約 1,476,269 件
https://w.atwiki.jp/keroro00innovator/pages/4099.html
ひとりじゃないんだから ひとりじゃないんだから アーティスト 丸山彩(前島亜美),青葉モカ(三澤紗千香),今井リサ(中島由貴),松原花音(豊田萌絵),羽沢つぐみ(金元寿子) 発売日 2018年9月24日 レーベル ブシロード DLデイリー最高順位 2位(2018年9月25日) 週間最高順位 9位(2018年10月2日) 月間最高順位 34位(2018年9月) 初動総合売上 4859 累計総合売上 4859 収録内容 曲名 タイアップ 視聴 1 ひとりじゃないんだから BanG Dream! キャラソン 配信/総合ランキング 週 月日 デジタルシングル 総合シングル 順位 週/月間DL数 累計DL数 順位 週/月間枚数 累計枚数 1 10/2 5 4859 4859 9 4859 4859 2018年9月 12 4859 4859 34 4859 4859 関連曲 クインティプル☆すまいる ガールズコード
https://w.atwiki.jp/odiobr/pages/178.html
思いの外、体力を消耗していたリュカは遺跡から少し離れた場所で休憩することにした。 その間、放送が流れたが自分の知っている名前は呼ばれなかった。フクザツな気分だ。 そして、体力もある程度回復したし動こうかと考えた矢先。 前方からゆっくりと歩いてくる血塗れの男――ガッツが目に止まったのである。 「やぁ」 リュカは声をかける。始まりは軽い挨拶だった。 挨拶は大事だ、人間様のコミュニュケーションとして重要なものである。 「どうしたんだい? そんなに身体を汚して?」 それは、親しい親友に語りかけるかのような日常の一ページ。 リュカからするとヘンリーに、ガッツからするとパックに。 「……」 ガッツからの返答はない。 何も語らず、何も聞かず、何も見ず。 ただ、歩いているだけ。 ただ、生きているだけ。 そこに意志はない、ただの虚ろな抜け殻しか存在しないのだ。 (…………放送で、壊れちゃったのかな?) リュカは思考する。この大男をどうするべきか。 別に放っておいても構わないのだが、間引ける時に間引いておかないと後が辛い。 殺して、壊して、忘れて、嘆いて。 そんな絶望の果てに掴むものは――なんだというのか。 考えるな、と自己暗示しても塞げない自分の頭にイライラしてしまう。 (ま、いいか。今は――殺す) そんなイライラを押し殺し、リュカは掌に魔力を装填する。 余計なことは考えるな。 ただ、目の前の外敵を肉塊にすることだけを頭に入れろ。 「……せぇ」 「バギ――クロ……!?」 だから、直前まで気づかない。相手が無防備の壊れた参加者と勘違いしてしまったが故に。 ガッツの目に宿る、暗い意志。 純然たる殺意を。 「 う る せ ぇ 」 それはあまりにも適当で、一直線で、強い閃光だった 魔神の一撃が迸り、リュカの身体を食い潰し――。 「あ、ぁぁアアアアアアアアァァああああああああああああああああっっっ!!!」 咆哮。それはこの壊し合いに巻き込まれて一度も発したこともない、リュカの叫び声。 迫る死の臭い。一瞬先には、自分の体がぐしゃぐしゃになっているヴィジョンが浮かぶ。 どうする? ここから挽回の一撃でも叩きこむか? 無理だ。明らかにこちらの方が出が遅い。 ならば、躱すしかこの窮地を切り抜ける術はない。 最も、それが出来ていれば苦労はしない。 躱すにしても、リュカは遅すぎたのだ。 仰け反っても、足を動かしても。 金槌の一撃はリュカを真っ二つに分断するだろう。 (そんなこと、認められるか) 何の意味もなく、無意味と無価値の中で死ぬことなど、リュカは認めない。 例え、避けられない死が目前にあっても、その意志は変わらなかった。 明晰な頭脳が死を退けようと必死に動いている、足掻いている。 「バギッ!」 その頭脳が導き出した最良の答えは普段のリュカなら決してやらないことだった。 自分にバギを唱え、無理矢理に回避するといった無茶苦茶な方法だ。 改めて考えても、馬鹿としか言いようがないが、死ぬよりはマシである。 「死んだら、終わりだからな」 加えて、ガッツの持つ武器に救われた。 魔神の金槌、それは命中率を下げる代わりに会心の一撃を増やすもの。 大振りの一撃は単純な回避動作で空振らせることに成功した。 さぁ、どうする? 今の一撃で目の前の男が、楽に事を進められないとリュカは気づいてしまった。 逃げるか、向かうか。 自分の命を賭けた選択肢が迫る中、幽鬼のように立っているガッツは――。 ######### うるさい。うるさい。うるさい。 何もかもが煩わしかった。 目の前で我が物顔で闘っている竜二匹が目障りだった。 だから、潰した。バケモンは壊す。殺す。 それが――――を護る手っ取り早い方法だ。 なら、――――が死んだ今は? 殺しても、意味が無いんじゃないか? 誰かを護る必要なんてない、もうここで止まってもいいんじゃないか? くたばっても、いいんじゃないか? 「……うるせぇ」 そんな腑抜けに誰がなるものか。 ――――が死んでも、やらなくてはいけないことが。 「うるせぇ」 この一振りで叩き潰さなければならない奴が。 「う る せ ぇ」 復讐が! グリフィスが! この消えない刻印が! 殺せと! 目に映るバケモン全部をぶっ殺せってよォ! 運命なんか知るか! 失ったものなんか知るか! あァ、もうめんどくせェ。 全部、ぶっ潰して、壊して。 その果てにテメェがいるんだろ? なァ、グリフィスッ! 「俺が、何度でも……! ぶっ壊してやるよ!」 結局、俺は――壊すことしかできないんだからよォ。 なら、壊すだけだ。全部、何もかもを壊して、グリフィスを――――。 【E-7/1日目/朝】 【リュカ@ドラゴンクエストV 天空の花嫁】 [状態]:ダメージ小、魔力消費中 [装備]:アームターミナルC(空)、空飛ぶ靴@DQ5 [道具]:基本支給品、不明支給品0~1 [思考・状況] 基本行動方針:情が湧く前に全員を殺し、元の世界に帰還する [参戦時期]:石化直後 【ガッツ@ベルセルク】 【状態】 気になるか? 気にしていられると言うのか? 【装備】 魔神の金槌@DQ5 漆黒の鎧@真・女神転生Ⅰ、ホークマスク@メタルマックス2:リローデッド タイガーグローブ@メタルマックス2:リローデッド、ホッパーブーツ@メタルマックス2:リローデッド 【道具】 基本支給品×2、回復カプセル(残り2個)@メタルマックス2:リローデッド、不明支給品0~2(武装の類ではない?) 【思考】 基本 復讐 1 壊す。 【備考】 ※放送など、聞いているわけがない 059:はだかの王様 投下順 061:取らぬ狸の皮算用 059:はだかの王様 時系列順 061:取らぬ狸の皮算用 056:なんとも醜い復讐劇の序章 ガッツ :戦火を交えて 053:螺!! 螺螺螺螺螺螺螺螺螺螺旋因果 大復活ッッッ!! リュカ :戦火を交えて
https://w.atwiki.jp/kyo3nen/pages/78.html
優希「今日は不調だじぇ。タコスが足りない~」 久「相変わらず出だしはいいんだけどねぇ」 まこ「見事に右肩下がりじゃな。中学でもこんな感じだったんかいの?」 和「はい。集中力が続かないというか、飽きっぽいというか」 優希「天は二物を与えずだじぇ」 まこ「自分で言うあたり、そうとうふてぶてしいわな」 久「さて、あっちの方はどうかな?」 咲「……」プルプル 京太郎「……いくらネト麻が初めてっつってもな」 咲「だ、だって……牌が見えないんだもん」ジワッ 京太郎「あー泣くな泣くな」 咲「泣いてませんっ」 久「ま、結果は見たとおりか」 まこ「電子の世界じゃ得意の嶺上開花も不発か」 和「そもそもあれはただの偶然ですから」 まこ「おんしも相変わらずじゃな」 優希「ちょっと休憩したいじぇ……」 久「そうねぇ、じゃあそうすることにしましょ。京太郎ー、ちょっといい?」 京太郎「はいはい買い物ね」 久「そうそう。なんか飲み物とお菓子でも買ってきて」 京太郎「了解っと。みんななんか他に欲しいものあるか?」 まこ「わしは特に」 和「それならなにか甘いものをお願いします」 京太郎「麻雀は頭使うもんな。宮永は?」 咲「……お茶」 京太郎「食べ物はいいのか?」 咲「別に……適当でいいです」 京太郎「じゃあ適当にお菓子でも買ってきますか。んでお前は……」 優希「タコス!」 京太郎「聞くまでもないな」 優希「消耗したタコス力を補充するためには一つ二つじゃ到底足りないんだじぇ」 京太郎「はいはい。荷物持ち手伝ったらいつもより多めに買ってやるよ」 優希「馬車馬のごとく働くじぇい!」 久「……」 和「どうかしたんですか?」 久「まるで犬のように懐いてるわね」 和「ゆーきですか?」 久「ま、悪いことじゃないけど」 まこ「素直じゃないのぉ」 久「何の話かしらね」 まこ「さ、なんの話かね」 和「?」 優希「タっコス、タコスー♪」 京太郎「お前はいっつもそれだな」 優希「タコスはソウルフードだじぇ!」 京太郎「魂ね……なんか他に好物ないのか?」 優希「たこ焼きタコライスおまけにたこさんウィンナー!」 京太郎「見事にタコづくめだな……じゃあ凧揚げってのはどうだ?」 優希「タコフライ!? 美味しそうだじぇ!」 京太郎「ははは、お前は面白いやつだな」 優希「うわっ、撫ーでーるーなー」 京太郎「苦しゅうない苦しゅうない、愛いやつめー」 優希「苦しいのはこっちだじぇっ」
https://w.atwiki.jp/compels/pages/68.html
