約 106,068 件
https://w.atwiki.jp/otassya2/pages/5461.html
上野 笑う木霊 レベル:数 34〜37 1〜7 種類 餓鬼 構成 名前 種類 レベル 初期付与 使用技 笑う小木霊 餓鬼 陽気な小木霊 餓鬼 小木霊 餓鬼 唱う小木霊 餓鬼 備考 黄色字NPC 陽気な小木霊のレアポップ 特徴 詠唱の韻、叩き割り・壱、呪いの影・弐 雷撃・弐、治療・参、全体治療・壱使用 生息地域 上野:ほ-ホ へ-ハ ドロップアイテム 仏の道悟り改 木霊の歓び 木霊の哀しみ 注意事項 レアPOPな為 常時いるわけではないので注意が必要 約0.5〜3時間 その他情報 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/howl/pages/196.html
▼ 資料 █ 繪師: あざみ野圭二 █ 繪師(英文): Azamino Keiji █ 同人筆名:Sparkling Snow (ゆーきぃ) █ 網站: Today s Fruit http //yukiiru.way-nifty.com/ █ 繪畫特徵: ▼ 作品 █ 漫畫: 一緒にいてね ハチミツ入りのひみつ 夢想花 ―むそうばな― immature イマチュアー █ 雑誌: █ 商業CG: █ 同人CG: ▼ 其他
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/7333.html
autolink() VR/W22-074 カード名:羽型のあざ カテゴリ:イベント 色:赤 レベル:2 コスト:2 トリガー:0 あなたは自分の控え室の「謎の存在 アローン」を1枚まで選び、舞台の好きな枠に置く。このカードを思い出にする。 【永】このカードと同じカード名のカードは、デッキに10枚まで入れることができる。 【永】記憶思い出置場にこのカードがあるなら、あなたの「謎の存在 アローン」すべてに、パワーを+1000。 あと……六本…… レアリティ:C illust. 13/06/03 今日のカード。 謎の存在 アローンをリアニメイトした上でパワーパンプも行える便利イベント。 謎の存在 アローンを手札から出すのと同じコストでクロック増加のデメリットを回避できるため、可能ならこのカードの効果で登場させたい。 また、このカード自体10枚まで投入できるため、謎の存在 アローンのパワーの最大値は20000となる。コストが軽いわけではないのでそこまで溜めることはできないだろうが、2~3枚程使えれば十分なパワーを発揮できるだろう。 通常、この手のイベントは投入しすぎると手札でかさばって困ることも多いが、そっけない応答 れいの効果で手札交換の種にできるのである程度は腐りにくい。 ・関連カード カード名 レベル/コスト スペック 色 備考 謎の存在 アローン 2/2 10000/2/1 赤 そっけない応答 れい 0/0 1000/1/0 赤
https://w.atwiki.jp/83452/pages/4044.html
えんとらんす! 唯「玄関まで来た・・・あの変な人も追ってこない・・・」 周りを見回しても荒れた金庫と、さっきの扉の他に、先ほどの通路しか見当たらない 唯「さっき閉じた扉・・・」 唯「(お願い、開いて・・・!)」 扉はまるで鉛でできているかのごとく、びくともしなかった それがトイレのドア、事の発端を少しでも想起してしまって 唯「もう泣きそうだよぉ・・・」 その後外に出られそうな場所を探すうちに、鍵のついた扉を見つけた 唯「ここも・・・開いてないかな・・・」 半ば諦めながら軽くドアノブに手をかけると、 まるで誰かが既に開けていったようにあっさりと開いてしまった 唯「うわわっと」 精神的にも身体的にも疲労、脱力しきっていた唯は、突如の出来事に躓く 唯「いたぁ・・・」 唯はまた力なく、しかし急ぎ歩き始めた 階段を上るとまた扉、開けて進むと楽器倉庫のようなものが見えた 唯「わ、楽器が一杯・・・」 唯の興味は楽器に惹かれ、恐怖心などすっかり忘れてしまっていた 唯「これなんだろ・・・ギターにちょっと似てる・・・けどすっごいでかいね!」 しかし、その瞬間激しい金属が響きわたる 唯「っ!!」 すぐ近くの楽器ケースに身を隠す、"誰かきた時"に見つけられないように 次いで足音が聞こえてくる 唯の心臓の鼓動は血を逆流させるように 頭の血が下がりつつも激しく脈を打っていた 誰か、楽器ケースの裏に足音が弾んだ 「・・・見つけた!」 唯「いやっ・・・!!」 唯「やだよこないでーっ!!」 全力でケースやら何やらとにかく投げつける 相手が怯んでくれることを祈って しかしその抵抗は無意味であることに、すぐに気づいた 気づかされた 楽器ケースを盾に飛来物を防ぎきった誰かは、顔を少し覗かせた 紬「ゆ、唯ちゃん! 私よ、紬よ」 唯「や・・・あ・・・む・・・」 唯「ムギちゃん・・・!」 少しだけ視野が広くなった気がした ひとまず紬と合流した唯は、少しずつ平静を取り戻していった 唯「ムギちゃんがいてくれてよかった~!」 紬「唯ちゃん一人だと心配だものね・・・」 紬「・・・唯ちゃん」 唯「ほえ?何?」 紬「せーの、の合図でこの荷物の山を思いっきり押し倒して」 唯「えっ?」 紬「いいから、ね?」 唯は近くから、鈍重で聞き覚えのある足音が聞こえていることだけ理解した 息を潜め、こちらに向かってきているであろう人物の登場を待ちかねる 私は大きな音を出すと彼らが反応することをよく知っている もちろん、彼らに限らず普通の人ならば物音に気づくのだろうが、 彼らは取り分け音によく反応する たとえ屋敷の隅と隅ほどの距離があっても、だ 不安も恐怖も持ってなどない 私はこの作戦を成功させる自信もある 一歩、また一歩と足音が近づいてくる 焦ってはいけない、しかしこちらの反応が遅れればこちらが危ない 紬「(ピンチはチャンス・・・もう二度と使わない言葉だと思っていたけど)」 彼女にはある種の自信に満ちていた 明らかに足音の持ち主が部屋に踏み込んだ その体格と、その手に持った物の重さから、足音はかなり響くのですぐにわかる 紬「・・・唯ちゃん」 唯「うん・・・!」 