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ムービー + ←展開する 予告 中原麻衣インタビュー 予告2 OP 竜宮レナブレイカー、北条沙都子ミンストレル 古手梨花パラディン、羽入ソーサラー 園崎魅音ガンナー ストーリー ジョブ ウェポンストーリー ジョブストーリー ウェポンストーリー 実装時期 前原圭一 クラッシャー 圭一のバット イベント配布 none/園崎魅音 ガンナー none/魅音のモデルガン 魔晶石購入 竜宮レナ ブレイカー レナの鉈 惨劇の舞台 古手梨花 パラディン 梨花の演舞鍬 惨劇の舞台 羽入 ソーサラー 羽入の魔書 惨劇の舞台 北条沙都子 ミンストレル 沙都子の太鼓 惨劇の舞台 none/ none/破壊と再生 惨劇の舞台 none/ 雨雫の籠杖 惨劇の舞台 none/ none/擲弾の弩 惨劇の舞台 none/ none/悪疫の呼鈴 惨劇の舞台 none/ none/海氷の鎌 惨劇の舞台 none/ none/廻蛇の棍 惨劇の舞台 none/ 凶つ星の一閃 イベント配布 none/ 王妃の愛染 イベント配布
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前回 鬼畜王K1 〜鬼誑し編・序〜 鬼畜王K1 〜鬼誑し編・其ノ壱〜 その1からその3までを収録 「お前は彼の気に入ろうとおもうのか? そうなら、彼の面前で困惑した様子を見せるがよい——。」 フリードリッヒ・ニーチェ『善悪の彼岸』「第四章 箴言と間奏曲」より 竜宮レナと親しくなるのに、それほど時間はかからなかった。 レナは俺のことを甲斐甲斐しく世話してくれていた。俺と登下校を共にし、手作り料理を俺の家まで届けてくれた。 クク…これだけ献身的な心を持っていれば、そう苦労はせずに済むだろう。 竜宮レナを忠実な下僕とするのもそれほど時間はかかるまい。 さて、どうやってレナの『弱点』を探り、そこを攻めて追い落としてやろうか…。 そこでまずは、レナの過去を興宮署の大石に調べさせた。 大石は捜査費と称し、多額の不正な金をマージャンに費やしていた。それを親父のコネで突き止めた俺は、 その不正に目を瞑る代わりに大石を顎で使っている。 奴は奴で「あんまり手荒く扱わないで下さいよ前原さぁ〜ん?んっふっふ」とか言いながら、それなりに緻密な捜査をしてくる。ふん、使えるじゃねーかブタ野郎め。 ほどなく、大石が報告書を見せてきた。興宮にあるエンジェルモートで目を通した俺に、ある単語が飛び込んできた。 『オヤシロさま』…! 人喰い鬼を退治し、村人と鬼を共存させた雛見沢の守り神。 レナは太古より雛見沢に伝わる戒律を信じ、それを破った者に降り掛かると言われる『オヤシロさまの祟り』に脅えているらしい。 そして見逃せないのが…レナは過去に「オヤシロさまを見たことがある」と証言していること。 これだ…!こいつを利用すれば、レナは簡単に堕ちる。 「私の報告書はお役に立ちましたか前原さぁ〜ん?んっふっふっふ。 ところでここの店員さんって可愛らしい方ばっかりですよねぇ〜、前原さんも何人かはもう手をつけてらっしゃったりするんですか〜?んっふっふ」 るせーぞブタ野郎、お前ちょっと最近馴れ馴れしいぞ。 俺は返事もせずにテーブルの下にカップを持っていき、向かいに座っている大石の股間にコーヒーを浴びせてやった。 金的を押さえてのたうち回るブタに構わず、エンジェルモートを出る。 …その時の俺の顔は、きっと『鬼』の笑みを浮かべていたに違いない。 「全ては俺の計画通り…レナ、お前をオヤシロさまから解放してやるよ!くっくっくっくっく」 そして、綿流しの祭りを迎えた。 竜宮レナを攻略するチャンス、それは綿流しの祭りの晩…つまり、今夜だ。 あらかじめブタ(大石)の話から『オヤシロさまの祟り』についての知識は得ていた。 なにかが起こるとすれば、今夜…そういう不安が、レナの中でピークを迎えるだろう。 オヤシロさまの祟りに脅えるレナを救う…まさに『神』じゃあないか…くっくっく! さて、部活メンバーとの露店制覇を除けば、綿流しのお祭り自体は特に刺激的でもなく平穏無事に終わった。 だが、本当の『祭り』はこれからだ…俺は平静を装いつつ、景品のクマさんのぬいぐるみを抱えたレナと家路についた。 レナと別れて数十分後、俺は雛見沢ダム工事現場跡に着いた。 ここは、レナがかぁいいものを収集するための、レナの城だ。打ち捨てられた廃車の中で、レナは自宅に戻らず孤独な時間を過ごすことがあるという。 なんでそんなことをするのかまではブタには分からなかったようだが、まぁいい。 俺はレナの隠れ家に辿り着き、コンコンとドアをノックした。 「…レナ。俺だ。前原圭一だ」 「…ッ!!圭一くん!?」 レナは驚いて、ドアを開ける。別れた時と同じ、白いロングスカートと紫の大きいリボン、それに黒いオーバーニーソックスという服装。 レナは俺の突然の訪問をまったく予想していなかったのだろう、俺の顔を見つめて呆けている。 「ど、どうしてここに?お家に帰らなかったのかな?…かな?」 「それはこっちのセリフだぜ。レナこそ家に帰らないで、こんなところにいるなんてよ」 「レ、レナは…そ、そう!かぁいいクマさんをここに置いてから帰ろうと思って」 「嘘だな」 「え…」 「レナ、俺は知っている。お前が今夜、どうしても不安なことを」 「な、なんのことかな?…かな?」 「オヤシロさまの祟り」 「——ッ」 レナが息を飲んだのが分かる。「なぜ圭一くんが?」そう顔に書いてあるぜ…ククク! 俺は車内に滑り込みつつ、後ろ手でドアを閉めた。 「今夜起こるかもしれないオヤシロさまの祟り…それが恐くてたまらないんだろ、レナは。 家にいるより、かぁいいものに囲まれた自分の城の方がまだ安心出来る。そう思っているんだろ。 だがな…それだけじゃダメだ。オヤシロさまの祟りを防ぐには、まだ…」 「…ど、どうしてそこまで知ってるのかな…かな…。わ、私…」 「俺も一応雛見沢の住人だ…興味があって調べたことがあったんだ。 そして知った。オヤシロさまの祟りと、その恐怖…そして、それを回避する方法を」 「…ッ!!!」 レナが驚愕に目を見開く。 俺はレナを見つめつつ、不安を押さえ込むかのようにスカートの裾を掴んでいるレナの手に、そっと自分の手を重ねる。 レナは一瞬ハッとするが、俺の目に体の自由を奪われたかのように動かない。 手首を掴み、こちらにぐいと華奢な体を引き寄せながら、顔を近付けて俺は囁いた。 「今夜…俺がオヤシロさまの祟りから、お前を守ってやる」 「…け…圭一、くん…」 「レナに祟りなど起こらない…俺が側にいるのだから…」 言葉が終わると同時に、俺はレナを両手で抱きしめる。 レナはその言葉で、一気に感情が溢れたらしい。俺の背中に手を回し、胸に顔を埋めて泣いていた。 チェックメイト…!竜宮レナはこれから、俺無しでは生きられなくなる。心も、そして躯もな…! 「レナ…俺は、俺の全てを賭けてお前を守る。だからお前も見せてくれ、お前の全てを」 次回 鬼畜王K1 〜鬼誑し編・其ノ弐〜
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注意書き 知恵による部活メンバーへの暴力(ビンタ)あり。 綿密な描写は無し。 壱、弐、合わせて長文です。 スレは見てます。 感想くれた方々、どうもありがとうございます。 大好きなご主人様 ~チエルミ~の続き 圭一は部活メンバーとばかり一緒に過ごしている。 ああ、じゃあ簡単なことじゃないか。 どうしてそんなことに今まで気がつかなかったのか。 あ の 小 娘 ど も が 、 私 の 圭 一 を 誑 か し た の だ。 ……圭一を心の底から愛してしまっている知恵は、彼が悪いとは絶対考えない。 むしろあんなにも素敵な人なのだから、周りの女がそれを放っておくわけがない…とまで考えてしまう。 それがあきらかに間違った方向に向いていることも気づかず、最愛の生徒にまで嫉妬と憎悪の感情を向けてしまうのだ。 何より人は寂しさや悲しみを癒す時、それを憎しみに変えてしまうのが一番楽だから。 だから知恵は彼女達を疑っていく。 自分自身の弱さから逃げるために。 園崎魅音。 竜宮礼奈。 北条沙都子。 古手梨花。 この四人の誰か。 あるいは数人か、はたまた全員か。 こいつらの中に、私の愛する圭一をたぶらかしている女狐がいるにちがいない……。 そう、疑心暗鬼に取り付かれていく。 首筋にもおかしな傷痕が目立っていた。 この時の圭一はまだ梨花に手を出していなかった。 だからこの知恵の考えはまったくの的外れで、見当違いもいいところ。 だがもう追い詰められてしまっている彼女は、とにかく『答え』が欲しかった。 教師である知恵ならば、『解答』という言い方をしたほうがいいか。 そしてその教師という立場までをも使って、彼女達四人に仕返しをしようと考えていくのだ。 愛する生徒であるなんてこと、もうすっかり頭から抜けていた。 ある日の放課後。 知恵は居残りだなんだと言い、四人を教室に残らせた。 彼女達は一体何事かとキョトンとした顔をしていたが、知恵がなんとなく怒っていることだけはその雰囲気でわかる。 もしかしてあのイタズラがバレたのか。 それとも家のことで何か言われるのか。 それぞれ色々と考えるところがあったようだが、それでも知恵の見るからに不機嫌な態度ほどの罪を自分達が抱えているとは思えない……。 そりゃあ、魅音は授業態度はけっして真面目だとはいえないが、委員長としてクラスをまとめてくれる良い生徒だ。 家柄、カリスマ性のようなものも持ち合わせている。 レナだって年少の子達の面倒をよくみているし、勉強も教えてあげている。 悪い子がいたら叱ってあげたりまでしている。 クラスにもう一人先生がいるようなものだ。 沙都子はたしかにトラップでイタズラすることが多いが、人を傷つけるようなことは絶対しない。 むしろそれで、クラスのみんなを笑顔にしてくれる良い子だ。 梨花にいたっては、もうクラスのマスコット的存在。 愛らしい容姿と鳴き声で、誰でも可愛がってあげたくなるほどの女の子。 お姫様だと比喩されていた物語もあったか。 その無垢な少女達に、知恵は手を上げた。 柔らかそうな頬を、おもいっきりはたいた。 初めに誰をそうしたかなんて覚えてない。 どうせ四人とも疑わしいのだ、誰でもいい。 一人をはたくと、もう一人。 そして次々と全員に手を上げていく。 バチン!バチン!バチン!バチン! ……殴られた後、少女達は信じられないといった表情で知恵を見る。 そして頬の痛みに顔を歪めた。 それはそうだろう。 あの優しい知恵先生が自分たちを殴った。 『叱った』ではなく、殴ったのだから。 それでも知恵は止まらない。 私の圭一。 私の圭一を! 誰ですか答えなさい! などと言いながら、何度も何度も何度も彼女たちを殴っていく……。 魅音の豊満な胸が憎たらしい。 押し付けるようにして誘惑し、彼に愛されたにちがいない。 もぎとってやりたい。 レナのスタイルのいい身体が憎たらしい。 いやらしく体を擦り寄せ、彼に抱きしめられたにちがいない。 バラバラにしてやりたい。 沙都子の純真な瞳が憎たらしい。 無垢な目で見つめていき、彼に可愛がられたにちがいない。 潰してやりたい。 梨花の綺麗な髪が憎たらしい。 可愛がってと甘え、彼に撫でられたにちがいない。 引き千切ってやりたい。 バチン、バチン、バチン、バチン、バチン、バチン!!! ……もうそれは尋問ではなく、拷問。 ただ知恵が自らの寂しさを、目の前の少女達にぶつけていっただけだった。 嫉妬に狂った女の表情。 まさに鬼のような形相で愛する生徒に暴力を振るっていく。 教師としてはもう大失格だ。 だって彼女達は何の『罪』も犯していないのだから。 殴られるようなこと、何もしていない。 体罰の是非はともかく、もし自分達が罪を背負っているなら、それは裁かれなければならない。 教師である彼女になら、それをされてもいい……。 だが自分達にその罪は、ない。 罪もないなら、『罰』も当然、あってはならない。 だからその子はブチ切れた。 教師である知恵を、おもいっきり殴りつけた。 ビンタで。 自分にだけならともかく、仲間である他の子にまで手を出すことは許さない。 これは絶対に譲れないことだ。 今まで彼女が教師であるということと、自分達に何か罪があるのか、という疑問でそうできなかった。 だがその二つが消えたとわかれば、もう我慢することはない。 その子はまた誰かに手を振り上げようとしていた知恵を、同じように暴力で止めていった。 ……ただし、一発だけ。 彼女は一発だけ殴ってやめた。 すぐに。 知恵の愚行を止められる程度で良かったし、それ以上は自分達も堕ちてしまうから。 そしてその一発だけで十分だった。 知恵は頬を殴られると、すぐに震えだした。 あれだけ自分達を殴りまくったというのに、いざ自分がそうされると子供のように怯えだしたのだ。 何やらうわごとで、ごめんなさい、イジメないでぇ、などと言いながら……知恵はそのまま泣き崩れていく。 少女達は驚いた。 そして呆れる。 そんなに痛いとわかっているなら、なぜ……? と。 また殴られるのでは…と少女達に怯えていく知恵。 その情けない姿が彼女達の目に焼きついていった。 その『教師であったもの』を、侮蔑、あるいは憐れみの瞳で見つめていく……。 そしてしばらくそれを眺めると、それに飽きたのか、少女達は静かに教室を後にしていくのだった……。 ……いま思えば、ここが転機であったように思う。 もしここで彼女達が去らず、知恵になぜこんなことをしてしまったかの顛末を聞いていれば。 そうすれば部活メンバーはあの男の鬼畜ぶりにいち早く気づき、あの子はあんなことにはならなかったのかもしれないから……。 そうして教室に一人取り残された知恵は、失意のどん底に落ちていった。 愛する恋人にも相手にされず、信頼されていた生徒には嫌われる。 ……自業自得だが。 彼女はもう、このまま死んでしまおうかとまで考えるようになる。 首の痒みもどんどんどんどんひどくなっていった。 そしてその後はもう、ヒドイ生活。 自分の傍に誰もいてくれない、寂しい日々が続いていく。 授業もあまりまともにできなくなり、何も知らない生徒達は知恵先生が元気のないことに心配していた。 せめてこれを生きる糧にしていれば、またちがう未来もあっただろうに。 放課後の職員室で一人仕事を片付けている時など、知恵はこの世界にたった一人ぼっちなんじゃないか…とその寂しさに押しつぶされそうになっていた。 結局知恵は、寂しがり屋だったのだ。 傍に誰かがいないと生きていけない。 それにこの村の鬼と、あの男が付けこんだということだ。 どちらもこの雛見沢でしか起こりえないこと。 寂しさの境地にあった知恵は、時々自分の手首をじっと見つめていることが多いことに気づく。 『それ』で寂しさを紛らわせる時もあった。 ……その時だった。 奇跡が起きたのは。 その日も一人職員室で仕事をしていた知恵は、いきなり背後から抱きしめられる。 ひさしぶりに感じる、人の温もり。 耳元でささやかれる、自分を呼ぶ声。 ……圭一だった。 彼が抱きしめていてくれたのだ。 最初は夢だと思った。 何度も何度もそれをベッドの中で見ていたから……。 でもその背中に感じる温もりはたしかに本物で……。知恵はおもわず涙を流してしまった。 そして彼の胸の中に抱きつき、おもいっきり泣いていった。 ごめんね、ごめんね、と、別に自分が悪いわけでもないのに、そう泣きじゃくってしまった。 なぜいままで自分を放っておいたのか、その理由なんてもうどうでもよかった。 圭一が帰ってきてくれたというだけで、知恵は満足だったから。 そうして知恵は、前以上に圭一を愛するようになっていく。 一度あの別れたような寂しさを知ってしまったら、二度と彼に嫌われたくないと考えるようになる。 何でも言うことを聞くようになる。 それこそが彼の目的だったとも知らずに。 知恵はふたたび笑顔を取り戻していった。 その日、知恵は圭一に今日は自分の家に泊まっていって、と頼んだ。 彼女にしてみれば、本当にひさしぶりに彼と過ごせるのだ。 一分一秒でも長く一緒にいたいと考えるのは当然だろう。 圭一もそれを快く受け入れてくれて、知恵はウキウキ気分で家路についていく。 車を運転する手にも力が入る。 そうして興宮のマンションにつくと、知恵は帰ってすぐ彼に抱いてくれるようねだった。 玄関でまだ靴も脱いでいないというのに、その場でいきなり圭一のを取り出していく。 何も寂しかったのは心だけではない、身体も寂しかった。 疼いていたのだ。 ひさしぶりの圭一のをじっくりと眺めると、知恵はそれをパックリと口に咥えてしまう。 そしてそのままジュポジュポと。 いやらしい音をさせながら口を激しく動かしていく。 もう、それを食べるように。 あまりの激しさに圭一はたまらず射精してしまう。 知恵の口に、ドクンドクンと。 どうせ飲んでくれるだろう、と遠慮なく吐き出していった。 ……最高にきもちいい瞬間。 知恵はそのとても濃く、苦いものを全て口で受け止める。 出ている間も、ジュポジュポと吸ってあげる。 こうすれば彼がもっと喜んでくれるのを知っていたから。 舌の上にドピュドピュと吐き出されてくる精液。 ひさしぶりの彼の味……。 知恵は酔う。 すぐ飲み込んでしまうなんてもったいない。 舌の上で、じっくりと転がしていく……味わう。 すごく苦い……むせかえりそうなほど。 けど、これがずっと味わいたかった。 だから舌に絡ませていく。 ゼリーのような精液が、知恵の舌にいやらしく絡み付いていく。 たっぷり味わったら、もちろん飲んであげる。 飲ませるのが彼のお気に入りだから。 大きな固まりを、ゴックンと飲み込む。 残ったものも、ゴクゴク飲み込んでいく……。 そうして圭一の精液を全て飲み干すと、知恵はすぐに立ち上がる。 玄関の扉に手を付き、あの清楚なワンピースを捲り上げる。 下着も脱いでしまう。 お尻を後ろに突き出して、もうじっとりと濡れているそこを彼に見せつける。 入れて……と、おねだりする。 なんてはしたないのか。 教師のくせに。 圭一ももう我慢できない。 知恵のそこにおもいきりペニスを突き立てる。ズブリと根元まで。 玄関の扉に手を付きながら、知恵は圭一に後ろから抱かれていく。 犯されていく。 あぁっと声をあげる知恵。 長いこと入れられてなかった。 膣がビックリしてしまったのだ。 だがすぐに快感を思い出す。 硬いものがゴリゴリとお腹の中をけずっていく、この感覚。 ペニスが何度も出し入れされていく。 知恵のお尻が、圭一にパンパンパンっと叩かれる。 それに知恵は喘ぐ。 玄関先で、まるでレイプされているような気分になる。 それに興奮までしてしまう。 メス奴隷にされるわけだ……。 だってこんなに喜んでる。 扉一枚外では、人の足音が聞こえているというのに。 はしたないあえぎ声をあげてしまう。 でも知恵は止めない。 自分からも腰を動かしていく。 ペニスを貪っていく。下のお口で。この時初めて彼女は罵られる。 スケベなメス犬が、と圭一に罵倒される。 汚い言葉で。 知恵は否定しなかった。 だって実際そのとおりだから。 自分は今、いやらしく腰を振っているのだから。 犬のように浅ましく。 だから言ってあげた。 はい、知恵はいやらしいメス犬です…どうかもっと犯して下さい…と。 圭一は喜んでくれた。 そして興奮してくれた。 ……なぜわかったかって? 膣の中で、ペニスが動いたから。 ピクンピクン。 それが女にはわかるから。 お返しに知恵はもっともっと締め付けてあげた。 お尻の穴をキュっとすれば、一緒に締まる。 圭一はたまらない。 そのまままた射精してしまう。 ドクンドクンと知恵の中に。 生で。 危険日だったが、知恵は気にしなかった。 むしろ嬉しい。 彼の子供が欲しいもん……。 ドピュ、ドピュ、ドピュゥ……! 圭一はいつもより多く長く、そして勢いよく射精していく。 知恵はそれを膣で全て受け止める。 そして、あぁ…興奮してくれたんだ…とわかる。 子宮にバチバチとあたってくる、あの感じでわかる。 女にしか味わえない理解。 ドクドクと入ってくる。 もっと出てくれるように、知恵はお尻を揺らす。 尿道に残っているのも、全部ちょうだい…と搾り取っていく。 圭一はそのいやらしさに、ついまた知恵のお尻を叩く。 バチンバチンバチン。 射精しながらお仕置きをしていく。 スケベなメス奴隷に。 そして最後まで出尽くしていく、白い液体。 お腹の中を精液でタプタプに満たしながら、知恵は幸せな気持ちでいっぱいになっていった……。 ……そうしてひさしぶりのセックスを終えると、知恵と圭一はようやく部屋の中に入りくつろいでいった。 