる背中のブラジャーのホックをはずし、上にたくし上げると 日も陰ってきた夕闇にシェリルの白い裸体が浮かび上がった。 アルトはもう随分と着慣れてしまったギャラクシーの制服の上着を脱ぎ捨てた。 アルトはシェリルを膝の上に乗せ、もう一度唇を重ねた。 目の前の豊かな乳房を揉みしだいたり、突起をこねたりと思うままに弄びながら 唾液を交換するように深く口付けあった。 シェリルの腕が、アルトの首を優しく撫でてくれ、 その心地よさがアルトの理性をとろけさせていった。 シェリルの唇を存分に味わったアルトは、シェリルをソファーにねかせ、体を下にずらした。 両手でシェリルの胸の質量と柔らかさをやわやわと感じながら、 唾液で濡らたさくらんぼのような突起をころころと弄ぶと 突起が立ちあがり、アルトの頭上からシェリルの抑えきれない吐息がこぼれてきた。 アルトの肩を撫でてくれているシェリルの手が 時折、官能のためにぴたりと止まるのが快感だ。 アルトは顔を更に胸元からへそへとおろしていき、唇で線を引いた。 そのまま、シェリルの白い肌とは対照的な黒いショートパンツを咥え、中の下着ともども ニーソックスを履く、足元へと、ずり下げていく。 上衣はめくり上げられ、下肢はニーソックスを履いただけの妖精が もじもじと身をよじらせてソファーに横たわる様を見下ろして、 アルトも興奮に喉を鳴らした。 膝を閉じるシェリルの恥骨にちゅっと口付け、舌をへそまで這わせていくと シェリルの背中がしなった。 「ああ」 シェリルの肌が敏感になってきている。 脇腹を撫でて、そのまま太ももへと降りてくるだけで、シェリルが感じているのが分かる。 きつくなったズボンをくつろぐと、アルト興奮が膨張してその存在を誇示していた。 それを収める鞘を整えるべく、アルトはシェリルのひざを割って顔を埋めた。 淫水で濡れつつあるピンク色の割れ目に舌を這わせて、上につく蕾をつまむと 「あっ」と高い声が漏れる。 そのまま、泉を溢れさせようと、舌をねじ込んだり、舐めあげたり、指で探ったりしながら、 路を少しずつ広げていった。 刺激とともにシェリルの腰が絶えず揺れている。 「ん、ん」シェリルの甘い声が、アルトの耳を犯す。 指2本を飲み込ませて、中の出っ張りをねっとりとこねると、 指がさらにぐっぐっと締め付けられる。 もうすぐ、この中に自分を埋め込ませると思うと、興奮が抑えきれない。 膨張して皮からこぼれている、蕾を唇で弄んで、淫泉の豊かな水を確認すると、 アルトはスキンを取るべく、夕闇の中を脱ぎ捨てた制服をあさった。 絶えず与えられた刺激から、しばしの休憩を得たシェリルは息も絶え絶えでの様子である。 下着をずらしスキンをつけ終わったところで、シェリルが身を起こしてきた。 そりあがったアルトをみて、シェリルは目を見開いた。 「は…入るの?」 「入ってるだろ、いつも」 「うそ」 「別に、ウソなんてついてどうする」 シェリルを転がすと、足の間に陣取り、入り口に熱いものをあてがった。 「いれるぞ」 シェリルがうなづくのを確認して、入り口でぬるぬると逡巡していたアルトは角度を調節してシェリルの中にゆっくりと入っていく。 (優しく、って約束したからな) ある程度まで入れて中が広がるように留まったアルトは 今度はゆっくりと腰をひき、引き絞るシェリルを感じる。 そして、また、ゆっくりと押し広げる。 少しずつ奥へ奥へと馴らしていく、じれったい快感がアルトの理性をじりじりと焼いていく。 口付けながらシェリルの様子をうかがい、徐々に挿入スピードを早めていくが、 シェリルも苦しいのか気持ちいいのかよく分らない乱れようだ。 射精一歩手前のところで、シェリルを横にひっくり返し、再び挿入する。 