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ある暖かい冬の午後 17KB 虐待-普通 観察 自滅 家族崩壊 群れ 赤子・子供 ゲス 現代 独自設定 初めてのゆっくりSS。ゆっくりって難しい ・人生初ゆっくりSS。 ・独自設定有り。 ・自動めーリンガル表記有り。 ・文章がくどいですが。 ・舞台は現代の都市近郊の農村。 ・人間とゆっくり以外の生物が出ます。 ・虐待レーティングの判定が出来ません。 ・先人の遺業に感謝。 「ゆー ゆー まりちゃおそらとんでゆー」 ジャガイモの作付けを終え、当地特有の強風が運んできた梅の香りを楽しみながら帰宅すると、裏手の畑の一角を囲ったネットにテニスボール大のゆっくりが絡みついていた。 定番の「ゆっくりしていってね! 」という鳴き声を出すわけでなく、ただ「と と とんでるー まり りちゃー」と鳴いている。どうも壊れてしまっているらしい。そのうえ幼児退行もしている。 午後から吹きだした乾いた強風に飛ばされたのか、あるは自ら飛びついたのか私の腰程度の位置で網に絡まり身動きが取れなくなっているようだ。 ここ数日は春のような陽気が続き、昨日は5月上旬の暖かさを記録している。 たぶん春と勘違いして巣穴から出てきた愚か者なおだろうが、なぜこの様な状態になったか興味を覚えた私は母屋から傷のため売り物にならないアオシマ種のミカンを一個持ってきて、壊れたまりさの頭上で握りつぶしてみる。 ダメ元で行った処置だが、ミカン汁を浴びたまりさは幸か不幸か彼女は正気を取り戻した。 以降は私がまりさとの対談を元にいささかの脚色と想像を元にした補足を加えた物語だ。 まりさはキンモクセイの香りが漂う頃まりさとれいむの娘として生を受けた。両親のほか春に生まれた姉(うえからまりさ、れいむ、まりさ)、同じ枝で生を受けた妹に当たるれいむがその家族の全容だ。 それ以外にもたくさんの姉妹(つまり個体数3以上)が居たが、冬を待たず永遠にゆっくりしてしまった。 父親役のまりさは比較的狩りの上手な個体だったが、地方都市郊外の農業地帯といった環境は多くの個体を育て上げるには適していない。 農地にて雑草や昆虫を捕ることは許されるものの、商品である農作物に手を出すゆっくりは容赦なく駆除される。数度にわたる地域の自治体主導で行われた大規模な駆除により、ゆっくりのいうところによる「おやさいさん」に手を出す個体は淘汰されてしまったとされている。 あるいは、彼女らがそれらから学んで農作物に手を出すことを自ら禁じているという説もあるが、それは人間がゆっくりに抱く幻想だという意見が多数を占めている。 現実としてこの地域のゆっくりは農地を荒らすことはなく、そのた栄養価の低い雑草やわずかな昆虫を主食とする脆弱な個体が多数を占めていた。 冬も終わりに近づき大気がゆるみ始めた頃、父まりさは家族に越冬の終わりを宣言した。 「ふゆさんもおわりだよ。のこったごはんさんをたべて、さいしょのかりにいくよ!(日本語訳:春になりました。貯蔵してあった食糧を処分して新鮮な食料を採取しに出かけましょう)」 「ごはんさん、むーしゃ、むーしゃするよ!(日本語訳:越冬用の食料を摂取しましょう)」 「ごはんさんたくさんのこってるよ。むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!(日本語訳:備蓄食糧の残量が多いです。採集量が過剰だったかもしれません)」 ゆっくりの家族は巣の中で騒ぎながら越冬用に集めた食料を食べ、それらが無くなると巣の内側から「けっかい」を破ってそとにでた。 例年よりいくらか弱い太陽と残酷なほど澄んだ青い空のした、彼女らは巣のあった竹林を出て舗装された道路の路肩を一列になり雑草を求めてすすんだ。 「おとーさん。まりさつかれてあるけないぜ!(日本語訳:我々は休憩なしで一時間は進んでいます。疲労により行動に支障がでています)」 まりさの姉、春生まれのグループで一番若い(つまり三女の)まりさが父まりさに噛みついた。 父まりさの経験上、春になれば休耕地には雑草で生い茂り芋虫のたぐいも幾らでもいることをしっている。しかし今年は、枯れかけた草が僅かに生えている程度で採集に適したところが見あたらない。 父まりさは耕作地の端で小休止することに決め、自分は長女のまりさを伴い先行して「狩り」のできそうな雑草の生えた土地を探しに出た。 およそ十分の時間を費やした父まりさと長女まりさは目的のものを見つけた。 人間の倍程度の高さの木がたくさん生えているその畑は、目の細かい網で囲われた一角に豊富な雑草が生えている。虫は見たところいないようだが、生えているのは人間たちが採取するのを禁じている(と思われる)野菜ではなかった。 網はゆっくりでは破ることが出来そうもなく、高さも超えられないが幸い地面が柔らかく成体のゆっくりが掘れば容易に通り抜けられそうだ。 父まりさは長女まりさに家族を連れてくるように命じ、自らは進入路を確保することに決めた。番である母れいむとは子ゆっくりの頃からの付き合いで彼女はその気の短さわがままさをよく理解している。 「ぼうしさんからたからもののぼうをとりだしてあなをほるよ、ゆゆ、ほーりぃほーりぃ(日本語訳:園芸用こてで進入用のトンネルを開削します)」 園芸用こて(小型のシャベル)を使用してトンネルを掘るちちまりさ。本来の用途に近いためか家族が到着する前に成体のゆっくりがギリギリ通れる程度の穴を掘り抜くことが出来た。 「ゆゆー、くささんがたくさんはえてる! ゆ、ゆ、ゆぅー!(日本語訳:雑草が大量に生えています)」 目を輝かして歌い踊る次女と五女のれいむ。 「まりさはおなかへってがまんできないぜ! ゆ! (日本語訳:わたしは空腹により自制が効きません)」 そう言い放ちネットに飛びつく三女まりさ。そしてはじき返され泣き叫ぶ。 「ゆやーん、どぼしではいれないのー(日本語訳:進入できません。何故でしょうか)」 などとと子供たちが騒ぐが、母れいむはそれをたしなめずにイライラとした態度でまりさを呼んだ。 「まりさ、れいむがきたよ。どこにいるの? ぐずぐずしないででてきてね!(日本語訳:れいむ以下到着しました。まりさは可能な限り速やかに応答してください)」 「れいむ、まりさはここだよ! いまあなさんをかためてるからちょっとやすんでいてね!(日本語訳:まりさはここです。現在地下通路の補強をしています。10分程度ので完成の見込みです。休憩をして待っていてください)」 父まりさはトンネルのネットの出口から泥だらけの顔を出して返答するが、母れいむは誤解したようだ。 「まりさはおやさいさんをひとりじめするつもりだね! ぷんぷん! ゆっくりできないまりさはせいさいするよ!(日本語訳:食料を独占するつもりですか? 警告です。その場合私は非常手段をとる可能性があります)」 それを聞いた子供たちは、口々に父まりさをののしり始め、父まりさは父まりさでうまい弁解が出来ずおろおろとするのみだった。 父まりさを罵るうちに興奮して跳ね回っていた子ゆっくり。そのうち三女まりさが父まりさのあけたトンネルの入り口を見つける。 「おきゃーさん、ここにあなさんがあいてるんだじぇ! ここからあみさんのむこうがわに・・・(日本語訳:地下通路の入り口を見つけました。ここを通過すれば・・・)」 「ゆっゆっゆー!(日本語訳:たぶん掛け声と思われる)」 興奮して赤ちゃん言葉になった三女まりさの報告を、せっかちな母れいむは最後まで聞かず横穴に飛び込んだ。 「まりさもはいるじぜ!(日本語訳:私も続きます)」 「おきゃーさん、まっちぇー!(日本語訳:置いて行かないでください)」 「××!(日本語訳:聞き取り不能)」 次々横穴に飛び込む子ゆっくり。 「れいむ、おちびちゃんたちゆっくりまってね! いっぺんにはいろうとすると・・・うご!(日本語訳:皆さん落ち着いてください。許容を超えた体積が通過しようとすると、地下通路が破損するおそれがあります:と発言しようとしたが中断)」 慌てた父まりさは制止の叫びを上げるが先頭を切って飛び込んできた母れいむの体当たりを受け中断を余儀なくされた。 突き飛ばされた父まりさは、かなりの勢いで茂った雑草の群生地ころがり樹木にぶつかり餡を漏らしながら意識を失う。 「ゆゆ! くささんがたくさんあるよ!(雑草が大量にあります)」 母れいむは目を輝かせてそう叫ぶと、自らが怪我をさせた番やトンネルの出口付近で詰まってしまった子ゆっくりを無視して群生地に飛びつき、むーしゃむーしゃ、しあわせーと鳴きながらむさぼり始める。 「ゆ、おしゃないで! れいみゅ、ちゅぶれりゅじぇー!(日本語訳:押さないでください。次女れいむと三女まりさが出口付近が崩れかけ身動き取れず圧死してしまいます)」 「うやーん、おきゃーしゃんたしゅけてー! くりゅしー!(日本語訳:母れいむ、救助を求めます。このままでは窒息してしまいます)」 「くじゅれるー、あなしゃんくじゅれてきたじぇー!(日本語訳:先行個体は至急通過してください。トンネル中央付近から崩落が始まる気配がします)」 「ゆやーん、いちゃーいいぃ! あんこさんもれてりゅ!(日本語訳:圧力により内容物が漏れ出し始めました。私が支えられるうちに早急に現状を打開する必要があります)」 「ちょ、おちつくんだぜ! みんなのーびのーびすれば、ぐ! 」(日本語訳:総員冷静になってください。三女まりさと次女れいむは"のびのび"を行い通過面積を減少させれば問題なく、ぐ)」 「そんなのしらないよ! れいむあなさんからでりゅよ! でておやさいさんだべるよ! ゆー!(それらの諸問題はれいむにとって重要ではありません。れいむは独力で真の問題の打開します。えい!)」 次女れいむは崩れ始めたトンネルの出口付近で、同じくはまっている三女まりさへの被害を考慮せず背後で二人を支える四女まりさを足場にジャンプをした。 密着していた三女まりさは接していた皮が剥がれ無理な離脱の影響で壁面に顔面部を強くぶつけてしまう。 足場にされた四女まりさは後方に吹き飛びトンネルを支えていた長女まりさにぶつかる。 十分な張りを持った長女まりさは四女まりさを出口に向かって跳ね返すが、自らはよろめきその後ろにいた末っ子のれいむに倒れかけ圧死させてしまった。 長女まりさは妹を殺してしまったのだが、幸運にもその事実を知ることはない。彼女が倒れ込むと同時にトンネルが崩落し長女まりさは生き埋めになり、そのショックと思いこみで圧死してしまったのだ。 弾かれた四女まりさは幸運にも崩落直前に出口から転がり出ることが出来た。 