約 1,476,061 件
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/625.html
156 :名無しさんなんだじぇ:2010/06/19(土) 11 33 00 ID QDHNNwlo ~~控室~~ ユフィ「あの、私はいつまで此処に居ればいいのでしょう?」 レイ「知るか。 後、日本人には近付くなよ」 【ユフィ 控室待機の為ギアス継続確認】 【池田 蜂の巣確認】 美穂エツァリ「って、華菜ーーー!?」 157 :名無しさんなんだじぇ:2010/06/19(土) 12 27 13 ID Sq8JSkU2 トレーズ「なるほど、レディミホコの生着替えを覗きみていたわけか」 小十郎「いくら女同士、先輩後輩の間柄とはいえ抜け駆けたぁふてぇ女だ。福路美穂子ファンクラブ会員の風上にもおけねぇ」 部長「じゃあ私は悲しんでいる美穂子を慰めてくるわ」 利根川「またビッグビジネスがきましたな、会長」 会長「クコココ‥‥!湯水のように金が舞い込んでくるわい‥‥ッ!」 ディート「配当をお忘れずに」 ムギ「あ、この棚からこの棚まで全部ください」 安藤「はい、福路美穂子生着替え全集ですね。まいどー」 158 :名無しさんなんだじぇ:2010/06/19(土) 13 28 20 ID RkHm0MuI カイジ「いや、池田が調子に乗って真っ先に新人(ユフィ)を歓迎しに行ったら撃たれた訳だろ?」 とーか「先輩の生着替えを覗いたから撃たれた訳では…どういうことですの?」 159 :名無しさんなんだじぇ:2010/06/19(土) 13 40 23 ID 9.YC7sDc レイ「それはだな」 ~~~~ 池田「フヒヒヒ、新人歓迎を理由にして控え室に侵入、それでキャプテンの着替えを覗くという我ながらグッドな作戦だし!ギアスは解除されてるっていうから大丈夫だし!」 ユフィ「あの~…」 池田「何だし?」 ユフィ「あなたは日本人ですよね?」ガシャ 池田「は?」 ぱらららららららら ~~~~ レイ「というわけだ」 カイジ「自業自得だな」 とーか「自業自得ですわね」
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/1804.html
462 :名無しさんなんだじぇ:2011/10/11(火) 22 48 13 ID wI5MmubA 戦場ヶ原「『毒吐き代行』を始めてから、今回で100レス目ね」 C.C.「この100レスの間、半分以上が『毒吐き代行』の雑談だな」 上条「いいのかな…こんなに俺達ばっか出ちまって…」 戦場ヶ原「他に誰も書き込まないのだから、しょうがないじゃない」 C.C.「小ネタでも何でも、どんどん書き込めばいいのにな」 上条「いや…そんな簡単なもんでもねーだろ…」 戦場ヶ原「じゃあ簡単に書き込めるネタを出しましょうか?」 上条「ネタ尽きたんじゃねーのかよ…」 C.C.「ついさっき思いついたそうだ」 上条「思いつきのネタをすぐやんのかよ…で、どんなネタなんだ?」 C&戦「「ズバリ、死者スレ人気投票~!」」 上条「…は?」 戦場ヶ原「言った通りよ」 C.C.「死者スレで人気投票をするのだ」 上条「…何の?」 戦場ヶ原「そうね…まず当然ながら『個人人気』」 C.C.「本編での投票では人気のなかったキャラも、死者スレでは人気爆発!…なんてこともあるかも知れんぞ?」 上条「…それって自分達のこと言ってる?」 C&戦「「うっせェンだよ三下がァァァァ!!!!」」 上条「だから一方口調でキレんなよ!!…で、他にもあんのか?」 戦場ヶ原「2つ目は『グループ投票』」 C.C.「死者スレ内で結成されたコンビやグループで好きなものに投票するのだ」 戦場ヶ原「無論、本編から続いているコンビやグループを選んでもいいわよ」 C.C.「3つ目は『イベント投票』」 戦場ヶ原「死者スレ内で起こった事件やイベントの投票よ」 C.C.「でかい事件でも小さい事件でも何でもいいぞ」 上条「…意外にまともだ…で、投票期間は?」 戦場ヶ原「次の本編投下まででどう?」 上条「長っ!?」 C.C.「それぐらい待たないと、票が集まらんかもしれないだろうが」 上条「おいおい…」 戦場ヶ原「ああそうだわ。まだ投票するべきことがあったわ」 上条「え?まだあったっけ?」 C.C.「うむ、大事なことだ」 戦場ヶ原「上条君、しっかり守ってね」 上条「は?守る?」 C&戦「「セイバーがコスプレしていたかどうか投票をs」」 セイバー「エクス!カリバーーーーー!!!!!」 上条「そういうことかよ!!?不幸だーーー!!!」ソゲブーーーーー!!!!! 463 :名無しさんなんだじぇ:2011/10/11(火) 23 05 18 ID wI5MmubA 戦場ヶ原「言い忘れたけど、同一IDで何度も投票するのは無効よ」 C.C.「逆に言えばIDが違えば、同じ人間が何度投票してもいいということだがな」 上条「……………」ボロッ 464 :名無しさんなんだじぇ:2011/10/12(水) 21 35 18 ID CQfrNSH6 上条「でも、このまま誰も投票しなかったら…」 戦場ヶ原「それならそれで別にいいわよ」 上条「へ?」 C.C.「その時はそのことをネタに雑談をすればいいだけのことだ」 上条「…おいおい…いいのかそんなんで…?」 戦場ヶ原「まあさすがにそれは寂しいから、これを書いてる人が、まず自分で一票投票するそうよ」 C.C.「堂々と自演するという訳だ」 上条「…それって自演とは何か違うような…」 戦場ヶ原「これがその投票用紙よ」つ□ C.C.「さて、どんな投票を…」 ①個人部門:八九寺真宵 ②グループ部門:死者スレカワイソスw四天王 ③イベント部門:死者スレラジオ ④セイバーのコスプレ:皆さんの考えにお任せします C&戦「「………」」 上条「………え~t」 C&戦「「何じゃこりゃぁぁぁーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」」 上条「ちょ、お、落ち着け!」 戦場ヶ原「どういうこと!?一体どういうこと!?」 C.C.「何故だ!?一体何故なんだ!?」 上条「いや、普通に自分が好きなキャラ、グループ、イベントを書いたんじゃねーのか?…最後のは…いや、敢えて何も言うまい…」 戦場ヶ原「上条君はいいわよね!自分はグループ部門に入ってるんだから!」 上条「好きで『カワイソスw四天王』になった訳じゃねーよ!!」 C.C.「くっ!やはりこれを書いている者が『禁書』は一方通行、『ギアス』はシャーリ―、そして『物語シリーズ』は八九寺真宵が好きだというのは本当だったのか…」 上条「ああ…そうなの…」 戦場ヶ原「でも一方通行はまだ生きてるし、シャーリーは参戦してないから、それで真宵ちゃんと言う訳ね…」 C.C.「道理で私達にやけに『噛みました』ネタをやらせてると思ったが…」 上条「じゃあ何で八九寺を自分で出さないんだ?」 戦場ヶ原「より正確に言うなら…阿良々木君と真宵ちゃんのやり取りが好きなんだそうよ…」 上条「ふ~ん…って言うか何でグループ部門『毒吐き代行』に入れなかったんだろうな…?」 C&戦「「それじゃ完全に自演じゃねーか」」 上条「いやお前らがそのツッコミすんのかよ…」 C&戦「「『死者スレラジオ』待ってま~す☆」」 上条「でオチがそれかよ…」 465 :名無しさんなんだじぇ:2011/10/12(水) 21 40 33 ID CQfrNSH6 464の前の会話 上条「…誰の投票もないな…」 戦場ヶ原「そのようね」 C.C.「まあ、まだ1日目だ。いつか誰かが投票するかもしれないぞ…たぶんな…」 上条「またコピペの失敗だな…」 戦場ヶ原「何やってるのよ…」 C.C.「大馬鹿者め…」 上条「毒舌にもキレがないぞ…」 C&戦「「うるさい」」
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/582.html
おちびのれいむは、よくしーしーします。 たとえば食事のときです。 れいむはさしだされた草をみると、かならずしーしーをまいてしまいます。 「ゅゆ~~、ゅゆ~~」 なんて、言いながら。 目は潤んでいます。 だらしなくよだれが垂れています。 それと同時に「うれしーしー」。 両親ならずとも品がないと顔をしかめるところです。 そんな親の心配をよそに、れいむはほんとうにおいしそうにごはんを食べます。 「むーちゃっ、むーちゃっ」 たんねんに咀嚼して草がしみだす汁を味わうのです。 このときもしーしーをたれながします。「おいしーしー」と言ったところでしょうか。 こんなものは一例にすぎません。 両親が狩りに出かけるときは「ゆゅぅっ」と叫びつつ「さびしーしー」。 なにか愉快なものを目撃するや「ゆぅっ」と歓声をあげて「おもしろしーしー」。 威嚇とともに「たくましーしー」。 悲しいことがあれば「おもくるしーしー」。 ちょっと気になる殿方と接すると、しなをつくりながら「しおらしーしー」。 その殿方から声をかけてもらったら、頬をそめつつ「うれしはずかしーしー」。 隣人の大人が訪問してきたときには、食べものをねだって「なれなれしーしー」。 赤子のゆっくりに接すると「すえおそろしーしー」。 たまに静かにしているときでさえ「おとなしーしー」。 青空をあおいでも「すがすがしーしー」。 とにかくしーしー。 いつでもしーしー。 よく渇きを覚えないなと感心するほどです。 こんな垂れながし、ばかにされないほうが、ふしぎです。 あたりまえのように、れいむはいじめの対象にされてしまいました。 渾名はあたりまえのように「しーしー」をたまわりましたし、ありとあらゆる場面で、 「しーしーがはじまりゅんだじぇ~」 「れいみゅったら、まだおねしょしてりゅの? ときゃいひゃじゃない~」 「れいみゅの! しゅーぴゃー! しーしー! ちゃいみゅ! みんな『ちゅうっもくっ』だじぇ~」 なんていわれます。 さすがのれいむも、へこみました。 これはいかん。 と、両親も思ったのでしょう。 遅ればせながられいむに調教を施します。 ところがれいむ、餡子脳のなかの餡子脳でした。 「むーちゃ、むーちゃ……ゆぅ……ちあわちぇ~~」 あるとき食べものを摂取しました。 「れいみゅ たべしゅぎちゃったよ!」 と、満腹を宣言します。 「ゆゅ~~、うんうんしゅりゅよ~」 恍惚とした表情でうんうんをひりだします。 むりむりっとでてきます。 ぽとりとおちます。 それはそれでいいのですが、ざんねんながらそこはおうちのど真ん中でした。 だれだって、リビングの中心にうんうんを落とされてはびっくりしますし怒ります。 ましてや、れいむは訓練中なのです。 えたりとばかりに両親が飛んできて、どなりちらします。 「れいむっ!」 ふつうは「おちびちゃん」と言うところですが、あえて他人行儀に徹することでなれあいを阻止します。 「うんうんは おといれ! なんど いったら わかるの! れいむは しーしー? れいむは うんうん? ちがうでしょ? なんで! どーして! おいえで! うんうんするの! そんなことじゃ れいむは ゆっくりできないよ! ぜったいに、ぜったいに、ぜぇったいにっ、ゆっくりできなくなっちゃうよ! ゆっくりできないゆっくりのなかでも いちばん ゆっくりできなくなっちゃうよ!」 叱責のつもりなのですが、これでは恫喝です。 れいむは泣いて謝りましたが、その数分後には、 「れいみゅ たべしゅぎちゃったよ!」 と、まったく同じ場所でうんうんをはじめるのです。 始末に負えません。 両親は手を焼きます。 「といれだっていってんだろっ!」 明らかにゆっくりできない叱責が飛んできます。 「くちにくわえてもっていってね! さっさとはこんでね! ころすよ!」 なんて言われてしまいます。 しょげながらも、うんうんをくわえるしかありません。 「くちゃい!」 即座に離してしまいます。 「うんうんしゃん! ゆっきゅりできにゃいよ! なんでくちゃいの? ばきゃなの? ちぬの?」 うんうんに向かって吠えますが、返答はありません。 「うんうんしゃん! ゆっきゅりしてにゃいで おといれさんに いっちぇね?」 懇願しても、なしのつぶてです。 両親は鬼の目でにらんでいます。 「ゆ~……」 れいむは知恵をひねりました。 どうやってこの場を乗り切ろうかと無い知恵絞って考えます。 いちおう結論は出たようです。 親にむかって叫びました。 「きゃわいくっちぇごめんにぇ~」 天真爛漫な笑顔です。 もみあげがぴこぴこっと動いています。 殴られました。 れいむは殴られたのがよっぽどショックだったようです。 起きあがると、さめざめと泣きました。 「いえで しゅりゅ~」 真っ赤な顔をしてそんなこともさけびます。 しかし一向に出てゆく気配がありません。 口からでまかせでした。 「いーの? れいみゅ いえで しちゃうよ?」 潤んだ目つきで親を見上げます。 「ああ。いいさ。かってにしてね! どうせおちびちゃんはゆっくりできないよ!」 売り言葉に買い言葉です。 家出するしかありませんでした。 そしてその足で、群れの近くを流れる川のほとりに出向きました。 そこで、とてもとてもゆっくりできるものを見つけ、れいむは狂喜しました。 