約 1,228,785 件
https://w.atwiki.jp/ercr/pages/105.html
発売日 2018年6月29日 ブランド ANIM M&W タグ 2018年6月ゲーム 2018年ゲーム ANIM M&W キャスト 星空ユメ(天野結月),朝香ナツ(天野紗夜) スタッフ G・M:斉東堂三 ディレクター:やぎゅう 原画:なるみすずね,龍牙翔,マルム,えーたろー SD原画:bbsacon シナリオ:内藤自由,シャア専用◎,丸谷秀人,聖兎月,四十宮くるふ グラフィック:酒瓶,葉月望,木村圭甫,八月朔日珈瑠,クワシィ,ウエポン,niku,申乾 イベントアニメーション制作:どせい[Mju z] E-moteモーション制作:木村圭甫 BGM:ayato sound create キャスティング&音声収録:emo,Inc. 音声収録スタジオ:emo STUDIO ヴォイスエンジニアリング:きむら ボイスドラマ制作:きむら OP/デモムービー制作:どせい[Mju z] EDムービー制作:木村圭甫 Webデザイン/HP制作:手羽先 システムデザイン:文鳥次郎 タイトルロゴ&パブリックデザイン:剣蔵 プログラム:武彦 シナリオスクリプト:すなすな デバッグ:すなすな,剣蔵,ぱこ,望月直耶,漣枕,きむら 広報:手羽先 営業/広報:(株)エクスキャディ 制作:ANIM M W 楽曲 主題歌 「Happy Happy Day」 Vocal:宇佐美日和 作詞:宇佐美日和 作曲:JIRO 編曲:JIRO エンディングテーマ 「スイート♥スペース」 Vocal:星谷美友 作詞 星谷美友 作曲:JJ 編曲:JJ
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/3940.html
唯の部屋 憂(唯)「そういえば、中の生活はどうだった?」 憂「………」 憂(唯)「憂…?」 憂の身体が小さく震えています 顔を覗き込むといい歳して泣いてました 憂「うぅっ…!寂しかった!!」ポロポロ 憂「お姉ちゃん、手紙もくれないし面会も来てくれないんだもん……」ポロポロ どうやらわたしへの怒りが完全に治まっているようです 憂「もういい子にするから、おねえちゃんと離れたくないよぉ……」ポロポロ 憂(唯)「!」 『お姉ちゃんいないと死んじゃう病』が発症しました この状態の憂はわたしのさじ加減一つで天使にも悪魔にもなります さて、何しようかなww その日の夜、憂にトラックの運転を教えてあげました もの覚えがいいので、すぐに人をはねるレベルまで上がりました キキィィィィィィ!!!ドンッ!!! 憂「………」 唯「どう?」 憂「き、気持ちいい……」 唯「だよね!?人をはね飛ばした瞬間が堪んないよ!!」 憂「お姉ちゃん!次に行こ!次!」 唯「よーし!今日は徹トラだよー!」 わたしたちは飲み屋をハシゴするかのように夜の街に繰り出しました 次の日、わたしは何気ない顔をして学校に行きました あずにゃんに脅されて澪ちゃんたちを轢いたのでみんな優しかったです 紬「唯ちゃん大変だったわね……」 和「これからはちゃんと相談するのよ?」 唯「うん、心配かけちゃったね……」 ブス共と会話をしてあげてると異変に気づきました 律っちゃんがいない 唯「あれ?律っちゃんは?」 その時でした 廊下から聞き覚えのあるエンジン音が聞こえたのです ブロロロロロロロロ…………… まさかと思い、わたしたちは廊下に出ました そこには生徒を次々とはねてるトラックがいたのです すぐに犯人がわかったのですが、とりあえずあずにゃんの名前を出しときましょう 唯「あずにゃんだ!あずにゃんだよ!」 そうこうしている内にトラックは階段を降りていき姿が見えなくなりました 和「酷い……」 唯「あずにゃんめ~」 唯「やっと学校に来たと思ったらこれだよ!」 紬「………」 紬「ホントに梓ちゃんかしら…?」 タクアンが何か言ってます 紬「一瞬、律っちゃんの姿が見えたような……」 やっぱバカですww 平沢家 憂「お姉ちゃんごめんなさい!」 唯「昼間は運転しちゃダメって言ったよね?」 唯「どうして分からないのかな?顔を見られたらどうするの?」 憂「大丈夫だよ、ちゃんとカチューシャして律さんの…… 唯「そういう問題じゃないよ!!」 唯「言うこと聞けない子はお巡りさんだよ!今からお巡りさん呼ぶね!?」 憂「や、やだ!!もうお巡りさんは……うぅっ…!」ポロポロ 憂はあらかじめ、前の日の夜に律っちゃんを夜襲し学校を休むように仕向けました そして、律っちゃんに変装しトラックに乗って暴れたのです もう以前の憂じゃありません 今や平気で人を落とし入れる殺戮兵器です 憂「おねえちゃぁん……」ポロポロ だけど、こうなってしまったのもわたしが原因なのかもしれません 特別に許してあげます 唯「次やったら、めっだよ?」 憂「うん!」 その日の夜、律っちゃんが家にやって来ました 律「唯!さっきのメールどういうことだよ!?」 律「警察が家に来たぞ!」 わたしは律っちゃんにメールをしたのです 『律っちゃんに変装した変な人が学校で暴れてたよ!』 『お巡りさんが来るからわたしの家に来て!』 唯「メールの通りだよ」 唯「わたしは犯人の顔を見てないから分からないけど、ムギちゃんが律っちゃん律っちゃんって言いふらしてて……」 律「はぁ?くそっ意味がわかんね……」 唯「そういえば律っちゃん、その頭の包帯はどうしたの?」 律「これか?これは昨日通り魔にバットでやられたんだ」 律「最近、ツイてないよ……」 憂「ぶふー!wwwwww」 律「えっ?」 憂「………」 唯「しばらく、わたしの家にいなよ」 唯「あずにゃんもいるし……」 律「梓いるのか!?あの野郎…!」 唯「律っちゃん、あずにゃんを攻めないであげて」 唯「あずにゃんも大変だったんだよ」 律「でもさ、お前に人殺しをさせたんだぞ?」 律「なんで庇うんだよ?」 唯「あんなクズでも、大事な後輩だからだよ……」 唯「軽音部の後の事はあずにゃんにしか任せられないもん……」 律「唯……」 憂「律さん、喉渇いてないですか?」 憂「ジュース作ってみたんです」 律「ジュース?」 憂「はい、憂ジュースって言います」 憂「まぁお姉ちゃんが作ったんですけど……」 律「唯が作ったのかwちょっと心配だなww」 そう言うと律っちゃんはジュースを口に運びました 憂に目を向けると、憂はプルプルと震え笑いを耐えていました 律「ぷはー!うめー!!」 律「唯にこんな才能があるなんて知らなかったよ」 律「将来はジュース屋さんで決まりだな」 唯「えへへ、ういー!就職先が決まったよー!」 憂「ちょwwお姉ちゃんやめてwwww」プルプル 律「?」 その後、律っちゃんをあずにゃんのいる憂の部屋に連れて行きました 事情を話して首輪もつけてもらってます 6
https://w.atwiki.jp/moemoequn/pages/228.html
唯「澪ちゃんありがとね。結局弾き終わるまで体預けちゃった」 澪「別にいいよ。唯がそんなのは高一の頃から分かってるし」 唯「デヘヘ。すいやせん///」 梓「」ムムムッ 律「はぁ~もうちかれたぁ~!」 梓「お疲れ様でした」カタヅケ 紬「梓ちゃん?」 梓「実は今日はこのあと用事がありますので。これで失礼します。律先輩いいですか」 律「あ、ああ。気をつけて帰れよ~」 梓「失礼します」ツカツカ ガチャ 唯「……あれ、あずにゃん怒っちゃったのかな。言われたところちゃんとできなかったから」 紬「よ、用事があるって言ってたからきっと急いでいたのよ」 律「でもなんかちょっと顔しかめてたぞ?」 澪「まあなんかあっても誰にだってそういう日はあるだろ。聞かれたくないこともあるかも」 唯「あ、明日は頑張るよ!」 梓(唯先輩今日は一度も抱きついてこなかったな……)テクテク 憂「梓ちゃん」 梓「う、憂?」 憂「部活の帰り?」 梓「う、うん。憂は?」 憂「夕ご飯の買い出しだよ。この時間が丁度夕方と夜の商品入れ替えの境目でお安くなるの」 梓「そうなんだ。毎日大変だね」 憂「えへへ、そうでもないよ。お料理とか好きだもん。たまにお姉ちゃん手伝ってくれるしね」 憂「そうだ、せっかく会ったんだからちょっとお茶していかないかな?」 梓「え、でも私制服だし……」 憂「大丈夫だよ、スーパーにある飲食コーナーに行くだけだから」 梓(憂ったら随分所帯じみちゃって……) 梓「そこなら気兼ねないからいいかな。あ、夕ご飯の用意はいいの?」 憂「うん。下ごしらえはしてあるから時間はあるの」 憂「良かった。最近梓ちゃんと一緒にこういうことなかったしね」 梓「そだね。純とはどうなの?」 憂「純ちゃんともたまにお茶しに行くよ。ジャズ研が休みの日とかに」 憂「今度三人でどこかに遊びに行こうよ」 梓「いいね。明日にでも純に話そう」 憂「それでね、お姉ちゃんがお風呂でのぼせちゃって部屋まで運ぶのが大変で――」 梓「唯先輩らしいなぁ、はは……」 憂「でもお姉ちゃんを担いでるときあったかくて柔らかくていい匂いがして、その前にのぼせたお姉ちゃんを介抱するのに裸で横たわったお姉ちゃんを団扇で扇いでハァハァ」 梓「わかったわかったから声抑えて!」 憂「ちゃんとタオルは掛けてたから大丈夫だよ! いかに妹の私でもお姉ちゃんの裸をそう易々と見る事は」 梓「見てる向こうのおばさんたちこっち見てるよ憂声声!」 梓「ほんと憂はお姉ちゃん大好きなんだね。唯先輩があんなにだらしがないわけだ」 憂「そんなだらしがないお姉ちゃんも可愛いよぉ」 梓(純ともいつもこんな会話してるんだろうか……)ゲッソリ 梓「あ、ねえ憂。朝言ってた唯先輩と澪先輩が遊びに行ったって話」 憂「え、ああ、うん。それがどうかしたの?」 梓「それと関係してるのか分からないけど唯先輩と澪先輩がケンカしたとかで……。憂は何か知らない?」 憂「ケンカ!? ……さあ、そんな様子はなかった気がする。本当に澪さんとお姉ちゃんがケンカしたの?」 梓「今は仲直りしたって。ムギ先輩からの情報。その、仲直りしたてだからなのか澪先輩とやけに仲が良くて」 憂「それなら良かった。お姉ちゃんの悲しむ顔は見たくないもん」 憂「あ、いつもは梓ちゃんのこと可愛がってるお姉ちゃんを澪さんに取られて妬いちゃってるのかな?」 