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しとしと……しとしと…… 「雨だねぇ……」 「そだね~」 しとしと……しとしと…… 「止まないねぇ……」 「そだね~」 しとしと……しとしと……ゴロゴロ 「今の……雷かなぁ……」 「かもね~」 しとしと……しとしと……ピカッ……ゴロゴロ 「光ったねぇ……でもまだ遠いね……」 「そだね~。……ん?そういや梓って雷怖がらなくなったよね」 しとしと……しとしと……ゴロゴロ 「今でも少し怖いよ。でもね……こうやって唯をギュッってしていれば怖くなくなるの」 「えぇ~。でも二人暮らしを始めた頃はそれでもダメだった気がするんだけど……」 しとしと……しとしと……ピカピカッ……ゴロゴロゴロゴロ 「うん、始めの頃はね……。でもね、あの時唯が言ってくれたから、安心出来たんだよ」 「私が言った……?何か言ったっけ?」 さーさー……さーさー……ゴロゴロゴロゴロ 「雨強くなってきたね……。言ったじゃない……私の……」 「あ、そうか~。そういやそれからだよね~」 そう……あの時……唯が言ってくれたから……。 「きっかけ」 ―それは、私と唯が『二人暮らし』を始めてからそれ程経っていない春の日。 ―今日みたいに静かな雨が降り続いていた午後の事。 「雨だねぇ~あずにゃん」 「そうですね~。……折角のオフなのに、これじゃ何も出来ませんね……」 ―私達は床にペタンと座り、降り続いている雨をボーッと見ていた。 「う~ん……無いこともないけど……」 「……どんな事ですか?まさか一日中ゴロゴロしているとか?」 「さすがにそれはねぇ~。……やってみたいけどさぁ」 「じゃぁ、何を?」 ♪ さーさー……さーさー……ピカッ……ゴロゴロ 「それで、ピザを作る事にしたんだよね」 「大変だったよねぇ~」 ♪ 「よいしょっと……ふぅ、これで発酵させてっと」 「唯先輩……いつの間にこんな事出来るようになったんですか!?」 「ふっふーん。一人暮らしをナメちゃぁ困りますぜ、ダンナ」 「……誰の真似ですか……」 ―そう、今の私が見ても多分驚いたと思う。それくらい唯の手際はとても良かった。 「前に憂からパンの焼き方を教わってね、それから何度かパンは焼いているんだよ~。あずにゃんも何回か食べたでしょ?」 「えぇ……あれっててっきり憂が焼いたのだと思ってました。唯先輩が焼いていたんですね……すみません、見くびってました」 「そんなぁ~、あずにゃん酷いよ~。……もぉ、愛情タップリと込めたパンだからわかってくれていると思ってたのに……」 ♪ さーさー……さーさー……ゴロゴロ 「でも実際は憂が焼いていたんだよねー」 「もういいじゃん……そんなこと……。最後の方は本当に焼いていたんだし……。梓だって気付いてたじゃん」 ♪ 「ふーん……だからこの間から味が少し違っていたんですね」 「えぇっ!?わかってたの?」 「はい。何て言うか……『私好み』になってました」 「ホントに!?」 ―唯はあの時びっくりしていたけど……私からしたら全く違う味に変わっていた。 ―でも、その味は、とても甘くて……優しくて……一口かじるだけで幸せになれる……そんな味だった。 「『あずにゃん好み』かぁ……えへへ……嬉しいな」 「やっぱり……あ、『愛情』が篭っているから……ですか?」 「そうかもね~。……お、そろそろ発酵が終わったかなぁ~」 ♪ さーさー……さーさー……ゴロゴロゴロゴロ 「お互いに色んな具材を乗せてって……楽しかったねー」 「冷蔵庫に残っていた物を片っ端から乗せたよね~」 ♪ 「トマトソース塗りま~す」 「じゃぁ、具材を乗っけようか~。ん~と、先ずはベーコン!」 「それじゃぁ、私は玉葱!」 「お次はピーマン!」 「唯先輩、ピーマン大丈夫でしたっけ?……じゃぁ、プチトマトをここに」 「おぉ!そこに置きますか。……焼いたピーマンなら大丈夫だよ~、よくピザトーストに乗っけてたし。……う~ん、ジャガ芋乗せちゃえ!」 「そうだったんですか。……そろそろチーズ乗せますか?」 「そうだね~。んじゃチーズを……チェダーとゴーダのWチーズにしちゃおう!」 「……乗せすぎじゃありませんか?」 ―調子に乗った私達が初めて作ったピザは、具材テンコ盛りになっていた。 「大丈夫だよ~。玉葱は柔らかくなってカサが減るし、チーズも良い具合に溶けてくれるからね~」 ♪ さーさー……さーさー……ピカッ……ゴロゴロゴロゴロ 「二枚目は更に凄いことになってたよねー」 「あれはちょっと調子に乗りすぎちゃったね~」 ♪ 「はぁ~、幸せです~」 「そだね~。……さて、二枚目いこうか!」 「いいですよ~。じゃぁ、何を乗せましょうか……」 「うーんと、残ってるのは……」 「エリンギ、オクラ、椎茸、筍、レタス、キュウリ、長ネギ……後は冷凍の唐揚げくらいですね~」 「缶詰は……アンチョビとシーチキン……お!スパムがあった!!」 「あ、じゃぁ和風ピザにしますか?海苔もありますし」 「そうだねー。じゃぁ……まずどうしようか?」 「ちょっと調べてみましょうか……。えっと、マヨネーズと醤油を混ぜて、それをソースにするみたいですね。……具材の下ごしらえも必要みたいですよ」 「じゃぁ、あずにゃんレシピ読んでもらえる?私が作るから」 「あ、はい。それじゃぁまず最初に……」 ―今でも二人で料理するのは楽しい。でも……それを最初に知ったのはこの時だったな。 「よっし!下ごしらえ終了!!じゃぁ……何から乗せる?」 「最初は……エリンギと椎茸ですかねぇ」 「オッケー。お次は?」 「スパムかシーチキンか唐揚げが妥当だと思うんですけど」 「そっか~、だったら……スパムにしようか?美味しそうだし。……こんな感じにっと」 「じゃぁ、オクラ乗っけますね~」 「最後にチーズを乗せて、白髪ネギと海苔を……よし!完成!!オーブン入りまーす!!」 「入りまーす!!」 ♪ さーさー……さーさー……ピカッ……ゴロゴロ 「あれ、ちょっとしょっぱかったよね」 「スパムを厚切りにしたのが敗因だったね」 さーさー……さーさー……ゴロゴロ 「でも、あの時のピザ、美味しかったなぁ~」 「どうする?今日久しぶりに作る?」 さーさー……さーさー……ゴロゴロゴロゴロ 「そうだね……雷が何処かに行ったら作ろうか?」 「ふふっ……そうだね」 ♪ 「ふぅ……麦茶が美味しい……」 「本当です……」 ―ちょっとだけ失敗してしまった二枚目のピザ。でも、食べ終わるまでそんな事は全く気にならなかった。 ―だって、『二人で作った』っていう事が、最高の隠し味になっていたから。 「夢中になって食べちゃったね」 「……麦茶飲んだら、お腹の中で膨れてきました~。……もう食べられません」 「食べたくても、食材が殆どありませ~ん」 「……そうでしたね……ふふっ」 ―食後、食器も片さずにノンビリとくつろいでいたら、雨足が強まってきた事に気付いた。 「ありゃ~、雨かなり激しくなってきたよ~」 「唯先輩……もしかして、雷鳴ってませんか?」 「ん……、あぁ、鳴ってるねぇ~。……お!遠くの方で光った!!」 「……まだ……遠いんです……よね……」 「うん……。あずにゃん、取り敢えず食器洗っちゃおうか?」 「はい……そうです……ね……」 ―私達が食器を洗い、片付けている間にも雷は徐々に私達のマンションに近付いてきていた。 ー私は雷が鳴る度に怯え、怖がっていたので唯がソファーに優しく座らせてくれた。 「あずにゃん……雷ダメなんだっけ?」 「はい……遠くで鳴ったり光ったり……している分には……大丈夫なんですけど……」 ♪ ざーざー……ざーざー……ピカッ……ゴロゴロゴロゴロ 「あの時の唯、かっこよかったなぁ~」 「えぇ~!?今はぁ~?」 ざーざー……ざーざー……ピカカッ ……ゴロゴロゴロゴロ 「キャッ!……い、今も、かっこいいよ……」 「よしよし……ちゃんとギュッてしててあげるからね……」 ♪ 「キャッ!!」 「おぉ~、今のはかなり近かったねぇ~」 ―雨足は時間を追う毎に強くなり、それに足並みを揃えるかのように稲光と雷鳴も強く、激しくなってきていた。 「唯先輩は……ヒィッ……か、雷、怖くないんですキャッ!!」 「うーん……流石に近くに落ちたらびっくりするけど……。でも、家の中に居れば平気でしょ?」 「それは……そうなんですけどぉっ!!」 ―雷が落ちる度に耳を塞ぎ身体を縮こませる私に、唯が不思議そうな声で聞いてきた。 「……なにが怖いの?音?光?」 「……両方です……ヒッ……それと、停電……」 「停電?」 ―私は、雷に怯えながら、忘れることの出来ない『ある事』を話しはじめた。 「……小学生の頃……多分二年生くらいです……私は一人で留守番をしてました……」 ◆ その頃は、まだ今の家を建てていなくて、ここみたいなマンションに住んでいたんです 「それじゃ、お留守番お願いね」 「夕方には帰るからな」 まだ子供だった私は、留守番=自分勝手の時間だったので、留守番をすることがとても楽しみでした。 「雨が降ってきたら、窓とかちゃんと閉めてね」 「雷が鳴ったら、ちゃんとおへそを隠すんだぞ」 「パパ~、カミナリさまなんていないんだよ~。私ちゃんと知ってるも~ん」 「はははっ、そうか、スマンスマン。じゃ、行ってくるよ」 「いってらっしゃ~い!」 両親が出かけて鍵をかけると、後は好き勝手に遊びまくってました。 お父さんの椅子に座ったり、ロクに弾けないギターをいじってみたり……そのうちに遊び疲れて眠ってしまい、気付いたら回りが真っ暗で雨音だけが聞こえていたんです。 「あ……でんきつけないと……」 怖さを紛らわすために、家の中の電気を全てつけて廻りました。 「よーっし。これでだいじょうぶ……まどもしめたし、オッケー」 その後も、親が帰ってくるまで塗り絵をしたり、ぬいぐるみで遊んだりして時間を潰していました。 そのうちに、雷が鳴り出したんです。 