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「ゅ・・ゆう・・」 目がさめたまりさ。人間に抱えられ森の中を移動していた。 先頭には犬がおり、犬は地面に鼻をつけながらヒクヒクさせ、ゆっくりと進んでいた。 人間は犬の後をひたすらついていく。 「おや、やっと目が覚めたか。お前の家族にもたっぷりと痛い目に遭わせてやるからな。楽しみにしてな!」 「ゆ・・ゆぅ・・」 寝ぼけているまりさだが、周囲を身体をよじって見回すとそこはまりさがよく目にする風景であった。 「ゆ゙う!!」 家が近いことに気がついたまりさ。 (このままじゃおうちが見つかっちゃうよ!ゆっくりできなくなっちゃうよ!) 「ま・・まりさの家はこっちじゃないよ!あっちだよ!」と巣は別の方向にあると告げる。 「そうなのか。でもカツオはこっちだと言ってるみたいだぞ。」 「ゆゆ!ちがうよ!そっちには何もないよ!その馬鹿犬は早く死んでね!ゆぎゃ!!」 男はまりさの頬を指でちぎった。ちぎられたところからは餡子がうっすらと漏れる。 「ゆぎゃああああああいだいいいいいいい!!!」 「カツオの悪口を言うなんていい度胸だね。君の家族たっぷりいたぶってあげるから感謝してね!!」 といいながら歩きながらまりさの顔を軽く殴り続けながら犬の後を追う。 ウォン!!とカツオが吠える 視界の先には大きめな朽ちた木があり、いかにもゆっくりが巣にしそうな感じがした。 「あそこか」といい男は歩みを速めた。 「ぢがゔよ゙おおおおおおお!!!そっぢじゃないよ゙おおおおおお!!馬鹿な人間さんはしねえええええええええええ!!」 まりさは泣きながら叫ぶ。男の抱える手がまりさの温い涙でぬれると、不快なのでまりさをその場に放り投げた。 「家族が痛い目に遭うけど今なら逃げれるよ。逃げたら君の分まで家族が痛い目に遭うけどね」 と言い残し、男はその巣と思しき朽ちた木へ走ってゆく。 「やべでえええええええええええええええええ!!!!!!!!!」 男の後ろかまりさの叫び声が聞こえた。 森の奥にある朽ちた木の中に、ゆっくり一家がいる。 この一家の構成は親れいむとまだあかちゃん言葉が抜けていない野球ボールサイズの子れいむが2匹、子まりさが2匹である。 親れいむの頭には蔦が生えており、そこには赤ゆが3匹実っていた。 「ゆっゆー♪」 「ゆっきゅりまっちぇにぇ」 「ゆっきゅりちゅかまらないにょ!」 しかしれいむは少し暗い顔をしていた。それもそのはず、夫であるまりさは昨日、狩りにいくと巣を出て行ってから帰ってきていないのだ。 (ゆぅ・・帰ってくるのおそいよまりさ・・・とっても心配だよ・・・・・これじゃゆっくりできないよ・・・) しかし元気でゆっくりとした子ゆっくりを見て 暗い気持ちが不思議と、とてもゆっくりとしたものに変わってゆく。これも前向きなゆっくり故の性であろうか。 「ゆゆっ!とってもゆっくりしたおちびちゃんたちだねっ!ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ!」」」 いつものゆっくりとした挨拶を交わして一家はより笑顔になる。 「まりしゃおちょうしゃんはまだかえってこにゃいにょ?」 「れいみゅはやきゅまりしゃおちょうしゃんにあいたいょ」 子ゆっくりたちが親れいむに泣きそうな顔で聞いてきた。 急に巣の中は沈黙が支配した。はしゃいでいた子ゆっくりも泣きそうな顔をしていた。 「ゆぇーん ゆぇーん おちょうしゃんにあいたいよー」 一人が泣いたのをきっかけに子ゆっくり4匹は泣き始めた。 「「「「ゆえーーん ゆえーん ゆえーん」」」」 「泣かないでねおちびちゃん!ゆううう・・・まりさはすぐ帰ってくるよ!」 まだ意識のない実ゆっくりもそれを聞いて悲しそうな顔を浮かべていた。 (このままじゃいけない!ゆっくりできないよ!!まりさが居なくて不安だけど母親であるれいむがなんとかしないと!) 親れいむは心配で泣いている子ゆっくりを慰めるために 「ゆっ! まりさがそろそろ狩りから帰ってくるからね!きっとおいしいごちそうを 持ってきてくれるからね!あまあまもあるよ!そしたらゆっくりご飯にしようね!」 「「「ゆゆっ!ごちしょう!?あみゅあみゃ!!?」」」 子ゆっくりは泣き顔から一転して、みな笑顔になった。 子ゆっくりたちは滅多に食べることのできない甘いものは大好物なのだ。それを想像するだけで一日中ゆっくりできる。 「わーい!れーみゅあまあまだーいしゅきー!」 「まりしゃもまりしゃもー!」 「それじゃまりさが返ってくるまで一緒にす~りす~りしながらおうたさん歌おうね!ゆ~ゆゆ~~ゆっくりしていってね~~おちびちゃ~ん~」 「「「ゆ~ゆゆ~ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ~~」」」 す~りす~りしながら歌うと身体の奥底が暖かい気持ちになる。子ゆっくりのふにっとした感触の肌にす~りす~りはまた格別だ。 「「しゅ~りしゅ~り」」 おちびちゃんたちもとってもゆっくり出来ているようだ。れいむもとってもゆっくりできる。 きっとまりさは元気な姿で帰ってくるはずだ。こんなにかわいいおちびちゃんとれいむを残して帰ってこないはずはない。 親れいむはそう信じてまりさの帰りをまった。 ふとその時、ガサガサという音を耳にした。 「ゆゆ?」 「なんにょおちょ?」 「おとうさんが返ってきたんだよ!みんな挨拶をするんだよ!ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ!!」」」 巣の前のバリケードがどかされ光が巣の中に差し込む そこから見えたものはいかにもゆっくりできなさそうな悪意に満ちた笑顔の「人間さん」とゆっくりの天敵である「犬さん」だった。 「ゆっくりしていかないでね!!!!!!!!!」 人間は大きな声で、怒鳴るような声でゆっくり一家に叫んだ。 ぜんぜんゆっくりできない、悪意のたっぷり籠った「ゆっくりしていかないでね」に 一匹の子れいむは泡を吹いて気絶した。 「にげてえええええええええ」 親まりさは泣きながら男の後を全力で追いながら、遠くから叫んだ!遠くから叫んだまりさの声を聞いて親れいむはまりさは今まで人間さん 捕まっていたのだと確信した。親れいむは気絶した子れいむを舌でからめ捕り口の中に収めた 「みんなおかーさんの口の中にゆっくりしないで入ってね!」 子ゆっくりたちはみんな親れいむの口の中へ入ってゆく。 人間はそれをみながら何もしない。むしろ全員入るのを待っているかのようだ。 子ゆっくりをみんな口に収め、親れいむは少しだけ安堵する。 (これで子供たちには危害が加えられないよ。あとはまりさを返してもらうだけだよ・・) そう考えいたとき人間の手がれいむの頭に付いている茎をつかみ巣の外へ向かって引っ張られる 「ん~~~~~~~~!!!!!」 口に子ゆっくりを納めているので「やめてね!」などはっきりとした拒絶の言葉がまったく出せず、れいむは茎がちぎれるのを恐れ抵抗せず外へ引きずり出された。 子供を口に含んだ親れいむと巣までようやくやってきた親まりさは麻袋に詰められ人間の家に持って行かれた。 麻袋へ入れられ運ばれている最中まりさの絶望の泣き声が聞こえた。 「ごべんでえええええええええ!まりさが!!まりさが!!つかまったせいでえええええええええ!!」 自宅へ帰り、暖炉に火をつける。それから麻袋から入れたゆっくり手でつかみ床に置く。 親れいむだけは実がついているのでとても慎重に。 親まりさは放り投げるように。 「ゆっくり痛いよ!謝ってね!」 れいむは4匹の子ゆっくり(子れいむ×2 子まりさ×2)を木の床に全部吐き出し、人間に向かい謝罪を要求していた。 人間はれいむを無視し、素早く床に置かれた一匹の野球の球サイズの子れいむを手に取った。 子ゆっくり独特のふにっしたさわり心地はまるで女性の乳房を彷彿とさせる。 子れいむはこんな状況なのに男が遊んでくれると思っているようで、下膨れの顔で「おしょらをちょんでるみちゃい~♪」 と呑気な事を言っていた。他の子ゆっくりは「れいみゅ「まりしゃ」も~」と言っている。 「ゆっ!かってにかわいいおちびちゃんに触らないでね!触りたいならあまあ「これから君たちに制裁するよ。 とってもとっても苦しいよ!ゆっくりたっぷり堪能してね!」」 「ゆゆ!?」 親れいむの言葉を無視し、男は子ゆっくりに対し虐待宣言をした。 子供への危険を感じたのか親まりさと親れいむは「ゆっくりやめてね!おちびちゃんを離してね!」と言いながら人間に向かっていった。 人間の足の膝や腿にポスンッ ポスンッ 親ゆっくりが体当たりした。 「大丈夫だって、すぐに終わるんだからこんなものは!」 男は子れいむを自分の頭よりも高く振りかぶり、 「ゆゆ~ん おしょらをちょんでるみちゃ「ブンッ!」」 ビタン! 「ゆびゅ!!」 顔面から固い床へ熱いキスをかました子れいむ。 本来球体をしているゆっくりの形は歪められ平べったくなっている。 一瞬親れいむは子れいむの身に一体なにが起きたのかわからなく、思考が停止していた。 「・・・お・・お・・・かわいいおちびちゃん!!ゆっくり!!ゆっくりしていってねえ!」 親れいむは心配そうに叩きつけられた子れいむにゆっくりしていってねと言った。まりさは心配そうにその子れいむを見つめていた。 子れいむは無言だった。生まれて初めての、他者から加えられた痛みにどのように対処していいのかわからなかった。 子れいむにとって痛み自体は初めての経験ではなかった。今まで巣の中で転んだ時など本当に短いゆん生の中ではあるが痛みを経験したことはある。 しかし、今回のそれは今まで経験した痛みの中でも別次元の痛みであった。 身体の餡子全体を強く不快な衝撃が駆け巡り、痛み、視界の揺れ、吐き気、恐怖、それらがごちゃ混ぜになったものが子れいむを支配した。 いわゆる「餡震盪」状態である。これは特に吐き気と視界の揺れがひどい。 人間も親ゆっくりも別の子ゆっくりも子れいむをじっと無言で眺めていた。 チョロロロロロロ・・・・・ しーしーを無言で流す子れいむ。 そのうちフルフルと震えながら少しだけ床とくっついた顔をゆっくりと起し、張り裂けるような泣き声を上げた。 「ゆびゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!! いじゃいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!! きぼぢわ゙りゅ゙い゙よ゙お゙お゙お゙お゙おおおおおおおおおおおお!!!エレエレエレエレ!!」 男はその泣き声を聞き、ニッコリとし、無言でその泣き叫ぶ合間に吐いたりしている子れいむを掴もうと手を伸ばした。 手が子れいむを掴もうとする寸前、親れいむと親まりさがその手に噛みついた。 怒りの形相を浮かべ、男の手と腕に噛みつく親ゆっくり。 「ゆっくりやめてね!!! くそじじいはゆっくりしねええええ!!」 「まりさの本気を思い知ってね!!怒ると怖いんだよ!!正面からたたかえば負けないよ!!!」 親ゆっくりの噛みつく力は思いのほか強く、痛かった。男は無理やりそれを引きはがし、 ゆっくり虐待用の透明なケースに二匹を強引に一緒に詰め蓋をした。 手を見てみるとゆっくりの歯型が手に付いていた。少し赤く腫れている。明日あたりアザになるかもしれない。 ゆっくりを入れたケースを見てみるケースは暴れるゆっくりのせいでガタガタ揺れていた。 しかし、奮発して高いケースを買っただけあって、ゆっくりが暴れてもビクともしない。 (親を痛めつけるのは子をやったあとだな・・) 気を取り直して再度そのいまだ泣き続けている子れいむを掴みあげる。 掴まれたことに気がついた子れいむは、また痛いことをされるのだと思い必死にその丸いからだをよじり、男の手から何とか離れようとする。 子れいむのアゴのあたりからしーしーがプシュ!と噴射したり、大泣きによる、涙や人間でいう冷や汗に相当するなぞの体液 などにより子れいむはぬるぬるのまんじゅうと化した。まるで鮎などの川魚のようにぬるぬるである。本当に・・・気持ち悪い。 男は子れいむ自身のぬめりで滑り落とさないようにしっかりと子れいむを掴みあげて、先ほどと同じように投げる態勢を取る。 「やじゃあああああああああああああああああ!はなじでええええええええええ!! おきゃあしゃあああああああん!!おちょうしゃあああああああああん!!たしゅけ「ブンッ」 ゆびゅ!!」 再度床に叩きつけられた子れいむ。先ほどのような悲鳴や泣き声はない。 「ゆ・・・・ゆ・ゆ・・・ゆええええん・・・おきゃあしゃああああん・・・・・」 それから何度も子れいむを持ち上げては床に叩きつけた。 床が子れいむの体液で汚れる。今度はうんうんまでしている。 しかし、それを見て男は不快に感じながらも、子れいむを掴んでは投げるを繰り返し行った。 何度も叩きつけられた子れいむは痙攣していた。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 男は子れいむが痙攣しても何度も投げつけた。 ビタン!!「ゆ゛っ!」 ビタン!「びゅ!」 ビタン!!「ゆ!!」 ビタン「・・・!!!」 子ゆっくりだからといって、加減する必要はまるでないから。ゆっくりは情けなどかけるに値しないと信じ切っている。 「やべでえええええええええ!!!おちびちゃんがしんじゃうううううううううううう!!!!?」 「ゆびゃあああああ!!こわいよおおおおおおお!!おきゃああしゃあああああん!!」 それをずっと見ていた子ゆっくりたちは醜い形相で泣きながらしーしーやうんうんを垂れ流していた。まったくもって醜い饅頭であると男は思った。 親ゆっくりにいたってはひたすら男に対し、死ねだとか殺すだとか泣きながら唾を吐き散らしながら言っている。 さすがにこれ以上やると死んでしまうかもしれないと思って男は子れいむを叩きつけるのをやめた。 しばらくすれば子れいむの痙攣状態は治るだろうと思い、男はまだ虐待していない子れいむに手を伸ばす。 「ゆびゃあああ!こにゃいじぇええ!!」 しーしーをブシュ!っと噴き出しながら子ゆっくりたちは自分が今度は痛い目に遭わされると思い散り散りに逃げる。 子ゆっくりである子れいむが人間から逃げられるはずもなくあっさり捕まった。 そして先ほどの子れいむと同じことをされた。それが終わったら子まりさ二匹にも同じことがされた。 子ゆっくり4匹は痙攣が収まった後もフルフルと怯え、震えながら泣いている。 「さてとそろそろ本番いきますかね」 鉄の棒を用意し、火のついてる暖炉にくべる。 親ゆっくりたちはその火にくべられた鉄の棒で男がゆっくりできないことをすると思い一層ケースをガタガタ揺らした。 男は最初に叩きつけた子れいむを取ろうとしたが、どっちが最初に叩きつけた子れいむか判別がつかないので、 適当に子れいむを選んで掴みあげた。 そして、子れいむをアゴについている小さな未成熟なまむまむに、その男のでかい体格に見合った太く長い人差し指をあてがい、 ブジュリ! 一気に人差し指の第二間接まで突っ込んだ。 「ゆびゅゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔうううううううううううううううう いじゃい゙よ゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙おおおおお」 子れいむはその小さな体からは想像できないような大きな声で泣き叫んだ。 子れいむはショックのあまりムリムリムリと音を立ててうんうんをした。 無理やり開かれたまむまむは人間の指の太さに耐えきれず痛々しく広がりそして所々裂けている。 裂けた場所からは液状の餡子が滲み出している。 「なにじでる゙の゙お゙おおおおおおおお!!?」 「そんなことしたら子供が産めなくなるんだよお!!?」 「ゆっくりは子どもなんて生まなくていいと思うんだ。気づいていると思うんだよなあ」 男はその突っ込んだ指をぐりぐりと掻きまわす しかし、決して子れいむを殺さぬように穴を広げ苦痛を与えた。 「ゆびゃあああああああああああ!!!?おきゃーしゃんたじゅげでええええええ!ゆ゛っ・・ゆげぇ・・ゆぶぇ・・」 痛みのあまり餡子を吐いた子れいむの口に餡子を戻してやり、死なないように苦痛を与え続けた。 吐いた餡子はすぐに戻してやれば子ゆっくりといえども死ぬことは少ない。 男は指を引き抜くと餡子が滲み、裂け、痛々しいほど大きく開きっぱなしになったまむまむがあった。 子れいむの身体は全体的に黒く滲み始めた。肉体的ダメージと精神的ダメージを与えすぎたようだ。このまま放っておくと死んでしまう可能性がある。 男は子れいむの口に砂糖を入れさらに甘くした冷たい甘酒を流し込んだ。 無駄に生命力の高いゆっくりは痛めつけた後、甘い物を身体に入れると死ぬ可能性は大幅に減る。この程度なら子ゆっくりとはいえまず死なないだろう。 子れいむは本来なら「ゆ~~~しあわしぇぇぇぇ~~!!!」と言うくらい美味と感じる甘酒を飲んだにもかかわらず 「ゆ・・げぇ・・」としか言わなかった。 ここで「しあわしぇ~」などと言ってしまえば男の神経を逆なでして殺されていたかもしれない。 ボソッ 「気づいてると思うんだよなぁ」 別の子れいむにも同じことをしようと手を伸ばした 「ゆびゃあああ!!!こにゃいじぇええええええ!!」 子れいむは泣き喚きながらアゴのあたりからしーしーを噴射させた。 「きたないねえ・・もうお前らの事まんじゅうって読んだら饅頭に失礼だなほんと」 別の子れいむにも同じことをする。この子れいむもさきほどの子れいむに負けず劣らずのとても大きな声で泣き叫んだ。 そして男は小さな声で「気づいていると思うんだよなあ」とブツブツと何度も言いながら次々に別の子ゆっくりに同じ事を行った。 親れいむと親まりさはそれは泣き叫びながら見ているしかなかった。 「ゆ゙ぎゃああああああああああおきゃーしゃんたずげでえええ!!!」 「やべでええええええ!おちびちゃんにひどいごどじな゙い゙でえええええ!」 「ごろ゙ず!ごろ゙じでや゙る゙ううううううううう」 処置の終わった4匹の子ゆっくりは餡子のにじんだ、だらしなく十円玉がすっぽり 入るくらい広がりきりきったまむまむになっていた。 まむまむの近くにあるあにゃるも無事では済まず、4匹ともその部分にはただ大きな穴があるだけになっていた。 それぞれの子ゆっくりは焦点が合わない目で泣き、親ゆっくりはそれを見ながら震えながら泣いていた。 「ゆひゅーゆひゅー・・おきゃーしゃん・・・いじゃいよ゙お・・」 「どうじで・・・たしゅけちぇくれぇなきゃっちゃの?・・」 「ゆえーん・・ゆえーーーん・・」 「ゆ゛っ・・ゆ゛っゆ゛っ・・・・・ゆ゛っゆ゛っ・・ゆ゛・・」 痙攣している子ゆっくりもいた。おそらく餡子を流しすぎたのだろう。 「もうそのまむまむは使い物にはならないと思うんだ。本人も気づいていると思うんだよなあ」 子ゆっくりも親ゆっくりもなぜ自分たちはこんな目に遭わなければいけないのか なぜこんなにも理不尽な仕打ちを受けなければならないのか考えていた。 親れいむは泣きながら怒鳴るように口を開いた。 「どぼじでごんなごどずるのおおお!!!?もうあかちゃんつくれなくなっちゃったよおおおお!!?」 「あかちゃんなんてつくらなくていいよ。存在が無駄なくせして何考えてるの?馬鹿なの?」 「どぼじでぞん゙な゙ごどい゙ゔの゙お゙お゙お゙お゙お゙おおおおおおおおおおおお!!!?でいぶたちは無駄じゃないよおおお!!?」 「無駄だよ糞饅頭。ゴミ以下だお前らは。この現実が嫌ならお互いをかみ殺して自殺しろ」 それから男は子ゆっくり達の帽子とリボンを「じゃま」と言い、奪った。 「おぼうしさんをきゃえしちぇにぇ・・」 「ゆっくちかえしちぇ・・ゆっきゅりできにゃいよ・」 「かえしぇ・・!くしょじじい・・・!!」 子ゆっくりたちはまむまむへのダメージが大きいらしくさっきまでの大声は出てこなかった。 そして、火にくべ、熱により赤く光っている鉄の棒を、さきほどの広がりきったまむまむへあてがい、突き刺した。 ジュウゥゥゥといい音がした。そして甘い匂いが部屋中に広がる。 「ゆぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」 あまりの大きな子れいむの悲鳴に「ぴぎゃあ!!」「ゆびゃあ!!?」とほかの子ゆっくりも声をあげ、しーしーをプシュッ!!と噴射させた。 「気づいていると思うんだよなあぁ」 といって男は焼けた鉄の棒で子ゆっくりの体内にグリグリと押しつける。 「ゆゆゆゆゆゆぎゃああああああああああああ!!!」 たまらず親も泣きながら声を上げる。 「おちびちゃああああああああああああん!!」 「やめてえええええええええええええええ」 そして男は棒を引き抜いた。鉄を入れられた子れいむは痙攣しているだけであった。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛」 「まりしゃのいみょうとが・・・」 子れいむのまむまむが炭化して真っ黒になっていた。 もうこの先のゆん生で胎内を使った出産をすることは絶対に出来ないだろう。 気を失い、黒く炭化し、広がりきったまむまむをした子れいむを親れいむに見せつけるようにしたあと 「さっきおまえはかわいいって言ってたよね?これでもかわいいと思える?」 「ゆゆ!!?あたりまえだよ!そんなこともわから「ならこれでどう」」 男は体液でぬるぬるの子れいむを鉄製の火箸でつかみ、暖炉の火であぶった。 気絶から覚めた子れいむは「ゆ゙!!」と声を上げた後また気絶した。 ジュウウウウウウウと心地よい音がする。 男は子れいむは髪の毛がすべて焼けおち、全身がくろっぽくなったところで火であぶるのをやめた。 焼かれた子れいむの表面はもはやぬめりがなく、カチカチになっており、焼く前のふにっとした感触が嘘のようだった。 もうこの子れいむは一生満足に動くことができないだろう。 黒っぽいハゲ饅頭となった子れいむを親ゆっくり達に見せつける。 「どぼじで・・・どぼじでごんなひどいごど・・・」 「ゆ・・おちびちゃん・・?・ゆ・・・ゆ・・ゆえええええん ゆええええええん おちびちゃああああんん!!」 子れいむを見た親れいむは泣きだしてしまった。どうやらこの子れいむはいい感じにかわいく無くなったようだ。 