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平沢憂は、朝方、クーラーを作動させて間もないリビング、そこに繋がるダイニングキッチンで、冷水に手を晒して食器を洗っていた。 どんどんと体温が奪われているような気がして、憂は窓から外を見た。 外ではじーわ、じーわ、と蝉の声が響いている。 その声はコンクリートと金属に住家を侵されているようで、心なしか寂しそうに聞こえた。 「みーんみーん」 小声で蝉の声真似をしてみてから、彼女は後悔した。 壁が声を吸いきってしまった後で彼女に残ったのは、虚しさだけだったから。 体の境界線を侵食してしまいそうな、物質的な圧力を持った静寂を、電子音が揺らして霧散させた。 憂は顔を輝かせて、急いで濡れた手を拭き、受話器を取った。 受話器から能天気な声が聞こえてきた。 『あ、憂? なんか梓が遊んでくれないんだよね。私一人だけど、憂の家行ってもいいかな?』 憂はその友人と、その日遊ぶ約束をしていたわけでは特に無い。 けれど、息苦しい空気の不動を、彼女なら簡単に崩してくれる気がして、憂は顔を綻ばせた。 「うん、是非来て」 あーい、という間延びした友人の返事を聞いてから、憂は受話器を置いた。 またしばらく、部屋には無音が闊歩した。 けれど、憂は外から聞こえてくる蝉の声に合わせて、歌うように呟いた。 「じーわ、じーわ、みんみん、つくつくぼーし」 だって、彼女は少し騒がしいもの、きっと部屋は賑やかになるだろう。 彼女なら、彼女と一緒にいる私なら。 そんな他力本願な考えを持つ憂の体温を、クーラーは少しずつ奪っていた。 すっかり部屋が冷え切ってしまった頃、憂は皿洗いを終わらせた。 少し肌寒く感じたけれど、それでも外の蒸し暑さを思って、憂がクーラーを切りかねているところで、インターフォンが鳴った。 憂は、はっと顔を上げて、玄関へと駆けていった。 扉を開けると、思わず顔をしかめるほどの暑さと、元気な声が飛び込んできた。 「やっほー、憂。いや、暑いねえ、たまったもんじゃなく暑いよお」 憂が渡したタオルで額を拭きながら、癖毛の女の子、鈴木純はへらへらと笑った。 楽しそうに、人差し指を立てて言う。 開いた扉から入ってくる蝉の音も、彼女の闊達さを際立たせているような気がした。 「アレだねえ、やっぱ夏はこう、空が透き通ってて気持ちいいね、思わず走りたくなる」 「そうなんだ」 空なんてまともに見ていなかった自分のことを思い出して、憂は曖昧に笑った。 純がさっさとリビングの方へ歩いて行ったので、憂は純の靴を揃えた。 靴の中にも熱気がこもっていて、やはり外はずいぶん暑いのだろう、憂は少し躊躇ってから、玄関の扉を閉めた。 「寒っ!」 リビングから声が聞こえて、憂は慌てて振り返った。 純がリビングから顔をのぞかせて、不満げな、そして心配そうな声を上げる。 「憂、この部屋寒すぎるよ……風邪引いちゃうんじゃないの」 でも、と憂は眉尻を下げて笑った。 「クーラー切ると、暑いし」 純は眉をひそめて、リビングへ顔を引っ込めた。 憂は笑顔を崩さないままため息をついて、同じくリビングへと向かう。 リビングに入ると、純が窓際に寝転んでいるのが見えた。 「なにやってるの?」 「日向ぼっこ」 ふうん、と返事をして、憂は冷蔵庫から麦茶を取り出して、氷を入れたグラスにそれを注いだ。 すぐにグラスは白く曇る。 暑いところと、寒いところの壁、薄いガラス一枚のその壁を憂は確かにその手に感じていた。 「憂、憂のお姉さんは、今日はいないみたいだね?」 憂は相変わらず笑顔のまま、純のいる窓際まで歩いていき、正座をして床に盆をおいた。 盆にはストローが顔をのぞかせているグラスと、ただ、冷たい麦茶だけが入っているグラスが載っていた。 「うん、なんか今度の合宿の準備するんだって。梓ちゃんが新しく入部してくれたから、凄く楽しみにしてたよ」 へえ、と気のない返事をして、純は首だけ持ち上げてストローに口をつけて、麦茶を吸い込んだ。 憂は彼女が、姉がリビングのテーブルにおいていた漫画を読んでいるのに気づいた。 純は憂の目線に気づいて、へらっと笑った。 「この漫画も合宿シーンだよ。果たして、彼らはあの強豪男子高校エースの魔球を打ち破ることが出来るのだろうか――」 純は寝転んだまま、大げさに腕を天井に向けて、ゆらゆらと振った。 憂はその様子をじっと不思議そうに見つめていた。 外の熱気をまとったままの彼女の腕が、一生懸命に部屋の空気をかき回しているようだ。 「なあんて、あっついよね、憧れるよ、合宿」 そう言ってため息をつき、純は腕を下ろした。 その腕が床についたとき、彼女は小さく悲鳴を上げた。 「冷たっ」 憂はなんとなく、掌をフローリングに当ててみた。 冷たい、だろうか。正座をしているから足に広く接しているはずの床も、彼女には冷たく感じられない。 少しずつ、少しずつ、クーラーは彼女を冷やしていったのだ。 憂は少し寂寥を込めた目で、純を、そして窓の外を見た。 「ういー、ういー」 純が自分の名前を呼んでいるのが、ずっと遠くでのことに感じられた。 憂は目を細めて、外の光景を見つめた。 蝉はどこにいる? 人工物の中で、一生懸命に鳴き続ける蝉は。 蝉の声はずっと聞こえていた、けれど、蝉は見つからなかった。 「ういってば……もう」 純がごろごろと、起き上がること無く移動していく。 彼女が転がっていた床は、体温と日光とで少し暖かくなっていて、憂はほっとした。 自分の太ももは、掌は、まだ温かくて、憂はほっとした。 ここだ。ここにいた。 後ろで電子音が聞こえた。 クーラーが悔しそうに、最後に大きく息を吐いて、動きを止めた。 憂が振り向いてみると、安心したように大の字に床に寝そべる純の姿が見えた。 「ふう。やっぱこんなに寒いのは駄目だよ。風情が無いもんねえ」 憂は彼女の言葉を聞いて、また外を眺めた。 歩道の脇には木があった、建物には日が当たっていた。 蝉は見えないけれど、やはり声は聞こえている。 「ねえ、純ちゃん……外はさ」 憂は背後の友人に声をかけて、窓ガラスに手を当てた。 ひんやりと冷たかったけれど、その薄いガラス一枚の壁は、これから確実に熱を帯びてくる、 そして、この部屋の中も。 「外は、暑いねえ」 ならば、いらない。 必要のないときは、窓を開けよう。 憂は顔に当たる熱気を感じて、明るく笑った。 「そりゃあね」 純は不思議そうに、相変わらずだらしなく寝転んだまま首を起こしてみたけれど、 窓から無遠慮に、楽しげに入ってきた熱気が額に当たって、引きかけていた汗がまたうっすらと滲むのを感じ、自然と笑顔になった。 どちらから言ったかは、どちらも覚えていないけれど、確かに彼女たちはこう言った。 「外に出よう、暑いから!」 蝉の声が膨張した空気を軽やかに揺らしていた。 …… 「軽音楽部、また今年も合宿するのよ」 クーラーの効いた生徒会室で長い髪を暑苦しく思いながら、山中教諭は冷たい麦茶を飲んでいた。 どうしてこんなことを言ったのかは分からないけれど、言ってしまった以上、教諭は相手の返事を待った。 生徒会室にいるもう一人の人物、短髪の真鍋生徒会長は、反応に困ったように小さく笑った。 「そうですか」 そう言って、生徒会長はまた書類とにらめっこをし始めた。 主に夏季休業中の部活動についてだろう。 しばらくして、生徒会長は顔を上げて言った。 「ああ、そうだ。一応先生も付いて行ってくださいね。監督責任者がいないと何かと困りますから」 山中教諭はつまらなそうに頬をふくらませて真鍋生徒会長を見つめて、麦茶に視線を落とした。 生徒会長は教諭のやけに子どもじみた表情に驚き、気まずくなって、窓の外を見た。 ぎらぎらと太陽が照っている。 めらめらと地面は熱されている。 ゆらゆらと熱くなった空気が揺れている。 薄い窓ガラスと、一生懸命動くクーラーがその熱を完全に生徒会室から締め出しているのを確認して、生徒会長は微笑んだ。 彼女には蝉の声も聞こえていなかった。 聞いているのは、ただ、かつかつと鳴り響くシャープペンシルの音と、クーラーの立てる低い音だけだった。 「のーどーかーちゃあん」 それと、教諭の歌うようなきれいな声。 冷たい大理石のような、透き通った声。 少し気だるそうな、つまらなさそうな声だった。 「どうしました?」 「合宿で泊まる別荘の傍にはね、海もあるの」 そういえば、軽音楽部が泊まる、とある部員の別荘は随分と広いと幼馴染から聞いた。 きっと大きな冷房やら、風呂場やら、色んな物があるのだろう。 ちょっと、羨ましい。 生徒会長はくすりと笑った。 「羨ましいですね」 教諭は顔を輝かせて、身を乗り出して言った。 