「カミナリなってきちゃったよ……早くかえってこないかなぁ~」 そんな事を呟いた瞬間、部屋の中が真っ白になり大きな音が鳴り響いて、辺りが一瞬にして真っ暗になりました。 ◆ 「停電、しちゃったんだ……」 「はい……私はパニックに陥って……親が帰ってくるまで……部屋の隅っこで……泣きじゃくってました……」 ―私がそこまで話すと、唯は優しく頭を撫でながらこう言ってくれた。 「そっか……そんな辛い事があったんだね……でも大丈夫だよ、今は私が居るからね」 「唯先輩……」 ―私が顔を上げ、唯の顔を見つめたその瞬間、目も眩むような光と耳をつんざく程の轟音、そして身体に響き渡る振動が起こり、部屋中の明かりが全て消え去った。 「ぃ、いやぁぁぁぁぁー!!!」 「あずにゃん!!どうしたの!?」 「嫌だよぉぉぉー!!暗いのいやぁぁぁー!!」 「あずにゃん!!あずにゃん!!!」 「怖いよぉぉぉぉー!!何で誰もいないのぉぉぉぉぉー!!!!」 「あずにゃん!!私が居るよ!!!あずにゃん!!!!」 ―パニックに陥った私は、子供に戻ったかのように泣きわめいていた。あれって多分『フラッシュバック』みたいなものだったんだろうな……。 「早く帰ってきてよぉ……グズッ……誰も居ないのは嫌だよぉ……」 「あずにゃん!!だから私が居るって!!あずにゃん!!!」 ―私の心は子供の頃に戻っていた。 ―暗闇の中、部屋の片隅で怯えていた子供の頃に。 「ヒクッ……ウグゥ……パパァ……ママァ……」 「あずにゃん!!あずにゃん!!!」 ―唯の必死の呼び掛けにも、全く答えなかった。それどころかその声自体、私に届いていなかった。 「パパァ!!ママァ!!!」 「あずにゃん!!!ねぇ!あずにゃん!!!……梓!!!!」 ―私の心が壊れそうになったその時、暖かくて柔らかい物が、私の頭を包み込んだ。 「……大丈夫……落ち着いて……私はここに居るよ……」 「唯……先輩……?」 ―私の耳に届く音は雷鳴ではなくなっていた。唯が優しく語りかける声だけが聞こえていた。 「ほら……こうしていれば、怖い音は聞こえないし、真っ暗かどうかもわからないでしょ?」 「……うん」 ―それは、母が私にやってくれた事と同じだった。 「梓が怖くなくなるまで、ずっとこうしていてあげるからね……」 「……うん……」 ―外は雷が鳴り響く大雨のはずなのに、停電して真っ暗なはずなのに、唯の胸に顔を埋めていると段々と落ち着いてきて……。 「……梓、あーずさっ」 「……ん……あれ?あ……私……」 「もう雷はどこかに行っちゃったよ」 ―気が付いたら部屋の中がオレンジ色に染まっていた。どうやら唯の胸の中で眠ってしまったらしい。 「か~わいい寝顔だったよぉ~」 「も、もぉ……恥ずかしい事言わないで下さい」 「えぇ~、でも本当の事だもん……それよりも窓の外、見てみたら?」 「……うわぁ~!綺麗な夕焼け空……唯先輩!雲がピンク色ですよ!!」 「ホントだ~。……全部ピンク色だね~」 「私……こんな色の空、初めて見ました……」 「私も……。あ!そうだ写真撮ろうよ!折角だし!」 「そうですね……じゃぁ、カメラ持ってきますね。……あ、そういえば……何で唯先輩さっきから私の事を呼び捨てにしているんですか?」 「え?あぁ、さっき……梓がパニックになった時にさ、『パパ、ママ』って言ってたから、もしかしたら母親の真似をしてみたら良いのかな?って思って……それでなんだけどね」 「私、そんな事を言ってたんですか……でも、それなら元に戻しても良いんじゃないんですか?」 「ん~、まぁ、そうなんだけど……。何となくね『呼び捨て』の方がより『親密』な気がしてさ……。えっと……『距離が更に近付いた』って感じ?」 「成る程……確かにそうかもしれませんね……」 「あ、もし嫌だったら元に戻すよ」 「いえ、それで構いませんよ。……じゃぁ、私も『唯』って言っても……良いですか?」 「勿論だよ~!あ、それなら『敬語』は無しね」 「ふぇっ!?どうしてですか!?」 「えぇ~、折角なんだからさぁ~。それに『呼び捨て』で『敬語』ってなんか変じゃない?」 「……まぁ、そうかもしれませんね……じゃぁ改めて。唯、待ってて。今カメラ持って来ますから」 「ブブー。台詞に間違いがあります」 「あ……。でも、難しいで……難しいよ。いきなり『敬語』だなんて……」 「まぁ、そのうちに慣れてくると思うよ~。それよりもほら!カメラ持って来ないと!!」 「あ、い、今持って来る!!」 ―あの時の写真は今でも居間に飾ってある。だって、二人の距離が更に縮まった日の記念でもあるから。 「お待たせ~。はいどうぞ」 「よし!じゃぁ撮ろう!!じゃぁこっち来て……うーん、こんな感じかなぁ?」 「多分……ダメだったらまた撮れば良いだけですし……あ」 「えへへ……焦らない焦らない。そのうちにちゃんと出来るようになるから……よし!じゃぁ撮るよ~!はい、ポーズ!!」 ♪ ざーざー……ざーざー……ピカピカッ……ゴロゴロゴロゴロ 「ヒャッ!!」 「大丈夫大丈夫……」 ざーざー……ざーざー……ピカッ……ゴロゴロ 「て、停電とか……しない……よね……」 「その時は、私がちゃ~んとギュッってして」 ピカカッピシャーッ!!ガラガラガラ!!!ドドーン!!ドドーン!ドーン!ドーン…… 「イヤァッ!!」 「梓!!!」 ……トクン……トクン…… 「大丈夫だよ……」 ……トクン……トクン…… 「ほら……こうしていれば怖くないでしょ……」 「……うん……」 ……トクン……トクン…… 外では雷が鳴っているはずなのに、私の耳には唯の声と心臓の音しか聞こえない。 「なんか……落ち着くな……」 「……そぉ?」 「うん……唯の心臓の音を聞いているとね、何だかとても落ち着くの……。ねぇ、ずっと前に初めて『お泊り』した時の事……覚えてる?」 「勿論……そういえばあの時、梓の事を抱きしめながら寝たよね」 「怪我して怖い夢みて……凄く不安だったんだけど、唯の心臓の音を聞いてたらね、そんな不安が全部どっかに行っちゃったんだよ……」 「そっか……」 ……トクン……トクン…… 「……前みたいにまた寝ちゃうかな?」 「流石にそれは……無いと思うけど……」 ……トクン……トクン…… 「……そぉ?」 「……たぶん……ね……」 ……トクン……トクン…… 「……雨、止まないねぇ……」 「……そう……だ……ね……」 ……トクン……トクン…… 「……雨が止んだら、買い物行こうね……」 「……う……ん……わ……か……っ……」 ……トクン……トクン……トクン……トクン…… # 「……あずさ……梓」 「ん……あれ!?もしかして……」 「うん、ぐっすりだったよ~。ほら!雨もすっかり上がったし!」 「……唯、ありがとう」 「ん~?別に気にしなくていいよぉ~。……さて、ちょっと体を起こしてもらえるかな?」 「あ、うん」 私が体を起こすと、唯は窓に向かいそれを全開にした。 さわさわ……さわさわ…… 「気持ち良い風だね~」 「そうだね~」 さわさわ……さわさわ…… 「さて!それじゃぁ買い物に行こうか」 「そうだね!あの時のリベンジをしなくちゃ」 さわさわ……さわさわ…… 「足りない材料は何かな~っと。……フムフム……よし!」 「ちゃんとメモした?」 さわさわ……さわさわ…… 「うん!大丈夫だよ。それじゃぁ行こうか」 「うん!」 マンションの外に出ると、抜けるような青空が広がっていた。 「うわぁ~!気持ち良いねぇ~!」 「絶好の『買い物日和』だね!」 さわさわ……さわさわ…… 「あ!梓!!あそこ!!」 「え?あっ!!」 唯が指差すその先を見ると、大きな虹が掛かっていた。 「綺麗だね……」 「そうだね……」 さわさわ……さわさわ…… 「よっし!ピザ作り頑張っちゃうぞー!」 「おー!!」 さわさわ……さわさわ…… 「んじゃぁ……お店まで競争!!レッツゴー!!!」 「あ、ゆいー!ずるいよー!!待ってぇー!!」 さわさわ……さわさわ…… さわさわ……さわさわ…… おしまい!! ピザが食いたくなった -- (名無しさん) 2010-10-22 04 49 27 いまからピザーラ頼も -- (名無しさん) 2011-02-03 21 08 50 名前 感想/コメント: すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/4886.html
ある日 唯「みーおちゃん!おはよう!」 澪「・・・あぁ、おはよう」 唯「んー」 澪「どうした?」 唯「澪ちゃん、その腕のむぐっ!?」 律「おっす!唯!だーれだ!?」 唯「むっむんむむー!?(りっちゃんでしょー!?)」 律「おー?聞こえないなー?」 紬「りっちゃん、離してあげて?」 律「おぉ、ムギおはよ」 紬「おはよう」ニコッ 澪「律、そろそろ離してやれって」 律「え?」 唯「」チーン 和「なんか、唯の顔色やばいわよ?」 律「おぉっと。ごめんごめん」パッ 唯「げっほげっほ・・・りっちゃんひどいよー!」 律「和、おはよ」 和「おはよ。今日は早いのね」 唯「無視!?」 紬「朝から唯ちゃんは元気ね」ニコニコ 唯「ねぇねぇ、澪ちゃん」 澪「ん?」 唯「その腕・・・どうしたの?怪我?」 澪「・・・」 律「そういえば唯、宿題やってきたか?」 唯「ううん、りっちゃんは?」 律「お前を裏切るような真似するかよ・・・」キリッ 唯「りっちゃん・・・!!」 和「あんた達・・・」 澪「どうしょうもないな」 ・・・ ・・・ 昼休み 唯「ねぇ」 律「どうした?」 唯「なんで澪ちゃんの腕のこと教えてくれないの?」 律「・・・そんなに気になるなら澪に聞けよ」 紬「私も、実はずっと気になってたの」 澪「・・・」 唯「ねぇ、澪ちゃん」 澪「この能力で、もう・・・誰も傷つけたくないんだ」 唯「」 紬「あ、唯ちゃんのお弁当美味しそうね」 唯「うん、憂が作ってくれたんだー」 澪「無視か」 律「そりゃ今のは無視したくなる」 澪「そうか・・・でも、よかった」ボソッ 律「・・・」 唯「ねぇ、りっちゃんも今日はお弁当?」 