約 1,476,063 件
https://w.atwiki.jp/83452/pages/11926.html
唯「私だってあずにゃんのこと大嫌いだもん」 梓「じゃあ「あずにゃん」て呼ばないでくださいよ」 唯「……わかったよ、あずさ」 梓「……下の名前で呼ばないでください」 唯「……中野、ちゃん」 梓「はい、それでこっち見ないでください。話しかけないでください」 唯「……」 それから…… 唯「……りっちゃんたち、今日来ないんだってさ」 梓「そうですか、じゃあ私帰ります」 唯「……練習してきなさいよ」 梓「……唯先輩、私の事嫌いなんでしょ?だったら……」 唯「関係ないよ、先輩命令だよ。ちゃんと練習しなさい」 梓「……わかりました、先輩命令なら、仕方ないです」 唯「そう……」 梓「じゃあ、私音楽室の外で練習してますね。先輩は中でやっててください」 唯「……他の部活に迷惑だからここでしなさい」 梓「……先輩命令、ですか?」 唯「……そう、だよ」 梓「……わかりました、じゃあ私部室の隅で練習してますね。近づかないでくださいね」 唯「……わかってるよ」 梓「……私の事、大嫌いなんでしょ?」 唯「……だいっきらい……だよ……っ!」 梓「そうですか……」 唯「……」 梓「私も、唯先輩なんてだいっきらいです……」 唯「……」 唯「……中野さんも、私に話しかけないでよ」 梓「……!」 唯「……わたしのこと、だいっきらいなんでしょ?」 梓「……」 梓「わかりました、平沢先輩……」 唯「……!」 唯「……」 梓「……」 唯(……あっ、また間違えちゃった) 梓「……」 唯(……あやまれば、許してあげるのに) 梓「……平沢先輩」 唯「っ!……なに、中野さん」 梓「……へたくそなギター、耳障りだから帰っていいですか?」 唯「……!」 唯「……中野さん、さっきから全然練習してないでしょ。練習してから帰りなさいよ」 梓「……先輩命令、でしょ?」 唯「……当たり前だよ、ていうか常識だよ」 梓「……それはすいませんでした、平沢先輩」 唯「……!」 梓「……ていうかできないんだったらテンポ遅くして……」 スクッ 梓「……なんですか」 唯「……さっきから生意気だよ、中野さん」 梓「……だったらどうしたんですか」 唯「……いいかげんにしてよ」 梓「っ!」 ガタッ 梓「な、なにするんですか!離してください!」 唯「生意気な後輩だもん、これは指導だよ」ギュッ 梓「ふざけないでください!抱きついてるだけじゃないですか!」 唯「……違うよ」 梓「えっ……」 ガタン! 梓「……押し倒された……」 唯「お仕置き、だよ……」 梓「……なんなんですか」 唯「……」 梓「わたしのこと、大嫌いなんでしょ?」 唯「……うん、大嫌い」スッ 梓「っ!」ビクッ 唯「嫌いだよ、あずにゃんなんか大嫌いだよ。生意気だしすぐ怒るし」ポロ… 梓「……」 唯「きらい、きらいきらいきらいぎら゛いあずにゃんなんが!だいっぎら゛い!」ボロボロ 梓「……ったら……してよ……」 唯「ふぇ……?」グスッ 梓「きらいなんだったらはなじでよおぉぉぉ!」 ガタッ 唯「きゃあ!」ドタン! 梓「わだ…わだじだっでぇ……ゆいぜんぱいの事なんかだいっきらい!」ボロボロ 梓「わだし……わだしゆいぜんぱいの事だいすぎなのに゛ぃ……グスッ」ボロボロ 梓「ゆいぜんぱいわたしのこと……はぁ…ぎらいっでぇ…う゛うっ」 梓「う゛……う゛え゛えええええええん」ボロボロ 唯「あずにゃあん……グスッ」 梓「きらい!きらい!嫌いなんだからはなしてよ゛ぉ!」 唯「あずにゃあん……あずにゃあん……!」ギュッ 梓「はな゛じてぇ……はなしてよぉ……」 唯「あずにゃあん……」サスリサスリ 梓「うう゛っ……はぁ……ぐすっ……はぁ……」 唯「……あずにゃあん……ごめんねぇ……」サスリサスリ 梓「うぅっ……ひっく……」ギュッ 唯「あずにゃん……ごめんね、あずにゃん私のこと好きでいてくれたのに……」 唯「「嫌い」なんて言わせちゃって……」ギュッ 梓「うん……うん…」グスグス 唯「あずにゃん、好きでいてくれてありがとうね。ごめんね、嫌い、なんて言っちゃって」 唯「私も……あずにゃんのこと大好きだからね」ギューッ 梓「……」グスッ 梓「……唯先輩なんて、大嫌いだもん」 唯「あずにゃあん……そんなこと言わないでよぉ……」 チュッ 唯「ふえっ!?」 梓「……嫌いだから、いじめるもん」 唯「……///」 梓「いっぱい、いーっぱい、いじめるもん」 唯「……///」 チュッ 梓「ん!……っ」 唯「私も、あずにゃんなんか大嫌いだよ」 梓「ふぇ……?」ジワッ 唯「だからいっぱいいじめてやるっ」ギューッ 梓「ふわっ!?///」 チュッ チュッ チュッ チュッ チュッ 梓「んぁ……ふわぁ……///」ハァハァ 唯「きらい……」チュッ 唯「きらい……」チュッ 唯「だいっきらいっ」チュッ 梓「ん…んんっ///」 チュッ 唯「ふわぁっ!///」 梓「わ、わたしも」 梓「きらい」チュッ 梓「きらい」チュッ 梓「だいっきらいですっ///」チュッ 唯「む……むむむーっ///」 チュッ 唯「きらい///」チュッ 梓「だいっきらいっ///」チュッ 唯「だいだいだいっきらいっ///」チュッ 梓「すっごくすっごくだいっきらいっ///」チュッ 唯梓「むぅ……」 唯「だいだいだいだいだいだい!」 梓「だいだいだいだいだいだい!」 唯梓「だいっ!」 唯梓「//////」 「……すきっ!」 チュッ! お、わり だよん? 戻る あとがき 喧嘩の理由は各自で妄想しといてくらさい。 人生初SS。 こんなカス文章に付き合ってくれてありがとう。 今から自動車学校の仮免の試験だわ。 ノシ
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1735.html
ゆっくりを地獄に叩き落す鬼のような人間さん(嘘) 31KB 現代 作者はマ・あきです 作者はマ・あきです 一話完結 これまでの作品とは一切関係なし 今年はなかなか寒い。 数年ぶりに大雪だ。 庭にも雪がどっさりと積もり、今もしずしずと雪が降り積もる。 とても静かな雪の夜だ。 石油ストーブをがんがんに焚いていたが、 寒いからといって、窓をしめきっていては空気が悪くなる。 窓を全開にして換気してみよう。 この季節、虫が入ってくることもない。 僅かに雪が入り込んでくるが、それくらいは構うまい。 窓を開けっ放しにしてしばらく放置。 自分はその間、別の部屋に退散するとしよう。 ゆっくりを地獄に叩き落す鬼のような人間さん(嘘) さて、そろそろいいかと部屋に戻ってくると、 見慣れない物体が部屋の隅に固まっている。 なんとゆっくり。 窓を開けていたとはいえ、この季節、雪が降り積もる中でゆっくりとは。 「ゆ・・・、ゆぅ・・・?」 成体と見えるまりさがこちらを見上げて弱弱しく鳴く。 寒さのせいか、他の要因か随分と衰弱しているようだ。 「にんげんさん・・・、みんなをたすけてあげてね・・・。」 成体まりさの他には、成体のれいむ一匹と 子まりさ一匹、子れいむ一匹。 どいつもこいつも酷く衰弱しているようだ。 特に子ゆっくりは死に掛けているように見える。 「・・・・・。」 どうしたものかなと思案しながら、 まずは窓を閉める。 流石に寒い。 改めて暖房を入れる。 「にんげんさん・・・。」 まりさが、再び弱弱しく呼びかけてくる。 どうするか考えているうちに、ゆっくりたちが全部死んでしまいそうなので、 とりあえずゆっくりたちを暖房の前に運んでやる。 「ゆ、ゆああああああ!あったかいにぇ!」 「れいみゅ、さむくにゃいよ!ぽーかぽーかだよ!」 「ゆうううううう!よかったよー! れいむのおちびちゃんたちが、げんきになったよー!」 「ゆっ、ゆっ、ゆっ・・・!よがっだー!ほんどーによがっだよおおおおお! にんげんざああああん!ありがどうだよおおおおおぅ!」 あれから一時間。 ゆっくりたちはすっかり元気だ。 なんと言うか、瀕死の状態から全快までに時間が掛からなくて大変よろしい。 「ゆん!にんげんさんのおかげで、みんなげんきになったよ! ほんとうにありがとうだよ!」 お礼を言ってきたのは、父まりさ。 この四匹は家族で、まりさが父、れいむが母だそうだ。 「にんげんさんのくれたごはんで、みんなげんきになったよ! おちびちゃんたちも、にんげんさんにおれいをいおうね!」 「ゆー!にんげんしゃん、ゆっくちありがとうにゃんだじぇ!」 「ゆっゆっ!にんげんしゃん、れーみゅ、げんきににゃったよ! ゆっくちしていってにぇ!」 母れいむに促されて子ゆっくり共もお礼を言ってきた。 「おー、ゆっくり、ゆっくり。」 こいつら、結局暖房の前に連れてきてやっただけじゃ回復しなかった。 寒さだけでなく空腹、正確には危険なレベルの栄養失調でも死に掛けてた。 仕方ないから買い置きの大袋入りのチョコとかビスケット、 それに俺の人生でも初のホットオレンジジュースを作って出してやった。 それを最初はもそもそと、そして食べながら体力が回復したのだろう、 次第に勢いよく、結構な量を食べきった。 その頃には体も十分温まったのだろう。 見ての通り煩いくらいに元気になってくれた。 「ゆっくりー」 「ゆっくりー」 「ゆっくちー」 「ゆっくちー」 「お前らうるさい。」 煩いゆっくり共に静かにするように注意してから、こいつらに話を聞いてみる。 何で人間の家に入ってきたのかとか、なんであんなに弱ってたのかとか。 大体想像はつくけど聞いてみる。 「ゆ・・・。まりさたちのおうちは、あめさんとかぜさんにこわされちゃったんだよ・・・。」 「れいむたち、もうなんにちもむーしゃむーしゃしてなかったんだよ・・・。」 「おにゃかへってたんだじぇ・・・。でも、ごはんさんどこにもなかったんだじぇ・・・。」 「れいみゅたち、しゃむいしゃむいで、がーたがーたぶーりゅぶーりゅだったよ・・・。」 早い話が家の造りが悪くて、餌の備蓄が十分でなかったらしいな。 あんまり出来のいい連中ではないようだ。 「で、俺の家に入ってきたのは?」 「まりさたち、おなかすいてたし、さむくてしにそうだったんだよ。 そしたら、にんげんさんのおうちがあいてたんだよ。」 「にんげんさんのおうちはぽーかぽーかで、ごはんもいっぱいあるってきいたよ。」 「にんげんしゃんのごはん、おいしかったのじぇ!」 「れいみゅ、しあわちぇー!!だよっ!!」 まあ、死に掛けてる状況で緊急避難的に入ってきたんだろうけど、 それにしても考えなしというか厚かましいというか。 「まあ、お前らも大変だったのは分かるけど、 勝手に人の家に入ってくるってのは良くないぞ。」 人間の理屈がこいつらに理解できるか分からんが、一応は注意しておかないとな。 「ゆ、ゆゆっ!?まりさたち、ほんとにこまってたんですぅ・・・。」 「そうだよぉ・・・。おちびちゃんたちも、しにそうだったんだよ・・・。」 ゆっくりの言い分なんてそんなもんだろうな。 「ゆぐ・・・。にんげんしゃん、こんにゃにりっぱなおうちをもってるにょに、 ひとりじめはずるいんだじぇ・・・! まりちゃたち、おそとでしゃむいしゃむいだったんだじぇ!」 「そうだよ!れいみゅたち、おにゃかぺーこぺーこでこまってたんだよ! あんにゃにごはんさんあるんにゃら、ちょっとぐらいわけてくれてもいいでしょ!」 まあ野良饅頭に人間の習慣や、モラルを求めるほど俺も馬鹿じゃない。 こいつらは、所詮人間ではないし、頭の程度も知れたものだ。 気分は良くないが、別段怒るまい。 「まあいいや。今日は俺の家においてやるよ。 明日は天気も良くなるらしいし、そうしたら出てってくれよ。」 「ゆー・・・。」 「そんなぁ・・・。」 「まりちゃ、しゃむいしゃむいはいやなのじぇ!」 「れいみゅ、おいしいごはんがたべたいよ・・・。」 やっぱり、一度美味しい目にあわせると味を占めるもんだな。 この分だと、家に居座る気まんまんだったな。 「駄目だぞ。飼ったりはしないからな。」 いくらなんでもそこまでは責任を持てない。 ここだけは、はっきりさせとかないとな。 「まりさたち、にんげんさんのいうことしっかりききます! どうかまりさたちを飼いゆっくりにしてください!」 「おねがいだよ! もうさむいさむいも、おなかぺーこぺーこもいやだよ! なんでもしますから、れいむたちをここにおいてください!」 うーむ、食い下がるな。 と言うか、何気に飼いゆっくりにしてくれってはっきり言ってるし。 なんか更にハードルが上がっている。 交渉術としては、ありかもな。 最初に飼いゆっくり要求をする。 次に、飼いゆっくりは諦めます、その代わり、しばらくお家に置いて下さい!ってな。 まあ絶対そんなこと考えてないだろうけど。 「なんと言われても駄目。飼わない。」 でも、断る。 これだけは、こっちも譲れない。 「にゃんでー!?れいみゅたちだって、あったかいおうちがほしいにょにー!?」 「まりちゃ、ここにすみたいよ!もう、おそとはいやだよ!」 子ゆっくりたちも、野良生活の不満を口にする。 「はいはい。ゆっくりゆっくり。」 でも、そんなの相手にしない。 人間として、饅頭の言うことを真に受けたりしない。 「ゆ!?ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 「「ゆっくちー!!」」 こちらの“ゆっくり”に反応してゆっくり返しをしてくる一家。 「ゆゆゆゆゆ!?にんげんさん、ごまかさないでね!」 「そうだよ!れいむたち、にんげんさんが飼ってくれるまで、ここをうごかないよ!」 「まりちゃ、飼いゆっくちににゃるのじぇ!」 「れいみゅは飼いゆっくちだよ!」 大した決意だな。 付き合わないけど。 「よーし。お前ら折角だから風呂にでも入ってさっぱりしとけ。」 こいつら野良だけあって汚いしな。 一晩家に置いとくにもこのままじゃ、あちこち汚れる。 それに、薄汚い野良共には本来なら生涯経縁のない、 風呂という極楽を経験させてやるのも一興だ。 「ゆゆ?お風呂?」 「れいむたち、こんなにさむい日にみずあびなんかしたくないよ!」 