梓「べっ別にそんなことないもん!///」 梓「憂こそ、それだけお姉ちゃん好きなのにヤキモチとか妬かないの」 憂「……それなりにはするよ。少しは、ね」オオォ... 梓「寒っ。ここ冷房かけすぎじゃないの」ガクガク 憂「なんて冗談。お姉ちゃんはお姉ちゃん。私のお姉ちゃんだもん。大丈夫だよ」 梓「そっか……」 梓(なんか達観してるなぁ。姉妹だからかな) 梓「ん……そろそろ出ようか憂」 憂「あ、そうだね。もうこんな時間」 梓「貴重な唯先輩話が聞けて面白かったよ」 憂「そう、良かった。今度はゆっくり遊ぼうね」 梓「うん。それじゃまた明日」 憂「じゃあね。……あ、梓ちゃん」 梓「え、なに?」 憂「……ううん、ごめん。なんでもない。ばいばい」 梓「ばいばーい」 憂(梓ちゃん、……ごめんね) 梓(なにか引っかかるな……) 澪「…………」 澪「はぁ。こうしていつまでも携帯見つめていても仕方ないよな」 澪「んんん~……ていっ」ピッ プルルルル プルルルル 澪(……出ないな) プルルルル プルルルル 澪(い、一旦かけなおそう) プル 唯『もっもしもしもしもし澪ちゃん!? んどぅわわああ!』ボスッ 澪「唯!?」ドキッ 唯『あいたた。だ、大丈夫。ベッドに倒れただけ』 澪「な、なにやってんだよ」ホッ 唯『あはは。携帯部屋に置きっぱなしで着信きたから急いで取ったらね』 澪「そんなに急ぐことないのに」 澪(私からの着信だから? ……なんてそんなわけないか) 唯『んで澪ちゃんなにー?』 澪「い、いや特別用事があったんじゃないけど、なんとなく……。なんかしてた?」 唯『……ううん! 全然! 暇してたとこだったからちょうど良かったよ!』 澪「それもどうかと思うがな。明日の宿題済ませたか?」 澪(あ、そういう話したいんじゃないのに……) 唯『い、今からやろうと思ってたとこだよ!』 澪「じゃあこうして電話してるのは悪いな」 唯『う~。澪ちゃんのいじわる』 澪「あはは。ごめん。でも長話はできないね」 唯『あ、そうだ! それなら電話で宿題教えてよ!』 澪「それは無理」 ~♪ 澪「あ~うんうん、わかるわかる」 唯『でしょでしょ~。それで憂ったらねー――』 澪「――それは憂ちゃんの言うほうが正しいな。あ、もう二時間も過ぎてる」 唯『え、あれ? ほんとだ』 澪「じゃあそろそろ切るね。唯宿題忘れるなよ」 唯『えー、もう少し話そうよぅ』 澪「だーめ。これで唯が宿題できなかったら私の寝覚めが悪いから」 唯『む~……。わかったよ。今からやるよ』 澪「まあ分からないところあったらメールでもしてくれ」 唯『電話するよ』 澪「それでもいいよ。じゃあまた明日」 唯『うん。じゃあね。電話ありがとね』 澪「…………」 唯『…………』 澪「唯、電話切れよ///」 唯『澪ちゃんこそ切ってよ///』 澪唯(この展開は普通に切りづらい……///) ~♪ 澪「ふぅ。電話切るのも一苦労だな」 澪「…………」 澪「ふふっ」マクラギューッ 澪(なんだろう。唯と話してるととても楽しい) 澪(はぁ……なんか今日は暑いな。体がぽかぽかする……) 澪(本当は私ももっと電話してたかったけど、私のせいで宿題忘れるなんてことになって欲しくないしな) 澪(そうだ、今からメールもしてみようかな) 澪(いやいやいや、メールし始めて止まらなくなったら本末転倒じゃないか) 澪(でも返信来ても私が止めればいいよな) 澪(でもでも私が返信止めたら唯どう思うんだろ……) 澪「ん~どうしよう~!///」バタバタ ~♪ 唯「澪ちゃんから電話くるなんて。う~!///」バタバタ 唯「嬉しいよぅ」マクラギューッ 唯「和ちゃんの言ってたこと、本当だったりして///」 唯「そしたらいいなぁ……」 唯(でも、私のこの気持ち、変なのかな。だってやっぱり女の子同士だし……) 唯「ううん! 大丈夫だよきっと! ね、ギー太!」 メルメルメル♪ 唯「ひゃっ!? 澪ちゃんからメールかな?」 唯「あ、あずにゃんだ。『起きてますか?』って」 唯「『起きてるよ。あずにゃんどうしたの?』っと」 メルメルメル♪ 唯「はやっ。『良かったら明日朝練付き合って貰えませんか』か……」 唯「今から宿題して朝練のために起きたら寝る時間少なくなっちゃうなぁ」 唯「でも他ならぬあずにゃんの頼み事だもんね。『いいよ~。いつもの時間に玄関で待ち合わせよう』っと」 メルメルメル♪ 唯「あずにゃんってば返信早すぎ。ケータイマスター? 『ありがとうございます。それと、遅刻しないでくださいね』って」 唯「もー。私ってばそんなに信用ないのかなぁ」 唯「ういー」 憂「なにお姉ちゃん?」ガチャ 純『憂? う』ピッ 唯「ごめん憂、明日部活の朝練行くから早めに起こしてくんないかなぁ」 憂「わかったよお姉ちゃん。なら今日は一緒にお風呂入ろっ♪」ヌギヌギ 唯「前後の繋がりがよく分からないしパンツから脱がなくていいよ私今から宿題しなくちゃいけないんだぁ」 憂「そうなの……」シュン 唯(パンツ半脱ぎでシュンとしちゃうレアな憂を見られるのは姉の特権だね! ハァハァ) 純『ぐぬぬぬぬ!』 ~♪ 梓「ほぅ……。良かった、朝練楽しみだな。二人でやるの久しぶりだ」 梓(澪先輩とのこと……気になるなぁ) 梓(先輩方もどうして誰も話してくれなかったんだろ。ギクシャクしてたっていうから、話題に出しづらかったのかな) 梓(やっぱデート……なのかな。二人きりで) 梓(でもそんなことないよね。女の子が好きだなんて、そうそう無いんだし) 梓(そうそう無い……唯先輩だって、そうなんだろうな……) 梓「…………」 梓「あーもう! うじうじ考えていても仕方ない! 明日は朝練だから今日は寝よう」 梓「おやすみなさい」 梓「…………」 梓(私は……どうしたいんだろう) 梓「…………」 梓(唯先輩……) 梓「…………」スゥスゥ ~♪ 唯「はがっ……ぐぅぐぅ……もがっ……」 憂「もうお姉ちゃんたら、机で寝てたら風邪ひいちゃうよ」 憂(宿題半分も終わってない)パラパラ 憂(澪さんいるから、私が宿題を手伝ってあげることはできないけれど……) 憂「ベッドで寝ようね、お姉ちゃん」ヒョイ...トサッ 唯「んん……み、おちゃ……」ムニャ 憂「…………」 憂「頑張ってね、お姉ちゃん」チュッ ~♪ 澪「…………」ウツラウツラ... 澪「はっ。ん……唯からメールは来てないか。そろそろ私も寝ようかな」 澪「……もしかしたらこれから来るかもしれないから、もう少し起きてるか……」ウツラウツラ... チュンチュン 澪「結局こなかったか……ふぁ、眠い……」 ~♪ 唯「ふわぁあ~。あずにゃん今朝は機嫌がいいね」 梓「そうですか? ま、まあ唯先輩が遅刻しないで来たのに怒る理由なんてありませんよ」 梓「それにしても、そんなに眠いですか」 唯「昨日はちょっとね、夜更かししちゃって」 梓「もう、朝練あるって連絡した意味ないじゃないですかぁ」 唯「ごめんごめん。じゃあ目覚ましに一曲弾こうか」 梓「はいっ!」キラキラ 唯「と、言うとでも思ったかー!」ダキッ! 梓「にゃあんっ! ゆっ唯先輩! 朝からもぅ!」 梓「……///」 唯「おろ、あずにゃん具合でも悪いの?」 梓「え、そんなことないですよ。いたって元気印です」 唯「だぁって、こういう時はいつもてーこーするじゃん」 梓「し、してますよ今も!」 唯「まあいいやぁ。うりうり~朝一のあずにゃん分補給ぅ~」グリグリ 梓「も~早く練習しましょうよ///」 梓(良かった。いつもの唯先輩だ) 梓「ってちょ、ほんとにもうやめ……いやぁなんかカクカクしてる!」 唯「もうちょっと、もうちょっとだけ。お゛ぉおおお゛ー」カクカク 梓「れ、練習するですー!///」 唯「っていうことがあってねぇ。なんだかあずにゃんがしおらしくて可愛かったよ」 澪「ふーん」ムスー 律「部長に断りもなく朝練とは何事だ!」 和「律に断りを入れても状況は変わらないと思うけど」 和「…………」チラッ 和「澪、目の下に隈ができてるわよ」 澪「ああ、気にしないでいいよ……」グテー 澪(梓と朝練か……宿題やれてないんだろうな) 唯「澪ちゃん大丈夫?」 澪「大丈夫」ムスー 唯「???」 律「みーおー。宿題……写させてくれないかしらん?」 唯「あっ! 私も途中までやったけど寝ちゃったんだった。澪ちゃん私もお願い~」 澪「い・や・だ」 唯「えっ、あは、だ、だめかな」アセアセ 澪「だから昨日ちゃんとやれって言っただろ」ムスッ 律「え~! のど」 和「震えて眠れ」 律「」ガクガク 紬「遅れちゃった。みんなおはよう」 和「珍しいわね。ムギがこんな時間に来るなんて」 紬「ええ、ちょっと用事があって」 律「へー。なんの?」 紬「大したことではないの。あ、さわ子先生が来たわ」 唯「…………」チラッ 澪「…………」ムスー 和(やれやれね) 紬(朝練?の様子バッチリ撮れてたわ!)ハァハァ 澪(朝はちょっと強く言いすぎたかな……)カキカキ 澪(次の時間が宿題ある授業か……。唯、順番で当たりそうだったもんな)カキカキ キーンコーンカーンコーン 唯「あ゛~。休み時間だぁ~。カレー食わせろ~」 澪「唯」 唯「澪ちゃん。どうしたの?」 澪「ほら、これ」カサ 唯「ルーズリーフ? あ、宿題の部分だ」 澪「今回だけだからな」タッ 唯「澪ちゃん……ありがと!」 10/14
https://w.atwiki.jp/stairs-okai/pages/129.html
