約 106,068 件
https://w.atwiki.jp/utauuuta/pages/136.html
ざあざああめふりちゅう【登録タグ さ へっちゃらP 曲 重音テト】 作詞:へっちゃらP 作曲:へっちゃらP 編曲:へっちゃらP 唄:重音テト 曲紹介 イラストもへっちゃらP本人によるもの。 歌詞 雨 急に降り出した雨 傘なし私は 雨やどり 軒下に すぐ逃げ込んで 道往く人なみ 眺めてた 傘開き 歩く人 傘がなく 駆けてく人 雨を映し出す 街や人なみを 見る私の 裾が濡れてく ざあざあ 降り止まず 人々それぞれの シーンを彩るよ 雨降り中 雨 あいつの嫌いな雨 あいつ 今何をしてるだろう 用意してた傘の下で しかめっ面なんかしてるかな 私だけ 傘がない 濡れる裾 街は遠く 小さく 青い雨粒は 私を閉じ込める 少し 憂鬱 はぁ~ ざあざあ 降り止まず 時には 誰かさんの ハートを湿らすよ 雨降り中 しょんぼりな私に 不意に 差し伸べられた 傘 雨嫌いのあいつの傘 ざあざあ 雨粒は 時には 誰かさんの ハートを撃ちぬくよ 雨降り中 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/3179.html
前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/育児日記 プール プールの中心に、巨大な渦ができたのは突然。 その瞬間に動いていたのは4人だった。 「美琴!!」 「アイツ!!」 「クソッ!!」 「滝壺!!!」 上条と美琴は互いの視線を交差させると、もう一方に同時に視線を向ける。 「「インデックス!!!!」」 その時、美琴や一方通行を始め、LEVEL5の面々は、違和感に気づいていた。 (能力がうまく作用しやがらねェ) 魔術という結論に至ったのは、美琴と一方通行のみである。 (これは……危険ですね) むやみに暴発させて対応できるメンツばかりがいるわけではない。 さらに、 (流れが急に早くなりやがったな) すでにほぼ全員が流れに飲み込まれ始めている。 人と人とがぶつかる。 いつ、けが人や溺れる者が出てきてもおかしくない状況だ。 そんな中、必死にインデックスを抱えていた芳川に誰かがぶつかり、インデックスが腕からすり抜ける。 (しまった!!) 流れに飲み込まれ、インデックスと離れていく芳川の瞳に、その赤子を助ける影が見えた。 御坂美琴である。 彼女はインデックスを抱き上げることに成功した。 しかし、 (思ったより流れが速いうえに、人が多くて……) 何人もの人とぶつかった。そしてついに。 (しまっ……!!!) 誰かと背後でぶつかり、水中にインデックスとともに引きずり込まれる。 そして、しばらく水上に上がることなく水流に弄ばれた。 (せめて……この子だけでも) 美琴の息が限界に達しようというその時、ようやく、 あの右手が届いた。 ふと、プールから渦が消え、水面が静かになる。 そしてそこからいくつもの人影が現れた。 「ぷはぁっ!! はぁ、大丈夫か!! 美琴!! インデックス!!」 「はぁ、はぁ、なん、とか」 「う、ぇう、……びぇぇぇ!! ぱーぱ!!まーまぁぁあ!!」 呼吸を整え、ほっと一息つくと、上条は周囲を見回した。 「大丈夫か!! 滝壺!!」 「うん、ありがとう、はまづら」 「ありがとうあなたーってミサカはミサカはここぞとばかりに抱き着いてみる!!」 「もやしに助けられるほどミサカは落ちぶれてないのに、余計なことしやがって」 他のみんなも無事なようだ。 それを確認し、再び視線を2人に戻した、 安易に 「まって、こ、こっちを、見ないで」 そこには、涙ながらにこっちを見つめる美琴がいた。 そして、なにより、 胸の部分の水着がなかった。 両腕とインデックスで隠れてはいるものの…… しばし固まっていた上条は慌てて後ろを向く。 「み、美琴、とりあえず、オレの背中に隠れろ」 「う、うん」 そのまま3人はゆっくりプールの端に移動した。 上条が見回すと、逆方向の端に見覚えのある水着が浮いている。 人とぶつかったときにでも外れたのだろうか。 上条が打開策を探しながら視線を正面に向けると、 ある人物と視線が合った。 一方通行と、浜面仕上だ。 それを見た上条は、もう1度水着に目を向ける。 上条の視線を追った二人がそれを見たとき、二人の行動は早かった。 「おーい、ケガをしたやつ、体調がよくないやつはいないか!!」 そうやって大声を出した浜面に皆の意識が集中した一瞬で、水着が不自然な水流に乗って上条達のところへ届けられた。 「美琴、インデックスをこっちに、それなら、なんとか水着つけられるか?」 「う、うん、大丈夫」 その間、インデックスは、ずっと泣いていた。 ようやく落ち着きを取り戻した皆はプールサイドで上条の言葉に耳を傾けている。 「本当に、すみませんでした!!!!!」 深々と頭を下げる上条に、おずおずと佐天が確認をとった。 「じゃああの大渦はインちゃんの能力ってことですか?」 「ああ、そうだ、みんなを危険な目にあわせてしまった、ごめん!!」 全員の視線がその赤子に向かった。 「魔術は使っちゃだめって言ったでしょ!!」 真剣な瞳で抱っこしているインデックスを見る美琴、 「あう、うー」 「でも、……よかった、インデックスが無事で」 「う、うぅ、ご、ごめーちゃい……ううぅぅぅぅううふえええええええええ」 「よしよーし、キチンんとごめんなさいできたね、いいこいいこ」 会話の内容は聞き取れないが、それを見た周囲は、 「さすが御坂さんのご親戚!!」 「すっごい大きさだったね!!」 「当然といえば当然ですの」 「じゃあ、わたしたちが原因ってことじゃんな」 「まぁ、悪意はなかったけど、そうなるわね」 「そんなことより、小腹がすいたわ、浜面、鮭弁」 「わたしは超喉が渇きました」 「「先生!! 脱がないで!!」」 「しかし、プールの中と違い、ここは暑くて……」 先ほどのことなど、なかったことにしたのだった。 再び上条は深々と頭を下げた。 「「ただいまー」」 「たーい、まー」 帰宅して数十分後。 台所から部屋に戻った上条に穏やかな寝息が聞こえる。 「あらら、御坂さんや、インデックスはおねんねですか?」 「うん、はしゃいでたし、いろいろあったもんね」 一緒にベッドで横になっていた美琴は、静かにインデックスの髪をなでる。 そこに、上条は麦茶が入ったグラスを持っていった。 「ありがと」 「いいえー。そんじゃ先風呂に入るぞ」 「うん、じゃあ、晩御飯用意しとくね」 「おう、サンキュ」 上条は、ようやく、 1人になれた。 ほぼ崩れ落ちるように脱衣所で座り込む。 (グッジョブ!! オレ!! オスカー物の演技だったぞ!!) 体育座りのように体を縮め、頭をガシガシとかいた。 理解して(わかって)いた。でも納得して(わかって)いなかった。 彼女は…… 腕で目の部分はおおわれているため、上条の表情はうかがえないが。 頬は、赤い。 上条の頭は何度目になるかわからない回想に使われていた。 『まって、こ、こっちを、見ないで』 すらりと伸びた足。 水着からやや上のくびれ。 インデックスや、腕では隠しきれていない白い肌。 鎖骨。 細い腕 水の滴る髪。 潤んだ瞳。 鮮やかな唇。 理解して(わかって)いた。でも納得して(わかって)いなかった。 彼女は…… 御坂美琴は…… 異性(おんな)だ。 「おーい、一方通行、上条が何か菓子折りくれたじゃんよー」 翌日、黄泉川家にのどかな声が響く。 いちいちオレに報告する必要ねェだろ、という感情を口にしないよう踏ん張る。 ソファでの快適な時間を削ることを率先してする必要もないだろう。 「おや、まだ寝てるのか」 しっかし、なんだろうなこれーと悩む黄泉川をほっといて一方通行は考える。 おそらくあの律儀な奴らのことだ、チンピラのほうにも行ったのだろう。 「……引越しのご挨拶かなンかじゃねェの?」 起きていることを知られた一方通行は買い物に駆り出されるのだった。 聖ジョージ大聖堂。 そこに二人の人影があった。 「じゃあ、よろしく頼みにけり」 静かに、一方の気配が消える。 「さてさて、いったいどうしておりしかしら」 金髪が、その笑顔に誘われるように揺れた。 おまけ!! さんさんと、日光が彼をあざ笑うかのように降り注ぐ。 