「私、この首輪を何とかできるかも!」 桃髪の少女、ララ・サタリン・デビルークの唐突な宣言を聞く者が二人いた。 一人は白髪赤目の少女、カーマ。 もう一人はララとカーマの中間のような髪色をした長髪の少女、諸山まひろ。 三人はゲーム開始して数分と経たずににバッタリと出くわした。 一瞬緊張が走ったものの、ララが朗らかに名乗り、ゲームに乗らないことを宣言したためスムーズに話し合いに移った。 尻尾の生えた宇宙人であり、とある事情から肉体が小学生相当に縮んでいるララ。 サーヴァントという超常存在で、カルデアという一言で説明することが難しい組織に属するカーマ。 この中で一見一番普通の一般人に近いものの、本来は成人男性であるはずの諸山まひろ。 何も包み隠さず自己紹介をしたララに対して、カーマとまひろは説明の難しい部分や絶対に秘密にしたいことを隠しながら自己紹介を済ませた。 ララが自信満々に首輪の解除を申し出たのはその直後のことである。 「えっ!?ほ、本当に!?」 その発言を真に受けて喜色さえ浮かべたまひろに対し、カーマはひたすら懐疑的な視線を送っていた。 ララから何となくカルデアにいる真祖(アーパー)のような雰囲気を感じながらも最低限言うべきことは言っておくことにした。 「そんな簡単にいくわけないでしょう。首輪にどんな技術が使われてるかもわからないのに。 一参加者が簡単に解除できるような仕掛けならそもそもこんな大掛かりなゲーム自体成り立ちませんよ?」 「あっ……。そ、そっかぁ……」 「いや、でも殺し合いをしないで脱出するならどこかで絶対首輪を外す必要はあるんだし、やってみなきゃわからないって! 何かサンプルになるようなものでもあれば、手掛かりぐらい掴めるかもしれないし!」 指摘を受けて消沈しかけたララに助け舟を出したのはまひろだった。 自分たちの生殺与奪を握っている首輪を外せる可能性が僅かでもあるならそれに縋りたいという一心だった。 (サンプルって、つまり他の誰かの死体から首輪を剥ぎ取って実験するってことなんですけどね) カーマとしても首輪を外すことそのものに反対しているわけではないので、懸念は心の裡に閉まっておくことにした。 首輪解除という話題から流れるようにお互いの支給品を見せ合おう、という話に移行した。 というのもララが首輪の解析を行うために必要な工具類が支給品の中に含まれている可能性があったからだ。 ―――事件はそんな時に起きた。 「私の支給品はこれ!行き先を選べないけどワープできるらしいからいざとなったらこれ使って皆で逃げよう!」 まひろの左腕には小さなブレスレットのようなものが装着されていた。 どうやらカーマ、ララと遭遇する直前に支給品の確認を済ませていたらしい。 まひろのブレスレット、正式名称ぴょんぴょんワープくんを見た瞬間、ララが血相を変えた。 「あーーーっ!!待ってまひろ!!それ危ないから貸して!」 「わっ!?」 勢いよくまひろの左腕目掛け突っ込んでいくララ。 いきなり飛び掛かられたことに動揺したまひろと衝突し、揉みあいになってしまう。 「わわっ、ちょ、待って!待てって!」 「そのぴょんぴょんワープくんは初期型だから、起動しちゃうとダメなの!」 「ああもう何してるんです!?とにかくララさんは一旦まひろさんから離れて―――」 見かねたカーマが仲裁に入り、三人の身体が重なり合った瞬間、ぴょんぴょんワープくんが起動し周囲が白い煙に包まれていく。 視界が遮られていく中、三人は素肌の全てが大気に晒されていく感覚を覚えた。 視界が戻った時、周囲の景色は全く違ったものになっていた。だがより重大な変化が起きていた。 近くに置いていたランドセルも、身に着けていた衣服も一切が消え失せており、三人は一糸纏わぬ全裸になっていたのだった。 「「なっ、な……」」 「あっちゃあ~、止められなかった……。 あれ?でも首輪だけは外れないんだね」 唯一この現象に慣れていたララだけがのんびりした様子でいる中、カーマとまひろは自らの裸身を見てたちまちのうちに頬を紅潮させた。 生まれた時代も世界も価値観も全く異なる二人だが、今この瞬間だけは全く同じことを考え、叫びだしていた。 「「なんじゃこりゃあーーー!?」」 【ララ・サタリン・デビルーク@To LOVEる -とらぶる- ダークネス】 [状態]:健康、全裸 [装備]: [道具]: [思考・状況]殺し合いなんてしないよ! 1:荷物と服を探さなきゃね。 2:この首輪ってすごい技術が使われてるんだね~。 [備考] 肉体が小学生相当に縮んでいる時期からの参戦です。 【諸山まひろ@お兄ちゃんはおしまい!】 [状態]:健康、全裸 [装備]:ぴょんぴょんワープくん(電池切れ) [道具]: [思考・状況]人殺しにはなりたくない、脱出したい。 1:これって俺のせいなのか……? 2:服と荷物どこ行った!? [備考] 少なくとも中学校に編入された後からの参戦です。 【カーマ@Fate/Grand Order】 [状態]:健康、全裸 [装備]: [道具]: [思考・状況]ゲームから脱出、またはカルデアからの救援を待つ。 1:何でこうなるんです!? [備考] カルデア所属ですが、現地召喚された野良サーヴァントという扱いで現界しています。 クラス霊基はアサシンです。 単独顕現のスキルによりマスター不在状態でも宝具である『愛もてかれるは恋無きなり』を使用できますが、魔力を大幅に消耗します。 制限により霊基再臨による肉体年齢の変更ができなくなっています。 [共通備考] ララ、まひろ、カーマの支給品一式と衣服がどこかに放置されています。 【ぴょんぴょんワープくん@To LOVEる -とらぶる-】 ララが開発した発明品の一つ。 短距離の生体ワープを可能とするが行き先を指定できず、衣服がワープできないという欠陥がある。 後に様々な改良型が作られていったが、今回支給されたのは初期型である。
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/580.html
38 :名無しさんなんだじぇ:2010/05/20(木) 09 35 36 ID kOqMJ5l6 セイバー「(ぜーはーぜーはー)ヒサ!しかしやっぱり私はシロウを許せません!」 アーチャー「(ゼーゼー)もう許してやれよ…俺だって好きでふらふらしているんじゃないんだ…」 部長「(ぜーはーぜーはーぜーはー)だから…意識を変えてみたらどう…かしら…」 セイバー「意識を、変える?」 部長「そう、イメージするの。頭に思い浮かべて。さっきの衛宮クンと美穂子との会話」 セイバー「シロオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」 部長「そう。そして、美穂子をセイバー、あなたに置き換えてイメージするの」 セイバー「シロウ…ウェヘヘヘ…こんな甘々シチュエーション、私は嫌いじゃありませんよ?」 部長「そうよ、その調子。私も衛宮クンを自分に投影してみるわ…。ウェヘヘヘ…美穂子ぉ…」 アーチャー「なんというか人間としてダメになっている気がするのだが…」 【おさまった】 39 :名無しさんなんだじぇ:2010/05/20(木) 10 40 26 ID rjeRxKvE アーチャー「セイバーを止める仕事は疲れたんだよ… だからオレは、公式HPでユーザーと会話する仕事で癒されたいんだ!」 バーサーカー「あっちにはセイバーもいませんからね。私もいませんが」 アーチャー「そういうことだから、しばらくは任せていいか? なに、大英雄ならば止められようさ」 バーサーカー「えっ」 41 :名無しさんなんだじぇ:2010/05/20(木) 23 19 23 ID UhXONrWo 池田ァ「相変わらずセイバーは見ているだけなら面白いしw」 カイジ「ん? 随分と冷静だな。てっきりお前も暴走してるのと思ったんだが」 池田ァ「今のキャプテンには誰かの支えが必要だと思うし…とりあえず黒子っ言う彼女が別にいるから安心して任せられると思うし…」 カイジ「池田…」 池田ァ「それにぶっちゃけ、あのエレガントな貴族やバカ馬より奥手で遥かに安全そうだしw」 カイジ「ま、まあ、確かにそうだが…」
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1523.html
「サバイバル・ウィンター」 ・駄文注意 ・途中までゲス無双、そして自滅 ・いくつかの名前を振って分けています(潰れ帽子→おうち宣言をしたゲスまりさ、ボサ髪→潰れ帽子の子まりさ) ・独自設定での補完があります ・人間は出てきません 「ゆゆ~ん♪おきゃあしゃんしゅーりしゅーりしちぇね!」 「ゆっくりわかったよ!すーりすーり!」 「「すーりすーり!(しゅーりしゅーり!)」」 「ゆゆ!まりしゃもしゅるんだじぇ!しゅーりしゅーり♪」 冬も初めに入った季節の街角。 住宅街に埋もれるようにして人気のない小さな公園の片隅に置かれたダンボール箱の中に3匹のゆっくりが入っていた。 2匹はソフトボールほどのサイズでもう一匹はその親であろうか。バスケットボールほどのサイズである。 このゆっくりは最近山から下りてきたゆっくりであった。街へと下った理由は群れのありすが言っていた「とかい」で暮らしたいと常々思っていたからと言ったものだ。 そのありすとは違うルートで秋頃に山を降りて街へ入ったのだった。因みにそのありすは今も見つからない、どこかへ行ってしまったのだろうか? 番いのまりさは今、ギリギリまで越冬用の食糧集めに勤しんでいるため不在である。 通常外から街へやってきたゆっくりはその慣れない狩りや山や森のそれとは違う常識が足枷となり、確実に淘汰されるといった事が殆どだ。 しかしこのゆっくり一家は運がいい事にゲスやれみりゃ、れいぱーありすにも遭遇せず、また巣も公園の片隅に廃棄されていたダンボール箱に手を加え、ダンボール箱は二重構造に、ビニールシートをかぶせボロボロではあるが毛布まで用意できたという凄まじく運のいいゆっくりであった。 越冬用の食料も「おうち」の中の片隅に置かれた大きいビニール袋にパンパンに詰まるほど貯めており、このままでも十分越冬出来るほどの量を兼ね備えていた。 当初は子ゆっくり達とれいむも狩りに参加していたが、十分量が集まるとまりさ一匹が補填の食料を集めるといった形になり、れいむと子ゆっくりは思う存分ぬくぬくの巣でゆっくりしていたのだった。 まぁ何をするかと言えば、おうちの中ですーりすーりしたり、のーびのーびしたり、まりさがいない分大きさに余裕がある箱の中でコーロコーロしたりしていたりとあまり変わったものではない。 暫くすると番いのまりさがパンパンになった帽子をかぶって戻ってくる。狩りの成果は上々のようだ。 「れいむ!ゆっくりもどったよ!」 「ゆゆ!まりさ!ゆっくおかえりなさい!」 「おとーしゃん!ごはんしゃんちょれちゃにょ?」 「まりしゃあまあましゃんがたべちゃいんだじぇ!」 満面の笑みで駆けよる子ゆっくり二匹、まりさは帽子の中から熟れた大きな柿を4つゴロンと取り出した。 「あしたのよるにはふゆごもりにはいるからきょうはかきさんをとってきたよ!ゆっくりみんなでたべようね!」 「ゆゆ!まりしゃもうがまんできにゃいんだじぇ!」 「れいみゅもおなかちゅいちゃよ!」 「ゆ!みんなでそろってたべるともっとゆっくりできるよ!じゃあたべようね!」 野良ゆっくりにとって果実や菓子類などの「あまあま」は一生に数度食べられるか食べられないかの御馳走である。それが一匹当たり一個と破格の数が当てられたのだ。 このまりさは群れ一番の狩りの名手であった。山にいた頃よりも狩りの腕は上達し、その応用力は全く訳が違う街でも十二分に発揮されているようだ。 早速四匹のゆっくりは一斉に柿にかぶりついて思う存分む~しゃむ~しゃして甘さを味わう、ジューシーな果汁と自然な甘さがゆっくり達をさらなるゆっくりへと誘っていた。 「「む~しゃむ~しゃ・・・ししししあわせええええええ!!」」 「「む~ちゃむ~ちゃ…ちあわちぇ~~~~!」」 あっという間に柿をペロリと平らげてしまうゆっくり達、その後は互いの体をぺーろぺーろし合い、体をくっつけて温かいおうちの中でゆっくりする。 「ゆゆーん♪あちゃちゃかいよ!とってもゆっきゅりできりゅね!」 「まりしゃなんぢゃかねむくなっちぇきちゃんだじぇ!ゆっきゅりしゅーやしゅーやしゅるんだじぇ!」 満腹だったからかだろうか、それまで元気にゆっくりしていた子ゆっくり達はまるで実ゆっくりが蔓に揺られているような顔ですーやすーやと寝始めた。 「おちびちゃんたち!あしたはそとさんにでるのもさいごだからゆっくりしようね!みんなですーりすーりしておうたさんもうたおうね!」 「れいむ!まりさもあしたはいっしょにゆっくりするんだぜ!」 