律「あぁ、なんてったって早起きしたからな!・・・母さんが!」 唯「そうなんだ、珍しいね!」 律「うるせー!」 ・・・ ・・・ 放課後 梓「・・・」ジー 唯「あずにゃん?」 梓「・・・」ハッ 唯「どうしたの?」 梓「え、えっと・・・澪先輩、その腕」 唯「あずにゃんのケーキ食べていい?」 梓「駄目ですよ!いきなりなんてこと言ってるんですか!」 唯「えへへー」 律「お前らイチャつくなよ」 唯「うん、ごめんね」エヘヘ 紬「否定しないんだ」タラー 澪「ムギ、鼻血拭こうな」 梓「私は否定させてもらいますけどね」 唯「あずにゃんひどいよ!」 梓「ひどくないです、当然です」 唯「えー」 紬「いいのよ、自分に嘘をつかなくても」ニコニコ 梓「嘘じゃないです!」 澪「なぁ」ボソッ 律「ん?」 澪「あれも?」 律「あれ・・・?」 澪「あぁ、今のムギの・・・」 律「あぁ・・・まさか」ハハッ 澪「・・・律って、よくわかんない」 律「悪かったな」 唯「なんの話してたの?」 律澪「え?」ギクッ 唯「あれ?今なんか話してなかった?」 律「あー、唯と梓はお似合いだなって話してたんだよ」 唯「やっぱりぃー?」 梓「律先輩、唯先輩が調子に乗るんでそういうこと言うのやめてください」 唯「えへへー、どんどん乗ってこー!」ギュー! 梓「あーもう!///」 律「私達に遠慮しなくていいからな?」 唯「うん!」 梓「むしろ私に遠慮してください!・・・っていうか」 唯「ん?」 梓「澪先輩、腕・・・」 唯紬「・・・」ギクッ 梓「怪我ですか?」 澪「・・・」 梓「先輩?」 澪「あぁ・・・梓も『見える』側の人間だったんだな・・・」 梓「はい?」 澪「この戒めのことさ。・・・ごめん、わかってたことだよな。この、軽音部に入ったときから」 梓「あの」 澪「梓にも全ての事情を話すときがきたということか・・・」 梓「さ、そろそろ練習しましょう」 紬「それがいいわ!」 澪「・・・いいな、これ」 律「他にもっとやり方はなかったのか」 澪「誰のせいだと思ってるんだよ」ボソッ 律「・・・ごめん」 澪「別に、いいよ」 律「・・・さてと、練習するか」 唯「りっちゃんまで練習って言うのー?」 律「おー?唯こそ、嫁さんが練習したいって言ってるんだから同意してやれよ」アハハ 唯「嫁!いいね!あずにゃん嫁だね!」 梓「いえ違いますけど」キッパリ 唯「私そろそろ泣いていいかな」 ・・・ ・・・ 帰り道 律「・・・」 澪「・・・」 律「・・・ん」スッ 澪「うん・・・」スッ ギュッ 律「手・・・」 澪「ん?」 律「冷たい」 澪「あぁ、血が足りないせいだよ」 律「え・・・マジ?」 澪「冗談だって」 律「さすがにわかりにくい」 澪「ごめん」 律「いや、謝るのは私の方だし」 澪「そんなこと・・・ない」 律「それに、今日澪に変な嘘つかせちゃったし」 澪「・・・」 律「あの能力がどうとか」 澪「わかってる。頼む、あの話はしないでくれ」 律「もう既に思い出したくない過去か」 澪「あぁ」キッパリ 律「でも、まぁ・・・」 澪「なんだ?」 律「ああ言ったお陰で、明日からは誰もその包帯について聞いてこないだろうな」 澪「あぁ、そう思ってああ言ったんだ」 律「澪ってたまに大胆だよな」 澪「大胆にもなるさ。バレたら・・・きっとお終いだ」 律「・・・」 澪「・・・」 律「ごめん」 澪「さっきも言っただろ、律は悪くないよ」 律「でも・・・!」 澪「ねぇ、りつ」グイッ 律「え?」 澪「・・・」 律「・・・」 澪「私は、後悔してないから」 律「澪、道端でキスはちょっと・・・///」 澪「駄目だったか?」 律「・・・私は、構わないけど」 澪「・・・なら、いいだろ」 律「澪がこんなことするなんて思ってなかったから、ビックリしただけだ」 澪「そうか・・・そうだな。私も自分でビックリしてる」 律「今日は早く寝ろよ」 澪「・・・そうだな、ちょっと疲れてるのかも」 律「・・・それじゃ、また明日な」 澪「あぁ。またな」 ・・・ ・・・ 帰って来てから彼是一時間程経っただろうか。 ベッドに横たえた体を起こす気にはまだなれない。 制服が皺になってしまう。 わかってはいるけれども、どうにも体が動かなかった。 仰向けのまま左手を天井に伸ばす。 「……。」 まだ、律の手の温もりが残っているような気がして。 今度は左手から視線が離せなくなる。 「……。」 このところ、帰ってきてからはこんな風に無気力状態が続いている。 正確な原因は私にもわからない。 律のせいか。 答えはバツでもあるし、マルでもある。 少なくともきっかけは律にあると思う、でも全て律が悪いかと言われるとそうでもない。 結局、私はあの日からどこかおかしくなってしまったんだという結論に至る。 だけどおかしくなるまでの過程を考えることができない。 「…面倒だ。」 そう、面倒だった。 私は…私のことを考えるのが億劫になっていた。 「律に逢いたい。」 その言葉は届くわけもなく、私はただ包帯を巻かれた右腕をいとおしげに抱えたまま眠りに就いた。 -あぁ、なんて不恰好なんだろう 眠りに就く直前にはきっとそんな事を考えていた。 ・・・ ・・・ 2
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/1281.html
大切なメガネ 1 ―とある高校の昼休み―「青ピ、この本でおすすめの子は誰にゃー?」「せやなー、やっぱりこのメガネっ娘とかええんちゃう?どうや?かみやん、この子とか可愛いと思うで?」「んー俺はこっちの巨乳の方が…」「おぉ!この吹寄似のメガネっ娘かにゃー!」「………」「あ…つっちー、かみやん…後ろ…」「「え?…あああああああああああああああああ!!!!!吹寄いつのまにィィィィ!?!?」」「お前達…本ッ当に死にたいようだな?」「「「すいません!すいません!許して下さいィィィィ!!!!」」」「問答無用!」バコン!バギン!ドズン!――――――――――――――――――――「あー痛てて…本当、吹寄は容赦ねぇなぁ…」ある秋の日の事、上条当麻は頭を擦りながら、いつものように補習を終わらせ、友人であり隣人でもある土御門と帰っていた。「本当にそうだにゃー、もっと手加減して欲しいぜよ」「あぁ、まったくだ」ゆっくりと歩いていると、土御門が何か思い出したように話し掛けて来た。「そうだ、かみやん、青ピに見せてもらった本の女の子は全員メガネ掛けてたよな?」「ん?あぁ、そうだな」「ふと思ったんだが、インデックスや常盤台の超電磁砲がメガネを掛けてたらなかなか良いと思うんだがどうにゃー?」上条は想像する。インデックスと美琴がメガネを掛けたらどうなるか。二人とも元が良いのでかなり似あうな、と思う。「確かにいいけどあの二人がメガネを掛けるときがあるのか?二人とも眼は良いだろうしな」「かみやん、最近は「おしゃれメガネ」なるモノがあるぜよ。これはあくまでも、ファッションの一つだから二人が掛けても問題ない」「へぇ、最近のファッションなんて上条さんは少しも知りませんからねぇ…」「ま、二人に会ったら言ってみたらどうにゃー?」「そうだなー」じゃ、俺は特売があるんで。と上条は土御門と別れていつものスーパーに向かっていた。「あ、アンタ!ちょっと待ちなさいよ!」上条は頭の中で今日買うものを考える。「待ちなさいってば!!!」(うーん…今日は卵一人1パックに牛乳一人2本…ちときついな…)「あぁ!もう待ちやがれっ!!!!」ビリビリッ!と美琴が上条に電撃の槍を投げる。上条はのわぁ!っと驚きながら右手で電撃を消す。「ちょ…御坂!あぶねぇだろ!本当マジで死ぬから!」「あ、アンタが悪いんでしょ!いつもいつも無視して!」「いつこの上条さんが無視したんですか!?まぁ、今は少し考え事してたけど!」「ほ、ほらやっぱり無視したんじゃない!ひどいわ!」「あぁ、もう!すいませんでした!なにかご用ですか!?」「え、あ、あの、その…えっと…」上条は目の前でさっきまであんなに怒ってた美琴が急にしおらしくなってるのを見て(腹でも痛くなったか?)などと思っていた。「ん?どうした?大丈夫か?具合悪いのか?」「だ、だ、大丈夫よ!元気100%よ!」「ならいいけど…で、どうしたんだ?俺に用があって声掛けたんだろ?」「え?あ、うん…あの、こ、これからスーパー行くんでしょ?わ、私も行ってあげる!」「お!本当か!?ありがと~御坂、恩に着るぜ!」上条は笑顔で美琴の両手を握り、ぶんぶんと手をふる。(わわわわわ!!手握られてる…!手握られてるぅ…!)美琴は顔を真っ赤に染めながら「う、うん。じゃ、行きましょ?」――――――――――――――――――――アリガトーゴザイマシタースーパーから出た二人はゆっくりと歩く。「いやー、大漁!大漁!、これも御坂さんのおかげです!」「この位だったら言ってくれればいつでも手伝うわよ?」「いえいえ、本当にありがとな!さてなんかお礼をしないとな…何がいい?」「え?お礼?別にいいわよ~、私が勝手にやったんだし」「でもな………ハッ!?」「ん?どうしたの?」お礼…プレゼント…(かみやん、最近は「おしゃれメガネ」なるモノがあるぜよ。)そうか、おしゃれメガネを御坂にプレゼントすればいいじゃねえか!「なぁ、御坂。お前メガネ掛けたら似会うんじゃね?」「え?メガネ?」「そう、メガネ。なんか最近おしゃれメガネが流行ってるって聞いてさ、お前なら似会うかなーと思って」「おしゃれメガネか~、学校でも掛けてた人何人かいたなぁ~って、あ、アンタが私にくれるの?」「あぁ!俺がお前に似会うメガネを選んでやるよ!」お前に似会うメガネを選んでやるよ!…メガネを選んでやるよ!…選んでやるよ!…かぁ~、と美琴は顔を真っ赤にしうろたえる。「え、え、ええ、ええええええええええええええええ!?!?!?」「え?嫌だった…か?」美琴の叫びに負の感情を感じ、しょんぼりする上条に対して美琴は思わずキュンとするが呼吸を整える。