お気に入りのソファーに一緒に座り、テレビを見たり。 二人の好きな音楽を聞いたり……。 二人はその立場上、外でデートなどはあまりできなかった。 だが知恵はこの自宅の一室で一緒にいられるだけで幸せだった。 彼と一緒なら、どんなところだって素敵なデートスポットなのだから。 そうしてしばらく部屋の中で過ごし、そろそろおなかもすいてきた頃。 知恵は圭一に夕食を作ってあげようと考えた。 その時、ついクセで前原君と呼んでしまう。 慌てて圭一と言い直す。 だが彼は、今日はこれからそれで呼んで欲しい…と言い出した。 おまけに敬語まで使えと言う。 知恵は疑問に思う。だがすぐに圭一が悦ぶならと承諾していく。……ちょっとイケナイ気分。 知恵はキッチンに向かった。 一人暮らしのためあまり広い台所ではないが、それでも彼を悦ばせるものを頑張って作ろうと思った。 …………悦ばせる? 何かを思いつく知恵。 にやりと笑う。 知恵はいきなり服を脱ぎ始めた。 ぬぎぬぎぬぎ。 ワンピースを脱ぎ捨てる。 さっき終えた後に新しくした下着も全部脱いでしまう。 部屋の中で全裸になったのだ。 圭一はキョトンとした。 さすがの鬼畜な彼もこれは予想してなかった。 が、すぐに罵る。 この露出狂が……と。 知恵は真っ赤な顔をする。 ……まんざらでもないらしい。 そのまま知恵は裸でキッチンに向かう。 そしてそこに用意してあったものを着ていく。 というか、付けていく。 料理するのに必要だから。 エプロンだ。 そう、知恵は裸エプロンをやってあげたのだ。 恥ずかしげもなく。 普通こういうのは男に頼まれてやるもので、女の方から自主的にというのは……ない。 だが普段からメイドだ巫女さんだと言っている圭一……前原君なら悦んでくれると思ったので、先生やってあげますね? 思ったとおり、前原君は悦んでくれました。 私が水道の蛇口をひねり、さあ頑張って作ってあげようと思った途端、彼は後ろから抱きついてきましたから。 まだまな板も敷いていないのに、スケベな前原君は早くも先生にイタズラしてきたんです。 悪い子です。 すかさず私は注意します。 だって彼は私の大切な生徒ですから。 前原君。 先生いつも言っていますね? 人の迷惑になることはしてはいけないと。 すぐに離しなさい。 そもそも、先生に抱きついたりしてはいけません! ……けれど前原君は離してくれません。 それどころか、先生の胸にエプロンのわきから手を入れ揉んでくる始末です。 ほんとにイケナイ子です。 しかたないので、そのまま好きにさせてあげることにしました。 甘いですね私も。 まずはまな板を敷き、そこに乗せた野菜をきざみ始めます。 トントントン。 ……ん……。 前原君の手の動きが気になって、先生うまく切れません。 というかあぶないですよ? ……!? そ、そっちはほんとにいけません、そこは先生の一番弱いトコです。 いますぐ手を離しなさい……。 あん!……ゆ、指入れちゃダメ……あっあっあっ♪……さ、さっきのが出てきちゃう……。 ん……コホン! わ、わかっています。 先生は感じてなんていませんよ? 生徒と教師は不純な気持ちになどなりません。 当然です! !?……ん……そ、そこは……あっ……よ、弱いトコだって、知ってるクセに……。 は、は、はぁん。 あ、き、きもちい……あん、あん……け、けいいちぃ……。 ……だ、だからわかってます! 先生は冷静です。 いたってクールです。 いいかげんおなかがすいた? す、すぐ作ります! こ、これくらいのことで……。 …………ひあっ!? う……ひ、ひどい……い、入れてくるなんて、反則……あぁぁ……。 あん、あん……あぁ……い、いい……お○んこきもちいい♪………もっと突い……♪ ん……せ、先生に入れるなんて何事ですか! た、退学ものですよ……。 で、でも先生はあなたを見捨てません。 こんなイケナイことをしてしまう生徒、い、一生そばにいてあげないとですから……。 あ、あん。 は、はぁ、はぁ。 お、奥……ねぇ、もっと奥きて?……あ、あぁ、そ、そこぉ……。 ん……ま、前原君? セ、セックスというものは、あくまで恋人同士が愛を確かめ合う行為です。 で、ですから、け、けっして快楽に溺れてはいけません。 ましてや、あ、あえぎ声をあげるなんて、とてもはしたないことです。 わかりますね? だ、だから……は、はぁぁ……だからぁ……そのまま中に出しなさい……♪ あ、当たり前です。 これは本来は、子供を作る行為なんですよ? 外に出すなんて先生絶対に許しません。 い、いいですね。絶対に抜いてはいけませんよ? わかったら返事をしなさい前原君! あはぁ……よ、よくできました。 じゃあそのまま中に……先生のお尻の中に、全て射精しなさい……。 よく出るように、せ、先生もお尻を振りますね? これも大切な生徒のためです。 けっして快楽のためではありません……。 はぁ、はぁ、はぁ……♪ あぁ、い、いい……おく、おく、おく……あたるぅ……ああぁぁぁ♪ あ、イ、イク……私もイきそ……ん、んぅ……んふぅぅぅ……あ、あぁぁぁぁぁっ♪ ドクドクドク……ドクン。 前原君はそのまま私の膣に射精しました。 二回目なのにすごい勢いです。 さっきのと合わせて、私はこれなら『当たった』かなと思いました。 だってこんなにも濃いんですから……。 ……その後も知恵は、圭一に何度も求められていった。 裸エプロンはよっぽど彼の琴線に触れたらしく、食事を作りながらの知恵を圭一はバックで犯しまくるのだ。 当然調理の手がはかどるわけもなく、それでも知恵は彼に突かれながらそれを続けていく。 だがその仕草も、圭一にとっては興奮のスパイスにしかならない。 余計に燃えてくる。 パンパンパンパン。 カタンカタンカタンカタン。 圭一の腹と知恵のお尻がぶつかる音。 フライパンとガスコンロがぶつかる音。 その二つの音だけがそこに響き渡り、キッチンで生徒と教師が絡み合う様はとてもいやらしい光景だった……。 ……その日を境に、圭一と知恵の関係は変わった。 知恵は前以上に圭一に心酔し、彼のどんな要求。 命令にも従っていくようになる。 つまりそれは、主従関係。 彼女もそれを望んでいるようになっていた。 圭一の方も、知恵を性的な欲望を満たす相手にしかみなくなる。 ……もっともそれは最初からだが、それを彼女の方も受け入れたということだ。 圭一は年上の肉奴隷を手に入れた。 たぶん、この時から。 そうなると二人の生活も乱れに乱れていく。 学校が終わると、圭一はほとんど自宅に帰ることがなくなり、知恵の家に泊まることが多くなる。 知恵もそのほうがいいので、当然受け入れる。 半同棲生活だ。 彼の生活用具は全て買い揃えた。 お揃いのマクラも買う。 ベッドは一つで十分。 スーパーでする買い物の量も多くなり、その袋の重さに知恵は幸せを感じていった。 彼はいっぱい食べるからなぁ…と、もはや新婚気分だった。 そんな純情な乙女心もまだある。 彼女の性格からくるものだから。 身体はもうすっかりメス奴隷化されてるのに。 ペニス無しでは生きていけないほどに。 だから圭一も知恵に色々させていく。 知恵も圭一に色々シテあげる。 しゃぶれと言われれば、どこででも咥えてあげた。 MFはもちろん。 朝、車で圭一と一緒に雛見沢分校に行く時にもシテあげる。 誰かに見られたらマズイからと、まず学校の裏手に車を止める。 そして運転席から身を乗り出して、助手席の彼のを咥えていく。 朝あれだけ出してあげたのに、もうビンビンになっている圭一に嬉しくなる知恵。 時間があまりないので、激しくシテすぐにイカせてあげる。 正直欲しくなってしまったが、いくらなんでもそれは無理。 だから自分でイジりながらしゃぶっていたら、すかさずご主人様に罵られる。 これから学校なのに、お○んこそんなベチャベチャにしていいんですか、知恵先生、と。 ……その罵倒だけで、知恵はイってしまった。 スッキリした彼女は、その日一日とても満足な授業ができたとかできなかったとか。 そんな圭一の『調教』は、何も学校だけではない。 放課後や休日にも行われていった。 メス奴隷の知恵もそれを望んでいた。 彼に裸になれと言われれば、どこででも服を脱いだ。 夜のベランダで。 夜の道端で。 夜の、雛見沢で。 知恵と圭一はあまり外でのデートができない。 だから、夜になって人目がなくなってからそれをしたのだ。 あたりがすっかり暗くなると、二人は知恵の家からわざわざ車で雛見沢へと向かう。 もちろん車内では知恵は裸だ。 圭一の命令で、彼女は全裸のまま車を運転していくのだ。 真っ白な素肌の上に、シートベルトだけを締めて運転していく知恵……。 その姿に圭一はビンビンになる。 そして彼女を罵る。 この露出狂のスケベ女、すっ裸で運転して恥ずかしくないのか、と。 それに知恵も興奮していく。 誰かに見られてしまうのではないか、車内を覗かれたら一巻の終わり……。 赤信号で止まるたび息づかいが荒くなり、シートの下もビショビショになっていった。 だから圭一は触ってやる。 彼女が運転中でも、シートベルトに挟まれた乳房を乱暴に揉みしだいていく。 もうグチョグチョになっている下の口にも指を這わせてやる。 途端に喘いでいく知恵。 あ、あ、あ、と車内に声が響く。 運転にも乱れが生じていく。 圭一はそれでも止めてくれなくて、ピンピンになった乳首までこね回してくる。 下の割れ目にもズブズブ指を入れてくる。 身体じゅうが熱くなる。 知恵はもうガマンできなくなっていく……。 運転中なのに欲しくなってしまう。 そしてそう、口にしてしまう。 ハメて……と。 どんどんねだる言葉がいやらしくなっていた。 初めの頃は、抱いて、といっていたのに。 ご主人様とメス奴隷。 それを知恵も自覚しているからこその言葉だろう。 でも圭一は入れてやらない。 それはそうだ。 だって知恵は運転中なんだから、ハメてあげられるわけがない。 だから知恵は車を急がせる。 早くブチ込んで欲しいから。 根元まで一気に。 ……が、やはりガマンできなくなる。 知恵は片手を助手席に伸ばしていく……。 最初はギアに手をかけるのかと思った。 だがその手の行き着いた先は、圭一の股間だった。 もうガチガチになっているそれを、知恵はズボンの上からさすり始める。 右手でハンドルを握りながら、左手で圭一の勃起ペニスをシゴいていく。 なんて危険なのか。 だから圭一は知恵を叱りつける。 俺を殺す気か、ちゃんと運転しろこの淫乱教師、と。 知恵は顔を真っ赤にして、ごめんなさい……と従っていく。 少し涙目にもなる。 ご主人様に怒られ、しゅんとする知恵。 その可愛らしい姿に圭一は不覚にも萌えてしまう。 ねだられたとおりハメてやりたくなったが、今は知恵の胸や割れ目をイジリまくるだけでガマンしておく……。 モミモミモミ……。 クチュクチュクチュ……。 ……そうしてようやく雛見沢の道端に車が着くと、知恵はすぐに助手席にいる圭一に跨ろうとした。 もうガマンできないとすぐに彼のを咥えこもうとするのだが、圭一はそれをさせない。 さっきの危ない運転のお仕置きだ、とそのまま車の外に出て行ってしまう。 当然、知恵もそれを追っていく。 すぐに車から出て、圭一の背中を走って追っていく。 ……自分が今、全裸であることも忘れて。 深夜の雛見沢の道端を駆けていく。 たしかにこの村は田舎のため人口は少ないが、それでも人に会う可能性は0ではない。 もし誰かに見られたら終わりだというのに、その時の知恵は圭一に入れてもらうことしかもう頭になかった。 そうしてようやく圭一に追いつくと、知恵は彼の腕に自分の腕を絡めていく。 そして耳元でこうささやく。 はやく、はやく、ここでいいから入れてよぅ……と。 それに圭一は罵る。 こんな道端でできるわけないだろ、何考えてんだ変態女と。 知恵は顔を真っ赤にする。 さっき車の中でも見せた、圭一が萌えてしまった表情だ。 圭一はそのまま知恵と腕を組んだまま、夜の雛見沢でデートとしゃれこもうと考える。 この可愛らしいメスの恥ずかしがる姿を、もっともっと見たかったから。 イジメたかったから。 しっかりと服を着ている圭一と、全裸でふとももをモジモジさせながら歩いていく知恵……。 はたから見たら、なんて仲の良い露出狂カップルなのか。 知恵はピチャピチャと地面に雫を垂らしながら、じっくりと圭一との夜の雛見沢デートを堪能してくのだった……。 この頃にはもう、知恵は圭一ナシでは生きられない身体になっていた。 毎日毎日どこででも彼を求める。 圭一のペニスを咥えることばかりが頭を占めていった。 授業中にもそれは顕著だった。 圭一に勉強を教えるフリをして近づき、その手に指を絡ませていく始末。 そして彼の耳元でこうささやく。 この後、トイレでハメて…と。 周りには幼い生徒達がいるというのに……。 もう誰が教師だなどといえようか。 変態淫乱教師、知恵留美子。 そんな低俗な名が似合う、はしたないメスに育っていた……。 - チエルミ調教日誌 弐に続く……。
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ひぐらしデイブレイク:メッセージ
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「さあ沙都子、こっちの布団の上に仰向けになるんだ。」 「あ、あの・・・どうしてもやらなくちゃ駄目なんですの圭一さん?」 ここは前原屋敷の圭一の部屋。圭一は沙都子を連れ込んで、布団に寝るように促していた。 「なに言ってるんだよ。沙都子は俺のことが好きなんだろ?そう言ったよな?」 「そ、それはそうですけど・・・」 「だったら言うこと聞いてくれよ。な?」 「うう・・・分かりましたわ・・・」 沙都子は観念したかのようにおとなしく布団の上に仰向けになった。 圭一が園崎本家や村を説得して、沙都子を鉄平の元から救出してから数日後。 沙都子は以前から好意を寄せていた圭一に告白した。圭一はそれを快く受け入れた。 そして今日。圭一は二人になりたいと言って、沙都子を自分の部屋に連れ込んだ。 そして沙都子に身体を触らせてくれと頼み込んだのだ。 圭一は仰向けになった沙都子の足を開くと、スカートの中に頭を突っ込んだ。 「きゃっ!け、圭一さん・・・あの、せめてお風呂に入ってから・・・」 沙都子はそう懇願するが圭一は聞く耳を持たない。タイツを脱がすと、下着の上から ゆっくりと秘所を撫で回し始めた。 「やっ、ああ・・・くふぅ・・・く、くすぐったいですわ。」 沙都子は甘い声を漏らす。圭一はひとしきり撫で回した後、臭いを嗅ぎ始めた。 「け、圭一さん、何をしてるんですの?臭いなんか嗅がないでくださいまし!」 「沙都子。お前のここ臭いがきついぞ。トイレの時、よく拭いてないいんじゃないか?」 「なっ!そんなことありませんわ。今日は体育が有ったから、汗をかいてしまったんです のよ。圭一さんもご存知でしょう?」 「それにしちゃあ臭いがきつすぎるぞ?こうなったら直接確かめてみるか。」 圭一はそう言うと沙都子の下着に手をかけた。沙都子の秘所があらわになる。 まだ恥毛が生えておらず、無防備な割れ目が晒されていた。 「あ、あんまり見ないでくださいまし・・・恥ずかしいですわ・・・」 「沙都子、お前やっぱりよく拭いてないだろ?パンツに染みが残ってるぞ。」 そう言って圭一は下着を広げて沙都子の前にかざしてみせた。それを見た沙都子は真っ赤に なって怒鳴った。 「ば、バカ!圭一さんのバカ!ヘンタイですわ。女の子の下着をそんな目で見るなんて!」 「なんとでも言えよ。俺はこういうのが好きなんだ。」 変態呼ばわりされても圭一は全く動じず、下着から手を離すと再び沙都子の股間に顔を埋めた。 「へへっ。じゃあメインディッシュといくかな。」 そう言って圭一はゆっくりと割れ目に下を這わせ始めた。 「ふっ、きゃはっ、ああ・・・駄目ですの・・・そんな所を舐めるなんて・・・汚いですわ・・・」 下着の上から撫で回されるのとは刺激も恥ずかしさも段違いだった。圭一はひとしきり舐めると、 割れ目を親指でゆっくりと開いた。小陰茎や尿道や膣口、クリトリスがあらわになる。自分でも 広げて見るなんて事をしない所を見られて沙都子は抗議の声を上げた。 「嫌あっ!ダメですの・・・広げないで・・・」 「何言ってるんだよ。俺達は恋人同士なんだろ。恋人どうしならこれが普通なんだよ。」 「そ、それはそうかもしれませんけど・・・や、やっぱり恥ずかしいですわ・・・」 「まあ我慢してろよ。そのうち気持ちよくなって、恥ずかしくなくなるからさ。っとこれが小陰茎だな。」 そう言って圭一は小陰茎を引っ張った。その途端、沙都子は悲鳴を上げた。 「い、痛い!ひ、引っ張らないで!痛いんですのぉ・・・」 「ああ、ワリィワリィ。じゃあこっちを触ってみるかな。」 「きゃっ!そ、そんなとこもっとダメですわ!不潔ですのよ!」 小陰茎から手を離して、圭一はアヌスを指でいじり始めた。 「沙都子。お前のケツ穴、シワが多いな。」 「な、何言ってますの圭一さんは?普通の人はそんな事気にしたりはしませんわ!圭一さんはやっぱりヘンタイですわ!」 「なんども言わせるなよ。俺はこういうのが好きなんだ。どれ、ちょっとシワの数を数えてみるかな。」 「やあっ、何考えてますの!圭一さんは。やめてくださいまし!」 圭一は沙都子の抗議を無視し、シワを数え始めた。 「じゅうろく、じゅうなな、じゅうはちっと・・・沙都子のケツ穴のシワは十八本だ!」 「そ、そんなコト聞いても嬉しくないですわ・・・」 「そんな事言って。沙都子、お前濡れてるぞ。」 「え?まさか・・・」 「まさかなもんか。ほら。」 圭一はそう言って沙都子の割れ目を人差し指で撫でた。その刺激に沙都子は甘い声を上げる。 「きゃふうっ、ああん・・・」 「ほら見ろよ。沙都子のマン汁だ。」 圭一は親指と人差し指で愛液を広げて見せた。愛液は糸を引いていた。 「シワを数えられて感じたのか?人を散々変態呼ばわりしといて、沙都子も立派な変態じゃないか。」 「ち、違いますわ。圭一さんが色々いじくるから・・・」 「まあいいや。さて、沙都子のマン汁はどんな味かなっと。」 圭一は再び沙都子の秘所に舌を這わせ始めた。なんだかんだ言って圭一との行為に高ぶっていた沙都子はそれまでより 激しい嬌声を上げはじめた。 「ふうっ、きゃはっ・・・ムズムズしますわ・・・ああっ、圭一さん今の所もっと舐めてくださいですの・・・」 「おっ、だんだん乗って来たな。ようし。ここだな?ここがいいんだろ?」 「あっ、そ、そこですの。そこを舐められるとピリピリしてとっても気持ちいいですわ・・・」 「へえっ、沙都子はクリトリスが感じるんだな。よし!もっと責めてやるぜ。」 圭一はクリトリスへの責めをさらに激しくする。舌を尖らせ、執拗に突き舐めまわす。それに呼応して沙都子の喘ぎ声も 激しさをましていった。 「ああっ!いいですの・・・あんっ!やっ!・・・ああ、いいっ・・・凄いですわ・・・きゃっ!圭一さん何を?」 沙都子が驚いた刺激は、圭一がクリトリスの皮を剥いたものだった。普段から外気に晒されないそれが、丸見えになり、 ぷっくりとふくらんでいた。 「凄いぞ沙都子。充血して大きくなってる。知ってるか?皮を剥いたクリトリスの刺激は凄いんだぞ。」 「け、圭一さん、は、早くしてくださいまし。もう我慢できないんですのぉ!」 「分かってるって。さあ、行くぞ!」 沙都子の懇願する声を聞いた圭一は皮を剥かれたクリトリスにを舌で弾いた。その瞬間、沙都子が喘ぎ声を上げる。 「ふわぁっ!あああ・・・圭一さん・・・もっと、もっとぉ・・・もっと舐めてぇ・・・」 圭一は沙都子の懇願する声に応えて、執拗にクリトリスを責める。ぴちゃぴちゃという水音と、沙都子の喘ぎ声がより一層 圭一の加虐心を加速させた。 「どうだ沙都子?いきそうか?」 「ふぇっ?わ、わかりませんわ・・・わたくしまだイッた事ないんですの・・・けどなんだかお大事が熱くなってますわ。 こんな事今までありませんでしたの・・・」 「じゃあこれでどうだ?」 圭一はそう言うとクリトリスを歯で噛んだ。途端に沙都子がそれまでにない嬌声を上げた。 「きゃあぁっ!ああっ・・・やあぁ・・・ああっ・・・な、何かくるぅっ!やああっ・・・」 沙都子はそう叫びながらビクンビクンと身体を痙攣させた。そして次の瞬間、沙都子の秘所から小水がほとばしった。 「だ、だめぇっ!圭一さん、見ちゃダメですのぉ・・・いやぁぁっ・・・」 嫌がる沙都子の声とは正反対に勢いよくほとばしった小水は止まる気配を見せなかった。その間沙都子は頬を染めて身体を 震わせていた。 「ふうっ・・・見ないでって言ったのに・・・うう・・・圭一さんのヘンタイ・・・ふわあああああん・・・」 絶頂に達して興奮が冷めると同時に、羞恥心が目覚めたのか沙都子は泣き出してしまった。 