二匹のゆっくりは頬をすーりすーりとゆっくりと互いを確認し合うように擦り合わせ始める。 幸せそうなゆっくり一家は一晩中たっぷりとすーやすーやする事が出来た。 次の日、朝から陽は燦々と昇り、陽気は春並みに暖かくなっていた。絶好のゆっくり日和である。 朝、越冬用の食料に初めて手をつけて思う存分む~しゃむ~しゃと食べた後は、外に出て人気のない公園でひたすらに遊び続けていた。 「きょーろきょーろ!」 「ゆゆ!?なんだかうんうんしゃんがしたくなっちぇきちゃんだじぇ!」 子れいむの方はころころと転がったり跳ねたりしながら越冬前日の最後に思いっきり体を動かしている。 まりさの方は公園のド真ん中で体を倒してあにゃるを向けると実に気持ちよさそうな顔で「ゆ!」というとプリプリとうんうんをしはじめた。 それを見ていた子れいむも同じように体を倒してしーしーを始める。 粗方終わった後は二匹同時に 「「ちゅっきり~~~~!」」 と声を上げる。 それを見ていたれいむとまりさは幸せそうに笑っていた。やがて 「ゆゆ!おちびちゃんたち!いっしょにおうたさんをうたおうね!」 「「ゆっきゅりわかっちゃよ(んだじぇ!)」」 というやりとりを経て、小麦粉の皮をくっつけて体をのーびのーびさせながら歌を歌い出した。山一番と言われたれいむの美声とまりさと子ゆっくりの声が辺りに響き渡る。 「「ゆ~♪ゆゆ~♪ゆ~っくり~♪」」 「「ゆっきゅり~♪ゆゆ~♪」」 「やっぱりれいむはおうたさんがじょうずだね!ゆっくりできるよ!」 だがこれがいけなかった。冬には越冬準備に失敗し、街にはあぶれたゆっくりが辺りに大勢蔓延っていたのだ。 冬の陽は短く、あと数時間もすればすぐに日没という時分、無論あぶれたゆっくり達も必死になっておうち強奪や餌場の確保などを行っているのだ。そんな状況で呑気に歌を歌うなど見つけてくださいと言わんばかりの行為だった事を当のまりさ達は知る由もなかった。 それは歌い始めてすぐの事だった。ボヨンボヨンと複数のゆっくりが跳ねてくる。 「「ゆゆ!ゆっくりしていってね!」」 「「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!」」 それを見つけたまりさ一家はそのゆっくり達に挨拶をする。越冬準備を急ピッチに進めていたため他のゆっくりの姿は見ても交流を持とうとはしなかったのだ。群れに身を置いていたまりさ達にとっては横のつながりは重要かもしれないが、街ゆっくりにそんな物は毛ほども必要がないと言う事をまりさ達は知らない。 目もくれずに外からやってきたゆっくりはまりさ一家のダンボール箱をジロジロと眺めて唐突にこう言ってのけた。 「ゆゆ!きにいったんだぜ!ここをまりさとありすのゆっくりぷれいすにするんだぜ!」 「もうふさんもあるわ!とってもとかいはね!」 そのゆっくり、ありすとまりさ。それの後ろに一匹づつ子ありすと子まりさが連なって合計四匹の家族は「おうち宣言」を付きつけたのだ。 結構良くある組み合わせではあるが、少し違うと言えばまりさの大きさとそのゆっくり達の風貌だった。 ありす種の方は通常のバスケットボールほどで、二匹の子ゆっくりはハンドボールほどのサイズだ。だがまりさ種の方はバスケットボールのふた回りも大きい頑強なゆっくりだった。 風貌の方は凄まじく、まず全体的に汚い。底部はコンクリートの上を飛び跳ね続けたのかススが付いたように黒くなってひびが入ってガチガチであった。皮もあちこち擦り傷だらけだ。 砂糖細工の髪はボサボサで何か油粘土の様な触感をしている様でテカテカに光っており、砂やゴミのきれがあちこちに付いている。 ゆっくりにとって命ともいえる飾りも汚く、ありすの飾りは所々薄汚れていて鈍く光っており、まりさの方の山高帽はボロボロで、上の部分がベッコリと潰れてただのカウボーイハットのようにしか見えなかった。 その異様な風態のゆっくり達が突如おうちに上がり込み事もあろうに「ここを自分の家にする」と主張したのだ。当然まりさ一家は反発をする。 「なにいってるの!?ここはまりさとれいむのおうちだよ!かってなこといわないでね!」 「さっさとでていってね!れいむおこるよ!ぷんぷん!」 「しょうじゃよ!きちゃないからはいりゃにゃいぢぇね!ぷくー!」 「まりちゃはちゅよいんだじぇ!かっちぇなこちょいうちょいちゃいめをみりゅんだじぇ!」 まりさと子まりさの方は声を大にして抗議する、その少し後ろでれいむと子れいむがぷくーっと膨れて怒りを露わにしていた。左右のぴこぴこも動かしている辺り相当怒っている様だ。 それを見て、潰れ帽子のまりさとその後ろにいるゆっくり達がゲラゲラと笑い始めた。まるで何か面白い物を見たような様子で 「げらげら!"ちゅよい!"だってぜ!」 それを聞いてカチンと来たのか、子まりさが潰れ帽子に体当たりを繰り出す。しかし大きさがそもそも違うのだ。いくら渾身の力を込めたとはいえ、ボヨンとはじかれてコロコロと転がってしまう。 「こにょ!ゆっきゅりちね!」 「そんなちいさいからだでまりささまをたおせるとおもうのかぜ?ばかなの?しぬの?」 「おちびちゃんたち!やっちゃいなさい!」 ありすが叫ぶ。その途端に二匹の子ありすとボサ髪の子まりさが帽子の中から二個の小石を取り出し、子ありすに渡すと舌を使って子まりさを叩きはじめた。 「ゆびゃ!いぢゃ!いぢゃいんだじぇびゅ!ゆぎぃっ!」 「ゆっへっへ!どきょがちゅよいんだじぇ?」 「かんちぎゃいもきょきょまぢぇきゅるちょかわいちょうね!おお、あわりぇあわりぇ!」 口々に侮蔑しながら小石を振り下ろす二匹の子ありすとボサ髪。打ちすえられる子まりさは成す術もなく体を潰して耐えている。小石が当たるごとに餡子が痣の様に中で不規則に形が変わり、小麦粉の皮が凸凹に膨れていった。 暫くして子ゆっくりが手を休めると、「ゆひゅー…ゆひゅー…」と時折体を動かすだけで完全に抵抗する力も残っていないようだ。 「さっきのいせいはどうしちゃんだじぇ?」 「ゆぎぃ…もういぢゃいのいやああああ!!いぢゃいよおおおお!!やべでええええええ!!やべでえええええ!!」 「うるしゃいわよ!」 止めとばかりに子ありすが高くジャンプして子まりさを踏みつぶす。 「あ”あ”あ”ゆげぇ!」 「子」ありすとは付いているが大きさはハンドボールと大きめだ。そんなもの(子まりさにとっては巨体)が落ちてきたのだ。ブチュンと音がして餡子と皮が辺りにはじけ飛ぶ。あっという間に子まりさは物言わぬ饅頭となってしまった。 「でいぶのおぢびぢゃんがああああああああ!!」 「きょわいよおおおおおお!!ゆびぇええええええん!!」 「ゆぎいいいいい!!よぐもおぢびぢゃんをおおおおおお!!ゆっぐりじねえええええ!!」 泣き叫ぶれいむと子れいむを尻目に、怒りにまかせてまりさが潰れ帽子に向かって体当たりを繰り出す。だが対ゆっくりに関してのノウハウは潰れ帽子の方がもちろん上だ。ひらりとかわされてしまい、着地した途端を狙って潰れ帽子が大きく飛んだ。 落ちる先はまりさの頭。まりさのふた回り以上もある巨体がまりさの頭めがけて渾身のプレスを放ったのだった。 「ゆぎぇっ!までぃざのあんよがああああああああああ!!!」 潰れなかったのは成体ゆっくりだったからであろうか。ひとまず平らになる事はなかった。しかし底部がグズグズに潰れて餡子が辺りに飛び散ってしまっており、山一番の狩りの名手と言われたまりさ自慢の底部は完全にその機能を消失してしまっていた。 「ゆ”!ゆ”!までぃざのあんよざんがぁぁ…!ゆっぐりうごいでね!ゆ”!ゆ”…!どぼじでうごがないのおおおおおお!?」 「げらげら!まりささまにさからうからこうなるんだぜ!」 潰れ帽子がまりさを舌で鞭打つように打ちすえる、その度にまりさは「ゆげぇ!ゆびぃ!」と叫んではついさっき潰された子まりさの様に体を潰して痛みに耐えるしかなかった。 ありすの方はしーしーを垂れ流してその場で立ちすくむれいむを見てブルブルと震えはじめる。 「ゆゆゆゆゆ・・・!んほおおおおおおお!!でいぶうううううう!!すっきりすっきりすっきりいいいいいいいい!!」 「い”や”あ”あ”あ”あ”あ”!!ゆっぐりごないでね!ぐるなあああああ!!」 冬になるにつれゆっくりが街から姿を消す。越冬するためだ。 あぶれたゆっくりもいるがそう言ったゆっくりは少ない餌場を確保するため餡子をかけた死闘を繰り広げるため、れいぱーありす程度などあっという間に潰されてしまう。なのでよほどの事がない限り近づかない。 また、越冬をしている間もじっとしていなければならず、時たま外に出ても周りにちょうどいいゆっくりなどいる筈もない。総じてありす種は冬の間かなりのフラストレーションを貯めているのだ。 今回はそれが爆発してしまった。越冬が終わるまでの「すっきり納め」といった所か 当然発情したありすは凄まじい勢いでれいむに体をびったりとつけるとヌラヌラとした粘液をだして体を上下に伸び縮みさせて「すーりすーり」を行う。 「ずっぎりじだぐないいいいいい!!までぃざああああ!!だずげでえええええ!!までぃざあああああ!!」 「んほおおおおお!!あんなまでぃざのごどなんでずぐにわずれざぜであげるわああああ!!」 体を潰すように前のめりに抑えられて動けないまま、ありすはヘコヘコと底部を動かし始める。当然粘液が出てきて受け入れ態勢が万全に整ったれいむも砂糖水の涎とも涙かも分からない液体をまき散らしながら叫ぶ。 「すっきりすっきりすっきりすっきりいいいいいいいい!!」 「あ”あ”あ”あ”あ”あ”!ずっぎりやべでえええええ!!までぃざあああああ!!までぃざあああああ!!」 「でいぶううううう!ゆべぇ!」 「うるさいんだぜ!かってにまりささまとありすのおうちをよこどりするようなげすはゆっくりしぬんだぜ!」 れいむの叫び空しく、まりさは潰れ帽子から舌で打ちすえられ底部も潰されて眺める事しかできなかった。 2分も経った頃だろうか、一気にありすとれいむが叫ぶ。 「んほおおおおおおおおお!!すっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりいいいいいいいいい!!」 「あ”あ”あ”!!すっきりいいいいいいいい!!」 途端にれいむの頭から6本もの蔓が生えてきた。しかしいくら栄養状態がいいと言っても所詮は野良、6本も蔓が生えれば餡子を吸われて枯れてしまう。 れいむも例外ではなく見る見る萎んで潰れるように小さくなっていく。 「も・・・ゆっぐ・・・が・・・っだ」 と言い残すとヒョロヒョロの蔓が実らしき小さな物ごと枯れていき、砂糖細工の髪の毛と茶色に萎れた蔓を残して枯れ果てた何かとなって地面に転がった。 「あ”あ”あ”あ”あ”でいぶうううううう!!」 「げらげら!まりさのせいでしんだんだぜ!まりさがまりささまのおうちをまりさのだなんていわなかったらあのれいむはたすかってたんだぜ!」 「ゆ”!?ごべんねええええええ!!でいぶううううう!!ごべんねええええええ!!」 どこにそんな水分があるのかと思うぐらい砂糖水の涙を流して泣き叫ぶまりさ。潰れ帽子の言い分すらも真に受けるほど動転してしまっている様だ。 次に潰れ帽子は今度は完全に恐怖ですくんでしまった子れいむに舌を伸ばして逆さに持ち上げる。 