「つ、つまり、アンタが選んだメガネを、わ、私にくれるてこと?」「そうだ!異論はないな?!」「え、あ、うん、ない…」「よし!じゃ、明日買ってくるからな!楽しみにしておけよ!」「う、うん!」上条は美琴が持っていたスーパーの袋を奪うようにとると駆け足で帰って行った。一方、残された美琴は…?「ふにゃー」嬉し過ぎてへたれ込んだ。 大切なメガネ 2 ―上条家―「ふぅ…ただいまぁ」「おかえりー!とうま!ごはん♪ごはん♪」「おー、インデックスちょっとまっとけ~、今日は御坂が手伝ってくれたお陰で大漁だからな!」「えー?短髪に手伝ってもらったの?」「おいおい、今日のご飯が少し豪華になるんだぞ!その立役者たる、御坂をあまりけなすなよ。」「ぶぅー」上条は牛乳などを冷蔵庫に入れると早速米を研ぎ始める。「あ、とうまー?」「ん~?なにかね~?」「明日はお休みでしょ?朝からこもえと一緒に出かけてくるんだよ!夜には帰るよ!」「おー、わかったー、気つけろよー」上条は炊飯器のスイッチを押し、フライパンを出しながら考え始める。(明日は朝からインデックスがいないからゆっくり御坂に似会いそうなメガネを探しましょうかね)フフーン♪と鼻歌を歌いながら上条は明日の事を考えながらオムレツを作っていた。―――――――――――――――――――――同じころ常盤台―「お姉さまが道端で倒れてると通報が来た時、私はもうそれこそ音速で現場に駆け付けましわ」「うん…ごめんね黒子、心配掛けちゃって…」「いえ、お姉さまが私を頼りにしてくださるのは黒子にとって、非常に嬉しいことですわ」「ありがとう、黒子」美琴と黒子の部屋、先程まで美琴は道端で気絶してたが風紀委員である黒子によって保護された。一応黒子には、疲れがたまっているから、と言ったが本当は違う。本当は嬉しかったのだ。上条に何かプレゼントしてもらえるというのが。「さて、ではお姉さま、お先にシャワー失礼しますわね」「行ってらっしゃーい」黒子はイソイソとバスルームへ向かう。美琴はそれを見届けた後、ふぅ、と息を吐きベットに倒れる。(アイツ、どんなのくれるんだろう…)(貰うときどうしよう…こうやって…「あーらありがとう、でももっといい奴なかったのかしら?」…いや、これはまずいわね)(じゃあ「ありがと!当麻!ご褒美にキスして、ア、ゲ、ル!」あわわわわわわわ!こんなの!わ、私のキャラじゃないわ!で、でもキスはしたいかも……って、ああああああああああああああああああああああああああ!!!!!)(お姉さまがベットの上でなんか悶えてますの…)早めにシャワーを浴びた黒子が見たものは、ベットの上で悶絶している美琴だった。―――――――――――――――――――――次の日―「行ってきまーす、とうまー」「おー、先生に迷惑掛けんなよ」朝、朝食を食べたインデックスを送り出すと早速上条は考え始める。美琴にはどんなメガネが似合うのか。(うーん…まず形から考えるか…?形は、そうだな…)上条は考える。(うーむ、むむむ…)「あー!もう、実物見た方が早い!きっと!」上条は適当に準備し部屋を飛びたす。向かう先は第7学区の「セブンスミスト」…――――――――――――――――――――「さて、メガネ屋さんは何処かな?」セブンスミストに着いた上条は案内図と睨めっこする。「メガネ屋さんはっと、3階か」エレベーターで3階の上がり、上条は店に入る。このメガネショップは、ファッション用の度が入ってないメガネも置いてある大規模な店のようだ。「えっと、おしゃれメガネ、おしゃれメガネっと…お、ここか」上条は手書きで書かれた「今流行りのおしゃれメガネコーナーはここです!あなたもどうですか?」と書かれてる看板を見つけそこに向かう。どうやらこの店では今、おしゃれメガネに力を入れてるのか特設コーナーまで設けている。「うーん、種類が多いな…」そこには形も色も全然違うメガネが多く飾られていた。横には「サイズ変更が必要な場合は、どうぞお気軽に係員までお申し付けください」それを見て上条は気付く「しまった!御坂の頭のサイズわかんねぇ…」少し上条は考えて…「うん、まぁ普通のサイズでいいだろう。多分」勝手に決めた上条は早速手前にあったメガネを手に取る。そのメガネは黒縁でよくありそうな四角い形をしたもの。「んー、御坂は四角より丸って感じだな…」そう言いながら上条は次に黒縁の丸みを帯びた四角のメガネを取る。「お捜し中のところ失礼しますお客様、どうゆうのをお探しでしょうか?」「ん?」上条が「このメガネ御坂が付けたらどんな感じかな―」と思っていると、後ろからスーツを着た銀縁メガネの若い男に声を掛けられた。どうやら店員のようだ。「え、えぇ、そうですね…中学生の女の子に似会いそうなのってありますか」「もしかして彼女さんへのプレゼントですか?」店員はニコニコ笑いながら言う。「い、いやぁ~、そうゆうのでは無いんですけど…」「ハハッ、失礼しました。中学生の女の子ですとそうですね…」店員は棚にあるメガネをジーっと見てから、ある一つのメガネを取った。「これなんてどうでしょうか?」店員がとったのは銀縁のメガネ。「うーん…それよりこっちの方がいいですかね…」上条が選んだのは、細い赤縁でレンズの形は楕円形のもの。上条はそのメガネを受け取ると頭の中で美琴がそのメガネを掛けてる姿を想像する。(うん、なかなかいいじゃないか!)「じゃ、これ下さい。サイズは普通でお願いします」「解りました。では保証書などの書類を書いて頂きたいのでこちらへ…」上条は指示された椅子に座ると手早く書き込む。名義は取りあえず上条自身にしておく。2,3分で書き終わり上条は店員に手渡す。「はい、ありがとうございます。」店員はその書類に何か書きこむと保証書を渡してきた。「ではこちらが保証書ですので大切に保管して置いて下さい。では包装紙がいくつか有りますが、どれに致しますか?」「うーん…じゃこれでお願いします。」上条が指したのは黄色でなにかの花をあしらったもの。「解りました。ではお先に代金を頂戴いたします。ケースなどの備品含めて4980円です」「はい」上条は代金を支払い包装が終わるまで待っていた。数分後…「大変お待たせしました。こちら商品でございます。ありがとうございました」「こちらこそ、ありがとうございました」上条は店員の見送りを受け、店を後にした。――――――――――――――――――――(さて…メガネ購入したし、御坂を呼びますか)上条はいつもの自販機がある公園にいた。プルルルル…プルルルル…プルルルル…プルルルル…(あれ?出ねぇな?取り込み中か?)上条は後10コールしても出なかったら夕方電話してみるかと思いながら美琴を待つプルルルル…ガチャ!「は、はい!み、みみみみ御坂ですけどぉ!?ちょっと黒子うるさい!」オネェザマー!ナンデスノ!トノガタデズノォー?!ウワァァイイァァァ!!!(ビリビリ!)「あ、御坂か?…つか今大丈夫か?無理だったら後で電話するけど」「あぁもう黒子黙れ!!あ、あああああ嫌!だいじゅ!じゃなくて大丈夫よ!うん!」アァーオネエンダバー!!(ドゴーン!)「なんか白井が断末魔あげてるが…まぁいいや、昨日メガネ買ってやるって言っただろ?選んできたからいつもの公園に来てくれるか?」「え、あ、わわわわわかったわ!!!!に、20分くらいで行くから待ってて!!!」「いや別にゆっくりでも…って切れたし…」何か御坂焦ってたなー、大丈夫かなー、と呑気に思ってた上条は取りあえずベンチに座って待つことにした。―――約20分後―――ドドドドドドドド…うん?なんだ?と思って上条が立つと…「うわああああああぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁ!!!!!!」「ちょぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!何ですかぁ!!!美琴サン!!!!」美琴は常盤台の制服を着崩し、髪も乱れながらものすごい勢いで走ってきてブレーキが間に合わず上条へダイブする形になってしまった。自然と上条は美琴の事を抱きかかえてしまうわけで…(ああ、アイツに!アイツに抱かれてる…しかも美琴って………ふ、ふにゃー)「え?ちょ、御坂さん?御坂さぁぁん?!上条さんの腕の中で気絶しないでえええええええ!困るううううううう!!!!!」上条は美琴を抱きかかえながら無い知能を振り絞って、必死に考える。(と、取りあえずベンチに寝かせないと…うぁ…なんか御坂すげぇいい匂い…しかも女の子ってこんな柔かいんだな…ってあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!邪念を振り切れ上条当麻ッ!!!!!)上条はものすごい勢いでベンチに美琴を寝かせると(もちろん優しく扱う)自分も座る。(あ、頭痛そうだから膝…枕してやるかな……)上条は美琴の頭を自分の膝の上に載せ髪を優しく撫でる。―数分後―「う、うーん…」「お?起きましたか、姫」美琴は静かに目をあける。見上げたそこには何故か大好きな人がいた。しかも姫とか言ってやがる。「え!あの、なんでアンタがここに…ってえぇえええ!?」美琴は気付く。何故か膝枕されてることに…ブンッ!と風を切る音が鳴るほどの速さで美琴は起き上がる。「お、おい美琴。ぶつかる所だったぞ…危ねぇな…」「え、あ、うん…なんかごめんね、気絶しちゃって…」「嫌別に大丈夫だ。そんなことよりお前大丈夫か?一旦帰った方がいいんじゃね?」「何でよ!来たばっかりなのに!」「あー、あー、わかったわかった!!そう怒るなって!」上条からすれば美琴の事を心配しただけである。ひと段落して上条はポケットから箱を取り出した。「ふぅ…さて御坂。上条さんが頑張って選んだメガネを見てくれないか?」「え、あ、ありがと…」美琴は箱を受けとると丁寧に包装紙を剥がし始めた。箱を開けると、そこには赤い色のメガネケースと…「これが、アンタが選んでくれたメガネ?」