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キャロ・ル・ルシエ 蛇ノ首谷/折臥ノ森 初日/5時27分11秒 ―――出て行け――― ―――消えろ――― ―――恐ろしい――― ―――忌まわしい――― ―――お前の居場所など……――― 「いやぁっ!!」 悲鳴をあげて、キャロは跳ね起きた。 汗で顔はびしょ濡れ、動悸は激しく打ち、呼吸は浅くて早い。 深呼吸をしようにも、やり方を忘れたように上手くできない。 それでも呼吸を整えようと、キャロは自分の胸元を両手で握り締めた。 「はぁっ、はっ……ゆ、夢?」 ようやく呼吸がまともになってきたと同時に、現実を確かめるように呟く。 それ程までに、今まで見ていた悪夢はキャロにとって強烈な内容だった。 (そんなことない、大丈夫……夢、夢だから、うん) そう思うことで、悪夢を悪夢として頭から振り払った。 そうして自分を落ち着けると、キャロは辺りを見回した。 (それにしてもここ、どこなんだろ) 周りを取り囲む木々。少なくとも、森の中であることは確かだ。 空は薄い青に染まり、暗がりと靄の中、辺りの光景を見ることができた。気絶したあの夜からどれくらい経っているのかは解りかねるが、 今が明け方であることは理解できた。 「なんだか、すごく嫌な感じ……」 湿っぽい、陰湿な雰囲気が辺りを包み込んでいる。深い靄のおかげで先がまるで見えず、それが不安感を更に煽った。 「バリアジャケット……解けてる」 更に身体を見ると私服のワンピースに戻っていた。 キャロ専用のブーストデバイス、ケリュケイオンも待機モードになり、ネックレスとして首から掛かっている。 「そうだ、ティアさんは?それにフリードも……」 レリックの反応を追って共にこの地に来たティアナ、それに長年自分と一緒にいてくれた白竜のフリードもいない。 「フリード!?フリード!!」 周りに呼び掛けても、あの元気な鳴き声が帰ってくることは無い。キャロの声は森を包む朝靄に飲み込まれて霧散した。 (フリードがいない……?なにが、あったんだっけ) 記憶を手繰り寄せる。雨の中、交戦していたガジェット達が突然機能停止を始め、直後にサイレンが鳴り響いた。 それに呼応して錯乱したフリードにティアナがなすすべもなく振り落とされ、その後、狂ったように飛び回ったフリードに乗っている内に、キャロもいつの間にか気を失っていた。 そこでフリードから振り落とされてしまったティアナは、無事なのだろうか? 思い出した途端、キャロの胸を締め付けるような不安が襲った。 あの時……謎のサイレンが鳴り響き、暴れ出したフリードにティアナが振り落とされた瞬間。 キャロはフリードに振り落とされまいと必死で、なすすべもなくティアナが墜落していく様子を見ているしかなかった。 下は見渡す限りの森だったし、日頃から鍛えているティアナがあれで死んでいるということは無いだろう。 だがもしかしたら大きな怪我をしているかもしれない。動けないかもしれない。 (ティアさん……) そう思うと、ティアナの安否に対する不安で胸が一杯になる。 それと共に、落ちていく仲間を助けるどころか、手を差し伸ばすことすらできなかった自分に、キャロはどうしようもなく、やるせない気持ちになった。 (……でも、フリードは?) しかし直前まで乗っていたフリードが、近くにいないだなんてことはあり得るのだろうか?物心ついた時から今まで、自分から片時も離れなかったフリードがいないだなんて。 (それにあのサイレン……いや、サイレンじゃない。生き物の鳴き声みたいだった) 身体の芯まで震わせるような大音量のサイレンは、今も克明に覚えている。キャロにとって、あのサイレンはただの機械音ではなく何か得体の知れない生き物の咆哮に聞こえた。 今の今まで、聞いたこともないような不気味な鳴き声。それに対して尋常ではない抵抗を見せ、錯乱したフリード。 あそこまで暴れて抵抗感を示したフリードは、長年心身を共にしたキャロですら見たことが無い。 フリードはあのサイレンから何を感じとったのだろうか。 (とりあえず、ティアナさんやロングアーチと通信できないかな……) そう思い付き、待機モードのまま首から下がっているケリュケイオンを握った。 「ケリュケイオン」 起動しようと、その名を呼ぶ。 「……ケリュケイオン?」 しかし一向に通常モードに入らない。反応も、ネックレスの宝石部位がちかちかと淡い光を放つだけ。 キャロは血の気が引いたような感覚を覚えた。 「ケリュケイオン?ケリュケイオン、お願い反応して!」 何度名前を呼んでもケリュケイオンは光を散らすだけで、音声すら発しない。 「そ、そんな……」 故障だろうか?もしかしてあのサイレンが原因で?憶測が脳内で飛び交い、不安で思考が空回りを続ける。 通信はできない、助けも呼べない、召喚もできない、仲間はいない。 見知らぬ世界、誰もいない見知らぬ土地の真ん中で一人。 (ど、どうしよう……) 途方に暮れ、周囲の鬱蒼とした森を見回した。 ――――ぐ―お―ぉお―ぉ―――― 「っ!?」 その時、どこからともなく不気味な呻き声が聞こえてきた。キャロは小さな肩を跳ね上げて驚き、思わず辺りを見回す。 周りに生物らしき影は見当たらない。しかし呻き声、キャロとそんなに離れていない位置から聞こえてきた。 「な、なに?なんの声……うぐぅっ!!」 突然、キャロをつんざくような頭痛が襲った。余りの痛みに眉間に皺を寄せ、思わず目をつぶってしまった。 するとその瞬間、頭痛と呼応するように脳裏に映像が流れてきた。 ―――げはっ は は はは は は――― 不気味な笑い声と共に、草木を掻き分けて山の中を動き回っている、『誰か』の視界。激しい息遣いと共に慌ただしく移動しているその様子は、異常だった。 痛みに耐えかねてキャロが目を開けると、映像と頭痛は嘘のように脳裏から消え去っていった。 「い、今のは……?」 呆然としながら呟く。幻覚のようではあったが、違う。頭に痛みが走っていた間、確かに誰かと感覚を共有していた。 恐る恐る、再び目をつぶって意識を集中してみた。 「いっ……」 すると再び頭が痛み出し、脳裏に映像が蘇る。 ―――ふひ ひ ひぃひ ひひ――― また別の『誰か』の視界。随分遠くにいるようで流れ込む映像は、印象が薄く、声も聞き取りにくい。 だが先程の『誰か』と同じく、この人間もまともとは思えないような笑い声をあげている。整備された林道を歩いているようだ。 「これは………」 キャロは目を開けて、そして感覚的に理解した。 今の自分には、どういうわけか魔法の代わりに、他人の視界を盗み見る能力が与えられているということに。 どうしてそんな物が身に付いたのかは分からない。 そして能力で見た視界からわかったこと。 山の中ではあるが、どうやら人はいるようだ。……しかしその人間達は、キャロから見て、とてもまともとは思えない様子だった。 勝手の分からない山の中、自分以外にもどこかに異常者達が徘徊している。自分の置かれている現状を確認すると、背筋が寒くなった。 「と、とにかくティアさんを探さないと……」 サイレンや、この能力、魔法が使えなくなったことやフリードの失踪。 気になることは山のようにあるが、今はどこかにいるだろうティアナと合流して、二人で問題解決を図った方がいい。 それに、この能力があれば仲間を見つけることもそれほど難しいことにはならないだろう。そう思ってキャロはその場から立ち上がり、歩き出した。 ぱぁん 「!?」 しかし数歩歩いてから突然、乾いた音が森に響き渡り、ぱすん、という音と共にすぐ近くの木に弾丸がめり込んだ。 心臓が跳ね上がるような驚きと共に、キャロはとっさにその場に屈んだ。 (そ、狙撃されてる!?一体誰に……それにこれは、質量兵器!!) 飛んできたのは魔力などを使用したエネルギー弾ではなく、質量のある鉛の弾。当たれば致命傷は確実だ。 (そうだ……なのは隊長やフェイト隊長がいたこの世界って、管理外世界だった) 管理世界では禁止されている馴染みの無い質量兵器にキャロは驚き、それから改めてここが管理外世界であることを思い出した。 それでもこの地、高町なのはや八神はやての出身のこの国は、山の中で佇んでいると突然狙撃されるほど治安の悪い場所だっただろうか? 先程の能力で見た異常者達もそうだ。そんな危険な人間ばかりいるような場所ではなかったはずだ。 ぱぁん 再び響いた銃声にキャロは思考を中断させられた。顔を上げると、間近の木が被弾した。 相手に完全に位置を知られてしまっている。このままではこの場から動くこともままならないし、そのまま近付かれて最悪射殺されるかもしれない。 緊迫状態の中、キャロは生唾を飲み込んだ。 (……さっきの視界を盗み見るチカラ、使えないかな) ふとそう思い立ち、試しに目をつぶって意識を周囲に集中させてみた。 すると、あの鋭い頭痛が頭の底から湧き上がるように広がっていき、例の能力を使うことに見事に成功した。 「……っ!!」 頭痛で漏れそうになる声を抑えて、自分を狙撃しようとしている者の視界を探る。 ……あった。 猟銃を構えている視界が。その視界を介して、自分のいる位置も感覚的に理解できた。 狙撃するにはキャロのいる位置とかなり距離が近い位置にいるようだ。丁度小さな崖の上にいるらしく、キャロのいる辺りを見下ろせる場所。 しかし屈んでいるキャロの姿はちょうど茂みに隠れており、犯人からは見えない。 ―――はぁはぁ はぁ はっ ぁはぁ は ぁはぁ――― そして犯人は声を潜める気は無いのか、こちらまで息苦しくなりそうなまでに呼吸が異様に荒々しい。 心を大きく取り乱しているのか、それとも異常者なのか。 どちらにしろ少女一人が山中に迷い込んでいるのをいいことに射殺してこようとしてくる者の気が知れない。 犯人はキャロが動かないことを悟ったようで、やがて猟銃を持ち直すと崖を飛び下りた。 地面が一気に近付いて着地。相変わらず不規則な呼吸を繰り返しながらキャロのいる茂みをしっかりと見ている。 そして犯人はそのまま、覚束ない足取りで、よたよたと歩いてきた。 (こっちに向かってくる……!?) 男の動向を確認したキャロは目を開けた。どうしよう、と混乱しつつ屈んだまま身の回りを見回す。隠れるところは少ないが、周りにはとりあえず茂みや木がある。 頼りないが仕方ないと思い切り、キャロは素早く、しかし静かに茂みに飛び込んだ。 そして息を殺して忍び、草間から覗き込んで近付いてくる男を待った。 