彼はここに私達がいることを半ば確信している そして刺せる、優越感、圧倒的支配感を感じた彼は意気揚々と槌を振り上げるだろう 大振りで、一撃でこちらを仕留められるほどに 攻撃にかける重きが大きいほど防御的な面は脆くなるもの、考えているうちに、足音はすぐ近く 紬「せーの、で!!」 身を隠したケースの反対側、足元から砂利が擦れる音がした 紬「てええええい!!」 唯「おりゃーっっ!!」 大男「!?」 激しい騒音の直後、そこにいたであろう大男はケースの下敷きになり、気絶していた 唯「倒しちゃった・・・?」 紬「まだよ、まだ倒せてはいないけど・・・」 唯「え~・・・タフ・・・」 路を4つ、足音が駆け抜けていく 紬「とにかく遠くまで離れましょう、しばらくしたら彼は起き上がるわ」 唯「う~また追いかけられるのかぁ・・・ 本当に鬼ごっこだね・・・」 紬「どっちにしてもしばらくは起きそうにないし、屋敷を出ましょ?」 唯「でも、出口は鍵がかかってて・・・」 紬「これ、なーんだ?」 唯「あっ・・・鍵!」 紬「ロッカーの中に入ってたの、誰が置いていたかはわからないけど・・・」 唯「そういえばロッカーが結構荒れてたような・・・?」 紬「ちょっとね、かの男に追いかけられてて時間がなかったから・・・」 唯「ええっ!?じゃあホールにいたのってムギちゃん!?」 紬「唯ちゃん、もうちょっと声小さくね?」 唯「ラジャー・・・!」 二人は音なく階段を駆け下りていった 紬「唯ちゃん」 唯「なあに?」 紬「ホールにいた人ってどんな人?」 唯「ムギちゃんじゃないの?」 紬「ええ、私じゃないわ・・・でもホールにいたなら一度会ってるはずなんだけど・・」 唯「おかしいなぁ・・・あずにゃんにしては背が高かった気がするし・・・」 紬「でもいなかった、ということは無事ね 私達は一度出て作戦を練りましょ?」 唯「う、うん」 げんかん! 紬が手にしていた鍵で扉を開錠する 鉛のように重かった扉も、今はたやすく開くようになった 紬「これで逃げ場は確保できるわね」 唯「・・・あ」 無意識のうちに放っていた言葉から、一つの問題要素を思い出す 唯「あずにゃんがまだ見つかってないよ!!」 紬「えっ!?・・・梓ちゃんもこっちにきてるの?」 唯「多分・・・でも私と一緒に吸い込まれてるからこっちにいるはずなんだけど・・・」 紬「ちょっと大変なことになったわね・・・」 唯「もし屋敷の中にあずにゃんがいたら・・・!」 紬「唯ちゃん、私達は外にでましょう」 唯「あずにゃん置いてけぼりにするなんてできないよ!」 唯「た、たしかに私、一人じゃなにもできなかったけど・・・」 唯「誰かと一緒にいられるだけで落ち着くから・・・だから・・・」 紬「落ち着いて唯ちゃん、屋敷の中にはもう一人、私達のような人がいる」 紬「もし梓ちゃんが屋敷にいるなら、その人と合流する可能性も低くないわ」 紬「私達は、屋敷を任せて外を探したほうが効率的かつ安全だわ」 唯「よくわかんないぃ・・・けどムギちゃんがそういうなら・・・」 紬「うん、必ず見つけてあげよ?」 紬「(今回は私一人じゃない・・・絶対に犠牲者を出すわけにはいかない・・・)」 唯「・・・?」 雨も止んだ外はまた違った景色に見えた 人一人おらず、ゴーストタウンそのものであるこの小さな街のどこに、探し人がいるのだろうか 途方に暮れ、不安と焦燥感に悩まされていた しかし諦めるわけにはいかないのだ 愛する後輩のためにも、きっと待ってくれている仲間達のためにも・・・ 唯「私、ちょっと見てきたい場所があるんだ」 紬「えっ?」 唯「ムギちゃんは外を探してて、私ちょっと行ってくるから」 紬「唯ちゃん!唯ちゃん!!」 唯「(なんとなく、あの女の子が似てる気がしたんだ)」 唯「(さっきみた写真・・・もしかしてあの女の子じゃないのかな・・・)」 寝伏したままの扉を踏みならしながら、再びあの部屋へと向かう あのへや! 唯「どこだどこだどこだ・・・!」 唯「あった!!」 写真に写っている女の子は、少し幼くかったが、たしかにあの女の子の顔と酷似している 写真の縁に刻まれた名前、メイ・ノートン 唯「このこメイちゃんっていうのかな・・・?」 唯「・・・ん、新聞?」 新聞の内容は― 遠く、しかし近く この家のどこか あの足音が再び聞こえてきた 唯「また・・・!?」 近くに衣裳部屋のようなものがあり、咄嗟に息を潜めて隠れる 唯「(くるなくるなー・・・)」 しかし願いも虚しく大男は現れた 気が動転し、吐き気も襲ってきたが、今は息一つ乱すことはできない 唯は、極限の状態で気配を消していた 大男は帰っていった 想像していた以上にあっさりと・・・ 唯「(私以外といけるんじゃないかな・・ははは・・?)」 物音を最小限に抑えて新聞の続きを読んでいくうち、唯はある事実を知った 知ってしまったのだ、彼女の正体とあの大男の正体を 唯「これって・・・」 唯は驚きを隠すことなどできなかった しかし、驚きをさらに加速させる出来事が起こったのだ ”出来事は立て続けに起こる” 上の階から悲鳴、しかしどこか聞いたことがあるような声のトーン・・・ 唯はごく少ないヒントであるにもかかわらず、それを特定した 唯「あずにゃんが・・・危ない!!」 にかい! ドアの前にいたツインテール、間違いなく探しに探した、あの人だった 唯「あずにゃん・・・!」 しかし、ツインテールしかわからなかったのには理由がある その精緻であろう顔へ送った視線を遮ったのは― 槌を片手にうすら笑う大男、ハンマー男とでも呼ぼうか 手にしていた槌を振り切ったと思えば、 ツインテールの探し人はドアを小気味いい音と突き抜けて、軽々と吹き飛ばされる 唯「!!」 