「了然、どうにもならないことは、わかっている」 以前、記憶を取り戻すカギを見つけた男は、その直後にそのカギの保護者二人によって意識を奪われてしまった。 「断然、動揺していたとはいえ、あのように声をかけたら、攻撃されても文句がない」 しかし、もう一度チャンスがあるならば……。 だが、奇跡は何度も起こらない。 ため息を吐く彼の耳に、正面から複数の声が届いた。 「いつまでついてくんのよアンタたち」 「わたしたちの目的地もこっちなのだーってミサカはミサカは全速前進!!」 「それは、超わたしたちのセリフでもありますよ、超第3位」 聞き覚えのある声があった。 そして、その集団の中に、その子はいた。 神はもう一度、その機会を与えてくださった。 「卒然、また会えたな。改めて自己紹介をしよう。私はこういうものだ。当然、記憶喪失のため、その名刺に書かれた名は本名ではないが、怪しいものではない証拠にはなるだろう。依然、よければ、その真珠のような赤子を抱かせてほし「フン」ごっがあああああああああ!!!」 比喩表現ではなく飛んでいった。 ベクトル操作ってすごいのだ。 「なンだあの変質者は?」 「大将の知り合い?」 「なんでなんの迷いもなくオレに振ったし!!?」 プールまでまだまだ遠い。 おまけ!! 上条当麻が脱衣所に入ったことを確認すると、 御坂美琴はようやく一息入れ、麦茶を飲みほす。 が、まだやることはある。 その後の彼女は神がかった動きで二人分のごちそうを作り終えた。 残像が見えるほどのスピードである。 そして、ようやく一息つくと、 ソファに飛び込みもだえ苦しんだ。 (ろ、漏電だけはしちゃだめ!!!) うつぶせのため、表情は見えない。 が、頬から耳、というか肌の見える部分すべて真っ赤である。 アイツが自分をそういうふうに思っていないのは知っている。 『妹とプールに来るとこんな感じなんだろうな、今日は存分に遊びたまえ妹よ!!』 しかし、 『大丈夫か!! 美琴!! インデックス!!』 あの時のことが頭から離れない。 たくましい脚。 鍛えられた腹筋。 傷だらけだが、しっかりとした胸板。 太い腕。 水の滴る黒髪。 鋭い眼光。 なにより、 (水上に出る時に、だ、だ、抱きしめてくれたし~~~~//////) この感情を1人になるまでよく我慢したものだ。 (わたしって、アカデミー主演女優賞もらえるんじゃないかしら!!) 主演男優はもちろんアイツで、内容はラブロマンスの、 と、彼女の妄想は続いていった。 「なあ、御坂さん、なぜかご飯が冷めてるんですが」 「そ、そうね」 「確かに今日はオレも長風呂だったけどさ」 「じゃ、じゃあしかたなくない?」 「まるでオレが脱衣所に入って5分後にできあがったような感じですが」 「き、気のせいよ」 「……まあ、うまいんだけどな」 「……う、うん、ありがと」////////// 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/育児日記
https://w.atwiki.jp/07th-umineko/pages/36.html
「こ、こいつ、前から気持ち悪いやつだと思ってたけど……やっぱおかしいぜ! どっかおかしいぜ!!」 半狂乱になりながら、朱志香が廊下じゅうに響く声で叫んだ。 自分でも意識していなかった想い人を*され、その犯人がこの目の前の少女だと言わんばかりに声を荒げた。 「なぁ、おまえだろ! おまえなんだろ嘉音くんを殺したのはぁ!! 答えやがれぇッ!?」 朱志香はその少女に掴みかかり、溢れる怒りのたけをぶつけていく。 まだほとんど膨らんでいない少女の胸元をグンっと引っ張り、服のボタンを引き千切らんばかりにグイグイと力を入れていく。 「どうなんだよ、おい真里亞! 答えろ答えろ答えろぉぉぉぉッ!!!」 「………きひひひひ。 朱志香お姉ちゃん、なに本気になってんの?」 だが朱志香の訴えに、その少女……。 真里亞はただ薄気味悪く笑うだけだった。 まるで必死に声を荒げる朱志香を馬鹿にするように、ただ彼女をあざ笑うだけなのである。 「真里亞は殺してないよ? あれはベアトリーチェの魔法だよ。 きひひひひひひひひ。」 「うるせえ!嘉音くんをなんで殺した! おまえなんかに、なんで嘉音くんが殺されなきゃいけなかったんだよ! なぁ!」 「うー、だからちがうって。 ベアトリーチェがやったんだって言ってるじゃん、わっかんないやつだなぁ。」 「!?……こ、このやろおぉぉぉッツ!!!」 人一人が死んだ後とは思えない真里亞の言葉に、ついに朱志香はその拳を振り上げた。 今までに人など殴ったことがない彼女だが、その手にはっきりと悪意を含みながら……。 朱志香は幼い真里亞の顔めがけ、自らの拳を突き出した。 「…………なっ!?」 その場にいる誰もが凄惨な状況になるであろうと予想した、次の瞬間。 突き出した朱志香の手は、一人の女性の手によって止められていた。 さきほどからずっとこの状況を静観していた夏妃が、実の娘の愚行を止めに入ったのである。 「やめなさい朱志香。 そんなことをしても、あなたの手が汚れるだけです。」 「で、でも母さん、こいつはっ! こいつは嘉音くんをっ!!!」 母に止められても朱志香の怒りはおさまらなかった。 彼女にしてみれば、むしろなぜ自分の味方をしてくれないのかといった心境だろう。 だが朱志香のその考えは間違っている。 さきほどから夏妃も、この不謹慎なことばかり口にする少女にとめどない憤りを感じているのである。 だがだからといって、実の娘に暴力によってそれを解決させるわけにはいかない。 そうなると彼女にできることはもはや一つだけだった。 「……源次、この部屋は空いていますか?」 そう言って夏妃は、廊下に並んでいるある一室。 自分の立っているすぐそばの部屋に目をやった。 そこは、さきほど絵羽夫妻が見つかった部屋と同じ作りになっている客間の一室であった。 「空いておりますが……。」 主人の言葉に源次はどこか怪訝そうに答えると、彼はその部屋のドアを開いていった。 ギィっと音をたてそれが開くと、中はたしかに使われた形跡はなく、さきほどの凄惨な死体現場と同じつくりとは到底思えないほど綺麗に整えられていた。 「……真里亞ちゃん。」 「う~?」 夏妃は真里亞のことを呼ぶと、部屋の中に向かってクイっと首を向ける仕草をした。 彼女にこの部屋に入れ、と言っているのである。 「さぁ、入りなさい。」 「……う~。」 夏妃のその言葉に、真里亞はここにきて初めて躊躇した。 余計なことは一切言わず、ただ自分に入れと命令してくる夏妃。 説明も何もないその言葉だけが、かえって真里亞にとっては何よりも怖かったのである。 彼女の威圧してくる態度だけみても、自分がこの部屋でなんらかのお仕置きをされるのは明白だと感じたのだ。 「うー……。 うーうー。」 「何をしているのです? 早く、入りなさい。」 あくまでも凛とした声で、夏妃は真里亞に部屋へ入るよう命令する。 命令とはいえ、それはあくまで厳しいしつけを教える母親のようなもので、それでいて相手に拒否権は認めない厳しさも併せ持つものだった。 「…………ふん。 ま、いいけどね。」 観念した真里亞は、まるで反省していないふうにふてぶてしい態度でそれに従っていった。 どのみち幼い自分に拒否権はない。 ここで夏妃の言うことを聞かなければ、また朱志香お姉ちゃんにグダグダ言われるに違いないと思い、しかたなく部屋へと入っていくのだった。 真里亞が入るのを確認すると、続いて夏妃も部屋の中へと入っていく。 それに続き朱志香も入ろうとすると、夏妃は彼女の体をスっとせき止めた。 「!? か、母さん、何で……。」 「あなたは源次と一緒にリビングへ戻りなさい。 決して一人になってはいけませんよ?」 「そ、そいつと母さんが二人きりになるほうが危ないって! 私も一緒に!」 「……大丈夫、少しお灸をすえてあげるだけです。 源次、頼みましたよ」 夏妃がそう言うと、源次はかしこまりましたと朱志香の体を制した。 「さぁお嬢様。 ここは奥さまにおまかせしましょう……。」 「か、母さん……。」 「ごめんなさい、朱志香……」 いまだ納得できないといった朱志香の表情を見ながら、夏妃は部屋の扉をバタンと閉めた。 そして備え付けられている鍵をガチャリとかけると、取り付けられているチェーンもガッチリとかけていく。 絵羽夫妻が襲われた今となってはこれも無駄なことかもしれないが、それでもしないよりはマシだろうと。 