圭一はそんな沙都子を生唾をのんで見つめていた。その視線は愛液と小水で濡れた沙都子の秘所に注がれていた。 「な、なあ沙都子・・・」 「うう・・・ぐすっ・・・なんですの圭一さん・・・」 「俺・・・もう我慢できないんだ・・・いいよな?このまま最後まで・・・」 「な、何を言ってますの・・・圭一さん?」 沙都子の声を無視すると、圭一はズボンに手をかけ一気に下着ごと降ろした。圭一の限界まで膨張した性器が沙都子の目の前 に現れた。それを見た沙都子はヒッっと短い悲鳴を上げた。」 「け、圭一さん!今日は触るだけっていう約束でしたのよ?」 「沙都子のお漏らし姿がエロ過ぎるんだよ・・・大丈夫、こんだけ濡れてれば入るよ・・・」 そう言って圭一は沙都子の膝を掴んで、股を開かせると沙都子の性器に自分のを押し当てた。沙都子は堪らずに悲鳴を上げる。 「痛い!痛いですわ圭一さん・・・止めてくださいまし!そんな大きいの入りませ・・・きゃあっ!」 「よし。先っぽが入った。この調子だ沙都子。おとなしくしてろよ。」 沙都子の秘所に、亀頭の先端が少し入っていた。沙都子を激痛が襲う。遂に沙都子は耐え切れなくなった。 「ううう・・・痛い・・・痛いよぉ・・・もうやだあぁ・・・うわぁぁぁぁぁん・・・」 「こら、泣くな沙都子。もう少しで入るから大人しくしてろ!」 「うわぁぁぁぁん・・・にーにー、助けてよぉ・・・にーにー・・・痛いよぉぉぉ・・・」 泣きながら兄に助けを求める沙都子を尻目に、圭一は挿入しようとやっきになっていた。 「もう少し、もう少しで・・・ぐはっ・・・」 突然圭一は声を上げてそのまま、どさっと倒れこんだ。沙都子はそれに気づかず、しばらく泣きじゃくっていた。 「ううっ・・・ぐすっ・・・・?・・・圭一さん?・・・ああっ!」 泣き止んだ沙都子の目に飛び込んだのは、気絶した圭一と・・・・・ 「ううん・・・」 圭一は目を覚ました。まだぼんやりとした頭で何がどうしたのかを考えた。 (確か・・・沙都子に入れようとしたんだよな・・・それで・・・何か強い衝撃が・・・) そう考えながら辺りを見回す。自分の部屋ではない。薄暗くジメジメしたところだ。そこで鉄の台の様な物の上に寝かされていた。 身体を起こそうとするが、出来ないそこで圭一は自分の身体が拘束具で固定されてることに気づいた。 「な、何だよこれ!?何で俺縛られてるんだ?」 「あらぁ。お目覚めですかぁ?圭ちゃあん。」 聞き覚えのある声が聞こえる。声の主は詩音だった。 「なっ!?詩音、お前の仕業か?どういうことだ説明しろ!!」 「説明して欲しいのはこっちですよ。沙都子にスペシャルメニューを食べさせようと思って梨花ちゃまの所に行ったら、沙都子 は圭ちゃんの家に行ったっていうじゃないですか。で、行ってみたら沙都子の泣き声が聞こえるもんだから、慌てて圭ちゃん の部屋に行ったら・・・」 詩音はそこで区切ると圭一の前髪をぐぃっと掴んで、ドスの効いた声で圭一に話しかけた。 「驚きましたよ・・・圭ちゃんが沙都子をレイプしてたんですから。で、咄嗟にスタンガンをお見舞いしたわけです。」 「ち、違うんだ詩音!誤解なんだ!沙都子とは・・・そう!合意なんだ。レイプじゃないんだよ!」 「はぁ?圭ちゃぁん・・・世の中舐めてますぅ?」 詩音はさらにキツイ声で圭一を攻め立てた。 「どこの世に泣いてる女の子を無理やり襲っておいて、合意だなんて言う人がいるんですか?」 「そ、それは・・・沙都子が始めてだったから泣き出し・・・」 「言い訳は結構。沙都子から全部聞きました。」 圭一はそれを聞くと観念したかの様に黙りこんだ。 「詩音・・・ここは一体何処なんだよ?それに・・・なんで俺は裸なんだ?」 「ここは園崎本家の地下壕ですよ。大変だったんですよぉ。お姉に見つからないように圭ちゃんを運び込むの。」 「で、裸の理由は?・・・」 「決まってるじゃないですか。お仕置きする為ですよ。」 圭一はそれを聞いて辺りを見回す。薄暗い明かりに照らされた地下壕は不気味な器具で埋め尽くされていた。それに気づくと、 圭一は大声で詩音に懇願した。 「し、詩音!俺が悪かった!もう沙都子にあんな事はしない。だから・・・」 「圭ちゃぁん・・・ほんっとに人生舐めてますね・・・私、沙都子から聞いてるんですよ。」 詩音は冷酷な目で圭一を見つめて喋っている。 「女の子の大事な所の臭いを嗅いで、臭いなんて言って、下着をおもちゃにして、挙句の果てにお尻の穴のシワを数えたぁ? 何考えてるんですか!?恥ずかしくないんですか!?ああもう、沙都子、あなたも何か言ってやりなさい!」 詩音がそう言うと沙都子が暗闇から姿をあらわした。 「うう・・・ぐすっ・・・酷いですわ圭一さん・・・触るだけって言ってたのに、信じてたのに・・・うう・・・うわぁぁぁん」 圭一は泣き出した沙都子の方を見た。沙都子は全裸だった。おそらく、お漏らしで濡れた服で風邪をひいてはいけないと、詩音が 脱がしたのだろう。先ほどの行為では見えなかった胸があらわになっていた。小学生にしては大きめに膨らんだ乳房に、ピンク色 の乳首が二つ並んでいる。当然、性器も露出している。無毛な恥丘と一本のクレバスがそこにはあった。 と、沙都子の股間に目をやった圭一に異変が起こった。性器を目にしたことと、沙都子の泣き声を聞いたことで、さっきの痴態を 思い出したのだ。途端に圭一の性器は充血し、膨張していく。最初に沙都子が異変に気づいた。 「ふぇ?・・・圭一さん・・・なんですの?」 「ちょっと・・・圭ちゃん・・・何してるんです?」 「あ、いや・・・これはその・・・」 圭一は必死で弁解しようとする。だが詩音は聞く耳を持たなかった。 「この期に及んでおちんちんを大きくするなんて・・・反省の色全く無しですね。」 「うう・・・最低ですわ・・・圭一さん・・・」 「だ、だから、違うんだ!男には自然に・・・」 「言い訳をするなあっ!!」 詩音はそう叫ぶと、圭一の股間を思いっきり蹴り上げた。当然、靴を履いたままである。圭一は声にならない悲鳴を上げた。 しかし詩音は蹴りを緩めない。むしろ、威力が増していく。 「このっ!こんな汚い腐れチンポで、沙都子の大事な所を傷つけて!絶対に許さない!よくも私の大事な沙都子をぉぉ!!」 詩音は叫びながら圭一の股間を蹴り続け、しばらくすると疲れてきたのか、ゼイゼイと息をつき圭一から離れた。 「はぁっ、はぁっ・・・ふう、疲れた。沙都子、交代しましょう。今度はあなたが蹴りなさい。」 「へっ?わたくしがですの?・・・でも・・・」 「いいんですよ沙都子。圭ちゃんは沙都子の気持ちを利用して自分のスケベ心を満たそうとしたド変態なんですから。」 躊躇する沙都子を詩音は説得する。沙都子はしばらく戸惑っていたが、ニヤリとした表情を浮かべ喋りだした。 「そうですわね。圭一さんみたいなヘンタイにはこれくらいのお仕置きが必要でしてよ。覚悟なさいませ!圭一さん。」 圭一は沙都子の蹴りに備えて身構えた。だが圭一を襲ったのは痛みではなく、全く別の感覚だった。 (な、なんだコレは?き、気持ちいい・・・俺、沙都子にチンポ踏まれて感じてるのか?) 詩音と違い沙都子は裸足であった。当然、圭一の性器には沙都子の足裏のぷにぷにとした感触が直に加わってくる。 それに加え、沙都子が性器を踏みつける力は詩音と比べて微弱であった。足裏の感触と、適度な踏みつけ具合が圭一に 絶妙の快楽を与えていた。 (イカン!このままでは出てしまう。こんな変態的な行為で射精してしまったら、今度は何をやられるか・・・ クールになれ・・・クールになるんだ前原圭一。そう、これはお仕置きなんだ。決して気持ちいい行為じゃないんだ。) 「をーっほっほっほっ。乙女の純情を踏みにじった罰ですわ!!えいっ、えいっ!」 沙都子の声で思考が中断された圭一は思わず沙都子を見た。すると足を上げた沙都子の姿が目に入った。当然沙都子の性器は 丸見えである。沙都子も男性器を踏みつけるという行為に興奮してるのか、クレバスはうっすらと愛液が糸を引いていた。 その光景と、沙都子の足踏みによる性器への快楽で、遂に圭一は絶頂に達した。 「う、うぉっ!で、出るっ!」 「きゃっ!な、なんですの?詩音さん、圭一さんのおちんちんから何か出てますのよ!」 「ええっ!?圭ちゃん・・・沙都子におちんちん踏まれて射精しちゃったんですか?」 詩音は信じられないといった顔で圭一を見た。 「うう・・・ち、違うんだ・・・これは不可抗力で・・・」 「圭ちゃん・・・本当に変態なんですね・・・」 詩音は心底呆れたといった表情で圭一を見つめた。そんな詩音に沙都子が訪ねる。 「ねえ詩音さん。この白いのなんでございますの?なんだか臭いし、足の裏がベトベトして気持ち悪いですわ・・・」 「ああ、これはですね、精液ですよ。これが赤ちゃんの素になるんです。」 「ええっ!?これが赤ちゃんの素になるんですの?こんな変な臭いなのに・・・」 沙都子は信じられないといった表情で足の裏に付いた精液をまじまじと見ていた。そして、沙都子は思い出したような顔で 詩音に再び問いかけた。 「あの、詩音さん。お手洗いは何処ですの?わたくし、おしっこがしたいんですの・・・」 「えっと。お手洗いは上の本宅にしかないんですよね。どうしよう・・・お姉に見つかっちゃ・・・」 詩音は何かを思いついたのか、途中で言葉を区切った。そして満面の笑みで沙都子に語った。 「沙都子・・・変態の圭ちゃんにとっておきのお仕置き思い付いちゃいました☆」 「うう・・・やっぱり恥ずかしいですわ、詩音さん・・・」 沙都子は圭一の顔面に和式便器で用を足すようにしゃがみこんでいた。 詩音の思いついたお仕置き。それは沙都子が圭一の顔に放尿するというモノだった。それを聞いた沙都子は真っ赤になって叫んだ。 「な、何を言ってますの!?そんな恥ずかしい事できるわけありませんわ!第一、わたくしのおしっこをかけても圭一さんは ヘンタイですから喜ぶだけでしてよ。お仕置きになりませんわ。」 「ちっちっちっ。分かってませんねえ沙都子は。いいですか。確かに圭ちゃんは変態ですから、沙都子のおしっこを浴びて、おち んちんをびんびんに勃起させるでしょうね。だけど・・・」 詩音はニヤリと笑った。沙都子は不思議そうな顔で詩音を見ている。 「いくら興奮しても、手足を縛られてるからおちんちんを触れない。ただ見るだけ。そうやって生殺しにするんです。」 それを聞いた沙都子は納得がいった表情で、笑みを浮かべた。 「すごいですわ詩音さん!こんなお仕置きを思いつくなんて!これなら圭一さんを懲らしめることができましてよ。」 「でしょう?じゃあ沙都子、やっそくやっちゃいなさい。」 そう言われた沙都子は意気揚々と圭一の顔面にしゃがみこんだ。しかし、いざやってみると圭一に性器や肛門を丸見えにしている 状態であり、さらにトイレ以外の場所で放尿するという背徳感と羞恥心で、沙都子はなかなか放尿できなかった。 「・・・ダメですわ・・・おしっこが出ませんわ・・・どうしましょう詩音さん?」 「そうですねえ・・・じゃあそのままオナニーしちゃったらどうです?」 「ふぇっ!?この状態でですの?」 「ええ。イッちゃえばおしっこ出るでしょう?」 「そ、それはそうかもしれませんけど・・・わたくしオナニーでイッたことがありませんのよ・・・」 「あら、そうなんですか?」 詩音は意外そうな表情で呟く。 「さっき圭一さんに舐めてもらって、初めてイッたんですの。とっても気持ち良かったですわ。」 先ほどの快感を思い出したのか、沙都子はウットリとした表情を浮かべていた。それを聞いた圭一はここぞとばかりに叫んだ。 「そ、それなら沙都子、俺がまた舐めてやるよ。だから・・・」 「変態は黙ってなさい。またスタンガン食らわせますよ。今度はその汚い腐れチンポにお見舞いしましょうか?」 詩音のドスの効いた冷酷な声に、圭一は一瞬で大人しくなった。 「初めての絶頂がこんな変態男相手なんてねぇ・・・仕方がないですね。私がオナニーでイクことが出来るように指導しましょう。 沙都子、いつもはどんな風にオナニーしてるんですか?」 詩音の問いに沙都子は恥ずかしそうに答えた。 「えっと・・・中指でお大事の割れ目を・・・こう・・・こするんですの。」 「ふんふん。基本ですねえ。で、他には?」 「それで、片方の手で・・・お、お尻の穴を撫で回すんですの・・・」 「え!?沙都子、オナニーでお尻の穴を触ってるんですかぁ?なんでです?」 「そ、それはあの・・・最初はお大事の中の方を触ろうとしたんですのよ。ですけど、とっても痛くって・・・だから、代わりに お尻の穴をいじってるんですのよ。こっちなら指を入れても痛くないし。」 「ふうん。なんか順番が逆な気が。まあいいです。沙都子、まずいつも通りにやってみてください。」 「わかりましたわ詩音さん。」 沙都子はそう言うと、右手の中指をクレバスに這わせ、上下させ始めた。同時に、左手の中指で肛門を撫で回す。すでに今までの 行為で十分高ぶってるらしく、早くもくちゅくちゅという水音と喘ぎ声が聞こえ始めた。 「ああ・・・うふぅ・・・やあっ・・・いいですわ・・・ふうぅぅ・・・やあんっ・・・」 「ねえ沙都子?何時ぐらいからオナニーし始めたんですか?」 「しょ、小学三年の冬から・・・あんっ・・・やはっ!」 「ええ!?そんな頃から?私よりずっと早いじゃないですか。で、それからずっと?梨花ちゃまの家に来てからも?」 「ええ・・・あっ・・・やっ・・・梨花に見つからないように・・・そっと・・・あんっ!・・・してるんですの・・・」 秘部を弄りながら詩音の質問に答える。そうしてるうちにクレバスは愛液で溢れ、圭一の顔面に滴り落ちていた。 「これだけ濡れれば大丈夫かな?沙都子、割れ目のとこ開いてみなさい。」 「こ、こうですの?」 沙都子は割れ目を中指と人差し指で開く。十分に潤った秘部があらわになる。圭一はごくりと生唾を飲んだ。 「まず穴の回りを触ってみなさい。十分に濡れてるから痛くないはず。」 「うんっ・・・ああ・・・ほんとですわ・・・やっ・・・痛くないですわ・・・」 沙都子は気持ちよさそうに、膣口を撫で回している。それを見た詩音は人差し指をそっと膣口に挿入した。その瞬間、ビクンと 沙都子の身体が痙攣する。 「きゃっ!だ、ダメですわ詩音さん。まだ怖いんですの・・・」 「大丈夫。こんなに濡れてるんですから。ほら。」 そう言って詩音は指をゆっくりと出し入れする。その刺激に沙都子が喘ぎだした。 「ふわぁっ!・・・ああ・・・やはぁっ・・・痛くない・・・ひゃぁっ!・・・ああんっ・・・す、すご・・・い」 「ふふ・・・どうですか沙都子?イッちゃいそうですか?」 「ひゃぁっ・・・そ、それは・・・くふうっ!・・・ま、まだ・・・ひゃぁん!」 「まだこれじゃあイケないか・・・じゃあこれで!」 そう言うと詩音はクリトリスを指で摘んだ。その途端、沙都子は大きな嬌声をあげる。 「ああっ!や、だ、ダメですのぉ・・・やぁぁっ!・・・ひゃっ!ああんっ!」 「ふふふ・・・そろそろですね。えいっ☆」 詩音はトドメとばかりに沙都子のクリトリスを思いっきり捻った。十分に高ぶっていた沙都子は遂に絶頂に達した。 「ひっ!ひゃぁぁぁぁ!・・・ああ、やあっ!くふうっ・・・ふうんん・・・あ、ダメ・・・出ちゃう、出ちゃいますのぉぉぉ!!」 次の瞬間、沙都子の秘所から勢いよく小水がほとばしった。沙都子はウットリしながら放尿を続ける。 「ふうっ、いい・・・おしっこ・・・すごく・・・やはぁっ・・・あふっ・・・いいですの・・・」 放尿はしばらく続き、それを終えると沙都子はくたぁっと倒れこんだ。それを見た詩音はすかさず愛撫を再開する。 「ひゃっ!し、詩音さん、だ、ダメですのぉ・・・わたくし・・・イッたばか・・・ふぁぁぁっ、あんっ、いいっ!」 「ふふ。イッたばかりの時に弄くるとまた格別でしょう?」 「ひゃぃ・・・ひ、ひおんひゃん・・・もっひょぉぉ・・・ひへぇ・・・ひゃぁっ!」 沙都子は呂律が回らない状態になった。それでもなお詩音に求めてくる。詩音はそんな沙都子を愛撫しながら、圭一を見た。 「さあて。変態の圭ちゃんはどうしてますかねえ?」 沙都子の痴態を見た圭一は詩音の目論見どうり性器をパンパンに勃起させていた。冷ややかな目でそれを見る詩音に圭一は懇願する。 「し、詩音・・・後生だ・・・手を自由にしてくれ・・・頼む・・・」 「何言ってるんですか、圭ちゃん。これはお仕置きなんですからね。そのまま我慢してもらいます。」 そう言うと、詩音は絶頂の余韻に浸ってる沙都子の身体を抱えあげた。 「ふぇっ?何をなさいますの詩音さん?」 「沙都子はおとなしくしててくださいね。ほーら圭ちゃん、イッたばかりの沙都子の濡れ濡れおまんこですよー。」 詩音は楽しそうに言うと沙都子の性器を圭一の顔面に密着させる。圭一の鼻がクリトリスに、唇が膣口に当たり、沙都子が甘い声を 上げる。 「きゃふぅっ!や、け、圭一さんの息が・・・・くすぐった・・・ひゃぁっ!」 沙都子の嬌声と、眼前に広がった沙都子の幼い女性器に興奮した圭一は絶叫に近い叫び声を上げた。 「も、もうダメだー!!頼む詩音、ほどいてくれ!!俺を自由にしてくれ!!」 「詩音さん・・・私が圭一さんのお相手をしてさしあげますわ。」 沙都子の提案に詩音は意外そうな顔をした。 「へ?何言ってるんですか沙都子。圭ちゃんはあなたをレイプしようとした変態ですよ?それをなんで・・・」 「確かに圭一さんは私に散々いやらしい事をしましたわ・・・だけど、私は圭一さんの事が大好きなんですの。」 「でも沙都子・・・よりによってこんな変態に・・・」 詩音が抗議の声を上げると、沙都子は頬を赤らめて恥ずかしそうに語った。 「さっき、圭一さんのおちんちんを踏みつけたり、おしっこをかけたりした時・・・とっても気持ちよかったですわ・・・ 私も圭一さんと同じ、ヘンタイさんなんですのよ。お似合いですわ。だから、詩音さん・・・」 「分かりました・・・じゃあ沙都子、ちょっとどいてください。」 詩音はそう言って圭一の上から沙都子をどかすと、圭一の拘束を解いた。 「あ、ありがとう詩音。助かっ・・・」 「お礼なら沙都子に言って下さい。私はまだ許してないんですからね。」 「詩音さん、それぐらいにしてあげてくださいまし。さ、圭一さん。ずっと我慢して苦しかったでしょう・・・」 そう言いながら、沙都子は足を開いた。圭一はすかさず飛びついて挿入しようとする。しかし・・・ 「い、痛いですわ!圭一さん、痛い!」 「くそっ、やっぱり入らないのか・・・」 「ふーん。沙都子はアソコがちっちゃいんですねえ。おっぱいは大きいほうなのに。」 詩音は喋りながら沙都子の胸を揉みしだく。沙都子はたまらず声を上げる。 「ひゃっ!し、詩音さん・・・そんなに触ったら・・・きゃうっ!」 「駄目ですよ。こうして気持ちよくさせてよーく濡らして・・・」 そこまで喋って、詩音は手を止めた。そしてなにか閃いた顔で沙都子に話しかけた。 「そうだ!沙都子、お尻に入れてみましょう。」 「ふぇっ!?お尻にですの?それは・・・」 沙都子は顔を真っ赤にして戸惑った表情を浮かべる。そんな沙都子に詩音は尚も語りかける。 「なに言ってるんですか、沙都子自分でお尻いじってたクセに。それにお尻だったらあんまり痛くないそうですよ。」 「へ?本当ですの詩音さん?」 「私も聞いただけですからね。沙都子も痛くないほうがいいでしょう?」 「まあ、それもそうですわね・・・」 「なら決まりですね。圭ちゃんもそれでいいでしょう?」 「ああ、それでいい。だから早く・・・」 圭一は待ちきれないといった表情で喋った。 「じゃあやっちゃいましょうか。圭ちゃん、まずは圭ちゃんのそれよく濡らさないと。」 「ああ。でもどうやって?」 「沙都子のココがいっぱい濡れてるじゃないですか。ここに擦りつけるんですよ。」 「わかった。よーし行くぞ沙都子。」 圭一は沙都子の両足を開いて、性器を擦り付ける。たまらず沙都子が甘い嬌声をあげ始めた。 「ふひゃぁっ、や、いい・・・圭一さんのが・・・ひゃぁっ、当たってますわ・・・」 「ふふ。沙都子、可愛い・・・」 「し、詩音さん!何を、ふわぁっ!」 詩音の唇が沙都子の唇を塞ぐ。沙都子は驚いた表情だったが、しだいにうっとりとした表情になり、詩音にされるがままになって いた。くちゅくちゅとした音が沙都子の唇と性器から響き、祭具殿は卑猥な空気に包まれていった。しばらくキスを続けていた詩 音と沙都子だったが、ちゅぽっという音を立てると詩音から唇を離した。 「やぁっ、詩音さん・・・もっとぉ・・・」 「ふふ、あんなに嫌がってたクセに。もうおねだり?沙都子ったら嫌らしいですねぇ。」 「やだっ、そんな事いわないでぇ・・・」 「圭ちゃん、そっちはどうですか?」 「ああ、いい感じだぜ。詩音がキスしてからどんどん濡れてきてる・・・」 「ふうん。