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ファジカルファイター 【ふぁじかるふぁいたー】 ジャンル シューティング 対応機種 ファミリーコンピュータ 発売元 シグマ商事 開発元 メイクソフトウェア 発売日 1991年5月17日 定価 6,200円(税別) 判定 なし ポイント RPG要素のあるSTGファジー理論は失敗 概要 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 概要 タイトル通りファジィ理論(*1)を織り込んだシューティングゲーム。 シグマ商事のRPGというと『摩訶摩訶』があまりにも有名だが本作にもカオス要素が少々。 RPG要素のあるシューティングゲームとしても知られている。 特徴 世界観 舞台は平和な惑星FUNNY(FUNNYというのは実際の表記。カタカナではなくアルファベット表記は日本のゲームでは珍しい)。 ディメンジョンストーンが奪われたせいで空間がおかしくなり、混乱が起こる。 主人公マルクは木こりの息子であり、王様からファジカルファイターを授かりディメンジョンストーンを探し世界を救うべく旅に出る。 パラメーターはRPGらしく、HP、MPである。通貨は勿論GOLD。 ゲーム内容 城と街パート 初回は200Gとパワーウイングが支給される。 城下町ではGOLDで買い物が出来る。 シューティングパート 一般的な横スクロールシューティングとなっており、最後にはボスが待ち構える。 敵を倒すとスコアではなくGOLDが加算。FAILEDするとGOLD半減。 パワーウイングを使えば撤退出来る。 パスワードは4桁の数字で再開。 評価点 豊富なステージが用意されており、BGMに合わせてスクロールが緩急自在という演出もある。 グラフィック関連 タイトル画面のデザインが芸術的なレベル。そして序盤とエンディングのみだが一枚絵が多数用意、切り替わる際はフェードする。 メニューを開いた際は自機が大きく表示される。 顔グラフィックは、王様等のメインキャラは勿論、店の人のようなサブキャラまで用意されている。 敵は反転する際にこっちを見た中割りが用意。地形はクリスタルの輝きなど作り込まれている。 各ステージ毎にマッチしたBGMが用意されている。 宇宙ステージでは、最初は低速からゆったり広大な宇宙を表現、そしてBPMが加速して激しい闘いに入る。 ボス戦BGMは2種類。RPGの戦闘曲に使ってもマッチしている。 ラスボス + ネタバレ注意 大きな風格に巨大な翼など色々動く、戦い方も突進、炎攻撃など多彩かつ強力。 曲も専用のものが用意されている。これまたRPGの戦闘曲としてよく合っている。 会話が無いのが残念であるが、本作のボスとしての威厳は十分保っていると言える。 賛否両論点 城と街について。 広さは1画面と狭い。そしてあるのは施設が3個のみ。最初から最後までこの仕様。 ステージが長い。1ステージあたり道中だけで3分以上かかる。 しかも処理落ちする。 HPMPの向上はアイテムの購入という仕様。本作に経験値という概念はない。 問題点 ファジー機能 ゲームタイトル通り本作の目玉となっており、自機自身がファジカルに思考し敵の攻撃を回避などするというもの。しかし、実際は敵の攻撃を回避出来なかったり自分から敵に触れていったりと全く役にたたないどころか、デメリットの方が多い。 選択した際は画面下にONと表示されるが、OFFにして自分で操作した方が良い。 パスワード 4桁と聞いて引っかかった人もいると思うが、収まらない部分は切り捨てられる。 これを使って再開しても一定のパラメータの状態で再開。結局、再び稼ぎ作業を強いられる事に。 プレーヤーが稼いだGOLD、アイテムなどは記録出来ず曖昧な事に、このあたりも悪い意味でのファジー要素と言える。 これだったら、長くても良いからちゃんとGOLDアイテムが反映されるようにして欲しかったという意見が強い。 ボス関連 ボスのHPがかなり高いのだがHPゲージは表示されない為、いつ終わるとも知れない戦いに神経をすり減らす事になる。(ただしこの仕様自体は当時のゲームとしては珍しいものではない) ボスを撃破した際はポケモンフラッシュほどではないにせよかなり目に悪い。 戦闘後にGOLDが手に入るが、いくらなのか表示されず分かり辛い。 会話も一切なく、Dストーンを奪った理由もはっきりしない。これはシューティングとしては珍しくはないが、RPG要素を含む作品としては物足りない印象もある。 会話は各世界の王様のみ。町の人々とは買い物のみ。 これもボス同様、ただのシューティングなら問題にならないが、RPG要素を含む作品であるが故に物足りなくなってしまう部分と言える。 ワープは以前行った事のあるステージに行けるのだが料金が高く使いづらい。 総評 問題点を見ての通りタイトルにまで冠したファジイ要素は失敗に終わったと言える。 しかしながら、RPG要素については多彩な世界観が精緻に作り込まれており魅力的なところもあるとして一定の評価を得ている。 今も昔も「STGは複雑かつ高難易度で当然」という風潮があるなかで「操作は最低限のシンプルさで、時間をかけて自機強化&装備を整えればSTG初心者でも充分クリア可能」という間口の広い難易度調整をしたことは評価に値するだろう。(ただし、上述のパスワード制が長時間プレイのネックではあるが…… ) 例を挙げると、最強防具「光のシールド」装備ならステージ道中は体当たり主体でも突破できるほど。 また最強武器「クラッシュビーム」は高弾速・広範囲・連射可能かつボス敵すら瞬殺する超威力、という公式チート武器。 もっとも、どちらも値段は他の装備の比ではない程に高額なわけだが……。 だが「ウェーブビーム」や「バックレーザー」のように費用対効果がズバ抜けた武器もいくつかあるので、これらがある意味で救済策となっている。
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バーガータイムデラックス 【ばーがーていむでらっくす】 ジャンル アクション 対応機種 ゲームボーイ 発売・開発元 データイースト 発売日 1991年2月15日 定価 3,300円 プレイ人数 1~2人 配信 バーチャルコンソール 3DS 2011年9月14日 判定 良作 ポイント 画面は小さくても中身は文句なしにデラックスぎこちなかった動きも改善 バーガータイムシリーズ初代 (アプリ版) / スーパー / デラックス / パーティー 概要 世界観 内容(主に初作からの付加要素) 評価点 問題点 総評 その後の展開 余談 概要 1991年2月にデータイーストから発売されたゲームボーイソフトのアクションゲーム。 前作『バーガータイム』は1982年にアーケードで稼働開始、その後ファミリーコンピュータ用ロムカセットとして1985年11月に発売し、1988年9月にはディスクカードソフトとして書換専用で再発売(ロムカセット版はナムコからの発売)。 上記作品と本作の間には1990年にアーケードで稼働された『スーパーバーガータイム』が存在するが、本作はどちらかといえば初作の雰囲気に近い。 世界観 ピーター・ペッパーがコックを務めるハンバーガーショップはハンバーガーが飛び切りおいしくて大人気。 それが面白くない隣のドーナツ屋「ノーテンドーナツ」の主人ドーナッテンはハンバーガー作りを邪魔するべく配下のウインナーやピクルスたちを差し向けてきた。 そんな妨害に屈することなくピーター・ペッパーはハンバーガーを作り続ける。 内容(主に初作からの付加要素) 材料の上を走り抜けることで落として重ねてハンバーガーを作るゲーム性は初作から受け継がれている。 それに様々な要素を肉付けて発展形のような形になっている。 またステージによっては左右がループする作りになっている。 オリジナル版では均一だった材料のサイズが大小の2通りになった。 前作では4隅から敵が出てきたが、本作では扉がありそこから敵が出てくる。 出てきたばかりの敵は点滅しており、その状態では当たり判定がない。 材料に乗せて落とした場合、前作ではしばらく動けなかったが本作では場外でなければそのまますぐ復帰する。 場外まで落とした場合は出現時と同じ「一定時間当たり判定のない点滅状態」となる。 新規アイテムが多数登場(詳細は後述)。 敵もキャラによって動きに個性が付けられた(詳細は後述)。 アイテムだけでなく材料を落とすと新しいハシゴが出てくることもある。 初作はAC・FCとも黒一色だった背景がグラフィックになった。 1エリアあたり4ステージ構成となり、4ステージをクリアーして次のエリアに進む前に、演出用のデモが挟まれる。その後にパスワードが見られる。 『スーパーマリオブラザーズ』とは反対でエリア>ステージという関係になっている。 パスワードは5種類のキャラの絵を4枚組み合わせる構成。 パスワード再開後は残り人数3人、コショウ5回とスタートと同じ条件になる。 アイテムの種類 コショウ 前作から続投で登場。コショウの使用回数が1回増える。 ポテト 敵を全滅させる。 チョコレート 一定時間無敵となり、その状態で体当たりするとコショウをかけた場合と同じ足止め状態となる。 ナゲット 敵がすべてウインナーに変わる。あまり意味がないと思えるがウインナーは最も単調なので誘導がしやすい。 コーヒー 敵のスピードを遅くする。 ピータペッパーの顔 残り人数が1人増える1UP 敵キャラの種類 ウインナー ピーターペッパーに向かってストレートに向かってくる単調型 単調だけに誘導しやすいが、常に最短経路で向かってくるため最も周囲を囲まれた状況に追い込まれやすい側面もある。 ピクルス ハシゴにぶつかると必ず上るか降りるかする。 ゆでたまご(旧・エッグ) ピクルスに似てハシゴを上り下りしたがるが常にそうするとは限らないので動きが読みにくい。 ドーナツ 動きはゆでたまごと同じで読みにくく何よりあんな小さな扉から出てくるのがありえないほど図体がでかい。 でかい分当り判定も広くハシゴを登っている時に落とした材料でも倒せてしまう。 VSモード VSは対戦形式だが直接もみ合いになったりはしない。 最初に何ゲーム勝利で勝ちとなるかの規定数(1~8)と1ゲームで使えるコショウの数(1~9)を決める。 お互いにそれぞれ同じ面をプレイして、先にハンバーガーを完成させた者がそのゲームの勝ちとなる。 その勝ちゲーム数が最初に決めた勝ち数に達したものの勝利となる。ミスは何度しても負けにはならないがタイムロスになる。 お互いに別々の画面でクリアを目指すスタイルだが対戦要素がまったくないわけではなく、敵を乗せて最下段まで落としきった場合その数だけ相手側の同列の材料が上段に上がっていく。材料の上にキャラがいるとキャラもそれに合わせて上段に押し上げられる。 この仕様のため、対象列で材料を一切落としていない状態だったり完全に落とし切った材料しかない場合は発生しない。 相手側の材料状況は列単位で何個残っているかは表示されている。 評価点 GBになりながらも操作性はよりスムーズになった。 オリジナル版では少々ぎこちないところも否めなかっただけに、いくら数年が経過しているとはいえ動きで劣化しがちなGBらしからぬ改善。 特にハシゴの上り下りに至っては、その快適さは段違い。 オリジナル版にあった問題点「敵キャラの個性がない」がバッチリ改善。 規則性の強いウインナーやピクルス、読みにくいエッグ、読みにくい上に図体まででかいドーナツいずれも独特の個性を持っている。 また、一番誘導がしやすいウインナーを最弱として、すべての敵をそれに変える新アイテムの「ナゲット」など、敵キャラに個性のなかった時代ではできないようなアイテムまで生み出している。 敵キャラの攻撃無効状態や、ゲートによる出現位置の明確化。 前者は敵出現時を利用しやすくなったり、後者に関してはいつも四隅だった出現場所が多彩化してステージの特徴づけになった。 上記に加えて、ループ面があったり材料にも大小ができたりで、ゲーム性の幅がより広くなった。 