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「予告状…… 今夜12時に、この美術館で1番貴重なお宝、いただきに参ります。怪盗アルセーヌ・ルパン……」 美術館で複数の宝が警備されていた。 警部「ルパンめ…… 1番貴重なお宝か。幻の秘宝、ボヘミアの踊る犬か? それとも、第3展示室の名画、悪魔の足ツボマッサージか? いったいどっちなんだ⁉︎」 時刻は12時を過ぎ、天井からシャンデリアが落下。 警部「しまった! 奴は第3展示室だ! 急げ‼︎ 逃がすな、行け‼︎」 警官が第3展示室に向かう。 警部「ふっふっふ……」 警部が変装を解き、ルパンに戻る。 ルパン「ふっふっふ……」 声「そこまでだ!」 ルパン「誰だ?」 のび太「ふっふっふ…… 名探偵シャーロック・のび太だ!」 ルパンが逃げる。 のび太「待て‼︎ ああっ!」 のび太が落ちると、そこは教室だった。 のび太「待てーっ、ルパン。待てーっ!」 ジャイアン「はっはっは! のび太、お前ホームズになったつもりかよ?」 しずか「昨日の映画? 面白かったわよね……」 スネ夫「見た、見た! 『ルパン対ホームズ対オシシ仮面』でしょ?」 のび太「かっこよかったよね、ホームズ。僕もあんな風になれたらなぁ……」 ジャイアン「無理、無理。お前にあんな天才的な推理ができるわけないだろう?」 スネ夫「のび太にピッタリなのはさ、あのマヌケな刑事の役。『怪しい』なんつってさ!」 のび太「くうっ!」 野比家。 ドラえもんが昼寝の体制に入る。 ドラえもん「ふあーっ…… どら焼き食べ過ぎて眠くなっちゃった……」 何者かがキーボードを操作。 のび太「ただいま! ドラえもん、ドラえもん、ドラえもん、ドラえもん!」 超空間からカードが降ってくる。 そこへのび太が部屋に入ってくる。 のび太「ドラえもん! あれ? なんだ、いないのか……」 ランドセルを投げた拍子に中から0点の答案が飛び出す。 のび太「わあっ! まずい、0点のテストだ! ん? 何だこれ? D? X?」 ママ「のびちゃん?」 のび太「わああっ! どうしよう、どうしよう。テストが……」 ママが部屋にやってくる。 ママ「のび太!」 のび太「はい‼︎」 ママ「外から帰ったら、手を洗ってうがいしなさいっていつもいつも言ってるでしょ?」 のび太「今、やろうと思ってたところ……」 ママ「怪しい…… 絶対忘れてたでしょ?」 押入れに超空間が現れ、そこから手が出てきてドラえもんの鈴を取ろうとする。 ドラえもん「もう、くすぐったいよ…… ミイちゃん、そんな…… ん?」 鈴が超空間の中に消えていく。 ドラえもん「……わああーっ! ない、ない、ない! 鈴がない‼︎ 鈴が盗まれた…… どうしよう、どうしよう、どうしようったらどうしよう! のび太く〜ん‼︎」 ドラえもんのび太のひみつ道具博物館
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2ページ目 10秒後 ジャイアン「着いたぞ」 のび太「え?……ここは?」 ジャイアン「VIP」 のび太「びっぷ…って何それ?」 ジャイアン「さぁてスレ立てるか~へへへ今日は大漁かな?」 ジャイアン「早速釣れてる釣れてるww」 ジャイアン「何だよコイツ嫉妬し過ぎだぜwwさては童貞だな?釣りなのにwwwww」 のび太「ジャイアン…魚」 ジャイアン「あ!?魚なら魚屋でも行って買って来い!!!!!」 のび太「ヒッ!」ビクッ 次へ トップへ
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ドラえもんたちは牛魔王を倒し、脱出に成功した。 そして、三蔵とリンレイとの別れの時が近づいてきた。 リンレイ「みなさん。本当にご迷惑をおかけしました……」 ドラえもん「迷惑だなんて。元はと言えば僕の不注意で……」 ドラミ「そうよ。お兄ちゃん……」 ドラえもん「三蔵様、とんだご迷惑をおかけしまして……」 三蔵「いや、私も大変勉強になりました。それからこのリンレイ、私に預からせていただけないでしょうか?」 のび太「そりゃいいや。ねぇドラえもん」 ドラえもん「重ね重ねご迷惑をおかけします……」 一同「あははは!」 のび太「頑張ってね、リンレイくん」 リンレイ「ありがとうございます。悟空様……」 のび太「実は僕、本当の名前は……」 ジャイアン「お前は孫悟空だよ!」 のび太「そう。聖天丹精、孫悟空!」 スネ夫「よっ、悟空ちゃん!」 一同「あははは!」 リンレイ「さようなら! さようなら!」 一同「さようなら!!」 ドラえもん「さぁ、僕たちも帰ろう……」 一同「うん!」 ドラえもんたちはタイムマシンで現在に帰還している。 のび太「本当に元の時代に戻ってんだろうね?」 ドラえもん「大丈夫……」 野比家。 のび太「ママ、ただいま!」 ママ「いったいこんな遅くまでどこ行ってたのよ!?」 のび太「戻ってないんじゃない?」 ママが部屋に入ってくる。 ママ「のびちゃん…… あら? どうしたの!? みんな……」 一同「ああっ……」 のび太「角がない。ママ!!」 ママ「ど、どうしたのよ?」 のび太「ママ……」 しずかたちもそれぞれ母親たちの胸に飛び込む。 (終)
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2ページ目 のび太「やあ、ママとドラえもん」 のび太ママ「のび太!一体どういうことなの!?」 ドラえもん「そうだよ!のび太君が人殺しなんて嘘だよね!?」 のび太「本当、あんたら平和ボケし過ぎ」 のび太ママ「!?」 ドラえもん「な、に?」 のび太「僕はジャイ子を殺した。将来あいつと結婚するんだろ?未来を変えるためにやったんだ」 ドラえもん「この、クズヤローがぁぁぁぁぁぁ!!!!!」バシッ のび太「・・・痛い。痛いなぁドラえもん」ニヤニヤ のび太ママ「狂ってる」 のび太「まあ僕は子供だからすぐ出られるからね。ママ、ドラえもん。覚えてろよ?」 のび太ママとドラえもん「ひいっ」 次へ トップへ
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4ページ目 のび太パパ「のび太はどうだった?」 のび太ママ「あの子狂ってるわ。出てきたら殺される」 のび太パパ「のび太が?ははっ!そんなわけないだろ?「 のび太ママ「けど実際一人殺してるのよ!?」 のび太パパ「きっと何かの間違えさ。のび太を信じよう」 のび太ママ「あなた」 その後、二人は熱く絡まり合った。 次へ トップへ
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のび太のBIOHAZARD Death Play ENDはのび太のバイオハザード最新作として計画された。のび太の生き様が復活する。今回は新しい敵であるレゾナントやライダーも登場する他、武器(重火器類)は26。コンバットナイフだけでなく日本刀や鉄パイプなども武器として登場する。
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全ての終わり、一つの始まり――そして誰かいなくなった(後編)◆o.lVkW7N.A 前編より 二つの人影が、北東にある港町目掛けて歩いていた。 そのうちの片方、桃色の長い髪を靡かせる色白の少女が、褐色の肌をしたもう一人に話しかける。 「あれで、良かったのかしら」 「さあね」 その問い掛けに少々むっつりとした表情で振り向くと、彼女はぶすりと呟く。 「ああしろって言ったのは、私じゃなくてあなたでしょ」 「確かにそうだわ。でも、トリエラさんだって承諾したじゃない」 相手から平然とそう言い放たれて、少女は益々むっとしながら反論を試みようとする。 けれど視線を向けた先では、淡々とした狂いのない歩調で歩みを進める少女が、興味深そうにこちらを見つめていた。 それに毒気を抜かれた形になった彼女は、大きく吐息して胸の中に詰まった空気を一斉に吐き出すと、掌をひらひらさせて告げる。 「そうだね、確かに私もオーケーした。はいはい、あなたの言う通りだよ……」 * * * まるで肺に小さな穴でも開いているかのように、吸っても吸っても酸素が足りない。 眩暈がするほどの息苦しさに倒れ込みそうになりながらも、双葉は駆け足を止めなかった。 目的地へ続く森の中を一目散に走り、朽ちかけた廃病院を一人、目指す。 シャナの行為を無為にするわけにはいかなかった。 戦う力を持たない自分に出来るのは、守ってもらった命を無駄にしないよう努めることだけだ。 双葉は荒い息で木々の間を掻き分け、よろめく足で一歩一歩と前へ進んだ。 先ほど上空から落下した衝撃で体中に鈍痛が響いていたものの、泣き言を言う暇はない。 苦しさを無理やり抑え込んで、少しでも速くと疾走する。 「……いて削って裁って刻んで刎ねて刈って削いでほじくってくりぬいて薙いで断って削いで……」 その途中、林の間から耳に飛び込んできた誰かの独言に、思わずびくりと身体を強張らせた。 あまりにも異常で物騒なその単語の羅列に息を呑み、相手に気付かれないよう迂回しようとする。 大きく距離をとってその場から通り過ぎようとしたところで、しかし双葉は気付いた。 そこに立っているのが、先ほど別れたばかりの紫穂だということに。 安堵に胸を撫で下ろそうとするものの、常軌を逸したその表情を見て判断を迷う。 正直に言って、とても恐ろしかった。近寄りがたい気色の悪さすら感じた。 すぐ側にいる双葉にも気付かないのか、紫穂は壊れたテープレコーダーのように言葉を紡ぎ続ける。 どんよりとした双眸に明るい色はなく、ただ闇のように深い黒色が澱んでいるだけだ。 恐怖に竦む足で、それでも双葉は紫穂へと足を進めた。 『三人で病院へ戻るわよ』と、シャナはそう自分に言ったのだ。 だったら、紫穂をここへ置いていくわけにはいかない。 首に縄をつけてでも彼女を病院まで連れて行って、そうして三人で再会しなければ。 「紫穂? おい、どーしたんだよ!」 生気の感じられない彼女に近づいて、がくがくと肩を揺さぶった。 そうされて漸く双葉の存在に気がついたのか、紫穂は薄い笑みを湛えたまま呟く。 「きっと、皆皆皆死んじゃうんだわ。シャナちゃんも小太郎君も薫ちゃんも葵ちゃんも、皆皆皆……」 「……何言ってるんだよ? 