惨事にもかかわらず母れいむは自らの欲求を満たすことを優先し、次女れいむもそれにならい「むーしゃむーしゃしあわせー!」と雑草をむさぼる。 「ゆゆ! まりさはあねえさんをたすけるよ! よいひょ! よいひょ!(日本語訳:私は三女まりさの救助に当たります)」 偶然にも長女まりさに助けられた四女まりさは、半ば土砂に埋まり身動き取れない三女まりさを助けるため、自らが受けた擦り傷などをものともせず土砂の除去作業に入った。 父まりさの真似をして手近な石を咥え掘り返してみるもののうまくいかず逆に傷を増やした。 状況に埋まりかけの三女まりさは雑草をむさぼっているゲス、ではなく母と姉妹を呼ぶ。 「ゆわーん、おきゃーしゃーん! れいむー! まりしゃをたしゅけてー! ゆ?(日本語訳:四女まりさの作業量では無理があります。救助の増援を要請します。 おや?)」 こー こー こー ゆっくりでも人間でもない別の存在の声が聞こえる。 可動範囲の狭まった三女まりさは無理矢理母と次女れいむの方を見ると、茂みの向こうの木の根本に白いものがちらちらと見えた。 目をこらすと、母まりさ程度の大きさのものが草むらの向こう、おそらく父まりさが飛ばされた辺りだろいうか。 がさ、がさ、という地面を踏みしめる音が聞こえてきた。 「おきゃーさーん、れいむー! なにか! なにかくるよ! ゆっくりできないよ!(日本語訳:総員、周囲を警戒してください。危険が迫っている可能性があります)」 こー こー こー。 「むーしゃ! れいむはおやさいさんたべるのでいそがしいんだよ! むーしゃ!(日本語訳:食料摂取中です)」 ばさ、ばさ。 「ゆ! うるさいね! まりさがいるから大丈夫だよ! あとにしてね!(日本語訳:父まりさが警戒しているはずですから問題有りません。救助は食事が終わってからにします)」 がさ がさ がさがさ 「ゆぅ~。まりさはまりさのことはいいから、どこかにかくれていてね。まりさはだいじょうぶだよ(日本語訳:危険です。四女まりさは待避してください。私たちは大丈夫です)」 負傷して埋まりかけの三女まりさが、傷だらけ泥だらけになりながら自分を助けようとしていた四女まりさに待避を勧め、彼女が茂みに隠れると同時ぐらいに背の高い草をかき分けそれが現れた。 背の高さは父まりさの帽子のさきとほぼ同じくらい。「のびのび」したゆっくりのようなシルエット。それを一対の鋼のような細い足でささえ、足先には鋭いカギ爪が生えている。 薄汚れた白い外皮に最上部に赤い小さな「おぼうし」。帽子の下に正面ではなく側面についた眼球。正面眼球より少ししたにあるクチバシ状の器官より先ほどから聞こえる「こーこーこー」という耳障りなうめき声が聞こえた。 それはゆっくりには「お顔の上についた帽子とおめめ、クチバシのついたもの」にみえる頭部を前後に動かしながら歩み寄り、草をむさぼるれいむを興味深く見つめる。 「ゆ! ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ! ゆっくりしないできえてね!(日本語訳:この場所は我々が接収します。あなたには退去の勧告をします)」 さすがに無視できなかった母れいむは、それに対して定番の対応をした。父まりさは何をして居るんだろう? と自分で負傷させておいて身勝手なことを考えながら。 脇で見ていた次女れいむも力強いはずの母れいむに笠に着て、口に貯まった咀嚼中の草を飲み込んでからほほ袋に空気をため「ぷくー」をする。 「ぷくー れいむたちつよいんだから、せいっさいされたくなかったらゆっくりしないできえてね!(日本語訳:我々はあなたより強力です。今なら見逃しますから、立ち去りなさい)」 思わずゆっくりから数歩下がる「それ」に、気をよくした母れいむも「ぷくー」する。倍ほども体積が増えて見えるゆっくりに「それ」はプレッシャーを受け、後ろで見ていた三女まりさもそれを追い払えると思った。 しかし、それはほとんどのゆっくりと同じく甘すぎる見通しだった。 「そうか、お前の母親はニワトリを威嚇したのか」 「ゆ、にわとりさん? あれはとばなかったしとりさんじゃなかったよ!(日本語訳:「それ」はとばないから鳥ではないです)」 私は正気を取り戻したまりさから、彼女の母親が頬を膨らまして威嚇したと聞きひとしきり笑ってから確認した。じっくりと話してみるとどうにも面白いじゃないか、ゆっくりって奴は。 「わかったわかった。まりさのいうそれは鳥じゃない。だがニワトリって名前なんだ。で、お前さんの母さんはどうなったんだ?」 「ゆ、にわとりさんっていうの? にわとりさんは・・・」 「こけー!」 正面から見ていたれいむたちは「それ」のほほが3倍にみ膨らんだように見えた。 雄叫びとともにふくれあがったそれは、両頬をわさわさと動かしながらははれいむに飛び掛かる。 クチバシが母れいむの眉間に突き刺さり、さらにぐいぐいとめり込み、やがてクチバシの先が餡子に届く。ニワトリは餡をついばむと一度クチバシを抜き頭部を天に掲げて餡を飲み込む。 そして今度は無言で、しかし力強く母れいむの眉間に口を付けた。 「ゆあああああああああ! でいぶのおかおさんがあああぁぁ あ!(日本語訳:意味不明の悲鳴。翻訳不能)」 叫び声を上げる母れいむ。汚い悲鳴を上げながらもみあげを振り回すが、恐怖に竦んだか魅入られたのかニワトリを振り払うことが出来ない。 ニワトリはすぐ隣で恐怖のあまり穴という穴から体液を迸らせた上に脱糞する次女れいむを無視し、母れいむの眉間をえぐりつづける。 母れいむは餡をついばまれ、クチバシを離すたび、そして再度体内にクチバシが差し込まれるたびに「ゆゆわああ! わあああ!」と鳴き声を上げてた。 やがてニワトリは、母れいむにのし掛かりかぎ爪のついた両の足でれいむを引き裂いた。 「ゆわぁあぁ! お! ぁ! が」 引き裂かれると同時に中枢餡が露出する。ニワトリがそれをクチバシで二三度つつき飲み込むことで母れいむは絶命した。 ニワトリはれいむの死に反応を見せず餡が無くなるまで、そして無くなってからも皮を食い尽くすまでれいむだった物をつつき回した。 そのうちに数羽のニワトリが現れ、群がってれいむをつついた。 残ったのは若干の頭皮のついた頭髪と髪飾りだけだった。 れいむに数羽のニワトリが群がり始めたとき、あぶれた最初のニワトリが半ば土に埋もれた三女まりさを見つけた。そいつは先ほどのゆっくりと違い騒がず膨らまずニワトリを睨みつけている。 こー こー と奇妙な抑揚の鳴声を漏らしながら三女まりさに歩み寄った。ニワトリはいきなり中枢餡の有る辺りまでクチバシを差し入れた。 三女まりさは最後まで鳴かなかった。 次女れいむは、母れいむがかぎ爪で引き裂かれるほんの少し前にその場を逃げ出していた。 「ゆっゆっゆっ。れいむたちをたすけにこないおとーしゃんをしぇいしゃいするよ!(日本語訳:迷子になった父まりさと合流してこの悪魔の園から連れ出す試みをします)」 逃げ出したわけではないらしい。 れいむは父まりさが居ると思われる方向に進むと、そこに妹のまりさがうずくまっている。背の低い樹木の根元を草の間から覗いていた。 「ゆ! まりさ! おとーさんはそこにいるの! ゆっくりしないでおしえてね!(日本語訳:そこに父まりさは居ますか? 緊急を要します。教えてください)」 声をかけられたまりさはれいむの方を見た。目に光が無く顔に表情がなかった。とてもゆっくりしていない雰囲気だった。 そこにあるのは絶望だけだったのだが、れいむはまりさからそれを読み取れず単にゆっくり出来ない異物と認識した。いや、れいむもすでに心を砕かれていたのかもしれない。 「ゆっくりできないまりさは、れいむがせいっさいするよ!(日本語訳:れいむはまりさを制裁します)」 れいむは跳ねながらまりさに近づき、最後の一跳躍で大きくジャンプしてまりさを押しつぶそうとした。その最後の跳躍した瞬間にれいむは木の根本で沢山のニワトリが群がっている成体のまりさだった物を見つけた。 運動能力、狩りの腕、そして頭の回転の良さ、いずれもれいむ本人どころか母れいむも敵わない父まりさが死んでいる。その事実にれいむは混乱し、空中でバランスを崩した。 標的のまりさの隣に着地した上に勢い余って父まりさの死体がある空き地に転がり出てしまった。 じたばたもがきながら何とか立ち直ると、目の前に巨大な赤い帽子(つまりトサカだ)をもった並のニワトリの倍はありそうなニワトリが見下ろしている。 雄鳥だ。 ここでれいむはまたもやぷくーをしようとしたが、目の前のニワトリは翼を広げ首周りの羽を膨らませて、そして雄叫びを上げた。 コケコッコー! れいむは目を見開き、再びすべての穴から体液を漏らした。 「ゆー、ゆー、ゆー」そして心を完全に砕かれた。 草の間から覗いていた絶望していたまりさは、その雄叫びで我に返った。あるいはそれは死を意味ある物にしようとするあがきだったのか。 「ゆわー! おねーしゃんにてをだしゅなー!(日本語訳:それは私の姉です。殺害しないでください)」 身体能力の限界を超え、普段の数倍の高度まで跳ねながら雄叫びを上げたニワトリに飛び掛かるまりさ。対するニワトリは煩わしそうに翼を広げ下から上に掬い上げるように払った。 「ゆー! まりさおそらとんでるー!(日本語訳:まりさはいま、飛行しています)」 「それでお前はネットに張り付いていたのか」 「ゆ! そう、まりさはぶつかったんだよ! それでね、 じめんさんをみたら・・・。っゆ。ゆやあああ。おねーしゃん、おきゃーしゃんっつついちゃだぁあめめめぇ!」 私は赤く染まった西の空を眺めながらまりさに尋ねた。そこまで話してまりさはそのときの情景をまたしても思い出し、絶叫をあげた。 鳴き声を聞きながら私は、鳥類のゆっくりにたいする味覚的興味について考えていた。 ニワトリがゆっくりを好んでたべるなら、カラスも同様かもしれない。あるいは、果実よりゆっくりを優先するなら今年の秋は楽に過ごせるかも。 私は錯乱するまりさの口に気付けにミカンを一房押し込み、正気に引き戻す。 「悪かったなまりさ、そのニワトリは私の飼っているモノだ。もし良ければお詫びに秋まで私の畑で暮らすといい。望むなら連れ合いを見つけてやってもいいぞ」 まりさの返事は肯定だった。 まだ春も遠い今日、まりさにはわたしの歪んだ微笑みが見えていないようだ。 付記 ・昨日ゆっくりの鳴き声について相談に乗っていただいた方に感謝。 ・今回はアルコールを摂取して勢いで作りました。 ・それはそうと、ニワトリは結構どう猛です。恐竜の末裔といわれても納得。 ・名前とか号とかつけた方がいいのでしょうか? 読む前に作品の傾向とか解るのは便利だと思うのですが? 