細い赤縁でレンズの形は楕円形のメガネ美琴から見ても可愛いと思うそのメガネは上条が、大好きな人が選んでくれたメガネだ。「あぁそうだ!どうだ?お気に召しませんでしたか?」「ううん…うれしい、ありがとう」美琴は頬をほんのり赤くさせる。そんな美琴を見て上条はうれしくなる。「良かった、早速掛けてみてくれないか?」「うん!」美琴は静かに掛ける。大好きな人からの初めてのプレゼントを「ど、どうかな?似会う?」美琴はモジモジしながら上目遣いで上条を見る。「……………可愛い……な……」「……ほんと?」「…あぁ、すげぇ可愛いぞ御坂」「こ、こんなときくらい、美琴って呼んで欲しいな…当麻…」「え、あ、か、可愛いぞ!!美琴!」美琴は当麻と呼んで恥ずかしくなり、美琴と呼ばれ顔をリンゴのように真っ赤にする。「あ、あ、ありがとう…当麻……」「「………………………」」沈黙を破ったのは美琴の方だった。「ほ。本当にありがとう。一生大事にするね…」「い、一生って…ま、うれしいですよ?上条さんは…ってあぁぁぁ!!!!!!」「ど、どうしたの?いきなり大声出して?」「や、やべぇ!後15分後にタイムセールスが始まる!じゃ、また明日な!美琴!!」「え、あ、じゃ、じゃーねー!とーうーまー!!!!」上条は走りながら思う。美琴はかなり喜んでくれた。そんな美琴を見て上条は自分も嬉しくなった。そして上条は一旦振り返ると「美琴ー!明日そのメガネ掛けてきてくれー!お願いだー!!」対する美琴も笑顔で「わかったー!!!楽しみにしとけー!!」余談だがメガネを掛けたままルンルン気分で部屋に戻ったら黒子に延々とそのメガネは何だー!貸して見せろー!と言われたので、「私の大好きな人からもらった物なのよ!触ったらいくら黒子でも許さないわ!」と、言ったところ黒子は何かを叫びながら意識を失ったという…
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37 名前:2/1[] 投稿日:2012/02/11(土) 20 32 00.21 ID EWTJAscg0 [6/7] 『……タカシ……これ……チョコあげる……義理だから……』 「おー、さんきゅー、ありがとなー」 『タカシ、チョコあげますわ! あぁ、勘違いなさらないで、もちろん義理チョコですわよ。 たまには下僕に褒美を渡すのも、主人の務めだと思いますから!』 「……下僕になった覚えは無いんだが……でも、嬉しいよ、さんきゅー」 『のう、タカシ、チョコは好きか? 偶然にもチョコが手に入ってしまってのう。 儂は洋菓子は好かんのでな、貴様に処理を頼む事とする……だからさっさと受け取れい!』 「おおう、分かったよ。……あいつ、前にチョコ食ってなかったっけ?」 『お前は本当に駄目な後輩だ。だがな、ほんの少しは期待しているんだ。 だから、このチョコでも食べてやる気を見せてみろ! ……あっ……他の部員には、この事は言うなよ!』 「分かりました! あざーっす!」 『はいータカシ、チョコあげるー! えへへー』 「何だ、その不吉な笑みは」 『100倍返しだから、ね!』 「いやいや、1倍返しだろ、ここは」 『それじゃあ、ボクが得しないじゃないかー!』 『あーちくしょう、何で俺は――』 「すげぇな、モテモテだな!」 『……別府か……女にモテてもしょうがねぇだろうが…………そ、そうだ、1個やるよ』 「え? 良いのか? 貰った子に悪くないか?」 「それは良いんだよ、それは。…………じゃ、じゃあな」 38 名前:2/2[] 投稿日:2012/02/11(土) 20 33 39.02 ID EWTJAscg0 [7/7] 「去年まで1個しか貰えなかったが……今年は大豊作だな。けど全部義理チョコなんだよな――」 『あ、タカシ、やっと見つけたわよー。どこで何やってたのよ、あんたは――って何よ、これ!?』 「はっはっはっ、凄いだろ」 『……どうせ義理チョコでしょ? でも、貰えただけでも良かったわね――あれ? これって……』 「それは神野から貰った奴だな、結構高そうな外装だよなー」 『えぇ……だって、これ……テレビで本命に渡すなら、これって言う特集で紹介されてたもん……』 「へぇー、そうなのか。それを義理チョコとして渡すなんて、流石お嬢様って感じだな」 『…………う、うん……そうだね……』 「で、かなみは俺に何の用だったんだ?」 『えっ! はっ――いやっ――と、特に用事なんて無かったわよ、おほほほー』 「その右手に持ってるのってチョコか?」 『へ? あっ――しまっ――こ、これはっ――ば、爆弾よ!』 「……お前、テロリストなの?」 『…………どうせ今年もタカシは貰えないって思ってたから……慈悲として用意してたまでよ』 「あぁ、そうだったのな。じゃあ、チョコプリーズ」 『何言ってるのよ、今年は沢山貰ってるじゃない』 「かなみって義理チョコなのに、わざわざ手作りしてくれてるだろ? 想いが込められたそれを、他の人から貰ったからいらないなんて言える訳ないだろ? むしろくれ!」 『…………全く仕方ないわね、あげるわよ。あ、でも私がチョコに込めてるのは、殺意だから』 「えぇ! 毎年美味い美味い言ってたのに! 俺は殺意を感じ取って、そう言ってたの! とんだ、ドMだよ!」 「――ってな訳で、食い切れそうにないから。山田、手伝ってくれ」 『 全 力 で 断 る ! ! 』
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無人島のコテージに住んでるという設定で書かせてもらう。 ガチャッ(ドアを開ける) シン「長い嵐だったな、言葉。」 言葉「本当ですね、シン君。・・・あ!」 シン「ど、どうした、言葉!?何かあったのか!?」 言葉「ほら、海岸を見て下さいよ!いろいろ流れ着いてますよ!」 シン「あ、あぁ、そうだな、言葉。(ビックリしたぁ・・・)」 言葉「シン君、見に行きましょうよ、ほらほら!」 シン「あ!そんな急ぐと転「きゃあ!!」って言葉!!」 コテージの濡れた階段で転びかけた言葉を後ろから助けるシン。 シン「大丈夫か、言葉・・・?(あれ、なんか言葉の耳が真っ赤に)」 言葉「あああああの、もう大丈夫ですから、・・・離してもらえませんか?///」 シン「え?・・・!!!!」 後ろから抱きとめた結果、言葉の両胸を持ってしまったシン。 シン「ゴゴゴゴメン!言葉!俺、そんなつもりじゃ・・・!」 二人とも顔を真っ赤にし、沈黙している中、言葉は静かにシンと手を繋ぐ。 シン「!?言葉?」 言葉「ほら、又転びたくないですから、これで大丈夫です、行きましょう?」 顔を赤くしつつ微笑みながらそう言った言葉を見て、シンは照れ隠しの様に 一度目線を言葉から外し、そして シン「・・・そうだな。行くか、言葉!」 そういってシンも言葉に微笑んだ。 言葉「はいっ!」 そうして二人はゆっくりと走り出した。共に笑顔を湛えたまま。
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レシエ邸には夜間の間も奉公人が数人ながら残りそれぞれ仕事をしている。 「あの・・・メイド長ちょっといいですか?」 「ん?なんだい?」 この夜も家令を務めるセバスに昼間の事柄など伝達すべき要件を伝え、彼から今後の日中の仕事の内容などを受け取って詰所へと戻り、さてこれから少し一息つこうかと机に座ったメイド長に、付き添いで一緒に行動していたアリアが常々思っていたことを切り出す。 「メイド長ってご家族とかいないんですか?」 「いないよ?私は元々この国の生まれじゃないからね。結婚もしていないから夫も子供もいない。だからこうやってあんた達ヒヨッコがヘマしないように見張れるのさ」 「そうなんですか!?」 未婚というのはなんとなく想像していたがスラヴィア出身ではないということに驚くアリア 「そんなに驚くことかい?サンターラやピエトだってこの国の生まれじゃないじゃないか」 「それはそうですけど・・・なんかメイド長がこの国の生まれじゃないってまったく想像してなかったから・・・」 彼女の脳裏には難民としてこの島に渡り定住した両親を持つ仕事上の先輩であり友人でもある二人の少女の姿が浮かぶ。 「まぁ故郷で過ごした月日よりスラヴィアで過ごした月日のほうが何倍も長いからね」 「そうなんですか。じゃあ小さい頃にご家族とこの国に?」 「いんや、一人でさ」 「え?一人で?」 アリアは「あれ?」という表情をする、まったくそんな応えが帰ってくるとは思っていなかったのだ。 「あぁ、私ははかなり北のほうの国の生まれでね、ひどく貧しい場所でさ。私の親は私が物心ついた頃は両方おっ死んでてね、遠縁だっていう婆さんに引き取られたんだけど、その婆さんにイモ2籠で人買いに売られてね」 「それって・・・」 当の本人はいたって明るく語ってはいるが、思ってもいなかった重い話にアリアは言葉に窮する。 「なぁに、売られたって分かった時はショックだったけどね、今じゃ感謝してるんだ。そうじゃなかったら今の私はいなかっただろうからね」 そう言ってメイド長は机の上に置かれた水差しを手に取り、自分のコップへと中に入った沸かし水で薄めた葡萄酒を注ぎ入れる。 「それじゃ奴隷船でこの国に?」 「そうさ、今でも時々来てるだろ?あれに乗ってね、ドンブラコッコとやってきたわけさ」 コップを口に運びながらメイド長は応える。 「聞いたことならあります・・・実際に見たことはありませんけど・・・」 奴隷船などの交易船が寄港するのはルゥドというスラヴィア最大の港街で、そこは別の貴族の領地ということでアリア達のようなレシエの領民は特別な許可がない限りは行くことができない。 「この国に来るまでは正直恐ろしかったねぇ、外じゃこの国は化け物どもが蠢く魔境みたいに語られてるからね」 「そんな!?」 アリアは信じられないという顔をする。