そうして部屋を密室状態にすると、夏妃は部屋の中に向き直った。 すると真里亞はすでにベッドに腰をかけていて、これから自分が何を言われるのかを悟っているのか、どこか憮然な表情で笑っていた。 「きひひひひ。 なぁに伯母さん? 真里亞にお説教?」 「………………。」 真里亞の馬鹿にするような言葉にも動じず、夏妃はゆっくりと彼女の座っているベッドに近づいていった。 その眼光は鷹のように鋭く、もし真里亞が年相応の反応を見せたならおもわず泣き出してしまいそうなほど恐ろしいものだった。 「……言いましたよね。 これ以上不謹慎なことを言うと、伯母さんも本気で怒りますと……。」 そうしてギシギシとした威圧感を出しながら、夏妃は真里亞の体の目の前にまで近づいた。 すると彼女の頭の上にのっている王冠に手をやり、それをパシっと手に取る。 「!? うー、真里亞の王冠!」 すぐに真里亞はそれを取り返そうと手を伸ばすが、夏妃はわざと彼女が届かない位置にまでそれを掲げる。 「あなたにとって、大事なものですか? これは……。」 「うーうー! 返して返して! 真里亞のー!」 真里亞はベッドから立ち上がり手を伸ばすが、どうしても身長のある夏妃の手まで届かない。 しかたなくピョンピョンと跳ねると、夏妃は更に届かない上のほうにまで手を掲げてしまう。 「うー!!! 伯母さんイジワル! イジワルイジワル!」 「イジワルで結構。 これでわかりましたか? 大事なものを奪われる気持ちが……。」 諭すようにそう言うと、夏妃はあっさりと真里亞の手に持っていた王冠を返した。 彼女にとってこれが大事なものだと看破していた夏妃は、それを奪われる悲しみを彼女に教えようとしたのだ。 「うー……」 だがまだ子供であり、特殊な感覚をもつ真里亞にそんな想いが通じるはずもない。 真里亞はそれを、ただ夏妃が自分に対して悪意のある行動を取ったとしか受け止められなかった。 「……きひひひひひ。 伯母さん、まるで子供みたいなことするんだね? 真里亞がっかりだよ。」 「………………はぁ。」 真里亞に自分の心が届かないことに、夏妃は激しい頭痛を覚えた。 彼女のこの笑い声を聞くたび、頭の中をヘビがのたうつような気持ちの悪い感覚が襲ってくるのだ。 「きひ、きひひひひひひひ。 きひひひひっひっひっひっひ。」 それを知ってか知らずか、真里亞は更に気味の悪い笑いを続ける。 夏妃はおもわずその生意気な顔を張り倒したくなる衝動をグっと抑えると、代わりに別の方法で真里亞の笑いを止めさせようとした。 「きひひひひ。 ひっひっひ……。」 「その笑い声をやめなさい! 非常に不愉快です!」 自らの頭痛をかき消すほどの叫びをあげると、夏妃は目の前の真里亞の体をベッドに押し倒した。 小さく軽い体がパタリとそこに倒れると、彼女の着ている服が乱れに乱れる。 黒い短いスカートがめくれ、中からはまだ幼さを残すショーツが見え隠れしていった。 「……きひひ♪ なぁに伯母さん? 真里亞のこと、襲うの?」 だが真里亞はそれでも動じなかった。 あいかわらず嫌な笑みを浮かべながら、ベッドに押し倒された状態でも夏妃のことを余裕を持った顔で見つめていた。 そしてその全て見透かしたような表情もまた、夏妃の頭痛をより激しいものにしていく。 「痛っ……。 真里亞ちゃん、あなたは少し人の気遣いや優しさを感じるべきです……。」 「きひ、優しさ? 真里亞みたいな小さな女の子を押し倒すのが、伯母さんにとっての“やさしさ”なの?」 真里亞の言うことはもっともではあった。 つい乱暴に押し倒してしまったが、はたからみれば暴力を振るうことよりは背徳的な行為をしていることに夏妃は気づいていた。 だが次の瞬間、そんな倫理的なことはどうでもよくなるような驚くべき言葉を真里亞は口にしたのである。 「ベアトリーチェが言ってたよ。 伯母さんは昔から毎晩毎晩“大変”だねって。」 「……どういう意味ですか?」 「わかんない? 朱志香お姉ちゃんができるまで、十二年も叔父さんの上で腰を振って大変だったねってことだよ。 きひひひひ♪」 「…………!?」 真里亞の言葉に、夏妃は一瞬我が耳を疑った。 年の割にはおかしなことを言う子だとは思っていたが、まさかこんな低俗な言葉を吐けると思っていなかったからだ。 自分がこの家に嫁いでから長年感じている、心の奥底のドロドロとした劣等感……。 それをこの幼い少女は知っている。 見抜いている。 それが夏妃の中の大人として、女としてのプライドを引き裂いた。 「きひひひひ♪ ねぇ、毎晩どのくらい“や”ったの? どうして赤ちゃん“で”きなかったの? ねぇ、どうして?ねぇねぇねぇ?」 「…………りなさい。」 「え、なぁに? 聞こえないよ。」 「黙りなさいッ!!!」 激昂した夏妃は真里亞の言葉を止めさせようと、自らの唇を少女の唇にムチュっと重ね合わせた。 ちょ、続きいいいい! -- (名無しさん) 2012-02-10 02 06 14 続きはどこだよーーーー! -- (名無し) 2012-08-29 13 36 07 え、まってめっちゃかわいい!続き見たい! -- (名無しさん) 2017-07-20 16 52 28 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/54368.html
【検索用 さあさああめふりちゅう 登録タグ 2008年 UTAU さ へっちゃらP 曲 曲さ 重音テト】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:へっちゃらP 作曲:へっちゃらP 編曲:へっちゃらP 唄:重音テト 曲紹介 雨の歌も重音テトさんじゅういっさいにかかればへっちゃらだぜ。 たいしたもんだぜ。 曲名:『ざあざあ雨降り中』(ざあざああめふりちゅう) 雨をテーマにした一曲。ラストの展開を見逃すな。 歌詞 (動画より書き起こし) 雨 急に降り出した雨 傘なし私は 雨やどり 軒下に すぐ逃げ込んで 道往く人なみ 眺めてた 傘開き 歩く人 傘がなく 駆けてく人 雨を映し出す 街や人なみを 見る私の 裾が濡れてく ざあざあ 降り止まず 人々それぞれの シーンを彩るよ 雨降り中 雨 あいつの嫌いな雨 あいつ 今何をしてるだろう 用意してた傘の下で しかめっ面なんかしてるかな 私だけ 傘がない 濡れる裾 街は遠く 小さく 青い雨粒は 私を閉じ込める 少し 憂鬱 はぁ~ ざあざあ 降り止まず 時には 誰かさんの ハートを湿らすよ 雨降り中 しょんぼりな私に 不意に 差し伸べられた 傘 雨嫌いのあいつの傘 ざあざあ 雨粒は 時には 誰かさんの ハートを撃ちぬくよ 雨降り中 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aoari/pages/5490.html
上野 笑う木霊 レベル:数 34〜37 1〜7 種類 餓鬼 構成 名前 種類 レベル 初期付与 使用技 笑う小木霊 餓鬼 陽気な小木霊 餓鬼 小木霊 餓鬼 唱う小木霊 餓鬼 備考 黄色字NPC 陽気な小木霊のレアポップ 特徴 詠唱の韻?、叩き割り・壱、呪いの影・弐 雷撃・弐、治療・参、全体治療・壱使用 生息地域 上野:ほ-ホ へ-ハ ドロップアイテム 仏の道悟り改 木霊の歓び 木霊の哀しみ 注意事項 レアPOPな為 常時いるわけではないので注意が必要 約0.5〜3時間 その他情報 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/rozenindex/pages/164.html
HP MP 攻撃力 防御力 精神力 敏捷性 経験値 お金 156 0 70 36 30 34 27 39 弱点 火 神聖 耐性 暗黒 攻略法 通常攻撃に毒付加。 のびt くんのパp 使用技 毒の息 笑う
https://w.atwiki.jp/tarowa/pages/415.html