赤ゆのまりさが散歩しています。 空はよく晴れています。 なにもなくたってうきうきしてしまいます。 まりさは足取り軽く川のほとりにやってきました。 「……むーちゃ……むーちゃ……」 せせらぎに混じってなにやら声が聞こえてきます。 まりさは誘われるように音のほうへと歩いていきます。 そして、川のほとりに「しーしー」を見つけました。 「ゆゆ! しーしーがいりゅんだじぇー」 れいむはまりさに背を向けています。 「おーい。しーしー」 声をかけても無視されました。まりさは憮然とします。 「……むーちゃ、むーちゃ」 なにやら食べているようです。 「ちあわちぇぇぇぇーーーーっっ!」 歓喜の叫びも聞こえてきました。 まりさはむかつきました。しーしーのくせに生意気だ、とか思ってしまいます。 ところがすぐに、むかつきは吹っ飛んでしまいました。 聞き捨てならないことを、れいむが叫んだからです。 「ゆゆ~、あみゃあみゃしゃんは とっちぇも ゆっきゅりできりゅよ~」 「あみゃあみゃ!」 まりさは嬉しさと驚きと苛立ちがないまぜになった複雑な感情をいだきました。 期待に胸をふくらませて、れいむの前にまわりこみました。 ところが、れいむの食べているものを見て、絶句します。 赤い実です。 とうがらしです。 ゆっくりにとっては絶対にゆっくりできない食べものです。 それが、れいむの足もとに転がっています。 しかし、あまあまには違いありません。 なぜなられいむが食べていたからです。 食べかけのとうがらしがそれを証明しています。 「よこすんだじぇっ」 まりさはとうがらしを略奪しました。 「ゆゅっっ!?」 「しーしーなんかにはもったいないんだじぇ!」 「かえちてね、れいみゅのあみゃあみゃ、かえちてね!」 「うりゅしゃいんだじぇ」 そう言って、まりさはれいむを蹴りとばしました。 ころんころんとれいむは転倒しました。まりさはほくそ笑みました。 「あ~~~んっ」 大口を開けます。 「むーちゃ、むーちゃ♪」 鮮血の塊のような実を食しました。 直後です。 「ゆ゛べ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛っっっっっっっ!!!!!!」 餡子もろとも、とうがらしを吐き出しました。 白目をむいてのたうちまわります。 びくんびくんと震えだしました。 べろりと伸びた舌は真っ赤でした。 「ゆんっ!」 れいむが体当たりをくらわせます。 まりさは川に落ちました。 ぽちゃりと音がして、流されていきました。 あとには餡子まみれの食べかけのとうがらしだけが残りました。 れいむは草の茎でもって餡子を丁寧にぬぐいました。 れいむは身をかがめます。 なにも食べていないのに、だれかに言いきかせるように声をあげます。 「むーちゃ、むーちゃ……ちあわちぇぇぇっ」 やがて背後から声が聞こえてきました。 「ゆゆ! しーしーがいりゅ! ときゃいひゃじゃないわ! ……ゆ? なにたべてるの?」 (終わり)
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1563.html
「NTRれいむ.2」 「そして今から君達全員、その奴隷以下のクソムシです。ゆっくりしていってね!」 人間さんの口から高らかに宣言される。 あなたたちはゆっくり以下の奴隷よりさらに下のクソムシに成り下がりましたよ宣言。 それが我が身に降りかかった現実であると、まりさには到底理解できない。 ここはまりさたちが見つけたゆっくりぷれいすのはずだ。 お飾りのない屑が一匹しつこく居座ってはいたが、おびえるばかりの弱虫で、最強まりさの敵ではない。 なんの問題もないはずだった。 そう、お飾り無しの奴隷を自称するおかしな人間さんが現れるまでは。 「ちがうのぜ、にんげんさん! まりさはさいっきょうなんだぜ? にんげんよりつよいまりさが、にんげんさんよりしたのクソムシなんて、そんなゆっくりできなそうなものなわけないんだぜ! ちょっとかんがえれば、だれにだってわかるのぜっ」 「そうだよ、れいむたちはゆっくりなんだよ。それもとてもゆっくりした、せかいでいちばんしあわせなゆっくりなんだよ。 それがおかざりもない、あのごみよりしたなわけないでしょおおっ!」 れいむが唾を飛ばして吠える。無駄に高いプライドを刺激され、鬼気迫る表情は夫のまりさから見ても醜悪に映った。 しかし、れいむの言うとおりだと、まりさは思った。 人間さんはあの弱虫の屑より下なのだ。 まりさはあんな屑よりずっとゆっくりしている。さらに強い。ならば人間さんがまりさに敵うわけがない。 それが証拠に、人間さん今までまりさに何の手出しも反論もできていないではないか。 まりさはいつだって最強なのだから。 そのまりさがいったい何故、奴隷以下のクソムシになるというのか。 「ブッブー」鬼威さんは口で効果音を鳴らしながら、待針を2本取り出してかざす。 「君達はもはやゆっくりでもない。ただのクソムシなんだよ。まだわからない?」 これはお仕置きが必要なのかなと、針を二匹の眼前に近づけチラつかせる。 「ゆっひぃ! に、にんげんさんは、それはゆっくりできないから、しまってね。おねがいだから、ゆっくりせずにしまってね」 「そ、そうだぜ。そんなあぶないものはにんげんさがもってちゃいけないんだぜ。つよいぶきは、つよいまりさにこそふさわしいのぜ? わかったらさっさとそれをまりさによこすんだぜ」 赤ちゃんゆっくりの痛がる様を見て、針が危険なものだという認識はあるらしい。 鬼威さんは緩慢な動作で両手に持った針をさらにまりさたちへ近づけていく。 「く、くるんじゃないのぜ。それいじょうちかよったら、ようしゃしないんだぜ」 「まりさ、はやくこのにんげんさんをやっつけて! やっつけてよ! はやくしないさよ!」 まりさとれいむが狭いケースの中を逃げ惑う。 まりさは辛うじて虚勢を張っているものの、れいむは子供に近づこうとした時以上に顔面をガラスに押し付け、その顔は冗談のように平たく広がっている。 「てい!」 鬼威さんのかけ声に、まりさとれいむは絶望を抱いて視界を閉ざす。 しかし痛みは訪れることなく、代わりに悲鳴は別の場所から上がった。 「ぃぎぃお!」「ゆぎゃぁあ!」 既に針で縫い止められている二匹の赤ちゃんゆっくりの傍らで、姉妹の傷を癒そうとぺーろぺーろを続けていた残り二匹の赤ちゃんゆっくり。 その二匹が揃ってが絶叫している。 今までは慰め看護する側だったが、これで平等。全員串刺しだ。 「んごぉおぉぉ、いちゃいの、あっちいっちぇえ! ゆんやぁぁああ!」 「ひっ! ぎぃえ! いぢゃぁああ!」 突然すぐそばで上がった悲鳴に驚き、先に串刺しにされていた二匹を同じ様に痛がり始める。 この生き物には正しい痛覚などなくても、痛そうだというだけで痛みを感じられるのかもしれない。 四匹が思い思いに顔面を歪めてもがき苦しむ様を見て、鬼威さんはすぅっと胸を撫で下ろす。 「ご主人様の言い付けで、今度の針には山葵が縫ってあるから余計に痛いかものかもしれないね」 にこにこ顔の鬼威さんは事も無げに告げて、視線を子供たちの両親へ向ける。 二匹は自分が刺されなかったことに安堵の息を吐いていたが、鬼威さんの視線に気づき顔を強張らせた。 「……よくも、よくもれいむをここまでおこらせたね。ひどいよ。もうあやまっても、ゆるしてあげないんだからね!」 「まりさのいかりがうちょうてんなんだぜ。もう、おそいのぜ。おにいさんはここでしぬうんめいなのぜ。いまきまったのぜ」 同じような脅し文句を飽きもせずに繰り返すのは、実行が伴わないのに言葉だけ相手を威圧しようとするからだ。 きっと相手が謝ってくるのを今か今かと待っているのだろうが、実力を見透かされていては滑稽を通り越して哀れ笑いを誘うしかない。 「ん~、確かにまりさは強いよ。きっと最強だよ。たぶんまともに戦ったら鬼威さん、手も足も出ずに負けちゃうじゃないかな。 でもね、今は君達の大切な可愛い赤ゆたちが捕らえられて、ああやって苦しめられているんだよ。 まりさ自身も箱の中だしね。 そんな状況じゃ、まりさも実力発揮できないよね。本当は戦ったら勝てるけど、鬼威さんの言うことをきくしかないよね?」 「ゆ、ゆぅ……」 鬼威さんの強いという言葉に気を良くしつつも、傷ついている我が子の姿を見てまりさは考える。 まだだ。まだ焦るような時間じゃないのかもしれない。 まりさは最強だが、今は条件が悪い。 人間さんを油断させて、子供たちを助け出してからが、まりさの強さの見せ所だ。 「そろーりそろーり!」 突然まりさが声を出しながら、れいむの部屋へと近づいていく。 まりさの声を聴いたれいむは何かを悟ったように、同じく「そろーり!」と声を出しながらまりさの元へ向かう。 ケースを仕切るガラスを挟んで、ゆっくりたちの密談が開始される。 鬼威さんはわざとらしく、出入り口である引き戸のほうに顔を向けて気づかないふりをしている。 「いいか、れいむ。まりさのいうことをよっくきくのぜ!」 「わかったよ、まりさ。れいむにまかせて!」 「にんげんさんにきづかれないように、さいっしんのちゅういをはらうのぜ」 「だいじょうぶだよ。こっそりいどうしたから、にんげんさんはきづいてないよ。ぷくくっ、ばかなじじぃは、なにもないところをみてるよ」 「ゆひひっ、あのにんげんさんはとってもあたまがわるいにちがいないのぜ。だから、かしこいまりさはそこをついて、たいせつなかぞくをたすける、めいっあんをおもいついたんだぜ!」 「すごいよ。さすがれいむのまりさだよ!」 ここで交わされたゆっくりたちの会話を要約するとこうなる。 まりさは強い。人間さんにだって楽勝だ。だけど、今は子供たちがつかまっているので手を出せない。 だから一度あの人間さんの言うことを聞くフリをして油断させる。 お飾り無しも人間さんもバカだからすぐに騙されて、ゆっくりしているまりさたちに感謝する。 その頃にはゆっくりした子供たちの姿に鬼威さんもメロメロに違いない。 鬼威さんはこっちが何も言わなくても、子供たちを外へ出して解放するだろう。 そこでまりさがそろそろれいむと自分も、この箱から出して欲しいと持ちかける。 従順なフリに騙されたバカな人間さんは、当然この透明な箱からまりされいむを出す。 まりさが箱から出たらこっちのもの。 あっという間に人間さんとお飾り無しをやっつけて、ゆっくりぷれいすを取り戻し、家族で末永くゆっくり暮らしましたさとなるわけだ。 「かんぺきだよっ! すごいよ、まりさ。さすがれいむのまりさだよ!」 「まりさはつよいだけじゃなかくて、もしかするとぱちゅりーよりあたまがいいのぜ。へへっ、れいむ、ほれるなよぜ?」 「むりだよ! れいむはまりさにむちゅうだよ。まりさがれいむのおっとだなんて、こんなしあわせなことはないよ」 二匹はガラス越しに身体を寄せ合い、すりすりを繰り返す。触れられはしないが、心は確かに肌を寄せていた。 「……いや、なんつーか、マジで吐きそーっすわ」 鬼威さんが堪らず呻き声をもらす。 今までゆっくりの口から何を言われても痛くも痒くもなかったが、この脳天気な会話は心底堪える。 二匹の世界に入り込んでしまっているこいつらは、今この瞬間もすぐ隣の空間で苦悶に顔を歪める赤ちゃんゆっくりのことなど気にも留めていないのだろう。 「れいむはなにをいわれても、にんげんさんのいうことをきくふりをするのぜ」 「わかったよ。れいむにまかせて!」 「こどもたちのために、ひどいこともきっと、きっとたえぬくのぜ!」 「れいむ、がんばるよ。どんなゆっくりしてないしうちにだって、きっとたえてみせるよ」 子供が苦しんでいるすぐ横で、そこまで自己陶酔できるのもある意味立派なもんだよと、鬼威さんは口の中で吐き捨て、帽子なしまりさへ視線を移す。 鬼威さんと目が合うことを恐れ、壁を向いてガタガタ震えているあれも、そういえば昔は立派な父親だったなと思い出すのだ。 命と等しいほど大事な自分のお飾り、それと引き換えに家族の身の安全を乞い願うほどに。 密談のつもりであるはずの筒抜けの会話が終わったのを見計らって、鬼威さんがゆっくりの収められたガラスケースへと視線を戻す。 「さて、じゃあクソムシたち、自己紹介して」 「ゆ! なにいってるの? れいむたちはクソムシなんかじゃないよっ! とってもゆっくりした」 「れいむれいむ!」 「ゆっくりなん……、まりさどうしたの?」 「さくせんなのぜ! ここはがまんがだいじなのぜ!」 何も考えずにクソムシという単語に反応したれいむへ、まりさが目配せを送る。 実際には全て口に出しており、誤魔化しにさえなっていないのだが、二匹ともそんなことは思い至らない。 「ゆぎぎぎぃ……、れいむはクソムシだよ。だから、なんなの! ばかなの! しぬの!?」 歯軋りをして屈辱に耐えながられいむが噛みつく。鬼威さんは平然として取り合わない。 「はい、クソムシれいむ一匹、と。横の、自己紹介して」 「ま、まりさは、ク、クソムシなんかじゃないけど、さくせんだからクソムシとなのってやるのぜっ」 「はい、クソムシが二匹と。次、そっちの小さいの」 「おちびちゃんたちはかんけいないでしょぉぉおおおっ!」 れいむがが吠える。 自分がクソムシと名乗らされた時より反応が激しく、そこには子供たちを守ろうとする母親の姿があった。 