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結婚して10年になろうとしていた。 私たちの間には子供はいない。 昔の人は『子は鎹』とはよくいったものだ。 その鎹のない私たちは10年という歳月の間に夫婦関係はすっかり冷えていた。 夫はと言えば口を開くと不況だなんだと愚痴ばかり。 その愚痴をはじめは黙って聞いていた。 聞くことで鬱憤が晴れるなら私のストレスなど些細だと思っていた。 しかし、何カ月もの間聞かされ続けると私もストレスの限界だ。 不況だと嘆いたところで状況が打破されるわけではない。 今の夫の境遇は夫自身の不徳の致すところではないか。 そういう考えに至ったのは自然な流れだった。 「・・・今日は晩御飯は?」 「あぁ。残業多くてな。たぶん遅くなる。連絡する」 「・・・そう・・・」 朝の会話はこれだけ。 昔のように会社での出来事や他愛もない話に盛り上がることはなくなってしまった。 私はといえば、夫が駄目な人間に見えてしかたなくなっていた。罵ったこともあった。 子供がいればまた違ったのであろうが、不幸にも私たちの間に子供は生まれてくれなかった。 朝、夫を送り出し、いつものように日課であるガーデニングをしに庭に出る。 するといつもとは見慣れないものがそこにはいた。 大きさにしてソフトボールより少し大きめ。大きな赤いリボンを付けている。 「ゆ!・・・にんげんさんはゆっくりできるひと・・・?ゆっくりしていってね!」 不安そうに少し距離を置いて私に話しかけるもの。 そう、ゆっくりれいむといわれるものだった。 比較的都会に住んでいる私は初めて目にしたものだった。 ペットとして飼ってる人は見たことがある。 ペットショップでも何回かは見たことがあるが、さして興味もなく注視はしていなかった。 最近は環境美化対策として野良ゆ排除が進んでいるため、街にも野良ゆは少なかった。 野良ゆというものが初めてだったのだ。 会社勤めを辞めてしまった私にはこの土地には友人と呼べる人が少ない。 数少ない友人たちもそれぞれの生活がある。 今になって思えば、私は少し、淋しかったのだと思う。 「はじめまして。ゆっくりしていってね。」 つい返事をしてしまった。 そこから私とれいむの付き合いが始まった。 夫は元より生き物が苦手な方だった。 前に犬を飼いたいといったときも大反対をされた。 子供の出来ない私の淋しさなど、夫には理解できないのだろうとあきらめた。 そんな経緯もありこの庭れいむは私の秘密の友達となった。 夫は私の行動に興味はない。 庭をいくらきれいにしたところで褒めてはくれない。本当に興味がないのだ。 庭は私とれいむだけの秘密の園となっていた。 れいむは非常に素直で純粋だった。 野良と言えば汚くて醜い。そんな印象だったのだがこのれいむはちがっていた。 私が育てている花壇の花々の話をすると、 「おねーさんがゆっくりしているからおはなさんもゆっくりしているね! れいむもゆっくりしたおはなさんすきだよ!だからほかのくささんたべるね!」 と花を荒らすこともしない。 なにかほしいものはないのかときけば、 「れいむはいまのせいかつがだいすきだよ!おねーさんこれからもれいむとなかよくしてね!」 とかわいいことをいう。 私の荒んだ心に一滴のうるおいを与えてくれる、そんな存在だった。 いつものように夫を送り出し、庭に行く。 ふと思い立ち、れいむの境遇についてきいてみた。 「れいむはどうしてお庭さんにきたの?家族はいないの?」 そう聞くとれいむは少しうつ向いて 「れいむは・・・おかーさんとおとーさんといもうとたちとしあわせー!だったんだよ・・」 と語り出した。 要約すると、人間に見つかりにくい公園の隅で家族幸せにすごしていた。 箱入り娘だったれいむは外の世界はあまり知らないまま育った。 ある日人間に家族が連れて行かれた。 両親は最後の力を振り絞りれいむを逃がした。 どうしていいかわからないれいむは私の育てた花をみてゆっくりできたのでここにきた。 そういうことらしい。 まぁよくある話といえばそれまでだ。一斉駆除があったのだろう。 「そう。大変だったのね・・・ここですきなだけゆっくりしていくといいわ」 「おねーさん・・!ありがとう!れいむゆっくしていくね!」 子供がいない淋しさも手伝ってわたしはこのれいむを見守ることにした。 ある日、いつものように庭に出るとれいむが顔を赤らめてもじもじしていた。 「どうしたのれいむ?」 「ゆん!おねーさん・・・しょうかいするね・・!まりさだよ!」 「まりさはまりさなのぜ!ゆっくりしていってねなのぜ!」 「あら、れいむお友達なの?まりさ。ゆっくりしていってね」 れいむはどこからかまりさをつれてきていた。 様子を見るにれいむはこのまりさが好きなようだった。 「まりさはかりのめいじんなのぜ!おねーさんにはめいわくかけないのぜ!」 「ん?」 「れいむがまりさにおはなさんはむーしゃむーしゃだめっておしえたんだよ!」 「そうなの。ありがとうね。」 そういってれいむの頭をなでてやると幸せそうにしていた。 これからこの二匹は番になるのだろう。 そう予感した私は二匹のためにおうちを庭の隅の目立たないところにプレゼントした。 「ゆーん!おねーさんとてもゆっくりできるおうちありがとう!」 「まりさも一緒に住んだらどう?」 「ゆ!おねーさん!れいむ・・・はずかしいよ!」 「・・・・ほんとにいいのぜ?」 「いいのよね?れいむ?」 「・・ゆん!まりさもいっしょにゆっくりしてね!れ、れいむ・・・まりさとずっといっしょに ゆっくりしたいよ・・!」 それはれいむからのプロポーズ。 「ゆぅぅ!て、てれるのぜぇぇ!まりさがんばってかりするのぜ!!!」 私の庭に家族が増えたのだった。 私は特に餌は与えていない。 庭にいる虫や雑草などを食べて二匹は生活しているようだった。 二匹にしてみればごはんさんには事欠かない環境らしく飢えを訴えることはなかった。 れいむはひなたぼっこをしながら上手とはいえないおうたを歌い、 まりさは狩りも兼ねた虫との追いかけっこ。 日々ゆっくりとしていた。 そんな日が何日かすぎ、れいむがおうちからあまりでてこなくなっていた。 「まりさ。れいむをみないようだけど・・・何かあったの?」 「ゆん!れいむはにんっしんっ!したのぜ!おちびがもうすぐふえるのぜ!」 「・・・そう。おめでとう」 「おねーさんありがとうなのぜ!まりさかりをがんばるのぜ!」 心から喜んであげられない自分がいた。 私には子供が出来ないのに、こんなに簡単にゆっくりには子供ができる。 ゆっくりの性質上当たり前のことだが。 そんな自分に気がつくと自分のことが前より嫌いになりそうだった。 これでは悪循環。喜んであげようと私は精一杯明るく努めた。 「これからはもっとがんばらないとね。まりさ?」 「ゆん!そうなのぜ!まりさはれいむをゆっくりさせるのぜ!」 そういってまりさは狩りを再開させた。 れいむの様子をみようとおうちを見ると、れいむは額から茎を生やしていた。 とてもゆっくりした表情で寝息を立てて寝ていた。 それから何日かしておちびちゃんが生まれたようだった。 「ゆーん!おちびちゃんとってもゆっくりしているよぉぉ! おねーさん!れいむのかわいいおちびちゃんをみていってね!」 無邪気に赤ゆを私に見せるれいむ。 赤ゆはといえばこれまた無邪気だった。 「ゆぅ!りぇーみゅはりぇーみゅだよぉ!おねーしゃんゆっくちしていっちぇにぇ!」 「ゆっくちゆっくち!」 「まいちゃはまいちゃにゃのじぇ!」 れいむ種が2匹にまりさ種が2匹。一気に6匹家族となったのだ。 「まりさがこれからもっとがんばらないといけないのぜ!れいむはこそだてでいそがしいのぜ!」 まりさは忙しそうに狩りをしていた。 「まりさ!ゆっくりがんばってね!れいむもゆっくりしたおちびちゃんをそだてるよ!」 仲睦まじい。新婚。そんな言葉がぴったりだった。 そんなゆっくりたちをみていると、結婚したばかりだった私たち夫婦を思い出していた。 夫は板前をしていたが収入のために仕事を変えた。大変だったが幸せだった。 大好きな人と一緒に日々を過ごせる幸せ。それは何事にも代えがたいものだと思っていた。 このままこの人と、ずっと幸せな日々が続くと夢を見ていたあの頃。 夫の仕事も軌道に乗り出し、この家を購入した時。 仕事で忙しい夫のため、元気の出るような料理を頑張ってつくっていたあの頃。 ほんの数年前のことだというのに、忘れていた自分がいた。 それに気付かさせてくれたこのゆっくりたちに感謝をしなくてはいけないとさえ思った。 数日後、いつものように庭をみるとまりさが狩りにせいをだしていた。 身の回りのことまで気が回らないのだろう、まりさは少し汚れていた。 「まりさ。ごはんさん集めるの大変なの?」 そう聞くとまりさは元気に、 「ゆん!かぞくのだいこくばしらっ!としてまりさはがんばるのぜ!」 とだけいって私の目の前から消えていった。 忙しそうに働くまりさ。まるで昔の夫のようだった。 れいむはというとおうちのまわりでおちびちゃんたちにおうたを歌っていた。 「ゆっくりのひ~♪まったりのひ~♪~」 「おきゃーしゃんのおうちゃはゆっきゅりできりゅにぇ!」 「ゆっきゅりこーりょこーりょしゅりゅよ!」 おちびちゃんたちも元気にそだっているようだ。 様子がおかしくなってきたのはいつごろだろうか。 まりさが日に日に痩せていくのがわかるようになった。 「まりさ?大丈夫?無理してるんじゃないの?」 「ゆぅ・・・。だいじょうぶなのぜ!ただおちびがすこしおおきくなってごはんさんが たりなくなってきたのぜ・・・おねーさん・・・ないしょさんがあるのぜ・・・」 「どうしたの?」 「いらないごはんさんをすこしだけわけてほしいのぜ・・・ れいむにはおねーさんにめいわくかけるなっていわれたのぜ・・・でも・・。」 「いいのよまりさ。お父さんとしての立場もあるものね。ちょっとまってて」 そして私は野菜の切れ端を少し分けてあげた。 「ゆん!おねーさん!ありがとうなのぜ!これでおちびもゆっくりできるのぜ!!」 「大事に食べるのよ。狩り、がんばってね」 まりさは帽子に大事そうに野菜を詰め込み、おうちとは反対方向に持って行った。 どうやら多くごはんがとれたときにいざという時のために貯め込んでいるようだった。 また今日もれいむは姿を見せない。いつも私の前にきてくれていたのに。 子育てに忙しいのだろうか。 まりさはというと相変わらずせかせかとごはんを集めていた。 「そろそろおちびちゃん達も大きくなったのかしら?おねーさんにもみせてくれない?」 そうまりさに話しかけるとうれしそうに頷き、おうちにれいむたちを呼びにいった。 数分後、戻ってきたのはまりさだけだった。 「ゆん・・おねーさんゆっくりごめんなさい・・・れいむはこそだてでいそがしいみたいなんだぜ・・」 「そう、ごめんね無理言っちゃって。」 まりさは申し訳なさそうに振り返り、また狩りに戻って行った。 それからまた数日したある日のことだった。 いつもきれいに咲いていた私の花壇がぐちゃぐちゃに荒れていた。 野良ネコでもはいってきたのだろうか。 そうだとするとあの家族は無事だろうか。 私の心は不安に支配されていた。 「れいむ!まりさ!大丈夫!?」 そう言って私は一家のおうちの方に様子を見に行った。 そこには私の見たことのないでっぷりと醜くふとったれいむが眠っていた。 近くにはなすび型に体が膨れた子ゆ。 おうちの外にはあのまりさがぐったり横たわっていた。 こいつか。私の花壇を荒らした犯人は。 このでいぶが花を食べ散らかしたに違い無い。 だとすると、私のれいむはどうなったのか。 どこにも見当たらない。 急いでまりさを抱きかかえ家にあげた。 「まりさ!大丈夫!?」 すっかりやせ細り、体にも髪にも艶がない。 オレンジジュースをストローで少し飲ませてやるとまりさは気がついた。 「・・ゆ・・・ゆん!ここは・・・!?」 「おねーさんのおうちよ。まりさ。何があったの!?」 「ゆ・・・ごめんなさいなのぜ・・・・まりさ・・・まりさ・・・」 そういうとまりさは涙をぽろぽろと流し、今までのことを語り始めた。 れいむと出会っておちびちゃんが元気に育っていったこと。 れいむがごはんを足りないといったこと。 まりさがどんなに頑張ってごはんを集めても足りないとなじられたこと。 冬に備えて貯め込んでいたごはんがれいむにばれたこと。 まりさが独り占めしたと誤解をうけ、制裁されかけたこと。 ぐずなまりさがごはんをちゃんと集めないせいだといわれ、れいむが花壇の花を食べ始めたこと。 それを止めようとしてまた制裁されたこと。 そんなはずはない。 私の知ってるれいむは優しくて純粋で素直なれいむだ。 あの醜く太ったでいぶではない。 「本当なの・・・それは・・・」 「ゆん・・・ほんとうなのぜ・・・まりさがんばったのぜ・・・でも・・でも・・!」 そう言うとまりさはまた涙を流し始めた。 確かめなければいけない。 私はまだぐったりとしているまりさを家に残し一家のおうちに確かめにいった。 どこかで聞いたのだが、ゆっくりは個体認識を飾りでするらしい。 ということは私のれいむの飾りを取り上げ、れいむになりすましたでいぶなのかもしれない。 そうだとしたられいむは、れいむはでいぶに殺されたのかもしれない・・・ 「れいむ!起きなさい!」 「ゆぅ!まだれいむはねむたいんだよ!・・・・ゆ・・・!」 私と目があったでいぶはその巨体をゆっくりと動かし起き上がった。 「おねーさん!ゆっくりしていってね!」 でいぶが私のことをおねーさんといった。 知らない人間に出会ったなら、もう少し反応が違うはず。 「・・・れいむ・・・なの・・?」 恐る恐るそう聞いてみると 「ゆん!おねーさんれいむはれいむだよ!ゆふふ!へんなおねーさん!」 このでいぶは私の知っているれいむだった。 「ど、どうしたの・・・?れいむこんなに大きくなかったよね?」 「ゆん!れいむはこそだてでいそがしいからえいようつけなくちゃいけないんだよ! まりさとけっこんっ!してからたいへんだったんだよ!おちびちゃんたちはおおきくなるし、 ぐずなまりさはかりがじょうずさんじゃないし。でもれいむこそだてがんばってたんだよ! だからこんなにおちびちゃんたちもおおきくなれたんだよ! ゆふふ♪れいむってほんとうにこそだてがじょうずだね!れいむのままもこそだてがじょうず だったんだよ!だからままのみたいにこそだてしているんだよ! れいむはぐずだからごはんさんがたりないんだよ!だからおはなさんもたべられたんだよ! これもぜんぶぐずなまりさがわるいんだよ!」 目の前には明らかに食べ過ぎている子ゆ。 荒れた花壇。 いつからこんなれいむになってしまったのだろう。 「・・・れいむ・・?まりさはちゃんと狩りを頑張っていたわよ?おねーさん見ていたから知ってるよ」 「ゆん!まりさはごはんさんをかくしていたんだよ!かしこいれいむはすぐわかったんだよ! むのうでぐずなんてどうしようもないちちおやなんだよ!」 「だから・・まりさは・・・」 「ゆ!おねーさんはまりさのみかたなの!?れいむはまりさがいないあいだひとりでこそだてしてたんだよ! がんばってたんだよ!でもまりさはかりでいそがしいってそればっかりだったんだよ!おちびちゃんたちとも ろくにあそばないだめなちちおやだったんだよ!そんなまりさのみかたするなんておねーさんもぐずなの!?」 でいぶは自分が自分がと自己中心的な理論を展開し続ける。 「れいむ・・・まりさは狩りで忙しかったのよ。あなたのこともちゃんと考えていたわ。 あなたがわからなかっただけなのよ。いつも忙しそうに狩りをしていたわ。 れいむはなにかまりさのためにしてあげ・・」 そこまで言いかけハッとした。 このでいぶは。このでいぶは私ではないか 自分の主張を通し、褒められたいがだけに行動し、その結果空回り。 ガーデニングだって夫の癒しになればと始めたものの結局褒めてくれない夫が悪いと思っていた。 どうして自分は頑張っているのに認めてくれないのか。 そんなことばかり思うようになり夫に嫌気さえ感じていた。 そんな自分と重なるようだった。 気がつくとスコップを振り上げていた。 私はでいぶじゃない。こんな醜いでいぶじゃない。 私の中のでいぶを消すように、私はスコップの先をでいぶの頭に振りかざそうとしていた。 「ゆん・・・!や!やめるのぜ・・・!」 家に置いてきたはずのまりさが体を引きずりながら足元まできていた。 「まりさの・・・まりさのだいじな・・・れいむなのぜ!おねーさん・・・おはなさんはあやまるのぜ! まりさのせきにんなのぜ!