やがて草や枝を踏みつける音が近づいてきて、男がやってきた。 現れた男。猟銃を持ち、ほっかむりをした男は農夫のようでYシャツと、丈の大きなズボンを履いている。 しかし、その顔を見たキャロは、思わず引きつった声を漏らしそうになった。 (に、人間じゃ……ない……) 年配だと思われる男の顔にはある程度の皺があった。しかしその顔は、死体のように、いや死体以上に青白い。服も泥や血でぐちゃぐちゃに汚れていた。 目や鼻からは血が溢れ出し、その目は焦点が合っていない。呆けた表情をして何事かをぼそぼそと呟いている。 衝撃と恐怖に身体を固まらせたまま、キャロの目は男に釘付けになっていた。 やがて男は挙動不審に周りを見回し、その場から離れていった。 「…………………」 男がどこかへ行った後もしばらくキャロは動けなかった。数分経ってからようやく動き出し、絶句しながら茂みを抜け出す。 そしてキャロは男が歩いていった方向と逆方向に走り出した。 (な、なんだったの……?) わけも分からず走りながら思い返す。 あれはまるで歩く死者だった。しかしそんなものは物語の中でしか存在しないんじゃないか。 だがあれは確かに目の前にいて、息をして歩き回っていた。 (もしかして、他の人達もあの人みたいに……?) 能力で見つけた『人々』もあの男と同じ状態なんじゃないか。 やはりあのサイレンだ。 あのサイレンが原因でこんなことになってしまったんだ。 そう考えながら、靄で先の見えない凸凹とした森の中を走り続ける。 ある程度走り続けて、キャロは息を切らして立ち止まった。膝に手を当てて屈み、深呼吸を繰り返す。ここはどこなんだろうか。 相変わらず周りは木ばかりで、目覚めた時と景色に違いは無い。 今もこの山のどこかにあいつらがいる。 そう思うと、キャロは一刻も早くこの場から抜け出したい気持ちに駆られた。 ぱきっ 不意に枝が折れる音が聞こえてきた。目の前からだ。 (だ、誰か……いる?) 走っていたせいで鼓動が早まった心臓が、緊張感も相乗して張り裂けそうになっている。 しかしそれ以上、近付いてくる気配は無い。 「……?」 恐る恐る、キャロは顔を上げてみた。 目の前に、人が立っていた。それは女性だった。あの男と同じ、農業を営んでいるだろう服装をしている。 その顔もやはり血の気はなく、目からは大量の血液が流れ出していた。あの男と変わらない、焦点の合わない濁った目。 女性はその目をキャロに向けると、血で溢れた口を三日月にして、笑ってみせた。 「な ぁあ にぃ い ひ っひぃひ ひ」 声すら出なかった。 キャロは、踵を返すと再び全速力で走り出した。茂みに突っ込み、草を掻き分け、道無き道を、必死に。 背後から草を掻き分ける音が追ってくる。後ろなんて見られない。恐ろしいだなんてものではなかった。脳裏に女性の笑顔が貼りつき、それがキャロの足を余計に速める。 なぜ微笑んだのか、それは分からない。しかしあの不気味な笑顔はキャロに向けられ、それはキャロに確かな恐怖心を植え付けた。 「あっ!!」 不意に目の前に地面が無くなり、キャロの身体が宙に浮いた。 しかしすぐに重力に従って落下。咄嗟に受け身を取ったものの、コンクリートの地面の上に叩きつけられ、その上思い切り転がる。 「いたい……」 受け身を取った腕がすりむけ、破けた皮膚の間から血が溢れ出している。軽い打撲もしており、腕や膝がじんじんと痛み出した。 痛む箇所を労りながら、辺りを見回した。どうやら山間部に走る道路に出れたようだ。それに道の上に電線が走っている辺り、廃道というわけでもないらしい。 ただ辺りは相変わらず深い朝靄に包まれ、道の向こうはまるで見えないが。 キャロが出てきたのは道路を挟む山の一方から。道路脇の山肌はブロックで固められて生け垣のようになっており、自分はその上から飛び出してきたようだ。 と、キャロのいた山の茂みから、がさがさと音が聞こえてきた。 (逃げ、なきゃ……) キャロは未だ痛みを増す腕と膝を労りながらも、先の見えない道をとにかく走り出した。 まさか隊長陣のいた平和な世界で、こんな異常事態に巻き込まれるだなんて思いも寄らない。 靄の中、歯を食いしばりながら、キャロは道を走り続ける。 (ティアさん……っ!!) せめてその先に、仲間のティアナがいることを望んで。
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ルーテシア・アルピーノ 大字粗戸/バス停留所付近 初日/7時22分49秒 辺りには、依然として深い霧が立ち込めている。 白んだ空気は、一寸先にある木々すらをも飲み込み、日が出ているにも関わらず森はどこもかしこも薄暗い。 霧は日光を薄らげるだけでなく、視界を悪くし、ただでさえ閉鎖的なこの村を、余計に息が詰まるような空間に仕立て上げていた。 「ルーテシアちゃん、寒くない?」 理沙はおもむろに、ルーテシアの薄着に見える服装を見やりながら聞いた。時は8月。季節は夏だが、山間部の朝は都会と違って熱を籠もらせるコンクリートも少なく、緑が多いために肌寒い。 しかも立ち込める霧により日光は遮られているため、日が登ってからしばらくしても気温はなかなかあがらなかった。 「大丈夫」 ルーテシアは短く、小さな声で返した。山奥での肌寒さなんて、今までのゼストやアギトとの生活で数え切れない程体験してきた。今更、特に苦に思うようなことでも無い。 立ち込める霧を掻き分けるように、宛もなく二人でさまよい続けている理沙とルーテシア。 お互いが出会ってから二時間は経つというのに、未だ彼女達の尋ね人は見つかっていない。ただただ、化け物達を避けては歩き続けるだけで数時間は過ぎていた。 歩き続けている間、理沙は自分自身のことを色々と語ってくれた。 自分と姉の美奈が一卵性双生児であることや、宮田という医師と自分は会ったことが無いということ、東京というこの国の首都にいた時のことなど。 歩きながらも無心に話し続けていた辺り、少なくとも沈黙が好きではないタイプの人間なのだろう。 あるいはそうしていなければ不安に押し潰されてしまうのか。 どちらにせよ特に鬱陶しいとは思わなかったが、それを分かっていてもルーテシアはただ相づちを打つことしかできない。 ルーテシアは別段、理沙と言葉を交わす気が全く無いわけではない。 日頃はスカリエッティにナンバーズやゼスト、アギト以外の者と会話をする機会が無かったルーテシアにとって、辺境管理外世界の人間と警戒心も無く行動を共にするなんて初めての経験だった。 むしろこの異常事態を通じて、新たに気を許せるような人間が出来たことをルーテシア自身、気付いてはいないが心のどこかで嬉しく思う節があるぐらいだった。 ただ、理沙に比べて遥かに特異な出自を持つ自分のことを魔法も知らない理沙に話したところで、何一つとして理解され無いだろうことも目に見えていたのだ。 それを考えると、理沙にとっての非常識を無理矢理に理解させようとして、余計な混乱を招くよりかは、こうして一方的に話を聞いている方がいい。ルーテシアには、そう思えた。 だがそんな理沙も、さまよい続けている疲労により、今ではすっかり口数が少なくなっている。 二時間、休まずに歩き続けていることで疲れを感じているのに、その上、辺りの霧が生み出すまとわりつくような湿気が、二人の体力の消耗を加速させていた。 足取りは確実に重くなっており、その状態で更に一人でしゃべり続けることなど、余計に体力を使うだけなのだ。 魔法が使えたら、こんなことにはならないのに。流石のルーテシアもそう思わずにはいられなかった。 召還、転送、飛行、念話……魔法が使えさえすればすぐにでもゼストやアギトと再会できる。だが生憎のこと、その魔法自体が完全に封じられているのだ。 苛立ちこそ覚えなかったが、異常事態に置かれて、更に魔法が使えないという人生初めての経験に、ルーテシアは微かに疲弊を感じていた。 小さな崖沿いに林が切り開かれて出来た道を辿って、二人はとぼとぼと歩いている。 ルーテシアは、誰かの足跡が無数についた、足元の湿った土を見つめながら黙って歩いていた。 と、不意に横から聞こえていた理沙の足音が突然途絶えた。ルーテシアも思わず立ち止まり、顔を上げる。すると理沙が、前を向いたまま呆然とした表情で立ち尽くしていた。 「あれは……」 目を細め、呟く理沙。 「……リサ?」 ルーテシアが声を掛けるが、理沙には聞こえていないようだ。ルーテシアは理沙が真っ直ぐ投げ掛けている視線を追って、前方に目を向けた。 すると遠くに人間の輪郭が見えた。なにか白い服を着ているのか、霧の中でその姿は非常に見えにくい。 「人………?」 ルーテシアも呟くと、同時に理沙がその人物に向かって、突然駆け出した。 「あっ、リサ!」 ルーテシアは名前を呼ぶも振り返らずに、そのまま走っていく。ルーテシアは仕方無く、理沙を追い掛けた。 近付いてみて、その人物は白衣を着た男だということが分かった。 こちらには気付いていないようで、理沙は男に駆け寄ると化け物かどうかも確認せずに、いきなり声を掛けた。 「あ、あの!」 その声に、白衣の男はいたく驚いた様子で振り向いた。眉や耳を出した、真面目さを感じさせるような切りそろえられた髪型に凛々しい顔付き。 血色は良く、顔から血が流れているわけでも無い。見たところ、れっきとした人間だった。 手にはあの化け物達と戦っていたのか、血に濡れたラチェットスパナが握られている。 「み、美奈……?」 理沙の顔を見た瞬間、男の目に動揺の色がありありと浮かび、同時に理沙の姉の名を呟いた。 その瞬間、ルーテシアは理解した。この人物こそ、理沙の姉の婚約者であると言う『宮田先生』なのだと。 姉の名を耳に入れた理沙は、途端に涙声になりながら、矢継ぎ早に言葉を男にぶつけていった。 「あの、もしかして宮田先生?私、恩田美奈の妹です!理沙です!」 「妹……?」 白衣の男、宮田は言葉の意味を確認するかのように呟いた。 理沙は尋ね人と会えて安堵したのか、その目からは涙が次々と溢れ出している。 「私、お姉ちゃんに会いに行こうとして……お姉ちゃんは無事なんですか!?お姉ちゃんはどこですか!?」 「はあ、双子か……」 泣きながら問いただす理沙に、気の抜けたような返事をする宮田。 理沙の双子の姉である恩田美奈と婚約者である辺り、突然現れた美奈と顔が同じ理沙に動揺を隠しきれなかったのだろう。 宮田の反応の理由は恐らくそんなところだろう、とルーテシアは感じた。 