約 632,075 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/815.html
ゆっくりいじめ系6 リモコンゆゆゆ 制 虐 性 ゆっくりいじめ系8 創造主誕生 そ 神 ゆっくりいじめ系11 ゆっくりの王虐共 ゆっくりいじめ系26 ゆっくりさせないと…… 虐環 ゆっくりいじめ系31 騒音公害 制性 ゆっくりいじめ系35 ゆっくりの恩返し 制家 アリス×ゆっくり系4 UNIQQLI? 制 美鈴×ゆっくり系1 Y-1グランプリ? 虐そ共 ゆっくりれみりゃ系いじめ2 いないいないうー?虐 ゆっくり×ゆっくりれみりゃ系1 こわいこわい? 虐 制 捕 その他 ゆっくり太郎? そ その他 ゆっくり対幻想郷? そ その他 ゆっくりテクニック? そ性 ゆっくりれみりゃ系いじめ5 紅魔館の大掃除?虐 ゆっくりいじめ系67 頭無双制共家 ゆっくりいじめ系71 栗祭り虐 永遠亭×ゆっくり系3 頭が哭く日々?虐 白玉楼×ゆっくり系2 月見ゆっくり?制性料 ゆっくりいじめ系79 高速ゆっくりそ性 ゆっくりいじめ系80 甘い肉まん制 その他 恐怖のゆっくり人間? そ その他 piaマウンテンにようこそ!? そ料 美鈴×ゆっくり系5 磔刑?虐 紅魔館×ゆっくり系2 さらば愛しきメイド長?制 ゆっくりいじめ系111 予定調和虐そ家無 ゆっくりいじめ系127 ゆっくりリサイタル その他 七夕伝説?そ ゆっくりいじめ系150 ゆっくりのエラ虐そ性無 ゆっくりれみりゃ系いじめ15 パラサイト?虐性捕 その他 ゆっくりプロデュース?そ その他 理想郷へ?虐そ ゆっくりいじめ系191 撲滅運動虐そ無 永琳×ゆっくり系8 蓬莱饅頭?虐制薬 その他 真(ゆゆ~)!!ゆっくりゆゆこ~世界最後の日~?虐そ その他 走れれいむ?そ その他 フェアリー・テイル?そ ゆっくりいじめ系292 ゆっくりの守護者虐制無 ゆっくりいじめ系689 三回擦ってすぐ絶頂~驚異の三擦り半~虐性 ゆっくりいじめ系716 ストリートミュージシャン その他 ちょうしにのったけっかがこれだよ!!? ゆっくりいじめ系1161 まだ見ぬゆっくりを探して ゆっくりいじめ系1469 ふる・ゆっくり・じゃけっと ゆっくりいじめ系2125 大往生
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/299.html
昼。 仕事を終えて家に帰る。 鍵を開けようとしたところ、もう開いていた。 泥棒かと思って中に入れば、ゆっくりがいた。 「ゆっ! おにーさん! ここはまりさたちがみつけたおうちだよ! ゆっくりでていってね!」 「「「でていってね!」」」 数えて四匹のゆっくりまりさがそこにいた。 何をしているかと思えば、食料庫に置いておいた食べ物を全部食われている。 ご丁寧に貴重な胡椒や塩もだ。 しかし、俺はこいつ等を無視して台所へ向かう。 台所も荒らされており、鍋やらヤカンやらが散乱していた。 俺はそれをかき分けて椅子に座る。 そこで近所の子から貰った昼飯の握り飯を頬張った。 「ゆ! なにしてるのおにーさん! はやくでていってね!」 台所にいる俺を見つけて親まりさがぷくっと膨れて怒る。 子供たちも真似するように小さく膨らんだ。 「別にお前達の邪魔をしてないからいいだろう、ここはお前達の家なんだから俺は家具だとでも思えばいいさ」 俺はそう言って飯を食らう。 まりさ達はそれが気に食わない様子だった。 「いいかげんにしてよ! ばかなの? おにーさん!?」 「ばかなの?」 「しぬの?」 非難を浴びるが、俺は冷静に返す。 「ああ、馬鹿だよ」 その言葉に、俺が自分達より格下だと判断したらしくまりさは調子に乗る。 「さすがばかだね! ここがだれのいえかわからないなんて! いきてるかちないんじゃないの!?」 普通、並みの精神の人間だったらここでどうしていただろうか。 間違いなく引きちぎって殺していたに違いない。 「そうかもな」 「ゆふん! ばかなおにーさんはここでのたれじんでね!」 俺をせせら笑ってまりさ達は自分達がいた部屋へ向かった。 飯を食い終えた俺は、取り合えず眠りにつく事にした。 夜。 目が覚めるとゆっくり達がぷるぷると震えていた。 饅頭らしくおしくら饅頭をして暖を取っているようだ。 春になったばかりの夜はとてつもなく寒い。 「ゆうぅ……ここでさむさをしのごうね!」 「あったかいよおかーさん!」 「だいじょうぶだよ!」 「ぬくぬくだよ!」 まりさ達はみんな親を心配させないように言う。 家族愛って奴だろうか。 俺は台所にしまってある毛布を使い、それを服の中に仕込んだ。 そのまま掛けて寝れば、ゆっくり達に奪われるかもしれない。 多少動きづらかったが、晩御飯の準備をした。 今日は鹿のスープだ。 言い忘れていたが俺の職業は狩人で、山の近くで暮らしている。 そんな事はともかく、作業に移る。 調味料は食われていたため、お湯の中に山菜と鹿の茹でた肉が入ったような質素なものとなった。 しかし、それでもうまそうな匂いがするらしく、まりさ達が俺の元へやってくる。 「ばかなおにーさん! それをまりさによこしてね!」 無視。 するともう一度まりさが叫ぶ。 「おにーさん! それをまりさによ・こ・し・て・ね!」 よこせを強調するが、無視。 俺は体当たりされてスープを零されてはたまらないので、一気に飲み干す。 「どうしてくれないの!? なんで? いいかげんしんでよ!」 「俺はお前の家の一部で家具だ、家具はお前のためにご飯を作らないしあげもしない。それにお前はゆっくりだろ、自分で狩りくらいできるだろ」 その言葉にぐっと歯を食いしばるまりさ。 確かにその通りである。 まりさはゆっくりの中では知能があるほうで、狩りは得意なはずだ。 「おかーさん、おなかすいたよ……」 さむそうにしていた子まりさの一匹が親に言う。 親は憎しみの表情を浮かべて俺を睨んだ。 だが、無視。 「まぬけなおにーさんがごはんをくれなくてごめんね! あしたたくさんごはんをとってきてあげるからね!」 子供達は不服そうだったが、やがて親に従った。 (あの様子だと食料庫の中身全部なくなってるわけか) 俺はそう考える。 まりさ達的にはもう春が来ているようで、ご飯を溜め込むなんて事はしなくなる。 食べられるだけ食べる、というのがゆっくりの習性だ。 俺は早めに家を出る事にした。 朝。 俺が目を覚まし居間へ行くと、寒さに震えながらもすやすやと眠っているまりさ達がいた。 起こさないように猟銃を持ってすべての部屋の鍵を閉める。 そして俺は狩りへ向かった。 お昼ほどになって、俺は狩りをやめる。 そして、食料を調達するために里へ向かった。 里は相変わらずにぎやかだった。 そこで俺はあるお店を見つける。 店の名前はゆっくり屋という名前だった。 中に入ってみると、ゆっくりれみりゃがお迎えをする。 「ごんでぢわ! おぎゃぐざまはなんべーざまでづが!?」 鼻にかかる声で人数を聞かれたので俺は一人だと答える。 すると、ゆっくりれみりゃが少しほっとしたような顔をした。 「あ、いらっしゃいませ! こちらへどうぞ!」 後から店員がやってきて、俺を席へ案内する。 メニューを渡されて、俺は目を通してみた。 ゆっくりれみりゃの腕のハンバーグ。 子れみりゃの肉まん。 奇形子れみりゃの踊り食い。 ゆっくりれみりゃの足の丸焼き。 等と書かれていた。 俺はとりあえずハンバーグと肉まんを頼んでみる事にした。 数分経ってから、店員とれみりゃが俺の前にやってくる。 しかし、料理はなかった。 「いまからお客様の前でれみりゃの調理をします、ごゆっくりとお楽しみください。ほら、やれ」 店員が言うと、泣きべそをかいているれみりゃが自分の腕を台の上に置いた。 そして、あろうことが自分の腕を引きちぎったではないか。 「う゛ぐぎぎぎぎぎぎぎ!! い゛だい゛ー! ざぐやー! ざぐぐぇっ!?」 泣き叫ぼうとしたところ、店員に殴られるれみりゃ。 さらに指示されると、自分のもう片方の腕で腕を叩き潰した。 いい感じに余計な肉汁がこぼれる。 店員は満足そうな顔をしてそれを焼いた。 「はい、お待ちどうさまです」 「どうも」 俺はそれをいただく。 餃子の中身を食っているような味がした。 たしかにハンバーグといえばハンバーグだが。 次に用意されたのは踊ってやってきたれみりゃだった。 その上にはぱたぱたと子れみりゃがいる。 「う~☆ れみりゃのこどぼがわいいでそ~?」 俺がああ、と答えると腰に手を当てて尻を振る。 ダンスのつもりなのだろうか。 はたから見れば挑発してるようにしか見えない。 「いまですお客様、尻をはがしてください」 店員が言うので、俺はとっさにれみりゃのスカートを引っ張り、尻を丸出しにする。 別に子供と変わりないような尻だった。 かといって欲情したりしないが。 「う゛~なにするどぉー! れみりゃのぷりでーなおしりっがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 行ってる途中で悲鳴を上げる。 なにせ店員がナイフで尻の皮を切っているからだ。 一定の大きさに切り終えると、今度は親の前で子を叩き潰す。 「う゛ぎゅ!?」 「ぶぎゃっ」 間抜けな悲鳴がしたあと、台の上に肉の塊があった。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! れ゛み゛り゛ゃのあがぢゃん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!!!」 それを無視して切り取った尻の皮に先程の子れみりゃの残骸をつめ、蒸篭に入れた。 しばらくたって、ほかほかと湯気が立ち上る蒸篭を開けるとなんと肉まんが完成しているではないか。 とても不思議だ。 そして何より吃驚したのがこれだ。 「ぅー ぅー」 小さな声だが、小刻みに震えながら声を出す肉まん。 かろうじて生きていた子れみりゃが再生し始めていたので、こんな風になるらしい。 よくかんで食べれば腹の中で再生することはないらしい。 俺はそれを美味しくいただき、勘定を払って店を出た。 また夜。 返ってくると瀕死のまりさがいた。 やせ細っていて、今にも死にそうである。 一日半食べなければ餓死するのか。 「おに、さん……ごは、ん、ちょうだ、いね……」 弱弱しい声を出すが、俺は無視する。 「このまま、じゃ、まりさたち……しんじゃう、よ……?」 「だから?」 俺は買ってきた物で料理を作る。 匂いに釣られて子供達もやってきた。 「それ、ちょ……だい」 「……」 俺は無視して飯を食う。 まりさたちは血眼になってそれを見ていた。 「お前達は自分で狩りができるんだろ? なら必要ないじゃないか、あと食料庫から食べればいいだろう」 鍵を閉めたのは俺だなんて眠っていたこいつらには分からない。 ただ、部屋から出られず、ただ衰弱していった。 「おかーさん……おなか、すいたよー……」 その言葉にまりさも限界が来たらしい。 歯を食いしばり、俺に飛び掛ってきた。 「えざよごぜえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 俺は銃を取り出し、飛び掛ってくるまりさの口に突っ込んだ。 「別にいいぞ、黒胡椒の飴を食わせてやってもいい」 黒胡椒の飴、つまり弾丸の事だ。 まぁ胡椒は発火に使うものだが。 「ゆぎぎぎ! よごぜ! よごぜぇ!」 喚くまりさを無視して、俺は飯を食い終える。 そして毛布を服に仕込んで寝た。 最初は、喚きたてるゆっくりがうるさかったが、段々と静かになる。 朝。 起きると、一家は死んでいた。 餓死と凍死だろう。 皆、死への恐怖に目を見開いている。 俺は、一匹を釘で指して壁に張り、ゆっくりが来ないようにする。 さすがに何度も来られては、こっちの身ももたない。 そして残った方は、今日の昼飯となった。 別に殺そうと思えば殺せる。 だが、こいつらのために体力を消耗したり、貴重な弾丸を無駄にしたくはなかった。 ゆっくりなど、所詮閉じ込めてしまえばいずれ死ぬ。 だから、余計な手は加えない。 俺はそう考えている。 居座ったゆっくりなど無視して生活すれば勝手に死ぬのだ。 俺は鹿を狙い打って、今日の晩御飯を手に入れた。 あとがき 皇国の守護者のパロディでもやろうかと思ったけど辞めた。 サーベルタイガーにでも食わせるかな? 新城ォォッ! このアフォが書いた作品 霊夢の怒らせ方? ゆっくりデッドライジング1~3? 霊夢のバイト? 慧音先生とゆっくり? ゆっくりCUBE 書いた猟師:神社バイト このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/2400.html
冬も終盤を迎え始めた3月。暖房が唸りを上げるホームセンターに僕は居た。わんわん、にゃあにゃあという鳴き声が響く動物ブースの隅っこにおいてある、縦に長い長方形の鉄かごの住人に僕は心惹かれていた。天井の黄色いライトに照らされながら、両足の爪で止り木をつかむ鋭い目付きの白いフクロウだ。肉を啄む尖ったクチバシに堂々と張った胸。まさに、ハンターの相貌そのものである。 純粋にかっこいいと僕は思うが、その分、怖くて買える気がしない。それに、値段もすごいし、鳥を飼うにあたっての醍醐味である放し飼いなんてもってのほか。買うスペースがない、小屋の掃除が大変だ、などなど思いつく限り飼える要素は全くない。 しかし、憧れる。鷹匠のように自由に鳥を使役できればなと。なら、それをクリアできる生き物を買えばいいじゃない! そう思った僕は動物ブースのとなりにあるゆっくりブースへと移動した。 『れみりゃを飼おう』 書いた人:がいうす・ゆっくりうす・かえさる(今後は“ゆっくりうす”で通します) 注意 作者には文才が無いです。チープな作品でも許すという方だけ続きを読むことをお勧めします。 タイトル通り、捕食種がでます。 現代設定です。 誤字・誤謬があっても寛大な精神で・・・・っ! ゆっくりしていってね! 今度は「ゆっくりしていってね!」という挨拶と共に自己アピールをし始める不思議饅頭ゆっくりが僕を待ち構えていた。ショーケースの中に入れられたそれらはウィンクをしたり、ケースに向かって飛びついてきたり、あるゆっくりは妙なポージングで誘惑しようとしたり。多種多様である。 「れ・み・り・あ・うー!」 「おお、コイツだ」 僕の目の前でれみちゃは羽をバサバサと拡げては閉じる。自分の名前と“うー”と“あまあま”と“まんま”と言う言葉以外まず喋られない胴なしれみりゃはボディーランゲージで愛想を振りまわる。純粋に可愛い。他のゆっくりたちも可愛いのだが、言葉を喋らない分、体をフルに使って意思を伝えようとするその姿にキュンとしてしまった。 「予想に反して可愛い生き物だが、果たしてコイツはハンターなのだろうか?」 ケースの前でブツクサと独り言をつぶやく自分は怪しい人にほかならないかもしれない。少し反省。 一応、ゆっくりに疎い自分でもれみりゃのことは知っている。野良のれみりゃは捕食種以外のゆっくりの中身を吸って生きているとか。味にうるさく、甘いもの以外は受けつけないらしい。だが、甘いものさえ与えていればおとなしく、種によってはなついてくれる可能性もあるそうだ。これは買いだろうか。 ショーケースで飼われているれみりゃの値札の横に“躾済み”と書いている。最低限のしつけがなされていると書いているがどの程度かはわからない。言葉のボキャブラリが少ないので犬猫を飼うつもりでいけば大丈夫だろう。 「えーと値段は……一万円超えないんだな」 財布の中身を確認し終えてから、店員さんを呼んでれみりゃの前に立たせた。 「この子ください」 店員に勧められて買った初心者用ゆっくり飼育セット(内訳は折りたたみ式のスチール製のカゴ・ゆっくりフードお徳用・トイレセット等など)と持ち運び用のカゴを持ちながら帰りの道を歩いて行く。持ち運び用のカゴに入れられた、ラムネガスで眠らされたれみりゃは可愛い笑顔でうとうとと寝ている。少し顔を除くとピクンと反応するのがまた可愛い。 ああ、忘れるところだった。僕の片腕にはビニール袋がぶら下がっている。その中に入っているのは赤ちゃんゆっくり6匹だ。内訳はれいむ・まりさ・ありす・ぱちゅりー・ちぇん・みょんのポピュラーな種族をそれぞれ一匹ずつ。 れみりゃの主食は甘いものである。しかし、人間の持つ甘いものでは糖度が高く、人間の食べ物に依存してしまう。それによって、体調を崩したりする可能性もあるので、れみりゃには食べ慣れているゆっくりを与えるのが良いそうだ。 会計の場でうんちくを垂れ流す店員のお陰でこれらのことを知ったのだが、少し恨めしい気分でもある。 「じゃあ、なんでゆっくりフードも買わせたんだ?」 試供品ということで安くしてもらったが、その場のノリと店員のトーク力で買ってしまったいらないものだ。ぶっちゃけ、一番重量が重いので持っている手が痛い。 それにしても、自分の予定通りゆっくりを買ったわけだが、いざ生き餌のゆっくりを見るとちょっと背筋がブルッとする。僕が欲しいペット像は従順で、部屋を自由自在に飛び回り、それでいてクールなペット。弱肉強食という現実を見るために買ったわけでもないが、飼う以上、現実と向き合うのも飼い主としての義務だろうな。 「よろしく頼むよ、れみりゃ」 眠り姫の小屋を軽くノックして僕はこれからのことについてもう少し考えてみた。 ホームセンターがある駅前から10分の所に僕の家がある。グレーを基色とした小さな2階建ての横長コーポだ。その一室が僕の部屋である。 一階にある我が家の扉に鍵をさして、回してから中にはいる。廊下なんて高度なものはない。眼の前に現れるのが僕の部屋だ。 早速、僕は部屋の電気をつけてから荷物をすべて下ろす。片手で持っていた持ち運び用のカゴの中かられみりゃをそっと取り出す。生暖かい体温が手のひらを覆い、このまん丸いのが生きものであるという 実感を覚えさせてくれる。 「ぅううう……うー?」 どうやら、人の手に触れたことで目覚めてしまったようだ。感動のご対面というやつかな。僕はどんな表情を取ればいいのかわからず、とりあえずいつも通りの表情で返事をした。 「やあ、こんばんは」 気軽に挨拶をする。だが、れみりゃはココがどこだかわからないようで少し困っているようだ。 「えっとね、僕は君の飼い主さんになったんだ。お兄さんと気軽に呼んで欲しい……って無理か」 首を傾げるポーズを取ったれみりゃは次第に怪訝そうだった顔を笑顔いっぱいに咲かせ唸った。 「うー! うー!」 パタパタと弱々しく浮上しながられみりゃは僕に返事を返してくれた。どうやら意図は伝わったらしい。躾済みは伊達じゃなかったそうだ。 「良かった良かった。それで、自分の立場はわかるかな?」 「うー!」 頷く素振りを見せるれみりゃ。中々、賢い。まるで、人間の子供と会話をしているつもりになってしまう。 「いい買い物だったかな?」 うんうんと納得しながら、僕は放置していたセットの中かられみりゃの家となる折りたたみ式のカゴを組み立てることにした。 