千聖大好きっ子の舞ちゃんに、千聖を悪の道から救い出そうとしてるなっきぃ、明らかに面白がってる愛理。 どんな恐怖映像が世に出回るかと思ったけど、撮影中はわきあいあいとソフトクリームを食べたり、牛や羊と戯れる平和な時間を過ごすことができた。 なっきぃが赤いマントを羽織って、「オーレィ!」と牛を挑発しながら私の方へ駆け寄ってきたことは忘れることにしよう。 すぐに予定の時間が過ぎて、ふたたびちさまいみかんなと合流するために、広場へ戻った。 3人はもうジャージから私服風の衣装に着替えて、楽しそうにまたバドミントンをやっていた。 「キュフフ、体力あるねー。」 「あ、お帰り!牧場どうだった?こっちはねー・・・」 舞美がなっきぃ舞ちゃんと話し初めて、愛理と栞菜が木陰に移動したから、私は必然的に千聖と2人になる。 「アスレチック、楽しかった?」 「ええ、とても。3人で競争もしたんですよ。舞美さんたら、私がロープを使って登っている時に、わざと揺らしていたずらするから怖かったわ。私も後で、栞菜と一緒にお返ししちゃいました。ウフフ」 ほわんほわんなお嬢様の千聖だけれど、やっぱり根っこはスポーツ大好きっこ。目を輝かせて喋る顔は、無邪気で可愛らしかった。 「今度、えりかさんも一緒にやりましょう。タイムトライアルが楽しかったわ。みなさんとプライベートで来ても面白そう。」 千聖、長い付き合いじゃない。いい加減私の運動神経をなめてもらっちゃ困る。 ロープのうんていを、腕の力だけで進む。 下に待ち受けるのはシザーなっきぃの大群。よーい、スタート! ウチだってやればできる!信じれば夢は叶うよ! と思ったけど二本目で落下する私。 落ちたよー、えりこちゃん、落ちたよーキュフフフフフ・・・・・ 「えりかさん?」 「はっ!・・・そ、そうだね機会があったらね。」 千聖は私の答えに満足して、話題を変えた。 「えりかさんたちは、何を?」 「えーと、ヤギ触って、牛触って、乳搾りしたんだよ、乳搾り。こう、ニキ゛ニキ゛ニキ゛って。」 私はわざと千聖の胸の前で、手をゆっくり閉じたり開いたりして挑発してみた。 恥ずかしがる姿を楽しもうと思ったのに、千聖はしばらくポカンと口を開けて、私の手つきに見入っていた。 だんだんと目がトロンとなって、唇がかすかに震え始める。 ちょ、そこまで興奮しなくても! 「ちちしぼり・・・」 「さーーーーーてと!!!次は後半の撮影だよ!!さあ行きますよ2人とも!」 千聖が妙に湿った声で呟いた瞬間、なっきぃが大音量で私たちを引き剥がしにかかった。 「なっきぃはりきりすぎー!そんなにおなかすいたの?とか言ってw」 「いいの!さあ、またグループ分けしよう!」 反復横とびみたいな動きで私と千聖をさえぎるなっきぃ。 舞美が千聖を連れて行ったのを確認すると、ゆっくり私に向き合った。 「あ、ちょ、ちょっとふざけすぎた・・・ってなっきぃ?何やってるの?」 なっきぃは私がさっき千聖にしたみたいに、私の胸の前で2,3回手をもにゅもにゅさせた。・・・と思ったら、 「ひええ!!」 いきなりその手を力強く閉じて、私のエアーおっぱいをぐしゃっと握りつぶした。 「・・・キュフフ、えりこちゃん。なっきぃはいつも、千聖のこと見守ってるんだからね。忘れないでね。」 なっきぃはそう言うと、いつもの可愛いなっきぃスマイルに戻して「じゃあ、早くみんなのとこ行こう!」と私の手を取った。 こ、怖い。ずっと怒られてるならともかく、こうメリハリを付けられると、恐怖感は倍増する。 今日の夜はさっき焦らしてしまった分、たっぷり楽しもうと思ったのに、 この分じゃ舞美あたりをけしかけて「えり!ちっさー!UNOやろう!」「トランプ!トランプ!」「ガールズトーク(笑)しようよ」とコテージを襲撃してくることは間違いなさそうだ。 ああー・・・私だって結構、楽しみにしてたのに。 さっきとは別の意味で落ち込んでるうちに、いつのまにかご飯係の班分けは終わっていた。 「えりかちゃん、私たちカレー作る係だよ。愛理も一緒。よかったー、どうしてもお姉ちゃんに話したいことがあったから。愛理になら、聞かれてもいいし。」 栞菜が嬉しそうに話しかけてくる。愛理は相変わらず、S入ったイタズラな目つきのままだった。 「あ、舞ちゃんと舞美ちゃんはご飯炊くんだって。千聖はなっきぃとアイスとバター作るんだよ。さっきえりかちゃんが絞った乳で、千聖がね。ケッケッケ」 ちょっとあーた!敵なの!味方なの!? 相変わらず読めない表情で、「野菜もらってくるねー」と、私たちを置いてどこかへ行ってしまった。 「私たちも調理器具とかもらってこようよ、えりかちゃん。」 「そうだね。あ・・・ねえ栞菜、話したいことって、なーに?気になるから、撮影始まる前に聞いときたいんだけど。」 私がそう切り出すと、栞菜は人差し指で「シーッ」のポーズを取って、急ぎ足で調理器具置き場まで移動した。 「どうしたの?相談事?」 周りを警戒しながら、栞菜はお鍋や包丁を選んでいく。 「私、決めたよお姉ちゃん。」 「うん?」 「ちっさーとえりかちゃんのこと、いろいろ悩んだんだけど。」 「え・・・?」 「でも、応援するから。」 応援、て。 ガバッと顔を上げた栞菜は、妙に明るい顔をしていた。 経験上、こういう表情の時の栞菜は要注意だ。 「ごめん栞菜、応援って、一体何を言って」 「私、2人の恋を応援するから!」 「・・・・・・は?」 私の手から落ちたお鍋のふたが、クワンクワンクワンと大きな音を立てた。 戻る TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
https://w.atwiki.jp/83452/pages/10446.html
~~~~~~~~~~~~ 憂「あずにゃーん!」ダキッ 梓「にゃっ!ちょ…ちょっと憂っ」 憂「えへへ、お姉ちゃんの真似だよ?」 梓「な…何で急に…」 憂「こうすれば梓ちゃんに好きになって貰えるかなって」 梓「憂………」 梓「もう……唯先輩の真似なんてしなくたって、私は憂の事───…」 ~~~~~~~~~~~~ 憂「………これだ!」 つぎのひ! 梓「おはよ」 純「おはよー梓っ!」 梓「うわっ、朝からテンション高いなぁ…」 純「いやぁ、今朝はあっちが快調だったからさー」 梓「最低だコイツ」 純「へへ……あ、憂だ」 梓「ん?」クルリ 憂「おはよーあずにゃん!」ガバッ 梓「にゃあっ!」 憂「純ちゃんもおはよぉ~」スリスリ 純「おはよう憂。なにそれ、唯先輩の真似?」 憂「うん、こうすれば梓ちゃんに好きになって貰えるかなって」ギュー 梓「もう……はいはい、おはよ。寒いし早く教室入ろ」ポンポン 純「うぅ~寒っ、私も梓と抱き合いたい!あずにゃーん!」ギュー 梓「ちょ…ちょっと純っ、悪乗りしないでよ!」 憂「えへへ……」 憂「………」 憂「……あれ?」 ~~~~~~~~~~~~ 憂「今日のお弁当は私が作ったんだ」 梓「美味しそう……ねぇ憂、玉子焼きひとつ貰っていい?」 憂「うん、いいよ?はいどうぞっ」 梓「ん……すっごく美味しい、やっぱり憂はすごいね」 憂「えへへ…ありがとう」 梓「こんなに美味しいんだもん、毎日憂にご飯作って貰えたら幸せだろうなぁ」 憂「あ…梓ちゃん、それって…」 梓「…ねぇ憂、これから毎朝私の為に味噌汁を───…」 ~~~~~~~~~~~~ 憂「梓ちゃん……」ウットリ 憂「はっ……こ、これだ!」 つぎのひ! キーンコーンニーシノー 純「うわ…ちょっと梓、憂の弁当すっごい綺麗だよ」 梓「ホントだ、まさに手が込んでるって感じ」 憂「そうかな…えへ、今日は私が作ったんだよ?」 梓「どうりで。…ねぇ憂、その玉子焼きひとつもらってもいい?」 憂「いいよー、純ちゃんもおひとついかがかなっ?」 純「あざー!」ヒョイパク 梓「ん……美味しい、やっぱり憂はすごいね」 憂「そ、そうかな……えへ…」 純「ホント、お姉ちゃんの良いとこ全部吸い取っちゃったんじゃない?」 梓「9割は吸い取ってるね」 憂「もう、二人ともひどいよっ」プクーッ 純「いやいや、ごめんごめんって」 梓「さっきの唯先輩に言いつけるからね」 純「梓も乗っかったくせに!」 憂「あはは──…」 憂「………」 憂「……あれ?」 ~~~~~~~~~~~~ 梓「……ふぅ」 憂「こんにちはー……あ、梓ちゃん」 梓「あれ、憂…どうしたの?」 憂「お姉ちゃんが部室に忘れ物したらしくて、さっきメールが」 梓「もう…仕方ないなぁ」 憂「梓ちゃんは残って練習してたんだ」 梓「うん、まだちょっと不安なところがあって」 憂「そっか…えっと、邪魔してごめんね?すぐに行くから」 梓「まって憂、よかったら…少しだけ聴いていってくれない?」 憂「梓ちゃん……いいの?」 梓「うん、憂に聴いて欲しいんだ………私の気持ち」 ~~~~~~~~~~~~ 憂「きゃーっ!梓ちゃんカッコいいよ!」 憂「………」フゥ 憂「よし………今度こそっ」 ほうかご! ──ジャーン!! 梓「……ん、だいぶ良くなったかも」 ガチャ 憂「こんにちはー…あっ、梓ちゃん」 梓「憂、どうしたの──…って…あぁ…」チラ ギー太「………」 憂「うん、さっきお姉ちゃんからメールがあって」 梓「まったく唯先輩は…、大事にしてるんじゃなかったんですか」 憂「い、いつもは忘れたりしないんだよ? …ごめんね、梓ちゃんは残って練習してたんだ」 梓「うん、まだ上手く弾けないところがあって。 まぁ、ギター忘れて帰っちゃう唯先輩になんて負けられないしね」 憂「えと…違うんだよ?今日はお姉ちゃん風邪気味で部活中も頭がボーッとしてたらしくて…」 梓「それなら心配ないよ、いつもボーッとしてるから」 憂「もーっ、梓ちゃん!」 梓「ごめんごめん、今のは唯先輩には内緒で」 憂「もう……」 憂「………」 憂「………はぁ」 憂(今日もうまく行かないよ…) 憂(駄目だなぁ、どうして昨日考えた通りにならないんだろう) 憂(せっかくお姉ちゃんに頼んでわざとギターを置いて帰って貰ったのに) 憂(………) 憂(やっぱり……好きとかじゃなかったのかな) 憂(私にだけ優しくしてくれてる気がして、私に向ける笑顔だけが特別に見えて) 憂(それを私が勝手に勘違いして、ひとりで舞い上がってたのかな……) 憂(こんな気持ち、やっぱり迷惑なのかな…) 憂「………」シュン 梓「………」 パタン 梓「ねぇ、憂」 憂「……?」 梓「一緒に帰ろっか」 憂「…え…っ…」 梓「途中までだけど。まぁ……たまには買い食いもいいよねっ」 憂「梓ちゃん、練習はいいの?」 梓「…憂の方が大事だよ」 憂「…っ……!」 梓「そんな顔されたら誰でも心配になっちゃうよ、ほらっ…悩み事なら相談に乗るし」 憂「あ………」グシ 梓「行こっ、何なら…ジャズ研で純も拾って」ギュ 憂「………っ」カァッ 憂(…だから勘違いしちゃうんだよ?梓ちゃん) ギュッ おしまい! 戻る
https://w.atwiki.jp/chisato_ojosama/pages/462.html