ドンドンと激しくケースに身体をぶつけ、今にも鬼威さんに飛びかからんばかりの勢いである。 しかし、あいかわらず上が空いていることに思い至らないらしい。 れいむがケースを揺らすことで、小さな赤ちゃんゆっくりの身体も揺すられ、針が刺さった皮の穴を広げる。 赤ちゃんゆっくりたちは激痛に苛まれ、悲鳴とも呪詛ともつかない声でれいむを罵った。 「にゃんてぇことすりゅの、くしょばばぁ!」 「いちゃいよぉ、おとーしゃん、たしゅけてぇー」 「おきゃーしゃんはばきゃなの? れいみゅ、とっちぇもきゃわいそぉなんだよ? しょんなことしちぇ、れいみゅをきょろすきにゃの?」 「やめるのじぇ、やめるのじぇええ! まりしゃがきゅるしんじぇるのに、おきゃーしゃんはひどぃんだじぇ。ぷっきゅーなんだじぇ!」 ぷっくーをしようとしても針で穴が開いているためすぐに空気が抜けて満足に膨れはしない。 それでも膨れては萎びるを繰り返して自分を責め立てる子供たちの醜悪な姿に、れいむは激しく動揺していた。 「なんでこのこたちは、おかあさんにそんなひどいこというのぉぉおおおおお!?」 子供たちに罵倒され恥も外聞もなくうろたえるれいむ。 まりさの考えた素晴らしい作戦とはいえ、クソムシの汚名を被るのは大人である自分たちだけで十分だった。 子供たちの名誉を守るための身体を張った抗議であるはずなのに、なぜ守ろうとした子供から自分が責められなければならないのか。 「おかーさんのきもちがわからない、わるいこはしねぇぇええええ!」 さらに激しくケースを揺さぶろうとするれいむを、鬼威さんがひょいと持ち上げる。 少し腕を動かしてやるだけでれいむの意識はあっさりと明後日の方向へ飛んでいった。 「わーい、れいむ、おそらをー」 目を細めて浮遊感に耽溺しているれいむをつかんだまま、鬼威さんが子供たちむけて尋ねる。 「君達はゆっくりかな? それともクソムシかな?」 「ゆゆ? にんげんしゃんも、ばきゃなの。まりしゃはとってもゆっきゅりした」 「クソムシなら針を抜いてあげる。ゆっくりにはもう一本針を刺すよ」 「クソムシでしゅぅう!」 「まりしゃもクソムシなんだじぇええ」 「れーみゅなんきゃ、クソムシよりもっとくちゃい、うんうんでちゅー!」 目を剥き舌を出してへつらう赤ちゃんゆっくりたち。 一匹だけ反応が遅れて「ゆ? まりしゃゆっきゅりだょ?」と不思議がっている赤ちゃんゆっくりに、鬼威さんは針を三本突き刺した。 「ゆびぇぇえええ、ぎゅぃぃいいい、ゆんぎゃぁぁああ」 赤ちゃんまりさから生えている新たな3本の針は、クソムシを名乗った他の三匹から抜いたものだ。 三匹は痛みから解放されたことに喜び、そして新たに自分の何倍もの痛みを背負った一匹の赤ちゃんまりさを見て優越感に浸る。 「ゆひゅー、あわりぇあわりぇ」 「まりしゃはおちゅむがたらないんでちゅねー」 「ばきゃなんじぇ。ぷぇっ!」 同室の赤ちゃんまりさが、侮蔑の表情で唾を吐きかける。 ほんの少し前、自分が針を刺された時に、ぺーろぺーろしてくれた恩など欠片も感じていないらしい。 まりさは泣いていた。 鼻水と涎をだらしなく垂れ流しながら、目の前の光景を否定したい気持ちでいっぱいになっていた。 まりさたちはとても仲の良いゆっくりした家族だったはずだ。 れいむは子供たちを愛していて、絶対にその口から死ねなんていう言葉をぶつけるようなことは無かった。 子供たちもいつだって仲良しで、互いを思いやり、誰か一匹をあげつらって笑うような真似はしたことがなかった。 悔しい。 どうしようもなく悔しかった。 全ては作戦だ。だからしかたがない。 でも、まりさのほうが強いのに。本当はすぐにでも鬼威さんを倒せるのに。 この奴隷を自称する鬼威さんのせいで、ゆっくりしたものが全部狂ってしまった。 家族がバラバラにされ、心まで離れていってしまう様を狭いケースの中で眺めることしかできない自分が情けなかった。 涙を流しながらまりさは考えた。 この局面を一気に打開する方法を。 鬼威さんを油断させて、一刻も早くケースを出て、まりさの実力を発揮できるもっと凄い作戦を! 「にんげんさん、ちょっといいかい、なのぜ!」 「ん? どうした、クソムシまりさ」 「こ、このどれいふざいがちょうしに……、いや、ここでおこったらせっかくのさくせんがぱーなのぜ。 ……ク、クソムシのまりさがにんげんさんに、いいことをしてやるのぜ」 「いいことって、なによ?」 鬼威さんはまりさの浅い企み見抜いた上で、さも不思議そうに質問する。 「ふふっ、きいておどくろくな、なのぜ。 まりさたちはいいクソムシだから、にんげんさんのおねがいをかなえてやるのぜ。そしたら、にんげんさんはきっとまりさたちのことがきにいるのぜ。ゆっくりさせたくなるのぜ! だからにんげんさんはまりさになにかおねがいをするといいのぜ!」 「おねがいかぁ……、それってなんでもいいの?」 「まりさにまかすんだぜ。ぶしににごんはないのぜ!」 「へぇ~、そ~。武士ね。じゃ、ちょっと待っててねー」 笑いをかみ殺しつつ、鬼威さんは片手に「おそらを~」状態のれいむをつかんだまま移動する。 電話台の上の帽子なしまりさの所へ近づくと「おい」と低い声で呼んだ。 「な、な、な、なんなんだじぇ。どれいさんは、ごしゅじんさまを、ほうっておいてほしいんだじぇ」 「どうせ聞き耳立てて会話は聞いてたんだろ、しらばっくれんなよ、知ってんだよ。 そんでさ、ご主人様よ。オレ、クソムシに叶えてもらいたい願い事なんてねーのよ、一切。 だってクソムシなんて何の役にも立たねーじゃん? ……だからさ、おまえこのれいむとヤレよ」 「ゆひぃっ! そんなのできないんだじぇ。だって、れいむはまりさのおよめさんなんだじぇ。あかちゃんたちのおかあさんなんだじぇ。それに、ごしゅじんさまとはれいむは、さっきはじめてあったばかりなんだじぇ」 「なにクソ真面目ぶってんだよ。てめぇの命可愛さに、お飾りも家族も全部差し出した屑のくせに、今更偉そうな御託並べんなよな。 ご主人様だって自分の嫁さんが目の前で端から5mm刻みで千切りされてからこっち、一回もすっきりしてねぇんだろ? たまってんじゃねーの? いーじゃん、この場で一番ゆっくりできるのはご主人様なんだからよ、欲望のままに生きよーぜ?」 鬼威さんは帽子なしまりさの頭を撫で回す。 髪の毛を掴む手の力は強く乱暴で、成体の帽子なしまりさの幼児語はさらにひどくになった。 「やめ、やめっ、やめるのじぇぇぇええええ。やるのじゃぇ、まりしゃ、やるのじぇ。だきゃら、いちゃいことしにゃいじぇぇぇえええ」 「んだよ、やる気満々じぇねーかよ。だったら最初からクズんなよな」 程なくして、自分が立てた作戦に得意満面のまりさのもとに、帽子まりさのケースを手にした鬼威さんが戻ってくる。 れいむもケースの中に入られているが、長時間の空の旅からようやく解放されたところで、意識はまだ朦朧としているらしい。 「にんげんさん! おねがいはきまったのかぜ?」 帽子なしまりさとの会話はまりさには聞こえていない。 「うん、このれいむに、ご主人様の伽をさせてくれ」 「とぎ? とぎってなんなのぜ、まりさにもわかることばいってほしいのぜ?」 「ああ、クソムシにもわかるようにいうと、すっきりだな」 「すっきり? すっき、ってだめなんだぜ!? れいむはまりさのおよめさんなんだぜ! あんなくずあいてにすっきりなんかしたら、れいむがけがされるのぜ。そんなゆっくりできないことは、ぜったいにみとめられないのぜぇええ!」 鬼威さんはテーブルの上に帽子まりさとれいむの入ったケースを置く。 元からあった大きなケースを少し動かしてスペースを作り、まりさの部屋の目の前に二匹の入ったケースを配置する。 全身を巡る焦燥に突き動かされ、まりさは狂ったようにケースの中で暴れまわる。 「武士に二言は無いけど、クソムシにはあるんだろうねぇ。でも却下。もう取り消せない」 鬼威さんは帽子なしれいむを掴み上げて揺さぶる。 振動が帽子なしまりさの劣情を刺激し、その身体の一部がむにむにと屹立しはじめる。 「……ゆっふぅん……」 頬を赤らめ、帽子なしまりさが喘ぐ。 「やめるんだぜ! れいむにふれたら、ゆるさないのぜ! おかざりもないこのくずが! そのぺにぺにをまりさが、ちょんぎってやるのぜ。 だから、こっちきて、まりさにどげざしてあやまって、ぺにぺにをさしだすんだぜ。はやく、はやくするんだぜぇえ!?」 鬼威さんは揺する手を止めない。帽子なしまりさのぺにぺには今や最大値に達し、その先からは先走りの汁さえにじんでいた。 「にんげんさん、もうやめてぐだざい。まりさがばかだったんでず。 ごべんなざい。あやま゛るがら、あやま゛るがら! どべて! そのてをどべで! いやば! いやばの! ばりざのれいぶをどらなびでぇえ! ばりざのれいぶをだずげでぐだばいぃぃいい! れいぶにぎぇてぇえええ」 まりさは激しく取り乱していた。 れいむはまりさの声にようやく意識を取り戻し、帽子なしまりさは意気を荒くしていた。 鬼威さんはどこまでも冷静で、落ち着いていた。 「さて、自分の嫁を差し出したクソムしまりさ。楽しいショーがはじまるよ。ゆっくりしていってね」
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/1182.html
201 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/10(火) 17 02 22 ID qft0vN0o 【48マス目】 唯「え~!下がるの~?」 あずにゃん「しょうがないですね、私たちトップでしたし」 唯「ぶーぶー」コロコロ 1 かじゅ「なに?」 【47マス目】 唯「なんかいっぱい居るね」 プリシラ「さ、じゃあ本命だよ!」 唯「えい!」 6 かじゅ「なんだこれは…」 池田「まるで場の支配だし…」 唯「やったー!ゴールだよー!」 あずにゃん「やりましたね、先輩!」抱きっ プリシラ「すごーい!」抱きっ 唯「くるしゅうないぞ!さぁ、行こうではないか行こうではないか」 【50マス目】 強制STOP!ここで必ず止まる事! 池田「な~んだ足止めだし」 かじゅ「あぁだがこちらには1マスカードがある」 池田「そうそう、もうキャプテンの手料理は目と…」 かじゅ「どうしたいけ…」 ザクッ! 池田「あが…が…」ガクッ ホンダム「■■■■■~!」 かじゅ「な、なんだと?!」 唯「ホンダムが暴走してるよ~?!」 プリシラ「いけない!このメンバーじゃ…!」 ホンダム「■■■■■~!」 かじゅ「うああああああああああああ!脚がぁっ?!うわああああああああ!」 グシャ 唯「かじゅさん!」 あずにゃん「やだ!なんで?!」 プリシラ「わたしたちはいいから二人とも逃げて!」 唯「出来ないよ!置いていくなんて!」 あずにゃん「だ、だめ!どこも封鎖されてる!カードも使えない?!」 202 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/10(火) 17 15 06 ID wYexYhrc 【50マス目】 ガキィン! 唯「えっ」 筆頭「大丈夫か、てめぇら!」 あずにゃん「伊達さん!」 幸村「ここは某と政宗殿に任せ、退くでござる!」 プリシラ「助かるよ!ゆみちゃん、華菜ちゃん、ここは後ろに」 池田「…」 かじゅ「うう…でもなんでなの二人が」 真宵「簡単なことですよ、私たちが出目6を出しただけのことです」 神原「手番の関係上、あの二人がホンダムを倒してしまうとあなたたちの勝ちが確定するのだが、まあ唯さんの強運に負けたというところだ」 筆頭「来な、戦国最強!」 幸村「忠勝殿と戦うのは元の世界にいたころ以来でござるな。では尋常に勝負!」 ホンダム「■■■■■■■■ー!」 203 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/10(火) 17 19 51 ID GY9QdTi2 【食堂】 アーチャー「む?何だ今の悲鳴は?」 士郎「すぐ近くで聞こえたぞ!」 刹那「ホンダムのマスに止まったか…?」 デュオ「いや…それにしてもおかしくねぇか?聞こえた悲鳴は明らかに女の声だぞ」 ヒイロ「確かに…あのホンダムが女を襲うなど…」 美穂子「華菜…?華菜の声!?それに加治木さんの声も!!」 士郎「何だって!?」 アーチャー「おい、どういうことだ?」 刹那「わからない…まさかホンダムに何かが…?」 デュオ「おいおい、まさか暴走してるとか言わねぇよな!?」 ヒイロ「否定はできないな」 士郎「だったら助けに行かないと!!」 ガチャガチャ 士郎「くそ!!扉が開かない!!」 アーチャー「どうやら我々は閉じ込められたようだな」 刹那「しかし一体誰が…などと考えるまでもないな」 【主催者ルーム】 リボンズ「ラスボスはラスボスらしくないとね…本多忠勝に少々アンリ・マユを仕込ませてもらったよ」 リボンズ「果たして今の暴走した彼を止められるかな…?」 204 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/10(火) 21 41 47 ID wYexYhrc 【40マス目】 影イリヤ「あー、もー絶対…えっ、うそ、サイコロ2個?!やったー!