「給水ボトルを付けてと」 小動物を飼うときに使う舌で玉を押しだして水を得るアレである。それを柵に取り付け、餌箱とトイレ用の容器を設置。破った新聞紙を敷き詰めると出来上がりである。 「できたぞ!」 「うー!!」 嬉しそうに部屋中を跳ねまわるれみりゃに僕の頬もほころぶ。 「ところで、れみりゃ。お腹空いてないか?」 「うー? うー!!」 僕の肩に乗ったれみりゃは僕の頬と自分の頬をすりあわせてくる。ゆっくりで言うとすーりすーりという愛情表現の一種だ。 「おお、かわいいやつめ! 甘いの三個くれてやろう!」 角砂糖ではなく、僕はビニール袋ですやすやと寝ているれいむとまりさとありすを取り出した。 「ゆぴぃ、ゆぴぃ」 「おきゃぁしゃん、むにゃむにゃ」 「ゆっくちしたおはなしゃん……」 呑気に寝ているところも可愛い。寝言をしゃべるところが人間臭くてゆっくりって結構いいなぁとか思い始めている。だが、首を振って考えなおす。 今から始まるのはゆっくりがゆっくりを食べる時である。弱肉強食というリアル。生きるための必須行動。れみりゃを買うと決めた以上、冷酷な目で見なければならない。 「悪いけど、餌になってくれ」 三匹を片手でつまんで、れみりゃの前においてみた。 「ほら、お食べ」 覚悟の時だ、と僕はじっとれみりゃを観察する。 「うー……」 だが、れみりゃは一向にゆっくりに手を付けないのだ。何よりも、表情が曇りつつある。なぜだろう? 「食べたくないのか?」 「うー!」 会釈するれみりゃに僕は驚いた。 「でも、れみりゃ、君はゆっくりを食べるんだろ? それともお腹が空いてないのかな?」 「うー! うー!」 体を横に振って違うとアピールするれみりゃ。この場合、両方違うということなのかな? 質問の仕方を間違えた。 「えって、れみりゃはお腹は空いてる?」 「うー!」 体を縦に振ってイエスと答えるれみりゃ。 「それじゃあ、君はゆっくりを食べるんだよね?」 「うー! うー!」 今度は横だ。あれ? 何がどうなってるんだ? 「ゆぅ、うるさいのじぇ……ゆっくちねむ……れみりゃだ!!!」 「ゆん、うりゅさい……れみりゃだ!!!」 「まっちゃく、とかいはじゃ……れみりゃだ!!!」 三者三様にれみりゃにビビる。中には失禁してしまった子もいる。 「ゆっくちたべないでくだしゃい!!」 「たしゅけて! おきゃあしゃん!」 「に、にんげんしゃん!? はやくたしゅけて!!」 逃げるということは出来なかったのだろう。涙を流してその場で立ち止まっている。それ程までにゆっくりにとってれみりゃは畏怖の対象らしい。 「うー!」 れみりゃは先程までのしょんぼりした顔から、笑顔に返り咲いた。 「ゆぴぃいい!!! こわいのじぇぇえええええ!!! にんげんしゃん、たしゅけて!!」 三匹が僕の足元に寄ってくる。だが、僕はれみりゃがなぜ笑顔に変わったのかが知りたかった。 「う~!」 れみりゃも僕の足元に近づいてくる。どうやら、三匹に用事があるようだ。……もしかして活き活きとしたゆっくりを食べたかったのかな。 「「「ゆわーん!!! ゆわーん!!!」」」 大泣きする三人に接近し、身体一個分の距離出れみりゃは止まった。 「うー……」 すると、自前の羽で顔を隠してしまう。いったい何がしたいんだろう。 「うー!!」 声を沈めてから、れみりゃは羽を広げていないないばーをしてみせたのだ。子供をあやすその素振りはまるで、実の子をお喜ばせようとする親のように。 「「「ゆぅ、ゆゆゆゆ!」」」 先程まで泣きべそを書いていた三匹は静かになり始めた。もしや…… 「うー……」 今度は先程よりもためて、 「うー!」 いないないばーをしてみせた。 「ゆぅ! とっちぇもゆっくちしてるのじぇ!」 「もっちょして!」 「ときゃいはだわ!!」 「う~」 三匹が喜びながられみりゃに近づいていく。それを頬を赤らめて照れてしまったれみりゃが優しくコウモリの羽で包み込む。 「うー!」 赤ん坊を抱きながられみりゃは嬉しそうに鳴いた。 どうやら僕の誤算だったようだ。ゆっくりフードを買ったのは正解で、れみりゃは赤ゆっくり6匹の面倒を見ながら一緒に食べていた。 店員の話は野良のれみりゃを飼う場合の話だった。飼いゆっくりはたとえ捕食種でもゆっくりフードを食べるように躾されているらしい。いかんいかん。勘違いだった。 「むーちゃむーちゃ、ちあわしぇー!」 「そうだにぇ!」 「ときゃいはなあじだわ!」 「むきゅん!」 「おいちいんだにぇーわきゃるよー」 「もっちょだびぇるみょん!!」 微笑ましいその姿を見ながられみりゃは満足気にしている。想像していた猛禽類とは違えど、中々、見応えのあるものだ。 「母性でも目覚めたのかな」 僕はケースの中の1シーンを見ながら机の上でカップラーメンをすする。色々とゆっくりのために準備をしていたら夕食を作る時間がなくなってしまったのだ。 「これからどうしよう」 多頭飼いは初心者がすることではないということは分かっている。しかし、れみりゃとそのチビどもを見ていたらなんとも言えない空気が漂っていた。 「そうだよなぁ……仲を裂いちゃうのはダメだよなぁ」 飼い主としての義務もあるし。とりあえず、僕がするべきことは今以上の節約生活と、新しいゆっくりセットの購入かな。 ゆっくりでペットネタって久しぶりに見たかも。 なんて言うか、違和感は覚えるけど面白いと思う。 -- かに (2012-03-06 00 10 19) 07 01 12 12) れみりあかわええ -- 阿部さん (2013-10-26 20 59 48) 赤ちゃんもくれたのはれみりゃが甘えん坊だからか? -- 名無しさん (2014-04-05 13 34 32) とりあえずお前ら黙って見ろ -- 蛇尾 (2015-03-08 08 20 23) 批判コメする奴は見に来んなよ -- 名無しさん (2015-10-07 13 05 38) れみりゃ可愛いです。 飼ってみたい(笑) -- 名無しのおねーさん (2015-10-16 20 25 14) れみりゃと一緒に生きたいものですね... 早く明晰夢が見れるようになりたいものです。 -- 名無ノ権兵衛 (2015-12-12 21 35 37) リアルでゆっくりがいたら良いのになー -- 緑茶 (2016-05-03 14 32 46) 荒らしコメントを削除しました。 注意して下さった方、すみません。 -- 名無しさん (2020-02-16 11 30 47) れみりあが母みたいやー!。 -- 黒曜石 (2021-01-09 09 07 05) れみりゃはやっぱりかわいいね! -- にゃる (2021-04-03 02 17 20) ゆっくりちぇんがリアルでいたらいいのに -- DOM527 (2021-09-04 14 24 39) むちゃくちゃかわいい抱きつきたい! -- user4598 (2021-12-09 01 23 31) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1188.html
※東方キャラが登場します ※体つきれみりゃが登場します ※虐待突入前に終わります 「しゃくや~、れみりゃのおやしきがせまいど~!」 冒頭から偉そうな事を抜かすのは紅魔館のメイド長十六夜 咲夜のペットのゆっくりれみりゃ。略してゆっくりゃ。 ゆっくりゃの寝床は紅魔館の中庭。20m×20m程度の広さがあり、大きめの成体でもせいぜい80cm程度しかないゆっくりゃにとっては十分すぎる広さである。 もちろん何十匹も飼っているのであれば話は別だが、小悪魔が勝手に売りさばいたり、美鈴が勝手に売りさばいたり、勝手に出て行って帰ってこなかったりで、現在は成体は6匹程度しか居ない。 しかし、最近になって3匹のゆっくりゃがいっぺんに個体数の多い植物型で出産したため、赤ちゃんゆっくりゃが18匹もいるのだ。 とはいえ、普通はいきなり広い場所を用意できるはずが無いので邪魔なゆっくりゃを捨てるしかないのだが、生憎と飼い主は色々と普通じゃない。 「まったく、わがままね。まあ、いいわ」 口では文句を言いながらも、手間のかかる子ほど可愛いとでも言い出しそうな笑顔を浮かべたメイド長がパチンと指を鳴らした瞬簡、中庭が広大な平原になった。 どのくらい広大かと言うと・・・20km×20kmくらい。ゆっくりゃの歩行速度は時速2km程度、飛行すると何故か遅くなり、走るとすぐに疲れて動けなくなるので、歩くのが最速の移動手段。 また、ゆっくりゃは1日の半分近くを寝て過ごす(それも朝寝10時間、夕寝1時間、夜寝1時間)ため、壁伝いに移動するだけで1日が終わってしまう。 ちなみに、ここに居るゆっくりゃたちは全員が普段咲夜お手製のふかふかベッドで寝ている上に、彼女のしつけによって地べたで寝ることはエレガントじゃないと言う認識を持っている。 「この寝床から東に行けば水場が、南にいけば餌場が、南東に行けばプリンをあげるわ。わったかしら?」 が、そんなことをゆっくりゃに説明したところで何の意味も無いことを承知しているメイド長は以上のことだけを簡潔に話すとさっさと屋敷の雑務に戻った。 【詳細を書くのがめんどくさいので図解】 20km ______ A| ∵ |B | | |∵ ∵ ∵| 20km | | C| ∵ |D  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ A:寝床(日光&雨避けの屋根つき。一応全員が入れる) B:水場 C:餌場 D:ぷっでぃーん(1匹につき1日1個) ∵:樹木(雨&日光避けになる。1度に入れるのは親1匹と赤ちゃん2匹まで) そして、ゆっくりゃのゆっくり出来ない日々が始まった! ---あとがき?--- スレ38の「東京ドームでゆっくりを飼ってみたい」と言うレスが元ネタ。 余談だけど咲夜さんがゆっくりゃを飼っているのは主人への悪戯みたいなものだと認識している。 レミリアに青い紅茶を飲ませたり(儚月抄3話)、福寿草茶を飲ませたり(比良坂三月精8話)する人だし。 ゆっくりゃの見てしかめっ面をしているお嬢様を見て悶絶してるに違いない。なんと言うダメ人間。 byゆっくりボールマン このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/302.html
ゆっくりの思い込み 「ゆ・・・、このたべものおいしいね!!!」 「ゆ!むーしゃ♪むーしゃ♪」 「「しあわせー♪」」 一仕事終わって帰宅した時僕の家は二匹のゆっくりに荒らされていた。 お菓子、ジュース、挙句の果てには僕が育てた野菜まで食い散らされ、部屋中食べカスで散らかっていた。 他にも家具はぼろぼろ、枕も綿を全部抜かれていた。 一匹はゆっくりまりさ、もう一匹はゆっくりれいむだった。 どちらももう少しで大人、バレーボール位の大きさだった。 僕は少し頭にきたがそれを抑え、一応ゆっくり達に話しかけてみた。 「・・・なにをしてるんだい」 僕は口だけで笑いゆっくりに問いかけた。 「ゆ!?おじさん!ここはれいむとまりさのおうちだよ!さっさとでてってね!!!」 「おじさん!でていくまえにたべものちょうだいね!!!」 答えを返さない上に自分の家から出て行けとまで言われた。 普通ならここですぐに蹴飛ばすでもして潰しにかかるだろう。 しかしここですぐ殺してもむなしくなるしもっと苛立つに違いない。 ここは抑えてゆっくり虐めるのがベスト。 そう考えた僕はゆっくり達を1階に残したまま二階へあがる。 「ゆ!?おじさん!!!はなしをきいてなかったの!?ばかなの!?」 「ここはまりさとれいむのおうちなんだからしらないおじさんはさっさとでてってね!」 2つの饅頭ご立腹。 僕は無視して階段を登る。 2段目辺りでゆっくりが体当たりしてきたが3段目を登る時蹴落としてやった。 二匹ともピーピー喚いていたけど聞き取らなかった。 少しして僕は1階へと戻ってきた。 ちょっと用意するものがあったから。 それを持って1階へ戻ると・・・ゆっくり達の姿が無い。 食料が尽きたからだろうか。さっさと出て行ったのか。 しかし移動スピードは名前どおりゆっくり。ドアを開けると「ゆ”っ!!!」と泣き声がした、ドアの手前にいたんだろう。 「れ”い”む”!?霊夢"にな”にずるのぉおお”ぉ”お”!!」 ゆっくりまりさが僕に体当たりしてきたがそれをつまんで吹っ飛んだれいむも脇に抱えて再び家の中へ。 二匹を部屋につれてきた。部屋の大きさは6m×6m×4mくらいかな? 「「に”ゅっ!!!」」 部屋に入れまずは軽く蹴り飛ばす。 二匹とも壁にぶつかり餡を少し噴きだした。 「ゆぅ・・・おじさん!なんでげるの!!!ばかなの!!!」 「おじさんはゆっくりできないんだね!ゆっくりできないならさっさとれいむとまりさのおうちがらででってね!!!」 「おじさんのばーか!」 「ばーか!!!」 2匹はよろよろ体制を立て直しギャーギャー騒いだ。 それが原因で虐められるのを理解できないのか?頭が可哀そうだ。 人間の子供以下だな、子供だってこんな生意気言わないぞ。 「まあ落ち着け、今日からここの部屋はお前達の部屋だ」 「っゆ・・・?」 二匹とも呆気に取られたようだ。しかしすぐに顔を膨らませる。 「ちがうよ!まりさとれいむはここのおうちのもちぬしなんだよ!ここのへやだけじゃないよ!!!」 「でもおにいさんがかわいそうだからここのへやはおにいさんにあげるよ!!!だからでてってね!!!」 どっちだよ。 とりあえず僕は両者無視して2階から持ってきたブツを二匹の前においてやる。 「・・・ゅっ!!!???」 「ゆ・・・ゆぎゃああぁぁああ!!!!」 2匹は泣きながら後ろへ後ずさる。 無理も無い。そのブツとはゆっくりれみりゃだから。 いや、正確にはそのぬいぐるみなんだけれど。 但し質感はそれそのもの。しかもそれは・・・ 『うー♪たーべちゃーうぞー♪』 「ゆうぅぅううぅ”う”ぅうう!!!!」 喋る。 中に何通りかの声を出す機械が内臓されている。 さすが河童印。いいもんを作ってくれる。 二匹はすっかり怯え部屋の隅っこでがたがた震えていた。 「ごめんな”ざいいぃいいいぃいいぃぃ・・・!!!」 「ごごのおべや”でいいがらだづげでええぃい・・・!!!」 ぬいぐるみ相手に怯える様子を見るのはとても楽しい。だからもう少しぬいぐるみを近づける。 「い”や”あぁぁあああ”あああ!!!どぼじでだづげでぐれなびのぉおぉおぉぉぉお!!!!」 「おじざんなんがゆ”っぐるぃぢね!!!!」 「・・・まだ立場が分かってないんだね、おじさんに死ねなんて言うとこうなるよ?」 そう言うと更にじりじり近づける。2m1m50cm・・・ 「う"ぁがりまぢだごめんざいごめんざいぃいい”ぃ”ぃいい”!!!!」 「ぼじざんわでいむだぢよりうえでづぅうううぅう!!!!」 ようやく分かったところでぬいぐるみを持ち上げる。このぬいぐるみも「うー♪うー♪」鳴いて煩い。 「じゃあ確認するぞ?おじさんとれいむたちつよくてえらいのはどっち?」 「おぢだんのぼうがづよいでづう”ぇらいでづぅううう!!!」 「びるじでぇえええぇぇええ!!!!」 「分かったようだね、でもこのにんぎょうは置いておくよ。」 「びゃめでぇええええぇえ・・・・ゆ?」 「ゅ・・・にんぎょう・・・?」 2匹とも硬直する。笑いをこらえるのが必死だよ。 「これ、ぬいぐるみだよ?何に怯えてたの?」 すると二匹は段々元に戻っていき、 「おじさんひどいよ!!れいむたちをだますようなおじさんはゆっくりしね!!」 「おじさんのばぐぉんっ!!!」 あまりにも煩いのでもう一度軽く蹴り飛ばす。 「えらくてつよいのはどっち?」 「おぢざんでづぅううぅううう!!!!!」 「わがっだがらまりざをげらないでぇえええぇえぇええ!!!」 これだからゆっくりは・・・すぐにつけあがる。 もう声も聞きたくないのでちゃちゃっと説明して切り上げよう。 「じゃあちょっとやってほしいことがある。なに、簡単なトレーニングだよ。」 「ゅ・・・?とれーにんぐ?なにそれ?」 「簡単に言うとこのぬいぐるみをこてんぱんにやっつければゆっくりれみりゃよりも強くなったことになるんだよ。ゆっくりゃより強くなりたいだろう?」 二匹は少し間をおいて目を輝かせ、 「うん!ゆっくりれみりゃよりもつよくなりたい!」 「そうだろう?だからこのぬいぐるみを倒して強くなってごらん。勿論ごはんはあげるよ」 「おじさんやさしいんだね!!ありがとう!!」 「まりさにおいしいごはんちょうだいね!!!」 「じゃあ、がんばってね。」 さっきやられたこと全然覚えてない気がするよ。 あとまりさの発言に腹が立ったので部屋を出る前に軽く蹴飛ばしておいた。 部屋に鍵を掛けた僕は近くの森に出かけた。 「おじさん!はやくごはんちょうだいよ!!!」 それから数日がたった。2匹のゆっくりは結構成長した。 バレーボールからビーチボールより少し大きいくらいだろうか。毎日4食与えてやったんだし当然か。 それに態度も一変、再びつけあがるようになった。 「おじさん!こんなおやさいじゃゆっくりできないよ!!!もっとあまいものをもってきてね!!!」 「まりさのぶんはれいむよりもおおくもってきてね!!!」 数日前にされたことをすっかり忘れているようだ。 まあ、そろそろ丁度いいころだろうし、今くらいは聞いてやるか。 「ごめんね、お野菜じゃ物足りないよね。じゃあこれ、ケーキをあげよう」 こう見えても僕は料理やお菓子を作るのが好きだからこのくらいは朝飯前だ、それをゆっくりに与えるのは気に食わないが仕方ない。 「ゆ!おいしい!!けーきおいしいよおじさん!!!」 「でもまだまだだね!!こんなのじゃまりさまんぞくできないよ!!!」 ケーキ作り6年続けてる僕のケーキがまだまだとな。 さすがに少しムカついたから足で頬の先端を踏み潰す。 「い"だ"い"だい”ぃ”いいいぃ”い”い!!!」 「ごめんごめん、足が勝手に」 「からだがふじゆうなおじさんはゆっくりけーきをもってきてね!」 ある程度すっきりした僕はそろそろかと思い部屋を出て籠を持ってくる。 「ゆ?おじさんそれなあに?けーき?」 僕は笑顔で 「ゆっくりれみりゃだよ」 少し2匹の動きが止まるが、少しすると二匹はすぐに元通りになった。 「なんだ!ゆっくりれみりゃなられいむもうたおせるよ!!」 「まりさもつよくなったよ!!ゆっくりれみりゃなんていちころだよ!!!」 そう。 二匹の部屋に置いたゆっくりゃの人形がかなりぼろぼろになっている。 それで二匹は強くなったつもりなのだろう。 にんぎょうよりはつよいだろうけどね 「ゆっくり!?トレーニングの成果を見せる時だよ!!ゆっくりれみりゃをゆっくり倒してね!!」 「らくしょうだよおじさん!!!れいむがいちころだよ!!」 「もうこわくないよ!!!れみりゃよわいもん!!!」 よし、準備OKだ。 そして僕はゆっくりと・・・籠を開ける。 「「う~♪たーべちゃーうぞー♪」」 そこには二匹のゆっくりゃがお腹を空かして待っていた。 しかしぬいぐるみ効果ですっかり強気になったゆっくり二匹。 「れみりゃはよわいよ!まりさがゆっくりたおしていくからね!!!」 そう言い終わるとまりさは勢い良くゆっくりゃに飛び掛る。 しかし 「ガブッ!!!」 「ぎゅっ!!??」 ゆっくりゃはそれを待っていたかのように上を向いてまりさの足に噛み付いた。 そして噛み千切る。 「い"だい"よぼぉぉおおぉぉぉおお!!!!」 「まりさ!!!??れみりゃはよわいのになにやってるの!!!??まりさはよわかったんだね!!まりさのよわむし!!!よわむしまりさはゆっくりしんでいってね!!!」 「どぼじでぞんぎゅぉっ!!!!!!」 『どうしてそんなこというの?』 そう言い終るまでゆっくりゃは待ってくれない。ゆっくりゃは数秒でまりさを帽子だけ残して完食してしまった。 「あーあ、まりさは食べられちゃったね。でもれいむはつよいから二匹相手でもどうってことないよね?」 「もちろんだよ!!まりさはよわいけどれいむはつよいもん!!れみりゃなんかいちころだよ!!!!」 そう言うとれいむはゆっくりゃに体当たりを・・・当てられなかった。ゆっくりゃが素早く避けたのだ(素早くとは言ってもゆっくりの中でだが)。 勢い余って壁に激突したれいむは頭から餡子が少しもれてしまった。 「どおじで・・・どおじでよげるのぉお"ぉお"ぉおお!!!」 「う~♪う~♪たーべちゃーうぞー♪」 「ゔあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛・・・・・どごじどおじじゅ」 れいむも同じく数秒でリボンを残し食べられてしまった。 そう、相手は人形であって実際の生き物ではなかった。 ゆっくりの頭ではその程度のことも分からなかったようだ。 「う~♪う~♪」 さて・・・残りのゆっくりゃがうるさくなってきた・・・ 丁度食料が少なくなってきたところだ。今日の昼食は肉まんにすることにしよう。 そして僕は残ったゆっくりゃを丸かじりして今日の昼食を終えた。 その時余った1匹にかじられたので蹴り飛ばしてしまい食べれなくしてしまったのは内緒だ ____________________________________________________________ あとがき ゆっくりを強く・・・ではなく強いと思わせてみました。 しかし思っただけでは強くなることは出来ません。 ちなみに思い込みで強くなるパターン、すなわちれみりゃに勝つというパターンも考えたのですがれみりゃが嫌いな僕は最後自分の手でゆっくりゃに止めを刺したかったのです。 ゆっくりにさせるなんて言語道断。恥を知れゆっくり。 最後に、ここまで読んでくれた皆さん、ありがとうございました。 あとこれを読んだ方、出来ればゆっくりゃを全力で虐めたSSを書いてくれるとうれしいです。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1312.html