男は手早くつぎつぎと別の子ゆっくり達に同じことをしてゆく。 子ゆっくりたちはみな黒っぽいコゲまんじゅうとなってしまい、親ゆっくりにはどれがれいむ種かまりさ種かの区別すらできなくなった。 子ゆっくり達は、みんなもう満足には動くことができないだろう。 子ゆっくり達の未来はたった今断たれたのだ。この人間に。 そんな子ゆっくり達をみて親れいむは「どぼじで・・どぼじで・・」と何度も呟いていた。 親まりさは「かわいかったおちびじゃんだじがああああ!!!ぼどにぼどじでよ゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!」と叫んでいた。 「めでたく「おちびちゃん」は君たちのお墨付きをもらってかわいくなくなったわけだ。こんなゴミ饅頭いらないよ。返すね。」 男は焼け饅頭となり、ブルブルと震えているだけの子ゆっくりを掴み、親のいるケースへ投げ込んだ後、部屋の電気を消して男は部屋から出て行った。 暗くなった部屋でしばらく親ゆっくりの泣き声が聞こえた。子ゆっくりは泣く元気すらないようだ。 深夜 「ゆぅぅぅ・・おちびちゃん・・ゆっくりしていってね・・」 まだ眠れないゆっくり一家。 「・・・・ゅぅ・・」 もうゆっくりしていってねと返す気力もないのだろうか。子ゆっくり達の反応はあまりない。 「すーりすーり・・」 「ゆびゃああ!!いじゃいよお゙お゙・・・やめじぇええ」 親れいむにひどい火傷の痕にすりすりをされ子れいむは悲鳴を絞り出す。 「ゆゆ・・おちびちゃんごめんね・・ぺーろぺーろしてあげるね」 「ゆびゃあ!やめちぇね・・・いちゃいよ・・・」 「ゆぅ・・ゆっくりしていってね・・・」 何をしても子ゆっくりたちは痛がってしまう。そして子ゆっくりたちにはりぼんや帽子がない。 それはより子ゆっくりをゆっくりできなくさせる。 れいむは「ゆっくりしてね」とだけいい、夫であるまりさに寄りかかった。 まりさはあまりの出来ごとに満足にゆっくりとした反応ができなくなっていた。 しかしここで弱気になってしまってはれいむを、おちびちゃんたちを不安にさせてしまう。そんなのはゆっくりできない。 「ゆっ まりさはだいじょうぶだよ!ゆっくりしようね。おちびちゃんたちもきっとすぐに元通りになおるよ!」 まりさは気丈にふるまう。それを聞いたれいむと子ゆっくりは少しだけだがあったかい気持ちになった。 これが、その気持ちこそが「ゆっくり」だ。ゆっくりしたい。 今日はゆっくりできなかったけど、明日はきっとゆっくり出来る。なぜなら自分たちはゆっくりだから。 自分がゆっくりできなくて、どうして子供たちがゆっくり出来ようか。これから生まれてくるあかちゃんのためにもゆっくりしよう。 きっとあのゆっくり出来ないにんげんさんも、これからもうすぐ生まれてくるあかちゃんを見たらゆっくりできるはず。 暗い中、自分から生えている実ゆっくりをみて、ニッコリと笑い、そう信じてれいむは目を閉じた。 「みんな・・ゆっくりしようね・・」 「「「ゆっきゅりしようにぇ・・・」」」 「・・・・・ゅ・ぅ・・」 子ゆっくりは全身火傷で身体が痛くて眠れなかったが、朝方になりようやっと眠れるようになった。 次の日、男は気配を殺して寝ているゆっくりの前に立っていた。 ゆぅ・・・・ゆぅ・・ ゆぅ・・ゆぅ・・いじゃい・・・ゆぅ・・ (昨日あれだけの目に遭わされたのに全員ぐっすり寝ていやがるな・・・特に子ゆっくり・・あれだけやったのにまだまだ 元気そうだな・・・ん・・・?) れいむから生えている蔦に実ゆっくりが三つ。どれもプチトマトサイズである。それらは昨日よりも明らかに大きくなっている。 (餌は与えていないのに成長しているとなると、まりさの帽子の中に保存食でも入っていたのかな) じっと実ゆを見つめる。実ゆはまりさ種1 れいむ種2の構成であった。実ゆはゆっくりに特徴的な下膨れの顔で眠っている。 たまに目を閉じたまま、まぶたの下にある眼球を動かしたり、「ゅ・・ゅ・」と言ったり、プルプルと身体を振動させたりしている。 (ほんとにかわいくないな・・見ていて不快だ・・絶滅すればいいのになこいつら・・・・) 男は呆れ顔で実ゆを見つめた後、大きく息を吸い込み、大声で、それも全力で 「ゆっくりしないでね!!!!!!!!!!ゆっくりするなああああ!!!!!!! ゆっくりしてんじゃねえええ!!!!!!オラああああああああああああああ!!!!!!!ムカつくんだよその寝顔おおお!!!!!!!!」 と叫びながら、ケースを全力でガッタンガッタンガッタンガッタンと揺らした。 親や子ゆっくりたちはケースの中の内壁になんどもビタンビタンビタンと顔を打ち付け「ゆううううう!!!」と言い泣き顔になっている。 「「「ゆびゃあああ!!」」」プシュ!!「ゆっくぢできにゃいいい!!!!」 全員起きてくれたようだ。子ゆっくりは驚いたあまりにしーしーを噴射させた。 蔦の先のほうに付いている実まりさと実れいむがケースを揺らした際、れいむの顔とケースの内壁に挟まって潰れ中身の餡子が飛び出している。 潰れた実ゆっくりは目を開き苦悶の表情を浮かべている。すぐに絶命するだろう。 実ゆっくりとは言え楽に殺すべきではなかったかなと思いながら潰れた実ゆっくりと見つめる。 「ゆびゃあああでいぶのあがちゃ「朝ごはんの時間だよ。いまから朝ごはんをあげるからゆっくりしないで選んでね。」」 れいむの言葉をさえぎり朝ごはんである旨を伝える。 そして男はれいむ一家が入れてあるケースの前の床に、ごはん、卵焼き、味噌汁、焼き魚、漬物を置いて、 「いただきます」と言い、朝食を食べ始めた。 「ゆ・・?まりさたちに朝ごはんくれるんじゃ・・?おなかぺこぺこだよ!」 「「「おにゃかへっちゃよーおきゃーしゃーん」」」 「この卵焼きうめえええええええええええ!!!」 「ゆ゙ううううううううううううれいみゅ「まりしゃ」もたべちゃいいいいい!!」 男は子ゆっくりの生命力の強さにあきれながら、味噌汁を啜り、お椀と箸を床に置いた後、 「カツオに饅頭二個あげるから、いらない子饅頭二個選んでね あとその実ゆっくりは俺のだから丁重にあつかってね」 「ゆゆ!?なにいってるの!?赤ゆっくりはれいむたちのおちびちゃんだよお!!?それより人間さんはれいむたちにごはんくれるんでしょ? れいむたちはおなか減ったんだよ!さっさともってきてね!そのごはんさんでもいいよ!はやくしてねこのグズ!!」 「君たちのような無駄でゴミな存在にご飯を上げたら、食べ物に失礼だよ。俺が食べ終わるまでに選ばなければ勝手に選ぶからね」 とだけ言い、また朝食を食べ始めた。 「ゆんやあああああああ!!れいみゅのごはんがあああああ!!」「まりしゃの卵焼きがああ!!」 「ゆゅう・・どうしようまりさ・・・・」 この人間さんには話が通じないよ!と痛感し、まりさに助けを求めるれいむ。まりさは意を決した顔をし、男に言い放った。 「おにいさん。まりさたちは何も悪いことしたつもりはないよ。でもなにか悪いことをしたとしたらそれはまりさの責任だよ! れいむやおちびちゃんたちには関係ないよ!まりさは・・・・どうなってもいいから、れいむとおちびちゃんにごはんさんをあげてね。 それから森に帰してあげてね。」 「なにいってるのまりざああ!!?まりざがいないとゆっぐりできないよお!!?」 「「「おちょーしゃーん、いっしょにいたいよー!!」 「茶番は間に合ってるよ「ゆゆ!!?」吐き気がする。」 と、食事を終えた男は、ケースの蓋をあけ、親れいむの影にかくれ、ぷるぷる震えている子ゆっくり二匹をつかみ取った。 「ゆぎゃあああああ!!!!」 「おきゃーしゃーん!!たしゅけちぇえええええええ!!」 子ゆっくり(判別不法)にうっすらぬめりが出てきた。 「・・・・・・・・・・・ゅ・・・・・・ね!」 まりさが男が取り上げた子ゆっくりを取り換えそうとし、蓋の空いたケースから出て、男に飛びかかり、男の左手首に噛みついた。 男は右手には一匹の子ゆっくり、左手にはもう一匹の子ゆっくりを持っていたため、まりさを振りほどく事が出来なかった。 どうせ満足に動けない子ゆっくりなのだから床に置いて応戦すればいいのだが、男は気がつかない。 噛みつかれたまま、痛みに耐えて男は部屋をでて、庭までいき、全身火傷で大して抵抗できない子ゆっくりを犬の小屋の前に放り投げた。 「ゆぎゃ! 」「ゆぶっ!」地面に放り投げられ声を上げる子ゆっくりたち。 「おちびちゃん!!」 まりさはわが子を心配し、叫ぶと同時に噛みついていた男の手首から離れる。 (そこはとってもゆっくりできない気がするよ!助けないと!) そして、投げられた子ゆっくりの元まで跳ねて行こうとした瞬間 それは人間に邪魔された。 グシャ!!「ゆびゃあ!!」 真上からまりさの頭めがけて足を落とされ右目は餡子と共に飛び出て、歯が何本か砕けた。 その一撃でまりさは意識を失いかけたが、子ゆっくりの「ゆぎゃああああたしゅけておちょおしゃあああん!!」という悲鳴を聞き、意識を無理やり覚醒させられた。 犬小屋から出てきた犬(カツオ)は二匹の子ゆっくりの前に立っていた。そして、一匹の子ゆっくりに噛みつき、優しく、ゆっくりと食べていく。 噛みつかれ口に収められた子ゆっくりはまだ生きていた。カツオはあえて甘噛のみで子ゆっくりを食べた。 「ゆぶっ・・・たしゅ・・けちぇ・・おちょ・・ うしゃ ・・ゆびゃ・・ いちゃ い よお・・」 カツオはすぐに食い殺したら、つまらない。数日ぶりのおもちゃだ。と思っていた。ゆっくりをじわじわと時間をかけて食べると飼い主が とてもほめてくれる。喜んでくれる。そういった理由もあり、ゆっくりを可能な限り時間をかけて遊び食いをする。 「おちびちゃああああああああああああああんん!!!!!!!!!」 カツオの口に飲み込まれた子ゆっくりは唾液によりドロドロにふやけ、原型をたもっていなかった。 「もっ・・・ゅ・・・し・・・・かった・・・・ょ」 犬はそれを飲み込むと、この世の終わりのような形相を浮かべ、しーしーをもらしながらプルプル震えているもう一匹の子ゆっくり の元へ近づいた。 「やじゃぁ・・・・れいみゅ・・しにたくなにゃぃ・・・・もっといっぴゃいいもうちょとあしょびちゃいよ・・ しあわしぇ~なものたべちゃいよ・・・おきゃ~しゃんとおちょ~しゃんとしゅ~りしゅ~りしちゃいよぉ・・・」 命乞い(?)をするれいむ(もはや判別は不能である)をカツオは甘噛みする。 「ゆびゃああ!!やめちぇええ!!」 ブシッ!!と勢いよくシーシーを噴射する子れいむ(?) 何度も甘噛みをした後、カツオはその子れいむ(?)を口に収める。さきほどの子ゆっくりと同じようにゆっくりと食べていく。 まりさはその様子をじっと見ていた。 まだ間に合う!まだおちびちゃんは生きている!まりさは残る力をあらん限りしぼってカツオに体当たりを敢行しようとした。 しかしまりさは男に抱きかかえられ、それはかなわなかった。 カツオが残りの子ゆっくりを飲み込むまで見させた後、男は満足そうにまりさを部屋に持ち帰った。 「部屋に帰ったらお楽しみだなあぁ・・・気づいてるんと思うだ」 部屋に帰るとケースの中にいたれいむと焦げた二匹の子ゆっくりはいなくなっていた。 まりさは先ほど男の手首に噛みつく瞬間「まりさが引き付けておくからゆっくりしないで逃げてね!」とれいむに言っていたのだ。 まりさに言われた通りにれいむは子ゆっくりを口に入れ、バイン、バインと跳ねながらその男の家から逃げた。 れいむは泣きながら必死に逃げていた。潰れた実ゆっくりや潰れていない実ゆっくりのことは考えていない。 ただ逃げることを優先した。自分がつかまってしまっては全員助からないから。 自分たちを助けるために囮となったまりさのことも心配だ。 しかし今自分が逃げねばまりさの命がけの特攻は無駄になる。出来ることならまりさも人間からうまく逃げおおせてほしい。 そして今までのように家族団欒をしてゆっくりしたい。 (なんでこんなことに・・まりざぁ!!ゆっくり・・ゆっくりしていってねえ!!!!) 「ゆへへ・・・ゆっくり・・ざまあ・・・みろ・・!くそじじいの・・・思い通りには・・させないよ!!」 ケースの中に入れてあったれいむが居なくなり呆気にとられている人間にまりさが勝ち誇ったように言った。 (あかちゃんとおちびちゃん二人死なせちゃったけど・・れいむと残りのおちびちゃんは逃がしたよ・・でも・・まりさはもうだめだよ・・ 少しでも長くこのゆっくりできない人間さんを足止めするから逃げてね・・!まりさたちのぶんまで・・生きて・・ゆっくりしていってね・・!) 「ゆがああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」 まりさは男がまりさを抱きかかえる力が少し弱くなった時を見逃さずに、腕をすり抜け、死ぬ気の特攻を仕掛けた。 続きます by洗脳君
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「ゅ・・ゆう・・」 目がさめたまりさ。人間に抱えられ森の中を移動していた。 先頭には犬がおり、犬は地面に鼻をつけながらヒクヒクさせ、ゆっくりと進んでいた。 人間は犬の後をひたすらついていく。 「おや、やっと目が覚めたか。お前の家族にもたっぷりと痛い目に遭わせてやるからな。楽しみにしてな!」 「ゆ・・ゆぅ・・」 寝ぼけているまりさだが、周囲を身体をよじって見回すとそこはまりさがよく目にする風景であった。 「ゆ゙う!!」 家が近いことに気がついたまりさ。 (このままじゃおうちが見つかっちゃうよ!ゆっくりできなくなっちゃうよ!) 「ま・・まりさの家はこっちじゃないよ!あっちだよ!」と巣は別の方向にあると告げる。 「そうなのか。でもカツオはこっちだと言ってるみたいだぞ。」 「ゆゆ!ちがうよ!そっちには何もないよ!その馬鹿犬は早く死んでね!ゆぎゃ!!」 男はまりさの頬を指でちぎった。ちぎられたところからは餡子がうっすらと漏れる。 「ゆぎゃああああああいだいいいいいいい!!!」 「カツオの悪口を言うなんていい度胸だね。君の家族たっぷりいたぶってあげるから感謝してね!!」 といいながら歩きながらまりさの顔を軽く殴り続けながら犬の後を追う。 ウォン!!とカツオが吠える 視界の先には大きめな朽ちた木があり、いかにもゆっくりが巣にしそうな感じがした。 「あそこか」といい男は歩みを速めた。 「ぢがゔよ゙おおおおおおお!!!そっぢじゃないよ゙おおおおおお!!馬鹿な人間さんはしねえええええええええええ!!」 まりさは泣きながら叫ぶ。男の抱える手がまりさの温い涙でぬれると、不快なのでまりさをその場に放り投げた。 「家族が痛い目に遭うけど今なら逃げれるよ。逃げたら君の分まで家族が痛い目に遭うけどね」 と言い残し、男はその巣と思しき朽ちた木へ走ってゆく。 「やべでえええええええええええええええええ!!!!!!!!!」 男の後ろかまりさの叫び声が聞こえた。 森の奥にある朽ちた木の中に、ゆっくり一家がいる。 この一家の構成は親れいむとまだあかちゃん言葉が抜けていない野球ボールサイズの子れいむが2匹、子まりさが2匹である。 親れいむの頭には蔦が生えており、そこには赤ゆが3匹実っていた。 「ゆっゆー♪」 「ゆっきゅりまっちぇにぇ」 「ゆっきゅりちゅかまらないにょ!」 しかしれいむは少し暗い顔をしていた。それもそのはず、夫であるまりさは昨日、狩りにいくと巣を出て行ってから帰ってきていないのだ。 (ゆぅ・・帰ってくるのおそいよまりさ・・・とっても心配だよ・・・・・これじゃゆっくりできないよ・・・) しかし元気でゆっくりとした子ゆっくりを見て 暗い気持ちが不思議と、とてもゆっくりとしたものに変わってゆく。これも前向きなゆっくり故の性であろうか。 「ゆゆっ!とってもゆっくりしたおちびちゃんたちだねっ!ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ!」」」 いつものゆっくりとした挨拶を交わして一家はより笑顔になる。 「まりしゃおちょうしゃんはまだかえってこにゃいにょ?」 「れいみゅはやきゅまりしゃおちょうしゃんにあいたいょ」 子ゆっくりたちが親れいむに泣きそうな顔で聞いてきた。 急に巣の中は沈黙が支配した。はしゃいでいた子ゆっくりも泣きそうな顔をしていた。 「ゆぇーん ゆぇーん おちょうしゃんにあいたいよー」 一人が泣いたのをきっかけに子ゆっくり4匹は泣き始めた。 「「「「ゆえーーん ゆえーん ゆえーん」」」」 「泣かないでねおちびちゃん!ゆううう・・・まりさはすぐ帰ってくるよ!」 まだ意識のない実ゆっくりもそれを聞いて悲しそうな顔を浮かべていた。 (このままじゃいけない!ゆっくりできないよ!!まりさが居なくて不安だけど母親であるれいむがなんとかしないと!) 親れいむは心配で泣いている子ゆっくりを慰めるために 「ゆっ! まりさがそろそろ狩りから帰ってくるからね!きっとおいしいごちそうを 持ってきてくれるからね!あまあまもあるよ!そしたらゆっくりご飯にしようね!」 「「「ゆゆっ!ごちしょう!?あみゅあみゃ!!?」」」 子ゆっくりは泣き顔から一転して、みな笑顔になった。 子ゆっくりたちは滅多に食べることのできない甘いものは大好物なのだ。それを想像するだけで一日中ゆっくりできる。 「わーい!れーみゅあまあまだーいしゅきー!」 「まりしゃもまりしゃもー!」 「それじゃまりさが返ってくるまで一緒にす~りす~りしながらおうたさん歌おうね!ゆ~ゆゆ~~ゆっくりしていってね~~おちびちゃ~ん~」 「「「ゆ~ゆゆ~ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ~~」」」 す~りす~りしながら歌うと身体の奥底が暖かい気持ちになる。子ゆっくりのふにっとした感触の肌にす~りす~りはまた格別だ。 「「しゅ~りしゅ~り」」 おちびちゃんたちもとってもゆっくり出来ているようだ。れいむもとってもゆっくりできる。 きっとまりさは元気な姿で帰ってくるはずだ。こんなにかわいいおちびちゃんとれいむを残して帰ってこないはずはない。 親れいむはそう信じてまりさの帰りをまった。 ふとその時、ガサガサという音を耳にした。 「ゆゆ?」 「なんにょおちょ?」 「おとうさんが返ってきたんだよ!みんな挨拶をするんだよ!ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ!!」」」 巣の前のバリケードがどかされ光が巣の中に差し込む そこから見えたものはいかにもゆっくりできなさそうな悪意に満ちた笑顔の「人間さん」とゆっくりの天敵である「犬さん」だった。 「ゆっくりしていかないでね!!!!!!!!!」 人間は大きな声で、怒鳴るような声でゆっくり一家に叫んだ。 ぜんぜんゆっくりできない、悪意のたっぷり籠った「ゆっくりしていかないでね」に 一匹の子れいむは泡を吹いて気絶した。 「にげてえええええええええ」 親まりさは泣きながら男の後を全力で追いながら、遠くから叫んだ!遠くから叫んだまりさの声を聞いて親れいむはまりさは今まで人間さん 捕まっていたのだと確信した。親れいむは気絶した子れいむを舌でからめ捕り口の中に収めた 「みんなおかーさんの口の中にゆっくりしないで入ってね!」 子ゆっくりたちはみんな親れいむの口の中へ入ってゆく。 人間はそれをみながら何もしない。むしろ全員入るのを待っているかのようだ。 子ゆっくりをみんな口に収め、親れいむは少しだけ安堵する。 (これで子供たちには危害が加えられないよ。あとはまりさを返してもらうだけだよ・・) そう考えいたとき人間の手がれいむの頭に付いている茎をつかみ巣の外へ向かって引っ張られる 「ん~~~~~~~~!!!!!」 口に子ゆっくりを納めているので「やめてね!」などはっきりとした拒絶の言葉がまったく出せず、れいむは茎がちぎれるのを恐れ抵抗せず外へ引きずり出された。 子供を口に含んだ親れいむと巣までようやくやってきた親まりさは麻袋に詰められ人間の家に持って行かれた。 麻袋へ入れられ運ばれている最中まりさの絶望の泣き声が聞こえた。 「ごべんでえええええええええ!まりさが!!まりさが!!つかまったせいでえええええええええ!!」 自宅へ帰り、暖炉に火をつける。それから麻袋から入れたゆっくり手でつかみ床に置く。 親れいむだけは実がついているのでとても慎重に。 親まりさは放り投げるように。 「ゆっくり痛いよ!謝ってね!」 れいむは4匹の子ゆっくり(子れいむ×2 子まりさ×2)を木の床に全部吐き出し、人間に向かい謝罪を要求していた。 人間はれいむを無視し、素早く床に置かれた一匹の野球の球サイズの子れいむを手に取った。 子ゆっくり独特のふにっしたさわり心地はまるで女性の乳房を彷彿とさせる。 子れいむはこんな状況なのに男が遊んでくれると思っているようで、下膨れの顔で「おしょらをちょんでるみちゃい~♪」 と呑気な事を言っていた。他の子ゆっくりは「れいみゅ「まりしゃ」も~」と言っている。 「ゆっ!かってにかわいいおちびちゃんに触らないでね!触りたいならあまあ「これから君たちに制裁するよ。 とってもとっても苦しいよ!ゆっくりたっぷり堪能してね!」」 「ゆゆ!?」 親れいむの言葉を無視し、男は子ゆっくりに対し虐待宣言をした。 子供への危険を感じたのか親まりさと親れいむは「ゆっくりやめてね!おちびちゃんを離してね!」と言いながら人間に向かっていった。 人間の足の膝や腿にポスンッ ポスンッ 親ゆっくりが体当たりした。 「大丈夫だって、すぐに終わるんだからこんなものは!」 男は子れいむを自分の頭よりも高く振りかぶり、 「ゆゆ~ん おしょらをちょんでるみちゃ「ブンッ!」」 ビタン! 「ゆびゅ!!」 顔面から固い床へ熱いキスをかました子れいむ。 本来球体をしているゆっくりの形は歪められ平べったくなっている。 一瞬親れいむは子れいむの身に一体なにが起きたのかわからなく、思考が停止していた。 「・・・お・・お・・・かわいいおちびちゃん!!ゆっくり!!ゆっくりしていってねえ!」 親れいむは心配そうに叩きつけられた子れいむにゆっくりしていってねと言った。まりさは心配そうにその子れいむを見つめていた。 子れいむは無言だった。生まれて初めての、他者から加えられた痛みにどのように対処していいのかわからなかった。 子れいむにとって痛み自体は初めての経験ではなかった。今まで巣の中で転んだ時など本当に短いゆん生の中ではあるが痛みを経験したことはある。 