前へ もう、舞ったら反抗期なんだから!お姉ちゃんは悲しいぞ! 私もちっさーの下着を一緒に選んであげようと思ったのに、舞に「お姉ちゃんはいいです」って敬語で断られてしまった。 「どうせおそろいの下着とか買おうと思ってるんでしょ?ないわー」だって。 「大丈夫、舞と3人でおそろいにするから!」って言ったら、そういうことじゃないって怒られちゃった。乙女心は複雑ですな、とか言ってw 結局、ホテルに荷物を置いた後、キュート全員連れ立って買い物に出ることになった。 舞はちっさーの隣をガッチリキープ。なっきぃが仲間に入ろうとすると、手を引っ張って逃げたりする。 この3人のやりとりは最近ますます面白くなっていて、ファンの人にもかなり好評みたいだ。 私と愛理も、ケラケラ笑いながらその光景を見守っている。 「パンパンパン、パンッティー♪」 「舞ちゃんやめるケロ!」 店内のBGMにあわせてはしゃぐ舞。 「ちっさーのために何かしてあげられるのが、よっぽど嬉しいんだねぇ」 私も何か幸せな気持ちになってそう言うと、なぜか愛理は「んー?・・・ケッケッケ」と笑って、ちっさーたちとは反対側の通路に足を踏み出した。 「お菓子見てくるね。舞美ちゃんの練り梅、買っておくよー」 「え?なら私も一緒に」 「まあまあ、いいから。ちっさーたちの方、よろしくー」 いつもどおりふにゃふにゃ笑いながら、愛理は食料品売り場の方に消えていってしまった。 「・・・もう、逃げたな、愛理の奴ぅ」 舞に追い返されちゃったのか、いつの間にかなっきぃが隣に来ていた。 「逃げるって?」 「このまま舞ちゃんと千聖についてったら、確実に面倒なことに巻き込まれるから」 「面倒って?」 我ながら物分りが悪いな・・・と思いつつ、ポンポンと答えをくれるなっきぃには、こんな風にいつも頼り切ってしまう。 「だって、舞ちゃん千聖に・・・まぁ、ほら、下着見繕ってあげるんでしょ?」 「うん、そう言ってたね」 「だから、避難したんじゃないかなあ」 「え?みんなでちっさーの選んであげればよくない?私そのつもりだったんだけど。舞は一人で選んであげたいのかな」 「・・・だからねそもそも衣類をプレゼントするというのは・・・つまり舞ちゃんは千聖のこと・・・もー、みぃたん鈍っ!」 「えぇ~、なっきぃ?」 もー、また鈍いって言われちゃった! 舞がちっさーを好きだっていうのはわかるんだけど、私だってメンバーみんなのことを好きだと思う(それとこれとは違うって怒られちゃいそうだけど・・・) 一緒に下着選んだりするのって、何か面白そうだし、ぜひ参加させて欲しいんだけどな。 なっきぃはなんだかんだ言いながらも、二人の後をこっそりつけて行ってる。 私もその後に続いて行くと、そのうち可愛らしいピンク系の装飾の売り場にたどり着いていた。 「へー、バニーガールの衣装とか売ってるんだ!なっきぃ、見てこれ!」 「いやいや、そんな場合じゃ・・あ、本当だ。すっごいねー!」 「なっきぃ足長いから、似合うんじゃない?私はこのナース服がいいなあ!ピンクで可愛いっ」 その売り場はコスプレコーナーらしく、メイドさんの服とか、チャイナとか、姫系の服がたくさん並んでいた。 かわいいもの好きとしてはもっとじっくり見たいところだけれど、ちさまいを見失うわけには行かない。 2人の(というか、舞の)はしゃいだ声を頼りに奥へと足を進めていく。 「千聖、これはどう?」 変な下着を選ぶかもしれない、なんてなっきぃは警戒していたけど、舞は案外普通に可愛らしいのを千聖に見せてあげているみたいだった。 ライトブルーのドット柄、ピンクのフリル、谷間のとこに大きめのリボンを結ぶタイプ。 ちっさーが好みそうなデザインのブラを、舞は全然ためらわずにピックアップして見せていく。 「可愛いわ。お値段も手ごろで・・・。こちらの、サイズの違うタイプのものはあるのかしら?」 「え、うっそ、合わない?確か舞の調査だと・・・てかまた進化したわけ?いっそ憎らしいんだけど」 「ね、どういうこと?進化って?」 「はっ!」 おかしなところに穴の開いたパンツに見入っているなっきぃに声をかけると、ロボットみたいな動きで振り返った。 「それ、買うの?」 「ちちちげーし!買うわけねーし!!」 私がテレビ番組で共演させていただいてる、某お笑い芸人さんのような口調で真っ赤になるなっきぃ。 慌てて否定するところがかえって怪しいですぞ、とかいってw 「・・・さっき、舞ちゃんがこれさりげなく取ってたんだよね。あとこっちのスケスケおパンテーも。なななんていやらしい!ギュヒー!」 ブラを選ぶ舞の手元を見てみたら、確かに後ろ手にパンツを何枚かキープしているみたいだった。 「もう、ブラとバラバラに買わない方がいいと思うんだけどぉ。私の友達の友達がインターネッツで調べたところ、男性的には、下着の種類は上下揃えた方がいいっていうアンケート結果がどうたらこうたら」 「でもこんな変わったパンツを候補にしてるなら、ブラも面白機能がついてるの選びそうじゃない?とかいってw」 「舞ちゃぁん・・・」 なっきぃはトホホ・・・って感じの顔になってるけど、私には舞が結構真面目に選んであげているように見える。 やっぱり、ちっさーのことを一番わかってるのは舞ちゃんなんだろうなって思うんだけど、それを言うとなぜかみんなビミョーな顔になってしまう。 「あ、2人ともレジ向かうみたい!結局どれにしたんだろう」 ――数分後、紙袋を手にニッコニコで入り口に戻ってくる舞。 ちっさーはほんのりほっぺたを赤くして、舞に肩を抱かれてはにかんでいる。・・・本当、最近は岡井少年と舞ちゃんじゃなくて萩原少年と千聖ちゃんみたいだ。身長差もいい感じで、可愛いカップルって感じ。 何を選んだのか聞こうとしたら、愛理に練り梅を放り込まれた。 「安全なとこから見てるのが一番楽しいよぅ」 「モグモグ・・そういうものなの?」 でも私は、今夜ちっさーがお召しになるであろうその下着のことが、とても気になってたまらなくなってしまった。 自分でも悪い癖だと思うけど、私は一度気になる事ができると、そこから頭が離れなくなってしまうタイプだ。 その日の公演中もふとちっさーの下着のことを考えてしまい、舞台裏で、新幹線の舞よろしく「ちっさーのパンツ・・・」と呟いてなっきぃを慌てさせてしまった。 そういえば、昔えりが「千聖はいつも、結構可愛い下着つけてるんだよ」なんて言ってたことを思い出した。(何でそんなの知ってたんだろう?) そりゃあ着替えの時とかには見えちゃうこともあるけど、さすがにそんなにまじまじと見たことはない。 どちらかっていうと下着より、その大きなお胸にちょっかいを出したりするほうが多いし・・・とかいってw そんなわけで、コンサート終了後も、私はちっさーと目が合うたびに思いっきり挙動不審になってしまっていた。 「はー、いい汗かいたねぇ」 「本当、もうびっちょびちょだよ。シャワー浴びて、着替えなきゃ。・・・千聖、行くよ」 耳に飛び込んでくる会話に振り向くと、ちっさーが丁度舞に腕を引かれているところだった。 「あ、待って!私も・・」 ついていこうとしたら、「ここからはちさまいタイム!」と遮られてしまった。 「もー、舞のいじわるー!お姉ちゃんをいじめるなんて、ヒドい妹じゃないか!」 「はいはい、後で遊んであげるから。今はちしゃとの着替えを手伝わなきゃグヒョヒョヒョ」 「ま~い~」 粘ってはみたものの、舞はちっさーのこととなると全然私の言う事を聞き入れてくれない。 そのうち私はスタッフさんに呼ばれて、戻ってみたらもう二人はどこかに消えていた。 「ちぇー、ちっさーの下着見たかったのに」 「みぃたん、そそそんなに下着が見たいならなっきぃのを」 「え、別になっきぃのはいいよ」 「しどい!みぃたんたら乙女COCOROがわかってないんだから!」 先にホテルに戻ってる、って言うなっきぃ愛理と別れて、もう少しだけ2人を探す事にした。 ロッカー室、いない。 お化粧室、いない。 楽屋に戻ってもいない。 「でもなぁ・・・あんまり構うと、また舞に怒られちゃうか」 仕方なく荷物の整理を始めていると、いつも携帯しているドリンクボトルをステージ袖においてきてしまったことに気がついた。 「んー、今日中に洗いたいしなぁ」 もうスタッフさんたちは撤収していたけど、鍵は開いているみたいだったから、こっそりセット裏に回りこんだ。 無事ボトルを見つけて、入り口に向かおうとした時、背後から“クスクス”と笑い声が聞こえた気がした。 「ん?」 振り向いても誰もいない。 気のせいかなとも思ったけど、妙に気になって、抜き足差し足で周囲を歩き回ってみた。 ――いた。 緞帳の横の、オペラ式のカーテン。 そこにくるまるようにして、座り込んでいたのは、私のお目当てのかわゆい妹分2人だった。 何か喋ってるみたいだけど、よく聞こえない。 2人は私の存在には気づいていないみたいだったから、もうちょっと近くによってみることにした。 ――静かに。声は出さないように。 そっと陰から、2人の方を改めてのぞきこんだ。 両手を後ろについて、三角座りの足を若干開いたちっさー。表情はここからじゃ見えない。 そのちっさーの足元で、時折クスクス笑いながら、手を動かしている舞。 「ほら、千聖。力抜いて」 「あ・・あの、舞さん、私自分で・・・」 「だめ、舞がやってあげるから。千聖は不器用なんだもん、舞がいないとできないでしょ?」 そういいながら顔を上げた舞は、私のよく知らない顔をしていた。 大きな目をトロンと半開きにして、赤い舌が唇をペロッと舐める。 そんな表情のまま、舞はちっさーのことをじっと見つめている。 何でだかわからないけど、胸がモヤモヤしてしまう。 罪悪感?ううん、そうじゃない。何だか、「開けてはいけません」って書いてある扉を開けてしまったような・・・後悔と好奇心が入り混じったような感情。 「可愛いよ、千聖」 舞が微笑んで、ちっさーの眼前に何かを差し出した。 薄い水色で、シフォン風のフリルが入っている・・・ 「ふぉっ!」 変な鼻息が出て、思わず口と鼻を押さえる。 ――あれは、たぶんちっさーがさっきまで履いてた・・・ 「えへへ。舞が脱がせたんだから、舞が新しいの履かせてあげないとね」 いつもどおり、無邪気で可愛い口調のまま、舞はとんでもないことを言い出した。 「これ、舞とおそろいだよ。何かエッチだね」 「あっ、舞さん・・・あの、本当に、私・・・」 面積の異様に少ない、黒い小さな下着。