じゃあもうそろそろですね。圭ちゃん、沙都子から離れてください。」 詩音に言われたとうり、圭一は沙都子から離れた。圭一の性器は沙都子の愛液で十分に濡れており、沙都子の肛門は性器から愛液が 滴り落ちて濡れぼそっていた。それを確認した圭一は沙都子の肛門に性器を当てると、一気に突き入れた。 「ひっ、やぁっ!だ、だめですのぉ・・・」 「沙都子、力を抜いて。ケガしちゃいますよ。」 「わ、わかりましたわ・・・うーん・・・」 沙都子は力を抜こうとするが、自分の身体に異物を挿入するという恐怖心が身体を硬直させていた。それを見た詩音は意外な行動に出た。 「きゃっ、し、詩音さん、何をなさいますの?ひゃはっ、く、くすぐったいですわ。」 詩音は沙都子の脇をくすぐり始めた。沙都子はたまらず笑い声を上げ、徐々に身体の緊張が解け始めた。それが詩音の狙いだった。 「圭ちゃん、今ですよ。一気に入れちゃってください。」 「よーし。行くぞ沙都子。」 「え?や、やだ、ちょっと待って・・・ふひゃぁっ!!」 十分に濡れていた為、圭一が一気に挿入すると、性器は沙都子の肛門に根元まで入った。急激な挿入がショックだったのか、沙都子は 目を大きく見開いて、口をパクパクと動かしていた。 「か・・・かはっ・・・やぁぁぁぁ・・・」 「沙都子?大丈夫ですか?お尻どんな感じですか?痛くない?」 「い、痛くないですわ・・・けど・・・お尻が・・・一杯広がってて・・・圭一さんのが熱くって・・・怖い・・・詩音さん・・・」 不安そうな沙都子の手を握り、頭を撫でると、詩音は圭一に問いかけた。 「どうですか、圭ちゃん?沙都子のお尻の穴は?」 「凄い狭いよ・・・それに熱くって・・・ギュウギュウに締め付けてくる・・・なあ動いてもいいか?」 「そうですねえ。ゆっくりとならいいんじゃないですか?ね、沙都子。」 「ええ・・・だんだん慣れてきましたわ・・・さ、圭一さん、どうぞ動いてくださいませ・・・」 沙都子の答えを聞くと、圭一は腰を前後に動かし始めた。すると沙都子が大きな嬌声を上げた。 「ひゃぁぁぁっ!ああっ、だめ、だめですのぉ。お、お尻が擦れて・・・むずむずして・・・ひゃぁっ!いい、いいですわ・・・」 「沙都子のケツ穴すごいぜ・・・暖かくてぬるぬるして・・・凄く締め付ける・・・」 「ふふ沙都子ったらお尻で感じちゃって。エッチですねぇ。こんな沙都子を梨花ちゃまが見たらなんて言いいますかねぇ?」 「やぁっ、そんな・・・イジワル言わないでくだ・・・ひゃふっ!ああ・・・ひゃぁっ!」 「ふふふ・・・沙都子があんまり可愛いから・・・それじゃぁこうしたらどうかな?」 詩音は物欲しそうに濡れぼそっている沙都子の性器に指を出し入れした。 「ああっ!ひゃめぇっ!ひ、ひおんしゃん・・・やぁっ!そこいじっちゃ・・・ひゃっ!らめえぇっ!」 「そんな事言って、沙都子のここ凄くぬれてますよ?ほらほら、もっと激しくしますよ?」 「ひゃぁぁぁぁぁぁっ・・・ひゃはっ!やぁぁぁぁっ・・・ああああっっ!」 「うっ、沙都子のケツ凄く締まってきてる・・・もう駄目だ・・・出すぞ!!」 圭一は絶頂を迎え、沙都子の直腸に射精した。途端に沙都子は絶叫する。 「ふひゃぁっ!あ、あひゅい・・・ひゃぁぁぁっっ!熱いんですのぉ・・・熱いのが・・・」 「そろそろですね・・・ほら、沙都子、イッちゃいなさい!」 詩音は精液の熱さに悶える沙都子を絶頂に導く為、指の出し入れを激しくし、性器に顔を近づけると、クリトリスを甘がみした。 「ひゃぁぁぁぁぁっ!ら、らめれすのぉぉぉ・・・・ふひゃぁぁっ!やぁぁぁっ!!」 沙都子は大きく身体を痙攣させ、うつろな目で何かを呟いていた。圭一は放出が終わると、ゆっくりと性器を引き抜いた。 沙都子の肛門は大きく広がって、精液が流れ出していた。 「沙都子、どうでした?気持ちよかった?」 詩音は絶頂に達したばかりの沙都子の性器を愛撫しながら尋ねた。沙都子は頬を赤くしてそれに答える。 「すごく・・・ひゃはっ!・・・よかっ、ひゃぁぁっ、良かったですわ・・・」 「ああ、沙都子のケツ最高だったぜ。」 沙都子に続いて、圭一も感想を漏らす。沙都子はしばらく絶頂に浸っていたが、おもむろに四つん這いになると、両手で尻を開き 肛門を露出させ、艶っぽい声で圭一に語りかけた。 「圭一さん・・・今度はこの格好でして欲しいんですの・・・さ、早く。」 「ええ!?沙都子まだする気なんですか?」 「ええ・・・とっても気持ちよかったから。ちょっと恥ずかしいですけど・・・」 「き、気持ちは嬉しいんだが・・・もう限界なんだ・・・」 そう言った圭一の性器はぐにゃりと垂れ下がっていた。沙都子のいやらしい格好を目にしてるというのに、勃起する気配を見せない。 そんな圭一に、沙都子は不満そうな顔を見せた。 「自分が満足したからって・・・なんだかズルいですわ・・・」 「確かに。元々圭ちゃんのお仕置きだったのに、これじゃあ圭ちゃんがいい目を見すぎですよねぇ。あ、そうだ!」 詩音は何かを閃いたといった表情で、懐からスタンガンを取り出した。それを見た圭一は驚愕の表情を浮かべた。 「な、し、詩音、何をする気だ?」 「ああ、これで圭ちゃんの腐れチンポを勃起させるんですよ。大丈夫。ギリギリの出力にしてありますから☆」 「凄いですわ、詩音さん!こんな方法を思いつくなんて。そうだ!わたくし、圭一さんで色々試してみたい事が沢山ありましてよ。」 「ほーう?それはおもしろそうですねぇ。この際、圭ちゃんには色々と実験台になってもらいましょう。」 「ちょっ、ま、待てよ二人とも・・・や、止めてくれぇぇぇぇぇ!!」 圭一の絶叫も空しく、沙都子と詩音は不敵な笑みを浮かべてにじり寄って来る。こうして圭一は精魂尽き果てるまで二人のおもちゃに されるのであった・・・・・・ 終わり
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人混みの隅で、梨花の演舞を終始虚ろな目で見届けた後、圭一は観客の拍手と歓声に背を向けて歩き出した。何処へ行くともなくふらふらと彷徨っていた彼は、文字通り天から振ってきた言葉にハッと我にかえる。 「どうしたのですか、圭一?」 「――――羽入か」 気が付けば、夜の闇に沈んだ祭具殿の前に立っていた。たまたま辿り着いたのか、それとも無意識の内に足を向けていたのか、自分でもよくわからなかった。 「すごく、苦しそうな、切なそうな顔をしているのです。何かあったのですか?」 祭具殿の扉の前に、すうっと微かに光が灯り、闇の中で人の姿を形作る。頭の左右から下向きに一本ずつツノが生えているのを除けば、それは確かに人の姿であった。光は弱々しく、透き通ったその姿は今にも掻き消えそうだ。 声の主であるそれと、圭一は視線を合わせることなく、不貞腐れたように言葉を吐く。 「なんでもねぇよ」 「嘘だ」 羽入と呼ばれた声の主――古式ゆかしい巫女衣装を身に纏った少女は、両目を見開き、 「……ならば、早く梨花のもとへいけばいいのです。何故、こんなところで煩悶としているのですか?」 直立不動のまま、羽入はひたすら、じっと射抜くような視線を圭一に向け続ける。 それに対して圭一は、疑問……或いはやり場のない憤りのようなものを滲ませた顔を向けて、羽入の問いには答えないまま、 「―――梨花を幸せにする。俺は、お前にそう託された。でもそれは、本当に俺でなければいけなかったのか?」 「…………」 「何故、あんな夢を俺に見せたんだ?」 昭和63年6月―――実は昭和最後の綿流しであることは無論誰も知る由もない――に入ってから三週間余り、圭一は何度となく不思議な夢を見ていた。 いつの頃の情景かは、正確には分からない。雛見沢分校に通っていたあの頃なのは確かだったが。 その夢の中の前原圭一は、今ここにこうしている圭一の過去の姿とさして変わりはなかった。 もっとも、単純に過去の記憶とは思えない、違和感を抱いた箇所は幾つもあった。 最初に首をかしげたのは、羽入と思しき少女がごく普通にクラスメートとしていたこと。現実には巫女装束しか見たことがないのに、夢の中の羽入は洋服を着て、クラスで馴染んでいた。 まさに昭和58年6月のあの日、消えゆく間際の羽入が、梨花や圭一の前でうわ言のように話した内容そのままの情景であった。 更に奇妙なことに、その夢には「圭一」が映っていた。まるで映画のスクリーンかテレビの画面で見ているかのように、いや正確に言えば、幽体離脱して自分を見下ろしている――そんな感覚だった。 そのため、本来圭一が知覚できるはずのない光景――その場に圭一が居ない場面を、彼は夢の中で目の当たりにすることとなった。 まず印象に残ったのは、レナや魅音や沙都子が、おまけに羽入が何やら圭一を巡って、鍔迫り合いを演じているらしい、彼にとっては舞台裏じみた衝撃的な情景であった。 現実には、レナは近所のとても親切なクラスメートの女の子、沙都子は過酷な生い立ちを乗り越えつつも兄に近いものを感じる自分にまだまだ甘えたいところを残した女の子、魅音に至っては男友達のような親友、などと卒業まで半ば思いこんでいた始末だった――正確には、気付いてあげられない理由もあった――が。 勿論羽入はクラスメートとして対等に接した覚えなどない。 こうして第三者視点のごとくまざまざと見せ付けられると、今更ながら、俺はこんなにも女の子の気持ちに疎かったのかなどと、圭一は自分自身のことなのに見ていてもどかしくなったくらいだった。まるで暢気に他人を見ているかのようだ。 情けない話だが、それ自体はハッキリ言って彼の歩んできた過去とさして変わりはない。ただ、自らの過去とは決定的に異なる部分があった。 レナと魅音と沙都子と、そして羽入。そう、圭一を巡る鍔迫り合いの中に、梨花――今の圭一が早くも将来の伴侶と定めている女の子は含まれて居なかったのだ。 圭一が居る時は作り笑い――最近は人前ですら見せない、自分と二人っきりの時に戯れでだけ見せるようになっている表情と口調を、圭一が居ない時には三人……いや四人が四者四様に圭一への好意を垣間見せる中、さも他人事であるかのようにどこか冷めた様子だった。 端的に言って、夢の中の梨花は圭一が全く眼中にない様子だったのである。 今の彼にとって、あんまりといえばあんまりな話ではある。昭和58年6月以降の圭一は、古手梨花のことを誰よりも気に掛けるようになっていたのだ。それは幾つかの必然と偶然が重なり合い、きっかけと過程を紡いだ結果であった。 だが夢の中では、それが重なった様子は片鱗も見えなかった。 圭一が梨花を気に掛けている様子はこれといって無かったし、梨花もそれをどうとも思っていないようだったのだ。 どうやら夢の中の梨花が想いを寄せるのは―――圭一があの昭和58年6月の戦いで知り合った、赤坂らしい。 まめに手紙を書いたり、或いは偶に彼が来訪した時には、実に親しげたっぷりに接していたりした。羽入に恋心を弄られてムキになったらしい光景もみられた。 それは、自分に向けて見せていた、いや今も見せてくれているはずの顔だった。想い人を見つめる少女の顔。 夢から目覚めたとき、ここ四年近く惜しみない愛情を注いでいる「はず」の女の子のそんな姿に、圭一は薄ら寒いものすら感じた。堪えきれなくなって、「声が聞きたくなった」などと適当な理由をでっち上げて何度も電話を掛けたほどだ。 「……あれは、もう一つの可能性。ありえたかもしれない未来なのです。梨花が、そして僕が選んだかもしれない“選択肢”」 「梨花は兎も角、羽入がって……? 俺じゃなくて、か?」 羽入は深く頷いた。祈るように両手を胸の前で重ねて、 「僕が選んだのです。梨花の想いを託す人を誰にすべきか、を」 「想い……誰が梨花を守り、支えるかってことか」 「圭一が見たその夢は、決して絵空事ではない。その世界の僕は、間違いなく赤坂を梨花の想い人に選んだのです。世界を、そういう風に紡いだ。でも――」 羽入は右手を、すうっと圭一の方へと伸ばす。指差すのではなく、掌を差し伸べるような仕草だった。 「僕が選んだのは、圭一、あなたなのです」 「そいつは、光栄だな。オヤシロさまのお墨付きってか」 慰めるような言葉を掛けられても、圭一の投げやりな口調は変わらない。 人ごみの中で、梨花が赤坂の腕にしっかり抱きついていたあんな光景を見せ付けられては、今まで築き上げてきた自信も揺らぎ、悶々としてしまう。 声を掛けることすら出来ずに、圭一はその場を離れてしまったのだ。相次ぐ不運で帰省が遅れて、やっと梨花を見つけたらこの始末だ。お陰で今日はまだ一度も、梨花と直に顔を合わせてはいない。奉納演舞も遠巻きに見ていただけだった。 「幾らあなたが鈍感でも、今更……自分が梨花に愛されてるのか、などとのたまうつもりではないでしょう?」 「正直自信が無いぜ」 それまでほとんど無表情だった羽入は、突然頭を抱え、首を横にぶんぶんと振りながら、心底呆れたような声を上げた。 「あぅあぅあぅ! なんて情けない! 僕の選択は間違っていたですよ! こんなへたれた男に梨花は到底任せられないのです!」 「ま、待てよ。俺だって、今更後には引けねえぞ。そ、その……ずっと梨花を大切に思ってる。それだけは誰にも負けねえぞ」 「はいなのです。圭一がこの五年間、梨花のためにどれほど尽力したかは、僕もよく知っているのです。これでもし圭一を裏切るような真似をしたら、僕はオヤシロさまとして梨花に天罰を下してやりたいくらいなのですよ」 「お、おい……」 両手の拳を握り締め、オヤシロさまにしては妙に俗っぽく気合の入ったポーズと表情に、圭一は圧倒されてしまう。 梨花のために尽力、というのは手前味噌だが決して嘘ではない、という自負は今の圭一にはある。 そもそもの切っ掛けは、悟史の回復と北条家バッシングの終焉だった。 園崎家の後見と援助のもと、沙都子は悟史のリハビリのために北条家本宅へと戻ったのである。梨花の家で悟史まで一緒に暮らすのは厳しかったのだ。広さだけではなく、元来が防災倉庫である梨花の家は、21世紀の時代でいうところのバリアフリーの面で、かなりの難があった。 梨花が北条家へ居候する、という選択肢もあったはずだったのだが、彼女はそれを選ばなかった。沙都子は何度も勧めたのだが、梨花は頑なに首を縦には振らず、一人で暮らす道を選んだのだ。 学校でこれが話題になった時、看過できなかったのが圭一であった。彼は、“あえて”両親が“いる”日ばかりを見繕って、梨花に前原家へ泊まりにくるように誘ったのだ。両親が居ない日によその家の女の子を泊めるのは甚だ外聞が悪いものだったし、何より圭一をその行動に突き動かした「ある動機」は、周囲に隠れて邪な劣情を抱きかねないがごとき行為を是としなかった。少なくとも、梨花の方から求めるまでは。 そう、この時点での圭一は、梨花に異性としての何らかの感情を抱いていたわけでは全く無かったのである。この流れだけでは年齢からいって、恋愛感情を抱くのは余りにも無理があった。何より彼は、色恋には全く疎い類の男であったから。 お呼ばれされた梨花の方も、最初から圭一に明確な好意を抱いていたわけではなかった。 だが圭一の、前原家両親をも巻き込んでの行動は、次第に彼女の心を変化させていく。 両親を、羽入を失った後の深い心の空洞が、いつしか圭一の――何故か熱心極まりないお節介を止め処もなく渇望し始めたのだ。 圭一が一向に邪な意志を―――鈍感故のものでもあったが――見せない事も相まって心を許したのか、梨花は徐々に圭一に寄りかかるようになってゆく。そして同時に、圭一を“失う”ことをひどく恐れるようになっていった。 皮肉にも、そんな節々の行動が圭一に一大決心をさせることになった。 昭和60年3月。圭一は古手神社の石段で――― 「圭一をここまでキツく束縛しておいて、浮気など許さないのですよ。あぅあぅ…………圭一」 「ん?」 「……ごめんなさい、ごめんなさいなのです」 何の脈絡もなく、羽入がぺこりと頭を垂れたので、圭一はもうわけがわからなくなった。 「どうして羽入が謝るんだよ?」 「僕の勝手な願いを、貴方に押し付けてしまったのです。梨花のことが、気がかりでならなかったばっかりに…………貴方にだって、未来の選択肢は、無数にあったというのに……それを僕が奪って、狭めてしまった。僕が圭一の人生を穢し――」 「やめろ!」 「あぅ……」 周囲に憚ることなく、圭一はピシャリと羽入の言葉を遮った。そして先ほどの些細な嫉妬など児戯に見えるくらいの、激しい怒りを露にした。 「俺は、選んだんだ。選ばされたわけじゃねえ! あの時、梨花に手を差し伸べない選択肢だってあった。でも俺は自分の意志で梨花と支えあう道を選んだ! 羽入、お前に強制されたなんてこれっぽっちも思ってねえぞ! だから二度とそんな事を言うな!」 圭一を突き動かした「動機」の一つに、羽入の存在があったこと自体は事実だった。 一つ前の世界で、他でもない己のエゴが梨花を時の迷宮に閉じ込めていた罪を、梨花を歪な魔女にしてしまっていた事実を突きつけられ、耐えられなくなった羽入は、新たな世界へと赴くにあたって決心した。 ―――決別を。 予定とはいささか違う顛末ではあったが、羽入は梨花の眼前で「消滅」した。 それこそが、梨花を気の長くなるほどの間己が箱庭に囲ったことへの贖罪であり、自らへの罰であり、梨花を解き放つための布石でもあった。 あえて冷酷なことをいえば、羽入が「消滅」する原因となった行動は、鷹野を庇ったわけではない。その後の彼女には彼女なりに、死ぬよりも辛いかもしれない人生が待ち構えているであろうからだ。罪人に安易な死を許さず、生きてその咎を背負う事を強制したのだ。 そして鷹野に対して強要したことを、羽入は自らに対しても課した。その身を古手神社へと封じたのである。 今の羽入は、もう実体化はおろか、気ままに人の前で姿を見せることも足音を鳴らすことすらもままならない。古手神社の本殿や祭具殿の周辺から離れる事もできない。 羽入が顕現できるのは、一年でただ一日―――綿流しの日だけであった。 梨花を迷宮に追い込んだのと同じだけの時間を、この世界で残留思念だけの状態で過ごす――それこそが、羽入が自らに課した罰だった。この事実を知るのは、圭一ただ一人。 昭和59年の綿流しの前夜、一年の時を経て力を徐々に回復させつつあった羽入は、蟄居していた祭具殿へ圭一を密かに呼び出して、全てを明かし――そして託した。 開口一番「僕に代わって、梨花を導いてやってほしい」と頭を下げて懇願したのだ。唐突な申し出に圭一がひどく困惑し、簡単に首を縦に振らなかったのは言うまでもない。最後の最後まで、梨花のもとに帰ってくるべきだと譲らなかったが、羽入のこの言葉で遂に圭一は折れた。 ――共に己が罪を、最後まで背負おうぞ。この思い、罪人たるそなたにならわかるはず。わからなければ、即刻梨花から離れよ。 梨花に対して親身な行動をとるようになっていた、その真の「動機」を突かれた圭一は、この瞬間、覚悟を決めたのだった。 ただ、羽入の意を汲んで、という意識はない。あくまで覚悟を補強し、後押ししてくれた力に過ぎない、と今もずっと圭一は思い続けている。 「俺は断る事だって出来た。でも俺は逃げねえって決めたんだ。それが重荷だと思ったことなんか一度もねえぞ! 梨花の笑顔は、俺にそんな思いをさせなかったからな!!」 両手の拳を握り締め、羽入を見上げる圭一の両目には、いつしか消えかけた赤き炎が再び点っている。そう、彼は見失いかけた本来の姿を取り戻していた。 羽入は微笑を浮かべると、透き通るような、それでいて響き渡るような不思議な声音で言い放った。 「全く揺らいでなどいないではないか。そこまで強固な意志ならば、何を今更不安に駆られることがあろうか。さあ、早く胸を張って梨花のもとに行くがよい。…………きっと今頃、梨花は待ち焦がれてるのですよ、あぅあぅ」 「っ!!」 急に口調をがらりと変えられて、圭一は頭を掻きながら苦笑した。まったく、梨花は本当にこの「オヤシロさま」の血筋なのだな、とつくづく思う。口調や態度を巧みに変化させて、煽ったり翻弄したりするのは、三年前のあの日以降、梨花が圭一に晒すようになった性癖であった。 偶に圭一が躓きそうになったり、気弱な顔や隙をみせたりすると、梨花は巧みに突いて煽ってくる。 つまりは、まんまと羽入にまで同じように尻を叩かれたのであった。 「これでは、まだまだ古手家の将来は安泰――とはいえないのです。早く立派になって僕を安心させて欲しいのですよ。あぅあぅ」 「なぁ……羽入は、本当にもう―――会ってやらないのか?」 「そのことについては、もう何度も言っているのです。圭一もそれを納得してくれたからこそ、僕の願いを受け入れてくれたのではないのですか?」 「…………わかってる。けど、納得はしてねえよ。あの日以来、梨花がどんなに寂しがっているか、知らないわけはないだろ? それでも平気なのか?」 