何だかわかんないけど超ラッキー!」 コロコロコロ×2 影イリヤ「5と6で11!やった、これでゴールね」 バサカ「■■■■■■■■■■ー!」 【50マス目】 筆頭「くっ、なんつうSpeedだ」 幸村「いつもの忠勝殿とは段違いでござる、一体何が…」 ホンダム「■■■■■■■ー!」 影イリヤ「何なのこれは?」 唯「かじゅさん、かなかな、大丈夫?」 かじゅ「私は足をやられただけだ。池田は…まあいつものことだからそのうち復活するだろう」 影イリヤ「そこのアンタ、今このマスでは何が起こってるの?」 唯「あっ、イリヤちゃん!えっと実はかくかくしかじかで」 影イリヤ「なるほど…本多忠勝が暴走ね。私たちに関係ないことじゃない。確かに今はゴールできないけど、漁夫の利を…」 唯「そんなこと言わすにイリヤちゃんだずげでー!」ガシッ 影イリヤ「ちょ、ちょっと…」 唯「ほんとうならわたしがいきたいよ、でもわたしはりっちゃんやムギちゃんてちがってたたかえないから…」 影イリヤ「ま、待ちなさいって…バーサーカー?」 バサカ「……」 影イリヤ「戦いたいの?」 バサカ「……」 影イリヤ「…しょうがないわね、平沢唯。これは貸しよ」 唯「イリヤちゃん…」 影イリヤ「やっちゃえバーサーカー!」 バサカ「■■■■■■■■■ー!」 205 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/10(火) 21 57 00 ID GY9QdTi2 【45マス目】 部長「さーて次でゴールするわよ」 アーニャ「ここで決める」 インデックス「もうお腹がペコペコなんだよ…」グーギュルルルル 海原「あれだけ食べたのにですか…?」 妹F「何であれだけ食って太らねえんだよ、とミサカは思わず口が悪くなります」 コロコロコロ 5 部長「あ~惜しい!」 【50マス目】 部長「なーんだ、どっちにしろここでストップだった訳ね」 アーニャ「でも、なんだか様子が変…」 海原「あれは…」 筆頭「Shit!Powerもとんでもねぇな!!」 幸村「やはり以前とは大違いでござる!!」 ホンダム「■■■■■■■■―――!!!」 バサカ「■■■■■■■■―――!!!」 妹F「え~と…倒すのは本多忠勝ですよね?とミサカは一応確認を取ります」 部長「そうでしょうね、みんな戦ってるみたいだし…」 かじゅ「久…来たか…」 部長「ゆみ、どうしたの!?」 唯「ホンダムにやられちゃったの…」 あずにゃん「明らかに様子がおかしいんです!早く止めないと!」 部長「そう…なら私たちも何とかしないとね…」 アーニャ「同意」 妹F「そうですね、ここで高みの見物とか有り得ませんね、とミサカは助けを出すことに賛成します」 インデックス「何でもいいから早く食堂に行きたいんだよ…」グーギュルルルル 海原「……で、誰が行くんです…?」 全員「わかり切ったことを…」 海原「ですよね~…」 206 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/10(火) 22 54 52 ID F6aek.lU 俺、このリレーが終わった後に、激闘の双六大会を死者スレ用語集に収録するんだ…… 現在状況 新春死者スレ大双六大会状況まとめ チーム編成(手番の早い順) Aチーム 衣、とーか、ふじのん、ライダー、カイジ Bチーム ひたぎ、C.C.、黒子、当麻 Cチーム セイバー、撫子、ユフィ、ファサリナ Dチーム 律、ムギ、美琴、小萌、キャスター Eチーム 唯、あずにゃん、かじゅ、プリシラ、池田 Fチーム 筆頭、幸村、真宵、神原 Gチーム 影イリヤ、バサカ Hチーム 部長、アーニャ、海原、妹F、インデックス 現在地(チーム名は分かりやすく各チーム代表者で()内にチームアルファベット) 47 衣(A)、ひたぎ(B)、セイバー(C) 49 律(D) 50 唯(E)、筆頭(F)、影イリヤ(G)、部長(H) マスまとめ 46マス目以前省略 47マス目 任意のマスと同じ課題になる(ただし選んだマスに他のチームがいた場合、そのチームもこのマスに来る) 48マス目 福袋マス(1マス移動カード(Eチーム所有)、イベントキャンセルカード、一回休みの内ランダムに選ぶ) 49マス目 嫌がらせマス(一回休み、最下位が賽を2回振る、最下位のマスに移動の内いずれかを選ぶ) 50マス目 バトルマス(VS暴走ホンダム、全員このマスで強制ストップ) 食堂 ゴール 次番 衣(A)チーム
https://w.atwiki.jp/actresss42/pages/61.html
こまけぇコテはいいんだよ! 14 : ◆ActressS42 :2012/09/15(土) 23 37 14.30 ID PKwt33sm 1乙、今回だけスレチ承知で書かせてください。 前スレから私=◆ActressS42叩きしてる奴は粘着荒らし いろんなスレで自演して荒らしたあげく、 叩くためにwikiまで作る始末 誹謗中傷だよね・・・しかもID変えたり、編集してコピペするから悪質だ・・・ 事の発端→【MTG】イラストが良いカード Part2 http //anago.2ch.net/test/read.cgi/tcg/1278384247/ 参考:このスレを「◆ActressS42」や「兄貴」で抽出 下記スレも同様に「◆ActressS42」や「兄貴」で抽出 http //toro.2ch.net/test/read.cgi/hard/1342266750/ http //kohada.2ch.net/test/read.cgi/shop/1339381456/ http //toro.2ch.net/test/read.cgi/mental/1335460624/ 煽る手法や投稿内容から、同一人物による犯行である可能性が高いと思います。 2chではコテなんか任意なんだから、あってもなくてもどうでもいいんだよ! コテに病的なまでにこだわり、取り憑かれてるかのような人のほうがおかしい ちなみに前スレで私が名無しで書いたのは>>393-394 と>>961 だけ。 言葉悪くてゴメンちゃーい(・ω・`) ××の情報についてもメディアリテラシーの視点は大事なことでしょう。 【元レスはこちら】http //toro.2ch.net/test/read.cgi/utu/1347639291/14 【文中の「前スレ」はこちら】http //toro.2ch.net/test/read.cgi/utu/1329659951/ 【トップページへ】 【全文版wikiへ】 番外編 一つです
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/932.html
78 :名無しさんなんだじぇ:2010/10/21(木) 02 05 34 ID J9umEXF. 海原「…と、勢い込んで飛び出したものの、お付き合いってそういうんじゃないよな… 第一、妹Fさんは僕の事を覚えてないわけだし、 いきなり付き合って下さいだの、貴女が好きでした!だの言ったらどん引きだよなぁ… あぁやっぱり僕は勢いとその場のノリだけで突っ走りすぎだよなぁ。。。 御坂さんへの恋だって調査対象への興味から発展しちゃったわけだし、 会場でもその場の勢いで加治木さんの姿になっちゃうし、竹井さんには勢いで告白しちゃうし… もしかして僕って状況に流されやすいんだろうか…」 妹F「誰?とミサカは訝しげに尋ねます」 海原「うひゃおぉう?!あ、あ、あ、おはようございます!いい天気ですね、妹Fさん!」 妹F「もう夜ですけど…とミサカは明らかに不審者を見る目で答えます」 海原「で、ですよねー!アハハハハ…(い、いかん!なんのために御坂さんへの思いを諦めたんだ!あ、アタックせねば…)」 妹F「…気をつけてください、ここは変質者が出ます、とミサカはちょっと安心したような表情で忠告します」 海原「(!ティンと来た!)そのことなんですけどね、御坂さんから貴女を守るように言われまして…」 妹F「お姉さまから?とミサカはちょっと驚いたようにみつめます」 海原「そ、そうなんです。ですので、ちょっと上がらせてくれませんか?あ、ぼくはエツァリって言います」 妹F「エツァリ…うっ!とミサカは頭を抑えてうずくまります」 海原「妹Fさん?!しっかり!」 妹F「貴方のその顔…その名前…どこかでお会いしたことはありませんでしたか? とミサカは空白となった記憶領域に気付いて愕然としながらも質問します」 海原「…いいえ、今がファーストコンタクトですよ」 妹F「気持ちが落ち着くまで、傍に居てくれませんか?とミサカは不安げに語ります」 海原「喜んで。良ければお話もしましょう」 79 :名無しさんなんだじぇ:2010/10/21(木) 02 54 14 ID PR2Z9FYM 唯「あれ、りっちゃんこんなところで何してるの?」 律「尾行だよ尾行。ほれ、あの二人見てみ」 唯「海原君と美琴ちゃん?仲良いんだね」 律「あぁ。しかし!美琴の方はこの前彼氏ができたばかりなのだ!」 唯「おぉ…なんだか危険な香りがするよりっちゃん…」 律「だろ?だからちょっと追いかけて真相の程を確認しようと思ったんだ。唯、お前も来るか?」 唯「うん。行くー」 律「よーしわかった。でもこれは尾行だからな、目立つようなことはしちゃだめだぞ」 唯「了解であります、りっちゃん隊長!」 紬「何してるの?」 律「尾行ー。ムギもやる?」 紬「やるやる!なんだか面白そうだもの」 律「尾行は目立っちゃだめだからな、気を付けろよ」 紬「はーい」 プリシラ「何やってるの?」 唯「尾行だよー」 プリシラ「あたしも行く!」 池田「何やって(ry」 律「びこ(ry」 池田「あたしも(ry」 真宵「なに(ry」 律「び(ry」 真宵「面白そ(ry」 駿河「な(ry」 律「(ry」 駿河「是非(ry」 美琴「何あれ」 アチャ「どうやら尾行のつもりのようだが」 美琴「あんな大人数じゃ目立つと思うんだけど」 アチャ「全くだ」 80 :名無しさんなんだじぇ:2010/10/21(木) 04 21 52 ID SxpyzcRo 唯「すごいね、りっちゃん!いっぱい人がいるよ!」 律「まさに終わらないコンテンツって奴だな」 唯「ところであの二人、まだキスしないね」 律「しっ!静かに鑑賞して無いと警戒してキスしないだろ」 唯「ラジャー!」 妹F「すみません、食事まで作ってもらって…とミサカは温かい食べ物に舌鼓を打ちながら喜びます」 海原「いえ、いいんです。それにしても…随分美味しそうに食べますね?」 妹F「いつもはカプセルと流動食ばかりでしたので、この食感は新鮮です、とミサカは素直な感想を述べます」 海原「それにしては箸の使い方とか堂に入ってますね」 妹F「基本情報は上位個体や最上位個体から学んでいます、とミサカは簡潔に答えながらパクつきます」 海原「そうなんですか。…随分と箸を短く持つんですね」 妹F「…気が付きませんでした。そういえば基本情報に比べて短く持ちすぎてますね、とミサカは少々驚いてみせます」 海原「へぇ。…そういえば知ってますか?箸を長く持つ人は婚期が遅れるそうですよ」 妹F「?とミサカは訝しげに見つめます」 海原「逆に箸を短く持つ人は将来一緒になる人がすぐ傍にいるそうです」 妹F「…貴方も随分と短く持ってますね、とミサカは指摘します」 海原「あぁ本当だ。不思議ですね」 駿河「なんという迂遠なプロポーズ…!」 プリシラ「なんか微妙にいらいらするね」 池田「え?なんで?」 真宵「あの口説き方って悪の女幹部そっくりですね」 紬「大方、薔薇のタトゥー(シール)の女にあーゆー風にからかわれたんじゃないかしら?」
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3634.html