挿絵 byめーりんあき トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 日本語訳面白いなw ゆっくりの幼稚で意味不明な発言を冷静に分析したのを読むと、そのギャップの大きさに笑ってしまったww ※スレタイでたまに見る「Gの新しい名前考えようぜ!」みたいな感覚に近い面白さw -- 2018-01-18 00 55 03 日本語訳ww -- 2017-10-07 08 56 54 最初は日本語訳くそうざかったけど 途中から面白くなったわ 全部の作品で見たいとは思わんが、単独シリーズでやるなら面白い試みだと思う -- 2017-07-09 03 47 47 日本語訳いいと思いますよ -- 2016-05-26 17 10 47 ダースベイダー軍の兵かと思ってたら、 赤い帽子でおかしいと気づき、その結果w -- 2012-09-29 07 33 01 鶏に餡子食べさせちゃいかんww いくら雑食でも甘味はやめた方がいい、マジで。 -- 2011-11-08 10 41 00 日本語訳がCOOLすぎる -- 2011-09-06 00 26 54 日本語訳面白いwwww -- 2011-05-17 19 53 23 俺は日本語訳は面白いと思ったよ。 こういうの嫌いじゃないぜ。 -- 2010-12-15 02 37 34 日本語訳いらねーだろこれ。本人は面白いと思ってるのかもしれんがただ読みにくいだけ -- 2010-12-04 12 50 36 鶏すげぇなーw 飼育係やってたが、凶暴だったしな、あいつらw 日本語訳が無い方がゆっくりできるねー でいぶども、ざまぁww -- 2010-11-27 15 47 12 笑うところ としてかいてるんだろうけど 外してるし読みづらいしで最悪 -- 2010-09-29 13 53 42 たしかにくどいといえばくどいが、他の部分は面白かった。 あと絵師はどこで方向性を間違えた。 -- 2010-09-06 00 44 18 おもしろく無いわけじゃないんだけど、、くどすぎだね、、残念、、 -- 2010-08-19 03 26 09 えー日本語訳は結講おもしろい試みだと思ったけどな 饅頭の言葉は肝心な部分を省略したり三段論法で経過をしゃべらず結論だけ言ったりと 分かりやすそうに見えてその実、理解が難しいし -- 2010-08-09 10 50 30 逆に読みずらいね、、、 -- 2010-07-24 02 25 38 日本語訳のせいでおもしろみにかけます -- 2010-07-11 23 30 29 でいぶなんかと番になった金髪の子かわいそう。 -- 2010-07-10 23 40 22 ゆっくり版エキサイト翻訳だと考えれば笑えるな -- 2010-07-05 02 01 00 日本語訳はいらないな。作者はこれ面白いよなとか考えながら書いていたんだろうか。 -- 2010-07-05 01 45 32
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せかいとは、[アーティファクト]から生まれた[ふぃーるど]です。 せかいを広げていくことで、物語や登場人物の幅が大きく広がっていきます。 せかいの展開 世界及び[ふぃーるど]の役割[あいてむ]の再入手 [アーティファクト]の再入手[踏破率]について [なかま]の居住 施設の拡充 せかいの展開 [ダンジョン]にてボスを倒すと[アーティファクト]が入手できます。 探索終了後、この[アーティファクト]をモチーフにした世界及び[ふぃーるど]が生まれます。 世界及び[ふぃーるど]の役割 [あいてむ]の再入手 [だんじょん]から持ち帰った[あいてむ]及びロストした[あいてむ]は、 [ふぃーるど]との属性が合っていれば該当した[ふぃーるど]にて再入手が可能です。 [アーティファクト]の再入手 上述の「[あいてむ]の再入手」と同じく[アーティファクト]も再入手が可能です。 入手出来る[アーティファクト]は「せかいの展開」で戦ったボスに依存し、 再入手には該当したボスと再戦し勝利する必要があります。 [踏破率]について ボスと再戦する際には該当の[ふぃーるど]を探索し、[踏破率]を100%にする必要があります。 [なかま]の居住 [ふぃーるど]と属性が合っている[なかま]は、その[ふぃーるど]に居住し始めます。 [おはなし]の際に[ふぃーるど]に沿ったちょっとしたイベントが起こることも……? 施設の拡充 [ふぃーるど]によっては施設が生まれます。 施設は様々な役割を持ち、物語や探索・[なかま]との交流の手助けになるはずです。
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カオス;ヘッド TVアニメ「カオスヘッド」オープニングテーマ F.D.D. いとうかなこ imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 カオスヘッド「F.D.D.」(Amazon) 発売元・販売元 発売元:5pb 販売元:メディアファクトリー 発売日 2008.10.29 価格 1200円(税抜き) 内容 F.D.D. 歌:いとうかなこ Fly to the sky 歌:いとうかなこ F.D.D. off Vocal Fly to the sky off Vocal 備考 裏面 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。
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ゆっくり種4 10KB パロディ ドスまりさ 希少種 自然界 現代 人間なし 創作亜種 独自設定 ゆっくり種の続きです 『ゆっくり種4』 希少種 独自設定 パロディ 種の話に沿って作っているので先読み余裕です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 『きめいまるが、せんししました・・・・』 仮面まりさが被害状況を報告する。 だがその相手は、希少種の群れの長「ゆっくりかなこ」ではなかった。 報告を聞くのは、髪の長い白衣を着た男性。 「そうか・・・・殺ったのはやはりURX-105か?」 『はい、すたいるはみょん、もーどはみどるでのこうげきでした。』 「そうか・・・・覚醒はかなり進んだようだな・・・」 さとりを個体識別番号で呼ぶ男性、 この男性は特餡研究所の所長を務める。 「戦況に対するURX-100の反応は?」 『かなこは、てごまをうしなったのをおしみましたが、 それほどいがいにはとらえていなかったようです。』 「そうか・・・・しかし・・・お前のその話し方は、少し聞き辛いマスクを取れ・・・・」 『りょうかいしました・・・・「パサ」・・・これなら御聞き苦しくはありませんか?』 仮面まりさが、所長に言われて仮面を脱いだ、 すると言語が人間並みへと変化する。 「うむ・・・・・で?URX-100の今後の戦略はどうなっている?」 『今後、山向こうの通常種群れの殲滅を予定しております。 展開する戦力はれみりあ、指揮官はゆうかです。』 「なるほど・・・・ここを潰せば、この山を中心として3箇所に拠点を置く事が出来るな・・・・」 『妨害は必要ですか?』 かなこの作戦の妨害の有無を、所長に問う仮面まりさ、 所長はパタパタと手を振りながら答える。 「嫌、今回は必要ないだろう。向こうの群れには、人間がついている。 無用に手出しして、お前の正体がURX-100にばれると困る。」 『了解しました。では私は群れへ戻ります。』 「あぁ・・・戦況に変化があればまた報告してくれ。」 『はい・・・・・ではきかんいたします。』 再び、仮面を被り、いつもの言語に戻る仮面まりさ、 何故、かなこの部下のはずの彼女が、特餡研究所所長の元にいるのか、 そしてその仮面の素顔とは・・・・・ 海岸を朝日が照らす頃には、既にさとり探索が始まっていた。 広域の探索にはスィまりさと匂いに敏感なちぇん、 そしてこいしとやまめが担当した。 残りのゆっくりは捕虜の監視、 食料調達を兼ねた探索、 近辺の監視に割り振られた。 昨日の襲撃は希少種5匹だけであったので、行方不明の2匹以外は被害はない、 しかしその行方不明者に、 悪い予感を感じながらも、口には出来ずに探索を続けていた。 『これは・・・・・・・』 スィまりさ達は、岩場近くの砂浜で、きめいまるの死骸を発見する。 その側で顔を打ち抜かれて、死んでいるまりさを確認した。 『まりさ・・・・・・・・まりさは、なんてれいむにいえばいいの・・・・』 死因は石礫の貫通によるショック死、 即死であろうと思われる。 『ねぇ・・・さとりは?・・・ねぇ・・さとりは・・・?』 こいしは、死者と解りながらもまりさに問う。 そのまま顔色を青くしながらも、さとり探索を岩場へと進めて行く、 スィまりさは、まりさの亡骸を砂浜に埋めてやり、 お帽子だけでもあーくえんじぇるさんへ、連れ帰る事にした。 『うそだよ・・・・そんなはずがないよ・・・・れいむはだまされないよ・・・ まりさはかえてくるもん・・・・そんなは・・・・・・ゆぐ・・・・う・・うう』 形見のお帽子を見せられたれいむは、泣き崩れてしまった。 信じたくは無い、 だがこのお帽子は、間違い無くまりさの物である。 そしてお帽子から漂う死臭、 これが、疑いようの無い事実を証明してくれていた。 群れの仲間は、れいむにかけてやる言葉を見つけ出せずにいる。 そしてさとりがまだ見つかっていない事に、 更に不安を募らせていった。 岩場でこいしは嫌な物を見つける。 ゆっくりの皮の破片が、そこら中にあったのだ、 これは、さとりとさなえの戦いの凄まじさを、 想像させるに容易かった。 こいしはゾッとした・・・・ その跡は、高台まで続き途切れている。 ついこれが何を意味するのかを想像してしまう。 考えたく無い結論を思い描いてしまう。 『違う!絶対に違う!』 こいしは心の中で否定し続ける。 そして気が付く、下に誰かいる気配がするのだ、 『さとりに違いない!』 そう確信した、 こいしはやまめの糸をロープにゆっくりと降下していく、 だがそこに見たのは緑の髪のゆっくり、 さなえであった。 怪我と疲労が酷く、動けずにいた。 こいしはさなえを拘束する。 やまめの糸で動きを封じて尋問を始める。 『おまえは、きのうのきしょうしゅだな?』 『あなたもきしょうしゅでしょ?それにさなえはさなえです。おまえではありません!』 