それ以外にも、途中から追加でハシゴが出て新しい道が繋がる構造なども新しい。 アイテムの多彩化。 オリジナル版では「コショウが増える」のみだったが、上述の通り様々な個性を持ったアイテムが新登場。 しかも、その表示される時間も長くなったので、多少はゆとりをもって取りに行ける。 コショウの所持数についても、FC版では9個までしかストックできなかったのだが、それが撤廃されて上限に引っ掛かることがまずなくなり、より扱いやすくなった。 コミカルなステージ間デモ。 ピーターペッパーが、普段は敵キャラであるウインナーやエッグなどと繰り広げるドタバタコントのようなデモは、見ていて和む面白さがある。 また、これによりクリアの達成感や、その目的意識を高めている。 問題点 ハシゴの出現がノーヒント。 この新しいシステム自体は良いのだが、どこに出るかわからなくては実用性に欠ける。 コンティニューの弊害。 パスワードにコショウの回数などは記録されない。 特に最終エリアは、前のエリアなどでストックしておかないと、初期の5回ではカツカツできつい戦いを強いられる。 2Pモードのシステムがバッチリでない残念な点もある。 2P対戦はどちらかといえば、黙々とクリアを目指すスタイルで、相手側を攻撃できる要素はあれども狙って出来ないなど、あまり機能しない。 2Pはむしろ自殺が効果的になることもある。 上記の通り、いくらやられてもちょっとしたタイムロス程度でしかなく、敵をリセットするような効果もあるため実質ペナルティがないに等しい。 このような形の対戦なら、2P時でも最大人数ぐらい設定して、それが全滅したら負けのようなシステムを組み入れても良かったと思われる。 総評 ACやFC版から長い年月を経ているとはいえ、本来アクション系の作品を移植や続編展開すると大幅劣化になりがちなGBにあって、操作性やシステムなど全体的にむしろ反対に良化している点は、良い意味でGBらしくない続編。 ゲーム自体もお手軽に楽しめるバランスやボリュームに仕上がっており、バッチリとは言えないながらもGBの特性を活かしたVSモードなども実装しているなど、ハードとの親和性も良い。 エリアをクリアするとコントのようなドタバタ劇が見られたりといった趣向などにも目が行き届いており、細かい部分に至っても粗になるような部分は少ない。 その後の展開 これまで初代(*1)→スーパー→デラックスと続いてきたが本作が最後となり、この次の続編は出ずに終わった。 データイーストは2003年に倒産したが、その後はハムスター、ジーモードなどから既存作が移植されている。 そのうちのジーモードは発展形として、実に28年越しの新作『バーガータイムパーティー』を2019年10月8日にNintendoSwitch用ソフトとして発売した(ダウンロード専用)。 2023年3月16日より『ゲームボーイ Nintendo Switch Online』にて本作が配信開始。 余談 世界観は上記の通りだが、ドーナツ屋なのにハンバーガーショップに差し向けるのがウインナーやゆで卵、ピクルスというのは、どうにもちぐはぐなイメージが否めない。 ここはまだライバルもハンバーガーショップの方が自然だったかもしれない。
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ドラゴンバスターII 闇の封印 【どらごんばすたーつー やみのふういん】 ジャンル アクション 対応機種 ファミリーコンピュータ 発売元 ナムコ 開発元 トーセ 発売日 1989年4月27日 定価 5,356円(税3%) 判定 シリーズファンから不評 ポイント 視点も武器も前作から変更ひたすら単調なゲームに 概要 システム 問題点 評価点 総評 余談 概要 トップビューのアクションゲーム。サイドビューで剣を振るった前作『ドラゴンバスター』とは完全に別物の内容となっている。 時代設定は前作で活躍したクロービスの時代よりも過去の話。キングドラゴンに盗まれた剣を取り戻すために、主人公カールが弓矢をもって戦いに挑む。 システム 概要にあるようにトップビューアクションゲーム。 各面には全体マップがあり、マップ上には洞窟・廃墟・塔といったダンジョンが点在していて、ステージごとに通り抜けるだけの穴埋め迷宮、矢筒がたくさん落ちている迷宮、アイテムがある迷宮に割り当てられている。それを踏破しつつ、ドラゴンがいる最終ダンジョンを目指す。 マップ上には他に、森・砂漠・柵・湖などといった障害があり、主人公の行く手を阻む。これらを突破するアイテムは、特定のダンジョンをクリアする事で手に入る。 全6面。 ダンジョン内は先が見えない構造になっており、進んで行くことで段々と先が見えて来る。一度通った場所は、全て明らかになっている。 攻撃は弓だけ。矢は壁に当たると跳弾する。 矢の数は有限であり、矢の補充はダンジョン内に落ちているものを拾うという仕組み。 ダンジョンにはモンスターがいるが、姿が見えなくても攻撃してくる。逆にこちら側から攻撃を仕掛けることも可能。 ダンジョンには各種アイテムを落とす、中ボス的存在のルームガーダーがいる。ダンジョンをクリアするキーアイテムもルームガーダーが所持している。近づくと、「バオー、バオー」という警告音(鳴き声?)がするので、その存在を察する事ができる。 各面の最終ダンジョンにはドラゴンがいる。ドラゴンには弱点があり、そこを攻撃することで早く倒せる。 ダンジョンでの行動には時間制限がある。制限時間を超えると、ワイルダーというムカデのモンスターが足元から大量に襲ってくる。 体力は服の色で表現されており、満タン時の青からダメージを受けると緑→黄色→赤の順に変化し、赤のときにダメージを受けると1ミス。 一部のダンジョンに妖精がおり、4匹集めると残機が一つ増える。 セーブ方法はパスワード式だが後述される問題点がある。 問題点 単調なゲーム性。 前作にあった魔法、技はなくなり、攻撃手段が矢を放つのみとなった。おかげで、敵をチマチマと撃っていくだけとなる。 雑魚モンスターは面が進むと変わっていくが、対応方法はほぼ同じ。ルームガーダーに対しても、どんな相手だろうが似たような戦い方となる。 矢は跳弾するが、これが役に立つことはほとんどない。 攻防用のアイテムも、普通の矢以外は「炎の矢」と「盾」の2種類だけ。弾数、効果時間も限られており、正直申し訳程度の意味しかない。 そもそも当時のファンタジー系のモチーフの魅力は剣に集約されていた風潮なのに、主人公に弓などという地味な武器を選んだ時点で自分で自分の首を絞めている。 前作の主人公が剣使いだったのにもかかわらず、わざわざ劣化した弓になっただけでモロにマイナスに見られてしまった。パッケージイラストの主人公も前作同様美少年ながら剣を使わないだけで、そのかっこよさが半減して見られてしまったという非常に勿体ない結果となった。 どうしても弓を持たせたいならばせめて剣も併用するべきだったといえるだろう。これは敢えて王道に逆らうというチャレンジを試みたが結果として実を結ばなかったというべきかもしれない。 各ダンジョンは絵柄や通路の違いはあるが、ギミックがほとんどなく、差が感じられない。 また、ダンジョンは広さに差があり、穴埋め迷宮と矢筒の迷宮はそんなに広くはなく、アイテムが取れる迷宮は広い場合が多い。いずれの迷宮もループ状になっており迷いやすい。 マップの障害も種類は多いが、突破法はどれもキーアイテムをダンジョンから取って来て使うだけなので、実質的には代り映えしない。 こうしたマップギミックは、元々前作のFC版で導入されたもの。本作では種類が増えているが、戦闘面の要素があまりにも減り過ぎた分、相対的に目立ってしまう。 ダンジョンでは基本的にBGMが存在しない。 その名の通り効果音のみである。あえて言うなら、「テコテコテコテコ」という主人公の歩行音がBGM代わりか。 前作ではマップBGMが無い一方、アクションの中心となる各種ダンジョン内でBGMが用意されていたのだが。 ルームガーダーが落とすアイテム「盾(一定時間無敵化)」の効果中のみBGMが流れる。 セーブ後再開すると、面の最初に戻され、せっかく増やした矢、クリアしたダンジョンも、全て初期状態に戻ってしまう。 面のスタート時の状況によっては、矢も手に入りにくくなっていくので、後半でのセーブは難易度がかなり上がってしまう事になる。 逆にセーブしないでいくと、アクションゲームとしてはプレイ時間がかなり掛かることに。 評価点 ダンジョンは先が見えないため、慎重さを要求されるホラーゲーム的な要素がある。ルームガーダーの警告音も、いい効果を出している。 グラフィック面は良好。 敵のアニメーションは細部が凝っている。 面クリアデモは、ファミコンにしては、遠近感を上手く表現した悪くない映像。 総評 とにかく単調なゲーム。山のようにある似たようなダンジョンで、似たような戦いをひたすら繰り返すだけのゲームになってしまっている。セーブをすると難易度が跳ね上がるため、通しで続けざるを得ないという点もこのゲームの単調さを強めている。ホラーゲーム的な要素は悪くはないのだが、強いて言えばそれしかないのではさすがに飽きが来る。 実際ゲームとして破綻している訳ではないのだが、面白いと思える部分も乏しく純粋につまらないゲームである。これでは「名作の続編を冠するには値しない」と言われても無理はないだろう。 余談 2020年6月18日に発売された『NAMCO MUSEUM ARCHIVES Vol.2(*1)』にて、本作が収録。海外圏では初のリリースとなっている。
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9-in-1 アーケードコレクション 【ないんいんわん あーけーどこれくしょん】 ジャンル アーケード(オムニバス) 対応機種 ニンテンドー3DS メディア ダウンロード専売 発売元 テヨンジャパン 開発元 Gamelion 配信開始日 2014年3月26日 定価 150円 プレイ人数 1人 セーブデータ 1箇所・オートセーブ方式 レーティング CERO A(全年齢対象) 備考 2021年5月26日に配信終了 判定 なし ポイント レトロアーケード風オムニバスゲーム集9タイトルのゲームを収録遊べなくはないがかなり微妙な出来 概要 ゲームルール 収録ゲーム レンガブレーカー スペシャルデリバリー 忍者モンキー ボックスロジック もつれたスペース パーフェクトランディング ソーサールーム 悪魔の迷宮 幽霊の籠 評価点 問題点 総評 概要 テヨンジャパン発売のニンテンドー3DSダウンロードソフト。開発はテヨン発売ではお馴染みのGamelionが担当。 レトロ感溢れるアーケードを意識したゲームを9つ収録している。 なお、あくまでも「レトロアーケード風」であり、実在するアーケードゲームとの関係は一切ない。 ゲームルール ここでは9タイトルのゲーム全般に共通するゲームルールの表記を行う。収録ゲームによるルールは下記を参照されたし。 初めから9タイトルのゲームの選択が可能で、特に隠しゲームなどのサプライズはない。 ゲーム中の操作はアナログスティックとボタン関連のみ。タッチ操作はメニュー画面などのゲーム本編と直接関係しない場面のみに対応。 クリアの概念のない『幽霊の籠』を除き、全20ステージ構成のループ制となっている。『ボックスロジック』以外はコンティニューやステージセレクトは行えない。 ほとんどのゲームはライフや残機のストックが尽きるとゲームオーバー。『ボックスロジック』『幽霊の籠』のみゲームオーバー条件が異なる。 ゲームオーバー後はそれまでに獲得したスコアなどが表示され、ハイスコアは各ゲーム毎に記録される。なお、ネームエントリーには対応していない。 収録ゲーム レンガブレーカー ジャンルは固定画面によるブロック崩しゲーム。特に表記する事が見当たらないスタンダードなブロック崩しである。 ゲームルール アナログスティック等でパドルの左右移動。Aボタンでボールの発射もしくは特定アイテム取得時のショット発射。 