「平気なわけがないのです。でも、それでもこれが僕の選んだ道なのです。梨花を大事だと、愛しい我が末裔だと想うからこそ――」 声は震えていたが、涙は零さなかった。彼女は、とある日まで泣かないと決めたから。 「辛そうな顔をしてるじゃねえか。意地張るなよ」 「そ、それこそ、今更……どの面下げて梨花の前に出ろというのですか?」 「どの面も何も、素直に謝って、また一緒に暮らせばいい。少なくとも百年一緒にいたんだろ? 今の俺なんか足元にも及ばないほど、深い絆があるんじゃないか?」 「あぅ、当然なのです。まだ圭一は僕の足元にも…………いいえ、もう負けたのです」 自嘲とも見える笑みを浮かべる。かつて、梨花に幾度となく見せた諦観の表情――ではなかった。そこにあったのは、喜びと羨望、微かな嫉妬。 「もう、僕は梨花の顔を、奉納演舞の時にしか見る事が出来ませんですが、この三年間、見る度に顔つきが見違えるように変わってきているのです。女の子から女の顔になってきているのです。やっぱり、圭一には人の運命を捻じ曲げてしまう何かがあるのです」 「……買いかぶり過ぎだぜ」 「僕にはわかるのです。こう見えても、僕はかつて娘の母親だったのですよ」 「…………母親」 「親の真似事をしてしまった以上、せめて我が娘同然に思ったあの子を――桜花の面影を持つあの子を、ただの人として幸せに人生を全うさせたい、それが僕の最後の願い――いえ、わがままなのです。僕が傍に居ては、あの子は人ではなくなってしまう……魔女になってしまうのです」 時を巻き戻す長き旅がすり減らした心の傷は、深い。 そして、梨花に残された時間は、それまで費やした年月に比べれば、あまりにも短い。 だから魔女根性を叩きなおすには荒療治も必要なのだと、四年前に羽入はそう説いたのだ。「いっそ、梨花を交通事故にでも遭わせますか?」などと言われては、圭一も閉口せざるを得ない。梨花が後ろ向きで意志が弱くなってしまった、どこか捨て鉢な部分があるのは、圭一も薄々憂慮してはいたから。 ただ、羽入も少し自分を咎めすぎではないのか、という思いは捨てきれないでいたのだが。 「……決心は、変わらないんだな?」 尚も未練を残す圭一の問いに、羽入は両目を瞑って静かに頷いた。「そうか……」と肩をすくめて溜息をつく圭一に、すうっと薄く両目を開いた羽入は神様というよりは悪魔に近い類の笑みをにたりと浮かべて、 「それに、僕との今までのことが梨花に知られたら、圭一とてタダではすまないのです。きつーいお仕置きなのですよ。或いは破局で一巻の終わりかもしれないのです、あぅあぅ」 さも他人事であるかのように、そっぽを向いてふふんと勝ち誇ったかのようなそぶりをみせた。 「おい、人聞きの悪いこと言うな! つーかそれ、マジでシャレになんねえぞ!」 「あぅ、あの日の僕の実技指導を随分と熱心にまじまじと聞いていたのです。一歩間違えたら僕が手篭めにされてたのです」 「実体もないのに、どうやって一線を越えるんだよ?」 梨花と初めて身体を重ねる十ヶ月前、つまり丁度一年前の綿流しの日未明のことを思い出して、圭一は顔を紅潮させて慌てふためいた。 羽入と会えるのは一年に一度きり。 昭和59年の綿流しの日以来、圭一は羽入に祭具殿の中へ――屋根裏から侵入するルートで――呼び出されては、決して長いとはいえない時間、言葉を交わしていた。羽入が直接見聞きできなくなってしまった、主に梨花にまつわるよもやま話に花を咲かせるのだ。 羽入は行動が制限されるだけでなく、梨花との感覚共有も失われた――羽入の意志で一方的に遮断したようだ。 際どい事件があったのは一年前のこと。 祭具殿の中で自らの裸身を晒して、「本番では、優しく“してあげる”のですよ」などと言って、来るべき夜に向けて際どい指南をしたのである。 まるで、娘の婿を寝取らんと欲する義母みたいだ、などと、梨花にエロ本を禁じられるまでのごく短い期間に得た乏しい知識を引っ張りながら、圭一は思ったものだ。 舌を噛み、腕や腿をつねりながら、圭一は辛うじて暴発を堪えた。梨花以外をオカズにして果てない、という約束があったからだ。 端的に言えば、羽入は実体ではなく、肌を直に接したわけではない。だから一線を越えたわけではないと必死に言い聞かせながら、圭一はその夜の事を胸の内にしまいこんだ。 「圭一の話を聞く限り、今の梨花は最早独占欲の塊なのです。僕と逢引をしてたなんて知られたら、魔女どころではないほどに怒り狂うこと必至なのですよ、あぅあぅあぅ」 「だから逢引ってなぁ……疚しいことは、まぁ全くないとは言えねえか、くそっ」 今の梨花に対して、言い訳など恐らく通用しない。言ってしまえば因果応報ではある。馬鹿で不器用で真っ直ぐで熱い圭一の愛情が、梨花をそういう風にしてしまったのだから。 「あぅ、そろそろ時間なのです。圭一も早く梨花のもとへ行かないと怪しまれるのです」 「そうか。じゃあ、行くぜ」 「あうっ、圭一!」 背を向けようとする圭一に、消え行く間際の羽入は問うた。 「僕は正直、圭一がここまでやるとは思わなかったのです。もっと尻を叩く必要もあるかと思っていたのですよ。――何故、梨花のためにそこまで頑張れるのですか?」 「“オヤシロさま”なら、どうせお見通しなんだろ?」 背を向けたまま、圭一はぶっきらぼうに答えた。この世界では、梨花と羽入しかそれは知らないはずだった。 圭一が梨花のために尽力するもう一つの「動機」――それは。 「屑だった俺にだって、女の子一人を幸せに、笑顔にすることぐらいは出来るんだぜ。贖罪だの罪滅ぼしだのとはいわねえよ。ただ、十字架を背負う……重みに耐える支えが少しだけ欲しかったんだ」 険しい顔でそう言った圭一はしかし、直後に顔だけを羽入に向けて、こう言葉をつけ加えた。 「…………そして、俺は何よりご褒美に弱い男だからな。へへっ、アレには参っちまった。可愛くてしょうがねえぜ」 走り去る圭一の後姿を見つめながら、羽入は最後にポツリとこう呟いて、消えていった。 「…………きっと今宵は、暑くて熱い一夜になるのです。あぅあぅ……」
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旧日本海軍の爆撃機に一式陸攻という機体があったそうだ。主翼内に燃料タンクが有り、攻撃を受けるとすぐに火達磨になって墜ちていったらしい。だから『ワン・ショット・ライター』と敵から呼ばれていたんだそうだ。 いつだったか軍隊で整備兵をしていたという大叔父から、そんな話を聞かされた。 ありがとう。 第一部 『ワン・ショット・ライター』 「むぅ・・・。ゴメン。・・・僕、詩音とは付き合えないよ・・・」 嘘・・・だよね?悟史君・・・。 「一年間も沙都子の事を放ったらかしにしてたし。・・・今は恋愛をしている心の余裕は無いよ。ゴメン。・・・沙都子が待ってるから。行くよ?」 じゃあね。と言って悟史君は申し訳なさそうに帰ってしまった。 私は悟史君に告白をして・・・断られた。 昭和58年8月。悟史君が入江診療所から退院し半月程した今日。私は悟史君に告白したのだ。 『絶対に大丈夫。成功する。』私は変な自信を持っていた。自惚れていた・・・。結果は・・・言うまでも無いだろう。 悟史君の心が安定して、他の事にも気を向けれる様になってから告白すれば良かった・・・。 そうすれば結果は違うものになっていたかも知れない。 悲しいのに涙すら出ない。 モウ何モ考エタク無イ・・・。 私はフラフラと夢遊病者の様に歩き出した。何らかの目的や行きたい場所があって歩いている訳では、もちろんない。 どのくらい歩いただろうか?ふと我に帰った私は、道の端にある煙草の自販機が目に入る。 私は前に葛西に質問した事があった。「葛西は何で、煙草なんて煙たい物を吸っているんですか?」と。 すると葛西は「はあ・・・?煙草ってのはイライラやストレスを解消してくれるんです。だから吸っているんですよ」とか言ってたな・・・。 私の、この惨めで悲しい気持ちも煙草は癒してくれるのだろうか? 無意識のうちに私は財布を取り出し、小銭を投入して煙草を買っていた。銘柄なんて適当だ。ついでに百円ライターも売っていたので購入する。 フィルムを開け包み紙を破り中から煙草を一本取り出し、口に咥えて火を付けた。 「おい!詩音!何やってんだよっ!?」 誰かの怒鳴り声が聞こえて、私は顔を上げる。 「圭・・・ちゃん?」 5m程離れた場所に圭ちゃんが立っていた。 「コラ!煙草なんて吸うな!」 と言って私の口から煙草を奪い取り、 地面に捨てて足で踏みつぶした。 「・・・」 私は俯いて、圭ちゃんの顔を見ない様にする。 「ったく!いつもの詩音らしく無いぞ!一体どうしたってんだ?」 と圭ちゃんが私の顔を覗き込みながら心配そうに言った。 圭ちゃんの顔を見た瞬間、瞳に涙が溢れて来るのを感じた。 「・・・うっ。うっ。・・・うわあああんっ!」 私は思わず圭ちゃんに抱き付いて号泣してしまった・・・。 「し、詩音っ!??」 泣きじゃくる私を圭ちゃんは道から外れた森の中に連れて行き、倒木の上に座らせてくれた。 いつの間にか雛見沢と興宮の境界辺りまで来ていた様だ。 「・・・ぐすっ」 「急に泣き出すから驚いたぜ?何かあったんだろ?良かったら話してみろよ?相談位には乗れるぞ?」 圭ちゃんも私の横に座り優しく問い掛けてきた。その気遣いが嬉しくて、そして誰かに聞いて貰いたかったのだろうか?一から十まで今日の出来事を全て私は話してしまった。 絶対成功すると思ってた告白を断られた事。 茫然自失して歩いた事。 煙草を吸ったら嫌な事を忘れてしまえるかも知れないと思って買った事。 途中泣いたり、話がループしたりしたと思う。 けど圭ちゃんは黙って聞いてくれた。 何とか話し終わり、私は俯いて「圭ちゃん・・・話を聞いてくれてありがとうございます・・・」と感謝の気持ちを伝える。ほんの少しだけ気持ちが楽になったから。 「気にするな!・・・しかし煙草でイライラなんて治るもんなのか?」 そう圭ちゃんが言って煙草を手に取って見ている。 私は「・・・分かりません。でも私辛かったんです。」 「悟史君は私と付き合ってくれるって自惚れていた自分が惨めで・・・。少しでも気を紛らわせたかったんだと思います。」 と呟いた後、顔を上げて無理矢理作った笑顔で 「でも!こんなのっていけませんよね?未成年だし、体に良く無いし!私って馬鹿ですよね」 と言った。 すると圭ちゃんが 「・・・一緒に吸ってみるか?本当に忘れる事が出来るかも知れないぞ?」 と言って煙草を二本取り出し口に咥えて火を付け、私に一本差し出してきた。 「・・・じゃあ一回だけ・・・」 煙草を受け取り口に咥える。 そして二人で一緒に煙を吸って肺に入れてみた。 すううぅぅぅ~・・・。 「「げほっ!!!ゴホッ!ゴホッ!!!」」 案の定むせた。口の中は苦いし、喉はイガイガする。肺の辺りが気持ち悪い・・・。 「けほっ・・・。マズいですね・・・」 煙草の火を揉み消しながら言う。 「ごほっ・・・。ああ・・・」 圭ちゃんも私と同じ様に火を消して口を開く。 「こんなのに頼らなくても、俺がいるじゃねぇか?他にも魅音やレナだっている」 「まあ沙都子や梨花ちゃんには、まだ早い話だから言えないけどな」 「仲間じゃねぇか?もっと頼れよ?一人で思い詰めて考えても仕方無い。話すだけでも全然違うだろ?」 ドクンッ 何だろう?凄く胸がドキドキする。 「そうですね・・・。じゃあ圭ちゃんに頼っちゃおうかな?男の子の事は男の子が良く知ってますしね?」 そう私の意思に反して、勝手に言葉が紡がれる。悟史君に抱いている感情を、圭ちゃんにも抱いている? 「おう。何時でも頼って来いよ!出来る事は何でもしてやるよ」と笑って手を私の頭に伸ばす。 「あ・・・」 悟史君みたいに優しく無い撫で方。少し乱暴だけど気持ちの籠った撫で方だ。 「・・・ありがとう。圭ちゃん・・・」 どうしよう?私は・・・圭ちゃんに恋をしてしまった・・・のかもしれない・・・。 その後、圭ちゃんと別れ私は興宮に帰った。実家に帰らず、隠れ家であるマンションの一室に引き籠もる。 こんなモヤモヤした気持ちで家に居たくないからだ。 暗い部屋のベッドの上に寝転がって考える。 私は悟史君が好き。 昨日までなら自信を持って言えた事が、今は自信が持てない。 恋をする切っ掛けなんて些細な物だ。去年の私が体験済みなのだから良く分かっている。 「圭ちゃん・・・」 少し乱暴だけど凄く優しくて、面白くて明るい。 一緒に居ると楽しいし、今日に至っては・・・どうも惚れてしまったらしい。 悟史君への想いは嘘では無い。でも・・・。 本当に付き合って幸せなのは?? ・・・分からない。 悟史君にフラれたから圭ちゃんに乗換えるのか? そんなの圭ちゃんの事が好きなお姉やレナさんに申し訳が立たない。 でも自分の気持ちに嘘は付けない。 「圭ちゃんは・・・私の事、どう思ってるんだろう?」 知り合い?仲間?親友の妹?それとも・・・。 結局、一週間悩んで悩み抜いた末に決意した。 「悟史君がいけないんだからね?」 もしかしたら周りの人間関係を崩しかねない決断を・・・。 プルルル~。プル、ガチャ 「もしもし?前原ですけど。」 「あ、もしもし?圭ちゃんですか?」 「ん?魅お、ああ。詩音か?どうしたんだ?」 「あの~今日は、お暇ですか?」 「まあ・・・。暇っちゃあ暇だぜ。それがどうしたんだ?」 「その、もし良かったら私のマンションに来てくれませんか?ちょっと、お話したい事があるんですけど。」 「分かった。別に良いぜ?何時に行けば良いんだ?」 「じゃあ、お昼の十二時に私のマンションの前に来て下さい♪お昼ご飯も御馳走しちゃいます☆」 「マジかよ?期待しとくぜ?」 「期待しちゃって下さい♪じゃあ、また後で☆」 カチャ 首尾は上々だ。 電話を切って、風呂上がりな私はタンスを漁りだす。 深いスリットの入った黒いミニスカートとオレンジのノースリーブ。白と水色のチェック柄のショーツとブラを取り出して、身体に巻いたバスタオルを取って着替える。 軽く化粧をして、お気に入りの香水「むらさき」を付ける。 時計を見たら十時半。 部屋のクーラーを強めにセットする。 料理の下拵えをしておこう。と言ってもパスタなのですぐに済む。 そろそろ約束の時間だ。マンションの入口に行き、圭ちゃんを待つ。 「よぉ!待たせたな!」圭ちゃんがMTBを押してやってくる。 「いえいえ☆呼んだのは私の方ですし☆ところで圭ちゃん?MTBどうしたんです?押して来たみたいですけど」私は何となく気になって聞いてみる。 「ああ。途中でパンクしちまったんだよ。そんな事より、腹減っちまったよ?昼飯を御馳走してくれるんだろ?」駐輪場にMTBを置いてエレベータに乗って部屋に向かう。 「とうぞ☆入って下さい♪」 「御邪魔します」 私はスリッパを出してあげる。 「ところで何を食わせてくれるんだ?」 「オリーブオイルとバジリコのパスタですよ♪あと少しで出来るんで待ってて下さいね?」 私は料理しながら圭ちゃんの問いに答える。 「おお~美味そうだな!」 「フフフ♪」 料理が完成し、お皿に二つ盛ってテーブルに置いて、私はエプロンを外す。 圭ちゃんと席に着き、談笑しながらパスタを食べ始めた。 「ふう・・・。美味かったぜ!ご馳走さま!」圭ちゃんが、そう言いながら口をナプキンで拭いた。 「お粗末様でした♪ところで、圭ちゃんに聞いて貰いたい事があるんですけど・・・」 私も同じくナプキンで口を拭いた後、圭ちゃんに言う。 「ああ。分かってる。で、話って何だ?」 「私の部屋でお話します。先に部屋に行って待っててくれませんか?」 「分かった。じゃあ部屋で待っておくぞ?」 「ええ♪」 圭ちゃんが席を立って私の部屋に向かって行った後、コップにジュースを注ぎ盆に乗せて持って行った。 「何か・・・。この部屋寒くないか?」 ベッドの前に持たれ掛かって居る圭ちゃんが、体を震わせながら言う。 遮光の為にカーテンを締めて、クーラーの設定温度は18℃にしてある。 「そうですか?私は寒く無いですけど?」 本当は凄く寒い。けど平然を装って続ける。 「寒いならこれでも羽織って下さい☆あ。隣り失礼しますね?」 目の前にある小さいテーブルにジュースを置いて、大きめのブランケットを渡して、私は圭ちゃんの横に座る。それも体を密着させて。 「と、ところで詩音。話があるんだろ?い、言ってみろよ?」 顔を真っ赤にした圭ちゃんが、しどろもどろになって聞いてくる 「はい♪・・・あのですね。私。悟史君の事吹っ切れちゃいました。圭ちゃんのおかげで・・・」 ブランケットの中の圭ちゃんの手を握って言う。 「お、おう!けど良いのか?悟史の事好きなんだろ?」 「ええ。確かに悟史君の事は好き・・・でした。でも、もう良いんです。もっと大好きな人が出来ましたから・・・」 私は圭ちゃんの手を強く握り直して、そう言った。 「そ、そうか!ま、まあ良かったじゃねぇか!詩音に惚れて貰えた奴が、う、羨ましいぜ!あ、あははは!」 鈍感なのか、わざとなのか分からないが圭ちゃんがそう言う。 私はブランケットの中に入り、更に圭ちゃんに身体をすり寄せて顔を見て言った。 「私。圭ちゃんの事が・・・好きになっちゃいました。男の子として」 「え?・・・はあ?俺の事が・・・好き?詩音が?」 圭ちゃんが驚いた顔で聞いてくる。やっぱり鈍感だ。最初からヒントは、あげていたのに。 「私。嬉しかったんです・・・。落ち込んでいた時に、圭ちゃんに優しくしてもらえて」 「本当に辛かった。そんな時に私を包んで癒してくれたのは、悟史君じゃなくて圭ちゃんだったんです」 「気が付いたら一目惚れしちゃってました。でも私。混乱しちゃって一週間考えたんで」 「圭ちゃん・・・私の事・・・どう想ってくれてますか?」と圭ちゃんに聞いてみる。 ちなみに私は嘘は付いて無い。本当に圭ちゃんに惚れてしまったのだ。 今は悟史君の事は頭の片隅にしかなくなってしまった。 酷い女だと思う。 相手にされなかったから他の男の子に乗換えた様なものだ。いや事実だ。 でも私が悩んだ末に導き出した結論が、さっき圭ちゃんに言った事なのである。 私は圭ちゃんに『ワン・ショット・ライター』にされた。 圭ちゃんに優しくしてもらって、私の心は火達磨になって墜とされてしまったのだ。 惚れやすく飽きやすい訳では無い。悟史君に不良から助けて貰った時以上に、圭ちゃんから助けて貰って、嬉しくて一瞬で心を奪われたのだ。 悟史君に抱いていた以上に圭ちゃんに恋愛感情を抱いてしまった。 そして私は大切な操を圭ちゃんに捧げたくて呼び出した。 お願い。圭ちゃん。私を悟史君みたいに見捨てないで?私に優しくして、もっと私を癒して?はしたない女だと思わないで? 私にほんの少しだけでいい・・・悟史君の事を諦める勇気を下さい・・・。 未練がましい私は、まだ悟史君の事を引きずっている、だって一年間も想い続けたんだから。 片思いで終わった私の一年間を圭ちゃんに補完して貰いたい。 でも、それはお姉やレナさんへの宣戦布告になるだろう。 それでも良い。 私は絶対あの二人には負けないし、引かない! 「あ~詩音。その何だ、気持ちは嬉しいが、急な話で頭が混乱しているんだよ。少しだけ待ってくれないか?考えをまとめるからさ」 そう圭ちゃんが言って『Coolになれ!』だの『1500秒あれば!』とかブツブツ言いながら頭を抱えて考えている。 独り言が出る位、真剣に考えてくれているのだろう。まあ即答で何か言われるよりは良い。悟史君は即答だった・・・。 三十分程して圭ちゃんが 「詩音。お前は凄い可愛いし、一緒に居て楽しいぜ?好きだって言われて凄く嬉しかったしドキドキした。いや今でもドキドキしてる」 「俺。詩音の事好きだぜ?女の子として。だから告白は俺からさせてくれるか?」 と言って私の手を握り返してくれ、更に口を開こうとするのを私は止める。 「圭ちゃん。実はその前にケリを付けたい問題があるんです・・・。告白は・・・その後じゃ駄目ですか?」 そう聞いて圭ちゃんが残念そうな顔をして「・・・じゃあ、それが解決したら、告白して良いのか?」と聞いてくる。 「ええ。明日の夜までにケリを付けて来ます。それが終わったら・・・圭ちゃんの家に行きます。それで良いですか?」 と言った。 「分かった!明日を楽しみに待ってるぜ!」 圭ちゃんが笑いながら言う。 「あと・・・もう一つお願いがあるんです・・・。聞いて貰って良いですか?」 「ん?何だ?」 圭ちゃんの手に指を絡め「私の・・・初めて・・・バージンを貰ってください・・・」と言って私はブランケットに顔を埋める。 「え?あ?・・・ええっ!?」 圭ちゃんは動揺しているのだろう。慌てふためいているのが良く分かる。 「私を圭ちゃんのモノにしてください。・・・無理は承知でお願いしてます」 顔が熱くなるのを感じる。