しかし、今回のそれは今まで経験した痛みの中でも別次元の痛みであった。 身体の餡子全体を強く不快な衝撃が駆け巡り、痛み、視界の揺れ、吐き気、恐怖、それらがごちゃ混ぜになったものが子れいむを支配した。 いわゆる「餡震盪」状態である。これは特に吐き気と視界の揺れがひどい。 人間も親ゆっくりも別の子ゆっくりも子れいむをじっと無言で眺めていた。 チョロロロロロロ・・・・・ しーしーを無言で流す子れいむ。 そのうちフルフルと震えながら少しだけ床とくっついた顔をゆっくりと起し、張り裂けるような泣き声を上げた。 「ゆびゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!! いじゃいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!! きぼぢわ゙りゅ゙い゙よ゙お゙お゙お゙お゙おおおおおおおおおおおお!!!エレエレエレエレ!!」 男はその泣き声を聞き、ニッコリとし、無言でその泣き叫ぶ合間に吐いたりしている子れいむを掴もうと手を伸ばした。 手が子れいむを掴もうとする寸前、親れいむと親まりさがその手に噛みついた。 怒りの形相を浮かべ、男の手と腕に噛みつく親ゆっくり。 「ゆっくりやめてね!!! くそじじいはゆっくりしねええええ!!」 「まりさの本気を思い知ってね!!怒ると怖いんだよ!!正面からたたかえば負けないよ!!!」 親ゆっくりの噛みつく力は思いのほか強く、痛かった。男は無理やりそれを引きはがし、 ゆっくり虐待用の透明なケースに二匹を強引に一緒に詰め蓋をした。 手を見てみるとゆっくりの歯型が手に付いていた。少し赤く腫れている。明日あたりアザになるかもしれない。 ゆっくりを入れたケースを見てみるケースは暴れるゆっくりのせいでガタガタ揺れていた。 しかし、奮発して高いケースを買っただけあって、ゆっくりが暴れてもビクともしない。 (親を痛めつけるのは子をやったあとだな・・) 気を取り直して再度そのいまだ泣き続けている子れいむを掴みあげる。 掴まれたことに気がついた子れいむは、また痛いことをされるのだと思い必死にその丸いからだをよじり、男の手から何とか離れようとする。 子れいむのアゴのあたりからしーしーがプシュ!と噴射したり、大泣きによる、涙や人間でいう冷や汗に相当するなぞの体液 などにより子れいむはぬるぬるのまんじゅうと化した。まるで鮎などの川魚のようにぬるぬるである。本当に・・・気持ち悪い。 男は子れいむ自身のぬめりで滑り落とさないようにしっかりと子れいむを掴みあげて、先ほどと同じように投げる態勢を取る。 「やじゃあああああああああああああああああ!はなじでええええええええええ!! おきゃあしゃあああああああん!!おちょうしゃあああああああああん!!たしゅけ「ブンッ」 ゆびゅ!!」 再度床に叩きつけられた子れいむ。先ほどのような悲鳴や泣き声はない。 「ゆ・・・・ゆ・ゆ・・・ゆええええん・・・おきゃあしゃああああん・・・・・」 それから何度も子れいむを持ち上げては床に叩きつけた。 床が子れいむの体液で汚れる。今度はうんうんまでしている。 しかし、それを見て男は不快に感じながらも、子れいむを掴んでは投げるを繰り返し行った。 何度も叩きつけられた子れいむは痙攣していた。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 男は子れいむが痙攣しても何度も投げつけた。 ビタン!!「ゆ゛っ!」 ビタン!「びゅ!」 ビタン!!「ゆ!!」 ビタン「・・・!!!」 子ゆっくりだからといって、加減する必要はまるでないから。ゆっくりは情けなどかけるに値しないと信じ切っている。 「やべでえええええええええ!!!おちびちゃんがしんじゃうううううううううううう!!!!?」 「ゆびゃあああああ!!こわいよおおおおおおお!!おきゃああしゃあああああん!!」 それをずっと見ていた子ゆっくりたちは醜い形相で泣きながらしーしーやうんうんを垂れ流していた。まったくもって醜い饅頭であると男は思った。 親ゆっくりにいたってはひたすら男に対し、死ねだとか殺すだとか泣きながら唾を吐き散らしながら言っている。 さすがにこれ以上やると死んでしまうかもしれないと思って男は子れいむを叩きつけるのをやめた。 しばらくすれば子れいむの痙攣状態は治るだろうと思い、男はまだ虐待していない子れいむに手を伸ばす。 「ゆびゃあああ!こにゃいじぇええ!!」 しーしーをブシュ!っと噴き出しながら子ゆっくりたちは自分が今度は痛い目に遭わされると思い散り散りに逃げる。 子ゆっくりである子れいむが人間から逃げられるはずもなくあっさり捕まった。 そして先ほどの子れいむと同じことをされた。それが終わったら子まりさ二匹にも同じことがされた。 子ゆっくり4匹は痙攣が収まった後もフルフルと怯え、震えながら泣いている。 「さてとそろそろ本番いきますかね」 鉄の棒を用意し、火のついてる暖炉にくべる。 親ゆっくりたちはその火にくべられた鉄の棒で男がゆっくりできないことをすると思い一層ケースをガタガタ揺らした。 男は最初に叩きつけた子れいむを取ろうとしたが、どっちが最初に叩きつけた子れいむか判別がつかないので、 適当に子れいむを選んで掴みあげた。 そして、子れいむをアゴについている小さな未成熟なまむまむに、その男のでかい体格に見合った太く長い人差し指をあてがい、 ブジュリ! 一気に人差し指の第二間接まで突っ込んだ。 「ゆびゅゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔうううううううううううううううう いじゃい゙よ゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙おおおおお」 子れいむはその小さな体からは想像できないような大きな声で泣き叫んだ。 子れいむはショックのあまりムリムリムリと音を立ててうんうんをした。 無理やり開かれたまむまむは人間の指の太さに耐えきれず痛々しく広がりそして所々裂けている。 裂けた場所からは液状の餡子が滲み出している。 「なにじでる゙の゙お゙おおおおおおおお!!?」 「そんなことしたら子供が産めなくなるんだよお!!?」 「ゆっくりは子どもなんて生まなくていいと思うんだ。気づいていると思うんだよなあ」 男はその突っ込んだ指をぐりぐりと掻きまわす しかし、決して子れいむを殺さぬように穴を広げ苦痛を与えた。 「ゆびゃあああああああああああ!!!?おきゃーしゃんたじゅげでええええええ!ゆ゛っ・・ゆげぇ・・ゆぶぇ・・」 痛みのあまり餡子を吐いた子れいむの口に餡子を戻してやり、死なないように苦痛を与え続けた。 吐いた餡子はすぐに戻してやれば子ゆっくりといえども死ぬことは少ない。 男は指を引き抜くと餡子が滲み、裂け、痛々しいほど大きく開きっぱなしになったまむまむがあった。 子れいむの身体は全体的に黒く滲み始めた。肉体的ダメージと精神的ダメージを与えすぎたようだ。このまま放っておくと死んでしまう可能性がある。 男は子れいむの口に砂糖を入れさらに甘くした冷たい甘酒を流し込んだ。 無駄に生命力の高いゆっくりは痛めつけた後、甘い物を身体に入れると死ぬ可能性は大幅に減る。この程度なら子ゆっくりとはいえまず死なないだろう。 子れいむは本来なら「ゆ~~~しあわしぇぇぇぇ~~!!!」と言うくらい美味と感じる甘酒を飲んだにもかかわらず 「ゆ・・げぇ・・」としか言わなかった。 ここで「しあわしぇ~」などと言ってしまえば男の神経を逆なでして殺されていたかもしれない。 ボソッ 「気づいてると思うんだよなぁ」 別の子れいむにも同じことをしようと手を伸ばした 「ゆびゃあああ!!!こにゃいじぇええええええ!!」 子れいむは泣き喚きながらアゴのあたりからしーしーを噴射させた。 「きたないねえ・・もうお前らの事まんじゅうって読んだら饅頭に失礼だなほんと」 別の子れいむにも同じことをする。この子れいむもさきほどの子れいむに負けず劣らずのとても大きな声で泣き叫んだ。 そして男は小さな声で「気づいていると思うんだよなあ」とブツブツと何度も言いながら次々に別の子ゆっくりに同じ事を行った。 親れいむと親まりさはそれは泣き叫びながら見ているしかなかった。 「ゆ゙ぎゃああああああああああおきゃーしゃんたずげでえええ!!!」 「やべでええええええ!おちびちゃんにひどいごどじな゙い゙でえええええ!」 「ごろ゙ず!ごろ゙じでや゙る゙ううううううううう」 処置の終わった4匹の子ゆっくりは餡子のにじんだ、だらしなく十円玉がすっぽり 入るくらい広がりきりきったまむまむになっていた。 まむまむの近くにあるあにゃるも無事では済まず、4匹ともその部分にはただ大きな穴があるだけになっていた。 それぞれの子ゆっくりは焦点が合わない目で泣き、親ゆっくりはそれを見ながら震えながら泣いていた。 「ゆひゅーゆひゅー・・おきゃーしゃん・・・いじゃいよ゙お・・」 「どうじで・・・たしゅけちぇくれぇなきゃっちゃの?・・」 「ゆえーん・・ゆえーーーん・・」 「ゆ゛っ・・ゆ゛っゆ゛っ・・・・・ゆ゛っゆ゛っ・・ゆ゛・・」 痙攣している子ゆっくりもいた。おそらく餡子を流しすぎたのだろう。 「もうそのまむまむは使い物にはならないと思うんだ。本人も気づいていると思うんだよなあ」 子ゆっくりも親ゆっくりもなぜ自分たちはこんな目に遭わなければいけないのか なぜこんなにも理不尽な仕打ちを受けなければならないのか考えていた。 親れいむは泣きながら怒鳴るように口を開いた。 「どぼじでごんなごどずるのおおお!!!?もうあかちゃんつくれなくなっちゃったよおおおお!!?」 「あかちゃんなんてつくらなくていいよ。存在が無駄なくせして何考えてるの?馬鹿なの?」 「どぼじでぞん゙な゙ごどい゙ゔの゙お゙お゙お゙お゙お゙おおおおおおおおおおおお!!!?でいぶたちは無駄じゃないよおおお!!?」 「無駄だよ糞饅頭。ゴミ以下だお前らは。この現実が嫌ならお互いをかみ殺して自殺しろ」 それから男は子ゆっくり達の帽子とリボンを「じゃま」と言い、奪った。 「おぼうしさんをきゃえしちぇにぇ・・」 「ゆっくちかえしちぇ・・ゆっきゅりできにゃいよ・」 「かえしぇ・・!くしょじじい・・・!!」 子ゆっくりたちはまむまむへのダメージが大きいらしくさっきまでの大声は出てこなかった。 そして、火にくべ、熱により赤く光っている鉄の棒を、さきほどの広がりきったまむまむへあてがい、突き刺した。 ジュウゥゥゥといい音がした。そして甘い匂いが部屋中に広がる。 「ゆぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」 あまりの大きな子れいむの悲鳴に「ぴぎゃあ!!」「ゆびゃあ!!?」とほかの子ゆっくりも声をあげ、しーしーをプシュッ!!と噴射させた。 「気づいていると思うんだよなあぁ」 といって男は焼けた鉄の棒で子ゆっくりの体内にグリグリと押しつける。 「ゆゆゆゆゆゆぎゃああああああああああああ!!!」 たまらず親も泣きながら声を上げる。 「おちびちゃああああああああああああん!!」 「やめてえええええええええええええええ」 そして男は棒を引き抜いた。鉄を入れられた子れいむは痙攣しているだけであった。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛」 「まりしゃのいみょうとが・・・」 子れいむのまむまむが炭化して真っ黒になっていた。 もうこの先のゆん生で胎内を使った出産をすることは絶対に出来ないだろう。 気を失い、黒く炭化し、広がりきったまむまむをした子れいむを親れいむに見せつけるようにしたあと 「さっきおまえはかわいいって言ってたよね?これでもかわいいと思える?」 「ゆゆ!!?あたりまえだよ!そんなこともわから「ならこれでどう」」 男は体液でぬるぬるの子れいむを鉄製の火箸でつかみ、暖炉の火であぶった。 気絶から覚めた子れいむは「ゆ゙!!」と声を上げた後また気絶した。 ジュウウウウウウウと心地よい音がする。 男は子れいむは髪の毛がすべて焼けおち、全身がくろっぽくなったところで火であぶるのをやめた。 焼かれた子れいむの表面はもはやぬめりがなく、カチカチになっており、焼く前のふにっとした感触が嘘のようだった。 もうこの子れいむは一生満足に動くことができないだろう。 黒っぽいハゲ饅頭となった子れいむを親ゆっくり達に見せつける。 「どぼじで・・・どぼじでごんなひどいごど・・・」 「ゆ・・おちびちゃん・・?・ゆ・・・ゆ・・ゆえええええん ゆええええええん おちびちゃああああんん!!」 子れいむを見た親れいむは泣きだしてしまった。どうやらこの子れいむはいい感じにかわいく無くなったようだ。 男は手早くつぎつぎと別の子ゆっくり達に同じことをしてゆく。 子ゆっくりたちはみな黒っぽいコゲまんじゅうとなってしまい、親ゆっくりにはどれがれいむ種かまりさ種かの区別すらできなくなった。 子ゆっくり達は、みんなもう満足には動くことができないだろう。 子ゆっくり達の未来はたった今断たれたのだ。この人間に。 そんな子ゆっくり達をみて親れいむは「どぼじで・・どぼじで・・」と何度も呟いていた。 親まりさは「かわいかったおちびじゃんだじがああああ!!!ぼどにぼどじでよ゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!」と叫んでいた。 「めでたく「おちびちゃん」は君たちのお墨付きをもらってかわいくなくなったわけだ。こんなゴミ饅頭いらないよ。返すね。」 男は焼け饅頭となり、ブルブルと震えているだけの子ゆっくりを掴み、親のいるケースへ投げ込んだ後、部屋の電気を消して男は部屋から出て行った。 暗くなった部屋でしばらく親ゆっくりの泣き声が聞こえた。子ゆっくりは泣く元気すらないようだ。 深夜 「ゆぅぅぅ・・おちびちゃん・・ゆっくりしていってね・・」 まだ眠れないゆっくり一家。 「・・・・ゅぅ・・」 もうゆっくりしていってねと返す気力もないのだろうか。子ゆっくり達の反応はあまりない。 「すーりすーり・・」 「ゆびゃああ!!いじゃいよお゙お゙・・・やめじぇええ」 親れいむにひどい火傷の痕にすりすりをされ子れいむは悲鳴を絞り出す。 「ゆゆ・・おちびちゃんごめんね・・ぺーろぺーろしてあげるね」 「ゆびゃあ!やめちぇね・・・いちゃいよ・・・」 「ゆぅ・・ゆっくりしていってね・・・」 何をしても子ゆっくりたちは痛がってしまう。そして子ゆっくりたちにはりぼんや帽子がない。 それはより子ゆっくりをゆっくりできなくさせる。 れいむは「ゆっくりしてね」とだけいい、夫であるまりさに寄りかかった。 まりさはあまりの出来ごとに満足にゆっくりとした反応ができなくなっていた。 しかしここで弱気になってしまってはれいむを、おちびちゃんたちを不安にさせてしまう。そんなのはゆっくりできない。 「ゆっ まりさはだいじょうぶだよ!ゆっくりしようね。おちびちゃんたちもきっとすぐに元通りになおるよ!」 まりさは気丈にふるまう。それを聞いたれいむと子ゆっくりは少しだけだがあったかい気持ちになった。 これが、その気持ちこそが「ゆっくり」だ。ゆっくりしたい。 今日はゆっくりできなかったけど、明日はきっとゆっくり出来る。なぜなら自分たちはゆっくりだから。 自分がゆっくりできなくて、どうして子供たちがゆっくり出来ようか。これから生まれてくるあかちゃんのためにもゆっくりしよう。 きっとあのゆっくり出来ないにんげんさんも、これからもうすぐ生まれてくるあかちゃんを見たらゆっくりできるはず。 暗い中、自分から生えている実ゆっくりをみて、ニッコリと笑い、そう信じてれいむは目を閉じた。 「みんな・・ゆっくりしようね・・」 「「「ゆっきゅりしようにぇ・・・」」」 「・・・・・ゅ・ぅ・・」 子ゆっくりは全身火傷で身体が痛くて眠れなかったが、朝方になりようやっと眠れるようになった。 次の日、男は気配を殺して寝ているゆっくりの前に立っていた。 ゆぅ・・・・ゆぅ・・ ゆぅ・・ゆぅ・・いじゃい・・・ゆぅ・・ (昨日あれだけの目に遭わされたのに全員ぐっすり寝ていやがるな・・・特に子ゆっくり・・あれだけやったのにまだまだ 元気そうだな・・・ん・・・?) れいむから生えている蔦に実ゆっくりが三つ。どれもプチトマトサイズである。それらは昨日よりも明らかに大きくなっている。 (餌は与えていないのに成長しているとなると、まりさの帽子の中に保存食でも入っていたのかな) じっと実ゆを見つめる。実ゆはまりさ種1 れいむ種2の構成であった。実ゆはゆっくりに特徴的な下膨れの顔で眠っている。 たまに目を閉じたまま、まぶたの下にある眼球を動かしたり、「ゅ・・ゅ・」と言ったり、プルプルと身体を振動させたりしている。 (ほんとにかわいくないな・・見ていて不快だ・・絶滅すればいいのになこいつら・・・・) 男は呆れ顔で実ゆを見つめた後、大きく息を吸い込み、大声で、それも全力で 「ゆっくりしないでね!!!!!!!!!!ゆっくりするなああああ!!!!!!! ゆっくりしてんじゃねえええ!!!!!!オラああああああああああああああ!!!!!!!ムカつくんだよその寝顔おおお!!!!!!!!」 と叫びながら、ケースを全力でガッタンガッタンガッタンガッタンと揺らした。 親や子ゆっくりたちはケースの中の内壁になんどもビタンビタンビタンと顔を打ち付け「ゆううううう!!!」と言い泣き顔になっている。 「「「ゆびゃあああ!!」」」プシュ!!「ゆっくぢできにゃいいい!!!!」 全員起きてくれたようだ。子ゆっくりは驚いたあまりにしーしーを噴射させた。 蔦の先のほうに付いている実まりさと実れいむがケースを揺らした際、れいむの顔とケースの内壁に挟まって潰れ中身の餡子が飛び出している。 潰れた実ゆっくりは目を開き苦悶の表情を浮かべている。すぐに絶命するだろう。 実ゆっくりとは言え楽に殺すべきではなかったかなと思いながら潰れた実ゆっくりと見つめる。 「ゆびゃあああでいぶのあがちゃ「朝ごはんの時間だよ。いまから朝ごはんをあげるからゆっくりしないで選んでね。」」 れいむの言葉をさえぎり朝ごはんである旨を伝える。 そして男はれいむ一家が入れてあるケースの前の床に、ごはん、卵焼き、味噌汁、焼き魚、漬物を置いて、 「いただきます」と言い、朝食を食べ始めた。 「ゆ・・?まりさたちに朝ごはんくれるんじゃ・・?おなかぺこぺこだよ!」 「「「おにゃかへっちゃよーおきゃーしゃーん」」」 「この卵焼きうめえええええええええええ!!!」 「ゆ゙ううううううううううううれいみゅ「まりしゃ」もたべちゃいいいいい!!」 男は子ゆっくりの生命力の強さにあきれながら、味噌汁を啜り、お椀と箸を床に置いた後、 「カツオに饅頭二個あげるから、いらない子饅頭二個選んでね あとその実ゆっくりは俺のだから丁重にあつかってね」 「ゆゆ!?なにいってるの!?赤ゆっくりはれいむたちのおちびちゃんだよお!!?それより人間さんはれいむたちにごはんくれるんでしょ? れいむたちはおなか減ったんだよ!さっさともってきてね!そのごはんさんでもいいよ!はやくしてねこのグズ!!」 「君たちのような無駄でゴミな存在にご飯を上げたら、食べ物に失礼だよ。俺が食べ終わるまでに選ばなければ勝手に選ぶからね」 とだけ言い、また朝食を食べ始めた。 「ゆんやあああああああ!!れいみゅのごはんがあああああ!!」「まりしゃの卵焼きがああ!!」 「ゆゅう・・どうしようまりさ・・・・」 この人間さんには話が通じないよ!と痛感し、まりさに助けを求めるれいむ。まりさは意を決した顔をし、男に言い放った。 「おにいさん。まりさたちは何も悪いことしたつもりはないよ。でもなにか悪いことをしたとしたらそれはまりさの責任だよ! れいむやおちびちゃんたちには関係ないよ!まりさは・・・・どうなってもいいから、れいむとおちびちゃんにごはんさんをあげてね。 それから森に帰してあげてね。」 「なにいってるのまりざああ!!?まりざがいないとゆっぐりできないよお!!?」 「「「おちょーしゃーん、いっしょにいたいよー!!」 「茶番は間に合ってるよ「ゆゆ!!?」吐き気がする。」 と、食事を終えた男は、ケースの蓋をあけ、親れいむの影にかくれ、ぷるぷる震えている子ゆっくり二匹をつかみ取った。 「ゆぎゃあああああ!!!!」 「おきゃーしゃーん!!たしゅけちぇえええええええ!!」 子ゆっくり(判別不法)にうっすらぬめりが出てきた。 「・・・・・・・・・・・ゅ・・・・・・ね!」 まりさが男が取り上げた子ゆっくりを取り換えそうとし、蓋の空いたケースから出て、男に飛びかかり、男の左手首に噛みついた。 男は右手には一匹の子ゆっくり、左手にはもう一匹の子ゆっくりを持っていたため、まりさを振りほどく事が出来なかった。 どうせ満足に動けない子ゆっくりなのだから床に置いて応戦すればいいのだが、男は気がつかない。 噛みつかれたまま、痛みに耐えて男は部屋をでて、庭までいき、全身火傷で大して抵抗できない子ゆっくりを犬の小屋の前に放り投げた。 「ゆぎゃ! 」「ゆぶっ!」地面に放り投げられ声を上げる子ゆっくりたち。 「おちびちゃん!!」 まりさはわが子を心配し、叫ぶと同時に噛みついていた男の手首から離れる。 (そこはとってもゆっくりできない気がするよ!助けないと!) そして、投げられた子ゆっくりの元まで跳ねて行こうとした瞬間 それは人間に邪魔された。 グシャ!!「ゆびゃあ!!」 真上からまりさの頭めがけて足を落とされ右目は餡子と共に飛び出て、歯が何本か砕けた。 その一撃でまりさは意識を失いかけたが、子ゆっくりの「ゆぎゃああああたしゅけておちょおしゃあああん!!」という悲鳴を聞き、意識を無理やり覚醒させられた。 犬小屋から出てきた犬(カツオ)は二匹の子ゆっくりの前に立っていた。そして、一匹の子ゆっくりに噛みつき、優しく、ゆっくりと食べていく。 噛みつかれ口に収められた子ゆっくりはまだ生きていた。カツオはあえて甘噛のみで子ゆっくりを食べた。 「ゆぶっ・・・たしゅ・・けちぇ・・おちょ・・ うしゃ ・・ゆびゃ・・ いちゃ い よお・・」 カツオはすぐに食い殺したら、つまらない。数日ぶりのおもちゃだ。と思っていた。ゆっくりをじわじわと時間をかけて食べると飼い主が とてもほめてくれる。喜んでくれる。そういった理由もあり、ゆっくりを可能な限り時間をかけて遊び食いをする。 「おちびちゃああああああああああああああんん!!!!!!!!!」 カツオの口に飲み込まれた子ゆっくりは唾液によりドロドロにふやけ、原型をたもっていなかった。 「もっ・・・ゅ・・・し・・・・かった・・・・ょ」 犬はそれを飲み込むと、この世の終わりのような形相を浮かべ、しーしーをもらしながらプルプル震えているもう一匹の子ゆっくり の元へ近づいた。 「やじゃぁ・・・・れいみゅ・・しにたくなにゃぃ・・・・もっといっぴゃいいもうちょとあしょびちゃいよ・・ しあわしぇ~なものたべちゃいよ・・・おきゃ~しゃんとおちょ~しゃんとしゅ~りしゅ~りしちゃいよぉ・・・」 命乞い(?)をするれいむ(もはや判別は不能である)をカツオは甘噛みする。 「ゆびゃああ!!やめちぇええ!!」 ブシッ!!と勢いよくシーシーを噴射する子れいむ(?) 何度も甘噛みをした後、カツオはその子れいむ(?)を口に収める。さきほどの子ゆっくりと同じようにゆっくりと食べていく。 まりさはその様子をじっと見ていた。 まだ間に合う!まだおちびちゃんは生きている!まりさは残る力をあらん限りしぼってカツオに体当たりを敢行しようとした。 しかしまりさは男に抱きかかえられ、それはかなわなかった。 カツオが残りの子ゆっくりを飲み込むまで見させた後、男は満足そうにまりさを部屋に持ち帰った。 「部屋に帰ったらお楽しみだなあぁ・・・気づいてるんと思うだ」 部屋に帰るとケースの中にいたれいむと焦げた二匹の子ゆっくりはいなくなっていた。 まりさは先ほど男の手首に噛みつく瞬間「まりさが引き付けておくからゆっくりしないで逃げてね!」とれいむに言っていたのだ。 まりさに言われた通りにれいむは子ゆっくりを口に入れ、バイン、バインと跳ねながらその男の家から逃げた。 れいむは泣きながら必死に逃げていた。潰れた実ゆっくりや潰れていない実ゆっくりのことは考えていない。 ただ逃げることを優先した。自分がつかまってしまっては全員助からないから。 自分たちを助けるために囮となったまりさのことも心配だ。 しかし今自分が逃げねばまりさの命がけの特攻は無駄になる。出来ることならまりさも人間からうまく逃げおおせてほしい。 そして今までのように家族団欒をしてゆっくりしたい。 (なんでこんなことに・・まりざぁ!!ゆっくり・・ゆっくりしていってねえ!!!!) 「ゆへへ・・・ゆっくり・・ざまあ・・・みろ・・!くそじじいの・・・思い通りには・・させないよ!!」 ケースの中に入れてあったれいむが居なくなり呆気にとられている人間にまりさが勝ち誇ったように言った。 (あかちゃんとおちびちゃん二人死なせちゃったけど・・れいむと残りのおちびちゃんは逃がしたよ・・でも・・まりさはもうだめだよ・・ 少しでも長くこのゆっくりできない人間さんを足止めするから逃げてね・・!まりさたちのぶんまで・・生きて・・ゆっくりしていってね・・!) 「ゆがああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」 まりさは男がまりさを抱きかかえる力が少し弱くなった時を見逃さずに、腕をすり抜け、死ぬ気の特攻を仕掛けた。 続きます by洗脳君