画面内にあるブロックをすべて破壊するとステージクリア。一部のブロックを破壊するとアイテムが出現する場合がある。 残機制でボールを画面下に落とすとミス。ミス後はブロックがそのままの状態で再開される。 スペシャルデリバリー ジャンルは強制スクロール式横視線アクション。有名どころでいえば『高橋名人の冒険島』における常時スケボー状態で操作をする感覚となる。 ゲームルール アナログスティック等で自機の左右移動兼スクルールスピード調整。AかXボタンでパチンコ攻撃。Bボタンでジャンプ。 ステージ奥にあるゴールに到達すればステージクリア。ステージ内に定期配置されているコインを一定数獲得するとライフ回復。 ライフ制で自機が一部の敵や攻撃に触れるか、落とし穴に落ちるとダメージ。前者はそのままステージ継続だが、後者はステージ最初に戻されてしまう。 忍者モンキー ジャンルは固定画面によるインベーダーライクなシューティング。自機が動けない代わりに攻撃操作範囲が広い特性あり。 ゲームルール アナログスティック等で自機の攻撃方向を前方180度範囲で調整。Aボタン押しっぱなしで手裏剣ショット。 ステージ内にある敵を特定数倒すとステージクリア。時折出現する救急箱を撃つと一定量のライフ回復。 ライフ制で敵の攻撃が画面下にある地面及び自機そのものに触れるとダメージ。 ボックスロジック ジャンルは固定画面による思考系パズルゲーム。『倉庫番』のクローンゲームであり、ルールも大体同じとなる。 ゲームルール アナログスティック等で自機の4方向移動。ブロックの前でスティック操作をすると前方に1マス押し出す。行った操作の巻き戻しやリセットもできる。 ステージ内にあるブロックすべてを指定箇所に押し込むとステージクリア。各ステージはクリアまでの操作回数が表示される。 制限時間以内クリアできないとゲームオーバー。このゲームのみプレイした分のステージセレクトが可能となっている。 もつれたスペース ジャンルは固定画面による縦視線シューティング。『アステロイド』のクローンゲームであり、自機の移動に慣性が働く点も同じ。 ゲームルール アナログスティック等左右で自機の左右旋回で、上で自機前方への移動。Aボタンでショット発射。 ステージ内にある小惑星及びUFOをすべて破壊すればステージクリア。時折アイテムが出現し、取得すると自機のパワーアップなどの効果が起きる。 残機制で自機が小惑星などの触れるとミス。ミス後は小惑星などがそのままの状態での再開となる。 パーフェクトランディング ジャンルは下方向へスクロールする縦視線シューティング。敵が多く出現する割にはショットの弾数制限があり、敵を避ける事に特化した内容となっている。 ゲームルール アナログスティック等で自機の左右移動。Aボタンで自機下側にへのショット発射。 スクロールの奥にある地形へと自機を着地させるとステージクリア。時折アイテムが出現し、取得すると弾数回復などの効果が起きる。 ライフ制で自機が敵に触れるとダメージ。 ソーサールーム ジャンルは若干のスクロールが発生する縦視線のドットイートアクション。自機の動きがヘビのようにうねる。 ゲームルール アナログスティック等で自機の8方向向き調整。自機は常に自動で向き方向に動いてる。また、時間が経過する度に自機後方に当たり判定のある分身が付き続ける。 ステージ内に順次出現する「モジュール」を特定数獲得し、その後に出現する「ゴールドキー」を獲得した後にゴール地点に触れるとステージクリア。 残機制で自機が障害物に触れるか、壁や自身の分身に触れるとミス。前者はそのままステージ継続だが、後者はステージ最初に戻されてしまう。 悪魔の迷宮 ジャンルは固定画面の横視線ドットイートアクション。ステージの密閉感が非常に強く、収録タイトルの中でもステージクリアが短時間で済みやすい。 ゲームルール アナログスティック等で自機の4方向移動。 ステージ内にあるすべての「星アイテム」を獲得すればステージクリア。通常では敵を倒す手段はないが、特定アイテムを獲得すれば体当たりで倒せる。 残機制で自機が敵に触れるとミス。ミス後はステージ最初からのやり直しとなる。 幽霊の籠 ジャンルは落ちものパズル。収録タイトルの中で唯一ステージクリアの概念を持たない耐久戦ゲームとなる。 ゲームルール アナログスティック等で落下ブロックの左右移動及び高速落下。AかBボタンでブロックの90度回転。 落下ブロックは最大で2×2マスの4つ。落下ブロックだけでなく、溜めたブロック周辺から無限に追加ブロックが湧いてくる場面あり。 同色ブロックを縦横4つに並べると消滅。溜めたブロックを落下ブロックの投下位置まで溜めてしまうとゲームオーバー。 評価点 価格の割にボリュームあり 150円という安価販売でありながら、アーケード風のゲームが9タイトルも収録されているのは純粋に凄い。 ゲーム単体のクオリティはともかく、暇潰しとして遊ぶ分には悪くはない内容。オムニバス集としてはステージ数がそこそこあるので、それなりの時間は遊べる。 一部除き各タイトルのステージクリア時間はかなり短期で済む。そのため、攻略が順調であればテンポ良く先に進める小気味良さがある。 グラフィックとBGMのレトロ感はそれなり 各タイトルのグラフィック・BGM周りはレトロ感を演出するためにあえてチープに描かれている。 レトロアーケード風という意味ではそれっぽい外観で味わいあり。キャラの動きのぎこちなさやドットの粗さ、ピコピコサウンドもコンセプト的には適切な表現である。 ただし、本家のレトロアーケードに比べるとグラフィックが3DS相当の小綺麗さで、レトロな再現度という意味では若干の違和感を覚える節もある。 問題点 ゲームバランス上の問題 タイトル全般における操作キャラの当たり判定が大きい。特に『ソーサールーム』と『悪魔の迷宮』における自機の当たり判定は極悪の域。 『悪魔の迷宮』はステージの密閉感が狭く、それでいて敵が執拗に追い回してくるという非道さである。当たり判定の件もありあっけない位にミスしやすい。 『ソーサールーム』は当たり判定の件に加えステージクリアまでの時間が異様に長引きやすく、他のタイトルと比べてもクリアの難易度が飛びぬけて高い。「緩慢な自機の動き」「時間経過で当たり判定の分身が大量発生」「ゴールドキーがなかなか出現しない」「ミスすると大方ステージ最初に戻される」と過酷な厳しさ。 『幽霊の籠』がほぼ運ゲーの領域で、真面目なプレイが馬鹿らしくなってくる。 落下ブロックはもちろんの事、溜めたブロック側にも大量の追加ブロックが発生するので、どう頑張って操作しようがブロックがじわじわと溜まってくる。 おまけにブロックの種類が無駄に多く、落ちゲーの肝である「考えながら落とす」という行動も極めてやりにくい有様である。連鎖消しなど狙える環境ではない。 先述では述べなかったタイトルは比較的まともだが、総合的なゲームバランスはあまりよろしくない。 とはいえ、本元のレトロアーケードのタイトルにおいても、ゲームバランスに多少の粗があるのはそう珍しいものではない。 操作性上の問題 同じシューティングである『忍者モンキー』はオートショットなのに、『もつれたスペース』はなぜか手動ショットである。 各タイトル共に敵の出現率が高くショットを多く撃たないと対処がしきれないのに、なぜ両タイトルをオートショット化しないのかという疑問がある。 一応はシューティングにあたる『パーフェクトランディング』も手動ショットだが、こちらはショットを撃つ機会そのものが少ないのさほどの問題ではない。 『スペシャルデリバリー』のジャンプ操作が暴発しやすく、変なミスを招きやすい。 ボタンの押し方次第でジャンプ回数が複数入力扱いとなるらしい。実際、ボタンを押しっぱなしにすると何度でもジャンプを繰り返す仕様となっている。 『もつれたスペース』の移動慣性や、『ボックスロジック』『悪魔の迷宮』の4方向移動といったゲームの性質上の特有操作もあるが、これらは問題という程ではない。 コンティニュー・ステージセレクトができない いくらレトロアーケード風とはいえ、2010年代のゲームにコンティニューやステージセレクトが搭載されていないのはおかしい。 本作の難易度は全体的に高く、タイトルによっては同じステージにおけるミス連発のゲームオーバーになってもおかしくないものもある。 コンティニュー等は単なる救済処置に留まらず、ミスを繰り返して攻略を覚えていく意味合いもあるため、それを搭載しないのは不親切といわざるを得ない。 唯一のステージセレクト対象である『ボックスロジック』はそもそもアーケード向けのゲーム内容ではない。 完全思考重視のパズルをレトロアーケードとしてチョイスした意義があったのかといわれるとかなり謎。これは元ネタである『倉庫番』においてもいえる事である。 総評 たったの150円で、9タイトルものレトロアーケード風ゲームがプレイできるボリューム感は純粋に評価できる。 しかし、個々のタイトルの出来が芳しくなく、まさに安価相当の出来の微妙さが際立っている。暇潰し感覚のプレイでもない限りはあまりお勧めできるものではない。
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ドギューン!! 【どぎゅーん!!】 ジャンル シューティング 対応機種 アーケード 発売元 タイトー 開発元 東亜プラン 稼動開始日 1992年11月17日 判定 なし ポイント 東亜センス炸裂井上淳哉のデビュー作 東亜プランSTGシリーズ 概要 システム 評価点 問題点 総評 余談 概要 8方向レバー3ボタン使用の縦画面シューティング。 2人同時プレー、途中参加可能。 当作品は東亜プランで唯一3ボタン使用するゲームである。 ストーリーはエイリアンに捕らわれた仲間を救出及びオープニングデモ(*1)で敵に殺害されるカイルの仇打ちを果たすというもの。 全10ステージ永久ループ。 …の筈なのだが、実際には5周目に突入するとバグでゲームが停止してしまう。 システム ボタン1でショットボタン。一部の武器は押しっぱなしである程度連射してくれる。 ボタン2はスピードアップ&ボンバー。特定のアイテムを装着時に使用。 ボタン3は自機後方にキャプチャービームを発射。 2人同時プレーの時にもう片方の自機にこのビームを当てる事で合体、メインショットが強化される。 また、インストにはないが一部の敵を同社の過去作『ゼロウィング』のプリソナービームのように吸い付けてバリア代わりにする事が可能。 敵を吸い付けている間はスコアが自動で加算される。さらに吸い付けている敵は敵の攻撃に一回分だけ耐えてくれる盾となる。 ちなみに敵だけではなくアイテムカプセルも吸付け可能。 道中のカプセルを破壊するとアイテムが出現。 メガショット(青): 正面方向にのみ発射されるショット。スピードアップ装着時はオプションから細いレーザーが出るようになる。スピードアップ装着時は割と万能に使える。 サイコビーム(紫): 大きく弧を描いて敵を追尾する長いビームを発射。威力は高いが連射出来ない為、小さい敵が大挙してくる場面では不利。追尾性能は地上物が優先される。 Vレーザー(緑): 自機先端からVの字の稲妻のようなレーザーを発射。押しっぱなしで発射される。威力が低い為堅い敵は苦手。 ホーミングファイヤー(橙): 屈折しながら敵を追尾する2本のビームを発射。ある程度連射が利くため使い易い。追尾性能は空中の敵が優先される。 スピードアップ: ボタン2を押している間高速で動けるようになり、さらに自機の左右にオプション(弾消し能力有り)が付く。 ボンバー: 1回きりの使い捨てボンバーを装着。威力はかなり高い。 100000点ボーナス: 100000点加算される。 1UP: 自機を1機追加。一度取るとそのゲーム中では二度と出現しない。 ロボット変形: 最終面にのみ出現するアイテム。取ると巨大なロボットに変形し、一定距離まで無敵状態で進める。 スピードアップとボンバーは排他使用でどちらか片方しか装備出来ない。