『さとりは?さとりはどうした!』 『・・・・・・・・・・にましたよ』 聴きたくない言葉という物は聞こえないものである。 『・・・・・・ど・・・どうしたって?』 『さとりはしにましたよ!さなえが・・・さなえがころしたのよ!』 こいしの景色が歪んでいく、 知りたく無かった事実を告げられてショックを隠せない、 現実を受け入れる事が出来ないでいる。 『どうして・・・?どうしてさとりがしなないといけないの?あんなにやさしいゆっくりを・・・』 『・・・・そんなこと、しっていますよ・・・・』 何故と問うこいしに、さなえは自嘲気味に話始める。 『さとりは、さなえのともだちでしたから・・・・ やさしくて・・・・・ なきむしで・・・・・ いじっぱりで・・・・ あれほど・・・あれほど、さなえたちのとこにきなさいといったのに・・・・・・ さとりはきしょうしゅなのよ?どうして・・・・・ぐぅ・・・うう・・うう・・・』 『・・・・ともだちなのにころしたの?』 『さとりは・・・きめいまるをのかたきです! もぉ・・・てきなのです!なら・・・・うつしかないでしょ!』 重い言葉が吐かれる。 『それで・・・・・へいわになるの? うったからうたれて、うたれたからうつの? じゃあ、さなえがさとりをうったから、こいしがさなえをうたないといけないの? それでほんとうにへいわになるの?』 憎しみの連鎖は、何処かで断ち切らないと無限に続いて行く、 誰が止めるのか・・・・ 何処で止まるのか・・・・ 答えはでるはず無い、仲間を殺された恨みは、 敵を撃たなくても残るのだから・・・・・ さなえは答えなかった、こいしも答えを求めてはいなかった。 こいしはさなえをあーくえんじぇるさんへ連行する。 あーくえんぜるさんでは、捕虜となったドスまりさが騒いでいた。 『ぎぎぃ!はなすんだぜ!どすはむのうなつうじょうしゅなんかに、 つかまっていいゆっくりじゃないんだぜぇぇ!!』 『うるさいみょん!どすはそのむのうにまけたんだみょん! むのういかなんだみょん。』 『わかるよ~はいしゃなんだねぇ~』 『ゆゅう・・・そんなはずじゃなかったんだぜ・・・・』 みょんの言葉に自分の立場を認識させられて、言葉に詰まるドスまりさであった。 あーくえんぜるさんの物陰で、グッタリしているゆっくりがいた、 『まりさ・・・・ゆゅ・・うぅ・・ううう・・・まりさぁ・・・・うぅう・・』 れいむは、まりさを亡くしたショックから立ち直れずにいた、 さとりも戻って来ない、 全てを失ったような喪失感に苛まれている。 『ゆゅ?なんなんだぜ?むのうなおっとでもなくしたかのだぜ?げらげらげら』 拘束されながらも、悪態をつくドスまりさ。 だがその言葉が、れいむの怒りを買った。 ガブッ ドスまりさの足に噛み付くれいむ。 『ゆ”ぎぁぁぁぁ!!いたいんだぜぇぇぇはなすんだぜぇぇぇ!!』 思わず悲鳴を上げるドスまりさ。 『ゆぎゅぎぃ!どうしてまりさがいないのにどすなんかがいきているのよぉぉぉ!』 れいむは小枝を拾い、拘束され横ばいとなっているドスまりさの上に立つ、 咥えた小枝をドスまりさの左目に突き刺そうする。 『やめるみょん!』 寸での所でみょんに制止されてしまう、 そしてれいむは再び、あーくえんぜるさんの物陰で泣き始める。 『どすは、なかまがしんでたのしいのかみょん?』 『どすはなかまおもいなんだぜ、かなしいにきまっているんだぜ。』 『なら、れいむのきもちもかんがえるみょん! おもうきもちは、きしょうしゅもつうじょうしゅもないみょん・・・・』 『ゆゅ・・・ゅん・・・・わるかったんだぜ・・・』 『わかればいいみょん。おとなしくしていてくれみょん。』 仲間の死の辛さは、希少種も通常種も無いと言う事を諭され、 素直に謝罪するドスまりさ。 こいしの帰還により、さとりは海へ転落し、 生存は絶望的な状況であるとの報告で、 れいむはさらに落ち込む事となるのだった。 『まりさ・・・・・さとり・・・・ゆゅ・・・』 皆が寝てしまった後で、れいむは泣き疲れようやく落ち着いた。 幾ら泣いても死者は生き返らない、 そんな事は承知してはいるのだが、悲しいものは悲しいのだ、 涙も底をつき、今後どうしようかと考えていた。 空を見上げれば、青い月が眩いばかりに光っている。 『ゆん・・・・れいむはまりさたちのぶん、がんばってゆっくりするよ。 れいむがないてばかりじゃ、さとりがしんぱいするからね・・・・』 れいむは立ち直るべく、決心を輝く月に誓った。 その時、れいむは不意に声をかけられた。 『れいむのまりさはどんなやつだったのぜ?』 捕虜のドスまりさであった。 昼間の一件以降、ドスまりさはずっと考えていた。 これまで通常種をずっと敵視してきた、しかし本当に憎い相手だったのか? 希少種を売った群れは許せない、だがこの群れが売った訳でもない、 全ての通常種を憎むのは間違っていたのではないか? そんな事を考えている時に、れいむの決意の声を聞いたのだ。 『まりさのことをききたいの?』 れいむもこのドスまりさが、まりさを殺した訳では無いと、 落ち着いて対応する事が出来るようになっていた。 『ただ、きになっただけだぜ・・・・』 『ゆゅ・・いいよはなしてあげる。 まりさは、とってもおばかでくいしんぼうでやさしいのよ。 くうきのよめないゆっくりでね、よくれいむにおこられてばかりだったよ。』 半刻ほど、れいむはドスまりさに、まりさの思い出を話して聞かせた。 ドスまりさもれいむのする話を真面目に聞いている。 思い出話をしていると、れいむは何だか元気が出てくる気がした。 『ゆゅ~れいむのはなしをきいてくれてありがとう。なんだかげんきがでてきたよ。』 『どすは、ただきいていただけなんだぜ、おれいをいわれるようなことはしてないんだぜ』 元気が出たれいむを見て、何故だか少し嬉しく感じるドスまりさであった。 翌朝、あーえんぜるさんは、こいしの群れ目指して出発した。 捕虜となった、ドスまりさとさなえは、こいしの群れまで連行される事となった。 『おたがい、いいかっこうですね・・・・』 『まったくだぜ、おぉぶざまぶざま・・・・ふっふはっはっは きめいまるがばけてでてくるんだぜ、まねするなっておこってくるんだぜ、はっはっは』 『ふふふ・・・そうですね・・・・おこられてしまいますね。』 やや自嘲気味ではあったが、ドスまりさも昨夜の会話で何か心が晴れた気がした、 さなえもこいしと話した事で、何やら思う事があったようである。 2匹の思う事が同じ事を指しているとは、この時は知るはずも無かった。 つづく ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー まだ終われません・・・・・・今しばらくお付き合い下さい。 何度も添削しているんですがUP後に気が付く事が・・・・・ なんとか完結まで頑張りたいと思っておりますので、 よろしくお願いします。 これまで書いた物 ふたば系ゆっくりいじめ 1097 ゆ虐ツアー ふたば系ゆっくりいじめ 1111 ゆ虐ツアー お宅訪問編 ふたば系ゆっくりいじめ 1116 雪原のまりさ ふたば系ゆっくりいじめ 1122 ゆヤンワーク ふたば系ゆっくりいじめ 1129 まりさの思い出 ふたば系ゆっくりいじめ 1152 まりさとつむり ふたば系ゆっくりいじめ 1154 ゆっくり種 ふたば系ゆっくりいじめ 1156 ゆっくり種2 ふたば系ゆっくりいじめ 1160 まりさとおにいさん ふたば系ゆっくりいじめ 1169 ゆっくり種3 ふたば系ゆっくりいじめ 1174 まりさとまま トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ドスがディアッカなのか -- 2013-09-04 21 08 58 続き楽しみにしてますよ。 ↓シナリオは作者の物コメントするなら もう少しましな事書こうよ。 -- 2012-09-02 01 37 30 とりあえず通常種どもは殺してくれませんか? -- 2010-06-30 23 40 17
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「ゆっくしちゅゆの?」 半開状態のアパートのドアを見たときは、鍵をかけていなかった己の愚かさと、泥棒に 侵入されたのではないかという恐怖に囚われた。 夏休みの間、実家に帰省するため、大きな荷物を送る手続きをコンビニでおこなって数 十分……。何故、自分はしっかりと戸締りをしなかったのか。 後悔と不安を胸にボクのバーカバーカとドアを開けてみれば、玄関に小さな饅頭が鎮座 している姿がそこにはあった。 うわああああああああ、めっちゃ可愛ぇぇなぁ! なんだこのちっさいの。おめめがくりくり動いてるで、オイ。 『ちゅゆの?』と、首を傾げたような姿勢のまま、つぶらな瞳でこちらをみている。 なんと穢れの無い瞳か。うわーうわーと叫びたいのを堪え、状況の把握にいそしむ。 これはあれか、噂のあれか、ゆっくりか!? 自分の住む地域ではあまり見ない生き物で 、目にするのは今日がはじめてだが、不思議饅頭生物と呼ばれる意味は理解できた。それ が持つ可愛さも含めて。 ちっちゃい赤いリボンをしている。確か、れいむ種というやつだったろうか? うわーうわー、可愛いなー。リボンが赤ちゃんゆっくりの挙動にあわせてフリフリ動く 。実際に見るのははじめてでも、これはやばい。コロリといきそうだ。武器は持たない、 ゆっくりだ! 可愛さは兵器! 自分はだいぶん混乱しているようだ。でも可愛い。うわ ーうわー。 赤ちゃんゆっくりはずるい。ちっちゃい生き物は無条件で可愛いものだ。……と興奮値 が一定量に至ったあたりで、やっとこさ疑問が追いついた。 当然の疑問:何故、赤ちゃんが一人でこんなところにいるのだろうか? 親がいないのは不自然だ。幼い子を置いてどこかに出かける親などいるはずがない。何 かあったら問題だ。自分なら目を離すだなんて、不安でしょうがない。それにこんなに可 愛い。 だとしたら何故だ? もう一度、状況を把握する必要がある。こうして出会ったのも縁 。放っては――赤ちゃんゆっくりが、不思議そうかつ好奇心一杯の目でこちらを見つめて いる。うわーいうわーい――おけないわけで、手持ちの情報だけで、必死に思考をフル回 転させる。 ――「ゆっくしちゅゆの?」―― この言葉が鍵になるはずだ。 邂逅一番この赤ちゃんゆっくりは、自分に言葉をぶつけてきた。赤ちゃんらしく、ろれ つがまわっていない言葉で。 少なくとも独りでいるときに、初対面の人間にぶつけた言葉なのだから。なら、正しい 言葉にして、その意味を推し量らなければならない。 