まりさが、まりさがぐずなばっかりにぃ!だ・だから!!!!」 こうなってしまったでいぶでも愛しているとでもいうのか。 「違うわ!まりさは悪くないの!私が全部悪いの!」 気がつくと私から涙がこぼれていた。 そうだ。夫は私のためにいつだって頑張ってくれていた。 いつまでたっても子供ができない私に、つらい治療をするぐらいなら 二人でゆっくり過ごそう、子供がいなくても大丈夫だと慰めてくれたこともあった。 そんなことも忘れていた自分。 またこのれいむに助けられた。そんな気さえした。 わたしはこのでいぶをれいむへと戻さなければいけない。 そんな使命感がうまれた。 「れいむはわるくないよ!せーっさいっ!するならぐずなまりさにしてね! それがおわったらあまあまもってきてね!ゆっくりしないでもってきてね!」 生まれた使命感はその瞬間はじけ飛んだ。 そう相手はゆっくり。人間ではないのだ。 一度こうなってしまったからには私が決着を付けてやるのがせめてもの心。 いや、まりさも止めていることだし、ここは辛抱強くれいむを改心させるべきだ。 そんな二つの意見が私の中でバトルを繰り返す。 私はスコップを持ったまま考えていた。 「おーい。ただいまー。いないのかー」 まだ昼間だというのに夫が帰ってきたのだ。 夫は私をリビングへ呼び出し、「これ」と小さな箱をくれた。 簡素な包みのその箱を私はゆっくり開いていった。 指輪だ。 「ほら・・その・・・なんだ。あれだ。10周年だろ。今日・・・」 少し照れくさそうに夫は目をそらす。 小さいながらもダイヤが光っていた。 「これ、、、え。。。高くなかった・・・?」 「うん。今月残業頑張ったからな。ごめんな。いつも」 「え、あ・・」 「悪いなとは思ってたんだ。切っ掛けなくってさ。いつもな。かまってやれなくて」 「・・・・うん・・・・わたし・・わたし・・・!」 私は馬鹿だ。こんなに大事な夫がそばにいたのに。 私はでいぶになっていたなんて。 夫の胸で、今までたまっていたものが全部でていくかのように泣きじゃくった。 涙と一緒にわたしのなかのでいぶは消えてなくなった。 「こ、これなんだけど・・・」 どうしていいのかわからない私は思い切って夫に相談してみた。 「あぁゆっくりかー。久々にみたな~昔は田舎によくいたもんな」 「なんかれいむがでいぶになっちゃって。」 「こんなの簡単だよ。」 そういうと夫はでいぶの前でしゃがみこんだ。 「ゆ!にんげんさん!あまあまもってきたの?それともどれいにりっこうほなの!? ゆゆん!かわいくってごめんねー!」 「ほら。鏡みろ」 そういうと夫はでいぶの前に鏡をおいた。 「ゆふふ!でぶでみにくいれいむがこっちみてるよ!おぉあわれあわれ・・・ってどぼじででいぶど おなじうごきずるのぉぉぉ!!!!」 「鏡だからな。今のお前はこれだよ。でぶでみにくいなぁ?」 「ゆぅぅぅ!!!!!れいむはびゆっくりなんだよ!こんなみにくいはずないよ!」 「じゃぁ鏡に映ってるのはなんだ?」 「ゆぅぅぅぅぅ!!!!!!!」 「まりさもお前のことがデブで醜いからちがうれいむと結婚するかもなぁ?」 「うるざいぐぞにんげん!!!!!・・ぶぎゅっあ!」 夫はれいむを殴った。 「や、そんな!かわいそうよ!」 「だいじょーぶだって。見てろって。ってかこれ重症だな・・・」 「いだいぃぃぃぃ!!!!!!!!」 「これからどうしよっかな~♪」 「ゆぅぅぅぅ!!!!!!たすけてね!れいむはわるくないよ!」 「そうだ。まりさにきこう!」 「ゆ”!?」 そういうと夫はまりさを抱えてでいぶの前に立った。 「まりさかわいそうだな?こんなになって」 「まりさ!かわいいれいむをたすけてね!」 「れいむ!だいじょうぶなのぜ!いまたすけるのぜ!」 まりさは至って健気であった。 「まりさの愛も確認したし」 そういうと夫は重たいでいぶを軽々と持ち上げ家へと運んだ。 「あなた・・どうするの・・?」 「ゆっくりってゆーのはなー。組織の中身が大体餡子なんだよ。消化器官も餡子なら脳みそも餡子」 夫は少し上機嫌だった。久々だ。こんな夫を見るのは。 お菓子の入った戸棚からラムネと市販の餡子を取り出すと手際良く包丁を握る。 「え・・・?どうするの・・・?」 「まぁまぁ。みてのお楽しみ。」 ラムネをでいぶに食べさせ麻酔をする。 手際良く背中の方から包丁をいれ、餡子をとりだしてく夫。 「あなた・・・なんだか楽しそうね・・・」 「俺の田舎じゃこんなの沢山いたからな。おまえは慣れてないだろうけど。」 ダブついた皮を包丁で取り除き、小麦粉で補修していく。 最後に餡子を少し足して傷を埋めていった。 オレンジジュースをかけるとれいむは目が覚めた。 「ゆ・・・ゆん・・・れいむ・・・」 一回りちいさくなったれいむはあのでいぶではなくなっていた。 「れいむぅぅぅー!!!!!・・・だいじょうぶなのぜ?」 「ゆん!なんだかからだがかるいよ!まりさ!れいむはれいむだよ!」 夫によると悪い記憶もゲスな中身もすべて餡子が左右するらしい。 餡子を取り出したり中身を変えることによりどうにかなってしまうものらしい。 ゆっくりは反省などしない。 一度悪くなってしまったものはどうにもならないとのことだった。 「人間とは違うからな。言葉は話すけど根底が違うナマモノ。それがゆっくりだからな」 とのことだった。 「それで・・・あのね・・・」 「いいぞ。こいつら飼っても」 「え・・・」 「俺実は犬苦手なんだ。ゆっくりだったらいいぞ。」 こうして一家は晴れて飼いゆとなった。 これからは私がこのれいむを再びでいぶにしないように見守っていこう。 きっとわたしがでいぶになったらまたこのれいむはでいぶになってしまう。 そんな気がした。 些細な幸せも見逃さなず感謝する。 いつだって相手のことを思いやる。 大きな幸せばかり求めるといままであった小さな幸せは霞んで見えてしまいがちだ。 そう私は再確認できた。それだけで幸せだ。このゆっくり一家のおかげだ。 私の手に光る指輪とこのれいむ。 この二つをみればもう忘れることはないだろう。 わたしの中のでいぶにあらためてさようならをいった。 おまけ その1年後・・・ 「だー!だっっとぅ!あばー!」 「こら。あんまりれいむのぴこぴこさんひっぱっちゃだめよ」 「うぶー!」 「おねーさんれいむだいじょうぶだよ・・・ちょっといだいぃぃぃ!」 「ゆーくんひっぱりすぎ!もぉ・・・かわいいこ」 「おちびちゃんはゆっくりできるね!」 「そうね・・・」
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注 ぺにぺに、あにゃる描写有り ぺにぺに虐待描写有り 「ゆっゆ~ん♪」 「ゆゆん♪しゅ~り、しゅ~り、おきゃあしゃ~ん♪」 目の前には、お互いにすりすりをする、れいむ親子の仲むつまじい光景。 母性が強く、優しいれいむは子供をとても大切にする。 子れいむも母れいむの愛情を受け、喜びを体全体で表している。 「おちびちゃん、やさしいおにいさんに、おうたをうたってあげようね♪」 「おに~しゃん、みゃいにちありがとう!!れいみゅのおうたでゆっきゅりちてにぇ♪」 「「ゆ~ゆゆゆ~、ゆ~~っくりぃ~♪」」 ゆっくりの歌声にもピンキリあるが、この親子の歌声はなかなか聞ける声である。 (ふーん。こうして見るとまあかわいいのかなあ。) 僕は特にゆっくりが好きでも嫌いでもない。そしてこの2匹はペットではない。人からの預かりものだ。 僕は友人の知り合い――仮にO氏と呼ぼう。 彼に頼まれ、このれいむ親子の生態を観察し、記録している。 バイト代としていくらかのお金がもらえるというので、引き受けた。 世話してるうちに、子れいむは僕にも懐き、僕も甘えてくる子れいむを撫でてやったりして それなりにはかわいいと思えるようになっていた。 「ご飯だぞ」 僕は皿に入れたゆっくりフードを差し出した。 「おちびちゃん♪ゆっくりおくちをあけてね♪」 「ゅあーん♪」 母れいむは口移しで子れいむに噛み砕いたゆっくりフードをあげている。 子れいむはもう自分で餌を食べられる時期なのだが、すっかり甘えている 「むーちゃ、むーちゃ、ゆむ、ゆむ、ごっきゅん。ちあわちぇ~♪」 「ゆゆぅぅ…!おちびちゃんはほんとうにかわいいね!いっぱいたべてげんきにゆっくりそだってね♪」 この母れいむは、少し子供を甘やかし過ぎている。 野生に生きていたら、子れいむは自立できないだろう。 だが実はそれがこの観察の重要なところ。 母れいむは、あらかじめ「もう子供は作れない」と教えられている。 繁殖用の精子餡を使い、胎生にんっしんで子供を宿した母れいむは、出産直前に餌に薬を飲まされ、具合を悪くさせられた。 出産が困難になったので、O氏による帝王切開でこの子れいむは取り出されたのだ。 子れいむの取り出した後、母れいむは知らないうちに避妊手術をされ、「手術の影響で、子供が作れなくなった」と伝えられたのだ。 母れいむの過剰なまでの甘やかしぶりは、それを知っているからこそだろう。 どうも、今まで以上に人に懐くゆっくりを作る実験の一環らしいが…。 預かってから一週間ぐらいまで観察は順調だった。 しかし―― 休みの日、僕がラーメンを作っていたときのこと。 テレビで戦隊ヒーローものでも見たのか、子れいむが僕の足に体当たりをしかけてくる。 「おにいしゃんはてきになっちぇね!ゆっゆ~、わりゅものはれいみゅがゆるしゃにゃいよ!きぃ~っく、ぴゃ~んち!」 僕の左足に、子れいむの体当たりがくすぐったい。 「こらこら、今ごはんをつくってるから、邪魔するんじゃないよ」 「ゆゆっ?おちびちゃん、ぱんちときっくはこうやるんだよ!」 そこに空気の読めない母れいむが、戦隊ごっこに加わってきた。 「おにいさんかくごしてね!れいむぱーんち!」 左足が子れいむをよけている最中、右足に母れいむが力強く突進してくる。 さすがにこれでは持たなかった。 「うわっ!?」 僕はバランスを崩して。 「ゆゆ~♪おきゃあしゃんちゅよ~い…」 グチョッ!!! 「ゅぴぎゅ!?」 よろけた僕の足は、子れいむの半身を思いっきりふみつぶしてしまった。 「ああっ?子れいむッ!?」 「ゆ゛…?ゆ゛ッあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!! お゛ぢびぢゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛んn!!!!??????」 母れいむの悲鳴。 「ぴっ!!!! ゅぴぃぃぃぃぃいあ゛あ゛ああああああァ゛ア゛アア!!! あ゛… ゅあ゛…!」 ビクッビクッ 大きな叫び声を上げたあと、子れいむは痙攣し始めた。 もう、手遅れだ。 体の5分の2が潰され、小さい体から餡庫が流れる。 「おぢびぢゃ…! おぢびぢゃあああんん!!!!!じっがりじでえええええええ!!!」 「ゆ゛ぴっ… ぴ… ぃ゛ぃぃィィィ… ぃ゛…」 その声を最後に、子れいむは動かなくなった。 「おぢびぢゃん!?おぢびぢゃん!おぢびぢゃん!!ゆ゛っぐりじないでお゛へんじじでね゛え゛え゛え゛ええ!! お゛に゛いざん!おぢびぢゃんをだずげでええええ!!!」 「だめだ、もう死んでる…」 「どおじでぞんなごどいうのお゛お゛お゛お!!?うぞ…うぞだよ… おぢびぢゃん?ゆっくりねてないでおきないとだめだよ!いっじょにおうだをうだおうね!!」 あんなに可愛がっていた子供も、最後はあっけなかった。 「…」 「ゆ゛ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!!おぢびぢゃああああああああん!! あ゛あああああああ!!!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああ!!れ゛い゛む゛がおにいざんにぱんちしたぜいでえ゛え゛え゛ええ!!! れ゛ い゛ む゛ の゛ い゛ ち゛ ば ん゛ た゛ い゛ せ゛ つ゛ な゛ お゛ ぢ び ぢ ゃ ん が あっ ああ゛あ゛あ゛あああああああああああああああああ!!!!!!!!!! ゆげぼおおおおおおおおおおおおおお!!」 母れいむは餡子を吐き、気絶した。 母れいむは、精神が壊れてしまったらしく、起きてからも 「ぢびぢゃ… おぢびぢゃ…」 と繰り返すばかりだ。 …ああ、どうしよう…。凄い罪悪感が…。それにバイト料もパーだ… 「ああ、別にいいよ。うん、記録もこんなかんじでいいんだ。ありがとう。 じゃあとりあえず今日までのバイト代を用意するね。」 その日のうちにれいむを持参し、O氏に事の次第を話したが、…別に咎められなかった。 「え、ほ、本当にいいんですか?」 「事故だししょうがないよ、また最初からやればもう一本データがとれるしね …このれいむはもうだめだな。こっちで処分しよう」 O氏は自宅の庭にゆっくりの飼育設備を持っている。 彼は壊れてしまった母れいむを持ち上げ、出て行った。 「…」 ちょっと間が空いて、O氏が戻ってきた。 「ゆぷっ!?」 「ゆぴぇっ!?」 その手には、先ほどのれいむとは別のゆっくり。乱暴に床に落とされた。 「なにするの!!ありすはしんぐるまざーなのよ!かわいそうだからやさしくしないとだめなのよ!!」 「みゃみゃぁ!いぢゃいよぉぉぉ~!!」 「あああ!!!あやまりなさい!おぢびぢゃんがいたがってるでしょおおおお!!」 ありすの親子だ。 「え、今度はありすの親子ですか…?」 言い終わってみると、それが勘違いだったことが分かる。 ありす親子の薄汚れた姿から、野良だということに気づいたのだ。 それに性格も預かったれいむ親子より生意気だ。 野良の世界では、こういう性格じゃないと、生き残るのが難しいのか? 「悪いが、君ちょっと待っててくれ。ちょうどいい時間にいいものが手に入った。 こいつら庭に入り込んでいたんだ。飼いゆっくりの檻の外から、物欲しそうに餌をみつめていたよ」 「ごちゃごちゃうるさいのよ!あわれなおちびちゃんにたべものをめぐみなさいよ!」 「みゃ…みゃみゃー!このおじしゃんきょわいよーー!!おうちにきゃえりちゃいよおおおお!!ゅびぇええええええん!!」 「こわがらなくていいのよ、おちびちゃんは ひがいしゃなんだから、とかいてきに どうどうとしているべきよ!! …それにおちびちゃん、おうちはもうないのよ。やばんなにんげんが ありすたちのおうちをこわしてしまったから…」 母ありすがこっちをチラチラ見ている。 「そうよ!おちびちゃんをなかせたおわびに、ありすたちにおうちをよういするべきよ!! にんげんさん!あなたが、もしとかいてきで こころのやさしいひとなら ことわれないわよね!」 ありすがニヤニヤ笑ってこっちを見回す。 だがそれを聞いてるO氏も妖しく微笑む。 「一つ質問なんだけど、ありすは、しんぐるまざーって言ってたよね? 「そうよ!さっきからそういってるでしょおおお!はやくたべものとおうちをよういしなさい!!」 「うん分かったよ、でもその前にもうひとつ質問いい?」 「ゆゆっ?そんなことよりはやくしなさい、いなかもの!!ほんとうにいなかくさいわね!」 O氏が片足を振りかぶり・・・ ヒュッ! ぽよん・・・ びたん! 「ゆびゃあああああああああ!!!!」 O氏、いきなり子ありすを蹴飛ばした。子ありすはボールみたいに壁に跳ね返る。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!?なにじでるのこのぐぞじじいいいいいい!!!」 子ありすは跳ね返って、しんぐるまざー(笑)ありすの目の前に転がってきた。 「い゛ぢゃ… い…ぢゃいよぉぉ… み゛ゃ゛み゛ゃ゛、 み゛ゃ゛… み゛ゃ゛ぁぁ…」 「おぢびぢゃん!ぺろぺろしてあげるからね!すぐにいたくなくなるからね!」 母ありすが子ありすを舐めようと舌を伸ばしたとき。 「ぴゅッ!!?」 ブヂュッ!っと言う音がして、カスタードクリームが母ありすの顔にかかる。 「ゆ… あ…?」 子ありすのいた場所には、O氏の足。 そうO氏が子ありすを踏み潰したのだ。 O氏はそのままぐりぐり踏みにじる、すると子ありすだったもののカチューシャがパキパキ割れる。 「ねえ?まざーってことは子供がいるんだよね?どこにも見当たらないよ?ありすは嘘つきなの?」 「ゆ゛っぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あああああああああ!!!あ゛り゛ずのとかいてきでかわいいおぢびぢゃんがあああああああ!!!」 わざとらしくきょろきょろ見回すO氏 「やっぱりどこにもいない。嘘をついたねありす。嘘をつく悪いゆっくりはお仕置きだぞ!