また、スピードアップとボンバーはボタン3を押す事で後方に捨てる事が出来る。 評価点 独創性の高さ。 最終面では前述したロボット変形アイテムを取得し、敵のロボットと殴り合いと、今まで小さな自機で敵の攻撃をかいくぐってきたプレイヤーにとってはとても予想出来ない展開。 無敵状態で敵ロボット軍団を一網打尽にする様はある意味このゲームを象徴する場面と言える。 タイトルにしても擬音をそのままゲームのタイトルにするというのはこの『ドギューン!!』くらいのものだろう。 敵のバリエーションが豊富。 1面から10面に至るまで雑魚、中ボスの使い回しが全くと言って良いほど存在しない。行く先々で全く違う敵が登場するので新鮮味がある。 さらに1面あたりの敵の種類もかなり多い。 細部まで描き込まれたグラフィック。 後期の東亜プランらしい硬派な色使いでありながらも細部まで描き込まれており、非常に美麗。 地上敵を倒すと残骸から炎が燃え上がるのだが、時間が経つと炎の燃え上がりが弱くなっていくという凝った描写もある。この描写は、過去に同社が制作した「大旋風」にも見られる。 東亜節全開のサウンド。 『達人王』の基板から音源も新しくなった(*2)が、それらを駆使して奏でられる重厚なBGMはどれもカッコよく、ゲームを一層盛り上げてくれる。 問題点 難易度が高い。 流石に本作の前に出た『達人王』程の難しさは無いが、後半面になると敵弾がかなり速くなり一般プレイヤーではまず避けられない。このゲームは東亜作品では珍しく時間経過で難易度が上昇する(*3)。ノーミスで進んだ場合4面から敵弾が高速で飛ぶようになる。 一応ミスするとランクは下がり多少敵弾も遅くなるが、少し時間が経つとすぐに元の速さに戻ってしまう。 そしてこのゲームで難易度を落とす方法は「ミス」のみ。1UPやスコアエクステンド(デフォルト設定では20万点の1回のみ)に限りがあるにも拘らず、である。(*4) 残機が増えにくく難易度が上がりやすいのもプレイヤーを選ぶ要因になってしまったように思える。 ボタン3のキャプチャービームがあまり生かしきれていない。 2人プレーならともかく、1人プレーだと敵を吸い付けて気休めの点稼ぎをする、くらいしか使い道がない。おまけにこのゲームは後方から敵が攻めてくる場面はあまり無いので盾としても機能させにくい。 せめて『ゼロウィング』のように自機前方ならもっと生かせたシステムだったかもしれない。 簡単に実行出来てしまう永久パターンがある。 敵をキャプチャーしてボスの安地に入り込む事で永遠にスコアが入り続ける(このゲームはボスが自爆しない)。 この永久パターンのせいでハイスコア集計は早々に打ち切られてしまった。奇をてらって導入した(と思われる)要素が、永久パターンの原因になるというのはなんとも皮肉な話である。 5周目のバグの存在。本作は5周目の1面に突入すると画面が乱れてゲームがストップしてしまう。 総評 本来『達人王』より先に稼働する筈がロケテスト・延期を繰り返した挙げ句あまりプレイヤーへの受けが芳しくなかったという不遇の作品。(*5) 一つのゲームに色々詰め込みすぎたせいで何がしたいのかよくわからないゲームになってしまったように見える。タイトル通り何でもありと言えばそれまでだが…。 しかし最終面での巨大ロボットへの変形や、擬音を使用したゲームタイトル等、他のゲームにはみられない強烈な個性を盛り込んだ東亜プランのチャレンジ精神は賞賛に値する。 余談 現在は高田馬場にあるゲーセン、ミカドが新宿にあったころ、作曲者兼プログラマーの上村建也氏を招いてのトークショーが開かれ、その際に東亜プラン時代で最も思い入れのある作品として本作を挙げている(*6)。また、「ドギューン!!」のタイトルを思いついたのも自分だと述べている。 本作は後に東亜プランのスタッフが立ち上げた会社「CAVE」にて多くのキャラクターデザインを手掛けていたイラストレーター・漫画家の井上淳哉氏のデビュー作として知られている。 本作で氏が担当した部分はOPデモで、デビュー早々後のCAVEシューにも通じる濃いメカニックをデカデカとOPに登場させたのは賞賛に値する。 ちなみに、本作のOPデモを手掛けた理由としては、氏曰く「新人研修の一環」との事。 開発中のバージョンではボンバー装備状態だと1発分の被ダメージを防ぐ、所謂オートボムの効果があった。 本作の5000点ボーナス及びエクステンド時の効果音はバラエティー番組『くりぃむクイズ ミラクル9』に使用されている。 2022年に発売された「アストロシティミニ V」にて初の家庭用移植版がリリースされた。5周目のフリーズバグが修正されているが、永久パターンは修正されていない。
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Ataxx 【あたっくす】 ジャンル パズル 対応機種 アーケード 発売元 カプコン 開発元 Leland Corporation 稼働開始日 1991年 判定 なし ポイント オセロ+囲碁のようなルールのまったく新しいパズルボリュームに乏しいキャラはなぜか洋ゲー風のモンスター 概要 システム 問題点 賛否両論点 評価点 総評 概要 オセロと囲碁を組み合わせたようなルールのまったく新しいパズルゲーム。 後に様々なアプリに移植されたり、フリーウェアで模造品が出たりしている。 システム 対戦ゲーム。7×7マスの板の上で、四隅に初期配置された赤と青のゲル状の球体を交代で操作していく。 球体は8方向隣接するマスに自分と同色の球体を分裂させる事ができる。 球体は8方向隣接するマスに別の色の球体があると、その球体を自分の色に染める特性がある。 8方向計算2マス(最大で右2マス下2マスの斜めと言う意味)へ移動する事ができる。隣接する球体を染める特性はあるが、分裂はしない。 板には球体を置く事ができないスペースがいくつか存在する。 板が全て球体で埋まるか、どちらか片方の球体が無くなればゲーム終了。最終的に色の多い球体を操作していたプレイヤーが勝利する。 問題点 難易度が高い。 一つのミスで最大8マス奪われ、かつその8マスも隣接するスペースが開いていないと奪還する事ができない。 オセロや囲碁よりも一つのミスで一つのミスで一気に戦況が傾いてしまい、フォローが効き難い。 賛否両論点 なぜか登場キャラクターは洋ゲー的なおどろおどろしくグロテスクなモンスター。 しかし、モンスターグラフィック自体は大変できが良い。 また、状況変化に応じてころころと表情を変えていくようにも作られている。 優位に立ったときに浮かべる笑みは薄気味悪く恐ろしい。 BGMは心臓の鼓動のようなリズムの一曲のみでバリエーションに乏しい。 しかし、この怪しいゲームの世界観を彩るにはうってつけのBGMと言える。 評価点 理解してしまえばルール自体は単純明快。 総評 アナログでも再現できるものの、処理に大変手間がかかるため、ある意味ビデオゲームに適したボードパズルゲームといえるルールの、全く新しいパズルゲーム。 その目新しいルールは良いのだが、それ以外取りとめて何かを収録しているわけではないため、ボリュームが皆無の上、プレイヤーが任意で難易度を調整するシステムすら無い。 もっとも、その恐ろしい絵面で「難易度を調整できます」と親切に説明されても、「こんなパズルも遊べます」と選択できても拍子抜けである。 本作はこの致命的なボリューム不足込みで成り立っている、「完成度の高いパズルゲーム」となっている。
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RAMBO 【らんぼー】 ジャンル ガンシューティング 対応機種 アーケード(LINDBERGH) 発売・開発元 セガ 発売日 2008年 判定 ゲームバランスが不安定 ポイント 要暗記、なぜか異常に難しい1面ボス 概要 評価点 問題点 総評 概要 本作は、世界的ヒットを記録したシルベスター・スタローン主演の映画『ランボー 怒りの脱出』『ランボー3 怒りのアフガン』(*1)をモチーフとしたガンシューティングゲームである。全5面。 モニターには62インチ型が、コントローラーには、同社『THE HOUSE OF THE DEAD 4』で使用されたサブマシンガン型コントローラーを採用。トリガーは引きっぱなしで弾が自動的に連射され、リロードは銃口を画面外に向けて行う。 今作を象徴するシステムとして、 「怒りゲージ」 が存在する。 「怒りゲージ」は画面左下にあり、敵を素早く倒したり、ダメージを受けると溜まっていく。ダメージ喰らって溜まるゲージな上に名前も同じ怒りゲージ、まるで対戦格闘ゲーム『サムライスピリッツ』シリーズみたいな 銃口左のボタンを押すと怒りが解放され、ゲージがある間、銃の連射速度と威力が上がる。また、ゲージがフルの状態で怒りを解放すると、いかなる攻撃も受け付けず、弾も自動的にリロードとなる効果が追加される「無敵のランボー」となる。 評価点 映画をモチーフにしただけあって、ゲーム中には映画の名シーンを再現した場面が沢山出てくる。 ボンバーアローで武装ヘリを一撃で撃ち落とす、武装ヘリで敵の基地を木端微塵にするシーンは多くの人の記憶に新しいだろう。 ステージ間には映画からの実写取り込みがそのまま使われており、ステージ中の美麗なCGとあいまって、次々と現れる敵兵をマシンガンで倒していくランボーの感覚が味わえる。 問題点 敵の攻撃でロケットランチャー等の重火器を喰らったり、4面ボスの戦車に踏み潰されると 1撃でライフが2減る。 「ガンシューティングでどんな攻撃も一律でライフが1減るだけなのはおかしい」 という発想に基づいての仕様だが、それにしてもあまりにプレイヤーに厳しい。ライフが2回復するアイテムもあるが、正直焼け石に水。 何故か敵の弱点は同社の『HODシリーズ』などみたいに頭でなく、手に持っている武器。 そこに気づかないと後半面は敵を捌ききれないかもしれない(*2)。 全体的な難易度はガンシューティングゲームの中ではかなり簡単な方だが、何故か 1面ボスが2、3面のどの場面よりも難しくなっており、初見プレイヤーをよく葬り去っていた。 1面ボスの武装ヘリとの戦いは1面とは思えないほどシビアな局面が多い。 この戦いでは機関砲を撃たれる前に破壊する、転がってくる岩に当たる前に岩を破壊する、ヘリコプターからのロープにぶらさがって狙撃してくる敵兵を倒す、の3つの場面に大別されるが、いずれも制限時間がかなり短い。 怒りを使用するにしても、(タイミングにもよるが)1.2シーン通して使えるかどうかの時間なので、万が一の凌ぎ用にも使いづらいのもネック。 2面のボス戦でもボートの機関砲を破壊する場面が「怒り」状態で撃ち込まないとまず破壊できずダメージを受けるが、こちらは怒りを使用するタイミングを把握することで対処できるのが救い。 QTEが要所要所で発生するのだが、そのQTEが失敗=ダメージの割合が何かと多い。 2面の最後では投下される爆弾から走って逃げるシーンがあるが、スタートボタンを猛連打しなければならない。時間が非常に短く、本当に猛連打が必要。失敗すると勿論ダメージを受ける。 この直後にもう一度連打シーンがあるのだが、そちらは打って変わって非常に簡単。 調整をあまりしていないのだろうか。 また、ターゲットが出現し、1発で撃たないと失敗となりダメージを受けるシーンも多い。そのターゲットも出現している時間が短く、モタモタしているとあっという間に時間切れとなってしまう。 チャプターがなぜか映画の時系列通りではなく、1、4、5が『怒りのアフガン』2、3が回想扱いで『怒りの脱出』となっており、映画を観た人からすると違和感のある順番となっている。 しかも、チャプター4は敵の基地からトラウトマン大佐を助ける展開となっているのでこれも実質回想。上記の難易度の問題も考えるとなぜこの順番にしたか余計に疑問を感じるであろう。 総評 『ランボー』の世界を追体験できるステージ進行、同作の重要なキーワード「怒り」をうまくシステムに取り入れた事は評価できる。 事実、ゲーム中の演出はまさに映画ランボーのそれであり、雰囲気作りへの気合の入り方が窺える。 しかし、1面ボスの明らかに場違いな強さや何かとダメージがかさみやすい道中などから初心者の参入を狭めてしまった。 ゲーム自体の難易度はそこまで高くはないものの、所謂「覚えゲー」の印象を強く見せている点は気になるところ。(*3) とはいえ何度も言うようにランボーという作品をガンシューティングで追体験できるという魅力はあるので、見かけたら1コインと共に怒りを開放するのもいいだろう。