茶会 ◆.WX8NmkbZ6 「あはははは……!!」 部屋の壁一面に並べられた大量のモニター。 その全てが別々の映像を流し、見る者の目をちらつかせた。 そしてそのうちの一つを眺めながら、ヘッドホンを付けた少年はお腹を抱えて笑う。 少年――否、少年の姿のまま人の理を超えた者。 ヘッドホンのコードが繋がっているのは、モニターとは反対側の壁に面した大型の特殊なオーディオだった。 V.V.の背丈程あるそれには参加者全員分のナンバープレート、更にそれぞれの下にイヤホンジャックと赤いランプ。 ジャックにイヤホンを繋げばその参加者の首輪の音声が聞こえ、参加者が死亡すればランプが消えるのだ。 盗聴機が拾う音を聞きながら笑い続けるV.V.。 鷹野三四はその姿を気味悪く思いながら、居心地の悪さを誤魔化すように目の前のティーカップに口を付けた。 このモニタールームの中央に置かれた丸いテーブルには、色とりどりの菓子が並べられている。 スコーンやケーキがティースタンドに載せられた、英国式のアフタヌーン・ティー。 そしてティーカップは三つ――用意された椅子も三脚。 着席しているのも、三人。 鷹野は殺し合いの最中に催されたティーパーティーの中で、V.V.にも、残るもう一人の人物にも目を合わせられなかった。 自分だけ場違いなように思え、肩身が狭い。 かといって茶会の誘いを断る事も出来なかった。 鷹野はただカップに満ちた紅茶に映る、自分の疲れた顔に視線を注ぐ。 鷹野には焦りがあった。 紅茶など飲んでいる場合ではなく、腕に爪を立てそうになるのを堪える。 それでもV.V.の機嫌を損ねては元も子もないと、話し掛ける機会を伺っていた。 「ああ、おかしかった」 笑い過ぎて目元に滲んだ涙を指で拭き取り、ヘッドホンを外しながらV.V.が言う。 モニターから目を離しても、思い出し笑いをするようにクツクツと肩を揺らしていた。 「何が……そんなに面白かったので?」 話題を求め、鷹野は顔を上げて尋ねる。 一言掛けるだけでも緊張し、額に汗が浮いた。 「ああ……これだよ」 V.V.は楽しそうにそれまで見ていたモニターを指差し、楽しそうに説明を始める。 話題選びは取り敢えず間違っていなかったようだと、鷹野は密かに胸を撫で下ろした。 会場の各地に設置された極小のビデオカメラとマイク。 参加者各人が装着している首輪に内蔵された盗聴器。 主催者達はこれらによって映像と音声を入手し、幾つか用意したモニタールームで管理している。 膨大な量の情報を一から十まで知るのは不可能である為、V.V.らは記録の中でも重要と思われる箇所だけを観ていた。 全体の把握には別の人員を雇っているので、主催者の役目はその程度で充分なのだ。 先程V.V.が観ていたのは、総合病院のモニター。 聴いていたのはロロ・ランペルージの首輪からの音声。 ジェレミア・ゴットバルトがロロを殺害する場面は、鷹野も視界の端で確認していた。 「鷹野には説明してなかったかな……この二人は、元は僕の下にいたんだよ。 二人して裏切ってくれたんだけどね」 そしてこの二人の邂逅の先にあったのは、殺し合いだった。 そこまで聞けば鷹野も納得出来る。 溜飲が下がった――という事だろう。 「ジェレミアがロロを刺したのもびっくりしたけど、まさかつかさを助けるとは思わなかったな。 マリアンヌの息子の事もあるし……もし彼がここまで来られたら、理由を聞いてみるのも良いかもね」 言って、V.V.は笑い疲れた様子で満足げな溜息を吐き出す。 そこに浮かべられた笑みは、子供じみた中に歪みを帯びていた。 「そうすれば、僕達の目的にまた一つ近付ける……」 ぞわ、と鷹野の背に鳥肌が立つ。 首筋から氷を放り込まれたような寒気に襲われる。 外見にそぐわず鷹野の倍以上長く生き、人間を見詰めてきた不老不死の存在。 鷹野は無意識のうちに再び目を逸らしていた。 不意にモニター内の映像が大きく揺れ、そちらを注視する。 警察署付近を映すモニターだ。 浅倉威を中心に、桐山や翠星石が衝突したらしい。 V.V.も病院からそちらに関心を移しながらカップを傾ける。 ティーパーティーの『三人目』については何を見ているのか、何も見ていないのか判断がつかなかった。 V.V.が手元のリモコンを向けると、それまで無音だったモニターから音声が流れ始める。 呻く声、泣く声、怒る声、そして破壊音。 それらを聞きながら、V.V.はポツリと言った。 「この会場の中で今までに、どれだけの嘘が交わされたんだろうね?」 鷹野に向けた言葉なのか、『三人目』に向けた言葉なのか分からない。 ただ鷹野も『三人目』もその問いには答えず、警察署付近の戦闘音が室内を包んでいた。 「それで、そっちはどうなんだい?」 警察署での一連の出来事が終わりを告げ、数十秒程経ってからV.V.が問い掛ける。 参加者と同じ数だけあるランプは新たに四つ消えていた。 突然水を向けられた鷹野は一瞬身を強ばらせたが、わざわざV.V.の方から言い出してくれたのは好都合だ。 「はい、出来れば今すぐにでも……」 「そう」 V.V.はカップに残っていた紅茶を飲み干すと、席を立って一つのモニターの前に立つ。 じっくりと眺め、更に時計を見遣った。 「残りの参加者は半分……病院と警察署の動きで多くの『対主催』と『マーダー』も仕切り直し。 確かにそろそろ潮時なのかも知れないね」 「では……!」 「タイミングを決めるのは僕だよ。 ただ、もう準備はしておいた方がいいね」 そのままモニタールームを後にするV.V.を、鷹野が慌てて早足で追いかける。 長い廊下に出たところで、鷹野は真横に気配を感じた。 視線だけそちらに向ければ『三人目』が鷹野と同じペースで歩いている。 いつ席を立ったのか、いつから追い付いてきたのか、全く分からなかった。 鷹野が静かに息を飲むと、それまで沈黙を守っていた人物は口を開く。 「すべからく、成すべき事は急いだ方が良い……道化師の気紛れが、全てを台無しにしてしまわぬうちに」 落ち着き払った声色に、鷹野は再び息を飲み込んだ。 しかし聞き流せる言葉ではなく、意を決して問い掛ける。 「っ、それは……どういう意味ですか」 「もし私がお気に召さないのなら、こうお考え下さい。 あなたは居眠りをされ、幻を見ているのだと」 会話が成立せず、鷹野は奥歯を噛み締めた。 言われなくとも急いでいる。 目の前にいる『道化師』が何も手を出さなかったとしても。 このままでは彼が言う通り、全てが台無しになりかねないのだから。 「余り鷹野をイジメては可哀想だよ……ラプラス」 長い廊下を進む中、前を歩いていたV.V.が口を挟む。 その口調には、長年付き合った友人に向けるような親しさがあった。 「僕らの目的は順調に果たされているんだから。 君だって楽しんでいるだろう?」 V.V.が振り返ると、床に引きずる程に長かった髪が大きく揺れた。 そしてV.V.とラプラスの魔――兎の顔を持つタキシード姿の道化師は歩を止めて向かい合い、呼応するように言葉を紡ぐ。 「蒼嶋駿朔が絶望を打ち砕くのか」 「浅倉威が何を壊すのか」 「石川五ェ門が何を斬るのか」 「岩崎みなみが本当に死者蘇生を望むのか」 「ヴァンが他者にどれだけ関心を抱くのか」 「上田次郎が役立つのか」 「エル・ローライトがこの殺し合いの突破口を見付けるのか」 「カズマが何を掴むのか」 「北岡秀一が利己心を捨てるのか」 「城戸真司が何の為に戦うのか」 「桐山和雄がその行動の果てに何かを感じるのか」 「枢木スザクが過ちに気付くのか」 「後藤が最強の生物なのか」 「C.C.が殺し合いの果てに死を経験するのか」 「ジェレミア・ゴットバルトが誰も守れないのか」 「志々雄真実が国盗りを実現するのか」 「シャドームーンが南光太郎以外の敵達に何を見るのか」 「シャナが惑いから抜け出すのか」 「水銀燈が真紅のいない地で何を得るのか」 「翠星石が姉妹達の想いを受け継ぐのか」 「ストレイト・クーガーが最後まで最速で駆け抜けるのか」 「園崎詩音が症候群に身を任せるのか」 「田村玲子がパラサイトの未来にどんな答えに辿り着くのか」 「狭間偉出夫が他者と関係を築くのか」 「柊つかさが何を生み出すのか」 「南光太郎がシャドームーンとの決着をつけるのか」 「三村信史が勝利の美酒を味わうのか」 「夜神月がキラとなるのか」 「雪代縁が姉を甦らせるのか」 「竜宮レナが幸せになれるのか」 「ルパン三世が何を盗むのか」 「「全ての結末は、彼らの『選択』によって訪れる」」 口ずさむように、合言葉であるかのように、二人は声を揃えた。 鷹野とは別の、二人だけの目的。 「人間が生きてる限り、『選択』は常に隣り合わせ」 「しかし極限状態で取られた『選択』にこそ、価値はある。 それを見る為のバトルロワイアル」 「だから僕らは見続ける。 その先に、僕らの理想がある」 V.V.