よっ」 髪の毛を鷲掴みにし、ありすを持ち上げている 「ゆ゛がああああああ!!!いだぃぃぃ!!きたないてでさわるなあ゛あ゛あ!!じじいいいいいい!!!」 ありす(もう母じゃないからただのありす)は激しく抵抗するが、 O氏は慣れた手つきで体の後ろ側をさすり始めた。指がありすの体内に入ってるようだけど。 「ゆ゛ゆ゛っ!?な゛に゛す゛る゛のおおお!?あ゛り゛ずのでりげーどなぶぶんをさわるなあああ!!! このいながもの!へんたい!ゆ、ゆ、ゆっんほおおおおおおおおおおおお!!!」 ありすの表情が変わり、体の下方向からぺにぺにと呼ばれる性器が出てきている。 「どうだい、下品な話だが、ゆっくりも人間と同じ。あにゃるを刺激すると、興奮して勃起するんだ」 「え?あ…そうなんですか」 いきなりの展開でわけが分からないので、そう答えるしかない。 「さて」 O氏はポケットからカッターを取り出す。 すばやい手つきで、ありすのぺにぺにを横から一気に切り裂いた。 「ん゛っほゆ゛っぎゅごお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛おお!!!!!」 濃厚なミルクのような、白い液体が飛び散る。 「これがありすの子種だね。濃厚なミルク風味で、舐めるととても甘いんだ。それもう一回」 「ゆっぎぃあ゛あ゛あ゛あ゛あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」 今度は縦に切り裂く。 ありすのぺにぺには、体についたままで、4分割された。 何かこっちも股間が痛くなってくるなぁ…。 「まだまだいくよ~」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああああああああああああああああああ!!!」 ありすはその後も同じようにぺにぺにを切り裂かれ続けた しまいには、ぺにぺにはところてんのような細さにまで切られて、間からカスタードを垂れ流していた。 「…ぁ゛ …ぁ゛ …ぁ゛ぁ゛ぁ゛…」 ありすは叫び続けたので、喉?を潰してしまい、声が出ない。 さらに切り裂かれている最中に、痛みのショックで目が飛び出し失明していた 「よーし、こんなもんだな」 「あ、あの~。」 「うん?ああ、こいつは飼育してるゆっくりの餌にするんだよ。外は多少汚くても、中身は綺麗なものさ。 精神的にも肉体的にも痛めつけたから、みんな美味しく食べる。 このぺにぺにの部分からカスタードを絞る。搾り終わったら、ぺにぺにも切り離してカスタードに混ぜると、立派なスイーツができる。 あ、そうだそうだ。君がもし子れいむを踏み潰しちゃってトラウマになってなければ、明日からでも新しい親子で 観察を続けてほしいんだけど…。」 「いやどちらかと言えば今の光景のほうが」 「はは、そうかそうか」 O氏は変わった人だ。 僕はO氏に質問してみた。 「あのー気になっていたんですけど、Oさんはゆっくりに関わる仕事してるくらいだから、ゆっくりが好きなんですか? さっきの野良ありすに対してはずいぶんドライな対応してましたけど」 「ハハハ何言ってるんだ、ゆっくりに関係する仕事でもいろいろあるからね。 ゆっくりが好きな人は、可哀想だから僕のような仕事はできないんじゃないかなぁ。僕は別に嫌いでもないけどね~。」 「はあ…そういうものですか」 「ハハハ」 翌日、僕はれいむ親子の入ったケースを手に帰ってきた すやすやと眠るれいむ親子。 普通の人が見たらほほえましい光景。 でも、正直言うと僕は… 昨日子供が死んでしまって泣き叫ぶ母れいむ、それに子ありすを殺され、さらにぺにぺにを切り刻まれ母ありすがのた打ち回ってる姿に ときめきのようなものを感じてしまったのだ …もしかして僕も変人なのか。ちゃんと最後まで我慢してやり通せるだろうか…? 僕は明日からのことを少し心配しながらも、眠りに落ちた。 ========================================================================================== しんぐるまざー(笑)とかのスイーツ(笑)的な要素って、れいむよりもとかいは(笑)ありすの方が言いそうなので 試しにそんなものを書いてみたくなった。 でいぶ?はて何のことやら。 そしてありすのぺにぺに虐待が楽しすぎて、つい書いてしまう。 ぺにぺに虐待はやばいな。 せっかくなので作者名もそれっぽく名乗ることにしました。 過去に書いたSS ゆっくりいじめ系2003 ありすを暴行して殺しただけの話 ゆっくりいじめ系2196 レイパーありすの群れの敗北 ゆっくりいじめ系2197 レイパーありす因果応報? 作:ついありすを優遇してしまう人 このSSに感想をつける
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作成者【酒】 アイコン画像については、イメージ画像が含まれているのでご了承ください。 評価の仕方は 論 タイピング 語彙 揶揄 理解力 総合評価 評価基準は SS・・・鬼才 人間とは思えないほどの鋭い才能。また、その持ち主 S・・・奇才 世にまれな、すぐれた才能。また、その才能の持ち主 A・・・天才 生まれつき備わっている、並み外れてすぐれた才能 B・・・凡才 平凡で、特にすぐれたところのない才能。また、そのような才能の人。 C・・・不才 才能の乏しいこと。また、その人 D・・・青二才 経験の浅い年若い男。あざけりや謙遜の気持ちを込めていう 【かのん】 論S+ タイプS+ 語彙AA 揶揄B 理解力S 総合評価S+ 【特徴】知名度が高く喧嘩も優れている 備考:古参で、可也知名度は高い 下層の喧嘩師などでは、比べられないほど強い喧嘩師 ちびちゃとでの一番は彼だと言う人は数多く居る。 【すっぺえ】 論S タイプS+ 語彙S- 揶揄A 理解力S 総合評価S+ 【特徴】古参、タイプ押し 備考:古参で可也知名度は高いと思われる 喧嘩師の中でも相当な喧嘩好きで、喧嘩師を見つけたら 直ぐに喧嘩に挑んでいく度胸のある喧嘩師だ 【数学】 論A+ タイプSS 語彙A 揶揄AA 理解力S+ 総合S+ 【特徴】タイプ攻め 備考:最近現れたもなちゃとの喧嘩師らしく 全体的にかなり強い喧嘩師で、よくステハンを使って 喧嘩をしている、彼の喧嘩はほとんど圧倒的にかつ場面が多いので 喧嘩がすぐに終わってしまうほどの強さである 【論理】 論S+ タイプSS- 語彙A+ 揶揄A 理解力A 総合評価S+ 【特徴】討論派 もなちゃと住民 タイパー 備考;最近きた喧嘩師、実際にかのんに、喧嘩でかっているらしい 討論派なので、あまり揶揄はつかっていなかった、 タイピングについては、ほとんど誤字がなく、タイパーらしい 【Come Again】 論S+ タイプB 語彙S 揶揄B- 理解力S+ 総合S+ 【特徴】口調によって強弱が変わる 備考: 【喧嘩師癌】 論S タイプS- 語彙A 揶揄B 理解力AA 総合評価S- 【特徴】タイプ 論攻め 備考;タイピングは普段其処まで早いわけでもなく、 普通に雑談をしているのだが、喧嘩になると タイピングはかなりものらしい。 【龍星】 論A+ タイプSS+ 語彙B- 揶揄AA+ 理解力BB- 総合評価S- 【特徴】タイプ攻め 知名度は高い 備考:喧嘩については、罵倒することが多い、 タイピングの早さで圧倒している 最近では喧嘩師を見つけたら龍星ですか?と聞く 阿呆が多いらしい。 【シャース】 論B- タイプA+ 語彙A- 揶揄BB 理解力B 総合A 【特徴】罵倒攻め 備考:罵倒が多く好戦的でもある。 周りから雑魚と呼ばれているが、シャースは罵倒師に勝ったらしい・・・? 論と理解力はかなり劣ってるが、慣れれば強くなりそうでもある 【刹那】 論BB- タイプA- 語彙C 揶揄BB+ 理解力BB- 総合評価BB 【特徴】揶揄から話を展開させる 備考;ルーキーから、昇格した喧嘩師凡人と違いタイピングは優れている。 水掛け論に発展しやすいが過失を指摘する事が多いので手強い喧嘩師 今になっては喧嘩師リストの作成者でもある。 【コピペ大魔王】 論B+ タイプB 語彙B 揶揄B+ 理解力B+ 総合評価B+ 【特徴】罵倒多め 備考: 論と判断力が優れていて、ほかの喧嘩師も理解できないような 意見が勃発される。 最近ちびちゃとには来ないが、真面目に勉強に励んでいるとか 【輪廻】 論B タイプBB+ 語彙C 揶揄B 理解力BB 総合評価B 【特徴】論攻め 【備考】新参者としては、文句の言える所がないだろう。 論攻めなので、タイプでごり押しはない、理解力もあり 極めれば可也の者になりそうだ。 【ごり押し喧嘩師】 論BB+ タイプB 語彙B 揶揄A 理解力A 総合評価B 【特徴】ごり押し 【備考】論も、タイプもなかなかの物 あらゆる喧嘩師でも、喧嘩を売ってしまうほど無防備な人だ 之から期待ができそうな喧嘩師 【左京】 論BB+ タイプC 語彙A 揶揄BB 理解力B- 総合評価B 【特徴】論、語彙攻め 【備考】彼もまた喧嘩師リストを作ってる一人である、 最近左京が最強なんて話もたまに聞いたりしているが 実際にそうでもないが、なかなか論などは強い。 【ファントム】 論C タイプA- 語彙B 揶揄B+ 理解力C 総合B 【特徴】集団厨 タイプ攻め 備考:最近来たばかりなので喧嘩はあまり慣れてはいないが 進んで喧嘩をしてくれる。だが、慣れれば少しばかりは 手を焼きそうな喧嘩師である。 刹那の評価 論「C」タイプ「BB」揶揄「BB]語彙「C」 「備考」タイプが早い、タイプで圧倒する喧嘩師 【南無阿弥陀仏】 論B- タイプBB+ 揶揄B+ 理解力C- 総合評価B- 【特徴】タイプ攻め ごり押し 【備考】喧嘩師の中でタイプは優れているが、理解力に難がある 新米なのでこれから成長する期待の出来る喧嘩師でもある。 刹那の評価 論「B-」タイプ「B+」揶揄「BB」語彙「B」 「備考」タイプで圧倒する喧嘩師ですね。 罵倒などが得意なのかな? 【江角】 論B タイプB+ 語彙C 揶揄B+ 理解力C 総合C- 【特徴】集団中 タイプ攻め 備考:去年から居たけど、喧嘩はあまりしなかったが、 最近になって、やるようになった。 論については、普通だが、タイプはなかなか早い。 罵倒の喧嘩だが、これからよくなっていくと思う。
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『でいぶ最強伝説』 ある日。 とある空き地の片隅に、一つのダンボールが放置されていた。 中に入っているモノは一匹の成体れいむ。 そう、このれいむは捨てられたのである。 「くそどれい!!でいぶにはやくあまあまをもってきてね!たくさんでいいよ!」 「でいぶはゆっくりしてるんだよ!はやくだーりんをつれてきてね!かっこいいまりさでいいよ!」 「おちびちゃんはゆっくりできるでしょぉおおお!?くそどれいがなに、くちごたえしてるのぉおお!?」 とまあ、こんな感じの事が色々あったわけだ。 見た目からして下膨れがだぶつき、表情は見ているだけで人間をイライラさせる。 それでいて口をきけば、見た目以上に人間をイライラさせるのだ。 いわゆる『でいぶ』と言っていいだろう。 飼い主がなめられていたからこそ、捨てる事を決心せざるを得ないほど増長したわけだが、 その飼い主が軟弱な性格だったからこそ、でいぶは加工所に連れていかれることなく、 ここに捨てられるだけで済んだ。 それがいいか悪いかは別の話ではあるが。 「ゆぴー・・・ゆぴー・・・。ゆ、ゆゆっ!?」 そんなわけで、でいぶが目を覚ますとその目の前には、 いつも通りのおうちの部屋ではなく、草がまばらに生えた空き地が広がっていた。 「ゆぅぅ?く、くそどれいはどこなの!?あまあまもってきてね!!」 返事はもちろん無い。 「ゆぎぎぎぎぎ・・・でいぶをゆっくりさせられないなんて、ゆっくりしてないね! もうあいそがつきたよ!あんなどれいはくびだね!!」 こうして、でいぶは正式に飼い主を解雇し、新たな生活を満喫する事にしたのであった。 と、そんな時、空き地に住み着いている野良ゆっくり達が、でいぶの前を通りがかった。 「「「・・・・・・。」」」 でいぶと目が合う。 「ゆぅ、かわいいでいぶにみとれてるの?でいぶでゆっくりできたら、あまあま・・・」 「「「でいぶだぁぁああああああ!!!」」」 その瞬間、空き地の中は阿鼻叫喚に包まれた。 「ゆ?でいぶがうつくしいっていっても、ちょっとさわぎすぎ・・・」 「わぎゃ、わぎゃらにゃぁぁああああ!!?」 「むぎゅ!?えれえれえれぇ・・・」 「ゆびぃぃいいい!!ぱちゅりぃぃぃいいい!!ゆっぐぢぢでぇぇええ!!」 大混乱状態の野良ゆっくり達。 「ゆ?ゆゆ?みんな、でいぶのおはなしをき・・・」 「ぴぃ、ぴぃぃいいい!!でいびゅごわいぃぃいい!!」 「おちびちゃん、まりさのおぼうしにはいってねぇぇえ!!」 「みょ、みょおぉおおおん!!」 その中にでいぶの話を聞くものは無く、 「あま、あま・・・ちょうだい・・・」 先ほどまで空き地でゆっくりしていた野良ゆっくり達は、ゆっくりとしては異常な早さで荷造りをし、 一匹残らず空き地の外へと去っていったのであった。 でいぶは、この後も同じような状況に、たびたび出くわした。 「ゆふぅん。でいぶはでいぶだ・・・」 「ゆ?ゆびゃぁぁああああ!!でいぶだぁぁあああ!!」 出会う全てのゆっくりは、でいぶの顔を見た瞬間、発狂したように叫び逃げ去っていく。 いくらでいぶがでいぶとは言え、一言も会話が出来なくては話にならない。それに、 「ゆふふ、ようやくおいついたよ。ゆっくりしてい・・・」 「ゆひぃっ、ゆぃぃぃ!ま、まりしゃはここでしんじゃうけど、い、いもうちょだけはまもりゅよ『ぐちっ!』ゆびぇ・・・」 「どうぢで、べろさんかみきっちゃうのぉおおお!?」 必死で追いついたと思ったら、舌を噛み切るなりドブに身を投げるなりしてさっさと命を絶ってしまう。 この子まりさも、でいぶにおうちの場所を知られないため、 わざわざおうちの逆方向に逃げた末、自分で舌を噛み切って果てた。 それに、れいむはもう一つおかしな事に気づいていた。 「・・・ど、どうぢで、でいぶいがいに、でいぶがいないの・・・?」 れいむ種と、町中で一度も出会わないのだ。 「なんなの?どうぢででいぶを、ゆっぐぢざぜでぐれないのぉおおおお!?」 そんなある日、ついにでいぶの疑問が氷解する時がやってきた。 「「「でいぶは、ゆっくりしんでいってね!!」」」 野良ゆっくり十数匹の決死隊が、各々木の枝や小石で武装し、でいぶに襲いかかってきたのである。 「ゆ!?なにするの?でいぶはどれいがいなくってかわいそうなんだよ!ゆっくりさせなきゃだめなんだよぉぉお!!」 「ゆ、ゆぅぅっ、で、でででいぶは、ゆ、ゆっくりできないんだよぉぉおお!!」 残念な事に決死隊にはでいぶの声など届かず、・・・そしてこれが、決死隊の最期の雄姿となった。 あるみょんは、 「みょ、みょぉぉおおお『ぐしゃあ』・・・」 でいぶに対する恐怖のあまり、木の枝を咥えて目をつぶったまま前方に突進し、ブロック塀に激突して潰れた。 あるちぇんは、 「や、やっぱりわがらないよぉぉおおぉおお『ぼちゃん』・・・」 恐怖に耐えられず逃走を図り、前を見ずに走った挙句ドブ川に特攻して沈んだ。 「むぎゅぅぅううう!!むっげぼぉっ!!」 ぱちゅりーはストレスに耐えられず、全てを吐いて果てた。 でいぶが茫然とする目の前で、決死隊十数匹は、ことごとく自滅してその命を散らしていったのであった。 「ゆ、ゆぁ、ゆぁぁぁぁあ、やべでぇ、でいぶごわい、でいぶごわいぃいいい・・・」 そして今、でいぶの目の前には、怯えたまま塀にまで勝手に追い詰められ、 そのままあんよが恐怖で固まり動けなくなった、一匹の野良子まりさだけが残されていた。 「ま、まってね!なんなの、なんなのこれぇぇええ!!ゆっぐぢおはなしきかせてねぇっ!!」 でいぶは必死で子まりさをなだめる。 いい加減、でいぶもこの異常な状況に気が狂いそうになっていた。 「どうぢで、でいぶからにげるのぉおお!?でいぶ、まだなにもやってないでじょぉおお!?」 「ゆぴ、ゆぴぃっ!?で、でいびゅは、ゆっくちできにゃいよぉおお!!」 「なにいっでるのぉおお!?でいぶは、ゆっぐぢぢでるでじょぉおおお!?」 「ゆぴぃいいいい!?」 でいぶは、何とか得た情報源から、必死で情報を引き出そうとする。 そして、子まりさは涙とおそろしーしーで全身ぐっしょりにしながら、何とか口を開いてくれた。 