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System Shock 2 【しすてむしょっくつー】 ジャンル サバイバルホラーRPG 対応機種 WindowsLinuxOS X 発売元 Electronic ArtsNight Dive Studios(Steam版) 開発元 Irrational GamesLooking Glass Studios 発売日 1999年8月11日【Steam配信】2013年5月10日 定価 980円 プレイ人数 1人(オンライン時3人) 備考 Steamで配信中 判定 良作 ポイント SFサバイバルホラー自由なステ振りハッキング等の複数の攻略法 System Shockシリーズ初代 - 2 概要 ストーリー 特徴 RPG要素 戦闘 ハッキング PSI(超能力) 通貨(nanite) 調査 オーディオ・ログ 敵の再配置 評価点 サバイバルホラー要素 ストーリー 進行の自由度の高さ 充実したアイテム 世界観設定 独創的な敵キャラクター BGM・サウンド お遊び要素 問題点 古いゲームならではの欠点 ほぼ縛りプレイ同然のステ振り 蘇生装置 一息つける場所がない その他 総評 余談 概要 1994年にMS-DOS/MacOS用ゲームとしてOrigin Systems(*1)より発売された『System Shock』の続編。 地球外生命体に乗っ取られてしまった光速宇宙船を舞台に、地球外生命体と機械、そして人類の生き残りをかけた戦いが繰り広げられる一人称視点サバイバルホラーRPG。 単純なFPS戦闘そのものより、限られた物資を上手く活用したり、ハッキングなどの搦め手を駆使して難所を切り抜けるサバイバル要素に焦点が当てられている。 アイテムメニューを開いてもゲームが止まらず、敵の再配置が予測不能、物資の入手法が限られるといった難易度の高いシステムと、人類がほぼ壊滅した宇宙船という閉鎖空間内で進行するストーリーが合わさった結果、 直接的な恐怖演出こそ少ないものの最初から最後まで緊張感が持続する良質のサバイバルホラーとなっている。 BioShockシリーズはこのゲームの「精神的続編」という位置づけであり、実際似通ったところも多い。 また、Dead Spaceはこのゲームから影響を受けたという噂もあり、ゲームのシチュエーションや敵キャラの設定などに似通ったところがある。 評論家からの評価は非常に高く、7つのゲーム・オブ・ザ・イヤーを含む数々の賞をとったにもかかわらず、知名度の方はお世辞にも高いとは言えなかったため、売上は芳しくなかったという不遇のゲームでもある。 海外では「最も怖いゲームランキング」が作られると名を連ねることが多い定番のホラーゲームである。 ストーリー エドワード・ディエゴの策略によって人工知能SHODANが暴走し、シタデル・ステーションを壊滅に導いた事件から42年後... 人類はFTL(光速宇宙航行技術)を開発、史上初の光速宇宙船Von Braun号が建造され、いくつかの懸念を孕みながらも処女航海が開始された。護衛として、軍事宇宙船Rickenbacker号もVon Braun号に接続される形で同行することとなり、多くの兵士が船へ乗り込んだ。 5か月後... Von Braun号は太陽系外の惑星Tau Ceti Vから謎の信号を受信。乗組員たちは調査を開始し、奇妙な卵を発見した。彼らはそれを船内に持ち帰って調査を始めた。 だが、その卵の正体は、42年前、狂ったSHODANが生み出し、ハッカーの手で研究エリアごと切り離され宇宙ステーションの外に廃棄されたはずの生体兵器だった。 生体兵器に寄生された人間たちは正気を失い、船のAIを乗っ取り、セキュリティシステムや警備ロボットを掌握し、正常な人間たちを追い詰める。 プレイヤーは宇宙船Rickenbackerの兵士。コールドスリープから目覚めた彼は船内が荒廃し、人々が謎の怪物に襲われている光景に遭遇する。 コールドスリープのエラーにより、船内での記憶がはっきりしない。生き残りの科学者から通信を受け、自分がエイリアンに寄生された反乱分子たちに対抗するためにコールドスリープ中にサイバー改造されたのだと説明される。 プレイヤーは生き残りの科学者と合流するため、行動を開始する…… 特徴 RPG要素 FPS視点だがアクション要素は薄く、もっぱらアイテム管理やスキル配分に焦点がおかれ、RPG要素が強い。 プレイヤーの能力は『基礎能力(statistic)』『技術(tech)』『戦闘(combat)』『超能力(psi)』の4つに分かれていてゲーム中の特定の場所で、アイテム『サイバネティック・モデュール』を消費して強化することができる。サイバネティック・モデュールはゲームを進行させると自動的に取得できるほか、船内に落ちているものを拾うことも可能。戦闘で敵が落とすことはないのでいわゆる経験値稼ぎのようなことはできない。 『Statistics』 近接攻撃力と持ち運べるアイテムの量を決めるSTRENGTH、最大HPを決めるENDURANCE、移動速度や攻撃速度を決めるAGILITYなど、プレイヤーの基本的な能力を決定する。 『TECH』 ハッキング、武器の改造・修理、未知の物質の調査などの技術的な能力。 『COMBAT』:物理武器、エネルギー兵器、重火器、宇宙由来兵器などの武器の取り回しの能力を決める。これが低いと新しい武器を見つけても装備できないことがある。 『PSI』:いわゆる超能力。遠距離攻撃や念力などが使える。極めると非常に強いが、それぞれのPSI能力にサイバネティック・モデュールの消費が大きく、他の能力との併用が難しい。別に使わなくてもクリアできるので上級者向けの能力になるだろう。 その他、ゲーム中の各地に置かれている装置からひとつずつ、一周で4つまで取れる特殊能力、O/Sアップグレードがある。 移動速度を増したり、回復アイテムの効果を増したり、自動販売機のアイテムの値段を下げたり、近接攻撃力を増したり……プレイスタイルに応じた様々な能力が得られる。 中には、ほとんど無価値な能力があったり、プレイスタイルによっては無意味だったり、ゲームの進行度によっては全く無意味になるものもあるので慎重に選ぼう。 難易度設定や、協力プレイかソロかによって価値が変わるものもある。(*2) 戦闘 いかに『上手く敵を倒すか』というFPS的な要素より、『いかに限られた物資を上手く活用して切り抜けるか』に焦点が当てられている。 戦闘は狙って撃つ、近づいて殴るというだけのシンプルなものだが、銃弾には『通常弾』『装甲貫通弾』『対人弾』などの種類がある。敵に合わせて有効な銃弾を使用したり、あるいは温存したりするのが重要になるだろう。 もちろん銃弾の入手法は限られていて持ち運べる物資の量も限界がある。弾丸の温存のためには近接攻撃に頼る必要もある。 ハッキング 貴重な銃弾やHPを温存するためにハッキングを駆使することも重要な戦略になる。 寄生生命体に乗っ取られたセキュリティシステムをハックして監視カメラを止めたり、防衛タレットをハックして自らの戦力にしたり、パスワードのかけられた保管庫をこじ開けるなど、ゲームプレイを有利に進めることができる。 ハッキング、改造、修理などの技術系スキルを駆使するときは、基本的にすべて同じミニゲームを行うことになる。 単純に言ってしまえば3目並べ。同じ方向に3つの白いコマを並べることができればハッキングや改造に成功することになる。 ただし、指定したマスにコマをおけるかどうかはスキルによる確率で決まる。 コマを置くことに失敗した場合、そのマスは暗くなり、二度とコマをおくことはできない。 盤上にはいくつか「危険マス」があり、そこにコマをおくことに失敗した場合、警報が鳴らされたり、武器が壊れるなどの『大失敗』になる。 単純なミニゲームで、無理だと思ったら何回もやり直すことができる。しかし、ミニゲーム中もゲームはリアルタイムで進行するため油断は禁物。 PSI(超能力) PSI用の道具を装備し、PSI能力を持っていれば様々な超能力を使うことができる。 回復、遠距離攻撃、自己強化などRPGの定番能力もあれば、テレポート、通貨を消費して所持している銃弾や消費アイテムを複製などの特殊な能力もある。 上手く使うとチート級の能力を持つものもあり、RTA(早解き)などに利用されることもあるが、基本的に上級者向け。 PSIの能力はタメて使うことでより大きな効果を発揮することが出来る。ただタメすぎるとPSIが暴走してダメージを受けてしまうため慎重に使う必要があるだろう。 サイバネティック・モデュールも一つのPSI能力ごとに支払う必要があるので、コストが大きく他の能力を上げる妨げになる。PSIを活用したいならば、ゲームに慣れた2周目以降にPSIキャラを作るのが良いだろう。一周目からPSIキャラで進めるのはオススメできない。 通貨(nanite) 船内には未だに自動販売機などの設備が動いている。宇宙船内の通貨、万能物質「nanite」を使って色々なアイテムを購入できる。 ただし基本的に割高。ハッキングを駆使して値段を下げても簡単に必要物資を集めることは難しい(*3)。 ハッキング、修理、武器改造など技術系のアクションでも必要となる。アイテム購入よりもこちらの用途で多く使うことになるだろう。 船内各所に置かれている手術ユニットでHPを全回復するのにもnaniteが必要になる。 また、naniteはプレイヤーが死亡した際、肉体を再生し復活するための材料にもなる。蘇生費用は回復アイテムの値段より安かったりする。 調査 エイリアンに寄生された人類や、人体改造されたものたち、エイリアンの未知のテクノロジーなどを調査して、未知の物質を武器にしたり、敵の弱点を見つけだして与えるダメージを大きくすることができる。 調査には調査(research)スキルが必要になり、場合によっては実験の試料としてさまざまな化学物質が必要になる。 十分なスキルと試料さえあれば、あとは自動で調査が完了する。 いちいち試料をとりに戻ったりすることや研究結果を待つのが手間だが、敵や未知の物体の情報が得られるので雰囲気作りに貢献している。 オーディオ・ログ 精神的続編のバイオショックシリーズと同様、直接別のキャラクターと接触する機会は少なく、多くは船内に残されたオーディオ・ログ(音声記録)のメッセージから船内で起こった出来事を推測することになる。 バイオハザードのFILEのようにホラーの雰囲気作りにマッチしている。一人の登場人物がいくつものオーディオ・ログを残してサブストーリーのようになっているものもある。 バイオハザードの「かゆい……うま…」のような王道ホラー展開のものも。 中にはパスワードのヒントを示すなど、ちょっとした謎解き要素もある。 敵の再配置 船内で倒した敵は一定時間で復活するようになっているが、最初の配置で復活するとは限らない。 一度敵を掃討したエリアに再び戻ったとき、最初は敵がいなかった曲がり角で敵とバッタリ遭遇!といったシチュエーションを狙ったもの。 ゲームは基本的にリアルタイムで進行し、オプション画面を開いたときくらいしか進行は止まらないので、いつ敵が再び現れるか分からないという緊張感が持続する。 評価点 サバイバルホラー要素 一度に持ち運べる物資を吟味したり、弾丸を温存したり、武器がいつ壊れるか戦々恐々としたり、物資を求めてオーディオログを手掛かりに探索したりとサバイバルホラーのエッセンスが詰まっている。 