彼女にとっては貴族とその配下である屍者の居る日常が当然のこととして生まれてからの15年を過ごし、周囲もそれが普通のこととして過ごしているのだからある種それがこの国の平均的な反応だろう。 だがふと先程思い浮かべた友人二人が以前そんなことを冗談半分で言ってたことを思い出す。 「まぁ、外から来た私も最初は驚いたし恐ろしかったからさ、長い間お仕えして今じゃそんなこと思うこともないけど、最初はいつ食い殺されるのかと毎日ビクビクしてた」 「・・・・・」 アリアはそれになんと返答していいか悩んだ末に沈黙することを選んだ。 「だけどね、そんな私を優しく包み込んでくれた御人が居てね・・・右も左もわからず学もない私にこの国のいろんなことを教えてくれて文字の読み書きや数字の数え方そして今の私を形作っている多くのことを与えてくれたんだ・・・」 コップを両手で抱えるように持ちながらメイド長は懐かしいというような表情を浮かべる 「・・・その人とはどうやって出会われたんですか?」 やっと言葉に窮せずに済みそうな話題になったとアリアはここぞとばかりに尋ねる。 「レシエ様に運良く買われた後、私を育てるために子供の居なかった養父母に預けられたんだけどね、もうこんな国に居るなんてまっぴらだって養父母のところから飛び出してさ、裸足で夜道をさ迷ってたら偶然出くわしたのさ、後で聞いたら日課の散歩の途中だったんだと」 「え・・・夜にですか?まさかその人って・・・」 予想外の展開にアリアは思わずメイド長に尋ねる。 「あぁ、屍者様さ・・・怯える私に根気強く付き合ってくれてね、あの方と出会っていなかったらどうなっていたか・・・」 薄い葡萄酒が注がれたコップの中の波紋に昔の記憶を映すかのように眺めながらメイド長はアリアに語る。 「へーーー、あ、そういえばギルベルト様も散歩が趣味ですよね?」 「あ、あぁ・・・そういえばそうだったかね・・・」 突然出てきたギルベルトという名前にメイド長が言い淀んだのをアリアは幸か不幸か気がつかなかった。 「まぁそんな具合で、おかしなことに私が養父母の家を事あるごとに飛び出す度にその人が私を見つけてくれてね、その度に優しかったり口やかましかったりいろいろ私に話したり私の話を聞いたりするようになってね」 「ふんふん」 アリアもすっかりメイド長の話に相槌を打つだけとなっていた。 「そのうち、その人に会いたいためだけに夜に家を抜け出すようになっちまってね・・・今思えば本当に親不孝な娘だったと思うよ」 「アハハ♪」 なんとも可愛らしい話にアリアは子供時代のメイド長を想像して笑みを溢す。 「それから何年か経って子供だった私も丁度今のアリアくらいの歳にこの館に御奉公することになってね、その時は本当に舞い上がるくらい嬉しかったね。ようやく恩返しができる。いつでも会える場所に居られるってね」 「あの・・・それってメイド長その方を・・・」 ふとあることに思い当たりアリアは恐る恐るメイド長に尋ねてしまう。 「信じられないだろ?死んでる人間を好きになるなんて」 「そんなことないです!・・・・ないと思います・・・」 アリアは精いっぱい首を横に振ってまで拒定するが、何をそんなに大げさにやってるのだろうと恥ずかしくなって声を窄ませてしまう。 「最初はただのごっこ遊びみたいなものだったのかもしれない。それがいつの間にか歯止めが利かなくなっちまってね・・・」 「本当にその方を愛してたんですね・・・」 そんなことを言うアリア自身も胸がズキズキと痛いことを感じていた。 「終いには、ここを出よう、二人でどこか別の場所に逃げよう・・・そんなことを真剣に語っちゃったりね」 恥ずかしそうに笑いながらメイド長はコップを口へと運ぶ、その際アリアからは見えなかったがメイド長の顔に一瞬どこか寂しげな表情が過ぎる。 「レシエ様の領地の境にあるアカビアの木があるだろ?」 「昔、その木が欲しいが為だけにレシエ様とランバール様が一騎打ちをしたっていう木ですよね?」 小高い丘の上にまるでその丘全てが自分のものだと主張するかのように生える大木をアリアは思い返す。 「あぁ、あそこで待ち合わせをして遠くに逃げよう、そう約束したのさ」 アリアもこの年頃の娘の例に漏れず思わぬラブロマンスに興奮気味にメイド長の話を聴き入る。 彼女もこの話がいよいよ佳境へと向かっているのはなんとなく理解していた。 「それでどうなったんですか!?」 アリアは思わずメイド長に続きを催促するような勢いで尋ねてしまう。 「来なかった」 「・・・え?」 思ってもいなかった言葉にアリアは絶句する。 当然の結末である。物語の当事者であるメイド長が今もここにいるということはその物語が報われない末路を辿るということを最初から示唆していたのだから。 「待てど暮らせどその約束の日に彼は来なかった。一晩中その場所で待ってたけど彼は来なかった。朝日が昇っても待ってたんだよ?笑っちまうだろ?」 気恥かしいというような表情で語るメイド長だったが、その表情の中に交じる別のものにアリアの胸がチクチクと痛んだ。 「そんな・・・・」 「最初から無理な話だったのさ。屍者が自分の主に逆らって逃げようなんてね。それもわからくなるくらいのぼせちまってたんだねぇ」 「その後・・・その人とは?」 「それっきりさ」 「え・・・・」 「まぁ所詮は長い長い人生の暇つぶしの一興みたいなものだったんだろうね?勝手に浮かれて熱を上げていたのは私の方だけだったってことさ」 「そんな・・・」 「それからは素っ気ないもんだったよ、こっちが何を言おうがまったく相手にせずってな具合でね。あんときゃホントに惨めな気持ちになったね」 「・・・その後、その人は・・・・」 訊くべきではないとはわかっていたがどうしてもアリアは訊かずにはいられなかった。 「あぁ、死んだよ。まぁ最初から死んでるんだから死んだってのもおかしな話だけど、それからしばらく経っての饗宴に出兵してね。その話を聞いた時は胸がスカッとしたね! 「そうですか・・・・」 なんとも言えない気持ちになってアリアは押し黙る、胸がキュウキュウと押しつぶされるように痛い。 「ヒトと屍者はどうやっても結ばれるなんてことは無理なのさ・・・」 アリアの胸中を知ってか知らずかメイド長のその言葉がアリアの胸をチクチクとひどく突き刺した。 ギィ・・・・ 「・・・?」 詰所の扉が小さく軋む音でメイド長とアリアの視線がそちらに向く <ヒトの女は二人以上となると途端によく囀るようになってかなわんな・・・> そこには白銀色のリビングメイルが立っていた。 「あ・・・ギルベルト様・・・」 <今日の夜番はゼルタとアリアか・・・> 「ええ、あとはレーラがキッチンに、クロードが納屋にいますよ?何か御用ですか?」 <いや、主の部屋からの帰りだ。声が聞こえたので様子を見に来た> 「こりゃあこりゃあお気づかいどうもありがとうございます。私はてっきりまたアリアを口説きに来たのかと思いましたよ」 「メ、メイド長!?」 メイド長の言葉にアリアはギョッとした表情になる <この前もそうだったがあまり茶化すな・・・私はただアリアの話し合い手になっておっただけだ> 「そ、そうですよメイド長!そんな・・・」 そう批難の声を上げようとしたアリアだったが、ふと何かがしこりとなってその後の言葉が出てこず言葉に詰まる。 「・・・さて、一息ついたしちょっと見回りにでも行ってこようかね」 アリアのそんな様子にチラと視線の端に捉えたメイド長だったがすぐに席を立ちあがり仕事の再会を告げる 「・・・ん?あや?あら?あらら?」 しかし立ちあがった拍子に何かの異変を感じたらしくゴソゴソと腰のあたりをまさぐり何かを探す素振りを見せる。 「どうしたんですか?メイド長?」 「うーーーん・・・カギがね・・・無いみたいなんだよ。たぶんどこかに置き忘れたんだろうね・・・」 「えーーーー!?」 アリアは驚いて立ち上がる。 「あぁ、アリア、すまないけどカギを取りに行って来てくれないかい?置き忘れたのはたぶん道具部屋の奥の台の近くだと思うんだけど」 少々バツの悪い表情を浮かべてメイド長はアリアに助力を求める。 「わかりました!でも、メイド長が置き忘れなんて珍しいんじゃないですか?私はじめてかも」 「あぁ、最近歳かね?細々とした物をよく忘れてしまってね・・・頼めるかい?」」 「はい!いってきます!」 そう言ってアリアはパタパタと詰所を出て道具部屋へと駆けて行く。 「・・・良い娘だろ?」 アリアの足音が遠くに遠ざかったのを確認してメイド長がギルベルトに呟く <あぁ・・・昔のお前によく似ておる> 「そうだね、嘘を疑うことなく信じちまうところとかそっくりさ・・・」 <・・・・・> メイド長の思わせぶりな言葉にギルベルトは無言 <しかしだ・・・誤魔化すためとは言え勝手に殺されるのはなんともゾッとせんな> ふと思い出したかのようにギルベルトがメイド長へと投げかけられたその言葉には抗議の色が含まれている 「おや?どのあたりから盗み聞きしてたんだい?」 <私が宴で死ぬ少し前からだ。それに盗み聞きしたわけではない、たまたま通りがかったら聞こえただけだ> 「そうかい。でもまぁいいだろ?一度はとっくの昔に死んでるんだ。30年前に私にもう一度殺されなかっただけ感謝してほしいくらいだよ」 <むぅ・・・・> 返す言葉もないとばかりにギルベルトは呻く 「どうせあの子にちょっかい出してるのも昔と同じなんだろ?あんたは無駄にそして残酷なくらい優しいからねぇ?」 トゲのある言葉でメイド長はギルベルトに問う。 <世間話をしておったらいつの間にかあの子の父親の病の相談などを受けるようになってな・・・あまり良くないとはわかっているのだが・・・> 「わかっているならおよしよ、ただ懐かれているだけだと思ったら手遅れになるよ?今度は間違いなく殺されちまうよ?あの子は好きになったら一途な性分だよ?怖いよ~~?」 <お前が言うか・・・?> 「私は諦めたからね!