唯「このぉ・・・!」 無理を承知でその手の槌を奪おうと掴む ハンマー男はそれをあざ笑うかのごとく捻じ伏せてみせた 唯「うぐ・・・」 ハンマー男「まダネズミがイヤガッタカァ・・・」 ハンマー男「お前モ殺シテヤ ウグッッ!?」 男の声を遮ったのは、扉から突如として飛来した椅子が命中したため そして体制を立て直そうとした男を再び黙らせたのも ツインテールが突如飛来・・・梓が捨て身のタックルをしかけたため であった 梓「唯先輩・・・?」 唯「あずにゃん・・・!!」 目の奥に氷が引っかかったような感覚と共に、視界が滲んでいく 唯はやっと愛する後輩と合流することができたことに涙を流さないわけにはいかなかった 梓「よかった・・・無事だったんですね!」 唯「あうう、心配したよおお!!」 抱擁しようにも、梓が打ち付けられた槌の跡を見ると、とてもそれはできなく、酷く悔しかった 感動の再開も程々に、ここからなる最悪の状況を回避しなければならないことを二人は気づいている 唯「この人気絶してる・・・よね?」 梓「はい・・・多分・・・」 唯「急がなきゃ・・・」 梓「私もこの家に用があるんでした・・・えっと・・・いたた・・・」 梓が傷を気にしているのを横目に、唯は思考を張り巡らせる 唯「(あの女の子はやっぱり幽霊だった)」 4
https://w.atwiki.jp/odiobr/pages/64.html
「失態だ」 アスラ王はこの殺し合いの場にたどり着いてから、即座にそう呟いた。 神の千年王国、カテドラル。 それを破壊ないし制圧し、混沌による支配の始まりの地とするために送られた軍団。 しかし軍団はその目的を果たすことなく壊滅し、統率していた者達も命を落とした。 たった一人の、少年の手によって。 そして、更なる失態へと続く。 よりによって討つべき「神」とやらにどこかわからぬ場所へ連れてこられ、殺し合えと命じられた。 今、自分の命は他者に握られている。 刃向かえばあの場所の力無き人間と同じ末路を辿るだけ。 かといって、殺し合うと言うことは「神」に従うという事。 討つべき相手の思い通りに動く事など、彼には考えられない。 もし偽りの忠誠を誓い、生き残った自分と「契約」する為に神が出て来たとしても、それを一人で討伐できるほどの力が有るわけでもない。 では、何かしらの形で生き残る道を選ぶか? 一度任務に失敗し、何かしらの手段で蘇った無能を再び使うほど、統率者は馬鹿ではない。 失ったはずの命を取り戻した所で自分の失態が消える訳ではないし、信頼を取り戻すことなど出来るわけもない。 どの面を下げようが、既に失態に失態を上塗りしている自分が生き残る道などない。 そう、自分は既に死んで然るべき命。 この場でどのように振る舞おうが、それは変わらない事実だ。 アスラ王は、かつて支配しようとした神の王国と瓜二つの建物の前で、ただ立ち尽くす事しか出来なかった。 「クズは嫌い」 あの時、彼女はその一言だけ残して自分の前から消えた。 全ては自分の無力さが招いたものだと分かっては居たものの、同じ年頃の少女に見下された現実には耐えられなかった。 あの日から鬼のように力を求め、雑魚を散らしながら賞金首を追い求めていた。 だが、間に合わない。 いつも後少しという所で、あの少女が先に賞金首をかっさらって行く。 「残念でした」とあざ笑うように、常に一歩先にはあの少女が居た。 先を越される度に、更なる力をつけることを彼女は誓った。 だが、ついに彼女は少女に追いつく事は出来なかった。 彼女が力をつけながら奔走している間に、少女が自分の敵を取ってしまったからだ。 完全な敗北、己の無力さが招いた結末だった。 彼女は誓った。 いつか、あの少女を上回る力を手に入れると。 そのためには、泥水や他人の血を啜ってでも生き残ると。 神だろうが何だろうが構わない。 人を殺さないと生き残れないというのなら、人を殺して生き残る。 それがまた自分の血となり肉となり、力となる。 それだけの、こと。 始まりは一陣の風。 忍のような脚捌きでアスラ王に接近し、その首を刈り取らんと呪われた楽器が振り抜かれる。 だがアスラ王はしっかりと襲撃者の姿を捉え、その太刀筋を逸らしながら腹部に一撃を叩き込む。 ぼんやり立ち尽くしていたというのに、とっさに接近を察知し、迎撃をこなすことが出来たのは流石高位の魔族といった所か。 重い一撃を食らいながらも襲撃者は体勢を崩すこと無く着地する。 「人間よ、なぜ戦う」 アスラ王は襲撃者に突然問い掛けた。 殺し合いのこの地で、なぜそんな事を聞こうと思ったのかはわからない。 襲撃者の足が止まり、じっと前を睨みつけた。 「ここはそういう場所、いやここじゃなかったとしてもそう。 戦わなければ生き残れないし、弱者はただ朽ちるだけ。 私は朽ちずに生き残りたい、新たな力を身につけたい、だからこの場で何をしてでも生き残る!」 アスラ王の問いは襲撃者の少女の心の何かを紐解いたようだった。 流れ出すように少女の口から言葉が溢れる。 「生きたい、あたしは生きたい。でも今のあたしじゃ弱くて生き残れない。 弱くちゃ敵討ちも何もできない、生きることすら許されない。 だから、だから生き残るために私は力が欲しい! その為なら私は悪魔にでもなる! 神だろうが何だろうが利用する! 生きて、生き続けて私が世界の頂点に立つんだ!」 一息に言い切った少女の眼には涙が浮かび、肩で呼吸する程に息は上がっている。 その姿をまじまじと舐め回すように見つめた後、アスラ王は小さく呟いた。 「力が、欲しいか」 先ほどより、重く響く声でアスラ王は少女に問う。 「力が、他を圧倒する力が欲しいか!?」 声を荒げながら、アスラ王は問いかけ続ける。 「欲しい! どんな力でも良い。あたしは、あたしは力が欲しい!」 襲撃者はアスラ王に負けぬ勢いで、答えを返した。 