閉鎖された宇宙船内、地球外生命体に寄生された乗組員、あちこちに残されたオーディオログなど、まるでSFホラー映画をそのままゲームにしたかのような雰囲気作りに成功している。 敵の再配置のランダム性もどこから敵が飛び出してくるか分からない緊張感を生み出している。直接的なホラー演出が少ないにもかかわらず、ホラーゲームランキングに名を連ねることが多いのは、とだえることのないことのない緊張感によるところも多いだろう。 ストーリー オーディオログで語られる生存者たちの戦いや、災厄が始まる前の不穏な雰囲気などの表現が秀逸。 寄生された人間たちと戦う兵士、二人で逃げることを決意した恋人たち、徐々に人外の存在に変異していく様子などサブストーリーが本編のホラーな雰囲気を盛り上げる。 進行の自由度の高さ 敵に真正面から突っ込むだけでなく、ハッキング能力を駆使してセキュリティを無効したり防衛システムを自分の味方につけることが可能な他、超能力を駆使して透明化することで敵を素通り出来たりと自由度が高い。 スキルポイントの割り振りも自分で決めることができ、色々なキャラクターが作れる。近接攻撃特化型、重火器使い、超能力者など。一周目であまり使えなかった装備を2周目で重点的に使ってみたり、あえてハッキングを封印したり、PSI特化にしてみたりと色々なプレイスタイルが楽しめる。 武器も豊富で、ピストル、ショットガン、アサルトライフルといった定番武器から、ロケットランチャーなどの重火器、レーザー銃、ビームサーベルなどのSF武器、未知のよくわからない物質やエイリアンの体組織の一部を使ったグロテスクな装備…など。 スキルが足りないとできない行動も多いが、PSI能力やアイテムを使って一時的に能力を上げることもできる。 数は限られているが確実にハッキングに成功したり、確実に武器を改造できるなど、スキルの代替となる消費アイテムもある。 慣れてくると、アイテムやPSIを駆使して、無駄のない効率プレイを追求することができる。 基本的に探索とストーリー進行以外で経験値(サイバネティック・モデュール)が手に入ることはない。従って、敵を延々と倒したりする必要がなく、逃走したり、迂回したり、隠れてやり過ごしたりといった戦術を選びやすい。 充実したアイテム 武器はスタンダード(標準)、エネルギー、重火器、エキゾチック(宇宙由来)の4つのジャンルに3つずつの武器+レンチ。ただし銃弾をいくつか選べるものもある。銃火器の場合、2種類のモードを使い分けることができる(*4)。また、4つのジャンルどの武器をメインで使っていくかによりプレイスタイルが大きく変わる。また、銃火器はスキルやアイテムを使うことで2段階に強化することが可能。同じ種類の武器でも改造度合いや武器の状態によりどれを使っていくか選ぶことになる。 スタンダード武器はピストル、ショットガン、アサルトライフルなどの一般的な武器。 銃弾を変えることで人間系、ワーム系、ロボット系全てに対処できるもっともオールラウンドな武器種。 使用にはコンバットスキル以外にこれといって特殊なスキルが必要なく、武器も序盤から手に入るので最も初心者向きと言える。 エネルギー武器にはレーザー銃やビームサーベルなどSFチックな武器がある。 使用に必要なのは銃弾ではなく電力。電力は船の設備で何度でも補充できるので銃弾は実質無限。 その分レーザー銃の威力は控えめであり、ロボット系以外には弱いという弱点がある。 充電の容量が増えるのでMaintenanceスキルと相性がいい。 重火器武器には作中でも強力かつ扱いやすいグレネードランチャーがある。 グレネードランチャーには5種類の弾丸があり、弾丸を変えることでほとんどの敵に対処できる。 しかし重火器系はグレネードランチャー以外は「相手の動きを遅くする」「いまいち弱いキャノン」など微妙な武器が多い。 グレネード弾薬はゲーム中、豊富に見つかるが、種類が多くインベントリ内のスペースをとるため、Strengthと相性がいい。 エキゾチック武器は宇宙由来の鉱物や宇宙生物を利用した生体兵器など。 強力な近接武器があるが、遠距離攻撃武器の入手が遅く、弾丸の入手法も限られる(*5)ため上級者向け。 生体兵器は人間や宇宙生物には強いが、ロボットには全く効かないという弱点がある。 エキゾチック武器はすべて未知の物質なので使用するためにResearchスキルを使った調査が必須。 防具にもいくつか種類があり、誰でも着れる軽い鎧、Strengthが必要になる重い鎧、充電が必須だが非常に強力な鎧、その他放射線や毒などに強いスーツなどがある。 インプラントというアクセサリのような装備もある。 充電が必要で着用中は少しずつ電力を消費するが、スキルを一時的に上げることができる。 未知の物質 調査することで敵の弱点を発見し与えられるダメージを増すものや、調査後にアイテムとして使えるようになるものなどがある。 意外なものが回復アイテムだったり、ただの肉片だと思っていたものが装備品だったり、色々と予想外。 その他食べ物や飲み物、タバコ、置き物など事件前の船内の日常を想像させるようなアイテムも入手可能。 効果は微妙なものが多いが、使わないアイテムはリサイクルしてnaniteに変換することもできる。 世界観設定 落ちているオーディオ・ログから事件前の船内の日常、事件発生の経緯、戦いの様子などを知ることができる。 船内には何種類ものアイテムが落ちているがそれらすべてに説明テキストがある。ポテトチップやマグカップ、炭酸飲料にさえSF的な説明があり(*6)、世界観を補完しつつ、ちょっと笑える要素もある。 ゲームの舞台は宇宙船内だけなのだが、過去数十年間の地球の状況や登場人物の過去まで細かく設定されており、断片的な情報を集めることで背景となる物語が分かるようになっている。 独創的な敵キャラクター SFの設定を生かした生物的なグロテスクモンスターと無機質な機械的ホラーな敵が混在している。 そのキャラクターが作り出される様子が記録されているオーディオ・ログもあり、元となった人間の悲惨な運命を想像させる。 ハイブリッド(寄生された人間) 胸から触手が伸び、頭部に接続されているという驚異の外見の雑魚敵。宇宙生命体と人類の混成体(ハイブリッド) わずかながら人間の意識が残っており、鉄パイプで殴りかかってきながら「アイムソォリィ(すまない!)」だの「ラン!(逃げてくれ!)」などと呼びかけてくる。実際かなり不気味。 サイボーグ助産婦 宇宙生命体の卵の世話をするためにサイボーグに改造されてしまったナースたち。 機械音声混じりの声でプレイヤーに語りかけてくる。ハイブリッドと対照的な敵キャラ。 プロトコル・ドロイド 改造された作業用ロボット。 プレイヤーを発見すると接近してきて、自爆し、大ダメージを与えてくる。 穏やかで無感情な機械音声、機械特有のぎこちない速足、扉の反対側からでも聞こえてくるウィーンウィーンという駆動音など、ロボットも十分ホラーの敵キャラ足り得るのだということを実感させるキャラクター。 BGM・サウンド 宇宙船内の閉塞感と緊張感を支えるBGMも評価が高い。チュートリアルで間接的に船の壊滅的状況を見た後、満を持して敵が現れる「科学-医療エリア」のBGMは是非実際のゲームプレイで聞いてもらいたい。 SEも秀逸。鳴り響く足音、何らかの機械の駆動音、アイテムや端末にアクセスした時の電子音、水の音など、とにかくリアルで、グラフィックは時代相応なのに、本当に宇宙船の中にいるような閉塞感を味わえる。 半ば寄生生命体に乗っ取られた船員やサイボーグ化した女たち、ロボットやAIの電子ノイズ混じりの声など、音声が効果的に使われており、臨場感のある恐怖演出になっている。 お遊び要素 船内には携帯ゲーム機が落ちていてソフトを集めるとミニゲームをプレイすることができる。 内容はどこかで見たようなゲームばかり(*7)だがやたらと数が多く一種の収集要素になっている。 もちろんゲームに興じている間も敵は待ってくれない。遊んでいる間に背後から襲われないように注意。 十分なハッキングスキルを持っていればゲーム機をハッキングして、ソフトなしで全てのゲームをプレイできるようになる。またOverworld ZeroというRPGミニゲームでスタート時にボーナスが得られる。 Overworld Zeroのラスボスを倒すとnaniteがもらえる。 訓練生時代のチュートリアルエリアでバスケットボールを拾い、宇宙船のレクリエーションエリアのゴールにシュートすると特殊なメッセージが受信される。 食べ物・飲み物などの日用品にもアイテムテキストが設定されている。ほとんど無価値なアイテムでもパロディを組み込んでプレイヤーを飽きさせない。 問題点 古いゲームならではの欠点 バイオハザードやデッドスペースに見られるようなアイテム保管システムがない。 一度に持ち歩ける物資の量には制限があるので不要なアイテムはその辺に置いておくしかない。 特にStrengthの低いキャラは悩まされることになる。 マップに目的地が表示されない。 現在の目的はいつでも確認できるが、マップには表示されないため自力で探す必要がある。 「あるオブジェクトを数個探し出して破壊せよ」のような指示が出されたとき、オブジェクトを見逃したままステージの最後まで進むと逆戻りして探して破壊しなければならない。 キャラクターのグラフィックの使い回しが多い。船員の死体、寄生された船員(鉄パイプ)、寄生された船員(銃)、寄生された船員(手榴弾)…誰もが同じような陰気な顔をしている。(*8) オーディオログに表示されるキャラクターは一応ちゃんとそれぞれの顔グラがある。 ほぼ縛りプレイ同然のステ振り 技術特化、戦闘特化、PSI特化など、最初の選択で様々な兵科の選ぶことができるがバランスが悪い。 ゲームシステムを理解していない初回でまともにプレイできるのは、ほぼ「スタンダード武器+ハッキング」のスタイルくらい。 序盤はピストルやショットガンのようなスタンダード武器しか落ちていないため、エネルギー武器や宇宙由来武器特化は中盤までレンチ一本で頑張ることになる。 超基本の遠距離武器であるピストルですら、兵科選択によってはスキルが足りず、序盤で装備できない場合がある。 アレ……主人公って軍人じゃ…… PSIも同じく、PSIエネルギー補給アイテムが少ない序盤においてはかなり節約して使う必要があり、PSI自体の扱いにくさも相まって、初心者向けではない。 壊れかけ武器を修理できる代替消費アイテムの存在により、ほぼ産廃となっているスキルもある。 蘇生装置 各ステージにはひとつずつ蘇生装置が存在し、作動させた後に死亡すると、naniteを消費してそこから復活することができる。 一見蘇生装置はチェックポイントのようにも思えるが、実は違う。蘇生装置を作動させていないエリアで死ぬと即ゲームオーバーでタイトル画面に。 この仕様を理解していないと「どうせチェックポイントがあるから」とセーブせずに進めて死亡し、長時間のプレイが無駄になることも。 あくまで蘇生装置なので、ステージの環境はリセットされない。警報装置が作動して敵が大挙して押し寄せている場合、その状況はそのままで蘇生される。 蘇生されるとHPが満タンになる なんてことはなく、瀕死のHPのまま放り出され、殺されて復活→また殺されるという無限ループでnaniteが枯渇することも。 また、naniteがある限りいくらでも復活できてしまうためホラーに水を差すように感じられるかもしれない。 一息つける場所がない バイオハザードのようなセーブ部屋がなく、敵は一定時間で復活するため(*9)、特に初回プレイ時には緊張が続き、プレイには気力がいる。 装備メニューを開いたり、ハッキングしているときもゲーム内で時間は進んでいくため、常に背後に気を付けなければいけない。 HPを満タンにできる機会さえかなり限られているため(*10)、『一息つける』という場面はほとんどなく、慢性的にHPの残量と弾丸の残りに悩まされるだろう。 その他 後半に「エリアに設置されている絵画の中からパスワードが隠されているものを探してきてパスワードを入力する」という非常に面倒臭いクエストがある。 