「でしょう! それでね、良かったら和ちゃんも来ましょうよ。水着、選んであげる」 生徒会長は苦笑して、首を振った。 教諭の表情が曇った。 「私はあまり泳ぐのは……それに、暑そうだから遠慮しておきます」 最後まで言い切らないうちに、教諭はぐい、と麦茶を一息に飲み干して、一つ大きく息を吐いてから、呟いた。 「つまんないの」 生徒会長は、あんなに一気に麦茶を飲んでしまって、胃が冷えすぎやしないか、そればっかりを気にしていた。 自分もやろうかしら、そんなことばかりを考えていた。 …… 二人の女の子が日の照り返す道路を元気に歩いていた。 柔らかい髪を縛って、ショートポニーにした女の子は、優しく笑って言った。 「暑いね……どこ行こうか?」 憂はコンクリートのヒビから草が顔を覗かせ、車のタイヤの叫び声の間に蝉の求愛の歌が聞こえているのに気づいて、嬉しくなった。 まだまだ外は暑い。 暑さに顔をしかめて――自分から提案しておいたくせに、だ――癖毛を二つに縛った女の子は、うーん、と唸った。 彼女は空を見上げた。空には道路もビルも、車も人ごみも何もなくて、彼女は楽しい気持ちになった。 空に浮かぶ雲のうち一つが、やけに丸っこい形をしていたから、彼女は思いつくままに言った。 「グラウンド……学校の。そんで、キャッチボールでもしようよ」 「じゃあ、グローブとボール持ってこないとね?」 純は思ったより乗り気の憂に驚き、一度家に帰る手間を考えて、猫背になりながら言った。 「面倒くさい……適当にソフト部の友達から借りようよお」 そんな純とは裏腹に、憂の声は不自然なほど明るく、大きかった。 「よっし、じゃあ急いでいこう! 楽しみだね?」 少し歩調を上げた憂についていきながら、純はため息を付いた。 あんまり暑くて、楽しい気持ちも訳が分からなくなってしまいそうだ。 額にうっすらと汗が浮かんできて、ちょっとばかり涼みたいとすら思った。 「うい、暑すぎるよう……」 早歩きで高校へ着き、自主練をしていたソフト部に頼み込んで、予備のグローブとボールを貸してもらった頃には、二人は汗で襟元を湿らせていた。 憂は相変わらずにこにこと笑った。 「よーし、じゃあ行くよ。胸元の高さに、こう、しゅっ、だね」 大げさに動作の確認をして見せて、憂は大きく腕を広げ、膝を曲げて体を沈めさせ、腰を回して球を放った。 乾いた音を立てて、ボールは純のグローブに収まった。 純は、わあ、と短く声を上げた。 「上手いね、やっぱ流石は憂だね」 グラウンドはやけに暑かった。 運動部の空気特有の熱気が残っているようで、純は少し気が引き締まるように感じた。 だから、子供っぽく飛び跳ねる憂を見て、純は顔をしかめた。 「えへへ、ソフト部入ればよかったかもね」 憂は大きく手を振って、純にボールを催促した。 純は手元のボールを見つめて、球を放った。 力の無い球はひょろひょろと放物線を描いて憂の元へ届いた。 「純ちゃん、真面目にやってよね」 憂が頬を膨らませた。 一直線にボールが純のもとへ戻ってくる。 あれ、と純は首をかしげた。 それでも、もう一度ボールを投げた。 えへい、と妙な声が出た。 「純ちゃん、変な声」 くすくすと憂が笑った。 憂はグラウンドから見える並木や、雑草や、鳥がみんな暑さに歓喜して踊っているように思った。 彼女はとても楽しかった。 「純ちゃん、私……」 だから、胃の中に残っている氷を、クーラーの置き土産を、とっとと溶かしてしまおうと思った。 ボールを放りながら、言った。 「私ってさ、大人っぽいかな?」 ボールは真っ直ぐに純の胸へと向かっていった。 純はボールを右手に持ち替えて、しばらく憂を見つめた。 気の抜けた動作でボールを投げて、言った。 「しっかりしてるよね」 憂は放物線上を旅してきたボールを、真っ直ぐに投げ返した。 「それは、大人っぽいってことなの?」 また、力のない軌道で純から憂へボールが放られる。 「そうなんじゃない。なんかよくわかんないけど」 真っ直ぐに憂から純へ。 「それはさ、なんでだろうね。私もみんなと同じ高校生なのにね」 ゆっくりと純から憂へ。 「そりゃあ、お姉さんがあんな感じだから」 そこでボールは一旦止った。 ぎゅっと強くボールを握りしめて、憂は精一杯笑った。 「じゃあさ」 戸惑いがちな、小さな声は、それでもしっかりと純へ届いた。 純は耳を澄ませた。蝉の声が聞こえた。 「今はお姉ちゃんいないから……最近は部活で忙しいみたいだから」 憂は大きく足を開いた。 しなやかに腕を振って、ボールを放る。 ボールは遠慮がちに、山なりに純へと向かっていった。 「ちょっとだけ、子供っぽくてもいいかな?」 純は腕を上へ伸ばして、少し的を外れたボールを捕って、憂を見た。 相変わらずにこにこと笑っていた。 時折、いたずらっぽい、子どもじみた表情が覗いた。 純は手元のボールを見つめて、あれ、と思い笑った。 なんだか、可愛いじゃない。 「どうぞ!」 純は嬉しさに、外気以上に内側から体が熱くなるのを感じて力いっぱいボールを投げた。 きっと、憂はこの話を私以外にはしていない。 私以外は憂のこの話を聞いていない それって、嬉しいな。 にやにやと笑いながら投げたボールは、憂を通り越して、蝉の声が、夏の日差しが、熱気が、雲が満ち溢れる空へと飛んでいった。 憂はそれをぼうっと見上げて、そしてそのまま後ろへ倒れこみそうになり、なんとか足で体を支えた。 後ろを向いて、純が暴投したボールを拾いに行こうとして、ちらと純のほうを見た。 「……ありがと」 戸惑いがちな、小さな声は、やはり純のもとへ届いた。 純が親指を立てて、走って近づいてきたから、憂は大きく声を張り上げて、笑って言った。 「ありがとう、純ちゃん!」 2
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インスタグラムプラグイン 人気の画像共有サービス、Instagram(インスタグラム)の画像をアットウィキに貼れるプラグインです。 #ig_user(ユーザー名) と記載することで、特定ユーザーのInstagramのフィードを表示することができます。 例)@dogoftheday #ig_user #ig_tags(タグ名) と記載することで、特定タグのInstagramのフィードを表示することができます。 #dogofthedayjp タグ #ig_tag #ig_popular と記載することで、Instagramのpopularフィードを表示することができます。 詳しい使い方は以下のページを参考にしてください! =>http //www1.atwiki.jp/guide/pages/935.html
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幸雄「うぁー、前回はひどい目に遭ったぞ。」 康成「・・・どうしたんだ?何かいつの間にか裕太の家の地下室にいたけど。ていうか二ヶ月間いなかったから存在が空気同然になってたぞ。」 裕太「・・・そもそもお前が怪我してたということも忘れてたからね。」 弘樹「・・・一応やめなよ。また怪我してもらっても困るしね。」 一夫「(・・・この人たち、絶対また怪我させる気だったでしょ!!!)」 朋美「・・・ヒロクン・・・実は怪我させたかったんでしょ。」 弘樹「・・・それは禁句で頼むよ♪」 歌乃「康成さん・・・人によって性格変わりますよね・・・」 康成「そ、それも禁句で頼むぞ?」 幸雄「・・・お前ら(一夫以外)、フルボッコにしてやるぞ。・・・まぁ、それは置いといて、今日はちょいとあの馬鹿共のところに」 康成「アイツらのことを馬鹿って言うな!」 裕太「アイツらは意外といいヤツだよ。」 弘樹「そんなこと言うなら行かなきゃいいじゃん♪」 一夫「ちょ、そろそろやめにしませんか・・・?」 幸雄「・・・さっさと行くぞ!(乱暴にドアを開けて6人を中に放り込む)」 一同「うわぁぁぁぁぁ・・・」 そして、6人はごくでヴぁる様のサイトへと飛んでいったのであった・・・。 一人『計画通り!』的なポーズをしている幸雄以外。 幸雄「ようし、グッジョブ!これでゆっくりと原稿が書ける!」 ~歌とヒットマンのサイト内・某地下室~ (ボン!)←ドアがいきなり開いた 康成「ぐはッ?!」 裕太「うわッ?!」 弘樹「うわぁ!」 一夫「うっ!」 朋美「わわッ!」 歌乃「きゃっ!」 (ドサッ、ドサドサドサッ!) 6人は当然のことながら着地に失敗し、折り重なるようにして倒れた。 康成「ちょ、重い!!!!ちょ、降りろ!!降りろ降りろ!!!」 裕太「ちょ、無理だよ!それならこの上の4人に言えよ!」 弘樹「イテテ・・・ちょ、皆・・・退いてよ・・・重い(涙)」 一夫「そうは言われましても・・・。」 