「で、でで、でいびゅは、まりしゃのおとーしゃんのおとーしゃんたちが、じぇんぶころしたのに・・・」 「ゆ?」 「でいびゅは、いきちぇるだけで、みんな、ゆっくちできにゃくなるんだよ!!」 「な、なにいっでるのぉおお!?」 衝撃の事実だった。 この町の野良達は、れいむ種を文字通り根絶やしにしたのだという。 その理由が、『でいぶ達は生きてるだけで皆がゆっくり出来なくなる』というのだ。 「ぞんなわげないでじょぉお!?でいぶは、ゆっくりしたおうたがうたえるんだよ! こそだてじょうずなんだよ!それに、こんなにあいくるしいびぼうのもちぬしなんだよぉおお!?」 子まりさも泣きながら反論する。 「しょ、しょーやって、でいびゅはまりしゃたちのゆっくちを、じぇーんぶとっていくんだよ!」 「ゆっくりしたれいむに、ごほうしするのはあたりまえでしょぉおお!?」 「しょんなわけないでしょぉおお!?みんな、ぶさいくで、じぶんかってなでいびゅなんて、きらいにゃんだよ! いまだって、みんにゃゆっくちできてにゃいんだよぉおお!!」 でいぶをのゆっくりした美貌を見て、でいぶにご奉仕することがゆっくりできない? でいぶはそんな話を信じる事が出来なかった。 だが・・・子まりさはトドメの一言を口にした。 「みんな、でいびゅにやられりゅくらいなら、じぶんでしぬほうがいいんだよ! しょれくらい、きらいにゃんだよ!ゆっくちりかいしちぇにぇぇぇええ!!」 ・・・そうだった。でいぶがこれまで出会ったゆっくりは、皆逃げだすか、逃げきれなければ自殺していった。 でいぶに奉仕するどころか、口を聞くことすら拒み・・・ 「で、でいびゅにつかまりゅくらいにゃら・・・みゃみゃー!!もういちどあいたかっちゃよぉおお!!!」 ぐしゃっ!! 茫然とするでいぶの目の前で、子まりさはアスファルトの地面に思い切り顔面を叩きつけ、永遠にゆっくりしたのであった。 でいぶは、この時初めて気がついた。 自分が、奉仕されるべき存在などでは無い事に。 「ゆ・・・・?」 そして、奉仕されるどころか、町中の全てのゆっくりから恐怖され、拒まれ、憎悪されていることに。 「ゆぅ・・・?」 よく周囲に気を配ると、でいぶの周囲、電柱の影やポリバケツの裏、路地裏などから、 でいぶを監視する視線を感じることに。 その視線は、恐怖に塗り固められたものであることに。 「ゆ、・・・ゆっ・・・」 そして、自分が孤立した存在である事に。 「お、おにいざぁん・・・ゆ、ゆっぐぢでぎないぃ・・・」 そんなれいむでも世話してくれていた飼い主さんが、もはや自分のそばにいない事に・・・ 「お・・・おにいさん、おにいざん!ゆっぐぢもどっでぎでぇぇええ!! でいぶがわるがっだでず!ゆっぐぢごめんなざいぃぃいいい!! わがままいいまぜん!ゆっぐぢいうごどぎぎまず!だがら、だがら、ゆっぐぢいっしょにいてぇぇええ!!」 でいぶと一緒にゆっくりしてくれる存在は、この町には一人も、一匹もいなかった。
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注 ぺにぺに、あにゃる描写有り ぺにぺに虐待描写有り 「ゆっゆ~ん♪」 「ゆゆん♪しゅ~り、しゅ~り、おきゃあしゃ~ん♪」 目の前には、お互いにすりすりをする、れいむ親子の仲むつまじい光景。 母性が強く、優しいれいむは子供をとても大切にする。 子れいむも母れいむの愛情を受け、喜びを体全体で表している。 「おちびちゃん、やさしいおにいさんに、おうたをうたってあげようね♪」 「おに~しゃん、みゃいにちありがとう!!れいみゅのおうたでゆっきゅりちてにぇ♪」 「「ゆ~ゆゆゆ~、ゆ~~っくりぃ~♪」」 ゆっくりの歌声にもピンキリあるが、この親子の歌声はなかなか聞ける声である。 (ふーん。こうして見るとまあかわいいのかなあ。) 僕は特にゆっくりが好きでも嫌いでもない。そしてこの2匹はペットではない。人からの預かりものだ。 僕は友人の知り合い――仮にO氏と呼ぼう。 彼に頼まれ、このれいむ親子の生態を観察し、記録している。 バイト代としていくらかのお金がもらえるというので、引き受けた。 世話してるうちに、子れいむは僕にも懐き、僕も甘えてくる子れいむを撫でてやったりして それなりにはかわいいと思えるようになっていた。 「ご飯だぞ」 僕は皿に入れたゆっくりフードを差し出した。 「おちびちゃん♪ゆっくりおくちをあけてね♪」 「ゅあーん♪」 母れいむは口移しで子れいむに噛み砕いたゆっくりフードをあげている。 子れいむはもう自分で餌を食べられる時期なのだが、すっかり甘えている 「むーちゃ、むーちゃ、ゆむ、ゆむ、ごっきゅん。ちあわちぇ~♪」 「ゆゆぅぅ…!おちびちゃんはほんとうにかわいいね!いっぱいたべてげんきにゆっくりそだってね♪」 この母れいむは、少し子供を甘やかし過ぎている。 野生に生きていたら、子れいむは自立できないだろう。 だが実はそれがこの観察の重要なところ。 母れいむは、あらかじめ「もう子供は作れない」と教えられている。 繁殖用の精子餡を使い、胎生にんっしんで子供を宿した母れいむは、出産直前に餌に薬を飲まされ、具合を悪くさせられた。 出産が困難になったので、O氏による帝王切開でこの子れいむは取り出されたのだ。 子れいむの取り出した後、母れいむは知らないうちに避妊手術をされ、「手術の影響で、子供が作れなくなった」と伝えられたのだ。 母れいむの過剰なまでの甘やかしぶりは、それを知っているからこそだろう。 どうも、今まで以上に人に懐くゆっくりを作る実験の一環らしいが…。 預かってから一週間ぐらいまで観察は順調だった。 しかし―― 休みの日、僕がラーメンを作っていたときのこと。 テレビで戦隊ヒーローものでも見たのか、子れいむが僕の足に体当たりをしかけてくる。 「おにいしゃんはてきになっちぇね!ゆっゆ~、わりゅものはれいみゅがゆるしゃにゃいよ!きぃ~っく、ぴゃ~んち!」 僕の左足に、子れいむの体当たりがくすぐったい。 「こらこら、今ごはんをつくってるから、邪魔するんじゃないよ」 「ゆゆっ?おちびちゃん、ぱんちときっくはこうやるんだよ!」 そこに空気の読めない母れいむが、戦隊ごっこに加わってきた。 「おにいさんかくごしてね!れいむぱーんち!」 左足が子れいむをよけている最中、右足に母れいむが力強く突進してくる。 さすがにこれでは持たなかった。 「うわっ!?」 僕はバランスを崩して。 「ゆゆ~♪おきゃあしゃんちゅよ~い…」 グチョッ!!! 「ゅぴぎゅ!?」 よろけた僕の足は、子れいむの半身を思いっきりふみつぶしてしまった。 「ああっ?子れいむッ!?」 「ゆ゛…?ゆ゛ッあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!! お゛ぢびぢゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛んn!!!!??????」 母れいむの悲鳴。 「ぴっ!!!! ゅぴぃぃぃぃぃいあ゛あ゛ああああああァ゛ア゛アア!!! あ゛… ゅあ゛…!」 ビクッビクッ 大きな叫び声を上げたあと、子れいむは痙攣し始めた。 もう、手遅れだ。 体の5分の2が潰され、小さい体から餡庫が流れる。 「おぢびぢゃ…! おぢびぢゃあああんん!!!!!じっがりじでえええええええ!!!」 「ゆ゛ぴっ… ぴ… ぃ゛ぃぃィィィ… ぃ゛…」 その声を最後に、子れいむは動かなくなった。 「おぢびぢゃん!?おぢびぢゃん!おぢびぢゃん!!ゆ゛っぐりじないでお゛へんじじでね゛え゛え゛え゛ええ!! お゛に゛いざん!おぢびぢゃんをだずげでええええ!!!」 「だめだ、もう死んでる…」 「どおじでぞんなごどいうのお゛お゛お゛お!!?うぞ…うぞだよ… おぢびぢゃん?ゆっくりねてないでおきないとだめだよ!いっじょにおうだをうだおうね!!」 あんなに可愛がっていた子供も、最後はあっけなかった。 「…」 「ゆ゛ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!!おぢびぢゃああああああああん!! あ゛あああああああ!!!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああ!!れ゛い゛む゛がおにいざんにぱんちしたぜいでえ゛え゛え゛ええ!!! れ゛ い゛ む゛ の゛ い゛ ち゛ ば ん゛ た゛ い゛ せ゛ つ゛ な゛ お゛ ぢ び ぢ ゃ ん が あっ ああ゛あ゛あ゛あああああああああああああああああ!!!!!!!!!! ゆげぼおおおおおおおおおおおおおお!!」 母れいむは餡子を吐き、気絶した。 母れいむは、精神が壊れてしまったらしく、起きてからも 「ぢびぢゃ… おぢびぢゃ…」 と繰り返すばかりだ。 …ああ、どうしよう…。凄い罪悪感が…。それにバイト料もパーだ… 「ああ、別にいいよ。うん、記録もこんなかんじでいいんだ。ありがとう。 じゃあとりあえず今日までのバイト代を用意するね。」 その日のうちにれいむを持参し、O氏に事の次第を話したが、…別に咎められなかった。 「え、ほ、本当にいいんですか?」 「事故だししょうがないよ、また最初からやればもう一本データがとれるしね …このれいむはもうだめだな。こっちで処分しよう」 O氏は自宅の庭にゆっくりの飼育設備を持っている。 彼は壊れてしまった母れいむを持ち上げ、出て行った。 「…」 ちょっと間が空いて、O氏が戻ってきた。 「ゆぷっ!?」 「ゆぴぇっ!?」 その手には、先ほどのれいむとは別のゆっくり。乱暴に床に落とされた。 「なにするの!!ありすはしんぐるまざーなのよ!かわいそうだからやさしくしないとだめなのよ!!」 「みゃみゃぁ!いぢゃいよぉぉぉ~!!」 「あああ!!!あやまりなさい!おぢびぢゃんがいたがってるでしょおおおお!!」 ありすの親子だ。 「え、今度はありすの親子ですか…?」 言い終わってみると、それが勘違いだったことが分かる。 ありす親子の薄汚れた姿から、野良だということに気づいたのだ。 それに性格も預かったれいむ親子より生意気だ。 野良の世界では、こういう性格じゃないと、生き残るのが難しいのか? 「悪いが、君ちょっと待っててくれ。ちょうどいい時間にいいものが手に入った。 こいつら庭に入り込んでいたんだ。飼いゆっくりの檻の外から、物欲しそうに餌をみつめていたよ」 「ごちゃごちゃうるさいのよ!あわれなおちびちゃんにたべものをめぐみなさいよ!」 「みゃ…みゃみゃー!このおじしゃんきょわいよーー!!おうちにきゃえりちゃいよおおおお!!ゅびぇええええええん!!」 「こわがらなくていいのよ、おちびちゃんは ひがいしゃなんだから、とかいてきに どうどうとしているべきよ!! …それにおちびちゃん、おうちはもうないのよ。やばんなにんげんが ありすたちのおうちをこわしてしまったから…」 母ありすがこっちをチラチラ見ている。 「そうよ!おちびちゃんをなかせたおわびに、ありすたちにおうちをよういするべきよ!! にんげんさん!あなたが、もしとかいてきで こころのやさしいひとなら ことわれないわよね!」 ありすがニヤニヤ笑ってこっちを見回す。 だがそれを聞いてるO氏も妖しく微笑む。 「一つ質問なんだけど、ありすは、しんぐるまざーって言ってたよね? 「そうよ!さっきからそういってるでしょおおお!はやくたべものとおうちをよういしなさい!!」 「うん分かったよ、でもその前にもうひとつ質問いい?」 「ゆゆっ?そんなことよりはやくしなさい、いなかもの!!ほんとうにいなかくさいわね!」 O氏が片足を振りかぶり・・・ ヒュッ! ぽよん・・・ びたん! 「ゆびゃあああああああああ!!!!」 O氏、いきなり子ありすを蹴飛ばした。子ありすはボールみたいに壁に跳ね返る。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!?なにじでるのこのぐぞじじいいいいいい!!!」 子ありすは跳ね返って、しんぐるまざー(笑)ありすの目の前に転がってきた。 「い゛ぢゃ… い…ぢゃいよぉぉ… み゛ゃ゛み゛ゃ゛、 み゛ゃ゛… み゛ゃ゛ぁぁ…」 「おぢびぢゃん!ぺろぺろしてあげるからね!すぐにいたくなくなるからね!」 母ありすが子ありすを舐めようと舌を伸ばしたとき。 「ぴゅッ!!?」 ブヂュッ!っと言う音がして、カスタードクリームが母ありすの顔にかかる。 「ゆ… あ…?」 子ありすのいた場所には、O氏の足。 そうO氏が子ありすを踏み潰したのだ。 O氏はそのままぐりぐり踏みにじる、すると子ありすだったもののカチューシャがパキパキ割れる。 「ねえ?まざーってことは子供がいるんだよね?どこにも見当たらないよ?ありすは嘘つきなの?」 「ゆ゛っぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あああああああああ!!!あ゛り゛ずのとかいてきでかわいいおぢびぢゃんがあああああああ!!!」 わざとらしくきょろきょろ見回すO氏 「やっぱりどこにもいない。嘘をついたねありす。嘘をつく悪いゆっくりはお仕置きだぞ!よっ」 髪の毛を鷲掴みにし、ありすを持ち上げている 「ゆ゛がああああああ!!!いだぃぃぃ!!きたないてでさわるなあ゛あ゛あ!!じじいいいいいい!!!」 ありす(もう母じゃないからただのありす)は激しく抵抗するが、 O氏は慣れた手つきで体の後ろ側をさすり始めた。指がありすの体内に入ってるようだけど。 「ゆ゛ゆ゛っ!?な゛に゛す゛る゛のおおお!?あ゛り゛ずのでりげーどなぶぶんをさわるなあああ!!! このいながもの!へんたい!ゆ、ゆ、ゆっんほおおおおおおおおおおおお!!!」 ありすの表情が変わり、体の下方向からぺにぺにと呼ばれる性器が出てきている。 「どうだい、下品な話だが、ゆっくりも人間と同じ。あにゃるを刺激すると、興奮して勃起するんだ」 「え?あ…そうなんですか」 いきなりの展開でわけが分からないので、そう答えるしかない。 「さて」 O氏はポケットからカッターを取り出す。 すばやい手つきで、ありすのぺにぺにを横から一気に切り裂いた。 「ん゛っほゆ゛っぎゅごお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛おお!!!!!」 濃厚なミルクのような、白い液体が飛び散る。 「これがありすの子種だね。濃厚なミルク風味で、舐めるととても甘いんだ。それもう一回」 「ゆっぎぃあ゛あ゛あ゛あ゛あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」 今度は縦に切り裂く。 ありすのぺにぺには、体についたままで、4分割された。 何かこっちも股間が痛くなってくるなぁ…。 「まだまだいくよ~」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああああああああああああああああああ!!!」 ありすはその後も同じようにぺにぺにを切り裂かれ続けた しまいには、ぺにぺにはところてんのような細さにまで切られて、間からカスタードを垂れ流していた。 「…ぁ゛ …ぁ゛ …ぁ゛ぁ゛ぁ゛…」 ありすは叫び続けたので、喉?を潰してしまい、声が出ない。 さらに切り裂かれている最中に、痛みのショックで目が飛び出し失明していた 「よーし、こんなもんだな」 「あ、あの~。」 「うん?ああ、こいつは飼育してるゆっくりの餌にするんだよ。外は多少汚くても、中身は綺麗なものさ。 精神的にも肉体的にも痛めつけたから、みんな美味しく食べる。 このぺにぺにの部分からカスタードを絞る。搾り終わったら、ぺにぺにも切り離してカスタードに混ぜると、立派なスイーツができる。 あ、そうだそうだ。君がもし子れいむを踏み潰しちゃってトラウマになってなければ、明日からでも新しい親子で 観察を続けてほしいんだけど…。」 「いやどちらかと言えば今の光景のほうが」 「はは、そうかそうか」 O氏は変わった人だ。 僕はO氏に質問してみた。 「あのー気になっていたんですけど、Oさんはゆっくりに関わる仕事してるくらいだから、ゆっくりが好きなんですか? さっきの野良ありすに対してはずいぶんドライな対応してましたけど」 「ハハハ何言ってるんだ、ゆっくりに関係する仕事でもいろいろあるからね。 ゆっくりが好きな人は、可哀想だから僕のような仕事はできないんじゃないかなぁ。僕は別に嫌いでもないけどね~。」 「はあ…そういうものですか」 「ハハハ」 翌日、僕はれいむ親子の入ったケースを手に帰ってきた すやすやと眠るれいむ親子。 普通の人が見たらほほえましい光景。 でも、正直言うと僕は… 昨日子供が死んでしまって泣き叫ぶ母れいむ、それに子ありすを殺され、さらにぺにぺにを切り刻まれ母ありすがのた打ち回ってる姿に ときめきのようなものを感じてしまったのだ …もしかして僕も変人なのか。ちゃんと最後まで我慢してやり通せるだろうか…? 僕は明日からのことを少し心配しながらも、眠りに落ちた。 ========================================================================================== しんぐるまざー(笑)とかのスイーツ(笑)的な要素って、れいむよりもとかいは(笑)ありすの方が言いそうなので 試しにそんなものを書いてみたくなった。 でいぶ?はて何のことやら。 そしてありすのぺにぺに虐待が楽しすぎて、つい書いてしまう。 ぺにぺに虐待はやばいな。 せっかくなので作者名もそれっぽく名乗ることにしました。 過去に書いたSS ゆっくりいじめ系2003 ありすを暴行して殺しただけの話 ゆっくりいじめ系2196 レイパーありすの群れの敗北 ゆっくりいじめ系2197 レイパーありす因果応報? 作:ついありすを優遇してしまう人 このSSに感想をつける