外れの絵画も多く、数枚の絵画(というか絵画表示ディスプレイ)をいじってパスワードを探しメモる必要がある。 パスワードは固定なので攻略サイトを見ればスキップできるイベントなのが救いかもしれない。 ロボット系の敵は倒すと自爆するので、自爆覚悟で接近戦で倒してHPを消費してから回復するか、銃弾を消費してトドメを刺すか、どちらにしろ物資を消費する必要が出てくる。 総評 前作『System shock』と合わせて『Dead Space』、『バイオショック』、『メトロイドプライム』に通じるような閉鎖環境下のサバイバルホラーFPSの起源とも言えるような作品。 また、それと同時に「プレイヤーが自由にステータスを振ることができ、キャラクターの個性によってプレイスタイルが大きく変わる」「ハッキング・探索・破壊工作・収集といった、敵との戦闘以外の要素の比重が多い」というRPG的・ADV的要素を取り入れた「イマーシブシム」ジャンルの走りとしても知られている。 SFホラーをそのままゲームにしたような雰囲気、BGM、オーディオログによるストーリーテリングなどは全般的に評価が高い。 一方で古い作品だけあって、古臭い不便さもあり、プレイするときはある程度の面倒臭さを許容する必要があるだろう。 売りである自由なステ振りもやや練り込み不足で、初回プレイ時はハッキング+スタンダード武器の構成でなければ早々にゲームを投げ出してしまう人が多い。 それでも、現代でも通じる良質のサバイバルホラーであることは間違いない。 未知の存在に心もとない物資で挑む恐怖と緊張感が好きなサバイバルホラーゲーマーであれば、「古臭さ」などのいくつかの障害を乗り越えてしまえばとことんハマれるだろう。 現在では復刻されており値段も安いため、気軽に挑戦することができる。 余談 本作はEAとは別に損害保険会社であるMeadowbrook保険グループが知的所有権を持っており、両者の間で権利問題が生じていたことから長らく絶版状態にあった。DL販売が実現したのはNight Dive StudiosがMeadowbrookとの交渉でデジタル版に特化した販売権を獲得したことによるものであり、PCゲーマーの間でも高評価を得たことで、同社がその後多くのクラシックPCゲームの復刻を手がけるきっかけにもなった。 実はWindows版はオンライン協力プレイができる。陰気な顔をした仲間たちと一緒に、貴重な物資を奪い合いながら宇宙船でサバイバルしよう! System Shock2の特徴である、戦闘と探索の両立、オーディオログによる間接的ストーリーテリング、特殊な装備や超能力を駆使した様々な攻略法といった要素は後のゲームにも強い影響を与えた。代表的な作品はBioShock、Dead Space、Preyなど。 今作から影響を受けたと言われるDead Spaceだが実はそもそもSystem Shock 3として開発されていたのではないか? という噂もある。 宇宙生物に乗っ取られた宇宙船というシチュエーション、キャラクターの強化要素、敵エイリアンの設定、アイテムメニューを開いてもゲーム時間が止まらない、船内に散らばったオーディオ・ログ、武器に2種類のモードがあるなど共通点が多数見受けられる。 ゲーマーの間ではSystem Shock 3を作ろうとしていたのだが、System Shockシリーズの権利を獲得できなかったため、設定を変更してDead Spaceとして発売されたのではないかと推察されている。 ちなみにDead Spaceが発売されたのはSystem Shockシリーズの権利が消滅した翌年である。
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ウルトラマン倶楽部 地球奪還作戦 【うるとらまんくらぶ ちきゅうだっかんさくせん】 ジャンル ロールプレイング 対応機種 ファミリーコンピュータ ディスクシステム 発売元 バンダイ 発売日()は書換開始日 1988年10月22日(1989年1月13日) プレイ人数 1人 定価 3,300円 判定 良作 ポイント SDウルトラマンゲーム第1号RPGにターゲッティングを導入コミカルに反してBGMがドラマチックノーヒントで総当りが辛い ウルトラマンシリーズ 概要 ストーリー 登場キャラ システム 評価点 問題点 総評 その後の展開 余談 「ウルクラ」か?「マンクラ」か? 概要 SD化したウルトラマンによる「ウルトラマン倶楽部」としては、初のゲーム作品。リアルなウルトラマンを入れると第3弾。 ウルトラマンが兄弟を助けながら、その兄弟とともに怪獣たちと戦うRPG。 結果的に、SDウルトラマンとしては唯一のディスクカード作品となった。 ストーリー 謎の宇宙人により怪獣たちが地球に来襲。 地球は征服され、戦いに出たウルトラ兄弟たちも捕らわれてしまった。 唯一脱出したウルトラマンはゾフィの命令により、反撃に出る。 兄弟たちを救い出し、謎の宇宙人を倒し地球を奪還せよ! 登場キャラ ()内はゲーム中の表記 ウルトラマン(マン) 必殺技はスペシウム光線、八つ裂き光輪 ウルトラセブン(セブン) 必殺技はワイドショット、アイスラッガー 帰ってきたウルトラマン(しんマン) 必殺技はスペシウム光線、スピンキック ウルトラマンエース(エース) 必殺技はメタリウム光線、エースバリア(2ターンの間、敵の攻撃を完全無効化) ウルトラマンタロウ(タロウ) 必殺技はストリウム光線、ウルトラフリーザー(威力はやや弱いが敵の動きを止める効果) ウルトラマンレオ(レオ) 必殺技はクロスビーム、キリモミキック ゾフィー 戦いには参加しない。ステージのどこかに潜伏しておりヒントをくれる。 ウルトラの父 戦いには参加しない。ステージのどこかに潜伏しておりエネルギーを全回復してくれる。 システム HPのみで、当時のRPGでは恒例のMP(必殺技ポイント)やお金、経験値という概念は存在しない。 L(ライフ)最大HPにあたる E(エネルギー)現在のHPにあたる P(パワー)攻撃力 S(スピード) ステージは6ステージ構成。()内はそこに囚われている仲間。 山岳(セブン) コンビナート(タロウ) 森林(しんマン) 氷河(エース) 都市(レオ) 地底都市 ラストステージで、上記の「都市」から入る形になる。 宿屋にあたるものとして、ウルトラの父がいて、特定のポイントで会うことができHPを全快してくれる。 お金はないが、アイテムが6種類あって倒した怪獣たちがランダムでドロップする レベルという概念はないが、マップのミッションクリアによりパワーアップできる。 アイテムの種類 カラータイマー 仮死状態から復活させる。救出したばかりの仲間は仮死状態なので、これを使う必要がある。ただし行動できる仲間は3人までという制限があり、現在行動可能な仲間が3人いる場合は使えない。 Eカプセル エネルギーが全回復する。 オーラ 攻撃力が2倍になる。 ウルトラベル 怪獣たちが一斉に逃げ出す。 キングハンマー 怪獣を行動不能にする。 マント 防御力が2倍になる。 これ以外にクリアに関わるイベントアイテムがある。 怪獣たちは実際のウルトラシリーズに登場したものがSD化している。 上位種として、その色違いも存在し名前も一部付加したものになっている。(例・「ツインテール」の上位種が「ツインテールボス」、「エレキング」の上位種が「エレキングサンダー」)そのマップの最上位の怪獣の上位種がボスとして登場する。そのボスはエンカウントするデフォルトの個体よりも更にパワーアップしている。 戦闘のシステム。 攻撃は「チョップ」「キック」「必殺技(2種類)」の4パターンで「キック」はエネルギーを1、「必殺技」はエネルギーを2消費する。 怪獣を攻撃する場合、ターゲットが出現しどこを狙うか決められる。 弱点にヒットすれば絆創膏が出現しダメージが大幅アップする。 レベルアップは経験値によるものではなく、各マップのミッションをクリアすることでレベルアップする方式。 その間に怪獣を多く倒すほど、攻撃力が上がり、逃げが多く成功するほどスピードが上がる。 つまり、「逃げる=ただの戦闘回避」ではない。 評価点 ターゲッティングシステムにより、非常に斬新な戦闘を実現している。 とにかく、まずは敵のいろいろな部分を攻撃することで、弱点を発見する、また、それを推測する面白さがある。 新しい敵との戦闘を経験すれば経験するほど、弱点の知識が増えてリアルな経験値になる。 上記の通り、弱点を知ることで以降の戦いが有利になる。 戦闘はしっかりバランスが取れたゲーム性。 よく「エースバリアは敵の攻撃を完封するからバランスブレイカー」と言われがちだが、エースバリアを使った状態ではアイテムのドロップがなくなる。 更にエースバリアも必ず最初に発動できるわけではなく、使用する前に敵の攻撃を喰らうケースは普通にあるので、バリアにばかり頼りきっていると初回のダメージがジワジワ蓄積しジリ貧のようになる。 SDでもしっかり再現されたウルトラマンらしさ。 エネルギーがライフ(エネルギーの最大値)の1/4を切ると、コマンドを選ぶときに「ピコンピコン」とカラータイマーのようなSEが鳴る。 氷河では実際の放送(30話)にあった「まぼろしの雪山」の再現イベントがある。 アイテムはちゃんと効果の住み分けができている。 アイテムは6種類しかないものの、それぞれの効果はわかりやすく、しかも死蔵してしまうようなものもない。 まだRPG草創期ながら必殺技など固有のグラフィックが用意されている。 しかも怪獣に弱点でとどめを刺した時の絆創膏から爆発エフェクトが出るなど、かなり細かい所まで凝っている。 怪獣に関しても火炎や稲妻がちゃんとグラフィックで表現される。 非常に良質なBGM。 コミカルなSDに似合わないような本格的でシリアスなBGMが多いが、全体的に出来は良い。 タイトル画面BGMは『ウルトラセブン』の没主題歌のアレンジというマニアックな出典。 ボス戦のBGMは『帰ってきたウルトラマン』の「M-81(怪獣出現/ピンチの戦い)」のアレンジで、決戦の気分を盛り上げてくれる。 またゲームオーバーのBGMも哀愁漂うものでドラマチック。 問題点 ミッションがノーヒントでわかりにくい。またエンカウント率が高い。 マップのどこかにミッションに該当する怪獣キャラがいるのだが、マップ内総当りのような形で探さなければならない。 マップ自体はそこまで広くはないが、上記のようにミッションはノーヒントで、必然的に歩くことが多くなる。結果として戦闘も相当な回数になるので、弱点を知った後にもなれば、若干だれがちになる。 また選択できるステージが5つあるのだが、これに関してもヒントがない。うっかり「都市」から始めると、バルタンなど初期能力のウルトラマンからすれば凶悪なザコモンスターにあっさり瞬殺される。 一応、カーソルの初期位置が「山岳」なのは不幸中の幸いだが。 経験値がわかりにくい。 直接的にレベルアップするわけではなく、それまでの経緯からイベントクリアでレベルアップするスタイルなのでややわかりにくい。 上記の通り、戦うだけでなく逃げることもパワーアップに関与するため、いささか理解しにくいところがある。 エースとタロウ以外の必殺技はダメージのみなので棲み分けがあまりできていない。 特にレオは最後の都市ステージでの加入なのでレベルが遅れ気味になりやすく、ダメージ系の技しかないので眠らされたままで終わることが多い。 地底都市の入り方がわかりにくく、またバグがある。 「調べる」のコマンドを使うのはゲーム中でただ一度、地下都市の入り口をみつける時だけのため、気が付かない人が大勢いた。 他ステージのミッションで手に入れたアイテムとヒントを総動員する必要があるのだが、入り口のドアに「キー」を差し込んでも開かないため、その後どうすればいいのかわかりにくい。 都市のミッションで登場するゴモラに再度話しかければバグメッセージが出るため、なにをすればいいかはおおむねわかるが、会話になっていない。さらにそのメッセージから想定される行動の前にもう一つすることがあるため、ゴモラのメッセージ通りにならず混乱する。 