朋美「う、歌乃ちゃん、早く退いてよぉ(泣)」 歌乃「・・・(何か気絶してる)」 朋美「・・・ダメだ、気絶してるよぉ(悲)」 ガチャ(地下室のドアが開く。) ガット「な、何だ?」 ねこ「何かすごい音がしたけど。」 サクラ「確か、ここってあのドアがある部屋だよね。」 さゆり「何かいる!」 ごくでヴぁる「ま、まさか!」 ガット「うわっ、来てるよ。」 サクラ「と、とりあえず助けなきゃ。」 五分後 裕太「ふう、助かった、ありがとう。」 弘樹「め、召されるかと思ったよぉ・・・ありがとう!」 一夫「う、上が女の子でよかった・・・」 裕太「どういう理由だよ。」 朋美「だ、大丈夫だった皆?」 歌乃「は、はひぃ・・・あれ?!ここはどこですか?!」 康成「・・・ほげぇー。(重すぎたせいか気絶中)」 ごくでヴぁる「・・・起きろ!」 バシャアアアア(康成にマイナス二度の水をかける。) 康成「うわぁ!・・・ひい、召されるかと思ったぜ・・・ごくでヴぁるさん、ありがとう。」 ごくでヴぁる「当然のことだ。」 ガット「・・・・(もっと、やり方があった気がするんだけど。)」 ねこ「あれ、そういえばそっちの作者は?」 康成「・・・アイツの陰謀にはまったんだ。」 裕太「・・・帰ったらアイツフルボッコにしてやる。」 弘樹「あー、えっと、説明するとね、幸雄君があのドアに僕らを無理やり放り込んで、自分は『計画通り!』的な顔で「ようし、グッジョブ!これでゆっくり原稿が書ける!」とか言いながら帰っていったんだけど・・・。」 ごくでヴぁる「・・・あいつのところに水を流し込んでやる。・・・ウォーターバーン!」 その頃、幸雄は 幸雄「ぐわぁぁぁ?!!!冷てぇ!!」 幸雄の頭上から、どこからともなく大量の水が流れ落ちてきた。 幸雄「わぁぁぁ、びしょぬれだ!って、うわーーー!原稿がぁぁぁぁぁ!!!!どうしよう!どうしよう!どうしよーーーーう!!!!」 そのとき、幸雄の小説が載っている『M・Y・stories』の編集長が入ってきた。どうやら小説の原稿を取りに来たようだった。 編集長「おーい、真下ー!原稿どうなったかー?!」 幸雄「あ・・・えっと・・・なんか、上から水が降ってきて、このとおりです・・・。」 編集長「・・・却下。そんな嘘っぱち、信じてられるかいちいち!もっとマシなウソを考えろ!」 幸雄「・・・すみませ~ん。(泣)」 その頃、歌とヒットマンでは ごくでヴぁる「コレでよしっと。」 ガット「確実に何かしたな。」 ねこ「まあ、どうでもいいけど。」 さゆり「で、何しに来たの?」 康成「・・・幸雄・・・大家さんに放り込まれて・・・でも何もすること無かったからしばらくここで暇つぶししたいんだ。」 裕太「まあ、そっちが忙しいならいいんだけどね。」 サクラ「いや、むしろ逆だよ。」 ガット「暇すぎて死ぬかと思ってたところだ。」 弘樹「そっか、それならいいけど。」 康成「じゃあ、どうするか?」 裕太「とはいっても、あまりできることといっても少ないんだけどね。」 ごくでヴぁる「・・・・なら、此処の家の案内でもするか?」 ねこ「じゃあ、僕らがそれぞれ分かれて案内するから。」 康成「そうだなー、そういや今まで一回もこの家の中見たことなかったしな。」 裕太「ちょうどいい暇つぶしにはなるね。」 一夫「トレーニングルームにでも行こうかなぁ。」 弘樹「じゃあ、着いたら僕といっしょに訓練しよう!」 一夫「はい!」 ガット「じゃあ、分けるぞ俺とねこが男どもの案内をしてやる。」 サクラ「じゃあ、女の子達はこっちについてってね。」 康成「おう!」 裕太 弘樹 朋美「うん!」 一夫 歌乃「はい!」 まず、男達のグループ ガット「まず、この部屋について説明しよう。」 弘樹「うわー、広いねぇ!」 一夫「もしかして、ここがトレーニングルーム?」 康成「・・・多分な。いろいろ用具とか置いてあるし。」 ねこ「ここは、家の中にあるトレーニングルームの一つだよ。」 康成「一つって・・・ほかにもあるのか?」 ガット「ああ、剣士専用のトレーニングルームもあるぞ。」 裕太「つまり、兵科ごとに分けられてる、とか?」 弘樹「じゃあ、銃使い用の部屋も・・・」 康成「俺みたいに自分の拳で闘うような人の部屋もあったりするのか?」 ガット、ねこ「あるよ。」 康成「おおー、それはいいじゃねぇか。」 裕太「そういえば僕の家の地下にもそれらしき所、あったよね。」 康成「ああ。でも3つしかないから、兵科ごとに分けるってのは難しいけどな。」 一夫「でも、部活以外でも練習できるからいいじゃないですか!」 ガット「まずは、この普通のトレーニングルームの使い方を教えるから。」 康成「おう!頼むぜ!」 裕太「よろしく頼むよ。」 弘樹「うん!」 一夫「よろしくお願いします!(礼)」 トレーニングルーム内 ガット「じゃあ、まずはこれだな。」 カチッ シュッ(ホログラムの裕太がでる。) 康成「うわ?!」 裕太「・・・僕か?しかも、黒い・・・。」 弘樹「もしかして、能力とか技とかもちゃんと使えたりするのかな?」 一夫「あのときの冒険(※mugen共和国の『長編』を参照)でよく観察してましたが・・・気は抜けそうに無いですね。」 裕太(ホログラム)「行くぜwwwやる夫ファイアーバーストォ!!w」 裕太「・・・何だこれは・・・口調が今のようになる前の僕みたいじゃないか。」 康成「・・・こっちの裕太と戦うの、面倒なんだよな・・・orz」 裕太「・・・なんかゴメン。」 弘樹「ま、まあ、しょうがないよね。悪いのは全部幸雄君の方だし。」 一夫「・・・また言ってるよ・・・。」 ガット「今回のこの馬鹿との対戦者は裕太だ!」 康成「え、何このオチ。」 弘樹「自分と戦うって・・・どんな感覚なんだろう・・・。」 裕太「僕か・・・予想外の展開になったねこれは。」 裕太(ホログラム)「ちょwww俺のことを馬鹿なんて言うなおwwww傷つくじゃんかwwww」 裕太「・・・もうコイツうるさいからさっさと倒してくるよ。」 康成「・・・頼むぞ。」 ねこ「じゃあ、馬鹿vs裕太。バトル開始!」 ガット「あ、ちなみに怪我はしないけど痛みはくるから。」 裕太「・・・その方が実践みたいでいいんだろうけどね。・・・じゃあ、行くよ!」 裕太(ホログラム)(以下、ホロ裕太)「ようし、こっちからいくおwwwやる夫ファイアーアローォ!www」 裕太「よっと!(でも、追っかけてくるから嫌なんだよな・・・。)」 裕太はその進行方向を予測しながら、追いかけてくる炎の矢を交わしていく。もう昔の裕太とは違う。 ホロ裕太「ウヒェヒェヒェwwwどうだおwww自分に苦戦する気持ちはおwwww」 裕太「・・・うるさい。そんなの消してしまえばいいだろ。・・・アクアフォース!」 裕太が手を上に向けると、どこからともなく滝のような水が降ってきた。それにより、さっきまで裕太を追尾していた炎の矢が消え去った。 裕太「どうだ!」 ホロ裕太「クソッ、やるなお主www」 裕太「じゃあ、今度はこっちだ!サンダーランス!」 裕太の手から今度は一筋の電気の矢が放たれた。 ホロ裕太「よっ!ww」 ホロ裕太はそれを軽々と避けた。しかしその矢は近くにあった鏡によって反射され、地面へと落ちた。 ホロ裕太「うわわわっ?!」 しかし、ホロ裕太の足元の水たまりに当たり、ホロ裕太はあっさりと先制攻撃を食らってしまった。 ホロ裕太「くそー、やるなお主wwwなら、これならどうだおwwwファイアーバーストォ!!!」 ホロ裕太は巨大な炎の塊をその手から放った。 裕太「くそっ、この魔法は弾が大きくて速度も速いから嫌いだ。・・・でも、これなら!テレポーテーション!」 裕太がその場から消えたかと思うと、ホロ裕太の後ろにその姿を現した。 ホロ裕太「うお?!ど、どこに消えたおwwww」 裕太「・・・(フッ)」 ホロ裕太「え、ちょwww何でこっちに向かってくるんだおwwwwww」 裕太「・・・馬鹿かお前は。それは僕が君の後ろにいるからだよ。」 ホロ裕太「な、いつの間に居たんだおwwwwちょ、避けれないおwww」 あわてて避けようとするが、時すでに遅し。その塊はホロ裕太に向かって一直線。ホロ裕太はもうどうすることもできなかった。 ホロ裕太「ぐぇあ!!」 裕太「危ないな。テレポーテーション!」 (シュッ) 康成「おお!アイツ、いつの間にあんな強くなったんだ?!」 弘樹「裕太君もあれから名誉挽回のために地下で特訓してたからね。」 康成「・・・ちょっと使い方違うかもだがな。」 ホロ裕太は弾をまともに食らい、あっさり吹き飛ばされてしまう。その一瞬一瞬が彼には少し長く感じたようだった。しばらくすると、後ろの壁にぶつかり、その体は力なくその場にもたれかかるようにして倒れてしまった。 裕太「・・・やったか?」 ホロ裕太「こ・・・こんなので、俺が、負けるわけが・・・ない・・・お。」 (シュウ・・・) 裕太「・・・よし。終わったな。」 康成「おお!裕太、よくやったぞ!!(ホロがすごくうるさかった的な意味と、強くなったな的な意味で)」 弘樹「裕太君、いつからそんなに強くなったんだい?」 裕太「ま、まあね。あれからすごく特訓してたからね。」 一夫「これなら、すぐ僕らなんかより強くなりますよ!」 ねこ「第一回戦の勝者は裕太。」 ガット「よし、第二回戦は弘樹&康成&一夫vsホロガット&ホロねこ&ホロ康成だ!」 弘樹「なるほど、3対3ってワケだね?」 一夫「これは、仲間との協力・連携が大切になってきますから、皆さんしまっていきましょう!」 康成「おう!・・・って、何で埋め合わせに俺を使うんだ?」 弘樹「そういえば、これじゃ相手に素手で戦う子が二人になっちゃうね。」 一夫「まあ、いいんじゃないですか?」 康成「・・・だな。まあ、早いこと決着をつけとくか。」 ガット「まあ、長いので。」 ねこ「次に続く。」 果たして、勝つのはどちらのチームになるのか。そして、どんな展開が待っているのか・・・