「……………」 がしかし、そう感じつつもルーテシアは宮田の様子に何か引っかかりを覚えていた。それが何なのか、はっきりとは分からないが、どうにも動揺した表情に裏がありそうに感じた。 ただ、突然婚約者の妹に出会ったからということが原因の動揺というわけでは無い。ルーテシアには何故か、そう思えた。 「……そちらの子は?」 ふと宮田が、理沙の傍らに佇んでいたルーテシアに注意を向けた。 一応ルーテシアが警戒して、口を噤んだまま無表情で宮田をじっと見ていると、理沙が泣きながらも代わりに説明してくれた。 「この子は、逃げてる途中に会った子で……外国の子らしいんですけど」 「へぇ」 宮田は既に落ち着いたのか、興味の無い様な感情の薄い返事をすると、ルーテシアを見やった。 ルーテシアも見つめ返す。この地域に住む人間特有の平たい顔に、鋭い目つき。じっと自分を見つめる宮田の顔からは、どことなく冷たい印象を受けた。 「とりあえず、この先に商店街がある。そこに降りよう」 宮田は泣きじゃくる理沙に視線を移し直すと、顎で道の先を差した。見ると道がすぐそこで途切れており、その向こう、霧に家屋の屋根がうっすら見えた。 「は、はい……」 安心以外に、美奈がいないことへの不安の現れか、理沙は一向に泣き止まない。 とりあえず宮田を先頭にルーテシアと理沙はついて行く。道の先を行くと、寂れた商店街の街路にあるバス停小屋の屋根の上に出た。 木の壁にトタンの屋根が乗せられただけの、簡単な作り。三人が足を踏み出す度に、トタンが小さく軋む。 バス停の屋根から降りると、これまでの泥道とは違った、アスファルトで舗装された道路が現れた。 木造住宅の建ち並ぶ商店街は不気味なほどに静まり返っており、相変わらずの深い霧によって先はまるで見えない。だがその向こうにも、化け物達が闊歩する気配だけは明確に伝わってきた。 「……………」 ルーテシアの目を引いたのは、ちょうど道から出たバス停小屋を境に商店街の道を阻む、無数のベニヤやトタン、板切れによって構成された、明らかに不自然な巨大な壁だった。 (……これは?) 壁は、その先も続いているだろうコンクリートの道路を中途半端なところで完全に分断している。 その上、商店街にある二階建ての家よりも高く、見上げると霧のせいで霞んではいるが壁の上に家の屋根のシルエットが見えた。 壁、というよりいくつもの家をかき集めて作った巨大な砦のようだ。その巨大な砦に、商店街の家も一部が呑み込まれている。 しかし商店街と同じく、巨大なその建築物も廃墟のように静まり返っており、より不気味な様相を呈している。 誰が、何のためにこんな物を建てたんだ、とルーテシアがしげしげと不気味にそびえる壁を眺めていると、背後から宮田の声が聞こえてきた。 「私も、美奈さんを探してたんだ」 振り向くと、宮田が商店街の方を見やり、こちらに背中を向けて理沙に話し掛けていた。理沙は涙を拭きながら「はい」と答える。 「とりあえず、その子も一緒に病院に」 宮田は首を動かしてルーテシアを見やった。こちらに向けられる鋭い視線。 現状に取り乱している理沙とは違い、仮面を被っているかのような無表情を取り繕っている宮田。 なにを考えているのか分からない不気味さを備えている。 少なくともまともな人間では無い、それがルーテシアの抱いた宮田への印象だった。 「君、日本語は分かるのか?」 「……うん」 ルーテシアが機械的に頷くと、宮田は何も言わずに前方に向き直り、静かに歩き出した。理沙が鼻をすすりながらルーテシアに振り向く。 「ほら、行こう?ルーテシアちゃん」 言いながら理沙は微笑んだ。その目は、やや赤く腫れている。 正直、宮田は理沙とは違い、今のところ信用に足るような印象は無い。しかしここで無理に別れて一人になったところで特に意味も利益も無いだろう。 無表情の内側に、宮田への警戒心を強めながらルーテシアは理沙に歩み寄って頷く。それを見た理沙は少し安心したように表情を緩めた。 理沙は宮田に対して特に不信感を抱いている様子は無い。大丈夫だ、何かあった時は私がなんとかする……そう胸に決める。 顔を見合わせた後、二人は宮田の言う『病院』に向かうため、宮田の後を追って、霧が覆う商店街の中へと、足を踏み出していった。
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ティアナ・ランスター 山中/分校付近 初日/2時14分48秒 意識を取り戻すと共に、ティアナは全身に鈍い痛みを感じた。 不明瞭な意識の中、自分がどこにいるかも分からない。 とりあえず自分が外で仰向けに寝転がっていることは分かった。 手を動かすと、少し湿った土と、濡れた木の葉の感触がする。 周りには雨が降っていた。 顔や手足を、細かい水滴が絶え間なく叩いている。 「うぅ……」 身体の至る所に走る鈍い痛みにティアナは呻き声をあげた。 目を開けても視界がぼやけてよく見えない。 仰向けになったままじっと空中を眺めていると、視界は徐々に回復してきた。 見えたのは夜空……と言っても生い茂った枝と葉に阻まれている上に 黒雲が垂れ込めていて、その様子は暗澹としている。 「ここは……?」 思わず呟きながら、上体を起こす。 「っ……ててて」 ぴりぴりと身体に走る痛みに自然と表情が険しくなった。 (全身打撲か……まぁ、あの高さから落ちて死ななかったのが不思議なくらいね) 立ち上がって周りを見渡すと、自分が山の中にいることが分かった。 やや傾斜した地面には大量の木の葉や雑草、周りは樹ばかりだ。 雨が木の葉を叩く音が、暗闇の中で絶え間なく流れている。 あとは不気味なくらい静寂に沈んだ闇が辺りに広がっていた。 (そうだ、キャロ!!) 意識を失う直前に、共に戦っていた仲間のキャロ・ル・ルシエ。 彼女の存在を思い出した途端、ティアナの胸中が不安でざわつきだした。 (無事だといいんだけど……) そう思ってとりあえずは通信と、状況整理の手伝いのためにと、 自身のインテリジェント・デバイス、クロスミラージュを求めて身体をまさぐる。 ところが (あ、あれ!?) 「……ウソ」 暗闇の中、身体をまさぐって分かったことは、 バリアジャケットは解けて、今は元の私服姿に戻っていること。 そして愛機、クロスミラージュが少なくとも手元には無いこと。 「落としたとかシャレになんないわよ……」 突如として膨れ上がった不安に、ティアナは思わず独り言を呟いた。 (この辺りには落ちてなさそうだし……。 思念通話は………やっぱり駄目ね) ということになるとキャロは近辺にいないか、気絶しているか、あるいは―― (……さすがにそれは無いわよね) 思わず考えてしまったネガティブな予想を脳内で打ち消す。 その代わりに、一刻も早くキャロを探し出して現状を打開せねば、という焦燥感に似た思いが沸き立った。 (とりあえず、ここにずっといても埒が開かないわ。 ここら辺には確か集落があったはず……) 任務前に頭に入れた現地情報を頼りに、とりあえず山を下りることに決めたティアナは、 溜め息を吐いてから、ゆっくりと斜面を下り始めた。 暗闇の中、手探りで木々や葉を避けながら、状況の整理を始める。 (私がキャロの操るフリードの背に乗って、 ガジェットと戦っていたのはさっきのことなのかな) 正直、気絶してからどれほど経ったのか、全く想像できなかった。 (でもまあそう遠い昔じゃないことは確か。 それで戦闘していたらガジェット達が突然堕ち始めて………) そこでティアナは立ち止まった。 (…………あのサイレンは、一体なんだったの?) 勝手に出力停止して墜ちていったガジェット達を呆然と眺めていたら、妙な悪寒が身体を駆け巡った。 その直後だ。 つんざくような、それでいて身体の底から響くような爆音のサイレンが辺りに轟いたのだ。 その後すぐさま、フリードが錯乱したように暴れ出し、そしてティアナは振り落とされた。 (しかも気絶したのは地面に叩き付けられた衝撃のせいじゃなかった……) そう、鳴り響くサイレンの中、ティアナは空中に放り出されてから遠ざかっていくフリードとしがみつくキャロを見ていた。 記憶がないのはそこからであって、地面に叩きつけられたことが直接的な原因ではない。 (あのサイレン……相手側の新手の兵器かなにかか。 どちらにしろ、良いものではないことは確かね) ひとまずは結論付け、ティアナは再び山を下り始めた。 しかし闇の中で自分がどこにいるのかも分からないまま宛もなく歩き続けていると、 さすがのティアナも、自然と気分が不安な方向に傾いていった。 (今何時頃なのかしら……) 方向も、場所も、時間も。 現状が分かるものが何一つ無いという状況なのだから、不安になるのは仕方がないと言えば仕方がなかった。 幸いにも機動六課で毎日、隊長陣に鍛えられてきたおかげで 体力はまだまだ有り余っている。 少なくとも日が登った後までは歩き続けられるだろう。 そう考えながら、横たわっていた倒木を跨いで行った時だった。 ――――せんせ―――たす―て――― 「……え?」 木の葉が擦れ合う音の中に、微かに何かが聞こえた。 ティアナは息を殺して、耳を澄ました。 ――――せ―せい!―はやく―きて―― 雨音の中、確かに聞こえた。 少女の声。 なにかの放送だろうか、声には雑音やハウリングが混じり合っていた。 放送はティアナの眼下から。 つまりティアナの下りている山の麓から聞こえてきた。 ティアナは不審に思った。 まずこんな深夜の山中で、少女が放送を流すこと自体おかしいし、 なにより少女の声からは焦燥感や恐怖といったものが感じられた。 (なにかあったのは確かね。でもこんな山奥で一体なにが……) 「ぅぐっ!!」 その時、頭の中に電気を流されたような、鋭い頭痛がティアナの身体を揺らした。 目をつぶり、歯を食いしばって頭痛に耐えようとする。 すると、酷い頭痛と同時に、奇妙なイメージが頭の中をよぎった。 (な、なにこれ……) ―――春海ちゃん!春海ちゃんどこ!?――― (いやイメージというより、これは……誰かの視点?) 頭痛と共にティアナが視たのは、誰かが必死に 『春海』という人物を探している視点だった。 (も、もしかして、さっきの女の子?) 脳裏に流れる映像の中の声から、 その『春海』という、恐らく少女は先程放送で流れた少女のものだろうとティアナは推測した。 ―――春海ちゃん!――― 声の主が女性だということは、声質からすぐに分かった。 女性は木造の建物の中を、懐中電灯と先の曲がった鉄棒のようなものを持ちながら必死な様子で動き回っている。 