『おちびちゃんはとってもかわいいんだよ!(続々・後編)』 26KB いじめ 虐待 制裁 自業自得 育児 子ゆ 現代 愛護人間 虐待人間 遅れてホントすいません オツカレサマデシタ 過去作 anko1548(前)/1744-5(中)/2170-1(後) 『よわいものいじめはゆっくりできないよ!』 anko2263-4『ゆっくりいじめはゆっくりできるね!』 anko2424-5『かけがえのないいのちなんだよ!』 anko2889『いっしょにゆっくりしていってね!』 anko3521『ゆっくりつかいすてていってね!』 anko3542(前)/3549.3563-4(中)/3578-9(後) 『おちびちゃんはとってもかわいいんだよ!』 『おちびちゃんはとってもかわいいんだよ!』(続々・後編) 「僕の好きなジャンルは『家族崩壊』モノでね。仲のいい家族をさらってきて、 あまあまを奪い合わせたり疑心暗鬼に陥らせたりして家族同士でいがみ合うのを見るのが好きなんだ」 珍しく手ぶらで現れたお兄さんは、れいむ達の前に座り込んで話していた。 「ゆっくりなんて単純なもの、とは言うけど、 実際に何十組の家族と付き合ってみると、いろんなパターンがあるよ。 親が子をあっさり見捨てたり、逆に子が親をあっさり裏切ったり。 力の強い一匹が他を支配したり、子供のために親が犠牲になったり。 全員死ぬまで信頼し続けるケースも少ないけどある。 でも、君達みたいなのは初めてかな?」 「「………………………………………………………………………………………………………………ゆ゛っ」」 「「あみゃあみゃー!!あみゃあみゃちょーだーい!!ねぇねぇねぇねぇあみゃあみゃー!!」」 それを聞いているれいむとありすの姿に、かつての面影はない。 お飾りを切り刻まれてぞんざいに縫いつけられ、髪を全て皮膚に溶かしこまれ、 片方の眼窩を含めて全身に穴を開けては小麦粉で塞ぎ、を繰り返された結果、 もとは球状だったことがかろうじてうかがい知れるという体の、いびつに歪んだオブジェになっていた。 割かれてずたずたになった唇の間からだらりとこぼれている長い舌には、無数のボルトがナットできつく留められている。 一方、お兄さんにまとわりつくおちびちゃん達は連日のあまあま生活ででっぷりと太っていた。 身長は成体の半分程度だったが、横幅は成体に近い。 下膨れの身体がだらんと床に広がり、頭部だけがちょこんと飛び出しているはぐれメタルのような形状になっており、 本人たちはぴょんぴょん飛び跳ねているつもりだったが、頭部だけがのーびのーびを繰り返すだけだった。 それらを見回してから、お兄さんは言葉を続ける。 「なんなんだろうね、このおちびちゃん達は。 ゲスじゃないね。ゲスなら、「ゆっくりさせないくそおやはしね!」とか言うよ。 邪魔なものは憎み、排除する。憎い相手が不幸になることを望み、喜ぶ。 でもこの子たちは、まっっっったく他人に興味がないんだな。 ゆっくりさせてくれるなら寄っていく。ゆっくりできないならいらない、どうでもいい。 想像力の欠如。生物として、いやゆっくりとしてどうなんだろうね? 君達が言っていたとおり、ゆっくりするという意味ではゆっくりとして完成された性格なのか、それとも欠陥品なのか」 れいむ達は答えない。 どんよりと濁った片方の目を、ぼんやりとおちびちゃん達に向けているだけだった。 「ま、とにかく、今日でお別れだよ。それを言いに来たんだ。 君達はたっぷり楽しませてくれたよ。あれだけ可愛がっていたおちびちゃんを、一転して憎み、罵声を浴びせる。 ゆっくりのそういう姿が大好きな僕にとっては素晴らしい御馳走だった。 でも、こっちはねえ……」 「ゆーっ!!あみゃみゃーっ!!」 汚らしいものを触るように、お兄さんは指先でおちびちゃんをつまみ上げる。 頬をつままれてだらんとだらしなく伸びながら、なお底部は床と離れない。 身体に対して小さすぎる顔がゆきゃゆきゃとはしゃぎ、小さなもみあげがぱたぱたとせわしなく動く。 「どうも食指が動かないんだなあ。 家族を憎ませようと思っても、他人に興味がない以上憎むとも思えないし。 虐めてみてもゆぎゃーゆぎゃー単調に泣きわめくだけだろうし、全然面白そうじゃないんだよね。 ゆっくりのゆっくりらしさって、他者との関係で培われるんだって再認識しちゃったよ。 これ、ゆっくりなの?」 「「………………」」 かつては「世界一ゆっくりしたゆっくり」と信じたおちびちゃんの、ゆっくりとしての存在意義そのものが否定されるに至っても、 れいむとありすは黙り込んだままで反応を返さなかった。 「………君達もすっかり反応が鈍くなっちゃったね。 僕も飽き飽きしていた頃だし、これで解放するよ。どこへでも好きなところへ行っておいで。 楽しい時間をありがとう!」 れいむ達は、再び元の路地裏に佇んでいた。 ダンボール箱に載せてここまでれいむ達を運んできたお兄さんは、一声挨拶すると、そのまま立ち去ってしまった。 れいむとありすは、ただその背中を呆然と見つめていた。 「ゆーっ!!ゆっくち!!」 「ときゃいは!!ときゃいは!!ゆきゃーっ!!」 その側で、おちびちゃん二人はいつもと同じようにはしゃぎ声を上げていた。 状況をまったく理解しておらず、そのへんをずーりずーりと這い回り、きょときょとと周囲を見回す。 つくづく何がおかしいのか、「ゆきゃきゃきゃっ」とひとしきり笑い転げたあと、 二匹は変わり果てた姿の両親の前に回りこんで叫んだ。 「「ゆーっ!!おきゃーしゃんおにゃかしゅいちゃー!!あみゃあみゃー!!」」 ―――――――― 休日の買い物帰りに、私はれいむ達と再び会った。 近くのスーパーで惣菜を買ってきた帰りのことだった。 私の家の前の道路に、それはいた。 それが何なのか、すぐにはわからなかった。ゆっくりだということすら。 遠目にも汚らしい生ゴミのような、しかし蠢いているそれが何かわからず、 5メートル手前で私はしばし立ちつくした。 しかし、やがて、それが発した声で、それが何なのか私は理解してしまった。 「ゆっ!!おねえさんっ!!ゆっくりおかえり!!」 「ゆっくりひさしぶりねっ!!おねえさん、やっぱりとかいはねっ!!」 「…………………え?」 れいむ達は変わり果てていた。 全身がでこぼこになり、頭部は禿げているのかカビでも生えているのか、まだらな色でぬめぬめと光り、 二匹とも左目がなくなって、ボルトだらけの舌をしまう事もできずにこぼれ出させていた。 一体何をどうやったのか見当もつかない。ただ、圧倒的な人間の悪意が全身から滲み出ていた。 最悪の、ケースになってしまったのか。 私が飼っていたゆっくりが、そういう末路を辿ったのか。 「ゆーっ!!おねえさん、ずっとずーっとごめんねっ!!れいむたちがわるかったんだよっ!!」 「ええ、ほんとうに!!ありすたちがいなかものだったわ!!ごめんなさい!!」 声だけは明るく、元気にはり上げながら、れいむ達は私のほうに這いずってきた。 私は動かなかった。足がすくんでいた、という方が正しい。 「やっぱりおちびちゃんはちゃんとしつけないといけないよねっ!!れいむたち、あまあまだったよ!!」 「ありすたち、はんっせいしたの!!ね、ありすたちのじまんのおちびちゃんをみてちょうだいっ!!」 「「ゆげぇっ!!」」 「!?」 れいむ達はそう言いながら、私のほうに何か放ってよこした。 れいむ達と同じように汚れはてたそれらは、しなびたような妙な形で、しかしやはり蠢いていた。 それらは恐ろしいことに、同じく私のほうを目指して這いずっていた。 「ゆ゛ぇええええええ!!ゆ゛びぇぇえ゛え゛え゛え゛え゛!!!おでえざっ、だじゅげでえええぇぇ!!」 「どぎゃっ、どぎゃいばじゃだいいいぃぃ………ゆげぇっ………ぎぼぢっ、わづ……だじゅ………」 亀が這うよりものろい速度でずるずると蠢くそれらに、私は思わず後ずさる。 大部分の歯が砕け、髪がまだらになるまでぞんざいに引き抜かれ、全身に打ち身や切り傷を作り、 片目も抉られ、あにゃるとまむまむに小石を突っ込まれているそれは、 驚くべきことに、れいむ達が溺愛していたあの子供たちらしかった。 「……………な………………」 「いぢべるどおおおお!!おがあじゃっ、がっ、れいみゅをいぢべるのおおおおおお!!! だじゅげで!!だじゅげじぇえええぇ!!おでえざああぁぁぁあん!!」 「おで、が…………ありじゅ………ゆっぐ、ゆっぐじ……ざじぇ…………ざぜでぐだじゃ、いいいぃぃ………」 「ゆふふっ、おちびちゃんたちはあわてんぼうだね!!」 歪んだ顔をさらに歪め(笑っているらしかった)、れいむとありすがぽんぽんと飛び跳ねてくると、 子供達の背後に立った。 「ゆっ!!おちびちゃんたち、もういーい?」 「「ゆ゛っ!!ゆひいいいぃぃぃぃ!!!」」 「ままのいうことをちゃんときかないとゆっくりできないわよ?ゆふふ」 そう言うと、ありすが子ありすの抉られた眼窩にボルトだらけの舌を突き入れた。 「ゆぎっ!!ゆぎぎぎぎぎいいぃぃぃ!!!がああぁぁ!!」 舌に刺さったボルトが眼窩の中で引っ掛かっているらしく、子ありすが吊るし上げられる。 「ままのいうことをきかないこまったおちびちゃんは………めっ!!」 そのまま、舌を振って子ありすをすぐ側の電柱に叩きつけた。 「ゆげばぁっ!!」 「ままの!!いうことを!!よくきいて!!ゆっくりした!!いいこに!!なりましょうね!!」 「がぁっ!!ゆごぉっ、ぼぉっ!!やべっ!!ごべ、なざっ!!ゆるじっ!!」 笑顔を崩さず、何度も何度もありすは子ありすを電柱に叩きつける。 れいむの方も、子れいむの髪を舌で掴み、地面にぐりぐりと押しつけていた。 「ゆふふ。おかあさんたちのしつけにがまんできなくって、やさしいおねえさんにたすけてもらおうとしたんだね。 でも、おちびちゃん、わかるかな? おねえさんはねっ、おとなのいうことをきけないおちびちゃんはきらいなんだよ!! ききわけのないゆっくりしたおちびちゃんを、おねえさんがたすけるはずないんだよっ!!ゆっくりりかいしてねぇ!!」 「ゆ゛ぎいいいいぃぃぃ!!ががばばばばば!!やべ!!ごべ!!ゆぐじでぐだざいいいいぁああああ!!」 ごりごりと顔面を削られ、がんがんと地面に叩きつけられ、子れいむは必死に謝っていた。 ずたぼろに傷ついた子供たちの後頭部を乱暴に掴み、れいむ達は私に突き出してきた。 「ねっ!!おねえさん!!おちびちゃんたち、わるいことをしたらゆっくりあやまれるようになったんだよっ!! さ、おちびちゃん!!おねえさんたちに、あのことをあやまろうね!!」 「さ、たくっさんれんしゅうしたわよね?ゆっくりおわびしましょうね!!はやくしましょうねっ!!」 「「ゆびぃ!!」」 ボルト混じりの舌で殴りつけられ、ゆひいゆひいと泣き声を上げながら子供たちは私のもとに這いずってきた。 「ゆ゛………お、おでえ…………ざん………わりゅい、ごで………ごべん、だざい………でじだ……」 「うん、うんじで……ごべんだざい………じーじーじで……じゅみま、じぇんでじだ………」 「ゆふふ、おちびちゃんがんばって!!」 「もっということがあったわよねっ?」 「にんげんざんを………ばがにじで、ぼうじわげ…………ありばじぇんでじだ………」 「ずびばぜんでじだ………ぼうじわげありばじぇん…………いうごど、ぎがなぐで…………いだがものでごべんだざい………」 「どうっ!?おねえさんっ!!」 れいむ達は誇らしげに胸を張り、私に叫んだ。 「れいむたち、ちゃんとしつけできたよっ!!いまのおちびちゃんたちなら、おねえさんのいうことをよくきくよっ!!」 「ね、みてちょうだい!!おといれさんもちゃんとできるようになったのよっ!!」 そう言うと、ありすは子ありすを仰向けにひっくり返し、その腹を舌でしたたかに殴りつけた。 「ゆ゛ぼぉっ!!!」 あにゃるを塞いでいた小石が勢いよく飛び出し、その奥からカスタードのうんうんが大量にひり出される。 また眼窩に舌を突っ込んで強引に引き起こし、ありすが子ありすに命令した。 「さ、おちびちゃん!!おといれさんしましょうね!!」 「………ゅ………わがじ、ばじ……だ………」 うんうんの上に放りだされた子ありすは、涙をぼたぼたこぼしながらうんうんを「むーじゃ、むーじゃ……」と咀嚼しはじめた。 「ゆゆっ!!れいむにのおちびちゃんもすごいんだよっ!!さ、おちびちゃん、おといれさんをしようねっ!!」 「ゆ゛びぃっ………!!」 「なにしてるのかな!?おといれさんだよ!!おちびちゃんはできるよねええ!!」 「ばいいいぃぃ!!」 強要された子れいむは、地面に仰向けに横たわり、出来る限りの大口を開いた。 その上にれいむが尻を突き出した。 「ゆーん、ゆーん………うんうんすっきりーっ!!」 「ゆごぼおおぉぉ!!」 口の中にうんうんを流しこまれ、子れいむが泣きむせびながらも必死に咀嚼した。 その様子を満足げに眺め、れいむ達が私のほうに再び向き直る。私はびくりと震えた。 「ねっ!!おちびちゃんすごいでしょっ!!いいこでしょ!!?」 「おねえさん!!これならおちびちゃんもかってくれるわよねっ!!ね!!」 「…………あ………………あ……………………」 あまりの光景に、私は震えながらさらに後ずさった。 「ねえ!!かってくれるよね!?かってくれないのっ!?」 「いまのおちびちゃんならおねえさんのいうことをきくわっ!! うんうんをむーしゃむーしゃするのよっ!!おそうじだって!!しずかにしてることだって!!なんだってきけるわっ!!」 「にんげんさんはそういうゆっくりがすきなんでしょ!? なんでもいうことをきくゆっくり!!なにをいわれてもさからわないゆっくり!! いくらゆっくりできなくっても、にんげんさんのいうことだけをきくゆっくり!! しぬまでにんげんさんだけをゆっくりさせて、じぶんはゆっくりしないゆっくり!! そういうゆっくりがすきなんだよねっ!!?だったらおちびちゃんもかってくれるはずだよおぉ!!」 「ね!!そうよね!!だからありすたち、がんばったわっ!!みたでしょう!? もう、おちびちゃんにはゆっくりさせないわ!!ぜったい、にどと、こんりんざいゆっくりさせないわっ!! ありすたちもゆっくりしないわ!!いっしょう、おねえさんのいうことだけきいてくらすわ!! ねえ!!それでいいんでしょう!?それでおねえさんはゆっくりしてくれるんでしょう!!?」 「むーじゃ、むーじゃ………ぶじっ、ぶじあわじぇええぇぇ…………」 「ゆ、っぐじ………ゆっぐじじじゃい……………むーじゃ、むーじゃぁ……」 「ひぃ…………っ」 私は無意識のうちに駆け出していた。 れいむ達の横をすり抜けて走る私の背中に、れいむ達は叫び続けていた。 自分の家の中に逃げ込み、玄関に鍵をかける。 