紫穂、お前、おかしいぞ!?」 そう問いながらさらに強く身体を揺すっても、彼女は平然としたままだ。 まるで幽霊の相手でもしているような気分になって、ぞっとした双葉が背中一面に鳥肌を立てた。 「人形がね、棺桶を運ぶのを『見た』のよ。あれはこの島にいる皆のための棺。次は誰のためのものかしら。 私? あなた? ああ、そう言えばシャナちゃんが居ないわね。シャナちゃんのかもしれないわ」 「……なっ、てめぇ!!」 双葉には、人形だの棺だのという言葉の意味は分からなかった。 どんな理由でかは知らないが、今の紫穂は相当に混乱している。 そのせいで死神の登場する白昼夢でも見て、現実との区別がつかなくなったのかもしれない。 けれど、だからと言って、今の彼女の発言が許せるわけはなかった。 「……何よ、シャナちゃんは強いから死ぬわけなんてないって、そう思ってるの? でも、そんなわけないじゃない。だって、あなたを助けた神楽ちゃんは呆気なく死んじゃったでしょう?」 ケラケラケラケラと耳を劈く甲高い声を立てて、紫穂が可笑しそうに笑う。 双葉は見開いた両目で相手を真っ直ぐに睨み付けると、その笑声を打ち破るようにして叫んだ。 「……あいつらのことを、そんな風に言うな。あいつらは、あたしに約束してくれたんだ。 絶対に戻るから、きっとまた逢えるからって、そうあたしに言ってくれたんだ!!」 そうだ、シャナは自分に約束してくれた。 すぐ怒るし、考え方は合わないし、冷たいし、頑固だし、素直じゃないし。 そんな嫌なやつだけど、それでも、双葉の前で確かに誓ってくれた。 ――――だから、守ってもらった自分に出来るのは。 「……だから、だからあたしは信じてるんだ。 シャナがあんなやつに負けるわけねーって、死んだりなんかするはずねーって!!」 * * * 赤い髪をした少女は最早、絶体絶命どころではなかった。 死の淵に足を掛けているどころか、全身がその沼に浸かり辛うじて指先だけが岸辺に引っかかっている状態だ。 のび太の見ているすぐ先で、トリエラがナイフを振るっている。 腕と脛に鋭く線を引いて相手の動きを封じた彼女が、ついにその剣先を喉笛へと持っていった。 あと数センチ、5ミリ、3ミリ、1ミリ……。――――さくり。 耳を塞ぎたくなる様な音は、意外にも聞こえなかった。 むしろ、温めたナイフでバターを切るのに似たごく軽い手応えで、刃先は皮下へ潜り込んでいく。 その光景に思わず息を呑んだのび太には微塵も構わず、トリエラの手にするナイフの鋭利な先端が少女の喉下へ喰らい付く。 そのまま指先に力を込め、彼女は皮膚に食い込んだ刃先を真横へ引こうとした。 まるで、仕留めたばかりの獲物を巨大な虎が一撃で屠るかのように無駄の省かれた動作で、そのナイフを真っ直ぐに――――。 「だだだだだだだ駄目、駄目ぇぇっっっっっ!!!!!」 瞬間、のび太は反射的に叫び声をあげていた。 その絶叫にトリエラがぴたりと作業をやめ、不可解そうな表情で彼へと振り返る。 「怖いなら目でも瞑ってなよ。すぐに終わるから」 トリエラはそれだけ言い捨てると、すぐに止めを差そうと少女の身体へ向き直る。 それを阻止せんと急いで彼女に駆け寄ると、のび太は泣きそうな顔でぶんぶんと首を激しく横に振った。 「ちちち違うんだ。……僕、僕っ、トリエラさん達に嘘吐いてたんだよ……!!」 「……どういうこと?」 のび太が口にした言葉に、トリエラが眉を顰めて問う。 先ほどまで使用されていた血染めのナイフを向けられ、のび太はうっと声を詰まらせた。 怖い。怖い。本当のことを言ったら、きっと殺されてしまう。 まるで、石でも丸ごと飲み込んでしまったみたいに喉の内側が苦しかった。 たった一言の言葉を発するのがひどく困難で、舌の先は縺れているのか思うように動かない。 それでも、自分の嘘のせいで関係のない人が死んでしまうなんて、やっぱり耐えられない。 僕は運動だって勉強だってできないし、弱虫の臆病者だけど、それでもそんな卑怯な人間にはなりたくないから。 「……先に襲おうとしたの、本当は僕のほうなんだ。 でも、その人に反撃されそうになって、それで……腹が立って……、僕……っ」 「それで、私達にあることないこと吹き込んだ、ってわけね」 ふぅと心持長めな溜息を吐いて、トリエラが左右の瞳を苦々しげに歪める。 握っていたままだったナイフの先端をのび太の胸元へ押し当てると、怒ったように告げた。 「だとしたら、私が今退治するのはあなたってことになるけど」 「……うん、分かってる」 ごくんと唾液の塊を嚥下すると、のび太は恐怖に震えた聞き取り難い声で言った。 膝をがくがくと振動させ、顔中に冷たい汗をびっしりと掻きながら、それでも彼はしっかと口にする。 「ぼっ、僕が死ぬのは……、仕方ないからいいんだ。 すごく、すごくすごくすごく怖いけど! 本当に怖くて怖くてしょうがないけど!! でもいいんだ! だけど、だけどお願いだから、僕を殺したら、代わりにその人を助けてあげて!」 「言っている意味が分からないよ。あなたを殺したって、この子を助ける義理も方法もないしね」 にべもなくそう返すトリエラに、けれどのび太は怯まない。 死への恐怖も戦慄も、自分の情けなさへの嫌悪感も勿論全部ある。 それらは、ともすれば体中全てを飲み込んで襲い掛かってきそうなほどに強すぎる感情だ。 だが今はそれ以上に、自分のせいで重傷を負ってしまった少女を助けたい、助けねばという一心が勝っていた。 「あ、あのね……」 野比のび太は、決して学校の成績がよいほうではない。 むしろ、万年0点ばかり取っているような相当の落ち零れ少年である。 けれど彼には、二つの特徴があった。 一つは、定められたルールの応用が人並み以上に巧みであるということ。 例えばひみつ道具を使用する際など、彼は瞬時にその道具の最適な利用方法を思いつくことができる。 その特異な発想によって、お金儲けやちょっとした悪巧みに利用された道具は数知れない。 彼のそういった才能は、ドラえもんですらしぶしぶ認めざるを得ないところだった。 勿論、最後に何らかのしっぺ返しを喰らうことも多々あるのだが、顔に似合わずアイディアマンであるというのは事実だ。 そしてもう一つ。 ――――彼は人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことのできる少年だった。 この殺し合いが始まってからの彼は、確かに駄目なところばかりが目立っていた。 自分達が手掛けてしまった子豚の死に怯え、グリーンに泣き言をいい、果てには幼い赤ん坊や少女を殺害しようとまでした。 だがそれでも、のび太は根っからの悪人などでは決してない。 ただひどく臆病で怖がりなだけで、奥底では誰よりも優しい心の持ち主――それが彼だった。 他人のために泣いてあげられ、友人のために命をかけられる少年。 普段はいじめられてばかりなのに、ここぞというところでは歯を食い縛ってでも意地を貫き通すことの出来る少年。 そんなのび太だからこそ思い付けた、少女の助け方。 それは。 「トリエラさん、さっき言ってたよね。これで三人目だから、そうしたらご褒美でも貰おうか、って……。 だから、だったら僕を三人目にして……そのご褒美で、その人の怪我を治してあげて……!」 * * * リルルは、眼前の状況を面白いものとして捉えていた。 単にお人好しなだけだと思っていたのび太が放った覚悟、それが非常に興味深かったのだ。 自分の命と引き換えに他者を助けようとするなんて、非効率的で非合理な判断だわ。 そう思うものの、彼の行いを『馬鹿げた行為』とばっさり切り捨てられない自分が、心のどこかに存在した。 この島で出会った人間達を通して知った、『他人を思いやるこころ』というキーワード。 人間を理解する上での重要なその言葉の意味を、リルルは未だ本質的には把握していなかった。 その語意を分かろうと思えば思うほど、頭の中で激しいエラー音が鳴り響く。 けれどその障害ゆえに益々、リルルは『こころ』について関心を引かれた。 人間の本質を、ロボットと人間の差を知りたいという彼女の欲求は、最早己でも止めようがない。 折角銃を持っていたのに、自分を撃たず結果的に死んでしまったサトシ君。 元々は敵だったはずなのに、危機に陥った少女を助けに入った黒髪の少年。 その彼の理性的な命令を無視して、無意味にも援護に向かおうとしたお下げの少女。 そして、大切な人を壊してしまったにも関わらず、自分を心配してくれたイエローさん。 彼らの不可解な行動に共通する『こころ』というものの存在を、リルルはもっと理解したかった。 そして彼女は、それが一般的なロボットの思考回路から相当に逸脱していることも知らず、思う。 ここでのび太君を死なせてしまっては、いけないのではないかと。 ――それは、彼女の思考内に現われた、小さな、けれど明確なバグだった。 リルルは考える。サンプルを減らすのは得策ではないから、と。 けれど、この島に人間はまだまだたくさんいる。観察対象が必要ならば、トリエラを注視していればいい。 一人くらい壊れたところで損失とは呼べないし、その一人が以前からの知り合いだったとしても同じことの筈だ。 それなのに彼女は、のび太を殺さずに済ませる方法を探していた。 自分の選択したその行動の真意には気がつかないまま、リルルはトリエラに告げた。 「のび太君は私にとって重要な観察対象だわ。壊すのはやめて」 「そういう訳にはいかないよ。その子はゲームに乗ろうとした側だし、そもそも本人がそれを望んでる」 ナイフを翳したままそう答えるトリエラに、リルルが臆することなく言葉を続けようとする。 「いいえ。それでも私は、大切なサンプルを失うわけにはいかな……」 「……いいんだ、リルル」 言いかけた声を途中で遮ったのは、彼女が庇おうとしたのび太本人だった。 その口調は、以前に聞いた情けないそれとは百八十度違い、別人のように力強いものだ。 驚くリルルに、のび太は憑物が落ちたようなからっとした笑顔で更に告げる。 「すごく怖いし、痛いのは嫌だけど……、でも悪いことをしようとしたのは僕なんだから。 それに、こうでもしないとあの子の怪我は治せないんだもの」 真っ直ぐな瞳で自分を射抜くのび太に、リルルは何か言い知れぬものを感じた。 そして彼女の体の奥底から、純粋な感情が湧き上がる。 ――――『この人を、ここで壊したくはない』と。 