「ゆぎゃああああああ!!きょわいよおおおおお!!おぢょーじゃんだぢゅげでえええええ!!」 それを見たまりさは正気を取り戻し、泣き叫びながら潰れ帽子に哀願した。 「おでがいじまずうううううう!!おぢびぢゃんだげはだずげでぐだざいいいいいいいい!!」 当然そんな事を潰れ帽子が聞くはずもなく、寧ろそれを見ながらニタニタと下膨れの顔で見下ろすとこう言った。 「いやだぜ!まりささまにさからうげすはみんなゆっくりできなくするんだぜ!」 「ぞんなああああああああ!!」 「おどおおおじゃああああああん!!だぢゅげでええええええ!!」 一気に上まで持ち上げられ、頭から地面に叩き降ろされる。 「ゆびぇっ!いぢゃいいいいい!!でいびゅのあぢゃまがああああああ!?」 小麦粉の皮の上部、頭頂部の部分がバックリと割れて餡子が飛び散った。続けて潰れ帽子はさらに二度三度と地面に叩きつける 「ゆびゅっ!いぢゃいいい!あんこしゃんぎゃああああゆぎぃっ!?」 三度目で完全に寒天の目が白目をむいて、時折底部の部分がウネウネと動くだけになってしまう。それもすぐに止んで完全に潰れ饅頭となってしまった。 「おぢびぢゃんがああああああびょっ!!!」 最後に大きくまりさが叫んだ直後にありすに踏みつけられる。底部からさらに餡子が吹き出し平らに潰れ、そのまま事切れてしまった。 「ゆゆ!まりささまにさからうとこうなるんだぜ!」 「おお、あわりぇあわりぇ」 「ありすたちのおうちをとろうとするなんてとんでもないいなかものね!」 「おきゃあしゃんおなかちゅいちゃわ!」 いつ自分の巣になったかは知らないが凄まじい思考回路から導かれた結論でこの「おうち」の主となった潰れ帽子一家はまりさが餡子脳を総動員して作った巣で越冬する事となったのだった。 その夜… 「ゆゆーん♪ちょっちぇもあっちゃかくちぇちょかいはにぇ!」 「ごはんしゃんもいっぱいあるんだじぇ!」 「ちょっとせまいけどなかなかとかいはなおうちね!」 「ゆゆ!まりさはおなかがすいたんだぜ!ごはんさんをたべるんだぜ!」 新たなる巣の主となった潰れ帽子ことまりさは巣の片隅に置いてあるパンパンに詰まった袋からガサガサと食料を取り出した。 明らかに取りすぎだ。山ほど盛られたビスケットやキノコ類、パンの切れ端等に一斉に四匹のゆっくりが群がる。 「「がつがつ!ぐちゃ!はふほふっ!がふ!むしゃ!」」 明日にでも春が来るから最後の食料を始末すると言わんばかりの旺盛な食欲で、あっという間に通常の越冬一日当たりの食料を遥かに超過した量を食べつくす。 「「がり!がほがふ!ぐちゃぐちゃ!しあわせ(ちあわちぇ)ええええええ!!」」 つい今日までろくな物も食べてなかったからだろうか。はたまた単に配分を考えなかったのか知らないが実に三日分ほどの食料をペロリと平らげてしまう。 「ゆ!なかなかゆっくりしたあじだったんだぜ!」 「ありすにとってはいなかなごはんさんだけどなかなかゆっくりできたわ!」 「うんうんがしたいんだじぇ!ゆ!」 「のーびのーび!しょくごのうんどうをしゅりゅわ!」 パンパンに張った小麦粉の皮を苦しそうにのーびのーびする潰れ帽子一家。ボサ髪の子まりさに至っては巣のド真ん中で大量のうんうんを出し始めた。流石にありすが外へと捨てたが全く傍若無人な振る舞いだ。 暫く上下に小麦粉の体を動かすとありすがこう切り出した。 「おちびちゃんたち!ありすにくっついてね!あったかくなるわ!」 「ほんちょなんだじぇ!あっちゃかいんだじぇ~♪」 「ちゅーりちゅーり…ちょってもちょかいはにゃせいきゃつぢゃわ!」 「こんなおうちめったにないんだぜ!ここでずっとみんなでくらすんだぜ!」 やがてすーりすーりしながら巣の真ん中で小麦粉の皮をくっつけ合ってすーやすーやと寝はじめる潰れ帽子一家。その寝顔だけ見ればさっきまでゆっくりをゆっくりできなくしたようには見えないものだが… ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 次の日の朝早く、冬も初めに入って霜の降りる寒い時期ではあったが 潰れ帽子は「ごはんさんをとってくるんだぜ!」と言い残しておうちを後にしようとした。流石に昨日の暴食はまずいと感じたのか。補填に向かうようだ。 「ゆ!ありすはおちびちゃんとおうちにいるんだぜ!」 「ゆゆ?なんでなの?」 「げすなゆっくりがごはんさんをとっていったりするからだぜ!すをからっぽにするのはとくさくじゃないんだぜ!」 「ゆっくりわかったわ!」 こうして、ありすと子ゆっくり二匹はおうちにいる事となった。他のゆっくりの巣を奪うことに長けた潰れ帽子にとって一番恐れるのは、自分と同じようなゆっくりが不在の内におうち宣言をされたり毛布やシート、食料などが取られる事だ。 なのでありすに残れと言いつけてとりあえずは追い払えるようにしたというわけだ。ありすとハンドボールほどに育った子ゆっくりなら追い返すことぐらいは可能だと判断したと言っていい。 越冬の準備も全くせずに昨日まであぶれたゆっくりの一匹として街をさまよっていたが、中々目端のきくまりさである。 ただひとつ誤算があるとすれば、ありすとその子ゆっくりがそれほど賢いかと言う事である… さて一方潰れ帽子が出て行ったすぐ後、ありすの方は外から自身の「おうち」を眺めて不機嫌そうにしていた。 「このあおいのはとかいはじゃないわ!ありすがとかいはに「こーでぃねーと」しなっくっちゃ!」 ありす種ないしありす種から生まれた子ゆっくりは種類に問わず巣を「こーでぃねーと」と称してガラクタ類を置いたり貯め込んだりする習性がある。習性と言うより親ゆっくりであるありす種に教えられるのだ。 このありすも例外でなく、ダンボール箱の上にかかったビニールシートが如何せん気に入らないようで、様々な角度から見ては勝手に地団太を踏んで怒り狂っていた。 やがて口でビニールシートを引きはがしてそこらに捨てると、子ゆっくり二匹にこう言った。 「おちびちゃんたち!いまからおうちさんをこーでぃねーとするからそのざいりょうをさがしにいくわ!ゆっくりついてくるのよ!」 「ゆゆ?じぇもおとうしゃんがそちょにいっちゃぢゃめっていっちぇちゃわ・・・」 「ゆ!ありしゅはおくびょうなんだじぇ!かってにぐずなゆっくりがおうちさんにいたってまりしゃがおいかえしちぇやりゅんだじぇ!」 「ゆゆ~…でもありちゅもきょのあおいにょはいなきゃっぽいとおもっちぇちゃわ!ちょかいはにゃありちゅにふしゃわしいようにこーでぃねーちょしゅるべきぢゃわ!」 「ちょっとぐらいならおうちをあけてももんだいないわ!はやくとかいはにこーでぃねーとしないとこんないなかなおうちのでざいんじゃゆっくりできないわ!すぐにいきましょう!」 「「ゆっきゅりわかっちゃよ(んだじぇ)!」」 あっと言う間に潰れ帽子の言いつけを破り勢いよくボヨンボヨンと公園を後にするありす一行。勿論外にはかつてのこの一家と同じように「越冬準備に失敗してあぶれた街ゆっくりがそこら中にはびこっている中で」である。 当然の如く15分後には入れ違いで大小8匹ものゆっくりが公園に入ってきた。きょろきょろとあたりを覗うと「おうち」の中にモゾモゾと入り込む。 「ゆ…ぱちゅりー…ほんとにもっていっていいの?」 父親であろうまりさが言った。実はこの一家、冬も目前に控えている季節にすっきりしすぎて子ゆっくり達が多くなってしまい、ニッチもサッチも行かなくなってしまったというあまりにもお粗末な背景を持っていた。 可愛い子ゆっくりにひもじい思いをさせる訳にもいかず、越冬用に貯め込む分までその日その日に食べてしまい、食料を探している間が長すぎて越冬のための準備もまともにできなかったという何とも典型的なあぶれ組だ。 戸惑うまりさにその番いであるぱちゅりーがぷくーっと膨れて怒ったような口調でまりさに答える。 「むきゅ!なにいってるの!?まりさがぐずなせいでこどもたちのぶんまでしょくりょうをあつめられなかったのがわるいんでしょ!?」 勿論このぱちゅりーにも責はある。「子ゆっくり達のためだ」と言っては狩りにもいかず、かと言って巣の補修もせずに毎日食っちゃ寝を繰り返していた典型的な「ぶらさがりゆっくり」であった。 しかも自分の分は子ゆっくりの1,5倍増しで食べていたのだ。それを表すようにまりさはボロボロだがぱちゅりーの方は下顎が不自然に垂れているほど肥えており、かなり栄養を貯め込んでいる事がうかがえる。 後ろにはソフトボールほどのまりさ種とぱちゅりー種が3・3という構成で6匹、じっとぱちゅりーとまりさを見つめて何かを訴えかけている。 毎日持ってきたと言ってもぱちゅりーが増量して食べてる上に、6匹もの子ゆっくりが満足になるほどの食料なんて皆が越冬するために貯め込む中で用意できるはずもなく、一様に空腹を訴えていた。 立て続けにぱちゅりーが捲くし立てる。 「だいたいおうちさんもそとだけしかできてないのにどうやってふゆをこすの!?ちょくせつじめんにあんよさんをおろさなきゃだめだからとってもつめたいのよ!?」 「お前のせいだろ」と突っ込みたくなる気持ちをまりさは押さえて暫く考え込む。このままでは子ゆっくり達を間引いても間もなく枕を並べて飢え死にだ。仕方がないけどまりさたちが生きるためだから持っていってしまおう、と。 そしてまりさは結論は出した。 「ゆうう…しかたないよ…まずごはんさんからもっていくよ…」 「むきゅ!おちびちゃんたち!ゆっくりおうちにはこぶのよ!ぱちぇとまりさはもうふさんとしーとさんをはこぶわ!」 「「ゆっきゅりわかっちゃよ!」」 6匹の子ゆっくりが一斉にダンボール箱の中から袋に詰まった食料を乗せて、低く跳ねながら一目散に公園を後にする。子ゆっくりに持って行かせたと言う事は、かなり近い場所に巣があるようだ。ぱちゅりーとまりさはビニールシートを二匹がかりで口を使って器用に持つと公園を後にする。 十分ほどするとまた8匹のゆっくりが戻ってきて今度はダンボール箱の中の毛布を慎重に引っ張り出した。少々ダンボール箱が動いたが大した問題ではない。 「むきゅ!いちにのさんでもちあげるのよ!」 「ゆっくりわかったよ!おちびちゃんたち!あわせてね!いちにのさん!」 「「いちににょしゃん!」」 クシャクシャになった毛布に埋もれるように頭を支点に使ってタイミングを合わせて飛び跳ねながら毛布を運ぶ。息の合った連係プレーであっという間に毛布が公園から消え去った。 「こりぇでゆっきゅりできりゅね!」 「むきゅ~ん♪ちょっちぇもあちゃちゃかちょうぢゃわ!」 「きょのうえぢぇきょーろきょーろはやくしちゃいよ!」 「むきゅ!きょれぢぇあっちゃかきゅちゅーやちゅーやできりゅわ!」 口々にうれしさを漏らす子ゆっくり達。昨日まで冷たくてゴツゴツしてまともに眠れなかったが今日からは別だ。食料も防寒具も風よけも手に入ったのだから。 こうしてぱちゅりー一家は越冬に必要な道具の殆どをホクホク顔で持っていってしまったのだった。 貧相になったダンボール箱は風に吹かれてズズズと動いていくばかりであった。 その日の夜… 「どぼじでもうぶさんどごばんざんがないんだぜえええええええええ!!」 「ごんなのどがいばじゃないわあああああああああああ!!」 「ゆびぇえええええん!