恥ずかしい。いやらしい女だと思われて無いだろうか? 「冗談じゃないよな?俺達はまだ付き合っても無い。それでも後悔しないか?」 私の気持ちを悟ってくれたのか、そう優しく問い掛けてくれる。 私は後悔なんてしない。本当に好きだから。 「・・・はい。私は圭ちゃん以外にあげる気はありませんし、後悔もしません。圭ちゃんの温もりを私に分けてください・・・」 圭ちゃんが私の肩を抱き寄せて、真っ赤な顔で「・・・詩音。身体を抱き締めて良いか?」と聞いてくる。 「むしろ、してくれなきゃ嫌です」 と言って私は圭ちゃんの肩に頭を預けた。 圭ちゃんが身体を私の方に向けて私を抱き寄せる。私も身体を動かして圭ちゃんと向き合う形になる。 「詩音。身体が冷えてるぞ?」 圭ちゃんが力を入れて抱き締めてくれる。 「暖かい・・・です」 私も力を入れて抱き返す。 数分して、圭ちゃんが私をお姫様抱っこしてベッドの上に乗せてくれる。 「あ・・・」 「詩音。じゃあ・・・するぞ?」 圭ちゃんがベッドの上に乗ってくる。 「はい・・・」 そして部屋の灯を消して、私を優しく押し倒す。 そしてそのまま私の首筋に顔を埋め「凄く良い匂いがする・・・」そう言って軽く吸い付いてくる。 「ん・・・。は、恥ずかしいです・・・っあ!」 圭ちゃんの手が私の胸に触る。異性の身体に触れるのは初めてなのだろう。何処かぎこちない。 「ふ・・・あ・・・」 その後ノースリブの下から手を入れてブラの上から優しく手を動かす。 くすぐったい・・・でも少し気持ち良い。 「詩音・・・。直接胸触って良いか?」 「強くしないでください・・・ね?」 そう言って私はブラのホックまで圭ちゃんの手を誘導してあげる。 圭ちゃんが試行錯誤しながらホックを外した後、上にずらし胸を優しく揉み始める。 「んっ!ふあ・・・」 初めて異性に触れられ、声が少し出る。 「柔らかい・・・」 圭ちゃんが耳元で小さく言って耳たぶに舌を這わす。 「あっ・・・!」 全身をゾクゾクとした震えが走る。気持ち良い・・・。 そして圭ちゃんの口の中で耳たぶが舌で転がされ、段々と身体の力が抜けていくのを感じる。 「んうっ!あっ!」 乳首を指でゆっくりと転がされ甘い刺激が私を熱くさせる。 次に圭ちゃんが服の上から胸を口に含む。 「あっ!そ、それダメ・・・はぁん!」 乳首の先を舌でつつかれた後、舌でねぶられる。 ちゅっ!ちゅぱ! 軽く吸われただけで乳首が硬くなっていく。 「け、圭ちゃん・・・!そんなに吸わないで!ください!オッパイが溶けちゃいそうです!」 圭ちゃんが「詩音の胸の触り心地が良くて夢中になっちまったよ」と口を離して言う。 「はあはあ・・・。圭ちゃん・・・赤ちゃんみたいでしたよ?・・・美味しかったですか?」 私は圭ちゃんの頬を撫でながら言う。 「凄く美味しかったぞ?次は・・・服を脱がして、続き良いか?」 「はい・・・。もっとしてください・・・」 圭ちゃんがノースリーブを捲りあげ胸に熱い視線を向けてくる。私は恥ずかしくて顔を横に向けた。 「綺麗だ」 圭ちゃんが短くそう言って、再度口に乳首を含み、舌で愛撫してくれる。 「あっ!」 頭が痺れそうな刺激が私を支配する。 ぢゅ!ちゅぷ!ちゅ! 「け、圭ちゃん・・・!もう少し!や、優しくして・・・くだっ!んあっ!」 ビクンッ! 乳首を甘噛みされて身体が大きく跳ねる。目の前がチカチカして、私の秘部が、何というのかキュンとする感覚に襲われる。胸を愛撫されて、何故、秘部が感じるのか分からない。けど・・・癖になりそうな程の快感。 「ふあ!それっ!凄い気持ち良いですっ!!も、もっと乳首を噛んでください!」 そうおねだりすると、圭ちゃんが胸への愛撫を激しくし始める。 吸われ、噛まれ、ねぶられる。 私の心も身体も快感に支配される。胸でこれだけ気持ち良いのだ、秘部を愛撫されたらどうなってしまうのだろう? 「はあはあ・・・。圭ちゃん・・・こっちも可愛がってください」 胸を揉んでいた圭ちゃんの手を持って秘部へ持って行く。 くちゅ・・・。 凄い濡れてる・・・。私も自慰位した事あるが、胸だけでここまで濡れた事は無い。私の女の部分にスイッチが入ったのだろうか? そこは熱を帯びて、圭ちゃんの指が触れただけで甘く疼く。 「圭ちゃん・・・。私の下のお口が切なくて・・・泣いています。慰めてあげてください」 私の中の『女』が更なる快感を求めて圭ちゃんに甘えた声で囁く。 「ここって、こんなに濡れるんだな?お漏らししたみたいになってるぞ?」 余裕が出てきたのか圭ちゃんが、意地悪な事を言ってくる。 「やっ!恥ずかしいから言わないでください?け、圭ちゃんが私をこんなにしたんですよ?」 好きな人に愛撫されている。好きな人が私を女にしてくれている喜び。心臓がバクバクして、私はおかしくなってしまいそうだ。 「じゃあ、今からもっと乱れてくれよ?色んな詩音が見たい」 圭ちゃんが囁いてショーツに手を潜り込ませる。 くちゅ。くちゅ。ちゅ・・・。 「んあ・・・!ああっ!あっ!!ら、らめぇ!」 処女の私には刺激が強すぎる。そう思う位の快感が私を乱れさせる。 圭ちゃんに言われて演技でしている訳では無い。本当に気持ち良くて、こんな声が出るのだ。 圭ちゃんは「凄く可愛い声出すな~?そんなに気持ち良いのか?」と私の秘部を縦に指で、なぞりながら聞いてくる。 「ふあ・・・。す、凄く気持ち良くて、はあんっ!!身体に力が入ら無いッ・・・です!あっん!」 私は快感に酔い痴れている。それと同時に新たな快感を見出だす。 『意地悪な事をされると興奮する』私はMなのだろうか?言葉責めされるのが気持ち良くて仕方無い。 「じゃあ・・・。ここはどうだ?」と、圭ちゃんが中指で私のクリトリスを強く転がす。 「んあ!?あっ!あうっ!!あっっ!!!!」 脳を揺さぶられる様な気持ち良さで、目の前が真っ白になっていく・・・。 身体が溶けてフワフワと飛んでいるような感覚だ。これが絶頂というヤツなのだろうか?身体が弓なりに反って、足の指に力が入る。 「わ、悪い!大丈夫か!?」 圭ちゃんが私を抱き起こす。 「はあはあ・・・。ふぇ・・・?なんふぁ、フワフワしちゃいましゅ・・・」 呂律が回らない。頭がボーッとする。身体に力が入らない。 「凄く・・・気持ち良かったれふぅ・・・」 まだ呂律の回らない口で、そう圭ちゃんに伝える。よく見ると圭ちゃんが顔を真っ赤にして私を見ている? 「今の詩音・・・凄く可愛い。これが萌の真髄なんだな?親父・・・?」 などとブツブツ言いながら感動している様だが良く分からない。 何故か私は笑いが込み上げてくる。 「あはははははは!け、圭ひゃん!急に何言いらすんれすか?お、面白すぎれすっ!」 さっきまでの緊張がほぐれる。やっぱり圭ちゃんは面白い人だ。 「そ、そんなに私は萌えますか?あっははは!!」 ようやく呂律が回り始める。だが気分はぶち壊しだろう。けど笑いが止まらないので仕方無い。私は『箸が転がってもおかしい年頃』ってヤツなのだろうか? 「そ、そんなに笑うな!恥ずかしいだろっ!!」 圭ちゃんが我に帰って必死になっている。 「はあ・・・。ご、ごめんなさい。私。何だか酷い事しちゃいましたね・・・」 数分して落ち着いた私は、猛省して圭ちゃんに詫びる。 「いや・・・。緊張がほぐれて良かったぜ!で、・・・その、俺、そろそろ・・・」 と圭ちゃんが微笑んだ後、私の手を股間に触らせる。 「我慢できない・・・。入れて良いか?」 と言って私を再度押し倒す。 私は「・・・入れてください・・・。私も早く圭ちゃんと繋がりたいです」と言いながら圭ちゃんのズボンのチャックを指で持った。 ジーッ。 チャックを下まで開けて、私はトランクス越しに圭ちゃんのオットセイを撫でる。これが今から私の初めてを捧げるモノなんだ・・・。こんなに太いモノが入るのだろうか? 「圭ちゃんのおちん〇ん、凄く大きいです・・・」 続いて圭ちゃんのズボンのボタンも外し、トランクスと一緒に下げる。部屋が薄暗くて分からないが、そそり立って元気いっぱいなオットセイが見える。 私は身体をずらし、ズボンを脱がしてベッドの下に落とした。 シュル。 圭ちゃんが私のショーツを脱がす。私は脱がせやすい様に腰を少し上げてあげる。 何故かショーツを全部脱がさず、片方の足首に残した状態で圭ちゃんが、私の膝を持って開脚させる。 「じゃあ入れるぞ?」 「はい・・・」 私は軽く頷いた。 ちゅく。 圭ちゃんがオットセイを私の秘部にあてがったので、私は手でオットセイを入口まで持っていった。 ちゅぷぷ・・・。 「ん!・・・ひぐっ!」 膣を押し広げてオットセイが侵入してくる。痛い。でも先っちょすら入って無い。 「い、一気に入れちゃってください・・・」 そう言って腰に両手を回して力を込めて押した。 ぶち! 「うあっっ!!んう!あ、あう・・・」 痛くて息が出来ない。何とか呼吸をしようと私は喘ぐ。 「だ、大丈夫か?」 圭ちゃんが心配そうに聞いてくる。 「はあ・・・はあ・・・。だ、大丈夫・・・です。動かしちゃってください」 何とか呼吸出来る様になった私はそう言って、圭ちゃんの背中に手を回し、抱き締める。 「なるべく優しくするから、痛かったら言えよ?」 圭ちゃんが私の首の後ろに腕を回して腰をゆっくりと動かし始めた。 ギシッ! ベッドの軋む音が聞こえ、鈍い痛みが私を襲う。 「ん!!んう!!んんっ!!」 痛くない!痛くない!心の中で叫びながら、私は背中に回した腕に力を入れて堪える。 「はあはあ。詩音の中、柔らかくて、暖かいぞ?それにギュウギュウに締め付けて痛い位だ」 よほど気持ち良いのか、圭ちゃんは私の膣の中を詳しく説明してくる。 「ふぅ!い、言わないでください!!ん!」 そう言うと、私の中でオットセイが更に大きくなる。少しだけ痛みが和らいでいた膣内に、また痛みが走る。 「それに、ち〇ぽに絡み付いて来るんだ。あと・・・上の方がザラザラしてて腰が抜けそうだぜ」 圭ちゃんが凄く恥ずかしい事を言いながら、腰を先程より少し早く動かす。 ぱちゅ!ぱちゅ! 「あっ!あっ!あっ!!」 オットセイに膣が慣れたのか、痛みより快感が強くなる。一突きごとに、気持ち良くて声が洩れる。 「あっ!はあんっ!だ、段々気持ち!良く!なってきまし!た!んあ!」 圭ちゃんが私の鎖骨を舌でなぞり始める。くすぐったくてゾクゾクする。 「お!また締め付けてきた!そんなにコレ気持ち良いか?」 圭ちゃんが首や肩、そして耳に舌を這わし始める。 「ふあ、あ!それ気持ち良すぎです!!も、もっと舐めてください!!」 全身が性感帯になった様に敏感に反応する。 「そ、そんなに締め付けたら、イッちまう!」圭ちゃんが辛そうに叫ぶ。 「あんっ!イッちゃって良いですよ!!今日!安全日だからっ!膣内に出して!いい!あっっ!!ですよ!!」 圭ちゃんが激しく動き始め、腰が砕けそうになる。 「じゃあ!イクぞ!ん!くうっ!!!!」 ビュルッ!ビュルッ! 「んう・・・!」 熱い。精液って熱いんだな。これ癖になりそう・・・。 私は圭ちゃんと抱き合いながら心の中で呟いた。 悟史君バイバイ・・・。一年間幸せでした。今日から圭ちゃんと幸せになるね・・・。サヨナラ。 初体験の後、私は圭ちゃんに腕枕して貰ってピロートークというヤツをしている。照れてしまう。 「ねえ?圭ちゃん。そう言えばキスまだしてませんよね?」 初体験で余裕が無くて忘れてたが、私のファースト・キスはまだ奪われていない。もしかして身体目当てだったのか?と、少し不安になってきた。 「いや。それは明日まで残しておこうと思ったんだ。順番がアベコベでゴメンな?」 そう言って圭ちゃんが頭を撫でてくれる。この前より少しだけ優しく撫でてくれている気がする。 「ふふ♪そうですか♪まあ順番がアベコベなのは私が悪いんですから。気にしないでください☆」 良かった。不安な気持ちが消し飛び、また幸せな気持ちになる。圭ちゃんの首に口を付け、強く吸う。 「キスマーク付けちゃいました☆浮気したら駄目ですよ?」 「する訳無いだろ?」 「嘘ですよ♪」 そして二人で笑い合って、少しだけお昼寝タイムに突入した。 起きたら夕方だった。流石に圭ちゃんを引き止めるのは悪い。 一緒に親類の経営する自転車屋に行き、パンクを修理してもらった。 その後マンションまで送ってもらい、『また明日!』と言って別れた。 翌日 昼過ぎ、私はバイクで雛見沢に向かっていた。 ふとした事で手に入れたCBX400F。半キャップを被った私が跨がり、ヨシムラ菅のエキゾースト・ノートを響かせ道を駆けて行く。 まだ免許は無いので、近頃は乗っていなかったが、今日は仕方無い。 私の事情に葛西を巻き込む訳にはいかない。下手したら夜中まで帰れない可能性もあるからだ。 雛見沢に近付き、そろそろ舗装路面が無くなる。 車速を落として転倒しない様にする。 未舗装路をスピードを出して走る事など、私には出来ない。 山の中を進み、ダム工事現場跡にバイクを停めて、半キャップを脱ぎ辺りを見回す。 まだ来て無い・・・か? バイクを降りて、その場で待つ。 どのくらい時間が経ったか分からないが、後ろから肩を軽く叩かれた。 「ああ。今日は急に呼び出したりして、すいません」 「ううん☆良いんだよ?魅ぃちゃんは、まだ来てないのかな?かな?」 竜宮レナ。そう今日呼び出したのは『ケリを付ける』為だ。お姉も呼んである。 「詩音!早いねぇ~!てか、また単車乗ってんの?バレたら怒られるよ?」 直後、お姉がやって来て開口一番そう言う。 「お姉。今日は特例って事で♪」 「ん~。まあ良いか!おじさん見なかった事にしとくよ!」 お姉が、そう言って三人で笑う。 「今日、お二人に話があって来て貰いました」 私は笑うのを止め、本題を切り出す。 「詩ぃちゃん?どうしたのかな?何か辛そうだよ?日射病かな?かな?」 「そうだね。大丈夫?詩音?」 二人が心配してくれるが、私は別に体調不良では無い。これから起こるだろう修羅場を想像して辛くなったのだ。 圭ちゃん。私頑張るからね? 「実は私・・・。先週、悟史君に告白しました・・・。そして、断られました・・・」 しばしの沈黙の後、レナさんが口を開く。 「し、詩ぃちゃん・・・」 続いてお姉が「え?嘘?本当に?」と真面目な顔で聞いてくる。 くそっ!口を開くのがためらわれる!けど!言わなくては先に進まない!coolになれ園崎詩音ッ!!!! 「そして・・・昨日・・・」 私は覚悟を決め口を開く。 「・・・圭ちゃんと・・・寝ました・・・」 ミーン!ミーン!! 蝉の鳴く音だけが辺りに響く。 私は負けない!お前らに負けない!! <続く> ありがとう。~予想外~
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体が、重い。 腕も動かなくて少し痛い。 何かが、胸の辺りを這い回る。 時に強く時に弱く、それでも決して単調ではない刺激に自然と、息が上がる。 身体に熱が篭り始め、身を捩ろうにも動かせず、ただ、熱い息を吐く。 ……体が、重い。 再び巡ろうとした、モヤの掛かった思考は、唐突に降って来たその声で中断させられた。 「お~ね~え~。そろそろ起きませんかぁ~?」 あまりにも聞きなれた声に、意識がゆっくりと覚醒する……なんて、悠長な事を言っている暇もなく。 「むぅ。可愛い妹の声にも起きないとはいい度胸ですね。では、お望み通りにご開帳~☆」 ……望んでない。望んでないってば。 魅音はぼんやりとしたまま、心の中でツッコミを入れる。 正気であれば、なんとも恐ろしいと分かる言葉と同時に襲う肌寒さに、急に体温が奪われた気がして身を震わせた。 「ふぇ、ぇ、ぇええっ?」 夏も間近なこの時期に、寒いわけではないが。肌が晒され、外気に触れたような感じ。 っていうか、……脱がされてる!? 「ふゃ…っな、なに~~!?」 寝ぼけまなこで、魅音が叫んだ。そして自分の上に跨る双子の片割れの姿を認め。 視線が合うと、こちらを見下ろす自分と同じ顔が、にっこりと笑った。 「おはようございます、魅音姉様。正月ぶりですね」 ぞわり。 その表情の奥の何かを感じ取り、まどろみに堕ちていた意識が一気に引き上げられた。 「ま、毎日会ってるっつーの!!あんた、一体なにを……っ!?」 魅音は嫌な予感に身を起こす。 ぎし。 いや、起こそうとしたが。 「げ」 背後で一つに縛られた動かない腕。既に剥かれた上半身。 驚きと羞恥に顔を真っ赤にし、動揺に身を捩ると、それに併せてたゆんたゆんと揺れる豊かな胸。 「あ、あ、ああああああ!」 あんたは一体何やってんだぁあああああ!! そんな魅音の言葉にならない心の叫びを双子ゆえか容易く理解して、詩音が神妙な顔をする。 「それがですね。私としても非常に不本意なんですが」 とつとつと、詩音が語り始める。 つい数日前。親族の会合が開かれた。 「え~!?、おじさんそんなの知らないよー!?」 と、早速空気を読まず体の下でじたばた暴れて話の腰を折る魅音を無視して、詩音は話を続ける。 なんでも園崎家現頭首が、跡取りを非常に心配していると。 だがそんな頭首の悩みも他所に、次期頭首は年頃といわれる年齢になっても一向に、色気付いては来ない。 未だに子供の頃と変わらず、まるで男の子のように外を走り回っては、暴れまわっているらしい。 先日など、親しい友人と遊びまわった挙句、この歳になってもドロだらけで帰ってくる始末。 その体たらくに流石の頭首も頭を抱えた。どこでどう、教育を間違ったのだろうか。 そもそも夜の作法、子供の作り方など、きちんと理解しているのだろうか?このままでは、園崎の血筋が絶えてしまう。 憂慮した頭首に、気を利かせるべく親族一同が白羽の矢を立てたのが、双子の妹である詩音という事だ。 だから、正月ぶり。 普段の個人的な姉妹としての付き合いはともかく、正式に、親族として会いに来るのは半年振りなのである。 女子高に通い、真っ当に女の子として育った詩音に、女の子としての知識が著しく欠如している魅音の性教育を任せるという、 当人達にとってはこれ以上ない程にありがた迷惑な方針を打ち立てて。親族の会合(非公開)は幕を下ろした。 「な、なにそれぇえええええ!?」 真っ赤になった魅音の上で、詩音がむくれる。 「だ~から、それは私のセリフですってば。ああもう、なんで私がこんな事を……」 ぶつぶつ言いながらも、詩音の手は話の途中からずっと魅音の胸をぷにぷにと弄っている。 「ちょ、やめてよ詩音っ!そ、そんな事しなくても、ちゃんと分かってるってば!!」 少しずつ熱を持ち始めた身体を冷ますように肺に溜まった熱い息を吐きながら、詩音を押しのける為に身体を起こそうと暴れる。 そんな魅音を見下ろしながら、詩音は指の動きを止めずに問い掛けた。 「そうですか。じゃあ聞きますけど、どうやって子供作るんです?」 「……っ!ぅ、あ、そ、それは、その……っ」 顔を赤らめ言葉に詰まる魅音を見て、詩音はわざとらしく溜息を付いた。 「ほら、やっぱり知らないじゃないですか。しょうがないですね~今日はたっぷりじっくりと、お勉強しましょうね☆」 詩音のどこか楽しげな言葉尻に、魅音は息を呑む。 「……ち、違うッ!しし、知ってるもん!ちゃんと知ってるもん!!あんた絶対分かってて言ってるでしょ~~!?」 唯一自由に動く足をじたばたさせる魅音の腰に座り、詩音はむにむにと、その反動に揺れる胸を揉みしだく。 「しっかし、揉みごたえのある胸ですねー。こう客観的に見ると、同性ながらも確かにすごいわ、こりゃ」 ぐさ。 気にしている事を言われ、魅音は涙目で真上にいる片割れを睨んだ。 「しッしおん~~!あんたって奴はぁあああ!」 魅音の抗議はあっさり無視して、詩音の細い指が、華奢な手が。巧みに魅音の大きな胸を揉み、潰し、撫でる。 少し指先に力を込めれば柔らかく沈み、掌で押し上げると溢れるその膨らみに顔を寄せ。 「ひゃぅ……っ!」 つつつ、とその滑らかな線に沿って唇を滑らせて、そっと、敏感な先端にキスをする。 びく。 その柔らかい刺激に、思わず身体が跳ねる。 「ちょ、っと、待って、待てこら、詩音っ!!」 雰囲気がなんだかそれらしくなって来て、魅音は慌てた。 ちゅ、ちゅ。 手は変わらず胸を弄りながら、唇は何度も先端に軽くキスをして、詩音が片手間に答える。 「まださわり程度なのにそんなキャンキャン吼えないで下さいよ、うるさいですから」 そう言って、震えるそこを口に含む。 「ぃっ、…ん…あ、ああんたがやめれば済む事でしょうが!?離せ~~~!!」 ぴんっ。 詩音の指が、もう一方の魅音の立ち上がり掛けの先端を爪弾く。 「く……、ぅっ」 突然の鋭い痛みに身を竦め言葉を詰まらせる魅音に、詩音が楽しそうに微笑む。 「そうそう。そうやって発情してキューンキューンって可愛く鳴いてれば、優しくしてあげますから☆」 そのあまりにも屈辱感を煽る挑発的な言葉に、視線だけで射殺せそうな鷹の眼で、魅音は詩音を睨む。 