ゆっくりアリスの一団が暗い山の中を移動していた。 昨日の内に、ゆっくり家族がたくさん住んでいた場所で繁殖を終えたからだ。 親子合わせて五十は下らないゆっくり魔理沙と霊夢は、各々数個のゆっくりの赤ちゃんをぶら下げて朽ち果てた。 この、親を知らないゆっくり達は、村や家や畑に忍び込んで人間達の糧になる。 そんなことを知ってか知らずか、六匹のゆっくりアリスは仲良く山の中を移動する。 「とかいはのありすは、れいむがいちばーんだいすきなの!!」 「とかいはのありすは、まりさがいちばんだいすき!!!」 「……ありすはありすがだいすきだよ……」 山の中腹まで来た時に、突然大きな叫び声がアリス達の耳に飛び込んできた。 「うーーー!!! ざぐやーーー!!!!」 それは、何故かこんな所をほっつき歩いているゆっくりれみりゃ。 大方、また紅魔館を抜け出してきたのだろう。 「ゆ? ゆっくりーーーー!!!」 突如近くから聞こえたゆっくりの声、その方向に向かって一同が叫ぶ。 「うわーーー!!! ざぐやーーー!!! ざぐやーーー!!!」 相手が逃げようが何のその。 こんな獣道では、とてとて歩きのれみりゃよりも饅頭ゆっくりの方が格段に早い。 あっと言う間に距離が詰まられるかと思った。 が、運良くすっ転んだれみりゃは勢いに任せて地面を転がり始めた。 これでは流石に追いつけない。 「……くんくん……!!! こっちだよ!!!」 しかし、一匹のアリスが懸命にゆっくりれみりゃの匂いを追ってゆく。 山を降り終え川辺に、そしてゆっくりの匂いが強く出ている所へ。 「くんくん! こっちからゆっくりのにおいがする!!!」 一帯が盛り上がった場所、れみりゃが巣を作ることはしないので大方散歩していて偶然見つけた巣であろう。 ともあれ、場所は特定できた、後は全員で襲うだけだ。 バサっという音とともにアリス達が中に入ると、そこにはずうずうしくも人の巣の中ですすり泣いているれみりゃの姿。 しかし、入ってきた姿を確認すると、一転口元を緩ませる。 「うーー!!! ? う~?」 どうやら、餌だと思っているのだろう、しきりにどれを先に食べようか思案している。 酷い顔が更に酷く動く。 「う~♪ たーべちゃうぞ~♪」 漸く、その顔面運動が止み一匹に狙いを定め襲い掛かかろうとしたれみりゃ。 しかし、相手は集団のゆっくりアリスである。 「れ!れ!れみりゃ~~~!!!!!」 「う~♪ !!!!! うわーーー!! うわーーー!!!」 勢いよく、れみりゃに向かってアリスが飛びつく。 押し倒されたれみりゃに更に群がっていくアリス達。 それらは、必死にれみりゃの顔に自分の顔をすりつけ振るわせる。 段々と顔が赤くなってゆくアリス達、口から出る涎はれみりゃの服をべたべたに汚している。 「ざぁぐやー!!! どごーー!! れみりゃをだずげでぇーーー!!!」 対するれみりゃは興奮などしていない。 唯、自分の面倒を見てくれている者の名前を挙げて泣き叫んでいるだけだ。 「れみりゃでもいいよ!!! れみりゃもだ~いすき!! まりさや、れいむやぱちぇりーやありすのつぎにだーいすきだよーーーーー!!!!」 そう、アリス達は相手が興奮しようがしまいが関係ない。 何故なら自分がれみりゃを好きだから。 それ以上に相手も自分を好きになってもらいたくて、執拗に体を摺り合わせている。 「「「「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛!!!」」」」」 「うがぁっ!! う゛あ゛ああああああああぁ!!!」 いよいよ交尾も終盤、加工場のように一匹のゆっくりに対して複数のゆっくりアリス。 普通のゆっくり以上の負荷のかかる為、既にれみりゃは白目を剥いて痙攣している。 「れみりゃも!! ありずどのごどもがんばっでうんでねーー!!!!!」 一匹のアリスの声が引き金になり、次々とすっきりしていくアリス達。 「「「「う~♪ すっきり~~~~♪」」」」 全員がすっきりする頃にはれみりゃは完全に気絶していた。 起きたら、数匹の自分の赤ちゃんと一緒に紅魔館に帰るのだろう。 なんともメイド長だけが喜びそうな光景ではあるが、……。 「ゆ~! そろそろありすたちもおうちをさがさないとね!!」 「そうだね! とかいはのありすたちは、のじゅくなんてできないもんね!!!」 「はやくぺんしょんをさがそうね!!」 そそくさとゆっくりの巣を後にする。 山に舞い戻り、自分たちがゆっくり出来そうな場所を探し出す。 「ゆ! こっちにいいおうちがあるよ!!」 割とあっさり見つかった洞穴とでも言うかのような大き目の洞窟。 ゆっくりアリス達は大きさに惹かれたのか、一匹、また一匹と惹かれるように中に入ってゆく。 「ゆゆ!! ここはれいむのおうちだよ!! もうくらくなってゆっくりできないからありすたちはゆっくりでていってね!!」 どうやら先客が居たようだ。 ゆっくりれいむの大家族、全員で輪になってゆっくり話していたところに来たお客さん。 もともと温厚なゆっくり霊夢だが、家族でゆっくりしている時に来られたら流石に一緒にはゆっくりできないようだ。 「ふーん……。なかなかしくなおうちだね! まぁ、このくらいのおうちだったらありすたちがとまっていってあげるよ♪」 ありすたちはそんなことは関係ないとでも言うかのように、ズイズイと奥に入り込んでくる。 「ゆゆ!! せまいよ!! ゆっくりできないならでていってね!!!」 居場所を奪われた一家は勿論抗議するが、はいそうですか、と聞くゆっくりありすではない。 「おきゃくさまにいいせきをかくほするのは、とかいはのきほんじこうだよ!! れいむたちもこいきなとかいはだったら、ゆっくりりかいしてね!!!」 そういって霊夢達を段々と奥へ奥へと追いやったアリス達は、一家が頑張って蓄えてきた食べ物を発見するとものすごい勢いで貪り始めた。 「ゆゆ!! こんなにたべものがあるよ!!!」 「きょうはごうかなでなーができるね!!」 「ふーん、こんなへんぴなところで、こんなものがたべられるなんて!」 「ぱーてーだね!! ここにひろげようね!!」 本人達は上品に食べているつもりだが、生憎手足が無いので食べ方は傍から見ると他のゆっくりと大差ない。 むしろ、食べ物を撒き散らして食べる当たり、他のゆっくりより意地汚いのかもしれない。 「やめてね!! それはれいむたちがあつめたごはんだよ!! ありすたちのじゃないよ!!!」 「ゆっくりやめてね!! みんなであつめたんだよ!!!」 「ゆっくりちてね!!」 一家が必死になって抗議したのが効いたのか、アリス達の動きがパタと止まった。 それだけではない、全員が体を震わせなにやらボソボソ呟いている。 間違いなく、お腹がいっぱいになったゆっくりアリスたちが交尾に入る準備だった。 「れっ!! れいむーーー!!!!」 「だいすきだよーー!!!」 「そのりぼんなかなかかわいいね!!!」 「くりくりのひとみもかわいーよ!!!」 「ゆ!! やっやめてね!! みんなでゆっくりしようね!!!」 「「「「「おかあさんれいむがいうならしかたないね!!! こどもたちもみんなでゆっくりすっきりしようね!!!!!」」」」」 スイッチが入ったアリス達は、手当たり次第に巣の中のゆっくり霊夢に擦り寄っていく。 子供達はその様子にパニックになり、身動き一つできないで居る。 「ゆーー!!! おかーしゃーーん!! おかーーしゃーーん!!!!」 「ゆ!! れいむもみているだけじゃなくていっしょにすっきりしようね!!!」 「!! いやだぁーー!! ゆっくりちたいー!!!! ゆっ! ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛!!!!!」 「はぁはぁ、れいむ!! ちいさいのにせっきょくてきだね!! そんなにありすのことだいすきなんだね!!!」 「ゆゆゆ……!!! ゆ゛っ゛ぎゃ゛ら゛ーーーーー!!!!!!!」 「……! すっきりーーーー!!!!」 既に朽ち果てた赤ちゃん霊夢には目もくれず、数人が相手をしているお母さん霊夢の元へ駆け寄る。 子供達がドンドン朽ち果てている中、このお母さん霊夢は必死にアリスを追い出そうとしていた。 「ゆゆゆゆゆ!!!! やめでね!! ゆゆゆゆゆ!!! おうちからでていってね!!!」 「れっれいむーーーー!!!! つんでれなれいむもだいすきだよーーーー!!!!」 「!!!!!!!」 先ほどのアリスのが加わり一気に勝敗が決まった。 「ゆゆゆゆゆゆゆ!!!! ゆっぐりじでだけっかがごれだよ!!!!!」 「「「れいむーー!!! ありすとのかわいいこどもいっぱいうんでね!!!!!」」」 「……!!!」 そこからは、アリスたちの声にかき消されて霊夢の声は全く聞こえなかった。 ……。 翌日、残っていた食事を取ってアリス達が出て行った巣には、沢山の赤ちゃん霊夢が生まれていたという。 しかし、その日のうちに濃厚な餡ペーストとなってしまったが……。 「れいむはやっぱりかわいいね!!」 「とかいはのありすたちのてくにっくでめろめろになってたね!!!」 「なかなかのおうちだったね!」 霊夢の巣を出発し、思い思いの感想を話し合っていると、いつの間にか人里に出ていたようだ。 周りにはちらほらと家が立ち並び、人々は遠くの畑で精を出していた。 「ゆゆ!!! にんげんのおうちだよ!!!」 「やっぱりとかいはのありすたちはこういうおうちにすまないとね!!!」 「どのおうちにする?」 「!! あのおうちにしよう!!!」 他の家よりも一回りほど大きく、入り口には大きな門も建っている。 ゆっくりアリスでなくとも、なかなか裕福な家だと言うことくらい分かるだろう。 「ふーん……。まぁまぁのおうちだね」 「はやくはいろうね!!!」 周りをグルグル回り、ちょうど入れそうな隙間を見つけ中へ入っていく一行。 「ゆーー!!!!」 予想通り、農村には珍しく綺麗な家だった。 モノはきちんと整理されており、清潔感が漂っている。 「うん! なかなかきれいなおうちだね」 「でも、すごいいなかくさいね!!」 「せっかくとかいはのありすたちがとまるんだから、とかいふうにこーでねーとしてあげよっか!」 「「「うん、せっかくだからそうしてあげよう!!!」」」 ……。 「なんだよ、これ……」 帰ってきた男の第一声はそれだった。 綺麗にしていたはずの玄関は靴が全て出されて乱雑に並べられており、ご丁寧に全て泥まみれになっている。 そこから続く廊下も綺麗に土が敷き詰められており、決して靴を脱いでは上がれない状況だった。 仕方がなしにそのまま家に上がる。 すると、居間の方から賑やかな声がする。 そう思った男は、勢いよくドアを開け放った。 「ゆ? おかえりなさい! ありすたちがとかいはにこーでねーとしてあげたよ!!」 「これからしばらくのあいだ、ここでいっしょにくらすことにしたの」 「るーむめーとっていうんだよ!!! おじさんしってた?」 「しかたがないから、とかいはのありすがるーむめーとになってあげるよ!!!」 男はそれだけ聞いてもう一度室内を見て回った。 ここにも土がしいてある、おそらくほかの所も同じだろう。 花瓶は床に庭に落ちて割れていた。 花は、おそらくアリス達が頭につけているものがそれであろう。 置物、掛け軸、本等は全て囲炉裏にくべられている、消したつもりだったがくすぶっていたのだろうか、殆どが灰になっていた。 台所は、……見るも無残。 全ての食材がぶちまけられ、食べられた痕も見受けられる。 二階の寝室、布団は土に埋まり、着替えも全て泥の中。 「どろはせいけつなんだよ! ありすたちはとかいはだからなんでもしってるんだよ!!」 と、ここまで、ずっとこのアリス達は男の後ろをついて回っていた。 その瞳は期待に満ち溢れている。 大方、流石都会派だね! とでも言って欲しいのだろうが。 「おじさん! きょうはありすたちがでなーをじゅんびしてあげるよ!!!」 「ありすたちはおりょうりもうまいんだよ!!」 「おいしいおはなやこんちゅうをいっぱいしってるんだよ!!」 「さっききっちんをみたでしょ!! ありすたちがいっしょうけんめいじゅんびしてあげたんだよ!!」 「みんなでゆっくりしようね!!」 「……。そうかい、でもねぇ、人間は土の上で生活しないし、服も泥だらけにしないし、食べ物もきちんと閉まっておくんだよ」 ポツリポツリとアリス達に向かって話しかける男、勿論更生させるつもりは全く無い。 「ゆゆ! おじさんはほんとにいなかものだね!! とかいのみんなはちゃんとこうしt……!!」 一匹の煩いアリスの口を強引に塞ぐ。 方法はいたって簡単。 口を引っ張って釘を打ち込むだけだ。 幸い、アリス達がボロボロにしたモノの中から釘はすんなりと見つかった。 「!!!! んんーーー!!!」 「ゆゆ!! おじさんなにするの!! ありすにあやまってね!!!」 「これだがらいなかものはきらいだよ!!!」 「そうかい? でもねぇ、俺の家をめちゃくちゃにしたのはお前らなんだから、きっちり責任を取ってもらうよ?」 「だぁかぁらぁー! アリスたちがせっかくとかいはのおうち!! んびゃぶ!!!」 「うるさいなぁ。……これ以上なんか喋ったら、この二匹と同じようになるぞ?」 「「「!!!!」」」 男の宣告に、残っているアリス達は押し黙る。 それからは誰も口を開こうとはせず、二匹の声にならない悲鳴だけが辺りを包んでいた。 「それじゃあ聞くけど?」 沈黙を破るように男が口を開く。 「人間はどんなお家で生活するんだっけ?」 あくまで疑問系で尋ねてはいるが、その口調は有無を言わせぬものが有った。 「にんげんのおうちはきれいにかたずいてるよ!!」 「かびんもきれいにかざってあるよ!!」 「おいおい! さっきお前達は全く逆のことを言ってなかったか?」 「「!!!」」 「ごめんなざい!!! とかいはのありすたちのおうちみたいに、おじさんのおうちをきれいにしたかったんです!!!」 「おじざんによろごんでもらいだがったんです!!!」 「にんげんとおどもだじになりだがったんです!!!」 プライドを捨てて、必死に説明するアリス達。 先ほどの威勢は何処に言ったのか、ゆっくり霊夢や魔理沙の泣き方よりも随分酷いものだ。 「そうか。わかってくれたかい?」 「「「「うん!! ゆっくりわかったよ!!」」」」 男は、二匹の釘を抜いてやった。 それを見たアリス達の顔に笑みが戻る。 助かった、やっぱり都会派の人間は優しい……。 「じゃあもういいよ。ゆっくりしてね」 「ゆ? !! ゆっぐりんびゃってい!!!!!」 手近に居たアリスを捕まえて体を縛る。 絶対に外れないように、それはもうキツキツに。 その処理を、全てのゆっくりに済ませた後、庭に連れて行き柱にしっかりと結び付けておく。 「うごけないよ!! はやぐなわをほどいてね!!!」 「ありすはどかいはなんだよ!! こんなことするいなかものはゆっくりできないよ!!!」 全く気にすることも無く、芋煮用の大きな鍋にたっぶりと水を入れ薪を入れる。 後はゆっくりアリスを入れてしばし待つだけだ。 「ゆ! あったかい!! おふろだよ!! おふろだよ!!」 「ゆっくりできるよ!!」 「おじさん!! はーぶかゆずをいれてね!! とかいはのありすはただのおふろなんてはいれないよ!!」 普通ならこのまま釜茹でだが、40度前後を保ちながらゆっくりとアリス達を浸からせる。 「いいゆかげんだね!!」 「さいこうのばすたいむだね!!!」 顔がほんのり赤みを帯びてきたら頃合だ。 「ゆ!! おじさん!! ありすはまだつかっていたいよ!! ひとのばすたいむはじゃましちゃいけないよ!!!」 一匹を捕まえて準備しておいた寸胴へ。 「ゆ? んぎゃらっぱいん!!!!!」 額に穴を開けて吊るしておく。 見ると、熱で柔らかくなったカスタードがドンドン流れ落ちていく。 「ゆ!! ありすのあんこが!!! とかいはのありすのあんこが!!!」 都会派ならカスタードくらい知っておけよと突っ込みたくなるが、自分の体から流れるカスタードを見て焦り、恐怖を覚えるアリス。 これならドンドン美味しくなるだろう。 「ゆゆ!! やっぱりいなかもののおうちじゃゆっくりできないよ!!!」 「!!! でれないよ!!! おふろからでれないよ!!!!」 丁度他のゆっくり達からも見える位置で作業しているので、慌てふためいて逃げ出そうとするアリス達。 