リルルは無言で顔を伏せると、背負っていたランドセルから小さなガラス瓶を取り出した。 桃色の液体がなみなみと注がれたその小瓶を手に、彼女は告げる。 「それなら、問題はないわ」 「え?」 彼女の言葉に、のび太とトリエラが二人揃って首を捻り、不思議そうな顔を向けた。 リルルはその疑問に応えるように、手の中の瓶を左右に揺らしてみせる。 中の薬液がちゃぷちゃぷと音を立て、小さな波を起こした。 「折角だから、これを使ってみようと思うの。 効果がどのくらいあるかは分からないけれど、試してみてからでも遅くはないでしょう?」 言いながら、リルルは倒れている赤髪の少女へそっと近づいてその脇にしゃがみ込む。 強制的に上下の前歯を抉じ開けて、その隙間から桃色の液を流し込もうとする。 とはいえ、意識のない人間に薬を飲ませるのは難しい。 流し入れた溶液の大半は唇から零れ落ち、僅かでもきちんと嚥下できたのか相当に疑問が残る。 その様子を見つめながら、リルルはぽつりと小さな声で少女へと向けて呟いた。 「……あなたは、このまま壊れてしまってもいいの?」 * * * 少女は、がらんとした広い堂内を、一人、ぽつりぽつりと歩いている。 そこは、かつて彼女がある契約を交わした場所と酷似していた。 紅蓮の炎が壁際一面にゆらゆらと揺らめいて燃ゆる、天道宮最奥の聖堂。 それまで呼ばれる名前の無かった少女が、己のすべてと引き換えにして一つの称号を得たそこ――。 今現在彼女の眼前に広がっている光景は、記憶の中のその場所とあまりに似通いすぎていた。 色が、音が、匂いが。五感のすべてがその相似性を鋭敏に感じ取る。 けれど細部が似ていればいるほど、埋め様の無い、あの日あの瞬間との絶対的な差異が際立っていた。 彼女に力を与えた、 天壌の業火’アラストール。 ――――大いなる紅世の王であり、彼女の無二のパートナーでもあるその姿が、今ここには存在していないのだ。 彼の代わりとして目の前にあるのは、どこまでも落ちていけそうな深い奈落の闇と、その脇に立つ一人の男だった。 いかつい身体つきに、ばらりと肩へ垂れ流した長い髪。 そしてその顔に纏われた、サーカスの道化のようなデザインをした奇妙な仮面。 その面の間から覗いているぎょろりとした両の目玉が、これでもかというほどの眼力で少女を睨み上げる。 けれど痛いほどのその視線に、彼女は微塵も怯みなどしない。 むしろ、相手を逆に圧倒せんばかりの鋭さを持って、男を真正面からねめつけた。 互いの視線が、中空で交錯する。 瞬間、火花が飛び散るのにも似た刹那的な緊張感が辺りを包み、重苦しい空気を周囲に齎した。 「お前にたずねたいことがある」 注ぐ視線を逸らさぬまま固そうな口を開くと、男は目の前に立つ少女に質問する。 それはあまりにも重い問い掛け。 これまでに、ある難病を患った幾人もの者が尋ねられてきた、生死を分かつ究極の二者択一。 「――――生きのびたいか? それともこのまま死んでゆくか?」 「どういうこと?」 男の言葉に少女は眉を顰め、そうして先を促すように顎を傾けた。 彼女の仕草を了承したのか、男はゆっくりと己の伝えるべき言葉を続ける。 「お前はこのままでは、いずれその怪我によって死ぬ。 ゆっくりと失血死に見舞われ、或いは傷口が化膿して、やがてもがいて死ぬ……」 そう言われて四肢に目をやった少女は、漸く自分の手足の健が深く断たれていることに気付く。 今の瞬間まで痛みを感じなかったのが不思議なほどに重傷だった。 わざわざ相手に指摘して貰わなくとも、確かにこの傷ならばいずれ自分の命は消えてなくなるだろう。 どこか冷静にそう判断を下している少女を再び凝視すると、男は懐から何物かを取り出して指の先で摘んだ。 手の中へ容易に隠れてしまいそうなほど小さな瓶に入れられた薄赤色の液体。 それを彼女の前で軽く振ってみせると、男は告げる。 「しかし、この『生命の水』を飲めばおまえの怪我は治るだろう」 「…………っ!」 小瓶の中の液体が、ちゃぷんちゃぷんと表面を波立たせて波紋を作った。 期待に満ちた眼差しでそれを見つめる少女の鼻先へ、男がにこりとも笑わずにその華奢な瓶を差し出す。 少女が、おずおずと腕を伸ばした。 けれど後ほんの僅かというところで、男は瓶をぶらりと上空高く持ち上げ、少女から遠ざけた。 その行為に、少女が全身から苛立ちの色を発散させる。 「私は生きたいの。もっともっともっと生きたいの。生きなきゃいけないの! ……だから、早くその薬を渡しなさいよ!!」 苛立たしさを声に変換させるようにして絶叫した彼女を、男は無表情のまま軽く手で制する。 開かれた掌を胸の前に突き出され、少女は未だ憤懣冷めやらぬ顔のまま「何よ」と口にした。 「私は、公平を期するため、前もって言っておかねばならない。 これを飲んだ瞬間から、お前は死の苦痛から解放されるとともに、人生の様々なものをあきらめねばならない……。 お前は『生命の水』のあやつり人形になるのだ」 そこで一旦言葉を区切ると、男は薄く胸先を上下させて息を吐き――――、そして訊いた。 「……さあ、どうする?」 尋ねられ、少女はそっと瞳を閉じた。 そのまま、永遠にも感じられるほど長い――けれど実際には刹那でしかない時間が経過する。 今にも心臓の鼓動が響いて聞こえそうな静寂が周囲に帳を下ろし、闇がさらに深さを増した。 しんと静まり返ったその暗闇を切り裂いたのは、彼女の瞳。 ぱちりと開かれたその双眸に宿るのは、全ての昏き物を斬り伏せる灼熱の赤き炎だ。 闇の中で燃え盛る二つの紅き業火が、男の瞳を一直線に射抜き貫く。 「……馬鹿にしないで。私はとっくに人間をやめてるの。 過去も現在も未来もなくして、その全てを代償にしてフレイムヘイズになった。 失ったものも諦めたものも数えきれないくらいなのに……、 今更それが一つ二つ増えるのを、まさか怖がるとでも思ってるの?」 少女はそれだけ言うと、男の手にしていた瓶を奪うようにもぎ取った。 それを鷹のような視線でただ眺めながら、男は彼女へ告げる。 「苦難の道を選んだか。――――覚悟は出来ているんだな?」 「……茨の道ならずっと前から歩いてる。何度も言わせないで」 少女は手にした小瓶の蓋を回し明け、中に詰められている液体を一息に仰ぐ。 薔薇に似た柔らかな香りがふんわりと鼻を抜け、微かな甘みを伴ったそれが喉を滑り降りた。 それを最後に彼女の意識は霧の様に失せ――――、 同時に、 炎髪灼眼の討ち手’と呼ばれた少女の存在もまた、完全に消えてなくなった。 * * * 「本当にいいわけ?」 不審そうな顔で尋ねてくるトリエラに、のび太は力強く首肯した。 彼女がのび太に訊いたのは、彼がこれからどうするつもりなのかという事だった。 「あと数時間もすれば、陽が落ちて辺りが闇に包まれる。 足を引っ張りさえしなければ、北東の街で夜を明かすつもりの自分達に同行しても構わない」と。 そう話してくれたトリエラの提案は、確かにとても魅力的だった。 彼女達は二人とも十二分に強いから、一緒に行動すれば一人でいるよりもずっと心強いだろう。 それに、この島にいる中で数少ない友達であるリルルとここで別れるのも、非常に躊躇われる。 けれどのび太には、まだやらねばならないことが残っていた。 だからこそ、彼は二人の誘いを断って一人この場に残る決心をしたのだ。 それを決意するのはとっても勇気がいることだったけれど、それでものび太は覚悟を決めていた。 ……一言でもいいから、この子に謝ろう。 のび太は自分の吐いた嘘のせいで大怪我を負ってしまった少女へ、心からそう思っていた。 あの液体を無理やり飲み込ませたあと、彼女の身体にあった傷跡は波が引くようにして消えていった。 その光景は、まるでビデオテープの映像を逆回しに流しているような不思議なものだった。 だが、傷が消えても少女の意識はなかなか戻らない。 そのためのび太は、倒れたままの彼女が目覚めるのをじっと辛抱強く待っていたのだ。 意識が戻ったら、今度こそ僕はこの子に殺されてしまうかもしれない。 でも、たとえそうなってしまうとしても、やっぱりちゃんと謝らなくちゃ、との思いを抱いて。 「それじゃあ私達、そろそろ行くわ」 「うん、……リルルたちも気をつけて」 そんな風にまるで普段と変わらない挨拶を交わして二人と別れてから、どれほど時間が経っただろう。 のび太は、地面に横たわっている少女が小さく唸り声を上げて、ぴくりと身体を動かすのに気付いた。 肩を抱えて前後に揺さぶれば、腕の中の彼女が緩やかな動作で半身を起こす。 「……起きた!!」 ほっとして思わず歓声を上げるのび太に、対する少女がゆっくりと瞳を開く。 恐らく、起きたばかりで現在の状況が分かっていないのだろう。 眼前にいるのが、先ほど自分を落とし入れようとした相手であるのにも、気付いていないのかもしれない。 少女はきょろきょろと辺りを見渡すと、突然、目の前に居たのび太に勢い込んで問いかけた。 吐息のかかりそうな距離まで近づけられた相手の顔面が、必死の形相を見せている。 「……おまえ、茶色い肌の女を知らない!?」 「ト、トリエラさんのこと? それなら、もう行っちゃったけど……」 咄嗟にそう答えたのび太に、少女は憎憎しげに顔をくしゃりと歪める。 それは上官の命令を遂行しそこなった下士官のようであり、或いは親の敵を逃した復讐者のようでもあった。 まるで、背後の何者かに十本の糸で操られているかのように感情を抑えた声色で、少女はぼそりと呟く。 「あいつの肩から覗いて見えた、あの骨組み……」 そうして、怖気のするほど低い声で彼女は告げた。 感情を見透かさせない銀の双眸に、透き通るようなプラチナブロンドの髪の少女。 ―――― 銀髪白眼の破壊者’が、「しろがね」としての唯一絶対の使命を。 「…………自動人形は、全部壊さなきゃ」 【B-2/草原/1日目/夕方】 【シャナ@灼眼のシャナ】 [状態] しろがね化、生命の水の効果で傷は全て回復 [装備] マスターソード@ぜルダの伝説(重量感あり、使えない事は無い) [道具] 支給品一式(水少量、パン一個消費)、包帯、ビュティの首輪 [思考] あの自動人形はどこ……? 第一行動方針:のび太から情報を聞く 第二行動方針:廃病院に帰還し、双葉・紫穂と合流。その後18時までにB-7のタワーを目指す。 第三行動方針:自動人形(と認識した相手)は、全て破壊する 第四行動方針:コキュートスを見つけたい(アラストールと合流) 第五行動方針:小太郎の仲間(ネギとエヴァ)を探す 基本行動方針:ジェダを討滅する。 [備考]:義体のトリエラを、自動人形の一種だと認識しました。 【野比のび太@ドラえもん】 [状態]:心身ともに疲労、鼻骨骨折。 [装備]:なし [道具]:グリーンのランドセル(金属探知チョーク@ドラえもん、基本支給品(水とパンを一つずつ消費)、 アーティファクト『落書帝国』@ネギま!(残ページ無し))、ひまわりのランドセル(基本支給品×1) [服装]:いつもの黄色いシャツと半ズボン(失禁の染み付き。ほぼ乾いている) [思考] :こ、怖いけどちゃんと謝らなきゃ…… 第一行動方針:シャナに自分のしたことを謝る 第二行動方針:リルルたちを追って、北東の街へ向かってみようか? 第三行動方針:最初の子豚≠ジャイアンだと確信するために、ジャイアンを探す。 基本行動方針:もう、他の人を殺そうとしたり嘘をついたりは絶対にしない [備考]:「子豚=ジャイアン?」の思い込みは、今のところ半信半疑の状態。 【B-2/森/1日目/夕方】 【吉永双葉@吉永さん家のガーゴイル】 [状態]:腹部の銃創と胸部の刺傷は塞がったが、激しい運動は禁物。全身に打撲や擦り傷。 [服装]:血のついたオーバーオール、腹部にカラフルな包帯。 [装備]:メガネ@ぱにぽに、コキリの剣(泥がついている)@ゼルダの伝説 [道具]:基本支給品一式(水少量、パン一個消費)、ショックガン@ドラえもん、きんのたま@ポケットモンスター、包帯 [思考]:……シャナ、絶対に戻って来いよ!? 第一行動方針:紫穂を連れて廃病院に帰還。そこでシャナや小太郎の帰還を待つ 第二行動方針:あまりにシャナが遅いようなら、様子を見に行くことも考える 第三行動方針:梨々と合流 基本行動方針:このふざけた殺し合いを終わらせ、脱出する 【三宮紫穂@絶対可憐チルドレン】 [状態]:邪剣による精神汚染、 [装備]:ワルサーPPK(銀の銃弾7/7)@パタリロ!、七夜の短刀@MELTY BLOOD、邪剣ファフニール@TOS スクール水着@魔法先生ネギま!、全身黒タイツ@名探偵コナン [道具]:支給品一式×2(水少量、パン一個消費)、デスノート(ダミー)@DEATH NOTE、血濡れの庭師の鋏@ローゼンメイデン、包帯 [服装]:スクール水着の上に全身タイツを重ね着 [思考]:削って裁って刻んで刎ねて刈って削いでほじくって死んで死んで死んで…… 第一行動方針:???(精神汚染真っ最中) 第ニ行動方針:誰も信用しない。状況に応じてステルスor扇動マーダーor対主催のどのスタンスもとれるように構えておく 第三行動方針:利用できそうな仲間を探す 基本行動方針:元の世界に帰るためには手段を選ばない。自分の安全は最優先。 [備考]:サイコメトリーを駆使し以下のことを知りました 1、神社で起こったコナン&ネギ&リリスの遭遇について、支給品を透視して大まかに把 握しました。先入観による勘違いあり。 2、廃病院内部で起こった事態について客観的に把握しました。表面的に透視していたの で、会話以外の細かい部分は見落としている可能性あり。 3、庭師の鋏を透視して、これがブルーの支給品でなかったこと、また動く人形の存在を把握しました。 4、モニュメントで起こった出来事について、神楽の死体を透視することで把握しました。 5、蒼星石が棺を運んでいる姿を、森の中を透視して目撃しました。 【D-1/道路/1日目/夕方】 【トリエラ@GUNSLINGER GIRL】 [状態]:胴体に重度の打撲傷、中程度の疲労。右肩に激しい抉り傷(骨格の一部が覗いている) [装備]:拳銃(SIG P230)@GUNSLINGER GIRL(残段数1)、US M1918 “BAR”@ブラックラグーン(残弾数0/20) ベンズナイフ(中期型)@HUNTER×HUNTER、 トマ手作りのナイフホルダー [道具]:基本支給品、回復アイテムセット@FF4(乙女のキッス×1、金の針×1、うちでの小槌×1、 十字架×1、ダイエットフード×1、山彦草×1) ネギの首輪、金糸雀の右腕(コチョコチョ手袋が片方だけついている)、血塗れの拡声器 [思考]:余計な運動しちゃったなぁ……、早く街で休もうっと 第一行動方針:リルルに警戒しつつも、一時的な同盟を了承。足を引っ張ったり敵対するようなら始末も考える。 第二行動方針:安全な場所まで移動して休息。 第三行動方針:好戦的な参加者は倒す。 第四行動方針:南西or北東の街に行き、銃器店or警察署を探して武器弾薬の補給を図る。 第五行動方針:トマとその仲間たちに微かな期待。トマと再会できた場合、首輪と人形の腕を検分してもらう。 基本行動方針:最後まで生き延びる(当面、マーダーキラー路線。具体的な脱出の策があれば乗る?) [備考]: US M1918 “BAR”@ブラックラグーンは、地面に叩きつけられた際、歪みを生じている可能性があります。 少なくとも肉眼的には異常は見られません。 【リルル@ドラえもん】 [状態]:左手溶解、故障有(一応動くが、やや支障あり)、人間への強い興味 [装備]:長曾禰虎徹@るろうに剣心 (※レッドの体液でべっとりと汚れ、切れ味がほとんどなくなっている) [道具]:基本支給品×2、さくらの杖@カードキャプターさくら、クロウカード(花、灯、跳)@カードキャプターさくら [服装]:機械部分の露出している要所や左手を巻いたシーツで隠した上から、服を着ている [思考]:のび太さんが助かってよかったわ。また逢えるかしら? 第一行動方針:とりあえずトリエラに同行。邪魔をしないよう注意しながら、観察を続ける 第二行動方針:人間に興味。「友達」になれそうな人間を探す 第三行動方針:強い参加者のいる可能性を考え、より慎重に行動する。 第四行動方針:兵団との連絡手段を探す。 第五行動方針:のび太に再会できたら、そのときこそ一緒に行動する 基本行動方針:このゲームを脱出し(手段は問わない)、人間についてのデータを集めて帰還する 参戦時期:映画「のび太と鉄人兵団」 中盤 (しずかに匿われ、手当てを受ける前。次元震に巻き込まれた直後からの参戦) 【B-2/草原/1日目/午後】 【白レン@MELTY BLOOD】 [状態]:腹部に大きなダメージ(休んでマシになってきた)、中度の疲労、体の所々に擦り傷 「こぶたのしない」の力で、白く可愛らしい子豚の姿に変身中。ランドセルは咥えて運んでいる [装備]:エーテライト×3@MELTY BLOOD、 [道具]:支給品一式、ころばし屋@ドラえもん、小銭入れ(10円玉×5、100円玉×3)、 [服装]:こぶたに変身中なので今は無し。 元の姿に戻れば、『いつもの白いドレス(洗ったばかりなので一部が少し湿っている)』になる。 [思考]:とにかく、今のうちにどこかへ逃げなきゃね 第一行動方針:のび太達から逃げる。 第二行動方針:豚化が解けるまでは、どこかで大人しくしておこう 第三行動方針:蒼星石たちを置いて逃げてきてしまったが、後で戻って戦場跡を漁るかどうか思案中 第四行動方針:できれば『ご褒美』で傷を治したい。 基本行動方針:優勝して志貴を手に入れる。 [備考]:白レンはシャナに解放されてすぐ、この場から離れました。 その後どちらの方向へ向かったのかは、次の書き手さんにお任せします。 ≪165 信じるものは -all or nothing- 時系列順に読む 168 そして誰も東に行かなかった≫ ≪165 信じるものは -all or nothing- 投下順に読む 167 少し遅い(前編)≫ ≪161 骨は囁く シャナの登場SSを読む 171 大した事じゃない(前編)≫ ≪160 リリス乱舞/斬、そして……(前編) のび太の登場SSを読む 171 大した事じゃない(前編)≫ ≪161 骨は囁く 双葉の登場SSを読む 171 大した事じゃない(前編)≫ ≪161 骨は囁く 紫穂の登場SSを読む 171 大した事じゃない(前編)≫ ≪148 MOTHER/2発の銃弾/金糸雀の逆襲 トリエラの登場SSを読む 175 第一回定時放送≫186 集結の夜≫ ≪148 MOTHER/2発の銃弾/金糸雀の逆襲 リルルの登場SSを読む 175 第一回定時放送≫186 集結の夜≫ ≪160 リリス乱舞/斬、そして……(前編) 白レンの登場SSを読む 171 大した事じゃない(前編)≫
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前へ 目の前には戦闘不能状態のヒコザルが倒れている。 手持ちのビッパ、ナエトルは戦える状態ではないので仕方がなくポッチャマで戦 ったのだが、相性を関係なしに見てもその実力は圧倒的だった。 「お前強いなァ。俺のヒコザルじゃ全く歯が立たなかったよ。」 彼がそう言うとのび太は照れながら右手を差し出した。 「ありがとう、君のヒコザルだって強かったよ。 僕の名前はのび太。君は?」 のび太の右手にもう1つの手が重なる。 「俺はコウジ。よろしくな!」 それから僕はトレーナーズスクールを案内してもらった。 そこには何人もの人が勉強しており、活気づいていた。 塾長にタイプの相性の事や性格によるステータスの変わり方を教えてもらっている間に日が暮れかかっていた。 「あ、もうこんな時間か!そろそろ行かなくちゃ。今日はありがとうコウジ。」 「ああ、また勝負しようぜ。」 塾長にも礼を言い、建物を飛び出して噴水の前へ向かった。 外は朝とは違い雨雲が広がっていた。 その場に着くと既にヒカリが待ちくたびれた様子で座り込んでいた。 「遅~い。何してたのォ?」 「ゴメン。ちょっと勉強してたんだ。」 ヒカリはのび太が勉強していた事が信じられなかったが、今にも雨が降りそうだったので早足でポケモンセンターへ向かった。 どうやらヒカリが先にチェックインしていたらしく、僕はビッパとナエトルを受付に預けて自分の部屋へ向かった。 と言っても自分の部屋、謙ヒカリの部屋だ。 「ゴメンのび太!部屋一つしか借りられなかったんだァ。その代わりにホラ!」 ヒカリは青い腕時計を手渡した。 「これポケッチって言うの。とっても便利なんだから!」 のび太はポケッチしげしげと眺めた後、腕にはめ、窓際にある椅子に腰掛けた。 「そういえばのび太の友達の事あまり聞いてないよね。教えてよ!」 それから約1時間。 