「……っ」 余りの頭の痛さに、ティアナは弾かれるように目を開けた。 すると目の前には相変わらずの静寂と闇に包まれた森が広がっており、 先程までの頭痛は嘘のように無くなっていた。 当然、周囲からはなんの声も聞こえない。 突然の頭痛から解放されたティアナは、自身を落ち着かせるように深い呼吸を繰り返した。 「今のは一体……」 (幻覚?いや) ティアナにはとても幻覚には思えなかった。 頭の中に流れた女性の息づかいも、視点も、その全てが嫌に生々しかった。 (リアルタイムで起きてることだとしたら……) いや、ありえる。 ティアナは自分でも不思議に思いながら直感した。 先程流れた放送。 あの少女が『春海』だとして、幻覚で視た視点の主が、 その助けを求める声を聞いて救出に向かっているのだとしたら、可能性は十分にありえる。 ……しかしどうしてそんなものを視たのだろうか。 (思念通話の類?でも魔力的なものは一切感じられなかった) それに他人の視界を盗み見る魔法だなんて、 今まで魔導関連の勉強を熱心にしてきたティアナでも聞いたことがなかった。 (そもそもなんでいきなり…… もしかしてあのサイレンが?いや、でも) わからない。 あのサイレンといい、放送と幻覚といい、理解のしがたい事象が続き、頭の中で整理が出来ない。 「……………」 少しの沈黙の後、ティアナは頭をがりがりと掻いて、大きな溜め息を吐いた。 (考えてたって仕方ないわね。 ……さっきの幻覚が本当だとしたら、その二人に会うまでだわ) そうしたら、現状を取り巻く不気味な事象について何かが分かるかもしれない。 そんな期待を抱いて、ティアナは放送の発信源となったであろう山の麓を目指して再び歩み始める。 しかし何歩か歩いて、すぐに足を止めた。 「ん?」 斜面に立つ自分の目の前には、下の方で植わっている木々の葉が生い茂っている。 その葉と枝の間に、何かが見えた。 「あれは……」 眼下に広がる森。 目を凝らすと、その合間にわずかながら灯っている明かりが見えた。 火などの原始的な光ではなく、電気的な揺らがない光。 もしかして、あそこが放送の発信源かもしれない。 そう直感したティアナは、兎にも角にもその明かりを目指して歩みを早めた。
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登録日:2010/02/26(金) 12 43 22 更新日:2024/04/05 Fri 23 08 30NEW! 所要時間:約 24 分で読めます ▽タグ一覧 PS2 SDK SFC SIREN SIREN ReBIRTH SIREN ReBIRTH←の原作 どうあがいても絶望 ゲーム サイレン シレンだと思っていたのかぁ? ステルスゲーム? バミューダトライアングル ホラー マゾゲー リンドブルム 二秒でHもしない 佐藤直子 八百比丘尼 初見殺し 名作 和風 外山圭一郎 屍人 幻視 怪作 最凶難度 死に覚えゲー 津山三十人殺し 漫画版は別物 漫画版は別物←色んな意味で 異界 群像劇 羽生蛇村 羽生蛇村異聞 裏の顔 赤い水 鬱展開 鬱展開の嵐 2003年11月6日発売。 SCEから発売されたホラーアクションゲーム。 オーディオメーカーにも同名の会社があるが、この項目ではそちらについては扱わない。 【あらすじ】 【概要】 【登場人物】・須田恭也(すだきょうや) ・神代美耶子(かじろみやこ) ・竹内多聞(たけうちたもん) ・宮田司郎(みやたしろう) ・牧野慶(まきのけい) ・四方田春海(よもだはるみ) ・八尾比沙子(やおひさこ) ・安野依子(あんのよりこ) ・志村晃(しむらあきら) ・前田知子(まえだともこ) ・石田徹雄(いしだてつお) ・恩田美奈(おんだみな) ・恩田理沙(おんだりさ) ・前田 隆信(まえだ たかのぶ)/真由美(まゆみ) ・美浜 奈保子(みはま なほこ) ・高遠玲子(たかとおれいこ) ・名越栄治(なごしえいじ) ・神代亜矢子(かじろあやこ) ・神代淳(かじろじゅん) 【クリーチャー】・屍人(しびと) ・堕辰子(だたつし) 【用語】 【余談】 【あらすじ】 0 00、赤い海からサイレンが響き、一つの村が消えた。 その村にいた人々は、自分たちが謎の赤い海に囲まれた異界に取り込まれたことに気付く。 そこは、『屍人』と呼ばれる怪物たちが支配する世界。 絶望的な状況に追い込まれた人々は、果たして異界から脱出することができるのか…。 【概要】 キャッチコピーは「どうあがいても絶望」。 テクモ(現コーエーテクモゲームス)の『零』シリーズと並び、当時のホラーアクションアドベンチャーゲームでは珍しい和風テイストを打ち出したビジュアルが特徴。 ただし、本シリーズでは実際の役者をモデルにした、より生々しいキャラクター造形や、和風ホラーだが敵として出てくるのは幽霊ではない(*1)、 基本的に敵は倒されても時間が経つと復活してしまう等、当時の同系統のゲームや一般的なイメージからは色々と外れた独自性が打ち出されている。 内容についても、世界観の核にクトゥルフ神話を彷彿とさせる設定が見られることを始めとして、 東西の名作ホラー、諸星大二郎や伊藤潤二の漫画作品から引用、あるいはインスパイアされたと想像される部分が多く見られ、 そのテの作品が好きな人間だとニヤリとさせられるのは間違いない。 また、和風ホラーを代表する作品と捉えられている一方で、作中に登場してくる眞魚教のイメージやゲーム内の設定、用語の多くを聖書伝説から引用されているのも特徴で、 登場人物や舞台は昭和時代の日本らしさが強いながら、何処となく歪んだ異国感も混在している。舞台となる羽生蛇村の無理くさい名前はバミューダトライアングルに由来する等、恐らくは意図的にシリアスな笑いも込められている。 一応シナリオ上の主人公は存在するが、ストーリーは所謂群像劇として描かれているため、操作キャラは数人存在する。 一般的に主人公として紹介されている須田恭也も活躍するのは序盤と終盤で、中盤は一章毎に他の主人公が立ち代わりするので全体で見るとさほど目立っている訳でもない。 よって、プレイヤーは各ステージの主人公となるキャラクターを操作し、設定された終了条件を満たしながらゲームを進めていくことになる。というか使い難かったり弱い主人公だろうが攻略を強いられるというか。 本作の大きな特徴としては『視界ジャック』が挙げられる。 これは、ステージ内にいる敵味方の視界を盗み見ることができるシステム。 敵の屍人はかなり強く、丸腰の時に見つかったり、銃を持っている敵に見つかったりすることは死を意味するので、 視界ジャックを使って屍人の動きや位置を確認し、見つからないように移動するのが基本となる。 その上、屍人が見ているものや普段の行動が謎解きに関わってくることもあるため、これを使いこなさないとまずクリアできない。 また、本作は、 ずっと走らせているとキャラクターが息切れを起こして移動速度が遅くなり、それでも走るとやがて立ち止まって息が整うまで行動不能となるため、敵の目を盗みながら慎重に進むことを余儀なくされる。 手に入る武器はバールのようなものや火かき棒などの日常用品が多く、攻撃力も低い。武器を持つことすら出来ない操作キャラも。なお、素手で殴ったりは(ゲーム中は)できない。 敵は倒しても一定時間経過で復活するため、武器が弱いのもあって、これまでのホラーゲームのような「敵を全滅させながら進む」プレイングは実質不可能。 操作キャラの耐久力は低く、攻撃力の高い敵であればワンパンで死んだりする。とあるキャラクターは敵に触られた時点でゲームオーバーに。 銃は強力な分弾数が少ないが、敵には弾数制限は存在しないため、射程が長い猟銃を持った敵が登場するステージは例外なく難関。 地図は表示されているが、操作キャラや敵の位置などは表示されない。建物などの配置も複雑で、敵やアイテムの位置を暗記していないとひたすらぐるぐる歩かされる羽目に。 終了条件(クリア条件)はほとんどノーヒント。特に第2終了条件に関しては「わかるかんなもん!」とキレても仕方ないくらいにヒントが乏しい。 等々、それまでの同ジャンルのタイトルと比較しても類を見ない難易度の高さを誇り、多くのプレイヤーを絶望させたマゾゲーとして有名。 しかし、緻密な世界観・設定や多くの伏線を張りながらも謎を残して終わるシナリオが話題となり、根強いファンを生み出した。 ただゲームをクリアしただけではシナリオの全てを理解することはできないが、それが逆にファンの想像力を掻き立て、インターネットなどでは白熱した議論が交わされた。 上記の謎の終了条件や攻略の難しさも(公式がネット上でのみ前日譚やSDKの書き込みといった裏設定的なものを公開していたこともあってか)それを踏まえたものとも考えられるし、 そうなることを見越してそういう仕様にしたと考えても、世界観・設定的に納得できるものだったりする。プレイヤーの腕前を上げることは必要だが。 また、前述した通りかなり難易度が高いものの、絶対にクリアできない難易度というわけではなく、やり込むとクセこそ強いものの慣れが必要なゲームなのだと解ってくる。 ストーリー、世界観、キャラクターなどの作り込みがしっかりなされていることもあり、『SIREN』は無限にループする世界での物語であるという裏設定やら、 謎の終了条件2も、その円環に閉ざされた世界から抜け出そうとする人々によって繋がれた微かな希望のバトンであることなどを理解することで、 プレイヤーが制作陣の作りこみの深さを称賛したり、ストーリーなどの奥深い考察にのめり込むという現象が起こる。 よって「クリアできない=クソゲー」と極端な思考をする人を含む一部プレイヤーを除けば、クソゲーと言われることはほとんどなく、中にはディスクが擦り切れるまでやったなんて人も。 関連書籍として、公式から様々な用語を解説したムック本『SIRENマニアックス』が出版されている。細かな謎は残っているが、SIRENファン必携の一冊であることは間違いない。 単純に読み物としても面白い一冊だが、その分入手しづらいのが難点。 2018年に本作の実質的なリブート版である漫画『SIREN ReBIRTH』が連載されている。 【登場人物】 ・須田恭也(すだきょうや) オカルト好きが高じてネット掲示板で仕入れた情報をもとに羽生蛇村にやってきた高校生。 