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ちびちゃとの常連リストの詳細です。 順不同です。 管理人ニョロにょろ~は、 あまり朝や昼には来れないので 夜、もしくは夜中に良く来ている人。 或いは「あいつ良く来てるよね」ことを聞くような人しか載っていません。 最近作ったので、まだまだ人は少ないですが、 これからどんどん載せていきたいと思います。 紹介文に不満がある場合は申しつけください。 無許可に載せている場合があるので、 もし載せないで欲しいとのことならば、 コメントをしてください。 それなりの対応はします。 載せて欲しい場合は、 ここにコメントをお願いします。 名前は必ずコテハンでお願いします。 見たことがない場合は載せることが出来ません。 青い小鳥です。深夜に来ることおおいんですが、にょろさんと会ったことが1回も無いのです。見かけたら声掛けますよ。^^ -- じん (2010-12-30 14 57 01) あ、どうも。 -- 管理人 (2010-12-30 21 55 20) どうもはじめまして!! -- 白恋 (2011-01-19 17 27 37) 白恋です!! -- 白恋 (2011-01-19 17 28 07) すみません。ここ最近チャットに行けてないので、暫くは常連リストを書き換えれないと思います;; -- 管理人 (2011-01-21 00 25 53) どもッ!よく、ひまわりに居ます -- 葵聡 (2011-04-06 23 18 02) 最近、夜に行ってます。常連になりたいな -- サンホ (2011-09-13 06 28 21) 名前 コメント
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『でいぶお姉さんと』 「ここはれいむのおうちだよ!ゆっくりしていってね!!」 ここは、森にほど近い、ログハウス調の一軒家。 つまり、人間さんのおうちだった。 れいむは実のところ、このおうちに人間さんが出入りしているのを見たことがあり、 当然ながら、ここが今でも人間さんのおうちであると言うことも理解している。 だが、れいむはそれでもなお、この木の香りが芳しい、キレイで大きなおうちを、 自分のものにしようと企んだのであった。 「ゆふふ。れいむはしんぐるまざーなんだよ!かわいそうなんだよ!だからここはれいむのおうちなんだよ!」 そう、れいむの額に生える茎には5匹の可愛らしいおちびちゃん達がぶら下がっていた。 赤まりさが2匹と赤れいむが3匹、みんなれいむそっくりの、食べちゃいたいほど可愛いおちびちゃん達。 「ゆぴぃ・・・ゆぴぃ・・・むーちゃ、むーちゃ・・・」 「しゅーや、しゅーや・・・きゃわい・・くっちぇ・・・ごめんにぇ・・・」 ちなみにすっきりーのお相手はおそらくまりさ。 なぜおそらくかと言うと、ある朝目を覚ましてみたら、なぜか頭上におちびちゃん達ができていたからだ。 おうち入り口のバリケード、いわゆる『けっかい』が壊れていたので、 多分何者かが侵入、寝てる間にレイパーして、そのまま去っていったと思われる。 この地域ではよくあることだ。 「ゆふーん。れいむはかわいそうなんだよ!!はやくごはんをもってきてね!あるだけぜんぶでいいよ!!」 そして、いわゆる『でいぶ』であるれいむの目の前には、この家の本当の主人、 小柄で癖っ毛のあるショートカットの、コロコロとした子犬のように可愛らしいお姉さんが立っていた。 ************************************************* 「ここは私のおうちだよ。れいむもゆっくりしていってね。」 「ゆゆっ!?ちがうよ!ここはれいむのおうちだよ! ゆっくりしないでごはんをもってきてね!もってきたらさっさとしんでね!」 普通のお兄さんあたりに言っていたら、 親子まとめて、部屋の壁中に餡子を飛び散らせるであろう、完全な死亡フラグである。 だが、お姉さんは温和そうな顔に浮かべていた笑みを、さらに明るいモノにして、れいむに話しかけた。 「うふふ。れいむちゃん、頭が悪いのね。かわいそう~。」 「ゆゆっ!!?」 「あ、驚かせちゃった?ごめんね。ホントのこといっちゃって。」 。 「ゆぎぃいいい!!なにいってるの!?ここはれいむのおうちなんだよ!!」 「うん、それじゃ、今から私のおうちにするね。キレイなおうちだから、可愛い私が使ってあげるね。」 「ゆ、ゆがぁぁあああ!?」 れいむは、いきなりとんでもない事を言われた。 れいむの中ではすでに、ここはずっと昔かられいむのおうちという事になっていたのだが、 そのゆっくりしたおうちを、使ってあげるからよこせと言うのである。 なんて横暴なお姉さん!! 「それじゃ、れいむちゃんは、これから私の召使いね。可愛い私の召使いになれるなんて、幸せーだね(笑)」 「ゆ、ゆぇぇえええ!!?」 お姉さんのターンはまだまだ続く。 人間でないれいむの視点か云々は問わず、確かにお姉さんは『可愛い』という表現がぴったりな人間さんだった。 栗色でわずかにクセのあるショートヘアーは、すーりすーりしたいほどなめらかで、 スベスベの白い肌に包まれた、子犬のように愛らしい顔は、れいむ視点でもゆっくり出来た。 小柄ではあっても肉付きは適度にある体は、れいむも胸元に飛び込んで、両手で包まれたいと思うほどだったし、 着ている服もほわほわとしていて清潔で、全身からほのかにお花のような、お菓子のような、とてもいい香りが漂う。 彼女は、この木目も美しい暖かなおうちと、森に囲まれた色とりどりの花が咲き誇る庭の中にいて、 完全に調和がとれる、ホントに、本当にとても可愛らしいお姉さんだった。 なのに、そのお姉さんのほんわりとした声で奏でられる言葉だけが、 なんだかとんでもなくゆっくりしていないのである。 「それじゃ、れいむちゃん。私、これからご飯だから、お皿運んでね。」 「ゆゆっ!?なんでれいむがそんなことするの!?ばかなの?しぬの?」 「うーん、あ、そうか。れいむちゃん、汚いからお皿は触れないよね。私ったら、可愛くってごめんね。」 「ゆひぃいいいいぎぎぎぎ!!?」 なんで、どうしてこんなに癇に障るのだろう。 れいむはこの日、一日中ゆっくり出来ない気分を味わい続けた。 ともあれ、渋々ながられいむは、このおうちでお姉さんと一緒に暮らす事になったのであった。 少なくとも、おうちは頑丈で安全だったし、お姉さんは野菜クズなりダシを取ったニボシなりをくれたりしたから。 おちびちゃんのためにも、このおうちを捨てることはできない。 それが、大きな判断ミスであった事に、れいむは後になって気づく事になる・・・ ************************************************* それから2日後の朝。 れいむは、お姉さんがお布団としてくれた、 お姉さんが自分で縫ったのであろうふわふわのクッションの上で、 おちびちゃんが育っていくのを眺めながらゆっくりしていた。 「ゆゆ~ん。れいむのおちびちゃん、ゆっくりしてね~。」 「・・・くち・・・にぇ・・・」 「ゆゆ~ん。もうおへんじができるんだね~。さすが、れいむのおちびちゃんだよ~。」 おちびちゃん達の発育は良好。 れいむは産まれてこれまで味わった中でも一番のゆっくりを満喫していた。 「ああ~、困っちゃったわ。」 そこにお姉さんが、困った困ったと言った表情で、空っぽのビンと焼き立ての食パンを手に持って飛び出してきた。 「ハチミツ切らしちゃってたの忘れてた・・・金曜日の朝はハチミツって決めてるのに。」 「ゆ?ゆっくりどっかいってね!れいむは、おちびちゃんとゆっくりしてるんだよ!」 ぷちっ! その次の瞬間、お姉さんの手には、れいむのおちびちゃんの内一匹、 コロコロと可愛らしい赤まりさが握られていた。 「ゆ・・・ゆぅぅぁぁあああ!?なにじでるのぉおおお!?おぢびぢゃんは、もっどゆっぐ」 「しょうがないから、餡子パンでいっか。」 サクッ!・・・ぬりぬり。 「ぴぇ・・・・」 れいむは目を疑った。 お姉さんは、赤まりさの腹にバターナイフを刺して餡子を取り出し、パンにぬっていたのである。 ムシャムシャ・・・ 「うん、うん!食パンにも合うのね、餡子って!失敗してもただでは起きない私、さっすがー。」 「ゆぁぁあああ!?どうぢでおぢびちゃんたべちゃうのぉおおお!?ゆっぐぢぢでだのにぃいいい!!」 だが、それに対する返答は、またしてもれいむの予想の斜め上をいくものであった。 「お姉さんはハチミツが無くってかわいそうなんだよ。ゆっくりおちびちゃんくらい食べさせてね。」 「そ、そんなのゆるすわけないでしょぉおお!?」 「許すとか別にどうでもいいよ。れいむは私の召使いなんだから、私をゆっくりさせてくれればいいの。」 「ゆぇぇぇえええ!?」 れいむにとって一つだけ幸いだったことは、お姉さんが小食だったため、 食パン一枚で満足してくれた事だった。 ************************************************* その後、とりあえず大過なく過ごすことができ、 ついにれいむのおちびちゃん達4匹が、ゆっくりした誕生の時を迎えた。 ぷるぷるぷる・・・ぷちっ!・・・・ぺしょん! 「きゃわいくっちぇごめんにぇ!」(キュピーン!)×4 末っ子赤まりさの方もそうだが、長女から3女までの赤れいむについては特にれいむそっくりで、 (少なくとも母視点では)これまで会ったどんなゆっくりよりもゆっくりしたおちびちゃん達であった。 「ゆっくりしていってね!ゆぅーん、ゆっくりしたおちびちゃんだよぉ!」 だが、残念な事にその場にはお姉さんもいた。 「んー、やっぱり可愛くないよ。これまで見た中で、下から2番目くらい。」 「へ、へんなごどいうなぁぁあああ!!れいむのおちびぢゃんは、せかいいちなんだよぉおお!!」 「ゆぁーん、にばんめってなんにゃのー!!」 「ん?聞きたいの?」 当然この後、れいむも、赤ゆっくり達も、お姉さんなど無視してれば良かったと後悔することになる。 「昨日ね、道歩いてたら、うっかりありすの赤ちゃん踏んづけちゃったのよ~。 あの、潰れた赤ちゃんよりはゆっくりしてるよ。よかったね!」 あんまりの返答に、一家全員5分ばかり放心状態になった後、 赤ゆっくり達は全員一斉に叫び声をあげたのであった。 「ゆ、ゆっぴゃぁぁああん!どうしちぇぇぇえ!?」 「おにぇーしゃん、ゆっくちできにゃいー。」 「どうぢで、どうぢでぞんなごどいうのぉおおお!? でいぶのおぢびぢゃんは、ゆっぐぢさせなきゃだめなんだよぉおお!!」 「・・・うーん。でもれいむばっかり。どうしよっか?」 れいむの抗議はいつも通り空振りした。 お姉さんは全然聞いてくれない。 「れいむがこんなに増えちゃったら、呼びにくいよね。・・・れいむ!ゆっくりしていってね!」 「「「「ゆっくり(ち)していってね!!」」」」 一斉に返事を返すれいむ親子。 お姉さんは大変不満そうだ。 全員同じ名前と言うのはゆっくりを飼う人全てが感じるややこしさだが、お姉さんも例外ではなかったらしい。 そして、 「だめか。それじゃ、こうしましょう。」 お姉さんはそう言うと、 ぶちっ! 「ゆぴぃ!?れ、れいみゅのもみあげしゃんがぁぁあ!!」 無造作に長女れいむの右もみあげを引きちぎり、 びちりっ! 「ゆぴゃぁぁあ!?どうしちぇこんなことしゅるのぉ!?」 次女れいむの左もみあげを引きちぎり、 びりっ!! 「ぴゃぁ!?れいみゅの、しるくみちゃいになめらかな、おりぼんしゃんがー!?」 3女れいむのリボンを引きちぎった。 そしてさらに、 「それじゃ、あなたが1番、あなたが2番、あなたが3番、まりさは4番って呼ぶね。」 「れいみゅはれいみゅなのにぃいいい!!」 「れいみゅはれいみゅだよ!ゆっくちできにゃいよぉ。」 「どうしちぇしょんなこというにょー。」 姉妹にムリヤリ、適当な名前を与えると宣言してしまった。 れいむ3姉妹は訳がわからないうちにゆっくり出来なくなって、 それでも気力は削がれていないのか、必死で反論する。 一方4女まりさの方は、少し反応が違った。 「4ってにゃに?まりしゃ、わからにゃいよぉ。」 そう、自分が与えられた『4』という数字が理解できなかったのだ。 ゆっくりに3を越える数の概念は『たくさん』しかないのだから。 そんなわけで4女まりさだけは、もはや数で呼ばれる認識すらなく、 何だか訳わからない名前で呼ばれようとしていることに困惑していた。 「あ、3までしかわからないのね。しょうがないっか。」 ひょいっ!じゃばじゃば・・・ すると、何を思ったかお姉さん、4女まりさを拾い上げて水道で洗い始める。 「ゆぴゃーん。まりしゃ、おみじゅしゃんはゆっくちできにゃいよぉ。」 ひょいっ、ぱくっ!むしゃむしゃむしゃ・・・ごくん。 「コレでよし。」 お姉さんは、4女まりさをひょいっと摘みあげ、洗って、自分の口に放り込んでしまった。 「なにやっでるのぉぉおお!!」 お姉さんは、相変わらず無視。 どうやら赤ゆっくり達の対応に関心が行ってしまっているらしい。 「で、えーと、あなた1番だったっけ?」 「2、2ばんでしゅぅぅうう!!」 「え、そうだっけ?・・・うーん、判りにくいなぁ・・・あ、そうだ!」 ぶちぃぃっ!! 「ゆぴゃぁぁああああ!!」 れいむが必死で抗議している目の前で、すでにお飾りがボロボロにされていたおちびちゃんが、 髪の毛も、残りのお飾りも、根こそぎむしり取られていった。 「ゆっくちできにゃいよぉ。」 「かみのけしゃん・・・ぺーりょ、ぺーりょ・・・もどってきちぇ・・・」 「どうしちぇ・・・」 キュッ!キュキュッ! お姉さんは、丸坊主にした赤れいむ達の頭部に、油性マジックで『1』『2』『3』と書いていく。 れいむが我に返った時、先ほどまでゆっくりしたおちびちゃん達だったモノは、 気を落としてちょっと形が扁平になった、ビリヤードの玉のようなおちびちゃん達になっていた。 「うん、バッチリ!」 「ど、・・・どうぢでぇ・・・」 もはや、怒鳴りつける気力もむしり取られたれいむがお姉さんに問いかけると、 お姉さんは機嫌の良い満面の笑みで、それでも不思議そうな顔をして、れいむに答えたのであった。 「れいむちゃんは、私の召使いなんだから、そのおちびちゃんも召使いでしょ? 私をゆっくりさせてくれるのは、当然でしょ?」 お姉さんは、れいむが見る限り本気で不思議そうに首をかしげていた・・・。 「うーん。何か間違ったかなぁ?」 「な・・・なに、いってるの・・・」 赤れいむ達の顔を覗き込むように屈みこみ、目をつぶって、 本気でれいむが泣いている理由がわからないと言う態度を取るお姉さん。 その態度にれいむはようやく、お姉さんに自分の理解を越えた何かを感じ取ったのであった。 れいむは、その瞬間、自分とおちびちゃんの命の危機を確信する。 そして、頭で考えるよりも速く、衝動的な行動に出た。 「ゆぎぃいいいっ、じねぇええええ!!」 「?」 ぽよんっ!! 渾身の体当たりを、お姉さんの無防備な背中に、思い切りぶちかましたのである・・・ 「痛ーい(笑)」 それは、お姉さんに致命的なダメージを与える事ができたと、れいむに確信させるには十分な手ごたえだった。 「おちびちゃん、はやくこんなところからにげるよ!!