ありちゅのごばんじゃんがあああああああ!!」 「ちゃむいんだじぇえええええええ!!」 潰れ帽子一家の悲鳴がこだまする。前の巣主であるまりさが丹精込めて改造したおうちはビニールシートが取り払われ、上には空き瓶だの破れた雑誌のページや雑草などの物体が置かれており、入口はビニールシートの代わりにコンビニのレジ袋があてがわれていた。ありすが食料や毛布の捜索を途中で打ち切り、自分の目的を優先して補修(?)したのだ。 食料も毛布も持っていかれたとあっては完全に詰み状態、折しも空はどんよりと曇って今にも雨が降りそうな天気だ。いくら二重構造とは言えビニールシートが無くてはそう何回も雨に耐えられるものではない。 しかも潰れ帽子が食料を探しに行ってもどこの餌場も寒天の目を血走らせたゆっくりが我先にとゆっくり同士で餌場をめぐって壮絶な争いを繰り返しており、潰れ帽子は怖気づいて遠目に見ていただけで食料なんてまったく集められなかったのだ。 ふた回りも大きいと言ってもそれは自分の大きさを誇示してそれに驚いたゆっくりを倒したと言うだけの話。全ゆん生をかけたあぶれゆっくり達にはサイズなど関係なく襲いかかってくるため潰れ帽子の優位性などないに等しいのだ。 そう言った背景もあってか言いつけ破った揚句に巣を脆弱化させ、シートに食料と防寒兼床の毛布まで紛失させたありすとその子ゆっくりに潰れ帽子は怒り狂った。 「どぼじでばりざのいうごどまもらながっだんだぜ!?」 「ちょっとめをはなしてすきになぐなっでだのよおおおおおおお!!」 「うぞづぐんじゃないぜえええええ!!じーどどもうぶどあれだげあるごばんざんをずぐにもっでいげるゆっぐりがいるわげないんだぜええええええ!!」 当然ありすは嘘を付いていた。戻ったのは公園を出て4時間後の事だったからだ。挙句子ゆっくりが跳ねて十分ほどしかかからない様な近場に犯人ならぬ犯ゆっくりがいると言うのにコーディネイトを優先して早々と捜索を打ち切ってしまったのだ。 その気になれば一発で見つけられただろうチャンスを完全に潰してしまったのである。 むしろダンボール箱そのものに他のゆっくりが居着かなかったのは奇跡に等しい事であった。 「まりぢゃおながぢゅいだんだじぇえええええ!ぱんしゃんがたべちゃいんだじぇえええええ!!」 「ゆびぇぇぇえん!きのこしゃんがちゃべちゃいわあああああ!!おやさいしゃんがちゃべちゃいわあああああ!!」 二匹の子ゆっくり達はただひたすら泣く事しかできなかった。ヌクヌクだった毛布の床はすでになく、底部からは冷たく硬い感触が伝わるたびにみじめな気持になってしまうのだ。 そしてとうとうポツポツと雨が降り始めた。冬の初めの雨はかなり冷たく、街にあぶれた街ゆっくりの体力を容赦なく奪うだろう。 怒り心頭の潰れ帽子は、二匹の子ゆっくりを見た途端に事もあろうに帽子の中から小石を取り出すと舌を使って子ゆっくりを打ち倒した。 「ゆべぇ!いぢゃいいいいいい!ありぢゅのぢょがいばなぎゃおがああああああ!!」 「ゆびぇ!ゆぎぃっ!いぢゃいんだじぇえええええ!!ゆびえええええん!!」 「うるさいんだぜ!だいたいなんでおちびちゃんたちがとめなかったんだぜ!もうおまえたちはまりさのおちびちゃんじゃないんだぜ!でていくんだぜ!」 潰れ帽子の巨体がドンっとボサ髪と子ありすを弾き飛ばす。ゴロゴロと転がって二匹の子ゆっくりは雨がぽつぽつと降る極寒の外へ放り出されてしまった。 「なにずるのおおおおお!?あでぃずのおぢびぢゃんがあああああ!!ゆぎぃ!」 抗議するありすも突き飛ばして外へ追い出すと、唯一の入り口の前に背部をくっ付けて中に入れないようにブロックする。 「ぢゃむいんだぢぇえええええ!いれぢぇぼじいんだじぇええええええ!!」 「ぢゃっぢゃどいれりょきょにいにゃきゃもにょおおおおおお!!」 「このいなかものおおおおおお!!わるいのはさきにでていっだまでぃざでじょおおおおおお!!」 口々に勝手な事を言いながら潰れ帽子の背中に体当たり繰り返す。しかし普通のゆっくりよりもふた回りも大きい潰れ帽子にそんなチャチな攻撃は効かなかった。 幾度も体当たりを繰り返すがその度弾き返されてしまう。 それでもあきらめずに子ありすがぶつかろうとすると、突如潰れ帽子がくるっと振り返る。子ありすがねじ込むように巣の中に入ろうとした途端にブスっと子ありすの寒天でできた右目に何かが刺さった。 「いぢゃいいいいいいいい!!ありぢゅのおべべぎゃあああああああああ!!」 ゴロゴロと辺りを転がりのた打つ子ありす。そう、潰れ帽子は舌で木の枝を帽子から取り出しそれを振り下ろしたのだ。 「あ”あ”あ”あ”あ”!?おぢびぢゃんんんんんん!?」 ありすが跳ねよってぺーろぺーろを始める。 「おちびちゃん!ゆっくりよくなるのよ!ぺーろぺーろ!」 「ゆぐっ!ゆびぇええええん!いぢゃいわああああ!!ありぢゅのおべべえええええ!!」 「ぺーろぺーろ!ごのいながぼのおおおおおおお!!ゆっぐりじねええええええ!!」 ありすと子ゆっくり二匹はなすすべもなく立ちつくし、罵声を浴びせる事しかできない。その内雨脚は強まり、とうとうザーザーと音を立てて振るほどになってしまった。 「あめしゃんはゆっきゅりできにゃいんだじぇ!ゆ!ゆ!」 「ぢゃむいいいいいいい!!いなぎゃもにょにょあめじゃんはゆっぎゅりぢょまれええええええ!!」 「ゆぐぐ・・・!おちびちゃんたち!ありすのおくちのなかにはいるのよ!」 右往左往に飛び跳ねるボサ髪と上を向いて怒り叫ぶ子ありす。当然雨が止む気配はなかった。 とうとうありすが切羽詰まって行動を開始した。ハンドボールサイズほどもある子ゆっくり二匹を口の中に入れると言う事をしたのだ。「ゆぐぐ…」と苦しみながらもハンドボールサイズの子ゆっくり二匹を口内に収容するとのたのたとした足取りでそこらを右往左往し始める。 雨は雹も入り混じり容赦なくありすの小麦粉の皮を傷つけ、溶かす。 「ゆぐ!ゆぐうううう!?ゆぎ!?ゆぎいいいい!?ゆぐぐぐぐううううう!!」 バチンバチンと雹が当たるたびに寒天の目を血走らせて体を捩じらせ、雨が容赦なく体力を奪っていった。 あっという間に底部から三分の一以上が溶けてどんどん目線が下がっていく。 その時左右にボコっと膨れた顔が一変する。突如口からブッと二匹の子ゆっくりが飛び出した。 「ゆぶっ!おぢびぢゃんだぢいいいいい!でぢゃあぶないわあああああ!!」 「ゆゆ!まりちゃはきょんにゃぐずなありちゅたちはもういやなんだぢぇ…ゆぎぎぎぃ!いぢゃいいいいい!!ぢゅめぢゃいいいいい!?」 「きょんにゃいなきゃもにょにょゆっきゅりちょはゆっきゅりできにゃいよ!ありちゅはもっちょちょかい・・・ゆぎっ!?ゆびゃびゃびゃ!?あんよぢゃんがうごぎゃなやいいいいいいいい!?」 親ゆっくりであるありすを見捨てて一目散に逃げようとした子ありすとボサ髪。しかし雹と雨のコンボにより辺りを転がり小麦粉の皮に水が染み込む要因を自ら作り、排水性が悪い地面はあっという間に水たまりが出来ていた。そこに転がり底部が水を吸ってブヨブヨになってしまい動けなくなってしまう。 「だぢゅげぢぇえええええええ!!ぎゃらぢゃが…うぎょ…ぎゃ…」 「ゆ”…!あり…ぢゅ……ちょ…け…」 「おぢびぢゃああああああん!?ゆ”!?ぎゃらぢゃがぢょげ…りゅぅ…!」 底部から吸われた水と合わせて今度は容赦ない雨が小麦粉の皮に沁み入り、底部の方からデロデロに溶けていってしまう。とうとう水を吸いすぎたのかまともに喋る事もかなわなくなっていた。 「「もっぢょ…ゆっぎゅ…ぢぢゃが…ぢゃ」」 三匹仲良くハモるとそのまま雨に打たれて髪飾りと帽子を残して餡子と皮が水に溶けだし、完全に溶けてしまった。 「ゆ!まりささまのあしをひっぱるからいけないんだぜ!」 下膨れの下顎を上に倒してゆふんと自慢するも、潰れ帽子を取り巻く環境も過酷な物だった。 二重構造のダンボールハウスのため内側のダンボールは濡れてはいないが外側は叩きつける様な雨とおまけに雹が外側のダンボールを濡らしてボロボロになっていた。 雨が本降りになって数時間で外側がここまで痛んだのだ。雨はやむ気配もなくバチバチと潰れ帽子の入っているダンボールに降り注いでいる。 そして二時間後… 「ゆ!ゆ!やねさんゆっくりおちるんじゃないぜ!」 とうとう雨に濡れたダンボールが重みで潰れはじめた。潰れ帽子は舌を伸ばして必死に天井を押し返して応急処置をしている。 「ゆぐ!あめざんんんん!!ゆっぐりどまるんだぜえええええええええ!!」 砂糖水の涙を流して叫ぶが嘲笑うかの様に雨脚はさらに強まり朝までやむことはなかった。 朝になると完全にダンボールハウスはダメになっていた。雨ならまだよかったが雹まで降っていたのが原因で二重構造のダンボールを完全に破壊してしまったのだ。 「ゆ…!ゆ…!」 潰れ帽子はクタクタになりながらも奇跡的に無事であった。潰れたダンボールからズリズリと這いだすと、ひたすらに途方に暮れるだけであった… ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー それから二週間後… 「ぞごのにんげんざん!までぃざをがいゆっぐりにずるんだぜええええええ!!」 「うわっ!きったね!」 「あ”あ”あ”あ”!いだいいいいいい!!ゆ”!ゆ”!ぜめでぶゆのあいだだげでいいがらおうぢざんにいれでぐだざいいいいいい!!」 「嫌だよ!」 「ゆぎゃ!おでがいでずうううううう!!ごばんざんだげでもいいんでずううううう!!」 薄らでかくて小汚い一匹のまりさが人通りの多い場所でなり振りかまわずすーりすーりを繰り返し、通行人に蹴とばされ踏まれながらも凄まじい声をあげている。 帽子はなかったがサイズで分かる、あの潰れ帽子のまりさだ。しかしバッジ付きでもなんでもないゆっくり、それも寒天の左目が無く小麦粉の皮の表面にはカビが生え始めて帽子も無い、その上皮が余ってビロビロで皮の色だって緑色になっているまりさを拾う物はいなかった。 あれから潰れ帽子はもう一度越冬中のゆっくりを襲おうとした。しかし出てきたのが潰れ帽子より素早く、そして強いみょん種だった。木の枝で目を潰されほうほうの体で逃げ帰ったのだ。 それから一週間後、潰れ帽子は次に餌場へと向かった。しかしいくら大きいと言っても一週間以上何も食べていない潰れ帽子が常にゆっくりと餌場を争って鎬を削り続けているゆっくり達に到底かなう筈もなくボコボコに体当たりを受けた上に帽子のないまりさにその帽子を取られ、ドブにたたき落とされると言う仕打ちまで受けてしまった。 まともな物も食べずに水にぬれてしまった潰れ帽子、水浴びする水場も「あぶれゆっくり」達が押さえていて水浴びする事も叶わなかった。お陰で表面にカビが生え始めて小麦粉の皮が緑色に変色し始める。 それから三日後、潰れ帽子は最後の望みをかける。飼いゆっくりにしてもらおうとしたのだ。 当初は「そこのじじい!まりさをかいゆっくりにするんだぜ!」と強硬な態度で臨んでいたが全く無視され、挙句に果てには蹴られる始末。 それから夜はれみりゃやふらんから常に逃げ続けるために全く眠らず動き続け、朝になればずっと夜まで飼いゆっくりにしろと人間にすり寄っていった。 そして潰れ帽子にとっては今日が最後のチャンスであった。既に体力的にも気力的にも限界を迎えており、冬も本格的になってくる。今日こそはと潰れ帽子なりに低姿勢で臨んでも結局この様で潰れ帽子の最後の望みは完全に絶たれてしまった。 「ゆひゅー…ゆひゅー…おながずいだんだぜぇぇ…」 路地裏で潰れ帽子は壁にもたれかかっていた。既に動ける力はなく完全に積んだ状態だ。 薄れゆく意識の中で潰れ帽子は必死に考えていた。何がダメだったのか?どこで失敗したのか?いくら考えても答えは出ない。 「ゆ”…!ゆ”…!ゅ”…」 遂に寒天の白目をむいてビクビクと痙攣しだした、餡子が三分の一以上減り限界が来たようだ。徐々に徐々に動きが無くなっていき、1分もしない内に完全にもの言わぬ饅頭となってしまった。 冬、それは街ゆっくりにとっては過酷な季節である。 越冬準備ができたゆっくりもゲスの襲撃に備えねばならず、越冬準備に失敗した物は少ない餌場と水場を巡り争いを繰り広げるのだ。 食う物と食われるもの、まさに生き残りをかけた弱肉強食の世界「サバイバル・ウィンター」であった――― 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 504 かりすま☆ふぁいたー