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管理人 「やあ、どうも箱庭館へ。歓迎するよ、お嬢さんとそのお弟子君」 「どうも、あなたは?」 「俺はこの館の管理を任されている。だがまあ、主ってわけじゃあない。ただの管理人だよ」 僕らだけかと思ったが、ここまで綺麗に整備されているのだ。管理人くらいいるだろう。 管理人を名乗る男が、手を差し出す。華奢に見えるが、それなりに鍛えているのだろう。皮の厚い手の平だ。 煙草を吸っているのか、少しヤニの残り香が服についていた。 「さて、部屋だが、っとその前に、ここの儀式をしておこう……」 男は玄関の扉に手を掛けて、しばし留まる。それから手を顎に当て、やや思案顔を浮かべた。 「儀式? 一体? なんなんですか?」 「……個人的には、もう少しグラマラスな方が趣味だっ――ひでぶっ!」 「気が済んだか? 管理人」 管理人は、僕は怖くて言えない言葉をさらりと吐いて、ついでに血を吐きながら盛大に吹き飛ぶ。 師匠に胸とか小さいとか、そういった言葉を投げかけるとはなんと勇者な。 おお、立った。なんか蛙を潰したような音が鳴ってたのに、すげえ。 「まあ……げほっ…とりあえず、この町流の挨拶だ」 「レディの感想を素直に述べることがですか? それとも、不躾で率直にリビドーを吐き出すことがですか?」 「おや? 君はルールを知らないのか? 俺が手取り足取り教えてやってもいいんだぜ?」 「遠慮しておきます」 「なあに、俺は付いててもいけるんだぜ?」 空恐ろしいものを感じて、じりじりと距離を開ける。 管理人は、なにかを知りながら、その秘密を楽しむように笑顔を浮かべていた。 同時に、その笑顔から、どこか言いようのない不自然さを感じながら、僕らは館の中へと通された。 「ところで管理人、あなたはエキストラか?」 「これでも脇役志望だ。どう転ぶかは流れ次第だろう」 僕は会話に耳を傾けつつ、師匠の荷物を引きながら廊下を進んだ。 なにか、良く理解できない会話が師匠と管理人との間で交わされている。 さっきから、なにか自分には知らされていないルールがあるようで、だが、僕はそれの片鱗すら掴めない。 「そうだな。ところで、ブ男管理人……くっ」 「どうやら、主導権は君にはないみたいだな。俺はこれでも、すごくモテる部類なんだよ。可愛いお嬢さん」 「お前、私を自分の理想にしてないか?」 「さあ? 単に君の弟子がそういう趣味なんじゃないか?」 あれ? なんか管理人の顔がぼやけて…… 目をこする間に、男は足を止めた。僕らも従って扉の前に並ぶ。 「さあ、着いた。ここが君たちの部屋だよ」 「買い物なんかは、どこですればいい?」 「さっそくかい? 随分と早いんだな。まあ、俺も長さより回数に自信があるんだが」 トバす管理人に、師匠の拳と視線が硬くなる。 それを読み取ってか、男はすらすらと周辺の環境を説明し始めた。 「まず、この町にコンビニなんて便利なものはないよ」 「コンビニもないんですか? 生活用品はどうすれば?」 「生活用品なら、駅前のホームセンターとスーパーが合体したような店がある。そこが一番品揃えがいい」 「ああ、途中にありましたね。やたら駐車場が広い」 「それは田舎だからな。喫煙するなら、煙草屋が駅前の大通りを左に曲がってすぐにある。そこはちょうど商店街の入り口だ」 「なるほど、煙草は吸いませんが、大まかな生活用品は、その二つで済みますね」 しかし、どちらも遠いな。なんとも、難儀な生活になりそうだ。
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私は笑顔でいます、元気です ◆q/26xrKjWg 彼女は目を覚ました。 海鳴市のとあるマンション。フェイトは自室のベッドで、いつものように伸びをしてから目をこする。 ベッドを降りて部屋を出ると、やはりいつものように、リンディがせわしなくキッチンとリビングを行き来していた。 「あら、おはようフェイト、もうすぐ朝ご飯の支度も終わるから、早く顔でも――」 「母さん」 駆け寄ってきた子犬形態のアルフの頭を撫でながら、フェイトはリンディに告げる。 「今日、局の任務があるんです。だから学校の方は昼には早退して、直接本局の方に向かおうと思っています」 「……随分と急な話ね。そもそも、確か今日は非番だったわよね?」 「はい。新たに見付かった次元世界で、ロストロギアの暴走が探知されたらしくて。既に探索隊の手には負えない状況だったみたいです。 それがあのジュエルシードによるものだと聞いたら、居ても立ってもいられなくて……」 こちらの話をそこまで聞いて、リンディは溜息を漏らした。 「実はね、あなたがその任務に志願したことは、クロノから聞いてるの。その本当の理由も含めてね」 そもそも任務の情報を回してくれたのがクロノなのだが、その経緯をリンディにも律儀に伝えてしまうのはいかにも彼らしい。 「余計な心配をかけさせまいとするあなたの気持ちも嬉しいけれど、そんなことは気にしないで、正直に話してほしいの。私達、家族でしょう?」 「ごめんな――」 「謝る必要はないわ。私達、家族でしょう」 謝罪の言葉を言い切る前に、リンディの人差し指がフェイトの唇に押し当てられた。 そのまま彼女は少し屈み込んで、両の手をこちらの肩に置いた。そして優しく語りかけてくる。 「間違いなく、あなたにとって今までで一番辛い任務になるはず。一人で抱え込んで無理をすることはないのよ」 「……確かに母さんの言う通り、とても辛いことかもしれない。でも、それ以上に嬉しいんです。 私にその機会が与えられたことが。こんなに早く機会を得られるとは思っていなかったから。それに」 半端な誤魔化しは通用しない。フェイトは真摯に母を見据えた。 「母さんやクロノ、みんながいてくれるからこそ、私にはそれができるんです」 リンディが再び溜息を漏らす。 しかし、最初のそれとは微妙にニュアンスが違っていた。 「……そう、分かったわ。それならもう、私にはあなたを応援することしかできない。頑張ってきなさい、フェイト」 「ありがとうございます、母さん――あれ?」 まず気付いたのは、フェイトだった。焦げ臭い匂いがリビングに漂っている。しかも次第に強まっている。 リンディもすぐに気付いたようだ。その発生源が何であるか、ということも含めて。 慌ててキッチンに戻るリンディを、呆然と見送る。 「ああ、お魚が真っ黒焦げになってるわ!?」 珍しく粗相をした母のそんな叫び声を聞いて、フェイトはアルフと顔を見合わせる。そしてくすりと笑みをこぼした。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 少なくともフェイトの知る限り、時間軸の制御はいかなる手段においても実現できていない。時間を移動するなどということは夢物語でしかないはずだった。 そこに突如として出現した時間犯罪者。 そして、時間犯罪者を取り締まるタイムパトロール。 次元世界を知覚できていなかった地球文明全体が、ある日突然次元犯罪者を追っている時空管理局の存在を知ってしまったようなものだ。 時間軸の違いだけではない。次元世界が個々に存在するだけでなく、同一の世界が並列に存在していることまで証明された。 それがいくつあるのかも分からない。もしかしたら可能性の数だけ枝分かれになった並列世界が存在していることだってあり得る。 