サイドに細い紐がついていて、たっぷりのリボンとフリルが可愛らしいな、なんて場違いなことが頭に浮かんだ。 「腰で紐を結ぶんだよ。舞もこういうのつけるの初めて。」 「そちらのタイプの下着は、前にえりかさんがお召しに」 「・・・今はえりかちゃんの話やめてくれる」 舞はなぜか、ちっさーがえりの話をすると不機嫌になる。 今も眉間に皺を寄せて、ちっさーに圧し掛かるような体勢で詰め寄っているみたいだ。 「ひゃんっ!」 ちっさーの甲高い声。 舞が、ちっさーの服のすそに手を入れて、胸の上までめくり上げてしまっていた。 「だめ、舞さん」 「下がダメなら先に上取り替えてあげる。ねえ、千聖・・・舞本当に千聖のこと・・・・・だから、いいでしょ?」 「よ、よくない!!!」 さすがにこれ以上見守ってるわけにもいかないと思い、私はドレープカーテンをめくり上げて、二人の前に姿を現した。 「きゃっ、まい、舞美さん?」 びっくりしちゃったワンちゃんみたいに目を潤ませて、私を見るちっさー。 それとは正反対に、舞は唇を尖らせて、「あー、やっぱりね」なんてつぶやいた。 「何か、お姉ちゃんがいる気がしたんだよね。・・・で、ちょっと今取り込んでるんだけどぉ」 「あ?そうなの?それはとんだお邪魔を・・・じゃなくて、ダメだよ2人とも!」 叱るとか、注意するってあんまり得意じゃないんだけど。私は汗をかきかき、二人のおでこをポンポン叩いた。 ちっさーはごめんなさいってうなずいてくれたけど、舞ったらとっても不満そうなお顔! 「・・・舞まだお姉ちゃんと千聖の関係を信用してるわけじゃないんだからね」 「えっ!私とちっさーは仲良しだよ?心配しないで、舞!」 「だから、そうじゃなくて・・・ああ、もーいいや!お姉ちゃんの天然!」 もー、舞の言ってることは難しくてよくわからない。 だって私とちっさーは・・・ 「・・・こんなところを人に見られたら、大変な事になっちゃうよ?続きは部屋に戻ってゆっくりね」 「はぁい」 今度は素直に言う事を聞いてくれたから、嬉しくなって舞の頭をぐりぐりと撫でた。 「もー、子ども扱いしないでよ」 「下着は大人だけどな!とかいってwそれおそろいなんでしょ?何かかわいいじゃないか!ちさまいだけの秘密って感じで」 「・・・本当?ちさまいって可愛い?」 さっきのギラギラした舞じゃなくなったのに安心して、私の口からはぽんぽんと言葉が飛び出していく。 「イタズラ好きの可愛いコンビって感じだよ!2人はキュートの元気の源だからね」 「ウフフ、嬉しいです舞美さん」 「んま、ちさキングとまいキングなんだから当然ですけどぉ」 「ほんとほんと。・・・あ、でも下着間違えちゃったら大変だね!パンツはともかく、ブラ・・・」 ――やばい、調子に乗った。 そこまで言って、さすがの私も自分の言動のまずさに気がついた。 今日の舞はアシュラマンだ。さっきから次々に表情が変わって、今はまるで地獄の門番の様。 「お、うおお・・・おねえちゃんの、アホー!!どーせ舞はペタンコだよ!舞美ちゃんの妹だもんねっ」 「舞さん、そんなことを言ったら舞美さんに失礼だわ」 「失礼って、どういう意味だーちっさー!こんなたゆんたゆん、たゆんたゆんしてやる!」 「あっあっ、そんな、舞美さん・・っ」 「くっそー、こうなったら舞の舞を千聖の千聖にっ」 数十分後、鬼の形相のなっきぃと、アハハーと笑う愛理コンビに発見され、半裸のまま正座で説教を受けるまで、私たちは大人のプロレス(とかいってw)に興じることとなった・・・。 次へ TOP
https://w.atwiki.jp/stairs-okai/pages/289.html
「ゲキハロが終わったら、千聖と2人で旅行に行って来るから。」 それは、ゲキハロのお稽古真っ最中のことだった。 レッスン終了後、着替え中にえりかちゃんが私に告げた言葉。 「は・・・」 突然の報告に、とっさに言葉が出なかった。 「何・・・で」 やっとしぼり出した声は、私らしくもない弱弱しいもので、ちょっと情けない気持ちになる。 「何でって、これのお礼にね。」 そう言ってえりかちゃんが指で弄んだのは、キュートのメンバー全員でえりかちゃんの誕生日に贈った、ハートのネックレスだった。 「だ・・・だってそれは、舞たち全員からっ」 「うん、もちろんわかってるよ。ウチが千聖にお礼したいのは、ウチと一緒にみんなへのお返しプレゼントを考えてくれたこと。」 えりかちゃんの話は続く。 「ま、旅行って言っても、横浜だけどね。観光して、中華街でご飯食べて、ちょっといいホテルに泊まる。」 「ま、待って。ホテ、ホ、ホテルじゃなくていいじゃん!えりかちゃんちでいいじゃん!」 「えー、いやいや、それはちょっと。ムフフフ」 私の背中を、イヤーな汗が滴り落ちる。 えりかちゃんは、私の千聖に対する気持ちを知っている。知っていて、こういうことをわざわざ言うというのは、つまり、その、なんだ、うん。 「ま、舞の方が、千聖のこと好きだもん」 「・・・だとしても、千聖はウチのお誘いに乗ってくれたよ。すごく嬉しそうに。舞ちゃんは、千聖が望んでいることでも認めたくないの?」 「でも、だって・・・」 こういう時のえりかちゃんは、いつもの天然で優しいお姉ちゃんじゃない。私の知らないことをたくさん知ってる、18歳の大人の顔をしている。ここで私が「嫌だ」といっても、絶対にその予定を白紙にはしてくれないだろう。 「一応、舞ちゃんには言っておいたほうがいいと思ったから。」 「そんな思いやり、嬉しくないよ・・・」 「黙って行ったら、その方が嫌だったんじゃないの?」 悔しい。悔しいけれど、えりかちゃんは舞の気持ちなんてお見通しなんだ。しかも、純粋に私を思いやってる気持ちだけじゃなくて、自慢っていうか、上手くいえないけれど、そういう気持ちも入ってる気がする。 ふと、千聖の方に視線を向ける。 千聖は上半身下着のまま、なっきぃと何か楽しそうに話している。なっきぃが千聖のブラのタグを見ていたから、下着の話でもしてるんだろう。そういえば、今日の2人の下着は色違いだ。仲良しだから、一緒に買いに行ったのかもしれない。 だからって、別になっきぃに嫉妬心は沸かない。2人の関係は信用できる。なっきぃは千聖にすごく優しいし、もちろん変なこともしない。 その点では、愛理はちょっと怪しい(性的な意味で)。舞美ちゃんも危ない(悪気のない暴力的な意味で)。もちろん、えりかちゃんなんて論外だ。もし千聖とえりかちゃんがオソロのブラなんてつけてたら、絶対に剥ぎ取る。 「何がそんなに気に入らないの?」 えりかちゃんの声は相変わらず笑っている。わかってて聞いてるんだ。もー、普段はドMのくせに、こういう時はとことんイジワルなんだから! 「・・・わかってるなら聞かないでよ。」 そういうとこに泊まるっていうのは、つまり、そういうことをするっていうことでしょ。 去年の夏、えりかちゃんと千聖がコテージでしていたことを思い出す。 千聖の上に覆いかぶさる、えりかちゃんの白い背中。 その背中に回された、千聖の小麦色の腕。 2人の唇がくっつく。おっぱいも、大事なとこもくっつく。 えりかちゃんの茶色い髪と、千聖の黒髪が混じる。 聞いたこともないような、甘ったるくて甲高い千聖の声。えりかちゃんの湿った声。 私は悔しくてたまらなかったのに、そのことを思い出すたびに、頭がボーッとして、体がおかしくなっていた。 恥ずかしながら、夜ベッドの中で、えりかちゃんを自分に置き換えて妄想したこともある。 そして、誕生日に、千聖に同じ事をして欲しいとねだった。果たしてその願いは聞き届けられたのだけれど、いろいろ不本意な形に終わった(そもそも失神したのでよく覚えていない件)。 こんなんじゃ、えりかちゃんに全然勝てない。おまけに、こうしてまた差をつけられてしまうのを、指をくわえて眺めているだけなんて。 「事後報告、いる?」 「いらないよっ」 もう聞いてられない。私はえりかちゃんの元を離れて、舞美ちゃんに頭を撫でてもらいにいった。 「お姉ちゃん・・・」 「ん?どうしたの?よしよし」 大きい手にわしわし頭を撫でられて、少し気分が良くなった。 「えりかちゃんにいじめられた。」 「ええ?えり、コラだめじゃないかー!とかいってw」 えりかちゃんは黙って肩をすくめて両手を挙げるジェスチャーをした。欧米か。 再び千聖の方をチラ見する。すると、視線がぶつかった。何となくピースサインを送ると、首をかしげながらピースを返してくれた。三日月目のスマイル付き。あぁ、やっぱり可愛いな・・・ そのまま2人して手遊びゲームをしていたら、ふいに後ろから肩を叩かれた。 「ん?」 そこにいたのはなっきぃ。いつのまに着替えを終えたのか、バッグまで持って、今にも帰れそうな感じだ。 「舞ちゃん・・・今日、一緒に帰れる?」 「?舞と?うん、大丈夫・・・」 突然のなっきぃからのお誘い。ちょっとびっくりしたけど、もちろん嬉しくないわけがない。ちゃきちゃき着替えを済ませて、私は一足先に、なっきぃと一緒にレッスン場を出ることにした。 「今日暑いねー。」 「うん・・・」 「稽古楽しいよねー」 「そうだね・・・」 外に出てからいろいろ話を振ってみるものの、なっきぃは上の空だ。 「ねぇ、なっき・・・」 何か悩んでるなら、と口を開きかけた時、ぴたりとなっきぃの足が止まった。 「舞ちゃん。あのさ、」 「うん。」 いつもの可愛らしい声より、少し低くて真剣な雰囲気。私の背筋も伸びる。けれど、次のなっきぃの一言によって、盛大に脱力させられることになるとは・・・ 「ま、ま、舞ちゃんて、・・・・・エッチビデオとか、み、み見たことある?」 「・・・・・・・・はああ!?」 TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
https://w.atwiki.jp/stairs-okai/pages/336.html