おくちのなかにはいってね!!」 「ゆぁーん、ゆっくちできにゃいー。」 倒した以上お姉さんの事など眼中にはない。 大きくお口を開けて、おちびちゃん達に口内に入るように促す。 そうだ、最初からこうしていればよかったのだ。 「ゆぁーん。おきゃーしゃーん。しゅーりしゅーりしちぇー。」 「れいみゅ、うんうんしちゃいよー。」 「そんなのあとだよ!はや『ドゴッ!!』ゆびぇぇええ!?」 グズるおちびちゃん達を必死に説得していたれいむ。 だが、ようやくお口の中におちびちゃんが入ろうとしたその瞬間、れいむの後頭部に強烈な衝撃が走った。 「ゆびゃぁぁあ!?ど、どうぢでぇぇええ!?」 そこには、確かに致命傷を与えたはずの、 だが、相変わらず暖かな笑顔を絶やさない、いつものお姉さんが立っていた。 れいむは自分の受けた衝撃が、お姉さんのあんよによる一撃であることを悟り、 そして、ついにお姉さんと自分の力の差、 それ以上に、自分達に生命の危険が迫っている状況を悟った。 「ゆ・・ぎ・・・お、おねえさん、やめてね・・・ゆっぐぢさせてね・・・」 「ゆぁーん、おきゃーしゃんゆっくちさせちぇー。」 だが、お姉さんの口から軽やかに奏でられた言葉は、またもれいむの予測の上をいくものであった。 「うふふ。私ったら強ーい。」 「ゆぇぇえ!?」 蹴りの一撃からも、れいむですら理解した力の差。 その力の差がある上に、さらに油断させて背後から襲うと言う卑劣極まる方法でれいむを倒しておきながら。 「思い知った?ねえ、私の強さ、思い知った?うふふ。」 「ゆ、な、なにいっで・・・」 「強い強いお姉さんに逆らった、れいむちゃんが悪いんだよ。これは制裁だからね。うふふ。怒っちゃだめだよ。」 「ゆ、ゆぇぇええ!?」 お姉さんは、どこまでも、どこまでもいつも通りの笑顔だった。 そこには一切の裏が無く、れいむですらわかるほど正直な、楽しげな笑顔だった。 それは・・・れいむをして、薄ら寒さを感じさせるほどに・・・何の悪意も感じられないほどの・・・ 「ゆぴぃ、ゆぁーん、おにぇーしゃん、ゆっくちやめちぇー。」 「きょわいよぉ。どうしちぇかわいいれいみゅがー。」 「きゃわいくってごめんにゃしゃいー。」 結論から言うと、お姉さんはこの時も、その後もずっと機嫌は良く、 れいむを蹴った以外は特に危害を加えもしなかった。 「れいむちゃーん。お皿持っていってー。」 「ゆ、ゆっぐぢやりまずぅぅ!」 「一番と二番はお醤油、三番はお箸を運んでね。」 「ゆぁーん。れいみゅ、さんばんじゃにゃいー。」 「どうでもいいでしょ?元から大して可愛くない名前なんだし。」 「どうしちぇそんなこというにょぉおお!?」 そして、扱いも変わる事は無かった。 ************************************************* れいむはお姉さんと会って数日、ずっと悩みを抱えていた。 それは最初、『お姉さんがゆっくりさせてくれない』であったが、 徐々に『お姉さんがゆっくりしてくれない』となり、 最近は、『お姉さんはどうしてゆっくりしてくれないのか?』という疑問へとつながっていった。 そのような疑問は、本来でいぶと呼ばれるような低脳ゆっくりなら、 『おねえさんはゆっくりしてないね!じゃまだから、さっさとしんでね!』となる所だ。 だが、あのお姉さんが、 笑顔を絶やさず、 暖かく、 ふわふわしていて、 いい香りがして、 れいむの曇りきった感覚でもなお、 れいむが知る限り全ての人間さん、全てゆっくりの中でも、 飛びぬけてゆっくりしていたがために、『なぜ?』と言うところまで思考がその先に進んだのである。 お姉さんは、とてもゆっくりしている。 そう、そのゆっくりっぷりたるや尋常なものではない。 お姉さんは、れいむの次、いや、れいむと同じくらいゆっくりしている。 なのに、なんでお姉さんは、れいむにあんなゆっくり出来ないことをするのだろう・・・ それに何となく、お姉さんから受けた言葉、受けた仕打ちに、 初めて見聞きしたものではないような感覚があったのである。 そしてこの日、れいむの全ての疑問が氷解した。 「ねー、れいむちゃーん。」 「ゆ、ゆっくりしてね!ゆっくりさせてね!」 「お話するだけよぉ。ね、れいむちゃん。」 「ゆ・・・」 「私ね、最近『でいぶっぽい』って言われるの。不思議よね。」 「ゆ、ゆぅ・・・?」 れいむも、『でいぶ』と言われるものについて聞いたことがあった。 曰く、 でいぶとは、ゆっくりしてないゆっくりである。 でいぶとは、自分がゆっくりするため、他ゆっくりの迷惑など無視するゆっくりである。 でいぶとは、自分がゆっくりするためには、他の全ての生き物が奉仕してくれて当然だというゆっくりである。 「・・・・・・。」 外で、お姉さんが同じ人間さん相手にどう振舞っているかなんて、れいむは知らない。 だが、れいむの知る限り、お姉さんは確かに『でいぶ』そのものであった・・・。 「ねー、れいむちゃーん。聞いてるの?」 「ゆ、ゆゆっ?きいてるよ!」 「私とれいむちゃんがそっくり、だなんて、見る目ないよねー。」 「ゆ・・・な、なにいってるのぉおおお!?」 「何って、・・・れいむちゃんって、『でいぶ』でしょ?」 「ゆ、ゆ、ゆ、ゆぅぅぅううう!?」 れいむは、しかし、・・・・・・否定できなかった。 そうだった。 れいむがこれまで、このお姉さんと出会うまでやってきた事、言ってきた事は・・・ お姉さんが、れいむにやった事、言った事と、そっくり瓜二つだったのである。 「失礼な話よねー。ね、れい・・・聞いてる?」 ************************************************* その日の夜、おちびちゃん達がゆっくり出来ない寝顔で、 涙を目尻に浮かべたまま寝息を立て始めた頃、れいむはひとり、想いをめぐらす。 れいむは、全てを悔いていた。 そうだ、全ては、自分が招いたことだったのだ。 これまですっかり忘れていたが、このおうちは、れいむより先にお姉さんが住んでいた。 それを、横取りしようとしたのが、全ての始まりだったのだ。 れいむは、お姉さんが何を考えて、今まで自分に辛く当っていたのか、 想像をめぐらし続ける。 きっと、お姉さんはれいむがでいぶであることが許せなかったのだろう。 だから、あんなにゆっくりしているのに、わざわざでいぶのように振る舞い、 自分と、おちびちゃん達の心を傷つけてきた。 そうだ。 本当の虐待お姉さん等とよばれる人間さんに会っていたとしたら、 自分は一撃で殺されていたに違いない。 他のゆっくりの群れに同じ振る舞いをして、 それが手練れぞろいの強力な群れだったりしたら、 やはり自分はただでは済まなかったに違いないのだ。 それを、お姉さんは、五体満足で(おちびちゃんは酷い事になったが)助けてくれている。 ご飯もお姉さんと同じものではないが、腹が膨れる程度にくれている。 この寝床のクッションも、ちゃんと洗濯してくれていて、いつもフカフカだ。 この夜・・・ れいむは、図らずもお姉さんによって、でいぶであることから抜け出せたのであった。 そしてれいむは、このおうちから出る事を決心した。 明日、お姉さんにちゃんと謝って・・・ ************************************************* 「・・・ということだよ。れいむは、ゆっくりはんせいしたよ。」 「ふーん。」 「だから、このおうちは、おねえさんのものだよ。れいむはでていくよ。」 「ふーん。」 「おちびちゃん。おかーさんといっしょに、ゆっくりしたおうちをさがそうね。」 「ゆぅ、ゆっくちりかいしちゃよ・・・」 れいむは、もはやここに来た時のでいぶではなかった。 その表情は憑き物がおちたかのようにすっきりと晴れやかで、 自立した、母としての決意と誇りに満ちた、本当にゆっくりしたゆっくりのものであった。 「じゃあ、れいむはでていくから、このとびらさんをあけてね。」 れいむはおちびちゃんたちをお口に入れ、玄関の扉の前に立つ。 まるで生まれ変わった自分、その新たなゆん生への扉の前に立っているかのように。 「ん?どうして?」 お姉さんは、扉を開けてはくれなかった。 「ゆ・・・?だって、れいむはでていくんだよ?」 「だめよ。れいむちゃんは、私の召使いなんだから。」 「ゆ、・・・・・・ゆぅ?」 「れいむちゃんみたいな、可愛くなくって賢くないゆっくりは、可愛い私の言うことを聞いてればいいのよ(笑)」 「ゆ、ゆ、ゆぅ?」 「光栄でしょ!それじゃ、これからもゆっくりさせてね!」 「ゆ・・・ゆぁああああ!?」 お姉さんは、今日もいつもどおりのゆっくりとした笑顔だった。 「でね。今日もハチミツ買い忘れてたから、おちびちゃんの餡子ちょうだい。」 「な・・・な、なにいって・・・」 「私はハチミツが無くってとってもかわいそうなんだから、当然おちびちゃんくらいくれるよね。」 「お、ねえさ・・・?」 「可愛くってごめんね!」 こうして、れいむはその日、 生まれて初めて、 でいぶに出会うことの本当の恐怖を思い知らされたのであった。 お姉さんはその日以降も、いつも笑顔で、暖かく、いい香りで、とてもゆっくりしていた。 そして、れいむはこれまでと同様、末永く、幸せー(お姉さん談)に暮らしたのである。 挿絵:おまんじゅうあき
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ちびちゃと下層喧嘩師リスト 評価基準 SSS・・・神を超える力 SS・・・神同様 S・・・地上最強 A・・・強い B・・・なかなか C・・・普通 D・・・雑魚 E・・・地上最弱 E- ~ BB+ 【刹那】 論BB タイピングBB+ 語彙B+ 揶揄BB+ 理解力B 判断力B- 総合評価BB- 粘着率25% 耐久率75% 【能力】揶揄が優れている 【備考】揶揄が優れている、またタイピングも下層ではトップレベル。 中層並みのタイピングと優れた揶揄で釣っている。 中層目前だ。中層目指してがんばってほしいですう。 【南無阿弥陀仏】 論C- タイピングBB 語彙C- 揶揄C+ 理解力DD- 判断力CC 総合評価C- 粘着率30% 耐久率40% 【能力】罵倒、タイプ攻め 【備考】タイプはまあまあ早いが罵倒の時だけ速い。しかし、ほとんど 罵倒なので、まともに議論にならない。また理解力が劣っているため、 理解させるのが難しい。簡単に言えば、論外。 【氷月】 論D- タイピングDD- 語彙C 揶揄C- 理解力EE 判断力DD 総合評価D- 粘着率85% 耐久率20% 【能力】駄文、意味不発言連発 【備考】かなりの雑魚の喧嘩師。タイプはすごく劣っている。 語彙力がかなり欠けており、言葉の定義・意味等が理解出来ていない。 ちびちゃと最弱といってもいいほどの喧嘩師であり、チキンである。 【GLeGLe】 論BB タイピングBB+ 語彙BB+ 揶揄B+ 理解力B+ 判断力B+ 総合評価BB+ 粘着率35% 耐久率75% 【能力】語彙攻め 【備考】集団中で喧嘩することが多い。 【菊池】 論C- タイピングBB 語彙CC+ 揶揄A- 理解力CC- 判断力C+ 総合評価B 粘着率30% 耐久率65% 【能力】小学生 罵倒、タイプ攻め 【備考】タイプはなかなかで、罵倒をすることが多い。 普段はかんまたちと雑談をしているが突然意味もなく罵倒することが たまにある。 【かんま】 論C+ タイピングB- 語彙CC 揶揄B 理解力C 判断力C+ 総合評価CC+ 粘着率25% 耐久率55% 【能力】小学生 タイプ攻め 【備考】菊池や本田吾郎とリア友。 喧嘩については、タイプで攻めてくる罵倒が多く、少し理解力が劣っている。 理解力や論を磨けばなかなかの強い喧嘩師になるだろう。 【したっぱ】 論CC+ タイピングCC+ 語彙B+ 揶揄C 理解力C 判断力C+ 総合評価CC 粘着率65% 耐久率75% 【能力】長時間を使う程度 【備考】語彙がまあまあ優れている。 いつもは名前を変えて喧嘩をしているが、雑談をするときは したっぱという名前を使っている。喧嘩については、まあまあの相手になるだろう。 【改】 論D タイプDD 語彙D 語彙D 揶揄C+ 理解力CC 判断力C 総合評価DD 粘着率15% 耐久率10% 【能力】「馬鹿」「あほ」などを使う程度 【備考】いつもはおだやかだが、突然、「あほ」など、単語で揶揄をしてくることが多い。 タイプは遅く、5秒間に3文字といった程度。 本人に喧嘩師の自覚はないが、一応入れておいた。 【髑髏】 論CC+ タイプB 語彙C+ 揶揄C- 理解力C 判断力C 総合評価CCC 粘着率20% 耐久率80% 【能力】タイプ攻め 【備考】判断力と理解力、揶揄が劣っているが、なかなかの論とタイプで攻めてくる。 小学生だが、なかなかの喧嘩師である。一番の弱点は、難しい漢字が読めないのが弱点である。しかし喧嘩用語の「揶揄」というなどの漢字は読めるそうだ。 【violin】 論B タイプB+ 語彙CC 揶揄CC 理解力CCC 判断力B 総合評価B 粘着率55% 耐久率80% 【能力】vpを少し下回る程度の能力 【備考】論とタイプがなかなかあり、vpを少し下回るくらいのレベルの喧嘩師である。 特に、論は優れており、多彩な反論をしてくる。 【vp】 論BB タイプB- 語彙B+ 揶揄B 理解力BB 判断力B 総合評価BB- 粘着率55% 耐久率82% 【能力】violioを少し上回る程度の能力 【備考】論と理解力が優れており、ああいえばこういいというほど反論をしてくる。 タイプはそこそこだが、反論が強いため相手も考えなければならない程。 もうちょっと頑張れば中層にはいけそうだ。 【殺戮の悪魔】 論B+ タイプB+ 語彙CC+ 揶揄CC 理解力C 判断力C 総合評価CC 粘着率65% 耐久率75% 【能力】複数VS一人でも一時的に対処できるほどの能力 【備考】論やタイプも優れており、複数VS一人でも全員と戦えるが、最終的には全員を相手に出来なくなってしまう。理解力は劣っておりなんかいも説明しないといけなくなるので、めんどく、しかも、しつこい喧嘩師である。 【❤アリス❤】 論CC タイプCC+ 語彙CC 揶揄C 理解力C- 判断力CC 総合評価CC 粘着率80% 耐久率40% 【能力】粘着がすさまじいい>< 【備考】粘着がすさまじい喧嘩師だ。負けてしまっても「喧嘩なんてしてない」や、「お前相手に本気出す気ない」などと言い訳の連呼している。だが、到底誰が見ても負けているように見える。タイプはなかなかである 【江夏】 論B+ タイプBB 語彙B 揶揄CCC+ 理解力B 判断力B- 総合評価B+ 粘着率40% 耐久率70% 【能力】タイプ攻め 【備考】最近、見かけた喧嘩師。タイプは下層の中でいうと結構早い。論もしっかりしている。 喧嘩を売ることが多く、雑談は少ないほうだ。 【宇治抹茶】 論C+ タイプB- 語彙B 揶揄CC 理解力C+ 判断力CC 総合評価CCC 粘着率75% 耐久率40% 【能力】宇治抹茶を食べる程度 【備考】最近、有名になってきた喧嘩師。緑のねずみのキャラをしようすることが多い。 タイピングと語彙が優れている。他の人にアドバイスをもらいながら、 頑張っている喧嘩師である。 【光の戦士】 論C- タイプC- 語彙B 揶揄C+ 理解力CCC 判断力CC+ 総合評価CC- 粘着率5% 耐久率0.5% 【能力】蟻と遊ぶ程度 【備考】最近、喧嘩師になった。腕前はまだまだ新参で全体的に劣っている。しかし、彼は今後もっと成長し中層くらいはいけるだろう。