「そうだじぇ!おみずはゆっくちできないんだじぇ!」 「れいみゅたちきれいだから、おふろはいらにゃいよ!」 ふふふふふ。 こいつら、やはり知らないな。 風呂という桃源郷。 限りなく天国に近いゆートピアを。 「ゆゆゆゆゆゆ!!!ゆっくちー!ゆっくちだじぇ!」 「れいみゅ、ちゃーぷちゃーぷするよ!」 「おちびちゃん!ぴゅー、だよ!ぴゅー!」 「ゆあぁぁぁ!きもちいいよぉ!おとーしゃん、もっとやってほしいのじぇ!」 「れいみゅも!れいみゅも、ぴゅー、やってほしいよ!」 「まっててね!じゅんばんだよ!つぎは、おちびちゃんのばんだからね!」 「ゆーん!れいむのおちびちゃんたち、とってもゆっくりしてるよー!」 嫌がるゆっくりを宥めすかして風呂場まで連れてきた。 最初はお湯や風呂場といったものに、 興味半分、警戒半分といったとこだっだが、今はこの通り。 この一家もすっかり風呂の虜だ。 それぞれ用意してやった風呂桶でお湯に浸かって極楽気分を味わっている。 「おーい。お前らあんまり長風呂すると体が溶けるぞ。気をつけろよ。」 この分だと体が溶けるまで風呂に浸かりかねない。 一応注意はしておいてやろう。 まあ面倒臭いから、危なくなるまでは放っておけばいいか。 俺も自分の体を洗ったり、湯船に浸かったりとのんびりしていたら、 子ゆっくりたちの様子がおかしい。 「ゆゆ!まりちゃのあんよがへんにゃのじぇ!」 「ゆ!?れいみゅ、もうゆっくちできにゃいよ!だしてにぇ!だしてにぇ!」 「ぽーかぽーか!きもちいいよー・・・。」 「まりさ・・・。なんだかとってもゆっくりしてるね・・・。」 「ほんとうだね・・・。おふろはとってもゆっくりできるね・・・。」 「ゆわーん!おとーしゃ!おかーしゃ!まりちゃ、もうでたいのじぇ!」 「みゃみゃー!れいみゅ、ゆっくちできにゃいー!みゃみゃー!みゃみゃー!」 「ゆふー・・・。ねえれいむ、なんだかゆめをみてるみたいだね・・・。」 「ゆ・・・。ほんとうだよ。 こんなにゆっくりできるなんて、ゆめみたいだね・・・。」 「でも、ゆめじゃないよね・・・。」 「そうだよ。おちびちゃんたちも、とってもゆっくりできてるよ・・・。 にんげんさんのおうちにいれば、これからもずっとゆっくりできるよ・・・。」 「「ゆっふー・・・。」」 「ゆああ!?まりちゃのあんよ!?あんこさんがぁぁぁぁ!?」 「たちゅけてー!ぴゃぴゃー!みゃみゃー!かわいいれいみゅをたしゅけてー!!」 なんだか子ゆっくりたちが阿鼻叫喚の地獄絵図を描きつつある。 いい加減助けてやるか。 「よいしょっと。」 二匹ともお湯でふやけて、体がグズグズになりかけている。 これ以上体が崩れないように、素早くそっと掬い出してやる。 「ゆ?まりちゃ、おそらをとんでるのじぇー!」 いきなり持ち上げられてパニックでも起こすかと思いきや、 なんとも暢気な反応の子ゆっくり共。 そのまま、風呂場から出て用意してあったタオルの上にそっと載せる。 軽くタオルで余計な水分を吸い取って、後は大人しくしてれば問題なし。 「ゆ!にんげんしゃん!ゆっくちありがとうだよ!」 「お前ら、しばらくそこから動くなよ。体が崩れても知らないからな。」 「ゆゆ!?おちびちゃん!だいじょうぶなの!?」 もう一度風呂に浸かり直そうかと踵を返すと、 今頃になって親ゆっくりが出てきた。 「ぷっきゅー!れいみゅ、ゆっくちできにゃくなりそうだったよ!」 「そうだじぇ!まりちゃ、あんよがゆっくちできにゃくなるとこだったのじぇ!」 流石に、子ゆっくりも怒っているようだ。 まあ、あれだけ助けを求めて大騒ぎしていたのに、 親共ときたらゆっくりしすぎて、気づきもしなかったからな。 「ごめんね、おちびちゃん!まりさたちがわるかったよ!」 「ゆゆぅ・・・。あとで、あまあまいっぱいあげるからゆるしてほしいよ!」 「ゆ!あまあま!あまあま、たべちゃいのじぇ!」 「れいみゅも!れいみゅ、またオレンジジュースさんほしいよ!」 うーむ。 ゆっくりだからか、子供だからかあっさりと食べ物に釣られたな。 それにしても、あまあまあげるって・・・。 「ゆーん!おちびちゃんたち、ごきげんなおったね!よかったよー!」 「ゆんゆん!人間さん! おちびちゃんのために、あまあまいっぱい用意してほしいよ!」 ばきっ どかっ やっぱり俺に頼るのか。 本当に厚かましい奴らだ。 まあ、どの道何か餌は用意するつもりだったからいいだろう。 「だったら、どうしてけるのーー!!?」 「ゆぅぅぅーーー!!?れいむのおかおがーーーー!!!」 「ふー・・・。いいお湯だった。」 あれから、もう一度風呂に浸かってリビングに戻ってきた。 ゆっくり共は、仕方ないので先にまとめてリビングに運んでやった。 その際に子ゆっくりには、 ある程度体が乾くまで動かないように強く言っておいた。 親ゆっくりには、子ゆっくりをしっかり見ているように伝えておいた。 まあ、子ゆっくりも自分の体がふやけてることぐらい理解出来るだろうし、 親ゆっくりも一緒なんだから大丈夫だろう。 「おーい、お前ら。体乾いたかー?」 「ゆぐぐぐぐ・・・!ゆぴっ!ゆぴぃぃぃぃぃぃ!いたい、いたいぃぃぃ! まりさのおかおがいたいよぉぉぉぉ!!」 「だれひゃぁぁぁ!れいひゅをひゃしゅけひぇぇぇぇぇ!! れいひゅのひひゃはんがいひゃいいいいい!!!」 「おとーしゃ!おかーしゃ!しっかりするのじぇぇぇ!」 「ゆっくちー!!ゆっくちしてにぇ!ゆっくちだよぉぉぉぉ!!」 ってどうなっている? 大饅頭二匹はリビングの床でのた打ち回ってるし、 子饅頭は涙で体中べとべとになりながら泣き叫んでやがる。 一体何があったんだ・・・? ん・・?あれは・・・。 俺の大事にしていた壷があああああああ!!? 飾っておいた壷が床で粉々に砕けている! 子ゆっくりは最初にいたタオルの上から動いていない。 どうやらちゃんと言いつけを守ったようだ。 親ゆっくりたちは・・・。 まりさは、ほおの辺りから餡子が漏れている。 何かで切ったような傷跡だ。 れいむのほうは、舌だな。 舌から餡子が漏れている。 傷の様子はまりさと似ている。 おそらくは、まりさの傷を舐めてやろうとして、 自分も破片で舌を切ったというところか。 状況が飲み込めてくると、腹立たしくはあるが、 幾分冷静さを取り戻してきた。 「ゆぎゃああああああ!まりさ、しぬ!しんじゃうぅぅぅぅぅ!!」 「ひひゃ!ひひゃがぁぁぁぁぁ!! まりひゃぁぁぁぁ、ひゃしゅけえひぇよぉぉ!!」 ごろごろごろ ごろごろごろ ずどん ずどん 「「ゆぐうぅぅぅぅぅぅぅ!!!?」」 とりあえず、動きを止めるのが先決。 ごろごろと無意味に転がる二匹を、 上から押さえつけるようにぶん殴った。 呻き声をあげながら、動きが止まる二匹。 「ゆはー、ゆぜー・・・。にんげんさん、ありがとうだよ・・・。」 「れいむ、しぬかとおもったよ・・・。」 とりあえず、オレンジジュースを患部に塗布してやった。 すぐに完治。 便利でいいですね、本当に。 それはさておき。 「おい、お前ら。あれはどういうことだ。」 砕けた壷を指差し問い詰める。 「ゆっ!きれいなたからものがあったから、 まりさ、おうちにかざろうとおもったんだよ!」 「まりさが、あそこにのぼってしたにおとしたら、こわれちゃたったんだよ!」 「ゆんゆん!にんげんさんは、あんなあぶないもの、おいとかないでほしいよ!」 「そうだよ!れいむとまりさは、いたいいたいだったんだよ!ぷんぷん!」 「「ぴゅんぴゅん!!」」 親ゆっくりが交互に口を開く。 最後には子ゆっくりまで口を出してきた。 それにしても、今回は突っ込みどころが満載だ。 どこから突っ込むべきか・・・。 「ゆっ!そうだよ!」 何だ、一体? 「にんげんさん!あまあまよういしてね! おちびちゃんたちにあげるやくそくだよ!」 「そうだったね!すっかりわすれてたよ! まりさも、けががいたいいたいで、またおなかぺーこぺーこになったよ!」 「にんげんしゃん!まりちゃに、あまあまちょーらいにぇ!」 「ゆー!!あまあまいっぱいだにぇ!あまあま!あまあま!あまあま!」 うーん、本当ににどこから話をすればいいやら。 ぼこっ げしっ ぴしっ ぴしっ 一先ず、蹴り二発とデコピン二発でゆっくりを黙らせる。 「ゆぴぃぃぃぃぃ!」 「いじゃいいいぃぃぃ!」 「「ゆんやあああぁぁぁぁぁぁ!!」」 と思ったら今度は泣き声がうるさい。 「お前ら、黙らないともう一発いくぞ。」 「「「「ゆっ!」」」」 ピタッ よろしい。 「お前ら、ここは俺の家だ。それは分かるよな。」 「ゆ!ここはにんげんさんのおうちだよ!」 まりさが代表して答える。 他の連中も頷くような仕草をしているし、理解できているようだ。 「俺の家の中にあるものは、俺のものだ。分かるよな。」 「ゆん!にんげんさんのおうちのなかのものは、にんげんさんのものだよ!」 一同頷く。 「あの壷。おまえらの壊した宝物も俺のものだ。分かるよな。」 「ゆんゆん!まりさは、ゆっくりりかいしてるよ!」 一同頷く。 「人の物を壊すのは悪いことです。分かるか?」 「ゆ?ゆゆゆゆゆゆゆ!?」 一同、動揺。 「あれは、俺が大事にしてた宝物なの。それを壊して何か言うことはないか?」 ゆーんゆーん・・・ ゆーんゆーん・・・ 饅頭思考中。 たっぷり五分ほど経過。 「ゆ!でもまりさたち、あれのせいでけがしたんだよ! にんげんさんのせきにんだよ!だからおあいこだよ!」 「だから、れいむたちにあまあまいっぱいちょうだいね!」 「「ちょうだいにぇ!!」」 どかっ ばきっ ぴしっ ぴしっ 「ゆ・・・。まりさがわるかったでず・・・。」 「れいむ、ゆっくりあやまります・・・。ごべんなざい・・・。」 「「ごめんにゃさい・・・。」」 絶対何が悪いか理解できていないが、 ゆっくりにこれ以上反省を求めるのは無駄というもんだな。 それより話を先に進めるのを優先。 「ところで、お前らあの壷を家に飾るってどこに飾るつもりだったんだ。 お前ら確か、家が壊れたっていってなかったか。」 「ゆ!そうだよ!まりさたちのおうち、こわれちゃったんだよ!」 「たからものをかざるのは、あたらしいおうちだよ!」 「新しいお家ってどこだよ。」 いつの間に新しい巣なんか見つけたんだ。 「ゆん!ここだよ!」 まりさが、指し示すのは部屋の隅の机の下。 「ゆー。すてきなばしょだよ!れいむたちのゆっくりプレイスだよ!」キリッ 「ゆんゆん!あとで、だんぼーるさんもってきておうちをつくるんだよ!」キリッ ズドーン ズドーン ずっしりと重い拳がゆっくりの顔面に突き刺さる。 「ゆぴいぃぃぃぃ!なにするの、にんげんさん!まりさのおかおがいたいよ!」 「そうだよ!れいむに、ひどいことするにんげんさんは、ゆっくりあやまってね!」 「「しょーだ、しょーだ!あやみゃれー!」」 ゆっくりに背を向け、大きく息を吸い込み、大きく吐き出す。 それを何度も繰り返す。 すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー 深呼吸で気分を落ち着ける。 その間もゆっくり共が何か騒ぎ立てているが、極力耳に入れない。 何とか冷静さを取り戻したところで、向き直る。 「ゆっ!にんげんさん!やっと、まりさたちの話をきく気になったんだね!」 「ぷんぷん!ちゃんと、れいむたちにあやまってね!」 ズドン ズドン どかっ 再び振るわれる重量感にあふれる拳。 吹き飛び壁に叩きつけられるゆっくり。 ・・・いかん。 どうやら、まだ深呼吸が足りなかったらしい。 取り乱すとは、我ながら恥ずかしい。 「ゆげげ・・・。」 「ゆ・・・。ゆぅ・・・。」 「おちょーしゃん!」 「みゃみゃー!」 流石に親ゆっくりもダメージの蓄積が堪えてきたらしい。 ちょっとインターバルをいれよう。 それにしても。話が全く先に進まないな。 やれやれ・・・。 またまた、ホットオレンジジュースを用意してやった。 寒い日にはいいんじゃないでしょうか。 「ゆっぷー!おいしいよー!まりさ、しあわせーっ!だよ!」 「れいむもだよ!でも、のみものだけじゃなくて、たべものもほしいよ!」チラッチラッ 「「あまあまたべちゃいよ!!」」 だんだん俺の理性も春の氷のように頼りなくなってきたな・・・。 ゆっくりブリーダーって凄い職業なんだな・・・。 「それより先に話すことがある。 お前らあそこを新しい家にするって言ってるけど、ここは俺の家だ。 お前らも理解したんじゃないのか。」 まさか、人間さんから奪うよとか、 俺のいない間にお家宣言したからここはまりさたちのおうちだよ、 とか言ったらすぐに追い出そう。 そうしよう。 「ゆ!ここはにんげんさんのおうちだよ! でも、まりさたちのおうちでもあるんだよ!」 「そうだよ!れいむたちと、にんげんさんのおうちだよ!」 え? 良く分かんない。 どんな理屈だろう。 「なんで俺の家でもあり、お前らの家でもあるわけ?」 「ゆっふーん! ここはにんげんさんのおうちでもあるけど、まりさたちのおうちでもあるんだよ! だって、まりさたちはにんげんさんの飼いゆっくりだよ!」キリッ 「よろしくね、にんげんさん!」キリッ 「「よろしくにぇ!!」」キリッ 「いやいや。俺、お前ら飼ったりしないから。 明日になったら出てってもらうから。 そう言ったよな。」 わざとだろうか。 それとも本当に都合のいいほうへと記憶が改竄されているのだろうか。 「ゆ?なにいってるの?まりさたち、飼いゆっくりだよ?」 「れいむたち、にんげんさんの飼いゆっくりなんだよ?」 「そうだじぇ!まりちゃたち、きょうからここにすむのじぇ?」 「にんげんさん、ゆっくちりかいできりゅ?」 ふはは。 もういい。 良く分かった。 今はお前らの好きにさせてやる。 だが俺は一度もお前らを飼うとは言ってないぞ。 明日までは家においてやるといっただけだ。 明日になったら、見てろよ。 それまでは、せいぜい、いい夢見させてやる。 そういや、こいつらあまあまが欲しいって言ってたっけ。 「よーし、お前ら甘いものが欲しいって言ってたな。 