“「えりこちゃんっ!」 「ん?なっきぃどうしたの?怖い顔しちゃって」 とあるホテルの一室。私はベッドに寝転がっているえりかちゃんに近づくと、読みかけだった雑誌をサッと奪った。 「ちょっとぉー今読んでるのに・・・」 「そんなことより、ねえ、もういい加減千聖に変なことするのやめてよ。」 憤る私をキョトンとした目で見ていたえりかちゃんは、「どうして?」と言いながらスッと目を細めて笑った。 「だ、だからぁ、教育に良くないっていうか」 「ふふん。でも、千聖が望んでることなのに、なっきぃが勝手に阻止できないんじゃないの?」 「違う!えりこちゃんは自分の肉欲を満たすために、千聖を慰み物にしてるケロ!そんなの絶対だめ!それなら私が身代わりに・・・」 「み・が・わ・り?」 私の言葉を受けて、えりかちゃんの目が妖しく光った。無言でおいでおいでをされた私は、おそるおそるえりかちゃんのいるベッドに近づいていった。 「座って。」 「う・・うん」 横に並んで座ると、ショートパンツから伸びたえりかちゃんの白い腿と、私の腿がくっつく。お互い低体温だから、ひんやりして変な感じだ。 「なっきぃ、千聖の身代わりになるって、どういうこと?」 「だ、だからぁ、そんなの言わなくたってわかるでしょ?」 「えー、えりかわかんなぁい」 もー、なんだよ!えりかちゃんはたまにいじめっ子に豹変することがある。口ごもる私を見て満足げに2回うなずくと、そっと肩に手を回してきた。 「えりこちゃん・・・?」 「知りたいんでしょ?ウチが千聖に、どんなことしてるのか。」 「べ別に、私は」 「でも知らないままじゃ、身代わりなんてできないんじゃないの?」 耳を掠めるえりかちゃんの息が熱い。「感じてるの?」何て言われると、無意識に変な悲鳴が出て、お腹の奥がじわっと痺れる。 「ふふふ。可愛いね。なっきぃは千聖のお姉ちゃんだもんね。私のことを止めなきゃいけないって張り切っちゃってるんだ。」 「わ・・・悪い?私はえりかちゃんよりずっと千聖のことを大切に思ってるんだから。」 自分の行動を笑われたように感じて、カッとなって言い返すも、あんまり効果はないらしい。えりかちゃんは黙って唇を歪めて笑うだけだった。 「あっ!」 いつの間にかベッドに仰向けにされていた私は、胸にえりかちゃんの手の感触を覚えて身震いした。 「千聖はここ、すごく感じるみたいだけど、なっきぃはどうなの?」 「やっ・・・待っ・・」 胸の上で蠢く、えりかちゃんの指は奇妙に優しくて、それでいて乱暴だ。触れられたところから、蕩けるように肌が粟出っていく。 「ふふふ。なっきぃはこういうのが好きなんだ。千聖はねぇ、もっと優しい・・・」 「やだ・・・やめてよぅ」 「そんなこと言って、本当はもっと聞きたいんでしょ?」 どうして?大切な千聖を辱めるようなことを言われているのに、すごく興奮してしまう。乱れた髪の隙間からのぞくえりかちゃんの顔は、いつものおっとりした優しいお姉ちゃんじゃなくなっていた。 ギラギラした瞳、オーラ。千聖もこんな目で射抜かれて、玩ばれているんだろうか。 「なっきぃ、もうココ大変なことになってるね」 「いや・・・」 「千聖の身代わりになるんでしょう?これぐらい我慢しないと。あの子にはもっとひどいこと、いっぱいしてるんだよ。」 もっと、ひどい・・・? それがどんなことなのか、想像するだけで、私の息はさらにあがる。 「嬉しいな。ウチの玩具がまた1個増えた。」 「おもちゃ・・・?待って、そんな。千聖のことは手放してくれるんじゃ・・・」 「ウチ、そんなこと一言も言ってないけど?」 えりかちゃんは小さい子みたいに、無邪気な顔で笑った。それは大人っぽくて綺麗なえりかちゃんの容姿に似つかわしくなくて、アンバランスに美しくて、怖かった。 「ひどい・・・」 「そんなことより、ねえ、そろそろ千聖が来るよ。今日、約束してたんだ。よかったね、なっきぃ。千聖と本当の姉妹になれるよ」 「やめっ・・」 叫ぼうとした私の唇を、柔らかな感触が包みこんだ。もうだめ、えりかちゃんには逆らえない・・・ ――コン、コン 「えりかさん?千聖です・・・入ります」 頭の隅っこで聞こえた声は、幻?もう何が現実なのかよくわからない。 「ああぁ・・・」 意識が遠のく瞬間、薄く開けた目の端っこに、ショートカットの小さな姿が映った気がした・・・・” 「・・・・ふう。」 所変わって、自室のベッドの上。 やることやり終わって、賢者タイムに突入した私は、妙に冴えた頭で枕もとのペットボトルに手を伸ばした。 「えりかニー・・・あると思うケロ。」 現在、時刻は朝の6時30分。まだ起床時間としては早いけれど、二度寝したらダレてしまいそう。そんな状態でベッドの中でボーっとしていたら、なぜだかムズムズしてきて、朝っぱらからファイト一発することになってしまった。昨日のみやニーの余波かもしれない。 実は、このパターンの妄想は今までにも何度かしたことある。というか、みぃたんニーの前のマイブーム(・・・)だった。 千聖を慰みものにするえりかちゃん。阻止しようとして、巻き込まれる私。当然のことながら、こんなこと、現実だったら絶対に許せない。そもそも、あの2人の関係を、まだ私は認めたわけじゃないんだから。これは、妄想の世界ならではの楽しみ。 だけど、えりかニーはともかく、ちさニーオンリーというのはまだしたことがない。というか、できない。私はやっぱり強引にどうたらこうたらされるのが好きだから、お嬢様にしろ、明るい千聖にしろ、あんなに優しい子が私をひどいめに合わせるのは考えられない。 でもでも、いつか試してみる価値はあるケロ・・・?ほのぼのパターンならありケロ・・・? そんなバカなことを考えながら、私は布団を這い出た。姿見に映る自分の顔は目が爛々としていて、いつもより色っぽいような気がした。 前へ TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
https://w.atwiki.jp/83452/pages/3002.html
紬「第二回、軽音部対抗憂ちゃん争奪雪合戦大会」 ドンドンパフパフドンドンパフパフ 紬「さあ、始まりました、軽音部対抗憂ちゃん争奪雪合戦、今回は第二回となります。」ワァーッ!! 紬「実況は私、琴吹紬と」 憂「景品(?)の平沢憂でお送り致します。」パチパチパチパチ 紬「それでは早速選手の紹介に参りたいと思います。」 紬「まずは我らが軽音部部長、田井中律選手!!」ワーワー 律「絶対に優勝して憂ちゃんを妹にするZE!!いっぱい甘えちゃって・・・そして・・・」 ホワンホワンホワン ~律の妄想~ 憂「お姉ちゃん♪」ギュッ 律「う~い~」ギュッ イチャイチャラブラブ 律「憂、本当にいいんだな?」 憂「うん、初めてはお姉ちゃんって決めてたから・・・///」 ホワンホワンホワン 律「ぐへへへへ」 紬「さぁ、律選手がいやらしい笑みを浮かべてるところですが、憂ちゃんに一言頂きましょう。」 憂「律さんのデコフラッシュは強力ですからね、まともに食らえば数秒間硬直してしまうこと必至です、対戦相手はそれに注意しないといけませんね。」 紬「律選手が別な世界から帰ってきませんが、次の選手の紹介に参りましょう。軽音部副部長、秋山澪選手です」ワーワー 澪「憂ちゃんは私が貰う!!!私も妹が欲しかったんだ、それが憂ちゃんみたいな出来た妹なら尚更!!そして憂ちゃんに・・・」 ホワンホワンホワン ~澪の妄想~ 憂「澪お姉ちゃん、もうこんなになってるんだ・・・」 澪「それは憂ちゃんが上手すぎるから」 憂「ふ~ん、澪お姉ちゃんは私の足でここをこんなにする変態さんなんだ・・・」 澪「言わないで・・・ううん、もっと言って・・・澪は妹の足でここをこんなに濡らす変態さんって分からせて・・・」 憂「変態!!変態!!変態!!」 澪「ああ」ビクッビクッ ホワンホワンホワン 紬「澪選手が律選手よりも穢い笑みを浮かべて戻ってきませんが、憂ちゃんのコメントをお願いします。」 憂「澪選手はこれという必殺技はありませんが、基礎体力や総合力が高いのでかなりの強敵でしょうね。」 紬「さて次の選手は憂ちゃんの実姉、平沢唯選手です。平沢選手は・・・」 憂「お姉ちゃ~ん、頑張って~♪」 唯「う~い~♪頑張るよ~♪」ブンブン←思いっきり手を振る音 紬「・・・聞いちゃいねぇ。」 紬「次の選手は、中野梓選手です。」ワーワー 梓「絶対に優勝して憂にこのネコミミを装着して貰うです!!そして・・・」 ホワンホワンホワン ~梓の妄想~ 梓「もうここをこんなにして、憂にゃんは・・・」 憂「にゃぁ…///」 梓「えっちな憂にゃんも可愛いですよ、いっぱいかわいがってあげるです。」 憂「にゃ~ん」 ホワンホワンホワン 梓「えへ、えへへへへ」 紬「さあ、中野選手も異世界から戻ってきてきませんが、憂ちゃんのコメントを頂きましょう。」 憂「梓ちゃんは小さくてすばしっこいから、当てるのが難しそうですね、まるでゴ・・・」モガモガ 紬「ゴライオンのことでしょうかね?それ以上言うと敵が増えるのでここで止めておきましょう。」 憂「それにしても軽音部のみなさんは変な笑みを浮かべてばっかですが大丈夫なんでしょうか?あっ、お姉ちゃんと紬さんは違いますよ」 紬「まぁ・・・。」 紬「さぁ、最後の選手の紹介に参りましょう。リザーバーとして参加の軽音部顧問、山中さわ子選手です」 さわ子「優勝して憂ちゃんを私専用のコスプレドールにしてあげるわ!!」 紬「おおっとここで、大胆発言が飛び出した!!他の選手が妄想にとどめているところを声に出して言うとはやはりさわ子選手、格が違います!!」 憂「あそこまでおおっぴらな欲丸出しとは、なんていうか勝って欲しくないですね。」 紬「憂ちゃんが露骨に嫌悪感を露わにした~~!!しかし、さわ子選手、悪役(ヒール)が非常に似合っております。」 紬「全選手が出そろったところで、ルールの説明です。」 憂「この雪合戦は単純に三発雪玉を当てられたら負け、そして最後に生き残った選手の優勝となります。 罠や壁の設置はありですが、対戦相手を怪我させるような悪質な行為は失格とです。 また、雪玉は目印のためにこの塗料をつける必要があります。塗料は水で綺麗に落ちるので安心してくださいね。 雪玉はいつ作っても良いですが、実質準備期間しか作る暇がないでしょうから注意してください。」 紬「そして、優勝商品ですが、優勝者は憂ちゃんを一週間好きに出来る権利を獲得できます。」 憂「前回優勝した紬さんの要求は凄かったですね。」 紬「そんなこと無いわよ。」 憂「紬お姉ちゃん♪」 紬「…///」カァーッ!!! 紬「う、憂ちゃん、お、大人をあんまりからかっちゃ駄目よ」 憂「ごめんね、紬お姉ちゃん♪」 紬「」 紬「で、では、せせせ、選手宣誓です。