が微笑み、再び前へ向き直った。 鷹野はたった今行われたやり取りが、本当にうたた寝の中の夢だったのではと疑いたくなる。 それ程に廊下は静かで、三人の靴音だけが反響して木霊していた。 ▽ 長い廊下の先、広い円形のホール――ここから幾つもの長い廊下が放射状に伸び、それぞれが別の部屋へ繋がっている。 V.V.と鷹野がそのうちの一つへ進んでいく中、ラプラスの魔は立ち止まる。 目映い照明で照らされたホール、その中央で彼は恭しく頭を垂れた。 誰もいない場所で、たった一人で、それでもまるで目の前に観客がいるかのように口上を述べる。 「物語は中盤。 始まりは遠く、終わりもまた遠い……」 興奮するでもなく、淡々とするでもなく、芝居がかった口調で続けた。 「彼らの『選択』が物語を拡大させ、収束させ、やがて結末を迎えます。 終わるのか終わらないのか、考えるは詮無き事。 それでも貴方は、この物語を最後まで――」 勿体振るように、あざ笑うように。 ここにいない『貴方』に向かって、過剰に間を取りながら結びの言葉で締め括る。 「読みますか? 読みませんか?」 時系列順で読む Back DEAD END(後編) Next 急転直下 投下順で読む Back DEAD END(後編) Next 1/5 122 第二回放送 V.V. 142 dlrow fo dne saw tI 鷹野三四 GAME START ラプラスの魔
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2960.html
前ページ次ページベルセルク・ゼロ ガッツたちが出て行ってからしばらく時が経ち――― 一人部屋に残されたルイズはぐい…と涙をぬぐった。 嗚咽は既に止んでいる。 (泣いてる暇なんてない…使い魔召喚に失敗したっていうんなら、もう一度、成功するまで何度でもやるだけ…それだけよ……!) 失敗することにはもう慣れた。それでもルイズは何度でも立ち上がる。 貴族のプライド、ヴァリエール公爵家のプライド、そしてそれらを超越した自分自身の根幹にある何かを守るために。 ルイズはベッドから降りるとサモン・サーヴァントの呪文を唱え始めた。 サモン・サーヴァントは本来なら教師立会いの下で行わなければならない呪文である。 だが、『ゼロのルイズは実はサモン・サーヴァントに失敗していた』なんてことが知られてしまうと、いよいよ自分の学生としての立場は危うい。 今までも失敗魔法でさんざん学校の備品や施設を破壊してきたのだ。 いくらトリステイン魔法学院が王宮からの援助で豊かに経営しているとはいえ、無駄な出費は抑えるものだ。 今まで一度も魔法が成功していないダメダメメイジが学院に一年間も在学出来たのも、ひとえに自分がヴァリエール公爵家の出身であるからにすぎないのだろう。 であるならば、今度のこの失敗はおそらくとどめとなる。 これをきっかけに自分は本当にやめさせられる。その可能性は高い。 ルイズはそう考えていた。 実際のところ、学院長であるオールド・オスマンにそんなつもりはまったく無い。 偉大なる魔法使いは成績が悪いからといって生徒を切り捨てるような真似はしないのだ。 しかし度重なる失敗とそのたびに伴う劣等感は、ルイズの思考をずいぶんとネガティブな方向に向かわせていた。 それでもめげずにルイズは前へと進む。進もうとする。 そんなルイズをあざ笑うかのように、サモン・サーヴァントは失敗した。 ルイズが呪文を詠唱しても、部屋にはシンとした静寂が広がるのみ。 「……爆発すらも起きないなんて! じゅ、じゅもんの詠唱を間違えたんだわ、きっと!!」 ルイズは机に駆け寄ると一冊の教科書を取り出し、パラパラとページをめくった。 その時だった。 バァン―――――!!!! ドアがけたたましい音を立てて開き、トリステイン城下町に向かったはずのガッツが飛び込んできたのは。 突然の音にルイズはビクッ!っと肩を跳ね上げ、慌てて部屋の入り口を振り向く。 「な、なに? アンタ戻ってきて―――」 『戻ってきてくれたの?』 突発的な出来事に自分を取り繕うことも忘れ、思わず飛び出してしまった本音。 しかしその言葉は最後まで言い切られることは無かった。 ガッツはドアを開け放った勢いのままルイズへと歩み寄り、その胸倉を思いっきり掴みあげた。 「ふぇ…? ……ッ!!」 あまりの事態にルイズの口から間抜けな音が漏れる。 そして自分の目の前に迫ったガッツの形相に言葉を失った。 ―――憤怒。 ガッツの表情には、まさしくその感情がありありと表されていた。 「ガッツ! ちょっと落ち着けってばあ!!」 パックの声が部屋に響いた。 ―――月明かりの下。 魔法学院を出て、ガッツは草原を歩いていた。 「こっちこっち!」 ガッツを先導するために、パックはほのかに輝きながら前を飛ぶ。 歩きながら、ガッツはずっと考えていた。 戻るまでにどれくらいかかるか。急いで戻らなければならない。 だがガッツはそれほど今の状況に絶望しているわけでは無い。 今の自分には仲間がいるのだ。 シールケがいる。セルピコがいる。ファルネーゼも、ついでにイシドロとイバレラも加えてやってもいい。 あいつらなら自分がいなくてもきっとキャスカを妖精郷に無事送り届けてくれるだろう。 ―――俺以外の誰かがお前を救う ―――今はそれでいい ―――俺ではお前を傷つけるだけだ 自嘲するように笑い、それからガッツはずっと感じていた『疑問』について思考する。 ―――なぜ悪霊が現れない? 自分の首筋、烙印のある辺りを指でなぞる。 この時間になれば悪霊共に反応し、じくりと痛むこの烙印が、今はまったく静かなものだ。 後方に聳え立つあの建物―――ルイズ曰く『トリステイン魔法学院』―――の中にいるうちは、あまり気にしていなかった。 なにしろあの建物には魔法使いがうじゃうじゃいる。 シールケの師である魔女フローラの館でも、張られた結界によって刻印は悪霊を引き寄せなかった。 つまりあの建物にも何かそういう処置がなされているのだろう―――と、ガッツはあたりをつけていたのだ。 だが、実際魔法学院を出ても刻印は何の反応も示さない。 (こんな離れた所までカバーしてるってのか? ……意味がねえ) ガッツの脳裏にルイズの顔が浮かんだ。 (あのガキは刻印のことを知らなかった……多分知ってるやつは一人もいねえ) もし知っている者がいたとしたら自分を放っておくような真似はしないだろう。 フローラから聞いた話によると、確か魔術師にとって刻印(コレ)は最も探求すべき物のひとつとして数えられていたはずだ。 魔法学院にいる魔法使いがすべからく無知であり、誰一人として刻印を知らない―――そういう状況であるならば『刻印の呪いを中和する結界』など張れようはずも無い。 (この辺りには悪霊がいないってのか?) ケッ、とガッツは口を歪めて笑う。そんな場所は『有り得ない』。 ならば、では、どうして――― そんなことを考えていると、目の前にいたパックが声をあげた。 「あった! あったよ、ほら、あそこ!!」 パックが指差す方向に目を向けると、なるほど、風でたなびく草原の中に黒々とした塊が横たわっているのが見える。 ―――それにしても、明るすぎる。 今まで思索に没頭しすぎて気にする暇が無かったのだが―――『夜に』『数十メートル先の』『黒い鉄の塊』が視認できるほどの明るさなど、今まで経験したことは無い。 ガッツは顔を上げ、空を見上げた。 「な…んだ…と?」 ガッツの目が大きく見開かれる。 ―――その空には月が二つ存在していた。 空を見上げ、固まってしまったガッツを、パックは怪訝そうに伺う。 「なになに? 急に上向いてどしたん…って月がふたつある!!」 この妖精も今ようやく気づいたらしい。 「月ってのは見る場所によっちゃあ二つに見えたりすんのか?」 ガッツの問いにパックはぶるぶると首を振った。 「ううん、昔、旅一座に居たときに星占いのばあちゃんからよく星の話とか聞いてたけど、月ってのはひとつしか無いはずだよ」 「じゃああれはなんだ? こりゃどういうことだ?」 パックは8ビットの脳みそをフル回転して記憶を探った。 「うん、やっぱりここおかしいよ…! だって…星の位置も全然違う……!」 「だから…! そりゃあどういうことなんだ!!」 ガッツは頭を抱えながら叫ぶ。つい、声が荒くなる。 まったく聞いたことの無い国。 誰一人知らないミッドランド。 二つある月。 