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/5141.html
※これは「ゆっくりとかくれんぼ」の番外編です。 11月の下旬、寒さが気になり始め冬の訪れを感じる季節、 丁度ゆっくり達が必死になって冬篭り用の餌を蓄えている時期だ そしてこのゆっくり一家もそうだった 「ゆーー!!がんばってあつめないとふゆがこせないんだよ!!」 「ゆっきゅりしたいからがんばっちぇあちゅめるんだじぇ!!」 「おきゃーしゃん!どんぐりみちゅけたよ!!」 「ゆ!!すごいねれーむのあかちゃんは!これだけあればふゆもゆっくりできるよ!!」 必死に冬篭り用の食料を集めるゆっくり家族、そこには大量の木の実や虫が積み重ねられていた これだけ集まれば30匹近くからなるこの大家族でもこれだけあれば簡単に冬が越せる。 母れいむはそう思っていた ―――だが数分後母れいむの思惑は音を立てて崩れる事になる ゆっくり達は食料を母れいむの口に詰め込み帰宅する。 だが自分達の家に居たのは見たこともないゆっくりありすとゆっくりまりさだった 「ゆ!ここはまりさとありすのあいのすなんだぜ!!はやくでていくんだぜ!!」 「ゆ!?なにいってるの!?ここはれいむたちのうちだよ!!ゆっくりでていってね!!」 「なにいってるのよ!ここはとかいはのありすたちのゆっくりぷれーすよ!!でてくのはあなたたちでしょ!!」 「ばかいっちぇないではやきゅでってっちぇね!!」 ゆっくり達の口論が始まった、20分経った今でも全く話に進展がない。 すると痺れを切らしたゆっくりまりさが赤れいむに勢い良く体当たりを食らわせた 「ゆびゅっ!!」 赤れいむは勢い良く壁にぶつかり餡子を吐いて絶命する 「ゆぎゅううううう!!?れーぶのあがぢゃんになにずるのおおお!!?」 「ゆっゆっゆ!ゆっくりできないやつはゆっくりしぬのがいちばんだぜ!!」 「ゆ゛ーーーー!!おねえしゃんになにしゅるのーー!!」 一斉に10匹程の赤ゆっくりがゆっくりまりさとゆっくりありすに飛び掛る だが考えてみて欲しい、例えば成人の大人2人に10人の赤ん坊が飛び掛ったところで勝てる訳がない。 そしてゆっくりも例外ではなかった 「ゆぎゃっ!!」 「ゆぐぴっ!!」 「ゆぎゃああああああ!!」 繰り返される地獄絵図、親れいむは発狂寸前 とうとう30匹近くいたゆっくり家族は20匹まで数を減らしてしまった 「れいぶだぢのあがぢゃんになにずるのおおお!?」 「とかいはなありすにさからったんだからこうなるのはとーぜんよ!!」 「それよりおまえさっきからおいしそうなにおいがするんだぜ!!」 ゆっくりまりさはニヤニヤしながら目から滝のような涙を流す母れいむを見ている、 多分その様子から見て母ゆっくりが食料を持っているという事に気づいているのだろう 「ゆっくりだすんだぜ!!」 「げぽォっ!!?」 ゆっくりまりさが母れいむの腹部に体当たりを仕掛ける。 すると口に溜めておいた木の実が少しこぼれ落ちた 父まりさは助けるどころか逃げようとしている 「ゆっゆっゆ!!もっとだすんだぜ!!」 「ゆごぺぇッ!!!」 ゆっくりまりさは再度腹部に体当たりを仕掛ける。 さらに木の実がこぼれ落ちる 「こんなんじゃたりないんだぜ!!!もっとだすんだぜ!!」 「ゆぶゥッ!!」 今度は餡子も出た 「まだまだたりないんだぜ!!もっと」 「ゆ!わかったよ!!そのきのみをぜんぶあげるからおかーさんをゆるしてね!!」 そう提案したのは兄弟の中で一番母親思いの子れいむだった 「ゆ!?でもこれがなかったら・・・!」 「またあつめればいいんだよ!!ゆっくりがんばればふゆまでにはさがせるよ!!」 「ゆううううう・・・」 親れいむは泣く泣く口の中の木の実をゆっくり達に渡す 「ゆ!なかなかのでなーね!!これでふゆがこせるわ!!」 「じゃあまけいぬのゆっくりはすぐにここからでてくんだぜ!!」 家族ゆっくり達は自分達を嘲笑うゆっくり達から逃げるようにとぼとぼと元おうちから離れていった 「ゆっひゃっひゃ!!まけいぬはゆっくりにげるんだぜ!!」 「ねえまりさ!これだけでなーがあればふゆがこせるわね!!」 そう、このゆっくり達は秋の間は遊んでばかりで冬篭りの準備を全くと言っていいほどしていなかったのだ それで困り果てていたとき、この巣を発見し食料を奪いに来たのである 「ゆ!!じゅうぶんすぎるんだぜ!!これでふゆはまいにちゆっくりできるんだぜ!!」 「それにしてもほかのゆっくりからでなーをうばうなんてありすたちはとかいはね!!」 「そうだぜ!!くろうせずにたべものがてにはいるなんてまりさたちはてんさいだぜ!!」 「ほう、略奪程度で天才とは、月の天才が聞いたら呆れるだろうな」 突如聞こえてきた声に戸惑うゆっくりまりさとゆっくりありす、 「ゆ!?だれなの!?」 「かくれてないではやくでてくるんだぜ!!」 「言われなくとも!!」 謎の声の主はなんと天から降りてきた。 実際には木の上からだが 「ハロー!元気かい!?皆大好き虐待お兄さんだよ!!」 謎の声の主は人間の青年だった 声の正体を知ったゆっくり達は自分が驚かされた事に腹を立てて青年を罵倒する 「わたしたちをおどろかそうなんてそうとうないなかものね!!」 「さっさとまりさとありすのあいのすからでていくんだぜ!!」 青年は構わず続ける 「それより君達、さっきここに住んでいたゆっくりを追い出さなかったかい?」 ゆっくりまりさは少し躊躇ったがこう言った 「なにいってるんだぜ!?ここはさいしょっからまりさのものだぜ!!ばかなの?しぬの!?」 「そうよ!ここはまりさとありすのあいのすよ!!いなかものはさっさとしんで!!」 「あくまでシラを切り通すとは・・・では力づくで吐かせるまでだっ!」 実はこの青年は木の上で最初から様子を見ていたので全て分かっているのだが 「ゆっゆっゆ!!まりさたちにたたかいをいどむなんてすくいようのないじじいだね!!」 「あんたみたいないなかもののじじいにとかいはのわたしたちがまけるわけないでしょ!」 「みのほどをわきまえるんだぜ!!」 「いなかものはかくのちがいもわかんないの!?」 「口だけならなんとでも言えるよ♪それとも低脳餡子脳味噌君にはこんな難しいこと言っても分からないかな?」 「ゆゆっ!!?」 突然の言葉攻めに驚くゆっくり、 「あれ?来ないの?低脳でチキンなんてフナムシの方が百倍いいかもね!」 「ゆぐぅっ!!?」 「じゃあお兄さんは帰ろうかな、こんなに不細工な饅頭と一緒にいたら不細工がうつっちゃうからね!!」 「ゆがっ!!」 罵倒することはあっても罵倒されたことはないこのゆっくり達の無駄に高いプライドはズタズタだろう 顔中に餡子筋が浮かんでいて、般若のような顔をしている 青年が背を向けた次の瞬間逆上したゆっくりまりさが飛び掛かってきた ゆっくりまりさのは青年の後頭部めがけて一直線に跳んでいく 「ゆがああああああ!!ゆっくりじねええええええ!!」 丁度30cm程ゆっくりまりさが迫ってきたと同時に青年がふいに後ろへ振り返る 「この時を待っていたのさ!!」 「ゆ・・・ごがぁッ!!?」 振り返った青年はゆっくりまりさの顔面に(ゆっくりにとっては)強烈なヘッドバッドを入れる 歯が7本程抜け落ちたゆっくりまりさは地面に叩きつけられ、5m程転がっていった 「ゆばがッごぇ!!」 ゆっくりまりさの餡子が少しはみ出る もちろん加減をしていなかったら青年のヘッドバッドが当たった次の瞬間には餡子の塊と化していただろう 「ゆぐううう・・・・!!いじゃいよおおおおお!!」 「ゆあああああ!!ばりざああああ!!じなないでえええ!!」 「さて・・・さっき君はお兄さんの事いなかものって言ったよね・・・?」 青年はゆっくりありすに詰め寄る 駄目だ、この人間には勝てない、 そう悟ったゆっくりありすはカスタード脳をフル回転させて打開策を探す 痛い思いはしたくない、まりさもたすけたい、ゆっくりしたい。 ここからゆっくりありすが導き出した答えは――― 「ゆあああああ!!すいませんでしたあああ!!ゆるしてくださいいいい!!」 そう、命乞いだった 昔人間の家に勝手に入った時も許してもらえた、畑を荒らしたときも許してもらえた、だから今回も許してもらえるはず そんな絶対的な自信がゆっくりありすにはあった 「・・・じゃあ君は許してもらってどうしてほしいのかな?」 「まりさをたすけてくださいいいい!!ゆっくりさせてくださいいいいい!!」 「分かった許してやろう」 ほらやっぱり、人間はどうしようもなく馬鹿なんだ ゆっくりありすは下を向きながら必死で笑いを堪えている 後で仲間のゆっくりを集めてこいつに復讐しよう。 そうしたらこいつを奴隷にして毎日とかいはなでなーを持ってこさせて、まりさと2人きりで・・・ 「って今まで何人の人間に言われてきた?」 「ゆ?」 青年はゆっくりありすの髪を掴んで持ち上げる 「いだい!いだい!いだい!はなじで!!」 「確かに普通の人だったら君を許してくれるだろう・・・でも俺は許さん!」 「なんでええええ!!?ゆるじでよおおおおお!!」 「何故?それは・・・俺が虐待お兄さんだからだっ!!」 ゆっくりありすの髪を引きちぎる 「ゆぎゃあ゛あ゛あ゛・・・・!!」 ゆっくりありすはあまりの痛みで気絶してしまった。 「あれ?もう気失っちゃったの?早いなー・・・まあ手間が省けていいけど」 「ゆああああ!!ありずがづるづるになっじゃっだよおおおお!!」 「大丈夫、大丈夫髪なんてなくても変わりないから」 「ゆがあああ!!きちくううううう!!」 青年は喚くゆっくりまりさの口の中に手を突っ込んだ 「おごおおおおお!?おじはんはにひてるのおおおおおお!?」 「あー、虫歯がありますよーあまあましゃんの食べすぎですねー。もう手遅れだし抜いちゃいましょうかー(笑)」 「なにいって・・・・ゆごがあ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 青年の手には餡子まみれになったゆっくりまりさの歯が何本も握られていた 「とうもろこしみたいに抜けますねー、歯槽膿漏の疑いがあるので検査しまーす(笑)」 青年は指を歯が抜けた後の歯茎に押し当てる 「ゆォべェええ!!!