選手代表の田井中律選手」 律「宣誓。我々はスポーツマンシップに則り、正々堂々と戦う事を憂ちゃんに誓います。」 パチパチパチパチ 紬「素晴らしい選手宣誓でしたね。それでは30分の準備期間の後に試合開始となります。この時間が選手にとって一番重要な時間です。」 憂「そうですね、この間に罠や壁を設置するもよし、雪玉を作るのもよし、なんでもありですから。」 律「この間に作るのは・・・罠だな。」 澪「壁を作るのが鉄板なはず。」 唯「ふふふ」 梓「(罠も壁も昨夜のうちに設置してある私に隙は無い!!)」 さわ子「1対1で私に敵う子なんていないし、雪玉でも作っておこうかしら・・・。」 紬「律選手は、罠を作ってるみたいですね。」 憂「それにしても罠にしてはかなり目立つようですが大丈夫なんでしょうかね?」 紬「あはは、まぁきっと律選手には考えるところがあるんでしょう。あの罠があれば正面から攻めるのは不可能でしょうし・・・。」 憂「なるほど。澪さんは壁ですね。」 紬「そのようです、おそらく前面のガードの重視でしょう。」 憂「お姉ちゃんは・・・」 紬「あれは雪だるま?相変わらず唯ちゃんが何を考えてるのか分かりません。」 憂「紬さん!!」プイッ 紬「ごめんね、憂ちゃん冗談よ。唯ちゃんは毎度ダークホースで予想の一枚も二枚も上を行くから想像がつかないの・・・」 憂「なんだ、始めからそう言ってくれれば・・・。」ニコッ 紬「ごめんなさい。では梓選手は・・・早い!!もう壁も罠も設置し終えています。」 憂「早いですね、おそらく昨夜のうちに準備したのではないでしょうか?」 紬「それはあり・・・なんでしょうか?」 憂「面白ければそれで良いんじゃないでしょうか?」 紬「憂ちゃんの言うとおりです。さて、さわ子選手は・・・余裕です、壁も罠も設置せず雪玉を作っています。」 憂「あまりの雪玉の多さに雪玉自体が壁になってますね。これは凄い。」 紬「さて、そろそろ準備期間も終わりです。ところで憂ちゃん少し寒くないかしら?ちょうどさっき紅茶を淹れてきたんだけど。」 憂「あっ、ありがとうございます。頂きますね。」 紬「お茶菓子もあるわよ♪」 憂「流石、紬お姉ちゃん♪抜かりがないね♪」 紬「…///」 キャッキャウフフ ピー 紬「さて、いま準備期間が終わりました。では各々所定の位置についてください。ではスタートの合図を憂ちゃんお願いします。」 憂「はい、では皆さん位置について・・・用意、始め!!」パァーンッ!! 紬「さぁ、始まりました。まず動きを見せたのは律選手、さわ子選手に向かっています。」 憂「一人でかかっていくのは自殺行為です。何か策があるのでしょうか?」 律「とりゃぁーー!!」ヒュッ さわ子「何を考えてるのか分からないけど、私に速攻で向かってくるなんて自殺行為よ、くらいなさい」ヒュッ バンッ、バンッ、バンッ さわ子「えっ?」 律「へへんっ、さわちゃんが一番強いから真っ先に落とさせてもらったよ。」 紬「おおっと、律選手はおとりだったようです。律選手が向かっていく間に残りの三人がさわ子選手を狙い撃ち、一瞬のうちにさわ子選手が脱落しました。」 憂「素晴らしい協力体制でしたね。しかし、律選手は一発食らってしまったみたいです。」 紬「さわ子選手を残しておくよりマシでしょう、まさに肉を切らせて骨を断つ戦法でした。」 紬「いま、律選手が悠々と自らの陣地に戻っていきます。ライバル達も手を出しません、それどころか拍手で迎えています。なんというフェアプレイ、何という協力でしょうか、これがあるから雪合戦は面白いですね。」ワーワー 憂「そうですね、紬さん」 紬「しかし最大の敵、さわ子選手を落としてしまってからなかなか動きがありませんね。」 憂「今動いた方がやられると警戒してるみたいですね。各々罠や壁の強化に勤しんでるようです。」 紬「憂ちゃん、お茶、もういっぱいどう?」 憂「あっ、頂きます♪」 憂「はい、紬お姉ちゃん、あーん♪」 イチャイチャイチャイチャ 紬「脱落したさわ子選手が今こちらに戻ってきました。コメントを聞いてみましょう。」 さわ子「あの子達、ここまでやるなんて、油断したわ。次回は本気でかからないと。」 憂「さわ子選手の活躍がみれなかったのは残念ですね。」 紬「お茶とお菓子を用意してるのでどうぞ食べていってください。」 紬「おおっと、梓選手が動いたようです。澪選手の方に向かっています。」 澪「無駄だ、梓。私の壁は完璧だ。蜂の巣にしてやる。」 梓「それはどうでしょうか」クイッ ガラガラガラ 紬「なんということでしょうか、澪選手の壁が音を立てて崩れていきます。」 憂「おそらく梓選手が事前に設置していた罠でしょう。」 紬「これは・・・ありなんでしょうか?」 憂「あまり多用してほしくない手ですが、今回はありですね。」 紬「澪選手、茫然自失としています。」 澪「そんな・・・。」 バシッ、バシッ 紬「おっと、梓選手が澪選手に二発当てました。澪選手、ピンチです。」 澪「うわぁあああ!!」ヒュンヒュン 梓「澪先輩、心配しなくても苦しまずにXしてあげますよ。」 紬「最後のあがきで梓選手に一発当てましたが、もう雪玉が手元にありません。対する梓選手は五発も残っていますね。」 澪「わぁぁぁぁ」ダッ 紬「澪選手、逃げる!!梓選手は冷静に追っています。」 梓「くすくすくすくす。逃げる澪先輩、まるでXXXみたいですよ。あはは」ヒュンッ 紬「澪選手、逃げる!!上手く避けました。」 憂「梓ちゃん怖い・・・。」 梓「往生際が悪いですよ、澪先輩。諦めてくださいよ。こっちだって雪玉には限りがあるんですから。」ヒュンッ 紬「澪選手、脱兎のごとく逃げています。梓選手の雪玉を華麗によけています。」 憂「これが澪選手の身体能力のなせる技でしょうか。澪さんは、さわ子先生の陣地の方に逃げていきますね。」 梓「さわ子先生の陣地にまで逃げて、まさか、雪玉の補充ですか。甘いです。」クイッ 紬「おおっと、また事前に仕掛けた罠のようです!!梓選手一体いくつの罠を仕掛けていたんでしょうか。」 憂「罠が作動ないようです、不発でしょうか。」 梓「あれ?」クイックイッ ドサァッ!! 紬「なんということでしょう、罠は梓選手に作動してしまいました。梓選手が雪に埋もれています。」 さわ子「そういえばあからさまに怪しい罠があったから仕掛け直しておいたわ。あっ、お菓子おかわりよろしく。」 紬「策士策に溺れる!!梓選手は罠で身動きがとれないようです。澪選手、さわ子選手の残した雪玉に辿り着きました。」 澪「形勢、逆転だな、梓。じゃぁ、さよならだ」 梓「くっ・・・。」 澪「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄、 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無 駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄、 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄、 WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY、無駄 無駄無駄、無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄、 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄 無駄無駄無駄無駄無駄無駄」 紬「澪選手、先ほどの恨みを晴らすかのような雪玉ラッシュ、梓選手ひとたまりもありません。」 梓「ヤッダー バァアァァァァアアアアア」 澪「無駄ァアアアアア!」 梓:再起不能 澪「やった、梓を倒した!!」ハァハァ 紬「華麗なるラッシュでしたね、憂さん。」 憂「私、黄金の体験が見えました。」 紬「しかし、今ので体力を使い果たしたのか、澪選手動けません。」 憂「これはピンチですね。律さんとお姉ちゃんが来たらひとたまりもありません。二人は今どうしてるのでしょうか。」 紬「どうやら小競り合いですね。唯選手が律選手の方に攻め入っています、あっ唯選手が二発食らって撤退した模様です。」 憂「お姉ちゃんに雪玉を当てるなんて・・・律さん・・・。」ギリッ 紬「まぁまぁ、これはゲームだから落ち着いて。」 憂「そうですね、これはゲームでした♪にしても澪さん、命拾いしましたね。」 紬「本当です。二人が澪選手の方を向いていなかったのは本当に幸運としか言いようがありません。」 憂「残りHPは澪さんとお姉ちゃんが1、律さんが2。勝負も佳境ですね。」 紬「しかし、下手に動くわけにもいかないので、このままでは膠着状態に陥りそうです。」 バンッ、 紬「おおっと、澪選手がやられたようです。しかし、律選手も唯選手も陣地から動いていません。一体誰が?」 ???「姐貴・・・ここにも居たよ、雪合戦をしてる奴が・・・」 ???「あぁ…行くぜ、相棒…。」 澪「お前ら、どこから来たんだ?」 ???「地獄から…」 ???「貴様も…来い。」 澪「和、純…。」 紬「なんと、闖入者は前回の雪合戦以来行方をくらましていた、真鍋和選手と鈴木純選手のようです。」 憂「非常にやさぐれていますが一体どうしたんでしょうか?二人とも片袖がありません・・・。」 和「地獄を見たんだ・・・」 純「汚してやる!平沢憂なんて!」 紬「二人とも全く話を聞いていません。なにか危ない事を呟いています。」 憂「おもしろそうなので二人には参加してもらいましょう。」 律「おいおい、そんなんありかよ。」 唯「和ちゃん、あんな姿に…。」 紬「さぁ、突然の闖入者が二人現れましたが、勝負は続きます。」 憂「和ちゃんはお姉ちゃん、純ちゃんは律さんの方に向かって特攻をかけるようです。」 紬「しかし、しっかりと壁と罠を仕掛けている二人対して個別攻撃はいささか不利ではないでしょうか?」 憂「き、きっと何か考えがあるんでしょう。」 律「そんな特攻されても、こちとらしっかりと防御を固めてんだよ!!」ヒュッ バンッ 紬「やはり、無謀だったか、純選手一発目を食らいました。」 律「へへんっ、さあ狙い撃ちだぜ。」 