外はどしゃぶりになりながらも、のび太は目をキラキラさせながらずっとみんな の話をしていた。 「でさ、ジャイアンって奴がいつも僕をいじめてくるんだよ。オレンジ色の服を着ていてね…。」 ヒカリがのび太の話を遮ぎり、窓に向かって指を指した。 「あんな感じの色?」 ヒカリの指の指す方向には体格のいい子供が傘もささずに雨の中フラフラ歩いていた。 「ジャイアン…?」 「ジャイアン!」 のび太はそう叫ぶと部屋を出て走って行った。 「またァ~?」 ヒカリは溜め息を付きながらも、のび太の後を追った。 間違いない!昼間に見た人もやっぱりジャイアンだ!今度は見失わないぞ! 入り口の自動ドアが開き外に出る。 靴に水が染みるがそんなことどうでもいい。 「ジャイアン!」 のび太はジャイアンの肩を掴んだ。 だが彼は無反応で、ただ立っているだけだった。 「ジャイアン…?」 のび太は前に回り込み彼の顔を覗く。 目の焦点が合っていなく足元もフラフラだ。何を言っても反応を示さない。 「ジャイアン!僕だよ!のび太だ!」 のび太が自分の名前を叫ぶと彼の身体がブルッと震えた。 「のび…太…。のび太…?のび太…!ハハハ…ハ!」 ジャイアンがいきなりおかしな様子で笑い始めた。 「のび太!ギッタ…ん…ギッタ…にして…やる…。」 そう言うとジャイアンはのび太に殴りかかって来た。 しかしその攻撃はあまりにもひ弱なものだった。 のび太の薄い胸板の上でかろうじて音をたてる程度の威力。 笑いながらひたすらのび太を殴りつけるジャイアン。 「ジャイアン…。」 「ハハ…ハ。どうだ…のび…太。思い…知ったか…。」 のび太の目から漫画の様な量の涙が溢れてきた。あんなに…力強かったジャイアンが…こんな…こんな…! 嘘だ…!きっとこれは夢だ…! だが激しく打ち付ける雨がのび太の思考を冷静にさせた。 「ジャイアンはもう…壊れている…。」 「のび太…。たけし君は…?」 ヒカリがのび太を心配そうな目で見る。 「ジャイアンは病院で精密検査を受けてる。 悪いけど…一人にしてくれないか。」 そう呟くとのび太はセンターの屋上へとゆっくり足を進めた。 びしょ濡れの状態で屋上への階段を登る。 階段を1段1段登るたびに水の染み込んだ靴が小さく叫び声を上げた。 ザ―――……。 激しい雨がのび太の足元に叩き付けられる。 服も水を吸いすぎて重たくなっている。 のび太は青いポケッチで時間を確認し手すりに寄り掛かった。 ボーっとするのび太の頭の中で忘れたくても忘れられない言葉がこだまする。 『お前の物は俺のもの、俺の物は俺のもの』 『のび太のくせに生意気だ!』 『おお心の友よ~。』 まどろみかけた彼の目には灰色の雨雲で覆われた空しか映る物はなかった。 決して…鮮かなオレンジ色など映る事はなかった…。 朝日がのび太の身体を包み込む。もうすっかり雨は止んだようだ。 屋上にいたはずなのに何故かベッドの上にいた。 びしょ濡れの服は既に洗濯してあって干されている。 今は白のシャツにスウェットをはいていた。 隣のベッドにヒカリの姿は見えなかった。 ドアに目をやると、ちょうど良くドアノブが回った。 「おはよう、のび太。よく眠れた?」 ヒカリが満面の笑みで部屋に入って来た。 「ジャイアン…は?」 「…意識はまだ戻ってないみたい。でもあの時のび太が見つけなければ命の保障はできなかたって。」 ヒカリの話が終わるとのび太は再び布団に潜りこんだ。 その瞬間聞き覚えのあるうるさい声が部屋を圧迫した。 「のび太!何してんだ!早く起きろォ!」 「コウジ!」 コウジがのび太の布団をはぎ取る。 ヒカリが彼の名前を叫んだ事から見てコウジを知っているのだろう。 「ちょっとヒカリ。席外してくれないか?」 のび太の真上に乗っているコウジは言った。 しぶしぶ部屋から出て行くヒカリをしっかり見送った後のび太の胸ぐらを掴みコウジは叫んだ。 「てめぇ…なにヒカリに心配させてんだよ…!」 「まさかのび太がヒカリの知り合いだったとはな…。」 コウジが胸ぐらを掴みながら続ける。 「お前…ヒカリが心配してやってんのにその態度はなんだ?ああ!?」 のび太はコウジの手を払い再び布団に潜りこんだ。 「もう…どうでもいいよ…。」 気弱になっているのび太の態度を見てコウジの怒りが爆発した。 「どうでもいい!?お前ヒカリの記憶取り戻すって誓ったんじゃねえのかよ!? 自分にちょっと嫌なことがあったからってもう諦めんのか?」 「ヒカリにこの気持ちはわかんないよ…。」 その言葉を聞いたからかコウジはあきれたようにドアノブに手をかけた。 「ああ、ヒカリにはわかんねぇだろうな。 何しろ友達との記憶が一切ないんだもんなァ。 悲しみたくても悲しめないんだもんなァ。 いいか…ヒカリはなァ…お前の何倍も絶えてるんだよ!そんな事もわかんねぇのか。 少しでもお前をライバルと思った俺が恥ずかしいぜ!」 そう言うとコウジはドアを力一杯閉め、去って行った。 「ヒカリは僕の何倍も絶えている…か。」 ヒカリはポケモンセンターのロビーでうろたえていた。 「何すればいいんだろ…。」 朝食は食べ終えたし、のび太はコウジと何やら話しているし…。 何もすることのないヒカリはとりあえずテレビを見て時間を潰すことにした。 『次のニュースです。 昨夜、ズイタウンの育て屋が何者かによって破壊される事件が起きました。 警察はハクタイの森半焼事件と手口が類似している事から、同一犯として捜査を進めています。 また育て屋の老夫婦が行方不明になっており…。』 「ヒカリ。」 名前を呼ばれ後ろを振り向くとのび太が立っていた。 「コウジと話は終わったの?」 「うん。さあ行こうか。」 「もう大丈夫なの?のび太。」 ヒカリが目を丸くする。 「ああ。ヒカリに励まされたからね。」 首を傾げるヒカリ。 私何かしたっけなァ? ま、何はともあれ出発のために荷物整理しなきゃね! そう呟くとヒカリは嬉しそうに部屋へ走って行った。 ヒカリが完全に立ち去ったのを確認したのび太はこう言った。 「ここを出る前に…もう1回勝負だ!コウジ!」 「チッ、ばれてたか。流石は俺のライバルだな。」 コウジはポケモンセンターから出てボールを構え、空中に放った。 「行け、ヒコザル!」 全身が炎に包まれたポケモン、ヒコザルがボールから飛び出した。 「コウジ。一つ謝らなければいけないことがある。 あのポッチャマは僕のじゃない。ヒカリのだ。」 「ヒカリの!?ヒカリ、あんなに強くなったのか…。」 コウジの話を遮って、のび太は続ける。 「でも僕はヒカリのポッチャマに負けないぐらいのポケモンが…相棒がいる…! 行くぞ!ビッパ!」 太陽の下、二人はお互いのパートナーと供に戦っている。 朝だというのにその日の太陽はのび太の白いシャツをオレンジ色に染めていた――― 203番道路 「クロガネシティ!? 止めた方がいいよ。悪いことは言わない。すぐに引き返しなよ。」 あっけにとられるのび太とヒカリ。 颯爽とその場から立ち去ろうとする短パン小僧、トモキのTシャツの裾を掴んだ。 「行かない方がいいってなんで!?僕はバッジを貰いに行くんだ。理由を教えて!」 「離せよ。少し年上だからって調子にのるなよ。 クロガネシティ…。あんな終わっちまった所…クソッ!」 そう言うとトモキは腕を振りはらい走ってコトブキシティの方へ走って行った。 「終わっちまった所…ね」 「ヒカリ、終わっちまった所ってどういう意味か分かる?」 ヒカリはのび太の問いにゆっくりと顔を縦に動かした。 「私聞いた事ある…。 数年前に炭鉱から全く石炭が出なくなって…、町の人々は職を失い、他の町に引っ越した。 町の人達は次々と引っ越して僅か1週間で町の人口は10%にも満たなくなった…。 今は全盛期の頃とは見る影もないみたい…。」 なるほど… それで終わっちまった所って事か… しかし一つ疑問が生まれた。 何故トモキはクロガネシティに行くことを反対したのだろう…? 彼と何か関係があるのだろうか? いくら考えても答えが出る訳でもないので考える事を中断し、行動に移した。 「とりあえずバッジを手に入れたらさっさと出て行こう。 「うん…それが一番いいと思う…。 何か嫌な予感がするから…。」 気のせいかヒカリの顔がいつもよりも青白く見えた。 クロガネシティ のび太達は真っ暗なクロガネゲートを出、目的の町に着いた。 「ここが…クロガネシティ…。」 建物という建物が全て錆び付いており、人っこ一人いない。 まるでゴーストタウンだ。 「のび太…早く行こう…。なんかここ怖いよ…。」 やっぱり変だ。 ヒカリはこんな弱音は吐かない。 一体どうしたんだ!? 「おや、珍しいね。観光…な訳ないよね。」 ヘルメットに作業服を着ている長髪の若い男がツルハシを持って話しかけてきた。 のび太は少し戸惑いながら答えた。 「あ、あのう…僕、ジムに挑戦しにきたんですけど…」 「へえ…ジムね…。道分かる?教えてあげようか。」 「本当ですか!?ありがとうございます!」 その男は作業服に汚れをほろうと背中を見せて歩き出した。 「良かったね、ヒカリ。 早くこの町から出られそうだよ。」 「…うん……。」 ジムに行く道の途中で色々な物を見た。 折れたツルハシ、地面に転がっている持ち主のいないヘルメット、壊れている機械、そして乞食や浮浪者…。 「酷いもんだろ? 昔はこんなんじゃなかったんだけどなぁ…。」 長髪の男がふと呟いた。 「なんで…アナタはここに残っているんですか? まだ若いし、違う仕事もたくさんあるのに…。」 「僕はここで生まれてここで育った。 他のみんなは出て行ってしまったけど、僕のふるさとはこの町だ。他のどこでもない。 だから石炭が出るまで堀続ける。 石炭が出たらきっとみんな帰って来てくれるはずだ。 昔みたいに笑いながら暮らせる様になりたいから…。」 ふるさと…か。 僕はまだそんな自覚はないけど、大人になって町を出て行くことになったら、きっと懐かしく感じるんだろうなァ…。 そんな事を考えている内にジムの目の前に着いた。 僕はお礼を言おうとしたが、彼の行動に口をあんぐりと開けていた。 なんと勝手にジムの中に入り、奥のジムリーダーが座る椅子に寛いでいるのだ。 「それともう一つ。 僕がクロガネジムのジムリーダー、ヒョウタだからだ!」 「な、なんで!?相性はいいはずなのに…!」 「のび太くん。 ポケモンバトルは相性だけで決まるような甘いものじゃないんだよ。 いいかい?僕のズガイドスは君のナエトルより『すばやさ』が高かった。 