ちょっと待ってろよー!」 家にあった甘いものをかき集めてきた。 これだけあれば足りるだろ。 もし足りなけりゃ、近所のコンビニまで買いに走ってやる、畜生。 「ゆ!ゆわああああああ!すごい!すごいよ、にんげんさん!」 「ゆうぅぅぅぅ!れいむ、ゆめをみてるみたいだよー!」 「たべていいにょ!?これほんとにまりちゃがたべてもいいにょじぇ!?」 「れいみゅ、こんにゃごちそうはじめてだよ! どれからたべていいかわかんにゃいよ!」 ぴこぴこ だじぇだじぇ ぴこぴこ だじぇだじぇ あらん限りに喜びを表すゆっくり共。 「それじゃ、あまあまたべようね! ・・・にんげんさん、ゆっくりいただきます!」 「いただくよ!」 「「ゆっくちいただくよ!!」」 むーしゃむーしゃ、しあわせー むーちゃむーちゃ、しあわちぇー あーもー。 本当に食べ方汚いな、こいつら。 新聞の上に餌皿載っけたけど、その外にまで食べこぼしそうな勢いだな。 まあ、野良でちょっと前まで餓死寸前だったことを思えば納得できるけどな。 こんなご馳走今まで見たこともなかったろうし、 こんなに山のような食べ物を見るのも初めてだろう・・・。 ゆっくり共の、すーぱーむしゃむしゃタイムがやっと終わったが、 お菓子はまだ結構残ってる。 流石に一回で食べきれる量じゃないか。 「ゆっぷっぷー・・・。まりさ、おなかいっぱいだよー!」 「れいむも、もうたべられないよ!」 「ゆぅ・・・。まりちゃ、もうたべれにゃいよ・・・。」うとうと 「ゆぴー・・・。れいみゅの・・・、あみゃあみゃさん・・・。ゆぴー・・・。」 どいつも食いすぎで体がパンパンだな。 全身胃袋みたいなものだからか。 それに、子ゆっくりは満腹になって眠たそうだな。 特に子れいむはもう、半分夢のなかだな。 あれだけ食べて、まだあまあまの寝言ってのが凄い。 「おい、これがお前ら寝床だぞ。」 用意しておいたのはダンボール。 一家がまとめて入れそうな大きいサイズ。 「ゆぅぅぅ!!これが、まりさたちのおうちなんだね!」 「すごいよ!こんなにりっぱな、だんぼーるさんがおうちなんだね!」 「ゆぅ・・・。ゆっ!おうち! これがまりちゃたちのあたらしいおうちなんだじぇ!」 「すぴー・・・。ゆぴー・・・。 むーちゃむーちゃ、ゆふふ・・・。ゆぴー・・・。」 大喜びの一家と一匹就寝中。 「さっそくはこぶよ!」 「まりさ、がんばってね!」 「おとーしゃん、がばるのじぇ!」 ずーりずーり まりさが、ダンボールを銜えて例の机の下へ運んでいく。 子まりさはともかく、れいむは手伝ってやれよ。 「やった!おうちが、かんっせいっ!したよ!」 「やったね、まりさ!」 「さすが、おとーしゃんにゃのじぇ!」 どうにかダンボールを運び終えたな。 じゃあ、次はこれをやるか。 「おい、じゃあこれ、家の中に敷いとけよ。」 用意してあったのは、新聞紙とタオル。 新聞を下にして、その上にタオルを敷いとけば温かいだろう。 「ゆゆ!!ありがとうだよ、にんげんさん!」 「おうちをこーでぃねーとしようね!」 「ゆぅ・・・。どきどきするのじぇ!」 「ゆぴー・・・。ゆぴー・・・。」 ダンボールの中に新聞紙とタオルを敷いて、具合を確認するゆっくり共。 「ゆ!?ゆゆ!?」 「な、なんなの、これ!?」 「ゆぴぴぴぴぴ!?」 タオルの感触を確かめ、固まる。 「「「すごくあったかいよ!!!!」」」 「ゆぴー・・・。ゆごー・・・。」 驚きのあったか宣言と、しつこく就寝中の一匹。 「ゆぐっ・・・、ぐすっ、ゆえぇぇぇん!」 突然泣き出す子まりさ。 どうしたんだ。 「どうしたの、おちびちゃん!?」 「どこかいたいの!?にんげんさん、おちびちゃんをみてあげてね!」 診てあげてね、って言われてもな。 オレンジジュース用意するぐらいしかできないんだが・・・。 どうしたもんか。 「ゆぐ、ぐすっ・・・。ちがうのじぇ・・・。 まりちゃたち、もうしゃむいしゃむいしなくていいのじぇ? おにゃか、ぺーこぺーこしなくていいのじぇ?」 「ゆ!?ぐすん・・・。そうだよ! まりさたちは、飼いゆっくりだからさむいさむいも、ぺーこぺーこもないんだよ! ね、にんげんさん!」 「おちびちゃんはほんとに、しんぱいしょうだね・・・。 だいじょうぶだよ・・・。 おかあさんが、ぺーろぺーろしてあげるからね・・・。」ぺーろぺーろ ・・・・・・。 いや。 ね、にんげんさん!なんて言われても、 本当にお前らの面倒見るとかいってないんだけど・・・。 明日には出て行ってもらうし。 とかやってるうちに、れいむに舐められて落ち着いたらしい子まりさが、 こっちにやって来た。 「にんげんしゃん!」 んん? なんだ。 「まりちゃたちを飼いゆっくりしてくれて、ありがとうなんだじぇ! これからもよろしくなんだじぇ!」 ・・・・・・。 まあ、いい。 明日だ。 明日になったら見てろよ・・・。 「それじゃ、おちびちゃんはもう、すーやすーやしようね! おかあさんがいっしょにねてあげるからね!」 「まりさは、おちびちゃんをおうちまではこぶよ!」 どうやらもう、寝るらしい。 そうしろ。 静かになって丁度いい。 子まりさは先に親れいむと一緒に巣の中。 子れいむは親まりさが口に入れて運んでやるようだ。 「おちびちゃんをゆっくりはこぶよ!」ぱくっ いちいち宣言が必要ですか、貴方達は。 ずーりずーり 子れいむを起こさない為だろう、言葉通りゆっくりと這って巣に移動する。 そこで、子れいむも親れいむの傍らにそっと下ろすと、 親まりさがこっちにやって来る。 「にんげんさん!まりさたちを飼いゆっくりにしてくれてありがとうだよ! あらためておれいをゆうよ!」 ・・・・・・。 最早何も言うまい。 「ゆ・・・・。 それじゃ、またあした・・・・、ゆっくりしていってね!!」 そう、明日だ。 明日で終わりだ・・・。 そして次の日。 起きて窓の外を見ると猛吹雪。 天気予報を見てみると今日は一日、こんな天気らしい。 昨日は晴れるって言ってたくせに。 嘘つき。 だが予定に変更はない。 今日で終わりだ。 あのゆっくり共の面倒を見るのもこれまで。 昨日の予定では、昼頃には出て行ってもらうつもりだったし、 それでいいだろう。 そんなことを考えていると、ゆっくりも起きだしたらしい。 「ゆぅぅ・・・。ここどこだじぇ・・・?」 「にゃんだか、あったかいにぇ・・・。」 子ゆっくりか・・・。 寝惚けているな。 「ゆゆぅぅぅ・・・。どうしたの、おちびちゃんたち・・・。」 「ここどこにゃの・・・?おうちじゃないのじぇ・・・。」 「ゆふふ!ここはおうちだよ・・・。あたらしいおうちだよ。」 「ゆ!?わかってるのじぇ!ここはまりちゃのおうちじぇ!」 「ゆゆ!?おうち?」 子まりさは、慌てて誤魔化したな。 子れいむは、昨日は一匹だけ早く寝たから巣のことは知らないんだな。 親ゆっくりが子れいむにも巣のことを説明する。 「すごいよ!れいみゅのおうちはとっちぇもゆっくちできるにぇ!」 親に巣のことを教えられて大喜びだな。 「おい、朝飯は昨日の残りでいいよな。」 「ゆん!じゅうぶんだよ!」 昨日食べ切れなかった餌は、あの後まりさがせっせと巣の中に運び込んだ。 一応飼いゆっくりとしての躾を受けていないゆっくりの習性として、 巣の中に食料を備蓄したいらしい。 別にどうでもいいので、まりさの好きにさせた。 「それじゃ、あさむーしゃむーしゃしようね!」 「ゆっくちいただくのじぇ!」 「ゆっくちいただくよ!」 むーちゃむーちゃ、しあわちぇー うんうん。 幸せそうでいいね。 この後には地獄が待っている。 もう何時間かあとには、猛吹雪のなかに放り出す。 今の内に、しあわせーしとこうね。 「まりちゃ、ゆっくちこーろこーろするのじぇ!」 「れいみゅも、こーろこーろするよ!」 「まりちゃ、のーびのーびするのじぇ!」 「れいみゅも、のーびのーびするよ!」 「ゆううーん!おちびちゃんたち、とってもゆっくりしてるよー!!」 「ほんとだね!とってもゆっくりしてるね!」 子ゆっくりは暖かい部屋の中で、存分に跳ね回ってる。 親ゆっくりも、そんな幸せそうな子ゆっくりの姿を見てとても幸せそうだ。 今、時計は11時30分。 そろそろ昼飯にして、1時頃に落ち着いたらこいつらを追い出そう。 まずは飯の仕度だ。 自分の飯の仕度を済ませたので、次はゆっくり共の番だ。 こちらは簡単。 また、甘いお菓子を餌皿に入れてやるだけ。 ホットオレンジジュース付き。 「ゆわーい!いっぱいたべりゅよ!」 「むーちゃむーちゃ、しあわせー!!」 がつがつと貪るゆっくり。 早々に食べ終わったな、あいつら。 「ゆー。まりさ、ごーろごーろするよ・・・。」 「れいむも、ごーろごーろ・・・。」 「ゆゆぅ!まりちゃもだじぇ!」 「れいみゅも!」 「それじゃ、みんなでごーろごーろしようね!」 「「「「ごーろごーろ、しあわせー!!」」」」 もぐもぐ。 幸せそうでいいね。 本当にさ・・・。 時計は1時丁度。 ゆっくり共は、あれから速やかにすーやすーやモードに移行した。 今も夢の中だ。 外の様子は・・・・。 猛吹雪だ。 ・・・・・・・。 寒そうだな・・・。 ・・・・・・・。 とにかく、ゆっくり共を起こそう。 どかっ どかっ ぴしっ ぴしっ 蹴りとデコピンがゆっくり共に突き刺さる。 「ゆぴぃぃぃぃぃ!!?」 「なんにゃのじぇ!?まりちゃのおかおがいたいのじぇぇぇぇ!!!」 「ゆぅぅぅぅぅ!!?なんなのぉぉぉぉ!!」 「ゆげっ、ゆげぇっ・・・。ぱぴぷぴぱぺ・・・・。」びくんびくん しまった。 当たり所が悪かったのか、親れいむが餡子吐きながら痙攣してる。 こんな時はオレンジジュースだ。 ゆっくり共は熟睡しているところに、突然の暴力と、 親れいむの惨状にパニックを起こしかけた。 しかし、俺の素早い処置で親れいむはすぐに回復。 ゆっくり共には、侵入してきたれみりゃが一家を襲ったが、 俺が追い払って事なきを得たと説明。 パニックを鎮めるどころか、更に感謝までされた。 馬鹿でよかった。 それはともかく、本題だ。 「お前らには俺の家から出てってもらう。」 「ゆ?」 「なにいってるの、にんげんさん?」 「「????????」」 予想通りの反応だ。 「俺は昨日から一度もお前らを飼うとは言ってない。 一日だけ家に置いてやるといっただけだ。 出ていってもらう。」 「ゆゆ!?まりさたちは、にんげんさんの飼いゆっくりだよ!!」 「違う。飼いゆっくりじゃない。」 「でも、にんげんさんは、おうちをよういしてくれたよ!?」 「一夜の宿だ。」 「まりちゃ、いやなのじぇ!ここがいいのじぇ!」 「駄目だ。」 「れいみゅ、もうおそとはいやだよ! しゃむいしゃむいも、ぺーこぺーこもいやだよ!」 「それをどうにかするのは、お前の親だ。俺じゃない。」 口々に言い立てるゆっくりに静かに答える俺。 こいつらがなんと言おうと、どう勘違いしていようと、 俺はこいつらを飼うとは一言も言ってない。 ここは一夜の宿なのだ。 ゆっくり共が泣き喚き、じたばたと暴れるが全く問題にならない。 嫌がるゆっくりを窓辺まで引きずる。 ガラッ 窓を開けると途端に寒気が肌に突き刺さる。 昨日よりも雪が多い上、風が強く更に寒く感じる。 ・・・・・・・。 昨日の天気予報では晴だったんだけどな・・・。 まあ、仕方ないか・・・。 「ゆぶぅ・・・。」ガタガタ 「しゃ、しゃむいのじぇ・・・。」ガタガタ 「い、いやだよ。もう、しゃむいしゃむいはいやだよぉぉぉぉぉ・・・。」ガタガタ 「にんげんさん、おねがいします! れいむたちはどうなってもいいですから、 おちびちゃんたちだけでもぉぉぉぉ・・・。」ガタガタ ゆっくり共もすぐにガタガタと震えだした。 この天気じゃ、子ゆっくりなんかすぐに死んでしまうんじゃないか。 昨日の時点で、半分死に掛けてたぐらいだし・・・。 「にんげんさん、おねがいです!まりさたちを飼いゆ・・・・ゆわああああ!!?」 むんず まりさの頭から帽子を剥ぎ取る。 「まりさのすてきなおぼうしさん!!?かえしてぇぇぇ!!」 ばらばら 帽子の中に、用意しておいた菓子を入れて戻してやる。 「ゆゆ!?まりさのおぼうし、かえってきてくれたんだね!!」 「帽子のなかに、食い物入れといたからな。」 「ゆゆ!?にんげんさん・・・。」 ぽーい ぽーい ぽいっ ぽいっ 「ゆゆ!?おそらをとんでるみたー・・・ゆびゅ!!」 「れいむ、おそらをとんで・・・、ふごっ」 ゆっくり共を全部窓から外に放り投げる。 「ゆ・・・!!にんげんさん、まってね!? まりさたちをおうちにいれてね!!」 「まりちゃを、おうちにいれてほしんだじぇ!!」 「れいみゅ、飼いゆっくりにゃんだよ!!? れいみゅ、飼いゆっくりにゃんだよにぇ!?にんげんしゃん!?」 「もごもごっ・・・!」 一匹着地に失敗して顔から雪に突っ込んでいるのがいるけれど無視。 ガラガラッ 窓を閉める。 「にんげんさん!?にんげんさんんんんんんん!!?」 「ゆぴぇぇぇぇぇぇぇん!!しゃむいよぉぉぉぉぉぉ!!!」 「まりちゃをおうちにいれてほしんだじぇ!!おねがいだじぇぇぇぇぇぇ!!!!」 「もがもが、むぐっもげぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」ぷりんぷりん ピシャッ ゆっくりが騒いでいるが、窓越しなのとしんしんと降る雪のせいで、 窓を閉じてしまうとその声もほとんど聞えなくなる。 ・・・・・・・・・・・。 後は、自分達で勝手にしろ。 30分後。 まだゆっくりが窓の下にいる。 子ゆっくりの姿は見えない。 どうやら親の口のなかのようだ。 そうしなければ、すぐに死んでしまうだろう。 ゆっくりの上にも既に5センチは雪が積もっている。 1時間後。 まだいる。 もう、騒ぐことはやめてしまったようだ。 その元気もないといったところだろうか。 二匹寄り添ってガタガタと震える以外の動きは見えない。 10センチ以上は雪が積もっている。 更に1時間。 ゆっくりの体の半分以上が雪に埋もれている。 もう意識が朦朧としているのだろうか。 