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『孤独なまりちゃ』 6KB 愛で いじめ 不運 日常模様 野良ゆ 子ゆ 現代 独自設定 ジャンルが曖昧なので変更させて頂きました。 太陽がのぼり双葉町が目を覚ます。公園に住むゆっくりたちも今日一日の始まりを迎える。 「まりちゃがおっきしたよ!!」 所々に茶色い染みのついた薄汚い黒い山高帽を被った丸いおまんじゅうがゴキブリのように地面を這う。めざすは公衆便所。 「ゆ、ゆ、ゆ、ゆ」 公園中のゆっくり達が押し合いへし合いでトイレの列の奪い合いをしているさまを、まりちゃは眺めて時間を過ごす。 「ゆっくりやめてね! ここはれいむがならんでるんだよ!!」 「うるさいのぜ!! まりささまははやくおみずさんをごーくごーくしたいのぜ!」 「おさないでねーわかれよー」 「とかいはなあさをじゃましないで!!」 「む、むぎゅう、エレエレエレ……」 押された圧力でゲロを吐いてしまうぱちゅりー。 「ゆわ~んきょわいよぉおおおおお!!!」 「まりちゃはほきゃのこちょしちぇあしょぶのじぇ!!!」 「お、おちびちゃん!? れつからはぐれないでね!!!???」 家族連れにいたっては子供とはぐれて大慌てをするゆっくりもいる。 いつもの光景だ。まりちゃは自分がそうならないためにも一歩身を引いて観戦する。 「ゆっくりできないいいいいいいい!!!!」 ゆっくりゆっくりと言いながら列の規律すら守れないゆっくり達。 我先にと水を飲むために争うゆっくりをまりちゃは怖いと感じている。 今日もまたゆっくりたちの悲鳴は澄み渡る朝の空にこだまするのであった。 孤独なまりちゃ 嘘あき 糞カスがこびりついた和式便所の底に飛び降りたまりちゃは水溜まりから水を拝借する。 「ぎょーきゅぎょーきゅ。うみゅぇ、まじぱにぇ!!」 人間同様、ゆっくりも睡眠を取れば寝汗をかく。それ故に喉が乾いて仕方が無いのだ。 「ぎぇーぷ!」 下品なゲップを撒き散らし、汚い飲み方でビチョビチョになった口の周りを舌で一なめり。 本来なら両親かもしくは姉妹の誰かに髪をといてもらうのが習わしだが、まりちゃには誰もいない。 まりちゃ以外の家族はみなすでに他界してしまったからである。何故自分だけが生きているのか、まりちゃはよく覚えていない。 「ゆ~ん、いっぴゃいゆっくちしたのじぇ!」 そんなことは気にしないというスタンスはまりちゃが子供である証拠。 元気いっぱい、表裏を知らない無垢な目は今日も燦々と輝いていた。 まりちゃの仕事はうんうん運びである。誰もしたがらない汚い仕事がまりちゃの仕事だ。 「おそいよ、なにやってるの!!」 使い古されたダンボールの中から声がする。大人のれいむがまりちゃに対して怒鳴っているのだ。 「ご、ごみぇんにゃしゃい!!」 「おまえがうんうんをかたづけないと、れいむはちっともゆっくりできないんだよ!!」 「り、りきゃいしてみゃしゅ……」 「りかいとかどうでもいいんだよ、はやくうんうんをかたづけてね!!」 「ゆっくちりきゃいしみゃちた」 蹴り出されたまりちゃは急いでれいむのうんうんが集められている場所にたどり着く。 葉っぱに乗せられたこんもりうんうんを目の前にまりちゃは吐き気を我慢する。 「ゆっくちはきょぶよ……」 葉っぱの先を噛み締め、引きずる。ゆんしょ、ゆんしょと掛け声を閉じた口から出しながら引きずる。 途中、どこからともなく聞こえてくる罵倒の言葉を聞きながらもまりちゃは一生懸命に運んだ。 「ゆっくち…」 公園に敷設されているゴミ置き場にたどり着いた。そこは公園のゴミが集まる場所である。 双葉町はゆっくりたちにとって優しい町といえるだろう。基本、ゆっくりの生存権を認めているからである。 ただし、それは人間の定めたルール上でのみ認められる。特に景観を乱すことは許されない。 そのため、公衆衛生に気をつけるルールが多々定められているのである。たとえば、うんうんは所定の場所まで持ってくる等。 「よっきょいちょ!」 山のように(まりちゃ視点で)積まれたうんうんの一角にまりちゃはうんうんを置く。 「ゆっくちー。ちゅぎはちぇんしゃんのときょろにゃのじぇ!!」 複数の家を回ることでまりちゃは今日の糧を得ている。 ただし、もらえるのはせいぜいギリギリ食べられる程度のものだけ。もしくは苦くて不味い草を数本。 朝に仕事を終わらせたら後は自由だ。自由といっても、まりちゃに自由はない。 「ここはまりささまのばしょなのぜ!!」 「ゆぴっ!」 日向ぼっこをしようと思えば大人のゆっくりに邪魔をされる。 ゆっくりプレイスは公園内のヒエラルキーによって決められているからだ。 親なしに加えて汚い仕事をするまりちゃはヒエラルキーの一番下。ゆっくりプレイスに足を踏み入れることさえ許されない。 「ゆ、ゆっくちすりゅよ!」 それでも諦めないのはまりちゃが無知であり無垢であるからだ。 きっと、誰かが自分を認めてくれる。そんな期待を胸にまりちゃはゆっくりプレイスを駆けまわる。 だが、小汚いゆっくりを受け入れてくれるはずがない。 今日も拒否に拒否を重ねられて、うんうんが残るゴミ置き場へと歩を進める。まりちゃのゆっくり出来る場所はそこだけだ。 「まりちゃはしゅーやしゅーやしゅるよ!!」 異臭なんて気にしない。まりちゃはすでに慣れっこだから。 公園の中心では人間に飼われたがっているゆっくり達が集まっている。そして、品定めをする人間が立ち並んでいる。 「ありすのとかいはなおちびちゃんたちをかってください!!」 「むきゅ、もりのけんじゃであるぱちぇがそだてたじまんのこどもたちをみていってね!」 「ちーんぽ!」 この町では人間がゆっくりを飼ってあげることが一種のステータスになっている。マスメディアの影響だ。 家族を失ったまりちゃが一匹で荒んだこの世を生き延びるというドラマがヒットした。 人間はとても感動したがりな生き物だ。かわいそうな小さな命を助けるノブレスオブリージュを掲げている傲慢な生き物だ。 「うーん、どうしようかな?」 今時の女子大生がゆっくりを眺める。どの子が可愛くて言うことを聞くか。当然の要求である。 「まりさのおちびはとってもゆうしゅうなのぜ!!」 「ふーん、そうなの?」 「まりちゃのおちびはかりができるのぜ!!」 人間に貰われることは即ちゆん国にいけることと同義である。元々彼らが捨てられゆっくりの末裔であり前世の記憶が教えてくれるのだ。 その為、子供たちを売り込もうと教育を徹底させる。が、中にはゆっくり至上主義を掲げ教育を施さない愚かなゆっくりもいる。 「そんなのいらない」 人間のニーズに合わないゆっくりは貰われない。 「どぼじでぞんなごどいうのぉおおおおお!!」 そのことを理解できているのは少数のゆっくりだけであろう。 「それなら、ぱちぇのこをすすめるわ!!」 このぱちゅりーはその一匹である。すでに7匹の子供が人間に貰われていった。 「その子はなにができるの?」 「おべんきょうができるわ」 「性格は?」 「とてもまじめよ!!」 「じゃあ、貰おうかしら」 毎度ありと言わんばかりにぱちゅりーは笑顔になる。子供の方といえば少し涙目だ。 「おきゃ~しゃぁあああああんん!!」 人間の手のひらに収められたまりちゃが泣く。親元から離れるのが嫌なのだ。 「むきゅ、だいじょうぶよ! おちびちゃんはまたままとあえるわ!!」 「ほ、ほんと?」 「そうよね、おねえさん?」 「ええ、そうね。散歩の時に連れてってあげるわ」 飼いゆっくりになったゆっくりを公園に連れていくことで例示ができ、ゆっくり達の里親サイクルがより強固になる。 双葉町のゆっくり事情はとても安定した物である。 「しゅーやしゅーや」 相変わらずゴミ置き場で眠るまりちゃ。公園で起きている事象から置いてけぼりを食らっている。 「みゃみゃ……」 そんなこととは露知らず、まりちゃは幸せな夢を見ている。 仮に、まりちゃが里親募集のサイクルに入ったとしよう。ドラマティックなゆん生を歩んでいるまりちゃは貰われるのか? 否、無理だろう。現実はより良いものを欲するのが当たり前なのである。 身奇麗にすることを教えてもらえなかったまりちゃを誰が拾ってくれるのであろうか。好事家ぐらいしかいないだろう。 それに、まりちゃは人間があまり好きじゃない。それは記憶のどこかにある小さな思い出がそうささやくからである。 「あみゃあみゃ、し、しあわちぇ~」 寝小便を垂らしながらまりちゃは一時の幸せを夢見る。まりちゃは孤独だ。
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漫画にしようとしたけど、平和的なのでネタ振りとして投下 オチなし 「れいむは しんぐるまざーで かわいそうなんだよ! だから おいしい あまあまをよこしてね!」 うわぁ野良れいむの家族に囲まれてしまった… 母れいむを筆頭に、ちんまいのがコロコロ動き回ってやがる しかしシングルマザーなんて下世話な言葉をどこで覚えて来たんだか… そもそも可哀想だからって施す理由なんてないだろうよ ん?おや、あそこにいるのは 『なあ、れいむ。あっちの電柱からさ、こちらを心配そうに覗いているまりさってお前の友達か?』 「あんなの しらない まりさだよ! きたない まりさが かわいい れいむの おちびちゃんたちの おやな わけないでしょ!」 そうか 哀れだな、まりさよ 『へぇ…あそこのまりさは、泣きじゃくっているようだけども…いいの?』 「そんなことは どうだっていいよ! れいむは おなかが へってるんだよ! はやく かわいそうな れいむに おいしい ごはんを もってきてね! たくさんでいいよ!」 れいむ"達"じゃねーのかよ 『こんな道端で言われても何も持ってないし…そもそもゆっくりなんて興味もないし、早く家に帰りたいし…』 「なにいってるの? じじいは みみが きこないの? ばかなの? しぬの? かんだいな れいむが もっと ゆっくりいってあげるね! じじいは じじいだよ! ばかだよ! しねばいいよ! だから れいむに ごはんを いますぐ もってきてね!」 ゾブリ 漫画みたいな偽音を発して汚い親れいむのつむじから垂直に向かって 俺の手首までが勢いよく埋まりこんだ。 何度かグーパーグーパーと五本の指先を開いて 常時春真っ盛りの糞饅頭の内部を攪拌してあげた。 「ゆ"!?…ゆ!?…ゆ"!?…ゆ"!?…ゆ"!?…ゆ"!?」 壊れた玩具のように同じ表情と無表情が定期的に入れ替わるのが面白い。 電柱を見ると、いつのまにか片割れであろう親まりさはいなくなっていた。 疲れた片手を引き抜いて、手の平に付着した餡子のカスをアスファルトに叩きつける。 「ゆ゛!?…ゆ!?゛……………………ゆぎぃやぁあああああああああ!!!!!!!」 『よう れいむ、おかえり』 「ゆひぃいい! どうじで ごんなごと ずるのおおおおおお!? くそじじいは あやまっでも ゆるざないよおおおおおお!!!!!」 動物だったら大怪我になる荒業だが この出鱈目なナマモノにとって内部がシェイクされた程度では"すごく痛い"だけで済むようだ。 先ほど空けた換気口から餡子をでろりでろりと噴出して、れいむは活火山のモノマネをしている。 『いやジジイとか死ねとかいわれたら、そりゃ当然怒るでしょ? 』 「じじいは じじいでしょおおおお!!!! ゆっぐりしないでじねぇえええ!!!!」 『いやだからさ…お前はご飯が欲しいんだろ? 人間に恵んで欲しいんだろ?』 「さいしょから いっでるでしょおお!!! じじいは あたまが からっぼなのおおおお!?」 『お前達に餌を与える人間なんて、早々いないと思うんだけども』 「いじわるなのは じじいだけだああああ!!!!!」 『なんていうかさ、ご飯が欲しいってのに どうして相手を怒らせる事言ってるんだ?』 会話についていけないというか 参加すらしていなかった溶岩れいむの子供達が口を挟んできた。 「くしょじじいは れいみゅたちに さからわないでにぇ! さっさと おいちい ごはんを よういちてね!」 主の下半身を動かす若干のストレッチをした後 スニーカーの裏をアスファルトに擦り付けると甘ったるい匂いが漂った。 主人を失くした小さなリボンは、風に吹かれて飛んでいく。 『だからさ…どうして痛い目に進んであうんだ? 貰えたらラッキー、貰えなかったら次の人間でいいじゃないか』 「お、お、おちびちゃん?」 今まで興奮していたれいむの顔は、世界の破滅でも見たかのようなに陰っていく。 『お前たちだって糞饅頭とか汚いとか死ねとか言われたら、即行体当たりしたり罵倒してくるだろ?』 「ゆっくりしてね!? れいむの かわいい おちびちゃん!?」 親れいむは地面に出来たタダの染みに呼びかけている。 皮、中身、目玉、舌と弾けてた場合、個人というのはどれを指すんだろうな? 『そりゃ人間も潰しにかかるって話だ。お前たちなんか瞬殺出来るってのに どうして喧嘩売るんだ? 死にたいの? ワザと?』 「ゆああああああ!? おちびじゃあああんんんんん!!!! じじいは ゆっぐりじないでじねぇえええええ!!!!!」 れいむの右目から侵入した俺の手は、先ほど開けたつむじから数本の指を覗かせた。 『だから煽るなよ? 何それ殺してくださいって振り? マゾ?』 「ゆぎゃああああああああああああああああああああ!!!!」 素敵な持ち上げ方をされたれいむは、残った穴から透明な液を撒き散らしている。 『だったらお望みどおりシてあげるよ? それとも離してほしい?』 「いだいいだいいいいいいいいい!!!!!!!」 『痛いよね~ 痛くないようにすればいいのにねぇ~』 「ぬいでぐだざいぃいい!! ずびばぜんでしだあああああああ!! ゆっぐりざぜでくだざいいい!!!」 『別にいいけどさ 一つだけ答えてくれたらいいよ』 「はやぐぬげえええええええええ!!!!!」 『うるせェよ…だからそんな悪態ついてンならバラすぞ?』 「ごべんなざいいいい もう じじいなんて いいばぜんんんんんんんがらあああ!!!」 『実はこんな事 一回や二回じゃないンだぜ?…もう何十匹ヤったかなァ?』 「ゆぎぃいいい!!! ゆるじでぐだざい ころざないでくだざいいい!!!!!」 『れいむはさ …いや、お前達ってさ どうして人間に関わるんだ? あまつさえ喧嘩ふっかけてくるんだ?』 「ずいまぜんずいまぜんずいまぜんずいまぜんずいまぜん!!!!!」 『人間に勝てる思った? お前の親は、お前の友達は、人間を倒せていたか? 物を奪っていたか? その目で見た事あるのか?』 「ゆぎぃぃいいいやぁぁああああああ!!!!!!!」 『もしもゆっくりが人間より強かったら お前達が隠れて暮らす必要なんてないだろ? 俺がお前達を見たらとっくに逃げ出しているはずだろ?』 「いだいいいいいい!!!!!」 『下手(したて)に出て、幸薄そうで、申し訳なさそうだったらお菓子でも貰える可能性があったかもよ?』 「ゆひっ!ゆひっ!ゆひっ!」 『何かして欲しい相手に暴言吐くってどういう理論? お前は仲間達に糞れいむとか言われても平気で挨拶するの?』 「ゆ"っ…ゆ"っ……ゆ"っ……」 『人間を馬鹿にしてるだけ? 馬鹿にして喧嘩沙汰になってもいい相手なら強盗でも窃盗でもすれば? そんな場面見たことないな? なんでだろうな?』 「ゆっ…っ…っっ…」 『なあ 教えてくれよ? れいむは 何がしたかったんだ? 今のこの状況どう思う? なあ?』 「っ……」 『がんばって残飯漁ってそれなりに暮らしているヤツや、善い人見つけて運よくご飯を貰えたり飼って貰えるヤツもいるらしいんだぜ?』 「…」 『何が違うんだろうなぁ? なあ、れいむ? お前は俺に何のようだ?』
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GM: さて一晩眠ってないかもしれないけど寝るとHPMP回復します。カード補充どうぞ~ 那岐田・京: MPとな?! 七瀬・北斗: ちゃらちゃちゃりっちゃっちゃ~(ドラ○エの宿の音楽) 立風・翔: 七瀬と同じ事考えてた。(笑 GM: ゆうべは おたのしみ でしたね▼ 七瀬・北斗: ピサロ様を助けて?(寝ぼけ) GM: さて、夜が明けるとそこは廃墟ってことはなく京都の町並み。アクセスよくどこへでも行けます。どうしよう? 高瀬・洋恵: たまには人の話が聞きたいじゃない!(笑 今に思えばすごいセクハラよね>おたのしみ GM: ドラクエは案外げふんげふん 久郷・景: そこは会話などで楽しんでいたと解釈しましょう(笑 立風・翔: …高瀬と那岐t(以下の文は削除されました 七瀬・北斗: 当時は意味解らんかったし(笑)さて、行くなら学校かねやっぱ。 高瀬・洋恵: 現場は今から把握しておきたいかしら。翔ちゃんはあとで体育館裏にいらっしゃい。 七瀬・北斗: 何やったーっ!? 那岐田・京: とりあえずギターの角はしっかり磨いとくよ!>翔 立風・翔: そうだな。まずは現地に向かって色々見てみるか。(ガクブルしながら 久郷・景: やぁ、翔さんはゴースト戦の前に一戦ありそうですね GM: ※防衛部の男の子は何か不謹慎なことを口走りかけただけでこうなっちゃうんだ…>北斗 那岐田・京: 主にその爆弾を抱えるのは秋嗣か清流です>北斗 高瀬・洋恵: さあ、現場現場(笑 GM: んでは綾部総合高校へ、でいいかな? 那岐田・京: ん、移動だねっ 久郷・景: えぇ、向かいましょう 立風・翔: 良し行こう、早く行こう。俺の心が折れる前に。 七瀬・北斗: いや…俺も所属してたらきっと常連な気がする(笑)おっけです。 GM: 頑張れ翔、と鎌倉から祈っておく… では、綾部総合についたのは8時ごろでいいかな? GM: 朝一なんで… 高瀬・洋恵: まあ、それでも高校なら普通に学生も来てる時間ね。 那岐田・京: そだね、それくらいの時間かなっ 立風・翔: 良いと思うぞ。野球部の朝練を見に来たって言い訳も立つしな。 GM: 綾部総合は私立なんで銀誓館とまでは行かなくともかなり大きい学校です。そのなかでもひときわ大きい野球部用グラウンドが見える。朝練もきっちりおこなわれてるね GM: 部員は100人くらいいるかも…みんな走りこんだりノックを受けたり。あと、隅っこにはマネさんがいたり… 高瀬・洋恵: 優秀なとこだとそれくらいの規模になるのね。マネージャーとかひっつかまえて聞くのが手っ取り早いかしら? 七瀬・北斗: そういや今日は平日っすか? 立風・翔: この時期は秋季大会前or大会中だしな。力も入ってそうだ。 GM: 平日ですよ~明日は休日だけど 那岐田・京: てことはきっと今頃学校では私たちの偽身符ががんばってるんだね 久郷・景: 噂の彼を目当てに見学に来たと言えば大丈夫ですかね GM: うん、ノック受けてる一桁の背番号の子達はどこかなれないような、それでも精一杯のプレーを見せてる GM: 他にも見学してる人がいたりしてそんなに不審じゃない感じかな 立風・翔: やっぱ良いなぁ、高校野球は。…何かが違えば俺も、もしかしたらこういう事をやってたのかもな。 七瀬・北斗: さてどうすっか。野球部員捕まえて情報聞きだしてみっか? 那岐田・京: んー、練習中の部員よりはマネージャーさんとかのほうが話してくれやすいかな? 高瀬・洋恵: マネージャーとか捕まえて聞くのが早いかしら。同じ学生だし、礼儀よか会話術とかのが有利かしら? 