そのままへたり込もうとしたが、すぐに強い嘔吐感がこみ上げ、トイレに駆け込んだ。 便器に向かってゲーゲー吐き、そのまま突っ伏して激しく嗚咽した。 私はそのまま長い間泣き続けていた。 トイレから出なかったのは、れいむ達の声を再び聞くのが怖かったからだ。 玄関やガラス戸に近づけば、あのおぞましい家族の声が響いてくるかもしれない。 それが怖く、私はいつまでもトイレから出られず、がたがたと震え続けていた。 これが、私とゆっくりの、最後の顛末だった。 私が最後に飼ったゆっくりの辿った末路、 私がゆっくりにしたすべての行為の結果、答えだった。 れいむ達が飼い生活よりも子供を選び、私の元を立ち去った時点で、すでにゆっくりを飼う気はもうなくなっていた。 しかし今、私はそれを通り越し、いまやゆっくりへの恐怖心でいっぱいだった。 れいむ達の復讐は、恐らく彼女たちの思惑通り、私の精神に深い傷を刻みつけていった。 私が異常だったのか、れいむ達が異常なのかという問題じゃない。 とにかく私の行為が招いた結果なのは間違いなかった。 私に向けられたとてつもない負の感情。 私がゆっくりに強いた要求、それに応えようとしたゆっくりの姿は、もう私の脳裏を一生離れることはないだろう。 もはや私にとって、ゆっくりはペットとして飼えるような存在ではなかった。 夜が更けるまで、私は泣き続けた。 ―――――――― 「うるさいのぜっ!!でていくんだぜぇぇ!!」 「ゆぶっ……!!」 公園の入り口で騒ぎが起こっている。 遠目に見て、ゆっくりの群れの中心で怒鳴っているのは串まりさだった。 ゲスでもやってきたのか?それにしても集まっているゆっくりの数が多い。 ぱちゅりーはその場に近づいていった。 「むきゅ、とおしてちょうだい。むきゅ」 「ゆゆっ、おさ………」 「おさ!!くるんじゃないんだぜぇぇ!!」 「ま、まりさ?」 すごい剣幕で、串まりさがぱちゅりーを制する。 しかし、ぱちゅりーはすでにその闖入者を視界に捉えていた。 目を疑ったが、頭部にへばりついているお飾りの欠片で、あのれいむとありすの一家であることがわかった。 「「ゆゆっ!!おさあぁ!!」」 ゴミのような姿で、二匹はぱちゅりーの姿を認めて叫んだ。 「ひっ」と、思わず恐怖が声になって漏れる。 「おさあぁ!!おちびちゃんしつけたよおぉお!!もうだいじょうぶだよおぉ!!」 「おちびちゃんとってもいいこになったわぁぁ!!みてえぇ!!」 「ごべんなじゃい!!ごべんなじゃい!!ごべんなじゃい!!ごべんなじゃい!!」 「ぼうじわげありばぜんでじだ!!ずびばじぇんでじだ!!ごべんなじゃい!!ゆぐじでぐだじゃい!!」 ずたぼろの二人のおちびちゃんが、がんがんと頭を地面に打ち付けるようにして、誰にともなく謝っていた。 いったい何を謝っているのか、両親の命令を受けてから狂ったようにただ詫び続けている。 「ねっ!!いいこでしょおお!?ね!!もうめいっわくかけないわあぁ!!」 「またむれにいれてねっ!!ねぇ!!いいでしょ!!いいでしょおお!!」 「やかましいのぜえぇ!!」 串まりさがまた、二人を跳ね飛ばす。 ぜえぜえと息をつきながら、苛立たしげにまりさは串を鳴らした。 「ちっちっちっちっ…………いっかいついっほうされたら、もうとりけしはないのぜ!! おまえら、ころされたってもんくはいえないんだぜ!!それがいやなら……」 「ゆっ!!じゃあころしてねっ!!いいよ!!えいえんにゆっくりさせていいよおぉ!!」 「おちびちゃんといっしょならかまわないわあぁ!!さあ!!やってちょうだいいぃ!!」 れいむ達の迫力に、ずず……と串まりさが後ずさる。 「ありすたちをころすまえにこたえてちょうだい!! ねえ!!ゆっくりできるでしょう!?おちびちゃんっ!!ゆっくりできるでしょう!!」 「れいむたちちゃんとしつけたよっ!!おといれさんもできるよ!!みんなにもめいわくかけないよっ!! みんなのいうことをきくよ!!どれいにしてもいいよぉ!!ねぇ!!ゆっくりできるっていってよおぉ!!」 叫び続けるれいむ達に、ぱちゅりーが歩み寄ろうとしたが、串まりさが串でそれを強く遮った。 「やめるんだぜ!!おさはさっさとかえるんだぜ!!」 「むきゅ、でも………」 「あいつらはこわれたゆっくりなのぜ!!あんなやつらのはなしなんかきくんじゃないんだぜ!!」 「ねえ!!なんで!?なんでみんなゆっくりしてくれないの!? しつけたよっ!!いうこときくよっ!!めいっわくかけないよっ!!まだなにがたりないのおぉ!!?」 眉をひそめる群れのゆっくり達に、れいむ達は叫び続ける。 「かいゆっくりはゆっくりできなかったよっ!! のらゆっくりもゆっくりできなかったよっ!! おちびちゃんをしつけて!!ゆっくりをがまんさせて!!そのさきになにがあるのっ!? がまん!!がまん!!がまんして!!それでいったいどんなゆっくりがまってるのぉぉ!!? おちびちゃんしつけたよっ!!いまならなんでもがまんできるよっ!! かぞくをつくるのもがまんできるよっ!!こえをだすのもがまんできるよっ!!にんげんさんのどれいになれるよっ!! あまあまもがまんできるよっ!!ゆっくりできないかりもがまんできるよっ!!むれのおきてさんもぜったいやぶらないよっ!! ぜんぶがまんできるよ!!でも!!がまんして、がまんして!!それで!!どんなごほうびがあるのおぉぉ!!? いっしょう、がまんしつづけて、しぬだけじゃないのおぉぉ!!?」 「うるさいのぜええぇ!!!」 串まりさがついに爆発し、本気の体当たりをれいむ達に喰らわせた。 「「ゆげべぇっ!!」」 「こんなところでしなれてもめいわくなんだぜ!!よそへいってかってにしぬんだぜ!!」 「ゆっくりしてるのっ!?みんな、ほんとうにゆっくりしてるのおぉ!!?」 れいむの狂乱は止まらない。泣きながらわめき続ける。 「ああ、ゆっくりしてるのぜ!!おまえたちなんかよりずっとゆっくりしてるんだぜ!!」 「おちびちゃんをそだてても、すぐににんげんさんにつぶされるかもしれない!! いっせいくじょがこわくて、にんげんさんたちにびくびくしながらこそこそかくれていきるだけ!! みんなはほんとうにゆっくりできるのおぉ!!? れいむたちはこそだてにしっぱいしたよっ!!ばかで、むのうな、げすだったよっ!! でも、じゃあどうすればよかったのっ!!?ふつうに、ちゃんとしつけてそだてればよかったの!!? みんなは、こそだてのとくいなみんなは、ほんとにほんとにゆっくりできてるのおおぉ!!?」 「やっ………かましいんだぜええええぇぇぇ!!!」 せいっさい用の太い枝で、串まりさがれいむ達をしたたかに殴りつける。 何度も何度も殴りつけながら、強引にれいむ一家を公園の外に放り出した。 「「ゆっ……げべぇっ!!」」 「おちびもそだてられないむのうが、たゆんのゆんせいにけちをつけるなんておこがましいんだぜ!! にどとこのこうえんにちかづくんじゃないのぜ!!むなくそわるいんだぜぇ!!」 その後、何か口を開こうとするたびに串まりさにしたたかに殴られ、 ようやくのことでれいむ達は公園から立ち去っていった。 ゆぜぇ、ゆぜぇ、と体を上下させながら、串まりさが群れのもとに戻ってくる。 群れの全員が、いたたまれない表情で一部始終を見届けていた。 ちっ、と苛立たしげに串を鳴らし、串まりさが怒鳴る。 「なんなんだぜそのめはぁぁ!!みんな、あんなくずどものいうことをまにうけてるのぜぇぇ!!? おちびをあまやかしてこそだてにしっぱいして、ぎゃくたいにんげんにつかまるへまをやらかしたむのうが、 たゆんのいきかたにけちをつけてじぶんをなぐさめてるだけなのぜ!! まりさがほしょうするのぜ!!みんなはとってもゆっくりしたむれなのぜ、みんなゆっくりできてるのぜぇ!!」 「………ゆぅ………」 「……ゆ、ゆん…………」 煮え切らない群れの態度に苛立ち、串まりさは一際大きな声で怒鳴った。 「いいからさっさとちるのぜぇ!!まだきょうのぶんのおそうじさんはおわってないのぜ!! のるまさんをくりあできないゆっくりはせいっさいするのぜ、きょうのまりさはきげんがわるいのぜぇぇ!!!」 恫喝され、群れの仲間たちはそそくさと持ち場へ戻ってゆく。 ただ一匹、長のぱちゅりーだけがその場に残って串まりさを見つめていた。 「………なにやってるんだぜ。もどって、すけじゅーるさんのちょうせいでもするのぜ」 「…………わたしたちは、どうしたらゆっくりできるんでしょうね………」 「ちぃ!!」 ぱちゅりーの頬を、串まりさがもみあげで音高く打った。 「むぎゅっ!!」 「そんなのしるかぜぇぇ!!だったらあのれいむみたいに、おちびをあまやかしてみたらいいのぜぇ!!」 「そ、そんなこと……」 「むれのおさが!!そんなことかんがえて、むれのみんなをゆっくりさせられるのぜぇ!!? そうだぜ!!ゆっくりなんて、いきてて、たくっさんっのゆっくりできないことだらけなのぜ!! ゆっくりできることなんて、ほんのひとつまみなのぜ!! でも、あきらめてなげやりになったら、そのひとつまみさえにげていくんだぜぇぇ!!」 「……………」 「ちっちっちっ………そんなにかんっぺきな、ゆっくりできないことなんかなにもないゆっくりぷれいすがほしけりゃ、 かってについきゅうするんだぜ。ただし、そんなやつにむれのおさはまかせられないのぜ。 おさは、まりさがやるのぜ。ぱちゅりーみたいにはできないけど、しかたないんだぜ」 「むきゅ…………いえ……いいえ、ごめんなさい。もう、いわないわ。 だからまりさ、そんなにおこらないで」 「べつにおこっちゃないのぜ。………じゃ、いくんだぜ」 「ええ……………」 串まりさとぱちゅりーは並んで歩き出した。 最後に、ぱちゅりーはもう一度後ろを振り返った。 れいむ達の姿は、もう見えなかった。 ―――――――― 「「ゆっくりしていってねっ!!」」 「「ごべんなじゃい………ごべんなじゃい………」」 「…………………………」 青年は呆れたように一家を見下ろしていた。 あの電柱の下で、自分が虐待したゆっくり一家が自分を見上げていた。 かつて溺愛され、虐待を通して憎悪されるようになったあの子供たちは、 ずたぼろになって壊れたオモチャのように頭を上下させ、何をだか知らないが詫び続けている。 青年が呆れているのは、あれほど虐待した自分をまるで慕うかのように、れいむとありすが見つめていることだった。 「…………なんだよ?」 「ゆっ!!おにいさんっ!!れいむたちをぎゃくったいっするのっ!?」 「ゆ!!ゆっくりぎゃくったいしていってねっ!!」 「なんだそりゃ……………」 「おにいさんはれいむたちをぎゃくったいっするとゆっくりできるんでしょう!?」 「だれもありすとおちびちゃんたちでゆっくりしてくれないのっ!! おねえさんも!!むれのみんなも!!ありすたちでゆっくりしてくれないの!! ありす、がんばってしつけたのに!!おちびちゃんがんばったのに!! ねえ!!おにいさんなら、ありすたちでゆっくりしてくれるんでしょう!?」 「れいむ、だれかをゆっくりさせたいんだよっ!!ねぇ!!ねえぇ!!」 「やれやれ…………」 お兄さんの家で、れいむとありす、子れいむと子ありすはそれぞれ器具にくくりつけられていた。 れいむとありすは楽しげに歌を歌い、子供のほうはぶつぶつと何か呟いているだけだ。 ぼりぼりと頭を掻きながら、お兄さんはれいむ達に言う。 「わかってんのか?死ぬんだぞ、お前ら。これから」 「ゆっ!!ゆっくりりかいしたよっ!!」 「ありすたちはいきてるかちなんかないわっ!!ゆっくりころしてちょうだい!!」 ふーむ、と顎に手を当て、お兄さんばにやりと笑う。 「よくわからんケースだが、ま、こういうのもちょっと面白いかもな。 じゃ、説明するぞー。れいむとありす、お前たちを固定してるのは万力ね。 まだ締めてないけど、これでおつむとあんよをそれぞれギュッと締めて、棒を通して固定して。 そのまま下の万力を回転させて、少しずつ少しずつねじっていくんだよ。 すぐに絞ればゆっくりなんてすぐ千切れるけど、ゆっくりやればまあ、三十分はかけられる。 苦しいぞ~」 「「ゆっくりりかいしたよっ!!」」 「ありすたちをぎゃくったいっしてゆっくりしていってねっ!!」 「子供たちのほうは、シンプルにミキサーだ。 ある程度動きやすい蟻地獄状の容器にしてあって逃げられないし、 ミキサーの回転は最初はゆっくり、徐々に速くなっていくから必死に逃げ回るゆっくりの姿が堪能できる。 たっぷり時間をかけるようにしてあるから、存分にお互いの死に様を堪能してくれ。 いいかい、わかった?」 「「ゆっくりりかいしたよっ!!」」 「はーい、スタートー」 お兄さんは装置のスイッチを入れた。 「「ゆ゛ぎぃっ!!!」」 れいむとありすの底部と頭部を挟む万力が、それぞれ強く締め付け、身体がひしゃげる。 同時に、底部の万力がゆっくりゆっくりと回転しはじめた。 動きはじめたばかりの今、ほとんど動きは見られなかったが、それでも確かに動いている。 「「ゆ゛ぁっ!!びゃいいぃっ!!?」」 子ゆっくり達のミキサーも作動し始めた。 蟻地獄のような形状になっている容器の中心部に、丁度子ゆっくりより少し幅が狭い程度の刃がゆっくりと回転する。 底部を引っ掻かれ、恐慌をきたした子ゆっくりがそれぞれもるんもるんと蠢いて這い上ろうともがき始めた。 