うつらうつらと眠そうにさえ見える。 更に1時間。 もうゆっくりの姿は見えない。 雪の下だ。 「ゆっくちのーびのーびするのじぇ!」 「ゆっくちこーろこーろするよ!」 子ゆっくりが幸せそうに遊びまわっている。 のーびのーびに、こーろこーろ。 それに、ゆっくり用の玩具まであるからな。 「ゆゆぅ!!おちびちゃんたち、とってもゆっくりしてるよー!!」 「ほんとうだよ! それに、こんなにすてきなおうちがあってれいむ、とってもしあわせーだよ!!」 楽しそうな子ゆっくりを見て、親ゆっくりもしあわせそうだ。 「れいむ・・・。」 「まりさ・・・。」 すーりすーり 「ゆっ!?だめだよ!まりさ!おちびちゃんたちにみられちゃうよ!」 「ゆ!れいむ、まりさもうがまんできないよ!!」 「まりさー!!」 「れいむー!!」 今度は何が始まったんだ・・・。 俺の家にには相変わらず、ゆっくり共がいる。 子ゆっくりは所構わず騒ぎまわるし、親ゆっくりも碌な事をしない。 「ゆっくちー!!こんどはあっちなのじぇ!」 「まってにぇ!れいみゅも、いくよ!!」 どかーん がしゃーん 「れ、れいむ・・・!!」 「まりさーーーーっ!!!」 すっきりーーー!!! ・・・・・・・・・・。 一体どうしてこうなってしまったのだろうか。 ・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・。 まあ、仕方ない。 だが春になったら今度こそ絶対に出て行ってもらう。 絶対にだ。 ・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・。 そう言えば、俺の友人が口癖の様に言ってた台詞があったな。 たしか・・・。 俺は鬼にはなりきれないのだ・・・。 「ゆ!このつぼは、いいものなのじぇ!まりちゃのたからものにするのじぇ!」 どん ガチャーン! 「ゆぴぃぃぃぃぃぃぃ!!?れいみゅの、きゃわいいおかおがーーーーーーー!!!!」 挿絵 by嘆きあき トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 壺w -- 2019-03-29 20 54 45 (嘘)って付いてるなら仕方ないwww じゃなかったら、絶対ゆっくりさせない! あんよ焼きして、虐めて、非ゆ症にして、オレンジジュース掛けて、 虐めて、非ゆ症にして、オレンジジュース掛けて、虐めて、非ゆ症にして、 オレンジジュース掛けて、豪雪の外に放り投げて、死ぬのをじっくり待つ。 (自分は炬燵にアイスかな?それともうどんかな?) -- 2018-02-08 01 15 03 宝物を壊す汚物はさっさと死ね。とでも書いておく。 それなりですな -- 2016-09-12 20 44 15 下の方で描いてる人もいるけどイライラさせる気満々なクソSSだな -- 2016-07-09 13 32 49 お家に入れてもらったくせしてゆっくりプレイスとかほざくところは流石。ピキィしたわ。俺だったらサーチアンドデストロイするな。マジで。 -- 2016-06-05 16 06 13 このお兄さん優しいなぁ -- 2016-02-16 00 56 58 このお兄さんにピキィってなった -- 2016-01-09 15 08 27 オチワロスwww この非情になりきれなさは嫌いじゃないぜ -- 2013-12-20 03 41 58 ↓から9番目 アナタノアタマダイジョウブデスカ?(嘘)ッテイウノヲツケタリユウハアッテルケドソンナコトヨクココデイエルヨネーユックリデキテナイw -- 2013-08-04 08 20 20 ↓から9番目 アナタノアタマダイジョウブデスカ?(嘘)ッテイウノヲツケタリユウハアッテルケドソンナコトヨクココデイエルヨネーユックリデキテナイw -- 2013-08-04 08 19 52 ピキィ! なにこの残尿感。むかつく。 -- 2013-03-26 01 32 09 絵のまりさwwギoンに乗っている奴www -- 2013-01-24 18 47 04 ↓注意 ゆっくりに対してイライラしただけです 脱字しました -- 2012-10-08 00 57 08 タイトルに(嘘)ってあったし詐欺ではなくね 何にせよ死ねとか糞みたいな他人が不快になるコメは書くべきでない まぁ個人的には最後八つ裂きにしてほしかったけどなwwwww しかし素晴らしい作品だった こんなにイライラしたのは久しぶりだ -- 2012-10-08 00 54 13 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! -- 2012-08-28 14 03 00 れみりゃを虐待するように見せかけた愛でSSは評価されていたのに、通常種になるとこの有様だよ -- 2012-08-24 17 21 14 デコピンで餡子吐く親れいむって… -- 2012-07-26 16 07 44 おまえらもちつけ。よく考えるんだ。つまんねーとか作者死ねとか言ったところでなんになる。作者がゲスで、読んだ奴を不快にさせたいっていうなら批判したって意味ねーし、かえって作者喜ぶんじゃないか?こんなに釣られてるしwwってなかんじに。逆にただ作りたかったから作ったっていう普通の作者なら作者可愛そうじゃん。そんなさあ、自分で選んだSSは全部自分の思い通りのストーリーになってるー、なんてわけねーだろ。例えば、本を買ったとする。んで、自分としては全然おもしろくなかった。そしてそれを著者のせいにするっておかしくね?買ったのも読んだのも自分の責任だろうが。それにさぁ、自分が書いたSSがつまんねぇとか批判されて、あまつさえ「作者は悪意をもってこれを書いた」とか書かれたら、おまえら傷つかねぇ?自分は別にー、って奴も、気を使えよ。 -- 2012-04-14 20 57 03 虐待目的で読んだけどこれはこれで好き。 (嘘)って書いてあるし、そんなに批判したり吐くほどじゃない。 批判してるやつは馬鹿なの?しぬの?餡子脳なの? -- 2012-04-13 00 21 00 わざわざタイトルに嘘って注意書きがあるのに批判するとかばかなの?しねよ ↓の批判コメは日本語が理解出来ない在日だったんだね!ゆっくりりかいできたよ -- 2012-04-08 23 46 43
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2281.html
これは、『育児放棄? そんな程度じゃないんだぜ!! 中編』の続きです。 それとすみません、終われませんでした。次回で完結します。 ゲスまりさ注意 そんなまりさを制裁もの 子ゆっくりは……今回お休みです お兄さんが前面に出すぎ ストレスマッハ注意 ストレスを解消しきれない可能性あり それでも構わないという方はどうぞ下へ 育児放棄? そんな程度じゃないんだぜ!! 後編1 『まりさサイド』 「みんにゃ! これきゃらはおにーしゃんとおねーしゃんのいうこちょをきかなきゃだみぇだよ!!」 「「「「「ゆっきゅりりきゃいしちゃよ!!」」」」」 姉まりさの言葉に返事を返す妹まりさたち。 本当に理解しているか怪しいが、それでも姉妹を引っ張れる存在がいるだけでだいぶ違う。 自分たちに勉強を教えてほしい。その姉まりさのお願いを快諾したお兄さんは、同居人であるゆっくりゆうかに視線を移す。 「……ゆうか、赤まりさたちを畑に連れて行ってあげてくれ」 「……いいの、おにいさん? きっとこいつらはたけをあらすよ」 今回の事はすべて聞いているものの、やはり野生のゆっくりを畑にいれることには抵抗があるらしいゆうか。 「庭の隅にクズ野菜を埋めてた畑があったから、そこなら荒らされても大丈夫だよ。それにもし言うことを聞かなかったら………」 一気にしゃべるトーンを落としたお兄さんは、ゆうかにだけ聞こえるように対策を伝える。 本当に大丈夫なのか。彼の話を聞いても半信半疑のゆうかだが、家主の願いを無碍にするわけにもいかない。 渋々ながらそれを了承すると、箱から出された赤まりさたちを率いて台所を後にする。 「じゃあ、おしえてあげる。ちゃんとおにいさんにおれいをいってね」 「「「「「おにーしゃん、ありがちょね!!!!」」」」」 ぺそぺそと気の抜ける音を立てて、ゆうかを追いかける赤まりさたち。 お兄さんに治療してもらった姉まりさもそれに追随するが、足が潰れたままなので跳ねることができず、一回分の這いずれる距離も妹たちの半分程度だ。 また片目も失明しているせいで、時折進行方向が姉妹たちとずれてしまい、追いかけることもままならない。 するとそれに気づいた何匹かの妹が、姉の体を気遣って時折振り向いたり立ち止まって追いつくのを待っている様がみられた。 (………姉含めて6個か。結構優秀な赤ゆだな) 一度も振り返ろうとしない個体と、姉を気遣う個体を見極めるお兄さん。 その二種の距離がはっきりと分かれたところを見計らうと、玄関に向かう途中のゆうかを止めて、姉まりさとくっついていた妹たちを持ち上げた。 「大丈夫かい?」 「ゆぅ……、あんよしゃんがうごいちぇくりぇにゃいの……それにおみぇみぇも」 「そりゃあねえ、どっちも君のお母さんにぺちゃんこに潰されていたからね。けれどそのうち治せるようにしてあげるから、少しだけ我慢しててね」 「「「おねーしゃんをなおしちゃげちぇね?」」」 「わかっているさ、そのためにはまだ準備がいるからね。お姉ちゃんはそれまで我慢してね」 「ゆっきゅりりきゃいしちゃよ! おにーしゃんありがちょね!!」 お兄さんの言葉に素直に返事する赤まりさ姉妹。 無論大ウソである。彼の技量なら一日で治すことも可能である。 ただ、彼は楽しみを一度に消費したくなかったのだ。 そもそも、出たらめを形にしたような存在がゆっくりだ。真面目に治すだけ損である。 その間に姉まりさと気遣っていた姉妹にだけ、お兄さんは識別できるようこっそりと印を付ける。 目的の赤ゆたちに印をつけ終わると、お兄さんはゆうかを左手に、赤まりさ達を右手に乗せた。 「じゃ、今日はお兄さんが運んであげよう。ゆうかと他のまりさはお兄さんの後に付いてきてね」 「「「「「ゆっきゅりりきゃいしちゃよ!!!」」」」」 「ゆー、おそらをとんでるみちゃい~♪」 いまはまだ、玄関から出る際に放置していたゲスまりさと赤まりさたちを会わせるわけにはいかない。 ならば別の出口を使えばいいと言われそうだが、あくまでも家への出入りは玄関を使うということを理解させる意味もあるからだ。 こうして母と娘たちは、同じ屋根の下にいながら互いの存在に気付かない生活を送ることとなる。それを親子が知るのは、もう少しだけ先のことだ。 「それじゃゆうか。後はよろしくね」 「「「おにーしゃん、ありがちょう!! ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!」」」 「はいはい、ゆっくりしていってね」 畑についたお兄さんが全員を降ろしてゆうかにお願いすると、彼女は頷いた仕草を見せてくれた。 それを確認して赤まりさたちに適当な声をかけると、お兄さんはすぐに畑を後にした。 後はゆっくりゆうかのドS(スパルタ)授業が行われるだろう。 もし赤まりさ達にゲスが出れば、容赦なくお仕置きをしていいと伝えてある。 姉まりさを気遣える個体を選んだのは、この時点で仲間意識の強い個体を見極めるため。 特にまりさ種の場合、姉妹でも仲間意識が弱ければすぐに裏切ってしまう。 だが赤ゆっくりならば、まだ矯正が間に合うことも少なくない。 印を得られなかった個体への手本として、お兄さんは印のある姉たちを利用する考えであった。 その狙いが外れた場合、つまり印のない妹の矯正が不可能だと判断した時は、そいつらを徹底的に虐待して賢い個体への見せしめに使えばよい。 試せるものは何でも試す。このようなチャレンジ精神が、日々新たな虐待を生み出すのだ。そうお兄さんは信じていた。 「さて、それじゃいよいよ矯正の効かないゲスに移りますか……」 お兄さんは家に戻ると、今度はゲスまりさの箱を抱え、お馴染みの虐待部屋へと移動した。 そこに転がるは虐待お兄さんたちの必需品となる様々な道具たち。 かぴかぴになった餡子がいまだこびり付くスプーン。 たっぷりと砂糖水が染み込んだ釘バット。 何度も使用されて硬さを失ってしまったハリセン。 饅頭を焼くためだけに準備された鉄板。 赤ゆの足を痛めつけるための定規等など…。 お子様の文房具から本格的な拷問具まで、品ぞろえはばっちりだ。 ゆにゃゆにゃ、と幸せそうに居眠りしているまりさ。いつの間に気絶から睡眠へと移行したのだろうか。相も変わらず図太いナマモノである。 やれやれとお兄さんは苦笑した次の瞬間、彼は抱えていた箱を思い切り部屋の床へと叩き落とした。 ッッガァン!!!! 「ゆぎゃあああああああ!?」 完全な防音仕様の部屋の中にだけ響く衝撃音とまりさの悲鳴。 本気で落としたのにヒビ一つ入らない加工所特製の箱を見て、満足そうなお兄さん。 相変わらずいい仕事をしてくれる職員の皆様だ。 「ゆっ!? なに!? なんなんだぜ!?」 「やあ、ゲス饅頭。ゆっくりしていってね」 目が覚めたばかりで状況を把握していないまりさに対し、お兄さんは爽やかな笑顔で毒を吐いた。 「ゆ!? ゆっくりしていってね!! ……ゆ!? うごけないんだぜ!?」 「そりゃあね、箱の中にいるんだから仕方ないじゃない?」 「ゆ!! じじいがまりささまを………!」 そこまで言って、まりさはお兄さんの顔を見て凍りついた。 目の前の人間の顔を思い出したのか、次第に餡子の詰まった身体が震えだす。 「どうしたんだい?」 「な……なんでもないんだぜ……です」 ゆっくりが隠し事などできるはずもないが、お兄さんはあえて気付かないふりを続ける。 「まあ、別にいいよ。これからまりさには、罰を受けてもらうから」 「ゆ!?」 罰。その言葉に敏感に反応するまりさ。 餡子脳の饅頭でも、その言葉の意味はわかる。 