あんたみたいな最低な男に振り回されなくて良かったと今は清々してるよ」 <そうか・・・悪かったな・・・・> その後、しばらく室内には微妙な沈黙が訪れる 「・・・それで?久々に顔を出したのはどういう風の吹きまわしだい?」 <ただの気まぐれだ。主と遊戯をしておったら昔の話になってな> 「あんたが無知で世間知らずな娘をたぶらかしたっていう話かい?」 <・・・いい加減許しては・・・もらえんだろうな> 「あぁ許さないね!私は一生あんたのことを許さないって決めたんだ」 <すまん・・・> 再び両者の間に微妙な沈黙が流れ 「メイド長!何もなかったんですけど!」 その沈黙を破ったのは遠くから聞こえてくるアリアの声だった。 「あぁすまないアリア!忘れたと思ったら持ってたよ!」 詰所の扉をくぐってアリアの居る方向に声を張り上げるメイド長 「え~~~~!?」 遠くでアリアの拍子抜けしたような声が聞こえてくる <・・・さて、私はそろそろ退散したほうがよさそうだな> 「あぁ、さっさと出て行けこの疫病神(ニール)!」 メイド長はそう言いながらシッシッとギルベルトに向かって野良犬でも追い払うような仕草をする。 <疫病神(ニール)と来たか・・・ますます口が悪くなったな> 「これ以上言われたくなったらさっさと行きな!」 <あぁ、そうさせてもらうよ・・・> ギルベルトはそう言い残すと詰所を後にし自室のある方向へと消えていった。 「あれ?ギルベルト様は?」 詰所まで戻ってきたアリアは近くにギルベルトの姿がないことに気がつき辺りをキョロキョロと見渡す。 「帰るってさ、まったく何しに来たんだかねぇ」 「そうですか・・・」 アリアは残念そうに呟くとギルベルトの自室がある方向を向き 「ギルベルト様・・・」 その響きに尊敬や親しみ以外のかつての自分と重なる響きがあることに気がついた彼女は余計なことだとは重々承知しながらもアリアの両肩に手を置き 「アリア、ひとつだけ忠告しておくよ?優しいだけの男に惚れると後々バカを見るよ?いいね?」 「はい?」 突然のことにアリアは目をパチクリさせる 「いいね?気をつけるんだよ?」 「・・・はい」 突然のことにアリアは困惑したような表情を浮かべが真剣なメイド長に気圧されるように首肯する。 「・・・さて、アリアには余計な仕事をさせちまったね、そういえば酒精の抜けた甘い葡萄酒があったね・・・この時間ならしばらく御呼びもかからないだろうし・・・アリア一緒に飲もうか?」 「・・・はい!あ、でもメイド長見回りに行くんじゃ?」 「ん?そうだったかい?まぁいいじゃないか」 葡萄酒の注がれたコップをアリアへと差し出しながらメイド長はそうとぼけて見せた。 こうして傀儡侯女レシエ邸の夜は更けて行く、様々なヒトと様々な屍者の思いを内に秘めながら・・・ あとがき ということでレシエ関係のSSでございます。 最初は「武具でハァハァするレシエたん萌え!]という自分が作ったキャラで萌えるという一種の自家中毒的な衝動に駆られて書き始めたのですが あれよあれよと書いてる途中に思い付いたネタが増え、それらを切り捨てることができず当初のレシエたんハァハァ分より熟年恋愛成分のほうがなんだか多いぞ!?な出来に・・・ どうしてこうなった・・・どうしてこうなった・・・? 次作はレシエたんハァハァ分鬼盛りなやつ書きたいな・・・ スラヴィアンになった後も残った記憶が“父親”だったのかも知れない白銀鎧。 しかしこれは嬉し恥ずかしややこしい関係が屋敷に渦巻いてて大変ですよ、レシエ卿 -- (名無しさん) 2012-06-01 00 18 04 スラヴィアはキャラが豊富というか種族のるつぼみたいですね。当のレシエ卿以外の脇を固める屋敷の面々の日常がちゃんとあるというのがほっこりします -- (ROM) 2013-03-01 21 47 24 本人含めて良キャラ揃ってるなーレシエ領。喜怒哀楽を満喫しているレシエもこういう人達に支えられていると思うとぐっとくる -- (名無しさん) 2013-11-02 20 15 41 レシエ領の領民ってスラヴィアの中ではかなり暮らしやすい幸せな部類かね -- (名無しさん) 2014-06-24 22 21 00 名前 コメント すべてのコメントを見る -
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あ、そういえば 2005/ 5/26 6 28 [ No.32186 / 39216 ] 投稿者 ja2047 こっちも目が離せないな (^^ http //messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=NW action=m board=1143582 tid=fn5febg5tbba6a1a6bdbe730v0bix6afc0a9oa29ta4obbvbcb sid=1143582 mid=8816 これは メッセージ 32185 ja2047 さんに対する返信です もどる
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186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/12(月) 23 36 23.30 ID HU5b2wUJ0 [2/10] (H.R) 山「あみだくじの結果…、ヒロインはちなみんにけってーい!」パチパチ 友「わー、おめでとうー」パチパチ ち「……え?」 タ「おー…、見事にちなみがメインヒロインだな」 ち「……タカシ…代わりなさい」 タ「あほ言うなちなみさん、俺みたいなナイスガイの女装が見たいのか」 ち「…………見たいわけ無いじゃない」 タ「言葉が出るのが何時もより遅いぞ?」 ち「…ふんっ…まぁ良いわ…私がヒロインをやる中……、タカシは木の役でもやれば良いじゃない…」 タ「あぁ、せいぜい脇役を頑張らせて貰うよ」 山「所がどっこい、タカシは主役なのだよ」 タ「山田表出ろ、そのにやけた面ふっとばしてやるよ」ガタッ 187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/12(月) 23 37 37.22 ID HU5b2wUJ0 [3/10] 山「あみだくじに文句言われても…なぁ?」ニヤニヤ 友「公平な結果よねぇ?」ニヤニヤ タ「(うぜぇ……)」ガタン ち「…プッ」 タ「ちなみさん、一人二役やる気無い?」 ち「…いいえ…ククッ……遠慮…プッ……しとくわ…」 タ「……言っとくけど、お前も同じくらい大変な役だからな?」 ち「…まぁ……考え様によっては裏方とかより楽かもしれないわね……」 タ「もやしちなみんには丁度良いかもなww」 ち「……(それに、タカシと一緒に台詞合わせとか…///)」ギリギリギリ タ「がぁぁぁぁぁぁっ!」 山「やめて!それ以上は、いけない!」 友「はいはい、じゃれてないで、他にも決める事有るんだからっ!」 188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/12(月) 23 39 40.00 ID HU5b2wUJ0 [4/10] (帰り道) ち「……はぁ…」 タ「元気ないな、ちなみ」 ち「……劇の内容…ラブロマンスじゃない…」 タ「あー……」 ち「……まぁ、そこは別に構わないわ……(主役がタカシ以外だったら絶対嫌だけど)」 タ「構わないなら、なんでそんなにでかいため息吐いてるんだよ」 ち「……タカシは……、やっぱり良いわ……」 タ「???」 ち「……今日はちょっと…そんな気分なだけ…」 タ「ふーん…、あ、台本の読みあわせとかやるか?」 ち「………やらない」 189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/12(月) 23 41 17.63 ID HU5b2wUJ0 [5/10] タ「はい?」 ち「………もう少し…、各自で練習してからにしましょう…」 タ「あ、あぁ、そう言う事なら、そうするか」 ち「……タカシのヘタクソに合わせるの……大変そうだし…」 タ「はいはい……、じゃあちなみ、また明日」 ち「……えぇ、また明日……」ヒラヒラ (ちなみの家) ち「……はぁ……」ゴソゴソ ち「……あった、台本……」パラパラ ち「…『ヒロインはかなしそうに笑って、大好きな彼に言葉を紡ぎました』」 ちち「大好きだけど…、愛しているけど…、お別れです……」 ち「…さよなら…、愛しい人…」 ち「………」パタン ち「……ハッピーエンドなら…いくらでも読み合わせ…するのに…」ハァ 結局本番まで、私たちは読み合わせをしなかった。 191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/12(月) 23 43 01.73 ID HU5b2wUJ0 [6/10] (本番) ち『クスクス…、貴方の話はいつも愉快ね……、もっと聞かせて下さいな…』 タ『えぇ、まだまだ貴女にお話したい事が沢山あります』 山「息ぴったりだよなぁ…すげぇー…」 友「そりゃタカシはアンタと、ちなみは私と、かなり読み合わせしたんでしょう?」 山「まぁ、それもあるだろうけどさぁ…やっぱ幼馴染すげぇよなぁ」 ち『いけない…そろそろ人が見回りに来る時間だわ…、さぁ…窓から飛び降りて』 タ『それは遠まわしに僕に死ねと?』 ち『…間違えました、ベットの下に隠れて…』 タ『色々気になりますが、そうさせてもらいます』 山「アドリブもお手の物だ」 友「あれ多分ちなみの素がでただけだけどね」 193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/12(月) 23 44 57.95 ID HU5b2wUJ0 [7/10] (終盤) 友『お嬢様、あのような物を部屋に入れてはなりません』 ち『そんな…、彼はとても優しいわ…』 タ「…………」 山「……最後か?」 