ぐギャおォオオおおお!!あがががががっが・・・・!」 ついにゆっくりまりさも気を失った 「いやー!ゲスなゆっくり共を虐めるのはまさにすっきりー、だな!!」 そういうと青年は2匹の気絶ゆっくりを巣穴に押し込みフタをする 「今度子供でも生んだら真っ先にお兄さんに報告してくれよ!虐めてやるから!!」 ちなみに数年後この2匹のゆっくりは10人程の子供を引き連れ、再び青年と再会することになるがそれはまた別の話、 「あ、あと」 虐待お兄さんがUターンして巣穴の前に戻り一言 「お兄さんどっちかってーと田舎派なんだよね!!」 木枯らしが吹き始めた森の中には青年の笑い声だけが響いていた 一方追い出されたゆっくりの家族はただひたすらと食物を探していた しかし今は11月の下旬である。ゆっくり家族が冬篭りできる量の餌などある訳がない 「じぇんじぇんたべものみちゅかんにゃいよーー!!」 「ゆーーー!!もうやだーー!!ゆっくちしちゃいーーー!!」 ついに我侭を言い始めた赤ゆっくり達、ゆっくり家族の疲れは限界に達していた 「もとはといえばおねーしゃんがわりゅいんだよ!!」 「そうだじぇ!!よわいおきゃーしゃんをたしゅけなかったりゃいまごろゆっくちできたんだじぇ!!」 「ゆ・・・!」 終いには母を助けた子ゆっくりまで罵倒する赤ゆっくり。一家のムードは険悪そのものである。 そんな時見つけたのが人間の家だった 「ゆ!!ここならゆっくちできしょうだじぇ!!」 「ゆ!だめだよ!!にんげんはすっごくこわいんだよ!!ゆっくりかえろうね!!」 「よわいおきゃーしゃんはだまっちぇね!!」 「ゆぐ・・・!!」 「にんげんなんちぇこわくないじぇ!!みんなであちゅまりぇばすぐにたおしぇるんだじぇ!!」 赤ゆっくり達の勢いに負けて母れいむは仕方なく手頃な石を咥えて低めの窓ガラスに突っ込んだ ガシャンという音と同時にゆっくり達が歓声をあげる 「やっちゃね!!こりぇでゆっくちできりゅよ!!」 「こりぇならふゆのあいだもゆっくちできりゅね!!」 「おかーしゃんはすごいね!!」 明らかに母れいむに媚びているゆっくりがいたが母れいむは子供たちの喜ぶ顔を見て微笑んだ 「ゆ!ゆっくりはいるよ!!」 「おきゃーしゃんひっぱっちぇね!!」 子供達がガラスで足を切らないよう親ゆっくりは上から慎重に子供達を引っ張りあげる そこはまさに天国だった、 布団やソファーがあるおかげで寒さはしのげるし、なにより大量の食料があった 「ゆっくりできるね!!」 それから2日後 「ゆっゆ〜♪ゆっくりできるよ〜♪」 「おきゃーしゃんおうたうまいんだじぇ〜!」 「「「ゆっくりしていってね!!」」」 ここは人間の家屋だが我が物顔でその中心に居座りゆっくりしているのは20匹程のゆっくり家族 あれから2日もここでゆっくりしていたが今だに家の主人は現れず、ゆっくり達は完全にここを自分の家と思い込んでいた 「むーちゃ♪むーちゃ♪ちあわちぇーー!!」 「うっめ!めっちゃうっめ!!」 「まだまだいっぱいあるんだぜ!!」 お腹が減ればスナック菓子や果物を食べ始めるゆっくり家族、今まさにゆっくり家族は幸せの絶頂にいた しかし予期せぬ事態がゆっくり達を襲った、 家の主人が帰宅してきたのである――― 男は真っ黒な服を着ていてそれに随分やつれていた、目には涙のあとがある 「ゆっくりしていってね!」 いきなり声をかけられた男は少し驚いたが、状況を把握すると声をかけてきたゆっくりまりさを踏み潰した 「ゆぎゃッ!!いだいよおおおお!!だずげでええええ!!」 「ゆぎゃああああ!!まりさあああ!!」 子ゆっくりの悲鳴を聞いてゆっくり家族が駆けつけた 「ゆうう!!!おじさんまりさになんてこと」 「黙れ!!」 「ゆ!?」 男が一喝するとゆっくり達は一斉に口をつぐんだ 更に男は続ける 「てめえら人の気持ちも知らずに・・・!!」 鬼のような形相をした男の目には涙が浮かんでいた 「ゆ、ゆっくりしてね!?」 「おじさんこわいよ!ゆっくりしていってね!?」 身に危険を感じたゆっくり達は必死に媚を売る が、遅すぎた 「何が・・・ゆっくりだこのクソ饅頭共おおおお!!!」 振り上げた男の拳は赤れいむを餡子の塊に変えた ゆっくり達はパニックになりそこかしこに逃げ回る 「ゆぎゃあああああああ!!ゆっくりにげゆぎゃああああああ!!」 「ゆっくりしてゆびゃガッ!!」 「だれがだずげでよお゛お゛お゛お゛!! 「もっどゆっぐりじだがっだよおおお!!」 男の家に木霊する饅頭達の断末魔 男は楽しむわけでもなくただ怒りにまかせてゆっくり達を潰した 「お前等なんか!お前等なんかあああああああああああああ!!」 男の拳が母れいむに直撃する 「ゆべっ!!」 母れいむは一瞬で原型をなくした 「ゆぎゃあああああ!!おがあざああああん!!」 「まりさはにげるんだぜ!!おまえらはゆっくりしね!!」 「逃がすわけねえだろおおがあああ!!」 「ゆゲッ!!」 割れたガラスから逃げようとした父まりさは男の足の下で潰れ饅頭となった 「ごれじゃあゆっぐりでぎないよおおおおおおおお!!!」 そして数分後、残ったのは餡子と皮とあの母思いの子れいむだけ一匹だけだった 子れいむは体をがたがたと震わせながら男から逃げようとしている 「ゆ!ゆっくりしていってね!!」 男の拳が子れいむに振り下ろされる 「おらああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」 「ゆ゛ーーーーーーーーーーっ・・・・・ゆ?」 子れいむに男の拳は当たらなかった なぜなら男がその場に泣き崩れたからである 「ゆ・・・ゆっくりにげるよ!!」 子れいむはこの隙に割れた窓ガラスで下部を傷つけながらも家を脱出した、今日起こった惨劇を餡子脳に刻みながら 母も死んだ、父も死んだ、姉も死んだ、妹も死んだ 子れいむは初めて孤独というものを知った ガラスの破片で切った下部の皮が破れて餡子が漏れ出しているが子れいむは気にせず森へと走り続けた 番外編なのに続く ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― こんにちわHILOです。 今回は「ゆっくりとかくれんぼ」シリーズの番外編的な物を作らせてもらってます。 今回は本編と違って全体的にシリアスな感じになっています(空気の読めない虐待お兄さんもいましたが) それにしてもシリアスな話はいかんせん時間がかかって面倒臭いですね・・・ そんな訳で話を分ける事にしました。番外編なのに とりあえずこれらが書き終わったら「ゆっくりとかくれんぼ」シリーズは完全に終了です。 そしてこれが終わったら自分のペースでちょくちょく短編SS出すようにしたいです。 では 「ゆっくりしていってね!!」 続く
https://w.atwiki.jp/satou/pages/1489.html
はよしね
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/1082.html
731 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/10(土) 18 42 02 ID lsFTCLuA とーか「さぁ!バリバリ歓迎会の準備をしますわよ!」 一同「おー」 部長「田井中さん、力あるのね。羨ましいわ」 律「えぇ、ドラムは体力ないと勤まらないので」 部長「でもキャスターさん激しいんでしょ?田井中さん身体もつ?」 律「あぁ見えても加減してくれますから…あ、律でいいですよ」 部長「ありがとう律ちゃん。私の事も久って呼んでね」 律「あはは!久さん気さくでいいですね」 美穂子「田井中さん、ごめんなさい、これあっちにお願い出来ないかしら?」 律「あ、はーい。重っ?!よくこんなの持てますね」 美穂子「田井中さんほどじゃないわ」 律「いやぁあたしよりムギ…琴吹の方がよっぽどバカ力で…」 美穂子「そんな畏まらないで。私達仲間でしょ?」 律「あ、はい!」 唯「ねーねーあずにゃん。さっきからりっちゃん、みほみほと竹井さんの間行ったり来たりしてるよ?」 あずにゃん「あー言われてみれば…まぁなにかあるわけでもないみたいですし」 池田「キャプテンがなにも無いように牽制してるんだし」 唯「え、どーゆーこと?」 池田「清澄のスケコマシがあんたたちのとこのドラマーを狙ってるってことだし」 唯「?」 あずにゃん「うわぁ…命知らずですね、あの人…バレたらキャスターさんになんかされますよ…」 池田「どーせそれもスリリングでいいとか思ってるし…」 732 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/10(土) 18 47 03 ID lsFTCLuA とーか「あ、そこはこうしたほうがよろしくてよ!そっちはこう!」 筆頭「なぁ…さっきから予定にないとこ拡張してねぇか?」 小十郎「収拾がついてませんね。かといって彼女の立場を考えると止めるわけにも行かず…」 筆頭「まぁ気が済むようにやるまでだがよぅ…こりゃ確実に間に合わねぇぜ?」 とーか「そこ!手が止まってますわよ!あ、そこはこうお願いしますわ!」 筆頭「やれやれ…」 733 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/10(土) 21 13 11 ID lsFTCLuA 衣「如何にせん…」 ?「どうしたんだい、扉の前で難しい顔して」 衣「この中でとーかが待っていることは分かる。だが衣は歓待を受けるような事はしておらず… むしろグラハムたちの足を引っ張ることしかしておらぬ…」 ?「なんだ、そんなことかい?君は十分平衡を崩したじゃないか」 衣「衣はなにもなしてない!結局グラハムたちは衣のせいで現に危機と直面しておるではないか!」 ?「でも君がいなければ白衣ちゃんを動かせなかった。 首輪を解除する道を示したのは君の功績だよ」 衣「心にも無い世辞をいうな…!」 ?「お世辞なんかじゃないさ、ただの事実確認だよ。 君はよくやった。歓待を受けるだけの事はしたさ」 衣「しかし…」 ?「それにさ、そこで立ち止まってちゃ、君の従姉妹も気が気でないはずだぜ? 迷子になっちまったかといらぬ心配をかけちまうだろ?」 衣「衣はそんな清澄の嶺上使いのような事はしない!」 ?(へぇ…なるほどねぇ…) 734 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/10(土) 22 39 15 ID lsFTCLuA 筆頭「おい…こりゃあ…」 小十郎「なんともまがまがしい…」 幸村「うぅむ!リュウモンブチ殿の指揮通りに作っていたら安土城になったでござる!」 カイジ「一日で城が出来た事自体驚きだが…おい、一体こりゃあどういうこった」 とーか「おかしいですわねえ…ファビュラスな会場を作ろうとしてましたのに…」 部長「ま、まぁ天江さんの到着前に完成しそうでよかったじゃない!」 