その全てを把握することはいかなる者にも不可能だろうが。 世界の根幹を揺るがすという意味では、プレシア・テスタロッサ事件よりも、闇の書事件よりも、遙かに大事である。 本局が大騒動に陥っている様子は容易に想像できる。アースラの主要な面々も、その対応と調整に追われているようだ。 自分達は被疑者ではなく、拘禁されているわけではない。怪我の処置もあらかた終わり――まだ安静の要あり、ではあるが――衣食住の不自由もない。 ある程度はアースラ艦内の移動も許可されている。 だが、自分達の存在が世界に与える影響は決して小さくはない。最終的な扱いには慎重に慎重を期しているはずだ。 例えば、生き残った者達が各々の世界に帰るとする。 言葉にすればたったそれだけのことが、どれだけの影響を世界に及ぼすか想像もできない。 何も起きないかもしれない。今ある世界が改変されるかもしれない。全ての世界が消滅するかもしれない。新たな世界が誕生するかもしれない―― 「……フェイト、トグサだ。少しいいか?」 フェイトの思索を遮ったのは、そんな呼び掛けだった。 「あ、はい。どうぞ」 自分達の処遇が決まるまでの、僅かの――しかし無限にも思える時間を、ただ思索に費やしていただけに過ぎない。故にトグサの申し出を断る理由も特になく、彼を部屋に招き入れた。 「どうしたんですか? トグサ。確かハルヒに付き添っていたのでは?」 「ああ。まだ意識は戻ってないが、彼女には長門が付いている。片時も離れようとしないよ。長門に任せておけば大丈夫――というより、むしろ長門に任せておくべきだろう」 机を挟み、向かい合ってソファーに腰を下ろす。 「ちょっとした機材を借りられてね。君はタチコマと縁深かった。少しでも身動きの取れる今のうちに、と思ったのさ」 そう言って、トグサは小さな機械を机に置いた。首筋から一本のコードを引き伸ばし、それに接続する。 程なくして、機械の上に立体映像が浮かび上がった。 『……再起動完了~♪ アレレ、ココはダレ? ボクはドコ?』 青い多脚戦車の映像。 台詞に合わせてコミカルに動くところまで、そっくりそのままの姿である。 「タチコマ!」 『フェイトちゃんじゃないか。びっくりしたなあもう。いつの間にそんなに大きくなったんだい?』 「フェイトが大きくなったんじゃない。タチコマが小さくなったんだ。ついでに言えば実体ですらない」 『あれ、誰かと思ったらトグサ君だ。どうしてこんなところに? こんなところ、こんなところ――こんなところ? そういえば、僕は大破してなかったっけ? フェイトちゃんを庇って』 チップから複製されたタチコマ達が、ゲイナーの愛機であるキングゲイナーを身を挺して庇ったことは聞いている。その働きが無ければ、自分達は生き残れなかった。 この機械に組み込まれているのは複製の元となったオリジナルのチップだから、複製された後の記憶――いや、記録と言うべきか――は有していないということなのだろう。 「そうだよ。あんな無茶して――」 『でも、言ったろ? 僕は半不死だって。肝心な部分さえ残っていれば、こんな風に何の問題もないってことなんだ。だから気にする必要はないよ』 「でもそれは、肝心な部分が残らなかったら駄目なんだ、ってことなんだよ」 涙ぐみながらも諭すようにフェイトは言うが、タチコマは相変わらずの軽い調子で話題を変えてくる。 『そうそう、ゲイナー君達を駅に置いてきちゃったんだけど、二人とも大丈夫だったかなぁ?』 「ええと、ゲイナーは無事。レヴィは――」 一瞬、口を噤む。 「――レヴィは、亡くなったの。脱出を前にした最後の戦いで」 『なるほど、僕が再起動される前に君達は脱出を果たしたんだ。トグサ君、少佐やバトーさんはどうなったんだい? やっぱり死んでしまったのかな』 「ああ、彼らも死んだよ。遺体はもちろん、電脳を回収することすらも叶わなかった」 『そっか、それは残念なことだね』 「脱出できたのは、私達を含めてほんの一握りだけ。本当に多くの命が失われた……」 ゲイナーやタチコマが無事であったことは、喜ばしいことだ。しかし、彼らのように自分に道を示してくれた人達の多くは、あの地で逝ってしまった。 親友を想う気持ちを呼び覚ましてくれたカルラ。 その鉄拳で現実を叩き込んでくれたレヴィ。 エクソダス計画により皆を脱出に導いてくれたゲイン。 自らの存在を犠牲にして命を繋いでくれたレイジングハート。 再会すること叶わなかった親友のはやて。 彼の地で見知った仲間達を守るため、殺人者と戦って――力を使い果たして消滅したヴィータ。 彼の地で失われたはやての命を取り戻すため、殺人者として戦って――凄絶な死闘の末に果てたシグナム。 そして、なのは。 彼女は自分にとって、光のありかへと至る道そのものだった。 (でも、それだけじゃないんだ……) フェイトの道を閉ざした者すらも、もうこの世にはいない。 「……私より少し年上の、桃色の髪の子も。なのはの仇の」 『ああ、記録に残ってる。僕を大破させたあの女の子のことか。フェイトちゃん、君が戦闘を収束させたんだね』 「そう。私が、彼女を、殺した――」 声が震える。 いや、震えているのは声だけではなかった。 『正当防衛だろう? そんなに多くの記録は残ってないけれど、説得に応じる状態とは判断できなかったし、制圧には殺害を厭わない戦闘が必要になる戦力の持ち主だったよ』 「そんなことは、ない。決着は、付いたの。無力化して、拘束することだって、できた。できたのに、私は――」 魔法のあまりに強大な力は、容易に人の命を奪える代物だ。故に、非殺傷設定という枷が存在する。 フェイトは自分の意志でそれを解除し、人を殺した。 仕方なく、ではない。仕方なければ赦されることでもなかろうが、その”仕方なく”ですらない。殺意の赴くまま、思い付く限りの残忍な方法で殺した。 急に恐ろしくなった。 そんなことをしてしまったのに、今の今まで平常を保っていられた自分が。 互いに殺し合わなければならない狂気の渦中にあったからか。強い憎しみ――あるいは悲しみの感情に囚われていたからか。平常であることが必要とされていたからか。 もっと単純に、それを強く意識する余裕がなかっただけかもしれない。 理由はどうとでもこじつけられる。 だが、大切な人達を奪われて嘆き悲しんでいたはずの自分が、どこかの誰かにとって大切な人を奪った。その事実は覆らない。 庇われたのでも、守れなかったのでもない。欠片の容赦もなく奪ったのだ。 彼女の死に際の姿を思い浮かべる――が、どうしても一つだけ思い出せない。 死に逝く者がその末期に抱いていたのは、痛み? 苦しみ? 恨み? 憎しみ? 悲しみ? それとも―― 「……どういった事情であれ、君が激情に任せて殺人を犯したということには変わりない」 沈黙を破ったのは、トグサだった。 「それについて君が罪の意識に苛まれるのは、至極当然のことだ。ようやっと正常な感覚を取り戻せつつあると言ってもいい」 『さすがトグサ君。元刑事が語ると含蓄があって説得力が違うねー』 「そう茶化すなよ、タチコマ」 タチコマの茶々に律儀に反応してやりつつも、トグサはあくまで穏やかな口調で、慎重に言葉を紡いでいる。 「時間犯罪者のギガゾンビはタイムパトロールの管轄だ。しかし、彼に強要された俺達の行動について、誰がどのような法を以て裁くのか――議論を尽くしたところで結論は出ないだろう。 法による裁きも、それに伴う明確な贖罪もない。ならば、何を以て償いとするか? 誰にも決められることじゃない以上、君自身が決めるしかない」 「私が、決める?」 「そうだ。君のような小さな女の子が背負っていくにはあまりに重い業だが、こればかりは俺やタチコマ、他の誰かがどうこうできる問題じゃないんだ」 (私が、決める……) トグサの言葉に聞き入っているうちに、震えが収まりつつある。 自分が何をしたいのか――それはまだ見出せないとしても、自分のすべきことがきっとあるはずだ。 「……タチコマは、トグサと一緒に帰るんだよね? 帰ったら、どうするの?」 『どうだろう、僕に決定権はないなぁ』 やはり他人事のように、タチコマは気楽に述べる。 『まずはラボの解析に回されるだろうけど、研究員の人達から見ればとんでもない内容の記録だからね。故障扱いで廃棄されてしまう可能性が高いかも』 「そんなのって――」 『でも』 ――それこそ、本当の意味での死と同義ではないか。 そう言おうとしたフェイトを遮って、タチコマは続けた。 『もし叶うのなら、他のタチコマに僕の記録を共有させたい。僕の記録を情報として残しておきたい。 君達の尺度で言うなら、僕という存在をどこかに留めておきたいんだろうと思う。