考えろ。友人達から聞いたゆっくりの生態から、正しい言葉、赤ちゃんゆっくりが自分 に伝えたかった言葉を。 ●ゆっくりする生物である ●『ゆっくりしんでね!!!』と叫ぶこともある ●『ゆっくりしたけっかがこれだよ!!!』が不本意な末期の際の言葉 ぽっくぽっくぽっくちーん。 ずばり、ここから導き出される答えは、 ――ゆっく死するの?―― ゆっく死――おそらく餓死や怪我の悪化や病気で、誰にも助けてもらうことなく、寂し く死んでいくことを指すのではないか? ただ時間の経過のみがある死。 都会は恐ろしいところです母さん。 自分も進学のために、実家のある田舎からこの大学近郊に引っ越してきたが、アパート の優しい住人達との関わりがなければ、寂しさとストレスにやられていたかもしれない。 こっちも田舎だって? うるへー、ウチの実家がド田舎みたいな言い方はよせやー! さておき、自分は幸運にも良き隣人を持てたが、赤ちゃんゆっくりの一家はそうでなか ったに違いない。都会でのゆっく死。 ただ赤ちゃんゆっくりの両親は、最後に赤子を生かす選択をした。自分達の食事を子に 与え、子に未来を託したのだ。 もちろん、赤ちゃんであるこの子が独りで生きていける程、世の中は甘くはないだろう 。それでも、それでも生きていて欲しいと、親は願ったのだ。君に幸あれと。 自然と涙が溢れてきた。赤ちゃんゆっくりの両親の愛と、赤ちゃんゆっくりの行く末を 思うと、涙が止まらなかった。 この子は幼さゆえ、己が置かれた状況をきっちりと理解してはいないだろう。だが、両 親が死んだその様を覚えており、いずれ己もそうなるのではと、初対面である者に投げか けたのだ。 「わたしもゆっく死するのかな?」と。 その赤ちゃんゆっくりが、こちらの涙に対し、「どうしちゃの?」と訊ねている。他人 の痛みがわかる優しい子だ。ふと、昨年生まれた姉の子を思い出した。 姉子守をしていた時のことだ。一人暮らしをはじめ不安であったこちらの心を感じ取っ たのか、姉の子は指を握ってくれたのだ。幼子の小さな手で、握ってくれたのだ。守るべ き側が、逆に守られた。――それを、何故か思い出した。 泣いている場合ではない。涙を拭う。今、心に生まれた思いと誓いのままに動くと決め た。 「ゆっく死させへんで! ボクがお前をゆっく死させへんで!!」 「ゆっゆ!? ゆっ~♪」 笑っている。赤ちゃんゆっくりが、自分に対し微笑んでくれている。 ボクが! ボクが今日からお前のお母ちゃんやー! 美味しいもんを、ゆっくりできないぐらい、いっぱい食わせたる! 実家帰りに乗る電車の窓から色んな景色を見よう! めまぐるしく変わる風景は間違い なくゆっくりできひん! ハウスみかんを食べながら、車窓からの景色を楽しむのもええな! みかんのネットを ハンモック代わりに遊んでもええ。もちろんその楽しさに、ゆっくりなんて不可能や! 実家につけば、家族の皆が歓迎してくれる。誰もかもが賑やかな連中だ。新しい家族に 喜んで、ゆっくりなんてさせてくれないだろう。 父は特にそうかもしれない。父が姉の子を風呂にいれようとすると泣くので、赤ちゃん ゆっくりと一緒に風呂にはいろうと、はしゃぐかもしれない。風呂までゆっくりできない のだ。外まで聞こえるほど、ゆっくりできない笑い声が聞こえることだろう! そして、夜寝るときも一緒や! 決して、お前を一人でゆっくりさせへんで!! 手荷物を左手、赤ちゃんゆっくりを右手に、『ボク』はアパートを後にする。 「電車に乗るのははじめてか?」「ゆゆっ♪」と二人は互いに独りではなく、明るく笑 いあって旅に出る。 憂いはなく、ただ快なり。我らの旅は前途明るくただ快なり。 憂いも何も、今度こそ鍵はきっちりとかけたのだから……。 「れいむーれいむどこーっ! おへんじしてねーっ!」 「ゆっくりぷれいすのいりぐちがあいてないよー! どうしでぇぇぇぇっ!?」 「れいむのあがぢゃんどこなのぉぉぉぉぉぉっ!?」 「ざっぎまであいでだのにーっ!!」 「ゆっくりしていってね!!!」と戻って来た両親が―― 「ゆっくしちちぇいっちぇね!!!」と返事があると思っていた両親が―― 帰省のため、食料を腐らせないよう一切合切処分してあった『ボク』の部屋に、安全そ うだからと幼い赤ちゃんゆっくりを残し、餌を採りにいった両親が―― 鍵のかかったドアの前で泣き叫び、騒音が気になった見に来た『ボク』の御近所さんか ら話を聞き、赤ちゃんゆっくりとの再会の旅に出ることになるわけだが―― それはまた別の話、別の物語。機会があれば語ることにしよう。 ちびゆっくりの可愛さは殺人級だと思う。続き楽しみにしてます。 -- 名無しさん (2008-08-21 22 34 20) 次は赤れみりゃかちぇんを・・・ハァハァ・・・ -- 名無しさん (2008-11-02 01 53 18) 赤れみりゃ編希望!! -- れみりゃ好きの人 (2008-11-19 18 00 42) 待て、その理屈はおかし(rx 取り敢えず今日帰ったら同じ状況になってないかなぁと切に想う -- 名無しさん (2009-01-31 17 53 33) 続きが気になるなあ。涙の再会とか見てみたい。 -- 名無しさん (2009-08-21 11 46 07) 久しぶりに見たがやっぱり可愛いなあ…初心に戻りそう -- 名無しさん (2009-10-08 18 52 51) 続きが気になってしょうがない。 -- 名無しさん (2012-04-29 04 30 08) だまってドア開ける俺、プライスレス -- 名無しさん (2012-07-31 21 24 31) 名前 コメント
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※いじめの対象はありすメイン他おまけ程度です ※肉体的虐待より精神的虐待を目指しました ※俺設定を含みます ※その他あれこれとあるかもしれません 幻想郷のとある人里、その近くにある里山にゆっくり達の声が響いた。 「ゆっ!にんげんさんがいるよ!」 「ゆぅ~。れいむのおかあさんはにんげんさんはゆっくりできないっていってたよ」 「むきゅ!れいむのいうとおりだわ。ぱちゅりーもおかあさんからそうきいたもの」 「れいむ、ぱちゅりー、おちついて!かんたんにとりみだすなんてとかいはじゃないわ!」 まりさが発見した人間にれいむとぱちゅりーが怯え、ありすがそれを宥めている。 四匹は成体に成り立てのまだ若いゆっくりだが、親の躾が良かったのか人間の恐ろしさを十分に理解していた。 普段は里山のこの辺りにゆっくりが出没することはない。人里に比較的近く、人間が山菜などの山の恵みを採りに来る ここはこの山の奥の方に住むゆっくり達にとってはゆっくり出来ない場所だからだ。 ゆっくりは成体になると育った巣と親元を離れて一人暮らしを始める巣立ちを行う。 この四匹は徐々に近づいてくる巣立ちの日に備えて、 仲良し四匹組で自分の巣を作る新天地の下見をしているうちに張り切って進みすぎていたのだった。 「ん?ここいらへんでゆっくりを見るなんて珍しいな」 人間の男の方もゆっくりに気付いたようだ。 「ゆ、ゆっくりしていってね!」 まりさが意を決して人間に声を掛ける。本当なら一目散に逃げ出したかった。 しかし、もしゆっくりより遥かに強いという人間が襲いかかってきたら、まず犠牲になるのは運動の苦手なぱちゅりーだろう。 友達を見捨てるようなことは出来ない。いや、仮に出来たとしても絶対にやっちゃいけない。 「ああ、ゆっくりしていってね」 返ってきたのは四匹にとっては予想外の返事だった。 緊張状態にあった四匹の体が男の一言で弛緩する。特に、いざという時は自分が男に立ち向かってその隙にみんなを逃がそうと、 内心で死をも覚悟していたまりさは安堵のため息を吐いた。 「ゆ、ゆふぅぅ~」 そんな風になにやら固まったり弛緩したりしている四匹を不思議そうに見ながら、男が質問する。 「お前達、何でこんなところにいるんだ?」 「れいむたちは、もうすぐすだちをするんだよ!」 「むきゅ!むれでしごとをするいちにんまえのゆっくりになるの!」 「だから、いちにんまえにふさわしい、とかいはなおうちをさがしてここまできたのよ!」 挨拶を返してくれたことで、この人間は言われていた程ゆっくりできない訳ではないらしいと判断した三匹が次々に質問に答える。 「へー、そりゃおめでとう。でもこの辺は人間のテリトリーだから巣を作るには危ないぞ。 それにここからだと群れが遠いから、仕事とやらもちゃんとできなくなっちゃうぞ」 男のその言葉に、まりさが慌てて反応する。 「ゆゆ!しごとができないのはだめだよ!いちにんまえになれなくなっちゃうよ! いちにんまえになれないとけっこんもすっきりーもできないよ! まりさは、けっこんしてあかちゃんをつくって、おかあさんみたいなりっぱなゆっくりになりたいよ!」 どうやらこの四匹がいる群れでは、成体となって巣立ちをし、群れのために仕事をすることでようやく一人前と認められるようだ。 そして、一人前としての義務を果たすことでようやく結婚や出産の権利が認められるらしい。 義務と権利の相関。ゆっくりの群れにしては随分立派なことだと思いながら更に男は尋ねた。 「仕事ってのはどんなことをするんだ?」 「まりさはかりをして、ゆっくりできるごはんさんをあつめるよ!」 「れいむはほぼさんになるよ!おかあさんのいないこどもたちのめんどうをみて、ゆっくりさせてあげるんだよ!」 「ぱちゅりーはじむのしごとをするの。ごはんのりょうやおうちやこづくりのもんだいをかいけつするのよ」 「ありすは、とかいはなこーでぃねーたーになるわ!おうちやひろばをかざって、とかいはなえんしゅつをするの!」 なるほど、男は納得して頷いた。どうやら四匹ともそれぞれの特長を生かした仕事に就くようだ。 食料集めは絶対必須の仕事だ。食べなければ何もできない。 保母さんも分かる。もろい生き物であるゆっくりの子育ての過程ではどうしても親を失った子が多く出るだろう。 その世話をして一匹でも多く一人前にすることは群れの繁栄に繋がる。 事務も群れのためになる仕事だろう。食料を集めたら集めただけ食べてしまって、ちょっとした怪我や雨ですぐ飢えるといった事態を避けるため備蓄の指示をだす。 また、家造りや子作りは特に越冬時に問題になりやすいため、事前に入念な準備と指導が必要だろう。 いや、しかし、コーディネーターというのは何だろうか?家や広場を飾ると言っていたがそんなことが必要なことなのだろうか? 生活に余裕を持てる強い生き物、例えば人間や妖怪が余暇を利用してそういった楽しみを追求するのは分かる。 