だから先制攻撃ができたんだ。」 『すばやさ』…か くそォー… ズガイドスは攻撃力が高いはずだ。 だからナエトルが一発で… でももう僕の手持ちは一匹しかいない。 頼むぞ…!! 「いけ!ビッパ!」 「何度やっても同じことだよ? 僕のズガイドスは攻撃とすばやさが高いんだ。 また一発で倒してやる!」 ズガイドスがヒョウタに頭突きを命じられ、ビッパのとぼけっ面に自慢の頭を突 っ込ませた。 「一発だ…あっけないね、のび太君?」 「ビッパ!体当たり!」 「な…!?」 ビッパは勝ち誇ったズガイドスの顎に思い切り体をぶつけた。 「な、何故倒れない!?」 ヒョウタは驚きの表情を隠せないようだ。 「ヒョウタさん。僕のビッパは特別でね? 異常なほど打たれ強いんですよ。」 ビッパからの不意打ちを食らったズガイドス。 その目はビッパを鋭く捕らえていた。 「チッ…だが、体当たりはノーマルタイプの技だ! このまま続けても僕の圧倒的有利には変わりない!! ズガイドス!もう一度頭突きだ!」 「ビッパ!体当たり!」 クロガネジム内は30分ほど土煙に覆われた。 その中心で戦っている二つの影、ビッパにズガイドス。 その姿にただ見とれている少年がいた。 彼の名前はトモキ。 自分を倒したのび太がヒョウタに負けるのを笑いに行く予定だった。 だが 「のび太のヤツ…強いじゃないか…」 意外にものび太はトモキの憧れであるヒョウタと互角に戦っているのだ。 「あッ…少しずつだけど… ビッパが押されてる…!?」 「のび太君…このまま続けても僕の勝ちは変わらないよ? さあ…どうする?」 確かにそうだ。 いくら打たれ強いといってもズガイドスの頭突きを何発も食らってたらいつかは倒れてしまう。 反撃の体当たりは相性的にいまひとつ…どうすればいい!? のび太が必死に考えていると、ビッパの足元がふらついた。 しまった! もう限界か… 「よしとどめだ!ズガイドス!頭突き!」 一瞬の隙。 それが命取りになる。 ズガイドスの頭は確実に獲物を捕らえ、大きく鼻を鳴らした。 「僕の勝ちだよ…のび太く…!?」 ヒョウタの目線にのび太の姿はなく、その代わり下方で腹を押さえてのたうち回 ってる姿があった。 「まさか…ビッパをかばう為に自ら…!?」 そう。 ズガイドスの頭突きはビッパをかばったのび太の腹に直撃したのだ。 「ゲフッ…ビッパァ……… 大丈夫…かい…? 君は…僕が守るから…ね?」 「なんてバカな事を…! ズガイドス!戻れ!早く病院に行かないと…」 ボールから発する一直線の光がズガイドスに向けられる。 だがズガイドスはその光を避け、ビッパを前に戦闘態勢を崩さなかった。 「な…!ズガイドス…?」 突然黄色い光がビッパの体を覆い輝き始めた。 「まさか…」 「よくもこの俺様を痛ぶってくれたなあ…コラァ… 慰謝料は高くつくぜ?」 「ん…僕の気のせいかな…」 トモキは目をこすりもう一度よくジム内を覗いた。 ビーダルがヤンキー座りをして、ズガイドスをにらみ付けている。 確かビッパが黄色い光に包まれた後にあのビーダルが出てきたはずだ。 「まさか…進化した…!?」 「ビッパ…?」 「よォのび太ァ… 身をかばってまで助けてくれてありがとよ。 それでこそ親友だぜ。 さあて…今は目の前にいる敵さんをどうにかしないとなァ…!?」 ビーダルは立ち上がり、にらみ付けてるズガイドスをにらみかえした。 「この俺様にガン付けで勝てるとでも思ったか?ああー!?」 「ちょっと待て…」 ヒョウタがビーダルを制した。 「なんでビーダルが喋ってるんだよ!?」 「ビーダルが…人の言葉を…?」 そう呟いた瞬間のび太のまぶたは閉じた。 「そりゃお前…あれだろホラ… ……な?お前空気読めよ。 んなことよりもよォー… てめえのせいでのび太が気絶しちまったじゃねえか。 そっこーでシメてやるからとっととかかってこいや!」 「フフ… 人語を話すビーダルか… 面白い!いくぞ!ズガイドス!!」 「上等だコラ!! シンオウの鬼爆と呼ばれた俺様の体当たりをくらいやがれ!!」 「ズガイドス!! 今までで一番最高の頭突きをお見舞いしてやれ!!」 足で地面を蹴り、もはや突進ともいえるスピードで突っ込んだ。 進化してもそんなにすぐには能力面は変わらないはず… だとしたら、頭突きで倒せるはずだ! 「ククク…かかったな…」 ズドンという鈍い音と共にズガイドスが地に伏していた。 「何!?」 「ヒャハハハ!! あらかじめ俺様が水鉄砲で溝を作っといたのよ! 勢いにのったてめえはコケちまうって寸法よォ。 おっと俺様のバトルフェイズだ… 勿論体当たりなんてしねえぜ? さっきのはてめえを突っ込ませる為の嘘! 進化して覚えた技、使わせてもらうぜえ… 食らえや、水鉄砲!!」 大量の水がズガイドスの全身に降り注いだ。 「そうか…さっき体当たりと宣言したのはポケモン自身… トレーナーの命令ではないから、自分の意思で変更できる。 さらに体当たりを宣言することで新しく覚えた水鉄砲の存在を隠し、罠をしかけ、一気に勝負にでた…」 「参ったな… 僕の負けだよ、ビーダル」 「ホラ、約束のバッチだ。 受け取ってくれ。 久しぶりに楽しいバトルができたよ。」 「ふーん… これがバッチか。 高く売れそうにもないなこりゃ。 てかのび太いつまでのびてんだ。 さっさと起きな。」 ビーダルはのび太の首根っこを掴み無理矢理立たせた。 そして口から少し水を発し顔にかける。 するとのび太のまぶたが少しずつ開きだした。 「………あれ… ビーダル…それバッチかい…? そうか…僕…勝ったんだね… ビーダル…君は強い…なあ………」 そう呟くと再び深い眠りに落ちてしまった。 ズガイドスの1発はそう深くはなかったのだが精神的なダメージが大きかったようだ。 「チッ…だらしねぇ。 早いとこコトブキのポケセン行ってコイツ寝かさないとな。ここのポケセンは設備が悪すぎる。 おい、そこの嬢ちゃん。 なにガタガタ震えてんだ。早く行くぞ。」 ヒカリは微かに頷いて だがしかし下を向いたまま これから起きる何かを悟ったかのように 顔をこわばらせ ゆっくり歩き出した 気絶したのび太を背負ったビーダルはクロガネジムの扉を開く。 扉をくぐろうとした時、ヒョウタがビーダルを呼び止めた。 「ビーダル。 のび太君に『済まない』と伝えてくれないか。」 「あんたは悪くねぇよ。 勝手に飛び出したコイツが悪い。」 「頼む。」 やれやれといった表情で了解し、そのまま扉を閉めた。 「順調な滑り出しとはいかないが… まぁバッチも手に入ったことだし良しとするか。」 203番道路 「う…うう…」 うめき声をあげたのび太。 「お、起きたかのび太。 コトブキシティまであと少しだからもうちょっと寝ててもいいぞ。」 「ありがとうビーダル。 でも僕歩くよ。 君だって疲れているだろう?」 「ん…まぁな… でも無理はすんなよ。 あ、そうだ。ヒョウタがすまな…」 ビーダルがそう言いかけた時、強烈な爆音と粉塵が彼らを襲った。 爆発があった方向は今通った道の先。 つまりクロガネシティだ。 クロガネゲートをはさんでいるのでよく見えないがもの凄い量の煙が立っている。 「いやああぁぁぁぁぁ!!」 ヒカリの叫び声が煙に包まれた空に響き渡った。 叫び終わるとヒカリは気を失い倒れてしまった。 「マジかよ…」 どす黒い煙から人の焼けた臭いがする。 人だけじゃない。 微かにだがポケモンの焼けた臭いもする。 炎はさらに勢いを増しクロガネシティ全体を包み込んだ。 黒い煙、真っ赤な炎から小さな何かが飛んできた。 焼け焦げたモンスターボールだ。 そのボールはのび太の足元に転がっていった。 「そのボールはヒョウタの遺物だ。」 炎のなかから黒のリザードンに乗り、黒の衣装に体を包んだ若い男が姿を現す。 そしてのび太を指差し話し始めた。 「美しいだろう? これが哀れな人間を浄化する炎だ。 まるでカトリック教理の煉獄がここにあるみたいだね。」 のび太は無言でモンスターボールを開いた。 ボールから姿を現したのはズガイドス。 ズガイドスは体をこわばらせ脅えていた。 「お前がヒョウタさんを… クロガネシティを燃やしたのか。」 のび太が黒服の男に問う。 「ああ。 俺も彼には注意したんだがどうにも頑固でね。 しかたなく炭になってもらったよ。」 ビーダルは察知した。 「ヒョウタの野郎… すまないってこういうことかよ…」 次へ
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前へ ─305番道路─ のび太「て…敵が強すぎるよ…!」 のび太達は305番道路に入った辺りから既に危ない状態だった。 トレーナーの平均レベルは32。野生は28。 しかしのび太達は最高でのび太のピカチュウの30。 ドラえもんの最高レベルも28とかなり低い。 ジャイアンも苦戦した訳だ。 なんとかミナンの戦闘後に回復してくれるお陰で進めると言った感じだ。 ドラえもん「仕方ないよ…ここ進まなきゃ行けないんだもの…」 ようやくドラえもんが野生のナゾノクサを倒す。 のび太「そうは言ってもねぇ…えいっ!」 隙を見てロゼリアにスーパーボールを投げつける。 のび太「どうだ…?」 一回…また一回揺れる。一瞬止まった後もう一回揺れて、カチッと音がする。 のび太「やった!見てみてドラえもん!」 その時、ドラえもんの方でもカチッと言う音がする。 ドラえもん「のび太君、僕も捕まえられたよ!」 それに対してポケモン自体見ていなかったのび太は何を捕まえたか質問をする。 のび太「ねぇ?ドラえもんは何を捕まえたの?僕はロゼリアさ!」 それに対して少々ニヤついた後、こう答えた。 ドラえもん「それは秘密さ。また今度ね。」 そう言うと、また先へ進んで行った。 が、その後ドラえもんがトレーナーと目が合ってしまい全滅しかけた事は黙っておこう。 305番道路の半分辺りまで来ただろうか? ポケモン図鑑によると現在の時刻は15時13分。 305番道路へ入ったのは約40分前だ。 ここまで来るにはミナンの回復無しでは厳しかっただろう。 手持ちのポケモンも大分鍛えられ、余裕もやっと出来てきた。 と、そんな時一つの関門に差し掛かった。 のび太「これ…細い木だよね?」 そう、初代からずっと同じの秘伝マシン01『居合い切り』で切る事が出来る木だ。 ドラえもん「どうしよう…?ここまで来て引き返すわけには…」 細い木の前で立ち往生する二人。 