「ゆふ………ゆふふ…………おちびちゃん………ゆっくり………」 「いっしょ……いっしょよ…………ゆふ、ゆふふふ……………」 「ああ、〝壊れたふり〟はもういいよ。お前ら、ずっと泣いてるし」 頭部と底部を締め付けられながら、まだまだれいむ達には余裕がある。 両手を上げて、お兄さんはれいむ達をたしなめる。 「ヤケクソになってんだろ? 開き直って、子供をそんなふうにしてよ、それで誰もゆっくりしないのはわかってんだろ。 結局他人のせいにして、皮肉で責めたいだけじゃないか。「お前らが言ってるのはこういうことなんだぞ」って、誇張してさ」 「………ゆぐっ…………ゆっ…………」 「おに、おにい………さん………」 「何?」 「あり、ありすたち………どうすれば……………よかったのかしら………」 「みんなにさんざん言われてきたんだろ。フツーに育てて、フツーにゆっくりすればよかったんじゃないの」 「ゆふ……………ゆふ、ゆふふ……………」 「壊れたフリはもういいって。 めんどくさいからさっさとまとめるけど、お前らが馬鹿だったの。それだけの話なの。 可哀想なのはあの子たちなんじゃないの? 今見たけどさ、まあお前らが虐待した結果だけど、少しはましになってたみたいだぞ。ゆっくりとしてまともな反応に近かった。 まともに育ててれば、まともに育ってたぞあれ、確実に」 「……………れいむ、たちの………せい、だね………」 「あーうん、だなー。まあもう手遅れっぽいから処分してあげてんだけど。 馬鹿親のせいで性格悪くなってみんなに嫌われて、その馬鹿親に虐待されて、あげくに今こうして殺されるんだから。 こりゃ生まれてこないほうがよかったね確実に。お前らの元に生まれたばっかりにねえ。 誰か止めるやつはいなかったのかい?」 「ゆ゛…………いだ、よ………………」 「ああ、そうそう、元飼い主がいたな。言うとおりにしてあきらめりゃよかったのに。馬鹿だねえ、お前たち」 万力の角度がどんどん強くなっていく。 れいむとありすの体はぎりぎりと締めあげられ、くっきりと螺旋を描きはじめていた。 「ゆぢっ!!ぢぃ!!だじゅっ!!いぢゃああ!!」 「じにっ!!じにだぎゅにゃいっ!!おでが!!だじゅげぢぇえええ!!」 ミキサーの中で子ゆっくり達が叫んでいる。 もるんもるんと振る底部は少しずつがりがりと削られ、回転する刃に接触する度に赤黒い餡子を撒き散らしていた。 「れ………れい、む…………たち………ゆっ、くり………した、かった……よ………」 「みんなそうですよ」 「かいゆっ、くり……も…………ゆっく、できな、かった………………おぢび、ちゃ……つくれな……… のらも……ゆっくり……でぎっ……な…………」 「根が贅沢なんじゃない?人生哲学みたいに喋り出しちゃってるけど」 れいむ達の体は、いまや180度を超えて回転している。 片方だけ残った目玉は飛び出し、中枢餡ごと締め付けられる激痛に視界が赤く染まる。 「ゆっ、ぐじ………じだ、がっ…………… ゆっぐ、りが………いっぱい………………すきな、だけ………ゆっくり、する、のは………どう、したら………」 「こっちが聞きたいよ。 お前らが恐れてる人間だって、そんな好きなだけゆっくりしてないよ。 そんなことを本気で望んでる時点で、お前たちこの世界に向いてなかったんじゃない? 無能は無能らしく、苦しんで死ね、それだけさ。なっ」 ぽん、と青年がれいむの頭を叩く。 おちびちゃん達は、身体の半分近くを削られ、刃の上でびくんびくんと痙攣していた。 うつろな目玉が空中を泳ぎ、飛び出したれいむ達の目と合う。 (…………おち、び……………ちゃ…………) もう声は出なかった。 激痛のみがれいむ達の世界を占めた。 限界を超えた苦痛が、じっくりじっくりと時間をかけてれいむ達を苛む。 口から餡子を漏らそうにも、ねじられて螺旋状に圧迫された皮膚が口をふさいで即死を許さない。 意識が朦朧とするほどの激痛に達してから、れいむ達が絶命するまで、たっぷり二十分はかかった。 〈 ゆっ おちびちゃん あんまりとおくへいっちゃだめだよ ゆっ ゆっ ゆっくちー ときゃいは ときゃいは もう おちびちゃんったら やんちゃなんだから おちついてねおちびちゃん ほら すーりすーり ゆゆっ おきゃあしゃん しゅーり しゅーり ゆー みゃみゃ だいしゅきー あらあら おちびちゃん ゆっくりうれしいわ おかあさんたちも おちびちゃんのことが だいすきだよ ゆっくちー 〉 〔終〕
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/5264.html
「NTRれいむ.2」 「そして今から君達全員、その奴隷以下のクソムシです。ゆっくりしていってね!」 人間さんの口から高らかに宣言される。 あなたたちはゆっくり以下の奴隷よりさらに下のクソムシに成り下がりましたよ宣言。 それが我が身に降りかかった現実であると、まりさには到底理解できない。 ここはまりさたちが見つけたゆっくりぷれいすのはずだ。 お飾りのない屑が一匹しつこく居座ってはいたが、おびえるばかりの弱虫で、最強まりさの敵ではない。 なんの問題もないはずだった。 そう、お飾り無しの奴隷を自称するおかしな人間さんが現れるまでは。 「ちがうのぜ、にんげんさん! まりさはさいっきょうなんだぜ? にんげんよりつよいまりさが、にんげんさんよりしたのクソムシなんて、そんなゆっくりできなそうなものなわけないんだぜ! ちょっとかんがえれば、だれにだってわかるのぜっ」 「そうだよ、れいむたちはゆっくりなんだよ。それもとてもゆっくりした、せかいでいちばんしあわせなゆっくりなんだよ。 それがおかざりもない、あのごみよりしたなわけないでしょおおっ!」 れいむが唾を飛ばして吠える。無駄に高いプライドを刺激され、鬼気迫る表情は夫のまりさから見ても醜悪に映った。 しかし、れいむの言うとおりだと、まりさは思った。 人間さんはあの弱虫の屑より下なのだ。 まりさはあんな屑よりずっとゆっくりしている。さらに強い。ならば人間さんがまりさに敵うわけがない。 それが証拠に、人間さん今までまりさに何の手出しも反論もできていないではないか。 まりさはいつだって最強なのだから。 そのまりさがいったい何故、奴隷以下のクソムシになるというのか。 「ブッブー」鬼威さんは口で効果音を鳴らしながら、待針を2本取り出してかざす。 「君達はもはやゆっくりでもない。ただのクソムシなんだよ。まだわからない?」 これはお仕置きが必要なのかなと、針を二匹の眼前に近づけチラつかせる。 「ゆっひぃ! に、にんげんさんは、それはゆっくりできないから、しまってね。おねがいだから、ゆっくりせずにしまってね」 「そ、そうだぜ。そんなあぶないものはにんげんさがもってちゃいけないんだぜ。つよいぶきは、つよいまりさにこそふさわしいのぜ? わかったらさっさとそれをまりさによこすんだぜ」 赤ちゃんゆっくりの痛がる様を見て、針が危険なものだという認識はあるらしい。 鬼威さんは緩慢な動作で両手に持った針をさらにまりさたちへ近づけていく。 「く、くるんじゃないのぜ。それいじょうちかよったら、ようしゃしないんだぜ」 「まりさ、はやくこのにんげんさんをやっつけて! やっつけてよ! はやくしないさよ!」 まりさとれいむが狭いケースの中を逃げ惑う。 まりさは辛うじて虚勢を張っているものの、れいむは子供に近づこうとした時以上に顔面をガラスに押し付け、その顔は冗談のように平たく広がっている。 「てい!」 鬼威さんのかけ声に、まりさとれいむは絶望を抱いて視界を閉ざす。 しかし痛みは訪れることなく、代わりに悲鳴は別の場所から上がった。 「ぃぎぃお!」「ゆぎゃぁあ!」 既に針で縫い止められている二匹の赤ちゃんゆっくりの傍らで、姉妹の傷を癒そうとぺーろぺーろを続けていた残り二匹の赤ちゃんゆっくり。 その二匹が揃ってが絶叫している。 今までは慰め看護する側だったが、これで平等。全員串刺しだ。 「んごぉおぉぉ、いちゃいの、あっちいっちぇえ! ゆんやぁぁああ!」 「ひっ! ぎぃえ! いぢゃぁああ!」 突然すぐそばで上がった悲鳴に驚き、先に串刺しにされていた二匹を同じ様に痛がり始める。 この生き物には正しい痛覚などなくても、痛そうだというだけで痛みを感じられるのかもしれない。 四匹が思い思いに顔面を歪めてもがき苦しむ様を見て、鬼威さんはすぅっと胸を撫で下ろす。 「ご主人様の言い付けで、今度の針には山葵が縫ってあるから余計に痛いかものかもしれないね」 にこにこ顔の鬼威さんは事も無げに告げて、視線を子供たちの両親へ向ける。 二匹は自分が刺されなかったことに安堵の息を吐いていたが、鬼威さんの視線に気づき顔を強張らせた。 「……よくも、よくもれいむをここまでおこらせたね。ひどいよ。もうあやまっても、ゆるしてあげないんだからね!」 「まりさのいかりがうちょうてんなんだぜ。もう、おそいのぜ。おにいさんはここでしぬうんめいなのぜ。いまきまったのぜ」 同じような脅し文句を飽きもせずに繰り返すのは、実行が伴わないのに言葉だけ相手を威圧しようとするからだ。 きっと相手が謝ってくるのを今か今かと待っているのだろうが、実力を見透かされていては滑稽を通り越して哀れ笑いを誘うしかない。 「ん~、確かにまりさは強いよ。きっと最強だよ。たぶんまともに戦ったら鬼威さん、手も足も出ずに負けちゃうじゃないかな。 でもね、今は君達の大切な可愛い赤ゆたちが捕らえられて、ああやって苦しめられているんだよ。 まりさ自身も箱の中だしね。 そんな状況じゃ、まりさも実力発揮できないよね。本当は戦ったら勝てるけど、鬼威さんの言うことをきくしかないよね?」 「ゆ、ゆぅ……」 鬼威さんの強いという言葉に気を良くしつつも、傷ついている我が子の姿を見てまりさは考える。 まだだ。まだ焦るような時間じゃないのかもしれない。 まりさは最強だが、今は条件が悪い。 人間さんを油断させて、子供たちを助け出してからが、まりさの強さの見せ所だ。 「そろーりそろーり!」 突然まりさが声を出しながら、れいむの部屋へと近づいていく。 まりさの声を聴いたれいむは何かを悟ったように、同じく「そろーり!」と声を出しながらまりさの元へ向かう。 ケースを仕切るガラスを挟んで、ゆっくりたちの密談が開始される。 鬼威さんはわざとらしく、出入り口である引き戸のほうに顔を向けて気づかないふりをしている。 「いいか、れいむ。まりさのいうことをよっくきくのぜ!」 「わかったよ、まりさ。れいむにまかせて!」 「にんげんさんにきづかれないように、さいっしんのちゅういをはらうのぜ」 「だいじょうぶだよ。こっそりいどうしたから、にんげんさんはきづいてないよ。ぷくくっ、ばかなじじぃは、なにもないところをみてるよ」 「ゆひひっ、あのにんげんさんはとってもあたまがわるいにちがいないのぜ。だから、かしこいまりさはそこをついて、たいせつなかぞくをたすける、めいっあんをおもいついたんだぜ!」 「すごいよ。さすがれいむのまりさだよ!」 ここで交わされたゆっくりたちの会話を要約するとこうなる。 まりさは強い。人間さんにだって楽勝だ。だけど、今は子供たちがつかまっているので手を出せない。 だから一度あの人間さんの言うことを聞くフリをして油断させる。 お飾り無しも人間さんもバカだからすぐに騙されて、ゆっくりしているまりさたちに感謝する。 その頃にはゆっくりした子供たちの姿に鬼威さんもメロメロに違いない。 鬼威さんはこっちが何も言わなくても、子供たちを外へ出して解放するだろう。 そこでまりさがそろそろれいむと自分も、この箱から出して欲しいと持ちかける。 従順なフリに騙されたバカな人間さんは、当然この透明な箱からまりされいむを出す。 まりさが箱から出たらこっちのもの。 あっという間に人間さんとお飾り無しをやっつけて、ゆっくりぷれいすを取り戻し、家族で末永くゆっくり暮らしましたさとなるわけだ。 「かんぺきだよっ! すごいよ、まりさ。さすがれいむのまりさだよ!」 「まりさはつよいだけじゃなかくて、もしかするとぱちゅりーよりあたまがいいのぜ。へへっ、れいむ、ほれるなよぜ?」 「むりだよ! れいむはまりさにむちゅうだよ。まりさがれいむのおっとだなんて、こんなしあわせなことはないよ」 二匹はガラス越しに身体を寄せ合い、すりすりを繰り返す。触れられはしないが、心は確かに肌を寄せていた。 「……いや、なんつーか、マジで吐きそーっすわ」 鬼威さんが堪らず呻き声をもらす。 今までゆっくりの口から何を言われても痛くも痒くもなかったが、この脳天気な会話は心底堪える。 二匹の世界に入り込んでしまっているこいつらは、今この瞬間もすぐ隣の空間で苦悶に顔を歪める赤ちゃんゆっくりのことなど気にも留めていないのだろう。 「れいむはなにをいわれても、にんげんさんのいうことをきくふりをするのぜ」 「わかったよ。れいむにまかせて!」 「こどもたちのために、ひどいこともきっと、きっとたえぬくのぜ!」 「れいむ、がんばるよ。どんなゆっくりしてないしうちにだって、きっとたえてみせるよ」 子供が苦しんでいるすぐ横で、そこまで自己陶酔できるのもある意味立派なもんだよと、鬼威さんは口の中で吐き捨て、帽子なしまりさへ視線を移す。 