タ「ブフォッ!」 山「うわっ!きたねぇ!何しやがる」 タ「…お前がいきなり変な事言うからだろ」 山「お前が変になってるからだろ」 タ「……」 山「好きにやって良いって」 タ「は?」 山「劇の最後、好きにやって良いのお許しが出たー」パチパチ タ「いや、駄目だろ…」 山「良いんだよ、原作者の文芸部さんが良いって言ってんだから」 (ラスト) 山「お、最後だ、行って来い!」グィッ タ「お、おい!」 194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/12(月) 23 47 48.93 ID HU5b2wUJ0 [8/10] ち『…………』 タ『……お嬢様』 ち『…今日も、来てくださったのですね…』 タ『……えぇ、もちろん、今日はとびっきりの話を持って来ましたよ』 ち『……最後だから…、ですか…?』 タ『……』 ち『…聞かれたのでしょう…?メイドから』 タ『…えぇ、貴女が明日、結婚すると』 ち『フフッ…一回りも歳が違うのですよ…?知っているのは…それだけ…』 ち『遠い遠い所へ行って……、見た事も無い人と結婚する……」 ち『考えただけで……胸が……張り裂けそうなのです…』ポロポロ タ『…お嬢様…』 ち『仕方の無い……、事なのです…』ポロポロ 彼女はかなしそうに笑って、大好きな彼は言葉を紡ぎました ち『大好きだけど…、愛しているけど…、お別れです……』ポロポロ ち『…さよなら…、愛しい人…』 タ「…ならば……一緒に逃げましょう」 ち「………え?」 タ「私も貴女を愛しています、別れるのは嫌です」 ち「…え?……えっ?」 タ「大好きです…、愛しています…」ギュ ち「え……?あっ///」 タ「共に生きましょう……愛しい人」 チュッ 195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/12(月) 23 49 21.18 ID HU5b2wUJ0 [9/10] (打ち上げ) ち「……変態…変態タカシ」 タ「すみませんちなみさん、海より深く反省しております」フカブカ ち「……いきなりアドリブ始めるし……あ、有ろう事か…き、キキキ……キススルシ…///」モニョモニョ タ「……反省してます…」 ち「……変態…変態タカシの変態…」ポカポカ 友「まぁまぁちなみー、満更でもないんじゃないのー?」ダキッ ち「ひゃ……友」 友「あーんな情熱的に口説かれて、内心にやけっ放しでしょー、コノコノ」プニプニ ち「…そ、そんな事…無い///……それに、クラスの人や、文芸さんに迷惑かけたし…」 タ「あー、本当にすみません、クラスの方々にも迷惑かけました」フカブカ イイヨー キニシテナイヨー 友「そうそう、山田が頑張ってるから無問題っ!」 タ「は?山田が?」 友「そーそー、今頃一人で買出し頑張ってるんじゃないのー?」ニヤニヤ 山「ヘックシッ!んぁ…、今確実に誰かが『山田君…抱いてっ!』って言ったなっ!」 196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/12(月) 23 51 44.44 ID HU5b2wUJ0 [10/10] (帰り道) ち「………」 タ「……(気まずい)」 ち「……ねぇ」 タ「はい、なんですかちなみさん」 ち「……一緒に…その…」 タ「は?」 ち「だから…、タカシは私と……その…ケッコン…///」モニョモニョ タ「聞こえないんだが…」 ち「…もう良いっ…///…とにかく…、キスまでしたんだから…責任取りなさいよ…」 タ「お…おう、なんでもするぞ」 ち「…取り敢えず…てぇ…手…繋いで…///」スッ タ「……おう…、なんか昔みたいだな、手を繋いで帰るなんて」ギュ ち「……んっ///」
https://w.atwiki.jp/wolfpedia/pages/12.html
【あぁ!】 井腋佛眞由美が発したお言葉。 尿意が120%になった時に発せられた。 続いて発せられた【もうだめかも】で周囲は固まった。 2003年、ぐっしっし。の田租れいな(当時薬中)と、ハロー!プロダクト・キッズの夏焼雅(小ちびり)、鈴元愛理(大ちびり)の3人で失禁ギャルズが結成されるきっかけとなった。 「喜び、悲しみ、嘆き、叫び・・・等、様々な感情を表す言葉としての世界の共通語。アーティスト名でも50音順で必ず先頭になる」(つんく♂談)がユニット名の由来。カラオケの歌手別歌本やWolfpediaの索引でも先頭にあったりする。しかしCDショップではハロプロで全てまとめられてしまっていることが多かった。 ZYXに続きキッズを登用して結成されたユニットであったが、セールスは芳しいものではなく(当時すでにハロプロ全体のCD売上が鈍化していたが)、シングル1枚のリリースのみで活動を停止してしまう。 しかしながら、その後もハロコンでは何度かこの3人の再結集が披露されており、その度に大きな盛り上がりを見せた。現在は各々が所属グループの主力メンバーに成長していることもあって、ある種、伝説のユニット的な評価を受けているようである。 2006年以降活動していなかったが、2009年に田中の代わりに佐保明梨(現アップアップガールズ(仮)) を加えて復活。新曲「夢と現実」も披露した。 オリジナルメンバーは全員ド貧乳である。佐保も胸がそれほど大きい方ではない。 ディスコグラフィー シングル「FIRST GIER」(ピッタンコ胸ロタウン:PKCP-5030、2003年10月29日発売)c/w「正夢」 PV「FIRST KISS」(「プッチベスト4 DVD」収録) 「夢と現実」(「プッチベスト10」収録) 余談 2004年末に田中と鈴木に加え、夏焼に代わり村上愛が参加して「好きになっちゃいけない人」(H.P.オールスターズ「ALL FOR ONE & ONE FOR ALL!」c/w)がリリースされている。メンバー構成や楽曲があぁ!との繋がりを思わせるものであったことから、“あぁ!ver.2”や“新あぁ!”などと呼ばれていた。しかしこの組み合わせは村上の引退により消滅している。 また2007年7月には夏焼と鈴木に嗣永桃子を加えたBuono!が結成されている。 関連項目 惨姉妹 2020-03-15 07 57 00 (Sun)編集 タグ ユニット 貧乳 名前 コメント
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……かつん 聞こえてきたのは、足音 女子トイレに潜む裂邪とミナワは、その気配に息を潜めた 「おばーちゃん、ここよね?」 『あぁ、そうだよ』 ……? 瑠璃と、もう一人……壮年の、女性の声? もしや、追ってきていた、都市伝説の気配? 裂邪は警戒を強める… その時!!! っぼん!!と 裂邪とミナワが潜んでいたトイレの個室に、真っ赤な色が広がる!! 「うわっ!?」 「きゃっ!?」 「あぅあぅあぅ!?転移先に人がいた上に、また男女でラブきゃっきゃとかどんなデジャヴですか!?」 「むぅ、まったくだ。そして、あの時ほどではないが明らかに容量オーバーだな、この個室に」 現れたのは、真っ赤なマントを羽織った男性と、真っ赤なはんてんを着た幼女 そして、ついでに言おう マントの男性が口にした通り、この狭いトイレの個室に四人など、明らかに容量オーバーであり どさどさどさどさっ!!! 扉が開き、裂邪達はトイレの個室の外へと出てしまった!! 「む、何かよくわからないけど、あんまり関わりたくない雰囲気がするのです、赤マント、ここはとっととずらかるのですよ。そして、花子さんの契約者がやってる執事とメイドの店に行くのです!」 「はっはっは、相変わらず自分勝手だな、君は。まぁ、関わりたくない気配に関しては同感なので、ロリの気配を前にいささか名残惜しいが退散しようか」 ひらりっ、と 真っ赤なマントを翻す男性 次の瞬間、男性と翻されたマントに包み込まれたはんてんの幼女が消えた 場を引っ掻き回すだけ引っ掻き回して、無責任にとっとと逃げたのだ 「とりあえず、見つけたわよ」 じ、と 裂邪を見下ろしてくる瑠璃 じと、と裂邪を見下ろして 「………女子トイレに逃げ込むなんて、変態?」 「変態じゃないよ!?ちょっとちっちゃな女の子が好きなだけな紳士だよ!?」 「それはロリコンという名称の変態でしょ………それは、さておき。あの箱、渡しなさい。本当に危険なんだから」 …仕方ない 観念する事にした裂邪 ミナワも心配してきているし、大変と惜しいが手放し… 「…って、あら?あんた、箱は?」 「え?」 ……あれ? そう言えば、さっき、トイレの個室から出てしまった時に…… あれ??? 「あ、ご、ご主人様、あれ……」 …恐る恐る ミナワが、指をさす その、先に l^丶 | ゙" ゙ y-―, ミ ´ ∀ ` , ; ハ,_,ハ ミ ヤター、ダッシュツセイコー ; ⊃;´∀` ;(ヽ, ; ; " ; ,; ミ ` ;,, "'" ,,, "゙'~"^゙"" 「蓋開いちゃった!?出てきちゃった!?」 「っちょ………父さんと母さんが始末した奴と、何か違う!?あんなもっさりしてた覚えはないわよ!?」 裂邪の持っていた箱は、放り出されていて 中身が、普通に脱出していた もっさりして、微妙にピンクのオーラをまとう、それらは l^丶 | ゙" ゙ y-―, ア、ソレニゲロヤニゲロ ミ ´ ∀ ` , (丶 (丶 ミ ニゲロ! ニゲロ!! (( ミ ; ハ,_,ハ ハ,_,ハ ; ミ ;´∀` ; ;´∀` ;, , ` ; , c c.ミ c c.ミ U"゙ ~"^ 丶) u ゙"J u ゙"J と あっという間に、裂邪達の前から、逃走してしまったのだった 続くかどうか不明で未定 前ページ連載 - 花子さんと契約した男の話