その様子を見て、アスラ王は微笑みながら手招きした。 「欲しければくれてやる、ついてこい」 神の千年王国、カテドラル。 かつて支配しようとしたその建物の入り口に、アスラ王と少女は居る。 「私もかつて、貴様のような人間に出会った事がある」 アスラ王は少女を導きながら、一人語り始める。 「奴も全てを掌握する力を欲し、その力のために身を捧げた」 過去を振り返り、どこか遠くを見つめる目でただただ語り続けていた。 「だが奴も私も、私の軍隊すらも全員が敗れた。一人の少年が持っていた、人間の未来を求める力にな」 アスラ王の声色が少しだけ荒くなった。 怒りにふるえている、というより怯えていると言うのが近かった。 「私は課せられた任務を失敗した。どういう訳かこの場に蘇ったが、課せられた任務を失敗した私が今更どう足掻こうが私は生きる事など出来ぬ」 しばらく黙ってついていくと、何やら怪しげな施設にたどり着いた。 アスラ王が「予想通りだな」と小さく呟いた。 「……邪法の中の禁忌、人体合体を知っているか」 ふとそこで、アスラ王が話題を変換させる。 少女は首を素早く横に振った。 「人間に魔の力を宿す禁忌だ。大抵の人間は魔の力に抗えず、悪魔として生まれ変わってしまう」 ゆっくりと言葉を紡いでいたアスラ王は、そこで素早く少女へと向き直った。 「だが、強い意志があれば。人間として姿を保ちながら悪魔の力を使役することができる」 アスラ王は少女にずいっと近寄り、その瞳を見つめる。 「私と共に刃となり世界を変えようとした者が見せた力への姿勢。 私をかつて打ち破った者の未来を求める眼差し。 それだ、それこそが人間の持つ世界を破壊する力! 人間にしか持ち得ない変革の力だ!」 大きく笑いながら語り、少女へと一本の指を指す。 「死に行く者を糧にして生きる、そうだろう? ならば我が命、そして力を貴様に託そう。 私の力を、その身に宿してみせろ。 もし、貴様の意志が弱く飲み込まれればそれだけのこと。 我が力を扱う事が出来れば、人ならざる力として貴様の糧になるだろう。 貴様の意志があれば、世界も、運命も、神をも打ち破れるだろう! もしその力、それすらもいらぬというなら、私を斬り伏せていけ!」 他を圧倒する覇気を纏いながら、アスラ王は再び少女に問いかける。 「もう一度問うぞ。我が力を、その身に宿す覚悟はあるか?」 一般人なら圧倒されて気絶してしまいそうな空気が重く圧し掛かる。 それでも、少女は臆する事無くアスラ王を睨み続けた。 唾を飲み込み、ゆっくりと口を開いた。 「その力、あたしの物にしてみせる」 アスラ王が、もう一度笑った。 邪教の館、悪魔を合体させて新たな悪魔を生み出す装置を扱う場。 装置自体は珍しい物ではないが、その扱いに関しては心得のある者にしかできない。 幸いこの場にはその心得のあるアストラル体のような者がいたため、様々な手間を省くことができた。 アストラル体の話によれば、あの少年のように悪魔を操れる装置がこの場に何台かはあるらしい。 持っていない自分達には関係ない話だが、あらたな悪魔を生み出すにはここ、カテドラルを訪れねばならないということだ。 ついでに少女に悪魔の存在、そして悪魔合体の概要を説明した後に、アストラル体へと本題を切り出した。 「私とあの娘で、人体合体を行ってくれ」 アストラル体は、少しノイズを発しながらも素早く応えた。 「承知しマシた、でハコチらへドウぞ」 アストラル体に導かれるまま、悪魔合体の装置へと導かれる。 「待て」 そそくさと装置へ入ろうとする少女を、アスラ王は呼び止める。 「最後に名を聞かせろ。この私を魅了するほどの力の追求者の名を」 自らの力を扱い、世を変えていく人物。 アスラ王はその名を問いかけた。 「ミシカ、ミシカよ」 そう言い捨てると、ミシカは駆け込むように装置に入り込んだ。 「その名、しかと刻んだぞ」 後を追うように、アスラ王も片側の装置へと入って行った。 満ちていく。 空気のように透き通っているようで、血のように濁ってもいる。 サラサラと流れる水のようで、ドロッとしたシロップのような感覚もある。 その「水」が全身を包み込んで行く。 体に入り込まれる感覚。 体が溶かされる感覚。 体を焼かれる感覚。 激痛と快楽と心地よい疲労。 その全てに抗い、その全てを受け入れる。 できないハズの呼吸を繰り返していくうちに、自分がボロボロと朽ちて行くのが見えた。 それでも自分を失わないよう、彼女はひたすら全てに抗い続けた。 二つの空の装置。 その中央に位置する魔法陣に、血と肉と骨が入り混じった柱が立ち上がる。 天すら突き抜けんとする勢いの柱は、やがて魔法陣へと飲み込まれていった。 そこに残っていたのは、ひとりの金髪の少女。 声が、重く響く。 「これが魔の力、知識、記憶。あたしの知らない、知りえなかった力」 たったひとりの空間で、流れるように語り続ける。 「あは、ははは。ハハハハハハハハ!!! 分かる! 全身に染み渡り、押さえても押さえても溢れ出そうとする力が! これが、これが"生き残る"力!!」 笑う、笑う、笑い続ける。 まるで壊れた玩具のように。 確かな狂気を纏いながら、至って平然と笑い続ける。 「私は絶対に生き残ってみせる、この――――」 息を吸い込む。 ギロリとした目を輝かせながら、この世の全てを震わせる気を纏い。 「マハ・ヴィローシャナの力を持って!」 高々と叫んだ。 【F-1/カテドラル1F・邪教の館/深夜】 【アスラ王@真・女神転生Ⅰ 死亡】 【ミシカ@メタルマックス2:リローデッド】 [状態]:健康 [装備]:ストラディバリ@真・女神転生Ⅰ [道具]:基本支給品*2、不明支給品(1~5、アスラ王の物を含む) [思考・状況] 基本行動方針:生き残る 第一行動方針:力を手に入れる [参戦時期]:仲間になるタイミング以降(仲間にはなっていない) [備考]:アスラ王と合体しました、知識と力を引き継いでいます。詳細は後述の書き手にお任せします。 013:心閉ザセシ鉄棺 投下順 015:子供達のためのおとぎ話 013:心閉ザセシ鉄棺 時系列順 015:子供達のためのおとぎ話 初登場 アスラ王 GAME OVER 初登場 ミシカ 025:天を仰いで