鬼威さんと目が合うことを恐れ、壁を向いてガタガタ震えているあれも、そういえば昔は立派な父親だったなと思い出すのだ。 命と等しいほど大事な自分のお飾り、それと引き換えに家族の身の安全を乞い願うほどに。 密談のつもりであるはずの筒抜けの会話が終わったのを見計らって、鬼威さんがゆっくりの収められたガラスケースへと視線を戻す。 「さて、じゃあクソムシたち、自己紹介して」 「ゆ! なにいってるの? れいむたちはクソムシなんかじゃないよっ! とってもゆっくりした」 「れいむれいむ!」 「ゆっくりなん……、まりさどうしたの?」 「さくせんなのぜ! ここはがまんがだいじなのぜ!」 何も考えずにクソムシという単語に反応したれいむへ、まりさが目配せを送る。 実際には全て口に出しており、誤魔化しにさえなっていないのだが、二匹ともそんなことは思い至らない。 「ゆぎぎぎぃ……、れいむはクソムシだよ。だから、なんなの! ばかなの! しぬの!?」 歯軋りをして屈辱に耐えながられいむが噛みつく。鬼威さんは平然として取り合わない。 「はい、クソムシれいむ一匹、と。横の、自己紹介して」 「ま、まりさは、ク、クソムシなんかじゃないけど、さくせんだからクソムシとなのってやるのぜっ」 「はい、クソムシが二匹と。次、そっちの小さいの」 「おちびちゃんたちはかんけいないでしょぉぉおおおっ!」 れいむがが吠える。 自分がクソムシと名乗らされた時より反応が激しく、そこには子供たちを守ろうとする母親の姿があった。 ドンドンと激しくケースに身体をぶつけ、今にも鬼威さんに飛びかからんばかりの勢いである。 しかし、あいかわらず上が空いていることに思い至らないらしい。 れいむがケースを揺らすことで、小さな赤ちゃんゆっくりの身体も揺すられ、針が刺さった皮の穴を広げる。 赤ちゃんゆっくりたちは激痛に苛まれ、悲鳴とも呪詛ともつかない声でれいむを罵った。 「にゃんてぇことすりゅの、くしょばばぁ!」 「いちゃいよぉ、おとーしゃん、たしゅけてぇー」 「おきゃーしゃんはばきゃなの? れいみゅ、とっちぇもきゃわいそぉなんだよ? しょんなことしちぇ、れいみゅをきょろすきにゃの?」 「やめるのじぇ、やめるのじぇええ! まりしゃがきゅるしんじぇるのに、おきゃーしゃんはひどぃんだじぇ。ぷっきゅーなんだじぇ!」 ぷっくーをしようとしても針で穴が開いているためすぐに空気が抜けて満足に膨れはしない。 それでも膨れては萎びるを繰り返して自分を責め立てる子供たちの醜悪な姿に、れいむは激しく動揺していた。 「なんでこのこたちは、おかあさんにそんなひどいこというのぉぉおおおおお!?」 子供たちに罵倒され恥も外聞もなくうろたえるれいむ。 まりさの考えた素晴らしい作戦とはいえ、クソムシの汚名を被るのは大人である自分たちだけで十分だった。 子供たちの名誉を守るための身体を張った抗議であるはずなのに、なぜ守ろうとした子供から自分が責められなければならないのか。 「おかーさんのきもちがわからない、わるいこはしねぇぇええええ!」 さらに激しくケースを揺さぶろうとするれいむを、鬼威さんがひょいと持ち上げる。 少し腕を動かしてやるだけでれいむの意識はあっさりと明後日の方向へ飛んでいった。 「わーい、れいむ、おそらをー」 目を細めて浮遊感に耽溺しているれいむをつかんだまま、鬼威さんが子供たちむけて尋ねる。 「君達はゆっくりかな? それともクソムシかな?」 「ゆゆ? にんげんしゃんも、ばきゃなの。まりしゃはとってもゆっきゅりした」 「クソムシなら針を抜いてあげる。ゆっくりにはもう一本針を刺すよ」 「クソムシでしゅぅう!」 「まりしゃもクソムシなんだじぇええ」 「れーみゅなんきゃ、クソムシよりもっとくちゃい、うんうんでちゅー!」 目を剥き舌を出してへつらう赤ちゃんゆっくりたち。 一匹だけ反応が遅れて「ゆ? まりしゃゆっきゅりだょ?」と不思議がっている赤ちゃんゆっくりに、鬼威さんは針を三本突き刺した。 「ゆびぇぇえええ、ぎゅぃぃいいい、ゆんぎゃぁぁああ」 赤ちゃんまりさから生えている新たな3本の針は、クソムシを名乗った他の三匹から抜いたものだ。 三匹は痛みから解放されたことに喜び、そして新たに自分の何倍もの痛みを背負った一匹の赤ちゃんまりさを見て優越感に浸る。 「ゆひゅー、あわりぇあわりぇ」 「まりしゃはおちゅむがたらないんでちゅねー」 「ばきゃなんじぇ。ぷぇっ!」 同室の赤ちゃんまりさが、侮蔑の表情で唾を吐きかける。 ほんの少し前、自分が針を刺された時に、ぺーろぺーろしてくれた恩など欠片も感じていないらしい。 まりさは泣いていた。 鼻水と涎をだらしなく垂れ流しながら、目の前の光景を否定したい気持ちでいっぱいになっていた。 まりさたちはとても仲の良いゆっくりした家族だったはずだ。 れいむは子供たちを愛していて、絶対にその口から死ねなんていう言葉をぶつけるようなことは無かった。 子供たちもいつだって仲良しで、互いを思いやり、誰か一匹をあげつらって笑うような真似はしたことがなかった。 悔しい。 どうしようもなく悔しかった。 全ては作戦だ。だからしかたがない。 でも、まりさのほうが強いのに。本当はすぐにでも鬼威さんを倒せるのに。 この奴隷を自称する鬼威さんのせいで、ゆっくりしたものが全部狂ってしまった。 家族がバラバラにされ、心まで離れていってしまう様を狭いケースの中で眺めることしかできない自分が情けなかった。 涙を流しながらまりさは考えた。 この局面を一気に打開する方法を。 鬼威さんを油断させて、一刻も早くケースを出て、まりさの実力を発揮できるもっと凄い作戦を! 「にんげんさん、ちょっといいかい、なのぜ!」 「ん? どうした、クソムシまりさ」 「こ、このどれいふざいがちょうしに……、いや、ここでおこったらせっかくのさくせんがぱーなのぜ。 ……ク、クソムシのまりさがにんげんさんに、いいことをしてやるのぜ」 「いいことって、なによ?」 鬼威さんはまりさの浅い企み見抜いた上で、さも不思議そうに質問する。 「ふふっ、きいておどくろくな、なのぜ。 まりさたちはいいクソムシだから、にんげんさんのおねがいをかなえてやるのぜ。そしたら、にんげんさんはきっとまりさたちのことがきにいるのぜ。ゆっくりさせたくなるのぜ! だからにんげんさんはまりさになにかおねがいをするといいのぜ!」 「おねがいかぁ……、それってなんでもいいの?」 「まりさにまかすんだぜ。ぶしににごんはないのぜ!」 「へぇ~、そ~。武士ね。じゃ、ちょっと待っててねー」 笑いをかみ殺しつつ、鬼威さんは片手に「おそらを~」状態のれいむをつかんだまま移動する。 電話台の上の帽子なしまりさの所へ近づくと「おい」と低い声で呼んだ。 「な、な、な、なんなんだじぇ。どれいさんは、ごしゅじんさまを、ほうっておいてほしいんだじぇ」 「どうせ聞き耳立てて会話は聞いてたんだろ、しらばっくれんなよ、知ってんだよ。 そんでさ、ご主人様よ。オレ、クソムシに叶えてもらいたい願い事なんてねーのよ、一切。 だってクソムシなんて何の役にも立たねーじゃん? ……だからさ、おまえこのれいむとヤレよ」 「ゆひぃっ! そんなのできないんだじぇ。だって、れいむはまりさのおよめさんなんだじぇ。あかちゃんたちのおかあさんなんだじぇ。それに、ごしゅじんさまとはれいむは、さっきはじめてあったばかりなんだじぇ」 「なにクソ真面目ぶってんだよ。てめぇの命可愛さに、お飾りも家族も全部差し出した屑のくせに、今更偉そうな御託並べんなよな。 ご主人様だって自分の嫁さんが目の前で端から5mm刻みで千切りされてからこっち、一回もすっきりしてねぇんだろ? たまってんじゃねーの? いーじゃん、この場で一番ゆっくりできるのはご主人様なんだからよ、欲望のままに生きよーぜ?」 鬼威さんは帽子なしまりさの頭を撫で回す。 髪の毛を掴む手の力は強く乱暴で、成体の帽子なしまりさの幼児語はさらにひどくになった。 「やめ、やめっ、やめるのじぇぇぇええええ。やるのじゃぇ、まりしゃ、やるのじぇ。だきゃら、いちゃいことしにゃいじぇぇぇえええ」 「んだよ、やる気満々じぇねーかよ。だったら最初からクズんなよな」 程なくして、自分が立てた作戦に得意満面のまりさのもとに、帽子まりさのケースを手にした鬼威さんが戻ってくる。 れいむもケースの中に入られているが、長時間の空の旅からようやく解放されたところで、意識はまだ朦朧としているらしい。 「にんげんさん! おねがいはきまったのかぜ?」 帽子なしまりさとの会話はまりさには聞こえていない。 「うん、このれいむに、ご主人様の伽をさせてくれ」 「とぎ? とぎってなんなのぜ、まりさにもわかることばいってほしいのぜ?」 「ああ、クソムシにもわかるようにいうと、すっきりだな」 「すっきり? すっき、ってだめなんだぜ!? れいむはまりさのおよめさんなんだぜ! あんなくずあいてにすっきりなんかしたら、れいむがけがされるのぜ。そんなゆっくりできないことは、ぜったいにみとめられないのぜぇええ!」 鬼威さんはテーブルの上に帽子まりさとれいむの入ったケースを置く。 元からあった大きなケースを少し動かしてスペースを作り、まりさの部屋の目の前に二匹の入ったケースを配置する。 全身を巡る焦燥に突き動かされ、まりさは狂ったようにケースの中で暴れまわる。 「武士に二言は無いけど、クソムシにはあるんだろうねぇ。でも却下。もう取り消せない」 鬼威さんは帽子なしれいむを掴み上げて揺さぶる。 振動が帽子なしまりさの劣情を刺激し、その身体の一部がむにむにと屹立しはじめる。 「……ゆっふぅん……」 頬を赤らめ、帽子なしまりさが喘ぐ。 「やめるんだぜ! れいむにふれたら、ゆるさないのぜ! おかざりもないこのくずが! そのぺにぺにをまりさが、ちょんぎってやるのぜ。 だから、こっちきて、まりさにどげざしてあやまって、ぺにぺにをさしだすんだぜ。はやく、はやくするんだぜぇえ!?」 鬼威さんは揺する手を止めない。帽子なしまりさのぺにぺには今や最大値に達し、その先からは先走りの汁さえにじんでいた。 「にんげんさん、もうやめてぐだざい。まりさがばかだったんでず。 ごべんなざい。あやま゛るがら、あやま゛るがら! どべて! そのてをどべで! いやば! いやばの! ばりざのれいぶをどらなびでぇえ! ばりざのれいぶをだずげでぐだばいぃぃいい! れいぶにぎぇてぇえええ」 まりさは激しく取り乱していた。 れいむはまりさの声にようやく意識を取り戻し、帽子なしまりさは意気を荒くしていた。 鬼威さんはどこまでも冷静で、落ち着いていた。 「さて、自分の嫁を差し出したクソムしまりさ。楽しいショーがはじまるよ。ゆっくりしていってね」
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/707.html
319 :名無しさんなんだじぇ:2010/07/16(金) 12 43 44 ID Ewb2fSZw ~~たまり場某所・刹那の隠れ家~~ 刹那「ヒイロ、よく来てくれた。 引き続き、お前の工作員としての腕を借りたい」 ヒイロ「御坂美琴の盗撮画像の件か」 刹那「話が早いな。 遠藤が情報をリークした事で、『生産工場』の調査が更に困難になったからな。 ネットからもアプローチ出来ない以上、直接探すしか無いのが現状だ」 ヒイロ「任務、了解。 必ずターゲットを発見する」 刹那「感謝する。 しかし、御坂とお前が居るとは言え、人手が足りないのは痛いな」 ヒイロ「問題は無い。 暇を持て余している工作員に心当たりがいる」 五飛「誰が暇人だ!」 ゼクス「落ち着け、言われても仕方なかろう」 刹那「成る程、空気コンビか」 五飛「やかましい!!」 ゼクス「私はまだ、自分を空気だと認めていない!」 ヒイロ「ともかく、俺はこの二人と組んで調査を行う。 5、6、行くぞ」 五飛、ゼクス「「数字で呼ぶな!!」」 美琴「ん? 誰か来てたの?」 刹那「ああ、協力者だ。 俺達は目を付けられたからな、存在感の無いあの二人なら諜報にはうってつけだろう」 美琴「ふーん。 ところでさ、あんたは見たの? その……私の画像」 刹那「内容確認の為にさわりだけはな。 着替えの盗撮画像だったようだか」 美琴「あー……じゃあ、後半は見てないんだ」 刹那「内容の予測は付く。 大方、入浴中の画像だろう」 美琴「いや……それもあるんだけど、もっと見られたくないのも撮られてんのよ……」 刹那「? 寝言で上条の名を呼びでもしたか?」 美琴「何で当ててんのよ!!////」 刹那「……分かりやすいな、お前は」 美琴「うるさい!! とにかく、一刻も早く全部のディスクを処分するわよ!!」 刹那「(この狼狽ぶり……自慰行為でも盗撮されたか? いや、考えるのは後だ)了解した。 必ず目標を駆逐する」 美琴「頼んだわよ!(あんな恥ずかしい姿、あいつにだけは見られてたまるもんですか! いや、あいつはこっちに来ないだろうけど!)」 320 :名無しさんなんだじぇ:2010/07/16(金) 17 13 33 ID PV5uEz4w 玄霧「さわりだけ、ですか。さわりというのは“話の一番の聞きどころ”…つまり物事の一番重要な部分を指す言葉なのですが… …最近は“物事の導入部”や“あらすじ”といった意味で誤用される事が多々あると聞きます となると刹那君は……さて、どちらなんでしょうねぇ……」