自転車がパンクして山を彷徨っていたところで怪しい儀式を目撃したが淳に見つかり、彼らから逃げ回るうちに美耶子と遭遇。 何か事情がありそうな上、盲目な彼女を放っておけずに彼女と共に村の追っ手から逃げようとするが…。 通称SDK。武器は火かき棒と拳銃、狩猟銃、日本刀、宇理炎。後に異界ジェノサイダーに転職する。 「THE BUSTER!」 ・神代美耶子(かじろみやこ) 須田が山中で遭遇した盲目の美少女。 尊大な口調で話し、同行してしばらくは「ぐーず☆」を初めとする罵倒の数々で一部のプレイヤーを興奮させる。 盲目ながら生まれつき視界ジャックを可能とする程の強い霊的能力を持ち、普段は愛犬のケルブの視界をジャックして『目』になってもらっていたが、 異界入りした直後にケルブと死別してしまい、以降はその直後に出会った、自分に強い印象を残していた須田に助けられることになる。 そうして一緒に行動するうちに須田に信頼を寄せるようになり、デレを見せ始めるツンデレヒロイン。 実は人としての戸籍が存在しない。「美耶子」というのも、神代家に生まれ、「神の花嫁」となる役目を負わされた娘に代々に引き継がれ続けてきた名前である。 『神の花嫁』として幼い頃から村で神聖視されており、彼女の存在は事情を知らない人間にとっては村の中でも秘密となっていた。 儀式での重要な役目を負っていたものの彼女は(導きに従い)自らそれを拒絶し、偶然に出会った外部の人間である須田に村から連れ出してもらおうとする。 歴代の『美耶子』の中でも特に強い力を持つらしく、それ故にか黒幕にとっては儀式を完遂させ得る存在として期待をかけられていたらしい。 因みに、中の人はガチの霊感少女だったらしく、撮影中は頻繁に「見える」を連発してたらしい……。 ・竹内多聞(たけうちたもん) 大学で民俗学を教えている助教授。 羽生蛇村出身で幼少時代に地震で両親を亡くした過去を持つ。 強い霊感の持ち主で幽霊の類を見慣れているため、化け物だらけの異界でも基本的に冷静(*2)。 銃の不法所持(確実)とヅラの疑惑(嫌疑)あり。志村じいちゃんと知り合いらしい。 村を離れていたこともあってか羽生蛇村についてのかなり正確な情報を集めることが出来ており、そのことを記した手帳は最終決戦に臨んだ恭也の大きな助けになった。 当人は知らなかっただろうが、実父(臣人)も郷土史家で羽生蛇村の研究成果を実費で出版していたり。 某千の風の人にそっくり。 ・宮田司郎(みやたしろう) 通称撲殺天使みやたん。 村にある宮田医院の若き院長で、どこか影がある人物。 ネイルハンマーを持たせたら右に出る者はいない。スパナ様?え?誰ですか?それ? 春海の内緒の友達という「みやちゃん」も彼ではない。 今作の裏主人公と言える存在。 ・牧野慶(まきのけい) 通称ヘタレ求道師あるいは丸腰牧師。 村の土着宗教・眞魚(まな)教の求道師。ホラーゲーム界屈指のキングオブヘタレ。 八尾コンで困ると八尾に縋りたがり、一人で行動中は八尾さん八尾さんうるさい。 ネイルハンマーを持たせたら右に出るものしかいない。というか、大人の操作キャラクターの中では唯一武器を「持てない」ヘタレ。 一応終盤でヘタレは解消される。銃のリロードがとてもかっこいい。 …が、実は………というか言うまでもなく… ・四方田春海(よもだはるみ) 観測会にただ一人来ていた小学生。 両親を事故で亡くした影響でふさぎこみがちになり、クラスでも孤立することが多かったという。 ゾンビの街とか霧の深い街とかを平気で歩き回る幼女たちに比べるとごく普通に非力な幼女で、 ゲーム的な事情もあり、彼女が主役となるシナリオの難易度は非常に高くなっている。 いろいろストーカーされて大変な子。 生き延びる為に策を弄する必要があるため、伝説の軍師「四方田春海(しほうでんしゅんかい)」扱いされることもある。 ただ出典の関係から「しほうでんしゅんかい」と呼ぶと「ニコ厨死ね」と言われることもあるため注意。 様々な偶然や幸運が重なり、登場人物たちの中で唯一現実世界に帰還したが、彼女を救助した自衛官は……。 ・八尾比沙子(やおひさこ) キリスト教を思わせる村の独自の信仰である眞魚教の求道女。 聖職者らしく慈愛に満ちた女性で、よそ者である須田の怪我を心配したり、逃がそうとしたりと優しい人物。 しかし、意図の読めない謎めいた言動や、村の暗部について知っているような素振りを見せるなど、怪しい人物でもある。 ・安野依子(あんのよりこ) 竹内の生徒で、彼を慕って勝手についてきた女子大生。 異界に迷い込んでもあまり危機感を持っているようには見えず、「待て」と言われても待たなかったり、 ラジオを使った陽動作戦を行おうとする竹内に「こんなガラクタ拾ってどうするんですか?」と水を差してきたり、 迂闊な行動をしかけて竹内に制止されるなど、良く言えばマイペース、悪く言えば空気の読めない言動が目立つ。 おかげで彼女を「ウザ子」「クズ子」等の心無いあだ名で呼ぶプレイヤーもいるが、後半はそのマイペースさが癒しにもなる。(*3) ・志村晃(しむらあきら) 羽生蛇村に住む猟師。70歳。 誰が見ても猟師と分かるような服装・装備と風貌のナイスシルバー。 彼のステージはもはやゴルゴゲーも同然である。 彼の一族は代々「勘」の鋭い者が多く、晃自身も八尾の異常性に気付いている稀有な人物の一人だが、 過去のとある事情から、その異常性を表立って主張したりはせず、むしろ固く口を閉ざして生きてきた。 妻や子を早くに亡くし、従兄弟の貴文も村の暗部を探って『行方不明』となった(*4)ことで厭世的になっており、 異界入りした後、どうあっても異界から抜け出せないことを悟り、「化け物(=屍人)」にならないよう自らの猟銃を使って自殺するが…。 ・前田知子(まえだともこ) 両親と喧嘩してプチ家出中に巻き込まれた女子中学生。 異界をさ迷い歩いているうちに牧野と合流するが、事故というより狙撃手のせいで牧野とはぐれてしまい、一人で散々屍人に追いかけられるはめに。 ようやく両親の下にたどり着いた時には、両親(と該当シーンが採用されたCMを見た視聴者)を恐怖のドン底に叩き込む姿になっていた。 その後は仲直りして一家で仲良く暮らしている。ミス裏の顔。 ・石田徹雄(いしだてつお) 村の警官。 一番最初に出てくる屍人(*5)であり、銃を持っていることもあって初見で訳も分からないまま彼に射殺されたプレイヤーは多い。 終盤では羽根屍人となってプレイヤーを苦しめるが、生来の酒好きと電気を利用したトラップにかかり拳銃を奪われる羽目に。 「了解…射殺します」 演じたのはゲーム実況プレイヤーの「えどさん」こと江戸清仁。 ・恩田美奈(おんだみな) 宮田医院に務めている看護師。 生前は宮田と交際関係であったが、物語開始時点で既に死亡しており、本編では最初から屍人化した状態で登場する。 恋人の宮田と妹の理沙に執着しており、彼らを執拗に付け狙う。細い身体に見合わず異様にタフ。 何故か「かごめかごめ」を口ずさんでおり、その理由についてプレイヤー間で考察されることも(*6)。 ラスト近くの坑道では妹同様ノックバックしない。妹と共に待ち構えていたが…撲殺天使には勝てなかったよ……。 ・恩田理沙(おんだりさ) 羽生蛇村から就職のために都会へ出てスーパーで働いてた美奈の双子の妹。21歳。 だが職場に馴染めずにいたところ、怪しい業界の人に危うく騙されかけたことで傷心し、実家に戻ってきた。 これらの背景からも分かるようにかなりの不幸体質であり、物語に登場してからも徹頭徹尾運が悪い不憫な子。 異界入り後は姉からの手紙にあった宮田医院に向かい、そこで会った宮田としばらく行動を共にするが、 宮田とはぐれたところに再会した、屍人化した姉に何故か意識を同調させられ(*7)、ナース服を身に纏い、第二の美奈となって宮田に迫り、 その宮田に絞殺されたことで姉と同様に屍人化し、以降は美奈と姉妹で宮田を執拗に追跡するようになる。 しかし持っている武器は傘。お察しの通り最弱武器。叫び声が非常に耳に刺さってうるさい。 名前の元ネタは本作の中核スタッフであるプロデューサーの外山圭一郎とシナリオの佐藤直子がコナミ時代に出掛け、 本作にも強い影響を残した初代サイレントヒルに登場する看護婦リサ・ガーランドから(*8)。 ・前田 隆信(まえだ たかのぶ)/真由美(まゆみ) 前述した知子のご両親。 プチ家出した娘を探しに八尾のいる教会へとやって来た。 はっきり言うとストーリーの本筋には関わらない登場人物であるが、 とあるステージで登場した際のインパクトの強さから、プレイヤー達に強い印象を残した。 母の爆笑エアクッキングは一見の価値あり。父のエア芸も必見。いやはや芸達者な家族である。 詳しくは実際にプレイ、又はプレイ動画にてご確認下さい。 ・美浜 奈保子(みはま なほこ) かつては人気を博したアイドルだが、年を重ねる毎に人気が低迷。今は落ち目のタレント。 将来への不安からかヒステリックな言動が多い。天の川を「てんのかわ」と読むなど頭も悪い。 オカルト番組のレポーターとして村に来ていたところ、異変に巻き込まれる。 途中で拳銃を入手するが、一般人のはずなのに拳銃の扱いがうまい。恐らく自身の出演ドラマ「ヒットマンは雌豹」で学んだと思われる。 赤い水が永遠の若さをもたらしてくれると思い込んで入水するが、そのために皮肉な末路を辿ることになる。(元ネタは間違いなく諸星大二郎の名作『暗黒神話』) ・高遠玲子(たかとおれいこ) 村の分校の先生。武器はバール。上の傘よりは使いやすい。 天体観測会の引率として学校に来ていて巻き込まれた。 元来生徒想いの優しい先生であったことに加え、かつて娘を亡くしたことがきっかけで離婚してしまった過去から、 クラスで孤立しがちだった春海を、まるで母親のように普段から気にかけていた。 その優しさは春海と共に異界に巻き込まれてからも変わらず、文字通り命をかけて春海を守ろうとする。 終盤にはアフロになったりクチビルゲになったりするが、春海を想う気持ちはずっと持ち続けていた。 最後は車のガソリンに火をつけて… ・名越栄治(なごしえいじ) 村の分校の校長。 優しい校長先生で生徒からも信頼されていたが、「はるみちゃんのにおいがするよぉ」の失言でただのロリコンとバレた。 イベントで見せたさわやかな校長スマイルで有名。後にヒトデに進化した。 登場する屍人の中でも異様なタフさを誇り、倒してもすぐ復活してしまうため、登場するステージではかなりの難敵。 ・神代亜矢子(かじろあやこ) 美耶子の実の姉。