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/11185.html
曇天に笑う 登場人物 コメント 唐々煙による日本の漫画作品。『月刊コミックアヴァルス』(マッグガーデン)2011年3月号から2013年6月号まで連載された。 なお『曇天に笑う 外伝』と前日譚となる『煉獄に笑う』が2013年12月発行の『時代劇活画伝 斬』(マッグガーデン発行、アニメイト限定発売)に掲載された後、『煉獄』は2014年1月25日より、『外伝』は同年2月25日よりそれぞれウェブコミック配信サイト『WEBコミック Beat's』にて連載を開始している。 2014年にテレビアニメが放送予定。 登場人物 エムリット:曇 天火 ユクシー:曇 空丸 アグノム:曇 宙太郎 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/nanahamakoku/pages/32.html
あざみない鉄道(あざみないてつどう、英:Azaminai Railway)は、海内県(みないけん)で鉄道事業を運営する鉄道会社。県内最大の鉄道事業者である。 概要 海内県で鉄道事業を展開する事業者としては最大手であり、県内海側都市圏〜内陸都市圏のほか県内の複数の都市で鉄道路線を運営している。 元々の社名は海内鉄道であり、県内の内陸〜海側を結ぶ目的で設立され、内陸側の枝沙季鉄道及び海側の翠浪鉄道と直通運転していたが、後に合併し、あざみない鉄道と改称した。なお、枝沙季バス及び翠浪バスは、それぞれ枝沙季鉄道と翠浪鉄道のバス部門であった関係で、一部路線において提携関係にある。
https://w.atwiki.jp/seitokai_ss/pages/49.html
この世界には≪魔武器≫が存在し、それに選ばれし者は≪魔法≫を使えるようになる。生徒会役員である椎名深夏、およびアンチ生徒会である『十人生徒会』は≪魔力≫を持っており、≪魔法≫を使うことができる。 だが、無条件に使えるわけではなく、強力な≪魔法≫であればあるほど、その代償としての≪制約≫は大きい。 それは、≪魔法≫を用いた戦闘の際は必ず、『かっこよく』闘わなくてはならないというもの。 そう、かつての英雄たちが活躍した伝記や神話のように、正々堂々、華々しく、熱く戦わなくてはならない。 ≪魔力≫を持つ者はその≪制約≫によって≪魔法≫、さらには身体能力が制限されてしまう宿命を負っているのだ。 つまり、この世界には≪魔力≫だけでなく、総合的な戦闘力を左右する≪パラメータ≫がある。 これは『武士道』『英雄力』『パワーオブジャスティス』など、時代や場所に伴う価値観の変化によって重視される事柄は変わり、当然、名称も変化し続けてきた。 そして今やその『かっこよく』を表す≪パラメータ≫はこう呼ばれている。 ≪中二力≫と。 ≪中二力≫とは、いわゆる中二病な行動や、中二病作品にありがちなことをすると上昇するパラメータで、これの上昇・下降は戦闘に大きく影響する。 さらに≪中二力≫は次の戦闘に持ち越すことができる。 ≪中二力≫アップ項目(一部) ・見た目はカッコよく。 ・自分に「二つ名」を付ける。 ・武器や技にもそれっぽい名前を付ける。 ・自分の能力を相手に説明する。 ・最初からは全力で戦わず、逆転劇を演出するようにする。 ・「背中ががら空きですよ」 ・誰かを攻撃から庇って、傷つき倒れる。 ・負けそうな時、あるいは大技を繰り出すときに回想を挟む。 ・敵にとどめは刺さない ≪中二力≫ダウン項目(一部) ・最初から全力 ・不意打ち、闇打ち、人質、背後を攻撃(ただし、「卑怯」キャラはその限りではない)。 ・遠距離狙撃 ・「これで終わったな」 ・一人を集団で攻撃 ・弱者をいたぶる などなど。これらはほんの一部であり、後付け設定が出てくるかもしれないがそれは作者の都合だと思って許してほしい。 風吹き荒れる屋上に、一人の少女と一人の大柄な男が対峙していた。 二人の間にはピリピリとした空気が張り詰める。 「ずいぶん俺たちを嗅ぎまわってるようだな。生徒会副会長・椎名深夏」 「アンタが『十人生徒会』か」 「そうだ。俺がアンチナンバー7、『恐喝のリキヤ』だ。 俺たちは今の堕落した生徒会を駆逐し、新たな生徒会でこの学園をもっといい方向に導こうとしている。それを邪魔するというなら、容赦はしねえ」 リキヤは筋骨隆々の男で、首からは緩いネクタイと十字架を模った銀のネックレスがぶら下がっている。あ、これ伏線ね。 「あたしにはこの生徒会を、この学校を守る役目がある。悪いけど、倒させてもらうよ」 だったら二人とも真正面から挑むなよというツッコミはあるだろう。 しかし≪中二力≫ バトルはすでに始まっている。もしこれが不意打ちや数で圧倒するなど姑息な手を使えば、自分の≪中二力≫は下がる。しかも相手が「こんな卑怯な手には負けない!」と正義の味方っぽく叫べば≪中二力≫は上昇し、簡単に姑息な手段を突破してしまうだろう。しかもその突破の勢いで攻撃されては、≪中二力≫の下がった自分はひとたまりもない。 ゆえに、周りくどいようだがタイマンにならざるを得ないのである。 「それから、今のあたしは『椎名深夏』じゃねえ」 ビシッと相手を指差し。 「正義を愛する世紀末の救世主・閃閃風神。またの名を『ディープサマー』だ!!!」 あんたはいくつ呼称を作れば気が済むんですか。とにかく、ここで深夏の ≪中二力≫はアップし、≪魔法≫を使うには十分になった。 深夏は居合抜きの構えを取って叫ぶ。 「『倒魔神浄』!!!」 光とともに深夏の手に≪魔武器≫である、鞘に包まれた日本刀が握られる。