しかし、ゆっくりは弱い生き物だ。そう、無い知恵を振り絞り、必死に頑張って働いても他の生物にあっさりとその命を踏みにじられるほどに弱い。 そんな生き物に必要なのはまずは生きるために働くことではないだろうか? 男はその疑問を四匹にぶつけてみた。 「まりさとれいむとぱちゅりーの仕事は分かった。でもありすのコーディネーターは本当に必要な仕事のか?」 「ゆ?」 「ゆぅ~?」 「むきゅきゅ?」 「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!どっでも゛どがいはなじごどでしょおぉぉぉぉぉぉ!!!」 ありすを除く三匹の疑問の声とありすの絶叫が里山に木霊した。男はありすを無視して平然としたまま続ける。 「だって、そうじゃないか。なあ、まりさ。ありすは飾り付けをするよりご飯集めをした方が いっぱいご飯が集められて良いと思わないか?」 「ゆ?ゆぅ~、でも……」 「飾り付けは生きるために絶対必要って訳じゃないんだろ?なら、ありすには狩りに参加してもらって 美味しいものをいっぱい集めてもらう方が食べるものがたくさんになってゆっくりできるじゃないか?」 「ま、まりさにはわからないよ……」 「れいむはどうだ?ありすは飾り付けをするより、たくさんのこどもを育てて一人前にする方が群れに貢献できると思わないか?」 「ゆゆっ!」 「ぱちゅりーは?運動が苦手なぱちゅりーはありすが手伝ってくれれば、より効率的に働けるんじゃないか?」 「むきゅう……」 男が三人に声を掛けるのを聞きながら、ありすは焦っていた。まさか自分の仕事をこんなところで人間に完全否定されるなんて思ってもいなかった。 今の今まで都会派な自信に満ち溢れていた心が急速に萎えていく。もしも、群れで自分の仕事が認められなければ、仲良し組で自分だけ子供のままということになる。 嫌だ。絶対に嫌だ。 子供の頃からずっと一緒で仲良しだったみんなが一人前になるのを尻目に一人だけ子供のままでいる。 やがては結婚し、子供を作り、立派な親になるみんなに置いていかれて一人だけ結婚もすっきりもできないままでいる。 そんなの全然都会派じゃない。田舎者だ。とびきりの田舎者だ。 「ぞんなのい゛や゛だあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!ゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!!」 「ありす、おちついてね!ゆっくりしてね!」 「むきゅ!とりみだしちゃだめよ、ありす!そんなのとかいはじゃないわ!」 「どがいはじゃないのはい゛や゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」 れいむとぱちゅりーが何とかありすを落ち着けようとしている。その様子を横目にまりさは男に食って掛かった。 「おにいさんやめてね!ありすをいじめないでね!」 「別に虐めてるつもりはないんだけどなあ。ただ本当のことを言っただけであって」 男には反省の色は全く無い。いや、男はそもそも間違ったことを言ったとも思っていない。 普段ゆっくりと触れ合う機会の殆どない男には、ありすの都会派へのこだわりとそれを自分が踏みにじったことなど分かるはずがなかった。 「なにがぼんどうのごどだあ!ゆ゛っぐり゛でぎないじじい゛はゆ゛っぐり゛ぜずにじねぇ!!」 先ほどの男の言葉を聞き咎めたありすがとうとう暴発した。 れいむ、ぱちゅりー、まりさを置き去りにして男の足に向かって体当たりを繰り返す。 「おいおい、なんて事するんだ。せっかく群れのためになるよう忠告してやったのに。まったくありすは悪いゆっくりだな」 男のその言葉に、まりさは自身のあんこが急激に冷えていくのを感じた。代わりに忘れていた人間への恐れが急激に浮上してくる。 ありすの気持ちは分かるが人間を怒らせるのだけはまずい。 ふと横を見る。するとれいむとぱちゅりーは既に恐怖にぶるぶると震えていた。とても動けそうな状態ではない。 自分がやらなければならない。ありすを落ち着かせ、人間さんに謝って、みんなを連れて一刻も早くここを立ち去らなければならない。 「お、おにいさん!ゆっくりごめんなさい!ありすもわるぎがあるわけじゃないんです!」 「ジジイ呼ばわりした挙げ句に体当たりまでしといて悪気はないって言われてもなあ」 「ゆ、ゆぅ……。ありす、そんなことしちゃだめだよ!ゆっくりできなくなるよ!」 男とまりさの会話の間も体当たりを続けていたありすをまりさが制止する。 「ゆっくりまっててね、まりさ!もうちょっとでこのじじいをたおせるわ!」 しかし、ありすは従わなかった。いや、むしろ攻撃が効いていると確信して勢いを強めている。 あまりの怒りに人間への恐怖も親の教えもあんこの遙か彼方へ飛んで行ってしまったようだ。 「にんげんざんをだおぜるわけないでしょおおおお!!おねがいだがらやべてよおおお!!」 「う~ん、もういいや。最初は礼儀正しいゆっくり達かと思ったけどやっぱり害獣なんだな。 放っとくと里に迷惑を掛けるかもしれないしお仕置きしとくか!」 男の口から死刑宣告にも等しい言葉が発せられた。 恐怖のあまり硬直していたれいむとぱちゅりーがその言葉に弾かれたように動き出した。二匹揃ってゆっくり式の土下座を繰り返す。 「おねがいだがらびゅるじでぐだざいぃぃぃ!あやばりばずがらあ゛ぁ゛ぁ゛!」 「むきゅう!むきゅきゅう、むきゅう!」 懸命に命乞いをする二匹、ぱちゅりーに至っては余りの必死さに言語を失っている程だ。 しかし男はそんなゆっくり達の懇願を全く意に介さない。 「い~や、ダメだ。お前達はクズだ。害獣だ。一匹残らずお仕置きする」 そう言うと、男はゆっくりからすると信じがたい程の速さでいまだに体当たりを続けるありすとそれを止めようとするまりさから それぞれカチューシャと帽子を奪い、それでも土下座を繰り返すれいむとぱちゅりーからも飾りを取り上げた。 そのままの勢いで宣言する。 「お前達はまだ悪いことをしたわけじゃないから命だけは助けてやる。だが、ゆっくりにとって一番大事だという飾りは破壊させてもらう」 そして間髪入れずに全ての飾りを力尽くで引きちぎり、たたき割った。 「「「「ゆぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」」」」 四匹の悲鳴が里山に響き渡る。飾りのないゆっくりは仲間はおろか親姉妹からさえ排斥される。 これでもう四匹がゆっきりできる可能性は一切無くなったと言っても過言ではない。 「じゃあな!ゆっくりども!これに懲りたら少しは良いゆっくりになれよ!」 そして男は、悲鳴を上げた体勢のまま茫然自失の四匹を置いて意気揚々と里山を下っていった。 その顔には自分が悪いことをしたという罪悪感など微塵も感じられない。 逆に、里を害獣から守ったという達成感とその害獣にさえ更生の道を与えてやったという満足感に輝いていた。 おまけ どうしてこんなことになったんだろう。 男が去ってから数十分、ようやく思考を取り戻したまりさは自問自答した 大切な大切なお帽子さんを失ってしまった。 もうすぐ一人前になれるはずだったのに。お母さんや妹たちから祝福されて巣立ち、立派に仕事をこなし、 そしてやがてはれいむにプロポーズするはずだったのに。 全ては失われてしまった。 お母さんも妹たちも群れでの立場もれいむとの幸福な生活も生まれてくるはずだった子供達も、全て。 ほんのついさっきまで輝くような未来があったはずなのに。 今や残された未来は、飾りのない、ゆっくりできない日陰者ゆっくりとしてのくすんだ未来だけ。 どうしてこんなことになったんだろう。 「……ありすのせいだよ」 まりさと同じように沈痛な面持ちで何事かを考え込んでいたれいむがぽつりと言った。 そうか、ありすのせいだったのか。 「ありすがおかあさんたちのことばをわすれて、にんげんさんにさからったからこうなったんだよ……」 風の音に紛れてしまいそうなくらい小さな声だったその言葉は、しかし、今の四匹にはどんな音よりも大きく聞こえた。 そうだ、自分は必死で止めようとしたのにありすは……。 「むきゅ。それにありすはむれのためにならないしごとをしようとしてたわ。さいしょからゆっくりできないゆっくりだったのよ」 ぱちゅりーが更に付け加えた。 そうだよ、今考えればお兄さんが言ってたことが正しいじゃないか。 「ま、まって!ありすはそんなつもりじゃ「ばりずのぜいだよおおおおおおおおおおお!!!」 反論しようとしたありすの言葉を遮ってれいむが叫んだ。あんこの奥底から絞り出したような怨嗟に満ちた叫びだった。 「むきゅう。ありすにはしつぼうしたわ」 ぱちゅりーもありすを見限ろうとしている。 ありすは二匹の責めに耐えられなくなりまりさを見た。大好きなまりさ。とっても都会派で、格好良くて可愛いまりさ。 一人前になって、自分に自信が持てたその時には、ずっといっしょにゆっくりしようとプロポーズするつもりだったまりさ。 まりさならきっとありすを助けてくれる。 「……ま、まりさ」 まりさは何も言わなかった。ただその目だけが、怒り・憎しみ・絶望といった様々な負の感情が混じり合い爛々と輝いている。 まりさは何も言わなかった。何も言わないまま、ありすに渾身の体当たりを仕掛けた。 「ゆげぇっ!」 ありすは予想外の展開にまともな抵抗も出来ずにふっとんだ。全身に痛みが走る。 そして制裁はそれで終わらなかった。まりさと、感情を爆発させたれいむがありすに突っ込んでいく。 「……」 「ゆっくりしね!ゆっくりしね!」 「ごみくずありすはしにさない!しんでぱちゅりーたちにおわびしなさい」 無言で襲いかかるまりさの攻撃と怨嗟の言葉と共に襲いかかるれいむの攻撃。ぱちゅりーの罵声。 ありすは身も心も既に虫の息だ 「も、もっとゆっく――ゆべぇっ」 とうとうありすはお決まりのセリフすら言えずに息絶えた。 三匹はそれでも決して攻撃を止めようとしない。 攻撃を止めれば現実と向き合わなければならなくなる。これから死ぬまで全くゆっくり出来ないであろうという現実と。 それが何より恐ろしかった。先にあっさりと死んだありすはまだ幸せなのかもしれない。 これから先、この三匹に決して幸福は訪れない。 このSSに感想をつける