「な、なんでまりさがそんなものをうけなきゃいけないんだぜ!?」 「だってまりさは野菜を食べたんでしょ? さっき言ったよね」 「ゆ……!? ゆ、そ、そうだよ!! まりさはしょうじきにはなしたよ!! だからおにいさんはおやさいさんをよこすんだぜ!!」 「ん? …………ああ。そういえば約束したっけ。ちょっと待ってな」 まりさが言った内容とは、彼の質問に対して正直に話せばお兄さんが野菜をあげるというものだった。 自分に都合の悪いこと以外は、わりと記憶力のいい餡子脳。 愛護派でもない限り、饅頭との約束なんて守る必要がないというのが、一般的である。 とはいえ、約束は約束だ。お兄さんは台所から約束のりんごと大根と人参を持って来る。 もちろん、彼がそのまま言うことを聞くつもりは全くないのだが……。 「おいしそうなやさいさんなんだぜ!! はやくここからだしてまりささまにおやさいをたべさせるんだぜ!!」 目の前の野菜に意識を持っていかれたまりさは、すぐにお兄さんへの恐怖を忘れて命令する。 だが、もはやその程度など些細なこと。 おにいさんは無言でまりさの髪を引っ張ると、言われたとおり箱の外へ放り投げる。 ゆべっ、と悲鳴をあげて転がるまりさだが、今はそれよりも目の前の食べ物だ。 すぐに起き上がると、お兄さんの持つ野菜へと飛び跳ねて食いつこうと飛び跳ねる。 だから、まりさは先ほど見たお兄さんの顔が、いまどんな表情をしているのか知ることができなかった。 もし気づいていたとしても、その未来は変わらなかったではあろうが……。 「はやく!! はやくまりささまにおやさいをよこすんだぜ!! たべさせるんだぜ!!」 「…………そう。それじゃ、お望みどおり食べさせてあげる………よ!」 めごりっ!! 合図も何もない。全くの不意打ちだった。 よ! の部分で、お兄さんはりんごをまりさの顔面へと投げつけたのだ。 「ゆべあぁぁぁぁぁっ!!」 りんごを与えられたまりさに待っていたのは、むーしゃむーしゃ♪ ではなく、しあわせー♪ でもなく、顔の潰れるような激痛。 食べ物といえど人間の力によって放たれた固形物は、ゆっくりにとって驚異の威力を発揮する。 瑞々しいリンゴは、音を立ててまりさの鼻に当たる部分にめり込んだ。 「ゆべあ!? ぶあああ!? ば、ばりざのおがお!? いだいいだいいだいいいいいいいい!!」 「あぁ、まりさ。ダメだよ、ちゃんと受け止めなきゃ………」 突然の痛みにのたうつまりさ。 対するお兄さんは、まるで子供の粗相を優しく咎めるような口調。 「な…、なにずるんだぜええ!! じじいはまりざざまにおやざいをよごぜえええ!!」 「あげてるじゃないか。まりさがちゃんと受け止めないからだよ」 手に抱えた人参と大根を持ち上げながら、お兄さんは当然とばかりに答える。 「『食べさせろ』って言われたからね。僕がしっかりお口に運んであげるよ」 お兄さんの回答に、ゲスまりさはそれがどういう意味を持つか理解した。 もともと狡賢い種族だ。言葉の裏に含まれる意図に気づくのにも時間はかからなかった。 「ゆ、ゆっぐりじねええええええ!!」 「あ、大根食べる?」 ばぢん!! 一杯食わされた。ハメられた。ゲスまりさはその事実に激怒し、彼に食ってかかる。 対するお兄さんは握っていた大根で、熱烈に飛び込んできたまりさの顔面をクリーンヒット。まりさの話なんて聞いちゃいない。 カウンターの衝撃に、身体全体を回転させて吹っ飛ぶまりさ。部屋の壁に顔をぶつけ、その際に小麦粉の皮膚が一部削れる。 「ゆべがああああああ!?」 「ほら、はやく食べなよ。ちゃんと口を開けるんだ」 「!? …ま……まっで! まっでええええ!!」 「はい、あーー……ん!」 文字通り身を削られる痛みに泣き叫ぶゲスまりさ。 このままではいけない。本能で一度態勢を整えようと身を捩じらせる。 だが、あくまでもお兄さんは自分のペースを崩さない。 頬を打たれた拍子にまりさの顔から転がり落ちたりんごを拾い、今度は悲鳴を上げる口に叩きつけた。 餡子脳では反応していたが、痛みに動きが鈍っていたゲスまりさは結局、為す術なくその直撃を受ける。 みぢりっ……! 歯茎の裂ける音とともに、ゲスまりさの口から液状餡子にまみれた前歯が何本か転がり落ちた。 「びゃぎゃ!? びゃりびゃにょびゃが!?」(歯が!? まりさの歯が!?) 「ああもう……、落としちゃダメだって……の!」 まりさの悲鳴は、一回ごとに大きくなるにつれて、意味が聞き取りづらくなっていく。 しかし、お兄さんはそんなことを気にしない。再び大根を食べさせようとまりさに近づいた。 「ゆひっ…!? ゆびぃぃぃあぁぁぁぁぁぁぁっ!! ぐるな!! ぐるなあああああああ!! ……ゆごびゅっ!?」 「来てほしくなかったら、逃げるんだ。でもそうなると野菜は食べられないよ?」 最初は野菜に気を取られていたまりさも、ここまで来るとそれどころではない。 いや、そもそもまりさが意識を食べ物に向けることを許されていた時間は一分も無かった。 ゆっくりにとっては広い部屋を、必死に這いずって逃げ回る。 しかし、人間にとってみれば本当に小部屋である。まりさがどんなに逃げたと思っても、五歩もかからず追いつける程度の。 また隠れて休もうにも、まりさが身をひそめるような隙間はどこにもなかった。そして追いつかれれば、また大根とリンゴ。 必死に距離を取ろうと逃げる間。ゲスまりさの脳裏に浮かんだのは、恐怖だった。 このゲスまりさは、人間というものが自分たちにとってゆっくりできない存在であることを知っていた。 知ってはいたが、それは鈍くさい他のゆっくりだからそんな目にあうのだと考えていた。 狩りに秀でて賢い自分がやれば、人間なんてすぐに倒してしまえる。いや、それよりも下僕にして利用しよう。そう企んでいた。 だが現実はどうだ。まんまと人間の罠にかかり、なまじ賢い分人間との実力差を理解してしまった。 こんなことになるなら、最初から自分の娘たちを交換道具として扱えばよかった。 元々春になれば捨てるつもりだった子供だ。夫のれいむもいない今、不要な子供をまりさが育てる理由もない。 そうだ、全てはあのガキどもが悪いんだ。あいつらがいたから人間の里へ来てしまったのだ。 あのゴミどもを自分が人間のための奴隷として躾ると提案すれば、喜んで受け入れてくれるだろう。 少しは自分の餡子を受け継いでいるのだから、物覚えはいいはずだ。 言うことを聞かないやつがいれば、人間に食べさせればいい。全部潰して逃げるということだってできる。 もしかすると、お礼に美味しいごはんを用意してくれるかもしれない。いや、きっとそうに決まってる。 そうと決まれば、早くこの素晴らしい提案を人間に伝えよう。自分は悪くない。被害者なんだって。 そうすれば、人間も同情してくれるに違いない。赤まりさたちは憎たらしい顔をしていたが、自分はこんなに美ゆっくりなんだから。 だから……だから早く止めてええええええええええ!!!! 叫びたくとも叫べない。うかつに声を出そうとすれば、先ほどのように口を痛めてしまうことに、ゲスまりさは気づいていた。 そんなまりさの懇願など知らず、お兄さんはまりさの顔に向けて野菜を向ける。 起き上がれば大根、倒れればリンゴの大盤振る舞いだ。 「ぼ、ぼうやべで……いだいのいやだぁぁぁぁ……」 この行動が5分ほど続いた頃、呆れるほど遅いながら全力で逃げていたまりさは体力の限界を迎えた。 限界まで動かした身体は痙攣気味に激しく上下し、時折少量の餡子が、口から濁った音と共に噴き出して床を汚す。 先ほどまでふてぶてしかったその顔は、りんごや大根によって何本も歯が抜けおち、顔の所々は内出餡で黒ずんでいる。 恐怖と激痛によって穴と言う穴から垂れ流した砂糖水が、フローリングの床に水たまりを作っていた。 まりさ種自慢の帽子も、初めの時より半分以上も潰れて縮んでいた。これでは鍋を逆さまにして被っているのと大差ない。 「じゃ、お野菜さんはもういらないんだね。……残念だな、すごく新鮮ですごくゆっくりできた大根さんたちだったのに……」 やれやれ…。とお兄さんはため息をついて首を振る。あざとい、さすが虐待お兄さん、あざとい。 そんな彼が握る大根とリンゴはいまだ無傷。野菜は食べるものであって、遊ぶものではない。それを忠実に守っているお兄さんであった。 「じ……じじいがだべざぜでぐれないがらでじょおおおおお!!」 「食べさせてあげようとしたのに、まりさが逃げたり口を閉じたりするからだよ。そんなこともわからないの? 馬鹿なの? 死ぬの? ……あ、それと」 何かを思い出したようにお兄さんは言葉を切ると、何の躊躇もなくゲスまりさのぐずぐずになった顔へ指先をぶち込んだ。 ずぶり。という音とともに、湿った感触がお兄さんの指の先端へ伝わってくる。 「ゆがああああああ!? いだい!! いだいいいいいいいい!!!」 「その薄汚い喋り方を今すぐ止めろ。このゲスが」 「おがおづぶれるうううううう!!」(お顔潰れるうううう!!) 「潰れたって死にはしないよ」 「やべでぬいでいだいいだいぬいでいだいやべでいだいいだいいいいい!!」 「黙れ」 「おべがいじまずごろざないでぐだざい!! おべがいじまずおべがいじばず!!!」 「動くな、死ぬぞ」 死ぬ。突如雰囲気を豹変させたお兄さんに、自分が最も恐れる単語を言われて、まりさは口をつぐむ。 危機管理能力が疎いゆっくりでも、さすがに自分の現状を理解できたようだ。 お兄さんが刺しこんだ箇所は、ゲスまりさの眉の部分であった。 指を全て頭へ埋めこむと、指先を僅かに動かして中枢餡付近に食いこませる。 「いいかい、ゲス饅頭。いまから僕の話をよく聞いてね?」 「ど、どぼじでごんなごど……」 「返事」 ぐずり…… 指を動かして、体内の餡子をかき混ぜる振動を直に伝える。 「わがりまじだ! なんでもぎぎばず! だがらごろざ…!」 「うるさい」 「ゆぐりいいいいい!!」 「もしまた生意気な口…。さっきのじじいとかね。ああいうことを言ったら、まりさの中身を全部出すからね。理解出来た?」 「ゆ……、ゆっぐりりがいじだよ…!!」 「敬語忘れてるよ」 「ゆゆゆゆゆっぐりりがいじまじだ!!!」 痛みと不快感の中で、まりさはお兄さんの言葉を待つしかなかった。 間近に見える死。まりさはそれを回避するために全意識を集中させる。 その反応に満足そうな表情のお兄さん。いつの間にか口調も元に戻っていた。 「話は簡単だ。まりさはどうしてこんな目にあってるのかな?」 「ゆ……、ば、ばりざのあがぢゃんがわるいんだよ!! わがままばがりいっで、ばりざをごばらぜるがら!!」 「答えになっていません。はいお仕置き」 お兄さんは手首を回すと、額に当たる部分の餡子をぐりぐりとかき回した。 「ゆぎゃ!? ゆびょ!? びょ! ゆっっぴょ!? ゆっぐ!?」 「次はこんなもんじゃないぞー? それとも、身体の中ぐちゃぐちゃにされたいの?」 ぐずりぐずりと体内から湧き上がる音にパニックを起こすまりさ。 それが治まるのを待って、再びおにいさんは声をかける。 体内をかき回されたことにショックを受けたまりさは、大人しくお兄さんの質問に答えるようになった。 自分たちはぎりぎりで冬を越せたが、量が足りないため人間の畑に餌を取りに来たこと。 番のれいむが死んだことで育児が面倒になり、赤ゆたちを最初から捨てる考えだったこと。 人間はゆっくりより弱いと考えていたこと。 一刻も早く手を抜いてもらいたい。そのためにまりさは偽りを騙る手間さえ惜しんでいた。 だがまりさは体験したことない責め苦に怯えながらも、自分が先ほど考えていた提案を口にする。 「じ、……おにいざん! ば、ばりざのおはなしをゆっぐりぎいでね!? ぎっどすごぐおどろぐよ!!」 「ん……お話?」 「ば、ばりざがあのおぢびじゃんだぢをどれいにぞだでであげるよ!!」(あのおちびちゃんたちを奴隷に育ててあげるよ) 餡子をこねくり回す手を止めて、お兄さんはまりさの顔を覗き込む。 かかった。ゲスまりさは心の中で笑みを浮かべながら、自分の提案を口にする。 その間お兄さんは空いていた手を顎に当て、何事か考えるそぶりを見せていた。 「…ど、どうおにいざん!? ごはんはうんうんだげだべざぜるじ、ずっぎりのあいでもできるようにざぜるよ!?」 お兄さんはずっと黙っているが、まりさには手ごたえがあったと根拠のない確信があった。 もしかすると、まりさの考えに驚いて声が出ないのかもしれない。 やがてお兄さんが口の端を釣り上げて自分を見下ろす。 そうして受け入れられる自分の未来を想像し…… 「お断りします」 「ゆ゛っ!?」 お兄さんから明確な拒絶を食らい、痛みも忘れて固まった。 ああ、よく似た親子だ。その様子を見て、お兄さんは苦笑する。 そもそも、子供を奴隷とする様なゆっくりと取引するつもりはなかった。 それにいつの間にか敬語も忘れている。だから早くお仕置きという名の虐待に移りたいのだ。 真面目に取り合うだけ時間の無駄だ。適当な嘘でお兄さんはこの話を切り上げることにした。 「あのゲス饅頭どもさ、全然使えなかったよ。ゴミだねゴミ」 「ゆ!?」 そんなはずはない。まりさは咄嗟にそう口に出そうとしたが、続くお兄さんに遮られる形となった。 「全く、言った話を聞きやしないし覚えもしない。ほとんど潰しちゃったよ」 「ど、どぼじでぞんなごどじだのおおおお!?」 「だって捨てたじゃないか。それをどう扱おうが僕の勝手だよ。もういないけど」 「じゃあばりざをゆるじでよおおおおお!!」 「ダメだよ、お野菜食べたんだし。それに、あの赤まりさたちは役に立たなかったし……もういないけど」 「ばりざのごどもがやぐにだだないわげないでじょおおおお!? ばがなの!? じぬの!?」 「まあ、そんなわけで穴埋めをゲスまりさにしてもらうことと相成りました。はい拍手」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおお!?」 「それにさ、ゲスの子供が何の役に立つの、ゴミでしょ。そんなこともわからないの? 馬鹿なの? 死ぬの?」 