ミナン「全くしょうがないわね…はい、秘伝マシン01。オオタチに覚えさせておきなさい」 そう言うと秘伝マシン01をのび太に渡す。 のび太「ありがとう…って何で君が持っているの?」 オオタチに居合い切りを覚えさせつつミナンに質問する。 ミナン「何言っているの?ジムバッチを入手するとそれに応じてポケモンセンターから秘伝マシンがもらえる」 ミナン「これ位トレーナーの常識でしょ?」 まだ意味が理解できないのび太にドラえもんが耳元でこっそり教える。 ドラえもん「つまりね、一人用ゲームを多人数プレイにするとそれなりの修正が入るんだ。」 ドラえもん「だから秘伝マシンはポケモンセンターで貰える風になっているわけ。」 まだよく理解していなかったが、オオタチが目の前の木を切ってくれたのでとりあえず先へ進む。 そこからはサクサク先へ進む。 ゲートに着いたと同時に上からオオスバメが降りてくる。 そう、ミナンのメタモンだ。 ミナン「お疲れ様、メタモン。」 そう言うと黒フードをバッグへとしまう。 のび太「あれ?黒フード着ないんだ?」 デリカシーの無い奴…そう思いつつもミナンは答えた。 ミナン「これを着ていると『私は警察に追われているミナンです』と言っていると同じでしょ?」 それだけ言うと二人に質問する。 ミナン「で。これから特訓するの?ポケモンセンターで休むの?」 それに対してのび太はすぐに答える。 のび太「もちろん特訓だよ。」 それを聞くとミナンが返答する。 ミナン「分かったわ。私はこの辺りに居るから、終わったら呼んでね。」 ドラえもん「分かったよ。じゃ、行こう!のび太君!」 そう言うと二人は特訓を開始する。 ─2時間後─ 辺りはもう真っ暗。明かりも無く星だけが頼りだ。 しばらくして、のび太達が特訓を終わらせ、ゲートで一休みする。 それに気づいたミナンはのび太達の方へ駆け寄ってくる。 ミナン「特訓はもう終わりにする?」 その質問にはのび太が返答する。 のび太「うん、もう疲れたよ…」 それを聞くと、分かった。とメタモンを戻し、三人でクリスタウンへ入る。 のび太の手持ち 【ピカチュウ36Lv】 【オオタチ33Lv】 【ロゼリア32Lv】 ガーネット、アメジスト、アクアマリン所持 ドラえもんの手持ち 【カメール(?)30Lv】 【ミズゴロウ(?)34Lv】 【メノクラゲ(?)32Lv】 【他不明】 ─クリスタウン─ 無色は 輝き 虹の町 町に入った瞬間、耳を痛めるような大きな音がする。 そして、大きなバイクに乗った連中がのび太達の周り集まってきた。 見た感じ暴走族のようだ。 その中の親玉と思われるスキンヘッズがのび太の後ろに居るミナンに対して話しかけてくる。 スキンヘッズ「よぉ!俺達と一緒にデートでもしない?」 説明しなくても分かるだろう。ナンパだ。 それに対してミナンは即答する。 ミナン「えぇ、いいわよ。この町から出てってくれるならいくらでも付き合ってあげるわ。」 それに対して子分達が反論してくる。 子分A「おうおうおう、生意気言ってんじゃねぇよ!」 子分B「俺達の溜まり場サイクリングロードに入れない事位しらねぇとは言わせねぇぞ!」 その後、ミナンが提案する。 ミナン「じゃ、私にポケモンバトルで勝ったらでもいいわよ。」 その言葉に暴走族達は乗ってくる。 子分C「上等だぁ!」 子分D「その言葉を言った事を後悔させてやるぜ!」 そう言うとドガース、ベトベターが数匹、マタドガスが一匹現れる。 そこに、今まで話が掴めず黙っていたのび太が質問する。 のび太「ね、ねぇ、手伝おうか?」 それに対して軽く返答する。 ミナン「出されると邪魔になるから一人でいいわ。メタモン!」 そう言うとメタモンを繰り出す。 のび太は「一人でいいわ」の意味は理解できたのだが「邪魔になる」の方は分からず 未だに混乱する。が、その意味は数分後に分かる事になる。 子分達「全員ヘドロ爆弾だぁ!」 沢山のヘドロ爆弾がメタモンへ向けて放たれる。 メタモンはそれを上手く回避し、接近する。 持ち物にスピードパウダーでも持たせていると思われる。 ミナン「変身!」 そして子分達のドガース、ベトベター達の奥に居るマタドガスの前まで来ると メタモンはマタドガスへと姿を変える。 ミナン「そして大爆発!」 マタドガスに変身したメタモンは大爆発を起こし 周りのドガース、ベトベター。そして親玉のマタドガスを道連れにして瀕死になる。 ミナン「はい。これで引き分け。じゃね~」 その様子を黙って見ていたのび太とドラえもんは、今の様子を見ているしかなかった。 後には、しぶしぶ違う人を再度ナンパする暴走族の姿が会った… がんばれ!暴走族! そして数分後、のび太達はミナンの案内でポケモンセンターへと辿り着く。 とりあえずのび太達はポケモンを預けた後、 待ち時間の間、地下に設置されている食堂へと向かう。 適当に食事を取った後、会話は始まる。 最初の始まりはのび太の一言からだった。 のび太「ねぇ、ミナン?」 その後すぐにミナンからの返事が来る。 ミナン「ん、何?」 返事を確認すると続けて質問を出す。 のび太「さっきの暴走族、『サイクリングロードに入れない』って言っていたけどあれ何でなの?」 その後ドラえもんもつけたす。 ドラえもん「それ、僕も気になったよ。何でなんだい?」 それにミナンは少し考えた後答える ミナン「カビゴンがサイクリングロードの前で寝転がっちゃったのよ。」 ミナン「そのせいで暴走族達はストレスが溜まって…元はいい人なんだけどね。」 一瞬の沈黙。その後のび太が提案する。 のび太「ねぇ?僕達でそのカビゴンをどけてあげれば事件解決じゃない?」 それにドラえもんが賛同する。 ドラえもん「いいね!そうしたら皆困らなくて済むよ!」 その話を打ち切ったのが、そう。ミナンだ。 ミナン「残念ね。ポケモンを起こす笛を持っている老人はパァルタウン。サイクリングロードの先よ。」 ミナン「もっとも、現在は行くにはロッククライムと岩砕きが必要ね。」 ミナン「岩砕きの秘伝マシンはトパーズジム倒したみたいだからもらえると思うけど。」 それだけ言うとまた食べ始める。 のび太はまた考えたがいい方法が思いつかない。 その時、ドラえもんが提案する。 ドラえもん「じゃ、ロッククライムを手に入れればカビゴンを退けられるんだね!」 それにミナンは少し意表を突かれたみたいだが、落ち着いて答える。 ミナン「え、えぇそうよ。ジムがあるし必ず行く事になると思うけど…」 その後、ドラえもんは一気に食事を食べ終わらせ、のび太に伝える。 ドラえもん「じゃ、明日9時にジム戦挑むよ!ロビー集合ね!」 それだけ言うとポケモンを受け取りに一階に上がっていった。 ミナン「じゃ、私も色々やりたい事あるし。また明日ね。」 そう言うとミナンも一階へ上がっていった。 のび太「僕も今日疲れたし、ポケモン受け取って寝るかな…」 そう言うと、食器を片付けて一階へ上がり、部屋を借りて寝た。 ─次の日。朝9時ポケモンセンターロビー─ ゲーム開始から二日目。 もっとも、現実世界では1分弱程度しか進んでいないのは気にするな。 のび太がロビーに着いた頃にはもうミナン、ドラえもんが居た。 ミナン「遅い!10分遅刻!」 いや、丁度なんですが。 あぁ、10分前に来なきゃいけないルールとかあるんですか。 そんな妄想での突っ込みは気にせず、ミナンが何かをのび太の手の中に持たせる。 ミナン「罰としてこれも保管してね!」 それを聞いた後に手の中の中身を確認した。分かりやすい無色の輝き。 『ダイヤモンド』 あれ?そういや最近宝石繋がりで何か思い出しそうなんだけれど…あれ? そんな事を考えているとドラえもんがやってくる。 ドラえもん「じゃ、ジム戦に挑みに行こうか。」 のび太はそれに答える。 のび太「うん。分かった。」 それを聞くとミナンを先頭に場所を案内してもらう事になった。 その前に受付で秘伝マシンの居合い切りと岩砕きを貰って。 クリスタウン。 夜来た時はもう疲れて周りを見る余裕など無かった。 しかし、今改めてみるとかなり美しい町だ。 そんな町を眺めながら、細い川に架けられた橋を渡り、ジムまで辿り着く。 ミナン「ここがクリスジムよ。じゃ、そこのベンチで待ってるね。」 そう言うと道の横に作られたベンチにミナンは腰掛ける。 のび太「じゃ、僕から先に行くよ。」 それを聞いたドラえもんはこう伝えた後ベンチへ移動する。 ドラえもん「分かった。気をつけてね。」 のび太の手持ち 【ピカチュウ36Lv】 【オオタチ33Lv】 【ロゼリア32Lv】 ガーネット、アメジスト、アクアマリン、ダイヤモンド所持 ドラえもんの手持ち 【カメール(?)30Lv】 【ミズゴロウ(?)34Lv】 【メノクラゲ(?)32Lv】 【他不明 ─クリスジム─ のび太「ジム戦お願いします!」 その大きな声を聞くと、奥から小学4年生位だろうか? 幼女がやってくる。 ???「君が挑戦者?」 幼女がそう聞くと質問を質問で返すようにのび太が答える。 のび太「うん。そうだけど、ジムリーダーは何処?」 それに対して笑いながら幼女が答える ???「あははっ!私がこのジムリーダーのトゥナだよ!」 のび太はこんな子供でもジムリーダーになれるんだと驚く。 トゥナは話し続ける。 トゥナ「私の専門タイプは氷!凍てつく寒さで凍えちゃえ~♪行くよぉ~デリバード!」 前置きが妙に長いが…サンタの様な鳥ポケモン、デリバードを繰り出す。 のび太「行けぇ!オオタチ!」 のび太はオオタチを繰り出す のび太「先手必勝!乱れ引っ掻きだぁ!」 オオタチはデリバードに近づいて引っ掻こうとする。 トゥナ「デリバードに近づくなんて無謀だよぉ~高速スピン!」 デリバードは近づくオオタチを振り払うように高速スピンを繰り出す トゥナ「周って周って冷凍ビーム!」 デリバードは高速回転したままオオタチの足元を冷凍ビームで狙い続ける。 のび太「空中から居合い切りだぁ!」 横が駄目なら上からとジャンプして頭上から。と居合い切りを放つ。 トゥナ「残念でした!燕返し!」 オオタチの攻撃を下すれすれで回避。そして空中に居る間に頭上から燕返しを思いっきり当てる。 タイプ一致もあり、ダメージは大きく壁に叩きつけられるが。ギリギリ体力は残っているようだ。 のび太「くっ…戻れ、オオタチ。行け!ピカチュウ!10万ボルトだ!」 のび太の次に出したポケモンはピカチュウ。 