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ちびちゃと連合軍【もなちゃとへ初出陣】[前編] 後編 僕うつってるーー^^ -- GLeGLe (2010-02-01 18 35 23) はいりてええええええええええええええ -- マリオ (2010-02-09 20 15 30) 少し入ってたー。指動かなかったときの映像だった・・・^^ -- 林 (2010-02-09 22 30 16) ちびちゃと連合軍ってただの荒らしか? -- しぐまむ (2010-04-14 21 07 25) ちょっとまてw酒って下層だよな?え・・・ランク上の人に命令を・・・w -- こま (2010-08-03 12 53 08) / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ -- ドドリア (2011-01-26 15 09 52) こn -- 名無しさん (2011-04-29 16 31 09) こn -- まい (2011-04-29 16 32 37) 何歳? -- 名無しさん (2011-04-29 16 33 14) 12 -- 名無しさん (2011-04-29 16 33 55) NIKAI踏むしく値目肉冬府ー -- 埜賜 (2011-05-15 14 24 22) ちびちゃとのログインの仕方分かんないんだけど、やり方おしえて(^-^;) -- ほうれん草 (2011-12-21 18 39 02) こいつら ゼってー暇人だろwww 意外とタイピングおせ~しwww -- ドS (2012-12-01 10 36 21) 暇 -- あんちゅん (2012-12-28 01 03 46) ばんわ -- みのり (2014-11-13 21 09 32) おっはー -- みのり (2014-11-17 08 57 14) おは -- みのり (2014-11-18 09 04 27) ´´´´´´`````` -- みのり (2014-11-18 20 17 46) おは -- みのり (2014-11-19 08 42 32) ばんわ -- みのり (2014-11-20 20 40 44) こんちわ。 -- みのり (2014-11-21 12 55 26) ばんわ。 -- みのり (2014-11-22 18 11 41) おは -- みのり (2014-11-23 12 38 57) おは -- みのり (2014-11-26 09 08 55) おは。昨日はこれなくてゴメンね。 -- みのり (2014-11-28 08 36 50) ばんわ -- みのり (2014-11-29 18 14 29) (*^□^*) -- みのり (2014-12-05 18 17 17) 今日でここに来てから1ヶ月たつな。 -- みのり (2014-12-13 12 47 59) こんばんは -- みのり (2014-12-14 21 30 50) せx -- 名無しさん (2021-11-01 07 57 58) 名前 コメント
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『うんうんおちび』 37KB 観察 思いやり 愛情 家族崩壊 同族殺し 駆除 番い 野良ゆ 赤ゆ 都会 現代 独自設定 うんしー ぺにまむ うんうんSS とかいはうんうん 【1:れいむとまりさの腐った日々】 れいむとまりさは幼なじみだった。 そして二匹とも、赤ゆっくりと子ゆっくりが大好きだった。 おちびちゃんを一杯つくって、山ほどのおちびちゃんにかこまれて、いつまでもゆっくりしていたい。 そんなあまあまな夢とともに、つがいとなった二匹であった。 公園に住み着いていたれいむとまりさは、そんなゆっくりドリームを掴むため都会にやってきた。 都会ならご飯があり、ご飯があればいっぱいおちびちゃんを作れると思ったのだ。 しかし経験も才能も根気もない上ゆっくりである二匹にはなにもできず 犬猫やゆっくりのフンが混ざったゴミ袋から、腐りまくったゴミばかりを食べる 糞のような生活に甘んじるしかなかった。 それでも夢へ向けて頑張っていられた二匹は、未来のしあわせのために頑張っていた。 そしておちびちゃんいっぱいの幸せな家庭を築く。 しかし最悪なことに、この街の個体数調整政策により強制的に去勢手術をされてしまったのだ。 「ゆがあああ!! やべろおおお!! やべろおお゛お゛!!!!」 「はいはいゆっくりゆっくり」 ぺにぺにを切断され、まむまむを焼かれ、額に焼印を押されたのである。 手術(というより作業か?時給950円)は30秒で終わった。 おでこには奇妙な「去勢済」マーク。 この街に住むゆっくりはみーんな去勢されてしまう。 問答無用で殺さないだけまだ優しい方であるが、去勢はゆっくりにかなりのストレスを与える。 そしてたったこれだけのことで二匹のゆん生は狂い始めた。 「どぼぢででいぶたちだげこんないじわるざれるのぉ……?」 「ばりざたち、ゆっくりじたいだげなのにぃ……、ゆえ、ゆえぇぇ」 自分たちは宇宙で一番不幸なゆっくりだ。 二匹はそう思い込んだ。 去勢された日は涙が枯れるまで泣き、すっきりを試みたがあかちゃんはできなかった。 「あがちゃ……ゆびぃいいい!!」 「ど、どぼぢでなのぉおぉぉお゛……」 ぺにぺにがないからすりすりですっきりするのだが、 いくら絶頂してもあかちゃんの"あ"の字もない。 落ち着いたらつくろうと思っていた二人のおちびちゃん。 ゆっくりドリームが泡と消え、絶望の日々が始まった瞬間であった。 次の日の朝。 まりさとれいむは自慢のダンボールハウスから這いでて、砂利まみれの公園の床を歩きまわっていた。 ゴミや雑草を集めて、今日のご飯を手に入れなければならない二匹は、 森にいた頃の三倍の時間を使ってなんとか生きていけた。 れいむは公園の中で雑草を集める。お花には手をつけてはいけない。 これは食料調達であるが、それと同時にゆっくりに課された義務でもあった。 そしてまりさはゴミ捨て場でゴミの調達を行う。 ゴミ捨て場を領地にしているゲスグループのご機嫌をとってなんとか許可をもらい、 狩りで得たごはんのうち、糞まずくて病気になりそうな半分だけがまりさに与えられる。 どちらも全身の筋肉餡を酷使する非常に苦しい労働だ。 おちびちゃんさえいれば、もう少し頑張れるのに。 そうつぶやいても何にもならなかった。 次の日も、次の日も、つらい狩りを行わなければならなかった。 いつになったらこの地獄から開放されるのだろう。 まりさはいらいらを貯めこみ、よく物にあたるようになっていた。 「ゆ゛……」 まりさはおてんとさんを睨んだ。 ここ最近、気温がどんどん上がっている。 汗まみれになって死んでしまうのではないかと思う日もあった。 「すごじぐらい゛すずしくじでね゛!! ばりざおごるよ!!」 憎らしい太陽さんに、ぷくーでなけなしの反撃をするしかなかったが、 「ぷぐうううううう!!!」 太陽さんはすずしい顔でさんさんと輝いていた。 さんさんさん!! 「まいっだ!? まいっだらどっかいってね!! すぐでいいよ!!!!」 まりさは数十分太陽と格闘を続けたが、 なんの効果もなく、やがて根負けして泣き出してしまった。 近所のおっさんにうるせえと怒鳴られ、ストレスで餡子を吐いたが いたわってくれるおちびちゃんはいなかった。 れいむもれいむでかなりのストレスをかかえていた。 「おちびちゃん、おちびちゃん、どぼぢでできないのぉ~♪」 雑草集めを担当していたれいむは、そんな虚しい歌を歌いながらぶちぶちと雑草をもぐ。 歌う歌がこんなでは、元気も出ない。周りで作業しているゆっくりもゆっくりできなくなる。 あるありすなど、ぺにぺにをちぎられたあの日を思い出し、泣きはじめてしまった。 「いいかげんにしろよー!!」 「ゆぶべ!?」 れいむはあまりにもうるさかった。 同じく雑草を集めていたちぇんに体当たりされてしまった。 ちぇんは眉間にシワを寄せ、れいむを見下ろす。 おでこにはれいむと同じ去勢済みのマークがあった。 去勢され、その上ゆっくりできない環境で休みない労働を強いられていたゆっくりたちは、 ぶつけどころのない怒りの感情をもやもやとためこんでいた。 しかし吹き飛ばされたれいむも負けていたい。 「ゆがあああ!! ぶざげるなあああ!! でいぶはがわいぞうなんだああああ!!!!」 ちぇんとれいむの大乱闘になってしまった。 売り言葉に買い言葉、罵倒に次ぐ罵倒。 愛で派が見たら即死するような糞ワードの数々でこきおろす。 「しねっ! ゆっくりしね!!」 「そっちこそしんでねー!! わかってねー!!」 体当たりの応酬でチョコとあんこが飛び散りまくる。 周りのゆっくりに仲裁され、一応喧嘩は終わった。 「れいむはゆっくりできないよー!!」 「ちぇんこそゆっくりできないね!! しねばいいのに!!」 こんな争いは日常茶飯事である。 おちびちゃんという希望を失って、れいむとまりさは絶望にたたき落とされた。 しかしおちびちゃんを欲しているのはれいむとまりさだけではなかったのだ。 公園中、いや街中のゆっくりが去勢され、おちびちゃんに恋焦がれていた。 しかしどうにもならない。 人間のお医者さんにかかることもできない野良は、去勢されれば最後なのである。 ゆっくりたちはすっきりを繰り返すが、やがては無意味であることに気づき、 すっきりする気力も失ってしまった。 毎日が地獄だった。 れいむもまりさも、だんだんとゆっくりできなくなっていた。 いつ非ゆっくり症を引き起こしてもおかしくない。 あんよを砂だらけにする毎日。 故郷の森もどこにあるかわからない。 しかし去勢されて一ヶ月ほどたった頃だろうか。 二匹の生活に、ひとつの変化があったのだ。 【2:れいむとまりさのおちびちゃん】 れいむたちの生活は相変わらずからっぽであった。 じりじりと蝉が鳴く、太陽さんが消えても気温は35度という最高クラスの熱帯夜だった。 れいむとまりさのストレスは限界ぎりぎりまでに達していた。 すっきりしても、すっきりしてもおちびちゃんはできない。 おちびちゃんはゆっくりにとって最高のゆっくりであるのに、 「おちびちゃんつくろうよ……」 「どうやって……? むりだよ……?」 二匹はダンボールハウスの中でため息を付いた。 土ほこりにまみれたのべっとりとした汗が、二匹の肌をつたう。 「まりさ、うわささんをきいたんだよ……」 暑さと食料不足、そして厳しい縄張り争いからゆっくりはゆっくりできなくなり、 おちびちゃんはますます求められていた。 おちびちゃんに関するさまざまな噂が流れ始めていたのだ。 こうすればおちびちゃんが出来る。 ああすればおちびちゃんが出来る。 それらは全てなんの根拠もないバカな噂だったが、 ゆっくりには思い込みの力という最終兵器がある。 「あかちゃんは、おけつすっきりでも、できるんだよ」 まりさは顔を赤らめてつぶやいた。 れいむはにっこりわらってうなずいた。 「ゆ、やってみようよ」 れいむの目には信じる者の炎が宿っていた。 まりさもそのれいむの確信を得たような表情を見てるとだんだんと自信が湧いてきて、 まりさもへんてこりんな噂を信じてしまった。 れいむとまりさの思い込みが一致した瞬間だった。 思い込みが一致すれば、時には大きなことも起こる。 まりさはれいむをじっと見た。 汗にまみれた今日のれいむはじっとりと匂い立つような大人の魅力があった。 ちゅんちゅん。 そしておちびちゃんは本当に生まれた。 「「「「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!!!」」」」 「おちびちゃん!!」 「ゆぅーん!! どのこもかわいいよぉ!!」 思い込みの力は偉大であった。 二匹は去勢されていたため、もみあげとおさげであにゃるを掘りあうという フェティッシュなプレイとなったが、効果は抜群だった。 徹底的に去勢されたはずのれいむのあにゃるからおちびちゃんが生まれたのだ。 あのすっきりから三日経っていなかった。 ダンボールハウスを這うあかちゃんゆっくり。 夢のような気分になった二匹であった。 しかし二匹のおちびちゃんは、普通のおちびちゃんに比べどこか奇妙だった。 れいむの生んだ赤ゆはれいみゅとまりちゃだったが、 どれもうんこ色で、うんこみたいなゴミまでついているのだ。 その上ゆっくりにしか嗅ぎ取れないウンウミンという物質も、肌から放出されていた。 つまりゆっくりからすれば非常に大便臭い。 おそらくこれはこの赤ゆたちがうんうん餡子の突然変異で生まれたもので、 ゆっくりになってもうんうんとしての性質が残っているからだった。 普通のゆっくりからこんなものが生まれれば、両親は顔を真っ青にして潰すだろうが、 れいむとまりさにとってはそんなことはどうでもよく、おちびちゃんが生まれた喜びがむしろ大きかった。 「まりちゃといっちょにかけっきょしようにぇ!!」 「ゆゆぅん! まけにゃいよ☆」 「れいみゅのだんちゅはちゅてきだよ☆☆☆」ぶりぶり 「うんうんしていっちぇにぇ!!!」 こりょこりょする可愛い姿は、逆立ちしてもあかちゃんである ちょっとうんうんくさいけれど、そんなことはどうでもいい。 「まりさ、おちびちゃんかわいいね!!」 「ゆん! すっっっごくゆっくりしてるよ!!!」 爆発しそうな喜びが溢れ、二匹はうれちーちーを漏らした。 放物線を描いた尿は、太陽の光を浴びて虹を作るのだった。 そしてその幸せは公園から街全体へと広がりはじめた。 「すっきりー!!」 「ずっぎりいいい!!!」 「すっきり!」「んほおおすっきりいいい!!!」「ちゅっきり……ゆ゛っ」 「すっぎりいいいい」「すっきりすっきりすっきり!!!!!」 「すっきりできるよぉおおお!!!」「すっきりいいすきいいい!!!」 れいむとまりさの間におちびちゃんが生まれた! 二匹は去勢されたって話なのに! れいむとまりさが自慢して回ったおかげで、あにゃるすっきりで おちびちゃんが出来るという話は数日で街中に広まった。 「ゆううう!! おちびちゃんだあああ!!!」 「ぱちぇの! ぱちぇのおちびちゃん!!!」 去勢されおちびちゃんを永遠に失ったはずのゆっくりたちは、 あっという間にかわいいおちびちゃんを手に入れることとなった。 夢のような出来事に、だれもが泣いた。 どれもうんうんくさいが、そのことには誰も触れなかった。 「ゆふふ、おちびちゃんはとかいはね!」 「ありちゅはこーでぃにぇーとをちゅりゅわ!!」 目が死んだ陰気な成体ゆっくりしかいなかった公園でも、 各家庭ごとに六匹以上のあかちゃんがいるというのが普通になり、 「ゆっくちこーりょこーりょしゅりゅよ!!」 「ゆええぇえん!! おにぇーちゃんまっちぇー!!」 おめめはキラキラ、毎日が楽しくて仕方がないというほどになった。 ダンボールハウスからはたのしい笑い声やおうたの音痴な響きが聞こえるようになり、 遊具などはうんこ色のおちびちゃんたちが占拠し、笑顔溢れ部楽しい場所となった。 「みんなゆっくりしてるね!!」 「ゆふふ、れいむとまりさのおかげだね」 ダンボールハウスの中から二匹がにこにこしながら見ていた。 ハウスの奥には八匹のかわいいおちびちゃん。 れいみゅ4まりちゃ4みんなたべちゃいたいぐらいかわいらしい。 すーやすーやと眠っているが、もうすぐお昼だ、すぐ起きるだろう。 最初は気になった臭いも、暮らしているうちに慣れてしまった。 今では笑顔ですーりすーりするようになっている。 その様子を見つめながら、まりさはれいむに言った。 「それじゃあそろそろかりにいってくるよ!!」 「ゆ、いってらっしゃい!!」 まりさにとって狩りは一転楽しいものになった。 かわいいおちびちゃんにいっぱいむーしゃむーしゃさせる。 むーしゃむーしゃしているところを見て、まりさもゆっくりする。 自分がおちびちゃんをゆっくりさせてあげているのだという感触を得るだけで、 ヘブン状態になることができた。 今のまりさは文字通り、おちびちゃんから元気を得て働いているのだ。 「びーりびーりするよっ!」 鋭く研いだ樹の枝でゴミぶくろを破るまりさ。 この危険な瞬間ですら楽しくて仕方がない。 「ゴミ捨て場を荒らすんじゃねえ!!! 糞が!!!」 清掃員さんにおもいっきり蹴り飛ばされても 「ゆ、ゆ、ゆふ、ゆふ、ゆふふふふふふふ……」 にたにた笑い、奇妙な声を漏らすだけだった。 苦労すれば苦労するほどおちびちゃんのために働いているという実感が得られるのだろう。 苦しめば苦しむほどハイになるドマゾまりさになってしまっていた。 人間さんも不気味がって手出できず、ゴミを片付けて去っていってしまい、 まりさはたっぷりとエサの入った帽子を、毎日持ち帰ることが出来た。 れいむもれいむで今を満喫していた。 「ゆぅ~♪ ゆっくりしていってねぇ~♪」 「「「ゆっくちしちぇいっちぇにぇぇ~♪」」」 オーロラのような歌声で歌っていると思い込んでいるれいむ。 おちびちゃんもそれにあわせてゆらゆらと、ナルシストの表情でたゆたっている。 その顔を見て幸せになったれいむは、 デスメタルのおにいさんのように身体をぶよよとさせ、ビートを刻む。 れいむの幸せはどんどん膨らんでいった。 ほっこり笑う。 ダンボールハウスはしあわせハウスであった。 「ゆぅぅ、おちびちゃんたちはおうたのてんさいだね!!!」 「ゆゆん! それほどでもありゅよ!!」 「ゆっくちれいみゅのおうちゃによいちれてにぇ!!」 