久郷・景: 部員の方の練習の邪魔にならない様にしたいですしね 立風・翔: 確かに、マネージャーとかの方が話し掛けやすそうだな。そっちで行ってみるか。 七瀬・北斗: ではそれで♪運動部のマネージャーってマジ激務だよな。ふぁいとー GM: では、 普通に礼儀正しく筋道立てて:術6 丁度タイミングよく聞き込めた:神7 で GM: 会話術とか何かボーナスつきそうかと思ったら申告してくださいね 久郷・景: 会話術はあっても青成分が無いという… 那岐田・京: 相変わらず緑と赤しか… 高瀬・洋恵: 同じく今度は青がないわ。神秘のアシストくらいはできそうだけど…… 立風・翔: 赤なら相当頑張れるんだが…緑はアシストなら。青は聞くな。 那岐田・京: なんかマネージャーさんの詳細設定が! 立風・翔: いかん、俺が超行きたい。(笑 でも神秘は低いというジレンマ。 久郷・景: 神秘ならアシスト2あれば何とか 高瀬・洋恵: そのこだわりを褒めたいが何となく腹も立つ(笑 神秘2なら出るわよ。 GM: 別に他の好みのマネさん作り上げてそっちにきいてもよくってよ 立風・翔: エフェクトが良いんで、他からアシストが出るなら俺は温存したい所だな。 那岐田・京: そんなに選り取りみどりなんだここのマネージャー! // んー、神秘だと1かなっ 高瀬・洋恵: 強いて言うなら滾る熱血タイプの押しに弱いマネージャーが良いわね>好み GM: 高校球児のほうもよりどりみどりですよ京サン 立風・翔: 高校球児A「バッチこーい!」 七瀬・北斗: 神秘は無いな~。青ならいいアシストでるぜ~ 那岐田・京: 高校球児!坊主じゃなければ!(ちらちら) GM: あ、割とここはユルいっぽい。だがAは坊主だ 那岐田・京: ぼうずかー 高瀬・洋恵: えーと、景ちゃんは神秘2あれば達成。あたしは神秘2アシスト可能。北斗は術式アシスト可能。球児Aは坊主。……どれでいく? 那岐田・京: とりあえず球児A以外で… 久郷・景: 会話術は術側にのみ作用ですか? GM: どっちもOK 七瀬・北斗: そない嫌わんでも(笑) 久郷・景: では、神秘アシスト1以上でいけます 高瀬・洋恵: じゃ、あたしが出しておくわね。 那岐田・京: ん、お任せしますっ 七瀬・北斗: 神秘なにそれおいしいもの?(すやすや) GM: 気魄が役に立つときもあるよ…(毛布かけ) 高瀬・洋恵: 地球に優しくあたしたちに厳しいものよ……>神秘 久郷・景: (様子を伺いながらマネージャーさんに近づき)もし、少々伺いたい事があるのですが、お時間『大丈夫』でしょうか? 【P】神秘2 (No.31) 【P】神秘2 (No.59) 那岐田・京: 景のイケメンスマイル攻撃!(遠くでキュピーン!とか叫んでる) 高瀬・洋恵: あたしの「直感」!あのマネージャーは景ちゃんに惚れる! 【P】神秘1 (No.35) 久郷・景: 会話術で成功点+1ですかね 七瀬・北斗: メロメロ(死語)ですな♪ GM: OKです「あ!はい…他の高校の偵察…とかじゃないですよね?」とちょっとおどおどしながらも 上目遣いに景の顔を見つめるよ GM: アレ、これ会話術か? 高瀬・洋恵: 顔も会話の一部よ。 久郷・景: ありがとうございます。道沢選手は今練習に参加されてますか? GM: それを聞くとちょっとだけなんかがっかりしたようなリラックスしたような、肩の力が抜けて…その後目を輝かせて語り出すよ GM: 「あ、やっぱ道沢先輩かーいまその話してたんですよ!!先輩はホントすごいんですよープロ指名されるかもって~」とかひとしきり活躍っぷりを語ってくれた後 GM: 「あ、でもって、それ以上に今日大事な勝負があるとかで素振りにも力はいってて、すっごい雰囲気でーああいうなんていうか、ストイック?というか目の前のことに全力になる姿はあのときみたいで~」って部内のエピソードまでしゃべってくれたりして GM: で、「でもいつもなら朝連に混じって自主トレしてるんですけどね…どうしたんだろってさっきから。」と…どうやら今日はこの中に彼はいないみたいだ 久郷・景: ふむ、今日はいらっしゃらないのですか、残念です…。他によく行く場所などはご存知ですか? GM: 「え、あ…うーん、試合前とか大事なときには…家で精神統一するっていってたような。河川敷でひたすらバットを振り込んでるのもみたことあります」ちょっとヒートアップ解けたような感じで、今度は恥ずかしそうに話してくれる 立風・翔: 横から口を挟んでいいもんかな? 大事な勝負って、夏も終わったのに何かあるのか? 高瀬・洋恵: (「あのとき」について聞いてみて-、とジェスチャー 那岐田・京: (イケメン追加で!と真顔でジェスチャー 七瀬・北斗: (親しい友人とかもと念話) GM: 翔にちょっとびっくりしたけど「え、ええ…はっきりとは聞いてないんですけど…先輩、中学時代のチームメイトさんと、大会で戦えなかったのが悔しかったみたいで…」 久郷・景: (ジェスチャーを確認し頷き、スマイル増量で)なるほど、それと先程おっしゃっていた「あの時」というのは? GM: 「いっちゃ悪いけど…今の千敗じゃ相手にならないと思うんですけど…それで今日、勝負するんだって。」>翔 GM: は、はい…えとですね…」景の笑顔にちょっと顔を伏せて「その人の学校と次勝てば勝負だっていう試合で…すごかったんです、気合が。もうオーラでてるのがわかるような…絶対勝つ!みたいな」 GM: 「で、その後その…もとチームメイトさんが負けちゃって。抜け殻みたいになってたんですけどあっという間に切り替えて、単純な野球の腕だけじゃなくてああいうところがすごいんですよー」とか、またちょっとヒートしたり 那岐田・京: (聞き耳を立てつつ)ふむふむ、大当たり、ってとこかな 立風・翔: っと、驚かせて悪い。ライバルとの決着の為…か。高校野球らしくて良いねぇ、そういうの。実力差があるとしてもな。その相手さんって、誰って分かってたりするのか? 久郷・景: ふむ、そうだったのですか(相槌を打ちながら翔さんが話しかける隙に他に何か訊く事ありませんかと合図) 七瀬・北斗: 問題はその先輩がどこにいるかだよな。いつもトレーニングしている場所とか知らねえかなこのおさげっ娘 七瀬・北斗: って河川敷って言ってたよ… GM: ちょっと小首をかしげて「うーん…あれは確か夏のベスト8決定戦だったかなぁ」マネさんにとってはあんまり印象に残らない高校みたいです「確か…宇治商業…?」 GM: 「名前までは…ちょっと覚えてないです、ごめんなさい」ぺこんと謝ったり 七瀬・北斗: 夏の大会の記事見れば宇治商業のピッチャーの名前解るかもな~ 那岐田・京: (GM楽しそうね(笑) 高瀬・洋恵: (何かマネージャーのいらん情報がさりげなく増え続けてるんだけど(笑 七瀬・北斗: 名前は吉井ちゃんで。なんとなく。 GM: (楽しいデスww) 那岐田・京: (名前決まったー! 立風・翔: いや、分からないなら良いんだ。(ジャージの名前を見て)えっと、吉井さんか、わざわざありがとうな。 GM: ちょっとばつが悪そうに頭をかきながら「あ、いえ…私のほうこそすみませんなんか一杯喋っちゃって」 七瀬・北斗: (採用されたよ(笑)) 立風・翔: 良いって良いって。俺も野球は好きだから、そういう話を聞くのは楽しいさ。 久郷・景: (もう充分…ですかね)いえいえ、こちらこそお時間取らせてしまって…。マネージャーのお仕事頑張って下さいね。 立風・翔: (そうだな、後は別で調べるか)それじゃ、秋大も頑張ってな。応援してるって伝えておいてくれると嬉しい。 GM: 「は、はい!これから大事な時期ですし、頑張り…」 「吉井ちゃーん!いつまでも喋ってないでー」とか上のマネさんから声がかかったりするので GM: 「はい、ありがとうございまーす」と軽く手を振りながら向こうへ駆けていく吉井ちゃんでした 那岐田・京: なんだか短時間ですごくパーソナリティが確立したね(笑 七瀬・北斗: キャラ立ったな…(笑) GM: 応援してあげてね~再登場は多分しないと思うけど 高瀬・洋恵: 通りすがりにするには惜しいことになってるわね(笑 那岐田・京: ある意味マサみたいだね GM: マサはなんか作っていったというより破壊してったような… 久郷・景: 何だかとても疲れた気もしますが…、まぁ充分必要な話は訊けましたかね 高瀬・洋恵: さて、やれそうなことは……河川敷へ様子を見に行く、宇治商業について調べる、吉井ちゃんについて追求、この辺か? 那岐田・京: とりあえず吉井ちゃんは確定として、どうしよっか(笑顔) 七瀬・北斗: 最後のなんだ(笑)しかも確定とな(笑) GM: ここを動くんならチャプター切れますっと言い忘れ! 立風・翔: 河川敷に行って、そこに居てくれれば楽そうなんだが…本当にリビングデッドなら、あまり外には出歩かなさそうだな。 GM: (あ、ここってのは綾部総合高校内ね) 那岐田・京: ん、移動しちゃってもいいと思うんだけどどうかな? 高瀬・洋恵: 河川敷でなければ、家で精神統一だっけ? どうしたもんかしら。 GM: っと、ここで補足入れますと… GM: 河川敷はともかく家と宇治商はけっこう距離があるんで暗くなるまでに回れるのは2箇所と考えてください 七瀬・北斗: 宇治商業までどのくらい離れてるかが気になるかな~。と書いてるうちに回答が(笑) 立風・翔: 宇治商業は他府県なのが確定してるしな… GM: あ、府県は一緒。ベスト8うんぬんは京都府大会での話だから 立風・翔: おぅ、そっちか。勘違い失礼。 久郷・景: 時間もいい感じですし、キリがいいのでここで中断というのもアリだと思いますが、どうしましょうか? GM: ここで中断かもう一箇所回って、かな。 七瀬・北斗: とりあえずいくなら近場の河川敷かな~ 立風・翔: 今2時か。もう1チャプターやると3時頃にはなりそうだよな… GM: …と考えてます<3時ごろ 那岐田・京: 次回いきなり戦闘っていうのも味気ないかもしれないし、切っちゃうのもアリかな? 高瀬・洋恵: そうね……あたしはここで中断でいいかな。後日冷静に行き先も検討できるし。 GM: 今回戦闘ゼロってのもちょっと申し訳なかったりだけども… GM: そろそろセーブしとく? 七瀬・北斗: むう。今時冒険の書が一つだけとは(笑) 久郷・景: 行き先選択の兼ね合いもありますし、私もここで切っていいと思いますよ GM: ふっかつのじゅもんでもいいけどw 那岐田・京: 某ゲームみたいに次回起動したら専用音楽ながれないよね?! 高瀬・洋恵: おきのどくですが(略 久郷・景: メモし損なって泣く子供が出たのもいい思い出ですね GM: ログを誰も保存してなかったらそうなるw ※なりませんでした
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‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ それを見つけたのは、久しぶりに部屋の大掃除をしている時だった。 「おお、これは懐かしい……」 すっかりボロボロになった、小さめの箱。 表面には、満面の笑みを浮かべるゆっくりのイラストと、セリフが描かれている。 『ゆっくり採集セットだよ!』 『ゆっくり捕まえていってね!』 小さな頃に入手したは良いが、存在を忘れて適当に押し込んでいたのだろう。 箱を開けてみると、小さな注射器まで入っている。 最近は何かと物騒だし、この手の道具はご法度だ。 「もう、こういうものは流行らないのだろうなぁ」 野生ゆっくりは、かなり森の中まで行かないとお目にかかれなくなっている。 街の野良ゆっくりは一斉駆除ですっかり姿を消してしまったし、飼いゆっくりに手を出すと当然問題になる。 時代の流れというやつだ。 「明日は休みか……よし!」 休日の予定も特になく、街の喧噪にも飽いていたところだ。 これは、ちょうど良い暇つぶしになるかもしれない。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 「居ないものだなぁ……」 手持ちぶさたに、取り網をブラブラと振り回す。 気がつけば、かなり森の奥まで来てしまった。 既に人工物の類は、全く見当たらない。 耳に入るのは、木々の葉を揺らす風の音と、微かに聞こえる河のせせらぎぐらいだ。 入念に辺りを見回すが、ゆっくりのゆの字も見あたらない。 森の中でさえ、既に絶滅してしまっているのだろうか? ……少し、腹が減ってしまった。 取り網を足元に置き、傍らの岩に腰を下ろす。 私はひとまず小腹を満たすため、リュックからおにぎりを取り出した。 「もっと、森の奥まで行くべきか?」 おにぎりに口をつけた、その瞬間だった。 「ゆっくりしていってね!」 聞きなれた、しかし最近では珍しくなった声。 木陰から覗く、キリリとした眉毛に不敵な笑顔。 「お、ゆっくりしていってね」 「ゆゆ~ん!」 挨拶を返されたのが嬉しかったのか、笑顔が更に弾けてゆく。 黒髪に赤いリボンは、れいむ種というヤツだ。 大きさはバレーボール程だろうか。 「ゆ……」 よく見れば、口元からは涎が垂れている。 その視線は、私のおにぎりに釘付けだ。 「……これが欲しいのかい?」 「ゆ! ゆ!」 れいむは、その場でピョンピョンと跳ね始めた。 どうやら正解だったようだ。 私はおにぎりを少し千切ると、れいむの手前に投げてやった。 「ほら、食べろ」 「ゆわーい」 れいむは何の警戒もせず、おにぎりの欠片へ飛びつく。 まずは匂いをかぎ始めた。 鼻も無いのに匂いが感じられるのは、まったくもって不思議なことだ。 次に、おにぎりの欠片へ舌を伸ばす。 ひと舐めすると満足気にほほ笑み、やっともそもそと食べ始めた。 「むーしゃ、むーしゃ」 私は、おもむろに取り網へ手を伸ばす。 「しあわせー!」 れいむが、歓喜の声と同時に私を見上げてきた。 静かな森の中、ガッチリと目が合う私とれいむ。 「っ!」 目線を合わせたまま、私は取り網を振り下ろす。 「……ゆ?」 れいむは幸せそうな笑顔のまま、私を見続けていた。 私も、れいむを無言で見つめ直す。 そのままの体勢で、数秒は経っただろうか。 「ゆ!? ゆっくりできない!?」 やっと状況が把握できたらしく、れいむが網の中で暴れだす。 と言っても、片手で簡単に抑えきれる程度の抵抗ではあるが。 そのうち、暴れるれいむの足元から、まだ少し残っていたおにぎりの欠片が散らばってゆく。 「ゆ! むーしゃ、むーしゃ」 れいむも気がついたらしく、おにぎりの欠片を再び食べ始める。 一通り処分すると、また私を見上げて笑顔になった。 「しあわせー!」 「そうか、良かったな」 「……ゆ? ゆっくりできない!?」 状況を思い出したのか、れいむが再び網の中で暴れだす。 野良ゆっくりの駆除は、かなり短期間で大きな成果を上げたと聞く。 私は、その理由がよくわかったような気がした。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ こんな簡単に餌で釣られるのなら、準備をしておくべきだった。 手持ちの食料は、自分の昼食分ぐらいしかない。 「すーや、すーや」 リュックに取り付けた捕獲用の網に目をやると、れいむが眠りこけていた。 先を絞った網に納まっている様子は、まるでスイカのようだ。 閉じ込める時は、それなりに抵抗をしていたのだが……。 ものの数分もしないうちに、絶賛睡眠中のようだ。 「すーや、すーや」 「………………」 リュックと共にれいむを下ろし、拳を握り締める。 大きなキズは付けたくないので、れいむの底面を手前に向けた。 よく見ると、底面が軽く波を打っている。 このれいむは、あまり寝相がよろしくないようだ。 おしおきが必要だな。 「ふんっ!」 渾身の気合で、れいむの底面に拳を打ち込む。 適度に柔らかく、それでいて心地よい反発。 「ゆぎゅ!?」 素早くリュックを背負い直す。 当然、網に入ったれいむも背中へ戻る。 「……なんだか、いたいゆめだったよ。こんどはもっとよいゆめをみるよ!」 「ああ、ゆっくりしていってね」 「ゆっくりしていってね! ……すーや、すーや」 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 私は、れいむが出てきた木陰の奥へ足を進めていた。 ゆっくりは、少なからず群れるものだと聞く。 もしかしたら、仲間か……巣が見つかるかもしれない。 だが、いくらゆっくりとはいえ、野生のものだ。 さすがに巣となると、そう簡単には見つからないだろう。 「みゃみゃのけっかいっ! は、ゆっきゅりできるにぇ!」 「ゆっくち! ゆっくち!」 簡単に見つかったようだ。 木のうろに、不自然に立てかけられた小枝。 小枝の隙間からは、プチトマト大の丸いものがしっかりと見えていた。 1、2、3……たくさんの赤ゆっくりだ。 巣の目前に立ちふさがる私に、全く気がつく様子もない。 「みゃみゃは、まだかえってこにゃいの?」 「きっと、いっぱいかりをしてるんだよ!」 「あまあま、いっぱいだにぇ!」 「あまあま! あまあま!」 「ゆっくち! ゆっくち!」 もしかして、さっきのれいむの子たちなのだろうか。 そんな疑問も浮かんだが……。 熟睡中のれいむを起こすのも忍びないので、確認はしないでおく。 しかし、こんな小さな子だけを巣に残して、大丈夫なのだろうか。 赤ゆっくりを良く見ると、れいむ種の他にまりさ種も見える。 ということは、親の片方はまりさ種のはずだが……。 「でも、みゃみゃがいないと、れいみゅさびちぃよ」 「まりちゃ、ゆっくちしてにぇ!」 「ぴゃぴゃがいれば……ゆっぐ、ゆっぐ」 「ゆ……ゆわーん!」 ご丁寧な説明に、感謝する。 なるほど、親まりさは既に永遠にゆっくりしてしまったようだ。 可愛そうに。色々と辛いこともあっただろう。 「よっ、と」 私は汚物を避けるかのごとく、けっかいっ! を蹴り払った。 ついでに、足の裏で丹念に踏みにじる。 「ゆゆ!?」 赤ゆっくり達が、慌てて巣から飛び出してきた。 飛び出したといっても、歩みはゆっくりしたものだったが。 赤ゆっくりはどれもこれも、跡形も無くなったけっかいっ! ……が、あった筈の場所を見て驚愕している。 「けっかいっ! さん、ゆっくちちてにぇ!?」 「どこいっちゃの、けっかいっ! さん!?」 しばらくオロオロとしていた赤ゆっくり達だが、何匹かが私の存在に気が付いたようだ。 「……ゆ?」 「ゆわぁ!? にんげんしゃんだぁ!!」 私に気が付いたからなのか、単に錯乱しているのか。 赤ゆっくり達は、てんでバラバラな方向に散らばってゆく。 小さく細かく跳ねるもの、這いずり回るもの、と色々だ。 「ゆわーん! みゃみゃー!」 「たちゅけちぇね! たちゅけちぇね!」 赤ゆっくり達の移動スピードは、とてもゆっくりしている。 しかし、汗だか涙だかわからないが、妙に身体が湿っていて掴み辛かった。 「まりちゃ、ちゅかまりちゃくないよぉ!」 掴み辛かった赤まりさに、おもむろに足を振り下ろす。 「ゆぎゅぶっ!」 ついでに、足の裏で踏みにじる。 すり潰すように、丹念に丹念に。 「た、たちゅけちぇぶっ! ふぎゅ!」 処理を終えた私は、比較的掴みやすかった赤れいむを、母と同じ網へ放り込んだ。 親子水入らず、感動のご対面だ。 「みゃみゃ!?」 「すーや、すーや」 「ゆぅ、みゃみゃとってもゆっくちしてりゅにぇ!」 「すーや、すーや」 「れいみゅもゆっくちしゅるよ! ……ゆぴー、ゆぴー」 ああ、逃げるのに疲れて眠ってしまったんだね。 まだ赤ちゃんだもの、それは仕方がない。 私は、渾身の気合を込め、親れいむに拳を打ち込む。 「ゆぎゅ!?」 「ぴぎゅ!?」 押しつぶされるように、赤れいむが潰されてしまったようだ。 原型を全く留めず、ただの餡子の染みになっている。 「ゆぅ、またいたいゆめを……ゆゆっ!? あまあま!? ぺーろ、ぺーろ!」 「よかったな、れいむ」 「しあわせー! ……すーや、すーや」 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 結局、生きたまま捕まえられたのは、赤れいむ2匹、赤まりさ2匹だけだった。 他は全部、不可抗力により餡子の染みになってしまったようだ。 捕まえたゆっくり達は、網の中で親子仲むつまじく熟睡中だ。 「成体だと、あと1匹ぐらいか」 親れいむを捨てて、赤ゆっくりだけにすれば、もっと持ち運べそうではある。 しかし赤ゆっくりだけというのも、情緒が無い。なんの情緒かは知らないが。 「ゆゆっ!? れいむとおちびちゃんがぁ!?」 突然、背後からすっとんきょうな声。 慌てて振り向くと、金髪に黒帽子をかぶった丸い物体が鎮座していた。 網の中のゆっくりを見つめて、驚愕の顔で固まっている。 このゆっくり達と、顔見知りのまりさなのだろうか。 もしかしたら父親? しかし、父親は永遠にゆっくりしたはず……。 「れいむとおちびちゃん、まるでおそらをとんでるみたい!」 既にまりさから驚愕の顔は消え、恍惚とした表情に変化していた。 私は、ひとまず声をかけてみる。 「ゆっくりしていってね」 「ゆっ! ゆっくりしていってね!」 「お前、このゆっくりの知り合いか?」 「そんなことより、まりさもおそらをとびたいよ!」 まりさが頬を染めつつ、その場で何度も飛び跳ねる。 ポヨンポヨンと、自然界に相応しくない奇妙な音が響き渡る。 「これは飛んでいるのではなく、捕まっているだけなんだが」 「とばせてね! まりさとんじゃう!」 どうやら日本語が通じないようだ。 仕方がないので、網の中のれいむを地面に下ろし、拳を打ち込む。 「ゆぎゅ!?」 「おはよう、れいむ」 「ゆぅ……れいむ、いたいゆめを」 「このまりさは、お前の知り合いなのか?」 「ゆ? ま、まりさ!? れいむのまりさ!?」 親れいむの声に、やっと我に返ったのだろうか。 飛び跳ねるだけだったまりさが、反応を示し始める。 「そうだよ! れいむのまりさだよ! ゆっくりりかいしてね!」 「まりさ、あいたかったよー!」 「れいむ、あいたかったよー!」 まりさが、一直線に愛するれいむの元……つまり私の元へ向かってくる。 すかさず手を伸ばし、まりさの帽子を掴み上げる。 「ゆあぁ! すてきなまりさのおぼうしさんが!」 急ブレーキをかけて、れいむに向かうのを止めるまりさ。 頭上高く持ち上げられた帽子を取り戻そうと、一生懸命に身体を伸ばし始めた。 「まりさのおぼうしさん、ゆっくりもどってね! のーびのーび!」 