美少女である美耶子と比べると良くも悪くも普通の顔。ちょっと眉毛が濃い。 代々神代家には必ず二人の姉妹が産まれ、妹は「神の花嫁」となり、姉は婿を取って次の世代を産むのが役目と定められており、 亜矢子もまたその役目に従い、婚約者として後述の神代淳を迎えている。 自分と違って「神の花嫁」として幼い頃から周囲の人々に神聖視され、思いを寄せる婚約者まで執心していることから、妹の美耶子を疎んでいるが、 これは亜矢子自身が神代家の『闇』を何も知らされておらず、美耶子の境遇をほとんど知らないのも原因である。 一応「儀式の際に人身御供となる」ことは知っているのだが、幼い頃から妹ばかりが重んじられてきたことへの鬱屈からか、 人身御供となるその時が近づいている妹やその境遇に同情することなく、自分の事しか考えていない。 一方の美耶子は、村の暗部や真実を知っていて達観しており、亜矢子の方がある意味自分より哀れな境遇にいることも察しているため、 亜矢子の嫌味や敵意を全く意に介さず、むしろその本心を見抜いて内心哀れみさえ向けているなど、亜矢子は一人で空回っているような状況にある。 そんな状況だったため、訳も分からないまま異変に巻き込まれて異界入りし、終盤までなんとか生き残っていたのだが、 「彼女を捧げれば儀式が完遂される」と見込んでいた美耶子を捧げたことで、既に「次の花嫁は必要ない」とした黒幕に用済みとばかりにあっさり焼殺された。 …と、徹頭徹尾蚊帳の外のままで本編でも何をしていたかほとんど描写されず、さらに登場したデモシナリオも3つ程度と相当少ない。 そのうえ敵として出てくることもないため、登場人物の中では忘れられても全くおかしくない程一番影が薄い。 さらに言えば、黒幕の思惑に反して儀式は完遂できなかったため、実際には生かしておくべきだったのに早合点で殺されてしまったという、 亜矢子にとっては殺され損もいいところな幕切れであった。 ちなみに、彼女も美耶子と同じく不完全ながら不死の命を持っているので、自らを焼き殺した炎が特別なものであったりしなければ、 肉体が死んでも精神は死ねず、その後も精神体として一人で異界を彷徨っていると思われる。 ・神代淳(かじろじゅん) 亜矢子の婚約者で入り婿。元々は神代の家とはなんら血縁関係のない家柄らしい。 厨二病臭い言動からも窺えるが選民思想でもあったのか、楽園に導かれるという大嘘を吐かれていたせいもあるが、 儀式を成功させたところで淳や神代家にも“利”はないにもかかわらず、色々と闇深い神代家の真実を勘違いした末にノリノリで儀式に協力している道化。 こういった事情もあり、婚約者である亜矢子よりも「神の花嫁」である美耶子の方に興味を持っているのだが、彼女が人身御供であることも理解しており、 つまるところ、亜矢子を嫉妬させる目的も込みで執着する素振りを見せているというサド気質。 半ば意地になっていたのか、はたまた何も考えていなかったのか、異常な事態の中でも空気を読まずに美耶子を追い続け須田を銃撃。 二人が永遠に(人としては)別れる直接の原因となる。 最終的には都合よく黒幕に使われ、気圧されるままに儀式を手伝わされた挙句、 不完全状態で復活した、正体も知らぬままに降臨を待ち望んでいた神=堕辰子の暴走に巻き込まれ、あっけなく命を落としてしまった。 人としては死んだものの亡骸が堕辰子が逃げ込んだ“いんふぇるの”(*9)に堕ちており、そこで半屍人化。 「全てを終わらせてほしい」という美耶子の願いを受けて“いんふぇるの”に到達してきた須田の前に立ち塞がった。笑い声がムカつく。 序盤は狙撃銃を使った銃撃戦。ある程度ダメージを与えると、銃を捨て斬鉄剣と似た設定の日本刀「焔薙」を使って切りかかってくる。 尚、ここでゲームオーバーになると、上記の厨二病全開の高笑いをする。 ラスボス直前ながら、敵としての強さ(厄介さ)は後に控えるラスボス並である。 最後には常世の存在をも滅することが出来る『宇理炎』の炎によって滅ぼされ、遺された彼の『焔薙』が以降の須田の武器となる。 更に、終了条件2では円環から抜け出すべく導かれた人々により紡がれた『木る伝』が宿り、堕辰子の首を落として真の止めを刺す力になることに。 リブート版のコミック『SIREN ReBIRTH』では、神代姉妹の従兄弟兼幼馴染(つまり神代家の分家の出身)にあたる人物になっている。 【クリーチャー】 ・屍人(しびと) 村を闊歩する怪物。 元は普通の村人であったが、異界で死亡したり、異界に溢れる「赤い水」を摂取したことで不死の怪物として化した。 プレイヤーを恐怖のどん底に叩き落す敵だが、憎めない一面を見せることもあり、愛されキャラ扱いされることも。 詳しくはリンク先へ。 ・堕辰子(だたつし) 遥か昔、羽生蛇村に堕ちて来たと言われる常世の存在。 眞魚教の言う御主=神とは堕辰子のこと。 伝承では翼を持つ蛇として描かれている。 しかし、実際にはそんな格好いいものではなくモチーフはタツノオトシゴである。(*10) 【用語】 赤い水 異界のそこかしこに見られる謎の赤い液体。 現実世界には存在しないもので、現実世界の水(雨なども含む)は異界ではほとんどこれに置き換わっている。 これをなんらかの形で体内に取り込むと、たとえ致命傷に近い傷であっても治ったり、体力が回復したりする他、 登場人物の大半が異界入りした後に「幻視」を使えるのは、少量でも体内に赤い水を取り込んだ影響とされている(*11)が、摂取量が一定量を超えると屍人化する。 また、取り込んでしまった時点で日本神話における『黄泉戸喫(よもつへぐい)』の原理により、現実世界に帰ることが叶わなくなる。 その正体は堕辰子の血であり、劇中に登場する屍人がみな目から血涙を流しているのは、赤い水の代わりに自身の血液を排出しているためである。 また、異界の羽生蛇村の周囲にある『赤い海』は全てこの赤い水であり、屍人は『海送り・海還り』を繰り返した後、これと一体化すると言われる。 海送り/海還り 屍人と化した人間が日に四度、村に響き渡るサイレンに誘われて『赤い海』に向かい、そしてさらに異形化が進んで帰ってくること。 ゲーム中のムービーでその様子を見ることができる。尚、サイレンのように聞こえる音は堕辰子の叫び声。 上記の通り『赤い海』とは堕辰子の血であり、屍人は最終的にはこれと一体化するのであるが、一度の『海送り』で一体化することはまずなく、 たいていはまだ一体化する段階ではないとして、異形化が進んだ上で村に帰ってくることになる。 ストーリーが進むにつれて異形化が進んだ屍人が増えるのもこれによるもの。 現実世界の村でもおそらくこれを基にしたと思われる民俗行事(当然屍人になったりはしない)が伝わっているとか。 神代の呪い 神代の血に掛けられた呪い。 作中では神代に属する美耶子・亜矢子の他、須田が美耶子の血を取り込むことでこの呪いを受けている。 神代家の者(直系に限る)は先祖が犯したとある罪の影響で、「神=堕辰子」に近付くことを拒絶される呪いを受けている。 これにより赤い水の影響を受けず、屍人にもならない他、神代家に生まれる子供は例外なく女の子となる。 尚、入り婿である淳や美耶子の父親などは元々外部の人間なので呪いを受けていない。 本来一度発症すると止めることができない屍人化も、神代の血(呪い)を取り込むことで進行が食い止められる。 そのため美耶子は須田の屍人化を防ぐべく血を与えた。 + 以下ネタバレ注意 大本になった呪いは、神代の先祖である八尾に掛けられた不老不死の呪い。 その子孫である神代家直系の女性もその影響で不死ではあるのだが、呪いを受けた本人ではないためか呪いの効力も不完全であり、 不死なのはその精神だけなので、身体が老い、朽ちても精神のみが永遠に現世に囚われ続けることになる。 なお、肉体の方も、腐るでもなく完全に消滅させられない限りは朽ちたような状態で残るので、想像だに出来ない苦しみを味わわされる。 外伝小説『羽生蛇村異聞』の二章にて、先代の神代美耶子が神代家の屋敷の地下道で、 苦しげなうめき声をあげながら這いずる異形の存在を(視界ジャックで)目撃し、恐怖感に駆られて絶叫しているが、 その正体は神代家の直系で、かつ、『神の花嫁』に選ばれなかった者たちの成れの果てである。 亜矢子はそれらの事実を一切知らずに異界に巻き込まれ、何も知らないままに八尾に焼き殺される末路を迎えるわけであるが、 徹頭徹尾蚊帳の外だったとはいえ、歴代の神代家の人間のように生き地獄に堕とされることなく死ねたのはむしろ幸運だったのかもしれない。 【余談】 羽生蛇村のモデルは埼玉県の廃村。 廃墟、心霊スポット巡りブームの中で『SIREN』のモデルになった場所として人気になっている。 ストーリーやシステムで某静岡の一作目に似ている部分があるのは、プロデューサーと脚本が同じ人だから。 CMが怖すぎると抗議され放送中止になっているが、たった7件なので宣伝戦略ではないかと思われる。 割と多くのプレイ動画が動画投稿サイトに投稿されており、解説プレイや攻略プレイと様々なものが上がっているため、 プレイしたけど攻略できない、怖すぎて自分じゃプレイできる気がしないがストーリーは知りたい、というような方は一度探してみるのもいいかもしれない。 2013年8月にはツイッターにて当時のスタッフや出演者がつぶやく10周年イベントが行われた。 収録風景やラフスケッチなど秘蔵の写真もアップされているので、気になった方は「SIREN2013」でググっていただきたい。 2014年には「SIREN -赤イ海ノ呼ビ声-」のタイトルで漫画化。 コミカライズ版として原作に忠実な形で進行していたが、掲載紙の休刊と作者の体調不良が重なり途中で連載休止に。 公式サイトから再開を断念する告知が行われる有様となった。 コミカライズ版と入れ替わる形でweb漫画サイト「Z」の新作漫画として連載されたリブート版に関しては『SIREN ReBIRTH』を参照。 + どうあがいても(もう少し詳しい)ネタバレ 1300年程も前、後の羽生蛇村となる村を大飢饉が襲った。 村人達は雨乞いを行うも効果は無かった……と思われていたが、それから一月程の後、 流星と共に空から奇怪な形をした岩(後に眞魚岩=別名「天降りの神石」と呼ばれることになる隕石)と、 大きな魚のような姿をした常世の存在、堕辰子の幼体が落ちてきた。 