反応しない刻印。 あまりにも普及している様子の魔法。 あまりにもおかしい。あまりにも自分が知っている世界とズレ過ぎている。 『もしかするとどこか異界につながっているのかも―――』 シールケの言葉が甦る。 「は…冗談だろ?」 異界(クリフォト)なんて生易しいものじゃない。 まるでここは自分が居たところとはまったく違う『別の世界』のようではないか! 「ガッツ……」 パックは心配そうにガッツに声をかけた。 ガッツは右手で頭を抱えたままふらりとよろめいた。 「じゃあ…あいつぁ…どこだよ……」 何度も何度も数え切れないくらい夜を這いずり回ってようやくたどり着いたはずだった。 ようやく同じ大地に立ち、自分の剣が届くところに『あいつ』を見つけたはずだった。 だが、今ここに―――この世界に『あいつ』はいない。 バリリ―――!! ガッツが奥歯を強くかみ締める音が聞こえた。 ガッツはドラゴンころしを拾い、背中に担ぐときびすを返し、魔法学院に向かって駆け出した。 ルイズはガッツのあまりの変貌振りに言葉を失っていた。 先ほど、部屋を出る前の落ち着き払った様子は見る影も無い。 (息が…苦しい……!!) 破壊的な握力で胸倉を掴まれたルイズは喉を圧迫されていた。 苦しそうなルイズの様子を見てもガッツに力を弱める気配は無い。 「今すぐ俺を元の世界に戻せ……!!」 喉から搾り出すような声だった。 ルイズは抗議するようにガッツの右手を両手で掴みながらなんとか声を漏らす。 「む、無理よ…! さ、さっきも言ったじゃない…! 呼ぶ魔法はあっても返す魔法なんて無いのよ……!」 ガッツはその答えを聞くと掴んでいた胸倉をグイッ!っと押し離した。 「キャッ!」 ルイズはそのまま尻餅をついてしまう。 「ちょっとアンタ!! 貴族にこんな真似してただで済むと……!!」 ビタァ―――! ルイズの目の前にあの大剣が突きつけられる。 ふざけるな―――とガッツの目が言っていた。 大剣を突きつけられたルイズは「ひっ…!」と小さくうめき声をあげた。 「出来るかなんて聞いちゃいねえ……やるんだよ。知らねえなら調べろ、やれねえんならやれる奴を探せ……!」 出来なければ殺す。目の前に突きつけられた大剣がそう言っている様だった。 「あ……う―――」 あまりの恐怖に思考が纏まらない。ただ、涙がまた目に溜まっていくのはわかった。 「ガッツ! ちょっとやりすぎだぞ!! 小さな女の子相手に!!」 パックの言葉には答えず、ガッツは大剣を背中に戻すとドアに向かった。 「ガッツ!!」 バタン――! ドアが閉まる。 閉まったドアをパックが複雑な面持ちで見つめていると――― 「ひっく…ひっく……うぇ……」 ルイズの泣き声が聞こえてきた。 パックはルイズの目の前まで飛ぶと頬をかきつつ頭を下げた。 「ごめんね~。あいつ、怒るとちょっと見境無くなっちゃうからさ……だいじょぶ?」 しばらくパックはルイズをあわあわと慰め続け、ルイズが落ち着いてから、事情の説明を始めたのだった。 ルイズの部屋を後にしたガッツは魔法学院生徒寄宿舎の外壁を背にし、大剣を抱えて座り込んでいた。 思うのはキャスカのこと、仲間たちのこと、そして―――グリフィスのこと。 今はこんな所で足止めを食ってはいるが―――必ず、この鉄塊をぶちこんでやる。 決意を新たにガッツはドラゴンころしを握りこむ。 「………?」 ふと、何か違和感を覚えたが―――それがなんなのか、答えはわからなかった。 前ページ次ページベルセルク・ゼロ
https://w.atwiki.jp/rozenmaidenhumanss/pages/3956.html
臓腑が蠢く、気持ちの悪い命の音を知る。 食前食後、それは食われるコトを前提に作られていた。 他者の命を喰らう。本来のそれは、そうあるべき姿としてこの世に生きる資格を与えられた。 長い命の夜を経て、他者の命に包まれて、またあるべき姿として再生する。 限りなく圧縮された長い時間を使い再生したそれも、また他者の命に包まれるコトを前提に。 大地に根付く雑草に倣う。一年を使い産まれる、約20万もの命。その圧倒的な存在感は、もはや同等の概念に近い。 力強い自身を表現するように、それらは自らを血潮に染める。 自身を鮮やかな赤に染め上げて、自分の開花を知らしめる。 気の遠くなるような時間と進化を使い、ようやくそこに到達した。 「─────どうして、食べちゃったの?」 包まれるコトに痛みはない。 包まれていく恐怖もない。 例えられる快感はなく、自身の意思などあり得ない。 自身が咀嚼されていく現実を、他者を介してようやく知る。 本来のそれは、そうあるべき姿としてこの世に生きる資格を与えられた。 振り返るべき生などない。 すべてを許容するように、ただただ他者に食われていく。 圧倒的な存在感を得た代償は、個々の意思を消しさるコトだった。 「───だって、食べられるために産まれたのでしょう?」 美しく光をたたえる少女の瞳。 食われた結果を、残骸として捨て去る。 見惚れるまでの赤を飲み込み、少女は唇をペロリと舐める。 弱い肉を、強さが食する静かな夜。 それは臓腑が蠢く気持ちの悪い命の音。 悲しいまでに笑みがこぼれる、強さが食する静かな夜。 ◇ 食後の、静かで平和な時間が過ぎる。 薔薇水晶はゲームをしていた。 ステルスゲームと銘打たれたそれは、絶大な人気を誇っている。 そういった類が得意な薔薇水晶も、当然のように購入した。 大きめのソファーに腰掛けているのは左から順に、薔薇水晶、桜田ジュン、蒼星石。 風呂に入るにはいささか早く、皆が皆、思い思いの時間を過ごしている。 本来なら、雛苺もそういった時間を楽しむハズだった。 許されたハズの時間を過ごせなかった雛苺は、自らを悲痛に沈めるほか、自分を制御する手立てがなかった。 悪気がなかったとはいえ、彼女を悲しませているコトを自覚した雪華綺晶は、ただ慌てている。 共犯であるハズの翠星石は、わずかな罪悪感すら持ちえていなかった。 「これは失礼したです。あんまり放っておくもんですから、てっきりいらないのかと思ってたですぅ」 謝罪する気が毛頭ない翠星石から零れた言葉は、こんなものだった。 おろおろするばかりの雪華綺晶。 翠星石は、自らの行動が当然であるかのように勝ち誇っている。 両腕を腰にあてがい、ふんぞり返るその仕草は、翠星石であるからこそ似つかわしい。 真紅はいつもどおり紅茶をすすり、水銀燈もそれに倣う。 金糸雀、雪華綺晶は、泣き叫ぶ雛苺を慰めようと手を尽くそうとしていた。 「ご、ゴメンなさいぃ」 「ひ、ヒナ。きらきーも悪気があったワケじゃないと思うかしら。だから落ち着いて……」 「わあああん、ひどいのひどいのー! ヒナは、とっておいただけなのー!」 雛苺は、悲しみに暮れるしかなかった。 大好物のイチゴと、それを使った苺大福を全て食べられたのだから。 どうしようもなく溢れる悲しさと、人を責めるコトが苦手な雛苺は、泣くコトしかできない。 抗えない感情の波を抑える術を、雛苺は持っていなかった。 原因となった元凶は、今も笑っている。 自分のしたコトは生物として正しいコトであり、それを我慢していた雛苺こそが悪いのだと言わんばかりに。 どんな結果が待ち受けていようとも自信を崩さない翠星石は、正しく確信犯なのであった。 「そんなに食べたかったのなら、さっさと食べりゃあ良かったのですよ」 翠星石は言い捨てる。 いじわるな要素を持っている翠星石にとって、純粋の権化とも言えるべき雛苺は、恰好の的であった。 雛苺は、強制的に大人の階段を昇るコトになる。 翠星石は悪魔であり、悪魔の皮を被った真性の悪魔であると。 雛苺は、翠星石という人間の捉え方を改める。 これではまるで魔法だ。 何の恨みがあるのかと、雛苺は犯人であろう才色兼備を自負する少女に目をやった。 確信する。コレはどう考えても彼女の仕業だと。 夕食を食べ終え、やっと本当のデザートの時間であるハズだったのに。 悲鳴をあげる。 「うーにゅー!?」 冷蔵庫を開けたとき、それはすでにどこかの彼方。 愛らしいその瞳は、驚愕と驚異と恐怖に苛まれた。 隠してあった財産までも、すでに犯行の残骸と成している。 ない、ドコにも、あれが。 混乱は深まり、疑う対象はもはや自分。 もしかして、すでに食べたあとで、それを忘れてしまっているのでは。 目の前の光景はすべて非現実であり、ファンタジックな世界の主人公と成り果てる。 