「ふざけんなッ!!誰が発情し……ッ!」 きゅうっ。 「っ!」 指先で少し強く摘まれて、魅音の言葉が止まる。そんな視線程度で、臆する詩音ではない。 更にはこの圧倒的有利な体勢。詩音は一抹の快感を覚え、嬉々として手を進める。 「こんなに硬くして、感じてないって言うつもりですか?くっくっく!」 顔を離して、ぐりぐりと詩音の親指が魅音の唾液に濡れて光を反射する先端をなじる。 「ふ、ぅ……っ」 悔しさと恥ずかしさに唇を噛み締める魅音に、詩音は優しく微笑んだ。 一応断っておくが、私は別にナルシストと言う訳ではない。 自分と同じ顔に興奮するなんて、と思われるかもしれないが。 確かに私達は一卵性の双子で魅音は自分と同じ顔、同じ声、同じ素材で出来てるんだけど。 やっぱり二人に分かれてしまったせいで、どこか根本的な部分が足りなかったり多かったりするのか、 どうしようもなく求めたり、どうしようもなく嫌悪したり。その時々の感情の振り幅が激しい。 ……なんて。一体何が言いたいかと言えば。 悪戯心と言えば聞こえはいいが、魅音の姿にどうしても、意地悪がしたくなってしまう時がある。 ……おっと。重ねて一応断っておくが、お姉はMだけど、私は別にSと言う訳でもない。 ………。 ないってば。 思わず脱線しそうなとりとめのない思考を振り払って、詩音が柔らかい声で魅音に囁き掛ける。 「ほら、そんなに構えないで。もっと楽にして下さいよ。私だって、やるからには楽しくしたいですし。ね?」 「たっ楽しくなんか出来るかぁああああ!!」 反射的に出た魅音の叫びに詩音は口を尖らせて、不思議そうに呟く。 「あるぇ~?お姉は楽しくないですか?私はすっごく楽しいですけど」 「楽しくない!あんたさっきは嫌そうに言ってたじゃん!!ね、本当にやめよう!?こんなの、ちゃんと分かってたって伝えるだけで済む話でしょぉお!?」 詩音は胸元をいじる手を静かに降ろして魅音の腰を撫で、下着の端に指を絡めた。 「いや~。実はそこが、私も疑問なんですよね~?本当にお姉、分かってます?どこをどうして、どうすれば、子供が出来るのかを」 その先を連想して、びくりと、魅音が怯える。 「ば、ばかぁあああああ!!いくらなんでも、この歳になって知らないワケないでしょ~~~!?」 そんな一瞬の心情を誤魔化すように、魅音が声を荒げ詩音に食って掛かる。 「それこそどこでそんな勘違いが生まれるか知りたいよッ!!こっちはずっと大人に囲まれてたんだからね!?周りは下世話な話ばっかりだし!」 魅音の言葉を軽く笑い飛ばして、詩音が目を細める。……興奮しているのか、少し頬が赤い。 「くっくっく。自業自得ですよ、お姉。これに懲りて、明日からはちょっとは女らしくなる事ですね」 その表情にいつものような冗談では済まない本気を感じ、魅音は気圧される。 「あ、明日からって……ッ!?」 詩音は身体をずらして下着の中に差し入れた指で、魅音に触れた。 「……ッ!!」 魅音が怯えたように、びくりと身体を跳ねさせる。それを上から愉快そうに眺め。 「私にも都合って物がありますから。今日の所は大人しく、気持ちよく。流されて下さいって事です」 そのままゆっくりと蠢かせて、少し熱を持った身体に、指を擦り付ける。 「ぃ、ぃいやぁぁああああああああああああああああああああ!?」 詩音の妖しげな笑みを前に、たまらず出た魅音の絶叫が、無人の園崎家に響き渡った。 すりすり、しゅる、しゅっ。 指で魅音の形を辿り、擦り、くすぐって。 「ぅ……く、……ん!」 魅音の足が、何かを堪えるように強く閉じられる。 それでも、悪戯を繰り返す詩音のしなやかな指先を妨げる事など、出来はしない。 熱く熱を持っているそこに指を強く弱く押し付けて、反応を見る。 感じてない訳ではなさそうなんだけど。詩音は首を傾げた。 「……んー……なかなか濡れて来ないなぁ。……よし」 詩音は呟くと、魅音に触れていた指を抜いて、口に咥える。 「ゃ、ええ……!?あ、あんた、何……っ!!」 その予想外の行動に、魅音は真っ赤になって言葉を詰まらせる。 汚い、とか言いたいんだろう、どうせ。 魅音の言いたい事を察して尚、詩音は挑発するように口元を持ち上げてにぃっと笑い、 自らの指に唾液をたっぷりと絡め、口から引き抜く。 とろっ。 口から指へと伝う光の筋に、そのいやらしい光景に。魅音はめまいを覚えた。 「ぁ、あ……っちょ、待って……し、おん、詩音……ッ!?」 こちらも詩音の行動に予測が付いて、身を強張らせる。 ぬるっ。 「ふぁ……っ」 予測していたのに、その感触に思わず、声が漏れた。 あらあら。お姉ってば可愛い声出しちゃって。 赤くなって慌てて口を噤む魅音を声に出さずに笑いながら、詩音の指は容赦なく魅音を責める。 「こ、んなの……やだっ……やめ、てよ…ぅ……!」 先程の強気な視線はもう、影も形もない。弾む息を堪えながら、魅音が泣きそうな瞳で詩音を見上げ。 その声と、視線の前に否応なしに嗜虐心を煽られ、内心ぞくぞくしながら、詩音はにっこりと微笑み返した。 「えー?だめですよ。ちゃんと準備しておかないと痛いですって。本番ではここに男の子のが入るんですよ~?しっかり慣らさないと☆」 「……ッ!」 魅音の足が震える。それは詩音の指にか、はたまたその言葉にかは分からない。 先程とは違った濡れた感触が、再び魅音の表面をなぞり、くすぐり。 そのまま、敏感な部分をも掠めるように上下に滑らせて、魅音を煽った。 「ふ……は、ぁ、……んっ」 押し殺した声が、詩音の手の動きに合わせて、魅音の口から零れる。 「へ~…中々感度いいですねぇ?こりゃちょおっと意外」 いやどうして、なかなか。そんな事を心の中で呟きながら、ぬるぬると撫で付け、指を立てて引っかく。 「……な、にを……っんん……っ」 ぬぷ…っ。 魅音が口を開いた隙に指が進み、抵抗を掻き分けながら、中をゆるゆると擦る。 「ふっ、ふー……んー……!」 その圧迫感にたまらず噛み締めた魅音の唇に。詩音は誘われるように顔を寄せ、軽く口付ける。 「!?」 驚いた顔をして目を見開く魅音。 その瞳に自分が映っているのを見ながら、詩音は更に唇を重ねる。 「……っ、……~~~~!!」 その自分の物と瓜二つの唇に軽く何度も触れ、啄ばみながら、中を探って指を蠢かせる。 ぬる、ぬぬ、ぬる。 「ん、はっ、……詩音、止めっんん!?」 本格的に熱が入ってきた詩音の責めに、切迫した魅音の静止の声が上がり。 それを逆手に取って、その開いた口に舌を割りいれた。 ちゅ、る、ちゅっ。 「ん、ぅ……むー……!!」 指は唾液以外のぬめりに助けられ、スムーズに抜き差しを繰り返す。 そして詩音の舌は魅音に絡み、吸い付き。その生々しさにぶるっと、魅音の身体が震えた。 あ、やば……こっちまで、少し……。 魅音の中が自ら詩音を受け入れ始めた事によって、詩音の身体にも熱が篭る。 自分は魅音に引きずられたのか、それとも自分が魅音を引きずったのか。そんな事は詩音には分からないし、大した事でもない。 真っ赤になって、詩音の責めから逃れようとするその表情に、否応なしに詩音の手が速度を上げさせられてゆく。 ちゅ、ちゅうっ、くちゅ。 弄っていた舌を解放して、零れた唾液を舌なめずりして舐め取りながら、詩音が楽しそうに魅音に囁く。 「……あは、お姉ってば。すっごいやらしー顔してますよ」 そう言って、一度顔を離してから互いの額をくっつける。 「ぁ、ああ、ふぁ、……ち、がうぅ~!し、詩音、詩音が…っ」 魅音は上気した顔のままとろんと潤む瞳に詩音だけを映して荒く息を付き、酸素を求め口をパクパクさせた。 ぐちゅ、ちゅ、ぬちゅ。 その言葉に誘われるように、一層指の動きを激しくして、詩音が口元を緩ませる。 「ひぁ……っ、ふ、ぁぅう……っ!」 開いたままの口からは、嬌声が零れる。 「私?私がこうしてお姉の中をぐっちゃぐちゃに掻き回すから、気持ちよくてやらしい顔しちゃったんですか?」 耳を打つ水音に、魅音の乱れた姿に。詩音は興奮し息も荒く、片割れの赤く染まった耳元でそんな事を囁く。 至近距離で現実を突きつけられ、魅音は恥ずかしさのあまり泣きそうな顔をして、肩を竦めて震えた。 その姿がまた、詩音の鼓動と手の動き、そして何より嗜虐心を駆り立てる。 あは。可愛い顔してもう。どうしてこう、お姉ってばいちいち、いじめて下さいって顔するんでしょうねー。 「ああ、そりゃごめんなさい。確かに私のせいですねー?お姉がやらしー顔するのも、エッチな声上げるのも、トロトロになってるのもねえ!」 詩音が愉しくてたまらないと言った感じで笑いながら、言葉で魅音をなじる。 その言葉が鼓膜を揺らし、熱い息が耳に掛かる度に魅音は身体を強張らせて、逐一詩音の指を締め付けた。 詩音は唇で赤く染まった魅音の耳を軽く咥えて軽く噛み、口の中で、その縁に舌を這わせる。 「ひゃ……っし、詩音んんっ!」 魅音の声にはもう、余裕がなくなっている。 「お姉、気持ちいいですか?もう、イキそう?」 ずちゅ、ちゅ、ぐりゅ、ぬちゅっ。 詩音の手が乱暴に、それでも的確に魅音の中を擦りつけてかき回す。 「ひ、ぅあぁ、あぅ、あああ……ッ!」 それに翻弄され、もう声を堪えることすら出来なくなった魅音に、詩音は魅入っていた。 「魅音、可愛いよ。ふふふ。こんな姿見たら、誰も魅音が女の子らしくないなんて言えないのにね。……ねえ。今度は、みんなの前でしようか?」 「!!」 詩音の言葉に怯え、魅音の身体が跳ねる。中が一層、キツくなる。 「皆にね、見てもらおうよ。私の自慢のお姉。見せたいなぁ。可愛くてエッチで」 「や、やだ、いやだ!ぁ、あぅ、そん、な事っ言わないでよぉ……っ」 魅音の太股が震えている。もう、限界かな。 「いやなの?でも、さっきからすごく気持ち良さそうだよ。指をね、きゅうきゅう締め付けて離さないし、ほら。私の手も、あんたのでベタベタ」 わざとぐちゅりと音を立てて、指を突き上げる。 「ー…っ、あ、あああ、や、やあ、も、もう……やぁ……っ嫌い、詩音きらいぃいい!!」 言葉とは逆に、一際強く、魅音の中が締め付ける。 魅音の言葉に満足して詩音は微笑むと、手の動きを止め額に軽くキスをする。 「ふふ。冗談ですよ。こんな可愛いお姉、他の人間には見せたくないですからね。まだまだ、当面は私だけのモノです」 その詩音の表情の優しさにしばし呆けてから、魅音の顔も緩んだ。 よほど怖かったのか、緊張が解けた途端ぼろぼろと涙が零れしゃくりあげる。 「…ひっ、ひっく、…ふ、ぅううっ、し、詩音のいじわるっ、ばかぁ~~~~!!しおんきらい~~~!」 ああ、そうか。私はこの子のこういう顔が見たくて、やっているんだ。泣き出した魅音に、詩音は心が満たされるのを感じていた。 昔はよく見た泣き顔。いっつも私の後をついてきて、泣き虫で、可愛かった……妹。 「やっぱりあんた、可愛いよ、…………詩音」 口の中で魅音には聞こえない程度でぽつりと呟いて、指を再び使い出す。今度はもう、容赦なく。 ぴくん。 「……ひっく……ふぇ……っ……はふ……っ」 詩音の手に、すぐ泣き声は鳴き声に変わり、切羽詰った物になる。 「ひぁあっ、ふ、はふ、ぁ、ああ……ぅぁあああ……!」 中の収縮が激しくなり、指が痛いほどに締め付けられる。 それに併せて、詩音は親指で魅音の敏感な突起を、そして中指で中をぐりっと抉った。 ぶるっ。 「ぁ、ああ……っ!!ゃ、……ぉ、ねえ……ちゃぁ……ん……っ!!」 一際大きく身体を震わせて魅音が最後に、そして無意識に漏らした言葉に、詩音もまた静かに身体を震わせていた。 翌朝。 いつものレナ達との待ち合わせ場所で、魅音は早めに家を出て、一人ぼんやりとしていた。 寝不足だ。抜けきらない疲労感に、身体がだるい。 ……だからただの寝不足だってば。他意はない。断じてない。 はぁ~……。 そんな事を言ってみてもやはり自分は騙しきれず、胸の底から深いふかーい溜息が出た。 「おーねーえっ!」 ぎゅうっ。 聞きなれた声を聞いたと思った途端、背後から抱きつかれ、魅音がびくりと飛び上がる。 こんな事する相手は、何より自分をお姉と呼ぶ人間は一人しかいない。 「な……ッ!?し、詩音ッ!?」 我知らず、魅音の顔が赤くなってゆく。 「もう、今日は早いですね~?待ってくれてもよさそうな物なのにぃ」 やけに甘えた声でそんな事をいいながら、しなだれかかって来る詩音に、魅音は完全に油断していて言葉も出ない。 結局あの後泊り込んだ詩音の寝ている隙に、簀巻きにしてふんじばって置いたのに、一体どうやって。 動揺を隠せない魅音に、詩音は背後でにっこりと笑う。 「お姉はああいうのが好きなんですか?遠慮せずに言ってくれれば良かったのに。ふふふ、次は考慮しますね☆」 ぞわり。 なんともいえない悪寒が魅音の背筋を走る。怒ってる。これはかなり怒っている。 「お姉に似合うのは荒縄かなぁ、それとも鎖かなぁ?首輪も付けて犬っていうのもいいなぁ」 そんなそら恐ろしい事をいいながら、恐怖に硬直した魅音の腰に廻した手を胸に滑らせて、揉む。 びくん。 「あああ、あんた、こんなトコでなにすんのよぉおおおお!?」 それにようやく我に返って腕の中でじたばたと暴れる魅音に、詩音は耳元でそっと囁く。 「何って……そりゃナニですよ。だって私、『次期頭首女の子化計画☆7日間超速成プログラム』で前金貰っちゃってますし?」 しれっとそんな事を言いながら、魅音の耳に軽くキス。 「な!?なにそれえ!?あんた昨日だけって言ったじゃん!!ってか、お金って何!?」 むにむにと、手から溢れる胸を掴んで転がして、押しつぶしては形を変えさせながら。 「えー?バイトですよ、バイト。それに考えてみたら後6日間、何もしないでお母さんを誤魔化せるとは思えないし」 真の黒幕の名が上がり、魅音が表情を強張らせる。 「お姉の反応も面白いから、この際たっぷり遊んでおこうかな~と」 「ひ……ッ!?」 魅音は喉の奥で悲鳴を上げる。 「まあ、とりあえず話はそこの人気のなさそうな雑木林ででも……」 「い、いやああああああっ!?」 ぐりっ。 「……何してるのかな、かな?」 にっこりと笑顔を浮かべたレナは、詩音の背中を、鉈の頭で突く。 「あら、おはようございます、レナさん」 ちっ、早かったな。詩音は心の中で舌打ちをする。レナ達が現れる前に拉致るつもりだったのに。 「おはよう詩ぃちゃん、魅ぃちゃん。……で、二人は何をしてるのかな、かな?」 レナがもう一度同じ事を問いながら、ぐりぐりと、鉈を詩音に押し付ける。 それを軽く笑って。 「仲良し姉妹の朝のご挨拶ですよ。気にしないで下さい。ね、お姉?」 詩音の声に、魅音は弾かれたように叫ぶ。 「レナ!た、たすけてッ!」 詩音は笑顔はそのままに、心の中で呟いた。 ……後でお仕置きですね。このお馬鹿は。 そしてこちら。レナもまた笑顔は、その表情はそのままなのに。先程よりもずっと、かもし出す雰囲気が黒い。 「……魅ぃちゃん、嫌がってるみたいだけど?離してくれないかな、かな?」 「お姉は素直じゃありませんからねー。いやだいやだといいながら感じちゃうんです、ねー?」 「あ、あああああ!?変な事言わないでよ詩音のばかぁああああ!!」 詩音の言葉に顔を真っ赤にして叫ぶ魅音の声も、本物の咆哮の前には、一瞬。 「 嘘 だ ッ ! ! 」 幸か不幸か、寝坊して遅れて来た圭一は、一人隅で恐怖に震える魅音と、2大怪獣大乱闘を目撃することになる。
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「いやー魅音に来てもらえて助かったぜ。今夜はカップラーメンで済まそうと思っていたが、こんな豪勢な食事にありつけるとは。くぅ~幸せだぜ」 そんな俺の言葉が恥ずかしかったのか、照れを誤魔化すように魅音は盛大に笑いながら俺を茶化す。 「圭ちゃんは大袈裟だなぁ。でも圭ちゃんが一人で夕飯作りしてボヤでも起こすよりは おじさんが作ってあげた方が前原家の安全に繋がるしね!」 「いやいや。俺が褒めてるのは何も飯の上手さだけじゃねーぞ。 そんな短い破廉恥なメイド服で料理を作る魅音の姿といったらこれまたたまりませんなぁ~」 「う…罰ゲームだから仕方なくだよ!本当はこれ圭ちゃんに着せる予定だったのに… 明日は圭ちゃんを猫耳メイドにしてあげるから覚悟しておく事だね!」 まるで学校にいる時と変わらない会話とテンション。でも魅音と過ごすこうゆう時間は本当に楽しい。 何故俺が自宅で魅音と二人で食事をしているかというと、 今日の部活で俺が優勝者、魅音がビリだったからだ。 今日の罰ゲームは「ビリが優勝者の専属メイドになる事」普段なら荷物持ちで良かったんだが 今夜から明日にかけて俺の両親が東京まで出張だったので、 その事を帰り道で魅音にぼやいたら 「圭ちゃんが可哀想だからその…食事ぐらい作ってあげてもいいよ」 という事になったのだ。実に有難い。 ちなみに料理を作ってもらっている時も食事中も 魅音がメイド衣装のままなのは俺のリクエストである。 なんだかんだで魅音は押しに弱い。そして優勝者の権限は絶対なのだ。 余談だがこんな俺達でも一応恋人同士だし誰かにはっきり宣言したわけではないが 多分部活メンバーにはバレバレだと思う。 だからその…男ならちょっとした下心もあったわけで。 「ご馳走様でした!いやー本当においしかったぜ!魅音はこれから…どうするんだ?」 さり気なく。本当にさり気なく聞いてみる。 「ああ、私も着替えて片付けしたらもう帰るよ。圭ちゃんの飢えは防いだみたいだしね。 今日の夕飯の残りをラップしておくから、明日の朝御飯はそれをレンジで暖めればOKだよ」 こうゆう面がガサツに見えて意外とまめな魅音の女の子らしさを感じる。 いや!そうじゃなくって!お前、俺と二人きっりなのに何もしないで帰るのかよ!!俺達恋人同士だよな? ああ、そうだ。せっかく魅音がメイドさんになってるんだからご奉仕プレイとかもいいなぁ。 「へ…?」 「あ?」 なんとも言い難い空気が流れる。ん…? もしかして俺また考えている事がそのまま口に出ていたか!? 魅音の表情が赤くなったまま固まる。 「ごごごごごごめん!なんでもねぇ!冗談だ、冗談!気にしないでくれ」 しばらく思考停止したように固まっていた魅音が意を決したかのように口を開く。 「…ぃぃょ」 「…え?」 驚かされたのは俺の方。 「圭ちゃんがしたいって言うなら…いいよ」 …――――――――――― 「っ…は…みお」 「ふぅ…ん…ぅ」 ええっと…俺は夢を見てるんだろうか。魅音とSEXした経験がないわけではないけれどこの状況は初体験だ。 リビングのソファーに座る俺の前に跪きながら、 ピンク色の可愛らしいメイド服に身を包んだ魅音がたどたどしい舌使いで俺のものを舐めあげていく。 フリルのブラウスから覗く豊かな胸元もたまらないが、 俺と目を合わせるのが恥ずかしいのか目を伏せたまま頬を染めて奉仕してくれる姿は絶景そのものだ。 そんな魅音を目の辺りにしていた俺が限界を訴えるのにそう時間はかからなかった。 「んぐ…けいちゃん…気持ちいい…?」 ずっと俯いていた魅音がふいに俺の方を見上げてきた。お前…!その台詞に涙目の表情は反則だろ…!! やばいやばいやばい!! 「魅音…!も…出るから離っ」 「ふぇ?…!ひゃっ」 慌てて魅音の頭を引き剥がしたが時すでに遅し。俺の放った精液は容赦なく魅音の顔面を汚した。 「ご、ごめ…大丈夫か…?…っ!」 「あ…う、うん」 故意ではなかったとはいえ物凄く卑猥な光景だ。俺は荒くなった息を思わず飲み込む。 顔射なんてされた事のない魅音はいきなりの出来事に頭がついていってないようだった。 いかんいかん、先に魅音の顔についた精液を拭き取らねば。 俺は慌ててテーブルの上に置いてあるティッシュ箱からティッシュを数枚とり出して 魅音の顔についた精液を拭き取っていく。 その時ボーっとしていた魅音がふいに口元についていた白濁をペロリと舐めた。 「あはは…圭ちゃんのって苦いね。でも、おじさんの口で感じてくれたなら嬉しいなぁ」 ………… ななななななな!? こうゆう事を計算ではなく素でやってしまう魅音の破壊力といったら本当に測り知れない。 同時に俺の中で何かが切れた音がした。切れたとは言っても堪忍袋の緒ではない。理性の糸ってやつだ。 役割を終えたティッシュを放り投げると俺は衝動に任せたまま魅音をソファーの上に押し倒し乱暴に口づける。 「んぅ!?けぇちゃ…っ…ん」 「はぁ…魅音…口あけて」 「やっ…ん」 まだ自分から舌を差し出すという行為が恥ずかしいのか、魅音はキスをし始めても最初のうちはなかなか口を開いてくれない。 なので俺は攻め方を変える。固く閉ざされた魅音の唇の輪郭を自分の舌でなぞるように優しく舐めてやる。 「っ」 魅音の身体がぴくりと跳ねた。 その身体を自分の体重で押さえつけ、隙を見逃さずに開いた魅音の口唇の間から自分の舌を差し込む。 