それはすべての≪魔法≫を切り裂く(深夏曰く)伝説の刀。名前の由来はもちろん某幻想殺しの人。ちなみに刀のイラストは10mo版漫画を参照してほしい。 「ふん、ならば潰すまでだ。『恐喝のリキヤ』の恐ろしさ、骨の髄まで味わえ」 対するリキヤも≪中二力≫を高めたのち、右手右足前の剣道の型を作り、叫ぶ。 「『業火紅蓮』!!!」 手にするは80㎝ほどの両刃の大剣。しかしリキヤは軽々と構えている。 先手必勝、とばかりに深夏が気合いとともに袈裟切り。 「おらああああああっ!!!」 それをリキヤは剣で受け止める。 「ふん、軽いな」 つばぜり合いにすらならず、深夏ははじき返される。 「くっ・・・」 数歩下がって深夏は距離を取る。 「どうした、ディープサマー、それで本気か?」 「そっちこそ、本気じゃねえだろ」 「なに?」 「あんたはまだ手を抜いてる。そうだな・・・例えば、そのネックレスが拘束具になっている。違うか?」 ここで深夏はリキヤの≪中二力≫ダウンを狙う。 そう、≪中二力≫バトルにおいて逆転劇を演出する常套手段として封印具・拘束具を使用することが多い。しかしこれは、サプライズだからこそ効果があるわけで、先に「それはパワーアップのカギだ」といってしまわれては効果が半減である。 しかし 「くっくっく。残念だったな。これはただの飾りだ」 そう言ってリキヤはぶち、とネックレスを外して放り投げる。 「なん・・・だと・・・」 深夏の読みが外れた!これはカッコ悪い。ゆえに≪中二力≫はダウンした。 対してリキヤは余裕の笑みを浮かべて。 「じゃあお前の場合は、その髪止めか?」 「くっ」 言われた通り髪留めをはずす。 ゴゥッ とSEがつきそうな感じで深夏からパワーアップっぽいのオーラが出る。 「ばれちゃあしょうがねえ。そう、この髪止めによってあたしの力は半減されていたのさ!」 ここでパワーアップ+美少女度増加により≪中二力≫がドーンとアップ! 深夏は髪をなびかせ、刀を構える。 「こっからが本番だ。目ぇ閉じるんじゃねえぜ」 刹那、リキヤの視界から深夏が消える。 「・・・!どこに・・・!」 驚愕するリキヤの左首すじに、背後から刀があてがわれる。 「遅えな」 深夏の低い声が響く。 ここで深夏の『背後を取ったけど攻撃しない』が発動!≪中二力≫がアップした! 「ちっ!」 リキヤは急いで回旋し、刀を剣で払いのけ、再び深夏と正面に対峙する。 「しゃーねえ。こっちも本気でいくぜ!」 シュル、とネクタイを外す。 「俺はこのネクタイで≪魔力≫を80パーセント制限されていた。つまり・・・」 リキヤは剣を上段に構える。 「今の俺の力は・・・5倍だ。『業火紅蓮』壱の炎・『焦土』!!!」 振るった剣には真っ赤な炎が纏い、そのまま火柱が深夏を襲う! ちゃんと技に名前を付けてるところが≪中二力≫アップ。しかも『壱』とか言っとけば『まだ全力じゃないですよ』アピールが可能でさらなる相乗効果を生みだす。 ちなみに『剣なのに結局火炎放射で攻撃するの?』というツッコミはこの際無粋である。 「すべてを、ぶった斬れ!『倒魔神浄』!!!」 深夏の刀はすべての異能の力、もとい、≪魔法≫を真っ二つに切り裂く。 「ならば、『業火紅蓮』弐の炎・『灰塵』!!!」 今度は黒い炎を発生させる。『黒』ってやっぱ強そうだよね。 「くっ!『倒魔神浄』が押されている!?」 放たれる炎を分断しながらも、じりじりと深夏は後退する。 「はっはっは!もう終いか!?」 高笑いをするリキヤ。 しかし深夏はあざ笑うかのように、 「確かに、今のあたしは封印具をはずしている。だが・・・」 深夏はニヤリと笑う。 「誰がその全力を出してるって言った?」 ここで『逆転劇の演出』により、深夏の≪中二力≫がアップした! そのとき、『倒魔神浄』の刀身がまばゆい光に包まれる! 「うおおおおおおおおおおおおお!切り裂けえええええええええええええええええ!!!」 深夏は敵目指して一直線に突き進む! 負けじとリキヤも≪中二力≫アップのため大技を繰り出す。 「参の炎・『末梢』!!!」 青い炎。それは完全燃焼による効率のいい高温の燃え方。 深夏の周囲を覆う炎はすべてを蒸発させんとする勢いであった。それでも深夏は刀で炎を捌くしかなかった。 「ぐああああああっ!断ち切れねえ!」 しかし、二人の間には決定的な差があった。 リキヤは技に全神経を集中させていたが、深夏は違った。頭の片隅で、最後の≪中二力≫アップの方法、 ―――回想をしていた。 (真冬・・・会長さん・・・知弦さん・・・鍵、はどうでもいいか・・・2年B組のみんな・・・そうだ、あたしはこんなところで負けるわけにはいかねんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!) 深夏の≪中二力≫が大幅にアップした! 「うおおおおおおおおおおお!」 「こいつ、まだこんな力が!!!」 リキヤも≪中二力≫アップのため慌てて回想を試みる、しかし、技の集中力を他に向けたが最後。深夏の最大攻撃を受けとめられるはずもない。 「おらああああああああああ!ぶった斬れええええええええええええ!!!」 決着が、着いた。 「≪魔武器≫だけを壊すとは、器用なことをするヤツだぜ」 リキヤは足もとに破片となって散らばった『業火紅蓮』を眺めて言った。 「そりゃ、なんだかんだであんたもこの学園の生徒だからな。あたしの使命は、すべての生徒を救うことだからな」 当然『敵にとどめは刺さない』という≪中二力≫アップも狙ってますけどね。これで≪中二力≫を次の戦闘に持ち越すことで戦闘が少し楽になります。 「ふ、甘いヤツだ・・・。だが、その甘い考えでは『十人生徒会』は倒せねえぞ」 「大丈夫!」 深夏は手を腰に当てて、仁王立ちで叫ぶ。 「なんたってあたしは、救世主だからな!」
https://w.atwiki.jp/rephumanoids/pages/14.html