ただでさえ広い都市のマップを往復し、さらに続けて同程度の広さがある地下都市を攻略する必要があるので、事前にしっかり準備をしていないと詰む可能性がある。 総評 当時は「RPG=文字ばかり」という時代だったが、グラフィックを交えた戦闘展開で視覚的にも楽しめるようになっている。 そのシステムに関しても、ただ対象と攻撃方法を選ぶだけでなく、ターゲットで「どこを攻撃するか」を選ぶスタイルは今までになかったもので、しかもその弱点を考えて狙うなど目新しいものになっている。 ノーヒントのミッションや高エンカウントなどバランスの上で少々問題がある部分は見られるが、1つ選択肢を間違えばステータス問答無用でゲームオーバーのような理不尽さはなく、新しいスタイルのRPGとして楽しめるものになっている。 当時のRPGは2メガ必須の時代でありながら、1メガのディスクカードでこれほどのゲームに仕上げた手腕は見事と言えるだろう。 その後の展開 1990年4月7日に、続編『ウルトラマン倶楽部2 帰ってきたウルトラマン倶楽部』が発売された。 ターゲッティングによる戦闘システムは失われたものの、ふんだんなアクションを取り入れたバトルは健在。またNPC相手に会話して情報収集をするようになり、王道なRPGに近づいた形態となっている。 同時期の1990年5月26日にゲームボーイソフトとして『ウルトラマン倶楽部 敵怪獣ヲ発見セヨ!』を発売。 シミュレーションゲームだが、これも非常に独創的なゲーム性になっている。 また王道なウルトラ兄弟のみならず、80やジョーニアス(*1)、更には主役以外のゾフィー、父、母、アストラ、ユリアンなども参戦し全員が戦う、豪華オールキャストな点も見もの。 余談 ゾフィーは本作ではヒントをくれるのみで、戦闘には参加しない。そのせいか説明書でマンが「本当にもうゾフィーってズルい」とボヤいている。 不運なことに本作発売の翌23日は、あの『スーパーマリオブラザーズ3』発売日だった。 そのため、話題もそちらにかっさらわれてしまい、当時最も求められていたジャンルであるRPGだというのに注目されなかった。もちろん、当時最も花形だった「剣と魔法で戦う」ファンタジーではないという事情もあっただろうが。 「ウルクラ」か?「マンクラ」か? SDウルトラマン『ウルトラマン倶楽部』は当時から「ウルクラ」と略称されていたが、1998年にサミーからパチスロ化された折に、パチスロ攻略ガイドによりその略称が「マンクラ」として出回り始めた。この時点ではパチスロ攻略マガジンが「ウルクラ」と表記してお互い譲らず平行線だったが、4号機末期の2005年にBタイプのストック機として『ウルトラマン倶楽部ST』が登場した折に、メーカーのサミー自身が発行したそのチラシには「マンクラ復活」と銘打たれていた。 元々SDと言えばSDウルトラマンより「SDガンダム」の方が二次、三次展開が多くネームバリューがあり、それを思えばSDウルトラマンこと「ウルトラマン倶楽部」は割と地味な存在だったことや、該当のパチスロはかなりのヒットだったことに加えて、ゲームでの「ウルクラ」世代が後にパチンコ、パチスロ世代になり自然と「マンクラ」に馴染んだこともあり現在では「マンクラ」が主流になりつつある。 当然「スーパーマン」「バットマン」等アメリカンヒーローや初期の『スーパー戦隊シリーズ』(「デンジマン」「ダイナマン」「バイオマン」等)のように「~マン」という名前は腐るほどあるのに対し「ウル~」という名前はウルトラシリーズ以外ほとんどないので「ウルクラ」の方が自然と言えば自然だが、それに関する異議も不思議なことに2005年当時にはほとんど出なかった(*2)。 中にはパチスロのみ「マンクラ」と呼びながら、それ以外では「ウルクラ」と使い分けている人もいる。 余談中の余談だがパチンコ絡みでが2003年に『デビルマン倶楽部』(ニューギン)というSDデビルマンの羽根モノパチンコが全国のホールに導入された。「デビルマンクラブ」なので、これも「マンクラ」と略せなくもないが誰もそう略すものはおらず、「これもマンクラになるから「ウルトラマン倶楽部=マンクラ」はまずくね?」と問題提起されることもなければ、それが冗談のネタになることもほとんどなかった(*3)(メーカーのニューギン自身も2013年にこのリメイク機を販売する折には「デビクラ」という独自の略称を用いていた)。 不幸中の幸いと言うべきか上記の『ウルトラマン倶楽部ST』以降『ウルトラマン倶楽部』に該当するパチスロは出ていないが、こんな事例がありながら2005年に「マンクラ」をメーカー自身が認めたような節もあり、今後パチスロで『ウルトラマン倶楽部』が再登場しようものなら「マンクラ」がますます主流になっていくと思われる。
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Autonauts 【おーとのーつ】 ジャンル シミュレーション 対応機種 Windows 7/8/8.1/10 (64bit) 発売元 Curve Digital 開発元 Denki Games 発売日 2019年10月18日 定価 2,050円(税込) 判定 なし ポイント ロボットに動作を覚えさせるビジュアルプログラミングゲーム難易度は易しいがゲーム進行が遅く中だるみしがち 概要 ビジュアルプログラミング 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 入植者として未開の地を訪れて様々な事象を自動化するといったコンセプトのシミュレーションゲーム。 木を切ったり、石を採掘したりしながらいろんなアイテムを作成していき生活を充実させていくのが目標となる。 もっとも、入植者として登場するのはプレイヤー1人のみでありすべての作業を自分自身で行うのは途方もない時間がかかるため、本作のウリでもある「自動化」を行うべくロボットを作成し作業を自動化していくのがゲームの流れとなる。 ゲームを進めると、コロニストが登場する。コロニストに充実した生活を送らせるとハートを落とす。このハートは研究に用いることができ、研究することで作成できるアイテムが増えたり、ロボットを高度化したりできるようになる。 本作には明確な目標はない。また、プレイヤーである入植者はライフ、空腹度等も存在しないため、ゲームオーバーの概念もない。 ちなみにデベロッパーのDenki Gamesはイギリス北部のスコットランドに拠点を置き、古くはDirecTVやOpenTVといった衛星放送配信向けのカジュアルゲーム開発が中心で、近年はHTML5やiOS/Android向けのゲーム開発にシフトしている。 ビジュアルプログラミング 本作ではロボットが登場し、ロボットの動作はビジュアルプログラミングのスタイルで記述される。 ビジュアルプログラミングに詳しい人であれば「Scratch」(外部リンク)を思い浮かべるとわかりやすい。 もっとも、自分自身で命令を当てはめていくのではなく、基本的にロボットにプレイヤーの行動を見せることでその行動に対応される命令がセットされていくスタイル。 ロボットの行動自体はプレイヤーが行動を見せて覚えさせていくが、それとは別に簡単な条件式等を挿入することも出来る。 ロボットが覚えられる命令の数は決して多くなく、複数の行動をとらせようとすると容量オーバーとなってしまう。一方でロボットの作成コストは比較的軽いので必要に応じてロボットを量産し、ロボットごとに命令を与えていくのが本作のスタイルである。 ロボットはプレイヤーが行うことが出来る行動であれば基本的に行うことができ、自然に壊れるということもないため、完全に自動化することも可能である。 ただし、ロボットはプレイヤーと異なりゼンマイ式であるため、ある程度動作すると動きが止まってしまうため、こうなるとゼンマイを巻き直さないと再度動かなくなる。 もちろん、ゼンマイを巻く、という動作もロボットに模倣させることは可能。 評価点 プログラミング初心者にもわかりやすいシステム 本作ではロボットに命令を与えて自動化するというコンセプトであるため、コンセプトに反するようなプレイをしない限りプログラミングは必須である。 しかしながら、本作では例えば「木を切ってほしい」ということであればロボットに対して実際に「木を切る」という行動を見せれば良いだけであり直感的にプログラミングをすることが可能である。 ループなどの命令については序盤のチュートリアルで説明があるため、プログラミング未経験者であってもすんなりと理解できる。 また、プログラミングの結果も実際にロボットがわかりやすく行動をしてくれるため、理解しやすい。予想外の動作(あるいは停止)をした場合にはロボットを調べればどのような命令実行がされているかを確認することも出来るため修正もやりやすい。 ループ等の条件は簡単なものしか設定できないものの、逆にいうと難しい条件等が存在しないため理解しやすいメリットもある。 そもそも、本作は一つのロボットに色々なことをさせるのではなく、役割ごとにロボットを量産するようなスタイルになっているため条件等が簡単なものしか使えないのは当然といえば当然ともいえる。 賛否両論点 低い難易度 本作のスタイルとしては『Factorio』に近いとされているが、同作と比べてもかなりの低難易度である。 先述のとおりプレイヤーにはライフや空腹度といった概念は一切ない。敵対者も存在しないため、プレイヤーの開拓を邪魔する者はおらず、やられてゲームオーバーになるといったことはない。 資源についても基本的に無限サイクルができる。例えば木については伐採→伐採で得た種を植える→再度生える、といった具合に延々と繰り返される。石材等も特定の地面を掘ればいくらでも手に入る。 ロボットについてはゼンマイが切れて動作が停止することはあるが、ゼンマイを巻けば再度動く上、ゼンマイを巻くためのロボットを生成しておけば完全に自動化が出来る。 結論として、放置しておいても(完全自動化が途切れることはあっても)ゲームオーバーになる心配は一切無いバランスであり、緊張感に欠ける。もっとも、サバイバル要素を気にすることなく拠点拡充や、プログラミングに没頭出来るというメリットもある。 問題点 一部アイテムの使い方が説明されない 序盤のチュートリアルは充実しているのだが、それ以降の研究で手に入るアイテムについての説明がほとんどなく使い方が分からないものもある。 その最たる例がフロッピーである。これはすでに命令を与えたロボットの命令を別のロボットにコピーさせるためのアイテムなのだが使い方の説明がされていない。 ほかにもコロニストに服を着せる方法等もゲーム内で説明がない。 中だるみするバランス コロニストが出現し、研究が解禁された後は研究を行っていくことになるのだが、研究に必要なポイントが膨大であり、とにかく時間がかかる。 こうなると、そもそもゲームオーバーになる要素がないこともあって中だるみしがちである。 何もしないコロニスト 本作のコロニストはコロニストとは名ばかりの何もしない存在である。 コロニストも空腹等で死ぬといったことはないが、ご飯を与えたりすることでハートを落とす。これがないと研究が始まらないので完全に放置するわけにもいかない。 感謝の気持ち=ハートなので感謝はしてくれているのだろうが、本当に何もしないので結構腹の立つ存在ではある。 総評 プログラミングという取っつきにくいジャンルにおいて非常に遊びやすくデザインされている一作である。 ビジュアルプログラミングを分かりやすくゲーム化したという意味ではプログラミング初学者の小中学生であっても楽しむことができるだろう。 もっとも、ゲームデザインそのものはやや荒削りであり、ゲームバランスもお世辞にも良いとはいえないのが残念なところである。 余談 続編ともいうべき『Autonauts vs Piratebots』が2022年7月28日にリリースされた。 自動化がコンセプトであるのは本作同様であるが、タイトルに「vs」と入っていることからも分かるとおり戦闘要素が追加されている。