抗えない現実は幻想となり、それは究極にまで引き上がる。 にわかには信じられず、ショックの果て、思考に火花が飛び散った。 夕方までにはありえたハズが、今はすでにありえない。 「あ……!」 思い立ち、冷蔵庫の扉を開ける。 冷蔵庫の奥の奥。 ここで雛苺は、人間としての成長を更新した。 それは布石。 思いもよらぬ過去の功績を思い出し、こんな手もあるのかと雛苺は喜んだ。 昔、貯金をしていて忘れていたのを、今になって思い出した感覚が雛苺を包む。 どうして忘れていたんだろう、どうして思い出さなかったのだろう。 雛苺にとって、それは革命的でもあった。 雛苺は、心の一部を冷静にするコトを忘れてはいなかった。 そして気づく。 「ゴメンなさいゴメンなさい! 私はてっきり……!」 「うぐ、う、えぐっふっ、う、うあああん……!」 ……なかったのだ。 自分の至福を、誰かに取られる苦しみ。 それを味わうコトを余儀なくされた瞬間でもある。 苺大福は、雛苺にとって、すでに至宝の領域にまで達しつつあった。 身体に電流が走り、脳にヒビが入る。 気の遠くなるような時間の果てで、自分を取り戻す術を模索するしかない。 奪われた苦しみを、この怒りを、いったい誰にぶつければいいのだろうか。 「あ、あの」 「イチゴ、なん、で……どうして?」 真実はいつも残酷で、現実はつねに非情なのだと、まだ幼さが残る雛苺には分からなかった。 黒い感情がこみあげる。 それでも雛苺は、淡い希望を持っていた。 きっと、そんなつもりはないと思っていたのに。 その返答に、絶句した。 「だって、食べられるために産まれたのでしょう?」 返したのは翠星石だった。 こんなコトをする意味が、どうしてあなたにあるのかと。 どうして、なぜ、何の理由があって。 恨み以外のなにものでもない。 負の万感を込めて、雛苺は問いただす。 「─────どうして、食べちゃったの?」 雪華綺晶まで。 こんな蛮行を行ってしまった彼女。 どうしても、どうしても、どうしても。 許せないという感情を抱く自身を許せない。 彼女がそんなコトをするのだけは、雛苺には納得がいかなかった。 普段は優しくて、妹であるハズなのに姉のような存在。 それでも、どうしてもわからない。 したくはないが、翠星石ならある意味、納得できる。 仕方ないワケではない。 どうしても、今は涙が止まらなかった。 今では、雛苺イコールイチゴと言っても、過ぎた言ではありえない。 もちろん、雪華綺晶自身もそれは知っていた。 いくら雪華綺晶がこの寮に来て日が浅いといえど、雛苺がイチゴを好きなのは、すでに明白である。 この寮の住人で、それを知らない人間はいない。 「わ、私は、翠星石さんのイチゴかとばかり……」 つまり、慌てふためいていた。 今の雪華綺晶を例えるなら、表現はそれ以外にあってはならないほど。 よく知っている大好きな人の行動。 あれは確かに、困っている人の行動と表情。 綺麗な形に整えられた、美人の眉がハの字になっているのを。 暗い感情を雛苺なりに抑えながら、確かにその双眸はそれを捉える。 何もかもが他人の仕草。 ふと、視線をずらす。 翠星石の口は滑らかに、美しく咀嚼を続けていた。 もぐもぐもぐ。 雛苺を尻目に、翠星石は最後のイチゴのへたを、ゴミ箱へと投げ捨てる。 「むぐむぐ……うっきゅん」 その行動すべてが、直視し難い現実である。 翠星石は実に幸せそうに、イチゴの後味を堪能する。 鈴のような綺麗な声が、不協和音と成り果てた。 「はぁー。いやぁ、夏に食べるイチゴも格別ですねぇ~」 悲しみでいっぱいになり、絶望に満たされる。 浮かんでは落ちる、決して消えない涙の群れ。 誰が見ても分かる対極の様。 からかう者と、からかわれる者。 翠星石は、腹を抱えても足りないほどに笑う。 おーほっほっほ。 「大体、チビチビはいっつも行動が遅いです。こうなるコトは必然だったですぅ」 人にぶつけるコトができない。 あまりの純粋さゆえに、怒りの矛先がわからない。 雛苺がもう少し大人だったのなら、もっと恐ろしいコトになっていた。 翠星石は勝ち誇る。 「チビチビが早く食べないから、こんなコトになるんですよ」 暖色系を浮かばせるような名にふさわしくない、ドス黒さよりも深い黒がにじみ出る。 普段の活発な雛苺からは想像もできない、ゆるやかな動き。 ゆらり。 「ねえ、どうしてないの?」 雪華綺晶は恐怖した。 ただ、じぃっと冷蔵庫を見つめるのみ。 暗く埋没したその瞳は、死人のそれと定義される。 雛苺の目に、光は差し込んでいない。 そして、静かに微笑む雛苺。 「ホントに、なんてお詫びしたらいいか……。知らなかったとはいえ、イチゴを食べてしまって……」 しかし当の雛苺に、雪華綺晶の言葉は耳に入らない。 どうしていいか分からない、そんな雰囲気をばら撒いている。 申し訳なさそうに、雛苺に何度も語りかける雪華綺晶。 「……あの、そのぅ」 許されたハズの時間を過ごせなかった雛苺は、自らを悲痛に沈めるほか、自分を制御する手立てがなかった。 本来なら、雛苺もそういった時間を楽しむハズだった。 風呂に入るにはいささか早く、皆が皆、思い思いの時間を過ごしている。 テレビの前に置いてある大きめのソファーに腰かけているのは、左から順に、薔薇水晶、桜田ジュン、蒼星石。 真紅は再び本を開き、水銀燈もそれに倣う。 襲ってくる絶望は大きく、それにされるがままにされている。 壊れたように微笑む雛苺。 「い、い、イチゴ……」 雛苺は悲しみに埋没していくように、ただひたすらに涙を浮かべて。 綺麗過ぎる平和な時間をあざ笑うように。 断末魔のような絶叫が、談話室を切り裂いた。 食後の、静かで平和な時間が過ぎる。 「ううーにゅうぅー!!」 第五話 雛苺/うにゅー食失事件
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/46442.html
【検索用 らくらくあんらくし 登録タグ 2021年 Bilibiliミリオン達成曲 Dance Rail UTAU VOCALOID VY1 YouTubeテンミリオン達成曲 YouTubeミリオン達成曲 ぺぽよ ぽよろいど ら ミリオン達成曲 初音ミク 曲 曲ら 殿堂入り】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 関連動画 コメント 作詞:ぺぽよ 作曲:ぺぽよ 編曲:ぺぽよ 唄:初音ミク・VY1・ぽよろいど 曲紹介 しようがない 曲名:『らくらく安楽死』(らくらくあんらくし) ボカコレ2021秋ルーキー参加曲のうちの3曲目。 2023年11月18日、自身初となるミリオン達成。現在ボカロオリジナル曲でミリオンを達成している曲の一つである。 関連作:「のろいのノイローゼ」 歌詞 (動画概要欄より転載) 真っ暗がりの布団の底 ゆめゆめ悪夢にずぶずぶ沈む 見慣れた画面のその向こうには 誰かの悪意の包囲網 壊れたカーテンの隙間から 壁を埋めるのは 暴言?妄言?知りません。 らくらくお気楽安楽死 自殺は勘弁苦しいし はくだく快楽安全死 くらくら暗闇腹上死 わくわく極楽安楽死 いたずら断念殺人鬼 人間できたらまたおいで 残念、概念、希死観念! 薄暗い部屋入り浸ってさ 紙幣の残高みるみる消える 不憫の貧乏成り下がってる 不信の心臓後遺症 寂れた天井があざ笑う それを見てるのは 正気?病気?誤認識? らくらくお気楽安楽死 到着あの世のパスポート ごくごく飲み干すモンエナジー 孤独に中毒お気の毒 なくなく自堕落安楽死 命のお値段二百万 大金できたらまたおいで ざーめん、しょんべん、鬱らーめん! 分かってるさ、本当は 終いなんてできやしないこと 無節操に病むならいっそ、忘れて、諦めて。 らくらくお気楽安楽死 能無し金なしいくじなし がくがく震える恥晒し 何度繰り返し今何時 ばくばく自爆で倍返し 現世の懲役あと何年? 人間できたらこうならないこと 知って、いて、どうして らくらくお気楽安楽死 自殺が楽しいはずないし かるがるお手軽皆殺し 命の価値など興味無し 吐く抱く悦楽安楽死 知性も理性も何もなし 結局一人じゃ逝けやしない 残念、概念、希死観念! あーめん、ごーめん、もう勘弁… 関連動画 yasai31氏による重音テトカバー コメント 語感が最高 -- MとMの集合体M (2021-11-18 14 48 38) ほんとこれ大好き -- 夏祭り (2021-11-18 15 08 28) 韻踏みやばすぎる -- ペポン民A (2021-11-19 19 41 52) 毎日聞くほど中毒性高い曲。