おちびちゃんたちはおしりをぷりぷりしながらおかーさんにすりよる 自分が一番ゆっくりできるとすりよってくる。 糞色のおちびちゃんたちはれいむの宝物。 ぺーろぺーろだって厭わない。 れいむも今が最高に幸せだった。 そして夜になれば楽しいディナーのお時間だ。 今日はピザの切れ端、すっぱいブドウ、臭い米、ティッシュペーパー、雑草。 「ゆぅううん!! すっごいごうかだよおおお!!!」 「ゆゆん、おちびちゃんとれいむのために、まりさがんばったよ!!」 「「「ゆっくちいただきまーちゅ!!」」」 まりさの自慢をよそに、おちびちゃんたちはごはんにむしゃぶりついている。 あるれいみゅはこーろこーろところがって、ごはんの山に突っ込んだ。 そこでおいしいものまみれになってとろけた表情で食料を貪った。 四匹のおちびちゃんはピザをひっぱりあってほほえましい。 ぶどうの中のちょーーーーーっとしかない甘みも、糞野良を幸せにするには十分。 ティッシュペーパーにかじりつくまりちゃは、ほっぺたに紙をため、 ハムスターのようになってにやにやしている。 かわいい! やはりうんうんみたいな色だとか、そういうことはどうでもいいのだ。 まだまだ暑いこのごろであるが、そんなものふっとんでしまうぐらいおちびちゃんたちはゆっくりしていた。 「ゆひょおおおお!!!」 ヘブン状態になったれいむは、食事もそこそこに公園へ躍り出た。 そこでぴょんぴょん奇妙な踊りを踊り、叫ぶ。 「ゆっくりのかみさま!! れいむたちにしあわせーをくれてありがとう!!!」 まりさも飛び出す。同じくキメた顔をしている。 「まりさもしあわせーだよ!! こんなにしあわせでごめんねえええええ!!!」 それを聞いた他のゆっくりたちも、 我も我もとダンボールハウスを抜け出し、草むらから顔を出して、 「「「ゆっくりのかみさまありがとう!!! ゆっくりしていってね!!!」」」 おちびちゃんもまねをする。 「れいみゅきゃわいくっちぇごみぇんにぇ!!!」 「うんうんしちぇいっちぇにぇ!!!」 「んひょおおお!!!」 「ゆっくちいいいいんぽ!!!!!」 深夜0時になっても、ゆっくりたちの歓喜の声は収まらなかった。 ある者は二度目三度目のあなるすっきりを行い、しあわせーを倍増させようとし、 そのうちおほしさまの下での乱交パーティーが始まった。 激しい嬌声は夜遅くまで響き、朝まで止むことはなかった。 ここ十日間で、ゆっくりはおちびちゃんのいる幸せを取り戻すことができた。 しかし人間さんから見ればどうだろう。 ゆっくりが十倍に増え、騒音が一層ひどくなった。 おちびちゃんと言われるうんこ色のゴミは、街の景観を最悪にした。 おちびちゃんのためだとかなんとかいって、ゴミを漁るゆっくりも増えたし、 公園中の花も引っこ抜かれてしまった。 道路にはゆっくりの死骸があふれ、ドライブをするだけで最悪な気分になる。 しかし役所のゆっくり課は、まるで全く動揺していないかのように静かである。 「いつものアレですな」 「まあ、アレをやっておけば収まるでしょう」 事実、人間さんたちは全く動じていなかった。 人間さんにはゆっくりを始末するためのノウハウがある。 思い込みの力で起こった騒動なんて、まったくありふれたものであった。 【3:れいむとまりさの最後のゆっくり】 鳥のさえずりが聞こえる。 人々の足音が聞こえる。 じんわりと暑い空気があたりにただよっている。 朝十時は人間さんにとって活動の時間だが、 ゆっくりならばようやく目を覚ましはじめる時間であった。 「あにゃるからうまれるなんて、ゆっくりじゃないよ!」 「あにゃるからでてくるのはうんうんだけだよ!! うんうんははやくしんでね!!」 スピーカー付きの車が一軒家とマンションの間を縫って走行していた。 スピーカーから流れるのは、加工所で録音させたドスの声である。 「ゆ゛っ! ゆぎぃいい!!!」 あるありすの家で、最初の異変が起こった。 ありすのかわいいおちびちゃんたちが、身体を捩って苦しみ始めたのだ。 からだをぐーねぐーねさせて、脂汗できもいぐらい濡れている。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ……」 痙攣を始めるありちゅ。もちろんうんうん色。 他の赤ゆたちも茶色く変色し始めている。 「ばりざあああ!! あかちゃんがへんなのおお!!」 「ゆ゛うううう!??? どぼぢでおちびちゃんいただっでるんだぜえええ!!??」 もちろん異変はありすの家だけにとどまらない。 あにゃるから生まれた赤ゆたちは、ドスの声を聞いて皆苦しみ始めている。 街中で絨毯作戦が行われていた。 そしてれいむとまりさの住む公園にも人間たちはやってきた。 ドスの声を出すスピーカーを持った加工所職員が、ひとりだけで公園に入ってきた。 「うんうんはおとなしくうんうんとしていきてればいいんだよ!!」 「きたないうんうんはきもちわるいからしんでね!!」 かけっこして遊びまわっていたのか、外に出ている赤ゆも多い。 みなドスの声を聞いて苦しんでいる。 「どす!! どこにいるの!? へんなことをいうのはやめてね!!!」 「やべでえええええ!! おちびぢゃんがいだがっでるよおおお!!!!」 「ゆがあああああ!!!! どぼぢでぞんなごどいぶのおおお!!!???」 「やべろおおおおお!!!!!!!」 ダンボールハウスから、耳がちぎれそうな悲鳴があがる。 おちびちゃんは苦しんでいるが、親ゆたちはどうしたらいいのかわからず、 ただ声しか聞こえないドスの鳴き声に反応してやめろやめろと叫ぶばかり。 すでに狂った赤ゆもいれば、死んでしまった赤ゆもいる。 ドスの声を聴かせるというのは、思い込みの力をこじらせて 厄介事を起こしたゆっくりへの対処法として最善のものだ。 ゆっくりを守ってくれるゆっくりしたドス。 そのドスに思い込みを否定させることによって、思い込みの力を断ちきるのだ。 「そんなものおちびちゃんじゃないよ!!! うんうんだよ!!!」 「うんうんはうんうんだよ!! ゆっくりじゃないよ!!!」 「うんうんはゆっくりのふりをするのはやめてね!! すみやかにしんでね!!!」 こうすることで、赤ゆっくりをうんうんに戻してしまうのである。 力なく崩れていく赤ゆたちの身体。 すでにうんうんになってしまったゆっくりもいる。 「ゆ……ぢぃ……」 「うんう……ぢゃ……にゃ……」 「あ゛あ゛あ゛!!! おぢびぢゃんがあああ!!!!」 「う゛んうんになっぢゃっだあああああああ!!!!」 親子の思い込みの力が尽きた時点で、うんうん赤ゆは大便と化す。 力なく倒れ、発狂する親ゆっくりも少なくなかった。 「ゆぴぴ~♪ うんうん! うんうん!」 「あかちゃああぺーろぺーろおぉうへへへへ」 うんうんに体を擦り付けたり、うんうんをなめたりしている。 こいつらはもうダメだろう。 れいむとまりさの一家も例外ではなかった。 ダンボールハウスの外でこのクソ暑い中日向ぼっこをしていた一家であったが、 そんな幸せはもう半刻前のこと、阿鼻叫喚のクソ地獄の中にいる。 れいむとまりさの八匹のおちびちゃん。 そのうち末っ子のれいみゅはストレスで息を引きとってしまった。 「がんばって!! おちびちゃんはうんうんじゃないよ!!」 必死の形相で歯茎をむき出しにし、絶叫するれいむ。 なんとかはげまして、悪いドスの攻撃を乗り切るんだ! おちびちゃんを死なせてなるものか! この子たちはあにゃるから生まれたけど、それでもゆっくりなんだ! そんな思いもこの状況ではうまく言葉にならなかった。 「おちびちゃん! ゆっくりだよ! ゆっくりするんだよ!!!」 まりさも心のそこからおちびちゃんを思い、守ろうとする。 だって家族だから。この幸せは誰にも渡さない。 「ゆっくち、ゆっくちしゅりゅよ……」 「ゆひぃ、ゆひぃ……」 れいむたちは今回の件で最初に赤ゆを生み出したゆっくりだった。 だから思い込みはこの公園、いやこの街全てを見ても一番強いと言えた。 だからなんとか七匹のおちびちゃんを守り続けていられるのだ。 「みんなそれはうんうんだよ!!!」 「うんうんでゆっくりするのはへんたいさんだけだよ!! ゆっくりできないよ!!!」 「めをさましてね!! それはうんうんだよ!!!!」 ドスが叫ぶ。 スピーカーの奥から、ドスの大きな声が公園の端々にまで広がってゆく。 今度の叫びは親ゆっくりたちに向けられたものだ。 うんうんで遊ぶおままごとはやめろと、ドスは言っている。 ゆっくりのリーダーであるはずのドスが言っている。 「でいびゅうんうんになりだぐないいいいい!!!!」 パァン!! れいむとまりさの大切なおちびちゃん。 れいみゅの一匹が変色してうんうんになり、そのまま破裂した。 ゆっくりの糞があたり一面のダンボールハウスにふりそそぐ。 「ゆわあああ!!! ぐざいいいい!!!」 「うんうんざんあっぢいっでええええ!!!!」 れいむの可愛いおちびちゃんに対する、あまりにもひどい暴言。 「ゆがあああ!!! でいぶのあかぢゃんはぐざぐないいいいい!!!!!」 発狂したようにぴょんぴょん跳ねた。 糞れいみゅ破裂。 その映像的インパクトは水面の波のように公園一帯に広がっていった。 目の前でうんうんになるれいみゅをみた赤ゆたちの半分は、 自分もああなるのではないかと思ってしまった。 途端、思い込みの力は切れた。 抗えないうんうん化の波が、赤ゆを襲う。 「ばりちゃ、うんう……ゆ゛っ」 「ぱちゅは……」 「わがらにゃ……ぃ……」 「ああああああああ!!!!!!」 「でいぶのおちびちゃん!!! ゆっぐり!!! ゆっぐりいいい!!!!!」 「わがらっ!!! わがらないいい!!!」 今ので相当のゆっくりがうんこになった。 そろそろ全ての赤ゆを失った親たちも出てきていて、 力なく倒れ、焦点の合わない目で虚空を見つめる姿が痛々しい。 「おたべなさい……」 「おたべなさい……」 子を失って自殺をはかるゆっくりたちもいる。 生首饅頭は本物のおまんじゅうになるが、すぐにうんことまじり食べられなくなってしまった。 「ぼっちょ……」 「ゆびぃいいぃ……」 「ゆっぐりじ……ぃ……」 「ぎびぃ……」 れいむとまりさのおちびちゃんは、姉妹の死を間近で見てしまった。 それを見せられて耐えられるおちびちゃんはほとんどいなかった。 おぼうしとおりぼんがますます茶色くなり、 端っこからうんこのかたまりになってぼろぼろくずれてゆく。 「べーろべーろ!! べーろべーろ!!」 「おぢびぢゃんあああああ!! ゆっぐりじでよおおおお!!!」 そしてその努力もむなしく、 真ん中からぱっくり割れ、うんうんになってしまった。 れいむとまりさのおちびちゃんも、もう一匹しか残っていない。 うんうんを前にしたれいむ。 そのもみあげはとうとう怒りで震え始めた。 「どすうううう!!! どごだああああ!!!」 「ゆっぐりじないででてごいいいい!!!!!」 叫ぶゆっくり。 もうおちびちゃんも殆ど死んでしまった。 かくなる上はドスを探し出してせいっさいするしかない!!! 「うんうんをあかちゃんとおもいこむなんて、ばかなの? しぬの?」 「だばれええええええええ!!!! ぷくううううう!!!!」 きょろきょろと血走った目でれいむはあたりを見回す。 まりさもおちびちゃんを失い、半べその顔であたりを探す。 正気を保っている親ゆっくりたちも動揺だ。 ちぇんもみょんも、ありすにぱちゅりーも、声の主を探している。 おちびちゃんを殺したドゲスはどこだ! 「うんうんはきえろ!!! いきるかちなし!!! うんこはいっしょうといれにいればいいよ!!」 「まちじゅうのめいわくだよ!!!! おかーさんもおとーさんもめいわくしてるよ!!!」 「しねしねしね!!! しね!!! しねし……」 突然ドスの暴言が止んだ。 「虹黒公園、駆除完了終わりました」 遅い。 何もかもが遅かった。 人間さんはうんうん赤ゆの駆除を完了し、スピーカーを止めたのだった。 車を発信させ、また次の地点へ走り去ってしまった。 いきなり止まったドスの声。 のこったのはそこらじゅうに散らばるうんうん。 発狂した親ゆ、自殺した親ゆの死体、死にかけの赤ゆ、そしてわずかな生存者。 緑で覆われていたこの公園も、たった数十分であんこまみれ、 死臭とうんうん臭がただよい、しあわせの面影は全くなかった。 「ゆううぅ……、どすのやつ……!!」 「つぎにあっだらころじでやるぅ……!!」 とはいえ災害は過ぎ去った。 安堵はあった。 しかし悔しさと悲しさで、親ゆたちの餡子はゆっくりできなくなった。 それでもれいむとまりさには嬉しさがあった。おちびちゃんを守ることが出来たといううれしさだ。 もちろん多くの親ゆがおちびちゃんを一匹も守りきれなかったから、 そのうれしさを味わえるのも一部のゆっくりだけであったのだが。 れいむとまりさは残ったれいみゅにぺーろぺーろしようと近づいた。 ただ一匹だけ残ったれいみゅは、二匹の顔を見てやっと苦しさから解放されたような ゆっくりした表情を見せてくれた。 「ゆぴいぃ、こわかっちゃよおお!!!」 ぴとっ そしてすーりすーり。 三匹の親子はそれぞれの命を確かめ合うように あったかい家族のすーりすーりをした。 他のゆっくりに見せつけるように、こってりと、愛情深く。 「もうだいじょうぶだよぉ、おちびちゃん!!」 「そうだよ!! へんなどすはおとーさんのぷくーでおいはらってやったよ!!」 ほころぶように、笑みをこぼす赤れいみゅ。 茶色くてちょっとヘンだけど、あにゃるから生まれたけど、 それでも大事な家族なんだ。 れいむとまりさとれいみゅちゃんは困難を一つ乗り越え、 以前よりも愛情を深めていた。 「おとーしゃん、おかーしゃん」 赤れいみゅが恥ずかしそうに二匹の顔を見上げる。 「なぁに? おちびちゃん!」 「れいみゅ、おなきゃがすいちゃよ……」 緊張の糸が切れて、おなかがすいているのを思い出したらしい。 赤ゆは食べる子、食べて大きくなっていくのだから。 「ゆっ! そうだね!」 まりさはおさげで涙を拭った。もう後ろを向いている場合じゃない。 「れいむがうでによりをかけてあさごはんをつくるよ!!! あまあまもつけちゃうよ!!!」 死んでしまったおちびちゃんは残念だけど、 あの子たちのぶんまで三人で生きればいいじゃないか。 今日のぶんを取り戻すだけのゆっくりをしよう! 親れいむ、親まりさ、二匹は顔を見合わせて誓い合った。 「ゆわーい! あみゃあみゃ! あみゃびゃぶゆ゛ばっ!!??」 グチャア 突然のことであった。 れいみゅのいたはずの場所に、ゆっくりのあんよがあった。 その大きな饅頭がゆっくりとその体をどけると、 圧死したれいみゅの死体が、地面にシミをつくっていた。 もみあげがぴくぴくと反射運動をしているが、この饅頭はもう生きていない。 「しねぇ……」 その饅頭は、ありすだった。 「ありすをさしおいて、おちびちゃんとゆっくりするやつは、しねぇ……」 「「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」」 その後、れいむとまりさがおちびちゃんを授かることは二度となかった。 ドスの声が頭に染み付き、あにゃるすっきりをしても おちびちゃんが出来ると思い込むことができなくなってしまったのだ。 それは他のゆっくりも同じ。 またかつてのような無味乾燥な毎日が戻ってきてしまったわけだ。 残ったおちびちゃんもわずかにいたが、 その多くは誘拐されて行方知れずになったり、取り合いになってちぎれてしまったり、 嫉妬に狂った子無しゆっくりに殺されたりしてそのうちいなくなってしまった。 取り残された親ゆの多くは死んだような気分のまま生き続けるか、 自殺しておそらのゆっくりぷれいすに旅立つか、その選択を迫られた。 れいむとまりさは後者に属するだろう。 二匹の夢見たゆっくりドリームは、所詮夢にすぎなかった。 しばらくはダンボールハウスで以前のように暮らしていたが、 ゆっくりすることさえそのうち虚しくなり、おちびちゃんと同じ場所に行くことにした。 おたべなさいをしてまんじゅうになり、 ぱっくり割れて茶色いあんこが露出する。 おたべなさいをした二匹のあんこは明るい茶色であり、 その色はうんうんと区別がつかなかった。 さく・とかいはうんうん たまには投稿しようかと思って短めのをかいたよ 次は妄想ゆっくりゲーSSかうどんげHENTAISS[r-18ろだむけ]をかくよ ・最近の過去作さん anko2697 地獄の横断歩道 anko2363 まりちゃはゆっぐぢしてるにょにいいい!!! 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