当時村は、飢饉による飢餓で壊滅状態にあり、それでも村に残っていた村人たちの内、 数人の村人が飢えに耐えきれずに(大きな魚にも見える幼体の)堕辰子に群がり、その身を食べてしまった。 “神”(人間より上位に位置する常世の存在)である堕辰子の肉を食らうという禁忌を犯した村人たちに“呪い”が掛けられ、 その身を貪られた堕辰子がサイレンのように鳴り響く断末魔の叫び声を上げた瞬間、 たちまち堕辰子の肉を口にしていた村人たちは一人の女を残して死んでしまい、それ以外の村人達も程なくして飢饉で死に絶えた。 この時に堕辰子の肉を口にしながらもただ一人生き残った女というのが、 当時妊娠しており、生まれてくる子のためにもと堕辰子の身を口にした八尾比沙子であった。 しかし、これは唯一“呪い”をかけられず、許されたから生き残ったなどということではもちろんなく、 生きてはいたものの彼女も“呪い”をかけられており、それは、死した魂の行きつく先でもある常世へと渡ることを拒まれる…、 すなわち、死の安らぎを与えられず、永遠に現世を彷徨う“不老不死の呪い”であった。 ちなみに、何故彼女だけこのような呪いを受けたのかは定かではなく、一説には妊娠していたためとも。 八尾はその“呪い”によって永く現世を彷徨ううち、その原因が自分の腹の中の子、 そして、更にその子孫にも自らが口にしてしまった堕辰子の血肉……、つまりは『実』が引き継がれているからではないかと思い至り、 それを返していけばいずれ“呪い”が解けるのではないかと思うようになる。 そして、呪いによって必ず姉妹で生まれてくる自らの家系に連なる子孫の内、 姉には次の子を成させ、妹の方は堕辰子への生贄、つまりは「神の花嫁」として捧げるようになった。 いずれ堕辰子に全ての『実』を返し、自身に掛けられた“呪い”を解いてもらう。 これこそが、羽生蛇村で行われている儀式の原点であり、八尾の目指す目標である。 儀式の中心となる神代家とは、即ち八尾の直系となる家系のことであり、この家に生まれた女(*12)は、 “呪い”をかけられた本人ではなく、あくまでその子孫という関係からか、八尾と比べると不完全な“呪い”を生まれながらにかけられており、 いうなれば“不死の呪い”とでもいうべきその“呪い”によって、肉体がいずれ朽ちても精神だけが永遠に現世に留まることになる。 また、生まれた姉妹の内、妹は必ず「美耶子」と名付けられ、代々、御印=初潮が来ると、 呪いの主(と八尾が思い込んでいる)にして、八尾が復活させようとしている神である堕辰子に、「神の花嫁」として捧げられるという運命を背負わされることになったのである。 また、八尾の属していた村は上記の通りに八尾を残して飢饉と呪いにより滅びているのだが、 生き残った八尾から“呪い”を受けながらも血族が広がっていく中で、その血族が近隣の村々の人間たちと混ざり合い、 数を増やしていって新たなる共同体となったのが現在の羽生蛇村である。 このため、直系である神代のみならず、実は、この村に生まれた人間は全員が八尾の血縁者であり、 直系である神代のような“呪い”までは受けていないものの、少なからず羽生蛇村に生まれた人間は勿論、村そのものが呪われている=因果率が狂ったような状態になっている。 “神”を食べる禁忌を侵して以来、羽生蛇村の立地自体が現世と異界の狭間に存在しているような状態となっており、 儀式の失敗により堕辰子が自身の血と肉で染まった村の一部を異界に持っていってしまうのもこのためである。 羽生蛇村では、独自の信仰として眞魚教が根付いている訳だが、これも上記の通り一族の祖にして、 呪いを受けた張本人である八尾の願いというか妄想に基づき生まれた信仰である。 そして、村人達がそれを疑いもせずに受け入れているのも、呪い=因果率が狂わされているせいだという。 常世に近い異界の住人である屍人や、村人の大半がずっと歳をとらない八尾に一切疑問を持たないのも、呪いによるものとされており、 一部の者を除き、ほとんどの村人は八尾がずっと若々しい姿であることにもし疑問を抱いても、頭がぼうっとし、すぐに疑問そのものを忘れてしまうという。 ……そして、ゲーム本編より27年前の1976年。 当時の(ゲーム本編視点では先代の)美耶子は、女中で母親替わりの「澄子」に促される形で、 儀式を拒絶して宇理炎を持たされた上、密かに村から逃がされようとしていた。 更に、同じ頃に新たに儀式が行われるとの報せを聞いた志村晃の息子で、生まれついて呪いの影響が弱く(=因果率が狂った影響を受けておらず)、 以前より八尾の存在を疑っていた晃一(*13)は、偶然にも儀式の失敗を企んでご神体である堕辰子の首を持ち出していた。 後のゲーム本編の主人公達のように、彼にも紡がれた因果の導きがあったのかもしれない。 その後、澄子の導きで神代家地下の秘密の通路を抜け出し不入谷教会へと到着した先代の美耶子は、 ここで図らずも堕辰子の首を盗み出してきた晃一と出くわすことになる。 こうして、実である美耶子と、現世に残されている自らの肉体の一部である首を欠いたことにより、 常世より呼び出された堕辰子は完全な儀式の遂行に失敗。 その替わりとして、現世から常世に還る際に羽生蛇村そのものを異界に飲み込んでしまったのである。 これは、本来は『実』である美耶子を吸収して常世に還るのが正常な儀式の手順であるのだが、その『実』が得られなかった上、 更に実体の方の首まで欠けていたことから色々と不十分だった結果、替わりとして同じく自分の血肉を含んでいる羽生蛇村自体を持ち帰ってしまった…ということらしい。 この時の八尾は、永く生きるうちに自身の素性を忘れており、神代家の女中として働き先代の美耶子の世話をしていた。 つまり、上述の先代の美耶子の世話をしていた「澄子」として暮らしていたのだが、儀式の失敗によるショックで、本来の自分とその目的を思い出した。 ちなみに、どうして八尾に『澄子』の人格が生まれたのかも不明。 八尾の中にも長年に渡り達成されない儀式の完遂や、自らの子孫を生贄とすることへの疑問が育っていたのかもしれない。 いずれにせよ、この結果と異界化のショックを受けて「澄子」の人格に替わって、儀式を遂行することのみを目的とする八尾本来の冷徹な人格が表層化したという。 その後、先代の美耶子と行動していた晃一は、混乱の中での逃亡途中に傷を負ってしまったのか屍人化の兆候が表れ、 晃一は自らの身体の異常に気付くと、屍人…つまり化け物にならず、人間のままであり続けたいと願い、 先代の美耶子に頼み、自らの身体を拘束の上に杭を打ち込んで「封印」された。 自分を助けてくれたパートナーを失い、ショックを受けていた先代の美耶子も、 「澄子」を装って近付いてきた八尾の素性に気付くことが出来ずに敢え無く囚われてしまい、 目隠し・拘束の上で宮田医院の地下に幽閉される末路を迎え、ある意味でマッチポンプ的な逃亡劇は失敗に終わったのであった。 なお、先代の美耶子が何故か殺されずに幽閉されたのかについては、彼女を溺愛する「澄子」の人格の影響もあったという。 やがて、儀式が失敗し、村に大きな被害をもたらした張本人が先代の美耶子と志村晃一だと知れ渡ると、 生き残った人々は二人への憎悪から「駆け落ちに失敗した」と噂されることとなったが、真相はこういった経緯だったのである。 この時に異界化に巻き込まれた羽生蛇村=現実世界では土砂崩れが起こったことにされ、 31人が土砂に呑み込まれ、2人が死んだ大災害と伝わることとなった。 登場人物の一人、竹内多聞はこの災害に家族で巻き込まれ、両親を喪ってただ一人、現実世界に留まることとなってしまった。 後に牧野慶、宮田司郎となる双子も異界に巻き込まれつつ生還したが、父親は即死。 母親も、様子を見に来た見に来た牧野の父と宮田の母(元々は兄妹)に子供達を託して力尽きた。 双子はそれぞれ、後継者がいなかった牧野家と、後継者であった本来の『司郎』が異変で死亡してしまった宮田家に引き取られることになった。 二人があそこまで違う性格の持ち主となったのかはその家庭環境に問題があり、 牧野は儀式の失敗に関する責任感に押しつぶされていく養父を見続けていたことで八尾に縋るへタレとなり、 宮田は本来の『司郎』を失ったことで精神の均衡が崩れた養母に歪んだ愛情を注がれ、 宮田家の後ろ暗い事情を嫌というほど知りながら育ったため、どこか感情が欠落した人間になったのである。 それから27年後。 御印が出たことで本編に登場する美耶子が「神の花嫁」にされることとなったが、 (幽閉されたままで死ぬことも出来ない先代の美弥子の働きもあり)儀式を拒絶した美耶子は、ご神体である堕辰子の頭部を持ち出して破壊し、この時点で儀式は失敗。 こうして、またしても羽生蛇村は異界に飲み込まれてしまう。 27年前と同じく、儀式の失敗=堕辰子が異界に還る替わりに村の一部を異界に持ち去るということなので、 こうして異界に取り込まれた羽生蛇村が、27年前に取り込まれた羽生蛇村と混ざり合った異様な世界となったのが、ゲーム中の異界化した羽生蛇村である。 それぞれ異なる時代の羽生蛇村の一部一部を、レイヤーを重ねるように組み合わせているようなものとすればイメージしやすいだろうか。 そして、エンディングの通り、今回も現実世界では羽生蛇村は大規模な土砂災害に呑み込まれたとして認識されている(*14)。 須田は美耶子と出会ってから彼女を村の外に連れ出すべく奔走するが、傷口から体内に入った赤い水によって屍人化が進行していく。 そんな須田を見かねた美耶子は、唯一屍人化を食い止められる神代の血、つまりは自分の血を須田に分け与えることで屍人化を食い止めるが、 これにより、須田も神代の呪いを受け継ぐことになってしまった。 しかし、須田は今回も本来の人格を取り戻した八尾に美耶子を攫われ、自分も大怪我をしてしまう。 そんな彼を救ったのが、偶然彼を見つけ、治療した宮田であった。 宮田は屍人と化した恩田美奈、そして彼女と意識が同調してしまい、自ら絞殺して屍人としてしまった恩田理沙を撃退しつつ村中を走り回っていたが、 その中で病院の地下に拘束されていた先代美耶子と邂逅。 ミイラと化しながらも神代の呪いで魂が現世に残っていた彼女から『宇理炎』と呼ばれる神の武器を受け取ると共に、 八尾のたくらみを阻もうとする彼女の意思に影響され、その通りに活動し始めていた。 須田(と偶然彼の近くで倒れていた安野)の救助もその一環であり、 宮田は意識が回復した須田に二つあった『宇理炎』のうち一つを渡し、「君の役目だ」と告げた後、宮田はどこかへ去っていった。 