しかし、つながれている縄は中に沈んでいる重しに結びついているので、逃げたくても自由に体の向きすら変えることができない。 これも中身を美味しくするコツだ。 「ゆ~~~~!! れいむぅ~~!! まりさぁ~~!! たいせつなおともだちのありすをたすけt……」 どうやら、餡子がなくなったようだ。 居るはずの無い友達の名前を呼びながら、中身を全て出して死んでいった。 それを見ていたアリス達も一様に騒ぎ始めた。 「ありずーー!!! どーじでとがいはのありずたじにこんなごとするのーー!!!」 「ありずたちはなにもめいはぐかけでないよーー!!!」 「ここはおじさんのおうちだよ!! とかいはのありすたちだからるーむめーとになってあげたのに!!!」 さぁて。 「さぁて、次は一番の都会派のアリスにしようかな?」 「「「!!!」」」 アリス達の震えがお湯に伝わり、大きな波を立てる。 「あっ、ありすはあんまりとかいはじゃないよ!!!」 「ありすもだよ!! ありすもあんまりとかいはじゃないよ!!!」 「ありすはじょーきょーぐみだよ!! だからとかいはじゃないよ!!!」 「……。そうか、君達のいう事はよく分かったよ」 「「「ゆ♪」」」 「そういえば、都会派の君たちが俺のお家を綺麗にコーディネートしてくれたんだもんね。みんないっぱしの都会派だって事忘れてたよ」 じゃあ次は君から。 「!!!」 一匹のアリスを掴んで、男は作業を再開した。 ……。 翌日、男は昨日集めたカスタードを持って近くの街のまで来ていた。 取引のある屋台の店主に、カスタードを買ってもらうためだ。 「やぁ、今日は店を出してないんですか?」 屋台が出ていなかったので店主の家へ、そこには店主とゆっくりれみりゃの親子、そして金髪のきれいな女性がお邪魔していた。 「いやぁ、昨日コイツラが店の商品をめちゃくちゃにしてね。麺棒でブッ叩いて家まで運んできたんだが、そこで良い考えを思いついてね」 それを、ご贔屓にさせてもらってるそこの魔法使いのお嬢さんに話したら、ぜひとも協力させてくださいって言われてさぁ、と店主は言葉を続けた。 「そうだったんですか。実は家も昨日ゆっくりに酷くやられましてね。幸い、本当に貴重な品は無事だったんですけど、他はこっぴどくやられてしまいまして。それで、今日はこれを買い取ってもらいたいんですが……」 申し訳なさそうに、カスタードが入った寸胴を差し出す。 店主は一口味見をした後、気前よく買い取ってくれた。 男の言い値より遥か高く。 「気前がいいですね?」 「いや、あの調教が終わったら高収入間違えなしだからね。そうだ、味見をしてみるかい?」 「いいんですか?」 「もちろん! ありすさん、一回やってみてもらっても大丈夫ですか?」 「ええ」 奥で泣き叫んでいた親れみりゃを無理矢理引きずりながら、アリスと呼ばれた魔法使いがこちらにやってきた。 「うあーーーー!! ざぐやーーー!! こわいひどがいどぅーーー!!!」 「少し待ってくださいね」 業務用の大きな鍋に水を張り、一瞬で沸騰させる。 その、ボコボコいっている鍋の中へ一匹の子れみりゃを迷い無くぶち込む。 「う!! !! あじゅいよーー!! まぁまぁーー!! ぼごっ! ……まぁmうぐっ!!」 箸を器用に動かして、ころころと中のれみりゃを動かす。 「うーー!! れみりゃのぷりでぃーーなあがじゃんがーー!! うーー!! たべちゃうぞーー!!!」 テコテコと歩きながら近づいてきたれみりゃを、アリスが凄い音を立てて蹴り返す。 「うーー!! !!? うっぎゃらぺっちゃーーー!!!」 後ろに居た人形に五寸釘で受け止められた、もはや喜劇にしか見えない。 「さてと、これくらいで良いかしら……?」 茹でたこのように、顔を真っ赤にしたれみりゃを魔法で運んでいく。 男達の下ではなく、お母さんれみりゃの下へ。 「うわーー!!! あがじゃん!! あがじゃん!!!」 すっかり傷が再生したのか、急いで子れみりゃの元へ駆け寄っていくれみりゃ。 しかし、移動速度は歩いている時と殆ど変わらない。 「はいはい! ……っしょっと! ほら、さっき教えたとおりにやってみなさい」 「!!! うぎゃーー!! いだいよーー!! まぁまーー!!!」 「うー!! うー!!!」 親れみりゃの手に載せられたのは子れみりゃの腕。 目の前で自分の子の手を引きちぎられて親も子供同様大パニックだ。 「ほら! さっさとしなさい」 「うーー!! いやだぁーー!! れみりゃのぷりでぃーなあがじゃんがーー!!!」 「うるさい!! 言うこと聞かなかった罰よ」 人形がまた親れみりゃに五寸釘を刺す。 今度は先程とは違い、体中満遍なくだ。 「うっじゃーーー!! いだい!! ざぐやーー!!! ざぐあ--!!!」 「ほらほら、さっさとやらないともっとお仕置きよ?」 「うう! う~♪」 ドガッ。 腹部に蹴り、思いの他効いたようで口から餡を吐き出す。 「返事は、ハイ、よ!」 「ハイ!! ハイーーーーー!!!」 そこからは、泣きながらの料理だった。 たどたどしく、腕を手で開いて餡を取り出す。 残った皮を捏ねて再度成形する。 そこに先ほどの餡を入れて形を成形。 出来上がったのは肉まんだった。 「んー!! うじゃ!!」 黙って男にその肉まんを差し出そうとした矢先、またしてもアリスの蹴りが鳩尾に入った。 「だれが、そんな事を教えたかしら?」 「うーー!! れみりゃの、れみりゃのぷりでぃーな!! んびゃお!! ……れみりゃのごどもだじがらつぐったにぐまんです!! どぉぞぉ~!!!」 散々蹴られながら、何とかそれだけ口にして男に肉まんを差し出した。 「へぇー。肉まんが作る肉まんですか」 「おう、どうやら紅魔館近の中でくそ大切にされていたれみりゃらしい。その子供も味は格別だぞ」 「そうですか。では、頂きます」 一口かじった男は、暫く口の中で咀嚼した後、賞賛の声を上げた。 「うまい! これはすごく上手いですよ!!」 「だろ、これは間違いなく良いビジネスになるぞ」 「うーー!! ぞれはれみりゃのあがじゃんだのーー!!」 「いい加減煩いわ……」 話に割り込んできたれみりゃに向かってアリスが弾幕を放った。 綺麗に首から下を吹っ飛ばされたれみりゃは何が起こったのか分からず、襲い来る痛みだけを絶えていた。 「あぁあーーー!! いだいーー!!! れみりゃのがらだがーー!! れみりゃのきゅーどぅなからだが!!」 「ちがうでしょ。何回も教えたわよねぇ。こういう時はなん言うんだっけ?」 「!! ぐずっ!! ……れみりゃどぉー、あがじゃんがらずぐったにぐまんをおいじくたべでもらっでありがどうございまじだぁーー!!!!!」 「そう、それでいいのよ……」 やはり、魔法使いというものは恐ろしい。 男達二人は、それじゃあ続けて調教しますからと言って奥の部屋へ消えていったアリスを、静かに見送った。 「……。そういえば、カスタードって事はゆっくりアリスの集団だったのかい?」 何とか話題を作ろうと、店主が男に尋ねた。 「えぇ。他のゆっくりよりも酷いモンでしたよ」 「はは、あいつらは何故か好き好んで人間の家に入ってくるからな。入ってくる割合はほかのゆっくりより多いんだぞ」 「そうなんですか?」 「あぁ。でも、あいつらはお前さん家みたいにめちゃくちゃにするから、殆どの住人は直ぐに踏み潰してしまうのさ。だから、カスタードもあんまり出回らないんだよ、加工場も増えた奴を間引きするくらいでね」 「へぇ、ところで……」 どうやら、これがきっかけとなり会話が続いていくようだ。 「うっぎゃーー!! ざぐやーー!! だずげでーー!!!」 「「「「まぁまぁーー!!!」」」」 「ほらほら、そんなにとろとろしてたら冷めちゃでしょ? 90秒以上掛かったらまたお仕置きよ!」 奥では、アリスが生き生きとれみりゃを調教している。 この商売が成功する日も近そうだ。 ……。 ゆっくりアリスは集団でゆっくりを襲う。 しかし、できるのは殆ど襲われた側のゆっくりの赤ちゃんであり、もし生まれたとしても親は居ない。 そして、その性格ゆえ人間の家に入って集団ごと根絶やしにされる。 それゆえに、アリスが増えすぎたと言う報告はこれから先も出ては来ないだろう。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/488.html
すっかり日も暮れ、夜行性の動物たちが活動を始める時間となった幻想郷の森。その中 から、今日もゆっくり達の悲鳴が聞こえてくる。 「……うー! うー!」 「や゛め゛て゛え゛え゛え! ゆ゛っぐりざぜでえ゛え゛え゛え!」 四匹のゆっくり達が、まだ体の生えていないゆっくりれみりゃから逃れようと、必死の 形相で飛び跳ねているのだった。目を覚ましたばかりで空腹のれみりゃは、獲物をいたぶ るような真似はしない。懸命にぴょんぴょん逃げる二匹ずつのゆっくりれいむとゆっくり まりさにあっという間に追いつくと、一気に急降下して最後尾にいたれいむの後頭部にが ぶりと噛み付いた。 「ゆっ、ゆ゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁっ! やめでやめではな゛じでえ゛っ、ゆ゛っぐ りざぜでえ゛え゛え゛え゛え゛っ!!!」 両目を剥き、涎を飛ばしながら絶叫するゆっくりれいむ。それを聞いた他の三匹は、愚 かにも、もしくは立派なことに、足を止めて後ろを振り返る。三匹の目に映ったのは、満 面の笑みを浮かべながら獲物に牙を突き立てるゆっくりれみりゃと、牙が皮を貫く痛みに 震えるゆっくりれいむの姿だった。 「は、はなしてね!」 「ゆっくりやめてってね!」 「ゆっくりできないよ、ゆっくりさせてね!」 三匹が抗議の声を上げる。本当ならばすぐにでも助けてやりたいが、全員でかかっていっ たところで、単に全滅が早まるだけ。だがそれでも、これまでずっと一緒にゆっくりし てきた仲間は見捨てられない。三匹にできるのは、こうして叫び続けることだけだった。 そんな三匹の苦悩などどこ吹く風、ゆっくりれみりゃは自らの空腹を満たすため、ゆっ くりれいむに噛り付く牙に力をこめた。 「いだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛い゛い゛い゛いぃぃぃぃ!! あああ゛あ゛あ゛ あ゛っ゛!!!」 れいむの皮に突き立った牙が餡子に到達し、その中に潜り込んで容赦なく進んでいく。 れいむの絶叫が夜の森に響く中、れみりゃはそんなものお構い無しに食事を続ける。 「ゆああ゛あ゛っゆっがっあっあっあっあっああ゛あ゛っ゛っ゛っ゛!!!!」 ついに、れいむの体はれみりゃによって噛み千切られた。れみりゃの牙が餡子の中心に 達したとき、れいむの体は飛び跳ねんばかりに大きく痙攣した。その光景に、残された三 匹の声も止まる。六つの眼に映るのは、体の四分の一以上を噛み千切られ痙攣を続ける仲 間の姿と、その四分の一を口一杯にほおばり幸せそうに咀嚼している捕食者だった。 「……ゆっ、ゆっ、ゆっ、ゆっ、ゆっ、ゆっ……」 体の一部を欠き、白目を剥いて、涙と涎でぐちゃぐちゃになったれいむの口から、体の 痙攣にあわせてそんな泣き声ともつかぬ音が断続的に漏れていた。一方、れみりゃは満足 そうな顔で口の中のものを飲み込むと、残った餌を食べようと再びその口を開き、れいむ へと噛み付いた。れいむの顔の内、口より上の部分がすっぽりと、れみりゃの口の中に納 まった。 「ゆうっあっ、がっ゛っ!!!」 ろくな叫び声を挙げる暇もなく顔を噛み切られると、残ったれいむの体からは力が失わ れ、そのまま動かなくなった。仲間の身に降りかかった惨事に言葉を失っていた三匹のゆ っくりも、その死を目の当たりにして再び声を上げ始めた。ただし、今上げるのは抗議の 声ではなく、仲間の無残な死を嘆く声だ。 「れいむう゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ!」 「どおじでえ゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ!!」 「もっどゆっぐりじだがっだよお゛お゛お゛お゛お゛!!」 三匹の悲痛な叫びが周囲を満たす。しかし、三匹とずっと一緒にゆっくりしてきた仲間 は、その叫びを聞いても、もう何も言ってはくれなかった。それが悲しくて、叫びは更に 高まる。 「……うー!」 場違いに楽しそうな声が上がり、唐突に叫び声が止まる。あまりの出来事に忘れていた。 今自分達は、危険な捕食者の前にいることを。気付かなかった。哀れなれいむを食い散ら かしたれみりゃが、次の獲物に狙いを定めていることに。思い付かなかった。逃げ出すこ となど。 「いっ、いや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っっ!!! ゆっぐりざぜでえ゛え゛え゛え゛え゛ え゛!!!」 ついさっきまで仲間だったものに背を向け、三匹は全力で駆け出した。死にたくない。 もっとゆっくりしていたい。仲間の死に様が更なる恐怖を駆り立て、三匹を追い立てる。 「ゆっ!」 二匹いるゆっくりまりさの内の片方が、木の根に引っかかった。あっと思う間もなく、 そのまま顔から地面に転がる。真っ白になったまりさの頭の中に絶望が襲い掛かるよりも 早く、れみりゃの牙が二匹目の獲物を捉えた。 「……ゆううううう゛う゛う゛う゛っ゛!!!」 まりさの絶叫に、残りの二匹が思わず振り返る。しかし、先程と違って何やらまごつい ている様子だ。このまま逃げる足を止めてしまえば、また同じことの繰り返しになるとい うのが、ゆっくりの頭でも分かっているのだろう。だが、 「だっだずげで!!! だずげでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛ぇぇぇぇ……」 助けを求める仲間の声が、二匹を逃がしてはくれなかった。恐怖と友情の板ばさみの中、 喰われ行くまりさを見つめながら、二匹はみんなでゆっくりできた頃のことを思い出して いた。四匹でずっと一緒にゆっくりしてきた。ずっと一緒にゆっくりしていけるのだと思っ ていた。悔しかった。無力な自分たちが惨めでたまらなかった。もう声も出ない。代わり に涙があふれて止まらなかった。 二匹目の餌が動かなくなると、れみりゃは更なる獲物を求めて飛び上がった。そのまま、 何かを諦めてしまって動かなくなった二匹のゆっくりへと飛び掛る。二匹はそれを避けよ うとはしなかった。 「うー! うーぐえっ!?」 と、突然妙な声が上がった。思わず二匹が顔を上げると、そこにはれみりゃではなく、 もっともっと大きな影があった。突然の乱入者に涙も止まる。 そこにいたのは人間だった。片足を、今まさに何かを蹴り上げたかのように上げたまま の、一人の人間だった。二匹がそれを呆然と見上げていると、 「……う゛あ゛あ゛あ゛っ!! いだぁいよお゛お゛お゛お゛お゛!!!」 ちょうど上がったままの人間の脚が向いている方から、こんな泣き声が聞こえてきた。 見れば、れみりゃが地面に転がって泣き叫んでいる。呆然とする二匹には目もくれず、人 間は上がったままだった足を下ろすと、れみりゃへと歩み寄っていった。 「う゛っ? うー! だべぢゃうぞー!!」 目の前にまで近づいた人間に対し、泣きながらも威嚇をするれみりゃ。しかし人間はそ れを完全に無視してれみりゃの前にしゃがみこむと、無言でその脳天に手刀を叩き込んだ。 手刀と地面にはさまれたれみりゃは短い悲鳴を上げると、そのまま気絶した。 動かなくなったれみりゃの羽をつまみあげ、人間は残された二匹のゆっくりの方へと振 り向き、初めて口を開いた。 「……大丈夫か?」 れいむとまりさは床の上で身を寄せ合っていた。二匹とも疲れ切った表情で部屋の隅っ こにうずくまったまま、床の一点を見つめたまま動かない。魂が抜けてしまったかのよう だ。憔悴しきっていたが、先程のショックのせいで眠ることなどできないようだった。 がらり、と戸の開く音がして、二匹は緩慢に顔を上げる。そこにいたのは先程の人間だっ た。その人間が、二匹を食い殺そうとしていたれみりゃを叩きのめし、家に連れ帰ってく れたのだ。 彼は二匹の前にやって来ると、手に持っていた皿を床に置いた。そこにあったのは二つ のおにぎり。 「……ほれ、食え」 ぶっきらぼうにそう言い放ち、皿を差し出した。二匹は人間の顔を見、差し出されたお にぎりを見て、のそりのそりと動き出し、皿の上に乗っかっておにぎりに噛り付いた。 それは具も入っていなければ海苔もまかれていないただの塩おにぎりだったが、人の食 事を初めて口にした二匹にとっては、格別のご馳走だった。最初はぼそぼそと覇気の感じ られない食べ方だったが、一口、また一口とかじりつく度に、二匹に活力が戻ってくるよ うだった。二匹は飲み込むごとに元気を取り戻していった。疲れ切った頭が回り始め、一 度は折れた心も徐々に立ち直っていく。 だからこそ不意に、 ―――いだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛い゛い゛い゛いぃぃぃぃ!! ―――だっだずげで!!! だずげでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛ぇぇぇぇ…… 仲間の断末魔が脳裏をよぎってしまう。 半分ほど食べ終えたあたりで、二匹は唐突におにぎりに噛り付くのを止めた。人心地つ いたせいで、かえって先程の悲劇を思い出してしまうのだった。 二匹は皿の上で震え始め、こらえ切れないというようにぼろぼろと涙をこぼす。四匹は 兄弟ではなかったが、生まれてすぐの頃からずっと一緒にゆっくり過ごしてきた親友だっ た。……だった。過去形の話だ。その内の二匹は、すでに物言わぬ饅頭になってしまった。 れみりゃの牙に噛み千切られ、無残に変わり果てた親友の姿が頭から離れない。死ぬ間際 の叫びが耳に残ったままだ。 「……ゆっ、ゆっ……」 「れいむぅ……まりざあぁぁ……」 いつも通りの元気があれば泣き叫ぶこともできたろうが、今の二匹には親友の死を嘆く ように泣くのが精一杯だった。 そんな二匹の様子を見た人間は、ふらりと立ち上がると部屋を出て行った。程無くして 戻ってきた人間は、箱を一つ抱えていた。そのまま食べかけのおにぎりの前で泣き続ける 二匹の前に、その箱を置く。二匹の注意を引くように、わざと大きな音を立てて。二匹は 突然の音にびくりと震え、顔を上げる。涙でにじんだ視界に映るのは、透明な箱に収まっ たれみりゃだった。 『……ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛っっ!!!』 ガチャガチャン! と、思わず後ずさりした二匹は皿から転げ落ちた。後頭部を床にぶ つけながらも、必死の形相で再び部屋の隅へと逃げていく。 「いやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! たべないでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!」 