「ばりざばげすじゃないいいいいいいいいいい!!」 「全く。赤ん坊も言ってたよ。おかーさんを潰してまりさを助けてね、ってさ。もういないけど」 「ゆがあああああああ!! ぐぞばりざどもおおおおおおおお!!」 「いや、お前の子だし。役に立たないとことかそっくりだね。もういないけど」 「あんなのばりざのごどぼじゃないいいい!!」 「じゃあやっぱり好きにしていいんだよね。もういないけど」 「ゆっぐりじねえええええええ!!」 「一々煩いんだよこのゲス饅頭」 ここでようやくお兄さんはまりさの中に突っ込んでいた手を引いた。その手にわずかばかりのオマケを掴んでいる。 「ゆぎゃああああああ!! ば、ばりざのおべべえええええええええ!!」 「全く、敬語を使えと言っただろうに……あと、うるさい」 彼はまりさの顔から手を引き抜くと同時に手首のスナップを利かせ、掻き出す要領でまりさの眼から頬にかけて削ぎ落としていた。 ぽっかりと顔の左上半分が削られたまりさ。さぞかし甘くなったはずの餡子は、まりさが垂れ流した水分が多すぎて硬くなっていた。 お兄さんは掴んだ餡子を手の中でおにぎりの様に固めると、それを部屋の隅へ放り投げる。 「……あれは餡団子なのか、はたまた善哉の素になるのか……それが問題だ」 「ば、ばりざ! ばりざのおべべがえぜえええ!!」 その様子を見ていたまりさは餡子の転がった隅へ這いずると、どうにか自分の身体を取り返そうと舌を伸ばす。 だが、そんなことを許すほど虐待お兄さんは優しくない。 「はい、よく聞いてねゲスまりさ。じゃないと踏み潰すよ。この舌」 「ゆひぇ!?」 もう少しで届く、そう思って全神経を集中させた先端部分に、お兄さんは容赦なく足を置いた。 「まりさにはこれからしばらくの間、子供たちの分までお仕置きを受けてもらいます」 「ゆひぇひぇひぇ! ゆひゃんひゃにょほ!!」 「何言ってるかわかんないんで、こっちが勝手にしゃべるよ。それとも、踏みつぶしたらちゃんと喋れるかな?」 赤くなったり青くなったり忙しい饅頭だ。お兄さんは悪戯に足に力を込める。 残った片目が大きく見開かれた直後、すぐにまた力を抜く。安心したらまた力を込める。 お兄さんはこれを何度か繰り返し、お仕置きが嫌ならここで潰されるかと迫った。 その選択に、もはやまりさは目を伏せて諦めるしかなかった。 絶望を顔に張り付けた土饅頭を見て、ようやくお兄さんは舌から足を離す。 「じゃあ、まりさ。いよいよ本格的なお仕置きに行こうか?」 「あ、あれがおじおぎじゃないの!?」 当然です。 お兄さんはオレンジジュースを混ぜて練った小麦粉の塊をまりさの顔にくっつけて応急処置をすると、部屋を見渡して道具を探す。 「……そうだ。これにしよう」 「ゆ!? なにをずるの!? ぼうばりざをいじめないでね!? ゆっぐりざぜでね!!」 「ああ、終わったらゆっくりできるよ。……まあ、したくなくてもすることになるけど」 「おべがいだがらゆっぐりざぜでええええええええええ!!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり」 適当に答えながら部屋の中を物色していると、ある物を発見して動きを止めた。 それは以前解体したゆっくりまりさの舌の長さを測るために使用した定規と、番いのありすの目の前で引き抜いた舌を輪切りにするために使った包丁。 そして輪切りにされた舌をありすに食べさせるために使用した爪楊枝だった。 結局ありすはまりさの舌を食べた直後に発狂し、自ら包丁を無理やり飲み込んで死んだ。 その二匹の亡骸は今、我が家のゆうかの畑の栄養としてゆっくりしていることだろう。 「そうだ、いい事を思いついた……」 お兄さんは早速それらをまとめて抱え上げると、すぐにまりさの方へ向き直る。 「ゆ!? なにずるの!? やべでね!! ゆっぐりできないがらやべでね!!」 「だから、終わったらさせてあげるって」 それだけ言うと、お兄さんは距離を取ろうとしていたまりさを髪を掴んでひっくり返す。 その拍子に帽子がとれたと騒がれても迷惑なので、素早く頭の下に敷いてやる。 潰れるとかゆっくりできないとか騒いだが、すでに直し様のない状態だったので、お兄さんは黙殺した。 「や、やべるんだぜ!! ゆっぐりできないんだぜ!! ゆっぐりじないでもどずんだぜ!?」 「うへぁ……気持ち悪」 少しの間だけとはいえ、休めたことで落ち着いたのだろうか。口調が「だぜ」に戻っていた。 それにしても、どうやらゆっくりは自分で起き上がることが難しいのは本当らしい。 横倒しならまだしも、逆さまにされると体を揺らすのも厳しいようだ。 うねうねうねうねうねうねうねうね……と、ゆっくりで言う『足』の部分が忙しなく動いている。 それはまるで、波打つ芋虫の背中のようだった。きもい、さすがゆっくり、きもい。 一瞬決意を挫かれそうになるお兄さんだが、そこは虐待魂。意を決して波打つ底辺に包丁を当てる。 残念だが、こんなにうねるようでは定規は役に立ちそうにないので放り投げる。 「なに!? なにをずるんだぜええええ!?」 自分で確認できない場所に何かをされる。その事実に、まりさは声を震わせた。 すでに片目付近がごっそりと失われているのだ。死角が増えている今、自分の状況を知ることは無理だろう。 さてと、これからは集中力が大事である。彼は素早く包丁を突き立てた。 失敗しても支障はないが、やはり自分なりに難易度を上げるのも一興だろう。 お兄さんは大きく息を吐くと、すっと深く長い一本線の切り込みをまりさの足に引いていく。 「ゆぎゃあああああ!? なに!? なにじでるんだぜええええええ!!」 「何って、足を切ってるんだよ……」 「やべでよおおお!! ばりざあるげなぐなっぢゃうでじょおおお!!」 あ、また「だぜ」口調じゃなくなった。 だがそんなことはどうでもいい。 「まりさ、これはお仕置きだ。もう二度と君が狩りをできない身体にするんだよ」 「ゆぎゃあああ!! おべがいでず! やべでぐだざい!! ばりざあるげなぐなっぢゃうううう!!」 「……当然じゃないか。その為にしているんだから」 何を言ってるんだい? お兄さんは呆れた声でまりさの足へ切り込みを入れていく。 「いやだあああああああ!! あるげなぐなるのいやだああああああ!!」 「そりゃ僕だって嫌だよ。でもまりさはお仕置きだからね。ゆっくり切られてね」 「ばりざなんいもじでないいいいい!! いだいいだいよおおおやべでくだざいいいいい!!」 「人の畑に入ったし、子供を見捨てた。それに何より饅頭風情が人間をバカにした。殺されないだけいいと思うんだね」 「ごべんなざい、もうじまぜん! にどとじまぜん!! いうごどだっでぎぎまずがらあああああ!!」 「じゃあ動くなよ。足を切り落とすのが面倒になるから」 「あじをぎらないでぐだざいいいいいいいいいい!!」 「相変わらず無茶を言う…。なら、加工所に行こうか?」 「かこうじょいやだああああああああああ!!」 「だったら、諦めるんだね」 まりさの意味のない声を聞き流して、お兄さんはさらに包丁を突き刺して切り込みを入れていく。 それは寺小屋で子供たちが画用紙を縦に切って短冊を作るのと、よく似ていた。 数分後、彼の目の前には、縦に何本もの切り込みを入れられたまりさがひっくり返っていた。 その顔は水分を出し切ったはずなのに、まだ砂糖水の涙でぐしょぐしょに濡れていた。 「ふう……」 「ゆぐっ……、こんなんじゃもうばりざゆっぐりでぎないいいいい……」 まりさは自分で見ることはできないが、どんな風にされてしまったのかは感覚でわかるのだろう。 縦に切られた足はまだ時折動くが、先ほどまでの様に元気よく波を立てることができなくなっていた。 うねる波が不規則になり、その隙間からは餡子が見え隠れする。 中身を傷をつけずに捌けたことに彼は少しばかりの達成感。 だが、これならまだ十分治癒できる程度だ。お兄さんはまりさに声をかける。 「まさか、これくらいならすぐに治るよ」 「ゆ!? ぼんど!? なおるの!?」 「もちろん。だから、もっと切らないとダメだね」 無論、絶望を与えるために。 「ごのおにいいいい!! あぐまああああ!! ゆっぐりじねえええええええええ!!」 「ははは、ありがとう。それなら、本当に悪魔みたいなことをしてあげようか?」 「ばなぜ!! もどぜ!! ばりざをだずげろおおおおおおお!!」 「さーて、次は横に細切れだー」 まりさの罵詈雑言など当然スルー。 むしろ、余計な事を言えば尚更痛い目を見ると教えてやる。 お兄さんは先ほど切り込みをを入れた傷に交わるように、今度は横に包丁の切っ先を走らせた。 縦で慣れたおかげもあり、横切りは実にスムーズに進む。 「やべでよおおおお!!! いだいよおおおおおお!!」 「止めろと言われてやめるわけないじゃないか、馬鹿なの? 死ぬの?」 「やべで!! やべでよ!! どぼじでごんばごどずるのおおおおお!?」 「何言ってるかわかんないよ。……ほい、半分」 「おにいざんだっで、いだいごどざれだらいやでじょおおおおお!!」(痛いことされたらいやでしょおおお) 「うん、嫌だね。だから人は悪い事をしないんだよ。でも、まりさは悪いゆっくりだから仕方無いの」 「おにいざんがゆるじでぐれればいいんだよおおおおおお!! ぞんなごどもわがらないの!? ばがなの!? じぬの!?」 「ええと……、………そうだあれだ。『絶対に許さない、絶対にだ』」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおお!? いだいいだいいだいだいいだい!!」 「ははは、そんな流れに運んだまりさが悪いんだよ。……よし、できた」 絶えず痛みを訴えるまりさを適当にあしらいつつ、お兄さんは順調に作業を進めていた。 そしてようやく完成したことに満足すると、額の汗をぬぐう仕草をする。 お兄さんの前にあるもの。それはいくつもの見事な正方形に区分けされたまりさの底面だった。 ちょうど、将棋盤のようなものだと思ってもらえればいいだろう。 そんな細かく切り分けられたまりさの小麦粉の皮膚は、辛うじて中身の餡子とくっついてる程度だ。 動かそうとしてもここまで(あるかわからない)神経を断裂されると、それは最早無理なこと。 人間で言うならば、足の指の根元を裂かれたようなものだ。 まりさの足も所々が個別に痙攣するだけで、底面が波打つことはもうできないだろう。 オレンジジュースでもかければ傷も塞がるだろうが、そんなことは死にそうになってからで十分である。 終わらない拷問に叫び、神経をすり減らしたことで、まりさは心身ともにズタボロになっていた。 「うーん、将棋の網目の数ってこれでよかったんだっけかな……。今度やる時はちゃんと調べておこう」 「ぼ、ぼうやべでぐだざい…。ばりざをおうぢにがえぢでぐだざい………」 「加工所に提案したら採用されないかな……。河童の棟梁とか……さすがに気に入ってくれないか……」 「おにいざん……、ばりざを……ばりざをだずげでぐざだざい」 先ほどまでは怒ったり泣いたりと忙しかったまりさも、足を刻まれたせいで抵抗する気を奪われてしまったようだった。 もう許してほしい。助けてほしい。ゲス特有の傲慢さすら、涙と共に体外へ出てしまっているような大人しさだ。 「………おいおい、何を言ってるんだ。まだまだこれからだろ?」 「ゆびぇぇぇえええええええええん!! おうぢがえるううううううう!!」 だが、それでもお兄さんは許してくれない。むしろ、ようやくギアが入ってきたところだ。 地獄は行った事がないが、生き地獄とは、もっともっと苦しいものだと思う。 そう、これからが本番である。 「さて、それじゃその足も役に立たないし、剥こうか」 「ゆ゛っっっっ!?」 剥く。それがどんな意味を持つかまりさにはわからなかったが、とにかくゆっくりできないことは間違いない。 一時は為すがままに諦めようとも考えたまりさは、必死に身体を揺らして態勢を整えようとする。 だが悲しいかな。立て続けの責め苦にまりさの体力は限界を超え、足を切られたせいで運動能力は元の半分以下。 さらには、潰れた帽子の中へ逆さまに入る形になっているせいで、妙な安定感がまりさに働いていた。 何一つ、まりさの味方になってくれる存在は無かった。 頼れるのは己のみ。その己すら、お兄さんには手も足も出ないという現実が、まりさをより追い詰める。 「おべがいだがらやべでよ!! ばりざをゆっぐりざぜでええええ!!」 「やれやれ……いい加減何度も騒がれると鬱陶しいな」 お兄さんは再びまりさの顔に手刀を打ち込むと、半ば叩きつけるようにして閉じ込めていた箱の中へと戻した。 続きの事も考えて、逆さまのままである。 箱の中でも騒ぎ続けるまりさだが、箱の中に声がたまるので幾分か聞こえてくる声は小さくなった。 相変わらず甲高いが、それでも先ほどに比べれば随分マシである。 「さ、まりさ。覚悟はできたかい?」 手を振り払って餡子を床にまき散らしながら、お兄さんは親しみをこめた三日月型の笑顔を向けた。 後編2 まりさ一家 へ続きます ============================================ あとがき 長すぎました……。 あまりにもやりたかったことを試して行ったら伸びる伸びる……。 お兄さんの独壇場で、まりさが頑丈すぎました……。 wikiなどで感想を下さった方、こうして目を通して下さった方、ありがとうございました。 次回で完結します。 正直長いうえにやり過ぎだとは思いますが、最後は簡潔に済ませたいと思っています。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2353.html