「んんん~~」 シェリルの体の負担を考えると、さっさと射精してしまった方が良かったのかもしれないが しばらく禁欲していたせいでいつもよりもやや早いのもあり、 つい、反射的に射精を遅らせてしまった。 「ごめん。もう少し」 シェリルの奥にぐっと入ると、腰を振りながら、滑らかな肩や背中を味わった。 「あ、あると、あ」 アルトは、奥歯を噛み締めて吐精感を耐え、シェリルはアルトの動きにあわせて喘ぐしかできない。 「シェリル」 アルトはシェリルを膝に乗せ、鼻を摺り寄せた。 外はもう暗いが、僅かな光の中でもシェリルと目を合わせたい。 アルトの首にシェリルが腕を巻きつかせて唇を寄せた。 ちゅっちゅと唇を重ねながらも、性器をこすりあわせ、熱を孕んだ互いの吐息を飲み込みあった。 快感と切なさで窒息してしまいそうになりながら、アルトは懸命に腰を突き上げた。 あふれさせた淫水がアルトの茂みを濡らしていく。 気持ちよくて上体を支えられなくなったシェリルがアルトに縋りついてきたので、 アルトはシェリルを横たえ、片足を高く抱えると、一気に突き下ろした。 「やあああん」 ぐしゅぐしゅと淫猥な音を立てながら抜き差しすると、 シェリルは乳房が揺れるたびに激しく啼く。 アルトも、そろそろ限界が近いのを感じて、再びシェリルの上に覆いかぶさった。 「シェリル?」 「うん…」 見つめあった二人の間には愛しい気持ちだけがあった。 「大丈夫か?」 「うん」 境界を失った二人は繋がったところから駆け上がる快楽に身をゆだねて、果てた。 ****** ふたりはしっとりと火照った身を寄せ合い、息を整えた。 「げっ」 ふと我に返ったアルトが、ソファーとシェリルを急いで拭うために明かりをつけようとするが、 シェリルが恥ずかしがったので、とりあえず薄明かりの中でシェリルを拭ってやり、 自分も服を整えて、恐る恐る明かりをつけた。 ソファーのシミに頭を抱えるアルトを横目に、シェリルがなんとかするわよと笑った。 シェリルが倒れてからというもの、少し開いていた二人の距離が、もっと近づいたように感じて アルトは満たされた喜びに浸った。 シェリルもそのうち元気になるだろう。 きっと、俺に心をゆだねてくれる。 シェリルを守ってやれるようにならなくては。 幸せに浮かれたアルトは、そんな楽観的な希望を込めてお守りとイヤリングを首に下げなおした。 しかし、運命は希望を踏みにじり、絶望するアルトは想いを伝える石を放棄しようとさえした。 それでも、アルトが捨てきれなかった想いが、人とバジュラを繋ぎ、 二人を幾度も繋ぎ合わせる。 ******* 一目、愛しい人の顔が見たい。声が聴きたい。 生きてまた会えたことだけでも奇跡だというのに、溢れるように想いが湧いてきた。 それでも、時がゆったりと流れる女王バジュラのフォールド空間の中で、 想いを伝える石が願いをかなえてくれた。 俺は届きもしない手を差し伸べた。 「シェリル」 はっと、顔を上げたシェリルは別れを悟っているのか悲しみに満ちていた。 二人のイヤリングが共鳴しているのを感じる。 俺たちは同じ気持ちなんだと、伝えている。 俺は、お前の歌からずっと感じてた。 俺は歌うことはできないから、言葉で伝えようと思う。 「少し遅いかもしれないけど」 もう、触れ合うこともできない俺たちを繋げる言葉はきっとこれしかない。 「俺はお前のこと」 離れた場所にいて、俺たちの伸ばしあった腕は触れ合うことが出来ないけれど、 また抱きしめあえる時まで、言霊よ、想いを伝える石よ、どうか俺たちを繋いでくれ。 「愛してるからな」 どうか、二人また離れても、もう一度。 おわり 「これは私とあなただけの秘密」じゃねええええ!と一人突っ込み。 もっとこう、ツンデレっぷるにしたかったのですが セックスしてる以上、アルシェリは親密にならざるをえませんでした。