和「貴様ァ・・・今相棒を笑ったなぁ?」 律「へっ?誰も笑ってなんか・・・。」 和「笑ったなぁああ・・・!」 紬「なんと、和選手、律選手に向かっていきます。2対1、律選手圧倒的に不利です!!」 紬「唯選手はあまりのことにポカンとしています。」 憂「むしろ、今は動かないで正解でしょう。」 ズボッ 和純「えっ?うわああああああ!」 律「誰もかからないと思ってた落とし穴に二人とも落ちた・・・。」 紬「…えー、敢え無く二人とも脱落です・・・。」 憂「何しにきたんだろうあの二人…。」 純「行こうよ、姐貴」 和「あぁ。また別の地獄が待っている…。」 紬「さぁ、気を取り直して勝負の行方を解説しましょう。律選手が2対1でリード。しかし、あの二人のせいでもう正面の守りが消失してしまいました。」 律「雪玉も残り少ない。待つのは得策じゃないな。」 律「後ろから回り込んでの奇襲・・・といくか。」 紬「律選手、何か作戦を立てた模様です、試合も終盤、勝負に出るのでしょう。」 憂「お姉ちゃん、負けないで!!」 紬「憂ちゃん、実況は公平に、ね。」 憂「あっ、律先輩も頑張って下さい。」 紬「律選手、上手く後ろを取りました。」 憂「お姉ちゃんは気づいていないみたいです。」 律「これで、終わりだ!!勝った!!第三部・完!!」 紬「律選手の雪玉ラッシュ、勝負は決まったかぁ!!」 律「これは・・・!?」 パンッ、パンッ 唯「甘いよりっちゃん。」 紬「なんと、唯ちゃんと思われたのはデコイ。準備期間に雪だるまを作ってたのはこのためだった!!流石ダークホース、我々の予想もつかない事を平然とやってのける!!」 憂「そこに痺れて憧れます。」 紬「という訳で、第二回軽音部対抗憂ちゃん争奪雪合戦の優勝者は平沢唯選手に決まりました!!おめでとうございます。」 唯「ありがとうございます。憂~、お姉ちゃん勝ったよ♪」 紬「では勝者の平沢唯選手には憂ちゃんからのキスと一週間憂ちゃんを好きに出来る権利を差し上げます。」 憂「おめでとうお姉ちゃん」Chu!! 紬「いいチュウでした、ついうっかり●RECしてしまいました。では勝者の唯選手にインタビューです。今回の勝利の秘訣は何でしょうか?」 唯「やはり、姉妹愛でしょう。」 紬「権利は何に使うつもりですか?」 唯「それは・・・ひみつです。」 紬「では、最後に一言お願いします。」 唯「憂、お姉ちゃん頑張ったから!!」 紬「二位の田井中律選手にも一言伺いましょう。おっとその前に憂ちゃんのハグがあるようです。」 憂「律さんもお疲れ様です、次また頑張ってくださいね。」ギュッ 律「私、もう死んでもいい・・・///」 紬「地獄姉妹・・・はどこかに行ってしまったようです。コメントを聞きたかったのですが残念ですね。澪選手も見当たりません。」 憂「もう帰っちゃったのでしょうか。心配です。」 紬「では梓選手のコメントを聞いてみましょう。」 梓「てへっ、やられちゃいました♪次回も正々堂々と戦いたいです!!」 紬「罠を仕掛けまくった選手とは思えない口ぶり、これは酷い!!」 憂「次回は罠以外の梓ちゃんをみたいですね。」 梓「…。」 紬「こう言われるともう梓選手は罠を仕掛けれませんね、次回の梓選手は違った一面が見られそうです。」 紬「なお、初めに脱落したさわ子選手はお茶を飲んだ後、腰が痛いと帰宅致しました。」 憂「歳なのに無理するから・・・」 紬「それではこれで第二回軽音部対抗憂ちゃん争奪雪合戦は終了です。みなさん、ありがとうございました。」ワーワー 憂「また次回お会いしましょう。」 憂「お姉ちゃん、お疲れさん。それに優勝おめでとう。」ニコッ 唯「ありがとう、憂。」 憂「それで、優勝者の権利だけど・・・」 唯「そうだったね。じゃあ、一週間憂はゴロゴロすること!!一週間憂の代わりに私が家事をします。憂はちゃんとゴロゴロしてね。」 憂「えっ、そんなのでいいの?あんな事やこんな事も何でも出来るんだよ。」 唯「前から決めてたんだ。この勝負に勝ったら憂にお姉ちゃんらしい事するって。たまにはお姉ちゃんらしい事をさせてよ。」 憂「じゃ、じゃぁゴロゴロするね。お姉ちゃんあいす~♪」ゴロゴロ~♪ 唯「は~い、今持って行くね♪」 おしまい おまけ
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/2282.html
―午前11時 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーー 唯「ねえ……私達どうなっちゃうの…?」 律「さぁな……」 憂「皆……私達の事、忘れちゃったんですかね…」 唯律紬「……………」 律「忘れる………か…」 律「なあ、この状態が幽霊ってやつかな?」サッサッ 唯紬憂「……………」 律「ごめん……」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーーー ―12時半、学校 律「とりあえず―」 唯「昼休みの時間だね……これから秋山さんの後付けるの?」 律「……そう、まずは私達の身に何が起きたのか調べないと…」 律「憂ちゃん、梓の方よろしくね」 憂「あの……ちょっと分からないです…」 律「えっ?」 憂「何だが分からなくなっちゃって……」 律「お、落ち着いて…」 唯「うい、大丈夫?」 憂「……お姉ちゃん…」 律「……!」 律「……ねえ、梓は…?梓って子…」 憂「あずさ…?すみません、ちょっと…」 律(おい…マジかよ………) 紬「ねえ…」 律「な、なに?」 紬「その子がどうかしたの?…」 律「ムギ……おい唯!?」 唯「なに?」 律「何じゃないだろ!梓だよ!お前は覚えてるだろ……?」 唯「えっ…覚えてるも何も知らないよ」 律「ウソだろ……」 どうすればいいんだ…どうすれば…… …何故私だけ記憶がはっきりしてる……? 梓…澪…和…… 無くなっていく記憶 とにかく……澪の周辺だけでも調べないと 理由を……早く何とかしないと皆が………! 憂「あの、律さん」 「後何分?」 「えっと、4分と15秒です」 「残り時間3分になったら、予定通りアレお願いね」 「分かりました」 「この子も心の準備、しておかないとだからね…」 「ちょっとびっくりするでしょうね……」 「問題ないわよ、直ぐにこっちに戻るんだから」 「あのー…」ガチャ 「ん?梓ちゃん、どうしたの?」 梓「少し姉の様子が気になって……」 「大丈夫よ、少しイメージが乱れる部分もあるけどね。今は安定してるわ」 梓「どんなの見てるんだろ…」 「気になる?けど規約で見せられないの、ごめんね」 「あ!梓ちゃんも今度試してみる?今ならサービスしちゃうわよ~ん」 梓「い、いや…私は………」 「先生、困ってるじゃないですか…!」ボソ 梓「じ、じゃあ私はこれで……」 バタン 「やっぱり似てますね。姉妹だと」 「そうねえ……って、そろそろよ。アレ準備して」 「あ、はい」 (……やっぱり、プログラムのイメージにノイズが入り始めてるわね…) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーー 律「どうしたの……?憂ちゃん……」 憂「私……今全部知っちゃいました…」 律「え……?」 唯「ねえ憂、どういう事…?知ったってなにを……」 紬「教えて、憂ちゃん」 憂「紬さん……」 憂「紬さん、いつも姉に楽しいティータイムを提供してくれてありがとうございます」 紬「え…?」 憂「お姉ちゃんはいつも『明日のお菓子は何かなー♪』とか…」 憂「…『今日はムギちゃん美味しい紅茶を淹れてくれたんだよー!』とか……」 憂「嬉しそうに…とっても嬉しそうに……」 律「憂ちゃん……?」 憂「たくさんの笑顔を作って下さって、本当に妹として感謝してるんです」 紬「憂ちゃん…」 憂「お姉ちゃん……ありがとね」 唯「憂……何言って…?」 憂「ねえ、小さい頃のクリスマスの日、覚えてる?」 唯「クリスマス…」 憂「ふふ…クション破って中身出しちゃったんだよね」 唯「あ…あの時…」 律(…………) 憂「その後お父さんとお母さんに凄く怒られて…」 唯「えへへ……憂に喜んでほしくてさ…」 憂「……今までの思い出が全部なくなっちゃうなんて事…絶対ないよね……」 唯「……憂、なんで泣いて…」 律(…!…) 憂「私のお姉ちゃんでいてくれてありがとう……」 憂「じゃあね……お姉ちゃん」 大好きでした… 律「憂ちゃん!!」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 唯「…………」 律「憂ちゃん…?まさか消え……」 律「…おい唯!!」 唯「へ?……」 律「なにボーッとしてんだよ!!憂ちゃんが…!」 唯「ウイ…チャン…?」 唯「何のこと言ってんの?りっちゃん…」 紬「さぁ…」 律「おい!!今見ただろ!!!」ガッ 唯 「なに!?」 律「憂ちゃんが消えちゃったの!!お前見ただろ!!!」 唯「もうさっきから何言ってんの!?痛いよ……」 律「ふざけんな!!お前憂ちゃんの姉だろ!!?今まで一緒に暮らしてきたんだろ!!!?」 唯「ねえ……なんなの…」ビクビク 律「お前妹のことまでッ……!!」 紬「…………」 律(けど憂ちゃんはなんで……) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーー 「じゃあ始めて」 「はい…」 ―学校 澪(皆大丈夫かな…) 澪(唯もムギも律も……) グニャアア・・・ 澪(うっ……!?頭イタ……) 澪(歪んでる……?物が全部…!) アタマ痛たぁぁぁぁ… 唯「ねえりっちゃん…澪ちゃんの教室行くの…?」 律「そーだよ…当たり前だろ…」スタスタ 唯「ねえ…何で怒ってるの…?」 律「怒ってねえよ……」スタスタ 律(とにかく…今はこの状況をなんとかするんだ……) 律(急がないと、にかくヤバい……) 律(憂ちゃん………) ―教室 紬「ここね…秋山さん」 律「…………」 唯「居るかな……」 紬「いないみたい……」 唯「どうするの…?」 律「……他急いで探すぞ」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 梓「どうしたんですか?先輩」 澪「梓、私全部解ったんだ……」 6