すぐさま電気ショックを放ち、デリバードを一撃で瀕死にさせる。 トゥナ「あいたッ…負けないよ!ウリムー!穴を掘る!」 次に出したポケモンはウリムー。 すぐさま地面に潜り込む。 のび太「相性的に不利だな…戻れ、ピカチュウ!行け、ロゼリア!」 ロゼリアが出た瞬間、ウリムーの穴を掘るが炸裂する。が、致命傷にはまるでなっていない。 トゥナ「うっ…ウリムー!粉雪…」 のび太「させない!ギガドレイン!」 ウリムーよりロゼリアの方が先に動き、ギガドレインで相手のHPを吸収する。 効果抜群もあり、一撃でウリムーを倒す。 トゥナ「あ~あ、二匹目もやられちゃった。じゃ、行くよ!私の切り札!」 そしてトゥナは切り札…『ニューラ』を繰り出してくる… のび太「くっ!相性面では不利…なら!毒毒!」 しかし、勝負の決着はもう着いていた。 トゥナ「先制技『氷の礫』。切り札を出したからにはもう敵わないよ…!」 それを聞くと、次に出すポケモンを考える… オオタチしか無い。最後に残ったって氷の礫で一撃だ。 のび太「オオタチ!電光石火!」 トゥナ「氷の礫!」 HPが僅かなオオタチを繰り出し、少しでもダメージを与えるしかない。 が、相手の方が先立ったようだ。 氷の礫で一撃…かと思ったらそれを突き破り電光石火を当てる。 その後、オオタチは倒れた。 のび太「オオタチ、ありがとう。ピカチュウ!」 そしてのび太も、切り札のピカチュウを繰り出す。 トゥナ「冷凍パンチ!」 のび太「10万ボルト!」 激しい技がぶつかる。 少々ピカチュウの方が押しているようだ。 トゥナ「そう簡単には!負けられない!メタルクロー!」 爪が鋼鉄化し、ピカチュウに致命傷を負わせる。 が、ピカチュウは残り数HPで耐えた。 のび太「叩きつける!」 ピカチュウも尻尾を使い思いっきり相手に攻撃。大ダメージを与える。 両者残りHPは僅か…最後に両者は叫んだ。 のび太「電光石火!」 トゥナ「氷の礫!」 だが、ニューラは動けない…そう。特性静電気による麻痺だ。 動けないニューラに止めの電光石火が当たる。 電光石火を当てられたニューラは壁に叩きつけられ、瀕死となる。 トゥナ「あ~あ。負けちゃった。久々に熱くなれたよ。そんな君にこれをあげる!」 そう言うと、クリスバッチと技マシン13(冷凍ビーム)を渡してくれた。 のび太「ありがとう!」 そう言うと、のび太はクリスジムから出て行った。 外に出ると、まずドラえもんが話しかけてきた。 ドラえもん「ジム戦どうだった?」 それに対しては、以前誰かにやられた様にジムバッチを見せ付けてこう言った。 のび太「この通りさ。」 それを聞くと、ドラえもんは一言伝えてジムへ入っていった。 ドラえもん「行って来るね。 のび太の手持ち 【ピカチュウ38Lv】 【オオタチ34Lv】 【ロゼリア34Lv】 ガーネット、アメジスト、アクアマリン、ダイヤモンド所持 ドラえもんの手持ち 【カメール(?)30Lv】 【ミズゴロウ(?)34Lv】 【メノクラゲ(?)32Lv】 【他不明】 ドラえもんがジムに入って行った後、ミナンが駆け寄ってきた。 ミナン「ジム戦終わったんだね。さっきの様子から勝ったのかな」 のび太はコクリと頷く。 ミナン「そっか。そういやちょっと用事あるからここで待っててね!」 そう言うとミナンはボールからピジョンを繰り出し何処かへ飛んでった。 仕方が無いのでさっき二人が座っていたベンチに座る事にした。 ─5分後─ ミナンが帰ってくる気配は無い。 ドラえもんもジム戦にもう暫く掛かりそうだ。 ─10分後─ 二人共まだ帰って来そうに無い。 仕方が無いので近くの自販機でサイコソーダを買って飲む。 ─15分後─ そろそろ終わってもいいんじゃないか…? いい加減ドラえもんの方が心配になってきた。 ─30分後─ ようやくドラえもんがジム戦を終わらせる。と同時にミナンも帰ってきた。 ドラえもん「ごめん、遅くなって。予想以上に強くてさ…」 ドラえもんはバッチを見せながらそう言う。 のび太「それでも勝ったんだ。おめでとう!そういやミナンは何処行ってたの?」 一瞬戸惑った後、ミナンはこう答えた。 ミナン「ちょ、ちょっとトパーズシティに買い物にね。」 とりあえず痛い所突いたみたいだ。それ以上の詮索はのび太はしなかった。 のび太「ふ~ん。じゃ、一旦ポケモンの回復したいしポケモンセンター戻ろうか。」 そう言うと、クリスタウンのポケモンセンターへ皆で戻る事になる。 ─ポケモンセンター─ まだ昼時前なのに先客が居たようだ。 何か聞き覚えのある声…そう。出来杉達だ。 出木杉「ふぅ…クリスタウンに着くのに予想以上に時間が掛かっちゃったね。」 それに隣に居るジャイアンが答える ジャイアン「あぁ、全くだぜ。」 その時、ジャイアンの隣に居るリーゼントもどき…そう。スネ夫だ。スネ夫が僕たちに気がつく。 スネ夫「あ!のび太にドラえもん!」 その声で二人も気がつく。 出木杉「やぁ、のび太君達もこれからジム戦かい?」 それにはドラえもんが答える。 ドラえもん「いや、僕達はついさっき終わらせてきたよ。」 それに驚く三人だったが、とりあえずおめでとうと言った後ジャイアンが質問する。 ジャイアン「そういえばそっちの姉ちゃん誰だい?」 そう。ミナンの事だ。 ミナン「私はミナンと言います。貴方達は…?」 ミナンが自己紹介。そして三人に質問する。 一番最初にスネ夫が自己紹介した。 スネ夫「僕は骨川スネ夫。この中で一番強いチャンピオンになる男さ。」 それを聞いた瞬間ジャイアンが首根っこを掴んで反論する。 ジャイアン「俺が一番強いんだぞ!分かっているのか?」 その間に出木杉が自己紹介する。 出木杉「僕は出木杉英才。宜しくお願いします。ミナンさん。」 その様子に気がつき、ボコボコにされて瀕死状態のスネ夫を捨て自己紹介する。 ジャイアン「俺は剛田武。ジャイアンって呼ばれている。宜しくな。」 その後、瀕死状態のスネ夫を掴む。 出木杉「じゃ、僕達はジム戦挑んでくるよ。また今度ね。」 そう言うとジャイアン達はポケモンセンターから出て行った。 それを見た後、ポケモンを預け少々早い昼飯を食べる事とする。 ─1時間後 in 食堂─ 食事も終わった。ポケモンの回復も終わった。 後はアストタウン目指すだけ! のび太「よし!そうと決まったらアストタウンに…」 その瞬間大きな声でミナンが反論した。 ミナン「嫌よ。307番道路は平均して12時間も掛かる道。」 ミナン「"運動神経無"の貴方となら"良くて14時間"は計算しているわ。」 ミナン「"今から行けば着くのは夜中"。多分"野宿"するわね。」 ミナン「しかも町を歩いているから"途中で『疲れたぁ…サイコソーダ無いの?』とか言いかねないし"」 ミナン「これらの事から今日はもう休む事を推奨しますッ!」 場が沈黙する。 いや、大部分がのび太に対しての皮肉なのだが図星(図星部分は見たとおり)。 仕方無しに今日は一日部屋で休む事となる。 影でのび太が泣いていた様な気もする…見なかったことにしよう。 一言ドラえもんは言い残し、部屋へ戻っていった。 ドラえもん「許してね、のび太君。」 その日の昼、隣ののび太の部屋に、泣き声が響いた。 ─次の日 朝4時─ 昨日早く休んだ分、今日は朝早くから起こされた。 先にドラえもんとミナンがロビーの椅子で待っていた。 ミナン「うんうん。今から行けば夕方には着くわね。一気に行くわよ!」 それを言うとのび太においしい水(2リットル)を手渡した。 多分『聞かれるのが面倒だから』先に渡しておいたのだろう。 もっとも、夜中の内にリュックにおいしい水がのび太の持っている他 先に買っといた3本に加えて6本入れられているのだが。 それを聞くとのび太の疲労ゲージが通常の二倍早く溜まるので秘密だ。 ─307番道路─ 第1感想。306番道路とさほどトレーナーの強さが変わり無い。 第2感想。予想以上に野宿している人が少ない。 ミナンと同じで到着時刻を予想して朝早くに行く人が多いのだろう。 他に気になったところは無い。普通の道と同じだ。 しかし… のび太「さ、先が見えないような気がするのは気のせいかな?」 息切れしつつ前に居るドラえもんに質問する。 ドラえもん「うん。気のせいだよ。」 嘘だ。先は薄い霧と暗闇で見えない。 のび太「は、はひぃ…リュ、リュックが重たい気がするんだけど気のせいかな?」 続けざまにドラえもんに質問する。 ドラえもん「うん。気のせいだよ。リュックの中は四次元ポケットと同じ構造だから。」 こっちは本当だ。ドラえもんの言っている事が正しい。 のび太「そ、そう言えば22世紀にもなって新ポケモン出てないの?」 更に続けざまに質問する。 ドラえもん「いや、ワールドプレイヤーには時代補正機能があってね」 ドラえもん「その時代までに出ているポケモンしか出ないようになっているんだ。」 こちらも本当。じゃなかったら既に新ポケモンとか現れるはずだ。 それから暫くはのび太の「はひぃ」「ふぅ」と言う声しか聞こえなくなった。 そしてもうすぐ夜が明ける。 そんな時、一つのセリフを思い出す。 ─ミナン「1週間後には間違いなく会うわね。」─ …後4日後か… その日に一体何が起きるのだろうか…? のび太の手持ち 【ピカチュウ39Lv】 【オオタチ36Lv】 【ロゼリア35Lv】 ガーネット、アメジスト、アクアマリン、ダイヤモンド所持 ドラえもんの手持ち 【カメール(?)??Lv】 【ミズゴロウ(?)??Lv】 【メノクラゲ(?)??Lv】 【他不明】 次へ
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宇宙空間。 宇宙船が惑星に突入。 戦車が街を襲撃。 「大統領! 反乱軍が迫ってきました! 早く脱出を」 反乱軍の襲撃が続く。 大統領「いや、僕も君たちとともに最後まで戦うぞ!」 「いけません! 大統領は我が国にとってはなくてはならぬお方です……」 大統領「断る!!」 「では、腕ずくでも!」 大統領「ああっ。何をする!!」 ロケットが発射。 大気圏を飛び出し、ブースターを分離する。 大統領「愛する祖国、愛する友を残して僕はこれからどこ行くのだ?」 円盤が宇宙を飛んでいた。 のび太「ハックション!!」 ジャイアン「お、おいのび太。うわあっ!!」 ジャイアンが地球のセットに落下。 頭に脚立が当たる。 のび太「ご、ごめん……」 ジャイアン「の、の、のび太!! ガオーッ!!」