今ここにいる僕は、ここにしかいないから』 タチコマは、決して死を恐れない。そういう風にできている。 だからタチコマは生を望まなかった。代わりに望んだのは、受け継がれる死だった。死は生に受け継がれて初めて意味を為す。受け継がれぬ死ほど報われないものはない。 (なら、私がすべきことは) フェイトは拳を握り締める。 震えは完全に止まっていた。 「……私は、伝えるよ。生き抜いた人達のことを。死んでいった人達のことを。私を庇って失われた命。私が守りきれずに失われた命。そして、私が奪った命」 リンディにクロノ。エイミィ。アルフ。ユーノ。高町家の面々。すずかとアリサ。シャマルにザフィーラ――はやてが死んで、彼女達はもう消滅しているかもしれないが―― 伝えるべき相手は、それだけに留まらない。 カルラの仲間は誰も生き残れなかったけれど、もし時空管理局の仕事を続けることが許されるならば、いつか彼女達の世界にも辿り着けるはずだ。 それに―― 「私が殺したあの子にだって、どこかで帰りを待っている人がいるはず。どれだけかかるか分からないけど、探し出してみせる。許してはもらえなくても、それでも私が自分の言葉で伝える」 『フェイトちゃんなら、きっと成し遂げられるよ』 「ありがとう、タチコマ」 タチコマの励ましに笑顔で応えた。 笑顔で応えられたことに、心の底から安堵しながら。 コードを自分の首元へと戻すトグサに対して、フェイトは頭を下げる。 「トグサ、このような場を設けてくれて、ありがとうございました……タチコマの望み、どうか叶えてあげてください。お願いします」 「ああ、尽力するよ。約束する。だが、形は違えどタチコマの望みは既に叶っているのかもしれないな」 「どういうことです?」 顔を上げる。トグサは機械を手に取って、肩を竦めて見せた。 「君はタチコマのことを忘れたりしないだろう?」 そうだ。忘れるはずがない。 フェイトは、トグサの問い掛けに迷うことなく頷いた。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 桜咲く並木道を、制服に身を包んで歩く。 ふと思い立って、揺れる三つ編み――その先にはリボンがあしらわれている――を見やる。ハルヒに結ってもらったのを忘れられず、毎朝自分で編み込むのが習慣となっていた。今ではすっかり手慣れたものだ。 私立聖祥大附属中学校三年生。 それが海鳴市におけるフェイトの肩書き。 中学を卒業するまでは、この街で暮らしたい――他ならぬフェイト自身が希望したことだった。 なのはが生まれ、十年近くもの歳月を過ごした街。 もっと長い歳月を過ごすはずだった街。 自分も共に歩むはずだった。 でも、もう、なのははいない。なのはのいない一日。一週間。一ヶ月。春。夏。秋。冬――そして一年。多くの人達に支えられながらそれを何度も繰り返し、こうして今の自分がある。 最初は募る一方だった喪失感も、時を経ることで慣れ、薄れていった。過去に囚われ、悲しみに暮れたままでは、人は生きていけない。きっとそのために、人は忘れることができるのだろう。 だが、失われないものもある。 初めてなのはの名前を呼んだ瞬間。握られた手に伝わる柔らかな温もり。優しく流れる海風―― あの光景は、決して色褪せることはない。 「おっはよーフェイト! どうしたのよ? ぼーっとしちゃって」 「おはよう、フェイトちゃん」 不意に声を掛けられる。 振り返ると、フェイトと同じ制服を身に纏う二人の少女の姿があった。 「おはよう。アリサ、すずか」 「フェイトちゃん、今日は非番で翠屋のお手伝いに行くんでしょう? アリサちゃんと一緒に放課後顔出そうかな、と思って」 「ええと、そのことなんだけど――」 少々心苦しくはあるが、こういったことを頼めそうなのはこの二人をおいて他にない。フェイトは申し訳なさそうに事情を説明する。 「実は急な仕事が入って、お手伝いに行けなくなったんだ。もし放課後用事がないなら、代わりにお願いできないかな」 「分かったわ。そういうことなら、自他共に認める翠屋の看板娘ことアリサちゃんにどーんと任せなさい」 間髪入れずに、アリサが名乗り出た。それこそ思い立ったら即行動、の勢いで。 「ええと、この前勢い余ってお皿を割っちゃったとか、そういうお話なら小耳に挟んだんだけど……」 「う――まあ、それはそれよ!」 すずかの突っ込みを受けて大いに気勢を削がれつつも、それに押し切られることだけは何とか避けたようだ。 「ともかく、士郎さんと桃子さんにはあたしから伝えておくから、フェイトは安心してお勤め果たしてきなさい。 にしてもその何とか局、いくらフェイトが有能だからって中学生を働かせ過ぎよね。労働基準監督署とか、そういうとこないの?」 「あはは……どうだろう。あんまり聞いたことはないかな。でも、大丈夫だよ」 「無理はしないでね、フェイトちゃん」 何度も挫けそうになった自分をいつだって支えてくれた、大切な親友達。彼女達も辛かっただろうに、それでも自分を支えてくれた。 今だって、こうして支えてくれている。 彼女達だけではない。今を生きる――今を生きているであろう多くの人達が支えてくれるからこそ、今を過ごすことができる。今より先の何かに目を向けられる。 フェイトは告げた。精一杯の感謝を込めて。 「うん。二人とも、本当にありがとう」 ――なのは。私は私のすべきことを全て終えて、なのはにさよならを言うよ。それが私の出発点。そうしたら、なのはが隣にいないこの世界でも、私は私のしたいことを見付けられるようになる。 さよならだけど、それでもきっと、なのはは私の中にいてくれるよね。 だから。 私は笑顔でいます。元気です。 【アニメキャラ・バトルロワイアル 魔法少女リリカルなのは End】 投下順に読む Back 今日までそして明日からNext ______________ 時系列順に読む Back 今日までそして明日からNext ______________ 298 GAMEOVER(5) フェイト・T・ハラオウン 307 ______________
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装甲とダメージについて ブラストの耐久値は全て一律10000で固定されています。 装甲はダメージを受けた際に、そのダメージに係数を掛けあわせ、最終的なダメージが算出されます。 装甲C+がダメージ1.00倍 装甲A+がダメージ0.71倍 装甲E+がダメージ1.28倍 という風に算出されます。 そして爆発・近接以外のダメージは当たった部位の装甲で計算されます。 また、頭に当たった場合はクリティカルとなり、爆発・近接以外のダメージが全て2.5倍されます。 爆発・近接武器に関しては全ての装甲の平均でダメージの算出が行われる。 ブーストゲージについて ブーストの回復速度は一律です。 ブースト容量が低いほど見た目の回復速度は早くなりますが、実際は全て同じです。 消費については、二脚型は1ダッシュあたり、ブースト量12消費、ホバー型は15消費します。 また、ブーストを使い切った場合、完全回復まで一律2秒間ブーストゲージを使ったダッシュが使えません。 ホバー脚部に関して、水上ではブースト回復が遅くなります。ブーストゲージを使いきった場合も同様に回復は遅くなります。 よろけ・ノックバックと吹っ飛びについて ブラストへの瞬間的なダメージが3000(ホバー脚部の場合は2500)を超えるとブラストはノックバックを起こします。 この状態ではすべての行動がキャンセルされ、瞬間的に無防備となります。 また、瞬間的なダメージが6000(ホバー脚部は5000)を超えるとブラストが大きく吹っ飛び、転倒します。 転倒した場合、ダッシュボタンとジャンプボタンを同時することにより、ブーストゲージを消費して受け身をとることが出来ます。 超過について ブラストの脚部の重量耐性を超えた装備を使用した場合、超過10ごとに機動力の低下が生じる。 おおよそ4%で1ランク機動力が下がる。 しかし逆に速度が上昇することはない。 ミニマップの表示について タッチ報告・照準を合わせ続ける、ロックオンを行うことにより、ミニマップ上で敵を7秒間表示できます。 支援兵装の偵察機を使った場合、円柱状の範囲から外れる、または偵察機の効果が切れてから10秒間表示される。 センサーを使った場合、球状の範囲に入った瞬間から範囲外になって3秒後まで表示される。 対空索敵弾では円柱状の範囲で効果が切れてから3秒間表示される。 設置物へのダメージについて 設置物にも耐久値が設定してあり、攻撃することによって破壊・除去することが可能です。 設置物への爆風ダメージについては、爆風が障害物を貫通して設置物にダメージを与えます。 ターレット、セントリーガンのリロードについて 各種ターレット、セントリーガンのリロードはブラストのリロードに左右されます。 リロードの早い腕の係数がそのまま適用されるということです。 ただし、ターレットは誰も乗っていない場合、最後に乗ったブラストのリロードが適用されます。 他にも細々としたことはあるが、一応これだけ知っていれば大丈夫・・・なはず。 次からは実際に初プレイをした人向けのページ 初プレイを終えて