「だずげでえ゛え゛え゛! だれかだずけでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛! おがあざああ゛ あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛んん!」 親友の死に様で頭が一杯になっていた二匹は、一気に混乱の極みに追い込まれた。今ま でさめざめと泣いていたのが嘘のように泣き叫ぶ。死にたくない。食べられてしまった二 匹のようになりたくない。その思いに囚われた二匹は、目の前に自分たちを助けてくれた 人間がいることも忘れて泣き叫んでいた。しかしながら、いつまで経っても二匹が襲われ ることはない。 「……いやあ゛あ゛あ゛あ゛、ああ、あ?」 そのことに先に気付いたのは、れいむの方だった。襲われないどころか、よく見ればそ もそもれみりゃは動きさえしていなかったし、更によく見れば、どうやら箱の中に閉じ込 められているようだった。 「ゆっ。まりさ、まりさっ」 「……だずげでえ……おがあざぁん……」 「まりさっ!」 親友の喝に、まりさも顔を上げる。そして一足遅れて、現状が認識できたようだった。 二匹はしゃくりあげながら、隅から離れてれみりゃの収まった透明な箱を見つめた。れみ りゃはピクリとも動かない。人間に喰らった手刀によって気絶したままのようだった。 そんなれみりゃを見つめたまま動かない二匹に向けて、人間が口を開いた。 「……お前ら……」 二匹が顔を上げる。人間は二匹の目を交互に見、言った。 「仇を討ちたくないか?」 思いがけない言葉が飛び出てきた。仇を討つ。食べられてしまった親友の仇を、自分た ちが。あのれみりゃに対して、自分たちが。 ……無理だ。 「俺がお前たちを勝たせてやろう」 うなだれる二匹に、人間はそう言い放った。 「やる気があるなら、まず飯を食え」 れみりゃが目を覚ましたとき、目の前には二匹のゆっくりがいた。赤いリボンのゆっく りと黒い帽子のゆっくりが、互いに少し距離を置いて、床の上にいた。それがさっき追い かけていたゆっくりだと気付いた途端、なぜか頭に残っていた鈍痛のことなど綺麗さっぱ り忘れ去り、背中の羽を広げて勢いよく 「うー! たべちゃう゛っ゛!?」 飛び立てなかった。何もないはずの場所で壁にぶつかったれみりゃが感じたのは、痛み よりも混乱であった。そもそも満足に羽根を広げることもできていない。れみりゃはうー うー唸りながら暴れ回る。しかしどれだけ力をこめても事態は好転せず、自分が陥った窮 屈さを実感させられるだけであった。 じたばたもがくれみりゃだったが、突然視界がぐるりと回転した。そのまま床の上に落 ち、転がっていく。これは人間の手によって透明な箱から落とされたから、なのだが、ゆっ くりの中でも一等出来の悪いれみりゃの肉饅脳に分かるはずもない。れみりゃが理解でき たのは、羽を存分に伸ばせるようになったことと、これで目の前のゆっくりを食べられる ということだけだった。 「うー! うー! たぁべちゃぁうぞぉー!!」 自由な身となって宙へと舞い上がったれみりゃは、それはそれは楽しそうに言った。既 に食事は済ませている。今、目の前にいるゆっくりたちは、存分になぶり、いたぶって遊 んでからおやつにしてやろう。 「うー! うー! うー……、う?」 馬鹿の一つ覚えで唸っていた肉饅脳が新たな異変に気付いた。目の前のゆっくりたちが、 自分の威嚇に全く動じていないのだ。普通なら自分の姿を見かけただけで大混乱に陥って 逃げ惑うというのに。これに不満を覚えたれみりゃは、いつもより大きな声で威嚇を始め た。これを怖がらないゆっくりなどいない、と本人は自信満々の威嚇であったが、ゆっく りたちがおびえる様子は微塵もない。それどころかゆっくりにはありえないくらいに険し い面持ちで、こちらを睨み付けているではないか。 「……ううううううっ!!!」 空中から一気に飛び掛る。れみりゃにはゆっくりたちの態度が我慢ならなかった。もう いい、どうせ自分に襲われたら無様に泣き叫んで助けを請うのだから。苛立ちに任せて、 れみりゃは赤いリボンのゆっくりへと襲い掛かった。それでもゆっくりは動かない。逃げ 出すこともせず、自分を更に睨み付けてくる。それがれみりゃの苛立ちを助長した。 繰り返すが、れみりゃの頭は、様々な種類がいるゆっくりたちの中でも一等出来が悪い。 普通の人間であれば、否、普通のゆっくりであってもすぐに気付いたであろう二匹の異 変にも、だから最後まで気付かなかったのだろう。 「うあ゛っ!?」 赤いリボンのゆっくりに気を取られて、もう一匹の存在を忘れていたれみりゃの横っ面 に、そのもう一匹が体当たりをした。黒い帽子のゆっくりはそのまま綺麗に着地し、不意 打ちを喰らったれみりゃは衝撃で床を転がっていく。 自然の世界ではありえない反撃。しかしれみりゃは力ある捕食者であり、相手は所詮、 やわらかい饅頭のゆっくり。森の中を勢いよく飛んでいて木にぶつかったときの方がはる かに痛い。 「……うっ、うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ!!! いだい゛っ゛、いだあ゛あ゛ あ゛あ゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛っっっ!!!」 はずだった。本来ならば。 「ぢ、ぢぐっでじだ! ぢぐっでしたあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ あ゛あ゛あ゛!!」 れみりゃが泣き叫んでいるのは、黒い帽子のゆっくりに体当たりされたときの衝撃が思 いのほか大きかったから、ではない。 自分の皮に何かが突き刺さる痛みを、それも一箇所ではなく何箇所にも、味わったから だった。 ――ちくっとした。鋭く尖った小枝ににぶつかってしまったかのような痛みが、体当た りされた頬のあちこちを襲ったのである。予想外の痛みにれみりゃはごろごろと床の上を 転げまわった。 そこへ容赦なく追撃が入る。赤いリボンのゆっくりが、痛みにのた打ち回るれみりゃに またも体当たりを敢行した。 「うぶえ゛っ!?」 痛い痛いと泣き叫ぶことさえ忘れ、不細工な悲鳴を上げるれみりゃ。転げまわることを 中断させられたれみりゃは、改めて、自分のおもちゃになるはずだったゆっくりたちを見 る。そして、出来の悪い肉饅脳がようやっと、ゆっくりたちの体の異変に気が付いた。 とげが、生えている。ゆっくりたちの全身に、鋭いとげが何本も。それが体当たりの際 にれみりゃの皮を突き刺していたのだと、肉饅脳がゆっくり理解する。この痛みの原因は あのとげなのだ。 とげの生えたゆっくりなど、れみりゃは見たことがなかった。あれは食べられるのだろ うか。そもそもあれはいつもと同じゆっくりなのか。足りない頭の中をそんな考えがぐる ぐると巡る。しかし、悠長に考えている暇はなかった。ゆっくりたちが再びこちらに体当 たりしようと向かってきたのだ。れみりゃの肉汁に濡れて怪しく輝くとげが、どんどん近 づいてくる。 「う、う゛う゛う゛――――――っ!!!」 すんでのところで、れみりゃは宙へと飛び上がって体当たりを避けることができた。そ うだ、自分には羽がある。とりあえず飛んでいれば、体当たりをされることもないではな いか。それが分かると、さっきまで泣き喚いていたれみりゃも一転、どこか自慢げに部屋 の中を飛び回り始めた。その顔は、自分は決して捕まることはないのだという自信にあふ れていた。 人間の大きな手がれみりゃの体をむんずとつかみ、ゆっくりたちが待ち構える方へと軽 く放り投げた。赤いリボンのゆっくりがタイミングを合わせて、自分の方へと飛んでくる れみりゃに体当たりをかます。とげに貫かれ衝撃に跳ね飛ばされて、れみりゃは再び床の 上に転がった。思い切りぶつかったために、赤いリボンのゆっくりも少々ふらついている。 「ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!! めえ゛え゛え゛え゛え゛っ!!!! れ゛み゛ り゛ゃ゛の゛め゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」 とげの一本が運悪く、れみりゃの右目に突き刺さったのだった。片目を潰されたれみりゃ は激痛にのた打ち回る。そこに黒い帽子のゆっくりが飛び掛った。体当たりを仕掛けるの ではない。狙いはれみりゃの背中。転げまわるれみりゃに上手く飛び付くと、その片羽に 思い切り噛み付いたのだ。 「うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! はなぜ、はなぁぜえ゛え゛え゛え゛え゛え゛っ!!!」 全身全霊を込めて振り払おうとするが、黒い帽子のゆっくりは喰らい付いて離れない。 むしろ暴れ回るせいで、羽に噛み付く歯がより深く食い込んでいく。そして、あっけなく 羽は噛み千切られた。 「い゛だぁい゛い゛い゛い゛い゛い゛!! はねっ、れ゛み゛り゛ゃのはね゛え゛え゛え゛ え゛え゛え゛!!!! がえ゛ぜっがえ゛ぜえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!! う゛あ゛ あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!」 バランスの悪くなった体で泣き叫びながら、れみりゃは自分の羽を取り戻そうと黒い帽 子のゆっくりへと向かっていった。そこへダメージから回復した赤いリボンのゆっくりが 襲い掛かり、残った羽に喰らい付いて全身の力を使って引き千切る。両翼を失ったれみりゃ は、ただの肉饅となって床に転がった。 肉饅が二匹の腹の中に納まるまでに、そう時間は掛からなかった。二匹は満腹感の中で、 勝利の余韻に浸っていた。憎き親友の仇を、自分たちが取った。しかもあのれみりゃを相 手取って。その事実に、二匹はかつてないほどのゆっくり感で満たされていた。 ――そうだ、おにーさんにおれいをいわないと。 ゆっくりにしては割と賢い二匹は、自分たちを助けてくれた人間の方へと向き直った。 人間はちょうど、二匹が食べ残した肉饅の羽を拾い集めているところだった。 『――おにーさん!!!』 自分を呼ぶ声に、人間は二匹の方を振り向いた。 「おにーさん、ありがとう! おかげでふたりのかたきがうてたよ!!」 「もうこれでれみりゃなんかこわくないよ! ありがとう、おにーさん!!」 興奮気味に礼を言う二匹。まあ、人間の手助けがあったとは言え、捕食種を自力で倒す ことができたのを考えれば当然かもしれないが。 二匹の体に突如生えたとげ。それは、画鋲であった。人間はれみりゃへの対抗手段とし て、接着剤で二匹の体に画鋲を貼り付けていったのだ。こうすれば食べられることはない し、その上反撃することだってできる。二匹は人間にそう言われて、全身武装化に踏み切っ たのだった。 そんな二匹を見た人間は、ふらっと部屋から出て行った。どうしたのだろうと思ってい ると、程無く、瓢箪を手に人間が戻ってきた。そのまま二匹の前に座り込んで胡坐をかく。 そして、黙って両手を二匹の前に差し出した。 『……ゆっ?』 差し出された両手は、手のひらを上に向けていた。理解できない様子の二匹に対し、人 間は両の手のひらを招くように動かす。乗れ、ということなのだろうか。 事情はよくわからないが、とにかく二匹は人間の手のひらに乗ることにした。体の画鋲 を手に突き刺してしまわないように慎重に飛び乗る。右手にまりさ、左手にれいむ。人間 は手のひらの上の二匹を自分の肩ぐらいの高さまで持ち上げると、二匹に向かって笑いか けた。これまで無表情だった人間の笑顔を見て、思わず二匹も笑い返す。手の上の二匹は 互いに目配せをすると、タイミングを合わせて 『ゆっくりしていってね!!!!!』 元気一杯、お決まりの挨拶をした。それを見た人間は笑顔をより濃くする。そして、両 手の指で二匹をしっかりとつかんだ。無論、画鋲が刺さらないように気をつけて。 「ゆ、ゆ、ゆっ? おにーさん?」 「ゆゆっ、おにーさん、どうしたの?」 人間は笑顔のまま、ゆっくりと、二匹が乗った両手を揺さぶり始めた。 「おにーさん、やめてね!」 「ゆっくりゆらさないでね!」 突然の揺さぶりにゆっくりと抗議の声を上げるが、人間はそれを完全に無視して、更に 強く揺らし始める。がくがく揺れる視界に翻弄されながらも二匹は抗議を続けるが、一向 に止まる様子はない。 「ゆっ……ゆうう……」 「ゆっ、ゆっ、ゆー……」 揺さぶられる二匹の目が、次第にとろん、とし始める。それを見た人間はさらに揺さぶ りを強めていく。体の奥底から湧き上がる衝動に、二匹は抗うことが出来なかった。 しばらくして、人間は二匹を床の上に置いた。呼吸の荒い二匹。完全に発情しきってい た。二匹は同時に相手の方を向いた。 「ま、まりさぁ! まりざあ゛あ゛あ゛ぁぁぁ!!」 「れっ、れいむう゛う゛う゛うううぅぅぅ!!」 駆け寄る二匹。早く、早く触れ合いたい。一つになりたい。その一身で、最愛の親友の 元へと飛び跳ねていく。 そして、 『い゛っっっっっっっっ!!!!!!』 互いの体に画鋲が深々と突き刺さった。 反射的に距離を取る二匹。突然の痛みに混乱したまま、改めて、相手の体を見る。理解 するのは、どこかの肉饅よりずっと早かった。 『……うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛っ゛っ゛っ!!!!!!』 絶望の声が上がる。二匹は距離をとってぶるぶる震えたまま、悲痛な叫びを上げていた。 早く肌をこすり合わせたい。でもできない。体のとげが刺さってしまう。 『お゛に゛い゛ざん゛っ!!!』 二匹の様子を見守りながら瓢箪の酒を傾けていた人間に向かって、二匹は助けを求めた。 「とっで、おにいざんこのとげとげとっでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!」 「おねがい゛い゛い゛い゛! すっきりできないのお゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 必死の形相で訴えかける二匹。それを見て、人間は酒を一口。 「おにーざぁん、ゆっぐりしないでえ゛え゛え゛え゛!!」 「はやぐこのとげとげとってえ゛え゛え゛え゛!!」 「……いいのか? それがないと、また襲われるぞ」 人間の言葉に、二匹はびくりと体を震わせる。確かに、このとげを取ってしまったら、 またれみりゃに襲われたときに反撃できなくなる。だが、 「まっ、またつけなおせばいいよお゛お゛!」 「またあとでつければいいから、だからこのとげとげとってえ゛え゛え゛え゛!」 「……無理、だな」 『!!』 「簡単には剥がれん。無理に引っ張れば皮ごと剥がれて死ぬぞ」 『!!!!』 人間の言葉は、二匹を絶望のどん底に突き落とすには十分なものだった。二匹は人間を 見て、お互いを見て、がくがくと震えだした。両目からは涙があふれて止まらない。やが て体の震えが最高潮に達し、二匹に我慢の限界が訪れた。 「……うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!! ま゛り゛ざっ!! ま゛り゛ざあ゛あ゛あ゛ あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!!」 「れ゛い゛む゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!! れ゛ぇい゛ぃむ゛ぅう゛う゛う゛う゛ う゛う゛う゛う゛!!!!」 『い゛だあ゛っっっっっっ!!!!!!』 「あ゛あ゛あ゛あ゛っ!! ずっぎり、ずっぎりじだいよ゛お゛お゛お゛お゛!! れ゛ い゛む゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!! あ゛づっっっっ!!!!!!」 「ま゛り゛ざあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! ずっぎりできないよ゛お゛お゛お゛ お゛お゛お゛お゛!!!! う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ !!!! あぁぁい゛だい゛い゛い゛い゛!!!!!!」 二匹はお互いの肌をこすり合わせようとするが、近寄るたびに全身の画鋲が体に刺さり、 思わず飛びのいてしまう。それでも何とか画鋲が刺さらないように触れ合える場所を探そ うとするのだが、どれだけ身をよじってもそんなものは見つけられなかった。二匹は号泣 しながら、近寄っては離れるを繰り返している。 人間はそんな二匹の様子を、肉饅の羽を酒の肴に、楽しそうな笑顔で眺め続けていた。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1589.html