貴方達が知っている世界はもう少しで終わります。 最後の悪あがき、享楽をしたければすればいいでしょう。 あなた方は皆灰になります。魂のエネルギーは破砕され、あなた方を永年その身体に縛り付けていた輪廻転生の仕組はもう終わります。 私はあなた方が苦しみ、泣き叫び、逃げ惑い絶望の中で死んでゆくのを見届けます。 それから、私もあなた方と同じように、喜んで灰になりましょう。 妬みやそねみ、あなた方が私に感じているのは、私があなた方に対して憎しみを持っているからだということでしょう。しかし、それはあなた方も同じです。 いくらでも、私を罵りなさい。それは、全てあなた方があなた方同士でこれまでに繰り返してきたことです。くだらない優越感、蔑んで嘲笑し、自分の身の安全と精神の安定を図る。あなた方がずっとしてきたことです。 鏡をごらんなさい。そこに私がいます。 あなたが私に呪いの言葉を投げかければ、それが全てそっくりそのままあなたに跳ね返ります。なんて意地悪な、底意地の悪い、醜い、かわいそうな、恐ろしい、なんとでも言えば良いでしょう。それは全てあなた自身のことです。あなたはかつて罪もない可哀想な人々をあざ笑い、自分の身の幸せに酔いしれたのでしょう。今、あなたはその当時のあなたを、逆の、あざ笑われた立場から見ているのです。体験しているのです。
https://w.atwiki.jp/sinsedai/pages/141.html
DECIDE THE DESTINY ◆oub/vvrBRg ――――西暦20XX年 格闘ゲーム、いやアーケードゲームというシーンは滅亡しかけていた。 家庭用、初心者狩り、動画勢、様々な要素が絡み合い食い合い、ゲームセンターでお金を払って誰かと対戦するという文化は滅亡しつつあった。 いくつものゲームセンターと、何人ものアーケードゲーマーがシーンを盛り上げようとしていた。 だが、それも時代の波には勝てなかった。 まるであざ笑うかのように、現実は彼らを押し潰していく。 次々にアーケードゲーム主体のゲームセンターは閉店し、個人はおろかアミューズメントスポットはファミリー向けの大手のみしか生き残れないという状況になった。 今、アーケードシーンを抱える店舗はこの世界にも数店舗しかない。 廃りきった文化。 これは、そんな文化を今も守り続けている場所での出来事だ。 ――――都内某日 「お待たせしました」 「いえいえ、こちらこそ」 「それで、ですね。今回お呼びしたのは……お伝えしたとおりです」 「新作アーケードゲームの概要説明及びオープンテストの依頼、ですね?」 「話が早い……これが、今回様々なゲーム会社が一丸となって開発したアーケードゲーム"バトル・ロワイアル(仮)"です」 「ほほう、それはまたストレートなネーミングですね」 「仮称なので変わる可能性がありますが……それはともかく。 ゲーム内容としては様々な版権キャラが飛び交い、流行のTPS(サード・パーソン・シューティング)のように全画面を駆使して戦うアクションタイプの新作アーケードゲームです」 「……TPSのようなアクションですか、正直我々アーケード業界の出る幕ではないと思うのですが」 「ふふっ、そうお思いでしょう? このゲームの肝は、従来のアーケード格闘ゲームのような動きができるという所にあります。 この装置を介することで思考から直接動きを読み取り、ゲームを楽しむ。 まるで本当にキャラを動かしているかのような緊迫考えられるんです。 更に対戦相手となるコンピュータは各社の技術を結集して作られた、超高性能AIです。 まるで人間のような思考で、プレイヤーを飽きさせません。 しかもプレイするごとに違う思考のコンピュータが現れるので、コンピュータ戦だけでも楽しむことができます もちろん、対人戦もできます。最大対戦人数は行く行くは四桁を越える大人数を予定しています。 今回はオープンテストということでプレイヤー六人を含めた全65人を予定しています。 そこで、このコンピュータキャラクターがトップクラスの格闘ゲーマーが満足するに値する出来なのか、というのをオープンテストで試していただきたいわけですね」 「なるほど……しかし、何故なんですか? このゲームならターゲットはアーケードゲーマーじゃなくてもいい。 むしろコンシューマで出した方がバカ売れするでしょう」 「駄目なんですよ、アーケードシーンを復活させないと、そのためにはおもしろいアーケードゲームが必要なんです。 そのために、古来の格闘ゲーマーが満足し、長く遊んでもらえそうなタイトルなのかどうかを判断する必要があるんです。 そして、貴店にオープンテストを頼みたい理由はもう一つあります。 実は……このゲームの根幹には、あのAC北斗の拳が使われています」 「……!?」 「嘘だとお思いでしょうが、各社の厳選なる判断の結果です。 プレイヤーに愛され、アーケードシーンを支え続けてきたタイトル。 そんなタイトルのプレイヤーに満足してもらえるのならば、アーケードシーンの最前線を張れるに違いない。 上位プレイヤーたちの腕も確かであることは間違いなく、オープンテストのデバッガーとしてもよい結果が得られるでしょうしね」 「……………………まあ、いいでしょう」 「ありがとうございます、ではこちらが今回テストプレイに参加するプレイヤー達です。 招待、当日の配信等々こちらで全て手配いたしますのでご安心ください」 「分かりました」 「では……当日に貴店でお会いしましょう」 そして、新作アーケードゲーム"バトル・ロワイアル"の告知が、世間に大きく打たれた。 当日某店舗に押し寄せた人数は計りしれず、まさかの入場規制がかかるほど。 動画配信を請け負った動画配信サイトのサーバーがダウンしかけるなどのトラブルも挟みつつ、その時は訪れた。 「はい! みなさんこんにちは!! 本日の土曜拳でお送りするのは! なんとあのAC北斗の拳をベースにした新作のロケテ!! いやーねー、僕もついこないだ店長に聞いたばっかりであんま把握してないんですけども。 