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ソースはこちら 英語wikiのインタビューの記事 以下はグーグル翻訳をさらに意訳して書いたから正確じゃないと思います。参考程度にしていただけたら幸いです。 元のページではここに書いたものよりたくさんの質問をしているのでのぞいてみると面白いですよ。 作者のHodorowiczへのインタビュー カルチャーズ、ストロングホールド、そしてセトラーズなどはゲームデザインに影響を与えたましたか? 信じられないかもしれませんが、私はそれらのいずれかをプレイしていない。私は、ブラック&ホワイト、Anno、シムシティ、および Dwarf Fortress等をプレーした。 私はこのゲームの設計段階で、本当にこれらのゲームについて考えていなかったが、それらのゲームはおそらく私に影響を与えただろう。 大きな町を構築するためにどのくらい時間がかかりますか? 災害が発生しない場合には、約8時間ほどです。私はだいだいマップの1/8を埋めます。 さらに大きな町を作る際には数日かかると思っています。 町を構築することが目的なのか、またはただ遊ぶ事そのものが目的でしょうか? その両方です。 バニッシュドの社会は技術的、文化的にアップグレードされますか? いいえ。この時代は固定されています。ゲーム内ではシンプルなアップグレードはありますが、 産業革命を起こしたりする事はできません。 木の家を石の家にアップグレードする事ができ、より優れたツール、より良い教育、より良い服を作る事ができますが、 機関銃やマイクロチップを作ることはできません。 将来内政だけではなく戦闘も追加される可能性もありますか? 「その可能性はまだありますし、そのデザインもあります。しかし戦闘の追加の決定をする前に、プロトテストが本当に必要です」 とHodorowiczは言った。 協力プレーの可能については、Hodorowiczのタスクがあまりにも大きくなりすぎるので問題外です。 (Hodorowiczはインタビューの時点ですでに開発に5500時間を費やしているそうです。http //www.pcgamer.com/2013/12/19/more-banished-details-emerge-from-developer-ama/ 5500時間/24時間は約229日。) 私は城を築くことはできますか? まだできません。現在もっとも大きい建物はタウンホールです。 もし戦闘が追加された場合には、城や兵舎は確実に追加されるでしょう。 将来的にバニッシュドに追加がされる事はありますか? これは、現時点では可能ですが未定です。私は拡張のためのたくさんのアイデアを持っていますが、私も同様にプロトタイプを作成し、新しいゲームを作りたい。 リリース後の焦点は、MOD-kitおよび他のプラットフォームへのポートです。それが終了した後、私は次は何をするか決定します。
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京太郎「背景に溶け込んでかなり立ったが潮時だ」 京太郎「このままこの立ち位置に居るだけじゃ世界から消されちまうな」 京太郎「いつの間にかいなくなってました、なんてシャレにならねぇし……なんとか目立たないと」 京太郎「けどそうは言ってもなぁ、何からやれば……」 京太郎「奈良にでも行くか」 京太郎「ってことで奈良に行ってくるから」 咲「えっ……何言ってるの京ちゃん?」 京太郎「部長にはしばらく部活休むって言っといてくれよな」 京太郎「じゃ、後は任せた」 咲「意味わかんないよ!……ってああもういないし!」 ――――――― ―――――― 京太郎「おお、ここが奈良かー!」 京太郎「鹿ばっかと思ってたけど、空気美味しいし全然良いとこだ」キョロキョロ 京太郎「あ、せっかく来たんだしどうせならどっか名所でも回ってみてーな」 ?「………」テクテク 京太郎「お、丁度いいところに。ちょっとそこの人に聞いてみるか……すいませーん」 宥「………?」ブルブル 京太郎「!?」ビクッ 京太郎(な、なんだこの人?眼鏡にマスクにニット帽……怪しすぎだろ) 京太郎(それに……)チラッ 宥「えーと、私ですか?」 京太郎(マフラーって……) 宥「あ、あのぅ!」 京太郎「あっ、はい!」 宥「どうかされたんですか?」 京太郎「えーと……」 京太郎(……やっべ、あまりの衝撃に何て言おうか忘れちまった) 京太郎(何て言おうとしたんだっけ?) 京太郎「なんか山から吊るされるやつをテレビで見てやってみたいと思って来たんですけどどこに行けばいいですか?」 宥「山から吊るされるやつ……あ、ひょっとして大峯修行体験のことかな?」 京太郎「大峯修行体験?」 宥「ええ。ここから見えるあの"吉野山"って山でやっている筈ですけど……事前予約とかはしてますか?」 京太郎「え?……予約?」 宥「はい、確か参加するには予約が必要だったと思います」 京太郎「はぁ?なんだよそれ、面白くねぇなー」 宥「……ごめんなさい、お力になれなくて」 京太郎「いえいえ。どうもありがとうございました」 宥「あ、でも……」 京太郎「?」 宥「えっと、一応私の二つの下の子に山登りが趣味の子がいるんですけど……」 宥「もしお時間さえよかったら、お話しだけでもどうでしょうか?」 京太郎「是非、お聞きしたいですね」 宥「分かりました。ふふ、きっと穏乃も喜びますね」 京太郎(穏乃ちゃん?) 宥「あの、少しここから歩きますけど大丈夫ですか?」 京太郎「はい、大丈夫ですよ」 宥「つきました、ここです」 京太郎(旅館……?) 宥「どうぞあがってください」 京太郎「は、はい」 京太郎「失礼しまーす」ガラッ 玄「あっ、おねーちゃんお帰……り…」 宥「ただいま、玄ちゃん」 京太郎「?」 玄「はわわわわわ!?お、おねーちゃんが彼氏連れてきた?!」 宥「も、もう!違うよ玄ちゃん」 玄「なるほどなるほど……これは大変なことになってきた」 宥「……す、すぐに呼んできますので、少し待っててもらってもいいでしょうか?」 京太郎「あ、はい……お構いなく」 玄「……」ジーッ 京太郎「……」チラッ 玄「!」サッ 玄「~~♪」ピューイ 玄「……」チラッ 京太郎(チラ見してんの丸分かりだっての) 京太郎(手持無沙汰だし、何か話しかけてみようかな……) 京太郎「あの」 玄「っ!」ビクッ 玄「は、はい?どうしましたか?」 京太郎「あなたを見て思ったことがあるんですよ」 玄「……思ったこと?」 京太郎「ふむふむ」ジッ 京太郎「結構なおもちをお持ちで……」ゴクッ 玄「はうっ!?」 京太郎(……!?何言ってんだ俺は――――?) 京太郎(出会って三秒の人にセクハラ発言って、印象最悪じゃねーか!) 京太郎「す、すいません!今のは忘れてください!」 玄「……」 玄「君が私の仲間になってくれるなら、許してあげるよ」 京太郎「……仲間?仲間って何の?」 玄「だって……その……君もおもち好きなんだよね?」 京太郎「"君"も?」ピクッ 京太郎「じゃあ、まさか貴女も!?」 玄「うん。そこにおもちがあったらもう口にせずにはいられないよね」 玄「大体大きなおもちなんてそれこそ"揉んでください"って言ってるようなものだよ!」 京太郎「はぁ……それは確かに」 玄「だよね?私は間違ってないよね?」 京太郎(いや、色々間違っている) 京太郎(……と、凡人は思うだろうけど) 京太郎「はい。何一つとして間違ってないです」 玄「そう言ってくれるのは嬉しいな。なんだか私、君となら大きなことをできそうな気がしてきたよ!」 京太郎「俺もですよ」 京太郎(なぜなら……) 穏乃「すいません、遅くなりましたー!宥さんが言ってたお兄さんってあなたの事でいいんでしょうか?」 玄「君にだったら、私のおもちコレクションみせてあげてもいいかな」 京太郎「おもちコレクション?」 玄「うん。コレ」スッ 京太郎「えーと……スナップ写真ですか?」 穏乃「あ、あのー!」 玄「ふっふっふ…ただのスナップ写真じゃないんだよ」 京太郎「?」