前 ~ゆっくりレティの生涯(後編)~ -冬- 冬、それは一年でもっとも気温が下がり、様々な生物が活動を休止する季節である。 ゆっくりは冬眠することができないので、巣穴の中でゆっくりとした時間を過ごしている。 『ゆぅゆぅ・・・z z z z z 。』 エネルギー消費を抑える為、ゆっくりレティは気持ちよさそうに眠っている。 巣穴の中はゆっくりレティが移動できる程広いため、通常種達は飛び跳ね遊びまわっているが、閉ざされた巣穴の中 で出来る事など限られているため、すぐに飽きてしかたなく落ち葉の上に戻り眠りにつく。 しかし、ゆっくりパチュリーを除けば所詮皆餡子脳、一晩眠れば深く印象に残っていない昨日遊んだ事など忘れてし まう。 窮屈な巣穴の中でも毎日楽しく過ごすことができるのは、ある意味ゆっくりの特権である。 ゆっくりパチュリーによる食糧の配分も順調であり、群れのゆっくりは皆春を迎えたら何をしようか思いを馳せなが らゆっくりと過ごしていた。 しかし、越冬を開始して1ヶ月半が経とうとする日、事件が起こった。 「むっきゅー!これはどういうこと!?まりさせつめいして!」 「ゆ!・・・・・ゆぅ。」 問い詰められているゆっくり魔理沙の横では、通常の2倍近くに膨れ上がったゆっくり霊夢が涙を流していた。 ゆっくり霊夢は「にんっしん」していた。 2匹はまたしても理性に負け「すっきり」してしまったのだ。 ただ、以前と違うのは胎内妊娠型で「にんっしん」しているという事である。 そして、ゆっくり霊夢は夏起こった出来事が記憶に深く刻み込まれているため、これから起こる事に恐怖し涙を流し ている。 身動きのできないゆっくり霊夢は通常種に押され、ゆっくりレティの前に運ばれた。 『ゆっくりー!』 群れの掟をまたしても破った2匹に対し、ゆっくりレティはご立腹である。 「むきゅ、おおきなあかちゃんがうまれたらしょくりょうがたりなくなるわ! ここからでていくにしてもそとはさむくてでていったらしんじゃうわよ。 かわいそうだけどしにたくないならみんなでれいむにのってなかのこどもをつぶすしかないわよ!」 ゆっくりパチュリーの宣告を聞き、ゆっくり霊夢の顔はみるみる青ざめていく。 「い、いやあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !もうあかちゃんはしなせなくないよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !」 「むきゅぅ・・・、れいむはいやみたいだけどまりさはどうするの?」 我を失って泣き叫んでいるゆっくり霊夢には正常な判断ができないと判断したゆっくりパチュリーは、事の決定を父 親役であるゆっくり魔理沙に委ねる事にした。 「ゆ・・・・・。」 ゆっくり魔理沙は押し黙り、その貧弱な餡子脳で必死にどうしたらいいのか考える。 1分考えた後、ある結論に達した・・・。 「あかちゃんはまたつくればいいよ!れいむがしなないようにあかちゃんをつぶすよ!」 「どおじでぞんなごどいうのお゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!」 ゆっくり魔理沙の導き出した答えを聞き、ゆっくり霊夢は泣き叫びながら抵抗しようとその重い体を必死に動かそう とする。 しかし、「にんっしん」しているゆっくりが抵抗できる筈もなく、ゆっくり霊夢はゆっくりレティの舌に巻きつけら れ、まったく身動きが取れなくなってしまった。 「むきゅ、みんな!れいむのためよ。」 ゆっくりパチュリーが先陣を切り、ゆっくりレティの舌をうまく伝ってゆっくり霊夢の上に飛び乗る。 その後を無言でゆっくり魔理沙、ちぇん、みょんが続いていく。 「いやだあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!れいむの、でいぶのあがぢゃんがあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」 「むきゅ!みんないっせいにとぶのよ!おもいっきりとぶことがれいむのためよ!」 一瞬の沈黙の後・・・。 「いくわよ、せーの!」 「ごめね ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !れいむう ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ !」 「ゆるしてねー!ゆるしてねー!」 「すまないみょ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ん!」 「やめでえ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!」 ぶちゅっ! ゆっくり霊夢の胎内から何かが潰れた音がし、産道と思われる場所からは潰れた皮と餡子混じり流れ出ていた。 「あ、あ、あかちゃんが・・・れ、れいむ・あか・ん・・・・・。」 ショックのあまりゆっくり霊夢は気を失ってしまった。 「むきゅ~・・・。みんな、れいむをべっどにはこぶわよ。」 体が縮んだゆっくり霊夢を4匹の通常種達が協力し寝床まで運び、ゆっくり魔理沙を残し皆無言でその場から離れた。 次の日、ゆっくり霊夢は目を覚ましたが、呆然としたまま丸一日が過ぎてしまった。 そして一週間後、ゆっくり魔理沙の懸命な看病のおかげでゆっくり霊夢はなんとか元気を取り戻すことができた。 「れいむごめんね・・・まりさきめたよ!はるになったらここをはなれていっしょにくらそうね!」 「ま、まりさ!こんどはたくさんあかちゃんといっしょにゆっくりしようね!」 子供を潰され苦しんだ元凶はゆっくり魔理沙であるが、その懸命な看病を餡子脳で都合の良い方向に理解したゆっく り霊夢は、ゆっくり魔理沙の申し出をあっさり受け入れた。。 2匹は幸せな生活を想像しながら春になるのを今か今かと待つのであった。 -晩冬- いよいよ冬も大詰め、一年で最も雪が降る季節。 順調に越冬を迎えたゆっくり達もこの時期になると所々の巣で騒がしくなる。 とある仲の良い一家の巣では・・・。 「ぴぎゃあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !やめちぇおかあしゃあ ぁ ぁぁ ぁ ぁ ん!」 「いちゃいよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !おとおしゃんやめちぇえ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」 巣穴の中はまさに地獄絵図、越冬中に子育てをしようとしたゆっくり霊夢と魔理沙であったが、食糧が足りなくなり 自分の生んだ子供達を次々と貪っていた。 「ごめんね、ごめんね。いきておちびちゃんたちのぶんもゆっくりするよ。」 「うっめ、めっちゃうっめ♪」 泣きながらプチ達を食べるお母さん霊夢に対し、お父さん魔理沙は食事を楽しむようにプチ達を貪っていた。 プチ達を食べたところでまだまだ続く冬を乗り切れる筈もない。 子供を食べようと考えた時点でこの一家の運命は既に決まっていた。 春を迎える頃、この巣穴には1匹の餓死したゆっくり魔理沙の死体が転がっているのであった。 一方ゆっくりレティの群れでは・・・。 ※ NatureEND(人間の介入無し)→★ AQNEND (某着物の少女が登場)→☆ ★ NatureEND 「ゆゆ?ぱちゅりーなんだかへんなおとがするよ?」 「まりさ、こわいよぉ。」 「いりぐちのほうからへんなおとがするみょん。みてくるみょん。」 「ひとりじゃきけんだよー、ちぇんもいくよー。」 「むきゅ、たしかにへんなおとが・・・。」 パラパラパラ・・・ドサ・・・ズザザザザザザザザザザ!!! 「てぃむぽー!」 「わからないよー!」 突如巣穴が崩落し、様子を見に行ったゆっくりちぇんとみょんは巻き込まれて下敷きになってしまった。 「「「ちぇーん!みょーん!」」」 崩落は止まることなく残った3匹目掛けて迫ってくる。 「むきゅ!れてぃのところまでにげるわよ!」 「「ゆっくりしないでりかいしたよ!」」 3匹は必死に飛び跳ね、ゆっくりレティのいる奥の部屋へ向かう。 しかし、崩落はどんどん迫り・・・。 「むっきゅう ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ !」 体が弱く、体力の少ないゆっくりパチュリーがついに土砂の下敷きになってしまった。 ゆっくりパチュリーの悲鳴は2匹にも届いていたが、今足を止めると自分達もゆっくりできなくなると貧弱な餡子脳 でもさすがに理解していたため、ひたすら前へ進み続けた。 そして一番頑丈に作ったゆっくりレティの部屋に入った時、ようやく崩落が止まった。 「「ゆぅ、ゆぅ、ゆぅ、やっとゆっくりできるよ。」」 この冬、幻想郷には大寒波が到来し、例年以上の雪をもたらした。 通常種達には到底作ることができない程頑丈な巣穴を作ったが、所詮はゆっくりの作るもの、雪の重みでついに巣穴 が崩落してしまったのだ。 ちなみに、ゆっくりレティの群れの巣穴が崩落する数日前には周辺の巣穴のほとんどは既に崩落し、中のゆっくりは あの世へ旅立っている。 「れてぃ、みんなゆっくりできなくなっちゃたよぉ・・・。」 「れてぃ、これからどうしよう?」 いつも寝てばかりいるゆっくりレティもさすがにこの緊急事態に直面し、膨大な餡子脳をフル回転して助かる方法を 考えている。 そしてある結論にたどり着いたゆっくりレティは、静かに2匹に背を向け壁を掘り始めた。 「ゆゆ?れてぃ、でぐちはそっちじゃないよ!」 「れてぃ、まりさのいうとおりだよ!」 2匹を無視してゆっくりレティは必死に壁を掘り続ける。 ゆっくりレティの導き出した結論はこうだ。 崩落した場所は土が軟らかくなっているため、掘り進んでも再び崩落の危険がある。 当然天井を掘るなど自殺行為で、唯一希望があるのは崩落の反対側を掘り進むというものだ。 崩落から三日が経った。 ゆっくり霊夢と魔理沙は空腹で元気が無く、ゆっくりレティも体を動かしているため体力の消耗が激しく、頬に貯め た食糧の消費ペースが上がり、ついに底を尽いてしまっていた。 「おなかへったよぉまりさぁ。」 「まりさもおなかぺこぺこだよれいむぅ。」 2匹がぼやいているとゆっくりレティは動きをピタっと止め、2匹の方へ擦り寄って行く。 「ゆゆ?どうしたのれてぃ?」 「たべものくれるの?」 『ゆっくりくろまく~!』 「「どどどどど!どうじでえ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!」」 素早く(ゆっくり比)舌を巻きつけられた2匹はそのまま口の中へ消えていった。 「いだいよお゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!でいぶをだべないでえ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!」 「まりざはおいじぐないよお゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!でいぶをだべでえ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!」 3分後、ゆっくりレティは何事も無かったかのように壁を掘り続けていた。 ゆっくりレティは分類上は捕食種に位置し、群れを作るのは食糧を集めさせて自分自身がゆっくりするためである。 しかし、群れを作るもう1つの理由があった。・・・それは非常食である。 そう、食べられた2匹はまさに非常食として今日まで生かされていたのだ。 さらに3日が経過した。 ゆっくりレティの体力は既に限界であり、その頭の良さからもう助からないのではないかと脳裏によぎるようになっ ていた。 しかしその時! パラッ・・・ はがれ落ちた壁の小さな穴からは一筋の月明かりが差し込んでいた。 『ゆゆ!?』 嬉しさのあまりゆっくりレティ体当たりで壁を壊して月明かりの中へ飛び込んだ。 『ゆ!ゆっくりいぃぃぃぃぃ・・・い?』 ゆっくりレティは確かに外へ出ることに成功した。 ただその場所は・・・・・。 『ゆあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!』 ゆっくりレティはものすごい勢いで自由落下を開始した。 壁を掘って貫通した先は崖の中腹であり、当然足場など無かった。 「う~♪きょうはたいりょうだどぉ~♪」 1匹のゆっくりれみりゃ希少種(体付き)が月夜の空を食べかけのゆっくり魔理沙を持って飛んでいた。 春になり浮かれて巣穴を開けっ放しにしたまま寝ていたゆっくり一家を一網打尽にした帰りである。 『ゅぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!』 「う~?なんのおとだどぉ~?」 突然訳のわからない音が聞こえたゆっくりれみりゃは空中で静止し、辺りを見回した。 「なにもないどぉ~?」 しかし音はだんだん大きくなっていき、上からだと気づき見上げた時だった。 『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!』 「うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 気づいた時には既に手遅れ、ものすごい勢いでゆっくりれみりゃを巻き込みゆっくりレティは落ちていった。 ブッチャッーン! ゆっくりれみりゃは物言わぬ肉まんに、ゆっくりレティも物言わぬ巨大な饅頭となった。 こうして捕食種ゆっくりレティの生涯は閉じたのであった。 ☆ AQNEND 「むきゅ~♪このままならぶじはるをむかえられそうよ♪」 ゆっくりパチュリーの発言を聞き、通常種達は歓喜する。 「みょーん・・・でもはるになったられいむとまりさとはおわかれみょん・・・。」 「わかるよーさみしいんだねー。」 「むきゅぅ、しかたないわ、ふたりのきめたことだもの。そうべつかいはせいだいにやりましょうね!」 ゆっくり霊夢と魔理沙は春になったら群れから出て行くことを皆に伝えており、ゆっくりレティの承諾も受けていた。 「さみしいけどたくさんあかちゃをうんでゆっくりしようってきめたんだよ!」 「ゆぅ、れいむといっしょにさいこうのゆっくりぷれいすをみつけてゆっくりするよ!」 通常種達は長い時間を過ごした仲間との別れは寂しいが、ゆっくりできる春を待つのであった。 -春- 「むきゅ~♪そろそろそとにでてもいいころよ。れてぃをよびにいきましょう♪」 「「「「「ゆ~ゆっゆっゆ~♪」」」」」 5匹は歌を口ずさみながらゆっくりレティの部屋へ向かった。 『ゆっくり~♪』 ゆっくりレティは足早に入り口に向かい、舌を使って器用に塞いだ入り口を掘っていく。 ビューーー 通常種が通れる程の穴が開き、春の心地よい風が吹き込んできた。 「むきゅー♪みんな、れいむとまりさのそうべつかいのためのおいしいたべものをさがしにいきましょう♪」 先陣を切ったのは意外にもゆっくり霊夢であった。 越冬中に亡くした子供達への思いが強く残り、ゆっくり一倍この春の待ち望んでいたのだ。 ゆっくり霊夢は光の中へ飛び込んだ。 「ゆっく・・・。」 「春一ゆっくりみーつけた!」 グチャッ! 希望に胸を膨らませて巣穴から飛び出したゆっくり霊夢はほんの数秒で物言わぬ饅頭と化した。 ゆっくり霊夢のすぐ後ろについていたゆっくり魔理沙は目の前で起こった出来事が理解できずに呆然としていた。 「いいわ~その顔!希望に満ち溢れ巣穴から飛び出したゆっくりを潰す快感!たまらない!たまらないわ~!」 「れいむ?なにねてるの?いっぱいゆっくりしようってやくそくしたよ!ねぇおきてよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !」 ゆっくり魔理沙はゆっくり霊夢の亡骸の傍で必死に叫び続けていた。 「あらあら、つがいだったのね。大丈夫よ、あなたもすぐに同じ場所へ行くのだから。」 ゆっくり霊夢を潰した少女の右手には玄翁(げんのう)が握られていた。 「よくも、よくもれいむをころしたなあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !ゆっくりしねえ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」 ゆっくり魔理沙はゆっくりらしからぬ物凄い剣幕で少女に飛び掛った。 「あぁ、その我を忘れて飛び掛ってくる顔もいいわ~。・・・潰しがいがあってね!!!」 グチャッ! 飛び掛るゆっくり魔理沙を少女は玄翁で横から思い切り殴った。 ゆっくり魔理沙は物凄い勢いで木に激突し、少女の宣言通りゆっくり霊夢と同じ様に物言わぬ饅頭と化した。 ゆっくり魔理沙に続いて巣穴から飛び出した3匹の通常種達は・・・。 「わからない!わからないよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !」 ゆっくりちぇんはもう何が起こったのか理解できず、泣きわめいている。 「みょ、みょみょみょみょみょ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ん!」 ゆっくりみょんは体力も有り、力の強い(ゆっくり比)ゆっくり魔理沙が一瞬にして潰されてしまったのを見て動揺 している。 「むきゅ!むきゅきゅきゅきゅ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ん!・・・・おぇぇぇ。」 ゆっくりパチュリーは、目の前で起こった惨劇に絶えられず嘔吐してしまっている。 「あらあら、春先からこんなにたくさんのゆっくりを見つけられるなんて、あぁ!し・あ・わ・せ!」 玄翁を握る少女の手に力が込められた次の瞬間! グチャッ!グチャッ!・・・ブチャッ! 断末魔さえ残す事さえ許さず3匹は物言わぬ饅頭と化した。 「うふ、うふふふふふふふふふふ!はぁ・・・はぁ・・・たまらないわ~!饅頭を潰すこの快感!1匹潰すたびに快感 が私の体を駆け巡るわ~。」 少女は全身はあま~い匂いで覆われ、饅頭を潰した快感に酔いしれっていた。 『ゆ!ゆっくり!?』 巣穴の入り口を開け終ったゆっくりレティが巣穴から出ると、目の前には惨状が広がり、その中心には1人の少女が 立っていた。 「まあ!巣穴が大きいからひょっとしたらと思っていたけど、まさか初めて見るこんな大きなゆっくりがいるなんて! あぁ、この幸運に感謝するわ。」 ただならぬ少女の気配を感じ取ったゆっくりレティは、この惨劇の主犯がこの少女であると確信する。 そして、見るからにひ弱そうな少女になら勝てると結論を出した。 『ゆっくりくろくお・・・お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 ゆっくりレティは今だ嘗てない大声で悲鳴を上げた。 少女の動きを封じようと伸ばした舌が巨大な杭で地面に固定されていた。 杭を打ち込んだのは当然少女であり、その激痛は今まで痛みという痛みを感じたことがないゆっくりレティにとって すさまじいものであった。 「ふふふ、普通のゆっくりと違って潰しがいがありそうね♪」 少女はにっこりと笑い、ゆっくりとゆっくりレティに近づいていく。 ゆっくりレティは初めて恐怖というものを味わっていた。 そして、この少女には敵わないと判断し、舌を無理やり引き千切ってでも逃げようと結論を出した。 『ゆっぐりー!』 杭を引き抜くためにゆっくりレティは力いっぱい上へ飛んだ。 「に・が・さ・な・い・わ・よ!!!」 シュン! 一瞬風を切る音がしたと思った次の瞬間! 『うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 とてもふとましい悲鳴を上げ、ゆっくりレティは杭を引き抜くことができず地面へ落下した。 しかし、まだ体力の残っているゆっくりレティは再び杭を引き抜こうと飛・・・べなかった。 『ゆ゛!ゆっくり!?』 「まさか、護身用の折りたたみ式薙刀がこんなところで役に立つとは思わなかったわ。」 少女の両手には薙刀が握られ、近くには大きな饅頭の皮が落ちていた。 先ほどの風を切る音、それは体が空中に浮かんだ一瞬のうちにゆっくいレティの「足」が切り落とされた音であった。 舌も固定され、「足」も切り落とされたゆっくりレティにはもはや抵抗手段は残されていなかった。 「うふふふふふ、あなたは初めて見るゆっくりだから特別にゆっくりと殺してあげるわ。」 『やめでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!』 その後はまさに地獄絵図であった。 髪を剃られ、帽子は八つ裂きにされ、片目に薙刀を突き刺され、全身の皮はゆっくりと剃り落とされていった。 30分後、そこには薄皮を残した巨大な饅頭が片目から黒い涙を流している姿があった。 