なんでも格闘ゲームの動きっぽいことが出来るTPS風味のアクションゲーで、思った通りの動きがそのままゲームにトレースされるらしいとかいう話なんだけどー、いや俺も半信半疑だけどね? どこに北斗の要素があるのかは謎なんですけど、まあやってみれば分かるってことらしいんでー。 対人戦もできるそうなんですが、コンピュータがこのゲームはすごいらしく、対人戦さながらの行動をしてくるって話らしいッスよ。 だから対人戦できない地域でも十分CPU戦で満足できると! 将来的にはネット対戦なんかも出来るようになるらしいんで楽しみですねー。 で! AC北斗といえばウチの店ということで今回独占オープンテストという運びになりました! テストプレイヤーを紹介するとー! 我等が覇者K.I! 忘れちゃいけない魔法戦士QMZ! 初代覇者の紅の豚! そしてみんなのアイドル5様! 加えて一般公募の北斗プレイヤー4名でお送りします! 配信でごらんになってる方は、それぞれのプレイヤーごとにチャンネル分かれてるんで気をつけてくださーい。 え、何もう始まる? スタンバってんの? じゃあ行きますか! 新作ゲームテスト配信! "バトル・ロワイアル"!! 始めまーす!!」 「「「ウォオオオオオオオオオオオオオ!!!」」」 BATTLE ROYALE INSERT COIN チャリーン \カオスコード/ PRESS START パシッ 視界が瞬く間に黒から白に塗りつぶされた後、じわりじわりと色が塗られていく。 何人かの人影、そして鏡のような地面に映る顔。 そこには自分があのゲームで何時も使い慣れていたキャラの顔が映っていた。 「AC北斗ベースってのはホントか……」 そうと分かれば今すぐ両手両足を動かし、性能の変化や当たり判定の差異など調整点を確かめたい。 まあ、それはゲームをプレイしていけば分かるだろう。 ぐるりと辺りを見渡してみると、人間やらモンスターやらいろんなキャラクターが居る。 これはキャラクター限定コンボが面倒になるな……。 「ようこそ、皆さん」 そんなことを考えている時に、いかにもシステム音声という声が流れてくる。 声の出所はわからないが、よく出来たゲームだ。 「これより、皆さんには最後の一人まで殺し合いをしていただきます」 そう、格闘ゲームは殺し合いだ。 常に頂点は一つ、立っている人間は一人だけなのだ。 シンプルかつ分かりやすい表現に、思わず頷いてしまう。 「ルールは配布される荷物の中にルールブックがあるので其方をお読み下さい。 そのルールに書かれている事以外なら何をやっても構いません。 永久、即死、10割、ハメ、何でもOKです」 なんとも世紀末なゲームだ。 というか、ゲーム側から即死やハメの存在を公言しても良いのか。 全く底の知れないゲームだ、ワクワクする。 「ただし、ルール違反をすると皆さんの首に付けられた首輪が爆発して死亡します」 だが、禁止事項というのがどうも存在するらしい。 それを破れば即死亡、というのは流石にやりすぎではないか? まあ、ハメも永久も認可されてる状況での禁止事項なのだからよっぽどなのだろう。バグ昇龍とか。 「そう、こんな風に」 そして、その一言と共に数人の人間が突然現れる。 彼らが状況を理解するどころか、息をつく間もなく特撮映画のような爆発がドカンドカンと巻き起こる。 うーん、エフェクトと演出が派手なのは北斗チームじゃなくって向こうのチームのお家芸じゃないのか? なんて事を考えているうちに煙が晴れ、突然呼ばれた全員の首と胴体が離れ離れになっていた。 一面にはおびただしい血が撒き散らされ、誰もがその事態を飲み込めずにいる。 おいおい、ちょっとこれはグロすぎるんじゃないの? まあロケテアンケートに書けば良いか。 「最後の一人となった人間が、このゲームの勝者となります」 分かりやすい勝利条件が、もう一度提示される。 見せしめとなった人間を見て、ある者は叫ぼうとし、ある者は怒りに狂おうとする。 おうおう、結構リアルじゃないですか。 辺りを見渡しながらそう思ったとき、自分の体が半透明になってどんどんと消えていく。 「では、みなさん頑張ってください」 その声と同時に、俺はどこかへと飛ばされていった。 さあ、ゲームの始まりだ。 【ケンシロウ@AC北斗の拳 死亡】 【紅の豚@AC北斗の拳 死亡】 【ベガ@ナムコ×カプコン 死亡】 【千歳ゆま@魔法少女おりこ☆マギ 死亡】 【よろいのおう@魔界塔士Sa・Ga 死亡】 【鹿目まどか@魔法少女おりこ☆マギカ 死亡】 【猫@DARKER THAN BLACK‐黒の契約者‐ 死亡】 【クレス・アルベイン@テイルズオブエターニア 死亡】 【インキュベーター@魔法少女おりこ☆マギカ 死亡】 【一夢庵ひょっとこ斎@花の慶次 死亡】 【新安価ロワイアル 開始】 「え? 何々? 豚さんともう一人ゲームオーバーになったの? 呼び出されて即爆発して即死? マジで?wwwww えっ、あ、はい……あ、そうなんすね! 豚さん、それ仕様らしいっす。 なんでもゲーム投入時にランダムで即終了することがあるって……ってそれクソゲーじゃん!!」 主催:架空のゲーム「バトル・ロワイアル」 黒幕:アークシステムワークス ※アークシステムワークスを中心としたゲーム会社が「AC北斗の拳」をベースに開発した「バトル・ロワイアル」という架空のゲームが舞台です。 AC北斗勢以外は各社の技術を結集して作られた「人間同様の思考と行動をするコンピュータキャラ」になります。 詳しくはルール参照。 ※ロワ内の経過時間≠AC北斗勢プレイヤー世界の経過時間です。 AC北斗勢にとってはバトルのみ格闘ゲーム風味、それ以外の移動などはグランドセフトオートのように高速で時間が流れる感じになっています。 通しでプレイして現実世界では約一時間程度でしょう。でもコイン入れて即死の可能性はちょっと…… 次> 王、静かに待つ