ジッ 京太郎「……なっ!こ、これは!!」 玄「そう!これは私がインハイで撮ったおもちをお持ちな子のおもち写真集なのです!」 京太郎「でもこれって盗撮なんじゃ……」 玄「こっちは永水の巫女さんのおもち」スッ 京太郎(俺はこの人に会うために生まれてきたのかもしれない) ツンツン 京太郎「え?」クルッ 穏乃「吉野山に登りたいお兄さんですかー!!?」 京太郎「」キーン 玄「あう!」キーン 穏乃「さっきからずっと呼んでるのに……玄さんも何やってるんですか」 京太郎(な、なんだこの小さい子!?つーか今ので何言ってるか全然分かんねぇ……) 京太郎(でもこの子……)ジー 京太郎(おもち無い上に……なんか優希に雰囲気ちょっと似てるな) 京太郎「俺と長野で一緒に暮らしませんか?」 穏乃「へっ?」 京太郎「何だか、あなたを無性に長野へ連れて帰りたくなりました」 穏乃「ちょ、ちょっとタンマ!いきなりそんなこと言われても……!」 京太郎(ま、そう思うのが普通だわな) 京太郎(でも俺は何としてもこの子を連れて帰りたい) 京太郎「なぁ」ガシッ 穏乃「ひゃい!」ビクッ 京太郎「どうしても駄目かな?」ボソッ 穏乃「ひうっ!」ビクン 京太郎(堕ちたな) 穏乃「…あっあっ……ああ」ヘナヘナ 穏乃「……ひゃ、ひゃい。ついていきまふ…!」 京太郎「へへっ、やったぜ」 玄「え?え?」 京太郎「あ、お邪魔しました。おもち談義楽しかったですよ」 京太郎「また機会があれば語り合いましょう」ヨイショ 玄「それはいいんだけどね……穏乃ちゃん担いでどこに行くの?」 京太郎「長野に連れて帰ります」 玄「ええっ!?ダ、ダメだよそんなの!」 玄「穏乃ちゃんは阿知賀の一員なんだよ!?そんなこと絶対ダメだよ!」 京太郎「本人が良いって言ってるからいいんじゃないですか?」 玄「あうっ……で、でもでも!」 玄「そんなの絶対ダメーーーー!!」 京太郎(うーん、このまま素直に帰してくれそうにないな……) 京太郎(何かいい案はないかな) 京太郎「じゃあ、あなたも長野に連れて帰ることにします」 玄「え、えとね?そう言う問題じゃないんだ」 玄「私たちは阿知賀の5人みんなで一緒に居ることが大事なんだよ!」 京太郎「はぁ……これ以上言っても無駄そうなんで、強硬手段に出ることにします」スッ 玄「っ!?」ビクッ 玄「ぼ、暴力はやめるのですキミ!」 京太郎「…」ガシッ 玄「ひっ……!」 京太郎「……お姉さん」 京太郎「どうしてもダメですか?」ジッ 玄「はう!?」 玄(え?!な、なにこの眼差し……吸い寄せられそう) 玄(ダメ、ダメ……!私も穏乃ちゃんみたいになっちゃう……!) 玄「離して!!」ドン! 京太郎「うおっと」 玄「はぁ……はぁ……!」 京太郎「はは、流石にそう簡単には堕ちてくれませんか」 玄「と、当然なのです!早く穏乃ちゃんを返して!!」 ガララッ 憧「ねぇ……そんな大きな声出してどうしたの玄?奥の部屋まで響いてたよ」 宥「何かあったの?」 玄「憧ちゃん!おねーちゃん!」 玄「だ、助かったぁ!早く穏乃ちゃんを一緒に取り返そうよ!」 憧「……シズ!?」 憧「ちょっとあんた何やってんのよ!シズを離しなさいよ!!」 京太郎(また面倒なのがきたな) 玄「憧ちゃん……!」 玄「これならなんとかなりそうだね!ねっ、おねーちゃん!」 宥「………」 玄「おねーちゃん?」 宥「ごめんね……玄ちゃん」 玄「えっ?」 宥「私、玄ちゃんや憧ちゃんよりも……京太郎さんの方が大事になっちゃったみたいなの」 玄「……何言ってるの?意味が分からないよおねーちゃん」 宥「本当にごめんね、玄ちゃん」 玄「あ、謝らないでよ……だっておねーちゃん何も悪いことしてないもん」 玄「だから今言ったことは嘘だよね?ねぇ?」ガクガク 京太郎(おもち師匠には気の毒だけど、ここに来る途中でその人はもう堕ちてたんだよな) 京太郎(それはいいとして、この子どうしようかな) 憧「はーなーしーなーさい!!」ギリギリ 憧「シズに触るなぁー!!」グイグイ 京太郎「なぁ、お嬢さん」 憧「何よ!?」 京太郎「一つだけ言わせてほしい」 憧「そんなことどうでもいいでしょ!いいから……!」 京太郎「好きになってもいいか?」 憧「」ピタッ 京太郎「好きだっ!!」ガバッ 憧「きゃ!?」 京太郎「好きだ!好きだ!大好きだ!!」 憧「はぁ!?ちょ、ちょっと!いきなり何なのよ!?」 京太郎「あーもうやばいって!すっげー好きなんだけど!」 憧「くぁwせdrftgyふじこlp」ボンッ 京太郎「何もかもが俺好みだ!もう離せねーからな!」 憧「……」 憧「……は、はい」 憧「こんな私ですけど……末永くよろしくお願いします」 玄「憧ちゃん!?」 憧「その、だって……こんなストレートに好きって言われたの…初めてだし」 玄「そんなぁ!」グスッ 玄「うう……こんなのないよ!酷過ぎるよみんな!」 玄「阿知賀麻雀部はどうするの!?また和ちゃんと遊ぶって約束は?!」 憧「長野に行けばいつも一緒に遊べるじゃん」 宥「うん。毎日和ちゃんとも麻雀ができるよ玄ちゃん」 玄「そういう問題じゃないよ!!」 玄「お願いみんな、正気に戻って!」 京太郎(この子だけ中々折れないな……こうなったら) 京太郎「もう長野に帰るか!」 玄「……えっ」 京太郎「それじゃ、行こうぜみんな」 宥「はい」 宥「あ、玄ちゃん。風邪ひかないようにちゃんとお炬燵切って寝ないと駄目よ?」 憧「また近いうちこっち戻ってくるからさ、心配ないって」 憧「ねーシズ?」 穏乃「……うーん」ムニャムニヤ 京太郎(何か静かだと思ってたら寝てたのか) 玄「……待って…待ってよ」 玄「おねーちゃん……穏乃ちゃん……憧ちゃん」 玄「おいていかないで……!もうあの教室で一人にしないでよぉ……!」 玄「一人はやだよぉぉぉぉぉぉぉ!!」 ―――――― ――――― 晴絵「そういや、灼と玄って同じクラスだっけ?」 灼「うん。そうだけど何で?」 晴絵「あんた達さ……同じクラスの割に麻雀部に入るまであんまり話したことなかったでしょ?」 灼「それは……」 晴絵「ま、私の言いたいことはそんなことじゃない。とりあえず同じ二年同士、来年は最上級生だ」 晴絵「今の内に玄ともっと仲良くなっておいたほうがいいかもねってこと」 灼「仲悪いわけじゃないけど……そうだね。私、玄は結構好きだから」 ――――――― ―――――― 咲(京ちゃんが学校サボりだして結構経ったなぁ) 咲(もう部長も優希ちゃんもカンカンだよ……京ちゃん今日こそ部活に来させなくっちゃ) 咲「京ちゃーん」ピンポーン ガチャ 京太郎「はーい……って咲か。どうしたこんな朝っぱらから」 咲「どうしたって、迎えに来たんだよ。京ちゃんが学校サボらないように」 京太郎「お前は幼馴染か」 咲「幼馴染だよ!?」 穏乃「京太郎ー!おっはよー!」バッ 京太郎「うわっ!」 咲「へっ?」 京太郎「……おい穏乃!!いつも言ってるだろ、毎朝抱き付いてくるのやめろって」 穏乃「えーだってこうしないと今日のエネルギー補給できないじゃん」スリスリ 京太郎「ったく。で、それで何の話だったっけ?」 咲「……えーと、とりあえず聞きたいんだけどね?何で高鴨さんが」 憧「ちょっとシズ!京太郎も!早くしないと遅れ………ってお客さんか」 憧「失礼しましたー」ソソクサ 咲「!?」 宥「みんなー、朝ごはんできたよ。あったかーいうちに……」 咲「!!?」 宥「あっ……えーと、清澄の大将さんでしたよね?」 咲「こ、こんにちは」 宥「丁度よかった。今できたところなのでご一緒に朝ごはん食べていきませんか?」 京太郎「そうだよ咲、宥さんの飯めっちゃ上手いんだぜ?」 咲「いや……遠慮しておきます」 宥「そう?残念……また機会があったらいらしてくださいね」 咲「……じゃあね、京ちゃん。私先に行くね」 京太郎「え?あ、おう……ごめんな咲」 咲「いいよ別に。また今度ね」ニコッ 咲「じゃさよなら、京ちゃん!」 京太郎「おう、また今度な!」 咲(当然奈良に行って帰ってきたと思ったら……何アレ) 咲(今後、あんまり京ちゃんとは関わらないようにしとこ) End
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2013-06-07 オゲロフィーバーナイト テーマ:子育て ※ ゆいたんの胃腸風邪がうつったちゅいママ、ちゅんたんがパンを食べたいというので 吐き気と戦いながらなんとか作って食べさせる 2013-06-14 ガチャ 一歳九ヶ月。 テーマ:ゆいたん ※ あせもに悩まされるゆいたん(ひどい湿疹写真あり) 2013-06-21 妊活ウィーク。 テーマ:ゆいたん ※ 子供連れは遠慮してという不妊外来にゆいたん連れで通う