「ウフフフフ、気に入ってもらえたかしら?私がこんなにもゆっくりとゆっくりを痛めつける事は滅多にないのだから 光栄に思いなさい。」 『も・ゆる・て・・・・・。』 「あらあら、私に攻撃しようとした時の威勢はどこにいったのかしら?まぁいいわ、そろそろ他のゆっくりも潰したい し。」 少女は薙刀をしまい、玄翁に持ち替えた。 「楽しませたくれたし特別に教えてあげるわ、私の名前は稗田阿求。さようなら。」 グチャッ! 薄皮一枚で繋がっている体の頬の部分に阿求は玄翁で力いっぱい殴りつけ、体内の餡子を支えていた力のバランスが 崩れたゆっくりレティは一瞬でその形を崩し、物言わぬ巨大な饅頭と化した。 こうして捕食種ゆっくりレティの生涯は閉じたのであった。 ※補足 Q:ゆっくりレティはあまり通常種と食べていないようですがどうして? A:通常種ばかり食べていると当然群れの通常種も良く思いません、自然とゆっくりレティに近づく通常種が減って しまい、結果的に食糧をすべて自分で集めなくてはならなくなってしまうからです。 End 作成者:ロウ 後書き 最後まで読んでくださった方々にまずはお礼を申し上げます。 ゆっくり達の生涯シリーズ第10弾『ゆっくりレティの生涯』はいかがだったでしょうか? ゆっくりの一年という設定や漫画が投下され、これは面白いと思いゆっくりレティを中心とした1年のSSを書かせ ていただきました。 また、突如雨が降り出してゆっくり魔理沙がプチ魔理沙を帽子の下に避難させ、最終的には溶けてしまうという漫画 を参考に、一部SSに組み込ませていただきました。 私の設定ではゆっくりレティの群れにいれば、通常種達は安全である(一部例外あり)という設定だったので、赤ち ゃんを簡単に見放したゆっくり霊夢と魔理沙に苛立った方もいたと思うのですが、なかなか潰すことができませんで した。 また、ゆっくりレティの群れのみのSSではゆっくり虐めが少なくなってしまうため、季節ごとに他の通常種との比 較を行い、いかにゆっくりレティの群れが安全であるかというSSにさせていただきました。 ゆっくりレティの虐めが最後のAQNENDだけになってしまって申し訳ありません。 あの巨体を自然の中で虐めるのは私には無理でした・・・orz 次回のSSは、たぶんまだ語られていないゆっくりれみりゃが希少種へ進化するSSを書きたいと思っています。 しかし、忙しいとはいえこのSSを書くスピードは遅すぎるよね・・・。 おまけ(という名のゆっくりの考察報告書2) ※注意 考察という名のもとに私の中での設定を書きまくっています。 ○○年○○月○○日 2ちゃんねる ゆっくり虐待スレ 虐待お兄さん 様 2ちゃんねる ゆっくり虐待スレ ロウ ゆっくりレティの考察(報告) なかなか姿を見せない保捕食種ゆっくりレティですが、この度ある程度の研究報告が上がったので、まとめ報告書を 作製いたしました。 1.特徴 (1)大きさ 生まれたばかりの赤ちゃんでも通常種の成体ほどの大きさであり、成体になると2m近くにまで成長する。 体が大きく動くスピードは遅いが、一歩が大きいため通常種よりも早く移動できる。 (2)舌 自分の身長の2倍近くまで伸びると言われ、そのしなやかさを利用し、食料確保から巣穴の作製まで幅広く使われる。 (3)ふとましい声 他のゆっくりとは異なり声がとてもふとましい。SSでは『』が使われる。 他の生物(ゆっくり含む)に攻撃する時のみ『ゆっくりくろまく』という言葉を発する。 (4)主食 ゆっくりを主食とするゆっくりれみりゃやフランとは違い、非常に雑食性が強い種である。 (5)中身 スタンダードな粒餡 2.習性 (1)群れの作成 捕食種に位置するゆっくりでは非常に珍しく、群れを作って生活する。 群れには必ずゆっくりパチュリーがおり、あまり話すのが得意ではないゆっくりレティに代わり群れを取り仕切る。 群れを作るのは安全を保障する代わりに食糧を集めさせるためであり、ドスと呼ばれる種と違い通常種を利用して いるに過ぎない。 そのため、群れでは手間のかかる子供を生むことを禁止させられ、ひどく規律を乱すものは容赦なく食べられてし まう。 ゆっくりがゆっくりを殺すことを禁忌としているがそれは通常種だけであり、ゆっくりレティが他の通常種を食べ ても咎めるものは現れない。 ただし、利用しているとはいえ貴重な食糧供給源であるため、危険が迫った時は口の中へ避難させたりして全力で 通常種達を守る。 例外として、何らかの原因で食糧事情が厳しくなった際は群れの一員でも容赦なく食べられてしまう。 通常種達は非常食としての役割も担っている。 一見群れの一員となってもゆっくりできないように思われるが、群れの周囲に住むゆっくりはゆっくりレティを恐 れ、新たなゆっくりプレイスを探しに旅立つことが多い。 そのため、自然と群れの周囲からは他のゆっくりが消え、辺りの食糧を実質独占した事になり、ゆっくりレティに 食糧を渡しても十分に自分が満足できる量の食糧を得ることができるのである。 ゆっくりパチュリーを群れに迎え入れた後は群れの内政をほぼ任せるため、群れの一員の選定も任せる事になる。 そのため、ゆっくりパチュリーと仲の良かったものが群れに入る事が多い。 自分の口に避難させられるだけのゆっくりしか群れに迎え入れないため、ドス種とは違い大規模な群れになること はない。 また、通常種達は反抗すれば当然食べられてしまうため、群れ内で反乱が起きることはない。 ちなみに、成長に合わせて年に1、2回群れへ通常種を迎え入れる。 (2)普段の生活 基本的に体を動かすことを嫌い、舌で出来る事はすべて舌で行おうとする。 よっぽどの事がない限り眠っており、通常種達の持ってくる食糧を食べて生活している。 分厚い皮は耐水性が高く、多少の雨では皮が溶け出すことはなく、雨の中呑気に眠っている事さえある。 逆に暑さに弱く、夏場は極端に動くことを嫌う。 越冬前になると準備のためそれなりに活動するようになる。 (3)食糧の確保 空腹時には他のゆっくりを襲うものの、基本的には木の実や草花を食べて過ごしている。 長い舌を使う事により、通常種達では取ることのできない位置にある新鮮な食糧を得ることができる。 余った食糧は頬に蓄える習性を持ち、頬に蓄えられた食糧は長期の保存が効くようになり、越冬前には頬に大量の 食糧を蓄える。 3.繁殖方法 繁殖方法は、他の通常種、捕食種とは大きく異なっている。 レティ種はレティ種同士でしか「すっきり」せず(したくても他の種が小さすぎて押し潰してしまうのではと考え られている)、胎内妊娠型で1度に1匹しか子供を産まない。 子供を産むのは決まって越冬の直前であり、自分の巣穴とは別の出産用の巣穴を用意し、大量の食糧を蓄えた後に 出産する。 ここで驚きなのが、子供が生まれるとすぐに子供を巣に残して入り口を塞ぎ、自分は越冬用の巣穴に戻ってしまう という事、つまり親が子供の世話をまったくしないのである。 あまりに無謀と思うかも知れないが、きちんと考えた上での行動である事が明らかとなっている。 胎内妊娠型で1匹しか生まないため生まれてくる子供は親から多くの餡子を受け継ぎ、大きさも通常種の成体程で 生まれる。 そのため、生まれた直後からかなりの知識を持っており、親が食糧の準備を怠らなければ無事春を迎えることがで きるのである。 また、成体サイズでは他の外敵に襲われてしまう恐れがあるが、越冬中に体調1m程まで成長するため、生まれた 子供の生存率は極めた高い。 1年に1回しか出産せず、さらには1匹しか生まないというのが、ゆっくりレティの数が少ない原因であると考え られている。 4.今後の方針 多くの職人様によりさまざまなゆっくりの研究(虐め、虐待)が行われる事に期待していきたいと思います。 おまけの後書き 以上のおまけがゆっくりレティについて私が考えている設定です。 これらの設定を基に今回のSSを書かせていただきました。 あくまで私の考えている設定であるため、他の職人様に押し付けようなどという気は毛頭ありません。 SS職人様の何かの参考になれば幸いです。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/344.html
いたい…からだがおかしいよよ… なにも…みえないしきこえないよ… すごく…くさいよ… たすけて…まりさ…まりさ…まりさ… あるところにゆっくりたちがいました。 れいむはいつものように草原を友達のまりさや他のみんなと走り回って ちょうを捕まえたりお花を食べたりして過ごしていました。 みんなとてもゆっくりしていてそれはそれは平和な日々でした。 平和は突然終わりを告げました。人間の男が一人。 大きな鉄の馬を引き連れてやってきたのです。みんなロープで羽交い絞めにされて それぞれが箱に入れられて。ゆっくりたちは男に連れ去られていきました。 「れいむたちをはやくおうちにかえしてね!!!」 「ゆっくりはやくかえして!!!まりさおうちかえる!!!」 「わかるよー!おうちかえるよー!」 「ちんぽ!!!おうちんぽ!!!」 「うっー!うっー!かえさないとさくやにいいつけちゃうぞー!」 男はゆっくりたちを部屋の一室に閉じ込めると 箱からゆっくり共を開放した。紐はつないだままだが。 なんとも気持ちの悪い生き物達だ。この便所虫共が。 だが、新薬のテストと俺のストレス解消にこれほどもってこいなやつらも居まい。 男はリーダー格と思われる胴体つきのゆっくりれみりゃに近づいて 思いっきり蹴り飛ばした。 「う゛っーーー!!!」 そのまま壁に激突してうずくまるれみりゃ。 他のゆっくり達もすかさず騒ぎ始める。 「な゛に゛ずる゛のぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 「はやくあやまってね!!!」 「やかましいぞ。この糞共がァ!!!てめぇらみたいなゴキブリ以下の便所虫がァ」 ガシッ! 「わ、わからないよー!!!」 「人間様に話しかけてんじゃねぇぇぇぇ!!!!!!」 ドグシャッ!!! ゆっくりちゃんは男に強烈に投げつけられて壁に張り付いている。 だが死んではいない。こいつらは中身がなくならない限り死なないのだ。 「わ゛、わがならいほぉ…わがらないほぉ…」 残った三匹も男の残虐性と自分達の立場に気が付いたらしい。恐怖で逃げることも出来ない。 モチロン逃がすつもりも毛頭男にはない。 「バカなオマエラでもよーくわかっただろぅ。お前らは生きてる価値すらない ゴミだ。カスだ。便所虫だ。だから俺が有効活用してやるよぉ。」 恐怖で動けなくなったゆっくり達に近寄る。手始めはコイツがよさそうだ。 男はゆっくりれいむを鷲づかみにするとそのまま持ち上げて机の上に縛ってた紐を使って しっかりと固定した。 「ゆ゛っ!!!なにするの!!!ゆっくりやめてね!!!」 「お前らみたいな家畜以下の糞に、髪や飾りなんていらないんだよ。 だから全部綺麗にしてやるよ。」 男は手に持っていたバリカンに電源を入れる、ブブブブブブブブブブとバリカンは れいむの髪を刈り取るために鼓動を始めた。 ゆっくり達は生まれつき装飾品を持って生まれる。なぜかは分かっていないが 装飾品を取られる事をこいつらは異様に嫌がる。固体によっては死ぬ事よりこちらを守るほうを 選ぶくらいだ。まぁ便所虫の考える事は俺にはわからん。 「やべで!!!それだけはやべで!!!や゛だぁ!!!ゆっくりできないよぉ!!!」 もちろん糞饅頭の意見は無視して、俺はバリカンを突き刺すように入れていった。 かなり雑だったがこれでよし。他のやつらもチャッチャとやるか。 坊主になったれいむは見るも無残な頭になっていた。所々餡子も漏れている。 ショックだったのかれいむは地面に伏せてずっと泣き続きっぱなしだ。 「さ~て~と~っと。次はオマエだよ黒ゴキブリ。」 ひょい 「ま、まりさのぼうしかえして!!!ゆっくりがえじでぇぇぇ!!!」 帽子をとられたまりさは必死に取り返そうと男に体当たりを仕掛ける。 バレーボールサイズのまりさが人間に勝てるわけが無い。残りは相変わらず震えて怯えているのに さっきの見せしめもすぐ忘れるようなミニマム脳みそなんだなコイツァ… そんなに帽子が大事か下水野郎。 「ウザェよ。」 言うが早い。男はまりさを蹴り飛ばし、殴る。殴る。殴る。 「ぶべっ!!いぎゃっ!!ぐぽぁ!!」 「さーてと、このくらいでいいかな。」 まりさは男に殴られてボコボコに腫れていた。衰弱しきっていて 口からは弱弱しく「ゅーゅー」と呼吸のような声しか聞こえない。 「ジャカジャーン!ペーンチー!」 男は某猫型ロボットの如くペンチを取り出して 膝でまりさを挟むと口を開かせた。 「まあ、存在自体害だから虫歯って事で 全部ぶち抜いていいよね。歯医者さんごっこしますよ~」 男は楽しそうにまりさの口にペンチを入れていく。 だがまりさはたまったものではない。 「ん゛ーー!!!む゛ぅ゛ーー!!!」 男は無慈悲にまりさの口にペンチを突っ込む。 そして力任せに引きちぎる様に歯を引き抜いていった。 「やっと終わったー。オマエ無駄に歯が多いんだよ。」 口を餡子まみれにしてまりさは気絶している。敏感な歯を全部ペンチで抜き取られたのだ。 健康的な歯肉だったゆえに余計に痛みは半端ない。 「さてと、それじゃもうちょっとがんばりますかねぇ。」 まだ、終わりじゃない。 男はペンチを置く。今度は4枚刃のカミソリを取り出した。 残りのゆっくりたちを箱に押し込めて、気絶してるまりさを持ち上げて台所に運ぶ。 そして口の中を洗うために水を直接蛇口から放出した。無論激痛でまりさは即座に起きる。 「む゛ぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」 「おお、起きた起きた。よしよし。オマエの歯茎はグチャグチャだ。 だから優しいお兄さんがしっかり整えてやるよ。」 起きたばかりのまりさはわけがわからない。口の中にまた何かが入ってくる。 「!!!!!!!!!」 「ちゃんと歯磨きしまちょーねー。」 男はまりさの歯茎を平らにするように、カミソリを歯磨きみたいに使って ブラッシングならぬカッティングを施していく。覚醒したばかりのまりさは 新しく凄まじい痛みにまたも意識を失ったのだ。 ゆっくりたちの悪夢はまだ始まったばかりだ。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/5180.html
「うー! うー!」 一匹の胴無しれみりゃが里の近くを飛び回っている。 「うー……?」 と、その動きがぴたりと止まった。 動けない。 空中に固定されたまま、自分の体(羽)が動かせない。 「よし、一匹ゲット。 今週の消費分はこれで足りるな」 という声と同時、れみりゃはわけもわからぬまま麻袋に詰め込まれた。 やあ、こんにちは。 私はゆっくりれみりゃ愛好家お兄さんだよ。 私の普段の生活は ゆっくりゃ拷問室・前編 http //www8.atwiki.jp/yiukkuri_izime/pages/1257.html ゆっくりゃ拷問室・後編 http //www8.atwiki.jp/yiukkuri_izime/pages/1256.html を参照してほしい。 かいつまんでいうと、私はゆっくりゃ愛好家と虐待を兼ねているちょっと変わった人だ。 自宅の隣に、数十匹のれみりゃを飼う為の収容所(拷問室含む)を持っている。 一日数匹は殺してしまうので、こうしてよく森に出かけて、れみりゃを捕獲している。 最近はれみりゃが大量発生したとかなんとかで捕まえやすくなって嬉しい限りだ。 うーうーと袋の中で鳴いているれみりゃ。 きっと(出してよー! こわいよー!)とか訴えているのだろう。 ああ、本当に可愛いなあ。 「よしよし、いいこにしてたら『こーまかん』に連れて行ってあげるからね」 と言うと、 「う、うー? ……うー♪」 急に嬉しそうな声を上げるれみりゃ。 胴無しでも『こーまかん』は本能的に魅力的な何かだとわかっているのだろう。 さて、そんなこんなで自宅に着いた。 しかし目指すは、隣にあるれみりゃ収容所だ。 ドアを開けるなり、 「うー!」「うっうー!」 「うー♪」 「うあうあ♪」 「おにいさんだどお〜!」「まぁんま〜」 などなど、れみりゃ種の嬌声が迎えてくれる。 収容所と言っても、囚人のような過酷な環境では無い。 大量の透明ボックスに、餌や水や巣作り用の藁といった快適な環境を整えた、 いわば『大量飼育所』だ。 だかられみりゃ達は私に警戒心など持っていない。 いや、初めは多少持っていたが、躾と快適な生活環境で、徐々に懐かせていき、現状に至るというわけだ。 さっそく袋の中かられみりゃを出してやり、両手で捕まえたまま、先住のれみりゃ達と対面させてやる。 「うーっ♪ うーっ♪」 幸せそうに暮らしている沢山の同族達を目にして、興奮するれみりゃ。 頬を染めてパタパタと羽を動かしている。 「ほら、これが今日から君のこーまかんだよ」 手を放してやると、嬉しそうに小屋の中を飛び回る。 もちろん逃げられないように出口のドアは閉めてあるが。 しばらく飛び回っている内に、一つのボックスの前で、れみりゃは飛び回るのを止めて滞空した。 「なるほど、そこがいいんだね」 見ると、そのボックスには既に胴無しれみりゃが一匹入っており、巣作りも終わっている物だった。 「じゃあここに入っていてね」 手でれみりゃを優しく捕まえて、ボックスの中に入れてやる。 そして速やかに施錠。 ボックスの中では、満面の笑みで二匹が頬を摺り寄せて 「「うー♪」」 と鳴き合っている。 これであの二匹はつがいとなるかもしれない。 そうなればさぞかし可愛い赤ちゃんれみりゃが生まれる筈だ。 そんな予想をし、ボックスを一通り見て回る。 すると、先ほどとは違うボックスのいくつかで、胴の有る無しを問わず、赤ちゃんが誕生していた。 「となると、餌は多めにするかな」 収容所の隅にある大型コンテナから、れみりゃ達とは別に、大量に捕獲しておいたれいむやまりさ種を確認する。 羽の無いこいつらは捕獲も容易だし、何よりどこにでもいる。 逃げられないように全て足(底面)は焼いてあるし、適度に叩いて弱らせてあるので、万が一にもれみりゃ達が逆襲に遭う事は無い。 てきぱきとコンテナから取り出し、それぞれのれみりゃボックスへ分配していく。 「うー! あまあまー!」 「おぜうさまのでぃなーだど〜」 「まんまぁ〜れみりゃにもちょ〜らい〜」 「うー♪」 「や……やめてね……」 「ゆぁぁぁぁぁ……」 「いだいょぉ……もっと…ゆっく……」 そこら中で通常ゆっくり種の断末魔と、れみりゃ達の食事の声が聞こえてくる。 にこにこと笑顔で食事を摂るれみりゃ達は本当に可愛い。 ついでに出産祝いもあげようか。 一旦自宅に帰り、冷蔵庫からプリンを持ってくる。 それを、子供ができたれみりゃ達のボックスに入れてやる。 「うーっ!? うぅ〜♪」 「ぷっでぃんだどぉ!! おにいさんしゅきだどぉ〜!」 「うまうま〜♪」 通常のゆっくり達を食した後で、デザートのプリンに大喜びのれみりゃ達。 さて、今日は疲れた。 れみりゃじゃないが、私も自宅で夕食を摂って、ゆっくりしよう。 