「がんばってね、まりさ!」 まりさは何やら忙しそうなので、代わりにれいむへ疑問をぶつけてみる。 「なぁれいむ、お前のまりさは死んだんじゃなかったのか?」 「まりさはしんでないよ! れいむはしんじていたよ!」 「じゃあ今まで、まりさは何処に居たんだ?」 「かりにいって、かえってこなくなっただけだよ!」 なるほど、何か事故にでも遭っていたのだろうか。 見れば親まりさの身体は、あちこちキズだらけだ。 愛するものの元へと帰るべく、様々な苦難を乗り越えてきた証なのだろう。 暖かい家族の絆に、思わず目頭が熱くなってしまうのを禁じえない。 「のーびのーび! のーびのーび!」 親まりさの妙に伸びたドテっ腹に、私は尊敬の気持ちを込めた拳を打ち込んだ。 「のーびのーぶぎゅふぅっ!」 親まりさが、くの字になって吹っ飛んでゆく。 それを見て親れいむが絶叫する。 「ばでぃさー!?」 「こらこら、愛するものの名前を間違うなよ。バディサじゃなくてまりさだろ?」 「ばでぃさは、ばでぃさだよ! ゆっぐりりがいじでね!」 「……ふんっ!」 「ゆぶっ!」 親れいむも疲れているようなので、私の拳で眠らせてあげた。 寝言もなく横たわっている様子を見る限り、今度は幸せな夢でも見ているのかもしれない。 傍らに居た赤れいむが、今の衝撃で一匹潰れてしまったようだが致し方ない。 「まりさのおぼうし、かえして……ね」 か細い涙声が、私にかけられた。 お腹の辺りを真っ赤にした親まりさが、私に向かって這いずってきているようだ。 「どうした、お腹でも痛いのかい?」 「すてきな……まりさの……おぼうし……」 大事な帽子に、万が一のことがあってはいけない。 親れいむ達が眠る網の中へ、帽子をそっとしまいこむ。 「ゆんやー! かえしてね! かえしてね!」 それを見て、親まりさが一目散に網の中へ潜り込む。 やはり家族の絆は、私が思っていたよりも強かったようだ。 また生き別れになどならないよう、網の口をきつく締め上げる。 「まりさのおぼうしさん! ゆっくりおかえり!」 さっきまで涙目だった親まりさも、すっかり満面の笑顔だ。 「ふんっ!」 「ゆぎゅふっ!」」 長旅で疲れた身体を癒すには、睡眠が一番だ。 親まりさが安らかな眠りについたのを確認し、私は安堵する。 今の衝撃で更に赤まりさが一匹潰れてしまったことも、いつか良い思い出になるだろう。 これで後腐れなく、森を後にすることができそうだ。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 森から帰ってきた私は、早速、次の準備を始めた。 網の中から熟睡中のゆっくり達を取り出し、ちょうど空いていた大き目の水槽に並べてゆく。 この大きさなら、先刻のように不可抗力で赤ゆっくりが潰れることもないだろう。 結局、最終的に持ち帰ることができたのは……。 親れいむ&親まりさと、赤れいむ&赤まりさ、それぞれ一匹ずつ計4匹だけだった。 希少種までとは言わないが、もう少し色々な種類が欲しかったものだが……。 一斉駆除の影響が出ているのだろうか。 既に野生では、元々絶対数の多いれいむとまりさが大半なのかもしれない。 「ゆふぁ~、よくねちゃよ……」 「ゆ……おはようおちびちゃん」 「……まだねみゅいよ~」 「ゆふふ、おちびちゃんはおねぼうさんだね!」 「きゃわいくちぇ、ごめんにぇ!」 ゆっくりの生態について思いを巡らせているうちに、家族がお目覚めのようだ。 眠そうな目をもみあげやおさげで擦りつつ、ぼんやりと私の方へ視線を向けてくる。 「ゆゆっ!」 「ゆっくりしていってね!」 「しちぇいっちぇにぇ!」 「ああ、ゆっくりしていってね」 「ゆふ~ん」 挨拶を返すと、満足げに笑みを浮かべるゆっくり達。 「ゆゆ? ここはどきょ?」 「わからないよ!」 「ぴゃぴゃがいるよ!」 「おちびちゃん!」 「みゃみゃもいるよ!」 「おちびちゃん!」 親子が夢にまで見た、感動の再会だ。 どのゆっくりも涙が滝のように溢れている。 「ゆっくりできるね!」 「ゆっくりしようね!」 「ゆっくりしていってね!」 「しちぇいっちぇにぇ!」 家族の問題は無くなったようなので、私は準備の続きに戻る。 水槽から少し離れた場所に標本台を置き、採集セットの中身を広げてゆく。 「さて、まずは……」 私は腕を組み、最初のゆっくりをどれにするか考え始める。 「おちびちゃん、これからはずっといっしょだよ!」 「ぴゃぴゃ~!」 「ゆっくち、ゆっくち!」 まぁ、どれでも良いか。 「なにがあっても、まもってあげるからね!」 「れいむのまりさは、もりでいちばんつよいんだよ!」 「ゆゆ~ん! てれるよ、れいむぅ~」 たまたま目に止まった赤れいむを、水槽の中から摘み上げる。 「ゆっくち、ゆっく……ゆっ?」 涙で滑っているのか、掴み辛い。 もう少し指に力を込めて……。 「ゆ、ゆわぁ~! れいみゅ、おしょらを」 グシャッ! 「……あ」 「ゆ?」 「おちび……ちゃん?」 どうやら、力を込めすぎたようだ。 空中で餡子を撒き散らしながら、潰れてしまった。 「まりちゃの、きゃわいい、いもうちょがぁ~!?」 水槽の中に、赤れいむだったものの破片が降り注ぐ。 その様子は、まるで餡子のシャワーのようだ。 「れいむの、かわいいおちびちゃんがぁ~!?」 「かわいいまりさの、おちびちゃんがぁ~!?」 まぁいいか、赤ゆっくりならもう一匹いるし。 私は、あらためて慎重に赤まりさを摘み上げる。 「ゆゆっ! まりちゃ、おしょらをとんでりゅみちゃい!」 「ゆ、ゆわぁ~! れいむのかわいいおちびちゃん、とってもゆっくりしてるよ~」 「さすが、かわいいまりさのおちびちゃんだよ!」 家族の歓迎に包まれながら、赤まりさは標本台にセットされた。 標本台は、四方を浅く囲まれた箱のような形になっている。 赤まりさは、顔を天井に向けた状態だ。 「……ゆゆっ? なにしゅるの?」 キョロキョロとせわしなく周囲を伺う赤まりさを、片手で抑える。 暴れないことを確認すると、私は採集セットからピン針を何本か取り出した。 少々錆びついているようだが大丈夫だろうか? 「あしょんでくりぇりゅの? ゆわーい!」 「ねぇ、れいむ!」 「なぁに、まりさ?」 「おちびちゃんも、りっぱにゆっくりしていることだし、ひさしぶりに……!」 「ゆふふ……まりさったら、こんなあかるいうちから!」 「そういうれいむだって、まんざらじゃないんだよ!」 「まりさ……!」 「れいむ……!」 まずは……どこに刺せば良いんだろう? 赤まりさの身体を見渡し、適当な所を探す。 「はやくあしょんでにぇ! あしょんでにぇ!」 期待に満ち溢れた目で、赤まりさが私を見つめている。 ふと、ピコピコと激しく揺れるおさげが目についた。 「ここかな」 プスッ! 「……ゆ?」 赤まりさが、おさげと私の顔を交互に見つめる。 まん丸な目には、疑問の色が浮かんでいるようにも感じた。 「まりちゃのおしゃげさん……? うごきゃないよ?」 「そりゃ、ピン止めしたからな」 「どうちて?」 「どうして、って……」 返事の代わりに、ピン針を頬のあたりに差し込んでやる。 決して、説明が面倒だったわけではない。 「ゆびゃあ~っ!」 ピン針に特に問題はないようだ。 もう片方の頬やお腹のあたりに、次々と刺してゆく。 「いちゃい! いちゃいよぉ!」 ここにきて、赤まりさが暴れだした。 帽子が外れて、標本台から落ちそうになる。 「まりちゃの、しゅてきなおぼうちがぁ~!」 「おっと」 赤まりさが大きく身体を捻ろうとした瞬間だった。 ピン針が、赤まりさに刺さったまま折れてしまったのだ。 「やっぱり錆びてたかぁ」 「ゆんやぁ~!? いちゃい、いちゃいよぉ~!」 赤まりさが、グニグニと身体を揺らす。 異物を排除しようとしているのだろうか。 「まりちゃのなかに、なにか、はいってくりゅ~!」 「仕方ない、もう一本刺すか」 折れたピン針の辺りを狙い、再度刺しこむ。 「ゆっぴいぃ~!?」 「お?」 赤まりさがあんまり暴れるものだから、ピン針で刺されている周辺が裂けてきたようだ。 じわりじわりと、裂けた肌から餡子が漏れ始めている。 「まずいな、補強しないと」 裂けている周辺に、次々にピン針を刺しこんでゆく。 「やめっ! いちゃ! ぴぃ! ゆ゙っ! ゆ゙っ!」 刺しこまれる度に、赤まりさはビクビクと痙攣を始めるようになってしまった。 「ん? どうした?」 「ゆ゙っ! ゆ゙っ! ゆ゙っ! ゆ゙っ!」 赤まりさが妙なリズムで鳴き始めた。 ピン針を刺されるのが嬉しいのだろうか? ゆっくり版の針治療みたいなものだろうか。 そういうことなら、期待に答えてやらねばなるまい。 今度は赤まりさの腹の真ん中あたりに、ピン針を一気に刺しこんでやった。 「ゆ゙っ!」 今まで以上に、赤まりさが大きく鳴いた。 ゆっくりのツボはよく分からないが、針が効いたんだろうか。 「……もっちょ……ゆっきゅり……したかっちゃ……」 「あれ?」 赤まりさは、身体の穴という穴から餡子を漏らし、動かなくなってしまった。 これでは標本とは呼べない。ただの生ゴミだ。 おかしい……何を間違った? 「……あ、そうか。先に殺さないと駄目だったっけ」 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 「んほおおおぉぉ!」 「……すっきりー!」 水槽の方から、何やら嬌声が聞こえた気がした。 元赤まりさだった生ゴミを処分した後、あらためて水槽へ向かう。 「なにしてんだ、お前ら?」 「ゆふぅ……」 「ひさしぶりだから、いちだんともえちゃったよ!」 「なやましくてごめんね!」 「よく分からないが、お前らの番だぞ」 どちらでも良かったのだが、とりあえず親れいむを両手で持ち上げる。 「ゆゆゆ!? れいむおそらをとんでるみたい!」 「ゆわー! さすがかわいいまりさのれいむ、ゆっくりしてるよー!」 「……あれ?」 気のせいか、捕まえた時よりサイズが大きくなっているような気がする。 特にお腹のあたりが大きく膨れているような……。 「まぁ、殺ることは一緒だから別にいいか」 ひとまず作業台へ親れいむを乗せる。 これだけ大きくなると、普通の標本台じゃうまく入らないかもしれない。 「ちょっと待ってろ」 「ゆゆ~。おちびちゃん、ゆっくりうまれ……」 親れいむの声を背にし、標本台の代わりにダンボール箱を持ってくる。 天井側のフタを切り取り、あらためて親れいむを上から入れ込んだ。 「ゆゆっ? ここどこ?」 「注射器は……よし」 笑顔のまま、ダンボールを気にしてキョロキョロしている親れいむに注射器を向ける。 そのまま躊躇なく一気に刺しこむ。 「チクっとしたよ!」 親れいむが、もみあげを使って注射部分をさすり始める。 まるで予防接種を受けた昔の子供のようだ。 そんなに揉んで欲しいのなら……私は手を伸ばす。 「ゆゆっ! もーみもーみ! もーみもーみ!」 私が揉むのに合わせて、親れいむがリズムを取り始めた。 だんだん頬が紅潮してきているような気がする。 「……ゆゆっ! う、うまれる!」 「え?」 膨らんだお腹に小さな穴が開き始め、小さな丸いものが顔を覗かせている。 目をこらして丸いものをよく見ると……。 「ゆっくちうまれりゅよ! きゃわいくてごめんにぇ!」 それは親れいむそっくりの目と口で、満面の笑みを浮かべていた。 外へ出るべく、丸いものがじりじりと蠢いている。 「おいおい、こんな時に……」 「れいむのかわいいおちびちゃん、ゆっくりうまれてね!」 「ゆっくち! ゆっく……ゆ?」 「……ゆぐっ!?」 赤ゆっくりは、既に半分ぐらい顔を出していた。 髪の毛や飾りはまだ見えないので、何の種類なのかは分からない。 親れいむが苦しそうな声を上げて、いきみ始める。 なぜか赤ゆっくりまで苦しそうだ。 「ゆっくりでも、お産は苦しいものなんだな」 「なんだきゃ、ゆっくちできにゃい……」 「く、くるしい……たす……け……」 私は、生命の神秘を静かに見守った。 やがて赤ゆっくりがボテッっと生れ落ちると……。 「れいみゅ……ゆっくちうまれちゃ……かった……」 そのまま、ピクリとも動かずに固まってしまった。 黒髪に赤リボン、どうやられいむ種だったようだ。 が、既に笑顔はどこにもなく、生気が全く感じられない。 「あれ? どうしたんだ、おい」 「お、おちび……ちゃん……?」 親れいむも気がついたようだが、動かしたのは視線だけだ。 身体は全く動かしていない。 大きな目からは涙が溢れ、苦しみを訴えるかのような口元からは涎が垂れている。 いつも無駄にキリリとつり上がっていた眉毛も、すっかり八の字型になっていた。 「どぼじで……」 ついに親れいむも、固まってしまった。 いくら突付いても、殴っても、反応が無い。 「……ああ、注射が効いただけか」 注射器に貼られた、イラスト付きラベルを見直す。 『ゆっくり固めていってね!』とフキダシ付きのゆっくりが、そこには描かれていた。 「こんなに苦しんじまうのか」 親子れいむの表情は、とてもじゃないか飾るに適したものではなかった。 目も口も眉毛も、恐怖と苦痛に満ち溢れている。 もっと良い表情で固めるには、どうすれば良いのだろう? 元親子れいむだった生ゴミを処分しながら、私は考えを巡らせた。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 「ゆゆっ? おそらをとんでるみたい!」 昼寝を始めようとウトウトしていた親まりさを、水槽から掴み上げる。 こいつも、捕まえた時より大きくなっているような……? 「まりさとんでる~!」 「なぁ、まりさ」 ダンボールに親まりさをセットして、私は問いかけた。 「お前も子供産むのか?」 「ゆゆ!? まりさとんでない! とびにくい!」 「このお腹の大きさは……」 「そんなことより、まりさをとばせてね!」 親まりさの帽子を掴み上げ、即バラバラに引き裂く。 「ゆあぁぁぁ!? すてきなまりさのおぼうしさんが!」 「質問に答えたら、おぼうし治してやるぞ」 「ほんとう!? ゆっくりありがとう!」 「で、子供産むのか?」 「れいむがはげしすぎて、まりさまでおしたおしたんだよ!」 「へー」 「だから、おぼうしなおしてね!」 「あれは嘘だ」 「ゆがーん!?」 とりあえず、この身体のキズを何とかしなければならない。 親まりさの身体は、長い放浪生活のせいか、かなり痛んでいる。 私は採集セットから、小さなチューブ型容器を取り出した。 イラスト付きラベルには『ゆっくり治していってね!』とフキダシ付きのゆっくり。 容器を絞ると、練った小麦粉のようなものがひり出てきた。 どうやら、これが修復薬のようだ。 「暴れるなよ?」 「ゆゆっ?」 両手を使って、修復薬を親まりさの身体に万遍なくすり込んでゆく。 「ゆ、ゆふっ! ゆふっ!」 見る見る間に、親まりさのキズが目立たなくなってゆく。 かなり古い薬なのだが、ちゃんと効くものなのだなぁ。 「き、きもちいいよ! もっとぬりぬりしてね!」 同時に親まりさの息も荒くなってきているようだ。 頬もほんのりと染まり、幸せ一杯の笑顔だ。 「ぬーりぬーり! ぬーりぬーり!」 「うん、この表情なら……」 注射器を手に取り、ほんの少しだけ薬剤を注入する。 「チクっとしたよ! ……ゆぐっ!?」 あっという間に表情が曇り、苦痛を訴える親まりさ。 これでは先程と同じ結果になってしまう。 私は、慌てて修復薬を塗り直した。 「ゆぐっ……ぬーりぬーり? ぬーりぬーり!」 ガッチリと私に視線を合わせ、もっと塗ってくれと訴えんばかりの親まりさ。 輝くような笑顔は、まさにゆっくりの標本に相応しい。 再び私は、注射器を刺しこむ。 「チクっとしたよ! ぬーりぬーり! チクっとしたよ! ぬーりぬーり!」 私は注射器と修復薬を交互に使い、親まりさの笑顔を絶やさないよう留意した。 これならば、良い標本が完成しそうだ。 そして、注射器を使い終わろうとした瞬間……。 「……ゆっ!? うまれる!」 先程の親れいむと同じように、親まりさのプックリ膨れたお腹に穴が開き始める。 そこから親まりさ同様の眩しい笑顔が、ゆっくりと覗き始めた。 「ゆっくちうまれりゅ……」 これも先程と同じく、顔部分だけが覗いているため種類はわからない。 違っていたのは、希望に満ち溢れた笑顔のまま動かなくなったことだ。 「かわいいまりさの、おちび……」 視線を親まりさの顔へ戻すと、こちらも笑顔のまま固まっている。 指で突付いても、何の反応も示さない。 どうやら、今度はうまくいったようだ。 しかも親子セットだ。 達磨の腹に、もう一つ小さな達磨の顔があるような外見になっている。 今度は安心して、ピン針を身体のあちこちに刺しこむことが出来た。 「苦労したが……これで完成だな!」 よくわからない達成感に、私は満たされていた。 親子まりさの輝くような笑顔も、祝福を送っているかのようだった。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ それを見つけたのは、久しぶりに部屋の大掃除をしている時だった。 「おお、これは懐かしい……って、あれ?」 すっかりボロボロになった、小さめの箱。 表面には、満面の笑みを浮かべるゆっくりのイラストと、セリフが描かれている。 『ゆっくり採集セットだよ!』 『ゆっくり捕まえていってね!』 「数ヶ月前にも、こんなことがあったような……あっ!」 採集セットの更に奥、押し入れの最深部に小汚いダンボールを見つける。 ゆっくりと戻ってくる記憶とともに、ダンボールの中を覗くと……。 「忘れてた」 そこには、親子まりさの標本が鎮座していた。 完成したは良いが、あっという間に飽きて、しまい込んでいたのだった。 いつかまた飾りたい気分になるかもしれない、と思っていたのだが……。 「もういいや。捨てよう」 ピン針は分別しないとな……。 処理を終えると、私は最寄りのゴミ置き場へ向かった。 見上げれば、今にも雨が降りそうな曇り空。 「思い出も、雨とともに過去へ流されてゆくのかな」 うまいこと言ったつもりだったが、全くそんなことはなかった。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ あれから、どのぐらい経ったのだろう。 ゆっくり採集のことも、親子まりさのことも忘れかけていた、ある日のことだった。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくちしちぇいってにぇ!」 突然の声に振り向けば、そこには見覚えあるゆっくりが居た。 「お前は……」 「おにいさん、ひさしぶり!」 「ゆっくち! ゆっくち!」 達磨の腹に、また小さな達磨の顔。 親子まりさの標本だったものが、ゆらゆらと身体を揺らしていた。 「なんで生きてるんだ?」 「よくわからないよ!」 「ゆっくちりかいしてにぇ!」 拳を何度か打ち込んで、平和的に事情を聞いてみる。 簡単に言うと、こういうことらしかった。 ゴミ捨て場に親子まりさを捨てた日、やはり雨が降ってきていた。 そこには他のゆっくりゴミも混じっており、餡子が雨に流れて親子まりさに降り注いだらしい。 「とってもおいしかったよ!」 「また、たべたいにぇ!」 採集セットの注射薬剤は、固めるだけで殺しはしないものだったのか。 親れいむを捨てたのが晴れの日で良かったよ。 それにしても、そんな簡単に復活できるものなのか? 「適当だな、お前ら」 「ゆゆっ! かわいくてごめんね!」 「ごめんにぇ!」 その時、複数の足音が近づいてくるのに気が付いた。 「通報があったのは、確かこの辺りだが……」 「お、居た居た」 声が聞こえた方へ、私も親子まりさも顔を向ける。 制服を着込んだ二人の大人が、こちらへ向かってきていた。 あの制服は確か……野良ゆっくり処理の……。 「失礼します。野良ゆっくり処理班なのですが……」 「これは、あなたのゆっくりですか?」 処理班の一人が、親子まりさを指差した。 「いえ、全く知りません」 「ゆ~?」 状況を把握していないだろう親子まりさが、間の抜けた声を上げる。 相変わらずの笑顔のまま、私と処理班を交互に見上げ続けていた。 「そうですか、では処理しますね」 「お疲れ様です」 処理班の一人が、ポケットから小さな注射器と飴玉を取り出した。 その場にしゃがみこんで、親子まりさに顔を向ける。 「あまあまあげるから、おいで」 「あまあま!」 「あみゃあみゃ!」 顔と腹から涎を撒き散らしつつ、親子まりさが処理班の元へ飛び跳ねてゆく。 すかさず注射器が親子まりさに刺しこまれた。 「ゆぐっ」 一瞬だった。 あっという間に親子まりさはその場に固まり、動かなくなってしまった。 やはり最新のものは効果が早いものなんだなぁ。 「またそんな……こんなものは適当に処理すれば良いんですよ」 もう一人の処理班が、固まった親子まりさに蹴りを入れた。 「ほら、こうやって……こう……ヘヘッ!」 蹴る。蹴る。殴る、蹴る。殴る、蹴る。 気が付けば親子まりさは、餡子と何かが混じった塊と化していた。 「……終わったか?」 「ハァ、ハァ、ハァ」 「じゃ、それお前が片付けろよ?」 「えっ。あっ……クソッ!」 最後にもう一度、親子まりさだったものに蹴りが入った。 ずっと親まりさと一緒だった子まりさ部分も既に分解され、飛び散っている。 しかし偶然か、顔の欠片部分だけが親子向かい合ったような形で、そこにはたたずんでいた。 「すみません。見苦しい所をお見せしました」 「し、失礼しました……」 処理班の二人が、私に向かって頭を下げる。 「いえいえ、気持ちはわかりますよ。では……」 処理班と親子まりさだったものを背にし、私はその場から立ち去った。 全てが終わったはずなのに、何か、心の中にこみ上げるものがあった。 「……あんまん食べたくなってきた」 ‐‐‐‐過去作‐‐‐‐ ふたば系ゆっくりいじめ 766 まりさがまりさだよ! ふたば系ゆっくりいじめ 761 ゆっくりした週末 ふたば系ゆっくりいじめ 755 まりさもみもみ ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