須田はその後、儀式を行おうとする八尾の元へ辿り着くが、後一歩及ばず、 美耶子は堕辰子への生贄とされ、その肉体は現世から消滅してしまう。 そして堕辰子は復活するが、以前に須田に血を分け与えていたことで美耶子の『実』としての完全性が失われてしまっていたため、堕辰子は不完全な状態で復活。 その上、突如儀式を行っていた「屍人の巣」の天井部分が爆破されたことで堕辰子は苦手な直射日光を浴び、焼け爛れて弱体化してしまった。 これは須田たちと別れた後、牧野と思いの丈をぶつけ合った後に彼を殺害し「求導師」となった宮田がダムを破壊したことで、 「屍人の巣」の屋根が倒壊したことによるもの。 そして宮田は、水が抜けたダムの底で蠢く、半屍人となった村人たちを見つける。 彼らは自分たちが半屍人となった際、未だ健常な他の村人に自分たちが危害を加えぬよう、自らダムの水底に身を沈め、ずっと苦しみ続けていたのだ。 永い間生き続け、苦しみ続けてきた彼らを哀れんだ宮田は、命を犠牲にして『宇理炎』を使用。 屍人をも灼き尽くすといわれる煉獄の炎を発生させ、次々にそこに飛び込んで死という安息を得る彼らを見ながら、宮田は『宇理炎』を使った代償で衰弱していく。 朦朧とする意識の中、自分を呼ぶ恩田姉妹の幻影を見た宮田は、 生前ついぞ見せなかった安堵した微笑を浮かべながら、自らも煉獄の炎の中へ消えていった。 一方一連の出来事で意識を失った須田は、肉体を失いながらも彼の傍に寄り添い続ける美耶子と夢の中で話す。 そして須田は、美耶子と「あいつら(屍人や堕辰子等)を全部消す」という約束を交わした。 意識を取り戻した須田は、美耶子の導きで八尾や堕辰子が逃げ込んだ『常世』の世界の一つである『いんふぇるの』へと乗り込む。 本来自分に連なる人間や常世の存在しか入って来れない『いんふぇるの』に入ってきた須田を見た八尾は、 彼こそが『実』を盗み、復活を不完全なものにさせた元凶と理解して憎悪を向ける。 美耶子との約束を守るべく、堕辰子らに立ち向かう須田に、もう一つの『神の力』が味方する。 それは、須田以外にも春海を救おうと命を懸けた高遠らが解放した『木る伝』であった。 一方の八尾も、「もう、待つのはいや」と叫ぶや、堕辰子に自らの『実』を捧げ、彼の存在を完全復活させた。 やがて始まった最後の戦い。 須田は神代の呪いを引き受けたことで得た不老不死の命を用いて無限に使える『宇理炎』、 堕辰子の前に戦った屍人と化した神代淳から奪った刀『焔薙』とそれに宿った『木る伝』の力、 ……そして、肉体が消滅して魂だけの存在となってなお、須田の傍に寄り添う美耶子の力により、ついには堕辰子を打ち破る。 全ての元凶であった八尾も、まるで白髪の老婆のような姿になった後、 切り落とされた堕辰子の首を抱えたまま、崩壊していく『いんふぇるの』に発生した奈落の底に落ちていった。 しかし、既に常世の存在となっていた須田、そして彼の血を様々な形で体内に取り込んでいた竹内、安野、牧野は、異界から現世に戻ることはできなくなっていた。 唯一赤い水などを摂取せず逃げ回っていた春海も、名越校長の屍人に追い詰められていたが、 屍人と化してなお春海を思い続けていた高遠が校長を道連れに奈落に落ちて行ったことで窮地を脱する。 そして、友達であった美耶子に導かれた須田の手によって、春海は「どうあがいても絶望」な異界から唯一、現世に帰還することが出来たのであった。 その後、須田は美耶子との約束を守るべく、羽生蛇村に残る屍人を殲滅していった。 実はこの須田の行為こそ、村に訪れる前の須田が興味を持っていた『羽生蛇村三十三人殺し』の噂の元ネタであり、 時空がねじれている常世で虐殺している須田の姿をたまたまOP時点より過去の時代の人間が見てしまい、昔の噂となっていたのだ。 (※つまり須田は、自分で自分を呼び寄せたことになる。この辺りも、この作品が『時間ループもの』であることを強く印象付ける設定といえるだろう) なお、竹内と安野もそのまま異界に残されたとされている。 唯一宮田に殺された牧野だけは、人間としての原形を留めぬ『肉塊』として蘇るという謎めいた末路を辿った。 そして八尾は、切り落とされた堕辰子の首を抱えて奈落に落ちた影響で、その首を必要とする世界に首を届ける「運び屋」のような存在になった。 実はこの八尾こそが、美耶子にご神体である堕辰子の首を壊されて儀式が出来なくなった本編中のかつての八尾に首を届けた張本人でもあった。 八尾自身も、羽生蛇村の『無限ループ』の要因となったのである。 …なお、八尾は『実』を捧げることが“呪い”を解く方法と思い込んでいるが、本当に解けるのかは不明である。 「マニアックス」によれば、堕辰子の肉を食べた者達に発動した呪いは『常世の存在を下位の存在が食べる』という禁忌を犯したことに対して、 堕辰子当人ではなく、堕辰子よりも上位の存在が八尾にかけた呪いとされており、 堕辰子がたとえ許したとしても、呪いをかけた大本の存在が八尾を許すとは限らず、そもそも呪いが解けるのかどうか自体不明確である。 八尾は、「絶対に許されない」という絶望に気付かないまま、自分の子孫を生贄に捧げ続けていた可能性もある。 あるいはそれが、本当の意味で八尾にかけられた呪いなのかも知れない…。(*15) ~劇中に出てくる羽生蛇蕎麦の作り方~ 多めの沸騰したお湯で麺を3分間ゆでる。 ↓ 麺をざるにあげ、冷水でよくそそぐ。 ↓ 肉水、酢、唐辛子、砂糖で作ったスープに麺を入れ苺ジャムを乗せて完成。 お好みで季節の果物を加えても美味です。 ↓ ( ゚д゚)ドウアガイテモゼツボー 追記・修正は絶望してからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 実写映画は、ひぐらしみたいなカンジだったな。 -- 名無しさん (2013-09-06 12 46 19) 淳に手こずってた頃が懐かしい。個人的には蛇ノ首谷の休憩所に居る2匹の犬屍人が最大の強敵だった。 -- 名無しさん (2013-10-07 17 29 07) ↑↑ネットで公開されてたという初期の企画の予告篇を見たが、原作の雰囲気に近かった。 -- 名無しさん (2013-10-23 02 03 03) 羽生蛇蕎麦うまい? -- 名無しさん (2014-03-02 11 43 09) 漫画版が出るようなのですげえ期待してる -- 名無しさん (2014-04-19 16 54 10) ここに来ての唐突なコミカライズは新プロジェクト開始への布石か? -- 名無しさん (2014-04-19 17 49 17) 糞ガキが書いたのか? -- 名無しさん (2015-04-21 09 41 08) スパナの存在に気付かずにゴール付近まで来て氏んだけど、チェックポイントから再開したら何故かスパナ所持しててやっとその存在に気付いた -- 名無しさん (2015-12-19 06 50 14) ここでは他の屍人の説明はないのか -- 名無しさん (2015-12-19 06 56 48) 設定面において「ヒントはやるから自分で考えてくれ」みたいな突き放したスタンスを取ってるゲーム。漫然とプレイしていると疑問だらけになりネットや資料を見てやっと理解したという人も少なくなかったのでは -- 名無しさん (2016-09-19 17 42 38) 今更角川文庫版『火の鳥』第3巻を拝見して気付きましたが、 ひょっとして『SIREN』って『火の鳥 異形編』のオマージュなのでしょうか……? -- 名無しさん (2017-06-08 20 19 43) ↑元ネタが同じ『八百比丘尼伝説』故に偶然似たのでは?オマージュ元の一つという可能性もありますが -- 名無しさん (2017-07-16 22 59 50) プレイ動画観るのすすめるのどうなの -- 名無しさん (2017-08-02 05 11 44) 登場キャラのアクション性が強くなったら、ラストオブアスみたいなゲームになりそう -- 名無しさん (2017-11-15 17 24 27) ↑2 あくまで「買ったけど進められない人」がプレイ動画みるのはいいんじゃないの? ちゃんと金出してソフト買ってれば。 -- 名無しさん (2018-01-05 15 45 40) 今年とTwitterでSIREN本編の物語の鍵となる出来事が起こった日時にちなんでファンが一斉に記念ファンアートを投稿する記念祭になってたりとか今なお熱烈なファン達による根強い人気のある作品だよね…… -- 名無しさん (2018-09-28 22 04 59) ネタバレの中身が割と間違ってるなぁ -- 名無しさん (2020-03-10 14 10 26) ↑だったらせめて間違ってる内容を具体的に指摘しろよ -- 名無しさん (2020-08-10 14 07 54) ネタバレ読んでみたけど、内容というか文章がおかしいところが見受けられるな。最初の方の節で行くと、「たった三人の村人だけは飢えに耐え切れずに、堕辰子に群がり、これを食べてしまう。」とか何かいつの間に村丸ごと全滅していたりとか。 -- 名無しさん (2021-02-11 22 34 57) 原作ゲーム『SIREN』と、リブート版に当たる漫画作品『SIREN ReBIRTH』との相違点を特集した記事として、『SIREN ReBIRTH』の項目(記事)を新規作成してくれることを強く望みます。 -- 名無しさん (2021-12-13 03 13 41) 登場人物の部分、可能な範囲で演者さんの名前追加したいなぁ。特に八尾さん役の人とか情報なさすぎてむずいけど・・・。 -- 名無しさん (2023-04-20 11 40 48) 美耶子の「(導きに従い)自らそれを拒絶し・・・」とあるけど美耶子が誰かに導かれていたっていう描写とか説明あったっけ? -- 名無し (2023-05-03 08 52 47) ↑×3 本作とは無関係だけど、海外で『SiREN』というタイトルのホラー映画があった。日本では未公開で悪魔の翼を生やした美女クリーチャーが登場する感じ -- 名無しさん (2023-05-19 00 27 25) 当時チビッ子で寝るときはテレビをタイマー付けて寝るくらいにはビビリだったがCMでコレが流れてきたときにゃもう耳塞いで蹲って動く事が出来なかった -- 名無しさん (2024-02-29 13 44 25) 名前 コメント