そしてそのまま逃げられないよう顎を固定し、口内で捕らえた魅音の舌を乱暴に絡めたり吸ったりを繰り返す。 「は…ふ」 漏れた吐息はどちらのものだったか。 口付けた時に感じた自分の苦い味がお互いの唾液の味で分からなくなる頃には 魅音もおずおずと自分から舌を差し出してくれるようになっていた。 「ふ…ぅっ…んんっ…ぅ」 苦しいのか気持ちいいのか。固く握り締めた魅音の拳にぎゅぅっと力が入る。 そんな魅音のちょっとした動作に身体が火照っていくのを感じた。もっと魅音をどうにかしてやりたい。 口付けは続けたままで右手をスカートの中に潜り込ませ魅音の秘部を下着の上から撫で回した。 「ひ!?圭ちゃん…やめ」 羞恥心を煽るためあえて鼻と鼻がつきそうな距離で囁いてやる。 「なぁ?魅音のここ濡れてる。もしかして俺の舐めながら興奮してたのか?可愛い顔して魅音ってやらしいな」 「やぁ…!ち、違…」 「じゃぁキスだけでこうなっちゃったのか?どっちにしても魅音は変態だな」 「違!違う!圭ちゃんが触るからでしょ!圭ちゃんのバカぁ!」 ここまでくると普段強気の魅音だってもう真っ赤になって涙目だ。 魅音にこんなにも可愛い一面があるなんてきっと俺しか知らない。いや、俺だけが知っていればそれでいい。 ワーワーと喚く魅音の口を自分の口でもう一度塞いだ。うん、魅音を黙らせるにはこれが一番手っ取り早い。 そしてそのまま右手を使って下着を引き摺り下ろし、魅音の中に指を一本差し入れる。 「っ!ま、待って圭ちゃ…まだ!あ…」 空いた方の手で魅音の白いフリル付のブラウスのボタンを外して胸を露出させる。 魅音の白くて大きい胸に吸い付いたり乳首を舌で転がしたりいじくり回し、 もう片方の胸は左手でグリグリと乳首を摘まんで可愛がってやると 三箇所からの攻めに耐えられなくなったのか魅音はイヤイヤをするように首を左右に振った。 「ふぁあ…や…そんないっぺんに…ふ…っ…んぅ!」 声を聞かれるのが恥ずかしいのか必死に我慢しているのが分かる。 そんな仕草ですら今の俺には火種にしかならない事を魅音はきっと理解できていない。 魅音の中の指がなじんできた事が分かるとそのまま指をもう二本追加した。 「ぁっ…ああ…は…んっ!」 くちゅくちゅといやらしい音が室内に響く。 「魅音?気持ちよかったら声我慢しなくっていいんだぜ?魅音のかぁいい声もっと聞きたい」 「アっ!んあっ!…い…あ」 カリっとちょっと強めに胸の突起を甘噛みしてやる。 中に入れた指をバラバラに動かしてみたり緩急をつけて出し入れしている内になじんできたようで、 魅音の表情も快楽の色が濃くなっている。喘ぎ声を我慢する事も出来なくなってるようだ。 「この位でいいか…?」 頃合を見て指を引き抜く。すっかり蕩けた表情になっている魅音に今度は耳元で囁いた。 「魅音。ここからどうして欲しい?」 「え…?」 おいおい、まだ赤くなるのか。本当に退屈しない奴だな。 可愛くて仕方ないがもっと魅音をいじってやりたいので、更に意地悪な言葉を紡いでやる。 「魅音が望む通りにしてやるから言ってみろよ」 「う…うぅ」 魅音はまるで羽入のようにあうあうとうろたえながら焦っている。 そんな事言わなくっても分かる癖に…と涙目の魅音が視線だけで訴えてくるが無視を決め込む。 「ご主人様がメイドの言う事聞いてやるって言ってるんだから」 「ひゃ…!?圭ちゃ…!」 挑発するように魅音の耳の中に舌を差し入れ、聴覚をも犯すようにわざと音を立てて舐めてやる。 その度に魅音の身体がビクビク痙攣するのが楽しい。相変わらず耳弱いんだな。 決定的な刺激は与えず緩い愛撫で魅音をじっくり焦らす。 「ほら、魅音」 「ぁ…も…!圭ちゃん…その」 「ん?」 「…しぃ…」 「聞こえなかった。もっと大きな声で言わなきゃ分からないぞ」 追い詰めるようにちょっと強めにクリトリスを刺激すると魅音は白旗をあげた。 「ぅ…もぅ欲しい…」 「”何が”欲しいんだ?」 「な…な…!」 もう魅音の顔は真っ赤でゆでだこ状態だ。まだまだこの程度じゃ済まさないけどな。 「だ…だから圭ちゃんの…入れて欲し…ぃ」 「俺の”何を””どこ”に入れて欲しいんだ?」 「や…もう…やぁっ」 羞恥心に耐え切れなくなったのか魅音は涙を流した。 流石にやりすぎたと思う反面泣き顔の魅音も愛しくってもっと苛めてやりたいという欲望がじわじわと生まれる。 「上手におねだりも出来ないメイドにはご褒美あげられないなぁ」 魅音の右手が動いたかと思うとその手は俺のすっかり硬く立ち上がった股間に触れた。小さな声で呟く。 「圭ちゃん…圭ちゃんのコレ、私の中に入れて…」 魅音を追い詰めているようで追い詰められていたのは俺だったのかもしれない。 俺は本日二度目の衝撃音を聞いた。 「っ、あああぁっ!!」 「うっ…きつ…大丈夫か…魅音?」 あえて魅音のメイド服は脱がさず(ここが大事だ)正常位でなんとか魅音の中に収める。 挿入時には痛みも伴うのか魅音は苦しそうに息を吐いた。でも見たところ快楽が勝っているようで安心する。 「ご、ごめん…魅音、もう俺我慢できな」 先程からの魅音の天然発言や乱れたメイド服姿に俺の理性なんて一つも残っていなかった。 魅音の呼吸が落ち着くのを待つ事も出来ないまま、一心不乱に腰を振って魅音を攻め立てる。 「あっ!…っ…アアっ!んっ…あ、はっ…」 まだ身体が追いつかないのか俺の性急な攻めに耐え切れないのか魅音は必死に俺の背中に爪を立てながら喘いだ。 Yシャツ越しにちくりと感じる背中の痛みでさえ気持ち良くって仕方ない。 全身で感じてますと答えている魅音の反応がたまらなくって、 涎を零して喘ぐ魅音の唾液を舐め取るように舌を這わせそのまま口付ける。 「ふ…んぅ…はぁっ…んあっ」 腰の動きは緩めずに魅音の唇から首筋へ今度は舌を這わせ、そのまま喉に噛み付いた。 「いっ…た…ぁ、ああっ」 自分が魅音という動物を捕らえた肉食獣になったような…そんな征服感を感じて増々興奮する。 「っ…は…」 「んあっ!?あ、やあぁっ!や…そこ…そこ駄目!」 「駄目じゃなく…て、イイんだろ?…ほら」 魅音が一番感じる…だからこそ感じ過ぎて辛い場所を俺は知っていた。 その場所をグリグリと刺激してやると甘い嬌声に泣き声が混じる。 「や…っ…そこやだぁ…も!んあっ…ああぅっ!」 肉と肉がぶつかる音と粘着質な水音、そして魅音の嬌声が俺達の行為の激しさを教える。 「ひっ…アあっ!んぅ…あ、あ、ああ…っ」 可愛らしいスカートから伸びる綺麗な足が俺を拘束する。そしてここまできて魅音も腰を振り始めた。 魅音から求められているような感じがしてなんとも言えない感覚が湧き上がる。 「あぅ…アっ!やっはっ…ああっイ…い…」 「…ん…今なんて…」 「イ・・イイ!…は…んああ」 魅音は行為の最中にイイと言う時は大抵自我を失っている時だ。 まだ羞恥心が残る時は魅音はなかなか素直に気持ちいいとは言ってくれない。 イコール魅音ももうすぐでイキそうなのだと悟る。 そして限界が迫っているのは魅音だけではなかった。 「アアッ!あ、や…あ、たし変にな…変になっちゃ…ふああっ」 「ああ、どうせ俺しか見てないんだからもっと変になっちまえ」 ギリギリまで引き抜いて思いっきり奥まで貫く。 「あああっ!ひぁぁっ」 魅音が感じる度にきゅうきゅうと中が締まるのが分かる。 いい加減こっちが変になりそうだ。 「うん…あっ!…い、イイ…気持ちい…圭ちゃ…も」 「「もっと」?っ…それとも「もう」?」 「圭ちゃ…けぃ…っうぁ、あっ…も…ダメっ…イ、イク!」 ガツガツと狂ったようにお互いの性器を擦り合わせる。 「あ、あ、イっちゃ…!はっ、あああああああっ」 「う…っ…」 一際大きく魅音が悲鳴に近い嬌声を上げ、全身を震わせ果てる。 俺は跳ねる魅音の身体を強く抱き締めて 逃げる事を許さないかのように精液を魅音の中に叩きつけた。 …――――――――――― 「みおーん…生きてるかー?」 ソファーの上でぐったりしている魅音の頬を軽くペチペチと叩き問いかける。 「うぅ…だめ…死ぬ…」 「まさか気絶するとは思わなかった…スマン。正直やり過ぎた。 でも魅音かぁいいかったな。あんな可愛い声で喘ぐし善がるし。もう録音して聞かせてやりたいぐら…ぶへっ!!」 俺の顔面に魅音の投げつけたクッションがクリティカルヒットする。 「わー!もう黙れ黙れ~!圭ちゃんの変態~!!」 「ほほ~?それだけ元気があればまだまだいけるよな?」 黒い笑顔で魅音ににじり寄る。 「ぎゃ~!ケダモノ~!もう無理!本当に無理!」 「ああ、そうそう。魅音が気絶してる間に風呂沸かしておいたんだ。 どうせなら一緒に入るか。魅音も身体ベタベタで気持ち悪いだろ?」 「お、お風呂って!?わ、わわっ」 わたわたと動揺する魅音を抱きかかえてリビングを後にする。 すっかり着崩れたメイド服姿の魅音をお姫様抱っこしてるだけでまたムラムラときてしまいそうだがここは我慢だ。 「けっけけけけ圭ちゃん!お、下ろして!自分で歩ける!歩けるからっ!」 「なーに言ってんだよ。まだ腰立たないんだろ?遠慮するなって」 「う…わ、分かったよ。たまには圭ちゃんにも男らしいところを見せてもらわなくっちゃね」 はぁ、とことん素直じゃない奴め。だがそんな魅音だからこそイイのかもしれないな。 「でもこうゆうのってなんていうか…御飯作ってもらって二人で飯食って、更に一緒にお風呂って新婚さんみたいでいいよな」 「#×○▽☆■$%!?」 魅音さーん?頭から湯気が出てますよー?でも気にせず俺はそのまま続ける。 「その…さ、いつかは俺のメイドさんじゃなくってお嫁さんになってくれよ…な…?」 ちょっとストレートすぎたか?自分で言っておきながら少し気恥ずかしくなる。 「~~~~っ!」 当の魅音は俺の胸にしがみつき顔を埋めたまま震えてる。 悲鳴を耐えているような声が魅音から漏れるが決してこっちを見ようとしない。 本当に分かりやすい奴め。俺以上に魅音が動揺してくれるから俺自身は幾分冷静になれたようだ。 仕方ない。 魅音の赤くなった耳を見れば答えは分かっているが 返事は改めて風呂の中で聞くとしよう。
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「ひ…あぁあっ…けえちゃ…んぅうっ…や、やめ…」 甘ったるい喘ぎ声が鼓膜を刺す。俺は構わず魅音の胸をわし掴んで揉みしだいた。 「ああっ…や、だめだってそれ…」 「駄目?駄目って何が?」 「だ、だからぁっ…あんっ…」 俺の両手で、魅音の白く大きな胸が、ふにゅふにゅと柔らかく形を変える。 そしと魅音はその度に甘ったるい声を漏らし、震える。 「もう…!やだって、それ…」 魅音は潤んだ瞳できっと俺を睨む。けれどそこにはいつもの鋭い眼光は無い。 あるのは頬を火照らせて眉根を寄せた、羞恥と快感に翻弄された表情のみだ。 「ちゃ、ちゃんと…子作りしてくれるって言ったでしょ!?」 そう苦しげに言う魅音の裸の太股には、外出しされた俺の精液が飛び散って滴っている。 正直、目眩がした。 それは魅音の一言から始まった。 「圭ちゃん、あのね……お、おじさんと、こっ……子作りしてほしいの」 突然両親が留守中の俺の家に一人で訪ねてくるなり、魅音は紅潮した顔で意を決したようにそう叫んだ。 俺はもちろん耳を疑った。 「はあ!?何言ってんだよ!!」 「い、今園崎家には、男の跡取りが必要なの。 お母さんとお父さんは婆っちゃにずっと催促されてて…でもどうしてか全然子どもが出来なくて…! それなら次期頭首の私が、子どもを生むしかないって、婆っちゃに頼まれて……! 大丈夫!監督に相談して、初めてでも痛くない薬を貰って飲んできたから!」 ひでえ話だ。それじゃ魅音があんまりにも可哀相じゃねえか。 園崎家に憤りを感じつつそう言うと、魅音は慌てて首を振った。 「しょうがない…しょうがないんだよ。だから圭ちゃん、もし私を可哀相だと思うんだったら……」 魅音がいつものシャツの裾に手をかけて、一気にぐいっと脱ぎ捨てる。 白い肌、淡いレースのレモンイエローの下着に包まれた豊満な胸に、思わず視線が吸い寄せられる。 「私を…抱いてよ……?」 魅音は懇願するように俺を見つめる。 もちろん、拒否するはずが無かった。 正直、魅音との『子作り』は、予想以上に気持ちの良いものだった。 魅音の吸い付くようで滑らかな肌といい、その柔らかく大きな胸といい、脚といい、髪といい、顔といい。 だから魅音の中に初めて挿入した時、 「ぅああぁっ……!圭ちゃんっ…」 と喘いだ魅音の姿を見て、名残惜しさのあまり外出ししてしまった俺を誰が責められよう。 監督、相当強い媚薬を魅音に渡したらしい。 魅音の中から引き抜いて、太股に放出した瞬間、魅音は目を見開いて俺を見た。 「けっ…圭ちゃん、どうして外に出したの!?中に出してもらわなきゃ駄目なのにー!!」 「悪い、魅音。俺あんまり慣れてなくてさ…失敗しちまった。でももう一度やれば大丈夫だろ?」 「ふぇ…もう一度…?」 魅音はぼーっと上気した顔で、はあはあと肩で息をしながらそう言う。 その困惑したような息遣いにさえも興奮してしまう俺は、もうどうしようもないと思う。 「そうだよ、もう一度。今度こそ魅音の中に出すからさ」 「う、うん…分かった……今度はちゃんと、中に出してね?」 魅音は潤んだ瞳でそう俺に縋るように言う。やべえな、こりゃ。 そして俺たちは子作りを再開して、冒頭に戻る。 二回目の外出しの後、さすがに魅音も気付いたらしく、涙を零しながら俺をきっと睨んだ。 「圭ちゃん…ひどいよぉ……」 さすがに心が痛む。まあ下半身の方も、痛いほど興奮していたが。 「意地悪してごめん、魅音。今度はちゃんと中に出すから」 「ほんとに…?」 「ああ、約束する。絶対だ。だから、な?もう一回頑張ろうぜ」 「うん…頑張る」 魅音はこくこくと頷いて、涙の痕が残る赤い顔でよろよろと俺の方に向き直る。 魅音の一糸纏わぬ白い身体。ところどころに俺の精液が飛び散っている。 背中にある鬼の刺青がまた、どこか危ない香りを誘う。 ああ、やばい。やばいぞこれは。 俺はくらくらしながら、魅音の胸を揉み始めた。 「んうぅ…あぁ…あん」 魅音は気持ち良さそうに身体を反らせる。そして片方の手を俺の肩に回した。 「魅音…魅音」 俺は魅音の名前を呼び続けながら、上を向いた乳首に唇を寄せる。 ねっとりと舌でそれを包むと、俺の肩に回された魅音の手の力が強くなった。 その魅音の可愛らしさに、興奮して息が上がる。 指を魅音の中につぷりと入れると、とろとろに濡れた感触が伝わってくる。 「魅音、いくぞ」 「っ……ん、あ…ぅ」 魅音はきつく閉じていた目をうっすら開いて俺の姿を認めると、ほんの少し安堵したように息を吐いた。 それを肯定と受け取り、魅音の両足を掴んで開かせる。 そしてびしょびしょに濡れたその部分に、俺は自分のモノを押し入れた。 「うあっ…あああぁぁあっ……」 魅音が大きく喘ぐ。 ずずず、ずぷ、ぬちゅ。 粘着質の水音がふたりの間に響く。たまらなく温かくいやらしい感覚が下半身を包む。 俺は身体の奥に灯る熱に促されるかのように、腰を動かし始めた。 「ふあぁあっ…けえちゃ……圭ちゃあんっ…!!」 魅音の唇から熱に浮かされたかのように、ぽろぽろと言葉が零れる。 「きもちいい…きもちいいよぉ……」 魅音の身体がふるふると震える。 ぐちゅぐちゅという音が止まらない。 魅音の締め付けのあまりの気持ち良さに、俺も思わず息を吐いた。 「魅音…気持ちいいぞ、魅音…」 「わ、私も…すごく奥に、圭ちゃんのが当たって……お、おかしくなりそう……」 お互い切羽詰まった声で囁き合う。触れ合う汗で濡れた肌がたまらなく心地よい。 ずぷ、ずちゅ、ぐちゅ。 俺は魅音に腰を打ち付ける。その度に魅音の白い胸がぷるんぷるんと揺れる。 とろんとした瞳から涙が頬を伝ってきらめいていて、魅音はとてもきれいだった。 不意に下半身に痺れを感じる。限界が近い。 「魅音、お、俺、もう…」 「わ、私も…いっちゃう、いっちゃうよぉ……!」 締め付けがよりいっそうきつくなる。たまらないな、これ。 その締め付けに促されるように、腰を打ち付けるスピードを速める。 「ああっ…ふわぁああっ…だめ、もうっ……!」 「魅音、魅音……!」 汗が飛び散って光る。熱の中で、魅音の身体と俺の身体がひとつに溶け合うように思えた。 「魅音、出すぞ!」 「ふぁあっ…出して、圭ちゃんの精液、出して…んぁああっ…」 俺は魅音の奥深くまで押し入れて、その熱い精液を一滴残らず魅音の中に放出する。 「あんっ…あぁ、出てるっ…ふぇ……」 注ぎ込まれるその熱を感じたらしく、魅音はびくびくと腰を痙攣させる。 その震える魅音の姿を見ながら、俺は胸の奥にじんわりと広がってゆく愛しさを感じていた。 その数十分後。 俺たちはひとつの毛布にくるまって、裸のまま寄り添っていた。 隣りの温もりに穏やかな気持ちを感じながら、俺は口を開いた。 「なぁ魅音」 「……何?圭ちゃん」 まだ恥ずかしさが残っているのか、魅音はどこかぶっきらぼうな声で返す。 「ずっと気になってたんだけど…どうして、子作りの相手は俺だったんだ?」 不意に魅音の身体が強張る。 「ば、婆っちゃが、圭ちゃんを骨のある若者だって気に入ってて!圭ちゃんとなら、頭の良い元気で逞しい子どもが生まれるだろうって言ってたから!」 俺は拍子抜けした。 思わず苦笑する。 「そうなんだ…意外だな、そんなに気に入ってもらってたなんて」 「……ごめん、嘘」 魅音はそうぽつりと漏らし、意を決したように顔を上げて俺を見た。 「私、圭ちゃんが良かったの。圭ちゃんじゃなきゃ嫌だったの」 「え?」 魅音は小さく息を吸って、言葉を続ける。 「だって私、圭ちゃんが好きだから」 それを聞いた瞬間、俺は魅音を抱き締めていた。 魅音は小さく驚いたように声を上げたが、やがて照れたように黙り込む。 そうしてぴったりと身体をくっつけて抱き合う俺たちの上には、ただ暗闇のみがあった。 婆っちゃが「子どもを作れ」と言った時はどうしようかと思った。 けれど勇気を出して圭ちゃんに「抱いてほしい」と言い、圭ちゃんがそれに応えてくれようとしたとき、こんなに嬉しいことはなかった。 いっぱいいっぱいだった私に比べ、多少圭ちゃんには、この状況を楽しんでるフシが無かったと言えば嘘になるが、まあそれは気にしないでおこう。 だからお互いの思いを伝え合った後、私はとても幸せな気持ちで圭ちゃんの腕の中にいた。 すると不意に圭ちゃんが言った。 「そういえば魅音、もし子どもができてなかったらどうするんだ?」 「…ふぇ?」 「今日したからって子どもができたとは限らないだろ?仮にできたとしても、女の子だったらどうするんだ?」 「……それは…その…」 何も考えてなかった。ほとんど勢いでここに来たから。 けれど改めて考えてみる。もし今日できていなかったら、それはつまり… 私は思わず口をつぐんだ。顔がかあっと赤くなるのが分かる。 すると私の頭に浮かんだ考えを、圭ちゃんが先に口にした。 「まさか、できるまでずっと子作りするってことか?」 「……多分」 頷くと、圭ちゃんが硬直した。大分ショックだったみたいだ。 そりゃそうだ、こんな恥かしいこと、そんなにしょっちゅう出来るわけ… あれ。何か圭ちゃんの様子がおかしい。俯きながらも、肩を震わせて、不敵に笑っている。 「……ということはつまり」 「け、圭ちゃん?」 「明日も明後日も、魅音としていいってことだよな!?よっしゃあ!」 圭ちゃんが心底嬉しそうに叫ぶ。っていうか、えええ!? 「あ、明日?明後日!?」 「そうだぞ魅音。子どもができるまで毎日だ。これも全部園崎家の未来のためだ、しょうがないんだ魅音!!」 「いや、毎日する必要は…」 「何言ってんだ魅音!そんな甘っちょろいこと言ってる場合かぁ!!できる限り子作りに励むのが俺たちの使命なんだぞ!!」 「ちょ、ちょっと圭ちゃん落ち着いて…」 私は何とか圭ちゃんを宥めようとした。 しかし、すっかり勢いづいた圭ちゃんは構わず喋り続ける。思わず背筋が寒くなるほどだ。 「しかし子作りと言っても、単調なものではすぐに飽きてしまう!子作りを適度に楽しむためには様々なプレイが必須! 手始めに明日の放課後、コスプレHなんてどうだ!?ネコミミ、スク水、メイド服、ナース服何でもござれだ! いやむしろ!明日とは言わず、俺は今すぐでもOKだ!」 「ちょっと待って、待ってってば圭ちゃん!」 圭ちゃんが私の両肩をがっしりと掴む。目がやけに爛々と輝いている。 それとは逆に、私は顔から血の気が引くのを感じた。 まさか、まさかまさか、この男…! 「さあ魅音!!俺の子を孕めええぇぇぇ!!!」 「いっ…いやあああぁぁあ!!」 それからしばらくの間、私の苦労が絶えることは無かった。 そしてこの雛見沢で、私の叫び声が途切れる夜も無かったという。 終