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交番のおじちゃん 「またあいつだ」 最近、帰り道の交番の前に警官がいつもつっ立ってる。 それだけならどーでもいいんだけど、これが毎回絡んでくるからマジキショイのなんのって。 この前なんてこっちはオールで疲れてんのに 「おい」 「若い女の子がこんな時間まで何してんだ。さっさと帰りなさい!」 とか言って絡んでくるし…。町の駐在さんでも気取ってんのか?今時流行んねっつーの! 「今日もこんな時間に……。いい加減にしなさい!」 「毎回毎回、いちいちうっせーんだよ!こっちは好きで遊んでんだからほっとけばぁ? わかった~♪ 援交でも狙ってんでしょ?」 「そういうはしたない言葉遣いはやめなさい!」 「やめねーよバーカ! いっぺん死ねッ!」 さっきまで威勢のよかった警官の顔が一気に曇るのを感じた。 「……」 「…残念だけどもう私は死んでるから二度も死ねないんだよ…。」 「はぁ?」 「やっぱり覚えてないんだね…。」 「マジで何言ってんの?」 「いや今のは忘れてくれ。」 いつも暗がりでよく見えなかったけど、こうまじまじ見るとなぜか見覚えがある。 しかも、最近じゃなくて遠い昔にみた気がする。 「あっ!」 記憶の波が一気に押し寄せてくる。 この人は小さい時に良くしてくれた「交番のおじちゃん」だ。 お母さんとの買い物の途中にいっつもおやつをくれた大好きだった人だ。 確かに急にいなくなっちゃって、お母さんにしつこく理由を聞いたことを思い出す。 「ほんとにあのおじちゃんなの?」 あの交番のおじちゃんはゆっくりと笑顔で頷く。 「あんなにちっちゃくてかわいかった子が本当におっきくなったね。」 いつもは反抗的なギャルで通してる私が懐かしさのあまり思わず抱きついてしまった。 「ん?!」 ちょっと待てよ。 「なんで私おじちゃんにさわれてんの?」 笑顔だったおじちゃんの顔がさっきの何倍も曇る。 「…ずっとそれを君に伝えたかったんだ……。」 「…本当に残念だけど、君も死んでしまったんだよ……。守ってあげられなくて本当にごめん…」 おじちゃんは涙を必死でこらえながらそう伝えてくれた。 信じたくない。でも、昔の記憶となんら変わることのないおじちゃんに こうして触れてるのがなによりの証拠なんだね。 「おじちゃんは、私が迷子になった時おっきな手をつないでくれて、わたしんちまで送ってくれたよね。」 「ちょっと私の手もおっきくなっちゃったけど、また手をつないでよ♪」 ある交番の前に揺らめいていた二つの影は、夜明けの空に向かってスゥーっと消えていった。
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「ごべん゛な゛ざい゛い゛い゛はんぜい゛じまずがらゆるじでぐだざい゛い゛い゛い゛い゛」 一匹のゆっくりれいむがお兄さんに捕まった。お兄さんの家に忍び込み大切な母の形見を壊したからだ。 ここまではよくある風景だがこのゆっくりはちょっと違った。 「でいぶはどうなっでもい゛い゛がらおながのあがじゃんだげはだずげでぐだざい゛い゛い゛い゛」 このれいむ実は胎生型妊娠をしていたのだ。幸いなことにお兄さんは虐待お兄さんではなかったので 子供が生まれるまで生かしてもらえることになった。 − − − 1 日 目 − − − 「むーしゃ、むーしゃ…」 れいむは逃げないよう檻に囚われ餌として野菜くずを与えられた。 くずといっても野生の食べ物に比べればはるかに美味しかったがれいむは幸せな気持ちになれなかった。 もうすぐ人間さんに殺されてしまう。そう思うと美味しいはずの食事も味が良く分からない。 「ゆゆっ?あかちゃん?」 その時れいむの腹の中の赤ちゃんが動いた。 「れいむのかわいいあかちゃん、げんきにそだってね」 死の恐怖に怯えていたれいむだが赤ちゃんそ存在がれいむの心を支えていた。 − − − 7 日 目 − − − 「うーん、うーん、うまれるよ…」 お兄さんが仕事で家を開けている時、れいむのおなかに痛みが走る。赤ちゃんが生まれようとしているのだ。 「れいむのあかちゃんうまれるんだね…れいむとってもうれしいよ」 だがその時お兄さんの言葉を思い出す。 『子供に罪はないから生まれるまで待ってやる。だが子供が生まれたらお前は殺すからな』 「ゆゆっ!だめだよ、あかちゃんまだうまれないで!」 れいむは腹に力を込めて生まれてこようとする赤ちゃんを押し戻した。 やがて赤ちゃんも諦めたのかれいむの産気は収まった。 「あかちゃんうまれるのはもうちょっとだけまってね…」 − − − 1 0 日 目 − − − 「うーん、うーん、うまれるよ…」 お兄さんが仕事で家を開けている時、れいむのおなかに痛みが走る。赤ちゃんが生まれようとしているのだ。 「れいむのあかちゃんうまれるんだね…」 だがその時お兄さんの言葉を思い出す。 「あかちゃんおねがいだからうまれないでええええ」 れいむは腹に力を込めて生まれてこようとする赤ちゃんを押し戻した。 だが赤ちゃんは前回より強い力でれいむの体から出ようとする。 「おねがいだからやめてええええ」 自分の力では抑えきれないと思ったれいむは野菜の芯で自分のまむまむに蓋をした。 そのかいあってかしばらくして産気は治まった。 「あかちゃんがうまれるとれいむがこまるんだよ。おねがいだからうまれないでね」 − − − 1 2 日 目 − − − 「うーん、うーん、うまれるよ…」 お兄さんが仕事で家を開けている時、れいむのおなかに痛みが走る。赤ちゃんが生まれようとしているのだ。 「おねがいだからう゛まれないでっていってるでしょお゛お゛お゛お゛」 だが今回は赤ちゃんもなかなか諦めようとしない。 まるで『なんでうんでくれないの?じぶんはいらないこなの?』と言っているようだった。 「わがままなあかちゃんだね!れいむそんなわがままなあかちゃんいらないよ!」 怒ったれいむはお腹の中の赤ちゃんを罵倒しはじめた。れいむの気持ちがわかるのか赤ちゃんは大人しくなった。 「こんなできのわるいあかちゃんがいるなんてれいむはふこうだよ」 赤ちゃんは寂しそうにごろりと動いた。 − − − 1 7 日 目 − − − 「い゛だい゛い゛い゛い゛、でいぶのおなががい゛だい゛い゛い゛い゛い゛」 お兄さんが仕事で家を開けている時、れいむは激痛でのた打ち回った。 お腹の子供が成長しすぎたせいでれいむの体を圧迫しているのだ。 「れいむをいたいいたいさせるあかちゃんはしね!」 れいむは壁や床にお腹を叩き付けた。何度も何度も… あかちゃんは『いたいよ、なんでこんなことするの?』と言う様にもぞもぞと抵抗したが その動きがよけいにれいむのお腹を痛くし怒りを買うことになった。 「あかじゃんあばれるな!はやくしね!はやくしね!」 やがてお腹の赤ちゃんは動かなくなった。壁に叩きつけられたダメージで死んでしまったのだ。 れいむのまむまむからチョロチョロと餡子が漏れる。 「なあれいむ・・・」 「ゆ、ゆぴっ!!」 気がつくと背後にお兄さんが立っていた。 「れいむの赤ちゃん中々生まれないな」 「し、しらないよ!れいむはあかちゃんになにもしてないよ!」 「…」 「お、お兄さん?」 「なあれいむ…」 「れれれ、れいむはなにもしてないよ、あかちゃんはげんきにそだってるよ!」 「…そうか」 お兄さんは無言で部屋から立ち去った。 − − − 2 0 日 目 − − − 「うーん、うーん」 お腹に痒みを感じれいむは目を覚ました。何だろうと思いお腹を見ると… れいむのまむまむにウジ虫が入り込もうとしていた。 どうやら腐った赤ちゃんの餡子の臭いに釣られて湧いてきたらしい。 「やめでえ゛え゛え゛!むしさんれいむのなかにはいらないでえ゛え゛え゛!」 れいむはまむまむを壁に擦りつけウジ虫を引き剥がした。 ほっとしたのもつかの間腹の中にちくりとした痛みを感じる。 どうやら気づいたのが遅かったらしくすでに数匹体内にウジ虫が入り込んでいたのだ。 チクチクとした痛みはやがて激痛に変わる。どうやらウジ虫が中枢餡子のあたりまで入ってきたらしい。 「いだいよお゛お゛お゛お゛!むしさんでいぶをだめないでえ゛え゛え゛え゛!」 「なあれいむ・・・」 「ゆ、ゆぴっ!!」 気がつくと背後にお兄さんが立っていた。 赤ちゃんを殺したことをお兄さんにばれないようにしなければならない。 れいむは痛みをこらえて平静を装った。 「れいむがこの家に来てからもう20日になるな」 「れ、れいむのあかちゃんはゆっくりしているからなかなかうまれないんだよ」 自分が疑われていると思ったれいむは聞かれてもいないのに言い訳を始めた。 「俺あれから考えたんだけどさ。れいむ、赤ちゃんが生まれてもお前は助けてやるよ」 「ゆ、ゆゆっ!?」 「俺も幼い頃母親が死んでさ。だから形見が壊されたときすごい怒ったけど やっぱりゆっくりでも母親は必要だと思うんだ。」 「…」 「生まれてすぐ母親がいなくなるのって悲しいからな。お前の赤ちゃんにもそんな思いさせたくないんだ」 「……」 「あの時のことは水に流してゆるしてやるからお前も赤ちゃんのこと大事にしろよ」 「…ゆ、ゆぐっ」 「れいむ?」 「ゆ、ゆげええええええ!!」 「おいれいむ?どうしたんだ?しっかりしろれいむ!」
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『ゆっくりを潰しちゃだめじゃないか!』 15KB 小ネタ 駆除 野良ゆ 現代 うんしー 「どぼっじでごんなごどずるっのぉぉぉぉぉっ!?」 「ゆんやぁぁぁ!れいむしにたくないよぉぉぉ!!」 「おとうさぁぁぁん!おへんじしてよぉぉぉ!」 ゆっくりの人間との違いを感じさせる甲高い叫びが響いていた。 公園の片隅に転がるダンボール、そのそばにゆっくりと中学生くらいの少年がいた。 他のゆっくりを刺激すると、よく見られる反射行動を取る親れいむと 無意味な火事場のクソ力で、もみあげを縦横無尽にぴこぴこさせながら泣き叫ぶ子れいむ、 滝のような涙を流しながら、必死に親まりさに話しかける子まりさだ。 「ゆ゛っ……ゆ゛っ……ゆ゛っ……」 そして散らばった皮の側に落ちている髪の毛とお飾りが無ければ判別できない、 うめき声をあげながら痙攣するだけの、両目を繰り抜かれたおはぎ状の子まりさ、 ちなみに親まりさは、垂れ流した餡でその場に積もる作業が忙しく、残念ながら返事ができない。 「どうしてって?虐待したいからだよ!」 「おそらをとんでるみたい!ゆぅっ!?やめてね!れいむにいたいことしないでね!」 律儀にゆっくりに答えて親れいむの揉み上げを掴んで持ち上げる少年。 この後どうするかは特に考えていなかった。 先日ゆっくり専門動画サイト「ぴこぴこ動画」で虐待動画を見て 自分も虐待してみようと思い立った少年。影響を受けやすいタイプだった。 そして近くの公園に向かった所、運が良い事に一斉駆除から少し経ち、 ちょうどいいタイミングで野良一家が住み着いていた。 とりあえずダンボールを蹴飛ばし、ゆっくりをおうちから転がり出させ、 家族を守るために体当りしてきた親まりさを踏みつぶし、 果敢にぷくーっ!で応戦してきた子まりさの皮を毟り終えて現在に至る。 動画のように禿饅頭でも作ってみようかと思っていた所で遠くから声が聞こえてきた。 「こらーっ!そんな所で何やってるんだ!」 「ゆわぁぁぁん!にんげんさぁぁぁん!たすけてぇぇぇ!」 明らかに自分を指している大きな声にビクリと身を竦める少年。恐る恐る振り向くと こちらに向かって一人の男が近付いて来る所だった。知らない大人に怒られる、 そう思うと心臓の鼓動が早くなり、助けを求める親れいむを持ったままその場に立ち尽くした。 「あー、大声出して悪かったよ。怒ってるわけじゃないんだ」 少年側まで来ると、顔を伏せている少年を見て、男は気まずそうに頭をかく。 それを聞いて少し安心したが、これから叱られるのかと思うと気が重くなる。 「ああ、こんなにしちゃって、何でこんな事したんだい?」 「あの、えっと、ネ、ネットでやってたのを見て……」 潰れた親まりさに目を向けながら困ったように男は聞いてきた。 それに対して言葉を選ぶように答える少年。虐待がしたくなってとは言い難い。 そんな中で場違いに喜んでいるのはゆっくり一家だった。 この人間さんが助けてくれるとでも思っているのだろう。 泣き喚いていた子ゆっくり達はゆっくり!ゆっくり!と男に向かって連呼し 親れいむはぶら下がった状態で期待に向けた目を男に向けていた。 にんげんさんかわいいれいむとおちびちゃんたちをたすけにきてくれたんだね! でももっとゆっくりしないできてほしかったよ!まりさはいなくなったけど れいむがおちびちゃんたちをしっかりそだてるからおちびちゃんをなおしてあげてね! ゆっくりできないにんげんさんをあやまらせてね!あとあまあまもちょうだいね!あたらしいおうちもほしいよ! 計画性のない立て篭もり事件の犯人のように、餡内で際限なく要求を膨らませていく親れいむ。 そんなゆっくり達にはかまわず、男は少年に向かって諭すように語りかけた。 「まぁ、君くらいの年齢なら、とにかくやってみたくなるんだろうけど、 いいかい、こんな所で野良ゆっくりを直接潰したりしたら」 「汚いじゃないか」 「……え?」 「「「……ゆ?」」」 男の口から出てきた予想外な言葉に、少年とゆっくり達はポカンとしていた。 それを気にせず男はさらに聞いてくる 「ネットで見たって言ってたけど、どんなのだったか教えてくれるかな?」 そう聞いてきた男に、少年はぴこぴこのある虐待動画だと素直に答えた。 それを聞いて眉をひそめる男。 「ああ、あれか。参るよなあ。昔の奴だから不衛生なやり方で悪影響なのに削除されないんだよな」 男の呟きに少年は困惑していた。男が虐待動画を知っていた事もそうだが、 どうも虐待した事ついて叱られてるわけではないらしい。 「どうやら野良ゆっくりについて知っておいた方がいい事があるみたいだね。 えーっと、基本的に街には野良ゆっくりがいるけど、路地裏に住みつく野良と 公園みたいな草地に住みつく野良の二種類がいるんだ」 それは少年も知っていた。街を歩いているとたまに路地裏のゆっくりが 駆除されている光景は見た事があるが、生ゴミをこびりつかせ、得体のしれない汚れにまみれた 見るからに不潔そうなゆっくりは、とても触る気にはなれないものだった。 だから公園のゆっくりを選んだのだ。そのような事を言うと男は頷いた。 「うん、大抵の人はそう思ってるみたいだね。生ゴミが主食の路地裏の野良は不潔で 公園の方はまだマシだって。ゆっくりにあまり詳しくない人によくある勘違いなんだけど、 実際の所、人間から見れば、どちらもそう変わらないんだ」 そういって未だにポカンとしてる親れいむに男は目を向ける。 親れいむを見てゆっくりしている目ではなさそうだった。 だけど家族をいじめた人間のような目でも無い。 だけどどこかで見たような目だと親れいむはポカンとしたまま思った。 子ゆっくりたちは事態が把握できず、ゆ?ゆゆ?と親れいむと男に交互に体を向けていた。 「まずはゆっくりの主食について話そうか。 ゆっくりは雑食性なのは知ってるかな? ゆっくりが人の家に入って花壇を荒らす話はよく聞くよね、 花だけじゃなくて雑草も食べるけど、草食については特に問題ない。 問題は肉食の方で、ゆっくりは主に虫を食べるんだ」 それも知っている。ゆっくりでも捕まえられる芋虫がご馳走で、 大きなカマキリの死体を勲章のように持ち歩くまりさがいると 何かで見た事がある。少年は何となく嫌な予感がした。 「普通の生き物なら特に問題ないんだけどねえ。 猫なんかはゴキブリを食べたりするし。まぁ、飼い主からしたらこれもキツイだろうけど。 ただ、ゆっくりの場合は食べ方が問題なんだ。 知ってると思うけど、ゆっくりは食事の時に特有の反応がある、 食事中のむーしゃむーしゃ、しあわせー!という鳴き声だね。 さらに食事中のがっつくような食べ方。何故か普通のゆっくりは舌で少しづつ口に運ぶ事が出来ないから、 飼いゆっくりは真っ先にこれらを矯正される。餌皿なんて関係なく食いカスが飛び散るからね。 それが矯正を受けてない野良や野生のゆっくりだと……顔中に飛び散るんだよ、虫の体液や破片が」 少年は思わず持っていた親れいむを見た。見てしまった。 親れいむの黒い髪に甲虫か何かの足が紛れているのを。 半開きの口の中に見える、歯にこびり付いた汚らしい褐色の食いカスを。 口の周りや顔全体に散らばる、小麦粉が何らかの原因で変色した部分を。 草の汁だろうか、そうであってほしい。だが違ったら? 揉み上げが焼けた鉄棒だった事に気づいたかのように痙攣的に手を離した。 ゆ゛っ、という声と共に親れいむはボトリと落ちた。 ゆっくりを潰す事に対して生理的にも倫理的にも抵抗はない。所詮小麦粉と餡子だ。 だが、すでに乾いているとはいえ、様々な虫の体液に触れていたという事実に生理的嫌悪感を覚えたのだ。 無意識にズボンに手の平を擦りつけそうになったが、跳ねるように手を離す。 今は無性に公園にある水道に行き手を洗いたかった。 れいむはれいむで呆然としていた。このれいむはとびきり愚かもないが、 とりたてて賢いわけでもない、ごく普通のゆっくりだった。 だがそんなゆっくりでも、男の複雑な言葉や、今少年が向けている視線の意味はゆっくりなりに理解できた にんげんさんたちは、れいむやおちびちゃんたちをばっちくてゆっくりできないとおもっている。 「で、でもゆっくりはきれい好きだって書いてあった、けど……」 なぜかゆっくりを擁護する形になる少年。それを聞いた男は片眉を上げて妙な表情になった。 「あー、まぁ、それはこれから話そうと思っていた所なんだけど……聞きたい?」 予想以上にショックを受けたらしい少年の様子を見た男の含みを持たせた質問に 反射的に首を振りそうになったが、結局ゆっくりと頷いた。 ここで聞かずに帰れば、しばらく気持ち悪い感じが残り続けるだろう。 「そうか。次もあんまり気持ちのいい話じゃないんだけど、あまり無理しないで。 それで、ゆっくりはきれい好きって事なんだけど、間違ってはいないよ。 皮が水に弱いのに、水浴びを好むゆっくりの習性は、一般的にはカビを防ぐためだって言われてるね。 カビの心配がない飼いゆっくりも、軽いシャワーなんかを喜ぶって事は、単に気持ちいいだけかもしれないな。 ただ、川で水浴びをする野生ゆっくりは、さっきも言った通り虫の問題があるから 人間からしてみればあまり綺麗とは言えないね。綺麗にすると言っても皮が小麦粉だから簡単に染み込むし。 でも、ここでさらに問題なのがまた野良ゆっくりなんだよ」 そう言って男はまたあの目で親れいむを見た。 やっぱりどこかで見た事のある目だとれいむは思った。それも頻繁に。 「池なんかの水場がある公園だと、野良ゆっくりも野生ゆっくりと 水の使い方はそう変わらないな。そんな公園だと、あっという間に駆除されるんだけど。 ただ、ここみたいな公園だと話は変わってくる。ゆっくりに水道の蛇口なんてもちろん捻れないし いつ降るかわからない雨を待つわけにもいかない。もちろん水浴びだけじゃなく、 定期的な水分補給もゆっくりには死活問題だ。 そんな水を手に入れる事が限られた環境でゆっくりが選ぶのは」 そこで一旦男は言葉を止めた。酷く嫌な予感がした。 「トイレだよ」 顔を顰めた少年は、一刻も早く手を洗いに行きたくなった。 「ゆっ!れいむたちおトイレなんかできれいきれいしないよ! ちゃんとまりさがみつけてくれたみずのみばでごーくごーくしてるよ!」 これには流石に親れいむも反論した。この人間は何という事を言うのだ。 大体おトイレにおみずさんがあるわけ無いではないか。あるのはうんうんとしーしーだけだ。 水飲み場では人間さんがいない時を見計らって、もちかえったおみずさんで、おうちの外で まりさとお互いをきれいきれいしあったり、おちびちゃんたちにぴゅーぴゅー おみずさんをかけてあげて喜ばせていたのだ。 しかしそれを聞いた少年はますます嫌な顔をした。 「あー……もうだいたい分かると思うけど、ここみたいに公園のトイレが 和式だったりすると、成体ゆっくりが、大きい方にやって来て、 その、舌が水に届く場所まで移動して……水を溜めるんだ。 そんなゆっくりの主に底部を直接触ったりすると……わかるよね?」 なるべく直接的表現を避けようとする男だがその気遣いはあまり役に立たない。 少年に野良ゆっくりを虐待する気はとっくに無くなっていた。 むしろ今後触る気すら無くなっていた。ここまで聞いて誰が野良ゆっくりに触りたがるだろうか。 「もう野良ゆっくりに関わる気は無くなったと思うけど、 虐待専用の器具や潰す時は虐待シートを使えば公園で野良を虐待しても問題はないよ。 もちろん家にある道具と兼用するのは絶対に止めた方がいい。 なるべく清潔な個体で虐待がしたいなら、加工所製のゆっくりを選んだ方がいいと思うよ。 れいむやまりさなら安い上にいくらでも買えるからね。成体はちょっと高いけど。 スーパーで赤ゆっくりを安売りしてる時や冷凍ゆっくりがオススメかな。 さて、だいぶ話が長くなったね。後は片付けておくから君はもう行っていいよ」 最後に妙なアドバイスを受けた少年は男にお礼を言い、 公園の水道で念入りに手を洗い帰っていった。 残された親れいむは複雑な気持ちだった。人間さんはれいむたちがばっちいという とんでもない誤解をしている。一刻もゆっくりしないでその誤解を解きたい。 だが今はおちびちゃんが二人だけでも助かった事を喜んでゆっくりしたかった。 「おちびちゃんたち!いじわるなにんげんさんはいなくなったよ!みんなでゆっくりできるよ! おとうさんとおちびちゃんのぶんまでゆっくりしようね!」 「ゆっ?ゆわーい!ゆっくり!ゆっくりできるよぉぉぉ!」 「まりさもゆっくりするよぉぉぉ!おとうさんたちのかわりにゆっくりするよぉぉぉ!」 会話についていけず何となくゆっくりできない雰囲気だった子ゆっくりも 親からゆっくりできると聞き一転して喜び始めた。実に餡子脳である。 「はいはい、ゆっくりゆっくり。じゃあ君達このダンボールに入ってね」 そう言って男は蹴飛ばされたダンボールを持ってきた。 壁がへこんでいるがまだ十分住める範囲だ。 「ゆっ!おちびちゃんたち、ゆっくりおうちにはいってね!」 親れいむの声に従いゆっゆっと言いながら三匹の家族はおうちに入っていった。 それを確認した男はポケットから取り出したゴム手袋をはめて、 ダンボールを掴みおうちの入り口を上に向ける。 これでおうちはダンボール箱としての機能を取り戻した。 「「ゆっくりころがるよ!」」 「ゆっくりころがるよ!ゆっ?にんげんさん、おうちをもどしてね! これじゃゆっくりでられないよ!」 転がっている事を言葉で説明し終えた親れいむが男に抗議する。 