翌朝。 汚れてもいい服を着て、収容所に出向き、ボックスを見て回る。 まだれみりゃ達は眠っていた。 本来夜行性の種族だから、まあ当然だろう。 「ふーむ……」 さて、どれを使おうか。 昨日捕まえたばかりのれみりゃは、もう一匹と仲良く眠っている。 まだ子供は出来ていないようだ。 「よし、決めた」 今日は胴有り親子の二匹と、つがいの胴無し親子三匹でいこう。 ついでにうーパックも一匹 眠り続ける七匹を速やかに、隣の『拷問室』へ運んでいく。 御用達の拘束具や拷問具、椅子や机の揃えられたあの場所へ。 「朝だぞー!! 起きろー!!」 怒号に近い叫びと共に、惰眠を貪っていたれみりゃ達が目を覚ます。 「う、うぅ〜?」 「まぁま……ねむいぃ」 「おぜうさまにふさわしくないめざめだど……」 「うー…」 むにゃむにゃと目を覚ましたれみりゃ達は、ここがいつもの快適な住居でないと気づく。 硬い床、薄暗い電球、何か禍々しい気配。 そして、いつも以上にニコニコしているお兄さん。 「これから君たちはここで、たっぷり痛くて辛い思いをして死ぬんだよ! ゆっくり理解してね!」 「……う?」 「……なん…で……だど?」 理解が追いつかない。自分達は心地よい環境で、子宝にも恵まれ、幸せに暮らしていたのに。 ここで、死ぬ? 「理由は無いよ! 君たちは可愛い、だから可愛がってきた! でも殺すよ! 愛でるのもいじめるのも好きなんだ、お兄さんは」 おうち宣言ならぬ虐待宣言をして、れみりゃ達を見回す。 抗議の声は無い。 むしろ、幸福から絶望に突き落とされたショックで呆然としているのだろう。 「さっそく始めますか」 唖然としているうーパックを引っつかむと、机に置く。 「さてさて。取り出したるはロウソクとマッチとカッター」 羽にゆっくりと切れ込みを入れていく。 「うぁ! うー!」 と思いきや、ザックザクに激しく切る。 「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 白目を剥いて絶叫するうーパックだが、手足も無い四角い体形では、どうやっても逃れる術は無い。 切っても血も肉汁も餡子も出ない、この物体がなぜ生きているのかは不明。 両方の羽を切り落とし、次いで釘とハンマーを素敵な道具箱から取り出す。 ローソクを横にした状態で、うーパックの中に外から打ち込んだ釘で固定する. 「うぅっ!」 着火。 これで、融けた熱い蝋が長時間を掛けてうーパックを苛むという寸法だ。 ついでに、カッターで何度か刺してやる。 「うぁっ! うーっ! ううーっ!!」 よし、次。 どちらにするかな。 羽を縛って飛べなくした胴無し三匹と…… 「次はお前だ、そこの胴有り」 「うっ!」 ドアを開けて脱出しようとしていた胴有りれみりゃを呼び止める。 『しようとしていた』とは言っても無駄な行為だ。 拷問室のドアは鉄製でロックが掛かっている。 れみりゃの力でどうこうできる物では無い。 つかつかと歩み寄る私に、怯えた様子でれみりゃは、 「や、やめてほしいんだど〜。 いつものおにいさんにもど ぐぼっ!?」 懇願は腹に入れた蹴りで黙らせた。 肉汁を吐いて腹を押さえてうずくまるれみりゃに、 「今度はお前たちだ。 これからお前を拷問する。 赤ちゃんを除いてな。 耐え切れないか死ぬかしたら、今度は赤ちゃんの番だ」 それを聞くなり、 「やめてくだざいい……れみりゃもあかちゃんもみのがしてくだざい」 「甘ったれるな!」 ビンタを喰らわせると、少々勢いが強かったのか、床を転がっていくれみりゃ。 「うぁーーーー!!」 まだまだこれからなのに、こんな程度で叫んでいては先が思いやられるぞ。 と、その時、足首の辺りを何か柔らかい物がぽんぽんと当たるのを感じた。 見てみると赤ちゃんれみりゃ(胴有り)が、 まだ立てないのか、床に這いつくばった姿勢のままで、私の足首を叩いている。 「う〜まんまぁをいじめりゅな〜」 大した度胸だ。そして可愛い。 ちょっと遊んでやろう。 「いないいない……ばー!」 「!」 興味を示したようだ。目を輝かせている。 もう一回。 「いないいない……」 「いにゃいいにゃい……」 すかさず、 「バシーン!」 かなり強めのデコピン。 「う……うぁ…うぁぁぁぁぁぁぁ!」 泣き出した。 ざまあ。 泣き続ける赤れみりゃは置いといて、親れみりゃの拷問に取り掛かる。 ノコギリを道具箱から持ってきて、まだ倒れたままのれみりゃへ歩いていく。 「うー……いたかったどぉ……」 などと言っているが、痛いのはこれからだ。 れみりゃの襟を掴んで、机に運ぶ。 そして叩きつける。 「うぎゃ!」 仰向けの状態のれみりゃ、私は片手でれみりゃの首を掴み、 れみりゃの右手にノコギリを当てて、ゆっくりと引いていく。 「うあああ! いだいぃ! いだいぃいぃ!」 一気には切り落とさない。 ゆっくりはゆっくりらしく『ゆっくり』いたぶらなければ。 悲鳴を挙げ続けるれみりゃの様子に、私は多幸感を感じながら、尚もスローペースでノコギリを引く。 骨も無いれみりゃの体だ、時間を掛けたつもりでも、三分程度で右手を切り落とした。 「う……うああああ……」 口から泡と肉汁を零して痙攣するれみりゃ。 「これで右手だ。 今度は肘から切る」 またもスローに、切り落とすというよりかは削るようにノコギリを引く。 「いだいぃぃぃ! やめでくだざいぃぃぃ!!」 絶叫するれみりゃをよそに、肘を少しずつ切っていく。 ノコギリを引きながら問う。 「ギブアップか? そうすると次は赤ちゃんの番だぞ?」 と、言うと、れみりゃは歯を食いしばって懇願を止めた。 相変わらず口から肉汁を垂れ流しているし、顔も真っ赤だが。 背後を見ると、赤れみりゃも、縛られた胴無しれみりゃ達もガクガクと震えている。 怯える姿も可愛いなあ。 そうこうしている内に、右肘も切断した。 その調子で、四肢を三回に分けて、羽も時間を掛けて切断していく。 途中で何度も気絶と覚醒を繰り返したれみりゃは、今やダルマ状態となっていた。 しかし、その間れみりゃはギブアップの言葉を口にしなかった。 強烈な子への愛に、思わず涙が滲んでくる。 「よく頑張ったな、れみりゃ」 「あ……あがじゃんを……だずけてくだざい……」 息も絶え絶えで言うが、しかし、 「まだ終わっていないんだ、頑張れ」 現実は非情である。 次に取りだしたのは、油の染みた布を巻いた木の棒だ。 マッチで火を付け、切断した四肢の断面を焼いていく。 「うああああああああああああ!!! あがっ! ぐぎぃぃぃぃぃ!」 肉まんである種族だけあって、香ばしい香りが立ち込める。 もちろん私自身が煙で苦しんでは意味が無いので、換気口も備えてある。 「痛いな、苦しいな、ごめんよれみりゃ。それもこれも、お前達が可愛いからなんだ」 白目を剥いてぜえぜえを息をするれみりゃ。 「……よし、れみりゃ、次で最後だ」 再びれみりゃの首を掴み、赤れみりゃの前へ投げ捨てる。 「うぶぎゃっ!」 床に顔面から着地したれみりゃを見ながら、最後の試練を告げる。 「赤ちゃんとお前で食い合え。 勝った方を元の生活に返してやる」 「ぞ……ぞんなごどできないどぉ……」 「まんまぁ……」 四肢を切断され瀕死の親れみりゃと、立つ事もできない赤れみりゃ。 これなら条件は互角だろう。 「やらないなら両方とも殺す。 早くしろ」 数十秒ほど黙り込んだ親子の内、親れみりゃは決断する。 「あがぢゃん……まぁまをたべるんだど……」 それを告げられた赤れみりゃは、泣きながら親れみりゃに噛り付いた。 「まぁまぁ……ごめんなちゃい……ごめんなちゃい……」 小さな体で、少しづつ親れみりゃを食べていく。 私はその光景を微笑ましく思いながら見つめていた。 が、 「けぷっ、まぁま、れみりゃ、もうたべりゃれにゃいよぉ」 何という事だ。 親れみりゃの肩から上を残して『満腹宣言』をしてしまったのだ。 これはルール違反だ。 というわけで、赤れみりゃの腹部に軽く蹴りを入れる。 「こぴゃっ!! おぼぇぇぇ!!」 これで喰った分を吐かせる事に成功した。 「さあ、赤ちゃん、またママを食べるんだ」 と促すが、赤れみりゃは泣きながら、 「やぁなの〜! れみりゃのまぁまがしんじゃうの〜!」 赤ん坊特有の愚図りが始まった。 こうなると言葉でどうこうするのは無理だろう。 再び道具箱へ向かい、ノコギリを持ってくる。 「じゃあ君が痛い思いをするんだね」 赤れみりゃの片足にノコギリを当て、少し引く。 「うあぁぁぁ! いじゃぃぃぃ!」 成体よりも、脆弱かつ痛みに敏感なのだろう。 少し切り込みを入れただけでこの有様だ。 「ほら、ママを食べないと、君もママみたいにザクザクになっちゃうよ」 優しい声で諭してやると、赤れみりゃは、 「いぢゃいのやだぁ……ううー」 と、再び親を食べ始める。 食べられている親れみりゃは、じわじわと噛み切られていく痛みに必死に堪えているようだ。 十数分ほど経った所だろうか。 顔の半分程度を喰われた所で、親れみりゃは、 「もっど……ゆっぐ……」 と言い残して絶命したようだ。 赤れみりゃは、パンパンになった腹で、 「うう……まぁま……ごめんなじゃい……ごめんなじゃい……」 と、なきじゃくりながら懺悔している。 「よしよし、えらいね、よく頑張ったね」 と褒めてやりながら頭を撫でてやるが、一向に泣き止む気配は無い。 それもそうだ。目の前で親が壮絶な拷問を受けた挙句、自ら親を食い殺してしまったのだから。 なんという悲劇だろう。 目頭が熱くなる。 しかしまたもルール違反だ。 「赤ちゃん、食い合えと言ったけど、君は一方的に親を食ったね。 なんという鬼畜だ。 許しがたい」 「う、うみゅ……?」 言葉の意味を知ってか知らずか、涙を流しながら困惑する赤れみりゃの傷口に、再びノコギリを当てる。 「これは罰だ。 償いなさい」 親にした時より、更にゆっくりと引いていく。 「うぎゃあああああ!!」 ゲボゲボと、食った親の残骸を吐きながら泣き喚く赤れみりゃ。 さっき少し切り込みを入れただけで、あの様子だったのだ。 さぞかし痛いのだろう。 じっくり時間を掛けて片足を切り落とした所で、もう片方の足を、一気にねじ切る。 試しに千切った片足を齧ってみると、何ともいえない美味だった。 恐怖と激痛で良い味になったのだろう。 その調子で、両手と、未熟な羽もねじ切ってやる。 「うあぁぁぁっ!! まんまぁー!!」 親はさっき自分で食ったろうに。 千切った傷口に指を突っ込み掻き回す。 気絶したのか無言になった所で、更に奥深くへ指を突っ込み、激しく抉ってやる。 「……ぎゃっ!! うぎゃおぉぉぉぉぉ!!」 目を覚ました。 やはりリアクションが無いと虐待は面白くない。 ぱっちりした愛らしい目の内、右目を抉ってやると、 「ぎゃおぉぉぉ!! いじゃいぃぃ!」 と叫ぶ。 今度はカッターで服(外皮)と腹に切り込みを入れる。 10センチほど切った所で、腹の中に腕を突っ込んで掻き回す。 「ごぼっ! ごびゃぁ! うぐぁぁぇぇぇ!」 口から激しく肉汁を吐き出しながら、ビクビクと痙攣する赤れみりゃ。 尚も腕を動かしている内に、何やらコリコリとした物を見つけた。 腕を引き抜いて見てみると、それは親れみりゃの羽の残骸だった。 「ほーら、赤ちゃん、さっき君が食べたママのだよ〜」 と言ってやると、 「う……うぁぁ……まぁまぁ……」 と瀕死の状態ながらも、泣きながら反応する: 「それじゃ、そろそろママの所へ行こうか」 「うぁ……?」 涙を零しながら、未だ意味の理解できていない赤れみりゃの顔へ、カッターの刃先を当てる。 そして、 「死ね」 「うじゅ! ぶぎゃぇぇ!」 グジュグジュと滅多刺しにして、赤れみりゃを絶命させた。 「さーて、次は君たちの番だよ」 「うー!! うー!!」 羽を縛られて飛べない胴無し親子三匹(両親と赤ちゃん)は、部屋の隅で泣きながら叫んでいる。 目前の拷問・虐殺劇で、さぞかし恐怖を味わったのだろう。 つかつかとれみりゃ達の所へ歩いていき、片方の親を拾い上げる。 「う″−!」 声を低くして叫ぶれみりゃ。恐らく威嚇のつもりなのだろうが、人間にはまるで恐怖の対象とはなり得ない。 縛った羽の根元を少しずつ捻ってやる。 みりみりと音を立て、肉汁がこぼれ出す。 「うー! う″う″−!」 あくまでもゆっくりと羽を裂いてやり、もう少しで千切れるという所で、 一気に千切ってやった。 「うああああああああ!!」 顔を真っ赤にして、涙を飛び散らせながら、叫ぶ胴無しれみりゃ。 先ほどの赤れみりゃの様に、傷口に指を突っ込んでグチャグチャと掻き回す。 「う″ぁ″ぁ″ぁ″ぁ″ぁ″ぁ″」 絶叫するれみりゃを床に叩き付け、道具箱から、 メスと接着剤を出して戻ってくる。 頬に小さく切れ込みを入れ、今度は赤ちゃんれみりゃを持ってくる。 「うー……うぁぁぁぁぁ!!」 れみりゃを更なる激痛が襲う。 何をしたかと言えば、指で無理やり傷口を押し広げ、 顔の中に赤ちゃんを突っ込んだのだ。 そして、頬と翼の傷口と、口に接着剤を塗って押さえつけ、待つ事数分。 あっという間に、口を塞がれ、中に赤ちゃんを入れた胴無しれみりゃ(羽も無いver)の完成だ。 「んー! んんー! んー!」 何やら抗議しているれみりゃを、残った片親の方へ投げ捨てる。 「んんぅ!!」 床へ激突し、バウンドしながら相方の方へ戻ってきたれみりゃ。 「うー! ううー!?」 と、無事なれみりゃはボロボロの相方を心配しているようだ。 「んー……」 と、口を塞がれたれみりゃは返事のようなくぐもった声を挙げている。 「おい、れみりゃ。 よく聞くんだ。 このままだと、親子もろとも飢え死にするぞ」 「んー!?」 「そこでだ。 今からそっちの無事なれみりゃに、顔を食い千切ってもらえ。 そうしないと、赤ちゃんも飢え死にするか消化されちゃうぞ?」 告げてやると、無事なれみりゃは涙を流しながら 「うー! う″う″−!」 と顔を横にプルプルと振って拒絶の意思表示をする。 嫌がる姿も可愛いよ、れみりゃ。 そこで、今度は無事なれみりゃを拾い上げっると、一気に羽を引きちぎってやった。 「うあぁぁあああ!!」 「ほら、やらないなら、お前がぐちゃぐちゃになるんだぞ? さあ、早く」 催促してやると、観念したのか、口を塞がれていないれみりゃは、つがいを少しずつ齧り始めた。 「ん″ん″ん″ん″!!」 自分の体がゆっくりと食いちぎられていく痛みに、声無き絶叫を挙げるれみりゃ。 「うー……! うー……!」 齧っているほうのれみりゃも、本当に辛そうで、悲しそうに、愛したパートナーの顔を食んでいる。 なんという悲劇だ。 子供を助けるために恋人を食わねばならないなんて。 なんて悲しいんだろう。 れみりゃの作業が進行している内に、道具箱そのものを持ってくる。 取りだしたのは釘。 それを、齧られ続けるれみりゃの頬に突き刺した。 「んー!?」「ううー!?」 痛みと驚きの声を挙げる両者。 「早くしないと、どんどん刺してくから中の赤ちゃんが死んじゃうぞー、頑張れー!」 と、声援を送りながら、十秒に一本ほどのペースで突き刺していく。 三本ほど刺した所で、 「うー!!」 と、親れみりゃの歓声が挙がった。 どうやら、頬を食い破って子供を見つけ出したらしい。 「……んぉー……んぉぉー……」 口を塞がれていた親れみりゃも、口内の動きで子供を外へ押し出す。 「ぅー、ぅー」 肉汁まみれになりながら、弱弱しい声で親れみりゃに擦り寄る赤れみりゃ。 感動の再開に、思わず胸が熱くなる。 熱くなったせいで思わず、 「ほい」 口を塞がれたれみりゃを踏み潰した。 「うー!?」 驚愕するれみりゃへ、悲痛な思いで告げてやる。 「羽も無しで口も一生開かないんだ。 死んだ方が楽だろう?」 長きに渡って苦痛を味わうよりは、こうしてやるのが愛情という物だろう。 可哀想なれみりゃだったね。 「さてと、味見と行きますか」 「ぅー?」 赤れみりゃを拾い上げ、縛っていた羽を解いてやり、私の口に放り込む。 下に広がる絶妙な塩加減。 口内で羽を噛み千切ってやると、こりこりとした食感がたまらない。 恐らく、眼前で味わった恐怖と、親の口内で消化されかけた苦痛などが混じって絶妙な旨みとなっているのだろう。 「ぅー! ぅー!」 今も私の口内で苦痛と恐怖を感じ続けているらしく、どんどんと味が良くなって行く。 ちょっとずつ齧りながら、そんな赤れみりゃを口内で味わっていると、 親れみりゃが足に体当たりし、齧りついて来た。 「うー!! うー!! ううー!!」 うー三連発だ。 伴侶を殺され、子供が食われかけている現状に、恐怖心より親の愛と怒りが勝ったのだろう。 しかし、厚手のズボンを履いている私にダメージはゼロ。 尚も足へ喰らいつくれみりゃに、口の中を開けて見せてやる。 そしてれみりゃが見た物は、 「うああああ!!」 両の羽を無くし、体の半分近くを食い千切られた瀕死の我が子だった。 「……ぅー……ぅー……」 弱りきった声で呻くように口内で鳴く赤れみりゃ。 「ママでしゅよー、最後にバイバイしようねー」 と、言って、口を閉じ、口内で赤れみりゃをぐしゃぐしゃに磨り潰して飲み込んだ。 うむ、実に美味だった。 「う、うあ、うあああああああああああああ!!!」 慟哭する親れみりゃ。 さあ最後は君の番だ。 今までやってきたように、羽の傷口を激しく抉る。 「うあぁぁああああああああああああああ!!」 そこで、ふと最初のうーパックを思い出し、机の方に行って見ると、 ロウソクは燃え尽き、断続的な痛みが響いたのか、既にショック死していた。 再びれみりゃの所へと戻ってくる。 道具箱から塩を取り出して、傷口に擦り付けるように満遍なく、 かつ激しく塗りこんでやる。 「うぁう!! うぁっ! ぅうぅぅぅ!!」 口からちょっと泡を吹いている。 道具箱からロウソクを取り出し、着火。 ゆらゆらと揺らめく火で、緩慢に傷口を焼く。 「うぅぅぅぅぅぅ……!!」 次いで、帽子を取り上げる。 「うっ!? うー! うー!」 返してと訴えているのだろうが、ビリビリに引き裂く。 「うう……」 なんと言っても『おかざり』は、ゆっくり種共通の、とても大事な物だ。 羽を千切られ、傷口を焼かれ、帽子までゴミにされた。 もう野生で生きていくのは不可能だろう。 ならばよし。 桐を道具箱から出して、両目を突き刺す。 「ぁうぁぁぁぁぁ!」 更に顔の数箇所も刺す。 「う″ぎっ! うああああ!」 その傷口をロウソクで焼く。 この間、れみりゃは何度も失神と覚醒を繰り返している。 仕上げだ。 サラダ油を掛け、 「愛しているよ、れみりゃ」 殺す前の恒例の言葉を嘯いて、 火を着ける。 「うあああああああああああああああああああ!!!!」 一際大きな絶叫を上げ、焼けるれみりゃ。 流石に煙が凄いので、私は一旦収容所の方へ戻る。 拷問室は石造りになっているので、焦げあとこそ残るが火事の心配は無い。 数分ほど待って拷問室へ戻って来ると、見事な焼きれみりゃが完成していた。 今日の昼食はコレで決まりだ。 気付くと、あれだけ可愛がっていた六匹全てが惨たらしい死を迎えてしまっていた。 なんて可哀想なれみりゃ。 そしてなんて可愛らしいれみりゃ。 さてと、昼食を摂ったら、もうニ、三匹殺そうかな。 待っててね、愛しいれみりゃ達。