サビの部分めっちゃスキィィィィィ -- パイナポーパーリナイ(?) (2021-11-21 22 11 41) 良い -- 嵯峨島 (2021-11-25 23 13 49) めちゃくちゃ好き -- 名無しさん (2021-11-28 10 28 08) VY1とぽよろいどの声が聞こえねぇಥ_ಥ -- 名無しさん (2021-11-29 20 32 55) 歌詞が全てサビ\\ ٩( ᐛ )و // -- シロップ漬け (2021-11-30 22 16 58) この作者の創作サイトの漫画読みながら聞くと閲覧注意のもの見てる気分になる 好きってことさ -- フォカヌポウwww (2021-12-01 14 08 33) この曲一番好き💖 -- 美海 (2021-12-04 16 26 30) この曲語感めっちゃいい -- 名無しさん (2021-12-06 11 45 57) 最高ー(≧▽≦) -- ハック (2021-12-13 17 12 13) 韻の踏み方がめっちゃ好き -- コンニチハ (2022-01-06 19 31 01) 全体でなんかピコピコ感があってマジで好き -- ぉん……… (2022-01-19 18 18 53) リズムが好き -- 名無しさん (2022-01-22 14 56 00) 神!!!!!!!! -- あははは (2022-02-24 21 49 40) 歌詞とメロディの不穏感がめっちゃ心にくる -- ただいま宿題から現実逃避中 (2022-03-03 17 14 28) 面白いね・・・(?) -- おおおお!!!! (2022-04-27 15 41 49) meme化されてるしね。 -- リルぽっくる (2022-06-11 11 44 38) この歌詞の死にたいけど意気地なしで死ねない主人公を最高におちょっくてる感じがしてすこすぎる -- チハヤ (2022-06-18 19 07 15) テンポ、、、神すぎる -- SARATU (2022-07-05 23 05 26) ぺぽよさんには名作多すぎるぜ -- みわ (2022-07-06 06 59 35) ほんとこの曲好き -- hwr (2022-07-11 16 45 36) 神だぁ・・・・この曲好き・・・ -- 音空 (2022-07-13 06 08 50) この曲の調声と「安楽死」の音の感じが -- kj (2022-07-20 15 28 44) 音の感じが昔何処かでめちゃくちゃ聞いた覚えあるんですけどわかる人いますかね;;きくおさんかMARETSUさんか別の誰かか、、 -- kj (2022-07-20 15 29 48) ↑電気鯨さんかな?違うかもだけど -- 名無しさん (2022-07-21 18 28 13) すごい神曲に合ったわぁ・・・・今ではずっと聞いてます! -- 音空 (2022-07-23 12 56 47) 匿名希望より -- 懐かしすぎる…ぺぽよさんを初めて知った曲!リズム感と歌詞が好きすぎる (2022-07-26 15 44 42) ぺぽよさんの語彙力すごすぎぃ、、、 -- 黒雲 (2022-07-27 16 34 27) 本当にリズム感が大好きです、1日に5回は聞いています神過ぎる,,,,,,!!!!!!!!!ぺぽよさん生まれてきてくれてありがとう,,,,,,(泣) -- 病んでるよ―――(クソ) (2022-08-05 09 49 32) 神 -- 名無しさん (2022-08-08 13 39 50) 最高! -- sel (2022-08-08 21 05 11) ぺぽよさんは韻を踏む天才だと思う。だから伸びてほしいと思うがこのままちょっと隠れた存在でいてほしいと願う自分もいる… -- 名無しの🍎 (2022-11-01 23 38 58) へぽよさんの曲が大好きです。ボカロpになってくれてありがとう… -- ユウウツ霜 (2022-11-12 17 59 15) 韻踏むの上手すぎて死んだので冥界からコメントしております() -- もち (2022-11-15 17 16 23) 死んだ -- 星桜(と書いて、しおんと読む) (2022-11-16 19 54 09) この曲でぺぽ氏を知ったからすんごい印象に残ってる、神曲 -- 古霜 (2023-01-26 10 32 55) 最強最強ぺぽよ様 -- コイシー (2023-01-28 10 40 40) この曲は喉にナイフを突きつけられてる気分になって好き(決してマゾではない、と思いたい) -- ‽(いんてろばんぐ) (2023-01-28 15 09 49) 深夜この曲を一人の部屋でループさせると精神安定する -- 夜 (2023-03-22 20 41 08) p.s 供給過多というか気持ちが凹んでる時に聴くと救われるというか、とにかく曲の雰囲気が好きです。推します。 -- 夜 (2023-03-22 20 46 07) 神曲じゃないか… -- 名無しさん (2023-03-29 11 40 29) 神曲以外に言える言葉が無い… -- れく (2023-04-14 10 56 53) こんな素敵な曲を聴きながら、楽になりたいなぁ… -- おーちゃん (2023-04-15 15 05 32) こういう曲が好きな人は界隈曲で調べてみると幸せになれるかも。少なくともこの曲は界隈曲を参考にしてるはず -- 名無しさん (2023-08-09 18 32 32) この曲は聴いてると楽になる気がする…… -- 推しが世界一尊い (2023-08-09 20 34 55) リズムがいい!内容と真反対な感じもすごい好き -- お腹痛い (2023-09-23 16 58 07) とても良いね -- 名無しさん (2023-09-25 08 07 25) も可愛いし歌もなんか頭から離れないメロディダァw神 -- 甘党 (2023-09-27 11 28 00) 死にたい時とか辛いときよく聞いてる(絶賛視聴中) -- シャドウ (2023-09-30 16 20 54) 鬱らーめんってめんへらーめんの事? -- はにゃん (2023-10-01 07 44 55) 「孤独に中毒お気の毒」のとこ永遠に口ずさんじゃう…好き -- 名無しさん (2023-10-22 00 46 00) 100万人おめでとう!神!好き! -- 楊梅 (2023-11-18 08 42 00) ミリオンおめでとう! -- 名無しさん (2023-11-18 09 44 13) ミリオンおめでとうございます😊 -- 名無しさん (2023-11-19 18 16 32) きもちいいいいい -- 名無しさん (2024-03-13 09 05 56) いい曲ー -- いい曲やで (2024-04-16 17 56 27) いい曲やねん。 -- ↑共感! (2024-04-17 16 40 02) イライラしている時のこの曲を聴くと落ち着く。 -- 病みオタク❤︎ (2024-04-17 16 46 51) 最強のいい曲 -- ↑なんか分かる稀ガス (2024-04-21 21 18 09) 最後の躁ぽよろいどちゃんのぐるぐる目好き -- ぽよろいど愛好家 (2024-04-22 20 50 38) ぺぽよさんの曲で一番好き。最高!サラッと下ネタ混ぜてんのがすげえ。(みんな気づいてる?) -- ▶️⭕️ (2024-04-22 21 52 06) 人間できたらこうらないこと、して、いて、どうして?の部分がめっちゃいい!! -- 名無し (2024-05-12 13 48 22) 絵も上手で編集もとても素晴らしく気に入っている曲です。 -- 名無しさん (2024-07-07 13 56 51) 親の顔より見たぽよちゃん -- あめ (2024-07-14 10 11 26) ばくばく自爆で倍返し -- 最高 (2024-08-03 19 34 10) この曲めっさ好き! -- 名無しさん (2024-09-12 16 49 18) 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。