それに構わず男はダンボール箱の近くにあった 何枚かの葉っぱの上にある小さい餡子の山を嫌そうに葉っぱの端を掴んで、 そのまま口の開いたダンボール箱に上から落とした。 溜まるたびに外に出しておいた、ゆっくり一家のおトイレである。 「ゆんやぁぁぁl!くさぃぃぃぃぃ!!にんげんさんやめてね! うんうんはゆっくりできないよ!ゆっくりしないでだしてね!」 「おかあさんくさいよぉぉぉ!」 「ゆっくりできないぃぃぃ!」 突然頭上からうんうんを浴びせられたゆっくり達が絶叫する。 「あとは……餡子の出たゆっくりは専用の処理ゆっくりが来るんだったな。」 やはりそれを無視した男は呟くと、ダンボール箱の蓋を閉めそのまま持ち上げ、 そのまま歩き出す。ダンボールの中ではうんうんとシェイクされるゆっくりが 壮絶な悪臭と気持ち悪い感触を存分に味わっていた。 子ゆっくりはすでに「ゆ゛べぇぇぇ」と吐餡を始めている。 「ゆ゛っ!ゆ゛ぁぁぁ!だじでぇぇぇ! どぼじでごんなごどずるのぉぉぉぉぉ!?」 「えっ、だって野良に直接触ったら汚いだろ?」 うんうん地獄の中、必死に人間に話しかける親れいむ 汚いのはうんうんだ。ゆっくりは汚くなんてない。 「れいむだぢはぎだなぐないぃぃぃ! ぎだないのはうんうんだけだよぉぉぉ!!」 「そうだなー、うんうんは汚いなー。 だからお前らを片付けてるんだよ」 「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉぉぉ!?」 まるでれいむたちがうんうんであるかのような男の発言に親れいむは絶叫する。 まさか人間さんは、ゆっくりとうんうんの区別すらつかない生き物だったのか! 「まぁ、お前らがどう思おうとすぐに意味がなくなるんだけどさー。 一言で言うと、公園にとってのうんうんがお前らなんだよなー」 「ゆ゛ぅっ!?」 ゆっくりが公園のうんうんだというあまりにも無茶苦茶な理屈に 絶句する親れいむ。男は独り言のように続けた。 「一斉駆除に任せてもいいけど、やっぱり野良の家を見かけたら その場で掃除しておかないとなあ。一市民として公園は綺麗にしておかないと」 その言葉を聞いた親れいむは、何故か子ゆっくり達に おトイレのお片づけについて教えていた事を思い出す。 ──おちびちゃんたち、おトイレさんがいっぱいになったら ゆっくりおそとにだしてね!おうちはきれいきれいしないとゆっくりできないよ! 「それにしても野良ってほんと不潔だよなあ。 ダンボールもゴム手袋が無いと汚くてまともに運べないよ」 ──おトイレさんをおそとにだすときは、 はっぱさんのはじっこをつかんで、ゆっくりおうちからおそとにだしてね! おちびちゃんにうんうんがつくとばっちいからね! 目的地に着いた男が立ち止まる。目の前にはゆっくり処理ボックスと その隣にはゆっくりのおうちをいれる普通のゴミ箱があった。 処理ボックスの蓋を開け、その上でダンボール箱を逆さまにすると 中から吐餡のせいでげっそりした、うんうんまみれの子ゆっくりと、 同じようにうんうんまみれの親れいむが、ボトボトとボックスの底へと落ちて行った。 「あー、終わった終わった。これで公園もいつも通りだな」 ──おちびちゃんたちじょうずにおかたづけできたね! きれいになったおうちでみんなでゆっくりしようね! 処理ボックスの親れいむを見ながら、少しゆっくりしている男の目を見て、 今まで男がゆっくりに向けていた視線の意味に親れいむは思い至る。 ──ゆぅ……もうおトイレがいっぱいでゆっくりできないんだぜ。 ──くさいとゆっくりできないよ…… ──おかあさん!まりさがおトイレおかたづけしたよ! これでみんなでゆっくりできるよね! ──ゆぅ~ん!おちびちゃんえらいよぉぉぉ! ああ、そうだ。まりさやおちびちゃんたちがおトイレのうんうんを見る目で 今まで人間さんはれいむたちを見ていたんだ。 そして今は、おトイレをおそとにはこんでくれて、 ゆっくりしているおちびちゃんのような目でれいむたちを見ている。 にんげんさんにとってれいむたちは、ほんとうにうんうんとおなじなんだね。 男のごく自然に汚物を見るような視線を理解した親れいむは、 やはりごく自然にその意味を受け入れてしまった。 全身にまとわりつくうんうんの臭いも気にならなくなっていた。 れいむはうんうんと同じなのだから。 処理ボックスの蓋を閉め、潰したダンボールとゴム手袋を ゴミ箱に入れた男は、そのまま公園を去っていく。彼は清潔お兄さん。 野良ゆっくりの不潔さを説き、公園に住み着いたゆっくりを 自発的に駆除していく、やや潔癖の気がある少し変わったお兄さんだった。 終わり ゲスとか善良とかはいい、とにかく野良は汚いんだという気持ちで書きました。
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『家族愛だってさ』 15KB 虐待 愛情 現代 長いの書きたい 親子の愛情というのは何よりも強いものである。その愛は人間以外の種にも存在する。だが当然のごとく、家族愛を存在させないことを選んだ種もいる。 しかし家族愛が存在するようで実はしないという、わけのわからない種もごく僅かだが存在する。にもかかわらず本人たち――いや、『それ自体』たちは言うのだ。 「おちびちゃんかわいいよ」 と。 暖かくなってきたこの時期、公園に行けばいくらでもそれらはいる。人間が行き来する公園という場所でありながらなぜそれらがいるのかは誰にもわからないが、とにかくいるのだ。それらは昨日仲間が殺されても、今日もそこに住み続ける。 出て行ったところで変わらないから出ていかないのか、そもそも出て行くという手段を考えつくだけの脳と能力がないのかはわからない。 その何の能もない、まるで世界が産んだゴミのような物体――それが、ゆっくりだ。 どう贔屓目に見ても能無しであるゆっくりの中でさえ最も能無しであるという噂があるれいむ種に関する一般的な認識は「母性が強い」だ。 そのれいむ種と並んでメジャーなまりさ種は、身を挺して家族を守るほどに「父性が強い」と考えられている。 はたしてこの認識は本当なのか。 ジャンパーを羽織って公園のベンチの横にひとり佇むこの男は知っている。 この認識は、真っ赤な嘘であるということを。 「ゆうん!おねーしゃんにはまけにゃいよ!ゆっくちはしりゅよ!」 「いもうとにまけたらあねとしてのぷらいどがゆるしゃないよ!」 今日もゆっくりたちは大声でわめきながら歩きまわっている。いつ見つかって殺されるかわからないのに。 しかし自由な行動をとることを我慢すると、今度はストレスでゆっくりできない。 ゆっくりできれば、生き死には考えない。というより、考える脳がない。 それを考えるとこの2匹は、いや、今生きている全てのゆっくりは。 生きているだけで奇跡だ。 「おい、そこのまりさとれいむ。こっち来い」 「ゆん……ゆゆ?に……にんげんしゃんだあああああ!!」 「ゆ……れいみゅたちはいまかけっこしゃんしてりゅんだよ?くそにんげんにりきゃいできりゅ?」 男は手招きをしてまだ小さいサイズのゆっくりである2匹に声をかけた。姉らしきまりさは人を怖がり、妹らしきれいむは無意味に人を煽る。 産まれたころから一緒にいた2匹であるだろうに、正反対の反応をする。 家族より、世界より、何よりも自分を信じるゆっくりならではの反応だ。 「お前らにな、あまあまをあげようと思うんだ。ほら、チョコレート」 「「ゆゆっ!?あまあましゃん!?」」 男はジャンパーのポケットから一個の一口サイズのチョコレートを取り出し、2匹に見せた。 妹れいむよりは賢そうな姉まりさも、チョコレートの前には思考が停止してしまったようで、涎を垂らしながら妹れいむと一緒に男のもつチョコレートを見つめている。 しかしはっと気がつくと、姉まりさは言った。 「にんげんしゃん……あのね、おかーしゃんとおとーしゃんにもあげてほしいんだよ」 「……ああ、いいぜ」 男は少し含み笑いをした後に了承し、姉まりさは喜び勇んで家があるらしい草むらの中に飛び込んだ。 姉まりさが草むらに入って少しすると、草むらの中からゆっくりのものらしき大声が聞こえてきた。 その声のする方向に男は歩き出す。 「にんげんさんがゆっくりにやさしくするわけないでしょおおおお!?おちびちゃんになんどもおしえたでしょおおお!!」 「ゆ……そ、そういえば、まりしゃわしゅれてたよ……ごめんにぇ、おかーしゃん」 「そうだよ、おちびちゃん……がんばってべんきょうして、りっぱなおとなになってね」 「それよりお前ら、このあまあまを食べないか?」 男は姉まりさと母親らしきれいむのお喋りを上から遮り、チョコレートを見せつけた。 「ゆ……あ、あまあまだあああああ!!」 れいむは男のチョコレートを見た瞬間顔色を変えて男に擦り寄った。 全身が薄汚れたれいむに擦り寄られ、男は露骨に嫌そうな顔をする。 「父親はいないのか?たぶんまりさだろ?」 「まりさはいまかりにいってるよ!それより、あまあまちょうだいね!」 さっきまで人間が怖いことを教えていたれいむは目先のたった一個のチョコレートに夢中で、何も考えていないようだ。 普段の生活そのものに責め立てられる毎日であるゆっくりであるので、この反応は仕方ないのかもしれない。 すぐにまりさは帰ってきた。 「ただいまだぜ!きょうはおはなさんがとれt……」 「まりさがかえってきたよ!だからはやくあまあまちょうだいね!」 「まあ、待て。あっちにお前の子供を忘れてるぞ。あのベンチまで付いてこい」 男はれいむとまりさと姉まりさを引き連れ、妹れいむの所に戻ってきた。 「ゆ!くそどりぇい、やっともどってきちゃにぇ!おそしゅぎりゅよ!ゆぷーっ!!」 両親を呼びに行っていたたった3分足らずの間で妹れいむの中では男はいつの間にやら奴隷ということになっていた。 しかし男はそれに無反応なまま、ベンチに座り、4匹を並べる。 始める前に、男は姉まりさに問う。 「なあまりさ、お前んとこの家族に愛はあるか?」 「もちりょんだよ!まりしゃのおかーしゃんも、おとーしゃんも、れいみゅも、みんなだいしゅきだよ! どんなゆっくりのかじょくも、まりしゃたちの『かじょくあい』にはかてにゃいよ!」 「そうかそうか……うふふ、うふふふ」 男は4匹に見えないように、小さく呻き笑う。 その笑いは、経験と知識と――実績からくる。 「さーて、あまあまをあげようかな」 すぐに笑いを収めた男は、座ったままジャンパーのポケットをまさぐり、少ししてジャンパーから出した握った手を4匹にもよく見えるように開く。 そこにはチョコレートが、『3つだけ』乗っていた。 「おっと、3個しかないや。悪いけど、誰か一人は我慢してくれないかな」 ――その瞬間、4人の眼の色がほんの少し――だけ、変わったように見えた。 4人は顔を見合わせ、無言で話し合う。 まず口を開いたのは、親まりさだった。 「……おちびちゃんも、れいむも、たべたいよね。まりさはがまんするよ、おとーさんだから」 「やったああああああ!!まりさありがとおおおおおお!!」 「え……しょ、しょんな、おとーしゃんもたべちぇよぉ!」 「はやくあまあまよこちぇえええええええ!!」 先ほどのまりさの言うとおりである。 愛に満ち溢れている。 その愛が、どこか少なめなように見えるのは、きっと気のせいだ。 「ほーれ、食え」 男は包装紙を開け、3つのチョコレートをばら蒔いた。 「ゆっひゃあああああ!!」 「あまあましゃんんんん!!」 親れいむと妹れいむがばら蒔かれたチョコレートに跳びかかる。親まりさは笑顔でじっとそれを見ていた。 親まりさのほうを見ていた姉まりさも、少ししてチョコレートのほうに顔を向けたが、既にそこには茶色く染まった砂しか残っていなかった。 「ゆ……ゆゆ!?あまあましゃんは!?」 「ゆ……ありぇ?おねーしゃんのあまあましゃんは?」 自分でもわかっていないようだが、妹れいむは二つ食べていた。 1と2の違いすらついていないほどに幼いか、それかそもそも知能の低い個体なのかもしれない。 「まーまー、まだ探せばあるかもしれないから騒ぐな。今食えなかった奴の分もあるかもな」 男はまたジャンパーをまさぐり始める。4匹は期待に満ちた目で男を見つめていた。 きっと今れみりゃが横を通り過ぎようと、きっと気づかないだろう。 4匹の期待を一身に浴びる男の手は、なんと今度は二つしかチョコレートが乗っていなかった。 「あらら……2つか。まあ、さっき食えなかった奴も2匹だろ?いいんじゃね?」 「ゆぅぅ……れいみゅもたべちゃいけど、しょうがにゃいね……」 「ーっと思ったら!あれまあ!これはさっきのたくさん倍おいしい特別なあまあまじゃないか! よかったなあお前ら!さっき食わないで!さっきなんかよりもっともっと美味い物が食えるぞ!」 もちろんこれは大嘘であり、さっきと全く同じ物である。 しかしゆっくりの思い込みの力をもってすれば、さっきより不味くたってさっきの数倍上等なグルメに変わる。 「さっき食ってないのはそこのまりさ2匹だな?よしお前ら、食え……」 そこまで言ったとき、妹れいむが泣きはじめた。 「ゆぐええええええん!!やぢゃあやぢゃあやぢゃあああああ!!れいみゅもとくべちゅなあまあましゃんたべちゃいよおおおおおお!! れいみゅがたべりゃれにゃいなんてしょんなことやぢゃあああああああ!!」 さっき2個もチョコレートを食べたというのに、1個も食べていない者の前でこの言動である。 両親も少し呆れ始めていたが、そこは子に対する愛情でカバー。 「わかったよ……おちびちゃん。こんどはれいむおかーさんががまんするよ。 とくべつなあまあまは、おちびちゃんふたりでたべてね!」 「え……それじゃ、おとーしゃんはどうしゅるの?」 「いいんだよ、おとーさんとおかーさんは、おとなだから。 しょうらいりっぱなおとなになっておんがえししてくれれば、それでいいんだよ!」 「おとーしゃん……」 目に涙を浮かべている姉まりさを尻目に、妹れいむは涙の代わりに涎を垂らしていた。 もう、男の手から目を離すことはない。 男はその親子愛の劇場に興味があるのかないのか、そもそも見ているのかいないのか。 ただただ包装紙を剥いていた。 「じゃあチビ2匹、食え」 また同じようにばらまき、姉まりさも妹れいむもチョコレートを口に含む。 妹れいむは、下品に食べ散らかす。 「むーちゃ!むーちゃああ!!し、し、ししし、ちあわちぇええええええええ!!」 おいしーしーを撒き散らし、チョコレートで茶色く染まった砂は今度は黄色く染められ、まるで糞尿のようだった。 「こんにゃにおいしいあまあまたべたこちょにゃいよおおおおおおお!!くちのにゃかにてんししゃんがいるみちゃいだよおおおおお!! れいみゅのからだ、いまにゃらおしょらをとべりゅみちゃいいいいいいい!!」 体と口と尿道でその旨さを表現する妹れいむ。 それを見ていた両親は、どこか『いらつき』を感じていた。 自分の意思で譲った親れいむでさえ。 「ゆふふふぅぅぅ~~~……おいちかっちゃー!くしょどりぇい、にゃかにゃかおいちかったのじぇ!」 「むーしゃ、むーしゃ……し、しあわせー」 すぐ横であんなに汚いものを見せられては、特別なあまあまも美味さが半減するというものだ。 下品な妹れいむの食べ様を見せられ、姉まりさはあまり味わうことができずにいた。 しかし食べていない両親は、ただただ嫉妬するだけ。 姉妹は気付いていないが、両親は少しだけ、妹れいむを睨んでいた。 それに気づいているのは、男だけ。 「いやー、お前らの愛はすごいなー」 男は完璧なタイミングで――合いの手を入れる。 「自分より子供を優先かー、さすがの親子愛だなー。 俺ら人間にはそんなこと無理だわー。でもゆっくりならできちゃうんだなー、すげーなー」 ゆっくりしているゆっくり>>>>>>>>>>>>>ゆっくりしてない人間 というふうに考えているゆっくりであり、自分は、自分たちは世界一崇高な存在であると信じているゆっくりである。 こんなふうにナルシズムを刺激してやれば、すぐ乗ってくる。 「も……もちろんだよ!れいむたちはゆっくりなんだよ?じぶんたちのことしかかんがえてないにんげんたちとはちがうんだよ?いっしょにしないでね!」 「そ……そ、そうだよ!まりさはいっこもたべてなくても、おちびちゃんたちがたべてくれたらそれでうれしいんだよ!」 そうかそうか、と軽く頷くだけでそれを流し、また男はポケットに手を突っ込む。 今度こそ4個出てきてくれ、と両親と、姉まりさは祈った。 妹れいむは涎を垂らしていた。 男の手には―― 「あらー、もう1個しかねーわ」 たったの、1個だけだった。 「でもー、おまえらはおちびちゃんに譲るよなー、親なんだからさー」 両親の顔色が、確かに変わった。 「さてそこのちっちゃいまりさ、れいむ。どっちにする?」 「……おとーしゃんにあげ」 「れいみゅがたべりゅよ!!」 男は必死で笑いを堪えながら、妹れいむの口の中にチョコレートを突っ込んだ。 そしてまた同じように、妹れいむは周りの空気を読むことなく、こんな美味いものが食べられる自分がいかに幸せに満ち溢れているかを全力でアピールした。 親まりさも親れいむも、それを見ているだけ。 睨んでいるだけ。 幸せいっぱいの、愛に溢れた家族に、溝ができはじめていた。 「さーて……そういやあと1個、今までよりもずっと、ずううーーっと美味しいあまあまがあったな……これだこれだ」 たった一つのチョコレートを―― 4匹の前に、見せた。 そして、言った。 「『このあまあまを、だれが食べる?』」 まず動いたのは、妹れいむだった。 「ゆ!それはもちろんれいみゅがたべちぇあげりゅ……」 「ふざけるなああああああ!!」 次に動いたのは――親まりさ。 「おまえはさっきからなんこたべればきがすむんだああああああああ!! にこも!さんこも!たくさん!たべすぎだこのくそちびいいいいいいい!!」 今まで1個も食べずに、すべて自己犠牲の精神で譲ってきたまりさが、ついにキレた。 何個食べれば気が済むといっても、妹れいむからしたらたまったもんじゃあないだろう。 自分の親が、自分に食べていいと言ったから食べたのだ。 「まいにち!まいにち!まりさはおちびちゃんのためにかりをしてきてるのに、なんでゆずってあげようってこころがないんだあああああああ!! それでもこどもかああああああああ!!」 ――それでも親か。 男は小さく呟いた。 「ま……まりさ、お、おちついて……」 「れいむはいいよねええええええええええ!?たべてばぁぁーーかりだもんねええええええ!? まいにちまいにちくっちゃねくっちゃね!それでかじをしてるつもりなのおおおおお!?」 まりさの言う「かり」とは、ゴミ漁りのことを指す。 まりさ自身がしていると思っている「かり」も、「かりをしているつもり」でしかないけれど。 まりさは、れいむを攻め続ける。 「う……うるさあああああい!!おまえがたいしたものをとってこれないからわるいんだろおおおおお!! れいむをゆっくりさせないげすはしねえええええええ!!」 母親と父親が、本気でキレている。 そんな様子を、姉妹2匹はよりそって見ていた。 妹れいむは、男に話しかけた。 「く……くしょどりぇいいいいい!!な、なんちょかしろおおおおお!!」 「なんとかっていわれてもな、人んちの事に顔突っ込むのも首突っ込むのもなあ」 「お……おきゃーしゃん、おとーしゃん、やめちぇよお……」 姉まりさは、必死で2匹を止めようとする。 仲裁に入ろうとしたが、親れいむに弾き飛ばされた。 「こどもはだまってろおおおおおお!!」 弾き飛ばされて気絶した姉まりさを、男はそっと拾い上げる。 それはほんの少しの善意からか、溢れんばかりの悪意からか。 「ゆ……く、くしょどりぇい!!どうにもできにゃいなりゃ、しゃっしゃと……」 どこかに行け、というのかと思いきや、妹れいむはとんでもないことを言い出した。 「いちばんおいちいあまあましゃんおいちぇ、しんぢぇにぇ!」 ……救えない。 男は笑いすぎて涙を流しながら、妹れいむにチョコレートを投げてやる。 もっちゃもっちゃと音を立てながら、妹れいむはチョコレートを噛む。 「ち、ちあわちぇえええええええええ!!」 もちろんその大きすぎる声に、気づかないわけもなく。 「このくそがきいいいいい、なにやってるんだあああああああああ!!」 「せいっさいだああああああああああああああ!!」 殺し合い一歩手前なまでに大喧嘩をしていた2匹は妹れいむという共通の敵を見つけ、喧嘩をやめ自分の子を殺しにかかった。 たった10分足らずで、家族愛なんて微塵も残さずに消え去った。 男は手の中の姉まりさを揺らして起こす。 「おい、起きろまりさ、起きろ。これから面白いものが見られるぞ」 「ゆ……きょきょはどきょ?」 半分寝ているような状態のまりさのまぶたをひっつかみ、無理やりその光景を見せる。 その光景を。 自分の両親が―― 自分の妹を―― 潰して、殺している光景を。 「ゆ……ゆわあああああああああああ!! いやぢゃ、いやぢゃあああああ!!ごんなのっ!ごんなの、みだぐないいいいいいい!!みぜないでえええええええ!!」 「駄目だよ、まりさ。現実は受け入れないと」 その後、まぶたは閉じられることはなかった。 ずっとずっと男の手によって開けさせられていた。 5分後、親れいむが親まりさを噛みちぎって殺した時、やっとまりさの瞼はは男の手から解放された。 「どうする?まりさ。お前が信じてたものぜんぶ、ここで消えたよ。 お前が大好きだった妹は親に殺され、お前のことが大好きだった親は殺し合い、家族の愛なんて、最初から『なかった』。 これからどうする?」 「…………」 まりさは何も答えない。 「お前は言ったな、どんなゆっくりにも負けない家族愛だって。 それは夢だよ。つくり話だ。夢物語だよ」 「まりしゃたちの……」 「ん?」 「まりしゃたちの……かじょくは、にせものだったの?」 男の手の平に砂糖水の涙が落ちる。 「いいや、そんなことないさ。ただ、本物でなかっただけさ。 本物でもないし、偽物にもなりきれない。最初っからないってわかってたら、どんなゆっくりも幸せなのになあ」 「…………」 「さて、これからお前も殺すけど、最後に何か言いたいことは?」 「……おとーしゃんとおかーしゃんの……いいつけどおり、りっぱなおとなに……なりたかった、のじぇ」 それを聞いた瞬間――ほんの一瞬だけ。 男のまりさを見る目が始めて「モノ」ではなく「生き物」を見る目になった。 「……そうか、来世に期待しろよ。 次こそゆっくりに産まれないようにな」 男は片手でそう祈りながら、まりさを握りつぶした。 終正あき