静かな森の中をひたすら歩き続ける。 どこへ向かうというわけではない。気まぐれと思いつきと暇つぶしを実行するための材料、ゆっくり探しだ。 用が無いときは嫌というほど目にしている気がするが、いざ探してみるとなかなか見つからない。 たまたま出くわさないだけで何が原因だというわけではないのだろうが、そうなると諦めがつかず余計に厄介だ。 「なんでこういう時に限って・・・」 ブツブツと文句をたれながら歩いていると、少し先の茂みがガサゴソと動くのが見えた。 「ゆっくりしていってね!」 すかさず茂みが動いたあたりに向かって思いっきり叫ぶ。すると・・・ 「「ゆっくりしていってね!」」 「「「ゆっきゅりしていっちぇにぇ!」」」 ビンゴ!元気な返事とともに茂みから飛び出してきたのはれいむ種とまりさ種で構成されたポピュラーなゆっくり一家。 親であろう成体のれいむとまりさが一匹ずつに、赤ゆっくりが三匹。子供の内訳はれいむ二匹にまりさ一匹。 思ったより子供の数が少なかったが、この際仕方ない。これ以上探し回るのはごめんだ。 「ゆ!おにいさんはゆっくりできるひと?」 「もちろんゆっくりできるよ。その証拠にお菓子をあげよう」 「ゆ!おかち!?」 「れいむあまあまたべちゃーい」 「さっさとおかちをもってくるんだじぇ!じじい!」 「はいはい。ほら」 鞄からクッキーを取り出してゆっくり達の前にばら撒いてやる。 昨日テレビの裏から出てきたもので消費期限を見たら一年以上前だった。 「「む~しゃ♪む~しゃ♪しあわせ~♪」」 「「「む~ちゃ♪む~ちゃ♪ちあわちぇ~♪」」」 潰してぇ。いや、いかん。 落ち着け。ここでこいつらを殺したらまた探し直しじゃないか。 自分を抑えて我に返る。しかしこのままもっとよこせだとか言われ日には自制できる自信がないので先手を打つ。 「ところで最近おもしろい遊びを思い付いたんだ。お兄さんと一緒に遊ばないかい?」 「ゆ?おにいしゃんあしょんでくれるの?」 「れいみゅもあしょびたーい」 「しかたないからまりしゃしゃまがあしょんでやるんだじぇ。かんしゃしゅるんだじぇ」 「というわけだけどいいかな?」 一応親ゆっくりに訊ねてみる。 「いいよ!れいむのちびちゃんたちのかわいさにおにいさんもめろめろだね!」 「せいぜいまりさのこどもたちをよろこばせるんだぜ!」 「それじゃあみんなを遊び場まで連れて行くからこの籠の中に入ってくれ。少し狭いけどすぐに着くから我慢してね」 正直わざわざ運ぶのは面倒くさいが、ゆっくりの足に付き合っていたら日が暮れてしまうので仕方ない。 こうしてゆっくり達を籠に放り込んでいく。少し狭いとは言ったものの、それなりに大きい籠なので 底に親ゆっくりを並べて入れて、その上に赤ゆっくりを置けば全員問題なく収納できた。 五匹のゆっくりが入った籠を背負って歩き続ける。 籠の中のゆっくり達は楽しそうな声で何して遊ぶんだろう、楽しみだねと語り合っていた。 よほど期待しているのか歌まで歌い始めた。ここまで無警戒なのもどうかと思うがおかげで手荒な真似をせずに済んだから 責めちゃいけないな。警戒されるようなら無理矢理掻っ攫うしかなかったのだから素直に付いてきてくれたのはありがたい。 嫌がるゆっくりを無理矢理・・・っていうのは趣味じゃないし。 たどり着いたのは崖のてっぺんだ。垂直に切り立った崖はとても高く、下を見れば目が眩むまさに断崖絶壁だが それ故に見晴らしは最高だった。崖の下にはさっきまでいた森が広がり、それほど遠くない場所に広い川が流れている。 崖っぷちに籠を下ろし、ゆっくり達を出してやる。 「ほーら、ついたぞー」 「ゆ! ここどこ?」 「ゆゆ!たきゃーい」 「おちびちゃん!あまりまえにでちゃだめだよ!おちちゃうよ!」 「しゅごいよみゃみゃ!もりしゃんがちっちゃくみえるよ!」 「みりょ!ひとがごみのようだじぇ!」 初めて見る絶景にゆっくり達は思い思いの感想を述べる。 早速鞄から今日の本題を取り出しゆっくり達に説明を始める。 「それじゃあ遊びについて説明するよ。みんなにはこの崖からジャンプしてもらうんだ」 「そんなことしたらしんじゃうよ!そんなこともわからないの?ばかなの?しぬの?」 「わかってるって。だからみんなにはこのパラシュートを付けてもらうんだ」 「ゆ?ぱらしゅーと?」 「そう。これを付けてると高い所から落ちても平気になって空を飛ぶような気分を楽しめるんだ」 「おしょらをとべるの?」 「おもしろそー」 「さっさとそにょぱりゃしゅーとをよこすんだぜ!」 空を飛べると聞いて一気に食いついてきた。早速始めるとしよう。 「それじゃあ一人ずつ飛ぶから順番を決めるよ。まず子供たちが先でお母さんたちがその後。いいよね?」 「わかったよ。れいむたちはおかあさんだからちびちゃんたちにさきをゆずるよ」 「それじゃあ次は子供たちの順番だね。最初はこのれいむでその次にこのれいむ。まりさは最後だ」 「どぼじでまりしゃがしゃいごなんだじぇぇぇぇぇ!!!」 「さっきじじぃって呼んだからに決まってんだろうが糞饅頭。つかお前さっきから際立ってむかつくんだよ」 なんて声に出したりはしない。 どうにかこうにか赤まりさをなだめすかしてパラシュートの取り付け作業に入る。 まずは一番手の赤れいむ。ゆっくりサイズのお手製小型パラシュートを頭頂部の髪の毛に取り付けてやる。 「さて、こっちは準備完了だ。れいむ。心の準備はいいかい?」 「ばっちりだよ!」 「じゃあいくぞ!せーの・・・そいやぁ!」 崖に向かって思いっきり赤れいむを投げる。 赤れいむはしばらく弧を描いて飛んだ後、空気抵抗によりゆっくりと落下していった。 「ゆゆー♪れいみゅおしょらをとんでるよー♪」 大成功だ。赤れいむは風に乗ってゆっくりと崖を離れていく。 「すごーい。れいむおそらをとんでるよー」 「かっこいー」 「おにぇーちゃんいいなー」 「れいみゅ!れいみゅがとばにゃきゃまりしゃのばんがこないんだよ!はやくしちぇね!」 「だってさ。次いくよれいむ」 「ゆ!ゆっきゅりわかっちゃよ」 先ほどの赤れいむと同じ要領でパラシュートを付けてやる。 「準備はいいかい?」 「ゆっきゅりじゅんびできちゃよ!」 「それじゃあ・・・そいやぁ!」 まるでデジャヴを見ているかのように、先の赤ゆっくりと同じ様に風に乗っていく。 と思いきや突如強風が吹き荒れ、それに煽られたパラシュートはあれよあれよというまに明後日の方向に飛んでいく。 「ゆゆ!れいむすごーい。あんなとおくまでとんでるよ」 ゆっくり達は呑気なことを言ってるがパラシュートは川のほうに向って飛んでいく。 吸い寄せられるかのように川に向って飛んで行き、とうとう着水した。 赤れいむを付けたままのはずのパラシュートがそのまま流されていく。これでは赤れいむはとっくに水を吸って崩れているだろう。 ゆっくり達が騒ぎ出すんじゃないかと心配したが、見ると呑気に自分の番を楽しみにしている。 どうやら川のあたりが見えていないようだ。心おきなく次に執りかかれる。 「お待たせ!じゃあ次はまりさの番だね」 「ゆ!さっさとぱりゃしゅーとをちゅけるんだじぇ!」 「はいはい。でもまりさ。まりさの場合は帽子が邪魔で頭にパラシュートを付けられないんだ」 「どぼぢでぇぇぇぇぇ!!!」 「大丈夫だよ。帽子をとればいいんだ」 「しょんにゃこちょできるわけないでしょぉぉぉぉぉぉ!!おぼうしがないとゆっきゅりできにゃいんだよぉぉぉぉ!!!」 「じゃあこうしよう。お母さんにまりさの帽子を預かっててもらうんだ。これなら安心だろ?」 「ゆ!おきゃーしゃんがあずかってくれりゅにゃりゃあんしんだにぇ!」 「そういうことだ。まりさの帽子預かっててくれるか?」 「まりさがぱらしゅーとするためだからね。おかーさんがゆっくりあずかるよ!」 問題解決。早速まりさの頭にパラシュートを取り付ける。 「それじゃあ逝くぞまりさ!あーゆーれでぃ?」 「いえー!」 「おーけー・・・そいやぁ!」 三度目。今度は突風も吹かずにまりさはふわふわと空を飛んでいく。 と、そんなまりさに背後から近づく影が一つ。 「あー、あれは・・・」 「うー♪うー♪」 「「れ・・・れみりゃだぁぁぁぁぁぁ!!!!」」 これは珍しい。夜行性のれみりゃがこんな真昼間から出現するとは。 小さな羽でぱたぱたと羽ばたくれみりゃは少しずつ赤まりさに近づいていく。 「ばでぃざぁぁぁぁぁ!!にげでぇぇぇぇぇぇ!!!」 「れみでゃはぢびじゃんにぢがづぐなぁぁぁぁ!!!」 親ゆっくりは崖の端ぎりぎりから半狂乱になって叫ぶが声が届いている様子はない。 そうこうしているうちにれみりゃが赤まりさを捕まえてしまった。 「ゆ? れ・・・れみりゃぁぁぁぁぁ!!!???」 「うー♪あまあまいただきまーす♪」 「ゆぁぁぁぁぁ!!!はなちぇぇぇぇぇ!!!まりしゃはおいちくにゃいんだじぇぇぇぇぇ!!!」 「そんなことないどー♪あまあまとってもおいしいどー♪」 「ゆ・・・ぐぁ・・・。もっど・・・ゆっくち・・・ちたかっ・・・」 結局、赤まりさはれみりゃのお腹の中に収まってしまった。 元々赤ゆっくりが補食種から逃れること自体困難なのに、逃げ場がない空中で捕まってしまったのではどうしようもない。 れみりゃは赤まりさを残さず食べるとどこかに行ってしまった。 「ゆう・・・れいむのおちびちゃん・・・」 「れいむ、しっかりして。しんじゃったれいむのぶんもまりさたちがゆっくりしよう?」 足元では親まりさが親れいむのことを必死に慰めていた。 こいつらはもう素直に飛んではくれないだろう。この辺が潮時だ。 「ゆ゛っ・・・!?」 「ゆげっ・・・!?」 右手でれいむの髪を、左手でまりさの髪を鷲掴みにし崖に向かって突き出す。 「ゲームオーバーだね。君たちはもう必要ないから死んでもらうよ」 「どぉゆうごどぉぉぉぉぉ!!??」 「どうゆうことって言った通りの意味だよ。どうせ君たちもうパラシュートはやってくれないだろ?」 「あだりまえだぁぁぁぁ!!!」 「じゃあこれでおしまい。嫌がってるのに無理矢理飛ばすってのは面白くないからね。もうパラシュートは意味がないんだ」 「いみがないならごろざなぐでもいいでじょぉぉぉぉぉ!!!」 「そんなことないさ。君たちが死ねば早く家族そろってゆっくりすることができるんだよ?あっちでね」 「どぉゆうごどだぁぁぁぁぁぁ!!!」 「まず赤まりさはすでにあっちに逝ってるだろ?あと君たちは気づいてなかったみたいだけど二番目の赤れいむは川に落ちたんだよ」 「ゆ゛っ!?うぞをづぐなぁぁぁぁぁ!!!!」 「本当さ。今頃お魚さんの餌になってるよ。そして最初に飛んだ赤れいむも近いうちに後を追ってくるからね。これで一家勢ぞろいさ」 「でいぶがあどをおっでぐるっでどういうごどぉぉぉぉ!!!??」 「簡単さ。あんな小さな子が一人で生きていけるわけないだろう?。そう遠くないうちにれみりゃなり野犬なりに食べられちゃうさ。 まぁそれを言ったら他の赤ゆっくり達も無事に飛び終わったところで同じことになってたんだけどね。 こんな広い森で探せるわけないじゃないか。今の今までそんなことにも気付かなかったのかい?」 「ふざげんなぁぁぁぁ!!くぞじじぃぃぃぃぃ!!!」 親ゆっくり達は自暴自棄になって喚き散らし、ひとしきり手の中でもがいた後おとなしくなった。 もう正気ではいられないのか、虚空を見つめてブツブツとうわ言を呟いている。 これではもう遊べないし気持ち悪いからさっさと捨ててしまおう。ポイッとな。 ひゅ~~~~~~~~・・・・・・ 二匹のゆっくりの姿がどんどん小さくなっていって、とうとう点になってしまった。 「さて、帰るか」 夕飯何にしよ・・・。 おまけ 「たちゅけてぇぇぇぇぇぇ!!!」 静かな森の中で、一匹の赤れいむの叫び声が響いていた。 赤れいむの頭に取り付けられたパラシュートは木の枝に引っかかり、赤れいむは宙づりの状態になっていた。 叫び声に気づいた付近に住む大人まりさが駆け付ける。 「ゆ!?ど、どうしたんだぜ!?」 「たしゅけてぇぇぇ!おりょしてぇぇぇぇ!!」 「わかったぜ!いまたすけるんだぜ!!」 まりさは木の幹に思いっきり体当たりをした。木を揺らして赤れいむを落とすつもりなのだろう。 しかし赤れいむが引っ掛かった木はなかなか大きく、ゆっくり程度の体当たりではびくともしなかった。 「だめだぜ・・・まりさじゃどうにもできないんだぜ・・・」 「しょんにゃぁぁぁ!たしゅけてぇぇぇ!!」 「ちょっとまってるんだぜ!いまどすをよんでくるんだぜ!!」 「ゆ・・・どす?」 「そうなんだぜ!どすならこんなきなんかひとひねりなんだぜ!」 こうしてまりさは群れの長たるドスを呼んでくることとなった。 しばらくするとどこからか地響きが聞こえてきて、それはだんだんと赤れいむに近付いてきた。 そしてドスは姿を現した。普通のゆっくりを何百匹も積み上げたかのような巨体を持つドスまりさ。 ドスは赤れいむを安心させるために声をかける。 「ドスが来たからにはもう安心だよ。今助けるから待っててね!」 「さすがどすだぜ!たよりになるんだぜ!」 しかし赤れいむが引っ掛かっていた場所はドスの巨体でも届かなかった。 そこでドスは先ほどのまりさが行ったように木に体当たりを仕掛けて赤れいむを落とすことにした。 落ちた赤れいむが潰れないように、赤れいむの真下に大人ゆっくり達を密集させてクッションにする。 そして幹を挟んだ反対側でドスが気合いを入れる。 「それじゃあいくよ!せーの・・・そいやぁ!」 ドーーーーーーーーーーン!!! 轟音とともに木が大きく揺れる。と思いきや・・・ 「た・・・たおれるぅぅぅぅぅ!!!」 「ゆあああああぁぁぁぁぁ!!!」 「ゆぶぇ!!」 「げぶぅ!!!」 「ぐぎぇ!」 ドス渾身の体当たりは木を揺らすどころか思いっきりへし折ってしまった。 木は赤れいむの方向に向かって倒れ、赤れいむはおろかクッションとなっていたゆっくり達も潰してしまった。 こうしてゆっくり一家はその日のうちに家族全員が揃うことができたのだった。 ちなみにその後例のドスは同族殺しとして群れの信用を失い、ほどなくして群れは解体したという。 おしまい 【あとがき】 初投稿なのでお見苦しいところが多々あったかもしれませんがご容赦ください。 赤ゆっくりのしゃべり方が思ったよりめんどくさかった・・・。 それはそうと皆さんもテレビやたんすの裏からクッキーとかポテチとか出てきたりしますよね。え?ない?