【安土城二つ目完成直前!】 735 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/10(土) 22 57 27 ID lsFTCLuA 衣「そうだな、とーかにこれ以上無用の心配をかけるわけにもいくまい …行くことにする」 ?「その前に贈る言葉じゃ無いが伝えておきたい事があるんだがいいかい?」 衣「なんだ?」 ?「君はどうして自分が死んだ後の現世の様子を承知してるんだい?」 衣「…?よく分からないがおそらく先程の女性二人に教えてもらったはずだが?」 ?「なるほどねぇ…だけど清澄の嶺上使いが迷子癖があるとかなんで君は知っているんだい?」 衣「それは…合同合宿や全国の開会式で…」 ?「おかしいねぇ…君は県大会直後にここに呼び出されたんじゃないのかい?」 衣「な、なにを言いたい!お前の言いよう…まるで…まるで…」 ?「なにかな?」 衣「…衣が…衣でないみたいではないか!」 736 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/11(日) 00 05 42 ID EqmCo0yg ひたぎ「やっと新約3巻読み終わったそうよ」 C.C.「随分時間が掛かったな…日付を跨いでいるじゃないか…」 ひたぎ「それで内容についてなんだけど…」 C.C.「いやそれはダメだろ…ここで言っていいことじゃない」 ひたぎ「まあそうよね…って言うかもう今の死者スレの流れがそれを許さないわね」 C.C.「みんな歓迎の準備をしているしな…」 ひたぎ「ユフィさんはひたすら土下座のフォームの最終チェックをしてるしね…」 C.C.「で?お前は土下座の準備をしなくていいのか?」 上条「…え?」 ひたぎ「いやだってあの発言は…ねぇ…」 C.C.「結構傷付いていたと思うぞ…ちゃんと謝っておけ」 黒子「全くですの…」 美琴「うん…あれはちょっと…」 上条「…分かってるよ…焦ってたとはいえ、言っちゃいけないことを言ったってのは…きちんと謝るよ」 ひたぎ「じゃあ今から鉄板の用意をしてもらうように言ってくるわ」 上条「ちょっと待って!!さすがに焼き土下座は勘弁して!!!」 737 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/11(日) 01 56 32 ID EqmCo0yg インデックス「ただいま…」 上条「あ、お帰りインデックス…」 インデックス「………はぁ…」 上条「インデックス…」 ひたぎ「元気がないわね…」 C.C.「やっぱりあのことを気にしているのか…」 上条「それはそうだろ…目の前で友達があんなことになったら…」 ひたぎ「え?…あっ、そっちの話?」 C.C.「あぁ~そうか…そっちの話か…」 上条「………何の話だと思ったんだ?」 ひたぎ「いや~てっきり…ねぇ?」 C.C.「ああ…絶対にあっちの話かと…なぁ?」 上条「曖昧な表現でごまかそうとするな…はっきり言え」 ひたぎ「じゃあ、まあ…」 C.C.「ネタバレにならない範囲で…」 上条「言ってみろ」 二人「「彼女は本当にメインヒロインなんですか?」」 上条「絶対に言ってはならないことを!!」 ひたぎ「まあ私も人のこと言えないんだけどね…」 C.C.「ひーちゃんは大丈夫だよ…もうすぐ『恋物語』が発売するから」 上条「…とにかくインデックスを元気づけないとな…あいつも歓迎会に誘うか」 ひたぎ「それって大丈夫なのかしら?」 C.C.「色々な意味で…」 上条「『死者スレ』は何でもアリだろ!?だったら大丈夫だ!!」 二人「「ツッコミがそれ言っちゃダメだろ」」 738 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/11(日) 02 23 00 ID JuL/uYCw ?「そうだねえ…君のありようを見るにそのように思えて来るねぇ…」 衣「バカな!グラハムと初めて戦えた時の喜び! 必死になって首輪を解除してくれたあらららぎとインデックスへの感謝! …なんの甲斐も無く心臓が止まったあの無念 全て衣の中にある!これが偽りであっていいはずがない!」 ?「なら何故君は激昂してるんだい?嘘と思うのなら笑って済ませるだろう」 衣「それは…!それは…」 衣「なぁ教えてくれ…この衣は何者だ?衣は衣でないのか…?」 ?「自分が何者で何処へ行くのか…か。 ローティーンなら誰しも思い悩む所だねぇ」 衣「戯れ事を弄ぶな!」 ?「本質的な所は変わらないさ。扉の向こうの連中も多分君と同類だろうしね」 衣「衣はなにをしたらいい…?こんなあやふやな気持ちを…どうしたらいい…」 ?「さてね。悩めばいいんじゃないかい 衣「…」 ?「ま、答えがでないなぞなぞなんて無視してしまうのが一番さ」 衣「なら何故…」 ?「さぁ?こどもちゃんの曇った顔が見たかったから、かもしれないねぇ」 衣「こどもじゃない!衣だ!」 ?「まぁほどなくすべてが終わる。悩む時間もないかもしれない。 …どうするかは君次第だよ。」 衣「…」 ?「では良き死後の旅を」 ガチャ 【衣、死者スレ到着】
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/967.html
258 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/29(水) 21 07 27 ID LVQGLGYo 刹那「ヒイロ、デュオを見かけなかったか」 ヒイロ「いや…みてないが」 刹那「そうか」 ヒイロ「なにかアイツに用でもあるのか?」 刹那「前にサザーランドを修理すると言っていたんだ。それが気になってな」 259 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/29(水) 21 08 59 ID LVQGLGYo ごひ「どうした、貴様ら」 ヒイロ「五飛、デュオをみかけなかったか?」 ごひ「あいつなら資料室にいるはずだが…」 刹那「感謝する!」 タタタッ ごひ「資料室に篭って何が楽しいんだか…」 260 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/29(水) 21 15 57 ID LVQGLGYo デュオは資料をみている。資料室だから当然だが。その中にある多数の資料の中にはこう記されたものがある 「エクソダス計画書」 今思えばこれが後にデュオ達や、「高嶺清麿」達を始めとする対主催派――――脱出組の始まりだろう。 261 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/29(水) 21 26 11 ID LVQGLGYo 首輪破壊に会場からの脱出に拠点の防衛。しかも敵のハッキングまで。おいおいコイツはどんだけ頭切れるんだよ。普通気づかねーよ。 亜空間破壊装置だ?こっちで言う魔法陣か。式が気づいたけどそれは「式の世界」の物だからな。でもコイツは「自分の世界じゃない」物に気づいた。 最初のワープや放送に禁止エリア・・・・・よく気づけたもんだ。しかも敵兵士に脅しかける度胸に皆をまとめるリーダーシップ。たいした男だぜ 262 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/29(水) 21 33 34 ID LVQGLGYo ゲイン・ビジョウか。 しかしそのゲインでさえ命を落としている。実績は関係なく死んでしまう。 それがバトル・ロワイアルなのだ。 デュオは他にも資料を見るがここである事に気づく 「んなぁ!?士郎は知ってたけどお前もかよ!」 デュオは知らなかった。士郎以外に過去にロワに居た者を。 セイバーやアーチャーもそうだが彼が驚いたのは違う。それは彼が最後に希望を託した人物だった。 「ルルーシュ・・・・・・!!」 264 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/29(水) 21 42 19 ID LVQGLGYo 「しかも脱出してやが・・・・・・ななぁ!? デュオは気づく。ルルーシュはたしかに脱出した。しかしそれまでの過程が問題だ。きっと彼の偉業は誰にも真似できないことだろう 今の所は前例がない。むしろ後にも先にも彼だけだろう。 「主催者乗っ取りやがっただぁ!?」 265 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/29(水) 21 51 25 ID LVQGLGYo そう主催者になったのだ。実のところ元主催者がビビッて逃げただけの話だが・・・ だが、彼は脱出できるように勤めた。(が対主催には刺客を送り込んだのだが・・・ でもルルーシュがいなかったら脱出はできていなかった。それは事実である。そこに居た生存者は彼を憎んでいた。がしかし脱出できたのは彼のおかげである。 (ちなみに私はスパイクの「ニアが・・・」のくだり大好きですw 267 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/29(水) 22 07 20 ID LVQGLGYo そしてバトル・ロワイアルにかかせないのが「戦い」である。願いを叶えるため。生きるため。己の欲望を満たすため。大切な人を守るため・・・ 余談だが某ロワでは優勝者の肉体を頂くと言う主催者までいたものだ。その際にはだったらタイマンしとけ!と叫ぶ者もいたが。 デュオ「・・・・・・ほんとに同じ人間かよ」 実際別次元のため同じとは言いがたいが気持ちはわかる。 アーカードなる吸血鬼の死闘、死者多数をだしたホテル戦。大切な人を守るため鬼となったシグナム。それを止めるルパン。生き様を残し勝って死んだ男クーガー。 相棒の仇をとるために次元。迷いをなくし正義のために制限を越えた男劉鳳。一般人ながら好きな人を守るキョン。 そして全てを背負い、己のために、友のために、刻んだ仲間のために 「セイバー・・・お前も大変だったんだな。」 カズマのラストバトルである。 269 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/29(水) 22 20 20 ID LVQGLGYo 刹那「デュオ入るぞ」 デュオ「刹那か?どうした?」 刹那「いや…前に言ってたサザーランドの件でな」 デュオ「もうチョイ待ってくれ。なんせ世界がちがうからな」 刹那「そうか…こんな所にいたら怒られるぞ。なんせ大掃除だからな」 デュオ「あ・・・そうだったか。今年も終わるのか。」 刹那「そうだな。・・・よし行くぞ」 デュオ「さて・・・そろそろ行きますか!」 デュオは刹那が来る前に今までの情報をまとめていた。これが活かされるとは限らない。しかしデュオは残した。この先の者たちのために。 決してあきらめることなくこのバトル・ロワイアルを止めるために。 表紙に大きく「デュオのメモ」の書かれた紙が机の上に置いてある。 いつかもしかしたら時空管理局なる者達が有効に使ってくれるかもしれない。 そんな気がしていた