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(一匹目 虫歯) 「次の方どうぞ~。どうなさいましたか?」 「いやー。どうも虫歯になってしまった様で、一昨日から随分痛がっとるんですわ。 体が餡子でできてる癖に虫歯になるなんて・・・痛がってるのを見るのも一興と思って放って置きましたが、 流石に一日中ゆぅゆぅ泣かれるとねぇ・・・五月蝿くてかなわんのですよ。先生、何とかなりませんか?」 「ゆー、ゆー、いたいよー・・・」 「解りました。お任せ下さい。では、治療が終わるまで待合室でお待ち下さい。」 「さて・・・どうしたもんかねぇ・・・」 「どうしたもんかねぇ・・・って、先生、今『お任せ下さい』って言ったじゃないですか。」 「ん?まあそう言ったけどさぁ、ゆっくりの虫歯なんて初めて見たよ。どうすんのよ、これ。」 「どうすんのよって・・・あんた医者でしょうが。」 「医者って言ったって・・・ただオレンジジュースぶっ掛けたり、インチキ治療して治療費取ってる なんちゃってドクターだぜ、俺は。別に専門の学校で勉強したわけでもねーし。 まったく皆何を期待してんだか。いい加減気付けよなー。」 「・・・」 「だいたいよー、ゆっくりなんてその辺にいくらでもいるんだから。 具合が悪くなったら取っ替えたらいいんだよ。金払って治療するなんて、あいつら頭湧いてるんじゃねーか?」 「そんな事言われても困りますよ。インチキでもいいから治療して金取ってもらわないと。 私、先月の給料まだ貰ってないんですからね。私の分だけでも金稼いで下さいよ。」 「へーへー。わっかりましたよー。まったく人使いの荒い看護師だぜ・・・」 「何か言いました?」 「ナニモイッテナイヨー。」 「ゆーん。いたいよー。はやくいたいのなおしてね・・・」 「さて、じゃあ始めますか。おい、ゆっくり。口を開けてみろ。」 「あーん。」 「あーあーあー。ひっでえなこりゃ。素人の俺でもわかるぜ。完全に虫歯だね。しかも一本じゃねーな・・・ 一本づつ歯を削るのもだりーな。めんどくせえ、全部抜いちまうか。」 「ゆゆっ!やめてね!はがなくなったらゆっくりできないよ!」 「はぁ?おめーがどうなろうと知ったこっちゃねぇんだよ。しかし、確かに虫歯を全部抜いてそれで終わり、 ってわけにもいかねーな。歯無しのゆっくりにして返したら飼い主怒るだろうしな。」 「どうするんです?」 「うーーーーん。そうだな・・・歯を全部抜いて、ばれない様に差し歯にしようか。 君、ペンチ持ってきて。あと昨日治療に失敗して死んだゆっくりがいただろ。 そいつの死体から歯を引っこ抜いてきて。」 「やめてね!やめてね!おいしゃさんなんでしょ!ちゃんとれいむのはをなおしてね!」 「うるせーなー。あんまり五月蝿くしてると、治療のショックで死んだ事にして殺しちゃうよ?」 「!!!!!」 「先生、持ってきましたよ。」 「おー、サンキュー。じゃ、早速始めますか。」 「やめてね!おねがい・・・れいむのはをぬかないで・・・ゆぎゃあああああ!!!!」 「いだいよおおお!!!」 「ブチッ」 「ひぎいぃぃ!!!」 「ブチッ」 「いやあああああ!!!」 「ブチッ」 「や、やめて・・・いいいいい!!!」 「ブチッ」 「やめでえええ!!!」 「ブチッ」 「もういやだあああ!!!おうぢがえるうううう!!!」 「ブチッ」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛!!!」 「ブチッ」 「ブチッ」 「ブチッ」 「ブチッ」 「ブチッ」・・・ 「ゆぅぅぅぅぅぅ・・・はが・・・れいむのはがぁ・・・」 「よし、次は新しい歯を刺していこうか。それっ!」 「ゆぎいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」 「あ、あれ?刺さらない・・・うーん、困ったなぁ・・・しょうがない。ボンドでくっつけるか。」 「ボンドで付けただけでは、後で取れてしまうんじゃないですか?」 「あーん?いいんだよ別に。飼い主に渡した時だけくっついてれば。あとはどうなろうと知ったこっちゃねーよ。」 「ふぅ・・・これで全部終わったな。」 「ゆぅぅ・・・ゆぅぅ・・・」 「先生、なんか歯並び悪くありません?」 「ん?そう言われてみると確かに・・・やすりで削るか。」 「いやっ!やめてっ!おねが・・・ゆぎゃああああああああああああ!!!!!」 「はい、終了ー。あーあ、やっと終わったよ。」 「ゆううううう!!!よくもやってくれたね!れいむはおこったよ!おじさんにいいつけてやる!!!」 「はいはい。もし起きた時に覚えてたらねー。プスッとな。」 「ゆぴっ!!!な、なにをした・・・の・・・ゆぅ・・・ゆぅ・・・」 「あれ?いったい何をしたんです?」 「ああ、睡眠薬を打ったんだよ。色々聞かれたからな。飼い主に告げ口されたら困るし。 これで三日くらいは起きてこないはずだ。三日も経てば忘れるだろ、餡子脳だし。」 「じゃ、こいつを飼い主のとこへ返してきてくれ。それと次の患者も中に入れるように。」 (二匹目 出不精) 「次の方どうぞ~。どうなさいましたか?」 「実はこの子ゆっくりなのに・・・外で他のゆっくりと遊んだりしないんですよ。」 「ほう。外出恐怖症ですか?それとも近所の友達にいじめられたとか?」 「いえ、そういった訳では無いんです。友達が家に遊びに来た時は仲良く遊んでいます。 それに自分から外に出る事は無いんですが、私がだっこして外に連れ出すのはあまり嫌がらないんですよ。 たぶんただの出不精だと思うんですが。」 「それくらいなら特に問題無いのでは?」 「そうなんですが・・・このままじゃ運動不足で不健康になってしまうでしょう? 私は一人暮らしで昼間は家を留守にしていて、この子の相手をしてられないんです。 だからできればこの子には、日中は他のゆっくりと一緒に外で遊んでいてほしいんです。」 「うーん。なるほど。解りました。お任せ下さい。では、カウンセリングが終わるまで待合室でお待ち下さい。」 「さーて困ったねぇ。うちにはゆっくり専門のカウンセラーなんていねーし。どうすんべ?」 「無理なら無理って最初に言ったらいいのに・・・」 「ん?まあそうなんだけどね。あの飼い主一人暮らしって言ってたじゃん? 一人暮らしなら一杯金ため込んでるんじゃねーかと思って。少しくらいぼったくっても文句言わねーだろ。」 「外道・・・」 「しかしそれも、このゆっくりが自分で外に出る様にならないと話にならねーんだよな。 治療は失敗しました、でも金はたっぷり頂きます、じゃ流石に納得しないだろうからなぁ。」 「あたりまえですよ。」 「うーん。とりあえずこいつが外に出たがらない理由でも聞いてみるか。 おい、ゆっくり。どうしてお前は外に出るのが嫌なんだ?」 「ゆ?まりさはおうちでゆっくりするのがすきだよ。おそとはゆっくりできないよ。」 「そんな事無いだろう。お前の仲間は皆外でゆっくりしているぞ。」 「ゆぅぅ・・・そんなこといわれても・・・まりさはおそとにいるとなぜかゆっくりできないの。」 「飼い主と一緒に外に出るのは平気なんだろ?」 「ゆ。おねえさんといっしょだととてもあんしんできるの。だからゆっくりできるよ。」 「なるほどねぇ。自分が安心できる場所じゃないとゆっくりできない訳か。 で、こいつにとって外は安心できる場所じゃない。つまり、外が安心できる場所だと教えなきゃいけないのか。 こりゃ専門のカウンセラーに任せないと無理っぽいねぇ。」 「おねえさんのとこにかえってもいい?ここじゃゆっくりできないよ。」 「そんなこといわれてもね。困るんだよ。お前がちゃんと自分で外に出られる様にならないと。 それまではここにいてもらうよ。」 「いやだよ!ここじゃゆっくりできない!ゆっくりおうちにかえるよ!」 「あ!こら、待て!おいっ!そいつ捕まえろ!」 「はい。」 「ゆううううう!!!はなせえええええ!!!おうちかえるううううううう!!!!!」 「はぁ・・・重症だねこりゃ。どうしたもんか・・・」 「いやだああああ!おねえさーん!おねえさーん!たすけてえええええええ!!!」 「どうします?一回痛い目にあわせて直接体に教え込みますか?」 「うーん・・・流石にそれはまずいだろ。体に傷が残ったらばれるしなぁ。」 「はなぜえええええ!!!おうぢがえるう゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!!!」 「しょうがねえなあ、奥の手を使うか。」 「奥の手?」 「実は以前自己啓発セミナーを主催していた事があってな。馬鹿共から金を巻き上げてたんだが・・・ その時催眠術を使って受講者達をハメてたんだよ。そんで変な壺とかネックレスとか高額で売りつけてな。 こう見えて結構催眠術には自信あるんだぜ。昔取った杵柄ってやつだ。」 「あんたそんな事もやってたんですか。つくづく外道ですね。」 「あんま褒めるなよ。じゃ、早速やりますか。 おい、ゆっくり。この紐の先についたコインをよーく見るんだ。」 「いやあああああああああ!!!おねえさあああああああん!!!ゆっくりできないいいいい!!!」 「あらら。だめだこりゃ。言う事聞きゃあしねえ。 しかたねーな。君、この煙草をゆっくりに吸わせてくれ。」 「げほっ!げほっ!げほっ!ゆ?ゆ?ゆゆっ?ゆふふ、ゆふふふふふ・・・」 「あれ?静かになりましたね。なんです?この煙草?」 「ん?ああ。あんまり大きな声では言えない葉っぱが入ってる煙草だよ。深く詮索するな。」 「え・・・それって・・・先生、そんなの吸ってるんですか?」 「まさか。その手のもんは自分でやるもんじゃない。馬鹿に売りつけるもんだ。」 「そんな商売やってるんだったら医者なんてやる必要無いじゃないですか。てゆうか金あるなら給料払え。」 「もう足を洗ったんだよ。それはたまたま手元に残ってただけだよ。」 「たまたま?」 「そう。たまたま。」 「・・・・・・(ジーーーーー)」 「ゴホン・・・う、うん。じゃあ催眠術を始めようか。おい、ゆっくり。このコインを見るんだ。」 「ゆぅ~~~~~~~~?」 「ほら、コインが左右にゆっくり揺れて・・・じっと見つめていると・・・ だんだんと・・・ゆっくりとした気分になってきただろう?」 「ゆぅ~~~?まぁいさはぁ~~、ゆぅ~~~くい~~~、しへき~~た~~~お~~~~~~~?」 「そう、お前はとてもゆっくりしてきたな。そしてだんだんと眠くなってきた。 そして明日の朝目覚めた時には、今日の出来事は忘れ、今までの自分じゃない違う自分に変わっているんだ。」 「ま~~いは~~~わ~~~~、ち~~が~~う~~、ゆっくい~に~~、かわゆ~~~~~?」 「朝目が覚めたら周りを見てごらん?なんだか様子がおかしいね。とてもゆっくりできないよ。 家の中にいると不安で不安で、とてもゆっくりどころじゃない。