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/1797.html
446 :名無しさんなんだじぇ:2011/10/09(日) 13 12 49 ID uqyK5i02 ユフィ「私は…」 447 :名無しさんなんだじぇ:2011/10/09(日) 19 29 35 ID sTm9qE1o >>444 ふじのん「私達とあの馬でコントと言われましても…」 ファサリナ「ハードルが高すぎていいネタがありませんわね…ユフィさん、何かありませんか?」 ユフィ「え!?き、急に振られましても…」 馬イク(よし!では私が○+%!※=*!?×&$/#(ry ふじのん「凶・が・れ☆」 グシャ ファサリナ「藤乃さん、今普通に能力が使えましたね!」 ふじのん「あれ!本当だ!?なぜか自然と使えました!!」 ユフィ(驚くところがそこですか!!?) 448 :名無しさんなんだじぇ:2011/10/09(日) 20 15 38 ID MjITemYk 戦場ヶ原「あら、本当に書く人がいたわね… 447」 C.C.「中々面白い見世物だったな…」 戦場ヶ原「浅上さんの『凶・が・れ☆』はかわいかったわね…」 C.C.「案外あの3人と1頭でアイドルユニットでも結成できるかもしれんな…」 上条「おいちょっと待て…」 C&戦「「誰か書いてくれないかなー…」」 上条「まためちゃくちゃな無茶ぶりを…」
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/1636.html
978 :名無しさんなんだじぇ:2010/10/11(月) 16 42 39 ID kIkFdZ0o 撫子「いつになったら『ズール皇帝が正義だ!』って言ってくれるんだろう」 デュオ「色々違うからそれ」 979 :名無しさんなんだじぇ:2010/10/11(月) 17 12 57 ID unwGZHM2 C.C.「おしいことに『ルルーシュ皇帝が正義だ!』っとも言わなかったな」 ユフィ「それも止めてください」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3728.html
優希「う~~・・・暇だじぇ・・・」 咲「皆来ないねー・・・」ペラ 優希「咲ちゃーん、京太郎はー?」 咲「お家の手伝いで今日は部活出ないみたい」 優希「そっかー・・・」 優希「そういえば咲ちゃん、今日も学食行ってたな。お金大丈夫?」 咲「うん、平気だよ。学食行ってお弁当食べてるから」 優希「んむ?意味ないじょそれ」 咲「また京ちゃんに付き合わされまして・・・」 優希「あー、例のレディースランチか。たまには断ればいいんだじぇ」 咲「うーん、でもね・・・ 『悪い、咲!今日も頼む!一緒に学食行こうぜ☆』キラッ ・・・なんてあんなさわやかな顔で言われたら断れなくて。えへへ」 優希(・・・何今のイメージ図。なぜにキメ顔でその台詞・・・) 優希「な、なるほどー。私はいつも頼む側だからわからんじぇ」 咲「ふふ、いつもタコス作ってもらってるもんね」 優希「うむ。我ながら無茶な注文をすることもあるが、そんなとき・・・ 『ふぅ、しょうがねえなぁ。すぐ作るから、待ってろよ、こ・ね・こちゃん。』ツンッ ・・・なんて気だるそうに言われたら、もう、もうたまらんじぇ~~!きゃー!」 咲(・・・子猫ちゃんなんて言ってたっけ) 咲「そ、そうなんだぁ。京ちゃんも結構キザだなぁ…」 優希「まあ、キザも悪いとは言わんけど…」 「・・・」 咲「『お前のこと、放っとけなくてさ。一緒にいていいか・・・?』」 優希「ぐはっ!い、言われてみたいぃ!・・・『わかるって。いつも見てるんだから、当たり前だろ?』」 咲「はうぅ!私も見返しちゃう!・・・『はは、エスコートはお任せを。お姫様』」 優希「きゃー!式場までエスコートして!・・・『お前のこと、もう放したくない・・・』」 咲「キャー!むしろ私が放さないよぉ!」 咲「・・・何やってたんだろうね、私達」 優希「・・・最後の方なんか京太郎、天使の羽バッサバサだったじぇ」 咲「キラキラというか、ギラギラだったね・・・」 優希「妄想も適度が一番だじぇ」 咲「皆が来るまで、待ってようか・・・」 ――部室の外 和(咲さんも優希もすごいです・・・色々台詞を思いついて) (・・・あんなこと須賀君に言われたら私・・・想像するだけで顔が熱く・・・///) (例えば私なら、どんな言葉が・・・) まこ「お、和。部室入らんの?」 和「『お前が欲しい・・・』」 まこ「」 和「み、たい、な・・・・・・・・・」 まこ「すすす、す、すまんのぉおお。わわ、わし、そっちの気はないんじゃああ!!」ダダッ 和「あぁん、染谷先輩!違うんです!誤解ですから、逃げないで――!」 カン。
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/1123.html
896 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/25(日) 02 02 48 ID Rsky8Ymk ……眠れないので小ネタを ~ パーティ会場 ~ 黒桐「カイジさん」 カイジ「なんだ、黒桐」 黒桐「コレ、衣さんに渡しといてください」 カイジ「コレって、チーズくんじゃないか!どうしたんだよコレ!?」 黒桐「いやいや、偶然見つかったんですよ」 カイジ「黒桐……」 黒桐(本当は主催側にコレが複数あるって情報を掴んでなんとかして手にいれたんですけどね) カイジ「ありがとう!俺、渡しに行ってくる」 黒桐「いってらっしゃい」 黒桐「さて、次は、あっ、撫子ちゃん」 撫子「あっ、幹也お兄ちゃん。メリークリスマス♪」 黒桐「メリークリスマス。撫子ちゃん、はい、これ」 撫子「わぁ!クリスマスプレゼント!?ありがとうございます」 黒桐「中を開けて見てごらん」 撫子「はい。ん…よっと」 中身:帽子 撫子「………………チッ」 黒桐「あ、あれ、撫子ちゃん、今しt」 撫子「幹也お兄ちゃん、本当にありがとう!撫子、大切に使うね」 黒桐「あはは、そう言われると嬉しいよ」 撫子(……はぁ、そんなに上手くは手に入らないか) 897 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/25(日) 03 12 00 ID XKVqxe/A カイジ「衣ー!」 衣「ん?何だカイジ?」 とーか「そんなに慌ててどうしたんですの?」 カイジ「へへ…ジャーン!」 衣「ああ!?チーズくんではないか!?どうしたのだ!?」 カイジ「まあなんて言うか…クリスマスプレゼントだ!」 衣「ありがとうカイジ!これで…これでやっと…」 カイジ「ほら、行くところがあるんだろ?」 衣「うん!行ってくる!」タッ とーか「…あれをどこで?」 カイジ「黒桐の奴が見つけてくれた」 とーか「まあ…では後でお礼をしなければ…」 カイジ「そうだな…衣、上手くいくといいんだが…」 とーか「そうですわね…」 898 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/25(日) 03 13 02 ID XKVqxe/A 衣「シーちゃーん!」 C.C.「む?」 ひたぎ「どうしたの?そんなに慌てて…あら?」 衣「チーズくんだ!チーズくんを持ってきたぞ!」 ひたぎ「あらあら…本当に持ってきたのね…」 衣「うむ!衣は絶対にシーちゃんと友達になりたいからな!」 C.C.「…これをどうしたんだ?」 衣「カイジがクリスマスプレゼントにくれたのだ!」 C.C.「そうか…」 衣「これをシーちゃんにあげる!だから衣t」 C.C.「悪いがこれは受け取れないな」 衣「え?」 ひたぎ「ちょっと…」 C.C.「私のチーズくんは、未だに殺し合いの場に残っているあれだけだ。 それにこのチーズくんは、コロちゃんの友達が、コロちゃんの為にくれた物だろう? それを私が受け取ることはできない。これはコロちゃんのチーズくんだ」 衣「そ、そんな…」グスッ ひたぎ「コロちゃん…」 C.C.「泣くなコロちゃん」 衣「でも…友達にはなってくれないのだろう…?」グスッ C.C.「誰がそんなことを言った?」 衣「…え?」グスッ C.C.「私は『チーズくんがなければ友達にはならない』とは言ったが、 『チーズくんを返さなければ友達にはならない』とは言ってないぞ」 衣「…え?そ、それじゃ…」 C.C.「よろしくな、私の友達、コロちゃん」 衣「う、うん!」パアァ ひたぎ「フフ、全く…一件落着ね」
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/932.html
164 名前: NPCさん 05/03/06 14 27 56 ID ??? 大分昔のどうでも良い話を1つ。 PLやってれば、「あ、これ、~のネタですよねー、先読めちゃったー」「逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だー」「俺の歌を聞けー」と小声で口走りつづけ、GMやらせればそいつの繰り出してくるNPCは軒並み「綾波みたいな~」とか「ササミちゃんっぽい~」といった 修飾語の付いた美少女が無駄に登場、シナリオは依頼型のモンスター退治一本のみ。 そんな彼がGMしたある時、PL(仮称A)の一人とリアルファイト。 原因は、彼がそのAのPCに経験値をやらなかったから。彼の出した健気で貧しい美少女NPCに対して、ローフル設定のAのPCが報酬を要求したことが彼はお気に召さなかったらしい。 結局大乱闘は皆で止めたが、何故だか知らないが彼は突然「人殺しなんですよ、僕は!(とりあえずその時は殺して無かった)そんな僕なんて、僕なんて死んだほうが良いんだー(何かのアニメの台詞っぽいノリで)」と泣き叫びながら外に飛び出してそのまま戻らず。 …彼はその後音信不通。引きとめなかった俺はやっぱり困ったチャンなんだろうか… 179 名前: 164 05/03/06 15 15 19 ID ??? Aは当時中学生、件の彼も高校生。厨アクションも仕方ないのかもしれないけどね…。 リアルファイトへの経緯は GM「A君、君だけ経験値は0だから。当たり前じゃないですか、あんな女の子から報酬を取ろうとするのはローフルなキャラのやることじゃないですよ?」 A(自分のキャラシートを丸め、GMの彼に全力で投げつけ)「時間すげー無駄にした」(大声で吐き捨てて帰ろうとする) GM(ムギャオー。泣きながら殴りかかる) だったと記憶。 俺もその時PLの一人だったんだで、Aの気持ちはある程度は理解できたよ…。 彼、まだ生きてるといいなぁ…。 194 名前: 164 05/03/06 18 41 54 ID ??? 182 確かガープスにアライメント付けた(だけの)彼のオリジナルシステム(のつもり)だったと思う。 ガープスのルルブには経験値(CP)0にしていい、という記述は無かったような。(まずいRPしたPCのCPは減らしてもいいという記述はあったかもしれないが) スレ57
https://w.atwiki.jp/utauuuta/pages/4093.html
あさやけもゆうやけもないんだ【登録タグ Youtubeミリオン達成曲 x0o0x_(UTAU) あ さてまろ みたらしいぬ 島(Sakamotonorok) 曲 殿堂入り】 作詞:9Q 作曲:9Q 編曲:9Q 唄:唄音ウタ(デフォ子)、使音アキ、みたらしいぬ、さてまろ、x0o0x_ 曲紹介 島(Sakamotonorok)が9Q名義で投稿したUTAU曲。 新たにリメイク版として夏毛名義で投稿された。 歌詞 あるまちに さまよい まいごに なった ねんじゅう きょくやの このまちに ひとりで きたんだ すたれた じんじゃの とりい くぐる ひかりが ないのに めが くらむ ふゆのうみへ おぼれそうで それが ここちよくて さむいよる ながく つづく まちの びょうまに おそわれている あさやけも ゆうやけも ないんだ あおが つづくだけ くらがりの みじかい ゆめを みる なまあたたかい かぜが ふく たいようも まひるも きえるんだ しかいが ぼやけた あぶない このまちは うっそうと しています こきょうは ひさしく なりますが もう もどれないのです きずあとが うずく こごえてくる ひかりが ないのに めが くらむ しものうみへ おぼれそうで それが ここちよくて さむいよる ながく つづく まちの びょうまに おそわれている あさやけも ゆうやけも ないんだ あおが つづくだけ くらがりの みじかい ゆめを みる なまあたたかい かぜが ふく たいようも まひるも きえるんだ しかいが ぼやけた さむいよる ながく つづく まちの びょうまに おそわれている あさやけも ゆうやけも ないんだ あおが つづくだけ くらがりの みじかい ゆめを みる なまあたたかい かぜが ふく たいようも まひるも きえるんだ しかいが ぼやけた (さびしくて かなしく すすりなく きく あたたかく でも さむく あさやけも ゆうやけも わすれた もろく きえたんだ) コメント 初めてのはずなのに懐かしくてようやく会えた気がする曲 -- 名無しさん (2020-10-31 04 34 04) …あぁ…つらい…どうしてこんなにつらい歌詞を書けるのか…こんなメロディーと一緒に…覚悟を感じる… -- 名無しさん (2020-12-03 22 03 00) 私の身体中のツボを押さえている。自分の置かれた状況や好きな物語やキャラクターを思い浮かべなら聞いてしまう。すてきだ〜 -- 名無しさん (2020-12-18 16 35 10) なんだか切ない・・・ -- 名無しさん (2021-01-04 15 12 14) これ裏化し -- 名無しさん (2021-05-12 10 09 35) これ裏歌詞すごいなあ -- 雨宮優 (2021-05-12 10 10 45) どうでもいいけどたこ焼き犬可愛いよね -- 爆破ニキ (2021-08-02 13 51 44) たこ焼きいぬじゃなくてみたらしいぬ -- 名無しさん (2022-01-07 14 24 35) う、裏歌詞…!?そんなものが存在してたんだ… -- 名無しさん (2022-01-21 11 33 55) このコード進行まじですこ -- (2023-07-13 10 29 56) 裏歌詞がすごい。そして裏歌詞があったことに衝撃受けた -- 玲邇 (2023-08-05 13 52 15) リズム好き -- サイフ (2023-08-19 09 54 46) 神曲 -- 名無しさん (2023-12-10 07 04 16) 裏歌詞壊すぐる -- 名無しさん (2024-01-09 03 05 23) ↑(訂正)怖すぎる -- 名無しさん (2024-01-09 03 06 02) デフォ子のみオフボーカル版を聴いてみたらめっちゃ裏歌詞聞こえてきて草生えた -- 名無しさん (2024-02-02 06 32 32) なんか謎の懐かしさと寂しさを感じる… -- 名無しさん (2024-03-12 22 50 48) 裏歌詞あったんだ....最後若干聞こえたけども。 -- 名無し・オブ・ザ・名無し (2024-07-18 10 34 44) 後ろの夜景好き -- 名無し (2024-09-15 23 41 31) 名前 コメント