早く外に出ないと。」 「ゆゆゆ~~~~?おうちぃはぁ~~~、ゆ~~くい~~、できな~ひ~~のぉ~~~~。」 「そうだ。外に出ないと。外はとてもゆっくりできるよ。明日からは寝るとき以外ずっと外にいるんだ。」 「ゆふふふふふ~~~~~~。お~~そと~~~でぇ、ゆ~~~~~く~~~~~い~~~~~~・・・」 「・・・寝ましたね。これで成功なんですか?」 「ん?たぶんね。これで明日からは、夜に寝るとき以外は家の中ではゆっくりできない。 雨の日は外に出られなくて家の中で発狂するかもしれんが・・・まぁ、それは俺の知ったこっちゃねーな。」 「てゆうか、なんで家の中でゆっくりできなくなる様な催眠をかけたんです? 単に家の中でも外でもゆっくりできる様になる催眠で良かったんじゃないですか?」 「それやっちゃうとあの飼い主は二度とこの病院にこないだろ?無事解決だもんな。だからそんな事はしない。 このゆっくりは、もう家の中じゃゆっくりできない。そのうち飼い主もそれに気がつくだろ。 そしたらまた、きっとここに来るぜ。『この子、家の中じゃゆっくりできない様なんです』とか言ってさ。」 「んで、今度はカウンセリングと称して催眠を解いてやるのさ。もちろん金を取ってな。 そうすると最初に戻ってしまうな。こいつはまた外ではゆっくりできなくなる。 そしてまたうちに来るさ。そしたらまた催眠をかけて・・・あははw何回目で気が付くかなぁ。賭けようか?」 「うわぁ・・・」 「じゃ、こいつを飼い主のとこに返して、次の患者を入れてくれ。」 (三匹目 食中毒) 「次の方どうぞ~。どうなさいましたか・・・って、あーーーーーーーーーっ!」 「よう!久し振り。五年ぶりくらいか?お前が医者やってるって聞いてな。来てやったぜ。」 「なんだぁ?頭でも打ったのか?お前がゆっくりを飼うなんて・・・ ゆっくりに癒しを求めるなんて、お前のガラじゃねーじゃん。」 「あったりめーだろ。俺の心を癒してくれるのは、女が貢いでくれるお金だけだよん♪ このぱちゅりーは今の女が飼ってるのさ。」 「うわあ・・・ヒモをやってるんですか。流石先生の友人ですね。人間の屑です。」 「照れるじゃねーか。そんな褒めんなよ。ま、そういう訳だ。ちゃっちゃと治してやってくれや。 ダチの頼みだ。当然タダでやってくれんだろ?」 「まぁ・・・タダでやるのは別にかまわんが・・・俺は素人だぞ?それでもいいのか?」 「はい?お前無免許でやってんの?相変わらずだなw。てっきり専門の学校に行って勉強したのかと思ったぜ。」 「なわけねーだろ。お前と違って額に汗して働いてたんだよ。学校行く暇なんてあるわけねーだろ。」 「五年間なにやってたんだ?」 「高級羽毛布団のセールスとか、住宅リフォームの仕事とか、高齢者向けの高級呉服の販売とか、 健康食品の通販とか、多重債務者の債権を一本化してあげる仕事とか、 なぜか交通事故の現場にいる弁護士の役とか・・・って、んな事はどーでもいいんだよ。 それよりそのゆっくりだろ。そいつどうしたんだよ。随分顔色がわりーじゃねーか。」 「ああ。忘れてたwこいつさぁ、なんか賞味期限切れのものを食ったみたいなんだよ。たぶん食中毒だな。」 「ゆぅぅぅ・・・ゆぅぅぅ・・・」 「で?それを俺にどうしろと?」 「いや・・・治せよ。」 「治しましょうよ。」 「むきゅぅぅぅ・・・」 「治せって言われてもねぇ・・・どうしよ?とりあえず食ったものを吐き出させてみるか。」 「どうやって?」 「そりゃ人間と同じさ。喉の奥に指を突っ込んでこうやって・・・」 「ゆうっ!ゆげっ!ゆげええええええええ!!!!!!!!!!!」 「ほらほら、もっと吐け、もっと吐け。」 「げぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ・・・」 「ん?もう出ないか?」 「ゆげっ!ゆげっ・・・ゆぅ・・・ゆぅ・・・むきゅぅ・・・」 「あーあ、随分吐き出したなぁw体が一回り小さくなった。皮が皺だらけだよ。どうする?このままでいい?」 「このままじゃまずいなぁ。なんか体に詰めてやるものねーか?」 「こいつの餡子って何餡よ?」 「さぁ?適当でいいんじゃね?あっ、それでいいじゃん。それ詰めろよ。」 「えーーー。これ?これ、俺の三時のおやつなんですけど・・・イチゴ食べる時にはこの練乳かけないと・・・」 「てめーの間食なんて知るかよ。医者なんだからさっさと治療しろ。」 「はぁ・・・しかたねー。君、そこの注射器取ってくれる?」 「はい、どうぞ。」 「んじゃ入れるよ。はい、プスーッとな。」 「ゆぽっ!ゆぴっ!ゆぺっ!ゆっきゅうううううううううううううう!!!!!」 「あら、気絶しちゃった・・・ま、死んでねーからいいだろ。 金は取らねーんだから文句言うなよな。じゃ、次の患者を呼んで来て。」 (四匹目 ?) 「次の方どうぞ~。おやおや、随分かわいい患者さんだ。」 「先生こんにちわ。」 「はい、こんにちわ。じゃ、どこが悪いのか調べるから、着ている服を全部脱いで・・・」 「先生・・・真面目にやって下さい。怒りますよ。」 「ゴホン・・・えーと、お嬢さんが連れて来たありすはどこが悪いのかな?」 「どこも悪くないの。」 「はい?どこも悪くない?じゃあ何しに来たのかな?ああ、先生と遊ぶために来たのかい? それなら向こうの部屋に行って、二人っきりでお医者さんごっこでも・・・」 「先生・・・幼女相手に何言ってるんですか。いい加減にしないとぶん殴りますよ?」 「?」 「ゴホン・・・えーーーと、どこも悪くないなら病院に来る必要は無いんだよ。来てくれたのは嬉しいけどね。」 「あのね、テレビでやってるみたいにしてほしいの。」 「ん?」 「テレビに出てるお医者さんみたいに。お医者さんがお仕事してるとこ見たいの。」 「うーん良く解らんなぁ・・・職場見学したいの?」 「先生、ひょっとしてこの子はオペをしているところを見たいのではないでしょうか。 この間、外科医が主人公のドラマをやってたじゃないですか。」 「うん!」 「なるほどねー。でもいいのかい?うちには麻酔なんて無いよ。ありすはとても痛がると思うけど・・・」 「いいの!ありすちゃんは私の言う事なんでも聞いてくれるの。言う事聞かないとパパがお仕置きするから。 そうだよねー♪痛いのくらいがまんできるよねー♪」 「ゆ、ゆぅ・・・」 「そうかい。じゃあやるけど、一体どんな事したらいいんだ?」 「この間のドラマでは弾丸の摘出手術をやってましたね。それを真似たら良いのでは?」 「そうしようか。でも道具がなぁ・・・うーん・・・うちには手術の道具は置いてないしなぁ。」 「まあ、そこら辺は適当に。雰囲気だけでも味わってもらったらいいんじゃないですか?」 「そうだな。じゃあメスのかわりにカッターでも使うか。あとピンセット持って来て。 それから、縫合するために針と糸が必要なんだけど。君、裁縫セットとか持ってる?」 「はい、全部揃いましたよ。」 「早いね・・・」 「オホン・・・ではこれよりオペを開始します。」 「わくわく。」 「ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・」 「おいおい、そんなブルブル震えるなよ。手元が狂ってしまうだろ。死んじゃっても知らねーぞ。」 「ゆっくりやめてね・・・おねがい・・・たすけてください・・・」 「だめだよーそんな事して先生を困らせたら。パパに言いつけてお仕置きしてもらうよ♪」 「ゆぅ・・・」 「じゃ、始めるよ。メス。」 「はい。」 「それじゃ、スーッっとな。」 「ゆぴいいいいいいいいいいい!!!」 「あれ、何だこのカッター。切れ味悪いな。そぉい!」 「ゆぎゃあああああああああああああああああああああ!!!!!!!」 「あらら、皮だけじゃなくて餡子ごと切っちゃった。ま、いっかwじゃ、次。鑷子。」 「はい。」 「ゆああああああああ!いだい!いだいよおおおおおおおおおおおお!!!」 「ピンセットを使って弾丸を取り出す訳だが・・・どこにあるのかな~?」 「先生!きっと、ずーーーーーーっと奥の方にあると思うの!がんばって!」 「よーし、先生がんばっちゃうぞー!」 「ゆぎぃ!やめてね!やめてね!からだのなかかきまぜないでね!」 「それっ!ぐるぐるぐる~!」 「ゆっぴいいいいいいいいいいいいい!!!!」 「あれ?なんだろ?ホントに何か出てきたよ。銃弾じゃないのは確かだけど・・・なんだこれ?」 「あ・・・先生、それ飼いゆっくりの逃亡を防ぐためのチップですよ。ゆっくりの現在位置を知らせる物です。 それを取り出したらまずいですよ。」 「やべっ、戻しとかないとw」 「ゆひいいいいいいいいいいいいい!!!!」 「あははは!先生っておっちょこちょい~♪」 「はい。これで無事、弾丸の摘出は終わりました。後は縫合だけなんだけど・・・ 俺、裁縫って苦手なんだよねー。君、替わりにやってくれる?」 「はい。」 「チクチクチクチクチク・・・」 「いいいいいいい!!!!いだいいいいいいいいいい!!!!!やめでええええええええ!!!!」 「どうじでごんなこどずるのおおおおおおおおおお!!!!!」 「ありすはな゛に゛も゛わ゛る゛い゛こ゛と゛し゛て゛な゛い゛の゛に゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!!!」 「だれがだずげでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!!!!」 「お゛か゛あ゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!!!お゛か゛あ゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!!!」 「はい。終わりましたよ。」 「御苦労さん。」 「ありがとう!先生、おねえさん!今日はとっても楽しかったの!」 「そうかい。そりゃあ良かった。こんなので良かったらいつでも見せてあげるよ。また遊びにおいで。」 「うん!」 「そうだ。今度来た時は注射を見せてあげよう。太くておっきい注射だぞ。」 「え~~~こわ~い♪」 「はっはっは!先生自慢の注射だぞ。それを使って二人でお医者さんごっこしようね。」 「(駄目だこの先生・・・もう転職しよう・・・)」 end 作者名 ツェ 今まで書いたもの 「ゆっくりTVショッピング」 「消えたゆっくり」 「飛蝗」 「街」 「童謡」 「ある研究者の日記」 「短編集」 「嘘」 「こんな台詞を聞くと・・・」 「七匹のゆっくり」 「はじめてのひとりぐらし」 「狂気」 このSSに感想を付ける